千字文 · 第2巻
貽厥嘉猷勉其祗植省躬譏誡寵增抗極殆辱近恥林皋幸即
後の人に善い謀略を遺し、彼らを励まして敬慎に立身せしめます。譏評を聞けば身を反省し、恩寵が多くなれば盛極を防ぎます。危殆・屈辱は恥辱に近し——早めに林沢に退くに如かず。
貽厥嘉猷勉其祗植省躬譏誡寵增抗極殆辱近恥林皋幸即
後の人に善い謀略を遺し、彼らを励まして敬慎に立身せしめます。譏評を聞けば身を反省し、恩寵が多くなれば盛極を防ぎます。危殆・屈辱は恥辱に近し——早めに林沢に退くに如かず。
兩疏見機解組誰逼索居閒處沈默寂寥求古尋論散慮逍遙
疏広・疏受の二人は機兆を見出して、自ら印綬を解きました——誰が彼らを逼迫しましたか。独り閑居して静かに処し、沈黙して冷清です。古道を探求し前論を尋繹し、思慮を排遣して、自在に逍遥します。
兩疏見機解組誰逼索居閒處沉默寂寥求古尋論散慮逍遙
疏広・疏受の二人は機兆を見出して、自ら印綬を解きました——誰が彼らを逼迫しましたか。独り閑居して静かに処し、沈黙して冷清です。古道を探求し前論を尋繹し、思慮を排遣して、自在に逍遥します。
欣奏累遣慼謝歡招渠荷的歷園莽抽條枇杷晚翠梧桐蚤凋
欣なり喜びの事は聚まり来て、牽累の事は遣り去ります。憂愁は辞して去り、歓楽は招いて来ます。溝渠の荷花は鮮明に眼を照らし、園中の草木は枝を抽き出します。枇杷は冬に入ってもなお翠を保ち、梧桐は早く凋零します。
欣奏累遣戚謝歡招渠荷的歷園莽抽條枇杷晚翠梧桐蚤凋
欣なり喜びの事は聚まり来て、牽累の事は遣り去ります。憂愁は辞して去り、歓楽は招いて来ます。溝渠の荷花は鮮明に眼を照らし、園中の草木は枝を抽き出します。枇杷は冬に入ってもなお翠を保ち、梧桐は早く凋零します。
陳根委翳落葉飄颻遊鵾獨運淩摩絳霄耽讀翫市寓目囊箱
老いた根は枯れ萎えて倒れ伏し、落葉は風に随いて飄揺します。鯤鳥は独り遨游し、直上して紅霞に凌摩します。読書に沈迷し書市に留連し、目を過ぎた書は袋子と箱子に満ちます。
陳根委翳落葉飄搖遊鵾獨運凌摩絳霄耽讀玩市寓目囊箱
老いた根は枯れ萎えて倒れ伏し、落葉は風に随いて飄揺します。鯤鳥は独り遨游し、直上して紅霞に凌摩します。読書に沈迷し書市に留連し、目を過ぎた書は袋子と箱子に満ちます。
易輶攸畏屬耳垣牆具膳湌飯適口充腸飽飫烹宰饑厭糟糠
軽率な言語は最も畏るべきです——耳が壁根に貼りついているからです。飯菜を備え進むには、ただ口に合い飢えを充たすを求めます。飽き足りては精精美なる烹宰も稀罕とせず、飢え極まれば糟糠さえ甘美に覚えます。
易輶攸畏屬耳垣牆具膳餐飯適口充腸飽飫烹宰飢厭糟糠
軽率な言語は最も畏るべきです——耳が壁根に貼りついているからです。飯菜を備え進むには、ただ口に合い飢えを充たすを求めます。飽き足りては精精美なる烹宰も稀罕とせず、飢え極まれば糟糠さえ甘美に覚えます。
親戚故舊老少異糧妾御績紡侍巾帷房紈扇圓絜銀燭煒煌
親戚・故旧が往き来し、老人と小孩の飲食は別です。婢妾は麻を績み紗を紡ぎ、帷房の中で巾櫛を侍します。細絹の団扇は円くて潔く、銀白の燭火は明るく輝かしい。
親戚故舊老少異糧妾御績紡侍巾帷房紈扇圓絜銀燭煒煌
親戚・故旧が往き来し、老人と小孩の飲食は別です。婢妾は麻を績み紗を紡ぎ、帷房の中で巾櫛を侍します。細絹の団扇は円くて潔く、銀白の燭火は明るく輝かしい。
晝眠夕寐藍筍象床絃歌酒讌接杯舉觴矯手頓足悅豫且康
昼は小睡し、夜は安寝して、青竹の席と象牙の床に寝ます。弦を弾き歌を歌い、酒宴を設け並べ、酒杯を接して高く挙げます。手を挙げ足を頓けて舞い躍り、歓悦してまた安康です。
晝眠夕寐藍筍象床絃歌酒宴接杯舉觴矯手頓足悅豫且康
昼は小睡し、夜は安寝して、青竹の席と象牙の床に寝ます。弦を弾き歌を歌い、酒宴を設け並べ、酒杯を接して高く挙げます。手を挙げ足を頓けて舞い躍り、歓悦してまた安康です。
嫡後嗣續祭祀烝嘗稽顙再拜悚懼恐惶牋牒簡要顧答審詳
嫡長子は家業を承継し、冬烝・秋嘗の祭は時に当たり挙行します。頭を地に叩き、再三に跪拜し、心中は敬畏・惶恐に満ちます。書信・文牒は務めて簡要を求め、応答・問話は務めて審詳を求めます。
嫡後嗣續祭祀烝嘗稽顙再拜悚懼恐惶箋牒簡要顧答審詳
嫡長子は家業を承継し、冬烝・秋嘗の祭は時に当たり挙行します。頭を地に叩き、再三に跪拜し、心中は敬畏・惶恐に満ちます。書信・文牒は務めて簡要を求め、応答・問話は務めて審詳を求めます。
骸垢想浴執熱願涼驢驘犢特駭躍超驤誅斬賊盜捕獲叛亡
身が汚れれば沐浴したいと思い、熱い物を執れば清凉を盼います。驢・騾・小牛・公牛は、驚を受ければ騰躍して奔馳します。盗賊を誅殺し、叛逃の人を捕獲します。
骸垢想浴執熱願涼驢騾犢特駭躍超驤誅斬賊盜捕獲叛亡
身が汚れれば沐浴したいと思い、熱い物を執れば清凉を盼います。驢・騾・小牛・公牛は、驚を受ければ騰躍して奔馳します。盗賊を誅殺し、叛逃の人を捕獲します。
布射僚丸嵇琴阮嘯恬筆倫紙鈞巧任釣釋紛利俗並皆佳妙
呂布は射に善く、宜僚は丸を弄し、嵆康は琴を弾き、阮籍は長嘯しました。蒙恬は筆を造り、蔡倫は紙を造り、馬鈞は機巧、任公は釣に善いです。彼らは或いは紛難を排解し、或いは世俗に便利し、みな精妙と称するに足ります。
布射僚丸嵇琴阮嘯恬筆倫紙鈞巧任釣釋紛利俗竝皆佳妙
呂布は射に善く、宜僚は丸を弄し、嵆康は琴を弾き、阮籍は長嘯しました。蒙恬は筆を造り、蔡倫は紙を造り、馬鈞は機巧、任公は釣に善いです。彼らは或いは紛難を排解し、或いは世俗に便利し、みな精妙と称するに足ります。
毛施淑姿工嚬妍笑年矢每催曦暉朗曜璇璣懸斡晦魄環照
毛嬙・西施は姿容が美好で、眉を顰めても巧み、笑を含んでも美しい。歳月は箭のように人を催し、日光は明るく照耀します。北斗は高く懸り旋転し、月魄は晦から明に転じ、循環して照臨します。
毛施淑姿工顰妍笑年矢每催曦暉朗曜璇璣懸斡晦魄環照
毛嬙・西施は姿容が美好で、眉を顰めても巧み、笑を含んでも美しい。歳月は箭のように人を催し、日光は明るく照耀します。北斗は高く懸り旋転し、月魄は晦から明に転じ、循環して照臨します。
指薪修祜永綏吉劭矩步引領俯仰廊廟束帶矜莊徘徊瞻眺
薪火の伝わるように福祉を修め積めば、長く安く吉慶を享けます。歩履は規矩に合い、頸を引き端然と行き、朝廷上で俯仰に節があります。衣帯を束ねて荘重に自ら持ち、徘徊の間にも従容として瞻望します。
指薪修祜永綏吉劭矩步引領俯仰廊廟束帶矜莊徘徊瞻眺
薪火の伝わるように福祉を修め積めば、長く安く吉慶を享けます。歩履は規矩に合い、頸を引き端然と行き、朝廷上で俯仰に節があります。衣帯を束ねて荘重に自ら持ち、徘徊の間にも従容として瞻望します。
孤陋寡聞愚蒙等誚謂語助者焉哉乎也
孤陋寡聞の人は、同じく愚昧・蒙昧と譏られます。語助の詞とは、「焉」「哉」「乎」「也」の類です。
孤陋寡聞愚蒙等誚謂語助者焉哉乎也
孤陋寡聞の人は、同じく愚昧・蒙昧と譏られます。語助の詞とは、「焉」「哉」「乎」「也」の類です。
