Libo

婚姻

宋 · 王鼎 · 第4巻 / 6

作盤ガイド: 六爻納甲の立卦, 大衍筮法

娶妻先向財中覓,嫁夫可類鬼爻推,旺相得時成合配,休囚刑害不相宜。兄旺克妻妻不就,子旺傷夫夫有疑,八純動者主離別,五世游魂損小兒。(眉批:妻財鬼爻,旺相成合,休囚不宜,兄旺克妻。子動傷夫,八純離別,五世游魂,必損小兒。)

男家の妻を娶るは、先に妻財爻の上に就きて用神を找ふ。女家の夫に嫁ぐは、則ち官鬼爻の此の一類に照りて推す。用神の旺相にして又令に當り時を得れば、此の門親事は配り成るを得。用神の休囚にして、再び刑に逢ひ害に逢へば、那は便ち相宜ならず。兄弟の旺動して妻財を剋すれば、妻の此の一頭は説り攏らず。子孫の旺動して官鬼を傷れば、夫の此の一頭は疑心を起す。八純卦を搖得して爻又發動すれば、日後の離別を主る。五世卦と游魂卦とは、小兒を折損するを主る。(舊注:妻財と官鬼との此の兩爻は、旺相なれば則ち成合し、休囚なれば便ち宜しからず。兄の旺は妻を剋し、子の動は夫を傷り、八純は離別を主り、五世游魂は必ず小兒を損す。)

占妻看財宜動,占夫有鬼宜靜。陽宮端正,陰宮醜陋,在飛止應頭面,在飛不應四肢,卦無子孫不喜悅。男占得震主再婚,女占得坎主再嫁。

妻室を占するに妻財爻を看るに、發動を以て宜しと爲す。丈夫を占するに卦中に官鬼有るを要すに、安靜を以て宜しと爲す。用神の陽宮に落つれば、其の人の相貌は端正なり。陰宮に落つれば、相貌は醜陋なり。用神の居る所の飛爻の若し應ずる所の位と相當すれば、看る所は頭面なり。飛爻の應ずる所の位と相當らざれば、看る所は四肢なり。卦中に若し子孫爻無ければ、此の段の姻緣は便ち喜色を見ず。男子の卦を占して震卦を搖得すれば、主として再び一度娶るを要す。女子の卦を占して坎卦を搖得すれば、主として再び一回嫁ぐを要す。

妻在同爻女有親為主婚,夫在同爻男有親為主婚。若得時旺相,則有成。如出現,忌日沖月破。世動男不肯,應動女生疑。用神發動,成也見分離。父傷損長親,間動阻隔,或媒人又作鬼。

妻財と兄弟と同一爻に在るは、女家に親屬の出面して婚を主る有り。官鬼と兄弟と同一爻に在るは、男家に親屬の出面して婚を主る有り。用神の若し令に當り旺相なれば、事情は成るを得。用神は縱使已に卦中に明現するも、仍お日辰に冲せられ、月建に破せらるゝを怕る。世爻の發動は、男方の肯んぜざるなり。應爻の發動は、女方の疑を生ずるなり。用神の發動は、就使親を成すも、日後も亦分離を見んとす。父母爻の傷を受けば、尊親の長輩に損及せんとす。間爻の發動は、中間に人の阻隔有りて、甚至其の媒人の本身が則ち作祟の鬼なり。

生産

生產未知臨盆許,月日長生子當執,兄爻旺相母生難,子孫受克兒災苦。又曰:飛去克伏子難收,陽卦為男陰是女,兩爻旺相喜相扶,必是雙胎天賜與。(眉批:取胎元氣,假令乾宮以子水為子孫,長生在申,至午為胎。子孫出現胎月。)

生産を占して何れの時か盆に臨むかを知らずば、則ち月建、日辰と子孫爻の長生の位とを合して推し、此の一處を執りて以て準爲とす。兄弟爻の旺相なれば、母親の生産は艱難なり。子孫爻の剋を受ければ、胎兒は災有り苦有り。又曰く:上の飛神の下に伏する子孫を剋去れば、孩子は收生し難し。卦の陽に属するは男を生ずるを主り、卦の陰に属するは女を生ずるを主る。若し兩爻の同時に旺相にして又互いに扶助すれば、那は必ず上天の賜ふ所の雙胎なり。(舊注:胎元の氣を推すの辦法、譬へば乾宮は子水を以て子孫と爲し、子水の長生は申に在り、申より順に數へて午に至りて正に「胎」位に當る。子孫爻の出現する處に就けば、則ち受胎の月を定出するを得。)

若子爻出現,不出月生,但看世爻,向支數至母長生日,即為乳也。假令秋占需卦,戊申持世,癸亥之水為母,長生在申,即言當日乳。

如果子孫爻の卦中に明現せば、本月を出でずして則ち生まんとす。只だ須らく世爻の值する所の地支を看て、下に數へて母親の長生する那一日に至れば、則ち分娩哺乳の日なり。例を擧げて言へば:秋に《需》卦を占得して、戊申の世を持ち、癸亥水を以て母爲と爲す(底本此の處は別に後人の加ふる所の一段の考辨を夾み、癸亥は坤宮首卦の第五爻、《需》卦の妻財の應爻は甲子水、上爻は戊子水にして、本書の原文に非ずと説く、今錄せず)。亥水の長生は申に在り、而して世爻は恰も戊申なり、故に當日に生ずと断ず。

如未爻持世,來日生。亥子持世,旬日分娩。但憑卦,卜世曰:世旺克子,落草即死。若在伏義,可克飛上,下爻便見,降生之月,下及月者生,墮胎也。

如果未爻の世を持せば、明日に則ち生ず。亥、子の世を持せば、十日の內に分娩す。此れ等は皆只だ卦象に憑りて話を爲すのみ。世爻に就きて論を立つ:世爻の旺にして子孫を剋住せば、胎兒は一たび地に落ちて便ち夭折す。若し子孫の下面に伏して其の義通ず可ければ、能く反つて上の飛爻を剋住せば、那麼下面の爻位の上より便ち看て出づ:指す所は正に降生の月份なり。若し月份に到らずして出づれば、那は則ち墮胎なり。

應擧

應舉求官問後先,官旺文書有氣前,文作文章為直用,日建扶官定是元。又曰:父母文書是棟樑,推明旺相細銷張,官鬼試官題目事,子孫如錦子榮昌。(眉批:官文兩強,月建捄宮,必奪文魁。子動傷官,財動破父,鬼動奪禮,父化父雅,父化官難。)

應擧と求官とは、問ふ所は名次の先後なり:官鬼の旺にして文書又氣有るは、名次は前に在り。文書は則ち文章にして、直接に其れを取りて用神と爲す。再び日建の來りて官星を扶助有れば、那は必定榜首の一流なり。又曰く:父母即ち文書は、此の一門の棟梁にして、推斷する時は須らく其の旺相を細細に鋪陳し開くべし。官鬼は考官と試題とを主る。子孫は錦の如く、子弟の榮昌を主る。(舊注:官星と文書と兩邊俱に強く、月建又本宮を培植せば、必定文魁を奪得す。子孫の發動は官星を傷り、妻財の發動は文書を破り、官鬼の發動は禮數を奪去す。父母の父母を化するは、文辭は典雅なり。父母の官鬼を化するは、功名は艱難なり。)

又曰:兄弟雷同難上榜,妻財美論豈能強,父化父兮多雜犯,父化官兮總不方。要文書持世,無刑無克,太歲貼身,必占魁元。

又曰く:兄弟爻は文章の雷同を主り、上榜し難し。妻財爻は雖も話を説くを得て漂亮なるも、却て正に文書を剋し、終究は強まる能はず。父母の父母を化するは、文の中に夾雜して冲犯の處多し。父母の官鬼を化するは、總じて規矩に合せず。總じて文書の世を持ち、既に刑を受けず又剋を受けず、再び太歲の世身の上に貼る有らば、那は必定頭名を占むるを得。

凡占試以鬼為主,看伏在何爻下,要日辰生扶命出。且如春未日,占剝卦,官在文書下有氣,日辰合出生,中試。

凡そ考試を占するは官鬼を以て主爲とす:其れの何れの爻の下に伏するかを看て、須らく日辰の能く其れを生じ其れを扶け、其れを帶び出して始めて行くを得。例を擧げて言へば:春の未日に《剝》卦を占得して、官鬼は文書即ち父母爻の下に伏して氣有り、未日は其れと相合し又能く其れを生じ、其れを引き出す、此れを中試と断ず。

赴詔面君子堂,宜官鬼出現,鬼墓發動不須推。除遷以鬼爻持世,鬼或發,臨鬼墓,不吉。求職請判,在任宜鬼爻靜,鬼發或動子出,有替。

詔を奉じて朝に入り、君主に殿堂に於て面見せんとするに、官鬼爻の卦に明現するを宜しとす。若し官鬼の墓に入りて又發動せば、那は則ち再び推するに及ばず、事情は必ず諧はず。除授遷轉を求むるに、官鬼の世を持するを以て吉爲とす。官鬼の若し發動し、或いは鬼墓の上に臨めば、皆吉利ならず。差遣を求め、判牒を請ひ、及び現任の官員の任上の安否を占するは、皆官鬼の安靜を宜しとす。官鬼の一たび動き、或いは子孫の動きて出でて官を剋せば、那は則ち人の來りて汝の位子に接替せんとする有るなり。

文書

見貴求謀問立身,文書不動及時辰,財動文書空費力,子動傷官事不亨。又曰:事見兩爻須再覓,官多宛轉恐艱難,最要日辰生合出,知音處處得前程。

貴人に謁見し、進身を圖謀するに、問ふ所は自身の能く立ち住むを得るか否かなり:文書爻の安靜にして動かず、又合宜の時辰に趕上すれば、事は則ち順なり。妻財の發動して文書を剋するは、氣力を白費す。子孫の發動して官星を傷るは、事情は通ぜず。又曰く:一件事の卦中に兩爻を占めば、便ち別に門路を尋ねて重ねて求むるを得。官鬼の多くして重疊せば、事情は輾轉周折して、恐らく艱難ならん。最も緊要なるは日辰の能く其れを生じ其れと合し、其れを帶び出すにして、那は則ち處處に知音に遇ひ、前程は期すべし。

如六爻中,只一爻動,最忌兄弟動,事不實而難成。若文書與貴人卦中原無事,亦難成。出現有氣,亦怕空亡,所謂動爻急如火攻,急落空亡。求官與文書,要旺相持世有成。

如果六爻の中に只だ一爻の發動するは、最も此の一爻の兄弟たるを忌む:兄は虚詐を主り、事情は實在せず、成就し難し。若し文書爻と貴人を代表する官鬼爻と卦裏に原本に無ければ、那も亦成り難し。用神は縱使出現して而も氣有るも、仍お空亡の裏に落ち込むを怕る。所谓動爻は火攻の如く急なるは、勢ひ來る雖も猛なるも、一たび空亡に落ちば則ち急々として消散す。官を求むると文書を求むるとは、皆用神の旺相にして又世を持するを要して、始めて成就有り。

應爻不克,事體分明,乾兌坎宮,謀事不一。見官用動,其人多出亦空喚。

應爻の來りて世を剋せざれば、事情の原委は便ち清楚分明なり。若し卦の乾宮・兌宮・坎宮より出づれば、事を謀るは便ち專一ならず、頭緖は分歧す。將に官長に見えんとするに、用爻の若し發動せば、那人は多半外出せり、去るも亦白く一趟跑りて、空しく一聲を喊ぶのみ。

求財

占財旺相喜持世,出現生扶司秉勞,脫貨求財要用興,開張生意方得利。(眉批:最忌空亡臨財,飛爻克伏,徒為費力。)

錢財を占するに、喜ぶ所は妻財の旺相にして又世を持するなり。財爻の卦に明現して、再び生扶を得ば、自己の其の事を執掌して勞して酬有るを主る。貨物を脱手して財を求むるに、用神の發動して始めて行くを得。此の如くして生意を開張して、方に利を得るを得。(舊注:最も財爻の空亡に落ち、或いは上頭の飛爻の伏せる財爻を剋住するを忌む、那は皆氣力を白費するなり。)

又曰:月破空亡未可憑,飛爻克伏要留神,若求件件皆如意,但看財生世者是。(眉批:且如寅日卜得益卦,討益當日便有益,日辰比財庫中也。)

又曰く:財爻の月破に逢ひ、空亡に落つるは、皆靠り難し。飛爻の伏爻を剋住するは、尤も留神を要す。若し件件の稱心如意せんと要せば、只だ是れ妻財爻の來りて世爻を生ずるか否かを看よ——財の來りて我を生ずれば、纔に真に手に到ると算す。(舊注:譬へば寅日に《益》卦を占得して、好處を討要しに行けば當日に便ち得る所有り、日辰は財と氣を同じくして、正に財庫の中に比合するが故なり。)

世空不妨,即需鼎困豫家人,始雖艱難,終可如意。為脫貨,宜動。至如開張販賣,營運抽拈,停塌賭博,索欠覓借,並要財爻旺相,日辰生扶,官靜言祥。如福德旺相,亦可有財。

世爻の空に落つるも亦妨げず、《需》《鼎》《困》《豫》《家人》の此の幾卦の如きは、起初は雖も艱難なるも、最終は皆意の如くなるを得。若し是れ貨物を脱手するは、用神は發動を以て宜しと爲す。至る所開張販賣、經營週轉、抽頭拈利、貨物を囤積し、賭博し、欠債を索取し、借貸を張羅する此れ等の事は、皆妻財爻の旺相にして、日辰又來りて生扶し、官鬼の安靜なるを要して、始めて吉利の話を説くを得。假如子孫福德爻の旺相なれば、子は能く財を生じ、亦一樣に得るべき財有り。

凡財爻旺相出現者,日克之必有。日辰旺相,卻不要克他,看財伏於何爻,日辰沖散飛爻,其財必有。

凡そ妻財爻の旺相にして又卦中に明現するは、就使日辰の來りて其れを剋するも、財は亦必定有り——旺財は剋を怕れず。但し若し日辰の自身正に旺なれば、便ち其れをして財爻を剋するに到らしむるべからず。財爻の若し出現せずば、須らく其れの何れの爻の下に伏するかを看て、只だ日辰の上頭に壓する飛爻を冲散すれば、此の筆の財は必定手に到る。

凡卦中無財,殊不知福能生財,但能福爻旺相,必遂。又卦內無財無福,月令中有財,亦可成。或日辰是財,當日亦有。此謂之無中生有。凡有財卦即此,亦不可錯過,慎之。

卦中に若し妻財無ければ、人は多く財を求むべき無しと爲す、殊に知らず子孫福德は能く財を生ず:只だ福爻の旺相ならば、財を求めば必ず遂ぐ。又卦內に既に財無く又福無くして、而も月令の本身は則ち財なるが如きは、亦一樣に成るを得。或いは日辰が則ち財なれば、那は則ち當日に便ち得る所有り。此れを「無中に有を生ず」と謂ふ。凡そ此の一類の實に取るべき財有る卦に属するは、切に無財と當りて錯過すべからず、務めて須らく謹慎に分辨すべし。

博戲

博戲求財皆是木,子孫出現世臨之,更兼旺相無刑剋,管取歡欣稱意歸。(眉批:子孫持世,財旺得遂,鬼爻持世,福星無益。)又曰:世爻見鬼應來克,縱有精神也是輸,福德休囚皆陷伏,往來空去下工夫。

賭博博戲にして財を求むるは、皆木爻を以て主爲とす。須らく子孫爻の卦に明現にして、而且正に世爻の上に臨むを要す。再び旺相にして刑剋を受けざれば、那は保管して歡歡喜喜、心に稱ひて歸らん。(舊注:子孫の世を持して財爻又旺なれば、求むる所は得て遂ぐ。官鬼の世を持すれば、福星は便ち忙を幫ふ能はず。)又曰く:世爻の上に官鬼を坐し、應爻又來りて世を剋せば、縱使精神百倍なるも還だ輸なり。子孫福德の若し休囚にして、或いは下に陷伏して出頭する能はずば、那は則ち來り去りて白く一場の工夫を下すのみ。

間爻動,沖撞多,兄弟動多鬧,官動財爻必輸。

間爻の發動は、賭局の上に冲撞爭執必ず多し。兄弟爻の發動は、是れ喧鬧して財を奪ふ。官鬼爻の發動して妻財は其れに牽制せられば、那は則ち必ず輸く无疑なり。此の三三條は賭戲の中に於て最も直接の敗象なり。

送物

送物與人宜世動,財爻若發去留也,世應並興歡喜悅,反蒙他家物惠多。(眉批:世動財發,去必留之。世應並興,成此歡悅。)

人に禮を送るに、世爻の發動を宜しとし、禮は始めて手より送出すを得。妻財爻の若し亦發動せば、那禮は送り過ぎて對方は一定に收下せん。世と應との兩邊同時に興動すれば、雙方は皆歡喜し、不但禮は送り成るのみならず、反つて還だ對方の更多の回贈を承受せんとす。(舊注:世の動きて財又動けば、送り去れば必ず留下せらる。世應の同興は、此の一段の歡悅を成就す。)

出行

遠行世墓身難動,鬼發財爻莫上舟,絕命游魂休舉步,扶身福德任前行。(眉批:世動宜行,尤宜遠行,傍動行遲,八純之卦,不宜遠行。世墓之方,大不可行。)又曰:父母發兮風雨阻,動爻克世路艱難,子孫出現官爻伏,旺相財爻千里安。

遠行する時に世爻の墓に入れば、人は動身し難し。官鬼の發動して妻財又動きて來りて鬼を生ずれば、便ち船に上るべからず。絶命卦・游魂卦を搖得せば、一步も邁ぐべからず。子孫福德爻の世身を扶助する有れば、那は則ち只管前行すべし。(舊注:世爻の發動は出行に宜しく、尤も遠行に宜し。旁爻の發動は則ち行程は遲緩なり。八純の卦は遠行に宜しからず。世爻の墓に入る那箇の方位は、萬萬に去るべからず。)又曰く:父母爻の發動は、路の上に風雨の阻隔有り。動爻の來りて世爻を剋するは、道路は艱難なり。子孫爻の明現して官鬼は伏藏して出でず、再び妻財爻の旺相なれば、那は則ち千里の行も亦平安なり。

謁見

謁人須問謁何人,世應作鬼枉勞心,用爻出現不乘旺,往見必不在家庭。世應坐鬼,彼此疑心,用爻衰弱,我何籍焉。

人に謁見せんと去るに、先に見る所は何の人なるかを問清して、始めて用神を定出するを得。世爻と應爻との上に官鬼を坐するは、那は心計を白費するなり。用爻は雖も已に卦中に出現するも、旺に當らざれば、去れば那人は必定家に在らず。世應の鬼に坐するは、彼此心裏に皆疑忌を存するなり。用爻の衰弱なれば、那人は忙を幫ふ能はず、我は又其れに何を憑藉せん。

行人

文望行人慾候歸,爻神出現必歸期,信來父母交重發,旺相扶生可待時。又曰:鬼動克身凶信至,若不遭凶禍必隨,要知行者來何日,先問何人占是誰。(眉批:占家親者,以墓為歸,爻神日辰出現,不克行人,可待。若望遠路,用爻值月,以定行期。)

行人の歸來を盼ぐ:只だ用神の爻の卦中に明現すれば、則ち必ず歸期の定る可き有り。音信の到らんとするは、父母爻の交重發動なり。用神の旺相にして又生扶を得ば、歸期は便ち坐等するを得。又曰く:官鬼の發動して來りて世身を剋すれば、凶信は將に至らんとす。即便凶事に遭はざるも、禍患は亦踵を接して來らんとす。門を出づる人の何れの日に回るかを知らんと要するは、先に占する所は誰なるか・誰に由りて占するかを問清して、用神は始めて准を定るを得。(舊注:自家の親人を占するに、用神の墓に入る日を以て歸期爲とす。用神と日辰と皆卦に出現して、又行人を剋せざれば、那は則ち待つを得。若し盼ぐ所は遠路の人ならば、則ち用爻の何れの月に值するかを看て、據りて以て歸期を定む。)

又曰:變動行人應取之,日辰生旺定歸期,出現有氣生取用,不落空亡亦主回。

又曰く:卦中に爻の變動有れば、則ち其れが變出する爻を取りて以て行人を断ず。再び日辰の其れに對して生か旺かを看て、此に據りて歸期を定出す。用神の卦に出現して、氣有りて又生を得れば、則ち取り來りて用爲と爲すを得。只だ其れの空亡に落ちざれば、一樣に人の回らんとするを主る。

又曰:間動人必阻歸期,月破親爻去不回,伏義扶世日辰出,消息遠來無改移。世臨四五無蹤跡,初二三爻在目令。

又曰く:間爻の發動は、中途に必ず人事の歸期を阻ぐ有り。六親の用爻の若し月破に逢へば、那人は一たび去りて便ち回來せず。伏神の義は世爻を扶助するに在り、只だ日辰の其れを帶び出せば、遠方の消息は一定に期の如くして至り、更改せざらん。世爻の第四・第五爻の上に臨めば、那人は渺として蹤迹無し。世爻の初、二、三爻の上に在れば、那人は眼前の不遠に在り。

又曰:八純卦伏求方所,應現墓方尋的真,獨發之爻亦可取,自知賊若屈和伸。(眉批:用神伏藏,以生為方。)

又曰く:八純卦を搖得すれば、用神は多半伏藏し、則ち伏神の所在する處より去りて方位を求めんとす。應爻の現る所の墓庫の方位に照應して找ねば、始めて尋ね得て准なり。卦中の獨發する那一爻も、亦取り來りて以て方を定るを得。此の如くして自然に尋ぬる所の人或いは賊の屈か伸か、躲れるか走るかを知るを得。(舊注:用神の伏藏する時は、其れを生ずる那一支の属する所の方位を以て方爲とす。)

去方:乾方天父玉樓君,坤方地母金臺臣,震長雷霆園林木,巽直風言草木繩。(眉批:丑東北,辰東南,未西南,戌西北。)

論ずる所の去る方位:乾は西北に在り、象を取りて天爲・父爲・玉樓爲・君主爲と爲す。坤は西南に在り、象を取りて地爲・母爲・金臺爲・臣下爲と爲す。震は東方に在り、長男爲にして、象を取りて雷霆、園林と樹木と爲す。巽は東南に在り、其の性は直にして、象を取りて風爲、號令言語、草木と繩索と爲す。(舊注:四墓の支の主る所の方位は——丑は東北、辰は東南、未は西南、戌は西北に在り。)

又曰:凡財出現,在五爻之下,不動可見。若伏在下,其物閉藏,須是日辰生扶出,乃可見。

又曰く:凡そ妻財爻の第五爻以下の位置に出現するは、只だ其れの動かざれば、那東西は看て得られ、尋ね得る。若し其れの別の爻の底下に伏藏せば、此の件の東西の閉藏せられたるを説明す、必ず日辰に頼りて其れを生じ其れを扶け、其れを帶び出して、始めて見るを得。

又曰:損失動爻隨件數,物色還將數上凍,出現財爻多易覓,官藏內象主家親。鬼休財靜終須覓,坤艮之宮早去尋,應動傷財人已去,六爻亂動不分明。

又曰く:丟失せし東西の幾件有るかは、則ち卦中の動爻の數目に隨りて推す。東西の成色品類も、亦爻數の上に於て定住す。妻財爻の卦に明現すれば、多半易く找回す。官鬼の內卦の象の裏に藏るゝは、那は則ち自家の親人の爲す所なり。官鬼の休囚にして、妻財の安靜なれば、東西は終究尋ね得る。卦の坤宮・艮宮より出づれば、則ち趁早に西南、東北の兩箇の方位に往きて找すべし。應爻の發動して財爻を傷れば、東西を拿る人は已に走り去れりを説明す。六爻亂動せば、那は則ち頭緖紛紜として、説り分明ならず。

非鬼為賊,獨發之爻亦可取。但以足爻身爻動,行人皆至。世空來速,應空過去,一自歸魂卦,世動不來,或別處去。

官鬼の爻ならざるも、有時は亦賊と當りて看るを得。卦中の獨發する那一爻も、同じく取りて以て賊を定るを得。只だ足爻と卦身の爻と發動すれば、行人は皆到らん。世爻の空に落ちば、人の來るは快し。應爻の空に落ちば、人は已に過ぎ去れり。一たび歸魂卦に搖り到りて世爻又動けば、那人は便ち回來せず、或いは別處に轉往して去れり。

失物

失物未知何物色,先向財爻伏下尋,財爻不動宜尋覓,鬼現非親是外人。妻財在內不出屋,子旺還須祝告親,應動物藏方見易,亂動逆亡失不明。(眉批:財動宜尋,鬼現非親,財內未出,子現可覓,應動變易,亂動逆亡。)

東西を丟して何の成色品類なるかを知らずば、先に妻財爻及び其れの伏する處に到りて找すべし。財爻の安靜にして動かざるは、正に尋覓に宜し。卦中の官鬼の明現すれば、那東西を拿るは自家の人にあらずして、外人なり。妻財の內卦に落つれば、東西は還だ屋を出でず。子孫の旺相なれば、還だ須らく神明に禱告し、親長に告知して助を求めよ。應爻の發動せば、東西は已に別處に挪り去られ、方位を換ふれば始めて見着き易し。六爻亂動せば、那は則ち丟れて不明不白、逆料して尋ね難し。(舊注:財の動は尋ねるに宜しく、鬼の現は親に非ず、財の內卦に在れば則ち門を出でず、子孫の出現すれば尋覓するを得、應の動は則ち物の轉移有り、亂動は則ち失して明らめ難し。)

以財相助,以鬼為賊,出現最急,傍爻為坎。又曰:土城火動山崗嶺,用上親方自得真,事爻出現人非遠,用墓刑空可急尋。(眉批:土動鬼現,不遠游魂,遠去鬼魂,還鄉世子。內動在近,外動在遠,用初世現,以旺為方。)

失物を断ずるに、妻財爻を以て失する所の物爲とし、尋找の憑據を作し、官鬼爻を以て賊爲とす。用神の卦中に出現すれば、事は最も緊急にして、須らく速追すべし。旁爻は則ち坎陷の義を取りて、物の坑坎の低窪の處に落つるを主る。又曰く:土爻の動は城郭を主り、火爻の動は山崗の嶺脊を主る。則ち用神の臨む所の相親しき方位に就きて找すべし、始めて尋ね得て真なり。事爻の明現すれば、那人は還だ遠しと算せず。用神の墓に入り、刑を受け或いは空に落ちば、便ち趕緊に去找すべし。(舊注:土爻の動きて官鬼の出現すれば、人の走るは遠からず。游魂卦は遠去を主り、歸魂卦は還鄕を主る、須らく世爻と子孫とを看よ。內卦の動は近處に在り、外卦の動は遠處に在り。用神の初爻に在りて世爻の明現すれば、則ち旺相の支の属する所を以て方位とす。)

又曰:鬼爻發現人難捉,游魂應愛走他方,歸魂不久還鄉井,世動與身旺路傍。

又曰く:官鬼爻の發動して又明現すれば、那賊は捉へ難し。游魂卦を搖得せば、應爻は此の人の別處に往きて跑るを愛するを主る。歸魂卦を搖得せば、久しからずして其れは則ち自己の鄕里に回らんとす。世爻の發動して卦身又旺なれば、那人は多半則ち路の旁の近處に在り。

又曰:走閃先觀世應神,應爻發動便難尋。若以鬼為賊,更以日干為主,分別老少。六畜以子為用爻,父動便休也。(眉批:此火六畜只宜子孫為用,父母動便休矣。)

又曰く:人の躲藏走失するは、先に世爻と應爻との此の兩箇の主神を看よ。應爻の一たび發動せば、便ち尋ね難し。若し官鬼を以て賊爲とせば、還だ再び日干を拿りて主爲を作し、據りて以て此の賊の老か少かを分辨す。走失せる六畜を占するに、子孫爻を以て用神爲とす、父母爻の一たび動けば、子孫は剋を受け、那は則ち指望無し。(舊注:此の一條の説く走失の六畜は、只だ子孫を取りて用爲とするに宜し。父母の一たび發動すれば、事情は便ち了れり。底本の「此火」の「火」は「失」の字の誤り。)

逃亡

走卻先求得用神,福藏寺觀父投親,兄弟動速必有伴,伏坐財鄉隱婦人。(眉批:福藏寺觀,父投親屬,兄動有伴,伏財婦人。)

人の逃走を占するに、先に用神を取定せんとす:用神は子孫なれば、人は寺、人は寺觀の裏に藏る。用神は父母なれば、人は親戚に投奔して去れり。兄弟爻の發動して急なれば、那人は必定同伴を結びて同行せり。用神の妻財の下に伏すれば、那は則ち婦人の家中に躲るるなり。(舊注:福德は寺觀に藏身するを主り、父母は親屬に投靠するを主り、兄の動は同伴有るを主り、財の下に伏するは婦人の處に藏るゝを主る。)

去路

動宮官舍近軍伍,動水河邊近水亭,木動乘船金動丸,火為鬧市甚分明。坎實雨露舟車獄,離虛日火旺空禽,艮重門山雲霧露,兌霞缺澤妓軍營。(眉批:動宮官舍,動水水邊,木動乘船,火動鬧市。)

逃者の走る所の路徑を推す:動爻の官宮の象に属すれば、人は官舍或いは軍營に近し。動爻の水に属すれば、人は河の邊或いは水亭に近し。木爻の動は、人は船に乘りて走るなり。金爻の動は、丸轉の象を取りて、行止は定まらず。火爻の動は、人は鬧市の中に在り、此の一條最も分明なり。八卦に就きて言へば:坎は實爲、雨露爲にして、舟車と牢獄とを主る。離は虚爲、日火爲にして、旺なれば則ち空中の飛禽を主る。艮は重門爲、山爲にして、雲霧の露氣を主る。兌は雲霞爲、缺口の沼澤爲にして、妓館と軍營とを主る。(舊注:動爻の宮に属するは官舍に在り、動爻の水に属するは水の邊に在り、木の動は船に乘り、火の動は鬧市なり。)

盜賊

官鬼當頭是賊爻,交重傷身禍必遭,再得子孫來解救,不臨旺相也難逃。(眉批:鬼動是賊,克世遭殃,子動來救,鬼衰可獲。)

官鬼の頭に當るは、那一爻は則ち賊なり。其れの交重發動して世身を傷及せば、必定禍に遭はんとす。若し再び子孫爻の發動して來りて解救し、官鬼又旺相に當らざれば、那賊は則ち逃げ掉げず、一定に捉へ得る。(舊注:鬼の動は便ち賊なり、世を剋すれば則ち殃に遭ふ、子の動きて來り救援すれば、鬼の衰は便ち擒獲すべし。)

六親定方

父母金爻槁,木爻圓,火爻城,土爻野,水爻郭池湖。子孫金爻寺觀,木爻樓上,土爻廚閣,水爻酒肆,火爻鬧市。妻財土爻庫,木爻倉,水爻茶,金火爻奴妾。兄弟水爻房,土爻節,木爻瓦,金火爻賭坊。官鬼木爻山林,土爻祠廟宇,火爻廳場,金爻金鐵,水爻路傍。

六親に按りて再び五行を配し、人物の所在する處所を定出す。父母爻:金に属するは槁木の堆積する處を主り、木に属するは圓形の地を主り、火に属するは城中を主り、土に属するは郊野を主り、水に属するは外郭、池塘と湖泊とを主る。子孫爻:金に属するは寺觀を主り、木に属するは樓上を主り、土に属するは廚房の閣樓を主り、水に属するは酒肆を主り、火に属するは鬧市を主る。妻財爻:土に属するは庫房を主り、木に属するは倉廩を主り、水に属するは茶坊を主り、金に属し火に属するは奴婢姬妾の處を主る。兄弟爻:水に属するは房舍を主り、土に属するは關節の隘口を主り、木に属するは瓦屋を主り、金に属し火に属するは賭坊を主る。官鬼爻:木に属するは山林を主り、土に属するは祠堂の廟宇を主り、火に属するは廳堂の場院を主り、金に属するは金鐵の作坊を主り、水に属するは路の旁を主る。凡そ人を尋ね物を尋ぬるは、則ち此の一張の表に照りて爻の五行に按りて方位を指す。

應爻定方

應在兄弟木,是相識人家。應在官鬼,有勾引出去,或官司去處。應是父母,投親戚家,或入手藝人家。應是財,則奴婢姑娘人家。應是子孫,在寺觀廟宇處。

再び應爻の上より人の去り所を定む。應爻は兄弟にして木に属すれば、人は相識の人家に在り。應爻は官鬼なれば、是れ人に勾引されて出で去りたるか、或いは官司の衙門の裏に落つるなり。應爻は父母なれば、是れ親戚に投奔するか、或いは手藝の人家に進み入るなり。應爻は妻財なれば、那は則ち奴婢、姑娘の一類の人家に在り。應爻は子孫なれば、人は寺觀の廟宇の中に在り。應爻は對方を代表す、故に專ら其れを拿りて以て人の投靠する所の門戶を断ず。

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