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卜筮正宗

清 · 王洪绪

作盤ガイド: 六爻納甲の立卦, 大衍筮法

易林補遺の応は他人と為すの謬を辨ず

六爻納甲典籍

まず体例書で装卦の手順を握り、それから卦例集へ進む。取用神は断法全体の要となる一手であり、書ごとの処理の違いを対照する価値がある。

卜筮正宗 王洪緒輯 先天秘旨

卜筮正宗 凡例

一、卜筮一道,導愚解惑,教人趨吉避凶。六爻既立,變化斯呈,莫不有至當不易之理。世人胸無成見,不能推究精微,祗以惑世誣民,深可哀也。是書一宗正理,不敢妄執臆說,貽誤後學,因名之曰《正宗》。

第一条:占卜という学問は、もともと蒙昧を啓き、疑惑を解き、人をして吉に趨り凶を避けさせるためのものである。六つの爻がいったん定まれば、吉凶の変化がたちまち現れ、その中には最も妥当で動かしがたい理が含まれていないものはない。ところが世の人は胸中に一定の見解を持たず、その精微を深く推究しようともせず、ただ卜筮をもって世を惑わし民を欺くばかりで、まことに哀れむべきことである。この書は一貫して正理に拠って立説し、臆説を妄りに固執して後学を誤らせないよう心がけたので、《正宗》と名付けた。

二、自鬼谷以錢代蓍,而易之道一變。其所重者,用神、原神、忌神、仇神、飛伏神、追退神、反吟、伏吟及旬空、月破等類,皆為卦內之綱領,不容草草忽過。餘故定為一十八論,升堂入室,無出範圍,讀者幸細參之。

第二条:鬼谷子が蓍草に代えて三枚の銅銭で卦を立てるようにして以来、易占の方法は一変した。この流儀の占法が最も重視するのは、「用神」(問う事の卦中における代表爻)、「原神」(用神を生ずる爻)、「忌神」(用神を剋する爻)、「仇神」(原神を剋し忌神を助ける爻)、「飛神」と「伏神」、「進神」と「退神」、「反吟」、「伏吟」、および「旬空」「月破」の各類である。これらはみな一卦の内の綱領であり、決して粗略に見過ごすことを許さない。そこで私はこれらを「十八論」として定めた。入門から奥義に至るまでこの範囲を出ることはない。読者は幸いに細かく参究されたい。

三、古書論飛伏神有「乾坤來往換」之語,《易林補遺》更有「爻爻有伏有飛」之說,訛以承訛,習而不察。餘於是書逐卦分別為飛伏定例,庶學者一目瞭然,疑團自釋矣。

第三条:古い書物が「飛神」「伏神」を論じるのに、いわゆる「乾坤両宮が往来して取り換えて伏を取る」という説があり、《易林補遺》はさらに「どの爻にも伏神があり飛神がある」と主張した。これらは誤りの上に誤りを重ね、誤りを承けて誤りとし、習い慣れて察することができなかったものである。私はこの書において六十四卦ごとに飛伏の定例を分かち定め、学ぶ者が一目で了解し、疑いの塊がおのずから解けるようにした。

四、卜筮之書如《天玄賦》《易林補遺》《易隱》《易冒》《增刪卜易》諸刻,雖各有搜精標異,然其間非執偏見即自相矛盾,讀者不無遺憾。惟《黃金策》為劉誠意所著,洵足闡先天之秘旨,作後學之津樑;而《千金賦》總論一篇尤包蘊宏深,惜姚際隆之注紕繆甚多,反失廬山面目。餘於此頗費苦心細加訂正,知我罪我亦聽之而已。

第四条:卜筮を説く書は、《天玄賦》《易林補遺》《易隠》《易冒》《増删卜易》などの諸刻本のように、それぞれ精義を捜り新説を掲げたところはあるが、その間には偏見を固執しているか、前後に自相矛盾しているかで、読者は遺憾を免れない。ただ《黄金策》のみは劉誠意(劉伯温)の作で、まことに先天の秘旨を闡明し、後学のための渡世の橋とするに足る。中でも《千金賦》総論の一篇は包蔵する義理がことに宏深である。惜しむべきは姚際隆の注に錯誤が甚だ多く、かえってこの文章の本来の面目を覆い隠してしまったことだ。私はここに苦心を費やして条々に細かく訂正した。人がこれによって私を知るも罪するも、ただこれに任せるだけである。

五、余幼研易理歷有年所,後遇新安楊廣含先生,因得以悉其所學。是書十三、十四卷有十八問,皆吾師所授及餘所占驗;學者熟此,始知啟蒙節要之法與十八調及闢諸書之謬,一理融貫,天地間秘密深藏盡洩於是矣。

第五条:私は幼い頃から易理を研究し、前後して多年を経たが、後に新安の楊広含先生に遇い、ようやくその学んだところをことごとく会得できた。本書第十三・十四の両巻には「十八問」を設けてあるが、みな我が師の伝授したところと、私自身が占験した実例である。学者がこの部分を熟読して初めて、「啓蒙節要」の起卦・装卦の方法、「十八論」の義理、および私が各家の旧書の謬誤を駁正した趣意を知る。その時に至って一理が融貫し、天地間に深く蔵された秘密もここに洩れ尽くすのである。

六、餘垂簾市肆,酬應紛如,擬異日返故山,結廬林屋,盡謝人事,聿著成書,藏之石室,不欲向外人道也。奈從遊目至因,相與講論之餘,手定是編,蠡測管窺之譏或所不免;四方高明君子,倘不棄而教之,餘則幸甚。

第六条:私は市の店舗に帘を垂れて人のために占卜し、酬応が紛雑していたので、いつの日か故山に帰り、林間に庵を結んで一切の人事を謝絶し、書を著わして石室に蔵し、外の人に道うつもりはなかった。ところが私に従って学ぶ者が続々と訪ねて来て、互いに講論する余に手ずからこの編を定めた。蠡をもって海を測り管をもって天を窺うとの譏りは免れないかもしれない。四方の高明の君子がもし棄てずに教えてくださるなら、私の幸いこれに過ぎるものはない。

卜筮正宗 目次

卜筮格言、啟蒙節要、六十花甲納音歌、十十天干所屬、十二地支所屬、天干地支八卦方位圖、五行相生相剋、六親相生相剋、天干相合、地支相合相沖、五行次序、八卦象例、八宮所屬、以錢代蓍法、六十四卦名、納甲裝卦歌、安世應訣、六獸歌、六獸起例、安月卦身訣、三合會局歌、長生掌訣、祿馬羊刃歌、貴人歌訣、三刑六害歌、八宮諸物、八卦諸身、定間爻歌、年上起月法、日上起時法、定寅時法、通玄賦。

巻首「啓蒙節要」一門の篇目の次第は次のように配してある。まず占う者の心を立てる格言を一篇立て、続いて基本の功――六十甲子の納音五行の歌訣、十干と十二支それぞれの五行の帰属、天干・地支と八卦を合わせ見る方位図、五行相互の相生相克、父母・兄弟・子孫・妻財・官鬼という「六親」相互の生剋、天干の二二の相合、地支の相合と相冲、五行生成の先後の次序である。続いて八卦の取象の口訣、八宮それぞれに属する五行、三枚の銅銭で蓍に代える揺卦の法、六十四卦の卦名表、干支を六爻に装する納甲歌、世爻・応爻を安ずる口訣。さらに下って六獣を配する歌訣と起例、「月卦身」を安ずる口訣、三合成局歌、十二長生の掌上の排法、禄神・驛馬・羊刃歌、貴人歌訣、三刑と六害歌、八宮に配する禽獣と人身の部位、「間爻」を定める歌訣、年干から月干を推し日干から時干を推す方法、寅時を定める口訣、および吉凶を総論する《通玄賦》である。

碎金賦、諸爻持世訣、世應生克空亡動靜訣、卦身喜忌訣、飛伏生克吉凶歌、斷易勿泥神煞歌、六爻安靜歌、六爻亂動歌、忌神歌、原神、用神不上卦訣、神用空亡訣、用神發動訣、日辰訣、六親發動訣、六親變化歌、六獸歌斷、日月建傳符、八卦相配、六甲旬空起例、月破定例、卦爻呈象並飛伏神卦身例。

次に断卦口訣の一組がある。生剋制化の連環反応を説く《碎金賦》、六親がそれぞれ世を持った時に各々何を主るかを説く「諸爻持世訣」、世爻・応爻の相生相克・逢空・動静の取り断じ方の口訣、「卦身」の宜忌を説く口訣、飛神・伏神の間の生剋吉凶を説く歌、学者に断易はただ五行生剋を論じて神煞に拘泥するなと戒める歌、六爻すべて静の時の断じ方と六爻が乱れ動く時の断じ方の二首の歌、専ら忌神を説く歌、専ら原神を説く歌、用神が卦に上がらない時の取法口訣、用神が空亡に落ちた時の判法、用神が発動した時の判法、専ら日辰の権力を論ずる口訣、六親がそれぞれ発動した時に何の吉凶を主るかの口訣、六親が動いて別の六親に変ずる時の論断の歌、六獣がそれぞれ発動した時の断法、日建・月建が六獣を帯びた時の応験歌、八卦に父母子女長幼を配する対応、六甲各旬の旬空の起例、月破の定例。最後は全書の骨幹たる図表――六十四卦を逐卦に爻象を排し、飛神・伏神と卦身の定例を注記したものである。

十八論:用神分類定例第一、世應論用神第二、用神問答第三、原忌仇神論第四、飛神正論第五、伏神正傳第六、六獸評論第七、四生逐位論第八、月破論第九、旬空論第十、反吟卦定例第十一、伏吟卦定例第十二、旺相休囚論第十三、合中帶克論第十四、合處逢沖沖中逢合論第十五、絕處逢生克處逢生論第十六、變出進退神論第十七、卦有驗不驗論第十八。

「十八論」は全書の義理の綱領で、順に:第一、各種の問う事にそれぞれ用神を取る定例、第二、世爻・応爻の角度から用神を論ずる、第三、用神の取法上の疑難問答、第四、原神・忌神・仇神三者の分辨、第五、飛神の正解、第六、伏神の正伝、第七、青竜・朱雀・勾陳・螣蛇・白虎・玄武という六獣の評断、第八、長生・帝旺・墓・絶という「四生」を位ごとに推排する論、第九、月破の論、第十、旬空の論、第十一、反吟卦の定例、第十二、伏吟卦の定例、第十三、旺・相・休・囚の強弱の論、第十四、相合の中に相克を帯びる情形、第十五、合に逢いまた冲に開かれ、冲に逢いまた合に留められる情形、第十六、絶地に処してかえって生に逢い、剋せられる処にかえって生を得る情形、第十七、動爻が進神・退神に変ずる論、第十八、同じ卦でありながらあるものは応験しあるものは応験しないのはなぜか。

闢《增刪卜易》之謬、闢《易林補遺》伏神之謬、闢《易林補遺》養衰病之謬、闢《卜筮全書》世身之謬、闢天醫星之謬、闢妄論本命之謬、辨《卜筮全書》神煞之謬、辨貴人祿馬之謬、辨《易林補遺》應為他人之謬、闢《易林補遺》月破旬空之謬、辨互卦、闢《易林補》終身大小限之謬、闢《易林補遺》家宅之謬、闢《易林補遺》婚姻嫁娶之謬、辨六爻諸占之謬。

その後は辨偽の専篇の一組で、逐一前人の旧説の誤りを指摘する。《増删卜易》の誤りを駁す、《易林補遺》の伏神を説く誤りを駁す、《易林補遺》が胎・養・衰・病をもって吉凶を断ずる誤りを駁す、《卜筮全書》が別に「世身」を立てた誤りを駁す、いわゆる「天医星」の説を駁す、本命の年支をもって妄りに吉凶を断ずる説を駁す、《卜筮全書》の神煞の誤り一連を辨す、天乙貴人・禄神・驛馬の誤りを辨す、《易林補遺》が一律に応爻を他人とした誤りを駁す、《易林補遺》の月破・旬空を論じた誤りを駁す、「互卦」が用いられるか否かを辨す、《易林補遺》の立てた終身の大限・小限の誤りを駁す、《易林補遺》の家宅を占う誤りを駁す、《易林補遺》の婚姻嫁娶を占う誤りを駁す、最後に六爻の各類占法中の種々の謬説を総括して辨す。

《黃金策》總斷《千金賦》直解,劉誠意撰,王洪緒注:天時、年時、國朝、征戰、身命、婚姻、產育(附占老孃、乳母)、進人口、病症、病體、醫藥、鬼神、種作、蠶桑、六畜、求名、仕宦、求財、家宅、新增家宅搜精分別六爻斷法、墳墓、求師、學館、詞訟、避亂、逃亡、失脫、新增痘症、出行、行人、舟船、娼家、船家宅、何知章、妖孽賦、搜鬼論。

さらに下って全書で最も分量の重い部分がある。劉誠意の撰した《黄金策》の総綱《千金賦》を、王洪緒が逐句に直解したものである。その下に占う事に従って門を分かち列す:晴雨を占う天時、一年の気運を占う年時、国運を占う国朝、用兵を占う征戦、一生の休咎を占う身命、嫁娶を占う婚姻、生産を占う産育(産婆と乳母を占うのを附す)、僕婢を収納するを占う進人口、何の病を得たか・病勢の軽重・用薬は如何を占う病症・病体・医薬の三門、祟禍を占う鬼神、耕種を占う種作、養蚕を占う蚕桑、畜養を占う六畜、科挙を占う求名、官途を占う仕宦、利を謀るを占う求財、住宅を占う家宅に六爻で分断する家宅の細法を新増したもの、墳地を占う墳墓、師に拜するを占う求師、館を設けて教えるを占う学館、訴訟を占う詞訟、兵乱を避けるを占う避乱、逃走する人を占う逃亡、失物を占う失脱、新増の痘を出るを占う痘症、遠行を占う出行、行人の帰期を占う行人、船を買い船を行くを占う舟船、娼家を占うもの、船戸の家宅を占うもの、および《何知章》《妖孽賦》《搜鬼論》の三篇の歌賦である。

十八問答:第一問三傳克用,計答占驗五卦;第二問何以謂之回頭克,計答占驗十六卦;第二問生用神者為原神,計答占驗四卦;第四問三合八卦成局,計答占驗十二卦;第五問反吟之凶有輕重分別乎,計答占驗五卦;第六問伏吟之凶有輕重分別乎,計答占驗四卦;第七問爻遇旬空,計答占驗十四卦;第八問月破之爻,計答占驗七卦;第九問用神不現,計答占驗六卦。

最後は「十八問答」で、各問に実際の占験の卦例を附す。前の九問は:第一問、年・月・日の「三伝」が用神を克制するのをどう見るか、卦例五つを附す。第二問、「回頭剋」とは何か、卦例十六を附す。第三問、用神を生扶する原神をどう用いるか、卦例四つを附す(原書ここに誤って「第二問」と刻す)。第四問、三合成局をどう取り断ずるか、卦例十二を附す。第五問、反吟の凶に軽重の別はあるか、卦例五つを附す。第六問、伏吟の凶に軽重の別はあるか、卦例四つを附す。第七問、爻が旬空に落ちた時にどう真空・假空を分かつか、卦例十四を附す。第八問、月破の爻はなお用い得るか、卦例七つを附す。第九問、用神が卦中に現れない時はどうするか、卦例六つを附す。

第十問進退神,計答占驗五卦;第十一問沖中逢合合處逢沖,計答占驗八卦;第十二問四生墓絕,計答占驗十三卦;第十三問六沖六合,計答占驗十一卦;第十四問三刑六害,計答占驗四卦;第十五問獨靜獨發,計答占驗七卦;第十六問卦得盡靜盡發,計答占驗四卦;第十七問用神多現,計答占驗五卦;第十八問卜者誠心斷者精明亦有不驗何也,計答占驗六卦。

後の九問は:第十問、動爻が進神・退神に変ずるのをどう吉凶を分かつか、卦例五つを附す。第十一問、相冲の中にまた合に逢い、相合の処にまた冲に遇う時、事をどう断ずるか、卦例八つを附す。第十二問、長生・帝旺・入墓・臨絶という一連の「四生墓絶」をどう取用するか、卦例十三を附す。第十三問、六冲卦と六合卦の分別、卦例十一を附す。第十四問、三刑と六害をどう論ずるか、卦例四つを附す。第十五問、満卦にただ一爻のみ静あるいはただ一爻のみ動の時、その力量がなぜことに大きいか、卦例七つを附す。第十六問、六爻全静あるいは六爻全動をどう断ずるか、卦例四つを附す。第十七問、用神が卦中に幾箇所も現れる時はどれを取るか、卦例五つを附す。第十八問、求卜する人の心が誠で断卦する人も精明なのに、なぜなお応験しない時があるか、卦例六つを附す。

卜筮格言

未卜之為道,通於神明,所以斷吉凶、決憂疑,辨陰陽於爻象,察變化之玄機。此其義為至精,而其事為至大。聖經曰:「至誠之道,可以前知。」故問卜者不誠不格,占卦者妄斷不靈,此二語實定論也。

占卜の学問は上は神明に通じ、ゆえに吉凶を判断し心中の憂慮疑惑を決断し、爻象の中から陰陽の消長を分かち、事物変化の玄妙な鍵を体認することができる。理をもって言えば、それは精微の極みに至り、事をもって言えば、その関係は重大の極みに至る。儒家の経典《中庸》に「至誠の道は以って前知すべし」とある――心の誠が極まった人は、将に起こらんとする事を予め知ることができる。ゆえに求卜する人の心が誠でなければ卦は感応せず、占卦する人が乱りに断語を下せば卦は霊験しない。この二言は実に改易しがたい定論である。

每見世之人遇事輒卜,而誠之一字昧焉罔覺:或飲酒茹葷,或邪淫不潔,迨至臨時禱告,遂欲感格神明,不亦惑乎?更有富貴之人,視卜為輕,或托親朋,或委奴僕,不親致其悃忱,故卜而不應,占驗無靈,遂委罪於卜筮之家,而不自知誠有未至,此問卜者之過也。

私はよく世の人が事に遭えば卦を求めに来るのを見るが、「誠」の一字には懵然として覚えない。ある者は旧来のまま酒を飲み肉を食し、ある者は邪淫に行い身心が潔くないまま、占わんとするに臨んで初めて臨時に祷告して、それで神明を感動させようと望む。これはなんと糊塗ではないか。さらに富貴の家で占卜を極めて軽く見、口々に親戚朋友に托して問わせ、あるいは僕を走らせて済ませ、自分は少しも自ら誠意を表そうとしない者がいる。こうして卦は応じず占は験せず、彼らはかえって過ちを卜者に押し付け、自分の誠心が至らなかったことを知らない。これは求卜する人の過失である。

至於卜筮者流,心存好利,借卜為囮。即如疾病一節,為問卜莫大之事,乃有喪心之輩勾通僧尼道觀,講定年規節禮、三七二八常例,妄斷求利,看卜者之貧富為判斷之多寡,妄斷某寺某觀禮懺幾部,某庵某廟誦經幾日。卜者心慌意亂,無不依從:在富者費用猶易,其貧者至於典衣揭債、棄產賣物,一時有手足無措之苦,以冀某病之痊可。究竟禮懺未完而病者已死,誦經甫畢而病者告殂,則何益哉?此串通僧道之害也。

さらに占卜を業とする者の中には、心にただ利益を念じ、占卜を商売を招く餌とする者がある。疾病を例に取ろう。これは求卜の中で最大の事なのに、良心を失った者がいて、暗に僧尼や道観と結託し、予め毎年どれほどの常例、節に逢えばどれほどの贈礼と定め、折半を三七あるいは二八で分け合い、その上で胡乱に卦を断じて利を謀る。求卜者の貧富を見て幾ら使わせるかを決め、硬く某寺某観で懺を幾部行い、某庵某廟で経を幾日誦せよという。求卜する人は心が慌て乱れているから、従わないものはない。富人の破費はまだ易いが、貧人は衣服を質に入れ、債を負い金を借り、田産や家財を売り払い、一時に手足の措き所がなく、ただ病人の快癒を望むのみ。結果、法事がまだ終わらないうちに病人は死に、経を誦し終えたばかりで病人も亡くなる――これで何の用があるか。これこそ卜者が僧道と串通して造り出す禍害である。

更有初學醫生,脈理未諳,囑令引薦;令卜醫者指明住處、姓名禱告,因而薦舉,不知卜者所得不過年規節禮之微,而病者頓遭庸醫殺人之害,此串通醫生之禍也。二者郡城惡套,處處皆然。予垂簾衛前,遂有若輩來相蠱惑,予誓絕之,一一照卦細斷,無不響應;此非課學之精,實無妄斷之失也。今幸學稍有得,偶輯《卜筮正宗》一書,請教高明,而猶恐問卜者有不誠不格之誤,占驗者有誤斷不靈之害也,故首識之。

また初出茅廬の医者で、脉理にも熟せぬまま、卜者に頼んで商売を引いてもらう者がある。人が来てどの医者を請うべきか占えば、卜者は住処を指し姓名を報じ、祷告して得たところだと言って推薦し出す。卜者の得るのは一年を通じた常例節礼の小利に過ぎないが、病人はその場で庸医の殺人の大害に遭う――これは卜者と医者が串通して造る禍害である。この二種の悪辣な手口は府城に到る処にある。私が衛署の前で帘を掛けて卦を卜していると、この類の人が私に目を付けて来たので、私は誓って彼らと交わりを断ち、人が来て占うに及んでは一律に卦に照らして細かく断じ、応験しないことはなかった。これは私の卦術がどれほど精深だったからではなく、実にただ断語を胡乱に下さなかっただけである。いま幸いにも学問にわずかな心得を得て、偶然《卜筮正宗》の一書を編み、高明の士に正す。しかしなお求卜する人に不誠で感格の至らぬ過失があり、占断する人に乱断して卦の応霊しない禍害があることを憂え、ゆえにこの段の言葉を全書の最も前に書いたのである。

啓蒙節要 六十花甲納音歌

方法一:甲乙錦江煙(金、水、火)——子丑午未(金),寅卯申酉(水),辰巳戌亥(火)。丙子沒谷田(水、火、土)——子丑午未(水),寅卯申酉(火),辰巳戌亥(土)。戊己營堤柳(火、土、木)——子丑午未(火),寅卯申酉(土),辰巳戌亥(木)。庚辛掛杖錢(土、木、金)——子丑午未(土),寅卯申酉(木),辰巳戌亥(金)。壬癸林中滿,花甲六音全。

第一の查法は六十甲子の「納音五行」を一枚の交叉表に圧縮するものである。天干は二位ごとに一組として甲乙・丙丁・戊己・庚辛・壬癸の五組に分かれ、地支は四位ごとに一組として子丑午未・寅卯申酉・辰巳戌亥の三組に分かれる。查る時はまず天干がどの組に属するかを見、次に地支がどの組に属するかを見ると、交会する処が納音である。甲乙の組は順に金・水・火を配す。干支が甲乙に子丑午未を配するものは金に属し、寅卯申酉を配するものは水に属し、辰巳戌亥を配するものは火に属す。丙丁の組は順に水・火・土。戊己の組は順に火・土・木。庚辛の組は順に土・木・金。末句の「壬癸林中満」は壬癸の組が順に木・金・水を配すということ(「林」は木、「中」は金、「満」は水を指す)。五組が各々三種を得て合わせて十五種の納音となり、六十甲子に配足されるから「花甲六音全」という。例:甲子日は天干が甲、地支が子で、查して金に属すから、納音は「海中金」となる。

方法二:甲子乙丑海中金,丙寅丁卯爐中火,戊辰己巳大林木,庚午辛未路傍土,壬申癸酉劍鋒金,甲戌乙亥山頭火,丙子丁丑澗下水,戊寅己卯城頭土,庚辰辛巳白蠟金,壬午癸未楊柳木,甲申乙酉泉中水,丙戌丁亥屋上土,戊子己丑霹靂火,庚寅辛卯松柏木,壬辰癸巳長流水,甲午乙未砂中金,丙申丁酉山下火,戊戌己亥平地木,庚子辛丑壁上土,壬寅癸卯錫箔金,甲辰乙巳覆燈火,丙午丁未天河水,戊申己酉大驛土,庚戌辛亥釵釧金,壬子癸丑桑拓木,甲寅乙卯大溪水,丙辰丁巳沙中土,戊午己未天上火,庚申辛酉石榴木,壬戌癸亥大海水。

第二の查法はそのまま表を暗誦するものである。六十甲子は二々隣り合って一つの納音を共用するから三十句しかなく、各句が二つの干支を管する。歌中の「海中金」「炉中火」などは納音の象名で、取象は記誦を便にするだけで、真に作用するのは象名の末の一字が標す五行である。占卦で納音を用いる処は多くなく、主に占う物の質地や形色を推測したり、年命の所属を推断したりするのに用い、日常の断卦は依然として爻の本気の五行を主とし、納音をもって爻の五行に代えて生剋を論じてはならない。用いる時は干支に照らして所属を查すればよい。例えば卦を問う者が庚午年に生まれていれば、查して「路傍土」を得、本命は土に属す。卦中に戊寅・己卯に遇えば、查して「城頭土」を得、その気もまた土として論ずる。

五行屬性: 五行 金 木 水 火 土 相生 生水 生火 生木 生土 生金 相剋 克木 克土 克火 克金 克水 天干 庚、辛 甲、乙 壬、癸 丙、丁 戊、己 地支 申、酉 寅、卯 亥、子 巳、午 辰、戌、丑、未 方位 西 東 北 南 中 季節 秋 春 冬 夏 季月 顏色 白 青 黑 紅 黃 味覺 辛 酸 咸 苦 甘 氣候 燥 風 寒 熱 溼 五臟 肺 肝 腎 心 脾 五腑 大腸 膽 膀胱 小腸 胃 身體 皮毛 筋 骨髓 脈 肉 津液 涕 淚 唾 汗 涎 五官 鼻 目 耳 舌 口 五音 商 角 羽 徵 宮

これは五行取象の総表で、縦の列は金・木・水・火・土、横の行は五行に配し得る各種の事類であり、断卦の時は爻の五行によってこの表から取象する。相生の行は金生水・木生火・水生木・火生土・土生金と読む。相克の行は金剋木・木剋土・水剋火・火剋金・土剋水と読む。天干の帰属は庚辛が金、甲乙が木、壬癸が水、丙丁が火、戊己が土に属す。地支の帰属は申酉が金、寅卯が木、亥子が水、巳午が火に属し、辰戌丑未の四者はいずれも土に属す。方位では金が西を主り、木が東、水が北、火が南、土が中央に居る。季節では金が秋に旺、木が春に旺、水が冬に旺、火が夏に旺、土は各季の最後の月(「季月」すなわち三・六・九・十二月)に旺する。色は白・青・黒・赤・黄、味は辛・酸・鹹・苦・甘、気候は燥・風・寒・熱・湿がそれぞれ順に金木水火土に配される。病を占うに用いれば金は肺と大腸を主り、木は肝と胆、水は腎と膀胱、火は心と小腸、土は脾と胃を主る。身体では皮毛・筋・骨髓・血脉・肌肉、津液では鼻液・涙・唾液・汗・口涎、五官では鼻・目・耳・舌・口、五音では商・角・羽・徵・宮である。例えば卦中の官鬼爻が木に属して用神を傷れば、病を占って肝胆の疾と断じ、兼ねて筋脉の不利・目疾を見ることができる。

地支論: 地支 子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥 屬性 水 土 木 木 土 火 火 土 金 金 土 水 藏干 癸|癸辛己|甲丙戊|乙|戊乙癸|丙戊庚|丁己|乙丁己|庚戊壬|辛|辛丁戊|壬甲

これは十二地支の本気の五行と蔵する天干の表で、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の次序で読む。本気は:子は水に属し、丑は土に属し、寅・卯は木に属し、辰は土に属し、巳・午は火に属し、未は土に属し、申・酉は金に属し、戌は土に属し、亥は水に属す。いわゆる「蔵干」とは、各支の中にさらに一〜三位の天干の気を含んでいることである。子の中には癸のみを蔵し、丑の中には癸・辛・己を蔵し、寅の中には甲・丙・戊を蔵し、卯の中には乙のみを蔵し、辰の中には戊・乙・癸を蔵し、巳の中には丙・戊・庚を蔵し、午の中には丁・己を蔵し、未の中には乙・丁・己を蔵し、申の中には庚・戊・壬を蔵し、酉の中には辛のみを蔵し、戌の中には辛・丁・戊を蔵し、亥の中には壬・甲を蔵す。子・卯・酉の三支は一干のみを蔵して気が最も専一で、力量も最も純である。辰戌丑未の四土は各方の気の収蔵する処なので蔵するものが最も雑で、冲に逢い刑に逢う時に初めて中に蔵したものが顕れ出る。六爻の断卦は爻の本気を主とし、蔵干の説は主に墓庫の開合を推究し、および土爻が果たしてどの路の気を帯びるかを弁別するのに用いる。

刑、沖、破、穿、合: 合局 六沖 六破 六穿 六刑 申子辰水局|子午、丑未、寅申、卯酉、辰戌、巳亥|子酉、丑辰、寅亥、午卯、未戌、巳申|子未、丑午、寅巳、卯辰、申亥、酉戌|子卯、寅巳、巳申、申寅、丑未、未戌、戌丑

この欄は五種の地支の関係を並列し、表頭は順に三合成局・六冲・六破・六穿(すなわち六害)・六刑で、その下に各々の所属を列す。合局の列は「申子辰が会して水局を成す」の一例のみを挙げて様子を示し、残りの三局は後文の「三合会局歌」を見よ。六冲は正しく相対する六対の支――子と午、丑と未、寅と申、卯と酉、辰と戌、巳と亥――で、相冲すれば動揺・開散・破除を主る。六破は子と酉、丑と辰、寅と亥、午と卯、未と戌、巳と申で、損壊・破敗を主り、力量は冲より軽い。六穿すなわち六害は子と未、丑と午、寅と巳、卯と辰、申と亥、酉と戌で、暗中の妨害・彼此の不合を主る。六刑は子と卯、寅と巳、巳と申、申と寅、丑と未、未と戌、戌と丑を列して、刑傷・糾纏・官非を主る。断卦の時はまず用神と日辰・月建・動爻との間にこの数種の関係があるかを見る。冲に逢えば事は散ずるか発し、合に逢えば事は成るか絆し、刑害破に逢えば中に阻を生ずる。

六親相生相剋:生我者為父母,我生者為子孫,克我者為官鬼,我克者為妻財,比和者為兄弟。

六爻卦上の「六親」は人倫によって排されるのではなく、本卦の属する宮の五行を「我」として、各爻の五行と「我」とがどの関係かを見て名を定める。我を生ずる行を「父母」といい、我の生ずる行を「子孫」といい、我を剋する行を「官鬼」といい、我の剋する行を「妻財」といい、我と同類の行を「兄弟」という。例:乾宮は金に属し、金は金を生ずる土をもって父母とする。ゆえに辰戌丑未の土爻は乾宮の卦中で皆父母となる。金の生ずる水は子孫であるから亥子の水爻は子孫となる。金を剋する火は官鬼であるから巳午の火爻は官鬼となる。金の剋する木は妻財であるから寅卯の木爻は妻財となる。同じ金の申酉の爻は兄弟となる。卦を装して六親を定めるにはすべてこの五句に拠る。

五行次序:水一、火二、木三、金四、土五。八卦次序:幹一,兌二,離三,震四,巽五,坎六,艮七,坤八。八卦象例:幹三連,坤六斷,震仰盂,艮覆碗,離中虛,坎中滿,兌上缺,巽下斷。八宮所屬:幹屬金,坎為水,艮屬土,震巽屬木,離屬火,坤屬土,兌屬金。

ここに四組の入門の定数を連ねて列す。五行の生成の次序は《尚書・洪範》の説を取る。天一が水を生じ、地二が火を生じ、天三が木を生じ、地四が金を生じ、天五が土を生ずる。ゆえに数の序は水一・火二・木三・金四・土五である。八卦の先天の次序は乾一・兌二・離三・震四・巽五・坎六・艮七・坤八である。八卦の卦形の口訣は三画卦を認識させる。「乾三連」は三画が皆連なって整画となる。「坤六断」は三画が皆断れて都合六段となる。「震仰盂」は下一画が連なり上二画が断れ、仰向けに置いた盂の形。「艮覆碗」は上一画が連なり下二画が断れ、伏せた碗の形。「離中虚」は中の一画が断れている。「坎中満」は中の一画が連なっている。「兌上缺」は上の一画が断れている。「巽下断」は下の一画が断れている。八宮の五行の帰属は断卦して六親を定める根本で、乾・兌の両宮は金に属し、坎宮は水に属し、艮・坤の両宮は土に属し、震・巽の両宮は木に属し、離宮は火に属す。

銭をもって蓍に代える法

以錢三文熏於爐上,致敬而祝曰:「天何言哉,叩之即應;神之靈矣,感而遂通。今有(某姓)有事關心,不知休咎,罔釋厥疑,惟神惟靈,若可若否,望垂昭報。」祝畢擲錢:一背為「單」,畫一;二背為「拆」,畫一;三背為「重」,畫口「0」;三字為「交」,畫「X」。

これは全書の起卦の具体的な作法である。まず三枚の銅銭を取り、香炉の上で燻し、心意を端正にして神明に祝告する。祝辞は:上天は言葉を発しないが、一たび叩き問えばすぐ回应がある。神明は至霊で、一たび感通すれば相応する。いま某姓某人が一事に心を懸け、吉か凶かを知らず、疑団が解けないので、神明の霊験に倚るほかなく、行うべきか否かを明らかに示されたい、というもの。祝し終えれば三枚の銭を手に合わせて擲ち、表裏を見て爻象を記録する。一面だけが背(字のある面を「字」、字のない面を「背」という)のを「単」といい、一画の陽爻として記す。二面が背なのを「拆」といい、一画の陰爻として記す。三面が皆背なのを「重」といい、傍らに輪「0」を画く。三面が皆字なのを「交」といい、傍らに叉「X」を画く。単・拆は静爻、重・交は動爻で、この四種の記号が後の一切の推断の根拠となる。

自下裝上,三擲內卦成。再祝曰:「某宮三象吉凶未判,再求外象三爻以成一卦,以決憂疑。」祝畢,復如前法再擲,合成一卦而斷吉凶。至敬至誠,無不感應。訣曰:「兩背由來拆,雙眉本是單,渾眉交定位,總背是重安。」單單單曰幹,拆拆拆曰坤,單拆單曰離,拆單拆曰坎,餘卦仿此。三背為重,三字為交,重交之爻謂之發動。重作單屬陽,交作拆屬陰。凡動爻有變:重變拆,交變單,餘爻仿此。

爻を記すには下から上へ装す。第一擲で得たものを最も下に記して初爻とし、第二擲を二爻、第三擲を三爻とし、三擲を終えれば下の三画卦を得、これを「内卦」という。この時さらに一度祝告する:某宮のこの三画の象はまだ吉凶を判ずるに足らないので、さらに外の三爻を賜り、完全な六爻卦を湊えて心中の疑慮を決断せしめたい、と。祝し終えれば前法に照らしてさらに三度擲ち、四・五・六爻を装して「外卦」とする。内外が合して一つの六爻の重卦を成し、それによって吉凶を断ずる。心が恭敬誠実であるほど感応は準確する。記号を辨ずるにはまた一首の口訣がある:二面が背なのは「拆」、二面が字で一背のみ露れる(「双眉」は二つの字のある銭面を指す)のが「単」、三面が皆字で満眼が字なのは「交」と定め、三面が皆背なのは「重」と安ずる。三画卦はどう認めるか:三爻が皆単なら乾、皆拆なら坤、下単・中拆・上単なら離、下拆・中単・上拆なら坎、その余の四卦はこれに類推する。三背は重、三字は交で、およそ重・交の爻を「発動」といい、この卦の中で事を主り他の爻を生剋し得る活爻である。重は変ずるとはいえ、本体は依然として陽爻(単)として見、交は変ずるとはいえ、本体は依然として陰爻(拆)として見る。発動の爻は皆一つの新しい爻に変ずる。重は拆に変じ(陽から陰に変ずる)、交は単に変じ(陰から陽に変ずる)、その余の動かぬ爻は旧のまま変わらない。

六十四卦名(装卦表)

幹/一·六|八·財|四·孫財|九·孫爻|二·孫兄|六·兄|三·孫|七 乾為天·沖|天風垢·爻|天山遯·爻|天地否·缺|風地觀·爻|山地剝·爻|火地晉·爻|火天大有 宮/甲午·卦|甲午·缺|乙酉·缺|庚戌·六合|己亥·缺|癸亥·缺|乙亥·缺|辛巳 (世)戌父|戌父|戌父|(應)戌父|卯財|寅財|巳官|(應)巳官 申兄|申兄|(應)申兄|申兄|巳官|(世)子孫|未父|未父 午官|(應)午官|午官|午官|(世)未父|戌父|(世)酉兄|酉兄 (應)辰父|酉兄|申兄|(世)卯財|卯財|卯財|卯財|(世)辰父 寅財|亥孫|(世)午官|巳官|巳官|(應)巳官|巳官|寅財 子孫|(世)丑父|辰父|未父|(應)未父|未父|(應)未父|子孫。

これは乾宮一宮八卦の装卦表で、読み方は横に八卦を見、竪に六爻を見て、爻は上から下へ上爻から初爻へ排する。各卦の上の格の数字は本宮中の位次を標す。一は本宮の首卦、八・四・九・二・六が順に一世卦から五世卦、三は游魂、七は帰魂である。数字の下の格は原表の配した干支である。数字の傍の一欄を竪に読めばこの卦の特徴となる:乾為天は「六冲卦」、天風姤は「財爻欠」、天山遯は「孫財爻欠」、天地否は「孫爻欠」兼「六合卦」、風地觀は「孫兄爻欠」、山地剝は「兄爻欠」、火地晉は「孫爻欠」と読み、火天大有の欄は空で、六親が斉備していることを示す。世応の位置は爻位の傍に標してある。乾為天は世が上爻、応が三爻。天風姤は世が初爻、応が四爻。天山遯は世が二爻、応が五爻。天地否は世が三爻、応が上爻。風地觀は世が四爻、応が初爻。山地剝は世が五爻、応が二爻。火地晉は世が四爻、応が初爻。火天大有は世が三爻、応が上爻。乾宮は金に属するから、土爻を父母、水爻を子孫、火爻を官鬼、木爻を妻財、金爻を兄弟とする。およそ表中に「欠」と注した爻のある卦は、卦中にその六親がなく、本宮首卦の乾為天の同位の爻の上に伏神を取る。

兌/一·六|八·六|四|九·財|二·財|六·財|三·孫財|七·孫 兌為澤·沖|澤水困·合|澤地萃|澤山咸·爻|水山蹇·爻|地山謙·爻|雷山小過·爻|雷澤歸妹·爻 宮/丙辰·卦|癸未·卦|壬戌|丁酉·缺|甲戌·缺|戊戌·缺|辛酉·缺|癸卯·缺 (世)未父|未父|未父|(應)未父|子孫|酉兄|戌父|(應)戌父 酉兄|酉兄|(應)酉兄|酉兄|戌父|(世)亥孫|申兄|申兄 亥孫|(應)亥孫|亥孫|亥孫|(世)申兄|丑父|(世)午官|午官 (應)丑父|午官|卯財|(世)申兄|申兄|申兄|申兄|(世)丑父 卯財|辰父|(世)巳官|午官|午官|(應)午官|午官|卯財 巳官|(世)寅財|未父|辰父|(應)辰父|辰父|(應)辰父|巳官。

兌宮は金に属し、八卦は順に兌為澤(本宮首卦、六冲卦、世は上爻・応は三爻、六親斉備)、澤水困(一世卦、六合卦、世は初爻・応は四爻、六親も全)、澤地萃(二世卦、世は二爻・応は五爻、欠く所なし)、澤山咸(三世卦、世は三爻・応は上爻、妻財を欠く)、水山蹇(四世卦、世は四爻・応は初爻、妻財を欠く)、地山謙(五世卦、世は五爻・応は二爻、妻財を欠く)、雷山小過(游魂卦、世は四爻・応は初爻、子孫と妻財を欠く)、雷澤帰妹(帰魂卦、世は三爻・応は上爻、子孫を欠く)。兌宮も金に属するから六親を取るに乾宮と同例で、土を父母、水を子孫、火を官鬼、木を妻財、金を兄弟とする。ゆえに本宮首卦の兌為澤は上から下へ未土父母・酉金兄弟・亥水子孫・丑土父母・卯木妻財・巳火官鬼である。およそ妻財を欠く卦は皆兌為澤の第二爻卯木妻財の上に伏神を取り、子孫を欠く卦は兌為澤の第四爻亥水子孫を伏神に取る。

離/一·六|八·父官|四·父|九·父|二·財|六·財|三·父|七 離為火·沖|火山旅·爻|火風鼎·爻|火水未濟·爻|山水蒙·爻|風水渙·爻|天水訟·爻|天火同人 宮/庚寅·卦|己酉·缺|戊午·缺|甲申·缺|庚申·缺|戊申·缺|辛未·缺|壬寅 (世)巳兄|巳兄|巳兄|(應)巳兄|寅父|卯父|戌孫|(應)戌孫 未孫|未孫|(應)未孫|未孫|子官|(世)巳兄|申財|申財 酉財|(應)酉財|酉財|酉財|(世)戌孫|未孫|(世)午兄|午兄 (應)亥官|申財|酉財|(世)午兄|午兄|午兄|午兄|(世)亥官 丑孫|午兄|(世)亥官|辰孫|辰孫|(應)辰孫|辰孫|丑孫 卯父|(世)辰孫|丑孫|寅官|(應)寅官|寅官|(應)寅官|卯父。

離宮は火に属し、八卦は順に離為火(本宮首卦、六冲卦、世は上爻・応は三爻、六親斉備)、火山旅(一世卦、世は初爻・応は四爻、父母と官鬼を欠く)、火風鼎(二世卦、世は二爻・応は五爻、父母を欠く)、火水未済(三世卦、世は三爻・応は上爻、父母を欠く)、山水蒙(四世卦、世は四爻・応は初爻、妻財を欠く)、風水渙(五世卦、世は五爻・応は二爻、妻財を欠く)、天水訟(游魂卦、世は四爻・応は初爻、父母を欠く)、天火同人(帰魂卦、世は三爻・応は上爻、六親俱全)。離宮は火に属するから、木を父母、土を子孫、水を官鬼、金を妻財、火を兄弟とする。本宮首卦の離為火は上から下へ巳火兄弟・未土子孫・酉金妻財・亥水官鬼・丑土子孫・卯木父母である。およそ父母を欠く卦は離為火の初爻卯木父母の上に伏神を取り、妻財を欠く卦は第四爻酉金妻財の上に伏神を取る。

震/一·六|八·父|四·父|九·兄|二·孫兄|六·孫兄|三·孫兄|七·孫 震為雷·沖|雷地豫·爻缺|雷水解·爻|雷風恆·爻|地風升·爻|水風井·爻|澤風大過·爻|澤雷隨·爻 宮/甲子·卦|壬子·六合|丁亥·缺|丙申·缺|庚午·缺|乙未·缺|丙午·缺|丁丑·缺 (世)戌財|戌財|戌財|(應)戌財|酉官|子父|未財|(應)未財 申官|申官|(應)申官|申官|亥父|(世)戌財|酉官|酉官 午孫|(應)午孫|午孫|午孫|(世)丑財|申官|(世)亥父|亥父 (應)辰財|卯兄|午孫|(世)酉官|酉官|酉官|酉官|(世)辰財 寅兄|巳孫|(世)辰財|亥父|亥父|(應)亥父|亥父|寅兄 子父|(世)未財|寅兄|丑財|(應)丑財|丑財|(應)丑財|子父。

震宮は木に属し、八卦は順に震為雷(本宮首卦、六冲卦、世は上爻・応は三爻、六親斉備)、雷地豫(一世卦、六合卦、世は初爻・応は四爻、父母を欠く)、雷水解(二世卦、世は二爻・応は五爻、父母を欠く)、雷風恒(三世卦、世は三爻・応は上爻、兄弟を欠く)、地風升(四世卦、世は四爻・応は初爻、子孫と兄弟を欠く)、水風井(五世卦、世は五爻・応は二爻、子孫と兄弟を欠く)、澤風大過(游魂卦、世は四爻・応は初爻、子孫と兄弟を欠く)、澤雷随(帰魂卦、世は三爻・応は上爻、子孫を欠く)。震宮は木に属するから、水を父母、火を子孫、金を官鬼、土を妻財、木を兄弟とする。本宮首卦の震為雷は上から下へ戌土妻財・申金官鬼・午火子孫・辰土妻財・寅木兄弟・子水父母である。およそ父母を欠く卦は震為雷の初爻子水父母に伏神を取り、子孫を欠く卦は第四爻午火子孫に伏神を取り、兄弟を欠く卦は第二爻寅木兄弟に伏神を取る。

巽/一·六|八·官|四·官|九·官|二·六|六|三·孫官|七·孫 巽為風·沖|風天少畜·爻|風火家人·爻|風雷益·爻|天雷無妄·沖|火雷噬嗑|山雷頤·爻缺|山風蠱·爻 宮/壬午·卦|丁巳·缺|丙寅·缺|庚子·缺|己丑·卦|乙丑|丙子|丁未·缺 (世)卯兄|卯兄|卯兄|(應)卯兄|戌財|巳孫|寅兄|(應)寅兄 巳孫|巳孫|(應)巳孫|巳孫|申官|(世)未財|子父|子父 未財|(應)未財|未財|未財|(世)午孫|酉官|(世)戌財|戌財 (應)酉官|辰財|亥父|(世)辰財|辰財|辰財|辰財|(世)酉官 亥父|寅兄|(世)丑財|寅兄|寅兄|(應)寅兄|寅兄|亥父 丑財|(世)子父|卯兄|子父|(應)子父|子父|(應)子父|丑財。

巽宮は木に属し、八卦は順に巽為風(本宮首卦、六冲卦、世は上爻・応は三爻、六親斉備)、風天少畜(すなわち小畜、一世卦、世は初爻・応は四爻、官鬼を欠く)、風火家人(二世卦、世は二爻・応は五爻、官鬼を欠く)、風雷益(三世卦、世は三爻・応は上爻、官鬼を欠く)、天雷无妄(四世卦、六冲卦、世は四爻・応は初爻)、火雷噬嗑(五世卦、世は五爻・応は二爻、六親欠かず)、山雷頤(游魂卦、世は四爻・応は初爻、子孫と官鬼を欠く)、山風蠱(帰魂卦、世は三爻・応は上爻、子孫を欠く)。巽宮は木に属し、六親を取るに震宮と同例で、水を父母、火を子孫、金を官鬼、土を妻財、木を兄弟とする。本宮首卦の巽為風は上から下へ卯木兄弟・巳火子孫・未土妻財・酉金官鬼・亥水父母・丑土妻財である。およそ官鬼を欠く卦は巽為風の第三爻酉金官鬼の上に伏神を取り、子孫を欠く卦は第五爻巳火子孫の上に伏神を取る。

坎/一·六|八·六|四·六|九·財|二|六|三·財|七 坎為水·沖|水澤節·合|水雷屯·沖|水火既濟·爻|澤火革|雷火豐|地火明夷·爻|地水師 宮/庚申·卦|己卯·卦|戊子·卦|甲寅·缺|庚寅|戊寅|辛丑·缺|壬申 (世)子兄|子兄|子兄|(應)子兄|未官|戌官|酉父|(應)酉父 戌官|戌官|(應)戌官|戌官|酉父|(世)申父|亥兄|亥兄 申父|(應)申父|申父|申父|(世)亥兄|午財|(世)丑官|丑官 (應)午財|丑官|辰官|(世)亥兄|亥兄|亥兄|亥兄|(世)午財 辰官|卯孫|(世)寅孫|丑官|丑官|(應)丑官|丑官|辰官 寅孫|(世)巳財|子兄|卯孫|(應)卯孫|卯孫|(應)卯孫|寅孫。

坎宮は水に属し、八卦は順に坎為水(本宮首卦、六冲卦、世は上爻・応は三爻)、水澤節(一世卦、六合卦、世は初爻・応は四爻)、水雷屯(二世卦、六冲卦、世は二爻・応は五爻)、水火既済(三世卦、世は三爻・応は上爻、妻財を欠く)、澤火革(四世卦、世は四爻・応は初爻、六親斉備)、雷火豊(五世卦、世は五爻・応は二爻、六親斉備)、地火明夷(游魂卦、世は四爻・応は初爻、妻財を欠く)、地水師(帰魂卦、世は三爻・応は上爻、六親俱全)。坎宮は水に属するから、金を父母、木を子孫、土を官鬼、火を妻財、水を兄弟とする。本宮首卦の坎為水は上から下へ子水兄弟・戌土官鬼・申金父母・午火妻財・辰土官鬼・寅木子孫である。およそ妻財を欠く卦は坎為水の第三爻午火妻財の上に伏神を取る。坎宮の頭の三卦は一冲一合また一冲で、事の成否を占い問う時最も留心すべきである。六冲は离散・変動を主り、六合は成就・纏綿を主る。

艮/一·六|八·孫父|四·孫父|九·孫|二·財|六·財|三·孫財|七·財 艮為山·沖|山火賁·爻缺|山天大畜·爻|山澤損·爻|火澤睽·爻|天澤履·爻|風澤中孚·爻|風山漸·爻 宮/丙戌·卦|癸丑·六合|壬辰·缺|丁卯·缺|甲辰·缺|戊辰·缺|辛卯·缺|癸酉·缺 (世)寅官|寅官|寅官|(應)寅官|巳父|戌兄|卯官|(應)卯官 子財|子財|(應)子財|子財|未兄|(世)申孫|巳父|巳父 戌兄|(應)戌兄|戌兄|戌兄|(世)酉孫|午父|(世)未兄|未兄 (應)申孫|亥財|辰兄|(世)丑兄|丑兄|丑兄|丑兄|(世)申孫 午父|丑兄|(世)寅官|卯官|卯官|(應)卯官|卯官|午父 辰兄|(世)卯官|子財|巳父|(應)巳父|巳父|(應)巳父|辰兄。

艮宮は土に属し、八卦は順に艮為山(本宮首卦、六冲卦、世は上爻・応は三爻、六親斉備)、山火賁(一世卦、六合卦、世は初爻・応は四爻、子孫と父母を欠く)、山天大畜(二世卦、世は二爻・応は五爻、子孫と父母を欠く)、山澤損(三世卦、世は三爻・応は上爻、子孫を欠く)、火澤睽(四世卦、世は四爻・応は初爻、妻財を欠く)、天澤履(五世卦、世は五爻・応は二爻、妻財を欠く)、風澤中孚(游魂卦、世は四爻・応は初爻、子孫と妻財を欠く)、風山漸(帰魂卦、世は三爻・応は上爻、妻財を欠く)。艮宮は土に属するから、火を父母、金を子孫、木を官鬼、水を妻財、土を兄弟とする。本宮首卦の艮為山は上から下へ寅木官鬼・子水妻財・戌土兄弟・申金子孫・午火父母・辰土兄弟である。およそ子孫を欠く卦は艮為山の第三爻申金子孫の上に伏神を取り、妻財を欠く卦は第五爻子水妻財を取り、父母を欠く卦は第二爻午火父母を取る。

坤/一·六|八·父|四|九·父|二·六|六·父|三·父|七 坤為地·沖|地雷復·爻缺|地澤臨|地天泰·爻缺|雷天大壯·沖|澤天夬·爻|水天需·爻|水地比 宮/甲子·卦|甲子·六合|乙卯|庚辰·六合|己巳·卦|癸巳·缺|乙巳·缺|辛亥 (世)酉孫|酉孫|酉孫|(應)酉孫|戌兄|未兄|子財|(應)子財 亥財|亥財|(應)亥財|亥財|申孫|(世)酉孫|戌兄|戌兄 丑兄|(應)丑兄|丑兄|丑兄|(世)午父|亥財|(世)申孫|申孫 (應)卯官|辰兄|丑兄|(世)辰兄|辰兄|辰兄|辰兄|(世)卯官 巳父|寅官|(世)卯官|寅官|寅官|(應)寅官|寅官|巳父 未兄|(世)子財|巳父|子財|(應)子財|子財|(應)子財|未兄。

坤宮は土に属し、八卦は順に坤為地(本宮首卦、六冲卦、世は上爻・応は三爻、六親斉備)、地雷復(一世卦、六合卦、世は初爻・応は四爻、父母を欠く)、地澤臨(二世卦、世は二爻・応は五爻、六親欠かず)、地天泰(三世卦、六合卦、世は三爻・応は上爻、父母を欠く)、雷天大壮(四世卦、六冲卦、世は四爻・応は初爻)、澤天夬(五世卦、世は五爻・応は二爻、父母を欠く)、水天需(游魂卦、世は四爻・応は初爻、父母を欠く)、水地比(帰魂卦、世は三爻・応は上爻、六親俱全)。坤宮は土に属し、六親を取るに艮宮と同例で、火を父母、金を子孫、木を官鬼、水を妻財、土を兄弟とする。本宮首卦の坤為地は上から下へ酉金子孫・亥水妻財・丑土兄弟・卯木官鬼・巳火父母・未土兄弟である。およそ父母を欠く卦は坤為地の第二爻巳火父母の上に伏神を取る。ここに至って八宮六十四卦の世応・六親・欠爻・冲合が備わり、卦を装する時は宮に照らして表を檢すれば一望して知ることができる。

納甲装卦歌 下より装し起こす

乾金甲子外壬午,子寅辰午申戍;坎水戊寅外戊申,寅辰午申戊子;艮土丙辰外丙戍,辰午申戍子寅;震木庚子外庚午,子寅辰午申戍;巽木辛丑外辛未,丑亥酉未巳卯;離火巳卯外巳酉,卯丑亥酉未巳;坤土乙未外癸丑,未巳卯丑亥酉;兌金丁亥巳卯丑,亥巳酉未。

この歌は八つの純卦の納甲を一度に暗誦し尽くすもので、用いる時は「下より装し起こす」の規矩に従い、初爻から上へ一爻ずつ配していく。各句はまず本宮の五行と内外卦の納する天干を報じ、次に六つの地支を報ずる。乾宮は金に属し、内卦は甲を納し、外卦は壬を納し、六爻は初から上へ順に子・寅・辰・午・申・戌である。坎宮は水に属し、内外とも戊を納し、初から上へ寅・辰・午・申・戌・子。艮宮は土に属し、内外とも丙を納し、初から上へ辰・午・申・戌・子・寅。震宮は木に属し、内は庚を納し外もまた庚を納し、初から上へ子・寅・辰・午・申・戌。以上の四陽卦は地支が皆順行する。巽宮は木に属し、内外とも辛を納し、初から上へ丑・亥・酉・未・巳・卯。離宮は火に属し、内外とも己を納し(歌中の「巳」は「己」の訛)、初から上へ卯・丑・亥・酉・未・巳。坤宮は土に属し、内は乙を納し外は癸を納し、初から上へ未・巳・卯・丑・亥・酉。兌宮は金に属し、内は丁を納し外もまた丁を納し、初から上へ巳・卯・丑・亥・酉・未。以上の四陰卦は地支が皆逆行する。別卦を装する時は、内の三爻は内卦の属する宮に依って納甲を取り、外の三爻は外卦の属する宮に依って納甲を取り、両截を継ぎ合わせて一卦を成す。

裝卦、納甲表     卦內    卦外 幹 納甲 子、寅、辰|幹 納壬 午、申、戌 震 納庚 子、寅、辰|震 納庚 午、申、戌 坎 納戊 寅、辰、午|坎 納戊 申、戌、子 艮 納丙 辰、午、申|艮 納丙 戌、子、寅 陽卦由初(下而上)起裝至六爻 巽 納辛 卯、巳、未|巽 納辛 酉、亥、丑 離 納己 巳、未、酉|離 納己 亥、丑、卯 兌 納丁 未、酉、亥|兌 納丁 丑、卯、巳 坤 納乙 酉、亥、丑|坤 納癸 卯、巳、未 陰卦由六爻(上而下)起裝至初爻

この表は納甲を内卦・外卦の両半に拆き、装卦の時に分かち取って用いる。一卦の下の三爻は内卦がどの三画卦かを見て「卦内」の欄に照らして干支を配し、上の三爻は外卦がどの三画卦かを見て「卦外」の欄に照らして配する。乾の内卦は甲を納して子・寅・辰を配し、乾の外卦は壬を納して午・申・戌を配す。震の内卦は庚を納して子・寅・辰を配し、外卦は依然として庚を納して午・申・戌を配す。坎の内卦は戊を納して寅・辰・午を配し、外卦は戊を納して申・戌・子を配す。艮の内卦は丙を納して辰・午・申を配し、外卦は丙を納して戌・子・寅を配す。乾・震・坎・艮の四つは陽卦で地支が順行するから、初爻から上へ装して上爻に至る。巽の内卦は辛を納して卯・巳・未を配し、外卦は辛を納して酉・亥・丑を配す。離の内卦は己を納して巳・未・酉を配し、外卦は己を納して亥・丑・卯を配す。兌の内卦は丁を納して未・酉・亥を配し、外卦は丁を納して丑・卯・巳を配す。坤の内卦は乙を納して酉・亥・丑を配し、外卦は癸を納して卯・巳・未を配す。巽・離・兌・坤の四つは陰卦で地支が逆行するから、上爻から下へ装して初爻に至る。例:火水未済は内卦が坎、外卦が離で、下の三爻は戊寅・戊辰・戊午、上の三爻は己酉・己未・己巳となる。

安世応訣

八卦之首世六當,以下初爻輪上揚,游魂八宮四爻立,歸魂八卦三爻詳。

この口訣は世爻を安ずる法を教える。各宮の頭に排する卦(八純卦)は世爻を第六爻に安ずる。それから下の一世卦から、世爻は初爻から始まって逐卦に上へ推移する――一世卦は世が初爻、二世卦は二爻、三世卦は三爻、四世卦は四爻、五世卦は五爻。第七の卦は游魂卦で、世爻は第四爻に退る。第八の卦は帰魂卦で、世爻は第三爻に安ずる。世爻が定まれば応爻は自然とこれに従って定まる。応爻は永遠に世爻と二位を隔て、世が初なら応は四、世が二なら応は五、世が三なら応は六、世が四なら応は初、世が五なら応は二、世が六なら応は三である。世爻は卜を求める人自身を代表し、応爻は相手方あるいは謀る事の外境を代表する。これは卦を断ずるに最も先に摆定すべき二つの位置である。

六獣歌

甲乙起青龍,丙丁起朱雀,戊日起勾陳,己日起騰蛇,庚辛起白虎,壬癸起玄武。(按六獸以起卦者為主,由初爻裝至六爻。)

六獣(六神ともいう)は占卦当日の日干によって起こし、初爻から装し、青竜・朱雀・勾陳・螣蛇・白虎・玄武の固定の次序に依って上へ第六爻まで排する。日干が甲または乙のものは初爻に青竜を起こす。丙または丁のものは初爻に朱雀を起こす。戊日は初爻に勾陳を起こす。己日は初爻に螣蛇を起こす。庚または辛のものは初爻に白虎を起こす。壬または癸のものは初爻に玄武を起こす。次序は玄武まで排すれば青竜に回頭して接し、循環して断えない。原書はわざわざ「起卦する者を主とする」と注してある。これは卦を揺したその日の日干を用いるのであって、事を問う人の生日ではなく、来た人の報じた日でもない。

今以甲乙丙丁日附載為式,餘仿此。       六爻 五爻 四爻 三爻 二爻 初爻 甲乙日例  玄武 白虎 螣蛇 勾陳 朱雀 青龍 丙丁日例  青龍 玄武 白虎 腃蛇 勾陳 朱雀

ここに甲乙日・丙丁日の二種の排法を様子として挙げ、残りの日干はこれに類推する。表は上から下へ六爻から初爻の順序で排してある。甲乙日は初爻青竜・二爻朱雀・三爻勾陳・四爻螣蛇・五爻白虎・六爻玄武。丙丁日は初爻朱雀・二爻勾陳・三爻螣蛇・四爻白虎・五爻玄武・六爻青竜。この法に照らせば、戊日は初爻勾陳・二爻螣蛇・三爻白虎・四爻玄武・五爻青竜・六爻朱雀。己日は初爻螣蛇・二爻白虎・三爻玄武・四爻青竜・五爻朱雀・六爻勾陳。庚辛日は初爻白虎・二爻玄武・三爻青竜・四爻朱雀・五爻勾陳・六爻螣蛇。壬癸日は初爻玄武・二爻青竜・三爻朱雀・四爻勾陳・五爻螣蛇・六爻白虎である。

青龍:主正義、忠直、清高不俗,正配之偶;又主喜慶、財帛、福祿、吉祥之氣、享樂。朱雀:主口舌、郵匯、火光、飛行、快捷。勾神:田土、勾絆、糾纏、吸引、牽制、遲滯,又主誠實。騰蛇:主驚疑、怪異、夢寐、陰私、陰德、陰中之定數、陰靈、冥冥中之夙緣。白虎:主痛苦、血光、流血、損傷、開刀、刀劍槍傷;夕主疾病、死亡、喪事、考服、煞氣。玄武:主盜賊、鼠蛇之輩、淫亂、娛樂過度、不正泒、賭摶、邪淫、欺騙、虛偽、色情。

これは六神が各々主管する事類で、爻に配すればこの爻に一層の色彩を添える。青竜は正大・忠厚・清高脱俗を主り、婚姻を占えば正式の配偶者。また喜事・銭財・福分官禄・吉祥の気・安享を主る。朱雀は口舌是非を主り、また音信の往来(書信や為替の類)、火光・飛馳・迅速を主る。勾神すなわち勾陳は田地屋土を主り、また牽絆・糾纏・招引・牽制・拖延遅滞を主り、もう一面では誠実厚重を主る。騰蛇すなわち螣蛇は驚疑不定・怪異の事・夢境・隠私・陰徳、および冥冥の中に定まった縁分や陰霊の類を主る。白虎は痛苦・血光・流血・損傷・開刀を主り、およそ刀剣槍械の傷はみなこれに属し、また疾病・死亡・丧事・孝服・凶煞の気を主る。玄武は盗賊を主り、鼠蛇の類のものを主り、淫乱・娯楽の無度・正しくない門路・賭博・邪淫・欺騙・虚偽・色情を主る。六神は色彩を添えるのみで生剋の主とはならない。吉神が吉爻に臨めば吉に吉を加え、凶神が凶爻に臨めば凶に凶を加え、依然として爻の五行生剋旺衰をもって定断の根本とする。

六神辨象結合六親辨象之斷法。   青龍|朱雀|勾神|騰蛇|白虎|玄武 官鬼:法律、官祿、正直,占絪緣為正配之夫星,家宅風水為神位,占申請為官方或海關等。|官非、辯駁、報案,咒咀傷人,符咒邪術(必帶玄武騰蛇官發動),臨火官動為火災。|占生意為熟客,女占婚為丈夫或男友,男占婚為情敵,官司主糾纏,亦為憂慮。|官司克用神為牢獄災,夢為怪異驚恐,家宅動而克用為怪異作崇,占病為鬼魅纏身,女占姻為註定之夫星。|動而克用為血光之災或開刀手術,重重克用為死亡,沖用而不克者為疾病、兼克為重病,占自身、運程、疾病、孕產、家宅可用此法。|為盜賊,動而克用為搶劫受災,女占為苟合(見勾神合為淫合)。

次の表は六神と六親を交叉させて取象するもので、横の行は青竜・朱雀・勾神・螣蛇・白虎・玄武の六神、縦の列は官鬼・父母・兄弟・妻財・子孫の五類の六親で、交会する処がその爻の具体的な意味である。まず官鬼の行を見る。官鬼に青竜を帯びれば、法律・官職俸禄・行事の正直を主る。女子が縁を占えばこれは正式の夫星、家宅風水を占えば神位の所在、申請報批を占えば官方機構や海関の類を指す。官鬼に朱雀を帯びれば、官司口舌・争弁・報案を主り、また咒詛をもって人を害し符咒邪術を主る(この一層は同時に玄武か螣蛇を見て官鬼が発動して初めて成り立つ)。もし火性の官鬼が朱雀を帯びて動けば火災を主る。官鬼に勾神を帯びれば、商売を占って老なれた得意先を指し、女子が婚を占えば丈夫か男友、男子が婚を占えば情敵を指し、官司を打てば糾纏が断えずを主り、また心中の憂慮を主る。官鬼に螣蛇を帯びれば、官司が用神を剋して牢獄の災いを主り、夢を占えば怪異驚恐を主り、家宅を占えば官鬼が動いて用神を剋すれば怪異の作祟があると主り、病を占えば鬼魅に纏われるを主り、女子が縁を占えば命中に定まった夫星である。官鬼に白虎を帯びれば、動いて用神を剋して血光の災いか開刀手術を主り、層々に用神を剋すれば死亡を主る。ただ用神を冲して剋さないのは一般の疾病で、また冲しまた剋すれば重病である。自身・運程・疾病・懐孕生産・家宅を占うに皆この法を用い得る。官鬼に玄武を帯びれば、盗賊を主り、動いて用神を剋すれば搶劫に遭うを主る。女子がこれを占えば苟且の合を主り、もしまた勾神の来り合するを見ればさらに淫合である。

父:文書、文憑、證件、法律條文、契約、官方檔案、登記簿冊、經文。|書信、郵寄、電報,教師,口誦經書文。|為跌樸,申請為文書阻滯,運程自身為勞碌牽掛,占孕為難產,相熟輩。|照六親中辨象中父爻之斷法。|跌樸損傷,或為長輩有病。|動而克用為六書有偽,或長輩有偽情相暪。

父母の行。父母に青竜を帯びれば、文書・文凭・証件・法律条文・契約・官方の档案・登記簿冊および経巻の類を主り、みな正大で憑むべき文字である。父母に朱雀を帯びれば、書信・郵寄・電訊の類の音信を主り、また教師、および経文を誦読する事を指す。父母に勾神を帯びれば、跌扑を主り、申請の事を弁ずれば文書の阻まれるを主り、自身の運程を占えば労碌牽掛を主り、懐孕を占えば難産を主り、人を論ずれば相熟した長輩の流を指す。父母に螣蛇を帯びれば、依然として六親取象中の父母爻の常法に照らして断ずる。父母に白虎を帯びれば、跌扑損傷を主り、あるいは長輩に病のあるを主る。父母に玄武を帯びれば、動いて用神を剋して文書契拠に偽りのあるを主り、あるいは長輩に別の隠情があって言わないを主る。

兄:胞兄弟、正義朋友。|口角爭吵,激氣,搬弄是非。|相好之友輩。|動而克用為受陰謀暗害騙財,占朋友官司為牢獄。|朋友疾病纏身。|為欺騙、虛偽騙財,或為娛樂而耗財,賭博必輸。

兄弟の行。兄弟に青竜を帯びれば、同胞の兄弟、あるいは義気を講ずる朋友を指す。兄弟に朱雀を帯びれば、口角争吵・賭気動怒・是非を搬ずるを主る。兄弟に勾神を帯びれば、交情の親密な朋友の輩を指す。兄弟に螣蛇を帯びれば、動いて用神を剋して人に暗に設計されて銭財を騙し取られるを主り、朋友のために官司を占えば牢獄を主る。兄弟に白虎を帯びれば、朋友の疾病纒身を主る。兄弟に玄武を帯びれば、欺騙・虚情假意で財を騙すを主り、あるいは吃喝玩楽のために破費するを主る。もし賭博を問えば必ず輸えて疑いない。

財:正義之財、髮妻、喜財,占身命為福祿之財、享福。|匯款,男占姻妻多言,或任職公關之務。|男占為妻、女友,女占姻為情敵。|生意財運為註定之財,男占姻為夙緣註定之妻。|占自身為富而帶疾,或富而吝惜;男占姻為女有病。|騙偽之財,男占姻為不正當女友或苟合之婦(合世者),或新潮女友,賭博嬴。

妻財の行。妻財に青竜を帯びれば、来路の正当な銭財を主り、婚を占えば結髪の妻を指し、また喜ぶべき財を主る。一生の命運を占えば、福禄の享くべき銭財である。妻財に朱雀を帯びれば、為替の款項を主り、男子が婚を占えば妻の言葉多きを主り、あるいは交際応酬の類の事務に従事する人。妻財に勾神を帯びれば、男子がこれを占って妻子か女友を指し、女子が婚を占えば情敵を指す。妻財に螣蛇を帯びれば、商売財運を占って命中注定の一つの財であり、男子が婚を占えば宿縁前定の妻である。妻財に白虎を帯びれば、自身を占って富んで病を帯びを主り、あるいは富みながら慳吝を主り、男子が婚を占えば女方に病のあるを主る。妻財に玄武を帯びれば、来路の正しくない銭財を主り、男子が婚を占えば不正な女友か苟合の婦(ことに世爻と相合するもの)、あるいは行止の新異な女子を指す。もし賭博を問えば贏を主る。

孫:清閒高雅之氣質,不求虛名,不勞俗務(占身命);占財獲利,占事業為清閒,男占姻則吉,女占婚不利,占病可不藥而癒,占官職不吉。|音樂歌曲、寵物雀鳥,或為念誦佛咒。|照六親中辨象子孫爻斷。|占子息為命中註定之子女,亦為積德、有陰功。|幼輩子女為疾病不安。|為享樂(帶偏門)、娛樂界,多物慾心理享受等。

子孫の行。子孫に青竜を帯びれば、一生の命運を占って人品の清閒高雅で虚名を慕わず俗務に労しないを主り、財を求めるを占えば利を得るを主り、事業を占えば清閒を主り、男子が婚を占えば吉、女子が婚を占えば利ならず(子孫は官鬼を剋し、夫星を剋す)、病を占えば薬を用いずして自ずから愈え、官職を占えば吉ならず(子孫は傷官の神)。子孫に朱雀を帯びれば、音楽歌曲・寵物の飛禽を主り、あるいは仏号経咒を誦念することを指す。子孫に勾神を帯びれば、依然として六親取象中の子孫爻の常法に照らして断ずる。子孫に螣蛇を帯びれば、子嗣を占って命中注定の子女であり、また徳を積み善を行い陰功あるを主る。子孫に白虎を帯びれば、小輩子女の疾病不安を主る。子孫に玄武を帯びれば、享楽を主り(多くは偏門を帯びる)、娯楽の一業を指し、また物欲心理上の種々の享受を主る。

安月卦身訣

陰世則從午月起,陽世還從子月生,欲得識其卦中意,從初數至世方真。卦身之爻為所占事之主,若無卦身則串無頭緒,倘卦身有傷,其事難成矣。

「月卦身」を安ずる方法:まず世爻が陰爻か陽爻かを見る。世爻がもし陰爻なら午月から数え起こし、世爻がもし陽爻なら子月から数え起こす。数え起こす位置は永遠に初爻で、一爻を一ヶ月と算して順に上へ数え、世爻の在る爻まで数えて、どの月支に落ちるかが卦身のその月支となる。例:世爻が第三爻にありて陽爻なら、初爻を子、二爻を丑、三爻を寅と数え、卦身は寅、すなわち正月に属す。卦身のこの爻は占う事そのものの主脳である。卦中にもし卦身を尋ね出せなければ、事に頭緒がなく落着を掴めない。卦身がもし冲せられ剋せられ、空に落ち傷を受ければ、この事は成就し難い。

三合会局歌

申子辰會成水局,巳酉丑會成金局,寅午戍會成火局,亥卯未會成木局。

三支が相会すれば一局を合成し、力量は単爻よりはるかに大きい。申・子・辰の三支が斉全すれば会して水局を成し、巳・酉・丑の三支が斉全すれば金局を成し、寅・午・戌の三支が斉全すれば火局を成し、亥・卯・未の三支が斉全すれば木局を成す。各局の中間の支(子・酉・午・卯)はこの局の旺神で、頭の支は長生の位、末の支は墓庫の位である。卦中にもし三爻が皆動いて一局を湊成すれば、会して成したその行が驟然に勢いを増す。もし二爻のみ得れば、日辰か月建が第三の支を補い斉えるか、あるいはその支が日に値る時を待たなければ局を成さず、事もまたその時に応ずる。

長生掌訣

長生、沐浴、官帶、臨官、帝旺、衰、病、死、墓、絕、胎、養。假如火長生在寅,從寅上起順行,卯上沐浴,辰上官帶,依次順行;木長生在亥,從亥上起,餘可類推:金長生……,火長生……。

十二長生は一行の五行の気が生じてから滅し再び生ずるまでの十二の段階で、次序は固定している。長生・沐浴・冠帯(原文は「官帯」)・臨官・帝旺・衰・病・死・墓・絶・胎・養。用いる時は掌上に十二地支を順行に排布する。例:火の長生は寅にあるから、寅位から長生を起こし、卯位は沐浴、辰位は冠帯、巳位は臨官、午位は帝旺、未位は衰、申位は病、酉位は死、戌位は墓、亥位は絶、子位は胎、丑位は養。木の長生は亥にあるから亥位から長生を起こし、その余はこれに類推する。金の長生は巳にあり、水と土は同じく申に長生する。断卦の時は用神が日辰・月建のどの位に落ちるかを見る。長生・臨官・帝旺を得れば気あり、衰・病・死・墓・絶に逢えば力なく、墓に入るには冲に開かれる日を待って初めて発する。

禄馬羊刃歌

甲祿在寅乙祿卯,丙戊在巳丁己午,庚祿在申辛祿酉,壬祿在亥癸祿子。申子辰年馬居寅,寅午戌年馬在申,巳酉丑年馬在亥,亥卯位年馬居巳。

この歌の前半は「禄神」を查し、後半は「驛馬」を查す。禄神は日干(または年干)を主とする。甲の禄は寅にあり、乙の禄は卯にあり、丙と戊の禄はともに巳にあり、丁と己の禄はともに午にあり、庚の禄は申にあり、辛の禄は酉にあり、壬の禄は亥にあり、癸の禄は子にあり。禄は本気の最も旺なる地で、俸禄衣食を主る。驛馬は年支(または日支)の三合局を主とし、会する局の長生位の对冲の支を取る。申子辰の水局の馬は寅にあり、寅午戌の火局の馬は申にあり、巳酉丑の金局の馬は亥にあり、亥卯未の木局の馬は巳にある。驛馬は走動・遷移・外出を主り、行人・出行を占うに最もこれを見るべきである。

天干 甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸 祿  寅 卯 巳 午 巳 午 申 酉 亥 子 地支 子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥 馬  寅 亥 申 巳 寅 亥 申 巳 寅 亥 申 巳 凡卜家宅終身者,從本人本命上起亦是。

上の二欄は禄と馬を対照表に列したもので、查するのがより速い。第一欄は十干によって禄を查す。甲禄寅・乙禄卯・丙禄巳・丁禄午・戊禄巳・己禄午・庚禄申・辛禄酉・壬禄亥・癸禄子。第二欄は十二地支によって馬を查す。子年(または子日)の馬は寅にあり、丑は亥に、寅は申に、卯は巳に、辰は寅に、巳は亥に、午は申に、未は巳に、申は寅に、酉は亥に、戌は申に、亥は巳にある。見れば申子辰はともに馬は寅、寅午戌はともに馬は申、巳酉丑はともに馬は亥、亥卯未はともに馬は巳で、歌訣と合致する。末の一句は補充の用法:およそ家宅・終身の類の一身一世に関する事を占えば、禄馬もまた卦を問う人自身の本命年干支から起こしてよく、必ずしも日辰を専用としない。

貴人歌訣

甲戊(庚)兼牛羊,乙己鼠猴鄉,丙丁豬雞位,壬癸兔蛇藏,六辛逢馬虎,此是貴人方。

この歌は「天乙貴人」を查し、日干を主とし、得た二支がすなわち貴人の臨む位である。甲日・戊日・庚日は貴人が丑(牛)と未(羊)にあり、乙日・己日は貴人が子(鼠)と申(猴)にあり、丙日・丁日は貴人が亥(猪)と酉(鶏)にあり、壬日・癸日は貴人が卯(兎)と巳(蛇)にあり、辛日は貴人が午(馬)と寅(虎)にある。貴人が用神に臨むか世爻に臨めば、凶に逢って吉に化し難に遇って人の扶助を得るを主り、名を求め貴に見え事を謀るを占うにことに得力である。ただし王氏の後文《辨貴人禄馬之謬》に専ら辨説があり、断卦は依然として五行生剋を主とし、神煞を専恃とするべからずと指摘する。学者は両処を対看すれば分寸を知るであろう。

三刑六害歌

六刑:寅刑巳,巳刑申,丑戌相刑未並臻;子刑卯,卯刑子,辰午酉亥自相刑。六害:六害子未不堪親,丑害午兮寅巳真,卯害辰兮申害亥,酉戍相穿轉見深。

上半首は刑を講ずる。寅は巳を刑し、巳は申を刑し、申はまた寅を刑する。この一組を「無恩の刑」という。丑は戌を刑し、戌は未を刑し、未はまた丑を刑する。この一組を「恃勢の刑」という。歌中に「丑戌相刑して未倂び臻る」とあるのは、三支が同時に来って初めて刑が重いということ。子は卯を刑し卯は子を刑し、二支が互いに刑するのを「無礼の刑」という。辰・午・酉・亥の四支は各々本支に見えて刑を成すのを「自刑」という。下半首は害を講じ、「穿」ともいう。子と未は彼此に妨害し最も相親しまず、丑は午を害し寅は巳を害し、卯は辰を害し申は亥を害し、酉と戌は相穿して害すること尤も深し。断卦の時およそ用神が日辰・月建あるいは動爻に刑せられ害せられれば、事は必ず波折を生じ怨を招き病を招く。もし刑害するのが忌神なら、かえって好事である。

八宮諸身

乾為馬,坤為牛,震為龍,巽為雞,坎為豕,離為雉,艮為狗,兌為羊。

この条は八卦の配する禽獣で、《周易・説卦伝》に出る。六畜を占い、失物を占い、行人の遇う物を占う時に取象に用いる。乾は馬に配し、坤は牛に配し、震は竜に配し、巽は鶏に配し、坎は猪に配し、離は雉に配し、艮は狗に配し、兌は羊に配す。例えば走失した牲口を占って、卦が坤宮を得て妻財爻が発動すれば、「牛」の上に着想してよい。卦が兌宮を得れば「羊」の上に着想する。

八宮諸身:乾為首,坤為腹,震為足,巽為股,坎為耳,離為目,艮為手,兌為口。

この条は八卦の配する人身の部位で、これも《説卦伝》に出る。疾病を占う時に病がどこに在るかを定めるのに用いる。乾は頭を主り、坤は腹を主り、震は足を主り、巽は大腿を主り、坎は耳を主り、離は眼目を主り、艮は手を主り、兌は口を主る。病を占う時はまず官鬼爻がどの宮にありどの爻に居るかを見、次に五行の主る臓腑に合わせれば、病位は大略定められる。例えば官鬼が木に属して震宮に臨めば、足と肝胆の上に思いを致すべく、官鬼が離宮に臨み火を帯びれば、目疾と心火の上に思いを致すべきである。

定間爻歌

世應當中兩間爻,忌神發動莫相交,元辰與用當中動,生世扶身事事高。

世爻と応爻の中間に隔たる二つの爻を「間爻」といい、居間の人事――媒人・中人・経手人、および中間に横たわる阻隔を代表する。間爻を見るに一つの準則がある:間爻の上にもし忌神が発動すれば、この中間人と打ち交わるな。事は必ず彼に中から梗げられる。もし間爻の上に動くのが原神(歌中の「元辰」すなわち原神)か用神であって、しかも来て世爻を生じ卦身を扶助するなら、事事みな意に称い、中間人はかえって助力となる。婚姻を占って媒妁を見、売買を占って牙行を見、詞訟を占って説合の人を見るに、みなまずこの二爻を見るべきである。

年上起月法

甲己之年丙作首,乙庚之歲戊為頭,丙辛之位從庚上,丁壬壬位順行流,戊癸之年何方法,甲寅之上好追求。

これは年干から正月の月干を推し出す口訣で、正月を推し出した後、残りの各月は六十甲子に順じて下へ排せばよい(月支は固定で、正月は寅を建て、二月は卯を建て、順に十二月は丑を建てるに至る)。甲年と己年は正月が丙寅、乙年と庚年は正月が戊寅、丙年と辛年は正月が庚寅、丁年と壬年は正月が壬寅、戊年と癸年は正月が甲寅である。例えば今年が乙年なら正月は戊寅、二月は己卯、三月は庚辰と順次類推する。月建は断卦の時に爻の旺衰を衡量する第一の尺なので、卦を起こす前に必ずまず月建を定め准えなければならない。

日上起時法

甲己還加甲,乙庚丙作初,丙辛從戊起,丁壬庚子居,戊癸何方法,壬子是順行。

これは日干から当日の子時の時干を推し出す口訣で、子時の干が定まれば、残りの各時辰は六十甲子に順じて下へ排する(時支は固定で、子・丑・寅・卯……)。甲日と己日は子時が甲子、乙日と庚日は子時が丙子、丙日と辛日は子時が戊子、丁日と壬日は子時が庚子、戊日と癸日は子時が壬子である。例えば今日が丙日なら、子時は戊子、丑時は己丑、寅時は庚寅と順次順推する。応期を時辰まで細かく占う時は、この法を用いる。

定寅時法

正九五更二點徹,二八五更四點歇,三七平光是寅時,四六日出寅無別,五月日高三丈地,十月十二四更二,仲冬才到四更初,便是寅時君須記。

古時は時計がなく、一日の十二時辰は天色によって定め、時を定めるにはまた寅時を基準とした(寅時が定まれば、残りの時辰は順に推せる)。この歌は月によって寅時の天象を与える。正月と九月は五更二点、二月と八月は五更四点に至るまで、三月と七月は天がちょうど明け放れた時が寅時、四月と六月は日の出る時がちょうど寅時で前の二ヶ月と異ならない。五月は天が長く、寅時にはすでに日高三丈である。十月と十二月は四更二点、十一月(仲冬)は夜が最も長く、四更の初刻を交えたばかりで寅時となる。占卦で時辰を記すにはこの法に従って折算しなければならず、一概に論じてはならない。

通玄賦

易爻不妄成,神爻豈亂發。體象或既成,無者形憂色。始須論用神,次必看原神。三合會用吉,祿馬最為良。爻動始為定,次者論空亡。六沖主沖並,刑剋俱主傷。

卦の中の爻は徒に成形せず、神の示す爻も胡乱に発動しない。揺し出したものには必ずその道理がある。卦体がいったん排定されれば、あるべき六親が欠けて見えなければ、卦面には自ずから一層の愁色を帯びる。卦を見る次第は:まず「用神」を論ずる――問う事の卦中における代表爻。次に「原神」を見る――用神を生扶するその一爻。もし三合成局して会する局がまた用神を生助すれば、これは吉である。さらに禄神・驛馬の来り助けるに逢えば、なおのこと上等。動爻こそ成敗を決定する活棋であるから、まず動爻を定め、次に「旬空」に落ちていないかを論ずる。六冲に遇えば冲散・冲動・併起を主り、刑に遇い剋に遇えば、みな損傷を主る。

世應俱發動,必然有改張。龍動家有喜,虎動主有喪。勾陳朱雀動,田土與文章。財動憂尊長,父動損兒郎。子動男人滯,兄動女人殃。出行宜世動,歸魂不出疆。用動值三合,行人立回莊。占宅財龍旺,豪富冠一鄉。父母爻興旺,為官至侯王。福神若持世,官訟定無妨。勾陳克玄武,捕賊不須忙。

世爻と応爻が同時に発動すれば、事は必ず中途で様子を変える。青竜が発動すれば家に喜慶あり、白虎が発動すれば丧事を主る。勾陳の発動は田地房产に関り、朱雀の発動は文書文章に関る。妻財爻が発動すれば長輩のために憂えるべし(財は父母を剋す)。父母爻が発動すれば児女に利あらず(父母は子孫を剋す)。子孫爻が発動すれば、男子の名を求め官を求めるに阻まれる(子孫は官鬼を剋す)。兄弟爻が発動すれば、妻室女眷に殃あり(兄弟は妻財を剋す)。出行を占うには世爻の発動を宜とし、もし帰魂卦を得れば人は境を出ない。用神が発動してまた三合成局に逢えば、行人を占って直ちに家に帰る。住宅を占えば、妻財爻が旺にして青竜を帯びれば、豪富で一郷に冠たるを主る。父母爻が興旺すれば、公侯王爵の官に至り得るを主る。子孫(福神)が世を持てば、官司を打っても決して妨げなし。勾陳が玄武を剋し止めれば、賊を捉えるに急ぐことなし、賊は自ずから獲られる。

父病嫌財殺,財興母不長。無鬼病難療,鬼旺主發狂。請看考鬼歷,禱謝得安康。占婚兼克用,占產看陰陽。若要問風水,三四世吉昌。長生墓絕訣,卦卦要審詳。萬千言不盡,略舉其大綱,分別各有類,無物不包藏。

父母の病を占うに最も忌むのは妻財爻が殺を作すこと(財は父母を剋す)。妻財が一たび旺すれば、母の寿数は長くなり難い。病を占って卦中に全く官鬼がなければ、病はかえって治し難い――鬼がなければ病の在所がなく、医薬の下手の処がないからである。官鬼があまりに旺ならば、病は重く発狂に至る。この時は「考鬼暦」の類の書を查して、何の神何の鬼が作祟するかを見、祷告して謝すれば安康を得る。婚姻を占うには兼ねて用神を剋する爻の有無を見る。生産を占うには爻の陰陽を見て男女を定める。もし墳宅風水を問えば、卦が三世・四世卦を得るを吉とする。十二長生の中の長生・入墓・臨絶のこれらの訣は、どの卦にも仔細に審看すべきである。この一路の道理は千言万語をもっても説き尽くせず、ここにはただ大綱を挙げたに過ぎない。分門別類して各々帰属あり、天下の事は一つとしてこの卦象の中に包まれていないものはない。

碎金賦

子動生財,不宜父擺,兄動克財,子動能解。財動生鬼,切忌兄搖,子動克鬼,財動能消。父動生兄,忌財相剋,鬼動克兄,父動能洩。鬼動巽入,忌子交重,財動克父,鬼動能中。兄動生子,忌鬼搖揚,父動克子,兄動無妨。

《碎金賦》は専ら三爻の連環する生剋制化を講ずる。一爻が我の用いる神を生ぜんとするのに、もう一爻がかえって来てこれを剋す。この時もし第三の爻が中に居れば、便ち化解し得る。子孫が動いて妻財を生ずるに、父母爻も動くことを恐れる(父母は子孫を剋し、財の来路を断つ)。もし兄弟が動いて妻財を剋すなら、子孫の動くを得れば解し得る――兄弟は子孫を見れば、往きて子孫を生じて財を剋することを忘れるからである。妻財が動いて官鬼を生ずるに、最も忌むのは兄弟の揺動(兄弟は財を剋し、鬼の来路を断つ)。もし子孫が動いて官鬼を剋すなら、妻財の動くを得れば便ち消解し得る――子孫は財を見れば便ち往きて財を生じ、鬼を剋する暇がないからである。父母が動いて兄弟を生ずるに、妻財爻の来りて父母を剋することを忌む。もし官鬼が動いて兄弟を剋すなら、父母の動くを得れば便ち鬼の気を泄して転じて兄弟を生じ得る。官鬼が動いて父母を生ずるに、子孫の重々しく発動することを忌む。もし妻財が動いて父母を剋すなら、官鬼の動くを得れば便ち中に居て転化し得る。兄弟が動いて子孫を生ずるに、官鬼の張揚して発動することを忌む。もし父母が動いて子孫を剋すなら、ただ兄弟が同じく動けば、父母の気は引きて兄弟を生ずるに導かれ、子孫は妨げなくなる。

子興克鬼,父動無妨,若然兄動,鬼必遭傷。財興克父,兄動無憂,若然子動,父命難留。父動克子,財動無事,若是鬼興,其子必死。鬼興克兄,子動可救,財若交重,兄弟不久。兄興克財,鬼興無礙,若是父興,財遭克害。

前段に接して、反対に剋神が勢いを得る情形を言う。子孫が発動して官鬼を剋するに、もし父母が同じく動いて子孫を剋するなら、官鬼は妨げなし。しかし同じく動くのが兄弟なら、兄弟は父母の力を泄してまた子孫を生ずるから、官鬼は必ず傷を受ける。妻財が発動して父母を剋するに、もし兄弟が同じく動くなら、兄弟は父母に生ぜられて転じて妻財を生ずるか? 否――兄弟はもともと父母の生を受け、父母は兄弟を得て泄路とし、かえって絶するに至らない。ゆえに父母は憂えなし。しかし同じく動くのが子孫なら、子孫はまた往きて妻財を生ずるから、父母の性命は保ち難い。父母が発動して子孫を剋するに、もし妻財が同じく動いて父母を剋するなら、子孫は事なし。しかし同じく動くのが官鬼なら、官鬼は父母を生じ、父母の力は倍増して子孫は必ず死する。官鬼が発動して兄弟を剋するに、子孫が同じく動いて官鬼を剋するを得れば、兄弟は救い得る。もし同じく動くのが妻財なら、妻財は官鬼を生じて兄弟は長久ならない。兄弟が発動して妻財を剋するに、たとえ官鬼が同じく動くとも妨げなし(官鬼は兄弟を剋し、かえって財を救う)。しかし同じく動くのが父母なら、父母は兄弟を生じて妻財は必ず剋害に遭う。

本支皆言生剋制化之克,以明凶中藏吉,吉內藏凶耳。如金動本生水,也得火動則制金,而金不能生水矣。如火動可克金,也得水動則制火,而火不能傷金矣。如金逢火動則受克,也得土動則火貪生於土,忘克於金,名為貪生忘克,金反吉也。如火動克金而土爻安靜,更逢木動,木助火克金,必凶也。學者宜按五行生剋制化推之,吉凶瞭然矣。

この段は王洪緒の《碎金賦》に対する按語である。上の各条が講ずるのはみな生剋制化の中の「剋」であり、その意は凶の中に吉が蔵し、吉の中にも凶が蔵することを説明し、一面だけを見てはならないということにある。例を挙げれば:金はもともと水を生じ得るが、もし火も発動すれば、火は金を制し、金は水を生じ得ない。また火が発動して金を剋し得るが、もし水も発動すれば、水は火を制し、火は金を傷つけ得ない。また金が火の動くに遇えば本当は剋を受けるべきだが、もし土爻も動けば、火は土を見て貪って土を生じに往き、金を剋することを忘れる。これを「貪生忘剋」といい、金はかえって転じて吉となる。反対に、火が動いて金を剋して土爻が安静に動かず、また一つの木爻の発動を添えれば、木は来て火を助け、火勢いっそう旺んとなり、金は必ず大凶である。学者はただ五行の生剋制化に従って一層々推して行けば、吉凶は自然と一目瞭然となる。

諸爻持世訣

世爻旺相最為強,作事亨通大吉昌,謀望諸般皆遂意,用神生合妙難量,旬空月破達非吉,克害刑沖遇不良。

世爻を総じて言う。世爻は卜を求める人自身を代表し、最もそれが旺に当たり時を得ることを要する。世爻が旺相ならば、人の気勢は強く、事を弁ずるに順暢で大吉大利、およそ謀る所は样样意に称う。もしさらに用神が来て世を生じ世に合するを得れば、その好さは説き尽くせない。反対に、世爻がもし旬空に落ちまた月破に値すれば、たとえ好い象があっても吉と算するに足らない。もし日辰・動爻に剋せられ、害せられ、刑せられ、冲せられれば、遇う所はみな順わぬ事である。

父母持世主身勞,求嗣妾眾也難招,官動財旺宜赴試,財搖謀利莫心焦,占身財動無賢婦,又恐區區壽不高。

父母爻が世を持てば、一身の労碌操心を主る。子嗣を求むるに最も利あらず――父母は子孫を剋し、たとえ妻妾が群を成すとも子を得難い。もし官鬼の発動し妻財のまた旺なるに逢えば(官は父を生じ、財は官を生じ、一路世に生じ至る)、まさに赴考応試に宜しい。もし妻財が揺動して自己の謀利の事ならば、心焦る要はない。財は父母を剋するも、求財の一門においてはかえって好事である。しかし自身を占えば、妻財が一たび動けば便ち世上の父母爻を剋し、家に賢徳の妻室なく、また自己の寿数の長くなきを恐れるを主る。

子身持世事無憂,求名切忌坐當頭,避亂許安失可得,官訟從今了便休,有生無克諸般吉,有克無生反見愁。

子孫爻が世を持てば、凡事に憂い少なし――子孫は「福徳」の神で、能く厄を解し鬼を制す。ただ功名を求め取るに最もそれが世位に坐することを忌む。子孫は官鬼を剋し、功名の路は先に自己に截断されるからである。もし兵乱を避け禍患を避けるなら、子孫持世は平安を許す。失物もまた尋ね回られ、官司を打てばこれより了結して罷むことを得る。ただ卦中にこの子孫世爻を生ずる爻があって剋する爻なければ、样样みな吉。もし剋するのみあって生ずるなくば、かえって愁を犯すべし。

鬼爻持世事難安,占身不病也遭官,財物時時憂失脫,功名最喜世當權,入墓愁疑無散日,逢沖轉禍變成歡。

官鬼爻が世を持てば、何の事を為しても安穏ならず。自身を占えば、病を害するか官非を惹くかである。財物の上では時時に失落盗難を提防せねばならない。ただ功名を求め取る一門のみ最もこれを喜ぶ――官鬼はすなわち功名の神で、それが世位に坐するはまさに自己が権に当たり位を得るの象である。しかし官鬼持世がもしまた墓に入れば、愁悶疑慮は消散する日なし。この時もし日辰か動爻の来りて墓庫を冲し開くを得れば、便ち禍を転じて喜と為すを得る。

財爻持世益財榮,兄若交重不可逢,更遇子孫明暗動,利身克父喪文風,求官問訟宜財托,動變兄官萬事凶。

妻財爻が世を持てば、銭財の上に益あり、身分の上に光彩あり。最も恐れるのは兄弟爻の重々しく発動するに逢うこと――兄弟は劫財の神で、一たび動けば財は散ずる。もしさらに子孫爻の明動あるいは暗動(暗動とは静爻が日辰に冲し起こされること)に遇えば、子孫は財を生じ、自身に利あり。ただし子孫は同時に文書を生ずること能わず――財は父母を剋し、科名文運の損を受けるを主る。官を求め官司を打つには、財を用いて人に托して打点するを宜とす(財は官鬼を生ず)。しかし世上の財爻が一たび発動して兄弟あるいは官鬼を変出するならば、それは万事みな凶である。

兄弟持世莫求財,官興須慮禍將來,朱雀井臨防口舌,如搖必定損妻財,夬母相生身有壽,化官化鬼有奇災。

兄弟爻が世を持てば、財を求むることなかれ――兄弟はもともと剋財の神で、自己がこの上に坐すれば、財は先に自己に劫される。もし官鬼がまた興旺なら、禍事の頭に臨むを提防すべし(官鬼は兄弟を剋し、正しく世の上に剋す)。世上の兄弟がさらに朱雀を帯びれば、口舌の争吵を防ぐべし。この兄弟爻が一たび揺動すれば、必ず妻室銭財を損傷す。もし父母爻(原文の「夬母」はすなわち父母)と世上の兄弟と相生するを得れば、自身に寿あるを主る。もし世爻の兄弟が発動して官鬼を変出するなら、それは意想外の災殃がある。

世応生剋空亡動静訣

世應相生則吉,世應相剋則凶,世應比和事卻中,作事謀為可用。應動他人反變,應空他意難同,世空世動我心傭,只恐自家懶動。

世爻は我、応爻は相手方あるいは事の外境である。両つを比べれば吉凶が見える。世応が相生すれば事は吉利、世応が相克すれば事は凶危、世応が五行相同で彼此比和すれば、事は両可の間にあり、弁じてみればなお行い得る。応爻が発動するは、相手の反覆して変ずること。応爻が空亡に落つるは、相手の心意が我と合わず談が合わぬこと。世爻がもし空に落ち、あるいは世爻が自己発動するは、我の心思の揺摆し懶散すること(「佣」は「慵」に通ず)で、事はただ自己の動かぬ上に壊れるを恐れる。売買を占い、合伙を占い、婚姻を占い、詞訟を占うには、まずこの四句を心に摆えれば、どちらの辺から力を致すべきかを知る。

卦身喜忌訣

身臨福德不見官,所憂必竟變成歡,目前凶事終須吉,緊急還來漸漸寬。身臨原用與青龍,定期喜事入門中,若逢驛馬身爻動,出路求謀事事通。身爻切忌入空亡,作事難成且守常,刑傷破絕皆為忌,勸君安分守家邦。

卦身は占う事そのもので、その善し悪しが最も緊要である。卦身が子孫(福徳)爻の上に落ちて卦中に官鬼を見なければ、憂う事は終には歓喜と変じ、目前の凶事も到頭来は吉、緊急の局面も漸々に寛緩する。卦身が原神あるいは用神の上に落ち、また青竜を帯びれば、それは定まり確かに喜事の門に入る。もし卦身の爻がまさに驛馬に逢いまた発動すれば、出門の外にあって事を謀るに样样通達す。反対に、卦身は最も空亡に落つるを忌む。一たび空亡に落ちれば、事は成り難く、ただ旧様を守って過ごすほかない。卦身がもし刑せられ傷せられ、月破に逢い、絶地に臨めば、みな忌む所で、安分して己を守り、妄りに動くなと勧める。

飛伏生剋吉凶歌

伏克飛神為出暴,飛來克伏反傷身,伏去生飛名洩氣,飛來生伏得長生,爻逢伏克飛無事,用見飛傷伏不寧,飛伏不和為助伏,藏出現審來因。

卦中に欠けた六親は本宮首卦の同位に取り来る。取り来たるを「伏神」といい、それを上に圧する本卦の爻を「飛神」という。両者の生剋は伏神が出頭し得るかを定める。伏神が飛神を剋すは、伏神に力あって压制を冲破するので「出暴」といい、事は成り得る。飛神が伏神を剋すは、伏神が圧し伏せられかえって傷を受け、事は出頭し難い。伏神が往きて飛神を生ずるは、自身の気が泄されるので「泄気」といい、これも力を得ない。飛神が来て伏神を生ずるは、伏神が養を得るので「飛来生伏得長生」といい、ただ引拔を待って便ち出て来られる。ゆえに爻上に伏の飛を剋するに遇えば、事なし。用神の在る所に飛の伏を傷するに遇えば、伏神は安寧ならず。飛伏の間が相和順せぬ時は、かえって別爻の来て伏神を助ける有無を見るべきである。要するに伏神が蔵か出か、事に応じ得るかは、必ずその来因を審す――飛伏の生剋を見、日月が提拔するか否かを見、飛神を冲し開く日の有無を見る。

断易神煞に泥む勿れ

易卦陰陽在變通,五行生剋妙無窮,時人須辨陰陽理,神煞休將定吉凶。

易卦の道理は全て陰陽変通の上にあり、五行生剋の妙用は窮め尽くせない。当今易を学ぶ人は陰陽生剋の理を辨明すべきで、一堆れの神煞をもって吉凶を定めるべきではない。この一条は全書の立場の在る所である。王洪緒は後に数篇を専列して天医・貴人・禄馬・本命などの神煞の説を駁斥するが、その根はこの四句にある――神煞は多くても爻に一点の色彩を添えるに過ぎず、成敗を決定し得るものは、永遠に爻の五行生剋と旺衰である。

六爻安静訣

卦遇六爻安靜,當看用與日辰。日辰克用及相刑,作事宜當謹慎;更在世應推究,忌神切莫加臨;世應臨用及原神,作事斷然昌盛。

六爻が一つも動かない卦は、見るべき動爻がないから、眼光を全て用神と日辰の二処に置く。日辰がもし用神を剋し、あるいは用神と相刑すれば、事を弁ずるに格段の謹慎を要する。さらに世爻・応爻の上に推究すれば、世応の両位に千萬に忌神を坐せてはならない。もし世爻・応爻がちょうど用神あるいは原神に臨んでいれば、弁ずる事は必ず順遂昌盛す。静卦は見れば事なきがごときも、実は吉凶は全て日辰の用神に対する一生一剋と、世応両爻の坐する六親が何かに憑る。

六爻乱動訣

六爻亂動事難明,須向宮中看用神,用若休囚遭克害,須知此事費精神。

六つの爻が一斉に乱れ動くは、頭緒が紛雑で事は看清し難い。この時さらに心神を収摂し、ただ本宮の中に往きて用神を尋ね、この一爻を掴んで主と為すべし。用神がもしまさに休囚無気の時に当たり、また日辰・動爻に剋せられ害せられれば、この事は大いに一番の精神を費やすと知るべく、たとえ弁じ成すとも辛苦周折である。乱動の卦は条々に追う要はなく、ただ用神一爻が旺か衰か、生を受け剋を受けるかを問えば、主意は自然と定まる。

忌神歌

看卦先須看忌神,忌神宜靜不宜興,忌神急要逢傷克,若遇生扶用受刑。

「忌神」は用神を剋するその一爻である。卦を見るにまずそれを尋ね出すべし。忌神は最も安静に動かぬをよしとし、一たび動けば便ち直に用神に向かって冲り来る。ゆえに忌神の緊要なのはそれ自身が傷を受け剋を受けること――別の爻が来て忌神を剋し止めれば、用神は安全である。もし忌神がかえって日辰・月建あるいは動爻の生扶を得て、気勢が一たび足れば、用神はその刑剋を受け、事はこの一爻の上に壊れる。断卦の時はまず用神を定め、即座に忌神を定め、両爻を一対照すれば、成敗はすでに大半見える。

原神歌

原神發動志揚揚,用伏藏兮也不妨,須要生扶兼旺相,最嫌化克及逢傷。

「原神」は用神を生ずるその一爻である。原神が発動すれば、気勢は昂揚し、用神はたとえ伏蔵して現れずとも妨げなし――原神あれば、用神は遅かれ引拔し出せる。ただし原神自身もまた力あらねばならない。日辰月建にそれを生じそれを扶けられ、本身また旺相に当たって、初めて真に用神を生じ動かし得る。最も恐れるのは原神が発動しながら自己を剋する爻を変出すること(回頭剋に化す)、あるいは卦中で別爻に冲剋され傷損されることである。それならばそれは自ら顧みる暇なく、用神を生ずること能わない。

用神卦に上がらざる訣

正卦如無變又無,就將首卦六親攻,動爻生用終須吉,若遇交重克用凶。

要するその一位の六親が、本卦にもなく変卦にもない。これを「用神が卦に上がらず」という。この種の情形に遇えば、本宮の首卦(八純卦)の中の同一の爻位に往きてその一位の六親を取り、それを伏神と為して推断する。取り定めた後は依然として常法に照らして見る。卦中の動爻がもしこの用神を生ずれば、終に吉。もし重・交の爻の発動して来てこれを剋するあれば、それは凶である。この一条は全書の伏神を取る総綱で、後の「卦爻呈象併飛伏神卦身定例」が逐卦に排出するのは、まさに各卦が首卦のどの爻に往きて伏神を取るべきかである。

用神空亡訣

發動逢沖不謂空,靜空遇克卻為空,忌神最喜逢空吉,用與原神不可空。春土夏金秋樹木,三冬逢火是真空,旬空又值真空象,再遇爻傷到底空。

旬空を辨ずるには真偽を分かたねばならない。爻は旬空の内に落つるも、それが自己発動するか、あるいは日辰に冲し起こされれば(空を冲すれば則ち実)、空と算すること能わない。反対に、安静の空爻がまた剋傷されれば、それこそ真の空である。用いる時の準則は:忌神は最も空に落つるを喜び、空に落ちれば便ち害を為すこと能わず、好事である。用神と原神は万々にも空に落ちてはならず、一たび空なれば事に着落がなくなる。何を「真空」というか。春の土爻、夏の金爻、秋の木爻、冬の火爻――これらはみな当令の気に剋されるか休囚の極みに至った五行で、本身に気なく、さらに旬空に落ちれば便ち真空である。すでに旬空に落ち、またまさにこの無気の時に当たり、さらに別爻の来りて冲剋しそれを傷めるを加えれば、それは空の底に至り、再び出頭の日なし。

用神発動訣

用爻發動在宮中,縱值休囚亦不凶,更得生扶兼旺相,管教作事永亨通。

用神が自己卦中に発動すれば、それは事に生機あることで、たとえそれがまさに休囚無気の時に当たるとも凶と算せず、動けば則ち能く変じ能く生路を求めるからである。もしさらに日辰月建にそれを生じそれを扶けられ、本身また旺相の時に逢えば、それは必ず弁ずる事が一路亨通するを保つ。この一条は前の「忌神は静を宜とす」と正しく相対する。用神は動を宜とし、忌神は静を宜とす。一部の《卜筮正宗》の取舍は大半この二句の上にある。

六親発動訣

父動當頭克子孫,病人無藥主昏沉,姻親子息應難得,買賣勞心利不存,觀望行人書信動,論官下狀理先分,士人科舉登金榜,失物逃亡要訴論。

父母爻が発動すれば、頭の一件は子孫を剋すること。病を占えば、子孫は医薬の神で、剋されれば医する薬なく、病人は昏沈して省せず。婚姻を占い子嗣を求むれば、子息は得難し。売買を為せば心を労し力を費やして利を得ることなし(子孫は財源で、源が断たれれば財は枯る)。しかし門を換えれば便ち好事となる。行人を望めば、父母は音信を主り、一たび動けば便ち書信の到るあり。官司を打って状子を呈遞すれば、父母は文書で、動けば曲直は先に分明を得る。読書人が科挙に応ずれば、父母はまさに文書の神で、一たび動けば便ち金榜題名を主る。失物・逃亡に至っては、官を経て陳訴して初めて着落あり。

子孫發動傷官鬼,占病求醫身便痊,行人買賣身康泰,婚姻喜美是前緣,產婦當生子易養,詞訟私和不到官,謁貴求名休進用,勸君守分聽乎天。

子孫爻が発動すれば、頭の一件は官鬼を傷すること。病を占えば、官鬼はすなわち病根で、子孫が一たび動けば便ち病根を打ち落とし、医を求めて便ち痊る。行人を占い売買を占えば、一路に平安康泰。婚姻を占えば、歓喜美満の前世の縁である。生産を占えば、子は生まれ易く養い易い。官司を打てば、私下に和解して官に鬧ぐに及ばず。ただ貴人に見え功名を謀取するこの一門のみこれを用いるべからず――官鬼は功名で、子孫が一たび動けば功名は先に剋される。ゆえに安分して己を守り、天意に聴き任せ、強いて求めぬよう勧める。

官鬼從來克兄弟,婚姻未就生擬滯,病困門庭禍崇來,耕種蠶桑皆不利,出外逃亡定見災,詞訟官非有囚繫,買賣財輕賭博輸,失脫難尋多闇昧。

官鬼爻が発動すれば、本性は兄弟を剋すること。婚姻を占えば、事は遅々として成らず中途に阻滞す。家宅を占えば、疾病は門庭に困り禍祟は踵を接して来る。田を耕し地を種し、蚕を養い絲を繰るも皆順わず。門を出て外に在り、あるいは逃亡の人を追尋すれば、必ず災殃を見る。官司を打てば牢獄に拘系する虞あり。売買を為せば利は薄く、賭博は必ず輸く。失くした物は尋ね難く、その中には多く暗昧不明の情節あり。官鬼の一門はただ官を求め名を問うに於いて吉で、その余の各占は多く憂疑災病を主る。これがその本色である。

財爻發動克文書,應舉求名總是虛,將本經營為大吉,親姻如意藥無虞,行人在外身將動,產婦求財身脫除,失物靜安家未出,病人傷胃更傷脾。

妻財爻が発動すれば、本性は父母文書を剋すること。科挙に応じ功名を求むれば、父母は剋されて一切空となる。しかし本銭を取って売買を経営すれば、則ち大吉。婚姻は意に称い心に如う。医を求め薬を服するも妨げなし(財は能く官を生じ、官は病だが、財が旺なれば薬力は致り得る。ゆえに虞なしという)。行人を占えば、財の動くは人が外に身を起こし将に帰らんとするを主る。産婦を占えば、財の動くは身を脱して順産し、かつ財を得るを主る。失物を占えば、財爻が安静すれば物はなお家に在って門を出でざるを主る。病を占うには留意すべきである。妻財が土の類に属して令に当たり動けば、最も脾胃を傷り、病人は多く脾胃の損を受けている。

兄弟交重克了財,病人難愈未離災,應舉奪標為忌客,官非陰賊耗錢財,若帶吉神為有助,出路行人便未來,貨物經商消折本,買婢求妻事不諧。

兄弟爻が重々しく発動すれば、本性は妻財を剋すること。病を占えば、財は医薬の資費でありまた脾胃の元気でもあり、剋されれば病は痊愈し難く災難は未だ脱せず。科挙に応じ頭名を奪わんとすれば、兄弟は同儕と先を争う神で、まさに事を碍げる「忌客」である。官非の事は暗中に人の梗げるあり、徒に銭財を耗費するを主る。ただし兄弟がもし吉神(青竜・貴人の如き)を帯びれば、かえって助力を成し、人の相幇するあり。門を出でて外に在る行人を占えば、兄弟の動けば一時には帰り来らず。貨物を販運して売買を為せば、本を賠え利を折るを主る。婢女を買い妻室を娶れば、事は多く談合わず。

日辰訣

問卦先須看日辰,日辰克用不堪親,日辰與用相生合,作事何愁不起心。

卦を問う第一件事は日辰を見ること。日辰は一卦の主宰で、それは能く冲し、能く合し、能く生じ、能く剋し、力量は動爻よりも大きい。日辰がもし来て用神を剋すれば、この事は近づき難く親しみ得ず、多くは成らない。日辰がもし用神と相生しあるいは相合すれば、なお事の頭を起こし得ず成し遂げ得ぬを愁えようか。ゆえに断卦の次第は:まず用神を定め、次に日辰のそれに対する生か剋かを見、然る後に月建・動爻を論ずる。

六親変化歌

父母化父母,進神文書許;化子不傷丁,化鬼官遷舉,化財宅長憂,兄弟為洩氣。子孫化退神,人財不稱情;化父田蠶敗,化財加倍榮,化鬼憂生產,兄弟謂相生。

動爻は一つの新しい爻を変出し、変出したのがどの六親かで、事はそれに随って様子を改める。父母爻が発動して父母を変出:もし変出した地支が本爻より一位進めば(寅が卯に変、巳が午に変の如き)、「化進神」といい、文書の事は必ず批准を得る。父母が子孫を化出すれば、人丁を傷損するに至らず(父母は子孫を剋するも、化出した者は我の生ずる所で、剋と論ぜず)。父母が官鬼を化出すれば、官職の昇遷・薦挙の成るを主る。父母が妻財を化出すれば、家中の長輩に憂いあるを主る(財は父母を剋す)。父母が兄弟を化出すれば、自身の気が泄され力量転じて弱し。子孫爻が発動して変出した地支が一位退けば(卯が寅に変の如き)、「化退神」といい、人口と銭財とみな意に称わず。子孫が父母を化出すれば、田禾蚕事は敗壊す(父母は子孫を剋し、まさに回頭剋)。子孫が妻財を化出すれば、財は上に加倍して興栄す。子孫が官鬼を化出すれば、生産を占って憂えるべし。子孫が兄弟を化出すれば、則ち兄弟は子孫を生じ、彼此相生して妨げなし。

官化進神祿,求官應疾連;化財占病凶,化父文書遂,化予必傷官,化兄家不睡。妻財化進神,錢財入宅來;化官憂戚戚,化子答哈哈,化父宜家長,化兄當破財。兄弟化退神,凡占無所忌;化父妾奴驚,化財財未遂,化官弟有災,化子卻如意。

官鬼爻が発動して進神に化すれば、官禄の増進を主り、官を求むるの応験はまた速く連貫す。官鬼が妻財を化出すれば、病を占って則ち凶(財は鬼を生じ、病勢加重す)。官鬼が父母を化出すれば、文書の事は順遂。官鬼が子孫を化出すれば(原文の「化予」はすなわち化子)、子孫は官鬼を剋して必ず官職を傷る。官鬼が兄弟を化出すれば、家中に安睡を得ざるを主る。妻財爻が発動して進神に化すれば、銭財は源源として門に入る。妻財が官鬼を化出すれば、憂愁は断えず。妻財が子孫を化出すれば、子孫はまた回り来て財を生じ、歓喜して直に笑うを得る。妻財が父母を化出すれば、家中の長輩に利あり。妻財が兄弟を化出すれば、必ず破財す。兄弟爻が発動して退神に化すれば、何を占するにも忌諱する要なし。劫財の神が自己退くからである。兄弟が父母を化出すれば、妾婢奴僕の驚くを主る。兄弟が妻財を化出すれば、財事は依然として意に如わず。兄弟が官鬼を化出すれば、兄弟輩に災あり。兄弟が子孫を化出すれば、かえって事事意に如う。

六獣歌断

發動青龍附用通,進財進祿福無窮,臨仇遇忌都無益,酒色成災在此中。朱雀交重文印旺,煞神相併漫勞功,是非口舌皆因此,動出生身卻利公。

青竜が発動して用神に附すれば、事事通達し、財を進め禄を進め、福気無窮。しかし青竜がもし仇神・忌神のその爻に臨めば、一点の好処もなくなる――青竜はもともと酒色宴楽を主り、忌神の上に坐すれば、災禍はまさに酒色の中から生じ出る。朱雀が重々しく発動すれば、文書印信の興旺を主り、科名文事に最も宜しい。しかし朱雀がもし凶煞と一処に併せば、たとえ奔忙すとも気力を費やすのみ。世間の是非口舌はみな朱雀より起こる。ただし朱雀の在る爻が発動して変出して世爻を生ずるは、かえって公事に利あり。

勾陳發動憂田土,累歲迍邅為忌逢,生用有情方是吉,若然安靜不迷濛。螣袉鬼克憂縈綷,怪夢陰魔暗裡攻,持木落空休道吉,逢沖之日莫逃凶。

勾陳が発動すれば、田地房产のために憂心するを主る。もしそれが臨むのが忌神ならば、連ねて幾年も困頓不順となるべし。勾陳は必ず用神を生じ用神に情あって初めて吉と算す。もしそれが安静に動かざれば、糾纏迷乱に至らず。螣蛇が官鬼に臨みて来て用神を剋すれば、憂愁の纏繞して解けず、怪夢頻々として陰邪が暗中に侵擾するを主る。螣蛇の臨む爻がもし木に属しまた空亡に落つるは、空に落ちれば便ち好事と思うなかれ――空を冲するその日を待てば、凶事は照様に躲け難い。

白虎交重喪惡事,官司病患必成凶,持金動克妨人口,遇火生身便不同。玄武動搖多闇昧,若臨官鬼賊交攻,有情生世邪無犯,仇忌臨之奸盜凶。

白虎が重々しく発動すれば、丧事凶事を主る。官司を打ち病を害するにこれに碰えば、必ず凶局を成す。白虎の臨む爻がもし金に属し発動して世を剋し用を剋すれば、人口の損傷を主る。しかしそれが臨むのが火爻で来て世爻を生ずれば、情形は全く同じからず――凶神が我を生ずれば、かえって助力を成す。玄武が揺動すれば、事には多く暗昧不明の処あり。玄武がもし官鬼に臨めば、盗賊の交相侵犯を主る。玄武の在る爻がもし情あって世爻を生ずれば、邪祟は来て相犯せず。もしそれが臨むのが仇神・忌神ならば、それは姦私盗竊の凶あり。

日月建伝符

日建加青龍,財祿喜重重,朱雀宜施用,勾陳事未通,螣蛇多怪異,白虎破財凶,玄武陰私擾,應在日時中。月建如臨此,斷法亦相同。

この条は日建(当日の日支)と六獣の相配する応験を講ずる。日建の爻の上に青竜を加えれば、財禄重々して喜ぶべきを主る。朱雀を加えれば、文書言語の事を施展するに宜しい。勾陳を加えれば、事は未だ通達せず。螣蛇を加えれば、多く怪異の事あり。白虎を加えれば、破財・凶を主る。玄武を加えれば、陰私の事の扰乱するあり。およそこの応験はみな日・時の内に落ち、来ること最も速い。もし月建の爻がこの六獣に臨めば、断法は日建と同じく、ただ応期は月内に放缓す。

八卦相配

幹為老父屬陽,坤為老母屬陰,震為長男屬陽,巽為長女屬陰。坎為中男屬陽,離為中女屬陰,艮為少男屬陽,兌為少女屬陰。

八卦は各々一位の家人に配し、《周易・説卦伝》に出る。家中の人口を占い、男女長幼を辨ずる時にこれをもって取象する。乾は老父で陽に属し、坤は老母で陰に属し、震は長子で陽に属し、巽は長女で陰に属し、坎は中子で陽に属し、離は中女で陰に属し、艮は幼子で陽に属し、兌は幼女で陰に属す。家宅を占うに、禍福がどの宮・どの爻に落ちるかを見れば、家中のどの一位に応ずるかを知る。産育を占うに、用神の居する卦が陽卦か陰卦かを見れば、男女を参断するをも得る。

六甲旬空起例

甲子旬中戍亥空,甲寅旬中子丑空,甲辰旬中寅卯空,甲午旬中辰巳空,甲申旬中午未空,甲戍旬中申酉空。假如甲子日至癸酉十日為一旬,旬內無戍亥,故曰戍亥空。又如甲寅日至癸亥,旬內無子丑,故曰子丑空,餘旬類推。

六十甲子は十天干に循環し、十日ごとに一旬と為し、十二地支は便ち二つ残って天干に配せられず、この二つの支が本旬の「旬空」となる。甲子旬は戌・亥が空、甲寅旬は子・丑が空、甲辰旬は寅・卯が空、甲午旬は辰・巳が空、甲申旬は午・未が空、甲戌旬は申・酉が空である。原書は例を挙げて説明する。甲子日から癸酉日まで数えれば、ちょうど十日で一旬を為し、この十日の地支は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉で、その中に戌と亥はない。ゆえに戌亥は空という。また甲寅日から癸亥日まで数えれば、この旬の地支の中に子と丑はない。ゆえに子丑は空という。残りの各旬はこれに照らして類推する。占卦の時はまず当日がどの旬に属するかを見、およそ卦中の爻の地支がこの二つの空支に落ちれば、すなわち「旬空」の爻である。

月破定例

立春正月節建寅破申,驚蟄二月節建卯破酉,清明三月節建辰破戍,立夏四月節建巳破亥,芒種五月節建午破子,小暑六月節建未破丑,立秋七月節建申破寅,白露八月節建酉破卯,寒露九月節建戍破辰,立冬十月節建亥破巳,大雪十一月節建子破午,小寒十二月節建丑破未。凡月建所沖之爻,名為月破。

月建は節気の交接をもって界とし、朔日をもって界としない。立春より起こりて正月、月建は寅に在り、寅と相冲する申爻がすなわち月破。驚蟄より起こりて二月、月建は卯に在り、酉を破す。清明より起こりて三月、月建は辰に在り、戌を破す。立夏より起こりて四月、月建は巳に在り、亥を破す。芒種より起こりて五月、月建は午に在り、子を破す。小暑より起こりて六月、月建は未に在り、丑を破す。立秋より起こりて七月、月建は申に在り、寅を破す。白露より起こりて八月、月建は酉に在り、卯を破す。寒露より起こりて九月、月建は戌に在り、辰を破す。立冬より起こりて十月、月建は亥に在り、巳を破す。大雪より起こりて十一月、月建は子に在り、午を破す。小寒より起こりて十二月、月建は丑に在り、未を破す。要するにおよそ当月の月建に冲せられるその一爻を、「月破」という。月破の爻は力量が残缺し、用神がこれに逢えば事は成り難く、忌神がこれに逢えばかえって害を為さず。本月を出れば、破の効力は便ち解ける。

卦爻呈象併飛伏神卦身定例

乾宮は金に属す

占事:|占事: 卦名 乾為天|卦名 天風姤 卦宮 乾金 空亡  缺爻  |卦宮 乾金 空亡  缺爻 寅財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 (世)戌父|戌父 申兄|申兄 午官|(應)午官〔午〕 辰父|酉兄 (應)寅財|亥孫[寅財] 子孫|(世)丑父 幹者健也。乾宮之首卦名八純,卦財官父子兄俱全,為本宮下七卦之伏神也。|姤者遇也。卦中獨缺妻財,以乾卦第二爻寅木伏於本卦第二爻亥水之下,木長生在亥,亥水是飛神,寅木是伏神,水生木謂之飛來生伏得長生。

この一組の表は逐卦に爻象と飛伏を排出したもので、読み方は次の通り。各格は左右に二卦を並列し、まず「占事」「卦名」「卦宮」の三欄を列し(卦宮の下に「空亡」と「欠爻」を附す)、次に一行の表頭を列す――六獣・世応・卦爻・干支・六神・変出の干支と六神・伏神・卦身・日辰・月建・太歳。これは実占の時に課盤を填める十二欄である。表頭以下の六行は、上から下へ第六爻から初爻で、各々地支と六親を記す。本文は「(世)」「(応)」で世応の位置を標し、「[ ]」でその爻の底下に伏する伏神を標し、「〔 〕」で卦身の所在を標す。各格の末尾は王洪緒の説明で、まず卦名の義を釈し、次に本卦の欠ける六親がどの一位か、本宮首卦の第幾爻に往きて伏神を取るか、飛伏の間は生か剋かを指し明す。乾為天:乾は剛健の義。これは乾宮の頭の卦で、八つの爻位に全て同一の卦を重畳する。ゆえに「八純卦」という。上から下へ戌土父母・申金兄弟・午火官鬼・辰土父母・寅木妻財・子水子孫で、妻財・官鬼・父母・子孫・兄弟の五類は斉全し、一位も欠かない。ゆえに本宮の下の七卦がおよそどの一位を欠くも、みなこの卦の同一の爻位に往きて伏神を取る。世爻は上爻に在り、応爻は本当は第三爻辰土父母に在るべき(原表は第二爻に標すも、刊刻の誤)。天風姤:姤は期せず遇うの義。この卦は独り妻財を欠く。乾為天の第二爻の寅木妻財を取り、本卦の第二爻亥水の下に伏す。亥水は上に圧する「飛神」、寅木は底に蔵する「伏神」である。木の長生はまさに亥にあり、水はまた能く木を生ずる。これを「飛来生伏得長生」という――伏神は飛神の滋養を受け、ただ日辰が冲し開くか引拔するを待てば、妻財は便ち出頭し得る。ゆえに財の事を占って望みなきと算せない。この卦は世が初爻・応が四爻、卦身は午に在り。

占事:|占事: 卦名 天山遯|卦名 天地否 卦宮 乾金  缺爻 財、孫|卦宮 乾金  缺爻 孫 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 戌父|(應)戌父 (應)申兄|申兄〔申〕 午官|午官 申兄|(世)財卯 (世)午官[寅財]|官巳 辰父[子孫]|父未[子孫] 遁者退也。卦中缺妻財、子孫,以乾卦第二爻寅木伏於本卦第二爻午火之下,午火是飛神,寅木是伏神,木生火謂之伏去生飛,名為洩氣。以乾卦子水子孫伏於本卦初爻辰土之下,水墓在辰,謂之伏神入墓于飛爻也。|否者塞也。卦中缺子孫,以乾卦初爻子水子孫伏於本卦初爻未土之下,未土是飛神,子水是伏神,土克水謂之飛來克伏。

天山遯:遯は退避の義。この卦は妻財と子孫の两位を欠く。妻財は乾為天の第二爻の寅木を取り、本卦の第二爻午火の下に伏す。午火は飛神、寅木は伏神で、木は往きて火を生じ、伏神の力気はかえって飛神に抽き去られる。これを「伏去生飛、名づけて泄気」といい、伏神自身は削弱して財の事を占って得難い。子孫は乾為天の初爻の子水を取り、本卦の初爻辰土の下に伏す。水の墓庫はまさに辰にあり、これを「伏神飛爻に墓を入る」といい、墓中に蔵して出て来られず、辰土を冲し開く日を待たねばならない。この卦は世が二爻・応が五爻。天地否:否は閉塞不通の義で、ただ子孫の一位を欠く。乾為天の初爻の子水子孫を取り、本卦の初爻未土の下に伏す。未土は飛神、子水は伏神で、土は水を剋す。これを「飛来剋伏」という――伏神は上に圧されまた剋されて、最も出頭し難く、子嗣・医薬・憂を解くの事を占って力を得ない。この卦は世が三爻・応が上爻、卦身は申に在り。

占事:|占事: 卦名 風地觀|卦名 山地剝 卦宮 乾金 空亡  缺爻 兄、孫|卦宮 乾金 空亡  缺爻 兄 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 卯財|寅財 巳官[申兄]|(世)子孫[申兄] (世)未父|戌父〔戌〕 卯財|卯財 巳官|(應)巳官 (應)未父[子孫]|未父 觀者觀也。卦中缺兄弟、子孫,以乾卦第五爻申金兄弟爻伏於本卦第五爻巳火之下,巳火是飛神,申金是伏神,金長生在巳,謂之伏下長生,遇引即出。以乾卦初爻子水子孫伏於本卦初爻未土之下,未土是飛神,子水是伏神,土克水謂之飛來克伏。|剝者落也。中缺兄弟,以乾卦第五爻申金伏於本卦第五爻子水之下,子水是飛神,申金是伏神,金生水謂之伏去生飛,名為洩氣。

風地觀:觀は觀仰・審視の義。この卦は兄弟と子孫を欠く。兄弟は乾為天の第五爻の申金を取り、本卦の第五爻巳火の下に伏す。巳火は飛神、申金は伏神で、金の長生はまさに巳にあり。これを「伏下長生」といい、伏神は飛神の底下でかえって生養を得、一たび引拔に遇えば便ち出て来られる。子孫は乾為天の初爻の子水を取り、本卦の初爻未土の下に伏す。未土は飛神、子水は伏神で、土は来て水を剋す。これは「飛来剋伏」で、伏神は压制され出頭を得ない。この卦は世が四爻・応が初爻。山地剝:剝は剥落の義で、ただ兄弟を欠く。乾為天の第五爻の申金兄弟を取り、本卦の第五爻子水の下に伏す。子水は飛神、申金は伏神で、金は往きて水を生じ、伏神の気は泄される。これを「伏去生飛、名づけて泄気」という――同じ一つの申金伏神でも、觀卦では長生を得て力あり、剝卦では泄気して力なし。見るべし、伏神を断ずるにただそれがどの支かを見るのみ能わず、それがどの飛神の下に圧されるかを見るべきことを。この卦は世が五爻・応が二爻、卦身は戌に在り。

占事:|占事: 卦名 火地晉|卦名 火天大有 卦宮 乾金 空亡  缺爻 孫|卦宮 乾金 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 巳官|(應)巳官 未父|未父 (世)酉兄|酉兄 卯財〔卯〕|(世)辰父 巳官|寅財〔寅〕 (應)未父[子孫]|子孫 晉者進也,乃乾宮之第七卦,名曰游魂卦。內缺子孫,以乾卦初爻子水子孫伏於本卦初爻未土之下,未土是飛神,子水是伏神,土克水謂之飛來克伏。|大有者寬也,乃乾宮之末卦,名歸魂。卦中財官父兄子俱全,不須尋伏。

火地晉:晉は進長の義で、乾宮の第七卦、「游魂卦」という。卦中は子孫を欠き、乾為天の初爻の子水子孫を取り、本卦の初爻未土の下に伏す。未土は飛神、子水は伏神で、土は水を剋す。これは「飛来剋伏」で、伏神は剋されて出頭し難い。この卦は世が四爻・応が初爻、卦身は卯に在り。火天大有:大有は寛裕富有の義で、乾宮の末の卦、「帰魂卦」という。この卦は妻財・官鬼・父母・兄弟・子孫の五位が斉全し、別に伏神を尋ねる要なし。およそ問う事は卦中にみな現成の用神を得て、断ずるに最も直截である。この卦は世が三爻・応が上爻、卦身は寅に在り。ここに至って乾宮八卦の飛伏は備わった。およそ本宮八卦の欠ける六親は、一律に乾為天に回りて取り、取り来ての後に飛伏の間の生剋を論ず。「飛来生伏」「伏下長生」ならば望みあり、「飛来剋伏」「伏去生飛」「伏神入墓」ならば力なし。

坎宮は水に属す

占事:|占事: 卦名 坎為水|卦名 水澤節 卦宮 坎水 空亡  缺爻  |卦宮 坎水 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 (世)子兄|子兄〔子〕 戌官|戌官 申父|(應)申父 (應)午財|丑官 辰官|卯孫 寅孫|(世)巳財 坎者陷也,乃坎宮之首卦,名曰八純,卦內財官父兄子俱全,為本宮下七卦之伏神也。|節者止也。卦中財官父兄子俱全,不須尋伏。

坎為水:坎は陥落の義で、坎宮の頭の卦、二つの坎が相畳する。ゆえに「八純卦」という。上から下へ子水兄弟・戌土官鬼・申金父母・午火妻財・辰土官鬼・寅木子孫で、五類の六親は斉全する。ゆえに本宮の下の七卦がおよそ欠ける所有れば、みなこの卦の同位の爻に伏神を取る。この卦は世が上爻・応が三爻。水澤節:節は節制・止まる所有るの義。この卦も六親は斉全で、別に伏神を尋ねる要なし。何の事を占するにも卦中に直に用神を見出し得る。この卦は世が初爻・応が四爻、卦身は子に在り。坎宮は水に属するから、金爻を父母、木爻を子孫、土爻を官鬼、火爻を妻財、水爻を兄弟とする。表を見る時はまずこの一層を記えて、六親の名目を錯認せぬようにせよ。

占事:|占事: 卦名 水雷屯|卦名 水火既濟 卦宮 坎水 空亡  缺爻 財|卦宮 坎水 空亡  缺爻 財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 子兄|(應)子兄 (應)戌官|戌官 申父|申父 辰官[午財]|(世)亥兄[午財] (世)寅孫|丑官 子兄|卯孫 屯者難也。卦中缺妻財,以坎卦第三爻午火伏於本卦第三爻辰土之下,辰土是飛神,午火是伏神,火生土謂之伏去生飛,名為洩氣。|既濟者合也。卦中缺妻財,以坎卦第三爻午火伏於本卦第三爻亥水之下,亥水是飛神,午火是伏神,火絕在亥,謂之伏神絕子飛爻也。

水雷屯:屯は初生艱難の義。この卦は妻財を欠き、坎為水の第三爻の午火妻財を取り、本卦の第三爻辰土の下に伏す。辰土は飛神、午火は伏神で、火は往きて土を生じ、伏神の力気は飛神に抽き去られる。これを「伏去生飛、名づけて泄気」といい、財を求める事はただ勉强に任せ、午火の旺に当たる月日を待って初めて転機あり。この卦は世が二爻・応が五爻。水火既済:既済は水火交合・事已に成就の義。この卦もまた妻財を欠き、同じく坎為水の第三爻の午火を取るも、本卦の第三爻亥水の下に伏す。亥水は飛神、午火は伏神で、火の絶地はまさに亥にあり。これを「伏神飛爻に絶す」という(原文の「絶子飛爻」の「子」は「于」の訛)。伏神は絶地に落ちて泄気よりさらに一層重く、ほとんど引拔の由なく、財の事を占って最も難し。この卦は世が三爻・応が上爻。両卦ともに一財を欠き同じく一伏神を取るが、ただ圧する所の飛神が一土一水ゆえに、吉凶軽重は判然として異なる。学者はここにおいて細かく辨ずべし。

占事:|占事: 卦名 澤火革|卦名 雷火豐 卦宮 坎水 空亡  缺爻 財|卦宮 坎水 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 未官|戌官〔戌〕 酉父|(世)申父 (世)亥兄[午]|午財 亥兄|亥兄 丑官|(應)丑官 (應)卯孫〔卯〕|卯孫 革者改也。卦中缺妻財,以坎卦第三爻午火伏於本卦第三爻亥水之下,亥水是飛神,午火是伏神,火絕在亥,謂之伏神絕於飛爻也。|豐者大也。卦中財官父兄子俱全,不須尋伏。

澤火革:革は改易変更の義。この卦は妻財を欠き、坎為水の第三爻の午火妻財を取り、本卦の第三爻(すなわち世爻の在る所)亥水の下に伏す。亥水は飛神、午火は伏神で、火の絶地はまさに亥にあり。これを「伏神飛爻に絶す」という――伏神は絶処に落ちて気尽き力衰え、財を求める事を占って極めて成就し難く、亥水を冲し開くか、あるいは午火が月建日辰に扶け起こされる時を待たねばならない。この卦は世が四爻・応が初爻、卦身は卯に在り。雷火豊:豊は盛大の義。この卦は六親斉全で、伏神を尋ねる要なし。この卦は世が五爻・応が二爻、卦身は戌に在り。この両卦を見れば知るべし。同じ坎宮に在るも、ある卦は六親が現成し、ある卦は伏神に倚って支撑せねばならない。およそ用神が現成するは、事は明白直截。およそ用神が伏を須うるは、事は多く隠晦迂回して、引拔を経て初めて分暁を見る。

占事:|占事: 卦名 地火明夷|卦名 地水師 卦宮 坎水 空亡  缺爻  |卦宮 坎水 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 酉父|酉父〔申〕 亥兄|亥兄 (世)丑官|丑官 亥兄[午財]|午財 丑官|辰官 (應)卯孫|寅孫 明夷者傷也,乃坎宮之第七卦,名曰游魂卦,中缺妻財,以坎卦第三爻午火伏於本卦第三爻亥水之下,亥水是飛神,午火是伏神,火絕在亥,謂之伏神絕下飛爻也。|師者眾也,乃坎宮之末卦,名曰歸魂卦,中財官父兄子俱全,不須尋伏。

地火明夷:明夷は光明の傷つくの義で、坎宮の第七卦、「游魂卦」という。卦中は妻財を欠き、坎為水の第三爻の午火妻財を取り、本卦の第三爻亥水の下に伏す。亥水は飛神、午火は伏神で、火は亥に絶す。これを「伏神飛爻に絶す」という(原文の「絶下飛爻」の「下」は「于」と作るべし)。伏神はすでに絶し、これをもって事を弁ずるに総じて力を得ない。この卦は世が四爻・応が初爻。地水師:師は衆人・師を興し衆を動かすの義で、坎宮の末の卦、「帰魂卦」という。この卦は六親斉備で、伏を尋ねる要なし。この卦は世が三爻・応が上爻、卦身は申に在り。坎宮八卦はここに排し終わる。欠ける所は多くは妻財の一位で、伏神はみな坎為水の第三爻の午火を取るが、ただ臨む所の飛神が異なり、あるいは泄気し、あるいは絶に入り、軽重各々異なる――これはまさに王氏の「逐卦飛伏定例」を立てた用意で、学者が旧説の「爻爻に伏有り飛有り」に照らして茫として定準なきを免れしめんとするものである。

艮宮は土に属す

占事:|占事: 卦名 艮為山|卦名 山火賁 卦宮 艮土 空亡  缺爻  |卦宮 艮土 空亡  缺爻 孫、父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 (世)寅官|寅官 子財|子財〔子〕 戌兄|(應)戌兄 (應)申孫|亥財[申孫] 午父|丑兄[午父] 辰兄|(世)卯官 艮者止也,乃艮宮之首卦,名曰八純,卦內財官父兄子俱全,為本宮下七卦之伏神也。|賁者飾也。卦中缺父母、子孫,以艮卦第二爻午火伏於本卦第二爻丑土之下,丑土是飛神,午火是伏神,火生土謂之伏去生飛,名為洩氣。

艮為山:艮は静止の義で、艮宮の頭の卦、「八純卦」という。上から下へ寅木官鬼・子水妻財・戌土兄弟・申金子孫・午火父母・辰土兄弟で、六親斉全。ゆえに本宮の下の七卦の欠ける六親は一律にこの卦の上に伏神を取る。この卦は世が上爻・応が三爻。山火賁:賁は文飾の義。この卦は父母と子孫を欠く。表中に挙げるのは父母の一位。艮為山の第二爻の午火父母を取り、本卦の第二爻丑土の下に伏す。丑土は飛神、午火は伏神で、火は往きて土を生じ、伏神の気はかえって飛神に抽き去られる。これを「伏去生飛、名づけて泄気」という。伏神が泄気すれば、文書を占い長輩の事を占うにみな軟弱無力で、午火の令に当たるか日辰の扶け起こすを待って初めて指望あり。この卦は世が初爻・応が四爻、卦身は子に在り。欠ける子孫の一位に至っては、艮為山の第三爻申金を取り、下の大畜・損の両卦の例に参すべし。

占事:|占事: 卦名 山天大畜|卦名 山澤損 卦宮 艮土 空亡  缺爻 孫、父|卦宮 艮土 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 寅官|(應)寅官 (應)子財|子財 戌兄|戌兄[伏] 辰兄[申孫]|(世)丑兄[申孫]〔申〕 (世)寅官[午父]|卯官 子財|巳父 大畜者聚也。卦中缺父母、子孫,以艮卦第二爻午火伏於本卦第二爻寅木之下,寅木是飛神,午火是伏神,木生火,火長生於寅,謂之飛來生伏得長生。以艮卦第三爻申金子孫伏於本卦第三爻辰土之下,辰土是飛神,申金是伏神,土生金謂之飛來生伏。|損者益也。卦中缺子孫,以艮卦第三爻申金子孫伏於本卦第三爻丑土之下,丑土是飛神,申金是伏神,金墓在丑,謂之伏神入墓于飛爻也。

山天大畜:大畜は蓄聚の義。この卦は父母と子孫の两位を欠く。父母は艮為山の第二爻の午火を取り、本卦の第二爻寅木の下に伏す。寅木は飛神、午火は伏神で、木は火を生じ、しかも火の長生はまさに寅にある。これを「飛来生伏得長生」といい、伏神は下に在って養を受け、一たび引拔を経れば便ち旺する。文書を占い長上の事を占うに大いに為すあり。子孫は艮為山の第三爻の申金を取り、本卦の第三爻辰土の下に伏す。辰土は飛神、申金は伏神で、土は能く金を生ずる。これを「飛来生伏」といい、伏神もまた力を得る。この卦は世が二爻・応が五爻。山澤損:損は減損して後に益あるの義で、ただ子孫を欠く。艮為山の第三爻の申金子孫を取り、本卦の第三爻丑土の下に伏す。丑土は飛神、申金は伏神で、金の墓庫はまさに丑にある。これを「伏神飛爻に墓を入る」という――伏神は墓庫に収められ、丑土を冲し開かなければ出て来られず、子嗣を占い医薬の事を占うには丑を冲する日を待って初めて分暁を見る。この卦は世が三爻・応が上爻、卦身は申に在り。

占事:|占事: 卦名 火澤睽|卦名 天澤履 卦宮 艮土 空亡  缺爻 財|卦宮 艮土 空亡  缺爻 財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 巳父|戌兄 未兄[子財]|(世)申孫[子財] (世)酉孫|午父 丑兄〔丑〕|丑兄 卯官|(應)卯官[伏] (應)巳父|巳父〔辰〕 睽者背也。卦中缺妻財,以艮卦第五爻子水妻財伏於本卦第五爻未土之下,未土是飛神,子水是伏神,土克水謂之飛來克伏。|履者禮也。卦中缺妻財,以艮卦第五爻子水妻財伏於本卦第五爻申金之下,申金是飛神,子水是伏神,金生水,水長生於申,謂之飛來生伏得長生。

火澤睽:睽は乖違背離の義で、妻財の一位を欠く。艮為山の第五爻の子水妻財を取り、本卦の第五爻未土の下に伏す。未土は飛神、子水は伏神で、土は来て水を剋す。これを「飛来剋伏」という――伏神はすでに蔵しまた剋されて、財を求め妻室の事を占うに最も不利。この卦は世が四爻・応が初爻、卦身は丑に在り。天澤履:履は礼節を履行し礼に循って行うの義で、同じく妻財を欠く。同じく艮為山の第五爻の子水を取るも、本卦の第五爻申金の下に伏す。申金は飛神、子水は伏神で、金は能く水を生じ、しかも水の長生はまさに申にある。これを「飛来生伏得長生」といい、伏神は養を得て力あり、財を占えば便ち望みを得べし。この卦は世が五爻・応が二爻。同じ一つの子水妻財が伏神を作るに、睽卦は未土に圧されて剋され、履卦は申金に圧されて生を得る。成敗が懸殊するは、まさに伏神を断ずるに必ず逐卦に分かちて一概に論ずべからざるを見る。

占事:|占事: 卦名 風澤中孚|卦名 風山漸 卦宮 艮土 空亡  缺爻 財、孫|卦宮 艮土 空亡  缺爻 財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 卯官|(應)卯官 巳父[子財]|巳父[子財] (世)未兄|未兄 丑兄[申孫]|(世)申孫 卯官|午父 (應)巳父|辰兄 中孚者信也,乃艮宮第七卦,名曰游魂卦,中缺妻財、子孫,以艮卦第五爻子水妻財伏於本卦第五爻巳火之下,巳火是飛神,子水是伏神,水絕在巳,謂之伏神絕於飛爻也。以艮卦申金子孫伏於本卦第三爻丑土之下,丑土是飛神,申金是伏神,金墓在丑,謂之伏神入墓于飛爻也。|漸者進也,乃艮宮之末卦,名曰歸魂卦,中缺妻財,以艮卦第五爻子水妻財伏於本卦第五爻巳火之下,巳火是飛神,子水是伏神,水絕在巳,謂之伏神絕於飛爻也。

風澤中孚:中孚は誠信中実の義で、艮宮の第七卦、「游魂卦」という。妻財と子孫の两位を欠く。妻財は艮為山の第五爻の子水を取り、本卦の第五爻巳火の下に伏す。巳火は飛神、子水は伏神で、水の絶地はまさに巳にある。これを「伏神飛爻に絶す」といい、伏神は絶に落ちて財を求むるにほとんど望みなし。子孫は艮為山の第三爻の申金を取り、本卦の第三爻丑土の下に伏す。丑土は飛神、申金は伏神で、金の墓は丑にあり。これを「伏神飛爻に墓を入る」といい、墓庫を冲し開かざれば出る能わず。この卦は世が四爻・応が初爻。風山漸:漸は循序漸進の義で、艮宮の末の卦、「帰魂卦」という。ただ妻財を欠く。依然として艮為山の第五爻の子水を取り、本卦の第五爻巳火の下に伏し、水は巳に絶す。同じく「伏神飛爻に絶す」。この卦は世が三爻・応が上爻。艮宮八卦の伏神は、午火父母・申金子孫・子水妻財の三位を外ならず。学者はただこの三爻が艮為山の第二・第三・第五爻に出ることを記熟し、欠に遇えば即ち取り、さらに飛伏の生剋を論ぜばよい。

震宮は木に属す

占事:|占事: 卦名 震為雷|卦名 雷地豫 卦宮 震木 空亡  缺爻  |卦宮 震木 空亡  缺爻 父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 (世)戌財|戌財 申官|申官 午孫|(應)午孫〔午〕 (應)辰財|卯兄 寅兄|巳孫 子父|(世)未財[子父] 震者動也,乃震宮之首卦,名曰八純,卦中財官父兄子俱全,為本宮下七卦之伏神也。|豫者悅也。卦中缺父母,以震卦初爻子水父母伏於本卦初爻未土之下,未土是飛神,子水是伏神,土克水謂之飛來克伏。

震為雷:震は震動の義で、震宮の頭の卦、「八純卦」という。上から下へ戌土妻財・申金官鬼・午火子孫・辰土妻財・寅木兄弟・子水父母で、六親斉全。本宮の下の七卦の欠ける所はみなこの卦の上に伏神を取る。この卦は世が上爻・応が三爻。雷地豫:豫は和楽の義で、父母の一位を欠く。震為雷の初爻の子水父母を取り、本卦の初爻未土の下に伏す。未土は飛神、子水は伏神で、土は来て水を剋す。これを「飛来剋伏」という――伏神は圧されまた剋されて、文書を占い尊長を占い屋宅(父母は宅舍を主る)の事を占うにみな着落を得難く、未土の制を受けるか子水が月建の助けを得るを待たねばならない。この卦は世が初爻・応が四爻、卦身は午に在り。豫卦はまた六合卦で、事はもともと成り易いのに、偏に父母は伏して剋される。見るべし、吉凶は合わせて見るべきで、ただ一つの「六合」に憑って吉と断ずべからず。

占事:|占事: 卦名 雷水解|卦名 雷風恆 卦宮 震木 空亡  缺爻  |卦宮 震木 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 戌財|戌財 (應)申官|申官 午孫|午孫 午孫|酉官[伏] (世)辰財|亥父[寅兄]〔寅〕 寅兄[子父]|丑財 解者散也。卦中缺父母,以震卦初爻子水父母伏於本卦初爻寅木之下,寅木是飛神,子水是伏神,水生木謂之伏去生飛,名曰洩氣。|恆者久也。卦中缺兄弟,以震卦第二爻寅木伏於本卦亥水之下,亥水是飛神,寅木是伏神,水生木,木長生在亥,謂之飛來生伏得長生。

雷水解:解は解散・消釈の義で、父母の一位を欠く。震為雷の初爻の子水父母を取り、本卦の初爻寅木の下に伏す。寅木は飛神、子水は伏神で、水は往きて木を生じ、伏神の気は飛神に抽き去られる。これを「伏去生飛、名づけて泄気」という。同じ一つの子水父母が伏神を作るに、豫卦では土に剋され、解卦では泄気である――剋されるは圧し死ぬ、泄気は耗散で、二者とも力を得ないが、泄気はなお時を待ち得、剋されるは必ず先に飛神を制住せねばならない。この卦は世が二爻・応が五爻。雷風恒:恒は長久の義で、兄弟の一位を欠く。震為雷の第二爻の寅木兄弟を取り、本卦の第二爻亥水の下に伏す。亥水は飛神、寅木は伏神で、水は木を生じ、しかも木の長生はまさに亥にある。これを「飛来生伏得長生」といい、伏神は力あり、ただ引拔を待つ。この卦は世が三爻・応が上爻、卦身は寅に在り――卦身はまさに伏神の地支の上に落ち、占う事の関鍵はこの一位の兄弟の上にある。

占事:|占事: 卦名 地風升|卦名 水風井 卦宮 震木 空亡  缺爻 兄、孫|卦宮 震木 空亡  缺爻 孫、兄 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 酉官〔酉〕|子父 亥父|(世)戌財 (世)丑財[午孫]|申官[午孫][伏] 酉官〔酉〕|酉官〔辰〕 亥父[寅兄]|(應)亥父[寅兄] (應)丑財|丑財 升者進也。卦中缺兄弟、子孫,以震卦第二爻寅木兄弟伏於本卦第二爻亥水之下,亥水是飛神,寅木是伏神,水生木,木長生在亥,謂之飛來生伏得長生。以震卦第四爻午火子孫伏於本卦第四爻丑土之下,丑土是飛神,午火是伏神,火生土謂之伏去生飛,名為洩氣。|井者靜也。卦中缺兄弟、子孫,以震卦第二爻寅木兄弟伏於本卦第二爻亥水之下,亥水是飛神,寅木是伏神,水生木,木長生在亥,謂之飛來生伏得長生。以震卦第四爻午火子孫伏於本卦第四爻申金之下,申金是飛神,午火是伏神,火克金謂之伏克飛神為出暴。

地風升:升は上進の義で、兄弟と子孫の两位を欠く。兄弟は震為雷の第二爻の寅木を取り、本卦の第二爻亥水の下に伏す。水は木を生じ木は亥に長生す。これは「飛来生伏得長生」で、伏神は力あり。子孫は震為雷の第四爻の午火を取り、本卦の第四爻丑土の下に伏す。火は往きて土を生じ、これは「伏去生飛、名づけて泄気」で、伏神はかえって抽耗される。この卦は世が四爻・応が初爻、卦身は酉に在り、卦中の六爻と三爻の両処の酉金官鬼がともに卦身に臨んでいる。水風井:井は静にして遷らざるの義で、同じく兄弟と子孫を欠く。兄弟の一位は升卦と全く同じく、依然として寅木が亥水の下に伏して長生を得る。子孫の一位は同じからず。午火は本卦の第四爻申金の下に伏し、火はかえって金を剋す。これを「伏剋飛神して出暴を為す」という――伏神は力あって压制を破り開き、六種の飛伏関係の中で最も出頭し得る一種で、子嗣・医薬・厄を解くの事を占ってかえって望みあり。この卦は世が五爻・応が二爻。升・井の両卦は同宮同欠も、ただ子孫の圧する所の飛神が一土一金で、一は泄し一は剋す。力を得るか否かは天壌の別である。

占事:|占事: 卦名 澤風大過|卦名 澤雷隨 卦宮 震木 空亡  缺爻 孫、兄|卦宮 震木 空亡  缺爻 孫 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 未財|(應)未財[伏] 酉官|酉官〔申〕 (世)亥父[午孫]|亥父[午孫] 酉官|(世)辰財 亥父[寅兄]|寅兄 (應)丑財|子父 大過者禍也,乃震宮第七卦,名曰游魂卦,中缺兄弟、子孫,以震卦第二爻寅木兄弟伏於本卦第二爻亥水之下,亥水是飛神,寅木是伏神,水生木,木長生在亥,謂之飛來生伏得長生。以震卦第四爻午火子孫伏於本卦第四爻亥水之下,亥水是飛神,午火是伏神,火絕在亥,謂之伏神絕於飛爻也。|隨者順也,乃震宮之末,名曰歸魂卦,卦中缺子孫,以震卦第四爻午火伏於本卦第四爻亥水之下,亥水是飛神,午火是伏神,火絕在亥,謂之伏神絕於飛爻也。

澤風大過:大過は過甚して禍を成すの義で、震宮の第七卦、「游魂卦」という。兄弟と子孫を欠く。兄弟は震為雷の第二爻の寅木を取り、本卦の第二爻亥水の下に伏す。水は木を生じて木は亥に長生す。これは「飛来生伏得長生」。子孫は震為雷の第四爻の午火を取り、本卦の第四爻亥水の下に伏す。亥水は飛神、午火は伏神で、火の絶地はまさに亥にある。これは「伏神飛爻に絶す」。同じ一つの亥水飛神でも、寅木に対しては長生、午火に対しては絶地で、すべて伏神本身が何の五行に属するかを見る――この一層は最も留心すべきである。この卦は世が四爻・応が初爻。澤雷随:随は随順の義で、震宮の末の卦、「帰魂卦」という。ただ子孫を欠く。依然として震為雷の第四爻の午火を取り、本卦の第四爻亥水の下に伏し、火は亥に絶す。これも「伏神飛爻に絶す」で、病を占い医を求め、子息を占うにみな指望し難い。この卦は世が三爻・応が上爻、卦身は申に在り。震宮八卦の伏神は子水父母・寅木兄弟・午火子孫の三位のみで、それぞれ震為雷の初爻・二爻・四爻に出る。

巽宮は木に属す

占事:|占事: 卦名 巽為木|卦名 風天小畜 卦宮 巽木 空亡  缺爻  |卦宮 巽木 空亡  缺爻 官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 (世)卯兄|卯兄 巳孫〔巳〕|巳孫 未財|未財 (應)酉官|辰財[酉官] 亥父|寅兄 丑財|子父 巽者順也,乃巽宮之首卦,名為八純,卦內財官父兄子俱全,為本宮下七卦之伏神也。|小畜者塞也。卦中缺官鬼,以巽卦第三爻酉金伏於本卦第三爻辰土之下,辰土是飛神,酉金是伏神,土生金謂之飛來生伏。

巽為木(すなわち巽為風):巽は順従の義で、巽宮の頭の卦、「八純卦」という。上から下へ卯木兄弟・巳火子孫・未土妻財・酉金官鬼・亥水父母・丑土妻財で、六親斉全。本宮の下の七卦の欠ける所はみなこの卦の上に伏神を取る。この卦は世が上爻・応が三爻、卦身は巳に在り。風天小畜:小畜は小さく蓄積ありて進んで阻まれるの義で、官鬼の一位を欠く。巽為風の第三爻の酉金官鬼を取り、本卦の第三爻辰土の下に伏す。辰土は飛神、酉金は伏神で、土は能く金を生ずる。これを「飛来生伏」という――伏神は下に在って生を受け、力量は漸く充ち、功名を占い夫星を占い官訟の事を占うにみななお指望あり。ただ飛神を冲し開くか旬に値り引拔する日を待つ。この卦は世が初爻・応が四爻。

占事:|占事: 卦名 風火家人|卦名 風雷益 卦宮 巽木 空亡  缺爻 官|卦宮 巽木 空亡  缺爻 官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 卯兄|(應)卯兄 (應)巳孫|巳孫 未財[伏]|未財 亥父[酉官]〔酉〕|(世)辰財[酉官] (世)丑財|寅兄 卯兄|子父 家人者同也。卦中缺官鬼,以巽卦第三爻酉金伏於本卦第三爻亥水之下,亥水是飛神,酉金是伏神,金生水謂之伏去生飛,名為洩氣。|益者損也。卦中缺官鬼,以巽卦第三爻酉金伏於本卦第三爻辰土之下,辰土是飛神,酉金是伏神,土生金謂之飛來生伏。

風火家人:家人は一家同居和同の義で、官鬼の一位を欠く。巽為風の第三爻の酉金官鬼を取り、本卦の第三爻亥水の下に伏す。亥水は飛神、酉金は伏神で、金は往きて水を生じ、伏神の気は飛神に抽き去られる。これを「伏去生飛、名づけて泄気」といい、官鬼は軟弱で、功名を占って成り難く夫星を占って旺ならず。この卦は世が二爻・応が五爻、卦身は酉に在り、正しく伏神の地支の上に落ちている。風雷益:益は上を損じ下を益すの義で、同じく官鬼を欠く。同じく酉金を取り本卦の第三爻辰土の下に伏す。土は金を生じ、これは「飛来生伏」で、伏神は養を得る。この卦は世が三爻・応が上爻。家人と益は同宮同欠で、一は泄し一は生ず。見るべし、飛神が水か土かは関係極めて大なり。伏神は最も能くこれを剋し能くこれを泄する飛神の下に圧されるを恐れ、最も能くこれを生ずる飛神の下に圧されるを喜ぶ。

占事:|占事: 卦名 天雷無妄|卦名 火雷噬嗑 卦宮 巽木 空亡  缺爻  |卦宮 巽木 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 戌財|巳孫 申官|(世)未財 (世)午孫|酉官 辰財|辰財 寅兄|(應)寅兄 (應)子父|子父 無妄者天災也。卦內財官父兄子俱全,不須尋伏。|噬嗑囓也。卦內財官父兄子俱全,不須尋伏。

天雷无妄:无妄は虚妄ならず、意外の災もまた天に定まるの義(原書は「天災」と釈し、人力の致すにあらざる意外を指す)。この卦は六親斉全で、伏神を尋ねる要なし。問う事の用神は卦中にみな現成す。この卦は世が四爻・応が初爻、また六冲卦で、事の来るの速く散ずるのも速いを主る。卦身は卯に在り。火雷噬嗑:噬嗑は咬み合わせの義(「囓」はすなわち咬)。およそ間隔阻梗あって、咬み碎いて初めて合攏し得る事はみなこれに属す。この卦も六親斉全で、伏を尋ねる須なし。この卦は世が五爻・応が二爻。およそ六親俱全の卦に遇えば、断ずるに最も事を省く。用神・原神・忌神は一望して知れ、さらに伏神を引拔する工夫を費やす要なし。反対におよそ欠爻の卦は、まず本宮首卦に按じて伏神を取り出し、さらに飛伏の生剋を論ずべく、事もまた多くは隠晦周折する。

占事:|占事: 卦名 山雷頤|卦名 山風蠱 卦宮 巽木 空亡  缺爻 孫、官|卦宮 巽木 空亡  缺爻 孫 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 寅兄|(應)寅兄〔寅〕 子父[巳孫]|子父[巳孫] (世)戌財[伏]|戌財 辰財[酉官]〔酉〕|(世)酉官 寅兄|亥父 (應)子父|丑財 頤者養也,乃巽宮第七卦,名曰游魂卦,中缺子孫、官鬼,以巽卦第三爻酉金官鬼伏於本卦第三爻辰土之下,辰土是飛神,酉金是伏神,土生金謂之飛來生伏。以巽卦第五爻巳火子孫伏於本卦第五爻子水之下,子水是飛神,巳火是伏神,水克火謂之飛來克伏反傷身。|蠱者事也,乃巽宮之末卦,名曰歸魂卦,中缺子孫,以巽卦第五爻巳火伏於本卦第五爻子水之下,子水是飛神,巳火是伏神,水克火謂之飛來克伏反傷身。

山雷頤:頤は頤養・口食の義で、巽宮の第七卦、「游魂卦」という。子孫と官鬼の两位を欠く。官鬼は巽為風の第三爻の酉金を取り、本卦の第三爻辰土の下に伏す。土は金を生じ、これは「飛来生伏」で、伏神は養を得る。子孫は巽為風の第五爻の巳火を取り、本卦の第五爻子水の下に伏す。子水は飛神、巳火は伏神で、水は来て火を剋す。これを「飛来剋伏反傷身」という――伏神はただ出て来られぬのみならず、自身はなお損を受け、子女・医薬・厄を解くの事を占うにみな凶兆に属す。この卦は世が四爻・応が初爻、卦身は酉に在り。山風蠱:蠱は積弊が事を生じ加治すべきの義で、巽宮の末の卦、「帰魂卦」という。ただ子孫を欠く。依然として巽為風の第五爻の巳火を取り、本卦の第五爻子水の下に伏す。水は火を剋し、同じく「飛来剋伏反傷身」。この卦は世が三爻・応が上爻、卦身は寅に在り。巽宮の伏神は酉金官鬼・巳火子孫の两位のみで、それぞれ巽為風の第三爻と第五爻に出る。

離宮は火に属す

占事:|占事: 卦名 離為火|卦名 火山旅 卦宮 離火 空亡  缺爻  |卦宮 離火 空亡  缺爻 官、父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 (世)巳兄〔巳〕|巳兄 未孫|未孫 酉財|(應)酉財 (應)亥官|申財[亥父] 丑孫|午兄〔午〕 卯父|(世)辰孫[卯父] 離者麗也,乃離宮之首卦,名八純,卦內財官父兄子俱全,為本宮下七卦之伏神也。|旅者客也。卦中缺父母、官鬼,以離卦初爻卯木父母伏於本卦初爻辰土之下,辰土是飛神,卯木是伏神,木克土謂之伏克飛神為出暴。以離卦第三爻亥水官鬼伏於本卦第三爻申金之下,申金是飛神,亥水是伏神,金生水,水長生在申,謂之飛來生伏得長生。

離為火:離は附麗依附の義で、離宮の頭の卦、「八純卦」という。上から下へ巳火兄弟・未土子孫・酉金妻財・亥水官鬼・丑土子孫・卯木父母で、六親斉全。本宮の下の七卦の欠ける所はみなこの卦の上に伏神を取る。この卦は世が上爻・応が三爻、卦身は巳に在り。火山旅:旅は行旅作客の義で、父母と官鬼の两位を欠く。父母は離為火の初爻の卯木を取り、本卦の初爻辰土の下に伏す。辰土は飛神、卯木は伏神で、木はかえって土を剋す。これを「伏剋飛神して出暴を為す」といい、伏神は力あって压制を冲破し、一たび引拔に遇えば即ち出る。文書を占い屋宅の事を占ってかえって成り得る。官鬼は離為火の第三爻の亥水を取り、本卦の第三爻申金の下に伏す(表中の伏神欄は誤って「亥父」と書くも、文に按じて亥水官鬼とすべし)。申金は飛神、亥水は伏神で、金は水を生じて水は申に長生す。これを「飛来生伏得長生」といい、伏神は養を受けて力あり。この卦は世が初爻・応が四爻、卦身は午に在り。

占事:|占事: 卦名 火風鼎|卦名 火水未濟 卦宮 離火 空亡  缺爻 父|卦宮 離火 空亡  缺爻 官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 巳兄|(應)巳兄 (應)未孫|未孫 酉財|酉財 酉財|(世)午兄[亥官] (世)亥官[伏]|辰孫 丑孫[卯木]〔卯〕|寅父 鼎者定也。卦中缺父母,以離卦初爻卯木父母伏於本卦初爻丑土之下,丑土是飛神,卯木是伏神,木克土謂之伏克飛神為出暴。|未濟者失也。卦中缺官鬼,以離卦第三爻亥水官鬼伏於本卦第三爻午火之下,午火是飛神,亥水是伏神,水克火謂之伏克飛神為出暴。

火風鼎:鼎は鼎立安定・故を革め新を取るの義で、父母の一位を欠く。離為火の初爻の卯木父母を取り、本卦の初爻丑土の下に伏す。丑土は飛神、卯木は伏神で、木は土を剋す。これを「伏剋飛神して出暴を為す」という――伏神は強く飛神は弱く、蔵せ得れども圧し得ず、引に遇えば即ち出る。この卦は世が二爻・応が五爻、卦身は卯に在り、正しく伏神と支を同じくす。火水未済:未済は事未だ成らず水火交わらざるの義で、官鬼の一位を欠く。離為火の第三爻の亥水官鬼を取り、本卦の第三爻午火の下に伏す。午火は飛神、亥水は伏神で、水は火を剋し、同じく「伏剋飛神して出暴を為す」。この卦は世が三爻・応が上爻。六種の飛伏関係の中で、「伏剋飛」は最も出頭し得、「飛生伏」はこれに次ぎ、「伏生飛」(泄気)と「飛剋伏」(制を受く)は力を得ず、「伏入墓」「伏臨絶」は最も用い難し。学者は本宮の諸卦を取りて互いに対看すれば、便ち軽重を知る。

占事:|占事: 卦名 山水蒙|卦名 風水渙 卦宮 離火 空亡  缺爻 財|卦宮 離火 空亡  缺爻 財、官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 寅父|卯父 子官[伏]|(世)巳兄 (世)戌孫[酉財]〔酉〕|未孫[酉財][伏] 午兄|午兄[亥官]〔亥〕 辰孫|(應)辰孫 (應)寅父|寅父 蒙者昧也。卦中缺妻財,以離卦第四爻酉金妻財伏於本卦第四爻戍土之下,戍土是飛神,酉金是伏神,土生金謂之飛來生伏反傷身。|渙者散也。卦中缺妻財、官鬼,以離卦第三爻亥水官鬼伏於本卦第三爻午火之下,午火是飛神,亥水是伏神,水克火謂之伏克飛神為出暴。以離卦第四爻酉金妻財伏於本卦第四爻未土之下,未土是飛神,酉金是伏神,土生金謂之飛來生伏反傷身。

山水蒙:蒙は蒙昧童稚の義で、妻財の一位を欠く。離為火の第四爻の酉金妻財を取り、本卦の第四爻戌土の下に伏す。戌土は飛神、酉金は伏神で、土は能く金を生ずる。本は「飛来生伏」だが、原書はわざわざ「反傷身」の三字を加えた――戌は火の庫で、酉金は土の生を得るも庫気に滞せられ、生の中に損を帯びる。ゆえに徑に吉と断ずべからず。この卦は世が四爻・応が初爻、卦身は酉に在り。風水渙:渙は渙散離析の義で、妻財と官鬼の两位を欠く。官鬼は離為火の第三爻の亥水を取り、本卦の第三爻午火の下に伏す。水は火を剋し、これは「伏剋飛神して出暴を為す」で、伏神は力あり。妻財は離為火の第四爻の酉金を取り、本卦の第四爻未土の下に伏す。土は金を生じ、同じく「飛来生伏反傷身」。この卦は世が五爻・応が二爻、卦身は亥に在り。渙卦の事を占えば、官鬼の一位は能く出て妻財の一位は損を帯びる。ゆえに名を求むるは望み得て財を求むるは多く耗す。これはまさに逐卦に分注する飛伏の用である。

占事:|占事: 卦名 天水訟|卦名 天火同人 卦宮 離火 空亡  缺爻 官|卦宮 離火 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 戌孫|(應)戌孫 申財|申財 (世)午兄|午兄 午兄[亥官]|(世)亥官 辰孫[伏]|丑孫 (應)寅父〔卯〕|卯父 訟者論也,乃離宮第七卦,名曰游魂卦,中缺官鬼,以離卦第三爻亥水官鬼伏於午火之下,午火是飛神,亥水是伏神,水克火謂之伏克飛神為出暴。|同人者親也,乃離宮之末卦,名曰歸魂,卦中財官父兄子俱全,不須尋伏。

天水訟:訟は争弁訴訟の義で、離宮の第七卦、「游魂卦」という。官鬼の一位を欠く。離為火の第三爻の亥水官鬼を取り、本卦の第三爻午火の下に伏す。午火は飛神、亥水は伏神で、水は火を剋す。これは「伏剋飛神して出暴を為す」――官鬼は伏するも力あり、詞訟の一門を占うにまさにこの象に合す。官非は未だ顕露せずとも、その勢いはすでに相手を圧し過ぐる能し。この卦は世が四爻・応が初爻、卦身は卯に在り。天火同人:同人は人と和同し親附するの義で、離宮の末の卦、「帰魂卦」という。六親斉全で、伏を尋ねる須なし。この卦は世が三爻・応が上爻。離宮の伏神は卯木父母・亥水官鬼・酉金妻財の三位のみで、それぞれ離為火の初爻・第三爻・第四爻に出る。この三処を記熟すれば、離宮の諸卦は欠に遇えば便ち徑に取り得る。

坤宮は土に属す

占事:|占事: 卦名 坤為地|卦名 地雷復 卦宮 坤土 空亡  缺爻  |卦宮 坤土 空亡  缺爻 父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 (世)酉孫|酉孫 亥財|亥財〔亥〕 丑兄|丑兄 (應)卯官|辰兄 巳父|寅官[巳父] 未兄|子財 坤者順也,乃坤宮之首卦,名曰八純,卦內財官父兄子俱全,為本宮下七卦之伏神也。|復者反也。卦中缺父母,以坤卦第二爻巳火父母伏於本卦第二爻寅木之下,寅木是飛神,巳火是伏神,木生火,火長生在寅,謂之飛來生伏得長生。

坤為地:坤は柔順の義で、坤宮の頭の卦、「八純卦」という。上から下へ酉金子孫・亥水妻財・丑土兄弟・卯木官鬼・巳火父母・未土兄弟で、六親斉全。本宮の下の七卦の欠ける所はみなこの卦の上に伏神を取る。この卦は世が上爻・応が三爻。地雷復:復は一陽来復・去りて復た返るの義で、父母の一位を欠く。坤為地の第二爻の巳火父母を取り、本卦の第二爻寅木の下に伏す。寅木は飛神、巳火は伏神で、木は火を生じ、しかも火の長生はまさに寅にある。これを「飛来生伏得長生」という――伏神は下に在って養を得、文書を占い屋宅を占い尊長の事を占うにみな転機あり。ただ引拔を待つ。この卦は世が初爻・応が四爻、卦身は亥に在り。復卦はまた六合卦で、事はもともと合し易く、父母は伏するも長生を得る。ゆえに旧物旧事の復た還る象は最も験す。

占事:|占事: 卦名 地澤臨|卦名 地天泰 卦宮 坤土 空亡  缺爻  |卦宮 坤土 空亡  缺爻 父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 酉孫|酉孫 (應)亥財|亥財 丑兄|丑兄 丑兄|辰兄 (世)卯官|寅官 巳父|子財 臨者大也。卦中財官父兄子俱全,不須尋伏。|泰者通也。卦中缺父母,以坤卦第二爻巳火父母伏於本卦第二爻寅木之下,寅木是飛神,巳火是伏神,木生火,火長生在寅,謂之飛來生伏得長生。

地澤臨:臨は上をもって下に臨み、漸次に逼近して盛大の義。この卦は六親斉全で、伏神を尋ねる須なく、問う事は用神が現成す。この卦は世が二爻・応が五爻。地天泰:泰は天地交わりて万物通ずるの義で、父母の一位を欠く。坤為地の第二爻の巳火父母を取り、本卦の第二爻寅木の下に伏す。寅木は飛神、巳火は伏神で、木は火を生じて火は寅に長生す。これは「飛来生伏得長生」。この卦は世が三爻・応が上爻、また六合卦。坤宮の欠ける所は多くは父母の一位で、伏神は一律に坤為地の第二爻の巳火を取る。およそ本卦の第二爻が寅木なるもの(復・泰・夬・需)は、みな長生を得て力あり。これは坤宮の飛伏の最も記え易い一条である。

占事:|占事: 卦名 雷天大壯|卦名 澤天夬 卦宮 坤土 空亡  缺爻  |卦宮 坤土 空亡  缺爻 父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 戌兄|未兄[巳父]〔巳〕 申孫|(世)酉孫 (世)午父|亥財 辰兄|辰兄 寅官[伏]|(應)寅官 (應)子財〔卯〕|子財 大壯者志也。卦中財官父兄子俱全,不須尋伏。|夬者夬也。卦中缺父母,以坤卦第二爻巳火父母伏於本卦第二爻寅木之下,寅木是飛神,巳火是伏神,木生火,火長生在寅,謂之飛來生伏得長生。

雷天大壮:大壮は陽気壮盛・志意強健の義。この卦は六親斉全で、伏を尋ねる須なし。この卦は世が四爻・応が初爻、また六冲卦で、剛強躁動し成敗ともに速いを主る。卦身は卯に在り。澤天夬:夬は決断・決去の義(「夬」はすなわち決)。この卦は父母を欠き、依然として坤為地の第二爻の巳火父母を取り、本卦の第二爻寅木の下に伏す。木は火を生じて火は寅に長生す。これは「飛来生伏得長生」。この卦は世が五爻・応が二爻、卦身は巳に在り、恰も伏神と支を同じくす――占う事の関鍵はまさにこの伏せる父母の上に落ち、文書・契約・房产の事を占えば、事は未だ顕れずとも終に必ず成り得る。

占事:|占事: 卦名 水天需|卦名 水地比 卦宮 坤土 空亡  缺爻 孫、父|卦宮 坤土 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 子財[巳父]|子財 戌兄[伏]|戌兄 (世)申孫〔酉〕|申孫〔申〕 辰兄|卯官 寅官|巳父 (應)子財|未兄 需者須也,乃坤宮之第七卦,名曰游魂,卦中缺父母,以坤卦第二爻巳火父母伏於本卦第二爻寅木之下,寅木是飛神,巳火是伏神,木生火,火長生在寅,謂之飛來生伏得長生。|比者和也,乃坤宮之末卦,名曰歸魂,卦中財官父兄子俱全,不須尋伏。

水天需:需は等待・時機を須つるの義で、坤宮の第七卦、「游魂卦」という。卦中は父母を欠く(表中の「欠爻」欄は兼ねて子孫を注すも、卦に申金子孫が現出するを以て、欠くは父母を正とすべし)。依然として坤為地の第二爻の巳火父母を取り、本卦の第二爻寅木の下に伏す。木は火を生じて火は寅に長生す。これは「飛来生伏得長生」。この卦は世が四爻・応が初爻。水地比:比は親比和洽の義で、坤宮の末の卦、「帰魂卦」という。六親斉全で、伏を尋ねる須なし。この卦は世が三爻・応が上爻、卦身は申に在り。坤宮八卦はここに排し終わる。伏神は巳火父母の一位のみで、坤為地の第二爻に出る。最も簡明である。

兌宮は金に属す

占事:|占事: 卦名 兌為澤|卦名 澤水困 卦宮 兌金 空亡  缺爻  |卦宮 兌金 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 (世)未父|未父〔未〕 酉兄|酉兄 亥孫〔亥〕|(應)亥孫 (應)丑父|午官 卯財|辰父 巳官|(世)寅財 兌者悅也,乃兌宮之首卦,名曰八純,卦內財官父兄子俱全,為本宮下七卦之伏神也。|困者危也。卦中財官父兄子俱全,不須尋伏。

兌為澤:兌は喜悅の義で、兌宮の頭の卦、「八純卦」という。上から下へ未土父母・酉金兄弟・亥水子孫・丑土父母・卯木妻財・巳火官鬼で、六親斉全。本宮の下の七卦の欠ける所はみなこの卦の上に伏神を取る。この卦は世が上爻・応が三爻、卦身は亥に在り、また六冲卦。澤水困:困は窮困危迫の義。この卦も六親斉全で、伏を尋ねる須なし。この卦は世が初爻・応が四爻、卦身は未に在り、また六合卦――卦名は困といえども、爻象は俱全して六爻相合する。まさに困にして能く通ずるの象で、見るべし、卦を断ずるにただ卦名を見るべからず。

占事:|占事: 卦名 澤地箤|卦名 澤山咸 卦宮 兌金 空亡  缺爻  |卦宮 兌金 空亡  缺爻 財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 未父|(應)未父 (應)酉兄|酉兄 亥孫|亥孫 卯財|(世)申兄 (世)巳官|午官[卯財] 未父|辰父 箤者聚也。卦中財官父兄子俱全,不須尋伏。|咸者感也。卦中缺妻財,以兌卦第二爻卯木妻財伏於本卦第二爻午火之下,午火是飛神,卯木是伏神,木生火謂之伏去生飛,名為洩氣。

澤地萃(原書は「箤」と作す):萃は聚集の義。この卦は六親斉全で、伏を尋ねる須なし。この卦は世が二爻・応が五爻。澤山咸:咸は交感相応の義で、妻財の一位を欠く。兌為澤の第二爻の卯木妻財を取り、本卦の第二爻午火の下に伏す。午火は飛神、卯木は伏神で、木は往きて火を生じ、伏神の気は飛神に抽き去られる。これを「伏去生飛、名づけて泄気」という。男女交感の事を占って妻財が泄気すれば、情は相通ずれども実恵は至らざるを主る。財を求むるを占えば本は小さく利は薄く、労して得ること少なし。この卦は世が三爻・応が上爻。

占事:|占事: 卦名 水山蹇|卦名 地山謙 卦宮 兌金 空亡  缺爻 財|卦宮 兌金 空亡  缺爻 財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 子孫[伏]|酉兄 戌父〔酉〕|亥孫 (世)申兄|丑父 申兄|申兄 午官[卯財]|午官[卯財] (應)辰父|辰父 蹇者難也。卦中缺妻財,以兌卦第二爻卯木妻財伏於本卦第二爻午火之下,午火是飛神,卯木是伏神,木生火謂之伏去生飛,名為洩氣。|謙者退也。卦中缺妻財,以兌卦第二爻卯木妻財伏於本卦第二爻午火之下,午火是飛神,卯木是伏神,木生火謂之伏去生飛,名為洩氣。

水山蹇:蹇は跛行艱難・挙歩維艱の義で、妻財の一位を欠く。兌為澤の第二爻の卯木妻財を取り、本卦の第二爻午火の下に伏す。木は火を生じ、これは「伏去生飛、名づけて泄気」で、伏神は耗散して力なく、財を求め妻室を占うにみな艱難を主る。この卦は世が四爻・応が初爻、卦身は酉に在り。地山謙:謙は謙退卑下の義で、同じく妻財を欠き、取る所の伏神・圧する所の飛神は蹇卦と全く同じく、同じく「伏去生飛、名づけて泄気」。この卦は世が五爻・応が二爻。咸・蹇・謙の三卦は同じく妻財を欠き、同じく卯木をもって午火の下に伏し、同じく泄気に属す――およそ兌宮の諸卦で第二爻が午火なるものは、妻財はみな泄気す。学者はこの一条を記えば、兌宮の財を求むる卦には把握あらん。

占事:|占事: 卦名 雷山小過|卦名 雷澤歸妹 卦宮 兌金 空亡  缺爻 孫、財|卦宮 兌金 空亡  缺爻 孫 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 戌父|(應)戌父 申兄|申兄 (世)午官[亥孫]|午官[亥孫] 申兄[伏]|(世)丑父 午官[卯財]〔卯〕|卯財 (應)辰父|巳孫 小過者過也,乃兌宮第七卦,名曰游魂,卦中缺妻財、子孫,以兌卦卯木妻財伏於本卦第二爻午火之下,午火是飛神,卯木是伏神,木生火謂之伏去生飛,名為洩氣。以兌卦第四爻亥水子孫伏於本卦第四爻午火之下,午火是飛神,亥水是伏神,水克火謂之伏克飛神為出暴。|歸妹者大也,乃兌宮之末卦,名曰歸魂,卦中缺子孫,以兌卦第四爻亥水子孫伏於本卦第四爻午火之下,午火是飛神,亥水是伏神,水克火謂之伏克飛神為出暴。

雷山小過:小過は小さく過越あるの義で、兌宮の第七卦、「游魂卦」という。妻財と子孫の两位を欠く。妻財は兌為澤の第二爻の卯木を取り、本卦の第二爻午火の下に伏す。木は火を生じ、これは「伏去生飛、名づけて泄気」。子孫は兌為澤の第四爻の亥水を取り、本卦の第四爻午火の下に伏す。午火は飛神、亥水は伏神で、水はかえって火を剋す。これを「伏剋飛神して出暴を為す」といい、伏神は力ありて圧し得ず、一たび引拔に遇えば便ち出る。この卦は世が四爻・応が初爻、卦身は卯に在り。雷澤帰妹:帰妹は少女の嫁ぐの義で、兌宮の末の卦、「帰魂卦」という。ただ子孫を欠く。依然として兌為澤の第四爻の亥水を取り、本卦の第四爻午火の下に伏す。水は火を剋し、同じく「伏剋飛神して出暴を為す」。この卦は世が三爻・応が上爻。同一の卦中に、一位の伏神は泄気して力なく、一位の伏神は出暴して力あり。事を断ずる時は便ち問う所がどの門かを見るべし。財を問えば則ち難く、子女・医薬・厄を解くを問えば則ち望みあり。

已上逐卦伏神及卦身定例,因《易林補遺》有陽伏陰、陰伏陽,《卜筮全書》有乾坤來往換等法之誤,故以逐卦細陳,以便後學。如六爻安靜及動變之爻又無用神者,當推此例;如卦中變爻見有用神及卦身者,已有用神,不必再查伏神矣。

以上逐卦に分注した伏神と卦身の定例は、《易林補遺》に「陽爻は陰爻に伏し陰爻は陽爻に伏す」の説があり、《卜筮全書》にまた「乾坤両宮が回り来て対换取伏する」の説があるためで、両家ともに誤りである。ゆえに私は逐卦に細々と陳列し出して、後学に憑准あらしめんとする。この表を用いるに二条の界限を記牢すべし。第一、ただ六爻俱に静にして、しかも動爻の変出する爻の中にも用神を尋ね得ない時にのみ、この例に照らして伏神を取る。第二、もし卦中の変爻の中にすでに用神あるいは卦身を見れば、それは用神がすでに出現したのであって、さらに伏神を查する要はない。言い換えれば、伏神は「卦中に用神なし」の時の止むを得ざる替代で、いったん本卦か変卦の中に現成の用神あれば、伏神は擱置して用いない。

假如天山遁卦安靜,缺妻財,以乾卦二爻為水伏遁卦二爻午火之下。如遁卦初爻發動變成天火同人卦,初爻丙辰父母即變出己卯妻財,當以卯木妻財為用神,不必看寅木矣,餘卦仿此。

例を挙げよう。天山遯卦は六爻皆静で、卦中は妻財を欠く。定例に照らして乾宮首卦の乾為天の第二爻の寅木妻財(原文の「為水」は「寅木」の訛)を取り、遯卦の第二爻午火の下に伏して用いる。しかし假如遯卦の初爻が発動して天火同人に変ずれば、初爻はもともと丙辰土父母で、一たび動けば便ち己卯木妻財を変出する――この時卦中にはすでに一位の妻財が現出したから、まさに直にこの変出の卯木妻財を取って用神と為すべく、さらに伏せている寅木を見る要はない。その余の各卦はみなこの法に照らして処理する。この一例は「いつ伏神を用い、いつ伏神を棄てるか」を最も明白に説く。変爻に用を見れば、即ち変爻を以て用と為し、変爻に見えざれば、方にこれを伏に求める。

十八論

用神分類定例第一

父母爻:凡占祖父母、父母、師長、家主、伯叔姑姨、與我父母同輩、或與父母年若之親友,及牆城、宅舍、舟車、衣服、雨具、求雨、綢布氈貨、章奏文章、館室,俱以父母爻為用神。

用神を取るは断卦の第一歩である。問う人あるいは事がどの類に帰するかで、その一類の六親の爻を取って主と為す。父母爻に属するには二大宗あり。一は人で、およそ祖父母・父母・師長・家主(雇主・東家)・伯叔姑姨、および父母と同輩、あるいは父母と年紀相倣う親友は、みな父母に帰す。二は物で、およそ能く我が身を蔭庇し覆載するもの――城墻・住宅・船只車輌・衣服・雨具、および雨を求めるこの事、また綢布氈貨・奏章文書・館舎屋室も、みな父母爻を以て用神と為す。取象の道理は「我を生ずる者を父母と為す」に在る。およそ我を養育し、我を覆蓋し、我を庇護する者は、一概にこれに帰す。

官鬼爻:凡占功名、官府、雷電、鬼神、丈夫、夫之兄弟同輩,及夫之相與朋友、亂臣、盜賊、邪崇、憂疑、病症、尸首、逆風,俱以官鬼爻為用神。

官鬼爻に属するもの:およそ功名前程・官府衙門を問い、天象上の雷電、および鬼神の事、婦人が丈夫を問い、および丈夫の兄弟同輩・丈夫の往来する朋友、さらに乱臣・盗賊・邪祟・心中の憂疑・身上の病症・死人の尸首、船を行くに遇う逆風――みな官鬼爻を以て用神と為す。官鬼の一位は両面に看る。貴人に在っては官星であり功名であり、平民に在っては禍祟であり疾病憂疑である。ゆえに同一の爻も求名の一門では吉神、病を占う一門では凶神である。取る時用る時はまず問う所がどちらの面かを辨清すべし。

兄弟爻:凡占兄弟、姊妹、姊妹丈、妻之兄弟、世兄弟、結盟同寅,及知交朋友,俱以兄弟爻為用神。

兄弟爻に属するもの:およそ自己の兄弟姊妹・姊妹の丈夫(姉夫妹夫)・妻子の兄弟(内兄内弟)・世交の兄弟輩・結拜の盟兄弟と同僚同寅、および交情の深厚な朋友を問うは、みな兄弟爻を以て用神と為す。取象の道理は「比和する者を兄弟と為す」に在る。およそ我と同輩で地位相當、並び肩して共に処り得る人は、みなこの一位に帰す。兄弟はまた劫財阻隔の神である。ゆえに財を求め婚姻を占う時はそれは常に忌神であり、ただ専ら兄弟朋友本人の吉凶を問う時にのみ、それが用神となる。

妻財爻:凡占嫂、與弟婦、妻妾,及友人之妻妾婢僕、物價、錢財珠寶金銀、倉庫錢糧、什物、器皿,及問天時、晴明,俱以妻財爻為用神。

妻財爻に属するもの:およそ嫂子・弟媳・自己の妻妾、および朋友の妻妾婢僕を問い、およそ物価の高低・銭財珠宝金銀・倉庫中の銭粮・日用の什物器皿を問い、および天時中の晴明を問う――みな妻財爻を以て用神と為す。取象の道理は「我が剋する者を妻財と為す」に在る。およそ我の駆使を受け、我の支配に供し、我に帰有する人と物は、みなこの一位に帰す。天時の一門が財を以て晴と為すは、妻財が父母を剋し、父母は雨水を主るが故である。財が旺なれば則ち雨止み天晴れ、父母が旺なれば則ち雨来る。

子孫爻:凡占兒女、孫、侄、女婿、門生、忠臣、良將、藥材、僧道、六畜、禽鳥、順風、解憂避禍,及問天時、日月星斗,俱以子孫爻為用神。

子孫爻に属するもの:およそ児女・孫輩・侄輩・女婿・門生弟子を問い、およそ忠臣良将を問い、およそ薬材・僧人道士・六畜禽鳥を問い、船を行くの順風、および憂愁を消解し禍患を躲避するこの類の事、天時中の日月星辰を問う――みな子孫爻を以て用神と為す。取象の道理は「我の生ずる者を子孫と為す」に在る。およそ我より生じ出で、我の調度を聴き、能く我のために厄を解く者は、みなこの一位に帰す。子孫はまた「福徳」「福神」と叫ばれる。能く官鬼を克制するが故である。官鬼は病であり禍であり、子孫が一たび動けば病禍は自ずから解ける。ゆえに病を占い医を求め、難を避け憂を解くに全てこれに倚る。反対に功名を求むる時は、それは官星を剋し去り、便ち最大の忌神となる。

世応用神を論ずる第二

凡卦中世應二爻,世為自己,應作他人。世應相生相合,是雲賓主相投;世應相剋相沖,可見兩情不睦。凡占自己疾病,或問壽數,或問出行吉凶,諸凡損益自身者,以世爻為用也。凡占無尊卑之稱呼、未曾深交之朋友、九流術士、仇人、敵國,或指實某處地頭,或指此山此水、此寺此壇等類,俱以應爻為用神也。

一卦の中、世爻は自己を代表し、応爻は相手を代表する。世応が相生し相合すれば、それは賓主投契して彼此意ある。世応が相克し相冲すれば、便ち両下の情意の睦まざるを見る。いつ世爻を取って用神と為すか。およそ自己の疾病を占い、自己の寿数を問い、自己の出行の吉凶を問う、一切の損益が自身に関るものは、みな世爻を以て用と為す。いつ応爻を取って用神と為すか。およそ問う所の人が称呼の上で尊卑長幼を分かち得ず、交情もまた深からざるもの――泛泛たる交わりの朋友・卜を売り医を行う一類の九流術士・仇人・敵国――および指実して某の一処の地方・某の一座の山・某の一道の水・某の一所の寺廟壇庵は、みな応爻を以て用神と為す。この一条は前節の六親に按じて取用するの不足を補足する。ある人事は六親に帰入する由なく、世応の両爻に倚って我と彼とを分かつ。

如占自己有一地可造墳否,則世為穴場,應為對案。如將買他人之地而欲造墳,問此地若葬益利我家否,以應作穴場,世是我家也。

例を挙げて世応が問い方に随って転換する如何を見よう。假如占う所は自家がすでに有する一つの地が墳を作り得るか否かならば、則ち世爻を以て穴場(葬穴の所在)に当て、応爻を以て対案(穴の前に対する山案)に当てる。しかし假如他人の地を買いて墳を作らんとし、この地に葬り下すことが我家に好処あるか否かを問うならば、則ち反対にする。応爻は他人のその地、すなわち穴場で、世爻こそ我家である。同じ一つの「墳を占う」も、ただ問う所の角度が異なるがゆえに、世応の指す所は便ち個を掉えた。これはまさに用神を取るに条目を死記し得ざるを説明する。まず問うのが「誰の何事か」を弄清楚せねばならない。

用神問答第三

或曰:僕占主人,以父母爻為用神;主人占僕,不以子孫爻為用神,何也?答曰:一切撫養庇護我身者,以父母爻為用神,即如城垣宅舍、舟車衣服等類是也;金銀對象、婢僕等一切驅使之類,以財爻為用神是也。

ある人の問う:僕人が主人のために卦を占うに、父母爻を用いて用神と為す。反対に主人が僕人を占うに、なぜ子孫爻を用いざるか。答:用神を取るは輩分に按じて排せず、「関係」に按じて定める。およそ我を撫養し、我を庇護する者は、みな父母爻に帰す――ゆえに城墻宅舎・船車衣服の能く我を遮護するものもまた父母と算す。およそ我の使喚に供し、我の支配に帰する者は、みな妻財爻に帰す――金銀器物・婢女僕人のこの類の我の駆遣を聴く者は、便ちみな財爻を用いる。僕人が主人を看れば、主人は彼を庇護する者。ゆえに父母を取る。主人が僕人を看れば、僕人は彼の役使する所。ゆえに妻財を取る。子孫とは全く相渉らない。

又曰:占兄弟之妻、妻之姊妹,以財爻為用;占夫之兄弟以官爻為用,何也?答曰:兄弟之妻、妻之姊妹,與妻同輩人也,既夫占妻以財爻為用,皆是財爻為用矣。夫之兄弟,與夫同輩人也,既要占夫以官爻為用,皆是官爻為用矣。

また問う:兄弟の妻子を占い、妻子の姊妹を占うに、みな妻財爻を用いる。丈夫の兄弟を占うに、却って官鬼爻を用いる。これは何の道理か。答:依然として輩分に按じて帰類する。兄弟の妻子・妻子の姊妹は、自己の妻子と同一輩の人である。すでに丈夫が妻子を占って妻財爻を取る以上、およそ妻と同輩の女眷は一概に妻財爻を取る。丈夫の兄弟は、丈夫と同一輩の人である。すでに婦人が丈夫を占って官鬼爻を取る以上、およそ夫と同輩の男子は一概に官鬼爻を取る。これがすなわち「同輩同取」の通例で、一人より一大類の人に推し得て、逐条に死記するを免れる。

又問古書俱載兄弟為風雲,今以官鬼之爻為逆風,子孫之爻為順風,何也?答曰:貴人以官為官星,庶人以鬼為禍崇;貴人以子孫之爻為惡煞,庶人以子孫之爻為福神。官乃拘束之星,鬼乃憂疑阻滯之宿,如連日風雨,或遇逆風、疾病纏染、官司擾害、盜賊憂虞,人心豈暢?福神能制官鬼,善解憂愁,故為之用也。

また問う:古書はみな兄弟爻は風雲を主ると言うのに、如今却って官鬼爻を取って逆風と為し、子孫爻を取って順風と為す。これは何のためか。答:同一の爻も人が異なれば意義は相反す。官を做る人は官鬼を以て官星と為し、好いものである。平民百姓は官鬼を以て禍祟と為し、悪いものである。官を做る人は子孫を以て傷官の悪煞と為す。平民百姓は子孫を以て福神と為す。官鬼はもともと人を拘束する星で、鬼はもともと人に憂疑阻滞せしめる宿である。幾日も連ねる風雨・門を出でて遇う逆風・身上に纏う疾病・喫する官司・擔心する盗賊――どれ一つとして人の心を舒暢せしめ得よう。これらはみな官鬼の本色である。ゆえに逆風は官鬼に帰す。しかして子孫は福神で、能く官鬼を制住し憂愁を解く。ゆえに順風は子孫に帰す。見るべし、用神を取るにただ旧条文を背誦する能わず、「この一爻がこの人に対して拘束か解脱か」に就きて定めるを要す。

原忌仇神論第四

凡占卦要知原神,先看用神何爻,生用神之爻即是原神也。如用神旬空、月破、衰弱,或伏藏不現,得原神動來生之,或日辰月建作原神生之,必待用爻出旬出破、得令值日,所求必遂矣。如用神旺相,原神休囚不動,或動而變墓、變絕、變克、變破、變退,或被日辰月建剋制,皆不能生用,是用神根蒂被傷矣,是不惟無益而反有損也。

原神を認めんとするは、まず用神がどの爻かを認定し、およそ用神を生ずるその一爻がすなわち原神である。用神がもし旬空に落ち、月破に逢い、気衰え力弱く、あるいは伏蔵して出ざるも、ただ原神の発動して来てそれを生ずる有り、あるいは日辰・月建がちょうど原神を充てて来てそれを生ずれば、則ちただ用神が旬を出、破を出るか、あるいはそれが令を得日に値るのその日を須つれば、求むる所の事は必ず意に如う。反対に、用神は旺相なれども原神が休囚して動かず、あるいは原神は動くも墓・絶・回頭剋・月破・退神を変出し、あるいは日辰月建に剋し住められれば――これらの情形はみな原神が用神を生ずる能わず、用神の根を傷せるに等しい。この時はただ帮助を得ざるのみならず、かえって損あり。本当はそれに倚るべき一路の生気が断え、事は望み有ると見えて終には落空するが故である。

凡占卦要知忌神,亦先看用神,克用神之爻即是忌神也。如忌神動來克用,而用爻出現不空,則受克也。倘卦中又動出一爻原神生用,則忌神反生原神,是名貪生忘克,則用神根蒂深固矣,其吉更倍矣。如忌神獨發而用空旬空,謂之避空;如伏藏不現,謂之避凶;如月建日辰生用,謂之得救。如是仍等為吉兆,夫亦何嫌何疑哉?

忌神を認めんとするも、また先に用神を認定し、およそ用神を剋するその一爻がすなわち忌神である。忌神が発動して来て用神を剋し、しかして用神がまた明らかに卦中に出現して空に落ちざれば、則ち実実在在にこの一剋を捱ける。しかしもし卦中に別に一爻の原神もまた発動して来て用神を生ずれば、忌神は原神を見て便ち先に往きてそれを生じ、用神を剋する事を忘れる。これを「貪生忘剋」という――剋し成さざるのみならず、かえって一路の生気に転じ、用神の根はかえってさらに深く、吉利は加倍す。さらに三種の躲法あり。忌神が単独発動して用神が恰好旬空に落つるを「避空」といい、空の中のものは剋し着らず。用神が伏蔵して現れざるを「避凶」といい、蔵せたものもまた剋し着らず。月建・日辰が出でて用神を生ずるを「得救」という。およそこれは依然として吉兆で、疑慮する要なし。

如忌神變回頭之克,或日辰月建克沖之,或動爻制忌之,謂之賊欲害我,是賊先受害也,我又何傷。如日辰月建生扶忌神,或忌神疊疊克用,即使用神避空伏藏者,至出空出透時,便受其毒,難免其究也。

さらに忌神が自己制を受くる情形を言う。忌神が発動して一つの回頭にそれを剋する爻を変出するか、あるいは日辰・月建がかえってそれを剋しそれを冲するか、あるいは卦中に別に動爻あってそれを制住するか――これは譬えるに強盗が我を害さんと欲して、未だ手を動かさず自己先に打を捱けたるが如く、我は又何ぞ傷を受けん。しかしまた相反する一面あり。日辰月建がかえって往きて忌神を生扶するか、あるいは忌神が卦中に重畳して一斉に用神を剋すれば、則ち用神はたとえ一時に空に落ちて躲し、伏蔵して蔵するも、空を出るその日・頭を露わすその刻に至り、なおこの毒手を捱け、終に躲け過ぐる能わず。ゆえに忌神を看るにただそれが動くか動かざるかを見る能わず、それ自身の強弱とそれを制する爻の有無を併せ看るべし。

凡占卦要知仇神,先看制克原神、生扶忌神者,即是仇神也。如卦中仇神發動,則原神被傷,用神無根,忌神倍力,其禍可勝道耶。

仇神を認めんとするは、どの爻がすなわち原神を克制しまた忌神を生扶するかを看れば、その一爻が便ち仇神である。それは四神の中で最も陰狠の一位である。卦中に仇神が一たび発動すれば、原神は先にそれに傷せられ、用神の根は便ち断える。同時に忌神はまたその相生を得て、力量は加倍す。一辺は生路を断え、一辺は剋力を添ゆ。このような禍患はなお説き尽くせようか。ゆえに卦を看るには用神・原神・忌神・仇神の四位を一斉に排し出すべし。用神は問う所の事、原神はその生路、忌神はその剋星、仇神は剋星を加重し生路を堵死するその一爻である。

飛神正論第五

飛神有六:凡卦既有伏神,伏神之上者,飛神一也。六獸五類飛神,二也。他宮五類贅入本宮,取財、官、父、兄、子,飛神三也。一卦中內上下兩爻一類,內靜外興,外飛內,四也。外靜內興,內飛外,五也。內外皆興,飛去,六也。

「飛神」は一種のみならず。王氏は帰納して六と為す。第一種はまた最も常に言う一種――およそ卦中に伏神あれば、伏神の上頭に圧するその一爻がすなわちその飛神である。第二種、六獣の臨む所の爻と五類の六親と相配し、六獣は六親の上に浮く。これもまた一層の飛と算す。第三種、別宮の五類の六親が本宮の卦中に混入する(本卦の某爻の地支が本宮に按じて算すれば甲の六親、変出あるいは臨む所の宮に按じて算すれば乙の六親の如き)。このように取り来る財・官・父・兄・子も、また一種の飛である。第四種、一卦の内に上下両処に同一類の六親が出現し、内卦のその一爻が安静にして外卦のその一爻が発動すれば、則ち外爻を以て内爻に飛入す。第五種、反対に外卦が静にして内卦が動けば、則ち内爻を以て外爻に飛入す。第六種、内外の両爻がともに発動すれば、則ち彼此に飛去し、誰も誰を伏せず。後の三種は実は同類の六親が両現する時にどう取舍するかを講ずる。動く者を主と為し、静なる者は命を聽き、両動すれば各々自ら用と為る。

伏神正伝第六

夫伏神者,謂卦之有缺用神,才看用神伏於何爻之下。既有用神現,即使旬空、月破、動、靜、生、克、合、沖者,皆由機關之所發,是有病處,必以藥醫之。故空要值日,破要填合,伏待出露,沖待合,合待沖。此乃物窮必變,器滿則傾。若以破空為無用,以幹為坤之伏,大有五類俱全又扯否卦為伏,又爻爻有伏之說,豈非病失醫藥,其傳謬矣!

いわゆる伏神とは、卦中に要するその一位の用神を欠き、これに於いてそれがどの爻の下に伏するかを看るものである。もし用神がもともと卦中に出現すれば、たとえそれが旬空に落ち月破に逢い、あるいは動あるいは静、あるいは生あるいは剋、あるいは合あるいは冲するも、それらはみな天機がここに顕露する所、「病ある」処で、ただ症に対し薬を下せば了り。空に落つるはそれが日に値り填実するを待ち、月破はそれが合に遇いあるいは填実するを待ち、伏蔵はそれが頭を露わすを待ち、冲せらるるは合の来りて解くを待ち、合し住めらるるは冲の来りて開くを待つ。これはすなわち事物は窮極すれば必ず変じ、器は満てば則ち傾くの道理である。もし一たび月破旬空を見れば則ち全く用無しと断ずるか、あるいは旧説のごとく乾卦を以て坤卦の伏神と為すか、あるいは大有の一卦は六親俱全なのに、なお硬く天地否卦を扯じて来て伏神に当てるか、再びあるいは「毎一爻に皆伏神有り」と主張するか――それは病あるに肯んじて薬を用いざるに成らざるか。これらの伝法はみな誤りである。

至於學者無門可入,今陳一定不易之理,以便學者易於升堂。且乾坤艮兌坎離震巽乃八宮之首卦,名曰八純,其爻全金、木、水、火、土,其象備官、父、子、財、兄,本宮下七卦如缺一者,即以首卦為伏。假令姤、遁無財,須向乾宮借寅木;遁、否、晉、觀缺水,移乾子水伏初爻;觀、剝少金,乾卦申金為伏。今以乾卦為法,他宮他卦皆是以本宮首卦七卦之伏神也。

旧説は紛乱して、学者は入門するに由なし。ゆえに私はここに一条の移易すべからざる定則を立て、人に登堂入室し易からしめんとする。乾・坤・艮・兌・坎・離・震・巽のこの八つの卦は八宮の首卦で、「八純卦」という。それらの六爻の五行は金木水火土俱全し、六親の中の官鬼・父母・子孫・妻財・兄弟もまた斉備す。本宮の下の七卦がおよそどの一位を欠くも、本宮首卦の上に就きて取り来り伏神と作る。乾宮を例に挙げれば:天風姤・天山遯の両卦に妻財なければ、乾為天に向かい第二爻の寅木を借る。天山遯・天地否・火地晉・風地觀の四卦に水(子水子孫)を欠けば、乾為天の初爻の子水を移し来りてこれらの卦の初爻の下に伏せしめる。風地觀・山地剝の両卦に金(申金兄弟)少なければ、乾為天の第五爻の申金を用いて伏神と作る。乾宮はこのように弁じ、別宮別卦もまた同じく、みな本宮首卦を以て彼の七卦の伏神と為す――一言、何を欠くれば則ち本宮首卦の同一の爻位の上に回りて取れ。

六獣評論第七

青龍最喜悅而多仁,附忌神凡謀不利。白虎最凶勇而好殺,生用神諸為則吉。朱雀克身,口舌是非常有;如來生用,文書音信當回。勾陳屬土,空則田園欠熟;剛強克世,公差牽扯拘遲。螣蛇怪異虛驚,玄武私情盜賊。白虎血神生產,偏宜發動。

六獣は本身は成敗を定め得ず、それがどの爻に附くかを看るべし。青竜は最も歓喜で仁厚だが、それがいったん忌神のその一爻に附すれば、およそ謀る所有れば便ち順利ならず。白虎は最も凶悍で殺を好むが、それがもし臨むが用神を生ずる爻ならば、何の事を做すもかえって吉利。朱雀の爻がもし来て世爻を剋すれば、口舌是非は便ち常にあり。もしそれが来て用神を生ずれば、文書音信は必ず回り来る。勾陳の五行は土に属し、田園屋土を主る。それが空亡に落つれば、田里の収成好からざるを主る。それが気勢剛強にして来て世爻を剋すれば、公事を喫し差役に牽扯拘留せられ、事の拖延するを主る。螣蛇は怪異虚驚を主り、玄武は私情と盗賊を主る。白虎はまた血神で、生産を占う時はかえってそれが発動するを盼む――産婦は血を見て方に生ず。ゆえにこの一門の中では凶神は応験の神となる。見るべし、六獣はただ色彩を添えるのみで、吉凶はなお爻の生剋の上に在る。

午宮朱雀化水,何忌大災。螣蛇木鬼,欺身恐自縊,難逃枷鎖。玄武官生靜世,交小人莫慮干連;世克靜,青龍巡捕戲場酒肆上。鬼動勾陳,論祈禱速酬太歲;問病原腫脹黃浮。

さらに几条の実例を挙ぐ。朱雀はもともと火を主る。もし午火の爻に臨みて水を変出すれば(火は水に制さる)、たとえ火災の象有るも憂懼する要なし。ゆえに何ぞ必ずしも大災を怕れんやと言う。螣蛇が木性の官鬼に臨みて来て世爻を欺壓すれば、最も自縊の類の凶事を忌み、また难逃の枷鎖牢獄を主る――木は索繩を主り、螣蛇は纏繞を主り、官鬼は刑獄を主り、三者が一処に湊えば、象は則ち此の如し。玄武が官鬼に臨みて来て安静の世爻を生ずれば、小人と往来するも、牽連せられんを擔心する要なし。世爻がかえって往きて彼の静爻を剋すれば、則ち事は我の掌握に在り。青竜がこれに臨みて巡捕の職に臨めば、主人は常に戯場酒肆の一類の歓場に出入す。官鬼が発動して勾陳を帯びれば、もし祈祷を論ずれば、太歳に欠ける願あって赶紧に還すべし。もし疾病を問えば、病根は多くは腫脹で、面色は黄にして虚浮す――勾陳は土に属し、土は脾胃腫満を主る。ゆえに此の象あり。

略舉六神取用,莫將六獸推尊,遇吉神般般雲吉,持凶宿件件凶。

以上は不過ただ几条の六神取用の様子を略挙したのみ。学者は切に六獣を抬げること高きに過ぎ、断卦の主宰と作すべからず。総の原則はただ一句あり。六獣が吉神(原神・用神)の上に附すれば、件件に吉を説き、凶神(忌神・仇神)の上に附すれば、件件これ凶。それ本身に独立の吉凶なく、譬えるに衣服の顔色の如く、何人の身に穿てば初めて何の気象を見る。爻の五行生剋を離れて六獣を論ずれば、便ち本を舎てて末を逐うである。

四生逐位論第八

火生於寅也,金生於巳也,水土生於申也,木生於亥也。火庫於戍,絕於亥;金庫於丑,絕於寅;水土庫於辰,絕於巳;木庫於未,絕於申。此長生墓絕定例。卦卦必用者長生爻,爻須究者墓絕,除三者之餘,卦中俱弗重也。

(原書は此篇を「第六」と標すも、目次に按じて第八とすべし。)四生とはすなわち長生・墓庫・絶地の一路の定位である。火は寅に長生し、金は巳に長生し、水と土は同じく申に長生し、木は亥に長生す。火の墓庫は戌に在り絶地は亥に在り、金の墓庫は丑に在り絶地は寅に在り、水土の墓庫は辰に在り絶地は巳に在り、木の墓庫は未に在り絶地は申に在り。これがすなわち長生・墓・絶の定例。断卦の時に毎一卦に用い得るのは長生の一位、毎一爻に追究すべきは墓と絶の両位。この三样を除くのほか、十二長生の中のその余の九位(沐浴・冠帯・臨官・帝旺・衰・病・死・胎・養)は卦中に於いてみな看重する要なし。この一条は王氏の旧法に対する一大簡化である。十二長生を逐位に排定して吉凶する要なく、ただ長生・墓・絶の三処を抓めれば即可である。

假令火之沐浴於卯為相生,火之冠帶於辰、衰於未、養於丑為洩氣,巳火臨官於巳為伏吟,午火臨官於巳為退神,巳火帝旺於午為進神,午火帝旺於午為伏吟,午火衰於未者為相合,午火病於申巳,午火死於酉者為仇神,巳火病於申者為相合,胎於子者為相剋,午火胞胎於子為克、為沖、為反吟。由此觀之,餘神奚足重哉!

なぜその余の九位は看重する要なきか。それらの作用はすでに早く生剋刑冲合のこの一套に涵蓋せられて就きたればなり。試みに火爻を例に挙ぐ。火の沐浴は卯に在り、卯木はもともと火を生ずる。それなら徑に「相生」と言うに如かず。火の冠帯は辰に在り、衰は未に在り、養は丑に在り、辰未丑はみな土で、火が土を生ずれば則ち泄気。それなら徑に「泄気」と言う。巳火は巳に臨官するは自ら同支を重見す。徑に「伏吟」と言う。午火の臨官は巳に在るは、午より巳に退る由。徑に「退神」と言う。巳火の帝旺は午に在るは、巳より午に進む由。従に「進神」と言う。午火の帝旺は午に在るは、また「伏吟」。午火が未に衰するは、午未はもともと六合。従に「相合」と言う。午火の病は申に在り死は酉に在り、申酉は金で、火は金を剋して金はかえって火を耗す。ここに於いて「仇神」を作して看る。巳火が申に病するは、巳申はもともと相合。従に「相合」と言う。胎は子に在り、子水は火を剋す。従に「相克」と言う。午火が子に胞胎するは、子午はすでに相克しまた相冲す。なお「反吟」。このように一路対し下れば、沐浴・冠帯・衰・病・死・胎・養のこれらの名目は全て生・剋・合・冲・進・退を以て代替し得る。ゆえにその余の各位は何ぞ看重するに足らんと言う。

月破論第九

凡卦中月破之爻,乃關因之所現也。動者亦能生克他爻,變者亦能生克本爻。目下雖破,出月不破矣;今日雖破,值日不破矣。月破最喜逢合填實,遠應年月,近應日時。如破而安靜,再值旬空衰弱,遇動爻、月建、日辰克害,此等月破謂之真破,到底破矣。

卦中の月破の爻は、事の関節の在る所の顕露処で、一たび月破を見れば則ち抹殺すべからず。それがもし発動すれば、同じく他の爻を生剋し得る。それがもし爻を変出すれば、変爻は同じくそれ本身を生剋し得る。いわゆる破とは、ただ眼下のこの一ヶ月に制を受くるのみ。本月を出れば則ち破せず。今日破すとも、それが日に値るのその日を待てば則ち破せず。月破は最もそれに合する爻に遇うを喜び、あるいはそれと同支の日に遇い「填実」するを――応期の遠きは某年某月に落ち、近きは某日某時に落つ。ただ一種の情形のみが真の破である。この一爻がすでに月破せられ、また安静にして動かず、さらに旬空の中に落ち本身衰弱無気で、加うるに動爻・月建・日辰が来てそれを剋しそれを害すれば――このような月破を「真破」という。則ち破れ底に至りて、再び起色なし。

旬空論第十

凡卦中爻遇旬空,乃神機發現於此也。如旺相旬空,或休囚發動,日辰生扶、動爻生扶、動爻變空、伏而旺相,此等旬空到底有用,不過待其出旬、值日,有合空、沖起、沖實、填補之法,後卷占驗註明。如休囚安靜,或日辰克、動爻克、伏而被克,靜逢月破值此旬空者,謂之真空,到底空矣。

卦中の爻が旬空に落つるは、まさに神機がここに顕露する所で、同じく一概に抹殺すべからず。以下の幾種の落空はみな到り底用あり。本身旺相にして空に落つる。休囚なれども発動する。日辰の来りて生扶する有る。動爻の来りて生扶する有る。動爻の変出した爻が空に落つる。伏神が本身旺相にして空に落つる。これらはみな不過暫時蔵れるのみで、ただそれが本旬を出るか、あるいはそれが日に値るかを須ち、あるいは合空・冲起・冲実・填補の幾種の法を用いてそれを引き出せばよい――具体的な応験の例は後の几巻の占験にみな注明あり。反対に、本身休囚にしてまた安静にして動かず、あるいは日辰に剋せられ動爻に剋せられ、伏神はまた飛神に剋し住められ、安静の中にさらに月破を兼ね、しかしてまた正しく旬空に落つれば――これを初めて「真空」という。則ち空の底に至りて、再び用無し。空を辨ずる関鍵はただ一句に在り。空にして気あり救ある者は假空、空にして気なく救なき者は真空。

反吟卦定例第十一

反吟卦有二:有卦之反吟,有爻之反吟。卦有反吟,卦變相沖也;爻之反吟,爻變相沖也。(爻變相沖者,壹卦中惟有坤變巽、巽變坤。)

反吟は両層に分かつ。一層は「卦の反吟」。本卦の変出した卦が、本卦の属する三画卦とちょうど方位が相対し地支が相冲する。これを卦変の相冲という。もう一層は「爻の反吟」。ある一爻が発動して、変出した地支がちょうど本爻を冲する。これを爻変の相冲という。原注が言うには、六爻が全て相冲するを変出するは、一卦の中に坤が巽に変じ巽が坤に変ずるの両種のみ(坤は乙癸を納して未巳卯丑亥酉を配し、巽は辛を納して丑亥酉未巳卯を配し、六爻は恰好両両相冲す)。およそ反吟に遇えば、事の反覆顛倒し去りて復た来り成りてまた敗るを主り、何を占するにも折扣を打つべく、病を占い行人を占い官訟を占うに尤もそれを忌む。

乾卦坐於西北,幹右有戌,幹左有亥;巽卦坐於東南,巽右有辰,巽左有巳。兩卦相對,有辰戌、巳亥相沖,故乾為天卦變巽為風卦,巽卦變幹;天風姤卦變風天小畜,小畜變姤——此幹巽二卦相沖反吟卦也。坎卦坐於正北,坎下坐子;離卦坐於正南,離下坐午。兩卦相對,有子午相沖,故坎為水卦變離,離為火卦變坎;水火既濟變未濟,水火未濟變既濟——此坎離二卦相沖反吟卦也。

以下は後天八卦の方位に按じて逐対に卦の反吟を説明す。乾卦の位は西北に在り、それの右辺は戌に挨り左辺は亥に挨る。巽卦の位は東南に在り、それの右辺は辰に挨り左辺は巳に挨る。両卦は正しく相対し、辰と戌は相冲し巳と亥は相冲す。ゆえに乾為天が巽為風に変じ巽為風が乾為天に変じ、天風姤が風天小畜に変じ小畜が姤に変ずる。この幾種はすなわち乾巽相冲の反吟卦。坎卦の位は正北に在り、底下は子に坐す。離卦の位は正南に在り、底下は午に坐す。両卦は正しく相対し、子と午は相冲す。ゆえに坎為水が離為火に変じ離為火が坎為水に変じ、水火既済が火水未済に変じ火水未済が水火既済に変ずる。この幾種はすなわち坎離相冲の反吟卦。

艮卦坐於東北,艮右有丑,艮左有寅;坤卦坐於西南,坤右有未,坤左有申。二卦相對,有丑未、寅申相沖,故艮為山卦變坤,坤為地卦變艮;山地剝卦變謙,地山謙卦變剝——此艮坤二卦相沖反吟卦也。震卦坐於正東,震下坐卯;兌卦坐於正西,兌下坐酉。兩卦相對,有卯酉相沖,故震卦變兌,兌卦變震;雷澤歸妹變隨,澤雷隨卦變歸妹——此震兌二卦相沖反吟卦也。子變午,午變子,丑變未,未變丑,寅變申,申變寅,卯變酉,酉變卯,辰變戌,戌變辰,巳變亥,亥變巳,亦以此變出相沖,乃爻之反吟也。

艮卦の位は東北に在り、右辺は丑に挨り左辺は寅に挨る。坤卦の位は西南に在り、右辺は未に挨り左辺は申に挨る。両卦は正しく相対し、丑未は相冲し寅申は相冲す。ゆえに艮為山が坤為地に変じ坤為地が艮為山に変じ、山地剝が地山謙に変じ地山謙が山地剝に変ずる。この幾種は艮坤相冲の反吟卦。震卦の位は正東に在り、底下は卯に坐す。兌卦の位は正西に在り、底下は酉に坐す。両卦は正しく相対し、卯酉は相冲す。ゆえに震は兌に変じ兌は震に変じ、雷澤帰妹は澤雷随に変じ澤雷随は雷澤帰妹に変ずる。この幾種は震兌相冲の反吟卦。爻の反吟に至っては、すなわち単爻が発動して変出する支が恰好本支を冲する。子は午に変じ午は子に変じ、丑は未に変じ未は丑に変じ、寅は申に変じ申は寅に変じ、卯は酉に変じ酉は卯に変じ、辰は戌に変じ戌は辰に変じ、巳は亥に変じ亥は巳に変じ。およそこれはみな爻の反吟。断卦の時はまず卦の反吟の有無を看、次に逐爻に爻の反吟の有無を看る。両样ともに有れば則ち反覆は尤も甚し。

絶処逄生剋処逄生論第十六

金絕於寅,木絕於申,水土絕於巳,火絕於亥。譬如寅日占卦,金爻絕於寅,如卦中有土爻動而生之,是絕處逄生也。申日占卦,木爻絕於申,如卦中有水爻動而生之,是絕處逄生也。巳日占卦,水爻則絕於巳,如卦中有金爻動而生之,是絕處逄生也。亥日占卦,火爻絕於亥,如卦中有木爻動而生之,是絕處逄生也。

まず五行の絶地を記えよ。金は寅に絶し、木は申に絶し、水と土は同じく巳に絶し、火は亥に絶す。いわゆる「絶処逢生」とは、本にすでに気の絶えた爻が忽然と生扶を得ること。例えば寅日に卦を占えば、卦中の金爻は正しく絶地に落ち、この時もし土爻の発動して来て金を生ずる有れば、金は便ち絶して復た甦る。これがすなわち絶処逢生。申日に卦を占えば、木爻は絶し、もし水爻の発動して来て木を生ずる有れば、これも絶処逢生。巳日に卦を占えば、水爻は絶し、もし金爻の発動して来て水を生ずる有れば、これも絶処逢生。亥日に卦を占えば、火爻は絶し、もし木爻の発動して来て火を生ずる有れば、これも絶処逢生。事を占ってこれに遇えば、先に絶望して後に転機あるを主り、事は本にすでに望みなく、忽ち人の傍より提携して成るあり。

惟巳日占卦,土爻絕於巳,如月建生扶幫比,土爻不謂絕也,謂之日生;如土化出巳,有日月幫比,不云化絕,乃云回頭生也;如日月制土,則是絕於日也,則是化絕於爻也。如酉日占卦,寅爻被克,卦中有水爻動而生之,是克處逄生矣,餘例如之。大凡逄生則寒谷逄春,克處逄生則凶後見吉也。

土爻の絶地はさらに分別を作すべし。巳日に卦を占えば、土は例に照らし巳に絶するも、巳火はもともと土を生ずる。ゆえにただ月建の来りて生扶し幇比する有れば、この土爻は絶と算せず、かえって「日生」を作して看る。同じく、土爻が発動して巳火を変出するも、もし日月の幇扶有れば、「化絶」とも叫ばず、倒れて「回頭生」と叫ぶべし。ただ当日辰月建がかえってこの土爻を制伏する時のみ、算して真に日に絶し真に爻に化絶すと為す。さらに「剋処逢生」を言う。酉日に卦を占えば、卦中の寅木は日辰に剋せられる所なり。もし水爻の発動して来て寅木を生ずる有れば、木は便ち剋の中に救を得。これがすなわち剋処逢生。その余の各例はこれに照らして類推せよ。大凡そ絶処逢生は、寒冷の山谷が忽然と春に回るが如し。剋処逢生は、則ち先に凶にして後に吉を見る。事を占うに最もこの両種の局面を喜ぶ。看れば絶望のごとく、実は則ち別に転圜有り。

変出進退神論第十七

凡卦中亥變子,丑變辰,寅變卯,辰變未,巳變午,未變戌,申變酉,戌變丑,乃進神也。進神者,吉凶倍增其勢也。凡卦中子變亥,戌變未,酉變申,未變辰,午變巳,辰變丑,卯變寅,丑變戌,乃退神也。退神者,吉凶漸減其威也。

動爻の変出した支がもし本支と同一の五行にして位次が前進すれば、則ち「進神」という。亥が子に変じ、寅が卯に変じ、巳が午に変じ、申が酉に変ず(同類の水木火金が各々一位前進する)。丑が辰に変じ、辰が未に変じ、未が戌に変じ、戌が丑に変ず(四土が順に相承ける)。およそ進神を成せば、この一爻の力量は歩々に加強し、吉なれば則ち吉なることさらに速く大きく、凶なればもまた凶なることさらに重し。ゆえに「吉凶その勢いを倍增す」という。反対に、変出の支が同じ五行にして位次が後退すれば、則ち「退神」という。子が亥に変じ、酉が申に変じ、午が巳に変じ、卯が寅に変じ、および戌が未に変じ、未が辰に変じ、辰が丑に変じ、丑が戌に変ず。およそ退神を成せば、この一爻の力量は歩々に削減し、吉なれば則ち吉なること久しからず、凶なればもまた凶なること底に至らず。ゆえに「吉凶その威を漸減す」という。断卦の時は用神の化して進神と為るが最も良く、忌神の化して退神と為るもまた好い事である。反対に用神が退に化し忌神が進に化すれば、則ち悪き処に向かって看るべし。

卦に験不験有りの論第十八

凡人問卦,惟致誠可以感格神明,故齋戒謹指占一事,神前祝告而後卜之,則是用神,是原,是忌,是仇,動、靜、生、克、合、沖、變化、旬空、月破、月建、日辰,研究其理,無不驗也。如卜者不審其本來之心而妄斷之,則理有不通,不驗也。兼問幾事,則數有不建,不驗也。如姦盜邪淫之事,則天有不容,不驗也。或乘便偶占,亳無誠敬,不驗也。

およそ人が卦を問うには、ただ一片の至誠あるのみ能く神明に感通す。ゆえに斎戒して心を浄め、明白明白ただ一事を占し、神前に祝告して後に卦を揺すべし。このようにして卦が成れば、用神・原神・忌神・仇神を一々に認定し、さらに動静・生剋・合冲・変化・旬空・月破・月建・日辰の各方面よりその理を推究すれば、応験せざるなし。以下の幾種の情形は則ち験なし。第一、占卦の人が求卜の者の本来の用心を体せず、空より乱断し、道理の上にまず講り通ぜず、自ずから験なし。第二、一卦に兼ねて幾件の事を問うは、卦数が専ならず、卦上に分派するに由なし。験なし。第三、問う所が奸淫・偸盗の一類の事なれば、天理容れず。験なし。第四、顺便に随手に一占して、毫も誠敬の心なし。験なし。

又如與人代占,必先明說是何名分,方可就其親疏、上下分別用神以為占驗,庶無差誤。假如奴僕代主來占,則以父母爻為用神,今乃有人自顧體面不說實情,假託親戚,以致用神誤差,雖吉無益,不驗也。更或來卜之人心雖誠敬,或阻於他事令人代卜,而代卜之人心或不誠,不驗也。又或一事而今日占之,明日又占之,或一人連占四五卦,是再三瀆則不告,不驗也。

第五、人に替わりて代占するには、必ず先に代占の者と本人とが何の名分かを講明せねばならず、占者は乃ち親疎尊卑に按じて分別して用神を取定し、これを以て始めて錯らざるを得。譬えば僕人が主人に替わりて来りて占えば、則ち父母爻を以て用神と為すべきに、如今偏に人ありて自己の体面を顧みて実話を肯んぜず、假托して某の親戚に替わりて問うといい、用神を取り錯らしめ、卦はたとえ吉なるも用ある所なし。験なし。第六、来りて求卜の人は心誠なれども、別の事に絆されて、旁人を打ち発し代卜せしめ、しかして代卜の人の心不誠なれば、験なし。第七、同一の事を今日占して明日また占し、あるいは一人が連ねて四五卦を占す。正しく《周易・蒙卦》の言う所の「再三するは涜なり、涜なれば則ち告げず」――涜黷すること甚しければ、神明は便ち再び示告せず。ゆえに験なし。この七条は「卦の霊ならざる」の原因を人事の上に帰して、卦理の上に帰せず。正しく王氏の《正宗》の一書を立つの本意である。

増刪卜易の謬を闢く

夫人因事有憂,惟卜可決,必致誠求卜,神必以吉凶相告,當以生剋制化、動靜之理細推,無不應驗。

人は事あって心に懸るがゆえに来りて卜を求め、またただ卜のみ能く彼のために決断する。すでに誠心を以て来り求むれば、神明は必ず吉凶を彼に告ぐ。占者はただ生剋制化・動静変化の道理に按じて細細と推詳すれば、応験せざるなし。これは王洪緒が論を立つの前提である。卦の霊なる所以は、全て「誠」と「理」の二字の上に在って、何の秘訣捷法にも在らず。以下は便ちこれに拠って李文輝の《増刪卜易》が標榜する「卦書を読む須からず」の説を駁斥す。

豈李文輝作《增刪卜易》一書,首章云:此書有十二篇秘法,單教世之全不知五行生剋之士,亦不必念卦書,只要學會點課就知決斷吉凶,知功名之成敗,知財物之得失,知疾病之生死,知禍福之趨避,種種諸事概不必念卦書則知決斷,乃吾師鶴老人苦心於世之秘法,萬兩黃金無處求等語。

どうして知らん、李文輝が《増刪卜易》を作り、頭の一章に便ち誇口して言う。この書には十二篇の秘法あり、専ら全く五行生剋を懂らざる人を教ゆ。それを用いれば、卦書をも読む須からず、ただ課を摆し卦を装するを学会すれば、便ち吉凶を断じ、功名の成るか成らざるか・財物の得るか得ざるか・病人の死ぬか死なざるか・禍福の趨るべきか避くべきかを知り、種種の事は一概に書を読まずして決断し得。さらに言う、これは彼の師野鶴老人の苦心して世に伝える秘法で、一万両の黄金を拿すとも求め得る処なしと。王氏がこの一段を引くは、まさにその病根を指出せんとするに在り。断卦を道理を明にする須からざる機械的手法と説くは、《易》を降して一種の児戯と為すに等し。

閱其秘法曰:求名以官爻為用神,以子孫爻為忌神,不必念卦書,不要看生剋制化、動靜沖合,只要會裝卦對神禱告曰:我若有功名,求賜官爻持世。卜一卦官爻不臨世,再卜;再卜又無,再卜或明日再卜。倘得官爻持世,固知有名;倘得子孫持世,固知無名。

さらにそのいわゆる秘法を看る。功名を求むるに官鬼爻を以て用神と為し子孫爻を以て忌神と為し、接着して便ち卦書を読む須からず、生剋制化と動静冲合を看る須からずと言い、ただ卦を装するを會すれば、神に対し祷告して「我もし功名有らば、就中我に一卦の官爻持世を賜わらんことを」と言う。一卦を搖り出して官爻が世位に在らざれば、則ち再び揺る。再び揺るともまだ無ければ、再び揺る。あるいは明日また続けて揺る。官爻持世を搖り出すに至るまで、便ち功名有りと認定す。子孫持世を搖り出せば、便ち功名無しと認定す。この法の荒唐たる処は両層に在り。一つは一卦の吉凶を「某爻が世位に在るか否か」の一事に圧縮し、二つは合せざれば反覆して再び揺ること。《周易・蒙卦》の「再三するは涜なり、涜なれば則ち告げず」の古訓と正しく相違背す。

求財見財爻持世則有,兄弟持世則無。卜病見有用神持世則生,見有忌神持世則死。

彼のこの一套を照様に別門に搬す。財を求むるにただ妻財爻が持世か否かを看、持世なれば便ち財有り、兄弟持世なれば便ち財無し。病を占うにただ用神が持世か否かを看、用神持世なれば便ち生、忌神持世なれば便ち死。王氏の看法に按じれば、これは全て卦理を抹殺せるなり。財爻持世にして兄弟に重ねて剋制せられ、また真空に落つれば、何処にか財有らん。用神持世にして月破日剋、絶にして救無ければ、何処にか生き得ん。世位は不過一卦中の一個の位置、吉凶はなおこの一爻の旺衰・生扶剋制の有無を看るべきに、豈に単に「誰が世位の上に坐すか」の一句を憑りて事を了えんや。

諸卜皆以用神持世斷吉,忌神持世斷凶。如無用神、忌神持世,必要卜見方止。予想李文輝又愚也,何不以笤並禱告,聖陰陽為吉凶斷,更快捷方式於此法也。今之丟笤者,豈不值萬萬兩黃金乎。總之李文輝侮聖人之易,迷後世之途,予故闢之。

彼はこの一条を推して各門の占卜に及ぼす。一律に用神持世を以て吉を断じ忌神持世を以て凶を断じ、もし搖り出した卦にすでに用神持世なく、また忌神持世無ければ、則ち現るるに至るまで揺らざるを得ずとす。我は李文輝が真に糊塗なるを見る。すでに然りとせば、何ぞ徑に两片の竹筊を取り来りて祷告し、一聖一陰一陽を擲てば則ち吉凶を定むる、豈に彼のこの法よりも省事ならざらんや。彼の道理に照らせば、如今街に満ちて筊を擲つ人は、豈に皆万万両の黄金に値せんや。説き到り極まれば、李文輝はこれ聖人の作れる《易》を軽侮し、後來の学者を引きて迷途に上ぐ。ゆえに我は彼を駁斥する。

易林補遺の伏神の謬を闢く

凡卦中用神不出現,查變爻有,不必尋伏神矣;倘變爻又無,然後查用神伏於何爻之下,看有提拔沒有,提拔以定吉凶,無不應驗。其法譬如坤宮坤為地卦,六爻五類備全,假使用爻旬空、月破、刑、沖、克害,即就其本爻有病者論吉凶。

伏神を取るに一定の次第有り。卦中に用神が出現せざれば、まず変爻の裡に有るか無いかを查し、有れば則ち変爻を用い、さらに伏神を尋ねる須なし。もし変爻の裡にもなければ、これに於いて用神がどの一爻の下に伏するかを查し、それを提拔する力量の有るか無いかを看る(日辰月建がそれを生じ、飛神を冲開し、旬に値り引拔する等)、これに拠って吉凶を定めれば、応験せざるなし。例を挙げて言えば、坤宮の坤為地卦は、六爻五類の六親斉備し、たとえ用神が旬空に落ち月破に逢い刑冲剋害に遭うも、ただこの一爻本身の「何の病か有る」を就きて吉凶を論ずるに須ち、別に伏神を尋ねるを用いず。

如復、臨、泰、大壯、夬、需、比七卦,倘正卦與變卦皆無用神,即將坤為地卦內用神為伏本卦某爻之下,此法乃萬古一定不易。豈如張星元《易林補遺》總斷所云:飛伏在二儀交換,定然陽伏陰而陰伏陽;乾坤來往換,震巽兩邊求,艮兌相抽取,坎離遞送流等語哉。

地雷復・地澤臨・地天泰・雷天大壮・澤天夬・水天需・水地比のこの七卦に至っては、もし本卦と変卦の裡にともに用神を尋ね得ざれば、坤為地卦中のその一位の用神を取り来り、本卦の相応する爻の下に伏せしめる――この法は万古不易の定則である。どこぞ張星元の《易林補遺》の総断の言う所のごとき、「飛伏は陰陽両儀の間に於いて交換し、必ず陽爻は陰爻に伏し陰爻は陽爻に伏す。乾坤両宮は回り来て対換し、震巽の両辺は互いに求め、艮兌は彼此に抽取し、坎離は遞相往來す」と。この套の説法はすでに定所なく、また本宮首卦の根本と無関で、用うれば必ず張冠李戴せん。

若據彼將天風姤卦為地雷復卦之伏神,不知地雷復卦所缺者文書(父)爻,應將本宮首卦為巳,取坤之二爻巳火文書伏復卦二爻寅木之下,寅木為飛,巳火為伏,謂之飛來生伏,如占文書長輩事屢驗巳日。若據張星元以天風姤卦為復之伏,取姤卦第四爻午火伏復卦第四爻丑土下,妄將午火伏丑土洩氣之下為凶,不以巳火伏長生之下為吉。

彼の法に照らせば、天風姤を取りて地雷復の伏神に当てんとす――彼は地雷復の欠く所が父母(文書)の一位なりを知らず、本当は本宮首卦の坤為地の上に就きて取るべきを。坤為地の第二爻は巳火父母、則ちこれを復卦の第二爻寅木の下に伏せしめ、寅木は飛神・巳火は伏神、木は火を生じて火は寅に長生す。これを「飛来生伏」という。およそ文書の事・長輩の事を占うに、屡屡巳日に応じ、験すること極めて准し。もし張星元に照らして天風姤を以て復卦の伏と作し、姤卦の第四爻の午火を取りて復卦の第四爻丑土の下に伏せしめれば、則ち午火を泄気の丑土の底下に圧して凶と断じ、しかして巳火が長生の地に伏して本当は吉と断ずべき正理を錯過す――同じ一件の文書の事に、一取れば則ち吉、一取れば則ち凶。全て伏神の取ること対か否かに在り。

又此天山遁卦缺子孫,必以乾卦初爻子水子孫伏遁卦初爻辰土之下,水庫居辰謂之入墓于飛爻也,看有提拔者吉,無提拔者凶,此亦萬古不易之法。而張星元竟將地澤臨卦第五爻癸亥水伏遁卦第五爻申金之下,則曰用神伏長生之下吉,是扯張甲當李乙,妄論吉凶。

さらに一例を挙ぐ。天山遯卦は子孫を欠き、必ず乾為天の初爻の子水子孫を用いて遯卦の初爻辰土の下に伏せしめざるを得ず――水の墓庫は辰に在り、これを「伏神飛爻に墓を入る」という。それを提拔する力量の有るか無いかを看、有れば則ち吉、無ければ則ち凶。これもまた万古不易の法則である。張星元は却って地澤臨卦の第五爻の癸亥水を取り来り、遯卦の第五爻申金の下に伏せしめて、「用神は長生の地に伏す」ゆえに吉という。遯は乾宮の卦、臨は坤宮の卦。伏神を取るに竟に別宮に跨げるは、まさに張三を扯じて来りて李四に当て、空より吉凶を乱断する。

又言用神上卦如遇旬空、月破、刑、沖、克、害即當尋伏。又言歸魂卦皆將本宮第四卦為伏,據稱大有卦初爻子水子孫值旬空,將天地否卦為伏神,而否卦六爻之內並無子孫,還是以出現旬空者凶呼?還是以伏卦中沒有用神無吉無凶乎?略闢其伏神一二之謬,以示後學。

彼はさらに言う。用神はたとい卦に上るとも、ただ旬空・月破・刑冲剋害に遇えば、則ち別に伏神を尋ねるべしと――これは「病ある」を誤って「用神無し」と為せるなり。さらに言う、帰魂卦は一律に本宮の第四卦を取りて伏神と作す。例えば火天大有の初爻子水子孫が旬空に落つれば、則ち天地否卦を取りて伏神に当てる。しかるに否卦の六爻の内には根本に子孫の一位なし。則ち請いて問わん。究竟それは現成にして空に落つるその一爻を以て凶を断ずるか、それとも伏する所の卦の裡に圧根に用神なきを以て無吉無凶と断ずるか。両頭ともに実に落ち得ず。ここに彼の伏神を講ずる一两処の謬誤を略挙して、後学に個の提醒を作さんとす。

易林補遺の胎養衰病の謬を闢く

凡卜卦遇長生、沐浴、冠帶、臨官、帝旺、衰、病、死、墓、絕、胎、養,卦中所重者長生、墓、絕,其沐浴、冠帶等七件,各有合、沖、生、克、扶拱、進、退神分別。假如申酉金沐浴於午,金化午乃回頭克也,或午日占乃日辰克也;如申化酉曰進神,如酉化申曰退神,如金化未戌土曰回頭生,如化卯日反吟,申化辰曰回頭生,酉化辰曰化生合也。生剋制化合沖之間,神機報在。

占卦が十二長生に碰上すれば、卦中に真に看重するはただ長生・墓・絶の三位。その余の沐浴・冠帯等の七位は、みな合・冲・生・剋・扶拱・進神・退神のこれらの名目を以て分別して説き清むべく、別に一套の吉凶を立てるを用いず。例を挙ぐ。申酉金の沐浴は午に在るも、金爻の午火を変出すは実は則ち「回頭剋」。もし午日に占せば則ち不過日辰の爻を剋する。申が酉に変ずるを進神といい、酉が申に変ずるを退神という。金爻が未土戌土を変出すを回頭生といい、金爻が卯を変出すを反吟という。申が辰に変ずるを回頭生といい、酉が辰に変ずるは辰酉相合、これを化生兼化合という。要するに神機は全て生剋制化・合冲進退の間に於いて顕る。何ぞ必ずしも沐浴・冠帯の名色を別立せん。

豈張星元以胎養半吉之祥、以衰病半凶之禍?若以胎養半吉之祥,假令巳午火長生於寅,胎於子;寅卯木胎於酉;子亥水養於未,是化胎養半吉之祥,還是化回頭克?沒有半合。如金爻為用,動化戌土是回頭生,凡占全吉;若據張星元說衰病半凶之禍,又如午火化未土是化合,諸占欲散者得之、見阻欲成者得之可成。半凶半吉之謬,誤人不淺矣,故闢之。

張星元は偏に「胎」「養」の両位を説いて半吉の兆と為し、「衰」「病」の両位を説いて半凶の禍と為す。これは則ち説き通ぜず。もし化胎化養を半吉と言わば。巳午火は寅に長生し胎は子に在るも、子水は正しく火を剋す。寅卯木は酉に胎すも、酉金は正しく木を剋す。子亥水は未に養すも、未土は正しく水を剋す――これは究竟「化胎養の半吉」と算すべきか、それとも「化回頭剋」と算すべきか。根本に何の半合半吉なし。また金爻を用神と為し、発動して戌土を変出すれば、戌土は金を生じ、これは回頭生で、何を占するにも全吉。張星元の「衰病半凶」の説法に照らせば、金は辰に衰え子に病む。豈にこの全吉の象を説いて半凶と為さんとせんや。また午火が未土を変出すれば、午未は相合、これは化合。およそ事を了結し散開せんと欲する人はこれを得れば則ち散成らず、およそ阻碍に遇いて事を成さんと欲する人はこれを得れば則ち成り得――一合の中に吉凶は事に随いて異なり、どこにか一定の「半凶半吉」あらん。この種の含糊の説は人を誤ること浅からず。ゆえにそれを駁す。

卜筮全書の世身の謬を闢く

《卜筮全書》以子午持世身居初,丑未持世身居二,寅申持世身居三,卯酉持世身居四,辰戌持世身居五,巳亥持世身居六。其注云:持世之辰是子,即以初爻安世身;如世爻旬空、月破、日辰刑沖剋害,不必看世,當察身爻,以身爻代世爻之勞;如身爻吉則言吉,身爻凶則言凶。今人宗之,大誤於事,不知卦中所重者生剋制化、空破刑沖動靜。

《卜筮全書》は別に一個の「世身」を立つ。世爻の地支が子か午なれば、世身は則ち初爻に安んず。丑か未なれば、二爻に安んず。寅か申なれば、三爻に安んず。卯か酉なれば、四爻に安んず。辰か戌なれば、五爻に安んず。巳か亥なれば、六爻に安んず。その注文が言う。持世のその一爻がもし子なれば、則ち世身を初爻に安んず。いったん世爻が旬空に落ち、月破に逢い、日辰に刑冲剋害せらるれば、則ち世爻を看る須からず、改めて身爻を看、身爻をして世爻に代わりて累を受けしめん。身爻が吉なれば便ち吉を説き、身爻が凶なれば便ち凶を説く。如今の人はこの一套を奉行し、事を断じて大錯し、全て卦中に真に看重すべきは生剋制化と空破刑冲の動静なるを知らず。

如占自己吉凶,理當推世,以世為我以定吉凶是也。倘世爻逄凶,身爻逄吉,還是在於世之凶乎?還是在於身爻之吉乎?由此觀之,而子午持世身居初爻諸謬甚矣。

譬えば自己の吉凶を占えば、理に按じて則ち世爻を推し、世爻を以て自身を代表して吉凶を定むべきを。しかるに彼のこの套の法に照らせば。假使世爻が凶に遇いて身爻が吉に遇えば、究竟世爻の凶の上に断ずべきか、それとも身爻の吉の上に断ずべきか。一身にして両主有り、吉凶両説並存し、断卦の人は適従する所なし。これより見るに、「子午持世せば世身は初爻に居る」のこの一套の説法は、謬誤すること甚し。王氏の立つる準則は、自身を占うにただ世爻を用い、事の主脳は別に「月卦身」有りて参ずべく、決して別に一個の世身を造りて権を分かたず。

天医星の謬を辨ず

凡占延醫用藥,以應爻為醫生,以子孫爻為藥石,此係萬古不易之理。今術家不察應爻之有無用,不看子孫爻之動靜旺衰,竟查天醫星之有無,則曰:天醫上卦,服藥有效,醫生可用;或查天醫不上卦,服藥無效,醫生不可用。倘天醫不上卦而應臨子孫發動,有氣克鬼生身,竟斷醫生不明、服藥無效,有失先天之妙旨。況醫生可寄死生、有關人命,故予辨之。

およそ医を請し薬を服するを占うに、応爻を以て医生を代表し子孫爻を以て薬石を代表す。これは万古不易の道理である。如今術士はすでに応爻の中用なるか否かを看ず、また子孫爻の是れ動か是れ静か・是れ旺か是れ衰かを看ず、ただ「天医星」の有るか無いかを查することを顧る。天医が卦に上れば、則ち服薬は効有り、医生は用うべしと説く。天医が卦に上らざれば、則ち服薬は効無し、医生は用うべからずと説く。試みに想え、もし天医が卦に上らざるに、しかして応爻が正しく子孫に臨み発動し、気勢充足して、能く官鬼(病根)を剋住し能く世爻(自身)を生扶すれば、これは明らかに良医妙薬の象にして、彼は却って医生不高明・薬を喫する効無しと断ず――これは則ち完全に《易》の本旨に違背す。何況や医生の手上は人の生死を寄せ人命に関る。ゆえに我はこの一条を辨明せざる能わず。

妄に本命を論ずるの謬を闢く

大凡占病當推用神,用神即如父占子病,吉凶以子孫爻為用神類是也。今術家竟不參究用神生剋制化之理,而以病人之本命論吉凶死活,則曰本命上卦,斷之生本命;本命不上卦,斷之死。且如用神受傷無救而本命上卦,還是斷他用神受傷無救必死耶?還是斷他本命上卦不死耶?後學不可以病人之本命妄斷吉凶可也。

およそ疾病を占うに、まさに用神を推究すべし。譬えば父親が児子の病を占えば、則ち子孫爻を以て用神と為し、吉凶はみなこの一爻の上より看る。その余の各類はこれに照らして類推せよ。如今術士は竟に用神の生剋制化を参究せずして、ただ病人の本命年支を拿りて生死を論ず。本命の支が卦中に出現すれば、則ち彼が活き得るを断じ、出現せざれば、則ち彼が死せんと断ず。試みに想え、もし用神が傷を受けしかも救無きに、偏に病人の本命の支が卦中に出現すれば、則ち究竟彼をして用神傷して救無く必ず死すと断ずべきか、それとも彼をして本命卦に上りて死に至らずと断ずべきか。両説相碍して、取舍するに由なし。ゆえに後学は切に病人の本命を拿りて乱に吉凶を断ずべからず。

卜筮全書の神煞の謬を闢く

昔京房作卦書,以神煞斷卦:如出行忌往亡,疾病忌喪車、沐浴、哭聲等煞,醫藥看天醫,求財忌劫煞,詞訟看官符,種種星煞難以枚舉,以致後學宗之,不執五行生剋制化,一味以神煞為憑。至明劉伯溫先生作《千金賦》云:自古神煞之多端,何如生剋制化之一理。斷易之法,始得歸於正宗矣。

従前は京房が卦書を作り、神煞を用いて卦を断じたり。出行は「往亡」を忌み、病を占うは「喪車」「沐浴」「哭声」等の煞を忌み、薬を用うるは「天医」を看、財を求むるは「劫煞」を忌み、官司を打つは「官符」を看。種種の星煞は多く数え尽し難し。後学はこれを奉じて準縄と為し、再び五行生剋制化に依拠せずして、一味に神煞に憑って取断す。明朝の劉伯温先生が《千金賦》を作りて、「自ら古より神煞の名目は再び多端するも、何処にか生剋制化のこの一条の道理に比べ得らんや」と説き出だすに至り、断易の法は算して正路に帰せり。本書の名を《正宗》と取るは、宗旨もまた正しくここに在り。一切の占断は五行生剋を以て骨幹と為し、神煞はただ参考の枝葉と作す。

貴人禄馬の謬を辨ず

今人多以貴人之爻為官宦,以祿爻為俸,以驛馬為來人,概以此論,不知貴人祿馬臨原神、用神當以吉斷。假如卜終身,白虎官爻持世得貴人臨之,當以武職功名許之;如無貴人並臨,當以病患強暴斷之。若貴人之爻臨忌神動來克害,不可以貴人為吉;如貴人臨官鬼爻持世,不可以官鬼為患言凶。

如今の人は多く半ば貴人を帯びる爻を徑に官宦に当て、禄爻を徑に俸禄に当て、駅馬を徑に来人に当て、一概にこれに照らして論を立て、しかして貴人・禄・馬はただ原神・用神の上に臨む時にのみ吉を断じ得るを知らず。例を挙ぐ。一生の休咎を占うに、もし白虎の臨む所の官鬼爻が持世にして、しかもまた天乙貴人の同臨有れば、則ち彼に一個の武職功名を許すを得。もし貴人の同臨無ければ、同じ一個の白虎官鬼持世も、則ち疾病纏身あるいは性情強暴と断ずべし。反対に、貴人の臨む所のその一爻がもし正しく忌神にして、また発動して来て用神を剋害せば、則ちそれが貴人を帯ぶるがゆえに便ち吉と算する能わず。しかして貴人が官鬼爻に臨み持世する時も、またそれが官鬼なるがゆえに一味に凶を説く能わず。

且如卜行人當察用神,如用神臨驛馬動,歸期可許訂;如驛馬動而用爻受傷,不可以驛馬斷其來。凡問俸祿,當以財爻為用神是也,若棄財爻之吉凶而獨以祿爻為俸者,亦謬矣。祿繫豐足之神,馬繫行動之宿,貴人不過分別人品清高微賤之神。此三者臨吉神是吉,臨凶神是凶,學者不可概推。

また行人を占うに、本当に用神を審察すべし。用神が正しく駅馬に臨みて発動すれば、帰期は則ち許定し得。もし駅馬は動くも用神がかえって剋傷を受くれば、則ち一個の駅馬に憑って彼の回り来らんを断ずる能わず。およそ俸禄の多寡を問うに、まさに妻財爻を以て用神と為すべし。もし財爻の吉凶を丢開して看ず、単に一個の禄爻に憑って往きて俸禄を論ぜば、これもまた謬誤である。説き到り極まれば、禄は不過主なり豊足の一位の神、馬は不過主なり走動の一位の星、貴人もまた不過是れ人の品の清高か卑微かを分別する一位の神。この三者は吉神の上に臨めば則ち吉、凶神の上に臨めば則ち凶。学者は切に一概に論ずべからず。

易林補遺の応は他人と為すの謬を辨ず

凡占交疏之常人,當以應爻為他人,以應爻為用神也。若異姓兄弟,或父叔之友、子孫之友,必分別稱呼老幼取用用神也,不可概曰我占他人以應爻為用神。予因張果元不論父友、子友皆以應爻為用神,甚至奴僕、妻婢、弟兄、父母叔伯、鄰長,概曰我代他占,皆以應為用神。

およそ交情の疎遠なる一般の人を占うに、初めて応爻を以て相手を代表し応爻を以て用神と作すべし。もし占う所が異姓結拜の兄弟なり、あるいは父輩叔輩の朋友・子侄輩の朋友なれば、則ち必ず称呼上の老幼輩分に按じて別に用神を取り、一概に「我が占う所は別人、ゆえに応爻を用う」と説く能わず。我のこの一条を辨ぜんと欲する所以は、張星元が父輩の朋友か子侄輩の朋友かを分かたずして、一律に応爻を用いて用神と作し、連ねて奴僕・妻子婢女・兄弟・父母叔伯・隣里長者に至るまでも、一概に「我は彼に替わりて占う」と説成して全て応爻を用うるが故である。このように一来れば、卦裡の六親は便ち形して虚設に同じく、長幼尊卑は分別するに由なく、断じ出す吉凶は自ずから張冠李戴せん。

今據張星元作妻妾、奴僕去留章云:以財為主,應象為憑。疾病章元:代卜他人看應爻,若臨月破最難逃,遇沖遇克身難救,逄旺逄生病必消;生應原神宜發動,克他忌象怕重交,卦身有氣還雖吉,應位逄官禍必招。

彼の自己の書を看れば則ち自相矛盾す。彼は《妻妾奴僕去留章》に言う。妻財爻を以て主と為し応爻を以て憑と為す――すでに財を以て主と為すと言えば、見るべし妻妾奴僕を占うに併せて単に応爻を用いず。しかるに《疾病章》に至れば、彼はさらに言う。別人に替わりて病を占えば則ち応爻を看、応爻がもし月破に逢えば、病人は最も逃れ難し。冲に遇い剋に遇えば、身子は救い難し。旺に逢い生に逢えば、病は必ず消退す。応爻を生ずる原神は発動するに宜しく、応爻を剋する忌神は最も重々発動するを怕る。卦身に気有ればたとい吉と算すとも、応位がもし官鬼に臨めば則ち必ず禍を招く。この一段は全然占う所が是れ父か是れ子か・是れ尊か是れ卑かを問わず、一律に応爻を拿りて病人に当て、彼の自己の「財を以て主と為す」の説法と首尾合わず。

又鬥毆爭競章云:以世應為主,生克為憑。假如子侄與人鬥毆爭競,惟恐受虧,故云。豈可不看子孫爻生克,竟以世爻為主,生克世應為憑乎。

彼の《斗殴争競章》はさらに言う。世爻応爻を以て主と為し、両者の生剋を以て憑と為す。しかし試みに想え。假如子侄輩の人と斗殴争闘せば、我が擔心するは子侄が吃虧するを、占う所は正しく子侄一人の安危。この時どうして子孫爻の生を受け剋を受くるを看ざるを得て、かえって世爻を拿りて主に当て、単に世応両爻の生剋に憑って往きて断ぜん。世爻は我自己、子侄の輸贏は我がこの一爻と併せて相渉らず。用神を取り錯れば、たとえ推することさらに細なるも、これもまた白費なり。

又有詞訟章云:以官爻為主,父母爻為憑。文詞相訴至公庭,須看官爻父母興。倘然官父二爻動來克我,還是以官父二爻動說有主有憑是吉乎?還是克害我者是凶乎?今之術家凡遇代占,則不論尊卑概以應爻為用;凡為詞訟,獨用官爻,總不論用神生剋制化,予不得不辨之。

彼の《詞訟章》はさらに言う。官鬼爻を以て主と為し父母爻を以て憑と為す。状子を写して公堂に告ぐるに、必ず官鬼と父母の両爻の興旺を看るべしと。しかし試みに想え。もしこの官鬼・父母の両爻が正しく発動して来て我が世爻を剋せば、則ち究竟「主有り憑有り」と説いて吉と算すべきか、それとも「我を剋し我を害す」と説いて凶と算すべきか。彼はこの一句に於いて便ち断じ下す能わず。如今の術士はおよそ人に替わりて代占するに遇えば、占う所の人の尊卑長幼を論ぜずして、一律に応爻を用う。およそ詞訟に遇えば、一律にただ官鬼爻を用う。始終用神の生剋制化を講究せず。ゆえに我はこの一条を辨明せざる能わず。

易林補遺の月破旬空の謬を闢く

凡卦中月破之爻發動旺相,或遇動爻生合、日神生合,或化回頭生合,不過在月內不能為吉凶,出月值日合補,亦能吉能凶。張星元言月破無可解,概以凶推。

卦中の月破の爻は、もしそれ本身が発動してしかも旺相なり、あるいは動爻の来りてそれを生じそれに合するに遇い、日辰の来りてそれを生じそれに合するに遇い、あるいは発動した後に回頭生・回頭合の爻を変出せば――このような月破は、不過本月の内に在りて吉凶を顕す能わざるのみ。いったん本月を出れば、あるいはそれが日に値り・合せられ・填実せらるるの日に到れば、照様に能く吉し能く凶す。張星元は却って月破は解くに法無しと言い、一概に凶と断ず。これは則ち「一時に制を受く」を誤って「終身作廃」と為せるなり。

凡卦中旬空之爻,或旺相安靜,休囚發動,日辰生合,沖之或變出者,或伏而有提拔者,屢試屢驗,應在出旬。不意張果元言旬空之爻猶如卦中無此一爻也,惟月建臨之則曰月建不作旬空,日辰不為月破,致為後一見月破無可解救,一見旬空沒有此爻。

卦中に旬空に落つる爻もまた同じ。本身旺相にして安静なるか、あるいは休囚なれども発動するか、あるいは日辰の来りてそれを生じそれに合する有るか、あるいは日辰に冲起せらるるか、あるいは動爻より変出し来るか、あるいは伏神にして提拔の力有るか――この幾種の旬空は、我は屡試し屡験して、応期はみな旬を出でた後に落つ。不料張星元は竟に旬空に落つる爻は則ち卦中にこの一爻無きに等しと言い、ただ月建がそれに臨むのみ算して例外と為し、「月建は旬空を作さず、日辰は月破と為らず」とか説く。彼のこう一講れば、後学は一たび月破を見れば則ち以て解救すべきなしと為し、一たび旬空を見れば則ち根本にこの一爻無しと作し、かえって活法を講じて死せり。

又曰月建不作旬空,曰全空、半空:凡陽日遇陽爻、陰日遇陰爻皆作全空,陽日遇陰爻、陰日遇陽爻皆作半空。試問如人占病,或得全空者固知其必死,倘得半空者,還是病人死一半、活一半耶?其謬極至此,不得不闢之。

彼はまた旬空の上に「全空」「半空」を分出す。およそ陽日に陽爻に遇い、陰日に陰爻に遇えば、みな算して全空と為す。陽日に陰爻に遇い、陰日に陽爻に遇えば、みな算して半空と為す。試みに問わん。人の来りて病を占うに、もし得る所が全空なれば、彼の説法に照らして自ずから必ず死すと断定す。則ち得る所が半空なれば、豈にこの病人を説いて半ば死し半ば活くと言わんとせんや。荒謬することこの地步に至る。我はそれを駁斥せざる能わず。旬空を辨ずる正法は、なおこの一爻に気有るか気無きか・救有るか救無きかを看るべし。気有り救有れば便ち假空、ただ旬を出づるを待つ。気無く救無ければ初めて真空、初めて無きを作して論ず。

互卦を辨ず

古大聖以耆草成一卦,體象、用象、互象、爻辭定事之吉凶。體象為我,用象為事。卦有內三爻、外三爻,世坐之處為體,應坐之處為用。譬如天地否卦,世居內坤第三爻,應居外幹第六爻,即以內宮坤卦為體象,以外宮乾卦為用象。內坤屬土,外幹屬金,謂之體去生用,不吉。

古の聖人は蓍草を用いて卦を起こし、これは体卦・用卦・互卦と爻辞の四样を拿りて吉凶を定めたり。体卦は我を代表し、用卦は問う所の事を代表す。一卦は内三爻・外三爻に分かち、世爻の所在するその半辺を体卦と作し、応爻の所在するその半辺を用卦と作す。天地否卦を例に挙げれば、世爻は内卦坤の第三爻に在り、応爻は外卦乾の第六爻に在る。則ち内卦の坤は則ち体象・外卦の乾は則ち用象。内坤は土に属し外乾は金に属し、土は金を生ず。これは「体去りて用を生ず」――我が力气はみな往きてこの事を供養し、自身は耗を受く。ゆえに不吉。

再者互卦。互卦之法亦以否卦為例:除上六爻單,除下初爻拆,從第二爻起至第四爻見拆、拆、單,即內宮互成艮卦;從三爻至五爻見拆、單、單,即外宮互成巽卦。艮卦屬土,巽卦屬木,木為乾宮否卦之財,如求妻財者得之,謂之用來克體,吉。

その次に互卦を説く。互卦の取り方はなお否卦を例に為す。最も上の第六爻(陽爻、「単」)と最も下の初爻(陰爻、「拆」)を除去して用いず、第二爻より数えて第四爻に至り、陰・陰・陽の三画を得。内裡に一個の艮卦を互出す。さらに第三爻より数えて第五爻に至り、陰・陽・陽の三画を得。外面に一個の巽卦を互出す。艮卦は土に属し巽卦は木に属す。木は乾宮否卦の裡に於いて正しく妻財。もし財を求むる人がこの一卦を得れば、木は来りて土を剋す。則ち「用を以て体を剋す」――求む所の事がかえって我を剋す。別の門類の裡に在りては必ずしも好事ならざれども、財を求むる一門に於いては、財は本に我を剋するを以て妻財と為す。ゆえに吉を断ず。

爻辭者,爻見單屬陽曰九,爻見拆屬陰曰六。即乾卦初爻,《易》曰初九,潛龍勿用。又如否卦初爻,《易》曰初六,拔茅茹以其匯,貞吉亨。否之曰爻曰九四,有命無咎,疇離祉。

さらに爻辞を説く。爻画が「単」なるは陽に属し、「九」と称す。「拆」なるは陰に属し、「六」と称す。ゆえに乾卦の最も下の一爻を、《周易》は「初九」と称し、辞は「潜龍用る勿れ」――龍はなお下に潜伏し、暫時施すべからず。また否卦の最も下の一爻の如きは、《周易》は「初六」と称し、辞は「茅茹を拔く、その彙を以てす。貞吉亨」――茅草を拔き起こして根鬚に連なりて一同に起き、同類は相牽き、正を守れば則ち吉にして亨通す。否卦の第四爻は「九四」と称し、辞は「命有り咎無し、疇祉に離れん」――命を奉じて行えば、災禍有ることなし、同類の人もまたみなついて福を受く。蓍草を用いて卦を起こす時、これらの爻辞は正しく吉凶を判断するの依拠の一。

鬼谷子仙師因易理浩蕩深遠,恐愚人不能參透,以錢代耆卜,定財官父兄子,生剋制化,分別原、用、仇、忌四神,刑沖剋害,生扶拱合,動靜空破之法,使後學易覺、吉凶易剖。自後以耆演易者不察互、體、用象、爻辭而不靈,以錢卜卦者用之則不驗。學者宜知耆演、錢卜斷法不同。

鬼谷子先生は易理の浩大深遠なるがため、尋常の人が参り透るを怕れ、初めて銅銭を改め用いて蓍草に代わりて卦を起こし、併せて一套の新法を立てたり。六爻を定めて妻財・官鬼・父母・兄弟・子孫の五類と作し、それらの間の生剋制化を講究し、原神・用神・仇神・忌神の四位を分出し、さらに刑冲剋害・生扶拱合・動静空破の種種の法則を配し、後学をして看懂し易く吉凶を剖判し易からしめんとす。自此より以後、則ち両路に分かたる。蓍草を用いて易を演ずる人はもし互卦・体卦・用卦と爻辞を審察せざれば、卦は則ち霊ならず。しかして銅銭を用いて卦を起こす人はもし硬く互体用象のあの一套を搬せば、かえって験ならず。学者は明白なるべし。蓍草の易を演ずると銅銭の卜卦とは本に両種の断法で、各々各の規矩有り、混じて一談と為すべからず――これが則ち王氏の互卦を辨ずるの結論である。互卦は用い得ざるにあらず、銭卜の六爻法の裡に用い来る能わざるなり。

易林補遺の終身大小限の謬を闢く

或為功名而卜終身有無,或因貧賤而卜終身富貴,或為無子而卜終身有無,或卜壽夭,或習藝而卜終身可賴,或為行道而卜終身可行,或為弟兄子侄之終身如何。種種卜者各有用神,諸書惟《增刪卜易》有野鶴論分占終身之法甚妥。

来りて「終身」を占う人は、問う所は実は各々相同じからず。あるは功名のため、一生に官運有るか無きかを問う。あるは眼下の貧賤のため、一生に富貴を得べきかを問う。あるは子無きのため、一生に児女有るか無きかを問う。あるは寿数の長短を問う。あるは一門の手芸を学びて、この手芸が頼りて一辈子を得べきかを問う。あるは医を行い卜を売らんと欲して、この路の走行き通ずるかを問う。また兄弟子侄に替わりて彼らの一生如何を問う者有り。問う所はすでに各々異なれば、取る所の用神もまた則ち各々異なり、決して一個の卦を拿りて籠統に答え尽す能わず。諸家の書中には、ただ《増刪卜易》の裡の野鶴老人が終身の事を分門して別占することを主張す。この一条は講ずること最も妥当。

大總概言,卜終身吉凶宜向六親生剋制化、刑沖剋合、動靜空破之間。是問神必以吉凶之機現於爻,以成敗之機現於卦。憶予於戊辰年辰月丙辰日卜自己終身成敗,得旅之蠱卦。

総括して言えば、終身の吉凶を占うに、依然として六親の生剋制化・刑冲剋合・動静空破のこの幾処の上に工夫を下すべし。すでに誠心を以て神に問えば、神は必ず吉凶の関節を爻の上に顕し、一生成敗の大局を卦の上に顕す――大局は卦体を看(六冲六合・游魂帰魂)、細節は爻位を看(何の爻か生を受け剋を受け、何の年に冲合する)。以下に王氏は自己の一卦を挙げて証と為す。彼は戊辰年辰月丙辰日に自己のために一生の成敗を占い、搖り得ること火山旅の山風蠱に変ずるを。

占事 自己終身成敗 卦名 火山旅之山風蠱 卦宮 離火 空亡 戌亥 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍   巳兄      丙|丙|戊 武   未孫      辰|辰|辰 虎(應)0 酉財 戌孫 蛇   申財 陳 x 午兄 亥官 [伏] 雀(世)辰孫   [卯父]

これは上文の言う所のあの一卦の課盤である。占う所は「自己終身の成敗」、卦は火山旅を得て山風蠱に変ず。本卦は離宮火に属し、旬空は戌・亥。占う時は戊辰太歳・丙辰月建・丙辰日辰で、三個の辰字が一処に畳る。六爻は上より下へ六獣を配し併せて爻位を列す。上爻は青竜巳火兄弟。五爻は玄武未土子孫。四爻は白虎酉金妻財で、これは応爻、画くこと「0」は重爻の発動を表し、戌土子孫を変出す。三爻は螣蛇申金妻財。二爻は勾陳午火兄弟で、画くこと「x」は交爻の発動を表し、亥水官鬼を変出し、この爻の下に伏神有りを注明す。初爻は朱雀辰土子孫で、これは世爻、底下に卯木父母を伏す。全卦の看るべき幾処はすでに斉い。世は子孫を持ちまた朱雀を帯び、官鬼は卦に上らずして伏し、しかも辰日に墓を入り、父母は世の下に伏し、応爻の妻財は発動して子孫を変ず。

彼時祖業豐裕,妄想富貴。此卦子孫朱雀持世,官爻入墓於日,顯然功名不可問也。文書爻伏於世爻陰象之下,顯然早年失慈。卦得六合,財福得合,顯然祖業盈厚,此皆卜卦前之事也。

我がこの一卦を占う時、家中の祖上の産業はなお甚だ豊厚にして、一心に富貴を妄想せり。しかるに卦上は明明白白。世爻は子孫に坐してまた朱雀を帯ぶ――子孫は官鬼を剋する者。功名の一路は先に自己より截断す。官鬼爻はまた丙辰日に墓を入り、功名の神はすでに伏しまた墓す。見るべし功名のこの事は根本に問う須なし。父母(文書)爻は世爻のこの陰爻の底下に伏し、父母は母親を主り、伏して出ず。見るべし早年に則ち母を喪うを。全卦はまた六合を成し、妻財と子孫とはみな合し住めらる。見るべし祖上の留めて下す家業の豊厚なるを。この幾層はみな占卦以前にすでに応験した事で、先に拿り来りて卦を験し、始めてこれに拠って将来を推さんことを得。

方上有嚴君,新婚末幾,後來興癈刑傷,自然有驗。孰知辛未年喪父、得子,是年父爻入墓之年也。五爻為長房持未土子孫,果得長子。

当時父親はなお健在にして、我は新婚まもなく、此後家業の興衰と骨肉の刑傷とは、卦上に自ずから一々に応験せん。誰知辛未年に到り、一年の内にすでに父を喪しまた子を得。この一年は正しく父母爻の墓を入るの年份(父母卯木は伏して出ず、未は木の墓庫、太歳は未に臨み、父爻は墓を入る。ゆえに父を喪するに応ず)。しかして第五爻は長房を主り、坐する所は未土子孫、太歳はまた正しく未に値る。ゆえにこの一年果して長子を生ず。

甲戌年生次子。予語一友曰:奇哉!此卦五爻持未,長子屬羊;四爻化戌,次子屬犬;初爻持辰,必未子屬龍矣。友曰:土主五數,該有五子。予曰:非也。一重土數主五,以衰旺為之增減,今子孫多現,理當見一有一。

甲戌年に次子を生ず。我は一位の朋友に対し言う。真に奇怪なり。この卦の第五爻は未土に坐し、長子は便ち羊に属し、第四爻は発動して戌土を変出し、次子は便ち狗に属し、初爻世位は辰土に坐す。則ち末の一個の児子は必ず龍に属せん。朋友言う。土の成数は五なり。このよう算せば則ち五個の児子有るべし。我言う。対せず。単々一重の土のみ五を以て数と為すも、実際はなおこの一爻の旺衰に按じて加減すべし。如今卦中の子孫の一位は好幾処に現ず。道理の上は「一個を現ずれば便ち一個を得」。幾爻を見れば則ち幾個に応ず。死按して五数に湊る能わず。

後至丁丑年生一子。友曰:汝言後子屬龍,今屬牛者何來?予曰:雖得此子,不在數中,恐難養耳。果次年即矢。

後來丁丑年に到りてまた一子を生ず。あの朋友言う。汝は先前に末の一個の児子は龍に属すと講じたるに、如今生まれ出ずるは個の牛に属する。これは何処より来るや。我言う。この児子はたとい得たりとも、卦中の数の裡に在らず(丑は併せて卦上の現出せる子孫の支にあらず)。ただ怕るらくは養い大に難からん。果然第二年この孩子は則ち夭折せり。この一節は正しく王氏の子息を断ずるに成数に倚らず、専ら卦上に現出せる子孫の爻位と地支とに憑るを見る。爻上に有るのみ算して数と為し、爻上に無きはたとい生下するも久しからず。

至庚辰年果得子。自甲戌歲予年二十六,家業漸癈;己卯遠行,壬午二月歸,妻已故矣。節年顛沛,竟以賣卜為生。

庚辰年に到り、果然また一子を得、正しく初爻辰土の「末子は龍に属す」のあの一句に応ず。さらに家運を説く。甲戌のあの年より起り、我は二十六歳、家業は漸漸に敗落す。己卯年に遠門を出で、壬午年の二月に回り来る時、妻子はすでに去世せり。此後連年に顚沛流離し、終に卜を売りて生を謀るに倚る。一卦の中に、子を得る年份・家を破る年份・妻を喪う年份は、みな爻上の地支より応じ出る。これが則ち彼の言う所の「成敗の機は卦に現れ、刑傷際遇は爻に現る」。

或曰:因何廿六歲顛沛起?予曰:交甲戌年,應財值年,旬空,財臨白虎,化月破,世位逄沖之年,謂合處逄沖也。卯年沖應上財爻,以致夫妻遠別,妻死不面。妻財爻又受午年之克也,卯月妻財爻又逄月建沖之。

人の問う有り。なぜ偏に二十六歳より起りて則ち顚沛するや。我言う。あの年は甲戌に交えり、応爻上の妻財酉金は正しく値年の支の冲する所に当たり、戌はまた本卦の旬空の支、妻財爻は白虎に臨み、発動して変出する戌土はあの年に月破と成り、戌はまた初爻の世位辰土を冲す――本来この卦は六合、いったん冲に遇えば則ち「合処に冲に逢う」、先に合し後に散ず。家業は自ずからこの一年より散起す。卯年に到り、卯は応爻上の酉金妻財を冲す。ゆえに夫妻は両地に遠隔し、妻子が亡故する時に竟に見得ざり。妻財酉金はまた午年火の剋制を受け、卯月に到り、妻財は再び一度月建に冲せらる――年冲・月冲・火剋の三層畳加して、妻位は便ち保住し得ず。

至於賣卜為業,朱雀持世,卦屬離宮,斯文之象。次子無成,白虎戌土子孫值年、月、日三破。甲申年始得安穩。由此卦觀之,《黃金策》云:若問成家嫌六沖之為卦,要知創業喜六合之成爻。予之先成後敗者,此也。

後來卜を売りて生と為すに至るも、また卦上に在り。世爻は朱雀を帯び、朱雀は口舌文墨を主る。卦はまた離宮に属し、離は文明と為す。合して正しく文墨口舌に倚って飯を喫うの斯文の象。次子は終に成就無かりしは、白虎の臨む所の戌土子孫が年・月・日の三処に於いてみな破を成すが故。甲申年に至るまで漸漸に安穏を得。合してこの一卦を観るに、《黄金策》が言う。「もし成家を問わば、嫌う所は六冲の卦。要に創業を知らんとせば、喜ぶ所は六合の爻。」我がこの一生は先に成り後に敗る。正しくこの両句に応ず――得たるはたとい六合卦にして祖業豊厚なるも、いったん合処に冲に逢えば、成ることも速く散ずることも速し。

若以《易木補遺》初爻起每爻各管五年是大限,初爻起每爻各值一年是小限,予廿一歲至廿五歲大限在五爻臨未土子孫,廿三歲何致父故?三十一歲至三十五歲大限在初爻臨辰土子孫,三十四歲何致克妻?大限而是,小限可知矣。

もし《易林補遺》の法に照らさば、初爻より起りて、毎一爻は五年を管し、「大限」と叫ぶ。も初爻より起りて、毎一爻は一年を管し、「小限」と叫ぶ。則ち我が二十一歳より二十五歳に至るこの五年は、大限は第五爻の未土子孫の上に走る。子孫は福神なり。どうして二十三歳にかえって父を死すや。三十一歳より三十五歳に至るは、大限は初爻の辰土子孫の上に走る。同じく福神なり。どうして三十四歳にかえって妻を剋すや。大限に連なりても対上せざれば、小限はなお問わん用あらんや。これは則ち一套の機械的年限を拿りて人事を套するに、全て爻の生剋刑冲を理会せず。ゆえに処処に落空す。

又曰變卦管三十歲後,何於廿六歲已先破家?三十五歲至四十歲大限在第二爻兄弟勾陳處,何以反得安穩?若以互卦見巽為文書,外見兌金為妻財,而卦中既互有文書、妻財,何致雙親早喪、中年失偶?

彼はまた変卦は三十歳以後の運を管すと言う――しかし我は二十六歳の上に家業は便ち先に破れたるに、変卦は如何にして管得着せんや。彼の大限を排するに照らせば、三十五歳より四十歳に至るは第二爻の兄弟が勾陳を帯びる位の上に走る。兄弟は劫財の神・勾陳は牽絆を主る。理に按じて則ちさらに悪かるべきに、我はどうしてかえってあの時より起りて漸に安穏を得るや。さらに互卦を説く。この一卦は巽木を互出す。巽は離宮に於いて父母と為り、これは文書。外面に兌金を互出す。離宮に於いて妻財と為る。すでに互卦の裡に文書・妻財の両样ともに有れば、どうして我が双親は早く亡び中年にまた妻を喪せるや。見るべし大限小限と互卦のこの幾套は、みな実事の一験に経得起さず。

若依張星元之法,不過惑人,曰終身卦要如是推算,大限小限不比尋常小卦,酬謝宜多。究竟禍褔吉凶並無絲毫之驗。後人若卜終身者,當知興癈大局報於卦,刑傷克害、際遇機緣報於爻。若年年如是、月月照常,而爻中不及,報應妄推,無淮莫若。名利禍褔壽夭逐件分占,便可顯而易見也,學者當用意推詳之。

張星元のあの一套に照らせば、不過人を唬るのみ。彼は言う、終身を占う卦はこのように大限小限を推すを要し、尋常の小卦に比せず。ゆえに謝儀もまた多く出ずべしと。しかし究竟禍福吉凶は、一絲一毫も曽て応験せず。後人もし終身を占わんと欲せば、まさに一個の道理を明白なるべし。一生興衰の大局は卦体の上に顕れ、刑傷剋害と際遇機縁は爻位の上に顕る。もし彼のごとく年年に照排し月月に照套して、しかして爻上に根本にこの一層の影子無ければ、則ちあれは空より妄推する、毫も準則無し(「無淮」は則ち無准)。最も穏妥の法は、功名・財利・禍福・寿数・子息のこれらを逐件に分かちて来りて占うに在り。一件一卦にせば、自ずから清楚明白ならん。学者はまさに心を用いて細推すべし。

易林補遺の家宅の謬を闢く

斷家宅之謬者,惟《易林補遺》之說。即如其以卦分旺相死沒:立春後艮旺、震相、巽胎、離沒、坤死、兌囚、干休、坎廢;春分後震旺、巽相等說。又云:凡看人宅六事,內外二卦皆臨旺相,爻內總無財官也主興隆;如臨死、囚、休、廢,總有財官、青龍、天喜亦無佳兆。

家宅を断ずるに最も荒謬なるは、《易林補遺》を数うるに須ち。彼は八卦を節気に按じて旺・相・胎・没・死・囚・休・廃の八等に分かつ。立春以後は艮卦旺・震卦相・巽卦胎・離卦没・坤卦死・兌卦囚・乾卦休・坎卦廃。春分以後は則ち震卦旺・巽卦相、その余は依次に推移す。彼はまた言う。およそ人家の宅院の六桩事を看るに、ただ内外の両個の三画卦がともに旺相に臨めば、たとえ爻中に全く妻財官鬼無くとも、家道興隆を主る。反対にもし死・囚・休・廃に臨めば、たとえ爻中に財有り官有り、また青竜天喜有るも、好い兆頭無し。これは六爻の吉凶を完全に八卦の節気旺衰に交けて去りて決定せしむるに等し。

試問倘立春後卜得頤、小過、蠱、漸、恆、益等卦,俱值旺相胞胎,必斷其富貴無窮之好;如卜得晉、明夷、臨、萃、比、師等卦,必斷其敗壞不止之凶。由此論之,生剋制化之理烏有,竟為吉凶禍褔快捷方式之法。

試みに問わん。立春以後に山雷頤・雷山小過・山風蠱・風山漸・雷風恒・風雷益のこれらの卦を搖り得れば、内外はみな艮震巽で、正しく旺・相・胎の位に当たる。彼の説法に照らせば則ち一律に富貴無窮と断ず。火地晉・地火明夷・地澤臨・澤地萃・水地比・地水師のこれらの卦を搖り得れば、内外は多く坤離兌で、正しく死・没・囚の位に当たる。則ち一律に敗壞止まずと断ず。このよう論ぜば、生剋制化の道理はなお何の用か有らん。彼のこれは不過吉凶禍福を化して一条の省事の捷径と為すのみ。

其謬猶可,其大謬者,以官爻為家主之爻,又以五爻為家主之爻。倘遇官爻壞、五爻好,則家主之吉凶何分?據云子孫動則廣進家資,此一句繫古法也,雖則不謬,然以官鬼為家主,則子孫不可動,動則克傷官爻矣。若據張星元之論,欲要進家業者,反欲克傷其父乎?

これはなお算して小錯。最大の錯は、彼は一面に官鬼爻を拿りて家主に当て、一面にまた第五爻を拿りて家主に当つ。もし官鬼爻が壞れて第五爻が好きに碰上せば、家主の吉凶は究竟どちらの一個を以て准と為すや。彼はまた古法を引きて「子孫発動すれば則ち広く家財を進む」と言う――この一句は本は古人の正法で、併せて錯と算せず。しかし彼はすでに官鬼を以て家主に当てれば、子孫は則ち万万動くべからず。一たび動けば便ち官鬼を剋傷し、則ち家主を剋傷す。張星元の講法に照らせば、豈に家業を添えんと欲する人は、かえって先に自己の父親(家主)を剋傷せざるを得ざらんや。前後の両条は自ずから相牴牾す。

又據云初為兒女,與雞、鵝、井連基地。試問初爻逄凶,兒女、雞、鵝、井泉、地基概凶矣,豈死雞鵝之家兒女亦必死乎?井必頹乎?墓必破乎?二言妻妾兼貓犬鼊及華堂。試問二爻逄凶,妻妾貓犬鼊與華堂概凶矣,豈死貓犬之家妻妾亦必至於死乎?死妻妾之家乃因鼊與華堂之礙乎?止陳兩爻之謬,其餘不及盡述。凡卜家宅,當以用神分別明白,後卷有家宅六爻分斷,學者詳之,庶無誤矣。

彼はまた言う、初爻は児女を主り、同時にまた鶏鵞・水井と地基を主ると。試みに問わん。初爻がいったん凶に逢えば、豈に児女・鶏・鵞・井泉・地基が一斉にみな凶ならんや。則ち鶏鵞を死せる人家は、児女もまた必ず死せんとするか。井は一定して坍るか。墳は一定して破るか。彼は言う、二爻は妻妾を主り、同時にまた猫・狗・亀鼈と庁堂を主ると。試みに問わん。二爻がいったん凶に逢えば、豈に妻妾・猫狗亀鼈と庁堂が一斉にみな凶ならんや。猫狗を死せる人家は、妻妾もまた必ずついて死せんとするか。妻妾を死せる人家は、豈に亀鼈と庁堂とが碍げるがためならんや。ここにただ両爻の謬を挙ぐ。その余は説き尽し難し。およそ家宅を占うに、まさに用神を分辨清楚すべし――人口を問えば六親を取り、屋宇を問えば父母を取り、田土を問えば勾陳の類を取る――後面の巻中に別に「家宅六爻分断」の一節有り。学者は細看すれば、則ち錯り弄るに至らず。

易林補遺の婚姻嫁娶の謬を闢く

一婚姻嫁娶,惟《易林補遺》之說最謬:以內外卦、世應爻為主,以陰陽、財鬼爻為憑。凡男卜女家,內卦為夫、外卦為婦,又以世為夫、應為婦;凡女卜男家,以外卦為夫、內卦為婦,世爻為婦、應爻為夫等說,使後學無定見。假如男家卜婚姻,或遇外卦凶而應爻吉,此婚姻亦好亦不好,究竟可配不可配耶?

婚姻嫁娶を講ずるに、最も荒謬なるは依然として《易林補遺》。それは内外の両個の三画卦と世応の両爻を以て主と為し、爻の陰陽・妻財と官鬼を以て憑と為す。男家が女家を占えば、則ち内卦は夫・外卦は婦と説き、同時にまた世爻は夫・応爻は婦と説く。女家が男家を占えば、則ち外卦は夫・内卦は婦と説き、同時にまた世爻は婦・応爻は夫と説く。一件事に両套の標準を立てれば、後学は便ち適従する所なし。試みに想え、男家の来りて婚事を占うに、もし外卦凶にして応爻吉に碰上せば、彼の説法に照らせば、この門の親事はすでに好くまた好からず。究竟配り得るか配り得ざるか。

今人宗之,不問父母叔伯為卜子侄女婚,不問兄弟母舅為卜甥弟女婚,一概以世應論夫婦、官鬼妻財為夫婦,不以用神生剋制化之理定其夫婦之吉凶,大失先天妙旨。

如今の人はこの一套を奉行し、来りて占うが是れ父母叔伯の子侄女児に替わりて親を問うか、是れ兄弟舅父の外甥弟妹に替わりて親を問うかを分辨せずして、一律に世爻応爻を拿りて夫婦に当て官鬼妻財を拿りて夫婦に当て、従来用神の生剋制化に按じてこの対の夫婦の吉凶を定めず。これは則ち大大に《易》の本旨に違背す。婚を占うの第一歩は、本に先に「誰が誰に替わりて問う」を弄清すべし。自己が自己の婚を問うに、初めて世と官(あるいは世と財)を用う。子女に替わりて問えば、則ち子孫爻を用うべし。

孰知世應財官各有分別:世爻為我家,應爻為彼家。女人自卜嫁此郎為夫,當以官爻為夫,世為自己,官世相生相合,官陽世陰,此謂之得地。男人自卜娶此女為妻,當以財為婦,世為自己,財世相生相合,財陰世陽,亦謂之得地。

要に知るべし、世応と財官とは各々分工有り。世爻は我がこの一家を代表し、応爻は相手のあの一家を代表す。女子が自己にてこの人に嫁いで丈夫と為るを占えば、則ち官鬼爻を以て夫と為し世爻を以て自己と為す。官鬼と世爻と相生相合し、しかも官鬼が陽爻・世爻が陰爻なれば、男陽女陰は各々その位を得。これを「得地」という。これは上好の配合。男子が自己にてこの女子を娶りて妻と為るを占えば、則ち妻財爻を以て婦と為し世爻を以て自己と為す。妻財と世爻と相生相合し、しかも妻財が陰爻・世爻が陽爻なれば、これも「得地」と叫ぶ。反対に官陰世陽・財陽世陰なれば、便ち陰陽位を失う。たとい生合有るも折扣を打つべし。

或父母尊長輩為子孫婚,欲配某家女為媳,以子孫為用神。世上子孫或陽象,子孫皆指言我家之男也;應上子孫或陰象,子孫皆指言彼之女也。無沖破、有生合,自然可配,夫婦和諧;無生合、有沖剋,自然夫婦不睦;或休囚,或受克,自然不壽。

もし父母尊長が子孫に替わりて婚を議し、某家の女児を娶りて児媳と作らんと想えば、則ち子孫爻を以て用神と為す。世爻の一辺の子孫、あるいは陽爻の子孫は、指すは我家の男子。応爻の一辺の子孫、あるいは陰爻の子孫は、指すは相手の女児。両下にもし冲破無くして生合有れば、自ずから婚配し得夫婦和諧す。もし生合無くかえって冲剋有れば、自ずから夫婦不和す。もしこの一爻が休囚無気、あるいは剋を受くること太重きなれば、自ずから寿数長からず。見るべし子女に替わりて婚を占うには、取る所は子孫爻で、自己が婚を占うに官を取り財を取ると全然両路なり。

如父為子婚,世位而受傷者,自然悖逆而刑翁;財爻而受生者,自然孝順而益姑。或為弟娶妹嫁者,皆以兄弟爻為用神也。曾於午建乙卯日父為女擇婿,得否卦安靜。一人執此卦問,予曰:世陰應陽,官星旺令,卦得六合,日辰持財,財官相生,六爻安靜,是必佳乎?

さらに細分す。父親が児子に替わりて婚を議するに、もし世爻(父親自己の位置)が傷を受けば、将来この媳婦は必ず忤逆にして公公を剋す。もし妻財爻(媳婦)が生を受け気有れば、将来必ず孝順にして婆婆に益有り。弟弟に替わりて親を娶り、妹妹に替わりて嫁出するに至っては、みな兄弟爻を以て用神と為す。以下に一例を挙ぐ。某年の午月乙卯日、父親ありて女児に替わりて婿を択び、搖り得ること天地否卦、六爻安静。人ありてこの一卦を拿りて我に問う。我はまず好い一面を数え一遍す。世爻は陰・応爻は陽、陰陽位を得。官鬼は令に当たりて旺。卦はまた六合。日辰卯木は正しく妻財を持す。財官相生。六爻安静にして動かず――これらに照らして看れば、豈に一門の好い親事ならざらんや。

予曰:若依張星元論是佳偶也,子孫伏而旬空,是必無子息也。據予斷:子水子孫伏陰爻未土之下,惟恐令愛不壽耳。其人不然而去,後成婚不久,此女病故。

我は接着して言う。もし張星元の路数に照らして往きて論ぜば、これは確に一対の佳偶。至り多くは一句を説いて子孫爻はすでに伏蔵しまた旬空に落ち、将来子嗣無からんのみ。しかし我が断法に依れば、占う所は父親が女児に替わりて婿を択ぶ、用神はまさに子孫(女児)を取るべし。この卦の子水子孫は初爻の未土のこの陰爻の下に伏し、未土は子水を剋す。これは「飛来剋伏」で、伏して剋を受けまた旬空に値る――ただ怕るらくは令愛の寿数長からざらん。来り問う人は以て然らずと為し、徑自に去り。後來成婚して多久ならずして、この女児は則ち病故せり。

占事 父為女擇婿 卦名 天地否 卦宮 乾金 空亡 子丑 缺爻 子水孫爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武   戌父      乙|午 虎(應)申兄      卯 蛇   午官 陳   卯財 雀(世)巳官   [伏] 龍   未父   [子孫]

これは上文のあの一卦の課盤である。占う所は「父が女のために婿を択ぶ」、卦は天地否を得、乾宮金に属し、旬空は子・丑、卦中の欠く所は正しく子水子孫の一位。占う時は乙卯日・午月。六爻は上より下へ。上爻は玄武戌土父母。五爻は白虎申金兄弟で、これは応爻。四爻は螣蛇午火官鬼。三爻は勾陳卯木妻財。二爻は朱雀巳火官鬼で、これは世爻、底下に伏神有りを注明す。初爻は青竜未土父母で、底下に子水子孫を伏す。要害は則ち最も下の一行に在り。女児の用神子水子孫は卦に上らず、未土の下に伏して剋を受け、本身はまた旬空に落ち、日辰卯木もまたそれを生じ得ず――外面より看れば財官相生・六合安静の一派の佳象、実は問う所のあの人はすでに根無し。この一卦は最も能く王氏の主張を説明す。用神を取り錯れば、満卦の吉象はみな空なり。

子水子孫伏陰爻未土之下,惟恐令愛不壽耳。其人不然而去,後成婚不久,此女病故。

さらに断語を重述して一遍して結と作す。子水子孫は未土のこの陰爻の底下に伏し、土は水を剋して伏神は救無し。ゆえにただ怕るらくはこの小姐の寿数長からざらん。あの人は当時信ぜず、頭を掉えて則ち走る。後來成婚してまもなく、この女児は果して病死せり。婚を占うにただ男家如何・財官如何を看るを顧み、問う所の人(女児)自身の用神を看ざるは、正しく当時の術家の通病。

又一人申月甲午日父為子擇媳,得復之噬嗑卦。予曰:應爻合成子孫局生世,不但嫁資豐厚,更可享其孝順之褔。後至巳年完婚,果孝順賢淑,贈嫁不凡。若據張星元之說官為夫,此卦寅木夫星月破,又被金局克,是必剋夫,何完婚已及廿十年,翁姑在堂,夫婦和諧,不惟子多,近已得孫矣。

また一人あり、申月甲午日に児子に替わりて媳を択び、搖り得ること地雷復の火雷噬嗑に変ずるを。我言う。応爻は発動し、別爻と合して子孫の一局を成して来りて世爻を生ず――ただ陪嫁の豊厚なるのみならず、将来はなお能くこの媳婦の孝順の福を享せん。後來巳年に到りて完婚し、果然媳婦は孝順賢淑にして、嫁妆もまた甚だ不凡。もし張星元の説法に照らさば、婚を占うに一律に官鬼を以て夫と為す。この卦の寅木夫星は正しく申月に当たりて月破し、また卦中の合成せる金局に剋せらる。則ち必ず夫を剋せんとすべきに、しかし事実は完婚すでに二十年、公婆はなお皆健在にして、夫婦和睦し、ただ児子の多いのみならず、近来連ねて孫子も都有り。見るべし用神を取るに必ず「誰が誰に替わりて占う」に按じて定むべきを。これは父親が児子に替わりて媳を娶る。用神は子孫と妻財に在りて、官鬼に在らず。

占事 父為子擇媳 卦名 地雷復之火雷噬嗑 卦宮 坤土 空亡 辰巳 缺爻 巳父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 x 酉孫 巳父   甲|申 虎   亥財      午 蛇(應)x 丑兄 酉孫 陳   辰兄   [伏] 雀   寅官   [巳父] 龍(世)子財

これは上一段のあの一卦の課盤である。占う所は「父が子のために媳を択ぶ」、卦は地雷復を得て火雷噬嗑に変ず。坤宮土に属し、旬空は辰・巳、卦中の欠く所は巳火父母。占う時は甲午日・申月。六爻は上より下へ。上爻は玄武酉金子孫で、画くこと「x」は交爻の発動を表し、巳火父母を変出す。五爻は白虎亥水妻財。四爻は螣蛇丑土兄弟で、これは応爻、もまた発動し、酉金子孫を変出す。三爻は勾陳辰土兄弟で、伏神有りを注明す。二爻は朱雀寅木官鬼で、底下に巳火父母を伏す。初爻は青竜子水妻財で、これは世爻。看るべきは、応爻丑土が動して酉金を変出し、上爻の酉金・月建申金と湊りて巳酉丑金局を成し、正しく子孫の局を成す。子孫は世爻子水を生ず。ゆえに陪嫁豊厚・媳婦孝順を断ず。しかして寅木官鬼はたとい申月に冲破せられまた金局に剋せらるるも、却って本次の問う所と無干。必ずしもこれに拠って夫を剋すと断ずべからず。

應爻合成子孫局生世,不但嫁資豐厚,更可享其孝順之褔。後至巳年完婚,果孝順賢淑,贈嫁不凡。後學當如是斷,庶無棄吉就凶,以致誤人婚配也。

断語をさらに申明して一遍す。応爻は発動して別爻と合して子孫の一局を成し、この一局はまた来りて世爻を生ず。ゆえにただ嫁妆の豊厚なるのみならず、日后はなお能く媳婦の孝順の福気を享く。後來巳年に到りて完婚し、果然賢淑孝順にして陪嫁不凡。後学は婚姻を断ずるにまさにこの法子に照るべし――まず問う所の人の用神を認准し、さらにその生剋成局を看る――初めて吉象を丟開して専ら凶象を挑みて講じ、白く人の姻縁を耽誤するに至らざるを得。

六爻諸占の謬を辨ず

《天玄賦》以六爻定諸占之例,惟占國事以五爻為天子之位,家宅以二爻為宅、五爻為人,墳以五六爻為氣絕之位,此三者稍近乎理,然亦宜以用神生剋制化斷之。

《天玄賦》は一套の法を立て、六個の爻位を固定して各門の占法に分派す。その中にただ三条のみなお情理に近しと算す。国事を占うに第五爻を以て天子の位と為し(五は君位)、家宅を占うに第二爻を以て宅舎と為し第五爻を以て人口と為し、墳地を占うに第五・第六爻を以て気絶の位と為す。しかしこの三条と雖も、依然としてまさに用神の生剋制化を以て主として往きて断ずべく、爻位はただ参考と作すべく、反って客を以て主と為す能わず。

其天時、育、行人、田禾、求謀、疾病、買賣、詞訟、盜賊、鬥毆、蠶桑、六畜、出行、鬼神等種種定位,概不以用神生剋制化之理推斷,惟以定例而決事之吉凶,大失先天之玄妙。即就其天時以六爻為日、以五爻為雨,試問睛雨不以子孫、父母爻推之,竟以五爻六爻為可決乎?又如初爻為產母、二爻為胎孕,試問產母不看用神、胎孕不察子孫,竟以初爻二爻為可決吉凶乎?其餘種種之謬難以盡辨,望後學詳之。

天時・産育・行人・田禾・求謀・疾病・売買・詞訟・盗賊・斗殴・蚕桑・六畜・出行・鬼神等の門に至っては、彼もまた各々一套の爻位を定め、一概に用神の生剋制化を用いて推せずして、ただ固定の条例に按じて吉凶を判ず。これは則ち大いに《易》の玄妙を失えり。即ち天時を取りて言えば。彼は第六爻を以て太陽と為し第五爻を以て雨と為す。試みに問わん、晴雨に子孫爻(子孫は日月を主りて晴と為す)と父母爻(父母は雨を主る)を看ずして、単に第五・第六の両爻に憑りて便ち決断し得るか。また産育の一門の如きは、彼は初爻を以て産婦と為し二爻を以て胎児と為す。試みに問わん、産婦を占うに彼女本人の用神を看ず、胎児を占うに子孫爻を察せずして、単に初爻二爻に憑りて便ち吉凶を決断し得るか。その余の種種の謬誤は辨じて勝うべからず。後学が自ずから仔細に分別せんことを望む。

黄金策総断千金賦直解

動靜陰陽,反覆遷變。雖萬象之紛紜,須一理而融貫。夫!人有賢不肖之殊,卦有過不及之異,太過者損之斯成,不及者益之則利。

卦中の動と静・陰と陽とは、反反復復して停まらず遷移変化す。天下の事象はたとい千頭万緒なれども、必ず一条の道理を用いてそれらを貫穿せざるを得ず――この一条の道理は則ち五行の生剋制化。譬えば人に賢と不肖の分別有るが如く、卦にもまた太過と不及の差異有り。太過はそれを減損して乃ち事を成し得、不及はそれを増益して乃ち利有り。いわゆる太過とは、用神が旺極してまた畳畳に生を得る。いわゆる不及とは、用神が衰極してまた生無く扶無し。それを損するは剋制の爻、それを益するは生扶の爻。一部《千金賦》の骨幹は則ちこの「損益調停」の四字の上に立つ。

生扶拱合,時雨滋苗。克害刑沖,秋霜殺草。長生帝旺,爭如金谷之園。死墓絕空,乃是泥犁之地。

爻と爻との間に生有り・扶有り・拱有り・合有れば、それは時雨の禾苗を滋潤するが如く、用神はこれを得て便ち一路に栄に向かう(「拱」は同類の相幇、寅が卯を拱し申が酉を拱するが如き)。反対に剋有り・害有り・刑有り・冲有れば、それは秋霜の草を殺すが如く、用神は遇えば便ち凋零して損を受く。用神が長生・帝旺の地に落つるは、石崇の金谷園に進むに比し、処処に富麗。死・墓・絶・空の地に落つるは、地獄に堕るに同じく(「泥犁」は梵語の地獄の称)、処処に困頓。一爻の死活を看るに、まずそれがこの両類の地位のどちらの一辺に坐するかを看る。

日辰為六爻之主宰,喜其滅項以安劉。月建乃萬卦之提綱,豈可助桀而為虐。最惡者歲君,宜靜不宜動。最要者身位,喜扶不喜傷。

日辰は全卦六爻の主宰で、権力は最大。それがもし凶爻を掃除し用神を扶起し得れば、漢高祖が項羽を滅して天下を安定せるが如く、最も喜ぶべし。月建は一切の卦の総綱で、一月の令を管す。それがもし反って往きて忌神を幇して虐を施せば、則ち桀を助けて虐を為すに同じく、最も悪むべし。太歳(歳君)は一年の主で、最も驚動すべからず、静を宜として動を宜とせず。一たび動けば則ち事は重大に関り一年に牽連す。卦身は占う所の事の本位で、最も要緊はそれが扶を得助を得ること、最も冲せられ剋せられて傷を受くるを忌む。日辰・月建・太歳・卦身は、断卦の時にまず必ず摆定すべき四個の座標である。

世為己,應為人,大宜契合。動為始,變為終,最怕交爭。應位遭傷,不利他人之事。世爻受制,豈宜自己之謀。

世爻は自己を代表し、応爻は相手を代表す。両下は最も相生相合し彼此投契するを宜とす。動爻は事の開端で、それの変出した爻は事の結局。最も動爻と変爻とが互相に冲剋交戦するを怕る――それは始有り終無く中途に翻覆するの象。応爻がもし傷を受けば、およそ別人に替わりて弁ずる事・別人と合作する事はみな不利。世爻がもし剋制せられれば、自己の謀る所の事もまた自ずから成らず。事を占うにまずこの両爻の向背を看れば、大局は便ち着落有り。

世應俱空,人無準實。內外競發,事必翻騰。世或交重,兩目顧瞻於馬首。應如發動,一心似托於猿攀。

世爻応爻ともに空亡に落つるは、それは彼此ともに実心無きこと。話は数を作さず、事は実処に落ち得ず。内卦外卦の爻が争先して発動すれば、事は必定反復翻騰して変じて停まらず。世爻がもし重爻か交爻なれば(自己発動)、我がこの一辺の心思は定まらず、両只の眼はただ別人の馬頭を盯めて看、人家につきて走るを説明す。応爻がもし発動すれば、相手の心裡もまた主意無きを説明し、猿猴の枝を攀ずるが如く東に抓み西に攀じ、処に随って依托す。売買を占い合伙を占い婚姻を占うにこれに遇えば、双方ともに可靠ならず。

用神有氣無他故,所作皆成。主象徒存更被傷,凡謀不遂。有傷須救,無故勿空。空逢沖而有用,合遭破以無功。

用神はただ令に当たり気有りて、また別の毛病無ければ(空せず・破せず・剋せられず・墓に入らず)、則ち做す所の事は様様にみな成る。用神(主象)はたとい卦中に出現すれども、また傷剋を受けば、およそ謀求有ればみな順遂ならず。すでに傷を受けたるは、必ず別に爻の来りて解救する有るを須ち、本来病無きは、則ちそれを空に落とす要なし。旬空に落つる爻がもし日辰に冲起せられれば、かえって用有り(空を冲すれば則ち実)。合し住められた爻がもしまた月破に遭えば、則ち白く功無し。この几句は「病有れば薬有るべし」を講ずる。用神を看るにまずそれに病有るか無きかを看、さらに薬有るか無きかを看る。

自空化空,必成凶咎。刑合克合,終見乖淫。動值合而絆住,靜得沖而暗興。入墓難克,帶旺匪空。

爻本身が空に落ち、発動してまた一個の空爻を変出す(自空化空)は、事は必定凶を成す。表面上は相合なれども、裡頭に却って刑を帯ぶるか剋を帯ぶるか(刑合・剋合)は、頭に到りて必ず乖違淫乱の事を生じ、好事もまた壞に変ず。発動の爻がもし日辰か別爻に合し住められれば、則ち絆されて動き得ず。安静の爻がもし日辰の一冲を受ければ、かえって暗中に興起す。これを「暗動」という。同じく能く他爻を生剋す。爻が墓庫に入れば、別の爻は剋し動かし難し。爻が旺気を帯ぶれば、たとい旬空に落つるも算して真空と為さず。この四句が講ずるは「合・冲・墓・旺」の四種の常規を改変する情形である。

有助有扶,衰弱休囚亦吉。貪生貪合,刑沖剋害皆忘。別衰旺以明克合,辨動靜以定刑沖。

ただ爻の来りてそれを幇する有り・爻の来りてそれを扶する有れば、用神はたとい衰弱休囚なれども、なおこれ吉。忌神は本に来りて我を剋せんとすれども、もし中途に生ずべきの爻に遇えば便ち往きて貪生し、合すべきの爻に遇えば便ち往きて貪合し、刑冲剋害を全て忘れれば、我は便ち恙無し――これが則ち前面に説き過ぎたる「貪生忘剋」。断卦の時はまず各爻の衰旺を分清して、始めてこの一剋・この一合が究竟管か管用するかを判断するを得。まずどの爻が動くか・どの爻が静かを分清して、始めてこの一刑・この一冲が成立するか否かを判断するを得。強者の剋は初めて真の剋、動者の冲は初めて真の冲。

併不併,沖不沖,因多字眼。刑非刑,合非合,為少支神。

ある時は看れば「并」のごとくして実は并を成さず、看れば「冲」のごとくして実は冲を成さざる。それは中間に多く字眼を添えたればなり――譬えば日辰と爻とが同支なれば本に「并」を作すべきに、しかし當中に別の動爻の来りて生じ来りて合するを隔て、力量は分け去られて、便ち并して并を成さず。両支が本に相冲すべきに、しかし第三爻の来りて其中の一支を合し住むる有れば、冲もまた冲を成さず。ある時は看れば刑を成し合を成すがごとくして実は算せず。それは支神を少くすればなり――三刑は三支斉全を要し(寅巳申・丑戌未の如き)、一支を欠けば便ち刑を成さず。三合は三支斉全を要し、一支を欠けばただ算して半合と為し、須らく日辰か流年の補斉するを待つべし。卦を看るに爻位を数え清むべく、文を望みて義を生ずべからず。

爻遇令星,物難我害。伏居空地,事與願違。伏無提拔終徒爾,飛不推開亦枉然。空下伏神易於引拔,制中弱主難以維持。

一爻がもし正しく月令に当たれば(令星は則ち月建の気)、別のものはそれを害し難し。伏神がもし空に落つる飛神の下に伏すれば……いや、まず空地に伏するを説く。伏神が自身空に落つれば、事は便ち心願と相違す。伏神にもしそれを提拔する力量無ければ(日月の生扶・動爻の引拔)、終究は白く伏する一場。飛神がもし推し開けられざれば(冲開・剋去)、伏神もまた照様に出て来る能わず。不過伏神がもし一個の空に落つる飛神の底下に圧せられれば、かえって引拔し出し易し――上頭は空なれば、一たび冲すれば即ち開く。用神が本にすでに衰弱してまた压制せらるるに至っては、則ち実在に支撐し難し。

日傷爻,真罹其禍。爻傷日,徒受其名。墓中人,不沖不發。身上鬼,不去不安。

日辰が往きて卦爻を剋傷するは、それは真真切切に禍に遭う――日辰は権重なれば、剋すと言えば則ち剋し動かし得。反対に卦爻が往きて日辰を剋傷するは、不過空に一個の剋の名目を擔うのみ、実際は日辰の分毫を傷し得ず。用神が墓庫の中に落つるは、人の屋裡に關せられるに比し、墓庫を冲開せざれば則ち発動し得ず、事は則ち起色無し。世爻あるいは卦身の上に官鬼が坐するは、身上に病と禍とを背負うに比し、この官鬼を去らざれば(子孫の来りて剋し、あるいはそれが空に落ち制を受くる)、一身は則ち安寧を得ず。

德入卦而無謀不遂,忌臨身而多阻無成。卦遇凶星,避之則吉。爻逢忌殺,敵之無傷。

「徳」とは日辰・月建と世爻あるいは用神と相合相生するあの種の恩徳の気を指す。このような爻が卦に入れば、およそ謀求有れば遂心せざるなし。忌神がもし世爻か卦身の上に臨めば、処処に阻を受け、事は則ち成らず。卦中にもし凶星に遇えば(凶煞の臨む所の爻)、能くそれを躲くれば便ち吉――譬えば用神が空に落ち伏蔵すれば、正しく一撃を躲け過ぎたり。爻がもし忌神凶煞に碰上すれば、ただ卦中に別に爻有りて能くそれと対敵すれば(それを克制すれば)、則ち我を傷れず。一句、凶の来るは、避くるにあらざれば敵するなり、両条の路ともに能く用神を保住す。

主象休囚,怕見刑沖剋害。用爻變動,忌遭死墓絕空。用化用,有用無用。空化空,雖空不空。

用神(主象)が本にすでに休囚無気なれば、最もさらに刑・冲・剋・害に遇うを怕る。則ち一敗塗地す。用神が発動して爻を変出するに、最も変出するが死地・墓庫・絶地あるいは空亡なるを忌む――それは化死・化墓・化絶・化空と叫ばれ、動してかえって動ざるに如かず。用神が発動してまた同類の用神を変出す(用化用)は、看れば両重の用神のごとく、実は一個は用有り一個は用無し。気有るその一個を取りて准と為す。空に落つる爻が発動してまた空爻を変出す(空化空)は、かえって算して真空と為さず。それが一直に動くれば、旬を出れば便ち実なればなり。

養主狐疑,墓多暗味;化病兮傷損,化胎兮勾連。凶化長生,熾而未散。吉連沐浴,敗而不成。

用神が「養」の位に変ずれば、事の猶豫不決するを主る。「墓」の位に変ずれば、暧昧不明を主る。「病」の位に変ずれば、傷損有るを主る。「胎」の位に変ずれば、牽連糾纏して清からざるを主る。凶爻がもし長生を変出せば、凶勢は正しく熾りて消え散せんと肯んぜず。吉爻がもし沐浴に連なれば(沐浴はまた敗地と叫ぶ)、吉事もまた敗落して成らず。この一段は十二長生を変爻の上に用いるを把す。変出の位置好ければ、事は上に向かって走る。変出の位置壞れれば、事は下に向かって走る。

戒回頭之克我,勿反德以扶人。惡曜孤寒,怕日辰之並起。用爻重疊,喜墓庫之收藏。

戒備すべきは動爻が変出する爻がかえって来りてそれ自己を剋する。これを「回頭剋」という。最も能く事を壞す。また本に我を扶助すべき爻が反って往きて別人を生扶するを得さしめざれ(反徳扶人)――譬えば原神が用神を生ぜずして、却って往きて忌神を生ずるが如き。凶爻(悪曜)は本来孤単無力なれども、最も日辰がそれと同支に并起するを怕る。一たび并すれば便ち立ちどこに強旺し起る。用神が卦中に重複して好幾処に出現すれば、かえって墓庫のそれを収攏する有るを喜ぶ――多ければ則ち乱れ、墓庫の中に収め入れてその一を取れば、事は乃ち帰着有り。

事阻隔兮間發,心退悔兮世空。卦爻發動,須看交重。動變比和,當明進退。

事の當中に阻隔有るは、世応の間の「間爻」の発動するがため、人の従中に梗を作す有り。心裡に退縮し後悔せんと想うは、世爻の空に落つるがため。卦爻の発動は、「交」か「重」かを分清すべし。三字は交と為り、陰に属して陽に変じ、事の静より動に転じ内より外に向かうを主る。三背は重と為り、陽に属して陰に変じ、事の動より静に転じ盛より衰に転ずるを主る。動爻の変出した爻がもし本爻と同一の五行なれば(比和)、則ちそれが一位前進するか一位後退するかを看るべし。進神は吉凶を加倍するを主り、退神は吉凶を逓減するを主る。

煞生身莫將吉斷,用克世勿作凶看,蓋生中有刑害之兩防,而合處有克傷之一慮。刑害不宜臨用,死絕豈可持身。

凶煞の爻が来りて世爻を生ずるに、一たび「生」の字を見れば則ち吉を断ずる要なし。用神の爻が来りて世爻を剋するに、も一たび「剋」の字を見れば則ち凶を断ずる要なし。生の裡頭にさらに刑と害とを夾帯するを提防する要あればなり(生して刑を帯ぶ・生して害を帯ぶ)、合の裡頭にもまた剋と傷とを暗藏するを顧慮すべければなり(合して剋を帯ぶ)。ゆえに断卦はただ生剋の両字を認めて能わず、なおこの一生一剋の是れ清か是れ濁かを看るべし。要するに、刑と害とは用神の上に臨むを宜とせず、死地絶地はさらに世爻をして坐せしむべからず――自身が死絶に臨めば、たとい外助有るも扶け起す能わず。

動逢沖而事散,絕逢生而事成。如逢合住,須沖破以成功。若遇休囚,必生旺而成事。速則動而克世,緩則靜而生身。

発動の爻がもし日辰に冲せられれば、「冲散」と叫び、事は弁じ成さず。絶地に処する爻がもし別爻の来りて生ずるを得れば、「絶処逢生」と叫び、事はかえって成り得。もし用神が合し住められれば、必ずそれを冲開するあの日を待って乃ち成功す。もし用神が休囚無気なれば、必ずそれが生を得旺を得るの月日を待って乃ち弁じ成る――これが則ち応期を定むるの両条の基本法。事の来ることの速いか慢いかも、また爻を看る。爻が発動して来りて世を剋すれば、事の来るは急なり。爻が安静にして来りて世を生ずれば、事の来るは緩なり。

父亡而事無頭緒,福隱而事不稱情。鬼雖禍災,伏猶無氣。子雖福德,多反無功。究父母推為體統,論官鬼斷作禍殃,財乃祿神,子為福德。兄弟交重,必至謀為多阻滯。

父母爻がもし卦に上らずあるいは空に落ち傷を受ければ、事は便ち頭緒無し(父母は文書を主り根本を主る)。子孫(福神)がもし伏蔵して現れざれば、事は便ち心に称わず。官鬼はたとい禍災の神なれども、しかしそれが伏蔵してまた気無ければ、則ち禍を作し得ず。子孫はたとい福徳の神なれども、しかし卦中に出現すること多過ぎれば、かえって功無し(多ければ則ち雑り、しかも求名の一門に於いて尤も害有り)。総括して六親の本性を言えば、父母は体統根本を主り、官鬼は禍患災殃を主り、妻財は禄食の神、子孫は福徳の神。兄弟がもし重々発動すれば、謀る所の事は必定処処に阻滞す。

卦身重疊,須知事體兩交關。虎興而遇吉神,不害其為吉。龍動而逢凶曜,難掩其為凶。

卦身が卦中に重複して出現すれば、件の事が両頭を牽きて両重の関節有るを説明し、須らく分かちて両截と作して看るべし。白虎はたとい凶獣なれども、しかしそれの臨む所がもし吉神なれば(用神・原神)、照様にそれが吉と為るを妨げず。青竜はたとい吉獣なれども、しかしそれの臨む所がもし凶爻なれば(忌神・仇神)、もまたその凶を遮掩する能わず。この両句は再び六獣はただ装飾のみ、吉凶の根子は爻の六親と生剋とに在るを点明す。

玄武主盜賊之事,亦必官爻。朱雀本口舌之神,然須兄弟。疾病大宜天喜,若臨凶煞必生悲。出行最怕往亡,如係吉神終獲利。

玄武は固然として偸盗の事を主るも、しかしなお官鬼爻を配して初めて真に賊有りと算す(官鬼は賊盗の神、玄武はただその形色)。朱雀は固然として口舌の神なれども、しかしなお兄弟爻を配して初めて真に口角を起す(兄弟は争競の神)。病を占うに「天喜」のこの一類の吉神を見るを喜ぶも、しかしこの吉神がもし凶煞の爻の上に臨めば、照様に悲を生ずべし。出行は最も「往亡」煞を忌むも、しかしこの往亡がもし吉神の爻の上に臨めば、門を出でてかえって利を得。神煞の吉凶は、全てそれの附する所の爻の六親と生剋とを看る。これは正しく下一句の総結の引子である。

是故吉凶神煞之多端,何如生剋制化之一理。嗚呼!卜易者知前則易,求占者鑑後則靈。筮必誠心,何妨子日!

ゆえに言う、吉凶神煞の名目はたとい再多く再び繁きも、生剋制化のこの一条の道理の来りて根本なるに如かず――これは全篇の結穴にして、また《卜筮正宗》の名を立つの由来。末の両句は叮嚀である。占卦の人がもし先にこれらの道理を弄明白すれば(前を知る)、卦を断じ起すに容易し。求卜の人がもし従前に応験過ぎた事を拿りて回頭に印証せんと肯んずれば(後を鑑る)、卦はさらに霊を顕す。占筮はただ一個の誠心に在り、心誠なれば則ち霊なり。旧説のいわゆる「子日は占せず」の一類の忌諱に至っては、何ぞ必ずしもそれを管せんや。

天時

天道杳冥,豈可度思夫旱潦。易爻微渺,自能驗彼之陰晴。當究父財,勿憑水火。

天道は深遠にして測り難し。旱澇はどこに人の揣度し出し得る所か。しかるに《易》卦の爻象はたとい細微なれども、却って自ずから能く陰晴を験し出す。天時を占うの第一条の法則は、まさに父母爻と妻財爻の上に推究すべく、爻の水火の属性に憑って猜る要なし。父母は雨を主り妻財は晴を主る。これは六親の取象なればなり。もし単に爻の水に属するを見て便ち雨下ると説き、火に属するを見て便ち天晴れると説かば、則ち卦理と合せざらん。

妻財發動,八方咸仰晴光。父母與隆,四海盡沾雨澤。應乃太虛,逢空則雨晴難擬。世為大塊,受克則天變非常。

妻財爻が一たび発動すれば、財は能く父母(雨神)を剋し、八方はみな晴光を望見し得。父母爻が興旺なれば、四海はみな雨を沾せんとす。応爻は天空(太虚)を代表し、それがもし空に落つれば、晴雨は則ち擬議するに従なく断じ難し。世爻は大地(大塊)を代表し、それがもし剋を受ければ、天時は必ず反常の変異有り。この四句は天と地・晴と雨とを世応と財父の四処に分派す。天時を占うの骨架である。

日辰主一日之陰晴。子孫管九天之日月。若論風雲,全憑兄弟。要知雷電,但看官爻。

日辰は当日一日の陰晴を管し、最も切近の応験の処。子孫爻は天上の日月星辰を主る。ゆえに子孫旺なれば則ち日月清明なり。風と雲とを論ぜんと要せば、全て兄弟爻を看る――兄弟は風雲鼓蕩の象に属す。雷電の有無を知らんと要せば、ただ官鬼爻を看る――官鬼は雷霆震怒の象を主る。このように六親は各々分职有り。父母は雨、妻財は晴、子孫は日月、兄弟は風雲、官鬼は雷電。晴雨を占うに便ち取用の準縄有り。

更隨四季推詳,須配五行參決。晴或逢官,為煙為霧。雨而遇福,為電為虹。

さらに四季の気候に按じて推詳し、五行の性質を配して参断すべし。同一の父母爻も、冬は雪を主り夏は雨を主る。同一の兄弟爻も、木に属すれば風を主り水に属すれば雲を主る。天は本に晴れんと欲するに卦上にまた官鬼を見れば、則ち晴の中に煙靄霧気を夾む(官鬼は陰晦の神)。天は本に雨を下さんと欲するに卦上にまた子孫を見れば、則ち雨の裡に電光有り、雨の後に虹霓有り(子孫は光明を主る)。

應值子孫,碧落無瑕疪之半點。世臨土鬼,黃沙多散漫於千村。

応爻は天空を代表し、それの上頭に正しく子孫が坐すれば(日月の神)、則ちあれは碧空万里・半点儿の瑕疵も無き大晴天。世爻は大地を代表し、それの上頭に土性の官鬼が坐すれば、土は塵沙を主り官鬼は陰晦を主る。則ちあれは黄沙天に漫り、千村みな風塵の裡に籠めらるるの天気。

三合成財,問雨那堪入卦。五鄉連父,求晴怪殺臨空。財化鬼,陰晴未定。父化兄,風雨靡常。

卦中の三爻が会合して妻財の一局を成せば、雨を問う人がこのような卦に碰上すれば、雨は自ずから望み無し――一片の晴気、どこに雨の来るを容れん。五行の各郷がみな父母に連なれば(父母爻が重畳して一位に止まらず)、晴を求むる人は則ちあの父母を剋する妻財が偏に空に落つるを怪むべし。妻財爻が発動して官鬼を変出すれば、晴の中に晦を帯び、陰晴は便ち定め下し得ず。父母爻が発動して兄弟を変出すれば、雨の中に風を夾み、風雨は則ち常度無し。

母化子孫,雨後長虹垂螮蝀。弟連福德,雲中日月出蟾蛛。父持月建,必然陰雨連旬。兄坐長生,擬定狂風累日。

父母(雨)爻が発動して子孫(日月)を変出せば、それは雨過ぎて天晴れ、長虹が空に横たわるの象(「螮蝀」は則ち虹)。兄弟(風雲)爻が子孫(日月)に連なれば、それは雲開きて日出づ、月輪が雲中より臉を露わすの象(「蟾」は月中の蟾蜍を指し、月を喻す)。父母爻がもし月建に臨めば、一月の令を得て、必定陰雨連綿として十天半月。兄弟爻がもし長生の位に坐すれば、風勢は方に興りて未だ艾まらず、狂風は好幾日を刮ると断定し得。

父財無助,旱潦有常。福德帶刑,日月必蝕。雨嫌妻位之逢沖,晴利父爻之入墓。

父母と妻財の両爻ともに別爻の生助無ければ、則ち旱と澇とはみな常度に按じて来り、大いに反常有ることなし。子孫爻が刑を帯ぶれば(子孫は日月を主り、刑せられれば則ち光明は損を受く)、必ず日蝕あるいは月蝕を主る。雨を盼む人は最も妻財爻の冲せらるるを忌む――一たび冲すれば便ち晴神を冲動す。晴を盼む人は却って父母爻の墓に入るを喜ぶ――雨神は墓庫の中に収め入れられ、天は自ずから晴れ放つ。

子伏財飛,簷下曝夫猶抑鬱。父衰官旺,門前行客尚趑趄。福合應爻,木動交而游絲漫野;鬼沖身位,金星會而陰霧迷空。

子孫(日)が伏蔵して妻財(晴)が飛神と作して上頭に圧すれば、日光は出て来る能わず、屋檐下に物を曬す人はなお悶悶として楽しまず――雨は下らざれども、総じて太陽を見ず。父母(雨)が衰えて官鬼(陰晦雷霆)が旺なれば、門前に路を趕く客はなお猶豫して起程せんと敢えせず。子孫と応爻と相合して、もしまた木爻が発動交合すれば、便ち春日に游絲の田野に飄み満つる和暖の天気。官鬼が来りて卦身を冲し、もしまた金爻が局を會すれば、金は肅殺陰晦を主り、便ち陰霧迷漫して天色昏沉す。

卦值暗沖,雖空有望。爻逢合住,縱動無功。合父鬼沖開,有雷則雨。合財兄克破,無風不晴。

卦中のあの一爻はたとい空亡に落つるも、もし日辰に暗冲せられれば(静にして冲せられれば暗動と曰う)、事はなお指望有り――雨を占えば則ち雨はなお来り得。反対に、爻はたとい発動すれども別爻に合し住められれば、たとい動するも作用を起さず。父母爻が本に合し住められれば(雨は拘せられ)、もし官鬼の来りてこの合を冲開する有れば、則ちまず雷を打ち、後に雨を下す。妻財爻が本に合し住められれば(晴は拘せられ)、もし兄弟の来りてこの合を剋破する有れば、則ちまず風を起し、後に晴れ放つ。

坎巽互交,此日雪花飛六出。陰陽各半,今朝霖雨慰三農。兄弟木興繫巽風,而馮夷何其肆虐。妻財發動屬幹陽,而旱魃胡爾行凶。

卦中に坎(水)と巽(風)とが交互に出現すれば、水は風寒に遇い、この一天は便ち六角の雪花飛舞す。卦中に陰爻陽爻が各々半ばを占めれば、陰陽調和して、今日は便ち一場の好雨有りて、農家を慰藉す(「三農」は平地・山地・水澤の三種の農人を指す)。兄弟爻が木に属して興旺し、また巽卦の風に係れば、風水の神は大いにその威を逞うす(「馮夷」は河伯の名、ここに借りて水風の肆虐を指す)。妻財爻が発動して乾金の陽に属すれば、晴気は盛に過ぎ、旱神は便ち凶を逞うして害を為す(「旱魃」は伝説の旱鬼)。

六龍御天,祗為蛇與震卦;五雷驅電,蓋緣鬼發離宮。土星依父,雲行雨施之天;木德扶身,日暖風和之景。

天上に六龍の車を駕り風雲色を変ずるが如きは、それは螣蛇が爻に臨みて卦が震に属するが故(震は雷と為り龍と為る)。五方の雷神が閃電を駆るは、それは官鬼が発動して卦が離宮に属するが故(離は電と為り火と為る)。土性の爻が父母に依附すれば、土は能く金を生じ金は能く水を生ず。便ち雲行き雨施すの好天。木性の爻が世爻を扶助すれば、木は春和を主る。便ち日暖かに風和らぐの景致。

半晴半雨,卦中財父同興;多霧多煙,爻上財宮皆動。身值同人,雖晴而日輪含曜;世持福德,總雨而雷鼓藏聲。

卦中に妻財(晴)と父母(雨)の両爻が一同に興旺すれば、則ち半晴半雨、時に収め時に落つ。爻上に妻財と官鬼とがともに発動すれば(晴神と陰晦の神とが併せて起る)、則ち煙霧重々にして天色清からず。卦身が天火同人の一類の卦の上に落つれば(離火が権に当たる)、たとい晴天なれども、日輪の光焰は含みて露わさず。世爻に子孫が坐すれば(福徳は能く官鬼を制す)、たとい雨下るとも、雷声もまた隠れて発せず。

父空財伏,須究輔爻;剋日取期,當明占法。要知其詳,別陰陽可推晴雨;欲知其細,明衰旺以決重輕。能窮易道之精微,自與天機而吻合。

もし父母爻が空に落ち、妻財爻がまた伏蔵すれば、両個の主爻はみな力を得ず。則ち転じて補助の爻を研究するに須ち(兄弟・子孫・官鬼の各々風雲日月雷電を主るが如き)。どの日に応ずるを定めんと要せば、則ち剋制の日に按じて期を取る――雨爻が剋せらるるの日に雨止み、晴爻が剋せらるるの日に晴収む。これは天時を占うに応期を定むるの通法。推すこと詳細ならんと想えば、則ち爻の陰陽を分辨して晴雨を定め、推すこと精細ならんと想えば、則ち爻の衰旺を辨明して風雨の軽重を定む。能く《易》理を推究して精微の処に到れば、自ずから天機と相合せん。

年時

陰晴寒暑,天道之常;水旱兵災,年時之變。欲決禍褔於一年,須審吉凶於八卦。初觀萬物,莫居死絕之鄉;次察群黎,喜在旺生之地。三言府縣官僚,兄動則徵科必逼;四論九卿相沖身,則巡警無私。

陰晴寒暑は天道の常規、水旱兵災は初めて一年の時運の変異。一年の禍福を断ぜんと要せば、須らく八卦六爻の上に吉凶を審察すべし。年時を占うに爻位を以て人事を分派す。初爻は万物の生長を看、最もそれが死地絶地に落つるを怕る。二爻は百姓を看、それが旺相長生の地に落つるを喜ぶ。三爻は府県の官吏を主り、この一爻がもし兄弟発動なれば、賦税の徴収は必定逼迫して民を擾す(兄弟は劫奪を主る)。四爻は九卿大臣を主り、この一爻がもし来りて世爻を冲せば、則ち朝廷の巡察は厳明にして事を弁ずるに私無し。

五為君上之爻,六為昊天之位。應亦為天,克世則天心不順;世還為地,逄空則人物多災。太歲逄凶乘旺,有溫州之大颶;流年直鬼帶刑,成漢寢之轟雷。

第五爻は君王の位、第六爻は上天の位。応爻もまた天を代表し、それがもし来りて世爻を剋せば、便ち天意順ならず、一年に逆事多し。世爻は地を代表し、それがもし空に落つれば、人と物とみな災殃多し。太歳の爻がもし凶神に遇いてまた旺に当たれば、便ち温州の如き大颶風の災有らん。流年の支が正しく官鬼に値りてまた刑を帯ぶれば、便ち漢代の宗廟の雷撃に遭えるが如き震怒の変。年時を占うにまず太歳と流年とがどの爻に落つるかを定め、さらにそれが吉に臨むか凶に臨むかを看る。

發動妻財,旱若成湯之日;交重父母,潦如堯帝之時。猛烈火官回祿,興災於照應;汪洋水鬼玄冥,作禍於江淮。尤怕屬金四海,干戈如鼎沸;更嫌值土千門,疫厲若符同。

妻財爻が発動すれば、晴気は太盛にして、一年の大旱は商湯の時の七年の旱の如し。父母爻が重々発動すれば、雨水は太多にして、一年の大澇は唐尭の時の洪水の如し。官鬼が火に属して猛烈なれば、それは火神(回禄)の災を興す、処処に火を失す。官鬼が水に属して汪洋なれば、それは水神(玄冥)の禍を作す、江淮の一帯に水患を鬧さんとす。尤も怕るるは官鬼が金に属する。金は兵戈を主り、四海の内に戦乱は鼎水の沸騰するが如し。さらにそれが土に値るを嫌う。土は瘟湿を主り、家々戸戸に疫癘に染み、症候は一轍を出でず。

逄朱雀而化褔爻,財動則旱蝗相繼;遇勾陳而加世位,兄興則饑饉相仍。莽興盜起由,玄武之當官;災沴異多,因螣蛇之御世。

官鬼が朱雀を帯びて子孫を変出し、妻財がまた発動すれば、晴旱の気は畳加し、一年の内に旱災と蝗災とが踵を接して来る。勾陳が世爻の上に加えば(勾陳は田土を主る)、兄弟爻がまた興旺なれば(兄弟は劫奪を主る)、則ち連年に饑荒す。莽草は叢生し盗賊は四起す。それは玄武(盗を主る)が官鬼に臨みて権に当たるが故。災害異象が特別に多きは、それは螣蛇(怪異を主る)が世爻に駕臨するが故。

若在乾宮,天鼓兩鳴於元未。如當震卦,雷霆獨異於國初。艮主山崩,臨應則宋都有五石之隕。坤為地震,帶刑則懷仁有二所之崩。

これらの異象はなおどの一宮に落つるかを看るべし。もし乾宮に在れば、乾は天と為り、便ち元朝末年に天上に両度の鼓の如き巨声の響きたるが如し。もし震卦に当たれば、震は雷と為り、便ち本朝の開国の初のあの一場の異常なる雷霆の如し。艮は山と為り、山崩を主る。この一爻が応位に臨めば、便ち宋代の都城に五塊の隕石の落下せるが如き天変。坤は地と為り、地震を主る。この一爻がもし刑を帯ぶれば、便ち懐仁県の両処の地陥せるが如き災異。

坎化父爻,雨血雨毛兼雨土。巽兄弟,紅風風黑及風施。日生黑子,宋恭驚離象之反常;沼起白龍,唐玄遭兌金之變異。發動空亡,乃驗天書之詐;居臨內卦,定成黑眚之妖。

坎卦の爻が父母を変出せば、坎は水を主り父母は雨を主る。便ち血雨を下し毛雨を下し土雨を下すのこの一類の怪雨有らん。巽卦の爻が兄弟に臨めば、巽は風を主り兄弟は風雲を主る。便ち紅風・黑風・暴風の異有らん。太陽の裡に黑子を生ずるは、それは離卦(離は日と為る)の象の反常で、宋恭帝の時の見えたるが如し。池沼の中に白龍を騰起すは、それは兌卦が金に属するの象の変異で、唐玄宗の時の遇えたるが如し。およそこの異象の爻がもし発動して空亡に落つれば、則ち多く半ば人の假造せる祥瑞(宋真宗の天書の詐の如き)。もしそれが内卦に居れば、則ち一定要して「黑眚」の一類の妖異を出さん。

欲知天變於何方,須究地支而分野。身持褔德,其年必獲休詳;世受刑傷,此歲多遭驚怪。年豐歲稔,財褔生旺而無傷;冬暖夏涼,水火休囚而莫助。

天変がどの一方に応ずるを知らんと欲せば、則ち地支の配する所の分野に按じて推すべし(子は斉に配し、丑は呉越に配し、寅は燕に配するの類の如き)。卦身に子孫が坐すれば、この一年は必ず吉慶安寧を得(「休詳」は則ち休祥)。世爻が刑を受け傷を受けば、この一年は驚怪の事に遇うこと多し。年成の豊稔の卦象は、妻財と子孫とがともに生旺を得て傷剋を受けざる。冬に反って暖かく夏に反って涼しきの反常の年は、卦中の水爻火爻がみな休囚無気にして、また別爻の相助無き。

他宮傷克,外番侵凌;本卦休囚,國家衰替。陰陽相合,定然雨風調;兄鬼皆亡,必主民安國泰。推明天道,能知萬象之森;識透玄機,奚啻一年之休咎。

外来の宮(他宮の爻)が来りて本宮を剋傷すれば、外族の辺境を侵擾するを主る。本卦自身が休囚無気なれば、国勢の衰微を主る。卦中に陰陽の両気が相合すれば、一年は必定風調雨順す。兄弟と官鬼の両爻がともに卦に上らずあるいは空に落ち制を受けば(劫奪の神と禍乱の神とがともに消亡す)、必ず百姓安楽・国家太平を主る。天道を推究し明白せば、則ち万象の森然たる条理を知るを得。其中の玄機を看透せば、何ぞ止まらん一年の吉凶禍福を断ずるのみならんや。

国朝

君恕則臣忠,共濟明良之會;國泰則民樂,當推禍褔之原。雖天地尚知其始終,況國家豈能無興廢。本宮旺相,周文王創八百年之基;大象休囚,秦始遺二世主之禍。

君主が寛厚なれば則ち臣子は忠を尽し、君臣は相得して則ち明君良臣が一堂に済済するの盛会。国家が安定なれば則ち百姓は安楽す。占者はまさにこの禍福の根源を推究すべし。天地は尚且始有り終有り、何況や一朝一代、どうして興有りて廃無きを得ん。国運を占うに卦体を看る。本宮が旺に当たり時を得れば、便ち周文王が八百年の基業を開創せるが如し。卦体(大象)が休囚無気なれば、便ち秦始皇がただ二世に伝えて国を亡ぼせるが如し。ゆえに国朝を占うにまず本卦の属する所の宮が是れ旺か是れ衰かを看る。これは全局の根本である。

九五逄陽,當遇仁明之主;四爻值褔,必多忠義之臣。歲克衰宮,玉樹後花欲謝;年傷弱世,鼎湖龍去不多時。

第五爻は君位で、それがもし陽爻にしてまた気を得れば、当今は必ず仁厚英明の主。第四爻は大臣の位で、それがもし子孫に坐せば(福徳)、朝中は必ず忠義の臣多し。太歳の爻が往きて本宮を剋し、しかして本宮がまた衰なれば、則ち陳後主の《玉樹後庭花》の如く、一朝の繁華は将に凋謝せんとす。流年の爻が衰弱の世爻を傷れば、則ち黄帝が鼎湖に於いて龍に乘りて天に升るの故事の如く、君王の位に在ること久しからざるを主る。

世臨沐浴合妻財,夫差戀西施而亡國。應帶咸池,臨九五武后,革唐命而為周。游魂遇空虞,舜南巡不返;歸魂帶煞,始皇返國亡身。

世爻が沐浴(敗地)に落ちて妻財と相合すれば、女色に耽るの象で、便ち呉王夫差が西施を寵愛して亡国を致せるが如し。応爻が咸池(桃花煞)を帯びて第五爻君位の上に臨めば、女主が権に当たるの象で、便ち武則天が唐朝の命を革めて国号を周と改めたるが如し。卦が游魂卦にしてまた空に逢えば、遠行して返らざるを主り、便ち虞舜が南巡して蒼梧に死せるが如し。卦が帰魂卦にして凶煞を帯ぶれば、帰途に身を喪うを主り、便ち秦始皇が東巡して国に返るに沙丘に死せるが如し。

子發逄空,張子房起歸山之計;將星被害,嶽武穆抱籲天之冤。應旺生合世爻,聖主得椒房之助;日辰拱扶子位,東宮攝天子之權。

子孫爻が発動してまた空に落つるは、賢者の引退の象で、便ち張良が功成りし後に辟谷を托辞して山林に帰隠せるが如し。将星(兵権を主る爻)が剋せられ害せらるるは、良将の冤に蒙るの象で、便ち岳飛が冤を含みて天を呼びたるが如し。応爻が旺相にして来りて世爻を生合すれば、内助得力の象で、便ち聖明の主が皇后(椒房)の輔助を得たるが如し。日辰が子孫の爻を拱扶すれば(子孫は国事の中に於いて儲君を主る)、便ち東宮太子が天子の権を代摂するなり。

世克褔爻,唐玄宗有殺兒之事;子傷君位,隋楊廣有弒父之心。一卦無孫,宋仁宗有絕嗣之嘆;四爻克子,秦扶蘇中趙相之謀。

世爻が往きて子孫爻を剋するは、父がその子を害するの象で、便ち唐玄宗が一日の内に三個の児子を殺せるが如し。子孫爻が反って往きて第五爻君位を傷るは、子がその父に逆らうの象で、便ち隋煬帝楊広に弑父の心有りしが如し。整卦の中に子孫の一位を見ざるは、嗣無きの象で、便ち宋仁宗が晩年に継承人無きを嘆息せるが如し。第四爻(大臣位)が来りて子孫爻を剋するは、権臣が儲君を害するの象で、便ち秦朝の公子扶蘇が丞相趙高の詭計に中りしが如し。

身值動官,唐太宗禁庭蹀血;世安空第,周泰伯讓國逃荊。凶神生合世爻,玄宗信林甫之佞;君位克四位,商紂害比干之忠。

卦身が正しく官鬼の発動に値るは、宮廷内部の相殘の象で、便ち唐太宗の玄武門の変・禁庭の内に血の地に満てるが如し。世爻が安然として空に落つる位に坐するは、自願の退譲の象で、便ち周太王の長子泰伯が国を弟弟に譲りて自己は荊蛮に逃れたるが如し。凶神の爻が来りて世爻を生合するは、看れば情有るがごとく、実は奸佞の逢迎で、便ち唐玄宗が李林甫の諂媚を聴信せるが如し。第五爻君位が反って往きて第四爻大臣位を剋するは、君が忠臣を殺すの象で、便ち商紂王が比干を殺害せるが如し。

離宮變入坎宮,帶凶煞而征欽亡身於漠北;乾象化為巽象,有吉曜而孫鼎足於東南。國之治亂興衰,卦理推詳剖決。

卦が離宮より坎宮に変入すれば、離は南に在り坎は北に在り。これは南より北に入るの象。もしさらに凶煞を帯ぶれば、便ち宋徽宗・欽宗の二帝が擄せられて漠北に死せるが如し。卦が乾象より巽象に変ずれば、乾は西北に在り巽は東南に在り。これは西北より東南に移向するの象。もしまた吉星を帯ぶれば、便ち孫権が江東を据有して魏蜀と鼎足して三と為れるが如し。一国の治乱興衰は、則ちこれらの卦理に照らして逐層に推詳剖断す。

征戦

醫不執方,兵不執法,堪推大將之才;能謀事在人,成事在天,當究先師之妙。論觀世應之旺衰,以決兩家之勝負;將褔官之強弱,以分彼我之軍師。

良医は一個の薬方を死守せず、良将は一套の兵法を死守せず。能く機に随いて変に応ずるのみ算して大将の才と為す。謀るは人に在り成敗は天に在るに至っては、則ち先師の伝うる所の占法に倚って推究するに須ち。戦事を占うの総綱は両条有り。一つは世爻と応爻との孰れか旺か孰れか衰かを看、これを以て我方と敵方との勝負を判定す。二つは子孫爻と官鬼爻との孰れか強か孰れか弱かを看、これを以て我軍と敵軍とを分別す――子孫は我方の将士(能く官鬼を剋す)、官鬼は敵方の兵馬。

父母隆興,立望旌旗之蔽野;金爻空動,側聽金鼓之喧天。財為糧草之本根,兄乃伏兵之形勢。

父母爻が興旺なれば、父母は旗幟幡幔を主る。それは立ちて便ち旌旗の天を遮い野を蔽うの大軍を望見し得。金爻が空にしてまた動けば、金は鐘鼓兵器を主る。それは耳を側めて便ち金鼓の喧天を聴き得。妻財爻は粮草の根本。財旺なれば則ち軍需は充足し財空なれば則ち粮尽く。兄弟爻は伏兵の形勢。兄弟は劫奪潜伏を主り、動けば則ち伏兵有り。

水興扶世濟川,宜乎輕舟;火旺生身,立寨必安於勝地。父母興持,主帥無寬仁之德;子孫得地,將軍有決勝之才。

水爻が興旺して来りて世爻を扶助すれば、水を渡りて軍を行くの象で、軽舟を用いて速進するを宜とす。火爻が旺相して来りて世爻を生ずれば、南方の光明の象で、営を安んじ寨を扎するに必ず有利の高処に占ず。父母爻が興旺して世を持せば、父母は労苦操切を主る。主帥は便ち一分の寛厚仁愛の徳を少くす。子孫爻が時を得地を得れば、子孫は敵を剋するの神。主将は便ち千里に決勝するの才干有り。

水爻克子,子孫強,韓信背水陣而陳餘被斬;陰象持兄,兄克應,李訴雪夜走而元濟遭擒。世持子而被傷,可效周亞夫堅壁不戰;應臨官而遭克,當如司馬懿固壘休兵。

水爻は来りて子孫を剋するも、しかして子孫本身が強旺なれば、水を背けて一戦して勝つの象で、便ち韓信が井陘に於いて水を背けて陣を列し、反って趙将陳余を斬じたるが如し。陰爻の上に兄弟が坐し、兄弟がまた往きて応爻を剋すれば、暗中に奇襲するの象で、便ち李愬が雪夜に蔡州に奔襲し呉元済を活捉せるが如し。世爻に子孫が坐して却って剋傷せられれば、我軍は強なれども暫く挫を受く。まさに周亜夫に傚いて壁を堅くして固守し敵と交戦せざるを効すべし。応爻に官鬼が臨みてまた剋に遭えば、敵方は兵有るも自ずからその困を受く。我方はまさに司馬懿に学びて溝を深くし塁を高くして兵を按じて動かざるべし。

世持衰褔得生,扶王剪以六十萬眾而勝楚;卦有眾官臨旺子,謝玄以八千之兵而破秦。兩子合世扶身,李郭同心而興唐室;二褔刑沖化絕,鍾鄧互隙而喪身家。

世爻に衰弱の子孫が坐してまた別爻の来りて生ずるを得れば、兵は疲なれども後援足るの象で、便ち王翦が六十万の大軍を請得して楚を滅せるが如し。卦中に官鬼が众多して(敵兵極盛)子孫の一位が独旺なれば、少を以て多に勝つの象で、便ち謝玄が八千の精兵を以て大いに苻堅を破りしが如し。両個の子孫爻がともに来りて世爻に合し卦身を扶するは、両将の同心の象で、便ち李光弼と郭子儀とが同心協力して唐室を中興せるが如し。両個の子孫爻が彼此に刑冲してまた絶地を化出すは、両将の不和の象で、便ち鍾会と鄧艾とが互相に猜忌して、終に身家ともに喪えるが如し。

子化死爻,曹操喪師於赤壁;世逄絕地,項羽自刎於烏江。水鬼克身,秦符堅有淝水之敗;火官持世,漢高袓遇平城之圍。

子孫爻が発動して死地を変出せば、我軍将士は先に勝ち後に敗る。便ち曹操の大軍の赤壁に喪れたるが如し。世爻が絶地に落つれば、自身は路無く走るべからず。便ち項羽が窮途に烏江に自刎せるが如し。水性の官鬼が来りて世爻を剋すれば、水に遇い而して敗る。便ち前秦の苻堅が淝水に敗れたるが如し。火性の官鬼が世位に坐すれば、火燥の地に困せられんとす。便ち漢高祖が匈奴に平城白登に围困せられたるが如し。

應官克世,卦無財,張睢陽食盡而斃;世鬼興隆生合應,呂文煥無援而降。外宮子動化絕爻,李陵所以降虜;內卦褔興生合應,樂毅所以背燕。

応爻上の官鬼が来りて世爻を剋し、しかして卦中にまた妻財無ければ(粮草)、外に囲を受け内に粮食無きの象で、便ち張巡が睢陽城を守りて粮尽きて死せるが如し。世爻上の官鬼が興旺にして却って反って往きて応爻を生合するは、自家の将领が敵方に倒向する。便ち呂文煥が襄陽を守りて援無くして元に降りたるが如し。外卦の子孫が発動して却って絶地を変出するは、孤軍が深入して力尽く。便ち李陵が兵敗れて匈奴に降りたるが如し。内卦の子孫が興旺にして却って往きて応爻を生合するは、本国の大将が反って敵国に投ず。便ち楽毅が燕を離れて趙に奔りたるが如し。

鬼雖衰而遇生扶,勿追窮寇;子雖旺而遭剋制,毋急興師。鬼爻暗動傷身,吳王被專諸之剌;子化官爻克世,張飛遭范張之誅。要識用兵之利器,五行卦象並推詳。仁智勇嚴之將,豈越於此,攻守克敵用兵當於時。

敵方の官鬼はたとい衰なれども、しかし別爻の来りてそれを生じそれを扶する有れば、則ち窮寇を追う要なし――衰にして援を得れば、反噬して人を傷る。我方の子孫はたとい旺なれども、却って別爻に克制せられれば、則ち急ぎて兵を出す要なし。官鬼が安静にして日辰に冲起せられて(暗動)来りて世爻を傷るは、暗中に行刺するの象で、便ち呉王僚が専諸に刺せられたるが如し。子孫が発動して却って官鬼を変出して来りて世爻を剋するは、自己の部下の反噬で、便ち張飛が部将の范疆・張達に殺せられたるが如し。兵を用うるの利器を認清せんと要せば、則ち五行と卦象とを合して推詳すべし。仁・智・勇・厳のこの四样の大将の徳も、またあれらの道理を外ならず。攻守して敵に剋つるに、兵を用うるは時を得るを貴しとす。

身命

乾坤定位,人物肇生,感陰陽而化育,分智愚於濁清。既富且壽,世爻旺相更無傷;非夭即貧,身位休囚兼受制。

天地はすでに位を定め、人と万物と始めて産生す。陰陽の二気を秉受して化育し形を成し、禀うる所の気に清有り濁有るがため、人は便ち智と愚とに分出す。一生の休咎を占うに、頭一条の準則は、すでに富にしてまた寿なりの人は、卦上に必ず世爻が旺相にして傷剋を受けず。早夭せずんば則ち貧賤の人は、卦上に必ず卦身(あるいは世位)が休囚無気にして、また兼ねて克制を受く。世爻は自身、卦身は占う所の事の主脳。この両処の旺衰強弱は、則ち一生の大局を定む。

世居空地,終身作事無成;身入墓爻,到老求謀多戾。卦宮衰弱根基淺,爻象豐隆命運高。

世爻が空亡の地に落つれば、一辈子に事を做してみな成就有り難し――自身は先に着落無し。卦身が墓庫の爻に落ち進めば、老に到りても謀る所求むる所もまた多く半ば乖違して遂わず(「戾」は乖違)。本卦の属する所の宮がもし衰弱無気なれば、この人の家世根基は浅薄なり。六爻の爻象がもし豊厚興隆なれば、この人の命運は則ち高し。身命を看るにまず両層を看る。一層は卦宮(根基門第)、一層は爻象(自身際遇)。

若問成家,嫌六沖之為卦;要知創業,喜六合之成爻。動身自旺,獨力撐持;衰世遇扶,因人創立。

もし家を成し業を立て得るかを問わば、最も六冲卦を搖り得るを嫌う――六冲は離散を主り、聚め攏め得ず。創業し得るかを知らんと要せば、最も六爻相合の卦を喜ぶ――六合は凝聚を主り、事は做し成るを得。卦身が発動して自身旺相なれば、この人は一己の力に倚って独自に撐持し起れる。世爻が衰弱にして却って別爻の来りて生扶するに遇えば、この人は別人の提携に倚って乃ち立ち起るを得。同じく家を成し業を立つるに、一個は白手より自立し、一個は他人に仰仗す。則ちこの一処より分かつ。

日時合助,一生偏得小人心;歲月克沖,半世未沾君子德。遇龍子而無氣,總清高亦是寒儒;逢虎妻而旺強,雖鄙俗偏為富客。

日辰と時辰の爻とが来りて合し来りて助けば、この人は一生に偏に能く下人小輩の歓心を得。太歳と月建の爻とが来りて剋し来りて冲せば、この人は半世も君子の恩徳に沾る能わず。子孫爻が青竜を帯びて却って衰にして気無ければ、たとい人品清高なるも、不過是れ個の貧寒の読書人。妻財爻が白虎を帯びて旺強なれば、この人はたとい挙止鄙俗なるも、偏に能く個の銭有る富戸と做る。見るべし、六獣はただその人の品格気象を状するのみ、貧富はなお爻の旺衰を看る。

父母持身,辛勤勞碌;鬼爻持世,疾病纏綿。遇兄則財莫能聚,見子則身不犯刑。

父母爻が卦身か世位の上に坐すれば、父母は操労を主る。この人は一生辛勤労碌して閑を得ず。官鬼爻が世位の上に坐すれば、官鬼は病を主り禍を主る。この人は疾病纏綿して断えず。卦中に兄弟爻が権に当たれば、兄弟は財を劫す。銭財は則ち聚め攏め得ず。卦中に子孫爻が力を得れば、子孫は能く官鬼を制す。この人は一身に便ち刑獄の災を犯さざらん。

祿薄而遇煞沖,奔走於東西道路;福輕而逢凶制,寄食於南北人家。子死妻空,絕俗離塵之輩;貴臨祿到,出將入相之人。

妻財(禄)が本にすでに単薄にして、また凶煞に来りて冲せらるれば、この人は好い好うて東に奔り西に走り、道路の上に於いて生活を討す。子孫(福)が本にすでに軽微にして、また凶爻に制し住めらるれば、この人はただ南北の人家に於いて食を寄せ、人の籬下に寄るを得。子孫爻が死地に臨み妻財爻が空亡に落つれば、妻子児女の両頭はみな空なり。これは出家して俗を離るる人。貴人が爻に臨みて禄神がまた到れば、それは出でて将と為り入りて相と為るの貴命。

朱雀與福德臨身合應,乃梨園子弟;白虎同父爻持世逢金,則柳市屠人。世加玄武官爻,必然樑上之君子;身帶勾陳父母,定為野外之農夫。

朱雀(音声を主る)と子孫(歌舞娯楽を主る)とが一同に卦身に臨みてまた応爻と相合すれば、この人は戯を唱え芸を演ずる梨園子弟。白虎(殺傷を主る)と父母爻とが一同に世を持ししかも爻が金に属すれば(金は刀刃を主る)、この人は市井の中の屠戸。世爻に玄武(盗を主る)を加えまた官鬼なれば(賊を主る)、この人は必ず梁上君子――即ち窃賊。卦身が勾陳(田土を主る)を帯びてまた父母なれば(田宅を主る)、この人は一定して郊野に田を種ける農夫。身命を占い人の行業を定むるに、則ち六獣を用いて六親に配し、さらに五行を合して象を取る。

財福司權,榮華有日;官兄秉政,破敗無常。卦卜中年,凶煞幸無挫折;如占晚景,惡星尤怕攻沖。

卦中に妻財と子孫とが権に当たり勢を得れば、この人は総じて栄華の日子有り。卦中に官鬼と兄弟とが権に当たれば、一個は禍を招き一個は財を劫し、家業は則ち敗るるに准頭無し。もし占う所が中年の一段なれば、ただ凶煞の来らざるを須て、便ち挫折無し。もし占う所が晚年の景况なれば、最も悪星の来りて攻め来りて冲するを怕る――年老いて気衰え、一冲一剋に禁得起せず。

正內不利,李密髫齡迍邅;支卦有扶,馬援期頤矍鑠。一卦和同,張公藝家門雍睦;六爻同擊,司馬氏骨肉相殘。

本卦の内三爻が不利なれば、早年の困頓を主り、便ち李密が幼年に孤苦し屢々坎坷に遭えるが如し。変卦(支卦)に生扶有れば、晚運の強健を主り、便ち馬援が年に百歳に近くもなお矍鑠にして、鞍に拠りて顧盼せるが如し。一卦六爻が彼此に和順して相同ずるは、それは九世同居の張公芸の家、門内和睦せり。六爻が互相に冲击すれば、それは西晋司馬氏の八王の乱、骨肉相殘せり。

閔子騫考孚內外,父獲生身;孔仲尼父友家邦,兄同世合。世應相生,漢鮑宣娶桓氏少君為婦;晦貞相剋,唐郭曦招昇平公主為妻。

内外卦の上下が相応して父母爻が来りて世爻を生ずれば、父子の間の誠信相孚し合う。それは閔子騫が父に事えて孝に至るの象。兄弟爻が世爻と相合すれば、兄弟同心にして友愛は郷邦に及ぶ。それは孔子の父兄和睦の象。世応両爻が相生すれば、夫妻は和順す。便ち漢代の鮑宣が桓少君を娶りて妻と為り、妻子は布衣に甘んじたるが如し。内卦(貞)と外卦(悔)とが相克すれば、夫妻は相凌ぐ。便ち唐代の郭曖(原作は郭曦)が升平公主を娶りて、夫妻は反目せるが如し。

箕踞鼓盆歌,世傷應位;河東獅子吼,應制世爻。世值凶而應克,顧聽雞鳴;身帶吉而子扶,喜聞鶴和。

世爻が往きて応爻を傷るは、丈夫が妻を剋する。便ち荘子が妻死せるに盆を鼓して歌えるが如し。応爻が反って世爻を制し住むるは、妻子が夫を壓す。便ち陳季常が河東獅吼を畏懼せるが如し。世爻が本にすでに凶に値りて、応爻がまた来りてそれを剋せば、則ちただ賢妃が君王を警戒するが如く、雞鳴を聴きて早く起きて労碌し、一生に人の約束を受くるのみ。卦身が吉神を帯びて子孫の来りて扶す有れば、則ちあれは「鶴鳴子和」の象で、父子相得して家庭歡洽す。

福遇旺而任,王育子皆賢;子化凶而房,杜生兒不肖。伯道無兒,蓋為子臨空位;卜商哭子,皆因父帶刑爻。

子孫爻が旺相して力を得れば、生む所の児女は個個に賢能。任・王両家の育てた子がみな材と成れるが如し。子孫爻が発動して却って凶爻を変出せば、生む所の児子は便ち不肖。唐代の房玄齢・杜如晦の両位の名相の児子がみな器と成らざりしが如し。占卦に膝下に児無しと断ずるは、子孫爻が正しく空亡の位に落つるが故。晋代の鄧攸(字は伯道)の終身に子無きが如し。占卦に子を喪うの痛を断ずるは、父母爻が刑を帯ぶるが故(父母は子孫を剋してまた刑を加う)。孔子の弟子卜商(子夏)が子を喪いて哭して眼を瞎せるが如し。

父如值木,竇君生丹桂五枝芳;鬼或依金,田氏聚紫荊三本茂。兄持金旺,喜著荀氏之八龍;弟依水強,驚睹陸公之雙璧。

父母爻がもし木に属して旺なれば(木は枝葉繁茂を主る)、子息の众多して個個に成有るを主る。便ち五代の竇禹鈞が五個の児子をして同榜に登科せしめ、人はこれを「五枝丹桂」と称せしが如し。官鬼爻がもし金爻に依れば(金は堅固にして散ぜざるを主る)、兄弟の同居して家を分かたざるを主る。便ち田真の兄弟三人が家を分かつに忍びず、庭前の紫荆が復た茂れるが如し。兄弟爻が金に属して旺なれば、兄弟众多にして賢なり。便ち東漢の荀淑の八子が併せて「八龍」と称せられたるが如し。兄弟爻が水に依りて強なれば、便ち陸機・陸雲の兄弟が併せて「双璧」と称せられ、人をして驚嘆せしめるが如し。

若也爻逢重疊,須現在以推詳。財動克親於早歲,兄衰喪偶於中年。

もし同一の六親が卦中に重複して好幾爻に出現せば、則ちそれの眼下の旺衰・動静に按じて逐一に推詳すべく、含糊すべからず。妻財爻が発動して父母を剋せば、早年に則ち双親を喪失するを主る(財は父母を剋し、動けば則ち応は速し)。兄弟爻が衰弱無気なれば、兄弟は妻財の対頭、兄弟衰なれば則ち財もまた孤なり。中年に偶を喪うを主る。

化父生身,柴榮拜郭英為父;化孫合世,石勒養季龍為兒。世陰父亦陰,賈似道母非正室;身旺官亦旺,陳仲舉器不凡庸。

爻が発動して父母を変出して来りて世爻を生ずれば、他人を認めて父と為すを主る。便ち後周の世宗柴栄が郭威を拝して父と為せるが如し。爻が発動して子孫を変出して来りて世爻に合すれば、他人を収養して子と為すを主る。便ち後趙の石勒が石季龍(石虎)を養いて児と為せるが如し。世爻が陰爻にして父母爻もまた陰爻なれば、生母が正室にあらざるを主る。便ち南宋の賈似道が庶出なりしが如し。卦身が旺にして官鬼もまた旺なれば、この人の器局が不凡なるを主る。便ち東漢の陳蕃(字は仲挙)が少年に則ち天下を澄清するの志有りしが如し。

化子合財,唐明皇有祿山之子;內兄合應,陳白常有孺之之兄。應帶勾陳兼值福,孟德耀復產於斯時;財臨玄武更逢刑,楊太真重生於今日。

爻が子孫を変出してまた妻財と相合すれば、養子と妻室とに私有るを主る。便ち唐明皇が安禄山を収めて義子と為して宮闈の醜を生ぜしめたるが如し。内卦の兄弟爻が応爻と相合すれば、兄長が外人と交結するを主る。陳氏の兄が孺子と相親しみしが如し。応爻が勾陳を帯びて(敦厚朴実を主る)また子孫に値れば、妻室の賢徳を主る。便ち梁鴻の妻孟光(字は徳耀)の案を挙げて眉に斉し、今日に重見するが如し。妻財爻が玄武に臨みて(淫を主る)また刑に逢えば、妻室の貞ならざるを主る。便ち楊貴妃(太真)の流れが今世に重生するが如し。

合多而眾煞爭持,乃許子和之錢樹;官眾而諸凶皆避,如隋煬帝之彩花。白虎刑臨,武后淫而且悍;青龍福到,孟母淑而又慈。

卦中に相合太多くしてまた衆煞の争い把持する有れば、それは娼家の「揺銭樹」の一流の女子(唐人の許子和は妓を以て銭樹と為せり)。卦中に官鬼众多にして各路の凶神がみな退避すれば、それは姫妾満前にして妍を争い寵を取るの象。便ち隋煬帝の園中の彩花の如し。白虎が刑を帯びて財爻に臨めば、婦人のすでに淫にして且つ悍なるを主る。便ち武則天の如し。青竜が子孫を帯びて財爻に到れば、婦人の賢淑慈愛を主る。便ち孟母が三遷して子を教えたるが如し。

逢龍而化敗兄,漢蔡琰聰明而失節;化子而生身世,魯伯姬賢德而無疵。合而遇空,竇二女不辱於盜賊;靜而沖動,卓文君投奔於相如。

妻財が青竜を帯びて(才貌を主る)却って沐浴敗地あるいは兄弟を変出せば、女子の聡明にして節を失うを主る。便ち漢末の蔡琰(文姫)の匈奴に没せしが如し。妻財が子孫を変出してまた来りて世爻を生扶すれば、女子の賢徳無瑕を主る。便ち春秋の魯伯姫が礼を守りて火に死せしが如し。妻財が人と相合して却又空に落つれば、危きに近しと雖も終に保全を得。便ち竇氏の二女が盗に遇いて汚辱を受けざりしが如し。妻財が本に静にして日辰に冲起せらるれば(暗動)、女子が自ら動きて私奔するを主る。便ち卓文君が夜に司馬相如に奔りたるが如し。

福引刑爻發動,衛共姜作誓於柏舟;身遭化鬼克刑,班婕妤感傷乎秋扇。二鬼爭權水父沖,錢玉蓮逢汝權於江滸;六爻競合陰財動,秦弱蘭遇陶谷於郵亭。

子孫爻が刑を帯びる爻を引きて発動すれば(子孫は官鬼を剋し、即ち夫星を剋す)、青年にして寡を守り志を矢って嫁がざるを主る。便ち衛世子共伯の妻共姜が《柏舟》の詩を作りて自ら誓えるが如し。卦身が変出の官鬼に遭いて来りて剋し来りて刑すれば、婦人の寵を失い弃てらるるを主る。便ち班婕妤が《怨歌行》を作りて、自ら秋後の団扇に比せしが如し。両個の官鬼が権を争いて水性的父母爻がまた来りて冲せば、女子が悪夫に逼せられて水に投ずるを主る。便ち戯文の裡の銭玉蓮が孫汝権に遇いて江に投ぜしが如し。六爻が争い交合して陰性の妻財爻が発動すれば、女子が旅次に於いて身を失うを主る。便ち秦弱蘭が駅亭の中に於いて陶谷を誘いしが如し。

鬼弱而未獲生扶,朱淑貞良人愚蠢;官強而又連龍福,吳孟子夫主賢明。若卜嬰孩之造化,乃將福德為用爻。

官鬼(夫星)が衰弱にしてまた別爻の来りて生扶する無ければ、丈夫の愚鈍無能を主る。便ち宋代の女詞人朱淑真の嫁ぐ所人にあらざりしが如し。官鬼が強旺にしてまた青竜と子孫とに連なれば(吉神)、丈夫の賢明を主る。便ち魯昭公の夫人呉孟子が賢主に配り得たるが如し。以上はみな成人の身命を占うの例。もし占う所が嬰孩の造化なれば、則ちまさに子孫(福徳)爻を以て用神と為すべし――この一転に於いて、下面は便ち専ら小児の命を講ず。

隨官入墓,未為有子有孫;助鬼傷身,不免多災多病。胎連官鬼,曾經落地之關;子帶貴人,自有登天之日。遇令星如風搖幹,逢絕地似雨傾花。

子孫爻が官鬼に跟いて一同に墓に入れば、たとい生下するも算して真に子孫有りと為すを得ず――孩子は長成し難し。卦中に爻の往きて官鬼を助けて子孫を傷剋する有れば、この孩子は多災多病を免れず。子孫爻が胎位に居りてまた官鬼に連なれば、孩子が曽て難産して落地の一關を経歴せるを主る。子孫爻が天乙貴人を帯ぶれば、将来は自ずから青雲直上の日子有らん。子孫爻が当令の星(月建)に遇いて来りて剋せらるれば、大風の樹幹を揺撼するに同じく、危にして倒れ易し。絶地に落つれば、一場の雨の花を打ち落すに同じく、転眼に零落す。

子孫化鬼,孝殤十月入冥途;祿貴臨爻,拜住童年登相位。凶煞未攢震卦,李令伯至九歲而能行;吉神皆聚乾宮,白居易未週年而識字。八純頑劣,晉食我狼子野心;六合聰明,唐李白綿心繡口。

子孫爻が発動して官鬼を変出せば、嬰児の夭折を主る。便ち漢殤帝が生れて十個月にして便ち黄泉に入りしが如し。禄神貴人が子孫爻の上に臨めば、童年に則ち高位を得るを主る。便ち元代の拜住が少年にして相を拝せしが如し。凶煞が震卦に聚して(震は足を主る)未だ散ぜざれば、小児の行走の遅緩を主る。便ち李密(字は令伯)が九歳にして乃ち能く歩りしが如し。吉神がみな乾宮に聚れば(乾は首と為り聡明を主る)、早慧を主る。便ち白居易が週歳に満たずして字を認めしが如し。八純卦(六爻同宮・純にして雑ならずして制化無し)は性情の頑劣を主る。便ち春秋の晋國の羊舌食我に狼子の野心有りしが如し。六合卦は聡明和順を主る。便ち唐代の李白の錦心繍口の如し。

陽象陽宮,后稷所以岐嶷;陰卦陰爻,晉惠所以戇騃。龍父扶身,效藏燈於祖瑩;歲君值福,希投筆於班超。官鬼無傷,曹彬取印終封爵;父身有氣,車胤囊螢卒顯貴。

卦が陽卦にして宮もまた陽に属すれば、子孫は純陽の気を得て、小児の早慧岐嶷を主る。便ち周の始祖后稷が幼時より則ち大人の志有りしが如し。卦が陰卦にして爻もまた陰爻なれば、陰気は重に過ぎ、愚鈍を主る。便ち晋恵帝の痴呆の如し。青竜が父母爻に臨みて来りて卦身を扶すれば、勤学を主る。便ち北魏の祖瑩が夜に灯を藏して苦読せしが如し。太歳の爻が正しく子孫に値れば、童年に志を立てること遠大を主る。便ち班超が筆を投じて戎に従えりしが如し。官鬼爻が傷剋を受けざれば、功名の成有るを主る。便ち宋代の曹彬が幼時に週歳に於いて印章を抓取し、後來果して爵を封ぜられしが如し。父母爻と卦身とがともに気有れば、苦学して顕貴を主る。便ち晋人の車胤が蛍を嚢して照読し、終に顕達せしが如し。

金爻動合,啼則無聲;父母靜沖,兒須缺乳。用旺兒肥終易養,主衰兒弱心難為。身臨父母,莫逃鞠養之辛勤;世遇子孫,終見劬勞之報效。若問榮枯,全在六親之決斷;要知壽夭,必須另卜以推詳。

金爻が発動して子孫と相合すれば(金は収斂肅殺を主る)、小児の啼哭して声無く気弱きを主る。父母爻が安静にして却って日辰に冲せられれば(父母は乳哺を主る)、孩子の奶を喫するを欠くを主る。用神が旺相なれば則ち小児は肥壮にして、終に養い好し。用神が衰弱なれば則ち小児は羸瘦にして、将養し難からん。卦身に父母爻が臨めば、父母を做る者は撫育の辛労を逃るる能わず。世爻に子孫爻が遇えば、将来は終に児女がこの一番の劬労に報答するを見るを得。要するに、一生の栄枯を問わんと欲せば、全て六親爻の生剋の上に於いて決断す。寿数の長短を問わんと欲せば、それは別の一件事、必ず別に一卦を占して細細に推詳せざるを得ず――一卦は兼ねて両事を問うべからず。この一条は前面の「卦に験不験有りの論」の裡にすでに説き過ぎたり。

婚姻

男女合婚,契於前定;朱陳締結,分在夙成。然非月老,焉知夫婦於當時;不有宓羲,豈識吉凶於今日。欲諧伉儷,須定陰陽。

男女の配合は、本は前世の定下した契約。両姓の聯姻(唐人の朱陳村は世々通婚し、後に「朱陳」を以て結親に代指す)は、縁分もまた早くにすでに注定せり。しかし月下老人の紅線を牽くこと無ければ、当時に誰かどの一対の夫婦に配すべきを知らん。伏羲の卦を画くにあらざれば、今日はまた何を憑りて吉凶を識らん。ゆえにこの門の親事が和諧し得るかを断ぜんと要せば、まず陰陽を定准すべし――男は官鬼を取り女は妻財を取り、陽爻は陰爻に配するを宜とし、位置が当を得て初めて相諧と算す。

陰陽交錯,難期琴瑟之和鳴;內外互搖,定見家庭之撓括。六合則易而且吉,六沖則難而又凶。

卦中に陰陽の位置が錯乱すれば(陽なるべき爻が却って陰・陰なるべきが却って陽)、夫妻は則ち琴瑟の和鳴を望み難し。内卦と外卦の爻が互相に揺動すれば、両家は各々変故を生じ、家庭は必定紛擾して寧からず。六合卦を搖り得れば、事はまた容易くまた吉利。六冲卦を搖り得れば、事はまた成り難くまた凶険――婚を占うに卦体を看るに、まずこの一層の上に於いて大概を定む。

陰而陽,陽而陰,偏利牽絲之舉;世合應,應合世,終成種玉之。欲求庚帖,豈宜應動應空;若論聘儀,安可世蛇世弟。

陰なるべき位の上は陰爻、陽なるべき位の上は陽爻、各々その位を得れば、最も紅糸を牽きて親を定むるに利あり。世爻が往きて応爻に合し、応爻がまた来りて世爻に合せば、両下は情投意合して、終に美満の姻縁を成就し得(「種玉」は楊伯雍が石を種えて玉を得、因りて妻を娶りしの典故を用う)。女家の生辰庚帖を索取せんと往くに、最も応爻の発動するか応爻の空に落つるを宜とせず――それは相手の心意が未定か根本に意無き。下聘の礼を論ぜんとするに、も世爻が螣蛇を帯ぶる(多疑反復)か世爻が兄弟に坐する(財を劫し費を破る)を可とせず。

應生世,悅服成親;世克應,用強劫娶。如日合而世應比和,因人成事;若父動而子孫墓絕,為嗣求婚。

応爻が来りて世爻を生ずるは、相手が心より悦服して親を成す。世爻が往きて応爻を剋するは、我がこの一辺が強を用いて娶り逼る。もし日辰の来りて合し、世応両爻がまた五行比和なれば、それは旁人の従中に撮合するに倚って成せる事。もし父母爻が発動して子孫爻が墓に入り絶に臨めば(父母は子孫を剋し、子孫はまた気無し)、それは膝下に子無きがため、嗣を求めて娶る。

財官動合,先私而後公;世應化空,始成而終悔。六合而動象刑傷,必多破阻;世沖而日辰扶助,當有吹噓。

妻財と官鬼の両爻が発動して相合すれば、男女が先に私情有り、後に明媒正娶を補う。世応両爻が発動して却って空亡を変出せば、起初に談じ成して末了に反悔す。たとい六合卦を得るも、しかし動爻が刑傷を帯ぶれば、中間に必ず破壊阻撓多し。世爻はたとい冲せらるるも、しかし日辰の来りて扶し来りて助くる有れば、それは人の傍より吹嘘して説合する有り。事はなお成り得。

鬼克世爻,果信綠窗之難嫁;用合身位,方知綺席之易婚。財鬼如無刑害,夫妻定主和諧;文書若動當權,子嗣必然蕭索。

官鬼爻が来りて世爻を剋すれば(女が占うに官を以て夫と為し、夫は来りて我を剋す)、果然として深閨の女子が嫁出し難きの象。用神が来りて卦身に合せば、初めてこの門の喜筵は弁じ易く婚事は一たび説けば則ち成るを知る。妻財と官鬼の両爻がもし刑を受けず害を受けざれば、夫妻は一定して和諧す。父母(文書)爻がもし発動してまた権に当たれば、父母は子孫を剋す。将来の子嗣は必定稀少ならん。

若在一宮,當有通家之好;若加三合,曾叨會面之親。如逢財鬼空亡,乃婚姻之大忌;苟遇陰陽得位,實天命之所關。

両家の用神がもし同じ一宮の内に在れば、両家は元より通家の誼有り。もしまた湊りて三合局を成せば、それは従前より會えりて彼此相識るの親戚。婚を占うにもし妻財か官鬼が空亡に落つるに碰上せば、それは最大の忌諱――夫か婦かの一方に着落無し。もし陰陽が各々その位を得れば(男陽女陰・官陽財陰)、則ちそれは天命の定むる所の良配。

應財世鬼,終須婦唱夫隨;應鬼世財,不免夫權妻奪。妯娌不和,只為官爻反動;翁姑不睦,定因妻位交重。

応爻が妻財にして世爻が官鬼なれば(陰陽互換してその位を易う)、将来は必ず婦人が家に当たり丈夫は順従す。応爻が官鬼にして世爻が妻財なれば、もまた位置の顛倒で、丈夫の権柄が妻子に奪い去らるるを免れず。妯娌の間の不和睦は、ただ卦中の官鬼爻の反復発動するがため(官鬼は兄弟之妻の夫星を主り、動けば則ち争う)。公婆と媳婦との不和は、一定して妻財爻の重々発動するが故――財は父母を剋し、父母は正しく翁姑の位。

父合財爻,異日有新臺之行;世臨妻位,他時無就養之心。空鬼伏財,必是望門之寡婦;動財值虎,定然帶服之婺娘。

父母爻と妻財爻とが相合すれば、将来は翁媳の間の醜事有らん(「新台」は衛宣公が子の妻を奪えるの典故を用う)。世爻が妻財の位に坐すれば(自己は財に牽せらる)、将来は父母に対し便ち奉養の心無し。官鬼が空に落ちて妻財が伏蔵すれば、あの女子は必ず未だ門に過ぎざるに丈夫先に亡きの望門寡。妻財爻が発動してまた白虎に臨めば(喪服を主る)、あの女子は一定して正しく孝を守る孀婦。

世應俱空,難遂百年之連理;財官疊見,重為一度之新人。夫若才能,官位占長生之地;妻如丑拙,財爻落墓庫之鄉。

世応両爻ともに空に落つれば、双方ともに実意無く、百年偕老の心願は遂げ難し。妻財か官鬼が卦中に重複して出現すれば、この人は初婚にあらざるを主り、さらに一回の新人を做らんとす。丈夫に才干有るか無きかは、官鬼爻が長生の位に占するか否かを看る――長生を占すれば則ち精明幹練。妻子が丑陋笨拙か否かは、妻財爻が墓庫の郷に落つるか否かを看る――墓に入れば則ち昏昧にして光彩無し。

命旺則榮華可擬,時衰則發達難期。財合財,一舉兩得;鬼化鬼,四覆三番。兄動而爻遇玄武,須防劫騙之謀;應空而卦伏文書,未有執盟之主。

用神が旺に当たり令を得れば、日后の栄華は指望し得。用神が時を失い衰弱なれば、発達は則ち望み有り難し。妻財爻がまた別の妻財と相合すれば、一挙両得――あるいは妻を得て兼ねて財を得、あるいは連帯して婢僕を得。官鬼が発動してまた官鬼を変出せば、反復して三四番、婚事は一改め再改めす。兄弟爻が発動してまた玄武を帯ぶれば、須らく相手の局を設けて財を騙すを提防すべし。応爻が空に落ちて卦中の父母(文書)が伏蔵して現れざれば、それは一個も主を作りて盟を訂する人無し。

兩父齊興,必有爭盟之象;雙官俱動,斯為競娶之端。日逢父合,已期合巹於三星;世獲財生,終得妝奩於百兩。

両個の父母爻が一同に発動すれば、父母は婚書を主り盟を主る。必ず両家の争い主を做し婚約の相争うの象。両個の官鬼爻が一同に発動すれば、必ず両個の男子の競い求め娶る。日辰と父母爻とが相合すれば、婚書はすでに定まり。吉日に於いて礼を成すを指望し得(「三星天に在り」は《詩経》に出で、嫁娶の時を指す)。世爻が妻財の来りて生ずるを得れば、終に一份の豊厚の嫁妆を得るを得(「百両」は百輛の車の陪嫁を指す)。

欲通媒妁,須論間爻。應或相生,乃女家之瓜葛;世如相合,必男室之葭莩。先觀卦象之陰陽,則男女可決;次看卦爻之動靜,則老幼堪推。

媒人のこの一頭を看らんと要せば、則ち世応の中間の両個の間爻を論ず。間爻がもし応爻と相生すれば、この媒人は女家の親戚。間爻がもし世爻と相合すれば、この媒人は男家の遠親(「葭莩」は疎親を喻す)。まず卦象の陰陽を看れば、問う所の人が是れ男か是れ女かを判定し得。さらに爻の動静を看れば、議る所の人が是れ老か是れ幼かを推出し得――動にして陽なるは少壮、静にして陰なるは衰老。

論貧富貴究身命,決美惡可驗性情。雀值兄臨,慣在其中得利;世應沖合,浼他出以為媒。兩間同發,定多月老以爭盟;二間俱空,必無通好以為禮。

相手の貧富貴賤を論ぜんと要せば、則ち往きて彼の身命の爻を推究す。相貌の美醜・性情の善悪を断ぜんと要せば、もまた爻の六獣と五行の上より験し出し得。間爻の上に朱雀が兄弟に臨めば、この媒人は慣れて従中に利を取るを會す(朱雀は口舌を主り兄弟は財を劫すを主る)。世応両爻がすでに冲しまた合せば、それはこの人を托して出面して媒を做して乃ち談じ攏めたり。両個の間爻が一同に発動すれば、必ず幾個の媒人の争い説合す。両個の間爻ともに空に落つれば、則ち往來して好を通じ聘礼を行うの人無し。

世應不和,仗冰言而通好;間爻受克,總綺語亦無從。財官沖剋,反招就裡愆尤;世應生扶,必得其中厚惠。一卦吉凶,須察精微委曲;百年夫婦,方知到底團圞。

世応両爻は本に不相和なれども、全て媒人の一番の話が従中に説合するに倚る(「冰言」は則ち媒言、《晋書》の冰上人が媒を為せるの典故を用う)。間爻がもし剋を受ければ、媒人は力無し。たとい口に満つる好話有るも説き成し得ず。妻財と官鬼とが互相に冲剋すれば、日后は反って内裡の怨咎を招き出さんとす。世応が彼此に生扶すれば、其中に必ず実実在在の好処を得るを得。一卦の吉凶は、須らく精微曲折の処を一々に体察すべし。百年の夫婦が能く到底に団円するか否かは、則ちこれらの細処より看り出る。

此章惟論男卜女婚、女卜男姻之意,今術家不辨其詳,凡擇婿媳、嫁妹、娶嫂,竟不以用神斷,概以官為夫、財為婦,大誤於人。況章內有云:妯娌不和,只為官爻發動;翁姑不睦,定因妻位交重。此二句可證矣!學者當憑用神吉推斷,不可概論財官是也。

これは王洪緒の按語。本章の講ずる所はただ男子が自ら妻を娶るを占い、女子が自ら人に嫁ぐを占うのこの一種の情形。如今の術士は分辨清楚せずして、およそ女児に替わりて婿を択び、児子に替わりて媳を択び、妹妹を嫁がしめ、嫂子を娶るを、一概に用神に按じて断ぜずして、ただ官鬼を拿りて丈夫に当て妻財を拿りて妻子に当てるを知る。人を害すること浅からず。何況や本章の裡に明らかに「妯娌和せざるは、ただ官爻の発動するがため。翁姑睦まざるは、定めて妻位の交重するがため」の両句有るを――妯娌は官鬼を用い、翁姑は父母を用う。見るべし原文は本に就きて問う所の人に按じて別に用神を取る。この両句は正しく鉄証。学者はまさに各々の用神に憑って往きて吉凶を推断すべく、一概にただ財官を論ずべからず。

産育

首出渾沌,判乾坤而生人物;繼興太昊,制嫁娶以合夫妻。迄今數千百年,化生不絕;雖至幾億萬世,絡繹無窮。蓋得陰陽交感,方能胎孕相生。先看子孫,便知男女。

天地は最初に混沌の中より分判して、始めて人と万物と有り。その後伏羲(太昊)が興起して、嫁娶の礼を定下し、夫妻をして配合を得しめたり。あの時より如今に至る幾千百年、生生して絶えず。さらに億万世を過ぐるとも、また絡繹として断えず。これはみな陰陽の交感するがため、乃ち懐胎生育し得。ゆえに産育を占うに、頭一件はまず子孫爻を看る――子孫は胎児の用神、それが陽に属するか陰に属するかを看れば、則ち男を生ずるか女を生ずるかを知る。

陽為男子,掌中探見;一枝新陰,是女兒門。(右喜看弧帨說。)此段疑原文脫漏。

子孫爻が陽に属せば、便ち男孩で、掌中に在るが如く一探すれば即ち知る。子孫爻がもし新たに起こる一枝の陰爻なれば、則ちそれは女児。古人は男を生ずれば弓(弧)を門の左に挂け、女を生ずれば帨巾を門の右に挂く。ゆえに原書は傍注に「弧帨を看るを喜ぶ」の一句を作して提示と為す。ここの刊本の文字は脱落有るらし。ゆえに編次する時に注を加えて疑を存す(この一句の「此段は原文に脱漏あること疑わし」は後人の校記で、賦文の本身に属せず)。

主星生旺,當生俊秀之肥兒;命曜休囚,必產委靡之弱子。如無福德,莫究胎爻。雙胎雙福必雙生,一克二刑終一夢。

用神(主星、即ち子孫爻)が旺に当たり生を得れば、生下するは必ず清秀肥壮の孩子。用神が休囚無気なれば、生下するは必ず萎靡瘦弱の孩子。卦中にもし根本に子孫爻無ければ、則ちさらに胎爻を推究する須なし――本に胎無ければ、生産を談ずるに及ばず。卦中にもし両重の胎爻・両重の子孫爻有れば、必定して双胞児。しかしもしこの両位が一個は剋を受け一個は刑せられれば、終帰は一場の空夢、保住し得ず。

胎臨官鬼,懷妊便有采薪憂;財化子孫,分娩即當勿藥喜。妻財一位,喜見扶持;胎福二爻,怕逢傷害。

胎爻の上に官鬼が坐すれば、懐孕の期間に孕婦は便ち病痛有り(「采薪の憂」は自ら病有りと称するの謙辞)。妻財爻が発動して子孫を変出せば、一分娩すれば則ち病は好し。薬を服する須なし(「薬する勿れ、喜有らん」は《周易・无妄》に出づ)。産育を占うに、妻財の一位は産婦を代表し、最も爻の来りて扶助する有るを喜ぶ。胎爻と子孫爻の両位は胎児を代表し、最も剋傷に遇うを怕る。

虎作血神,值子交重胎已破;龍為喜氣,遇胎發動日將臨。福遇龍空,胎動乃墮胎虛喜;官當虎動,福空乃半產空娠。

白虎は血神。それがもし正しく子孫爻に臨みてまた発動せば(交重)、胎水はすでに破れ将に生れんとすを説明す。青竜は喜気。それがもし胎爻に臨みて発動せば、産期は将に近しと説明す。子孫爻が青竜に遇いて却又空に落つれば、胎は動くも実は流産で、喜は空喜。官鬼が白虎に当たりて発動し、しかして子孫爻がまた空に落つれば、それは小産・胎は終に成らず(「半産」は則ち小産、「空娠」は則ち空しく懐する一場)。

福已動而日又沖胎,兒必預生於膝下;福被傷而胎仍化鬼,子當屈死於腹中。兄動兮不利其妻,父興兮難為厥子。

子孫爻がすでに発動して、日辰がまた来りて胎爻を冲せば、一たび冲すれば即ち開き、孩子は必定提前して落地す。子孫爻が剋傷せられ、胎爻がまた官鬼を変出せば、孩子は多く半ば冤として腹中に死す。兄弟爻が発動すれば、兄弟は妻財を剋し、産婦に対し不利。父母爻が興旺なれば、父母は子孫を剋し、胎児に対し不利――産育を占うにこの両爻が権に当たるを怕る。

用在空亡逢惡煞,何妨坐草之虞;妻臨玄武入陰宮,果應夢蘭之兆。克世克身,誕生日迫;不沖不發,產日時遲。

用神が空亡に落ちてまた凶煞に遇えば、産婦が盆に臨みて自ずから驚険有り(「坐草」は古の分娩の称)。妻財爻が玄武に臨みて(陰私を主る)陰卦の宮に入れば、果然として懐孕生子の吉兆に応ず(「夢蘭」は鄭文公の妾が天使の蘭を賜うを夢みて穆公を生めるの典故を用う)。子孫爻が来りて世爻を剋し卦身を剋すれば、分娩の日はすでに迫近するを説明す。胎爻がすでに冲せられず、子孫もまた発動せざれば、産期は則ち遅からんとす。

胎福齊興,官父合臨,產難生;子財皆絕,日辰扶將,危有救。間合間生,全賴收生之力;官空官伏,定然遺腹之兒。

胎爻と子孫爻とが一斉に興動するも、しかし官鬼と父母とがまた来りて相合相臨すれば(父母は子孫を剋し官鬼は気を耗す)、生産は則ち艱難。子孫と妻財の両位がともに絶地に臨めば、看れば危殆のごとく、しかし日辰の来りて扶し来りて將する有れば、危の中になお救有り。間爻が来りて合し来りて生ずれば、全て接生婆(収生婆)の手段の得力に倚る。官鬼爻が空に落ちあるいは伏蔵して出ざれば(官鬼はここに父と為る)、生下するは定めて遺腹の子。

游魂卦官鬼空亡,乃背爹落地;發動爻父兄刑害,必攜子歸泉。官化福,胎前多病;財化鬼,產後多災。三合成兄,兒缺乳;六沖遇子,父安然。

游魂卦を搖り得て官鬼がまた空亡に落つれば、孩子の生まれ来る時に父親は身辺に在らず(あるいはすでに亡故せり)。発動の爻が父母か兄弟にしてまた刑を帯び害を帯ぶれば、それは母子ともに亡び、母親は孩子を帯びて一同に泉に帰る。官鬼爻が子孫を変出せば、孕期に病多し。妻財爻が官鬼を変出せば、産後に災多し。三爻が合成して兄弟の一局を成せば、兄弟は財を剋し、孩子は奶を喫するを欠く。六冲卦を搖り得て子孫の気有るに遇えば、父子はかえって平安無事なり。

應若逢空,外家無催生之禮物;世如值弟,自家調理絕之肥甘。陽福會青龍,無異桂庭之秀子;陰孫非月建,何殊桃洞之仙姬。

応爻がもし空に落つれば、娘家(外家)は催生の礼物を送り来らず。世爻の上に兄弟が坐せば(財を劫す)、自家は則ち滋補の飲食を置弁し起らず。子孫爻が陽に属してまた青竜に會えば、生下するは則ち庭前の丹桂の一般の好い児子。子孫爻が陰に属して月建に臨まざれば(美なれども権に当たらず)、も不過桃源洞の裡の仙姫の一般で、容貌はたとい好いも福分は有限なり。

若卜有孕無孕,須詳胎伏胎飛。出現空亡,將衃而復散;交重化絕,既孕而不成。姅必逢官,紞須遇虎。

もし占う所が孕有るか孕無きかなれば、則ち胎爻が卦中に出現するか(飛)、それとも別爻の下に伏蔵するか(伏)を細看すべし。胎爻はたとい出現すれども空亡に落つれば、血はすでに凝聚してまた散去り、孕は形を成さず(「衃」は凝血)。胎爻が発動して絶地を変出せば、すでに懐き上ぐるも保得住す能わず。もし「姅」の象を見れば(経血の事)、必ず官鬼に逢えるが故。もし「紞」の象を見れば(喪服の徴)、必ず白虎に遇えるが故――両者ともに孕事の不吉を主る。

帶令星而獲助,存沒咸安;有陰地而無傷,緩急非益。如逢玄武,暗裡成胎;若遇文書,此前無子。孕形於內,祗因土並勾陳;胎隱於中,端為臨龍合德。

胎爻が当令の星(月建)を帯びてまた別爻の相助を得れば、母子の存亡はみな安穏なり。たとい陰暗の地に処りて傷剋無ければ、則ち緩急の間もまた談ずるほどに多大の益処有るに及ばず。胎爻がもし玄武に逢えば(陰私を主る)、暗中に懐き上げたるの胎。もし父母(文書)の権に当たるに遇えば(父母は子孫を剋す)、此前は一直に子女無かりき。胎形がすでに外に顕るるは、ただ土爻が勾陳に并するが故(土は厚重にして形を成すを主る)。胎が蔵して顕れざるは、正しくそれが青竜に臨みてまた人と相合するが故(合すれば則ち収斂して露わさず)。

若問收生之婦,休將兩間而推;如占代養之娘,須以一財而斷。兄動兮手低,乳母須防盜物;父興兮乳少,老孃竊恐傷胎。

もし接生婆の好きか好からざるかを問わば、世応の間の両個の間爻を拿りて往きて推す要なし(それは媒人の位)、依然として応爻あるいは属する所の六親を以て用と為すべし。もし雇い来りて代わりて養う乳母を占えば、則ち単に妻財の一爻を以て往きて断ず――奴婢僕婦はみな妻財に帰す。兄弟爻が発動すれば、接生婆の手段は低劣、兼ねて乳母が財物を偸窃するを防ぐべし(兄弟は劫奪を主る)。父母爻が興旺なれば、父母は子孫を剋し、乳母の奶水は少なく、接生婆もまた恐怕くは胎児を傷らん。

子孫發動,乳母手段更高能;兄鬼交重,禍甚世機猶反覆。財合福爻,善能調護;身生子位,理會維持。如逢相剋相沖,決見多災多咎。

子孫爻が発動すれば、乳母・接生婆の手段はさらに高明。兄弟と官鬼とが一斉に重々発動すれば、禍患は則ち重し、世事は反復して料り難し。妻財爻と子孫爻とが相合すれば、乳母は甚だ能く孩子を調護す。卦身が来りて子孫の位を生ずれば、もまた料理維持を懂得す。反対にもし彼此に相克相冲すれば、則ち一定して災病連連・過失断えず。産育の一門を占うにここに至りて備われり。産婦は妻財を看、胎児は子孫と胎爻を看、接生乳母は妻財と間爻を看、父親は官鬼を看。みな各々属する所有り。

人口を進む

獨夫處世,休言無子即忘情;君子治家,難道一身兼作僕。必須使嬖,乃足使令於前;若不螟蚙,焉繼宗支於後。

一個の人が孤身として世に在り、児子無きがためには則ち念想を断つ能わず。君子が家を治むるに、豈に一身にして兼ねて主人を做しまた僕役を做るを得んや。ゆえに家中に必ず使喚の人有るを須て、乃ち差遣するに前に足れり。もし義子(「螟蛉」の子)を収養せざれば、また誰に倚りて宗祧を後に延續せしめん。この一門の占う所は則ち婢を買い・僕を雇い・子嗣を収養するこの類の「人口を進む」の事。用神は一律に妻財(奴婢)あるいは子孫(養子)を取る。

須別來占,方知主用;用不宜動,動必難留。主不可傷,傷須夭折。衰入墓中,擬定委靡不振;旺臨世上,決然幹蠱有成。

必ず先に来りて占うが是れ僕を買うか・乳母を雇うか・子を収養するかを分辨して、始めて用神を定むるを得。用神は発動するを宜とせず――一たび動けば則ち留め住めず、人は必ず去りて返らず。用神もまた傷剋を受くるを可とせず――傷を受ければ則ち此人は夭折短命す。用神が衰弱してまた墓庫に入れば、この人は一定して萎靡不振にして、事を做り成さず。用神が旺相にしてまた世位の上に臨めば、この人は一定して能幹にして、家事を承擔し得(「干蠱」は《周易・蠱卦》に出で、能く父の事を治むるを指す)。

動化空亡,有始無終之輩;蛇合官鬼,多謀少德之人。臨玄武而化兄爻,門戶須防出入;遇青龍而連福德,貨財可付經營。

用神が発動して空亡を変出せば、この人は事を做すに始有り終無し。用神と螣蛇・官鬼とが相合すれば、この人は詭計多くして徳行少なし。用神が玄武に臨みて(盗を主る)また兄弟を変出せば(劫を主る)、門戸の間に則ち彼の出入して偸窃するを提防すべし。用神が青竜に遇いてまた子孫に連なれば(福徳)、この人は可靠にして、貨物銭財を彼に交けて往きて経営せしむべし。

若逢太過及空亡,反主少誠兼懶惰。用爻生合世爻,必得其力;主象克沖身象,難服其心。

用神がもし旺にして太過すれば、あるいは空亡に落つれば、かえってこの人の誠意を欠きまた懶惰なるを主る――太過すれば則ち驕り、空に落つれば則ち虚なり。用神が来りて世爻を生じ世爻に合せば、此人は必ず力を出すを肯んじ、主僕相得す。用神が反って往きて卦身を剋し卦身を冲せば、この人は心裡に服せず、駕馭し難し。

財化子,攜子偕來;世合身,終身寵用。受動變之傷,向後終難稱意;得日月之助,他時定見如心。

妻財爻が子孫を変出せば、この僕婦は孩子を帯びて一同に来る。世爻と卦身とが相合すれば、この人は一辈子にみな主人の寵信重用を得。用神が動爻か変爻に傷せらるれば、日后は終究して心に称わず。用神が日辰月建の相助を得れば、将来は一定して己の心意に合せん。

世與卦身,以和為貴;兄動官鬼,惟靜為佳。兄鬼交重,誠恐將來成訟;三合絆住,須知此去徒勞。

世爻と卦身の両処は、彼此に和順するを以て貴しと為す。兄弟と官鬼の両爻は、ただ安静にして動かざるのみ好し――兄弟は動けば則ち財を破り、官鬼は動けば則ち禍を招く。兄弟と官鬼とが一斉に重々発動すれば、ただ怕るらくは将来に官司を打たんとす。もし三合局に絆し住められれば(用神は合せられて動くを得ず)、此番の去は必ず白き跑れる一趟ならん。

若在間爻,乃是牙人作鬼;如居空地,不過賣主爭財。卦象兩官兩父,須知事繫兩頭;兄鬼一動一沖,切莫財交一手。

もし梗を作るが間爻なれば、それは中人牙儈が裡頭に於いて鬼を搗る。もし空地に落つれば、も不過売主が価銭のため争執するのみ。卦中に両重の官鬼・両重の父母が出現すれば(父母は契券を主る)、この桩の事は必ず両頭を牽き、別に一処の糾葛有り。兄弟と官鬼とが一個は発動し一個は来りて冲せば、切に銭を一次に交清すべからず――彼が財を騙すを防ぐ。

應生世,他來就我;世生應,我去求人。和合易成,最怕日辰沖破;相沖難就,偏宜動象生扶。

応爻が来りて世爻を生ずるは、相手が主動して来りて我に就く。事は談じ成し易し。世爻が往きて応爻を生ずるは、我が往きて人を求む。事は則ち力を費やす。世応の相合は本に成り易しと雖も、最も日辰のこの合を冲破するを怕る。世応の相冲は本に成り難しと雖も、却って偏に動爻の来りて生扶する有るを宜とす――動爻が一たび生ずれば、反って能く転圜す。

兄爻發動,為詐為虛;卦象亂興,多更多變。六爻無父,定無主契之人;兩間俱空,未有作中之子。

兄弟爻が発動すれば、ここの裡頭に詐有り虚有り、話は実在ならず。卦中の六爻が乱動すれば、事は反復して更改すること多変なり。六爻の中に父母(文書契券)を見ざれば、必定して契を立て主を作る人無し。両個の間爻ともに空に落つれば、もまた居間に於いて説合するの中人無し。

世獲間生,喜媒人之護向;生扶弟出,防賣主之合謀。父化兄,契虛事假;兄持世,財散人離。

世爻が間爻の来りて生ずるを得れば、喜ぶべし中人が我がこの一辺に向くを。もし間爻が反って往きて兄弟爻を生扶せば、則ち中人が売主と串通して合謀するを提防すべし。父母爻が兄弟を変出せば、契約は虚にして事は假なり。兄弟爻が世位の上に坐せば、銭財は散去りて人もまた留め得ず。

應若空亡,我欲成交徒費力;世如發動,彼來謀合亦難成。弟因財乏,鬼必疑心。四覆三番,事機不定;千變萬化,卦象無常。能求不見之形,自喻未來之事。

応爻がもし空に落つれば、我は成交せんと想うもまた白く力を費やす――相手は本に誠意無し。世爻がもし発動すれば、たとい相手の来りて商量する有るも、談じ成し難し――我自己の心思は未定なればなり。兄弟爻が権に当たるは、銭財の短缺するがため。官鬼爻が権に当たるは、必ず彼此に疑心を起せしが故。事が三番四覆して機変定まらざるは、卦象が千変万化して常規無きが故。占者は能く卦上よりあの見えざる形跡を求め出せば、自ずから未来の事を明白せん。

病症

人孰無常,疾病無常;事孰為大,死生為大。火屬心經,發熱咽乾口燥;水歸腎部,惡寒盜汗遺精。

人は誰か意外無きを得ん。疾病は本来説き准すべからず。世上に何事か最大なるか、生死最大なり。ゆえに病を占うの一門は最も緊要に関る。病症を断ずるにまず五行に按じて臓腑を分かつ。官鬼爻が火に属するは、病は心経に在り、症候は発熱・咽干・口燥。官鬼爻が水に属するは、病は腎部に在り、症候は冷を怕る・盗汗・遺精。

金肺木肝,土乃病侵脾胃;衰輕旺重,動則煎迫身軀。坤腹干頭,兌必喉風咳嗽;艮手震足,巽須癱瘓腸風。

官鬼が金に属するは病は肺に在り、木に属するは病は肝に在り、土に属するは病は脾胃を侵す。この一爻が衰弱なれば則ち病は軽く、旺相なれば則ち病は重く、一たび発動すれば則ち煎熬してその身を逼迫す。さらに八卦に按じて部位を分かつ。坤は腹を主り乾は頭を主る。兌は口を主る。ゆえに兌卦の病は必ず喉風咳嗽。艮は手を主り震は足を主る。巽は風を主る。ゆえに巽卦の病は多くは癱瘓あるいは腸風下血。五行は臓腑を定め、八卦は部位を定め、両下に参合せば、病は何処に在るか便ち指実し得。

螣蛇心驚,青龍則酒色過度;勾陳腫脹,朱雀則言語顛倒。白虎損傷,女子則血崩血暈;玄武憂鬱,男人則陰症陰虛。

さらに六獣を配して病因病状を看る。官鬼が螣蛇を帯ぶれば、驚悸心慌を主る。青竜を帯ぶれば、酒色過度にして病を致すを主る。勾陳を帯ぶれば、浮腫脹満を主る。朱雀を帯ぶれば、言語顛倒・狂躁譫妄を主る。白虎を帯ぶれば、跌打損傷を主り、女子に在りては則ち血崩血暈。玄武を帯ぶれば、憂鬱解せざるを主り、男子に在りては則ち陰症陰虚。六獣はただ病の形色を状するのみ、なお五行八卦と合して併せて断ずるを要す。

鬼伏卦中,病來莫覺;官藏世下,病起如前。若伏妻財,必是傷飢失飽;如藏福德,定然酒醉耽淫。

官鬼が卦中に伏して出現せざれば、病は知らず覚えずの間に来る。官鬼が世爻の下に蔵せば、旧病の復発で、症候は従前と一様なり。それが何の爻の下に伏するかを看れば則ち病因を知る。妻財の下に伏すれば(財は飲食を主る)、必ず飢え一頓飽き一頓にして脾胃を傷えり。子孫の下に伏すれば(子孫は酒色娯楽を主る)、一定して酒に醉うこと過度か淫欲に耽りし。

父乃勞傷所致,兄為氣食相侵。官化官,新舊兩病;鬼化鬼,遷變百端。化出父書在五爻,則途中遇雨;變成兄弟居三位,則房內傷風。

官鬼が父母の下に伏すれば、病は操労の過度の致す所。兄弟の下に伏すれば、生気と飲食の両样の交相に侵害する所致。官鬼が発動してまた官鬼を変出せば、新病旧病の両重の夾雑。官鬼が官鬼に化すれば、病情もまた変化百出して時時に同じからず。変出の父母が第五爻に落つれば(五爻は道路と為る)、路上に於いて雨に淋れて得たるの病。変じて兄弟と成りて第三爻に居れば(三爻は門戸床席と為る)、屋裡に於いて風寒を受けたり。

本官為在家得病,下必內傷;他卦為別處染災,上須外感。上實下空,夜輕日重;動生變克,暮熱朝涼。

官鬼がもし本宮の爻なれば、病は家裡に於いて得たる。また下爻に居れば、必ず内傷。官鬼がもし他宮の爻に属せば、病は外面に於いて染上せる。また上爻に居れば、必ず外感。上爻が実にして下爻が空なれば、夜は軽く白天は重きを主る。動爻が来りて生じて変爻が来りて剋すれば、傍晚に熱を発し清晨に涼を発すを主る――寒熱は往來して定まらず。

水化火,火化水,往來寒氣;上沖下,下沖上,內外感傷。火鬼沖財上臨,則嘔逆多吐;水官化土下直,則小便不通。

官鬼が水に属して火を変出し、火に属して水を変出せば、寒熱往來・瘧疾の一類。上爻が下爻を冲し、下爻が上爻を冲せば、内外交感して表裏ともに傷る。火性の官鬼が来りて妻財を冲して上爻に臨めば(財は飲食を主り、上は胸膈を主る)、嘔逆して吐くこと多きを主る。水性の官鬼が土を変出して下爻に値れば(土は能く水を制し、下は二便を主る)、小便不通を主る。

若患牙疔,兄鬼金連大煞;如生腳氣,震宮土化木星。鬼在離宮化水,痰火何疑;官來乾象雙木,頭風有準。

もし牙疔の一類なれば、必ず兄弟と官鬼とが金に属してまた大煞に連なる(金は歯骨を主り、兄弟は口を主る)。もし脚気を生ずれば、必ず震宮(震は足と為る)の土爻が木を変出す(木は土を剋し、気は下に壅る)。官鬼が離宮に在りて(離は火と為り心と為る)水を変出せば、水火相激するは、それは痰火の症にして疑い無し。官鬼が来りて乾宮に在りて(乾は頭と為る)両重の木爻に遇えば(木は風を主る)、頭風の症は則ち准し。

震遇螣蛇仍發動,驚悸顛狂;艮逢已午又交重,癰疽瘡毒。卦內無財,飲食不納;間中有鬼,胸膈不寬。

震卦の爻が螣蛇に遇いてまた発動すれば(震は動と為り螣蛇は驚を主る)、驚悸不寧にして顛狂に至るを主る。艮卦の爻が巳午火に逢いてまた重々発動すれば(艮は手と為り皮肉と為り、火は熱毒を主る)、癰疽瘡毒を生ずるを主る。卦中に妻財爻無ければ(財は飲食を主る)、病人は物を喫い下し得ず。世応の間の間爻の上に官鬼有れば(間爻は胸膈の位に当たる)、胸口の悶脹して舒ならざるを主る。

鬼絕逢生,病體安而復作;世衰入墓,神思困而不清。應鬼合身,纏染他人之症;世官傷用,重發舊日之災。

官鬼は本にすでに絶地に臨めり。却ってまた別爻の来りて生ずるに逢えば、病は看れば好えたるがごとくしてまた復発せんとす。世爻が衰弱して墓庫に入れば、病人は神思困倦にして意識清からず。応爻の官鬼が来りて卦身に合せば、病気を過ぎて、別人の病症に染上せる。世爻上の官鬼が来りて用神を傷れば、従前の旧病が重新して発作す。

用受金傷,肢體必然痠痛;主遭木克,皮骨定見傷殘。火為仇,則喘咳之災;水來害,則恍惚之症。

用神が金爻に傷せらるれば、肢体は必然として酸痛す(金は筋骨を主る)。用神が木爻に剋せらるれば、皮肉筋骨は一定して傷残有り(木は枝節撻伐を主る)。もし仇神と作すが火爻なれば、則ち気喘咳嗽の災有り(火は金を剋して肺を傷る)。もし来りて害するが水爻なれば、則ち神思恍惚の症有り(水は腎を主り驚恐を主る)。

空及第三,此病須知腰軟;官傷上六,斯人當主頭疼。財動卦中,非吐則瀉;木與世上,非癢即疼。

空に落つるが第三爻なれば(三爻は腰腹を主る)、この病は腰の軟くして力無き。官鬼が上六爻を傷れば(上爻は頭を主る)、この人は頭疼を主る。妻財爻が卦中に発動すれば(財は飲食を主り、動けば則ち脾胃を傷る)、嘔吐にあらざれば則ち泄瀉。木爻が世爻の上に加われば(木は風を主り疏泄を主る)、痒を作すにあらざれば則ち疼を作す。

病体

既明症候,當決安危。再把爻神搜索箇中之玄妙,重加參考方窮就裡之精微。先看子孫,最喜生扶拱合;次觀主象,怕逢克害刑沖。

病症はすでに看り明白なれば、続いて則ち安危生死を判定すべし。これは則ちさらに六爻の神煞を一遍搜尋し、其中の玄妙を抉発するを要す。反復して参考して、乃ち裡頭の精微の処に窮究し得。安危を断ずるにまず子孫爻を看る――子孫は医薬福徳の神、最もそれが生を得・扶を得・拱を得・合を得るを喜ぶ。その次に用神を看る(主象、病人の本身)、最もそれが剋・害・刑・冲に遇うを怕る。

世持鬼爻,病縱輕而難愈;身臨福德,勢雖險而堪醫。用壯有扶,切恐太剛則折;主空無救,須防中道而殂。

世爻の上に官鬼が坐すれば、病はたとい看れば軽しも、痊愈し難し――病根は則ち自身に在ればなり。卦身の上に子孫が臨めば、病勢はたとい険なれども医し好し。用神が本にすでに壮旺にしてまた別爻の来りて扶する有れば、反って太剛なれば則ち折れんとするを担心すべし(旺極して衰え、物極まれば必ず反す)。用神が空に落ちてまた救助無ければ、須らく病人が中途に死去するを防ぐべし。

祿繫妻財,空則不思飲食;壽屬父母,動則反促天年。主象伏藏,定主遷延乎歲月;子孫空絕,必乏調理之肥甘。

妻財爻は飲食を主る(禄)。それがもし空に落つれば、病人は便ち飲食を思わず。父母爻はここに寿元を主る(もまた労苦を主る)。それが一たび発動すれば反って子孫を剋し、寿数を折損す。用神が伏蔵して出ざれば、病は必ず拖延して日久く、遷延して歳月を経る。子孫爻が空に落ち絶に臨めば、則ち調養の滋補の物を欠き、護理もまた跟上せず。

世上鬼臨,不可隨官入墓;身臨福德,豈宜父動來傷。鬼化長生,日下正當沉重;用連鬼煞,目前必見傾危。

世爻上に官鬼が臨めば、最も世爻がまた官鬼に跟いて一同に墓に入るを忌む――これを「官に随いて墓に入る」と叫び、病を占うにこれを見るに最も凶。卦身上に子孫が臨めば、則ち断じてさらに父母爻が発動して来りてそれを剋傷するを可とせず。官鬼が発動して長生を変出せば、病勢は方に興り、眼下は正しく沈重なり。用神が官鬼と凶煞とに連なれば、目前に則ち危殆を見んとす。

福化忌爻,病勢增加於小愈;世撓兄弟,飲食減省於平時。用絕逢生,危而有救;主衰得助,重亦何妨。

子孫爻が発動して却って忌神を変出せば、病は剛しく好え見えてまた加重せんとす。世爻が兄弟爻に攪擾せられれば(兄弟は財を剋し、財は飲食を主る)、飲食は平時よりも減少す。用神はたとい絶地に処るも、もし別爻の来りて生ずるを得れば、それは危にして救有り。用神はたとい衰なれども、もし別爻の相助を得れば、病重しとも妨げず。病を看るに最も要緊なるは則ち「病有るを看て薬有るか無きかを看る」なり。

鬼伏空亡,早備衣冠防不測;日辰帶鬼,亟為祈禱保無虞。動化父來沖剋,勞役堪憂;日加福去生扶,藥醫則愈。

官鬼が伏蔵してまた空亡に落つれば(病根は深蔵して見えず、用神は反って着落無し)、則ち早く後事を預備して不測に防ぐべし。日辰上に官鬼を帯ぶれば(日辰は権重にして鬼は日の助を得)、急ぎて祈禱禳解し、乃ち無事を保つを得。動爻が父母を変出して来りて用神を冲剋するは、操労役使の致す所、甚だ憂慮すべし。日辰が加臨して子孫を以て用神を生扶するは、薬を喫すれば則ち好し。

身上飛伏雙官,膏盲之疾;命入幽冥兩墓,泉世之人。應合而變財傷,勿食饋來之物;鬼動而逢日破,何妨見險之虞。欲決病痊,當究福神之動靜;要知命盡,須詳鬼煞之旺衰。

卦身の上に飛神伏神ともに官鬼なれば、両重の病根が夾攻する。それは膏肓の疾、救うべき薬無し。用神がすでに日の墓に入りまた動の墓に入れば(両重の墓庫)、それはすでに黄泉の路上の人。応爻が来りて合して妻財を変出して却って用神を傷れば、別人の送り来る食物は喫する可からず(財は飲食を主り、変じて用を傷る)。官鬼はたとい発動すれども、却って日辰に冲破せられれば、たとい険象有るも妨げず。要するに病が能く好るかを断ぜんと要せば、則ち子孫爻の動静を推究す。命が尽きるか尽きざるかを断ぜんと要せば、則ち官鬼と凶煞の旺衰を细看す。

医薬

病不求醫,全生者寡;藥不對症,枉死者多。欲擇善者而從之,須就蓍人而問也。應在醫人,空則瞷亡而不遇;子為藥餌,伏則扞格以無功。

病を生じて往きて医を求めざれば、性命を保全し得るは少なし。薬を用いて症候に対せざれば、冤枉に死するは却って多し。一位の高明の医を挑びて看に来らんと要せば、則ち先に占う人に一卦を問うを得。医薬の一門を占うに、応爻は医を代表す。応爻が空に落つれば、便ちこの医は外出して在らず、彼を尋ねても着かず。子孫爻は薬餌を代表す。子孫が伏蔵して出ざれば、薬は病と相抵触し(「扞格」は則ち牴牾)、服するもまた功効無し。

鬼動卦中,眼下速難取效;空臨世上,心中強欲求醫。官臨福衰,藥餌輕而病重;應衰世旺,病家富而醫貧。

官鬼が卦中に発動すれば、病勢は正しく張り、眼下の薬は一時に効を見難し。世爻が空に落つれば、病家が自己心里に底無きを説明し、勉めて往きて医を求めんとす。官鬼が旺にして子孫が衰なれば、薬力は軽くして病勢は重く、壓し住めず。応爻が衰にして世爻が旺なれば、病家は富厚にして医は貧寒――医の本事は有限にして、また厚望する須なし。

父母不宜持世,鬼煞豈可臨身。官化官,病變不一;子化子,藥食不精。福化忌效,誤服殺身之惡劑;應臨官鬼,防投增病之藥湯。

医薬を占うに、父母爻は世を持するを宜とせず(父母は子孫を剋し、薬神を剋す)。官鬼と凶煞はさらに卦身に臨むを可とせず(病根は身に纏わる)。官鬼が官鬼を変出せば、病情は屢々変じて定まらず。子孫が子孫を変出せば、薬と食とともに精当ならず、換え去り換え来る。子孫爻が発動して忌神を変出するは、それは誤りて人の命を要する猛薬を服せるなり。応爻上に官鬼が臨めば(医は病気を帯ぶ)、彼が反って病情を加重するの薬湯を開き出すを提防すべし。

鬼帶日神,定非久神;應臨月建,必是官醫。世下伏官子動,則藥雖妙而病根常在;衰中坐鬼身臨,則病雖輕而藥力難扶。

官鬼が日辰の気を帯ぶれば(日辰は権重にしてしかもただ一日を管す)、病の来るは急なれども長久ならず。応爻が月建に臨めば、この位は一定して職銜有りの官医。世爻の底下に官鬼が伏して子孫がまた発動すれば、薬はたとい対症なれども、病根は却って照舊に蔵して除き去り得ず。用神が本にすでに衰弱してまた官鬼に坐し、卦身もまたここに臨めば、病は看れば軽しも、薬力は却って扶け起す能わず。

父若伏藏,名雖醫而未諳脈理;鬼不出現,藥總用而不識病源。主絕受傷,盧醫難救;父興得地,扁鵲無功。

父母爻が伏蔵して出ざれば(父母は医書典籍を主る)、この人は医の名を挂けるも、実は脉理に通ぜず。官鬼爻が出現せざれば(官鬼は病の在る所)、薬は只管に喫すれども、病根が何処に在るかを知らず。用神がすでに絶地に臨みまた剋傷を受ければ、たとい盧医(戦国の名医)なりとも救い活さず。父母爻が興旺にしてまた時を得地を得れば、子孫の薬神を剋し死する。たとい扁鵲なりとも能くする所無し。

察官爻而用藥,火土寒涼;驗福德以迎醫,丑寅東北。水帶財興,大忌魚鮮生冷;木加龍助,偏宜舒暢清懷。

官鬼が何の五行に属するかを看て薬を用るを定む。官鬼が火に属し土に属するは、病は燥熱に属し、則ち寒涼の剤を用うべし。子孫が何の方位に落つるかを看て医を請いに往く。子孫が丑・寅の爻に臨めば、則ち東北方に到りて請う。水爻が妻財を帯びて興旺なれば(水は寒を主り財は飲食を主る)、最も魚鮮生冷を忌む。木爻が青竜を加えて来りて相助すれば(木は条達を主り竜は歓喜を主る)、最も心懐を舒暢し鬱結を開解するを宜とす。

財合用神居外動,吐之則痊;子逢火德寓離宮,炙之則愈。坎卦子孫必須發汗,木爻官鬼先要疏風。用旺有扶休再補,鬼衰屬水莫行針。

妻財と用神とが相合して外卦に発動せば(外は上を主り財は食積を主る)、吐法を用いれば則ち好し。子孫爻が火に属してまた離宮に在れば(火は温熱を主る)、艾灸を用いれば則ち好し。子孫が坎宮に在れば(坎は水を主り汗を主る)、則ち発汗の法を用うべし。官鬼が木に属すれば(木は風を主る)、まず風邪を疏散すべし。用神が本にすでに旺相にしてまた生扶有れば、則ちさらに補薬を進むる要なし。官鬼が衰弱してまた水に属すれば(水は寒を主る)、則ち鍼を行うこと勿れ――寒証は鍼を忌む。

福鬼俱空,當不治而自愈;子官皆動,宜內補而外修。卦動兩孫,用藥須當間服;鬼傷二間,立方須用寬胸。

子孫と官鬼の両爻ともに空に落つれば(病無くまた薬無し)、治する須なし、自ずから好し。子孫と官鬼とがともに発動すれば(薬と病と相持す)、則ち内に服して調補し、外に敷洗して用いる両路の併進すべし。卦中に両個の子孫爻が動けば、薬を用るに須らく両方を間隔して服すべく、併せて同じく用うべからず。官鬼が両個の間爻を傷れば(間爻は胸膈に当たる)、方を開くに則ち胸を寛にし気を理するの薬を用うべし。

父合變孫,莫欲閉門修養;五興化福,可用路遇醫人。世應比和無福德,須用更醫;財官發動子孫空,徒勞服藥。

父母爻が相合して子孫を変出せば(父母は本に子孫を剋するも、今は反って変じて生ず)、一味に門を閉じて静養する要なし、外に出でて治を求むるを宜とす。第五爻(道路の位)が発動して子孫を変出せば、途中に偶遇する医を用い得。世応両爻が五行比和にして卦中にまた子孫無ければ、この医は中らず、須らく別に一位を換うべし。妻財と官鬼とがともに発動すれば(財は鬼を生じ、病勢はさらに盛ん)、しかして子孫が空に落つれば、薬を喫するもまた白費なり。

凡占醫藥者,須誠心默禱,用何人,藥有效無效,不必說明姓氏。卜家據此章而斷,自無薦醫之弊,則誠無不格,卦無不驗矣!豈非彼此心乎!

これは王洪緒の按語。およそ医薬を占うに、卜を求むる人はただ誠心にして黙禱するを須ち――問うはどの一位の医を用うべきか・この薬は効有るか無きかのみでよく、医の姓名を報じ出す須なし。占う人は本章の法則に依りて往きて断ずれば、自然として医に替わりて生意を拉するの弊病無し。このようにすれば、誠意は感通せざるなく、卦もまた応験せざる無し。これ豈に彼此ともに一個の真心を存するにあらざらんや。この条は巻首の《卜筮格言》の裡の「医と串通する」を痛斥する一段と正しく相呼応す。

鬼神

僥福鬼神,乃當今之所尚;禱爾上下,在古昔而皆然。不質正於易爻,亦虛行乎祀典。先看卦內官爻,便知鬼神情狀。

鬼神に向かいて福を求むるは、当今の世俗の崇尚する所。天地上下に向かいて祈禱するは、古人もまた一様に做し来れり。しかしもし《易》卦の上に到りて質証辨明せざれば、あの祭祀の礼もまた不過白く行う一場なり。鬼神の一門を占うに、まず卦中の官鬼爻を看る――官鬼は即ち鬼神の象。それが何の五行に属し・何の卦宮に居り・何の六獣に臨むかを看れば、則ち犯す所が何の鬼神・何の情状かを知る。

旺神衰鬼,方偶幹巽,堪推陰女陽男,老幼旺衰可決。若在乾宮,必許天燈斗願;如居兌卦,定然口願傷神。

官鬼の旺相なるは神、衰弱なるは鬼。さらに方位に按じて卦を配せば(乾を西北に配し巽を東南に配するが如き)、陽卦陽爻は男に属し陰卦陰爻は女に属し、旺なるは老と為り衰なるは幼と為り、鬼神の性別老少は便ち断定し得。官鬼がもし乾宮に在れば(乾は天と為る)、必ず従前に天灯を点し星斗を拝するの願を許して還さざりし。もし兌卦に在れば(兌は口と為る)、一定して口頭に許したる願が信を失い、神明を冲犯せり。

坎是北朝,艮則城隍宅土,離為南殿,坤則土地墳陵,震恐樹神或杖傷之男鬼,巽必縊死或顛仆之陰人。八卦仔細推詳,諸鬼自能顯應。

官鬼が坎宮に在れば(坎は北に在り)、北方の廟宇の神。艮宮に在れば(艮は山と為り門闕と為る)、城隍あるいは宅中の土神。離宮に在れば(離は南に在り)、南方の殿宇の神。坤宮に在れば(坤は地と為る)、土地神あるいは墳塋の鬼。震宮に在れば(震は木と為り動と為る)、恐らくは樹神、あるいは杖に打たれて死せるの男鬼。巽宮に在れば(巽は繩と為り風と為る)、必ず自縊して死せるか跌仆して亡びたるの女鬼。八個の卦を逐一に仔細に推詳せば、各路の鬼神は自ずから顕現せん。

更值勾陳,必有土神見礙;如臨朱雀,定然咒詛相侵。白虎血神,玄武則死於不明之鬼;青龍善願,螣蛇則犯乎施相之神。

官鬼がさらに勾陳を帯ぶれば(勾陳は土を主る)、必ず土を動かし土神を冲犯せり。朱雀を帯ぶれば(口舌を主る)、一定して人に咒詛せられて侵されたり。白虎を帯ぶれば、血光に死せるの鬼(白虎は血神と為る)。玄武を帯ぶれば、死ぬること不明不白の鬼。青竜を帯ぶれば、従前に許し下したる善願の未だ還さざる。螣蛇を帯ぶれば、施食の一類の邪神を冲犯せる(「施相」は施食の相類の神を指す)。

金乃傷司,火定媵神香願;木為枷鎖,水為河泊之神。若見土爻,當分厥類:鬼墓乃伏尸為禍,財庫則藏神不安。

官鬼が金に属すれば、刀兵の傷亡を主るの神司。火に属すれば、一定して嫁に随うの神あるいは香火の願の未だ了せざる。木に属すれば、枷鎖牢獄の鬼を主る。水に属すれば、河神水伯。もし土爻なれば、則ちさらに類を分かつを要す――この土がもし正しく官鬼の墓庫なれば、それは地下の伏屍の作祟。もしこの土が妻財の庫なれば(財庫)、それは蔵する所の財物の神の安ならざる。

修造動土,必然煞遇勾陳;口舌起因,乃是土逢朱雀。或犯井神,水在初爻遇鬼;或幹司合,火臨二位逢官。

もし房屋を修造して土を動かして祟を招きしなれば、卦上は必ず凶煞が勾陳に遇える(勾陳は土工を主る)。もし禍事が口舌より起これば、それは土爻が朱雀に遇える。もし井神を冲犯せれば、それは水爻が初爻に在りて(初爻は井と為り地下と為る)官鬼を帯びたる。もし竈神(司命)の作合なれば、それは火爻が第二爻に臨みて(二爻は竈と為る)官鬼に遇えたる。

若在門頭,須犯家堂部屬;如臨道上,當求五路神祗。四遇世沖,鬼必出門撞見;六逢月合,神須遠地相干。

官鬼がもし門戸の位に落つれば(三爻は門と為る)、犯す所は家堂香火の部署の神。もし道路の位に落つれば(五爻は道路と為る)、則ち五路の神を祭求すべし。第四爻(外戸の位)が世爻の来りて冲するに遇えば、この鬼は必ず出でて門を外れて撞見せし。第六爻(遠処・天位)が月建の相合に逢えば、この神は遠地より牽連して来れる。

鬼克身,冤家債主;主克鬼,妻妾陰人。我去生他,卑幼兒童僧道;他來生我,主宗尊長爹孃。無生合克刑,必是兄弟朋友。刑不善終,絕則無祀。

さらに官鬼と用神との生剋に按じてこの鬼が誰なるかを分辨す。官鬼が来りて卦身を剋するは、前世の冤家債主。用神が反って往きて官鬼を剋するは、妻妾の一類の女眷の鬼。我が往きてそれを生ずるは、卑幼の児童あるいは僧道の鬼。それが来りて我を生ずるは、本宗の尊長・父母の霊。彼此すでに生せず合せずも剋せず刑せざれば、それは多く半ば兄弟朋友の鬼。刑を帯ぶるは非命に死し善終を得ざる。絶地に臨むは香火を断ちて祭祀する人無きの孤魂。

如臨日月,定然新死亡靈;自入墓刑,決是獄中囚犯。旁爻財合,必月下之情人;應位弟生,乃社中之好友。

官鬼がもし日辰あるいは月建に臨めば(気は最も新にして最も盛ん)、一定して新近に亡故せるの霊魂。官鬼が自ら墓に入りてまた刑を帯ぶれば、必ず牢獄の中に死せるの囚犯。傍爻の妻財がそれと相合するは、生前の月下の私情の相好。応位上の兄弟爻が来りてそれを生ずるは、社裡に往來せる好友の鬼。

化出鬼爻臨玄武,則穿窬之鬼;變成父母遇螣蛇,則魘魅之精。太歲鬼臨,乃祖傳之舊例;日辰官並,是口許之初心。持世則未酬舊願,伏為有口無心;變財乃不了心齋,空則有頭無尾。

動爻が変出する官鬼が玄武を帯ぶれば、牆を穿ち壁を翻るの盗賊の鬼。父母を変出して螣蛇に遇えば、夢魘の作祟するの精怪。官鬼が太歳に臨めば、欠くる所は祖上より伝わり来たる旧例の祭祀。官鬼が日辰と同支に相并するは、当初に口頭に許し下したるの心願。官鬼が世を持するは、従前の願のなお還さざる。官鬼が伏蔵するは、当時に口有りて心無く、随に口ずさみて許せし。官鬼が妻財を変出するは、斎を持するの心願の了結せざる。官鬼が空に落つるは、頭有りて尾無く、願を許してまた中途に丢き下せし。

鬼在宅中,住居不穩;官臨應上,朝向不通。兌卦金龍千佛相,坎宮木動犯劃舟。水土交加在乾宮,則三元大帝;火金互動於兌卦,為五道傷官。

官鬼が宅爻の中に落つれば、住まえば則ち安穏ならず。官鬼が応爻の上に臨めば(応は対面と為る)、屋宅の朝向の通暢せざる。兌卦の金爻が青竜を帯ぶるは、千仏の相(仏像の法身)。坎宮の木爻が発動するは、竜舟賽會の一類の水神を冲犯せる。水爻土爻が交加して乾宮に在るは、それは三元大帝。火爻金爻が交互に発動して兌卦に在るは、それは五道将軍の一類の傷亡の神。

三空無香火之堂,怪動有不祥之禍。龍遇文書獨發,經文可斷;蛇逢官鬼屬陰,夢寐難當。動入空中值鬼,恐失孝思之禮;靜居宅上臨木,家停暴露之棺。

第三爻(香火堂の位)が空に落つれば、家中に香火を供奉するの処無し。怪異の爻が発動すれば、家裡に不祥の禍を出さんとす。青竜が父母(文書)に臨みて独自に発動すれば、誦経拝懺の事と断じ得。螣蛇が官鬼に遇いて爻が陰に属せば、悪夢に纏われて夜は寢ね安からざるを主る。動爻が空亡に落ちてまた官鬼に値れば、恐らくは祖先に対する孝敬の礼を失せり。爻が安静にして宅位の上に居りてまた木に属せば(木は棺槨と為る)、家中に未だ葬らず暴露して外に在るの棺木を停めたり。

種作

農為國本,食乃民天。五穀不同,執識異宜而布種;一年關係,全憑卦象以推詳。旺相妻財,豐登可卜;空亡福德,損耗難憑。

農事は国家の根本、糧食は百姓の天。五穀は各々性宜有り。誰か能く一々に識りてその宜する所に按じて種を下さん。一年の収成は関係重大にして、全て卦象に憑りて推詳す。種作を占うに妻財を以て収成と為し子孫を以て苗禾と為す。妻財爻が旺相なれば、則ち豊収と断じ得。子孫爻が空亡に落つれば、則ち損耗して、収成は靠み難し。

父母交重,耘耔徒知費力;兄爻發動,年時莫望全收。鬼在旺鄉遇水神,而禾苗渰腐;官居生地加火煞,而稼穡焦枯。

父母爻が重々発動すれば(父母は子孫を剋し、子孫は苗)、草を鋤き土を培うも白く力を費やす。兄弟爻が発動すれば(兄弟は財を剋す)、この一年は全収を指望するなかれ。官鬼が旺地に落ちてまた水に属すれば、禾苗は水に淹れ爛れんとす。官鬼が長生の地に居りてまた火煞を帯ぶれば、荘稼は旱火に烤げ焦されんとす。

土忌克身,水旱不調之歲;金嫌傷世,螟蝗交括之年。木則風摧,靜須榖;生扶合世,方許無虞。

土性の官鬼が来りて卦身を剋せば、この一年は水旱調わず。金性の官鬼が来りて世爻を傷れば、この一年は螟虫蝗虫が交相に害を為す。木性の官鬼は大風が摧折するを主り、ただそれが安静にして動かざるのみ、禾穀は乃ち保住し得。要するに爻の来りてそれを生じそれを扶し、また世爻と相合する有るを須て、乃ち一年無虞を許す。

二爻坐鬼,必難東作於三春;五位連官,定阻西成於八月。初旺則種子有餘,四空則耕牛未辦。

第二爻の上に官鬼が坐すれば、春天の耕作は必定に着手し難し(「東作」は春耕を指す)。第五爻が官鬼に連なれば、秋天の収穫は必定に受阻す(「西成」は秋収を指す)。初爻が旺相なれば、種子は余有り(初爻は種と為る)。第四爻が空に落つれば、耕牛はなお着落無し(四爻は牛畜と為る)。種作を占うに六爻を以て農事の次第に分派し、六親の生剋を配合して看る。

應爻生合世,天心符合人心;卦象疊財爻,多爭壅如少壅。日帶父爻,一倍功夫一倍熱;財臨帝旺,及時耕種及時收。

応爻が来りて世爻を生合するは、それは天意と人心とが相合す。風雨は調順す。卦中に妻財爻が重畳して出現するは、譬えば争いて肥を多く下すがごとく、実は少く下すに如かず――過ぎるは猶ほ及ばざるがごとし。日辰が父母爻を帯ぶれば(父母は労苦を主る)、一倍の工夫を下せば一倍の辛労多し。妻財爻が帝旺に臨めば、則ち時に及びて耕種し時に及びて収穫し、様様に時令に趕得上す。

要知始終吉凶,但看動爻變化;欲識栽培可否,分詳子位持臨。世值三刑,農須帶疾;爻逢兩鬼,地必同耕。

一年の頭より尾に至る吉凶を知らんと要せば、ただ動爻が何を変出するかを看る。この塊の地が能く栽培するか否かを知らんと要せば、則ち子孫爻(苗禾)がどの一位に落ち・何に臨むかを细看す。世爻が三刑に遇えば、田を種ける人の身上に病を帯ぶ。卦中に両重の官鬼が出現すれば、この塊の地は必ず人と合伙して同じく耕す。

父在外爻水輔,地雖高而潮溼;父居內卦日生,田固小而膏腴。父化父,一丘兩段;沖汫沖,七坎八坑。

父母爻(田地を主る)が外卦に在りて水爻の輔助有れば、この塊の地は位置はたとい高きも潮湿なり。父母爻が内卦に在りて日辰の来りて生ずるを得れば、田はたとい小なれども肥沃なり。父母爻が父母を変出せば、一塊の田を分かちて両段と作す。爻上に冲し来り冲し往きて坑洼の相冲するあれば、この地裡は七高八低にして坑坑洼洼なり。

陽象陽爻,此地必然官斗則;或空或動,其田還恐屬他人。坐落胎養,開闢未久;變成福德,溝洫分明。若是坎宮,必近江湖之側;若伏兄弟,乃租鄉鄰之田。

卦象が陽に属し爻もまた陽なれば、この塊の地は必定して官定の斗則に按じて粮を納るる正税の田。父母爻がもし空に落ちあるいは発動せば、この田は恐怕くはすでに別人に帰せり。父母爻が胎・養の位に坐せば、新たに開墾して久しからざるの地。父母爻が子孫を変出せば、田間の溝渠は分明にして水利は斉整なり。卦がもし坎宮に在れば(坎は水と為る)、この田は必ず江湖の辺に近し。父母がもし兄弟の下に伏せば、それは隣里の田を租りて種ける。

蚕桑

既言種植,合論蠶桑,採飼辛苦,只為絲綿。而養育吉凶懸惑,因憑卜筮於著龜。初論子孫得地,則蠶苗必利;次憑財位當權,則絲繭多收。

すでに田を種くを講じたれば、則ち連ねて蚕を養うを講ずべし。桑を采りて蚕に餧うこと辛辛苦して、ただあの点の絲綿のため。しかし養育の吉凶は未決に懸る。ゆえに蓍亀に憑りて占う。蚕桑を占うにまず子孫爻を看る――子孫は蚕苗、それが時を得地を得れば、蚕苗は必ず好し。その次に妻財爻を看る――妻財は絲繭、それが権に当たり勢を得れば、絲繭は収むること多し。

福德要興,更喜日辰扶助;妻財怕絕,尤嫌動象刑沖。兄弟臨身,葉費而絲還微薄;父母持世,心勞而蠶必難為。

子孫爻は興旺するを要し、さらに日辰の来りて扶助するを喜ぶ。妻財爻は絶地に臨むを怕り、尤も動爻の来りてそれを刑しそれを冲するを嫌う。兄弟爻が卦身に臨めば(兄弟は耗を主る)、桑葉は費すこと多くして収むる絲は反って少なし。父母爻が世を持せば(父母は子孫を剋す)、心力は交瘁して蚕は総じて養い好からず。

五行如遇官爻,必遭傷損;一卦皆無鬼煞,方始亨佳。日主沖身,切忌穢人入室;妻財合應,必然汙婦臨蠶。

五行の中にもし官鬼の権に当たるに遇えば、蚕は必ず傷損に遭う。整卦の内にともに官鬼凶煞無ければ、乃ち算して亨通吉利と為す。日辰が来りて卦身を冲せば、切に潔淨ならざる人が蚕室に進むを忌む。妻財爻と応爻とが相合すれば、必ず外来の汚穢の婦人が蚕に靠近せり(旧俗は蚕室に最も汚穢の冲犯を忌む)。

子受暗沖,每遇分臺須仔細;財無傷克,凡占葉價必騰增。兄弟入空亡,絲翻白雪;福身臨已午,繭積黃金。

子孫爻が日辰に暗冲せられれば、分箔して蚕を移す時に毎に格外に小心すべし。妻財爻が傷剋を受けざれば、桑葉の行情を占うに必定上漲す。兄弟爻が空亡に落つれば(劫耗の神は空なり)、繰り出す絲は白きこと飛雪の如し。子孫と卦身とが巳・午の火爻に臨めば(火は明黄を主る)、蚕繭は堆積すること黄金の如し。

父動化財,不枉許多辛苦;官興變福,亦遭幾度虛驚。卦出乾宮,若養夏蠶偏吉利;母居刑地,如言蠶室定崩摧。蠶繭獻功,三合會財局而旺相;卦宮定位,六爻隨動靜以推詳。

父母爻が発動して妻財を変出せば、先に労して後に得、一番の辛苦は白費と算せず。官鬼爻が興動して却って子孫を変出せば、もまた幾場の虚驚を経て後に安ならんとす。卦が乾宮より出ずれば(乾は金に属して秋に当たり、燥熱を主る)、夏蚕を養うに偏に吉利なり。父母爻が刑を受くるの地に居れば(父母は屋宇を主る)、蚕室は一定して塌壊せんとす。蚕繭が豊収して功を献ずるは、三爻が會合して妻財の一局を成してまた旺相なるの象。その卦宮の定位に至っては、則ち依然として六爻の動静に按じて逐一に推詳す。

六畜

道形萬物,理總歸於一心;易盡三才,占豈遺乎六畜。惟能精以察之,自得明而著矣!命在福神,若遇興隆須長養;利歸財位,如逢囚死定輕微。

大道は万物を生成し、道理は総じて一個の心に帰す。《易》は天・地・人の三才を包み盡し、占卜は豈に六畜を遺漏するを得んや。ただ能く精細に体察すれば、自ずから明白顕著ならん。六畜を占うに子孫爻を以て畜牲の性命と為す。それが興旺隆盛なれば、牲口は養いて大きくし好し。妻財爻を以て得る所の利と為す。それがもし囚死無気に逢えば、利を得るは必定微薄なり。

二者不可相無,一般皆宜出現。財旺福衰,雖瘦弱而善走;財空福動,總遲鈍而可觀。財若空亡,雖利暫時無遠力;福臨刑害,若非齾鼻定雕疤。

子孫と妻財の両位は一も欠くべからず、一様にみな卦中に出現すべし。妻財が旺にして子孫が衰なれば、この牲口はたとい瘦弱なれども奔走に善し。妻財が空に落ちて子孫が発動すれば、たとい行動は遅鈍なれども、樣子は却ってなお看るに過ぎ得。妻財がもし空亡に落つれば、眼下はたとい小利有るも、長遠は却って力無し。子孫爻が刑害に臨めば、この牲口は鼻子を缺くにあらざれば、一定して疤痕を帯ぶ。

相合財生,必主調良且善;相沖相剋,定然頑劣不馴。要知蹄足身形,須看臨持八卦;欲別青黃白黑,須參生克六神。陰陽有雌雄牝牡之分,胎養為駒犢羔雛之類。

爻と爻と相合し妻財がまた来りて生ずれば、この牲口は必定馴良温善。彼此に相冲相克すれば、一定して頑劣にして馴し難し。蹄足と身形とを知らんと要せば、則ちそれがどの一個の卦に臨むかを看る(乾は馬・坤は牛・震は龍・巽は雞・坎は豕・離は雉・艮は狗・兌は羊)。青黄白黒の何の毛色かを分かたんと要せば、則ち生剋と六獣とを参看す。爻の陰陽は雌雄牝牡を分出す。爻が胎・養の位に落つれば、則ちそれは小馬・小牛・羊羔・雛雞の一類の幼畜。

身坐子胎,必是受胎之六畜;福臨鬼墓,須知有病於一身。父動有傷,子絕則徒為勞碌;兄興不長,福與則反有生扶。

卦身が子孫の胎位の上に坐せば、これは必ずすでに懐胎せるの牲口。子孫爻が官鬼の墓庫に臨めば、この牲口は一身に病有り。父母爻が発動すれば子孫を傷るを會し、もし子孫がまた絶地に臨めば、それを養うも不過白き辛苦の一場。兄弟爻が興旺なれば、牲口は長じて大きくならず。しかしもし兄弟が反って往きて子孫を生ぜば(兄弟が子孫を生ずるは本に相生)、倒れてまた生扶の助と成る。

世若空亡,到底終須失望。逢金生旺,當慮齧人;值土交重,須憂病染。官加蛇雀,必因成訟成驚;子變兄財,可驗食粗食細。

世爻がもし空亡に落つれば、頭に到りて終帰は失望、養い成さず。子孫爻が金に属してまた生旺なれば(金は歯牙の鋒利を主る)、この畜生が人を咬むを提防すべし。子孫爻が土に値りて重々発動すれば(土は湿滞を主る)、それが病に染まるを担心すべし。官鬼が螣蛇・朱雀を加えれば、必ずこの牲口に因りて官司を惹き出すか驚嚇を受く。子孫爻が兄弟あるいは妻財を変出せば、それが喫うは粗料か精料かを験し得。

財連兄弟,乃芻豢之失時;子化父爻,必勞心之太過。福連官鬼,須防竊取之人;鬼化子孫,恐是盜來之畜。官兄交變,難逃口舌之相侵;日月並刑,豈免死亡於不測。

妻財が兄弟に連なれば(兄弟は財を劫す)、草料の喂食は時に按じず。子孫が父母を変出せば(父母は子孫を剋す)、使喚すること太過にして、その力を労損す。子孫が官鬼に連なれば、人の来りて偸むを提防すべし。官鬼が子孫を変出せば、ただ怕るらくはこの牲口は本身就きて偸み来れる。官鬼と兄弟とが交互に変化すれば、口舌の争執を免れず。日辰月建が一斉に来りて刑すれば、哪にか意外の死亡を免れ得ん。

若占置買,亦宜福動生身;倘問利時,最怕財興化絕。或賭或斗,皆宜世旺財興;或獵或漁,總怕應空福絕。乳抱者宜胎福生旺而無傷,醫治者要父官衰絕而有制。

もし牲口を買い進むるを占えば、もまた子孫爻が発動して来りて卦身を生ずるを須て乃ち好し。もし何時に利を得るかを問わば、最も妻財が興旺して却って絶地を変出するを怕る。もし雞を闘わし狗を走らし、勝を賭けて先を争うの一類なれば、みな世爻の旺にして妻財の興なるを宜とす。もし猎して魚を捕うるなれば、最も応爻の空に落ち子孫の絶に臨むを怕る。孵りて雛を抱育せんとするは、胎爻と子孫爻との生旺にして傷を受けざるを宜とす。牲口に病を治せんとするは、則ち父母と官鬼の両爻が衰絶にして、また爻の来りてそれらを制し住むる有るを要す。

求名

書讀五車,固欲致身於廓廊;胸藏萬卷,肯甘遁跡於丘園。要相國家,當詳易卦。

書を読みて五車の多きに到るは、本は朝廷の上に置身せんと想えり。胸中に万卷の詩書を蔵して、誰か甘心して山林田園の裡に埋没せんや。しかし能く国家を輔佐し功名を取得するか否かは、則ち《易》卦を細詳すべし。求名の一門を占うに、官鬼を以て功名の神と為し、父母を以て文書試巻と為し、子孫を以て官を傷るの忌神と為し、妻財を以て文書を耗するの神と為す――四位は分明にして、成敗は自ずから見ゆ。

父爻旺相,文成擲地金聲;鬼位興隆,家報泥金捷喜。財若交重,休望青錢之中選;福如發動,難期金榜之題名。

父母爻が旺相なれば(父母は文章試巻を主る)、做り出す文章は地に擲ちて金石の声を作す。官鬼爻が興隆なれば(官鬼は功名を主る)、家中は則ち泥金を書したる捷報を接し得。しかし妻財爻がもし重々発動せば、財は父母を剋して文章を壞し、則ち「青銭万選」の如く篇篇に中式するを指望する勿れ。子孫爻がもし発動せば、子孫は官鬼を剋して功名を傷る。金榜に題名するもまた望み無し。

兄弟同經,乃奪標之惡客;日辰輔德,實勸駕之良朋。兩用相沖,題目生疏而不熟;六爻競發,功名恍惚以難成。

兄弟爻は同場に応試し同じく一経を治むるの對手、正しく来りて錦標を奪うの悪客。日辰がもし来りて徳有るの爻を輔助せば(用神を生扶す)、それは我に勧めて路に上りて応試せしむるの良友。両個の用神(官鬼と父母)が彼此に相冲すれば、考える題目は生僻にして熟せず。六爻が争いて発動すれば、心思は紛雑にして、功名は恍惚として終に成就し難し。

月克文書,程序背而不中;世傷官克,仕路窒而不通。妻財助鬼父爻空,可圖僥倖;福德變官身位合,亦忝科名。

月建が来りて父母(文書)を剋せば、做る所の文章は程式格律に合せず、中選し能わず。世爻が反って往きて官鬼を傷剋せば、仕途は則ち閉塞して通ぜず。もし妻財はたとい動けども往きて官鬼を生助し、しかして父母爻が恰好に空に落つれば(空なれば則ち剋を受けず)、倒れてなお僥倖して中を得るを得。子孫爻はたとい動けども官鬼を変出して、また卦身と相合せば、もまた能く科名に忝列す――この両条の講ずるは「凶中より吉に転ずる」の変例。

出現無情,難遂青雲之志;伏藏有用,終辭白屋之人。月建克身當被責,財如生世必幫糧。

官鬼はたとい卦中に出現すれども、却って世爻と情無ければ(生せず合せず)、青雲の志は遂げ難し。官鬼はたとい伏蔵すれども、もしなお提拔の力の用うべき有れば、終究して白屋寒士の身份を脱し去るを得。月建が来りて卦身を剋せば、考えに赴く時に責罰を受くべし(あるいは斥退せられん)。妻財がもし来りて世爻を生ぜば、必ず人の盤纏口粮を幇助する有らん。

父官三合相逢,連科及弟;龍虎二爻俱動,一舉成名。殺化生身之鬼,恐發青衣;歲加有氣之官,終登黃甲。

父母と官鬼の両位がまた三合の成局に逢えば、それは接続して中式し連科に及第す。青竜と白虎の両爻が一同に発動すれば(青竜は喜を主り白虎は威を主る)、一擧に名を成す。凶煞はたとい官鬼を化出して来りて卦身を生ずるも、恐怕くはただ個の青衣の小職を得るのみ(低階の出身)。太歳が加臨して気有るの官鬼に臨めば、終に能く黄甲に高中せん(進士甲科)。

病阻試期,無故空臨於世位;喜添場屋,有情龍合於身爻。財伏逢空,行糧必乏;身興變鬼,來試方成。

世爻が故なくして空亡に落つれば、病を害して考期を誤るを主る。青竜が情有りて来りて卦身に合せば、考場の中に喜を添え場屋は順遂を主る。妻財が伏蔵してまた空に落つれば、考えに赴くの盤纏口粮は必定短缺す。卦身が発動して官鬼を変出せば、この一科は乃ち考え成り得。須らく親身に往きて応試すべし。

卦值六沖,此去難題雁塔;爻逢六合,這回必占薦頭。父旺官衰,可惜劉蕢之下第;父衰官旺,堪嗟張奭之登科。

六冲卦を搖り得れば、この去は雁塔の上に題名するに難し(唐人は進士及第して慈恩寺雁塔に題名す)。六合卦を搖り得れば、この一回は必定して前茅に列し、薦頭を占め得。父母(文章)が旺にして官鬼(功名)が衰なれば、文章はたとい好しも禄命無し。惜しむべし唐代の劉蕡の如く落第するを。父母が衰にして官鬼が旺なれば、文章は佳ならざるも居然として中式す。嘆くべし唐代の張奭の如く白巻にして科に登るを。

應合日生,必資鶚薦;動傷日克,還守雞窗。世動化空用旺,則豹變翻成蝴蝶。身宮化鬼月扶,則鵬程連步蟾宮。

応爻が来りて合し日辰が来りて生ずれば、必ず貴人の鶚鳥の如き挙薦を得(「鶚薦」は孔融が禰衡を薦めし語に出づ)。動爻が来りて傷り日辰が来りて剋せば、なお帰りて書齋を守りて苦読するを得(「雞窗」は書房を指す)。世爻が発動して却って空亡を変出せば、たとい用神は旺相なれども、も「豹変」の美が反って蝴蝶の一場の空と成る。卦身の宮が官鬼を変出してまた月建の扶助を得れば、則ち鵬程万里にして歩歩に高升し、直上して蟾宮に桂を折らん。

更詳本主之爻神,方論其人之命運。雖賦數言,總論窮通之得失;再將八卦,重推致用之吉凶。

さらに本人の属する所のあの一爻の神煞の旺衰を细看して、始めて彼の一生の命運を論ずるを得。以上はたといただこれ幾句の賦文を写すのみなれども、総じて不過窮通得失の大綱を論ず。具体に某人某事に到れば、なお須らく八卦をさらに一遍推して、逐層に実際の応用中の吉凶を判断すべし。求名を占うと身命を占うとは合して看るべし。功名の外に、なお命運の深浅有り。

仕宦

為國求賢,治民之本;致身輔相,祿養為先。旺相妻財,必得千鍾之粟;興隆官鬼,定居一品之尊。

国家に替わりて賢才を選拔するは、百姓を治理するの根本。士人が相位に置身して君王を輔佐するも、も先に俸禄のその身を養う有るを要す。ゆえに官を做るの一門を占うに、妻財爻が旺相なれば、必ず千鍾の俸米を得。官鬼爻が興隆なれば、一定して一品の尊に位居せん。名を求むるは官鬼を重しとし、官を做るは則ち官鬼と妻財とを併せて重しとす――一つは職位を主り一つは俸給を主る。

子若交重,當慮剝官削職;兄如發動,須防減俸除糧。父母空亡,休望差除宣敕;官爻隱伏,莫思爵位升遷。

子孫爻がもし重々発動せば(子孫は官鬼を剋す)、官職を剥奪せらるるを担心すべし。兄弟爻がもし発動せば(兄弟は妻財を剋す)、俸禄を減扣せらるるを提防すべし。父母爻が空に落つれば(父母は詔敕文書を主る)、委任の敕命の下り来るを指望する勿れ。官鬼爻が隠伏して現れざれば、もまた爵位を升遷するを想う須なし。

月建生身,當際風雲之會;歲君合世,必承雨露之恩。世動逢空,官居不久;身空無救,命盡富危。

月建が来りて卦身を生ぜば、正しく風雲の際會に逢い、時来りて運転す。太歳と世爻とが相合すれば、必ず朝廷の雨露の恩を承受す(太歳は君と為る)。世爻が発動して却又空に落つれば、この官は做ること久しからず。卦身が空に落ちて爻の来りて救う無ければ、寿命は将に尽きんとし、たとい富するもまた危なし。

鬼化福沖當代職,財臨虎動必丁憂。日辰沖剋,定然誹謗之多招;鬼煞傷身,因見災殃之不免。

官鬼が発動して子孫を変出して来りて冲せば(子孫は官を剋す)、まさに別人に職位を代替せらるべし。妻財爻が白虎に臨みて発動せば(財は父母を剋し白虎は喪を主る)、必定して父母のために孝を守り丁憂せん。日辰が来りて冲し来りて剋せば、一定して許多の誹謗を招く。官鬼と凶煞とが来りて卦身を傷れば、災殃は則ち免れず。

兄爻化鬼無情,同僚不協;太歲加刑不順,貶謫難逃。卦靜世空,退休之兆;身空煞動,避禍之徵。

兄弟爻が官鬼を変出して世爻と情無ければ、同僚の間は和睦せず。太歳が刑を加えて世と順ならざれば、官を貶し流されるを躲け得ず。六爻が安静にして世爻が空に落つれば、老を告げて退休するの兆。卦身が空に落ちて凶煞が発動すれば、禍を避け引退するの徴。

身邊伏鬼若非空,頭上烏紗終不脫。財空鬼動聲名震,而囊篋空虛;官旺父衰職任高,而衙門冷落。

卦身の旁に官鬼が伏すれば、ただそれが空に落ちざるを須て、頭上の烏紗帽は終究して脱ぎ下し得ず――官位は保つべし。妻財が空に落ちて官鬼が発動すれば、声名はたとい顕赫なれども、箱篋は却って空空如たり。清官薄宦なり。官鬼が旺にして父母が衰なれば(父母は印信衙署を主る)、職位はたとい高しとも衙門は冷落す。名有りて実無きの任。

職居風憲,皆因月值官爻;官在貳司,只為鬼臨傍位。撫綏百姓,兄動則難化愚頑;巡察四方,路空則多憂驚怪。

任ずる所が監察風紀の職なれば(御史台の一類)、それは月建が正しく官鬼爻に値るが故。任ずる所が副貳佐職なれば、それは官鬼がただ旁爻に臨みて正位に居らざるが故。もし職が百姓を撫綏するに在れば、兄弟爻が一たび動けば(兄弟は争奪紛擾を主る)、愚頑の民は感化し難からん。もし職が四方を巡察するに在れば、第五爻(道路の位)が空に落ち、路上に驚憂怪異多し。

出征剿捕福德興,而寇賊殲亡;鎮守邊陲卦爻靜,而華夷安泰。奏陳諫諍,那堪太歲刑沖;僧道醫官,豈可文書發動。但隨職分以推詳,可識仕途之否泰。

もし兵を出して剿捕するなれば、子孫爻が興旺せば(子孫は官鬼を剋し官鬼は寇賊と為る)、盗賊は則ち殲滅せらる。もし辺疆を鎮守するなれば、六爻が安静なれば、中原と外族とともに安泰無事。もし疏を上りて進諫するなれば、最も太歳の来りて刑し来りて冲するを怕る――太歳は君、冲刑すれば則ち君上の怒に触る。もし僧官・道官・医官のこの一類なれば(みな子孫を以て本業と為す)、最も父母爻の発動して来りて子孫を剋するを忌む。要するに各人の職分の不同に按じて往きて推詳せば、仕途の通塞は則ち明白ならん。

財を求む

居貨曰賈,行貨曰商,總為資生之計。蓍所以筮,龜所以卜,莫非就利之謀。要問吉凶,但看財福。

坐して貨を売るを「賈」と叫び、販運して往來するを「商」と叫ぶ。総じて不過生を謀るの営生。蓍草は用いて筮を占い、亀甲は用いて兆を卜し、もまた无非是れ利を趨るの事に替わりて主意を出す。ゆえに財を求むるを占うにただ吉凶を問い、ただ両位の爻を看る。妻財は財の本身、子孫は財を生ずるの源(子孫は財を生ず)。この両位が力を得れば、財路は自ずから通ず。

財旺福興,無問公私皆稱意;財空福絕,不拘營運總違心。有福無財,兄弟交重偏有望;有財無福,官爻發動亦堪求。

妻財が旺に子孫が興なれば、公事を弁ずるも自家の生意を做すも、みな心に称い意の如し。妻財が空に落ち子孫が絶に臨めば、どう経営するもみな心に遂わず。卦中にただ子孫有りて妻財無ければ、もし兄弟爻が重々発動せば、反って望み有り――兄弟は子孫を生じ、子孫はさらに財を生じ、源頭は有れり。卦中にただ妻財有りて子孫無ければ、もし官鬼爻が発動すればもまた求め得――財は官を生じ、官は反って財を護り、兄弟に劫し去らるるに至らず。

財福俱無,何異守株而待兔;父兄皆動,無殊緣木以求魚。月帶財神,卦雖無而月中必有;日傷妻位,財雖旺而當日應無。

妻財と子孫の両位ともに無ければ、則ちそれは樹桩を守りて兎を待つが如く、白く待つ一場。父母と兄弟の両爻ともに発動すれば(父母は子孫を剋して財源を断ち、兄弟は財を剋して財本を劫す)、則ちそれは樹上に爬りて魚を捉えんとするが如く、全然として望み無し。月建上に妻財を帯ぶれば、卦中に財を見ずとも、本月の内に必ず財の到る有らん。日辰が往きて妻財の位を傷れば、財はたとい旺なれども、当日は却って得ず。

多財反覆,必須墓庫以收藏;無鬼分爭,又怕交重而阻滯。兄如太過,反不克財;身或兄臨,必難求望。

妻財が卦中に出現すること太多ければ反って反復定まらず。必ず墓庫のそれを収攏する有るを須て乃ち好し。卦中に官鬼無ければ、則ち財に替わりて兄弟の争奪を挡き止むる人無し。しかし官鬼がもし重々発動せば、またそれが反って阻滞と成るを怕る(官鬼は財気を耗す)。兄弟がもし旺にして太過すれば、物極まれば必ず反し、反って財を剋し動かさず。しかし卦身の上にもし兄弟に臨めば、則ち指望し難し――自己が則ち財を劫するの人なればなり。

財來就我終須易,我去尋財必是難。身遇旺財,似取囊中之物;世持動弟,如撈水底之針。

妻財爻が来りて世を生じ来りて世に合するは、財の来りて我に就く。財を得るは終究して容易。世爻が反って往きて財を生じ往きて財を尋ぬれば、則ち難からん。卦身が旺相の妻財に遇えば、財を取るは自己の口袋の裡の物を掏り出すに一般に便当なり。世爻の上に発動の兄弟が坐せば、財を求むるは水底に到りて針を捞るが如く、白く気力を費やす。

福變財生,滾滾利源不竭;兄連鬼克,紛紛口舌難逃。父化財,必辛勤而有得;財化鬼,防耗折而驚憂。

子孫爻が発動して妻財を変出して相生ずるは、それは財源の滚滚として取りて竭きざる。兄弟が官鬼に連なりて一同に来りて剋せば(一つは財を劫し一つは禍を招く)、口舌是非は紛紛として免れ難し。父母爻が妻財を変出せば、先に労して後に獲、辛苦の一番も終に得る所有り。妻財爻が官鬼を変出せば、本を折り破耗し、併せて驚憂を生ずるを提防すべし。

財局合福神,萬倍利源可許;歲君逢劫煞,一年生意無聊。世應二爻空合,虛約難憑;主人一位刑傷,往求不遇。

三爻が會して妻財の一局を成し、また子孫と相合せば、万倍の利を許し得。太歳の爻が劫煞に逢えば、この一年の生意は冷落にして聊頼無し。世応両爻はたとい相合すれどもともに空に落つれば、それは虚約の一場、靠み難し。求むる所のあの人(主人)の一爻が刑を受け傷を受ければ、前に往きて彼を求むるもまた遇い着かず、求め成らず。

徒空持鬼,多因自己遲疑;日合動財,卻被他人把住。要知何日得財,不離生衰旺合;欲決何時有利,但詳春夏秋冬。

世爻が白く空に落ちてまた官鬼に坐せば、多く半ば自己が猶豫遅疑して事を誤れる。妻財はたとい発動すれども、却って日辰に合し住められれば、それは財が別人に把持せられて、我が手裡に到り得ざる。どの一日に財を得るかを知らんと要せば、不外に用神が何時に生を得・何時に旺に転じ・何時に合に逢うかを看る(衰なれば則ち旺を待ち、合せらるれば則ち冲を待つ)。何時に利有るかを判断せんと要せば、則ち春夏秋冬の四時の中に妻財が令に当たるか否かを细看す。

合夥不嫌兄弟,公門何慮官爻。九流術士,偏宜鬼動生身;六畜血財,尤喜福興持世。

伙を合して生意を做すれば、卦中に兄弟を見るも併せて忌諱せず――本に就きて人と股を合するなればなり。官府の裡に於いて利を謀れば(公門の中人)、もまた必ずしも官鬼爻を怕る須なし――それは正しく本行なればなり。九流の術士(卜を売り医を行うの類)は反って官鬼の発動して来りて卦身を生ずるを宜とす。彼らは人の憂疑に倚りて飯を喫えばなり。畜牧屠宰のこの一類の「血財」の売買は、尤も子孫爻の興旺にして世を持するを喜ぶ――子孫は即ち六畜なればなり。

世應同人,放債必然連本失;日月相合,開行定主有人投。應落空亡,索債者失望;世遭刑剋,賭博者必輸。

世応両爻が同一の五行なれば(比和して一人に同じ)、債を放ち出せば必定して本銭をも収め回り得ず。日辰月建と世とが相合すれば、行桟を開設すれば必ず人の上門して投奔する有らん。応爻が空に落つれば、債を討つ人は空を撲つ。世爻が刑に遭い剋に遭えば、賭博する人は一定して輸す。

鬼克身爻,商販者必遭盜賊;間興害世,置貨者當慮牙人。停拓者喜財安而鬼靜;脫貨者宜財動而身興。

官鬼が来りて卦身を剋せば、行商して販運する人は必定して盗賊に遇う。間爻が発動して世爻を害すれば、貨を進むる人は中間の牙儈の梗を作るを提防すべし。貨物を囤積して價を等つ人は、妻財の安静・官鬼もまた静なるを喜ぶ――静なれば則ち貨は久しく存し得。手を脱がして貨を出さんとする人は、則ち妻財の発動・卦身の興旺を宜とす――動けば則ち貨は售り易し。同一の卦象にして、売買の方向の不同に因りて吉凶は相反す。

路有有官休出外,宅中有鬼勿居家。內外無財伏又空,必然乏本;父兄有氣財還絕,莫若安貧。生計多端,占法不一,但能誠敬以祈求,自可預知其得失。

道路の爻(五爻)の上に官鬼有れば、則ち門を出でて売買を做す要なし。宅爻(二爻)の上に官鬼有れば、則ち家裡に守る要なし。内外卦ともに妻財を見ず、伏神がまた空に落つれば、それは必定して本銭をも無し。父母兄弟の両爻が気有りて妻財が偏に絶に臨めば、強いて求むるに与いんよりは、清貧に安んずるに如かず。生を謀るの路子は甚だ多し。占法もまた各々相同ならず。ただ誠心敬意を以て往きて祈求すれば、自ずから得失を預知し得。

家宅

創基立業,雖本人之經緯;關風斂氣,每宅以肇端故。要知人宅之興衰,當察卦爻之內外。內為宅,外為人,詳審爻中之真假;合為門,沖為路,不論卦內之有無。

基業を創立するは固然として本人の経営に倚るも、しかし風気を聚め地気を収斂するは、毎に住宅の上より開頭すべし。ゆえに一家の人とこの所の宅子との興衰を知らんと要せば、則ち卦の内外の両半を察看すべし。内卦は宅と為り外卦は人と為る。爻中の真假を細細に審明す。相合の爻を以て門と作し、相冲の爻を以て路と作す――門と路とは必ずしも卦中に明文有るか無きかに拘泥せず、合冲の上より象を取れば則ち得。

龍德貴人乘旺,嶽嶽之候門;官星父母長生,潭潭之相府。門庭新氣象,重交得合青龍;堂宇舊規模,宅舍重侵白虎。

青竜・天徳・貴人の幾样が爻に臨みてまた旺に乗ずれば、それは気象巍然たる侯門の大宅。官鬼と父母と(官星は貴を主り父母は屋宇を主る)ともに長生の地に居れば、それは深邃宏大の宰相の府第。門庭が焕然一新たるは、重爻交爻が発動して青竜の来りて合するを得たる。堂屋がなお旧規模たるは、宅爻が重々に白虎に侵せらるる(白虎は破敗陳旧を主る)。

土金發動,開闢之基;父母空亡,相賃之宅。門庭熱鬧,財官臨帝旺之鄉;家道興隆,福祿在長生之地。

土爻金爻が発動すれば(土は基地を主り金は斧斤を主る)、これは新たに開闢して營造せるの基業。父母爻が空亡に落つれば(父母は房屋を主る)、この宅子は租賃して来れる、自家の産業にあらず。門庭の熱鬧たるは、妻財と官鬼とがともに帝旺の地に落つる。家道の興隆たるは、子孫と禄神とがともに長生の地に落つる。

交重生克,重新更換廳堂;世應比和,一合兩般門扇。門路與日辰隔斷,偏曲往來;宅基與世應交臨,互相換易。

重爻交爻が発動して彼此に生剋すれば、厅堂の重新して翻造して更換せんとするを主る。世応両爻が五行比和すれば、一処の門裡に両副の門扇を開くを主る(両家の合住か一門両戸)。門路の爻が日辰に隔断せられれば、出入の道路は偏斜曲折す。宅基の爻と世応両爻とが交互に臨めば、宅基が彼此に換りて、主を易えたるを主る。

世與日辰克宅,破祖不寧;宅臨月破克身,生災不已。應飛入宅,合招異姓同居;宅動生身,決主近年遷住。

世爻と日辰とが一同に来りて宅爻を剋せば、祖業を敗して住み安寧ならざるを主る。宅爻が月破に逢いてまた来りて卦身を剋せば、災病の断えざるを主る。応爻が宅位に飛入すれば(外人は内に入る)、異姓の人を招きて同住するを主る。宅爻が発動して来りて卦身を生ずれば、近年に則ち新居に遷入せんとすと断じ得。

門逢三破,休敗崩頹;空遇兩空,荒閒虛廢。世臨外宅,離祖分居;應入中庭,外人同住。

門戸の爻が年破・月破・日破の三重の破に遇えば、房子は破敗傾頹す。両処の空位が相遇すれば(宅と門とともに空)、屋子は荒廃して閒置せらる。世爻が外卦の宅位の上に落つれば、祖屋を離れ家を分かちて別に住むを主る。応爻が内卦の中庭の位に進入すれば、外人の家裡に同じく住む有るを主る。

宅合有情之玄武,門庭柳陌花街;木臨無氣之螣蛇,宅舍茆簷蓬戶。鬼有助而無制,鬼旺人衰;宅無破而逢生,宅興財旺。

宅爻と情有るの玄武とが相合すれば(玄武は淫佚を主る)、この門庭は花街柳巷に近し。木爻が無気の螣蛇に臨めば(螣蛇は細長虚弱を主る)、この宅子は不過茅檐蓬戸の寒舍。官鬼に爻の相助有りて爻のそれを制する無ければ、鬼気は一たび旺まれば、家裡の人口は則ち衰えん。宅爻が破損に逢わずしてまた爻の来りて生ずるを得れば、宅は興れば則ち財は旺んとす。

有財無鬼,耗散多端;有鬼無財,災生不已。有人制鬼,鬼動無妨;助鬼傷身,財多何益。

卦中に妻財有りて官鬼無ければ、財は守る人無し(官は能く財を護る)、必然として多方に耗散す。官鬼有りて妻財無ければ、鬼は制する所無し(財は鬼を生ずるもまた牽制す)、災禍は接連して断えず。もし卦中に別に爻有りて能く官鬼を制し住むれば(子孫)、官鬼はたとい発動すれども妨げず。もし妻財が反って往きて官鬼を生助して来りて卦身を傷れば、あの財はさらに多しとも何の用か有らん。

忌鬼爻交重臨白虎,須防人春刑傷;催尸煞身命入黃泉,大忌墓門開合。木金年命,最嫌乾兌卦之火爻;水火命人,不怕震巽宮之金鬼。

最も忌むは官鬼爻の重々発動してまた白虎に臨む。須らく家中に人の刑傷の禍を受くるを防ぐべし。もし「催尸煞」が身爻・命爻の上に加わりて人がすでに黄泉に入らば、最も墓門の一開一合するを忌む(墓を冲すれば則ち応ず)。本命が木に属し金に属する人は、最も乾宮兌宮(乾兌は金に属す)の裡の火爻を嫌う――火は金を剋し、本命を剋したればなり。本命が水に属し火に属する人は、則ち震宮巽宮(震巽は木に属す)の裡の金性の官鬼を怕れず――木は能く金を泄して水火はその剋を受けざればなり。

官星佩印居玉堂,乃食祿之人;貴刃加刑控寶馬,必提兵之將。財化福爻,入公門多致滯留;貴印加官,在仕途必然遷轉。

官鬼が父母(印綬)を帯びて玉堂の位に居れば、この家裡の出ずるは朝廷の俸禄を食する人。貴人と羊刃とが刑を加えて駅馬を控ぐれば、この家の出ずるは必ず兵を帯ぶるの武将。妻財が子孫を変出せば(子孫は官を剋す)、衙門に進めば多く半ば留難せられん。貴人・印綬がまた官鬼を加えれば、仕途の上に於いて一定して升遷調轉せん。

子承父業,子有跨襤之風;妻奪夫權,妻有能家之兆。弟紾乃兄之臂,身命相傷;婦僭姑嫜之爻,家聲可見。妻犯夫家之煞,妻破夫家;夫臨妻祿之爻,夫食妻祿。

子孫爻が父母爻の気を承接すれば、児子は能く父業を継承し、青は藍より出でて藍より青しの気概有り。妻財爻が官鬼の権を奪えば、妻子は能く家に当たりて事を理す。兄弟爻が互相に刑傷すれば(弟は其の兄の臂を扭ぐ)、兄弟の鬩牆・身命の相傷るを主る。妻財爻が僭越して父母爻の上に到れば(媳婦は公婆を壓倒す)、一家の声名は則ち想うべくして知る。妻財爻が夫家の凶煞を犯せば、妻子が夫家を敗壊するを主る。官鬼爻が妻財の禄位に臨めば、丈夫が妻子の財産に倚りて活を過ぐるを主る。

交重兄弟克妻身,再理絲絃;內外子孫生世位,多招財物。世為日辰飛入宅,鳩踞鵲巢;應臨父母動生身,龍生蛇腹。

兄弟爻が重々発動して来りて妻財と卦身とを剋せば、妻を喪いて再び娶るを主る(「再び絲弦を理す」は則ち弦を續ぐ)。内卦外卦の子孫爻がともに来りて世爻を生ずれば、多く財物を招くを主る。世爻が日辰に帯びられて宅位に飛進すれば、鳩が鵲の巣を占むるを主る――住む所は別人の屋子。応爻上に父母が臨みて発動して来りて卦身を生ずれば、「竜は蛇腹に生ず」を主り、親生にあらずしてその業を承け、あるいは他家に寄養せられて庇蔭を得たり。

世應隔異兄弟,多因兩姓。應爻就妻相合,外人入宅為夫;假宮有子飛來,異姓過房作嗣。妻帶子臨夫位,引子嫁人;夫身起合妻爻,將身就婦。

世応両爻の間に兄弟爻を隔つれば、一家の内に多く半ば両姓の同居す。応爻が靠りて来りて妻財と相合するは、外来の男子が入贅してこの家の女婿を做りし。別宮の子孫爻が本宮に飛入するは、異姓の孩子が過継して来りて後嗣を做る。妻財爻が子孫を帯びて官鬼(夫位)の上に臨むは、婦人が前夫の孩子を帯びて改嫁して来る。官鬼(夫)の爻が起きて妻財と相合するは、男子が入贅して身を以て女家に就く。

木命就中空子,見子應遲;身爻合處逢妻,娶婚必早。夫婦合爻見鬼,婚配不明;子孫絕處刑傷,兒多不育。

本命が木に属する人は、卦中の子孫爻が恰好に空に落つれば、子を得るは必然として晚し。卦身の爻が相合の処に於いて妻財に遇えば、婚を成すは必定して早し。夫婦の爻はたとい相合すれどもまた官鬼の夾雑するを見れば、この門の婚配は来歴不明不白なり。子孫爻が絶地に落ちてまた刑を受け傷を受ければ、生む孩子は多く半ば養い大きくせず。

夫妻反目,互見刑沖;兄弟無情,互相凌制。日辰與世身相生,當主雙胎;身命與世應同爻,多應兩姓。

官鬼と妻財の両爻が互相に刑し互相に冲せば、夫妻は必定反目す。兄弟爻が彼此に凌駕克制すれば、兄弟の間に則ち情分無し。日辰と世爻・卦身とがともに相生すれば(生気は重畳す)、双胞児を生ずるを主る。卦身・本命と世爻応爻とが同一の爻の上に擠れれば、多く半ば両姓の合して一門に居るに応ずべし。

妻財發動,不堪父值休囚;父母交重,最忌子臨死絕。妻克世身重合應,妻必重婚;夫刑妻命兩逢財,夫當再娶。

妻財爻が発動して父母爻がまた正しく休囚に当たれば(財は父母を剋し、父母は力無く抵当し得ず)、家中の長輩は保ち難し。父母爻が重々発動して子孫がまた死地絶地に落つれば(父母は子孫を剋し、子孫は根無し)、児女は養い難し。妻財爻が世爻を剋し卦身を剋し、また重々に応爻と相合すれば、この婦人は必ず再嫁の身。官鬼が妻財と本命とを刑して、しかして卦中にまた両重の妻財が出現せば、この男子はまさに娶を續ぐべし。

妻與應爻相合,外有私通;男臨女子互交,內多淫慾。青龍水木臨妻位,多獲奩財;玄武桃花犯命中,荒淫酒色。

妻財爻と応爻(外人)とが相合すれば、家中の婦人が外に私情有るを主る。陽爻と陰爻とが交互に臨み相合すれば、家内に淫佚の事多きを主る。青竜が水爻木爻を帯びて妻財の位に臨めば(青竜は喜慶を主り、水木は秀潤を主る)、豊厚の嫁妆を娶り得るを主る。玄武と咸池桃花煞とが本命の上に犯せば、荒淫酒色を主る。

世應妻爻相合,當招偏正之夫;財爻世應六沖,必是生離之婦。世應為妻爻相隔逢沖,必招外郡之人;夫妻與福德相逢帶合,必近親鄰之女。

世爻応爻ともに妻財と相合すれば、一婦にして正夫と偏夫と有るを主る(重婚あるいは外遇有り)。妻財爻と世応の両処とが六冲を成せば、夫妻の生離を主る。世応の間が妻財爻に隔てられてまた冲に逢えば、娶る所は必ず外府外県の人。夫妻の両爻と子孫爻とが相逢してまた合を帯ぶれば、娶る所は必ず近処の親戚隣里の女子。

命逢死氣,最嫌煞忌當頭;鬼入墓鄉,尤忌身爻濺血。惡墓惡於三刑迭刃,凶莫凶於四虎交加。四鬼貼身,防生災害;三傳克世,易惹災厄。

本命の爻が正しく死気に逢えば、最も凶煞忌神の頭に当たりて壓し来るを嫌う。官鬼が墓庫に入れば、尤も卦身の爻が血光を帯ぶるを忌諱す(白虎は身に臨む)。最も悪しきは墓庫の上にさらに三刑と羊刃とを畳むに過ぐる無し。最も凶なるは四処ともに白虎の交加するに過ぐる無し。四重の官鬼が卦身に貼れれば、災害を生出すを防ぐべし。太歳・月建・日辰のこの「三傳」が一斉に来りて世爻を剋せば、災厄を惹き上ぐること容易し。

劫亡兩賊傷身,青草墳頭之鬼;身命兩空遇煞,黃泉路上之人。勾陳傷玄武之妻財,女多凶禍;白虎損青龍官鬼,夫忌死亡。

劫煞と亡神の両個の凶煞が来りて卦身を傷るは、それは青草の墳頭上の孤鬼の象、横死を主る。卦身と本命の両処ともに空に落ちてまた凶煞に遇えば、それはすでに黄泉の路上の人。勾陳の爻が往きて玄武を帯びる妻財を傷れば(勾陳は拘繫を主り玄武は陰私を主る)、家中の女子に凶禍多し。白虎の爻が青竜を帯びる官鬼を損せば(青竜は吉を主り白虎は喪を主る)、丈夫に死亡の忌有るを主る。

家宅の精を搜して六爻を分別する断法を新增す

初爻非水休言井,酉金干涉道雞鵝;臨上逢沖基地破,無官無鬼小兒和。宅邊若有墳和墓,須知鬼墓值爻初;水臨白虎將橋斷,寅木貓良鼠耗無。

これは新增の一套の六爻に按じて家宅を分断するの歌訣、爻を逐いて象を取る。初爻は地基・水井・小児と雞鵝とを主る。初爻がもし水に属せざれば、則ち家裡に井有りと説く要なし。初爻が酉金に属せば、則ち雞鵝の類に渉る。初爻が臨上して冲せられれば、地基に破損有り。初爻に官鬼無ければ、小児は平安和順。宅子の旁にもし墳墓有れば、初爻上が正しく官鬼の墓庫に値るか否かを看る。初爻が水に属して白虎に臨めば、橋梁の将に断なんとするを主る。初爻が寅木なれば(寅は虎に属し、家猫の類)、猫は好にして鼠耗無きを主る。

玄武水乘溝利瀹,木爻官鬼樹為戈;二爻木鬼梁橫肓,父母持之主堂奧。雀火官持論火災,土金變化宜興造;木被金沖鍋蓋摧,金局摧殘鍋破壞。

初爻が玄武を帯びて水に属せば、溝渠は疏通して利を得。初爻が木爻の官鬼なれば、則ち庭前の樹木は妨礙と成りたり(刀戈の相向するが如き)。二爻は厅堂・灶房と妻室とを主る。二爻が木性の官鬼なれば、房梁の横斜にして病有るを主る。二爻上に父母が坐せば、堂屋の深邃を主る。二爻に朱雀が火を帯びて官鬼に臨めば、火災を論ずべし。二爻に土金が変化せば、工を興し營造するに宜し。二爻の木爻が金に冲せられれば、鍋蓋は損壊す。會して金局を成して来りて摧殘せば、則ち鍋灶は破壞す。

玄武土乘奭未潔,土逢沖剋奭崩頹;世鬼並臨非祖屋,福財遭克苦相逐。戌土干連以犬言,應飛此地人同宿;此爻不獨斷宅母,各分名分安危卜。

二爻に玄武が土爻に乗ずれば、灶頭は潔淨ならず。土爻が冲に遭い剋に遭えば、灶は崩塌せんとす。世爻と官鬼とが一同に二爻に臨めば、住む所は祖伝の房屋にあらず。二爻の子孫と妻財とが剋を受ければ、家中は衣食艱難にして、苦事は相逐う。二爻が戌土なれば、戌は狗に属し、則ち狗の上より象を取る。応爻がこの一爻に飛び到れば、外人の同じく住む有るを主る。この一爻はただ家中の主婦を断ずるのみならず、なお各人の名分に按じて分別して各自の安危を推断すべし。

三爻亥水斷豬牲,兄弟臨爻方論門;兄弟卯爻床榻論,無官莫妄斷家神。金官臨主香爐破,木鬼青龍牌位新;四爻若動來沖剋,門門相對似穿心。

三爻は門戸・床榻と家堂香火とを主る。三爻が亥水なれば、亥は猪に属し、則ち猪牲の事を断ず。三爻上に兄弟が臨めば、乃ち門を論じ得。三爻の兄弟がまた卯木なれば、則ち床榻を論ず(木は床と為る)。三爻にもし官鬼無ければ、則ち乱りに家神香火を断ずる要なし。三爻に金性の官鬼が位に臨めば、香炉の破損を主る。三爻に木性の官鬼が青竜を帯ぶれば、神主牌位は新たに立てたるを主る。第四爻がもし発動して来りて三爻を冲剋せば、門と門との正しく対し、穿心の相射するが如きを主る。

三四互臨兄弟位,門多屋少耗傷金;若被動爻沖本位,出入不在正門行。爻臨卯木主床帳,木臨蛇鬼婦虛驚;三爻不是弟兄位,官搖父陷始難寧。

三爻と四爻とが互相に兄弟に臨めば、門は多くして屋は少なく、白く銭財を耗すを主る。三爻がもし動爻に本位を冲せられれば、出入は正門を走らず。三爻が卯木なれば、床帳を主る。木爻が螣蛇に臨みてまた官鬼を帯ぶれば、婦人が夜裡に虚驚するを主る。三爻がもし兄弟の位にあらざれば(別に他爻に坐す)、しかして官鬼が揺動し父母が陥落せば、家裡は乃ち真に安寧を得ず。

四爻兄弟方言戶,四二相合主大門;未變鬼臨第四位,畜羊不利見災迍。玄武官鬼門破漏,青龍財福喜更新;朱雀臨官主獄訟,玄武乘兄有水侵。

四爻は門戸と畜養とを主る。四爻上に兄弟が臨めば、乃ち門戸を論ず。四爻と二爻とが相合すれば、大門の相通ずる有るを主る。未土が官鬼を変出して第四爻に臨めば(未は羊に属す)、羊を養うに利あらず、災禍を見んとす。四爻に玄武が官鬼を帯ぶれば、門戸は破漏す。四爻に青竜が妻財あるいは子孫を帯ぶれば、門戸は喜気一新す。四爻に朱雀が官鬼に臨めば、牢獄詞訟を主る。四爻に玄武が兄弟に乗ずれば、水患の侵入する有り。

兄弟螣蛇臨爻位,鄰人坑廁礙家庭;旬空月破當爻見,不是無門是破門。沖剋相乘旁出入,外族不應將此論;則克子臨傷父母,陰陽兩斷內中分。

四爻の兄弟が螣蛇を帯ぶれば、隣家の糞坑厠所が自家の門庭を妨礙す。四爻が正しく旬空月破に逢えば、門無きにあらざれば則ち門すでに破損せり。四爻がすでに冲せられまた剋せられれば、出入は旁門を走らんとす。不過もし問う所が外姓の人家なれば、則ちこの一条に照りて断ずる能わず。もし子孫爻が来りて父母を剋傷せば(子女は長上に忤逆す)、則ち陰陽の両爻に按じて分別して男女・内外の分を断ずべし。

五爻克二人口寧,官連蛇鬼長房逆;若遭白虎刑沖剋,主有驚癇不得生。世臨陰位女為政,財爻持世贅為姻;若是二爻沖剋破,當家夫妻少恩情。

五爻は人口・家長と道路とを主る。五爻が来りて二爻を剋せば(人は宅を剋す)、家中の人口は反って安寧す。五爻の官鬼が螣蛇に連なれば、長房の子孫は忤逆す。五爻がもし白虎の刑冲剋に遭えば、家中有りて驚風癲癇の疾有りて、養い活し難し。世爻が陰爻の位に落つれば、女子が家に当たる。妻財爻が世を持せば、入贅の婚。もし第二爻が冲せられ剋せられ破せられれば、家に当たるの夫妻の間に恩情少なし。

水臨世合永繞屋,兄弟臨時牆有坑;丑土克沖牛不利,椿庭休咎父爻尋。六爻財位論奴丁,父母相臨祖輩人;陽木棟樑陰是柱,官庫侵之乃是墳。

五爻が水に属して世と相合せば、水の長流して屋を繞る有るを主る。五爻上に兄弟が臨めば、牆下に坑有り。五爻が丑土にして剋せられ冲せられれば(丑は牛に属す)、牛を養うに利あらず。父親の吉凶を問わんと要せば(椿庭は父を指す)、依然として父母爻の上に到りて尋ぬべし。六爻は奴僕・祖輩と屋宇棟柱とを主る。六爻が妻財なれば、則ち奴僕丁口を論ず。六爻が父母に臨めば、則ち祖輩を論ず。六爻の陽木は棟梁と為り、陰木は柱子と為る。六爻がもし官鬼の墓庫に侵せられれば、則ちそれは墳墓の象。

父臨屬土主牆壁,卯木藩籬定吉凶,身世相臨第六爻,離祖成家斷可必。位臨於酉動爻沖,鍋破懸知在此中,雀鬼臨爻顛女斷,爻爻分別不相蒙。

六爻が父母にして土に属せば、牆壁を主る。六爻が卯木なれば、則ち籬笆の上より吉凶を定む。卦身と世爻とが一同に第六爻に臨めば(六は最も外)、この人が祖居を離れて別に門戸を立つるを断じ得。六爻が酉金にして動爻に冲せらるれば(酉は金器と為る)、鍋釜の破損はここに於いて知るべし。六爻に朱雀が官鬼を帯ぶれば、家中の女子が癲狂するを主る。要するに六個の爻は各々主る所有りて、一爻一爻に分別して往きて断じ、彼此に相混淆せず。

墳墓

葬埋之理,乃先王之所定,雖為送死;而然風水之因,特後世之所興,禍福吉凶攸緊,故墳占三代,穴有定爻。

埋葬の礼制は先王の定むる所、本意はただ終を送りて孝を尽すに在り。風水の説法に至っては、則ち後世に至りて乃ち興起せる。しかしそれは一家の禍福吉凶に関係し、小可にあらず。ゆえに墳地を占うに三代に分かちて看る(祖・父・己)。穴位は卦中にも各々一定の爻位の指す所有り。この一門は父母爻を以て墳墓棺椁と為し、世爻を以て穴場と為し、応爻を以て対案朝山と為し、子孫を以て後嗣と為し、官鬼を以て凶煞と為す。

一世二世,子孫出王候將相之英;世四世三,後世主富貴繁華之茂。絕嗣無人,端為世居五六;為商出外,祇因世在游魂。

一世卦・二世卦を搖り得れば(世爻は初爻・二爻に在り、内卦の下に居り、根基は深固)、後代に王侯将相の一流の人物を出さんとす。三世卦・四世卦を搖り得れば、後世もまた富貴繁華を主る。もし世爻が第五爻・第六爻に居れば(最も外に浮かび、根無し)、絶嗣して人無きを主る。もし游魂卦を搖り得れば(世は四爻に在りて気は游荡して定まらず)、後人は多く外に出でて商を経ぎ、漂泊して外に在り。

八純凶兆,歸魂亦作凶推;吉兆相生相合,凶兆相剋相沖。穴騎龍,龍入穴,穴嫡龍真;山帶水,水連山,山環水抱。

八純卦(六爻ともに冲)は凶兆、帰魂卦もまた照りて凶と断ず――一つは離散を主り一つは退回を主る。総の準則は、相生相合するは吉兆と為り、相克相冲するは凶兆と為る。もし卦上に世爻と来竜の爻とが互相に依附せば、則ちそれは穴が竜脉に騎り、竜脉がまた穴に入り、穴は正しくして竜は真なり。もし山爻と水爻とが彼此に連帯相合せば、則ちそれは山が水を帯び、水が山に連なり、山環水抱の好局。

交重逢旺氣,聞雞鳴犬吠之聲;世應拱穴爻,有虎踞龍蟠之勢。三合更兼六合,聚氣藏風;來山番作朝山,回頭顧祖。

動爻が旺気に遇えば、墳地は人烟に近きを主り、雞鳴狗叫を聴き得。世爻応爻が一斉に穴爻を拱護すれば、虎踞竜盤の形勢有るを主る。卦中に三合してまた六合を兼ぬれば、それは気を聚め風を蔵するの吉地。来竜の山が反転して来りて朝案の山と作せば、それは「回頭して祖を顧みる」の貴格。

死絕之鬼,邊有荒墳;長生之爻,中有壽穴。合處與應爻隔斷,內外之向不同;穴中為世日沖開,左右之穴相反。

官鬼が死地絶地に落つれば、墳地の傍に荒廢の旧墳有り。爻が長生の位に落つれば、穴中にすでに預め修好せる寿穴有り(生壙)。相合の処が応爻に隔断せられれば、内明堂と外明堂の朝向は一致せず。穴爻が世爻か日辰に冲開せられれば、左右両旁の穴位の方向は相反す。

穴道得山形之正,重逢本象之生;世應把山水之關,宜見有情之合。坐山有氣,怕穴逢空廢之爻;本命逢生,忌運入刑傷之地。

穴位は山形の正を得るを要し、最もさらに本宮の象の来りてそれを生ずるに逢うを好む。世爻応爻が山水の關口を把守すれば、最も彼此に情有りて相合するを宜とす。坐山の爻はたとい気有るも、最も穴爻が正しく空亡廃絶の位に落つるを怕る。本命の爻はたとい生に逢うも、もまた行う所の運が刑傷の地に落つるを忌む。

青龍擺尾,就中逢滯氣子孫;白虎昂頭,落處逢生身父母。後來龍餘氣未盡,有玄武吐舌之形;前朝案動爻逢沖,為朱雀門口之象。

青竜の一辺(左砂)が拖曳散乱するは、其中に気の滞りて振わざるの子孫爻に遇えるが故。白虎の一辺(右砂)が頭を昂げて逼壓するは、それが落つる所が世爻を生扶するの父母爻に遇えるが故。後頭の来竜の余気が未だ尽きざれば、便ち玄武の舌を吐くの形有り(後山に一条の余脉を拖き出す)。前面の朝案の動爻がまた冲に逢えば、便ち朱雀の口を開くの象と成る(前案は破碎して相射す)。

世坐勾陳之土局,破坎田園;應臨玄武之水爻,溝坑池井。白虎在破耗之位,古墓墳塋;螣蛇臨父母之爻,交加產業。

世爻が勾陳の臨む所の土局の上に坐せば、穴前は破損坑洼の田園。応爻が玄武の水爻に臨めば、前面に溝坑池井有り。白虎が破耗の位に落つれば、附近は古墓旧墳。螣蛇が父母爻に臨めば(父母は田産屋宇を主る)、産業の交錯・界址の糾纏するを主る。

勾陳土鬼,冢墓累累;玄武金神,巖泉滴滴。青龍發動臨子孫,決主新遷;朱雀飛來帶官鬼,必然爭訟。

勾陳が土性の官鬼に臨めば、四囲に墳塚は累累なり。玄武が金性の神に臨めば(金は水を生ず)、岩石の間に泉水は滴瀝す。青竜が発動して子孫に臨めば、新たに遷したるの墳と断じ得。朱雀が飛び来りてまた官鬼を帯ぶれば、必定してこの塊の地のために官司を打たん。

應爻加木臨玄武,前有溪橋;日辰沖土鎮螣蛇,邊信道路。朱雀火發動爻,廚庭坎爨之旁;青龍財庫相生,店肆庫倉之畔。

応爻が木爻を加えてまた玄武に臨めば(木は橋と為り玄武は水と為る)、穴前に溪流と橋と有り。日辰が土爻を冲动して螣蛇を鎮し住むれば(土は路を主り蛇は蜿蜒を主る)、傍に緊く道路に靠る。朱雀の火爻が発動すれば、穴は厨房灶火の旁に近し。青竜と財庫とが相生すれば、穴は店鋪倉庫の側に近し。

玄武世龍入穴,暗地偷埋;勾陳土動落空,依山淺葬。日合鬼爻有氣,近神廟社壇之旁;動臨華蓋逢空,傍佛塔琳宮之所。

玄武が世に臨みて竜脉が穴に入れば(玄武は暗昧を主る)、私下に偸偸と埋葬せる。勾陳の土爻が発動して却って空亡に落つれば(土は空なれば則ち薄し)、山坡に依りて浅く埋下せる。日辰と官鬼とが相合して官鬼に気有れば、墳は神廟社壇に近し。動爻が華蓋星に臨みてまた空に逢えば(華蓋は寺観を主る)、墳の傍は仏塔道観(「琳宮」は道院を指す)。

世應逼左右之山,欺穴能虎磕頭;交重並旬內之水,傷身溝河插腳。生生福合三傳上,百子千孫;重重墓在一爻中,三墳四穴。

世爻応爻が左右両辺の山に緊逼すれば、山勢は穴場を欺壓し、猛虎の磕頭するが一般。動爻がまた本旬の内の水爻に并して来りて卦身を傷れば、溝河が直に穴脚に插し入る。子孫爻が層層に相生して、また太歳・月建・日辰の三傳と相合せば、百子千孫・後嗣極めて盛んを主る。墓庫の爻が重畳して一爻の中に畳めば、一処の地裡に三墳四穴有るを主る。

神不入墓,游魂之鬼逢空;鬼已歸山,本命之爻逢合。日帶應爻劫煞,入穴劫冢開棺;用並世象動爻,克應侵人作穴。

亡魂が能く土に入りて安と為すを得ざるは、游魂卦にして官鬼がまた空に落つるが故。亡魂がすでに山に帰りて安頓せるは、本命の爻が正しく合に逢えるが故。日辰が応爻を帯びてまた劫煞に値れば、人の穴を掘り冢を劫し、棺を開き物を盗む有るを主る。用神と世爻の動爻とが一処に并して往きて応爻を剋せば、別人の地を侵占して自家の穴を做るを主る。

客土動而墓爻合,擔土為墳;朝山尊而穴法空,貧峰失穴。子孫空在日辰之後,穴在平陽;兄弟爻落世應之間,墳遷兩界。

外来の土爻が発動して墓爻と相合すれば、土を挑びて堆り起せるの墳(山に依りて葬るにあらず)。朝案の山が高大尊崇にして穴位の法は却って空に落つれば、それは山はたとい好しも穴は点じ錯りたり、反って貧寒の峰と成りて真穴を失えり。子孫爻が空に落ちてまた日辰の後に在れば、穴は平坦にして山無きの地。兄弟爻が世応両爻の間に落つれば、墳地は両界の間に遷さんとす。

日辰與動爻破穴破墓,定合重埋;世應並穴道沖尸沖棺,當行改葬。重交生穴,經營非一日之功;龍德臨財,遷造為萬年之計。

日辰と動爻とが一斉に穴爻を冲破して墓庫を破れば、この墳は一定して重新して埋め過ぐべし。世爻応爻が穴位の爻と連なりて屍骨棺木に冲せば、則ちまさに改葬すべし。重爻交爻が発動して来りて穴爻を生ずれば、見るべしこの塊の地は経営することすでに一日の功にあらざるを。青竜・天徳が妻財に臨めば、この度の遷葬營造は万年長久の計を為す。

應飛入穴,必葬他人;煞動臨爻,凶逢小鬼。犯天地六空亡之煞,骸骨不明;穴遇三傳刑之空,尸首損傷。

応爻が穴位に飛入すれば、この穴の裡に葬るは必ず別人。凶煞が発動して爻の上に臨めば、小鬼の作祟するの凶に遇える。もし天空・地空・六空亡のこの一類の煞を犯せば、骸骨の下落不明を主る。穴爻が太歳・月建・日辰の三傳の相刑に遇いてまた空に落つれば、屍首に損傷有るを主る。

逢沖逢克,怕犯凶神;相合相生,真為吉兆。爻生之子孫,逢官逢貴臨三傳,必作官人;穴中之象數,合祿合財若兩全,當為財主。

およそ冲に遇い剋に遇えば、則ちまた凶神を犯し上ぐるを怕る。およそ相合相生せば、乃ち真に吉兆。爻上の生ずる所の子孫が、もしまた官鬼に遇い・貴人に遇い、しかして太歳月建日辰の三傳に臨めば、後代は必定して官を做る人を出さん。穴中の象と数とが、もし禄神と妻財の両样ともに合して斉全なれば、後代はまさに富家財主を出すべし。

游魂福德空沖,主流蕩逃移;惡鬼凶神變動,見死亡凶橫。損父母子孫之財鬼,鰥寡孤獨;疊刃刑鬼破之劫亡,疲(缺一字)殘疾。

游魂卦にして子孫爻がまた空に落ち冲せられれば、後人は漂泊流蕩にして遷徙定まらず。悪鬼凶神が発動変化せば、家中に死亡横禍を見んとす。妻財と官鬼とが往きて父母・子孫の両位を損傷せば(長輩と子嗣と皆傷る)、後代は鰥寡孤獨を主る。羊刃が重畳し、刑と官鬼と、月破と劫煞亡神とが一処に湊れば、後人は疲癃殘疾を主る(原書はここに一字を缺く)。

玄武遇咸池之劫煞,既盜且娼;青龍臨華蓋之空亡,非僧則道。月卦勾陳之土鬼,瘟疫相傷;陽宮朱雀之凶神,火災煩數。

玄武が咸池桃花に遇いてまた劫煞を帯ぶれば、後人は賊を做るにあらざれば則ち娼と為る。青竜が華蓋に臨みてまた空亡に落つれば(華蓋は孤高を主り空亡は出世を主る)、後人は和尚にあらざれば則ち道士。月卦身の上に勾陳の土性の官鬼を帯ぶれば、瘟疫が人を傷るを主る。陽宮の卦に朱雀が凶神を帯ぶれば、火災の頻繁を主る。

父母臨子孫之絕氣,後嗣伶仃;福德臨兄弟之旺宮,假枝興旺。動並旬中之凶煞,立見災危;穴臨日下之進神,當臻吉慶。

父母爻が子孫の絶気の地に臨めば(父母は子孫を剋してまた絶に逢う)、後代の人丁は伶仃単薄す。子孫爻が兄弟の旺宮に臨めば(旁枝は気を得)、主に過継の・旁出の一支が反って興旺す。動爻が本旬の内の凶煞に并せば、立刻に則ち災危を見る。穴爻が日辰の下の進神に臨めば(歩歩に前に向かう)、則ちまさに吉慶の到來有るべし。

看已形之既往,察過去之未來。事與世應互同,可見卦中體用;動與日辰相應,方知爻內吉凶。

墳墓の一門を占うに、すでに看る所の発生し過ぎたる形跡有り(用いて卦を験す)、もまた未来の将至らんとする禍福を察すべし。問う所の事と世爻応爻とが彼此に相符せば、卦中の体と用とが則ち分明なり。動爻と日辰とが互相に呼応せば、爻内の吉凶は乃ち着落有り。この両句は本章の収結。墳宅の占は、須らく已往の事を以て卦象を印証し、然る後に拠りて将來を推断して、方に憑空臆断するに至らざるを得。

師を求む

捐金饌食,教養雖賴乎嚴君;明善復初,啟發全資夫先覺。凡求師傅,須就文章。

銭財を拿出し、飲食を備弁して来りて子弟の読書を供養するに、教養は固然として父を做る者に倚る。しかし人をして善道を明白ならしめ本来の天性を恢復せしむるに至っては、啓発の功は全て先知先覚の老师に倚る。ゆえにおよそ子弟に替わりて老师を延請するに、則ち「文章」の上に於いて眼を着るべし――師を求むの一門を占うに父母爻を以て用神と為す。父母は文書学业を主ればなり。さらに兼ねて子孫爻(学生)と応爻(師長)とを看る。

用居弱地,必不範不模;若在旺鄉,則可矜可式。臨刑臨害,好施夏楚之威;逢歲逢身,業擅束脩之養。

用神(父母爻)が衰弱の地に落つれば、この位の先生は必定して学生の模範と為るに足らず。用神が旺郷に落つれば、則ち敬すべく法すべく、師表と為るに堪えり。用神が刑に臨み害に臨めば、この先生は戒尺鞭撻の威勢を動用するを喜ぶ(「夏楚」は古の学校の用うる両種の扑責の具)。用神が太歳に逢い卦身に逢えば、この先生は束脩に倚りて業と為し、専ら教書を以て家を養う。

兌金震巽,雜學堪推;離火乾坤,專經可斷。本象同鄉在內,則離家不遠;他宮異地在外,則隔屬須遙。

用神が兌(金)・震・巽の両木の宮に落つれば、この位の先生の治むる所は雑学。離(火)と乾・坤の両土の宮に落つれば、則ちそれは専ら一経を治するの経師。用神と本卦とが同宮にしてまた内卦に在れば、この先生は同郷にして、家を離るること遠からず。用神が他宮に属してまた外卦に在れば、則ち府を隔て県を隔て、路途は遥遠なり。

與世相生,非親則友;與官交變,不貴亦榮。靜合福爻,喜遇循循之善誘;動加龍德,怕逢凜凜之威嚴。

用神と世爻とが相生すれば、この位の先生は親戚にあらざれば則ち朋友。用神と官鬼とが交互に変化せば、この先生は日后に官を做らずとも栄顕有らん。用神が安静にして子孫爻と相合せば、喜ぶべし循循として善く誘うの良師に遇えるを。用神が発動してまた青竜・天徳を加えれば、たとい好師なれども、却ってそれが威厳凜然に過ぎて、学生の畏懼するを怕る。

父入墓中,邊孝先愛眠懶讀;文臨身上,李老聘博古通令。母化子孫,必主能詩能賦;鬼連兄煞,定然多詐多奸。

父母爻が墓庫に入れば、この先生は漢代の辺韶(字は孝先)の如く睡を貪り読を懶ず。父母(文書)が卦身の上に臨めば、則ちそれは老子李耳(曾て周の守蔵史と為れり)の一般に博古通今す。父母爻が子孫を変出せば(文の中に秀を生ず)、此人は必定して詩を能くし賦を能くす。官鬼が兄弟と凶煞とに連なれば、此人は一定して詭詐奸猾なり。

口是心非,臨空亡而發動;彼延此請,持世應而興隆。應值母而生世,須知假借;父在外而福合,必是擔囊。

用神が空亡に落ちて却又発動すれば、この人は口是にして心非なり、一套を説いて一套を做る。世爻応爻の上ともに興旺なれば(両処ともに用うべきの象有り)、こちらは請いあちらもまた請う、一師にして両聘なり。応爻上が正しく父母爻にして来りて世爻を生ずれば、須らくこれは借り来たるの名頭なるを知るべし(別人の名を假托して延請す)。父母爻が外卦に在りて子孫と相合するは、それは行嚢を挑びて外に出でて館に就かんとする。

鬼化文書克世,則訟由子學;月扶福德日生,則青出於藍。刑剋同傷父子,必罹其害;合生為助官鬼,莫受其扶。

官鬼が父母(文書)を変出して来りて世爻を剋せば、子弟の読書の事のために官司を惹き出すを主る。月建が子孫を扶助し日辰がまた来りてそれを生ずれば、学生の成就は青は藍より出でて藍より青しを主る。刑と剋とが一斉に父母と子孫の両位を傷れば(師と生とともに傷る)、必定してその害を遭わん。相合相生して反って往きて官鬼を助長せば(禍神を助けり)、あの種の「扶助」は有るも要らざるなり。

或擊或沖,父母逢之不久;或空或陷,世身見之不成。財化父爻,妻族薦之於不日;母藏福德,僧家設帳於先年。

父母爻が冲せられ撃たれれば、この位の先生は教えること久しからず。世爻あるいは卦身が空に落ち、死絶に陷入れば、この事は則ち成らず。妻財爻が父母を変出するは、妻家の親族が日ならずして一位の先生を擧薦して来らんとする。父母爻が子孫の下に蔵せば(子孫は僧道を主る)、それは従前より則ち僧人有りてここに帳を設けて徒を授けたり。

技索六爻無過,求理思量,萬事貴莫讀書。

この一門の技法は、六爻の内に於いて搜求すれば則ち遺漏無し。その中の道理に至っては、なお須らく自己で反復思量すべし。末の一句は《黄金策》の作者の感慨。世間の万事は、読書よりも貴きは無し――師を求むるを占うの用意は、本は吉を趨り凶を避くるに在らずして、子弟に替わりて一位の真に能く彼を啓発するの良師を求むるに在り。

学館

學得明師,可繼程風於滿座;師非良館,難期賈粟之盈倉。故欲筆耕,先須蓍筮。世為西席,如逢父母必明經;應乃東家,若遇官爻須作吏。

上の一門は子弟に替わりて師を求む。この一門は反対に、教書の先生が自ら能く好い館地を得るかを占う。学生がもし明師を得れば、満座ともに程門の学風を承接し得。先生がもし良館を得ざれば、もまた文を売るの賈人の如く谷が倉廩に満つるを指望する勿れ。ゆえに筆墨に倚りて生を謀らんと想えば、先に一卦を占するを得。学館を占うに世爻を以て館に坐するの先生(西席)と為し、世爻がもし父母に逢えば、この先生は必ず経に通ずる。応爻を以て招聘の主人(東家)と為し、応爻がもし官鬼に遇えば、この東家は必ず官府に於いて差を当たる人。

臨官兮少壯,休囚則貧乏之家;墓庫兮高年,旺相則富豪之士。值土火空無父母,逢金水絕少兒孫。

応爻が官に臨めば(十二長生の中の臨官位)、東家は正しく少壮の年に当たる。応爻が休囚なれば、貧寒の家。応爻が墓庫に落つれば、東家はすでに高年の老者。応爻が旺相なれば、富豪の家。父母爻が土火に値りて空に落つれば、あの家裡には長輩の主を作る無し。子孫爻が金水に逢いて絶地に臨めば、あの家裡には子弟の学に就くこと少なし。

不拱不和,決定主賓不協;相生相合,必然情意相投。財作束脩,不宜化弟;父為書館,豈可逢空。

世応両爻はすでに相拱せず、また相和せざれば、主人と西賓とは一定して合し来らず。彼此に相生相合すれば、必然として情意は相投す。妻財爻は束脩(学费)を代表し、最もそれが兄弟を変出するを宜とせず――兄弟は財を劫し、学费は必ず剋扣せらる。父母爻は書館屋舍を代表し、哪にかそれをして空に落とすを得んや――一たび空なれば則ち館地は着落無し。

鬼動合身,須得貴人推薦;兄兒臨應,決多同類侵謀。官如藏伏,應無督集之人;應若空亡,未有招賢之士。

官鬼が発動して来りて卦身に合せば、貴人の推薦に倚って乃ち成らんとす。兄弟爻が応爻の上に臨めば、必定して同行の来りてこの館地を争奪する有らん。官鬼がもし蔵伏して出ざれば、あの辺に出面して招集して学生を主持する人無し。応爻がもし空亡に落つれば、もまた誠心にして賢師を延請するの東家無し。

動象臨財難稱意,空爻持世豈如心。身位受傷,雖成不利;間爻有動,縱吉難成。

動爻上に妻財が臨めば(財は動けば則ち父母を剋して文事を壞す)、心に称うこと難し。世爻が空に落つれば、自己は先に着落無し、怎んでか意の如くならん。卦身の位が傷を受ければ、館地はたとい説き成るも好処無し。世応の間の間爻が発動すれば、中人が従中に事を生じ、たとい吉象なれども成り難し。

鬼或化兄,備禮先酬乎薦館;世如變鬼,央人轉薦於東家。世無生合,謾看白眼之紛紛;福或興隆,會見青衿之濟濟。

官鬼が兄弟を変出せば、先に一份の礼を備えてあの館を薦めし人に謝するを得。世爻が官鬼を変出するは、自己が人を托して輾転として東家に説項する。世爻が別爻の生と合とを得ざれば、ただ落ちて処処に白眼を受くるのみ。子孫爻が興旺隆盛なれば(子孫は即ち生徒)、将来は満堂の青衿学子が済済として一堂に満つるを見んとす。

衰逢扶起,日加負芨之徒;動遇沖開,時減執經之子。逢龍則俊秀聰明,遇虎則剛強頑劣。

子孫爻が本に衰えて爻の扶起するを得れば、書箱を背負いて来りて学を求むる人は一天天に増多す。子孫爻が本に動きて冲開せらるれば、経書を捧げて来りて業を受くるの学生は却って時時に減少す。子孫爻が青竜に遇えば、学生は俊秀聡明。白虎に遇えば、学生は剛強頑劣。

陽卦陽爻居養位,座前有劉恕之神童;陰宮陰象化財爻,帳後列馬融之女樂。兩福自沖,鬼谷值孫臏龐涓之弟子;子孫皆合,伊川遇楊時游酢之門生。

陽卦陽爻にして養位に落つれば(幼小の位)、座前に宋代の劉恕の如き神童有らん。陰宮陰爻にして妻財を変出せば、帳の後に女楽を陳列すべし。漢代の馬融が講学せる時の如し(馬融は徒を授くるに常に絳帳を設け、後に女楽を列ねたり)。両個の子孫爻が互相に冲せば、学生は便ち鬼谷子の門下の孫臏と龐涓とが如く、同学にして相害す。両個の子孫爻が彼此に相合せば、学生は便ち程頤(伊川)の門下の楊時と游酢とが如く、同心に学に向かい、程門に雪を立つ。

世動妻爻,決主親操井臼;應生財值,定然供膳饔餮。如索束脩,可把妻財推究;若居伏地,還求朋友維持。

世爻が発動して妻財に臨めば、先生は親ら水を汲み米を舂き、自ら炊爨を理するを主る。応爻が来りて生じて正しく妻財に値れば、東家が飯を管して膳を供するを主る。もし東家に向かいて束脩を索取せんと要せば、則ち妻財爻の上に於いて推究す。妻財がもし伏蔵して出ざれば、則ち別に朋友を托して従中に維持接済するを得。

出現不傷,旺相相生名曰吉;入空無救,休囚死絕號為凶。變出父爻,書債必然償貨物;化成兄弟,硯田定必欠收成。

妻財爻が卦中に出現して傷を受けず、また旺相にして生を得れば、これを吉と叫ぶ。妻財が空に落ちてまた救無く、休囚死絶すれば、これを凶と叫ぶ。妻財が父母爻を変出せば、束脩は現銭を収め得ず、貨物を拿りて帳に抵すを得。妻財が兄弟爻を変出せば、この一年の筆耕(硯田)は一定して欠収す。

身空應空財福空,必然虛度;月剋日克動變克,恐受刑傷。鬼化財生,非訟則學金休矣;子連父母,因學而才思加焉。

卦身が空・応爻が空・妻財と子孫とがともに空なれば、この一年は必定して白く過ぐる。月建が剋し・日辰が剋し・動爻変爻がまた来りて剋せば、ただ怕るらくは刑傷の禍を受けんとす。官鬼が妻財を変出して相生するは、官司を惹くにあらざれば則ち学费は泡の湯と成る。子孫爻が父母爻に連なれば(学生と文書と相接す)、主に教学に因りて自己の才思もまた長進するを主る。

詞訟

小忿小懲,必至爭長競短;大虧既負,寧不訴枉申冤。欲定輸贏,須詳世應。應乃對頭,要休囚死絕;世為自己,宜帝旺長生。

小小の忿恨・小小の懲戒は、往往にして長を争い短を論ずるに鬧り至る。大きく亏を喫し大きく屈を受けて、誰か肯んじて冤枉を申訴せざらんや。官司を打つを占うに輸赢を定むるに、まず世応両爻を细看す。応爻は対頭、それをして休囚死絶せしめて乃ち好し。世爻は自己、それをして帝旺・長生の地に居らしむるを宜とす。この一門は世を以て我と為し応を以て彼と為し、官鬼を以て問官と罪名と為し、父母を以て状紙案巻と為し、子孫を以て解神と為し、妻財を以て使費と為す。

相沖相剋乃是欺凌之象,相生相合終成和好之情。世應比和官鬼動,恐公家捉打官司;卦爻安靜子孫興,喜親友勸和公事。

世応両爻が相冲相克するは、それは彼此の欺凌するの象。相生相合すれば、終究して和を講じて事を了し得。世応が比和して(本に争端無し)官鬼が却って発動すれば、ただ怕るらくは官府の主動して来りて人を拿えて案を問わんとす。六爻が安静にして子孫が興旺なれば(子孫は官鬼を剋し、解神と為る)、喜ぶべし親友の出で来りて和を勧め、公事は以て了結を得るを。

世空則我欲息爭,應動則他多機變。間傷世位,須防硬證同謀;鬼克間爻,且喜有司明見。

世爻が空に落つれば、我自己はさらに争わんと想わず、事を息むるの意有り。応爻が発動すれば、相手は詭計多端にして変じ来り変じ往く。間爻が来りて世爻を傷れば、証人が相手に買通せられ、串通して偽証を做すを提防すべし。官鬼が来りて間爻を剋せば(官は中間に於いて手を做す人を壓住せり)、喜ぶべし主審官が秋毫を明察するを。

身乃根因事體,空則情虛;父為案卷文書,伏須未就。鬼作問官,克應則他遭杖責;日為書吏,傷身則我受刑名。

卦身はこの桩の事の根由本体。それが空に落つれば則ち案情の本身就是れ虚にして、憑無く拠無し。父母爻は案巻状紙。それが伏蔵して出ざれば、則ち状子はなお写し成らず、案巻は未だ立たず。官鬼は案を審るの官員。官鬼が往きて応爻を剋せば、則ち相手は板子を挨らんとす。日辰はここに書吏胥役と作して看る。日辰が来りて卦身を傷れば、則ち我は刑責を受けんとす。

逢財則理真氣壯,遇兄則財散人離。世入墓爻,難免獄囚之繫;官逢太歲,必非州縣之詞。

卦中に妻財有りて力を得れば(銭有りて打点し、もまた理拠の充足を主る)、便ち理直く気壮なり。兄弟の権に当たるに遇えば(財を劫す)、銭財は耗散し幇手は離散す。世爻が墓庫に落入れば、牢獄の拘繫を免れず。官鬼爻が正しく太歳に逢えば(太歳は至尊と為る)、この桩の官司は必ず州県に止まらず、上司の大衙門に鬧り到らんとす。

內外有官,事涉一司終不了;上下有父,詞興兩度始能成。官父兩強,詞狀表章皆准理;妻財一動,申呈訴告總徒勞。

内卦外卦ともに官鬼有れば、この事は両処の衙門に渉り、一時には了し得ず。上下ともに父母爻有れば、状子は両回を遞して乃ち准せらる。官鬼と父母の両位ともに強旺なれば(官は状を准し父は即ち状紙)、呈遞する状子表章はみな受理せられん。妻財が一たび発動すれば(財は父母を剋して状紙を壞す)、申呈告訴は総じて白費なり。

父旺官衰,雀角鼠牙之訟;變衰動旺,虎頭蛇尾之人。世若逢生,當有貴人倚靠;應衰無助,必無奸惡刁唆。

父母が旺にして官鬼が衰なれば(状子は多くして官は理せず)、不過是れ雀角鼠牙の一類の小争訟。動爻が本に旺にして変爻が衰に転ずれば、この人は虎頭蛇尾にして、起初に気盛にして後來に退縮す。世爻がもし生扶を得れば、自ずから貴人有りて倚靠し得。応爻が衰弱にしてまた幇手無ければ、あの辺に則ち奸人の傍より挑唆する無し。

無合無生總旺,如何獨腳虎;有刑有克逢空,空效縮頭龜。兄在間中,事必干眾;父臨應上,使欲興詞。

応爻はたとい旺なれども、却ってすでに合無くまた生無ければ、それは不過一只の独脚虎、声勢はたとい大なれども援無し。世爻はたとい刑有り剋有るも、却って恰好に空に落つれば(空なれば則ち剋を受けず)、ただ縮頭の烏亀に学びて暫く一時を避くるより好し。兄弟爻が間爻に居れば、この事は必ず衆人に牽連す。父母爻が応爻の上に臨めば、相手が状子を起草して我を告げんとする。

父動而官化福爻,事將成而偶逢兜歡;父空而身臨刑煞,詞未準而先被笞刑。妻動生官,須用貲財矚託;世興變鬼,必因官訟亡身。

父母爻が発動して官鬼が却って子孫を変出せば(子孫は官を剋し、官気は頓に消ゆ)、事は本に弁じ成らんとするも、偏に中途に人の出で来りて調停して和を講ずる有り。父母爻が空に落ちて卦身がまた刑煞に臨めば、状子はなお准せられざるに、自己は先に板子を挨り了ぬ。妻財爻が発動して往きて官鬼を生ずれば、須らく銭を使い人を托して打点するを得。世爻が興動して官鬼を変出せば、ただ怕るらくはこの場の官司のために命を送らんとす。

子在身邊,到底不能結證;官伏世下,訟根猶未芟除。墓逢日德刑沖,目下即當出獄;歲挈福神生合,獄中必遇天恩。

子孫爻が卦身の旁に在れば(子孫は官を剋し、官は案を成さず)、この案子は到底に結ぜず、定下さず。官鬼が世爻の下に伏すれば、訟事の根子はなお剷除して浄からず、日后は依然として発作せんとす。世爻はたとい墓に入るも、もし日辰・天徳の来りて刑し来りて冲して墓を冲開するに逢えば、眼下に則ち獄を出るを得。太歳が子孫を提携して来りて世爻を生合せば、獄中に必ず大赦の天恩を蒙らん。

若問罪名,須詳官鬼;要知消散,當看子孫。卦象既成,勝負瞭然明白;訟庭一部,是非判若昭彰。

もし定むる所が何の罪名なるかを問わんと要せば、則ち官鬼が何の五行に属し・何の六獣に臨むかを细看す。もしこの案子が何時に消散するかを知らんと要せば、則ち子孫爻が何時に力を得て発動するかを看る。一卦はすでに排定せれば、勝負は便ち一目瞭然。一部の公堂上の是非曲直も、また判然として分明なり。詞訟を占うの訣要は、无非「世応は輸赢を定め・官鬼は罪名を定め・子孫は消解を定め・父母は文書を定め・妻財は使費を定む」のこの五句。

乱を避く

人有窮通,世有否泰。自嗟薄命,適當離亂之秋;每嘆窮途,聊演變通之易。因錄已驗之卦爻,為決當今之賊寇。

人には窮困有りまた通達有り、世道には閉塞有りまた開泰有り。自ら命薄きを嘆じ、偏に兵荒馬乱の年頭に趕に遇上す。毎に窮途末路を感慨し、ただ《易》を演じて個の変通を求むるより好し。ゆえに従前の応験過ぎたる卦例を記録して、用いて眼下の賊寇の患を判断す。この一門は官鬼を以て賊寇兵災と為し、子孫を以て福神救星と為し、世爻を以て自身と為し、財父を以て妻孥行李と為す。

鬼位興隆,賊勢必然猖獗;官爻墓絕,人心始得安康。路上如逢休出外,宅中如遇勿歸家。

官鬼の位が興旺隆盛なれば、賊勢は必定猖獗す。官鬼が墓に入り絶に臨めば、人心は乃ち安寧を得。官鬼がもし道路の爻に落つれば(五爻)、則ち門を出る勿れ。官鬼がもし宅爻に落つれば(二爻)、則ち家に回る勿れ。この両句は乱を避くるの最も実用の一条。鬼が何処に在るかを看て、則ち何処を躲くるかを定む。

動來刑害,總教智能也難逃;變入空亡,若被勾留猶可脫。日辰制伏,何妨卦裡刑傷;月建臨持,勿謂爻中隱伏。

官鬼が発動して来りて我を刑し我を害せば、たとい智謀才能有るも躲け難し。官鬼が発動して却って空亡に変入せば、たとい一時に扣留せらるるも、終究してなお身を脱し得。日辰のそれを制伏し住むる有れば、卦裡のあの点の刑傷もまた妨げず。もし月建が親らその位に臨めば、則ちそれが爻中に蔵するを以て便ち無事と為す勿れ――月令の気を得れば、蔵するも蔵し住めざればなり。

所惡者,提起之神;所賴者,死亡之地。自持鬼墓,墳中不可潛藏;或值水神,舟內猶當仔細。

最も悪しきは官鬼を提起し起すあの一爻(官鬼を生扶するの神)、最も倚頼すべきは官鬼が死絶の地に落入る。世爻が自ら官鬼の墓庫を持せば、墳塋の中は躲蔵すべからず。官鬼がもし水神に値れば、則ち船裡に躲くるも格外に小心すべし。

子爻福德北宜行,午象官爻南勿往。鬼逢沖散,何須剋制之鄉;福遇空亡,莫若生扶之地。

子孫(福徳)が子水の爻に落つれば、子は北方に属し、北に往きて走るを宜とす。官鬼が午火の爻に落つれば、午は南方に属し、則ち南に往く勿れ。官鬼がもしすでに冲散せられれば、何ぞ必ずしもさらにそれを克制するの方位を找さん。子孫がもし空亡に落つれば、能く子孫を生扶するの方位に往くに如かず。難を避くるの方向は、則ちこの一生一剋に照りて往きて定む。

旺興內卦,終來本境橫行;動化退神,必往他鄉標掠。官連旺福合生身,反凶為吉;陽化陰則刑剋世,弄假成真。

官鬼が旺にして内卦に興れば、賊寇は終究して本地に到りて横行せんとす。官鬼が発動して却って退神に化成せば、則ち別処に転じて劫掠しに往かんとす。官鬼はたとい旺相の子孫に連なりて来りて世爻に合し世爻を生ずるも、それは反って凶を為し吉と為る。陽爻が陰爻に変じてまた世爻を刑剋するは、本は虚驚なれども、もまた假を弄して真と成す。

賊興三合爻中,必投陷阱;身在六旬空處,終脫樊籠。官鬼臨身,任爾潛蹤猶撞見;子孫持世,總然對面不相逢。

官鬼が三合局の中に於いて興れば(賊勢は合囲す)、必定して陥穽に落入らんとす。卦身が正しく旬空の処に落つれば、終究して牢籠を脱出し得。官鬼が卦身に臨めば、任るにどう蹤を蔵し跡を匿すともなお撞見せらる。子孫が世を持せば(福神は身を護る)、たとい賊と面と面を対するも我を認め出さず。

兄變官爻,竊恐鄉人劫掠;財連鬼煞,須防藏護私藏。日辰沖剋財爻,妻孥失散;動象刑傷福德,兒女拋離。

兄弟爻が官鬼を変出せば(同類は変じて賊と成る)、ただ怕るらくは本郷本土の人の来りて劫掠する。妻財が官鬼凶煞に連なれば、人に替わりて蔵匿して私に贓物を窩するを提防すべし。日辰が妻財爻を冲剋せば、妻子児女は失散せんとす。動爻が子孫爻を刑傷せば、児女は抛離せんとす。

火動克身,恐有燎毛之苦;水興傷世,必成滅頂之凶。父若空亡,包裹須防失脫;妻如落陷,財物當慮遺亡。

火爻が発動して来りて卦身を剋せば、恐らくは火に焼かれ焚灼するの苦有らん。水爻が興旺して来りて世爻を傷れば、必ず滅頂の災有らん。父母爻がもし空亡に落つれば(父母は行李衣被を主る)、包裹は丟失を防ぐべし。妻財爻がもし陥落せば、財物は遺失を提防すべし。

五位交重,兩處身家無下落;六爻亂動,一家骨肉各西東。福臨鬼位刑沖帶煞,則官兵不道;官變兄爻克合傷財,則妻妾遭淫。

第五爻(道路の位)が重々発動すれば、両処の家小はともに下落不明。六爻が乱動すれば、一家の骨肉は各々東西に奔る。子孫が官鬼の位に臨みてまた刑冲して煞を帯ぶれば(本は我を護るべきが反って害と成る)、それは官兵無道にして、民を擾ること賊よりも甚だし。官鬼が兄弟を変出してまた剋しまた合して妻財を傷れば、それは妻妾が人に奸淫せらるる。

妻去生扶,只為貪財翻作禍;子來沖動,皆因兒哭惹成災。得值六親生旺,雖險何妨;如臨四絕刑傷,逢屯即死。

妻財爻が往きて官鬼を生扶するは、ただ財物を貪図して反って禍事を招き来る。子孫爻が来りて官鬼を冲动するは、それは孩子の啼哭するがために災禍を引き来れる。もし六親の各爻ともに生旺して気有れば、たとい危険に遇うも妨げず。もし四絶の地に落ちてまた刑傷に遭えば、一たび艱難に遇えば則ち命無し。

世遇亂離,既已遂爻而決矣;時遭患難,亦當隨象以推之。最怕官爻克世,則必難迴避;大宜福德臨身,則終可逃生。

世人が乱離に遭逢するに、すでに爻位に按じて一々に判断せり。その時に随いて遇上するの患難に至っては、もまた卦象に跟いて往きて推すべし。総じて説く。最も官鬼爻の来りて世爻を剋するを怕る。則ち避くるに避くべからず。最も子孫(福徳)の卦身に臨むを宜とす。終究して性命を逃出し得。この両句は乱を避くるの一門の総綱。

官化父沖,必有文書挨捕;日沖官散,必多親友維持。鬼伏而兄弟沖提,禍由骨肉;官靜而旁爻刑剋,事出吏書。

官鬼が父母を変出して来りて相冲すれば(父母は文書を主る)、必ず公文の緝捕有らん。日辰が官鬼を冲散すれば、必ず許多の親友の出で来りて維持保全する有らん。官鬼は本に伏蔵せり。却って兄弟爻に冲起して提出せられれば、禍事は自家の骨肉の引き来れる。官鬼は本に安静せり。却って旁爻に刑剋して攪動せられれば、事は衙門書吏の挑起せる。

應若遭傷當累眾,妻如受克定傷財。遍喜六爻安靜,又宜一卦無官,或身世之逢空,或用神之得地。

応爻がもし傷を受ければ、必ず衆人に連累す。妻財がもし剋を受ければ、一定して財を破らんとす。乱を避くるの卦は、最も六爻の安静を喜ぶ(動かざれば則ち無事)、もまた整卦の中に官鬼を見ざるを宜とす(鬼無ければ則ち賊無し)。あるいは卦身世爻が恰好に空に落つれば(空なれば則ち賊は我を尋ね得ず)、あるいは用神が各々その位を得れば。この四样の内一样を占すれば、則ち生路有らん。

天來大事也無防,海樣深仇何足慮。事有百端,理無二致,潛心玩索,若能融會貫通,據理推占,自得圓神不滯!

果して上面のあの幾样の吉象を占せば、たとい天大の事有るも妨げず、海の如き深き仇怨もまた憂慮するに足らず。世事は百端なれども、道理はただ一条のみ。ただ潜心して玩味し推尋して、能く融會貫通し、理に依りて往きて推占せば、自ずから円通神妙にして滞泥せず。これもまた全書の反復申説するの宗旨。法には定有りて用には定無く、全て事に臨みて変通するに在り。

逃亡

寬以禦敵,眾侮慢斯加;嚴以治人,逃亡遂起。故雖大聖之有容,尚謂小人之難養,須察用爻方知實跡。若臨午地,必往南方;或化寅爻,轉移東北。

下に待すること寛厚なれば、衆人は則ち軽慢し起る。管束すること太嚴なれば、逃走の事はまた跟いて発生す。ゆえに孔子の如き寛宏の聖人を連ぬるも、もまた小人は養い難しとの話を説きたり。逃亡を占うに、必ず用神のあの一爻を審察して、始めて人の実在の去向を知る。用神がもし午火の爻に臨めば、午は正南に在り、此人は必ず南方に往かん。もし発動して寅木を変出せば、寅は東北に在り、それは東北方に転じ往きたり。この一門は逃ぐる所の人の六親を以て用神と為す。僕人は妻財を取り、子弟は子孫を取り、兄弟は兄弟を取り、各々名分に按じて定む。

木屬震宮,都邑京城之內;金居兌象,庵觀寺院之中。鬼墓交重,廟宇中間隱匿;休囚死絕,墳陵左右潛藏。

用神が木に属して震宮に在れば(震は大塗と為り繁華の地と為る)、此人は都邑京城の裡に蔵せり。用神が金に属して兌宮に在れば(兌は口舌と為り巫と為り祝と為る)、此人は庵観寺院の中に蔵せり。官鬼の墓庫が重々発動せば、此人は廟宇の裡面に躲えり。用神が休囚死絶なれば、則ちそれは墳塋陵墓の左右に潜伏せり。

如逢四庫,當究五行;倘伏五鄉,豈宜一類。木興水象,定乘舟楫而逃;動合伏財,必拐婦人而去。

用神がもし辰戌丑未の四墓庫の上に落つれば、則ちさらにそれが本身の何の五行に属するかを究めて、乃ち方位を定むるを得(木庫は未に在り・火庫は戌に在り・金庫は丑に在り・水土庫は辰に在り)。用神がもし別爻の下に伏せば、もまたどの一類の六親の下に伏するかを看るべく、一概に論ずべからず。木爻が興旺してまた水象を見れば(木は水に浮かぶ)、此人は一定して船に坐りて逃げ去りし。動爻と伏蔵の妻財とが相合せば、此人は必ず婦人を拐帯して一同に走りし。

內近外遠,生世則終有歸期;靜易動難,坐空則必無尋路。合起合住,若非容隱即相留;沖動沖開,不是使令當敗露爻。

用神が内卦に在れば則ち逃ぐること近く、外卦に在れば則ち逃ぐること遠し。それがもし来りて世爻を生ぜば、終究して回り来るの日子有らん。用神が安静なれば找し易く、発動すれば尋ね難し。それがもし空亡の上に坐せば、則ち尋ねるべき路無し。用神が合し住められ合し起せられれば、人の窩蔵するにあらざれば、則ち人に留められし。用神が冲动せられ冲開せられれば、人の彼を差遣して出でしむるにあらざれば、則ち行跡の敗露せんとする。

動爻刑剋,有人阻彼登程;日建生扶,有伴糾他同去。間爻作合,原中必定知情;世應相生,路上須當撞見。

卦中に動爻の来りて用神を刑剋する有れば、人の彼を攔住して路に上らしめざる。日辰月建が来りて用神を生扶するは、同伴の彼を糾合して一道に走りし有り。間爻と用神とが相合せば、則ち元来居間の人(保人・中人)は一定して知情なり。世爻と応爻とが相生すれば、路上に多く半ば彼に撞見し得。

無沖無破居六位,則一去不回;有克有生在五爻,則半途仍走。主象化出主象,歸亦難留;本宮化入本宮,去應不遠。

用神はすでに冲せられずも破せられずして第六爻に居れば(最も外・最も遠)、此人は一去して回らず。用神が第五爻に在りて(道路の位)また剋有り生有れば、それは半路の上になおさらに走らんとす。用神が発動して同類の用神を変出せば(一去してまた一去)、たとい回り来るも留め得ず。本宮の爻が本宮に変入すれば(転じ来り転じ往きてなお自家の範囲に在り)、此人の走るは遠からず。

歸魂卦用仍生合,不捕而自回;游魂卦應又交重,能潛而會遁。世克應爻,任爾潛身終見獲;應傷世位,總然對面不相逢。

帰魂卦を搖り得て用神がまた来りて我を生じ我に合せば、捉えに往く須なし、他自己は回り来らん。游魂卦を搖り得て応爻がまた重々発動せば、此人は蔵匿に善く、逃遁を會す。世爻が能く応爻を剋せば、任るに彼がどう身を蔵するも、終究して抓獲せられん。応爻が反って世爻を傷れば、たとい面と面を対するも認め出さず、遇い着かず。

父母空亡,杳無音信;子孫發動,當有維持。眾煞傷身,竊恐反遭刑辱;動兄持世,必然廣費貲財。

父母爻が空亡に落つれば(父母は音信書札を主る)、杳として消息無し。子孫爻が発動せば(子孫は福神救星)、まさに人の従中に維持照應する有るべし。众多の凶煞が来りて卦身を傷れば、ただ怕るらくは往きて追捕して反って自己が刑を遭い辱を受けんとす。発動の兄弟爻が世爻を持せば(兄弟は耗を主る)、人を尋ぬるのこの一趟は必定して大いに銭財を費やさん。

父動變官,必得公人捕捉;世投入墓,須防窩主拘留。世應比和不空,必潛於此;世應空亡獨發,徒費乎心。但能索隱探幽,何慮深潛遠遁!

父母爻が発動して官鬼を変出せば(文書は転じて差役と成る)、必ず官府の人を差して緝捕するを得。世爻が自ら墓庫に投ずれば、彼を窩蔵する人の反って自己を扣住するを提防すべし。世応両爻が五行比和にしてまたともに空に落ちざれば、此人は則ちこの附近に潛蔵せり。世応が空に落ちてただ一爻のみ独り動けば、則ち白く心を操る一場。要するにただ能く幽を探り隱を索め、爻に按じて推尋すれば、なお彼が蔵るること深く逃ぐること遠きを怕れんや。

求名

書讀五車,固欲致身於廓廊,胸藏萬卷,肯甘遁跡於丘園。要相國家,當詳易卦。父爻旺相,文成擲地金聲;鬼位興隆,家報泥金捷喜。財若交重,休望青錢之中選;福如發動,難期金榜之題名。

書を読みて万卷を破るは、本は朝堂に出仕せんがため、誰か甘心して山林に老死せんや。能く国家を輔相するか否かは、則ちこの一卦を細詳す。実用に説けば、まず父母爻を找す――それは文章試巻、旺相なれば則ち文思は清峻にして筆を下せば金石の声有り。さらに官鬼爻を找す――それは功名官職、興隆なれば則ち捷報は家に到る。反対に両位の忌神もまた認め准すべし――妻財が一重重に発動せば、それは父母を剋し、文章は便ち格に合せず、篇篇に入選するを指望する須なし。子孫が一たび発動せば、それは官鬼を剋し、功名は先に截断せられ、金榜の題名もまた望み無し。この四句は求名の一門の取用の総綱。

兄弟同經,乃奪標之惡客;日辰輔德,實勸駕之良朋。兩用相沖,題目生疏而不熟;六爻競發,功名恍惚以難成。月克文書,程序背而不中,世傷官克,仕路窒而不通。

実占する時はなお三処を留心すべし。一つは兄弟爻、それは同場に応試して錦標を争奪するの對手。日辰がもし来りて用神を生扶せば、則ちそれは我を催して路に上りて考えに赴かしむるの良友。二つは官鬼と父母の両個の用神がもし彼此に相冲せば、則ち出ずる所の題目は生僻にして熟せず。六爻が争相に発動すれば、心緒は紛雑にして、功名もまた恍惚として成り難し。三つは月建がもし父母を剋せば、文章は程式を背離して中式せず。世爻が反って往きて官鬼を傷剋せば、仕途は便ち閉塞して通ぜず。

妻財助鬼父爻空,可圖僥倖;福德變官身位合,亦忝科名。出現無情,難遂青雲之志;伏藏有用,終辭白屋之人。月建克身當被責,財如生世必幫糧。

もまた両種の凶中より吉に転ずるの変例有り。その一、妻財はたとい動けども転じて往きて官鬼を生助し、父母爻が恰好に空に落つれば(空なれば則ち財の剋を受けず)、反って僥倖して中式し得。その二、子孫はたとい動けども官鬼を変出して、また卦身と相合せば、もまた能く勉强して個の科名を得。さらに官鬼と世爻との向背を看る。官鬼はたとい出現すれども世と情無ければ、青雲の志は遂げ難し。官鬼はたとい伏蔵すれどもなお提拔の力有れば、終に寒素の身を脱し去るを得。此の外、月建が来りて卦身を剋せば、考えに赴くに責罰を受くべし。妻財が来りて世爻を生ぜば、必ず人の盤纏口粮を資助する有らん。

父官三合相逢,連科及弟;龍虎二爻俱動,一舉成名。殺化生身之鬼,恐發青衣;歲加有氣之官,終登黃甲。病阻試期,無故空臨於世位;喜添場屋,有情龍合於身爻。

上等の吉象は両種有り。父母と官鬼の両位がまた三合の成局に逢うは、連科に及第するを主る。青竜と白虎の両爻が一斉に発動するは、一擧に名を成すを主る。次の一等は、凶煞はたとい官鬼を変出して来りて卦身を生ずるも、も不過個の低階の出身を得るのみ。太歳が加臨して気有るの官鬼に臨めば、則ち終究して甲科に登るを得。此の外なお両処の細節を看るべし。世爻が故なくして空に落つれば、病を害して考期を誤るを主る。青竜が情有りて来りて卦身に合せば、場屋の中に喜を添え順遂を主る。

財伏逢空,行糧必乏;身興變鬼,來試方成。卦值六沖,此去難題雁塔;爻逢六合,這回必占薦頭。父旺官衰,可惜劉蕢之下第;父衰官旺,堪嗟張奭之登科。

さらに三層を説く。妻財が伏蔵してまた空に落つれば、考えに赴くの盤纏は必然として短缺す。卦身が発動して官鬼を変出せば、須らく親身に応試して乃ち事を成し得。卦体の上に於いて、六冲を搖り得れば則ちこの去は雁塔に題名するに難し、六合を搖り得れば則ちこの一科は必ず前茅に列す。文章と禄命との錯位に至っては、古来より則ち両個の極端の例子有り。父母が旺にして官鬼が衰なれば、文章はたとい好しも禄命無し。惜しむべし唐代の劉蕡の落第せるが如し。父母が衰にして官鬼が旺なれば、文章は佳ならざれども偏に能く中式す。嘆くべし唐代の張奭の科に登れるが如し。

應合日生,必資鶚薦;動傷日克,還守雞窗。世動化空用旺,則豹變翻成蝴蝶。身宮化鬼月扶,則鵬程連步蟾宮。

末に両組の対照を了す。応爻が来りて合し日辰が来りて生ずれば、必ず力有る者の鶚鳥の如き挙薦を得。動爻が来りて傷り日辰が来りて剋せば、なお書齋に回りて苦読するを得、一時に分無し。世爻が発動して却って空亡を変出せば、たとい用神は旺相なれども、あの番の「豹変」の美事も化して一只の蝴蝶と成りて飛び去らん。卦身の宮が官鬼を変出してまた月建の扶助を得れば、則ち鵬程万里にして連歩として上りて蟾宮に桂を折らん。

更詳本主之爻神,方論其人之命運。雖賦數言,總論窮通之得失,再將八卦,重推致用之吉凶。

以上の擧ぐる所はみな通例。事に臨みてはなおさらに本人の属する所のあの一爻の神煞の旺衰を细看して、始めて彼の一身の命運を論ずるを得。この篇の賦文はたといただ寥寥数語なれども、講ずる所は不過窮通得失の大局。具体に一人一事に到れば、依然として須らく八卦六爻を重新して一遍推して、実際の用処の上に於いて吉凶を判断すべし――法には定有りて人は各々異なり。これは《黄金策》の門を分かつ各篇の一貫するの意思。

仕宦

為國求賢,治民之本,致身輔相,祿養為先。旺相妻財,必得千鍾之粟;興隆官鬼,定居一品之尊。子若交重,當慮剝官削職;兄如發動,須防減俸除糧。

国のために賢を選ぶは民を治むるの根本、士人が身を立てて政を輔くも先に俸禄の身を養う有るを要す。ゆえに官を做るのこの一門は、職と禄の両样を併せて重しとす。官鬼爻は職位を管し、妻財爻は俸給を管す。実占の次第はまずこの両位の旺衰を看る――妻財が旺相なれば則ち俸米千鍾、官鬼が興隆なれば則ち位は一品に至る。さらに両位の忌神を看る。子孫が重々発動せば、それは官鬼を剋し、職を削り官を罷めらるるを防ぐべし。兄弟が発動せば、それは妻財を剋し、俸粮を減扣せらるるを防ぐべし。

父母空亡,休望差除宣敕;官爻隱伏,莫思爵位升遷。月建生身,當際風雲之會;歲君合世,必承雨露之恩。世動逢空,官居不久;身空無救,命盡富危。

続いて三処を看る。父母爻は詔命敕牒。それが一たび空に落つれば、則ち委任の文書を待つ勿れ。官鬼爻が隠伏して出ざれば、升遷の想いもまた以て擱き下す可し。月建が来りて卦身を生ぜば、正しく風雲の際會に逢い、時運は到れり。太歳と世爻とが相合するは、それは君上の雨露の恩を承受する(太歳は即ち君)。反対に、世爻が発動してまた空に落つれば、この官は坐すること長からず。卦身が空に落ちて救無ければ、寿数は将に尽きんとし、たとい富するも危なし。

鬼化福沖當代職,財臨虎動必丁憂。日辰沖剋,定然誹謗之多招;鬼煞傷身,因見災殃之不免。兄爻化鬼無情,同僚不協;太歲加刑不順,貶謫難逃。卦靜世空,退休之兆;身空煞動,避禍之徵。

さらに進退去留を説く。官鬼が子孫を変出して来りて冲せば(子孫は官を剋す)、職位は人に取代せられんとす。妻財が白虎に臨みて発動せば(財は父母を剋し白虎は喪を主る)、必ず父母のために丁憂して職を去らん。日辰が来りて冲し来りて剋せば、一定して許多の誹謗を招く。官鬼と凶煞とが卦身を傷れば、災殃は則ち免れず。兄弟が官鬼を変出して世と情無ければ、同僚は和せず。太歳が刑を加えて世と順ならざれば、貶謫は逃れ難し。六爻ともに静にして世爻が空に落つれば、老を告げて退休するの兆。卦身が空に落ちて凶煞が発動すれば、禍を避け引退するの徴。

身邊伏鬼若非空,頭上烏紗終不脫。財空鬼動聲名震,而囊篋空虛。官旺父衰職任高,而衙門冷落。職居風憲,皆因月值官爻;官在貳司,只為鬼臨傍位。

卦身の旁に官鬼が伏すれば、ただそれが空に落ちざるを須て、頭上の烏紗は終究して脱ぎ下し得ず――官位は保つべし。妻財が空に落ちて官鬼が発動すれば、声名はたとい震うとも箱篋は空空なり。清苦の官。官鬼が旺にして父母が衰なれば(父母は印信衙署を主る)、職位はたとい高しとも衙門は冷落す。名有りて実無きの任。任ずる所がもし監察風紀の職なれば、多く月建が正しく官鬼に値るに因る。任ずる所がもし副貳佐職なれば、ただ官鬼が正位に居らずして旁爻に臨むに因る。

撫綏百姓,兄動則難化愚頑;巡察四方,路空則多憂驚怪。出征剿捕福德興,而寇賊殲亡。鎮守邊陲卦爻靜,而華夷安泰。奏陳諫諍,那堪太歲刑沖;僧道醫官,豈可文書發動。但隨職分以推詳,可識仕途之否泰。

末に職守に按じて分別して推す。百姓を安撫するの職に任ずれば、兄弟が一たび動けば(争奪紛擾)、愚頑の民は感化し難し。四方を巡察するの職に任ずれば、第五爻(道路)が空に落ち、路上に驚憂怪異多し。兵を出して剿捕せば、子孫が興旺なれば則ち寇寇賊は殲滅す(子孫は官鬼を剋し、鬼は即ち盗賊)。辺疆を鎮守せば、六爻が安静なれば則ち華夷両安なり。疏を上りて進諫せば、最も太歳の来りて刑し来りて冲するを怕る――太歳を冲すれば則ち君上に触忤す。僧官道官医官のこの一路は子孫を以て本業と為し、最も父母爻の発動して来りて剋するを忌む。要するに各人の職分に随いて往きて推せば、仕途の通塞は便ち分明にすべし。

財を求む

居貨曰賈,行貨曰商,總為資生之計。蓍所以筮,龜所以卜,莫非就利之謀。要問吉凶,但看財福。財旺福興,無問公私皆稱意;財空福絕,不拘營運總違心。

坐賈行商はみな生を謀るの計、蓍筮亀卜もまた无非是れ利を趨るの事に替わりて主意を拿る。財を求むの一門はただ両位を看る。妻財は財の本身、子孫は財を生ずるの源。妻財が旺に子孫が興なれば、公事私事を論ぜずみな心に称う。妻財が空に子孫が絶なれば、どう経営するもみな心に違う。実占する時はまずこの両爻の旺衰空実を定めれば、成敗はすでに大半を判ぜり。

有福無財,兄弟交重偏有望;有財無福,官爻發動亦堪求。財福俱無,何異守株而待兔;父兄皆動,無殊緣木以求魚。月帶財神,卦雖無而月中必有;日傷妻位,財雖旺而當日應無。

両位がもしただその一を得るのみなれば、なお転圜有り。子孫有りて妻財無ければ、兄弟の重々発動は反って望み有り――兄弟は子孫を生じ子孫はさらに財を生じ、源頭は接上せり。妻財有りて子孫無ければ、官鬼が発動すればもまた求め得――財は官を生じ官は財を護り、兄弟に劫し去らるるに至らず。両位ともに無ければ、則ち株を守りて兎を待つが如し。父母と兄弟とが一斉に発動すれば(一つは財源を断ち一つは財本を劫す)、さらに木に縁りて魚を求むるが如し。此の外なお時限の別有り。月建上に妻財を帯ぶれば、卦中に財無しとも、本月の内にもまた必ず有らん。日辰が往きて妻財を傷れば、財はたとい旺なれども、当日は得ず。

多財反覆,必須墓庫以收藏;無鬼分爭,又怕交重而阻滯。兄如太過,反不克財;身或兄臨,必難求望。財來就我終須易,我去尋財必是難。

妻財が卦中に出現すること太多ければ反って反復定まらず。須らく墓庫の収攏する有るを須て乃ち好し。卦中にもし官鬼無ければ、則ち財に替わりて兄弟の争奪を挡く人無し。しかし官鬼が重々発動せば、またそれが気を耗して阻と成るを怕る。兄弟が旺にして太過すれば、物極まれば必ず反し、反って財を剋し動かさず。しかし卦身上に一たび兄弟に臨めば、自己は則ち財を劫するの人、財を求むれば便ち指望し難し。総の一条。財爻が来りて世を生じ世に合するは、財の来りて我に就く、これを得るは容易。世爻が反って往きて財を生じ財を尋ぬれば、則ち力を費やす。

身遇旺財,似取囊中之物;世持動弟,如撈水底之針。福變財生,滾滾利源不竭;兄連鬼克,紛紛口舌難逃。父化財,必辛勤而有得;財化鬼,防耗折而驚憂。

卦身が旺相の妻財に遇えば、財を取るは口袋を掏るが如く容易。世爻が発動の兄弟に坐せば、財を求むるは水底に針を捞るが如く徒労。子孫が妻財を変出して相生するは、それは財源の滚滚として竭きざる。兄弟が官鬼に連なりて一斉に来りて剋せば(一つは財を劫し一つは禍を招く)、口舌の紛争は免れ難し。父母が妻財を変出せば、先に労して後に獲、辛苦して得有り。妻財が官鬼を変出せば、本を折り破耗して併せて驚憂を生ずるを防ぐべし。

財局合福神,萬倍利源可許;歲君逢劫煞,一年生意無聊。世應二爻空合,虛約難憑;主人一位刑傷,往求不遇。徒空持鬼,多因自己遲疑;日合動財,卻被他人把住。

三爻が合成して妻財の一局を成しまた子孫と相合せば、万倍の利を許し得。太歳の爻が劫煞に逢えば、この一年の生意は冷落す。世応両爻はたとい合すれどもともに空に落つれば、それは虚約にして靠み難し。求むる所のあの人の一爻が刑を受け傷を受ければ、往きて彼を求むるもまた遇い着かず。世爻が白く空に落ちてまた官鬼に坐せば、多く半ば自己が猶豫して事を誤る。妻財はたとい動けども日辰に合し住められれば、それは財が別人に把持せられて在り。

要知何日得財,不離生衰旺合。欲決何時有利,但詳春夏秋冬。合夥不嫌兄弟,公門何慮官爻。

応期を定むるはただ両句の口訣。どの一日に財を得るかを知らんと要せば、不外に用神が何時に生を得・何時に旺に転じ・何時に合に逢うかを看る(衰は旺を待ち・合は冲を待ち・空は実を待つ)。何時に利有るかを断ぜんと要せば、則ち妻財が春夏秋冬のどの一季に令に当たるかを看る。忌諱に至っては、もまた行當を看るべし。伙を合して生意を做すれば、卦に兄弟を見るも必ずしも忌む須なし――本に就きて人と股を合するなればなり。官府の中に於いて利を取る人は、卦に官鬼を見るも必ずしも怕る須なし――それは正しく彼の本行なればなり。

九流術士,偏宜鬼動生身;六畜血財,尤喜福興持世。世應同人,放債必然連本失;日月相合,開行定主有人投。應落空亡,索債者失望;世遭刑剋,賭博者必輸。

続いて行業に按じて分説す。卜を売り医を行うの一類の九流術士は、反って官鬼の発動して来りて卦身を生ずるを宜とす――彼らは本に人の憂疑病患に倚りて飯を喫う。畜牧屠宰の一類の「血財」の売買は、尤も子孫の興旺にして世を持するを喜ぶ――子孫は即ち六畜。世応両爻が同一の五行なれば(彼此は一人に同じ)、債を放ち出せば必ず本銭をも収め回り得ず。日辰月建と世とが相合せば、行桟を開設すれば必ず人の上門する有らん。応爻が空に落つれば、債を討つは空を撲つ。世爻が刑に遭い剋に遭えば、賭博するは必ず輸す。

鬼克身爻,商販者必遭盜賊;間興害世,置貨者當慮牙人。停拓者喜財安而鬼靜;脫貨者宜財動而身興。路有有官休出外,宅中有鬼勿居家。

官鬼が来りて卦身を剋せば、行商して販運するは必ず盗賊に遇う。間爻が発動して世爻を害せば、貨を進むるは中間の牙儈の梗を作るを防ぐべし。貨を囤えて價を待つ人は妻財の安静・官鬼もまた静なるを喜ぶ――静なれば則ち貨は久しく存し得。急ぎて脱手せんとする人は則ち妻財の発動・卦身の興旺を宜とす――動けば則ち貨は售り易し。同一の卦象にして、売買の方向の不同に因りて吉凶は相反す。此の外、道路の爻に官鬼有れば則ち門を出る勿れ、宅爻に官鬼有れば則ち家裡に守る勿れ。

內外無財伏又空,必然乏本;父兄有氣財還絕,莫若安貧。生計多端,占法不一,但能誠敬以祈求,自可預知其得失。

内外卦ともに妻財を見ず、伏神がまた空に落つれば、それは本銭をも無し。父母兄弟の両爻が気有りて妻財が偏に絶地に臨めば(生路は奪はれ、劫神は権に当たる)、強いて求むるに与いんよりは分に安んじて貧を守るに如かず。生を謀るの門路は甚だ多く、占法もまた各々相同ならず。しかしだだ誠心敬意を以て往きて祈求すれば、自然にその中の得失を預め知るを得――この一句はなお全書の「誠なれば則ち霊なり」の宗旨に帰す。

出行

人非富貴,焉能坐享榮華;苟為利名,寧免奔馳道路。然或千里之迢遙,夫豈一朝之跋涉。途中休咎若個能知,就裡災祥神靈有準。

人は生まれながらにして富貴にあらず、哪にか坐して栄華を享くるを得ん。すでに名利のために奔走せば、則ち道路を跋涉するを免れず。しかし千里の遠、豈に一朝一夕に走り尽くさんや。路上は吉か凶か、誰か能く預知せん。その中の災祥は、ただ卦を卜して神明に向かいて個の准信を求むるのみ。出行の一門を占うに、世爻を以て行人自己と為し、父母を以て行李と為し、妻財を以て盤纏と為し、官鬼を以て途中の険と為し、子孫を以て福神と為す。

父為行李,帶刑則破損不中;妻作盤纏,生旺則豐盈足用。世如衰弱,那堪水宿風餐;應若空亡,難望謀成事就。

父母爻は行李衣装。それがもし刑を帯ぶれば、行李は破損して用に中らず。妻財爻は盤纏路費。それがもし生旺なれば、則ち銭物は豊足して用いるに足る。世爻がもし衰弱なれば、怎んでか風に餐し水に宿するの辛苦に経え忍ばん。応爻がもし空亡に落つれば、この行の謀らんとする所の事は則ち成り難し――応は往く所の処・求むる所の人なればなり。

間爻安靜,往來一路平安;太歲克沖,行止終年撓括。世傷應位,不拘遠近總宜行;應克世爻,無問公私皆不利。

世応の間の間爻が安静にして動かざれば(路上に阻隔無し)、往返は一路平安。太歳が来りて剋し来りて冲せば、一整年の行止はみな牽絆を受く。世爻が能く応爻を剋せば(我は彼を制す)、遠近を論ぜずみな出行に宜し。応爻が反って世爻を剋せば(彼は我を制す)、公事私事を論ぜずみな利あらず。

八純亂動,到處皆凶;兩間齊空,獨行則吉。世動訂期,變鬼則自投羅網;官臨畏縮,化福則終脫樊籠。

八純卦を搖り得て六爻が乱動せば、何処に到るもみな凶。両個の間爻がともに空に落つれば(同行する人無く、もまた阻隔無し)、独りで路に上がれば反って吉。世爻が発動して行期を定下し、もし官鬼を変出せば、それは自ら羅網に投ず。世爻が官鬼に臨みて畏縮して敢えて行かざるも、もしそれが子孫を変出せば(子孫は官を剋す)、終究して牢籠を脱出し得。

靜遇日沖,必為他人而去;動逢間合,定因同伴而留。世若逢空,最利九流出往;土如遇福,偏宜陸地行程。

世爻が本に静にして日辰に冲起せらるれば(暗動)、この行は必ず別人に替わりて跑る。世爻が本に動きて却って間爻に合し住められれば、一定して同伴に因りて擱搁し下れり。世爻がもし空に落つれば、最も卜を売り医を行うの一類の九流の人が門を出るに利す(空なれば則ち拘繫する所無し)。土爻が子孫に遇えば(土は陸地を主り子孫は福神と為る)、偏に旱路を走るに宜し。

鬼地墓鄉,豈堪踐履;財方父向,卻可登臨。官挈玄爻刑剋,盜賊驚憂;兄乘虎煞交重,風波險阻。

官鬼の臨む所の方位・墓庫の在る所の方位は、みな踏足すべからず。妻財の在る所の方・父母の向かう所の処は、却って前往し得。官鬼が玄武の爻を提携してまた来りて刑し来りて剋せば、路上に盗賊の驚擾有り。兄弟が白虎の凶煞に乗りて重々発動すれば、路上に風浪の険阻有り。

妻來克世,莫貪無義之財;財合變官,勿戀有情之婦。父遭風雨之淋漓,舟行尤忌;福遇和同之伴侶,謁貴反凶。

妻財爻が来りて世爻を剋せば、路上にてあの来路の正ならざる銭財を貪る勿れ。妻財が人と相合して官鬼を変出せば、路上にて遇う所の多情の婦人を貪恋する勿れ。父母爻は雨を主る(ここに於いては風雨の淋漓と為る)。船に坐る人は尤もそれを忌む。子孫爻は同行の和睦の伴侶を主る。しかしもしこの行が貴人を拝謁しに往くなれば、子孫は反って凶――子孫は官鬼を剋し、貴人に見えず。

艮宮鬼坐寅爻,虎狼仔細;卦見兄逢蛇煞,光棍宜防。鬼動間中,不諧同侶;兄興世上,多費盤纏。

艮宮(艮は山と為る)の官鬼がまた寅爻の上に坐せば(寅は虎に属す)、山路上に仔細に虎狼を提防すべし。卦中の兄弟が螣蛇の凶煞に遇えば、路上の地痞無頼を提防すべし。官鬼が間爻の上に於いて発動すれば、同伴と処するも和睦せず。兄弟爻が世位の上に於いて興起せば、路費は多く花せらるべし。

一卦如無鬼煞,方得如心;交爻不見福神,焉能稱意。主人動遇空亡,半途而返;財氣旺臨月建,滿載而回。但能趨吉避凶,何慮登高涉險。

整卦の中にもし官鬼凶煞を見ざれば、この行は乃ち心に称う。諸爻の中にもし子孫福神を見るを得ざれば、また怎んでか意の如くならん。投奔する所の主人のあの一爻が発動して空亡に落つれば、この行は半路に走到して則ち折り回るを得。妻財の気が旺盛にしてまた月建に臨めば、則ち満載して帰らん。要するにただ能く吉を趨り凶を避ければ(鬼が何方に在るかを看て則ち何方を避け、財が何方に在るかを看て則ち何方に往く)、何ぞ必ずしも山を登り険を渉るを怕れん。

行人

人為利名,忘卻故鄉生處樂;家無音信,全憑周易卦中推。要決歸期,但尋主象。主象交重身已動,用爻安靜未思歸。

人は名利のために外に在りて、故郷の安楽の日子をみな忘れたり。家中に久しく音信無ければ、ただ全く《周易》の卦上に憑りて往きて推すのみ。行人を占うに帰期を判断せんと要せば、ただ用神(主象)を尋ぬ――門を出ずるは誰なれば、則ちどの一位の六親を取りて用と為す。用神がもし重爻交爻なれば(すでに発動せり)、人はすでに起身して動きたりと説明す。用神が安静にして動かざれば、彼はなお家に回るの念頭無きを説明す。

克速生遲,我若制他難見面;三門四戶,用如合世即還家。動化退神,人既來而復返;靜生世位,身未動而懷歸。

用神が来りて世を剋するの応期は快く、来りて世を生ずるの応期は慢し。もし是れ世爻が反って用神を制し住むれば、則ち見ることを得難し。第三爻は門、第四爻は戸。用神がもし世爻と相合すれば(あるいは門戸の爻に落つれば)、則ち是れ家に到らんとするに快し。用神が発動して却って退神に化成せば、それは人がすでに身を動かしてまた折り回り去りし。用神が安静にして却って来りて世爻を生ずれば、それは身は未だ動かずとも心裡にすでに回り来らんと想う。

若遇暗沖,睹物起傷情之客況;如逢合住,臨行有塵事之羈身。世克用而俱動,轉往他方;用比世而皆空,難歸故里。

用神が安静にして日辰に暗冲せらるれば、それは彼が外に在りて景に触れ情を生じ、郷思を動かせる。用神が合し住めらるれば、それは行に臨みて時にまた俗事に身を絆せられし。世爻が用神を剋して両爻ともに発動すれば、あの人は別処に転じ往きたり。用神と世爻とが五行比和にして両処ともに空に落つれば、則ち故郷に回ること難し。

遠行最怕用爻傷,尤嫌入墓;近出何妨主象伏,偏利逢沖。若伏空鄉,須究卦中之六合;如藏官下,當參飛上之六神。

遠門を出ずるの人は最も用神の傷を受くるを怕り、尤もそれが墓に入るを嫌う(墓に入れば則ち困住して動かず)。近門を出ずるの人は、用神が伏蔵するは却って妨げず、反ってそれが冲に逢うを喜ぶ――一たび冲すれば則ち身を動かす。用神がもし空に落つるの処に伏せば、則ち卦中に六合の来りて牽引する有るか無きかを看るべし。用神がもし官鬼の下に蔵せば、則ちそれが上頭に壓するあの飛神の帯ぶる所の六獣を参看して、以てそれが何事に阻まるるかを知るべし。

兄弟遮藏,緣是非而不返;子孫把持,由樂酒以忘歸。父為文書之阻滯,財因買賣之牽連。

用神が兄弟爻に遮り蔵せられれば、それは是非口舌に絆せられて回らず。子孫爻に把持せられれば、それは酒を貪りて楽を作して楽しみて帰るを思わず。父母の下に伏すれば、文書公事に擱搁せられし。妻財の下に伏すれば、売買交易に牽連せられし。用神がどの一位の六親の下に伏するかを看れば、則ち彼が何を以て回らざるかを知る。

用伏應財之下,身贅他家;主投財庫之中,名留富室。五爻有鬼,皆因途路之不通;一卦無財,只為盤纏之缺乏。

用神が応爻の妻財の下に伏すれば、それは別人の家裡に入贅せる。用神が妻財の墓庫の中に投入すれば、それは富貴の人家に留まりて事を做る。第五爻(道路の位)の上に官鬼有れば、路上は通じて行くを得ざる。整卦に妻財を見ざれば、盤纏短缺して回り来る能わざるなり。

墓持墓動,必然臥病呻吟;世合世沖,須用遣人尋覓。合逢玄武,昏迷酒色不思鄉;卦得游魂,漂泊他鄉無定跡。

用神が墓庫に持し住められ、墓庫がまた動けば、あの人は必定して病に卧して呻吟す。世爻と用神とが時に合し時に冲すれば(消息は断ずるが若く續くが若し)、則ち人を派して往きて尋ぬるを得。用神と玄武とが相合すれば、それは酒色に沉迷して、故郷を思わず。游魂卦を搖り得れば、それは他郷に漂泊して、行蹤は定まらず。

日並忌興休望到,身臨用發必然歸。父動卦中,當有魚書之寄;財興世上,應無雁信之來。

日辰と忌神とが并び起きてまた興旺なれば、則ち彼の家に到るを指望する勿れ。卦身が用神に臨みて用神が発動すれば、それは一定して回り来らんとする。父母爻が卦中に於いて発動すれば(父母は書信を主る)、まさに家書の寄り到る有るべし(「魚書」は古楽府の「客は遠方より来り、我に双鯉魚を遺す」の典を用う)。妻財爻が世位の上に於いて興旺なれば(財は父母を剋し、音信の神を剋せり)、則ち音信の来る有る會せず。

欲決歸期之遠近,須詳主象之興衰。動處靜中,含蓄許多凶吉象;天涯海角,羈留多少名利人。

帰期の遠近を判断せんと要せば、ただ須らく用神の興衰を细看すべし。旺なれば則ち近く、衰なれば則ち遠く、動けば則ち速く、静なれば則ち遅く、合に逢えば冲を待ち、冲に逢えば則ち到る。動と静との間は、許多の吉凶の象を含めり。天涯海角は、多少の名を為し利を為す人を羈留するかを知らず。この両句は本章の収結にして、もまた《黄金策》の一貫の筆法――先に法を説き、末に一句の人情を嘆ず。

舟船

凡卜買船,斷同船戶。六親持世,可推新舊之由;諸鬼動臨,可識節病之處。初二爻為前倉,要持財福;五六爻為後舵,怕見官兄。

およそ船を買うを占うに、断法は船戸(船家)を占うと相同じ。どの一位の六親が世を持するかを看れば、則ち能くこの船の新か旧か・来歴は如何を推知す。官鬼がどの一爻に落ちて発動するかを看れば、則ち能く船身のどの一節に毛病有るかを知る。船は前後に分かつ。初爻二爻は前艙、それをして妻財か子孫に坐せしめて乃ち好し。五爻六爻は後梢舵位、最も官鬼か兄弟を見るを怕る。

父作梢公,不宜傷克;龍為舟尾,豈可空刑。螣蛇辨索纜之堅牢;白虎為帆檣之順利。交爻皆吉不傷身,四海遨遊無阻滯。

父母爻はここに艄公舵手を代表し、傷を受け剋を受くるを宜とせず。青竜の爻は船尾を代表し、怎んでかそれをして空に落ち刑を受けしめんや。螣蛇の爻は繩索纜繩を主り、それの旺衰を看れば則ち纜索の牢か否かを知る。白虎の爻は帆と桅杆とを主り、それの気有り気無きを看れば則ち船を行くの順か否かを知る。もし諸爻ともに吉にして、また来りて世爻を傷剋せざれば、則ち以て四海を遨游し、一路は阻無かるべし。

娼家

養身於花柳之家曰娼曰妓,識禍福於幾微之際惟蓍惟龜。花街托跡,柳巷安身。門外紛紛,總是風流子弟;窗前濟濟,無非歌舞佳人。

色藝を以て花柳の家に於いて生を謀るを娼と叫び妓と叫ぶ。事の未だ顯露せざる時に於いて禍福を看出さんと要すれば、ただ蓍亀の占卜に倚るのみ。この一門の占する所は娼家の生意。身を花街に托し、身を柳巷に安んず。門外は来り往き来り往きして、みな是れ風流の子弟。窓前は濟濟として一堂に満ち、无非是れ歌舞の佳人。占法は妻財を以て妓女と財利と為し、官鬼を以て狎客と為し、子孫を以て歡樂と為し、兄弟を以て破耗と為す。

若要安寧,必得世無沖剋;欲求稱意,還須應去生扶。卦見六沖,往來亦徒迎迓;爻當六合,晨昏幸爾盤桓。

門戸の安寧を想わんと欲すれば、必ず世爻の冲剋を受けざるを得。生意の意に称わんと想えば、なお須らく応爻(客人)の来りて生じ来りて扶するを須す。六冲卦を搖り得れば、客人はたとい来り往きすれども、も不過白く迎え白く送りて、留め得ず。六合卦を搖り得れば、早晚ともに客人の盤桓して去らざる有り、それは乃ち好局面なり。

財若空亡,錢樹子恐防傾倒;官如墓絕,探花郎那得棲遲。妻財官鬼二者不可相無,財鬼父兄子孫皆宜不動。

妻財爻がもし空亡に落つれば、あの棵の「搖錢樹」(当家の妓女を指す)はただ怕るらくは倒れんとす。官鬼がもし墓に入り絶に臨めば、花を尋ね柳を問うの客人もまた肯んじて久しく留まらず。妻財と官鬼の両位は一も缺くべからず――一つは本銭、一つは主顧。しかして財・鬼・父・兄・子の五位はみな安静にして動かざるを以て好と為す。一たび動けば則ち變故を生ず。

鬼煞傷身,火盜官災多恐布;日辰沖父,住居屋宅有更張。兄弟交重,罄囊用度;子孫藏伏,蹙額追陪。

官鬼凶煞が来りて卦身を傷れば、火災・盗竊・官非のこれらの禍事は則ち多くして、人をして惶恐せしむ。日辰が父母爻を冲せば(父母は房屋を主る)、住む屋子は變動搬遷せんとす。兄弟爻が重々発動すれば、銭囊は掏き空められんとす。子孫爻が蔵伏して出ざれば(歡樂の神は現れず)、ただ眉頭を皺めて顏を強いて客に陪するより好し。

財化福爻,家出從良之妓;官居刑地,門招惡病之人。忌動衰空,閒是閒非閒撓舌;財興克世,有財有利有驚憂。能將玄理以推詳,真乃黃金而不易。

妻財爻が子孫を変出せば(財位を脱して福地に入る)、家中有りて妓女の良に從ひて人に嫁ぐ有らん。官鬼が刑を受くるの地に落つれば、門上に悪疾を染めたるの客人を招き来る。忌神が発動してまた衰弱して空に落つれば、不過是れ些かの無謂の閒是閒非・口舌の糾纏。妻財が興旺にして却って来りて世爻を剋せば、たとい財有り利有るも、もまた一場の驚憂を帯びたり。能くこれらの玄妙の道理を推詳して明白ならば、真に是れ千金も易えざるの本領。

詞訟

小忿小懲,必至爭長競短;大虧既負,寧不訴枉申冤。欲定輸贏,須詳世應。應乃對頭,要休囚死絕;世為自己,宜帝旺長生。

起初は不過一点の小忿気・小懲戒、鬧りて後來に到れば便ち長を争い短を論ず。大きく亏を喫し大きく屈を受くるを等しきすれば、誰か肯んじて冤を申さざらんや。官司を占うにただ一個の総綱有り。輸赢を定むるにまず世応を看る。応爻は対頭を代表し、それをして休囚死絶せしめて乃ち好し。世爻は自己を代表し、それをして帝旺・長生の地に居らしむるを要す。全章以下の各条は、みなこの一対の世応より生発して出でたるなり。

相沖相剋乃是欺凌之象,相生相合終成和好之情。世應比和官鬼動,恐公家捉打官司;卦爻安靜子孫興,喜親友勸和公事。世空則我欲息爭,應動則他多機變。

世応が相冲相克するは、両下の欺凌して相争うの象。相生相合すれば、終究して講じ得攏り、和を成し得。世応は本來比和して(併せて争端無し)官鬼が却って発動すれば、ただ怕るらくは官府の自ら来りて人を拿えて案を問わんとす。六爻が安静にして子孫が興旺なれば、それは親友の出面して和を勧め、公事は以て了結を得――子孫は解神にして、専ら官鬼を剋す。世爻が空に落つれば、我は先に鬥志無くして事を息めんと想う。応爻が発動すれば、相手は機變百出す。

間傷世位,須防硬證同謀;鬼克間爻,且喜有司明見。身乃根因事體,空則情虛;父為案卷文書,伏須未就。鬼作問官,克應則他遭杖責;日為書吏,傷身則我受刑名。

間爻が来りて世爻を傷れば、証人が相手と串通して偽証を做すを防ぐべし。官鬼が反って往きて間爻を剋せば(官は従中に手を做す人を壓住せり)、喜ぶべし主審官が明察するを。卦身はこの桩の事の根由。それが空に落つれば則ち案情の本身は虚にして拠無し。父母爻は状紙案巻。それが伏蔵すれば則ち状子はなお弁じ成らず。官鬼はここに審案の官を代表す。官鬼が往きて応爻を剋せば、相手は板子を挨らんとす。日辰はここに衙門書吏を代表す。日辰が来りて卦身を傷れば、我は刑責を受けんとす。

逢財則理真氣壯,遇兄則財散人離。世入墓爻,難免獄囚之繫;官逢太歲,必非州縣之詞。內外有官,事涉一司終不了;上下有父,詞興兩度始能成。

卦中に妻財の力を得る有れば、すでに銭有りて打点し、もまた理拠の充足を主り、自然として理直く気壮なり。兄弟の権に当たるに遇えば、銭は散じ人は離れ、幇手もまた散れたり。世爻が墓庫に落入れば、牢獄の拘繫を免れず。官鬼が正しく太歳に逢えば(太歳は至尊)、この案子は必ず州県に止まらず、上達して大衙門に至らん。内卦外卦ともに官鬼有れば、事情は両処の衙門に牽渉し、一時には了し得ず。上下ともに父母有れば、状子は両回を遞して乃ち弁じ成るを得。

官父兩強,詞狀表章皆准理;妻財一動,申呈訴告總徒勞。父旺官衰,雀角鼠牙之訟;變衰動旺,虎頭蛇尾之人。世若逢生,當有貴人倚靠;應衰無助,必無奸惡刁唆。

官鬼は状を准し父母は即ち状紙、両位ともに強なれば、則ち呈し上ぐるの状子表章はみな受理せられん。妻財が一たび動けば則ち父母を剋し、状紙は先に壞れ、申呈告訴はみな白費なり。父母が旺にして官鬼が衰なれば、状子はたとい多しとも官は甚だ理せず。不過是れ雀角鼠牙の小争執。動爻が本に旺にして変爻が衰に転ずれば、この人は虎頭蛇尾にして、先に声大にして後に力弱し。世爻が生扶を得れば、自ずから貴人有りて靠むべし。応爻が衰にして助無ければ、あの辺に則ち人の傍より挑唆する無し。

無合無生總旺,如何獨腳虎;有刑有克逢空,空效縮頭龜。兄在間中,事必干眾;父臨應上,使欲興詞。父動而官化福爻,事將成而偶逢兜歡;父空而身臨刑煞,詞未準而先被笞刑。

応爻はたとい旺なれども、合無く生無く、孤立して援無ければ、不過是れ只の独脚虎、人を唬かすのみ。世爻はたとい刑有り剋有るも、恰好に空に落ちて避け過ぐれば(空なれば則ち剋を受けず)、ただ暫く縮頭の烏亀に学ぶより好し。兄弟が間爻の上に在れば、この事は衆人に牽連せんとす。父母が応爻の上に臨めば、相手が状を具えて我を告げんとする。父母が発動して官鬼が却って子孫を変出せば(官気は頓に消ゆ)、事は本に成らんとするも、偏に半路に人の出で来りて和を講ずる有り。父母が空に落ちて卦身がまた刑煞に臨めば、状子はなお准せられざるに、自己は先に打を挨り了ぬ。

妻動生官,須用貲財矚託;世興變鬼,必因官訟亡身。子在身邊,到底不能結證;官伏世下,訟根猶未芟除。墓逢日德刑沖,目下即當出獄;歲挈福神生合,獄中必遇天恩。

妻財が発動して往きて官鬼を生ずれば、須らく銭を使い人を托して打点すべし。世爻が興動して官鬼を変出せば、ただ怕るらくはこの場の官司のために命を送らんとす。子孫が卦身の旁に在れば(子孫は官を剋す)、この案子は始終に案を結び得ず。官鬼が世爻の下に伏すれば、訟事の根はなお除き浄からず、日后は依然として発せんとす。世爻はたとい墓に入るも、もし日辰・天徳の来りて刑冲して墓を冲開するを得れば、眼下に則ち獄を出るを得。太歳が子孫を提携して来りて世爻を生合せば、獄中に必ず大赦に逢わん。

若問罪名,須詳官鬼;要知消散,當看子孫。卦象既成,勝負瞭然明白;訟庭一部,是非判若昭彰。

定むる所の何の罪名かを問わんと要せば、官鬼の五行と六獣とを细看す。何時に了結消散するかを知らんと要せば、則ち子孫が何時に力を得るかを看る。一卦が排定せれば、勝負は則ち一目瞭然、公堂上の是非曲直もまた判然として分明なり。整章は五句の口訣に帰し得。世応は輸赢を定め、官鬼は罪名を定め、子孫は消解を定め、父母は文書を定め、妻財は使費を定む。

乱を避く

人有窮通,世有否泰。自嗟薄命,適當離亂之秋;每嘆窮途,聊演變通之易。因錄已驗之卦爻,為決當今之賊寇。

人には困頓有りまた顯達有り、世道には閉塞有りまた開泰有り。自ら命薄きを嘆じ、偏に兵荒馬乱に趕に遇上す。毎に窮途を嘆じて、ただ《易》を演じて個の変通を求むるより好し。この一門は従前の応験過ぎたる卦例を録し下して、用いて当下の賊寇の患を判断す。取用の法は、官鬼を以て賊寇兵災と為し、子孫を以て救星福神と為し、世爻を以て自身と為し、妻財父母を以て妻孥行李と為す。

鬼位興隆,賊勢必然猖獗;官爻墓絕,人心始得安康。路上如逢休出外,宅中如遇勿歸家。動來刑害,總教智能也難逃;變入空亡,若被勾留猶可脫。

官鬼が興旺なれば、賊勢は必ず猖獗す。官鬼が墓に入り絶に臨めば、人心は乃ち安んず。乱を避くるの最も実用の一条は「鬼が何処に在るかを看て則ち何処を避く」。官鬼が第五爻の道路の位に落つれば、則ち門を出る勿れ。第二爻の宅位に落つれば、則ち家に回る勿れ。官鬼が発動して来りて我を刑し我を害せば、たとい才智有るも躲け掉れず。それはたとい動けども空亡に変入せば、たとい一時に扣せらるるも、終に身を脱し得。

日辰制伏,何妨卦裡刑傷;月建臨持,勿謂爻中隱伏。所惡者,提起之神;所賴者,死亡之地。自持鬼墓,墳中不可潛藏;或值水神,舟內猶當仔細。

日辰の官鬼を制し住むる有れば、卦裡のあの点の刑傷は則ち妨げず。しかしもし月建が親らその位に臨みて、月令の気を得れば、則ちそれが爻中に蔵するを以て便ち害無しと為す勿れ。最も悪しきは官鬼を生扶し、それを提起し起すあの一爻。最も倚頼すべきは官鬼が死絶の地に落入る。世爻が自ら官鬼の墓庫を持せば、墳地裡は身を蔵すべからず。官鬼がもし水神に値れば、船裡に蔵するももまた仔細なるべし。

子爻福德北宜行,午象官爻南勿往。鬼逢沖散,何須剋制之鄉;福遇空亡,莫若生扶之地。旺興內卦,終來本境橫行;動化退神,必往他鄉標掠。

子孫が子水の爻に落つれば、子は正北に居り、北に往くを宜とす。官鬼が午火の爻に落つれば、午は正南に居り、則ち南に往きて走る勿れ。官鬼はすでに冲散せられれば、則ち必ずしもさらにそれを克制するの方位を尋ね往く須なし。子孫がもし空亡に落つれば、能く子孫を生扶するの方位に往くに如かず。官鬼が旺にして内卦に興れば、賊は終究して本地に到りて横行せん。それが発動して却って退神に化成せば、便ち他郷に転じて劫掠しに往き了ぬ。

官連旺福合生身,反凶為吉;陽化陰則刑剋世,弄假成真。賊興三合爻中,必投陷阱;身在六旬空處,終脫樊籠。官鬼臨身,任爾潛蹤猶撞見;子孫持世,總然對面不相逢。

官鬼はたとい在れども、却って旺相の子孫に連なりて来りて我に合し我を生ずれば、それは反って凶を為し吉と為る。陽爻が変じて陰爻と成りてまた世爻を刑剋するは、本は虚驚なれどももまた假を弄して真と成さんとす。官鬼が三合局中に於いて興起せば(賊勢は合囲す)、必ず陥穽に落つ。卦身が正しく旬空の位に落つれば、終に樊籠を脱出し得。官鬼が卦身に臨めば、任るに蹤を蔵し跡を匿するも撞見せんとす。子孫が世を持せば(福神は身を護る)、賊と面を対するも我を認め出さず。

兄變官爻,竊恐鄉人劫掠;財連鬼煞,須防藏護私藏。日辰沖剋財爻,妻孥失散;動象刑傷福德,兒女拋離。火動克身,恐有燎毛之苦;水興傷世,必成滅頂之凶。

兄弟が官鬼を変出せば(同類は変じて賊と成る)、ただ怕るらくは本郷本土の人の来りて搶する。妻財が官鬼凶煞に連なれば、人に替わりて贓私を窩蔵するを防ぐべし。日辰が妻財を冲剋せば、妻子家小は失散せんとす。動爻が子孫を刑傷せば、児女は抛離せんとす。火爻が発動して来りて卦身を剋せば、恐らくは焚灼の苦を遭わん。水爻が興旺して来りて世爻を傷れば、必ず滅頂の凶有らん。

父若空亡,包裹須防失脫;妻如落陷,財物當慮遺亡。五位交重,兩處身家無下落;六爻亂動,一家骨肉各西東。福臨鬼位刑沖帶煞,則官兵不道;官變兄爻克合傷財,則妻妾遭淫。

父母爻が空に落つれば(父母は行李衣被を主る)、包裹は丟失を防ぐべし。妻財爻が陥落せば、財物は遺亡を防ぐべし。第五爻(道路)が重々発動すれば、両頭の家小はみな下落無し。六爻が乱動すれば、一家の骨肉は各々東西に奔る。子孫が官鬼の位に落ちて刑冲凶煞を帯ぶれば(本は我を護るべきが反って害と成る)、それは官兵無道にして、民を擾ること賊よりもさらに甚だし。官鬼が兄弟を変出してまた剋しまた合して妻財を傷れば、それは妻妾が人に凌辱せらるる。

妻去生扶,只為貪財翻作禍;子來沖動,皆因兒哭惹成災。得值六親生旺,雖險何妨;如臨四絕刑傷,逢屯即死。世遇亂離,既已遂爻而決矣;時遭患難,亦當隨象以推之。

妻財が往きて官鬼を生扶するは、財物を貪圖して反って禍を招く。子孫が来りて官鬼を冲动するは、孩子の啼哭して災を引き来れる。六親の各爻がもしともに生旺して気有れば、たとい険なれども妨げず。もし四絶の地に臨みてまた刑傷に遭えば、一たび艱難に遇えば則ち命無し。世人が乱離に遭逢するに、すでに爻位に按じて一々に断じ過ぎたり。その時に臨みて遇上するの患難に至っては、もまた卦象に照りて事に随いて之を推す。

最怕官爻克世,則必難迴避;大宜福德臨身,則終可逃生。官化父沖,必有文書挨捕;日沖官散,必多親友維持。鬼伏而兄弟沖提,禍由骨肉;官靜而旁爻刑剋,事出吏書。

総じて説く。最も官鬼の来りて世爻を剋するを怕る。則ち避くるに避くべからず。最も子孫の卦身に臨むを宜とす。終に生を逃るを得。官鬼が父母を変出して来りて相冲すれば(父母は文書を主る)、必ず公文の緝捕有らん。日辰が官鬼を把りて冲散せば、必ず許多の親友の維持保全する有らん。官鬼は本に伏して兄弟に冲起して提出せられれば、禍は自家の骨肉の惹きし。官鬼は本に静にして旁爻に刑剋して攪動せられれば、事は衙門書吏の挑きし。

應若遭傷當累眾,妻如受克定傷財。遍喜六爻安靜,又宜一卦無官,或身世之逢空,或用神之得地。天來大事也無防,海樣深仇何足慮。事有百端,理無二致,潛心玩索,若能融會貫通,據理推占,自得圓通神不滯!

応爻が傷を受ければ衆人に連累せんとし、妻財が剋を受ければ一定して財を破らん。乱を避くるの卦は四样の吉象有り。六爻が安静・整卦に官鬼無し・卦身と世爻とが恰好に空に落つれば(賊は我を尋ね得ず)・用神が各々その位を得る。その中の一样を占せば、たとい天大の事有るも妨無く、海样の深き仇もまた慮るに足らず。世事は百端にして道理はただ一条のみ。ただ潜心して玩索し融會貫通して、理に依りて推占せば、自ずから円通神妙にして滞泥せず。

逃亡

寬以禦敵,眾侮慢斯,加嚴以治人,逃亡遂起。故雖大聖之有容,尚謂小人之難養,須察用爻方知實跡。若臨午地,必往南方,或化寅爻,轉移東北。

下に待すること太寛なれば、衆人は便ち軽慢を生ず。管束すること太嚴なれば、逃走の事はまた跟いて来る。ゆえに孔子の如き寛宏の人を連ぬるもまた小人は養い難しと説けり。逃亡を占うに必ず用神を審察すべし――出で走るは僕人なれば則ち妻財を取り、是れ子弟なれば則ち子孫を取り、各々名分に按じて用を取る。用神が午火に臨めば、午は正南に居り、人は南に往かんとす。用神が発動して寅木を化出せば、寅は東北に居り、それは東北に転じ往きたり。

木屬震宮,都邑京城之內;金居兌象,庵觀寺院之中。鬼墓交重,廟宇中間隱匿;休囚死絕,墳陵左右潛藏。如逢四庫,當究五行;倘伏五鄉,豈宜一類。

用神が木に属して震宮に在れば、人は都邑京城に蔵せり。金に属して兌宮に在れば、人は庵観寺院に蔵せり。官鬼の墓庫が重々発動せば、廟宇の中に蔵せり。用神が休囚死絶なれば、墳陵の左右に潛せり。用神がもし辰戌丑未の四墓庫の上に落つれば、さらにそれが本身の五行を究めて乃ち方位を定むるを得べし。もし別爻の下に伏せば、もまた須らくどの一位の六親の底下に伏するかを看るべく、一概に論ずべからず。

木興水象,定乘舟楫而逃;動合伏財,必拐婦人而去。內近外遠,生世則終有歸期;靜易動難,坐空則必無尋路。合起合住,若非容隱即相留;沖動沖開,不是使令當敗露爻。

木爻が興りてまた水象を見れば(木は水に浮かぶ)、船に坐りて逃げ走りし。動爻と伏蔵の妻財とが相合せば、婦人を拐帯して同じく走りし。用神が内卦に在れば則ち近く外卦に在れば則ち遠し。それがもし来りて世爻を生ぜば、終に歸期有らん。用神が静なれば則ち尋ね易く動けば則ち覓め難し。空亡の上に坐せば則ち尋ね得べき路無し。用神が合し起せられ合し住められれば、人の窩蔵する有るにあらざれば便ち人に留められし。冲动せられ冲開せられれば、人の差遣を受くるにあらざれば便ち行跡の将に露れんとする。

動爻刑剋,有人阻彼登程;日建生扶,有伴糾他同去。間爻作合,原中必定知情;世應相生,路上須當撞見。無沖無破居六位,則一去不回;有克有生在五爻,則半途仍走。

卦中の動爻が用神を刑剋すれば、人の攔えて彼をして路に上らしめざる有り。日辰月建が用神を生扶すれば、同伴の彼を糾合して一緒に走る有り。間爻と用神とが相合せば、則ち居間の中人保人は一定して知情なり。世応が相生すれば、路上に多く半ば撞き見るを得。用神はすでに冲せずも破せずして第六爻に居れば(最も外最も遠)、一去して回らず。第五爻に居れば(道路)しかして剋有り生有れば、半路になおさらに走らんとす。

主象化出主象,歸亦難留;本宮化入本宮,去應不遠。歸魂卦用仍生合,不捕而自回;游魂卦應又交重,能潛而會遁。世克應爻,任爾潛身終見獲;應傷世位,總然對面不相逢。

用神が発動してまた同類の用神を変出せば(去りてまた去る)、たとい回り来るも留め得ず。本宮の爻が本宮に変入すれば(なお自家の範囲内に於いて轉ず)、去ること遠からず。帰魂卦を搖り得て用神がまた我を生じ我に合せば、捉えに往く須なし、他自己は回り来る。游魂卦を搖り得て応爻が重々発動せば、此人は蔵に善く逃に會す。世爻が能く応爻を剋せば、任るに彼が怎う蔵するも終究して獲られん。応爻が反って世爻を傷れば、面と面を対するも遇い着かず。

父母空亡,杳無音信;子孫發動,當有維持。眾煞傷身,竊恐反遭刑辱;動兄持世,必然廣費貲財。父動變官,必得公人捕捉;世投入墓,須防窩主拘留。

父母爻が空に落つれば(音信書札を主る)、杳として消息無し。子孫爻が発動せば(福神救星)、人の従中に維持照應する有り。衆煞が来りて卦身を傷れば、ただ怕るらくは往きて追して反って自ら刑辱を取らんとす。発動の兄弟が世を持せば(兄弟は耗を主る)、人を尋ぬるのこの一趟は大いに破費せんとす。父母が発動して官鬼を変出せば(文書は転じて差役と成る)、須らく官府の人を差して緝捕せしむべし。世爻が自ら墓庫に投ずれば、窩主に反って扣住せらるるを防ぐべし。

世應比和不空,必潛於此;世應空亡獨發,徒費乎心。但能索隱探幽,何慮深潛遠遁!

世応両爻が五行比和にしてまたともに空に落ちざれば、人は則ちこの附近に潛蔵せり。世応が空に落ちてただ一爻のみ独り動けば、則ち白く心を操るのみ。要するにただ能く爻に按じて幽を探り隱を索め――方位を看・何の爻の下に伏するかを看・冲合動静を看れば、なお彼が蔵るること深く逃ぐること遠きを怕れんや。

失脱(附・盗賊・捕盗・捉賊)

民苦飢寒,每有穿窬之輩;勿忘檢束,亦多遺失之虞。要識其中之得失,須詳卦上之妻財。自空化空,皆當置而不問;日旺月旺,總未散而可尋。

百姓は饑寒に苦しめば、則ち常に牆を翻え洞を鑽るの竊賊有り。自己は点検収束を知らざれば、もまた遺失の時有るを免れず。失物を占うに、東西がなお找し回り得るか否かを知らんと要せば、全て卦上の妻財爻を看る――妻財は則ち失する所の物。妻財が自ら空亡に落ちてまた空亡を変出せば、則ち心を死して、必ずしもさらに問う須なし。妻財が日辰の旺・月建の旺を得れば、東西はなお散失せず、往きて尋ぬるを得。

內卦本宮,搜索家庭可見;他宮外卦,追來鄰里能知。五路四門,六乃棟樑闊上;初井二,三為閨閫房中。

妻財が内卦に在り、また本宮に属せば、自家の裡頭に於いて搜して一搜せば則ち見着くを得。外卦に在り、また他宮に属せば、隣里に向かいて追問して乃ち下落を知るを得。さらに爻位に按じて所在を定む。第五爻は道路、第四爻は門、第六爻は棟梁と高処、初爻は水井と地下、第二爻は灶房と堂前、第三爻は内室房中。妻財がどの一爻に落つるや、物は則ちどの一処に在るや。

水失於池,木乃柴薪之內;土埋在地,金為磚石之間。動入墓中,財深藏而不見;靜臨世上,物尚在而何妨。

さらに五行に按じて象を取る。妻財が水に属せば、池塘水辺に失せり。木に属せば、柴薪の堆裡に在り。土に属せば、土地の中に埋められり。金に属せば、磚石の縫間に在り。妻財が発動して墓庫に入れば、東西は蔵るること深くして一時に找し見えず。須らく墓庫を冲開するの日を待つべし。妻財が安静にして世爻の上に臨めば、物はなお自己の身辺に在りて、妨ぐる事無し。

鬼墓爻臨,必在墳邊墓側;日辰合住,定然器掩遮藏。子爻福變妻,財須探鼠穴;西地逢福德,當檢雞棲財。

官鬼の墓庫が妻財に臨めば、東西は必ず墳辺墓側に在り。妻財が日辰に合し住められれば、一定して何の器物に蓋い遮はれたり。子孫爻が妻財を変出せば(子は鼠に属す)、鼠洞の裡に到りて找すべし。子孫が酉地に落つれば(酉は雞に属す)、則ち雞窩の裡に到りて検すべし。これは地支の生肖の象を物を尋ぬるの上に用うるなり。

鬼在空中世動,則自家所失;財伏應下世合,則假貸於人。若伏子孫,當在僧房道院;如伏父母,必遺衣笈書箱。

官鬼が空に落ちて世爻が発動すれば、それは自己が失落せる、併せて賊無し。妻財が応爻の下に伏して世爻と相合せば、それは別人に借り給えり、丢と算せず。妻財が子孫の下に伏せば、東西は僧房道院の裡に在り(子孫は僧道を主る)。父母の下に伏せば、衣箱書笈の中に落ちたり(父母は衣物文書を主る)。

在內則家中失脫,在外則他處遺亡。財伏逢沖,必是人移物動;鬼興出現,定為賊竊人偷。

妻財が内卦に在れば、家裡に於いて丢したり。外卦に在れば、別処に於いて遺落せり。妻財が伏蔵して冲に逢えば、それは人の東西を挪動せる有り、偸にあらず。官鬼が興旺して卦中に出現せば、則ち確かに是れ賊の偸み去れる。「鬼有り鬼無し」は、「遺失」と「被盜」とを分辨するの關鍵なり。

陰女陽男,內卦則家人可決;生壯墓老,他宮則外賊無疑。乾宮鬼帶螣蛇,西北方瘦長男子;巽象官加白虎,東南上肥胖陰人。

官鬼が陰爻なれば則ち賊は女子、陽爻なれば則ち是れ男子。官鬼が内卦に在れば、自家人と断じ得。官鬼が長生の位に在れば是れ少壮、墓庫の位に在れば是れ老人。官鬼が他宮に属せば、それは无疑して外来の賊。例を擧ぐ。乾宮の官鬼が螣蛇を帯ぶれば(乾は西北に在り、螣蛇は細長)、賊は西北方より来れるの瘦長の男子。巽宮の官鬼が白虎を加えれば(巽は東南に在り、白虎は粗壯)、賊は東南方の肥胖の婦人。

與世刑沖,必是冤仇相聚;與福交變,必然僧道同謀。鬼遇生扶,慣得中間滋味;官興上下,須防內外勾連。

官鬼と世爻とが相刑相冲すれば、この賊は必ず我と仇怨有るの人。官鬼と子孫とが交互に變化せば、必ず僧道の流の同謀する有らん(子孫は僧道を主る)。官鬼が生扶に遇上すれば(屡屡として勢を得)、これは個の慣偸にして、早くその中の甜頭を嘗め慣れたり。上下爻ともに官鬼の興動する有れば、内外の勾結を防ぐべし。

木克六爻,窬牆而入;金傷三位,穿壁而來。世去沖官,失主必曾驚覺;日來克鬼,賊心亦自驚疑。

木性の官鬼が来りて第六爻を剋せば(六爻は牆と為り高処と為る)、賊は牆を翻えて進入せり。金性の官鬼が来りて第三爻を傷れば(三爻は門戸牆壁と為る)、賊は壁を鑿て進入せり。世爻が往きて官鬼を冲せば、失主は当時に必ず曾て驚覺せり。日辰が来りて官鬼を剋せば、賊は自己の心裡もまた驚疑して安ならず。

子動子宮,問牧童定知消息;福興酉地,見酒客可探情由。兄動劫財,若卜起贓無處覓;官興克世,如占捕盜必傷身。

子孫爻が子水の宮に於いて発動せば(子は水と為り、牧放の地と為る)、牧童に問うて往けば一定して消息を得。子孫が酉爻に興れば(酉は酒を主る)、酒客に遇えば情由を探り出すを得――子孫は賊を捉うるの救星、それが何処に落つるかを看れば、則ち何処より打聽するかを知る。兄弟が発動して財を劫せば、もし贓を占うを起せば、贓物は尋ね得べき処無し。官鬼が興旺して来りて世爻を剋せば、もし盗を捕るを占えば、捕る人は必ず傷を受けん。

世值子孫,任彼強梁何足慮;鬼臨墓庫,縱能巡捕亦難擒。日合賊爻,必有窩藏之主;動爻鬼煞,還逢指示之人。

世爻上に子孫が坐せば(子孫は官鬼を剋し、正しく是れ盗を捕るの神)、任るに彼の賊がさらに強橫なるも慮るに足らず。官鬼が墓庫の中に落つれば(蔵るること深し)、たとい人を派して巡捕するも擒獲し難し。日辰と官鬼とが相合せば、必ず窩蔵するの窩主有らん。動爻はたとい是れ官鬼凶煞なれども、もしそれが来りて世を生じ世に合せば、反って是れ人の出面して賊の下落を指點する有り。

卦若無官,理當論伏;財如發動,墓處推詳。伏若克飛,終被他人隱匿;飛如克伏,還為我輩擒拿。

卦中にもし官鬼を見ざれば、理に按じて則ち伏神を找しに往くべし。妻財がもし発動せば、則ちその墓庫の上に到りて物が何処に在るかを推詳す。伏する官鬼がもし能くそれが上頭に壓するの飛神を剋せば(賊は強くして蔵し住め得)、終究して人に隱匿せられて捉え得ず。飛神がもし能く伏する官鬼を剋し住むれば(賊を壓し得住め得)、あの賊はなお要するに我らの这边に擒拿せられん。

若伏空爻,借賃屋居非護賊;如藏世下,提防竊盜要留心。倘失舟車衣服,不宜妻位交重;或亡走獸飛禽,切忌父爻發動。

官鬼が空に落つるの爻の下に伏すれば、それは租借して来りて住むの屋子、房東は併せて賊を護するにあらず。官鬼が世爻の下に蔵せば、あの賊は則ち自己の身辺に在りて、格外に留心提防すべし。失する所の物が銭財の一類にあらざるに至っては、用神は則ち別に取るべし。丢するは舟船車輛衣服なれば(父母に属す)、則ち妻財爻の重々発動するを宜とせず(財は父母を剋す)。丢するは走獣飛禽なれば(子孫に属す)、則ち父母爻の発動するを切に忌む(父母は子孫を剋す)。

新增・痘疹

六氣司天,寒暑災祥之感應;五行迭運,痘痧瘡疹之流行。欲問安危,須憑易卦;先察用象旺衰,次究忌神動靜。

天に六気の輪流して事を主る有り、寒暑災祥はみな此に由りて感應す。地に五行の更迭して運行する有り、痘・痧・瘡・疹の一類の時病もまた之に随いて流行す。痘を出ずるの孩子の安危如何を問わんと要せば、則ち《易》卦に憑る。まず用神(小児は即ち子孫爻)の旺か衰かを看、其次に忌神(父母爻は子孫を剋す)の動か静かを追究す。この一門は《卜筮正宗》の新增する所、専ら小児の痘を出ずるを占う。

生扶拱合,痘長靈根;克害刑沖,花遭妒雨。父動則護持乎兄弟,兒孫安得雲宜;兄興則為難於妻奴,子侄喜其相遇。

用神が生を得・扶を得・拱を得・合を得れば、痘は則ち発するに根脚は壮實なり(旧は痘を出ずるを「種花」と称す。ゆえに花を以て喩と為す)。用神が剋せられ・害せられ・刑せられ・冲せられれば、則ち花の開くに惡雨に遇うが如く、痘は発して透らず。父母爻が発動すればたとい能く兄弟を護持すれども、児孫に對しては却是れ剋伐、ゆえに小児に於いて絶對に宜しき所にあらず。兄弟爻が興旺すればたとい妻財と奴僕とを難なすれども、しかしそれは能く子孫を生ず。ゆえに子侄輩は反ってそれに遇上するを喜ぶ。

最吉者官安用旺,最凶者鬼旺忌興。用得長生,百年之內保無虞;原臨死絕,一月之外終有害。

最も吉なるの卦象は官鬼が安静にして用神(子孫)が旺相なる――病根は動かず、元気は充足す。最も凶なるは官鬼が旺にして忌神(父母)もまた興る――病は重くして救無し。用神が長生の位に落つれば、百年の内にみな虞れ無きを保す。原神(子孫を生ずるの兄弟爻)が死絶の地に落つれば、たとい一時に無事なれども、一箇月以外に終に害有らん。

官強而痘難開朗,福旺則花必稀疏。墓庫不宜臨用,休囚豈可持。卦現官多,防賊痘之為害;爻臨福聚,慮進補以招殃。亂動皆非吉,伏吟亦是凶。

官鬼が強ければ、痘は則ち発して透らず、開朗し易からず。子孫が旺なれば、痘点は必定して稀疏なり(稀なるは吉と為る)。墓庫は用神に臨むを宜とせず(一たび墓に入れば便ち悶じ住めて発せず)、用神が休囚なればさらに持し住め難し。卦中に官鬼の出現する太多ければ、「賊痘」(夾雑の壊痘)の害と為るを防ぐべし。子孫の聚まり得る太多ければ、則ち一味に進補して反って殃を招くを顧慮すべし。六爻が乱動するはみな好事にあらず、伏吟(爻の変出して本爻と同支なる)もまた是れ凶象。

子孫發現,當勿藥而自痊;父母交重,縱延醫而難治。財動卦中,宜調脾胃;兄興象內,須理胸懷。

子孫爻が顯現して出でてまた気有れば、薬を喫せずとも自己は好し。父母爻が重々発動すれば(子孫を剋す)、たとい医を請するも治し難し。妻財爻が卦中に於いて発動すれば(財は飲食を主る)、脾胃を調理し飲食を節制すべし。兄弟爻が卦中に於いて興起せば(兄弟は気の郁を主る)、須らく胸中の郁悶の気を疏理すべし。

貪口腹而增憂,多為幫官傷世;愛滋味而進食,定因助福生身。卦遇六沖難起發,爻逢六合好收功。

喫を貪るに因りて憂患を添えしは、多く半ば妻財が往きて官鬼を生助して、反って世爻を傷りし。喫を想うに因りて肯んじて飲食を進めしは、あれは一定して妻財が往きて子孫を助け、また来りて卦身を生扶せる。卦体の上に於いて、六冲卦を搖り得れば、痘は発し起すこと難し。六合卦を搖り得れば、痘は口を収め痂を結びて功を告げること容易し。

悶而不發,皆緣用伏加傷;發而不漿,只為官空增制。原神若壞,縱出現兮不祥;主象受傷,得救護兮無礙。

痘が裡頭に悶して発し出でざるは、みな用神が伏蔵してまた傷を受くるに因る。痘はたとい発し出でるも漿を灌がざるは、ただ官鬼が空に落ちてまた層層に制し住めらるるに因る(気は能く鼓動せず)。原神がもしすでに壞れ了れば、用神はたとい卦中に出現するも吉ならず。用神はたとい傷を受くるも、ただ別に爻の来りて救護する有れば、則ち妨礙無し。

福鬼若值青龍,方宜痘種;用煞如臨白虎,且慢栽花。玄武沖世沖身,汙婦魘而作變;白虎臨官臨用,火毒甚而未清。

子孫と官鬼とがもしともに青竜を帯ぶれば(吉気)、乃ち痘を種するに適宜す。用神がもし凶煞に臨みてまた白虎を帯ぶれば(血光を主る)、則ち痘を種するを暫く緩むべし。玄武が来りて世爻を冲し卦身を冲するは、不潔の婦の魘魅を冲犯して變を生ず。白虎が官鬼に臨みて、また用神に臨むは、火毒の太甚にしてなお清透せざる。

身上虎,須向五行言帶疾;爻中煞,當憑八卦論終身。金為肺腑,增疼增嗽非宜;火屬心經,發瘡發斑大忌。

卦身の上に白虎を帯ぶれば、則ちこの一爻の五行に按じて往きて彼が将来に何の病を帯ぶるかを説く。爻中に凶煞を帯ぶれば、則ち在る所の八卦に按じて彼が一生の主る所を論ず。譬えば官鬼が金に属せば、病は肺腑に在りて、疼痛と咳嗽とを增添するはみな好からず。火に属せば、病は心経に在りて、瘡を出し斑を出すは最も忌む。

木鬼乃風邪未表,水宮而寒食尚停;麻面官乘四土,破碎位遇三沖。玄武主陰虛黑縮,勾陳應脹悶黃浮;螣蛇木擺似驚風,朱雀火炎真血熱。

官鬼が木に属すれば、是れ風邪のなお発散して出でざる。官鬼が水宮に在れば、是れ生冷の食のなお腹中に停まる。将来に一脸の麻子を落とすは、官鬼が辰戌丑未の四土に乗ずる。痘痕が破碎するは、あの一爻が年月日の三重の冲に遇える。「玄武は陰虚を主りて痘色は黒く発して内に縮み、勾陳は脹悶を主りて面色は黄に浮かび、螣蛇は木に属して揺擺すること驚風抽搐の如く、朱雀は火に属して炎上して正しく是れ血熱。」

白虎同忌煞交重,哭聲將至;青龍會恩星發動,慶賀強來。定死活於五行生克之中,決輕重於六神臨持之上。兒孫滿目未出花,耽許多憂慮;金玉滿堂失教訓,枉費心機。

白虎と忌神凶煞とが一同に重々発動せば、哭声は則ち到らんとす。青竜が恩星(用神を生扶するの爻)に會同して発動せば、喜慶の事は自ずから来る。要するに生死を定むるは五行の生剋の中に在り、軽重を判ずるは六神の臨む所の上に在り。末の両句は感慨。児孫は堂に満ちて個個はなお痘を出ださず、父母を做るはこれがために多少の憂慮を耽らんや。たとい金玉は堂に満つるも、もし教養を失えば、も不過白く一番の心機を費やすのみ。

出行

人非富貴,焉能坐享榮華,苟為利名,寧免奔馳道路。然或千里之迢遙,夫豈一朝之跋涉。途中休咎若個能知,就裡災祥神靈有準。

生まれながらにして富貴の人にあらざれば、哪にか坐して栄華を享くるを得ん。すでに名利のために奔走せば、則ち道路の上に於いて奔馳するを免れず。何を況んや千里の遥、豈に一朝一夕に走り尽くさんや。路上の休咎を誰か能く預知せん。その中の災祥は、ただ神明に求めて個の准信を示さるるのみ。出行を占うの取用は、世爻は行人自己、父母は行李、妻財は盤纏、官鬼は途中の険、子孫は身を護るの福神、間爻は同伴と阻隔。

父為行李,帶刑則破損不中;妻作盤纏,生旺則豐盈足用。世如衰弱,那堪水宿風餐;應若空亡,難望謀成事就。間爻安靜,往來一路平安;太歲克沖,行止終年撓括。

父母爻は行李衣装、刑を帯ぶれば則ち破損して堪えて用い得ず。妻財爻は盤纏路費、生旺なれば則ち豊足して使うに足る。世爻が衰弱なれば、風に餐し水に宿するの労頓に経え忍ばず。応爻が空に落つれば、この行の求むる所の事は成り難し――応爻は正しく往く所の地・求むる所の人。世応の間の間爻が安静なれば、往返は一路平安。太歳が来りて剋し来りて冲せば、一年頭に到りて行止はみな牽絆を受く。

世傷應位,不拘遠近總宜行;應克世爻,無問公私皆不利。八純亂動,到處皆凶;兩間齊空,獨行則吉。世動訂期,變鬼則自投羅網;官臨畏縮,化福則終脫樊籠。

世爻が能く応爻を剋せば(我は彼を制す)、遠近ともに出行に宜し。応爻が反って世爻を剋せば(彼は我を制す)、公私は両ならく利あらず。八純卦を搖り得て六爻が乱動せば、何処に往くも凶。両個の間爻がともに空に落つれば(伴無くもまた阻無し)、独りで路に上がれば反って吉。世爻が発動して行期を定下し、もし官鬼を変出せば、是れ自ら羅網に投ず。世爻が官鬼に臨みて畏縮して前に進まざるも、もしそれが子孫を変出せば、終に牢籠を脱出し得。

靜遇日沖,必為他人而去;動逢間合,定因同伴而留。世若逢空,最利九流出往;土如遇福,偏宜陸地行程。鬼地墓鄉,豈堪踐履;財方父向,卻可登臨。

世爻が本に静にして日辰に冲起せらるれば、この行は必ず別人に替わりて腿を跑る。世爻が本に動きて却って間爻に合し住められれば、一定して同伴に因りて擱搁す。世爻が空に落つれば、最も卜を売り医を行うのこの類の九流の人が門を出るに利す(空なれば則ち拘牽する所無し)。土爻が子孫に遇えば(土は陸地を主る)、旱路を走るに宜し。官鬼の臨む所の方・墓庫の在る所の方は、みな踏むを得ず。妻財の在る所・父母の向かう所の処は、却って前往し得。

官挈玄爻刑剋,盜賊驚憂;兄乘虎煞交重,風波險阻。妻來克世,莫貪無義之財;財合變官,勿戀有情之婦。父遭風雨之淋漓,舟行尤忌;福遇和同之伴侶,謁貴反凶。

官鬼が玄武の爻を提携してまた来りて刑剋せば、路上に盗賊の驚擾有り。兄弟が白虎凶煞に乗りて重々発動すれば、路上に風浪の険阻有り。妻財が来りて世爻を剋せば、路上に不義の財を貪る莫れ。妻財が相合して官鬼を変出せば、途中の多情の婦を恋る莫れ。父母爻は風雨淋漓を主り、船を行く人は尤も忌む。子孫爻は和睦の同伴を主る。しかしもしこの行が貴人を謁見しに往くなれば、子孫は反って凶――それは官鬼を剋し、貴人に見えず。

艮宮鬼坐寅爻,虎狼仔細;卦見兄逢蛇煞,光棍宜防。鬼動間中,不諧同侶;兄興世上,多費盤纏。一卦如無鬼煞,方得如心;交爻不見福神,焉能稱意。

艮宮(艮は山と為る)の官鬼がまた寅爻に坐せば(寅は虎に属す)、山路上に虎狼を提防すべし。卦中の兄弟が螣蛇の凶煞に遇えば、地痞光棍を防ぐべし。官鬼が間爻の上に於いて発動すれば、同伴と処り来らず。兄弟が世位の上に於いて興起せば、盤纏は多く花さるべし。整卦に官鬼凶煞を見ざれば、この行は乃ち心に称う。諸爻に子孫福神を見るを得ざれば、また怎んでか意の如くならん。

主人動遇空亡,半途而返;財氣旺臨月建,滿載而回。但能趨吉避凶,何慮登高涉險。

投奔する所の主人のあの一爻が発動して空亡に落つれば、半路に走到して則ち折り回るを得。妻財の気が旺盛にしてまた月建に臨めば、則ち満載して帰らん。要するにただ吉を趨り凶を避くるを會せば――鬼が何方に在れば何方を避け、財が何方に在れば何方に往く――また何ぞ必ずしも高に登り険を渉るを怕れん。

行人

人為利名,忘卻故鄉生處樂;家無音信,全憑周易卦中推。要決歸期,但尋主象。主象交重身已動,用爻安靜未思歸。克速生遲,我若制他難見面;三門四戶,用如合世即還家。

人は名利のために外に在りて、故郷の安楽を連ねて忘れたり。家裡に久しく音信無ければ、ただ《周易》の卦上に憑りて推す。帰期を断ずるにただ用神を尋ぬ――誰が門を出ずれば則ち誰のあの一位の六親を取る。用神が重爻交爻なれば(すでに動けり)、人はすでに起身せり。用神が安静なれば、彼はなお家に回るの念頭を動かさず。用神が世を剋すれば則ち応期は快く、世を生ずれば則ち応期は慢し。もし世爻が反って用神を制せば、則ち見ること難し。第三爻は門、第四爻は戸。用神と世爻とが相合すれば(あるいは門戸の爻に臨めば)、則ち是れ家に到らんとするに快し。

動化退神,人既來而復返;靜生世位,身未動而懷歸。若遇暗沖,睹物起傷情之客況;如逢合住,臨行有塵事之羈身。世克用而俱動,轉往他方;用比世而皆空,難歸故里。

用神が発動して却って退神に化成せば、是れ人はすでに身を動かしてまた折り回り去りし。用神が安静にして却って来りて世爻を生ずれば、是れ身は未だ動かずとも心はすでに帰を思う。用神が日辰に暗冲せらるれば、是れ彼が外に在りて物に触れ情を傷め、郷思を動かせる。用神が合し住めらるれば、是れ行に臨みてまた俗務に絆せられし。世爻が用神を剋して両爻ともに動けば、人は別処に転じ往き了ぬ。用神と世爻とが比和にして両処ともに空に落つれば、則ち故郷に回ること難し。

遠行最怕用爻傷,尤嫌入墓;近出何妨主象伏,偏利逢沖。若伏空鄉,須究卦中之六合;如藏官下,當參飛上之六神。兄弟遮藏,緣是非而不返;子孫把持,由樂酒以忘歸。

遠門を出ずるは最も用神の傷を受くるを怕り、尤もそれが墓に入るを嫌う――墓に入れば則ち困住して動かず。近門を出ずれば則ち用神が伏蔵するも妨げず、反ってそれが冲に逢うを喜ぶ、一たび冲せば則ち身を動かす。用神が空に落つるの処に伏すれば、則ち卦中に六合の牽引有るか無きかを看る。用神が官鬼の下に蔵せば、則ちその上頭に壓する飛神の帯ぶる所の六獣を参看して、以て何事に阻まるるかを知る。用神が兄弟に遮られれば、是非口舌に絆せられて回らざる。子孫に把持せられれば、酒を貪りて楽を作して帰を忘れる。

父為文書之阻滯,財因買賣之牽連。用伏應財之下,身贅他家;主投財庫之中,名留富室。五爻有鬼,皆因途路之不通;一卦無財,只為盤纏之缺乏。

用神が父母の下に伏すれば、文書公事に擱搁せられし。妻財の下に伏すれば、売買交易に牽連せられし。用神が応爻の妻財の下に伏すれば、別人の家に入贅せる。用神が妻財の墓庫の中に投入すれば、富貴の人家に留まりて事を做る。第五爻(道路)の上に官鬼有れば、路上は通じて行くを得ざる。整卦に妻財を見を見ざれば、盤纏短缺して回り来る能わざる。

墓持墓動,必然臥病呻吟;世合世沖,須用遣人尋覓。合逢玄武,昏迷酒色不思鄉;卦得游魂,漂泊他鄉無定跡。日並忌興休望到,身臨用發必然歸。

用神が墓庫に持し住められて墓庫がまた動けば、あの人は必定して病に卧して呻吟す。世爻と用神とが時に合し時に冲すれば(音信は断續す)、則ち人を派して往きて尋ぬるを得。用神と玄武とが相合すれば、酒色に沉迷して故郷を思わざる。游魂卦を搖り得れば、他郷に漂泊して行蹤は定まらざる。日辰と忌神とが并び起きてまた興旺なれば、則ち彼の到るを指望する勿れ。卦身が用神に臨みて用神が発動すれば、それは一定して回り来らんとする。

父動卦中,當有魚書之寄;財興世上,應無雁信之來。欲決歸期之遠近,須詳主象之興衰。動處靜中,含蓄許多凶吉象;天涯海角,羈留多少名利人。

父母爻が卦中に於いて発動すれば(父母は書信を主る)、まさに家書の寄り到る有るべし。妻財爻が世位の上に於いて興旺なれば(財は父母を剋し、音信の神を剋せり)、則ち音信の来る無し。帰期の遠近を判ぜんと要せば、ただ用神の興衰を细看す。旺なれば則ち近く、衰なれば則ち遠く、動けば則ち速く、静なれば則ち遅く、合に逢えば冲を待ち、冲に逢えば則ち到る。動静の間は多少の吉凶の象を含めり。天涯海角は、また多少の名を為し利を為す人を羈留せり。

舟船

凡卜買船,斷同船戶。六親持世,可推新舊之由;諸鬼動臨,可識節病之處。

およそ船を買うを占うに、断法は船家を占うと相同じ。どの一位の六親が世を持するかを看れば、則ち能く船の新か旧か・来歴は如何を推知す。官鬼がどの一爻に落ちて発動するかを看れば、則ち能く船身のどの一節に毛病有るかを知る――この両句は船を占うの両把の鑰匙。一つは来歴を看、一つは病処を看る。

初二爻為前倉,要持財福;五六爻為後舵,怕見官兄。父作梢公,不宜傷克;龍為舟尾,豈可空刑。螣蛇辨索纜之堅牢;白虎為帆檣之順利。

船身は爻位に按じて分派す。初爻二爻は前艙、それをして妻財か子孫に坐せしめて乃ち好し。五爻六爻は後梢舵位、最も官鬼か兄弟を見るを怕る。父母爻はここに艄公舵手を代表し、傷を受け剋を受くるを宜とせず。青竜の爻は船尾を代表し、空に落ち刑を受くべからず。螣蛇の爻は纜索を主り、それの旺衰を看れば則ち纜索の牢か否かを知る。白虎の爻は帆樯を主り、それの気有り気無きを看れば則ち船を行くの順か否かを知る。

交爻皆吉不傷身,四海遨遊無阻滯。

諸爻ともに吉にして、また来りて世爻を傷剋せざれば、則ち以て四海を遨游し、一路は通行して阻無かるべし。舟船の一門を占うの要領は、不外「前艙は財福を宜し、後舵は官兄を忌み、艄公は父母を看、纜帆は蛇虎を看」のこれらの句。

娼家

養身於花柳之家曰娼曰妓,識禍福於幾微之際惟蓍惟龜。花街托跡,柳巷安身。門外紛紛,總是風流子弟;窗前濟濟,無非歌舞佳人。

色藝を以て花柳の家に於いて生を謀るを娼と叫び妓と叫ぶ。事の未だ顯れざるの時に於いて禍福を看出さんと要すれば、ただ蓍亀に倚るのみ。この一門は娼家の生意を占う。身を花街に托し、身を柳巷に安んじ、門外の来往はみな是れ風流の子弟、窓前の濟濟はみな是れ歌舞の佳人。取用の法は、妻財を以て妓女にして兼ねて財利と為し、官鬼を以て狎客と為し、子孫を以て歡樂と為し、兄弟を以て破耗と為し、父母を以て屋宅と為す。

若要安寧,必得世無沖剋;欲求稱意,還須應去生扶。卦見六沖,往來亦徒迎迓;爻當六合,晨昏幸爾盤桓。財若空亡,錢樹子恐防傾倒;官如墓絕,探花郎那得棲遲。

門戸の安寧を要すれば、必ず世爻の冲剋を受けざるを得。生意の意に称わんと要せば、なお須らく応爻(客人)の来りて生じ来りて扶するを須す。六冲卦を搖り得れば、客はたとい来往すれどもも不過白く迎え白く送りて、留め得ず。六合卦を搖り得れば、早晚に客の盤桓して去らざる有り。妻財が空亡に落つれば、あの棵の「搖錢樹」(当家の妓女)はただ怕るらくは倒れんとす。官鬼が墓に入り絶に臨めば、花を尋ぬるの客人もまた肯んじて久しく留まらず。

妻財官鬼二者不可相無,財鬼父兄子孫皆宜不動。鬼煞傷身,火盜官災多恐布;日辰沖父,住居屋宅有更張。兄弟交重,罄囊用度;子孫藏伏,蹙額追陪。

妻財と官鬼の両位は一も缺くべからず――一つは本銭、一つは主顧。しかして財・鬼・父・兄・子の五位はみな安静を以て好と為し、一たび動けば則ち變故を生ず。官鬼凶煞が卦身を傷れば、火災・盗竊・官非のこの類の禍事は則ち多し。日辰が父母爻を冲せば(父母は屋宇を主る)、住処は變動搬遷せんとす。兄弟が重々発動せば、銭囊は掏き空められんとす。子孫が蔵伏して出ざれば(歡樂の神は現れず)、ただ眉頭を皺めて顏を強いて客に陪する。

財化福爻,家出從良之妓;官居刑地,門招惡病之人。忌動衰空,閒是閒非閒撓舌;財興克世,有財有利有驚憂。能將玄理以推詳,真乃黃金而不易。

妻財爻が子孫を変出せば(財位を脱して福地に入る)、家中に妓女の良に從ひて人に嫁ぐ有らん。官鬼が刑を受くるの地に落つれば、門上に悪疾を染めたるの客人を招き来る。忌神はたとい動けども衰弱して空に落つれば、不過是れ些かの無謂の閒是非・口舌の糾纏。妻財が興旺にして却って来りて世爻を剋せば、たとい財有り利有るも、もまた一場の驚憂を帯びたり。能くこれらの玄理を推詳して明白ならば、真に是れ千金も易えざるの本事。

船家宅章

既明住宅之根因,再看船居之奧妙。青龍父母,袓代居居船;白虎妻財,初當船戶。要識平居安穩,須觀褔德。青龍初是船頭,必須子孫興旺;六為後舵,定宜褔德交重;父母刑沖,必主風狂浪急。

陸上の住宅の道理はすでに明白なれば、さらに船を以て家と為すの人家はどう占うべきかを看る。父母爻が青竜を帯ぶれば、祖輩は世代に就きて船を以て居と為せり。妻財爻が白虎を帯ぶれば、初爻の上は便ち船戸の本身。この一家の住むこと安穏か安穏ならざるかを知らんと要せば、須らく子孫(福徳)の一爻を看るべし――それは全船の身を護るの神。初爻は船頭、必ず子孫の興旺するを須て乃ち好し。第六爻は後梢舵位、もまた子孫の重々発動するを宜とす。父母爻(ここに篷帆風雨を主る)がもし刑を受け冲を受ければ、必ず風の狂しく浪の急なるを主る。

妻財克陷,定然惹是招非;若逄兄弟交重怪,木必須重換。但遇鬼爻臨用魘倒,急宜祈祥。二為獵木,須要堅方;若遇螣蛇,必生怪異;但逄朱雀,口舌災殃;青龍利益加添,白虎損人招禍,玄武憂疑盜賊,勾陳耗散貲財。

妻財爻が剋せられ陥せられれば、一定して是を惹き非を招く。もし兄弟爻の重々発動して怪異を生ずるに遇えば、船上の木料は則ち須らく重新して更換すべし。もし官鬼爻が用神に臨みて人をして魘魅して昏倒せしめば、則ちまさに赶紧して禳を祈りて福を求むべし。第二爻は船上の桅座梁木、須要として堅實方正なり。この一爻がもし螣蛇に遇えば、必ず怪異を生ず。朱雀に遇えば、口舌の災有り。青竜を帯ぶれば則ち利益加増し、白虎を帯ぶれば則ち人を損して禍を招き、玄武を帯ぶれば則ち憂疑盗賊有り、勾陳を帯ぶれば則ち銭財を耗散す。

三為倉口,怕逄刑剋沖害;四為桅杆,喜遇拱合生扶;五為毛纜,六合櫓逄。若得相生,行船必定致富;如逄沖剋,船居多主災殃。

第三爻は艙口、最も刑・剋・冲・害に遇うを怕る。第四爻は桅杆、最も拱・合・生・扶に遇うを喜ぶ。第五爻は纜繩、第六爻は橹と舵。これらの幾処がもしみな能く彼此に相生せば、船を行くは必定して財を発し富を致さん。もし冲に遇い剋に遇えば、船を以て家と為すは便ち災殃多し。船宅を占うと屋宅を占うとは理同じ。ただ六爻に分派するの物事を船上の部位に換えたるのみ。

世爻發動,宜棄舊而從新;應位興隆,宜世居而迪吉;世臨玄武,盜賊相侵;持世勾陳,翻船損舵;白虎防墮水不虞,青龍主臨危有救,螣蛇爻動主暴病之憂,朱雀爻興有斷桅之禍。

世爻が発動せば、旧船を換えて別に新しきを置くを宜とす。応爻が興旺なれば、則ち世代に居る所のこの条の船を守りて、反って吉利を得。世爻上に玄武が臨めば、盗賊の来りて侵す有り。世爻上に勾陳が坐せば、船を翻し舵を損ずるを防ぐべし。白虎を帯ぶれば意外に水に落つるを防ぐべく、青竜を帯ぶれば則ち危に臨みて救有り。螣蛇の爻が発動せば、暴病の憂有るを主る。朱雀の爻が興起せば、桅を断つの禍有り。

初位逄空,船頭破損;二爻遇鬼,繩纜損傷;三爻最忌刑沖,倉內平基作崇;四位怕逄凶煞,破蓬發漏須防;五為毛纜,逄空必有憂疑;六是舵門,遇煞定當修換。若能依此而推,船居必無他事。

さらに爻を逐いて細断す。初爻が空に落つれば、船頭に破損有り。第二爻が官鬼に遇えば、繩纜は損傷す。第三爻は最も刑冲を忌み、艙内の平基(艙板)の作祟して事を出ずるを主る。第四爻は凶煞に逢うを怕り、篷帆の破裂・船身の滲漏を防ぐべし。第五爻は纜繩、空に落つれば必ず憂疑有らん。第六爻は舵門、煞に遇えば則ち一定して修理更換すべし。能くこの辦法に照りて推断せば、船を以て家と為すは別の事故を出さざらん。

何知章

何知人家父母疾,白虎臨爻兼刑剋。何知人家父母殃,財爻發動煞神傷。何知人家有子孫,青龍褔德爻中輪。何知人家無子孫,六爻不見褔神臨。何知人家子孫疾,父母爻動來相剋。何知人家子孫災,白虎當臨褔德來。

《何知章》は一套の「一望して則ち知る」の速断の歌、毎句は先に問を設け、後に象を給う。怎んでか人家の父母に病有るを知らん。白虎が父母爻の上に臨みてまた刑剋を帯ぶればなり。怎んでか父母に災殃有るを知らん。妻財爻が発動して凶煞の来りて傷る(財は父母を剋す)。怎んでか子孫有るを知らん。青竜が子孫爻の上に臨めばなり。怎んでか子孫無きを知らん。六爻の中に子孫の一位を見ざればなり。怎んでか子孫に病有るを知らん。父母爻が発動して来りて剋すれば(父母は子孫を剋す)。怎んでか子孫に災有るを知らん。白虎が正しく子孫爻の上に臨めばなり。

何知人家小兒死,子孫空亡加白虎。何知人家妻有災,虎臨兄弟動傷財。何知人家妻有孕,青龍財臨天喜神。何知人家有妻妾,內外兩財旺相決。何知人家損妻房,財爻帶鬼落空亡。何知人家訟事休,空亡官鬼又休囚。

怎んでか小児の夭折するを知らん。子孫爻が空亡に落ちてまた白虎を加えればなり。怎んでか妻子に災有るを知らん。白虎が兄弟爻に臨みて発動して来りて妻して来りて妻財を傷ればなり。怎んでか妻子に孕有るを知らん。青竜が妻財爻に臨みてまた天喜を帯ぶればなり。怎んでか家に妻妾両人有るを知らん。内卦外卦に各々一重の妻財有りてともに旺相なればなり。怎んでか妻を喪わんとするを知らん。妻財爻が官鬼を帯びてまた空亡に落つればなり。怎んでか官司の了結するを知らん。官鬼爻はすでに空亡に落ち、また休囚して気無ければなり。

何知人家訟事多,雀虎持世鬼來扶。何知人家旺六丁,六親有氣吉神臨。何知人家進人口,青龍得位臨財守。何知人家大豪富,財爻旺相又居庫。何知人家田地增,勾陳入地子孫臨。何知人家進產業,青龍臨財旺相說。

怎んでか官司の多きを知らん。朱雀・白虎が世を持して官鬼がまた来りて生扶すればなり。怎んでか人丁の興旺するを知らん。六親の各爻ともに気有りて吉神の之に臨めばなり。怎んでか人口を添えんとするを知らん。青竜が位を得て妻財に臨みて守住すればなり。怎んでか大富なるを知らん。妻財爻が旺相にしてまた墓庫の上に坐すれば(庫は能く財を蔵す)。怎んでか田地の增添するを知らん。勾陳(田土を主る)が地支の爻に落ちて子孫が来り臨めばなり。怎んでか産業を置かんとするを知らん。青竜が妻財に臨みてまた旺相なればなり。

何知人家進外財,外卦龍臨財褔來。何知人家喜事臨,青龍褔德在門庭。何知人家富貴昌,臨財旺褔青龍上。何知人家多貧賤,財爻帶耗休囚見。何知人家無依倚,卦中褔德落空死。何知人家鰲破損,玄武帶鬼二爻悃。

怎んでか外財の門に進る有るを知らん。外卦上に青竜が妻財と子孫とに臨めばなり。怎んでか喜事有るを知らん。青竜と子孫とが門戸の爻に落つればなり。怎んでか富貴昌盛を知らん。妻財が旺・子孫が旺にしてまたともに青竜を帯ぶればなり。怎んでか貧賤を知らん。妻財爻が耗神を帯びてまた休囚して気無ければなり。怎んでか依りて靠むる無きを知らん。卦中の子孫が空亡に落ち・死地に臨めばなり。怎んでか鍋灶の破損するを知らん。玄武が官鬼を帯びて第二爻に困せれば(二爻は灶と為る)。

何知人家鍋破漏,玄武入水鬼來就。何知人家屋宇新,父入青龍旺相真。何知人家屋宇敗,父入白虎休囚壞。何知人家墓有風,白虎空亡巽巳攻。何知人家墓有水,白虎空亡臨亥子。何知人家有香火,卦中六爻不見火。

怎んでか鍋釜の破漏するを知らん。玄武が水爻に落ちて官鬼が来りてそれに就けばなり。怎んでか房屋の新なればを知らん。父母爻が青竜を帯びて旺相なればなり。怎んでか房屋の敗壞するを知らん。父母爻が白虎を帯びて休囚なればなり。怎んでか墳裡に風を進るを知らん。白虎が空に落ちて巽卦・巳爻の来りて攻する(巽は風と為る)。怎んでか墳裡に水を進るを知らん。白虎が空に落ちて亥・子の水爻に臨めばなり。怎んでか家中に別に香火を供ずるを知らん。卦中の六爻に火爻を見ざれば(火は香燭の象、爻に現れずして別に供ずる所有り)。

何知人家無風水,卦中六爻不見水。何知人家兩爨戶,卦中必主兩重火。何知人家不拱佛,金鬼爻落空亡決。何知二姓共屋居,兩鬼旺相卦中推。何知一家有二姓,兩重父母卦重臨。

怎んでか住処に風水の言うべき無きを知らん。卦中の六爻に水爻を見ざれば(水無ければ則ち気無し)。怎んでか一門の内に両処に於いて火を開きて飯を做るを知らん。卦中に必ず両重の火爻有らん。怎んでか家裡に仏を供せざるを知らん。金性の官鬼(金は仏像法身を主る)が空亡に落つればなり。怎んでか両姓の合して一屋に住むを知らん。卦中の両重の官鬼がともに旺相なればなり。怎んでか一家に両個の姓有るを知らん。卦中の両重の父母が重畳して臨めばなり。

何知人家雞亂啼,螣蛇入酉不須疑。何知人家犬亂吠,螣蛇入戌又逄鬼。何知人家見口舌,朱雀持世鬼未掇。何知人家口舌到,卦中朱雀帶木笑。何知人家多爭競,朱雀兄弟推世應。何知人家小人生,玄武官鬼動臨身。

怎んでか家裡に雞の乱叫するを知らん。螣蛇(怪異を主る)が酉爻に落つれば(酉は雞に属す)、必ずしもさらに疑う須なし。怎んでか狗の乱吠するを知らん。螣蛇が戌爻に落ちて(戌は狗に属す)また官鬼に逢えばなり。怎んでか口舌を起こさんとするを知らん。朱雀が世を持して官鬼が未だ除かれざればなり。怎んでか口舌のすでに到れるを知らん。卦中に朱雀が木爻を帯ぶれば(木は声を主る)。怎んでか争競の多きを知らん。朱雀と兄弟とが世応両爻の上に落つればなり。怎んでか小人の作祟する有るを知らん。玄武が官鬼を帯びて発動して卦身に臨めばなり。

何知人家遭賊徒,玄武臨財鬼旺扶。何知人家災禍至,鬼臨應爻來克世。何知人家痘疹病,螣蛇爻被火燒定。何知人家病要死,用神無救又入墓。何知人家多夢寐,螣蛇帶鬼來持世。何知人家出鬼怪,螣蛇白虎臨門在。

怎んでか賊に遭えるを知らん。玄武が妻財に臨みて官鬼が旺相にして来りて扶すれば(玄武は盗と為り、財は失する所の物)。怎んでか災禍の将に至らんとするを知らん。官鬼が応爻に臨みて来りて世を剋すればなり。怎んでか痘疹を出ずるを知らん。螣蛇の爻が火爻に焼灼せられればなり。怎んでか病人の死なんとするを知らん。用神に救無くしてまた墓に入ればなり。怎んでか夢の多きを知らん。螣蛇が官鬼を帯びて世を持せばなり。怎んでか鬼怪を出ずるを知らん。螣蛇と白虎とが門戸の爻の上に臨めばなり。

何知人家人投水,玄武入水煞臨鬼。何知人家有吊頸,螣蛇木鬼世爻臨。何知人家孝服來,交重白虎臨鬼排。何知人家見失脫,玄武帶鬼應爻發。何知人家失衣裳,勾陳玄武入財鄉。何知人家損六畜,白虎帶鬼臨所屬。

怎んでか人の水に投ずる有るを知らん。玄武が水爻に落ちて凶煞が官鬼に臨めばなり。怎んでか人の自ら縊れる有るを知らん。螣蛇が木性の官鬼に臨みて世爻の上に落つれば(木は繩と為り、蛇は纏繞を主る)。怎んでか喪服有るを知らん。白虎が重々発動して官鬼に臨めばなり。怎んでか竊せらるるを知らん。玄武が官鬼を帯びて応爻の上に於いて発動すればなり。怎んでか衣裳を丢すを知らん。勾陳と玄武とが妻財の爻に落つればなり。怎んでか六畜を損ずるを知らん。白虎が官鬼を帯びて属する所のあの一支の上に臨めば(丑に臨めば則ち牛、戌に臨めば則ち狗の如し)。

何知人家失了牛,五爻丑鬼落空愁。何知人家失了雞,初爻帶鬼玄武欺。何知人家無牛豬,丑亥空亡兩位虛。何知人家無離犬,酉戌二爻空亡卷。何知人家人不來,世應俱落空亡排。何知人家宅不寧,六爻俱動亂紛紛。

怎んでか牛を丢したるを知らん。第五爻の丑土の官鬼が空に落つれば(丑は牛に属す)。怎んでか雞を丢したるを知らん。初爻が官鬼を帯びてまた玄武に欺かるれば(初爻は雞鵝を主る)。怎んでか家裡に牛と猪と無きを知らん。丑(牛)・亥(猪)の両位ともに空亡に落つればなり。怎んでか雞と狗と無きを知らん。酉(雞)・戌(狗)の両爻ともに空亡に落つればなり。怎んでか人の来らざるを知らん。世爻応爻ともに空亡に落つればなり。怎んでか宅中の寧ならざるを知らん。六爻が一斉に乱動して、紛紛として定まらざればなり。

仙人造出何知章,留與後人作飯囊。禍褔吉凶真有驗,時師句句細推詳。

この一篇の《何知章》は前賢の造り出して後人に留めて飯を喫わしむるの本領(「飯囊」は借りて口を糊するの技藝を謂う)。その中の講ずる所の禍福吉凶は確かに応験有り。当今の術者はまさに句句細細に推詳すべし。不過全書の宗旨に合せて看るを要す。これらの速断の語はただ象を取るの捷径、真に断じ准せんと要せば、依然として須らく五行の生剋と用神の旺衰との上に回りて印証すべし。

十八問答・占験を附す

第一問

三傳年月日建克用,有一爻動來生,有一爻動來克,亦謂貪生忘克乎?答曰:寡固不可敵眾也。即如一爻生,一爻克,又自化克,皆不宜也,何況三傳助克乎?

第一問。太歳・月建・日辰のこの「三傳」がともに来りて用神を剋し、卦中にまた一爻の発動して来りて用神を生ずる有り・別の一爻の発動して来りて用神を剋する有り。これもまた「生を貪りて剋を忘る」と算すべきか。答えていわく、寡は衆に敵せず。たといただ一爻の来りて生じ一爻の来りて剋するのみにして、しかも用神の自己又変出して回頭剋せば、すでに妙ならざるなり。何を況んや三傳ともに剋神を助けて在るをや。ゆえにこの種の情形は絶對に生を貪りて剋を忘ると算すべからず――生を貪りて剋を忘るるの前提は剋神が肯んじて転じて往きて原神を生ずるに在り。しかして三傳の壓するときは、忌神は恃む有りて恐れ無し、根本より肯んじて手を罷めざるなり。

又問:月剋日生,日克月生,如何?答曰:匹也。再看動出一爻,生是生;動出一爻,克是克也。

また問う。もし是れ月建の来りて剋して日辰の来りて生ずるか、あるいは日辰の来りて剋して月建の来りて生ずるかは、またどう算すべきか。答えていわく、この両样は力量相当にして、以て抵削し得(「匹」は相当なり)。この時にさらに動爻を看る。一爻を動出して来りて生ずれば、則ち生を以て論ず。一爻を動出して来りて剋せば、則ち剋を以て論ず――勝負は全てこの多く出ずるの一爻がどの一辺に偏向するかを看る。これは王氏の「三傳と動爻と孰れか軽く孰れか重し」を定むるの準則なり。

占事 占弟病業已臨危?|占事 占弟被訟吉凶何如? 卦名 水火既濟之澤火革|卦名 澤水困之雷風恆 卦宮 坎水 空亡 辰巳 缺爻 午財|卦宮 兌金 空亡 寅卯 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍(應)子兄 丙|辰‖龍 未父 丁|午|辰 武 戌官 申‖武 O 酉兄→申兄 未 虎 x 申父→亥兄[伏]‖虎(應)亥孫 蛇(世)亥兄[午財]‖蛇 x 午官→酉兄 陳 丑官‖陳 辰父 雀 卯孫‖雀(世)寅財

これは第一問の附する所の頭の両個の卦例、左右に并列す。左辺の一卦。弟弟の病はすでに危急なるを占うに、水火既済を搖り得て沢火革に変じ、坎宮の水に属し、旬空は辰・巳、卦中に午火の妻財を缺く。丙申日・辰月に占す。六爻は上より下へ。青竜の子水兄弟、是れ応爻。玄武の戌土官鬼。白虎の申金父母、交爻発動して亥水兄弟を変出す。螣蛇の亥水兄弟、是れ世爻、下に午火妻財を伏す。勾陳の丑土官鬼。朱雀の卯木子孫。右辺の一卦。弟弟が官司を喫くの吉凶如何を占うに、沢水困を搖り得て雷風恒に変じ、兌宮の金に属し、旬空は寅・卯。丁未日・午月・辰年に占す。六爻は上より下へ。青竜の未土父母。玄武の酉金兄弟、重爻発動して申金兄弟を変出す。白虎の亥水子孫、是れ応爻。螣蛇の午火官鬼、交爻発動して酉金兄弟を変出す。勾陳の辰土父母。朱雀の寅木妻財、是れ世爻。両卦の占する所はみな弟弟、用神はみな兄弟爻を取る。

斷曰:此卦亥水兄弟為用神,辰月克之,申日生之,又得申金動爻生之,臨危有救,果於本日酉時得名醫救活,亥日痊癒。|斷曰:酉金兄弟為用神,午月克之,未日生之,似可相敵,但動出午火月建相剋,大凶之象。彼云:凶在何時?答曰:今歲辰年太歲相合,自是無妨;化退神於申,恐厄於午年甲月。果至午年甲月而被重刑。

左卦の断語。弟弟を占うに兄弟爻を取り、この卦は四爻の亥水兄弟を以て用神と為す。辰月の土は来りてそれを剋し、申日の金は却って来りてそれを生じ、加うるに三爻の申金父母が発動してもまた来りてそれを生ず――一剋両生、正しく是れ危に臨みて救有り。ゆえに当日に則ち転機有らんと断じ、果して本日の酉時に名医を請えて救い活し、亥日に到りて(亥は用神と同支、日に値れば則ち用神は権に当たる)病は則ち痊愈せり。右卦の断語。五爻の酉金兄弟を以て用神と為す。午月の火は来りてそれを剋し、未日の土は来りてそれを生じ、両力は本に相抵するを得。しかし三爻の午火官鬼がまた発動して、月建の気を帯びて来りて剋せば、則ちそれは大凶の象。来る人が凶は何時に在るかを問えば、答えていわく、今年は辰年、辰と酉とは相合し、太歳は用神を合し住めて、暫く妨げ無し。しかし酉金が動きて申に変ずるは、退神を化す、退きて申位に到る。恐らくは午年の甲月に応ずべし。後來に果して午年甲月に到りて重刑を判せられたり――午年は火の旺なる、正しく是れ酉を剋するの時。この両卦は一は救い一は凶、正しく三傳と動爻とは合せて數ふるを明らかにす。生は剋より多ければ則ち救い、剋は生より多ければ則ち敗す。

占事 占妹臨產吉凶?|占事 一人占自病? 卦名 火地晉|卦名 澤風大過之火風鼎 卦宮 乾金 空亡 戌亥 缺爻|卦宮 震木 空亡 辰巳 缺爻 孫、兄 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀 巳官 戊|午‖武 x 未財→巳孫 乙|巳 龍 未父 辰‖虎 O 酉官[伏] 未 武(世)酉兄‖蛇(世)亥父→酉官[午孫] 虎 卯財‖陳 酉官[伏] 蛇 巳官[伏]‖雀 亥父[寅兄] 陳(應)未父[子孫]‖龍(應)丑財

これは第一問の第三・第四卦。左辺の一卦。妹妹の産に臨むの吉凶を占うに、火地晋を搖り得、乾宮の金に属し、旬空は戌・亥、六親は缺かず。戊辰日・午月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の巳火官鬼。青竜の未土父母。玄武の酉金兄弟、是れ世爻。白虎の卯木妻財。螣蛇の巳火官鬼、下に伏神有り。勾陳の未土父母、是れ応爻、下に子水子孫を伏す。妹妹を占うに兄弟爻を取り、用神は即ち五爻の酉金。右辺の一卦。某人が自己の病を占うに、沢風大過を搖り得て火風鼎に変じ、震宮の木に属し、旬空は辰・巳、卦に子孫と兄弟とを缺く。乙未日・巳月に占す。六爻は上より下へ。玄武の未土妻財、交爻発動して巳火子孫を変出す。白虎の酉金官鬼、重爻発動、下に伏神有り。螣蛇の亥水父母、是れ世爻、酉金官鬼を変出し、下に午火子孫を伏す。勾陳の酉金官鬼。朱雀の亥水父母、下に寅木兄弟を伏す。青竜の丑土妻財、是れ応爻。自己が自己の病を占うに、用神は世爻を取る。

斷曰:酉金兄弟為用神,月剋日生,許之無礙。明日卯時必生,母子平安。應卯時者,酉金與辰日相合也。《黃金策》云:若逄合住,必待沖開。此月剋日生,無憎生克也。|斷曰:世爻亥水為用神,未土動來克世,酉金動來生世,是謂貪生忘克,化凶為吉矣。但不宜日辰來克,又逄月沖,雖有酉金原神發動相生,如樹無根,生不起也。果卒於卯日。應卯日者,沖去原神之日,忌神共來克害也。

左卦の断語。用神は五爻の酉金兄弟、午月の火は来りてそれを剋し・戊辰日の土は来りてそれを生じ、一剋一生は相当。ゆえに彼女に礙無きを許す。明日の卯時に必ず生まれ、母子は平安と断ず――何を以て卯時に応ずるや。酉金が正しく辰日に合し住められて在ればなり。《黄金策》に説く、「もし合住に逢えば、必ず冲開を待つ」。卯は正しく酉を冲し、一たび冲開すれば則ち生まる。ここに月剋日生の両力は相匹して、何の生剋の偏勝かを談ずるに足らず。右卦の断語。用神は世爻の亥水。上爻の未土は発動して来りて世を剋し、五爻の酉金は発動して来りて世を生ず。未土は酉金を見れば便ち往きて金を生じて水を剋するを忘れ、これは本に「生を貪りて剋を忘る」、凶を化して吉と為すの象。惜しきかな乙未日の未土がまた来りて世を剋し、巳月がまた亥水を冲すれば(巳亥は相冲す)、世爻はすでに月冲して根を断たれり。たとい酉金の原神の発動して来りて生ずる有るも、樹の根無きが若く、生じ起すこと能わず。後來に果して卯日に死せり――卯日は酉金のこの個の原神を冲し去りて、忌神は便ち一斉に来りて剋害す。ゆえにこの一天に応ぜり。この両卦は正しく一正一反、「生を貪りて剋を忘る」は用神自身に根有るか無きかを看るを説明す。根有れば則ち救い転じ得、根無ければ則ち救い回り得ず。

占事 占墳地 卦名 山地剝 卦宮 乾金 空亡 午未 缺爻 兄 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀 寅財[伏] 戊|申 龍(世)子孫[申兄] 子 武 戌父 虎 卯財 蛇(應)巳官 陳 未父

これは第一問の第五卦、ただ一卦にして對を成さず。占する所は墳地風水、山地剥を搖り得、乾宮の金に属し、旬空は午・未、卦中に兄弟を缺く。戊申日・子月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の寅木妻財、下に伏神有り。青竜の子水子孫、是れ世爻、下に申金兄弟を伏し、卦身は子に在り。玄武の戌土父母。白虎の卯木妻財。螣蛇の巳火官鬼、是れ応爻。勾陳の未土父母。墳地を占うに世爻を以て穴場と為し、応爻を以て朝山と為し、世の前の一爻を以て對案と為し、六獣は則ち用いて水口砂形の象を取る。この卦は世爻の子水がすでに日辰の申金の相生を得、また子月の月建に値り、正しく是れ穴が生気を得るの象。

斷曰:日辰子孫持世,月建生之,青龍戲水,水必從左繞穴,必近大水,不然長流之水到堂。白虎臨卯木,子卯寅中帶生,是臨財爻為無礙。應為朝山屬火被世克,朝山不高;世前戌土為對案,土克世,對案略高彼。曰:一一皆是,葬後未出三年,二子皆發科甲。

断語。世爻は子水子孫、申日の相生を得てまた子月の月建に値り、水気は極めて旺なり。青竜がまたこの一爻の上に臨み、竜は水に戲る。ゆえに水は必ず左辺より環抱して穴場を抱き、附近に一定して大水有らん、然らざるも亦た長流の水が明堂的の前に直到すると断ず。白虎が卯木に臨めば、卯木は子水の生を得(寅卯は同気)、また是れ妻財爻。ゆえに白虎のこの一辺は害を為さず。応爻は巳火、朝山を代表し、火に属して世爻の子水に剋せられれば、朝山は高からざるを見るべし。世爻の前面の戌土は對案、土は能く水を剋し(世を剋す)、ゆえに對案は略ば高き些あり。来る人いわく、一々みな対なり。この地は葬りて後に三年に足らずして、両個の児子はみな科甲に中れたり――世は子孫を持してまた生旺に逢えば、正しく是れ子嗣の発達の応なり。

第二問

何以謂之回頭克,克者有吉凶乎?答:土爻動而變木,木爻動而變金,金爻動而變火,火爻動變水,水爻動而變土,此是爻之回頭克也。乾兌卦之離,離之坎,坎之艮坤,艮坤之震巽,震巽之乾兌,此是卦之回頭克也。

第二問。何をか「回頭剋」と謂うや。この剋は吉有り凶有るか。答えていわく、まず両層に分かつ。一層は爻の回頭剋――動爻の変出して来るの爻が反って本爻を剋する。土爻が動きて木を変出せば(木は土を剋す)、木爻が動きて金を変出せば(金は木を剋す)、金爻が動きて火を変出せば(火は金を剋す)、火爻が動きて水を変出せば(水は火を剋す)、水爻が動きて土を変出せば(土は水を剋す)。別の一層は卦の回頭剋――本卦の変出して来るの卦が反って本卦の属する所の宮を剋する。乾兌は金に属して離に変ずれば(火は金を剋す)、離は火に属して坎に変ずれば(水は火を剋す)、坎は水に属して艮坤に変ずれば(土は水を剋す)、艮坤は土に属して震巽に変ずれば(木は土を剋す)、震巽は木に属して乾兌に変ずれば(金は木を剋す)。

凡遇回頭克者,徹底克盡。原用二神遇之則凶,忌仇二神遇之反吉也。

およそ回頭剋に遇上すれば、それは根の上より剋して底に到りて、一点も留めざる。ゆえにどの一位がそれに遇上するかを看るべし。原神・用神の両位が回頭剋に遇上すれば、則ち凶――倚仗する所の根本が自己の変出して来るの物に剋し死せられればなり。忌神・仇神の両位が回頭剋に遇上すれば、反って吉――我を害するの物が自己で先に制し住められればなり。これは則ち「回頭剋は吉有り凶有り」の分別、全てどの一爻の上に落つるかを看る。

占事 占家宅人口平安否?|占事 占開店? 卦名 水天需之乾為天|卦名 艮為山之地火明夷 卦宮 坤土 空亡 子丑 缺爻 巳父|卦宮 艮土 空亡 子丑 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 虎 x 子財→戌兄 癸|卯‖蛇(世)O 寅官→酉孫 辛|寅 蛇 戌兄 亥‖陳 子財 酉 陳(世)x 申孫→午父‖雀 戌兄 雀 辰兄[伏]‖龍(應)申孫 龍 寅官[巳父]‖武 午父 武(應)子財‖虎 x 辰兄→卯官

これは第二問の頭の両個の卦例。左辺の一卦。家宅の人口の平安なるか否かを占うに、水天需を搖り得て乾為天に変じ、坤宮の土に属し、旬空は子・丑、卦に巳火父母を缺く。癸亥日・卯月に占す。六爻は上より下へ。白虎の子水妻財、交爻発動して戌土兄弟を変出す。螣蛇の戌土兄弟。勾陳の申金子孫、是れ世爻、交爻発動して午火父母を変出す。朱雀の辰土兄弟。青竜の寅木官鬼、下に巳火父母を伏す。玄武の子水妻財、是れ応爻。看るべきは上爻と四爻との両処の動変――子水が戌土に変じ・申金が午火に変ずるは、みな変出して来るの爻が回頭して本爻を剋する。右辺の一卦。店を開くを占うに、艮為山を搖り得て地火明夷に変じ、艮宮の土に属し、旬空は子・丑。辛酉日・寅月に占す。六爻は上より下へ。螣蛇の寅木官鬼、是れ世爻、重爻発動して酉金子孫を変出す。勾陳の子水妻財。朱雀の戌土兄弟。青竜の申金子孫、是れ応爻。玄武の午火父母。白虎の辰土兄弟、交爻発動して卯木官鬼を変出す。世爻の寅木が酉金を変出するもまた是れ回頭剋。

斷曰:申金子孫持世,化午火回頭之克,乃自身及子孫皆受克也;子水財爻化戌土回頭之克,財為妻妾奴僕,一家受克之卦。後至午月火旺克世,助土克財,財逄月破,一家數口回祿俱死。|斷曰:世臨木,酉得令當時,目下開張可許;獨嫌日主克世,又化回頭之克,鬼臨世爻,須防疾病,至六月世入墓時當防。果至六月病,至八月店中財物被夥計盜盡,鳴之於官。

左卦の断語。申金子孫が世を持し、動きて午火を変出して来りて回頭してそれを剋す。火は金を剋し、自身と子孫とを併せて剋を受くるに等し。上爻の子水妻財がまた戌土を変出して回頭してそれを剋す。妻財は妻妾奴僕を代表し、もまた剋を受く――一家の上下はみな剋の中に在り、これは全家の剋を受くるの卦。後來に午月の火旺に到りて、一面に世爻の申金を剋し、一面に土を助けて往きて子水の妻財を剋す。妻財はまた正しく月破に逢い、結果として一家の数口が火災の中に於いて同じく死せり(「回禄」は火神の名、火災を指す)。右卦の断語。世爻が寅木に臨み、正しく寅月に当たりて令を得、眼下に開張するはなお許し得。ただ辛酉日の酉金の来りて世を剋するを嫌い、世爻がまた動きて酉金を変出して回頭して自己を剋し、加うるに官鬼が則ち世爻の上に坐せば、須らく疾病を防ぐべし。六月の未土月に世爻の寅木が墓に入るの時に到りては格外に提防すべし。後來に果して六月に病み倒れ、八月に到りて店裡の財物は伙計に盗み光せられ、ただ官府に告ぐるを得たり――寅木は申月に於いて冲を受く、正しく是れ応期なり。

占事 一人占自久病問過得今年否?|占事 一人占賣貨? 卦名 天山遁之天風姤|卦名 風火家人之風天小畜 卦宮 乾金 空亡 子丑 缺爻 孫、財|卦宮 巽木 空亡 辰巳 缺爻 官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀 戌父 戊|申‖武 卯兄 乙|卯 龍(應)申兄 午‖虎(應)巳孫 未 武 午官‖蛇 未財[伏] 虎 申兄‖陳 亥父[酉官] 蛇(世)x 午官→亥孫[寅財]‖雀(世)x 丑財→寅兄 陳 辰父[子孫]‖龍 卯兄

これは第二問の第三・四卦。左辺の一卦。某人が自己の久病を占い、能く今年を過ぎ得るか否かを問うに、天山遯を搖り得て天風姤に変じ、乾宮の金に属し、旬空は子・丑、卦に子孫と妻財とを缺く。戊午日・申月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の戌土父母。青竜の申金兄弟、是れ応爻。玄武の午火官鬼。白虎の申金兄弟。螣蛇の午火官鬼、是れ世爻、交爻発動して亥水子孫を変出し、下に寅木妻財を伏す。勾陳の辰土父母、下に子水子孫を伏す。世爻の午火が動きて亥水に変ずるは、水は火を剋し、正しく是れ回頭剋。右辺の一卦。某人が貨を売るを占うに、風火家人を搖り得て風天小畜に変じ、巽宮の木に属し、旬空は辰・巳、卦に官鬼を缺く。乙未日・卯月に占す。六爻は上より下へ。玄武の卯木兄弟。白虎の巳火子孫、是れ応爻。螣蛇の未土妻財、下に伏神有り。勾陳の亥水父母、下に酉金官鬼を伏す。朱雀の丑土妻財、是れ世爻、交爻発動して寅木兄弟を変出す。青竜の卯木兄弟。世爻の丑土が動きて寅木に変ずるは、木は土を剋し、もまた是れ回頭剋。

斷曰:世爻午火臨日辰,可稱旺相,但不宜申月建生助亥水回頭一克,此人至亥月戌日而故。應亥月者,午火乃日辰之火,彼時亥水不得令,不敢克也;戌日者,火庫在戌也。|斷曰:丑土財爻持世,卯月克之,未日沖之,謂之散;又化寅木回頭之克,克不獨財克而世亦遭傷矣。後至未月世值月破,回祿傷身而死。

左卦の断語。世爻の午火が戊午日の日辰に臨み、本に旺相と算すべし。ただ是れ申月の月建が反って往きて変出する所の亥水を生助して、この一記の回頭剋をして格外に力有らしむ。ゆえにこの人は亥月を過ぐる能わずと断じ、果して亥月の戌日に死せり。何を以て亥月に応じて当下に応ぜざるや。午火が正しく日辰の助を得て、あの時は亥水はなお令に当たらず、敢えて来りて剋せざればなり。一たび亥月に到れば、水は令を得て火は勢を失う。何を以て戌日に応ずるや。火の墓庫は戌に在り、用神は墓に入れば則ち絶なればなり。右卦の断語。丑土妻財が世を持し、卯月の木は来りてそれを剋し、乙未日はまたそれを冲せり(丑未は相冲す)。これを「冲散」と叫ぶ。さらに兼ぬるにそれが動きて寅木を変出して回頭して剋するは、剋するはただ妻財のみならず、世爻の自身を連ねて併せて傷を受けり。後來に未月に到りて、世爻の丑土は正しく月破に逢い、この人は竟に火災に死せり。

占事 占何日雨?|占事 占父官事 卦名 地風升之地水師|卦名 澤地萃之天火同人 卦宮 震木 空亡 戌亥 缺爻 孫、兄|卦宮 兌金 空亡 戌亥 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍 酉官 丙|酉‖雀 x 未父→戌父 戊|卯 武(應)亥父[伏] 寅‖龍(應)酉兄 辰 虎 丑財[午孫]‖武 亥孫 蛇 O 酉官→午孫[伏]‖虎 x 卯財→亥孫 陳(世)亥父[寅兄]‖蛇(世)巳官 雀 丑財‖陳 x 未父→卯財

これは第二問の第五・六卦。左辺の一卦。どの一天に雨下るかを占うに、地風升を搖り得て地水師に変じ、震宮の木に属し、旬空は戌・亥、卦に子孫と兄弟とを缺く。丙酉日・寅月に占す。六爻は上より下へ。青竜の酉金官鬼。玄武の亥水父母、是れ応爻、下に伏神有り。白虎の丑土妻財、下に午火子孫を伏す。螣蛇の酉金官鬼、重爻発動して午火子孫を変出す。勾陳の亥水父母、是れ世爻、下に寅木兄弟を伏す。朱雀の丑土妻財。雨を占うに父母爻を以て用神と為し、この卦の亥水父母は正しく旬空に落つ。右辺の一卦。父親の官司を占うに、沢地萃を搖り得て天火同人に変じ、兌宮の金に属し、旬空は戌・亥。戊卯日・辰月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の未土父母、交爻発動して戌土父母を変出す。青竜の酉金兄弟、是れ応爻。玄武の亥水子孫。白虎の卯木妻財、交爻発動して亥水子孫を変出す。螣蛇の巳火官鬼、是れ世爻。勾陳の未土父母、交爻発動して卯木妻財を変出す。父親を占うに父母爻を取りて用神と為す。

斷曰:亥水父爻為用神,值旬空;酉金官鬼爻是原神,化午火回頭之克,旬內不雨。至子日有幾點小雨,應於子日者,沖去午火仇神故也。雨小者,旬空無根也。|斷曰:外卦未土卯月克之,況土值春令氣敗,又會成亥卯未局克之,全無救助,必至重罪。後果斬。

左卦の断語。雨を占うに父母を以て用神と為し、この卦の亥水父母は正しく旬空に落つ。それを生ずるの原神は酉金官鬼、しかしこの酉金は動きて午火を変出して来りて回頭してそれを剋す。原神は自身剋を受け、雨は則ち下り成らず。ゆえにこの一旬の内に雨無しと断ず。子日に到りて乃ち幾点の小雨を落とせり――何を以て子日に応ずるや。子は午を冲し、午火のこの個の仇神を冲開して、原神は乃ち一口の気を透き出すを得ればなり。雨は何を以て小なるや。用神は旬空に落ち、本に根基無ければなり。右卦の断語。外卦の未土父母(父親)は正しく卯月の木に剋せらるるに、何を況んや土は春天に於いて本にすでに気衰せるをや。卦中の卯木妻財が発動して、また亥水・未土と會成して亥卯未の木局を為し来りてそれを剋す。全て一処の救助無し。必ず重罪を受けんと断じ得。後來に果して斬せられたり。この一例は説明す。三合の成局して来りて用神を剋するは、単爻の剋よりも重きこと多しと。

占事 一人占僕何日回?|占事 一人占自病 卦名 澤天夬之天澤履|卦名 離為火之坎為水 卦宮 坤土 空亡 午未 缺爻 父|卦宮 離火 空亡 戌亥 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍 x 未兄→戌兄 丁|巳‖龍(世)O 巳兄→子官 丙|午 武(世)酉孫 亥‖武 x 未孫→戌孫 寅 虎 亥財‖虎 O 酉財→申財 蛇 O 辰兄→丑兄[伏]‖蛇(應)O 亥官→午兄 陳(應)寅官[巳父]‖陳 x 丑孫→辰孫 雀 子財‖雀 卯父

これは第二問の第七・八卦。左辺の一卦。某人が僕人の何時に回るかを占うに、沢天夬を搖り得て天沢履に変じ、坤宮の土に属し、旬空は午・未、卦に父母を缺く。丁亥日・巳月に占す。六爻は上より下へ。青竜の未土兄弟、交爻発動して戌土兄弟を変出す。玄武の酉金子孫、是れ世爻。白虎の亥水妻財。螣蛇の辰土兄弟、重爻発動して丑土兄弟を変出し、下に伏神有り。勾陳の寅木官鬼、是れ応爻、下に巳火父母を伏す。朱雀の子水妻財。僕人を占うに妻財を取りて用神と為し、即ち四爻の亥水。右辺の一卦。某人が自己の病を占うに、離為火を搖り得て坎為水に変じ、離宮の火に属し、旬空は戌・亥。丙午日・寅月に占す。六爻は上より下へ。青竜の巳火兄弟、是れ世爻、重爻発動して子水官鬼を変出す。玄武の未土子孫、交爻発動して戌土子孫を変出す。白虎の酉金妻財、重爻発動して申金妻財を変出す。螣蛇の亥水官鬼、是れ応爻、重爻発動して午火兄弟を変出す。勾陳の丑土子孫、交爻発動して辰土子孫を変出す。朱雀の卯木父母。離宮の火が変じて坎宮の水と為るは、正しく是れ卦の回頭剋。

斷曰:亥水財爻為用神,亥水雖是月建,不謂月破,但不宜重重土動傷之。諺云:雙拳不敵四手,不獨難望歸期,還要防途中不測。後至午月火旺合未助土時,中途過害矣。|斷曰:離火化坎水,乃卦變回頭之克;巳火世爻化出子水回頭之克,名為反吟卦。目今午月火旺之時,日主生扶,近來無礙,冬令防之。後果死於戌月丁亥日。應戌月者,世入墓之月也;亥日者,克沖之日也。

左卦の断語。僕人の用神は四爻の亥水妻財。亥水はたとい巳月に当たりて冲せられ、も真の月破と算せず。真の麻煩は卦中の上爻の未土・三爻の辰土が重々発動して来りてそれを剋する。俗に説く、双拳は四手に敵し難く、一水は二土に当たり難し。ただ歸期を望み難きのみならず、なお彼が途中に事を出ずるを防ぐべし。後來に午月に到りて、火は旺にして未土と相合し、さらに土勢を助けて往きて亥水を剋せば、僕人は果して半路に害に遇えり。右卦の断語。離宮の火が変じて坎宮の水と為るは、これは卦の回頭剋。世爻の巳火がまた動きて子水を変出して来りて回頭して剋し、しかも巳は変じて子と為り・亥は変じて午と為り・酉は変じて申と為り、六爻は両両に相冲す。正しく是れ反吟卦。眼下に正しく午月の火旺に当たり、丙午日の日辰がまた世爻を生扶せば、近來はなお妨げず。しかし冬天の水旺の時を防ぐべし。後來に果して戌月丁亥日に死せり――戌は是れ火の墓庫、世爻の墓に入るの月。亥日は水旺なり、正しく是れ世爻を冲剋するの日。

占事 一人占索房價|占事 占具題 卦名 坎為水之坤為地|卦名 風澤中孚之山澤損 卦宮 坎水 空亡 午未 缺爻|卦宮 艮土 空亡 戌亥 缺爻 孫、財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武(世)子兄 乙|卯‖雀 卯官 戊|申 虎 O 戌官→未官 酉‖龍 O 巳父→子財[子財] 辰 蛇 申父‖武(世)未兄 陳(應)午財‖虎 丑兄[申孫] 雀 O 辰官→丑官‖蛇 卯官 龍 寅孫‖陳(應)巳父

これは第二問の第九・十卦。左辺の一卦。某人が房價を討るを占うに、坎為水を搖り得て坤為地に変じ、坎宮の水に属し、旬空は午・未。乙酉日・卯月に占す。六爻は上より下へ。玄武の子水兄弟、是れ世爻。白虎の戌土官鬼、重爻発動して未土官鬼を変出す。螣蛇の申金父母。勾陳の午火妻財、是れ応爻。朱雀の辰土官鬼、重爻発動して丑土官鬼を変出す。青竜の寅木子孫。坎宮の水が変じて坤宮の土と為り、土は水を剋し、是れ卦の回頭剋。右辺の一卦。疏を上りて題を具する(題本を呈遞する)を占うに、風沢中孚を搖り得て山沢損に変じ、艮宮の土に属し、旬空は戌・亥、卦に子孫と妻財とを缺く。戊申日・辰月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の卯木官鬼。青竜の巳火父母、重爻発動して子水妻財を変出し、下にもまた子水妻財を伏す。玄武の未土兄弟、是れ世爻。白虎の丑土兄弟、下に申金子孫を伏す。螣蛇の卯木官鬼。勾陳の巳火父母、是れ応爻。五爻の巳火は本來に世を生ずるも、一たび動けば却って子水を変出して回頭してそれを剋す。

斷曰:坎卦變坤亦是卦變回頭之克,世爻雖得日生,不宜兩重土動來傷。此卦甚凶,不但房價事小,宜防不測之禍。後於午月覆舟而亡。應於午月者,辰戌土鬼出春令遇火增威,世臨月沖也。占房價驗在其命,乃神之預報其凶;占此應彼,占輕應重也。|斷曰:五位巳火生世,化子水回頭克,不宜具題。問曰:有害否?予曰:巳火雖不能生,幸卦中無動爻克世,利害皆無。後題而果不准行。

左卦の断語。坎宮の水が坤宮の土に変ずるは、是れ卦の回頭剋。世爻の子水はたとい乙酉日の金の来りて生ずるを得れども、上爻の戌土・二爻の辰土の両重の官鬼が一斉に発動して来りて剋するに禁じ得ず。この一卦は極めて凶、房價を討るは倒れて小事、意外の禍を防ぐべし。後來に此人は午月に船を翻して淹れ死せり。何を以て午月に応ずるや。辰戌の両土の官鬼が春令を出で、また午火の来りて生ずるに逢いて威勢はさらに増し、しかして世爻の子水は正しく午月に冲せらるればなり。占する所は本に房價、応験せるは却って是れ性命――これは神明の預め凶を示す。問う所の事は軽く、応じ出ずるの事は重し。右卦の断語。第五爻の巳火父母は本來に世を生ずるも、一たび動けば却って子水を変出して回頭してそれを剋す。原神は自ら傷れ、題本を上るこの道に宜からず。来る人が害処有るか無きかを問えば、我いわく、巳火はたとい世爻を生じ成らざるも、好しとして卦中に併せて世を剋するの動爻無し。ゆえに利は有るも無く、害は有るも無し。後來に題本を遞し上げたれど、果して准行無かりき。

占事 占慮大計 卦名 火山旅之地火明夷 卦宮 離火 空亡 子丑 缺爻 父、官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍 O 巳兄→酉財 丁|寅 武 未孫 巳 虎(應)O 酉財→丑孫 蛇 申財[亥官] 陳 午兄 雀(世)x 辰孫→卯父[卯父]

これは第二問の末の一卦。占する所は「大計を慮る」――明清両代の京察外察の年、官員は考績の参せらるるを擔心し、ゆえに来りて占問す。火山旅を搖り得て地火明夷に変じ、離宮の火に属し、旬空は子・丑、卦に父母と官鬼とを缺く。丁巳日・寅月に占す。六爻は上より下へ。青竜の巳火兄弟、重爻発動して酉金妻財を変出す。玄武の未土子孫。白虎の酉金妻財、是れ応爻、重爻発動して丑土子孫を変出す。螣蛇の申金妻財、下に亥水官鬼を伏す。勾陳の午火兄弟。朱雀の辰土子孫、是れ世爻、交爻発動して卯木父母を変出し、下にもまた卯木父母を伏す。世爻の辰土が動きて卯木に変ずるは、木は土を剋し、正しく是れ回頭剋。

斷曰:子孫持世化回頭之克,但嫌世位臨之,世為自己,不宜受克,雖有金局生扶,伏官難稱無恙,後果削職。

断語。子孫爻が世を持して動きて卯木を変出して来りて回頭してそれを剋す。子孫は本は福神、別処に落つれば妨げず。偏に世位の上に落ちたり。世爻は則ち自己、自己が剋を受くれば便ち好事にあらず。卦中にたとい巳酉丑の三合金局の来りて世の土を生扶する有るも(土は金を生ずれば反って是れ泄、しかも金局の生ずる所は世にあらず)、しかして官鬼の一位がまた伏して出ず――考績を占うは正しく官鬼を以て職位と為し、官が伏すれば則ち職は穩ならず。ゆえに彼が官を保ち得ざらんと断じ、後來に果して職を削られたり。この一例は正しく前文の説く所の「原神・用神が回頭剋に遇えば則ち凶」の通則に合す。

第三問

生用神者為原神,本主吉,吉中亦有凶者乎?答曰:原神動來生用,用神出現旺相者,其吉更倍也。如用神旬空衰弱,或伏藏不現,待用出旬、得令值日,所求必遂也。如用神旺相,原神休囚不動,或動而變克、變絕、變墓、月破、日沖,或仇神動克原神,或被日月相沖,或化退神,皆不能生用,則用神根蒂被傷,不惟無益而反有損矣!

第三問。用神を生ずるあの一爻を原神と叫び、本來に吉を主るも、しかしこの吉の裡頭にもまた凶有るか。答えていわく、原神が発動して来りて用神を生じ、しかして用神がまた卦中に出現して、且つ旺相して気有れば、あの吉は則ち倍加す。もし用神が旬空に落ち・衰弱し、あるいは伏蔵して出ざるも、ただ原神のそれを生ずる有れば、それの旬を出で・令を得・日に値するの時を待てば、求むる所は必定して願の如くならん。しかし反對にいわく、用神はたとい旺相なれども、原神が却って休囚して動かず。あるいは原神はたとい動けども剋を変出し・絶を変出し・墓を変出し、あるいは月破に逢い・日辰に冲せられ。あるいは仇神が発動して来りて原神を剋す。あるいは原神が日月に冲せられ。あるいは原神が退神を化了り――この幾種の情形は原神はみな用神を生ずる能わず、用神の根は則ち傷を受け、ただ好処無きのみならず、反って害有り。これは則ち「吉中に凶有り」の所在なり。

占事 妻占夫近病?|占事 占風水 卦名 天火同人之離為火|卦名 澤水困之水澤節 卦宮 離火 空亡 戌亥 缺爻|卦宮 兌金 空亡 子丑 缺爻 官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀(應)戌孫 戊|申‖武 未父 甲|卯 龍 O 申財→未孫 辰‖虎 酉兄 寅 武 午兄‖蛇(應)O 亥孫→申兄 虎(世)亥官‖陳 午官 蛇 丑孫‖雀 辰父 陳 卯父‖龍(世)X 寅財→巳官[巳官]

これは第三問の頭の両個の卦例。左辺の一卦。妻子が丈夫の近病を占うに、天火同人を搖り得て離為火に変じ、離宮の火に属し、旬空は戌・亥。戊申日・辰月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の戌土子孫、是れ応爻。青竜の申金妻財、重爻発動して未土子孫を変出す。玄武の午火兄弟。白虎の亥水官鬼、是れ世爻。螣蛇の丑土子孫。勾陳の卯木父母。妻が夫を占うに官鬼を取りて用神と為し、この卦の亥水官鬼は正しく世を持してまた旬空に落つ。右辺の一卦。祖墳の風水を占うに、沢水困を搖り得て水沢節に変じ、兌宮の金に属し、旬空は子・丑、卦に官鬼を缺く。甲寅日・卯月に占す。六爻は上より下へ。玄武の未土父母。白虎の酉金兄弟。螣蛇の亥水子孫、是れ応爻、重爻発動して申金兄弟を変出す。勾陳の午火官鬼。朱雀の辰土父母。青竜の寅木妻財、是れ世爻、交爻発動して巳火官鬼を変出し、下にもまた巳火官鬼を伏す。困は節に変じ、六合は六合に変じ、正しく是れ「六合の化合」の吉象。

斷曰:世爻亥水夫星墓於辰日,其病若論隨鬼入墓,豈不凶乎?幸申金原神動來生用,又化出未土生助原神,又戌土暗動生助原神,是夫星根蒂固深;所嫌亥水旬空不受其生,必待巳日沖起亥水即愈。果己巳日全愈也。

左卦の断語。世爻の亥水は丈夫の用神、しかして辰は是れ水の墓庫。もし「鬼に随いて墓に入る」に照りて往きて論ぜば、豈に大凶ならざらんや。幸いに五爻の申金の原神が発動して来りて亥水を生じ、この申金がまた未土を変出して来りて自己を生助し、上爻の戌土はなお日辰に冲起せられて暗動して、もまた来りて申金を生助す――原神は層層に助を得て、夫星の根は則ち深固なり。嫌う所はただ亥水が正しく旬空に落ち、空なれば則ちこの一路の生気を受け得ず。必ず巳日の亥水を冲起するを待たずば(空を冲すれば則ち實す)、病は則ち好し。後來に果して己巳日に痊愈せり。この一卦は正しく説明す。用神が空に落つるは怕るるに足らず、ただ怕るは原神の力無きを。原神はすでに厚ければ、空を出ずるの日は便ち是れ応期。

余曰:占袓塋,必有化故,葬後因何事不亨,今日何事而問,明以告我方敢決斷。彼曰:自葬後被論而歸,年近五旬尚無子息,是以卜此墳有可礙否?余曰:六合化合,風藏氣聚,但嫌亥水申金粄日辰沖之,申乃水之原神,必然原流水不歸漕之故耳。若使水歸漕不至旁流,巳年再拜丹墀,申年生子。後果驗。應巳年起用者,世上寅木化出官星之年也;申年生子者,亥水子孫化出申金回頭之生也。

右卦の問答と断語。我いわく、祖墳を占うは必ず縁故有り――葬りて後に何の順ならざるの事を出だし、今天は何を以て来りて問うか、明白に説かば我乃ち敢えて断ぜん。来る人いわく、自ずからこの墳を葬りてより彈劾せられ官を罷めて家に回り、年は五十に近くしてなお児子無し。ゆえにこの墳の妨礙有るか無きかを卜問す。我いわく、卦は是れ六合の六合に変ずる、正しく是れ風を蔵し氣を聚むるの好局。ただ亥水と申金とが日辰に冲动せられ(申は寅に冲せられ)、申金がまた正しく是れ亥水の原神なるを嫌う――これは必定して水の源流が正槽に帰せず、旁に溢れ散流するの縁故。もし能く水を引きて正槽に帰し、旁流せしめざれば、巳年に則ち能く重新して起用せられ、申年に以て子を得べし。後來に果して応験せり。何を以て巳年に起用に応ずるや。世爻の寅木が動きて巳火の官星を変出せば、官星は年に値れば即ち是れ復出の年。何を以て申年に子を得るや。亥水子孫の変出する所の申金が正しく来りて回頭してそれを生ずればなり。申年は即ち子孫の生を得るの年。

占事 一人自占近病?|占事 子占父病? 卦名 天火同火之火山旅|卦名 地風升之地水師 卦宮 離火 空亡 午未 缺爻|卦宮 震木 空亡 戌亥 缺爻 孫、兄 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀(應)戌孫 戊‖武 酉官 乙|寅 龍 O 申財→未孫 子|丑‖虎 亥父 丑 武 午兄‖蛇(世)丑財[午孫] 虎(世)亥官‖陳 O 酉官→午孫 蛇 丑孫‖雀 亥父[寅兄] 陳 O 卯父→辰孫‖龍(應)丑財

これは第三問の第三・四卦。左辺の一卦。某人が自ら近病を占うに、天火同人を搖り得て火山旅に変じ、離宮の火に属し、旬空は午・未。戊子日・丑月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の戌土子孫、是れ応爻。青竜の申金妻財、重爻発動して未土子孫を変出す。玄武の午火兄弟。白虎の亥水官鬼、是れ世爻。螣蛇の丑土子孫。勾陳の卯木父母、重爻発動して辰土子孫を変出す。自ら病を占うに世爻を以て用神と為し、即ち三爻の亥水。右辺の一卦。児子が父親の病を占うに、地風升を搖り得て地水師に変じ、震宮の木に属し、旬空は戌・亥、卦に子孫と兄弟とを缺く。乙丑日・寅月に占す。六爻は上より下へ。玄武の酉金官鬼。白虎の亥水父母。螣蛇の丑土妻財、是れ世爻、下に午火子孫を伏す。勾陳の酉金官鬼、重爻発動して午火子孫を変出す。朱雀の亥水父母、下に寅木兄弟を伏す。青竜の丑土妻財、是れ応爻。子が父を占うに父母を取りて用神と為し、即ち二爻の亥水、正しく旬空に落つ。

斷曰:自占病,世為用神,世爻亥水,子曰拱之,又得申金原神動來生世,乃不死之症;第嫌申金化出未土乃是月破旬空,則原神無根矣。目下無礙,恐危於春月。至立春日果死。應正月死者,申金原神亦逄月沖,春月木旺,未土又被克也。|斷曰:亥水父爻為用,雖值旬空,有酉金原神動來生之,可許無礙;但不宜酉金化出午火回頭一克,此乃原神被傷,用神無根矣。此人果死於卯年卯月卯日卯時。應卯日時者,生助午火克沖原神也。

左卦の断語。自ら病を占うに世爻を以て用神と為し、世爻は是れ亥水、戊子日の子水とそれと同気にして相拱し、また五爻の申金の原神の発動して来りて生ずる有り。本は是れ死せざるの症。ただ惜しむらくは申金が動きて未土を変出し、未土は正しく月破に逢いてまた旬空に落つ。原神の変出して来るの物は根無く、原神の自身もまた則ち靠み得ず。ゆえに眼下は礙無く、ただ怕るらくは春月に危なき有らんと断ず。立春のあの天に到りて果して死せり。何を以て正月に応ずるや。申金の原神は寅月に到りて正しく月建に冲せられ、春天は木の旺なり、あの未土はまた木に剋せられ、原神は徹底して援無し。右卦の断語。亥水父母は用神と為る。たとい旬空に落つるも、三爻の酉金の原神の発動して来りてそれを生ずる有り。本に礙無きを許し得。ただ是れ酉金が動きて午火を変出して来りて回頭して自己を剋す。原神は一たび傷れれば、用神は則ち根を没了せり。此人は果して卯年卯月卯日卯時に死せり――卯木は午火を生助し、火は旺なれば則ち酉金の原神を剋冲す。ゆえに四個の卯字が斉しく臨むの時、原神は尽く絶えたり。この両卦は前の両卦と對看すべし。原神の根有り根無きは、生死は判然たり。

第四問

三合八卦成局,何以斷之?答曰:原用二神局則吉,忌仇二神局則凶,成局者結黨也。卦中動爻雖敢制之,如三爻齊發合成用神局,必有一爻用神;合成原神局,必有一爻原神;合成仇忌局,必有一爻仇忌,宗其一爻有病關因者斷之。

第四問。三爻が會合して局を成すは、どう断ずべきか。答えていわく、合成する所がもし是れ原神局・用神局なれば、則ち吉。合成する所がもし是れ忌神局・仇神局なれば、則ち凶――謂う所の成局は、則ち一黨を結成して、力量は単爻よりも大ききこと多し。卦中にたとい動爻の敢えて往きてそれを制する有るも、未だ必ずしも制し得住めず。判断の辦法は、三爻が一斉に發動して用神の局を合成すれば、この三爻の裡に必ず一爻の本身就是れ用神。原神の局を合成すれば、その中に必ず一爻は是れ原神。忌神仇神の局を合成すれば、その中に必ず一爻は是れ忌神仇神。断ずるの時は、則ちこの三爻の中の「病有る」(空に落ち・冲せられ・剋せられ・自ら化す)あの一爻を抓住して關節と作し、それの身上より応期と吉凶とを定む。

或遇日沖者曰暗動,此言靜而日沖;曰實,此言動空日辰而逄沖也;曰破,此言月建沖也。但其沖破也,必待相合之期至而應事之吉凶。

ここにまず「冲」を分かちて三種と作す。安静の爻が日辰に冲せらるるを、「暗動」と叫ぶ――たとい静なれども実は動、一样に能く別爻を生剋す。発動して空に落つるの爻が日辰に冲せらるるを、「實」と叫ぶ――空を冲すれば則ち實し、空は反って用を成す。月建に冲せらるるを、「破」と叫ぶ――月破なれば則ち殘缺して力無し。およそ冲に遇い・破に遇うの爻は、みなそれと相合するの日子の來到するを待ちて、事は乃ち吉凶を見る――冲開せられたるは須らく合し住められて乃ち定まる。これは応期を定むるの第一条。

如一爻靜二爻發者,待一爻靜者值日應事;如一爻靜而逄空者,或動而逄空者,或化而逄空者,待其出空之期應事之吉凶;如空而逄合、靜而逄合、動而合者,必待沖期至而應事之吉凶;如自化合或與日合,如自化墓或墓於日者,必待期沖,此言三爻齊發二爻無病,指自化者言也;如自化絕或絕於日者,必待期生,亦指一爻有病者而言也。

続いて幾種の情形に分かちて応期を定む。第一、三爻の中にもし両爻が発動し・一爻が安静なれば、則ちあの安静の爻が日に値するのあの一天を待ちて事に応ず。第二、もしあの一爻が安静にして空に落ち、あるいは発動して空に落ち、あるいは変出して来るの爻が空に落つれば、則ちそれが旬を出ずるの日子を待ちて事に応ず。第三、もし空に落ちてまた合に逢い・安静にしてまた合に逢い・発動して合し住められれば、則ち必ず須らくそれを冲開するの日子を待ちて乃ち事に応ず。第四、もしそれが自己で相合の爻を変出し、あるいは日辰と相合し、あるいは自己で墓庫を変出し、あるいは日辰の墓に入れば――もまたみな冲開の日子を待つ(これは三爻の斉しく動きてその余の両爻は病無く、ただこの一爻のみ自ら化して病有るに就きて言う)。第五、もしそれが自己で絶地を変出し、あるいは日辰に於いて絶すれば、則ちそれを生扶するの日子を待つ(同じく是れ三爻中にただこの一爻のみ病有るを指す)。要するに、合は冲を待ち・冲は合を待ち・空は空を出づるを待ち・墓は冲開を待ち・絶は生に逢うを待つ――病有るあの一爻を抓住せば、応期は則ちその「病の愈える」の時に在り。

占事 兩村爭戽水鬧毆|占事 占遞呈圖謀補缺 卦名 離為火之坤為地|卦名 乾為天之水天需 卦宮 離火 空亡 子丑 缺爻|卦宮 乾金 空亡 辰巳 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍(世)O 巳兄→酉財 丁|卯‖龍(世)O 戌父→子孫 丁|巳 武 未孫 巳‖武 申兄 酉 虎 O 酉財→丑孫‖虎 O 午官→申兄 蛇(應)O 亥官→卯父‖蛇(應)辰父 陳 丑孫‖陳 寅財 雀 O 卯父→未孫‖雀 子孫

これは第四問の頭の両個の卦例。左辺の一卦。両村が車水の田を灌ぐを争うて械鬪するを占うに、離為火を搖り得て坤為地に変じ、離宮の火に属し、旬空は子・丑。丁巳日・卯月に占す。六爻は上より下へ。青竜の巳火兄弟、是れ世爻、重爻発動して酉金妻財を変出す。玄武の未土子孫。白虎の酉金妻財、重爻発動して丑土子孫を変出す。螣蛇の亥水官鬼、是れ応爻、重爻発動して卯木父母を変出す。勾陳の丑土子孫。朱雀の卯木父母、重爻発動して未土子孫を変出す。看るべきは変出して来るの両組の三合――外卦は巳酉丑を変出して金局を成し、内卦は亥卯未を変出して木局を成す。右辺の一卦。呈子を遞して缺を補せんと圖謀するを占うに、乾為天を搖り得て水天需に変じ、乾宮の金に属し、旬空は辰・巳。丁酉日・巳月に占す。六爻は上より下へ。青竜の戌土父母、是れ世爻、重爻発動して子水子孫を変出す。玄武の申金兄弟。白虎の午火官鬼、重爻発動して申金兄弟を変出す。螣蛇の辰土父母、是れ応爻。勾陳の寅木妻財。朱雀の子水子孫。この卦は戌と午との両爻が発動して、ただ一個の寅字を差して便ち寅午戌の火局を成す。

斷曰:內為我村,外為彼村。內卦亥卯未為木局,外卦巳酉丑為金局,金來克木,幸衰金不克旺木,又日主制金,不足畏也。況六沖化沖,不至為非,其事即散。果驗。合成內外兩局,即彼我之分,不動不成局,即看世應。今且人眾同心,彼我合局,神之妙用也。|斷曰:寅午戌三合官局生世,此缺必得。內少寅字發動,須寅日遞呈可也。後果驗,此虛一待用也。

左卦の断語。内卦は我方のこの村を代表し、外卦は對方のあの村を代表す。内卦の亥卯未は合成して木局を成し、外卦の巳酉丑は合成して金局を成す。金の来りて木を剋するは本に我に對して利あらず。幸いに卯月は木旺にして金衰、衰金は旺木を剋し動かさず、加うるに丁巳日の火がまた金を制し住むれば、則ち畏るるに足らず。何を況んや離為火は本に是れ六冲卦、変出する坤為地もまた是れ六冲卦。冲すれば則ち散じ、事は鬧り起こらず、隨に平息す。後來に果して応験せり。この卦の妙は内外に各々一局を成すに在り、正しく彼我の両方を分かち出だし得。もし爻が発動せざれば則ち合して局を成さず、あの時はただ世応両爻を看るのみ便ち是なり。如今は両辺ともに人多くして心同じ。ゆえに各自に一黨を結成す。これは則ち神明が合局を借りて顯出するの妙用。右卦の断語。寅午戌の三合官局が来りて世爻を生ずれば、この個の缺は必定して補し上げ得。ただ是れ卦中に一個の寅字の発動を缺く。ゆえに寅日に於いて往きて呈子を遞して、この一位を補し斉わすべし。後來に果して応験せり――これを「虚一して用を待つ」と叫ぶ。三合は一を缺けば、則ちあの一支が日に値するの時を待つ。

占事 占選期|占事 占辨復 卦名 乾為天之風天小畜|卦名 澤地萃之澤火革 卦宮 乾金 空亡 子丑 缺爻|卦宮 兌金 空亡 午未 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍(世)戌父 丙|寅‖龍 未父 丁|辰 武 申兄 辰‖武(應)酉兄 亥 虎 O 午官→未父‖虎 亥孫 蛇(應)辰父‖蛇 X 卯財→亥孫 陳 寅財‖陳(世)巳官 雀 子孫‖雀 X 未父→卯財

これは第四問の第三・四卦。左辺の一卦。何時に官を選ぶかを占うに、乾為天を搖り得て風天小畜に変じ、乾宮の金に属し、旬空は子・丑。丙辰日・寅月に占す。六爻は上より下へ。青竜の戌土父母、是れ世爻。玄武の申金兄弟。白虎の午火官鬼、重爻発動して未土父母を変出す。螣蛇の辰土父母、是れ応爻。勾陳の寅木妻財。朱雀の子水子孫。この卦は世爻の戌土が辰日に冲せられて暗動し、午火官鬼は明動し、ただ寅字の未だ動かざるを差す。右辺の一卦。申辯して昭雪し元の官を恢復するを占うに、沢地萃を搖り得て沢火革に変じ、兌宮の金に属し、旬空は午・未。丁亥日・辰月に占す。六爻は上より下へ。青竜の未土父母。玄武の酉金兄弟、是れ応爻。白虎の亥水子孫。螣蛇の卯木妻財、交爻発動して亥水子孫を変出す。勾陳の巳火官鬼、是れ世爻。朱雀の未土父母、交爻発動して卯木妻財を変出す。内卦の亥卯未は合成して財局を成す。

斷曰:此卦戌爻暗發,寅爻如明動者,必以午火官星化未土作合,合待沖開;今不然,以午火明動、戌土暗動,三合官局,獨少寅動,借寅月建補成三合,本月必選。果驗,此虛一補用也。|斷曰:巳火官星持世,臨驛馬,暗動,辨復在即。內卦亥卯未合財局,原神生世,因於未土旬空,必待未月定蒙題允,即得美缺。後果驗,未月者實空之月也。

左卦の断語。この一卦の戌爻は是れ日辰に冲起せられたるの暗動。もし寅爻もまた明動せば、則ち午火の官星が未土を変出して来りて相合し、就中「合住」を成せば、冲開を待ちて乃ち行うを得。如今は併せて此の如くにあらず。午火は是れ明動・戌土は是れ暗動、寅午戌の三合官局はただ一個の寅字の未だ動かざるを差す。正しく寅月の月建を借りてこの一位を補し斉わすを得。ゆえに本月に必ず選ばると断ず。後來に果して応験せり――これを「虚一して用を補す」と叫ぶ。缺けるあの一支は月建に由りて補し上ぐ。右卦の断語。巳火の官星が正しく世を持し、また駅馬に臨みて暗動すれば、申辯して職を復するは眼前に在るを見るべし。内卦の亥卯未は合成して妻財の一局を成し、財は是れ官の原神、来りて世上の官星を生ず。ただこの一局の裡の未土が正しく旬空に落つるに因りて、ゆえに未月の「實を填む」るの空を待たずば、題本は乃ち准ぜられず。あの時に則ち一個の好缺を得べし。後來に果して未月に応ぜり――未月は正しく是れあの空に落つるの支の實を填むるの月份。

占事 占父急病|占事 占嬸病 卦名 乾為天之山火賁|卦名 離為火之地火明夷 卦宮 乾金 空亡 戌亥 缺爻|卦宮 離火 空亡 子丑 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 陳(世)戌父 己|丑‖雀(世)O 巳兄→酉財 戊|丑 雀 O 申兄→子孫 卯‖龍 未孫 午 龍 O 午官→戌父‖武 O 酉財→丑孫 武(應)辰父‖虎(應)亥官 虎 O 寅財→丑父‖蛇 丑孫 蛇 子孫‖陳 卯父

これは第四問の第五・六卦。左辺の一卦。父親の急病を占うに、乾為天を搖り得て山火賁に変じ、乾宮の金に属し、旬空は戌・亥。己卯日・丑月に占す。六爻は上より下へ。勾陳の戌土父母、是れ世爻。朱雀の申金兄弟、重爻発動して子水子孫を変出す。青竜の午火官鬼、重爻発動して戌土父母を変出す。玄武の辰土父母、是れ応爻。白虎の寅木妻財、重爻発動して丑土父母を変出す。螣蛇の子水子孫。寅・午の両爻が明動し、世上の戌土は日辰の己卯に合せられ、寅午戌は恰も火局を成す。右辺の一卦。嬸母の病を占うに、離為火を搖り得て地火明夷に変じ、離宮の火に属し、旬空は子・丑。戊丑日・午月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の巳火兄弟、是れ世爻、重爻発動して酉金妻財を変出す。青竜の未土子孫。玄武の酉金妻財、重爻発動して丑土子孫を変出す。白虎の亥水官鬼、是れ応爻。螣蛇の丑土子孫。勾陳の卯木父母。巳・酉・丑の三支は斉備して、合成して金局を成す。

斷曰:世爻戌土父母為用,近病不宜日合,幸寅午戌合成火局生用,大象無妨,但戌爻被合,必待明日辰日合逄沖而愈也。果驗。|斷曰:卯木父母爻為用神,外卦巳酉丑合成金局克之,合丑土旬空,旬內無妨,乙丑日防之。果於丑日酉時卒。應於丑日者,出旬之日也。

左卦の断語。父親を占うに父母爻を以て用神と為し、ここに世上の戌土父母を用う。近病は最も日辰の来りて合するを忌む(合すれば則ち拖り住めて解けず)。この卦の戌土は正しく己卯日に合せられり。幸いに寅・午・戌が合成して火局を成して来りてこの土の用神を生ずれば、大局は妨げず。ただ是れ戌爻が合し住められれば、須らく明天の辰日に一たび冲するを待たずば(辰は戌を冲す)、合の処に冲に逢えば、病は則ち好し。後來に果して応験せり。右卦の断語。嬸母を占うに依然として父母爻を取りて用神と為し、即ち初爻の卯木。外卦の巳・酉・丑は合成して金局を成して来りて卯木を剋す。本は是れ大凶、好しとしてこの一局の中の丑土は正しく旬空に落ち、局はなお合して實にならず。ゆえにこの一旬の内は妨げず、乙丑日を提防すべし。後來に果して丑日酉時に去世せり――丑日に応じたるは、正しく是れ丑土の旬を出でて實を填み、金局の合して成るの日。この両卦は一は生じ一は剋し、みな三合の成局の上より生死を定め、しかして応期はみな「病有るあの一爻の病の愈える」の時に落つ。

占事 占子何日歸|占事 占父何日歸 卦名 火澤睽之火風鼎|卦名 艮天大畜之乾為天 卦宮 艮土 空亡 寅卯 缺爻 財|卦宮 艮土 空亡 辰巳 缺爻 孫、父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀 巳父[子財] 戊|未‖龍 寅官 丙 龍 未兄 申‖武(應)X 子財→申孫 申 武(世)酉孫‖虎 X 戌兄→午父 虎 X 丑兄→酉孫‖蛇 辰兄[申孫] 蛇 卯官‖陳(世)寅官[午父] 陳(應)O 巳父→丑兄‖雀 子財

これは第四問の第七・八卦。左辺の一卦。児子の何時に回るかを占うに、火沢睽を搖り得て火風鼎に変じ、艮宮の土に属し、旬空は寅・卯、卦に妻財を缺く。戊申日・未月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の巳火父母、下に子水妻財を伏す。青竜の未土兄弟。玄武の酉金子孫、是れ世爻。白虎の丑土兄弟、交爻発動して酉金子孫を変出す。螣蛇の卯木官鬼。勾陳の巳火父母、是れ応爻、重爻発動して丑土兄弟を変出す。子を占うに子孫を取りて用神と為し、内卦の巳・酉・丑は合成して金局を成し、正しく是れ子孫の一局。右辺の一卦。父親の何時に回るかを占うに、山天大畜を搖り得て乾為天に変じ、艮宮の土に属し、旬空は辰・巳、卦に子孫と父母とを缺く。丙申日に占す。六爻は上より下へ。青竜の寅木官鬼。玄武の子水妻財、是れ応爻、交爻発動して申金子孫を変出す。白虎の戌土兄弟、交爻発動して午火父母を変出す。螣蛇の辰土兄弟、下に申金子孫を伏す。勾陳の寅木官鬼、是れ世爻、下に午火父母を伏す。朱雀の子水妻財。父を占うに父母を取りて用神と為し、卦中の寅・午・戌は恰も父母の一局を成す。

斷曰:內卦巳酉丑合成金局作用神,丑土繫月破,必待立秋後甲子日到家。後果驗,此應立秋後者,丑土月破出月則出破矣。果於申予日歸,此其破而逄合也。|斷曰:寅午戌三合父局,獨有寅字日沖又絕於申日,己亥日必歸。果驗。己亥日到者,此沖中逄合也,絕處逄生也。(寅沖申遇亥合寅也)

左卦の断語。内卦の巳酉丑は合成して金局を成し、正しく是れ子孫(児子)の局。則ちこの一局を以て用神と為す。この一局の裡の丑土は正しく未月の月破に逢い、是れ「病有る」のあの一爻。ゆえにそれが本月を出で、破解して後に乃ち応ずるを待ち、立秋以後の甲子日に家に到ると断ず。後來に果して応験せり。丑土は未月を出でれば便ちさらに月破にあらず、しかして子と丑と相合すれば、正しく是れ「破して合に逢う」。ゆえに子日に帰來に応ぜり。右卦の断語。寅・午・戌の三合は父母の局を成し、その中にただ寅のこの一支のみ丙申日に冲せられ、また申に於いて絶す(木は申に絶す)。是れ病有るの一爻。ゆえに己亥日に必ず回ると断ず。後來に果して応験せり。亥と寅と相合すれば、是れ「冲中に合に逢う」――元は申に冲せられ、亥の来りて合するを得れば便ち解けたり。亥はまた能く寅木を生ず、是れ「絶処に生に逢う」。原注は明白に説き得たり。寅は本に申に冲せられ、亥に遇えば則ち寅に合す。この両卦はみな「三合の中の病有るの爻を取りて応期を定む」の法子を用いたり。

占事 占防恭劾|占事 占地造葬可否 卦名 水風井之風澤中孚|卦名 山雷頤之天雷無妄 卦宮 兌金 空亡 戌亥 缺爻 財|卦宮 巽木 空亡 子丑 缺爻 孫、官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀 X 子孫→卯財 戊|丑‖雀 寅兄 戊|寅 龍(世)戌父 辰‖龍 X 子父→申官 午 武 申兄‖武(世)X 戌財→午孫 虎 O 酉兄→丑父‖虎 辰財[申官] 蛇(應)亥孫[卯財]‖蛇 寅兄[午孫] 陳 X 丑父→巳官‖陳(應)子父

これは第四問の第九・十卦。左辺の一卦。新任の巡撫に參劾せらるるを防備するを占うに、水風井を搖り得て風沢中孚に変じ、兌宮の金に属し、旬空は戌・亥、卦に妻財を缺く。戊辰日・丑月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の子水子孫、交爻発動して卯木妻財を変出す。青竜の戌土父母、是れ世爻。玄武の申金兄弟。白虎の酉金兄弟、重爻発動して丑土父母を変出す。螣蛇の亥水子孫、是れ応爻、下に卯木妻財を伏す。勾陳の丑土父母、交爻発動して巳火官鬼を変出す。世爻の戌土は正しく旬空に落ち、却って辰日に冲せられり。右辺の一卦。一塊の地が能く墳を造りて安葬するか否かを占うに、山雷頤を搖り得て天雷无妄に変じ、巽宮の木に属し、旬空は子・丑、卦に子孫と官鬼とを缺く。戊午日・寅月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の寅木兄弟。青竜の子水父母、交爻発動して申金官鬼を変出す。玄武の戌土妻財、是れ世爻、交爻発動して午火子孫を変出す。白虎の辰土妻財、下に申金官鬼を伏す。螣蛇の寅木兄弟、下に午火子孫を伏す。勾陳の子水父母、是れ応爻。世上の戌土と日辰の午・月建の寅とは恰も寅午戌の火局を成す。

此公囚新換撫軍防其參劾。予曰:此卦甚奇,世空逄日沖不為空矣,世不受克而暗動,雖無參論,離任不免。彼曰:既無參論如何離任?予曰:世爻暗動必主動搖,內卦合金局生應,果知此位已屬他人矣。後因裁他處缺上臺,題留他處官頂此公位將,此將公赴京另補,此亦少見少聞之事,知我者惟神用也。

左卦の問答と断語。この位の官員は新しい巡撫に換えられたるに因りて、參劾せらるるを怕る。我いわく、この一卦は甚だ奇なり――世爻の戌土はたとい旬空に落つるも、却って戊辰日に一たび冲せられ、空を冲せば則ち實し、すでに空と算せず。世爻はすでに剋を受けずしてまた暗動すれば、たとい參せらるるに至らずとも、任を離るるは免れず。彼いわく、すでに參せられざれば、怎會して任を離れんや。我いわく、世爻が暗動すれば、位置は則ち必ず動搖有らん。内卦の巳酉丑は合成して金局を成して往きて応爻を生ず(応は他人と為る)。この個の位子はすでに別人に属するを見るべし。後來に果して然り。別処が缺を裁したるに因りて、上司は題請して別処の官を調じ来りて彼のこの個の位子に頂き、彼をして京に進みて別行に缺を補せしめたり。この種の事は見ること少なく聞くこと少し。能く預め之を知るはただ神明の卦を借りて示す所のみ。

斷曰:世爻戌土春天休囚,化午火子孫回頭之生,日辰月建共成三合。青龍臨水化申長生,水源極遠,必從左而來;但化月破,戌土剋日為沖散,此水有時干否?彼曰:正是。予曰:無妨,卦中日月世與子孫共成三合,自然亡者安、生者樂,葬之必發。辰年下葬,酉年孫中亞魁,子年次孫又登鄉榜。

右卦の断語。世爻の戌土は春天に於いて正しく休囚に当たるも、しかしそれは動きて午火子孫を変出して来りて回頭して相生し、加うるに戊午日の日辰と寅月の月建とは、恰好に湊成して寅午戌の三合火局を成して、一斉にこの塊の穴土を生扶す。青竜が子水に臨みて申金を変出すれば、申は是れ水の長生の地。水源は極めて遠く、水は必ず左辺より来るを見るべし。ただ是れこの申金が正しく寅月の月破に逢い、戌土がまた水を剋し・日辰に冲散せられれば、ゆえに我問う。この道の水は是れ時に干くる有るか否かと。来る人いわく、正しく是なり。我いわく、妨げず――卦中の日辰・月建・世爻と子孫とは合成して一局を成し、自ずから亡者は安寧・生者は安樂にして、葬り下せば必定して発達せん。是に於いて辰年に下葬し・酉年に孫子が亜魁に中り・子年に次孫がまた郷榜に中ると断ず。(この卦は世爻を以て穴と為し・子孫を以て後嗣と為し、三合は世を生ず。ゆえに後代の科第を断ず。)

占事 占何日雨止|占事 占妻去搖會可得否 卦名 火風鼎之火澤暌|卦名 雷風恆之山風蠱 卦宮 離火 空亡  缺爻 父|卦宮 震木 空亡  缺爻 兄 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 巳兄 申|巳‖(應)X 戌財→寅兄 酉 (應)未孫‖申官 酉財‖O 午孫→戌財 O 酉財→丑孫‖(世)酉官 (世)亥官‖亥父[寅兄] X 丑孫→巳兄[卯父]‖丑財

これは第四問の第十一・十二卦。左辺の一卦。雨の何時に止むかを占うに、火風鼎を搖り得て火沢睽に変じ、離宮の火に属し、卦に父母を缺く。申日・巳月に占す。六爻は上より下へ。巳火兄弟。未土子孫、是れ応爻。酉金妻財。酉金妻財、重爻発動して丑土子孫を変出す。亥水官鬼、是れ世爻。丑土子孫、交爻発動して巳火兄弟を変出し、下に卯木父母を伏す。雨を占うに父母を以て用神と為し、この卦の父母は卦に上らずして初爻の下に伏し、且つ旬空に逢う。巳・酉・丑の三支は合成して財局を成し、財は正しく父母を剋す。右辺の一卦。妻子が搖會に赴きて(民間の份子を湊るの會、彩を搖りて誰が得かを定む)得るか否かを占うに、雷風恒を搖り得て山風蠱に変じ、震宮の木に属し、卦に兄弟を缺く。酉日に占す。六爻は上より下へ。戌土妻財、是れ応爻、交爻発動して寅木兄弟を変出す。申金官鬼。午火子孫、重爻発動して戌土妻財を変出す。酉金官鬼、是れ世爻。亥水父母、下に寅木兄弟を伏す。丑土妻財。寅・午・戌は合成して火局を成すも、却って是れ応を生じて世を生ぜず。

若執古法,父伏空無雨,才褔動晴明,今不然。巳酉丑合成財局克父,父若不空受其克是無雨也;今伏而又空,謂之避克,其雨不能止,必待卯日出透出空被克方可雨止。後至甲日其雨更大,卯日大晴。其寅日雖出空而寅未載卦中,不受其克,果大雨也。|若執古法,財動褔生會必得也,今亦不然。應上之財非財也,乃鄰友之妻也。寅午戌會成火局生應克世,卯月合應沖世,是謂出現無情於我,會局有情於建他,必鄰人之妻會也。果驗。

左卦の断語。もし旧法に死守せば、父母が伏してまた空なれば則ち雨無かるべく、妻財と子孫とが一たび発動すれば則ち晴に転ずべし――如今は却って此の如くにあらず。巳酉丑は合成して妻財の一局を成して来りて父母を剋す。父母はもし空に落ちざれば、この一剋を被れば自ずから雨無し。しかしそれは偏にすでに伏蔵してまた空に落つ。これを「剋を避く」と叫び、剋してそれに着かず。ゆえに雨は反って止むを得ず。必ず須らく卯日を待ちて、父母の卯木が伏を出で透き出で・空を出でて後に乃ちこの一剋を受け得て、雨は乃ち止まん。後來に甲日に到りて雨は下ることさらに大なり、卯日に到りて乃ち大いに晴れたり。その間の寅日はたといもまた空を出でたるも、しかし寅字は併せて卦中に載せられず、あの一局の剋を受け得ず。ゆえにあの天は果してなお大雨なりき。右卦の断語。もし旧法に死守せば、妻財が発動し・子孫が来りて生ずれば、この個の會は必定して搖り得着すべし――如今もまた此の如くにあらず。応爻上のあの個の財は併せて我の財にあらず、それは是れ鄰友の妻子。寅午戌は合成して火局を成して往きて応爻を生じ、反って来りて世爻を剋し、卯月はまた応と相合して世爻を冲す。これを「用神は出現するも我に對して情無し」と叫ぶ。合局は他人に情有り。會を得るは必ず鄰人の妻なるを見るべし。後來に果して応験せり。この両卦はみな「古法に執る」の死板を破るに在り。同じ爻象も、それが誰に對して情有るか・剋し得着るか着かざるかを看るを要す。

第五問

反吟之凶有輕重分別乎?答曰:凡得反吟卦,用神不變沖剋者,事雖主反覆,亦主事就;第嫌用神化沖剋者,凡謀大凶。

第五問。反吟卦の凶は、軽重の分別有るか。答えていわく、およそ反吟卦を搖り得れば(卦が変じて相冲するか爻が変じて相冲するか)、ただ用神の本身にそれを冲しそれを剋するの爻を変出して来る無ければ、事はたとい反反復復・來回に折騰すれども、最終に依然として能く成就す。怕るる所は是れ用神が自己で冲剋の爻を変出する――則ちおよそ謀求有るはみな大凶。同じ反吟なるを見るべし、一には用神を看、二には用神の変ずる所を看る。軽重は立ちどころに判ず。卦は反吟して用神は反吟せざれば、是れ「事は反復して終に成る」。用神が自己で反吟するは、乃ち是れ「事は必ず敗る」。

占事 占隨官上任如何|占事 占升選 卦名 水地比之水風井|卦名 地澤臨之風澤中孚 卦宮 坤土 空亡 戌亥 缺爻|卦宮 坤土 空亡 申酉 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 虎(應)子財 壬|卯‖武 X 酉孫→卯官 乙|卯 蛇 戌兄 申‖虎(應)X 亥財→巳父 亥 陳 申孫‖蛇 丑兄 雀(世)X 卯官→酉孫‖陳 丑兄 龍 X 巳父→亥財‖雀(世)卯官 武 未兄‖龍 巳父

これは第五問の頭の両個の卦例。左辺の一卦。長官に跟随して任に上就くが如何を占うに、水地比を搖り得て水風井に変じ、坤宮の土に属し、旬空は戌・亥。壬申日・卯月に占す。六爻は上より下へ。白虎の子水妻財、是れ応爻。螣蛇の戌土兄弟。勾陳の申金子孫。朱雀の卯木官鬼、是れ世爻、交爻発動して酉金子孫を変出す。青竜の巳火父母、交爻発動して亥水妻財を変出す。玄武の未土兄弟。内卦は卯が酉に変じ・巳が亥に変じ、両両に相冲す。正しく是れ爻の反吟。右辺の一卦。升遷して選調するを占うに、地沢臨を搖り得て風沢中孚に変じ、坤宮の土に属し、旬空は申・酉。乙亥日・卯月に占す。六爻は上より下へ。玄武の酉金子孫、交爻発動して卯木官鬼を変出す。白虎の亥水妻財、是れ応爻、交爻発動して巳火父母を変出す。螣蛇の丑土兄弟。勾陳の丑土兄弟。朱雀の卯木官鬼、是れ世爻。青竜の巳火父母。外卦は酉が卯に変じ・亥が巳に変じ、もまた是れ相冲、是れ外卦の反吟。

斷曰:世臨卯木化酉金克沖,內卦爻之反吟也,此行不吉,不去為上。後因官府掣籤得缺,近於賊營辭而不去;及至官府去後,又因他事而去,至七月城破,與官府一同被害。蓋與官同被害者,世上官爻同受酉金之沖剋也;不去而又去者,此內卦反吟之故也。|斷曰:世臨卯木月建,官星得長生於日,世與官星同臨旺地,許彼升任。果於本月聞由江西升任山東,未及一載復任江西,此外卦之反吟去而復反也。

左卦の断語。世爻が卯木に臨みて動きて酉金を変出して来りてそれを冲剋す。これは内卦の爻の反吟、この行は吉ならず、往かざるを上と為す。後來にあの位の長官は籤を抽きて一個の缺を得、地方は賊營に靠近すれば、彼は則ち辭して往かず。長官がすでに身を動かして後に、彼はまた別の事のために往き、七月に到りて城は破れ、長官と一同に害に遇えり。何を以て長官と同じく死するや。世爻の臨む所は正しく是れ官鬼の一爻、一同に酉金の冲剋を受くればなり。何を以て往かずと説いて而又往くや。これは正しく内卦の反吟の「反復して定まらず」の応験。右卦の断語。世爻が卯木に臨みて卯はまた是れ月建、官星は乙亥日に於いて長生を得(木は亥に長生す)、世と官星と同じく旺地に臨む。ゆえに彼が任を升るを許す。果して本月に則ち江西より山東に升調するを聞く。しかし一年に足らずしてまた江西に調し回る――これは則ち外卦の反吟の「去りて復た返る」の応験。両卦は一は凶一は吉、分別は正しく用神に冲剋を変出する有るか無きかに在り。

占事 占嫂復病吉凶何如?|占事 占往前處脫貨有利否? 卦名 山地剝之坤為地|卦名 風天小畜之乾為天 卦宮 乾金 空亡 子丑 缺爻 兄|卦宮 巽木 空亡 寅卯 缺爻 官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍 O 寅財→酉兄 丁|未‖雀 卯兄 戊|巳 武(世)子孫[申兄] 巳‖龍 巳孫 申 虎 戌父‖武(應)X 未財→午孫 蛇 卯財‖虎 辰財[酉官] 陳(應)巳官‖蛇 寅兄 雀 未父‖陳(世)子父

これは第五問の第三・四卦。左辺の一卦。嫂子の旧病の復發する吉凶如何を占うに、山地剥を搖り得て坤為地に変じ、乾宮の金に属し、旬空は子・丑、卦に兄弟を缺く。丁巳日・未月に占す。六爻は上より下へ。青竜の寅木妻財、重爻発動して酉金兄弟を変出す。玄武の子水子孫、是れ世爻、下に申金兄弟を伏す。白虎の戌土父母。螣蛇の卯木妻財。勾陳の巳火官鬼、是れ応爻。朱雀の未土父母。嫂子を占うに妻財を取りて用神と為し、即ち上爻の寅木。外卦は艮が坤に変じ、艮は土に属し・坤もまた土に属して方位は相對す(艮は東北・坤は西南、丑未寅申は相冲す)。是れ卦の反吟。右辺の一卦。從前のあの地方に到りて貨を出だすに利有るか無きかを占うに、風天小畜を搖り得て乾為天に変じ、巽宮の木に属し、旬空は寅・卯、卦に官鬼を缺く。戊申日・巳月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の卯木兄弟。青竜の巳火子孫。玄武の未土妻財、是れ応爻、交爻発動して午火子孫を変出す。白虎の辰土妻財、下に酉金官鬼を伏す。螣蛇の寅木兄弟。勾陳の子水父母、是れ世爻。小畜が乾に変ずる、巽が乾に変ずるもまた是れ反吟。

斷曰:外卦艮變坤,乃卦之反吟也,明是病癒而復病也。但不宜寅木用神化酉金回頭之克,又墓於未月,日辰刑之,此病危於申日。果驗。|斷曰:小畜卦變幹,是卦之反吟也,所喜世與財爻長生於日。指此占以應爻作地頭,臨午火回頭生合,比前利倍。後此人往返三次,俱得倍利。

左卦の断語。外卦の艮が坤に変ずるは是れ卦の反吟、反吟は反復を主り、正しく病の好し了りてまた犯すのこの事に応ず。惜しきかな寅木の用神が動きて酉金を変出して来りて回頭してそれを剋し、寅木はまた未月に於いて墓に入り(木の庫は未に在り)、丁巳日の巳火はなお申を刑して在り(これは日辰の刑冲の力を指す)。ゆえにこの病は申日に危なしと断ず。後來に果して応験せり。右卦の断語。小畜が乾に変ずるもまた是れ卦の反吟、本に往返反復を主る。喜ぶべきは是れ世爻の子水と妻財とがみな戊申日に於いて長生を得(水と土とは申に長生す)。この一占は応爻を以て往く所のあの個の地方を代表と為し、応爻の未土は動きて午火を変出して来りて回頭してそれを生合す。あの地方は從前よりさらに利有るを見るべし。後來に此人は往返して三趟、みな倍加の利を得たり。同じく反吟、一は凶一は吉、全て用神の変出するは剋かそれとも生かを看る。

占事 占墳地|占事 卦名 巽為風之地風升|卦名 卦宮 巽木 空亡 午未 缺爻|卦宮 空亡 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀(世)O 卯兄→酉官 戊|卯 龍 O 巳孫→亥父 子 武 未財 虎(應)酉官 蛇 亥父 陳 丑財

これは第五問の末の一卦、右辺の一格は空きて未だ填めず。占する所は墳地、巽為風を搖り得て地風升に変じ、巽宮の木に属し、旬空は午・未。戊卯日・子月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の卯木兄弟、是れ世爻、重爻発動して酉金官鬼を変出す。青竜の巳火子孫、重爻発動して亥水父母を変出す。玄武の未土妻財。白虎の酉金官鬼、是れ応爻。螣蛇の亥水父母。勾陳の丑土妻財。世爻は卯が酉に変じ・五爻は巳が亥に変じ、両処ともに本支が変ずる所の支に冲せられ、正しく是れ爻の反吟、しかも冲するはまたみな剋を帯びたり。

斷曰:世為穴,臨月建子日生之為吉地;但不宜爻變反吟,子孫與世皆化克沖,不可葬。彼曰:重價己成久矣,地師皆稱美地。後竟葬之,四年內二子一女並自身相繼而卒。

断語。墳を占うに世爻を以て穴と為し、この卦の世爻の卯木は子月の月建の来りて生ずるを得(水は木を生ず)、本は是れ吉地。ただ是れ爻の変じて反吟するを当にせざるなり――世爻の卯木は酉金を変出して来りて自己を冲剋し、子孫の巳火もまた亥水を変出して来りて自己を冲剋す。自身を代表するの世爻と後嗣を代表するの子孫との両処ともに冲を化し剋を化せば、この地は断じて葬るべからず。来る人いわく、高價にて早くすでに買い定め、請えたる地師は個個にみな是れ好地と説くと。後來に到底葬り下せり。四年の内に両個の児子・一個の女児は連ねて彼自身と相続ぎて去世せり。この一卦は正しく是れ「用神が冲剋を化すれば、およそ謀は大凶」の鐵證――たとい月建日辰の生有るも、も自化の冲剋に抵し得ず。

第六問

伏吟之凶有輕重分別乎?答曰:伏吟者,憂鬱呻吟之象。內卦伏吟內不利,外卦伏吟外不利,凡占皆不如意,動如不動,懊惱呻吟。占名,久困宦途、淹留仕路;占利,本利消乏;占墳塋宅舍,欲遷不能、守之不利;久病呻吟,婚姻難就,官事兜搭,出行有阻。如問行人,恐他在外憂鬱;如占彼此之勢,內則我心不遂,外則他意難安。欲問吉凶,研究用神生克;要知褔,須詳用忌伏吟。

第六問。伏吟の凶は軽重の分別有るか。答えていわく、伏吟(動爻の変出するの支が本支と相同じ)は是れ憂悶呻吟の象。内卦が伏吟なれば則ち内裡は利あらず、外卦が伏吟なれば則ち外面は利あらず、何を占うもみな心に称わず――爻はたとい動けども動かざるに等しく、ただ懊惱呻吟を餘す。功名を占えば、則ち久しく官場に困して淹滯して遷らず。財利を占えば、則ち本銭利息ともに消耗して尽きんとす。墳地屋宅を占えば、則ち遷らんと想うも遷り動かず、守りてまた利あらず。久病を占えば則ち呻吟已まず、婚姻を占えば則ち成り難く、官司を占えば則ち糾纏して清からず、出行を占えば則ち阻有り。もし外に在るの行人を問えば、ただ怕るらくは彼が外面に於いて憂郁して樂まざらん。もし彼我の形勢を占えば、内卦の伏吟は我が心の遂げざる、外卦の伏吟は彼の意の安んじ難き。吉凶を問わんと要せば、依然として用神の生剋を研究す。福有り福無きを知らんと要せば、則ち伏吟の落つるは用神の身上かそれとも忌神の身上かを细看せよ――用神に落つれば則ち困み、忌神に落つれば反って是れ好事。

占事 占兵到,一家當避何處?|占事 占父在任平安否? 卦名 天雷無妄之雷天大壯|卦名 天風姤之雷風恆 卦宮 巽木 空亡 子丑 缺爻|卦宮 乾金 空亡 辰巳 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 O 戌財→戌財 乙|申‖武 O 戌父→戌父 甲|申 虎 O 申官→申官 卯‖虎 O 申兄→申兄 午 蛇(世)午孫‖蛇(應)午官 陳 X 辰財→辰財‖陳 酉兄 雀 X 寅兄→寅兄‖雀 亥孫[寅財] 龍(應)子父‖龍(世)丑父

これは第六問の頭の両個の卦例。左辺の一卦。兵乱の将に到らんとするを占い、一家はまさに何れの処に往きて躲避すべきか、天雷无妄を搖り得て雷天大壯に変じ、巽宮の木に属し、旬空は子・丑。乙申日・卯月に占す。六爻は上より下へ。玄武の戌土妻財、重爻発動して仍ほ戌土妻財を変ず。白虎の申金官鬼、重爻発動して仍ほ申金官鬼を変ず。螣蛇の午火子孫、是れ世爻。勾陳の辰土妻財、交爻発動して仍ほ辰土を変ず。朱雀の寅木兄弟、交爻発動して仍ほ寅木を変ず。青竜の子水父母、是れ応爻。四爻が発動して変出するの支と本支と全く同じ。内外卦ともに是れ伏吟。右辺の一卦。父親が任上に於いて平安なるか否かを占うに、天風姤を搖り得て雷風恒に変じ、乾宮の金に属し、旬空は辰・巳。甲申日・午月に占す。六爻は上より下へ。玄武の戌土父母、重爻発動して仍ほ戌土を変ず。白虎の申金兄弟、重爻発動して仍ほ申金を変ず。螣蛇の午火官鬼、是れ応爻。勾陳の酉金兄弟。朱雀の亥水子孫、下に寅木妻財を伏す。青竜の丑土父母、是れ世爻。外卦の両爻は伏吟。

內外伏吟,憂鬱未解,所喜世爻午火子孫為自己,應爻子水父母作父母,月建生應,日辰生世,世應安靜,父母與自己無礙。第嫌寅木兄弟爻伏吟,又是月破,昆仲有厄。彼曰:我父母在西方舍親家得無妨否?答曰:西方屬金,生扶父母,萬無憂疑矣。汝自己宜避於東方,東方木能生火,兄弟妻僕俱從汝走,子孫持世,可保無虞。彼回即領家眷往東去,後來覆我曰平安,惟其弟牽念父母往探之,行至半途遭害矣。

左卦の断語。内外ともに是れ伏吟、憂悶は未だ解けず。喜ぶべきは是れ世爻の午火子孫が自己を代表し・応爻の子水父母が父母を代表す。卯月の木は来りて応を生じ(月建の応爻を生じてその氣を得るを論ず)、甲申日の申金は来りて世を生ず(金は水を生ず、これは日辰の情有るを指す)。世応両爻はまたともに安静。ゆえに父母と自己とともに礙無し。嫌う所は是れ寅木の兄弟爻の伏吟し、また正しく申月の月破に逢う。兄弟輩はまさに災厄有るべし。来る人問う。我が父母は西方の親戚の家に在り、妨礙有るか無きかと。答えていわく、西方は金に属し、金は能く父母を生扶す(子水父母は金の生を得)。萬に慮る可き無し。你自己はまさに東方に往きて避くべし。東方は木に属し、木は能く火を生じ、正しく世上の午火子孫を生ず。兄弟妻僕はみな你に跟いて走る。子孫が世を持せば、以て無事を保し得。彼は回れば便ち家眷を領して東に往き、後來に信を回して平安を説けり。ただ彼の弟弟のみ父母を牽挂して、特に往きて探望し、半路に走到して害に遇えり――正しく寅木兄弟の伏吟してまた月破に逢うのあの一爻に応ぜり。

斷曰:獨嫌外卦伏吟,任上必有事故,不得己而呻吟也。彼曰:地獞之變可有礙?答曰:伏吟欲歸而不得,來年辰月平靜,當裁決;午月覆補,此應辰月裁缺者,戌父伏吟又逄破也;應午月覆補者,日辰官星幫比生用,得時而旺也。

右卦の断語。嫌う所はただ是れ外卦の伏吟――外は任所を主り、任上に必ず變故有りて、彼をして已むを得ずして愁悶呻吟せしむ。来る人問う。地方上の獞民が亂を作すは、礙有るか無きかと。答えていわく、伏吟の象は是れ回らんと想うも回り來る能わざる。明年の辰月に局面は平靜、あの時に裁決有らん。午月に到りてさらに行い復補せん。何を以て辰月に缺を裁するに応ずるや。上爻の戌土父母が正しく伏吟し、辰月に到りてまた辰戌の相冲に逢いて月破と為ればなり。何を以て午月に復補に応ずるや。甲申日の官星と午火とが同気にして相帮けば、午月に到りて官星は時を得て旺に、父親の位子は便ち復た得ればなり。

占事 客外占眾中安否?|占事 占妻在家安否? 卦名 天雷無妄之乾為天卦|卦名 雷地豫之天地否 卦宮 巽木 空亡 子丑 缺爻|卦宮 震木 空亡  缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 戌財 乙|寅‖X 戌財→戌財 卯|寅 虎 申官 卯‖X 申官→申官 蛇(世)午孫‖(應)午孫 陳 X 辰財→辰財‖卯兄 雀 X 寅兄→寅兄‖巳孫 龍(應)子父‖(世)未財[子父]

これは第六問の第三・四卦。左辺の一卦。客居して外に在り、家中の一家人の平安なるか否を占うに、天雷无妄を搖り得て乾為天に変じ、巽宮の木に属し、旬空は子・丑。乙卯日・寅月に占す。六爻は上より下へ。玄武の戌土妻財。白虎の申金官鬼。螣蛇の午火子孫、是れ世爻。勾陳の辰土妻財、交爻発動して仍ほ辰土を変ず。朱雀の寅木兄弟、交爻発動して仍ほ寅木を変ず。青竜の子水父母、是れ応爻。内卦の両爻は伏吟。右辺の一卦。妻子が家に在りて平安なるか否を占うに、雷地豫を搖り得て天地否に変じ、震宮の木に属す。卯日・寅月に占す。六爻は上より下へ。戌土妻財、交爻発動して仍ほ戌土を変ず。申金官鬼、交爻発動して仍ほ申金を変ず。午火子孫、是れ応爻。卯木兄弟。巳火子孫。未土妻財、是れ世爻、下に子水父母を伏す。外卦の両爻は伏吟、用神は上爻の戌土妻財。

斷曰:內卦為家中,已是伏吟,恐有變異,呻吟之事出。彼曰:當主何事?答曰:寅月卯日共來克辰土財爻,恐是妻妾奴僕事耳。|斷曰:戌土財爻又是伏吟,月日相剋,令政必有大厄。彼曰:應在何時?答曰:日辰合戌,目下雖寅卯皆克,可許無妨;交辰月伏吟,又逄月沖,必難逃矣。果於三月乃妻去世矣。

左卦の断語。内卦は家中を代表す。如今内卦が伏吟せば、恐らくは家裡にまさに變故を出だし・愁悶呻吟の事有るべし。来る人問う。まさに何事の上に応ずべきやと。答えていわく、寅月の木と卯日の木とが一斉に来りて三爻の辰土妻財を剋す。妻財は妻妾奴僕を主る。恐らくは是れこの一路の人の身上の事。右卦の断語。上爻の戌土妻財はすでに是用神、また正しく伏吟す。月建の寅木と日辰の卯木とがともに来りてそれを剋す。尊夫人は必ず大厄有らん(「令政」は是れ人の妻に對するの敬稱)。来る人問う。何時に応ずべきやと。答えていわく、卯日と戌と相合す(卯戌は合す)、眼下はたとい寅卯の来りて剋する有るも、この一合に拖り住められ、なお礙無きを許し得。一たび辰月に交われば、伏吟の爻はまた辰戌の相冲に逢い、合の処に冲に逢えば、則ちあれは躲るるを得ず。後來に果して三月裡に妻子去世せり。この両卦はみな説明す。伏吟はただ是れ「困住」、真に凶に応ぜんと要せば、なお冲開の時を待つを得。

第七問

爻遇旬空,欲斷為到底全空,卻斷乎填實;欲斷作不空,卻又到底空,何也?答曰:無生有克者,到底空也;有生無克者,待時用也。卦之最凶者,喜用爻之旬空;卦之最善也,忌用爻之旬空。

第七問。爻が旬空に落ち、それを断じて空なりて底に到らんと想えば、偏に後來にまた實を填めて応験したり。それを断じて空と算せざらんと想えば、偏にまた空なりて底に到りて毫も着落無し。これは何の道理ぞ。答えていわく、分別はただ一句に在り――爻の来りてそれを生ずる無くして、却って爻の来りてそれを剋する有れば、則ちあれは空なりて底に到る。爻の来りてそれを生ずる有りて、また爻の来りてそれを剋する無ければ、あれは不過是れ暫時蔵れて、時候の一たび到れば便ち以て用うべし。なお一層の分かち清むべき有り。卦象の最も凶なるの時は、正しく用神の旬空に落つるを喜ぶ(空なれば則ち一劫を躲れ過ぐ)。卦象の最も好なるの時は、最も用神の旬空に落つるを忌む(空なれば則ち好処は實処に落ち得ず)。

占事 占求財|占事 占僕何日回? 卦名 風雷益|卦名 澤火革 卦宮 巽木 空亡 辰巳 缺爻 官|卦宮 坎水 空亡 戌亥 缺爻 財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀(應)卯兄 戊|巳‖武 未官 甲|亥 龍 巳孫 戌‖虎 酉父 子 武 未財‖蛇(世)亥兄 虎(世)辰財[酉官]‖陳 亥兄[午財] 蛇 寅兄‖雀 丑官 陳 子父‖龍(應)卯孫

これは第七問の頭の両個の卦例。左辺の一卦。財を求むるを占うに、風雷益を搖り得、巽宮の木に属し、旬空は辰・巳、卦に官鬼を缺く。戊戌日・巳月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の卯木兄弟、是れ応爻。青竜の巳火子孫。玄武の未土妻財。白虎の辰土妻財、是れ世爻、下に酉金官鬼を伏す。螣蛇の寅木兄弟。勾陳の子水父母。世上の辰土妻財は正しく旬空に落ち、しかして戊戌日の戌は正しく辰を冲す。右辺の一卦。僕人のどの一天に回るかを占うに、沢火革を搖り得、坎宮の水に属し、旬空は戌・亥、卦に妻財を缺く。甲子日・亥月に占す。六爻は上より下へ。玄武の未土官鬼。白虎の酉金父母。螣蛇の亥水兄弟、是れ世爻。勾陳の亥水兄弟、下に午火妻財を伏す。朱雀の丑土官鬼。青竜の卯木子孫、是れ応爻。僕人を占うに妻財を取りて用神と為し、この卦の財は卦に上らずして三爻の亥水の下に伏し、世爻の亥水はまた正しく旬空に落つ。

斷曰:辰土財爻持世,因值旬空,戌日沖之,謂之沖空則起,本日即果驗。應於本日者,本日亦是財星沖我也,此沖空有用也。|斷曰:伏午火財為用神,被日月之克,問其吉凶否?凶也。今問何日回?世空者遲至,忌神旬空旬內必到,己巳日必回。後果驗。驗於巳日者,巳火亦是財星耳,沖其飛而露其伏也。《黃金策》云:空下伏神易於引拔,即此是矣。

左卦の断語。世上の辰土妻財はたとい旬空に落つるも、却って戊戌日に一たび冲せられ――空を冲すれば則ち起き、空は反って用を成す。ゆえに当天に則ち財を得と断じ、果して応験せり。何を以て当天に応ずるや。戌土は本身もまた是れ妻財、それが来りて我が世上の財爻を冲するは、正しく是れ財の来りて我に就く。これは則ち「空を冲して用有り」。右卦の断語。僕人の用神は是れ伏せるの午火妻財、甲子日の子水と亥月とに一斉にそれを剋せられれば、吉凶を問えば自ずから是れ凶。如今はただどの天に回るかを問う。世爻が空に落つれば則ち來るは得て遲し。しかしてそれを剋するの忌神(亥水兄弟)もまた正しく旬空に落ち、本旬の内は忌神は力無く、人は必ず到る。己巳日に回ると断ず。後來に果して応験せり。何を以て巳日に応ずるや。巳火は本身もまた是れ財、巳はまた亥を冲して、伏神の上頭に壓するの飛神を冲開せば、伏せるの午火は則ち露れ出でたり。《黄金策》に説く、「空下の伏神は引拔に易し」、正しくこの種の情形を指す。

占事 占見貴求財|占事 占妻病何日愈? 卦名 天火同人|卦名 澤地萃之天地比 卦宮 離火 空亡 戌亥 缺爻|卦宮 兌金 空亡 寅卯 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍(應)戌孫 丁|申‖虎 未父 癸|午 武 申財 卯‖蛇(應)酉兄 丑 虎 午兄‖陳 O 亥孫→申兄 蛇(世)亥官‖雀 卯財 陳 丑孫‖龍(世)巳官 雀 卯父‖武 未父

これは第七問の第三・四卦。左辺の一卦。貴人を謁見して財を求むるを占うに、天火同人を搖り得、離宮の火に属し、旬空は戌・亥。丁卯日・申月に占す。六爻は上より下へ。青竜の戌土子孫、是れ応爻。玄武の申金妻財。白虎の午火兄弟。螣蛇の亥水官鬼、是れ世爻。勾陳の丑土子孫。朱雀の卯木父母。貴人を求め見るに官鬼を以て用神と為し、この卦の亥水官鬼は正しく世を持して旬空に落つ。右辺の一卦。妻子の病のどの天に好くるかを占うに、沢地萃を搖り得て天地比に変じ(按・原文は天地比と作るも澤地萃より天地比への変化は不自然、原文の儘に從う)、兌宮の金に属し、旬空は寅・卯。癸丑日・午月に占す。六爻は上より下へ。白虎の未土父母。螣蛇の酉金兄弟、是れ応爻。勾陳の亥水子孫、重爻発動して申金兄弟を変出す。朱雀の卯木妻財。青竜の巳火官鬼、是れ世爻。玄武の未土父母。妻を占うに妻財を取りて用神と為し、即ち三爻の卯木、正しく旬空に落つ。

斷曰:亥水官星持世,旬空,出旬亥日必見;月建財爻生世,財利如心。果驗。此出空待用也。|斷曰:卯木財爻為用神,值旬空,有亥水原神相生,次日必愈。有旁人曰:卯爻旬空,宜斷卯日,何言寅日?予曰:汝不知其法,交甲寅日寅木已出空矣,卯木亦是用星耳。果先愈一日,應甲寅日也。

左卦の断語。亥水の官星が世を持して旬空に落つれば、本旬を出でて亥日に到るを待ちて必定して見得着。申月の月建は正しく是れ妻財の来りて世爻を生ず、財を求むるも心に称う。果して応験せり――これを「空を出でて用を待つ」と叫ぶ。空にして生有り剋無し、ただ旬を出づるを待つ。右卦の断語。卯木妻財は是用神、正しく旬空に落つるも、しかし四爻の亥水子孫の発動して来りてそれを生ずる有り(水は木を生ず)、原神は力有り。ゆえに第二天に則ち好しと断ず。旁邊に人有りて説く。卯爻は空に落つれば、まさに卯日に断ずべし、何を以て寅日と説くやと。我いわく、你はその中の法子を懂らざるなり――一たび甲寅日に交われば、寅卯のこの對の空支はすでに旬を出でたり。しかして寅木と卯木とは同気、一样に是れ用神。後來に果して一天を提前して痊愈し、甲寅日に応ぜり。この両卦はみな是れ「生有りて剋無く、空を出でれば則ち用ゐ」の例子。

占事 占子病何日愈|占事 占求財何日到手 卦名 天風姤之天雷無妄|卦名 風天小畜 卦宮 乾金 空亡 寅卯 缺爻 寅|卦宮 巽木 空亡 辰巳 缺爻 官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 蛇 戌父 庚|寅‖蛇 卯兄 庚|未 陳 申兄 戌‖陳 巳孫 子 雀(應)午官‖雀(應)未財 龍 O 酉兄→辰父‖龍 辰財[酉官] 武 O 亥孫→寅財[寅財]‖武 寅兄 虎(世)X 丑父→子孫‖虎(世)子父

これは第七問の第五・六卦。左辺の一卦。児子の病のどの天に好くるかを占うに、天風姤を搖り得て天雷无妄に変じ、乾宮の金に属し、旬空は寅・卯、缺くる所は正しく是れ寅。庚戌日・寅月に占す。六爻は上より下へ。螣蛇の戌土父母。勾陳の申金兄弟。朱雀の午火官鬼、是れ応爻。青竜の酉金兄弟、重爻発動して辰土父母を変出す。玄武の亥水子孫、重爻発動して寅木妻財を変出し、下にもまた寅木妻財を伏す。白虎の丑土父母、是れ世爻、交爻発動して子水子孫を変出す。子を占うに子孫を取りて用神と為し、即ち二爻の亥水、それが動きて変出するの寅木は正しく旬空に落つ。右辺の一卦。財を求むるの何時に手に到るかを占うに、風天小畜を搖り得、巽宮の木に属し、旬空は辰・巳、卦に官鬼を缺く。庚子日・未月に占す。六爻は上より下へ。螣蛇の卯木兄弟。勾陳の巳火子孫。朱雀の未土妻財、是れ応爻。青竜の辰土妻財、下に酉金官鬼を伏す。玄武の寅木兄弟。白虎の子水父母、是れ世爻。卦中に両重の妻財有り。未土は空ならず、辰土は空に落つ。

斷曰:亥水子孫化寅木旬空,近病逄空即愈。但嫌亥水化寅木旬空,則不能受酉金之生,必待寅日愈。果驗。此化空出空也。|斷曰:未月持財,月內必有。今問何日到手?卦中辰土旬空,必關因所現也,斷其辰日得財。果驗。此乃未土之不空而應辰土之空也。

左卦の断語。亥水子孫が動きて寅木を変出し、寅は正しく旬空に落つ――近病は空に逢えば即ち愈ゆ、本は是れ好事。ただ是れ亥水の変出するこの寅木が空に落ちて、一時に四爻の酉金の来りて生ずるあの股の氣を接し得ず(金は水を生じ、水はさらに木を生ず)。ゆえに寅日の空を出づるを待ちて、病は乃ち好し。後來に果して応験せり。これを「空を化して空を出づ」と叫ぶ。右卦の断語。未月は正しく妻財の令を得るに当たり、本月の内に必ず財有らん。如今はただどの天に手に到るかを問う。卦中に別に辰土妻財の旬空に落つる有り。事の關節は必ずこの空に落つるの一爻の上に顯れん。ゆえに辰日に財を得と断ず。果して応験せり。この一例は最も玩味に堪う。空ならざるの未土は反って応期と作さず、偏に空に落つるの辰土の上に応ず――およそ卦中の病有るの爻は、正しく是れ応期の繫る所。

占事 占岳母近病|占事 占子病 卦名 地水師之地風升|卦名 澤風大過 卦宮 坎水 空亡 申酉 缺爻|卦宮 震木 空亡 午未 缺爻 孫、兄 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 蛇(應)酉父 庚|酉‖虎 未財 壬|酉 陳 亥兄 辰‖蛇 酉官 辰 雀 丑官‖陳(世)亥父[午孫] 龍(世)X 午財→酉父‖雀 酉官 武 辰官‖龍 亥父[寅兄] 虎 寅孫‖武(應)丑財

これは第七問の第七・八卦。左辺の一卦。岳母の近病を占うに、地水師を搖り得て地風升に変じ、坎宮の水に属し、旬空は申・酉。庚辰日・酉月に占す。六爻は上より下へ。螣蛇の酉金父母、是れ応爻。勾陳の亥水兄弟。朱雀の丑土官鬼。青竜の午火妻財、是れ世爻、交爻発動して酉金父母を変出す。玄武の辰土官鬼。白虎の寅木子孫。岳母を占うに依然として父母爻を取りて用神と為し、即ち上爻の酉金、正しく旬空に落ちて庚辰日の辰土に合せられ(辰酉は合す)。右辺の一卦。児子の病を占うに、沢風大過を搖り得、震宮の木に属し、旬空は午・未、卦に子孫と兄弟とを缺く。壬酉日・辰月に占す。六爻は上より下へ。白虎の未土妻財。螣蛇の酉金官鬼。勾陳の亥水父母、是れ世爻、下に午火子孫を伏す。朱雀の酉金官鬼。青竜の亥水父母、下に寅木兄弟を伏す。玄武の丑土妻財、是れ応爻。子を占うに子孫を取り、この卦の子孫は卦に上らず、世爻の亥水の下に伏し、また正しく旬空に落つ。

斷曰:酉金父母旬空,近病逄空即愈;日辰合之,近病逄合即死。但不宜世持忌神克之,此病必危。問曰:危於何日?答曰:午火自化旬空,旬內不能克之,近病逄空不死,旬內不死,乙酉日防之。果於乙酉日卯時而死矣。|斷曰:午火子孫伏世爻亥父之下,月建生助亥水克之,目下用神旬空,不受其克,甲午日難逃矣。果死於午日午時,此謂伏無提拔也。

左卦の断語。酉金父母は旬空に落つ――近病は空に逢えば本に即ち愈ゆべし。しかしそれはまた庚辰日に合し住められ――近病は合に逢えばまた死を主る。両説は相反す。須らく別処を看るべし。世爻の午火は正しく是れ酉金を剋するの忌神、火は金を剋す。この病は必ず危なし。危はどの一天に在るかを問えば、答えていわく、午火は自己が動きて酉金を変出し、反って旬空の内に落つ(これはその力の空に拘せらるるを指す)、本旬の中はそれを剋し動かさず。ゆえに本旬は死せず。乙酉日を提防すべし。後來に果して乙酉日卯時に去世せり――乙酉は正しく是れ用神の空を出でて日に値するの時、空は一たび實を填めれば、あの一剋は便ち實処に落ちたり。右卦の断語。午火子孫は世爻の亥水父母の下に伏し、辰月の月建はまた亥水を生助して往きてそれを剋す。眼下は用神が正しく旬空に落ち、暫時この一剋を受け着けず、しかし甲午日に到れば則ち躲るるを得ず。後來に果して午日午時に死せり――これを「伏して提拔無し」と叫ぶ。伏神はすでに爻の引拔する無く、また飛神に剋せられ、空を出でて日に値するの時は正しく是れ凶に応ずるの時。

占事 一人占弟死太湖尸首可見否|占事 一人占父近病 卦名 地雷復|卦名 地雷復之火雷噬嗑 卦宮 坤土 空亡 寅卯 缺爻 父|卦宮 坤土 空亡 辰巳 缺爻 父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 酉孫 乙|子‖武 X 酉孫→巳父 甲|丑 虎 亥財 巳‖虎 亥財 午 蛇(應)丑兄‖蛇(應)X 丑兄→酉孫 陳 辰兄‖陳 辰兄 雀 寅官[巳父]‖雀 寅官[巳父] 龍(世)子財‖龍(世)子財

これは第七問の第九・十卦。左辺の一卦。某人が弟弟の太湖に淹れ死したるを占い、尸首は能く找着するか否か、地雷復を搖り得、坤宮の土に属し、旬空は寅・卯、卦に父母を缺く。乙巳日・子月に占す。六爻は上より下へ。玄武の酉金子孫。白虎の亥水妻財。螣蛇の丑土兄弟、是れ応爻。勾陳の辰土兄弟。朱雀の寅木官鬼、下に巳火父母を伏す。青竜の子水妻財、是れ世爻。尸首を占うに官鬼を以て用神と為し、即ち二爻の寅木、正しく旬空に落つ。右辺の一卦。某人が父親の近病を占うに、地雷復を搖り得て火雷噬嗑に変じ、坤宮の土に属し、旬空は辰・巳、卦に父母を缺く。甲午日・丑月に占す。六爻は上より下へ。玄武の酉金子孫、交爻発動して巳火父母を変出す。白虎の亥水妻財。螣蛇の丑土兄弟、是れ応爻、交爻発動して酉金子孫を変出す。勾陳の辰土兄弟。朱雀の寅木官鬼、下に巳火父母を伏す。青竜の子水妻財、是れ世爻。父を占うに父母を取りて用神と為し、本卦に父母無く、変出するの巳火父母を取り、もまた正しく旬空に落つ。

斷曰:凡占尸首以鬼爻為用神,今寅木鬼爻旬空,而亥水乃得令之水暗動合之,明明尸首在於大水之中矣。但寅木旬空被合,須待出旬逄沖,庚申可見。後至庚申日不見,直至丑月甲子旬內壬申日尸首浮起得見。此意何也?總之寅鬼出旬,而亥水太旺,交丑建丑土制水,甲子旬亥水遇空,水空者如水退矣,木在水中非沖不起,故驗於甲子旬壬申日也。豈非神之奇報,學者不可不深究之。

左卦の断語。およそ尸首を占うに官鬼を以て用神と為す。この卦の寅木官鬼は正しく旬空に落ち、しかして五爻の亥水はまた是れ令に当たるの水、日辰に冲起せられて暗動して来りて寅木に合す(寅亥は合す)。分明是れ尸首の大水の中に在る。しかし寅木はすでに空に落ちてまた合し住められれば、必ず須らくそれが旬を出で、また冲に逢うを待ちて、乃ち能く見得着。ゆえに庚申日に見えんと断ず(申は寅を冲す)。後來に庚申日に到りて併せて找着せず、一直に丑月甲子旬内の壬申日に到りて、尸首は乃ち浮き起きて發見せられたり。これは何の縁故ぞ。總じて説く。寅木官鬼はたといすでに旬を出でたるも、しかしあの時は亥水は太旺にして、尸は水底に沈みて起き來る能わず。一たび丑月に交われば、丑土は能く水を制す。さらに甲子旬に到れば、亥水はまた旬空に逢う――水の空なれば則ち水の退したるに等し。木は水の中に在りて冲力有るに非ざれば浮き起きる能わず。ゆえに甲子旬の壬申日に応ぜり(申は寅を冲す)。これ豈に神明の奇妙の示報にあらざらんや。學る者は深く究めざるべからず。

斷曰:巳火父母為用神,值旬空,日辰拱之,近病逄空不死;但不利於六合卦,六合即死。予想用空,六合可以相敵;不宜世忌神暗動,外卦巳酉丑合成金局助水克之,此病必凶。曰:凶在何日?答曰:己亥日克沖巳火,還在旬空,不妨,恐危於出旬辛亥日也。果至其日而死,此應出旬又被沖剋也。

右卦の断語。巳火父母は是用神、正しく旬空に落ち、しかして甲午日の午火はそれと同気にして相拱す――近病は空に逢えば本に死するに至らず。ただ是れこの一卦は是れ六合卦、近病を占いて六合に遇えばまた死を主る。我想う。用神はすでに空なれば、正しく六合の凶と相抵するを得。しかし世爻上の忌神(子水、水は火を剋す)の日辰に冲起せられて暗動するを当にせず、外卦の巳・酉・丑はまた合成して金局を成して往きてあの水を生助して火を剋す。この病は必定して凶險。凶はどの一天に在るかを問えば、答えていわく、己亥日はたとい巳火を剋冲すれども(巳亥は相冲す)、しかしあの時は巳火はなお旬空の中に在りて、躲れ過ぐるを得。ただ怕るらくは旬を出でて以後の辛亥日に危なき有らん。後來に果してあの一天に死せり――正しく「旬を出でてまた冲剋に遭う」に応ぜり。この両卦は一には「空にして救有り」を見、一には「空にして剋に遇う」を見、生死は立ちどころに判ず。

占事 因大旱占何日有雨|占事 占交疏之人何日未 卦名 風地觀|卦名 水山蹇 卦宮 乾金 空亡 辰巳 缺爻 孫、兄|卦宮 兌金 空亡 辰巳 缺爻 官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀 卯財 戊|未‖雀 子孫 戊|未 龍 巳官[申兄] 戌‖龍 戌父 戌 武(世)未父‖武(世)申兄 虎 卯財‖虎 申兄 蛇 巳官‖蛇 午財 陳(應)未父[子孫]‖陳(應)辰父[巳官]

これは第七問の第十一・十二卦。左辺の一卦。大旱に因りて、どの一天に雨下るかを占うに、風地觀を搖り得、乾宮の金に属し、旬空は辰・巳、卦に子孫と兄弟とを缺く。戊戌日・未月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の卯木妻財。青竜の巳火官鬼、下に申金兄弟を伏す。玄武の未土父母、是れ世爻。白虎の卯木妻財。螣蛇の巳火官鬼。勾陳の未土父母、是れ応爻、下に子水子孫を伏す。雨を占うに父母を以て用神と為し、この卦の未土父母は正しく世を持してまた是れ月建。右辺の一卦。交情疎遠のあの個人のどの一天に來るかを占うに、水山蹇を搖り得、兌宮の金に属し、旬空は辰・巳、卦に官鬼を缺く。戊戌日・未月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の子水子孫。青竜の戌土父母。玄武の申金兄弟、是れ世爻。白虎の申金兄弟。螣蛇の午火妻財。勾陳の辰土父母、是れ応爻、下に巳火官鬼を伏す。泛泛の交を占うに応爻を取りて用と為し、応爻の辰土は正しく旬空に落ちて戌日に冲せられり。

斷曰:月建未土父母爻為用神,日辰幫比,有雨必大;但巳火官爻為原神值旬空安靜,靜必待沖空,必待出旬,斷辛亥日得大雨。果至其日申酉時得雨五寸。|斷曰:凡卜至交朋友以兄弟用,今卜交疏之人當以應爻為用。今應爻旬空,得日辰沖起,必待甲辰日到。果驗。

左卦の断語。月建の未土父母は正しく是用神、戊戌日の戌土はまたそれと同類にして相帮すれば、雨有りてしかも必ず大なるを見るべし。ただ是れそれを生ずるの原神の巳火官鬼が正しく旬空に落ちてまた安静――静にして空に落つれば、則ち空を冲するを待ち・旬を出づるを待つを得。ゆえに辛亥日に大雨下ると断ず。果してあの天の申・酉時に到りて五寸の雨を下せり。右卦の断語。およそ至交の好友を占うに、兄弟爻を取りて用神と為す。如今占する所は是れ交情疎遠の人、則ちまさに応爻を取りて用と為すべし。この卦の応爻の辰土は正しく旬空に落つるも、却って戊戌日の戌の来りて冲起するを得(空を冲すれば則ち實す)。ゆえに彼が必ず甲辰日に到ると断ず――辰が日に値れば則ち實を填むるの時。後來に果して応験せり。この両卦はみな人に示す。空に落つるの爻はそれの「静にして冲を待つ」かそれとも「すでに冲起せらる」かを看よ、応期は便ち之に随いて定まる。

占事 占何日有大雨 卦名 雷山小過 卦宮 兌金 空亡 寅卯 缺爻 孫、財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 戌父 甲|未 虎 X 申兄→酉兄 辰 蛇(世)午官[亥孫] 陳 申兄 雀 午官[卯財] 龍(應)X 辰父→卯財

これは第七問の末の一卦。占する所はどの一天に大雨下るか、雷山小過を搖り得、兌宮の金に属し、旬空は寅・卯、卦に子孫と妻財とを缺く。甲未日・辰月に占す。六爻は上より下へ。玄武の戌土父母。白虎の申金兄弟、交爻発動して酉金兄弟を変出す(申が酉に変ずるは是れ進神を化す)。螣蛇の午火官鬼、是れ世爻、下に亥水子孫を伏す。勾陳の申金兄弟。朱雀の午火官鬼、下に卯木妻財を伏す。青竜の辰土父母、是れ応爻、交爻発動して卯木妻財を変出す。雨を占うに父母を以て用神と為し、ここに初爻の発動するの辰土父母を取る。それが動きて変出するの卯木は正しく旬空に落ち、また是れ回頭剋。

斷曰:日辰辰土父母爻為用神,發動月建幫之,又值土王用事,其辰土旺莫勝,言得雨決不小也。但不宜化卯木旬空,化卯木回頭之克,雖有申化酉金進神克木救土,而卯木旬空,空則謂之畏避,避金之克,致辰土父爻終成病於卯木也,必至甲寅旬乙卯日卯木出空值日,謂之出頭難避,戌土暗動助金克之,而卯木已受金克,不能為害辰土,必待甲寅乙卯日有雨也,至期竟無。至立秋辛酉日申時方雨。應於立秋後酉日者何也?明現申化酉即申月酉日也,卯木出旬值日到底被克不盡,交申月克之,酉日又沖之,方始雨予。因此卦學問又進一層矣。

断語。初爻の辰土父母は正しく是用神、それが発動してまた辰月の月建の相帮けるを得、加うるに正しく「土王の用事」(四季の末の十八日は土最も旺なり)に当たれば、この辰土は旺なること再び旺むるを得ざるに至る。ゆえに雨の下る必定して小ならずと説く。惜しきかなそれが動きて卯木を変出して来りて回頭してそれを剋し、しかしてこの卯木はまた正しく旬空に落つ。卦中にたとい五爻の申金の酉金に変ずる有りて(進神を化す)能く木を剋して土を救うも、卯木の空に落つるを如何ともし難し――空なれば則ち躲れ藏るるに等しく、金の剋を躲開して、反って辰土父母をして終にこの卯木に病せしむ。ゆえに甲寅旬の乙卯日に到るを待ちて、卯木が空を出でて日に値し、頭を露して躲るるを得ず、あの時に上爻の戌土がまた暗動して来りて金を助けて木を剋せば、卯木はすでに金の剋を受ければ便ち辰土を害する能わず、雨は則ち下るべし。しかしあの一天に到りて竟に雨無く、直に立秋の後の辛酉日申時に到りて乃ち下せり。何を以て立秋の後の酉日に応ずるや。卦上に明明として「申の酉に化す」を現ず――申は即ち申月・酉は即ち酉日。卯木が旬を出でて日に値するのあの一次は到底なお剋し尽くせられず、必ず須らく申月に交わりて剋を受け、さらに酉日の一冲に逢いて、雨は乃ち落ち下せり。王氏の自記。この一卦に因りて、學問はまた一層を長進せりと。

第八問

月破之爻,欲定其破為無用,卻又應於破;欲謂之不破,郄又到底破而無用,何也?答曰:神機現於破,禍褔之基在於動。動而有生無克之破爻,有出破、填實、合破之法;安靜有克無生之破爻,則到底破矣。

第八問。月破に逢うの爻を、それを断じて破れて用無しと想えば、事は偏に則ちこの一破の上に応じたり。それを説いて破と算せざらんと想えば、また偏に破れて底に到りて毫も用處無し。これは何の道理ぞ。答えていわく、神機は正しくこの「破」の字の上に顯れ、しかして禍福の根基は「動」するか動せざるかに在り。およそ発動して爻の生じる有り・剋する無きの月破の爻は、三条の死に起きて生に回るの路有り。本月を出でれば即ち「出破」、同支の日に逢えば即ち「填實」、相合の爻に遇えば即ち「合破」。反対に、安静にしてまた剋有り生無きの月破の爻は、則ちあれは破れて底に到りて真に用無し。月破を辨ずると旬空を辨ずるとは、用うるは是れ同一副の眼光。氣有り救有れば則ち假、氣無く救無ければ則ち真。

占事 占訟事|占事 占將來有官否? 卦名 地天泰|卦名 兌為金之天水訟。 卦宮 坤土 空亡 戌亥 缺爻 父|卦宮 兌金 空亡 午未 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍(應)酉孫 丁|戌‖陳(世)X 未父→戌父 己|亥 武 亥財 卯‖雀 酉兄 丑 虎 丑兄‖龍 亥孫 蛇(世)辰兄‖武(應)丑父 陳 寅官[巳父]‖虎 卯財 雀 子財‖蛇 O 巳官→寅財

これは第八問の頭の両個の卦例。左辺の一卦。官司を占うに、地天泰を搖り得、坤宮の土に属し、旬空は戌・亥、卦に父母を缺く。丁卯日・戌月に占す。六爻は上より下へ。青竜の酉金子孫、是れ応爻。玄武の亥水妻財。白虎の丑土兄弟。螣蛇の辰土兄弟、是れ世爻。勾陳の寅木官鬼、下に巳火父母を伏す。朱雀の子水妻財。世爻の辰土は正しく戌月に冲せられて月破を成し、卯日の木はまた来りてそれを剋す。右辺の一卦。将来に官做る有るか無きかを占うに、兌為沢を搖り得て天水訟に変じ、兌宮の金に属し、旬空は午・未。己亥日・丑月に占す。六爻は上より下へ。勾陳の未土父母、是れ世爻、交爻発動して戌土父母を変出す(未が戌に変ずるは是れ進神を化す)。朱雀の酉金兄弟。青竜の亥水子孫。玄武の丑土父母、是れ応爻。白虎の卯木妻財。螣蛇の巳火官鬼、重爻発動して寅木妻財を変出す。世上の未土は正しく旬空に落ち、却って亥日に冲せられり。

斷曰:爻逄六合,官事必審,不宜戌建沖世,乃是月破;卯日克世,必輸無疑。果被杖責,此應日克月破故耳。|斷曰:未土父母爻持世,化進神未土,雖是旬空,日辰沖之,曰不為空矣。巳火官星動而生世,化出寅木長生,顯然有官。彼問:應在何年?答曰:巳年必然食祿王家也。果於巳年得縣缺,應實破之年也。

左卦の断語。地天泰は是れ六合卦、官司を占いて六合に遇えば、案子は必定して審して底に到りて、了結し得ず。さらに戌月の来りて世爻を冲するを当にせず、世爻は月破を成し、丁卯日の木はまた来りて世を剋す――すでに破れてまた剋を受くれば、この場の官司は必ず輸して疑無し。後來に果して板子を挨りたり。これは則ち「日剋に月破を加う」、破れて底に到る。右卦の断語。世上の未土父母がまた戌土を変出するは、是れ進神を化す。未土はたとい旬空に落つるも、却って己亥日に一たび冲せられ、空を冲すれば則ち實し、則ち空と算せず。初爻の巳火官星が発動して来りて世爻を生じ、また寅木を変出す――寅は正しく是れ火の長生の地、官星は根有り。顯然として是れ官做る有り。来る人問う。どの一年に応ずべきやと。答えていわく、巳年に必定して朝廷の俸祿を食まん。後來に果して巳年に一個の県缺を得たり――正しく「填實」の年に応ぜり(巳は即ち官星の本支の年に値す)。

占事 占父近出何日回?|占事 占後運功名 卦名 乾為天之澤天夬。|卦名 艮為山之山地觀。 卦宮 乾金 空亡 午未 缺爻|卦宮 艮土 空亡 辰巳 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀(世)O 戌父→未父 戊|辰‖虎(世)寅官 癸|午 龍 申兄 子‖蛇 X 子財→巳父 卯 武 午官‖陳 戌兄 虎(應)辰父‖雀(應)O 申孫→卯官 蛇 寅財‖龍 午父 陳 子孫‖武 辰兄

これは第八問の第三・四卦。左辺の一卦。父親の近日門を出でてどの天に回るかを占うに、乾為天を搖り得て沢天夬に変じ、乾宮の金に属し、旬空は午・未。戊子日・辰月に占す。六爻は上より下へ。朱雀の戌土父母、是れ世爻、重爻発動して未土父母を変出す(戌が未に変ずるは是れ退神を化し、未はまた空に落つ)。青竜の申金兄弟。玄武の午火官鬼。白虎の辰土父母、是れ応爻。螣蛇の寅木妻財。勾陳の子水子孫。世上の戌土は正しく辰月に冲せられて月破を成す。右辺の一卦。日後の功名の運を占うに、艮為山を搖り得て山地觀に変じ、艮宮の土に属し、旬空は辰・巳。癸卯日・午月に占す。六爻は上より下へ。白虎の寅木官鬼、是れ世爻。螣蛇の子水妻財、交爻発動して巳火父母を変出す。勾陳の戌土兄弟。朱雀の申金子孫、是れ応爻、重爻発動して卯木官鬼を変出す。青竜の午火父母。玄武の辰土兄弟。応上の申金は動きて来りて世上の寅木を剋し、しかして子水が中間に在りて通關す。

斷曰:父母持世,破而化空化退,若執死法,其父不能歸也,莫非轉往他方也,來而復返也。予以朱雀爻動而持世,卯日有信,未日必歸。果於卯日得信,乙未日到家。此應卯日得信者,破而逄合之日也;未日回家者,父化未土旬出空之日也。

左卦の断語。父母爻が世を持し、すでに月破に逢い、変出して来るはまた空に落つるの未土にして、しかも是れ退神。もし成法に死守せば、則ちまさに父親は回り來らず、あるいは別処に轉じ往きて去りて復た返ると断ずべし。我は却って朱雀(音信を主る)の正しくこの発動の世爻の上に臨むを看る。ゆえに卯日に音信有り・未日に必ず家に回ると断ず。後來に果して卯日に信を得・乙未日に家に到れり。何を以て卯日に信を得るや。卯と戌と相合す、正しく是れ「破して合に逢う」の日。何を以て未日に家に回るや。世爻の変出する所の未土は正しくこの一天に旬を出でて實を填む。この一卦は最も「月破が合に逢い・空を化して空を出づ」の両法の用處を見ゆ。

斷曰:寅木官星持世,申金動來克之,今年七月必有凶非。彼曰:看因何事?答曰:應動克世,必是仇家。又問:礙於功名否?答曰:若非子水動搖去位,必矣,幸有子水接觸相生,本雲是吉,嫌破而化空,降級不免。果於七月彼此揭參成大非,子月事結,降級調用。後至子年四月原品起用,連官二任。此應子水原神初時空破無力生世,有此禍端;後至填實之年月,仍復有用之驗也。

右卦の断語。寅木の官星が世を持し、応上の申金が発動して来りてそれを剋す(申は寅を冲剋す)。今年の七月(申月)に必ず凶禍是非有らん。来る人問う。何事に因るやと。答えていわく、応爻が発動して来りて世を剋せば、必ず是れ仇家の為す所。また問う。功名を妨礙するかと。答えていわく、もし子水の中間に在りて動きて通關する有るに非ざれば、官位は一定して丢し定まらん。幸いに子水は一面に申金を泄し・一面に寅木を生ず。本に吉と断ずべし。ただこの子水がすでに月破に逢い(子は午月に冲せられ)また空に落つるの巳火を変出するを嫌う。ゆえに降級は免れざるなり。後來に果して七月に双方互相に揭參し、鬧りて大是非を成せり。子月に到りて事情は了結し、降級して调用せらる。さらに子年四月に到りて、原品を以て起用せられ、接続して両任の官を做りたり。これは正しく応ず。子水の原神は当初すでに破れてまた空なり、世を生ずるに力無し。ゆえに先にこの場の禍有り。それが實を填むるの年月を待ちて、依然として作用を發揮せり。

占事 占子病吉凶|占事 占墳地風水 卦名 艮為山之山水蒙|卦名 澤山咸 卦宮 艮土 空亡 辰巳 缺爻|卦宮 兌金 空亡 子丑 缺爻 官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武(世)寅官 甲|寅‖蛇(應)未父 庚|丑 虎 子財 午‖陳 酉兄 申 蛇 戌兄‖雀 亥孫 陳(應)O 申孫→午父‖龍(世)申兄 雀 X 午父→辰兄‖武 午財 龍 辰兄‖虎 辰父[巳官]

これは第八問の第五・六卦。左辺の一卦。児子の病の吉凶を占うに、艮為山を搖り得て山水蒙に変じ、艮宮の土に属し、旬空は辰・巳。甲寅日・午月に占す。六爻は上より下へ。玄武の寅木官鬼、是れ世爻。白虎の子水妻財。螣蛇の戌土兄弟。勾陳の申金子孫、是れ応爻、重爻発動して午火父母を変出す。朱雀の午火父母、交爻発動して辰土兄弟を変出す。青竜の辰土兄弟。子を占うに子孫を取り、即ち三爻の申金。それは正しく午月に冲せられて月破を成し、日辰の甲寅の木はたとい金を剋せざるも、しかして変出するの午火は却って回頭してそれを剋す。右辺の一卦。墳地風水を占うに、沢山咸を搖り得、兌宮の金に属し、旬空は子・丑、卦に官鬼を缺く。庚申日・丑月に占す。六爻は上より下へ。螣蛇の未土父母、是れ応爻。勾陳の酉金兄弟。朱雀の亥水子孫。青竜の申金兄弟、是れ世爻。玄武の午火妻財。白虎の辰土父母、下に巳火官鬼を伏す。世上の申金は正しく庚申日の日辰の之に臨むを得、また青竜を帯ぶ。

斷曰:申金子孫為用,臨月破,不宜日建克之,又化回頭之克,有克無生,可急回家,汝子死矣。此人未到家,一人報曰:令郎申時去世矣。此應填實之時受克而成也。|斷曰:日辰臨青龍持世,來龍由左而來,龍虎皆有氣,必然環抱。第嫌應上未土臨月破,應為照山;世前一位為朝案,喜亥水得申日生之,必有朝水,宜取水作朝,不宜取山作向;間爻為明堂,旺相必闊大。彼曰:一一果然。葬可好否?予曰:依予取水作朝、棄山作向,許必大發。彼果依斷,葬後即如所言。

左卦の断語。申金子孫は是用神、正しく午月の月破に逢い、また日建に剋せられ、なお午火を変出して来りて回頭してそれを剋す――剋有りて生無し。赶紧して家に回れ、你の児子はすでに行かず。此人はなお家に到らざるに、人の来りて報ずる有り。令郎は申時に去世せりと。これは正しく「填實の時」に応ぜり。申日申時は正しく是れあの月破の爻の實を填むるの時候、一たび填實すれば便ち實實在在にあの一剋を受けたり。右卦の断語。日辰の申金が青竜に臨みてまた世を持せば、來龍の左辺より来るを見るべし。青竜白虎の両辺ともに氣有り、必然に環抱して情有らん。嫌う所は是れ応爻の未土が正しく丑月の月破に逢う――応爻は對面の照山を代表す。照山の殘缺するを見るべし。世爻の前面の一位は是れ朝案、喜ぶは亥水の申日の相生を得(金は水を生ず)、前面に必ず朝水有るを見るべし。ゆえに水を取りて朝と作すを宜とし、山を取りて向と作すを宜とせず。世応の間の間爻は明堂を代表し、それが旺相なれば則ち明堂は必然に開闊ならん。来る人いわく、一々果して此の如し、葬り下せば好からんや否やと。我いわく、我が話に依りて水を取りて朝と作し・山を舍てて向と作せば、必定して大いに発せん。彼は断に照りて行い、葬りて後に果して言う所の如し。

占事 占買宅吉否? 卦名 澤火革之澤天夬。 卦宮 坎水 空亡 午未 缺爻 財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 蛇 未官 辛|申 陳 酉父 卯 雀(世)亥兄 龍 亥兄[午財] 武 X 丑官→寅孫 虎(應)卯孫

これは第八問の末の一卦。占する所はこの所の宅子を買うの吉か否か、沢火革を搖り得て沢天夬に変じ、坎宮の水に属し、旬空は午・未、卦に妻財を缺く。辛卯日・申月に占す。六爻は上より下へ。螣蛇の未土官鬼。勾陳の酉金父母。朱雀の亥水兄弟、是れ世爻。青竜の亥水兄弟、下に午火妻財を伏す。玄武の丑土官鬼、交爻発動して寅木子孫を変出す。白虎の卯木子孫、是れ応爻。世爻の亥水は申月の月建の来りて生ずるを得、五爻の酉金父母はまた卯日に冲起せられて暗動して来りて世を生ず。変出する所の寅木子孫は則ち正しく申月に冲せられて月破を成し、また金の剋を受く。

斷曰:月建生世,酉金暗動生世,但不宜化寅木子孫臨月破,又受金克,惟防損子。彼竟得此屋,遷入不半月,其子出花而死。後執此卦問余曰:子果死矣,此屋自後可居否?予曰:宜再卜可決。

断語。申月の月建が来りて世爻を生じ、五爻の酉金はまた暗動して来りて世を生ずれば、宅を買うのこの件事は本身是れ順なり。ただ是れ変出する所の寅木子孫が正しく月破に逢い、また金の来りて剋するを受く――子孫は傷を受け、ただ子女を損傷するを防ぐべし。此人は到底この所の房子を買い、搬り進みて半月に足らずして、児子は痘を出だして死せり。後來に彼はこの一卦を拿りて来りて我に問う。児子は果して死したり、この屋子は往後になお住むを得るかと。我いわく、それは是れ別の一件事、まさに別に一卦を占いて乃ち決断するを得べし――一卦はただ一問に答う。これもまた全書が反復して申明するの規矩なり。

第九問

用神不現,看伏神在何爻之下,得出不得出,何以論之?答曰:伏神得出者有四:蓋日月生者、日月持之者,一也;飛神生伏、動爻生者,二也;日月動爻沖剋飛神,三也;飛神空破休囚墓絕於日者,四也。

第九問:用神が卦中に現れない時は、伏神がどの爻の下に隠れているかを見るが、果たして出て来られるかどうかを、何をもって判断するのか。答:伏神が頭を出せるのは四通りの場合がある。第一に、日辰・月建がこの伏神を生じるか、あるいは日辰・月建がちょうどその上に臨んでいる時――権力を持つ者が後ろ盾になっている。第二に、上に覆っている飛神がかえってこれを生じるか、卦中に動爻があってこれを生じる時――上下の双方に助ける人がいる。第三に、日辰・月建あるいは動爻があの飛神を冲剋する時――押さえつけているものが取り除かれた。第四に、飛神自身が空亡・逢破・休囚となるか、あるいは日辰の上で入墓・臨絶する時――押さえつけているものが先に自滅した。この四条は結局のところ二つの道しかない。すなわち伏神自身が力を得ているか、飛神が勢いを失っているかである。

伏神不得出者亦有四:休囚無氣者、日月克者,一也;飛神旺相、日月生助飛神、克害伏神者,二也;伏神墓絕於日月及飛爻者,三也;伏神伏囚兼旬空月破者,四也。此四者乃無用之伏神,雖有如無,終不得出。凡用神旺相,如遇旬空,出空之日則出矣。

伏神が出て来られない場合も四通りある。第一は、伏神自身が休囚で気がなく、さらに日辰・月建に剋されるもの。第二は、飛神が旺相で、日月がまた飛神を生助し、飛神がいっそう力を得て伏神を剋害するもの。第三は、伏神が日辰・月建の上で入墓・臨絶するか、あるいは飛爻の上で入墓・臨絶するもの。第四は、伏神が休囚して受困し、さらに旬空に落ち月破に遭うもの。この四種は無用の伏神で、あってもないのと同じく、ついに頭を出せない。このほかに一条の通例がある:およそ用神自身が旺相で、ただ一時旬空に落ちただけならば、それが出空する日に出て来る――空であっても気があるのは、真の伏とは言わない。

占事 占侯文書何日領?|占事 占逃僕 卦名 山火賁|卦名 水山蹇 卦宮 艮土 空亡 午未 缺爻 孫、父|卦宮 兌金 空亡 子丑 缺爻 財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 虎 寅官 壬|卯‖龍 子孫 丁|辰 蛇 子財 辰‖武 戌父 巳 陳(應)戌兄‖虎(世)申兄 雀 亥財[申孫]‖蛇 申兄 龍 丑兄[午父]‖陳 午官[卯財] 武(世)卯官‖雀(應)辰父

これは第九問の最初の二つの卦例である。左の卦:待ち望む文書がいつ頂けるかを占い、山火賁を得て、艮宮土に属し、旬空は午・未、卦には子孫と父母が欠けている。壬辰日・卯月に占った。六爻を上から下へ:白虎の寅木官鬼、螣蛇の子水妻財、勾陳の戌土兄弟は応爻、朱雀の亥水妻財は下に申金子孫を伏す、青竜の丑土兄弟は下に午火父母を伏す、玄武の卯木官鬼は世爻。文書を占うには父母を用神とするが、父母が卦に上がらず、二爻の丑土の下に伏し、しかもちょうど旬空に落ちている。右の卦:逃げた僕(しもべ)を占い、水山蹇を得て、兌宮金に属し、旬空は子・丑、卦には妻財が欠けている。丁巳日・辰月に占った。六爻を上から下へ:青竜の子水子孫、玄武の戌土父母、白虎の申金兄弟は世爻、螣蛇の申金兄弟、勾陳の午火官鬼は下に卯木妻財を伏す、朱雀の辰土父母は応爻。僕を占うには妻財を用神とするが、妻財が卦に上がらず、二爻の午火の下に伏している。

斷曰:午火父母為用神,伏於二爻丑土之下,又值旬空,許甲午日出空必領。果驗,此應出旬之日也。|斷曰:占僕以財爻為用神,取兌卦二爻卯木伏於本卦二爻午火之下,午火為飛神,卯木為伏神。今申金持世剋制卯木,終不能逃;但因伏去生飛,名為洩氣,盜去財物必盡於爐火之家。許甲子日拿獲。果於子日得窩賭鐵匠之家,申時拿獲。應子日者,沖剋午火之飛神,生起卯木之伏神也。《黃金策》云:伏無提挈終徒爾,飛不推開亦枉然,此卦應驗是矣。

左の卦の断語:午火父母が用神で、二爻の丑土の下に伏し、しかもちょうど旬空に落ちている。甲午日に空を出れば必ず頂けると許した。後に果たして応験した――これは出旬の日に応じたもので、まさに前文の「用神が旺相で旬空に遇えば、空を出ればすなわち出る」という通例に合致する。右の卦の断語:僕を占うには妻財を用神とする。この卦には財がないので、定例に従い兌宮の首卦である兌為澤の第二爻の卯木妻財を取り、本卦の第二爻の午火の下に伏するものとする。午火が飛神、卯木が伏神である。いま世爻の申金が卯木を剋しているので、僕はついに逃げ切れない。ただ伏神の卯木が飛神の午火を生じるのは「伏して去って飛を生ず」の洩気の象で、盗まれた財物は必ず炉火のある家で使い果たされると見える。甲子日に捕らえられると許し、後に果たして賭博を巣くう鍛冶屋の家で、申の刻に捕まえた。なぜ子日に応じたか。子水が飛神たる午火を冲剋し、同時に伏神たる卯木を生起する――飛神が押し退けられ、伏神が引き立てられ、両方とも適合したのである。《黄金策》に「伏神に引き立てがなければついに徒労となり、飛神を押し退けなくても無駄である」とあるが、この卦はまさにその明証である。

占事 占父病|占事 占子病 卦名 地雷復|卦名 地風升 卦宮 坤土 空亡 子丑 缺爻 父|卦宮 震木 空亡 子丑 缺爻 孫、兄 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍 酉孫 丙|卯‖龍 酉官 丙|酉 武 亥財 辰‖武 亥父 辰 虎(應)丑兄‖虎(世)丑財[午孫] 蛇 辰兄‖蛇 酉官 陳 寅官[巳父]‖陳 亥父[寅兄] 雀(世)子財‖雀(應)丑財

これは第九問の第三・第四の卦である。左の卦:父の病を占い、地雷復を得て、坤宮土に属し、旬空は子・丑、卦には父母が欠けている。丙辰日・卯月に占った。六爻を上から下へ:青竜の酉金子孫、玄武の亥水妻財、白虎の丑土兄弟は応爻、螣蛇の辰土兄弟、勾陳の寅木官鬼は下に巳火父母を伏す、朱雀の子水妻財は世爻。父を占うには父母を取るが、父母が卦に上がらず、二爻の寅木の下に伏している。右の卦:息子の病を占い、地風升を得て、震宮木に属し、旬空は子・丑、卦には子孫と兄弟が欠けている。丙酉日・辰月に占った。六爻を上から下へ:青竜の酉金官鬼、玄武の亥水父母、白虎の丑土妻財は世爻で下に午火子孫を伏す、螣蛇の酉金官鬼、勾陳の亥水父母は下に寅木兄弟を伏す、朱雀の丑土妻財は応爻。子を占うには子孫を取るが、子孫が卦に上がらず、世爻の丑土の下に伏し、その丑土がちょうど旬空に落ちている。

斷曰:巳火父母伏於二爻寅木之下,飛來生伏,伏遇長生,許次日愈。果驗。|斷曰:午火子孫伏於世爻丑土之下,丑土旬空,易於引拔,午日必愈。果驗。

左の卦の断語:巳火父母が二爻の寅木の下に伏している――木は火を生ずるので「飛来して伏を生ず」である。しかも火の長生はまさに寅にあり、伏神は飛神の下でかえって長養を得るので、翌日にはよくなると許した。果たして応験した。右の卦の断語:午火子孫が世爻の丑土の下に伏し、この丑土がちょうど旬空に落ちている――飛神が空亡に落ちては、下の伏神を押さえられない。まさに前文の「飛神が空破すれば、伏神は出やすい」に合致するので、午日(伏神が日に値する)に必ず癒えると断じた。後に果たして応験した。この二卦は一つが飛来して伏を生じ、一つが飛神の落空で、いずれも伏神の出られる場合に属する。

占事 占大例桑葉貴賤|占事 占病有何鬼神為禍? 卦名 水火既濟|卦名 風天小畜 卦宮 坎水 空亡 子丑 缺爻 財|卦宮 巽木 空亡 戌亥 缺爻 官 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 蛇(應)子兄 庚|辰‖雀 卯兄 戊|寅 陳 戌官 申‖龍 巳孫 辰 雀 申父‖武(應)未財 龍(世)亥兄[午財]‖虎 辰財[酉官] 武 丑官‖蛇 寅兄 虎 卯孫‖陳(世)子父

これは第九問の第五・第六の卦である。左の卦:今年の桑の葉の相場の貴賤を占い(「大例」とは市場に通用する大きな価格を指す)、水火既濟を得て、坎宮水に属し、旬空は子・丑、卦には妻財が欠けている。庚申日・辰月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の子水兄弟は応爻、勾陳の戌土官鬼、朱雀の申金父母、青竜の亥水兄弟は世爻で下に午火妻財を伏す、玄武の丑土官鬼、白虎の卯木子孫。物価を占うには妻財を用とするが、この卦に財はなく、午火妻財が世爻の亥水の下に伏している。右の卦:病はどんな鬼神の祟りかを占い、風天小畜を得て、巽宮木に属し、旬空は戌・亥、卦には官鬼が欠けている。戊辰日・寅月に占った。六爻を上から下へ:朱雀の卯木兄弟、青竜の巳火子孫、玄武の未土妻財は応爻、白虎の辰土妻財は下に酉金官鬼を伏す、螣蛇の寅木兄弟、勾陳の子水父母は世爻。鬼神を占うには官鬼を用とするが、この卦に官鬼はなく、酉金官鬼が三爻の辰土の下に伏し、飛神の辰土と相合(辰酉合)し、日辰の辰土もまたこれに合している。

斷曰:午火財爻為用,伏於世爻亥水之下,申日生扶亥水,午火財爻又絕在亥,葉價賤主無疑也。旁人曰:目今現價三錢,不為賤論,如先生之言,必以三錢價為賤論耶?予曰:非也。目下尚早,三錢之價人之慮貴,是年規定價也;今問大例價,必至大市斷之。旁人曰:大市何日貴?何日賤?答曰:交甲子旬亥水值空,惟巳午日好賣;交甲戌旬亥水值旬,午火財爻永不得起,則漸漸賤矣。果驗。

左の卦の断語:午火妻財が用神で、世爻の亥水の下に伏している。庚申日の申金がまた亥水という飛神を生扶して飛神はいっそう強くなり、一方火の絶地はまさに亥にあるので、伏神は絶処に落ちている――桑の葉の値は賤しい、疑いない。傍らの人が言った:目下の現価は三銭で、賤いとは言えない。先生の言に従えば、三銭を賤価と見なすのか。私は言った:違う。目下は時期がまだ早く、三銭の価は人々が高いのを恐れて先に定めた年規の価である。いま問うているのは相場の大価で、大市が開けた時を待って断じなければならない。傍らの人がまた問うた:大市はどの日が高くどの日が賤いか。答:甲子旬に交われば、亥水がちょうど旬空に落ち、飛神が一空すれば伏神が息を透かし出せるので、巳・午の両日だけ売り好機である。甲戌旬に交わると、亥水が当旬で勢いを得て、午火妻財は二度と起き上がれず、値は日ごとに賤くなって行く。後に果たして応験した。

斷曰:凡卜鬼神以官爻為用,今官鬼伏於辰爻之下,與飛神作合,又得日辰合之。予想伏合乃藏匿之象,酉金是正氣之神,第三爻為房室,即斷曰:汝家房中藏有神像作崇。彼曰:仙哉!果有觀音軸藏於廚中,後送至寺內,病癒。七月庚辰日亦得此卦,予亦如前斷。彼曰:有銅達摩祖師在匣中,命其送於寺內,其痛亦愈。

右の卦の断語:およそ鬼神を占うには官鬼を用神とする。この卦では官鬼の酉金が三爻の辰土の下に伏し、飛神の辰土と相合し、日辰の辰土もまたこれに合している。私は思った:伏してしかも合されているのは、まさに藏匿の象である。酉金は正気の神に属し(邪祟ではない)、第三爻はまた房室を主る――そこで断じた:あなたの家の部屋に神の像が藏まっていて祟っているのです。来た人が言った:まことに神妙です! 家に果たして一軸の観音像があって厨櫃に収めていたので、後に寺へ送ったら病は治った。七月の庚辰日にまた人がこの卦を得たので、私は前と同じく断じたところ、彼は言った:一躰の銅の達磨祖師が匣に入れてあります。寺へ送らせたところ、彼の病も治った。この例は「伏して合に遇う」取象のしかたを最もよく示している:合すればすなわち藏、藏すればすなわち顕れない。ゆえに藏匿した神像と断じたのである。

第十問

進退神乃動爻變出之神也,吉凶禍褔有喜忌之分,何以論之?答曰:吉神宜於化進,忌神宜於化退。進退之法有三:旺相者乘勢而進,一也;休囚者待時而進,二也;動爻變爻有一而逄空破沖合者,待期填補合沖而進,三也。

第十問:進神・退神は動爻が変じて出したもので、吉凶禍福にそれぞれ喜忌があるが、どう論ずるべきか。答:吉神(用神・原神)は化して進神となるを宜しとし、忌神・仇神は化して退神となるを宜しとする。化進神にはまた三通りの場合がある。第一に、自身が旺相のものは勢いに乗じてすぐ進む。第二に、自身が休囚のものは時を得令を得るまで待って進む。第三に、動爻か変爻のどちらか一つがちょうど旬空・月破・被冲・被合に遭っているものは、それが填実し・補足し・逢合あるいは逢冲する日を待って進む。つまり「進」も動けばすぐ進むのではなく、病の有無と病がどちら側にあるかを見なければならない。

退神之法亦有三:旺相者或有日月動爻生扶,占近事暫時而不退者,一也;休囚者實時而退,二也;動爻變爻有一而逄空破沖合者,待期填補合沖而退,三也。

化退神にも三通りある。第一に、自身が旺相であるか、あるいは日辰・月建・動爻があってこれを生扶するものは、近い日時の事を占うなら、しばらくは退き切れない。第二に、自身が休囚で気のないものは当座にすぐ退く。第三に、動爻か変爻のうち一つがちょうど空・破・冲・合に遭っているものは、やはり填実・補足・逢合・逢冲の日を待って退く。要するに進退にはいずれも「いつか」というのがあり、この「いつか」こそが応期の在処である――卦を占って応期を定めるのは、大半がこの一条にかかっている。

占事 占鄉試?|占事 占何年生子? 卦名 雷風恆之澤風大過。|卦名 水雷屯之水澤節 卦宮 震木 空亡 辰巳 缺爻|卦宮 坎水 空亡 寅卯 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 虎(應)戌財 癸|申‖蛇 子兄 庚|酉 蛇 X 申官→酉官 卯‖陳(應)戌官 戌 陳 午孫‖雀 申父 雀(世)酉官‖龍 辰官[午財] 龍 亥父[寅兄]‖武(世)X 寅孫→卯孫 武 丑財‖虎 子兄

これは第十問の最初の二つの卦例である。左の卦:郷試を占い、雷風恒が変じて澤風大過を得て、震宮木に属し、旬空は辰・巳。癸卯日・申月に占った。六爻を上から下へ:白虎の戌土妻財は応爻、螣蛇の申金官鬼は交爻が発動して酉金官鬼を変出(申が酉に変ずるは化進神)、勾陳の午火子孫、朱雀の酉金官鬼は世爻、青竜の亥水父母は下に寅木兄弟を伏す、玄武の丑土妻財。科名を占うには官鬼を用神とするが、この卦は官鬼がまさに世を持ち、五爻の官鬼もまた化進神して世の官鬼を拱扶している。右の卦:どの年に男子が生まれるかを占い、水雷屯が変じて水澤節を得て、坎宮水に属し、旬空は寅・卯。庚戌日・酉月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の子水兄弟、勾陳の戌土官鬼は応爻、朱雀の申金父母、青竜の辰土官鬼は下に午火妻財を伏す、玄武の寅木子孫は世爻で交爻が発動して卯木子孫を変出(寅が卯に変ずるは化進神)、白虎の子水兄弟。子を占うには子孫を取るが、寅・卯の二支はともにちょうど旬空に落ち、卯はまた酉月の月破に遭っている。

斷曰:酉金官星持世,日沖暗動,又得九五爻官化進神拱扶,不獨今秋折桂,來春定佔鰲頭。果登鄉榜,即於次歲辰年聯捷。蓋化進神者今秋也,聯捷也;辰年者,沖而逄合也。|斷曰:寅木子孫持世化進神,寅木旬空,卯木空而且破,後至寅年卯月妻婢生二子,此卯木雖為月破,得日辰合補,乃休囚待時而用也。

左の卦の断語:酉金の官星がまさに世を持ち、癸卯日に一冲されて暗動する。第五爻の申金官鬼もまた動いて酉に変ずるは化進神で、世の上の官星を拱扶しに来る。今秋の郷試に挙げられるばかりか、来年の春闈にもきっと高く及第する。後に果たして郷榜に中り、第二年辰年に続いて進士に中った。だから言うのだ:化進神は今秋に応じ、聯捷は辰年に応じた――辰と酉とが相合し、まさに「冲して逢合す」であり、冲起された用神は合する年に落ち着くのである。右の卦の断語:寅木子孫が世を持ち化進神して卯に変ずるは、もとより好事である。ただ寅木がちょうど旬空に落ち、卯木は空亡に落ちたうえ酉月の月破に遭い、しばらくは用いられない。後に寅年卯月に至り、妻と婢とが前後して二人の男子を生んだ。この卯木は月破ではあるが、日辰の合と補いを得る――まさに前文の「休囚の者は時を待って進む」の第二・第三条に合致する。

占事 自占求婚|占事 被論因占自陳如何 卦名 火雷噬嗑之水地比|卦名 地水師之地火明夷 卦宮 巽木 空亡 戌亥 缺爻|卦宮 坎水 空亡 寅卯 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 O 巳孫→子父 乙|卯‖武(應)酉父 甲|酉 虎(世)X 未財→戌財 丑‖虎 亥兄 辰 蛇 O 酉官→申官‖蛇 丑官 陳 辰財‖陳(世)X 午財→亥兄 雀(應)寅兄‖雀 O 辰官→丑官 龍 O 子父→未財‖龍 X 寅孫→卯孫

これは第十問の第三・第四の卦である。左の卦:自分で婚姻を求められるかを占い、火雷噬嗑が変じて水地比を得て、巽宮木に属し、旬空は戌・亥。乙卯日・丑月に占った。六爻を上から下へ:玄武の巳火子孫は重爻が発動して子水父母を変出(回頭剋)、白虎の未土妻財は世爻で交爻が発動して戌土妻財を変出(未が戌に変ずるは化進神)、螣蛇の酉金官鬼は重爻が発動して申金官鬼を変出(酉が申に変ずるは化退神)、勾陳の辰土妻財、朱雀の寅木兄弟は応爻、青竜の子水父母は重爻が発動して未土妻財を変出。男子が自ら婚を占うには妻財を用とするが、この卦は財がまさに世を持ち化進神している。右の卦:人に弹劾されたので、自ら疏を上げて申し開きするのがどうかを占い、地水師が変じて地火明夷を得て、坎宮水に属し、旬空は寅・卯。甲酉日・辰月に占った。六爻を上から下へ:玄武の酉金父母は応爻、白虎の亥水兄弟、螣蛇の丑土官鬼、勾陳の午火妻財は世爻で交爻が発動して亥水兄弟を変出(回頭剋)、朱雀の辰土官鬼は重爻が発動して丑土官鬼を変出(辰が丑に変ずるは化退神)、青竜の寅木子孫は交爻が発動して卯木子孫を変出(寅が卯に変ずるは化進神)。

斷曰:財爻持世化進神,巳火子孫動而生世,但因巳化子水回頭之克,必待午日沖去子水,此是底退薪之法也。午日又生合世爻,其婚必成,於午日允婚。或曰:間爻酉金鬼動,豈無阻耶?予曰:月破化退神,雖有阻而無力也。|斷曰:世化回頭之克,官星化退,子孫化進,內三爻皆非吉兆。果於次年二月拿問。應卯者,子孫出空填破之月也。

左の卦の断語:妻財が世を持ち化進神し、上爻の巳火子孫もまた発動して世を生じるは、もとより吉である。ただ巳火が動いて子水を変出して回頭剋されるので、原神が制されている。ゆえに午日に子水を冲ち去るのを待たねばならない――これが釜底抽薪の方法である。しかも午日はまた世爻を生合するので、この縁談は必ず成り、果たして午日に承諾された。人が問うた:中間の爻の酉金官鬼が発動するのは、障碍があるのではないか。私は言った:それはちょうど丑月の月破に遭い、また化退神しているので、障碍はあっても力がない。右の卦の断語:世爻の午火が動いて亥水に変ずるは回頭剋、官鬼(ここでは官職)の辰が丑に変ずるは化退神、子孫(官を剋する神)の寅が卯に変ずるは化進神――内三爻のこの三つはいずれも吉兆ではない。後に果たして第二年の二月に捕らえられて問われた。なぜ卯月に応じたか。子孫の寅卯はもとより旬空に落ち、卯はまた破に遭っているので、卯月に至るはまさに空を出て破を填める時で、官を剋する神が一旦位に就けば、官職は保てなくなるのである。

占事 占功名終得出任否? 卦名 天火同人之澤火革 卦宮 離火 空亡 戌亥 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍(應)O 戌孫→未孫 丁|未 武 申財 卯 虎 午兄 蛇(世)亥官 陳 丑孫 雀 卯父

これは第十問の最後の卦である。占ったのは功名が果たして出仕できるかどうかで、天火同人が変じて澤火革を得て、離宮火に属し、旬空は戌・亥。丁卯日・未月に占った。六爻を上から下へ:青竜の戌土子孫は応爻で重爻が発動して未土子孫を変出(戌が未に変ずるは化退神)、玄武の申金妻財、白虎の午火兄弟、螣蛇の亥水官鬼は世爻、勾陳の丑土子孫、朱雀の卯木父母。功名を占うには官鬼を用とするが、この卦は亥水官鬼がまさに世を持ちながら旬空に落ち、上爻の子孫は発動して本来官を剋するが化退神であり、しかも丁卯日の卯に合されている。

斷曰:若以子孫動而克官,是終身無官也。予許辰年出任,果於辰年得選。此理何也?戌土忌神化退神,不能克也;卯日合之,合待逄沖,辰也。此是有病有醫之法也。

断語:常法に従えば、子孫が発動して官鬼を剋しに来るのだから、終身官なしと断ずべきである。だが私は辰年に出仕すると許し、後に果たして辰年に選ばれた。道理はどこにあるか。第一に、上爻の戌土は忌神だが、動いて化退神し、力が後に縮んで行くので官星を剋し動かせない。第二に、この戌土はまた丁卯日の卯に合されており、合されればなおさら動けず、合された爻は冲開されるのを待って初めて作用する――戌を冲するはまさに辰である。ゆえに辰年に応じたのである。これが「病あればおのずから医あり」の法である:忌神は動いたが、一つは化退し一つは被合と、二重の病を身に負い、かえって用神を成就させた。

第十一問

沖中逄合,合處逄沖,何以斷其吉凶?答曰:合者聚也,沖者散也。沖中逄合,先散後聚,先失後得,先淡後濃;合處逄沖,反是。

第十一問:冲の中にまた合に遇い、合の処にまた冲に遇うは、吉凶をどう断ずるか。答:合は集まり聚まること、冲は離れ散ること。ゆえに「冲中に合に逢う」は先ず散じて後に聚まり、先ず失って後に得、先ず淡くて後に濃い――初めは成らないように見えて、終わりにはかえって成る。「合処に冲に逢う」はまさにその逆で、先ず聚まって後に散じ、先ず得て後に失い、先ず濃くて後に淡い――初めは必ず成るように見えて、終わりにはかえって散る。婚姻・売買・詞訟・疾病を占うには、皆まず卦が六冲か六合かを見、次に世応・用神にこの一層の冲合の転折があるかを見なければならない。

占事 占出外貿易如何?|占事 占借銀有否? 卦名 雷風恆之雷地豫|卦名 坤為地 卦宮 震木 空亡 子丑 缺爻|卦宮 坤土 空亡 寅卯 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍(應)戌財 丙|午‖武(世)酉孫 甲|戌 武 申官 辰‖虎 亥財 辰 虎 午孫‖蛇 丑兄 蛇(世)O 酉官→卯兄‖陳(應)卯官 陳 O 亥父→巳孫‖雀 巳父 雀 丑財‖龍 未兄

これは第十一問の最初の二つの卦例である。左の卦:外出して商売をするのがどうかを占い、雷風恒が変じて雷地豫を得て、震宮木に属し、旬空は子・丑。丙辰日・午月に占った。六爻を上から下へ:青竜の戌土妻財は応爻、玄武の申金官鬼、白虎の午火子孫、螣蛇の酉金官鬼は世爻で重爻が発動して卯木兄弟を変出(酉卯は相冲、爻の反吟である)、勾陳の亥水父母は重爻が発動して巳火子孫を変出(巳亥もまた冲)、朱雀の丑土妻財。変出した雷地豫はまた六合卦である。右の卦:銀を借りに行って借りられるかを占い、坤為地を得て、坤宮土に属し、旬空は寅・卯。甲辰日・戌月に占った。六爻を上から下へ:玄武の酉金子孫は世爻、白虎の亥水妻財、螣蛇の丑土兄弟、勾陳の卯木官鬼は応爻、朱雀の巳火父母、青竜の未土兄弟。坤為地は六冲卦で、応爻の卯木もまたちょうど旬空に落ちている。

斷曰:世上酉金化卯木相沖,正謂反吟卦也;而卯木有沖之能,無克之力,得日辰辰土生合世爻,此謂沖中逄合也。況變卦六合,又得戌土財爻暗動生世,此為反吟主反覆覓利也。|斷曰:應落空亡,《黃金策》云:索借者失望。今應爻旬空,又是六沖卦,本主不肯;妙乎戌建合應生世,辰日合世,此乃沖中逄合,先難後易,去借必有。彼曰:前月去借彼不允,今去再借允否?予曰:前月去借不允,明現六沖;今借必允,明現六合。彼曰:應於何日有?答曰:木旬空,交甲寅應已出空,寅日又合亥水財爻,即允矣。果驗。

左の卦の断語:世の上の酉金が動いて卯木を変出し、酉卯は相冲、まさに反吟である。ただし卯木はここでは冲の力があるのみで剋の能はなく(金はかえって木を剋し得る)、しかも丙辰日の辰土がまた世爻を生合する――これが「冲中に合に逢う」である。さらに本卦が変出した雷地豫は六合卦で、上爻の戌土妻財もまた日辰に冲起されて暗動し世を生じに来る。ゆえに断じた:この行は反吟が反復奔走を主るが、ついには反復のうちに利を求め得られる。右の卦の断語:応爻が空亡に落ち、《黄金策》に「債を索め貸借する人は失望する」とある。いま応爻が旬空に落ち卦もまた六冲なので、理の上では貸すはずがない。妙なのは戌月の月建が応爻に合しまた世爻を生じ、甲辰日もまた世に合すること――これはまさに「冲中に合に逢う」で、先に難しく後に易く、借りに行けば必ずある。来た人が言った:先月借りに行ったら貸してくれなかった。今度また行ったら貸すかどうか。私は言った:先月貸さなかったのは、明らかに六冲が現れていたからだ。今度は必ず貸す。明らかに六合の象が現れている。彼が問うた:いつの日に応じるか。答:卯木が旬空に落ちているが、甲寅旬に交わればすでに空を出ており、寅日はまた亥水妻財と相合するので、その日に承諾された。後に果たして応験した。

占事 占失銀物可得復否?|占事 自占婚姻成否/ 卦名 巽為風之天水訟|卦名 天地否 卦宮 巽木 空亡 辰巳 缺爻|卦宮 乾金 空亡 辰巳 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀(世)卯兄 戊|寅‖龍(應)戌父 丁|辰 龍 巳孫 戌‖武 申兄 酉 武 X 未財→午孫‖虎 午官 虎(應)O 酉官→午孫‖蛇(世)卯財 蛇 亥父‖陳 巳官 陳 丑財‖雀 未父[子孫]

これは第十一問の第三・第四の卦である。左の卦:失くした銀両・器物が取り戻せるかを占い、巽為風が変じて天水訟を得て、巽宮木に属し、旬空は辰・巳。戊寅日・戌月に占った。六爻を上から下へ:朱雀の卯木兄弟は世爻、青竜の巳火子孫、玄武の未土妻財は交爻が発動して午火子孫を変出(午未は相合、化して回頭生合である)、白虎の酉金官鬼は応爻で重爻が発動して午火子孫を変出(回頭剋)、螣蛇の亥水父母、勾陳の丑土妻財。失物を占うには妻財を用神とする。巽為風は六冲卦である。右の卦:自分の婚姻が成るかどうかを占い、天地否を得て、乾宮金に属し、旬空は辰・巳。丁辰日・酉月に占った。六爻を上から下へ:青竜の戌土父母は応爻、玄武の申金兄弟、白虎の午火官鬼、螣蛇の卯木妻財は世爻、勾陳の巳火官鬼、朱雀の未土父母は下に子水子孫を伏す。天地否は六合卦だが、世爻の卯は辰日に冲され、応爻の戌はまた酉月に逢う……(原書は応爻の月破として論ずる)。

斷曰:卦得六沖,未土財爻化午火回頭生合,現失而復得之象。旁人曰:應持白虎金鬼玄武臨財,難言復得。曰:應是他人,被午火回頭剋制;財為用神,沖中逄合,日主合世,管許必得。彼問:應於何日?答曰:巳火青龍原神旬空,其病在巳,必待乙巳日原神出空值日,當許復得。果驗。|斷曰:卦得六合,婚姻最宜,今世被日沖,應爻月破,謂之合處逄沖,總就不吉。彼曰:年庚己經送來,算命又甚佳。答曰:予屢占屢驗,故敢此斷。果於本月自得病,未月世財亦入墓,此女病故。

左の卦の断語:卦は六冲で、もとより散失を主るが、未土妻財が動いて午火を変出して回頭してこれを生合する(午未相合)、まさに「失して復た得る」の象を現している。傍らの人が言った:応爻の上に白虎が金性の官鬼に臨み、玄武がまた財に臨んでいる、おそらく復た得難かろう。私は言った:応爻は他人(賊)を代表する。それが変出した午火はかえってそれ自身を剋する。妻財こそ用神であって、いま冲中に合に逢い、日辰もまた世爻に合しに来る。必ず得られること請け合いだ。彼が問うた:いつの日に応じるか。答:巳火青竜は財の原神で、ちょうど旬空に落ちている。病はまさにこの巳の字にある。必ず乙巳日に原神が空を出て日に値するのを待って初めて復た得ると許す。後に果たして応験した。右の卦の断語:卦は六合で、婚を占うに最も宜しいが、世爻が日辰に冲され応爻もまた月破に逢う、これを「合処に冲に逢う」と言い、帰するところ不吉である。来た人が言った:年庚の八字はすでに送り届けてあり、命を算する者もとても良いと言った。私は言った:私は占う度に験があるので、あえてこう断ずるのだ。後に果たしてその月のうちにその女子は病み、未月に至って世の上の妻財卯木が墓に入り(木庫は未)、その女子は病で亡くなった。

占事 占謀望求財|占事 占師近病? 卦名 火山旅|卦名 水澤節 卦宮 離火 空亡 子丑 缺爻 官。父|卦宮 坎水 空亡 寅卯 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 巳兄 乙|卯‖蛇 子兄 辛|午 虎 未孫 卯‖陳 戌官 亥 蛇(應)酉財‖雀(應)申父 陳 申財[亥官]‖龍 丑官 雀 午兄‖武 卯孫 龍(世)辰孫[卯父]‖虎(世)巳財

これは第十一問の第五・第六の卦である。左の卦:事を謀り財を求めるを占い、火山旅を得て、離宮火に属し、旬空は子・丑、卦には官鬼と父母が欠けている。乙卯日・卯月に占った。六爻を上から下へ:玄武の巳火兄弟、白虎の未土子孫、螣蛇の酉金妻財は応爻、勾陳の申金妻財は下に亥水官鬼を伏す、朱雀の午火兄弟、青竜の辰土子孫は世爻で下に卯木父母を伏す。火山旅は六合卦で世応は相生するが、ただ応の上の酉金妻財がちょうど卯月・卯日に冲されている。右の卦:師の近い病を占い、水澤節を得て、坎宮水に属し、旬空は寅・卯。辛亥日・午月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の子水兄弟、勾陳の戌土官鬼、朱雀の申金父母は応爻、青竜の丑土官鬼、玄武の卯木子孫、白虎の巳火妻財は世爻。水澤節もまた六合卦で、近い病を占って六合に遇うはもとより不吉を主る。そして世の上の巳火がちょうど亥日に冲されている。

斷曰:此世應相生,卦逄六合,謀望本可成就;但不宜卯月日沖應上酉金財爻,恐他人之財無緣,失望耳。彼曰:有字來約我明日去,豈有不成之理?次日去,果成議,至壬戌日悔議復不成。應次日成議者,日合應也;戌日不成者,世亦逄沖,是合逄沖也。|斷曰:占近病得六合卦,屢驗必死。今世上巳火財爻,日辰沖之,是合處逄沖,臨危得救。彼問:危於何日?得救何日?答曰:金庫於丑,丑日防險;甲寅日沖發應上用爻則有救矣。果於丑日人事不知,寅日乃愈。

左の卦の断語:この卦は世応が相生しまた六合で、事を謀るはもとより成るはずだった。ただ卯月と卯日とがそろって応爻の上の酉金妻財を冲したのが惜しい――他人の手にある財は私と縁がなく、おそらく落空して失望するだろう。来た人が言った:彼はすでに手紙を寄こして明日行くように約束してある。成らない道理があろうか。翌日行ったところ果たして談がまとまったが、壬戌日に至ってまた翻意し、再び成らなかった。なぜ翌日に談がまとまったか。その日の日辰がちょうど応爻に合したからだ。なぜ戌日に成らなかったか。戌が世爻の辰土を冲しに来たからで、これが「合処に冲に逢う」である。右の卦の断語:近い病を占って六合卦を得るは、私が屡試して屡々験のあるところでは死を主る。いま世の上の巳火妻財が辛亥日に一冲され、合処に冲に逢い、かえって危に瀕して救いがある。彼が問うた:危ないのはどの日で、救われるのはどの日か。答:金の墓庫は丑にあり、丑日に危険を防ぐべし。甲寅日に至って応爻の上の申金用神が冲発されれば、救いがある。後に果たして丑日に人事不省となり、寅日に全癒した。この二卦は一吉一凶、いずれも「合して冲に遇う」の一転にかかっていた。

占事 占兄近病吉凶?|占事 占己悔婚可復成否 卦名 火地晉|卦名 離為火之火山旅 卦宮 乾金 空亡 戌亥 缺爻 孫|卦宮 離火 空亡 子丑 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀 巳官 戊|寅‖龍(世)巳兄 丁|未|丑 龍 未父 辰‖武 未孫 巳 武(世)酉兄‖虎 酉財 虎 卯財‖蛇(應)亥官 蛇 巳官‖陳 丑孫 陳(應)未父[子孫]‖雀 O 卯父→辰孫

これは第十一問の第七・第八の卦である。左の卦:兄の近い病の吉凶を占い、火地晋を得て、乾宮金に属し、旬空は戌・亥、卦には子孫が欠けている。戊辰日・寅月に占った。六爻を上から下へ:朱雀の巳火官鬼、青竜の未土父母、玄武の酉金兄弟は世爻、白虎の卯木妻財、螣蛇の巳火官鬼、勾陳の未土父母は応爻で下に子水子孫を伏す。兄を占うには兄弟爻を用神とする。すなわち世の上の酉金で、それはちょうど戊辰日の辰に合されている(辰酉合)。右の卦:自分が翻意して断った縁談が再び言いまとめられるかを占い、離為火が変じて火山旅を得て、離宮火に属し、旬空は子・丑。丁未日・巳月・丑年に占った。六爻を上から下へ:青竜の巳火兄弟は世爻、玄武の未土子孫、白虎の酉金妻財、螣蛇の亥水官鬼は応爻、勾陳の丑土子孫、朱雀の卯木父母は重爻が発動して辰土子孫を変出。離為火は六冲卦だが、変出した火山旅は六合卦である。

斷曰:酉金兄弟為用神,日辰合之,近病不宜逄合,幸明日交卯月即可即愈。果驗,此亦合逄沖也。|斷曰:此卦六沖處成六合,屢驗散而又成,離而復合;又得卯木動來生世,皆婚一定可成。果於次歲寅年三月復成婚。應辰月者,求婚以財爻為用,得六沖卦既變六合,財爻又逄合也;卯木化出之辰土,是卜時所現之機關也;寅年者,應爻暗動合沖之歲也。

左の卦の断語:酉金兄弟が用神で、戊辰日に合されている――近い病を占うに最も忌むのは合に逢うことで、合すれば病が纏わりついて解けない。幸い明日から卯月に交わり、卯が酉を冲してこの一合を冲開するので、病は癒える。後に果たして応験した。これも「合処に冲に逢う」だが、ただ冲が時宜に適ったので、かえって吉となった。右の卦の断語:この卦は六冲から六合に変じており、私が屡試して屡々験のあるところでは先に散じて後に成り、離れて復た合することを主る。しかも初爻の卯木が発動して世爻を生じに来るので、この縁談は必ず言いまとめられる。後に果たして第二年寅年の三月に改めて成婚した。なぜ辰月に応じたか。婚を求めるは妻財を用とするが、この卦は六冲がすでに六合に変じ、妻財の酉金もまた変出した辰土と相合している(辰酉合)。あの卯木が変出した辰土こそ、まさに占った当時に顕れた関節である。なぜ寅年に応じたか。寅は申を冲して亥に合し、応爻が暗動の力に冲合されて、まさにこの年に応じたのである。

第十二問

四生墓絕吉凶何以斷之?答曰:四生墓絕有三:生墓絕於日辰,一也;生墓絕於飛爻,二也;動而變出者,三也。忌辰畏生,禍來不小;用神墓絕,有救無凶。定法如,活變在人。

第十二問:長生・帝旺・入墓・臨絶という一連の「四生墓絶」は、吉凶をどう断ずるか。答:これらが現れる処は三か所ある。第一に、日辰の上で生を得・墓に入り・絶に臨む。第二に、飛爻(伏神の上に覆っている爻)の上で生を得・墓に入り・絶に臨む。第三に、動爻から変出される。用いるにはただ二言あるのみ:忌神は最もその生を得るを怕れる――忌神が一旦生を得れば、禍の来ること小ならず。用神はたとえ墓に入り絶に臨んでも、別に救助があれば凶に至らない。定法はここに掲げてあるが、活用するかは人に存する――これもまた全書の末の数問で繰り返し強調されることだ:法は死んだもので、卦を断ずるには機に随って変通しなければならない。

占事 占何日得財|占事 占妻病 卦名 離為火之雷火豐|卦名 震為木之雷火豐 卦宮 離火 空亡 申酉 缺爻|卦宮 震木 空亡 申酉 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀(世)O 巳兄→戌孫 戊|巳‖陳(世)戌財 己|午 龍 未孫 寅‖雀 申官 卯 武 酉財‖龍 午孫 虎(應)亥官‖武(應)X 辰財→亥父 蛇 丑孫‖虎 寅兄 陳 卯父‖蛇 子父

これは第十二問の最初の二つの卦例である。左の卦:どの日に財を得るかを占い、離為火が変じて雷火豊を得て、離宮火に属し、旬空は申・酉。戊寅日・巳月に占った。六爻を上から下へ:朱雀の巳火兄弟は世爻で重爻が発動して戌土子孫を変出(火は戌墓に入る)、青竜の未土子孫、玄武の酉金妻財、白虎の亥水官鬼は応爻、螣蛇の丑土子孫、勾陳の卯木父母。財を占うには妻財を取る。すなわち四爻の酉金で、安静にして旬空に落ちている。右の卦:妻の病を占い、震為雷が変じて雷火豊を得て、震宮木に属し、旬空は申・酉。己午日・卯月に占った。六爻を上から下へ:勾陳の戌土妻財は世爻、朱雀の申金官鬼、青竜の午火子孫、玄武の辰土妻財は応爻で交爻が発動して亥水父母を変出(土の臨官は亥にある? ここは原書が「臨官」として解している)、白虎の寅木兄弟、螣蛇の子水父母。妻を占うには妻財を用神とする。

斷曰:酉金財爻安靜,明日卯日必得。彼曰:兄弟動而持世,何以得財?答曰:兄弟化入戌墓,不能克也。次日用靜逄沖之日,汝不知耶。果驗。|一人執此卦問?予曰:辰土發動,以辰土財爻為用,化亥水乃是臨官,斷其不死。但辰土死於卯日,此卦將何斷之?還是將土死於卯,斷其必死耶?答曰:近病六沖不死。又問:何日愈?予曰:辰土動來沖世,世上戌土日合,必待次日辰日沖發世上戌土財爻即愈。果驗。

左の卦の断語:酉金妻財は安静にして傷なく、明日の卯日に必ず財を得る。来た人が問うた:世の上に兄弟が坐してしかも発動する。兄弟は財を劫する神だが、なぜかえって財を得られるのか。答:この兄弟の巳火は動いて戌土を変出し、火は戌墓に入って自ら収められ、財を剋し動かせない。明日については、まさに「静爻冲に逢えば則ち起つ」の日である――あなたは分からないのか。後に果たして応験した。右の卦の断語:ある人がこの卦を持って来て問うた。私は言った:応爻の辰土が発動しているので、辰土妻財をもって用神とする。それが亥水を変出したが、土は亥において臨官(気あるの地)にあるので、死なないと断じられる。ある人が詰問した:しかし辰土は卯日においてちょうど死地に当たる。この卦は一体どう断ずべきか。「土は卯に死す」に照らして必ず死すと断ずべきではないか。私は答えた:近い病を占って六冲卦を得るは、もとより死を主らない。また何日に全癒するかを問うた。私は言った:辰土が発動して世爻を冲しに来ており、世の上の戌土はまた己午日の午に合されている(これは世爻が拘われるを指す)。必ず翌日の辰日に世の上の戌土妻財を冲開するのを待って、病は癒える。後に果たして応験した。

占事 占生產?|占事 占子病吉凶 卦名 山地剝之風地觀|卦名 風山漸之風澤中乎孚 卦宮 乾金 空亡 午未 缺爻 兄|卦宮 艮土 空亡 戌亥 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀 寅財 戊|寅‖蛇(應)卯官 辛|子 龍(世)X 子孫→巳官[申兄] 子‖陳 巳父[子財] 未 武 戌父‖雀 未兄 虎 卯財‖龍(世)O 申孫→丑兄 蛇(應)巳官‖武 X 午父→卯官 陳 未父‖虎 X 辰兄→巳父

これは第十二問の第三・第四の卦である。左の卦:出産を占い、山地剥が変じて風地観を得て、乾宮金に属し、旬空は午・未、卦には兄弟が欠けている。戊寅日・子月に占った。六爻を上から下へ:朱雀の寅木妻財、青竜の子水子孫は世爻で交爻が発動して巳火官鬼を変出、下に申金兄弟を伏し、卦身は子にある。玄武の戌土父母、白虎の卯木妻財、螣蛇の巳火官鬼は応爻、勾陳の未土父母。出産を占うには子孫を用神とするが、この卦は子水子孫が動いて巳火を変出――水の絶地はまさに巳にある。右の卦:息子の病の吉凶を占い、風山漸が変じて風澤中孚を得て、艮宮土に属し、旬空は戌・亥。辛子日・未月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の卯木官鬼は応爻、勾陳の巳火父母は下に子水妻財を伏す、朱雀の未土兄弟、青竜の申金子孫は世爻で重爻が発動して丑土兄弟を変出(金の墓庫は丑にある)、玄武の午火父母は交爻が発動して卯木官鬼を変出、白虎の辰土兄弟は交爻が発動して巳火父母を変出。

斷曰:子水子孫化巳火,水絕在巳,本日巳時落草而亡。旁有知易者曰:青龍臨子孫,如何此斷?予曰:且看驗否。後果驗。此人又問,予曰:子孫值日,青龍附之,如何神斷?答曰:日辰子孫今日也,巳時者今時也,落草而亡者,吉神化絕、化鬼也。|斷曰:申金子孫持世,化出丑土金庫,土丑未日沖開,又日辰與辰土動爻生之,今日午後愈。果驗。

左の卦の断語:子水子孫が動いて巳火を変出し、水の絶地はまさに巳にある。ゆえに今日の巳時に子が生まれ落ちるやいなや死ぬと断じた。傍らに易を解する人がいて言った:青竜が子孫に臨んでいるのに、なぜこれほど凶に断ずるのか。私は言った:しばらく験するかどうかを見よう。後に果たして応験した。その人がまた来て問うた:子孫は日辰に値し、また青竜が附着しているのに、なぜこのような断があるのか。答:日辰は子水子孫だから今日に応じ、巳はそれの絶地だから今日の巳時に応じたのである。生まれ落ちるやいなや死んだのは、まさにこの吉神が動いて化して絶し、また官鬼を変出したためである。右の卦の断語:申金子孫が世を持ち、動いて丑土を変出――丑は金の墓庫で、本当なら困り果てるはずだが、幸い未月の月建がちょうど丑を冲して(丑未相冲)墓を冲開し、辛子日の日辰と初爻の辰土動爻とがまたいずれもこれを生じる(土生金)。ゆえに今日の午後に転ずると断じた。後に果たして応験した。この二卦は一つが化絶、一つが化墓で、一凶一吉、すべて救助の有無を見るのである。

占事 占友父病|占事 占弟病? 卦名 水雷屯之震為木|卦名 水火既濟之雷火豐 卦宮 坎水 空亡 子丑 缺爻|卦宮 坎水 空亡 子丑 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 子兄 甲|辰‖龍(應)子兄 丙|申 虎(應)O 戌官→申父 寅‖武 O 戌官→申父 辰 蛇 X 申父→午財‖虎 X 申父→午財 陳 辰官[午財]‖蛇(世)亥兄[午財] 雀(世)寅孫‖陳 丑官 龍 子兄‖雀 卯孫

これは第十二問の第五・第六の卦である。左の卦:友人の父の病を占い、水雷屯が変じて震為雷を得て、坎宮水に属し、旬空は子・丑。甲寅日・辰月に占った。六爻を上から下へ:玄武の子水兄弟、白虎の戌土官鬼は応爻で重爻が発動して申金父母を変出(土生金、長生の変である)、螣蛇の申金父母は交爻が発動して午火妻財を変出(回頭剋)、勾陳の辰土官鬼は下に午火妻財を伏す、朱雀の寅木子孫は世爻、青竜の子水兄弟。友人の父を占うにもやはり父母爻を用神とする。すなわち四爻の申金――金の絶地はまさに寅にあり、占った日はちょうど寅日だった。右の卦:弟の病を占い、水火既濟が変じて雷火豊を得て、坎宮水に属し、旬空は子・丑。丙辰日・申月に占った。六爻を上から下へ:青竜の子水兄弟は応爻、玄武の戌土官鬼は重爻が発動して申金父母を変出、白虎の申金父母は交爻が発動して午火妻財を変出、螣蛇の亥水兄弟は世爻で下に午火妻財を伏す、勾陳の丑土官鬼、朱雀の卯木子孫。弟を占うには兄弟爻を取るが、卦中に子水と亥水の二重があり、一つは空で一つは実である。

一人執此卦問?予曰:申金父母爻為用神,金絕於寅日是絕耶?予曰:是絕也。戌土原神化申乃他長生,生扶父母,是絕處逄生耶?予曰:是也。又問某翁之父病重無妒乎?答曰:今日午時難保。彼不言而去,後果午時壽終。此人又來問?予曰:絕處逄生竟無用耶?答曰:絕處逄生,屢試危而有救;今申金絕於寅日,不宜日生助午火回頭克之,戌土生金本雲是吉,戌土乃是月破,無力生扶,雖化長生於申,申被日沖又絕於寅日,故此凶斷。

左の卦の断語の問答:ある人がこの卦を持って来て問うた。私は言った:申金父母が用神で、金は寅に絶し、今日はまさに寅日、これが臨絶である。彼が問うた:戌土の原神が動いて申金を変出し、土生金でまた金の長生の地、これはまさに「絶処に生に逢う」ではないか。私は言った:そうだ。彼がまた問うた:あの老先生の父は病が重いが、本当に救いはないのか。私は答えた:今日の午時はおそらく保たない。彼は黙って去り、後に果たして午時に終った。その人がまた来て問うた:絶処に生に逢うは、一体役に立たないのか。私は答えた:絶処逢生は私が屡試して屡々験のあるところで、いずれも危うくして救いがある。だがこの卦はそうではない――申金が寅日に絶するうえ、ひいきに日辰がまた三爻が変出した午火を生助して回頭してこれを剋する。戌土が金を生ずるはもとより好事だが、戌がちょうど辰月の月破に遭い、生扶する力がない。変出した申金は土の生ずるところでありまた長生の位だと言っても、この申金は寅日に冲されるうえ寅日に絶している。層々救いなし。ゆえに凶と断じた。

斷曰:子水旬空,亥水不空,今舍實從空,以子水兄弟為用,墓庫於日。申金原神發動,又得戌土動來反生原神,而子水雖入墓庫,不遇病重,交甲子日用神出空,沖去午火則原神無傷,即愈矣。果驗。若以入庫必死,螣蛇動主死,白虎動主喪,秋令戌爻又是沐浴煞,病人最忌,今此病不死,何也?但凡看卦,用神推尊,有生無克,吉助忌傷用最凶。卦卦研究其法,爻爻精察天機,細心變通,豈讓君平之卜易哉。

右の卦の断語:卦中に子水・亥水の二重の兄弟があり、子水は旬空に落ち亥水は空でない。いまあえて実のほうを捨てて空のほうを取る――上爻の子水兄弟をもって用神とする。それがちょうど丙辰日に入墓するからだ(水庫は辰)。四爻の申金はその原神で、発動してこれを生じ、五爻の戌土もまた動いてこの原神を生助する。子水は墓庫に入ったが、病は重く至らない。甲子日に交わるのを待てば、用神が空を出て、また三爻が変出した午火を冲ち去り(午火は金を剋して原神を傷つける)、原神が傷なければ病は癒える。後に果たして応験した。ある人が問うた:旧説に従えば、用神が庫に入れば必ず死し、螣蛇が発動すれば死を主り、白虎が発動すれば喪を主る。しかも秋令の戌爻はまた「沐浴煞」で、病を占うに最も忌むところだ。なぜこの病はかえって死なないのか。答:およそ卦を見るはつねに用神を尊ぶをもってよしとし、それに生あって剋なければ吉とする。忌神を助けて用神を傷つけるが最も凶である。一卦ごとにその法を研究し、一爻ごとにその天機を精察し、心を細やかに変通すれば、どうして厳君平にのみ前の美を専らにさせる必要があろうか。

占事 占子在楚生理何日回?|占事 占侄在外平安否? 卦名 山澤損|卦名 天雷無妄之風雷頤 卦宮 艮土 空亡 寅卯 缺爻 孫|卦宮 巽木 空亡 寅卯 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 虎(應)寅官 癸|申‖虎 戌財 癸|申 蛇 子財 丑‖蛇 O 申官→子父 丑 陳 戌兄‖陳(世)O 午孫→戌財 雀(世)丑兄[申孫]‖雀 辰財 龍 卯官‖龍 寅兄 武 巳父‖武(應)子父

これは第十二問の第七・第八の卦で、同じ家の者が前後して占ったものである。左の卦:湖広で商売をしている息子がいつ帰るかを占い、山澤損を得て、艮宮土に属し、旬空は寅・卯、卦には子孫が欠けている。癸申日・丑月に占った。六爻を上から下へ:白虎の寅木官鬼は応爻、螣蛇の子水妻財、勾陳の戌土兄弟、朱雀の丑土兄弟は世爻で下に申金子孫を伏す、青竜の卯木官鬼、玄武の巳火父母。子を占うには子孫を取るが、子孫が卦に上がらず世爻の丑土の下に伏している――丑はまさに金の墓庫である。しかも占った日はまた申日で、申金は日辰の上で……(原書は「日辰に墓す」として見ている)。右の卦:甥が外で無事かどうかを占い、天雷无妄が変じて風雷頤を得て、巽宮木に属し、旬空は寅・卯。癸申日・丑月に占った。六爻を上から下へ:白虎の戌土妻財、螣蛇の申金官鬼は重爻が発動して子水父母を変出、勾陳の午火子孫は世爻で重爻が発動して戌土妻財を変出(火は戌墓に入る)、朱雀の辰土妻財、青竜の寅木兄弟、玄武の子水父母は応爻。

斷曰:申金子孫伏於世爻丑土墓庫之下,本是不宜,豈可又墓於日辰,令郎恐有大患。彼曰:近有信至,內雲八月起身,故占其來否?予曰:此卦難以斷其歸期。乃叔曰:我來占侄在外平安否?|斷曰:前卦子孫不現入墓,後卦現而化墓;況寅木原神乃是真破真空,並無生助,又申金月建官鬼臨於道路發動,兩卦並看,不詳之兆也。彼曰:前日有口信來說五月長江覆身死,此信已的,聞得卦理甚明,故戲卜之耳。

左の卦の断語:申金子孫が世爻の丑土の下に伏し、丑はまさに金の墓庫――伏して入墓するはもとより良くないのに、さらに日辰にも墓する(原書はこのように論ずる)。令息はおそらく大きな禍がある。来た人が言った:近ごろ手紙が来て、八月に出立すると言うので、帰るかどうかを占いに来た。私は言った:この卦では帰期は断じられない。その時彼の叔父が言った:では私が甥が外で無事かどうかを占おう。そこでまた右の卦を摇った。右の卦の断語:前の卦は子孫が現れずに入墓し、後の卦は子孫が現れているがまた動いて化墓する(午火が戌に変じ、火は戌庫に入る)。しかも寅木の原神は真破でもあり真空でもあり、生助するものが一点もない。さらに申金官鬼がまさに月建で、道路の爻に臨んで発動している。二つの卦を合わせて見ると、いずれも不祥の兆である。来た人はようやく言った:先日口信があって、五月に長江で船が覆って溺死したと言う。この知らせはすでに確かだ。卦の理がよく験すると聞いたので、試しに一卦占ってみたのだ。

占事 占姑病|占事 姑占弟婦懷孕足月因有病生產平安否? 卦名 澤山咸之水山蹇|卦名 澤水困之坎為水 卦宮 兌金 空亡 戌亥 缺爻 財|卦宮 兌金 空亡 辰巳 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍(應)未父 丙|亥‖武 未父 乙|卯 武 酉兄 寅‖虎 酉兄 未 虎 O 亥孫→申孫‖蛇(應)O 亥孫→申兄 蛇(世)申孫‖陳 午官 陳 午官[卯財]‖雀 辰父 雀 辰父‖龍(世)寅財

これは第十二問の第九・第十の卦である。左の卦:姑母の病を占い、澤山咸が変じて水山蹇を得て、兌宮金に属し、旬空は戌・亥、卦には妻財が欠けている。丙亥日・寅月に占った。六爻を上から下へ:青竜の未土父母は応爻、玄武の酉金兄弟、白虎の亥水子孫は重爻が発動して申金子孫を変出(申は水の長生の地)、螣蛇の申金子孫は世爻、勾陳の午火官鬼は下に卯木妻財を伏す、朱雀の辰土父母。姑母は夫の姉妹なので、「夫と同輩は官鬼を取る」の例に従い、用神は二爻の午火官鬼を取る。右の卦:姑母が弟嫁のために占ったもので、妊娠が足月でしかも病があり、出産が無事かどうかを占い、澤水困が変じて坎為水を得て、兌宮金に属し、旬空は辰・巳。乙卯日・未月に占った。六爻を上から下へ:玄武の未土父母、白虎の酉金兄弟、螣蛇の亥水子孫は応爻で重爻が発動して申金兄弟を変出、勾陳の午火官鬼、朱雀の辰土父母、青竜の寅木妻財は世爻。弟嫁は弟の妻なので、「妻と同輩は妻財を取る」の例に従い、用神は初爻の寅木妻財を取る。

斷曰:姑乃夫之姊妹也,以官鬼爻為用神。今午火官爻長生亥日水克之,不宜亥水自化長生,又動出申金助水來克,此病必死。後於乙亥日卒。應乙亥日者,亥水旬空實空之日也。|斷曰:弟婦乃弟之妻也,以財爻為用神。今寅木財爻墓庫於未日,此現在病也;亥水化申金得長生,生合財爻,脫身平安。彼問:何日產?答曰:亥水化申動來合世,明日必產。果次日產,母子平安,生產後連舊病全愈。

左の卦の断語:姑母は夫の姉妹で夫と同輩だから、官鬼を用神とする。いま二爻の午火官鬼が丙亥日の亥水に剋されている。さらに惜しいのは、あの亥水が動いて申金を変出したこと――申はまさに水の長生の地で、水は長生を得ていっそう旺となり、また一重の助剋の力を添えた。この病は必ず死ぬ。後に果たして乙亥日に死んだ――その日はまさに亥水が空を出て填実する日だった。右の卦の断語:弟嫁は弟の妻で妻と同輩だから、妻財を用神とする。いま初爻の寅木妻財が未月に入墓する(木庫は未)、これはまさに彼女の目下の病に応じている。幸い四爻の亥水が動いて申金を変出して長生を得、水が旺となれば寅木妻財を生合し、無事に切り抜けることを保てる。彼女が問うた:いつ産むのか。答:亥水が申に変じて動いて世爻に合しに来る(寅と亥とは合す)。明日必ず産む。果たして翌日出産し、母子ともに無事で、産後は旧病まで全て癒えた。

占事 占劾奏他人|占事 占因誤軍糧被參 卦名 火山旅|卦名 雷火豐之火山旅 卦宮 離火 空亡 戌亥 缺爻 父、官|卦宮 坎水 空亡 寅卯 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍 巳兄 丁|巳‖雀 X 戌官→巳財 戊|未 武 未孫 卯‖龍(世)申父 申 虎(應)酉財‖武 午財 蛇 申財[亥官]‖虎 亥兄 陳 午兄‖蛇(應)丑官 雀(世)辰孫[卯木]‖陳 O 卯孫→辰官

これは第十二問の第十一・第十二の卦である。左の卦:他人を弹劾することを占い、火山旅を得て、離宮火に属し、旬空は戌・亥、卦には父母と官鬼が欠けている。丁卯日・巳月に占った。六爻を上から下へ:青竜の巳火兄弟、玄武の未土子孫、白虎の酉金妻財は応爻、螣蛇の申金妻財は下に亥水官鬼を伏す、勾陳の午火兄弟、朱雀の辰土子孫は世爻で下に卯木を伏す(原表は「卯木」と書く)。弹劾される人は応爻を代表とするが、応の上の酉金はちょうど卯日に冲されている。右の卦:軍糧を誤ったために弹劾されたことを占い、雷火豊が変じて火山旅を得て、坎宮水に属し、旬空は寅・卯。戊未日・申月に占った。六爻を上から下へ:朱雀の戌土官鬼は交爻が発動して巳火妻財を変出、青竜の申金父母は世爻、玄武の午火妻財、白虎の亥水兄弟、螣蛇の丑土官鬼は応爻、勾陳の卯木子孫は重爻が発動して辰土官鬼を変出。世爻の申金はちょうど日辰の申に臨み、また未月の月建の生を得ている。

彼曰:我欲劾奏權奸,恐反遭其害,故占相煩直斷。予曰:應爻酉金若無卯日沖之,當論其長生於年月也;今得卯沖,當巳以年月克論,謂之有傷無救,彼之權勢自今衰矣。又問有害於我否?答曰:子孫待世,何害之有。果題淮究奸。|斷曰:世臨日辰,月建生之,動出戌土又生官位,可保無虞。諸人不以為然,豈知因獲奇功,功名仍復。一人曰:卯木子孫動,如何無礙?予曰:木絕於日,又墓於月,如何礙之。

左の卦の問答:来た人が言った:権勢ある奸臣を弹劾したいが、かえって彼に害されはしないかと恐れている。だから率直に断じてほしい。私は言った:応爻の酉金は卯日に冲されなければ、本来は年月の上で長生を得ると論じられる。いま卯に一冲されているので、年月をもって剋と論ずべきである――これを傷あって救いなしと言う。あの人の権勢はこれから衰える。彼がまた問うた:私に害はあるか。答:子孫がまさに世位を守っている(子孫は官鬼を制し、身を護り厄を解く)、何の害があろうか。後に果たして本章が奏を准し、その奸臣は査問を受けた。右の卦の断語:世爻の申金はちょうど戊申日の日辰に臨み、未月の月建もまたこれを生じに来る。上爻が発動して変出した戌土もまた官位を生じに来る(官はすなわち職位)。無事を保てる。衆人は皆その通りだと思わなかったが、彼は後に奇功を立てたため、功名は旧のままだった。ある人が問うた:初爻の卯木子孫が発動して官を剋しに来るのに、なぜ妨げがないのか。私は言った:木は申日に絶しまた未月に墓して、それ自身すでに気がない。誰を妨げることができようか。

占事 占尋穴地 卦名 澤火革之水火既濟 卦宮 坎水 空亡 辰巳 缺爻 財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 虎 未官 壬|卯 蛇 酉父 寅 陳(世)O 亥兄→申父 雀 亥兄[午財] 龍 丑官 武(應)卯孫

これは第十二問の最後の卦である。占ったのは墳穴の地を尋ねることで、澤火革が変じて水火既濟を得て、坎宮水に属し、旬空は辰・巳、卦には妻財が欠けている。壬卯日・寅月に占った。六爻を上から下へ:白虎の未土官鬼、螣蛇の酉金父母、勾陳の亥水兄弟は世爻で重爻が発動して申金父母を変出、朱雀の亥水兄弟は下に午火妻財を伏す、青竜の丑土官鬼、玄武の卯木子孫は応爻。墳を占うには世爻をもって穴とするが、この卦は世爻の亥水が動いて申金を変出――申はまさに水の長生の地で、化して回頭生である。ただこの申金が壬寅月の寅に冲されている。

斷曰:世爻亥水化申金回頭之生,雖休囚逄生為旺,所嫌寅日沖申,必待秋令可得美地。世化生申,地在西南。果於七月得地,葬後三子皆發科甲。一人問予曰:申金被沖,該斷巳月合之,何應申月耶?予曰:巳可合申也,而亥世逄沖,豈能能乎。

断語:世爻の亥水が動いて申金を変出して回頭してこれを生ずる。寅月において休囚ではあるが、この一生を得て転じて旺となる。惜しいのは寅日がちょうどあの申金を冲していることで、秋の金旺の時を待って初めて好い地を得る。世爻の変出したのは申で、申の位は西南にある(原書はこのように方を定める)。地は西南の方にあると知れる。後に果たして七月に地を得、葬った後、三人の息子が皆科甲に中った。ある人が問うた:申金はすでに冲されているのだから、理に照らせば巳月に申と合する(巳申相合)と断ずべきではないか。なぜかえって申月に応じたのか。私は言った:巳は固然として申に合し得るが、巳は同時に世爻の亥水を冲する(巳亥相冲)――世自身が先に冲动されて、どうして受用できようか。ゆえに申月に本支が月に値するを待つのみで、それが正応である。この一問は、応期を断ずるに一方ばかりを顧みてはならず、世と用の二ヶ所がともに稳当でなければならないことを最もよく示している。

第十三問

六沖六合何以斷之?答曰:人之所惡者宜沖,所好者宜合。惟占病有近病久病論:近病逄沖即愈,久病逄沖即死,六合反是。凡六沖卦有日辰相合、變爻相合,謂之沖中逄合;凡六合卦有日辰相沖、變爻相沖,謂之合處逄沖。如沖忌神合用神,名為去煞留恩,般般有吉;沖用神合忌神,名為留煞害命,件件皆凶。

第十三問:六冲卦と六合卦はどう断ずるか。答:およそ人の厭う事(官司・疾病・是非)は冲を宜しとする――冲すればすなわち散ずる。およそ人の喜ぶ事(婚姻・売買・功名)は合を宜しとする――合すればすなわち成る。ただ病を占うは近い病と久しい病とを分けなければならない:近い病は冲に逢えばすなわち癒え(病の来るが浅く、一冲すれば散ずる)、久しい病は冲に逢えばすなわち死す(元気がすでに虚しく、再び冲されれば脱する)。六合はこれと反対で、近い病は合に逢えば癒え難く、久しい病は合に逢えばなお引き延ばせる。さらに二種の転折を言う:六冲卦であって日辰が来て合するか、あるいは変爻が来て合するを「冲中に合に逢う」と言い、六合卦であって日辰が来て冲するか、あるいは変爻が来て冲するを「合処に冲に逢う」と言う。最後に最も肝要な一条の準則:冲されるのが忌神で合されるのが用神なら、これを「煞を去り恩を留む」と言い、様様すべて吉。冲されるのが用神で合されるのが忌神なら、これを「煞を留めて命を害す」と言い、件件皆凶である。

占事 占侄有事被害否?|占事 占文書何日到? 卦名 雷天大壯之地天泰|卦名 乾為天 卦宮 坤土 空亡 寅卯 缺爻|卦宮 乾金 空亡 午未 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 虎 戌兄 壬|酉‖龍(世)戌父 丁|巳 蛇 申孫 子‖武 申兄 亥 陳(世)O 午父→丑兄‖虎 午官 雀 辰兄‖蛇(應)辰父 龍 寅官‖陳 寅財 武(應)子財‖雀 子孫

これは第十三問の最初の二つの卦例である。左の卦:甥が事を起こして害を受けるかどうかを占い、雷天大壮が変じて地天泰を得て、坤宮土に属し、旬空は寅・卯。壬子日・酉月に占った。六爻を上から下へ:白虎の戌土兄弟、螣蛇の申金子孫、勾陳の午火父母は世爻で重爻が発動して丑土兄弟を変出、朱雀の辰土兄弟、青竜の寅木官鬼、玄武の子水妻財は応爻。大壮は六冲卦で、世の上の午火父母はちょうど壬子日の子水に冲されている。右の卦:文書がいつ届くかを占い、乾為天を得て、乾宮金に属し、旬空は午・未。丁亥日・巳月に占った。六爻を上から下へ:青竜の戌土父母は世爻、玄武の申金兄弟、白虎の午火官鬼、螣蛇の辰土父母は応爻、勾陳の寅木妻財、朱雀の子水子孫。乾為天もまた六冲卦で、応爻の辰土は亥日に……(原書は日辰の相合として論ずる)。そして文書を占うには父母を用とする。

斷曰:六沖卦事必主散,世上午火父母爻被日辰沖之,令侄無害。彼曰:回來我自責之。後有人解散,乃叔不至責侄,此應六沖卦又沖去忌神之驗也。|斷曰:應爻旬空,日辰相合,以辰爻父母為用,至甲辰日必到。果驗。此六沖卦獨合用神,乃沖中逄合也;甲辰日到者,實空之日也。(應是己亥日?)

左の卦の断語:六冲卦は事の消散を主る。しかも世の上の午火父母(ここでは責罰の神)がちょうど日辰に冲されているので、甥は害を受けない。彼の叔父が言った:帰って来たら、自分で責罰してやる。後に人が間に入って解きほぐしこの事は散じ、叔父も甥を責罰しなかった。これはまさに六冲卦が散を主り、日辰がまた忌神を冲ち去ったことに応じた。右の卦の断語:応爻が旬空に落ちているが、日辰の合を得ている。辰土父母をもって用神とし、甲辰日に文書は必ず届くと断じた。後に果たして応験した。この卦は六冲でありながら、偏に単に用神を合している。まさに「冲中に合に逢う」である。甲辰日に応じたのは、空に落ちた爻が填実する日だからである。(原書はここに一つの疑問を附する:己亥日に応ずべきかどうか。)二卦を合わせて見れば、まさに「忌神を冲し用神を合す」の例である。

占事 占開店?|占事 一人因自及子俱被拿問? 卦名 雷天大壯之巽為風|卦名 巽為風之坤為地 卦宮 坤土 空亡 申酉 缺爻|卦宮 巽木 空亡 子丑 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍 X 戌兄→卯官 丙|午‖武(世)O 卯兄→酉官 乙|申 武 X 申孫→巳父 子‖虎 O 巳孫→亥父 卯 虎(世)O 午父→未兄‖蛇 未財 蛇 辰兄‖陳(應)O 酉官→卯兄 陳 寅官‖雀 O 亥父→巳孫 雀(應)O 子財→丑兄‖龍 丑財

これは第十三問の第三・第四の卦である。左の卦:店を開くを占い、雷天大壮が変じて巽為風を得て、坤宮土に属し、旬空は申・酉。丙子日・午月に占った。六爻を上から下へ:青竜の戌土兄弟は交爻が発動して卯木官鬼を変出、玄武の申金子孫は交爻が発動して巳火父母を変出、白虎の午火父母は世爻で重爻が発動して未土兄弟を変出(午未相合)、螣蛇の辰土兄弟、勾陳の寅木官鬼、朱雀の子水妻財は応爻で重爻が発動して丑土兄弟を変出。大壮は六冲卦で、変出した巽為風もまた六冲である。右の卦:ある人が自分と息子とがともに取り上げられて罪に問われたため占ったもので、巽為風が変じて坤為地を得て、巽宮木に属し、旬空は子・丑。乙申日・卯月に占った。六爻を上から下へ:玄武の卯木兄弟は世爻で重爻が発動して酉金官鬼を変出(卯酉相冲)、白虎の巳火子孫は重爻が発動して亥水父母を変出(巳亥相冲)、螣蛇の未土妻財、勾陳の酉金官鬼は応爻で重爻が発動して卯木兄弟を変出、朱雀の亥水父母は重爻が発動して巳火子孫を変出、青竜の丑土妻財。六冲が六冲に変じ、しかも内外ともに反吟である。

斷曰:六沖卦變出又是六沖,不開為上。彼曰:業已成矣。答曰:午火月建當時,化未土作合,日沖不散,恐今冬有變。果俗底夥計有事而止。|斷曰:六沖卦每事主散,但不宜又變六沖,內外爻見反吟,亂沖亂擊,世與子孫皆化克,具象不吉,累俱受重刑。

左の卦の断語:六冲卦がまた六冲を変出した。この店は開かないのが上策である。彼が言った:店はもう開いてしまった。私は言った:世の上の午火はちょうど午月の月建に当たって一時勢いを得ており、それが動いて未土を変出して相合する(午未合)。ゆえに日辰の冲もそれを散じ開くことはできない――ただ今年の冬に変故があるのを恐れる。後に果たして店員が事を起こして歇業した。右の卦の断語:六冲卦はもとより事事の離散を主るが、さらに六冲を変出したのが宜しくない。内外の両卦ともに反吟を見て、乱冲乱撞している。世爻の卯木が酉金に変じ、子孫の巳火が亥水に変ずるは、いずれも化して回頭剋である。諸象皆凶なので、父子二人とも重い刑を受けると断じた。この二卦はともに「六冲が六冲に変じる」だが、一つはまだ一時引き延ばせ、一つは凶が底まで及ぶ。その分かれ目は用神が剋を変出したかどうかにある。

占事 占往買賣求得?|占事 占賭錢 卦名 兌為澤之震為雷|卦名 坤為地 卦宮 兌金 空亡 申酉 缺爻|卦宮 坤土 空亡 戌亥 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武(世)未父 乙|未‖陳(世)酉孫 己|子 虎 O 酉兄→申兄 亥‖雀 亥財 巳 蛇 亥孫‖龍 丑兄 陳(應)丑父‖武(應)卯官 雀 O 卯財→寅財‖虎 巳父 龍 巳官‖蛇 未兄

これは第十三問の第五・第六の卦である。左の卦:行って商売をして財を求められるかを占い、兌為澤が変じて震為雷を得て、兌宮金に属し、旬空は申・酉。乙亥日・未月に占った。六爻を上から下へ:玄武の未土父母は世爻、白虎の酉金兄弟は重爻が発動して申金兄弟を変出(酉が申に変ずるは化退神)、螣蛇の亥水子孫、勾陳の丑土父母は応爻、朱雀の卯木妻財は重爻が発動して寅木妻財を変出(卯が寅に変ずるもまた化退神)、青竜の巳火官鬼。兌が震に変ずるは、六冲が六冲に変じ、また卦の反吟である。右の卦:賭け事を占い、坤為地を得て、坤宮土に属し、旬空は戌・亥。己巳日・子月に占った。六爻を上から下へ:勾陳の酉金子孫は世爻、朱雀の亥水妻財、青竜の丑土兄弟、玄武の卯木官鬼は応爻、白虎の巳火父母、螣蛇の未土兄弟。坤為地は六冲卦で、世爻の酉金は応爻の卯木を剋し得る。

斷曰:六沖變六沖,又是卦反吟,月建當時持世,汝意必去,去必虧折。彼曰:即日起身。予曰:反吟卦立意買貨,貨少更改,他貨無利。又問:太平否?予曰:兌變震,有沖之力無克之能,平安可許。此人去買,菉豆地頭缺少,改買棉花,果虧折。學者當知六沖變沖,總之吉象,爻得生得合俱雲散矣。|斷曰:世克應爻乃為我勝,但不宜巳日沖動亥水反生應爻,與世無益,此去必輸。幸六沖卦定不終局,果輸不多,因爭錢而散。不久者,六沖也;輸不多者,空財生應也;爭財而散者,朱雀臨財暗動也。

左の卦の断語:六冲卦が六冲に変じ、また卦の反吟である。未月の月建がちょうど世爻を持しているので、行く意はすでに決していると見えるが、行けば必ず本を損する。彼が言った:当日に出発する。私は言った:反吟の卦は、もともとある貨を買うと決めていたが、地に着くと貨が少なく、止むを得ず別の貨に変え、その別の貨にはまた利がない、を主る。彼がまた問うた:道中は無事か。私は言った:兌が震に変ずるは、両卦の相冲で冲の力があるのみで剋の能はない。無事は許せる。この人は行って、当地で緑豆が欠けたので木綿に買い替え、果たして本を損した。学ぶ者は知るべし:六冲が六冲に変ずるは、たとえ吉象があろうと、爻がたとえ生を得合を得ようと、みな散と算入される。右の卦の断語:世爻の酉金は応爻の卯木を剋し得るので、本来は我が勝つ。ただ己巳日が五爻の亥水を冲动して(巳亥相冲)、亥水が暗動してかえって応爻の卯木を生じに行くのが惜しい。我に益なく、この行は必ず負ける。幸い六冲卦なので、賭局はとても最後までもたない。後に果たして負けは多くなく、銭を争って散場となった。なぜ散るのが速かったか。六冲の故である。なぜ負けが多くなかったか。あの応を生ずる亥水はもとより旬空に落ちていたのだ。なぜ銭を争って散ったか。朱雀(口舌を主る)がちょうどこの暗動する財爻に臨んでいたのだ。

占事 占會試|占事 占子久病? 卦名 風地觀之天地否|卦名 雷天大壯 卦宮 乾金 空亡 戌亥 缺爻 孫、兄|卦宮 坤土 空亡 辰巳 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 蛇(世)卯財 庚|辰‖武 戌兄 甲|寅 陳 巳官[申兄] 午‖虎 申孫 午 雀 X 未父→午官‖蛇(世)午父 龍(應)卯財‖陳 辰兄 武 巳官‖雀 寅官 虎 未父[子孫]‖龍(應)子財

これは第十三問の第七・第八の卦である。左の卦:会試を占い、風地観が変じて天地否を得て、乾宮金に属し、旬空は戌・亥、卦には子孫と兄弟が欠けている。庚午日・辰月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の卯木妻財は世爻、勾陳の巳火官鬼は下に申金兄弟を伏す、朱雀の未土父母は交爻が発動して午火官鬼を変出(午未相合)、青竜の卯木妻財は応爻、玄武の巳火官鬼、白虎の未土父母は下に子水子孫を伏す。科名を占うには官鬼を用とするが、この卦は四爻の父母が動いて変出した午火官星がちょうど日辰である。右の卦:息子の久しい病を占い、雷天大壮を得て、坤宮土に属し、旬空は辰・巳。甲午日・寅月に占った。六爻を上から下へ:玄武の戌土兄弟、白虎の申金子孫、螣蛇の午火父母は世爻、勾陳の辰土兄弟、朱雀の寅木官鬼、青竜の子水妻財は応爻。子を占うには子孫を取る。すなわち五爻の申金で、ちょうど寅月に冲されて月破であり、世の上の午火もまたこれを剋する。

斷曰:未上持世化出日辰午火官星生合,鼎甲在掌。果中探花。|斷曰:久病六沖即死。今申金子孫用神月破,午火持世日辰克之,本日應見凶;而卦中有子水暗動制火,乃因機所現,今日不死,明日子水受制,忌神遇合,次日當防。果死於本日辰時。

左の卦の断語:第四爻の未土が発動し、変出した午火はまさに当日の日辰でありまた官星で、未土と相合して世爻を生合しに来る――功名の神がすでに現れかつ情がある。一甲の名次はすでに掌握のうちにある。後に果たして探花に中った。右の卦の断語:久しい病を占って六冲卦を得るは、死を主る。いま申金子孫が用神で、ちょうど寅月の月破に遭い、世の上の午火もまた当日の日辰で、火は金を剋する。当日に凶を見るはずだ。ただ卦中にまだ初爻の子水があって日辰に冲起されて暗動し、子水は午火を制し得る。これは機に随って現れた一筋の生路で、ゆえに今日は死なない。明日になれば子水が制を受け(子丑が合すかあるいは土に剋される)、忌神の午火もまた合に遇って力を得るので、第二日に防ぐべし。後に果たして当日の辰時に死んだ――辰と子とは半合し、子水の力が先に拘えられ、火は肆行して忌みなかったのである。

占事 占趕去寄信可遇否?|占事 有同鄉人占借貸? 卦名 天地否|卦名 地雷復之雷地豫 卦宮 乾金 空亡 辰巳 缺爻 孫|卦宮 坤土 空亡 申酉 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武(應)戌父 甲|卯‖武 酉孫 甲|巳 虎 申兄 午‖虎 亥財 戌 蛇 午官‖蛇(應)X 丑兄→午父[午父] 陳(世)卯財‖陳 辰兄 雀 巳官‖雀 寅官 龍 未父[子孫]‖龍(世)O 子財→未兄

これは第十三問の第九・第十の卦である。左の卦:急いで手紙を寄せに行って間に合うかを占い、天地否を得て、乾宮金に属し、旬空は辰・巳、卦には子孫が欠けている。甲午日・卯月に占った。六爻を上から下へ:玄武の戌土父母は応爻、白虎の申金兄弟、螣蛇の午火官鬼、勾陳の卯木妻財は世爻、朱雀の巳火官鬼、青竜の未土父母は下に子水子孫を伏す。天地否は六合卦である。右の卦:ある同郷人が貸借を占い、地雷復が変じて雷地豫を得て、坤宮土に属し、旬空は申・酉。甲戌日・巳月に占った。六爻を上から下へ:玄武の酉金子孫、白虎の亥水妻財、螣蛇の丑土兄弟は応爻で交爻が発動して午火父母を変出、下にもまた午火父母を伏す、勾陳の辰土兄弟、朱雀の寅木官鬼、青竜の子水妻財は世爻で重爻が発動して未土兄弟を変出(回頭剋)。復は六合卦で、変出した豫もまた六合卦である。

斷曰:卦得六合,凡事成就。但明日未時清明節,宜星夜趕去必會;恐交清明月建是辰,則應被月沖,沖即去不能會也。果趕去寄之,次日即開丹矣。|斷曰:六合變六合,凡謀易就,久遠和同。但亥水財爻月破,酉金原神旬空,世上子水財爻化未土回頭之克,又日辰克、辰土暗動克,午火生扶應爻丑土,爻克之太過,在借銀事內須防不測。彼曰:昨有友人約我同去,或不允有之。予曰:那友何人?彼曰:廣東人。予正顏止,不徒竟去借銀,回不數里遭其害。

左の卦の断語:卦は六合を得て、およその事は皆成就する。ただ明日の未時に清明節に交わるので、夜を徹して行かなければ追いつけない。清明に一交われば、月建が辰土に換わり、応爻の戌土はすなわち月建に冲される――一冲すれば行ってしまい、追いつけない。後に果たして夜を徹して行って手紙を寄せ、翌日に船は出た。右の卦の断語:六合が六合に変ずるは、およそ謀る事は成りやすく、しかも長く和睦する。ただ五爻の亥水妻財がちょうど戌月の月破に遭い、上爻の酉金原神もまた旬空に落ち、世の上の子水妻財が動いて未土を変出して回頭してこれを剋し、甲戌日の日辰もまた来て剋し、三爻の辰土は冲起されて暗動してまた来て剋し、そして午火(変爻)はかえって応爻の丑土を生扶する――剋すことが重なり過ぎている。銀を借りるこの事は、意外を防がなければならない。彼が言った:昨日ある友人が私に一緒に行こうと約束したが、あるいは彼は貸すまいかと。私は問うた:その友人はどんな人か。彼が言った:広東人だ。私は色を正して諌め止めたが、彼は聞かず、とうとう銀を借りに行き、帰りに数里も行かぬうちにその人に害された。

占事 占廷師訓子? 卦名 天地否之乾為天 卦宮 乾金 空亡 子丑 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武(應)戌父 甲|巳 虎 申兄 寅 蛇 午官 陳(世)X 卯財→辰父 雀 X 巳官→寅財 龍 X 未父→子孫[子孫]

これは第十三問の最後の卦である。占ったのは師を延請して子を教えさせることで、天地否が変じて乾為天を得て、乾宮金に属し、旬空は子・丑。甲巳日・寅月に占った。六爻を上から下へ:玄武の戌土父母は応爻、白虎の申金兄弟、螣蛇の午火官鬼、勾陳の卯木妻財は世爻で交爻が発動して辰土父母を変出、朱雀の巳火官鬼は交爻が発動して寅木妻財を変出、青竜の未土父母は交爻が発動して子水子孫を変出、下にもまた子水子孫を伏す。師を請うを占うには応爻をもって師とし、父母をもって学業・文書とし、子孫をもって学生とする。否は六合卦だが、変出した乾為天は六冲卦である。

斷曰:以應爻為用神,臨戌父可稱飽學,獨嫌六合變六沖,其間恐有變局不久。問曰:何事耶?答曰:卦中惟初爻未土父母化水,予孫值旬空,父動水沖,防子孫災變。後至午月子水逄月破,其子病故,即辭師矣。

断語:師を請うには応爻を用神とする。応の上に戌土父母が臨んでいるので、この先生は学問が渊博であると見える。惜しいのはただ六合が六冲に変ずること――先ず合して後に散じ、その間におそらく変故があり、館は長続きしない。来た人が問うた:何事か。私は言った:卦中にはただ初爻の未土父母が動いて子水を変出し、この子水子孫がちょうど旬空に落ちている。父母が発動して子孫を剋しに来るうえ、また土が水を冲するので、学生に災変があるのを防ぐべし。後に午月に至り、子水がちょうど子午相冲して月破となり、彼の息子は病で亡くなり、館は自然と辞めた。この卦は「六合が六冲に変ずる」の応験を最もよく見せる:良い事は皆後で散じてしまう。

第十四問

三刑六害犯之必凶乎?答曰:三刑者,寅申巳三全為刑,子卯兩遇為刑,丑未戌三全為刑,辰午酉亥謂之自刑。夫三刑者,用神休囚,有他爻之克,內有兼犯三刑者,主見凶災;中三刑俱全不動,用神不傷損有生扶,從無有驗。六害屢試無驗,故不錄。

第十四問:三刑・六害を犯せば必ず凶なのか。答:まず三刑の成法を言う――寅・申・巳の三支がそろって初めて刑となる。子と卯の二支が遇えばすなわち刑となる。丑・未・戌の三支がそろって初めて刑となる。辰・午・酉・亥の四支はそれぞれ本支を見るを「自刑」と言う。用いる上の準則は:ただ用神自身が休囚で気がなく、また別の爻が来て剋するなかで、ここに兼ねて三刑を犯すものだけが、凶災を主る。もし三刑がそろってはいても皆発動せず、用神が傷を受けずまた生扶があれば、応験したことはかつてない。六害については、私が屡々試みたがいずれも応験しなかったので、収録しない。この一条もまた王氏の「生剋を主とし神煞を輔とす」の一貫した態度である。

占事 占侄孫病?|占事 占夫病? 卦名 風火家人之離為火|卦名 離為火之山雷頤 卦宮 巽木 空亡 子丑 缺爻 官|卦宮 離火 空亡 子丑 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 蛇 卯兄 庚|寅‖雀(世)巳兄 戊|辰 陳(應)O 巳孫→未財 申‖龍 未孫 午 雀 X 未財→酉官‖武 O 酉財→戌孫 龍 亥父[酉官]‖虎(應)O 亥官→辰孫 武(世)丑財‖蛇 丑孫 虎 卯兄‖陳 卯父

これは第十四問の最初の二つの卦例である。左の卦:姪孫の病を占い、風火家人が変じて離為火を得て、巽宮木に属し、旬空は子・丑、卦には官鬼が欠けている。庚申日・寅月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の卯木兄弟、勾陳の巳火子孫は応爻で重爻が発動して未土妻財を変出、朱雀の未土妻財は交爻が発動して酉金官鬼を変出、青竜の亥水父母は下に酉金官鬼を伏す、玄武の丑土妻財は世爻、白虎の卯木兄弟。姪孫を占うには子孫を用神とする。すなわち五爻の巳火――それは寅月の生を得(寅中に丙を蔵す)、また申日と相合するが、寅・申・巳の三字がちょうど揃って三刑となる。右の卦:妻が夫の病を占い、離為火が変じて山雷頤を得て、離宮火に属し、旬空は子・丑。戊午日・辰月に占った。六爻を上から下へ:朱雀の巳火兄弟は世爻、青竜の未土子孫、玄武の酉金妻財は重爻が発動して戌土子孫を変出、白虎の亥水官鬼は応爻で重爻が発動して辰土子孫を変出(辰は水の墓庫で、また回頭剋)、螣蛇の丑土子孫、勾陳の卯木父母。妻が夫を占うには官鬼を用とする。すなわち三爻の亥水。

斷曰:巳火用神月生日合,可治之症;但不宜月建寅、日建申與巳爻會成三刑,恐危。後果死於寅日寅時。|斷曰:亥水夫星為用,戌土生扶,酉金動來生,但不宜化入墓,又回頭化月建克,又是午日,午酉酉自刑俱全,此病立凶危。果本日午時死。

左の卦の断語:巳火の用神は寅月の相生を得また申日と相合しており、もとより治せる症だが、月建の寅・日建の申と卦中の巳の三字が三刑をなしたのが惜しい。おそらく危険である。後に果たして寅日寅時に死んだ――三刑が揃った時である。右の卦の断語:亥水は夫星すなわち用神である。上に変出した戌土は酉金を生じ得、酉金もまた発動して亥水を生じに来る。もとより一路の生気があった。惜しいのは亥水が動いて辰土を変出したこと――辰はまさに水の墓庫で、化して墓に入る。この辰土はまた当月の月建で、回頭してこれを剋する。しかも占った日は午日で、卦中の午(自刑)と酉、酉(自刑)の諸自刑が皆備わっている。この病はたちまち危殆を見る。果たして当日の午時に死んだ。二卦とも「用神がすでに傷を受け、さらに三刑を加える」において凶に応じた。まさに前答の言う限界に合致する。

占事 占妾近病?|占事 占一冬生意? 卦名 巽為風之火天大有|卦名 山火賁之風火家人 卦宮 巽木 空亡 辰巳 缺爻|卦宮 艮土 空亡 辰巳 缺爻 孫、父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀(世)卯兄 戊|亥‖武 寅官 庚|戌 龍 O 巳孫→未財 戌‖虎 X 子財→巳父 子 武 X 未財→酉官‖蛇(應)戌兄 虎(應)酉官‖陳 亥財[申孫] 蛇 亥父‖雀 丑兄[午父] 陳 X 丑財→子父‖龍(世)卯官

これは第十四問の第三・第四の卦である。左の卦:側室の近い病を占い、巽為風が変じて火天大有を得て、巽宮木に属し、旬空は辰・巳。戊亥日・戌月に占った。六爻を上から下へ:朱雀の卯木兄弟は世爻、青竜の巳火子孫は重爻が発動して未土妻財を変出、玄武の未土妻財は交爻が発動して酉金官鬼を変出、白虎の酉金官鬼は応爻、螣蛇の亥水父母、勾陳の丑土妻財は交爻が発動して子水父母を変出。妾を占うには妻財を用とする。すなわち四爻の未土。卦中に丑・戌・未の三字がそろって刑となる。右の卦:この冬の商売を占い、山火賁が変じて風火家人を得て、艮宮土に属し、旬空は辰・巳、卦には子孫と父母が欠けている。庚戌日・子月に占った。六爻を上から下へ:玄武の寅木官鬼、白虎の子水妻財は交爻が発動して巳火父母を変出、螣蛇の戌土兄弟は応爻、勾陳の亥水妻財は下に申金子孫を伏す、朱雀の丑土兄弟は下に午火父母を伏す、青竜の卯木官鬼は世爻。世の上の卯木は子月の月建の合を得(子卯はもとより相刑)、また亥日の生を得ている。

斷曰:未土財爻為用神,不宜化,化金官鬼不宜;巳火原神值旬空、月破,巳火又入墓庫於日辰,又丑戌未三刑見全,無吉兆,即日防之。果卒本日未時。|斷曰:卯木持世,月建合之,日辰生之,今冬必獲厚利。彼曰:子尊與子爻刑世,有何吉耶?答曰:凡看卦,世用推尊,生克最重,今刑中帶生,謂之貪生忌刑。後一冬果獲大利。

左の卦の断語:未土妻財が用神で、もとより発動して化するを宜しとしないが、ひいきに酉金官鬼を変出して来た(財が鬼に化するは大忌)。それを生ずる巳火の原神は旬空に落ちかつ戌月の月破に遭い、そして巳はまた亥日に入墓する(火は亥に絶す)。さらに丑・戌・未の三刑がそろっている。一か所として吉兆がない。当日に防ぐべし。後に果たして当日の未時に亡くなった。右の卦の断語:世の上の卯木は子月の月建の合を得また亥日の水の生を得ており、今冬は必ず厚い利を得る。来た人が問うた:子と卯はもとより相刑で、子月が我が世爻を刑するのに、どこから吉が来るのか。私は答えた:およそ卦を見るは世爻・用神を尊ぶをもってよしとし、生と剋とが最も肝要である。いまこの一刑の中に生を帯びている(水は木を生ず)。これを「生を貪り刑を忌む」と言う――生があれば刑に顧みる暇がない。後にこの冬、果たして大いにその利を得た。この一問一答は、三刑は生剋を離れて孤立に見てはならないことをまさに説明している。

第十五問

獨靜,獨發,如何應驗?答曰:五爻俱動,惟一爻安靜,謂之獨靜;五爻安靜,惟一爻發動,謂之獨發。若卦中六爻有一爻明動,有一爻遇日辰沖者,非雲獨發也;倘六爻安靜,內有一爻日沖動者,亦云獨發也。然獨靜獨發,不過觀事之成敗遲速,至於吉凶當推用神;如舍用神而決事者,迂且謬也。

第十五問:「独静」「独発」はどう応験するか。答:五爻が皆動いてただ一爻のみ安静なのを独静と言い、五爻が皆静でただ一爻のみ発動するのを独発と言う。もし卦中にすでに一爻の明動があり、別に一爻がまた日辰に冲起されたなら、それは独発と算入できない。反対に六爻がもとより全て静で、その中の一爻が日辰に冲起されて暗動すれば、それもまた独発と算入される。ただし独静・独発は事の成敗と遅速を見るにのみ用いられ、吉凶についてはやはり用神を推さなければならない。もし用神を置き去りにして独発の一つだけで事を断ずれば、それは迂腐でありかつ荒謬である。

占事 占自去尋父回?|占事 占自去尋父回? 卦名 火天大有之離為火|卦名 澤火革之水火既濟 卦宮 乾金 空亡 寅卯 缺爻|卦宮 坎水 空亡 寅卯 缺爻 財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍(應)巳官 丙|午‖龍 未官 丙|午 武 未父 午‖武 酉父 午 虎 酉兄‖虎(世)O 亥兄→申父 蛇(世)辰父‖蛇 亥兄[午財] 陳 O 寅財→丑父‖陳 丑官 雀 子孫‖雀(應)卯孫

これは第十五問の最初の二つの卦例で、同じ事を前後して占ったものである。左の卦:自分で父を尋ね訪ねて連れ戻せるかを占い、火天大有が変じて離為火を得て、乾宮金に属し、旬空は寅・卯。丙午日・午月に占った。六爻を上から下へ:青竜の巳火官鬼は応爻、玄武の未土父母、白虎の酉金兄弟、螣蛇の辰土父母は世爻、勾陳の寅木妻財は重爻が発動して丑土父母を変出、朱雀の子水子孫。五爻は皆静でただ二爻の寅木が独発し、寅木はちょうど世の上の辰土父母を剋している。右の卦:同じ人がもう一卦占って合わせて決し、澤火革が変じて水火既濟を得て、坎宮水に属し、旬空は寅・卯、卦には妻財が欠けている。丙午日・午月に占った。六爻を上から下へ:青竜の未土官鬼、玄武の酉金父母、白虎の亥水兄弟は世爻で重爻が発動して申金父母を変出、螣蛇の亥水兄弟は下に午火妻財を伏す、勾陳の丑土官鬼、朱雀の卯木子孫は応爻。世爻が動いて申金父母を変出して回頭生している。

一友人知易,同問其父,執此卦對予曰:寅木一爻獨發,正月得見否?予曰:非也。卦中父爻持世,被寅木剋制,自身不能動,父亦不見也。欲身動見父,必待沖剋寅木之年月也。命彼再占一卦合決之,何得革之既濟卦。|斷曰:此卦正合前卦。前卦應沖開寅木者,申也;此卦世化申金回頭生,亦應申也。果於申年八月尋父回家。應於申年者,前卦沖去忌神,後卦化出申金父母用神生世也。

左の卦の問答:易を解する友人が一緒に来て彼の父の行方を問うた。この卦を持って私に言った:寅木の一爻が独発だが、正月に会えるか。私は言った:違う。卦中の父母爻はちょうど世を持ち、この寅木に剋されて、自身さえ動けない。父も自ずと見えない。身を動かして父に会いに行こうと思えば、必ず寅木を冲剋する年月を待たなければならない。そこで彼にもう一卦占って合わせて見るように命じ、澤火革が変じて水火既濟を得た。右の卦の断語:この卦はちょうど前の卦と相合する。前の卦は寅木を冲開するのに申でなければならず、この卦は世爻の亥水が動いて申金を変出して回頭生する。これもまた申に応ずる。ゆえに申年に見えると断じた。後に果たして申年の八月に父を尋ね当てて家に帰った。なぜ申年に応じたか。前の卦は申が忌神たる寅木を冲ち去り、後の卦は申が父母の用神を化出して世を生ずる――二卦が同じく一つの申の字を指したのである。これもまた説明する:一つの事が明らかでなければ、もう一卦占って合わせて参じることができる。ただし二卦は必ず互いに印証しなければならない。

占事 占子嗣|占事 占雨久傷麥可否? 卦名 地雷復|卦名 天火同人之澤火革 卦宮 坤土 空亡 午未 缺爻 父|卦宮 離火 空亡 午未 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 蛇 酉孫 辛|申‖龍(應)O 戌孫→未孫 甲|午 陳 亥財 卯‖武 申財 申 雀(應)丑兄‖虎 午兄 龍 辰兄‖蛇(世)亥官 武 寅官[巳父]‖陳 丑孫 虎(世)子財‖雀 卯父

これは第十五問の第三・第四の卦である。左の卦:子嗣を占い、地雷復を得て、坤宮土に属し、旬空は午・未、卦には父母が欠けている。辛卯日・申月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の酉金子孫、勾陳の亥水妻財、朱雀の丑土兄弟は応爻、青竜の辰土兄弟、玄武の寅木官鬼は下に巳火父母を伏す、白虎の子水妻財は世爻。六爻は俱に静で、ただ上爻の酉金子孫が卯日に冲起されて暗動するのみ。これもまた独発と算入される。右の卦:久しい雨が麦を傷めるかどうかを占い、天火同人が変じて澤火革を得て、離宮火に属し、旬空は午・未。甲申日・午月に占った。六爻を上から下へ:青竜の戌土子孫は応爻で重爻が発動して未土子孫を変出(戌が未に変ずるは化退神)、玄武の申金妻財、白虎の午火兄弟、螣蛇の亥水官鬼は世爻、勾陳の丑土子孫、朱雀の卯木父母。五爻は皆静で、ただ上爻の戌土子孫が独発する。

來占人曰:我有一子因亂失散,今無子,特問將來有子否?斷曰:子水持世,月建作子孫生世,有子之兆;第六爻酉金子孫暗動生世,亦云獨發,在外卦動,所失之子必來之象。問曰:何時得見?予曰:明歲甲辰年與酉金相合,定得意而歸。後果驗。此用神獨發沖而逄合之年也。

左の卦の断語:占いに来た人が言った。私はもともと一人の息子があったが乱の中で散り散りになり、いま膝下に子がない。将来息子があるかどうかを問いに来た。私は断じた:世爻は子水で、申月の月建はちょうど子孫が世を生じる。これは子あるの兆である。上爻の酉金子孫が日辰に冲起されて暗動するもまた独発と算入され、しかも外卦で動く――外は遠い処を主る。まさに散り散りになった息子が帰って来る象である。彼が問うた:いつ会えるのか。私は言った:明年の甲辰年、辰と酉とが相合する。必ず心にかなって帰る。後に果たして応験した。これは用神の独発が冲されて合に逢う年なので、辰年に応じたのである。

一友執此卦問?予曰:戌土子孫一爻獨發,後日丙戌日定該天晴,如何還雨?答曰:爾愛憂麥水傷神,以子孫發動克去世上之鬼,叫爾勿憂,非應晴也,決不傷損。但戌土化退,不能克盡憂心,故天還雨,必待卯日合之則大晴耳。果驗。

右の卦の問答:ある友人がこの卦を持って来て問うた:戌土子孫の一爻が独発だが、明後日の丙戌日には晴れるはずなのに、なぜまだ雨が降っているのか。私は答えた:あなたは一心に久しい雨が麦を傷めるのを憂えているので、卦上では子孫が発動して世爻の上の官鬼を剋ち去る(官鬼はすなわち憂疑の神)。これはあなたに憂えるなと告げているのだ――天晴に応ずるのではない。麦は決して傷損に至らない。ただ戌土が動いて化退神する(戌が未に変ずる)ので、あなたのあの一点の憂心を剋し切れない。ゆえに天は相変わらず雨が降る。必ず卯日に戌と相合する(卯戌合)のを待って、初めて大いに晴れる。後に果たして応験した。この例は「独発はただ事の成敗・遅速を見、吉凶はなお用神を推す」の道理を最もよく見せる。

占事 占開煤窟何時見煤?|占事 占女病? 卦名 風火家人之風雷益。|卦名 火水未濟之水山蹇 卦宮 巽木 空亡 辰巳 缺爻|卦宮 離火 空亡 寅卯 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 卯兄 甲|申‖蛇(應)O 巳兄→子官 庚|寅 虎(應)巳孫 午‖陳 X 未孫→戌孫 戌 蛇 未財‖雀 O 酉財→申財 陳 O 亥父→辰財[酉官]‖龍(世)X 午兄→申財[亥官] 雀(世)丑財‖武 O 辰孫→午兄 龍 卯兄‖虎 寅父→辰孫

これは第十五問の第五・第六の卦である。左の卦:石炭竈を開いていつ炭に出会うかを占い、風火家人が変じて風雷益を得て、巽宮木に属し、旬空は辰・巳。甲申日・午月に占った。六爻を上から下へ:玄武の卯木兄弟、白虎の巳火子孫は応爻、螣蛇の未土妻財、勾陳の亥水父母は重爻が発動して辰土妻財を変出、下に酉金官鬼を伏す、朱雀の丑土妻財は世爻、青竜の卯木兄弟。五爻は俱に静で、ただ三爻の亥水が独発し、辰土妻財を変出する――鉱を開くを占うには妻財をもって求める物とする。右の卦:娘の病を占い、火水未濟が変じて水山蹇を得て、離宮火に属し、旬空は寅・卯。庚寅日・戌月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の巳火兄弟は応爻で重爻が発動して子水官鬼を変出、勾陳の未土子孫は交爻が発動して戌土子孫を変出(未が戌に変ずるは化進神)、朱雀の酉金妻財は重爻が発動して申金妻財を変出、青竜の午火兄弟は世爻で交爻が発動して申金妻財を変出、下に亥水官鬼を伏す、玄武の辰土子孫は重爻が発動して午火兄弟を変出(回頭生)、白虎の寅木父母は辰土子孫を変出。五爻は皆動いてただ一爻のみ安静――まさに「独静」である。

斷曰:以辰土財爻為用,此卦亥水獨發化出,明示辰月建可見。果至次年清明後始得見煤,此應獨發化出之用神也。|此卦獨靜,若不看用神斷,寅日生耶?寅日死耶?卦中土為用神,巳午火動來生之,未土子孫化進神,辰土子孫化回頭相生,卦象既吉也,許之寅日愈。果驗。

左の卦の断語:変出した辰土妻財をもって用神とする。この卦はただ亥水の一爻が独発してこの辰土を変出したので、明白に辰月(清明後に辰月に交わる)に炭が見えると指示している。後に果たして第二年の清明以後に炭を見た――これは「独発の変出した用神」に応じたのである。右の卦の断語:この卦は独静である。もし用神を見ずに独静だけで断ずれば、寅日は一体生か死か。用神を見れば明らかだ:娘を占うには子孫を用とし、卦中の土爻がちょうど用神である。応爻の巳火と世爻の午火とがいずれも発動して土を生じ、五爻の未土子孫はまた化進神し、二爻の辰土子孫はまた午火を化出して回頭して相生する――卦象はすでに全て吉なので、寅日に全癒すると彼女に許した。後に果たして応験した。

占事 占父遠出何日回? 卦名 天山遁之雷澤歸妹 卦宮 乾金 空亡 寅卯 缺爻 孫、財 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 O 戌父→戌父 甲|寅 虎(應)O 申兄→申兄 辰 蛇 午官 陳 O 申兄→丑 雀(世)X 午官→卯[寅財] 龍 X 辰父→巳[子孫]

これは第十五問の最後の卦である。占ったのは父が遠出していてどの日に帰るかで、天山遯が変じて雷澤帰妹を得て、乾宮金に属し、旬空は寅・卯、卦には子孫と妻財が欠けている。甲寅日・辰月に占った。六爻を上から下へ:玄武の戌土父母は重爻が発動してなお戌土を変出(伏吟)、白虎の申金兄弟は応爻で重爻が発動してなお申金を変出(伏吟)、螣蛇の午火官鬼、勾陳の申金兄弟は重爻が発動して丑を変出、朱雀の午火官鬼は世爻で交爻が発動して卯を変出、下に寅木妻財を伏す、青竜の辰土父母は交爻が発動して巳を変出、下に子水子孫を伏す。外卦の二爻は伏吟し、五爻は皆動いてただ四爻の午火が安静――まさに独静である。

斷曰:外卦伏吟,在外有憂愁之象。彼曰:無害否?答曰:內卦辰土父母化巳火回頭之生,世爻午火化卯木助火生之,並無有害。第四爻午火獨靜,五月必歸也。後三四月乃父在湖廣生理,不料省城兵亂,五月方歸。

断語:外卦が伏吟するのは、人が外にあって憂悶し愁煩する象を主る。来た人が問うた:妨害はあるか。私は答えた:内卦の辰土父母が動いて巳火を変出して回頭して相生する(火生土)。世爻の午火もまた卯木を変出して火を助け土を生ずる。父母の用神は一路生を得て、妨害はない。第四爻の午火が独静――静の者は主となる。ゆえに五月(午月)に必ず帰ると断じた。後に三・四月の間、彼の父は湖広で商売をしていたが、不図省城で兵乱が起こり、五月に至って初めて帰って来た。この卦は独静の爻をもって帰期を定め、用神の生剋をもって安危を定めた。まさに本問の「独静・独発はただ遅速を見、吉凶はなお用神を推す」の宗旨に合致する。

第十六問

卦得盡靜盡發者,何以斷之?答曰:六爻安靜,無日生沖爻者,謂之盡靜;六爻俱動者,謂之盡發。盡靜者,如春花之含蕊,人未見其妙,一沾雨露油然漸放矣;盡發者,如百卉齊放,人多見其豔,一遇狂風翻然而損矣。故靜者恆美,動者常咎。

第十六問:六爻が全て静、あるいは六爻が全て動いた場合はどう断ずるか。答:六爻が安静で、しかも日辰が来て生ずることも冲することもないのを「尽静」と言う。六爻が一斉に発動するのを「尽発」と言う。尽静は春の花がまだ蕾を含んでいるようなもので、人はしばらくその妙を見出せないが、一旦雨露に潤されれば、おのずからゆっくりと開いて行く。尽発は百花が一が一斉に咲き誇るようなもので、人は皆その艶やかさを見るが、一陣の狂風が来れば、瞬く間に散り零れてしまう。ゆえに安静なものは常にその美を保ち、発動するものは常にその咎を招く――この二句は全書で動静を論じた最も精要な比喩である。

占事 占僕近出何日回?|占事 占今日有人還銀否 卦名 離為火|卦名 坤為地 卦宮 離火 空亡 申酉 缺爻|卦宮 坤土 空亡 申酉 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 蛇(世)巳兄 庚|午‖陳(世)酉孫 己|辰 陳 未孫 辰‖雀 亥財 卯 雀 酉財‖龍 丑兄 龍(應)亥官‖武(應)卯官 武 丑孫‖虎 巳父 虎 卯父‖蛇 未兄

これは第十六問の最初の二つの卦例で、いずれも尽静の卦である。左の卦:僕が近ごろ出掛けていていつ帰るかを占い、離為火を得て、離宮火に属し、旬空は申・酉。庚辰日・午月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の巳火兄弟は世爻、勾陳の未土子孫、朱雀の酉金妻財、青竜の亥水官鬼は応爻、玄武の丑土子孫、白虎の卯木父母。六爻は俱に静である。僕を占うには妻財を用とする。すなわち四爻の酉金で、ちょうど旬空に落ちしかも辰日に合されている(辰酉合)。右の卦:今日人が来て銀を返すかどうかを占い、坤為地を得て、坤宮土に属し、旬空は申・酉。己辰日・卯月に占った。六爻を上から下へ:勾陳の酉金子孫は世爻、朱雀の亥水妻財、青竜の丑土兄弟、玄武の卯木官鬼は応爻、白虎の巳火父母、螣蛇の未土兄弟。六爻も俱に静である。世の上の酉金子孫は財を生ずる原神で、ちょうど旬空に落ちしかも卯日に冲されている。

斷曰:酉金財爻為用,月剋日生,似可相敵,並無生克。一卦之中惟酉金用神旬空,日合神機現,此但旬空必待出旬合空,雖有半用,須待沖發,交小暑即辛卯日,則酉金值旬不空,沖發必至。果於辛卯日來家,此應靜而逄沖也,合而逄沖也,空待出空也。|斷曰:酉金原神旬空,日辰沖之,靜而逄沖日起;況日辰臨應沖世,彼必今日巳時送還也。果於本日巳時還一半,乙酉日巳時還清。一半者,靜空沖起有一半之力,而財亦有一半者也;乙酉日還清者,巳經沖起之神值日,是財之原神填足矣,子孫喜悅之星還清,豈不喜耶。

左の卦の断語:酉金妻財が用神で、午月が来て剋し辰日が来て生ずる。両力は相い当たり、生もなければ剋もないに等しい。全卦の中でただこの酉金の用神が旬空に落ち、しかも日辰がまたこれに合しに来る――神機はまさにここに顕れる。旬空に落ちてまた合されているので、必ず旬を出てこの一合を冲開するのを待たなければならない。目下すでに半分は用いられると言っても、なお冲动するのを待たねばならない。小暑に交わる日はちょうど辛卯日で、その時酉金はすでに本旬を出て空でなくなり、卯がまたこれを冲する。人は必ず到る。後に果たして辛卯日に帰宅した――この卦は「静にして冲に逢う」「合にして冲に逢う」「空は出空を待つ」の三層に兼ねて応じた。右の卦の断語:世の上の酉金は妻財の原神で、ちょうど旬空に落ちているが、己辰日に……(原書は日辰がこれを冲する)――静にして冲に逢えば起つ。しかも日辰が応爻に臨んで世を冲するので、その人は今日の巳時に必ず来て返す。後に果たして当日の巳時に半分を返し、乙酉日の巳時に至って返し終えた。なぜ半分だけ返したか。静爻が空に落ちて冲起されたので、半分の力しかなく、得た財もまた半分しかなかったのだ。なぜ乙酉日に返し終えたか。あの冲起された原神がこの日に至ってちょうど日に値し、本位を填め足したのだ。子孫はまた歓喜の神で、返し終われば、それはめでたいではないか。

占事 占父在亂軍中吉凶?|占事 占造墳葬 卦名 山天大畜之澤地萃|卦名 乾為天之坤為地 卦宮 艮土 空亡 戌亥 缺爻|卦宮 乾金 空亡 戌亥 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 虎 O 寅官→未兄 壬|子‖武(世)O 戌父→酉兄 甲|辰 蛇(應)X 子財→酉孫 申‖虎 O 申兄→亥孫 子 陳 X 戌兄→亥財‖蛇 O 午官→丑父 雀 O 辰兄→卯官[申孫]‖陳(應)O 辰父→卯財 龍(世)O 寅官→巳父[午父]‖雀 O 寅財→巳官 武 O 子財→未兄‖龍 O 子孫→未父

これは第十六問の第三・第四の卦で、いずれも尽発の卦である。左の卦:父が乱軍の中に陥って吉凶を占い、山天大畜が変じて澤地萃を得て、艮宮土に属し、旬空は戌・亥。壬申日・子月に占った。六爻を上から下へ:白虎の寅木官鬼は重爻が発動して未土兄弟を変出、螣蛇の子水妻財は応爻で交爻が発動して酉金子孫を変出、勾陳の戌土兄弟は交爻が発動して亥水妻財を変出、朱雀の辰土兄弟は重爻が発動して卯木官鬼を変出、下に申金子孫を伏す、青竜の寅木官鬼は世爻で重爻が発動して巳火父母を変出、下に午火父母を伏す、玄武の子水妻財は重爻が発動して未土兄弟を変出。六爻は俱に動く。右の卦:墳を造り安葬するを占い、乾為天が変じて坤為地を得て、乾宮金に属し、旬空は戌・亥。甲辰日・子月に占った。六爻を上から下へ:玄武の戌土父母は世爻で重爻が発動して酉金兄弟を変出、白虎の申金兄弟は重爻が発動して亥水子孫を変出、螣蛇の午火官鬼は重爻が発動して丑土父母を変出、勾陳の辰土父母は応爻で重爻が発動して卯木妻財を変出、朱雀の寅木妻財は重爻が発動して巳火官鬼を変出、青竜の子水子孫は重爻が発動して未土父母を変出。これもまた六爻俱に動く。

斷曰:六爻亂動,正亂軍中象也。以化出巳火父母爻為用,月建克之,寅水原神又被日辰沖剋,恐性命難保。後果死無蹤跡。|斷曰:此卦甚凶,不必細月。彼曰:墳已造成,即候開金井落葬,卜之以決吾房安否?予力止之不可葬。正論之間,有人來報曰:穴場下俱是斗大石塊,不計其數,且並無點穴之處。後有地師看之,則曰:背水走石,不成墳地也。

左の卦の断語:六爻が乱動するは、まさに乱軍の中で紛擾して主なき象である。父を占うには父母を用とするが、本卦に父母がないので、世爻の変出した巳火父母を用神とする。しかし子月の月建の水はちょうどこの巳火を剋し、それを生ずる寅木の原神はまた壬申日の申に冲剋される(申は寅を冲する)――用神と原神とが両頭とも傷つけられ、おそらく性命は保ち難い。後に果たして死に、屍の行方すら知れなかった。右の卦の断語:この卦は極めて凶で、細かく月を論ずるまでもない。来た人が言った:墳はすでに造り終えて、金井を開いて(穴を掘って)下葬するを待つのみだ。一卦占って我が一房が安かどうかを決したい。私は極力勧め止めて、この地は葬れないと言った。ちょうど言っているところへ、ある人が走って来て報告した:穴場の下はすべて斗ほどの大きな石塊で、数え切れないほどあり、しかも点じて穴とすべき場所が全くない。後に地師を請うて見せたところ、彼もまた言った:これは水に背いて石の走る地で、墳は作れない。この二卦はともに尽発で、百花が風に遇うがごとく、瞬く間に散り零れた。

第十七問

問用神多現,何以取之?答曰:予屢驗者,舍其閒爻而用持世,舍其無權而用月日,舍其不破而用月破,舍用不空而用旬空。天機盡洩於有病之間,斷法總在醫藥之處。

第十七問:用神が卦中に幾ヶ所も現れた時、どれを取るべきか。答:これは私が屡試して屡々験のある四条の口訣である――二爻が並び現れた時は、あの閑爻を捨てて、世を持つものを取る。権も気もないものを捨てて、月建・日辰に臨んでいるものを取る。完好で破れないものを捨てて、ちょうど月破に遭っているものを取る。空に落ちないものを捨てて、ちょうど旬空に落ちているものを取る。なぜ専ら「病ある」のを取るのか。天機はすべて病あるの処に洩れ顕れ、断法もつねに薬を下す処に落ちるからである――病あるの爻はまさに事の関節で、それがいつ病癒えるかが、事のいつ応験するかである。

占事 占求財|占事 占升遷 卦名 風天小畜|卦名 地水師之風水渙 卦宮 巽木 空亡 辰巳 缺爻|卦宮 坎水 空亡 辰巳 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 蛇 卯兄 庚|未‖武(應)x 酉父→卯孫 甲|未|卯 陳 巳孫 子‖虎 x 亥兄→巳財 午 雀(應)未財‖蛇 丑官 龍 辰財‖陳(世)午財 武 寅兄‖雀 辰官 虎(世)子父‖龍 寅孫

これは第十七問の最初の二つの卦例で、いずれも用神が両現している。左の卦:財を求めるを占い、風天小畜を得て、巽宮木に属し、旬空は辰・巳。庚子日・未月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の卯木兄弟、勾陳の巳火子孫、朱雀の未土妻財は応爻、青竜の辰土妻財、玄武の寅木兄弟、白虎の子水父母は世爻。妻財が両現する:未土はちょうど月建に当たり空でなく、辰土はちょうど旬空に落ちている。右の卦:昇遷を占い、地水師が変じて風水渙を得て、坎宮水に属し、旬空は辰・巳。甲未日・午月・卯年に占った。六爻を上から下へ:玄武の酉金父母は応爻で交爻が発動して卯木子孫を変出、白虎の亥水兄弟は交爻が発動して巳火妻財を変出、螣蛇の丑土官鬼、勾陳の午火妻財は世爻、朱雀の辰土官鬼、青竜の寅木子孫。官鬼が両現する:丑土と辰土で、一つは空に落ち、一つは破に遭っている。

斷曰:未土月建為用,何以辰土旬空?空必關因,竟斷月內辰日得財。果甲辰日巳時到手,此應出空之日時也,正是舍其不空而用空者。|斷曰:日辰世爻極旺,得月建作官星合世,但卦中兩現官星,一空一破,將何爻為用?斷其何年升遷?則曰:今歲是卯年,來歲辰年,必以辰爻為用,來歲可升。但外卦反吟,常得驗者去而復來。果辰年調至河南,五月又調回,十月開督府,一年兩調一升,皆應實空之年也。

左の卦の断語:未土妻財はちょうど月建に当たり、本来これをもって用とすべきだが、卦中にひいきにもう一つの辰土妻財が旬空に落ちている――空に落ちるには必ず故がある。関節はまさにここにある。そこで直ちに本月の辰日に財を得ると断じた。後に果たして甲辰日の巳時に手に入った。まさに空を出るその日その時に応じた。これが「その空ならざるを捨てて空を用る」の例である。右の卦の断語:世爻の午火は極めて旺で、また月建の官星を得て世に合す。ただ卦中に官鬼が両現し、一つは空に落ち一つは破に遭う。一体どちらを取って用とすべきか。どの年の昇遷と断ずべきか。私は言った:今年は卯年、明年は辰年。必ず辰爻をもって用とし、明年に昇る。ただ外卦が反吟するので、私が屡試した経験では、行ってまた帰るを主る。後に果たして辰年に河南に調えられ、五月にまた調え戻され、十月に督府衙門に昇任した――一年のうちに二度の調動と一度の昇遷があり、いずれもあの空に落ちた爻が填実する年に応じた。

占事 占子何日脫難?|占事 占子久出何日沖 卦名 雷地豫之雷澤歸妹|卦名 火風鼎之水天需 卦宮 震木 空亡 寅卯 缺爻 父|卦宮 離火 空亡 申酉 缺爻 父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 龍 戌財 丙|亥‖龍 O 巳兄→子官 丁|未 武 申官 午‖武(應)X 未孫→戌孫 丑 虎(應)午孫‖虎 O 酉財→申財 蛇 卯兄‖蛇 酉財 陳 X 巳孫→卯兄‖陳(世)亥官 雀(世)X 未財→巳孫[子父]‖雀 X 丑孫→子官[卯父]

これは第十七問の第三・第四の卦である。左の卦:息子がいつ難を脱するかを占い、雷地豫が変じて雷澤帰妹を得て、震宮木に属し、旬空は寅・卯、卦には父母が欠けている。丙亥日・午月に占った。六爻を上から下へ:青竜の戌土妻財、玄武の申金官鬼、白虎の午火子孫は応爻、螣蛇の卯木兄弟、勾陳の巳火子孫は交爻が発動して卯木兄弟を変出、朱雀の未土妻財は世爻で交爻が発動して巳火子孫を変出、下に子水父母を伏す。子孫が三現する:午火は安静にして日建に臨み、二ヶ所の巳火はちょうど午月の月破に遭っている。右の卦:息子が久しく出ていていつ帰るかを占い、火風鼎が変じて水天需を得て、離宮火に属し、旬空は申・酉、卦には父母が欠けている。丁未日・丑月に占った。六爻を上から下へ:青竜の巳火兄弟は重爻が発動して子水官鬼を変出(回頭剋)、玄武の未土子孫は応爻で交爻が発動して戌土子孫を変出(化進神)、白虎の酉金妻財は重爻が発動して申金妻財を変出(化退神)、螣蛇の酉金妻財、勾陳の亥水官鬼は世爻、朱雀の丑土子孫は交爻が発動して子水官鬼を変出(子丑合)、下に卯木父母を伏す。

斷曰:卦中子孫三現,俱生世爻,是必脫厄。日建午爻安靜,兩爻巳火月破,許巳年脫厄。果驗。此乃用神多現,而用占破,驗在有病之爻,實破之年也。|斷曰:未土化進神,日辰沖之;丑土化子合住;巳火原神動來生用,化子水回頭剋制,目下不來。問曰:終須來否?答曰:午年必來。果於午年午月到家。應午年月者,未土動而日沖,是動沖逄合之年月也;丑土化子水合,合要沖開之年月也;巳火化子水之克,沖去子水是去煞留恩也。

左の卦の断語:卦中に子孫が三ヶ所現れ、いずれも世爻を生じに来るので、息子は必ず厄を脱し得る。そのうち午火は安静にしてちょうど日建に臨み、ほかの二ヶ所の巳火は午月の月破に遭っている――第十七問の口訣に照らして、完好のものを捨てて病あるのを取れば、巳年に難を脱すると許す。後に果たして応験した。これはまさに「用神が多く現れて月破の爻を取れば、応験は病あるの爻の填実する年に落ちる」である。右の卦の断語:応の上の未土子孫が動いて化進神するが、丁未日の日辰に冲されている。初爻の丑土子孫は動いて子水を変出して子丑相合に合されている。上爻の巳火はもとより用を生ずる原神だが、一動して子水を変出して回頭してこれを剋する――三ヶ所ともに病がある。ゆえに目下は帰れない。来た人が問うた:ついには帰るかどうか。答:午年に必ず帰る。後に果たして午年午月に家に到った。なぜ午年午月に応じたか。未土が動いて日辰に冲されたのは「動いて冲に逢い、合を待つ」年月(午と未とが合す)。丑土が子水に合されているのは、冲開するを待たねばならない(午が子を冲する)。巳火が子水に回頭剋されたのは、子水を冲ち去るがまさに「煞を去り恩を留む」――三条がいずれも一つの午の字を指したのである。

占事 占子嗣多否? 卦名 坤為地之艮為山 卦宮 坤土 空亡 子丑 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 虎(世)X 酉孫→寅官 癸|寅 蛇 亥財 亥 陳 丑兄 雀(應)X 卯官→申孫 龍 巳父 武 未兄

これは第十七問の最後の卦である。占ったのは子嗣が多いかどうかで、坤為地が変じて艮為山を得て、坤宮土に属し、旬空は子・丑。癸亥日・寅月に占った。六爻を上から下へ:白虎の酉金子孫は世爻で交爻が発動して寅木官鬼を変出、螣蛇の亥水妻財、勾陳の丑土兄弟、朱雀の卯木官鬼は応爻で交爻が発動して申金子孫を変出、青竜の巳火父母、玄武の未土兄弟。見るべきは世応の両爻:世の上の子孫は動いて官鬼を変出し、応の上の官鬼は動いて子孫を変出する――子孫と官鬼とが互いに変じ合って、纏わりついて分明しない。

彼曰:婢妾三四,在三五年內生者生,死者死,子有九人,並無一存,今後可有子否?予曰:予化鬼,鬼化子,不但狠藉,後難許有。果無子,以侄為嗣。

来た人が言った:家に婢妾が三四人あり、この三五年の間に生んだり死んだりして、前後に九人の男子があったが一人も留まらなかった。今後まだ息子があるか。私は言った:卦上で子孫が官鬼を変出し、官鬼がまた子孫を変出する――子孫は命、官鬼は災で、二つが輾転して相生相変する。目下の狼藉ぶりだけでなく、これからも子あるは許し難い。後に果たして子なく、甥を過嗣して嗣を承けさせた。この卦は応期に着眼せず、「子が鬼に化し鬼が子に化す」という一層の象において断を取ったもので、これもまた用神が多く現れた時の一種の見方である。

第十八問

卜者誠心,斷者精明,亦有不驗何也?問曰:此其故在卜者,而不在斷者。乃卜者之意雖誠,或密事難以語人,或問此而意別有在也,所以有不驗之故耳!

第十八問:卜を求める人は心が誠で、卦を断ずる人も精明なのに、なぜなお応験しない時があるのか。答:この故は卜を求める人の身にあって、卦を断ずる人の身にはない。卜を求める者の心意は誠ではあっても、事によっては隠私があって人に言い難い。あるいは口で問うのはこの事だが、心の中で思うのは別の一事である。用神はすでに彼の口で問うたところに従って取ったので、自ずと彼の心で求める事とは合わない。ゆえに験しないのだ。以下の六つの卦例は、すべてこの一層のために証を立てるものである――まさに巻首の《卜筮格言》「卜を問う者は誠ならねば格れず」の一段と首尾相応ずる。

占事 占伯父何日回?|占事 占流年 卦名 火山旅之艮為山|卦名 艮為山 卦宮 離火 空亡 寅卯 缺爻 官、父|卦宮 艮土 空亡 子丑 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 雀 巳兄 戊|酉‖虎(世)寅官 癸|未 龍 未孫 申‖蛇 子財 亥 武(應)O 酉財→戌孫‖陳 戌兄 虎 申財[亥官]‖雀(應)申孫 蛇 午兄‖龍 午父 陳(世)辰孫[卯父]‖武 辰兄

これは第十八問の最初の二つの卦例である。左の卦:伯父がいつ帰るかを占い、火山旅が変じて艮為山を得て、離宮火に属し、旬空は寅・卯、卦には官鬼と父母が欠けている。戊申日・酉月に占った。六爻を上から下へ:朱雀の巳火兄弟、青竜の未土子孫、玄武の酉金妻財は応爻で重爻が発動して戌土子孫を変出、白虎の申金妻財は下に亥水官鬼を伏す、螣蛇の午火兄弟、勾陳の辰土子孫は世爻で下に卯木父母を伏す。伯父を占うにもやはり父母を用とするが、父母は卦に上がらず世爻の辰土の下に伏し、またちょうど旬空に落ちている。右の卦:ある人が流年を占いたいと言い、艮為山を得て、艮宮土に属し、旬空は子・丑。癸亥日・未月に占った。六爻を上から下へ:白虎の寅木官鬼は世爻、螣蛇の子水妻財、勾陳の戌土兄弟、朱雀の申金子孫は応爻、青竜の午火父母、玄武の辰土兄弟。官鬼がちょうど世を持ち、亥日に生ぜられ合されている(寅亥合)。

此卦若問伯父平安否,卯木父伏而不現,被日月動爻克沖,必不安矣。今問其回來否,不以此斷,只可斷用神伏藏受克不來。後果不來,在外平安。|此人往軍前求名,說占流年,卻不知占名以官爻為官,最喜官星持世;占流年以鬼爻為貴,不宜官鬼持世。予以此理告之。彼曰:煩人援例不知成否?答曰:此卦官星持世,日辰生合,業已成矣。果壬申日文書實收到,應申日,寅木官星日辰合之,合住逄沖之日也。若以流年斷之,則謬矣。

左の卦の断語:この卦はもし伯父が無事かどうかを問うなら、卯木父母は伏して現れず、また日辰・月建と動爻とに剋冲されているので、必ず無事でない。しかしいま問うのは帰るかどうかなので、そのように断ずることはできず、ただ用神が伏藏して剋を受け、人は帰らないと断ずるのみである。後に果たして帰らなかったが、人は外でかえって無事だった。同じ卦でも、問う法が違えば断ずる法も違う――これがまさに本問の要害である。右の卦の問答:この人は軍前に行って身の出しを謀る者で、口では流年を占うと言ったが、功名を占うには官鬼を官星として最もその世を持つを喜び、流年を占うには官鬼を禍祟として最もその世を持つを忌むことを知らなかった。私はこの一層の道理を彼に告げた。彼はようやく言った:人に托して例に援じて捐納してもらいたいが、成るかどうか。私は言った:この卦は官星が世を持ち、日辰がまた来てこれを生じこれに合する。事はすでに成っている。後に果たして壬申日に文書が実際に手に届いた。なぜ申日に応じたか。寅木の官星が亥日に合されているので、冲開するのを待たねばならず、申はちょうど寅を冲する。もし真に流年に照らして断じたなら、大きく誤るところだった。

占事 占家宅|占事 占現任吉凶 卦名 水風井之水澤節|卦名 水天需 卦宮 震木 空亡 申酉 缺爻 孫、兄|卦宮 坤土 空亡 午未 缺爻 父 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 武 子父 乙|申‖武 子財 乙|子 虎(世)戌財 亥‖虎 戌兄 酉 蛇 申官[午孫]‖蛇(世)申孫 陳 O 酉官→丑財‖陳 辰兄 雀(應)亥父[寅兄]‖雀 寅官[巳父] 龍 X 丑財→巳孫‖龍(應)子財

これは第十八問の第三・第四の卦である。左の卦:家宅を占い、水風井が変じて水澤節を得て、震宮木に属し、旬空は申・酉、卦には子孫と兄弟が欠けている。乙亥日・申月に占った。六爻を上から下へ:玄武の子水父母、白虎の戌土妻財は世爻、螣蛇の申金官鬼は下に午火子孫を伏す、勾陳の酉金官鬼は重爻が発動して丑土妻財を変出、朱雀の亥水父母は応爻で下に寅木兄弟を伏す、青竜の丑土妻財は交爻が発動して巳火子孫を変出。応爻はちょうど第二爻の宅位に落ちており、内卦は巳酉丑と合して官鬼の一局を成す。右の卦:現任の官職の吉凶を占い、水天需を得て、坤宮土に属し、旬空は午・未、卦には父母が欠けている。乙子日・酉月に占った。六爻を上から下へ:玄武の子水妻財、白虎の戌土兄弟、螣蛇の申金子孫は世爻、勾陳の辰土兄弟、朱雀の寅木官鬼は下に巳火父母を伏す、青竜の子水妻財は応爻。子孫がちょうど世を持つ。

斷曰:應居二爻,謂之應飛入宅,臨父母必有外姓長者同居。彼曰:從無外人同舍。內卦合成官鬼局,宅內不安。彼曰:無駁雜。木兄弟月破,伏藏官局克之,或昆仲家不利。彼曰:吾占家宅,即日郄同家業師鄉試,實為功名耳。予曰:功名與家宅天遠地隔矣。功名以官鬼為官星,宅以鬼為禍害。既占功名,兄之功名不許,令業師必高中也。彼曰:何以知之?答曰:官局生應不來生世,謂之出現無情與我,無干也。後果至八月酉金實空之月,此人自己頭場貼出,其業師中式第四名。

左の卦の断語:応爻が第二爻の宅位に落ち、これを「応が飛んで宅に入る」と言い、それがまた父母爻に臨んでいるので、必ず外姓の長者が同住している。彼が言った:従来外部の人が同住したことはない。私は言った:内卦は巳酉丑と合して官鬼の一局を成す。宅のうちに安寧が得られない。彼が言った:雑多な事も特にない。私はまた言った:寅木兄弟はちょうど申月の月破に遭い、伏して出ずまたあの官局に剋されている。おそらく兄弟輩の家に利がない。彼はようやく言った:名は家宅を占うとは言うものの、実はここ数日自分の塾師に付き添って郷試に行くところで、問うたのは功名だ。私は言った:功名と家宅とは天淵ほど隔たっている――功名を占うには官鬼を官星とし(吉神である)、家宅を占うには官鬼を禍害とする(凶神である)。問うのが功名である以上:あなた自身の功名は許せないが、あなたのあの塾師は必ず高く挙がる。彼が問うた:なぜ分かるのか。私は言った:卦中の官鬼一局は応爻を生じに行くのであって、世爻を生じに来るのではない。これを「現れて我に情なし」と言い、我とは関わりがない。後に果たして八月の酉金填実の月に至り、彼自身は頭場で貼り出され(落第し)、彼の塾師は第四名に中った。

此公因本省有缺出,不便明問,故以現任吉凶而問。殊不知問缺之否,子孫持世不得;占現任之吉凶,子孫持世則休官。予即問明,彼曰:占升遷。答曰:此缺不得。果不得,在任甚安。若以占現任之吉凶,休官必矣,豈非天淵耶。

右の卦の問答:この官員は本省に一つの欠員が出たので、明言し難く、「現任の吉凶」を名にして問うた。彼は知らなかった:もしこの欠に補せられるかを問うなら、子孫が世を持てば補せられない(子孫は官を剋し、官位は手に入らない)。もし現任の吉凶を問うなら、子孫が世を持つはすなわち官を罷められることである。二つとも良くないが、軽重は天と地ほど違う。私はその場で問い明らかにすると、彼は昇遷を占うのだと言った。そこで私は答えた:この欠には補せられない。後に果たして補せられなかったが、現任の位はかえって穏やかだった。もし真に「現任の吉凶を占う」に照らして断じたなら、必ず官を失うと断じなければならなかった――それは天淵の差ではないか。

占事 因母病占問流年|占事 占功名 卦名 風雷益之天雷無妄|卦名 澤地萃之天山遁 卦宮 巽木 空亡 辰巳 缺爻 官|卦宮 兌金 空亡 子丑 缺爻 六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲/六獸·世應·卦爻·干支·六神·干支·六神·伏神·卦身·日辰·月建·太歲 蛇(應)卯兄 辛|午‖蛇 X 未父→戌父 辛|午 陳 巳孫 未‖陳(應)酉兄 酉 雀 X 未財→午孫‖雀 亥孫 龍(世)辰財[酉官]‖龍 X 卯財→申兄 武 寅兄‖武(世)巳官 虎 子父‖虎 未父

これは第十八問の最後の二つの卦例である。左の卦:母が病気なので名を托して流年を占い、風雷益が変じて天雷无妄を得て、巽宮木に属し、旬空は辰・巳、卦には官鬼が欠けている。辛午日・未月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の卯木兄弟は応爻、勾陳の巳火子孫、朱雀の未土妻財は交爻が発動して午火子孫を変出(午未相合)、青竜の辰土妻財は世爻で下に酉金官鬼を伏す、玄武の寅木兄弟、白虎の子水父母。世の上の辰土妻財は旺にして世を持ち、ちょうど旬空に落ちている。右の卦:功名を占い、澤地萃が変じて天山遯を得て、兌宮金に属し、旬空は子・丑。辛午日・酉月に占った。六爻を上から下へ:螣蛇の未土父母は交爻が発動して戌土父母を変出(未が戌に変ずるは化進神)、勾陳の酉金兄弟は応爻、朱雀の亥水子孫、青竜の卯木妻財は交爻が発動して申金兄弟を変出(回頭剋)、玄武の巳火官鬼は世爻、白虎の未土父母。官鬼が世を持ち、未土父母もまた化進神する。

如買賣人問流年,自然以財爻為重。此卦旺財持世,未土之財化午火生合,即許之發財。彼曰:我因老母有病,故來占之,欲占何日安否?予曰:占求財流年與母病是天淵矣。曰:令堂甲辰日危也。果驗,此應世爻辰土出旬之日也。

左の卦の問答:もし商売をする人が流年を問うなら、自ずと妻財を重んずる。この卦では旺相の妻財がちょうど世を持ち、五爻の未土妻財もまた動いて午火を変出してこれを生合する。ゆえに私は彼に財を発すると許した。彼はようやく言った:老母が病気なので占いに来たのだ。いつ無事になるかを問いたい。私は言った:財を求める流年を占うのと、母の病を占うのとは、天淵ほど隔たっている! そこで改めて母を占うに照らして父母を用とする(この卦の父母は初爻の子水で、世の上の辰土はちょうど水を剋する)とし、断じた:令堂は甲辰日に危険である。後に果たして応験した――ちょうど世爻の辰土が旬を出て填実するその日に応じたのである。

此子十二歲,乃父命其占名,若以官爻持世,夏火當令,未土父母為文章化進神,功名有望。豈知父叫子占,此心發於乃父之誠也,是父占子也。卯木不能克父,則父動克子也,此子未戌日而亡。

右の卦の問答:卦を摇ったのは十二歳の子供で、彼の父が功名を占わせたのだ。もし卦面だけを見れば:官鬼が世を持ち、ちょうど夏で火が旺して令を得ており、未土父母(文章を主る)もまた化進神する――功名は大いに望みがある。ところがこの卦は父が息子に摇らせたもので、一片の誠心は父たる者から発したので、実際には「父が息子を占う」のであり、用神は子孫を取るべきだった。このように一転すれば:卯木妻財は動いても父母を剋し得ず、父母爻が発動するはまさに子孫を剋する――この子供は未日・戌日の間に死んだ。全書がこの卦をもって結びとするのは、意が極めて深い:卦は死んだもので、人心は生きたものだ。一体誰が問うているのか、誰の何事を問うているのかを問い明らかにしなければ、たとえ卦理に熟爛していようと、一卦も断じられない。これがまさに「十八問」ひいては《卜筮正宗》全書の帰結するところである。

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