時は日干の六害なりの章第六 外憂を主る
十二辰橫為六合,縱為六害,若時與日干六害者,為刑害之象,故主外憂也。若壬丙二日時為六害者,主因尊親人挾勢相害而有外憂也。乙辛二日時為六害者,主因兄弟等輩在外相害而有憂也。
本章の「一字訣」は一つの「害」の字に落ちる。十二地支を両行に排して相対せば、横に看れば六合なり、子と丑・寅と亥のごとし。竪に看れば便ち六害なり、子と未・丑と午のごとし。凡そ占時が日干と六害を構成せば、すなわち彼此刑傷妨害するの象にして、門外に憂患有るを主る。この憂患は何人より出づるかは、また日干を看るを要す。壬日・丙日に六害に遇えば、尊長親貴の人に勢いを仗りて相い欺かるるによりて外憂を生ずるを主り、乙日・辛日に六害に遇えば、兄弟同輩の人に外に在りて算計せらるるによりて憂を生ずるを主る。
庚甲二日時為六害,主幼小人相害而有憂也。癸己二日時為六害者,主因外財而有憂也。若丁日得之,主北面有破損之憂。戊日得之,懼攻劫戰傷之禍。臨時更於課式之內以神衰旺通而論之。
庚日・甲日に六害に遇えば、年幼卑小の輩に牽累せらるるによりて憂を生ずるを主り、癸日・己日に六害に遇えば、門外の銭財のために憂を生ずるを主る。丁日に六害に遇えば、北方一路に損壊破敗の憂有るを主り、戊日に六害に遇えば、まさに人の攻劫・刀兵傷損の禍に遭うを提防すべし。以上はただ大綱のみ、臨事にまた課式の中に回り、関係有る神将の旺か衰かを参看し、通盤に権衡したる後に再び断語を下すを要す。
假令癸丑巳將午時。
一例を挙ぐ。癸丑日、巳を用いて月将と為し、占時は午時なり。巳将を午時の上に加えれば、天盤は地盤より退后して一位なり。
蛇 貴 后 陰 辰 巳 午 未 空 龍 空 龍 官 癸丑 勾 朱卯 申玄 亥 子 亥 子 兄 壬子 龍 合寅 酉常 子 丑 子 癸 兄 辛亥 空 丑 子 亥 戌 勾 龍 空 虎
盤の中、地盤の巳上に天盤の辰を得、螣蛇に乗る。午上に巳を得、貴人に乗る。未上に午を得、天后に乗る。申上に未を得、太陰に乗る。酉上に申を得、玄武に乗る。戌上に酉を得、太常に乗る。亥上に戌を得、白虎に乗る。子上に亥を得、天空に乗る。丑上に子を得、青龍に乗る。寅上に丑を得、勾陳に乗る。卯上に寅を得、六合に乗る。辰上に卯を得、朱雀に乗る。四課は右より左に、第一課、癸水の寄宮は丑に在り、丑上に子を得、青龍に乗る。第二課、子上に亥を得、天空に乗る。第三課、日支の丑上に子を得、青龍に乗る。第四課、子上に亥を得、天空に乗る。三伝は初丑(癸丑は勾陳に乗る、丑土は癸水を克す、是れ官鬼爻)、中子(壬子は青龍に乗る)、末亥(辛亥は天空に乗る)、子亥の二水は癸と同類、みな兄弟爻なり。癸丑日は甲辰一旬に属し、寅・卯の两位は旬空に落つ。占時の午は日干の癸の寄せる所の丑と正に六害を成し、本章の義はすなわちここに在り。
三傳丑子亥,將勾、龍、空,來意因當日丑時三人巡更,與地方中姓馬人相爭。來日申官。因一姓孫司吏為鬼,三人並遭杖責。
三伝は丑・子・亥、依次に勾陳・青龍・天空に乗る。これに拠りて来人の意を断ずるに、当天の丑時に三個の人有りて夜を巡り更を打ち、本地の一個の姓馬の人と争執を起こし、第二天に官府に報到し、一個の姓孫の司吏が中より作梗するを因りて、三個人は一同に板子を挨ぎたり。
何知當日丑時?發用大吉,便為今日丑時。何知三人夜巡?今日癸水與式中子亥等輩,便為三人。言丑時相爭,便言夜巡也。
何を憑りて事の発するは当天の丑時を知るや。発用の初伝は大吉丑、丑は既に本日の日支にして、また直に丑この時辰を指すがゆえに、断じて当日の丑時に在り。何を憑りて三個の人の夜を巡るを知るや。今日の日干の癸は水に属し、課の中の子・亥の两位もまたみな水に属し、癸と同類にして、正に同輩の三人なり。争執の発生するは丑時に在るに既り、丑時は正に夜半の後・天光未だ亮かざるに当たり、三個の同伴が此時外に在れば、自ずから更を巡り夜を打つなり。
何知姓馬人相爭?直事門勝光,為姓馬人,勝光為日下之財。何言相爭?與日為六害,又發用勾陳為鬼,豈不相爭也?
何を憑りて姓馬の人と相争うを知るや。天盤正時の上の直事門は勝光午、午は生肖に馬を為し、姓氏の取象上にもまた馬姓を主る。午火はまた癸水の克する財にして、財は対方の手上に在り、正に争奪の由頭なり。何を憑りて「相争」と断ずや。午と癸の寄せる所の丑とは六害を構成し、本り已に彼此妨害なり。発用の丑土の上にまた勾陳に乗り、勾陳は争闘牢獄を主り、しかも丑土は癸水を克して正に官鬼——害と鬼と并び見れば、豈に争わざるの理有らんや。
何知姓孫人吏?緣發用大吉,場面為佃絲,中傳神后與子相配成孫字,大吉與勾陳剋日,故知忘吏孫姓人。
何を憑りて姓孫の胥吏なるを知るや。発用は大吉丑、丑は物象上に田畝糸縷の形を取り、一つの「糸」の旁に当たる可し。中伝は神后子、一つの「子」の字は丑の出す所の「糸」と相配し、正に繁体の「孫」の字を拼成す、ゆえに此人を断じて姓孫とす。丑土はその上に乗る勾陳と一同に日干の癸水を克伐し、勾陳は本り公門衙役を主るがゆえに、彼を断じて衙門裏に作梗するの司吏とす。(底本の「忘吏」は「司吏」とすべく、形近して訛り、今原字を存す。)
何知三人俱受杖責?以今日癸與子亥俱屬水,為大吉所克。又勾陳為杖棒,末傳雖有天空亦克今日,故言俱受杖責也。
何を憑りて三個人が一斉に打たるるを知るや。今日の癸と課の中の子・亥はみな水に属し、この三個の同伴を代表し、しかもそれらは統べて発用の大吉丑土に克せらる。丑上に乗る勾陳は器物の取象上に正に棍棒杖具なり。末伝は天空なるがゆえに、看れば虚耗して実なきがごとけれども、天空は土に属し、同じく今日の癸水を克伐す。三個の水が一斉に克を受け、棍棒の神が頭に当たる、ゆえに断じて三人みな杖責を受くべしとす。
時は日支の六害なりの章第七 内憂を主る
辰為陰,主內事,時既害之,定主內憂也。若見玄武、六合臨門,防盜賊窺財、婢妾蒙蔽而為內憂。若螣蛇臨門,主家室不寧,更變遷徒而主內憂。若式中見白虎乘休囚之氣,必主家內有人患病,若臨子便是屬鼠人病也。
上章の「害」の字は日干を看、此一章の「害」の字は日支を看る。日支は陰に属し、家門以内の事を管す。占時既に来りてそれを害すれば、断じて門内に必ず憂患有るとす。若し玄武・六合が門戸の位に臨むを見れば、まさに盗賊が家財を窺伺し、あるいは婢妾が中より蒙蔽欺瞞し、これによりて内憂を生ずるを提防すべし。若し螣蛇が門に臨むを見れば、家室が安寧を得ざるを主り、また搬遷改易の事有るべく、また内憂なり。若し課の中に白虎が休気・囚気の類の衰敗の気に乗るを見れば、必ず家裏に人の生病有るを主り、白虎が若し子位に臨めば、あれはすなわち属鼠の人が病を得るなり。
若六害上見天空,或落空亡,虛憂不成。若陰人占,式中見子孫爻,或嗣部上帶螣蛇,主因身孕而有驚憂也。若男子占,必因子孫而致憂也。
若し六害の所在の位の上に天空に乗り、あるいは干脆に旬空の内に落つれば、あの場の憂愁はただ虚驚の一場にして、実禍を成さず。若し女子が占いに来りて、課の中に子孫爻を見、あるいは子嗣を主る宮位の上に螣蛇を帯びれば、あれは便ち懐孕生産のために担驚受怕するなり。若し男子が占いに来れば、則ち必定子女の事情のために憂を生ずるなり。
假令庚子日卯將未時。
一例を挙ぐ。庚子日、卯を用いて月将と為し、占時は未時なり。卯将を未時の上に加えれば、天盤は地盤より退后して四位なり。
貴 后 陰 玄 丑 寅 卯 辰 玄 龍 蛇 玄 子 庚子 蛇 蛇子 巳常 辰 申 子 辰 兄 丙申 龍 朱亥 午虎 申 子 辰 庚 父 辰 玄 ◎ 戌 酉 申 未 合 勾 龍 空
盤の中、地盤の巳上に天盤の丑を得、貴人に乗る。午上に寅を得、天后に乗る。未上に卯を得、太陰に乗る。申上に辰を得、玄武に乗る。酉上に巳を得、太常に乗る。戌上に午を得、白虎に乗る。亥上に未を得、天空に乗る。子上に申を得、青龍に乗る。丑上に酉を得、勾陳に乗る。寅上に戌を得、六合に乗る。卯上に亥を得、朱雀に乗る。辰上に子を得、螣蛇に乗る。四課は右より左に、第一課、庚金の寄宮は申に在り、申上に辰を得、玄武に乗る。第二課、辰上に子を得、螣蛇に乗る。第三課、日支の子上に申を得、青龍に乗る。第四課、申上に辰を得、玄武に乗る。三伝は初子(庚子は螣蛇に乗る、庚金は子水を生ず、是れ子孫爻)、中申(丙申は青龍に乗る、庚と同類、是れ兄弟爻)、末辰(玄武に乗る、辰土は庚金を生ず、是れ父母爻)。申子辰は合成して水局を成し、課体は「潤下」と為す。庚子日は甲午一旬に属し、辰・巳は旬空に落つ、ゆえに末伝の辰の遁干は空缺して「◎」を標す。占時の未は日支の子と正に六害を成す。
三傳子申辰,將蛇、青、玄,甲子陰人占。來意因三月胎氣不安,而有驚恐,至十一月喜見生子,子母俱慶。
三伝は子・申・辰、依次に螣蛇・青龍・玄武に乗り、占いに来るは一位の本命甲子の婦人なり。これに拠りて彼女の来意を断ずるに、三月裏に胎気安穏ならず、これがために心裏驚惶せり。十一月に到りて歓歓喜喜として孩子を生下し、母子ともに平安にして慶を得たり。
蓋發用起神后,為今日之子孫,上見螣蛇,為日下之鬼。下臨辰墓而為三月,故胎氣不安而有驚恐之象。至十一月見喜生男者,中傳送為嗣,卻上得青龍吉慶,下臨子,故應在十一月。
道理は此樣なり。発用は神后子より起こり、子水は庚金の生ずる所より出て、正に今日の子孫爻にして、胎孕を占えばすなわちこれをもって胎児と為す。子上に却って螣蛇に乗り、螣蛇は火に属し庚金を克し、是れ日干の頭上に圧する鬼にして、また驚怖を主る。この一位は下に地盤の辰宮に臨み、辰は水の墓庫にして、また三月の建に当たり、胎児が墓の上に落つ、ゆえに三月裏に胎気安からず心に惊恐を生ず。十一月に到りて喜を見て男を生ずるは、中伝の伝送申が子嗣を主り、その上に青龍この喜慶を主る吉将を得、申はまた下に子宮に臨み、子は十一月の建に当たるをもって、ゆえに十一月に分娩するに応ず。
又天罡所繫與日比陽,三傳日辰俱陽,故生男也。子母俱慶者,三傳與日辰為三合,雖有螣蛇剋日,卦得潤下屬水,又日上有玄武水,其四水乘旺相氣而為救神,其蛇不能害也。
再び看るに、天罡辰の係る所の一路の神支はみな日干と同じく陽に属し、三伝の子・申・辰と日干の庚・日支の子もまた全く陽にして、満盤純陽、ゆえに生ずるは男孩と断定す。母子ともに平安喜慶を得ると言うに至っては、三伝と日干・日支とが合成して一個の整局を成し、気脈相通ずるをもってす。螣蛇の火の来りて庚金を克する有りと雖も、課体は「潤下」を得、申子辰は純らに水象にして、日干の上にまた玄武有りて水に属し、この四重の水はみな旺気・相気に乗り、一斉に救神を充当す——水は能く火を制し、螣蛇のあの点の火気は圧されて死ぬほど固く、人を害する能わず。
時は日の空亡なりの章第八 空を望みて事を用うるを主る、あるいは用無きなり
空亡者為虛氣無象也。若用時神、正時得之,主占無用事,或虛詐之事。若式中見三合六合、龍常后合,主虛望喜事不成。惟病訟門以空亡為最吉。凡占失物,其類落空亡者,不能得其物。占失奴僕,天魁落空亡,其奴僕亦不能捕矣。
本章の「一字訣」は一つの「空」の字に落ちる。いわゆる「空亡」は、一旬の中に天干の配すべき無き二個の地支にして、気虚にして実象なし。若し発用の神あるいは占時本身が空亡に落つれば、すなわち占う所の事は根本として着落なく、あるいは純らに一場の騙局に属すを主る。若し課の中に三合六合を見ると雖も、また青龍・太常・天后・六合これらの吉将有るも、空裏に落てば、あれは便ち空しき歓喜の一場にして、喜事は終に成らず。独り疾病を占し詞訟を占するこの両門のみ、反って空亡をもって最吉と為す、病と訟とが空に落るはすなわち消散なるをもってす。凡そ失物を占えば、失物の属する所のあの一類の神が空に落れば、物は尋ね回るべからず。逃亡の奴僕を占えば、天魁戌が空に落れば、奴僕もまた捉え得られざるなり。
如日支干落空帶鬼者,主相爭之人不足畏,蓋空而無力也。訪人不利見,亦不利於託人。如今日落空亡,雖三傳為鬼,上挾凶神而欲相害我,既在空,彼不得見,將與誰爭?空亡中見太陰,多是虛詐設謀,見玄武是盜賊窺財也。
倘若日干あるいは日支が空に落ちてまた官鬼を帯びれば、すなわち来りて我と相争う人は惧るるに足らず、鬼の空に落るは虚にして力無きをもってす。人を訪問するを占えば見えるに利あらず、人を托して事を弁ずるも弁じ成らず。再びごとく本日の日干が空亡に落てば、縦使三伝みな化して官鬼と為り、上頭にまた凶神を挟みて我に加害せんと欲すると雖も、しかるに我この一頭は既に空に落れば、対方は根本我を照見するあらず、彼はまた誰と同じく争闘せんや。空亡の中に若し太陰を見れば、多半は人有りて虚に声勢を張り圈套を設下せるなり。若し玄武を見れば、あれはすなわち盗賊が暗中に家財を窺伺するなり。
假令戊戌人,甲戌日辰將未時。
一例を挙ぐ。占いに来る人の本命は戊戌、日辰は甲戌日、辰を用いて月将と為し、占時は未時なり。辰将を未時の上に加えれば、天盤は地盤より退后して三位なり。
蛇 朱 合 勾 寅 卯 辰 巳 合 空 虎 陰 官 申 虎 ◎ 貴丑 午龍 辰 未 申 亥 子 辛巳 勾 后子 未空 未 戌 亥 甲 兄 戊寅 蛇 亥 戌 酉 申 陰 玄 常 虎
盤の中、地盤の巳上に天盤の寅を得、螣蛇に乗る。午上に卯を得、朱雀に乗る。未上に辰を得、六合に乗る。申上に巳を得、勾陳に乗る。酉上に午を得、青龍に乗る。戌上に未を得、天空に乗る。亥上に申を得、白虎に乗る。子上に酉を得、太常に乗る。丑上に戌を得、玄武に乗る。寅上に亥を得、太陰に乗る。卯上に子を得、天后に乗る。辰上に丑を得、貴人に乗る。四課は右より左に、第一課、甲木の寄宮は寅に在り、寅上に亥を得、太陰に乗る。第二課、亥上に申を得、白虎に乗る。第三課、日支の戌上に未を得、天空に乗る。第四課、未上に辰を得、六合に乗る。三伝は初申(白虎に乗る、申金は甲木を克す、是れ官鬼爻)、中巳(辛巳は勾陳に乗る、甲木は巳火を生ず、是れ子孫爻)、末寅(戊寅は螣蛇に乗る、甲と同類、是れ兄弟爻)。甲戌日は正に甲戌旬の旬首にして、申・酉の两位は旬空に落つ、ゆえに初伝の申の遁干は空缺して「◎」を標し、占時の未上にまた天空に乗る、本章の義はすなわちここに在り。
三傳申巳寅,將白、勾、蛇。來意事緣七月中勸和公事到官,以所得財物檢法,擬定徒罪。上申,至來年正月文字來,只得杖罪,以寄作月日相折無事。
三伝は申・巳・寅、依次に白虎・勾陳・螣蛇に乗る。これに拠りて来人の意を断ずるに、七月裏に彼は人のために一樁の公事を調停して官に牽連せられ、官府は彼が中より得たる財物を按じて法条に比照し、初步に徒刑を判処せんと擬定す。案巻は上報せられたる後、第二年の正月に到りて批文下り来り、改めてただ杖刑を判ずるのみと為し、再びすでに寄居服役せし日月を用いて相抵折し、人は便ち事なし。
何也?蓋時為日干財,並日貴,又發用申為日空,上帶白虎,又為日刑,中傳太乙上得勾陳,與日為刑害,末傳得螣蛇。此課始末俱凶,主重刑。
何を為に此樣に断ずや。占時の未土は甲木の克する所にして、是れ日干の財、また日干の貴人と并臨す、ゆえに起因は人のために説合し財物を経手するに在り。発用の申は正に甲戌旬の空亡の裏に落ち、その上に白虎を帯びて刑傷血光を主り、申と寅とは相刑し、また日干の刑なり。中伝の太乙巳上に勾陳を得、勾陳は牢獄を主り、巳と申とは既に刑しまた害す。末伝に再び螣蛇この驚怖を主る凶将に乗る。整副の課は頭より尾に至るまでみな凶象、ゆえに本りまさに甚だ重き刑を判ずべし。
而只言擬定徒罪者,緣直事門得天空發用,二傳臨空亡而不能解散。而言擬定申上者,蓋時來解也。緣白虎乘秋正旺而又為刑害,故方擬定徒罪也。
しかるに何を為にただ「擬定」の徒刑を言いて、当真に判じ下さざるや。天盤正時の上の直事門は天空に乗り、一たび手を起こせばすなわち虚象なり。発用と次伝はまた空亡の中に落ち、罪名はすでに擬出せられたれども、始終として坐り実らず、また一時に散じ去る能わず。この「擬定」の二字が申位の上に応ずと言うは、占時の未来の救解なり。ただ白虎の乗る所の申金が正に秋令に当たり気勢極めて旺にして、また刑害交加を兼ぬるを因りて、ゆえに官府は乃ち先ず一個の徒刑の罪名を擬したるなり。
何知正月文字來,只得杖罷,以寄居作日月相折無爭事而出者?蓋七月白虎鬼旺,至十二月支干並無制,白虎者至來年正月建丙寅,白虎傳送金至寅死絕,又為旺火所制,又太乙螣蛇火至此俱旺,共為救神,又卦時本是空亡,故知正月無事而出也。
何を憑りて正月裏に批文下り来り、ただ杖刑を判じ、并せて寄居服役せし日月を用いて抵折し、事なく釋放するを知るや。七月裏に白虎の乗る所の申金官鬼は正に旺にして、あの時より直に十二月に至るまで、各月の干支に能くそれを制伏する有らず。第二年の正月に到れば、月建は丙寅、白虎伝送の申金は寅位に行り至れば便ち死絶の地に入り、また寅中の旺火に克せらる。同時に太乙巳と螣蛇もまたみな火に属し、ここに到りて一斉に旺を得、合力して救神を充当す。再加えて此課の占時は本来空亡に落ち、罪名は元来根基無し。幾層の理由湊り斉う、ゆえに正月裏に平安にして獄を出ると断定す。
時は日の墓なりの章第九 田土あるいは他人の塋墳の事を干るを主る
四季者五行所鍾,萬物所歸,故曰墓也。若正月時得之,更在用傳,定主墳墓之事。或式中帶鬼與凶將並,定是墳墓爭訟。若見財神旺方,不落空亡,主得墳墓占窖之財。用傳俱土雖不見墓神亦可言墳墓事。有天馬六丁者則為遊子之卦,若水日占之,人土乘旺,財事與家人相爭。若木日得之則為動眾之財,若墓神臨日占病見之最為凶象也。
本章の「一字訣」は一つの「墓」の字に落ちる。辰・戌・丑・未この四季の支は、五行気数の聚拢する処にして、万物ここに到ればみな帰蔵す、ゆえに「墓」と曰く。若し占時が正に日干の墓に当たり、しかもこの一位がまた発用と三伝の中に出現せば、断じて問う所は墳塋の事とす。若し課の中に墓神が官鬼を帯び、また凶将と并臨せば、あれは必ず墳地のために官司を打つなり。若し財神が旺方に在りて空亡に落ちざるを見れば、墓地窖蔵の類の財を得る能くするを主る。三伝が全く土なれば、便ち正墓の神を見ざると雖も、一樣に墳墓の事と断作すべし。若し課の中に天馬・六丁有れば、あれは「遊子」の課にして、外に在りて奔走するを主る。若し水日が占いに来れば、土神が旺に乗りて水を圧し、財のために家裏人と争鬧するを主る。若し木日がこれを得れば、則ち衆人の力を動用して謀るの財なり。墓神が日干の上に臨むに至っては、病を占してそれに遇えば、あれは最凶の象なり。
假令己丑日巳將辰時。
一例を挙ぐ。己丑日、巳を用いて月将と為し、占時は辰時なり。巳将を辰時の上に加えれば、天盤は地盤より順に一位進む。
空 虎 常 玄 午 未 申 酉 合 朱 玄 常 官 庚寅 朱 龍巳 戌陰 卯 寅 酉 申 官 辛卯 合 勾辰 亥后 寅 丑 申 己 兄 壬辰 勾 卯 寅 丑 子 合 朱 蛇 貴
盤の中、地盤の巳上に天盤の午を得、天空に乗る。午上に未を得、白虎に乗る。未上に申を得、太常に乗る。申上に酉を得、玄武に乗る。酉上に戌を得、太陰に乗る。戌上に亥を得、天后に乗る。亥上に子を得、貴人に乗る。子上に丑を得、螣蛇に乗る。丑上に寅を得、朱雀に乗る。寅上に卯を得、六合に乗る。卯上に辰を得、勾陳に乗る。辰上に巳を得、青龍に乗る。四課は右より左に、第一課、己土の寄宮は未に在り、未上に申を得、太常に乗る。第二課、申上に酉を得、玄武に乗る。第三課、日支の丑上に寅を得、朱雀に乗る。第四課、寅上に卯を得、六合に乗る。三伝は初寅(庚寅は朱雀に乗る)、中卯(辛卯は六合に乗る)、寅卯木はみな己土を克し、みな官鬼爻なり。末辰(壬辰は勾陳に乗る、己土と同類、是れ兄弟爻)。己丑日は甲申一旬に属し、午・未の两位は旬空に落つ。占時の辰は正に己土の墓、本章の義はすなわちここに在り。
三傳寅卯辰,將朱、六、勾,來意主正月間與一姓杜人爭田土事。又有一姓藺人與姓杜人挾勢相助,卻得一姓張貴人力。只於七月間務了畢。
三伝は寅・卯・辰、依次に朱雀・六合・勾陳に乗る。これに拠りて来人の意を断ずるに、正月間に彼は一個の姓杜の人と田地を争奪し、另外に一個の姓藺の人有りて勢いを仗りて姓杜のために幇腔し、後来一位の姓張の貴人を得て力を出して相助け、此場の糾紛は七月間に到りて始めて徹底に了結せり。
緣時為日墓,又直事門見勾陳,故言爭田土事。發用寅木與丑土為杜字,為日干之鬼,上得朱雀,主口舌文字。又寅為正月,故知正月與杜姓人相爭也。
占時の辰は己土の墓庫、墓は田土墳塋を主る。天盤正時の上の直事門はまた勾陳に乗り、勾陳は本り田土の争闘を主るがゆえに、断じて田地を争うの事と為す。発用は寅木、寅は「木」の旁を取り、日支の丑の出す所の「土」を配し、木土相合して正に一つの「杜」の字。寅木はまた己土を克し、是れ日干の官鬼、その上に朱雀に乗り、朱雀は口舌と文書状紙を主る。寅は還た正月の建、ゆえに正月裏に姓杜の人と争執を起こすと断定す。
又言藺姓人相助者,中傳卯為門,六合為草頭,臨寅住為隹字。卯寅為等輩,故相助也。日上得傳送為今日貴人,上得太常吉將,其寅卯二木傳送為弓為道為張字,故方姓張貴人力。傳送為七月建,故七月事務畢也。
一個の姓藺の人有りて幇襯すると言うは、中伝の卯が取象上に門戸の形を作し、その上に六合に乗り、六合は草字头を作すをもってす。卯の臨む所の寅位はまた「隹」の字形を取り、草頭・門・隹の幾部を拼合すれば、正に繁体の「藺」の字なり。卯と寅とは同じく木に属し、同輩の人、ゆえに姓杜の一頭を幇す。日干の寄宮の上に伝送申を得、申は今日の貴人にして、上に太常この吉将に乗る。再び寅・卯の二木を取って弓弦の形と為し、伝送申を長道の象と為せば、弓と長と相配して便ち一個の「張」の字を成す、ゆえに姓張の貴人を得て力を出すと言う。伝送申はまた七月の月建、ゆえにこの樁の事は七月に到りて始めて弁結すと断ず。
時は日干の冲なりの章第十 外動を主る
以日為外,用時與日沖,主外動,此其大略也。若壬日、戊日、庚日,得時為日沖,並驛馬,附財,主外動干求;若甲日得之,即為甲之鬼,主外動破財吉;若丙日得之,則亥為丙之貴馬,仕人主遷官曆任。其餘陰干仿此推之。
本章の「一字訣」は一つの「冲」の字に落ちる。日干は門外の一頭を代表し、占時と日干と相冲せば、すなわち外面に動作有るを主る、これは大略の原則なり。分かちて言えば、壬日・戊日・庚日に占時の日を冲するに遇い、しかもこの一位がまた駅馬を兼ね財爻を附帯すれば、外に出でて奔走し財利を謀求するを主る。甲日に占時の日を冲するに遇えば、甲を冲する申金は正に甲木の官鬼にして、外出して財を破るを主る(底本は「破財吉」と作し、「吉」の字は疑わしく衍かあるいは「凶」の訛、今原文を存す)。丙日に占時の日を冲するに遇えば、丙の寄せる所の巳を冲するは亥にして、しかも亥は恰も丙日の貴人兼駅馬、官を做る人は升遷調任・歴練新職を主る。その余の各個の陰干は、みなこの弁法に照らして類推す。
假令十月戊辰日寅將亥時。
一例を挙ぐ。十月裏、戊辰日、寅を用いて月将と為し、占時は亥時なり。寅将を亥時の上に加えれば、天盤は地盤より順に三位進む。
蛇 朱 合 勾 申 酉 戌 亥 合 貴 勾 蛇 財 亥 勾 ◎ 貴未 子龍 戌 未 亥 申 官 丙寅 虎 后午 丑空 未 辰 申 戊 父 己巳 陰 巳 辰 卯 寅 陰 玄 常 虎
盤の中、地盤の巳上に天盤の申を得、螣蛇に乗る。午上に酉を得、朱雀に乗る。未上に戌を得、六合に乗る。申上に亥を得、勾陳に乗る。酉上に子を得、青龍に乗る。戌上に丑を得、天空に乗る。亥上に寅を得、白虎に乗る。子上に卯を得、太常に乗る。丑上に辰を得、玄武に乗る。寅上に巳を得、太陰に乗る。卯上に午を得、天后に乗る。辰上に未を得、貴人に乗る。四課は右より左に、第一課、戊土の寄宮は巳に在り、巳上に申を得、螣蛇に乗る。第二課、申上に亥を得、勾陳に乗る。第三課、日支の辰上に未を得、貴人に乗る。第四課、未上に戌を得、六合に乗る。三伝は初亥(勾陳に乗る、亥水は戊土の克を受け、是れ財爻)、中寅(丙寅は白虎に乗る、寅木は戊土を克す、是れ官鬼爻)、末巳(己巳は太陰に乗る、巳火は戊土を生ず、是れ父母爻)。戊辰日は甲子一旬に属し、戌・亥は旬空に落つ、ゆえに初伝の亥の遁干は空缺して「◎」を標す。占時の亥は戊の寄せる所の巳と正に相冲し、本章の義はすなわちここに在り。
來意主西北上,出入干財,有李姓人無髮者,暗為鬼賊,其事自解,其財不得,主空回也。
これに拠りて来人の意を断ずるに、彼は西北方向に往きて門を出で財を謀らんとす。一個の姓李・頭上に頭髪無きの人有りて、暗地裏に鬼の如く作梗して悪を使す。不過この樁の妨害は自ら化解せん。求むる所の財に至っては却って手に拿到せず、最終は空手にして回るなり。
何知西北上出去干財,先鋒與發用皆亥,亥主西北,又為日財日馬也。何知李姓無髮者為鬼賊,蓋中傳功曹為木,下臨壬水,配合為李字也,白虎主無髮鬢人。為日下之鬼,故知此人為害也。
何を憑りて西北に往きて財を謀るを知るや。先鋒門の占時は亥にして、発用の初伝もまた亥、両処同現す。亥は方位上に西北に属し、それは既に戊土の克する財にして、また戊辰日の駅馬なり。財と馬と并せて西北に在り、ゆえに断じて西北に往きて門を出で財を求むと為す。何を憑りて一個の姓李の禿頭の人が作祟すると言うや。中伝の功曹寅は木に属し、「木」の旁を取り、それの下に地盤の亥位に臨み、亥中の蔵する所は壬水、取って「子」と為し、木と子と相配して正に一個の「李」の字。寅上に白虎に乗り、白虎は人物の取象上に頭頂鬢辺に髪無きの人を主る。寅木はまた戊土を克し、是れ日干の下の官鬼、ゆえにこの人は来りて我を害する者と断定す。
言自解者,經云:鬼自受制憂將自救。寅為日之鬼,上得白虎金制之,故曰自解也。其財不得而主空回也者,蓋發用登明為空亡,雖為日下之財,而正時自為空亡,豈不是空回也。
この場の妨害は自ら化解すと言うは、古経の上に講ずるに、鬼が若し自身先ず制伏せられれば、憂患は人の救うを必ずせずして自ずから解すと。この課の寅木は日干の鬼なるがゆえに、しかしそれの上頭に乗る白虎は金に属し、金は正に木を克し、鬼は自己の乗る所の天将に圧せられて、凶性を発し出す能わず、ゆえに「自解」と言う。財の手に到らずして、ただ一個の空手の回来に落るに至っては、発用の登明亥が恰好として甲子旬の空亡の裏に落つるをもってす。亥は日干の下の財なるがゆえに、しかし占時本身がすなわちこの空亡の支、財と時と一斉に空に落れば、豈に正に空しく一趟跑るにあらずや。
時は日支の冲なりの章第十一 内動を主る
一氣所沖如物當風,豈有安息。日為占人,辰為所居之宅,又為卑下,時為辰沖,故主內動,若辰上神更值白虎凶神,主宅不可居、卑幼災難。若不內動即主與我相爭、他人疾病,蓋辰亦為他人也。
上章の「冲」の字は日干を看、此一章の「冲」の字は日支を看る。一股の気が对冲せらるれば、器物の大風に当たるがごとく、どうしてまた安穏なるを得んや。日干は占いに来る人を代表し、日支は彼の住する所の宅舍を代表し、また家中の卑幼の一輩を代表す。占時が日支を冲す、ゆえに門内に動盪有るを主る。若し日支の上に再び白虎の類の凶神に遇えば、すなわち房子住むべからざるを主り、家中の小輩に災難有り。若し搬動の上に応ぜざれば、あれはすなわち人有りて来りて我と争鬧し、あるいは別人の生病するなり——日支は宅舎を指すを除くの外に、また兼ねて他人を指すをもってす。
若從革返吟,定主移宅;八專日辰同居一處,若正時沖之,名內外俱亂,主男女俱淫亂、逃難奔竄,其災禍更於課式中互換取要而言之。
若し課体が「従革」あるいは「返吟」を得れば、すなわち遷居搬家すべしと断ず。若し八専の課なれば、日干の寄宮と日支とは同じく一位に在りて、しかも占時がまた来りてそれを冲す、これを「内外俱乱」と叫び、男女淫乱にして撿点ならざるを主り、あるいは難を逃れて奔走し四処に流竄す。災禍が究竟どちらの一頭に落つるかに至っては、また課式の裏に回りて各処の神将を交互に参看し、最も緊要なる一処を抓住して来りて言うを要す。
假令十一月癸卯日丑將酉時。
一例を挙ぐ。十一月裏、癸卯日、丑を用いて月将と為し、占時は酉時なり。丑将を酉時の上に加えれば、天盤は地盤より順に四位進む。
空 虎 常 玄 酉 戌 亥 子 常 勾 空 朱 父 丁酉 空 龍申 丑陰 亥 未 酉 巳 官 辛丑 陰 勾未 寅后 未 卯 巳 癸 財 巳 朱 ◎ 午 巳 辰 卯 合 朱 蛇 貴
盤の中、地盤の巳上に天盤の酉を得、天空に乗る。午上に戌を得、白虎に乗る。未上に亥を得、太常に乗る。申上に子を得、玄武に乗る。酉上に丑を得、太陰に乗る。戌上に寅を得、天后に乗る。亥上に卯を得、貴人に乗る。子上に辰を得、螣蛇に乗る。丑上に巳を得、朱雀に乗る。寅上に午を得、六合に乗る。卯上に未を得、勾陳に乗る。辰上に申を得、青龍に乗る。四課は右より左に、第一課、癸水の寄宮は丑に在り、丑上に巳を得、朱雀に乗る。第二課、巳上に酉を得、天空に乗る。第三課、日支の卯上に未を得、勾陳に乗る。第四課、未上に亥を得、太常に乗る。三伝は初酉(丁酉は天空に乗る、酉金は癸水を生ず、是れ父母爻)、中丑(辛丑は太陰に乗る、丑土は癸水を克す、是れ官鬼爻)、末巳(朱雀に乗る、巳火は癸水の克を受け、是れ財爻)。巳酉丑は合成して金局を成し、課体は「従革」と為す。癸卯日は甲午一旬に属し、辰・巳は旬空に落つ、ゆえに末伝の巳の遁干は空缺して「◎」を標す。占時の酉は日支の卯と正に相冲し、本章の義はすなわちここに在り。
來意主西南近寺,與姓周老陰人爭競,後移東北近廟居住。
これに拠りて来人の意を断ずるに、彼は西南方の寺院に靠近したる地方に住み、一個の姓周の老婦人と争鬧して休まず。後来東北方の廟宇に靠近したる地方に搬りて去りて住めり。
蓋先鋒門與日支沖而又發用,主宅不安,中傳大吉為日下之鬼,下臨酉為寺,合酉為佛為金仙,又酉為西方,大吉得太陰,主老陰人爭競,因此家宅不安,太陰主口舌事,大吉為土,地盤酉為兌,主口舌,以大吉下,見吉配合為周字,故曰西北近寺,與姓周老陰人爭也。
先鋒門の占時の酉は既に日支を冲し、また取って発用と為され、宅位は冲を受く、ゆえに家宅安からず。中伝の大吉丑は癸水を克し、是れ日干の下の官鬼にして、それの下に地盤の酉宮に臨む。酉は取象上に寺院と為し、佛に配して「金仙」の位と為し、酉はまた正西に居る。丑上に太陰に乗り、太陰は年長の女子を主る、ゆえに断じて老婦と争鬧し家宅これによりて寧からずと為す。太陰は同時にまた口舌を主る。丑は本り土に属し、地盤の酉は八卦の兌に配し、兌は口と為り口舌を主る。大吉丑の下と「吉」の字とを取りて相配拼合すれば、正に一個の「周」の字を成す、ゆえに彼女の住処は寺に近く姓周にして年老いたると言う。(底本はここに先ず「西南」を言い後に「西北」を言い、方位前後一せず、今仍お照録して改めず。)
辰為宅,時既沖剋之,不安之象,何以移往東北近廟居住,蓋卦得從革,革故鼎新,從革本主西南,而運東北者何也?
日支は既に宅舍にして、占時はまた来りてそれを冲しそれを克すれば、自ずから住み安穏ならざるの象なり。しかるに何を為に東北に搬りて廟宇に靠近したる地方に往きて住むと断定するや。課体に得るは「従革」にして、従革は「革故鼎新」の義を取り、本り旧を変え新に換え遷移改易するを主る。ただ従革は金に属し金位は西南に在り、理に拠れば西南に往きて搬るべきに、如今却って東北に往くは、これは何の縁故ぞや。
蓋大吉臨酉為日鬼,畏其鬼不敢往,末傳太乙,得朱雀為日下之財,下臨丑,丑主廟,故言往東北近廟居住,丑為天乙本家,故言廟也。
縁故はここに在り。大吉丑は酉宮に臨み、正に日を克する官鬼が西南一路を守り、この鬼を怕るがゆえに、敢えてあの辺に往かず。末伝は太乙巳、その上に朱雀に乗り、巳火は癸水の克する所と為り、是れ日干の下の財。巳はまた下に地盤の丑宮に臨み、丑は方位上に東北に属し、物象上に廟宇を主る、ゆえに彼が東北に往きて廟宇に靠近する処に家を安んずと断ず。丑の廟を主る所以は、丑は天乙貴人の本家の所在にして、貴人の居る所、すなわち神霊の享祀する地なるをもってす。
