《地理醒心録》
龍虎護砂の総訣:向背・高低と開合
風水堪輿典籍
まず読む書が形勢か理気かを見極めてから条文に入るのがよい。派を跨いだ術語の混用が、この門で最もありがちな誤読の源である。
龍虎護砂の総訣:向背・高低と開合
龍勢住,看左右,一手不回終有咎。左龍右虎兩邊齊,兒孫興旺多田土。
龍脉がこの処に行き止まりて穴を結ぶは、先ず穴場の左右の護砂を察看せよ:左辺の一臂を「青龍」と呼び、右辺の一臂を「白虎」と呼ぶ。ただ一辺の砂手が回転拱抱するを肯んぜざれば、終に災咎を留下せん。左龍右虎の両辺が斉整相称すれば、子孫は便ち人丁興旺・田産広多…
左有龍,右有虎,此地須教厚福久。左右龍虎有凹風,寡母主家男夭壽。
左辺に青龍砂あり右辺に白虎砂あり、両臂俱全なれば、この様の地は必定に福沢深厚にして綿長なり。もし龍虎の間に凹缺の豁口を留めば、風は缺口より穴場に灌進す。形家は之を「凹風」と呼び、便ち家中の男丁短命・寡婦の家を当るを主る。
龍要隆,虎要伏。虎馴龍蟠方是福,若還龍虎不相饒,兄弟相爭難共屋。
青龍砂は隆起して神あるを宜しとし、白虎砂は俯身して低伏するを宜しとす。白虎は馴服し青龍は盤繞し、主客は有序。これはじめて福地と算える。倘若龍虎が彼此争高して互いに相譲らざれば、家裏にすなわち兄弟の阋牆あり、一屋に同住し難し。
虎要灣,龍要關。龍虎包藏似玉環,此是福龍來結穴,家中金玉積如山。
白虎は弯抱して内に向うを宜しとし、青龍は関攔して口を収むるを宜しとす。両臂は交互に包裹し、円転して一只の玉環のごとし。穴場は風を蔵して泄さず。これは福有る龍の前来して穴を結ぶを主り、家中に金玉の山と積むを主る。
龍要昂,虎要降。穴如閨女守蘭房,此是真龍來作穴,下之必定出朝郎。
青龍は昂揚して勢あるを宜しとし、白虎は低降して順服するを宜しとす。穴場は両砂に囲護され、閨中の女子の静かに蘭房を守るがごとく深く蔵して露せず。これは真龍の前来して穴を結ぶを主り、葬し下れば必定に朝に在りて官を為す人を出す。
龍首低,虎雄欺。虎高龍矮不相宜,長子貧窮小子富,蓋緣山水不相齊。
龍頭は低伏し、白虎はしかし雄壮にして欺圧す。砂法に按ずれば、青龍は長房に応じ白虎は幼房に応ず。虎高く龍矮なるは本は相宜ならず。だから長子は貧寒にして幼子は富足するは、みな左右の山水の均斉ならざる縁故に因ればなり。
虎如弓,龍如峰。龍虎灣灣似有容,更得財祿山勢徤,其家富貴福興隆。
白虎砂は弯ること一張の弓のごとく、青龍砂は聳えること一座の峰のごとし。両砂は弯弯として環抱し、気象は寛舒にして容あり。さらに財禄を主管する山峰の形勢が雄健なれば、この家は便ち富貴双全・福気興隆す。
龍為瓠,虎為匙。左右環抱一兩枝,此是橫財山作勢,其家厚積旺蠶絲。
青龍砂は円肥して葫蘆瓢に似て、白虎砂は細長にして一把の湯匙に似る。左右に各々一二枝の小砂を分け出して穴場を環抱するは、これは意外の財を主る山形。この家は能く家資を厚積し、蚕桑糸織も亦た格外興旺す。
青龍砂の吉象:峰を起し・楼台・弯抱
青龍貴,起峰尖。迭迭排來勢插天,產出子孫多富貴,為官食祿位三公。
青龍砂の貴格は、尖聳の峰頭を起出するに在り。峰峦は一重重に排列して来り、気勢は直に雲天に插す。生ずる子孫は多く富貴を主り、官を為せば「三公」に位列し得、すなわち太師・太傅・太保のこの様の極品。
青龍高,起樓臺。兒孫官職此中來,定出長房人及弟,馬前喝道狀元回。
青龍砂は高聳し、頂上に方正にして楼台のごとき峰形を生出す。児孫の官職はすなわちここより応出し、必定に長房の中人の科挙及第して、錦を衣して郷に帰る時に前に差役の道を喝して路を開き、状元は栄えて故里に帰る。
青龍灣,似樓船。宛轉如弓欲上弦,定主因商得財寶,家中萬頃置莊田。
青龍砂は弯抱して情あり、形状は一艘の楼船に似る。曲折回環して一張の将に弦を上げんとする弓のごとし。主としてこの家は経商に因りて財貨を得、万頃の荘田を置下し得。
青龍砂の凶象:剣を按ず・粗悪・竄走崩碎
青龍尖,如按劍。橫在面前人惡見,兒孫定主法場下,尺出割喉人不善。
青龍砂は尖鋭の形を生出し、一柄の按定して鞘を出でんと待つ剣に似る。この様の砂は穴前に横たわり、見れば人をして心に厭悪を生ぜしむ。児孫は法場に死するを免れずを主り、家中に喉を割りて凶を行い心地善からざる人を出す。
龍山凶勢粗惡,帶石巉巖似牛角。長房必定出凶人,年紀週年瘟火作。
青龍の一辺の山勢は粗蠢凶悪にして、嶙峋の怪石を帯び、尖峭として一只の牛角のごとし。この様の砂は長房に必ず凶暴の人を出すを主り、而且年年不断に瘟疫・火災の発作あり。
青龍竄,擺轉頭。向外隨流水不收,定生兒孫離鄉土,三年五載走他州。
青龍砂は竄走して駐まらず、砂頭を連ねても摆転して出ゆ。それは外に朝いて流水に順りて去り、回收を肯んぜず。児孫は郷土を離弃し、三年五載にして便ち他州に流落せんを主る。
龍上路縱橫行,定主年年災禍生。兒孫定主懸樑死,只因龍上有人行。
青龍砂の上は道路に縦横に切割され行人の往来踐踏する所は、年年に災禍を生出すを主り、児孫の中に人の梁に懸けて自尽する者あらん。禍根はただ龍砂が路に破られ人のその上を行くに在り。
龍尖斜,似茅葉。此是神龍帶鬼劫,家招盜賊此中生,更出凶敗家業。
青龍砂は尖くして偏斜、形状は一片の茅草の葉に似る。これは龍身の「鬼劫」を挟帯する凶砂。家中に盗賊を招惹するを主り、さらに凶徒を出して家業を敗尽せん。
青龍倅,三兩片。崩碎切忌穴前見,兒孫貧之受孤寒,定主提籮覓食遍。
青龍砂は零落破碎して、ただ二三片の残形を剰す。崩塌破碎の砂は最も穴前に出現するを忌む。児孫は貧困孤寒にして、甚至り竹籮を提げて四处に飯を討らんを主る。
白虎砂の吉象:牛角・半月・秀峰
白虎貴,牛角灣。又似銀匙搭飯山,此是官砂人罕見,佐輔佐社稷入朝班。
白虎砂の貴格は、弯ること一只の牛角のごとく、また一把の銀匙の飯山に搭るがごとき豊満円潤なり。これは官貴を主る「官砂」で、世間に少なからず見ず。子孫は社稷を輔佐し朝班に位列するを主る。
虎山鳯如半月,又似銀梳來向穴。此是貴砂人罕識,三房及第朝金闕。
白虎の一辺の山は鳳翼のごとく弯りて半月を成し、また一把の銀櫛の歯歯して穴場に朝着するがごとし。これは貴を主る砂形。時人は多くこれを認得せず。第三房の子孫は科挙及第し、入朝して金闕に於て君に面せんを主る。
白虎吉,有秀峰。磊磊排來似覆鍾,定主小房人發積,門闌喜氣鬧匆匆。
白虎砂の吉格は、清秀の峰頭を帯びるに在り。峰峦は一座座に排列して来り、円渾として倒扣の鐘のごとし。小房の子孫は家を発し財を積むを主り、門庭の喜事は不断にして熱鬧非常なり。
白虎砂の凶象:人指・繩頭・槍を持つ・悪石
虎山雄,三貓兒。回頭望穴欲銜凡,定主兒孫遭虎咬,時師遇此要先知。
白虎の一辺の山勢は雄猛にして、三只の猫形の砂頭を蹲え、頭を回らして穴場を盯住し、口を張りて吞噬せんと欲するがごとし。この様の砂は児孫の虎に傷られんを主る。地を看る「時師」がそれに遇えば、須く先ず辨明して然る後断語を下すべし。
白虎觜,如人指。災生官非來點紙,兒孫賭傅賣田園,又主婦人花酒苑。
白虎砂の嘴頭は伸出して、一根の人を指す手指に似る。これは災を招き訟を惹くの形。ある人は状紙を逓りて官府に告げん。児孫は賭博に耽りて田園を変売し、婦人も亦た花酒の事に因りて身を喪わんを主る。
白虎頭,似縄長。主人自縊吊高梁,若是斷坑頭落水,子孫遭溺喪鄉泉。
白虎砂頭は拖れて一条の長繩に似る。この様の形は家主の高梁の下に吊し自尽するを主る。もし繩形が中断して坑に陷り砂頭がまた水の裏に落ち入れば、子孫は便ち溺水して郷間に死せん。
虎山竄,如反手。又似娥眉風擺柳,婦人淫亂有風聲,花酒喪身人夭壽。
白虎の一辺の山は竄走して駐まらず、一只の翻転し去った手に似て、また蛾眉のごとく細弯して柳条の風に摆动せらるるがごとし。この種の砂は婦人の淫乱・外間の流言四起を主り、亦たある人の花酒の事に因りて身を喪い早夭するを主る。
虎嘴長,似持鎗。兒孫破敗盜凶強,鎗頭向外外鄉苑,向內家中自殺傷。
白虎砂の嘴は伸びること甚だ長く、一杆の挙げた槍に似る。児孫の家を敗するを主り、強盗凶徒を出す。槍頭が外に指向せば、人は外郷に死し、槍頭が内に指向せば、家中に自相殺傷せん。
白虎尖,如把筆。切忌尖隨流水出,兒孫把穴賣田莊,婦女隨人逃走失。
白虎砂は尖出して、一支の手裏に執る筆に似る。最も忌むはこの尖头が水流に順りて直去して回顧せざるを。児孫は祖墳の穴地を連ねて田荘を一倂に売尽し、婦女も亦た人に跟いて私奔逃走せんを主る。
虎山高,生惡石。穴內見時終不吉,兒孫掛甲去投軍,必在中子房中出。
白虎の一辺の山は高く穴場を圧し、また狰獰の悪石を生出す。穴中に一眼にして便ちそれを望見し得。終究は吉ならず。児孫は甲を披きて軍に従うを主り、而且必定に次子のこの一房に応ず。
龍虎断験の五言訣(上):平正・分飛・尖射
龍虎兩平正,富貴天然定。龍虎似樓舡,典積放生錢。龍虎兩分飛,父子各東西。
龍虎の両砂が平正相称すれば、富貴は自然に定め得。両砂の形状は並列の楼船に似て、家資の積厚を主り、さらに銭を拿出して放生の一類の善事を為し得。両砂は各々自ら外に向い飛走して互いに相顧みず。父子は離散して各々東西に奔るを主る。
龍虎兩直處,兒孫損妻室。龍虎兩純和,子息便登科。龍虎兩尖射,兒孫遭樹打。
龍虎の両砂は直硬にして情なく弯抱を肯んぜず。児孫の妻を喪うを主る。両砂は純厚にして和順なれば、子嗣の科挙登第を主る。両砂は各々尖头を出して彼此対射すれば、児孫の樹木に砸傷されて禍を致すを主る。
龍虎兩低落,賣田無坵角。龍虎兩腰低,子媳受孤恓。龍虎屈曲去,遊食路死是。
龍虎の両砂は低陷して塌落すれば、田産を変売し一角の田坵を連ねても留住め得ざるを主る。両砂の腰身が低凹なれば、子媳の孤苦凄惶を主る。両砂が屈曲して流走して回顧を肯んぜざれば、子孫の外に在りて游食して生を謀り、終に道路に死するを主る。
龍虎尖射墳,內返自家迍。龍虎欺玄武,子孫常受苦。龍虎兩排衙,富貴達京華。
龍虎砂の尖头は直に墳塋を射、凶気は反噬して穴内に及び、自家は先ず困頓を受く。両砂が反って穴後の「玄武」の主山を欺圧すれば、賓強主弱にして子孫は長く苦楚を受くを主る。両砂は衙門前の儀仗のごとく一重重に分列せば、富貴は京城に於て顕達するを主る。
龍虎拳頭起,搥胸應哭子。龍虎兩交鎗,法死命湏償。龍虎如垂掌,乞食常遊蕩。
龍虎砂頭は円突して握り起した拳头に似て、胸を捶いて痛哭し子を喪うの応を主る。両砂は交叉して两杆の槍の相搭るがごときは、家人は法を犯して処死せられ、命を以て抵償するを主る。両砂は低垂して攤開して下垂る手掌のごときは、子孫は門に沿いて食を乞い四处に游荡するを主る。
龍虎兩門丫,賭博不歸家。龍虎似連珠,家門富有餘。龍虎如瓜瓠,資才常追取。
龍虎の両砂は張り開いて叉き開けた門丫に似て、関攔して住めず。子弟は賭博して外に在りて家に帰らざるを主る。両砂の円阜は相連なりて一串の珠子のごときは、家門は富足にして余有りを主る。両砂は飽満にして瓜に似瓠に似るは、資財の不断に進益するを主る。
龍虎断験の五言訣(中):有無・長短・随从
龍虎直下坑,少死入黃泉。有虎又無龍,長子受孤窮。有龍無虎應,路死茅叢定。
龍虎砂は直直として下りて坑中に傾入すれば、少年早夭・命は黄泉に帰すを主る。ただ白虎有りて青龍無ければ、長房は依托を失い、長子の孤苦貧窮を主る。ただ青龍有りて白虎の相応無ければ、主客は配を失い、主人は路旁の茅草の叢裏に死するを主る。
龍長虎直促,賣田並賣屋。龍短虎直長,賣屋及賣塘。龍畔三尖入,三子命中急。
青龍は長くして白虎は短促僵直、長短は懸殊にして田産房屋を一倂に変売するを主る。青龍は短くして白虎は直伸して長き過ぐれば、房屋と池塘を変売するを主る。青龍の一辺に三個の尖砂有りて穴場に插入すれば、第三個の児子は命中に多く急難有るを主る。
虎畔三尖長,媳婦受災殃。龍畔山微出,家有鼠頭賊。虎畔見微微,常被賊人欺。
白虎の一辺に三個の尖砂が長長として伸出せば、媳妇の殃を遭うを主る。青龍の一辺に小山が微微として頭を探れば、家中に鼠窃の小賊を出すを主る。白虎の一辺に細微の砂頭が隠約として形を露せば、常に賊人に欺凌せらるるを主る。
虎低龍頃黏,衣食其家貴。龍眠虎口高,口舌鬧嘈嘈。龍尖來射虎,刺面他鄉去。
白虎は低伏し、青龍は微傾して穴場に貼近し、主客は有序。この家は衣食豊足にして顕貴なり。青龍は低く臥して眠に似て、白虎はしかしその口を抬高すれば、家中に口舌争吵して休まざるを主る。青龍の尖头が反射して白虎に向えば、子孫は面を刺されて発配せられ、遠く他郷に走るを主る。
虎尖射龍頭,還是配他州。龍外一山隨,養子定□非。虎外一山隨,養女被人迷。
白虎の尖头が反射して青龍の頭に向えば、同じく人の外州に刺配せらるるを主る。青龍の外に別に一山の跟随あれば、他人の子を抱養するを主り、その間に必ず不明不正の処あり(此句の原文は一字を缺く)。白虎の外に別に一山の跟随あれば、養女の人に誘惑せらるるを主る。
青龍若直去,斷定賣田筸。虎出似拖鎗,暗地被人傷。龍上尖筆起,子息登科第。
青龍砂もし直直として流走して回頭を肯んぜざれば、田産を売尽せんと断ず。白虎砂は伸出して一杆の長槍を拖るがごときは、人は暗処に於て人に傷られんを主る。青龍砂の上に尖秀にして筆のごとき峰頭を生起せば、子嗣の科挙登第を主る。
龍虎断験の五言訣(下):欺圧・峰を起し・頭を抱く
虎上兩尖峰,無子把孫拱。只可龍欺虎,不可虎欺龍。龍畔重重起,長男多富貴。
白虎砂の上に两座の尖峰を生出せば、膝下に子なく、ただ孫輩に捧持奉養せらるるに由るを主る。砂法は寧ろ青龍が略か白虎を圧するを取り、白虎が反って青龍を圧する可からず。青龍の一辺に峰峦が重重として畳起せば、長房の男丁は多く富貴するを主る。
虎畔迭峰高,小子盡英豪。青龍隨白虎,連並賣田莊。白虎趕龍行,何虎有營生。
白虎の一辺に峰峦が畳起して高聳せば、幼子は個個英豪なるを主る。青龍が反って白虎に跟いて跑れば、主客は倒置して田荘の接続して売尽くるを主る。白虎が青龍を追趕して去れば、両砂はみな穴を守らず。この様の地はどこにまた生計の言うべきかあらん。
龍山回抱虎,尊卑淫慾事。白虎抱龍頭,淫慾不知羞。青龍生惡石,長子遭惡死。
青龍の山が回転し去って白虎を抱住すれば、尊卑は相狎れて家中に淫乱の事有るを主る。白虎が反って青龍の頭を抱住すれば、淫欲は度なくして廉恥を知らざるを主る。青龍砂の上に狰獰の悪石を生出せば、長子は非命に死するを主る。
白虎頭昂藏,小位主瘟蝗。龍上起尖峰,長子結錢籠。虎上起尖峰,養女似芙蓉。
白虎砂頭は高昂にして踞坐し、主位を欺圧すれば、小房は瘟疫と蝗災とに遭うを主る。青龍砂の上に尖峰を聳起せば、長子は財を聚めて箱籠を成すを主る。白虎砂の上に尖峰を聳起せば、養女は容貌は芙蓉のごとく美しきを主る。
