悟真篇 · 第4巻
四象會時玄體就,五行全處紫光明。脫胎入口通神聖,無限神龍盡失驚。
四象會する時は玄體成就し、五行全き處は紫金光明なり。脫胎・入口して神聖に通ずれば、無限の神龍は盡く失驚す。
六十
六十
藥逢氣類方成象,道在虛無合自然。一粒靈丹吞入腹,始知我命不由天。
藥は氣類に逢えば纔かに象を成し、道は虛無に在りて自然に合す。一粒の靈丹を腹に吞み入れて、始めて知る我が命は天に由らざるを。
六一
六一
大道修之有易難,也知由我亦由天。若非積行施陰德,動有群魔作障緣。
大道は修るるに易きあり難きあり、亦た我に由るを知り亦た天に由る。若し積行して陰德を施さざれば、動もすれば群魔ありて障緣を作す。
六二
六二
了了心猿方寸機,三千功行與天齊。自然有鼎烹龍虎,何必擔家戀子妻。
了了たる心猿は是れ方寸の機、三千の功行は天與相齊し。自然に鼎ありて龍虎を烹せば、なんぞ必ずしも家を擔い子妻を戀わん。
六三
六三
始於有作人難見,及至無為眾始知。但識無為為要妙,誰知有作是根基。
有作に始まるは人の見る所難し、無為に及べば衆人纔かに知る。ただ無為を認識して是要妙とす、誰か知らん有作こそ根基なるを。
六四
六四
修行混俗且和光,圓即圓分方即方。晦顯逆從人莫測,教人怎得見行藏。
修行は俗裏に混じて且つ和光すべし、圓すべきは便ち圓に、方便るべきは便ち方に。晦顯・逆從は人の測度する能わざる所、人をしてあに行藏を見得しめんや。
五言四韻一首
五言四韻一首。
(以象太乙之奇)
(以て太乙の奇數に象る。)
女子著青衣,郎君披素練。見之不可用,用之不可見。
女子は青衣を著て、郎君は素練を披く。之を見れば用いるべからず、之を用うれば又た見るべからず。
恍惚裡相逢,杳冥中有變。一霎火焰飛,真人自出現。
恍惚裏に相逢い、杳冥中に變あり。一霎火焰飛起して、真人自ら現出す。
卷之下
卷之下
西江月十二首
西江月十二首。
(西江月,西者,金之方。江者,水之體。月者,藥之用。一十二首以週歲律)
(西江月:西は金の方位、江は水の體、月は藥の用。十二首は以て周岁の律に同じ。)
其一
その一
內藥還同外藥,內通外亦須通。丹頭和合類相同,溫養兩般作用。
內藥は還た外藥と同じく、內通ずれば外もまた須く通ずべし。丹頭の和合は種類相同じ、溫養は卻って兩般の作用あり。
內有天然真火,爐中赫赫長紅。外爐增減要勤功,妙絕無過真種。
內に天然の真火ありて、爐中は赫赫として長く紅し。外爐の增減は勤功を要し、妙絕は真種に過ぐるは無し。
其二
その二
此藥至神至聖,憂君分薄難消。調和鉛汞不終朝,早睹玄珠形兆。
此の藥は至神・至聖なり、擔心すあなたの福分薄く消受し難きを。鉛汞を調和するに一整朝を要せず、早已に玄珠の形兆を睹見す。
志士若能修煉,何妨在市居朝。工夫容易藥非遙,說破令人失笑。
志士もし能く修煉せば、何ぞ妨げん市井・朝廷に居るを。工夫は容易にして藥は並びに遠からず、説破せば人をして失笑せしむ。
其三
その三
白虎首經至寶,華池神水真金。故知上善利源深,不比尋常藥品。
白虎の首經は是れ至寶、華池の神水は是れ真金。所以に上善の利源深きを知る、尋常の藥品に比せず。
若要修成九轉,先須煉己持心。依時採取定浮沉,進火須防危甚。
若し九轉を修成せんと要せば、先ず須く己を煉り心を持すべし。時に依りて採取し浮沉を定め、火を進むるに須く甚だ危を防ぐべし。
其四
その四
七返硃砂返本,九還金液還真。休將寅子數坤申,但看五行成準。
七返・朱砂は本に返回し、九還・金液は真に返す。寅子を拿りて坤申を數うるなかれ、但だ五行の成るを看て以て準と為せ。
本是水銀一味,周流歷遍諸辰。陰陽數足自通神,出入不離玄牝。
本より是れ水銀の一味、周流して經歷して諸辰に遍し。陰陽數足れば自然に神に通じ、出入は玄牝を離れず。
其五
その五
牛女情緣道合,龜蛇類秉天然。蟾烏遇朔合蟬娟,二氣相資運轉。
牛女の情緣は道與合し、龜蛇の一類は天然を秉る。蟾烏は朔に遇い合して婵娟を成し(底本の「蝉」は「婵」に作るべし)、二氣は互いに資助して運轉す。
總是乾坤妙用,誰人達此真詮。陰陽否隔即成愆,怎得天長地遠。
總じて是れ乾坤の妙用、誰人か此の真詮に通達せん。陰陽否隔すれば便ち愆過を成し、あに天長・地遠を得んや。
其六
その六
若要真鉛留汞,親中不離家臣。木金間隔會無因,須用媒人勾引。
若し真鉛をして汞を留住せしめんと要せば、親中に君臣を離れず(底本の「家」は疑いもなく「君」に作るべし)。木金は間隔して相會するに因由無し、須く媒人を用て勾引すべし。
木性愛金順義,金情戀木慈仁。相吞相咽卻相親,始覺男兒有孕。
木の性は金を愛して義に順い、金の情は木を戀いて慈仁なり。相吞み相咽んで卻って相親し、纔かに覺ゆ男兒の孕有るを。
其七
その七
二八誰家奼女,龍三何處郎君。自稱木液與金精,遇土方成三姓。
二八は是れ誰が家の姹女、龍三是何處の郎君ぞ。自ら木液と金精と稱し、土に遇って纔かに三姓を成す。
更假丁公鍛鍊,夫妻始結歡情。河車不敢暫留停,運入崑崙峰頂。
再び丁公を借りて鍛鍊し、夫妻纔かに歡情を結成す。河車は敢えて暫く留停せず、運びて崑崙峰頂に入る。
其八
その八
天地才經否泰,朝昏好識屯蒙。輻來湊轂永朝宗,妙在抽添運用。
天地纔かに否泰を經過し、朝昏は正しく屯蒙を認識す。輻來りて轂に湊り、永く朝宗し、妙處は抽添の運用に在り。
得一萬般事畢,休分南北西東。損之又損慎前功,命寶不宜輕弄。
一を得れば萬般の事は完畢、南北西東を分かつなかれ。損して又た損し、前功を謹慎し、命寶は宜しく輕弄すべからず。
其九
その九
冬至一陽來復,三旬增一陽爻。月中復卦朔晨超,望罷乾終兆。
冬至に一陽來りて復し、三十日に一個の陽爻を增す。月中の復卦は朔晨より超起し、望罷みて乾は便ち兆を終了す。
日又別為寒暑,陽生復起中宵。午後罷一陰朝,煉藥須知昏曉。
日は又た別に寒暑に分かれ、陽生は再び中宵より復を起す。午後罷みて一陰來りて朝す、藥を煉るに須く昏曉を知るべし。
其十
その十
不辨五行四象,那分砂汞鉛銀。修丹火侯未曾聞,早便稱呼大隱。
五行・四象を辨別せずんば、あに砂・汞・鉛・銀を分清せんや。丹を修する火候は還た曾て聞かず(底本の「侯」は「候」に作るべし)、早已に便ち大隱と稱呼す。
靡肯自思己錯,更將錯路教人。誤他永劫在迷津,似恁欺心怎忍。
肯んじて自ら己の錯れるを想わず、更に錯路を把て人を教ゆ。他を誤りて永劫迷津に在らしむ、このごとき心を欺くをあに忍びんや。
十一
十一
雄裡內含雌質,真陰卻抱陽精。兩般和合藥方成,點化魂靈魄聖。
雄裏內に雌の質を含み、真陰は卻って陽精を抱く。兩般和合成して藥纔かに成り、魂靈を點化し魄聖を成す。
信道金丹一粒,蛇吞立變龍形。雞餐乃亦化鸞鵬,飛入真陽聖境。
此の道を信ず、金丹一粒、蛇吞めば立刻に龍形と變成す。鷄食するも能く鸞鵬と化為し、真陽聖境に飛入す。
十二
十二
德行修逾八百,陰功積滿三千。均齊物我與親冤,始合神仙本願。
德行修めて八百を超過し、陰功積滿して三千。物我與親冤を均齊にして、纔かに神仙の本願に合す。
虎兄刀兵不害,無常火宅難牽。寶符降後去朝天,穩駕鸞輿鳳輦。
虎兕・刀兵も害する能わず(底本の「兄」は「兕」に作るべし)、無常・火宅も牽くこと難し。寶符降下の後に天に朝りて、穩やかに鸞輿・鳳輦を駕る。
又一首
また一首。
(以象閏月)
(以て閏月に象る。)
丹是色身至寶,煉成變化無窮。更能性上究真宗,決了無生妙用。
丹は色身の至寶、煉成して變化無窮なり。更に能く性上に真宗を追究し、無生の妙用を決了す。
不待他生後世,現前獲佛神通。自從龍女著斯功,爾後誰能繼踵。
他生・後世を待たずして、現前に便ち佛の神通を獲。自從りて龍女此の功を著けて以降、此の後誰か踵を繼がん。
絕句五首
絕句五首。
(以象五行)
(以て五行に象る。)
