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仏説八大人覚経

后汉 · 安世高译

後漢の時代に安息国(古代中央アジアの国名、現在のイラン北東部あたり)の三蔵法師・安世高が訳した。三蔵とは、経・律・論の三部の典籍に通じた法師…

仏家典籍

短いものは心経・金剛経・四十二章経・壇経から読み始められる。浄土は阿弥陀経・無量寿経・観経を見る。大乗の叙事と禅を見るなら、法華・維摩・楞厳・円覚・地蔵へ進む。

後漢安息國三藏安世高譯

後漢の時代に安息国(古代中央アジアの国名、現在のイラン北東部あたり)の三蔵法師・安世高が訳した。三蔵とは、経・律・論の三部の典籍に通じた法師を指す。

為佛弟子,常於晝夜,至心誦念,八大人覺:

仏弟子として、日夜絶えず懇切な心で以下の八つの「大人覚」を誦念し、思惟すべきである——大人とは仏と菩薩を指し、この八つは彼らが覚悟した道理である。

第一覺悟:世間無常,國土危脆;四大苦空,五陰無我;生滅變異,虛偽無主;心是惡源,形為罪藪。如是觀察,漸離生死。

第一に覚悟すべき事:世間の万物は変動してやまず、恒常なものは一つもなく、山河国土さえ脆く壊れやすい。身体を構成する四大(地・水・火・風の四つの物質元素)の本質は苦であり空である。五陰(すなわち五蘊:色・受・想・行・識)の中にも、恒常不変の「我」は見出せない。すべては生じ、滅し、流転変化し、虚仮で実在せず、主宰する者もいない。心はさまざまな悪念の源であり、身は罪業の集まるところである。このように如実に観察していけば、一歩一歩、生死輪廻から離れていくことができる。

第二覺知:多欲為苦,生死疲勞,從貪欲起;少欲無為,身心自在。

第二に覚知すべき事:欲望が多いことは苦である。生死輪廻の中のさまざまな疲労苦は、みな貪欲から生ずる。欲望が少なく、わざと造作して攀求しなければ、身心は自然に安らかで自在である。

第三覺知:心無厭足,唯得多求,增長罪惡;菩薩不爾,常念知足,安貧守道,唯慧是業。

第三に覚知すべき事:心が貪り求めて厭くことを知らず、ただ多く得ようとするばかりなら、罪悪を増し長するだけである。菩薩はそうではない。つねに知足の念を抱き、清貧に安んじて正道を守り、智慧を開くことを唯一の事業とする。

第四覺知:懈怠墜落;常行精進,破煩惱惡,摧伏四魔,出陰界獄。

第四に覚知すべき事:懈怠はすなわち堕落である。つねに精進して懈らず、煩悩の悪を破り、四魔(煩悩魔・五陰魔・死魔・天魔)を降伏し、五陰と十八界という牢獄から出離すべきである。

第五覺悟:愚痴生死。菩薩常念,廣學多聞,增長智慧,成就辯才,教化一切,悉以大樂。

第五に覚悟すべき事:生死輪廻の根は愚痴無知にある。菩薩はこのゆえに、つねに広く学び多く聞いて博識となり、智慧を増長し、法を説くことに巧みな弁才を成就して、一切衆生を教化し、皆に大安楽を得させようと念じる。

第六覺知:貧苦多怨,橫結惡緣。菩薩佈施,等念冤親,不念舊惡,不憎惡人。

第六に覚知すべき事:貧窮困苦の人は怨恨を生じやすく、それによってむなしく悪縁を結ぶ。菩薩は布施を行うとき、怨敵と親しい人とを一様に等しく扱い、昔日の仇怨を心に掛けず、悪を行う者をも憎まない。

第七覺悟:五欲過患。雖為俗人,不染世樂;常念三衣,瓦缽法器;志願出家,守道清白;梵行高遠,慈悲一切。

第七に覚悟すべき事:五欲(色・声・香・味・触の五つの感官への貪着。一説に財・色・名・食・睡)にはさまざまな禍患がある。たとえ在家の身であっても世俗の享楽に染汚されず、心にはつねに三衣一鉢という出家者の簡素な法具を慕い、出家して修行し正道を守って清白を保つことを志す。清浄な梵行を高く遠く超拔させ、一切衆生に慈悲を抱く。

第八覺知:生死熾然,苦惱無量。發大乘心,普濟一切;願代眾生,受無量苦;令諸眾生,畢竟大樂。

第八に覚知すべき事:生死輪廻は烈火のように燃え盛って止まず、その中の苦悩は窮まりがない。このゆえに大乗の心を発して普く一切衆生を済度し、衆生に代わって無量の苦を受けんと願い、衆生をみなついに究竟の大安楽を得させるのである。

如此八事,乃是諸佛菩薩大人之所覺悟。精進行道,慈悲修慧,乘法身船,至涅槃岸;復還生死,度脫眾生。以前八事,開導一切,令諸眾生,覺生死苦,捨離五欲,修心聖道。

以上の八つの事は、まさに諸仏・菩薩という「大人」が覚悟した道理である。彼らは精進して修行し、慈悲の心をもって智慧を修し、法身という船に乗って涅槃(煩悩が止み、生死を転ずることのない境地)の彼岸に渡る。彼岸に至ってはまた生死の中に戻り、衆生を度脱する。彼らはこの八つの事をもって一切の人を導き、衆生に生死の苦を覚知させ、五欲を捨離し、解脱へ通ずる聖道を修習させる。

若佛弟子,誦此八事,於念念中,滅無量罪;進趣菩提,速登正覺;永斷生死,常住快樂。

もし仏弟子がこの八つの事を誦念するならば、念々の間に無量の罪業を滅除し、菩提(覚悟)に向かって進み、速やかに正覚の位に登り、永く生死輪廻を断じて安楽の中に常住することができる。

仏説八大人覚経

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