Libo

测字秘牒

清 · 程省

作盤ガイド: 六爻納甲の立卦, 大衍筮法

巻二・心易六法(庖羲之六義を借りて後学に垂示す)

占卜類典籍

一つの主体系に慣れてから読み流すのが向いている。同種の問題に対する占法ごとの処理の差を対照する材料になる。

巻一・測字十法

何以直此十法?蓋一字之來必各有體,因其體之隱現不同,故其測之變化不定。邵子書曰:「認定用神。」又曰:「體立而後用行。」皆有深義。然測不立法,不足以示學者之權衡;字不加減,不足以開問者之蒙昧。是必乘除損益,每一字到真機,流動變化數字於其間,則所問之事昭然在目,驗後豈不愉快?列法於左。

なぜこの十種の測法を立てるのか。それは、持ち込まれて占いを求める一つ一つの字に、それぞれ固有の間架(字形の骨組み)があり、字体の蔵と露、疎と密がそれぞれ異なるため、そこから推し出される変化にも定まった基準がないからである。宋代の邵雍は書の中で「用神を認定せよ」と言い、また「体立ちて後用行わる」とも言った。この二つの言葉には深い意味が込められている——まずこの字のどこが事を主る要の部分か、すなわち「用神」を見定めなければならず、字の本体を立て定めてからでなければ、変化して用を取ることは論じられない。しかるに測字に法度を立てなければ、学ぶ者に衡量・取舍の準绳を示すことができず、字に加減を施さなければ、問卜する人の心の蒙昧を開くこともできない。そこで必ず一つの字の上で「乗除損益」の工夫をこなさなければならない。あるいは筆を加え、あるいは筆を減じ、あるいは拆き、あるいは合わせ、その字の「真機」が顕れるまで推し進め、そこから派生した幾つかの字をその間に流転・変化させれば、尋ねられた事柄は自ずから歴然と目の前に並び、後日一つずつ的中したときの快さはいかばかりか。ここに十種の法門を下に開列する。

装頭測法

字從太極出,各具首尾,各有結構。測字之法不離羲畫之理,生生化化,變幻萬端,因其所問之事而推之,據吾所觸之幾而斷之,百不失一。何以謂之裝頭?蓋其所問之事與所寫之字,雖隱露吉凶,而首猶藏,如神龍不見首;我則添筆於上而出之,燦如躍如,而字中之理全彰,故曰裝頭。

文字は「太極」の一点から生まれ出るもので、どの字にも頭があり尾があり、それぞれ独自の骨格構造を持つ。測字の理は伏羲が卦を画いた道理に外ならない。一が二を生み、二が四を生み、生々化々して変幻は万端に及ぶ。だから来たる人の尋ねる事柄に順って推演し、みずからその時々に触れた一点の「几」——すなわち兆し、きざし——に拠って判断すれば、百に一つも外れない。「装頭」とは何か。来たる人の尋ねる事と書いた字には、すでに吉凶がかすかに透けて見えているが、字の頭部はまだ蔵れて現れていない。あたかも神龍が尾は見せても首を見せないようなものである。そのとき術者は字の上方に数筆を添えて、蔵れていた頭を装い出す。字義はたちまち燦然と明るくなり、紙上に躍り出て、字の中に含まれる理もすべて明らかになる。ゆえに「装頭」と言う。

戊(茂)、裡(童)、(死、苑)、古(罟、苦、居)、兄(克、況、兌)、亦(赤)、日(春、皆、百)、爭(箏、事)、早(囗、草、章)、冊(扁、掞)、央(瑽、英)、黽(蒨、黿、蠅)、免(冤、冕)、艮(痕、摐、食)、合(答)、屈(窟)、魚(鯊、鰲)、至(窒、臺)、見(寬、覓、覺)、連(運、蓮)。

以下は装頭の例字を逐条に挙げたものである。「戊」の上に「艹」を加えて「茂」とし、「里」の上に「立」を加えて「童」とする。底本がここに挙げるのは「苑」字の成る「夗」で、「歹」を配して「死」とし、上に「艹」を加えて「苑」とする。「古」の上に「罒」を加えて「罟」、上に「艹」を加えて「苦」、上に「尸」を加えて「居」とする。「兄」の上に「十」を加えて「克」、旁に「冫」を加えて「况」、上に二点を加えて「兌」とする。「亦」の上に一横を添えて「赤」とする。「日」の上に「𡗗」を加えて「春」、上に「比」を加えて「皆」、上に一横を添えて「百」とする。「争」の上に「竹」を加えて「筝」、上に一横を添えて「事」とする。「早」の上に「艹」を加えて「草」、上に「立」を加えて「章」とし、もう一字は底本が残欠して「囗」のみ残る。「冊」の上に「戸」を加えて「扁」とし、「央」の上に「艹」を加えて「英」とし、「黽」の上に「元」を加えて「黿」、旁に「虫」を配して「蝿」とする。「免」の上に「宀」を加えて「冤」、上に「冃」を加えて「冕」とし、「艮」の上に「疒」を加えて「痕」、上に「人」を加えて「食」とし、「合」の上に「竹」を加えて「答」とし、「屈」の上に「穴」を加えて「窟」とする。「魚」の上に「沙」を加えて「鯊」、上に「敖」を加えて「鰲」とし、「至」の上に「穴」を加えて「窒」、「士・冖・口」を加えて「臺」(今は「台」と書く)とする。「見」の上に「宀・艹」を加えて「寛」、上に「爫」を加えて「覓」、上に「学」の頭を加えて「覚」とし、「連」の中の「車」を「云」に換えて「運」、上に「艹」を加えて「蓮」とする。このうち「冊」の下に挙げた「掞」、「央」の下に挙げた「瑽」、「黽」の下に挙げた「蒨」、「艮」の下に挙げた「摐」は、字形が本例に属さず、底本の伝写の誤りであろう。姑くその旧に従う。

元(坃、完)、冢(家、豪、蒙)、山(巒、甗)、目(眉、著、眷)、足(蹇、促)、可(河、奇、珝)、皮(波、破)、田(留、富、當)、由(笛、囗、甫)、令(零)、巾(吊、幕、皞、席)、比(庇、麗)、其(箕)、夋(戴、冀、翼)、衣(裹、裳)、金(釜、鑾)、心(愁、忠)、升(飛、升)、貝(貧、貴、貪)。

「元」に「土」を配して「坃」とし、上に「宀」を加えて「完」とする。「冢」の「冖」を「宀」に換えて「家」とし、上に「高」の頭を加えて「豪」、上に「艹・冖」を加えて「蒙」とする。「山」の上に「䜌」を加えて「巒」、上に「鬳」を加えて「甗」とする。「目」の上に「尸」を加えて「眉」、上に「羊」の頭を加えて「着」、上に「龹」を加えて「眷」とする。「足」の上に「宀・䇂」を加えて「蹇」、旁に「亻」を配して「促」とする。「可」の旁に「氵」を配して「河」、上に「大」を加えて「奇」とし、「皮」の旁に「氵」を配して「波」、「石」を配して「破」とし、「田」の上に「卯」を加えて「留」、上に「宀・一・口」を加えて「富」、上に「尚」の頭を加えて「當」(今は「当」と書く)とする。「由」の上に「竹」を加えて「笛」とし、もう一字は底本が残欠して「囗」となる。「令」の上に「雨」を加えて「零」とし、「巾」の上に「口」を加えて「吊」、上に「莫」を加えて「幕」、上に「广・廿」を加えて「席」とし、「比」の上に「广」を加えて「庇」とする。「其」の上に「竹」を加えて「箕」とする。「夋」の下に挙げた「戴」「冀」「翼」は、実は「異」字の装頭で、上に「北」を加えて「冀」、上に「羽」を加えて「翼」、「十」と「戈」を加えて「戴」とするもので、底本の「夋」は「異」の誤りであろう。「衣」の中間に「果」を納めて「裹」、上に「尚」を加えて「裳」とし、「金」の上に「父」を加えて「釜」、上に「䜌」を加えて「鑾」とする。「心」の上に「秋」を加えて「愁」、上に「中」を加えて「忠」とし、「升」は一に「昇」と作り、ゆえに「飛」と並び挙げられる。「貝」の上に「分」を加えて「貧」、上に「中・一」を加えて「貴」、上に「今」を加えて「貪」とする。

接脚測法

字如人之體,有冠必有履。測法因其所書之字察其善惡,如人之全身已現,但未舉足行動,因以囗囗之,故曰接腳。

一つの字は人の身体のようなもので、帽子をかぶったからには、必ず靴も履かなければならない。この法は、来たる人の書いた字についてその善悪・吉凶を察るものである。ちょうど一人の人が全身すでに目の前に立っているが、まだ足を上げて歩き出していないようなもので、術者は字の下方に筆画を補い、それに一足を取り付けて動かせるようにする(底本はここに二字残欠して「囗囗」とある)。ゆえに「接脚」と言う。装頭は上へ添えるもの、接脚は下へ添えるもので、二つの法は一上一下、ちょうど相対している。

採(悉、釋、番)、千(秀、壬)、立(產、童、音)、裡(冘、墨、鋋)、自(息、身)、苑(葬)、合(枿、會)。

以下は接脚の例字である。「采」の下に「心」を接いで「悉」、「睪」を接いで「釈」、「田」を接いで「番」とする。「千」の下に「乃」を接いで「秀」、一横を接いで「壬」とする。「立」の下に「厂・丿」を接いで「産」、「里」を接いで「童」、「日」を接いで「音」とする。「里」は上下に配して「冘」という類の字形をなし、下に「灬」を接ぎ「黑」を加えて「墨」とする。「自」の下に「心」を接いで「息」、筆を添えて「身」とする。「苑」の下に「廾」を接いで「葬」とし、「合」の下に木旁の諸形を接いで「枿」、一横を接いで「会」とする。見れば分かるように、接脚で補うのは多くが「心」「田」「日」「灬」といった下部の部件で、補った後は字義が一変し、吉凶もそれに従って現れてくる。

穿心測法

凡字畫端正、左右俱全,而從中穿入數筆,以變化其字,謂之穿心;如衣裾之縫,其不從中而合。

およそ筆画が端正で左右両方とも整っている字については、字の真ん中から貫き入る数筆を施し、その字を別の字に変えることを「穿心」と言う。これはちょうど衣服の襟を縫うようなもので、縫い目が真ん中を通らなければ二枚の生地は合わさらない。測字のこの一筆もまた、字の真正面の中を穿ち抜いてこそ、字を縫い合わせて新しい字にすることができるのである。

文(吏)、昌(量)、鞋(難)、維(棨)、月(舟、用、冉、角)、旦(裡、車、叟)、弓(弗、嵒、費)。

以下は穿心の例字である。「文」の中に一竪と口を穿ち入れて「吏」とし、「昌」の中に「一」「里」などの筆を穿ち入れて「量」とし、「鞋」の左右両半を配し換えて「難」とし、「維」を変えて「棨」とする。「月」の中に一筆を穿って「舟」「用」「冉」とし、さらに二筆を穿って「角」とする。「旦」の中に一竪を穿って「里」「車」とし、上に「臼」を加えて「叟」とする。「弓」の中に二筆を穿って「弗」とし、石を配して「嵒」、「貝」を加えて「費」とする。見れば分かるように、穿心の一法は字の外廓を動かさず、ただ正中に下筆するだけで、字形が一変すれば事理もこれに伴って様相を改める。

包籠測法

包籠者,字之全體不動,而將筆周圍包裹之,另成一字。

「包籠」とは、もとの字の全体を一筆も動かさず、その四周にのみ筆画を添えて字全体を包み込み、そこから別の新しい字を成すことである。装頭は上部を添えるだけ、接脚は下部を添えるだけ、穿心は中間を穿つだけであるのに対し、包籠は一周をめぐらして字を中に閉じ込める。ゆえにしばしば「囗」旁、「辶」旁、「宀」頭といった外枠を持つ字が得られる。

稚(灊)、韭(騑、殲、籤)、貝(遺、測)、矢(族、痴)、由(會、遭)、尹(倉、絺)、裡(墨)、玉(寶)、牛(逄、遲)、昔(翽、泬)、辛(襯、幸)、石(磨)、弓(潑)、主(囗)。

以下は包籠の例字である。「稚」の外に水と山を裹って「灊」とし、「韭」の外に「馬」を配して「騑」、「歹」を配して「殲」、上に「竹」を罩め下に「双」を托して「籤」とする。「貝」の外に「辶」と「中」を加えて「遺」、外に「氵」と「刂」を加えて「測」とし、「矢」の外に「方」「人」を加えて「族」、外に「疒」を罩めて「痴」とする。「由」の上に「人」「一」を罩めて「会」、外に「辶」を加えて「遭」とし、「尹」の外に「人」を罩めて「倉」、外に「糸」を纏めて「絺」とし、「里」の外に「黑」を加えて「墨」とし、「玉」の上に「宀」を罩め「缶」を加えて「寶」とする。「牛」の外に「辶」を加えて「逄」「遲」とし、「昔」の外に「羽」を加えて「翽」、外に「氵」「穴」を加えて「泬」とし、「辛」の外に「衣」を配して「襯」、上に一横を罩めて「幸」とし、「石」の外に「广」を罩め「林」を加えて「磨」とし、「弓」の外に「氵」「癶」を加えて「潑」とし、「主」の包む字は底本が残欠して「囗」のみ残る。

破解測法

破者,劈破。解者,解拆。將字之體段分開,從中加入數筆而成字,謂之破字。字之筆畫抉出,從旁標比、評論而成文,謂之解。破易而解難,破平正而解奇幻,觀後字可知。又,破與穿心不同。破必要分開,不若穿心字體不動也,解則隨意抉剔耳。

「破」とは割り開くこと、「解」とは拆き散らすことである。一つの字の間架をまるごと二つに割って、裂けたところから数筆を加えて新しい字を作るのを「破字」と言う。字の中の筆画を一つずつ取り出し、その偏旁に寄せて比附し評説して、一筋の判語を編むのを「解字」と言う。破字は易しいが解字は難しく、破字から出る結論は平実で端正、解字から出る結論は奇幻で測りがたい。後に列する例字を見れば分かる。さらに注意すべきは、破は穿心とは違うことである。破は必ず字を割り開かなければならず、穿心のように字の本体がそのまま残るわけではない。解に至っては、字の中の筆画を意のままに抉り取るもので、一定の格に拘らない。

行(術、衙、衍)、辛(章)、共(莫、黃)、衣(鸑、紘、哀、衷)、颭(算)、合(倉)、苦(苗)、璟(枿)、罵(駟)、田(古)、隼(惟)、香(查)、敕(拐、架、枷)、勳(賀)、解(周、祥)。

以下は破解の例字である。「行」を左右両半に割り開き、中間に他の筆を納めて「術」「衙」「衍」とし、「辛」を割り開いて筆を加えて「章」とし、「共」を上下に割り開き、「日」を加えて「莫」、「田」を加えて「黄」とする。「衣」を割り開いた後、それぞれ「岳・鳥」を納めて「鸑」、「糸・厶」を納めて「紘」とし、上下に筆を加えて「哀」「衷」とする。「飐」を拆き出して「竹・目・廾」で「算」とする。「合」の下の口を拆き去って「倉」とし、「苦」の「口」を拆き去り「田」を加えて「苗」とし、「璟」の偏旁を拆き散らして「枿」とし、「罵」から「馬」と四点を拆き出して「駟」とし、「田」から十と口を拆き出して「古」とする。「隼」から「隹」を拆き出し「忄」を配して「惟」とし、「香」から「木」「日」を拆き出して「査」とし、「敕」を拆き散らした後、それぞれ「扌」を配して「拐」、「木」を配して「架」「枷」とし、「勲」から「貝」「力」を拆き出して「賀」とし、「解」から「用・口」を拆き出して「周」、「羊」を拆き出して「礻」を配して「祥」とする。

哉(告、戎)、乖(禾、比、千)、稱(再、利)、程(杜、和)、鱸(田、申、爐、魚、火)、琳(林、瑞、麻)、膊(肘、傅、補)、椒(叔、枝)、伐(仁、義)、忒(懿、戚)、冒(昂、香)、志(喜、悲)、宋(安、樂)。

「哉」を割り開いて「土・口」を取って「告」、「戈・十」を取って「戎」とし、「乖」をまるごと拆き散らして「禾」「比」「千」という三つの字を得、「称」を左右に拆き開いて「再」と「利」を得、「程」から「禾」と「土」を拆き出して配し「杜」、「禾」と「口」を配して「和」とする。「鱸」は極めて細かく拆く。魚の中に「田」と「申」があり、右旁は「炉」で、合わせて言えば「魚」と「火」がある。「琳」から「林」を拆き出し、また「瑞」と「麻」を作ることもできる。「膊」から「月」を拆き出し「寸」を配して「肘」、右旁の「尃」に「亻」を配して「傅」、「衤」を配して「補」とし、「椒」の右旁から「叔」を拆き出し、左旁の「木」に「支」を配して「枝」とし、「伐」から「亻」を拆き出し「二」を配して「仁」、「戈」を拆き出し「丷」を配して「義」とし、「忒」の「弋」「心」は筆を増して「懿」となり、「戊」を配し換えて「戚」となる。「冒」から「日」を拆き出して「卬」を配して「昂」、「禾」を配して「香」とし、「志」から「士」「心」を拆き出し、「口」を加えて「喜」、「非」を加えて「悲」とし、「宋」は木を去り「女」を加えて「安」、配し換えて「楽」とする。これらはみな先に割って後に湊め、手に随って抉剔する手段である。

添筆測法

凡字不添不減不足以盡變化。邵子曰:「當添亦添,當減亦減。」或問:「保故用添減?」余曰:「此理易明!添乃補不足,減乃損有餘耳。」

およそ一つの字は、それに筆を添えもせず筆を減じもしなければ、その変化を窮め尽くすことができない。邵雍は「添うべきには亦た添え、減ずべきには亦た減ず」と言った。人が問うて言う、「いったいなぜ添減という手を用いるのか」(底本はここ「保」の字、疑わしくは「何」と作るべきか)。私は言う、この道理はとても分かりやすい。添筆は足りないところを補うもので、減筆は余分なところを除くものである。字はその事柄の如くで、事柄に欠けがあれば補うべきであり、過ぎたところがあれば損ずべきであり、字の上の加減はちょうど事の上の盈虚に対応している。

唯(難)、佳(雌、雄、帷)、忝(添、泰)、合(命)、曹(會、槽)、鳥(鸞、鳳、鳴)、目(貧、身、貴、賤)、王(玉、弄、全、旺)、巴(色、絕、疤、邑)、才(財、木、牙)、良(勣、琅、娘)、言(詩、論、信)、孔(乳、吼)。

以下は添筆の例字である。「唯」の左の「口」に筆を添えて「又」と改めて「難」とし、「佳」の左に「此」を添えて「雌」、「厷」を添えて「雄」、「巾」を添えて「帷」とし、「忝」の旁に「氵」を添えて「添」、下に「水」を添えて「泰」とし、「合」の中に一竪を添えて「命」とし、「曹」の上部を減省して「会」、旁に「木」を添えて「槽」とする。「鳥」の上に「䜌」を添えて「鸞」、外に「几」を添えて「鳳」、旁に「口」を添えて「鳴」とし、「目」の上に「分」を添えて「貧」、撇を添えて「身」、上に「中一」を添えて「貴」、旁に「戔」を添えて「賤」とする。「王」に一点を添えて「玉」、下に「廾」を添えて「弄」、上に「人」を添えて「全」、旁に「日」を添えて「旺」とし、「巴」の上に「⺈」を添えて「色」、旁に「糸」を添えて「絶」、外に「疒」を添えて「疤」、筆を添えて「邑」とし、「才」の旁に「貝」を添えて「財」、一撇を添えて「木」、一竪を添えて「牙」とし、「良」の旁に「力」を添えて「勣」、「王」を添えて「琅」、「女」を添えて「娘」とし、「言」の旁に「寺」を添えて「詩」、「侖」を添えて「論」、「亻」旁に移して「信」とし、「孔」の旁に「爫・子」を添えて「乳」、「口」を配し換えて「吼」とする。およそこれらは皆もとの字に一二筆を補ったもので、字義はたちまち新たに変わる。

減筆測法

減筆一法,非事之當而理之正,不可漫然用之也。凡當減時,亦當略減方是。不然,混入摘字法矣。

減筆という法は、尋ねられた事柄がまさに減ずべきもので、道理の上でも確かに立つものでなければ、軽々しく用いてはならない。およそ減ずべきときでも、ほんの一二筆を減じるに留めるのが適切である。減じすぎれば、字をズタズタに拆き散らすことになり、後で説く「摘字法」と混同されてしまう。摘字は字の中のこまかい筆画を意のままに摘み取るものだが、減筆は字の大体を保たなければならず、両者は混ぜてはならない。

寬(莧、見)、難(鞋)、莫(草)、袍(祀)、鶉(鳴)。

以下は減筆の例字である。「寛」の宝蓋頭を減じて「莧」とし、さらに「艹」を減じて「見」のみ残す。「難」の右旁の「隹」を減じ、「圭」を配し換えて「鞋」とする。「莫」の下半を減じ、「艹」と「日」のみ残して「草」とする。「袍」の「衣」旁の二筆を減じ、「礻」と改めて「祀」とする。「鶉」の右の「鳥」旁の筆画を減じて「鳴」とする。減じるのはいずれも一二筆か一つの部件だけで、もとの字の骨組みはなお残っている。これこそが減筆の分際にかなうものである。

対関測法

關者,關門也。開則任人出入,闔惟見門而已。測字之有對關體,亦猶是也。其法,專取頭足首尾。如某字頭、某字尾,則如門之閉;分開雲某字頭,某字腳,一頭一尾闔之,則如門之開。此法最簡捷,其用又最廣,為字中第一要義,學者更宜究心。

「関」とは門の関である。門が開いていれば、人は思いのままに出入りする。門が閉じれば、ただ一枚の門が見えるだけである。測字に「対関」という一体があるが、その道理はまさにこれと同じである。その法は、ひとえに一つの字の頭と脚、首と尾を取るものである。この字は「某字の頭、某字の尾」であると言い、両頭を合わせて一句にすれば、ちょうど門が閉じたように渾然と一体となる。それを分けて「某字の頭」は如何、「某字の脚」は如何と言えば、一頭一尾がそれぞれ義を成して再び合わさり、ちょうど門が開いて往来自如となる。この法は最も簡捷で、用いどころも最も広く、測字における第一等の肝要な義例であり、学ぶ者はとりわけこの上に工夫を積むべきである。

先(牛頭虎足、生頭死足)、善(美頭喜足)、帛(皇頭帝足)、裡(男頭童足)、禹(千頭萬足)、展(眉梢眼角)、伯(伸頭縮腳)、友(有頭沒尾)、推(攔頭截尾)、彥(龍頭彪尾)、吝(頭吉尾、交頭合足)、言(文頭句腳)、找(拖頭曳腳)。

以下は対関の例字である。「先」の上半は「牛」の頭、下半は「虎」の脚である。言い換えれば「生」の頭に「死」の脚を配したものでもあり、同じ一つの字でも、吉を取るか凶を取るかはこの一句をどう下すかに尽きる。「善」の上半は「美」の頭、下半は「喜」の脚。「帛」の上半は「皇」の頭、下半は「帝」の脚。「里」の上半は「男」の頭、下半は「童」の脚。「禹」の上半は「千」の頭、下半は「万」の脚。「展」は「眉」の梢と「眼」の角を取る。「伯」は「伸」の頭に「縮」の脚を配し、一伸一縮、進退の象がすでにその中にある。「友」は「有」の頭であって尾がない。「推」は「攔」の頭に「截」の尾を加え、前は攔えられ後は截られて、寸步も行き難い。「彦」は「龍」の頭に「彪」の尾を配す。「吝」は底本が「頭吉尾」とあるが、これは「吉頭吝尾」の意であろう。また「交」の頭に「合」の脚を配したとも言える。「言」は「文」の頭に「句」の脚を配し、「找」は「拖」の頭に「曳」の脚を配す。判語が一たび出れば吉凶はたちどころに見える。これが対関の妙である。

摘字測法

凡事之機到,雖旁人言語、萬物影響,皆可以借來應用,況字中筆畫乎?故或遇指點刻劃處,不妨摘字中一二些小筆畫以斷之,無不奇中。

およそ事の機縁が一たび到来すれば、傍の者がふと口にした一言も、身の回りの万物の一時の動静・音響も、皆これを借りて占断の根拠とすることができる。まして字の中に具わっている筆画であればなおさらである。だから来たる人が指でどこかを指したり、紙上に一画を劃したりしたら、術者は妨げず字の中から一両か所のこまかい筆画を摘み出して断語を下せばよい。奇中しないことはない。この法は減筆とは違う。減筆は字の大体を保全しなければならないが、摘字はひとえに細かいところを挑み出し、取るのはまさにその時々に触れた一点の「機」である。

哉(土、戈)、殿(共)、調(吉、司)、鞠(米、採、十)、曜(隹、士、紵)、謀(小、口)、廣(共、由)。

以下は摘字の例字である。「哉」の中から「土」と「戈」を摘み出し、「殿」の中から「共」を摘み出し、「調」の中から「吉」と「司」を摘み出し、「鞠」の中から「米」「采」「十」を摘み出し、「曜」の中から「隹」「士」および「紵」の偏旁を摘み出し、「謀」の中から「小」と「口」を摘み出し、「広」の中から「共」と「由」を摘み出す。どこを摘んだかによって、そのところの字義をもって断語を下す。「戈」を摘み出せば争闘を主とし、「吉」を摘み出せば喜慶を主とし、ことごとく術者がその時々に触れた機による。

観梅測字

觀梅之法活潑潑地,惟在人之心鏡光明,隨物洞照而不遺纖毫,庶可得之。前立九法,特為後學程式;此則邵子之心訣也,其《精微奧妙觀梅法》中已詳。茲姑錄曾驗之事數則,以便學者會悟雲。

「観梅」という法は活溌々たるもので、死んだ格套がなく、すべては術者の心の中の一面の鏡が明るく照るかどうかにかかっている。目の前の事物に随って一照して底まで見通し、繊毫も遺さなければ、ようやく門径に入ったと言える。前に立てた九種の法門は、わざわざ後学のために立てた程式で、それに照らして行えば取りつくところがある。この法は邵雍の心訣であって、彼の《精微奥妙観梅法》の中ですでに詳しく説かれ尽くしている。ここでは姑く、かつて応験したことのある事例を数条書き留めて、学ぶ者がその中から体得・領悟するようにしたい。

天(凡事空虛,然利於行動。若問功名,宜於晴朗之日。此舉一端,變化由人)。地(凡事有成,但嫌其遲。家宅田禾利)。人(凡事可成可敗,只在真誠方安)。日(實也。完全而不虧,但利於春冬曉;□若夏與晚,不足取也)。月(缺也。時有圓缺,然事之有根。上弦利,下弦不利也)。

「天」の字を書いて問う場合。天は空闊で物がなく、ゆえに万事おおよそ空しく帰すが、天体は運行して息まないため、かえって動き回ることや出行には利がある。功名を問うなら、晴れた日に図るのがよい。これは一端を挙げて例としたにすぎず、実際の変化はなお術者が機に随って取るところにある。「地」の字を書く場合。地は生養するもので、凡事ことごとく成就できるが、ただ成るのが遅いのが惜しまれる。家宅を問い、田の稲の収穫を問うのが最も有利である。「人」の字を書く場合。人には善悪・反覆があるから、凡事は成りもすれば敗れもし、ただ一片の真誠があってこそ平安が保てる。「日」の字を書く場合。日は実体で、円満して欠けることがないが、ただ春・冬の二季と清晨のときにのみ利がある(底本はここに缺字があって「□」とある)。問うているのが夏か夕暮れなら、取るに足りない。「月」の字を書く場合。月は欠けるもので、時に円く時に欠けるが、月には定期の出没があり、事に根柢があることを示す。上弦の月はだんだん円くなって吉を主り、下弦の月はだんだん欠けて不吉となる。

金(世之寶,人之累。久煉則良)。木(春旺秋衰。亦觀其何字,若松柏桂梅之類,又不在衰旺中論)。水(流通無住,獨不利於冬)。火(日中則晦,耀夜有玏;逢水則衰,得木則旺)。土(萬物之母,事事有基,但遲滯不能速就)。

「金」の字を書く場合。金は世の宝貨でもあり、また人の身の贅でもある。久しく鍛錬を経てはじめて良器と成るから、事が磨に堪えてはじめて結果が出ることを主る。「木」の字を書く場合。木は春に旺え秋に衰えるが、さらに来たる人が具体的にどの木の字を書いたかを見なければならない。松・柏・桂・梅といった耐寒・長青の木なら、四時の衰旺で論じることはできない。「水」の字を書く場合。水は流れ通って止まらず、留まるところがなく、事が通達して固守しないことを主るが、ただ冬は水が凍って行けず、最も不利である。「火」の字を書く場合。日が中天にあってはかえって火光が顕れず、火は夜になってはじめてその功用を照らし出す。火は水に遇えば衰え滅し、木を得ればますます旺える。「土」の字を書く場合。土は万物の母で、事ごとに托すべき根基があるが、ただ土の性は遅滞で、速やかに成就することはできない。

至於一切有物之字,或觀梅,或相字,隨機應變,妙用不窮。若無物之字亦可觀梅,則審其來意與字到時上下左右遠近之影響,借而用之,否則拆字。此至精之訣也。以上略舉大概。引伸觸類,神而明之,存乎其人。

さらに、およそ具体的な事物を指し得る字については、あるいは観梅の法をもって物に就いて象を取り、あるいは相字の法をもって形に就いて義を取り、機に随って変に応じ、その妙な用い方は尽きることがない。仮に来たる人の書いたのが実物を指し得ない虚字であっても、同じように観梅を用いることができる。その場合は、彼が問いに来た本意を審察し、かつこの字が手に届いたその一刻に、四周・上下・左右・遠近で起きた一切の動静・音響を借りて断語とする。実に借りるものがなければ、はじめて退いて拆字に戻る。これが観梅の最も精微な訣である。以上はほんの概略を挙げたにすぎず、あとは触類旁通によるべきで、運用して神に入ることができるかどうかは、各人みずからの悟性を見るほかない。

巻二・心易六法(庖羲之六義を借りて後学に垂示す)

象形測法

以字象物:口、了、又、飛、馬、簫、廉、丨、眉、木、雲、柵。以物象字:乙(似魚鉤)、亞(紗窗)、弓(蛇)、且(神主)、鳧(嗇犯)、金(斷柄傘)、外(旌旗)、幾(鍾)、身(皂隸)。

心易六法は、許慎の六書の名目——象形・会意・仮借・諧声・指事・転注——を借りて、後学に測字を指し示すものである。第一は「象形」で、字形と実物を二つ並べて照らし合わせることである。まず「字をもって物に象る」を言う。「口」は方形の枠のようであり、「了」は鉤のようであり、「又」は手のようであり、「飛」は鳥の翼のようであり、「馬」は馬の身のようであり、「簫」は並んだ竹管のようであり、「廉」は屋檐の一角のようであり、「丨」は一本の直杆のようであり、「眉」は眉毛のようであり、「木」は木のようであり、「云」は浮雲のようであり、「柵」は柵のようである。逆に「物をもって字に象る」というのがある。魚鉤を見れば「乙」の字を思い、紗窓を見れば「亜」の字を思い、蛇を見れば「弓」の字を思い、神主の牌位を見れば「且」の字を思い、頭を縮め脚を縮めたような物を見れば「鳧」の字を思い、柄の折れた傘を見れば「金」の字を思い、旌旗を見れば「外」の字を思い、鐘を見れば「几」の字を思い、皂衣を着た役人を見れば「身」の字を思う。象を取り得れば、事の吉凶もまたこの象に従う。

以字象字:芒(破□)、祀(破袍)、貴(破櫃)、虛(戲可)、殳(收疫)、工(進貢)、牙(穿心)、白(宿尾)。以意象字:辛(似幸)、未(似來)、了(似了)、兔(似免)、夫(似失)、桃(似挑)、歡(似坎)、因(似良)、黽(似龜)、兩(似雨)。

次に「字をもって字に象る」を言う。これは一つの字を別の字の残形に比することである。「芒」は某字の一角が破れたようである(底本はここに一字を欠き「□」とある)。「祀」は「袍」の字が衣旁を破ったようであり、「貴」は「柜」の字が木旁を破ったようであり、「虚」は「戯」と「可」に拆き得られ、「殳」は「疫」の字が病頭を収め去ったようであり、「工」は「貢」の字が一歩進んだようであり、「牙」は「穿」の字の心であり、「白」は「宿」の字の尾である。最後に「意をもって字に象る」は、ただ意思が近く字形が似たものを取る。「辛」は「幸」に近く、一筆の差で辛苦と僥倖とに分かれる。「未」は「来」に近く、未だ至らざると将来とが一横を隔てるのみである。「了」は「子」に近い(底本は「似了」と作るが、「似子」の誤りであろう)。「兎」は「免」に近く、ただ一点多い。「夫」は「失」に近く、「桃」は「挑」に近く、「歓」は「坎」に近く、歓喜のうちに坎陥が蔵されている。「因」は「困」に近い(底本は「似良」と作るが、疑わしくは訛りあらん)。「黽」は「亀」に近く、「両」は「雨」に近い。測字のときこの一点の形似・意近を捉えれば、判語に落ち着きが出る。

会意測法

煙(因風吹火之象,事必借力方成)、淋(楚漢爭鋒之象,主有口角是非)、霏(長虹截雨之象,事多阻隔不成)、蜃(飛龍破蟄之象,凡事主有權柄)、薊(蘇秦背劍之象,功名以待晚成)、居(跋胡幹尾之象,進退不得自如)、逢(劈破蓮蓬之象,子必見傷)。

会意とは、字の中の幾つかの部件の意味を合わせて一つの完全な画面を読み出し、さらにこの画面によって事を断ずることである。「煙」は火と因から成り、「風に因りて火を吹く」の象である。火は風力を借りてはじめて旺えるから、問う事は必ず外力を借りてはじめて成る。「淋」は水旁に林を加え、二つの木が水を挟む形で、楚・漢が河を隔てて対峙し、争鋒して相持するが如く、口舌・是非があることを主る。「霏」は雨の下に非を加え、あたかも一筋の長虹が雨を腰のあたりで截り断つが如く、事に阻隔が多くて成し遂げられないことを主る。「蜃」は辰の下に虫を加え、蛟竜が土を破って出で、驚蟄が乍ら動く象で、凡事には権柄を掌どる能くを主る。「薊」は艹の下に魚と刂を加え、蘇秦が剣を背負って列国を遊説するが如く、功名は晩年になってはじめて成ることを主る。「居」は尸の下に古を加え、《詩経》の言う老狼が進めば己の頸肉を踏み、退けば己の尾に絆かるが如く、進退ともに自如を得ないことを主る。「逢」は辶旁に夆を加え、蓮蓬が割り破られて蓮子が散り落ちるが如く、子女に傷損があることを主る。

字(樂子之無家,乃政繁賦重,不堪其苦之詩)、裕(補天浴日之象,必得大人維持)、鏗(緌之彌堅,竭力乃成)、蠙(鹿鳴食萍,情適聲和)、薏(著意栽花,事反不順)、子(蜉蝣之羽,無遠慮者有近憂)、徠(小往事大來,諸事亨通)。

「字」は宀の下に子を加え、ちょうど《詩経・小雅・黄鳥》の一路の意に合う——「子が家なきを楽しめ」とは、政令が煩苛で賦税が重く、百姓がその苦しみに堪えないことを言う。だからこの字を書いて事を問う者は、おおよそ負担の重すぎることに苦しむ。「裕」は衣旁に谷を加え、女媧が石を錬って天を補い、羲和が日を浴する気象があり、必ず有力な大人物が出て維持してこそ成ることを主る。「鏗」は金旁に堅を加え、「磨くほどにいよいよ堅し」の義を取り、全力を尽くしてはじめて成し遂げられる。「蠙」は虫旁に賓を加え、《詩経・小雅・鹿鳴》の群鹿が呦呦と鳴いて野の萍を食うが如く、賓主相得て情意投合し、声気が和らぐことを主る。「薏」は艹の下に意を加え、「意を着けて花を栽うれど花発かず」の象で、刻意に経営するほど事はかえって順わない。「子」を一字だけ書くのは、《詩経・曹風》に詠まれた蜉蝣の羽の如く、朝に生まれ暮に死すもので、人に遠慮なければ必ず近憂あることを主る。「徠」は彳旁に来を加え、まさに《周易・泰卦》の「小往大来」の象で、諸事は亨通する。

爐(百病叢生,驟然更變。何謂百病?火也,虛也,胃氣不足也,血少也,打虐疾也,出盜汗也,勞傷也,思慮太過也。)

「炉」は火旁に盧を加え、火が炉の中にあって虚熱が内に煎じ、百病が叢生し病勢が驟然と翻変することを主る。「百病」とは何か。条を追って言えば、一に火気の上炎、二に本元の空虚、三に胃気の不足、四に血分の亏少、五に打摆子の瘧疾、六に夜の盗汗、七に労倦の内傷、八に思慮の過度による傷神である。およそ「炉」の字を書って病を問う者は、この八項に照らして証を審らかに断を下せば、おおよそ違わない。この一条はまた、会意の法が吉凶を断ずるだけでなく、病症の門類まで断じ得ることを見せている。

仮借測法

旦(借為春)、千(借為夏)、甲(借為秋)、夕(借為冬)。此四時借用於一日也。立(逢人借為位,遇水借為泣,有女必為妾,得男可成童)。子(旁有女人,則事必好;若在門邊,王有字來)。此二字皆借人事為用也。

仮借とは、目の前のこの字を別の字に借りて用いることである。まず時令を借ることを言う。「旦」は日が初めて出るところで、春に借る。「千」は字形が「午」に近く、日が正の中にあるとして夏に借る。「甲」は万物が甲を披き実を結ぶ時で、秋に借る。「夕」は日の落ちるところで、冬に借る。これは一日の早・午・暮・夜を借りて四季に配するものである。次に人事を借ることを言う。「立」の字の傍に人が来れば「位」に借り、官位を得ることを主る。水に遇えば「泣」に借り、哭泣を主る。女子が相配すれば「妾」と成り、男子が相配を得れば「童」と成る。「子」の字の傍に女人があれば「好」の字を合成し、事は必ず順遂する。もし「子」が門辺に落ちれば「閑」の類の字形を成し、王という姓の人が字帖を携えて来ることとなる。この二字はいずれも人事を借りて用を取るものである。

口(見鳥過也,有欲鳴之象;見木過,主中)。心(聞音樂定然得意,在水邊沁徹完全)。化(見花為妙,遇草好觀,聽旁人言必褵)。此三字皆借事物為用也。餘仿此例推。

次に事物を借ることを言う。「口」の字を書くとき、ちょうど鳥が飛び過ぎれば、口と鳥とが合わさって「鳴」となり、まさに声を発し名を揚げる象となる。もし人が木を担いで過ぎれば、口と木とが合わさって「呆」、中と合わさって「中」となり、試験に及第することを主る。「心」の字を書くとき、もし音楽の声を聞けば、心と音とが合わさって「意」となり、必ず心に称い意に得る。もしちょうど水辺にいれば、心と水とが合わさって「沁」となり、事が通徹して円満することを主る。「化」の字を書くとき、花を見れば、化と花とが相就いて「花」となり、妙な象である。青草に遇えば、草に化を加えて「花」となり、見るべき美しさがある。もし傍の人が話すのを聞けば、言に化を加えて「訛」と「褵」に近く、嫁娶または口舌の事があることを主る。この三つの字はいずれも、その時々に見聞した事物を借りて用を取るものである。あとはこの例に照らして類推できる。

諧声測法

倒到、秤稱、叉差、加家、非飛、桃逃、梨離。秤心(即稱心)、齊(內中差了,即差在內也)、耗(來日到了,倒到同音)、鶯(如問晴雨,但鶯陰音同,主天必陰難問晴矣)。

諧声とは、字音の同じか近いものを取り、この字を彼の字として読んで事を断ずることである。「倒」は「到」に諧り、「秤」は「称」に、「叉」は「差」に、「加」は「家」に、「非」は「飛」に、「桃」は「逃」に、「梨」は「離」に諧る。だから「秤心」の二字を書けば「称心」と読み、事事意の如くなることを主る。「斉」の字を書けば、斉の中に「差」があり、すなわち「内中差した」で、差錯が内に出るということである。「耗」の字を書けば、耗は耒と毛から成り、「来日倒れた」と拆き出すことができ、しかも「倒」と「到」は同音だから、事がまさに至ると断ずる。また「鶯」の字を書って天が晴れるか雨が降るかを問うなら、「鶯」は「陰」と音が近いから、天は必ず陰に転ずると断じ、晴れを問うのは難しい。諧声は耳の中の音を取るもので、目の中の形ではない。巧みに用いれば最も神速である。

指事測法

凡事之來,即因其事□□,此則散格、雙句格之法也。其法必審其情性,察其動靜,兼明其蹤跡方妙,所謂「觀梅之深者也」。內分十法:曰觀人,曰察色,曰辨言,曰辨事,曰察墨,曰辨紙,曰觀時,曰相機,曰正論勿好奇,曰言語不可雜。具此十法,則一事即指一事之理而斷之,判字易如反掌矣。

指事とは、来たる人の問うその事に就いて直ちにその理を指すことである(底本はここに二字を欠き「□□」とある)。すなわち後の巻五の「散格」、巻四の「双句格」が用いる路数である。この一法を用いるには、必ず来たる人の性情を審らかにし、その挙止・動静を観察し、さらに彼の此に至った来龍去脈を究めてはじめて到家と言え、これがいわゆる「観梅の法を深く用いる人」である。その中にまた十条を分かつ。一は「観人」、来たる人の身分・気度を見る。二は「察色」、その顔色・神情を見る。三は「辨言」、その話の中の意を弁ずる。四は「辨事」、その問うところが果たしてどの類の事に属するかを弁ずる。五は「察墨」、落墨」、落筆の濃淡・枯潤を見る。六は「辨紙」、用いる紙張の新旧・精粗を見る。七は「観時」、字を書いた時辰・節候を見る。八は「相機」、その時々に何の触動があるかを見る。九は「正論、好奇を為す勿れ」、断語は平正にすべく、一味に新奇を求めてはならない。十は「言語雑なるべからず」、口から出る言葉は専一にすべく、あれこれ引き回してはならない。この十条がすべて備われば、一事は直ちに一事の道理を指して断じ、字を判ずることは反掌の如く易しい。

転注測法

一字有二義、三義四義,如為(平)、為(去),行(蘅)、行(杭)、行(沆)、行(慎),王(平)、王(旺),長(場)、長(障)、長(掌)、長(仗),夫(平)、夫(扶)類。不可不隨機應變而用之也。

転注とは、一つの字に二種、三種、さらには四種の読み方と意義があり、読み方が一変すれば断語もそれに従って変わることである。たとえば「為」には平声(作為・行為)と去声(~のために、~に替わって)の二つの読みがある。「行」には「蘅」のごとく読むもの(行列の行)、「杭」のごとく読むもの(行走の行)、「沆」のごとく読むもの、「慎」のごとく読むものなど数種がある。「王」には平声(王者)と去声「旺」の二読がある。「長」には「場」のごとく読むもの(長短の長)、「障」のごとく読むもの、「掌」のごとく読むもの、「仗」のごとく読むものなど数種がある。「夫」には平声(丈夫)と「扶」のごとく読むもの(発語詞)の別がある。およそこれらは皆死んだ見方をしてはならず、必ず機に随い変に応じて取用しなければならない。

如臨字問病,斷不吉,則曰臨喪,臨乃去聲也。王字問求財,斷曰旺相,王乃去聲讀之。以此應人,誰曰不然。餘有詩曰:一字千金信有之,奇中有正正中奇,五行八卦供吾後,此段天機不易知。

例を挙げて言う。ある人が「臨」の字を書いて病を問い、断語を不吉に言うべきときは、「臨」を去声に読んで「臨喪」の講とすれば、一言にして病人の凶信が出る。ある人が「王」の字を書いて財を求めることを問い、断語を利を得ると言うべきときは、「王」を去声に読んで「旺相」の講とすれば、財気は自ずから旺盛になる。この法をもって来たる人に応対すれば、誰が正しくないと言えようか。私はこのために一首の詩を作った。「一字千金、信に之有り。奇中に正有り、正中に奇有り。五行八卦は吾が後に供え、此段の天機は知り易からず。」意味するところは、一つの字は確かに千金に値する。断語は奇を出すようでいてその中に正理があり、平正のようでいてその中にまた奇変が蔵れている。五行の生克・八卦の爻象はすべて我に駆使され、我の調遣を聴く。この一段の天機は、軽々しく参透できるものではない。

巻三・測字取格大法

凡一字之來,用一語判之,謂之取格,如文章人品之有定論也。法先詳其五行生剋,次觀其六神動靜。假若五行相生、六爻安靜,則取吉格斷之,否則以凶格斷之。其斷語皆當出經入史,搜神剔髓,字字珠璣,筆筆風雅,方妙此不傳之秘也。今將既驗之語分類錄後,學者毋忘予苦心焉。

およそ一つの字が手に届いたら、一つの言葉でそれに定評を下す。これを「取格」と言い、あたかも一篇の文章を評し、一人の人品を論ずるが如く、一言で高下を定めてしまう。取格の次第は、まずこの字の属する五行に生克があるかどうかを詳しく審らかにし、次に「六神」——青龍・朱雀・勾陳・螣蛇・白虎・玄武——が動いているか静かかを見る。もし五行が相生し六爻が安靜なら、吉格を取って断じ、反すれば凶格を用いて断ずる。下す断語はいずれも経伝・史籍から出るべきで、典故の神髄を捜剔して、字ごとに珠玉の如く、筆ごとに風雅が見えるようにする。これこそがこの門外不出の絶技の妙である。ここに従来すでに応験したことのある判語を門を分かち類を別けて後に録す。学ぶ者が読むとき、私のこの一番の苦心を裏切らぬよう願う。以下は偏旁部首によって編次し、各字の下に繋げたものがその成格の判語である。

水旁取格

氵:洩(御溝紅葉漂流一民)、沛(酒闌席散)、漢(臨河興嘆、望洋而嘆)、淬(醉後如泥)、灌(將酒勸人)、沃(波浪掀天)、濯(魚躍於淵)、漚(馳驅跋涉)、漸(源流斬截)、淦(破釜沉舟)、汪(冰清玉潔)、涯(平沙落雁、水邊孤雁)、澹(秋簷滴雨)、沆(龍歸滄海)、渢(長風破浪、風流浪蕩)、津(法律兼備,書筆生涯)。

以下は水旁の字の成格判語である。「泄」、紅葉に詩を題して御溝に随って漂い出ず——遠方の消息あるいは縁が自ずから来ることを主る。「沛」、酒闌り席散ず——聚合がまさに終わらんとすることを主る。「漢」、河に臨んで嘆を興し、洋を望んで嘆ず、水を隔てて渡り難く、望むべくして及ぶべからず。「淬」、酔後泥の如し——沉溺して度を失うことを主る。「灌」、酒を把りて人に勧む——人の慫恿・攅掇を受けることを主る。「沃」、波浪天を掀す——風波が驟り起ることを主る。「濯」、魚、淵に躍る——困を脱し顕達することを主る。「漚」、馳駆跋涉——奔走して労碌することを主る。「漸」、源流が斬り断たれる——来路が中絶することを主る。「淦」、釜を破り舟を沈む——孤注を擲つことを主る。「汪」、氷清玉潔——操守に瑕なきことを主る。「涯」、平沙に雁落ち、水辺の孤雁——形影単只たることを主る。「澹」、秋檐に雨滴く——凄清零落たることを主る。「沆」、竜、滄海に帰る——各その所を得ることを主る。「渢」、長風に乗じ浪を破ると風流に浪蕩するの二義並存し、功名を問えば風に乗じて意を得るを取り、品行を問えば放浪して檢なしを取る。「津」、法律兼備し書筆の生涯——刀筆・文墨を以て業とすることを主る。

渱(渴虹飲澗)、泉(無絲引線,身恐不永)、溶(芙蓉出水)、江(功名源遠、財源半空)、淙(服水朝宗)、湯(東漂西蕩)、濃(穠華消減)、池(普施得濟,平地興波)、漏(雲泥之隔)、漁(如魚得水)、洙(泣淚成珠,朱衣點頭)、淮(漸入佳境)、淳(溫柔敦厚)、溽(青龍得水)、潘(筆海瀾翻)、潛(浸潤之譖)、渥(海屋添籌)、清(精衛填海)、沿(江日尋船)。

「渱」、長虹が澗に垂れて水を飲む——勢を借りて取給することを主る。「泉」、白の字の下に水——引くべき糸なし、身躰長からざるを恐る。「溶」、芙蓉水より出ず——清麗に顕露することを主る。「江」、工旁に水を帯び——功名は源流長遠にして財源は半ば落空の処。「淙」、衆水朝宗して海に帰す——帰順し服従することを主る。「湯」、東に漂い西に蕩く——居るに定所なきことを主る。「濃」、繁花凋減す——盛んなる極み衰に転ずることを主る。「池」、普く甘霖を施して人その済を受く、また平地に風波を起すを主る。「漏」、雲と泥と相隔つ——上下懸絶し高攀し難きを主る。「漁」、魚の水を得たるが如し——心に称い意に適うを主る。「洙」、泣泪珠と成す、また「朱衣点頭」を取る——科考に中ることを主る。「淮」、漸く佳境に入る——漸く好転することを主る。「淳」、温柔敦厚——性情醇厚なることを主る。「溽」、青龍水を得——貴人勢を得ることを主る。「潘」、筆海の波瀾翻湧す——文思浩瀚たるを主る。「潜」、暗水浸潤す——讒言漸く進むを主る。「渥」、海屋に籌を添ふ——延年し寿を増すを主る。「清」、精衛石を銜えて海を填む——志堅けれど功成り難きを主る。「沿」、江に沿いて終日船を尋ぬ——到る処人に接引を求むるを主る。

汀(流水不停,口如懸河)、浙(逝不以濯)、遊(旌旗映水)、浮(江湖遊子)、淋(楚漢爭鋒)、汶(渭水遇文)、鴻(烏江不渡)、潼(河鯉登龍)、淄(涅而不緇)、瀘(三顧茅廬)、湖(鴻臚可居)、沐(一木浮沉)、沈(淚沾繡枕)、深(曲江探花)、沕(夕陽沉汶)、(其顙有氵此恐有顛沛)、浴(冶容誨淫)、浭(投鞭斷流)。

「汀」、流水停まらず、口は懸河の若し——言辞滔滔たるを主る。「浙」、逝水再び濯い難し——一去して回らざるを主る。「游」、旌旗水に映ず——行旅途上に在るを主る。「浮」、江湖の游子——漂泊して依る無きを主る。「淋」、楚漢水を隔てて争鋒す——口角の相争うを主る。「汶」、渭水の濱に文王に遇う——貴人に遇合するを主る。「鴻」、烏江渡らず——英雄末路を主る。「潼」、黄河の鯉魚竜門を跳ぶ——一挙に名を成すを主る。「淄」、染まりて黒からず——身を守りて汚れざるを主る。「瀘」、茅廬に三顧す——再三の延請にして方に成るを主る。「湖」、鴻臚の職居るべし——清要の官を得るを主る。「沐」、一木水に浮沉す——升沈未だ定まらざるを主る。「沈」、泪、繍枕を湿す——閨中の悲泣を主る。「深」、曲江の探花——科第に名有るを主る。「沕」、夕陽水に沈む——晩景黯淡たるを主る。底本はここに測る字を脱し、ただ判語「其の顙に氵此有り、恐らくは顛沛有らん」のみ存す。額の上に水を帯ぶるは、顛沛流離の憂あるを謂う。「浴」、冶容は淫を誨す——淫禍を招惹するを主る。「浭」、鞭を投じて流を断つ——兵勢浩大にして一挙克つべきを主る。

沽(枯魚近河)、治(按法可告,望重三臺)、泖(狡兔三窟)、澤(流落釋門)、湛(斟酌浮沉)、濟(齊戒沐浴)、洞(銅壺漏滴)、流(洪荒之象)、沂(淫水芹香,一車漸來)、汛(遠浦歸帆)、沁(甘心淡泊)、汁(海底撈針)、海(望梅止渴)、湧(不能流通)、測(如流財利)、活(舌上波瀾)、漠(聞雷泣墓)、濫(水溢籃橋)、激(褷褷易汙)、洮(湠浪桃花)、溼(沉淪不顯)。

「沽」、枯魚水に近けれど活せず——枉げて便を有つを主る。「治」、法を依りて呈告すべし、また声望三台の位に重きを主る。「泖」、狡兎三窟——退路を預め留むるを主る。「沢」、仏門に流落す——出家あるいは寺院に身を托するを主る。「湛」、浮沈の間、細かに斟酌すべし。「済」、斎戒沐浴——誠敬に福を求むるを主る。「洞」、銅壺滴漏——更漏遅々として事は時を待つべきを主る。「流」、一片の洪荒涯なし——茫然として帰着なきを主る。「沂」、泮水の芹香、また一車漸く来るを主る——泮に入り芹を采り、登第の期有りの義を取る。「汛」、遠浦の帰帆——行人まさに至らんとするを主る。「沁」、心に甘んじて淡泊——貧に安んじ求めなきを主る。「汁」、海底針を撈む——渺として着落なきを主る。「海」、梅を望みて渇を止む——餅を画きて飢に充つるを主る。「涌」、水壅れて流通せず——事の阻塞するを主る。「測」、財利水の如く来る——進財順遂を主る。「活」、舌上に波瀾を生ず——口舌是非を主る。「漠」、雷を聞きて墓前に泣く——孝思哀痛を主る。「濫」、水溢れて籃橋を過ぐ——泛濫失守を主る。「激」、水花衣を濺ぎ、洁白汚れ易し——清名損なわれ易きを主る。「洮」、浪桃花を逐う——春風意を得て風流を帯ぶを主る。「湿」、水底に沈淪す——埋没して顕れざるを主る。

火部・金部取格

火:煤(謀救燃眉)、煙(因風吹火)、耿(所取最美)、煩(焦頭爛額)。金:金(破鏡分釵,一人助餘)、鍾(名重金甌,荷鋪而埋,千里得金)、鍾(實鏡塵埋)、鋒(金言降心)、鍾(千金垂堂)、錐(鐵面雄心,金粟堆邊)、釗(鉛刀一割)、鑾(破鏡分鸞)。

火旁の字の成格判語。「煤」、急を救うを謀ること燃眉を救うが如し——事は燃眉に在り、急ぎ図らざるべからざるを主る。「煙」、風に因りて火を吹く——力を借りて乃ち成るを主る。「耿」、火旁に耳を配す——取るところ最も美善、選ぶところ差なきを主る。「煩」、頭を焦がし額を爛す——紛擾に堪えざるを主る。金旁の字の判語。「金」の字を単に書くとき、破鏡分釵の象を拆き出せ、また「一人余を助く」と読み得る。婚姻を問えば離析を主り、求助を問えば人の相帮あるを主る。「鐘」、名、金甌に重し——声名贵重を主り、また「荷鋪して埋む」と「千里に金を得」の二義有り、或いは埋没を主り、或いは遠方に財を得るを主る。別の一「鐘」には「実鏡塵埋」と批し——明珠の塵に蒙るを主る。「鋒」、金言にして人の降心せしむ——一語に折服するを主る。更なる一「鐘」には「千金垂堂」と批し——富貴の身は険に渉るべからず。「錐」、鉄面の雄心、また金粟堆辺を主る——一には剛正の志を取り、一には墓田の荒凉を取る。「釗」、鉛刀鈍しと雖も一割を求む——才小にして一用を思うを主る。「鑾」、破鏡分鸞——夫婦離散を主る。

銳(囊錐脫穎)、鋼(釣而不綱)、鈺(金聲玉振,堆金積玉)、鏤(金殿玉樓)、鏗(珣之彌堅)、錢(金氣摧殘)、銘(名言金石)、鑄(千金上壽)、唫(點石成金)、鑲(如錐處囊)、銀(錢糧不足)、鈔(披沙見金)。

「鋭」、囊中の錐、終に脱穎して出づ——才華必ず顕るを主る。「鋼」、ただ魚を釣りて網を用いず——取るに道有りて沢を竭くさざるを主る。「鈺」、金声玉振、また金を堆き玉を積むを主る——声名と財富と並び盛んを主る。「鏤」、金殿玉楼——居処の華貴なるを主る。「鏗」、美玉の磨くほどにいよいよ堅きが如し——志を守り移らざるを主る。「銭」、金気戈に摧残さる——財を破り損を受くを主る。「銘」、名言金石に刻む——声名伝うべきを主る。「鋳」、器を鋳て千金の寿を献ず——進献して喜を得るを主る。「唫」、石を点じて金と成す——朽を化して奇と為すを主る。「鑲」、錐子なお囊中に在り——才未だ露に及ばざるを主る。「銀」、銭粮足らず——用度短缺を主る。「鈔」、沙を披きて金を揀む——淘汰の中に終に所得有るを主る。

木部取格

木:梳(中流砥柱,樂極無荒,流入桃源)、楓(玉樹臨風,穿楊貫風)、桐(玉洞桃開)、釭(樂在其中、根基有損)、此(朱紫之榮、紫氣東來)、楷(階梯並得)、梯(撫棺涕泣)、橙(登科奪標)、權(桂彼高折)、格(空中閣樓,陌路相逢,梅花點額)、棉(桃花錦浪)、梟(枳束束棲鳳)、松(公私兩利)、樞(金甌中相,臨終入柩)。

木旁の字の成格判語。「梳」、中流砥柱の義を取り、また歓楽極まりて荒淫に至らざるを主り、更に桃源に流入るの象有り、別に天地有るを主る。「楓」、玉樹風に臨む、また箭楊葉を穿ち、一射一射風を貫くを主る——風采出衆にして技芸精絶を主る。「桐」、玉洞に桃開く——洞天福地、良縁初めて啓くを主る。「釭」、楽は其の中に在りて根基損有り——表面の歓愉、底子の空虚を主る。「此」、朱紫身に加わるの栄、また紫気東より来るを主る——皆な貴の徴なり。「楷」、階と梯と並び得——進身の路有るを主る。「梯」、棺を撫して涕泣す——丧事の哀恸を主る。「橙」、科に登り標を奪う——科第に魁を奪うを主る。「権」、桂を攀りて其の高枝を折る——高位を取るを主る。「格」、空中楼閣、陌路相逢、また梅花額に点ずを主る——或いは落空、或いは偶遇、或いは粧成の喜を得、問う所何の事かを看る。「棉」、桃花の錦浪——春光爛漫を主る。「梟」、枳棘の叢中に鳳栖む——下位に屈居して本は凡品に非ざるを主る。「松」、公私両利——両全其美を主る。「枢」、金甌の中に相を為す、また終に臨みて柩に入るを主る——一貴一凶、全く問う所に憑りて定奪す。

機(榮分几杖,樹靜而風不息)、枚(文登榜首、收之桑榆)、梅(乘桴浮海,枯槎入海)、槐(榜上經魁)、村(出將入相、求榮反辱)、枷(跌倒架子)、桴(木杯浮渡)、枕(和樂而耽)、檢(拔劍相助)、桂(閨中門楣)、栗(西方極樂、挪東就西)、柴(惡紫奪朱)、東(人未登車、惠然肯來)、枯(故舊相知)、森(桑麻四野)。

「机」、几杖を賜るの栄を得、また「樹静まらんと欲するも風止まず」を取る——老いて尊を受くれど安寧を得ざるを主る。「枚」、文章高く榜首に登り、東隅に失いて桑榆に収む——晩成を主る。「梅」、木筏に乗りて海に浮び、枯槎海に入る——遠行漂泊を主る。「槐」、榜上高く経魁に中る——秋闈に意を得るを主る。「村」、将を出で相に入るは栄なり、栄を求めて反って辱は辱なり——吉凶並び見る。「枷」、架子を跌倒す——体面地に掃くを主る。「桴」、木杯水を渡る——微物に憑りて険を済るを主る。「枕」、和楽にして沉溺に近し——安逸に耽るを主る。「検」、剣を抜きて相助く——人の義に任する有るを主る。「桂」、閨門に光を増す——家門の栄顕を主る。「栗」、西方極楽、また東を挪かして西に就くを主る——或いは往生、或いは東挪西借を主る。「柴」、紫を以て朱を奪う——邪、正を圧し、偽を以て真に乱るを主る。「東」、人未だ車に登らざるも已に恵然として肯んじて来る——客まさに至らんを主る。「枯」、故旧相知——老友の重逢を主る。「森」、桑麻四野に遍布す——農桑豊茂を主る。

棟(東風拂柳,初日入林)、本(依人得體)、簷(蟾宮折桂)、枹(相偎相抱)、朽(巧奪天機)、桓(椿萱並茂)、榭(穿楊之射)、林(一火焚之)、櫃(水到渠成)、世(葉落歸根,殘葉辭柯)、杜(立定根基)、核(刻木事親)、柏(陌旁種柳)、枰(斷梗浮萍)、相(是個想頭)、樊(隨手攀援)、欒(刪詩正樂,墨悲絲染)、袴(樂極生悲)、耆(杖朝耆老)。

「棟」、東風柳を拂い、朝日林を照らす——時来り運転ずを主る。「本」、人に依附して其の体を得——人を借りて事を成すを主る。「檐」、蟾宮に桂を折る——科第の望有るを主る。「枹」、相偎い相抱く——親昵相依るを主る。「朽」、巧みに天機を奪う——機巧人に過ぐるを主る。「桓」、椿萱並び茂る——父母双を全うするを主る。「榭」、百歩楊を穿つの射——技芸精絶を主る。「林」、双木一火に焚かる——家業焚毀に遭うを主る。「柜」、水到りて渠成る——自然の成就を主る。「世」、葉落ちて根に帰る、また残葉柯を辞するを主る——帰郷あるいは凋零を主る。「杜」、根基を立定す——根柢穏固を主る。「核」、木を刻みて親に事う——孝思匱かざるを主る。「柏」、陌の旁に柳を種う——行人路側に栽植し、聚散常なきを主る。「枰」、断梗の浮萍——漂泊して根なきを主る。「相」、木旁に目を配す、正に是れ「一個の想頭」——心中思い図る所有るを主る。「樊」、手に随い攀援す——勢を借りて上進するを主る。「栾」、詩を删び楽を正すは雅事なり、墨子は糸の染まるを悲しみ変を嘆ず——一喜一悲。「袴」、楽極まりて悲生ず——歓尽きて哀来るを主る。「耆」、年杖朝に至るの老人——高寿を主る。

土部・四点の火部取格

土:土(坐上無人,近墨者黑,敲斷玉釵)、垣(萱堂有損)、坤(坐中不屈,二十四數)、境(寶鏡廛理)、坐(有人有土)、坎(歡喜不足,喜頭歡尾)、卦(閨中憶外)、堆(坎離交垢,佳城如見,雞棲於塒)、孝(與子皆老)、埋(理上有虧)、考(老首巧足)、至(高臺既傾)、臺(室人坐喜)、圭(懷佳人兮)、垠(丹桂有根)、者(孝子愛日)、域(傾城傾國)。

土旁の字の成格判語。「土」、座上に陪する人なし、また墨に近づく者は黒し、玉釵を敲き断つを主る——或いは孤坐、或いは汚に染まり、或いは釵折れ縁断つ。「垣」、土旁に亘を配す、萱堂に損有り——母に恙有るを主る。「坤」、端坐し其の中に在りて屈せず、また二十四の数に応ず。「境」、宝鏡と市廛の理——明照と営生を主る。「坐」、人有り土有り——安居して所を得るを主る。「坎」、歓喜の中なお不足有り、また「喜」の頭に「歓」の尾を配すと拆き得る。「卦」、閨中の妻子、外に在る人を思う。「堆」、坎離交合す、また佳城(墓地)望に在り、鶏已に埘に帰るを主る——或いは吉或いは凶、各々問う所に随う。「孝」、子と偕に老ゆ——晩景相守を主る。「埋」、理の上に亏有り——道理立たざるを主る。「考」、「老」の頭に「巧」の脚を配す。「至」、高台已に傾く——靠山の崩塌を主る。「台」、室中の人安坐して喜ぶ——家宅の歓愉を主る。「圭」、佳人を懐念す——思慕を主る。「垠」、丹桂根有り——功名に本有るを主る。「者」、孝子、親長世に在るの日を愛惜す——至孝を主る。「域」、傾城傾国——絶色あるいは傾覆の患を主る。

灬:然(手中扌然弄)、無(撫字心勞、撫需無具)、焉(有女嫣然)、馬(陰篔有虧)、熊(罷了莫為、點綴能為)、焦(佳人燕喜)、烹(是蒸是亨)、默(墨突不黔)、(勳猷煞尾)、黯(鯉可化龍)、兼(雙燕穿簾)、熟(熊丸課子)。

四点の火旁の字の成格判語。「然」、人に手中で揉捻し撥弄される——人に摆布されるを主る。「无」、字を撫し民を愛して心力交瘁す、また撫恤するに資なきを主る——労して功なきを主る。「焉」、女有りて嫣然と一笑す——女子の情を含むを主る。「馬」、陰気に亏有り——内助あるいは母系に損有るを主る。「熊」、或いは「罷了莫為」と作りて止まり、或いは「点綴能為」と作りて進む——一退一進、両説並び存す。「焦」、佳人の燕爾の喜——婚慶を主る。「烹」、是れ蒸し是れ煮るは、正に「亨」通の義に合す——熬え抜きて出頭するを主る。「黙」、墨子東奔西走し、竈突の黒まるに及ばず——奔忙して安んじ居る遑なきを主る。底本はここに測る字を脱し、ただ判語「勲猷煞尾」のみ存す。功業の收尾まさに近きを謂う。「黯」、鯉魚以て竜と化すべし——寒微変化して貴となるを主る。「兼」、双燕簾を穿つ——双を成し対を成すを主る。「熟」、柳仲郢の母に倣い熊胆丸を以て子に夜読を課す——子を教えて成有るを主る。

点・両点水・竪・撇の諸部取格

丶:(玉葉冰心)、永(難逃入法)。冫:馮(冷風驟起,不足憑也)、治(三臺位缺)、況(兌金失□)。丨:中(伯仲無人,直立破口)、小(光景一半,兩邊阻隔)、卜(金枝玉葉,上下無依,心揖外邊)、串(憂心忡忡)。丿:乃(孕必生子)、麼(公私交困)、及(人立空庭)、少(只一步行)、重(無力可動)、垂(似重不重)、乎(一人得采)、乖(有隙可乘)、身(一討即謝)、乘(千人北面,人去乖違)、白(比比皆是,百無一就)、勿(超然物表)、氏(視民如傷)。

点画の類の判語。底本はここに測る字を脱し、ただ判語「玉葉氷心」のみ存す——品格の瑩潔なるを主る。「永」、字の中に「法」の半辺を含む——法网を逃れ難きを主る。両点水の類。「馮」、冷風驟然と起り、憑恃に足らず——寒素にして依る無きを主る。「冶」、三台の位に缺有り——官星全からざるを主る。「况」、兌金に失有り(底本一字を欠く)——口舌折損を主る。竪画の類。「中」、伯と仲との間に人なし、また直立して其の口を破るを主る——孤立して謗を招くを主る。「小」、光景ただ半分のみ残り、両辺阻隔せらる。「卜」、金枝玉葉にして上下依る無し、また此の心外に向かうを主る——貴にして孤なるを主る。「串」、心憂忡々——愁思解けざるを主る。撇画の類。「乃」、字の中に子を含む——懐孕必ず男を生ず。「么」、公私両頭交困す。「及」、人空庭に立つ——孤寂を主る。「少」、ただ一走りするのみ。「重」、力無くて之を動かすべからず。「垂」、重きに似て実は重からず。「乎」、一人采を得——独り彩頭を獲るを主る。「乖」、隙有りて乗ずべし。「身」、一たび討てば即ち謝絶す。「乗」、千人皆北面して臣と称す、また人去りて乖違するを主る。「白」、比比皆な是れ然り、然れど百事一つも成らず。「勿」、超然として物外に在り。「氏」、民を視ること傷の如し——仁厚にして人を愛するを主る。

三撇・立刀・一二三の諸部取格

彡:彡(形影相嵒)、彤(月移花影,出中彪外)、參(壘頭炫彩)、衫(形影相依)、簹(削髮為僧)。刂:刲(刀圭普濟)、前(利於花月水火湔熬)、剝(□)、則(顛之倒之,賞罰分明)、削(劍氣沖霄)、刖(青雲有路終須到)、劑(齊民利物)、副(福祿俱有)。

三撇の類。「彡」、形と影と相並び峙つ——両々相対するを主る。「彤」、月移りて花影動く、また内に文采を蔵し外に威儀を顕すを主る。「参」、営塁の上に光彩目眩し。「衫」、形影相依る——孤身自ら随うを主る。「簹」、髪を削りて僧と為る——出家を主る。立刀の類。「刲」、刀圭の薬を以て普く衆人を済す——医を行い人を済うを主る。「前」、花月・水火の煎熬の事に利有り——熬錬成有るを主る。「剥」の判語は底本残欠。「則」、顛すべく倒すべし——正に賞罰分明を主る。「削」、剣気直に霄漢に冲す——鋒芒尽く露わるを主る。「刖」、青雲に路有りて終に到達すべし——困にして終に顕るを主る。「剤」、民を斉えて物を利す——衆人に恵み及ぶを主る。「副」、福と禄と倶に全し。

一:一(生死之間)、而(破面之象、十分忍耐、逢三見面)、丕(不一而足)、不(比下有餘、人被丁隔、丕承丕顯)、甘(甜頭已去,事多阻隔)、亞(不可用心,爾可之間)、丁(盡行停了)、正(遲延之體,徵人不至)。

一画の類。「一」、是れ「生」の字の末筆にして「死」の字の首筆、正に生死の間に在り。「而」、是れ破面の象、十分忍耐すべし、また三に逢うて方に見面するを主る。「丕」、一件に止まらず不一而足。「不」、下に比べて余有り、また人「丁」に隔たるを主り、また《尚書》の「丕承丕顕」の盛美の辞と読み得る。「甘」、甘味已に過ぎ、事多く阻隔有り。「亜」、心を用いて謀るべからず、ただ「爾」と「可」との両可の間に在るのみ。「丁」、一切停まる。「正」、是れ遅延の体、出征の人なお帰らず。

二:二(月內工心,人在天際)、貳(不得合式)、於(手中不足)、示(毀其宗廟)、工(王之爪牙,舡到江心,玉體不安,毀玉之象)、夫(人在上下,一失不全,青膚飛去)、亞(左右為臣)、忝(受祿於天)。三:三(春光初到,終始如一)、王(乾坤合體)、秦(春生秋實,枯木逢春)、奏(春元之兆)、春(永譜秦晉,春頭雨足)。

二画の類。「二」、是れ一月の内に心を用工夫す、また人遠く天辺に在るを主る。「貳」、規式に合せず——両属して専ならざるを主る。「于」、手中足らず——拮据を主る。「示」、宗廟毀さる——祖業傾頽を主る。「工」、是れ「王」の字の爪牙、また船江心に到り玉体安からざるを主る——総て玉を毀るの象。「夫」、人の字の上下各々一横を加う——一失せば即ち全からざるを主り、また青膚飛び去り顔色凋零を主る。「亜」、左右皆な臣属——中に居りて奉を受くを主る。「忝」、禄を天に受く——天の賜を得るを主る。三画の類。「三」、春光初めて到りて終始一なり。「王」、三画貫通す——是れ乾坤合体の象。「秦」、春に生じ秋に実る、また枯木春に逢うを主る。「奏」、春元及第の兆。「春」、永く秦晋の好を結ぶ、また「春」の頭に「雨」の脚を配すと拆き得る。

四:四(買賣當心)、駟(馳驅四方)、罟(無罪無辜)、蜀(無光之燭,蝸角蠻觸)、罰(羅訃剝削)。五:五(王家得力,祇力王室)、吾(言語支離)。六:六(春元八座)、綍(犬異絪日)、交(六爻亂動)。七:七(十九之間,皂白已分)。八:八(在四之內,做人撇脫)、公(一言構訟,分內存私)、兮(公輔之巧)、其(八可至,一月為期)。

四画の類。「四」、売買当に心を用いるべし。「駟」、車を駕して四方を馳駆す。「罟」、本より罪なく辜なきに網に落つ。「蜀」、是れ一支の光なき蠟燭、また《庄子》の蝸牛角上の蠻触の相争うの義を取る——小利を争うを主る。「罰」、羅網・訃告・剥削倶に見る——刑責・財を破るを主る。五画の類。「五」、王家力を得——ただ王室に效力す。「吾」、言語支離破碎。六画の類。「六」、春闈に元を得て位八座に列す。「綍」、字、犬異の象にして氤氳の日。「交」、六爻乱動す——変乱紛紜を主る。七画の類。「七」、十と九との間に介す——皂白已に分明。八画の類。「八」、「四」の字の内に包まる——人を為ること撇脱洒落。「公」、一つの言葉訟事を惹き出す、また分内に私を蔵するを主る。「兮」、公輔の才有りて応対に巧み。「其」、八字至るべし——一月を以て期と為す。

九:九(一等二名)、丸(不能瓦全)、執(勢力不足、大勢已去)。十:十(士之魁首)、壬(千中選一,後頭有望,秀士而已)、千(最上一乘,千求不遂,秀氣不發)、爽(凶多吉少)、南(不幸之幸)。

九画の類。「九」、一等中の第二名——亜席に屈居するを主る。「丸」、瓦全すること能わず——周全を保ち難きを主る。「執」、勢力足らずして大勢已に去る。十画の類。「十」、是れ「士」の字の頭——士人中の魁首を主る。「壬」、千人中より一つを選び出す、後頭なお指・望有り、但だ秀士なるのみ。「千」、是れ最上の一乗の数、然れど千求して遂わず秀気発せず——求めて得ざるを主る。「爽」、字の中に「凶」を含む——凶多吉少を主る。「南」、「不」の字と「幸」の字と相合す——是不幸中の僥倖。

人兒・厂广・病亠の諸部取格

霢:朱(未來之兆、失而未失)、每(人必自侮)、午(目無全牛)、矢(猶恐失之)。幾:幾(餘光充足)、尤(入京必就)、龍(有光有彩)、先(半生先足)、元(可生可死,二十有八,歸家完全)、芃(風雲魁首)、(綠盡厄到)、允(去後兄足)、就(無邊光景)、兌(無言可說)、兕(兄咀連間)、在(大有莊腳,決然招恠)、有(月到天心,朋友相得)。

この類の字の判語。「朱」、字の中に「未」を含む——是れ未来の兆、失うに似て実は未だ失わず。「毎」、人必ず先ず自ら侮りて而る後に人之を侮る。「午」、庖丁牛を解きて目に全牛無し——技芸神に入るを主る。「矢」、なお失有らんを恐る。人兒の類。「几」、余光充足す——なお余蔭有るを主る。「尤」、京に入れば必ず成就す。「竜」、光有り彩有り。「先」、半生の中、先に已に足るを知る。「元」、生くべく死すべし、また二十有八の数に応ず、なお家に帰り団圓完全を主る。「芃」、風雲際会して魁首と為ることを得。底本はここに測る字を脱し、ただ判語「緑尽き厄到る」のみ存す——緑華凋尽して厄運至るを主る。「允」、去りて後ただ「兄」の脚のみ残る。「就」、辺無き光景。「兌」、言無くて説くべからず。「兕」、「兄」の字と「咀」の字と其の間に牽連す。「在」、字の下に大有り荘有り——决然として怪異を招く。「有」、月、天心に到る——朋友相得る。

大(人有擔當,普天之下,春色中分)、奎(登天之難,桂籍一人)、奔(天花亂降)、奮(奪魁之象)、鬱(有邪有正)、兢(克勤克儉)、存(草草舉薦)。襜:爭(一事無成)、象(離家可免、不忄象色然)、曾(魯魚莫辨)。

「大」、人の字に一横を加う——是れ担当有るの象、また普天之下、春色平分を主る。「奎」、天に登ること何其の難きや、然れど桂籍の中に終に一人有り——科名望むべし。「奔」、天花乱堕して降る。「奮」、魁を奪うの象。「郁」、邪有りまた正有り——善悪並び存す。「兢」、勤に克ち倹に克つ。「存」、草草として人に挙荐せらる——推举実ならざるを主る。この類にまた有り。「争」、一事成らず。「象」、家を離れれば便ち禍を免れん、色相を作して争うを用いず。「曽」、魯と魚と字形相混じり、辨認清らかならず——真偽分かち難きを主る。

廠:辰(始終反覆)、厚(原來好極)、原(源頭無水)、厄(秀爪之龍)、廚(名登天府)。廣:(用之康莊)、麾(魔頭消耗)、庚(逢八不康)、塵(堂上麟趾)、廣(黃金入庫)、庖(飽學遊庠)、序(太柔則廢)、廛(錯點廢莊)、麻(夜半聯床)、床(緦麻之兆)。疒:濆(雖病下二)、疵(病根在此)、瘟(昌盛無病)、痕(病有根源)、疹(厥疾不瘳)、疔(病漸痊可)。

厂頭の類。「辰」、終始反反覆覆。「厚」、元来好きこと極処に至る。「原」、源の字水を去る——是れ源頭に水無し、来路枯竭を主る。「厄」、是れ秀爪有るの竜——困中に貴を蔵するを主る。「厨」、名天府に登る。広頭の類。底本はここに測る字を脱し、ただ判語「之を用いて康荘」のみ存す——大道に行るを主る。「麾」、魔頭消磨耗尽す。「庚」、八に逢えば則ち安康ならず。「塵」、堂上に麟趾の慶有り——佳児を得るを主る。「広」、黄金庫に入る。「庖」、飽学の士庠序に游ぶ。「序」、柔順に過ぐれば則ち廃弛す。「廛」、点画錯乱して荘業荒廃す。「麻」、夜半、兄弟床を連ねて共に語る。「床」、緦麻に服喪するの兆。病頭の類。「濆」、病有りと雖も但だ下二爻に在るのみ。「疵」、病根正に此に在り。「瘟」、昌盛にして病無し。「痕」、病根源有り。「疹」、此の疾は痊愈すること能わず。「疔」、病勢漸く痊愈すべし。

亠:亡(喜出望外)、玄(亥不能全,麼小惑主)、衰(一番哀兆)、齊(逢水則濟)、高(向上豪傑)、亥(即刻該到,掩其骸骨)、齋(齊之以禮)、夜(文書反覆,用手扶掖)。篸:匝(載馳載驅)、薟(匣中寶劍)、臣(中心藏之,取女作姬)、匹(不為已甚)。囗:圖(鄙夫在國)、園(去國不遠)、囚(落人圈套,一人定國,圍中一人)、裛(蒲園花草)、國(一國疑惑)、圓(圖謀財寶)、因(似困非困、煙消火滅)。

亠頭の類。「亡」、字「望」の意を含む——望外の喜を主る。「玄」、是れ「亥」の字全からず、また幺小なる者其の主を迷惑するを主る。「衰」、一番の哀傷の兆。「斉」、水に遇えば則ち「済」と成る——難関を渡るを主る。「高」、上に向かうの豪傑。「亥」、即刻到るべし、また骸骨を掩埋するを主る。「斎」、之を斉えるに礼を以てす。「夜」、文書反覆往還す——手を用いて扶掖・提携すべし。匚框の類。「匝」、載ち馳せ載ち駆す——奔走して停まらず。「薟」、匣の中に宝剣を蔵す。「臣」、中心に之を蔵す、また女を娶りて姫妾と為すを主る。「匹」、作すこと過分ならず。囗框の類。「図」、鄙陋の夫にして国中に居る。「園」、国を離るること遠からず。「囚」、他人の圈套に落つ、また「一人国を定む」「囲中一人」と読み得る——或いは凶或いは貴、事に随いて断ず。「裛」、蒲園中の花草。「国」、一国上下皆な疑惑す。「圓」、財宝を図謀す。「因」、困に似て困に非ず、また煙消火滅を主る。

冂:冊(兩月破碎)、周(喜氣入門)、用(漸露頭角、周而不全)、丹(再不見面)、且(冥途之中、宜其家室)、丙(做下病根)、內(欲訥於言)、再(其可再乎)、肉(內中有人)。颻:聿(書筆不全)、書(吹律回春)、尹(伊人不見)、丑(一刀兩斷,含羞斫鈕,破田壞土)、肅(秉心塞淵)、晝(若畫一)、群(紅裙不祥)。

冂框の類。「冊」、二つの「月」皆残破す。「周」、喜気門に臨む。「用」、漸々頭角を露す、然れど「周」の字にして完全ならず。「丹」、「再」の字筆を欠く——再び見えざるを主る。「且」、冥途の中に在り、また《詩経》の「其の家室に宜し」の語を用い得る——凶吉両取。「丙」、病根を落下す。「内」、君子言に訥たらんと欲す。「再」、事豈に再び来らんや。「肉」、「内」の中に人有り。この類にまた有り。「聿」、書筆全からず。「書」、律を吹きて春に回る——枯木の生を得るを主る。「尹」、伊人見えず。「丑」、一刀両断、また羞を含み鈕を斫り、田を破り土を壊すを主る。「粛」、心を秉りて淵を塞ぐ——守持深沉を主る。「昼」、画の如く整斉。「群」、紅裙頭に当たる——好き兆に非ず。

酋羊・叢業・久乙の諸部取格

寔:尊(對花飲酒)、酋(酒熟花開)、羔(乃烹小鮮)、卷(春氣平分)、首(道之不行)、豢(空拳起家,一家眷屬)、券(無拳無勇)、差(似羞不羞,羊左之交)、美(浮災小恙)、羊(未盡善也)、厓(離群索居)。業:叢(取其創業)、業(依樣插花)。巉:綏(事必妥貼)、辭(卒歸於亂)、受辛(受則不辛)、谿(分豁奚難)、受(無心之愛)、乳(虛浮散亂)。

この類の字の判語。「尊」、花に対して酒を飲む。「酋」、酒熟し花開く。「羔」、正に一味の小鮮を烹るに好し。「巻」、春気平分す。「首」、字「道」を含みて辵無し——道の行われざるを主る。「豢」、空手にして家を起し、一家眷属団聚す。「券」、拳無く勇無し——軟弱無力を主る。「差」、羞に似て未だ羞せず、また羊角哀と左伯桃の如き生死の交わりを主る。「美」、浮浅の災殃、小小の病恙。「羊」、未だ善に尽きず。「厓」、群を離れ索居す。業字の類。「叢」、其の創業の義を取る。「業」、様に依りて花を挿す——葫蘆を照らして瓢を画くを主る。この類にまた有り。「綏」、事必ず妥貼。「辞」、終に乱に帰す。「受辛」の二字の合する所の字は、受くれば則ち辛からずと判ず——領受して反って苦まざるを主る。「谿」、彼の「奚」の字の難を分辨疏解す。「受」、是れ無心の愛——愛有りて真ならざるを主る。「乳」、虚浮散乱。

久:久(人跨兩頭,袞衣有闕)、雙(先難後獲,後獲有變)、夏(憂在首尾,如有隱憂)。乙:也(水陸俱難)、穀(謀穀變化)、巴(眉頭不展)。匕:些(比劫重重)、此(到底蹉跎)、皆(不成比目)、真(開口即嗔、用心則慎)、比(此心亂矣)、能(維態維罷、無心作態)、旨(皆遜一頭)。幾:幾(飢不得食、鳳鳥不至)、醿(機關太鬆)、風(騰蛟起鳳)、惣(南風不競、破笠遮風)、颺(風捲楊花)、工幾(巧奪天機)、(飛騰九霄)。

久字の類。「久」、一人両頭に跨がる、また袞衣缺有るを主る——貴にして全からざるを主る。「双」、先ず難くして後に獲る所有り、但し獲るの後なお変有り。「夏」、憂愁首尾に貫く——心中隠憂有るが如し。乙字の類。「也」、水路陸路倶に行き難し。「穀」、謀る所の事変化有り。「巴」、眉头舒展せず。匕字の類。「些」、比肩劫財重々——争奪を主る。「此」、到底なお蹉跎。「皆」、比目双飞を成さず。「真」、一たび口を開けば便ち嗔怒、一たび心を用いれば便ち謹慎を得。「比」、此の心已に乱る。「能」、或いは態を作し或いは罷む——帰するところ無心にして態を作さず。「旨」、人人皆な之に一頭を遜る。几字の類。「几」、飢えて食を得ず、鳳鳥至らず。「醿」、機関設くること太だ松し。「風」、蛟を騰がせ鳳を起す——人才輩出を主る。「惣」、南風競わず、また破笠風を遮るを主る——勢弱く支え難きを主る。「颺」、風楊花を巻く——漂泊を主る。「工几」の合する所の字は、巧みに天機を奪うと判ず。底本はここに測る字を脱し、ただ判語「飛騰九霄」のみ存す——一挙に高く飛ぶを主る。

日部・月部取格

晚(冠冕禮也)、韓(朝中偉人)、霢(翰林之體)、明(兩見貴神)、時(山寺日高)、暌(撥雲見日、時至登天、癸心向日)、暉(時運不齊)、昕(日近日新)、昏(日漸低矣)、早(綽綽有餘)、昴(茆簷向日)、曇(浮雲蔽日,旱望雲電,祥雲擁日)、曉(堯天舜日)、旦(片雲掩日,剪草除根)、易(口然變卦,一目傷心,日月不明)、日(遇定、成)。

日旁の字の判語。「晩」、字冕を含む——是れ冠冕の礼。「韓」、朝中の偉人。「霢」、翰林一流の体格。「明」、日月並び見る——是れ両貴神を見る。「時」、山寺の上に日頭正に高し。「暌」、雲霧を撥き開きて太陽を見る、また時候一至れば便ち天に登るべし、また癸水の心日に向かうと読み得る——総て晦を転じて明と為すの象。「暉」、時運参差不斉。「昕」、日近く日新なり。「昏」、日頭漸く低く下る。「早」、綽綽として余有り。「昴」、茅檐陽に向かう。「曇」、浮雲日を蔽う、久旱雲雷を望む、また祥雲日を擁すと作り得る——或いは凶或いは吉、問う所に視て定む。「暁」、堯天舜日——盛世に逢うを主る。「旦」、片雲日を掩う、また草を剪り根を除くを主る。「易」、忽然として卦を変ず、また一目傷心、日月明ならずを主る。「日」、之に遇えば事定まりて成る。

肯(武闈有分)、青(靜而不爭,青氣已消)、胡(一□□□)、朋(胭脂零落,股肱有損)、朕(有美一人)、囗(明良相遇,廊席之器)、胥(定有收稍)、臈(斬斷葛藤)、肓(芒刺在背)、膝(以膠投漆)、胛(黃甲傳臚)、臉(骨月解命)、腔(月過半襜)、腥(披星戴月)、豚(走而篸之)、腸(胸懷暢快)。

月肉旁の字の判語。「肯」、武科の考場に分有り。「青」、安静にして人と争わず、また青春の気已に消尽すを主る。「胡」、底本判語残欠、ただ一つの「一」の字のみ存す。「朋」、胭脂零落す、また股肱の臣損を受くるを主る。「朕」、一位の美人在り。この類にまた有り。測る所の字は底本「囗」と作る、判語は明君良臣相遇い、廊廟の器と為るに堪う。「胥」、必ず収梢・結局有り。「臈」、葛藤を斬断す——了断・糾纏を主る。「肓」、芒刺の背に在るが如し——坐立安からざるを主る。「膝」、膠を以て漆に投ず——契合間なくを主る。「胛」、黄甲高く中り、伝臚名を唱う。「脸」、骨と月と相分かる——命を解き形を離るるを主る。「腔」、月半ば過ぎて未だ円ならず。「腥」、星を披き月を戴く——早く出で晩く帰るを主る。「豚」、走りて人に簪せらる——行きて阻まるるを主る。「腸」、胸懐暢快。

雨山川石の諸部取格

雨:雨(鐘鳴漏盡)、雷(前足苗興)、露(青雲得路)、雲(魂靈失散)、霍(雲中孤雁,雲移雉尾)、颻(映雪讀書、白雪之調)、震(龍得雲雨)、霖(秋林遭霜、桑林禱雨)。山:嵩(高山流水)、蚩(峨冠螭頭、似蚊負山)、岫(山陽聞笛)、嵋(遠山眉黛)、岑(出入琴堂)、嶽(斧斤大山、囗斤播雨)、出(崇階峻秩)、崔(雄才倒峽、歲首大佳)、山(有了出頭)。川:川(凡事半順)、州(乾坤交囗)。石:磁(破碎在茲)、確(破家難全)、逢(劈破蓮蓬)、硫(中流砥柱、枕流恨石)。

雨頭の字の判語。「雨」、鐘鳴り漏尽く——時日多からざるを主る。「雷」、前脚一動にして禾苗興発す。「露」、青雲路を得——平歩して雲に登るを主る。「云」、魂霊失散す。「霍」、雲中の孤雁、また雲移り雉尾を主る——群を離るるあるいは儀衛まさに改まらんとするを主る。「飖」、雪を映して苦読す、また陽春白雪の調の如し——清高を主る。「震」、竜雲雨を得——時来りて奮発するを主る。「霖」、秋林霜に遭うは凋零、桑林雨を祷るは雨を求めて応を得——一凶一吉。山旁の字。「嵩」、高山流水——知音相賞するを主る。「蚩」、峨冠螭首、また蚊虻の山を負うに似る——其の任に勝えざるを主る。「岫」、山陽笛を聞く——懐旧・感傷を主る。「嵋」、遠山の眉黛——女貌を主る。「岑」、琴堂に出入す——官を為ること清雅を主る。「岳」、斧斤大山を伐る、また「囗斤雨を播く」の語有り。「出」、崇高の官階・顕秩。「崔」、雄才峡を倒し江を傾ぐべし、また年初大吉を主る。「山」、字の上に出を加えれば便ち出頭の日有り。川旁の字。「川」、凡事ただ一半順うのみ。「州」、乾坤交会す。石旁の字。「磁」、破碎正に此処に在り。「確」、家を破りて保全し難し。「逢」、蓮蓬を劈破す——子息傷を受くるを主る。「硫」、中流砥柱、また流に枕し石を漱いで心に怨恨を存するを主る。

田部・禾部取格

田:田(未之思也,寅畏中存,首尾難申,輕重得體)、裡(豈可限量)、異(羽毛翼之)、畋(放歸田裡)、禺(一走即遇,豈偶然或)、胃(無思不服、魁首有分)、畏(雷震八荒、鬼見喪門)、由(苗而不秀)、鬼(魂消魄散)、墨(不入市寔)、科(星移斗轉)、巉(利在於遲)、種(千里得利)、稽(指日利就)、巘(登科凌雲)、秀(一言可誘)、禿(虎榜登科)、季(始終和好)、移(其利必多)、秋(始終和美)、稗(脾氣不和)、程(卞和獻璞)。

田旁の字の判語。「田」、未だ細かに思わざるを主る、字の中に寅を含み敬畏の意有り、首尾倶に伸展し難く、軽重はかえって体に得たり。「里」、前程豈に限量すべからんや。「異」、羽毛を添えて其の飛翼を助くるが如し。「畋」、田里に放帰す——退隠を主る。「禺」、一走動すれば便ち遇合有り——豈に偶然ならんや。「胃」、思うこと無く服せざる無し、また魁首の分有るを主る。「畏」、雷八荒を震う、また鬼喪門を見るを主る——威の中に凶を帯ぶ。「由」、ただ苗を抽いて穂を吐かず——始有りて終無きを主る。「鬼」、魂消え魄散ず。「墨」、市井に入りて営求せず。禾旁の字の判語。「科」、星移り斗転ず——時局の遷変を主る。「巉」、利は遅緩に在り。「種」、千里の外に利を得。「稽」、日を指して便ち順利に成就すべし。「巘」、科に登り雲を凌ぐ。「秀」、一つの言葉にて人を誘動す。「禿」、虎榜の上に科に登る。「季」、終始和好す。「移」、獲る所の利必ず多し。「秋」、終始和美す。「稗」、脾気和せず。「程」、卞和の璞を献ずるが如し——才を懐きて識を待つを主る。

米豆人字の諸部取格

米(粗心浮氣)、精(必主消釋)、敉(糟糠之妻)、來(未能結果)。豆:豆(樹隱孤村)、豆(具體而微)、頭(豐登如願)、豐(無色不豔)、禮(豐衣足食)。人:人(良金出治,大夫之體)、今(一心懸念)、餘(半)、俞(一人有利)、命(叩此一人,僉都御史,人品軒昂,封金掛印)、合(人口俱全,暗度陳倉)、令(喜脫囹圄)、盒(我倉既盈)、禽(離多會少)、全(一人在土,其人如玉)、介(勢如破竹)、念(人有二心)、巫(王之左右)、更(偷天換日)。

米旁の字の判語。「米」、粗心浮気。「精」、必ず消釋・了結す。「敉」、糟糠の妻。「来」、字「未」を含む——果を結ばざるを主る。豆旁の字。「豆」、樹影の裏に一個の孤村を隠す。別の一「豆」は具体にして微と判ず。「頭」、豊登願の如し。「豊」、顔色無ければ艶やかならず。「礼」、豊衣足食。人字の類。「人」、良金の陶冶より出づるが如し——是れ士大夫の体格。「今」、一心懸念す。「余」、ただ一半を得るのみ。「兪」、一人利有り。「命」、叩問するは此の一人のみ、また僉都御史の位、人品軒昂、金を封じ印を掛ぐと断じ得る——皆な貴の徴なり。「合」、人口倶に全し、また暗に陳倉を度るを主る。「令」、囹圄を脱するの喜。「盒」、我が倉廩已に充盈す。「禽」、離散多く聚会少なし。「全」、一人土の上に在り——其の人温潤にして玉の如し。「介」、勢い竹を破るが如し。「念」、人二心を懐く。「巫」、是れ王の左右の近臣。「更」、天を偸み日を換る。

単人旁取格

亻:俑(此人無勇)、伊(人得依君)、伸(神仙中人)、催(跨崔昇仙)、仁(一伴未完)、偏(人落騙局)、傳(轉蒐傷殘、此人博極)、偷(剝削天倫)、修(極有條理)、保(開口便休)、假(室邇人遐)、儉(遭人按劍、人立險地)、伎(人懷絕技)、伺(人被官司)、備(雖借不用)、付(旁人作對、剖竹分符)、倩(有情之人)、信(踐言之人)、俊(人有始終)、仔(此人浮極)、休(庶幾保全)、任(千人選一)、作(詐而不信)、倍(辛苦之人)、估(隱居不仕)。

単人旁の字の判語。「俑」、此の人勇気無し。「伊」、人明君に依附することを得。「伸」、神仙一流の人物。「催」、崔嵬の勢に跨がりて仙に昇る。「仁」、一個の伴侣未だ円満ならず。「偏」、人騙局に落つ。「伝」、輾転して搜求し傷残に致る、また此の人博く群書を極めたりと断じ得る。「偸」、天倫の骨肉を剥削す。「修」、極めて条理有り。「保」、一たび口を開けば便ち罷む。「假」、室近しと雖も人已に遠し。「倹」、人に剣を按じて相向かわる、また人険地に立つを主る。「伎」、此の人絶技を身に懐く。「伺」、人官司に纏わる。「備」、借り得と雖も用いず。「付」、旁人と之と対を作す、また竹を剖き符を分ち、官符を受くるを主る。「倩」、是れ情有るの人。「信」、是れ諾言を践り行うの人。「俊」、人始有り終有り。「仔」、此の人浮躁極処に至る。「休」、庶幾なお保全すべし。「任」、千人中より一人を選出す。「作」、詐偽にして信を守らず。「倍」、是れ辛苦の人。「估」、隠居して出仕せず。

位(孤立無依)、侍(與時俯仰)、仃(行色息息)、偶(一人向隅)、他(勿施於人)、儒(端毓雲仍)、儀(信近於義)、偑(風送歸人)、傷(傀儡登場)、化(匕首刺人)、俱(半假半真、似有真意)、倪(人貌不同)、伐(休慼相關)、俗(才優學裕)、以(二人一心)。彳:待(德星時聚)、徂(行行且止)、徐(行有餘力)、徒(待其定局、此行破趙)、來(人臨喪事)、徠(小往大來)、街(壅塞不行、行動為佳)、衍(行可為法)、從(行期已定)、德(計從言聽)、衛(從違不定)。

「位」、孤立して依傍する所無し。「侍」、時に随い俯仰して承奉す。「仃」、行色匆匆。「偶」、一人隅に向かい独り泣く。「他」、己の欲せざる所は人に施す勿れ。「儒」、端厚にして鍾毓、子孫綿延す。「儀」、守る所の信義に近し。「偑」、風帰る人を送る。「傷」、傀儡の場に登るが如し——人に牽動せしめらる。「化」、匕首人を刺す。「俱」、半ば假半ば真、似てまた真意有り。「倪」、人の相貌各々相同じからず。「伐」、休戚相関す。「俗」、才力優裕、学問寛裕。「以」、両人一條の心。双人旁の字の判語。「待」、徳星時を按じて聚会す。「徂」、走り走りまた停まる。「徐」、行きて余力有り。「徒」、局面の定まるを待つべし、また此の行信陵君の趙を破るが如く、遠行して功を立つるを主る。「来」、人丧事に遇う。「徠」、小往きて大いに来る——微より盛んに由るを主る。「街」、壅塞して通ぜず——やはり行動するを佳とす。「衍」、行う所法則と為すべし。「従」、行期已に定まる。「徳」、計謀従せられ言語聴かる。「衛」、従と違と両な決断し難し。

目耳手口の諸部取格

目(月計有餘)、盲(過目不亡)、澐郤(然在目)、瞿(行到通衢)、看(眉間不平)、盾(眉頭蹙損)、自(息無心,身不足、眉頭不展)。耳:耳(日下有餘)、聊(先取關中)、取(指日報最)。手:手(丁與王合)、掌(堂上拿了)、拳(手不釋卷)。口(足可賞心、喉舌之司)、啞(擊碎唾壺)、吊(尚未改常)、葉(暗中設言)、同(悟相早、周彡十分周到)。

目旁の字の判語。「目」、月を按じて計るになお盈余有り。「盲」、目を過ぎて遗忘せず。底本はここに測る所の字を「沄郤」と作る——判語は歴歴然として目に在り。「瞿」、通衢大道に行き至る。「看」、眉間に不平の気有り。「盾」、眉头愁蹙して損を受く。「自」、字に心を加えて「息」と成るも此処に心無し、撇を加えて「身」と成るも筆画足らず——総て眉头舒展せざるを主る。耳旁の字。「耳」、日下なお余裕有り。「聊」、先ず関中の地を取る。「取」、日を指すの間に考績最と為る。手旁の字。「手」、「丁」と「王」と相合す。「掌」、堂上已に拿住す。「拳」、手巻を釈かず。口旁の字。「口」、足りて心を賞す——是れ喉舌の司。「唖」、唾壺を撃碎す——悲憤を主る。「吊」、未だ常度を改めず。「叶」、暗に言を進む。「同」、早くより省悟有り、雕琢十分周到。

司(似可不可、不能用也)、唯(前呼後擁、一喜一懼、雌黃之口)、吹(欲不可逞、受口之欺)、噫(心口相應)、吳(石登天府、石破天驚、無心之誤)、臺(參商已現、雲後空回)、回(可能見面、中年補廩)、呷(鬼哭神號)、吞(煉石補天、天作之合、二人一口)、噴(迴心發憤)、味(叱石成羊)。

「司」、可に似てまた不可に似る——終に任用すること能わず。「唯」、前呼ばれ後擁さる、また一喜一惧を主り、また信口雌黄と断じ得る。「吹」、欲望放縦すべからず、また人の口舌の欺を受くるを主る。「噫」、心と口と相応ず。「呉」、字石と天とを含む——石天府に登り、石破り天驚かすと断じ得、また無心の誤と断じ得る。「台」、参星・商星已に現る——離散を主り、また雲散じて後空しく回り来るを主る。「回」、相见るべし、また中年にして廩生を補うを主る。「呷」、鬼哭し神号す。「呑」、字天と口とを含む——石を錬りて天を補い、天の作す合と断じ得、また二人一口と拆き得る。「噴」、心を回らして発憤す。「味」、高僧の石を叱りて羊と成すが如し——腐を化して奇と為すを主る。

器(沽名釣譽)、右(大有迴心)、叩(一言喪邦、名成佩印)、品(嗷嗷待哺、躭頭臨終)、囂(中不成器)、嗷(鰲頭可占)、噩(王家之器)、邑(巴人莫和)、呂(不可不知)、哭(大器晚成)、只(難兄難弟)、呆(缺人作保)、占(點頭之尾)、乩(占得餘光)、呈(望和而已、理屈詞窮)、知(痴心短見)、聖(身名望外)、甜(苦盡甘來)、單(張弓挾彈)。

「器」、名を沽り誉を釣る。「右」、大いに心を回らし意を転ずるの機有り。「叩」、一つの言葉以て邦を喪ぼすべし、また以て功名成就して印を佩ぶべし。「品」、三口嗷嗷として哺を待つ、また耽誤頭に至り臨終の象を主る。「囂」、中間器と成らず。「嗷」、鰲頭占むべし。「噩」、是れ王家の器。「邑」、下里巴人、相和する人無し。「呂」、知らざるべからず。「哭」、大器晩成。「只」、兄弟高下分かち難し。「呆」、保を作す人を欠く。「占」、是れ「点」の字の尾。「乩」、占卜して余光を得。「呈」、ただ和平を以て事を了せんを指望す、終に理屈れ詞窮まる。「知」、痴心にして短見。「聖」、身と名と倶に意料の外。「甜」、苦尽きて甘来る。「単」、弓を張り弾を挟む。

心部・竪心旁取格

心:心(忽然必變)、思(心作良田,疑心生鬼,能慮無累)、恩(煙盡火息)、急(小隱穩極)、忿(恩怨須分)、志(悲喜交集)、懇(心深於貌)、恚(閨中愁極)、怨(兔死狐悲)、忌(未必心死)、恙(義上忠臣,恩斷義絕、負義忘恩)、悉(心花吐採)、忽(悲傷已極)、恣(懿德有頠)、悲(心上安排)、愚(偶然忘了)、忠(意外之患)、惑(一心為國)、愁(得意之秋)、必(心之憂矣)。

心部の字の判語。「心」、忽然の間に必ず変故を生ず。「思」、心田は良田と作し耕耘すべし、然れど疑心はまた鬼を生ず——思慮周詳なれば牽累なし。「恩」、煙已に尽き、火已に熄ゆ。「急」、小隠して安穏極処に至る。「忿」、恩怨必ず分明ならしむべし。「志」、悲喜交集す。「懇」、心を用うること外貌より深し。「恚」、閨中の愁極点に至る。「怨」、兎死して狐悲しむ。「忌」、未だ必ずしも真に死心せず。「恙」、義の字の上はなお忠臣、然れどもまた恩断じ義絶え、義を負き恩を忘ると断じ得る。「悉」、心花光采を吐き出す。「忽」、悲傷已に極処に至る。「恣」、懿徳の中に偏颇有り。「悲」、心上早くより安排有り。「愚」、偶然忘れたり。「忠」、意料外の禍患。「惑」、一心国の為。「愁」、正に是れ得意の秋。「必」、正に《詩経》の「心の憂える」に合する哀歎。

忄:慵(心慕中庸)、恭(莫道無心)、惟(其難其慎,佳人有心,別離焦心)、慍(慢藏誨盜)、惲(運不稱心)、忖(對面稱心)、暐(福到心靈)、恨(情根未斷,眼角傳情)、誤(口快心直)、忄音(惟恐失音)、慣(忠以貫之)、性(平生慷慨)、憐(心迷意外)。

竪心旁の字の判語。「慵」、心の慕うは中庸の道。「恭」、其の心無しと言う勿れ、心実は下に在り。「惟」、其の難き其の愼む、また佳人心有るを主り、或いは別離焦心を主る——三義は事に随いて取用す。「慍」、怠慢を收藏して反って人を盗みに招く。「惲」、運數心に称わず。「忖」、当面心に称う。「暐」、福気一至れば心思も霊動す。「恨」、情根未だ断たず、眼角なお情を伝う。「誤」、口快くして心直し。「忄音」の合する所の字は、聲音を失わんことを惟恐ると判ず。「慣」、忠を以て終始を貫徹す。「性」、平生慷慨。「怜」、心意外の事に迷う。

言部取格

言:言(人而無信,病不宜卜)、諸(議論有緒)、詩(維持眾論,翰林待詔,逢時調用)、詞(未同而言,調和未周)、該(其言刻薄)、謀(媒妁之言)、謁(以詩代偈)、昚(永矢勿詒)、請(情誼囗離)、諂(以言陷人)、訓(求謀半順,風調雨順)、誰(詞家雄敵)、誅(詩成珠玉)、曈(請劍誅邪)、諱(違心之言)、諦(之出奇計)、證(不謀其政)、諺(犯顏犯諫)、諷(捫風而談)、誘(調和鼎鼐)、議(義方之訓)、調(計語周到)、訪(致謗之日)、諳(言不盡意)、誤(譽出不虞)、訝(齒雅餘論)。

言旁の字の判語。「言」、人にして信無ければ其の可なるを知らず——病を問うなら則ち再び卜するに宜しからず。「諸」、議論条有り緒有り。「詩」、衆人の論を維持すること能くす、また翰林待詔・時に逢うて調用せらるるを主る。「詞」、意見未だ合せずして先ず発言し、調和なお周到ならず。「該」、言を出すこと刻薄。「謀」、媒妁の言。「謁」、詩を以て偈に代う。「昚」、永く矢い相欺かず。「請」、情誼まさに離散せんとす。「諂」、言語を用いて人を陷害す。「訓」、求む所謀る所ただ一半順うのみ、また風調雨順と断じ得る。「誰」、詞壇上の勁敵。「誅」、詩成れば珠の如く玉の似たり。「曈」、尚方の剣を請出して邪佞を誅除す。「諱」、説く所は心に違うの言。「諦」、其の中に奇計を出ず。「証」、其の政を謀らず。「諺」、敢えて顔を犯して直諫す。「諷」、風を捫うて談ず——空言拠無きを主る。「誘」、鼎鼐を調和す——相位に居るを主る。「議」、義方の訓——家教厳正を主る。「調」、計議言語周到。「訪」、正に是れ毀謗を招致するの日。「諳」、言意を尽くさず。「誤」、声誉为ること意料の外に出ず。「訝」、歯頬香を留むるの余論。

立見足走の諸部取格

立:童(鯉魚化龍,窮童埋土)、龍(失寵無官)、奇(可立而待)、章(十分得意)、間(心滿意足,有意無心,神龍脫骨)、彥(參商之隔)、啻(從無戲言)、辛(龍頭犴尾,可使為宰)、親(從旁幫襯)、立立(寒風颯颯)。見:規(穿硯工夫)、觀(相規相勸)、見(完在月內)。:足(吳頭楚尾)、踟(知不足也)、涘(一束不足)、蹄(足加帝腹)、蹬(提燈引路)。走:走(已有起色、事方起頭)、趙(左起右消)。

立部の字の判語。「童」、鯉魚竜と化す——寒微変じて貴となるを主り、之に反すれば則ち是れ窮童黄土に埋まる。「竜」、寵幸を失いて官無し。「奇」、立ち待ちて至るべし。「章」、十分意を得。「間」、心満ち意足る、また意有りて心無きを主り、また神竜骨を脱ぐと断じ得る。「彦」、参商の二星の永く隔たるが如し。「啻」、従来戯言を言わず。「辛」、竜頭にして犴尾——此の人は宰輔と為し用いべし。「親」、旁より幇襯す。「立立」の合する所の字は、寒風颯々と判ず。見部の字。「規」、硯台を穿き透るの苦工夫。「観」、相い規勧す。「見」、本月の内に完結す。足部の字。「足」、呉国の頭、楚国の尾——首尾分属を主る。「踟」、足るを知りて止まる。「涘」、一束なお足らず。「蹄」、足下に「帝」の腹心を加う。「蹬」、灯を提げて路を引く。走部の字。「走」、已に起色有り、事纔かに起頭す。「趙」、左辺起これば右辺便ち消え去る。

走之旁取格

之:之(其事心乏)、逄(禋官退職)、蓬(蜂入蓮窩,花下相逢)、篷(相逢一笑)、通(急流勇退)、遲(通天之犀)、進(英雄之選)、遁(左道宜遠)、道(身在逆旅)、避(進退運甓)、遂(隨行逐隊)、適(量敵而進)、送(當道大人)、逵(不睦而走)、邊(功成身退,人力所通)、延(正未可及)、連(埤輪當道)、迄(遮道乞留)、遍(過房為嗣)、過(取禍之道)、追(誰能遣此)、達(僥倖之道)、遁(月中不遂)、迥(過猶不及)、遇(所遭不偶)。

走之旁の字の判語。「之」、弁ずる所の事、心力已に乏し。「逢」、主祭の官職を退く。「蓬」、蜂蓮窩に入り、花の下に相逢う——男女遇合を主る。「篷」、相逢うて一笑。「通」、急流に勇退す。「遲」、天に通ずるの犀——霊異感通を主る。「進」、英雄の選。「遁」、左道旁門は遠ざくるに宜し。「道」、身逆旅の中に在り。「避」、進退の間陶侃の甓を運ぶが如し——労して自ら励ますを主る。「遂」、行に随い隊を逐う。「適」、敵を量りて後に進む。「送」、道に当たるの大人物。「逵」、和睦せざるに因りて出走す。「辺」、功成りて身退く、また人力通ずべきを主る。「延」、眼下なお及ばず。「連」、車輪道に当たる——阻まるるを主る。「迄」、道を遮りて乞い挽留す。「遍」、他房に過継して嗣と為る。「過」、正に是れ禍を取るの道。「追」、誰か此の番の心事を排遣し得ん。「達」、僥倖に得来之の道。更なる一「遁」は月内遂わずと判ず。「迥」、過ぐるは猶お及ばざるがごとし。「遇」、遭遇する所并せて双を成さず。

提手旁・才頁の諸部取格

扌:攜(秀才不難)、拖(打草驚虵)、抽(掩其不衛)、我(非復故我、投戈講藝)、搏(拋磚引玉)、挴(海不揚彼)、拚(紅拂私奔)、括(指東話西)、抑(無心插柳)、扼(厄而不持)、攘(揖讓而升)、搃(恩中招怨)、持(懷技待時)、推(左攔右截,拆散分離,雄才必進)、損(到手賞心)、扣(吹打揚名)、掠(半推半就)、挕(如取如攜)、挾(招之不來)、掩(江淹才盡)、挹(飛揚跋扈)、抄(分明才少)。

提手旁の字の判語。「携」、秀才に中ること難からず。「拖」、草を打ちて蛇を驚かす。「抽」、其の備えざる処を掩う。「我」、已に従前の我に非ず、また戈を投じて藝を講じ、武を棄てて文を修むるを主る。「搏」、磚を抛ちて玉を引く。「挴」、海波を揚げず。「拚」、紅拂の夜、李靖に奔るが如し——女子私奔を主る。「括」、東を指して西を話す。「抑」、心無くして柳を挿す。「扼」、厄に遇うて扶持すること能わず。「攘」、揖譲して堂に升る。「搃」、恩義の中に怨恨を招来す。「持」、技藝を懐抱して時機を待つ。「推」、左に攔え右に截る、また拆散分離を主り、また雄才必ず進むと断じ得る——吉凶は事に随いて取る。「損」、手に到れば便ち心に称う。「扣」、鑼を敲き鼓を打ちて名を揚ぐ。「掠」、半ば推し半ば就く。「挕」、取るが如く携うるが如し——唾手可得。「挟」、之を招けども来らず。「掩」、江淹才尽く。「挹」、飛揚跋扈。「抄」、分明に是れ才具の太だ少なき。

才:才(折本磨牙,枯木發芽,方寸亂矣)、旂(鼎甲才子)、材(疏林落葉)。頁:頁(賓不顧也)、卒頁(出類拔萃)、須(漸入順境)、領(強項之令)、頹(秀而脫穎)、頗(波瀾頓作)、頓(騑褵不順)、思頁(所想必順)、題(貴顯定局)。

才部の字の判語。「才」、本銭を折りてなお牙を磨き争弁す、また枯木芽を発し絶処生に逢うと断じ得、また方寸已に乱ると断じ得る。「旂」、鼎甲一流の才子。「材」、疎林落葉——凋零を主る。頁部の字の判語。「頁」、賓客肯んじて回顧せず。「卒頁」の合する所の字は、類を出で萃を抜くと判ず。「須」、漸々順境に入る。「領」、是れ強項令の如き剛直の官。「頽」、秀出して脱穎す。「頗」、波瀾頓時に起る。「頓」、行止順わず。「思頁」の合する所の字は、想う所必ず順遂と判ず。「題」、貴顕の局已に定まる。

曰部・力部・攵部・又部取格

曰:曰(自天申之)、冕(沉冤不白)、果(覆巢之下)、甲(終無結果,兩邊無用)、申(甲冑之身,無輪之車)、冒(胃氣不充)。力:劣(可以省功)、協(勞心勞力)、勞(螢窗勤學)、男(勤勞致富)、助(鋤必得金)、加(功成名遂)、勉(勞逸均分)、辦(遊刃有餘)、幼(有約不成)。

曰部の字の判語。「曰」、福天より降りて重ねて之を申す。「冕」、沈冤昭雪を得ず。「果」、覆巢の下に豈に完卵有らんや。「甲」、終に果を結ぶこと能わず——両辺倶に用い難し。「申」、是れ甲冑を披るの身、又是れ輪子無きの車。「冒」、胃気足らず。力部の字の判語。「劣」、些か工夫を省くべし。「協」、心を労しまた力を労す。「労」、螢窓雪案に苦読す。「男」、勤労を以て富に致る。「助」、地を鋤けば必ず金を得。「加」、功成り名遂ぐ。「勉」、労と逸と平均に分配す。「弁」、刃を游ばせて余地有り。「幼」、約有りて成ること能わず。

攵:文(元首收稍,乃見交態)、改(攻己之短)、吝(□)、效(遠交近攻)、吾攵(衙中投文)、斌(偃武修文)、敏(文如陸海)、瑀(文在腹中)、敗(質先於文)、赦(文名赫變)。又:又(交不加點、文星不現)、支(十分收成)、叟(瘦無其底)、矰(目不暇給)、釵(中途取足、收成有餘)、殳(疫收一半)、般(其舟半沒)。

反文旁の字の判語。「文」、元首尾を収め、方に交情の真態を見る。「改」、専ら自己の短処を攻む。「吝」の判語は底本残欠。「效」、遠く交わりて近く攻む。「吾攵」の合する所の字は、衙門に文書を投逓すると判ず。「斌」、武を偃め文を修む。「敏」、文思陸海潘江の如し。「瑀」、文章腹中に蔵す。「敗」、質文に勝る。「赦」、文名顕赫にして変有り。又部の字の判語。「又」、是れ「交」の字に彼の一点を加えず——文星現れざるを主る。「支」、十分の収成。「叟」、痩せて底無し。「矰」、目接するに遑あらず。「釵」、中途にして足を取る——収成余有り。「殳」、瘟疫半ばを収め去る。「般」、彼の船已に半ば沈む。

方非欠予子の諸部取格

方:施(旌旗匝地)、惸(方朔偷桃)、旆(言旋言歸)、旋(懸旌不定)。非:非(靡不有初)、韭(非止一次)、徘(所行盡非)、排(拒諫飾非)。欠(滿口吹噓)、炊(歡美極矣)、歡(坎離交姤)、次(有些羨餘、諮嗟出口)、牴(被欺受陷)、歇(掀天揭地)、欲(有容無欺)、欹(奇才坎坷)。予:予(草茅不勁)、務(撥開雲霧)、舒(舍我其誰)、野(茅土酬動)。子:子(了當不得)、晙(承當美色)、耔(將來極好)、孤(孔門正派)、享(一去亨通)、孟(子孫易盛、幹蠱之子)、孫(繫累子弟)、學(先覺之子)。

方旁の字の判語。「施」、旌旗地に遍し。「惸」、東方朔の桃を偸むが如し——巧を取りて福を得るを主る。「旆」、言旋い言帰る——帰来を主る。「旋」、旌旗高く懸りて動揺定まらず。非部の字。「非」、初め有らざる無し、終わるに克つ者鮮し。「韭」、一次に止まらず。「徘」、行う所全く对ならず。「排」、諫を拒みて過を文り非を飾る。欠部の字。「欠」、口満ちて吹噓す。「炊」、歓美極点に至る。「歓」、坎離交合す。「次」、略ば些かの盈余有り、また咨嗟歎息口に出ずるを主る。「牴」、人に欺騙し陷害せらる。「歇」、天を掀し地を揭ぐ。「欲」、容有りて乃ち大にして欺かず。「欹」、奇才にして坎坷に遭う。予部の字。「予」、草野の士剛勁足らず。「務」、雲霧を撥き開きて青天を見る。「舒」、我を舍てて其れ誰か。「野」、茅土を以て爵を封じ其の功労に酬ゆ。子部の字。「子」、了断することを得ず。「晙」、美色に承当し得。「耔」、将来極めて好し。「孤」、孔門の正派。「享」、一去すれば便ち亨通す。「孟」、子孫興盛し易し——是れ父の蠱を幹し得るの子。「孫」、子弟に拖累せらる。「学」、先知先覚の子。

女部・尸部・食部取格

女(一半將安)、如(始終含丹、揚名顯姓、妯娌不和、妥貼之極、哲人其萎)、姑(好古敏求)、媧(補過修好)、娉(妙齡待聘)、曌(好學顏淵)、嫫(嫫母獻丑)、妻(事有妥局、擇木而棲)、奼(托媒嫁女)、媸(勉強學好)、妃(不好犯上、安不忘危)、奴(手到絜來、收稍卻好)、母(悔之晚矣)、娃(如圭如璧)、好(媚於天子、存心妥貼)、侄域(到頭如意)、妥(女乳菽發)、姜(女子之祥)、取(嫁娶兩宜)、姿(次序安排)、婀(阿其所好)、狖(得些安妥)、妲(旭日始旦)。

女旁の字の判語。「女」、一半まさに安寧を得んとす。「如」、終始丹心を含む、また名を揚げ姓を顕すを主り、また妯娌不和・妥貼極まりと断じ得、また《礼記》の「哲人其れ萎ゆ」の哀辞を用い得る——事に随いて一を取る。「姑」、古を好みて求むるに敏。「媧」、過を補い重ねて旧好を修む。「娉」、妙齢人の聘娶を待つ。「曌」、学を好むこと顔淵の如し。「嫫」、嫫母醜を献ず——醜を以て自ら荐るを主る。「妻」、事妥当の結局有り、また良禽木を択びて栖るを主る。「姹」、媒人に托して女を嫁がす。「媸」、強いて好きを学ぶ。「妃」、上を犯すを好まず、安に居りて危を思うを忘れず。「奴」、手到りて拿て来る——収梢却って好し。「母」、後悔已に晩し。「娃」、圭の如く璧の如し。「好」、天子に愛せらる——存心妥貼。「侄域」の合する所の字は、頭に到りて意の如しと判ず。「妥」、女乳にして菽発す。「姜」、女子の吉祥。「取」、嫁娶両相適す。「姿」、次序に依りて安排す。「婀」、其の好む所に阿る。「狖」、些かの安妥を得。「妲」、旭日始めて旦。

尸:尸(尺有所短,不能終局,不出窟中,截尾之象)、局(塞向墐戶)、跂(賓客之體)、屠(日居月諸)、犀(舉步少遲)、展(殿頭賜袞,眉來眼去)、屆(居仁由義,屈而不伸)、居(跋胡篽尾)、尼(趁水和泥)、孱(眾子同居)。食:食(其人必良)、飱(良人有殃)、飭(食前方丈)、養(羔羊退食)。

尸部の字の判語。「尸」、尺有る所の短き、また終局すること能わず窟中を出でざるを主る——総て尾を截り去るの象。「局」、北窗を塞ぎ門戸を塗る——閉蔵自守を主る。「跂」、賓客の体格。「屠」、日居り月諸り——光陰流転を主る。「犀」、歩を挙ぐること稍々遅緩。「展」、殿頭に袞衣を賜る、また眉来り眼去るを主る。「届」、仁に居り義に由る、然れど屈して伸ぶこと能わず。「居」、老狼の前に頸肉を踏み後に尾に絆かるが如し——進退両難。「尼」、水に乗じて泥を和す——勢に因りて事を成すを主る。「孱」、衆子一室に同居す。食部の字の判語。「食」、此の人必ず良善。「飱」、良人殃有り。「飭」、食前に方丈——豪奢を主る。「養」、《詩経》に詠ずる羔羊退食の如し——官に居ること清正を主る。

皿部・糸部取格

皿:皿(血氣不足、破盞壞軿)、盈(盛綏釐釐)、蓋(朝薤暮鹽)、盡(書筆有益)、盞(破殘無益)、氳(氣象溫和)、氤(困人天氣)。糸:紅(終似落空)、絲(繪事後素,縲糹世之中)、綸(絕類離群)、紳(絀而後伸)、綿(素絲白馬而帛之,錦心繡口)、糹忽(緩能制急)、紂(素封之餘)、縷(鏤金錯彩)、緇(經界不正)、終(螽斯繩繩)、維(此緣難結,釋難解紛)、紉(緣分有虧)、幽(樂茲山色)、繼(可斷可續)、糸(纏頭繫足)、結(紅鸞天喜)、素(責任之累)。

皿部の字の判語。「皿」、血気足らず、また杯盞を打破し車軿を損壊するを主る。「盈」、盛美にして福禄綿綿。「蓋」、朝に薤を食い晩に塩を食う——清貧を主る。「尽」、書筆人に益有り。「盞」、破残にして益無し。「氲」、気象温和。「氤」、人を困らすの天気。糸旁の字の判語。「紅」、終に落空す。「絲」、絵事素の後、また身縲紲の中に陥るを主る。「綸」、類を絶ち群を離る。「紳」、先ず挫抑を受けて後に伸を得。「綿」、素絲白馬にして帛を以て之を束ぬ、また錦心繍口を主る。「糸忽」の合する所の字は、緩を以て急を制すと判ず。「紂」、素封の家の余蔭。「縷」、金を鏤め彩を錯る。「緇」、経界正しからず。「終」、螽斯繩繩——子孫衆多を主る。「維」、此の段の縁結び難し、また紛難を解釋するを主る。「紉」、縁分に亏有り。「幽」、楽しみ此の一片の山色に在り。「継」、断ずべくまた続くべし。「糸」、頭を纏い足を繋ぐ——縛を受くるを主る。「結」、紅鸞天喜——婚成るを主る。「素」、責任に累せらる。

紲(世掌絲綸)、紙(底蘊畢露)、繩(孫子減灶)、籥(多田多累)、祼(一絲不亂)、紽(膋蛇纏繞)、級(綆短汲深)、絺(壽終古稀)、縣(兒孫必多)、幰(陶潛解綬)、(子期絕弦)。巾(席帽離身,不中之象,布帛有損)、幢(童生得巾)、帷(席帽離身,入幕便佳)、幃(憑弔違心)、師(欲歸不得,冠帶臨身,暗數歸期)、帥(有官有帶)、歸(追奠吊掃)、幬(運籌帷幄)、帖(賣卜於市)。

「紲」、世代絲綸の詔命を掌る。「紙」、底藴全く顕露す。「縄」、孫臏の竈を減らして敵を誘うが如し——謀を用うるを主る。「籥」、田多ければ累多し。「祼」、一絲乱れず。「紽」、螣蛇の纏繞するが如し。「級」、綆短くして汲深し——力任に勝えざるを主る。「絺」、寿、古稀の年に終る。「県」、児孫必ず多し。「幰」、陶淵明の綬を解きて田に帰るが如し。底本はここに測る字を脱し、ただ判語「子期絃を絶つ」のみ存す——知音已に逝くを主る。巾部の字の判語。「巾」、席帽身を離る、又是れ中らざるの象、なお布帛に損有るを主る。「幢」、童生頭巾を得——学に進むを主る。「帷」、席帽身を離る、然れど人の幕府に入れば便ち佳なり。「幃」、凭弔して心に違う。「師」、帰らんと思うも帰るを得ず、また冠帯身に加わり、暗に帰期を数うるを主る。「帥」、官職有り印帯有り。「帰」、追荐奠祭し、喪を弔い墓を掃す。「幬」、帷幄の中に運籌す。「帖」、市上に在りて卜を売りて生を為す。

衣礻・寸夕の諸部取格

衣:裕(新浴更衣)、褘(依違兩可)、神(衣不垂紳)、禱(福偏壽全)、禪(禍不單行)、禍(禍生有基)、祠(禍福所司)、祈(福與時新,折盡福祿,無所禱也)、裾(安居獲福)、初(內裡分心)、福(富而好禮)、煙(香菸滿袖)。寸:封(閨中無對、壽極耄耋)、冠(莞然不得)、尋(潯陽無渡)、壽(浪誦濤平、運籌無策)、寺(須人而待)、耐(破面相待)、射(以身發財)、寸(不盡其才)。

衣旁と示旁の字の判語。「裕」、沐浴の後新衣を換る。「褘」、両可の間に依違す。「神」、衣を穿ちて紳帯を垂れず。「祷」、福気偏に少なくして寿數周全。「禅」、禍単行せず。「禍」、禍患の発生自ら根基有り。「祠」、是れ禍福の主管する所。「祈」、福時に随い更新す、また福禄折り尽き祷る可き所無しと断じ得る。「裾」、安居して福を獲。「初」、内裏心を分かつ。「福」、富みて礼を好む。「烟」、香烟袖に満つ。寸部の字の判語。「封」、閨中相対する人無し、寿耄耋の年を享く。「冠」、莞爾として一笑すれど得るべからず。「尋」、潯陽江頭に渡船無し。「寿」、浪誦い濤平らぐ、また運籌策無きを主る。「寺」、人の来るを待つべし。「耐」、臉面を破りてなお相待つべし。「射」、己の身を以て財を挣る。「寸」、未だ其の才を尽く展ぶる能わず。

夕:歹(死絕之旁)、名(一夕之言)、外(人之將死、可丱無咎)、舛(一舉成名)、多(今日何夕)、殘(破錢遭殃)。西:西(凶惡之首)、粟(商賈得采)、賈(貫朽粟腐)。艮:艮(陽光龍尾、假銀瞎眼)、良(寄食於人)、齦(切齒之恨)。已:巳(可已不已,委蛇鎖口)、巽(杜撰無才,走到即選)、紀(天綠配偶,紅絲牽配,解組由己)。酉:酉(幾乎出丑,半醉半醒)、酎(黃封御酒)、配(醉酒飽德)。勻:勻(一勺之多,一句不成)、甸(勾陳五鬼)、句(一句不滿、一勺入口)、勺(勾陳發動)。

夕部の字の判語。「歹」、是れ死絶の偏旁。「名」、一夕の間の話。「外」、人のまさに死なんとするや其の言や善し——倒に咎無きべし。「舛」、一挙に名を成す。「多」、今夕是れ何の夕ぞ。「残」、銭財を破りてまた殃に遭う。西部の字。「西」、凶悪の首。「粟」、商賈彩を得。「賈」、銭貫朽爛し粟米霉腐す——富厚を主る。艮部の字。「艮」、陽光竜尾を照らす、また假銀眼を瞎かすを主る。「良」、人に食を寄す。「齦」、切歯の恨。巳部の字。「巳」、止むべくして止まず、また委蛇周旋して口を鎖して言わざるを主る。「巽」、杜撰にして真才無し、然れど一走動すれば便ち選任を得。「紀」、天縁の配偶、紅絲の牽合、また印綬を解下するは全く自己に憑るを主る。酉部の字。「酉」、幾んど醜を出さんとす——半ば酔い半ば醒む。「酎」、黄封の御酒。「配」、酒に醉い徳に飽く。匀部の字。「匀」、ただ一勺の多き、一句をも説き成さず。「甸」、勾陳と五鬼と当直す。「句」、一つの言葉満たすを説かず、一勺の水纔かに口に入る。「勺」、勾陳発動す。

阜邑旁取格

阝:隆(天降生民)、降(興隆可待)、陲(倒在郵驛)、祁(邦家之禎、禱於郊外)、邰(治國安邦)、陪(功名到部)、邯(其命有元)、鄲(隨珠彈雀)、阡(佩邱乘軒)、郎(良人命盡,娘子守節)、邛(棄邪背正)、邵(功名有阻)、陸(鄰里和睦,土空則陷)、罝(署邱榮顯)、陳(左右攔阻)、院(官邱全,元可奪)、帟(外郎始終)、陰(陷入套中)、陣(田連阡陌,運命有阻)、除(半途有阻)、鄆(運限未通)、隕(有沴有賞)、隨(朋友際遇)、陽(居易俟命)。

左耳右耳旁の字の判語。「隆」、上天斯の民を降生す。「降」、興隆待つべし。「陲」、郵亭駅駅に倒る。「祁」、是れ邦家の禎祥、また郊外に祷るを主る。「邰」、国を治め邦を安んず。「陪」、功名部に報到す。「邯」、其の命の中に元気有り。「鄲」、随侯の珠を以て雀を弾ず——用いる所其の値に非ざるを主る。「阡」、玉を佩び軒に乗る——顕貴を主る。「郎」、良人命尽きて娘子節を守る。「邛」、邪を棄て正を背く。「邵」、功名阻有り。「陸」、隣里和睦す、然れど土一たび空虚なれば便ち塌陷す。「罝」、署中顕栄。「陳」、左右皆な攔阻せらる。「院」、官職周全にして元魁奪うべし。「帟」、頭より尾に至るまでただ是れ員外郎。「陰」、圈套の中に陥る。「陣」、田阡陌に連なりて運命阻有り。「除」、半途阻まる。「鄆」、運限未だ通ぜず。「隕」、災沴有りまた賞賜有り。「随」、朋友の際遇。「陽」、易に居りて以て命を俟つ。

門戸斤部取格

門:門(開合隨時)、開(公門刑罰)、聞(諲門先取)、閩(風光滿門)、(分明失信,閫內之言)、間(門迎百福,皆不及門)、闐(人間真宰)、關(比闈聯捷)、閔(天開文運)、閃(人入空門)、閂(不二法門)、鷫(已登龍門)、悶(出門心寬)、閏(閨中不全)、閆(陽關三疊)、關(倚門獻笑)、閨(佳氣充閭、桂閣名流)。戶:戶(不得其所)、扁(冊立門戶)、扇(門下羽翼)、戾(雙淚流乾)。斤:斤(不成片段)、斯(其命維新)、新(相親相近)、片(殘鸘敗牒)、壯(衣裝不全)。

門部の字の判語。「門」、開合時に随う。「開」、公門の中刑罰を動かす。「聞」、門を敬う中先ず取る。「閩」、風光門に満つ。底本はここに測る字を脱し、ただ判語「分明に信を失う、閫内の言」のみ存す——内言閫より出でざるを主る。「間」、門百福を迎う、また反って皆門に及ばずと断じ得る。「闐」、人間の真主宰。「関」、两次の郷会試聯捷す。「閔」、天文運を開く。「閃」、人空門に入る。「閂」、不二法門。「鷫」、已に竜門に登る。「悶」、一たび門を出れば心便ち寛ぐ。「閏」、閨中全からず。「閆」、陽関三畳——送別を主る。別の一「関」は門に倚りて笑を献ずと判す——娼家を主る。「閨」、佳気閭里に充満す——是れ桂閣の名流。戸部の字。「戸」、其の所を得ず。「扁」、門戸を冊立す。「扇」、門下の羽翼。「戻」、双泪流れ尽く。斤部の字。「斤」、片段を成さず。「斯」、其の命惟新なり。「新」、相亲し相近づく。「片」、残破の書簡。「壮」、衣装全からず。

車臼戈弓の諸部取格

車(運在其中)、飀(軒車北上)、軍(運道將通)、轟(輔車相依)、軟(投轄而飲)、軒(旱旅曳車)、軫(珍珠滿載)。臼:臼(不見兒面、煞印相生)、兒(見而不見)、舂(一春多事)。戈:截(可云佳哉)、或(國之心腹)、咸(有感於心)、劃(戰無不利)、戎(敗不露囗,不成受戒)、哉(口碑載道)、武(人止二等)、義(美歸於我)、戴(巽物滿載)、義(似義非義)、戌(一人荷戈)。弓:弓(可入彀中,虛張不發,變曲到底,窮到極處)、躬(弓無箭射,窮人脫穴)、夷(一弓兩箭,暗箭當防)、弧(先引後派)、彈(蟬翼不張)、弛(彈丸之地)、引(卜其入彀)、矧(引弓發矢)、弓人(引而伸之)、疆(展土開疆)、弭(虛張聲勢)。

車部の字の判語。「車」、運數便ち其の中に在り。「飗」、軒車北に上る。「軍」、運道まさに通ぜんとす。「轟」、輔車相依り、唇亡びて歯寒し。「軟」、轄を投じて客を留めて痛飲す。「軒」、旱路の行旅車を拖きて行く。「軫」、珍珠満載す。臼部の字。「臼」、兒子の面を見ず、また煞と印と相生するを主る。「兒」、見るも見ざるが如し。「舂」、一春事多し。戈部の字。「截」、一声「佳なり哉」と言うべし。「或」、是れ国の心腹。「咸」、感を心に有り。「劃」、戦いて利ならざる無し。「戎」、敗れて形跡を露さず、成らざるも戒を受くる要す。「哉」、口碑道に載る。「武」、人ただ二等に止まる。「義」、美名我に帰す。「戴」、満載して帰る。別の一「義」は義に似て義に非ずと判す。「戌」、一人戈を荷い邊を守る。弓部の字。「弓」、人を引きて彀に入るべし、また虚に張りて発せざるを主り、また弯曲底に至り窮して極処に至ると断じ得る。「躬」、弓有りて箭無く射るべからず、窮人窟穴を脱す。「夷」、一の弓に両の箭を配す——暗箭防ぐべし。「弧」、先ず引きて後に分派す。「弾」、蝉翼張ること能わず。「弛」、弾丸の地。「引」、其の彀に入ること能く否かを卜す。「矧」、弓を引き矢を発す。「弓人」の合する所の字は、引きて之を伸ぶと判ず。「疆」、疆を開き土を拓く。「弭」、虚に声勢を張る。

宝蓋頭取格

宀:宮(官宦之體,下官不宦)、容(空谷傳聲,人在窩中)、空(下費心)、宜(宦途多阻)、冤(離家可免)、官(院首宮牆,中官有變,已捐館舍)、究(天窗明瓦)、竊(禍起蕭牆)、審(經官一番)、宋(安樂無涯,有些冤枉,空床不樂,搗其巢穴,載寢之床)、寓(萬金田賦)、寨(廣寒攀桂)、賽(寒門貴客)、塞(寒氈坐損)、憲(富潤德潤)、窨(空聞其音)、寅(宇宙一人)、宇(手中空乏)、簾(生寄死歸)、寫(塞翁失馬)、富(安享餘福)、穴(富首貴足)。

宝蓋頭の字の判語。「宮」、是れ官宦の体格、然れど下の官は成り難し。「容」、空谷声を伝う、また人窩中に困るを主る。「空」、心思を白費す。「宜」、宦途阻多し。「冤」、家を離れば便ち禍を免るべし。「官」、院中の首、宮墻の内、また中官に変有るを主り、また已に館舍を捐て身が故したりと断じ得る。「究」、天窗明瓦——豁然として開朗するを主る。「窃」、禍蕭墻に起る。「審」、官を経る一場を要す。「宋」、安楽涯なしと断じ得、また些か冤枉有り、空床楽しまず、其の巢穴を搗き、寝を載すの床と断じ得る——五義は事に随いて択用す。「寓」、万金の田賦。「寨」、広寒宮中桂を攀る。「賽」、寒門の出づるの貴客。「塞」、寒氈久しく坐りて磨損す。「憲」、富は屋を潤し徳は身を潤す。「窨」、ただ空しく其の声を聞く。「寅」、宇宙の間独り此の一人。「宇」、手中空乏す。「帘」、生は寄にして死は帰。「写」、塞翁馬を失う、焉んぞ福ならざるを知らん。「富」、余の福分を安享す。「穴」、「富」の頭に「貴」の脚を配す。

客(半路出家)、安(窈窕淑女,女貞不字)、宓(必有遮蓋)、蹇(踏破廣寒)、害(操刀勿割)、騕(如寒得衣)、穿(財爻落空、空自嗟呀)、宗(縣升察院)、穹(孤窮失身)、騫(塞上馳驅)、守(加官進爵)、寞(入幕之賓)、字(寬以濟猛)、宣(不宜室家)、褭(實能容之)。貝:責(欠人之情)、貸(佐貳微員)、貺(兄動克財)、賤(自負不淺)、賁(負土成墳)、賺(貴賤相兼,前貪後廉)、賞(尚寶司也)、貽(費心治理)、贅(傲骨支貧)、頁(眾口囂囂、半空半實)、貴(忠貞一心)、貝(貧極負心)。

「客」、半路に出家す。「安」、是れ窈窕の淑女、また女子貞を守りて字せざるを主る。「宓」、必ず遮蓋有り。「蹇」、広寒宮を踏破す。「害」、刀を操りて割かず——坐して時機を失うを主る。「騕」、寒き者の衣を得るが如し。「穿」、財爻落空し、空しく嗟歎す。「宗」、県より察院に升る。「穹」、孤窮にして身を失う。「騫」、塞上に馳駆す。「守」、官を加え爵を進む。「寞」、人の幕府に入りて賓と為る。「字」、寛を以て猛を済す。「宣」、室家に宜しからず。「褭」、実に容るること能くす。貝部の字の判語。「責」、人の情を欠く。「貸」、佐貳の類の小官。「貺」、兄弟一たび動けば便ち財を克す。「賤」、自ら負うこと浅からず。「賁」、土を負いて墳と成す。「賺」、貴賤相兼ぬ——前頭は貪にして後頭は廉。「賞」、是れ尚宝司の職。「貽」、心を費して治理す。「贅」、一身傲骨にして貧寒を支撑す。「頁」、衆口囂囂、半ば空半ば実。「貴」、忠貞一心。「貝」、貧極処に至れば便ち心を負く。

玉羽毛の諸部取格

玉:琳(瓊林玉樹)、瑞(如環無端)、珍(殄絕難全、抽琴去軫)、玢(粉消玉碎)、斑(文如珠玉)、珊(王家造冊)、珀(王伯之才)、琢(玉人緣足)、瑰(馬嵬埋玉)、玫(文如玉潤)、瑪(探驪得珠)、現(窺見一斑)、瑜(竊玉偷香)。羽:羽(將翱將翔)、翰(羽翼王朝)、習(香生翰墨)、翻(陳蕃懸榻)。毛:毫(子高揮毛)、(求於麾下)、毳(重重破耗)。蒐:崿(不出所料)、凶(山頭崩塌)、昪(只履西歸)、鞦(愁心已革)、鞋(折掛何唯)。

玉旁の字の判語。「琳」、瓊林玉樹。「瑞」、玉環の端無く始無きが如し。「珍」、殄絶して保全し難し、また琴軫を抽き去り絃声成らざるを主る。「玢」、粉消え玉砕く。「斑」、文采珠の如く玉の似たり。「珊」、王家の造冊。「珀」、王佐霸輔の才有り。「琢」、玉人の縁分已に足る。「瑰」、楊妃の玉を馬嵬坡に埋むるが如し。「玫」、文章玉の温潤の如し。「瑪」、驪を探りて珠を得。「現」、ただ一斑を窺見す。「瑜」、玉を窃み香を偸む。羽部の字。「羽」、まさに翱りまさに翔る。「翰」、王朝の羽翼と為る。「習」、翰墨香を生ず。「翻」、陳蕃が徐稚の為に榻を懸くるが如し——賢を礼するを主る。毛部の字。「毫」、張子高の毫を揮うが如し。底本はここに測る字を脱し、ただ判語「麾下に求む」のみ存す。「毳」、重々に破耗す。此の類にまた有り。「崿」、料る所を出でず。「凶」、山頭崩壊す。「昪」、達磨の履を只にして西に帰るが如し。「鞦」、愁心已に革除せり。「鞋」、折掛の事また如何ともせん。

豸犬虎牛の諸部取格

豸:豸區(軀雄貌偉)、豹(狗尾續貂)。犭:犬(哭笑俱有)、獬(犬羊相爭)、猇(狐假虎威)、犴(狼狽為奸、有些奸狡)、狐(孤獨之象)、豺(才貌雙全)、狡(犯而不校)、獵(貓鼠同眠)。虍:虍(虎頭蛇尾)、爐(百病叢生)、盧(虎榜魁首)、彪(虎又添翼)、虔(遠慮近憂)、虛(虎負邱隅)、獻(南山伏虎)、駛(騩馬御史)、驕(司馬題橋)、駁(驛馬臨爻)。牜:牛(朱雀斂翼,先有一半,欲告無言)、生(牛眠之地)、牟(去後得生)、物(牝牛入場)、牡(生物不測)、牝(物化不存)、告(以口爭先)。

豸部の字の判語。「豸区」の合する所の字は、軀幹雄壮・相貌魁偉と判ず。「豹」、狗尾貂を続ぐ。犬旁の字。「犬」、哭も笑も倶に有り。「獬」、犬羊相争う。「猇」、狐虎の威を假る。「犴」、狼狽奸を為す——些か奸狡有り。「狐」、孤独の象。「豺」、才貌双全。「狡」、犯すれど校えず。「猟」、猫鼠同じく眠る——上下の結託を主る。虎頭の字。「虍」、虎頭蛇尾。「炉」、百病叢生す。「盧」、虎榜の魁首。「彪」、虎また翼を添う。「虔」、遠慮近憂。「虚」、猛虎山隅に背倚す。「献」、南山に虎を伏す。「駛」、騩馬御史の如し。「驕」、司馬相如の橋に題するが如し——発憤志を立てるを主る。「駁」、駅馬爻に臨む——奔走を主る。牛旁の字。「牛」、朱雀翼を斂む、また先に已に一半有るを主り、なお告げんと欲して言無きを主る。「生」、牛眠の吉地。「牟」、去りて後生を得。「物」、牝牛場に入る。「牡」、生物測度すべからず。「牝」、物化して存せず。「告」、口舌を以て先を争う。

隹部・鳥部取格

佳:集(先進禮樂)、雅(鼠牙雀角)、雌(此難甚囗)、朅(雞鳴狗吠)、難(淮漢無水,分離可嘆,雌伏之嘆)、雄(寵才佳士)、睢(佳人目成)、雖(勉強分離、強飯為佳)、離(千萬之雄)、雙(左右兩難)、佳(誰肯為讎,暗裡雌雄,霍予心未決、下帷精進)、鳥(乘鸞跨鳳)、鳳(風中歸肸)、鶴(鸞雀同宮)、鳧(倒鳳顛鸞、換巢鸞鳳、鳥雀乘風)、鶉(鶴鳴子和)、鳩(鵲鳴九皋)、肅(吹簫引鳳)、鴆(鴛鴦枕冷)、鴿(一鳴驚人)、鳥(追風良驥)、鳴(慈鳥反哺)、鸞(緡蠻黃鳥)、雀(不雅不妙)、嫋(飛鳥依人)、鳲(鳩居鵲巢)。

隹部の字の判語。「集」、先に礼楽に進む。「雅」、鼠牙雀角——細故の争訟を主る。「雌」、此の難甚だ大なり。「朅」、鶏鳴狗吠。「難」、淮漢の水已に乾く——分離歎くべく雌伏嗟くべきを主る。「雄」、是れ寵を受くるの才俊佳士。「睢」、佳人目を以て情を伝う。「雖」、強いて分離す、また飯を強うし自ら愛するを佳とするを主る。「離」、千万人の中の雄傑。「双」、左右両難。「佳」、誰か肯んじて之と仇を為さん、また暗に雌雄を争い心中猶予未だ決せざるを主り、また帷を下ろして苦読し精進已まざると断じ得る。鳥部の字。「鳥」、鸞に乗り鳳に跨る。「鳳」、風中より帰来す。「鶴」、鸞と雀と同宮す。「鳧」、鳳を倒し鸞を顛し、巢を換うる鸞鳳、鳥雀風に乗る——三義并び見え、婚姻を問えば多く再醮を主る。「鶉」、鶴鳴きて子和す。「鳩」、鶴九皋に鳴く。「粛」、簫を吹きて鳳を引く。「鴆」、鴛鴦の枕冷や。「鴿」、一鳴きて人を驚かす。別の一「鳥」は風を追う良驥と判す。「鳴」、慈烏反哺す。「鸞」、《詩経》に詠ずる綿蛮の黄鳥の如し。「雀」、雅ならず妙ならず。「袅」、飛鳥人に依る。「鳲」、鳩鵲の巢に居る。

魚虫竹の諸部取格

魚(有鱗無甲)、鮮(涸鮒待洋)、鰍(蘇州極美)。蟲(蠅頭蝸角)、虯(花燭之餘,傷風敗化)、虹(青蚨已囗,一江風浪,半蠻半巧)、融(風塵遠隔)、蠟(柷、束莫指)、蜃(飛龍破蟄)、蚓(蟾宮接引)、蠍(狂風乍歇)、蛇(柁後生風、門風敗壞)、蚨(蛹頭不失)、蝸(竊去青蚨)、虺(頗有風光)、蚪(蟾宮奪魁)、蝠(富有青蚨)、蜊(蠅頭之利)、蛛(老蚌生珠)、蠶(一蜚沖天)、蜄(乘風破浪)、蝶(秋葉翻風)、蛡(強弱相形)。

魚部の字の判語。「魚」、鱗有りて甲無し——外強中干を主る。「鮮」、涸轍の鮒西江の水を盼ぐ。「鰍」、蘇州極めて美なり。虫部の字の判語。「虫」、蠅頭蝸角——微利を争うを主る。「虬」、花燭の後の残局、また傷風敗化を主り、婚姻を問えば多く再醮或いは私情を主る。「虹」、青蚨(銭)已に尽き、一江の風浪、半蛮半巧。「融」、風塵遠く隔たる。「蝋」、判語底本残欠して全からず。「蜃」、飛竜蟄を破りて出ず。「蚓」、蟾宮に人の接引有り。「蝎」、狂風乍ち歇む。「蛇」、舵の後に風を生ず、また門風敗壊を主る。「蚨」、蛹頭未だ失われず。「蝸」、青蚨人に窃まれ去る——財を失うを主る。「虺」、頗る風光有り。「蚪」、蟾宮に魁を奪る。「蝠」、青蚨に富む——財多きを主る。「蜊」、蠅頭の小利。「蛛」、老蚌珠を生ず——老いて子を得るを主る。「蚕」、一飛天に沖す。「蜄」、風に乗り浪を破る。「蝶」、秋葉風に翻る。「蛡」、強弱互いに比照す。

竹:籠(含笑乘龍)、敔(笑面之虎)、箋(算頭不淺)、等(及時獻策)、篝(講究策論)、箴(對策感上)、算(捉鼻笑之)、策(具簡投刺)、苾(不第而歸)、箭(種竹栽花有利)、節(符即為郎)、簪(二姑把蠶)、簫(簾前刺繡)、篤(閟我馳驅)、筆(書香門第)、答(若合符節、開籠放鴿)、愬(弄玉吹簫)、簋(盤根錯節)、笠(相簾半卷)、簀(未成一皪)、笛(死貓小竹)、箜(短笛無腔)、篆(如椽之筆)、笙(哭竹生筍)。

竹頭の字の判語。「篭」、笑を含み竜に乗る——佳婿を得るを主る。「敔」、是れ笑面虎。「牋」、算らく得る所浅からず。「等」、時に及びて策議を献上す。「篝」、策論を講究す。「箴」、対策して聖上を感動す。「算」、鼻を捏ねて彼を笑う。「策」、簡帖を備えて刺を投じ見を求めんとす。「苾」、第に落ちて帰る。「箭」、竹を種え花を栽うるに利有り。「節」、一たび符節を得れば便ち郎官と為るべし。「簪」、二の姑蚕を把る。「簫」、帘前に刺繍す。「篤」、門を閉じて自守し而して奔走已まず。「筆」、書香の門第。「答」、符節に合するが若し、また篭を開きて鴿を放つを主る。「愬」、弄玉の簫を吹くが如し——佳偶鳳に乗るを主る。「簋」、盤根錯節。「笠」、帘子半ば巻きて相い看る。「簀」、未だ一片の光彩を成さず。「笛」、死猫小竹——枯寂を主る。「箜」、短笛腔調無し。「篆」、椽の如きの大筆。「笙」、孟宗竹に哭して筍を生ず——至孝天に感ずるを主る。

草頭取格

艹:濩(萬卉爭妍)、舊(鼠牙雀角)、芭(芹藻生色、萱花失色、貪花愛色)、蔦(飛肸銜蘆、鵬程萬里)、藪(出類拔萃)、葉(一世榮華、蝶戀花心)、菊(有采薪憂)、藐(花容玉貌)、秬(萬里歸來)、蒙(夢裡還家)、蓉(金谷繁華)、苗(花果半熟)、蓍(耆英之會)、芳(薏鏚之謗)、莓(苦海無邊,揉碎梅花,心毒貌慈)、蓮(運如轉蓬)、芍(花前月下,苟且不修)、菌(園內花香)、蘊(藕斷絲連)、滿(時雨滋苗)、茆(花欹柳身單、敗柳殘花)、莞(萬國衣冠)、繭(蠓蟲入網)、藻(花萼雨滋,燥溼各半)、蕩(花滿河陽)。

草頭の字の判語。「濩」、万卉妍を争う。「旧」、鼠牙雀角——口舌の細訟を主る。「芭」、芹藻色を生じ泮に入りて名を得と断じ得、また萱花色を失い母氏憂有りと断じ得、また花を貪り色を愛すと断じ得る。「蔦」、飛雁芦を銜む、また鵬程万里を主る。「藪」、類を出で萃を抜く。「葉」、一世の栄華、また蝶の花心を恋うを主る。「菊」、薪を採るの憂有り——病を抱くを謂う。「藐」、花容玉貌。「秬」、万里より帰来す。「蒙」、夢裏なお家に還る。「蓉」、金谷園の繁華の如し。「苗」、花果ただ一半熟す。「蓍」、耆英の会。「芳」、薏苡の謗りに遭う——冤を蒙るを主る。「苺」、苦海辺無し、また梅花を揉み砕き、心毒にして貌慈なるを主る。「蓮」、運命飛蓬の転徙するが如し。「芍」、花前月下、また苟且して修めざるを主る。「菌」、園内花の香。「藴」、藕断じて糸連なり。「満」、時雨苗を滋潤す。「茆」、花欹れ柳弱く形影単只——総じて敗柳残花。「莞」、万国の衣冠。「繭」、蠓虫自ら羅網に投ず。「藻」、花萼雨の滋潤を得——燥湿各半。「蕩」、花河陽に満つ——潘岳が県令と為りて桃李を遍く種うるが如し。

皦(陋巷回車)、苟(敬有其文)、苒(花開稱心)、範(半死半活)、夢(睟英四葉)、芮(貪花得病)、藹(誰不渴慕)、暮(寸草回春)、赩(秋風萬里)、翾(鹿鳴食萍)、茲(沒有慈心,元之又元)、茹(花開如意)、蘇(漁人獲利)、苔(萬物資始)、若(無心不惹、其言必諾)、芹(領薦欣然)、落(共投水路,草澤之客,藏頭露尾)、薏(營提不息)、菩(花無土培)、趯(葬祭以禮)、荃(玉消蒼瘦)、苞(半菽不飽)、萃(翠羽囗花)、茶(蔓草難除)、華(共成囗張)、慈(戀戀於茲)、芪(前美後低)、荒(水流花謝)、草(不能成章)、菜(花光采色)、萍(滿意秤心、曨然失採)、等(具得黃封)、萊(具莢全開)、(苟合之象)、葛(其言藹和)、夢(宛然如夢)、荀(一點不苟)、薩(闉任興隆)、蔣(將頭簪花)。

「皦」、顔回陋巷に居りて貴人車を回らして相い訪う。「苟」、恭敬にして其の文有り。「苒」、花開き心に称う。「範」、半ば死し半ば活す。「夢」、四葉の英華潤沢す。「芮」、花を貪りて病を得。「藹」、誰か渇慕せざらん。「暮」、寸草春暉を得て回生す。「赩」、秋」、秋風万里。「翾」、鹿鳴きて野の萍を食む。「茲」、心中并に慈念無し、また玄のまた玄と読み得る。「茹」、花開き意の如し。「蘇」、漁人利を得。「苔」、万物资りて始まる。「若」、心無ければ便ち招惹せず——其の言必ず諾を守る。「芹」、人の保荐を得て欣然たり。「落」、一同水路に投向す——是れ草沢の客、また頭を蔵し尾を露すを主る。「薏」、経営提挙息まず。「菩」、花に培うべき土無し。「趯」、葬祭一に礼に依る。「荃」、玉消えて人蒼痩す。「苞」、半菽をも飽食せず。「萃」、翠羽花に映ず。「茶」、蔓草除き難し。「華」、共に一番の張設を成す。「慈」、此に恋恋たり。「芪」、前頭美にして後頭低し。「荒」、水流れ花謝す。「草」、文章を写し成さず。「菜」、花光采を煥かす。「萍」、意に満ち心に称う、また忽然として色を失うを主る。「等」、皆な黄封の賜を得。「莱」、豆莢全く開く。底本はここに測る字を脱し、ただ判語「苟合の象」のみ存す。「葛」、言を出すこと温藹平和。「夢」、宛然として夢中に在るが如し。「荀」、一点も苟且ならず。「薩」、因縁其の興隆に任す。「蒋」、頭上に花を簪せんとす。

巻四・双句格法

夫取格煉句乃到精至妙之法,如「鍾」字問功名則批曰:「名重金甌,終身大貴。」又有格在次句者,不過間或有之,如「甘」字問謀望則批曰:「事多阻隔,其無後乎!」又有一句不能盡其所問之事,必用兩句,語意方顯者,乃松格也;雖不足為上乘,然亦智愚共賞,且用之最廣,取之甚易,學者宜由此入焉。今錄於左。

格を取り句を練るは測字の中最も精にして最も妙なる工夫。譬えば人の「鍾」の字を写して功名を問えば、便ち一句を批す——「名金甌に重く、終身大貴」。此れ是れ一句にして格を成す。格意第二句に落つるも有り、ただ偶々有るのみ——譬えば「甘」の字を写して謀望を問えば、批する所は「事阻隔多し、其れ後無からんか!」——重点は下半句に在り。また一種有り、一つの言にて問う所の事を尽くさず、必ず両句を対へて語意始めて顕豁たらしむ——此れを「松格」と曰う。松格は上乘と算ずるに足らざると雖も、聡明の人も看るを愛し、糊涂の人も解る——用いる所最も広く、取り来るもまた容易し。初学の人は正に此処より入門すべし。今此の類の双句批語を下に録す。

見(有容乃得寬舒,無學難為先覺。規矩破壞,失卻方圓之準;筆硯有損,難親觀國之光。)、攫(佳人才子,比肩雙雙。)、最(賊貝生不全,半費貝吉貼。一見不完全,目下小人破敗。)、好(彼其之子,不遂其媾。)、等(竹乃清閒之物,寺非名利之場。)

「見」の字に両副の批法有り。一副は「容有れば乃ち寛舒を得、学無ければ先覚と為り難し」——見の上に宀を加えて「寛」と成る、故に有容乃ち寛舒と曰う;見の上に学頭を加えて「覚」と成る、故に無学則ち先覚し難しと曰う。別の一副は「規矩破壊し、方円の准を失却す;筆硯損有り、国の光を観るに親しみ難し」——見に夫を配して「規」と成る、規壊るれば則ち方円准無し;見に又を配して「観」と成る、「国の光を観る」は《周易・観卦》の爻辞にして、朝に入りて国の光華を観仰するを指す——筆硯一たび損なれば、功名爵便ち望無し。「攫」は「佳人才子、比肩双双」と批す——字の中、隹と又と相い并ぶ、男女対を成すを主る。「最」は「賊貝全きを生ぜず、半費貝の吉貼」と批し、また「一見完全ならず、目下小人破敗」と批す——最の字は上「曰」下「取」、賊・貝の諸形を拆き出すべし、財を破り小人に遇うを主る。「好」は「彼の其の子、其の媾を遂げず」と批す——《詩経》の成語を用う、婚事諧り難きを主る。「等」は「竹は乃ち清閑の物、寺は名利の場に非ず」と批す——竹と寺と相合す、此の事名利と縁無く、ただ閑散に宜しきを主る。

趙(龍光劍氣已出土邊,不久就要去。)、梟(上宿鴛鴦之鳥,下生連理之枝。)、焉(似馬不能行動,似為服藥無用。)、杞(木乃箱中之物,已為包內之財。)、雨(否頭,泰腳。)、皛(朝騎鸞鳳到碧落,暮見濩田生白波。)、欲(有容德乃大,無欺心自安。)、沃(海闊從魚躍,天空任鳥飛。)

「趙」は「竜光剣気已に土辺を出で、久しからずして去らんとす」と批す——趙の字は走に従い肖に従う、走旁は動を主り、剣気土外に冲き出ず、人のまさに遠行せんとするを主る。「梟」は「上に鴛鴦の鳥を宿し、下に連理の枝を生ず」と批す——上は鳥、下は木、婚姻双を成すを主る。「焉」は「馬に似て行動すること能わず、為に似て用いて薬を服するも益なし」と批す——焉の字形は「馬」に近くして足無し、故に行くこと能わず;また「為」に近くして成らず、故に服薬効無し——正に是れ癱症の批語。「杞」は「木は乃ち箱中の物、已に包内の財と為る」と批す——木と己と相合す、財物已に囊中に在るを主る。「雨」は「否」の頭、「泰」の脚と批す——雨の字、上半は「否」の頭、下半は「泰」の脚、先ず塞して後に通ずるを主る。「皛」は「朝に鸞鳳に騎りて碧落に到り、暮に濩田白波を生ずるを見る」と批す——三の白畳み出づ、朝栄え暮に変ずるを主る。「欲」は「容るれば德乃ち大なり、欺かざれば心自ら安し」と批す——欲の字は谷を含み欠を含む、谷は物を容るる能くし、欠は則ち欺き易し——一正一反。「沃」は「海闊きは魚の躍るに従い、天空きは鳥の飛ぶに任す」と批す——水旁に夭を配す、天地寛綽にして意に任せて施為するを主る。

蕩(勸君更盡一杯酒,好唱陽關三疊曲。)、居(喜事,應遲。)、逃(窈窕淑女,君子好逑。)、崖(太歲當頭,佳人有損。)、聿(事到盡頭,難逃法律。)、暉(斜照臨軒,官星不現。)、瓦(瓦蓋眾人之頭,字形二十九點。)、芍(字有花殘月缺之形,病犯黃蜺豹尾之宿。)、翩(扁鵲難醫,定然羽化。)、侰(佐郡之形,福祿日到。)、燭(稍濟燃眉,蠅頭微利。)、人(長久之基,大夫之體。)

「蕩」は「君に勧め更に一杯の酒を尽くし、好く陽関三畳の曲を唱えよ」と批す——字は湯を含み酒の意有り、餞別遠行を主る。「居」は「喜事、応に遅かるべし」と批す——尸の下に古を蔵す、好事遅れて来るを主る。「逃」は「窈窕の淑女、君子の好逑」と批す——逃は「窕」と声を諧う、婚姻を問えば佳偶求め得るを主る。「崖」は「太歳頭に当たり、佳人損有り」と批す——山の下に圭を圧す、女眷に傷有るを主る。「聿」は「事尽頭に到り、法律を逃れ難し」と批す——聿は「律」の半辺、訟に渉り法を受くるを主る。「暉」は「斜照軒に臨み、官星現れず」と批す——日已に西に斜めり、官運顕れざるを主る。「瓦」は「瓦衆人の頭を蓋う、字形二十九点」と批す——瓦は衆を覆う能くし、其の筆画また二十九の数に応ず、故に以て揺会の人数を断ずるに用う。「芍」は「字に花残月缺の形有り、病黄蜺豹尾の宿を犯す」と批す——艹の下に勺に従う、女子病重く起ち難きを主る。「翩」は「扁鵲も医し難し、定めて羽化せん」と批す——扁旁に羽を生ず、医薬効無くして人亡ぶを主る。「侰」は「佐郡の形、福禄日に到る」と批す——佐貳の職を得るを主る。「燭」は「稍く燃眉を済し、蠅頭の微利」と批す——火旁に蜀を配す、小利急を救うを主る。「人」は「長久の基、大夫の体」と批す——一撇一捺相い扶く、根基長久・体貌尊貴を主る。

巻五・測字散格法

夫所謂格者,骨格也,品格也。品格,前已錄有成語,可為後學楷式。到骨格,則未之詳也。蓋骨者,束字義之物。用束字義之物為斷字義之文,靈妙變通,亦猶夫人之筋絡束骨,而骨為筋絡肌膚之架子也。善用者,觸類旁通則應變不窮,可以得心應手,動筆成文矣。

謂う所の「格」は、一は骨格、二は品格。品格の一路は、前の巻三に已に多くの現成の判語を録し、後学の様板と作すべし;骨格に至りては、未だ詳しく説き得ず。骨と是れ、字義を捆束する彼の物。此の字義を捆束する物を以て字義を判断するの文章を為すに、霊活変通し、正に人の身の筋絡の骨を捆束し、而して骨はまた筋絡肌肤の架子たるが如し。故に「散格」の録す所は皆な些かの两三字の短語——某の字の心、某の字の頭、某の字の脚、某の字の辺、以て此の部件が別の字の中に処る所の位置を指認す。善く運用する者は、類に触れて旁通し、応変窮まらず、自然心に応じ手に得て、一たび筆を下せば便ち文章と成る。

一(天心囗、天上生根囗、大心)、二(月內手心工夫、平正)、蕣(用心、降心舉足、牛尾、丹心、冰心、王宰、玉葉寒盡、冬盡)、卜(上頭、半小不小、居內、掛腳、外邊、古先)、茫(破網、漏網網底)、甲(裡中、放閘押後、首異、不申、欠申、無用、沒結果)、寸(十分、無對走過、不成才、沒對頭、尋對頭)、祀(破袍、囗袍起禍、衣包)、貴(破櫃、中饋、櫃中有遺失)、言(變面、話頭說起、有膽)、日(春心、後會、春末、日邊)。

一画の散格。「天」の字の心(当中の彼の一横)、「天上根を生ず」と説き得、また「大」の字の心と説き得——底本別に両処の缺字有り。二画の散格。「月」の内、「手」の心の両画と説き得、「工夫」の両横と説き得、また平正の象と説き得。「蕣」の字の含む所の横の散格。用心、降心足を挙ぐ、牛尾、丹心、氷心、王宰、玉葉寒尽、冬尽と説き得。「卜」の散格。是れ「上」の頭、「小」旁の半点(半ば小にして小ならず)、内裏に居る、脚下に挂る、「外」の辺に在り、「古」の先に在り。「茫」の散格。破網、漏網、網底。「甲」の散格。「里」の中に在り、閘を放ちて後を押さう、「首」異有り、「申」を伸ぶる能わず、「申」を欠く、「用」無し、果を結ばず。「寸」の散格。十分、対無くして走り過ぐ、「才」を成さず、对头無し、对头を尋ぬ。「祀」の散格。破袍、破袍禍を起こす、衣包。「貴」の散格。破柜、中饋、柜中遺失有り。「言」の散格。面を変う、話頭説き起こす、胆有り。「日」の散格。春心、後会、春末、日辺。

月(有心、真心直心、消盡、斷臂、龍足、肯了)、十(車心、舟尾來頭、用盡、本來、不成才、針頭)、士(地頭、坐中棄田、堂下、旺極、臺頭、善心、士吉)、丫(齊心、不了眾心、齋心)、了(待子、承領、亨極損子、破了頭)、丁(行盡、打了亭了、釘頭、寧極、殘、久、立寧)、彳(行頭、行來德行、立德)、母(毒心、實心、海底殘梅、後悔)、王(美中、弄嘴害心、望後)、走(起頭、先赴、徒人陡住)、貝(貪心、負心貧極、半敗、賺頭、嬰面)、丘(囗心虛心、虛極、兵頭)、乙(半九、挖盡吃了、罷訖)。

「月」の散格。心有り、真心直心、消尽、断臂、竜足、肯了。「十」の散格。「車」の心、「舟」の尾、「来」の頭、用い尽く、本来、「才」を成さず、針頭。「士」の散格。「地」の頭、坐中田を棄つ、堂下、「旺」極処に到る、「台」の頭、「善」の心、士にして吉。「丫」の散格。「斉」の心、衆心を了得すること能わず、「斎」の心。「了」の散格。子を待つ、承領、亨極処に到りて子を損ず、頭を破る。「丁」の散格。「行」尽く、打ち了る、「亭」了る、釘頭、「寧」極処に到る、残、久、立ちて寧なり。「彳」の散格。「行」の頭、行き来る、德行、徳を立つ。「母」の散格。「毒」の心、実心、海底の残梅、後悔。「王」の散格。「美」の中、嘴を弄す、害心、「望」の後。「走」の散格。「起」の頭、先に赴く、徒人陡しく住る。「貝」の散格。「貪」の心、負心、貧極処に到る、半敗、「賺」の頭、「嬰」の面。「丘」の散格。虚心、虚極処に到る、「兵」の頭。「乙」の散格。半個の「九」、挖い尽き喫了す、罷訖。

田(留心、留住富極、心廣、魁首、畫中、鬼臉)、四(靈心、夢中心懷、去罷、買賣、罪首)、不(歪頭、否象、一扌不、半杯)、甬(痛心、不通、無勇)、用(懈心、截角不周、申通、通體、解體)、發(廢盡分撥)、自(著囗、鼻祖射頭、貧身)、且(具體、真心、阻隔冥中、傷心、不宜)、心(未必、愁根憂中、慮盡)、枌(有頭、無心、半大無尤)、戈(破錢、我足戰伐、晚成)、子(存心、孝心、極如不好、入學、半承)、天(中春、族尾後失、未來、無頭矢)、三(春頭、目中)。

「田」の散格。「留」の心、留め住む、富極処に到る、心寛、「魁」の首、「画」の中、「鬼」の脸。「四」の散格。「霊」の心、夢中、心懐、去り罷め、買売、「罪」の首。「不」の散格。歪頭、「否」の象、半個の「杯」。「甬」の散格。「痛」の心、通ぜず、勇無し。「用」の散格。「懈」の心、角を截りて周ならず、「申」して通ず、通体、体を解く。「発」の散格。廃尽、分撥。「自」の散格。「鼻」の祖、「射」の頭、貧身。「且」の散格。「具」体、真心、阻隔、冥中、傷心、宜しからず。「心」の散格。未だ必ずしもせず、「愁」の根、「憂」の中、慮尽く。「枌」の散格。頭有り、心無し、半ば大にして尤無し。「戈」の散格。「銭」を破る、「我」の足、戦伐、晩成。「子」の散格。存心、孝心、極めて如らず好からず、入学、半承。「天」の散格。「春」の中、「族」の尾、後に失う、未来、頭無きの「矢」。「三」の散格。「春」の頭、「目」の中。

中(難串、初貴患頭、不申)、手(害心)、鞬(衰亹)、丿(刀口、杯人未了、大極)、乃(不及、有孕、秀極仍舊)、雰(追到、搥心失侶)、於(上乘、無干)、也(地下、拖盡虵尾、枯池)、丨(水中、可行)、予(舒極、豫來)、目(短見、著腳)、東(闌住襄柬)、氵(涕泣、衍法)、工(半空、落空差了、上貢)、坦(場頭)、酉(半醉不尊)、已(包內、危極)、斗(年尾下科、拏了、叫住)、幾(虎尾、機關)、焦(蕉心、下帷)、支(破鼓絕技)、才(捉頭、先掛拐來、提攜)。

「中」の散格。「串」難し、初め貴し、「患」の頭、「申」を伸ぶる能わず。「手」の散格。「害」の心。「鞬」の散格。衰亹。「丿」の散格。「刀」の口、「杯」中の人未だ了らず、「大」極処に到る。「乃」の散格。及ばず、孕有り、「秀」極処に到る、仍旧。「雰」の散格。追い到る、心を搥く、侶を失う。「于」の散格。上乘、干無し。「也」の散格。「地」の下、拖い尽く、蛇尾、枯池。「丨」の散格。「水」の中、行くべし。「予」の散格。「舒」極処に到る、「豫」来たる。「目」の散格。見短し、脚を着く。「東」の散格。攔え住む、「柬」其の中に在り。「氵」の散格。涕泣、法を衍べる。「工」の散格。半空、落空、差了、上に貢ぐ。「坦」の散格。「場」の頭。「酉」の散格。半酔、「尊」ならず。「已」の散格。「包」の内、危極処に到る。「斗」の散格。「年」の尾、科を下る、拏え了る、叫び住む。「几」の散格。「虎」の尾、機関。「焦」の散格。「蕉」の心、帷を下ろす。「支」の散格。鼓を破る、絶技。「才」の散格。頭を捉う、先に挂る、拐い来る、提携。

(破苑、破碗死心)、古(活心、苦盡、無辜、心苦)、口(舌根、賞心言盡、迴心)、金(破釜、分鏡、破錢廢鎖)、艮(根腳)、占(上告乩動、點頭、氈中)、吉(半喜半結)、亦(彎頭、變臉)、包(飽了跑了、幻泡、苞住)、瓜(分派、絕脈孤了)、羊(不群、半美)、豆(分頭、逗漏攏短、燈盡、枯樹)、歊(未央、半缺分袂、快煞)。

底本ここに測る所の字は「苑」の従う所の「夗」なり、散格は——苑を破る、碗を破る、死心。「古」の散格。「活」の心、「苦」尽く、「辜」無し、心苦し。「口」の散格。「舌」の根、心を賞す、言尽く、心を回す。「金」の散格。釜を破る、鏡を分かつ、銭を破る、鎖を廃す。「艮」の散格。「根」の脚。「占」の散格。上に告ぐ、乩動す、頭を点く、氈の中。「吉」の散格。半ば喜び半ば結ぶ。「亦」の散格。頭を弯め、脸を変う。「包」の散格。飽き了る、跑り了る、幻泡、苞み住む。「瓜」の散格。分派、脈を絶つ、孤なり了る。「羊」の散格。群れず、半ば「美」。「豆」の散格。頭を分かつ、逗漏、短きを攏む、灯尽く、枯樹。「歊」の散格。未央、半缺、袂を分かつ、快く煞す。已上これらの短語は皆な完整の判語に非ず、而して判語を造る用の骨料なり——事に臨みて一两句を挑み嵌め入れれば、一句の吉凶便ち立つ。

巻六・雑占賦

吉凶禍福,推測可知。人事天時,莫逃乎數。試觀雲開月朗,正為諸事豁達之機;霧合煙迷,定主百務淹埋之象。風霾飄蕩,搖捍難成。

吉凶禍福は、皆な推測し出だすべし;人間の事、天上の時令、一様として数理の外を逃るること無し。此の一篇は専ら測字の外の「雑占」を講ず——来る人の字を写す時の四周の天象・人事・物象に就きて断を取る。且看らく。雲開き月朗らかの時は、正に是れ諸事豁然開朗の機兆;霧気弥合し煙靄迷蒙なれば、一定百事埋没して顕れざるを主る。若し風塵霾を巻き飄飄蕩蕩たれば、則ち事の揺擺動盪し、撑持し難く成就し難きを主る。

雷霆過空,虛驚有準。風來溽暑,解鬱暢懷。雪上嚴霜,慘神刻骨。電光霍霍而可畏,露水晶晶而不常。月彩當空,無非光霽。雨流溼物,盡是恩波。連陰最喜逢雷,久旱偏宜得雨。

雷霆空中より滚り過ぐ——必ず一場の虚驚有るを主り、而して応験すること準なり。暑熱の中忽然として風来る——鬱結消解し胸懐舒暢するを主る。雪の上に更に厳霜を加う——惨痛苦骨を主る。電光霍霍と閃動し、人をして畏れ生ぜしむ——威圧の事有るを主る。露水晶瑩なれど留まること久しからず——事美にして持久し難きを主る。月色空に当たり皎潔たり——無非是れ光風霽月の好気象。雨水流れ下りて物件を沾湿す——皆な是れ恩沢の波。久陰開けざる時最も雷声を聞くを喜ぶ——雷動けば則ち陰散ずるを以てなり;久旱の時偏に宜しく雨を得——雨来れば則ち枯れ蘇えるを以てなり。同一の天象、当時処する所の境地の缺か余かを看て、始めて吉凶を定め出だし得るなり。

天文取應,地理可推。水流則事消,土積則遲滯。沙乃散手即分,石以堅心始得。人落路旁憂道遠,舟移巖下怕虛危。

天上の星象云物は取りて応験を作すべく、地上の形勢方位もまた拠りて推断すべし。水流を見れば、事水に随い消え去るを主る;土の堆積を見れば、事遅滞して行くこと難しきを主る。沙を見れば、沙は一たび手を撒けば散ず——聚りて復た分かつるを主る;石を見れば、石性堅固——堅定の心志有るを須ちて始めて手に得。「路旁に歇む人有るを見れば、道路遥かにして行程未だ半ばならざるを憂うるを主る;船の岩石の下に移るを見れば、「虚」「危」の二宿を犯すを怕れ——傾覆の険有るを主る。

若逢人事之來,即乃天機之現。高官顯宦利於求名,巨賈富商宜乎覓利。一女一男,同歡之候;或僧或道,孑處之端。匠子主門庭改換,屠兒主骨肉分離。獵戶得野外之財,漁翁取水中之利。

若し人事の跟前に凑るに碰上れば、則ち是れ天機此に顕現し、正に借りて事を断ずべし。此の時若し高官顕宦の経過有れば、功名を求取するに利有り;若し巨賈富商の経過有れば、財利を謀覔するに宜し。一男一女同行を見るは、歓会双を成すの時——婚姻を問えば成るを主る;僧人道を見るは、孤身独处の兆頭——婚姻を問えば孤なるを主る。木匠泥匠を見れば、門庭改換せんとするを主る;屠戸を見れば、骨肉分離するを主る。猟戸を見れば、野外の財を得るを主る;漁翁を見れば、水中の利を取るを主る。総じて来る人の身份是れ何なれば、問う所の事は則ち彼の一路を照りて断ず。

妊婦事萌於內,瞽者慮根於心。足動知其遠行,臂交斷其有失。對壁阻抑,噓氣悲愁。掉舌出者是非,背相靠者閃跌。童子授書,主爭訟之端;主人責僕,防笞罰之事。

妊婦を見れば、事正に裏頭に萌動し、未だ形を顕さざるを主る;盲人を見れば、憂慮深く心裏に蔵して口に出ださざるを主る。人の脚を抬げて走動するを見れば、遠門に出でんとするを知る;人の臂を交叉して抱くを見れば、必ず失落有ると断ず。人の墻壁に面対するを見れば、阻抑せらるるを主る;人の長吁短嘆するを見れば、悲愁を主る。人の唇を揺り舌を鼓するを見れば、口舌是非を主る;人の背を背かねて相倚るを見れば、閃跌の傷を主る。小童の書本を逓ぎるを見れば、争訟此より起こるを主る;主人の僕人を責罵するを見れば、打たれ罰を受くるの事を防ぐべし。

題寫有文書之喜,秉燭得祈禳之功。偶挽手作事牽連,遇接物逢人提拔。兩人相拜,交友多情;一車過門,營運得力。繩牽犬羊,防守可以無虞;帶水拖泥,遲滯還須有待。

人の題字写字を見れば、文書上の喜事有るを主る;人の手持する蠟燭を見れば、祈祷禳解の霊験を得るを主る。偶然人の手を挽くを見れば、事を弁ずるに牽連有るを主る;人の東西を接取するを見れば、人に逢うて提拔せらるるを主る。両人の対拜を見れば、交友情誼深厚を主る;一輛の車の門前を経過するを見れば、営運力を得るを主る。繩の犬羊を牽くを見れば、防守周密にして虞無きを保つべきを主る;人の水を帯び泥を拖きて行くを見れば、事遅滞して、なお時機を待つを須るを主る。

搖扇則寬展胸襟,伏枕則昏沉染患。舟楫在水,憑其接引而行;車馬登途,不時負載而往。叵持九而執斧,遇吉氣必逢快利之財;或被甲而操戈,見凶形斷遇剛強之賊。

人の扇を揺るを見れば、胸襟寛展して煩悩解散するを主る;人の枕に伏して卧するを見れば、昏沈病を染むるを主る。船楫の水上に在るを見れば、人に憑りて接引せられて始めて前行し得るを主る;車馬の路に上るを見れば、時に随い負載奔波の労有るを主る。若し人の斧鉞を手持するを見、吉気に遇上せば、必ず来ること又快く又利なる財に逢う;若し人の甲を披き戈を執りて凶形を現ずるを見れば、則ち強横凶悍の盗賊に遇わんとするを断ず。同じ一件の兵器、吉気に配すれば則ち財と為り、凶形に配すれば則ち賊と為る——全く当時の気象を看る。

女花刻果,終非結實之形;展畫披圖,都是虛驕之象。經緯居前,可以問職;筆墨在側,可以行文。倚柱者失權,臨境者赴召。捧貢物則有非常之喜,負大木則有任重之才。升斗則斟酌而行,剪尺當裁度而用。

人の彩を剪りて花と為し木を雕りて果と為すを見れば、終に真に結実し得るの物に非ず——徒らに其の表有るのみを主る;人の図画を展開して観看するを見れば、皆な虚浮矜夸の象。織機経緯前に当たるを見れば、官職を問うべし;筆墨の傍に放るを見れば、文事を謀るべし。人の柱に倚りて立つを見れば、権柄を失うを主る;人の境に臨みて遠望するを見れば、まさに征召せらるるを主る。人の貢品を捧ぐるを見れば、非常の喜慶有るを主る;人の大木頭を扛ぐを見れば、任重くして遠く致すの才有るを主る。升斗の物を量るを見れば、凡事斟酌して後に行うを須るを主る;剪刀尺子を見れば、分寸を裁度して後に用うるを須るを主る。

戲戺則逢人接待,開鎖鑰則作事亨通。頑鐵靡鋼,用功有益;快刀斫木,利事得財。揮扇必有相招之意,張蓋主有廕庇之情。歌唱者歡誕逍遙,奔走者驚慌失措。

人の門階辺に嬉戯するを見れば、人の出面して接待する有るを主る;人の鎖を開き鑰を啓くを見れば、事を弁ずるに亨通阻無きを主る。頑鉄の磨きて好鋼と成るを見れば、工夫を下れば必ず收益有るを主る;快刀の木を砍るを見れば、事を為すこと順利にして財を得べきを主る。人の扇を揮うを見れば、必ず招邀の意有り;人の傘蓋を張るを見れば、人の蔭庇有るを主る。人の歌唱を見れば、歓楽放曠・逍遥自在を主る;人の奔走急促するを見れば、驚慌失措・事の倉皇に出づるを主る。

既以觀人,尤當相物。芝蘭謂之瑞兆,松柏果是壽徵。問世家,喬松老檜;欽高節,修竹寒梅。小草嫩花亦復採綴於人首,奇葩豔卉定知賞鑑於名流。野樹輪囷棲遲林下,浮萍聚散蕩漾無成。蓮子連登,雞冠官顯。

人に就きて象を取るべきは既に然るが如く、尤も物に就きて象を取るべし。芝蘭を見るは、是れ祥瑞の兆;松柏を見れば、果然是れ長寿の徴験。世門家第を問わば、喬松老檜を見れば便ち是れ根柢深厚;高風亮節を敬重すれば、修竹寒梅を見れば便ち是れ清操自守。小草嫩花もまた人に采られて頭上に簪せられん——微賤の者も亦た用いられるの日有るを主る;奇花艶卉は必ず名流に賞鑑せられん——才美の者終に知音に遇うを主る。野樹の盤曲を見れば、林下に栖遅して隠居仕えざるを主る;浮萍の聚散漂蕩を見れば、成無く着無きを主る。蓮子を見れば、「連」の音を取りて連科高中を主る;鶏冠花を見れば、「冠」の音を取りて官職顕達を主る。

菌菰則朝生暮死,疾病不宜;芭蕉則雨滴風飄,行人未到。牡丹者富貴之物,棠棣者手足之花。茉莉安可經營,石榴卻宜得子。筍必有損,藕亦偶然。枝葉飄零知其敗謝,根苗接續斷彼牽纏。路邊拾柴終為敗葉,奇花無子亦是空花。

菌菇を見れば、朝に生じ暮に死す——疾病を問うに最も宜しからず;芭蕉を見れば、雨に打たれ風に飄う——門を出づる人未だ到らざるを主る。牡丹を見るは、是れ富貴の物;棠棣を見るは、是れ兄弟手足の花。茉莉を見れば、「莫離」の音を取り——何ぞ尚お経営遠図を談ずるに足らん;石榴を見れば、子多し——却って子を求むるに宜し。竹笋を見れば、「笋」は「損」に諧う——必ず損失有り;藕を見れば、「藕」は「偶」に諧う——亦不過是れ偶然。枝葉の飄零を見れば、事のまさに敗謝せんとするを知る;根苗の接続を見れば、彼の頭の牽纏はなお断たれざると断ず。路辺に拾い来るの柴は、終に是れ敗葉——得る所用無きを主る;奇花子を結ばず、亦ただ一場の空花なり。

至於禽蟲之類,亦闡趨避之機。鴻雁得賓朋之信,虺蛇防毒陷之謀。鼠若咬衣,災防小口;鵲如噪樹,會遇知音。牽牛者順利仍主耕田,騎馬者馳驅定知通達。猿猴身心無定,鯉魚變化非凡。繩拴馬,病者難痊;籠中鳥,囚人未脫。

飛禽爬虫の一類に至るも、同じく趋吉避凶の機兆を顕すこと能くす。鴻雁を見れば、賓朋の音信を得るを主る;虺蛇を見れば、人の毒を下し陥穽を設くるを防ぐべし。老鼠若し衣裳を咬破れば、小孩子に災有るを主る;喜鵲若し樹上に喳喳と鳴けば、知音に遇わんとするを主る。人の牛を牽くを見れば、諸事順利を主り、仍お耕田農務を以て宜しと為す;人の馬に騎るを見れば、馳駆奔走を主り、一定に通達す。猿猴を見れば、身心浮動して定準無きを主る;鯉魚を見れば、変化非凡にして竜門を躍るの望有るを主る。繩の馬を拴ぐを見れば、病人便ち痊愈し難し;篭中の鳥を見れば、囚犯は獄を出る能わず。

蒼蠅覓蠅頭之利,鎮日營營;花蚊邀險處之財,終宵僕僕。促織豈宜問壽,烏龜定利行人。夏綿冬葛雖有用而待時,春花秋月縱無益而欣賞。蛛絲作網,巧計方成。有秤無錘,其權失矣。蓬頭跣足,冠履何存。有水有風,墳塋必就。

蒼蠅を見れば、ただ蠅頭の小利を求め、終日嗡嗡として奔忙す;花蚊を見れば、専ら険処に向かいて財を取り、通宵仆々として停まず。蟋蟀(促織)を見れば、秋に生じ冬に死す——何ぞ寿を問うに宜しからん;烏亀を見れば、千里を行く能くし——一定に行人を問うに利有り。夏に棉衣を見、冬に葛布を見るは、用有りと雖も時候を待つを得ず;春花秋月は事に補無しと雖も、賞心悦目を作すを妨げず。蜘蛛の網を結ぶを見れば、巧計を用いて始めて事を成し得るを須るを主る。秤有りて秤錘無きを見れば、「権」は便ち失却せり——大権の旁落を主る。人の蓬頭赤脚を見れば、冠も履も存せず——体統尽く失うを主る。若し水有り風有るを見れば、是れ風水倶に備わり、墳塋一定に造り成る。

是虎是龍,科名可望;為糹希為糹谷,辛苦無辭。揚帆而遇順風,無往不利;持梳而理亂髮,求取自通。逢人指路,百事如心;見客脫衣,一身無累。火入林中,焚形顯露;笠飄水畔,泣象分明。三牛主邅走之形,三女主姦淫之事。一木兩火榮耀之光,一水田魚鰥居之象。

虎を見竜を見れば、科名望むべし;粗葛細葛の一類の苦工織物を見れば、辛苦労碌辞せざるを主る。帆を揚げて順風に遇えば、往くところ利ならざる無し;梳子を拿りて乱髪を理めば、求む所自然通順す。人の己が為に路を指すに遇えば、百事心に称う;客人の外衣を脱ぐを見れば、一身牽累無し。火林中に入るは、是れ焼き焚きて顕露するの象;斗笠水辺に飄うは、是れ哭泣の象分明なり。三つの「牛」相畳ねて「犇」と為るは、奔走輾転の形を主る;三つの「女」相畳ねて「姦」と為るは、姦淫の事を主る。一「木」両「火」相配するは、是れ栄耀光を発するの象;一「水」一「田」一「魚」相配するは、是れ鰥夫独居の象。

羊在火前成美事,牛橫家內是牢災。人字欲倒臣病之徵,囚字若長棺槨之象。尸出頭而費力,口有缺而招非。歊字從失、從宋、從天、從夫,臨時參斷;卜字可上、可下、可大、可小,任意決機。成不成、平不平、戊午昭然;田是田、酒是酒,申酉可斷。

「羊」が「火」の前に在りて合して「美」と成るは、美事を成すを主る;「牛」が「宀」の内に横たわりて合して「牢」と成るは、牢獄の災有るを主る。「人」の字まさに傾倒せんとするは、是れ臣下患病の徴;「囚」の字若し框を拉長せば、便ち棺椁の象と成る。「尸」の字頭を出でれば便ち「尺」と成る——費力して得る所有限;「口」の字缺口有れば便ち是非を招く。「歊」の字は看て「失」に従い「宋」に従い「天」に従い「夫」に従うと作すべし——事に臨みて機に随い参断す;「卜」の字の彼の一点は上べくも下べくも、大なりべくも小なりべくし——術者の决断に任す。「成」と「不成」、「平」と「不平」は、ただ「戊」「午」の形有るや否やを看る——一たび望めば便ち明らかなり;「田」は即ち田、「酒」は即ち酒、「申」「酉」の両字も亦た照様に断じ得。

用乃一田、兩月、六口不全,井為四十、八頭、九家可聚。針有十金之利,訟須公正之言。風乃乙木之蟲,一榜可中;扇繫門中之羽,飛揚不高。憂字不全憂必散,財若偏斜財可虞。此字有比和之心,婦字有歸來之意。

「用」の字は一つの「田」、二つの「月」に拆くべく、また六つの「口」に似て而も皆な完全ならず;「井」の字は四十・八个の頭と看るべく、また九家共に一井に聚まるを主る。「針」の字は金に従い十に従う——十金の利有るを主る;「訟」の字は言に従い公に従う——公正の言に憑るを須るを主る。「風」の字の裏は「乙」を含み「虫」を含む——乙は木に属し、一榜中るべきを主る;「扇」は門中に羽を生ず——飛ぶ能くしと雖も飛ぶこと高からず。「憂」の字若し写して全からざれば、憂愁必ず消散す;「財」の字若し写して偏斜なれば、財は便ち靠るべからず。「此」の字は「比」を含む——比和の心有り;「婦」の字は「帚」を含み「女」を含む——帰来の意有り。

鹿宜西北之方,數為上上;錢是金戈之象,事僅旐旐。執字僥倖完全,秤字和平有準。規則主天子見面,觀又見官事無休。力田必主乎弄璋,山水亦宜於得祿。狗居馬前,驚則必矣;衣放鍋旁,禍能逃乎?五人來卜為從,一口得田為福。

「鹿」は西北方位に在るに宜しく、其の数は上上;「銭」は金旁に戈を加う——動けば輙ち財を傷け、事不過是れ爾爾。「執」の字は僥倖なお完全と算す;「秤」の字は平を取り和を取る——最も准頭有り。「規」の字は夫に従い見に従う——天子と見るを主る;「観」の字も亦た「見」旁なれど、却って官に見えて官司を打つこと了らざるを主る。「力」と「田」と相合して「男」と成る——必ず男を生ずるを主る;山を見水を見れば、亦た禄を得るに宜し。狗馬の前を走るは、一定に驚を受く;衣裳鍋竈の傍に放れば、禍なお避け得られんや?五个人来りて卜すれば、「従」是れ相随;一「口」一「田」を得れば、正に是れ「福」の字。

吉字要詳上士何如,瑀字必察文人之狀。苟能變通而取義,即可指物而諧音。鹿可問祿,蜂可受封。梨則近乎別離,桃則知其逃竄。見李問訟有理,逢杏占婚有幸,無衣可斷無醫。紙為止,行人不來;書為輸,官司必屈。

「吉」の字の上頭は「士」なり——此の位の士人如何なるを看るを要す;「瑀」の字は文有り——必ず文人の情状を察看せざるべからず。只だ変通して義を取る能くせば、便ち眼前の物を指して諧音を取りて断ずべし。鹿を見れば禄を問うべく、蜂を見れば封を受くるを断ずべし。梨を見れば、音「離」に近し——別離を主る;桃を見れば、音「逃」に近し——逃窜せんとするを知る。李を見れば、音「理」に近し——官司を問えば理有るを主る;杏を見れば、音「幸」に近し——婚姻を占えば幸有るを主る;衣無きを見れば、音「无医」に近し——医薬効無しと断じ得。紙を見れば、音「止」に近し——行人来らざるを主る;書を見れば、音「輸」に近し——官司必ず輸けるを主る。

康字問疾病,入木無疑;茄字卜分娩,加子可喜。簪惟到手才安,鑽必鑽必始得。椒為焦惱,趯是鬥爭。牙杖口舌不離,金箔財利輕少。器如無柄,當知病體之除;鎖若無匙,已識藥遲之兆。

「康」の字を写して疾病を問う——「康」の中に「木」有り、木に入れば即ち棺に入る、凶疑問無し;「茄」の字を写して分娩を卜す——「茄」は「加」「子」に拆くべし、是れ子を添ゆるの喜。簪子を見れば、必ず手に到りて始めて安穏;鑽子を見れば、必ず実実在在に鑽け下りて始めて得る所あらん。花椒を見れば、音「焦悩」に近し——焦躁煩悩を主る;「趯」を見れば、奔走闘争を主る。牙杖を見れば、口舌離れざるを主る;金箔を見れば、金なりと雖も薄し——財利軽微を主る。器皿に把柄無きを見れば、病体の除去すべきを知る;鎖に鑰匙無きを見れば、已に明白に是れ薬を用うること遅きの兆。

已上隨事占問,臨機務必精詳。神而明之,存乎其人。妙用不窮,理同太易。設若盡心盡力,何妨通佛通仙。

已上これらは皆な眼前の事に随い臨時に占を取る——用うる時は務めて審らかにすること精、看ること詳なるべし。運用して神に入り領会して透ること能くするや否やは、全く各人自己に在り。其の中の妙用窮まり無く、道理は《易》と相通ず。倘若尽心力して参究するを肯んずれば、未だ嘗て仏に通じ仙に通ずること能わざるに非ず。

巻七・至理測法

欠字・六甲を問う

欠字。一人書欠字問六甲,余曰:「明日生男,決非首胎。」時十月初十,到次日果生男。其人復問字理,曰:「欠加兩點為次,故知非首胎。加土為坎。坎,中男也,故知生兒。初十來占,加十一在旁成坎,則今日當產無疑矣。」

人の「欠」の字を写して生育を問う有り。我曰く、「明日男の子を生まん、而且断然として頭胎に非ず」。当時是れ十月初十、第二天に到りて果然男の子を生む。其の人回りて再び其の中の字理を問う。我曰く、「『欠』の字の旁に两点を加うれば便ち『次』の字と成る——次は是れ第二、故に頭胎に非ざるを知る。『欠』の字に『土』の旁を加うれば便ち『坎』の字と成る——《周易》八卦に坎は中男、故に男を生ずと断ず。彼は是れ初十此の日に来りて占す——『初十』の『十』に一横を加うれば正に『土』の字、此の『土』を『欠』旁に添え、恰好『坎』を凑成す——即日分娩するを見るべし、此れ疑問無きなり」。此の一例は加筆・取卦・日期に就きて象を取るの三層を合して用う——是れ「至理測法」の典型手段。

門字・病を問う

門字。一人書門字問病,余曰:「死矣!尚何問焉?」問字理,答曰:「門字之形,乃日有餘、月不足耳。」其人曰:「女病也。」余曰「必死!」閱十四日驗。

人の「門」の字を写して病情を問う有り。我曰く、「已に是れ死症なり、なお何をか問わん」。彼問うて是れ何の字理ぞと。我答えて曰く、「『門』の字の形状、『日』の字に比し笔画多く出づること些か有り、而して『月』の字に比し則ち一笔少なし——謂う所の『日余有りて月足らず』、即ち説く所は日子なお幾天を挨る能くし、而して一個月に満たざるを挨るなり」。其の人曰く、「病むるは是れ個の女人」。我曰く、「那れ更に必死なり!」——月は陰に属し、女子を主り、月既に足らず、女病自然救無し。十四天を過ぎて、果然応験す。

郷字・婚姻を問う

鄉字。一人書鄉字問婚姻,余曰:「姻緣雖易成,男女亦相得,第奈何以真童而娶再醮之女。幸末笑乃節字,到後卻能守節。」其人笑曰:「此女果作過養媳,未成婚而夫死,今翁姑欲嫁之也。不識字理何居,先生何以備知若此?」

人の「郷」の字を写して婚姻を問う有り。我曰く、「此の門の親事は成ること易しと雖も、男女双⽅もなお相投ず——只だ惜しむべくは、一個の未だ嘗て娶らざる童男を以て、一個の再嫁の婦を娶るに行くなり。幸なる所は『郷』の字の末筆は『節』の字の下半に象る——将来此の女人は倒に節を守る能くせん」。其の人笑うて曰く、「果然其の如し!此の女子は童養媳を做り、未だ圓房せざるに丈夫死せり——如今公婆彼女を別に嫁がせ出さんと欲す。此の字理の落つる所を知らず、先生何を以てか知ること此の詳細なるを得たるや」。

余曰:「此無他,乃牛郎織女巧相逢耳。因郎字全,織字只有半邊,是以知之也。」復問:「到後守節,何以不守前夫。」答曰:「節旁耳直。今鄉旁耳多一曲,是以知其節摻之囗二次嫁也。」

我曰く、「別の有る無し、此れ即ち牛郎織女の凑巧に相逢うのみ。『郷』の字の右半は『阝』(耳刀)にして、『良』を配せば即ち『郎』の字——郎の字是れ完整、故に男方を断じて個の整整たる童男と為す;而して『織』の字は只だ半辺を残す、女方即ち是れ残缺して完ならず——故に彼女を断じて是れ再醮の婦と為す」。其の人また問う、「既に彼女の将来節を守る能くせんと曰う、何を以て当初前夫の為に守らざりしか」と。我答えて曰く、「『節』の字の旁の彼の一竪是れ直なり——如今『郷』の字の旁の此の一笔は一道の弯曲多し——彼女の節操中間に折扣を打ちたるを見るべし(底本此処に缺字有り)——故に是れ二次の出嫁なり」。同じ一個の偏旁、直なれば則ち節を守り、曲なれば則ち改嫁す——此れ即ち笔画曲直を以て人事を定むるの用法。

亥字・遺孤の吉凶を問う

亥字。人有遺孤五歲,偶病。其乳母以亥字問吉凶,余曰:「亥乃孩不見子之象,上是六不全,中是久不得,下是人不長;本月三十日是月盡,亥為時盡,此兒殆難矣。」

一家の遺孤纔かに五歳、偶然病を得。其の乳母「亥」の字を写して吉凶を問う。我曰く、「『亥』の字是れ『孩』の字にして『子』の旁を去掉せり——正に是れ孩有りて其の子を見ざるの象。再び其の三段を看る——上頭の彼の一部分は『六』の字に象る而して完全ならず、中間は『久』の字に象る而して久しく得るべからず、下頭は『人』の字に象る而して人長大せず。況や本月三十日即ち月尽の日、而して十二地支に『亥』また末位に居る——是れ一年時辰の尽頭。此の孩子只怕難からん」。

復以一字再問,余曰:「一乃生字之終,死字之始,則生從此盡,死從此至矣。況是半個十字,祿命止於五乎?」其師又以水字參決,斷曰:「水字之形,不能永之象。五行之數,土數五。土能克水,難過五日矣。」至九月初五果殞。

乳母また「一」の字を写して再び問う。我曰く、「『一』是れ『生』の字の最末の一笔、又是れ『死』の字の起首の一笔——生此処に到れば便ち尽き、死此処より便ち来る。況や『一』只だ半個の『十』の字なり——十其の半を減じて五を得、此の孩子の禄命只怕五歳に止まらんか」。孩子の塾師また「水」の字を写して参問す。我断じて曰く、「『水』の字の形状、是れ『永』の字にして一点少なし——正に是れ長久すること能わざるの象。再び五行の数に按すれば、土の数は五、土は能く水を克す——五天を挨る能わざらん」。九月初五に到りて、孩子果然夭亡す。

張字・囚繋の吉凶を問う

張字。維楊汪四被總憲拿問,其羽以張字問吉凶,且曰:「今已有東王爺書到,早晚能出否乎?」余曰:「此字大凶,生且難保,安望其出耶?」因斷曰:「弔客當頭,喪門煞局,內中王心已偏,恐終不能挽回矣。」時在九月二十也。至十月終,果自縊於監中。

揚州人汪四総憲(都御史)に拿へられて罪を問わる。其の党羽「張」の字を写して吉凶を問い、并且に曰く、「如今已に東王爺の書信到る有り、早晚放ち出さるるを得るや否や」と。我曰く、「此の字大凶なり、性命尚お保ち難し、なお放ち出さるるを指望せんや」。於是断語を下す——「『張』の字左辺是れ『弓』、正に是れ『吊客』頭に当たる;右辺是れ『長』、合して喪門煞局と成る。字裏彼の『王』の字の心已に偏に写せり——托する所の王爺の心已に偏移せり、恐怕終に挽回し得ざらん」。当時是れ九月二十日。十月底に到りて、汪四果然獄中に自縊す。

繍字・婚姻を問う

繡字。一人書繡字問婚姻,余曰:「婚姻必成,且十分得意。」問:「何故?」曰:「紅絲緊繫蕭郎足,姻緣自成更美者。字末三川六段,又為地天交泰之象,夫婦可以偕老。」其人悅而去,至十二月成伉儷。

人の「繍」の字を写して婚姻を問う有り。我曰く、「此の門の婚事必ず成る、而且十分心に称わん」。彼緣故を問う。我曰く、「『繍』の字左旁是れ『糹』、正に是れ紅絲緊く蕭郎の脚を繋ぎ住む——月老線を牽き、姻縁自然成就し、而且成ること更に美なり。字の末筆分かれて三川六段と作る、上下相交る——又是れ《周易》地天交泰の象——地在上にして天在下、陰陽交りて万物通ず——故に夫婦白頭偕老すべきと断ず」。其の人歓歓喜喜として去る、十二月に到りて果然夫妻と成る。

青字・聖駕南巡を問う

青字。壬午十月,有遊宦書青字問曰:「昨聞邸報傳云,聖駕南巡已到紅衣鋪矣。弟有一故舊隨來,意欲候之,不知何日至此?敢求細推。」余曰:「字中上乃主形,又是半個來字,必應南幸來至半路矣。但作乃陰象,又是半個背字,塞北陰方必應。聖心戀戀於陰方,將至半道而返也。」其宦猶未深信。果報:駕未逾淮,得太后之旨,遂星夜迴鑾。

壬午年十月、外に在りて官を為す人有りて「青」の字を写して問う——「昨日邸報上に伝うるを聽く、聖駕南巡已に紅衣鋪に到ると。我一個の老朋友駕に随いて同じく来る有り、迎候せんと往かんと欲す——何れの日か此処に到らんとするを知らず。先生に細かに推算を請う」。我曰く、「『青』の字上半是れ『主』の形状、指す所は人主なり;彼の上半又是れ半個の『来』の字なり——故に南巡の聖駕確かに已に半路に来れりと断ず。但是『青』の字下半是れ『月』、月は陰に属し、又是れ半個の『背』の字——背は北に朝く、塞北正に是れ陰方、此の一層必ず北辺に応ずべし。聖心北方に眷戀し、まさに半路に走り至りて便ち折りて回りて去らんとするを見るべし」。彼の官員はなお大いに信ぜず。後に果然伝報す——御駕未だ淮河を渡らざるに、便ち太后の旨意を接し、連夜鑾を回らして北に返る。

瓦字・揺会を問う

瓦字。一人書瓦字問搖會得否,余曰:「得會。」曰:「人眾尚在初起。」曰:「雖係初會,必得!」因批云:「瓦蓋眾人之頭,字形二十九點。得會!」其人去,頃復來曰:「會得矣,點亦如數。」

人の「瓦」の字を写して揺会能く中るや否やを問う有り。謂う所の「揺会」は、是れ民間の合会集資、衆人分子を凑えて骰を揺りて次序を定め、誰に輪るれば誰が一筆の会款を得るなり。我曰く、「会を得るを得べし」。彼曰く、「会裏人多し、眼下なお只だ是れ頭一輪」。我曰く、「頭会なりと雖も、亦た必ず得!」。於是批して曰く、「瓦は衆人の頭頂を蓋覆する能くし——満会の人を圧し得住むを主る;此の字の形状は共に二十九点を合す——会を得ん!」。其の人去りて多しとせずまた回りて来りて曰く、「果然会を得たり、揺り出でたる点数も正に是れ二十九」。此の一例是れ字形笔画に就きて数を取る——数と事恰も相符す。

火字・出門と在家を問う

火字。一人書火字問:「出門與在家孰利?」余曰:「出門利。此字中間有開腳之人,自宜行動。若在家中,有災害也。」

人の「火」の字を写して問う——「是れ出門利有りや、抑も家に待つが利有りや」と。我曰く、「出門利有り。此の字中間に一個の双脚を叉開せる『人』の形を蔵す——人既に脚步を邁開せり、自然行動に宜し;若し家に守れば、『火』便ち是れ災害の象——反って禍患有り」。同じ一個の字、其の中の「人」の形を取れば則ち行動を主り、其の本義を取れば則ち火災を主る——問う所是れ何れの一頭なるを看る。

時旁一人即指此字問曰:「有一兒欲隨貴人上京,今在姑蘇覓一兒作伴同行,利否?」余曰:「大利。」問何故,曰:「火字疊見,乃炎字也。北方水鄉,此去有既濟之義,故利耳。」其人曰:「北方水旺,炎旁加水乃淡字也。財氣不亦淡泊乎?」

当時旁辺に一個の人有りて便ち此の同一の「火」の字を指して問う——「我一個の孩子有りて貴人に跟随して京に上らんと欲し、如今蘇州に在りて別の一個の孩子を找めて伴を作り同行す——利有りや」と。我曰く、「大利」。彼何故ぞを問う。我曰く、「剛才已に一個の『火』の字有り、現在また同じ字を指して問う——両火重畳正に是れ『炎』の字。京城是れ北方に在り、北方は水に属す——此の一去水火相済し、正に《周易》既済卦の義に合す——故に利有り」。其の人曰く、「北方水旺し、『炎』旁に水を加上すれば便ち『淡』の字と成る——財気豈に亦た淡泊せざらんや」。

余曰:「否!非此之論也。兩兒皆南人,南方是火地。跟官之人勢必炎,炎而字中又兩重火。現據理斷之,嫌其太過。所幸者,遠遊北方水旺之鄉,得水制之,則火不猖狂,而兩相為用矣,烏可志其美而反謂之淡泊也哉?」其人復問二兒高下,余曰:「二火一上一下,自有高低。但子之兒高,彼之兒不及也。」請厥理,曰:「先一位以火問事已過,乃退時之火。兄仍以火字問事,乃方興之火。以此較之,是以知此兒後來高於彼兒也。」

我曰く、「対ならず、此の如く論ずべからず。此の両個の孩子皆な是れ南方人、南方本より火地に属す;官長に跟随する人は、気焰勢い必ず更に炎盛なり、況や字裏又是れ两重の火——単に此の道理に按じて断ずれば、正に火太だ過ぐるを嫌う。幸なる所是れ遠く北方水旺の郷に走り、水を得て来りて之を制すれば、火便ち猖狂するに至らず——水火両相為用せり。何を以てか其の此一層の好所を看ずして、反って財気淡泊と説成さんや」。其の人また両個の孩子将来誰か高く誰か低きを問う。我曰く、「両個の『火』一つ上に一つ下に在り、自然高低を分かち出だす。但是您の家の孩子高く、彼の一位の孩子趕き及ばず」。彼其の中の道理を請教す。我曰く、「先前彼の一位は『火』の字を以て事を問い、問いて過ぎ去りぬ——彼是れ已退の火;您如今仍お此の『火』の字を以て事を問う——此れ是れ方興未艾の火。両下相い比すれば、您此の孩子後来必ず彼彼の孩子に高きを過ぐるを知る」。

鳬字・官司を問う

鳧字。一人書鳧字問官司,余曰:「大不利。」其人問故,曰:「梟神頭,白虎腳,勾陳身,膋蛇尾,四凶齊犯。若到官,夾打俱有。一倒便見矣。」因將鳧字倒置几上,令彼自觀,時旁觀者皆歎服。

人の「鳬」の字を写して官司を打つを問う有り。我曰く、「大いに不利」。彼緣故を問う。我曰く、「此の字上頭是れ『鳥』の頭、正に梟神を犯す;下頭の彼の一撇一捺は白虎の足に象る;中段の横撑是れ勾陳の身;末筆の曲折是れ螣蛇の尾——梟神・白虎・勾陳・螣蛇、四凶斉しく犯す。此の案子若し公堂に上れば、夾棍も板子も少なからざらん。字を倒して看れば便ち明白なり」。於是我把て「鳬」の字を写したる紙を倒して几案の上に放ち、彼をして自ら往きて看せしむ——倒せたる字形正に一個の人の反縛され夾打せらるるの様子に象る。当時旁観の人皆な歎服す。

元字・六甲を問う(一)

元字。一人書元字問六甲:「男女何居?」余斷曰:「二八之形,巽卦之變,生女無疑。」復以問他相字者,則不察字理,輒曰:「生男。」至分娩,果產一女。

人の「元」の字を写して胎孕を問う有り——「究竟是れ男か是れ女か」。我断じて曰く、「此の『元』の字は上に两横、下に两笔、二八の形を成す——二と八と皆な是れ陰数;再び卦変に按ずれば、巽卦に属し、巽は長女——女を生ずること疑無し」。彼また持ち去りて別の一の測字する人に問う——其の人細かに字理を察せず、口に随いて便ち曰く、「男を生ず」。臨盆に到りて、果然個の女孩を生む。

元字・六甲を問う(二)

元字。一人將元字問男女,余曰:「生男。」復以問他相字者,則用吾前效應曰:「生女。」至分娩,乃一男。其人復來問字理,余曰:「元乃乾健之體,四德元為之首。兄之所娠又係頭胎。況兼三筆寫成,可改作兒字。故知生子無疑也。」

また人の「元」の字を拿りて男を生ずや女を生ずやを問う有り。我曰く、「男を生ず」。彼亦た持ち去りて別の測字先生に問う——其の人我の上一回の応験を套用し、曰く、「女を生ず」。分娩に到りて、却って是れ個の男孩。其の人回りて字理を問う。我曰く、「『元』是れ乾卦剛健の体、《周易》乾卦の四德『元亨利貞』、元は第一に居る;況や您夫人の懐く所又是れ頭胎。再者此の『元』の字は只だ三笔を以て写し成る——三是れ奇数、陽に属し、而且一笔を改めれば便ち『兒』の字と成る——故に男を生ずと断ず、絶えて疑うべき無し」。

其人問:「師曾斷此字生女,弟遂寫此字求數;因復以問於貴同道,彼亦斷女。何故卻生兒子乎?何故師所斷與前異乎?願聞其說。」餘筆曰:「夫一字之來有一字之機,彼人烏足以語此!蓋前一人之元字中,二橫如橋,字乃四筆寫成,數屬偶,故生女。兄所問之元字,頭尾昂藏,字乃三筆寫成,數屬奇,故生男。奇偶尚不清,曷為乎測字哉?邵康節先生曰:「字同事不同,不宜此而宜彼;事同字不同,倏變吉而變凶。」此之謂也。

其の人問う、「先生従前此の字を断じて是れ女を生ずと為し、我此に因りて亦た此の字を写して数を求む;また持ち去りて您彼の同道に問う——彼亦た女と断ぜり。何を以てか偏に兒子を生みしか?何を以てか先生此の一回の断語は従前と同じからざるか?其の詳を聴かんことを願う」。我筆を提げて写して曰く、「一個の字送り来れば、便ち此の一個の字自己の機兆を帯ぶ——彼の先生何ぞ此の道理を懂得せんや!従前彼の人の写せる『元』の字は、当中の两横平平として橋の如く、整個の字是れ四笔を以て写し成る——四は偶数に属し、偶は陰なり、故に女を生ず;您の写せる此の『元』の字は、頭尾昂揚して神有り、只だ三笔を以て写し成る——三は奇数に属し、奇は陽なり、故に男を生ず。連ねて笔画の奇偶をも分かち清めず、なお何の字をか測らん?邵康節先生曾て曰く——『字同事同じからざれば、此に宜しくして彼に宜しからず;事同じく字同じからざれば、倏に吉を変じて凶を変ず』。説く所正に是れ此の道理」。

門字・行期と功名を問う

門字。一官欲赴京選,問行期,書門字,兼叩功名事。余曰:「此字問功名,可謂大利,但行期遲緩,當為年翁細析其疑。夫門,可開可閉。今方冬令,天地閉藏猶門之閉,進出不通。若交春令,萬物萌芽猶門之開,往來甚便。以此推之,今歲尚未能行也。且字體乃朋來未齊之象,年翁必然等候親友同行,大抵在於新正耳。」其官曰:「弟實欲等浙中二友同行,約燈節前到,故問以決疑也。」

一位の官員京に入りて候選せんとし、動身の日期を問うに来り、一個の「門」の字を写し、同時にまた功名を問う。我曰く、「此の字以て功名を問えば、大利と算すべし;只だ是れ行期遅緩せん——容れ我が老先生の為に此の層の疑惑を細かに剖き開かん。『門』此の東西は開くべく閉づべし:眼下正に冬令に当たり、天地閉蔵す——譬えば門関ざるが如く、進出通ぜず;春令に交るを待てば、万物萌芽す——譬えば門開くるが如く、往来便ち極めて便当なり。此の様に推すに照れば、今年の内なお走り成らざらん。再者『門』の字左右の両扇対峙して中間空しき——是れ朋友已に来れりて未だ斉からざるの象、老先生一定に親友の結伴同行を待ち、大概正月裏に到るべし」。彼の官員曰く、「我確実に浙江の两位の朋友を待ちて同行せんと思う——彼ら元宵灯節の前に趕き到るを約定せり、故に来りて一問い、好く主意を定めんとす」。

幸字・病を問う

幸字。一人書幸字問病,余曰:「不吉。」因問病人年庚,曰:「四十九歲。」余曰:「幸字反有三不幸焉。問病不宜見士與木,今數中士木交加,一不幸也。木中桑木為最堅久,今不成桑木,二不幸也。不完五十,三不幸也。人不能全天命之年,雖幸,實不幸。逢辛日或辛月,恐不能僥倖。若捱過八月至十月,方可謂之幸也。」一月後果卒。

人の「幸」の字を写して病を問う有り。我曰く、「不吉」。於是病人の年歳を問う——答えて四十九と曰く。我曰く、「此の『幸』の字は反って三重の不幸を蔵す。第一、病を問うに最も『士』と『木』とを見るを忌む——『士』は棺前の牌位に象り、『木』は即ち棺木なり——如今此の字上下正に士木交加す、此れ一の不幸。第二、木料の裏は桑木を以て最も堅固耐久と為す、而して此の字は『桑』を凑成せず——此れ二の不幸。第三、四十九歳は一歳差して五十に満たず、天命の年周全を得ず——此れ三の不幸。人活きて天の与える所の年数に満たず——字は『幸』と名づくと雖も、其の実是れ不幸なり。再者『幸』と『辛』とは只だ一笔を差すのみ——辛日或いは辛月に遇上せば、只怕僥倖来らざらん;若し八月に熬え過ぎて十月に到る能くせば、始めて真の『幸』に算上ぐべし」。一個月後、病人果然去世す。

麟字・終身を問う

麟字。一人書麟字問終身,筆跡肥濃,橫直停勻而有神采。因顯唬骸按俗鄭?貴人之格也。其人曰:「我貧漢耳,何貴焉?」余曰:「年翁勿諱言,年翁之貴非自得之也。字後庇廕起手,當是襲職之官。字有戈戟之形,必居元戎之位。

人の「麟」の字を写して終身を問う有り。其の筆跡肥厚濃重、横竪停匀にして神彩を帯ぶ。我於是当面して曰く(底本此処幾字訛誤して読み難し、大意是れ「此の字是れ貴人の格局」)。其の人曰く、「我不過個の窮漢、何れにか貴を説くに足らん」。我曰く、「老先生諱言するを用いず。您の貴は自ら挣り来るに非ず:此の字後半は『粦』に従いて手を起こす——是れ庇蔭を承けて来る、当に是れ父祖の職位を承襲するの武官。字裏また戈戟の形状有り、必定に統兵主帥の位に居る」。

貴則貴矣,但一生不利於南。純水之形,宜往北方便利。二十上下,妻宮寂寞,夫人早已仙遊。三八之時,作事多應迷舛。末筆生三尾,子有河東。上有「六十」形,下有「死年」局,問壽只許六旬。縱然自少至老榮顯,若不升往北方不宜,兄弟不得力,六親無依。此狂瞽之言,請貴人取擇。若云非貴,豈其然乎?」

「貴は固然是れ貴なり、只是一生南方に利あらず。此の字是れ純水の形体、水性北に宜し——故に北方に往きて始めて便利なり。二十歳の上下、妻宮冷落し——尊夫人早已に过世せり。二十四歳の前後(三八相乗の数)事を弁ずるに多く迷乱差錯有り。末筆分かれて三尾を生ず——子息の事別に牽連有るを主る。字の上頭に『六十』の形状有り、下頭『死年』の局を結ぶ——寿数を問えば只だ六十に到るを許す。縱使少より老に至るまで栄顕すと雖も、若し北方に遷升せざれば便ち相宜ならず;兄弟力を得ず、六親倚り傍る所無し。此れら是れ我が狂瞽の言——貴人自ら斟酌取舍せんことを請う。若し您の貴ならざるを説かば、豈に会して此の様ならんや」。

其人始點頭曰:「弟非他,乃京口郭某也。現授廣東水師參將,今年二十九歲矣。二十四克妻。舍弟尚未登仕途。吾本籍北京,十五歲因難廕,即來江南,至今十五年矣。雖有一官,其實百事不遂。幸遇高明指教以南北之向,可謂之半仙也。」揖謝而去。

其の人此に於て始めて頭を点して曰く、「先生に瞞さず、我是れ別人に非ず、即ち鎮江の郭某なり。現在授かる所是れ広東水師参将、今年二十九歳。二十四歳の上妻子を克せり。舍弟未だ仕途に入らず。我本籍北京、十五歳の那年父の死難に因りて蔭職を得、便ち江南に来り、到今天整整十五年なり。一個の官銜を挂くると雖も、其の実百事遂わず。今天高明に遇うの幸有り、我に南北の方位の宜忌を指点す——先生真に半仙と称するを得」。説き罷めて揖を作して謝を道い而去る。

茆字・婚姻を問う

茆字。一人書茆字問婚姻,余曰:「極易成,但妓者耳,兄何留戀於彼耶?」其人笑曰:「果是!一美妓與我相處有年矣,今彼有從良之願,吾欲娶之,不識字理若何?而先生真可謂神見也。」余曰:「此字全是殘花敗柳之象,是以知其為妓也。末筆從節,猶可以為善,兄當娶。」

人の「茆」の字を写して婚姻を問う有り。我曰く、「極めて容易く成る、只だ是れ対方不過個の妓女——您何必彼女に留恋せんや」。其の人笑うて曰く、「果然!一個の美貌の妓女我と相処すること好幾年なり——如今彼女従良の意思有り、我彼女を娶らんと想う。此の裏頭の字理是れ怎様なるを知らず——先生真に神眼と謂うべし」。我曰く、「此の字草頭の下是れ花柳偏斜の形、通体皆な是れ残花敗柳の気象——故に彼女を断じて是れ妓女と為す。不過其の末筆『節』に従う、なお好き処に往き得——故に您尽く娶るべし」。

陸字・晴雨を問う

陸字。釗生書陸字問天晴雨,余曰:「必晴。」曰:「此時將午,已霏霏矣,安得晴乎?」曰:「包晴!字左乃陰不陰、陽不陽之象,本日天色自然晦而無雨。字右卻有兩個土字,土能克水,豈有雨乎?但土空則陷,恐來日當有雨耳。」果然。

釗生一個の「陸」の字を写して天気の晴雨を問う。我曰く、「一定に晴れん」。彼曰く、「眼下将に正午に近し、雨已に霏霏として下り起こりぬ——何を以てか晴れん」。我曰く、「包管晴れん!此の字左辺是れ耳刀(阜)——陰は陰を成さず陽は陽を成さず、故に今天の天色自然是れ陰晦にして雨下らず。字の右辺却って両個の『土』の字有り——土は能く水を克す、何れにか雨有らん?不過土一たび空虚なれば便ち塌陷せん——只怕明天倒に雨下るべし」。後来果然其の如し。

病字・病を問う

病字。一人書病字問病,余曰:「女乎?」曰:「然」。曰:「無妨!內省不疚,何憂何懼?上面主人安穩,下面內人端正,決無害。丙屬火,逢土日洩其氣,可愈。」其人去,未十日來雲病已愈。

人の「病」の字を写して病を問う有り。我曰く、「病むる是れ女人なるべしや」。彼曰く、「是れ」。我曰く、「事を妨げず!《論語》に曰く『内に省みて疚しからざれば、夫れ何を憂え何を懼れん』——此の字病頭の内に一個の『丙』を蔵す——身を反躬して省みて愧ずる無し、何必憂懼せん。字の上頭一点一横安安穏穏——是れ主人平安;下頭の『内』の字端端正正——是れ内人(妻室)恙無し、决然害無し。『丙』は天干に火に属す——土日に遇上せば火気泄を得、病便ち好くならん」。其の人回り去り、十天に到らずして便ち来りて病已に痊愈せりと曰う。

家字・家中の事を問う

家字。一遊宦書家字問家中事,余曰:「一家完全,人口皆安逸。守字頭,緣字腳,且在此地守祿,家中毋庸慮也。」至新正赴郡,得起復之信,自來述喜。

一位の外に在りて官を為す人一個の「家」の字を写して家裏の事を問う。我曰く、「一家完完全全、人口皆な安逸す。此の字上頭是れ『守』の字の頭(宀)、下頭是れ『縁』の字の脚(豕旁の形)——您眼下且く此の地に此の份の俸禄を守るを見るべし、家裏挂慮を用いず」。正月に到りて、彼府城に赴き、起用復職の信を得、親身来りて喜びを道う。

筆字・終身を問う

筆字。周龍從儀真至揚,攜一筆字問終身,余曰:「篤字頭,律字尾,中一豎有精神。逢丑年,交鴻運。十二年順利,家業長二千餘金。二十歲上下即走關津渡口,以建立功名。丰神雖瀟灑,但眉間定有傷痕。筆之為物縱然貴重,卻隨人掌握而行。以吾觀之,早年即當為入幕之賓,妻遲子晚,祖業又凋零虧煞個算頭,著實也,到後來受用些墨沈餘芬。」

周龍儀真より揚州に来り、一個の「筆」の字を帯びて終身を問う。我曰く、「此の字上頭是れ『篤』の字の頭(竹)、下頭是れ『律』の字の尾(聿)、当中一竪写して極めて精神有り。『篤』の字は馬に従う——丑年(牛馬の属)に逢えば便ち鴻運に交る、此の後十二年順順利利、家業二千多両の銀子に長じ得べし。二十歳の上下便ち関津渡口の一帯に奔走し、此のを以て功名を建立せんとす。此の人風神瀟洒たりと雖も、但し眉間一定に一塊の傷痕有り——竹頭の两撇分かれ開き、正に眉眼の位に落つ。筆は是れ貴重の物なりと雖も、却って総て別人の手掌の使喚に随う——故に我看るに照れば、彼早年便ち人家の幕客と為りて去做すべし;妻を娶ること遅く子を得ること晩く、祖上の産業また凋零して余る所幾無し——実実在在に一筆を亏空せり;後来に到りて始めて些かの筆墨余香の換え来る衣食を享用す」。

批畢,周友曰:「名不虛傳,此乃敝友邵令銘所書之字。今年二十八矣,尚未娶。本貫浙紹人,在敝衙門作幕數年。今又有吳江邑尊杜至彼,欲應聘,未知利否?至傷痕之說,尤屬如見。」余曰:「若往吳江更利。」於是別去。後十餘日復至,攜邵謝貼來,兼有詩曰:「閉臥青山愧丈夫。」可想見其平生矣。

批し罷めて、周龍曰く、「先生名虚伝ならず。此れ是我が朋友邵令銘の写せる字。彼今年二十八歳、未だ娶親せず;本籍是れ浙江紹興人、我らの衙門裏に在りて幾年の幕友を做れり。如今呉江県の杜県令彼を請い去らんとす——彼応聘せんと想う、利有り無きを知らず?眉間傷痕の彼の一句に至りては、尤其に親眼見たるが如く説き得たり」。我曰く、「若し呉江に去らば更に利有り」。於是別を道う。十幾天を過ぎて彼また来り、邵令銘の謝帖を帯び来る——帖裏なお一句の詩を附着せり、「青山に閉卧して丈夫に愧ず」——一個の懐才不遇・膝を抱えて空山にあるの書生、平生際遇亦た想い知るべし。

用字・求謁を問う

用字。一人書用字問求謁,余曰:「斷難見。」而其人曰:「我屢候之。」余曰:「雖屢候,彼終不能見也。」問何故,曰:「字之上半全是閉門不納之象,不獨閉門,而門內復將一木緊緊撐之,如此安能見之耶?」曰:「彼不出耶?」曰:「字乃截角之形,彼再不肯出頭也。」旁觀者皆撫掌稱快。

人の「用」の字を写して某人に求見を問う有り。我曰く、「断然見え難し」。其の人曰く、「我已に守候すること好幾回なり」。我曰く、「屢次守候すと雖も、彼終究您に見るを肯ぜざらん」。彼何故を問う。我曰く、「此の字の上半截、整個是れ門を閉じて納れざるの様子;不但門関ず、門裏頭なお一根の木杠を横たえて死死と撑住す——此の様に象れば、怎様に見え得られんや」。彼曰く、「彼出で来らざるか」。我曰く、「此の字是れ角を截去せるの形状、四角全からず——彼是れ再也不肯頭を出さざらん」。旁辺看る人皆な手を拍きて好しと叫ぶ。

歯字・行人を問う

齒字。有人書齒字問:「一人出外十餘年,何時回來?」余曰:「死矣。」問何故,曰:「太歲當頭,外邊重重險厄,終歸於凶,是以知其死也。不知年幾何?」曰:「三十六矣。」曰:「必死!齒,年數也。普天之下,從無三十七齒之人,今以此字問之,恰值三十六歲,吾知其必不能生還也。」

人の「歯」の字を写して問う——「一個の人門を出でて外に在ること十多年なり、什麼時候回り来るや」。我曰く、「已に死せり」。彼緣故を問う。我曰く、「此の字上頭是れ『止』、太歳頭に当たりて圧住す;外面重重包裹す、是れ険厄層層;到底凶象に帰す——故に彼の死せるを知る。彼今年多大なるを知らず」。答えて三十六と曰く。我曰く、「那是れ必死疑無し!『歯』即ち是れ年歳の意思——謂う所の『序歯』『歯徳』皆な年数を指す。普天之下従来三十七顆の牙歯を長ずる人有らず、如今彼恰好三十六歳にしてまた此の字を以て問う——牙歯の数已に尽頭に到るを見るべし、我彼の回り来らざるを断ず」。

其人泣曰:「神數!此吾弟也,一出不歸十餘年,杳無音信。昨有一友從比來,言在某處會見,適吾弟病篤,不能作書,剪髮辮寄歸,令其妻嫁,死後行囊如洗,蒙此友施棺殮葬。吾猶未深信,故特來一決。今如先生所斷,則事果實矣。且三十七齒之說,尤匪夷所思,寧不令人歎服?」

其の人哭きて曰く、「真是れ神算!此れ是我が弟弟、一出門十多年回らず、音信全無し。昨天一位の朋友彼の辺より来り、某処に於て彼を見たりと曰う——正に我が弟弟の病重く、信を写し成らざるに碰上り、便ち髪辮を剪り下げて彼に托して帯び回らしめ、彼の妻子をして改嫁せしむと叫び;死後行囊空空如洗たり——全く此の位の朋友に頼りて施舍の棺木を以て収殮安葬せり。我なお半信半疑なり、故に特地来りて先生の决断を求む。如今先生の断ずる所に照れば、彼の事情果然是れ真実なり。況や『三十七顆牙歯』此の一説、尤其に人の意表に出ず——怎んぞ人をして歎服せしめざらんや」。

吝字・婚姻を問う

吝字。一人書吝字問婚姻,余曰:「上有交歡之象,下有和合之形,姻緣可謂美矣,必成!」其人曰:「神數!本係成事,姑問之也。」

人の「吝」の字を写して婚姻を問う有り。我曰く、「此の字上半是れ『交』の字の頭、交歓の象有り;下半是れ『合』の字の口、和合の形有り。上交り下合す、姻縁美満と算すべし、必ず成る!」。其の人曰く、「真是れ神算!本来便ち是れ已に説定せしの事、不過姑且問うのみ」。此の一例正に対関法の用処を見る——一頭一尾各々一義を取り、合せて起これば便ち判語と成る。

弦字・伙友を問う

弦字。一人書弦字問曰:「聘一夥友,約在臘月前來,今已新正尚未見到。」余曰:「此人不來矣!字左乃膋蛇,字右乃玄武,二人相合已共事矣,豈來乎?」因批曰:「龜蛇二將相連,彼已別生枝葉,祖師不可認真,夥計須當另覓。」其人曰:「龜蛇之說信有之。吾聞其新遇一人,將有共事之意。吾疑信未定,故來問耳。」

人の「弦」の字を写して問う——「我一の合伙の朋友を聘請し、臘月前に来るを約好せり、如今已に正月にして未だ見ず」。我曰く、「此の人来らざらん!字の左辺是れ『弓』、屈曲して螣蛇の如し;右辺是れ『玄』、正に玄武に応ず。螣蛇・玄武の两位合して一処に在り——彼已に別人と搭伙共事するを説明す、何れにか来らん?」於是批して曰く、「亀蛇二将相连なり、彼已に別に枝節を生ぜり;真武祖師当真と為すべからず、伙計は須ち別に找むべし」。其の人曰く、「亀蛇の説確かに其の事有り。我彼の新近一個の人に遇上り、共事の意思有るを聴說せり。我半信半疑、故に来りて一問う」。

虬字・婚姻を問う

虯字。一人書虯字問婚姻,余曰:「必係寡婦,先私後娶,然卻易成。」其人背後一友笑曰:「請教字理。」余曰:「花燭之餘,豈非寡婦;傷風敗化,必有私情;幸王化雖敗壞之極而風聲只缺微邊,往來雖久而知者猶少也。」其人復問:「何日成婚?」余曰:「L 為半九之象,立春前五日成婚。」二人皆嘆曰:「神數!果日期盡不爽。」

人の「虬」の字を写して婚姻を問う有り。我曰く、「対方必定個の寡婦、先に私情有りて後に正式に迎娶す、不過此の門の親事倒に容易く成らん」。其の人身後の一位の朋友笑うて曰く、「其の中の字理を請教せん」。我曰く、「『虬』の字は虫に従い丩に従う——虫の字本は『燭』の字にして火旁を去れり、正に是れ花燭燃え過ぎたる之余、豈に是れ寡婦ならずや?虫また傷風敗化を主る——必ず私情有り。幸なる所是れ、王化敗壊して極処に到ると雖も、而して『風』の字只だ外辺の一点を缺く——風声未だ全く露出せず、両人往来久しきと雖も、知る人なお多からざるを見るべし」。其の人また問う、「何れの日か成婚せん」。我曰く、「末筆弯鈎是れ半個の『九』の字の象——立春前五日成婚せん」。両人倶に歎じて曰く、「神算!日期竟然一点も差わず」。

銭字・梅を観る

一人手持一錢置於几上,復指錢上順字問婚姻,余曰:「必成,況已成矣。」問故,曰:「錢乃團圓之物,外圓內方,地天交泰之義也。倒指順字,可謂手到即順也。」復問財氣,余曰:「惟財氣欠旺,只可二三分之利。」曰:「何故?」曰:「錢乃外實內虛之物,衣服什物雖有而資財恐不多也。且順字從三寫起,願字結局,只得三分如願耳。」

此の一則は「観梅」象を取るの例子——字を写さず、只だ眼前の物に就きて断を起こす。人の手裏に一枚の銅銭を拿りて几案の上に放ち、また指を倒して銭面の「順」の字を指して婚姻を問う有り。我曰く、「必ず成る、況や已に成れたり」。彼緣故を問う。我曰く、「銭是れ団団圓圓の東西、外圓にして内方、圓は天・方は地、天地を包む——正に《周易》地天交泰の義に合し、陰陽交通を主る。您また指を倒転して此の『順』の字を指す——謂うべし手到りて便ち順なりと」。彼再び財気を問う。我曰く、「只だ是れ財気旺ならず、至多二三分の利」。彼何故を問う。我曰く、「銭此の東西は外面是れ実にして当中是れ空——衣服器物有ると雖も、銭財恐怕多からざるを見るべし。再説『順』の字は『川』の字の三笔より頭を起こし、『願』の字に到りて始めて結局を算す——三笔起りて十分に到らず、故に只だ三分の如願を得るのみ」。

寅字・聖駕南巡を問う

寅字。正月初八,一人指時憲書上月建之寅字,問曰:「聞得聖駕南巡否乎?」余曰:「宇宙一人之象,正是兆民仰問聖上之字也。上有離宮之形,下有甲胃之人衛之,財巡必矣。寅,陽木。下月水日到。」後到二月初七壬午日,駐蹕維揚。

正月初八、人の暦書(時憲書)の上の月建の「寅」の字を指して問う——「聖駕南巡せんとするを聽説す、是れ真か」。我曰く、「『寅』の字上頭は宝蓋宇の如く、当中一横一竪宙の如し——正に是れ『宇宙一人』の象、恰恰として是れ万民天子を仰問するの字。字の上部に離宮の形状有り、離は南方と為る;下部に甲を披き胄を執るの人護衛する有り——南巡是れ必定なり。『寅』は五行に陽木に属し、木は水に生ず——下个の月水日に逢えば便ち到らん」。後来二月初七壬午日に到りて、御駕果然揚州に駐蹕す。

公字・合伙を問う

公字。一人以公字問事,久不與斷,平國先來者先測,而後至者次序應之,故不笪即斷也。至臨測時問之曰:「何事?」則曰:「忘之矣。」轉身即走。余曰:「來,且勿行!爾非真忘之也,不過因我之遲而生恚耳。」其人曰:「請說。」余曰:「字雖公字,卻有一團私心;況分字頭、去字腳,汝必與人共事,今欲分頭而去也。」

人の一個の「公」の字を拿りて事を問うに来る有り、我半日彼に断を与えず——一向に先に来る者は先に測り、後に到る者は依次に応対するを以てなり、故に立刻に便ち断ずる能わざりき。彼に輪るに等到りて我問う、「何の事を問う」。彼曰く、「忘れたり」。身を轉じて便ち走らんとす。我曰く、「回れ、且く走るを慢にせよ!你并に真に忘れたるに非ず、不過我が慢なるを嫌い、心裏気を生ぜしのみ」。其の人曰く、「先生に説き看よを請う」。我曰く、「此の字是れ『公』の字なりと雖も、裏頭却って一団の私心を蔵す——『公』の字下半正に是れ『厶』、厶即ち是れ私。況や其の上頭是れ『分』の字の頭、下頭是れ『去』の字の脚——你必定に人と合伙共事し、如今分頭散伙せんと想うを見るべし」。

其人曰:「誠如所言。我與表兄合夥開一銀店,將及三載。今欲分賬自開,不知吉凶何居?」余曰:「一言成訟,此話可謂難講矣。末筆更帶玄武,其中必主小人刁唆,不日將見官司,宜止之。」其人歎服。後旬日復來測定,自言:「承指教歸,並不言及分賬之事,而表兄與我甚相得,親許來歲分店各開矣。」

其の人曰く、「果然先生の説くが如し。我表兄と合伙して一間の銀店を開き、快く三年に満たんとす——如今賬を分かちて各々開かんと想う、吉凶如何なるを知らず」。我曰く、「『公』の字は八に従い厶に従う——一つの話句便ち訟事を惹き出だすを得、此の話算くべし開き難き口なり。其の末筆また玄武の形を帯ぶ、其の中必定に小人の旁より挑唆する有り——不日に便ち官に見えて官司を打たん、なお打住するを好しと為す」。其の人歎服す。十來天を過ぎて彼また来りて測り、自ら曰く、「先生の指教を承け、回去して後一字も賬を分かつの事を提げず——表兄我と反って十分和睦し、親口に明年両家を分かち各自経営するを答允せり」。

求財二字・生意を問う

求財二字。一人云:「我欲求財,請測一字。」余曰:「甚字?」其人呆視不動,余曰:「汝又不寫字,又不拈字,我即將求財二字測之。」其人曰:「知我作何生意?」余曰:「當是賣果子,否則必是樹上所生之物。」曰:「何方買賣?」曰:「東南買至西北方賣,先曾做過。有本而藝術不精,以致虧折。目今第二次矣。生意雖精而本又不足,意欲與人合夥同行也。是乎?否乎?」

人曰く、「我財を求めんと想う、先生に一個の字を測るを請う」。我問う、「何の字を測る」。其の人呆呆として看て動かず。我曰く、「你既に字を写さず、亦た字を拈らず——我便ち你の説く所の『求財』此の両個の字を拿りて測らん」。其の人曰く、「先生我の做る所何の生意なるを知るか」。我曰く、「当に是れ果子を売るべし、不然なれば亦た必定に樹上に長ずるの東西」。彼問う、「何れの一方に在りて買売を做す」。我曰く、「東南より買い入れ、西北に運びて売り出す。従前一回を做り過ぐ、本銭有りて手藝眼力精ならず、以致本を亏せり。眼下是れ第二回なり。此の一回生意是れ精なり、本銭また足らず、人と合伙して同じく去らんと想う。是れか非ずか」。

其人曰:「神數!果是往洞庭山買木瓜、香櫞等至淮北賣,前歲之貨大半黑爛,本折過半。今實約龍同行,利否?」曰:「利。」旁觀者問:「先生所言句句對針,而其理何所據,遂如此之應。」余曰:「求財二字皆有木形,故知買者果子也。求中全然見本而有不永之象,財中只有半本而有搬販之形,是以又知其前後事也。」又問:「何以知其前此藝之不精,而此番之精?」余曰:「求如喪字頭,是以知其不精;財如射字形,是以知其可中也。」

其の人曰く、「真是れ神算!我確実に是れ洞庭山に到りて木瓜・香櫞の一類を買い、淮北に運びて去りて売る。前年の貨大半黒爛し、本銭を一半以上折れり。如今実在に姓龍の者と約して同じく去る——利有りや」。我曰く、「利有り」。旁観の人問う、「先生の説く句句対症す、而して此の道理是れ何を根拠とするか、竟然応験すること此の地步に到る」。我曰く、「『求』『財』の両個の字裏皆な『木』の形を含む——故に彼の買う所是れ果子なるを知る。『求』の字裏明明白白として一個の『本』の字を見、而して長久すること能わざるの象を帯ぶ——故に前次本を亏せり;『財』の字は只だ半個の『本』有り、而して『貝』旁又是れ搬運販売の形——故にまた彼の前後両回の事を知る」。また問う、「怎様に彼の従前手藝精ならず、此の一回却って精なるを知りしか」。我曰く、「『求』の字は甚だ『喪』の字の頭に似る——喪なれば則ち成らず、故に従前精ならざるを知る;『財』の字は甚だ『射』の字の形状に似る——射れば則ち中る能くし、故に此の一回中るべきを知る」。

子字・女婚の訟事を問う

子字。一人書子字問曰:「有一女,先曾許某氏兒,實未受聘。今父母欲嫁之而是兒欲以賴婚訟官,此事吉凶何如?」余曰:「蜉□之羽,只取一時之榮,不顧後來之患。今官司將欲成矣,誰教你存心不好耶?明明一好字也,誰教你去其女耶?」其人復以童字問曰:「今彼狡童欲於未鳴官時,先勾惡黨肆行搶親,保策可以御之?」余曰:「童字似重,若到官時恐有重聽於彼之兆也。」

人の一個の「子」の字を写して問う——「一個の女儿有り、従前某家の兒子に許せり、其の実并に聘を下さざりき。如今父母彼女を別に嫁がせんと想う、彼の家の兒子は却要して官に告げて此の門の婚事を赖り住まんとす——此の件事吉凶如何」。我曰く、「『子』の字は蜉蝣の羽に象る(底本此処に缺字有り)——蜉蝣は朝に生じ暮に死す、只だ一時の風光を圖り、日後の禍患を顧みず。如今官司眼看に打ち起こらんとす——誰が你をして存心不良ならしめしか?『女』『子』を配せば明明として個の『好』の字、誰が你をして彼の個の『女』を去掉せしめしか?」。其の人また一個の「童」の字を写して問う——「如今彼の狡童官に告ぐるの前に趕きて、先に悪党を勾結して強行に親を搶らんと想う——什麼の法子有りて挡し得住るや」。我曰く、「『童』の字看て『重』の字に象る——若し真に公堂上に到らば、只怕官府彼の一辺を偏聴するの兆頭有らん」。

其人悚然曰:「然則畢竟如何結局?」余曰:「以字理度,可挽回,彼亦不搶親,辦不告官,但汝能從吾言否?」其人唯諾,余曰:「童字有奇巽之形,此子計必妥貼。又有立裡之義,兄當代彼聘妻。為今之計,可央至親到彼處,苑轉開導,許以贈財代聘,而於裡中擇一女為彼定婚。俟其肯依,然後嫁女。此兩安之計也。」其人謝別。一月後,聞其女已嫁,而彼家亦得財息事矣。

其の人悚然として曰く、「那麼究竟怎様に収場せん」。我曰く、「字理に照りて推測すれば、なお挽りて回るを得——彼亦た親を搶せず、亦た官に告げず、只だ你肯んじて我が一句の話を聴くや否やを看る」。其の人連声に答允す。我曰く、「『童』の字に奇巽の形有り、巽は柔順にして人に入るを主る——此の孩子の心思是れ説き得て妥貼ならん;字裏また『立』と『里』とを含む——正に是れ郷里の中に於て彼の為に一門の親を立てんと欲す。眼下の办法は、是れ一位の至親を央めて彼の家に到り、婉転に開導し、彼に一筆の財礼を贈りて聘金に代作することを答允し、別に本郷裏に一個の女子を挑みて彼の為に定婚す。彼肯んじて依るを待ちて、然る後に再び你の女儿を嫁がす。此れ是れ両全其美の法子」。其の人道謝して別る。一個月後、彼の女儿已に出嫁し、彼の一家も亦た財礼を得たりと聴説す——事情此に就きて平息す。

衡字・行人を問う

衡字。吳友于燈下書衡字問行人,余曰:「二人同行,中有急字頭,內有思字形,欲來之急也。今晚是丁丁,行到亭止之象也,明晨當至。」次以二人同至。

姓呉の朋友灯下に一個の「衡」の字を写して門を出でて外に在るの人を問う。我曰く、「此の字左右両旁是れ双人(彳・亍)——両個の人結伴同行を主る;当中に『急』の字の頭有り、裏面また『思』の字の形を蔵す——彼ら急ぎて来らんと欲し、心裏正に記念し懸念するを見るべし。今晚是れ丁日、『丁丁』の声正に是れ亭子裏に走り到りて歇み下ぐるの象——明天早上便ち到るべし」。第二天果然両人一同に到りぬ。

鳬字・婚姻を問う

鳧字。一人書鳧字問婚姻,余曰:「易成,當是再醮。」其人點頭問:「理安在?」余曰:「倒鳳顛鸞,婚姻極美,豈非易象?字之上,鳥也;下如鳥巢。今鳥已不在窠中,則是換巢鸞鳳之象也,豈非再醮之婦乎?」

人の「鳬」の字を写して婚姻を問う有り。我曰く、「容易く成る、不過対方当に是れ再嫁の婦なるべし」。其の人頭を点して問う、「道理何れの処に在るか」。我曰く、「『鳬』の字是れ倒鳳顛鸞の形——鸞鳳顛倒正に是れ男女交合、婚姻極めて美なり、豈に是れ容易く成るの象ならずや?再び此の字を看る——上半是れ『鳥』、下半彼の几形個の鳥巢に象る。如今鳥已に自己の窠裏に在らず——是れ巢を換うるの鸞鳳、豈に正に是れ再醮の婦ならずや」。同是れ一個の字形、其の顛倒を取れば則ち易成を断じ、其の離巢を取れば則ち再嫁を断ず——両義一并に説き出だして始めて周全を算す。

鳬字・守旧と更新を問う

鳧字。一人書鳧字問:「守舊與更新孰勝?」余曰:「字乃敗翎鸚鵡之象,又象褪毛鸞鳳。守舊不宜,決無興旺之日。此時春光明媚、花卉向榮,細推數中,乃天機到處鳥能言之兆也。若更改生涯,自然十分得意。」

人の「鳬」の字を写して問う——「是れ旧業を守るが好しや、抑も弦を改め更張するが好しや」。我曰く、「此の字是れ羽翎を敗れたる鸚鵡の象、又像て毛を褪了せるの鸞鳳——守旧相宜ならず、決して興旺の日子有らず。眼下正に春光明媚・花木栄に向うに当たる——細かに此の数を推すに、是れ天機到る処にして鳥能く言語するの兆頭。若し営生を改換するを肯んずれば、自然十分得意ならん」。

鳬字・生意を問う

鳧字。一人以鳧字問生意,余曰:「鳧鳧鳥乘風,可以翱翔得意,然無盡日飛騰之理,恐不得久。」其人笑曰:「神數!我所賣者,要貨也,大抵半月已耳。」又一人即指此字問生意與月建,余曰:「島嶼風輕鳥倦飛,此數不利,當慎之。」

人の「鳬」の字を拿りて生意を問うに来る有り。我曰く、「鳬鳥風に乗りて起る、翱翔得意すべしと雖も、只是終日飛騰して落ちざるの道理無し——恐怕長久すること能わざらん」。其の人笑うて曰く、「神算!我売る所是れ応時緊俏の貨、大抵不過半個月の行情のみ」。随後また一個の人同じ字を指して生意と当月の運気を問う。我曰く、「島嶼の間風力已に弱し、鳥も亦た飛び倦めり——此の数利あらず、当に謹慎すべし」。同じ一個の字、先に問う者の得る所是れ初起の風、後に問う者の得る所是れまさに歇まんとするの風——故に断語一吉一凶。

芍字・病を問う

芍字。一人書芍字問病,余曰:「病者必年少之婦,二十歲上下之人也。」其人驚曰:「然!生死何如?」余曰:「病犯黃幡豹尾,焉能得生?且花月,女象也,字中全是花殘月缺之形,吾恐其葬已的矣!」

人の「芍」の字を写して病を問う有り。我曰く、「病人一定に個の年軽の婦人、二十歳の上下」。其の人驚きて曰く、「正是れ!生死如何」。我曰く、「此の字草頭の下『勺』に従う——正に黄幡・豹尾の両個の凶煞を犯す、怎様に活き成ることを得ん?況や花と月と皆な是れ女子の象、而して此の字通体是れ花残月缺の形状——我只怕連れて下葬の事も都て定まりぬ」。

其人去後,未一月來曰:「先生神數!向所測芍字,乃內人,二十歲矣,得輶羸之疾。昨忽驩語,至夜身亡。次日偶檢曆本,恰是箕水豹值日。數之奇驗一至於此。」

其の人走り去りて一個月に到らずしてまた来りて曰く、「先生真是れ神算!先前測ずる所の『芍』の字、問う所是れ我が内人、二十歳、羸弱の症を得たり。昨天忽然としてなお説有り笑有り、夜裏に到りて便ち気を断ちぬ。第二天偶然暦書を翻検すれば、彼の一天恰好箕水豹の値日なり——先生の説く所の『豹尾』竟然此処に応ぜり。数術の奇準、竟然此の地步に到る」。

言字・病を問う

言字。一人書言字問病,余曰:「先凶後吉,其病無妨。但調理欠周,恐多反覆。」

人の「言」の字を写して病を問う有り。我曰く、「先に凶にして後に吉、此の病要緊ならず。只是調養料理なお周到ならざるを足らず——恐怕反反覆覆幾回せん」。——「言」の字上頭一点一横は病榻の形の如く、下頭に「口」有りて尚お食を進む能くし——故に妨無しと断ず;而して字中の三横参差不斉——正に是れ調理均ならざるの象。

磨字・陰宅風水を問う

磨字。一人書磨字問出地風水,余曰:「歷字頭、磐字尾,歷年悠久如磐之安。且數內人財兩旺,將來富貴雙全。」其人笑曰:「先生何謬言也!消磨消磨,何發之南?請直言無諱。」余曰:「王體公卿,吾視之如平人,豈肯因其貴而屈吾節以媚之乎?今據所書之字測所問之事,不過言其理之如是。」

人の「磨」の字を写して選ぶ所の墓地の風水を問う。我曰く、「此の字上頭是れ『暦』の字の頭、下頭是れ『磐』の字の尾——暦年悠久にして磐石の如く安んず。而且数中の人丁と財帛と両旺す——将来富貴双全せん」。其の人笑うて曰く、「先生怎説此の種の荒唐話!磨き来り磨き去れば、便ち是れ『消磨』の二字——何れにか発し得られん?直説せんことを請う、忌諱するを必せず」。我曰く、「就令王公卿相たりと雖も、我亦た彼を以て平常人と看る——豈に肯んじて人家の富貴に因りて自己の節を屈して奉承せんや?如今我是れ彼の写せる字に就きて彼の問う所の事を測る、不過此の道理本来此の如しを説き出だすのみ」。

其人曰:「既然此地可用,敢求細細指教。」余曰:「上面一點乃墓主也,石乃墓前之碑,林為樹木。乃即林堂如此之地,可謂吉矣。葬後二十四年當發解元,歷官知府,俸享二千石而終,此地之發貴如此。」其人悅曰:「字之惡而測之美,實奇門相反之道理固有之。」餘復曰:「兄以為消磨之磨,恐有不利。設若書一仙字便能成仙,書一鬼字即能見鬼乎?」其人讚歎去。

其の人曰く、「既然此の塊の地用いべければ、先生に細かに指教せんことを請う」。我曰く、「此の字最上頭の彼の一点即ち是れ墓主;下頭の『石』是れ墓前の碑;中間の『林』是れ墓地の樹木。碑有り林有り、明堂此の如し——吉地と算すべし。下葬の後二十四年当に一位の解元を出だし、暦官知府に至り、二千石の俸禄を享けて終るべし——此の塊の地貴を発すれば便ち此の地步に発す」。其の人高興として曰く、「字面凶悪にして測り出だす所是れ美——奇門中確かに相反相成の道理有るを看る」。我又曰く、「您『磨』を以て即ち是れ消磨と為す、恐怕利あらず。此の説に照らさば、一個の『仙』の字を写せば便ち仙を成し得、一個の『鬼』の字を写せば便ち鬼に見えるを得るか」。其の人讚歎して去る。

球字・六甲を問う

球字。一人書球字問六甲,余曰:「王旁乃璋珍之畔,球琳為美玉之名;求配艮卦,主生少男;非十二即二十見喜。」分娩果驗。

人の「球」の字を写して胎孕を問う有り。我曰く、「左辺の『王』(玉)旁は、正に是れ『璋』『珍』の一類の字の偏旁——古人生男を『弄璋』と称す;『球琳』又是れ美玉の名目、亦た男を主る。右辺の『求』は艮卦を配するに、艮は少男と為る——故に小兒子を生ずるを主る。日子是れ十二か二十かに喜を見ん」。分娩に到りて果然応験す。

沛字・失物を問う

沛字。一人以沛字問失物,余曰:「何物?」曰:「鏡也。」曰:「在!速歸,向宅邊陰溝處,尋有破衣斷帶裹之。」其人去。到晚來曰:「得之矣!果在溝邊,破衣壞帶紥繫。」

人の一個の「沛」の字を拿りて丟失せるの東西を問うに来る有り。我問う、「丟せる所是れ什麼」。彼曰く、「一面の鏡子」。我曰く、「なお在り!趕快回り去りて、住宅の旁辺の陰溝の彼処に到りて找めば、破衣裳・断布帯の之を包裹せる有るを見ん」。——「沛」の字水旁は溝渠を主り、右辺の「巿」是れ布帛破断の形。其の人去りぬ。晚上に到りて来りて曰く、「找め着けり!果然溝辺に在り、破衣爛帯を以て扎り着けり」。

恙字・控告を問う

恙字。一富家任事者,因負心,主人慾控府處之,書恙字問當否。余曰:「字乃恩斷義絕之象,此人已十分懷怨矣。又有隱惡揚善之形,如其可止則當止之。」曰:「今彼反無賴,先欲鳴官,如何可止也。」曰:「此字拆開,寮是『大人為美,自然得息』。兄但靜以待之,彼無能為也,豈不聞窮寇勿追乎?」其人依言。後負心者屢控,俱不准,遂息。

一個の富家の事を管る人東家を辜負す——主人府衙に到りて彼を控告せんと想い、一個の「恙」の字を写して当に告ぐべきや否やを問う。我曰く、「此の字上『羊』下『心』——是れ恩断じ義絶えたるの象、此の人心裏已に十分に怨を懐けり。而して字裏また悪を隠し善を揚ぐるの形意有り——若し手を罷むる能くせば、なお手を罷むるを好しと為す」。主人曰く、「如今彼反って無頼を耍し、搶先に官に告げんと欲す——怎様に止め得住るや」。我曰く、「此の字を拆き開きて看れば、正に是れ『大人美を為し、自然息を得ん』——寛大を以て懐と為せば、事情自ら平息せん。您只だ静かに等せよ——彼能力無し。豈に『窮寇追う莫れ』を聞かざらんや」。其の人言に依りて行う。後来彼の負心の管事屢次控告すと雖も、官府皆な受理せず——事情此に就きて了結す。

颯字・行人を問う

颯字。一人以颯字差別行人,余曰:「風前立見,朝暮當來。」復一人亦指颯字問行人,余曰:「人不能來,去幾時了?」其人曰:「繫逃亡去,一載矣。」余曰:「內犯玄武,外帶勾陳,安得能來?交辛月當在,有意無意中得信也。」又一人仍復將颯字問行人,余曰:「三天後至。」

人の一個の「颯」の字を拿りて門を出でて外に在るの人を問うに来る有り。我曰く、「風前立ちて見ん、早晚便ち来らん」。接続してまた一個の人亦た此の「颯」の字を指して行人を問う。我曰く、「此の人来る能わず。彼走りて去りて多久なりしか」。其の人曰く、「是れ逃亡して走り去れり、已に一年なり」。我曰く、「『颯』の字裏頭の『風』は玄武を犯し、外頭の『立』は勾陳を帯ぶ——一内一外皆な是れ拘絆の神、怎様に来るを得ん?辛月に交るを等てば倒に着落有るべし、意有り意無きの間に彼の消息を得ん」。随後また第三個の人仍お此の「颯」の字を拿りて行人を問う。我曰く、「三天の後到らん」。

於是旁人問曰:「行人是甚親?」其人曰:「夥計,往南京置貨。」旁人因問曰:「先生何以三數同事同字,而斷法不同,又皆應驗,其理何據?」余曰:「此機耳!夫字之來當觀吉凶之變化,若心鏡光明,無響不應。先一颯字,適我起立,東風拂面,故即用天機之發以應之。至次位颯字,乃問事過端面濡毫,故從字推人來必遲,更先有信也。而第三位之颯字,許三天到者,後三天逢辛。

旁辺の人便ち問う、「你要する所問うの行人是れ什麼の親眷」。其の人曰く、「是れ伙計、南京に到りて貨物を置弁しに去れり」。旁人於是我に問う、「先生怎様に三次同じ一件事・同じ一個の字、断法各々相同じからず、而して又皆な応験するか、此の道理什麼の依拠有るか」。我曰く、「此れ即ち是れ一個の『機』の字のみ。字送り上ぐるに、当下の吉凶変化の機兆を看るを要す;只だ心裏の彼の一面の鏡子明らかに照るを得れば、一点の響動にして応ぜざる能わざる無し。頭一個の『颯』の字は、恰好我正に身を起こし站立し、東風面を拂いて来れり——故に便ち此の天機の発を以て彼に応じ、『風前立見』と断ぜり。第二個の『颯』の字は、是れ彼の人事を問い了えて、墨を蘸し重ねて写し始めて逓げ上げたるなり——故に字上より人来る必ず遅く、而して消息先に到らんと推断す。第三個の『颯』の字に至りては、彼に三天に到るを許すは、是れ往後に数えて三天正に辛日に逢うを以てなり」。

満字・田禾を問う

滿字。黃龍書滿字問田禾,余曰:「時雨滋苗,十分生發,秋收可以稱心。」

黄龍一個の「満」の字を写して田裏の庄稼を問う。我曰く、「『満』の字水旁に『芇』を加う——草木水を得、正に是れ及時の雨禾苗を滋潤するの象、十分生発す、秋天の収成心に称い意の如くすべし」。此の一条も亦た巻三の草頭取格に見ゆ——判語正に「時雨滋苗」と作す、成格を実事に用うれば便ち此の様に落地するを見るべし。

慶字・府考を問う

慶字。一人書慶字問府考,余曰:「府尊甚愛其文,上六下八取之。」其人大悅。後出案,果然。

人の「慶」の字を写して府試を問う有り。我曰く、「知府其の文章を愛すること甚だし、上六下八の間の名次に取らん」。——「慶」の字は広頭の下に「大」に従う、広の字は六画、大の字は連れて下に两笔共に八画——故に「上六下八」の数を取る。其の人大いに喜ぶ。後来榜案出で来れば、果然其の如し。

卜字・婚姻を問う

卜字。朝宦請余問婚姻,書卜字。余曰:「大貴!非本郡,比年翁猶高數倍之家,且易成。」宦悅曰:「果在都中議婚,男女兩家亦遠隔五百餘里,果係大貴。敢求教字理。」余曰:「字之體,金枝玉葉,一豎為金枝,一點為玉葉,故知其為於金小姐也。卜字乃外字之邊,則不在本郡。可知卜字可上可下,則其易成可決。」宦歎賞而去。

一位の朝中に在りて官を為す人我に婚姻を問うを請い、一個の「卜」の字を写せり。我曰く、「対方大貴なり!本郡に在らず、老先生の府上に比してなお幾倍を高出だすの門第、而且此の門の親容易く成る」。彼の官員高興として曰く、「果然是れ京城に在りて議せしの婚、男女両家また遠く隔たること五百多里、対方確かに大貴に係る。敢えて其の中の字理を請教せん」。我曰く、「此の字の体格是れ金枝玉葉:彼の一竪是れ金枝、彼の一点是れ玉葉——故に女方を知りて是れ金枝玉葉の小姐と為す。再者『卜』是れ『外』の字の偏旁——本郡に在らざるを見るべし。而して『卜』の字の彼の一点は上べくも下べくも、処に随い安放すれば皆な可なり——故に容易く成ると断ず」。彼の官員讚歎して去る。

投字・歳考等第を問う

投字。一生歲考書投字問等第,余曰:「四等。」其人屢考一等,至發落時卻是一等三名;因與某生代筆,事破,文宗喚至,立責二十,置之四等。其同來之友復叩字理,余曰:「投乃股字打字相合而成。秀才打屁股,非四等而何?」

一個の秀才歳考の時一個の「投」の字を写して等第を問う。我曰く、「四等」。其の人歴来考える所皆な是れ一等、発落名次に到りて果然是れ一等第三名;不料別の一個の考生の為に代筆せしに因りて、事情敗露し、学政(文宗)彼を叫び去りて、堂に当たりて二十板を責打し、改めて四等に置く。彼と同じく来れるの朋友再び字理を問う。我曰く、「『投』の字是れ『股』の字と『打』の字と拼合して成れるなり——秀才屁股を挨え打たれり、四等に非ずんば是れ何ぞ」。清代の歳考に按ずれば六等に分かち、四等以下責罰を受くるを要す——故に「打股」の二字を拆き出だし、等第と刑罰と一并に断じ出だすなり。

唯字・功名を問う

唯字。一人書唯字問功名,余曰:「憲體也,非司即道。」其人曰:「何以知之?」曰:「前呼後擁,非府道而何?」其人大服曰:「此吾舍親,果係廣東惠潮道。」

人の「唯」の字を写して功名を問う有り。我曰く、「此れ是れ台憲の体格、布政・按察の一司に非ずんば、即ち分守分巡の道員なり」。其の人問う、「怎様に看て出だせしか」。我曰く、「『唯』の字左辺一個の『口』前に在り、右辺一個の『隹』後に在り——正に是れ前呼後擁の排場、知府に非ずんば即ち道台、なお是れ何をか為さん」。其の人十分佩服し、曰く、「此れ是我が親戚、果然是れ広東恵潮道」。

楨字・会試を問う

楨字。一人書楨字問會場,余曰:「明明宰相之體,春闈必中無疑。且極字頭、貴字尾,問功名可許極貴數中;卜乃聖上親點。」初亦不知何人,後乃知姑蘇吳廷楨也。

人の「楨」の字を写して会試を問う有り。我曰く、「此れ明明是れ宰相の体格、春闈必ず中ること疑無し。況や『楨』の字左旁是れ『極』の字の頭(木)、右下是れ『貴』の字の尾(貝)——功名を問えば極貴の数に在るを許すべし;上頭の彼の『卜』は、是れ聖上の親筆点定なり」。当時并に字を写せる者是れ誰なるを知らず、後来始めて是れ蘇州の呉廷楨なるを知れり。

高字・店面を問う

高字。一人書高字問:「欲尋一店面,生理何如?」余曰:「極易!現今有一店面等租,店頭店底俱全,只將中間人口搬出,讓兄卜居,掛個招牌便成店也。」復問:「何方?」曰:「字從庚辛起手,當是西南方。」其人去後,十餘日來雲果然。

人の「高」の字を写して問う——「一間の店面を找めんと想う、生意如何」。我曰く、「極めて容易し!眼下正に一処の店面出租を待つ有り、前店後房一応倶に全し——只だ中間に住するの人口を搬き出だすを待ちて、您をして住み入らしめ、招牌を挂くれば便ち一間の鋪子と成る」。——「高」の字は上に屋頂有り、下に門框有り、当中一個の「口」正に是れ住する人口。彼また問う、「何れの一方に在るか」。我曰く、「此の字筆を起こすの彼の一点一横は庚辛の位より落ち下る——庚辛は金に属し、西方を主り、下頭の坤位に合す——当に西南の方に在るべし」。其の人走り去りて十幾天後来りて果然其の如しと曰う。

長字・馬を買うを問う

長字。一人書長字問:「買一騎好否?一日可行幾多路?」余曰:「馬化龍腸,千里龍駒也;良字腳,德力兼全,宜買。若乘之,自然馳聘得意。」

人の「長」の字を写して問う——「一匹の馬を買うは好不?一天能く幾多の路を走るや」。我曰く、「『長』の字に馬旁を添えれば即ち『張』と成らず、配して『駺』と作せば則ち馬竜腸と化す——正に是れ日行千里の竜駒;此の字の下半又是れ『良』の字の脚、良なれば則ち徳性と脚力と兼ねて全し、買うべし。之に騎り上がれば、自然馳騁得意ならん」。

紙字・山地風水を問う

紙字。一人書紙字問山地風水,余曰:「一邊皆紡績縫織之旁,此地必多生女,先從終字起,後全氏字,又應夫終而氏存,主多出寡婦。不利之地,勿用。」

人の「紙」の字を写して山地の風水を問う。我曰く、「此の字一辺全く是れ『糹』旁、是れ紡績縫織の偏旁、皆な婦女の事に属す——此の塊の地必定に女儿を生ずること多きを見るべし。再び其の先ず『終』の字の偏旁より頭を起こし、後頭是れ一個の完整の『氏』の字を看るに、正に『夫終して氏存す』に応ず——丈夫先に亡びて妻家なお在り、寡婦を出だすこと多きを主る。此れ是れ不利の地、用いる勿れ」。

非字・事を謀るを問う

非字。一人書非字問謀聖,余曰:「此事成矣!將來四面纖巧,更有大利。」其人曰:「果係已成之事,何以知之?」曰:「非為韭芽,自春至秋不絕,其利故大。非乃纖字之心,故四面纖巧事皆從心而起,故曰將成。」其人大悅,果得利,乃鹽院事也。

人の「非」の字を写して謀る所の事を問う。我曰く、「此の件事成れたり!将来四面周旋細密にして、更に大利有らん」。其の人曰く、「確実に是れ已に弁成せしの事、先生怎様に知りしか」。我曰く、「『非』の字に草頭を添えれば即ち『韭』、韭菜は割りてまた生じ、春より秋に至るまで割り尽くさず——故に利息大なり。『非』又是れ『繊』の字の中心、繊是れ細密周到——四面細巧の事皆な此の心上より生発す、故に事のまさに成らんとするを説く」。其の人大いに喜ぶ、後来果然利を得——彼の問う所是れ塩運衙門の事なり。

焉字・病を問う

焉字。一人書焉字問病,余曰:「癱症也。似馬非馬,不能行動;似為非為,服藥無用。」其人曰:「果然!瘋癱四年矣,近日以得足疾,故問之耳。」

人の「焉」の字を写して病を問う。我曰く、「此れ是れ癱瘓の症。『焉』の字看て『馬』に象る而して馬に非ず、馬にして馬を成さず、便ち路を走ること動かず;又像て『為』にして為に非ず、為にして為を成さず、薬を喫すれども用無し」。其の人曰く、「果然!已に風癱四年なり、近来また脚疾を添う——故に来りて一問う」。此の一条は巻四の双句格「馬に似て行動すること能わず、為に似て服薬用無し」と正に是れ同一副の批語、成格手に随い拈め来れば便ち断案を為すを見るべし。

杜字・炉火を問う

杜字。一官書杜字問曰:「有一術士講爐火之事,謂之煉銀母利否?」余曰:「楊頭墨尾,此乃楊墨之道也,最邪不正。叱堂下杖之,以戒其誤人之妄。」其官深然吾言。

一位の官員一個の「杜」の字を写して問う——「一個の術士燒煉炉火の事を講ずる有り、説は銀母を煉り出だし得と曰う——做るべきか做るべからざるか」。我曰く、「『杜』の字左辺是れ『楊』の字の頭(木)、右辺是れ『墨』の字の尾(土)——合して起これば便ち是れ楊朱・墨翟の道、最も是れ邪僻不正。当に此の術士を堂下に喝到して一頓の板子を打たしめ、彼の人を誤るの妄語を懲戒すべし」。彼の官員深く我が言を以て然りと為す。

鍾字・終身を問う

鍾字。西商某書鍾字問終身,余曰:「有金有玉,有位有基;有寶鏡出土之象,有異鄉重發之形;為八音之領袖,振眾聲之洪響。可謂美數矣。」

山西の一位の商人一個の「鍾」の字を写して終身を問う。我曰く、「此の字左旁是れ『金』、右旁の『重』の中に『玉』を含む——是れ金有り玉有り;『重』の字上頭に位有り、下頭に基有り——是れ位有り基有り。又宝鏡土を出づるの象有り、埋没の才終に顕揚を得るを主る;又異郷に於て重ねて発達するの形有り、客地に在りて重ねて家業を起こすを主る。鍾本は金・石・絲・竹・匏・土・革・木の八音の首、一たび撃てば衆声皆な応ず——此れ一個の美数に算上ぐべし」。全書此に至りて終篇す:巻一の十法・巻二の六法より、巻三の取格・巻四の双句・巻五の散格・巻六の雑占に至り、末に巻七の数十則の実測を以て収束す——学者若し字形字義の間に於て其の変化を見る能くせば、便ち程氏の測字の伝を得ん。

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