大六壬翠雨歌
占忽暫入人家不知善悪 第二十三
大六壬典籍
まず起課と三伝を発する機械的な流れを確実にしてから、課体と神煞に入る。起課を飛ばして断語だけ読んでも、書中の例を自分で再現できない。
巻首総目
大六壬翠雨歌目錄 卷之上 占官定有無第一/ 占官定不定第二/ 占失官爵第三/ 占人久出外不知存亡第四/ 占人出外問家下平安第五/ 占出外到日第六/ 占人出外經年未歸第七/ 占當日出去何時歸第八/ 占出外數日何日歸第九/ 占人出外未歸第十/ 占人出外迷失道路第十一/ 占尋捕逃亡第十二/ 占出外失伴不知在前後第十三/ 占逃遠近裡數第十四/ 占謁貴人見不見第十五/ 占己身被人使出去不去第十六/ 占出行亡行軍第十七/ 占欲逃亡吉方第十八/ 占出外迷宿處第十九/ 占出外恐值雪雨賊盜第二十/ 占在外寄住主家善惡第二十一/ 占往察密事第二十二/
これは《大六壬翠雨歌》の巻首に掲げられた全書の総目である。上巻は四十五門で、前の二十二門は仕宦と行旅の二大分野に集中する。冒頭の三門は功名に属する:一つは伝え聞く昇遷・異動が真にその事があるか、二つはすでに議されている差遣が決まるかどうか、三つは官を罷められ爵を奪われるかを問う。第四門からは行人に移る:遠出して多年になる人は生きているか死んでいるか、外に出ている者の家内は平安か、行人はいつの日に家に着くか、年を越えて帰らない者にはいつ便りがあるか、その日出かけた人は何の時刻に戻るか、数日出ている人はいつの日に帰途につくか、久しく出て帰らない場合はどう推すか。第十一門以下は途中の不測と追跡を述べる:山林で道に迷ったとき方角をどう定めるか、逃亡の者をどちらへ捕らえに行くか、連れとはぐれて前にいるか後ろにいるか、逃げた者がすでにどれほどの里を行ったか。第十五門は貴人に謁見して見られるかを問い、第十六門は自分が人に使いに出されて行けるか行けないか、第十七門は行軍・出師を占い、第十八門は逃げる者のために吉方を選び、第十九門は野宿する者のために宿場を求め、第二十門は途中の風雪と賊盗を防ぎ、第二十一門は泊まる主人の善悪を見、第二十二門は機密の事を探りに行くことを占う。
占忽暫入人家不知善惡第二十三/ 占路行求食吃處第二十四/ 占路行求水處第二十五/ 占出行水路吉凶第二十六/ 占過水吉凶第二十八/ 占渡水舟車新舊第二十九/ 占水漲不漲第三十/ 占求婚姻第三十一/ 占擇婚何處吉第三十二/ 占婚宜不宜第三十四/ 占嫁娶後有無子息第三十四/ 占婚姻始終若何第三十五/ 占夫婚恐宜不宜第三十六/ 占子息有無第三十七/ 占產育吉凶第三十八/ 占產室位第三十九/ 占子何日生期第四十/ 占子生時第四十一/ 占人貴賤娶妻嫁女骨肉第四十二/ 占女人貞潔第四十三/ 占女人丑好第四十四/ 占新婦未知性行第四十五/
第二十三門以下もなお行旅に属する:見知らぬ家に臨時に投宿するときは、まず主人が善か悪かを見る。路上で食を乞い水を求めるにはそれぞれ神を取る法がある。第二十六門は水路を行く吉凶を占い、第二十八門は河を渡る安危を占い、第二十九門は乗る舟車の新旧・善悪を見、第三十門は河水が増すかを問う。この目録は二十六門からそのまま二十八門につながり、「第三十四」を二度重ねて出し、第二十七・第三十三を欠いているのは底本の編次の手落ちで、本文の対応する門目とも出入りがある。第三十一門からは婚育に移る:求婚が議して成るか、婿・嫁を選ぶにはどちらの方へゆくべきか、この縁談を結ぶべきか結ばざるべきか、婚後に子嗣があるか、婚姻のはじめから終わりまでの成行き、夫婦が相応しいかどうか。第三十七門は子息の有無を問い、第三十八門は分娩の吉凶を占い、第三十九門は産房の方位を定め、第四十門は生産の日取りを推し、第四十一門は生まれ落ちる時刻を推す。第四十二門は貴賤の神によって嫁娶と骨肉の親疎を論じ、第四十三門は女子の貞節を見、第四十四門は女子の容貌の美醜を見、第四十五門は新婦の性情・品行を見る。
卷之中 占宅舍第一/ 占宅內有無伏尸第二/ 占起造移居第三/ 占病疾第四/ 占求醫第五/ 占病移去吉方第六/ 占病迴避方位第七/ 占病患忌去方位第八/ 占病患所宜針灸第九/ 占病色目第十/ 占病生死瘥期第十一/ 占病祟在歲在何處第十二/ 占行吉凶第十三/ 占五星第十四/ 占元神第十五/ 占病疾吉凶第十六/ 占聞人死未知虛實第十七/ 占歲中田苗第十八/ 占月有雨第十九/ 占天晴日第二十/ 占久陰問晴第二十一/ 占養蠶第二十二/ 占立蠶室宜何處第二十三/ 占六畜第二十四/ 占買馬得好惡第二十五/ 占六畜病死活第二十六/
中巻は合わせて五十二門で、前半は家宅・疾病と歳時に属する。冒頭の三門は居住を述べる:宅舎そのものの吉凶、宅基の下に古い屍が埋まっていないか、家の起造と移転にはどう取り用いるか。第四門から第十六門までは全書で最も分量のある疾病の類で、層を追って展開する:病の軽重・生死を断じ、医を選び薬を求め、病人を吉方に移し、病中に避けるべき方位、断じて行ってはならない方位、鍼・灸に宜しい取り方、病症のある部位と気色、死日と全快の期、祟りをなす鬼神がどこに出るか。その間に流年の吉凶、五星の臨む処、元辰のある処という三門を挟み、終わりに疾病総断で結ぶ。第十七門は人から某人が死んだと聞いたとき、それが確かな知らせか虚伝かを問う。第十八門以下は歳時と農事に移る:一年のうち田苗の収穫、今月に雨はあるか、天はいつの日に晴れるか、久しい陰の後いつ日を見るか。第二十二・二十三の両門は養蚕と蚕室をどの方に置くかを述べる。第二十四門は六畜おのおのに属する神将を列し、第二十五門は馬の良否を相し、第二十六門は六畜が病にかかった後に死ぬか生きるかを断ずる。
占失馬第二十七/ 占盜賊第二十八/ 占訟獄第二十九/ 占奴婢第三十/ 占經商求利第三十一/ 占物好惡貴賤第三十二/ 占買物得不得第三十三/ 占何處求之買得第三十四/ 占謁貴人求事第三十五/ 占問人情虛實第三十六/ 占投書收否第三十七/ 占問人覓財福第三十八/ 占人呼召好惡意第三十九/ 占索債得不得第四十/ 占人來叩門吉凶第四十一/ 占忽聞人慾謀己事吉凶第四十二/ 占外人入家國善惡第四十三/ 占財博勝負第四十四/ 占埋葬地吉凶第四十五/ 占靈柩出第四十六/ 占葬忌日第四十七/ 占送孝方第四十八/ 占歲月中風雨第四十九/ 占五等官鬼第五十/ 占六親災福歌第五十一/ 占推游都魯都第五十二/
中巻の後半は失物・詞訟から一筋に丧葬と占法の総訣まで述べる。第二十七門は走失した馬を尋ね、第二十八門は盗を捕え、第二十九門は官司・牢獄を断じ、第三十門は奴婢の賢否と去留を見る。第三十一門から第三十四門までは市易の占の一群である:商売で利が得られるか、貨物の善悪・貴賤、買いたい物が買えるか買えないか、どちらの方へ行って買えば買い成るか。第三十五門は貴人に謁見して事を頼み、第三十六門は相手の言葉の虚実を辨え、第三十七門は投じた書信を人が受け取るかを問い、第三十八門は人に財物を求め、第三十九門は人が自分を呼ぶのが好意か悪意かを推し、第四十門は債を取り立てられるか、第四十一門は人が門を叩く吉凶を断じ、第四十二門はふと誰かが自分を計ろうとしていると聞いたことを断じ、第四十三門は外来の人が家門・国門に入るのが善か悪かを見、第四十四門は博奕の勝敗を見る。第四十五門以下は丧葬の四門:墓地の吉凶、霊柩の出殯、下葬の忌日、葬送に当たり避けるべき方。末の四門は通例:一年・一月のうちの風雨、五等の官鬼が身を剋することの主る災禍、六親を取り用いる口訣、および游都・魯都の二神を推して賊と屍を尋ねる秘法である。
卷之下 占兩軍勝負第一/ 占先後舉兵勝敗第二/ 占主客為將第三/ 占伏兵第四/ 占賊來不來第五/ 占賊在前後第六/ 占見人拿械器第七/ 占急聞喧鬧不知何事第八/ 占涉危前後行第九/ 占賊避路第十/ 占過關吉凶第十一/ 占賊逃路第十二/ 占野宿下寨第十三/ 占重圍求出第十四/ 占聞路行人及臺第十五/ 占晝日星落第十六/ 占雷發聲方位第十七/ 占井溢成流第十八/ 占地動第十九/ 占天狗下第二十/ 占怪第二十一/ 占野鳥鳴第二十二/ 占夢吉凶第二十三/
下巻は合わせて四十六門で、前半は兵占、後半は災異の占である。第一門は両軍の勝敗を総断し、第二門は先に兵を挙げるか後に挙げるかどちらが利かを問い、第三門は「勾陳」を主とし「玄武」を客として主客両方の将を分けて判じ、第四門は四隣に伏兵があるかを察し、第五門は敵が来るか来ないかを問い、第六門は敵が前方にいるか後方にいるかを問い、第七門は人が兵器を持つのを見てその善悪を辨え、第八門はふと喧騒を聞いて何事のためかを推し、第九門は険に渉るとき先に行くか後に行くかを決め、第十門は賊を避けるために路を選び、第十一門は関隘を越える吉凶、第十二門は賊寇の逃げ去った方向を推し、第十三門は野に営を張り寨を下し、第十四門は重ね重ね囲まれたとき突囲の路を求め、第十五門は路の上で行人と駅台の消息を尋ねる。第十六門以下は天地の災変に転じる:白昼に星が墜ちる、雷の声が初めてどの方に発するか、井水が忽ち涌き溢れて流れを成す、地震、天狗が地に墜ちる。第二十一門は家中の怪異を占い、第二十二門は野鳥が国に入って鳴くのを占い、第二十三門は夢の吉凶を占う。
占漁獵得不得第二十四/ 占謁貴人第二十五/ 占獻送物第二十六/ 占屈令人來不來第二十七/ 占人家有後無後第二十八/ 占亭部第二十九/ 占人孤寡第三十/ 占來意第三十一/ 占酒後有無第三十二/ 占飲酒得醉否第三十三/ 占四時忌伐木第三十四/ 占人來意第三十五/ 占路上見蛇蟲第三十六/ 占野獸在道忽入城郭第三十七/ 占路見鼠第三十八/ 占野蜂來人家第三十九/ 占虹霓下井飲水第四十/ 占釜鳴善惡第四十一/ 占樹木無故枯悴第四十二/ 占家活無故自動第四十三/ 占忽心驚目瞤耳鳴第四十四/ 占暴風起吉凶第四十五/ 占雲起有雨無第四十六/
下巻の後半は日常の人事からしだいに種々の物怪に移る。第二十四門は漁猟に収穫があるかを問い、第二十五門は貴人に謁見し、第二十六門は人に饋献の礼を進め、第二十七門は人を屈して請うて来るか来ないか、第二十八門は他家に後嗣があるか絶嗣かを見、第二十九門は亭部と盗を防ぐ法を占い、第三十門は人が孤独に寡居する命を見、第三十一門は来た人の問う事を推し、第三十二門は家中に酒があるかを問い、第三十三門は酒を飲んで酔うかを問い、第三十四門は四時に木を伐り炉を動かすに宜しくない禁忌を列し、第三十五門は再び来人の意図を推す。第三十六門以下はみな徴兆の占である:路上で蛇虫に遇う、野獣が故なく城郭に闖入する、路上で大鼠を見る、野蜂が人家に飛んで来る、虹霓が垂れて井に水を飲む、鍋釜が自ら鳴る、樹木が故なく枯死する、家什器物が故なく自ら動く、人が忽ち心驚かれ・眼が跳ね・耳が鳴る、暴風が驟り起こる、雲が起こった後に雨があるかないか。
附錄 占鵲鳴第一/ 占犬吠第二/ 占目瞤第三/ 占暴風第四/ 占飛鳥鴟梟鳴第五/ 占人叩門第六/ 占人欲謀己第七/ 占心動第八/ 占憂喜第九/ 占虛傳信耗第十/ 祝課文 定交月將 三月沒 求交節 大六壬翠雨歌目錄終
附録の十門は、いずれも事に臨んで即座に占う小法で、下巻末の徴兆の占と表裏を成す:喜鵲の鳴くこと、狗の吠えること、眼瞼の跳ねること、暴風の忽ち起こること、飛鳥と鴟梟の怪鳴、人が門を叩くこと、人が自分を謀ること、心頭が故なく驚動すること、憂事と喜事の分別、伝わって来た消息が虚か実か。附録の後にはさらに四通りの通用の資料がある:課を祝するときに唱える祝詞、各節気で月将を換える日刻、三月没の推し方、および交節を求める口訣。以上が全書目録の終わりである。
大六壬翠雨歌 巻之上
占官定有無 第一
未知遷職事真假,古法凡看七驛馬。年命日辰歲月逢,五處逢之官越價。行年、本命、日辰、太歲、月建五處若見驛馬,升之是也。用正時占也。七馬者,太歲、行年、本命、月建是,日干辰支是日干辰支用時發用也。天魁主印常為綬,戌主印,太常主綬也,用起傳終必官有。帶殺被刑旺相扶,光榮急速應還久。正時有急被刑,其事應速至。文官視青龍,武官看太常是也。
昇遷・転任の知らせが真か偽か分からないときは、古法では一様にまず七か所の「駅馬」を見る。「行年」「本命」「日辰」「太歳」「月建」という位置で駅馬に遇い、五か所とも見られれば、官階は必ず水が増すように上がる。原注にいう:行年・本命・日辰・太歳・月建の五か所に駅馬を見るのが昇遷の徴験であり、課を起こすには「正時」――事を問うた当の時刻――を用いる。いわゆる七馬とは、太歳の馬・行年の馬・本命の馬・月建の馬に、日干の馬・日支の馬を加え、さらに占時・発用の馬を加えたものである。「天魁」はすなわち戌で、官印を主り、「太常」は印綬を主る。発用と末伝にこの二つを見れば、官職は必ず手に入る。駅馬が凶殺を帯びて刑剋を受け、別に旺相の気が来て扶えるなら、栄顕は速く来るのに応期はかえって長く引く。原注にいう:正時に急の象を帯びてまた刑されれば、事の応験は速い。このほか文職はもっぱら「青竜」を見、武職はもっぱら「太常」を見る。
初傳太歲太陰神,言用或見更吉神也,干謁如逢必心契。天吏天城臨行年,亦得辰與太歲同。青龍與日共相生,神將無令內戰爭。白虎螣蛇傳末見,太常比亦可增榮,太常與日比和是也。日去青龍是歲期,從日數至青龍處是歲期也,辰至青龍定月宜,若辰數至青龍為月期限是也。 日生青龍官在外,青龍生日爵居內。青龍本位顯榮方,生處太常祿食足,看青龍太常與日月相比生及居位以定受官內外。
初伝が「太歳」の上に落ちて「太陰」を乘れば、原注はこれを発用の処にまた吉神に遇うものとして、これをもって干謁・請託にゆけば、一見で意が投合するという。「天吏」「天城」の二神が行年に臨むか、あるいは日支が太歳と同位なら、同じく良い象である。さらに「青竜」が日干と相生することを見、乘る天将と臨む地神のあいだで交戦してはならない――神が将を剋するのを内戦、将が神を剋するのを外戦といい、いずれも吉ではない。三伝の末位に「白虎」「騰蛇」を見るのは忌みである。もし末伝に「太常」を見て日干と比和すれば、かえって栄顕を添える――原注は特に、太常と日干が比和でなければならないと指し示す。応期を定める法:日干から青竜のある位まで数え、得た数がすなわち若干年、日支から青竜のある位まで数え、得た数がすなわち若干月である。青竜が日干に生ぜしめられるなら官職は外任にあり、青竜がかえって日干を生ずるなら爵位は朝内にある。青竜の居る本位がすなわち顕達の方、青竜の生ずる処が「太常」に坐れば俸禄・食用は豊かに足りる。要するに青竜・太常・日辰のあいだの比和と生剋、およびそれぞれの居る位を合わせて見てはじめて、受ける官が内か外かを断ずることができる。
占官定不定 第二
陽年用丑陰年未,便掇天輪加太歲。小運日辰傳送臨,光榮顯達身高貴。登明次撥加寅方,年見功曹丑未良。又轉加臨本命上,寅時還在受官忙。行年上見之。
すでに議されている官職が定局するかを占う:陽年は「大吉」丑を取り、陰年は「小吉」未を取り、天盤のこの位を転じて「太歳」に加えて見る。転じ終わって、もし小運・日辰の上に「伝送」申の臨むを得れば、栄顕・通達・身分の貴いことを主る。さらに「登明」亥を順に撥ねて寅位に加え、行年上に「功曹」寅を見るか、あるいは丑・未の两位を見るかは、いずれもよい局である。またこの位を転じて「本命」に加え、寅時の下に落ちるも、なお受官・任職に忙しい象である。原注に明かす:この数か所はみな行年上で験を取るのだと。
占失官爵 第三
魁罡若向日辰遊,貶出天涯地角頭。六合同與一處住,參差直去到崖州。六合臨魁罡日辰上,見之尤甚凶也。 莫令日上螣蛇見,白虎臨時亦不佳。謫降仙都九ΟΟ,ΟΟ臨落向天涯。日辰上下無令克,克著之時退剝職。上克下無罰外任,下克上無己罰直。
「河魁」戌と「天罡」辰が游走して日辰の上に至れば、辺境への貶謫を主り、まっすぐ天涯地角まで行く。もし「六合」がまたこれらと同じ位にあれば、参差不斉に輾転し、一路崖州のごとき絶遠の地まで貶される。原注にいう:六合が魁・罡と日辰の上に臨むのを見れば、とりわけ凶である。日干の上にはくれぐれも「騰蛇」を見てはならず、正時に「白虎」が臨むのもよい事ではない。貶謫の辞の下は底本に脱字があり、いくつかの空囲を残すばかりで文義が全うせず、臆して補うことを敢えてしない。日辰の上神と下神のあいだは相剋しないのをよしとし、いったん相剋すれば削職・退職に応じる。上神が下神を剋すれば、罰を受けても外放に過ぎず、下神が上神を剋すれば、身は責を免れない。
占人久出外不知存亡 第四
小運臨時旺相方,榮身向外保身康。休廢位上逢之墓,疾病纏痾不測亡。此依正時,出去大小運上臨旺相方在位上吉也。 其人出外已多時,向外存亡俱不知。但把行年天上看,相生臨處此方期。假令出外人行年在酉,酉臨子相生安吉,寅午囚死,若臨戌其外居下行也。
遠出した人の生死を占う:小運が正時の旺相の方に臨めば、その人は外で面目も安泰である。小運がもし休廃の位に落ち、また墓神に逢えば、疾病に纏われ、甚だしきは不測の亡きことに至る。原注にいう:この門は正時によって課を起こし、出行する者の大運・小運が旺相の方に臨んでその位を得れば吉である。人が門を出て久しく、外で死んだか生きたか全く消息がないときは、ただ「行年」が天盤に臨んでいる神を取って見ればよい。臨む処が行年と相生するなら、人はその方にいて平安である。原注の例:出外の人の行年が酉にあって、酉上に子が臨めば、金が水を生じて相生となるので平安・吉利を主る。もし寅・午に臨めば、金が木火に遇って囚死するので吉からず、戌に臨めばこの人の外での処遇は日増しに下る一方である。
占人出外問家下平善 第五
家住東方出向西,東方怕見惡神祗。忽然凶將臨其下,宅內憂驚多見疑。如家宅住東,看東方凶吉神。若天罡河魁,其將在西隨方吉之人必驚也。
人は外にあって家中を案ずる:家宅が東にあり、人が西へ向かって行くときは、東方のその一位に悪神を見ることを恐れる。もし凶将が忽ち東方の下に臨めば、家には必ず憂い・驚き・疑い懼れる事がある。原注にいう:家宅が東方に住していれば、もっぱら東方の一位に凶神が坐するか吉神が坐するかを見る。もしそこに坐るのが「天罡」辰・「河魁」戌で、乘る将がまた西方にあってその方位に随って動けば、家人は必ず驚きを受ける。
辰上忽然見巳午,螣蛇更怕共同居。家中失火驚忙怕,又怕失財六畜虛。出外憂家事如何,日辰向上見平和。家中保得應無事,吉將臨之喜得多。
日支の上に忽ち巳・午の火神を見るときは、最も恐れるのはさらに「騰蛇」と同じ位に居ることである:これは家中で火を失い、一家挙げて驚惶する象で、ほかにも財を破ることと六畜の損耗を防がねばならない。外に出ていて家事を憂うときは結局どうか、ただ日干・日支の两位の上が平和かどうかを見る:上下が安んじて剋なくば、家中は自然に事なく、さらに吉将がその上に臨めば、喜び祝う事はいっそう多い。
占出外到日 第六
東方卯酉約來期,南方行人子午移假令望東方人,卯度午到,主申即欲來;望西方人,酉度子到,丑寅欲至。南北仿此。蓋卯為日出之門,酉為日入之門,夏至南門推東方人ΟΟΟΟΟΟ。欲向寅ΟΟΟΟ,東方青龍下神定。遠視將軍千里時,卜下臨處為期是。三千里外視將軍所臨為到,百里千里看日辰本ΟΟΟΟΟΟ。
行人が家に到る日を推す:東方から来る人を待ち望むには、卯・酉の两位でその帰期を約し、南方から来る人を待ち望むには、子・午の两位で推移する。原注の例:東方の人を望むには、卯が午に度れば便りがあり、申の日にすなわち身を起こして来る。西方の人を望むには、酉が子に度れば、丑の日・寅の日に到着する。南北の両方もこれに準じて推す。そうする所以は、卯が日出の門、酉が日入の門だからである。以下の夏至の南門より東方の人を推す一段は、底本に連なる数か所の空囲があり、脱字が甚だ多く、強いて解くことはできない。大意はなお寅位の上に取り、東方「青竜」の下に臨む神をもって日期を定めることにある。路程の遠いのは「将軍」を見る:千里之外は占う時に将軍の臨む処を帰期とし、三千里以外はもっぱら将軍の臨む処でその到着を定め、百里・千里のあいだは日辰の本位を見る――ここは底本にまた脱文がある。
ΟΟΟ數日辰,責龍Ο為青龍,為天罡,傳送為白虎,登明為玄武,太乙為朱雀。如望東方人,若青龍到南方,在路來,只東來下仿在此。南看朱雀○飛,西方視白虎,玄武北方期。玄武至西為期。
この一段の冒頭にも脱字があり、ただ日辰について数を起こすことを知るのみである。配するのは四方の神と天将:東方は青竜を主とし、「天罡」辰もまたこれに属す。「伝送」申は「白虎」に配し、「登明」亥は「玄武」に配し、「太乙」巳は「朱雀」に配する。例えていえば、東方から人が来るのを望むとき、青竜がすでに南方に行き至っていれば、それは人がすでに路の上にあって、まさにこちらへ向かって急いでいるのである。東から来る人は一様にこれに照らして推す。残りの三方も同じ理:南方から来る人を望むには「朱雀」の飛んで至った処を見、西方から来る人を望むには「白虎」を見、北方から来る人を望むには「玄武」を見る。玄武が西方に行き至れば、すなわち家に到る期である。
占人出外経年在外未帰 第七
其人出外一年來,音信無知早晚來。遊戲神加四季上,即期朝暮不須推。游神者,春丑、夏子、秋戌、冬亥是也。戲神者,春巳、夏子、秋酉、冬辰,加季上來,加孟不來,加仲來到也。
人が門を出てすでに一年に満ち、音信が全くなく、いつ帰るか分からない:ただ「游神」と「戯神」の两位を見、四季の神・辰戌丑未の上に加臨していれば、それは朝夕のあいだに到り、別に推算するまでもない。原注は二神を列す:游神は、春は丑を取り、夏は子を取り、秋は戌を取り、冬は亥を取る。戯神は、春は巳を取り、夏は子を取り、秋は酉を取り、冬は辰を取る。四季の神の上に加われば人はまさに来る。四孟・寅申巳亥の上に加われば人は来ない。四仲・子午卯酉の上に加わっても、人はまた到ることができる。
占当日出去何時帰 第八
使去今朝歸太遲,是何時刻到來時。去時加在日辰上,天罡之下是歸期。以去時加今日支,天罡下為歸期也。
人を今日出かけさせ、遅々として帰るのを見ず、いったいどの時刻に到るかを知りたい:その者が身を動かしたその時刻を日辰の上に加えて天盤を排し、さらに「天罡」辰の圧するその一位を見れば、その一位の代表する時刻がすなわち帰期である。原注はさらに明らかにいう:出門の時を以て今日の日支の上に加えて盤を起こせば、天罡の下がすなわち帰來の時刻である。
占久出未帰 第十
今朝天上辰加季,天乙前辰臨日位。用起季神並伏吟,即當不久來歸至。今日之辰加臨季上,天乙前加臨日上。
遠出した人が久しく帰らない:今日の天盤の「天罡」辰がもし四季の神・辰戌丑未の上に加わり、かつ「天乙」貴人の前の一位の辰がまた日干の位に臨み、さらに発用に取るのが四季の神に逢うか、あるいは得た課体が「伏吟」なら、いずれもその人がまもなく帰ることを主る。原注に補して明らかにす:すなわち今日の辰が季神の上に加臨し、天乙の前の一辰が日の上に加臨するのである。(本巻の目録には第九門があるが、正文は第八門からそのまま第十門につながり、底本は第九門の一節を欠く。)
占出外迷失道路 第十一
若在山林迷失道,少人詢問一身孤。懷中取式投於地,申未罡間是正途。往傳送下去自間悟,天罡下去行百步得正路,小吉下八十步得本路也。
ひとり山林のなかで道に迷い、四顧して問うべき人がいない:懐中から六壬式盤を取り出して地に投げ置き方向を定めると、「伝送」申・「小吉」未と「天罡」辰のこの三位のあいだの指す方向がすなわち正路である。原注は分けていっそう細かい:「伝送」申の臨む下に向かって行けば、自然に豁然と省り悟る。「天罡」辰の臨む下に向かって百步行けば、正路を得ることができる。「小吉」未の臨む下に向かって八十步行けば、もとの路に帰ることができる。
占尋捕逃亡 第十二
伏吟為近返吟遠,旺相急行囚死慢。用起此神恰合藏。傳送之下得尋見。刑勝德神難追覓,德勝刑神即自歸。如甲戌日甲臨德,丑臨戌,德勝刑,皆仿此。先加月將正時上,月將加之時上,丑未間時捉取伊。月將加卜至時,天上丑未子臨處尋去必見,大人丑下,小兒未下,女人子下。
逃げ走った人を追い捕える:課体が「伏吟」を得れば、人は近くに隠れ、得るが「反吟」なら、人は遠くに逃げた。逃げる者の乘る気が旺相なら、行くのが急で速く、囚死なら、行くのが遅い。発用がもし藏匿の神の上に正しく起これば、その人はちょうどそこに藏れている。「伝送」申の臨む下に向かって尋ねれば、すなわち見出すことができる。日辰の刑神が徳神に勝てば、人は追い求めがたく、徳神が刑神に勝てば、人はおのずから帰って来る。原注の例:甲戌の日、甲の徳は本位に臨み、丑がまた戌の上に臨む、これが徳の刑に勝つであり、残りはこれに照らして類推する。課を起こす法は、まず月将を正時に加えて天盤を転じ、さらに丑・未のあいだの時刻にて捉えに行く。原注に明かす:月将を占う時刻に加えれば、天盤の丑・未・子の三位の臨む処に尋ねて行けば必ず見られる――成年の男子を探すには丑の下を見、小児を探すには未の下を見、婦人を探すには子の下を見る。
功曹午戌戌加時,傳送子辰辰用之。寅午戌便以戌加走時,申子辰便以辰加走時,魁下不見,罡下必見之,餘仿此推。此是妙門深記取,魁罡向下捉無疑。又法,以天罡加丑,男以日上,女以辰上,方是尋處也。
別に一法は三合局によって取る:逃げる者が寅・午・戌の一局に属するなら、「功曹」寅・「勝光」午・「河魁」戌を用い、すなわち戌を以てその逃げ去った時刻に加える。申・子・辰の一局に属するなら、「伝送」申・「神后」子・「天罡」辰を用い、すなわち辰を以てその逃げ去った時刻に加える。転じ成ったのち、「河魁」戌の下では人を尋ね得ず、「天罡」辰の下では必ず尋ね得る。残りの各局はこれに照らして推す。これは亡を捕える竅訣で、牢く記すべし:ただ魁・罡の两位の臨む下に向かって捉えれば、間違うことはない。さらに一法:「天罡」辰を丑の上に加えて盤を起こし、男子を捉えるには日干の上の一位を見、女子を捉えるには日支の上の一位を見れば、そこがこそ尋ねるべき所である。
占出外失位不知前後 第十三
勝光若在貴人前,同伴途中必見先。忽然臨在天乙後,卻應去後趨忙然。
途中で同伴とはぐれ、彼が前にいるか後ろに落ちているかを知らない:「勝光」午と「天乙」貴人の先後を見る。勝光がもし貴人の前にあれば、同伴はすでに先にいて、路上でおのずから先に彼を見る。勝光が忽ち天乙の後に臨めば、同伴は後ろに落ちて、まさに急いで慌てて追いついて来る。
占逃亡遠近里数 第十四
欲知逃亡行多少,數取天罡為妙要。假令天罡加寅去,戌四位即四里,或回家也,約行四里尋官道。用先天數也。戌若加與大吉上,以戌五數為期望。以先天辰戌丑未五,巳亥四之數,旺相倍之,囚死減半,丑戌下數之。
逃亡の人がすでにどれほど遠く行ったかを知るには、要は「天罡」辰のこの一位を数えるにある。原注の例:天罡が寅の上に加わり、天盤の戌が四位の処に落ちれば、すなわち四里、あるいは人はすでに家に帰った。およそ四里行き出れば、すなわち官道の上に行って尋ねることができる。用いるのは先天の数である。戌がもし「大吉」丑の上に加われば、戌の五数を用いてその遠近を定める。いわゆる先天の数とは、辰・戌・丑・未は各々五を作し、巳・亥は各々四を作す。逃げる者の気が旺相なら数を倍にし、囚死なら数を半に減じ、いずれも丑・戌の两位の下にて数を起こす。
占謁貴人見不見 第十五
三傳六合用其終,三合初傳用起同。假令子弟尋訪友,初傳大吉必相逢。用起三傳皆三合六合,訪人必見也。如子弟大吉丑見之數是也。
貴人に謁を求めて見られるか:三伝が六合を成せば、末伝を取って断じ、三伝が三合を成せば、初伝・発用を取って断ずる。両者は同一の理路である。原注の例:子弟の輩が朋友を尋ね訪ねるにゆき、初伝がもし「大吉」丑を得れば、必ず見られる。要するに発用と三伝がともに三合・六合を結ぶなら、人を訪ねて必ず面会する。子弟の輩が大吉丑を見るようなのがこの類である。
甲日還尋酉地人,正時還察丑上神。酉上之神要比甲,應得相逢不出門。辰即為他日為我,若辰有氣訪無因。天罡加孟應不出,小吉臨辰必見君。兼在家吃飲食,在家不出門也。
甲の日に酉方に住む人を尋ねに行くには、正時の上でなお丑位の乘る神を細かく察する。酉上の神は甲と比和せねばならず、それでこそ「門を出ずして便ち相逢う」の応に及ぶ。訪人を占うには日支を以て相手を代表し、日干を以て自己を代表する:日支がもし気旺なら、相手は外出し、彼を訪ねても取り付く所がない。「天罡」辰が四孟・寅申巳亥の上に加われば、相手はまさに門を出ないはず。「小吉」未が日支の上に臨めば、必ず彼に見られる。原注にいう:未は酒食を主り、兼ねて家在飲食の象があるので、人は家中にあって門を出ない。
占己身被人使出去不去 第十六
寅與卯加日與神,正時前若克無因。天罡加季定應去,日上行年不出門。返吟必去伏吟休,日在貴人前面遊。正時在天乙前去也。
自分が人に差遣されて門を出る、行き成るか行き成らぬか:寅・卯の两位が日干と乘る神の上に加わり、もし正時の前の一位が来て剋すれば、この行は成り立つ由もない。「天罡」辰が四季・辰戌丑未の上に加われば、定めて行く。日干の上に行年が坐すれば、門を出ることができない。課が「反吟」を得れば必ず行き、「伏吟」を得れば止む。日干がもし「天乙」貴人の前に行けば、これも行くべき象――原注にいう、正時が天乙の前に落ちればすなわち行く。
若見日陰天乙後,不成遠去卻應留。日辰上下若相剋,空有空名應不出。 用起陰神終見陽,必行火急須排比。若見三傳天乙後,傳中開鑰為其救。更尋天馬不傳終,決定不行多讒謬。天馬者,正月從午順數六陽辰。
もし日干の陰神が「天乙」貴人の後に落ちれば、この遠行は成らず、人はなお留まらねばならない。日干と日支の上下の両神がもし彼此相剋すれば、出張の名目はあっても、終に空名で、人は出て行けない。発用に陰神を取りて末伝に陽神を見れば、この行は必ず成り、しかも急ぐ。速やかに行装を整えねばならない。もし三伝が皆天乙貴人の後に落ちるとき、伝中に「開鑰」の神あれば、すなわち解救である。さらに「天馬」を尋ね、天馬がもし末伝に落ちなければ、それは行き成らずと断じ、しかも讒言・口舌を多く招く。原注に明かす:天馬は正月より午に起こり、順に六つの陽支を数えて得る。
占出行亡行軍 第十七
常把功曹加月建,神后臨處是門方。天子上加處。 勝光向下為殂路,卯底然遊不可當。午卯下不可往,午卯臨行年不可出山也。甲子子沖後一辰,如甲子旬子沖午,後午後二辰巳為午凶,餘旬同此,六旬甲首仿此窮。常將此窮五Ο止Ο,臨著行年疾病迷。
出行と行軍の法:「功曹」寅を月建の上に加えて盤を転じれば、「神后」子の臨む処がすなわち門を出て行くべき方位である。原注にいう:天子の位に加えると。「勝光」午の臨む下は死路、卯の下も同じく凶で、犯してはならない。原注に明かす:午・卯の两位の下はいずれも往ってはならない。午・卯が行年の上に臨めば、山にさえ出るべきでない。また一法:甲子旬は子の沖する午を忌み、さらに退後の二辰たる巳もまた午に随って凶である。残りの各旬もこれと同じく、六甲旬首はみなこの法に照らして推し尽くす。ここは底本に脱字があり、ただこの凶神が行年に臨んで、疾病・昏迷を主ることを知るのみ。
占欲逃亡吉方去 第十八
欲逃回避直符方,正月起戌逆行十二辰,沖途中路被擒將。天后下頭宜遠去,正時子下也,若行千里必無妨。遠去宜行神后下,利求小吉出應深。欲令怕憂從魁往,月將加時向底尋。
逃げて禍を避けようとするには、まず「直符」のある方位を避ける。原注にいう:直符は正月に戌に起こり、十二辰を逆行する。もし直符の沖する処に当たって路に上れば、途中で必ず擒獲される。「天后」の臨む下に向かって遠く走るを宜とす――原注にいう:すなわち正時の子の下である――こうすれば千里を行きても妨げなし。遠行は「神后」子の下を行くを宜とし、もし利を謀り財を求めんとするなら「小吉」未の下に出るが最も深く穏やかである。心中に憂患あるを怕れる者は、「従魁」酉の下に向かって行け。要するに月将を占時に加えて天盤を転じ、さらにその一位の下に向かって方向を尋ねる。
若逃急難傳送下,Ο去須避○五大夫。事應逃難擇好時,便將神后加日支。但看小吉臨何處,宜向忙行請勿疑。如甲申日子加申未到卯上,向正東可避也。
もし倉皇として急難を逃避するなら、「伝送」申の下を行け。下の一句は底本に脱字があり、ただある凶位を避けねばならぬことを知るのみ。およそ逃難に遇うにはよい時刻を擇び、「神后」子を日支の上に加えて天盤を転じ、さらに「小吉」未のどの位に落ちたかを見て、その方向に向かって急いで行き、迟疑するに及ばない。原注の例:甲申日に子を以て申に加えて盤を起こせば、未は卯の上に転ずる。それならば正東に向かって逃避するを宜とす。
占出外迷宿處 第十九
野宿林中恐失迷,便將月將加時推。丙壬天乙臨其下,昏腫令君○憶○憶歸。
野外の林中で夜を過ごし、往く処を迷失するを怕れる:月将を占時に加えて天盤を転じて推す。丙・壬の両干と「天乙」貴人の臨む下、それがすなわち宿を投ずべき方位である。末句は底本が残損し、二か所の空囲を挟んで文義が全うせず、大意は天色の昏暗する際に人を引きて宿に帰せしめるにあると思われるが、強いて解くことを敢えてしない。
占出外恐直雪雨賊盗 第二十
三傳陰少陽神我,雪雨稀逢景色和。都將日前並日上,途中賊盜也防他。都將,甲己日在丑,乙庚日在子之類是也,仿此。
門を出て風雪・雨水と盗賊に遇うを怕れる:三伝のうち陰神が少なくて陽神が我の位に当たれば、一路は雨雪に遇うことが少なく、天気・景色もみな和順である。もし「都将」が日干の前か日干の上に落ちれば、途中で盗賊を防がねばならない。原注に都将の取り方を明かす:甲日・己日は丑にあり、乙日・庚日は子にあり、残りの各干はこれに照らして類推する。
遠近占取出行期,天獄臨辰年月時。天獄者,春卯、夏午、秋酉、冬子,連累途中遭禁繫。分明記取不參差,天地盤結時最凶。傳送臨戌為天盤,臨辰地結,亥為人盤也無結。 更看天目事應同,常以月將加月建。臨人年日刑遭劫,鬼魁逢邪在路中。
路程の遠近を問わず、出行の日時を占うには「天獄」が日支・行年・月建と占時の上に臨むかどうかを見る。原注に曰く、天獄は春は卯にあり、夏は午、秋は酉、冬は子にあり。天獄がこれに臨めば、途中で累及されて拘禁されることを主る。この一条ははっきりと記え、曖昧にしてはならない——天盤・地盤が結ばれる時は最も凶である——「伝送」申が戌に臨むは天盤の結、辰に臨むは地盤の結、亥に臨むは人盤に属し、結でなければ忌まない。さらに「天目」を見ると、応験は上と同じで、取法は月将を月建に加える。天目が人の行年と日辰に臨んで刑を帯びれば、中途で劫を受けることを主る。「河魁」戌が鬼を帯びてまた邪祟に逢えば、路上で凶険に出会うことを主る。
占在外寄住主家善 第二十一
辰上為主日為賓,辰上凌干日上神。更得凶神並惡將,急須移去恐遭迍。勝光加日及辰年,年上從魁不得眠。若向絳宮時下到,便須火急出門前。登明臨仲為絳宮時,最凶也。
外で宿を借りるには、主人が善か悪かを見る:日支の上は主人を代表し、日干は自分という客人を代表する。日支の上神が日干及び日干の上神を陵し、また凶神悪将を帯びれば、急いで立ち退かねばならず、さもなければ禍患に遭う。「勝光」午が日干・日支と行年の上に加わるか、あるいは行年の上に「従魁」酉を見れば、いずれも住まいが安らかでなく、夜に眠り成さないことを主る。もし「絳宮」の時に当たれば、さらに火急に出門しなければならない。原注に曰く:「登明」亥が四仲子午卯酉の上に臨めば、これ即ち絳宮の時で、最も凶険である。
占往察密事 第二十二
要窮密事結尋推,月將加時女審之。酉為天目卯天耳,但於向下密聲其。
機密の事を探り聞くには、月将を占時の上に加えて天盤を転出し、さらに細かく審看する。酉は「天目」で見ることを主り、卯は「天耳」で聞くことを主る。ただこの二神の臨む下に向かって偵伺すれば、そこに自ずと低語密談があって聞き取ることができる。
占忽暫入人家不知善悪 第二十三
登明正日及加時,Ο六天空仔細陳。主敬與心謀害客,急須出戶恐傷人。忽因行次到人家,還把占時月將加。吉將臨門應不果,入去方位為門。相生只入莫疑他。又登明、天空臨日辰,不可留,入去即凶也。
臨時に見知らぬ人家に入って、主人が善か悪か分からない:「登明」亥がまさに日干に当たるか占時の上に加わり、また「六合」「天空」を見る(ここは底本に一字欠く)なら、仔細に分別しなければならない。主人は表面は恭敬しながら心に加害を存し、客人は急いで出門しなければならず、久しく留まれば恐らく傷を受ける。およそ行路の途中で忽然と人家に投じるときは、やはり占時の月将を加えて盤を転じる:吉将が門に臨めば、悪事は発生せず、入る方位を門位として見て、自分と相生するなら、思い切って入ってよく、疑慮する必要はない。原注にまた曰く:「登明」亥と「天空」が日辰の上に臨むときは、決して停留してはならず、入れば凶険がある。
占路行求食喫処 第二十四
山路孤行偶缺糧,肚腸飢渴似煎湯。還將月將加時上,大吉之下日尋方。
一人で山路を行き、偶然食糧が絶えて、飢渇して五臓が煎るがごとき:やはり月将を占時の上に加えて天盤を転出し、「大吉」丑がどの位に落ちるかを見て、その方向に向かって求める。丑は牛であり倉廩であり、飲食を主るので、これを取って求食の神とする。
占路行求水処 第二十五
山林曠野少人煙,飢渴炙心不進前。月將加時小吉下,尋之得井亦逢泉。
山林曠野の中で人煙が稀に、渇して心焦れて、路を歩き得ない:月将を占時の上に加えて盤を転じ、「小吉」未の臨む下に向かって求めれば、井戸に遇うか、山泉に当たるかである。
占路逢人送酒食吉凶 第二十六
魁罡日上及辰中,神后太沖太乙同,好詐噁心人起念,食之不得恐自終。
路上で人が酒食を送って来たら、その吉凶を弁ずる:「河魁」戌・「天罡」辰が日干の上に落ちるか日支の中にあり、さらに「神后」子・「太冲」卯・「太乙」巳と同処すれば、その食を送る人は心に奸詐を懐き、悪念を動かしたのであり、この物は喫してはならず、喫し下せば恐らく性命まで送ることになる。
占出行水路吉凶 第二十七
干為其路水為支,日支辰傷陸地宜。泛水觸龍多不利,以丙子、癸丑、癸未日為觸龍也,太沖加日渡江遲。 干吉陸行利大道,支宜水陸可行之。登明加孟遭風雨,若臨季神水陸宜。
水路を行く吉凶:日干は陸路を代表し、日支は水路を代表する。日支が傷を受ければ、陸路に改めるべきである。舟を行くに「触竜」を犯せば、多くは利あらず——原注に曰く丙子・癸丑・癸未の三日を触竜日とする。「太冲」卯が日干の上に加われば、江を渡るに遅延する。日干が吉なら、陸路を行くに順利で、大道を行くに宜しい。日支が吉なら、水路・陸路ともに行くべきである。「登明」亥が四孟寅申巳亥の上に加われば、途中で風雨に遇う。亥がもし四季辰戌丑未の上に臨めば、水陸の両路ともに相宜わしい。
占過水吉凶 第二十八
子臨太歲也為凶,亥上行年溺水中。支若有傷不可渡,日辰皆吉保亨通。
河を渡り水を過ぐる吉凶:「神后」子が太歳の上に臨むは凶。「登明」亥が行年の上に落ちれば、溺水の危がある。日支がもし刑傷を受ければ、水に下るべからず。日干・日支がともに吉なら、一路平安で亨通する。
占渡水舟車新旧 第二十九
太沖生旺好舡車,刑破休囚定不佳。狹小不堪人載送,卯辰日上遇風砂。 魁罡加孟舡頭損,加臨仲季尾自傷。支干日辰上遇著,出遭風浪不循常。
乗る舟車の新旧好悪を知るには:「太冲」卯は舟車の神で、卯が生旺を得れば、舟車はよい。刑を受け破を受けるか休囚の地に落ちれば、必ず佳からず、多くは狭小破舊で人を載せ得ないものである。卯・辰が日干の上に落ちれば、路上で風沙に遇う。「河魁」戌・「天罡」辰が四孟寅申巳亥の上に加われば、船頭に損あり。四仲・四季の上に加われば、船尾が自ずと傷む。この二神がもし日干・日支の上で遇着すれば、出行は必ず反常の風浪に遭う。
占水漲不漲 第三十
候水正時月將加,辰凶日吉漲邊涯。日凶辰吉應當減,傷克支干可渡他。
水を待ちて漲るか漲らぬかを問う:正時に月将を加えて天盤を転出して候う。日支が凶で日干が吉なら、水は岸辺まで漲る。日干が凶で日支が吉なら、水勢はまさに消退すべし。日干・日支がもし傷克を受ければ、水はすでに渡るべきで、思い切って過ぐればよい。
占求婚姻 第三十一
日辰上下並相生,旺相求婚禮必成。命合三傳戌在季,日逢天后必交迎。天罡加季,三傳與本命合,即成婚也。
婚を求めて成るか成らぬか:日干・日支の上下の両神がともに相生し、また旺相の気に値すれば、この親事は必ず説き成る。本命と三伝が相合し、「河魁」戌が四季辰戌丑未の位に落ち、日干がまた「天后」に逢えば、両家は必ず交相に迎娶する。原注に曰く:「天罡」辰が四季の上に加わり、三伝がまた本命と相合すれば、婚事は成る。
占擇婚何処吉 第三十二
從魁為男神后女,寅申巳地三家許。從魁到即相生酉,若不臨休索之娶。
婚を擇ぶにどの方に向かって説くべきか:「従魁」酉は男方を代表し、「神后」子は女方を代表する。寅・申・巳の三位の臨む家はいずれも親を許すべきである。従魁が行きて酉と相生する処に至れば、この親事は成る。もし休廃無気の地に臨めば、求娶しに行く必要はない。
占婚宜不宜 第三十三
天上神將加年位,魁罡臨命多不利。男婚入室不傷妻,女嫁拜堂必殺婿。常以申加小運,男命上見魁罡殺妻,女見殺夫也。
この親事は結ぶべきか結ばざるべきか:天盤の神将を行年の位の上に加えて見る。「河魁」戌・「天罡」辰が本命の上に臨めば、多くは利あらず。男子が婦を娶りて門に入るるは、妻を傷るに至らざれども、女子が嫁して堂に拝すれば、夫を克す。原注に曰く:常法は「伝送」申を小運の上に加えて盤を転じ、男命の上に魁・罡を見れば妻を克すことを主り、女命の上に見れば夫を克すことを主る。
占嫁娶後有無子息 第三十四
從魁加命產多男,大吉當臨疾病殘。神后見是男在後,勝光臨命女無先。正時從魁大吉加女命,下吉。見神后,先生女;見勝光,先生男。又法,陽多生男,陰多生女也。
婚後に子嗣あるか無きか、男を生むか女を生むか:「従魁」酉が本命の上に加われば、多く男を生む。「大吉」丑が本命に臨めば、子は多病あるいは残疾あり。「神后」子を見れば、男子は後に生まれ、「勝光」午が命に臨めば、女子は先に居らず。原注に曰く:正時に従魁酉・大吉丑を女方の本命の上に加え、下に臨むところを吉とする。神后子を見れば先に女を生み、勝光午を見れば先に男を生む。また一法あり:課中に陽神多ければ男を生み、陰神多ければ女を生む。
占婚姻始終若何 第三十五
日克天后女不許,辰克天后男不娶。卯酉亥未必為陰,兩度從人終拋去。太陰逢卯酉未必主重嫁也。
この婚姻の始自り終に至る走向を見る:「天后」は女方を代表し、日干が天后を克すれば、女家は親を許さず、日支が天后を克すれば、男家もまた迎娶を肯んぜず。卯・酉・亥・未のこれらの位は陰に属し、女子は两度人に従うも、終竟はやはり抛離される。原注に曰く:「太陰」が卯・酉・未に逢着すれば、再嫁を主る。
占夫婚恐宜不宜 第三十六
女殺其夫支勝干,陰強陽弱事同前。辰剋日為殺夫,未日辰時主陰強陽也。日衰時旺也為惡,克害行年總一般。行年克戰。 切須記許日支辰,無令嫁日賊其親,若交干支相賊害,利錢財ΟΟ殺人。切記親之日,勿令與迎日辰相剋,後必殺翁姑,見哭聲也。
夫妻が相宜かどうか:日支は妻を代表し、日干は夫を代表し、日支が日干に勝れば、これ即ち妻が夫を克すので、陰強陽弱と同一の断法である。原注に曰く:日支が日干を克すれば即ち夫を殺す。日支・占時が未の上に落ちれば、もまた陰盛陽衰を主る。日干が衰えて占時が旺すれば、同じく悪象である。行年が克を受け害を受けても、道理は同じく、行年の上に克戦あれば即ちこれである。また下聘して親を許すあの日支を牢記し、出嫁の日が反って本家の親人を賊害することなからしめよ。日干・日支がもし彼此賊害すれば、銭財に利あり(ここは底本に二字脱す)といえども、人を傷る応あり。原注に叮嘱す:定親の日は切に迎娶の日辰と相克することなかれ、さもなくば後日必ず翁姑を克し、家中に哭声を聴くことになる。
占子息有無 第三十七
女命當存天乙加,陽居生月是兒芽。又忽傳送臨本命,初成夫婦,以巳加婦命,生月上見陰神,必有子息也,若將陰神子必賒,皆子生,日上得陰神子必少。
子嗣あるか無きかを占う:女命の上に「天乙」貴人の加臨あるを要し、陽神が彼女の生月の上に落ちれば、即ち孕育の兆あり。もし「伝送」申が忽然と本命の上に臨めば、もまた同じく好ましい象である。原注はさらに具体に講す:新たに成る夫婦は、「太乙」巳を婦人の本命の上に加えて盤を転じ、彼女の生月の位に陰神を見れば、必ず子息あり。加わるところがもし陰神の当権なら、子を得るは遅れ、日干の上に陰神を得れば、子女は必ず少ない。
月將常須加正時,二人運氣五行推。各於年上逢金水,此歲榮家必見兒。夫木命、行年見水,妻土命行年見金,皆相生有子也。魁罡太乙臨始月,正時,上下相傷無骨血。人生月上見陰神,何人絕嗣門戶絕?
また一法:月将を正時の上に加えて天盤を転出し、さらに夫妻二人の運気の五行に按じて推す。両人の行年の上に各々金・水の生扶の神に遇えば、この年に家中は必ず丁を添う。原注に例を挙ぐ:夫が木命にして行年に水を見、妻が土命にして行年に金を見れば、いずれも相生の象で、子あることを主る。もし「河魁」戌・「天罡」辰・「太乙」巳が起算の月に臨み、しかして正時の上神・下神が彼此相傷すれば、即ち骨肉なし。反って言えば、およそ人の生月の上に陰神を見れば、またどうして嗣を絶ち門戸を断つことがあろうか。
占生産孕吉凶 第三十八
天罡天后行年上,正時,帶殺日辰氣不生。日辰上下相剋無氣,又怕帶殺,大凶也。常向懸戶安產室,常以傳送加婦小運,魁罡下為懸戶,安產落胎難產也,腹中之子難產養。干作孩兒支母命,干傷兒損母無憂。若逢支克母還惡,時見相凌子母禍。時與日辰俱相剋見凶,以正時占。
分娩の吉凶を占う:「天罡」辰・「天后」が行年の上に落ち、正時を以て課を起し、もしまた凶殺を帯びて日辰の気が相生せざれば、吉ならず。原注に曰く:日干・日支の上下が相克して気なく、さらに凶殺を帯びれば、大凶。産室は「懸戸」の位に安んずべからず——常法は「伝送」申を産婦の小運の上に加えて盤を転じ、「河魁」戌・「天罡」辰の下が即ち懸戸であり、産房をそこに安んずれば落胎難産を主り、腹中の子もまた養い難い。占中は日干を以て孩児を代表し、日支を以て母親を代表す:日干が傷を受ければ、子に損あれど母親に憂なし。日支が克されれば、即ち母親が危険である。占時がもし日辰と相凌すれば、母子ともに禍患あり。原注に申明す:占時が日干・日支とともに相克すれば、即ち凶を見る。この門は正時を以て課を起す。
占産室位 第三十九
懷孕婦人慾臨產,寅子戌辰加月建。產日看在何月期,得月之四孟月用寅,加地上月建,向天上旺方安產室;四仲月以子;四季月以戌加月建,天上旺氣所臨處,大吉是也。
孕婦の臨盆まさに近づくとき、産房の方位を定める:「功曹」寅・「神后」子・「河魁」戌・「天罡」辰のこれらの位を用いて月建の上に加えて盤を起す。まず預産がどの月に落ちるかを見る:四孟寅申巳亥の月に属するは、寅を用いて地盤の月建の上に加え、さらに天盤の旺気の臨む方に向かって産室を安んず。四仲子午卯酉の月に属するは、子を用いる。四季辰戌丑未の月に属するは、戌を用いて月建に加える。転成した後、天盤の旺気の臨むあの一方が、即ち大吉の産房の所在である。
但看天上旺氣方,咸池天后莫令見。迴避雷公、招搖、軒轅、天后,殺方不利也。正時絳宮利向戌,登明臨仲為絳宮時,宜向西方安,產吉。明堂俱南安產室,神后臨仲為明堂,宜午地安也,玉堂之下往寅方,大吉臨仲為玉堂時,向寅位安,產吉。
天盤旺気の方を取るといえども、「咸池」・「天后」に照見せしめてはならない。原注に回避すべき凶神を列挙す:雷公・招揺・軒轅・天后、この数個の殺方はいずれも利あらず。もし正時に「絳宮」を得れば、戌方に向かうに宜しい——原注に曰く「登明」亥が四仲の上に臨めば即ち絳宮の時であり、産室を西方に安んずるを吉とす。「明堂」を得れば一概に南方に安んず——「神后」子が四仲に臨むを明堂とし、午地に安んずるに宜しい。「玉堂」を得れば寅方に往く——「大吉」丑が四仲に臨むを玉堂の時とし、産室を寅位に安んずれば、生産は順利である。
占子何日生期 第四十
常將月將加正時,勝光之下是生期。午臨處是生日。又將月將加傳送,命上陽神即見兒。女命上見陽神是男,見陰神是女。又傳送加命行年定兒女。又月將加時上,日比生男,不比生女。
子供の出生の日を推算する:月将を正時の上に加えて天盤を転出し、「勝光」午の圧するあの一位が即ち産期であり、原注に曰く午の臨む処が即ち生日である。また一法:月将を「伝送」申の上に加えて盤を転じ、本命の位に陽神を見れば、まさに男を得べし。原注に補明す:女命の上に陽神を見れば男を生み、陰神を見れば女を生む。さらに一法:伝送申を本命・行年の上に加えて以て男女を定める。また一法:月将を占時の上に加え、得るところが日干と比和するは男を生み、比和せざるは女を生む。
占子生時 第四十一
日辰上下相生旺,所得良神並吉將。忽遇青龍太乙臨,才高貴子人欣仰。看生時,以正時看日辰上下相生吉。 太歲相生與日辰,聰明福德壽長人。青龍倘在生時見,長大為官自出群。太歲與日相生旺,時下見青龍,共時吉也。
降生の時辰からこの子供の稟賦を見る:日干・日支の上下が相生して旺気を得、臨むところがまた良神吉将で、忽然さらに「青竜」「太乙」に遇えば、この子供は才華が衆に出でて、衆人の称羨する貴子である。原注に曰く:生時を看るに正時を以て日干・日支の上下が相生するか否かを審し、相生するを吉とす。太歳と日辰が相生すれば、聡明・福徳あり・寿長を主る。生時の上にもし青竜を見れば、長ずれば必ず官為り、抜萃して類に出ず。原注に申明す:太歳が日干と相生して旺し、時下にまた青竜を見れば、時辰を連ねて一併に吉とす。
生時其人太常臨,此子成人有孝心。白虎此時潛日上,下年林橫大難禁。以正時加生時,與日上太常臨,即孝敬也。若白虎臨時生上,見凶,觀神將所主吉凶。 生男視日女看辰,動靜安和與將論。吉將相生長生壽,凶神賊害幼遭迍。
生時の上に「太常」が臨めば、この子供は成人後必ず孝心あることを主る。もし「白虎」が日干の上に潜伏すれば、往後の年歳に横禍は免れ難い。原注に曰く:正時を生時の上に加えて盤を転じ、日干の上に太常が臨むは、即ち孝敬を主る。白虎が生時の上に臨めば、便ち凶を見る。総て乗るところの神将が各々何を主るかを見て吉凶を断ずべきである。男を生むは日干を看、女を生むは日支を看、さらに動静の安和するか否かと乗るところの将とを合わせて併せ論断す:吉将にして相生すれば、子供は長寿。凶神が来たりて賊害すれば、幼年にして難に遭う。
占人貴賤娶妻嫁女骨肉同 第四十二
丑寅子午及申未,天罡加臨於本命。卯酉戌亥辰巳人,天罡撥在己身地。各於生日上頭看,巳午寅申子丑貴。各以魁罡加本命、生日上,見此六神貴,為官也。 若見魁罡酉未臨,譁然下輩若藏諱。女子本身法別推,將申酉未上輪移。先將申加命,次用酉加,又次用未加本命,三遍皆看生月上,天乙臨之主封侯、妻色也。
人の貴賤を論じ、兼ねて妻を娶り女を嫁することと骨肉の親疎を看る:本命が丑・寅・子・午・申・未に属するは、「天罡」辰を本命に加えて盤を転じる。本命が卯・酉・戌・亥・辰・巳に属するは、天罡を自身の居る位に撥する。転成して後はみな生日のあの一位の上で看る:巳・午・寅・申・子・丑を見れば、即ち貴である。原注に曰く:分別して「河魁」戌・「天罡」辰を本命と生日の上に加え、この六神を見れば即ち貴を主り、官為るべし。もし魁・罡が酉・未の上に臨むを見れば、即ち声名は喧嚷としながら実は下流で、家中に諱言すべき事あり。女子は別に一法あり:申・酉・未の三位を取りて輪を以て加移す——まず申を以て本命に加え、次に酉を以て加え、さらに未を以て加え、三遍とも生月のあの一位を看て、「天乙」貴人のこれに臨むあれば、侯に封ぜらるるの貴と美色とを主る。
占女人貞潔 第四十三
女命常將傳送加,寅臨月建保無瑕。更看神后臨其上,白玉真心葉鈿花。
女子の貞節を看る:「伝送」申を女方の本命の上に加えて天盤を転出し、「功曹」寅が月建の位に落ちれば、その身の瑕なきを保すべし。さらに「神后」子がもしその上に臨むを見れば、彼れは白玉のごとき真心で、鈿花の貞潔の名に配するに足る。
占女人醜好 第四十四
要知他婦容儀丑,神后臨陽或季母。忽然命上見魁罡,眼不斜兮必歪口。子加陽或四季,此女多丑也。 或察婦人丑與好,木乘天后有容兒。正時天后在寅卯,正容兒也。 日辰旺相更相生,蓮臉柳眉年更少。日辰與天后相生旺相必少善也。
女子の容貌の妍醜を看る:「神后」子が陽支あるいは四季辰戌丑未の位に臨めば、その人の相貌は佳からず。本命の上に忽然「河魁」戌・「天罡」辰を見れば、斜眼ならずんば歪嘴である。原注に曰く:子が陽支あるいは四季の上に加われば、この女子は多くは醜陋である。美醜を分辨するには、さらに「天后」が木に乗るか否かを看る——天后が寅・卯の木位に落ちれば、これこそ容色あるものである。原注に曰く:正時に天后が寅卯の間に在れば、まさに端正で好ましい相である。日干・日支が旺相にしてまた相生すれば、即ち蓮花のごとき面龐、柳葉のごとき眉毛で、年紀もまたなお軽し。原注に曰く:日辰と天后が相生してまた旺気を得れば、必ず年少にして美なり。
占新婦未知性行 第四十五
未知和睦為家室,上下日辰旺相吉。好將吉神內不戰,聰明性順無可比。日辰上下相生旺相,又遇吉將吉神,或遇內戰神克將,外戰將克神,此主不利也。
新婦が門に過ぎて、彼女の性情・品行が如何、和らぎ家を持ち得るかを知らず:日干・日支の上下の両神が旺相すれば即ち吉。乗るところが既に吉将・吉神で、内部がまた戦い合わざれば、この女子は聡明にして和順、比ぶる人なし。原注に標準を説き清めたり:日辰の上下が相生して旺気を得、さらに吉将・吉神に遇えば、初めて好しと算す。もし地神が天将を克する「内戦」に遇うか、あるいは天将が地神を克する「外戦」に遇えば、即ち不利を主る。
辰常寅上嫂通情,酉戌臨Ο主二女。天后莫交合克見,他年少有一心隨。 寅加子戌女三夫,用丑臨寅好有謀。正時加丑臨今日辰,亦同。 若見魁罡臨日上,夜雖人定室中無。
さらに数種の不良の象を看る:「天罡」辰・「太常」が寅の上に落ちれば、嫂輩と私情あることを主る。酉・戌がある位に臨めば(底本ここに一字欠く)、両女の事を主る。「天后」は切に刑克の神と相合し相見することなかれ、さもなくば日後に一心相随うの情分あること難し。寅が子・戌の上に加われば、この女子は三夫を経る。発用に丑を得て寅の上に臨めば、即ちこの女は頗る心機・謀算あり。原注に曰く:正時に丑を加えて今日の日辰の上に臨めば、断法は同じ。もし「河魁」戌・「天罡」辰が日干の上に臨むを見れば、夜静まり人深きの時、房中に彼女の人影を見ず。
大六壬翠雨歌 巻之中
占宅舎 第一
日上便為辰水宅,魁罡辰並又相剋。天空更與勾辰臨,無氣五行住不得。假令巳地造移居,以月將加行年,若巳上見寅子申是吉。月符,春辰、夏未、秋戌、冬丑是也。
宅舎を占う:日干の上は人を代表し、日支は住宅を代表する。「河魁」戌・「天罡」辰が一斉に并臨してまた相克し、さらに「天空」と「勾陳」とも日支の上に圧し、五行がまた全く生気なければ、このような宅は住むべからず。原注に例を挙ぐ:巳方において起造あるいは遷居せんとすれば、月将を行年の上に加えて天盤を転出し、巳位の上に寅・子・申を見れば、便ち吉。又曰く「月符」の取法は春は辰にあり、夏は未、秋は戌、冬は丑にあり。
占宅内有無伏尸 第二
宅長行年加宅神,命上歲上有何因。魁罡蛇雀此中見,必有伏尸鬼魅人。宮羽宅神子、宅命午,商宅神酉命卯命,徵宅神午命子是也。魁罡蛇雀在辰未見,與太歲並本命上,有鬼,餘者無也。
宅基の下に旧尸あるか無きかを占う:家長の行年を「宅神」の上に加えて盤を転じ、さらに本命位と太歳位の上に各々何の縁由あるかを看る。この中間にもし「河魁」戌・「天罡」辰・「騰蛇」・「朱雀」を見れば、宅内に必ず伏尸・鬼魅あり。原注に五音に按じて宅神と宅命を分つ:宮音・羽音の宅は、宅神は子を取り、宅命は午を取る。商音の宅は、宅神は酉を取り、宅命は卯を取る。徵音の宅は、宅神は午を取り、宅命は子を取る。魁・罡・蛇・雀が辰・未の両位に出現し、また太歳及び本命と并臨すれば、即ち鬼あること。ここのか所に落ちざれば、便ち無し。
占起造移居 第三
月符加住行年上,所向之方得何將。神后加之曹送臨,移居起造多興旺。假令巳地造移居,以月將加行年上,若巳上見寅子申是吉,月符,春辰、夏未、秋戌、冬丑是也。
房屋の起造と遷居を占う:「月符」を家主の行年の上に加えて天盤を転出し、さらに向かわんとするあの一方が何の天将を得るかを看る。もし「神后」子がその上に加臨し、しかして「功曹」寅・「伝送」申も来たりて相臨めば、遷居・起造ともに興旺す。原注に例を挙ぐ:巳方において営造・遷居せんとすれば、月将を行年の上に加え、巳位の上に寅・子・申を見れば便ち吉。月符の取法はなお春は辰、夏は未、秋は戌、冬は丑。
占病疾 第四
白虎克人病不瘥,人克折虎病還輕。人生白虎病無畏,日上逢之病不成。以日為患人,假令甲乙白虎在酉申,為之神符剋日,病必死。虎生初,病日不成。
疾病を占うには、「白虎」を以て病神とし、日干を以て病人とす。白虎が日干を克すれば、病は愈え難し。日干が反って白虎を克すれば、病勢は便ち軽し。日干が白虎を生ずれば、病は畏るるに足らず。白虎が日干の上で遇着して克を成さざれば、病もまた起こり得ず。原注に例を挙ぐ:甲日・乙日の白虎が酉・申に落ちれば、金が来たりて木を克し、まさに神符が日を克するなり、病人は必ず死す。白虎がもし初伝を生ずれば、病を得るの日に病もまた気候を成さず。
得病之辰白虎賊,病人多恐應難遁。病初日辰也。 日便為人辰水魁,日去凌辰人無畏。日生克辰,病不死也。 辰來凌日鬼害人,病者纏綿應不起。辰反剋日。
病を得るあの一日の日支がもし白虎の賊害する所となれば、病人は多くは恐懼して逃れ難し。原注に曰くここの辰は起病の初めの日辰を指す。病を占うは日干を以て病人を代表し、日支を以て病症を代表す:日干が往きて日支を陵すれば、病人は怕るるを用いず。原注に曰く日干が日支を生ずるかあるいは日支を克するか、病はいずれも死に至らず。反って、日支が来たりて日干を凌ぐは、即ち病鬼が人を害するなり、病者は床褥に纏綿して、起き上がること得ず。原注に点明すこれは日支が反って日干を克するなり。
天乙若加日與年,虎來多克病無緣。螣蛇旺相亦同虎,蛇虎無人見入傳。三傳皆見臨日,蛇虎又剋日凶。 若在三傳無白虎,更看五墓事情論。春未夏戌秋丑冬辰。
「天乙」貴人がもし日干と行年の上に加われば、白虎は来たりて相克すといえども、病人を傷るに及ばず。「騰蛇」が旺相の気を得れば、禍を為すこと白虎と同じ。蛇・虎の両者がもし三伝に入らざれば、便ち人の害を受くるなし。原注に申明す:三伝ともに蛇虎を見て日干に臨み、蛇虎がまた日干を克して、初めて凶なり。三伝の中にもし白虎を見ざれば、改めて「五墓」を看て以て断ず——春は未を以て墓とし、夏は戌を以て墓とし、秋は丑を以て墓とし、冬は辰を以て墓とす。
一身一鬼並三殺,四命五行六日辰。三處若還皆入墓,必因患者瘥無因。假令九月用火神為身入墓,六月用木神入墓。 魁罡加到行年上,虎墓還依弔客因。日上墓神皆不吉,喪事棺槨沐盆凶。日辰見寅卯為棺槨。五墓同沐盆,春辰夏未秋戌冬丑,及辰巳申為喪車也。
病を占うに査すべき次第は六あり:一は本身を看、二は病鬼を看、三は三殺を看、四は本命を看、五は五行を看、六は日辰を看。この数か所のうちもし三か所同時に墓に入れば、病人に痊愈の指望なし。原注に例を挙ぐ:九月に発用が火神なら、火墓は戌にあり、即ち本身の墓に入るなり。六月に発用が木神なら、木墓は未にあり、同じ理。「河魁」戌・「天罡」辰が行年の上に加われば、白虎と墓神と便ち「弔客」に随いて凶を生ず。日干の上におよそ墓神を見ればみな吉ならず、丧事・棺槨・浴盆の凶を主る。原注に取象を列挙す:日辰に寅・卯を見るを棺槨とす。五墓と浴盆とは位を同じくし、春は辰、夏は未、秋は戌、冬は丑。辰・巳・申の三位を喪車とす。
魁罡白虎居其位,白虎臨辰加戌辰也,加省元辰命必窮。 喪車棺槨浴盆骸,弔客魁罡殺墓神,殺者,白虎也,假如甲日白虎在辛未。 喪車棺槨浴盆同,弔客魁罡殺墓凶。此個日辰與白虎,臨年剋日見亡人。
「河魁」戌・「天罡」辰がまた白虎と同居して一位に在り——原注に曰く即ち白虎が辰に臨みて戌・辰の上に加わる——さらに「元辰」と本命の上に圧すれば、この命は必ず窮絶す。喪車・棺槨・浴盆のこれらの喪具の象、弔客・魁罡と殺神・墓神とを加えて一併に出現すれば、即ち死象。原注に点明すここの殺神は即ち白虎であり、たとえば甲日の白虎が辛未に落ちるがごとし。この一组の神煞が湊斉すれば、即ち凶。要するにこの日辰と白虎と行年の上に臨みてまた日干を克するは、死人を見ることを主る。
若交用起克子日,患者無因見瘥時。得病之日在月厭,必因保重命還虧。
もし発用の神がまさに病を得るあの一日の日辰を克すれば、病人に痊愈の期なし。病を得るの日にちょうど「月厭」に逢えば、たとい百般保養すといえども、性命は終に虧損に帰す。
占求医 第五
男用天罡女用戌,加臨年上請詳推。功曹之下男求藥,傳送之方女覓醫。戌加行年上,申下女天乙;辰加行年上,寅下男天乙。
病人のために医を求め薬を擇ぶ:男の病は「天罡」辰を用い、女の病は「河魁」戌を用い、行年の上に加えて天盤を転出して細推す。転成して後、男子は「功曹」寅の下に向かいて薬を求め、女子は「伝送」申の方に往きて医を尋ぬ。原注にその理を補明す:戌を行年の上に加えれば、申の下が便ち女子の天乙貴人の所在なり。辰を行年の上に加えれば、寅の下が便ち男子の天乙貴人の所在なり。
占病移去吉方 第六
男以天罡加日上,女以戌下往臨辰。男於丙下宜將息,女向壬中可避迍。
病人を吉方に移して調養せしむ:男の病は「天罡」辰を以て日干の上に加えて盤を起し、女の病は「河魁」戌を以て日支に加臨す。転成して後、男子は丙位の下において静養するに宜しく、女子は壬位の中に往きて禍を避くるに宜しい。
占病回避方位 第七
避患常尋亦有方,伏吟時節鬼當藏。但能宜此時移去,呼鬼斷移病人亡。孟春月天上申臨,季月天上丙臨,為鬼斷移。
病中に禍を避くるもまた定まれる方位あり:課に「伏吟」を得るの時、病鬼はまさに蔵伏して動かず、この時を趁いて病人を移し去るを最善とす。もし移動の時まさに「呼鬼」・「断移」の両凶位を犯さば、病人は即ち死すべし。原注に取法を説明す:孟春の月は天盤の申の臨む位、季月は天盤の丙の臨む位が、即ち呼鬼・断移の所在なり。
占病患忌去方位 第八
占患所宜針灸 第九
勝光為灸酉為針,吉藥神殺病並臨。更與凶神惡將會,病者難瘥患不深。天上殺,行年上見午、未、酉,為凶神將,病難愈。
病人は針に宜しか灸に宜しか:「勝光」午は火に属し、艾灸を主る。「従魁」酉は金に属し、鍼砭を主る。もし吉神と薬神とが凶殺と同じく一斉に病位に臨み、また凶神悪将と会合すれば、病は深重と算せざれども、痊愈し難し。原注に曰く:天盤の殺神が行年の上に落ちて午・未・酉を見れば、即ち凶神悪将で、病は好え難し。(上一門「占病患忌去方位第八」は、底本正文にもとより字なく、ここにその目を照録してその文を闕き、敢えて臆補せず。)
占病色目 第十
用金終木損多傷,用木終金難結瘡。用起火木金應熱,土初木後痢洩荒。 命上常有與日用,木神臨著患風傷。火居寒熱多吐逆,見土呻吟癱不通。命與日上各看何神加臨五行定之也。
五行から病症の部位と気色を看る:発用が金に属して末伝が木に属すれば、損傷は必ず多し。発用が木に属して末伝が金に属すれば、瘡口は収結し難し。発用が火・木にして末伝が金なれば、病は発熱に応ず。初伝が土に属して後に転じて木に属すれば、痢疾・泄瀉を主る。本命位の上と日干発用の処ともまた合看すべし:木神のこれに臨めば、病は風疾・傷損に在り。火神が位に当たれば、寒熱往来して嘔逆多し。土神を見れば、即ち呻吟・癱瘓して二便通ぜず。原注に申明す:本命と日干の両処に各々何の神の加臨するかを看て、五行に按じて以て病を定む。
金在所上多割損,水臨腹脹痢並龍。巳為耳目亥是足,卯酉腰邊手腳疼。
金神の所在する処は、多く刀刃の割損を主る。水神が位に臨めば、腹脹・下痢と水湿の疾を主る。さらに地支に按じて部位を定む:巳は耳目を主り、亥は両足を主り、卯・酉は腰間と手脚の酸疼を主る。
占病生死瘥期
欲知死日生痊時,便將日上意詳推。被克之方死不免,卻生之處痊無移。假令甲日火神臨日,壬癸日死,寅卯日生,餘皆仿此也。
病人の死するはどの日か、痊愈するはどの日かを知らんとすれば、即ち日干の上の臨むところの神を細推す:それに克たるるあの一方が、即ち死期で、免るること難し。反ってそれを生ずること能うあの一処が、即ち痊愈の期で、差違あることなし。原注に例を挙ぐ:甲日にして火神が日干に臨めば、火は水の克を受く、故に壬日・癸日に死す。木は火を生ずること能う、故に寅日・卯日に病愈す。其余の各日はこれに類して推す。
占病祟在何処 第十二
用起木神吉將並,宅龍為祟戶方庭。亦為家親、神樹。 水飄弱產生女子,土公司命察其情。火是皂君仍社廟,金主傷殘客死兵。 常將用起出其祟,玄女分明有正經。
作祟する鬼神の出ずるは何処なるかを占うには、発用の神の五行に按じて以て定む:発用が木にして吉将に并ぶれば、作祟するは宅竜で、門戸・庭院の間に出づ、原注に曰く家中の亡親あるいは神樹なることもあり。発用が水に属すれば、溺死・漂流の鬼あるいは産亡の女子。土に属すれば、土公と司命の神で、須くその情を細察すべし。火に属すれば、竈君あるいは社廟の神。金に属すれば、即ち傷残して死し、他郷に客死したる兵卒。要するに一概に発用の神を取りてその祟を断じ、《玄女経》の中にこれに対し講うこと分明にして、自ずと正法に依拠すべきあり。
占行年吉凶 第十三
本年常將太歲加,寅申年上見榮華。太歲、本命、行年見寅申,增官、益財絲也。魁罡倘若居其上,必有官災疾病邪。
一年の吉凶を占うに、太歳を行年の上に加えて天盤を転出す:行年の上に寅・申を見れば、この年は栄華なり。原注に曰く太歳・本命・行年の三処に寅・申を見れば、官を加え財を進むるを主り、蚕糸の利もまた興る。倘若「河魁」戌・「天罡」辰がその上に居れば、この年は必ず官非・疾病と邪祟とあり。
陽為命丑陰命未,回加年上看今歲。功曹乙卯勝光臨,定慶顯榮身必貴。陽以丑,陰以未加命,太歲行年上見忌、巳卯寅午。 男以功曹加本命,女將傳送亦同前。行年歲上逢支德,益祿添財福轉遷。命前五辰為支德。
また一法:陽命は「大吉」丑を取り、陰命は「小吉」未を取り、回して行年の上に加えて今年を看る。転成して後「功曹」寅・乙卯の位と「勝光」午とが来臨するを見れば、必ず顕栄の慶あり、身份は転じて貴し。原注に曰く:陽は丑を以て、陰は未を以て本命の上に加え、太歳と行年の上に巳・卯・寅・午の几位を見るを験とす。さらに一法:男子は「功曹」寅を以て本命に加え、女子は「伝送」申を以て本命に加う、用法は前に同じ。行年と太歳の上に「支徳」に遇えば、禄を増し財を添え、福気転じて盛んなりを主る。原注に曰く本命の前の第五辰が便ち支徳なり。
占五星 第十四
常以天罡加太歲,水星向亥非家鄉。酉中太白長為主,熒惑居南午火藏。 土宿臨辰為巳舍,木來寅上作長鄉。行年各自臨逢著,水溺火炎土木傷。行年上逢水主溺,火主燒,木土主修蓋有傷,金主刀傷。
五星の臨むところを占う:「天罡」辰を太歳の上に加えて盤を転ず。水星は亥位に寄り、本郷に在らず。太白金星は長く酉中に居る。熒惑火星は南方にあり、午位に蔵す。土宿は辰に臨みて巳を以て舎とす。木星は寅の上に来たりて、これぞその本郷なり。行年の上に各々いずれの星に遇着するかに応じて、いずれの災に応ず:水は溺を主り、火は焚を主り、土木は修造の傷を主る。原注に申明す:行年の上に水に逢えば淹溺を主り、火に逢えば火焼を主り、木・土に逢えば工を興し蓋を修する時に傷を受くるを主り、金に逢えば刀刃の傷を主る。
占元神 第十五
陽男陰女沖前覓,陰男陽女沖後求。甲子陽男居乙未,陰男局丑勝光臨。甲子男元辰癸巳,乙未女元辰癸巳,乙丑男元辰甲午,女元辰丙申,餘仿此。歲干常將加歲支,太歲干加太歲支,行年本命上所推。元辰若在魁罡下,疾病纏綿不死遲。
「元辰」を求むるの法:陽年生まれの男子と陰年生まれの女子は、本命の冲する位に於いて前の一辰に往きて尋ぬ。陰年生まれの男子と陽年生まれの女子は、則ち冲位の後の一辰に往きて求む。原注に例を挙ぐ:甲子の陽男の元辰は癸巳にあり、乙未の女の元辰もまた癸巳にあり、乙丑の男の元辰は甲午にあり、その女命の元辰は丙申にあり、其余はこれに照らして類推す。用法は太歳の天干を太歳の地支の上に加えて盤を転じ、さらに行年・本命の両位の上に於いて推尋す。元辰がもし「河魁」戌・「天罡」辰の下に落ちれば、疾病纏綿を主り、即死せずといえども、拖延して愈え難し。
占疾病吉凶 第十六
孟月功曹仲月子,季尋月建用魁加。天輪壬丙居其下,萬事為之卻去耶。
疾病を占うの総断:四孟の月は「功曹」寅を用い、四仲の月は「神后」子を用い、四季の月は則ち月建を尋ねて、「河魁」戌を用いて加えて盤を転ず。転成して後、天盤の壬・丙の両位がその下に居れば、万事とも放ち手にして為すべく、病もまた患となるに足らず。
占聞人死未知虚実 第十七
聞人傳病已身無,未審其言實與虛。罡在孟陽君莫信,若加陽季事應殂。
人の伝うるを聴きて某人病死したりと、不知この話は真か假か:「天罡」辰が四孟の陽位の上に落ちれば、この話は信ずべからず。天罡がもし四季の陽位の上に加われば、その人は確かに已に亡故せり。
占歳中田苗 第十八
巳午主糜寅卯粟,酉申以麥亥粳谷。子為豆地丑為麻,歲見魁罡應不熟。
一年の田苗の収成を占うに、地支に按じて作物を分配す:巳・午は黍稷を主り、寅・卯は粟を主り、酉・申は麦を主り、亥は稉稻を主り、子は豆を主り、丑は麻を主る。太歳の上にもし「河魁」戌・「天罡」辰を見れば、この年はまさに歉収して熟せざるべし。
占月有雨 第十九
大吉常將加月朔,神后之下是雨期。辛酉店也須言Ο,雨水非龍定不疑。上水中有雨。
本月に雨あるか無きかを占う:「大吉」丑を月朔のあの一日に加えて天盤を転出し、「神后」子の圧する処が便ち下雨の日なり。下面の一句は底本に脱字あり、ただ辛酉の位に関することを知るのみ。所谓の雨水は必ずしも尽く竜神より来るに由らず、この一点は断然として疑いなし。原注に一句を補す:上位が水に属すれば、中間に雨あり。
占天晴日 第二十
常將月建日符下,日符者,甲在寅,乙在卯,祿也, 天下雲開見丙子,更用正時月將也。ΟΟΟΟΟΟΟ,魁罡季上必應晴。
天のいずれの日に放晴するかを占う:月建を「日符」の下に放ちて盤を起す。原注に曰く日符は即ち日干の禄位で、甲の禄は寅にあり、乙の禄は卯にあり。転成して後、天盤の丙・子の両位が顕露せば、便ち雲開きて日を見るの象なり。なお旧のごとく正時と月将を用いて転ずべし。以下の一句は底本に連続して七字欠け、補足するに由なし。末句に曰く「河魁」戌・「天罡」辰が四季辰戌丑未の上に落ちれば、必ず晴に応ず。
占久陰問晴 第二十一
若占久雨不知晴,月將常加月建名。勝光太乙臨之日,自然天地卻分明。
久雨停まらず、いずれの時か放晴するを問う:月将を月建の上に加えて天盤を転出し、「勝光」午と「太乙」巳の臨むあの日に、天地は自ずから放亮す。この两位はともに火に属し、火気一たび至れば、陰霾は自ずから散ず。
占養蚕 第二十二
未桑寅繭午蠶兒,申酉絮綿卯是絲。傳見養蠶女命合,相生吉將必應宜。正時,看養蠶女命下是何物,更共太歲,必宜養蠶也。
養蚕を占うに、まず地支に按じて蚕事の象を分取す:未は桑葉を主り、寅は蚕繭を主り、午は蚕兒を主り、申・酉は絮綿を主り、卯は生糸を主る。三伝の中にもし養蚕の女子の本命と相合の神を見、また相生の吉将を得れば、この一季は必ず相宜わし。原注に曰く:正時を以て課を起し、養蚕の女子の本命の下に臨むはいずれの一物なるかを看、さらに太歳を合わせて一併に推し、相合すれば即ち養蚕に宜し。
占立蚕室宜何処 第二十三
蠶女行年加太歲,卯寅午未申方利。便於此處置蠶室,玉寶招多應稱意。以蠶女小運加太歲。
蚕室はどの方に安んずべきか:養蚕の女子の行年を太歳の上に加えて天盤を転出し、転成して後に卯・寅・午・未・申のこれらの方に落つるが最も利あり。即ちそこに於いて蚕室を安置すれば、蚕糸は豊収し、財宝は自ずから来たり、事事心に称う。原注に曰く:また蚕女の小運を以て太歳に加えて盤を起すことも可なり。
占六畜 第二十四
勝光為馬太沖驢,戌犬酉雞亥是豬。三十六禽仿此用,天罡只便喚為魚。
六畜は各々属する所の神あり:「勝光」午は馬と為し、「太冲」卯は驢と為し、「河魁」戌は狗と為し、「従魁」酉は鶏と為し、「登明」亥は猪と為す。三十六禽の配法はこれに照らして類推す。「天罡」辰は水庫に属し、就中これを魚と喚ぶ。
占売馬得好悪 第二十五
若見勝光旺相鄉,買之又貴必應良。若居無氣囚休地,錢價駑駘定不強。
馬匹を売買する好悪:馬は午に属し、「勝光」午が旺相の郷に落つるを看れば、買い来る馬は貴しといえども、必ず良駒なり。午がもし無気の囚休の地に落ちれば、價銭は既に賤く、馬もまた駑劣の種で、脚力は強からず。
占六畜病死活 第二十六
從魁無刃太沖俎,巳午湯鍋神后屠,刀一見俎定應死,常歸屠上命皆無。六畜行年月建推,月加白虎死無疑。脯師臨命述應定,剋日入辰見死期。寅為脯師是也,命:午馬、未羊。
六畜が病を患えて後に死するか活するか:「従魁」酉は刀刃と為り(ここ底本は「无刃」と作るが、まさに酉が刀刃を主るの意ならん)、「太冲」卯は砧俎と為り、巳・午は湯鍋と為り、「神后」子は屠戸と為る。刀と砧俎と一併に見到れば、牲口は必ず死す。屠戸のあの一位に帰すれば、性命はさらに全からず。推法は六畜の行年を以て月建に配す:月建が「白虎」に加臨すれば、死すること疑いなし。「脯師」が畜命の上に臨めば、応験は便ち定まる。さらに日干を克して日支に入れば、便ち死期なり。原注に曰く寅を脯師とす。所谓の畜命は、たとえば馬は午を以て命とし、羊は未を以て命とす。
占失馬 第二十七
六畜失亡覓得否,貴人逆往問玄武。貴人若勘螣蛇日,年命制之見不久。失主年命及小運並日若制玄武、螣蛇,得見。不制,難得。見將加時鬼,是不可尋也。甲寅、甲申、丙午、庚寅不可借馬也。
六畜が走失して取り戻し得るか否か:貴人がもし逆行すれば、就ち「玄武」のあの一位に向かいて問え。貴人の臨む所がもし「騰蛇」を管し得て、しかして失主の行年・本命がまたそれを制伏し得れば、久しからずして便ち見着くべし。原注に説くこと明白なり:失主の行年・本命と小運と連なりて日干まで、もし玄武・騰蛇を克制し得れば、就ち尋ね得て帰る。克制し得ざれば、就ち得難し。もし乗る所の将が占時の上に加わりて鬼を成さば、即ち尋ねに行くに及ばず。原注の末に一忌を附す:甲寅・甲申・丙午・庚寅のこれらの日は馬を人に借してはならず。
占盗賊 第二十八
玄武之陰盜賊神,生處覓元因盜神。若交主人年命上,其物尋之不可用。天下盜神克人年上,難尋,反此覓之必見。 盜神凶將同其所,三傳並皆克玄武。吏人若不捉將來,定是賊人自彰露。
盗賊を占うに、「玄武」の陰神を以て盗神とす:その生ずる処より本を追い源を遡れば、即ち盗賊の来歴を査するを得。盗神がもし失主の行年・本命の上に欺き至れば、失物は尋ね得られず。原注に曰く:天盤の盗神が失主の行年の上に克至れば、尋ね難し。反って失主がそれを克し得れば、尋ね去りて必ず見着く。盗神と凶将と同じく一位に処り、しかして三伝がまた皆玄武を克すれば、この時たとい差役が捉拿しに行かずとも、賊人は自ずから敗露す。
玄武順行賊已進,逆行其武在鄰近。克來之處卻為期,真武所在向此隱。日克玄武之期得也。 辰上辰下若相生,吉將良辰盜賊寧。真武所居與日好,無由展露坦然行。
玄武が順行すれば、賊人は已に遠く去りぬ。玄武が逆行すれば、賊人は就ち近隣に在り。克せらるる処が便ち破案の期なり——原注に曰く日干が玄武を克するあの日に即ち盗を獲るを得。玄武の真身の所在は、まさに賊人の蔵匿する地なり。もし日支の上神・下神が彼此相生し、乗るところがまた吉将・良辰なれば、盗賊は便ち安分して動かず。玄武の居する位が日干と相得れば、賊人は暴露するに由なく、反って坦然として自若なり。
日上勾陳與白虎,更兼螣蛇天罡故。所居玄武內相持,盜者相論自相訴。 失物天知日與期,知與覺後正相論。辰陰若剋日陽上,擬欲尋之卻有因。謂今日辰上神剋日上神是也。
日干の上に「勾陳」と「白虎」を見、さらに「騰蛇」・「天罡」を加え、玄武の居する位と内外相持ちて下らざれば、賊人の間は就ち自ら相争い彼此告発す。失物の事は、天時は自ずから日子と応期を顕出し、失主の察覚するを待ちて後、两下まさに対質す。日支の陰神がもし日干の陽神の上を克すれば、往きて追尋せんとすれば便ち着落あり——原注に曰く就ち今日の日支の上神が日干の上神を克するなり。
占訟獄 第二十九
日辰年上共相生,官事兩家應不成。年上日辰如見克,各須長短要分明。 上克下兮先得禮,必克行年日辰上。下克上兮後詞長,日勝辰時上得知。
官司・牢獄を占う:日干・日支と行年の三処が彼此相生すれば、両家の官司は打ち起こらず。行年と日辰の間にもし相克を見れば、就ち誰が長じ誰が短ぜるかを分清すべし。上神が下神を克すれば、先に手を動かす一方が理に占む——須く克が行年と日辰の上に在るをもって算とせよ。下神が上神を克すれば、後に申訴する一方の詞理がさらに長ず。日干が日支に勝れば、占時の上より便ち看え出ず。
辰強日衰下必強,中傳無氣初傳時。罪居前後罪不輕,太乙天罡為白虎。 行年日上恐將刑,訟看朱雀盜玄武。斗是勾陳相殺虎,此神來傷日上神。
日支が強くして日干が衰えれば、被告の一方は必ず強し。中伝に気なくして気が初伝に在れば、もまたこれと同じ看法なり。罪名は前面に落つるを論わず後面に落つるを論わず、みな軽しと算せず、殊に「太乙」巳・「天罡」辰がさらに化して「白虎」と為るの時。行年と日干の上には恐らく刑を帯ぶべし。門を分ち類を別ちて言えば:詞訟は「朱雀」を看、盗案は「玄武」を看、闘殴は「勾陳」を看、凶殺は「白虎」を看。これらの神が一旦来たりて日干の上神を傷れば、事情は便ち自己身上に落つ。
三傳無殺應無御,相爭見官,若見勾陳剋日上神,爭不休。辰克勾陳即是,日神開鑰在行年。有罪應難赦過愆,用起忽看見出獄。用起木終末入獄,用起土終末出獄。
三伝の中にもし凶殺を見ざれば、就ち抵御するに由なし。原注に曰く:両家が相争い官に告ぐるに、もし「勾陳」が日干の上神を克するを見れば、争闘は了まずして完まらず。日支が勾陳を克すれば即ち転機なり。日干の神がもし「開鑰」を得て行年の上に落ちれば、罪過は便ち解免の望あり、さもなくば罪あれば赦し難し。発用の処にもし忽然出獄の象を見れば、就ち開釈し得。原注にその例を挙ぐ:発用が木に属して末伝が木に収まるは、入獄を主る。発用が土に属して末伝が土に収まるは、出獄を主る。
到頭無事初安然,日旺勾陳白虎衰。定回不久出危災,忽然課得伏吟卦,勿若相牽卒未來。行年加歲是常儀,命上之上Ο出期。又把天罡臨日上,運頭尋取脫災危。
末に到りて平安無事なれば、起初もまた安穏なり、これは日干が旺にして「勾陳」・「白虎」が衰ゆるを要す。このごとく断定せば久しからずして便ち危難を脱出す。もし忽然「伏吟」の課を占得れば、事情は牽連して拖沓し、一時に了結し得ず。常法は行年を太歳の上に加えて盤を転じ、本命の上に(ここ底本に一字脱す)便ち出脱の期を見出す。また一法:「天罡」辰を日干の上に臨ませ、運頭のあの一位より脱災解厄の門路を尋ぬ。
占奴婢 第三十
天罡為婢從為奴,天乙前後仍取例。酉若陰行天乙前,便呼好子又光起。 從魁又在貴人後,為婢不虛深有宜。戌酉日辰主和吉,天罡下直皆相氣。
奴婢を占う:「天罡」辰は婢女を代表し、「従魁」酉は奴僕を代表し、なお「天乙」貴人の前後を以て断例とす。酉がもし陰行にして貴人の前に居れば、この奴僕は好後生で、前程もまた光亮なり。従魁が貴人の後に落つれば、用いて婢女と為すに最も相宜わしく、虚なることあらず。戌・酉の両位が日干・日支の上に落つれば、上下和順して吉利を主る。天罡の下に値する各位もまたみな気を得。
青龍酉戌與太常,奴婢若上好性靈。白虎螣蛇居戌酉,言虛不實好閒行。 奴婢不知歲數者,常將月建作行年,三傳酉戌為六合,逃下有意切妨真。酉戌化六合欲逃走也。
酉・戌の両位の上にもし「青竜」と「太常」を乗せば、この奴婢は性情は霊巧にして心地もまた好し。もし「白虎」・「騰蛇」を乗せば、則ち言語は虚浮にして実あらず、游荡し偷閒を好む。年歳を知らざる奴婢に遇えば、就ち月建を拿りてその行年と当作して推す。三伝の中に酉・戌が化して「六合」と為れば、この人は已に逃走の意あり、切に防備を要す。この話は假ならず——原注に曰く酉戌が六合に化すれば即ち逃げんと欲するなり。
占経商求利 第三十一
三傳上下無相賊,入市將錢買不得。虎蛇魁罡用起時,易求之物也難覓。 三傳與日旺相生,賣買經商必稱情。更行好神並吉將,利收十倍所為成。
経商して利を求むるを占う:三伝の上下がもし一味平和にして相制する無ければ、銭を帯びて市に入るも反って物を買い成さず。発用の時にもし正に「白虎」・「騰蛇」と「河魁」・「天罡」に逢えば、本来買い易き貨もまた覓め難し。三伝と日干とが旺相にしてまた相生すれば、売買・経商は必ず心に称う。さらに好神・吉将の同行を加えれば、利を獲ること十倍、謀る所みな成る。
占物好悪貴賤 第三十二
太常為絹青龍錢,白虎皮毛申寶Ο。小吉臨將為酒食,太沖若見作車舡。 衣裳天后能裁剪,竹木功曹劈斫圓。買畜各有十二位,相宜貴賤問之傳。買馬看午之類,仿此。相生好、貴,相剋賤得也。
貨物の好悪・貴賤を占うに、まず神将に按じて象を取る:「太常」は絹帛と為り、「青竜」は銭財と為り、「白虎」は皮毛と為り、「伝送」申は珍宝と為る(ここ底本に一字脱す)、「小吉」未の臨将は酒食と為り、「太冲」卯は車船と為り、「天后」は衣裳・裁剪の事と為り、「功曹」寅は竹木・斫削の物と為る。牲畜を買わば則ち各々十二支の所属の位に按じて看、相宜か否か、價の貴きか賤きかはみな三伝に之を問う。原注に例を挙ぐ:馬を買えば就ち午を看、其余はこれに照らして類推す。日と相生するは、物は好くして價は貴し。相克するは、價は賤しと雖も買い得らる。
言牛大吉旺方面,其物價高不可見。臨在囚休無氣方,直若好物也須賤。 日辰皆吉上兼貴,支干陽殘下須賤。良將傳終索數過,用起惡神賤一半。
牛を買うを以て例とす:「大吉」丑が旺方に落つれば、牛價は太だ高く、買い手を下し難し。丑が囚休・無気の方に落ちれば、たとい好牛なりとも、價銭もまた賤し。日干・日支がともに吉にして上にまた貴神を帯ぶれば、貨物は就ち貴し。日干・日支が陽に属して残破・無気なれば、價格は自ずから低落す。末伝に良将を乗するは、索價は常数を超出せんと要す。発用に悪神を帯ぶるは、價銭は一半便宜すべし。
占買物得不得 第三十三
小運常將月將臨,丑寅當日易追尋。魁罡並丑居辰上,入市難尋莫費心。用時加行年小運上,日見丑寅買得,其餘買不得。
買わんとする物が買い得られるか得られないか:月将を小運に臨ませて天盤を転出し、日に「大吉」丑と「功曹」寅を落とすを得れば、尋ね着くこと易し。もし「河魁」戌・「天罡」辰が丑と連なって一斉に日支の上に圧すれば、市に入るともまた尋ね難く、むなしく気力を費やすに及ばず。原注に曰く:占時を用いて行年・小運の上に加えて盤を起し、日の上に丑・寅を見れば買い成り、其余の各位を見ればみな買い成らず。
占何処求之買得 第三十四
若見青龍旺氣中,行年歲上克青龍。青龍臨處往下看,利息生多運命通。行年與太歲上神克青龍,必得;言青龍所臨之方招財,寶物大利。 干便為人辰水物,日辰不賤物無失。日辰上下克青龍,到巽珠奇亦買得。日辰上下相生買得也。
どの方に往きて買うべきか、初めて買い得られる:「青竜」は財貨の神で、青竜が旺気の中に落ち、しかして行年・太歳の上神がまた青竜を克し住めば、即ち必ず買い成る。原注に曰く:行年と太歳の上神が青竜を克すれば、一定して手に到る。青竜の臨むあの一方は財を招くこと能く、珍宝を買うに大いに利あり。占中は日干を以て人を代表し、日支を以て貨物を代表す:日干・日支がともに賤地に落ちざれば、貨は失手せず。日干・日支の上下が青竜を克し住めば、たとい遠く東南の巽方に至りて珠玉・奇物を買うとも買い得らる。原注に一句を補す、日干・日支の上下が相生するもまた買い成る。
占謁貴人求事 第三十五
欲求見貴尋天乙,衣服言之覓太常。青龍珠寶與財帛,娼女多於天后詳。
貴人に謁見して事を求め弁ずるに、各々求むる所の事に按じて神を取る:貴人その身に見えんことを求むるは「天乙」を看、衣服・布帛を求むるは「太常」を看、珠宝・銭財を求むるは「青竜」を看、娼家女子の事を問わば則ち「天后」を詳看す。
占問人情虚実 第三十六
辰上神剋日上神,其言可實定然真。辰行日上也須信,支干相生必緣因。正時看日辰上。 天魁當向日辰臨,不實虛言莫往陳。天乙前一萬後二,須應多是的實陳。
他人の言葉の虚実を辨别する:日支の上神が日干の上神を克すれば、この話は実で、断然として信ずべし。日支が行きて日干の上に至れば、もまた信ずべし。日干・日支が相生すれば、その中に必ず縁故あり。原注に曰く正時を以て日干・日支の両位を看る。「天魁」戌がもし正しく日干・日支の上に臨めば、彼れは虚言にして実あらず、申説しに行くに及ばず。天乙貴人の前の一位と後の二位の主る所は、多くは切実の言なり。
朱雀天空傳送中,臨神加日偽奸同。天乙孟虛多不實,神后臨人坐不空。來人方位上。 太神加在季神居,的實吉詞定不虛。孟仲上頭須見面,便應對面也空諸。春丑夏子秋冬皆在亥,太神也。
「朱雀」・「天空」と「伝送」申の三者の中、臨む所の神が日干の上に加われば、同じく虚偽・奸詐の象なり。天乙貴人が四孟寅申巳亥の上に落ちれば、多くは虚話なり。「神后」子が来人の身上に臨めば、その人はそこに坐して言う所空ならず。原注に曰くこれは来人の在る方位に就きて看るなり。「太神」が四季辰戌丑未の位に加われば、言う所は切実にして吉利、断然として虚ならず。もし四孟・四仲の上に落ちれば、須く当に面して対質すべく、たとい面を見るとも、話もまた多くは落空す。原注に太神の取法を説明す:春は丑にあり、夏は子にあり、秋冬はみな亥にあり。
占投書収否 第三十七
占去投書成不成,天罡加孟未應行。若臨仲上才方去,季上臨之事不成。
投げ出した書信を人が収めるか収めぬか:「天罡」辰が四孟寅申巳亥の上に加われば、信はなお送り出せず。四仲子午卯酉の上に臨めば、わずかに纔に身を動かしたばかり。四季辰戌丑未の上に臨めば、この事は弁じ成らず。
占問人覓財物 第三十八
日便為人辰作財,辰凶日吉必空回。日凶辰吉也難覓,候得日辰諧即來。
人に向かいて財物を求め取る:日干は財を求むる人を代表し、日支は財物を代表す。日支が凶にして日干が吉なれば、往くともまた空手にして回る。日干が凶にして日支が吉なれば、同じく手に入れ難し。須く日干・日支が彼此調諧して相得するの時を待たば、財物は自ずから来たる。
占人呼召好悪意 第三十九
日上相生萬氣旺,吉神良將皆在上。應吉好事相尋近,但請隨行莫不往。
人の来たりて自己を招呼するは、好意か悪意か:日干の上に相生を得て万気が旺盛し、吉神・良将がみなその上に在れば、彼れは好事の門に臨むなり、思い切って随いて往け、推辞するに及ばず。
太乙加臨日與辰,往之必定致生嗔。罡臨季上辰臨日,隨去多應返受迍。 魁罡臨日及加辰,蛇虎天空同此因,便季魁罡臨季上,直饒分重不隨君。
「太乙」巳が日干・日支の上に加臨すれば、往けば必ず人の嗔怪を招く。「天罡」辰が四季の位に臨みてまた日干の上に臨み到れば、随いて往けば多くは反って禍患を受く。「河魁」戌・「天罡」辰が日干に臨むかあるいは日支に加わり、さらに「騰蛇」・「白虎」・「天空」を加えれば、道理は同じ。もし魁・罡が四季の上に落ちれば、即ちたとい情分はさらに重しとも、彼に随いて往くべからず。
占索債得不得 第四十
辰上索財時見人,日凌辰上索無聞。日辰賊克應難得,日與時合索有因。
債を討って討ち得られるか否か:日支の上に財ありて占時にまた人を見着けば、往きて索すれば便ち着落あり。日干が日支を陵せば、往きて討つとも回音なし。日干・日支が彼此賊克すれば、銭は要り回し難し。日干と占時とが相合すれば、索取すれば就ち指望あり。
占人来叩門吉凶 第四十一
尋常日上及年上,並總相生為吉象。多是交加今赴筵,定應好客來相望。 魁罡臨日莫開門,不是兇徒及吏人。傳送為僧酉女子,細尋神將看其因以神將主事吉之可辨也。
人の叩門する有り、それが吉凶を断ず:平常はただ日干の上と行年の上とを看、両処ともに相生すれば便ち吉象で、多くは来たりて宴に赴かんと邀うか、あるいは好友が登門して相訪ず。もし「河魁」戌・「天罡」辰が日干の上に臨めば、門は開くべからず、来るは凶徒ならずんば差役なり。「伝送」申は僧道を主り、「従魁」酉は女子を主る。其余は乗る所の神将を細尋し、それが各々何事を主るかを看よ。原注に曰く:神将の主る事の吉凶に按じて、便ち来人を分辨するを得。
占忽聞人欲謀己事吉凶 第四十二
辰即為人日己身,支頭遙剋日頭神。共行險路須防進,失便臨時暗損人。正時看日辰上吉凶。 有人謀我起凶心,還把正時日上尋。蛇虎魁罡並惡將,自須防守問更深。
忽然、人ありて自己を算計せんと欲すと聞く:日支は対方を代表し、日干は自身を代表す。日支の上に遥かに日干の上神を克すれば、即ち対方が心を存して加害するなり。彼と同じく険路を走る時は須く彼の先んじて手を下すを防げ、一たび機会あれば就ち暗中に人を傷らんとす。原注に曰く正時を以て日干・日支の両位の吉凶を看る。人ありて凶心を起して我を謀算すれば、なお旧のごとく正時の日干の上より尋ぬ:「騰蛇」・「白虎」と「河魁」・「天罡」および別の悪将を見れば、自己は就ち厳に防守を加え、さらに一層深く往きて底細を追問せよ。
占外人入家国善悪 第四十三
外國人投入帝京,未知善惡吉凶情。正時歲上克天乙,恐是謀臣有禍生。 外處人投愛內來,不知良善有疑猜。
外邦の人が来たりて京城に投ず、是れ善なるか悪なるかを知らず:正時を以て課を起し、太歳の上神がもし「天乙」貴人を克すれば、恐らく来るは行謀の臣で、禍端を生ぜんと要す。外方の人が来たりて投じ、親しく内朝に附すと声稱すとも、究竟は好歹明らかならず、心中疑猜を免れず。
正時歲上克年上,太歲上神克行年上神也,必是兇徒被致災。 辰陰賊日生多乖,時剋日辰凶客來。更見陰傷賊日者,必當為害主成災。
正時を以て課を起し、太歳の上神が行年の上神に克至せば——原注に点明す即ち太歳の上神が行年の上神を克するなり——来るは必ず凶徒で、災禍を招来せんとす。日支の陰神が日干を賊害すれば、事情は多くは乖張す。占時が日干・日支を克すれば、来るは凶客なり。もしさらに陰神の傷害して日干を賊克するを見れば、即ち一定して害を為し、終に災殃と成る。
占財博勝負 第四十四
傳得青龍有氣亨,太常臨日共相生。兩人小運行年上,那個望之必見贏。 兼將行年與命上,無由博戲有輸贏。至將日客辰為主,旺相囚休決定情。
賭博の輸贏:三伝の中に「青竜」が気を得て通達し、「太常」が日に臨みてまた日と相生すれば、即ち財を得るの象なり。さらに両人の小運と行年を看、いずれの一辺の気が旺するか、いずれの一辺が即ち贏つ。もし行年と本命の上にともに着落なければ、この場の賭局もまた輸贏を分出せず。総の取法は日干を以て客と為し、日支を以て主と為し、両辺はいずれか旺相にしていずれか囚休なるか、勝負は就ち定まる。
占埋葬地吉凶 第四十五
埋葬之法有玄門,天術常加太歲神,登明為天柱神。 但看天輪乾艮下,更兼坤位與丙丁。或在此地安墳墓,五性皆通總不論。
埋葬して地を擇ぶに自ずから一套の玄妙なる法門あり:「天術」を太歳の神の上に加えて天盤を転出す、原注に曰く「登明」亥が即ち天柱の神なり。転成して後、ただ天盤の乾・艮の両方の下に落つるを看、さらに坤位と丙・丁の両干の所在を兼看す。墳墓をこれらのか所に安んずれば、宮商角徵羽の五姓ともに通用し、さらに姓氏の宜しきを分つに及ばず。
當發富豪人仰望,光榮先祖旺兒孫。葬得伏吟最為吉,返吟之卦最為凶。 功曹傳送臨其墓,子孫長盛福無窮。寅申臨五姓墓上吉也。
葬るにその地を得れば、後人はまさに富豪を発し、衆人の仰望する所と為り、既に祖先に光耀し、また子孫を興旺せしむ。課体に就きて言えば、下葬して「伏吟」を得るは最も吉、「反吟」を得るは最も凶。「功曹」寅・「伝送」申が墓位の上に臨めば、子孫は長く盛え、福沢は窮まりなし——原注に曰く寅・申が五姓の墓位の上に臨むはみな吉なり。
每以天罡加月建,孟看天上甲方臨,下為天備臨墓吉,富貴兒孫大吉昌。天上甲臨為德也。 仲月庚申亦是吉,季月丙下最為良。寅申向壬當無殺,官祿增榮得久長。各以孟神求月加臨。
常法は「天罡」辰を月建の上に加えて天盤を転出す:四孟の月は天盤の甲の臨む方を看、その下は便ち「天備」で、墓をそこに安んずれば即ち吉、子孫は富貴大いに昌る——原注に曰く天盤の甲の臨むは即ち徳神なり。四仲の月は庚・申の位を取る、もまた吉。四季の月は丙位の下を以て最も好しとす。寅・申の両位が壬方に朝向すれば、まさに凶殺なかるべく、官禄は増栄してしかも長久なり。原注に曰く各々孟神を以て本月の加臨の位を求む。
占霊柩出 第四十六
孟月功曹仲勝光,季於罡下不出門。強值依此法車去,百事無妨得久長。
霊柩の出殯に時を擇ぶ:四孟の月は「功曹」寅を取り、四仲の月は「勝光」午を取り、四季の月に「天罡」辰の下に落つるは即ち出門に宜しからず。およそ出殯せざるを得ざるは、この法子に依りて車を発せば、百事妨げなく、家道もまた長久なること能わし。
占葬忌日 第四十七
月建常加戌上頭,前三位上墓公遊。天罡後面三辰墓,每逢之下不可遊。 大吉前三見位丘,Ο前一位墓奴求,深須忌去喪家怕,犯者教君禍不休。
下葬の忌日:月建を「河魁」戌の上に加えて天盤を転出し、戌の前の第三位が即ち「墓公」の游行する処なり。「天罡」辰の後面の第三辰は墓神の所在で、およそこの両処の下に落つる日はみな動土すべからず。「大吉」丑の前の第三位を「丘」位と為し、某位(底本ここに一字欠く)の前の一位を「墓奴」の求むる処と為す。これらのか所はみな喪家の最も忌諱する所で、務めて深く回避を加えよ、それを犯さば、禍事は了みて完まらず。
占送孝方 第四十八
大吉常加月建方,行年命上見魁罡。勸君不必隨事走,若到墳頭必有缺。 孟月從魁仲太乙,季月大吉莫隨喪。此名凶殺白衣上,送殯之時定見傷。
葬を送るに当たりて避くべき方:「大吉」丑を月建の方に加えて天盤を転出し、行年と本命の上にもし「河魁」戌・「天罡」辰を見れば、就ち人に随いて送葬しに往くなかれと勧む、墳頭に跟到れば必ず缺失を出す。四孟の月に「従魁」酉に落ち、四仲の月に「太乙」巳に落ち、四季の月に「大吉」丑に落つれば、みな喪に随うべからず。これらの几位を「白衣凶殺」と作して喚び、殯を送るの時に必ず人の傷を受くる有り。
占歳月中風雨 第四十九
大吉常加歲朔,但看子向何方落。又尋天○土太沖臨,此月逢之霖雨作。 常以月將加月建,及月逆上,凡子下大雨,卯下小雨。
一年一月の内の風雨を推す:「大吉」丑を歳首の朔日の上に加えて天盤を転出し、ただ「神后」子のどの方に落つるかを看る。さらに天盤の土神と「太冲」卯の臨む位を尋ぬ(この句は底本に一字欠く)、本月にそれに遇えば就ち連綿たる大雨を下すべし。常法は月将を月建の上に加え、併せて月に按じて逆推す:およそ「神后」子の圧する処は大雨を主り、「太冲」卯の圧する処は小雨を主る。
月起三傳見雨神,此時便是雨來因。日頭上便數其數,多少論之定雨辰。日頭即是上,假如丁日見巳,巳是四,未是八,共十二日有雨。
月に按じて課を起し、三伝の中に雨神を見到れば、即ち降雨の来由なり。さらに日干のあの一位の上より数を起し、数の多少が便ち下雨の日子を定む。原注に曰く:所谓の日頭は即ち日干の上なり。たとえば丁日に巳を見れば、巳数は四、未数は八、両数を相并せば共に十二、就ち第十二日に雨あり。
又月將加時,日辰上見亥、子、寅、卯乘青龍、六合、天后、玄武,必有雨。傳送、從魁、巳上神空、陰,雨少,金土為蛇虎臨日辰主大風。若太乙、勝光為蛇虎臨辰,主晴。卯太常臨辰主半晴半陰。
別に一法あり:月将を占時の上に加えて盤を転じ、日干・日支の上に亥・子・寅・卯のこれらの位を見、また「青竜」・「六合」・「天后」・「玄武」を乗せば、必ず雨あり。もし「伝送」申・「従魁」酉と巳位の上に乗ずるが「天空」・「太陰」なれば、雨は少なし。金・土の神が化作して「騰蛇」・「白虎」と為りて日辰に臨むは、大風を起すを主る。「太乙」巳・「勝光」午が化作して蛇・虎と為りて日支に臨むは、天晴を主る。「太冲」卯の上に「太常」を乗せて日支に臨むは、則ち半晴半陰なり。
占五等官鬼 第五十
旺鬼克身官災起,相鬼克身爭財論。Ο休鬼克病疾起,死囚鬼克哭聲頻。
官鬼は旺・相・休・囚・死に按じて五等に分作し、身を克すに各々一事を主る:旺鬼が身を克すれば、官非の災を起す。相鬼が身を克すれば、財物のために争訟す。休鬼が身を克すれば(この句は底本に前一字欠く)、疾病を生ず。死鬼・囚鬼が身を克すれば、則ち家中に哭声断えず、喪亡を主る。
占六親災福歌
其日干為鬼,今辰是他人。五行相死定,只此是六親。 生我為父母,我生為子孫。同類為兄弟,或當占己身。 克我為官鬼,我克為妻因。要知災福事,不得離此文。
六親の取用の口訣:日干を以て自身と為し、日支を以て他人と為し、およそ身を克する神に遇えば便ち鬼と作して看る。五行の生克・死絶は一たび排定せられば、六親の位置もまたこれに随いて定まる。我を生ずるは父母、我の生ずるは子孫、我と同類は兄弟で、もし自身を占えばもまたこの一類に帰す。我を克するは官鬼、我が克するは妻財。災禍と福慶とを推斷せんとするには、みなこの数句を離れず。
推游都魯都歌
游都甲己常在丑,子庚子位丙辛亥。 丁壬在辰天罡言無謬,戊癸元來卻在申傳送。子位神后,亥登明。
「游都」を推すの口訣は、日干に按じて位を取る:甲日・己日の游都は丑にあり、乙日・庚日は子にあり、丙日・辛日は亥にあり、丁日・壬日は辰にあり——辰は即ち「天罡」で、この説は誤りなし。戊日・癸日はもとより申にあり、申は即ち「伝送」なり。原注に順帯して注明す:子位は即ち「神后」、亥は即ち「登明」。(歌中の「子庚子位」の上一字は底本に「子」と作るが、まさに乙日の誤りならん。)
游都沖處魯都安,捉賊但向游都下。伏尸取向魯都邊,朱雀埋藏文字是。
游都の冲するあの一位が、即ち「魯都」の安身する処なり。盗賊を捉拿するには、ただ游都の下に朝りて尋ぬ。伏尸を尋掘するには、則ち魯都の一辺に向かいて取れ。埋藏の物は乗る所の天将に按じて分辨す:「朱雀」を乗するは、埋むるは文書・字紙なり。
六合門板此中有,勾陳三及空亡墓。青龍財寶地中安,天后溝渠池沼裡。 太陰碑碣器物圓。玄武水泉及尸首。太常殯子地倉攢。白虎骨殖藏刀劍, 天空甕瓦取何難。魯都為將乘玄武,主有伏尸宜下剜。六合宜在青龍上, 錢物尋之似掌間。此是必藏神妙法,學者堅心仔細看。
埋藏の物は乗る天将に随いて異なる:「六合」を乗するは、門板の類の木器なり。「勾陳」を乗するは、田土の争いと空亡の墓穴を主る。「青竜」を乗するは、地下に埋めたる財宝なり。「天后」を乗するは、溝渠・池沼の中にあり。「太陰」を乗するは、碑碣と円形の器物なり。「玄武」を乗するは、水泉と尸首なり。「太常」を乗するは、殯葬の棺と地窖に囤積する物なり。「白虎」を乗するは、骸骨と所蔵の刀剣なり。「天空」を乗するは、瓮瓦・破器で、一たび取れば便ち得。もし魯都の乗する将が玄武なれば、下に必ず伏尸あり、土を動かし挖掘するに宜し。六合がもし青竜の上に落ちれば、銭物は掌中にあるがごとく尋ね着くこと易し。これは埋藏の物を探尋するの神妙なる法門で、学者は須く心を専らにして細看すべし。
大六壬翠雨歌 巻之下
占両軍勝負 第一
白虎勾陳殘害日,日辰上下皆死克。刑當日上也失軍,六合初傳後保勝。
両軍の勝負を占う:「白虎」と「勾陳」とがともに来たりて日干を残害し、日干・日支の上下がまた一概に死気と克戦なれば、これは敗象なり。刑神が正しく日干の上に圧せば、もまた兵馬を折損す。もし「六合」が初伝に落ちれば、起初は不利なりとも、後來はなお勝局を保ち得。
青龍得用為其邦,太常火○捷將軍利。天后臨時賊必降,朱雀士卒亡大敗。 螣蛇傷損也奔忙,皆看用爻察神將。吉凶臨時仔細詳。
「青竜」が発用と為るを得れば、本国の利を得るを主る。「太常」が火に乗れば(ここ底本に一字脱す)、将軍の捷を奏することを主る。「天后」が占時に臨めば、敵人は必ず来たりて投降す。「朱雀」が権に当たれば、則ち士卒は傷亡して大敗す。「騰蛇」は兵を損じ将を折り、奔走して倉皇たるを主る。要するにみな発用の爻を看て、乗る所の神将を細察し、事に臨むの時に仔細に吉凶を分辨せよ。
占先後挙兵勝敗 第二
下臨其上莫先舉,六害臨辰日上傷。玄武加支干上克,位其也敗不用長。 下克上頭利後起,上凌下兮請為先。行年上剽勾陳獸,得勝回戈士卒全行年上神克勾陳、虎,大吉。
先に手を動かすか後に動かすか:下神が上神に臨壓すれば、先んじて兵を出すこと不可なり。「六害」が日支に臨みて日干の上に傷を受くれば、もまた利あらず。「玄武」が日支に加わりて日干の上に克至せば、この一方は必ず敗れ、久しく持つに及ばず。下神が上神を克すれば、後発して人を制するに利あり。上神が下神を凌げば、則ち先んじて手を動かすに宜し。行年の上にもし「勾陳」のこの凶獣を制し得れば、便ち勝ちを得て師を回し、士卒に損なし——原注に曰く行年の上神が「勾陳」と「白虎」とを克すれば、大吉。
占主客為将 第三
為將若能知主客,用軍必勝定高強。 勾陳為主客玄武,時上那邊有氣長。勾陳為主,游都、玄武為客也。
将と為る者がもし主客の両方を分清し得れば、兵を用うれば必ず勝ち、勝ち得ることもまた高明なり。分法は:「勾陳」は主方を代表し、「玄武」は客方を代表し、さらに占時の上にいずれの一辺の気が長じ気が旺するかを看る。原注に申明す:勾陳を主と為し、「游都」と玄武とを客と為す。
勾陳為主客玄武,客敗奔逃喪膽魂。為客勾陳玄武克,主亡山野不欺門。 游都玄武克勾陳,主敗須憂在此辰。玄武游都名被克,客兵不破即逡巡。
なお勾陳を以て主と為し玄武を以て客と為す:勾陳が勢を得れば、客方は就ち敗逃して膽を喪う。もし勾陳が反って玄武の克する所と為れば、主方は山野の間に敗亡し、自家の門戸すら保ち難し。游都と玄武が勾陳を克すれば、主方は利を失い、憂患はまさにこの一辰の上に応ずべし。反って玄武・游都が克されれば、客兵は潰敗ならずんば逡巡して前せず。
為虜先看玄武神,切須要與克勾陳,才行入非百常利,賀盛回戈四海聞。 問日並辰上克遊,主與將旺賊必殂。更將主將應更好,坐觀客敗主無虞。
来たりて犯す一方に立ちて看れば、まず「玄武」のこの一神を審かにし、務めてそれが勾陳を克し住むことを得てこそ、初めて長駆直人し、処々に利を得て、凱旋して帰り、名を四海に聞くべし。反って、日干と日支の上神が「游都」を克し得て、しかして主方と主将とがともに旺気を得れば、敵人は必ず敗死す。主将の神の応ずることさらに好ければ、便ち穏坐して観望し、客方の敗退するを見て自身に虞なきこと能わし。
發軍當要問來時日上神,太乙若臨主憂疑侯。 便皆人馬得回日,須看旺相神取其沖。仲秋日上如逢巳,便用登明過九重。八月日上有巳,巳上天上無氣,巳沖亥,亥有氣,十月回。 太乙若於日上停,四年四月迴歸京。若是勝光在日上,九數之時算取程。
兵を出すの時、来たりて占するあの一刻の日干の上に乗ずる神を問う:「太乙」巳がもしその上に臨めば、主に上りて憂疑あり。人馬の班師する日を推すには、旺相の神を看て、それが冲するあの一位を取れ。原注に例を挙ぐ:仲秋八月に日干の上に巳に逢えば、就ち「登明」亥を用いて推す——八月に日の上に巳あり、巳は天盤に於いて気なく、巳の冲するは亥で、亥は気あり、故に十月に師を回す。「太乙」巳が日干の上に停まれば、四年あるいは四箇月にして京に還る。もし「勝光」午が日干の上に在れば、就ち九のこの数に按じて路程と帰期を算えよ。
占伏兵 第四
太沖太乙與子申,上生臨日及加辰。更看殺並須防護,隱伏藏兵在四鄰。 干陽伏兵應在前,支干俱傷左右邊。吉支凌干恐爭鬥,相生干支請高眠。
四隣に伏兵あるか無きかを察す:「太冲」卯・「太乙」巳と子・申のこれらの位が、上神相生して日干に臨むかあるいは日支に加わり、さらに凶殺を帯びれば、就ち厳に防護を加えよ、四隣の間に伏兵を蔵す。日干が陽に属すれば、伏兵は前方にあり。日干・日支がともに傷を受ければ、伏兵は左右の両側にあり。日支は吉なれども日干を陵せば、恐らく争闘を起さん。日干・日支が彼此相生すれば、尽く高枕して安眠すべし。
占賊来不来 第五
天乙天罡與小吉,游都大殺臨於日。日前一二及其三,必定到來信不實。大殺,正戌、二巳、三午、五寅、六卯、七辰、八亥、九子、十丑、十一申、十二酉。 月將加時罡下季,賊人已去不參差。若臨孟上好逢遇,隱伏欲來可備伊。
敵人の来るか来ぬか:「天乙」貴人・「天罡」辰と「小吉」未と、「游都」・「大殺」を加えて日干に臨むか、あるいは日干の前の一位・二位・三位に落つれば、敵人は必ず来たらんとす、伝うる所の消息は未だ必ずしも確実ならず。原注に大殺の所在を列挙す:正月は戌、二月は巳、三月は午、五月は寅、六月は卯、七月は辰、八月は亥、九月は子、十月は丑、十一月は申、十二月は酉。月将を占時の上に加えて盤を転じ、「天罡」辰が四季辰戌丑未の下に落ちれば、賊人は已に走り去りぬ、絶えて差錯なし。天罡がもし四孟寅申巳亥の上に臨めば、ちょうど撞見し、敵人は近處に隠伏して、まさに来たらんとす、須く予め防備せよ。
占賊前後 第六
神后太沖並太乙,臨辰在前後加日。貴人日上在其前,太乙陰神后不失。
敵は前方にありや後方にありや:「神后」子・「太冲」卯と「太乙」巳とが、日支に臨めば即ち前に在り、日干に加われば即ち後に在り。「天乙」貴人が日干の上に落ちれば、敵は前方にあり。「太乙」巳の陰神が位に当たれば、敵は後方にあり、断じて差失なし。
占見人拿器械吉凶 第七
見人前後持弓箭,月將加時知惡善。天后臨孟不是凶,臨於仲季恐來戰。 傳送登明與太沖,加支臨干必應凶。功曹為吏多尋捕,酉午逃亡子與翁。
路上で人が前後に弓箭を持持するを見る、是れ善か悪か:月将を占時の上に加えて盤を転ずれば便ち知る。「天后」が四孟寅申巳亥の上に臨むは凶と算せず。四仲・四季の上に臨めば、恐らく手を動かさんとす。「伝送」申・「登明」亥と「太冲」卯とが、日支に加わるか日干に臨めば、必ず凶に応ず。「功曹」寅は吏役を主り、多くは来たりて捜捕するなり。酉・午を見れば、是れ逃亡の人。子を見れば、則ち老翁なり。
占急聞喧鬧不知何事 第八
忽聞喧鬧知何事,日上推尋加正時。寅卯勾陳爭鬥事,朱雀虎亡請看之。 太沖為犯天空斆,六合青龍傳送欲。月將加時看日上,餘神臨處意消息。
忽然として外面の喧鬧を聴く、何の事を出でたるかを知らず:正時を加えて往け、日干のあの一位より推尋せよ。寅・卯と「勾陳」を見れば、是れ闘殴・争鬧なり。「朱雀」・「白虎」を見れば、則ち死傷の事あり。「太冲」卯は人の法を犯す有るを主り、「天空」は虚驚の一場を主り、「六合」・「青竜」と「伝送」申と是れ別に図る所有り。要するに月将を占時の上に加えて盤を転じ、まず日干の上を看、さらに其余の各神の臨む処より消息を揣摩せよ。
占渉危前後行 第九
干損恐前支恐後,天罡在孟勿先行。畏中仲上後加季,時上傷殘中敗生。
険を渉る時は前を行くべきか後を行くべきか:日干が損を受くれば、怕るるは前面なり。日支が損を受くれば、怕るるは後面なり。「天罡」辰が四孟寅申巳亥の上に落ちれば、先んじて走ることなかれ。四仲子午卯酉の上に落ちれば中に居るを怕れ、四季辰戌丑未の上に落ちれば則ち殿後に宜しからず。占時のあの一位がもし傷残を帯ぶれば、隊伍の中間に就ち事を出さん。
占賊避路 第十
水為玄武往西行,申酉日辰莫戰爭。玄武畏之為厄會,吉宜往處覓相生以木水為例,餘仿此。
賊を避くるがために路を擇ぶ:「玄武」は水に属し、水に遇えば西に往きて走れ。日干・日支が申・酉の金位に落つれば、それと争闘することなかれ、金は水を生ずること能くして玄武は勢を得、まさにそれが乗ずる厄会なればなり。総て自己と相生する吉方に朝りて行くを要す。原注に曰くここは木・水の両行を拿りて例と為す、其余の五行はこれに照らして類推せよ。
占過関吉凶 第十一
日上行年有旺氣,無人肯與訴艱難。魁罡午未加臨日,日支傷殘莫渡關。
関隘を過ぐるの吉凶:日干の上と行年とがともに旺気を得れば、一路に人の為難するなく、もまた誰に向かって苦を訴うるに及ばず。もし「河魁」戌・「天罡」辰と午・未とが日干の上に加臨し、しかして日支がまた傷残を帯ぶれば、就ち関を過ぐることなかれ。
占賊逃游 第十二
河魁加孟右宜藏,季仲上時往左方。天上申臨下宜走,Ο然與賊不相當。
賊寇の逃走する方向を推す、もまた反用して自ら避くるに用うべし:「河魁」戌が四孟寅申巳亥の上に加われば、右辺に往きて身を蔵するに宜し。四季・四仲の上に加われば、就ち左方に往け。天盤の「伝送」申の臨む下は奔走に宜しく、このごとくすれば自ずから賊と相遭遇せず(句首の一字は底本残欠す)。
占野宿下寨 第十四
野宿皆看日上神,魁罡臨處夜驚人。螣蛇白虎上應敗,五墓加之是走因。
野外に営を扎り寨を下すに、一概に日干の上に乗ずる神を看る:「河魁」戌・「天罡」辰の臨む処は、夜中に驚擾を受く。「騰蛇」・「白虎」が上に在れば、敗陣に応ず。さらに五墓の神を加えれば、彼れは就ち寨を棄てて逃走するの縁故なり。(本巻の目録に第十三門あり、正文は自ずと第十二門より直接第十四門に接続す、底本は第十三門の一節を欠く。)
占重囲求出 第十五
忽踐忽兵數重圍,月將常加時對推。八空天罡臨下去,免遭鋒刃脫災厄。 月將加時覓出路,開星向下去應通。春奎夏張秋婁氐,冬避行文不抵凶四宿為開星也。
敵兵の重ね重ねの囲困する所と為り、突囲の路を尋ねんと要す:月将を占時の上に加え、盤面に対して推算せよ。「八空」と「天罡」辰の臨む下に対りて冲出せば、刀鋒の厄を免れ、災難を脱出すべし。月将を時に加えて後に別に一法あり:「開星」の下に朝りて走れば、路は必ず通ず。原注に曰く春は奎宿を取り、夏は張宿を取り、秋は婁宿と氐宿を取り、冬は則ち避けて行く。この四宿が即ち開星で、それに依りて走れば凶に遇うに至らず。
占聞路行人及台 第十五
若見魁罡加在酉,此為開路擁難通。行人不遠於鄉國,中路須逢索鑰空。 魁罡加戌在於辰,無事等閒莫出門。臺上此時宜須記,皆取為凶Ο難論。
路上で行人と驛台の消息を打聴す:「河魁」戌・「天罡」辰が酉の上に加われば、名は路を開くと曰えども、実は壅塞して行き難し。問う所の行人は郷国を離るること遠からず、半路の上で関卡に碰到し鑰を索めて落空せん。魁・罡がもし戌に加わり辰位に落ちれば、事なくんば随便に出門することなかれ。この時に驛台の上の情形もまた記えよ、一概に凶と作して断ず、その詳は論じ尽くし難し(ここ底本に一字脱す)。(本巻に両門ともに「第十五」と題す有り、是れ底本の編次の重出なり。)
占昼日星落 第十六
白虎星飛練色長,正時運式落何方。假令損己逢天乙,必主差臣出帝鄉。即落在巳宮見天乙吉神,有使出。神有凶惡臨心向無為使。 何國使來那裡軍,便將落出將神論。可中墜卯上頭午,分國應知出使臣。菓個先生云:“落在卯地,卯上見午,即國分使出。吉將臨為使,凶將刀法兵來也。餘分仿此。”
白昼に星の坠落する有り、光は白練のごとし:正時を以て式盤を転動し、それがどの方に落つるかを看よ。原注に例を挙ぐ:落ちる処にもし「天乙」貴人に逢えば、必ず朝廷が使臣を差遣して京を出ずるを主る——就ち巳宮に落ちて天乙の吉神を見れば、便ち使者の出行有り。もし臨む所の神が凶悪なれば、就ち使を遣わすの事にあらず。いずれの国の使者の来たるか、いずれの路の兵馬の動くかを知らんと欲せば、就ち坠落の処の乗ずる将神に按じて以て論ず。原注に菓個先生の説を引く:卯地に落ちて卯の上に午を見れば、就ち国を分ちて使を遣わすなり。臨む所が吉将なれば便ち使臣、凶将なれば便ち兵刀の事、其余の各方はこれに照らして類推せよ。
落在何時月分年,但看日上及中傳。終見卯仲春二月,日上逢申七月間。 用起若見天乙前,只應事法在今年。初傳得在貴人後,來歲為期定果然。
いずれの年いずれの月に応ずるかは、ただ日干の上と中伝とを看る:末伝に卯を見れば、仲春二月に応ず。日干の上に申に逢えば、七月の間に応ず。発用がもし「天乙」貴人の前に落ちれば、事情は就ち今年に応ず。初伝が貴人の後に落ちれば、応期は明年に定まる、屢試して爽ならず。
占雷発声方位 第十七
雷聲初發那邊聞,靈式加將察何神。 六合青龍天乙下,歲中大吉絕煙塵。吉將臨,吉也;凶將臨,凶也都。 玄武螣蛇下震聲,即開此歲小災星。民生疾病及薄熟,勿來採動戶口驚。
雷声初めて起こるに、それがどの方に出づるかを聴き、就ち式盤を転動して天将を加え、そこに坐するは何の神なるかを看る。「六合」・「青竜」・「天乙」の下に響けば、この一年は大吉で、烽烟は断絶す。要するに吉将の臨むは便ち吉、凶将の臨むは便ち凶。「玄武」・「騰蛇」の下に響けば、この一年は小さき災星を一顆開出す:百姓は病多く、収成は薄弱なり、随意に興動することなかれ、戸口を驚擾するを免れんがためなり。
災在那方甚處多,只相百里內無過。登明向下聞初動,亥地為災沒奈何。餘皆仿此推之。
災傷はいずれの一方いずれの一処に応じて最も重きか:百里以内を過ぎず。初めて響く処がもし「登明」亥の下に在れば、災は就ち亥地に出づ、奈何する可らず。原注に曰く其余の各方はこれに照らして類推せよ。
九天玄女式下靈,震動窮微恐未精,看取五行甚下發,便知歲內有何徵。假令天門上雷聲發,占得雷卯臨亥是也。寅卯主豐熟,火主旱,水主潦,土主風,金主兵是也。 地上之方是應期,顯然經說不參差,正西酉上如開享,八月驚憂是不疑。主暴風或兵起之事。
九天玄女の伝うる所の式盤は極めて霊験なり、然るに雷震は幽微にして、ただ方位に凭りて推すは恐らくなお精ならざるを足らず。須く雷声の発するが五行のいずれの位の下なるかを看て、初めてこの一年に何の徴兆あるかを知るを得。原注に例を挙ぐ:雷声が天門に発し、占得て雷卯が亥に臨むは便ちこれなり。寅・卯の木は豊収を主り、火は旱を主り、水は澇を主り、土は風を主り、金は兵を主る。地盤のあの一方が即ち応期で、経書の説明する所は明白にして誤りなし:正西の酉位の上にもし開きて通達せば、八月の裡に必ず驚憂あり、原注に曰く暴風あるいは兵起の事を主る。
敵上常聞一下雷,我軍大勝彼軍危。己營更或克伊寨,敗散如今如欲走回假如自己營寨在子地,他營寨在午地,水克火,大吉也。 非時發雷必有因,黃帝經中備載陳。多是久淹刑獄事,只緣冤枉感天嗔。
雷声が敵営の方位の上に響けば、我軍は大勝して敵軍は危殆なり。我方の営寨の所在がもしまた他方の営寨を克し得れば、敵人は当に即に潰散して奔逃すべし。原注に例を挙ぐ:自己の営寨が子地に在り、敵営が午地に在れば、水は火を克し、大吉。雷に当たらざるの時にして雷発すれば、必ず縁故あり、《黄帝経》の中に記載すること甚だ詳備なり:多くは牢獄に久拖して決せざるの案が、冤枉あるに因りて上天の震怒を感動せしめたるなり。
占井溢成流 第十八
井泉忽爾溢成流,湧出波濤怪不休。日上正時論好惡,吉將臨之主拜侯。日上見吉神吉將,主加官生貴子。 民庶常流事不同,井泉溢波何家中,吉神臨日深須記,暴貴榮身出三公。
井泉が忽然として涌溢して流を成し、波涛は止まず、是れ一件の怪事なり:日干と正時とを以てその好悪を論じ、吉将のこれに臨めば、封を受け爵を拝するを主る。原注に曰く日干の上に吉神・吉将を見れば、官を加え爵を進め、貴子を生むを主る。もしこの事が尋常の百姓家に出ずれば、断法もまた一様ならず:須く井水の外溢して出づるが誰が家なるかを記清せよ、吉神が日に臨むは、骤然として顕貴し、身に三公の位を居するを主る。
子未上神與日和,若逢三六合無過。加官得祿封侯邑,喜慶來祥豈奈何?子位上三合六合臨,最吉。假令甲子日巳時是也。
子位・未位の上神が日干と和順し、さらに三合・六合に逢えば、即ちこれより好きはなし:官を加え禄を得、侯に封ぜられ邑を受け、喜慶・祥瑞は連なりて来たる。原注に曰く子位の上に三合・六合の臨むは最も吉、たとえば甲子日に巳時を占得するは便ちこれなり。
占地動 第十九
地動多荒民主飢,災臨分野即流離。從東下來與酉上,不順為祥君主疑。從西向東為順,動災輕;從東往西逆,動災重。
地震は荒歉・飢饉を主り、災の応ずるはいずれの一片の分野か、そこの百姓は就ち流離して所を失う。震波が東辺より過ぎ来るか、あるいは酉位の上に起これば、方向は順ならずして祥瑞ならず、君主もまたこれがために疑懼す。原注に順逆を説明す:西より東に向かうを順と為し、震災は軽し。東より西に往くを逆と為し、震災は重し。
大動有聲憂在主,無聲小動振於民。流亡改易為常忌,來處何方察將神。正時加起處見太歲臨之,主君易位。見青龍六合,主官替。餘皆主在民也。 但看日上及來方,怕見金神向下藏,玄武勾陳白虎合,憂深兵革遠村莊。
大いに震えて声あれば、憂患は君上に応ず。声なきの小震は、ただ百姓を驚動す。人口の流亡・朝局の更易は、みな常に忌むの事で、須く震動の来たるは何方よりか、そこに坐するは何の将神なるかを察すべし。原注に曰く:正時を以て起震の処に加え、太歳のこれに臨むを見れば、君主の位を易うるを主る。「青竜」・「六合」を見れば、官員の更替を主る。其余はみな民間に応ず。これのほかにさらに日干の上と震動の来向とを看、最も怕るるは金神の下に蔵伏するなり。「玄武」・「勾陳」・「白虎」が会合すれば、憂患は深重にして、兵革の禍は遠處の村庄に及ばんと要す。
日上如逢寅卯辰,災生燕宋門中聞。午周巳楚秦為未,申魏酉趙戌魯臨。 亥子丑臨與日上,衛齊吳地起刀兵。出金樓先生納甲。
さらに十二支に按じて分野を配定し、災の出づるはいずれの国なるかを看る:日干の上に寅・卯・辰に逢えば、災は燕・宋の一帯にあり。午は周と為り、巳は楚と為り、未は秦と為り、申は魏と為り、酉は趙と為り、戌は魯と為る。亥・子・丑が日干の上に臨めば、則ち衛・斉・呉の地に刀兵を動かさんと要す。原注に注明すこの一套の分野は金楼先生の納甲の説に出づ。
占天狗下 第二十
天狗如雷下九霄,國亡傷敗降凶妖。 正時日上加殘害,千里兵連勇戰交,日上凶神交戰。 何方落地定災厄,危神災加在正時。月破歲刑大殺下,物荒民叛戶逃移。
天狗星が雷声を帯びて九霄より墜下するは、国亡び兵敗れ、凶妖が世に降るの象なり。正時を以て課を起し、日干の上にもしさらに残害の神を加えれば、千里以内に兵連ね禍結び、悪戦は休まざるを主る——原注に曰く就ち日干の上の凶神の交戦するなり。災厄の落つるはいずれの一方か、それが地に墜つる処を看、さらに正時を以て危神の加わる所を定む。もし「月破」・「歳刑」と「大殺」の下に落ちれば、物産の荒歉・百姓の叛離・戸口の逃亡を主る。
落在喪門歲墓上,大人死喪易侯王。蓬蒿滿地民流役,國破交鋒刃戰傷。喪門,正月在未,逆行十二辰也。 天狗常聞怕落乾,萬民四海內湯煎。假令戌亥臨於日,也共天門落一般。
もし「喪門」と「歳墓」の上に落ちれば、貴人の死喪・侯王の更替を主り、田野には蓬蒿が叢生し、百姓は流亡して役に服し、国土は残破し、兵刃は相接して傷亡多し。原注に曰く喪門は正月は未にあり、逆行して十二辰を歴る。天狗は最も乾方に落つるを怕る、即ち四海の万民は湯火の中に在るがごとし。原注に例を挙ぐ:戌・亥が日干の上に臨めば、天門に落つると同じく凶なり。
占怪 第二十一
起用螣蛇用井釜,正時發用,初傳六合是神祗。 勾陳玄武鼠ΟΟ,朱雀青龍鳥鵲飛。天后太陰雨蟲怪,太常白虎狗貓蠍。 天空用起死之物,天乙門鳴別弗疑。
家中の怪異を占うに、発用の乗ずる天将に按じて怪は何の物に出づるかを分辨す:正時を以て発用し、「騰蛇」を起せば、怪は水井と鍋釜にあり。初伝に「六合」を得れば、是れ神祇の作怪なり。「勾陳」・「玄武」は鼠類の怪を主る(ここ底本に二字脱す)。「朱雀」・「青竜」は鳥雀の飛鳴を主る。「天后」・「太陰」は雨中の虫豸の怪を主る。「太常」・「白虎」は狗・猫と蝎虫とを主る。「天空」が発用すれば、死物の怪と成るを主る。「天乙」は則ち門戸の自ら鳴るで、断じて疑う可きなし。
占野鳥鳴 第二十二
野鳥飛來入國邦,白衣聚會貴人亡。正時歲上克天乙,不去三天有大喪。 不見來時不見聲,殿中樓上現其形。三旬百日須防損,宮寺軍營戒火行。
野鳥が飛びて国都に入るは、素服の聚会・貴人の亡故を主る。正時を以て課を起し、太歳の上神が「天乙」貴人を克すれば、三日を出でずして大いなる喪あり。もし来る時にその飛ぶを見ず、その声をも聞かずして、忽然として殿中・楼上に形を現せば、即ち三旬・百日の内に損傷を防ぎ、宮観・寺院と軍営とはみな火災を戒備すべし。
好聲好息設關Ο,德上飛來去又還。報喜必應逢後食,不然徵召入門闈。 祥異飛禽急惡聲,動頭點尾何人鳴。更看家長行年上,口舌須防入戶庭。
鳥声が柔和にして気息の安祥なる(この句は底本に一字脱す)、徳神のあの一位より飛来りてまた飛び去るは、是れ喜を報じに来たるで、必ず往後の宴食の上に応じ、さもなくば即ち徴召の文書の門に入る有り。反って、飛禽が急促の悪声を発し、頭を揺り尾を点して人に対して叫ぶに就ちては、さらに家長の行年の上に乗ずる神を看て、口舌・是非の門に入るを防げ。
忽聞野鳥舍邊鳴,鳴之之方有事生。大吉功曹多曲令,魁罡太乙便人驚。正時看驚方上何神祗也。 勝光獄訟來相吉,太沖酒食滿盂盈。神后燈明婦女請,從魁傳送道僧迎。
忽然として野鳥の屋辺に鳴くを聴けば、鳴叫するあの一方に就ち事を出さん。所在がもし「大吉」丑・「功曹」寅なれば、多くは委曲の差遣の文書なり。「河魁」戌・「天罡」辰と「太乙」巳なれば、便ち驚恐の事あり。原注に曰く正時を以て驚を受くるあの一方の上に坐するは何の神なるかを看る。「勝光」午なれば、牢獄・詞訟を主り、占えば反って吉なり。「太冲」卯なれば、酒食の盂に満つるを主る。「神后」子なれば、灯下に婦女の相邀うを主る。「従魁」酉・「伝送」申なれば、則ち道士・僧人の門に上る有り。
占夢吉凶 第二十三
夢加正時月將臨,還與日上仔細尋。相生相旺多歡慶,休廢魁罡災害侵。
夢の吉凶を占う:夢を為した時辰に正時と月将を加えて天盤を転出し、さらに日干のあの一位の上より細やかに尋繹せよ。得る所が相生して気旺なれば、多く歓慶を主る。休廃の地に落ち、また「河魁」戌・「天罡」辰を見れば、就ち災害の侵擾あり。
占魚猟得不得 第二十四
日為釣網箭刀分,辰為魚蟲與獸同。日克辰上皆捕得,天罡加季不應空。 日作獵師支非人,時下為禽蟲蓋鱗。時傷日克多應得,營室臨辰盡不存。大得也。
漁猟に収穫あるか無きかを占う:日干は釣竿・漁網と弓箭・刀槍を代表し、日支は魚虫・野獣を代表す。日干が日支の上神を克すれば、みな捕え得。「天罡」辰が四季の上に加われば、空手にして回るに至らず。換言すれば、日干は猟人で、日支は人と作して看ず、占時の下がこれぞ禽獣・鱗介なり。占時が傷を受けて日干が克し能わば、多くは獲あり。「営室」宿が日支の上に臨めば、獲物は一箇も余さず——原注に曰くこれは反って大得なり。
天乙加臨日辰上,出門射獵不空回。當於日上見何物,功曹為豹虎重來。 辰上若逢罡龍位,登明神后事皆同。釣緒才下便應得,不向灘頭苦費功。
「天乙」貴人が日干・日支の上に加臨すれば、門を出でて射猟すれば空手ならず。猟え得るは何ぞやに至りては、就ち日干の上に見るはいずれの一位なるかを看る:「功曹」寅は豹虎の属を主り、屢々遇見す。日支の上にもし「天罡」辰と「青竜」の位に逢うか、あるいは「登明」亥・「神后」子なれば、情形はみな一樣なり:釣糸纔かに水に下れば就ち収穫あり、灘頭に於いて気力を白費するに及ばず。
用起青龍六合神,初傳天后非殺神。釣鉤入水吞其餌,沖破洪波拽錦鱗。 傳送為鉤寅為竿,然因天后合成看。太沖若名舟楫是,上下相生取不難。
発用に「青竜」・「六合」を得、初伝に「天后」を得て殺神を帯びざれば、釣鉤一たび水に入れば魚は就ち餌を呑み、浪を破りて錦鱗を拽起す。取象の上に於いて、「伝送」申は釣鉤と為り、「功曹」寅は釣竿と為る、須く「天后」を合わせて一併に看るべし。「太冲」卯は則ち舟楫なり。これらの几位が上下相生すれば、魚を取るは便ち難からず。
占謁貴人 第二十五
大凡日及上三傳,吉將相生少過愆。參觀投誠皆見喜,高官卦意任精研。
貴人に謁見するに、大凡そ日干と三伝とを看る:乗る所が吉将にして彼此相生すれば、就ち過失あること少なし。参謁・投誠ともに歓喜を得ること能わし。見る所の官の高きは如何なる地步に至るかに至りては、就ち課意に凭りて細やかに推研せよ。
占献物送 第二十六
大凡日上及三傳,吉將須投過必參。天乙尋為獻帝主,青龍嶽牧及封纏。 夫人後女雖神后,邑伯諸侯問太常。
人に向かいて進献・饋送するも、亦た日干の上と三伝とを看る:乗る所が吉将なれば、禮物を投げ上ぐれば必ず接納・参見を得。献ずる所の対象は天将に按じて分つ:「天乙」は帝王に進献し、「青竜」は方岳・州牧と封疆の臣に献じ、「神后」は夫人と後宮の女眷に献じ、「太常」は則ち邑宰と諸侯に献ず。
占屈令人来不来 第二十七
天上辰臨地下日,更看用起何神裁。天罡日上並辰上,千里為期必到來。 假令午地屈於人,自往寅方生降身。 午若臨寅為丑上,天上午臨寅丑上,來人不久叩其門。
他人を屈請するに、来るか来ぬか:天盤の辰を地盤の日位の上に臨ませて看起し、さらに発用の神を取りて裁断す。「天罡」辰が同時に日干と日支の上に圧せば、たとい千里之外に在るとも、期に到りて必ず来たる。原注に例を挙ぐ:午地より人を屈請すれば、自己はまさに寅方に往くべし、寅木は午火を生ずればにして、対方の身を降して来たるを主る。午がもし寅の上あるいは丑の上に臨めば——就ち天盤の午が寅・丑の両位に臨む——来人は久しからずして便ち叩門せん。
天罡若在日辰前,遠近綿來赴會筵。若見天罡居後應,饒隔壁會更無緣。
「天罡」辰がもし日辰の前に落ちれば、遠近を論ぜず、客人はみな連綿として宴に赴き来たる。天罡がもし日辰の後に落ちれば、たとい一堵の牆を隔つるのみとも、終竟は聚まり成らず。
占人家有後無後 第二十八
從魁加孟飼酒酉,加仲出門季欲盡。寅丑魁罡臨其上,撥議才熟香可觀。
一家に後嗣あるか絶嗣なるかを看る:「従魁」酉が四孟寅申巳亥の上に加われば、家中にまだ酒食の供養あるを主り、香火は未だ絶えず。四仲子午卯酉の上に加われば、子孫は外出す。四季辰戌丑未の上に加われば、則ち断絶に近づかんとす。もし「功曹」寅・「大吉」丑と「河魁」戌・「天罡」辰がその上に臨めば、議論は纔かに起こりて香火は観るべきあり、なお承継の望あらん。
占亭部 第二十九
月建常將太乙加,天輪魁罡為亭部。取土泥皂月厭方,盜賊不來又大當。亭部上上土泥皂壁,賊不來也。
亭部を占いて盗を防ぐ:「太乙」巳を月建の上に加えて天盤を転出し、天盤の「河魁」戌・「天罡」辰の落つる処が便ち亭部の所在なり。さらに「月厭」のあの一方より土を取り来たりて牆壁を泥抹せば、盗賊は来たらず、最も穏当なり。原注に曰く:亭部の上頭に土を用いて牆壁を泥好すれば、賊は便ち来たらず。
占孤寡 第三十
鬼門甲下男無婦,正月內甲臨寅,寅上庚臨女損夫。 子在酉命一類似,行年臨日主身孤。 四上克下名無祿,四下克上主孤獨。傳見空亡亦復然,用起寡室亦不堪。
人の孤単・寡居を占う:「鬼門」と甲の下とが相値すれば、男子は妻を娶ることを得ず——原注に曰く正月の裡に甲が寅に臨み、寅の上にまた庚の臨む有れば、女子は就ち夫を克す。子が酉に落ち、命がこの一類に属するは、情形は相似たり。行年が日干の上に臨めば、もまた孤身を主る。四課がみな上神の下神を克するは、これを無禄と作す。四課がみな下神の上神を克するは、孤独を主る。三伝に空亡を見るも亦た同じ。発用の処が正しく「寡宿」の位に落つるも、同じく堪えず。
占来意 第三十一
假令甲日卜人來,甲上之辰以意裁。金將水神當在上,為言父母克情懷。日為人,水為父母,占在父母也。旺主官事相干,死主亡,休主病,囚主禁,各屬六親詳之。
来人の問う所は何事なるかを推す:たとえば甲日に人ありて来たりて占えば、就ち甲の上に臨む所の辰を取りて揣度せよ。もし上にあるが金将・水神なれば、彼れは父母の事のために心懐を牽動せらる——原注に解釈す:日干は来人を代表し、甲木は水を以て父母と為す、故に父母を占うと断ず。さらに旺・死・休・囚を以て事類を分つ:旺は官非の牽連を主り、死は亡故を主り、休は疾病を主り、囚は拘禁を主る。各々属する所の六親に按じて往きて細断せよ。
神光臨日及辰上,怕怯心中事不寧。神后奸邪男女走,從魁夫婦與相爭。 太沖俱Ο賊牽獄,大吉咒詛亥災生。太乙橫是愁ΟΟ。吏食小吉有論情,吏神上下有追呼。吏神,春寅夏丑秋申冬亥臨行年上。
「神光」が日干と日支の上に臨めば、来人は心中に怯怕して、事あれば寧ならず。「神后」子に落つれば、是れ奸私・邪事、男女の逃走。「従魁」酉に落つれば、是れ夫婦の相争。「太冲」卯に落つれば、是れ盗案に牽連して獄に入る(ここ底本に一字脱す)。「大吉」丑に落つれば、是れ呪詛の事。「登明」亥に落つれば、則ち災殃を生ず。「太乙」巳に落つれば、是れ横に生ずるの憂愁(底本に二字脱す)。「小吉」未に落つれば、是れ酒食と人情の官司。「吏神」は上に在るも下に在るも、みな追呼・拘喚の有るを主る。原注に曰く吏神の取法:春は寅、夏は丑、秋は申、冬は亥、行年の上に臨めば便ち是なり。
占酒后有無 第三十二
天罡加孟似江河,仲女季神以盡沽。子未若臨於日上,來之必得恐應多。 從魁相剋恐後酸,加著水神色黑點。金上見之應無白,天臨太上赤多般。
家中に酒あるか無きかを問う:「天罡」辰が四孟寅申巳亥の上に加われば、酒は多きこと江河のごとし。四仲の上に加われば女家に向かいて討らんと要し、四季の上に加われば則ち已に沽り尽くせり。「神后」子・「小吉」未がもし日干の上に臨めば、酒を求めれば必ず得、しかも恐らくはまた多し。さらに酒の成色を看る:「従魁」酉が克を受ければ、酒は久しく放ちて酸を発さんと要す。水神を加着せば、酒色は黒くして点子あらん。金位の上に落ちれば、まさに白酒にあらざるべし。天盤が太陽の上に臨めば、則ち多くは紅色の酒なり。
日上好神及丑未,若往求之必應安。要知室內那邊安,小吉之下是甕端。
日干の上に好神を得、また丑・未の両位を見れば、往きて酒を求むれば必定して順当なり。酒瓮の屋裡のいずれの一辺に放たるるかを知らんと要せば、就ち「小吉」未の下の臨む所の方位を看よ、そこが即ち酒瓮の所在なり。
占飲酒得醉否 第三十二
盛餚筵開承請命,未知醒醉占為定。青龍小吉臨支干,飲酒散歸必酩酊。
人の邀請を受けて宴に赴く、この一場を飲み下すは醒めるか酔えるかを知らず、一課を占いて以て定む:「青竜」と「小吉」未とが日干・日支の上に臨めば、この頓の酒は席を散じて家に帰るに到るまで、必定して酩酊の大醉なり。(本巻に両門ともに「第三十二」と題す有り、是れ底本の編次の重出なり。前の一門は酒の有無を問い、この門は飲酒の酔否を問う。)
占四時忌伐木 第三十四
春防甲乙木摧殘,夏季丙丁類作難。秋復庚辛爐冶動,三冬壬癸四能閒。 春中伐木防須知,月將還將加正時。甲乙若臨防面上,不當持斧割林枝。春甲乙不伐木,夏丙丁不動爐,秋庚辛不鑄冶,冬壬癸不治水。
四時は各々当に忌むべきの日子あり:春天は甲・乙の日を防ぎ、木を伐って草木を摧残すべからず。夏天は丙・丁の日の一類が作難せんと要す。秋天は庚・辛の日に炉を動かし冶錬するに宜しからず。冬季は壬・癸のこの四日もまた手を歇むべし。春天に木を伐らんと要するは殊に留意すべし:月将を正時の上に加えて盤を転じ、甲・乙がもし対する所の面上に臨めば、就ち斧を持して林中の枝干を砍りに行くべからず。原注にこの四条を并せて一処と作す:春は甲乙に於いて木を伐らず、夏は丙丁に於いて炉を動かさず、秋は庚辛に於いて鑄冶せず、冬は壬癸に於いて水を治めず。
占人来意 第三十五
殺上日辰病疾來,殺者,春申夏亥秋寅冬巳,臨日辰上是也,奸在日年淫主亂,奸,春申夏亥秋巳冬寅。日年春喜有釣民,天喜,春戌夏丑秋辰冬未也,吉神吉將不相剋,喜事臨之求必得。
さらに来人の意図を推す:凶殺が日干・日支の上に落ちれば、来たりて問うは疾病なり——原注に曰く殺神は春は申にあり、夏は亥、秋は寅、冬は巳にあり、日辰に臨めば便ち是なり。「奸神」が日干と行年の上に落ちれば、来意は淫乱に渉る——原注に曰く奸神は春は申、夏は亥、秋は巳、冬は寅なり。日干と行年の上に「天喜」に遇えば、則ち喜慶の事有りて来たりて相招くなり——原注に曰く天喜は春は戌、夏は丑、秋は辰、冬は未なり。要するに吉神・吉将にして彼此相克せざれば、喜事は門に臨み、求むる所は必ず得らる。
凶神凶將吾克害,憂疑終始見平平。天乙在陽憂是淺,貴人陰上事應深。從子至辰為陽位,戌酉至巳為陰神。
もし凶神・凶将の来たりて自己を克害するなれば、即ち始終に憂疑して、事情もまた平平として成らず。さらに「天乙」貴人の所在を看る:貴人が陽位に落ちれば、憂患はなお浅し。陰位に落ちれば、事情は就ち深し。原注に陰陽を划出す:子より順に数えて辰に至るを陽位と為し、戌・酉より逆に数えて巳に至るを陰神と為す。
占在路上見蛇虫 第三十六
出行當道見蛇盤,月將加臨日上看。若見凶神相賊害,陰功暗佑如回還。 逆來防盜深須忌,須去行前喜慶連。太乙相生於日下,出逢追待喜歌催。
門を出でて路の当中に蛇の盤踞するを見る:月将を加臨せしめて、日干のあの一位より看る。もし凶神の来たりて賊害するを見れば、就ち陰徳を積みて暗中の庇佑を求め、あるいは索性として折り返すべし。蛇が対面より逆して来れば、深く忌み、盗賊を防ぐを要す。蛇が自己の去路の前方に向かいて走れば、則ち喜慶は連なりて接す。「太乙」巳と日干の下とが相生すれば、門を出でれば迎候の人に遇上り、一路に喜歌の催す相のあり。
自上Ο常吾惡將,延看天乙不相侵。路邊橫道亦無是,到處安和喜滿襟。 宅舍簷旁若見時,何神上下細推尋。倘若水火重臨處,口舌爭論可戒之。
上面にもし「太常」の一類にして悪将にあらざるが坐すれば(この句は底本に一字脱す)、さらに「天乙」貴人を看、もまた来たりて相侵さざれば、即ち蛇が路辺に横たわるもまた算するに足らず、至る所は安和にして順遂、喜気は懐に満つ。もし自家の屋檐の辺に於いて蛇虫を見れば、就ち上下の乗ずるは何の神なるかを細推せよ:倘若水神・火神が重ね重ね相臨めば、口舌・争論を主り、須く戒惧を加えよ。
占野獣在道忽入城郭 第三十七
無端野獸入軍城,易主邦空是戰爭。太歲上神諸惡殺,元戎悲泣不安寧。 野獸悲鳴井邑傍,獄庭凶橫欲成殃。歲行殺破當其上,人類流移出故鄉。即歲殺刑太歲破下。
野獣が故なくして軍営・城郭に闖入するは、主の易わり国の空しく、兵戈のまさに起こらんとするを主る。太歳の上神がもし種種の悪殺を帯ぶれば、主帥すら悲泣して安からず。野獣が市井・村落の辺に悲鳴すれば、牢獄の中に凶横の災と成るを主る。「歳殺」・「歳破」が正しくその上に圧せば、百姓は就ち流離・遷徙して、故郷を離る。原注に曰く就ち歳殺・歳刑が太歳の破する下に落つるなり。
麟獐狐兔道傍逢,折頭看人舉步庸。靈式正時究見處,六合之下喜重重。 半走半驚右道頭,六陰之下問其由。凶神惡將相凌害,前路不通恐有憂。
路傍に麟・獐・狐・兎に遇えば、頭を回らして人を望みて歩子は遅緩なり:式盤を転動し、正時を以て遇見の処を推究す。「六合」の下に落つれば、喜事は重ね重ねあり。もしあの獣が半ば走り半ば驚きて右辺の道頭に窜れば、就ち「六陰」の下に於いてその縁由を問え。もし凶神悪将が相凌ぎ相害すれば、前路は通ぜず、恐らく憂患あらん。
占路見鼠 第三十八
路上忽然逢大鼠,正時靈式動人情。日前用起見玄武,防盜林中恐被驚。正時加日辰前的,終見玄武凶也。 荒草林中出穴類,走來走去似乎人。太乙加日當辰上,例請坡前必有因。正時加日辰見犬主凶,好人休丑。
路上に忽然として大鼠に遇う:正時を以て式盤を転動せば、鼠動いて人心もまた動く。発用が日干の前に落ちて「玄武」を見れば、盗賊を防ぐを要し、林中に恐らく驚嚇あらん——原注に曰く正時を日辰の前に加え、末に玄武を見れば便ち凶。荒草・林中より穴居の物が鑽出し、走来走去して人のごとくす。「太乙」巳が日干に加わりて日支の上に当たれば、例に照らせば坡前に必ず縁故あらん。原注に一句を補す:正時を日辰に加えて犬象を見れば凶を主り、好人もまた累を受く。
宅內盤中忽午鳥,夜聞白晝作其聲。勸君三日須防守,不是傷財Ο必聞不如臨。 床後簷前咬物聲,不聞啾唧到天明。信知靈式通神聖,送喜將來財物盈。不聞聲鳴,只聞咬物之聲。
家裡の盤碗の間に忽然として鼠雀の類あり、夜裡に聴き、白天にも声を作す:人に三日の内に意を加えて防守せよと勧む、破財ならずんば便ち別に聞く所有り(この句は底本に一字脱し、文義全からず)。もし床後・檐前に於いて物を咬啮するの声响を聞くのみにして、天明に至るまで吱吱の鳴叫を聞かざれば、即ち式盤の神明に通ずるを信ずべく、是れ喜を送り来たるで、財物の豊盈を主る。原注に点明す:鳴声を聞かず、ただ物を咬むの声を聞くのみ、初めてこの断を作す。
占野蜂来人家 第三十九
來在殺刑破墓上,舍簷籬畔一團飛。此是家長憂財失,眠睡身邊恐困危。若在太歲刑殺破墓上來,不利也。 不見飛來位何占,但向聚處正時看。刑殺倘若居其位,百事而無或官淹。
野蜂が飛び来たりて人家に至る:もし来たるが殺神・刑神・破神と墓神の所在の位に在りて、団を成して屋檐・籬辺に飛舞すれば、家長の憂愁して財を破るを主り、睡臥の間にすら恐らく困厄あらん。原注に曰く太歳の刑・殺・破・墓の上より飛来るは、みな利あらず。もしそれがいずれの一方より飛来るかを見ざれば、就ち蜂群の聚集する処に対して正時を以て看起せよ:刑殺があの一位に居れば、百事成らず、あるいは官司は拖延す。
日辰向下遇青龍,吉將相生喜氣盈。在位年年添爵祿,居民日日益田豐。 飛來得荷旋簷楹,喜氣和歡日月生。切是莫交傷觸著,田園因此漸發榮。若在日月歲德上來,大吉。
日干・日支の下に「青竜」に遇い、また吉将の相生を得れば、喜気は充盈す:官を為すは年年に爵禄を添え、百姓は則ち田産は日に豊なり。蜂群が檐柱の間に盤旋して散ぜざれば、和楽・喜慶の気が日と俱に生ずるなり。切に往きてそれを傷触することなかれ、田園はこれがために漸々興旺せん。原注に曰く:日徳・月徳・歳徳の上より飛来るは、大吉。
占虹霓下井飲水
虹霓忽降入人家,井中飲水莫疑它。日上相生主富貴,子孫興旺茂榮華。 正時日上見陽神,主宅三年出貴人。吉將共臨課喜慶,宜男四貴擢功勳。
虹霓が忽然として下垂して人家の井裡に飲水す、疑惧するに及ばず:日干の上に相生を得れば、富貴を主り、子孫は興旺して栄華す。正時を以て課を起し、日干の上に陽神を見れば、この宅子は三年の内に貴人を出さん。吉将が一同に来臨すれば、課中は喜慶の象に満ち、男丁を生ずるに宜しく、四方に顕貴し、功勲は擢升を得ることを以てす。
若見陰神臨日上,保待玉女貴難諧。蜀妃曾應奇祥瑞,右法相傳不可裁。 剛日日上柔看辰,切忌破刑惡殺臨。凶將同來加在上,家空財敗在逢迎。
もし日干の上に臨むが陰神なれば、玉女の貴ありといえども、また諧合し難し。相伝えて蜀妃はかつてこのような奇祥に応えりと、上面のこの一套の法子は歴代相承のもので、随意に改動すべからず。占法の上に、剛日は日干を看、柔日は日支を看、切に「破」・「刑」と悪殺の来臨を忌む。凶将が一同にその上に加われば、家宅の空虚・財物の敗散を主り、就ちこの一場の逢迎の間に在り。
占釜鳴善悪
如螺似見咽後幽,占時須察日辰頭。青龍天乙臨之下,不久三公及五侯。 顯鍾似聲斷還鳴,堂前門內不倒聲。凶將來臨日上見,疑移人去宅能驚。主土地不安,遷移事則吉也。
鍋釜が故なくして自ら鳴り、声は螺号のごとく、幽咽として絶えず:占うに須く日干・日支の両位を細察せよ。「青竜」・「天乙」がその下に臨めば、久しからずして便ち三公・五侯の貴あり。もし声が鐘磬のごとく、断えて復た鳴り、堂前・門内に響きて止息せざれば、日干の上にまた凶将の来臨を見れば、即ち遷居を打算すべく、さもなくば宅中は驚を受く。原注に曰く:これは土地神の安からざるを主り、もしこれに因りて遷移すれば、反って吉なり。
占樹木无故枯悴
營內庭前草木枯,如遭湯潑一時無。正時看日及年上,玄武旺時見賊徒。在主將家宅行年上,看是何神。 日上相逢喜將臨,青龍天乙遇知音。忽然旺相無刑剋,風振將軍寵賜深。
営中あるいは庭前の草木が故なくして枯死し、開水を潑されたがごとくして一時に全く無し:正時を以て日干と行年の両位を看、「玄武」が旺に当たるの時、賊徒あるを主る。原注に曰く主将あるいは家宅の主の行年の上に於いて是れ何の神なるかを看る。日干の上にもし喜将の来臨に逢い、「青竜」・「天乙」を得ること知音に遇うがごとき、忽然として旺相にして刑なく克なければ、彼れは将軍の威風大いに振るい、恩寵・賞賜の優厚なるの象なり。
大凡庶人有此徵,必然宅內有殃生。行年太歲並辰上,臨見吉神事不成。家長本命、行年、太歲、日、辰上見吉神無事,見凶神則凶也。
もし尋常の百姓家にこの種の徴兆を出現せば、宅内に必ず災殃を生ず。行年・太歳と連なりて日支の上に、もし臨むが吉神なれば、災事は就ち成らず。原注に説くこと明白なり:家長の本命・行年・太歳と日干・日支のこれらのか所に吉神を見れば便ち事なく、凶神を見れば就ち凶。
占家活无故自動
無故人家物類搖,便將月將正時著。日辰有氣旺相吉,休死凶神事不明。
家什・器物が故なくして揺動す:就ち月将と正時を加えて往きて課を起す。日干・日支に気ありて旺相のは、吉。休死の地に落ちてまた凶神を帯ぶるは、事情は晦暗にして明ならず、須く隠患を防げ。
占忽心驚目瞤耳鳴
魁罡不欲日辰臨,蛇虎無令一處存。防備兇徒暗設計,是非長短外相論。正時加蛇、虎,同魁罡在日辰上,凶也。 水火加臨日與辰,青書自還到來時。千里女歸心留念,口舌災臨定有之。
忽然として心驚き、眼跳び、耳鳴る:日干・日支の上に「河魁」戌・「天罡」辰の来臨あるべからず、もまた「騰蛇」・「白虎」をして同じく一位に処らしむべからず。これらを犯せば、就ち凶徒の暗中に設計するを防ぎ、外面にさらに是非・長短の議論あり。原注に曰く:正時の上に騰蛇・白虎を加え、また魁・罡と一斉に日辰の上に落つれば、就ち凶。水神・火神が日干・日支に加臨すれば、書信は自ずから送り到るを主る。千里に遠きの女子は心を帰するに箭のごとくして、しかも口舌の災もまた必ず有らん。
心驚忽爾似神祗,看取日年上面知。天乙太沖及勝光,此個神臨喜有餘。其外金神上,必憂煎。 行年相生旺氣臨,好神吉將又相親,多應外人來說好,酒會逢歡吉又亨。
心頭に忽然として一驚あり、神霊の示意する有るがごときは、就ち日干と行年の両位の上より往きて看る:「天乙」・「太冲」卯と「勝光」午と、これらの几位のこれに臨むはみな喜慶の余あるを主る。このほかにもし上に坐するが金神なれば、必ず憂煎あらん。行年に相生を得て旺気の来臨し、また好神・吉将の親附するあれば、多くは外人の来たりて好事を説くなり、酒宴の上に一団の歓喜あらん、吉にして亨通す。
占暴風起吉凶
暴風急起正時占,占日之神審再三。來處吉凶神將斷,定時為之仔細看。 或有旋風如戶扇,皆以日上將神推。貴人臨官ΟΟ記,白虎勾陳兵甲揮。
暴風が驟りに起これば、就ち正時を以て課を起し、当日の日干の乗ずる所の神を反覆して審詳せよ。風はいずれの一方より来たるか、便ちあの一方の神将に按じて吉凶を断じ、時辰を定下して仔細に推看せよ。もし旋風の打転して門扇の開合するがごときも、もまた一概に日干の上の将神を以て推す:「天乙」貴人を乗せば、臨官の喜を主る(ここ底本に二字脱す)。「白虎」・「勾陳」を乗せば、兵甲の揮動を主る。
朱雀螣蛇吏口舌,天空天后病虺羸。太陰玄武須防盜,六合青龍似慶儀。 若見太常居日上,醫官婦女與僧尼。日辰上看相剋刑,賊來不久入家營。
「朱雀」・「騰蛇」を乗せば、吏役の門に上ると口舌とを主る。「天空」・「天后」を乗せば、疾病・羸弱を主る。「太陰」・「玄武」を乗せば、須く盗賊を防げ。「六合」・「青竜」を乗せば、則ち慶典・礼儀有るがごとし。もし「太常」が日干の上に居るを見れば、来るは医官・婦女あるいは僧尼なり。さらに日干・日支の上より相克・相刑あるか無きかを看、あれば則ち賊人は久しからずして家門・営寨に闖入せんと要す。
勸君火急須防守,陽疑白日陰因驚。等閒家內暴風來,日上消詳以意裁。 相剋相刑當有氣,強亂官府要生災。日上相逢五墓臨,伏兵不遠可追尋。 提防為患須牢記,無氣其實必不侵。
人に急いで防守せよと勧む:陽に属するは白昼に疑い、陰に属するは夜裡に驚く。平白无故に家中に暴風を起せば、就ち日干の上より仔細に揣度して裁断せよ。相克・相刑にしてまた令に当たり気あれば、強横の乱を生じ官府の災を生ずるを主る。日干の上に五墓の来臨に逢えば、伏兵は就ち遠からず、追尋すべし。禍患を提防するこの一層は務めて牢記せよ。ただし乗る所がもし気なくんば、実際はもまた何を侵害する能わざるなり。
占雲起有雨無
雲起上頭加正時,日辰向上細尋推。登明太沖神后下,占雨今朝必有斯。
雲起こりて後に雨あるか無きか:雲起こるの方位に正時を加えて天盤を転出し、日干・日支の上より細やかに推尋せよ。「登明」亥・「太冲」卯・「神后」子の下に落つれば、今天は必ず雨を下す。
嘉靖題記
嘉靖三十七年歲次戊午季夏十有一日 衛臨清昭信校尉玄穀道人上蔡高大器拜錄
これは全書の抄録者の落款である:嘉靖三十七年、干支紀年を戊午と為すこの年、季夏六月十一日、衛所臨清の昭信校尉、道号は玄谷道人、籍貫は上蔡の高大器が恭敬して抄録す。嘉靖三十七年は即ち公元一五五八年。昭信校尉は明代武職の散階なり。
附録
占鵲鳴
忽聞怪鵲鳴枝枝,便將月將加鳴時。即看天上何神下,凶惡之時以神知。 天罡河魁論訟說,登明太乙吏來追。大吉大人銅鐵至,小吉婦人羊酒食。
忽然として喜鵲の枝頭に怪叫するを聴く:月将をそれが鳴叫する時辰の上に加えて天盤を転出し、就ち天盤のいずれの位が下に落つるかを看、凶悪か否かは、この一位の神に凭りて便ち知る。「天罡」辰・「河魁」戌に落つれば、是れ詞訟・口舌。「登明」亥・「太乙」巳に落つれば、是れ差役の来たりて追喚す。「大吉」丑に落つれば、尊長の銅鉄の器物を送り来たる有り。「小吉」未に落つれば、是れ婦人の羊肉・酒食を携えて至る。
功曹在家筵賓客,傳送出門見乞兒。子為師巫午口舌。酉為文狀卯陰私。 但然用此求其氣,所事用神無不知。
「功曹」寅に落つれば、家中に於いて宴を設けて客を款す。「伝送」申に落つれば、一たび門を出でれば飯を討る者に碰见す。「神后」子に落つれば、師巫の流に遇う。「勝光」午に落つれば、口舌を主る。「従魁」酉に落つれば、文書・状紙あり。「太冲」卯に落つれば、是れ隠私の事。ただこの法子に照らして往きて乗ずる所の気を求めれば、およそ問う所の事は、用神の上より推し出さざるはなし。
占犬吠
忽聞犬吠為何因,月將加時看日辰。日辰所臨何將下,吉凶之事斷其因。 天罡有人持兵器,太乙臨來賊盜人。勝光忽爾聞風起,小吉因為覓酒醇。
忽然として狗の叫ぶを聴く、是れ何の縁故なるかを知らんと要す:月将を占時の上に加え、日干・日支の両位を看よ。日辰の臨む所がいずれの一位の天将の下に落つるかに就ちて、それに據りてその吉凶の来由を断ず。「天罡」辰に落つれば、人ありて兵器を手持す。「太乙」巳に落つれば、来るは盗賊なり。「勝光」午に落つれば、是れ忽然として風を起す。「小吉」未に落つれば、是れ人ありて来たりて酒を討らんとす。
從魁天魁並傳送,神后皆驚鬼與神。若遇登明窺虎豹,大吉無因將叫頻。 更看太沖相臨處,忽然木折得其真。
「従魁」酉・「河魁」戌と「伝送」申に落つるか、あるいは「神后」子に落つれば、みな鬼神に驚動す。もし「登明」亥に遇えば、是れ虎豹の類の猛獣を窺見す。「大吉」丑に落つれば、則ち無縁无故に頻々として吠叫す。さらに「太冲」卯の臨む処を看、忽然として樹木の折断する有れば、彼れは初めて応じること真切と算す。
目瞤
心不自安目瞤動,正時常規歲中神。寅卯巳午歡忻事,申酉亥子悶憂勤。 若逢旺相皆為吉,囚死臨之憂事真。還遇前三並前五,後二後四吉須陳。 其餘多少相逢日,休便尋思是惡因。
心神が寧ならずして眼皮が跳動す:正時を以て常法に依りて課を起し、太歳の中の神を取りて看る。寅・卯・巳・午に落つれば、是れ歓喜の事。申・酉・亥・子に落つれば、則ち煩悶・憂労。旺相の気に逢えばみな吉、囚死の地に落ちれば、憂事は即ち真なり。さらに本位の前の第三・前の第五に遇い、あるいは後の第二・後の第四なれば、もまた吉と謂うべし。其余の零星に相逢うの日子は、就ち胡乱に悪き辺に往きて想うに及ばず。
暴風
風起何來占吉凶,螣蛇加上有憂驚。朱雀臨之官口舌,白虎相逢死喪神。 天乙有時貴人出,各以其將見得真。
風はいずれの一方より起これば、就ちあの一方の吉凶を占う:「騰蛇」が上面に加われば、憂驚あり。「朱雀」がこれに臨めば、是れ官非・口舌。「白虎」に遇えば、是れ死喪の神。「天乙」を見れば、則ち貴人の出行あり。各々乗る所の天将に按じて往きて看れば、応験は最も真なり。
又
暴風無故起天來,善惡加臨日上排。太乙臨之官有罪,白虎勾陳兵陣開。 天空百姓多疾病,玄武相逢盜賊乖。風止為期當審細,假令落處有須該。落睡寅應正月。
暴風が故なくして天より降るに、善悪は就ち日干の上に加臨する神将に按じて排定す:「太乙」巳がこれに臨めば、官員に罪あり。「白虎」・「勾陳」なれば、兵陣はまさに開かんとす。「天空」なれば、百姓は疾病多し。「玄武」に遇えば、盗賊は乖張す。風の停まるはいずれの一刻かが便ち応期なり、須く細やかに審詳せよ。原注に例を挙ぐ:風が寅位に落つれば、就ち正月に応ず。
占飛鳥吉凶
飛鳥鴟梟忽作鳴,日上看神見此情。登明有位為司吏,神后相逢巫女人。 大吉下來親戚至,故人攜酒谷相尋。功曹忽爾歡忻事,太沖酒肉飯無因。
飛鳥あるいは鴟梟が忽然として怪鳴す:日干の上に乗ずる所の神よりそれが何を主るかを看る。「登明」亥が位を占めれば、来るは司吏なり。「神后」子に遇えば、是れ巫見・女流。「大吉」丑が落ち来れば、親戚の門に上る有り、故人は酒食・米穀を帯びて来たりて相訪ず。「功曹」寅なれば、忽ち歓喜の事あり。「太冲」卯なれば、則ち酒肉・飯食が端なくして至る。
天罡之下多官府,鬥訟臨人切莫驚。太乙吏人來相訪,勝光勾召有餘真。 小吉婦人酒食事,傳送逢迎索債人。從魁更有佳人酒,天魁官吏若相縈。
「天罡」辰の下は多くは官府の事で、闘殴・詞訟が身に臨むもまた驚慌するに及ばず。「太乙」巳なれば、吏人の来訪あり。「勝光」午なれば、勾喚・伝召を主り、応験は虚ならず。「小吉」未なれば、是れ婦人の酒食を張羅す。「伝送」申なれば、迎え面に債を討る者に碰上る。「従魁」酉なれば、別に佳人ありて酒を置く。「河魁」戌なれば、則ち官吏の糾纏して休まず。
占人叩門
忽然有客叩門聲,正時尋人年上神。日辰相見視休咎,上下相逢吉出逢。 反此為凶休管待,恐有災禍已臨門。登明即為征伐客,天魁忽是府公人。
忽然として客の叩門する有り:正時を以て来人の行年の上に乗ずる神を尋ね、さらに日干・日支と相見るの情形を合わせて以て休咎を看る。上下が相逢いて相得れば、是れ吉客。反っては便ち凶で、招待するに及ばず、恐らく災禍は已に門に上れり。「登明」亥は征伐の客を主り、「河魁」戌は則ち忽然として来るは官府の中の人なり。
從魁女人來索借,傳送應人慾問津。小吉欲來求飲食,勝光相請宴遊頻。 太乙有人來乞索,天罡官府欲勾人。太沖客子來庸力,或有功曹吏覓尋。
「従魁」酉は、是れ女人の来たりて物を借る。「伝送」申は、是れ来人の路を問い探訊す。「小吉」未は、是れ来たりて飲食を討る。「勝光」午は、是れ頻々として宴遊に相邀う。「太乙」巳は、人ありて来たりて乞讨・索取す。「天罡」辰は、官府の人を勾喚せんと要す。「太冲」卯は、是れ雇工の客子の門に上る。「功曹」寅は、則ち吏役の来たりて尋ぬる有り。
大吉貴人相召請,神后相逢奸盜頻。皆以日辰,見吉神良將,有旺相氣,是善人,反此皆為惡人。又以天六情言之。
「大吉」丑は、是れ貴人の来たりて相邀請す。「神后」子は、則ち奸私・盗竊の輩の頻々として出没す。原注に帰総する一句:これらはみな日干・日支を以て准と為し、およそ吉神・良将を見てしかも旺相の気を帯ぶるは、来るは善人なり。之に反すればみな悪人なり。このほかにまた天将・六情の説を合わせて一併に推斷すべし。
占人欲謀己
恐人謀己見加臨,月將加時視日辰。日上神來為自己,辰中神即是他人。 日上神來制辰上,怨恨言語正談論。辰上神來制日上,欲來謀害自家身。若日上神得蛇、虎、魁、罡者,事必成凶。上空者事不成,空有其意也。
人ありて自己を算計せんことを怕る、加臨の神を看よ:月将を占時の上に加え、日干・日支を審視せよ。日干の上神は自己を代表し、日支の中神は対方を代表す。日干の上神が日支の上神を制住すれば、対方は不過に背後に怨恨して議論するのみ。日支の上神が反って日干の上神を制すれば、彼れは就ち来たりて自身を謀害せんとするなり。原注に補充す:日干の上神がもし「騰蛇」・「白虎」・「河魁」・「天罡」を得れば、事情は必定して凶と成る。上に空亡に落つるは、事情は作り成らず、徒らにその意あるのみ。
占心動
人心驚動欲須知,凶吉臨時月將期。注曰:加在人年上看之。 若見功曹太沖將,必有文書陰與私。太乙勝光或各見,驚憂口舌是來儀。
人の故なくして心頭に驚動する、吉凶を知らんと要す:事に臨むの時に月将を以て課を起してその応期を定む。原注に曰く:本人の行年の上に加えて往きて看よ。もし「功曹」寅・「太冲」卯の二将を見れば、必ず文書の事あるいは隠私の情あり。「太乙」巳・「勝光」午が各々出現すれば、則ち驚憂・口舌は就ち門に上らんと要す。
傳送從魁兵器客,遠行將至運非遲。登明神后哀聲泣,有客相呼召見伊。 天罡河魁疾病速,大吉小吉咒詛為。旺相相生吉將並,開憂不畏莫遲疑。
「伝送」申・「従魁」酉は、兵器を主持するの客人を主り、あるいは遠行の人のまさに到らんとし、運数は遅滞に至らず。「登明」亥・「神后」子は、哀声・哭泣を主り、あるいは客の来たりて招呼して相見んとする有り。「天罡」辰・「河魁」戌は、疾病の来たること快し。「大吉」丑・「小吉」未は、則ち呪詛の事なり。もし旺相・相生を得てしかも吉将が并臨せば、憂愁は自ずから解け、畏懼し遅疑するに及ばず。
反此即為憂事至,須要防備的無疑。前三前五後二四,大吉休憂吉來遲。 前一二並後五六,此逢凶禍要君知。天地二獄臨日辰凶。天獄者,春巳、夏未、秋亥、冬丑。地獄者,春辰、夏未、秋戌、冬丑是也。
上面と相反すれば、即ち憂事のまさに至らんとするなり、務めて防備せよ、断然として疑いなし。本位の前の第三・前の第五と後の第二・後の第四に落つるは、大吉で、憂愁するに及ばず、ただ吉事の来たること稍遲るのみ。前の第一・第二と後の第五・第六に落つれば、就ち凶禍に遇い、遲疑するに及ばず、この一点は記え牢くすべし。「天獄」・「地獄」の二神が日干・日支に臨むもまた凶。原注にその位を列挙す:天獄は春は巳、夏は未、秋は亥、冬は丑。地獄は春は辰、夏は未、秋は戌、冬は丑。
占憂喜
憂喜君家要自詳,傳中有救福吉昌。憂不憂,傳自救也。用神囚死而臨囚死之鄉,若問憂即實,反此即虛。傳自救初:傳用水臨土,傳得木神,或遇木將,或在木鄉,皆為救,即係吉也。 喜或不喜須君記,母子無歡金水傍。
憂事・喜事は自己に細辨するを要す:三伝の中に救神あるは、福沢は吉昌なり。所谓の憂にして憂ならずとは、就ち三伝が自ら解し自ら救い得るを謂う。原注に曰く:用神が囚死の地に落ちてまた囚死の郷に臨めば、憂を問えば憂は是れ実なり。之に反すれば便ち虚驚なり。所谓の三伝の自救は、たとえば発用が水に属して土に臨み(土は来たりて水を克す)、三伝の中に却って木神を得るか、あるいは木将に遇うか、あるいは木郷に落つれば(木は土を泄し火を生じて、その克を化すこと能く)、みな救と算し、便ち吉なり。喜と不喜とに至りては、もまた記え清むを要す:母子の間に歓洽の気なくんば、就ち金水の一辺に在り。
占虚伝信耗
忽聞凶喜投者來,須憑妙訣日辰猜。日若加辰端的看,相生虛誕莫憂猜。 忽爾日辰相剋處,此言不妄果實哉。假令丙午日,便將丙加午,相生也,為虛;假令甲辰日,便將甲加辰,即實也。
忽然として人ありて凶信あるいは喜信を送り来たる、虚実を知らず:全く日干・日支のこの訣に凭りて猜れ。日干を日支の上に加えて端詳せよ:両者相生するは、消息は是れ虚誕で、憂疑するに及ばず。日干・日支が忽然として相克すれば、この話は就ち妄ならず、果として実なり。原注に例を挙ぐ:丙午日に丙を午の上に加えれば、火火相生する、故に虚と為す。甲辰日に甲を辰の上に加えれば、木は土を克す、故に実と為す。
祝課文
日吉時貞,天地清寧,天神月將,六甲六丁,會意潛心,仰惟: 聖課妙道合真,與天地同其用,宇宙應其均氣,調其序法,術驗其靈,敬啟: 天乙、太乙吉神,雷公玄女,軒轅帝尊,東方曼倩,李筌名臣,武候李靖,歷代賢能,祝詞一告,相遇儀形,吉凶進退,善惡虧盈,天人合志,盡付六壬 伏惟 感應
これは課を起すの前に誦念する祝詞である:今日は吉、この時は正しく、天地は清明にして安寧なり。天神と月将・六甲六丁の諸神を奉請す。占者は心神を収摂し、意を専らにして仰ぎ告ぐ。聖課の妙道は真理に合し、その用は天地と同じく、その気は宇宙と相応じ、次序を調理し法度を制定すること能く、術法は一たび験せば便ちその霊を見る。これがため恭敬して啓告す:天乙・太乙の諸吉神、雷公と九天玄女、軒轅黄帝、漢代の善占なる東方朔、唐代の兵家たる李筌、武侯たる諸葛亮と衛公たる李靖、および歴代の賢能の士。祝詞は一たび告白せられば、便ち神霊と儀象の間に相遇う。吉凶の進退・善悪の盈虧は、一概にこの一課の六壬に托付す。伏して惟れ垂鑒せん、願わくは感応を得ん。
定交月将
雨水兩日七刻零,春分四日忽交迎。穀雨六日尤加二,小滿七日得均平。 夏至六朝零五刻,大暑五日將星成。處暑六日兼三刻,秋分九日理分明。 霜降十日交宮位,小雪九日氣中行。冬至五日太陽過,大寒三日七刻盈。
この一篇は十二月将の実際に交換する日刻を定む。六壬は中気を以て将を換う:雨水の後に「登明」亥将に交る、須く両日零七刻を過ぐ。春分の後に「河魁」戌将に交る、四日を過ぐ。穀雨の後に「従魁」酉将に交る、六日を過ぎてまた二刻を加う。小満の後に「伝送」申将に交る、七日を過ぎて方に均平なり。夏至の後に「小吉」未将に交る、六日零五刻を過ぐ。大暑の後に「勝光」午将に交る、五日を過ぎて将星初めて成る。処暑の後に「太乙」巳将に交る、六日を過ぎて兼ねて三刻。秋分の後に「天罡」辰将に交る、九日を過ぎてその理初めて明なり。霜降の後に「太冲」卯将に交る、十日を過ぎて方に宮位に交る。小雪の後に「功曹」寅将に交る、九日を過ぎて気初めて行き到る。冬至の後に「大吉」丑将に交る、五日を過ぎて太陽始めて過ぐ。大寒の後に「神后」子将に交る、三日零七刻を過ぎて初めて満つ。
又
五日三刻半時加,隔年求將妙無霞。但尋官曆前後照,萬兩黃金莫與他。
別に一個の約数あり:大抵毎箇の中気の後に五日三刻さらに半箇の時辰を加えれば便ち将に交る、それを用いて年を隔てて月将を推求すれば、妙処は窮まりなし。ただしなお官頒の暦書を拿りて前後に対照して初めて准なり。この訣竅はたとい万両の黄金ありとも軽々しく人に伝えず。
三月没
正午逆行順排坐,出茶齊正斜角末。大卯小辰順加數,正五八十周閒過。
この一首は「三月没」の推法を講ず:正月より午に起し、十二辰に逆らいて行き去り、さらに順次に坐位を排定す。出没の位次は正位より斜に角末に到る。大月は卯に起り、小月は辰に起り、順に加数に沿いて推し去る。正月・五月・八月・十月のこれらの月に逢えば、便ち周して復た始めて空しく一輪を過ぐ。歌辞は簡奥にして、底本もまた注解なし、姑く字面に依りてその法を存す。
求交節
交過子宮加一日,刻上六八一時周。五時二刻卯中求,十時四刻在龍頭。 立夏十日二時六,芒種一日九時收。二日二時二小暑,二日七時四刻秋。
この一篇は各節の交接する日時・刻数を推す:子宮を過ぎてさらに一日を加え、刻数の上に六・八を以て相配し、一箇の時辰に満つるを一周と為す。五箇の時辰零二刻のは、卯位の中に往きて求む。十箇の時辰零四刻のは、辰位の「竜頭」の上に落つ。立夏は十日二時六刻、芒種は一日九時に収足し、小暑は二日二時二刻、立秋は二日七時四刻。
白露三朝單六刻,寒露三日六時休。立科三日十一二,大雪四四兩雙流。 小寒四日九時六,五日三時又打牛。
白露は三日単六刻、寒露は三日六時を以て止まりと為し、立冬は三日十一時二刻(底本の「立科」はまさに「立冬」の訛ならん)、大雪は四日四時の両双の数、小寒は四日九時六刻。さらに五日三時を過ぎれば、就ち春牛を打つの立春に到る。
大六壬邵康節先生二十四課
登三天
辰加寅為用 三傳辰午申 十四 甲子 丙寅 甲申 戊子 庚寅 丙子 戊寅 甲辰 壬子 甲寅 甲午 庚子 甲戌 壬寅 皆八 辰午申為用,三天不可登。病死遠行極,訟乃省部陳。
この一課は天盤の「天罡」辰を地盤の「功曹」寅の上に加えて発用と為し、三伝は依次に辰・午・申で、一路に順行して上る。底本は随後にこの一課に隶属する日干支の共に十四箇を列挙す:甲子・丙寅・甲申・戊子・庚寅・丙子・戊寅・甲辰・壬子・甲寅・甲午・庚子・甲戌・壬寅、末尾に一句「皆八」と注す——これは原書がこの一组の日課のために繋げたる数目で、およそ天盤の順進する二位の諸課はみなこの数を注す、その取義は底本に交代なく、姑く照録す。断辞に曰く:辰・午・申が発用し、名づけて「登三天」と曰すとも三天は偏偏として登り上ること能わず。病を占えば死を主り、遠行を占えば極めて艱難、詞訟を占えば則ち省部の大衙門の裡に鬧到りて申説せんと要す。
出三天
午加辰為用 三傳午申戌 午申戌是出三天,凡事遠大辛難言。行人失約病歸泉,訟達上司說喧天。
天盤の「勝光」午を以て地盤の「天罡」辰の上に加えて発用と為し、三伝は午・申・戌。断辞に曰く:午・申・戌が課を成し、名を「出三天」と叫ぶ、凡事はみな攤げ得ることまた遠くまた大きく、その中の艱辛は説き尽くし難し。行人を占えば則ち約を失して至らず、病を占えば則ち命は黄泉に帰し、官司を占えば則ち一直に上司の衙門に鬧到りて、喧嚷して休まず。
渉三淵
申加午為用 三傳申戌子 十三 乙丑 庚午 壬午 庚辰 乙未 戊辰 乙亥 己酉 壬辰 乙巳 丙午 丙辰 乙卯 戊午 皆八 欲動不動涉三淵,申戌子兮在目前。進退艱難阻萬狀,對面言之似隔山。
天盤の「伝送」申を以て地盤の「勝光」午の上に加えて発用と為し、三伝は申・戌・子。底本は十三日と題するも実は十四箇の日干支を列す:乙丑・庚午・壬午・庚辰・乙未・戊辰・乙亥・己酉・壬辰・乙巳・丙午・丙辰・乙卯・戊午、数目は列する所と符せず、是れ底本の疏失なり。末はなお「皆八」と注す。断辞に曰く:動かんと欲して動くこと能わず、まさに三重の深淵に渉り入るがごとく、申・戌・子は就ち眼前に擺在す。進むもまた難く退くもまた難く、阻礙は万端、たとい面と向かい合いて話すとも、一座の山を隔つるがごとし。
入三淵
戌加申為用 三傳戌子寅 三淵深處不宜入,戌子寅兮來意言。勸君早早回頭去,下去深淵直至淵。
天盤の「河魁」戌を以て地盤の「伝送」申の上に加えて発用と為し、三伝は戌・子・寅。断辞に曰く:三淵の深處は入るに宜しからず、来人の意図は就ち戌・子・寅のこの三伝の上に写り在り。彼に奉勸して早々に頭を回らせよ、さらに下に往かば、ただ一淵さらに一淵より深きのみ。
向三陽
子加戌為用 三傳子寅辰 凡八 壬辰 丙戌 庚戌 丙申 戊戌 庚申 壬戌 三陽去暗至明深,惟怕空亡又隔停。若更相生無克賊,子寅辰出向陽行。
天盤の「神后」子を以て地盤の「河魁」戌の上に加えて発用と為し、三伝は子・寅・辰。底本は共に八日と曰うも、実際はただ七箇を列出す:壬辰・丙戌・庚戌・丙申・戊戌・庚申・壬戌、一箇を脱漏せり。断辞に曰く:三陽の課は暗より転じて明と為り、漸々深明に入る、ただ空亡と隔断・阻停とに遇うを怕るのみ。もし三伝がさらに相生して克賊なくんば、子・寅・辰は便ち一路に陽に向かいて行かん。
出三陽
寅加子為用 三傳寅辰午 凡二 辛未 辛巳 皆八 三陽太過功期實,日中有斗憂頻頻。須防災咎相將至,病令兩名辛未停。
天盤の「功曹」寅を以て地盤の「神后」子の上に加えて発用と為し、三伝は寅・辰・午。この一課に属するはただ辛未・辛巳の両日のみ、なお「皆八」と注す。断辞に曰く:三陽は盛んに過ぎ、功業は着落ありといえども、却って日中にして争闘あるがごとく、憂患は頻仍たり。須く災咎の連なりて至るを防ぐべく、病を占いて辛未のこの一日に遇えば殊に停歇することを得ず。
出戸
丑加亥為用,三傳丑卯巳。 凡五 癸酉 辛酉 癸亥 己酉 辛亥 皆八 出戶逢明白,欲見干望時。君子近陽漸,小人向狐疑。
天盤の「大吉」丑を以て地盤の「登明」亥の上に加えて発用と為し、三伝は丑・卯・巳。この一課に属するは共に五日:癸酉・辛酉・癸亥・己酉・辛亥、「皆八」と注す。断辞に曰く:門を出でれば便ち明朗に逢い、見んと欲する人はまさに時を趁いて望み往くべし。君子は漸々陽明の地に走近く、小人は却ってなお狐疑して定まらず。
迎陽
卯加丑為用,三傳卯巳未。 凡三 己丑 癸丑 辛丑 皆八 過中將虧候,迎陽急就之。緩則將無氣,卯巳未可知。宜急用事
天盤の「太冲」卯を以て地盤の「大吉」丑の上に加えて発用と為し、三伝は卯・巳・未。この一課に属するは共に三日:己丑・癸丑・辛丑、「皆八」と注す。断辞に曰く:日は正中を過ぎれば就ち転じて虧けんと要し、陽気に迎えば就ち急いで手を下すべし。一たび遅緩すれば、気は就ち散ず、卯・巳・未の三伝の上より便ち看出すこと能わし。原注に一句を加う:この課は事を急弁するに宜し。
変盈
巳加卯為用,三傳巳未酉。 凡二 癸未 辛卯 皆八 勢過人衰問妄為,巳未酉傳素有危。君子防門盈將小,不測官病兩加之。
天盤の「太乙」巳を以て地盤の「太冲」卯の上に加えて発用と為し、三伝は巳・未・酉。この一課に属するはただ癸未・辛卯の両日のみ、「皆八」と注す。断辞に曰く:勢頭は一たび過ぎれば、人は就ち衰え下る、この時に事を問えば多くは妄動に属す。巳・未・酉のこの三伝は向來危険を帯ぶ。君子はまさに門戸を防ぐべく、盛ん極まれば転じて小と為らんとす。不测の官非と疾病とは、両様ともに身の上に加えらるべし。
入昊
未加巳為用,三傳未酉亥。 凡三 癸巳 癸未 癸卯 皆八 入昊投陽未酉亥,入衰為事各無成。君子勤持無妄動,小人變災且無明。
天盤の「小吉」未を以て地盤の「太乙」巳の上に加えて発用と為し、三伝は未・酉・亥。この一課に属するは共に三日:癸巳・癸未・癸卯、「皆八」と注す。断辞に曰く:日は西昊に入りてなお陽に向かいて投ずるは、就ち未・酉・亥のこの一路なり。気は已に衰に入り、何事を弁ずるも成ることを得ず。君子はただ勤謹にして自守するに宜しく、妄動することなかれ。小人は則ち災変は叢生し、前路は一片の晦暗なり。
凝陰
酉加未為用,三傳酉亥丑。 蒿矢六 丁卯 丁亥 丁未 丁丑 丁酉 丁巳 皆八 凝陰酉亥並大吉,幽暗不端理不直。作佑禳災始可寧,不能財損人又失。
天盤の「従魁」酉を以て地盤の「小吉」未の上に加えて発用と為し、三伝は酉・亥・丑。底本にこの六日の成す所は「蒿矢」の課と注明す——蒿矢は遥克の類に属し、六壬九宗門の課体の一なり——即ち丁卯・丁亥・丁未・丁丑・丁酉・丁巳、なお「皆八」と注す。断辞に曰く:凝陰の課は、酉・亥が「大吉」丑に連なり、一片の幽暗で、事は既に端ならず、理もまた直ならず。須く法事を作し祈佑して災を禳ぬるを以て初めて安寧を得べく、さもなくば財を損ずるのみならず、また人を傷らんと要す。
冥蒙
亥加酉為用,三傳亥丑卯。 彈射二 己巳 己卯 皆八 暗中逢暗號冥濛,亥丑卯神更不通。病者保佑防危重,小人無事可興工。
天盤の「登明」亥を以て地盤の「従魁」酉の上に加えて発用と為し、三伝は亥・丑・卯。底本に己巳・己卯の両日の成す所は「弹射」の課と注明し、上一門の蒿矢と同じく遥克の一類に属し、もまた「皆八」と注す。断辞に曰く:暗き裡にまた暗きに遇う、故に「冥蒙」と叫ぶ。亥・丑・卯の三神は彼此さらに相通ぜず。病人は須く保佑を祈り、謹んで危重を防ぐべし。小人は則ち閒着して事なく、倒って工を興し土を動かすべし。
宜陽
寅加辰為用,三傳寅子戌 凡二:壬午 壬辰 自明入暗宜陽課,凶咎將來漸有傷。君子猶防消祿位,寅子戌兮仔細詳。
天盤の「功曹」寅を以て地盤の「天罡」辰の上に加えて発用と為し、三伝は寅・子・戌で、一路に逆退す。この一課に属するはただ壬午・壬辰の両日のみ。断辞に曰く:明より転じて暗と為る、初めて「宜陽」と叫ぶ。凶咎はまさに至らんとし、漸々損傷する所有らん。君子はなお須く禄位の消減するを提防し、寅・子・戌のこの三伝は仔細に分辨するを要す。
偃蹇
子加寅為用,三傳子戌申。 偃蹇或迷不堪為,爭如子戌申並持。災難重生百不吉,除是空亡隱卻非。
天盤の「神后」子を以て地盤の「功曹」寅の上に加えて発用と為し、三伝は子・戌・申。断辞に曰く:処境は困頓して迷惑し、何を為すも成らず、まさに子・戌・申の三者の相持ちて下らざるがごとし。災難は重ね重ねに生じ、百事は吉ならず。空亡の上に落つるに非ずんば、反って禍患を隠し去ること能く、方にこれに至らざるべし。
悖戻
戌加子為用 三傳戌申午 凡六 甲子 甲辰 壬子 甲午 壬寅 皆十二 勉強前來勉強之,戌申午上不堪期。徒然欲狀暗根本,凶咎依前定不宜。
天盤の「河魁」戌を以て地盤の「神后」子の上に加えて発用と為し、三伝は戌・申・午。底本は共に六日と曰うも、実際はただ五箇を列す:甲子・甲辰・壬子・甲午・壬寅、一箇を脱漏す。末に「皆十二」と注す——およそ天盤の退行する二位の諸課はみなこの数を注し、前面の順進の諸課の「皆八」と相対す。断辞に曰く:勉強して来たりてまた勉強して為す、戌・申・午の上は実に指望し難し。徒らに作為あることを想うとも、根本は已に暗弱にして、凶咎は旧に照りて、断然として宜しからず。
凝陽
申加戌為用,三傳申午辰。 凝陽向有凝陽在,莫被年日引入昊。日辰年命俱日上,災殃來發向敷榮。
天盤の「伝送」申を以て地盤の「河魁」戌の上に加えて発用と為し、三伝は申・午・辰。断辞に曰く:凝陽の課は、陽気はなお在り、ただ行年と日干に牽引せられて西昊の衰境に堕ち入ることなかれ。もし日干・日支と行年・本命とがみな日の上に聚到れば、災殃は就ち方に敷栄するの時に発作す。
顧祖
午加申為用,三傳午辰寅 庚午 辛未 甲戌 庚辰 甲申 壬戌 庚寅 庚戌 辛亥 庚申 辛酉 皆十二 顧祖迎親復舊廬,求財望謀始堪圖。唯有庚日不宜見,鬼來又入鬼鄉居。
天盤の「勝光」午を以て地盤の「伝送」申の上に加えて発用と為し、三伝は午・辰・寅。この一課に属する日干支は庚午・辛未・甲戌・庚辰・甲申・壬戌・庚寅・庚戌・辛亥・庚申・辛酉あり、「皆十二」と注す。断辞に曰く:この課は祖庭を回顧し、親を迎えて郷に還り、旧居に重返するがごとし。財を求め事を謀るはこれにして初めて指望あり。ただ庚日のみこの課を見るに宜しからず、午火は庚金を克して鬼と為ればにして、鬼来たりてまた鬼郷に住すれば、反って大忌と成る。
渉疑
辰加午為用,三傳辰寅子。 辰並寅子欲涉疑,凡事占之甚非時。進退不快猶閒事,病令兩般主見悲。
天盤の「天罡」辰を以て地盤の「勝光」午の上に加えて発用と為し、三伝は辰・寅・子。断辞に曰く:辰は寅・子に連なり、まさに行かんと欲してまた疑うの象で、凡事にこの課を占得ればみな時宜に合わず。進退は爽利ならざるは倒って小事と算すとも、病を占えば則ち两下ともに利あらず、悲戚の事あるを主る。
極陰
丑加卯為用 三傳丑亥酉。 凡二十 丙寅 丁卯 戊辰 己卯 辛巳 己巳 丙子 戊寅 癸卯 丙戌 戊子 辛卯 癸巳 丙申 戊午 乙巳 戊申 乙卯 丙辰 丁巳 丙午 極陰之課丑亥酉,百事逢之悉丑皆丑。占訟省部方端的,病死定為不長久。
天盤の「大吉」丑を以て地盤の「太冲」卯の上に加えて発用と為し、三伝は丑・亥・酉で、一路に逆退して底に至る。底本は共に二十日と曰うも、実際は二十一箇を列す:丙寅・丁卯・戊辰・己卯・辛巳・己巳・丙子・戊寅・癸卯・丙戌・戊子・辛卯・癸巳・丙申・戊午・乙巳・戊申・乙卯・丙辰・丁巳・丙午、数目は列する所と符せず。断辞に曰く:極陰の課は丑・亥・酉を取る、百事これに遇えばみな丑陋にして堪えず。詞訟を占えば省部に鬧到りて初めて分暁を見、病を占えば則ち死を主り、命は長久ならず。
時遁
亥加丑為用 三傳亥酉未 凡五 乙丑 丁丑 辛丑 己丑 癸丑 時不利兮遁閒之,亥酉未兮報君子。君子守待進來吉,小人災害且防危。
天盤の「登明」亥を以て地盤の「大吉」丑の上に加えて発用と為し、三伝は亥・酉・未。この一課に属するは共に五日、みな丑日なり:乙丑・丁丑・辛丑・己丑・癸丑。断辞に曰く:時運は利あらず、就ち退隠・閒居すべし、亥・酉・未の三伝はまさに君子に与うるの告戒なり。君子は静を守りて以て待てば、往後に自ずから吉進あり。小人は則ち災害が身に臨み、危険を防ぐを要す。
励明
酉加亥為用,三傳酉未巳。 凡二 丁亥 乙亥 皆十二 勵明之課勉強之,日昊正中事可宜。君子宜進取祿位,小人營運早移時。
天盤の「従魁」酉を以て地盤の「登明」亥の上に加えて発用と為し、三伝は酉・未・巳。この一課に属するはただ丁亥・乙亥の両日のみ、「皆十二」と注す。断辞に曰く:励明の課は勉力して自強するに靠るを要し、日頭は昃より回りて正中に至り、事は初めて着手すべし。君子は進取して禄位に就くに宜しく、小人が経営して生を謀るは則ち早めに時機を改換するを要す。
回明
未加酉為用,三傳未巳卯。 凡三 癸酉 乙酉 癸亥 皆十二 回明早是未得明,且待明時方可興。逢進成名有所得,早求交被事來縈。
天盤の「小吉」未を以て地盤の「従魁」酉の上に加えて発用と為し、三伝は未・巳・卯。この一課に属するは共に三日:癸酉・乙酉・癸亥、「皆十二」と注す。断辞に曰く:光明は纔に回転するも、なお真の亮に至らず、姑く明朗の時を待ちてさらに興挙せよ。あの時に到りて進取し名を成せば便ち獲る所有り。もし急いで往きて求めば、反って事情に纏繞して清からず。
転索
巳加未為用,三傳巳卯丑。凡三 癸巳 癸丑 辛酉 十二 轉索孤悽事可嗟,家寒身怯有些些。守己不如省謹約,出頭用事便隨邪。
天盤の「太乙」巳を以て地盤の「小吉」未の上に加えて発用と為し、三伝は巳・卯・丑。この一課に属するは共に三日:癸巳・癸丑・辛酉、「十二」と注す。断辞に曰く:転索の課は孤单にして凄凉、事情は人をして嗟嘆せしめ、家境は寒素にして人もまた怯弱、多少総じて幾分かあり。この時に本分を守るは、なお如かずさらに省倹・謹約を加えよ。一たび頭を出して事を作せば、就ち邪路に沾上らんと要す。
断澗
卯加巳為用,三傳卯丑亥。 凡二 己亥 己酉 皆十二 斷澗如何涉,妄前失後時。君子且退位,小人看有悲。
天盤の「太冲」卯を以て地盤の「太乙」巳の上に加えて発用と為し、三伝は卯・丑・亥。この一課に属するはただ己亥・己酉の両日のみ、「皆十二」と注す。断辞に曰く:澗道は已に断え、いずくんぞ渡り過ぐることを得んや。冒進して前に向かえば、反って後來の時機を誤る。君子は姑くその位に退居し、小人は則ち看るに悲戚の事あらんと要す。
除有名無卦五項,共一百一十四課。 大六壬翠雨歌卷終
以上の二十四課は、名目あって卦例なきの五項を除きて計せず、隶属する所の日課は合計して一百一十四課なり。《大六壬翠雨歌》の全書はここに於いて結了す。
