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太乙秘书

宋 · 王佐

作盤ガイド: 奇門遁甲作盤, 大六壬起課

宋人王佐は三式の書を撰した。いわゆる「三式」とは、「太乙」「六壬」「奇門」の三門の占法を指す。三式の中で、王佐はひとり太乙を推重する。それは…

太乙神数典籍

六壬または奇門の排盤の論理に慣れてから読むのがよい。でないと積年推算の部分を自力で検証しにくい。

序

宋王佐所著有三式書,謂太乙、六壬、奇門,而三式之中,獨尊太乙,蓋陰陽占候家之言也。太乙占十二辰宮,如有災祥禍福、主客勝負,乃詳見各宮,歷歷如指諸掌。先看太乙諸星,若主客大將、主客參、主客算,及文昌、始擊、四神、五福之類,諸局中參看多寡,並掩擊格迫,審其輕重,察其淺深而預備之,可以偃息干戈而坐致太平矣。大抵太乙之法,盡於淘金歌,次以歲差法算五子元,自大橈甲子日月合壁,五星聯珠為始,以至今年算該若干局,復以年月日時推之,即可定第幾局,而內外勝負可得前知,此其大略也。若夫洞通涵會,剖析竅穿,貫通乎陰陽之化,是在才智兼全者,以心運之而已矣,彼泥法而或至於撟誣者,亦奚足云哉。

宋人王佐は三式の書を撰した。いわゆる「三式」とは、「太乙」「六壬」「奇門」の三門の占法を指す。三式の中で、王佐はひとり太乙を推重する。それはもともと陰陽占候の一派の学問だからである。太乙の法は十二辰の配する宮位をもって占断する。およそ災異祥瑞・禍福吉凶および交戦双方の誰が主となり誰が客となり誰が勝ち誰が負けるかは、皆それぞれ各宮に落ちて顕現し、見れば歴然として、自分の手掌を指すがごとし。推占するにはまず太乙盤上の諸星を見る。例えば「主大将」「客大将」・主客両家の「参将」および計数して得る「主算」「客算」、さらに「文昌」「始撃」「四神」「五福」の類の神煞を加え、各局の中でそれらの数目の多寡を比对し、「掩」「撃」「格」「迫」のこの幾種の凶格を合わせ見て、軽重を権衡し・深浅を辨明し、あらかじめ防備をしておけば、すなわち兵戈を止息し、安坐して太平を致すことができる。大体に言えば、太乙の算法は皆『淘金歌』の中に収まっている。それに次ぐは歳差の法を用いて「五子元」を推算し、上古の大橈が甲子を創制し・日月璧のごとく合し・五星珠のごとく串なったあの一刻より起算し、当年まで一直線に推してあわせていくつの局に該当するかを得て、さらに年・月・日・時で層を逐ねて推し下れば、求める所が第几局かを定め出せ、ここに内外主客の勝負をあらかじめ知ることができる。これがすなわちその大概である。透徹貫通し・その中の機竅を剖き開き、陰陽造化と一片に融れ合うに至っては、それは才と智と兼備する人の心を用いた運用に依るほかない。成法に死守し・甚だしきは穿鑿附会をもって人を欺く者は、さらに言うに足らない。

主客勝負陽局七十二局を定む

陽遁第一局、甲子、丙子、戊子、庚子、壬子。太乙在一宮,天目武德(主算七,主大將七宮,客目掩,主參將一宮囚,始擊將大武掩主大將,客算十三和,客大將三宮發,客參將九宮格,計神寅。此局客算長和、門具、將發,利為客,見陣利先動,出軍宜東北,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從北來,客勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利戌亥時。太乙雖助主,主大將為客目掩之,算短不和,不利為主,聞賊備西南。)

陽遁の第一局。この局に値するは甲子・丙子・戊子・庚子・壬子のこの五つの「五子元」の起首の年である。この局の「太乙」(太乙神数の主神、十六神を統領)は一宮に落ち、「天目」(すなわち「文昌」、太乙の目と為る)は十六神の中の武徳位に臨む。主方は、計数して得る「主算」が七で、「主大将」は七宮に落ち、客方の天目に遮られ、これを「掩」と謂う。「主参将」は一宮に落ちて太乙と同宮、これを「囚」と謂う。「始撃」の将は大武に臨み、また主大将を圧す。客方は、「客算」十三は和数、「客大将」は三宮に落ちて「発」と為し、すなわち中宮より出でて用事し得、「客参将」は九宮に落ちて太乙と相冲し、これを「格」と謂い、「計神」は寅に在り。総じて見れば、客方の算数は長にしてしかも和で、三門斉備・諸将みな発し、形勢は客と作る一方に利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東北を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し、青旗を打ち、雲気が北方より来れば則ち客方が勝を獲る。須らく敵情の西南より来るを防ぎ、奇兵もまた西南に布き、伏を設くるは戌・亥の両の時辰を宜しとす。太乙は主方を幇すといえども、主大将は客方の天目に掩われ、算数はまた短くして和せず、主方不利。同じく西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第二局、乙丑、丁卯、己丑、辛丑、癸丑。太乙在一宮,天目大簇(主算六不和,主大將六宮內迫,主參將八宮外迫,始擊將陰主擊,客算一不和,客大將一宮囚,主挾,客參將三宮,客利,計神丑。此客主大小將挾客大將,客大將囚,主客俱不利,客宜固守,主聞賊備正西,客聞賊備西北。)

陽遁第二局。この局に値するは乙丑・丁卯・己丑・辛丑・癸丑の年である。太乙はなお一宮に在り、天目は大簇位に臨む。主方の主算は六で、不和の数に属す。主大将は六宮に落ち、太乙の後の一宮に在りて、これを「内迫」と謂う。主参将は八宮に落ち、太乙の前の一宮に在りて、これを「外迫」と謂う。始撃の将は陰主に臨み、「撃」を構成す。客方の客算は一で、また不和。客大将は一宮に落ちて太乙と同宮と為りて「囚」と為り、また主方の大小二将に挟まれて、これを「挟」と謂う。客参将は三宮に落ち、客方にとってやや有利の処あり。計神は丑に在り。この局は主客両家の大将・参将が合わせて客大将を挟み、客大将はすでに囚にしてまた挟まる。ゆえに主客双方ともに占うべき便宜なし。客方は堅守して動かざるべく、主方は正西方向の敵情を防ぎ、客方は西北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三局、丙寅、戊寅、庚寅、壬寅、甲寅。太乙在一宮,天目陰主,辰迫(主算單一不和,主大將一宮囚,主參將三宮發,始擊將大義,辰迫,客算四十不和,客大將四宮發,客參將三宮發,計神子。此局客算長、門具、將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利戌亥時。主目辰迫,不和,算短,大將囚,不利為主,宜固守,聞賊備正東。)

陽遁第三局。この局に値するは丙寅・戊寅・庚寅・壬寅・甲寅の年である。太乙は一宮に在り、天目は陰主位に臨み、しかも太乙の前後一辰の地に落ちて、これを「辰迫」と謂う。主方の主算は単一の数のみで和せず。主大将は一宮に落ちて太乙と同宮にして「囚」。主参将は三宮に落ちて「発」と為す。始撃の将は大義に臨み、同じく辰迫を構成す。客方の客算は四十で和せず。客大将は四宮に落ちて発と為し、客参将は三宮に落ちてもまた発と為す。計神は子に在り。この局は客方の算数が長く、三門具備し、諸将みな発し、客と作る一方に利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し、赤旗を打ち、雲気が東方より来れば則ち客勝つ。須らく敵情の西北より来るを防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは戌・亥の時を宜しとす。主方のこなたは天目に辰迫あり、算数は不和にしてまた短く、大将は囚せられ、主と作るに利あらず。堅守すべく、しかも正東方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四局、丁卯、己卯、辛卯、癸卯、乙卯。太乙在二宮,天目陰德(主算二十五,八門杜,主大將參將不出中宮,始擊將陽德。客算十七不和,客大將七宮,內迫,客參將二宮發,計神亥。此局主人杜塞無門,客算不和,大將迫,主客俱不利,主聞賊備西北,客聞賊備東北。)

陽遁第四局。この局に値するは丁卯・己卯・辛卯・癸卯・乙卯の年である。太乙は二宮に移り、天目は陰徳位に臨む。主方の主算は二十五。およそ算が五・十五・二十五・三十五を得れば、皆「八門杜」と謂い、すなわち八門が閉塞し、主大将と参将はともに中宮より出ること能わず、用事する処なし。始撃の将は陽徳に臨む。客方の客算は十七で和せず。客大将は七宮に落ち、太乙の後に在りて内迫と為る。客参将は二宮に落ちて発と為す。計神は亥に在り。この局は主人の一方は門戸堵塞し出ずべき門なく、客方は算数がまた不和にして大将は迫を受く。ゆえに双方ともに不利。主方は西北方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五局、戊辰、庚辰、壬辰、甲辰、丙辰。太乙在二宮,天目陰德(主算二十五,八門杜,主大將參將不出中宮,始擊將呂申。客算十四不和,大將四宮發,客參將二宮囚,計神戌。此局太乙助客,客算不和,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,客勝,聞賊備,東北奇兵,東北伏兵,利巳午未時,主人杜塞不利,宜固守,聞賊備西北、正東。)

陽遁第五局。この局に値するは戊辰・庚辰・壬辰・甲辰・丙辰の年である。太乙は二宮に在り、天目は陰徳位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将・参将はともに中宮に困りて出ること能わず。始撃の将は呂申に臨む。客方の客算は十四で、不和の数に属す。客大将は四宮に落ちて発と為し、客参将は二宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。計神は戌に在り。この局は太乙は客方を幇し、客算は不和なれど大将は発し得、なお客と作るを利とす。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し、赤旗を打ち、雲気が東方より来れば則ち客勝つ。防備と奇兵は皆東北に放ち、伏を設くるは巳・午・未の三時を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西北と正東の二つの方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第六局、己巳、辛巳、癸巳、乙巳、丁巳。太乙在二宮,天目大義(主算二十五,八門杜,主大將參將不出中宮,始擊將大陽陰。客算十,孤陽,客大將一宮發,客參將三宮發,計神酉。此局太乙助客,客大小將發,利為客,見陣利先動,出軍宜西北,戰利東南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,客勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利巳午未時,主人杜塞無門不利,宜固守,聞賊備西北,為客赤雲至,疾戰勝。)

陽遁第六局。この局に値するは己巳・辛巳・癸巳・乙巳・丁巳の年である。太乙は二宮に在り、天目は大義位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞、大将・参将は皆中宮を出ず。始撃の将は大陽陰に臨む。客方の客算は十で、陽有りて陰無き「孤陽」の数。客大将は一宮に落ちて発と為し、客参将は三宮に落ちてもまた発と為す。計神は酉に在り。この局は太乙は客を助け、客方の大小二将はともに出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を擺し、黒旗を打ち、雲気が西北より来れば則ち客勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西北の敵情を防ぐべし。もし客の一方にして赤色の雲気の到来を見れば、速戦すれば勝ち得。

陽遁第七局、庚午、壬午、甲午、丙午、戊午。太乙在三宮,天目地主(主算八不和,主大將八宮,內迫,主參將四宮,外迫,始擊將大神。客算二十五,八門杜,客大將參將不出中宮,計神申。此局主人大小將迫,客杜塞無門,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正北,客聞賊備東南。)

陽遁第七局。この局に値するは庚午・壬午・甲午・丙午・戊午の年である。太乙は三宮に移り、天目は地主位に臨む。主方の主算は八で和せず。主大将は八宮に落ち、太乙の後に処りて内迫と為す。主参将は四宮に落ち、太乙の前に処りて外迫と為す。始撃の将は大神に臨む。客方の客算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮より出ること能わず。計神は申に在り。この局は主人の一方は大小二将がともに逼迫を受け、客方は門戸堵塞して出ずべき路なし。両辺ともに不利、各々堅守するに宜し。主方は正北方向の敵情を防ぎ、客方は東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第八局、辛未、癸未、乙未、丁未、己未。太乙在三宮,天目陽德,辰迫(主算單一不和,主大將一宮發,主參將三宮囚,始擊將臨大武。客算二十二長和,客大將二宮發,客參將六宮發,計神未。此局客算長和,門具將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正南,戰利正北,用圓陣,舉黃旗,雲氣從正南來參,客勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利丑寅時。主目迫算短,參將囚,主人不利,宜固守,聞賊備西北。)

陽遁第八局。この局に値するは辛未・癸未・乙未・丁未・己未の年である。太乙は三宮に在り、天目は陽徳位に臨み、また辰迫に逢う。主方の主算は単一で和せず。主大将は一宮に落ちて発と為す。主参将は三宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。始撃の将は大武に臨む。客方の客算は二十二で、すでに長にしてしかも和なる好数。客大将は二宮に落ちて発と為し、客参将は六宮に落ちてもまた発と為す。計神は未に在り。この局は客算が長にして和、三門斉備・諸将みな発し、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し、黄旗を打ち、雲気が正南より来りて相応すれば則ち客勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは丑・寅の二時を宜しとす。主方は天目が迫を受け・算数は偏って短く・参将は囚せられ、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第九局、壬申、甲申、丙申、戊申、庚申。太乙在三宮,天目和德,囚(主算三不和,主大將三宮,囚,主參將九宮發,始擊將大簇。客算十五,八門杜,客大將參將不出中宮,計神午。此局主目、主大將囚,客杜塞無門,主客俱不利,宜固守,主聞賊備東北,客聞賊備正西。)

陽遁第九局。この局に値するは壬申・甲申・丙申・戊申・庚申の年である。太乙は三宮に在り、天目は和徳位に臨み、太乙と同宮にして「囚」と為る。主方の主算は三で和せず。主大将は三宮に落ち、また太乙と同宮にして囚を受く。主参将は九宮に落ちて発と為す。始撃の将は大簇に臨む。客方の客算は十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困る。計神は午に在り。この局は主方の天目と大将とが双々して囚せられ、客方は出ずべき門なし。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は正西方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第十局、癸酉、乙酉、丁酉、己酉、辛酉。太乙在四宮,天目呂申,辰迫(主算一和,主大將一宮發,主參將三宮,內迫,始擊將陰德。客算十二長和,客大將二宮發,客參將六宮格,計神巳。此局客算長和,大將發利,為客見陣利先動,出軍宜正南,戰利正北,用圓陣,舉黃旗,雲氣從南來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利寅卯辰時。主目、參將迫太乙,雖助主,主人算短不和,利固守,聞賊備東北。)

陽遁第十局。この局に値するは癸酉・乙酉・丁酉・己酉・辛酉の年である。太乙は四宮に移り、天目は呂申位に臨み、また辰迫に逢う。主方の主算は一で、和数に属す。主大将は一宮に落ちて発と為す。主参将は三宮に落ち、太乙の後に処りて内迫と為す。始撃の将は陰徳に臨む。客方の客算は十二で長にして和。客大将は二宮に落ちて発と為し、客参将は六宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は巳に在り。この局は客方算が長にして和・大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し、黄旗を打ち、雲気が南方より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは寅・卯・辰の三時を宜しとす。主方の天目と参将はともに逼迫を受け、太乙は主を幇すといえども、主算は短くして和せず。ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第十一局、甲戌、丙戌、戊戌、庚戌、壬戌。太乙在四宮,天目高叢,囚(主算四不和,主大將四宮囚,主參將二宮發,,始擊將陽德。客算四不和,客大將四宮囚,客參將二宮發,計神辰。此局主客大將囚關,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正東,客聞賊備東北。)

陽遁第十一局。この局に値するは甲戌・丙戌・戊戌・庚戌・壬戌の年である。太乙は四宮に在り、天目は高叢位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は四で和せず。主大将は四宮に落ち、また太乙と同宮にして囚を受く。主参将は二宮に落ちて発と為す。始撃の将は陽徳に臨む。客方の客算は同じく四で和せず。客大将は四宮に落ちて囚を受け、客参将は二宮に落ちて発と為す。計神は辰に在り。この局は主客両家の大将が同一宮に処り、彼此すでに囚にしてまた「関」、まさに一林二虎・一泉二蛟のごとく、誰も誰を奈何すること能わず、双方ともに不利。各々堅守するに宜し。主方は正東方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第十二局、乙亥、丁亥、己亥、辛亥、癸亥。太乙在四宮,天目太陽,辰迫(主算三十七長和,主大將七宮發,主參將一宮發,始擊將呂申,辰擊。客算一,客大將一宮發將,參將三宮,內迫,計神卯。此局太乙助主,主人算長和,大小將門具將發,利為主,見陣利後動,出軍宜西南,戰利東北,用方陣,舉白旗,雲氣從西南來,主勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利寅卯辰時。客算短不和,客目辰擊。參將內迫,不利為客,宜固守,聞賊備東北。)

陽遁第十二局。この局に値するは乙亥・丁亥・己亥・辛亥、癸亥の年である。太乙は四宮に在り、天目は太陽位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は三十七で長にして和。主大将は七宮に落ちて発と為し、主参将は一宮に落ちてもまた発と為す。始撃の将は呂申に臨み、辰撃を構成す。客方の客算は一。客大将は一宮に落ちて発と為し、客参将は三宮に落ちて太乙の後に処りて内迫と為す。計神は卯に在り。この局は太乙は主方を幇し、主算はまた長にして和、大小二将・三門斉備・ともに出動し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を擺し、白旗を打ち、雲気が西南より来れば則ち主方が勝を獲る。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは寅・卯・辰の三時を宜しとす。客方は算短く和せず、客方の天目はまた辰撃に逢い、参将は内迫し、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第十三局、丙子、戊子、庚子、壬子、六紀甲子。太乙在六宮,天目大炅(主算十八短和,主大將八宮發,主參將四宮格,始擊將太陽宮。客算十九長和,客大將九宮發,客參將七宮發,計神寅。此局太乙助客,大小將利主,見陣利後動,出軍宜正北,戰利正南,戰利曲陣,舉黑旗,雲氣從北來,主勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利申酉戌時,客見陣利先行動,出軍宜東南,戰利西北,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東南來,客勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利申酉戌時。)

陽遁第十三局。この局に値するは丙子・戊子・庚子・壬子および六紀の甲子の年である。太乙は六宮に移り、天目は大炅位に臨む。主方の主算は十八で、短にして和に属す。主大将は八宮に落ちて発と為す。主参将は四宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。始撃の将は太陽の在る宮に臨む。客方の客算は十九で長にして和。客大将は九宮に落ちて発と為し、客参将は七宮に落ちてもまた発と為す。計神は寅に在り。この局は太乙は客方を助けるも、門将の勢は主方に利あり。主方は陣に臨んで後発に宜しく、出兵は正北を取り、交戦の得利は正南に在り、曲陣を擺し、黒旗を打ち、雲気が北方より来れば則ち主勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは申・酉・戌の三時を宜しとす。客方は陣に臨んでは則ち先んじて発動するに宜しく、出兵は東南を取り、交戦の得利は西北に在り、鋭陣を擺し、赤旗を打ち、雲気が東南より来れば則ち客勝つ。同じく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に在り、伏を設くるもまた申・酉・戌の三時を宜しとす。

陽遁第十四局、丁丑、己丑、辛丑、癸丑、乙丑。太乙在六宮,天目大神(主算十孤陽,主大將一宮,外迫,主參將三宮發。客算九和,客大將九宮發,客參將七宮,內迫,計神丑。此局太乙助客,算長和,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜東南,戰利西北,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東南來,客勝,聞賊備正南,奇兵正南,伏兵利申酉戌時,主大將迫,不利為主,宜固守,聞賊備東南。)

陽遁第十四局。この局に値するは丁丑・己丑・辛丑・癸丑・乙丑の年である。太乙は六宮に在り、天目は大神位に臨む。主方の主算は十で、陽有りて陰無き孤陽の数。主大将は一宮に落ち、太乙の前に処りて外迫と為す。主参将は三宮に落ちて発と為す。客方の客算は九で、和数に属す。客大将は九宮に落ちて発と為す。客参将は七宮に落ち、太乙の後に処りて内迫と為す。計神は丑に在り。この局は太乙は客を助け、客方は算が長にして和・大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東南を取り、交戦の得利は西北に在り、鋭陣を擺し、赤旗を打ち、雲気が東南より来れば則ち客勝つ。須らく正南方向の敵情を防ぎ、奇兵は正南に布き、伏を設くるは申・酉・戌の三時を宜しとす。主方の大将は迫を受け、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第十五局、戊寅、庚寅、壬寅、甲寅、丙寅。太乙在六宮,天目大威,勝(主算九和,主大將九宮發,主參將七宮,內迫,始擊將大武,擊。客算七不和,客大將七宮,內迫,客參將一宮,外迫,計神子。此局主人門具將發,利為主,見陣利後動,出軍宜東南,戰利西北,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東南來,主勝,聞賊備正南,奇兵正南,伏兵利申酉戌時。客目擊太乙,主目挾客大將,客大小將迫,不利為客,宜固守,聞賊備正南。)

陽遁第十五局。この局に値するは戊寅・庚寅・壬寅・甲寅・丙寅の年である。太乙は六宮に在り、天目は大威位に臨み、勝気を得る。主方の主算は九で、和数に属す。主大将は九宮に落ちて発と為す。主参将は七宮に落ちて内迫と為す。始撃の将は大武に臨み、撃を構成す。客方の客算は七で和せず。客大将は七宮に落ちて内迫と為す。客参将は一宮に落ちて外迫と為す。計神は子に在り。この局は主方は三門斉備・諸将みな発し、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は東南を取り、交戦の得利は西北に在り、鋭陣を擺し、赤旗を打ち、雲気が東南より来れば則ち主勝つ。須らく正南方向の敵情を防ぎ、奇兵は正南に布き、伏を設くるは申・酉・戌の三時を宜しとす。客方の天目は太乙を衝撃し、主方の天目はまた客大将を挟み、客方の大小二将はともに逼迫を受け、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第十六局、己卯、辛卯、癸卯、乙卯、丁卯。太乙在七宮,天目天道,辰迫(主算一和,主大將二宮發,主參將三宮格,始擊將大簇。客算三十三長和,客大將三宮格,客參將九宮發,計神亥。此局太乙助客,雖大將格,參將發,客算長和,利為客,見陣利先動,出軍宜東北,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從東北來,客勝,聞賊備正西,奇兵正西,伏兵利未申時。主目辰迫,算短,參將格,不利為主,宜固守,聞賊備西南、東北。)

陽遁第十六局。この局に値するは己卯・辛卯・癸卯・乙卯・丁卯の年である。太乙は七宮に移り、天目は天道位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は一で、和数に属す。主大将は二宮に落ちて発と為す。主参将は三宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。始撃の将は大簇に臨む。客方の客算は三十三で長にして和。客大将は三宮に落ちて格を成すも、客参将は九宮に落ちて却って発し得。計神は亥に在り。この局は太乙は客を助け、客大将は格せらるるも、参将は発し得て客算はまた長にして和。なお客と作るを利とす。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東北を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し、青旗を打ち、雲気が東北より来れば則ち客勝つ。須らく正西方向の敵情を防ぎ、奇兵は正西に布き、伏を設くるは未・申の二時を宜しとす。主方は天目に辰迫あり・算数は偏って短く・参将は格せられ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南と東北の二つの方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第十七局、庚辰、壬辰、甲辰、丙辰、戊辰。太乙在七宮,天目大武,囚(主算七不和,主大將七宮囚,主參將一宮發,始擊將大義。客算三十七不和,客大將七宮囚,客參將一宮發,計神戌。此局文昌將囚,主客大將相關,客主人關客,主客俱不利,各宜固守,主人聞賊備西南,客聞賊備正西。)

陽遁第十七局。この局に値するは庚辰・壬辰、甲辰・丙辰・戊辰の年である。太乙は七宮に在り、天目は大武位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は七で和せず。主大将は七宮に落ちて囚を受く。主参将は一宮に落ちて発と為す。始撃の将は大義に臨む。客方の客算は三十七で、同じく和せず。客大将もまた七宮に落ちて囚を受け、客参将は一宮に落ちて発と為す。計神は戌に在り。この局は文昌の将は囚せられ、主客両家の大将は同一宮に処りて互いに牽制し、「関」を形成す。主方は客方を関し、客方もまた主方を関す。両辺ともに不利、各々堅守すべし。主方は西南方向の敵情を防ぎ、客方は正西方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第十八局、辛巳、癸巳、乙巳、丁巳、己巳。太乙在七宮,天目大武,囚(主算七不和,主大將七宮囚,主參將一宮發,客挾,始擊將地主。客算二十六不和,客大將六宮外迫,客參將八宮發,計神酉。此局主人大小將挾客大小將,又挾主人參將,主客俱不利,各宜固守,主人聞賊備正西,客聞賊備西南。)

陽遁第十八局。この局に値するは辛巳・癸巳・乙巳・丁巳・己巳の年である。太乙は七宮に在り、天目は大武位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は七で和せず。主大将は七宮に落ちて囚を受け、また客方に挟まる。主参将は一宮に落ちて発と為す。始撃の将は地主に臨む。客方の客算は二十六で和せず。客大将は六宮に落ちて外迫と為す。客参将は八宮に落ちて発と為す。計神は酉に在り。この局は主人の一方の大小二将は客方の大小二将を挟み、同時にまた自家の参将を挟み、彼此糾纏し、主客両辺ともに不利。各々堅守するに宜し。主方は正西方向の敵情を防ぎ、客方は西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第十九局、壬午、甲午、丙午、戊午、庚午。太乙在八宮,天目武德,客挾(主算八不和,主大將八宮囚,主參將四宮發,始擊將和德。客算一十二長和,客大將二宮格,客參將六宮發,計神申。此局客大將雖格,算長和,大小將挾文昌,利客,見陣利先動,出軍宜正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從南來,客勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利亥子丑時,主人算短,主目為客挾之,太將囚太乙,雖助主,不利為主,宜固守,聞賊備西南。)

陽遁第十九局。この局に値するは壬午・甲午・丙午・戊午・庚午の年である。太乙は八宮に移り、天目は武徳位に臨み、客方に挟まる。主方の主算は八で和せず。主大将は八宮に落ちて囚を受く。主参将は四宮に落ちて発と為す。始撃の将は和徳に臨む。客方の客算は十二で長にして和。客大将は二宮に落ちて格せらるるも、客参将は六宮に落ちて却って発し得。計神は申に在り。この局は客大将は格を受くるも、客算は長にして和、客方の大小二将はまた文昌を挟み、形勢は客に利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し、黄旗を打ち、雲気が南方より来れば則ち客勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時を宜しとす。主方は算短く、天目は客方に挟まれ、大将はまた太乙宮に囚せられ、太乙は主を幇すといえども、なお主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第二十局、癸未、乙未、丁未、己未、辛未。太乙在八宮,天目大簇(主算七不和,主大將七宮發,主參將一宮內迫,始擊將太陽。客算二十六,客大將六宮,主挾,客參將八宮囚,計神未。此局太乙助主,主大小將挾客,主算和,大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜西南,戰利東北,利方陣,舉白旗,雲氣從西南方來,主勝,聞賊備西南,奇兵正西,伏兵利亥子丑時。客大將為主人大小將挾之,不利為客,宜固守,聞賊備西南、北。)

陽遁第二十局。この局に値するは癸未・乙未・丁未・己未・辛未の年である。太乙は八宮に在り、天目は大簇位に臨む。主方の主算は七で和せず。主大将は七宮に落ちて発と為す。主参将は一宮に落ちて内迫と為す。始撃の将は太陽に臨む。客方の客算は二十六。客大将は六宮に落ち、主方に挟まる。客参将は八宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。計神は未に在り。この局は太乙は主を助け、主方の大小二将は客方を挟み、主算は和順にして大将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を擺し、白旗を打ち、雲気が西南方より来れば則ち主勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は正西に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時を宜しとす。客大将は主方の大小二将に挟まれ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南と正北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第二十一局、甲申、丙申、戊申、庚申、壬申。太乙在八宮,天目陰主(主算二,算短,主大將二宮格,主參將六宮發,始擊將大神。客算十七長和,客大將七宮發,客參將一宮內迫,計神午。此局主人大小將挾客大將,客不利,主大將格,算短,主客勢均,各宜固守,主人聞賊備西北,客聞賊備正南。)

陽遁第二十一局。この局に値するは甲申・丙申・戊申・庚申・壬申の年である。太乙は八宮に在り、天目は陰主位に臨む。主方の主算は二で、算数は偏って短し。主大将は二宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は六宮に落ちて発と為す。始撃の将は大神に臨む。客方の客算は十七で長にして和。客大将は七宮に落ちて発と為す。客参将は一宮に落ちて内迫と為す。計神は午に在り。この局は主人の一方の大小二将は客大将を挟み、客方はこれに因りて不利。しかるに主大将は格せられ、算数はまた短し。両辺は勢均力敵、誰も誰を圧倒すること能わず。各々堅守するに宜し。主方は西北方向の敵情を防ぎ、客方は正南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第二十二局、乙酉、丁酉、己酉、辛酉、癸酉。太乙在九宮,天目陰德(主算十六和,主大將六宮發,主參將八宮發,始擊將天道。客算三十,孤陽不和,客大將三宮發,客參將九宮囚,計神巳。此局主人大小將門具將發,利為主,見陣利後動,出軍主宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,主人勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利辰巳時。客算孤陽不和,參將囚,不利為客,宜固守,聞賊備西南。)

陽遁第二十二局。この局に値するは乙酉・丁酉・己酉・辛酉・癸酉の年である。太乙は九宮に移り、天目は陰徳位に臨む。主方の主算は十六で、和数に属す。主大将は六宮に落ちて発と為し、主参将は八宮に落ちてもまた発と為す。始撃の将は天道に臨む。客方の客算は三十で、孤陽不和の数。客大将は三宮に落ちて発と為す。客参将は九宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。計神は巳に在り。この局は主人の一方は三門斉備・諸将みな発し、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し、白旗を打ち、雲気が西方より来れば則ち主人が勝を獲る。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは辰・巳の二時を宜しとす。客方は算数が孤陽不和・参将は囚せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第二十三局、丙戌、戊戌、庚戌、壬戌、甲戌。太乙在九宮,天目陰德(主算十六和,主大將六宮發,主參將八宮發,始擊將武德。客算二十三,長和,客大將三宮發,客參將九宮囚,計神辰。此局主客具利,主人算和,門具將發,利為主,見陣利後動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,主勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利辰巳時。客算長,太乙助,客參將雖囚,大將發,利客,見陣利先動,出軍宜東北,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從東北來,客勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利辰巳時。)

陽遁第二十三局。この局に値するは丙戌・戊戌・庚戌・壬戌・甲戌の年である。太乙は九宮に在り、天目は陰徳位に臨む。主方の主算は十六で、和数に属す。主大将は六宮に落ちて発と為し、主参将は八宮に落ちてもまた発と為す。始撃の将は武徳に臨む。客方の客算は二十三で長にして和。客大将は三宮に落ちて発と為す。客参将は九宮に落ちて太乙と同宮にして囚を受く。計神は辰に在り。この局は主客両家がともに利を得る稀見の格局である。主方は算和・三門斉備・諸将みな発し、主と作るに利あり。陣に臨んで後発に宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し、白旗を打ち、雲気が西方より来れば則ち主勝つ。防備と奇兵は皆西北に在り、伏を設くるは辰・巳の二時を宜しとす。客方は算長にしてまた太乙の相助あり、参将は囚といえど大将は発し得、また客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東北を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し、青旗を打ち、雲気が東北より来れば則ち客勝つ。防備と奇兵は皆西南に在り、伏を設くるも同じく辰・巳の二時を宜しとす。

陽遁第二十四局、丁亥、己亥、辛亥、癸亥、乙亥。太乙在九宮,天目大義(主算十六短,大將六宮發,主參將八宮發,始擊將陰主。客算十七長和,客大將七宮發,客參將一宮格,計神卯。此局客大小將挾主大將,太乙助,客算長和,利為客,見陣利先動,出軍宜西南,戰利東北,利方陣,舉白旗,雲氣從西南來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利辰巳時。主人算短,客大小將挾主大將,不利為主,宜固守,聞賊備西北。)

陽遁第二十四局。この局に値するは丁亥・己亥・辛亥・癸亥・乙亥の年である。太乙は九宮に在り、天目は大義位に臨む。主方の主算は十六で偏って短し。大将は六宮に落ちて発と為し、主参将は八宮に落ちてもまた発と為す。始撃の将は陰主に臨む。客方の客算は十七で長にして和。客大将は七宮に落ちて発と為す。客参将は一宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は卯に在り。この局は客方の大小二将は主大将を挟み、また太乙の相助ありて客算は長にして和、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を擺し、白旗を打ち、雲気が西南より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは辰・巳の二時を宜しとす。主方は算数偏って短く、大将はまた客方の大小二将に挟まれ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第二十五局、戊子、庚子、壬子、五紀甲子、丙子。太乙在一宮,天目地主(主算三十九,主大將九宮格,客挾,主參將七宮發,始擊將大義,辰擊。客算四十孤陰,客大將四宮發,參將三宮發,計神寅。此局客算長,大小將門具將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利戌亥時。主大將格,太乙雖助,主大將為客大小將挾之,主人不利,宜固守,聞賊備東北。)

陽遁第二十五局。この局に値するは戊子・庚子・壬子・五紀の甲子および丙子の年である。太乙は一宮に在り、一宮は乾に属し、位は西北、天目は地主位に臨む。主方の主算は三十九。主大将は九宮に落ちて太乙と相冲して格と為り、また客方に挟まる。主参将は七宮に落ちて発と為す。始撃の将は大義に臨み、辰撃を構成す。客方の客算は四十で、陰有りて陽無き孤陰の数。客大将は四宮に落ちて発と為し、客参将は三宮に落ちてもまた発と為す。計神は寅に在り。この局は客方の算数が長く、大小二将・三門斉備・ともに出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し、赤旗を打ち、雲気が東方より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは戌・亥の二時を宜しとす。主大将は格せられ、太乙は主を幇すといえども、主大将は客方の大小二将に挟まれ、主方不利。ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第二十六局、己丑、辛丑、癸丑、乙丑、丁丑。太乙在一宮,天目陽德(主算三十二,主大將一宮發,主參將六宮內迫,始擊將和德。客算三十一長,客大將六宮發,客參將三宮發,計神丑。此局太乙助主,主算長,大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從正南來,主人勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利戌亥時。客大將囚,算短,不利為客,宜固守,聞賊備東北。)

陽遁第二十六局。この局に値するは己丑・辛丑・癸丑・乙丑・丁丑の年である。太乙は一宮に在り(乾宮、西北)、天目は陽徳位に臨む。主方の主算は三十二。主大将は一宮に落ちて発と為す。主参将は六宮に落ち、太乙の後に処りて内迫と為す。始撃の将は和徳に臨む。客方の客算は三十一で、算数は長と為す。客大将は六宮に落ちて発と為し、客参将は三宮に落ちてもまた発と為す。計神は丑に在り。この局は太乙は主を助け、主算は長にして大将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し、黄旗を打ち、雲気が正南より来れば則ち主人が勝を獲る。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは戌・亥の二時を宜しとす。客方は大将が囚を受け・算数は偏って短く、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、同じく東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第二十七局、庚寅、壬寅、甲寅、丙寅、戊寅。太乙在一宮,天目和德(主算三十一,主大將一宮囚,主參將三宮與天目囚,始擊將高叢。客算二十八和,客大將八宮,主挾,客參將四宮發,計神子。此局太乙雖助主,主人大將囚,參將又與天目囚,主大小將挾客大將,客大小將挾主參將,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備東北,客聞賊備正東。)

陽遁第二十七局。この局に値するは庚寅・壬寅・甲寅・丙寅・戊寅の年である。太乙は一宮に在り(乾宮、西北)、天目は和徳位に臨む。主方の主算は三十一。主大将は一宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は三宮に落ちてまた天目と相囚す。始撃の将は高叢に臨む。客方の客算は二十八で、和数に属す。客大将は八宮に落ち、主方に挟まる。客参将は四宮に落ちて発と為す。計神は子に在り。この局は太乙は主を幇すといえども、主方の大将は囚せられ、参将はまた天目と互いに囚す。主方の大小二将は客大将を挟み、客方の大小二将は反って主参将を挟み、彼此纏鬥し、両家ともに不利。各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は正東方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第二十八局、辛卯、癸卯、乙卯、丁卯、己卯。太乙在二宮,天目呂申(主算十四長,主參將四宮發,主參將二宮囚,始擊將大炅。客算九,客大將九宮,內迫,主挾,客參將七宮,外迫,計神亥。此局太乙雖助客,主人大小將與太乙俱挾客大將,客大將挾太乙、主參將,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東北,客聞賊備東南。)

陽遁第二十八局。この局に値するは辛卯・癸卯・乙卯・丁卯・己卯の年である。太乙は二宮に移り、二宮は離に属し、位は正南、天目は呂申位に臨む。主方の主算は十四で、算数は長と為す。主大将は四宮に落ちて発と為し、主参将は二宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。始撃の将は大炅に臨む。客方の客算は九。客大将は九宮に落ちて内迫と為り、また主方に挟まる。客参将は七宮に落ちて外迫と為す。計神は亥に在り。この局は太乙は客を助けるといえども、しかし主方の大小二将は太乙に連なりてともに客大将を挟み、客大将はまた反って太乙と主参将を挟む。両辺は互いに鉗制し、ともに不利。各々堅守するに宜し。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第二十九局、壬辰、甲辰、丙辰、戊辰、庚辰。太乙在二宮,天目高叢(主算十三,主大將三宮發,主參將九宮,內迫,始擊將天道,擊。客算三十九,客大將九宮內迫,客參將七宮外迫,計神戌。此局主算和,大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜東北,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從東北來,主勝,聞賊備正東,奇兵正東,伏兵利巳午未時。客目擊,大小將迫,太乙雖助,客擊,客不利,宜固守,聞賊備西南。)

陽遁第二十九局。この局に値するは壬辰・甲辰・丙辰・戊辰・庚辰の年である。太乙は二宮に在り(離宮、正南)、天目は高叢位に臨む。主方の主算は十三。主大将は三宮に落ちて発と為す。主参将は九宮に落ちて内迫と為す。始撃の将は天道に臨み、撃を構成す。客方の客算は三十九。客大将は九宮に落ちて内迫と為し、客参将は七宮に落ちて外迫と為す。計神は戌に在り。この局は主方の算数は和順にして大将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は東北を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し、青旗を打ち、雲気が東北より来れば則ち主勝つ。須らく正東方向の敵情を防ぎ、奇兵は正東に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時を宜しとす。客方の天目は撃に逢い・大小二将はともに逼迫を受け、太乙はまた客を助けるも、終に撃に逢うに因りて不利。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三十局、癸巳、乙巳、丁巳、己巳、辛巳。太乙在二宮,天目太陽(主算十,孤陽,主大將一宮發,主參將三宮發,始擊將武德。客算三十二,客大將二宮囚,客參將六宮發,計神酉。此局主人門具將發,利為主,見陣利後動,出軍宜西北,戰利東南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,主勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利巳午未時。太乙雖助,客大將囚,客不利,宜固守,聞賊備西南。)

陽遁第三十局。この局に値するは癸巳・乙巳・丁巳・己巳・辛巳の年である。太乙は二宮に在り(離宮、正南)、天目は太陽位に臨む。主方の主算は十で、孤陽の数に属す。主大将は一宮に落ちて発と為し、主参将は三宮に落ちてもまた発と為す。始撃の将は武徳に臨む。客方の客算は三十二。客大将は二宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。客参将は六宮に落ちて発と為す。計神は酉に在り。この局は主人の一方は三門斉備・諸将みな発し、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を擺し、黒旗を打ち、雲気が西北より来れば則ち主勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時を宜しとす。太乙はまた客方を幇すといえども、客大将は囚せられ、客方不利。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三十一局、甲午、丙午、戊午、庚午、壬午。太乙在三宮,天目大炅(主算三十三,主大將三宮囚,主參將九宮與主目囚,始擊將陰主。客算十和,孤陽,客大將一宮發,客參將三宮囚,計神申。此局客算和,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜向西北,戰利東南,用曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利丑寅時。太乙雖助主,主算不和,大將囚,參將與主目囚,主人不利,宜固守,聞賊備東南。)

陽遁第三十一局。この局に値するは甲午・丙午・戊午・庚午・壬午の年である。太乙は三宮に移り、三宮は艮に属し、位は東北、天目は大炅位に臨む。主方の主算は三十三。主大将は三宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は九宮に落ちてまた主方の天目と相囚す。始撃の将は陰主に臨む。客方の客算は十で、孤陽にして和に属す。客大将は一宮に落ちて発と為す。客参将は三宮に落ちて囚を受く。計神は申に在り。この局は客方は算和・大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を用い、黒旗を打ち、雲気が西北より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは丑・寅の二時を宜しとす。太乙は主を幇すといえども、主算は和せず・大将は囚せられ・参将はまた天目と互いに囚す。主方不利、ただ堅守に宜しく、しかも東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三十二局、乙未、丁未、己未、辛未、癸未。太乙在三宮,天目大神(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將地主,宮擊。客算八短,客大將八宮,內迫,客參將四宮,外迫,計神未。此局主人杜塞,無門不利,客大小將迫,算短,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東南,客聞賊備正北。)

陽遁第三十二局。この局に値するは乙未・丁未・己未・辛未・癸未の年である。太乙は三宮に在り(艮宮、東北)、天目は大神位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困りて出ること能わず。始撃の将は地主に臨み、宮撃を構成す。客方の客算は八で、算数は偏って短し。客大将は八宮に落ちて内迫と為し、客参将は四宮に落ちて外迫と為す。計神は未に在り。この局は主人の一方は門戸堵塞し出ずべき門なく、形勢不利。客方の大小二将もまた皆逼迫を受け・算数は偏って短し。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は正北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三十三局、丙申、戊申、庚申、壬申、甲申。太乙在三宮,天目大威(主算二十四長,主大將四宮外迫,客挾,主參將二宮發,始擊將和德,掩、擊。客算三,大將三宮囚,參將九宮,主挾,計神午。此局太乙雖助主,主算不和,大將迫,大小將挾主人大將,主大小將挾客參將,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正南,客聞賊備東北。)

陽遁第三十三局。この局に値するは丙申・戊申・庚申・壬申・甲申の年である。太乙は三宮に在り(艮宮、東北)、天目は大威位に臨む。主方の主算は二十四で、算数は長と為す。主大将は四宮に落ちて外迫と為り、また客方に挟まる。主参将は二宮に落ちて発と為す。始撃の将は和徳に臨み、兼ねて掩と撃との両格を成す。客方の客算は三。客大将は三宮に落ちて囚を受く。客参将は九宮に落ち、主方に挟まる。計神は午に在り。この局は太乙は主を幇すといえども、主算は和せず・大将は迫を受け、客方の大小二将は主大将を挟み、主方の大小二将はまた客参将を挟み、彼此糾結し、両家ともに不利。各々堅守するに宜し。主方は正南方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三十四局、丁酉、己酉、辛酉、癸酉、乙酉。太乙在四宮,天目天道(主算二十六長和,主大將六宮格,主參將八宮發,始擊將高叢,掩。客算四,客大將四宮囚,客參將二宮發,計神巳。此局太乙助主,大將雖格,算長和,參將發,利主,見陣利後動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從正西來,主勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利寅卯辰時,客大將囚,不利為客,宜固守,聞賊備正東。)

陽遁第三十四局。この局に値するは丁酉・己酉・辛酉・癸酉・乙酉の年である。太乙は四宮に移り、四宮は震に属し、位は正東、天目は天道位に臨む。主方の主算は二十六で長にして和。主大将は六宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は八宮に落ちて発と為す。始撃の将は高叢に臨み、掩を構成す。客方の客算は四。客大将は四宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。客参将は二宮に落ちて発と為す。計神は巳に在り。この局は太乙は主を助け、大将は格せらるるも、算数は長にして和・参将は発し得、なお主と作るを利とす。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し、白旗を打ち、雲気が正西より来れば則ち主勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは寅・卯・辰の三時を宜しとす。客大将は囚せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正東方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三十五局、戊戌、庚戌、壬戌、甲戌、丙戌。太乙在四宮,天目大武(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將大神。客算二十八長,客大將八宮發,客參將四宮囚,計神辰。此局客算長,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正北,戰利正南,用曲陣,舉黑旗,雲氣從正北來,客勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利寅卯辰時。主人杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備西南。)

陽遁第三十五局。この局に値するは戊戌・庚戌・壬戌・甲戌・丙戌の年である。太乙は四宮に在り(震宮、正東)、天目は大武位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将・参将はともに中宮より出ること能わず。始撃の将は大神に臨む。客方の客算は二十八で、算数は長と為す。客大将は八宮に落ちて発と為す。客参将は四宮に落ちて太乙と同宮にして囚を受く。計神は辰に在り。この局は客方は算長・大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正北を取り、交戦の得利は正南に在り、曲陣を用い、黒旗を打ち、雲気が正北より来れば則ち客勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは寅・卯・辰の三時を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三十六局、己亥、辛亥、癸亥、乙亥、丁亥。太乙在四宮,天目大武(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將大威。客算二十七長和,客大將七宮發,客參將一宮發,計神卯。此局客算長和,大小將發,利為客,見陣利先動,出軍宜西南,戰利東北,用方陣,舉白旗,雲氣從西南來,客勝,聞賊備正南,奇兵正南,伏兵利寅卯辰時。主人杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備西南。)

陽遁第三十六局。この局に値するは己亥・辛亥・癸亥・乙亥・丁亥の年である。太乙は四宮に在り(震宮、正東)、天目は大武位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞、大将・参将はともに中宮に困る。始撃の将は大威に臨む。客方の客算は二十七で長にして和。客大将は七宮に落ちて発と為し、客参将は一宮に落ちてもまた発と為す。計神は卯に在り。この局は客方は算が長にして和・大小二将ともに出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を用い、白旗を打ち、雲気が西南より来れば則ち客勝つ。須らく正南方向の敵情を防ぎ、奇兵は正南に布き、伏を設くるは寅・卯・辰の三時を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三十七局、庚子、壬子、四紀甲子、丙子、戊子。太乙在六宮,客挾,天目武德神,辰迫(主算一,主大將一宮,外迫,主參將三宮發,始擊將大武,擊。客算七,客大將七宮,內迫,客參將一宮,外迫,計神寅。此局主大將迫,與客參將並,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備西南,客聞賊備西南。)

陽遁第三十七局。この局に値するは庚子・壬子・四紀の甲子・丙子・戊子の年である。太乙は六宮に移り、六宮は兌に属し、位は正西、ここは客方に挟まる。天目は武徳の神に臨み、また辰迫に逢う。主方の主算は一。主大将は一宮に落ち、太乙の前に処りて外迫と為す。主参将は三宮に落ちて発と為す。始撃の将は大武に臨み、撃を構成す。客方の客算は七。客大将は七宮に落ちて内迫と為す。客参将は一宮に落ちて外迫と為す。計神は寅に在り。この局は主大将はすでに逼迫を受け、また客参将と並びて同宮に列し、彼此掣肘し、両家ともに不利。各々堅守すべし。主客双方ともに西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三十八局、辛丑、癸丑、乙丑、丁丑、己丑。太乙在六宮,天目大簇,囚(主算六,主大將六宮,囚,主參將八宮發,始擊將陰主,客算二十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神丑。此局主目、主大將囚,客杜塞無門,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正西,客聞賊備西北。)

陽遁第三十八局。この局に値するは辛丑・癸丑・乙丑・丁丑・己丑の年である。太乙は六宮に在り(兌宮、正西)、天目は大簇位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は六。主大将は六宮に落ち、同じく太乙と同宮にして囚を受く。主参将は八宮に落ちて発と為す。始撃の将は陰主に臨む。客方の客算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮より出ること能わず。計神は丑に在り。この局は主方の天目と大将とは双々して囚せられ、客方は門戸堵塞して通ずべき路なし。両家ともに不利、各々堅守するに宜し。主方は正西方向の敵情を防ぎ、客方は西北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第三十九局、壬寅、甲寅、丙寅、戊寅、庚寅。太乙在六宮,天目陰主,辰迫(主算三十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將大義。客算三十四,長和,客大將四宮格,客參將二宮發,計神子。此局客大將雖格,客算和,太乙助客,利為客,見陣利先動,出軍宜向正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,客勝,聞賊備西北,伏兵利申酉戌時。主人杜塞無門,不利為主,宜固守,聞賊備西北。)

陽遁第三十九局。この局に値するは壬寅・甲寅・丙寅・戊寅・庚寅の年である。太乙は六宮に在り(兌宮、正西)、天目は陰主位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は三十五で、八門杜塞に逢い、大将・参将は皆中宮を出ず。始撃の将は大義に臨む。客方の客算は三十四で長にして和。客大将は四宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。客参将は二宮に落ちて発と為す。計神は子に在り。この局は客大将は格せらるるも、客算は和順・また太乙の相助を得、なお客と作るを利とす。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し、赤旗を打ち、雲気が東方より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、伏を設くるは申・酉・戌の三時を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、同じく西北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四十局、癸卯、乙卯、丁卯、己卯、辛卯。太乙在七宮,天目陰德(主算二十七不和,主大將七宮囚,主參將一宮發,始擊將臨陰德。客算十九長和,客大將九宮發,客參將七宮囚,計神亥。此局太乙助客,算長和,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜東南,戰利西北,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東南來,客勝,聞賊備東北,奇兵利未申時。主人算不和,大將囚,不利為主,聞賊備西北。)

陽遁第四十局。この局に値するは癸卯・乙卯・丁卯・己卯・辛卯の年である。太乙は七宮に移り、七宮は坤に属し、位は西南、天目は陰徳位に臨む。主方の主算は二十七で和せず。主大将は七宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は一宮に落ちて発と為す。始撃の将は陰徳に臨む。客方の客算は十九で長にして和。客大将は九宮に落ちて発と為す。客参将は七宮に落ちて囚を受く。計神は亥に在り。この局は太乙は客を助け、客算は長にして和・大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東南を取り、交戦の得利は西北に在り、鋭陣を擺し、赤旗を打ち、雲気が東南より来れば則ち客勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵の出動は未・申の二時を宜しとす。主方は算数和せず・大将は囚せられ、主と作るに利あらず。西北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四十一局、甲辰、丙辰、戊辰、庚辰、壬辰。太乙在七宮,天目陰德,客挾(主算二十七不和,主大將七宮囚,主參將一宮,客挾,始擊將呂申。客算十六不和,天目六宮迫,主挾,客參將八宮發,計神戌。此局主大將迫,主人大小將挾客大將,客大小將又挾主目及參將,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備西北,客聞賊備東北。)

陽遁第四十一局。この局に値するは甲辰・丙辰・戊辰・庚辰・壬辰の年である。太乙は七宮に在り(坤宮、西南)、天目は陰徳位に臨み、しかも客方に挟まる。主方の主算は二十七で和せず。主大将は七宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は一宮に落ち、また客方に挟まる。始撃の将は呂申に臨む。客方の客算は十六で和せず。客方の天目は六宮に落ちて迫を受け、主方に挟まる。客参将は八宮に落ちて発と為す。計神は戌に在り。この局は主大将は迫を受け、主方の大小二将は客大将を挟み、客方の大小二将はまた反って主方の天目と参将を挟み、彼此互いに挟み、両家ともに不利。各々堅守すべし。主方は西北方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四十二局、乙巳、丁巳、己巳、辛巳、癸巳。太乙在七宮,客挾,天目大義(主算二十七,主人大將在七宮囚,客挾,主參將一宮發,始擊將太陽。客算十二,客大將二宮內迫,客參將六宮外迫,主挾,計神酉。此局客大將挾太乙,主大將囚,客大小將挾主大將,客大小將迫,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備西北,客聞賊備東南。)

陽遁第四十二局。この局に値するは乙巳・丁巳・己巳・辛巳・癸巳の年である。太乙は七宮に在り(坤宮、西南)、客方に挟まれ、天目は大義位に臨む。主方の主算は二十七。主人の大将は七宮に在りて太乙と同宮にして囚を受け、また客方に挟まる。主参将は一宮に落ちて発と為す。始撃の将は太陽に臨む。客方の客算は十二。客大将は二宮に落ちて内迫と為す。客参将は六宮に落ちて外迫と為り、しかも主方に挟まる。計神は酉に在り。この局は客大将は太乙を挟み、主大将は囚せられ、客方の大小二将はまた主大将を挟み、しかも客方自家の大小二将も皆逼迫を受く。両家ともに損し、ともに不利。各々堅守するに宜し。主方は西北方向の敵情を防ぎ、客方は東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四十三局、丙午、戊午、庚午、壬午、甲午。太乙在八宮,天目地主,囚(主算八不和,主大將八宮囚,主參將四宮發,始擊將大神。客算十七長和,客大將七宮發,客參將一宮內迫,計神申。此局客算長和,客大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜西南,戰利東北,利方陣,舉白旗,雲氣從西南來,客勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利亥子丑時。主人算短,主目、大將囚,不利為主,宜固守,聞賊備正北。)

陽遁第四十三局。この局に値するは丙午・戊午・庚午・壬午・甲午の年である。太乙は八宮に移り、八宮は坎に属し、位は正北、天目は地主位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は八で和せず。主大将は八宮に落ちて囚を受く。主参将は四宮に落ちて発と為す。始撃の将は大神に臨む。客方の客算は十七で長にして和。客大将は七宮に落ちて発と為す。客参将は一宮に落ちて内迫と為す。計神は申に在り。この局は客算は長にして和・客大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を擺し、白旗を打ち、雲気が西南より来れば則ち客勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時を宜しとす。主方は算数偏って短く、天目と大将はともに囚せられ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四十四局、丁未、己未、辛未、癸未、乙未。太乙在八宮,天目陽德宮(天順五年十一月十一日局四十四。主算三十三長,主大將三宮,外迫,主參將九宮,客挾,始擊將大武。客算十四,客大將四宮發,主挾,客參將二宮格,計神未。此局主目、大將迫,參將為客挾,不利為主,客大將為主大小將挾之,參將格,不利為客,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備東北,客聞賊備西南。)

陽遁第四十四局。この局に値するは丁未・己未・辛未・癸未・乙未の年である。太乙は八宮に在り(坎宮、正北)、天目は陽徳の宮に臨む。原書はここに一条の実占記録を附す。明の天順五年十一月十一日に値するは正にこの第四十四局なり。主方の主算は三十三で、算数は長と為す。主大将は三宮に落ちて外迫と為す。主参将は九宮に落ち、客方に挟まる。始撃の将は大武に臨む。客方の客算は十四。客大将は四宮に落ちて発と為るも、却って主方に挟まる。客参将は二宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は未に在り。この局は主方の天目と大将は皆逼迫を受け、参将はまた客方に挟まれ、主と作るに利あらず。客方の大将は主方の大小二将に挟まれ、参将は格せられ、また客と作るに利あらず。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四十五局、戊申、庚申、壬申、甲申、丙申。太乙在八宮,天目和德,宮迫(主算三十二長和,主大將一宮格,主參將六宮發,始擊將臨大簇。客算七短,客大將七宮,主挾,客參將一宮,內迫,計神午。此局主大將雖格,參將發,主算長和,利為主,太乙助主,見陣利後動,出軍宜正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從正南來,主人勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利亥子丑時。客大將為主大小將挾之,參將內迫,算短,不利為客,宜固守,聞賊備正西。)

陽遁第四十五局。この局に値するは戊申・庚申・壬申・甲申・丙申の年である。太乙は八宮に在り(坎宮、正北)、天目は和徳位に臨み、宮迫を構成す。主方の主算は三十二で長にして和。主大将は一宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は六宮に落ちて発と為す。始撃の将は大簇に臨む。客方の客算は七で、算数は偏って短し。客大将は七宮に落ち、主方に挟まる。客参将は一宮に落ちて内迫と為す。計神は午に在り。この局は主大将は格せらるるも、参将は発し得・主算はまた長にして和、加うるに太乙は主を助け、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し、黄旗を打ち、雲気が正南より来れば則ち主人が勝を獲る。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時を宜しとす。客大将は主方の大小二将に挟まれ、参将は内迫し、算数はまた短し。客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正西方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四十六局、己酉、辛酉、癸酉、乙酉、丁酉。太乙在九宮,天目呂申(主算五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將陰德,客算十六長和,客大將六宮發,客參將八宮發,計神巳。此局客算長和,大小將門具將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利辰巳時。主人杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備東北。)

陽遁第四十六局。この局に値するは己酉・辛酉・癸酉・乙酉・丁酉の年である。太乙は九宮に移り、九宮は巽に属し、位は東南、天目は呂申位に臨む。主方の主算は五で、八門杜塞に逢い、大将・参将はともに中宮より出ること能わず。始撃の将は陰徳に臨む。客方の客算は十六で長にして和。客大将は六宮に落ちて発と為し、客参将は八宮に落ちてもまた発と為す。計神は巳に在り。この局は客算は長にして和、大小二将・三門斉備・ともに出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し、白旗を打ち、雲気が西方より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは辰・巳の二時を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四十七局、庚戌、壬戌、甲戌、丙戌、戊戌。太乙在九宮,主挾,天目高叢,宮迫(主算四不和,主大將四宮內迫,主參將二宮外迫,始擊將陽德。客算八不和,算長,客大將八宮發,客參將四宮內迫,計神辰。此局客算長,大將發,太乙助客,利為客,見陣利先動,出軍宜正北,戰利正南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從北來,客勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利辰巳時,主人大小將迫挾太乙,算短不和,不利為主,宜固守,聞賊備正東。)

陽遁第四十七局。この局に値するは庚戌・壬戌・甲戌・丙戌・戊戌の年である。太乙は九宮に在り(巽宮、東南)、主方に挟まれ、天目は高叢位に臨み、宮迫を構成す。主方の主算は四で和せず。主大将は四宮に落ちて内迫と為し、主参将は二宮に落ちて外迫と為す。始撃の将は陽徳に臨む。客方の客算は八で、不和なれど算数は長と為す。客大将は八宮に落ちて発と為す。客参将は四宮に落ちて内迫と為す。計神は辰に在り。この局は客算は長・大将は発し得、また太乙の相助を得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正北を取り、交戦の得利は正南に在り、曲陣を擺し、黒旗を打ち、雲気が北方より来れば則ち客勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは辰・巳の二時を宜しとす。主方の大小二将はすでに逼迫を受けしかも太乙を挟み、算数はまた短く和せず、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正東方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四十八局、辛亥、癸亥、乙亥、丁亥、己亥。太乙在九宮,天目太陽,辰迫(主算一,主大將一宮格,主參將三宮發,始擊將呂申,客算五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神卯。此局主目迫,客大小將杜塞無門,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東南,客聞賊備東北。)

陽遁第四十八局。この局に値するは辛亥・癸亥・乙亥・丁亥・己亥の年である。太乙は九宮に在り(巽宮、東南)、天目は太陽位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は一。主大将は一宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は三宮に落ちて発と為す。始撃の将は呂申に臨む。客方の客算は五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困りて出ること能わず。計神は卯に在り。この局は主方の天目は迫を受け、客方の大小二将はまた門戸杜塞し出ずべき路なし。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第四十九局、壬子、甲子、丙子、戊子、庚子。太乙在一宮,天目大炅(主算二十四長和,主大將四宮發,主參將二宮發,始擊將太陽,客算十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計辰寅。此局太乙助主,算長和,大小將門具將發,利為主,見陣利後動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,主勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利戌亥時,客杜塞無門不利,宜固守,聞賊備東南。)

陽遁第四十九局。この局に値するは壬子・甲子・丙子・戊子・庚子の年である。太乙は一宮に在り、一宮は乾に属し・位は西北、分野は冀州と并州を主る。天目は大炅位に臨む。主方の主算は二十四で長にして和。主大将は四宮に落ちて発と為し、主参将は二宮に落ちてもまた発と為す。始撃の将は太陽に臨む。客方の客算は十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困る。計神は寅に在り。この局は太乙は主を助け、主算は長にして和、大小二将・三門斉備・ともに出動し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東方より来れば則ち主勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは戌・亥の二時(およそ当日の夜七時より次日の一時に当る)を宜しとす。客方は門戸杜塞し出ずべき路なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、同じく東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五十局、癸丑、乙丑、丁丑、己丑、辛丑。太乙在一宮,天目大神(主算三十六長和,主大將六宮內迫,主參將八宮外迫,始擊將大威。客算十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神丑。此局太乙雖助,大小將迫,客杜塞無門,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備東南,客聞賊備西南。)

陽遁第五十局。この局に値するは癸丑・乙丑・丁丑・己丑・辛丑の年である。太乙は一宮に在り(乾宮、西北、分野は冀・并の二州)、天目は大神位に臨む。主方の主算は三十六で長にして和。主大将は六宮に落ち、太乙の後に処りて内迫と為す。主参将は八宮に落ち、太乙の前に処りて外迫と為す。始撃の将は大威に臨む。客方の客算は十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮より出ること能わず。計神は丑に在り。この局は太乙は主を幇すといえども、主方の大小二将は一前一後して皆逼迫せられ、施展し開くこと能わず。客方はまた門戸堵塞し出ずべき門なし。両家ともに不利、各々堅守すべく、軽挙妄動すべからず。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五十一局、甲寅、丙寅、戊寅、庚寅、壬寅。太乙在一宮,天目大威(主算十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將大武。客算十六和,客大將三宮發,客參將九宮格,計神子。此局客算長和,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜東北,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從東北來,客勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利戌亥時。主人杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備正南。)

陽遁第五十一局。この局に値するは甲寅・丙寅・戊寅・庚寅・壬寅の年である。太乙は一宮に在り(乾宮、西北)、天目は大威位に臨む。主方の主算は十五で、八門杜塞に逢い、大将・参将はともに中宮に困る。始撃の将は大武に臨む。客方の客算は十六で、和数に属す。客大将は三宮に落ちて発と為す。客参将は九宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は子に在り。この局は客方は算が長にして和・大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東北を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し・青旗を打ちて東方の木気に応じ、雲気が東北より来れば則ち客勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは戌・亥の二時(およそ当日の夜七時より次日の一時に当る)を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも正南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五十二局、乙卯、丁卯、己卯、辛卯、癸卯。太乙在二宮,主挾,天目天道,辰迫(主算三十九,主大將九宮,內迫,主參將七宮,外迫,始擊將大簇。客算三十一和,客大將一宮發,客參將三宮發,計神亥。此局太乙助客,算和,門具將發,利為客,見陣利先動,出軍宜北,戰利東南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,客勝,聞賊備正西,奇兵正西,伏兵利巳午未時。主人大小將迫,不利主,宜固守,聞賊備西南。)

陽遁第五十二局。この局に値するは乙卯・丁卯・己卯・辛卯・癸卯の年である。太乙は二宮に移り、二宮は離に属し・位は正南、分野は荆州と豫州を主り、ここはまた主方に挟まる。天目は天道位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は三十九。主大将は九宮に落ちて内迫と為し、主参将は七宮に落ちて外迫と為す。始撃の将は大簇に臨む。客方の客算は三十一で、和数に属す。客大将は一宮に落ちて発と為し、客参将は三宮に落ちてもまた発と為す。計神は亥に在り。この局は太乙は客を助け、客算は和順・三門斉備・諸将みな発し、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は北方を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が西北より来れば則ち客勝つ。須らく正西方向の敵情を防ぎ、奇兵は正西に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時(およそ午前九時より午後三時に当る)を宜しとす。主方の大小二将はともに逼迫を受け、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五十三局、丙辰、戊辰、庚辰、壬辰、甲辰。太乙在二宮,天目大武,宮迫(主算三十八長,主大將八宮格,主參將四宮發,始擊將大義。客算二十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神戌。此局主算長,大將雖格,參將發,利主,見陣利後動,出軍宜正北,戰利正南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從北來,主勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利巳午未時。客杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備西北。)

陽遁第五十三局。この局に値するは丙辰・戊辰・庚辰・壬辰・甲辰の年である。太乙は二宮に在り(離宮、正南)、天目は大武位に臨み、宮迫を構成す。主方の主算は三十八で、算数は長と為す。主大将は八宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は四宮に落ちて発と為す。始撃の将は大義に臨む。客方の客算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将は皆中宮を出ず。計神は戌に在り。この局は主算は長、大将は格せらるるも参将は出動し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正北を取り、交戦の得利は正南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が北方より来れば則ち主勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時(およそ午前九時より午後三時に当る)を宜しとす。客方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五十四局、丁巳、己巳、辛巳、癸巳、乙巳。太乙在二宮,天目大武,宮迫(主算三十八,主大將八宮格,主參將四宮發,始擊將地主。客算二十四和,客大將四宮發,客參將二宮囚,計神酉。此局太乙助客,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,客勝,聞賊備正北,奇兵正北,伏兵利巳午未時。主人大將格,主目迫,不利為主,宜固守,聞賊備西南。)

陽遁第五十四局。この局に値するは丁巳・己巳・辛巳・癸巳・乙巳の年である。太乙は二宮に在り(離宮、正南)、天目は大武位に臨み、宮迫を構成す。主方の主算は三十八。主大将は八宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は四宮に落ちて発と為す。始撃の将は地主に臨む。客方の客算は二十四で、和数に属す。客大将は四宮に落ちて発と為す。客参将は二宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。計神は酉に在り。この局は太乙は客を助け、客大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東方より来れば則ち客勝つ。須らく正北方向の敵情を防ぎ、奇兵は正北に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時(およそ午前九時より午後三時に当る)を宜しとす。主方の大将は格せられ・天目はまた迫を受け、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五十五局、戊午、庚午、壬午、甲午、丙午。太乙在三宮,天目武德(主算十六長和,主大將六宮發,主參將八宮,內迫,始擊將和德,掩擊。客算三不和,客大將三宮囚,客參將九宮發,計神申。此局太乙助主,主算長和,大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,主勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵西南,利寅卯辰時。客目掩擊,大將囚,不利為客,宜固守,聞賊備東北。)

陽遁第五十五局。この局に値するは戊午・庚午・壬午・甲午・丙午の年である。太乙は三宮に移り、三宮は艮に属し・位は東北、分野は青州を主る。天目は武徳位に臨む。主方の主算は十六で長にして和。主大将は六宮に落ちて発と為す。主参将は八宮に落ちて内迫と為す。始撃の将は和徳に臨み、兼ねて掩と撃との両格を成す。客方の客算は三で和せず。客大将は三宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。客参将は九宮に落ちて発と為す。計神は申に在り。この局は太乙は主を助け、主算は長にして和・大将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば則ち主勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵と伏兵も皆西南に布き、用兵は寅・卯・辰の三時(およそ清三時より九時に当る)を宜しとす。客方の天目はすでに掩にしてまた撃・大将は囚せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五十六局、己未、辛未、癸未、乙未、丁未。太乙在三宮,天目大簇(主算十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將太陽。客算三十四長,客大將四宮,外迫,客參將二宮發,計神未。此局主人杜塞無門,客大將迫,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正東,客聞賊備東南。)

陽遁第五十六局。この局に値するは己未・辛未・癸未・乙未・丁未の年である。太乙は三宮に在り(艮宮、東北、分野は青州)、天目は大簇位に臨む。主方の主算は十五で、八門杜塞に逢い、大将・参将はともに中宮に困りて出ること能わず。始撃の将は太陽に臨む。客方の客算は三十四で、算数は長と為す。客大将は四宮に落ちて外迫と為す。客参将は二宮に落ちて発と為す。計神は未に在り。この局は主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、客方の大将はまた逼迫を受け、双方ともに施展し開くこと能わず。各々堅守するに宜しく、軽く動くべからず。主方は正東方向の敵情を防ぎ、客方は東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五十七局、庚申、壬申、甲申、丙申、戊申。太乙在三宮,天目陰主(主算十,孤陽和,主大將一宮發,主參將三宮,始擊將大神。客算二十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神午。此局太乙助主,主算和,大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜西北,戰利東南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,主勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利丑寅時。客杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備東南。)

陽遁第五十七局。この局に値するは庚申・壬申・甲申・丙申・戊申の年である。太乙は三宮に在り(艮宮、東北)、天目は陰主位に臨む。主方の主算は十で、孤陽にして和の数。主大将は一宮に落ちて発と為す。主参将は三宮に落つ。始撃の将は大神に臨む。客方の客算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将は皆中宮を出ず。計神は午に在り。この局は太乙は主を助け、主算は和順・大将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が西北より来れば則ち主勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは丑・寅の二時(およそ凌晨一時より五時に当る)を宜しとす。客方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五十八局、辛酉、癸酉、乙酉、丁酉、己酉。太乙在四宮,天目陰德(主算十三和,主大將二宮發,主參將六宮格,與客大將關,始擊將天道。客算二十六,客大將六宮格,與主參將關,參將八宮發,計神巳。此局太乙助主,主算和,大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從南來,主勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利寅卯辰時。客大將格,不利,宜固守,聞賊備西南。)

陽遁第五十八局。この局に値するは辛酉・癸酉・乙酉・丁酉・己酉の年である。太乙は四宮に移り、四宮は震に属し・位は正東、分野は徐州を主る。天目は陰徳位に臨む。主方の主算は十三で、和数に属す。主大将は二宮に落ちて発と為す。主参将は六宮に落ちて太乙と相冲して格と為り、しかも客大将と互いに牽制して「関」と為る。始撃の将は天道に臨む。客方の客算は二十六。客大将は六宮に落ちてもまた格せられ、主参将と関を成す。客参将は八宮に落ちて発と為す。計神は巳に在り。この局は太乙は主を助け、主算は和順・大将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し・黄旗を打ちて中央の土気に応じ、雲気が南方より来れば則ち主勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは寅・卯・辰の三時(およそ清三時より九時に当る)を宜しとす。客大将は格せられ、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第五十九局、壬戌、甲戌、丙戌、戊戌、庚戌。太乙在四宮,天目陰德(主算十二短,主大將二宮,客挾,主參將六宮格,始擊將武德。客算十九長,客大將九宮,外迫,客參將七宮,主挾,計神辰。此局太乙雖助主,主人大將為客大小將挾之,客大將迫,主大小將挾客參將,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備西北,客聞賊備西南。)

陽遁第五十九局。この局に値するは壬戌・甲戌・丙戌・戊戌・庚戌の年である。太乙は四宮に在り(震宮、正東、分野は徐州)、天目は陰徳位に臨む。主方の主算は十二で、算数は偏って短し。主大将は二宮に落ち、客方に挟まる。主参将は六宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。始撃の将は武徳に臨む。客方の客算は十九で、算数は長と為す。客大将は九宮に落ちて外迫と為す。客参将は七宮に落ち、主方に挟まる。計神は辰に在り。この局は太乙は主を幇すといえども、主方の大将は客方の大小二将に挟まれ、客大将は迫を受け、しかも客参将はまた主方に挟まる。両家は彼此鉗制し、ともに不利。各々堅守すべし。主方は西北方向の敵情を防ぎ、客方は西南方向の敵情を防ぐべし。原書の陽遁はここより第六十一局に接す。その間は第六十局を欠く。ここの底本に脱文あり、臆して補わず。

陽遁第六十一局、甲子、丙子、戊子、庚子、壬子。太乙在六宮,天目地主(主算三十三長和,主大將三宮發,主參將九宮挾,始擊將大義。客算三十四,客大將四宮,主挾,客參將二宮發,計神寅。此局主算和,主參將雖為客挾之,主大小將挾客大將,利為主,見陣利後動,出軍宜東北,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從東北來,主勝,聞賊備正北,奇兵正北,伏兵利申酉戌時。客大將格,太乙雖助客,客不利,聞賊備西北。)

陽遁第六十一局。この局に値するは甲子・丙子・戊子・庚子・壬子の年である。太乙は六宮に移り、六宮は兌に属し・位は正西、分野は雍州を主る。天目は地主位に臨む。主方の主算は三十三で長にして和。主大将は三宮に落ちて発と為す。主参将は九宮に落ちて挟持に参与す。始撃の将は大義に臨む。客方の客算は三十四。客大将は四宮に落ち、主方に挟まる。客参将は二宮に落ちて発と為す。計神は寅に在り。この局は主算は和順、主参将は客方に挟まるるも、主方の大小二将は反って客大将を挟み、なお主と作るを利とす。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は東北を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し・青旗を打ちて東方の木気に応じ、雲気が東北より来れば則ち主勝つ。須らく正北方向の敵情を防ぎ、奇兵は正北に布き、伏を設くるは申・酉・戌の三時(およそ午後三時より九時に当る)を宜しとす。客大将は格せられ、太乙はまた客を助けるも、客方はなお不利。西北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第六十二局、乙丑、丁卯、己丑、辛丑、癸丑。太乙在六宮,天目陽德(主算二十六,主大將六宮囚,主參將八宮發,始擊將和德。客算二十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神丑。此局主大將囚,客杜塞無門,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備東北,客聞賊備正北。)

陽遁第六十二局。この局に値するは乙丑・丁卯・己丑・辛丑・癸丑の年である。太乙は六宮に在り(兌宮、正西、分野は雍州)、天目は陽徳位に臨む。主方の主算は二十六。主大将は六宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は八宮に落ちて発と為す。始撃の将は和徳に臨む。客方の客算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困る。計神は丑に在り。この局は主方の大将は囚せられ、客方は門戸堵塞し出ずべき路なし。両辺ともに進取する能わず。各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は正北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第六十三局、丙寅、戊寅、庚寅、壬寅、甲寅。太乙在六宮,天目和德(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將高叢。客算二十二,客大將二宮發,客參將六宮囚,計神子。此局太乙助客,客大將發,見陣利先動,出軍宜正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從南來,客勝,聞賊備正東,奇兵正東,伏兵利申酉戌時。主人杜塞無門,不利為主,宜固守,聞賊備東北。)

陽遁第六十三局。この局に値するは丙寅・戊寅・庚寅・壬寅・甲寅の年である。太乙は六宮に在り(兌宮、正西)、天目は和徳位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将・参将はともに中宮より出ること能わず。始撃の将は高叢に臨む。客方の客算は二十二。客大将は二宮に落ちて発と為す。客参将は六宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。計神は子に在り。この局は太乙は客を助け、客大将は発し得。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し・黄旗を打ちて中央の土気に応じ、雲気が南方より来れば則ち客勝つ。須らく正東方向の敵情を防ぎ、奇兵は正東に布き、伏を設くるは申・酉・戌の三時(およそ午後三時より九時に当る)を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第六十四局、丁卯、己卯、辛卯、癸卯、乙卯。太乙在七宮,天目呂申(主算十六不和,主大將六宮外迫,主參將八宮發,始擊將大炅。客算十一,客大將一宮,主挾,客參將三宮格,計神亥。此局主人大小將挾客大將,主算不和,大將迫,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備東北,客聞賊備東南。)

陽遁第六十四局。この局に値するは丁卯・己卯・辛卯・癸卯・乙卯の年である。太乙は七宮に移り、七宮は坤に属し・位は西南、分野は梁州と益州を主る。天目は呂申位に臨む。主方の主算は十六で和せず。主大将は六宮に落ちて外迫と為す。主参将は八宮に落ちて発と為す。始撃の将は大炅に臨む。客方の客算は十一。客大将は一宮に落ち、主方に挟まる。客参将は三宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は亥に在り。この局は主方の大小二将は客大将を挟むも、主算は和せず・大将はまた逼迫を受け、自身もまた好所を討ち得ず。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第六十五局、戊辰、庚辰、壬辰、甲辰、丙辰。太乙在七宮,天目高叢(主算十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將天道,辰擊。客算一,客大將一宮發,客參將三宮格,計神戌。此局雖客目擊,太乙助客,大將發,利客,見陣利先動,出軍宜西北,戰利東南,利方陣,舉白旗,雲氣從西北來,客勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利未申時。主人杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備正東。)

陽遁第六十五局。この局に値するは戊辰・庚辰・壬辰・甲辰・丙辰の年である。太乙は七宮に在り(坤宮、西南、分野は梁・益の二州)、天目は高叢位に臨む。主方の主算は十五で、八門杜塞に逢い、大将・参将はともに中宮に困る。始撃の将は天道に臨み、辰撃を構成す。客方の客算は一。客大将は一宮に落ちて発と為す。客参将は三宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は戌に在り。この局は客方の天目は撃に逢うといえども、太乙は客を助け・大将は発し得、なお客と作るを利とす。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西北より来れば則ち客勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは未・申の二時(およそ午後一時より五時に当る)を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも正東方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第六十六局、己巳、辛巳、癸巳、乙巳、丁巳。太乙在七宮,主挾,天目太陽(主算十二,主大將二宮,內迫,主參將六宮,外迫,始擊將武德,辰擊。客算三十四,長和,客大將四宮發,客參將二宮,內迫,計神酉。此局太乙助客,客算長,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,客勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利未申時,主人大小將迫,不利,宜固守,聞賊備東南。)

陽遁第六十六局。この局に値するは己巳・辛巳・癸巳・乙巳・丁巳の年である。太乙は七宮に在り(坤宮、西南)、主方に挟まる。天目は太陽位に臨む。主方の主算は十二。主大将は二宮に落ちて内迫と為し、主参将は六宮に落ちて外迫と為す。始撃の将は武徳に臨み、辰撃を構成す。客方の客算は三十四で長にして和。客大将は四宮に落ちて発と為す。客参将は二宮に落ちて内迫と為す。計神は酉に在り。この局は太乙は客を助け、客算は長・大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東方より来れば則ち客勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは未・申の二時(およそ午後一時より五時に当る)を宜しとす。主方の大小二将は皆逼迫を受け、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第六十七局、庚午、壬午、甲午、丙午、戊午。太乙在八宮,天目大炅(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將陰主。客算二和,客大將二宮格,客參將六宮發,計神申。此局太乙助客,算和,大將雖格,參將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從南來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,利亥子時。主人杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備東南。)

陽遁第六十七局。この局に値するは庚午・壬午・甲午・丙午・戊午の年である。太乙は八宮に移り、八宮は坎に属し・位は正北、分野は袞州を主る。天目は大炅位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将・参将は皆中宮を出ず。始撃の将は陰主に臨む。客方の客算は二で、和数に属す。客大将は二宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。客参将は六宮に落ちて発と為す。計神は申に在り。この局は太乙は客を助け、客算は和順、大将は格せらるるも参将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し・黄旗を打ちて中央の土気に応じ、雲気が南方より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、出動は亥・子の二時(およそ当日の夜九時より次日の一時に当る)を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第六十八局、辛未、癸未、乙未、丁未、己未。太乙在八宮,天目大神(主算十七長和,主大將七宮發,主參將一宮,內迫,始擊將地主,掩。客算八不和,客大將八宮囚,客參將四宮發,計神未。此局太乙助主,主人算長和,大將發,參將雖迫,利為主,見陣利後動,出軍宜西南,戰利東北,利方陣,舉白旗,雲氣從西南來,主勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利亥子丑時。客目掩,算短不和,大將囚,不利,宜固守,聞賊備正北。)

陽遁第六十八局。この局に値するは辛未・癸未・乙未・丁未・己未の年である。太乙は八宮に在り(坎宮、正北、分野は袞州)、天目は大神位に臨む。主方の主算は十七で長にして和。主大将は七宮に落ちて発と為す。主参将は一宮に落ちて内迫と為す。始撃の将は地主に臨み、掩を構成す。客方の客算は八で和せず。客大将は八宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。客参将は四宮に落ちて発と為す。計神は未に在り。この局は太乙は主を助け、主算は長にして和・大将は発し得、参将は迫を受くるも妨げなし、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西南より来れば則ち主勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時(およそ当日の夜九時より次日の三時に当る)を宜しとす。客方の天目は掩に逢い・算短く和せず・大将は囚せられ、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも正北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第六十九局、壬申、甲申、丙申、戊申、庚申。太乙在八宮,天目文昌將臨大威(主算十六和,主大將六宮發,主參將八宮囚,始擊將和德,宮擊。客算三十二,客大將二宮格,客參將六宮發,計神午。此局太乙助主,主大將發,利主,見陣利後動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,主勝,聞賊備正南,奇兵正南,伏兵利亥子丑時。挾客目,大將格,不利為客,宜固守,聞賊備東北。)

陽遁第六十九局。この局に値するは壬申・甲申・丙申・戊申・庚申の年である。太乙は八宮に在り(坎宮、正北)、天目すなわち文昌の将は大威位に臨む。主方の主算は十六で、和数に属す。主大将は六宮に落ちて発と為す。主参将は八宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。始撃の将は和徳に臨み、宮撃を構成す。客方の客算は三十二。客大将は二宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。客参将は六宮に落ちて発と為す。計神は午に在り。この局は太乙は主を助け、主大将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば則ち主勝つ。須らく正南方向の敵情を防ぎ、奇兵は正南に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時(およそ当日の夜九時より次日の三時に当る)を宜しとす。客方の天目は挟まれ・大将はまた格せられ、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第七十局、癸酉、乙酉、丁酉、己酉、辛酉。太乙在九宮,天目天道(主算三十長,主大將三宮發,主參將九宮囚,始擊將高叢,宮擊。客算四不和,客大將四宮,內迫,主挾,客參將二宮,外迫,計神巳。此局主大將發,算長,大小將挾客目大將,利為主,見陣利後動,出軍宜東北,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從東北來,主勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利辰巳時。客目擊,大小將迫,主挾客大將,不利為客,宜固守,聞賊備正東。)

陽遁第七十局。この局に値するは癸酉・乙酉・丁酉・己酉・辛酉の年である。太乙は九宮に移り、九宮は巽に属し・位は東南、分野は揚州を主る。天目は天道位に臨む。主方の主算は三十で、算数は長と為す。主大将は三宮に落ちて発と為す。主参将は九宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。始撃の将は高叢に臨み、宮撃を構成す。客方の客算は四で和せず。客大将は四宮に落ちて内迫と為り、また主方に挟まる。客参将は二宮に落ちて外迫と為す。計神は巳に在り。この局は主大将は発し得・算数はまた長、主方の大小二将はなお客方の天目と大将を挟み、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は東北を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し・青旗を打ちて東方の木気に応じ、雲気が東北より来れば則ち主勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは辰・巳の二時(およそ午前七時より十一時に当る)を宜しとす。客方の天目は撃に逢い・大小二将はともに迫を受け、大将はまた主方に挟まれ、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも正東方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第七十一局、甲戌、丙戌、戊戌、庚戌、壬戌。太乙在九宮,天目大武(主算二十九,主大將九宮囚,主參將七宮,客挾,始擊將大神,辰擊。客算三十二,客大將二宮,外迫太乙、天目,主挾,客參將六宮發,計神辰。此局太乙、天目、主人大小將挾客大,客大小將挾主參將,主人大將囚,客大將迫,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備西南,客聞賊備東南。)

陽遁第七十一局。この局に値するは甲戌・丙戌・戊戌・庚戌・壬戌の年である。太乙は九宮に在り(巽宮、東南、分野は揚州)、天目は大武位に臨む。主方の主算は二十九。主大将は九宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は七宮に落ち、客方に挟まる。始撃の将は大神に臨み、辰撃を構成す。客方の客算は三十二。客大将は二宮に落ち、外より太乙と天目を逼迫し、また主方に挟まる。客参将は六宮に落ちて発と為す。計神は辰に在り。この局は太乙・天目が主方の大小二将に連なりてともに客方の大将を挟み、客方の大小二将はまた主参将を挟む。主方の大将は囚せられ、客方の大将は迫を受く。両家互いに鉗制し、ともに不利。各々堅守すべし。主方は西南方向の敵情を防ぎ、客方は東南方向の敵情を防ぐべし。

陽遁第七十二局、乙亥、丁亥、己亥、辛亥、癸亥。太乙在九宮,天目大武(主算二十九,主大將九宮,主參將七宮,與主目囚,始擊將大威,宮擊。客算二十二,客大將一宮格,客參將三宮發,計神卯。此局太乙助客,客算長和,大將雖格,參將發,利客,見陣利先動,出軍宜西北,戰利東南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,客勝,聞賊備正南,奇兵正南,伏兵利辰巳時,主目、主大小將囚,不利為主,宜固守,聞賊備西南)

陽遁第七十二局、また陽遁の末局なり。この局に値するは乙亥・丁亥・己亥・辛亥・癸亥の年である。太乙は九宮に在り(巽宮、東南)、天目は大武位に臨む。主方の主算は二十九。主大将は九宮に落つ。主参将は七宮に落ち、主方の天目とともに囚を受く。始撃の将は大威に臨み、宮撃を構成す。客方の客算は二十二。客大将は一宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。客参将は三宮に落ちて発と為す。計神は卯に在り。この局は太乙は客を助け、客算は長にして和、大将は格せらるるも参将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が西北より来れば則ち客勝つ。須らく正南方向の敵情を防ぎ、奇兵は正南に布き、伏を設くるは辰・巳の二時(およそ午前七時より十一時に当る)を宜しとす。主方の天目と大小二将はともに囚せられ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

主客勝負陰局七十二局を定む

陰遁第一局、甲子、丙子、戊子、庚子、壬子。太乙在九宮,天目文昌將臨呂申(主算五,八門杜,主大將、參將不出中宮發,計神申。此局主人杜塞無門,客大將囚,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東北,客聞賊備西南。)

陰遁第一局。この局に値するは甲子・丙子・戊子・庚子・壬子の年である。陰遁は陽遁と走向が相反す。陽遁は一宮より順行して九宮に至り、陰遁は則ち九宮より逆行して一宮に至る。ゆえに陰遁の始まりは太乙は九宮に在り(巽宮、位は東南、分野は揚州を主る)。天目すなわち文昌の将は呂申位に臨む。主方の主算は五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困りて出ること能わず。計神は申に在り。底本のこの条はただ主方を記して客算と客方二将の数を載せず、ここの底本に脱文あり、臆して補わず。存する所の断語に就いて見れば、主人の一方は門戸堵塞し出ずべき門なく、客方の大将はまた囚せられ、両家ともに不利。各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第二局、乙丑、丁卯、己丑、辛丑、癸丑。太乙在九宮,天目高叢(主算四不和,主大將四宮內迫,主參將二宮外迫,始擊將臨陰主,客算十七長和,客大將七宮發,客參將一宮格,計神未。此局太乙助主,客算長和,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜向西南,戰利東北,利方陣,舉白旗,雲氣從西南來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利辰巳時。主人大小將迫,算短不和,不利為主,宜固守,聞賊備正東。)

陰遁第二局。この局に値するは乙丑・丁卯・己丑・辛丑・癸丑の年である。太乙は九宮に在り(巽宮、東南)、天目は高叢位に臨む。主方の主算は四で和せず。主大将は四宮に落ちて内迫と為し、主参将は二宮に落ちて外迫と為す。始撃の将は陰主に臨む。客方の客算は十七で長にして和。客大将は七宮に落ちて発と為す。客参将は一宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は未に在り。この局は太乙は主を助くるも、客算は長にして和・大将は発し得、実際の形勢は客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西南より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは辰・巳の二時(およそ午前七時より十一時に当る)を宜しとす。主方の大小二将はともに逼迫を受け、算数はまた短く和せず、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正東方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第三局、丙寅、戊寅、庚寅、壬寅、甲寅。太乙在九宮,天目太陽,辰迫(主算一,主大將一宮格,主參將三宮發,始擊將大義。客算十六長和,客大將八宮發,計神午。此局客算長和,大小將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利辰巳時,主目辰迫,雖太乙助主,大將格,不利為主,宜固守,聞賊備東南。)

陰遁第三局。この局に値するは丙寅・戊寅・庚寅・壬寅・甲寅の年である。太乙は九宮に在り(巽宮、東南)、天目は太陽位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は一。主大将は一宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は三宮に落ちて発と為す。始撃の将は大義に臨む。客方の客算は十六で長にして和。客大将は八宮に落ちて発と為す。計神は午に在り。この局は客算は長にして和・大小二将ともに出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは辰・巳の二時を宜しとす。主方の天目は辰迫に逢い、太乙は主を助けるも大将は格せられ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四局、丁卯、己卯、辛卯、癸卯、乙卯。太乙在八宮,天目太昊(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將陽德,辰擊。客算三十三,客大將三宮外迫,客參將九宮發,計神巳。此局主人杜塞無門,客目擊,大將外迫,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東南,客聞賊備東北。)

陰遁第四局。この局に値するは丁卯・己卯・辛卯・癸卯・乙卯の年である。太乙は八宮に退き、八宮は坎に属し・位は正北、分野は袞州を主る。天目は太昊位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮より出ること能わず。始撃の将は陽徳に臨み、辰撃を構成す。客方の客算は三十三。客大将は三宮に落ちて外迫と為す。客参将は九宮に落ちて発と為す。計神は巳に在り。この局は主人の一方は門戸堵塞し出ずべき門なく、客方の天目は撃に逢い・大将はまた外迫を受く。両辺ともに施展し開くこと能わず。各々堅守すべし。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五局、戊辰、庚辰、壬辰、甲辰、丙辰。太乙在八宮,天目太靈(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將呂申。客算三十,孤陽不和,客大將三宮外迫,客參將九宮發,計神辰。此局主人杜塞,無門不利,客算孤陽不利,大將迫,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東南,客聞賊備東北。)

陰遁第五局。この局に値するは戊辰・庚辰・壬辰・甲辰・丙辰の年である。太乙は八宮に在り(坎宮、正北、分野は袞州)、天目は太霊位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将・参将はともに中宮に困る。始撃の将は呂申に臨む。客方の客算は三十で、陽有りて陰無き孤陽不和の数。客大将は三宮に落ちて外迫と為す。客参将は九宮に落ちて発と為す。計神は辰に在り。この局は主人は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利。客方は算数が孤陽にしてまた吉ならず、大将はまた逼迫を受く。両家ともに不利、各々堅守するに宜し。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第六局、己巳、辛巳、癸巳、乙巳、丁巳。太乙在八宮,天目太神(主算十七和,主大將七宮發,主參將一宮,客挾,始擊將太陽。客算二十六長和,客大將六宮,主挾,客參將八宮囚,計神卯。此局太乙助主,算長和,大小將挾客大將,利為主,見陣利後動,出軍宜西南,戰利東北,利方陣,舉白旗,雲氣從西南來,主勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利亥子丑時。客算雖長和,大將為主人大小將挾之,參將囚,不利為客,各宜固守,聞賊備東南。)

陰遁第六局。この局に値するは己巳・辛巳・癸巳・乙巳・丁巳の年である。太乙は八宮に在り(坎宮、正北)、天目は太神位に臨む。主方の主算は十七で、和数に属す。主大将は七宮に落ちて発と為す。主参将は一宮に落ち、客方に挟まる。始撃の将は太陽に臨む。客方の客算は二十六で長にして和。客大将は六宮に落ち、主方に挟まる。客参将は八宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。計神は卯に在り。この局は太乙は主を助け、主算は長にして和、大小二将はまた客大将を挟み、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西南より来れば則ち主勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時(およそ当日の夜九時より次日の三時に当る)を宜しとす。客算もまた長にして和といえども、大将は主方の大小二将に挟まれ・参将はまた囚せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第七局、庚午、壬午、甲午、丙午、戊午。太乙在七宮,主將文昌大威(主算二不和,主大將二宮內迫,主參將六宮外迫,始擊將大神。客算三長和,客大將三宮格,客參將九宮發,計神寅。此局太乙助客,客算長和,大將雖格,參將發,利客,見陣利先動,出軍宜東北,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從東來,客勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利未申時,主人算不和,太小將迫,挾太乙,不利為主,各宜固守,聞賊備正南。)

陰遁第七局。この局に値するは庚午・壬午・甲午・丙午・戊午の年である。太乙は七宮に退き、七宮は坤に属し・位は西南、分野は梁州と益州を主る。主方の文昌の将は大威位に臨む。主方の主算は二で和せず。主大将は二宮に落ちて内迫と為し、主参将は六宮に落ちて外迫と為す。始撃の将は大神に臨む。客方の客算は三で長にして和。客大将は三宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。客参将は九宮に落ちて発と為す。計神は寅に在り。この局は太乙は客を助け、客算は長にして和、大将は格せらるるも参将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東北を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し・青旗を打ちて東方の木気に応じ、雲気が東方より来れば則ち客勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは未・申の二時(およそ午後一時より五時に当る)を宜しとす。主方は算数和せず、大小二将はすでに逼迫を受けしかも太乙を挟み、主と作るに利あらず。堅守するに宜しく、しかも正南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第八局、辛未、癸未、乙未、丁未、己未。太乙在七宮,天目天道,辰迫(主算一短不利,主大將一宮與客參將關,主參將三宮格,客參將一宮與主大將關,計神丑。此局主人算短不利,主目辰迫,大將與客參將相關、相格,客目掩,算不和,大將囚,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備西南,客聞賊備西南。)

陰遁第八局。この局に値するは辛未・癸未・乙未・丁未・己未の年である。太乙は七宮に在り(坤宮、西南)、天目は天道位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は一で短くして利ならず。主大将は一宮に落ちて客参将と互いに牽制して関と為る。主参将は三宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。客参将は一宮に落ちてもまた主大将と関を成す。計神は丑に在り。この局は主方の算数は短促にして利ならず、天目はまた辰迫に逢い、大将と客参将はすでに互いに関しまた互いに格す。客方の天目は掩を構成し、算数は和せず、大将は囚せられ。両家ともに不利、各々堅守すべし。主客双方ともに西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第九局、壬申、甲申、丙申、戊申、庚申。太乙在七宮,天目大武,囚(主算七短不和,主大將七宮囚,主參將一宮發,始擊將太簇,宮擊。客算三十四長和,客大將四宮發,客參將二宮內迫,計神子。此局太乙助客,算長和,大將發,參將雖迫,利為客,見陣利先動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,客勝,聞賊備正西,奇兵正西,伏兵利未申時。主目大將囚,算短不和,參將發,不利為主,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第九局。この局に値するは壬申・甲申・丙申・戊申・庚申の年である。太乙は七宮に在り(坤宮、西南、分野は梁・益の二州)、天目は大武位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は七で短くして和せず。主大将は七宮に落ちて囚を受く。主参将は一宮に落ちて発と為す。始撃の将は太簇に臨み、宮撃を構成す。客方の客算は三十四で長にして和。客大将は四宮に落ちて発と為す。客参将は二宮に落ちて内迫と為す。計神は子に在り。この局は太乙は客を助け、客算は長にして和・大将は発し得、参将は迫を受くるも妨げなし、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東方より来れば則ち客勝つ。須らく正西方向の敵情を防ぎ、奇兵は正西に布き、伏を設くるは未・申の二時を宜しとす。主方の天目と大将はともに囚せられ、算数は短く和せず、参将は出動し得も挽回し難し。主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第十局、癸酉、乙酉、丁酉、己酉、辛酉。太乙在六宮,天目武德,辰迫(主算一短,主大將一宮外迫,主參將三宮發,始擊將陰德,宮擊。客算二十四長和,客大將四宮格,客參將二宮發,計神亥。此局太乙助客,客算長和,大將雖格,參將發,利客,見陣利先動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利申酉戌時,主算短,主目大將迫,參將雖發,不利為主人,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第十局。この局に値するは癸酉・乙酉・丁酉・己酉・辛酉の年である。太乙は六宮に退き、六宮は兌に属し・位は正西、分野は雍州を主る。天目は武徳位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は一で、算数は偏って短し。主大将は一宮に落ちて外迫と為す。主参将は三宮に落ちて発と為す。始撃の将は陰徳に臨み、宮撃を構成す。客方の客算は二十四で長にして和。客大将は四宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。客参将は二宮に落ちて発と為す。計神は亥に在り。この局は太乙は客を助け、客算は長にして和、大将は格せらるるも参将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東方より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは申・酉・戌の三時(およそ午後三時より九時に当る)を宜しとす。主方は算数偏って短く、天目と大将は皆逼迫を受け、参将は出動し得も恃むに足らず。主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第十一局、甲戌、丙戌、戊戌、庚戌、壬戌。太乙在六宮,天目太簇,囚(主算六,主大將六宮,主參將八宮,與客參將關,始擊將陽德。客算二十六不和,客大將六宮囚,客參將八宮,與主參將關,計神戌。此局主目囚,主客參將相關,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正西南,客聞賊備正東北。)

陰遁第十一局。この局に値するは甲戌・丙戌・戊戌・庚戌・壬戌の年である。太乙は六宮に在り(兌宮、正西、分野は雍州)、天目は太簇位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は六。主大将は六宮に落つ。主参将は八宮に落ち、客参将と互いに牽制して関と為る。始撃の将は陽徳に臨む。客方の客算は二十六で和せず。客大将は六宮に落ちて太乙と同宮にして囚を受け、客参将は八宮に落ちて主参将と関を成す。計神は戌に在り。この局は主方の天目は囚せられ、主客両家の参将はまた彼此関鎖して動くを得ず、双方ともに不利。各々堅守すべし。主方は西南方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第十二局、乙亥、丁亥、己亥、辛亥、癸亥。太乙在六宮,天目陰主,辰迫(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將呂申。客算二十三長和,客大將三宮發,客參將九宮發,計神酉。始局太乙助客,客算長和,大小將門具將發,利為客,見陣利先動,出軍一東北,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從東北來,客勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利申酉戌時。主人杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備東北。)

陰遁第十二局。この局に値するは乙亥・丁亥・己亥・辛亥・癸亥の年である。太乙は六宮に在り(兌宮、正西)、天目は陰主位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将は皆中宮を出ず。始撃の将は呂申に臨む。客方の客算は二十三で長にして和。客大将は三宮に落ちて発と為し、客参将は九宮に落ちてもまた発と為す。計神は酉に在り。この局は太乙は客を助け、客算は長にして和、大小二将・三門斉備・ともに出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東北を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し・青旗を打ちて東方の木気に応じ、雲気が東北より来れば則ち客勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵もまた東北に布き、伏を設くるは申・酉・戌の三時を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、同じく東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第十三局、丙子、戊子、庚子、壬子、甲子。太乙在四宮,天目陰德(主算十二短,主大將六宮發,主參將六宮,客挾,始擊將太陽,辰擊。客算三十七長和,客大將七宮,主挾,客參將一宮發,計神申。始局主人算短,大將雖發,參將為客挾之,客目擊,參將雖發,大將為主挾之,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備西南,客聞賊備東北。)

陰遁第十三局。この局に値するは丙子・戊子・庚子・壬子・甲子の年である。太乙は四宮に退き、四宮は震に属し・位は正東、分野は徐州を主る。天目は陰徳位に臨む。主方の主算は十二で、算数は偏って短し。主大将は六宮に落ちて発と為す。主参将は六宮に落ち、客方に挟まる。始撃の将は太陽に臨み、辰撃を構成す。客方の客算は三十七で長にして和。客大将は七宮に落ち、主方に挟まる。客参将は一宮に落ちて発と為す。計神は申に在り。この局は主方の算数は偏って短く、大将は出動し得も参将は客方に挟まれ、客方の天目は撃に逢い、参将は出動し得も大将は主方に挟まる。両家各々掣肘あり、ともに不利。各々堅守すべし。主方は西南方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第十四局、丁丑、己丑、辛丑、癸丑、乙丑。太乙在四宮,天目大義(主算十二算短和,主大將二宮發,參將六宮,客挾,始擊將大感。客算二十七長和,大將七宮,主挾,客參將一宮發,計神未。此局主算短,主人大小將挾客大將,客大小將挾主參將,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備西南,客聞賊備正南。)

陰遁第十四局。この局に値するは丁丑・己丑・辛丑・癸丑・乙丑の年である。太乙は四宮に在り(震宮、正東、分野は徐州)、天目は大義位に臨む。主方の主算は十二で、算短にして和。主大将は二宮に落ちて発と為す。主参将は六宮に落ち、客方に挟まる。始撃の将は大感に臨む。客方の客算は二十七で長にして和。客大将は七宮に落ち、主方に挟まる。客参将は一宮に落ちて発と為す。計神は未に在り。この局は主方の算数は偏って短く、主方の大小二将は客大将を挟み、客方の大小二将はまた反って主参将を挟み、彼此互いに挟みて僵局と為る。両家ともに不利、各々堅守するに宜し。主方は西南方向の敵情を防ぎ、客方は正南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第十五局、戊寅、庚寅、壬寅、甲寅、丙寅。太乙在四宮,天目地主(主算十一,主大將一宮發,主參將三宮,內迫,始擊將大武。客算二十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神午。此局主參將雖迫大將,利為主,見陣利後動,出軍宜西北,戰利東南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,主勝,聞賊備正北,奇兵正北,伏兵利寅卯辰時。客杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第十五局。この局に値するは戊寅・庚寅・壬寅・甲寅・丙寅の年である。太乙は四宮に在り(震宮、正東)、天目は地主位に臨む。主方の主算は十一。主大将は一宮に落ちて発と為す。主参将は三宮に落ちて内迫と為す。始撃の将は大武に臨む。客方の客算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困る。計神は午に在り。この局は主参将は大将を逼迫するといえども、主方はなお上風を占め、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が西北より来れば則ち主勝つ。須らく正北方向の敵情を防ぎ、奇兵は正北に布き、伏を設くるは寅・卯・辰の三時(およそ清三時より九時に当る)を宜しとす。客方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第十六局、己卯、辛卯、癸卯、乙卯、丁卯。太乙在三宮,天目陽德,辰迫(主算一,主大將一宮發,主參將三宮,始擊將大簇。客算十五,八門杜塞,大將、參將不出中宮,計神巳。此局主參將雖囚,太乙助主,大將發,利主,見陣利後動,出軍宜西北,戰利東南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,主勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利丑寅時。客杜塞,無門不利,宜固守,客聞賊備正西。)

陰遁第十六局。この局に値するは己卯・辛卯・癸卯・乙卯・丁卯の年である。太乙は三宮に退き、三宮は艮に属し・位は東北、分野は青州を主る。天目は陽徳位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は一。主大将は一宮に落ちて発と為す。主参将は三宮に落つ。始撃の将は大簇に臨む。客方の客算は十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将は皆中宮を出ず。計神は巳に在り。この局は主参将は囚せらるるも、太乙は主を助け・大将は発し得、なお主と作るを利とす。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が西北より来れば則ち主勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは丑・寅の二時(およそ凌晨一時より五時に当る)を宜しとす。客方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、客方は正西方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第十七局、庚辰、壬辰、甲辰、丙辰、戊辰。太乙在三宮,天目和德,囚(主算三短,主大將三宮囚,主參將九宮,與客大將相關,始擊將大義。客算九和,客大將九宮,與主參將關,客參將七宮格,計神辰。此局主參將與客大將關,主大將囚,主客將相主人關客,客算不和,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備東北,客聞賊備西北。)

陰遁第十七局。この局に値するは庚辰・壬辰・甲辰・丙辰・戊辰の年である。太乙は三宮に在り(艮宮、東北、分野は青州)、天目は和徳位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は三で、算数は偏って短し。主大将は三宮に落ちて囚を受く。主参将は九宮に落ち、客大将と互いに牽制して関と為る。始撃の将は大義に臨む。客方の客算は九で、和数に属す。客大将は九宮に落ちて主参将と関を成す。客参将は七宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は辰に在り。この局は主参将と客大将は互いに関鎖し、主大将はまた囚せられ、主客両家の将は互いに牽制す。これは主方が客方を関したるもの。客方の算数は和せず。両辺ともに不利、各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第十八局、辛巳、癸巳、乙巳、丁巳、己巳。太乙在三宮,天目和德,囚(主算三,主大將三宮,客挾,囚,主參將九宮發,始擊將地主,宮擊。客算八不和,客大將八宮,內迫,客參將四宮,外迫,主挾,計神卯。此局主目大將囚,客挾之,客目迫,大將擊,參將主挾迫,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備正北,客聞賊備東北。)

陰遁第十八局。この局に値するは辛巳・癸巳・乙巳・丁巳・己巳の年である。太乙は三宮に在り(艮宮、東北)、天目は和徳位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は三。主大将は三宮に落ち、客方に挟まれ、また太乙と同宮にして囚を受く。主参将は九宮に落ちて発と為す。始撃の将は地主に臨み、宮撃を構成す。客方の客算は八で和せず。客大将は八宮に落ちて内迫と為す。客参将は四宮に落ちて外迫と為り、しかも主方に挟まる。計神は卯に在り。この局は主方の天目と大将はともに囚せられ、なお客方に挟まれ、客方の天目は迫を受け・大将は撃に逢い・参将はまた主方に挟まれて逼を受く。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は正北方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第十九局、壬午、甲午、丙午、戊午、庚午。太乙在二宮,天目呂申(主算十四短和,主大將四宮發,主參將二宮格,始擊將和德。客算十六,長不和,客大將六宮發,客參將八宮格,計神寅。此局主客俱利,太乙助客,客算長不和,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,客勝,聞賊備東北,奇兵利巳午未時。主算和,參將雖格,大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,主勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利巳午未時。)

陰遁第十九局。この局に値するは壬午・甲午・丙午・戊午・庚午の年である。太乙は二宮に退き、二宮は離に属し・位は正南、分野は荆州と豫州を主る。天目は呂申位に臨む。主方の主算は十四で、算短にして和。主大将は四宮に落ちて発と為す。主参将は二宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。始撃の将は和徳に臨む。客方の客算は十六で、算長にして和せず。客大将は六宮に落ちて発と為す。客参将は八宮に落ちて格せらる。計神は寅に在り。この局は主客両家ともに取るべき処あり。太乙は客を助け、客算は長といえど和せざるも大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正東を取り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば則ち客勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵の出動は巳・午・未の三時(およそ午前九時より午後三時に当る)を宜しとす。主方は算数和順、参将は格せらるるも大将は発し得、また主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東方より来れば則ち主勝つ。防備と奇兵は皆東北に在り、伏を設くるも同じく巳・午・未の三時を宜しとす。

陰遁第二十局、癸未、乙未、丁未、己未、辛未。太乙在二宮,天目高叢,關客(主算十三長和,主大將三宮,與客參將關,主將九宮,內迫,始擊將太陽。客算十孤陽,客大將一宮發,客參將三宮,與主大將關,計神丑。此局算長和,主大將與客參將相關,主人關客,客敗,主人勝,見陣利後動,出軍宜正北,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從東北來,主勝,聞賊備正東,奇兵正東,伏兵利巳午未時。客勝短,參將與主大將相關,主人關客,客不利,宜固守,聞賊備東南。)

陰遁第二十局。この局に値するは癸未・乙未・丁未・己未・辛未の年である。太乙は二宮に在り(離宮、正南、分野は荆・豫の二州)、天目は高叢位に臨み、主方が客方を関するの勢を形成す。主方の主算は十三で長にして和。主大将は三宮に落ち、客参将と互いに関鎖す。主将は九宮に落ちて内迫と為す。始撃の将は太陽に臨む。客方の客算は十で、孤陽の数に属す。客大将は一宮に落ちて発と為す。客参将は三宮に落ち、主大将と関を成す。計神は丑に在り。この局は主算は長にして和、主大将と客参将は相互に関するも、関鎖の勢は主方より発動す。ゆえに客方敗れて主人勝つ。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正北を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し・青旗を打ちて東方の木気に応じ、雲気が東北より来れば則ち主勝つ。須らく正東方向の敵情を防ぎ、奇兵は正東に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時を宜しとす。客方は算短く、参将は主大将に関せられ、処処制せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第二十一局、甲申、丙申、戊申、庚申、壬申。太乙在二宮,天目太陽(主算十孤陽,主大將一宮,與客大將關,主參將三宮,與客參將關,始擊將大神。客算一,客大將一宮,與主大將關,客參將關,計神子。此局主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東南,客聞賊備東北。)

陰遁第二十一局。この局に値するは甲申・丙申・戊申・庚申・壬申の年である。太乙は二宮に在り(離宮、正南)、天目は太陽位に臨む。主方の主算は十で、孤陽の数に属す。主大将は一宮に落ち、客大将と互いに関鎖す。主参将は三宮に落ち、また客参将と互いに関鎖す。始撃の将は大神に臨む。客方の客算は一。客大将は一宮に落ちて主大将と関を成す。客参将は同じく主参将と関を成す。計神は子に在り。この局は主客両家の大将は大将に対し・参将は参将に対し、四将が両両して互いに関す。一林二虎・一泉二蛟のごとく、誰も誰を動かすこと能わず、双方ともに不利。各々堅守すべし。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第二十二局、乙酉、丁酉、己酉、辛酉、癸酉。太乙在一宮,天目太炅,關客(主算二十四長,主大將四宮,與客大將關,主參將二宮,與客參將關,始擊將天道。客算十四,客大將四宮,與主大將關,客參將二宮,與主參將關,計神亥。此局太乙助主,主人關客,客敗,主勝,利為主,見陣利後動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,主勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利戌亥時。客為主人關,不利,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第二十二局。この局に値するは乙酉・丁酉・己酉・辛酉・癸酉の年である。太乙は一宮に退き、一宮は乾に属し・位は西北、分野は冀州と并州を主る。天目は太炅位に臨み、主方の客を関するの勢を成す。主方の主算は二十四で、算数は長と為す。主大将は四宮に落ち、客大将と互いに関鎖す。主参将は二宮に落ち、客参将と互いに関鎖す。始撃の将は天道に臨む。客方の客算は十四。客大将は四宮に落ちて主大将と関を成す。客参将は二宮に落ちて主参将と関を成す。計神は亥に在り。この局は太乙は主を助け、関鎖の勢は主方より発動す。ゆえに客敗れて主勝ち、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東方より来れば則ち主勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは戌・亥の二時(およそ当日の夜七時より次日の一時に当る)を宜しとす。客方は主人に関せられ、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第二十三局、丙戌、戊戌、庚戌、壬戌、甲戌。太乙在一宮,天目太炅(主算二十長,主大將四宮發,主參將二宮發,始擊將武德。客算七短和,客大將七宮發,參將一宮囚,計神戌。始局太乙助主,算長,大小將門具將發,利為主,見陣利後動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東來,主勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利戌亥時。客算短,參將囚,不利為客,宜固守,聞賊備正南。)

陰遁第二十三局。この局に値するは丙戌・戊戌・庚戌・壬戌・甲戌の年である。太乙は一宮に在り(乾宮、西北、分野は冀・并の二州)、天目は太炅位に臨む。主方の主算は二十で、算数は長と為す。主大将は四宮に落ちて発と為し、主参将は二宮に落ちてもまた発と為す。始撃の将は武徳に臨む。客方の客算は七で、算短にして和。客大将は七宮に落ちて発と為す。客参将は一宮に落ちて囚を受く。計神は戌に在り。この局は太乙は主を助け、主算は長と為し、大小二将・三門斉備・ともに出動し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東方より来れば則ち主勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは戌・亥の二時を宜しとす。客方は算数偏って短く・参将は囚せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第二十四局、丁亥、己亥、辛亥、癸亥、乙亥。太乙在一宮,天目大神(主算十六長和,大將六宮內迫,主參將三宮發,計神酉。此局太乙雖助,主算長和,大將迫,參將為客挾之,主人不利,客算短,大將迫,主挾之,參將雖發,不利,為客主俱不利,各宜固守,主聞賊備東南,客聞賊備西北。)

陰遁第二十四局。この局に値するは丁亥・己亥・辛亥・癸亥・乙亥の年である。太乙は一宮に在り(乾宮、西北)、天目は大神位に臨む。主方の主算は十六で長にして和。大将は六宮に落ちて内迫と為す。主参将は三宮に落ちて発と為す。計神は酉に在り。底本のこの条は始撃の将を載せず、ここの底本に脱文あり、臆して補わず。この局は太乙は相助するも、主算は長にして和といえども、主大将は迫を受け・参将はまた客方に挟まれ、主人の一方は利を得ず。客方は算数偏って短く、大将もまた迫を受け・また主方に挟まれ、参将は出動し得もなお力を得ず。主客両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第二十五局、戊子、庚子、壬子、甲子、丙子。太乙在九宮,天目大威,宮迫(主算三十一長和,主大將一宮,客挾格,主參將三宮發,始擊將大義。客算十六,客大將六宮發,客參將八宮,主挾,計神申。此局太乙助客,大將發,大小將挾,主敗客勝,見陣利先動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利辰巳時。主大將為客挾之,天目迫,大將格,不利為主,宜固守,聞賊備正南。)

陰遁第二十五局。この局に値するは戊子・庚子・壬子・甲子・丙子の年である。太乙は九宮に回り(巽宮、東南、分野は揚州)、天目は大威位に臨み、宮迫を構成す。主方の主算は三十一で長にして和。主大将は一宮に落ち、すでに客方に挟まれまた太乙と相冲して格と為る。主参将は三宮に落ちて発と為す。始撃の将は大義に臨む。客方の客算は十六。客大将は六宮に落ちて発と為す。客参将は八宮に落ち、主方に挟まる。計神は申に在り。この局は太乙は客を助け、客大将は発し得、客方の大小二将はまた挟持の勢を形成す。ゆえに主敗れて客勝つ。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは辰・巳の二時(およそ午前七時より十一時に当る)を宜しとす。主方の大将は客方に挟まれ、天目はまた迫を受け・大将は格せられ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第二十六局、己丑、辛丑、癸丑、乙丑、丁丑。太乙在九宮,天目天道(主算三十孤陽不和,主大將三宮,客目掩之,主參將九宮發,始擊將和德,掩主大將。客算七和,大將七宮發,客參將一宮格,計神未。此局太乙助客,客目掩主大將,客大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜西南,戰利東北,利方陣,舉白旗,雲氣從西南來,客勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利辰巳時。主算孤陽不和,主大將為客目掩之,不利為主,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第二十六局。この局に値するは己丑・辛丑・癸丑・乙丑・丁丑の年である。太乙は九宮に在り(巽宮、東南)、天目は天道位に臨む。主方の主算は三十で、孤陽不和の数。主大将は三宮に落ち、客方の天目に掩わる。主参将は九宮に落ちて発と為す。始撃の将は和徳に臨み、正に主大将を掩う。客方の客算は七で、和数に属す。大将は七宮に落ちて発と為す。客参将は一宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は未に在り。この局は太乙は客を助け、客方の天目は主大将を掩い、客大将はまた出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西南より来れば則ち客勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは辰・巳の二時を宜しとす。主方は算数が孤陽不和・大将はまた客方の天目に掩われ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第二十七局、庚寅、壬寅、甲寅、丙寅、戊寅。太乙在九宮,天目大武(主算二十九,長不利和,主大將九宮囚,客挾,主參將七宮發,始擊將高叢掩大將。客算四,客大將四宮,客目掩擊,客參將二宮,主挾,計神午。此局太乙助客,客目大將掩,參將為主挾,客大小將挾主大將囚,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備西南,客聞賊備正東。)

陰遁第二十七局。この局に値するは庚寅・壬寅・甲寅・丙寅・戊寅の年である。太乙は九宮に在り(巽宮、東南)、天目は大武位に臨む。主方の主算は二十九で、算長なれど和せず。主大将は九宮に落ちて太乙と同宮にして囚を受け、また客方に挟まる。主参将は七宮に落ちて発と為す。始撃の将は高叢に臨み、正に主大将を掩う。客方の客算は四。客大将は四宮に落ち、客方の天目はここにすでに掩にしてまた撃。客参将は二宮に落ち、主方に挟まる。計神は午に在り。この局は太乙は客を助け、客方の天目と大将はともに掩に逢い、参将はまた主方に挟まれ、客方の大小二将は則ち囚せられたる主大将を挟む。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は西南方向の敵情を防ぎ、客方は正東方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第二十八局、辛卯、癸卯、乙卯、丁卯、己卯。太乙在八宮,天目武德(主算八不和,主大將八宮囚,主參將四宮發,始擊將大炅。客算二十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神巳。此局主大將囚,客杜塞無門,主客俱不利,各宜固守。)

陰遁第二十八局。この局に値するは辛卯・癸卯・乙卯・丁卯・己卯の年である。太乙は八宮に退き(坎宮、正北、分野は袞州)、天目は武徳位に臨む。主方の主算は八で和せず。主大将は八宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は四宮に落ちて発と為す。始撃の将は大炅に臨む。客方の客算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困りて出ること能わず。計神は巳に在り。この局は主方の大将は囚せられ、客方はまた門戸堵塞して通ずべき路なし。両家ともに不利、各々堅守すべく、妄りに動くべからず。底本のこの条は主客双方の各々何方を防ぐかを記せず、ただ両不利の論を作す。

陰遁第二十九局、壬辰、甲辰、丙辰、戊辰、庚辰。太乙在八宮,天目太簇(主算七和,主大將七宮發,主參將一宮內迫,始擊將天道。客算十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神辰。此局太乙助客,主算和,參將雖迫,大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜西南,戰利東北,利方陣,舉白旗,雲氣從西南來,主勝,聞賊備正西,奇兵正西,伏兵利亥子丑時。客杜塞無門不利,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第二十九局。この局に値するは壬辰・甲辰・丙辰・戊辰・庚辰の年である。太乙は八宮に在り(坎宮、正北)、天目は太簇位に臨む。主方の主算は七で、和数に属す。主大将は七宮に落ちて発と為す。主参将は一宮に落ちて内迫と為す。始撃の将は天道に臨む。客方の客算は十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将は皆中宮を出ず。計神は辰に在り。この局は太乙はまた客を助けるも、主方の算数は和順、参将は迫を受くるも大将は発し得、形勢は主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西南より来れば則ち主勝つ。須らく正西方向の敵情を防ぎ、奇兵は正西に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時(およそ当日の夜九時より次日の三時に当る)を宜しとす。客方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第三十局、癸巳、乙巳、丁巳、己巳、辛巳。太乙在八宮,天目陰主(主算二,主大將二宮格,主參將六宮發,始擊將武德。客算八,客大將八宮囚,客參將四宮發,計神卯。此局太乙助主,大將雖格,參將發,利主,見陣利後動,出軍宜向正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從南來,主勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利亥子丑時。客大將囚,參將雖發,不利,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第三十局。この局に値するは癸巳・乙巳・丁巳・己巳・辛巳の年である。太乙は八宮に在り(坎宮、正北)、天目は陰主位に臨む。主方の主算は二。主大将は二宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は六宮に落ちて発と為す。始撃の将は武徳に臨む。客方の客算は八。客大将は八宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。客参将は四宮に落ちて発と為す。計神は卯に在り。この局は太乙は主を助け、大将は格せらるるも参将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し・黄旗を打ちて中央の土気に応じ、雲気が南方より来れば則ち主勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時を宜しとす。客方の大将は囚せられ、参将は出動し得も事を済すに濟わず、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第三十一局、甲午、丙午、戊午、庚午、壬午。太乙在七宮,天目陰德(主算二十七,主大將七宮囚,主參將一宮,與主目囚,始擊將囚。客算二十八長和,客大將八宮發,客參將四宮發,計神寅。此局太乙助客,客算長和,大將將門具將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正北,戰利正南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從北來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利未申時。主大將囚,參將與主目囚,不利為主,宜固守,聞賊備西北。)

陰遁第三十一局。この局に値するは甲午・丙午・戊午・庚午・壬午の年である。太乙は七宮に退き(坤宮、西南、分野は梁・益の二州)、天目は陰徳位に臨む。主方の主算は二十七。主大将は七宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は一宮に落ち、また主方の天目とともに囚を受く。始撃の将もまた囚せられ。客方の客算は二十八で長にして和。客大将は八宮に落ちて発と為し、客参将は四宮に落ちてもまた発と為す。計神は寅に在り。この局は太乙は客を助け、客算は長にして和、大小二将・三門斉備・ともに出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正北を取り、交戦の得利は正南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が北方より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは未・申の二時(およそ午後一時より五時に当る)を宜しとす。主方の大将は囚せられ、参将はまた天目と互いに囚す。主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、同じく西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第三十二局、乙未、丁未、己未、辛未、癸未。太乙在七宮,天目大義(主算二十七不和,主大將七宮囚,主參將一宮,客挾,始擊將地主。客算二十六不和,客大將六宮,外迫,主挾,客參將八宮,客目掩,計神丑。此局太乙助客,客大將迫,主挾之,客目掩不利,為主將囚,主參將挾之,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備西北,客聞賊備正北。)

陰遁第三十二局。この局に値するは乙未・丁未・己未・辛未・癸未の年である。太乙は七宮に在り(坤宮、西南)、天目は大義位に臨む。主方の主算は二十七で和せず。主大将は七宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は一宮に落ち、客方に挟まる。始撃の将は地主に臨む。客方の客算は二十六で、また和せず。客大将は六宮に落ちて外迫と為り、また主方に挟まる。客参将は八宮に落ち、客方の天目に掩わる。計神は丑に在り。この局は太乙は客を助けるも、客大将はすでに逼迫を受けまた主方に挟まれ、客方の天目は掩に逢い、形勢佳ならず。主方の大将は囚せられ、参将は則ち挟持に参与す。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は西北方向の敵情を防ぎ、客方は正北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第三十三局、丙申、戊申、庚申、壬申、甲申。太乙在七宮,天目地主(主算二十六不和,主大將六宮外迫,主參將八宮,與客大將關,始擊將和德。客算三十八和,客大將八宮,與主參將關,客參將四宮發,計神子。此局太乙助客,客大將、主參將相關,主大將內迫,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正北,客聞賊備東北。)

陰遁第三十三局。この局に値するは丙申・戊申・庚申・壬申・甲申の年である。太乙は七宮に在り(坤宮、西南)、天目は地主位に臨む。主方の主算は二十六で和せず。主大将は六宮に落ちて外迫と為す。主参将は八宮に落ち、客大将と互いに関鎖す。始撃の将は和徳に臨む。客方の客算は三十八で、和数に属す。客大将は八宮に落ちて主参将と関を成す。客参将は四宮に落ちて発と為す。計神は子に在り。この局は太乙は客を助けるも、客大将と主参将は互いに関鎖して動くを得ず、主大将はまた内迫を受く。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は正北方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第三十四局、丁酉、己酉、辛酉、癸酉、乙酉。太乙在六宮,天目陽德(主算二十六不和,主大將六宮囚,與客參將關,主參將八宮發,始擊將高叢。客算二十二和,客大將二宮發,客參將六宮,與主大將關,計神亥。此局太乙助客,客參將與主大將相關,客大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從南來,客勝,聞賊備正東,奇兵正東,伏兵利申酉戌時。主大將囚,客關,主人不利,為主宜固守,聞賊備東北。)

陰遁第三十四局。この局に値するは丁酉・己酉・辛酉・癸酉・乙酉の年である。太乙は六宮に退き(兌宮、正西、分野は雍州)、天目は陽徳位に臨む。主方の主算は二十六で和せず。主大将は六宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為り、また客参将と互いに関鎖す。主参将は八宮に落ちて発と為す。始撃の将は高叢に臨む。客方の客算は二十二で、和数に属す。客大将は二宮に落ちて発と為す。客参将は六宮に落ち、主大将と関を成す。計神は亥に在り。この局は太乙は客を助け、客参将は主大将と互いに関鎖するも、客大将は出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し・黄旗を打ちて中央の土気に応じ、雲気が南方より来れば則ち客勝つ。須らく正東方向の敵情を防ぎ、奇兵は正東に布き、伏を設くるは申・酉・戌の三時(およそ午後三時より九時に当る)を宜しとす。主方の大将はすでに囚せられまた客方に関せられ、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第三十五局、戊戌、庚戌、壬戌、甲戌、丙戌。太乙在六宮,天目和德(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將大神。客算十孤陽,客大將一宮外迫,客參將三宮發,計神戌。此局主算杜塞無門,客算孤陽,參將雖發,大將外迫,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東北,客聞賊備東南。)

陰遁第三十五局。この局に値するは戊戌・庚戌・壬戌・甲戌・丙戌の年である。太乙は六宮に在り(兌宮、正西)、天目は和徳位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困る。始撃の将は大神に臨む。客方の客算は十で、孤陽の数。客大将は一宮に落ちて外迫と為す。客参将は三宮に落ちて発と為す。計神は戌に在り。この局は主方は門戸堵塞し出ずべき門なく、客方は算数が孤陽、参将は出動し得も大将は外迫を受く。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は東南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第三十六局、己亥、辛亥、癸亥、乙亥、丁亥。太乙在六宮,天目和德(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將大威。客算九,客大將九宮發,客參將七宮內迫,計神酉。此局太乙助客,客大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜東北,戰利西北,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東南來,主勝,聞賊備正南,奇兵正南,伏兵利申酉戌時。主人杜塞,無門不利,宜固守,聞賊備東北。)

陰遁第三十六局。この局に値するは己亥・辛亥・癸亥・乙亥・丁亥の年である。太乙は六宮に在り(兌宮、正西)、天目は和徳位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将・参将は皆中宮を出ず。始撃の将は大威に臨む。客方の客算は九。客大将は九宮に落ちて発と為す。客参将は七宮に落ちて内迫と為す。計神は酉に在り。この局は太乙は客を助け、客大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東北を取り、交戦の得利は西北に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東南より来れば、主方が勝を獲る。須らく正南方向の敵情を防ぎ、奇兵は正南に布き、伏を設くるは申・酉・戌の三時を宜しとす。主人の一方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。底本のこの条の断語は勝負の一句に於て自ら牴牾す。原文を照録し、改易せず。

陰遁第三十七局、庚子、壬子、甲子、丙子、戊子。太乙在四宮,天目呂申,辰迫(主算一,主大將一宮發,主參將三宮內迫,始擊將大武。客算三十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神申。此局太乙助主,主大將發,參將雖迫,利主,見陣利後動,出軍宜西北,戰利東南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,客勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利寅卯辰時。客杜塞無門不利,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第三十七局。この局に値するは庚子・壬子・甲子・丙子・戊子の年である。太乙は四宮に退き(震宮、正東、分野は徐州)、天目は呂申位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は一。主大将は一宮に落ちて発と為す。主参将は三宮に落ちて内迫と為す。始撃の将は大武に臨む。客方の客算は三十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将は皆中宮を出ず。計神は申に在り。この局は太乙は主を助け、主大将は発し得、参将は迫を受くるも妨げなし、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が西北より来れば、客方が勝を獲る。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは寅・卯・辰の三時(およそ清三時より九時に当る)を宜しとす。客方は門戸杜塞し出ずべき門なく、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。底本のこの条の断語は勝負の一句に於て前後一せず。原文を照録し、改易せず。

陰遁第三十八局、辛丑、癸丑、乙丑、丁丑、己丑。太乙在四宮,天目高叢,囚(主算四,主大將四宮,客挾,主參將二宮發,始擊將陰主。客算十三,客大將三宮內迫,客參將九宮發,主挾,計神未。此局太乙助主,主大將囚,為客挾主目,客大迫,參將為主挾,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正東北,客聞賊備西北。)

陰遁第三十八局。この局に値するは辛丑・癸丑・乙丑・丁丑・己丑の年である。太乙は四宮に在り(震宮、正東)、天目は高叢位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は四。主大将は四宮に落ち、客方に挟まる。主参将は二宮に落ちて発と為す。始撃の将は陰主に臨む。客方の客算は十三。客大将は三宮に落ちて内迫と為す。客参将は九宮に落ちて発と為り、また主方に挟まる。計神は未に在り。この局は太乙は主を助けるも、主方の大将は囚せられ、客方はなお主方の天目を挟む。客大将は迫を受け、客参将はまた主方に挟まる。両家互いに鉗制し、ともに不利。各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第三十九局、壬寅、甲寅、丙寅、戊寅、庚寅。太乙在四宮,天目太陽(主算三十七長和,主大將七宮,客挾,主參將一宮發,始擊將太義。客算十二短和,客大將一宮內迫,客參將六宮挾主大將,計神午。此局太乙雖助主,大將為客挾,客大將內迫,參將為主挾,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東北,客聞賊備西北。)

陰遁第三十九局。この局に値するは壬寅・甲寅・丙寅・戊寅・庚寅の年である。太乙は四宮に在り(震宮、正東)、天目は太陽位に臨む。主方の主算は三十七で長にして和。主大将は七宮に落ち、客方に挟まる。主参将は一宮に落ちて発と為す。始撃の将は太義に臨む。客方の客算は十二で、算短にして和。客大将は一宮に落ちて内迫と為す。客参将は六宮に落ちて主方の大将を挟む。計神は午に在り。この局は太乙は主を幇すといえども、主大将は客方に挟まれ、客大将は自ら内迫し、客参将はまた主方に挟まる。両家は彼此牽制し、ともに不利。各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四十局、癸卯、乙卯、丁卯、己卯、辛卯。太乙在三宮,天目太炅(主算二十三長不和,主大將三宮囚,主參將九宮發,始擊將陽德。客算一,客大將一宮發,客參將三宮囚,計神巳。此局太乙助主,主算不和,參將雖發,大將囚,客目辰擊,算短,參將囚,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東南,客聞賊備東北。)

陰遁第四十局。この局に値するは癸卯・乙卯・丁卯・己卯・辛卯の年である。太乙は三宮に退き(艮宮、東北、分野は青州)、天目は太炅位に臨む。主方の主算は二十三で、算長なれど和せず。主大将は三宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は九宮に落ちて発と為す。始撃の将は陽徳に臨む。客方の客算は一。客大将は一宮に落ちて発と為す。客参将は三宮に落ちて囚を受く。計神は巳に在り。この局は太乙は主を助けるも、主方の算数は和せず、参将は出動し得も大将は囚せられ、客方の天目はまた辰撃に逢い、算数は偏って短く、参将もまた囚せられ。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四十一局、甲辰、丙辰、戊辰、庚辰、壬辰。太乙在三宮,天目太炅(主算三十三,主大將三宮,客挾,囚,主參將九宮,始擊將呂申。客算三十八,客大將八宮內迫,客參將四宮主挾,計神辰。此局主大將囚,客挾之,客大將迫,參將為主挾之,主客俱不利,各宜固守。主聞賊備東南,客聞賊備東北。)

陰遁第四十一局。この局に値するは甲辰・丙辰・戊辰・庚辰・壬辰の年である。太乙は三宮に在り(艮宮、東北)、天目は太炅位に臨む。主方の主算は三十三。主大将は三宮に落ち、客方に挟まれ、また太乙と同宮にして囚を受く。主参将は九宮に落つ。始撃の将は呂申に臨む。客方の客算は三十八。客大将は八宮に落ちて内迫と為す。客参将は四宮に落ち、主方に挟まる。計神は辰に在り。この局は主大将はすでに囚せられまた客方に挟まれ、客大将は逼迫を受け・客参将はまた主方に挟まれ、両家互いに鉗制し、ともに不利。各々堅守すべし。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四十二局、乙巳、丁巳、己巳、辛巳、癸巳。太乙在三宮,天目太神(主算二十五,八門杜,主大將五宮,參將不出中宮,始擊將太陽。客算三十四,客大將四宮外迫,客參將二宮發,計神卯。此局主算短,杜塞無門,客大將迫,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東南,客聞賊備東南北。)

陰遁第四十二局。この局に値するは乙巳・丁巳・己巳・辛巳・癸巳の年である。太乙は三宮に在り(艮宮、東北)、天目は太神位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、主大将は五宮に記せらるるも、参将は中宮より出ること能わず。始撃の将は太陽に臨む。客方の客算は三十四。客大将は四宮に落ちて外迫と為す。客参将は二宮に落ちて発と為す。計神は卯に在り。この局は主方は算数偏って短く、門戸堵塞し出ずべき路なし。客方の大将はまた逼迫を受く。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は東南と正北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四十三局、丙午、戊午、庚午、壬午、甲午。太乙在二宮,天目大威,囚(主算二不和,主大將二宮囚,主參將六宮發,始擊將大神。客算一,客大將一宮發,客參將三宮發,計神寅。始局太乙助客,客大小將門具將發,利為客,見陣利先動,出軍宜西北,戰利東南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,客勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利巳午未時。主目、主大將囚,不利為主,宜固守,聞賊備正南。)

陰遁第四十三局。この局に値するは丙午・戊午・庚午・壬午・甲午の年である。太乙は二宮に退き(離宮、正南、分野は荆・豫の二州)、天目は大威位に臨み、太乙と同宮にして囚と為る。主方の主算は二で和せず。主大将は二宮に落ちて囚を受く。主参将は六宮に落ちて発と為す。始撃の将は大神に臨む。客方の客算は一。客大将は一宮に落ちて発と為し、客参将は三宮に落ちてもまた発と為す。計神は寅に在り。この局は太乙は客を助け、客方の大小二将・三門斉備・ともに出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が西北より来れば則ち客勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時(およそ午前九時より午後三時に当る)を宜しとす。主方の天目と大将はともに囚せられ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四十四局、丁未、己未、辛未、癸未、乙未。太乙在二宮,天目天道,辰迫(主算三十九,主大將九宮,內迫,主參將七宮,外迫,始擊將大武。客算三十八,客大將八宮格,客參將四宮發,計神丑。此局太乙助客,客大將雖格,參將發,利客,見陣利先動,出軍宜正北,戰利正南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從北來,客勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利午未時。矚目大小將迫,不利,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第四十四局。この局に値するは丁未・己未・辛未・癸未・乙未の年である。太乙は二宮に在り(離宮、正南)、天目は天道位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は三十九。主大将は九宮に落ちて内迫と為し、主参将は七宮に落ちて外迫と為す。始撃の将は大武に臨む。客方の客算は三十八。客大将は八宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。客参将は四宮に落ちて発と為す。計神は丑に在り。この局は太乙は客を助け、客大将は格せらるるも参将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正北を取り、交戦の得利は正南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が北方より来れば則ち客勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは午・未の二時(およそ午前十一時より午後三時に当る)を宜しとす。主方の天目と大小二将は皆逼迫を受け、形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四十五局、戊申、庚申、壬申、甲申、丙申。太乙在二宮,天目大武,宮迫(主算三十八,主大將八宮格,客挾,主參將四宮發,始擊將大簇。客算三十一,客大將一宮發,客參將三宮,主挾,計神子。此局太乙助客,客大將發,大小將挾,主敗客勝,見陣利先動,出軍宜西北,戰利東南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從西北來,客勝,聞賊備正西,奇兵正西,伏兵利巳午未時。主目迫,大將格,客挾之,不利為主,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第四十五局。この局に値するは戊申・庚申・壬申・甲申・丙申の年である。太乙は二宮に在り(離宮、正南)、天目は大武位に臨み、宮迫を構成す。主方の主算は三十八。主大将は八宮に落ちて太乙と相冲して格と為り、また客方に挟まる。主参将は四宮に落ちて発と為す。始撃の将は大簇に臨む。客方の客算は三十一。客大将は一宮に落ちて発と為す。客参将は三宮に落ち、主方に挟まる。計神は子に在り。この局は太乙は客を助け、客大将は発し得、客方の大小二将はまた挟持の勢を成す。ゆえに主敗れて客勝つ。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西北を取り、交戦の得利は東南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が西北より来れば則ち客勝つ。須らく正西方向の敵情を防ぎ、奇兵は正西に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時を宜しとす。主方の天目は迫を受け・大将は格せられまた客方に挟まれ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四十六局、己酉、辛酉、癸酉、乙酉、丁酉。太乙在一宮,天目武德(主算七,主大將七宮發,主參將一宮囚,始擊將陰德。客算一,客大將一宮囚,客參將三宮發,計神亥。此局太乙助主,主大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜西南,戰利東北,利方陣,舉白旗,雲氣從西南來,主勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利戌亥時。客參將雖發,大將囚,不利為客,宜固守,聞賊備西北。)

陰遁第四十六局。この局に値するは己酉・辛酉・癸酉・乙酉・丁酉の年である。太乙は一宮に退き(乾宮、西北、分野は冀・并の二州)、天目は武徳位に臨む。主方の主算は七。主大将は七宮に落ちて発と為す。主参将は一宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。始撃の将は陰徳に臨む。客方の客算は一。客大将は一宮に落ちて囚を受く。客参将は三宮に落ちて発と為す。計神は亥に在り。この局は太乙は主を助け、主大将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は東北に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西南より来れば則ち主勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは戌・亥の二時(およそ当日の夜七時より次日の一時に当る)を宜しとす。客方の参将は出動し得も大将は囚せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四十七局、庚戌、壬戌、甲戌、丙戌、戊戌。太乙在一宮,天目大簇,宮迫(主算六,主大將六宮,內迫,主參將八宮,外迫,始擊將陽德。客算三十二長,客大將二宮發,客參將六宮內迫,計神戌。始局客算長,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正西南,戰利北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從南來,客勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利戌亥時。主目大小將迫,太乙雖助,不利,宜固守,聞賊備正西。)

陰遁第四十七局。この局に値するは庚戌・壬戌・甲戌・丙戌・戊戌の年である。太乙は一宮に在り(乾宮、西北)、天目は大簇位に臨み、宮迫を構成す。主方の主算は六。主大将は六宮に落ちて内迫と為し、主参将は八宮に落ちて外迫と為す。始撃の将は陽徳に臨む。客方の客算は三十二で、算数は長と為す。客大将は二宮に落ちて発と為す。客参将は六宮に落ちて内迫と為す。計神は戌に在り。この局は客算は長・大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は西南を取り、交戦の得利は北方に在り、円陣を擺し・黄旗を打ちて中央の土気に応じ、雲気が南方より来れば則ち客勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは戌・亥の二時を宜しとす。主方の天目と大小二将はともに逼迫を受け、太乙は相助するも挽回し難し。形勢不利、ただ堅守に宜しく、しかも正西方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四十八局、辛亥、癸亥、乙亥、丁亥、己亥。太乙在一宮,天目陰德,辰迫(主算一,主大將一宮囚,主參將三宮發,始擊將呂申。客算十九長和,客大將九宮格,客參將七宮發,計神酉。此局太乙助客,客算長和,客大將雖格,參將發,利為客,見陣利先動,出軍宜東南,戰利西北,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東南來,客勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利戌亥時。主大將囚,算短,不利為主,宜固守,聞賊備西北。)

陰遁第四十八局。この局に値するは辛亥・癸亥・乙亥・丁亥・己亥の年である。太乙は一宮に在り(乾宮、西北)、天目は陰徳位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は一。主大将は一宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は三宮に落ちて発と為す。始撃の将は呂申に臨む。客方の客算は十九で長にして和。客大将は九宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。客参将は七宮に落ちて発と為す。計神は酉に在り。この局は太乙は客を助け、客算は長にして和、客大将は格せらるるも参将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東南を取り、交戦の得利は西北に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東南より来れば則ち客勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは戌・亥の二時を宜しとす。主方の大将は囚せられ・算数は偏って短し。主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第四十九局、壬子、甲子、丙子、戊子、庚子。太乙在九宮,天目陰德(主算十六長和,主大將六宮發,主參將八宮,客挾,始擊將太陽。客算一,客大將一宮,主挾,客參將三宮發,計神申。此局主算長和,大將發,參將雖為客挾,利主,見陣利後動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,客勝,聞賊備西北,奇兵西北,伏兵利辰巳時。客算短,客參將雖發,大將格,為主挾,不利為客,宜固守,聞賊備東南。)

陰遁第四十九局。この局に値するは壬子・甲子・丙子・戊子・庚子の年である。太乙は九宮に回り(巽宮、東南、分野は揚州)、天目は陰徳位に臨む。主方の主算は十六で長にして和。主大将は六宮に落ちて発と為す。主参将は八宮に落ち、客方に挟まる。始撃の将は太陽に臨む。客方の客算は一。客大将は一宮に落ち、主方に挟まる。客参将は三宮に落ちて発と為す。計神は申に在り。この局は主算は長にして和・大将は発し得、参将は客方に挟まるるも妨げなし、なお主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば、客方が勝を獲る。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は西北に布き、伏を設くるは辰・巳の二時(およそ午前七時より十一時に当る)を宜しとす。客方は算数偏って短く、参将は出動し得も大将は格せられまた主方に挟持され、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五十局、癸丑、乙丑、丁丑、己丑、辛丑。太乙在九宮,天目大義(主算十六長和,主大將六宮發,主參將八宮,挾客,始擊將大威。客算三十一,客大將一宮,主挾格,客參將三宮發,計神未。此局主算長和,大小將門具將發,挾客大將,客敗主勝,利為主,見陣利後動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,客勝,聞賊備正西北,奇兵正西,伏兵利辰巳時。客目擊,參將雖發,大將為主挾,不利為客,宜固守,聞賊備正南。)

陰遁第五十局。この局に値するは癸丑・乙丑・丁丑・己丑・辛丑の年である。太乙は九宮に在り(巽宮、東南)、天目は大義位に臨む。主方の主算は十六で長にして和。主大将は六宮に落ちて発と為す。主参将は八宮に落ち、反って客方を挟む。始撃の将は大威に臨む。客方の客算は三十一。客大将は一宮に落ち、主方に挟まれまた格せらる。客参将は三宮に落ちて発と為す。計神は未に在り。この局は主算は長にして和、大小二将・三門斉備・ともに出動し得、また客方の大将を挟む。ゆえに客敗れて主勝ち、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば、客方が勝を獲る。須らく西北方向の敵情を防ぎ、奇兵は正西に布き、伏を設くるは辰・巳の二時を宜しとす。客方の天目は撃に逢い、参将は出動し得も大将は主方に挟まれ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五十一局、甲寅、丙寅、戊寅、庚寅、壬寅。太乙在九宮,天目地主(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將大武。客算二十九,客大將九宮囚,客參將七宮發,計神午。此局主算杜塞無門,客大將囚,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正北,客聞賊備西南。)

陰遁第五十一局。この局に値するは甲寅・丙寅・戊寅・庚寅・壬寅の年である。太乙は九宮に在り(巽宮、東南)、天目は地主位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困りて出ること能わず。始撃の将は大武に臨む。客方の客算は二十九。客大将は九宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。客参将は七宮に落ちて発と為す。計神は午に在り。この局は主方は門戸堵塞し出ずべき門なく、客方の大将はまた囚せられ、両辺ともに進取を得ず。各々堅守すべし。主方は正北方向の敵情を防ぎ、客方は西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五十二局、乙卯、丁卯、己卯、辛卯、癸卯。太乙在八宮,天目陽德,辰擊(主算三十三,長不和,主大將三宮,內迫,主參將九宮,與客大將關,始擊將大簇。客算九,客大將九宮,與主參將關,客參將七宮發,計神巳。此局主目辰迫,客相關,主客俱不利,各宜固守,大將與主參將相關,主聞賊備東南,客聞賊備正西南。)

陰遁第五十二局。この局に値するは乙卯・丁卯・己卯・辛卯・癸卯の年である。太乙は八宮に退き(坎宮、正北、分野は袞州)、天目は陽徳位に臨み、辰撃に逢う。主方の主算は三十三で、算長なれど和せず。主大将は三宮に落ちて内迫と為す。主参将は九宮に落ち、客大将と互いに関鎖す。始撃の将は大簇に臨む。客方の客算は九。客大将は九宮に落ちて主参将と関を成す。客参将は七宮に落ちて発と為す。計神は巳に在り。この局は主方の天目は辰迫に逢い、また客方と互いに関鎖す。両家ともに不利、各々堅守すべし。客大将と主参将は彼此関住し、誰も動くを得ず。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五十三局、丙辰、戊辰、庚辰、壬辰、甲辰。太乙在八宮,天目和德,宮迫(主算三十二長,主大將二宮格,主參將六宮發,始擊將大義,辰擊。客算一,客大將一宮內迫,客參將三宮發,計神辰。此局太乙助主,主算長,大將雖格,參將發,利主,見陣利後動,出軍宜正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從南來,主敗客勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利亥子丑時。客算短,大將迫,不利為客,宜固守,聞賊備西北。)

陰遁第五十三局。この局に値するは丙辰・戊辰・庚辰・壬辰・甲辰の年である。太乙は八宮に在り(坎宮、正北)、天目は和徳位に臨み、宮迫を構成す。主方の主算は三十二で、算数は長と為す。主大将は二宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は六宮に落ちて発と為す。始撃の将は大義に臨み、辰撃を構成す。客方の客算は一。客大将は一宮に落ちて内迫と為す。客参将は三宮に落ちて発と為す。計神は辰に在り。この局は太乙は主を助け、主算は長と為し、大将は格せらるるも参将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し・黄旗を打ちて中央の土気に応じ、雲気が南方より来れば、主方は反って落敗し客方は勝を得る。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時(およそ当日の夜九時より次日の三時に当る)を宜しとす。客方は算数偏って短く・大将は迫を受け、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五十四局、丁巳、己巳、辛巳、癸巳、乙巳。太乙在八宮,天目和德,辰迫(主算三十二長,主大將二宮格,主參將六宮發,始擊將地主,掩。客算八,客大將八宮囚,參將四宮發,計神卯。此局太乙助主,主算長,大將雖格,參將發,利主,見陣利後動,出軍宜正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從南來,主勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利亥子丑時。客目掩,大將囚,不利為客,宜固守,聞賊備正北。)

陰遁第五十四局。この局に値するは丁巳・己巳・辛巳・癸巳・乙巳の年である。太乙は八宮に在り(坎宮、正北)、天目は和徳位に臨み、辰迫に逢う。主方の主算は三十二で、算数は長と為す。主大将は二宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は六宮に落ちて発と為す。始撃の将は地主に臨み、掩を構成す。客方の客算は八。客大将は八宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。参将は四宮に落ちて発と為す。計神は卯に在り。この局は太乙は主を助け、主算は長と為し、大将は格せらるるも参将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し・黄旗を打ちて中央の土気に応じ、雲気が南方より来れば則ち主勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは亥・子・丑の三時を宜しとす。客方の天目は掩に逢い・大将は囚せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五十五局、戊午、庚午、壬午、甲午、丙午。太乙在七宮,天目呂申(主算十六,主大將六宮,外迫,主參將八宮,與客大將關,始擊將和德。客算十八,客大將八宮,與主參將關,客參將四宮發,計神寅。此局主大將迫,參將與客大將關,主人關客,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東北,客聞賊備東南北。)

陰遁第五十五局。この局に値するは戊午・庚午・壬午・甲午・丙午の年である。太乙は七宮に退き(坤宮、西南、分野は梁・益の二州)、天目は呂申位に臨む。主方の主算は十六。主大将は六宮に落ちて外迫と為す。主参将は八宮に落ち、客大将と互いに関鎖す。始撃の将は和徳に臨む。客方の客算は十八。客大将は八宮に落ちて主参将と関を成す。客参将は四宮に落ちて発と為す。計神は寅に在り。この局は主大将は逼迫を受け、主参将はまた客大将と互いに関住す。関鎖の勢は主方より発動すといえども、自身もまた脱開し得ず。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は東南と正北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五十六局、己未、辛未、癸未、乙未、丁未。太乙在七宮,天目高叢(主算十五,八門杜,主大小將不出中宮,始擊將太陽。客算十二,客大將二宮內迫,參將六宮外迫,計神丑。此局主算短,大將內外杜塞無門,客大小將迫,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正北,客聞賊備東北。)

陰遁第五十六局。この局に値するは己未・辛未・癸未・乙未・丁未の年である。太乙は七宮に在り(坤宮、西南)、天目は高叢位に臨む。主方の主算は十五で、八門杜塞に逢い、大小二将はともに中宮に困りて出ること能わず。始撃の将は太陽に臨む。客方の客算は十二。客大将は二宮に落ちて内迫と為す。参将は六宮に落ちて外迫と為す。計神は丑に在り。この局は主方は算数偏って短く、内外ともに堵死して出ずべき門なし。客方の大小二将も皆逼迫を受く。両辺ともに不利、各々堅守すべし。主方は正北方向の敵情を防ぎ、客方は東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五十七局、庚申、壬申、甲申、丙申、戊申。太乙在七宮,天目太陽(主算十二不和,主大將二宮內迫,主參將六宮外迫,始擊將太神。客算三和,客大將三宮格,客參將九宮發,計神子。此局客算和,太乙助客,大將雖格,參將發,利客,見陣利先動,出軍宜東南,戰利西南,利直陣,舉青旗,雲氣從東北來,客勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利未申時。主算不和,大小將迫,不利為主,宜固守,聞賊備東南。)

陰遁第五十七局。この局に値するは庚申・壬申・甲申・丙申・戊申の年である。太乙は七宮に在り(坤宮、西南)、天目は太陽位に臨む。主方の主算は十二で和せず。主大将は二宮に落ちて内迫と為し、主参将は六宮に落ちて外迫と為す。始撃の将は太神に臨む。客方の客算は三で、和数に属す。客大将は三宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。客参将は九宮に落ちて発と為す。計神は子に在り。この局は客算は和順、また太乙の相助を得、大将は格せらるるも参将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は東南を取り、交戦の得利は西南に在り、直陣を擺し・青旗を打ちて東方の木気に応じ、雲気が東北より来れば則ち客勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは未・申の二時(およそ午後一時より五時に当る)を宜しとす。主方は算数和せず・大小二将ともに逼迫を受け、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、同じく東南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五十八局、辛酉、癸酉、乙酉、丁酉、己酉。太乙在六宮,天目太炅(主算十八,主大將八宮,與客大將關,主參將四宮,與客參將關,始擊將天道。客算八,客大將八宮,與主大將關,客參將四宮,與主參將為關,計神亥。此局主人關客,客敗主人勝,利為主,見陣利後動,出軍宜正北,戰利正南,利曲陣,舉黑旗,雲氣從北來,主勝,聞賊備東南,奇兵東南,伏兵利申酉戌時。客大將為主關,不利為客,宜固守,聞賊備西南。)

陰遁第五十八局。この局に値するは辛酉・癸酉・乙酉・丁酉・己酉の年である。太乙は六宮に退き(兌宮、正西、分野は雍州)、天目は太炅位に臨む。主方の主算は十八。主大将は八宮に落ち、客大将と互いに関鎖す。主参将は四宮に落ち、客参将と互いに関鎖す。始撃の将は天道に臨む。客方の客算は八。客大将は八宮に落ちて主大将と関を成す。客参将は四宮に落ちてもまた主参将と関を成す。計神は亥に在り。この局は四将が両両して互いに関し、しかも関鎖の勢は主方より発動す。ゆえに客敗れて主勝ち、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正北を取り、交戦の得利は正南に在り、曲陣を擺し・黒旗を打ちて北方の水気に応じ、雲気が北方より来れば則ち主勝つ。須らく東南方向の敵情を防ぎ、奇兵は東南に布き、伏を設くるは申・酉・戌の三時(およそ午後三時より九時に当る)を宜しとす。客大将は主方に関せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第五十九局、壬戌、甲戌、丙戌、戊戌、庚戌。太乙在六宮,天目太炅(主算十八,主大將八宮,客挾,主參將四宮格,始擊將武德。客算一,客大將一宮,外迫,客參將三宮,主挾,計神戌。此局主客大小將相關,主人敗,客大將迫,參將主挾之,客亦不利,各宜固守,主聞賊備東南,客聞賊備西南。)

陰遁第五十九局。この局に値するは壬戌・甲戌・丙戌・戊戌・庚戌の年である。太乙は六宮に在り(兌宮、正西)、天目は太炅位に臨む。主方の主算は十八。主大将は八宮に落ち、客方に挟まる。主参将は四宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。始撃の将は武徳に臨む。客方の客算は一。客大将は一宮に落ちて外迫と為す。客参将は三宮に落ち、主方に挟まる。計神は戌に在り。この局は主客両家の大小四将は彼此関鎖し、主人の一方は先に落敗す。客大将は逼迫を受け・客参将はまた主方に挟まれ、客方もまた同じく不利。双方は各々堅守すべし。主方は東南方向の敵情を防ぎ、客方は西南方向の敵情を防ぐべし。原書の陰遁はここより第六十一局に接す。その間は第六十局を欠く。ここの底本に脱文あり、臆して補わず。

陰遁第六十一局、甲子、丙子、戊子、庚子、壬子。太乙在四宮,天目大威(主算二十七,主大將七宮,客挾,主參將一宮發,始擊將大義。客算十二,客大將二宮,擊主目,客參將六宮,主挾,計神申。此局主大將為客挾之,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備正南,客聞賊備西北。)

陰遁第六十一局。この局に値するは甲子・丙子・戊子・庚子・壬子の年である。太乙は四宮に退き(震宮、正東、分野は徐州)、天目は大威位に臨む。主方の主算は二十七。主大将は七宮に落ち、客方に挟まる。主参将は一宮に落ちて発と為す。始撃の将は大義に臨む。客方の客算は十二。客大将は二宮に落ち、主方の天目を衝撃す。客参将は六宮に落ち、主方に挟まる。計神は申に在り。この局は主方の大将は客方に挟まれ、客方の参将はまた主方に挟まれ、両辺は互いに鉗制し、ともに不利。各々堅守すべし。主方は正南方向の敵情を防ぎ、客方は西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第六十二局、乙丑、丁卯、己丑、辛丑、癸丑。太乙在四宮,天目天道(主算二十六,主大將六宮格,主參將八宮發,始擊將和德,宮擊。客算三十,客大將三宮,內迫,客參將九宮,外迫,計神未。此局太乙助主,大將雖格,參將發,利主,見陣利後動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,主勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利寅卯辰時。客大小將迫,客目擊,不利為客,宜固守,聞賊備東北。)

陰遁第六十二局。この局に値するは乙丑・丁卯・己丑・辛丑・癸丑の年である。太乙は四宮に在り(震宮、正東)、天目は天道位に臨む。主方の主算は二十六。主大将は六宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。主参将は八宮に落ちて発と為す。始撃の将は和徳に臨み、宮撃を構成す。客方の客算は三十。客大将は三宮に落ちて内迫と為す。客参将は九宮に落ちて外迫と為す。計神は未に在り。この局は太乙は主を助け、大将は格せらるるも参将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば則ち主勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは寅・卯・辰の三時(およそ清三時より九時に当る)を宜しとす。客方の大小二将はともに逼迫を受け、天目はまた撃に逢い、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第六十三局、丙寅、戊寅、庚寅、壬寅、甲寅。太乙在四宮,天目大武(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將臨高叢掩。客算四,客大將四宮擊,客參將二宮發,計神午。此局主算杜塞無門,客目掩,大將擊,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備西南,客聞賊備正東。)

陰遁第六十三局。この局に値するは丙寅・戊寅・庚寅・壬寅・甲寅の年である。太乙は四宮に在り(震宮、正東)、天目は大武位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将は皆中宮を出ず。始撃の将は高叢に臨み、掩を構成す。客方の客算は四。客大将は四宮に落ちて撃に逢う。客参将は二宮に落ちて発と為す。計神は午に在り。この局は主方は算数杜塞し出ずべき門なく、客方の天目は掩に逢い・大将は撃に逢う。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は西南方向の敵情を防ぎ、客方は正東方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第六十四局、丁卯、己卯、辛卯、癸卯、乙卯。太乙在三宮,天目武德(主算十六和,主大將六宮發,主參將八宮內迫,始擊將大炅。客算三不和,客大將三宮囚,客參將九宮發,計神巳。此局太乙助主,大將發,算和,利為主,見陣利後動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,主勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利丑寅時。客算不和,大將囚,不利為客,宜固守,聞賊備東南北。)

陰遁第六十四局。この局に値するは丁卯・己卯・辛卯・癸卯・乙卯の年である。太乙は三宮に退き(艮宮、東北、分野は青州)、天目は武徳位に臨む。主方の主算は十六で、和数に属す。主大将は六宮に落ちて発と為す。主参将は八宮に落ちて内迫と為す。始撃の将は大炅に臨む。客方の客算は三で和せず。客大将は三宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。客参将は九宮に落ちて発と為す。計神は巳に在り。この局は太乙は主を助け、大将は発し得・算数は和順、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば則ち主勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは丑・寅の二時(およそ凌晨一時より五時に当る)を宜しとす。客方は算数和せず・大将は囚せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東南と正北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第六十五局、戊辰、庚辰、壬辰、甲辰、丙辰。太乙在三宮,天目大族(主算十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將天道。客算二十三不和,客大將三宮囚,客參將九宮發,計神辰。主聞賊備正西,客聞賊備西南。)

陰遁第六十五局。この局に値するは戊辰・庚辰・壬辰・甲辰・丙辰の年である。太乙は三宮に在り(艮宮、東北)、天目は大族位に臨む。主方の主算は十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困る。始撃の将は天道に臨む。客方の客算は二十三で和せず。客大将は三宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。客参将は九宮に落ちて発と為す。計神は辰に在り。底本のこの条はただ盤面を記して勝負の断語を出さず、ここの底本に脱文あり、臆して補わず。ただ防備の辞を存すのみ。主方は正西方向の敵情を防ぎ、客方は西南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第六十六局、己巳、辛巳、癸巳、乙巳、丁巳。太乙在三宮,天目陰主(主算十孤陽,主大將一宮,客挾,主參將三宮囚,始擊將武德。客算十六長和,客大將六宮發,客參將八宮,主挾,計神卯。此局客算長和,參將雖為主挾,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,客勝,聞賊備西南,奇兵西南,伏兵利丑寅時。主大將為客大小將挾之,主參將囚,不利為主,宜固守,聞賊備西北。)

陰遁第六十六局。この局に値するは己巳・辛巳・癸巳・乙巳・丁巳の年である。太乙は三宮に在り(艮宮、東北)、天目は陰主位に臨む。主方の主算は十で、孤陽の数。主大将は一宮に落ち、客方に挟まる。主参将は三宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。始撃の将は武徳に臨む。客方の客算は十六で長にして和。客大将は六宮に落ちて発と為す。客参将は八宮に落ち、主方に挟まる。計神は卯に在り。この局は客算は長にして和、参将は主方に挟まるるも大将は出動し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば則ち客勝つ。須らく西南方向の敵情を防ぎ、奇兵は西南に布き、伏を設くるは丑・寅の二時を宜しとす。主方の大将は客方の大小二将に挟まれ、参将はまた囚せられ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第六十七局、庚午、壬午、甲午、丙午、戊午。太乙在二宮,天目陰德,客目掩(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將陰德,掩主目。客算二十六,客大將六宮發,客參將八宮格,計神寅。此局太乙助客,客目掩主目,參將雖格,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正西,戰利正東,利方陣,舉白旗,雲氣從西來,客勝,聞賊備西北,旗兵西北,伏兵利巳午未時。主算杜塞無門,主目為客目掩,不利為主,宜固守,聞賊備西北。)

陰遁第六十七局。この局に値するは庚午・壬午・甲午・丙午・戊午の年である。太乙は二宮に退き(離宮、正南、分野は荆・豫の二州)、天目は客方の天目に掩わる。天目は陰徳位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将は皆中宮を出ず。始撃の将は陰徳に臨み、正に主方の天目を掩う。客方の客算は二十六。客大将は六宮に落ちて発と為す。客参将は八宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は寅に在り。この局は太乙は客を助け、客方の天目は主方の天目を掩い、参将は格せらるるも大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正西を取り、交戦の得利は正東に在り、方陣を擺し・白旗を打ちて西方の金気に応じ、雲気が西方より来れば則ち客勝つ。須らく西北方向の敵情を防ぎ、旗号と奇兵も皆西北に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時(およそ午前九時より午後三時に当る)を宜しとす。主方は門戸杜塞し・天目はまた客方に掩われ、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、同じく西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第六十八局、辛未、癸未、乙未、丁未、己未。太乙在二宮,天目大義(主算二十五,八門杜,主大將、參將不出中宮,始擊將地主。客算二十四和,客大將四宮發,客參將二宮囚,計神丑。此局客算和,參將雖囚,大將發,利為客,見陣利先動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從東北來,客勝,聞賊備正東,奇兵正東,伏兵利巳午未時。主算杜塞無門,不利為主,宜固守,聞賊備西北。)

陰遁第六十八局。この局に値するは辛未・癸未・乙未・丁未・己未の年である。太乙は二宮に在り(離宮、正南)、天目は大義位に臨む。主方の主算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困る。始撃の将は地主に臨む。客方の客算は二十四で、和数に属す。客大将は四宮に落ちて発と為す。客参将は二宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。計神は丑に在り。この局は客算は和順、参将は囚といえど大将は発し得、客と作るに利あり。陣に臨んで先んじて発動するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が東北より来れば則ち客勝つ。須らく正東方向の敵情を防ぎ、奇兵は正東に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時を宜しとす。主方は門戸杜塞し出ずべき門なく、主と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも西北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第六十九局、壬申、甲申、丙申、戊申、庚申。太乙在二宮,天目地主(主算二十四長和,主大將四宮發,主參將二宮囚,始擊將臨和德。客算十六不和算短,客大將六宮發,客參將八宮格,計神子。此局主算長和,大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜正東,戰利正西,利銳陣,舉赤旗,雲氣從正東來,主勝,聞賊備正北,奇兵正北,伏兵利巳午未時。客算短不和,參將格,不利為客,宜固守,聞賊備東北。)

陰遁第六十九局。この局に値するは壬申・甲申・丙申・戊申・庚申の年である。太乙は二宮に在り(離宮、正南)、天目は地主位に臨む。主方の主算は二十四で長にして和。主大将は四宮に落ちて発と為す。主参将は二宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。始撃の将は和徳に臨む。客方の客算は十六で、すでに和せずまた偏って短し。客大将は六宮に落ちて発と為す。客参将は八宮に落ちて太乙と相冲して格と為る。計神は子に在り。この局は主算は長にして和・大将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正東を取り、交戦の得利は正西に在り、鋭陣を擺し・赤旗を打ちて南方の火気に応じ、雲気が正東より来れば則ち主勝つ。須らく正北方向の敵情を防ぎ、奇兵は正北に布き、伏を設くるは巳・午・未の三時を宜しとす。客方は算短く和せず・参将は格せられ、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも東北方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第七十局、癸酉、乙酉、丁酉、己酉、辛酉。太乙在一宮,天目陽德(主算十算長,主大將二宮發,主參將六宮外迫,始擊將臨高叢。客算二十八算短,客大將八宮外迫,客參將四宮發,計神亥。此局主算長和,大將發,利為主,見陣利後動,出軍宜正南,戰利正北,利圓陣,舉黃旗,雲氣從正南來,主勝,聞賊備東北,奇兵東北,伏兵利戌亥時。客算短,大將外迫,不利為客,宜固守,聞賊備正東。)

陰遁第七十局。この局に値するは癸酉・乙酉・丁酉・己酉・辛酉の年である。太乙は一宮に退き(乾宮、西北、分野は冀・并の二州)、天目は陽徳位に臨む。主方の主算は十で、算数は長と為す。主大将は二宮に落ちて発と為す。主参将は六宮に落ちて外迫と為す。始撃の将は高叢に臨む。客方の客算は二十八で、算数は偏って短し。客大将は八宮に落ちて外迫と為す。客参将は四宮に落ちて発と為す。計神は亥に在り。この局は主算は長にして和・大将は発し得、主と作るに利あり。陣に臨んで後発して人を制するに宜しく、出兵は正南を取り、交戦の得利は正北に在り、円陣を擺し・黄旗を打ちて中央の土気に応じ、雲気が正南より来れば則ち主勝つ。須らく東北方向の敵情を防ぎ、奇兵は東北に布き、伏を設くるは戌・亥の二時(およそ当日の夜七時より次日の一時に当る)を宜しとす。客方は算数偏って短く・大将はまた外迫を受け、客と作るに利あらず。ただ堅守に宜しく、しかも正東方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第七十一局、甲戌、丙戌、戊戌、庚戌、壬戌。太乙在一宮,天目和德(主算三十一,主大將一宮,客挾囚,主參將三宮發,始擊將臨大神。客算十六,客大將六宮外迫,客參將八宮主挾,計神戌。此局主大將客挾之,客大將外迫,參將主挾之,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東北,客聞賊備東南。)

陰遁第七十一局。この局に値するは甲戌・丙戌・戊戌・庚戌・壬戌の年である。太乙は一宮に在り(乾宮、西北)、天目は和徳位に臨む。主方の主算は三十一。主大将は一宮に落ち、客方に挟まれ、また太乙と同宮にして囚を受く。主参将は三宮に落ちて発と為す。始撃の将は大神に臨む。客方の客算は十六。客大将は六宮に落ちて外迫と為す。客参将は八宮に落ち、主方に挟まる。計神は戌に在り。この局は主方の大将は客方に挟まれ、客方の大将はまた外迫を受け・参将もまた主方に挟まれ、両辺は互いに牽制し、ともに不利。各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は東南方向の敵情を防ぐべし。

陰遁第七十二局、乙亥、丁亥、己亥、辛亥、癸亥。太乙在一宮,天目和德(主算三十一,主大將一宮囚,主參將三宮發,始擊將臨大義。客算二十五,八門杜,客大將、參將不出中宮,計神酉。此局主大將囚,客杜塞無門,主客俱不利,各宜固守,主聞賊備東北,客聞賊備正南。)

陰遁第七十二局、また陰遁の末局なり。この局に値するは乙亥・丁亥・己亥・辛亥・癸亥の年である。太乙は一宮に在り(乾宮、西北)、天目は和徳位に臨む。主方の主算は三十一。主大将は一宮に落ちて太乙と同宮にして囚と為る。主参将は三宮に落ちて発と為す。始撃の将は大義に臨む。客方の客算は二十五で、八門杜塞に逢い、大将と参将はともに中宮に困りて出ること能わず。計神は酉に在り。この局は主方の大将は囚せられ、客方はまた門戸堵塞し出ずべき路なし。両家ともに不利、各々堅守すべし。主方は東北方向の敵情を防ぎ、客方は正南方向の敵情を防ぐべし。ここに至りて陽遁・陰遁各々七十二局の主客勝負を定むるの辞は全部列し畢んぬ。

太乙総図

中宮 五福玄室宮 十干戊己 一層 十六宮間之神 二層 八宮 三層 十六神 四層 九宮八門九星六乙六丙之神 五層 十干分直所在 六層 五福三基分野 七層 四天地直分野 八層 二十八宿 九層 二十八宿所主 十層 九州十二國分野

これは太乙式盤の層次表で、全盤面が内より外に向かってあわせて十層に分かるを説明する。盤を読むには一層一層外に向かって看るべし。最も中間は中宮で、中宮には「五福」の居る玄室宮を配し、十天干の中では戊・己の二土に属す。第一層には「十六宮間之神」を排す。すなわち十二地支に乾・坤・艮・巽の四維を加えて化出した十六の位次である。第二層には八宮を排す。すなわち中宮を除くほかの一・二・三・四・六・七・八・九のこの八つの用事の宮である。第三層には十六神を排す。第四層には九宮の配する八門・九星および六乙・六丙の神を排す。第五層には十天干の各々分管する位置を標す。第六層には五福と君基・臣基・民基の三基の分野を標す。第七層には四神・天乙・地乙・直符の四者の分野を標す。第八層には二十八宿を排す。第九層には二十八宿の各々主管する事項を記す。第十層には九州と十二国の分野を標す。課を起こすにはまず太乙の在る宮を定め、ついでこの十層に沿って順に対照すれば、すなわち神煞・星宿と地面の州国を一々対応させることができる。

萬曆丁亥歲,大游太乙入巽九宮,小游太乙陽遁九宮陰一。 六宮直事—嘉靖甲子入巳二十四年 杜門直事—嘉靖甲子入巳二十四年 君基—萬曆甲申入亥巳四年 臣基—萬曆丁亥入酉巳一年 民基—萬曆丁亥入未 五福—萬曆己卯年入黃秘宮巳九年 四神—萬曆乙酉入巳,丁亥滿 天乙—萬曆乙酉入戌,丁亥滿 地乙—萬曆乙酉入丑,丁亥滿 直符—萬曆乙酉入酉,丁亥滿

下は明の万暦丁亥年(万暦十五年)に実測して得た一份の盤面記録で、起課の模様板と為し得る。この年、大游太乙は巽宮すなわち九宮に進入し、小游太乙は陽遁は九宮に在り・陰遁は一宮に在る。六宮直事と杜門直事は、みな嘉靖甲子年に入位してより、ここに至りてすでに二十四年を歴た。三基の位置は、君基は万暦甲申年に亥位に入り、すでに四年を歴、臣基は万暦丁亥年に酉位に入り、わずかに一年を歴、民基は万暦丁亥年に未位に入る。五福は万暦己卯年に黄秘宮に進入し、すでに九年を歴た。四神は万暦乙酉年に巳位に入り、丁亥年に至りて任満ち、天乙は万暦乙酉年に戌位に入り、丁亥年に満ち、地乙は万暦乙酉年に丑位に入り、丁亥年に満ち、直符は万暦乙酉年に酉位に入り、また丁亥年に至りて満つ。およそ「某位に入り若干年」と記するは、その神がその年よりこの位に駐守して、年数満ちてはじめて次位に遷るを指す。

文昌—陽辰,陰戌 主大—陽一宮,陰一宮 主參—陽三宮,陰三宮 始擊—陰陽俱在寅 客大—陽杜,陰九 客參—陽杜,陰七 計神—陽四,陰六 定計將—陽丑,陰未 計大將—陽九,陰三 計參將—陽九,陰七

続くは同じ年の陽遁・陰遁の両盤に於ける各将各神の落点で、上文の年份記録と合わせて見るべし。文昌は、陽遁は辰に在り、陰遁は戌に在り。主大将は、陽遁は一宮、陰遁もまた一宮。主参将は、陽遁は三宮、陰遁もまた三宮。始撃は、陰陽両遁ともに寅に在り。客大将は、陽遁は八門杜塞に逢いて中宮より出ること能わず、陰遁は九宮に在り。客参将は、陽遁は同じく杜塞、陰遁は七宮に在り。計神は、陽遁は四に在り、陰遁は六に在り。定計の将は、陽遁は丑に在り、陰遁は未に在り。計大将は、陽遁は九宮、陰遁は三宮。計参将は、陽遁は九宮、陰遁は七宮。この一列のデータを十層盤の中に填め込めば、すなわち万暦丁亥年の完整な歳計課式である。

太乙纂要

十六宮間之神 子地主 丑陽德 艮和德 寅呂申 卯高叢 辰太陽 巽太炅 巳大神 午大威 未天道 坤大武 申武德 酉太簇 戌陰主 亥大義

ここに「十六宮間之神」の名目と配する方位を列する。いわゆる宮間之神とは、十二地支に乾・坤・艮・巽の四維を加え、あわせて十六位で、一位ごとに一つの神名あり。太乙盤上の某将「某位に臨む」と称するは、指すところまさにこれらの名目である。その対応は、子位は地主、丑位は陽徳、艮位は和徳、寅位は呂申、卯位は高叢、辰位は太陽、巽位は太炅、巳位は大神、午位は大威、未位は天道、坤位は大武、申位は武徳、酉位は太簇、戌位は陰主、亥位は大義。この十六の名目は各局の条文の中に反復して現れ、例えば「天目武徳」とはすなわち天目が申位に落ちる、「始撃将大義」とはすなわち始撃が亥位に落ちる。これに拠ればすなわち神将を具体の方位に還元できる。

太乙諸星 文昌 主大將 主參將 始擊 客大將 客參將 計神 定計將 計參將 五福 大遊 君基 臣基 民基 四神 天乙 地乙 直符 飛符

ここに太乙盤上に看るべき諸星を総列す。占断する時の取用の次序に按じて、まず文昌を看、其次は主大将・主参将・始撃・客大将・客参将・計神、さらに計目より推した定計の将と計参将を看る。以上は局を逐うごとに皆排すべき常用の諸星に属す。このほかなお周期の比較的長く・年に按じて推移する一組あり。五福・大游、君基・臣基・民基のこの三基、および四神・天乙・地乙・直符・飛符。前の一組は一局の内の主客勝負を主管し、後の一組は国運年成の長期の休咎を主管す。両組を合わせ看て、はじめて太乙盤を看尽したと算る。

年局

年局(以百十零為主不除,滿千後方除之)置上元甲子至萬曆戊子,積得一千零一十五萬五千五百零五算,截得祖數一百九十三萬八千一百四十五算,以大周法三百六十除之,餘二百六十五算,又除四紀二百四十,餘二十五策。一甲子位,十一甲戌位,二十一甲申位,二十二乙酉,二十三丙戌,二十四丁亥,二十五戊子,仍還二百六十五策,以元法除之,甲子元除去七十二,丙子元除去七十二,戊子元除去七十二止,餘四十九算,則知戊子歲即庚子元四十九局也。

年局を推す。およそ積年を算するに、百位・十位と個位の上の数は留め置いて除かず、千位に満ちてのちはじめて除するに着手す。具体の算法は、上元甲子より起算し、一直に万暦戊子年まで積して、あわせて一千十五万五千五百五算を得る。中より「祖数」百九十三万八千一百四十五算を截取す。まず「大周法」三百六十をもってこの祖数を除し、除ききれずして二百六十五算を余す。さらに中より四紀の二百四十を減じ、二十五策を残す。ここに甲子旬の位に按じて数え下る。第一は甲子位、第十一は甲戌位、第二十一は甲申位、第二十二は乙酉、第二十三は丙戌、第二十四は丁亥、第二十五は正に戊子――これにて当年の年干支を験出す。続いて二百六十五策の原数を取回し、改めて「元法」を用いて除す。まず甲子元の七十二局を除き、ついで丙子元の七十二局を除き、ついで戊子元の七十二局を除き、ここまで除して、四十九算を残す。これに由りて万暦戊子のこの一年は、正に庚子元の第四十九局なるを知る。全の流程は、積年→祖数を截取→大周法と四紀を用いて干支を定む→元法を用いて何元の第几局に属するかを定む、である。

月局

月局(起算即加天正、地正二算)甲子、甲午,一紀;己亥、己巳,二紀;甲戌、甲辰,三紀;己酉、己卯四紀;甲申、甲寅,五紀;己未、己卯,六紀。甲子、甲午六年,甲子元七十二局;庚子、庚午六年,丙子元七十二局;丙子、丙午六年,戊子元七十二局;壬子、壬午六年,庚子元七十二局;戊子、戊午六年,壬子元七十二局。

月局を推す。起算するにまず「天正」「地正」の両算を加えてから、さらに下に推す。六紀の配法は、甲子と甲午を一紀と為し、己亥と己巳を二紀と為し、甲戌と甲辰を三紀と為し、己酉と己卯を四紀と為し、甲申と甲寅を五紀と為し、己未と己卯を六紀と為す。五元と年份の配法は、甲子・甲午より起こる六年は甲子元の七十二局を用い、庚子・庚午より起こる六年は丙子元の七十二局を用い、丙子・丙午より起こる六年は戊子元の七十二局を用い、壬子・壬午より起こる六年は庚子元の七十二局を用い、戊子・戊午より起こる六年は壬子元の七十二局を用う。一元的ごとに皆七十二局を統べ、まず年份に按じてどの一元に属するかを定め出してから、さらにこの一元の七十二局の中に求める月まで数えて、すなわち月局を得る。

日局

日局弘治元年戊申歲,截算得祖數二百一十三策,用退而成,逐年一進一退,逢閏重退,進用已往二十四月之數,退用已往小盡之數。假如今年元旦日辰退居去年元旦之後,則用退,明年元旦日辰進居今年元旦之前,則用進,退不過五六,進不過二十四,一定之數也,先以紀法求日,次以元法取局,與歲計皆同。

日局を推す。明の弘治元年戊申歳をもって起算の年と為し、截算して祖数二百十三策を得る。この数は「退」の弁法を用いて推成したもの。此後は年を逐い一進一退して調整し、閏年に遇えば多く一回退くるを要す。いわゆる「進」とは、すでに過ぎた二十四箇月の数を用い、いわゆる「退」とは、すでに過ぎた各月の小尽(月小の二十九日)の数を用う。進を用いるか退を用いるかを判断するには、元旦のこの日の日辰を看る。仮に今年元旦の日辰が去年元旦の後に退いたれば、すなわち退を用い、明年元旦の日辰が今年元旦の前に進めば、すなわち進を用う。退は最多も五六を過ぎず、進は最多も二十四を過ぎず。これは固定の限数である。数目が定妥したのち、まず紀法を用いて日辰を求め出し、さらに元法を用いて局数を取出す。その歩驟は歳計を推すと全く同じである。

時局

時局與月局同,但不加天地二算,冬至後用陽局,夏至後用陰局。

時局を推す。弁法は月局を推すと同じく、ただ一点のみ同じからず。起算するに天正・地正のこの両算を加えずともよい。陽局を用いるか陰局を用いるかに至っては、二至をもって界とす。冬至以後は陽遁の七十二局を用い、夏至以後は陰遁の七十二局を用う。これは冬至に一陽生じて気機が順行し、夏至に一陰生じて気機が逆行すればこそ、ゆえに太乙の行宮の方向もまた随いて改換する。

太乙

太乙(陽遁起一宮,順行至九宮;陰遁起九宮,逆行至一宮,因所求局未滿二十四,以二十四除之,不盡者,皆以一宮三數輪之,即知太乙所在歲計,萬曆戊子陽遁一宮,理天,陰遁九宮)

太乙の起法は、陽遁は一宮より起こりて順行して九宮に至り、陰遁は九宮より起こりて逆行して一宮に至る。求める局数がしばしば二十四に満たざれば、すなわち二十四をもって除し、除ききれぬ余数を取り、さらに一宮ごとに三年住すの規矩に按じて宮を逐って輪数すれば、すなわち太乙のどの宮に落つるかを知る。これがすなわち歳計の太乙である。例を挙げて言えば、万暦戊子年は陽遁太乙は一宮に在りて「理天」の年に値し、陰遁は則ち九宮に在る。

太乙者,天地之尊神,在北辰前,正當勾陳口中,天乙紫微垣宮門右星南。主使十六神而知風雨、水旱、兵革、飢饉、疾病、災害,國主興亡,曆數脩短,遊行九宮而歷八卦,自太始初分,從其一,一生二,二生三,三即天地人也,日月星也,乙丙丁也,上中下也,以三乘三為九,以三乘九為二十七,故太乙行宮每位住三年,一年治天,整五星失度,日月薄蝕,妖慧光怪之變;二年治地,整山崩水陷,水決河翻,蝗蟲、土工之變;三年治人,整君臣父子、口舌妖言、疾病、飢饉、生靈流亡之變。蓋三年一宮,二十七年一周天,但不遊中宮,寄在七宮,故二十四年一周天耳。

太乙は天地間最も尊貴の神で、位は北辰の前に在り、正に勾陳星の口中・天乙紫微垣宮門右星の南辺に当る。それは十六神を統率し、因りて風雨・水旱・兵革・飢饉・疾病・災害を知り得、国君の興亡と国運の長短を知り得、九宮に游行して八卦を遍歴す。太始の気の初分より説き起こせば、先ず一有り、一は二を生じ、二は三を生ず。この三とは、すなわち天・地・人であり、すなわち日・月・星であり、すなわち乙・丙・丁であり、すなわち上・中・下である。三乗三は九を得、三乗九は二十七を得。ゆえに太乙は一宮に到るごとに三年を駐す。第一年は天を治め、五星の行度失常・日月薄蝕・妖星光怪の類の天象の変を整治し、第二年は地を治め、山崩地陥・江河決口倒灌・蝗虫為害・土木工役の類の地上の変を整治し、第三年は人を治め、君臣父子失序・口舌妖言・疾病飢饉・百姓流亡の類の人事の変を整治す。三年に一宮で、二十七年に本は周天一遍すべきなれど、太乙は中宮に游せず、中宮の数は七宮に寄せる。ゆえに実際は二十四年に周天一遍する。

置上元甲子至所求積年,以太乙行度二百八十八去之,不盡以二十四去之,又不盡者,為入宮年數,遇掩、擊、格、迫在陽絕之地與曆數同者,其災甚也,其有不發者,不在陽九、百六下元故災漸傍,若當陽九、百六而合下元甲子,即兵革攻伐,篡弒襲戮之災,若在歷運太陽、陰主下,入大遊卦文者,必有改易也。

太乙の入宮の年を推する弁法は、上元甲子より起算して求める年までの積年数を、まず太乙の行度二百八十八をもって除し、除ききれぬ余数をさらに二十四で除し、最後に除ききれぬものがすなわち入宮の年数である。もしこの年に掩・撃・格・迫の諸凶格に遇い、またちょうど「陽絶」の地に落ち、しかも暦数と相合すれば、災禍は格外に深重。凶格に遇いながら応験せぬ者もある。それは「陽九」「百六」のこの二つの厄会に碰うことなく、また下元に在らざればこそ、ゆえに災気はただ旁側に在りて漸く消散するのみ。もし正に陽九・百六の数に当り、また下元甲子に逢えば、兵戈攻伐・篡位弒君・突襲屠戮の類の大禍が現れる。もし暦運の太陽・陰主の下に落ち、しかも大游卦の卦文に入れば、朝代の政令は必ず更改あるべし。

一宮在乾,主冀州、幷州,若文昌關囚,是謂相佐迫協君父之象;二宮在離,主荊州、豫州,太乙臨之,象人君居明堂誅將相、去奸邪;三宮在艮,主青州,主后妃,主閽寺,始擊臨之,嬖寵進中宮,兵起;四宮在震,主徐州,始擊臨之,西戎兵侵;六宮在兌,主雍州,客大將臨之,南楚侵(或曰擊臨南楚侵);七宮在坤,主樑州、益州,主大將臨之,梁益兵起;八宮在坎,主袞州,太乙臨之,應紫微宮,嚮明而治,若二目曰對,大臣伏誅;九宮在巽,主揚州,客大將臨之,北狄來侵,巳上九宮,其在關囚掩迫格擊提挾固杜之年,驗之必矣,若三才算和,而無囚迫,所主為輕耳。

九宮は各々卦位と地面の分野あり。国事を占するには須らく宮に按じて断を取るべし。一宮は乾に在り、冀州・并州を主る。もし文昌がここに関せられ囚せられれば、すなわち輔相が君父を逼脅するの象。二宮は離に在り、荆州・豫州を主る。太乙がこの宮に臨めば、人君が明堂に坐して将相を誅戮し・奸邪を清除するを象徴す。三宮は艮に在り、青州を主り、また后妃と宦官を主る。始撃がこの宮に臨めば、則ち寵幸の人が中宮に進入し、兵事まさに起こらんとす。四宮は震に在り、徐州を主る。始撃がこの宮に臨めば、西方の戎人の来犯を主る。六宮は兌に在り、雍州を主る。客大将がこの宮に臨めば、南方の楚地の入侵を主る(もう一説は始撃がこの宮に臨めば則ち南楚が入侵と作る)。七宮は坤に在り、梁州・益州を主る。主大将がこの宮に臨めば、梁・益の一帯の興兵を主る。八宮は坎に在り、袞州を主る。太乙がこの宮に臨めば、上は紫微宮に応じ、人君が明に向かって治むの象。もし主客の二目が相冲して「対」を成せば、則ち大臣の伏誅あり。九宮は巽に在り、揚州を主る。客大将がこの宮に臨めば、北方の狄人の来侵を主る。以上の九宮、およそ関・囚・掩・迫・格・撃・提・挟・固・杜の諸格の年に逢えば、占験は必ず期に応ず。もし三才の算が調和して囚迫なければ、主る所の禍事はやや軽し。

八三四九為陽宮,二七六一為陰宮,歲計太乙與文昌、始擊、主客大小將在一宮,則為陽絕,在九宮則為絕陰,在四六則為絕氣,在二八則為易氣,遇掩迫囚擊格挾固杜之年,而有大凶交,餘(九宮大凶,有凶交)更會卦運,內外極爻,除舊更新,禍患深重(一九宮最重,餘稍輕),三才算和,為災尚輕。凡舉百事,慎而勿用,四計皆同。

九宮はまた陰陽の両組に分かつ。八・三・四・九は陽宮、二・七・六・一は陰宮。歳計に就いて論ずれば、太乙と文昌・始撃・主客大小将がもし同一宮に落ちるを「陽絶」と謂い、同じく九宮に落ちるを「絶陰」と謂い、四宮・六宮に落ちるを「絶気」と謂い、二宮・八宮に落ちるを「易気」と謂う。およそ掩・迫・囚・撃・格・挟・固・杜の諸格の年に逢えば、すなわち大凶の交会あり(尤も九宮を大凶と為し、凶交あり)。もしさらに卦運の推移に遇い、内外卦の極爻が当値すれば、それはすなわち旧を除き新に更うるの象で、禍患は格外に深重(その中一宮・九宮を最重とし、其余はやや軽し)。ただ三才の算が調和すれば、災禍はやや軽しと算る。およそこのの年は、いかなる事を為すも謹慎すべく、寧ろ為さざるに如かず。年・月・日・時の四計の看法は皆同じである。

文昌

文昌(陽遁起申,順行,乾、坤重留一算;陰遁起寅,順行,艮、巽重留一算,因所求局數,以十八除之,命起寅、申,即知文昌陽遁在巽,陰遁在乾)

文昌の起法は、陽遁は申位より起こりて順行し、乾・坤の両維に行り着く時は重ねて一算を留め、陰遁は寅位より起こりて順行し、艮・巽の両維に行り着く時は重ねて一算を留む。求める局数を用いて十八で除し、余数を取り、陽遁は申より数え・陰遁は寅より数えれば、すなわち文昌の何位に落つるかを知る。例を挙げて言えば、万暦戊子年は陽遁文昌は巽に在り、陰遁は乾に在る。

文昌六星在北斗魁前天乙之府,乃為天乙之目,故曰天目,屬土、主人,為中宮鎮星之精,屬土,旺於四季,能知天地間無窮之事,為太乙之輔象,輔相掌斷天下吉凶,能預知也,皆徙算於太乙宮而止,不可同宮,同宮囚,不利主人,若在陽絕之地而算數虧者,君之災也;若在太乙前宮,名外宮迫,主臣下有外謀;在太乙後一宮,名內宮迫,主下有陰謀,或後宮女子之私也;若與太乙相沖者,名曰對,對者,臣下失禮,王綱格易也,有僭拒沉機之謂也,對者,災輕,若凶門加而庚辛臨之,又得天芮、天禽、天英、天理、天蓬加之,必有臣下謀上也;

文昌はもともと北斗魁星の前の天乙の府の中の六つの星で、天乙の眼睛。ゆえに太乙式の中にまたこれを「天目」と呼ぶ。その五行は土に属し、人事を主り、中宮鎮星(土星)の精気で、四季の月に旺し、天地間の無窮の事を知り得、太乙の輔弼の象で、太乙を輔助して天下の吉凶を判断してあらかじめ知り得。推算するに、各将の算数はみな一路太乙宮まで数えて止む。文昌は太乙と同宮すべからず。同宮なればすなわち「囚」と謂い、主人の一方にとって不利。もし文昌が陽絶の地に落ちて算数がまた亏欠すれば、それは君王に災いあり。もし太乙の前の一宮に在れば、「外宮迫」と謂い、臣下が外に在りて謀を結ぶを主る。太乙の後の一宮に在れば、「内宮迫」と謂い、下に陰謀あり、あるいは後宮女子の私情を主る。もし太乙と正相冲すれば、これを「対」と謂い、対とはすなわち臣下の失礼・王法綱紀の更易せらるること、僭越抗拒・機心を暗蔵するの意を含む。単に対を成すのみならば、災禍はなお軽し。ただしもしさらに凶門を加え、また庚・辛がこれに臨み、しかも天芮・天禽・天英・天理・天蓬の諸凶星が来りて会すれば、それはすなわち必ず臣下が君上を図謀する事あらん。

若與始擊同宮,名曰二目關,則旺相者勝,如在一三七八宮者,主人勝,如在二六四九宮者,客勝。太乙在一宮,天目九宮對者,有災相輔當之;太乙在二宮,天目在八宮,有變君父之災也;太乙在六宮,天目在四宮,有支宰輔大將之災也。曰者天目在旺宮,君父之災也;太乙乘旺宮,主君誅臣下也,皆以五行旺相推之,此為天月之變也。

文昌がもし始撃と同一宮に処れば、これを「二目関」と謂う。この時は誰が旺相の気を得るかを看る。文昌が一・三・七・八宮に在るは、主人の一方が勝ち、二・六・四・九宮に在るは、客方が勝つ。さらに具体の相冲の局を看る。太乙が一宮に在りて天目が九宮に在りてこれと相対すれば、主に災いあり、輔相の臣より来りて承当す。太乙が二宮に在りて天目が八宮に在れば、君父を変乱するの災禍を主る。太乙が六宮に在りて天目が四宮に在れば、宰輔の大将に事出来を主る。およそ天目が旺気の宮に落ちるは、君父の災い。太乙が自ら旺気の宮に乗ずるは、則ち君王が臣下を誅戮するを主る。これらはみな五行の旺相休囚に按じて推すべく、これがすなわち天目の主る変異である。

計神

計神(陽遁起寅,陰遁起申,逆行十二辰位,不入乾坤艮巽,因所求局十二除之不盡者,命起寅,曰逆輪,一寅、二丑、三子,即知計神所在。歲計萬曆戊子,陽遁在寅,陰遁在申。)計神者,歲星之使,太乙之燭龍,所司幽冥而能獨照也。

計神の起法は、陽遁は寅位より起こり、陰遁は申位より起こり、皆十二地支の位の上に逆行し、乾・坤・艮・巽の四維に進まず。求める局数を用いて十二で除し、除ききれぬ余数を取り、陽遁は寅より数え・陰遁は申より数えるを「逆輪」と謂い、すなわち一は寅を数え、二は丑を数え、三は子を数え、このごとく余数に至るまで数えれば、すなわち計神の何位に落つるかを知る。例を挙げて言えば、万暦戊子年の歳計は、陽遁計神は寅に在り、陰遁は申に在る。その性質に就いて言えば、計神は歳星(木星)の使者で、太乙の燭龍、専ら幽暗隠微の事を管して独自照見し得。ゆえに暗中未発の情は、みなこれを頼って窺測する。

始撃

始擊(陰陽二遁俱以和德加計神,視文昌所臨之下,即知始擊所在。歲計萬曆戊子,陰陽二遁俱在辰)始擊者,熒惑之精,南方,屬火,禮虧、視失、逆夏令、傷火氣,罰見熒惑行度無常,出則有兵,入則兵散,次舍命國為亂,為戰,為喪,為飢,為兵,為疾,所居國受殃,芒角動搖破色,乍前乍後,乍左乍右,其殃愈甚,南丈夫,北女人,周旋止息,為死喪寇亂,其分野之地,色赤而行速,兵聚其下,順之戰勝。

始撃の起法は、陰陽両遁ともに和徳を用いて計神の上に加え、ついで文昌の臨む位の下面を看れば、すなわち始撃の所在である。例を挙げて言えば、万暦戊子年の歳計は、陰陽両遁の始撃は皆辰に在る。その性質に就いて言えば、始撃は熒惑(火星)の精気で、南方に属し・五行は火に属す。人君が礼制を亏損し・視聴を失当し・夏令に違逆し・火気を傷れば、上天の責罰は熒惑に顕現す。熒惑の行度が反常となり、出現すれば兵事あり、隠没すれば兵事は消散す。それが停留する星次がどの国家に対応するか、その国家は動乱し・戦事あり・喪事あり・飢荒あり・兵禍あり・疾疫あり、居る所の国は殃咎を受く。もしそれが芒角を閃動し・顔色破敗し、忽ち前し忽ち後し、忽ち左し忽ち右すれば、災殃はさらに重し。南方に在れば男子の害を受くるを主り、北方に在れば女子の害を受くるを主る。それが盤旋停駐する処は、死喪と寇乱を主る。およそその分野の地は、もし熒惑の色が赤にして行速ければ、兵衆は必ずその下に聚集し、その方向に順いて作戦すれば勝利を取り得。

又曰,熒惑主大鴻臚,主死喪,主司空,又為司馬,主楚越以南,又司天下群臣驕奢世、亂侯、嬖,主歲成歲。又曰,熒惑不動,兵不戰,有誅將,其色出赤怒、逆行、成釣匕鉤,凶,國有災,鉤匕有芒角如鋒刃,人主死,無出宮下也。

もう一つの説は、熒惑は大鴻臚の官を主り、死喪を主り、司空を主り、また司馬の職を主り、楚・越以南の地を主管し、なお天下群臣の驕奢・諸侯の作乱・嬖幸の用事の類の事を主管し、しかも一年収成の豊歉を主る。さらにもう一説は、熒惑が静かに止りて動かざれば、兵は交戦せずも将領の誅せらるるあり。もしその顔色が赤怒を顕し、また逆行して釣匕の鉤を成せば、これは凶象で、国中に災いあり。鉤匕がもし芒角を帯びて刀鋒のごとくなれば、則ち人君の死亡を主り、宮牆の下に出ずべからず。この幾種の説は角度が同じからず、占断するには合わせて参すべし。まず熒惑の動静と顔色を看、さらにその行向と臨む宮を看てから、災の所在と軽重を定む。

故明天子必視熒惑下,在守犯室房心,主命惡之;若犯太乙宮為掩,必有掩盜襲奪篡弒之禍,仍遇曆數太陽、陰主下者,其驗明矣;若在太乙左右宮間之神,名擊,有兵逼廢戮奔敗之禍,人君將相皆畏之,若與文昌同宮,為關,乘旺相宮者,勝始擊,在四九二六之宮,客勝主,在一八三七之宮,主勝客;若掩主大失將者,不論四宮,必死敗也,其所加臨變化,歲有五行,生克應各不同,行有一十八舍,事各異主,審其輕重,察其淺深消息而預備之,可以掩干戈致太平矣。

ゆえに英明の天子は必ず熒惑の臨む処に留意する。熒惑がもし室・房・心の諸宿を守犯すれば、受命の君はこれを悪むを主る。もしそれが太乙の宮を侵犯すれば、すなわち「掩」と謂い、必ず掩襲・盗奪・篡位弒君の禍あり。もし同時にまた暦数の太陽・陰主の下に落ちれば、応験はさらに分明。もしそれが太乙の左右の宮間之神の上に落ちれば、これを「撃」と謂い、兵禍が相逼する・廃黜屠戮・奔逃敗亡の災を主り、人君と将相はみなこれを畏る。もしそれが文昌と同宮なれば、これを「関」と謂う。この時は旺相の宮に乗ずる一方が始撃に勝ち得。四・九・二・六の宮に在るは、客方が主方に勝ち、一・八・三・七の宮に在るは、主方が客方に勝つ。もし掩わるるが主大将にして将を失うに至れば、則ちどの宮に落ちるをも論ぜず、みな必ず死敗す。始撃が加臨する各処の変化は、一年の中に五行生克あり、感応は各々同じからず。その行程はあわせて十八舎あり、主る所の事は各々異る。占う者は軽重を権衡し・深浅を辨明し・消息を体察してあらかじめ防備すれば、このようにすれば干戈を收起し・太平を致すことができる。

十干歳

甲乙歳

金為始擊,西戎兵起,東百敗亡。水為始擊,北狄兵起,算和則冬有和親歲稔大熟。木為始擊,東夷兵起,船車爭興,歲豐。火為始擊,南蠻變動,夏旱大熱,民流亡、疾病,所臨分野,有失暑兵,若太乙在丙丁下者,其城必有大旱之變及異兵、火災。土為始擊,中宮兵動,如與太乙格迫掩者,主臣下謀上,亦主廢將輔及土工興作。

およそ年干が甲・乙の年份は、始撃の属する五行に按じて五種の断法に分かつ。始撃が金に属すれば、西方の戎人の起兵を主り、東方の地は敗亡多し。始撃が水に属すれば、北方の狄人の起兵を主る。もし算数が調和すれば、則ち冬季に和親の事あり、年成は豊稔大熟す。始撃が木に属すれば、東方の夷人の起兵を主り、舟船車馬は争い興造し、年成は豊足す。始撃が火に属すれば、南方の蛮人の変乱を主り、夏季は大旱酷熱し、百姓流亡し・疾病流行し、臨む所の分野の地には暑熱を失するの兵事あり。もし太乙が丙・丁の下に落ちれば、あの城池は必ず大旱の変および非常の兵と火災あり。始撃が土に属すれば、中宮の興兵を主る。もし太乙と格・迫・掩の諸凶格を構成すれば、則ち臣下が君上を図謀するを主り、また将帥輔臣を廃黜しおよび大いに土木の役を興すを主る。

丙丁歳

水為始擊,東北兵起息,大水,民流亡。土為始擊,東京兵起後中宮。木為始擊,春又東京周人有和親之事。金為始擊,西戎有兵,金銀貴,重臣被誅。火為始擊,正南蠻兵動,大旱,民飢病,兵革。

およそ年干が丙・丁の年份は、占法は次のごとし。始撃が水に属すれば、東北方の興兵し而る後に止息するを主り、また大水の災を為し・百姓流亡するを主る。始撃が土に属すれば、東京の一帯の興兵を主り、その後は中宮に応ずべし。始撃が木に属すれば、春季に東京と周地の人に和親修好の事あるを主る。始撃が金に属すれば、西方の戎人に兵事あり、金銀の価貴く、朝中の重臣が誅せらるるを主る。始撃が火に属すれば、正南方の蛮人の興兵を主り、大旱し、百姓は飢困生病し、しかも兵革の禍あり。以上の五条は、みなまずこの一年の始撃の属する五行を定め、さらに五行の主る方位と災類に按じて断を取る。

戊己歳

木為始擊,東夷兵動。火為始擊,南方有兵及蝗,生米大貴,大旱,民流移。土為始擊,主中宮憂,土工興,山崩地動。金為始擊,西戎兵起,與北狄交爭。水為始擊,主徵北狄,大臣誅,夏旱,冬大雨雪。

およそ年干が戊・己の年份は、占法は次のごとし。始撃が木に属すれば、東方の夷人の興兵を主る。始撃が火に属すれば、南方に兵事あり、また蝗災あり、米価大いに貴く、天時大いに旱し、百姓流徙遷移す。始撃が土に属すれば、中宮に憂患あり、土木工役が興起し、山崩れ地動くを主る。始撃が金に属すれば、西方の戎人の起兵を主り、しかも北方の狄人と交戦す。始撃が水に属すれば、朝廷が出兵して北狄を征討し、大臣が誅せられ、夏季は干旱し、冬季は大雨大雪するを主る。戊己はもともと中央土に属す。ゆえにこの一年、およそ土象に渉る事は応験が最も切実。

庚辛歳

木為始擊,東夷兵起,民流移,及西戎兵動。火為始擊,南蠻兵動,中國火災,必有掩捕襲奪之事,歲旱,金銀貴。土為始擊,中國兵興,民豐,粟貴,夏大水。金為始擊,西戎兵動。水為始擊,北狄兵起。

およそ年干が庚・辛の年份は、占法は次のごとし。始撃が木に属すれば、東方の夷人の起兵を主り、百姓流徙遷移し、同時に西方の戎人もまた兵動あり。始撃が火に属すれば、南方の蛮人の興兵を主り、中原に火災あり、必ず掩襲捕殺・劫奪争奪の事発生し、年成は干旱し、金銀の価貴し。始撃が土に属すれば、中原の興兵を主り、百姓は豊足すといえど粟米の価貴く、夏季に大水あり。始撃が金に属すれば、西方の戎人の興兵を主る。始撃が水に属すれば、北方の狄人の起兵を主る。庚辛は西方金に属す。ゆえにこの一年の兵事は多く西陲より起こる。

壬癸歳

木為始擊,東夷兵疲。火為始擊,南蠻多災,夏旱,赤地千里,秋冬大水,冬霜雪。土為始擊,中國有兵。金為始擊,西戎獻寶,大豐,民和。水為始擊,西北兵侵,冬大寒,霜雪殺物。

およそ年干が壬・癸の年份は、占法は次のごとし。始撃が木に属すれば、東方の夷人の兵力疲敝するを主る。始撃が火に属すれば、南方の蛮地は災多く、夏季は干旱して赤地千里、秋冬はまた大水あり、冬季は霜雪厳酷なり。始撃が土に属すれば、中原に兵事あるを主る。始撃が金に属すれば、西方の戎人が来りて宝を献ずるを主り、年成は大豊、百姓は和睦す。始撃が水に属すれば、西北方より来犯し、冬季は奇寒、霜雪は万物を凍殺するを主る。壬癸は北方水に属す。ゆえにこの一年の水旱寒暑の変は尤も留意すべし。

二十八宿

東方七宿

角—大人有憂,兵出。亢—民有疾疫之災。氏—內有叛臣,宮中防火。房—人君將相有憂。心—太子、諸王有憂。尾—後宮有驚,后妃有災。箕—兵起,士卒流亡。

東方蒼龍七宿の占辞は次のごとし。角宿が事を主れば、則ち大人物に憂患あり、兵衆出動す。亢宿が事を主れば、則ち百姓は疾疫の災を受く。氐宿が事を主れば、則ち朝廷内部に叛臣あり、宮中は火患を提防すべし。房宿が事を主れば、則ち人君と将相に憂いあり。心宿が事を主れば、則ち太子と諸王に憂いあり。尾宿が事を主れば、則ち後宮は驚を受け、后妃に災いあり。箕宿が事を主れば、則ち兵事興起し、士卒は流散逃亡す。占するにはまず始撃のどの宿の下に臨むかを看、さらにこの宿の主る事に照らして断を取る。

北方七宿

斗—臣失爵祿,關縣門塞。牛—糴貴,民飢餓,牲多死。女—后妃疾病,憂大災。虛—諸侯有憂,政平,令行赦宥。危—歲多病,土工,兵起。室—大人匿謀,歲不收。壁—文章興,兵發。

北方玄武七宿の占辞は次のごとし。斗宿が事を主れば、則ち臣子は爵禄を失い、関卡と県城は門を閉じて戒厳す。牛宿が事を主れば、則ち米価騰貴し、百姓は飢餓し、牲畜は多く死す。女宿が事を主れば、則ち后妃は病を患え、大きい災禍を憂慮すべし。虚宿が事を主れば、則ち諸侯に憂いあるも、政事は平和、赦令を頒行して罪人を寛宥するあらん。危宿が事を主れば、則ち一年は疾病多く、土木の役を興し、兵事また起こる。室宿が事を主れば、則ち大人物は暗中に事を謀り、年成は歉收す。壁宿が事を主れば、則ち文章の事は興盛し、同時に兵事発動す。

西方七宿

奎—臣下為擊。婁—山林寇盜,道路不通。胃—五穀不發,有兵。昂—胡人疾病,燕趙兵起。畢—邊兵刑罰征伐。觜—將教司馬急行。參—宮室有移動事,將有憂。

西方白虎七宿の占辞は次のごとし。奎宿が事を主れば、則ち臣下は衝撃を受く。婁宿が事を主れば、則ち山林の中に盗寇あり、道路は通ぜず。胃宿が事を主れば、則ち五穀は成長する能わず、また兵事あり。昴宿が事を主れば、則ち胡人は病を染め、燕・趙の地は興兵す。畢宿が事を主れば、則ち辺地は兵を用い、刑罰征伐は並び起こる。觜宿が事を主れば、則ち将帥は司馬に急速に行軍するを督促すべし。参宿が事を主れば、則ち宮室に遷移変動の事あり、将帥に憂患あり。西方は金に属し、刑殺を主る。ゆえにこの七宿は多く兵刑の象を主る。

南方七宿

井—川瀆滿溢,兵動。鬼—后妃失勢,民多疾病。柳—民飢荒,多流亡。星—憂人災。張—禮義多變異。翼—陰陽失序,多雨水。軫—有大喪死亡之事。

南方朱雀七宿の占辞は次のごとし。井宿が事を主れば、則ち江河溝渠は泛濫満溢し、兵衆出動す。鬼宿が事を主れば、則ち后妃は勢を失い、百姓は病多し。柳宿が事を主れば、則ち百姓は飢荒し、流亡多し。星宿が事を主れば、則ち人事の災を憂慮すべし。張宿が事を主れば、則ち礼義制度に変異多し。翼宿が事を主れば、則ち陰陽失序し、雨水は過多なり。軫宿が事を主れば、則ち大喪と死亡の事あり。南方は火に属し、礼を主る。ゆえにこの七宿は多く礼制と水火の変の上に応ず。

以上隨歲計所遷加臨,次金於歲中,各有所主之事。又法,以計加和德,視始擊所臨之下,以察休咎,其理尤明。又推歲計太乙所遷入宮之年淺深為辨,如太乙理天,則當第一宿;理地,則當第二宿;理人,則當第三宿,其或始擊不在子午卯酉四正之宮,止臨一宿者,則本宿當之,臨二宿者,中分則轄一年矣。

以上の二十八宿は、みな歳計の遷移した位置に随いて加臨して断を取り、一年の中に各々主る所の事あり。また一法あり。計神を和徳の上に加えて、始撃の臨む所の宿を看て、もって吉凶を考察すれば、その理はさらに分明なり。また歳計の中に太乙のある宮に遷入した年数の深浅に按じて分すべし。太乙が理天の年に値すれば、まさに第一宿に当り、理地の年は、第二宿に当り、理人の年は、第三宿に当る。もし始撃が子・午・卯・酉の四正の宮に在らず、ただ一宿に臨めば、則ち本宿に承当せしめ、もし両宿に跨り臨めば、則ち中より平分して、各々一年を管す。

主客算

主客算(陰陽二遁同論,主目、客目落何宮間,正宮依宮數數,間神起本位作一數,續依宮數數,至太乙宮後住算,即知主、客算多少。歲計萬曆戊子,陽遁,主算二十四,客算二十五;陰遁,主算十六,客算單一。十四、十八,為上和;二十三、二十九、三十二、三十六為次和;十二、十六、二十一、二十七、三十四、三十八,為下和;十一、十三、十七、十九、三十一、三十三、三十七、三十九為重陽;二十二、二十四、二十六、二十八,為重陰;三十三、三十九為純陽;二十二、二十六,為純陰;十一、十七,為陰中重陽;十三、十九、三十一、三十七,為雜重陽;四十四、四十八,為陽中重陰;二十四、二十八,為雜重陰;一十、三十,為單陽;二十、四十,為孤陰;自一至九,為無天;自一至四,為無地;一、十、二十、三十、四十,為無人;十六、二十六、三十六、十七、二十七、三十七、十八、二十八、三十八,為三才具足之算;五、十五、二十五、三十五,為八門杜塞。)

主客算の算法は、陰遁陽遁ともに同じ。まず主目・客目がどの宮あるいはどの間神の上に落ちるかを看、もし正宮に落ちれば、則ち宮数に依って数を起こし、もし間神に落ちれば、則ち本位より一数を作して起こり、そして続いて宮数に依って数え下り、一直に太乙宮を数え過ぎてのちに止まる。得たる数がすなわち主算あるいは客算である。例を挙げて言えば、万暦戊子年の歳計は、陽遁は主算二十四・客算二十五、陰遁は主算十六・客算単一。得たる算数は各々名目あり。十四・十八は上和、二十三・二十九・三十二・三十六は次和、十二・十六・二十一・二十七・三十四・三十八は下和、十一・十三・十七・十九・三十一・三十三・三十七・三十九は重陽、二十二・二十四・二十六・二十八は重陰、三十三・三十九は純陽、二十二・二十六は純陰、十一・十七は陰中重陽、十三・十九・三十一・三十七は雑重陽、四十四・四十八は陽中重陰、二十四・二十八は雑重陰、一十・三十は単陽、二十・四十は孤陰、一より九は無天、一より四は無地、一・十・二十・三十・四十は無人、十六・二十六・三十六・十七・二十七・三十七・十八・二十八・三十八は三才具足の算、五・十五・二十五・三十五は八門杜塞。占断するにはまず数目を算出し、さらにこの名目表に按じてその吉凶の性質を定む。この表は実際に四組に分けて用いう。第一組は「和」で、上和・次和・下和は順次に逓減し、みな吉利に属す。第二組は「純・重・雑」で、純陽・純陰・重陽・重陰・雑重陽・雑重陰はみな不和に属し、陰陽の偏枯失衡を主る。第三組は「孤・単」で、単陽・孤陰は陽有りて陰無きあるいは陰有りて陽無きを指し、気力は一端に偏至して事を成し難し。第四組は「缺」で、無天・無地・無人は算数の中に十を缺き・五を缺き・一を缺くを指し、天時・地利・人事の三者の中に一項の落空するを主る。このほかなお最も緊要の二つの数あり。三才具足の算を得れば、天地人の三項倶に具り、最も周備す。五・十五・二十五・三十五を得れば、八門杜塞にして大凶。

子房曰:「陰陽和不和者,謂太乙主客二目就所在宮辰命算數以相配,視陰陽之數和與不和也。」陽無獨立,陰無獨成,一陰陽之謂道,算和氣順而為祥,不和氣逆而為咎,自然之理也。太乙在八三四九為陽宮,算停奇為重陽;二七六一為陰宮,算並偶為重陰。二目在乾離艮震兌坤坎巽為陽宮,算得奇為重陽;在亥丑寅辰巳未申戌為陰神,算得偶為重陰,皆不和之算也。若太乙、二目在陽算得偶,在陰得奇,是謂算和。

張子房は言う、いわゆる陰陽の和と不和とは、太乙と主客の二目が各々所在の宫位と辰位に就いて算数を定め出して、両相配合し、陰陽の数が協調するや否やを看るもの。陽は単独にして成立する能わず、陰は単独にして生成する能わず、一陰一陽の交替することを道と謂う。算数が調和すれば則ち気順えて祥瑞を成し、調和せざれば則ち気逆らえて災咎を成す。これは自然の理である。具体の分法は、太乙が八・三・四・九に在るを陽宮と為し、配する算数がもし奇数に停留すれば、すなわち重陽、二・七・六・一に在るを陰宮と為し、配する算数がもし偶数に并成すれば、すなわち重陰。主客の二目が乾・離・艮・震・兌・坤・坎・巽のこの八つの正宮に落ちるを陽と為し、奇数を得ればすなわち重陽。亥・丑・寅・辰・巳・未・申・戌のこれらの間神に落ちるを陰と為し、偶数を得ればすなわち重陰。これらはみな不調和の算に属す。反対に、太乙と二目がもし陽位に在りて偶数を得・陰位に在りて奇数を得れば、それこそ算和と謂う。

太乙天固立陽宮算得純陰,立陰宮算得純陽,為不及;立陽宮算得純陽,立陰宮算得純陰,為大過,大凶之算也;若立陽宮算得雜重陽,立陰宮算得雜重陰,為次凶,主內外有謀。當視二目在陰陽之位得算多少沙河,為勝須考氣數淺深而知成敗,然雜重陰災尤甚也,

さらに過と不及を分つ。太乙が陽宮に立って却って純陰の算を得、陰宮に立って却って純陽の算を得るは、「不及」。陽宮に立ってまた純陽の算を得、陰宮に立ってまた純陰の算を得るは、「大過」。これは大凶の算。もし陽宮に立って雑重陽を得、陰宮に立って雑重陰を得れば、次一等の凶に属し、内外ともに事を謀る人あるを主る。占断するにはまさに二目の陰位陽位に落ちる所に得る算数の多少を看るべく(底本のここは訛字あり、文義はまさに算数の多寡を指すべし)、もって誰が勝つかを定め、また気数の深浅を考察して、はじめて成敗を知り得るを要す。諸凶の中には、雑重陰の災禍を最も重しとす。

蓋以算論之,一三七九為奇,二四六八為耦,以宮配之,八三四九為陽,二七六一為陰,三九奇數也,而配在陽宮,為純陽,其數自臨為重陽;二六耦數也,而配在陰宮,為純陰,其數自臨為重陰;一七亦奇數也,而配在陰宮,為雜陽,其數自臨為陰中重陽,與陽奇之數並,為雜重陽;四八亦偶數也,而配在陽宮,為雜陰,其數自臨為陽中重陰,與陰偶之數並,為雜重陰。

算数その身に就いて言えば、一・三・七・九は奇数、二・四・六・八は偶数。宫位に就いて言えば、八・三・四・九は陽宮、二・七・六・一は陰宮。三と九は奇数にしてまた陽宮に配す。ゆえに純陽と謂い、その数が自ら相臨すればすなわち重陽。二と六は偶数にしてまた陰宮に配す。ゆえに純陰と謂い、その数が自ら相臨すればすなわち重陰。一と七もまた奇数なれど、陰宮に配す。ゆえに雑陽と謂い、その数が自ら相臨すればすなわち陰中重陽、さらに陽奇の数と相并せば、則ち雑重陽を成す。四と八もまた偶数なれど、陽宮に配す。ゆえに雑陰と謂い、その数が自ら相臨すればすなわち陽中重陰、さらに陰偶の数と相并せば、則ち雑重陰を成す。この一套の奇偶配宮の推法を掌握すれば、純・雑・重・和の四類の算数はすなわち一々分清し得る。

十與一同,雖奇數而配在陰宮,四八偶數,而配在陽宮,故一四八為陰陽自和之算,其相配為和中之和;二六偶數也,而配在陰宮,三九奇數也,而配在陽宮,是謂陰陽獨立之數,二數相併為次和;其陽獨立之數與陰自和之數相配,亦為下和矣。上和,國有禎祥,更利為將;次和,四塞息兵,天下豐樂;下和,九野人安,衣食樂足。陽多利為客,陰多利為主。陰和,其政濁;陽和,其政清。算和,其政平;不和,其政乖。純陽,其君暴;純陰,其臣縱;重陽,厄火;重陰,厄水;雜陰、雜陽,其氣雜錯,陰陽失節,雨雪愆期,災咎所由生也。

十は一と同類、奇数といえど陰宮に配す。四と八は偶数なれど、陽宮に配す。ゆえに一・四・八のこの三つの数は陰陽が自ら相調和するの算で、それらが互いに搭配すれば、すなわち和中の和。二と六は偶数にして陰宮に配し、三と九は奇数にして陽宮に配す。これを陰陽各自独立の数と謂い、両数が相并せば次和と為る。陽の独立の数と陰の自和の数と相配すれば、則ち下和と為る。上和の算を得れば、国に祥瑞あり、尤も将と為るに利し。次和の算を得れば、四方の辺塞は兵を息め、天下は豊足安楽す。下和の算を得れば、九州の百姓は安寧し、衣食は豊足す。算数は陽多ければ則ち客と作るに利し、陰多ければ則ち主と作るに利し。陰和ならばその政務は渾濁し、陽和ならばその政務は清明。算数が調和するならば政事は平順し、調和せざるならば政事は乖違す。純陽を得れば、則ち君主は暴虐。純陰を得れば、則ち臣下は放縦。重陽を得れば、火に厄し。重陰を得れば、水に厄し。雑陰・雑陽を得れば、則ち気数は錯雑・陰陽は節を失い、雨雪は期を愆り、災咎はすなわちこれに由りて生ず。帰納すれば、算を用うるの次第は、まず和と不和を辨じ、さらに上・次・下の三等の高低を分かち、然る後に陰多いか陽多いかを看て、もって主に利するか客に利するかを定め、最後に純・重・雑の各類に按じて政事の清濁・水火の厄と雨雪の時を失するを推し及ぼす。

算中無十,號無天;無五,號無地;無一,號無人。太乙理天,得無天之算,則二曜虧蝕,五緯失行,慧孛飛流,霜雹為沴;太乙理地,得無地之算,則地震山崩,河竭海湧,飛蝗竟天,人民相食;太乙理人,得無人之算,則口舌妖言,更相殘害,疾疫兵革,遷徙流亡,更遇掩迫關囚格擊提挾相併,為失信尤甚矣。

算数の中にもし十無ければ、これを「無天」と謂い、五無ければ、「無地」と謂い、一無ければ、「無人」と謂う。太乙が理天の年に値して無天の算を得れば、すなわち日月の両曜は亏蝕し・五星の行度は失常し・彗星孛星は飛流し・霜雹は災を成す。太乙が理地の年に値して無地の算を得れば、すなわち地震山崩し・河水は枯竭し海水は倒涌し・飛蝗は天を蔽い・百姓は相食す。太乙が理人の年に値して無人の算を得れば、すなわち口舌妖言は四起し・人人は相残害し・疾疫兵革は并び作り・遷徙流亡は絶えず。もしさらに掩・迫・関・囚・格・撃・提・挟の諸格に遇いて同時に相并せば、則ち失信はさらに甚だしく・災禍はさらに烈し。

主客大小将

主客大小將(二將俱依式算去,十用零,二參將又用零數,三因之,五為門杜。萬曆戊子歲,陽遁,主大四宮,主參二宮,客將杜;陰遁,主大六宮,主參八宮,客大一宮,客參三宮)

主客大小将の起法は、両将ともに格式に依って推し下り、得たる数が十に満てばただ零数(すなわち個位)を取り、両位の参将はまた零数の基礎の上に三を乗ず。もし数が五を得れば、すなわち八門杜塞にして、将は中宮より出ること能わず。例を挙げて言えば、万暦戊子年は、陽遁は主大将は四宮・主参将は二宮に在り、客方の二将はともに杜塞。陰遁は主大将は六宮・主参将は八宮に在り、客大将は一宮・客参将は三宮に在る。

主大將者,太白之精,秋、金、義也、言也,義虧、言失、逆秋令、傷金氣,罰見太白。太白進退以候兵革高卑、遲速、靜躁、見伏,用兵皆象之。其出,西方失行,夷敵敗;東方失行,中國敗,若經天,天下兵革,民更主,是謂亂犯,人民流亡。與太乙爭明,大國弱,小國強,女主昌。

主大将は太白(金星)の精気で、秋季に対応し・五行は金に属し、義と言を主る。人君が義理を亏損し・言語を失当し・秋令に違逆し・金気を傷れば、上天の責罰は太白に顕現す。太白の進退は、もって兵革の高下・遅速・動静・顕隠を占候し、用兵の事はみなそれに取象す。それが出現するに若し西方に在りて行度失常すれば、夷狄の敗亡を主り、東方に在りて行度失常すれば、中原の敗亡を主る。もし太白が天を経て行れば、則ち天下の兵革大いに起こり・百姓は君主を改換す。これを「乱犯」と謂い、人民の流亡を主る。もし太白が太乙と光を争えば、則ち大国は転じて弱・小国は転じて強・女主は興盛す。

又曰,太白主大臣,號上公卿司馬位,故曰主大將若算在太乙中者,名囚,又曰爭名,必有篡弒之災,若在太乙陽絕之地者,君主之災;若乘四九二七,而與太乙同者,輔相之災;若在死傷杜驚門下,而與天蓬、天柱、天英、天芮、天衡之下者,大將死;若與客大將、始擊囚關在凶門下者,客大將死。

もう一説は、太白は大臣を主管し、上公・卿・司馬の位と号す。ゆえに式盤の中にすなわちそれを用いて主大将に当つ。もし主大将の算数が太乙宮中に落ちれば、これを「囚」と謂い、また「争名」とも謂い、必ず篡位弒君の災いあり。もし太乙の陽絶の地に落ちれば、君主の災い。もし四・九・二・七の宮に乗じて太乙と同処すれば、輔相の災い。もし死門・傷門・杜門・驚門の下に落ち、また天蓬・天柱・天英・天芮・天衡の諸凶星の下に在れば、主大将の陣亡を主る。もし客大将・始撃とともに囚せられ関せられてしかも凶門の下に在れば、則ち客大将の陣亡。

凡出軍征伐,不可關囚於凶門、凶星之下,亦不可在丙丁下,主大將災也,不可與太乙對宮,名曰格,格者,隔絕杜塞之謂,若格,則上下格絕,君不敬於臣,臣不忠於君也,若在太乙前後一宮一辰者,名曰迫,主臣下罔上也。

およそ出兵征伐は、主大将は関せられ・囚せられて凶門凶星の下に在るべからず、また丙・丁の下に落つべからず。あれらはみな大将に災いあるを主る。主大将はまた太乙と相対の宮に処すべからず。あれを「格」と謂い、格とはすなわち隔絶堵塞の義で、一旦格を成せば、上下は隔断し、君は臣に礼敬せず、臣は君に忠せず。もし主大将が太乙の前後一宮あるいは一辰の内に落ちれば、これを「迫」と謂い、臣下が君上を欺瞞するを主る。この幾種の凶格は、出軍の前に必ず先に看清さねばならぬものである。

參將在大將宮前,故三因之入宮護大將,為參副囚金而生,其神屬水,若與主目大將同宮,名曰關,如一林二虎,一泉二蛟,乘旺相宮者勝,若值死絕之地,而又在凶門、凶星或庚辛下者,出軍定損,參將必死,主大吉而參將凶也。又不可犯太乙宮,名無禮迫。歲計過之,後宮有陰謀事,若與客參同宮,邊方兵動,在太乙宮下,為兵起之方也。

参将は大将の宮の前面に排す。ゆえに大将の数に三を乗じて宮に入れ、もって大将を護衛し、参謀副貳と為す。それは金に囚せられて生を得、その神の五行は水に属す。参将がもし主目・大将と同一宮に処れば、これを「関」と謂い、一片の林の中に二隻の虎あり・一泓の泉の裏に二条の蛟あるがごとく、旺相の宮に乗ずる一方が取勝す。もし参将が死絶の地に落ち、また凶門凶星あるいは庚・辛の下に在れば、出軍は必ず折損し、参将は必ず死す。これは主大将は大吉にして参将は独り凶なるの格局。参将はまた太乙の宮を侵犯すべからず。あれを「無礼迫」と謂い、歳計がこれに遇えば、後宮に陰謀の事あらん。もし参将が客参将と同宮なれば、則ち辺地に兵を興し、太乙宮の下に落ちれば、あそこはすなわち兵起こるの方位。

客大將者,辰星之精,北方、冬、水、智也、聰也,智虧、聰失、逆冬令、傷水氣,罰見辰星。辰星主刑、主廷尉、主燕趙代北戎狄蠻夷與客宰相之象,亦為殺氣、戰鬥之象。又曰,軍於野,辰星為客,偏將之象。

客大将は辰星(水星)の精気で、北方・冬季に対応し、五行は水に属し、智と聡を主る。人君が智慮を亏損し・聴聞を失聡し・冬令に違逆し・水気を傷れば、上天の責罰は辰星に顕現す。辰星は刑罰を主り、廷尉の官を主り、燕・趙・代北および戎狄蛮夷の地を主り、客方の宰相の象で、同時に殺気と戦闘の象でもある。また一説あり。軍隊が郊野に列する時は、辰星は客方を代表し、偏将の象。

無軍為刑,陰陽算和,應動;而不動,不和。出,失其時,寒暑失其節,邦國大飢,當出不出,是謂擊,卒兵大起,在房心間,地動;若臨太乙在三宮、七宮,及與大小將同者,亦動;若同太乙在一宮、八宮,大水;若近太乙宮者,名曰迫,宮迫災危,辰迫主外國來覘,甲乙,東國;丙丁,南國;庚辛,西國;壬癸,北國,戊己,中國自起兵也。

もし軍事無ければ、辰星は則ち刑罰を主る。陰陽の算数が調和する時はそれはまさに動作あるべし。もし動くべきにして動かざれば、すなわち不和なり。辰星が出現してその時令を失すれば、寒暑は随いて節を失い、国家は大いに飢う。出ずべきにして出ざれば、これを「撃」と謂い、士卒の大いに兵を興すを主る。辰星が房宿・心宿の間に在れば、地動を主る。もし太乙に臨みて三宮・七宮に在り、あるいは大小将と同宮なれば、もまた地動を主る。もし太乙とともに一宮・八宮に在れば、大水を主る。もし辰星が太乙の宮に靠近すれば、これを「迫」と謂い、宮迫ならば則ち災危、辰迫ならば則ち外国が来りて窺探するを主る。窺探する者は何方より来るか、干支に按じて分つ。甲・乙は東方の国を主り、丙・丁は南方の国を主り、庚・辛は西方の国を主り、壬・癸は北方の国を主り、戊・己は則ち中原が自ら起兵するもの。

與文昌同者,名曰提,主臣下與外國有謀,與主大將同者,名曰關。視太乙在天內,主人勝,天外,客勝。與計神同者,名曰謀,主臣下有篡襲之變也。三因之,有參將,為水所生,故屬木,如值囚也。格挾之年,參將不利。與主大小將關旺者,勝。與主參同宮,邊兵亂起在太乙宮下。客將總忌在凶門、凶星、庚辛之下,皆不利為客也。

客大将と文昌が同宮なれば、これを「提」と謂い、臣下が外国と合謀するを主る。主大将と同宮なれば、これを「関」と謂う。この時は太乙の位置を看る。太乙が天内に在れば、主人の一方が勝ち、天外に在れば、客方が勝つ。客大将と計神が同宮なれば、これを「謀」と謂い、臣下に簒奪襲撃の変あるを主る。客大将の数に三を乗じれば、則ち客参将を得。それは水の生ずる所に由る。ゆえに五行は木に属し、もし囚に逢えば便ち制せられる。およそ格・挟の年に逢えば、参将は不利。客方の二将がもし主方の大小将と相関して旺気を得るは、取勝す。客参将と主参将が同宮なれば、辺地の兵乱は太乙宮の対する方位に起こるを主る。客方諸将の総括の忌諱は、凶門・凶星および庚・辛の下に落ちること。あれはみな客と作るに利あらず。

定計目計算大将参将

定計目計算大將參將(陰陽二目俱以合神加太歲,並月日時之辰,視文昌下即計目也。合神者,子丑、午未、寅亥、申巳、酉辰、卯戌。計算與主客算同,分正間,數過太乙一宮而止,視得幾何,去十用零為定計大將之宮,三因之為定計參將之宮。萬曆戊子歲,陽遁,定計辰宮,計算三十四,大將四宮,參將二宮;陰遁,定計戌宮,計算二十五,二將杜)定計目者,續火之餘,熒惑之使,度量先動,明休咎之機。太公慮兵家先事最難,故以此為客重審之神,行次無常,要屬於客,其對格提挾固杜,與主客大小將同論。

定計目の起法は、陰陽両遁ともに「合神」を用いて太歳の上に加え、さらに月・日・時の地支を并入し、そして文昌の下の臨む所を看れば、すなわち計目である。いわゆる合神とは、子と丑・午と未・寅と亥・申と巳・酉と辰・卯と戌のこの六組の相合する地支である。計算の法は主客算と同じく、また正宮と間神を分かち、一路太乙一宮を数え過ぎてはじめて止まる。得数の多少を看て、十に満てば零数を取り、すなわち定計大将の宮、さらに三を乗じれば、すなわち定計参将の宮。例を挙げて言えば、万暦戊子年は、陽遁は定計は辰宮に在り、計算は三十四、大将は四宮・参将は二宮に在り、陰遁は定計は戌宮に在り、計算は二十五、二将はともに杜塞に逢う。その義理に就いて言えば、定計目は続火の余気・熒惑の使者で、度量の先に動き、吉凶の先機を顕明し得。太公は兵家の最も難きは事の前に敵を料るに在りと謂う。ゆえにこの一神を立て、客方が再度形勢を審察するの用と為す。それが行走する次序に定規なしも、客方に帰属す。その対・格・提・挟・固・杜の諸格は、主客大小将の看法と同じ。

総論

立式有掩迫擊關囚格對提挾執提固杜,三門具不具,五將發不發,以占四計之休咎。始擊臨太乙宮,為掩,掩者,陰勝陽微,掩襲劫殺之義,歲計遇之,王綱失序,君弱臣強,身死國亡,水旱霜雹,盜賊疾疫,若在易絕之宮,人君大凶,在絕陰、絕陽之位,臣誅。掩主大將,主算不和,凶;大將算和,大將雖凶,參將發利,以小將擊之勝,若參將被掩,則小將凶也。

太乙式盤を排定したのち、看るべき凶格はあわせて掩・迫・撃・関・囚・格・対・提・挟・執提・固・杜のこの一串あり、さらに三門具備するか否か・五将出動するか否かを加え、もって年・月・日・時の四計の休咎を占断す。まず「掩」を説く。始撃が太乙の所在の宮に落ちれば、すなわち掩なり。掩の意は陰気が陽気に圧し過ぎ・陽気が衰微すること、掩襲劫殺の義を含む。歳計が掩に遇えば、則ち王法綱紀は失序し、君は弱く臣は強く、甚至は身死し国亡し、しかも水旱霜雹・盗賊疾疫の患あり。もし掩が易気・絶気の宮に落ちれば、人君は大凶。絶陰・絶陽の位に落ちれば、臣下が誅せらる。もし掩わるるが主大将にして主算がまた調和せざれば、則ち凶。もし大将の算数が調和すれば、大将は凶といえど参将が出動し得、則ちなお小将をもって反撃し勝を取るべし。もし掩わるるが正に参将ならば、あの小将もまた凶なり。

文昌主客大小將及定計目在太乙左右為迫,前曰外迫,後曰內迫,宮曰宮迫,辰曰辰迫,迫者,逼迫脅持之義,外迫主大臣逆命,內迫主同姓逆謀,內臣后妃懷貳,若內外俱迫,則內外合謀,算和者,謀成;算不和者,謀敗,若在易絕之宮,先勝後敗,如大小四將迫太乙,有謀臣在朝,若戰大利,辰迫災急,宮迫災緩,如太歲在太乙前,陽年災深,陰年災淺,;如太歲在太乙後,陰年災深,陽年災淺,用兵主客俱敗也。

さらに「迫」を説く。文昌・主客大小将および定計目が太乙の左右に落ちれば、すなわち迫なり。太乙の前に在るを外迫と謂い、太乙の後に在るを内迫と謂い、宫位に就いて論ずるを宮迫と謂い、辰位に就いて論ずるを辰迫と謂う。迫は逼迫脅持の義。外迫は大臣が君命に違抗するを主り、内迫は同姓宗室の図謀・内臣と后妃が二心を懐くを主る。もし内外が同時に迫を受ければ、すなわち内外の合謀。この時は算数を看る。算数が調和するは、謀事成じ得、不調和するは、謀事失敗す。もし迫が易気・絶気の宮に落ちれば、則ち先勝して後敗る。仮に大小四将が一斉に太乙を逼迫するは、朝中に謀臣ありの象で、戦陣に用いて反って大利。辰迫は災の来たること急、宮迫は災の来たること緩し。また太歳と太乙の先後を看る。太歳が太乙の前に在れば、陽年は災重く・陰年は災軽し。太歳が太乙の後に在れば、陰年は災重く・陽年は災軽し。およそ迫の年に逢いて用兵すれば、主客両家ともに喫損を要す。

始擊在太乙左右為擊,前曰外擊,後曰內擊,宮曰宮擊,辰曰辰擊,擊者,奮縱搏擊,上下相凌之義,外擊主諸侯臣子生逆,外國侵伐;內擊主進臣同姓親王后妃廢弒之禍,宮擊災緩,辰擊災急,校算利鈍,絕易有無,以占勝負。

さらに「撃」を説く。始撃が太乙の左右両側に落ちれば、すなわち撃なり。前に在るを外撃と謂い、後に在るを内撃と謂い、宫位に就いて論ずるを宮撃と謂い、辰位に就いて論ずるを辰撃と謂う。撃は奮起搏撃し・上下相凌するの義。外撃は諸侯臣子が叛逆を生ず・外国が来りて侵伐するを主り、内撃は近臣・同姓親王と后妃に廃立弒逆の禍あるを主る。宮撃は災の来たること緩、辰撃は災の来たること急し。勝敗に至っては、なお双方の算数の利鈍を比較し、絶気・易気の有るか無るかを看て、これに拠って占定す。

主客大小將自相同宮為關,客大小將犯文昌宮,為客關主;主大小將犯始擊宮,為主關客,若一林二虎,一泉二蛟,關防守禦隄備之義,歲計遇之,占在將相,自相關忌,不利,氣有勝衰,勢不兩立,則主客目所臨之神旺相者勝,休囚者負;多算者勝,少算者負;算和者勝,不和者負。或曰四將同宮,客能關主,主不能關客,當此之時,師宜先舉,以應客,後起為主者,大凶。

さらに「関」を説く。主客双方の大小将が自相同宮なれば、すなわち関なり。客方の大小将が文昌の宮を侵犯するを客関主と謂い、主方の大小将が始撃の宮を侵犯するを主関客と謂う。関は一片の林の中に二隻の虎・一泓の泉の裏に二条の蛟あるがごとく、関防守御・堤備戒厳の義。歳計が関に遇えば、将相の身に応じ、彼此互いに牽制忌惮して、事に不利。すでに気に盛衰あり・勢は両立せずとあれば、則ち主客二目の臨む所の神を看る。旺相の気を得るの勝、休囚の気に逢うの負、算数多いの勝、算数少ないの負、算数調和するの勝、不調和するの負。また一説あり。四将が同宮の時は、客方は主方を関住するを得るも、主方は客方を関住する能わず。この時はまさに先に出兵して客位に応じ、後に動いて主位に居るを大凶とすべし。

文昌主客大小將與太乙同宮為囚,或曰主客將同太乙為囚,文昌同太乙為關。囚者,以下犯上,拘擊而執正之義,四計遇之,有奔亡篡弒悲泣之禍,若在易氣、絕氣之地,大凶;在絕陰、絕陽之地,自敗。又云,諸將與太乙同宮,或同類自謀,則視二目,算和者成,不和者敗。

さらに「囚」を説く。文昌と主客大小将が太乙とともに一宮に処れば、すなわち囚なり。も言う者あり、主客諸将が太乙と同宮をこそ囚と謂い、文昌と太乙が同宮はまさに関と謂うべしと。囚は以下が上に犯し・拘執せられて制裁を受くるの義。年月日時の四計が囚に遇えば、奔逃流亡・篡位弒君・悲号哭泣の禍あらん。もし易気・絶気の地に落ちれば、大凶。絶陰・絶陽の地に落ちれば、自ら敗亡を取る。また曰く、諸将が太乙と同宮なれば、あるいは同類の間に自ら相図謀す。この時は則ち主客二目の算数を看る。調和するは謀成り、不調和するは謀敗る。

始擊大小將與太乙相望,曰格,格者,改易格變之義,文昌大小將與太乙相沖,曰對,對者,沖突相對之義。歲計遇格,上下格易,政令不行。又云,客目大小將俱格,太乙以戰,客勝;主人格客關以戰,則主人勝;主人關客格以戰,則客人勝。

さらに「格」と「対」を説く。始撃および大小将が太乙と遥かに相望み・正に対宮に処るを「格」と謂い、格は改易変革の義。文昌および大小将が太乙と相冲するを「対」と謂い、対は衝突相抗の義。歳計が格に遇えば、上下は隔絶改易し、政令は推行すること能わず。また曰く、客方の二目と大小将が皆太乙に対して格を成して交戦すれば、客方が勝ち、主方が格を成し・客方が関を成して交戦すれば、則ち主人が勝ち、主方が関を成し・客方が格を成して交戦すれば、則ち客方が勝つ。見るべくは格と関が相遇する時は、格を成す一方は反って上風に居る。

主客二目或一目而共太乙挾主客二目及大小將,在正宮者為提挾;若二目在間神,主客二將共太乙挾二目於間神者,為挾閉,主客相閉,算長和者勝,二目在正宮與間神,總名為挾也,若客主目或兩將或一將而共太乙挾大小將或客主目者,皆為君臣同謀,共誅不義不道也;若二目與大小將挾太乙者,政由大臣,臣下專權之象,算和有格對太乙者為凶,算不和而無格對者,先勝後敗。

さらに「提挟」を説く。主客の二目、あるいはその中の一目、太乙とともに連なりて主客の二目および大小将を挟み、もし皆正宮に在れば、則ち提挟と謂い、もし二目が間神に落ち、主客の両将が太乙と連なりて二目を間神の位に挟むを、則ち挟閉と謂う。主客が互いに閉鎖する時は、算数が長くして調和する一方が取勝す。二目は正宮に在るも間神に在るも論ぜず、総名を皆「挟」と謂う。もし客目あるいは主目・あるいは両将・あるいは一将が、太乙と連なりて大小将あるいは相手方の目を挟むは、みな君臣が同心合謀し・共同して不義無道を討伐するの象に属す。もし二目と大小将が反って太乙を挟めば、あれはすなわち政令が大臣より出・臣下が権を専らにするの象。この時は算数が調和してしかも太乙に格・対あるは、凶と為り、算数が不調和して格・対なきは、先勝して後敗る。

又云,客目大將挾主目在宮間之神,則客勝;如挾太乙者,先勝後敗;若客目大將囚太乙宮亦客勝;若主客二目四將兩相互挾為兩敵相謀,若偏挾一將一目,所挾者敗。主雖值提挾,而在內者,猶可戰,自一至四為內也;客雖值提挾,而在外者,猶可戰,自九至六為外也,仍關囚死絕氣值之,亦凶。凡客在內外值迫而挾者,皆不利先起;若文昌囚迫,客大小將挾之,皆不利為主也。

また説く、客方の目と大将が主目を宮間の神の上に挟めば、則ち客方が勝ち、もし挟むが太乙ならば、則ち先勝して後敗る。もし客目大将が太乙を宮中に囚せば、もまた客方が勝つ。もし主客二目と四将が両両して互いに挟持すれば、あれは両敵が互いに図謀するもの。もしただ偏に相手方の一将あるいは一目を挟めば、挟まるる一方は敗る。主方は提挟に遇うといえども、まだ「内」に在れば、なお一戦すべし。一宮より四宮に至るを内と為す。客方は提挟に遇うといえども、まだ「外」に在れば、もまた一戦すべし。九宮より六宮に至るを外と為す。ただしもし同時にまた関・囚および死絶の気に逢えば、あれはなお凶なり。およそ客方が内在るか外在るかに関わらず迫に遇いまた挟まるるは、みな先に動くに利あらず。もし文昌が囚せられ迫せられ、また客方の大小将に挟まれれば、則ちみな主と作るに利あらず。

太乙與開生二門合曰執提,與開生二門合曰提格,執提者,操持握執之義,謂太乙雖在,吉門不在,開門與杜門對,生門與死門對,大小將在凶門下來合格之,所以為凶也。歲計遇之,不可舉事,戰兵亦同。

さらに「執提」と「提格」を説く。太乙と開門・生門と相合するを執提と謂い、同じく開・生の二門と相合して将が凶門の下に在るを提格と謂う。執提は操持握執の義で、説くところは太乙は位に当るといえど、吉門は位に当らず――開門は杜門と相対し、生門は死門と相対し、大小将は凶門の下に処りて来りてこれと合格する。ゆえに凶を成す。歳計が執提に遇えば、大事を挙办すべからず、用兵作戦もまた同じ。

文昌囚太乙宮,主大小將相關或始擊臨之,或客大小將相關,或主大小將相關,總名四郭固。歲計遇之,主有篡弒之禍。

さらに「四郭固」を説く。文昌が太乙を宮中に囚せ、主方の大小将が彼此相関し、あるいは始撃がこれに臨み、あるいは客方の大小将が相関し、あるいは主方の大小将が相関する、この幾種の情形の総名を四郭固と謂い、意は四面の城郭が封死せらるること。歳計が四郭固に遇えば、篡位弒君の禍あるを主る。

客參將與文昌相併,主參將與客大將相併,兼之掩迫關格為四郭杜。歲計遇之,不利出兵,皆掩塞不通,諸事不成,大凶之算也。

さらに「四郭杜」を説く。客参将と文昌が并列して同宮し、主参将と客大将が并列して同宮し、さらに掩・迫・関・格の諸格が并び見えたるを加え、総名を四郭杜と謂う。歳計が四郭杜に遇えば、出兵に利あらず。四面がみな掩塞して通ぜず、諸事成らず、大凶の算なればこそ。

太乙、天目不在開休生三門之下為門具。太乙、二目、主客大小將分屬五行,謂之五將。始擊無掩擊,文昌無囚迫,主客大小將無格對,為將發,主將發利主,客將發利客。三門具,五將發,八門開通,路道清虛,出兵征戰,無不勝矣。

最後に吉格を説く。太乙と天目が皆開・休・生のこの三つの吉門の下に落ちざるを、「門具」と謂う。太乙・主客の二目および主客大小将は分かれて五行に属し、合して「五将」と称す。始撃に掩・撃無く、文昌に囚・迫無く、主客大小将に格・対無ければ、則ち「将発」と謂い、主方の将が発すれば則ち主と作るに利し、客方の将が発すれば則ち客と作るに利し。もし三門斉備し・五将倶に発し、八門は開通し・道路は清暢すれば、然らば出兵征戦、勝たざる無し。この一条は全部の凶格の反面で、占う者はこれに拠ればすなわちいつ師を興すべきかを知る。

五福太乙

一黃秘宮 魯分河東冀衛 戌乾亥 一干宮。 二黃始宮 燕吳越青 丑艮寅 三艮宮。 三黃室宮 鄭分東吳楊楚 辰巽巳 九巽宮。 四黃庭宮 秦分晉益蜀州 未坤申 七坤宮。 五玄室宮 京都洛陽 子午卯酉 五中宮 子齊 卯宋 午周 酉趙 三河之地 河內 河南 河東。

五福太乙はあわせて五宮に分かち、各々宮名・分野と寄する所の九宫の位あり、盤を行くに次に依って遷る。第一は黄秘宮で、分野は魯地、兼ねて河東・冀州と衛地を管し、辰位は戌・乾・亥の三位を占め、一宮すなわち乾宮に寄す。第二は黄始宮で、分野は燕・呉・越と青州、辰位は丑・艮・寅の三位を占め、三宮すなわち艮宮に寄す。第三は黄室宮で、分野は鄭地、兼ねて東呉・揚州と楚地を管し、辰位は辰・巽・巳の三位を占め、九宮すなわち巽宮に寄す。第四は黄庭宮で、分野は秦地、兼ねて晋・益・蜀の諸州を管し、辰位は未・坤・申の三位を占め、七宮すなわち坤宮に寄す。第五は玄室宮で、分野は京都洛陽、辰位は子・午・卯・酉の四正を占め、五宮すなわち中宮に寄す。その中、子位は斉に属し、卯位は宋に属し、午位は周に属し、酉位は趙に属し、また三河の地を統べ、すなわち河内・河南・河東。

五福所臨之地,其君有福,其民富貴,所照亦同,無兵革、旱澇、疾疫之災。若君基、太乙同宮,人君享福,遊行乾艮巽坤中五宮,每宮皆住四十五年。自萬曆己卯年入黃秘乾一宮。

五福の臨む所の地は、あそこの国君に福あり、百姓は富貴。それが光照する所及びの処もまた同じく、兵革・旱涝・疾疫の災なし。もし君基が五福太乙と同一宮に処れば、人君はさらに福を享くる能う。五福は乾・艮・巽・坤の四維と中宮のあわせて五宮に游行し、一宮ごとに皆四十五年を駐満してはじめて遷る。万暦己卯年より、五福は黄秘宮すなわち乾宮一位に進入す。推算するにはまずそれが宮に入るの起年を定め、さらに四十五年に一遷に按じて累加すれば、すなわち当年の五福がどの宮に在り・どの地を照臨するかを知る。

三基

申晉分益州 酉趙分冀州 戌魯分徐州 亥未分幷州 未秦分雍州 子齊分青州 午周分三河 丑吳越分揚州 巳楚分荊州 辰鄭分袞州 卯宋分豫州 寅燕分幽州

これは三基の行く所の十二辰の分野図で、十二地支に按じて環列し、読むには子・丑・寅・卯の次序に依って一周を繞行す。申位は晋に属し、分野は益州。酉位は趙に属し、分野は冀州。戌位は魯に属し、分野は徐州。亥位は未に属し、分野は并州。未位は秦に属し、分野は雍州。子位は斉に属し、分野は青州。午位は周に属し、分野は三河。丑位は呉・越に属し、分野は揚州。巳位は楚に属し、分野は荆州。辰位は鄭に属し、分野は袞州。卯位は宋に属し、分野は豫州。寅位は燕に属し、分野は幽州。三基は每年あるいは每若干年に一辰を遷り、どの辰に遷るかに就けば、則ちこの表に照らして主る所の邦国と州域を定め出す。

君基乃人君之象,理人,面南而治,順天之道,故起於午邦,順行十二辰;臣基同起午邦者,為君臣不相離,承贊王業也;民基起戌者,聖人化民而治,位當處卑,不敢並君而行也。凡三基所臨之邦,切不可攻伐戰鬥挫銳,遁世可向其邦。

三基は各々取象と起例あり。君基は人君の象で、主として人事を治め、南方に面向して治め、天道に順応す。ゆえに午方の邦より起算し、十二辰を順行す。臣基もまた午邦より起算し、君臣の相離れず・共同して王業を輔賛するの義を取る。民基は則ち戌位より起算す。聖人は百姓を教化して治め、位はまさに卑下に処るべく、敢て君と并行せざればこそ。およそ三基の臨む所の邦は、切に往きて攻伐征戦し・その鋒鋭を挫くべからず。もし世を避けて隠居せんと欲すれば、却ってあの邦国に投向すべし。

君基所臨之野,五穀豐登,干戈罷用,將勇兵強,人君脩德,上合天道,下和人心,榮登福壽,從午起,每宮住三十年,十年司天,十年司地,十年司人,共三百六十年一周,甲寅歲起午,至甲申入未,嘉靖甲申入酉,甲寅入戌,萬曆甲申入亥。

君基の臨む所の野は、五穀豊登し、干戈は停用し、将は勇にして兵は強く、人君は德行を修養し、上は天道に合し、下は人心に順い、栄顕福寿を享有す。それは午位より行を起こし、一宮ごとに三十年を駐し、その中十年は天を司り・十年は地を司り・十年は人を司り、合して三百六十年に周天一遍す。推算の実例は、甲寅年に午位に起こり、甲申年に至りて未位に入り、嘉靖甲申年に酉位に入り、甲寅年に戌位に入り、万暦甲申年に亥位に入る。これに照らして累加すれば、すなわち当年の君基の所在を知る。

臣基太乙,輔相之象,所臨之邦出賢士直臣,任於王室,人民安,五穀登,嘉靖甲寅年入戌,丁巳入亥,萬曆丁亥入酉。

臣基太乙は輔相の象。それが臨む所の邦は賢士直臣を出して王室の用と為され、人民は安定し、五穀は豊登す。推算の実例は、嘉靖甲寅年に臣基は戌位に入り、丁巳年に亥位に入り、万暦丁亥年に至りて酉位に入る。臣基は遷移が比較的速く、三年に一位に按じて輪転す。ゆえに当年の賢臣を何方に出すかを看んには、則ちそれがこの時どの辰に落ちるかを査すべし。

民基太乙,庶民之象,所臨之邦,其民富貴,五穀豐登,無兵革、疾疫之災,起於戌宮,順行十二辰,一年一位,嘉靖丁巳入丑,萬曆丁亥入未。

民基太乙は庶民の象。それが臨む所の邦は、百姓は富貴、五穀は豊登し、兵革と疾疫の災なし。それは戌宮より起算し、十二辰を順行し、一年に一位を移す。推算の実例は、嘉靖丁巳年に民基は丑位に入り、万暦丁亥年に至りて未位に入る。一年に一移なるがゆえに、ゆえに民基は三基の中の変動最も速き者で、民生年成を占するに最もよくそれを用う。

四神天乙地乙直符

七宮梁州申 八宮袞州酉 九宮揚州戌 絳宮交州亥 六宮雍州未 四神中九 天乙中六 明堂益州子 下五上一 二下下絳 五宮豫州午 地乙上九 直符上五 玉堂幽州丑 中五下一 中一下九 四宮徐州巳 三宮青州辰 二宮荊州卯 一宮冀州寅

これは四神・天乙・地乙・直符の四者の行宮の方位盤で、九宮に絳宮・明堂・玉堂の三宮を加えてあわせて十二位に按じて環列し、中間の几行は四者の上・中・下の三元の起宮数である。外圏の宮・州・辰の対応は、七宮梁州は申に配し、八宮袞州は酉に配し、九宮揚州は戌に配し、絳宮交州は亥に配し、六宮雍州は未に配し、明堂益州は子に配し、五宮豫州は午に配し、玉堂幽州は丑に配し、四宮徐州は巳に配し、三宮青州は辰に配し、二宮荆州は卯に配し、一宮冀州は寅に配す。中間に列する所は、四神と天乙の一組・地乙と直符の一組の起宮で、四神は中元は九宮より起こり・下元は五宮より起こり・上元は一宮より起こり、天乙は中元は六宮より起こり・上元は二宮・下元は絳宮、地乙は上元は九宮より起こり・中元は五宮・下元は一宮、直符は上元は五宮より起こり・中元は一宮・下元は九宮。盤を読むにはまず値する所の元に按じて起宮を査し、さらに外圏の十二位に順って推行す。

四神者,天地水氣之元神,綱紀有道之代則昌,若臨無道之代則亡,若臨戰鬥之鄉居無道之地,則兵革水旱,民人相食。起自玉堂宮,順行,三年一移,周而復始,下元起午,中元起戌,三十六年一周。嘉靖壬午元年入申,戊午又入申,萬曆乙酉入巳,戊子入午。

四神は天地水気の元神で、綱紀の象徴である。有道の世に臨めば則ち国家は昌盛し、無道の世に臨めば則ち国家は滅亡す。もし交戦の郷に臨み・また無道の地に居れば、則ち兵革水旱は交作し、百姓は相食す。それは玉堂宮より行を起こし、順行し、三年に一移し、周して復始す。下元は午位より起こり、中元は戌位より起こり、三十六年に周天一遍す。推算の実例は、嘉靖壬午すなわち嘉靖元年に、四神は申位に入り、戊午年にまた申位に入り、万暦乙酉年に巳位に入り、戊子年に午位に入る。

天乙太乙者,即乾,言貞一之神,取六宮逆金之氣,具體屬金,肅殺萬物,士兵干戈相接,所臨之邦,即有勝負,有決斷之義,所到之方,兵革大起。演紀自上元甲子積年以周法同四神除之,以三約之,為宮數,順行九宮,次接絳宮、明堂、玉堂行之,上元六宮,中元二宮,下元絳宮,三年一移,三十六年一周。萬曆乙酉年入九宮,丁亥年出。

天乙太乙はすなわち乾で、貞正専一の神義を取り、六宮逆行の金気を秉り、その体は金に属し、万物を粛殺するを主り、士兵干戈の相接するを象徴す。それが臨む所の邦は当年にすなわち勝負の分あり、決断の義を含み、到る所の方に兵革大いに起こる。推算の法は、上元甲子より起算して積年を、四神と同じ周法を用いて除し、さらに三をもって約すれば、得数がすなわち宮数、九宮を順行し、続いて次に絳宮・明堂・玉堂を経て行く。上元は六宮より起こり、中元は二宮より起こり、下元は絳宮より起こり、三年に一移し、三十六年に周天一遍す。実例は、万暦乙酉年に天乙は九宮に入り、丁亥年に至りて宮を出る。

地乙太乙者,六巳土神也,所守之宮,主兵、飢荒、喪亡,若臨無道之邦,凶兵尤甚,田禾不熟、兵革、水旱,在五宮,旺於四季,五寄二宮也。演紀算數與四神同,上元起九宮,中元起五宮,下元起一宮,三年一宮,三十六年一周。萬曆乙酉年入玉堂宮,丁亥年出。

地乙太乙は六巳の土神で、それが守る所の宮は、兵事・飢荒と喪亡を主る。もし無道の邦に臨めば、凶兵は尤も惨烈、田禾は熟せず、兵革と水旱は并び作る。それは本位は五宮に在り、四季の月に旺し、五宮の数は二宮に寄す。推算の積年算法は四神と同じく、上元は九宮より起こり、中元は五宮より起こり、下元は一宮より起こり、三年に一宮、三十六年に周天一遍す。実例は、万暦乙酉年に地乙は玉堂宮に入り、丁亥年に至りて宮を出る。

直符太乙者,火神也,天帝之使星,遣觀人間善惡,萬民禍福,若臨無道之邦,水旱兵革,人民流亡凶惡,若乘太乙臨生旺之地,其災莫測。假如元辛卯三年入二宮,火旺,甲午三年入三宮,火長生,故辛卯二月紅中起於陳蔡,江淮蜂起,六年之間,勢焰猖熾,丁酉三年臨四宮,火敗方年,然太乙屬木,又居旺相,乘君基,故有此驗。演數行宮,俱與四神同,上元起五宮,中元起一宮,下元起九宮,戊午入明堂。萬曆乙酉年入八宮,丁亥年出。

直符太乙は火神で、天帝の使星、命を奉じて人間の善悪と万民の禍福を巡察す。もし無道の邦に臨めば、則ち水旱兵革し、人民は流亡し、凶悪異常。もし太乙に乗ってまた生旺の地に臨めば、あの災禍はさらに測度すべからず。応験の例を一つ挙げれば、元の代の辛卯年に、直符は三年に二宮に入り、火気は正に旺し。甲午年に三年に三宮に入り、火は長生を得。ゆえに辛卯年の二月に、紅巾の衆は陳・蔡の間に起こり、江淮の一帯は蜂のごとく擁して起こり、六年の内に声勢極めて盛んなり。丁酉年に至りて三年に四宮に臨む、本は火気の敗地の年なれど、然れども太乙は木に属し・また旺相に居り、しかも君基に乗ず。ゆえになおかくのごとき応験あり。直符の演数行宮の弁法は、みな四神と同じく、上元は五宮より起こり、中元は一宮より起こり、下元は九宮より起こる。戊午年に明堂宮に入り、万暦乙酉年に八宮に入り、丁亥年に至りて宮を出る。

金鏡捷法小淘金歌

太乙念四除積數,一宮遲留在三辰,陽從一上行隨順,陰向九宮逆去輪,十八除之起武德,乾坤重算天目神,寅奇申偶皆行逆,此是計神所在辰,計加和德文昌下,客目至此可容身,

この歌訣は起局の全部の歩驟を七言に編み、句を逐うごとに一道の口訣である。頭の二句は太乙を講じ、積年の数を二十四を用いて除し、余数を取りて宮を定め、太乙は一宮ごとに三年を停留す。すなわち理天・理地・理人の各々一年。第三・四句は行向を講じ、陽遁は一宮より起こりて順行し、陰遁は九宮より起こりて逆行す。第五・六句は天目すなわち文昌を講じ、局数を十八を用いて除し、武徳位より数え起こし、乾・坤の両維に行り着く時は重ねて算えて一度す。落つる処は便ち天目。第七・八句は計神を講じ、陽遁は寅より起こり・陰遁は申より起こり、みな十二辰を逆行し、寅を奇と為し・申を偶と為し、数え到る処はすなわち計神の在る辰。第九・十句は始撃を講じ、計神を和徳の上に加え、文昌の下を看れば、客目もまたここに身を安んずる。あれは便ち始撃の位置。

主客之算從宮數,太乙宮後數其真,正宮還依宮數數,間神一數就宮神,合神加支文昌下,定計還須從此論,就從定計起計算,諭過太乙宮一陳,三將就隨零數立,參將再還因三因,七十二局皆從此,傳與師家仔細尋。

続いて算数と諸将を講ず。第一・二句は主客算を講じ、落つる所の宮に依って数を起こし、一直に太乙の宮を数え過ぎてはじめて真数を算得す。第三・四句は正宮と間神の分別を講じ、正宮に落ちるは、なお宮数に照らして数え、間神に落ちるは、まず本位より一数を作して起こり、さらに接して宮神を数う。第五・六句は定計目を講じ、合神を用いて年支の上に加え、文昌の下を看れば、定計目はすなわちここより論定す。第七・八句は計算を講じ、定計の位より数え起こし、太乙の宮の一位を数え過ぎて止む。第九・十句は三将を講じ、大将は得る所の零数に随いて宮を立て、参将はさらにこの数に三を乗ず。末の二句は叮嚀で、陽陰各々七十二局はみなこの一套の推法より来り、同門の後学に伝え、務めて仔細に尋繹すべし。この十数句に照らして順に一遍を做せば、一つの完整な太乙盤が排成する。

五福太乙次行宮,乾坤艮巽中五匿,每宮皆住四十五,所到之宮有條律,乾宗甲寅起上元,積至庚申二紀七,

この三句は五福太乙の行宮を講ず。五福は次序に按じて盤上に遷移し、ただ乾・坤・艮・巽の四維を走りてさらに中宮を加え、あわせて五つの位置で、中宮は隠蔵して顕れざる一位。ゆえに「中五匿」と言う。それは一宮に到るごとに四十五年を駐満し、到る所の宮は各々一定の規矩と分野ありて査すべし。推算の起点は、乾宮の一系は甲寅年より上元と為し、一路累積して庚申年に至り、あわせて二紀また七年を合す。起年と四十五年に一遷の定数を掌握すれば、いかなる年の五福の所在もみな推して出すことができる。

大游太乙行八宮,為首順行須用同,七八九一二三四,數至之方六六窮,三十六年移一位,入元剪削芟繁茸,長與元年庚寅歲,初起七宮為元例,天禧四年是庚申,九十一年何俱陳,

この五句は大游太乙を講ず。大游は八宮の間に行走し、ある宮をもって首と為して順行す。その法は前面と一致す。それが行経する次序は七・八・九・一・二・三・四で、最後の一方に数え到り、六六三十六の数をもって窮尽す。三十六年年ごとに一位を遷移し、元に入る時は繁冗の余数を刪削し尽くすを要す。引く所の実例は、長興元年庚寅歳に、最初七宮に起こり、これは立元の範例。さらに天禧四年は庚申年で、ここより距ること九十一年、もまた例に依りて陳説し推算すべし。見るべくは大游を推するの関鍵に三あり。起元の年を定め・起宮を定め・三十六年に一移に按じて累加す。

三基太乙同甲寅,君臣起午戌起民,君基每宮三十載,臣基三年一位輪,民基一年行一位,十二宮中仔細尋,

この三句は三基太乙を講ず。三基は大游と同じく、みな甲寅年をもって共同の起算の年と為す。君基と臣基はともに午位より起こり、民基は則ち戌位より起こる。三者の行速は同じからず。君基は一宮ごとに三十年を駐し、臣基は三年に一位を輪し、民基は一年に一位を行く。みな十二宮すなわち十二辰の中に循環す。占う者は須らく仔細に各々のどの辰に到ったかを数え清め、はじめて国君の福・賢臣の出と百姓の安を分かち断じ得。

次第可推四太乙,水火土金為災咎,太乙如臨年不豐,天乙盜賊兵戈凶,地乙病死多喪禍,直符旱澇出蝗蟲,皆在上元甲子起,三歲移宮周復始,三元次第相接連,九宮行盡三宮尾。

この五句は四太乙を講ず。すなわち四神・天乙・地乙・直符で、次序に依りて推すべく、それらは分かれて水・火・土・金の四気の致す所の災咎を主る。太乙(ここは四神を指す)の臨到の年は、年成は豊ならず。天乙の臨到は、盗賊と兵戈の凶を主る。地乙の臨到は、病死喪亡の禍多し。直符の臨到は、則ち旱涝が相仍し并び蝗虫を出す。四者はみな上元甲子より起算し、三年に一宮を移し、周して復始す。上元・中元・下元の三元は順次に相接し、九宮を走り尽くしたのち、さらに絳宮・明堂・玉堂のこの三宮を接して尾を収む。

太乙行兵主客勝負占

年月日門具不具,二百四十除積數,一門還立三十辰,卻從開門順行路,推時一百二十除,陰陽二至莫相悟,陽間至生驚休時,陰杜死傷景門布,二門不具休與生,三門不具休門杜,太乙不在三門下,名為門具得其助。

この一節は専ら「門具」の推法と用法を講ず。年・月・日の三計の門具と不具を占するには、みな二百四十を用いて積数を除す。一門ごとに三十辰を管す。ゆえに余数は三十に満つるごとにすなわち一門を進め、開門より起こりて次序に順って数え下る。時計を占するは則ち百二十を改めて除すも、ただし冬至・夏至の陰陽の分界に留意し、混同すべからず。陽局の排法は、間位より起こり、生門・驚門・休門の次序に依って布く。陰局の排法は、杜門・死門・傷門・景門に依って布く。判断の標準は、もしただ休門と生門の二門を缺けば、二門不具と謂い、もし休門と杜門が倶に缺けば、三門不具と謂う。反対に、太乙が開・休・生のこの三門の下に落ちざれば、則ち「門具」と謂い、吉門の助を得て、興兵ははじめて依托あり。

太乙金鏡七十二局賦

明主勝之勝負,察內外之淺深,太乙助客兮,九二七六之位,助主兮,一八三四之宮,若分主客之後,先當觀門具之將發,出軍向主客之地,戰利其沖,用陣隨二目之方,與旗同數,一八黑曲,二五圓黃,六七白方,四九赤銳,三宮屬木,陣旗須當直青,西向來雲方位,還依主客,聞賊來於何處,二目方上須知,主客所聞,各宜預備,奇兵出二目之所,伏兵宜掩迫之時,窮究精微,看元局而下斷,審問動靜,詳上文而無差。

勝負の理を明察せんには、まず内外形勢の深浅を審らかにす。太乙が客を助くるは、九・二・七・六の諸宮。主を助くるは、一・八・三・四の諸宮。主客を分定したのち、まず三門が斉備するか否か・諸将が出動するか否かを看る。出軍は主客の所在の方に朝し、交戦は則ちその相冲の方を取りて利と為す。列陣は二目の所在の方位に依るべく、旗色と算数は相応じ、算して一・八を得れば黒色曲陣を用い、算して二・五を得れば黄色円陣を用い、算して六・七を得れば白色方陣を用い、算して四・九を得れば赤色鋭陣を用い、三宮は木に属し、陣形と旗色はまさに直陣青旗を用うべし。雲気が何方より来るかも、また主客の位に照らして分辨す。敵情がどこより来るかを知らんには、則ち主客二目の所在の方を看る。主客が各々聞得する消息は、みなまさに預め防備すべし。奇兵は二目の所より出し、伏兵は掩・迫あるの時辰に宜し。総じて精微を窮究し、元局を看定してさらに断語を下し、動静の情を審問し、上文の列する所に詳参すれば、すなわち差錯あることなし。

主目與太乙同宮,名曰囚,在太乙前一宮或一辰,名曰外迫,後曰內迫,宮曰宮迫,辰曰辰迫,始擊同宮曰掩,前後曰擊,大小將在主客目或太乙宮前後為挾,主客將向自相前後,則有客挾主人,主人挾客,大小將自相同宮為關,則有客關主人,主人關客,當相關之時,若一林二虎,一泉二蛟,氣有勝衰,勢不兩全,則以主客目所臨之神五行決之,勝負見矣。

下に諸格の名目をさらに申明して一遍す。主目と太乙が同宮なれば、これを「囚」と謂う。太乙の前一宮あるいは前一辰に在るを「外迫」と謂い、後に在るを「内迫」と謂い、宫位に就いて論ずるを「宮迫」と謂い、辰位に就いて論ずるを「辰迫」と謂う。始撃と太乙が同宮を「掩」と謂い、太乙の前後に在るを「撃」と謂う。大小将が主客の目あるいは太乙宮の前後に落ちるを「挟」と謂い、主客双方の将がもし一前一後して互いに挟持すれば、すなわち客の主人を挟む・主人の客を挟むの分あり。大小将が自相同宮を「関」と謂い、ここに客の主人を関する・主人の客を関するの別あり。互いに関鎖する時は、一片の林の中に二隻の虎・一泓の泉の裏に二条の蛟あるがごとく、気に盛衰あり・勢は両全せず。この時は主客二目の臨む所の神の五行を用いて決断すれば、勝負はすなわち分明なり。

主客算得五、十五、二十五,名八門杜塞,不利興師,算得二,名略地,經曰:「出兵略地,並用其二,客得則客利,主得則主利。」,凡主客算,以長多為勝,短少為負,長多利深入,短少利淺入,凡出軍宜向算,戰利皆算。

さらに算数の用法を説く。主客算がもし五・十五・二十五を得れば、これを「八門杜塞」と謂い、師を興すに利あらず。算して二を得れば、これを「略地」と謂い、経書の上に言う、出兵して地を掠むるは、みなこの二の数を取用し、客方が二を得れば則ち客に利し、主方が二を得れば則ち主に利す。およそ主客算は、数の長く多い一方を勝と為し、短く少ないを負と為す。長く多いは宜しく敵境に深入すべし、短く少ないはただ宜しく浅入して則ち止むべし。およそ出軍は、宜しく算数の指す方に朝すべし。交戦の利も、またみな算数に由って決定す。

凡伏兵,必有掩迫之時,凡奇兵,必各置於主客大殺之地(天目始擊將也),奇兵者,百人以用,三十人為奇,候敵人之便,鳴鼓高旗噪之,另竊發而取勝,故曰:「能知奇伏,轉禍為福;不知分合,不可語奇。」

さらに奇兵と伏兵を説く。およそ伏兵を設くるは、必ず掩・迫あるの時辰を挑択すべし。およそ奇兵を出すは、必ず各々主客の大殺の地に安置すべし。すなわち天目と始撃の将の臨む所の処。いわゆる奇兵とは、一百人の中に三十人を取りて奇と為す。敵の乗ずべき隙を露するを等候し、則ち鼓を撃ち旗鼓を挙げて噪ぎ、別に人馬を派して暗中に発動して勝を取る。ゆえに言う、よく出奇設伏を懂得するは、禍を転じて福と為すべし。分合聚散を懂得せざれば、則ち奇兵を談ずるに配せず。

太乙有展陣舉奇之法,算得一八,即用曲陣,舉黑旗以應北方;算得三七,用直陣,舉青旗以應東方;算得四九,用銳陣,舉赤旗以應南方,算得二五,用圓陣,舉黃旗以應中央;算得六七,用方陣,舉白旗以應西方,算得三門具五將發,利以興兵動眾,但文昌主目不囚迫,始擊客目無掩擊,即是三門具五將發,不在所直八門之下吉,八門算法兼用,應驗如神。

太乙は別に展陣挙奇の法あり、算数をもって陣形旗色に配す。算して一・八を得れば、則ち曲陣を用い、黒旗を挙げて北方の水に応じ。算して三・七を得れば、直陣を用い、青旗を挙げて東方の木に応じ。算して四・九を得れば、鋭陣を用い、赤旗を挙げて南方の火に応じ。算して二・五を得れば、円陣を用い、黄旗を挙げて中央の土に応じ。算して六・七を得れば、方陣を用い、白旗を挙げて西方の金に応じ。もし算数がまた三門斉備・五将倶発に逢えば、便ち兵を興し衆を動くすに利し。判定の準則は甚だ簡単で、文昌と主目に囚・迫なく、始撃と客目に掩・撃なければ、これがすなわち三門具・五将発。ただ値する所の凶門の下に落ちざれば、便ち吉なり。八門の算法はこれと兼用すべく、応験は神のごとし。

太乙天目在陽算得偶為和,太乙在陰算得奇為和,陽者,太乙在八三四九宮,陰者,太乙在二七六一宮也,天目在正宮為陽,天目在間神為陰,算得陰陽和,利興兵用將。

さらに陰陽算和の辨法を説く。太乙と天目が陽位に落ちて偶数を算得すれば、すなわち和。太乙が陰位に落ちて奇数を算得すれば、もまた和。いわゆる陽とは、太乙が八・三・四・九宮に在るを指し、いわゆる陰とは、太乙が二・七・六・一宮に在るを指す。天目に就いて言えば、正宮に落ちるを陽と為し、間神に落ちるを陰と為す。算数と居る所の陰陽の位と相配して和を得れば、便ち兵を興し将を用うるに利し。

凡主客者,先後之禮,動靜之義也,陳兵原野,旗鼓相望,先動為客,後動為主;若安居之時,先動為主,後至者為客。欲明天道,審順逆,先推主人,次推客計。若主客俱得善計,三門具,五將發,陰陽和,利以稱兵,所向必克,先起則勝,後起則敗;若主客俱得惡計,三門不具,五將不發,陰陽不和,先起者敗,後起者勝;若主客計一吉一凶,利客客勝,利主主勝;吉凶等算,則長者勝,短者敗。

いわゆる主と客とは、先後の礼・動静の義。両軍が原野に兵を陳・旗鼓相望するの時は、先に動く一方を客と為し、後に動く一方を主と為す。もし安居無事の時に在れば、則ち先に動くは反って主と為り、後に到るを客と為す。天道を明白し・順逆を審察するには、まさにまず主人の一方を推し、さらに客方の計を推すべし。もし主客双方がともに善計を得、三門斉備・五将倶発・陰陽調和すれば、あれはすなわち用兵に利し、向かう所は必ず克ち、先に動く者は勝ち・後に動く者は敗る。もし主客双方がともに悪計を得、三門不具・五将不発・陰陽不和なれば、あれはすなわち先に動く者は敗れ・後に動く者は勝つ。もし主客が一吉一凶なれば、則ち客に利する時は客が勝ち・主に利する時は主が勝つ。もし両辺が吉凶相当なれば、則ち算数を比す。長きは勝ち、短きは敗る。

凡占外國動靜,皆以時之客計占之,算八門杜,賊不來,若三門具,五將發,陰陽利,無關格掩迫,客主俱會太乙前,所聞見實,賊來降,不為盜,若天目轉而北行者,為不來。

およそ外国の動静を占するは、みな時計の中の客計を用いて断ず。もし八門杜塞を算得すれば、敵人は来たらず。もし三門斉備・五将倶発・陰陽に利あり、しかも関・格・掩・迫の諸凶格無ければ、主客双方はみな太乙の前に会聚し、然らば聞く所見る所はみな実情、敵人はこれ帰降に来りて、盗を為さざるもの。もし天目が転じて北行すれば、もまた敵人の来らざるを主る。

凡占敵使講和,可信伏?當視太乙所制,假令時令計,太乙在二宮,屬火,始擊將臨武德,屬金,火克金,敵使來降,不敢有他意,可信伏,實降,若敗將降族一例推之。

およそ敵方の使者が前に来りて和を講するを占するは、信服し得るか否か、まさに太乙が何物に制せられるかを看るべし。例を挙げて説けば、時計を用いて推して、太乙が二宮に在りて火に属し、始撃の将が武徳位に臨みて金に属し、火はよく金を克す。然らば敵使は真心に降に来りて、敢て別に他意あることなく、信服すべく、これは実降。もし敗将が族を率いて降に来れば、もまたこの弁法に照らして類推す。

凡占間諜有無,當視客目前後,假令太乙在一宮,則主客大小始擊臨六七二宮為前外,諸將若臨八三四九為後內,若客目臨戌陰主,為賊來窺覘,間諜。

およそ間諜の有無を占するは、まさに客目が太乙の前面に落ちるか後面に落ちるかを看るべし。例を挙げて説けば、太乙が一宮に在れば、則ち主客大小将と始撃が六宮・七宮・二宮に臨むは、算して前面の外に属し、諸将がもし八・三・四・九宮に臨むは、算して後面の内に属す。もし客目が戌位の陰主に臨めば、あれはすなわち敵人が前に来りて窺探し、確に間諜あり。

凡占射賊來多少,若客算十六以上,陰陽順,有虜必多,有強將;若十五以下,虜少無門,天目臨左,賊從東方來,臨右,從西方來,八門杜,不來。

およそ敵兵の来犯の多少を占するは、客算を看る。客算が十六以上にして、しかも陰陽順遂ならば、来犯の敵衆は必ず多く、しかも強将の統領あり。客算が十五以下ならば、敵衆はすなわち少なく、また出ずべき門なし。さらに天目を看る。天目が左に臨めば、敵人は東方より来り、右に臨めば、西方より来る。もし八門杜塞に逢えば、敵人は便ち来らず。

若天子巡狩,太乙、天目在四維之歲。若舉方正,必在亥卯未之歲,及太乙歲計三門具,五將發。

別に朝廷の大事に応ずる二条の占例あり。もし天子が出巡狩猟するは、太乙と天目がともに乾・坤・艮・巽の四維に落つるの年に応ずべし。もし方正賢良の士を挙薦せんには、必ず亥・卯・未の年に在りて、しかも太乙の歳計が三門斉備・五将倶発なるを要して、はじめてその時なり。

凡占賊聞事虛實,占天目掩迫太乙,聞不善事實,善事虛,若三門具,五將發,聞吉則吉,聞凶不凶;若三門不具,五將不發,聞凶則凶,聞吉不吉。

およそ聞得した敵情の虚か実かを占するは、則ち天目の太乙に対して掩・迫あるか無るかを看る。もし掩迫あれば、則ち聞得した悪消息は実、好消息は虚。さらに門将を合看す。もし三門斉備・五将倶発ならば、吉事を聞けば則ち吉に応じ、凶事を聞けども凶せず。もし三門不具・五将不発ならば、凶事を聞けば則ち凶に応じ、吉事を聞けども吉せず。

凡對敵常觀風雲之勢,察飛鳥之情,若太乙所在,風雲從飛鳥從中對上來,急備。假令太乙在九宮,巽屬木,風雲鳥獸從一宮乾位上來,屬金,金能制太乙,大凶,風雲飛鳥從主大將,太乙從德上來,急擊其沖,主將大利,若從客目大將宮來,則主將宜準備敵兵。

およそ敵と相持するには、常に風雲の形勢を観・飛鳥の動向を察すべし。もし風雲と飛鳥が太乙の所在の宮の正対面より迎えて上れば、則ち急速に戒備すべし。例を挙げて説けば、太乙が九宮に在り、巽宮は木に属し、しかるに風雲鳥獣が一宮乾位の方向より上るは、乾は金に属し、金はよく太乙の木を克制す。あれは大凶。もし風雲飛鳥が主大将の方位より・太乙の乗ずる所の徳位より上れば、則ち急いでその相冲の方を撃つべし。主将は大いに利あり。もしこれが客目・客大将の宮より来れば、然らば主将はまさに敵を迎えるの準備を備うべし。

凡太乙算得一至四,步卒在前,車騎次之;算得六至九,車騎在前,步卒次之。凡雲氣從日按五行,在我軍往敵行,我軍利倣此。假令壬癸日,黑雲氣自我軍上,自北往南,隨雲氣攻之,必勝。凡擇日擇時,當審日時之計所利,興兵卜吉剋制,不可從之。

およそ太乙が一より四を算得すれば、行軍するにまさに歩卒を前に・車騎を後にすべし。六より九を算得すれば、則ち車騎を前に・歩卒を後にす。およそ雲気を看るには、当日干支の属する五行に按じて定むべし。雲気が我が軍の上空より敵方に向かって去れば、則ち我が軍に利し、其余はこれに倣う。例を挙げて説けば、壬癸日は水に属し、もし黒色の雲気が我が軍の上空より北より南に向かって行けば、雲気の方向に順いて進攻すれば、必ず勝を取る。およそ日子と時辰を選択するには、まさに日計・時計の利する所の方向を審察すべし。もし卜得した吉時が反って克制せられれば、則ち依従すべからず。

太乙所統神明凡十六神,其年月日時時計,命起武德,隨時計有陰陽,冬至氣應後,用陽局,夏志氣應後,用陰局,皆以陽局所命之對沖,則陰局太乙所在也,行軍攻戰見怪異雜占。

太乙の統率する神明はあわせて十六位。年・月・日・時の四計を推するには、みな武徳の位より起命す。時計の陰陽に随いて用局を定む。冬至の気応の後は陽局を用い、夏至の気応の後は陰局を用う。陰局太乙の位置は、則ち陽局の命ずる所の位の对冲の宮を取る。行軍作戦する時の種種の徴兆に至っては、下の『怪異雑占』一篇を参照すべし。

怪異雑占

將帥床帳及軍,無故自動者,主遠行或下謀上。將帥衣服無故血汙,主下欲謀上,宜施恩驚備。將帥鎗刀器械無故自鳴、動出匣者,主斗。凡將杖軍杖將馬旗纛節杆倒折,主將失位。鼓角刀劍自鳴者,陰謀之明應,將宜備之。將軍眼運目動耳鳴及無故自鳴並不自覺咄嗟者並,下人起念生謀。

軍中の怪異は、多く部下が主将を図謀するの上に応ず。須らく条を逐って対照すべし。将帥の床舗帷帳および軍中の器物が縁故無く自ら動くは、将帥がまさに遠行せんとし、あるいは下屬が上級を図謀するを主る。将帥の衣服が縁故無く血汚に沾すは、下屬が上級を謀害せんと欲するを主り、まさに恩を施し安撫ししかも意を加えて戒備すべし。将帥の槍刀器械が無故に自ら鳴り・自ら匣外に跳び出するは、争闘あるを主る。およそ将杖・軍杖および主将の馬旗・大纛・符節・旗杆の倒折するは、将帥が職位を失うを主る。鼓角刀剣が自ら声を発するは、陰謀がすでに顕露したる明証、将帥はまさに防備すべし。将軍の眼皮の跳動し・目珠の転動し・耳中の鳴響し、および無故に自語し・知らず知らず咄嗟の声を発するは、みな下面の人がすでに異心を起こし・謀算を生ぜるを主る。

軍中馬生角,下謀上。將帥騎馬之次,馬無故回頭囓人靴、觸人衣服者,主下謀上,又主陰謀已成。大將門聽鳴者,下謀上將。鴉鵲禽雉飛鳥入宅帳幕中無聲者,必有下謀上將。大將飲食膳之時,旗節自動,其內行毒,或或題筋盞自鳴動者,其下行毒。

さらに五条を列す。軍中の馬が角を長出するは、下屬が上級を図謀するを主る。将帥が馬に騎るの際、馬が無故に頭を回して人の靴子を咬み・人の衣服に触るるは、下屬が上級を図謀するを主り、しかも陰謀がすでに成形したるを主る。大将が門口に異常の鳴声を聞くは、下屬が主将を図謀するを主る。烏鴉・喜鵲・野鶏などの飛鳥が住宅あるいは帳幕の中に飛び入りて声を出さざるは、必ず下層の図謀主将あらん。大将が飲食を進め用膳するの時、旗節が自ら晃动するは、あれは飯菜の裏にすでに人に毒を下されたるもの。あるいは箸盞の類が自ら响作晃动するも、もまた下層が飯食の中に毒を下すもの。この幾条はみな「下が上を謀る」を主と為す。遇えばすなわちまず内部を査すべし。

蛇入廳及幛幕中屈盤無損,將謀相助。狗無故上床,下謀上。將帥睡中高聲自覺警寐,計謀必成,有神助之。凡城郭中及營中池水上有鳥作巢及卻節折啣去,兵大出,行別下。

さらに四条を列す。その中に吉あり凶あり。蛇が庁堂あるいは帷幕の中に爬り入りて、盤曲して団を成して人を傷らざるは、将領が来りて謀って相助するを主り、これは吉兆。狗が無故に床に爬り上るは、下屬が上級を図謀するを主る。将帥が睡夢の中に高く声して話して自ら驚醒するは、謀る所の計が必ず成り・神明の相助あるを主る。およそ城郭の内および営中の池水の上に鳥が来りて巣を築き、あるいは折れた枝節を銜えて走り去るは、大軍がまさに出動せんとし、別に他処の行動あるを主る。兆を観るには吉か凶かを分清すべく、一概に災異と視すべからず。

凡將帥領士卒,察淵奧,測成敗,參諸天道,不可不知,常卜視神光可見吉凶。欲交戰之時,以手隱其雙目,誦金光神咒,見其光色,以五行卜之,各見五行言之,黃色喜勝,必見金帛,赤光喜勝,白光兵刃相交,血染大將,行年本命克火主勝,休囚彼勝,青光有憂,黑光主大憂,各以五行王相休囚死推之,立應。

およそ将帥が士卒を統領するには、幽深を洞察し・成敗を預測し・天道に参合す。これは知らざるべからざるもの。平常はなお占視神光の弁法を用いて吉凶を預見すべし。まさに交戦せんとするの時、手をもって双眼を掩い、黙々に金光神咒を誦し、現わるる所の光色を看て、五行に按じて占断す。各々見る所の五行に按じて言えば、黄色を現ずるは、喜慶得勝の象、必ず金帛を得。赤光を現ずるも、もまた喜勝の象。白光を現ずるは、兵刃の相交わり・大将に血を染むるを主る。もし行年と本命の数が火を克し得れば則ち勝を主り、休囚の気に逢えば則ち相手方が勝つ。青光を現ずるは、憂いあるを主る。黒光を現ずるは、大いなる憂いあるを主る。総じて各々五行の旺・相・休・囚・死に按じて推せば、応験は極めて速し。

凡出兵忽見虎狼在軍前後吼嗷,及軍營中者,不出五七日,有戰,先沖突者勝,又云虎豹熊入營及傷害人者,主大戰,或獐鹿之類入軍營,皆主營空,,急宜營吉,主劫寨營,軍行營幕已成驗之。忽有虎狼走獸從外入營城走穿過者,急移營卜吉,否則必敗。若猛獸至軍營,敵將必勇,必突入我軍,行營或奸細入營戰我軍。

さらに猛獣の営に入るの兆を説く。およそ出兵する時に忽然として虎狼が軍前軍後に吼叫し、あるいは軍営の中に闖入するを見れば、五から七日を出でずして必ず戦事あり。先に沖上する一方が取勝す。また一説は、虎・豹・熊が軍営に闖入して人を傷れば、大戦あるを主る。もし獐・鹿の類が軍営に進入するは、みな営塁の空虚を主り、まさに急速に別に吉地を択んで営を立つべし。否すれば則ち敵人が来りて営寨を劫するを主る。これは行軍して営を扎りてすでに成したのちに験看すべし。忽然として虎狼の走獣が営外より闖入して営を穿って過ぐるは、まさに急速に営を移ししかも吉地を卜択すべし。否すれば必ず敗る。もし猛獣が軍営に来れば、則ち敵方の将領は必ず驍勇、我が軍に突入せんとし、行営する時にもまた奸細が営中に混入して我が軍と交戦するあらん。

兩軍相對,飛鳥入軍營陣,大凶,急移軍營吉。兩軍對有虎狼豹狐狸野獸圍繞軍陣營壘悲鳴,將有凶,必大敗,宜撫賞軍士,異日而戰;若鳥獸在彼敵戰陣中或營邊鳴,彼軍必敗,急統兵擊之,攻戰得大勝。若有猛獸忽縱橫入營中,急宜準備,戰主敗。若豺狼及雉鳥飛入軍營者,皆凶,急宜準備脩德,揚武陣威,得吉。

さらに飛鳥野獣の営を繞るの兆を説く。両軍が相対するの時、飛鳥が軍営陣中に飛び入るは、これは大凶、まさに急速に営を移してはじめて吉。両軍が相対し、虎・狼・豹・狐狸などの野獣が軍営営塁を囲んで悲鳴するは、兇険あるを主り、必ず大敗を致すべく、まさに軍士を撫恤犒賞し、日を改めて再戦すべし。もし是れ鳥獣が対面の敵陣の中あるいは営辺に鳴叫すれば、あれはすなわち敵軍は必ず敗れ、まさに急速に兵を統して進撃すべく、大勝を獲べし。もし猛獣が忽然として縦横に営中に闖入すれば、まさに急速に戒備すべく、交戦は敗を主る。もし豺狼および野鶏飛鳥が軍営に飛び入るは、みな凶兆に属し、まさに急速に戒備し・德行を修養し、武威を宣揚して軍陣を整粛して、はじめて吉に転じ得。

若狐狸向軍四面鳴者,戰必敗,宜固守。軍營城壘往來狐狸者,敵人來戰必敗。狐狸獐鹿之類入軍營者,不出五日,主軍驚,若上將移營後敵人降,建立營壘。凡野獸入軍,皆與主將為應之兆,兩軍相當,從禽獸、將軍年命德上來,並歲月日時德上來,皆有吉慶事;從將軍年命刑上來,並歲月日時刑上來,主失位之兆。

さらに狐狸と野獣の応験を説く。もし狐狸が軍営の四面を繞って鳴叫するは、交戦は必ず敗れ、ただ堅守に宜し。軍営城塁の周囲に狐狸の来往あれば、敵人は来りて戦うも必ず敗る。狐狸・獐鹿の類が軍営に進入するは、五日を出でずして軍中が驚を受くるを主る。もし主将がこれに因りて営を移せば、その後の敵人は反って降に来り、就中の地に営塁を建立すべし。総じて言えば、およそ野獣が軍中に進入するは、みな主将と相応するの兆頭。両軍が相当するの時、禽獣がもし将軍の行年本命の徳位より上り、あるいは歳・月・日・時の徳位より上れば、みな吉慶の事あるを主る。もし将軍の行年本命の刑位より上り、あるいは歳・月・日・時の刑位より上れば、則ち将帥が位を失うの兆。

軍中馬飲食沙石,主應兵強,戰勝。軍中馬晨夜鳴,當有暴兵至,當急準士卒,戰敗之兆。

最後に軍馬の身に応ずる二条。軍中の馬がもし沙石を吃飲するは、我が軍の兵力の強盛・交戦して勝を得るを主る。軍中の馬がもし清晨あるいは深夜に嘶鳴するは、暴兵が突然として来襲するを主り、まさに急速に士卒を整備すべし。否すればすなわち戦敗の兆。以上の怪異雑占の諸条は、みな行軍作戦する時に随時に験看すべき徴兆で、前文の太乙盤上の格局と参合して使用すれば、ほぼ先に知り先に備うることができん。

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