三字经 · 第3巻
曰岱華嵩恆衡此五嶽山之名
岱・華・嵩・恒・衡、この五岳は名山の代表です。
古九州今改制稱行省二十二
古は九州に分かれ、今は制度を改めて行省と称し、合わせて二十二です。
曰士農曰工商此四民國之良
士と農、工と商、この四類の人は国家の良民です。
醫卜相皆方技星堪輿小道泥
医・卜・相はみな方技に属します。星命・堪輿は小道で、拘泥してはなりません。
地所生有草木此植物遍水陸
大地の生ずるところ、草あり木あり——この類の植物は水中・陸上に遍く布き、
有蟲魚有鳥獸此動物能飛走
虫あり魚あり、鳥あり獣あり——この類の動物は能く飛び能く走ります。
稻粱菽麥黍稷此六穀人所食
稲・粱・豆・麦・黍・稷、この六穀は人が食う粮食です。
馬牛羊雞犬豕此六畜人所飼
馬・牛・羊・鶏・狗・猪、この六畜は人が飼養する牲口です。
曰喜怒曰哀懼愛惡欲七情具
喜と怒、哀と惧に、愛・惡・欲を加えて、七情が斉全します。
曰仁義禮智信此五常不容紊
仁・義・礼・智・信、これが五常で、紊らせてはなりません。
青赤黃及白黑此五色目所識
青・赤・黄と白・黒、この五色は眼の能く分辯するところです。
酸苦甘及辛鹹此五味口所含
酸・苦・甘と辛・鹹、この五味は口舌の能く品嘗するところです。
羶焦香及腥朽此五臭鼻所嗅
膻・焦・香と腥・朽、この五種の気味は鼻の能く聞くところです。
宮商角及徵羽此五音耳所取
宮・商・角と徵・羽、この五音は耳の能く聴き取るところです。
匏土革木石金與絲竹乃八音
匏・土・革・木・石・金に、さらに糸と竹を加えて、八音となります。
曰平上曰去入此四聲宜調協
平・上・去・入、この四声は調配して和らぐべきです。
九族者序宗親高曾祖父而身
九族は宗族・親属を排定します:高祖・曾祖・祖・父から自己に至り、
身而子子而孫自子孫至玄曾
自己から子へ、子から孫へ。子孫から曾孫・玄孫まで一貫して数えます。
五倫者始夫婦父子先君臣後
いわゆる五倫は、夫婦から始まります。父子が先に在り、君臣が後に在り、
次兄弟及朋友當順敘勿違負
再び兄弟と朋友に次ぎます。まさにこの次序に順うべく、違背してはなりません。
有伯叔有舅甥婿婦翁三黨名
伯叔あり、舅甥あり、婿・婦・翁あり——これが三党の名目です。
斬齊衰大小功至緦麻五服終
斬衰・斉衰・大功・小功から緦麻に至って、五服が完備します。
凡訓蒙須講究詳訓詁名句讀
およそ蒙童を教導するには、必ず方法を講求しなければなりません:字義を詳しく解し、句読を弄清します。
禮樂射御書數古六藝今不具
礼・楽・射・御・書・数は古の六芸で、今は既に完備せず。
惟書學人共遵既識字講說文
ただ書学のみ人々が共に守ります。字を認めて後、《説文解字》を講求します。
有古文大小篆隸草繼不可亂
古文・大篆・小篆があり、隷書・草書が続いて現れました——混乱してはなりません。
若廣學懼其繁但略說能知原
広く学ぼうとすれば、その繁さを恐れます。略しく講説を加えれば、その本原を知ることができます。
為學者必有初小學終至四書
学問を為す者には総じて入門の処があります:《小学》を読み終えれば、四書を読みます。
論語者二十篇群弟子記善言
《論語》は二十篇あり、衆弟子が記した孔子の善言です。
孟子者七篇是辨王霸說仁義
《孟子》は七篇あり、王道と覇道を辨明して、仁義を講説します。
中庸者子思筆中不偏庸不易
《中庸》は子思の手筆から出ました。「中」は偏ならず、「庸」は変わらず。
大學者學之程自修齊至治平
《大学》は学を為すの次第で、修身・斉家から治国・平天下に講じ至ります。
此二篇在禮記今單行本元晦
この二篇はもと《礼記》の中に在り、今行わるる単行本は朱熹から出ました。
四書通孝經熟如六經始可讀
四書が通じ、《孝経》が熟して、ここに初めて六経を読むべきです。
六經者統儒術文周作孔子述
六経は儒家の学術を統摂します。文王・周公が制作し、孔子が加えて伝述しました。
易詩書禮春秋樂經亡餘可求
易・詩・書・礼・春秋。《楽経》は既に亡び、その余はみな求むべきです。
有連山有歸藏有周易三易詳
易には《連山》があり、《帰蔵》があり、さらに《周易》があって、三易の理が詳しく備わりました。
有典謨有訓誥有誓命書之奧
《書》には典謨があり、訓誥があり、誓命があります——これがその深奥の処です。
有國風有雅頌號四詩當諷詠
《詩》には国風があり、雅があり、頌があり、合して四詩と称し、吟誦すべきです。
周禮者著六官儀禮者十七篇
《周礼》は六官を写し定め、《儀礼》は合わせて十七篇です。
大小戴集禮記述聖言禮法備
大戴・小戴は《礼記》を輯め、聖人の言を述べて、礼法が完備しました。
王跡熄春秋作寓褒貶別善惡
王者の功業が止息して、《春秋》が乃ち作られました。褒貶を寄寓し、善悪を分辯します。
三傳者有公羊有左氏有穀梁
三伝は《公羊伝》《左伝》および《穀梁伝》です。
爾雅者善辨言求經訓此莫先
《爾雅》は字義を辨うに善き書。経書の訓解を求めるに、これより先に読むべきものはありません。
註疏備十三經惟大戴疏未成
注疏が完備するものに十三経あり、ただ《大戴礼記》の疏のみ未だ成りません。
左傳外有國語合群經數十五
《左伝》の外にまた《国語》があって、群経を合算すれば合わせて十五種です。
經既明方讀子撮其要記其事
経書が通じてから、諸子を読みに行きます。要領を撮り取り、史事を記えます。
古九流多亡佚取五種備文質
古の九流は多く既に亡佚し、その中の五種を取れば、文と質を兼ね備えます。
五子者有荀楊文中子及老莊
五子は荀子・揚雄・文中子、および老子・荘子です。
經子通讀諸史考世系知終始
経と子が通じれば、諸史を読みます。世系を考察し、朝代の始終を明白にします。
自羲農至黃帝並頊嚳在上世
伏羲・神農から黄帝に至り、顓頊・帝嚳を加えて、みな上古に在ります。
堯舜興禪尊位號唐虞為二帝
堯・舜が興起し、尊位を禅譲して出しました。唐・虞と号して、合して二帝を成します。
夏有禹商有湯周文武稱三王
夏には大禹があり、商には成湯があり、周には文王・武王があって、合して三王と称します。
夏傳子家天下四百載遷夏社
夏禹は子に伝え、天下は一家を成しました。四百年を過ぎて、夏の社稷は主を易えました。
湯伐夏國號商六百載至紂亡
湯は夏桀を伐ち、国号を商と称しました。六百年を過ぎて、紂王の時に滅亡しました。
周武王始誅紂八百載最長久
周武王は兵を起して紂王を誅殺しました。周朝は八百年で、最も長く久しかったです。
周共和始紀年曆宣幽遂東遷
周は共和元年より確かな紀年を始め有します。宣・幽の二王を経て、遂に東に遷りました。
周道衰王綱墮逞干戈尚遊說
周の道は衰微し、王綱は堕落しました。ここに兵戈を逞くし、游説を崇びました。
始春秋終戰國五霸強七雄出
春秋に始まり、戦国に終わります。五覇が強を称し、七雄が並び起りました。
嬴秦氏始兼併傳二世楚漢爭
嬴姓の秦国は天下を兼併し始め、わずか二世を伝えて、楚・漢が相争いました。
