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雷公入水の術・五を推す

唐 · 王希明 · 第5巻 / 5

作盤ガイド: 奇門遁甲作盤, 大六壬起課

雷公入水者、常以呂申加大乙宮,看大神所臨之下官。若克主大將宮,將必死;克參將亦然。若克客大將,必厄;克參將亦然。不然,則士卒奔逃背叛矣。

第五の術は「雷公入水」という。做法は、呂申を太乙の居る宮の上に加え、大神の臨む宮の下方を察看する。もしそれが主大将の宮を克せば、主方の大将は必ず死し、主参将の宮を克するもまた同じ。もしそれが客大将を克せば、客方は必ず厄難を遭い、客参将を克するもまた同じ。将領の傷亡に至らずとも、なお士卒の奔逃背叛を主る。

假令上元第一紀第一甲子元十三局丙子日大乙在六宮,大靈為天目,主算十八,大將八,參將四,寅為計神,始擊將臨太陽;客算十九,大將九,參將七。

例を挙げて言う。仮に上元第一紀第一甲子元第十三局を排し得て、丙子日に太乙は第六宮に在り、「大霊」(巽位の神)をもって天目とし、主算は十八を得、主大将は第八宮に在り、主参将は第四宮に在り、寅を計神とし、始撃将は「太陽」(辰位の神)に臨み、客算は十九を得、客大将は第九宮に在り、客参将は第七宮に在る。

便以呂申加大乙於六宮,則大神臨八官,屬水,主大將八宮,亦屬水。《經》曰:同類為王,此為主大將乘王氣,勝。客大將九宮,屬木;大神臨八宮,屬水。生我者為相,此名主大將乘相氣,亦主小勝。

ここに呂申を太乙の居る第六宮の上に加えれば、大神は第八宮に臨み、第八宮は水に属し、しかも主大将もまた正に第八宮に在りて同じく水に属す。『経』に「同類を旺と為す」と言う。これを主大将の旺気に乗ずと謂い、主方は勝利を取る。さらに客大将の第九宮に在りて木に属するを見れば、大神の臨む第八宮は水に属し、水は木を生ず。「我を生ずる者を相と謂う」。ここに底本はなお「主大将相気に乗ず」と称するが、実は客方もまた相気を得るを指し、ゆえに客方もまた小勝を主る。

白龍得雲の術・六を推す

白龍得雲者,以呂申加其日太乙官,視大神、大將所臨下之官與主乘旺相,宜出軍下營。加臨囚死休墓,不可出軍,若被陣大將宮刑剋我軍大將宮,出戰必死;克小將,亦然也。

第六の術は「白龍得雲」という。做法は、呂申を当日太乙の居る宮の上に加え、大神と大将の臨む宮の下方を看て、もし我が方の乗ずる旺相の気と相合すれば、出兵して営を扎するに便である。もし加臨するが囚・死・休・墓の類の衰敗の気ならば、出兵すべからず。もし陣対する敵将の居る宮が我が軍の大将の居る宮を刑克せば、出戦すれば必ず陣亡す。我が方の小将を克する者も、情形は同じである。

假令上元第一甲子元二十二局乙酉日太乙在九宮,陰德為天目,主算十六,大將六,參將八,巳為計神,始擊將在天道;

例を挙げて言う。仮に上元第一甲子元第二十二局を排し得て、乙酉日に太乙は第九宮に在り、「陰徳」(乾位の神)をもって天目とし、主算は十六を得、主大将は第六宮に在り、主参将は第八宮に在り、巳を計神とし、始撃将は「天道」(未位の神)に落つ。

客計三十,大將三,參將九,便以呂申加大乙於九宮,則大神臨大武於七宮,主大將在六宮,屬金。大神下宮生,主大將宮。《經》曰:生我者為相,此名主大將乘相氣,於下營屯軍吉。客大將在三宮,屬土,與大神下營同類為旺。此名客大將乘旺氣,亦利屯軍下營,吉。

客方は三十を算得し、客大将は第三宮に在り、客参将は第九宮に在る。ここに呂申を太乙の居る第九宮の上に加えれば、大神は第七宮の「大武」の位に臨む。主大将は第六宮に在りて五行は金に属し、大神の臨む宮は正に主大将の宮を生助する。『経』に「我を生ずる者を相と謂う」と言う。これを主大将の相気に乗ずと謂い、営を扎し軍を屯するに宜しく、主なるもの吉。さらに客大将の第三宮に在りて土に属するを見れば、大神の臨む宮と同じ類に属して旺気と為る。これを客大将の旺気に乗ずと謂い、同じく軍を屯し営を扎するに利あり、また吉を主る。

回軍無言の術・七を推す

回軍無言者,常以呂申加彼軍初來時日太乙宮,看大神下。若彼軍臨旺相,其下有伏兵,宜備之。如臨囚死休廢,彼軍自破,無能為也,立可克之。如臨本軍旺相,亦自宜埋伏兵士。

第七の術は「回軍無言」という。做法は、呂申を敵軍の初到したその日の太乙の居る宮の上に加え、大神の臨む下の気数を察看する。もし敵軍の臨むが旺相の気ならば、それの下に別に伏兵あるを説明し、我が方は預め防備すべきである。もし臨むが囚・死・休・廃の気ならば、敵軍は自ずから潰敗して為す所なく、我が方は即刻勝利を得る。もし臨むが正に我が軍自身の旺相の気ならば、我が方もまた伏兵を設けて接応すべきである。

假令上元第一紀第一甲子元二十八局辛卯日太乙在二宮,呂申為天目,主算十四,大將四,參將二,亥為計神,始擊將在大靈;

例を挙げて言う。仮に上元第一紀第一甲子元第二十八局を排し得て、辛卯日に太乙は第二宮に在り、「呂申」(寅位の神)をもって天目とし、主算は十四を得、主大将は第四宮に在り、主参将は第二宮に在り、亥を計神とし、始撃将は「大霊」(巽位の神)に落つ。

客計得九,大將九,參將七,便以呂申加彼軍初來時日太乙在二宮,則大神臨太簇金神;客大將在九宮,屬木,大神屬金。金來克木,我克者為死。此客大將乘死氣,無伏兵,自破,立可克之。《經》曰:欲知諸將休旺者,常以同類為旺。生我為相,克我為死;我克為囚;我生為休。

客方は九を算得し、客大将は第九宮に在り、客参将は第七宮に在る。ここに呂申を敵軍の初到したその日の太乙の居る第二宮の上に加えれば、大神は「太簇」(酉位の神)に臨み、金に属す。客大将は第九宮に在りて木に属し、大神は金に属し、金は来て木を克す。およそ「我が克つ所を死と謂う」。これを客大将の死気に乗ずと謂い、敵方に伏兵なきを説明し、自ずから潰散し、我が方は即刻勝利を取るべし。『経』に言う。諸将の休旺を判断するには、通例同類をもって旺と為し、我を生ずるを相と為し、我を克するを死と為し、我が克つを囚と為し、我が生ずるを休と為す――五気の別はこのに在り。

假令高叢木以呂申、大靈同類為旺,以大義、地主為相,武德、大蔟為死,和德、大武、太陽、天道為囚,大神、大威為休。餘仿此。

さらに一例を挙げて五気の取法を説明す。仮に「高叢」(卯、木に属す)を本位とすれば、同じく木に属する「呂申」(寅)と「大霊」(巽)がすなわち同類で、旺を主る。木を生じ得る「大義」(亥、水に属す)と「地主」(子、水に属す)がすなわち相。木を克し得る「武徳」(申、金に属す)と「太簇」(酉、金に属す)がすなわち死。木の克つ所の「和徳」(艮)・「大武」(坤)・「太陽」(辰)・「天道」(未)の四位の土神がすなわち囚。木の生ず所の「太神」(巳、火に属す)と「大威」(午、火に属す)がすなわち休。其余の各神はみなこの弁法に照らして類推する。

三才を推して天地人を占う・八

三才者,天、地、人也。若算中無十者,無天。天變,則二曜虛蝕,五緯失度,慧孛飛流,霜雹為害也。此為算得一、二、三、四、五、六、七、八、九,為無天者也。

いわゆる「三才」とは、すなわち天・地・人である。およそ算数の中に十を含まざるを「無天」と謂う。無天なれば天象に変を生ず。日月両曜が故なく亏蝕し、金木水火土の五星が運行度を失い、彗星・孛星と流星が紛れて現れ、霜雹が災いを成す。およそ算が一・二・三・四・五・六・七・八・九の十に満たぬ単数を得るは、みな無天の数に属す。

《經》曰;算中無五者,為無地。地有變,由崩地震、川竭蝗蝻之象。此算得一、二、三、四、十一、十二、十三、十四、二十一、二十二、二十三、二十四、三十一、三十二、三十三、三十四,此無地也。《經》曰:若算得一十、二十、三十、四十,為無人。人有變,口舌襖言,更相殘賊,疾疫、遷移、流亡也。

『経』の上に言う。算数の中に五を含まざるを「無地」と謂う。無地なれば地道に変を生じ、山崩地震・河川干竭・蝗虫蝻子が災いを成すの象が現る。およそ算が一・二・三・四、十一・十二・十三・十四、二十一・二十二・二十三・二十四、三十一・三十二・三十三・三十四の五を含まぬ数を得るは、みな無地の数に属す。『経』にまた言う。算が一十・二十・三十・四十の類の整数を得て零を帯びざるを「無人」と謂う。無人なれば人事に変を生じ、口舌争訟と妖言が四起し、人びとは互いに残賊し、しかも瘟疫・遷徙と流亡の患いあり。

長短を推して災変を占う・九

《經》曰:天目所算主,以長算宜緩,短算宜急。十一以上為長,單九以下為短。長多利深入,短少利淺入。長為勝,短為負也。

『経』の上に言う。天目の得る算数は、長算は緩く図謀するに宜しく、短算は速戦速決に宜しい。十一以上を「長算」と謂い、単九以下を「短算」と謂う。長算は数多く、深く敵境に入るに利あり。短算は数少なく、ただ浅く入りて即ち回るに宜しい。総じて言うに、長算を得る一方を勝と為し、短算を得る一方を負と為す。

五音を推して災変を占う・十

《經》曰:算得一、二為宮。宮有變,占在君。《經》曰:一為宮;二為比宮。宮有變,占在君。《經》曰:算得三為徵;四為比徵。徵有變,占在宗廟。《經》曰:算得五為羽。羽有變,占在后妃。《經》曰:五為比羽。羽有變,占在後紀。《經》曰:其得七為商。商有變,占在子孫。《經》曰:算得九為角;十為比角。角有變,占在疾病。

『経』の上に言う。算が一・二を得るは「宮」音に属し、一は正宮、二は比宮。宮音に変あれば、占は君主の身上に応ず。算が三を得るは「徴」音に属し、四は比徴。徴音に変あれば、占は宗廟祭祀の事に応ず。算が五を得るは「羽」音に属し、別に一数ありて比羽と為す(底本は両処とも「五」と作る。訛字あるべし)。羽音に変あれば、占は后妃と後宮の事に応ず。算が七を得るは「商」音に属す。商音に変あれば、占は子孫に応ず。算が九を得るは「角」音に属し、十は比角。角音に変あれば、占は疾病に応ず。占う者は算数の配する五音に拠って、災変のどの類の人事に落つるかを判定することができる。

孤单を推して成敗を占う・十一

《經》曰:算孤單,以占主客成敗。一、三、七、九為單陽;二、四、六、八為單陰,一十、三十為孤陽;單陽並孤陽為重陽,單陰並孤陰為重陰。單陰算,並不利下,不利客;單陽算,不利上,不利主人也。

『経』の上に言う。算数の孤と単を用いて、主客双方の成敗を占断する。一・三・七・九は「単陽」、二・四・六・八は「単陰」。一十・三十の類の零を帯びた整十の数は「孤陽」。単陽にさらに孤陽を合すれば「重陽」を成し、単陰にさらに孤陰を合すれば「重陰」を成す。およそ単陰の算を得る者は、一概に下の位に居るに利あらず、また客と作りて先に発するに利あらず。およそ単陽の算を得る者は、上の位に居るに利あらず、また主と作りて後に応ずるに利あらず。

内外を推して攻撃を占う・十二

《經》曰:算有內外,以占攻擊者,為天目,前為內,可以攻外;後為外,可以攻內。天目外孤內虛,欲舉百事,於外慾得外算,於內欲得內算。陰德至太陽為內,大靈至陰為外也。

『経』の上に言う。算数に内外を分かち、もって攻守を占断す。分界は天目をもって準とし、天目の前を内と算し、内に居るは外を攻め得、天目の後を外と算し、外に居るは内を攻め得。もし天目が外に在れば孤立して援なく、内に在れば空虚にして実ならず。およそ事を挙げんとするに、外に於て行動すれば外算を得るを要し、内に於て行動すれば内算を得るを要し、内外相応してはじめて順なり。十六神をもって論ずれば、「陰徳」(乾)より順数して「太陽」(辰)に至るこの一段は内に属し、「大霊」(巽)より順数して「陰主」(戌)に至るこの一段は外に属す。

多少を推して勝負を占う・十三

《經》曰;多少以占勝負者,客以多算臨少,主人敗;客以少算臨多,主人勝也。

『経』の上に言う。算数の多少を用いて勝負を占断する。その弁法は甚だ簡明である。客方が多算の勢をもって主方の少算に臨圧すれば、主方敗れ、客方が少算のみにして主方の多算に臨圧しに行けば、主方勝つ。主客が位を易うる時は、断法もまたこのに照らして対調する。

陰陽を推して厄会を占う・十四

《經》曰:太乙在陽宮,算得奇為重陽,厄在火;大乙在陰宮,算得偶為重陰,厄在水。若主人得,主厄;若客得,客厄也。

『経』の上に言う。太乙が陽宮に居りて算が奇数を得るは「重陽」で、陽極まりて災いを生じ、その厄は火に応ず――主なるは火災・旱魃の患い。太乙が陰宮に居りて算が偶数を得るは「重陰」で、陰極まりて災いを生じ、その厄は水に応ず――主なるは水患・霖潦の災い。この厄難が誰の頭上に落つるかは、誰がこの算数を得たかを見ればよい。主方がこれを得れば主方は厄に遭い、客方がこれを得れば客方は厄に遭う。

所主を推して吉凶を占う・十五

《經》曰:算有所主,以明吉凶。謂十為將軍,五為吏土,一為兵卒。無此算者,凶。若數得十六以上,將、吏、卒備,百事吉也。

『経』の上に言う。算数は各々主る所あり、これに拠って吉凶を判明す。十は将軍を主り、五は吏士を主り、一は兵卒を主る。得た数の中にそのいずれか一項を欠けば、軍中にこの等の人を欠くを表示し、凶を主る。もし算数が十六以上を得れば(十加五加一が正に十六に合す)、将軍・吏士・兵卒の三者が斉備し、およそ百の事情はみな吉利である。

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