月波洞中记
《月波洞中記》は現存二巻である。按ずるに:この書が宋代・鄭樵《通志・藝文略》に著録されたのは一巻のみで、太上老君が太白山月波洞中に記した文字…
相術典籍
部位別に読むほうが通読より効率的である。相書中の社会的背景の記述にはその時代の刻印が強く残っている点に注意。
月波洞中記・提要並びに序
《月波洞中記》二卷。案《月波洞中記》見於宋鄭樵《通志·藝文略》者一卷,稱老君記於太白山月波洞,凡九篇。晁公武《讀書志》亦載此書一卷,序稱唐任逍遙得之於太白山月波洞石壁上,凡九篇相形術也,與《藝文略》所記併合。《宋史·藝文志》載《月波洞中龜鑑》一卷,又《月波洞中記》一卷,皆無撰人姓氏。其為一書異名,抑或兩本別行,已無可考。
《月波洞中記》は現存二巻である。按ずるに:この書が宋代・鄭樵《通志・藝文略》に著録されたのは一巻のみで、太上老君が太白山月波洞中に記した文字とされ、全九篇という。南宋・晁公武《郡齋讀書志》にもこの書一巻が著録され、書前の序には唐代の人・任逍遙が太白山月波洞の石壁に書き写し得たもので、全九篇の「相形」の術、すなわち形体骨相によって人の禍福を判断する術だという。これは《通志・藝文略》の記すところと完全に吻合する。《宋史・藝文志》に至っては、著録されるのは《月波洞中龜鑑》一巻で、そのほかに《月波洞中記》一巻があり、いずれも撰者の姓名を署していない。この二つの書名が究竟同一の書の二つの題し方なのか、それとも二つの本子がそれぞれ単独で流伝したのかは、今や査考の術がない。
自來術家亦罕有徵引,惟《永樂大典》所載尚存。核其體例,蓋猶據宋時刊本錄入。並有原序一篇,稱老君題在太白山鴻靈溪月波洞中七星南龕石壁間。其說與《藝文略》相符,而序中不及任逍遙之名,則亦非晁氏所見之舊矣。序末又題赤烏二十年七月二十三日。
歴代相術を講ずる者にもこの書を引用するものは稀で、ただ明代《永樂大典》に収録された一份がなお保存されている。その編排の体例を核するに、大抵仍ほ宋代刻本に照らして録入されたものであろう。書中には一篇の原序を帯び、これらの文字は老君が太白山鴻靈溪月波洞裏の七星南龕の石壁の上に題し書きしたものだという。この説は《通志・藝文略》と合するが、序文中に任逍遙の名を挙げず、見ればこの本子もすでに晁公武の当時見た旧貌ではない。序の末にまた「赤烏二十年七月二十三日」の年月を題している。
案相術自《左傳》已載,而序中乃獨稱鍾、呂二真人。鍾離權生於漢代,其事已屬渺茫。呂則唐之洞賓,傳記鑿然。何由三國時人得以預知其名姓?且赤烏紀號盡十三年,又安得有二十年?明為不學之徒依託附會,其妄殆不足與辨。
按ずるに:相人の術は《左傳》にすでに記載がある。しかるにこの序は單に鍾離權・呂洞賓の両真人を抬げ出して見證とする。鍾離權は傳に漢代の人といい、事蹟はもとより渺茫として考えがたく、呂洞賓は唐代の人で傳記に明明白白に記されている。三国時の人がどうしてあらかじめ彼ら両人の姓名を知り得よう。況んや孫呉の「赤烏」という年号は前後合わせて僅か十三年しか用いられず、どこに「赤烏二十年」があらん。これは明白に文墨に通ぜぬ者が假託附會したもので、荒謬してこれと辨論するに値しない。
特以其所論相法,視後來俗本較為精晰,當必有所傳授。篇目自仙濟至玉枕九章,其詞亦頗古奧。蓋即鄭樵、晁公武所言之九篇,疑原本實止於此。故諸家著錄皆稱一卷,九篇以下或為後人所附益,未可知也。然相傳已久,今亦不復刪汰。以篇頁稍多,析為二卷,以便循覽,且微示原本與續入之別焉。
ただそれの講ずる相法は、後世に流行した通俗の相書に比べて精確清晰なこと甚だしく、思うに必ず師承來歷あるものであろう。全書の篇目は「仙濟」から「玉枕」に至るまで共九章で、文辭も相當に古奧である。この九章がおそらく鄭樵・晁公武のいうところの九篇であろう。ゆえに原本は実はここで終わっていたと疑われる。だから歴代の書目著録はみな一巻と稱するのみである。九篇以後の部分はあるいは後人が陸續と增補し入れたものか、今や斷定の術がない。ただ流伝すでに久しく、今更刪削淘汰もしない。篇幅やや多きに因り、上下二卷に分ち、讀者が順次翻檢するに便ならしめ、同時に原本と後來續入部分の分別をやや顯示する。
原序
醫卜者,皆術也。醫而不驗,非所謂良醫也。卜而不應,非所謂善卜也。愚之神術非敢稱善,謂無所不應矣。素非伎者,昨因求士假術以講道。夫相者,先相出氣,重者為貴,輕者為賤。若人內心神有千尺之索,是行也。穿滿者為大貴,取盡者為大殺,此索繫鍾呂二真人為證也。穿滿者眉有曲鉤者,積行人也。取盡者眉毛散逆及斷者粗硬者,為有災無德。
醫道と卜筮はみな「術」に屬する。醫を行いて病を治し得ざれば良醫と算するに足らず、占卜して應驗せざれば善卜と算するに足らず。我がこの神妙の相術は高明を自ら誇るを敢えてせず、ただ應驗せざるなしと敢えていうのみ。我本來技藝を以て生を謀る人に非ず。先ごろ賢士を訪求した因り、相術を借りて道理を講說した。人を相する第一歩は、先ず彼の透き出す「氣」を看る。氣厚重なるは貴を主り、氣輕浮なるは賤を主る。人の內心の神明は一條の千尺長の繩索の如し。この索が指すのは平日の「行」、すなわち德行操守である。索の穿ち滿つるは大貴の相、索の抽き盡くされるは大凶の相。この索は鍾離權・呂洞賓両真人の説を以て憑據とす。いわゆる「穿滿」とは、眉毛が彎鉤の如く柔順に囘環するを生ずることで、これは德を積み善を行う人。いわゆる「取盡」とは、眉毛が散亂に逆生し中間斷缺し毛質粗硬なることで、この種の人は災殃ありて德行なし。
夫相者,天地之玄機,聖賢之蘊奧,取禍福而無差,定生死而有則。遇之於相,始之鐘呂之太白山石室中,有逸人陳仲文傳之三卿張仲遠,餘因得之而不敢隱,故傳於世。斯誠神異術也。又云:相術九篇,乃老君題在太白山鴻靈溪月波洞中,七星南龕石壁間。如有志人念得斯九章,精通其象,廣拜道術。赤烏二十年七月二十三日序。
相術という學問は天地間の玄妙の機樞、聖賢の蘊藏する深奥の道理で、これを以て禍福を推斷すれば差錯なく、生死を判定すれば自ら法則に循うものあり。この相法は最初鍾離權・呂洞賓が太白山石室中で傳授し、ある隱士・陳仲文がこれを三卿・張仲遠に傳え、我これを得た因り、私に隱藏するを敢えてせず、故に世に公にす。これ実に神異の方術である。序にまたいう:相術のこの九篇は老君が太白山鴻靈溪月波洞中・七星南龕の石壁の間に題し書きしたもの。若し志を立つる人この九章を誦記し、其中の相貌法象に精通せば、廣く道術を得ることを得。この序は赤烏二十年七月二十三日に作る。
月波洞中記・上卷
仙濟
燕雀之志,嘗思爪下之食,腸不盈於百粒,聲不遠於五畦,翱翔藩籬之下,其氣量亦自足矣。鸞鳳之志,一舉千里,非梧桐而不棲,非竹實而不食,鳴於朝陽,天下稱其慶,志度氣象,固自有殊也。是知有沖天之異者,必不肯棲托桑榆;有方外之材者,必不肯貪求名利。志之所向取舍,以此觀之,志趣遠近,氣量深淺,自可見矣。
燕と雀の志は、不過爪の下の一点の食物を念うのみで、腹に百來粒の穀を裝められず、叫聲は五畦の菜地を出られず、籬笆の下を飛び廻るのみ――その氣量もここに止まる。鸞鳥鳳凰の志は異なり:一飛すれば即ち千里、梧桐の樹に非ざれば棲息せず、竹の結ぶ實に非ざれば口にせず、朝陽に迎えて鳴き、天下人皆これを祥瑞とす。見れば志向・器度・氣象は本來高下の別あり。これにより知る:衝天の奇志を懷く人は、必ず己を桑樹榆樹の如き矮枝に安頓せず。超世の才具を具備する人は、必ず名利に汲汲とせず。一人の志向がどの方向に向かい、何を取り何を捨てるか、ここより看れば、彼の志趣の遠近・氣量の深淺は自ずと顯露出る。
九天玄微
凡欲相人,先視其首。頭者,五臟之主,百體之宗,四維八方,並須停正。左耳為東方,右耳為西方,鼻為南方,玉枕為北方,左頰為東南角,右頰為西南角,左壽堂為東北角,右壽堂為西北角。方維既正,乃視其骨。骨法九般,皆貴相也。無異骨終難入貴。
凡そ人に相を看んと欲すれば、先ず彼の頭を看る。頭は五臟の主宰・周身百骸の宗主で、その四維八方は皆端正勻停を求む。具體の分配は:左耳を東方に當て、右耳を西方に當て、鼻を南方に當て、腦後の「玉枕」を北方に當て、左頰を東南角に當て、右頰を西南角に當て、左邊の「壽堂」を東北角に當て、右邊の「壽堂」を西北角に當てる。八方の方位皆端正なれば、再び彼の骨相を看る。頭面の骨法は全部で九種あり、皆貴相に屬す。一人若しこの類の人と異なる異骨を生ぜざれば、終に顯貴に躋りがたい。
所謂九骨者,一曰顴骨,二曰驛馬骨,三曰將軍,四曰日角,五曰月角,六日龍宮,七曰伏犀,八曰巨鰲,九曰龍角。東西兩嶽高成為顴骨,勢入天倉為驛馬,耳齊為將軍骨,左眉上隱隱而起者名曰月角骨,右眉上隱隱而起者名曰日角骨,繞眼圓起者名龍宮骨,鼻上一骨起者至腦名曰伏犀骨,耳兩畔滿拙骨高者名曰巨鰲骨,兩眉毛入邊地稍高似角者名龍角骨,亦名輔角骨。已上九骨皆三品之相。人額上骨圓大名天成骨。顴勢入耳名壽骨,兩耳後骨起名玉堂骨,亦曰玉階骨,項後骨起如雞子者名天柱骨,亦貴相也。
九骨とはこの九種をいう:一を顴骨、二を驛馬骨、三を將軍骨、四を日角骨、五を月角骨、六を龍宮骨、七を伏犀骨、八を巨鰲骨、九を龍角骨という。それら各自の部位は:左右両顴(相法に「東嶽」「西嶽」と稱す)が高く隆成するものが即ち顴骨。顴骨の氣勢が一直に両側「天倉」に伸び入るを驛馬骨という。骨勢が耳と齊平なるを將軍骨という。左眉上方に隱隱と凸起するを月角骨という。右眉上方に隱隱と凸起するを日角骨という。眼眶を環繞して円円に隆起するを龍宮骨という。鼻梁上より一條の骨が直ちに起きて後腦に通ずるを伏犀骨という。兩耳の傍に骨肉が豐滿に高厚なるを巨鰲骨という。兩道の眉毛が「邊地」に伸向して略略高く起き角の如きを龍角骨といい、輔角骨ともいう。以上の九骨は皆三品官以上の貴相。この外、額頭上の骨が円く大ききを天成骨という。顴骨の勢いが一直に耳根に伸び入るを壽骨という。兩耳後ろに骨が隆起するを玉堂骨といい、玉階骨ともいう。後頸上に骨が突起して雞蛋の如きを天柱骨という。この數種も同じく皆貴相である。
冥度
尺宅從須際至地,部一十三部,位左右東西共二百三十五位。其部分眾多,其象類參雜,若定取紋理黑子,則吉凶之理森然難見。要其大隻,在於骨法神氣。但先相其骨法,觀其神氣,則貴賤自明矣。凡骨形已見,以手揣而識之者,名為骨法;骨形未見,以眼看而識之者,名為骨氣。骨法則止知見定之形,骨氣則可見未來之事,是知能辨骨氣者玄於法也。
人の整個の面部を相法上「尺宅」といい、鬚髮の邊際から下巴地閣に至るまで、縱向に十三個の「部」に分ち、左右東西合わせて共に二百三十五個の「位」あり。部位既にこのように繁多で、所生の形象また互いに夾雜すれば、若し只紋路と黑痣を盯著して吉凶を斷ずれば、その道理紛亂して林の如く、かえって看明し得ない。大處を抓まえていえば、關鍵は骨法と神氣に在り:先ず彼の骨法を相し、再び彼の神氣を觀れば、貴賤自ずと清楚。凡そ骨の形狀已に外に顯露し、手を以て摸按して辨識するを要するを「骨法」といい、骨の形狀まだ顯露せず、只眼を憑りて氣を望み辨識し得るを「骨氣」という。骨法は只眼前已に定局を成した形貌を知るのみ、骨氣は卻って將來まだ發生せざる事を看出し得る。故に骨氣を辨じ得る人は、只骨法を懂するより更に高明という。
神有餘者形或不足,形有餘者神或不足,或俱有餘,或俱不足。親其骨察其心,則神形可見。蓋形麗於骨,而神宅於心。此是其主不必廣壽也。經云:心者,形之主;形者,心之器也。神主其心,心主其形,形體端足,魂魄自全,四體屈伸,神精荒散,君臣相合,四支相助,自然之理也。能知神在於心,心能清淨,則福自生矣。是故,神稍清,形稍緊者,必為富貴人也;神稍濁,形稍慢者,必知其貧賤也。
或る人は神氣有餘にして形體不足、或る人は形體有餘にして神氣不足、あるいは神形兩樣俱に有餘なるもあり、また兩樣俱に不足なるもあり。彼の骨を摸し彼の心地を體察すれば、神と形の虛實は皆看出し得る。形體は骨骼に依附し、神明は則ち心中に安宅すに因る。ここに講ずるは主從の關係で、單にこれに憑れば必ず長壽というに非ず。相經上にいう:心は形體の主人、形體は心の器具。神は心を支配し、心は形を支配す。形體端正充實なれば魂魄自ずと完固。四肢屈伸活動の際、若し神情渙散して收まらざれば、則ち主從失序なり。君主と臣下が相配合して、四肢乃ち彼此輔助し得るは、自ずと然る道理。能く神は心裏に寄托し、心また清静を保持し得るを明白すれば、福氣自ずと滋生せん。故に神氣略に清朗を顯し形體略に緊湊を顯するは、必ず富貴の人。神氣略に混濁を顯し形體略に鬆懈を顯するは、彼の貧賤を斷定し得る。
《老君之歌》曰:「百劫廣修異骨生,骨肉不合神非靈,嶽牧旌旗骨上生。先看骨肉不聽聲,玉柱相成千萬兵。次看食地廣能平,天倉地庫連滿城,龍宮日月應天庭,神形清潔君呼名,審神察形自有程,有此骨者身必榮,錄在天府仙洞經,天地之內人最靈,直見一生推豪英。」
《老君之歌》にいう:百世を歷して廣く善業を修した人にして、始めて人と異なる異骨を生出す。骨と肉若し配合當を得ざれば、神氣も靈秀と算するに足らず。方岳州牧の如き顯位・旌旗儀仗の如き威權は、皆先ず骨上より端倪を顯す。相を看るに先ず骨肉を看、急いで聲音を聽くを要せず。額上「玉柱」骨が成形に生ずるは、千軍萬馬を統領するを主る。其次に「食地」を看る。即ち下停頦頤一帶で、寬廣平滿を要す。再び兩「天倉」と兩「地庫」を看、豐滿して一の城を連なるが如くなるを要す。「龍宮」眼眶と日角・月角は天庭と相呼應するを要す。神清く形潔き人は、君王が名を點じて徵召す。神と形を審察するに自ずと一定の程式あり。これらの骨相を具備する人は、此の身必ず榮顯し、名字早已に天府仙洞の經册に錄せらる。天地の間、人最も靈性あり。骨相上より直ちに彼の一生が豪傑英才と成るか否か看出し得る。
靈嶽
凡有受氣懷胎,皆稟五行。支曰男,雙曰女。得其偏者形骨必俗,稟其粹者神氣必全。形有厚薄,故福有淺深;神有明暗,故識有智愚。雖吉凶貴賤紛綸不齊,而神見於動作,形備於骨法,善惡有相,可得而知。今以精神、氣色、才智、骨法次第考核,設九成之術以觀之。一曰精神,二魂魄,三形貌,四氣色,五動止,六行藏,七瞻視,八才智,九德行。凡精彩分明為一成,魂神慷慨為二成,形貌停穩為三成,氣色明淨為四成,動止安詳為五成,行藏合義為六成,瞻視澄正為七成,才智應速為八成,德行可法為九成。又有九骨:一曰顴骨,二驛馬,三將軍,四日角,五月角,六龍宮,七伏犀,八巨鰲,九龍角。已上九骨,凡有一骨起者亦為一成。
凡そ氣を受け結胎する人は、皆五行の氣を禀受す。單數は陽に屬して男を生じ、雙數は陰に屬して女を生ず。禀氣偏駁なるは、形體骨相必ず俗陋。禀氣純粹なるは、神情氣度必ず完足。形體に厚有り薄有り、故に福分に淺有り深有り。神氣に明有り暗有り、故に見識に智有り愚有り。人の吉凶貴賤雖も錯雜不齊なれど、神氣は舉止動作の中に流露し、形體の高下は骨法の中に具備し、善惡各々相貌尋るべきあり、能く察知し得る。今、精神・氣色・才智・骨法の次第に按じ逐項考核し、「九成」の法を立てて人を觀る:一は精神、二は魂魄、三は形貌、四は氣色、五は動止、六は行藏、七は瞻視、八は才智、九は德行。精神光彩分明なるを一成と算し、魂魄意氣慷慨なるを二成と算し、形貌勻停安穩なるを三成と算し、氣色明朗潔淨なるを四成と算し、舉動安詳にして躁ならざるを五成と算し、出處進退義理に合するを六成と算し、目光澄澈端正なるを七成と算し、才思機敏に應對迅捷なるを八成と算し、德行足りて人に效法せらるべきを九成と算す。此の外また九骨あり:一は顴骨、二は驛馬骨、三は將軍骨、四は日角骨、五は月角骨、六は龍宮骨、七は伏犀骨、八は巨鰲骨、九は龍角骨。以上九骨、只要一處骨相隆起あれば、亦一成に算し上ぐべし。
《老君歌》曰:「顴骨成權合主兵,驛馬分茅列土人,將軍骨起將軍位,日角月角佐明君,龍骨清明好官勳,伏犀刺史隱沖門,巨鰲繞拙尚書榮,龍角玉枕三臺臣,九成八成臣中尊,五成六成臣中臣,三成四成五品人,一成二成有微勳,有之不成不白身,無成無骨永沉淪,三品貴者皆識人,識人必貴自通神,神魂清淨貴人親,君須識覽洞中文。」
《老君歌》にいう:顴骨生じて權勢あるは、兵を掌るに合當。驛馬骨長成するは、分封裂土の人物。將軍骨隆起するは、將軍の位に坐す。日角・月角兼備するは、明君を輔佐する大臣を做す。龍宮骨清朗分明なるは、官運功勋俱に好し。伏犀骨頂を貫くは、一州の刺史と為し鋒を藏して露さず。巨鰲骨環繞豐厚なるは、尚書の榮を享く。龍角骨更に玉枕骨を配するは、三台重臣に位列す。九成・八成なるは臣子中の尊貴者。五成・六成なるは臣子中の中等。三成・四成なるは約五品官に當たり、一成・二成なるも些微の功勋あり。雖も骨相ありて格局を成さざるは、總じて白衣終身に至らず。一成も無く一骨も無きは、即ち永遠に下僚に沉淪す。三品以上の貴人は皆人を識るに善く、人を識り得るは自身必ず貴し。彼已に神明に通ずるに因る。神魂清静の人は、貴人自ずと彼に親近す。諸君當にこの篇の洞中之文を好く研讀すべし。
幽隱
凡有氣血之成,出於毛髦。毫白者主壽,黑子上生毫者主貴相。若頭髮老來勝者不宜壽,髭鬚少白不宜壽,眉耳生長毫者至壽。眉生白毛,玉堂骨起,仙人之相。胸上生毛主學道術,背上生毛兇惡之人,兩肩上或臂上生毛主慈孝有祿,腹上生毛大富,膝上生毛者少官祿,足下生毛者極仙品人,若足下生黑子,有祿之人。一孔三毫,富貴之身。圓面豐頂,後連山勢起須少者,富貴之相也。
人身の氣血の充盈するや否やは、毛髮上に顯露出る。白毫を生出するは長壽を主る。黑痣上に毫毛を長出するは貴相。若し頭髮が老いてかえって年少時より更に濃密ならば、かえって長壽に利あらず。鬍鬚早く花白するも、長壽に利あらず。眉毛と耳中に長毫を生出するは、高壽を享け得る。眉中に白毛を生じ、加えて「玉堂骨」隆起するは、仙人一流の相貌。胸口に毛を生ずるは、道術を愛好するを主る。脊背に毛を生ずるは、凶狠の人。兩肩或いは臂膀上に毛を生ずるは、人と為りて慈孝にして祿あり。肚腹上に毛を生ずるは大富。膝蓋上に毛を生ずるは官祿少なし。脚底に毛を生ずるは、極上等の仙品の人。若し脚底に黑痣を長ずれば、亦祿有る人。一個の毛孔の裏に三根の毫毛を長出するは、富貴の身。臉盤円潤、頭頂豐隆、腦後骨勢相連なりて起き鬍鬚また稀少なるは、富貴の相。
河嶽
凡相人面,五嶽欲其相朝,四瀆欲其不混,形神備足,富貴相。所謂五嶽者,順為恆嶽,額為衡嶽,鼻為嵩嶽,左顴為泰嶽,右顴為華嶽。所謂四瀆者,眼為淮,耳為江,口為河,鼻為濟。高成曰嶽,深厚曰瀆,嶽欲成而瀆欲清。若更精彩自足,有威有媚,接對無偽,信行不欺,此乃形神備足矣。
凡そ人の面部を相看るに、「五嶽」は彼此朝拱呼應を要し、「四瀆」は各自分明にして混濁ならざるを要し、形と神皆完備充足なれば、即ち富貴の相。いうところの五嶽は:下頦を北嶽恒山とし、額頭を南嶽衡山とし、鼻を中嶽嵩山とし、左顴を東嶽泰山とし、右顴を西嶽華山とす。いうところの四瀆は:眼睛を淮水とし、耳朵を長江とし、口を黃河とし、鼻を濟水とす。高く隆起するを「嶽」といい、深邃厚實なるを「瀆」という。嶽は成形に勢ありて生ずるを要し、瀆は清朗にして濁らざるに生ずるを要す。若し更に神采自足、威嚴ありて溫媚あり、人に待し物に接して虛僞なく、言行信を守り人を欺かざれば、これを形神完備という。
凡人言辭審正,聲音安詳,瞻視尊貴,舉止沉隱,折旋俯仰,諸凡安貼,使人見之不覺悚然生敬者,蔡澤雲第一上相之人,有此威儀。《老君歌》曰:「五嶽阜成終不貧,圓頭項短足珠珍,耳有垂珠度百春,驛馬骨成主萬人,巨鰲骨圓尚書身,虎頭燕頷主騎兵,鳳頭千里受其榮,從少至老不識貧,如同靈鶴在凡群。」
凡人說話措辭審愼中正、聲音從容安詳、目光莊重可敬、舉止沉穩にして浮ならず、轉身俯仰の間様様妥帖にして、人をして一見便ち由らず肅然として敬を起さしむるを、戰國の說客蔡澤は之を第一等上相の人の具る威儀と稱す。《老君歌》にいう:五嶽豐厚に成形する人は終身貧窮せず。頭円く頸短きは、脚下自ずと珍寶あり。耳に垂珠有るは百歲を過ぎて活く。驛馬骨長成するは上萬人を統領し得。巨鰲骨円厚なるは尚書の身あり。虎頭燕頷は騎兵を主掌す。鳳頭の相を生ずるは名を千里に揚げ尊榮を享受し、少年より老年に至るまで貧窮の滋味を識らず、一隻の靈鶴が尋常の鳥群の中に立つが如し。
又歌曰:「江淮河濟湛然清,四海之中必振聲,五嶽並無一嶽毀,一年福盡一年生,五嶽成來四瀆濁,其人不富有官榮,法〔原缺三字〕各分明,為文位列三臺貴,為武權持萬騎兵。」
又一首歌訣ありていう:耳・眼・口・鼻のこの四瀆が江・淮・河・濟の四條の大川の如く澄澈清明なる人は、必ず名聲四海に震動す。五嶽の中に一處も塌陷毀損無きは、福分一年接一年に生發し盡きず。若し五嶽成形に生じて四瀆卻って混濁を顯すれば、この種の人は富まざれども、仍お官職榮顯を得。此處底本原來三字を缺き、補足するに從由なし。要するに各處部位皆生じて分明に格あるを要す:文に從うは三台高位に位列し得、武に從うは萬騎兵權を掌握し得。
心隱
夫欲相之,必先試之性行,相外乃得其真。欲知其性行者,察之於眼,驗之於口,則可見矣。心者,神明之舍,目其竅也。其神內守,而其明外鑑,故觀其眼可以知其心矣。心主於火,目主於木,火木相生,乃分輪理。心有五輪,故目有五等。所謂五等,水、火、木、金、土之精也。
一人の人に相を看んと要すれば、必ず先ず彼の性情操守を試察し、形貌の外に求證して、始めて真實の判斷を得。彼の性情操守を知らんと欲すれば、眼睛より觀察し言語より驗證して、便ち看出し得。心は神明の居住する屋舍、眼睛はこの間の屋子の窗口。神明は內に守持し、光明は外に向かい照鑑す。故に彼の眼睛を看れば以て彼の心を知るべし。五行に就いて論ずれば、心は火に屬し眼は木に屬し、木火相生して、乃ち「輪」の層次條理を分出す。心に五輪あり、故に眼も五等に分かる。この五等は即ち水・火・木・金・土の五行の精の各自生じた眼形である。
目如初月者屬水,如懸鈴者屬火,如破梯者屬木,如臥弓者屬金,如圓杏者屬土。初月之目,壬癸之精,水流不遠,無信之相也。懸鈴之目,丙丁之精,禮樂情懷,似火之德也。破梯之目,甲乙之精,瞻視瞬息,似木這性直,其間亦有虛妄不實者,蓋木身雖直,而果味不同故也。臥弓之目,庚辛之精,殺君殺父,陣亡兵死,天生露晴是也。圓杏之目,戊已之精,忠孝信行,似土之德。
眼形一彎の新月の如きは水に屬し、懸掛の鈴鐺の如きは火に屬し、破梯の如きは木に屬し、卧倒の弓の如きは金に屬し、圓杏子の如きは土に屬す。新月形の眼は壬癸水の精で、水流遠からず、信用を講らざる相。懸鈴形の眼は丙丁火の精で、胸中禮樂情懷に富み、火の德性に合す。破梯形の眼は甲乙木の精で、目光轉動敏捷にして木の性子の如く直し。不過此の一類の人の中にも虛妄不實なるあり。樹身雖も直くとも、結出の果子味道は各各相同ならざるに因る。卧弓形の眼は庚辛金の精で、君を弑し父を殺し、陣亡兵死を主る。即ち生來眼珠外に露るるのあの一種。圓杏形の眼は戊己土の精で、人と為りて忠孝守信、土の德性に合す。
言者,心之聲也。靈氣漏露,發而成響,神靜則辭寡,神躁則辭多,是以既察之於目,又驗之於口。多言數窮,不如守中。周廟金人,三緘其口。君子欲訥於言而敏於行,故知金言無益,最減人相。凡人言語無統緒,好摭人短處,自恃已長處,此人也輕薄無行,眾所共惡,摧挫失志,禍從斯起矣。夫聰明豁達者少遲,執迷勾留者多滯。是以君子之性,通而不執;小人之性,執而不通。君子有將來,不期身貴而自貴,雖不徼福而福自至焉。小人無此去,自望身榮,而多得禍焉。故曰凡欲相之,必先試之。
言語は內心の發出する聲音。靈氣外に泄れ、發して聲と成る:神定まる人は話少なく、神躁る人は話多し。故に既に眼睛より察看し、還た言談より驗證するを要す。《老子》は話多くしてかえって屢々困窘し、中虛を守るに如かずという。周朝太廟前に立つ金人は、嘴上に三重の封條を貼り。孔子も君子の說話は遲鈍に辦事は敏捷を主張す。見れば誇誇として談ずるは毫も益處なく、最も能く一人の相格を折損す。凡そ說話條理なく、人の短處を挑るを愛し、專ら己の長處を誇るは、この種の人は輕薄無行にして衆人に厭惡せられ、一旦受挫失意すれば、禍事即ち此處より生出す。聰明豁達の人は少有遲滯、固執迷惘の人は處處窒礙。故に君子の性情は通達にして拘執せず、小人の性情は拘執にして通達せず。君子に遠大の前程あり、刻意に貴を求めずして自ずと顯貴、刻意に福を求めずして福氣自ら來る。小人にこの氣度なく、一味に自身榮顯を指望し、かえって多く禍患を招く。故にいう、凡そ人を相せんと要すれば、必ず先ず彼の性情行事を試察せよと。
凡閱人必詳察其骨狀,似載棟樑者貴人也。眼有蓋而魚尾遠者,主有大祿。天勢圓大,旗亭廣博,心目分明,品位自崇。瞬息不定,瞻視不常,心性不定之人也。羊眼四白,死於道路。蜂目豬眼,毒而多淫。大小不等,眉頭屈曲,若下視者皆壽短之相。精神不定,目急者無信。瞳子微小,赤脈亂侵者,並主惡死。目下小者為善相。四大猖狂,目不自斂,衣食必破。經云:重瞳者未必為貴,眇目者未必為賤。仔細觀察相可知矣。
凡そ人を看るに必ず仔細に彼の骨骼形狀を察看し、骨相能く棟梁を承載するが如く厚重有力なるは、貴人。上眼瞼に覆蓋の勢あり、眼角魚尾伸展し長遠なるは、大祿を享くるを主る。額頭天庭圓滿寬大、兩傍「旗亭」部位開闊、心思と眼神皆清明分明なるは、品級地位自ずと崇高。眼珠轉動停まず、目光遊移定まらざるは、心性不定の人。羊眼の如く眼白四面に黑睛を包圍するは、道路上に死せん。蜂眼・猪眼を生ずる人は、心毒にして多淫。兩眼一大一小、眉頭屈曲糾結、低頭下視を習慣とするは、皆短壽の相。精神散亂・目光急促の人は信用を講らず。瞳仁細小・紅絲眼白に亂侵するは、皆横死を主る。眼下部位張揚ならざるは、善相に屬す。四處に放縱猖狂・眼神收斂住らざる人は、衣食必ず敗盡す。相經上にいう:重瞳を生ずるは未必だ貴ならず、一隻眼瞎るは未必だ賤ならず。還た仔細に全相を觀察して乃ち斷定すべし。
貫德
金毛五色是鸞鳳之衣,紫綬金章是朝天之服,故知神不貴者,其形不永期也。人受天地五行之正氣,一月精血凝,二月胚胎成,三月統血脈,四月形體就,五月能動轉,六月毛髮生,七月筋脈至,八月臟腑具,九月谷氣在胃,十月百神修具,出於子亥之門,然後成人。蘊胚胎之真粹,稟靈骨於幽冥。情慾既萌,遂生禍福,事雖未兆,神已先知。發於五神是為五色,布在面部,吉凶可知:青憂,白哭,黑病,赤災。惟有黃氣,獨主喜慶。更須紀四時瞻察,隨本相以相生,則災福之理,昭然自見。
金色羽毛・五彩斑斕は鸞鳳のみ有る衣裳、紫色綬帶・黃金印章は天子を朝見して始めて穿る禮服。これにより知る、神氣貴重ならざる人は、形體も長久せず。人は天地五行の純正の氣を禀受す:一個月精血凝聚、兩個月胚胎成形、三個月血脈貫通、四個月形體完具、五個月能く轉動、六個月毛髮を長出、七個月筋脈通達、八個月臟腑齊備、九個月穀氣胃に入る、十個月百神修成し、子亥の門より降生して、然る後人と為る。彼は胚胎の中に先天の精粹を蘊含し、冥冥の中に靈秀の骨相を禀受す。情慾萌動するに及び、禍福便ち此處に由りて產生す。事情雖もまだ徵兆なくとも、神明已に先に知之。此の先知は五臟の神に發し、表現出るは即ち五種の氣色で、面部に分布し、吉凶これを據に推知し得:青は憂愁を主り、白は哭泣を主り、黑は疾病を主り、赤は災殃を主り、ただ黃氣獨獨喜慶を主る。還た四季變化に按じて觀察するを記し、氣色をして本人の本相五行と相生せしめば、災福の道理即ち昭然として見えん。
夫貴人者,含靈受既,稟之於天和;血脈形神,降之於精髓。山有玉而草木鮮,水懷珠而波瀾媚。人有貴氣者,形神骨肉自然異於常倫,無藝無才亦有大祿,雖處貧賤之中,人自欽仰,此貴人之苗也。但看禮度、接待、行步、笑語、精神,自在異於眾人,貴人一見便加愛重保護,原其顯達者是也。《老君之歌》:「三品貴者皆識人。」此其象也。
いわゆる貴人は、靈秀の氣を含藏し、上天の冲和に禀受す。血脈形神は皆父母の精髓中より降下す。山中に玉を藏すれば、草木便ち格外に鮮潤。水裏に珠を含めば、波瀾便ち格外に嫵媚。人に貴氣有るは、形神骨肉自ずと常人と異なり、縱使一技の長なく過人の才學なくとも、照樣大祿を享有す。縱使貧賤の中に身處すとも、別人も自ずと欽敬仰慕す。これ即ち貴人の苗子。只彼の禮節風度・待人接物・行走步態・談笑神情を看れば、自ずと衆人と異なり。身份有る貴人が一たび彼を見れば、格外愛惜維護し、推究するにそれら後來顯達した人は、大抵皆このように起家す。《老君之歌》に「三品貴者皆人を識る」といえるは、講ずるは即ちこの氣象。
賤人者,雖能語而無神,賤人者,雖能語而無神,雖有形而無骨,視其氣則不潤,察其色則無光,手足失墜,筋節不續,舉措悚懾,作事乖違,其精神、語笑、體度、接對,一見可知,更不在相也。經云:頑石投於江湖,雖千年而不潤;白玉投於沙泥,至劫盡而明。形薄者不可以任重,神濁者必難以當祿。元氣失者視之不遙,元氣勝者望之愈遠。氣貴者望之如雲宵,氣賤者望之如糞土,其根本深淺亦可知矣。
賤相の人は則ち相反す(底本此の句重出一次、今照錄す):雖も能く口を開き說話すとも全く神采なく、雖も形體有れど骨力なく。彼の氣を看るに滋潤なく、彼の色を察するに光華なく。手脚動作失落して準なく、筋骨關節接續上らず。一舉一動畏縮驚懼、辦事處處乖張違逆。彼の精神・談笑・體態・應對は、一見便ち知るべく、根本に再びどの部位を細相するを用いず。相經上にいう:頑石を江湖裏に丟進すれば、千年泡すも溫潤に變らず。白玉を沙泥中に埋めば、劫盡きるに至るも依然明潔。形體單薄の人は重任を擔起し得ず、神氣混濁の人は祿位を受住し得ず。元氣虧損の人は、望上去精神能く遠に及ばず。元氣充盛の人は、望上去愈々氣象深遠を顯す。氣貴き人は望むに雲霄に高入るが如く、氣賤き人は望むに一堆の糞土の如く、彼の根柢の深淺も就中知るべし。
經曰:莽蒼無色終年貧,黃鬚亂垂乞為伶,腹淺臀薄無屋薪。急行視後多孤辛,腦髮半垂少失親。鶴頂結露不用論,區區終日沒精神。肉多口大蠐螬身,縱得公卿命早遲。更有掉腰蛇行人,雖年百歲守孤貧。
相經上にいう:面色蒼茫暗淡・毫も光彩無き人は一年到頭窮を受く。黃鬍鬚散亂に下垂するは、多く乞丐或いは伶人に淪落す。肚腹淺薄・臀部瘦削のは、家裏旣に房屋無く柴薪無し。走路匆忙にして還た頻頻回首張望するは、多く孤苦。後腦頭髮披垂して半を過ぐるは、年少にして便ち雙親を失う。頭頂尖削して鶴頂の如く上に露珠の凝りたるが如く虛浮なるは更に說を及ぼすに足らず。この種の人は整日局促忙碌にして精神無し。肉多く口大きく身子蛴螬の如く臃腫蠕動するは、縱使公卿に當るも、壽命早晚折るを要す。還た走路時腰肢搖擺・行步蛇の如く曲行する人は、即便百歲に活くるも、只能孤獨貧寒を守りて日を過ごす。
玉枕
兩耳上平為百會,前為額,後為腦,前為星堂,後為玉枕。枕之骨凡一十八般,皆公侯富貴之相也。今具骨法如後:車軸,仰月,覆月,方枕,一字,背月,十字,八字,玉環,右撒,左撒,三關,雞子,山字,連枕,品字,垂針,懸針。經云:凡人有此骨者,皆貴相。如作僧道,雖不貴,有此枕者皆主壽。凡人稍有玉枕,但有骨微起者,皆主祿壽旺,平仄無者,祿壽難逢。婦人有之,皆亦主貴矣。
兩耳より往上に取平し、頭頂正中を「百會」という。百會の前は額、後は腦。再び細分すれば、前を「星堂」といい、後を「玉枕」という。玉枕骨は共に十八種の樣式あり、皆公侯富貴の相に屬す。今、これらの骨法を下面に列す:車軸枕・仰月枕・覆月枕・方枕・一字枕・背月枕・十字枕・八字枕・玉環枕・右撒枕・左撒枕・三關枕・雞子枕・山字枕・連枕・品字枕・垂針枕・懸針枕。相經上にいう:凡そこれらの骨を生有するは皆貴相に屬す。假如出家して僧道を做すとも、雖も顯貴せずとも、此の玉枕有るは皆長壽を主る。一般人は只略有玉枕あるも、哪怕骨頭只微微に隆起するも、皆祿位と壽數旺盛を主る。後腦平坦低陷・全然枕骨無きは、祿と壽皆指望し難し。婦人生じて玉枕骨有るは、同じく貴を主る。
耳限十五年
耳若無珠者不貴,若有珠者不貴,何也?難得正垂而生,謂不得地也。珠若生正垂,謂得地也。向外貼者為失地也。若正月十五夜珠,繫青白珠,最為上也,若青白色光潤是也。如豌豆大帶五顆者,必建節。若八月夜珠者次也,四五品官也。若帶三顆者,合取一品,繫磁白珠也,白瑩潤,六七品官也。帶兩顆者,有官無職。若五月十五夜珠者下也,繫粉紅者是也。如豌豆大帶五顆者,四五品官也。若帶三顆者如豌豆大,七八品官也。如三四顆者,八九品官,亦有官無職。如兩顆者,無官而有權。若粉紅者,不光澤而圓者,如五月珠者,多饒限弱反覆。
耳朵に垂珠無きは貴ならず。垂珠有るも貴ならずと說くは、是れ何の故か?垂珠は難く端正に下垂の形狀を生成し得ず、偏斜不正なれば即ち「得地せず」という。垂珠若し端正下垂に生ずれば、始めて「得地」と叫ぶ。垂珠外に向かい翻貼するは、「失地」なり。相家は耳珠の色澤を月夜の明珠に比作す:正月十五夜の珠子の如きは、青白色珠に屬し、最上一等、即ち色澤青白にして光潤なるあの種。此の樣の耳珠若し豌豆大小あり左右合わせて五顆の數有れば、必定能く節を建て疆を封ず。八月夜の珠子の如きは次一等、四五品官を做り得。只三顆を帶ぶるは、一品の位を取るに合當、あれは瓷白色珠で、色白瑩潤なるは六七品官を做り得。兩顆を帶ぶるは官銜ありて實職無し。五月十五夜の珠子の如きは最下一等、即ち粉紅色のあの種:豌豆大小ありて五顆を帶ぶるは四五品官、三顆豌豆大を帶ぶるは七八品官、只三四顆有るは八九品官で、亦是れ官ありて職無し。只兩顆有るは、官無くして實權あり。若是れ粉紅色・不光潤にして僅僅圓潤なるは、即ち五月珠の一類に屬し、此の種の人は限運多く疲弱し、事情反覆不定。
此已上三等珠要顆圓者貴,不圓者減半,取富貴輕。向外貼者自立也,若向裡者貼者,長富。要耳貼輪而厚,取富貴準也。左耳不牢妨父,右耳不牢妨母。不牢者無根也,薄而無垂也。
以上三等の耳珠は、皆顆粒圓滿を要求して始めて貴と算す。圓ならざるは貴氣半減し、所得の富貴も輕し。耳珠外に向かい翻貼するは白手自立を主り、裏に向かい貼合するは長久富有を主る。總の要求は耳廓腦に貼して肉厚なること。此の標準に照らして富貴を取る最も準確。左耳生じて牢固ならざるは父を妨克し、右耳生じて牢固ならざるは母を妨克す。いわゆる「不牢」とは、耳根虛浮して根基なく、耳肉また薄く底下に垂珠無し。
額限十年
若重額者,為人多樂也。若天庭骨正者,入廟堂。又為天頂者,承以蔭,為白色,光潤明也,上至髮際下至眉齊。若額不似熨者不貴,熨者是明也。如兩重額者合取二,齊賓生向前者,初年多滯,及犯了額者,堪一齊也。婦人有重額者,多饒貧賤也。重額者,額上有附肉者是也,必食離合之財。左額上有痣者,陽人多不在家,亡也。若陽人有三骨者,額上身邊骨起是也,必過長上之基。若有天倉是富人之根本,若滿者富貴也,不滿者反是夭短。髮際下者,必夭壽。若山源不正,平生三破。左壁好者食祖基,右壁好者食其妻,祿合立外財。
額上に重疊一層を生有するは、人と為りて多く安樂を享く。天庭骨端正なるは、朝堂に入り官を做し得。いわゆる「天頂」とは、祖上の蔭庇を承受する部位で、色は潔白を要し、光潤明亮、範圍上は髮際に至り下は眉と齊す。額頭若し熨した如く平展光潔ならざれば貴ならず。此處いう「熨」とは、正に光明平整を指す。兩重額を生ずるは兩「齊」の格を取るに合當。若し鬢髮參差して向前に侵生すれば、早年多く阻滯あり。額相受損するに至っては、只堪に一「齊」を得る。婦人生じて重額有るは、多く貧賤。いわゆる重額とは、額上に別に一層の肉を附着せることで、此の種の人は必定聚散離合の財を喫するを要す。左額上に痣を生ずるは、男子多く家中に守住し能わず、甚至他鄉に客死す。男子若し三骨を生有せば、即ち額上と額側邊緣に骨頭隆起するで、必定能く父祖輩の基業を超過す。額角兩傍に「天倉」あり、あれは富人の根本:天倉豐滿なるは富貴、滿たざるはかえって夭折短命。髮際壓し過低きは、必定壽を折る。山根若し長じて正ならざれば、一生三次の破敗を經るを要す。左邊額壁生じて好きは、祖上の產業を享用す。右邊額壁生じて好きは、妻子に靠りて力を得。祿位に至っては、則ち應に外面に到り自ら財路を求むべし。
眉限四年
若眉細長稀疏,正平有彩者貴;黑濃鹿無光者不貴。若陰人得正陰眉者,平生多樂也。若陽人得陽眉,平生亦多樂也。陰人得陽眉者敗,陽人得陽眉者濫。陽人有聖眉者,必食陰人重疊之財。若眉重者,是眉上有肉附高也。若男子眉不停者,出子於眾母也。如眉散逆者,必棄前妻,後就富妻,此人命短及絕嗣,有大德者減半。若有勾者,小背向下曲者,是積行人也。陽人陰眉散者,必定妨妻多也。散在小背者,妨兩三個也;散在大背者,妨三五個也。若陰人得正陽眉者及散者,妨五七夫;若陽眉不正及散者,妨兩三夫。若十分陽眉散者,必落娼。
眉毛細長稀疏・生じて平正にして光彩有るは貴を主る。黑く濃密・鹿毛の如く粗硬にして光澤無きは貴ならず。女子生じて純正の「陰眉」有れば、一生多く安樂を享く。男子生じて「陽眉」有れば、一生も多く安樂を享く。女子卻って陽眉を生ずるは、家道敗るを要す。男子生じて陽眉にして過度に張揚なるは、行事放縱に流る。男子生じて「聖眉」有るは、必定能く女方の一層又一層の財物を得。いわゆる眉重とは、眉毛の上に別に一層高起の肉を附くること。男子兩眉高低不勻のは、子女幾位の母親より出るを會す。眉毛散亂逆生するは、必定前妻を拋棄し別に富家の妻を娶るを要す。此の種の人は壽命短促にして且つ絕嗣し易し。若し本人德行深厚なれば、凶應半を減じ得。眉尾彎鉤の如く末梢略略下に向かい彎曲するは、德を積み善を行う人。男子卻って散亂の陰眉を生ずるは、必定多次妻子を妨克するを要す。眉尾小彎處に散ずるは、妨克兩三個。眉身大彎處に散ずるは、妨克三五個。女子若し純正の陽眉或いは陽眉散亂を生ずれば、五七個の丈夫を妨克するを要す。陽眉生じて正ならず或いは略に散ずるは、妨克兩三個の丈夫。陽眉散じて十分厲害なるは、必定風塵に淪落す。
陽人眉有角者,是眉毛三五根成縷也,必見兩三個妻也。眉生四角者,必見三五個妻也。眉角盛者妻多也。若眉眼相近者,不宜初子也。注異有聖眉者,合得陰人之財,眉上有附肉高者是也。
男子眉上に「角」を生ずるは、即ち三五根の眉毛が一縷に聚り豎起するで、此の種の人は一生兩三個の妻子を娶るを要す。眉上に四處の角縷を生出するは、三五個の妻子を娶るを要す。眉角愈々茂盛なれば、妻子愈々多し。眉と眼距離太に近きは、頭生の孩子に利あらず。別に一條の附注說明あり:「聖眉」を生有する人は、妻家女方の財物を得るに合當。聖眉が指すは即ち眉上に別に一塊の高起の肉を附くること。
眼限六年
眼中有神者貴,無神者不貴,必為人昏暗。若七分內神者及第,十分內神狀元取一齊。眼裡有學神旺者為樂,有才神者小貴。夫剛骨有肉者,積財鉅萬;剛骨不正者,亦積財鉅萬。額上有若指甲潤者,是剛骨也。若正者,三品官也;不正者,五六品也。婦人有剛骨者,多妨夫及出子於眾父也。三品以上貴能兼富,四品以下富能兼貴。
眼中に神有るは貴を主り、神無きは貴ならず、人と為りて必定昏昧暗弱。眼神含蓄內斂して七分に達するは中科第し得、十分に達するは狀元を望み得、取るは「一齊」の格。眼裏「學神」旺盛なるは一生安樂、「才神」を帶ぶるは小貴を得べし。額上「剛骨」に肉包裹有るは、萬貫の家財を積起し得。剛骨生じて端正ならざるも、一樣に萬貫を積み得。いわゆる剛骨とは、額頭上に一塊指甲ほど大きく色澤潤澤の隆起あること。剛骨生じて端正なるは三品官を做り得、端正ならざるは五六品官を做す。婦人生じて剛骨有るは、多く丈夫を妨克し、子女も幾位の父親より出るを會す。大抵三品以上の貴人は往往貴中に富を兼ね、四品以下は則ち富中に貴を帶ぶ。
眼裡無學神者或不秀者,不高貴也。視低無學神,如無目人覷其三鼎。婦人眼內有神者下也。目斜視,好殺也;目正視者平也。疊睛平視者,平安多遭冤枉之事。眼神散者,多發疾。眼屬南方日月之宮,是神之所舍,外照萬物,或開或閉,灼然不見,或秀或媚,或威或惡,長守黑白分明,神物有力,回顧有常,掌三公之位,不可逃也。晴有三角,晴外露,赤縷慣睛,區區覓食,相之下也。眼中有三點神者,必建節;有兩點神者,五品官。
眼裏「學神」無き或いは眼形清秀ならざるは、高貴し能わず。目光低垂にして又學神を缺乏する人は、瞎子が鼎彝重器を打量するが如く、什麼も看出せず。婦人眼中神光過度に外露するは、かえって下等に屬す。眼を斜めにして人を看るは殺伐を好み、兩眼平正に直視するは性情平和。眼皮重疊にして目光平視するは、一生雖も平安と算すれど、常に冤枉の事に遭う。眼神渙散する人は多く疾病を生ず。眼は方位上南方に屬し、日月之宮、神明の寄居する處所に為り、外に向かい萬物を照察す。一開一閉の間、光華內斂して炫露せず、或いは清秀、或いは嫵媚、或いは威嚴、或いは凶惡。若し能く長久に黑白分明を保持し、神采有力、回首顧盼從容に常あれば、便ち三公高位を掌る相で、躲けんと欲すも躲けられず。眼珠三角を露出し眼球外突し紅絲眼睛を貫穿するは、只能碌碌として食を覓え、是れ下等の相。眼中に三點神光有るは必ず能く節を建て疆を封じ、兩點神光有るは五品官を做り得。
若左眼下有臥蠶者,目下光潤如臥蠶之狀,必主食僧道之祿。若右眼下有臥蠶者,必食陰人之祿。若左眼下胞勻硬,主三子之數;右眼下胞勻硬,主六子之數。左右視高及神明者,繫子多也,於內有顯子也。夫則覷其妻,妻則覷其夫,行業者為先,謂如夫帶三子,妻帶七八子者,夫有行也。
左眼下面に「卧蚕」を生有するは、即ち眼下に一道光潤隆起・形狀蚕の横卧するが如く、此の種の人は必定僧道一路の福祿を享用す。右眼下面に卧蚕を生ずるは、必定妻室女方の財祿を享用す。左眼下眼胞勻稱にして結實なるは、三個の兒子有るを主る。右眼下眼胞勻稱結實なるは、六個の兒子有るを主る。兩眼向上看る時神光明亮なるは、子息多く、而且その中に顯達の人あらん。子息を斷ずるに還た夫妻對看を須いる:丈夫は妻子の相を參照し、妻子は丈夫の相を參照し、德行深厚の一方を以て準とす。譬えば丈夫相上只三個の兒子を帶ぶも、妻子相上卻って七八個を帶ぶれば、即ち丈夫德行有るの緣故。
左眼有層紋者,一個兄弟;兩層紋者,是兩個兄弟。若層紋在裡者,兄弟不得力;有義紋者,兄弟子不到頭。上胞為父,下胞為子。父宮胞硬,則父送其子;子宮胞硬,則子送其父。眼若悲啼,兩角白仁多者,兄弟多饒眾母也。若眼臉下迎上,不過月餘;上迎下,不過百日。兩相併者,是早亡者。有殺人難殺在眼,若疊睛垂視,及斜視,下視,為殺不散者,澄湛為上也。
左眼上に一層の橫紋有るは、一個の兄弟あり。兩層の橫紋有るは、兩個の兄弟あり。橫紋若し眼角內側に靠近すれば、兄弟指望上らず。「義紋」を生有するは、兄弟子姪相守り底に至る難し。上眼胞は父宮を代表し、下眼胞は子宮を代表す:父宮の眼胞堅硬なるは、父親が兒子を送走し、白髮人黑髮人を送る。子宮の眼胞堅硬なるは、始めて兒子が父親の為に終を送る。眼睛剛に哭過した如く、兩眼角眼白多きは、兄弟雖も多くとも往往幾位の母親より出。若し下眼瞼往上に迎合すれば、壽數一個餘月を過ぎず。上眼瞼往下に迎合すれば、一百天を過ぎず。上下同時に相迎合するは、早亡の兆。一人身上の帶ぶ殺氣、最も消解し難きは眼上に在り:眼皮重疊にして目光下垂、および斜視・下視、此の類殺氣凝聚して散ぜず。眼神澄澈湛然なるは始めて上等。
鼻限十年
若鼻不直聳者不貴,有節必兩姓也。若鼻近上有節者,祖姓不真;近下有節者,自姓不真。鼻不藏竅不富,如富者,必側近有庫也。若鼻蹇,四十五大破也。聳者貴,有庫者足,鼻肥兩端紅潤者是也。若有仙庫者,足富貴;有俗庫者足財。庫在仙庫之下,單庫者下半,雙庫者雙也。若鼻懸紋者,多移落他鄉。鼻小及人中蹇者,平生多動搖也。眉過目,人富也。如狼目虎視全者,富貴;不全者,富而不貴也,只可同憂不可同樂。
鼻子挺直高聳ならざるは貴ならず。鼻梁上に節有るは、一生必定兩個の姓氏を跨ぐ。鼻節上に靠るは、祖上の姓氏來歷真ならず。鼻節下に靠るは、自己の姓氏來歷真ならず。鼻孔外露して藏せざるは富まず。若し竟に富む有れば、あれは必ず鼻旁近處に「庫」を生有する。鼻梁蹇塞して暢ならざるは、四十五歲上に一場の大破敗あり。鼻子高聳するは貴を主り、兩傍に庫有るは富足を主る。即ち鼻頭肥厚・兩側紅潤のあの種。「仙庫」を生有するは富貴雙全、「俗庫」を生有するは財物充足。俗庫の位置は仙庫の下、只一邊に生ずるは力量半減、左右雙生する始めて完足と算す。鼻梁上に懸針の如き直紋有るは、多く遷徙して外鄉に流落するを要す。鼻子小さく人中又蹇澀にして顯ならざるは、一生奔波動盪。眉毛眼を過ぎて長き人は富有。若し狼の如き眼・虎の如き視を兼具せば、是れ富貴の相。兩樣齊全ならざるは、只富みて貴ならず。此の種の人は只彼と患難を共にすべく、彼と安樂を同じくすべからず。
上下唇二十年
若口不方者不貴,是一齊之齒,四海之方圓,合要方,開要圓。齒齊密者,取富貴準也。若齒有三十六個者,大貴。如稀少者及唇掀者,賤。如四海方圓,高得助也。唇紅齒白,富貴之苗也。
口生じて方正ならざるは貴ならず。いわゆる「一齊之齒」とは、牙齒の齊整劃一を說く。いわゆる「四方之方圓」とは、口の四圍を說く:合攏する時方正如りて顯れ、張開する時圓滿如りて顯るを要す。牙齒齊整細密なるは、此の一條を用いて富貴を取る最も準。牙齒多き三十六顆に至るは大貴を主る。牙齒稀疏缺少および嘴唇上掀して齒を包めざるは賤を主る。口の四圍方圓體得するは、上位者の提攜を得べし。嘴唇紅潤・牙齒潔白は、富貴の苗子。
頦限五年
髮疏賓美者,富貴得助。頦下有成主旅肉者,足富。頦中有蠶者,限外有餘,壽命七十有三。勒腰蠶者,七十八,不固,減三年。八九十者,看餘限豐滿也。頦下旋生□肉在頦骨下,必主近有權也。
頭髮稀疏にして鬢髮秀美なるは、人の扶助を得て富貴し得。下巴底下に成塊厚實の肉を生出するは、家道富足。頦中に蚕の如く横卧隆起を生有するは、限運走り完る後仍お餘福あり、壽命七十三歲に到り得。此の蚕紋若し束腰の如く勒進すれば、七十八歲に到り得。生じて牢固ならざるは、再び三年を減ず。能く八九十歲に活くるに至っては、還た餘下の各限の部位豐滿なるや否やを看るを要す。下巴以下・頦骨以下に別に旋生して一塊の肉出るは、必定近期內に權柄を掌握するを會す。此處底本一字殘缺あり、臆補を敢えてせず。
月波洞中記・下卷
八限を論ず
眉耳額限初主,耳限八限之先。不欲焦黑,及有粥衣,主腎臟有疾而不貴。如猴人有者,不妨世人,只知無珠者,不貴。如貴者何也?輪廓分明紅潤,有刀環也。大抵耳不欲向前,不欲低於眉。謂耳低於眉,不要反輪,必破祖也。風門不欲小,無學之人也。不欲上廣下狹,父母早亡也。虎形上尖下闊,猴形人亦上尖,熊形人上下勻停,獸形下狹上正也。如反輪不破祖,下狹遲亡父母。風門小而有學者,何也?看其高於眉,紅潤有氣也。主初年駁雜,當細辨之。如行運男左女右交生,日後起有缺者,在襁褓中有疾驗也。
眉・耳・額の三限が管するは人生の初運で、その中耳限はまた八限の最前に排す。耳朵は枯焦して黑を發するを宜とせず、また米湯乾きたるが如き薄皮を一層蒙るを宜とせず。あれは腎臟に病ありて且つ貴ならざるを主る。若し猴形の人の耳朵が此の如くば、倒れて妨事なし。世人只耳珠無ければ貴ならざるを知るも、或る人珠無きも照樣貴なるは是れ何の故か?彼の耳輪耳廓分明に紅潤、耳內還た刀環の如き一圈の骨棱を生有するに因る。大体上いうに、耳朵は向前に招くを宜とせず、また眉毛より低きを宜とせず。耳が眉より低しと說くは、還た耳輪外に翻らざるべからずを要求す。さもなくば必定祖業を破敗す。耳孔「風門」細小を宜とせず。風門小さきは學問無き人。耳形上寬下窄を宜とせず。あの樣は父母早亡を主る。不過虎形の人の耳は本來上尖下闊、猴形の人の耳も上尖、熊形の人の耳は上下勻停、獸形の人の耳は則ち下窄にして上端方正、各々形局に依り論斷す。若し耳輪雖も反すとも祖業を破らざれば、那麼下削上寬も只遲一些父母を克するのみ。風門小さくとも學問有るはまた是れ何の故か?あれは彼の耳位が眉毛を高過し、而且色澤紅潤にして神氣有るを看るを要す。此の種の人は早年際遇駁雜、應に仔細分辨すべし。行運に至っては、男は左耳を看、女は右耳を看、交替推算す。日後凡そ耳上の缺損處の應ずる年份は、往往襁褓の中に已に病を生じたり、驗證し得。
論八限・額限
十五生日交額,十年之限也。額有長理,主早年不遂心。有亂紋如波者,小貴。前三日不似熨者,不貴也。如貴者何也?必是日月角分明,及伏犀高顯,天倉骨入兩府邊地,書庭輔角。此數骨為之剛骨,有一於此限至亦貴。重額正者入廟堂。陽人有三骨,額上面邊有者是也。川字骨正者,五品人。如有克陷及般疵黑痣者,八九品官,須自立,謂早年無可得之勢。婦人額有骨者賤。天中有圓骨,主棄前夫就後夫,此乃無德,主殘疾於老年,要日月角分明。陽人若兩眉角上有山林字者,主二千石祿;婦人有者,國夫人。有山水字者,主少年榮顯,年邁必有求道之志。
十五歲生日以後額限に交入し、十年を管す。額上に長長の直紋あるは、早年稱心ならざるを主る。額上に波浪の如き亂紋あるは、小貴を得べし。額の前部若し熨きたるが如く平整ならざれば、貴ならず。可や人偏偏還た貴なるは是れ何の故か?あれは必定彼の日角・月角分明、伏犀骨高高に顯露、天倉骨兩府と邊地に伸入、書庭・輔角も皆成形するに因る。此の幾處の骨は皆「剛骨」と算し、只要其中一樣を具備すれば、限運額部に走りても貴を得。重額にして生じて端正なるは、朝に入り官為るべし。男子に三骨あるとは、指すは額上と額側邊緣の骨頭隆起。額上に「川」字形の骨生じて端正なるは、五品の人。若し額上に破損低陷および斑疵黑痣あれば、只能八九品の小官を做し、而且必ず白手自立を須う。早年凭借すべき勢力無きに因る。婦人額上に骨を生ずるはかえって賤を主る。天中部位に圓骨を生有するは、前夫を拋棄し後夫に另嫁するを主る。此れ無德の相、老年還た殘疾を落下す。輕重は日角月角分明なるや否やを看るを要す。男子若し兩眉角上方に「山林」二字の如き紋理を生ずれば、二千石の俸祿を主る。婦人に此の紋有るは、國夫人を封ぜられ得。「山水」二字の如き紋理を生有するは、少年榮顯を主り、年老の後必定求道修真の志向あらん。
大抵在廣平有骨,不欲胡侵於馬,主初年多滯。山林缺者,子孫稀,婦人亦如此。子孫多者,老年亦不得力也。陽人兩額角有立紋,主殺婦;婦人有者,主殺夫。天庭遠無紋,黃老之徒也。天庭短者主夭。《清鑑》云:「有天者貴,有人者壽,主富貴兩全。有地者富,豐滿重者,亦富貴兩全。」
大体上いうに、額部は寬廣平正の中に骨を生出するを要し、最も忌むは鬢髮が「驛馬」部位に侵犯する。あれは早年多く阻滯を主る。「山林」部位に缺陷有るは、子孫稀少、婦人も一樣。即便子孫衆多とも、到老も指望上らず。男子兩額角上に豎立の直紋を生有するは、妻を克すを主る。婦人に此の紋有るは、夫を克すを主る。天庭開闊悠遠にして紋路無きは、黃老修道一路の人。天庭短窄なるは夭亡を主る。《清鑑》にいう:天庭の相を具備するは貴を主り、人中の相を具備するは壽を主り、兩樣兼有すれば即ち富貴雙全。地閣の相を具備するは富を主り、地閣豐滿厚重なるは、同樣に富貴兩全し得。
論八限・眉限
二十六生日,後交眉限。眉者,左為紫氣,右為月孛,不欲相敗。如小角散者,男妨婦,女妨夫。如一字者,主有學。豎立者,不善終。兩眉如八字,男客亡,女不正。如斷者,及不光澤貧破者,不等者,有般痣者,謂之眉殺,斯人也無德。陽眉者疏而秀,有彩,若男子得之,平生多樂也。陰眉者黑濃細者,女人得之,為正妻。婦人得陽眉為正妻者,何也?必是牆壁平正,及額好者為貴。男子得陰眉平生多樂者,何也?必是有青彩之色。男有陽眉而覆眼者,主榮;婦人有陰眉極濃厚散者,主身不榮,此賤相也。有角者,是正妻。如無應驗者,何也?必是峻高山林缺也。以上三限者是初主。眉上輔附馬高食外財祿。重眉者,主身閒有財帛,婦人有者,必伶俐。
二十六歲生日之後眉限に交入す。兩眉の星曜上の分配は:左眉を「紫氣」、右眉を「月孛」と為し、兩者互いに破損するを宜とせず。眉尾小角散亂なるは、男子妻を妨げ、女子夫を妨ぐ。眉形平直にして「一」字の如きは、學問有るを主る。眉毛倒豎するは、善終を得ず。兩眉「八」字の如く分張するは、男子他鄉に客死、女子行為不端。眉毛中斷の、光澤無くして窮破を顯すの、左右不勻の、上面に斑痣有るの、此ら皆「眉殺」と叫び、此の種の人は德行無し。いわゆる陽眉とは、疏朗清秀にして光彩有る眉で、男子之を得れば一生多く安樂を享く。いわゆる陰眉とは、黑濃にして細き眉で、女子之を得れば正妻と為り得。婦人陽眉を得て卻って仍お正妻を做し得るは、是れ何の故か?あれは必定她の額角牆壁平正、額相また好きに因り、故に仍舊貴を主る。男子陰眉を得て卻って仍お一生多く樂しむは、又是れ何の故か?あれは必定眉中青瑩の光彩を帶ぶるに因る。男子陽眉を生じて眉勢眼を覆過するは榮顯を主る。婦人陰眉を生じて極濃厚にして又散亂なるは、自身榮顯し能わざるを主る、此れ賤相。眉上に角を生ずるは正妻の相。若し此に照らし推断して應驗を見ざれば、那又是れ何の故か?必定她の額頭峻高にして「山林」部位缺陷有るの緣故。以上耳・額・眉の三限は初運に屬す。眉上「輔角」「附馬」部位高起のは、外來の財祿を享くる能し。眉生じて重疊一層のは、身子清閒にして錢財有るを主る。婦人此の眉有るは、必定伶俐。
論八限・眼限
眼限鼻限上為中主。眼者,人之瞻視,欲藏神而白晴少者,貴。三點神者,及餘限有力者,主建節。眼神忽然出散者,七日內身亡。上下臉相逆而塌者,四七日亡也。如定者,不妨止於大病。如有紅絲貫晴者,不善終。正虎形人不妨下視,斜視、偷視者,多陰賊,女不貞烈,孤淫之婦也。男子眉眼相近,顏色黑者,嫉妒奸猾之人,不可與交。婦人如眼有鳥及溼者,謂之寡婦,守空床之象。婦人若神光不散,僱盼有常,精神不亂視淫邪,主貴,有夫人之稱。眼偷視、斜視、下視、看人不休者,及言語多笑而媚者,主娼妓之材也。眼不欲露,印不欲深,臥蠶要明潤,此全相也。若臣蠶無光,塵土色者,更亂紋交侵者,不貴,孤獨之人也。男子龍視、虎望、鷹視,富貴兩全。
眼限・鼻限連同し上唇限は中運に屬す。眼睛は人が外物を觀看する器官で、神藏して外露せず眼白少なく黑睛多きを要求し、此の樣にして始めて貴。眼中に三點神光あり、加えて其餘各限の部位有力なるは、節を建て疆を封ずるを主る。眼神忽然外に向かい渙散するは、七天之內身亡。上下眼瞼互相いに逆合して凹陷するは、二十八天內死亡。若し神光還た定住し得れば、那不過一場の大病のみ。眼中に紅絲黑睛を貫穿有るは、善終を得ず。純正虎形の人低頭下視し妨事なし。斜眼に看る・偷眼に看るに至っては、多く陰險歹毒。女子は則ち不貞不烈、是れ孤苦淫蕩の婦。男子眉眼靠りて太近く面色黑を發するは、嫉妒奸猾の人、彼と深交する可からず。婦人眼中若し烏黑の氣あって而且濕潤淚を欲すは、寡婦の相と叫び、是れ空床を獨守の徵象。婦人若し神光凝聚して散ぜず、顧盼從容に常あり、精神亂れず目不斜視邪淫之事なれば、貴を主り、誥命夫人の稱號を得べし。眼睛偷視・斜視・下視・人を盯著看不停、および說話時多笑に媚態を作すは、娼妓一流の資質。眼睛外突を宜とせず、印堂深陷を宜とせず、卧蚕明亮潤澤を要し、此れ始めて完全の相と算す。若し卧蚕光彩無く塵土の色を呈現し、再加亂紋交錯侵入せば、則ち貴ならず、是れ孤獨の人。男子龍の如き注視・虎の如き顧望・鷹の如き凝視有るは、富貴雙全。
論八限・鼻限
交三十六生日後鼻限。山根為始,鼻樑平正準圓者,貴也。如不聳直貴者,何也?必有明潤之氣。梁曲者,男女俱淫。山根若有紋者,初年遭苦,主三十六有災也。年上紋者,主門戶成敗。壽上有紋者,身多臨災。準頭有,主作事無成。年上白者忽而見,主傷財。壽上忽而見者,主獄亡。準上有白色者,主人相鬥,有傷損。虎形人鼻露竅者,不妨鷹鶴形人。準尖年高壽低,其餘露竅者,四十五大破也。如兩郡有庫者,不妨,臨年亦傷財。有仙庫者,富貴雙全,半臺紅潤者是也。淨庫者減半,右廷尉是也。俗庫者,蘭臺遷尉如潤似見。不見紋者傷子,雖有亦不孝。
三十六歲生日之後を過ぎ鼻限に交入す。鼻限は「山根」より起算し、鼻梁平正・鼻頭圓潤なるは貴を主る。或る人鼻高聳挺直せずとも亦貴なるは是れ何の故か?あれは必定鼻上に明淨潤澤の氣色有る。鼻梁彎曲のは、無論男女皆淫を主る。山根上若し橫紋あれば、早年苦を喫し、三十六歲上災有るを主る。「年上」紋有るは、門戶興衰成敗を主る。「壽上」紋有るは、一身多く災禍に遭うを主る。鼻準頭紋有るは、做事成り難きを主る。年上忽然白色を現出するは破財を主り、壽上忽然白色を現出するは入獄身亡を主り、準頭上白色を現出するは人と爭鬥して受傷を主る。虎形の人鼻孔外露は病と算せず、鷹形・鶴形の人も一樣に妨げず。若し鼻準尖削・年上高く壽上低く、以及其餘各類の鼻孔外露の人は、四十五歲上必ず大破敗あり。倘若鼻旁兩側に「庫」を生有せば、妨事なし。不過あの年到れば仍お些錢財を破せん。「仙庫」を生有するは富貴雙全、即ち蘭臺一半紅潤のあの種。「淨庫」の力量半減し、指すは右側廷尉部位。「俗庫」に至っては、蘭臺・廷尉看上去潤に似て潤ならず・若隱若現のあの種。鼻側紋路見えざるは子女を克傷し、即便子ありとも不孝順。
論八限・上唇限
四十六生日後交上唇,欲得方樣。人中欲深長者,主衣祿不缺。人中上廣,主初年得子;下廣晚年得子。人中勻停深長者,主生貴子發祖。人中下闊者,少閒;上潤者,老鰥。許負云:「人中深長,一世吉昌。人中廣平,養子不成。人中漫漫,無子可憐。」如不正及般痣者,有妨,此乃上唇之輔助也。上唇紅潤者貴,及紋理缺者定有災。掀露齒者,不睦六親,好說是非,無德之人也。欲得下唇相應,有氣不掀露,為貴相。唇紅齒白,富貴之苗。若不言而自動者,是非這人也。婦人亦如此,為人不和。此二限為中主。
四十六歲生日之後上唇限に交入し、上唇は方正に生ずるを要す。人中は深く長きを要し、あれは衣食俸祿缺かざるを主る。人上上端寬きは早年子を得、下端寬きは晚年子を得。人中上下勻停にして又深長なるは、貴子を生じ門庭を光大するを主る。人上下端過闊のは一生少有清閒、上端過度に平潤のは老來鰥居。漢代善相の許負にいう:人中深長のは、一輩子吉慶昌盛。人中寬平溝無きは、養子成り難し。人中平漫模糊のは、兒子無きを憐れむべし。人中若し歪斜或いは斑痣を生ずれば、皆妨礙を主る――此ら皆是れ上唇を輔助判斷の依據。上唇紅潤のは貴を主る。上唇紋理殘缺のは必定災あり。嘴唇上掀して牙齒を露出するは、六親と和睦せず、是非を搬弄するを好み、是れ無德の人。上唇還た下唇と相配するを須い、唇氣色ありて外掀露齒せざる、始めて貴相。嘴唇紅潤・牙齒潔白は、富貴の苗子。若し嘴說話せずして自ら蠕動するは、此れ是非を招惹する人。婦人も一樣、人と為り處世和せず。以上所說の此の兩限は中運に屬す。
下唇頦を末限と為す
下唇欲紅,西瓜子上下相應,無缺陷亂紋者。上唇為君,下唇為臣,相得為潔淨,言四海方圓者是也。開要圓,合要方。承漿潤者,衣食不缺。世人只知齒露不貴,露齒貴者,何也?必是人中深長,齒白唇紅故。舉一隅不以三隅反,斯之謂也。頦者,地也。豐滿及兩倉不陷,主莊田奴僕,金帛成家之象也。若尖薄者,主末年貧賤也。無倉庫奴僕者,不全相也。若有亂紋侵者,主失所移落也。此二限為末主,共十五年也。
下唇は紅潤を要し、形狀西瓜子の如く、上唇と上下相應じ、缺陷と亂紋無きを要す。上唇は君に比し、下唇は臣に比し、君臣相配得宜すれば即ち「潔淨」と叫ぶ。即ち前面說く口の四圍方圓體得を要す:張開する時圓を要し、合攏する時方を要す。「承漿」部位潤澤のは、衣食缺かず。世人只曉く牙齒外露貴ならずと、可や人露齒かえって貴なるは是れ何の故か?あれは必定他人中深長・齒白唇紅の緣故。孔子のいう一隅を舉げて以て三隅を推する能わざるは、講ずるは即ち此の種の只知一條を死守する人。頦は相法上「地」に屬す。下頦豐滿・兩傍「倉」位陷らざるは、田莊有り奴僕有るを主り、是れ金帛成家の氣象。下頦尖薄のは、晚年貧賤を主る。倉庫奴僕の相無きは、則ち完全の相と算せず。下頦若し亂紋侵入有れば、居所を失去し遷徙流落を主る。以上下唇と頦此の兩限は末運に屬し、共に十五年を管す。
耳を相す
起不倒高如眉,鼻不昂,準頭齊,三處皆應,少年名播天下。詩曰:金木雙全廓與輪,風門容指主聰明。端圓聳準朝羅計,富貴榮華判令名。金木生衣一世貧,輪飛廓期散主艱辛。於中亦有為官者,終是區區不出群。
耳朵豎起して倒れず、高さ眉と齊しく、鼻子仰翹せず、鼻準耳と相齊し、此の三處彼此呼應すれば、少年時便ち名天下に揚がる。詩中にいう:左右兩耳五星の中に一を金星・一を木星と名づけ、兩耳の輪と廓皆周全に生じ、耳孔「風門」寬く一指を容下し得るは、主人聰明。耳形端正圓滿・鼻準高聳し、「羅睺」「計都」兩星の主る部位と相朝應すれば、便ち彼の一生富貴榮華・美名を享有を斷じ得。反って說けば、兩耳貼垂勢無く衣裳を披着するが如きは、一世貧寒。耳輪外翻・耳廓散亂して收まらざるは、一生艱辛を主る。此の一類の人の中雖も亦偶に官を做するあれど、終に局促瑣屑、衆に出ず。
耳珠朝口貴。詩曰:輪廓分明分外奇,耳珠朝口祿無虧。常常紅潤主清貴,年少登科眾共知。耳內生毫貴。詩曰:耳白觀來勝面容,多才飽學祿盈豐。當為扶助朝中相,孔內生毫貴不同。圖耳損壽。詩曰:耳聳圓環有數般,若然輪薄不須觀。極兼輪廓無分曉,六月炎天也道寒。
耳珠口に朝向するは貴を主る。詩中にいう:耳輪耳廓生じて分明、格外奇特、耳珠又口に朝向するは、祿位虧損せず。耳色常常紅潤のは清貴を主り、年紀輕輕に登科及第、衆人皆知る。耳內毫毛を生長するは貴を主る。詩中にいう:耳の顏色看上去面色より還た白淨なるは、此の種の人多才にして學問飽滿、祿位豐厚、朝廷を輔佐の宰相に當起し得。耳孔裏毫毛を生出のは、貴氣更に衆と同じからず。耳朵只一個の空圈を成すのは、壽數を損折す。詩中にいう:耳朵聳立して圓環の樣式を成すに好幾種あり。倘若耳輪生じて單薄なれば、不必再び看。再加輪と廓混り合いて界限分かれざれば、此の種の人は縱在六月炎天裏も只寒冷を覺え、氣血枯薄、福壽皆指望し難し。
耳反無珠孤獨。詩曰:耳反無珠福祿慳,更加黎黑禍綿綿。木星若得無凶陷,卻許將來壽數堅。耳輪枯淡。詩曰:枯淡輪翻貼肉生,耳珠無墜少精神。一生作事無成就,雖有文章未顯榮。兔耳聳起聲無祿。詩曰:兔耳常高卓耳舒,上尖下大薄皮膚。妻兒兄弟多無力,財祿宮中不至餘。
耳輪外翻して又耳珠無きは孤獨を主る。詩中にいう:耳反珠無き人は福祿吝嗇、再加耳色黧黑、禍事連綿不絕。不過右耳「木星」若し生じて凶陷の處無きは、還た彼の將來壽數牢固を許す。耳輪枯槁暗淡の。詩中にいう:耳輪枯淡にして外翻・面肉に貼著して生長し、耳珠又下墜せざれば、人便ち少精神。此の樣の人は一生做事成就なく、縱文章才學あれど顯達榮耀し能わず。兔耳高聳にして聲音祿無きの。詩中にいう:兔耳生じて常常高く卓起して外に張開、上尖下大、耳皮又薄きは、此の種の人妻子兒女兄弟皆力を得られず、財祿宮中も什麼を剩さず。
平坦耳,壽富。詩曰:耳如平坦喜非常,家道興隆有吉昌。可與石崇彭祖並,富而必壽壽而康。齊眉耳,壽福祿。詩曰:耳生輪廊聳齊眉,此相如逢總不虧。實利虛名皆有分,一生福祿享者臣。小墜耳,無祿孤。詩曰:耳珠小墜又何如,東奔西走百事無。命淺可憐福祿薄,刑妻害子一身孤。
平坦耳は長壽にして富を主る。詩中にいう:耳朵生じて平正寬坦、可喜非常、家道興隆吉慶。此の種の人は晋代の巨富石崇・傳說の壽星彭祖と相提並論し得、既富且壽、壽而且康健。齊眉耳は壽・福・祿俱全を主る。詩中にいう:耳生じ輪廓分明、高聳して眉と齊平に至る、此の相に遇上すれば總じて彼を虧待せず。實在の利益と虛浮の名聲、彼皆分あり、一生福祿を享受し、大臣に位至り得。小墜耳は無祿にして孤を主る。詩中にいう:耳珠只小小に一點下墜する又能怎樣?此の種の人東奔西走、百事無成。命薄憐れむべし、福祿淺薄、還た妻子を刑克し兒女を損害し、一身孤單に落得。
反珠耳,末主好。詩曰:人如兩耳反生珠,歷盡風波沒坦途。富貴少年誰敢許,老來佳景屬桑榆。墜輪耳有福。詩曰:耳若珠垂號墜輪,更兼氣色與精神。一生衣食長溫飽,便是安閒享福人。佛耳性善。詩曰:耳名佛耳不堪言,性善心慈極好閒。一炷名香經一卷,自然清福樂平安。
反珠耳は末運好を主る。詩中にいう:人若し兩耳の耳珠外に向かい翻生すれば、前半生風波を歷盡し、一段平坦の路無し。少年時の富貴誰も彼に許すを敢えてせず、到老來始めて一片の好光景あり、福氣桑榆晚境に歸す。墜輪耳は福有るを主る。詩中にいう:耳朵珠肉下垂、之を「墜輪」と叫び、再加氣色好・精神足、此の種の人一生衣食長久溫飽、即ち安閒に福を享くる人。佛耳は性情善良を主る。詩中にいう:此の種の耳は佛耳と叫ばれ、好くして盡く言い難し。此の耳を生ずる人性善心慈、極めて清閒を愛し、一炷の好香を點し一卷の經文を誦し、自ずと清福を享有し、快樂平安。
反輪少福。詩曰:凡人有此反輪耳,平生勞碌無休止。因何心地不安閒,招得相形能若是。小珠中平。詩曰:小珠耳相本風流,也有歡娛也有愁。終是喜多愁卻少,知機平穩老來休。方耳。詩曰:方耳元來相貌奇,聳白生毫壽不虧。細小色黎命短薄,若還堅厚足豐衣。
耳輪外翻の福分少なし。詩中にいう:凡人生じて此の反輪耳を得るは、一生勞碌停歇無し。究竟為什麼心地總じて安閒を得ざるか?正に心安閒ならざるに因り、此の樣の形相を招來す。小珠耳は中平の相に屬す。詩中にいう:耳珠小小の此の相は本來幾分の風流を帶び、一生既に歡娛あり亦憂愁あり、但終に喜多く愁少し。此の種の人は機を見て事を行うを懂得し、平平穩穩として一直に到老に過ごす。方耳。詩中にいう:方耳原本即是れ奇特の相貌、耳形高聳・色白にして毫毛を生ずるは、壽數虧欠せず。若し耳又細又小・顏色黧黑なれば、便ち命短福薄。倘若生じて堅實厚重なれば、則ち衣食豐足。
額を相す
額其峻如立壁,其廣如覆孟,明而澤,方而長者,貴壽之兆。左側者,損父;右側者,損母。其上欲得,不蹋不尖,無亂紋,無凹凸。反此者,遲蹇日月。稜角而起者,二千石。印堂至天庭有骨隱然而見者,少年榮遠。又云二十八歲邊地山林皆欲豐廣,坑陷者,貧賤。
額頭は一堵の立起の牆壁の如く峻直を要し、倒扣の盂鉢の如く寬廣を要す。生じて明亮潤澤・方正にして修長なるは、貴且つ壽の徵兆。額の左半邊偏斜のは父を損し、右半邊偏斜のは母を損す。額の上部は塌陷せず尖削せず、亂紋無く凹凸不平無きを要求す。此れと相反するは、一生遲滯蹇澀、白く歲月を虛耗す。額上棱角分明に隆起のは、二千石の俸祿を享くべし。印堂より一直到天庭に一條の骨隱隱透出のは、少年便ち榮顯して前程遠大。またいう:二十八歲行運「邊地」「山林」部位に到り、此の兩處皆豐滿寬廣を要す。若し低陷して坑を成せば、貧賤を主る。
四學堂
郭林宗觀人有四學堂:一曰眼為官學堂,為長而清,有官而壽;二曰額為祿學堂,其圓而正,主忠信,疏缺而小,主狂妄;四曰耳門之前為外學堂。耳前豐滿,光潤,主文學聲譽。反此者。
東漢名士郭林宗の人を觀るに「四學堂」の說あり:第一、眼を「官學堂」と為し、眼形長く清澈なるは、官職ありて且つ長壽。第二、額を「祿學堂」と為し、額圓く端正なるは、人と為りて忠厚守信を主る。額頭疏薄殘缺にして窄小なるは、狂妄自大を主る。第四、耳門之前を「外學堂」と為し、耳前部位豐滿光潤のは、文才學問皆聲譽ありを主る。第三學堂一條底本原來缺き、補錄するに從由なし。凡そ以上各條と相反するは、主る所自ずと相反す。
面衛氣色
額有黑氣顯者,橫災於旬日內。面若塗膏,主獄亡兩地。倉有黑氣者,噎食病死。承槳地閣有黑氣者,主酒食有毒,傷死七日內。顯青色在承槳者,主酒食而鬥爭。青合有紅色者,主七日內有遺災。奸門有白氣者,主妻有私通,及傷害自身也;有青紅色者,主有崇。日月角忽然紅色起者,主十日內得財也;似紅不紅者,主百日內得財。鼻直有白氣色者,主孝服。井部有黑氣者,主犯災。金匱有青黑色者,主傷財。門閣有青色者,主凶事入宅。有黑色起於兩頰者,四十日身亡。
額上黑氣を顯出するは、十天之內横禍あり。整張の臉油膏を涂りたるが如く浮亮のは、牢獄と死亡兩頭に災を招くを主る。天倉部位黑氣を現すは、噎食一類の病症に因りて死せん。承漿と地閣黑氣を現すは、飲食中に毒あり、七天之內傷重して死に致るを主る。承漿青色を現すは、酒食に因り人と爭鬥を主る。青色之中紅色を夾くるは、七天之內遺留の災殃有るを主る。奸門即ち眼尾夫妻宮、此處白氣を現すは、妻子私情有り而且自身を傷害せんを主る。青紅色を現すは、邪祟作怪有るを主る。日角・月角忽然紅色を泛起するは、十天之內財を得るを主る。紅く似有若無のは、一百天內財を得るを主る。鼻梁正中白氣色を現すは、家中有喪・孝服を穿るを要するを主る。井部黑氣を現すは、災殃を觸犯を主る。金匱部位青黑色を現すは、破財を主る。門閣部位青色を現すは、凶事門に入るを主る。兩頰上黑色を泛起するは、四十天內身亡。
眉を相す
眉欲疏而秀,平而闊,主智信仁義。秀而長者,性聰敏。眉過眼者,豐富;眉不覆眼者,乏財。左有旋紋者,妨父;右有旋紋者,妨母。粗濃者,愚賤。下壓眼者,貧賤。斜卓者,性豪急。頭起尾下者,懦弱。眉頭交者,貧薄少兄弟不得力。生毫長一二寸者,主壽。眉促而愁者,孤獨。骨稜起多遲否。眉毛短骨起者,性剛。一眉為人無信義。眉心有旋毛,兄弟支居,自卓立,稍得縱有妻兒氣不合。又兩合恰如一字之狀,又得鼻孔不昂,耳孔容指,此乃三處皆應,此人有行義,但執性剛強,中年大發。
眉毛は疏朗にして清秀・平順にして開闊を要し、此の樣の人は智慧・誠信・仁厚・有義を主る。眉毛秀麗にして修長のは、性情聰敏。眉長く眼を過ぐるは家道豐厚、眉短く眼睛を覆蓋し能わざるは財物を缺乏す。左眉上旋毛紋有るは父を妨げ、右眉上旋毛紋有るは母を妨ぐ。眉毛粗く濃密の愚昧下賤、眉低く眼睛を壓するの貧賤、眉斜に高卓の性子豪爽急躁、眉頭高起にして眉尾低垂の性情懦弱。兩眉頭交連のは、家境貧薄、兄弟少なく而且得力せず。眉中一二寸の長毫毛を生出のは長壽を主る。眉形局促にして愁容を帶ぶのは孤獨を主る。眉骨棱角高起のは、多く遲滯不順。眉毛短く眉骨突起のは、性情剛硬。只一道の連眉を生ずる人は信義を講らず。眉心旋毛を生有するは、兄弟家を分ち別居し自己獨立門戶す、即便稍々成就あれど、妻子兒女と氣性合せず。若し兩眉合わせて恰好「一」字の如く、又鼻孔上仰せず耳孔寬く一指を容るを配上せば、此れ即是れ三處相應。此の種の人德行義氣あり、只執拗剛強、中年に到り大發達す。
人之有行也,積於心而行於眉。眉小角有似曲鉤者,父母積德也,自身多有行也。故曰:行在眉取盡者為大煞。或二眉親而促,及短破斷者孛,與紫氣有缺者,為取盡,臨事當細辨之。
人の德行は、心裏に積蓄して眉上に顯現す。眉尾の小角彎鉤の如く囘環に生ずるは、父母が陰德を積み過ぐり、自己也多く善行あり。故にいう:一人の「行」は即ち眉上に看る。前面講ずる「取盡」の相は、大凶の殺。或いは兩眉靠りて太近く眉形局促、以及眉毛短促破碎中斷、右眉「月孛」と左眉「紫氣」殘缺有るは、皆「取盡」と算す。事に臨み應に仔細分辨すべし。
印堂を相す
印堂闊而平,二眉不相連,更蘭蘭臺廷尉之處,皆朝大貴矣,主子孫顯達。若狹而連,主賤,不習好人,專習小輩,祖業破盡,妻子難為,又無實學,碌碌人也。
印堂寬闊にして平滿、兩眉相連接せず、再加鼻翼兩傍の「蘭臺」「廷尉」皆朝拱して情有れば、此れ即是れ大貴の相、子孫顯達を主る。若し印堂狹窄にして兩眉相連すれば、賤を主る:此の種の人は正派人に親近せず、專ら下等の輩を結交し、祖上產業敗るる精光、妻子兒女も難く安頓を得、加えて又真才實學無く、是れ碌碌無為の人。
鼻を相す
鼻為中嶽其形如木,黯黑仄薄者,不賤則夭。隆高有梁者,主壽,弱而小者,夭賤。山根不得蹙折勾紋者,苦窮忙碌。
鼻子は五嶽の中に中嶽嵩山、形狀一株の挺立の樹木の如し。鼻色黯黑・鼻形偏側單薄のは、下賤に非ざれば短命。鼻梁隆起高聳・骨作梁有るは長壽を主る。鼻子軟弱にして細小のは、短命而且低賤。山根此の部位蹙縮・折斷・勾曲の紋路有る可からず。此の類の紋有る人は、一生窮苦忙碌。
山根を相す
山根不折,鼻樑不曲,常常明朗,晚年有祿,主妻賢淑。若是無肉,與人不足,可宜善守,不可與人交接。
山根折斷せず、鼻梁彎曲せず、氣色常常明淨開朗なれば、此の樣の人は晚年祿位あり、妻子も賢惠淑德。若し山根部位肉無く瘦削して骨を見れば、人と相處總じて欠缺あり。此の種の人は安分自守に宜しく、人と往來交接・合夥共事に適さず。
人中を相す
人中立理,及有黑子,主養他子。光明潤澤,富貴來□。縱橫理者,不利子孫。其小如線,貧寒下賤。
人中上に豎立の紋理を生有する或いは黑痣を長有するは、別人の孩子を撫養を主る。人中光明潤澤のは、富貴自ずと到來せん。此處底本一字を缺き、臆補を敢えてせず。人中縱橫交錯紋路有るは、子孫に利あらず。人中細小して一條線の如きは、貧寒下賤。
五嶽九州
五嶽及有小氣所管屬者:沖如滿月南嶽,泰如雞卵東嶽,華若方銀西嶽,嵩若高發中嶽,恆如倒提北嶽。五嶽全者,及餘皆好無克陷者,食祿主貴。乾雍州陷者,無地宅。艮兗州陷者,無食祿。震青州陷者,少仁德。異徐州陷者,闕信義。離揚州陷者,多官災。坤荊州陷者,妨妻。兗梁州陷者孤苦。戊豫州陷者,無田土。此九州如有缺陷者,限至必應。雍州白色常潤,冀州青黑色主酒色上亡,兗州青紅色主吉昌,青州青色吉,豫州黃色吉。其次常改:青憂,黑橫,白凶,赤官事,黃吉,隨四季觀之。
五嶽各々細微氣象の管轄する部位あり:額を南嶽衡山と為し、滿月の如く飽滿冲和を要す。左顴を東嶽泰山と為し、雞蛋の如く勻整を要す。右顴を西嶽華山と為し、方正の銀錠の如く端方を要す。鼻を中嶽嵩山と為し、高く聳發を要す。下頦を北嶽恒山と為し、倒提の器物の如く收住し得を要す。五嶽齊全、其餘各部位も皆好く破損低陷無きは、祿を享け貴を主る。面上又八卦に按じ九州分位に配す:乾位雍州低陷のは、田地房宅無し。艮位兗州低陷のは、食祿無し。震位青州低陷のは、仁德を缺少す。巽位徐州低陷のは、信義を欠缺す。離位揚州低陷のは、多く官司災禍。坤位荊州低陷のは、妻子を妨克す。梁州低陷のは孤苦。豫州低陷のは、田土無し。此の九州若し缺陷有れば、行運あの一處に走り至れば必定應驗す。氣色に至っては:雍州白色にして常潤を以て吉と為し、冀州青黑色を現すは酒色に因りて亡を主り、兗州青紅色を現すは吉慶昌盛を主り、青州青色を現すを吉と為し、豫州黃色を現すを吉とす。其餘氣色時常變改、總的原則は青憂愁を主り黑横禍を主り白凶險を主り赤官司を主り黃吉慶を主り、還た四季旺相に隨着斟酌觀察を要す。
人體論
頭龍腦,將軍輔相之形。額上有七星之紋理,合乾坤之道。龜鶴體,官職富貴之資;雀豺身,忘家破宅之兆。頭尖腦薄,浪走他鄉。露齒結喉,失於鄉井。女要唇紅齒白,舉動去就低迴;男要耳鼻肥圓,舉措祗敬嚴畏。
頭龍腦の形を生ずるは、將軍を做り輔相に當る相貌。額上北斗七星の如く排列の紋理有るは、乾坤の道に合す。身形龜の如く鶴の如く安詳舒展のは、官職富貴を取得の資本。身形雀鳥の如く豺狼の如く躁急貪戾のは、家を敗し宅を破る徵兆。頭頂尖削・後腦單薄のは、他鄉に浪跡するを要す。牙齒外露・喉結突出のは、家園を失掉し故里を離開せん。女子は唇紅齒白・舉動進退從容含蓄を要す。男子は耳鼻肥厚圓滿・舉止恭敬にして人をして敬畏せしむる威嚴有るを要す。
見男貌似女,女作男形。眼光彩大而雄聲,皮膚粗而行步大,女人之窮相也。眉小眼細,面白聲雌,接對失詳,語話軟弱,此男子之窮相也,有威可畏,貴人相也。有形堪敬,福人也。有色可重,媚人也。骨格隆峻,道藝人也。擁肉肥光,徒使人也。面貌,凹凸,庸賤人也。眼多紫色,剛烈人也。眼多赤色,惡性人也。眼多白色,淫邪人也。眼多黃色,疾病人也。眼多青色,真貴人也。眼目低垂,離別人也。眼帶雌雄,百般人也。
或る男子相貌女人の如く、或る女子卻って男子模樣を生成す。女子若し眼神光彩張揚・眼形大にして聲音雄壯、皮膚粗糙・走路步子跨大きは、此れ女人の窮相。男子若し眉小眼細・面色蒼白にして聲音尖細、待人接物不周詳、說話綿軟無力は、此れ男子の窮相。威嚴あり人をして敬畏せしむるは、貴人の相。形貌端嚴にして人をして敬を起さしむるは、福有る人。顏色秀美にして人をして看重せしむるは、嫵媚の人。骨格高聳峻拔のは、修道或いは技藝を身懷する人。一身肥肉油光のは、人の差遣使喚に供する人。面貌凹凸不平のは、平庸下賤の人。眼中多く紫色を帶ぶ性情剛烈、多く赤色を帶ぶ禀性凶惡、多く白色を帶ぶ淫邪、多く黃色を帶ぶ多病、多く青色を帶ぶの始めて真の貴人。兩眼低垂の一生多く離別、眼形一雌一雄相稱せざるは、人と為りて反覆百變。
雜論印堂項腰足
印有紅字宜官,兩道紋者主刑,一道印者破印不善,有八字者貴,潤者得助,行滿無瘢痕痣者貴。項有雙條細者,貴;無肉,成敗多也。腰欲圓,不欲滿,足欲方厚,此貴相也。眉不欲早生毫,年壯不欲早肥,肥不欲氣喘,夭相也。印堂闊而不富,何也?多是竣高不平,手平背大,根氣堅牢。
印堂上に「紅」字形の如き紋路有るは、官を做るに宜し。兩道の豎紋有るは受刑を主る。只一道の紋印堂を截破の不好。「八」字形の如き紋路有るは貴を主る。印堂色澤潤澤のは人の扶助を得べし。印堂飽滿周正・瘢痕黑痣無きのは貴を主る。頸項上に兩條の細筋顯露有るは貴を主る。頸上肉無きは、一生成敗起伏多し。腰は圓實に生ずるを要し、卻って臃腫滿溢を宜とせず。脚は方正厚實に生ずるを要す。此ら皆貴相。眉毛過早に長毫を生出を宜とせず、壯年過早に發胖を宜とせず、胖了又氣喘を宜とせず。氣喘便是れ夭亡の相。或る人印堂寬闊にして卻って富まざるは、是れ何の故か?多く額部雖も高峻とも平整ならざるに因る。手掌平厚・背脊寬大の人は、根基元氣堅實牢固。
臍を相す
臍乃一身脈絡所聚之地,欲得深大。深大者,乃福壽之人。淺小者,極下愚亦夭。臍深容李,富貴自起,不可太突。無智無慧。臍生毛者,主大貴。生近陰者,主下賤愚僻。臍圓如錢,富貴百年。又云,臍為五臟之總,欲深闊,不欲淺凸。紫黑者,為上。有橫紋者,主有壽。
肚臍は全身脈絡匯聚の處、深く大に生ずるを要す。臍深く大のは福有り壽有る人。臍淺く小のは、極めて愚鈍而且短命。肚臍深く一枚の李子を容下し得るは、富貴自ずと興起す。但臍太に外に突出する可からず。突臍の人智慧無し。肚臍周圍毛を生ずるは大貴を主る。毛生じて偏下・陰部に靠近のは、下賤愚昧乖僻を主る。臍圓く一枚の銅錢の如きは、富貴百年享くべし。又有一說:肚臍は五臟の總匯、深く寬闊を要し、淺く外凸する要らず。臍色紫黑のを上等と為す。臍上橫紋有るは長壽を主る。
神骨馬相
神者藏於目,男子有者貴。骨在額,天倉有氣色者貴。馬在兩天倉兩頰骨耳邊,謂之貴。人有四馬,乘其四馬車,若求進之人,四馬不肥塵暗者,終身不貴,縱有成立,亦不多時。馬有白色者,主行人半途而回;有紅黃色,主吉昌;有青黑色者,主道路死亡之象。
神・骨・馬の三者合看、即ち相家の所說の「神骨馬相」。所說の「神」は眼睛裏に藏し、男子眼中神有るは貴を主る。「骨」看るは額部、天倉部位好氣色有るは貴を主る。「馬」指すは兩處天倉・兩頰骨と耳旁此の幾個の部位、此の幾處生じて好ければ即ち貴と叫ぶ。人身上有る四處馬位、乘る四馬之車の如し。若是れ謀求進取の人、四馬之位不豐滿・還た一層灰暗塵氣を蒙るは、則ち終身貴ならず、縱然一時建樹有れど、維持し得る久しからず。馬位白色を現すは、出門の人半路折回を主る。紅黃色を現すは、吉慶昌盛を主る。青黑色を現すは、道路に死する凶象。
形體を相す
正猴人建節,單猴人萬貫,像猴人足富貴自立,耍猴形貧賤。正牛形人二品。熊形人四品,偏熊人萬貫,行熊敗熊貧賤。正虎形人建節,象虎形人七、八品官,盡虎形人十萬貫,權虎形人萬貫,臥虎、病無形貧賤心乖。鳳形人作宰輔。猴形倉庫陷者,身背向前合,齒細青唇高,耳不分明,鼻高年壽低,眼上輪覆下,眉如角,天圓而短,頰高聳,肩行掉臂。單猴有克陷像猴。耍猴人笑語無度,行不依徑。
形體を相すは禽獸の形局に按じ取象す。純正猴形の人は節を建て疆を封じ得、單猴形の人萬貫家財有り、似猴形の人富貴自足にして自立し得、耍猴形の人貧賤。純正牛形の人官二品に至る。熊形の人官四品に至る、偏熊形の人萬貫有り、行熊・敗熊兩種貧賤。純正虎形の人節を建て得、似虎形の人七八品官を做、盡虎形の人十萬貫有り、權虎形の人萬貫有り。卧虎・病虎あの不成形局のに至っては、貧賤而且心地乖戾。鳳形の人宰相輔臣を做り得。猴形の具體特徵は:天倉地庫低陷、身子背部向前佝僂、牙齒細にして青を帶び嘴唇高翹、耳の輪廓分明ならず、鼻梁高く年上壽上低陷、上眼瞼下眼瞼を覆蓋、眉毛角の如く豎起、天庭圓く短、兩頰高聳、走路時肩を搖し臂を甩す。單猴形は、即ち似猴形上に再び些破損低陷を帶ぶ。耍猴形の人說笑節制なく、走路正道を循せず。
虎形上尖下闊,頭短而圓,項粗,背骨高有肉髻,眼白晴帶紅,黑暗帶黃,鼻山根微低,年壽潤,鼻頭露竅,口闊紅潤,聳肩行,頦方,指短腳短,腰背微曲,食如連雷,睡乃哮吼,秉生殺之權。像虎人有克陷者,有一於此,不為像虎人也。盡虎人腰長睜目,手足發有威風中,行愛低頭,坐握手,視物不轉晴。權虎人減半。餓虎病虎,面肥身瘦,眼無神,容貌不光澤。
虎形の人上部尖・下部闊、頭短く圓、脖頸粗壯、背骨高聳にして一團の肉髻有り、眼白之中紅絲を帶び、黑睛暗く黃を泛ぎ、鼻子山根略低く年上壽上潤澤、鼻頭孔竅略露、口闊く紅潤、走路時肩を聳り、下頦方正、手指と脚皆短、腰背略微彎曲、吃飯の聲音連綿の雷の如く、睡覺の鼾聲虎嘯の如く、此の種の人生殺の權を掌る。似虎形の人若し破損低陷を帶ぶれば、只要一樣に沾上る、便ち似虎形と算するに足らず。盡虎形の人腰身長・目光圓睜、手足舉動之間自ずと威風有り、走路頭を低るを愛し、坐着時兩手相握、東西を看る時眼珠轉らず。權虎形の人力量半減。餓虎・病虎兩種に至っては、面孔虛肥にして身子干瘦、眼中神無し、容貌光澤無し。
牛形人面長項禿,賓稀,額有肉角,行步詳緩,有心謀,眼有紅縷,鼻聳直,頦微尖粗也。正熊人面方頭圓,項粗,行不掉手,腰軟,身上毛須多,愛拭唇鼻,準圓,頦方,耳聳,上下勻停故也。行熊敗熊,氣清身瘦,不識網常,少信實也,鳳形眉細長髮,胡清疏每有凌雲這志。鼻沖直,身細長。餘外形當細求之,不出乎此類矣。
牛形の人臉長く頸項光禿、鬢髮稀疏、額上肉突起して角の如く、走路從容緩慢、心裏謀算有り、眼中紅絲有り、鼻子聳直、下頦略尖にして粗。純正熊形の人臉方頭圓、脖頸粗、走路時兩手擺動せず、腰身柔軟、身上毛髮鬍鬚多、嘴唇と鼻子を擦拭するを愛し、鼻準圓、下頦方、耳朵聳立、全身上下勻稱停當。行熊・敗熊兩種は、氣雖も清くとも身子瘦、綱常倫理を懂せず、誠信少なし。鳳形の人眉細く頭髮長、鬍鬚清疏、常に凌雲の志を懷き、鼻梁直冲して上り、身材細長。此の外還た別の形局あり、應に仔細推求すべし、總じて此の幾大類を出ず。
聲を相す
聲至喉而沉響者貴。在喉而出響者,須自立,發於中年。先響而後破者,無朋友獨強,主先富後貧。先低而後高遠者,主不得祖力,中年貴,發於千人之上,善相也。前後勻響者,無破也,主長富貴。婦人有此聲者,欲清而輕氣,欲調而不急,主榮貴旺夫,自身守郡國夫人。先高後低者,妨前夫,主淫。先低後高,主祖不高,須自立,亦妨前夫。重濁遠振者,主富,妨夫多矣。重濁而短者,主身貧賤。若破者,斗亂之人也,主夫不和。若八限中無氣,終身貧賤,不令相也。前言千尺之索者行也,穿滿者大貴,取盡者為大殺,行在眉,鍾呂二真人為證也。
聲音丹田上より來り喉間に到り發出して沉厚響亮のは貴を主る。聲音只喉嚨裏に發響のは、須らく自己立身に靠り、中年始めて發達す。起初響亮にして後來破散のは、朋友幫襯無く獨自逞強、先富後貧を主る。起初低沉にして後來高亢悠遠のは、祖上助力を得られず、中年貴を得、千人之上に發達す、此れ好相。前後勻稱響亮・始終破音無きのは、長久富貴を主る。婦人若し此の樣の聲音有れば、還た清越にして氣息輕柔・音調和順にして急促ならざるを要求し、則ち榮貴旺夫を主り、自身郡國夫人の封號を享くべし。婦人聲音先高後低のは前夫を妨克し、而且淫を主る。先低後高のは、祖業高からず、自立門戶を須い、同樣に前夫を妨克す。聲音重濁にして能く遠に振響のは富を主る、但丈夫を妨克較多し。聲音重濁にして短促のは、自身貧賤を主る。聲音破裂のは、爭鬥生事を好む人、丈夫と不和を主る。若し八限之中皆氣色取るべき無ければ、則ち終身貧賤、好相に非ず。前面所說の千尺之索、指すは即ち「行」:索穿ち滿つるは大貴、索抽き盡くされるは大凶の殺、而「行」は即ち眉上に看る。此れ鍾離權・呂洞賓兩位真人の說法を以て憑據と為す。
神を論ず
夫形以養血,血以養氣,氣以養神。故形全則血全,血全則氣全,氣全則神全也。孟子曰:今夫蹶者趨者是氣也,而反動其心,是知神能養血與氣,神托氣而安也。氣不和則神暴而不安。能安其神者,其惟君子乎,宜細而辨之,乃為善也。寤則神遊於眼,寐則神遊於心,是其神出於形,為形之表也。亦猶日月災之光外萬物,而其神固在於日月之內也。夫眼明則神表,昏則神濁。清者貴,濁者賤。清者寤多而寐少,濁者寤少而寐多,能觀其寤寐,則知人貴賤也。
形體用いて以て血を滋養し、血用いて以て氣を滋養し、氣用いて以て神を滋養す。故に形體完固なれば則ち血完固、血完固なれば則ち氣完固、氣完固なれば則ち神完固。《孟子》にいう:一人跌倒或いは奔走は、那是れ氣の起作用、可や它反って又人の心を牽動す。此れにより知る、神能く血と氣を滋養し、而神又要氣を依託して始めて安定し得。氣調和せざれば、神即ち躁動して安んぜず。能く自己の神明を安頓するは、大概君子のみか。此の一層應に仔細分辨すべし、始めて人を相するに善しと算す。人醒る時、神眼睛裏に游走し。睡る時、神心裏去りに收藏す。見れば神雖も形體より出るも、卻れ形體外在の表現、日月的光輝萬物を外に照耀するも、而它的神明本體仍舊日月之內に在るが如し。眼睛明亮のは、神即ち外に顯發。眼睛昏昧のは、神即ち混濁不清。神清のは貴を主り、神濁のは賤を主る。神清の人醒る時多く睡る時少。神濁の人醒る時少く睡る時多。能く一人の醒と睡を觀察するは、即ち彼の貴賤を知り得。
及第を斷ず
若面壯上,耳有圓珠,額似熨平,眼中秀有神,初年及第。額要圓,眼要神或有秀,若鼻聳直,中年及第。眼要神秀,鼻要附耳,四海方圓,末年及第。三齊必正,四品官也。四齊人入廟堂,若四齊有一缺,必建節。三齊之下,二齊之上,定難立也。若虎形人必建節,偏虎形人四、五品,權虎人主十萬貫。睡如哮吼,食如連雷,盡虎萬貫,餓虎貧賤。正熊人七、八品官,偏熊人三萬貫。行熊敗熊主貧賤。猴人入廟堂,正猴人建節。象猴人足富貴,偏猴人三萬貫,單猴人萬貫,耍猴人貧賤。依此五行之理,推其富貴貧賤,以類推之,觸類而長之,其他一切飛行之狀,皆可知也。所以舉一隅而不以三隅反。
面盤壯實、耳上圓潤の垂珠を生有、額頭熨きたるが如く平整、眼中清秀にして神有れば、此の樣の人早年即ち科舉及第し得。額は圓滿を要し、眼神有る或いは清秀を要し、再加鼻子高聳挺直、中年及第。眼は神清く秀を要し、鼻耳と相配朝拱を要し、口の四圍方圓體得、晚年及第。三「齊」皆端正のは四品官を做り得。四「齊」齊全の人は朝に入り官為る能し。四齊之中一樣を缺くも、亦必ず節を建て疆を封じ得。三齊之下・二齊之上のは、難く立身す。虎形の人必ず節を建て得、偏虎形の四五品官を做、權虎形の十萬貫家財有るを主る。睡時鼾聲虎嘯の如く吃飯聲連雷の如き盡虎形は、萬貫家財有り。餓虎形の貧賤。純正熊形の七八品官を做、偏熊形の三萬貫有り、行熊・敗熊兩種貧賤を主る。猴形の人朝に入り官為る能し、純正猴形の節を建て、似猴形の富貴自足、偏猴形の三萬貫有り、單猴形の萬貫有り、耍猴形の貧賤。此の五行取象の道理に依りて人の富貴貧賤を推断し、類に比して推求し類に觸れて旁通すれば、其餘一切飛禽走獸の形狀皆照樣推知し得。故に孔子始めて說く、一角を舉出して能く另外三角を以て相推せざれば、不必再び教ふと。
母豬肥人肥在二十年以下,十五以上者,不過三十七八亡也,如食不淋漓者,善終。宗豬肥人肥在二十以上,二十五以下,如不食肉,善終;若食肉者,不過四十五、六亡也。若四十以上肥者,謂之福肥長壽。如婦人骨頭尖者,必棄前夫,後寵富夫,此人無德,主殘疾夭亡,及絕嗣,積德減半。又注馬在左右倉肉高彩紅色如小錢大是也。剛骨如指甲,紅潤在天中是也。又人有五象,南人似北人,貴;北人似南人,賤。南人面如雞子,北人面如斗底樣是也。
いわゆる「母豬肥」とは、人二十歲以下・十五歲以上に已に發胖を指し、此の種の人三十七八歲を活過ぎず。假如飲食節有り・吃相拖沓淋漓ならざれば、倒れて還た善終し得。いわゆる「宗豬肥」とは、人二十歲以上・二十五歲以下に始めて發胖を指し、此の種の人若し肉を喫わざれば善終し得。若し肉食を嗜好すれば、四十五六歲を活過ぎず。四十歲以上始めて發胖に至っては、之を「福肥」と叫び、長壽を主る。婦人若し骨頭生じて尖削なれば、必定要前夫を拋棄し改嫁して富家丈夫に受寵す。此の種の人德行無し、殘疾・夭亡以及絕嗣を落下を主る。若し能く德を積み善を行えば、凶應半を減じ得。此處又一條補注:いわゆる「馬」とは、指すは左右天倉部位肉高く氣色鮮紅、紅處約小錢ほど大。いわゆる「剛骨」とは、指すは天中部位一塊指甲ほど大の紅潤隆起有る。另外、人に五方之象あり:南方人生じて北方人の如きは貴を主り、北方人生じて南方人の如きは賤を主る。南方人の臉多く雞蛋の如く長圓、北方人の臉多く斗底の如く方闊。
富貴を斷ず
神骨馬象者俱全,大富貴。十指如瓶瓦,雙背全然厚,足下要平平。若神骨馬象俱不全者,亦常人之命民,相雲非高命也。夫人有四馬,乘其四馬車,生在孔雀之窩,初年建節。生在孔雀之門,中年建節。生在仙鶴之家,末年建節。在孔雀之家,馬速貴速賤也。富貴要聰明,指甲如瓶瓦,足下更平平,止於富也。
神・骨・馬・象の四樣皆齊全のは、大富大貴。手上十指瓦筒の如く圓厚を要し、兩邊背脊渾然厚實を要し、脚底平滿を要す。若し神・骨・馬・象の四樣皆不齊全なれば、那不過尋常百姓の命、相書上說く此れ高命と算せず。人身上有る四處馬位、乘る四馬之車の如し:馬位「孔雀之窩」に生ずるは、早年即ち節を建て得。「孔雀之門」に生ずるは、中年節を建て。「仙鶴之家」に生ずるは、晚年節を建て。若し只「孔雀之家」にあれば、則ち貴くなる快く敗るも快し。富貴要すれば還た人聰明を須う。若し只指甲瓦筒の如く圓厚・脚底又平滿なれば、那便ち僅富に止まるのみ。
凶暴五章
眉尖眼雙豎,赤縷貫瞳神。氣亂精神急,凶亡不保身。骨節粗無比,言高似虎威。鼻樑垂劍脊,兇暴必身危。羊眼口尖掀,身粗坐更偏。色焦神氣露,因此喪天年。賓反若無德,凶亡為氣豪。眼斜賢更避。須中小人刀。橫肉三拳面,微微貫赤筋,目圓睛白凸,性暴是凶人。
眉梢尖銳・兩眼倒豎、紅絲瞳神を貫穿。氣息紊亂・神情急躁:此の種の人凶死して自身を保住せず。骨節粗大無比・說話聲高く虎威の如し、鼻梁一柄の倒垂の劍脊の如し:性情凶暴、必定身危險に遭う。羊眼を生じ口尖く唇掀、身形粗蠢・坐着還た一邊に歪し、面色焦枯・神氣外露:此れに因り天年を折損す。鬢髮倒生の人若し又德無ければ、凶死只因意氣太に豪橫。眼神斜視のは、賢人皆彼を躲開し、須らく小人の刀子を提防すべし。面上橫肉堆積して三拳並列の如く、隱隱紅筋貫穿有り、眼睛圓睜・眼白外凸:性情暴烈、是れ凶惡の人。
惡死五章
刑殺帶豪強,知君主惡傷,眼頭尖尾大,心暴必強梁,眉亂凶神起,雙眸帶殺光。額尖通口聚,虎口遇豺狼,兩眼傾如劍,雙眉起似槍,莫教身帶殺,垂淚赴專幢。睡眼開還合,惟嫵露白晴。假饒形相善,生不保前程。口闊無收拾,形粗眼帶凶。莫教神氣暴,賊死向山中。
面に刑殺の氣を帶び而又豪橫強悍なるは、此の人凶惡傷亡を主るを知り得。眼頭尖く眼尾大のは、心性暴戾、必是れ強梁の徒。眉毛散亂にして凶神顯露、兩隻眼珠殺氣の光を帶び、額頭尖削・下部又口部に向かい聚攏:此れ身虎口に入り又豺狼に遇う凶相。兩眼斜傾して兩把の劍の如く、兩眉倒豎して兩杆の槍の如し。千萬此の樣の人をして再び身に殺氣を帶びしむる莫れ、否則終に淚を垂れて刑場に押赴せらる。睡着時眼睛半開半合、只眼白外露を見、縱使別處形相生じて好くとも、一生前程を保住せず。嘴巴闊大にして收束無く、形貌粗蠢にして眼中凶を帶ぶ。千萬彼をして神氣再び暴戾せしむる莫れ、那便要賊を做り山林之中に死せん。
疾病五章
粥衣生兩耳,面色帶烏塵。既竭天精位,腎也,看看喪汝身。黃點滿天倉,乾焦色不揚。也應脾有疾,積久見身亡。面白皮膚薄,胸高氣不舒。髮焦髭賓赤,肺病定難除。青氣浮光見,唇焦眼肉乾。木衰嫌面黑,尤忌鼻頭酸。神亂及神凝,心君定可疑,脈紅須見血,傷損更無時。
兩耳上に干米湯の似た一層の薄皮を蒙り、面色烏黑の塵氣を帶ぶ:此れ先天精氣の位已に枯竭、腎臟受損を主り、眼看着即將性命を送掉せん。天倉部位黃點を布滿し、顏色干焦にして明揚せず:此れ脾臟病有るに應じ、日久便ち身亡を見ん。面色白く皮膚單薄、胸廓高聳にして氣息舒展し能わず、頭髮干焦・鬍鬚と鬢角紅を發す:此れ肺病、必定除根し難し。面上青氣微光の一層を浮き、嘴唇干焦・眼周の肉干枯:此れ肝木衰敗の象、最も怕る面色再び黑を發し、尤其忌諱鼻頭酸楚不適。神情一時錯亂・一時又呆凝して動かざるのは、心臟此の位「君主之官」必定病可疑あり。脈絡紅を泛ぐるは還た血光を見るを要し、傷損隨時皆發生せん。
夭折五章
縮辱並露齒,神迷色帶煙。三長連二短,那得保終年。肉重皮膚急,神強氣不舒。結喉並露齒,應死在中途。氣短精神慢,眉濃眼色乾。賓焦唇更白,指日伴青蠻。暗黑雲煙起,形虧骨不漏。眼斜神更亂,四九定歸空。口細胸前凸,頭低視不昂。肥人如氣促,妻子守空房。
脖頸縮短・牙齒外露、神情迷惘・面色一層の煙を籠るが如し。身上三處長・兩處短、長短相稱せず:此の樣の人怎麼天年を保住し得ん。渾身肉厚く皮膚繃緊、神情勉强にして氣息舒せず。喉結突出又牙齒外露:應に中途夭亡すべし。氣息短促・精神遲鈍、眉毛濃密にして眼周干枯、鬢髮焦黃・嘴唇又白を發す:不日即將青塚と伴為さん。面上暗黑の氣雲煙升起の如く、形體虧損にして骨骼卻って顯露せず。眼神斜視にして更加散亂:三十六歲上定然空に歸せん。嘴巴細小にして胸前突出、頭總是低着・肯じて眼を抬げ上を看ず。肥胖の人若し又氣喘急促:妻子只好空房を獨守せん。
許負謂七寸之面,不如一寸之心,七寸之面易見,一寸之心難測。積行者難相,損已益人為樂;帶殺人難相,害人安已為樂。斯二端故難相也。眉毛早白者不得壽。二十生毫,三十死。三十生毫。四十死。四十已上生毫者。主壽長,有重眉者呼為後印堂心定,四十六七已上發財也。
漢代善相の許負說過あり:七寸大の一張の面孔は、一寸方寸の心に抵えず。七寸の面容容易看見、一寸の心地難く測度。德を積み善を行う人難相、彼損己利人を以て樂と為すに因る。身上殺氣を帶ぶ人も難相、彼害人安己を以て樂と為すに因る。此の兩種の人心と相未必相合、故に難相。眉毛過早白發の人長壽し能わず。二十歲就生長毫のは、三十歲死。三十歲生長毫のは、四十歲死。四十歲以上才生長毫のは、長壽を主る。重眉を生有のは、相家之を「後印堂」と叫び、此の種の人心定氣足、四十六七歲以上開始發財す。
