巻三十七・八門飛加剋應・兌宮驚門
作盤ガイド: 奇門遁甲作盤
七、赤兌宮,正西方、天柱星、驚門屬金,旺於秋冬庚辛申酉年月日時,金能殺物,剛強橫行,乃日入下弦,四九之數。少女妓妾、詭言巫語、琢削補器、毀拆破損、房門損破、缺地廢井、溪泉屋舍、邪妖不正、陰人非厄、口舌咽喉、雞首雉肉、羊羔腿蹄、猿鷺野味、澤中之物、刀針銅器。
第七、七赤兌宮、位は正西方に在り、天柱星と驚門とに配し、五行は金に属し、秋冬および庚辛申酉の年月日時に旺す;金は能く萬物を肅殺し、剛強にして橫行し、日落下弦に象を取り、其の數は四九。其の統ぶる所の類象は:少女と妓妾、詭詐の言と巫祝の語、雕琢削補器物、毀壞拆卸破損、房門損壞、缺陷の地と廢井、溪泉屋舍、邪妖不正、婦人の一方の是非災厄;部位は口舌咽喉に在り;物は雞頭野雞の肉・羊羔腿蹄・猿と鷺の一類の野味・水澤中の物産、および刀針銅器。
易曰:兌者,悅也。因對宮雷震而憾動之,故謂驚門,驚之為言駭也。宜祭風、祈雨、詭言、破敵、剖白對詞、攻擊、劫寨、漁獵、博戲、修築城營、訓練士卒、養威蓄鋭。
《周易》に曰く:兌とは、即ち悦なり。對宮の震卦の雷聲が其れを撼動せるを以て、故に此の一宮は驚門と叫ばる——「驚」は驚駭の意なり。驚門は風を祭り・雨を祈り、詭詐の言を施用し・敵軍を擊破し・堂に當りて剖白對質し・攻擊・寨を劫し・漁獵・博戯・城池營壘を修築し・士卒を訓練し・威勢と銳氣とを蓄養するに宜し。
驚加兌,乃門宮比和,若合吉格,或上下奇儀比和生合,主客皆利,諸事大吉;如合凶格,諸事不宜。若天柱星同臨,為伏吟格,宜守舊、埋藏、積糧、訓練。克應:有陰人之非,或家眷不和,口舌相干,或誣言之災。在物主純金之器,或有聲音多嘴之物,或破金損器,茶壺酒器之屬。
驚門が兌宮に飛加するは、門と宮と比和す;若し吉格に合し、或いは上下の奇儀が比和相生せば、主客は皆に利有り、各事は大吉;若し凶格に合せば、各事は皆に宜しからず。若し天柱星も亦た同じく臨めば、則ち伏吟格と成る:守舊・埋藏・屯糧・士卒を訓練するに宜し。其の剋應は:婦人の一方に因りて是非を生じ、或いは家眷不和、口舌に牽連せられ、或いは誣告の災に遭う;應驗の物は純金器皿、或いは能く發聲する・多口の物、或いは破損の金器、および茶壺酒器の類。
驚加乾,乃門宮比和,若合吉格,或上下相生,戰利主客,凡為諸事皆吉;若合凶格,或上克下,諸事有阻,而不利於後。克應:主老少不和,宅合生非,陰人為禍,但雖有不凶。在物主空鳴鐘磬之聲,或金銀人物、鴛鴦、鳥獸之物。
驚門が乾宮に飛加するも、亦た門と宮と比和す;若し吉格に合し、或いは上下が相生せば、作戰は主客皆に利有り、辦する所の各事は皆に吉;若し凶格に合し、或いは上が下を剋すれば、各事は阻を受け、而且に後來不利。其の剋應は:老少不和を主り、家宅の中は是非を生出し、婦人の一方に因りて禍を招く、不過雖ど其の事有れど亦た凶と算せず;應驗の物は空響の鍾磬の聲、或いは金銀の鋳たるの人物・鴛鴦・鳥獸の類。
驚加坎,乃門生宮,若天上奇儀生合地下奇儀,戰利為主,諸事大吉,所為皆利;若上克下,或下生上,吉。克應:有陰人之利,或陰人有私之喜,或得美吉之益。在物主盛水盆、水桶之屬,或銅鉤、銅杓。
驚門が坎宮に飛加するは、門が宮を生ず;若し天盤奇儀が地盤奇儀を生合せば、作戰は主方に利有り、各事は大吉にして、為す所は皆に利有り;若し上が下を剋し、或いは下が上を生ずれば、亦た吉なり。其の剋應は:婦人の一方の利を得、或いは婦人の私下の喜事有り、或いは美好吉利の好處を得;應驗の物は水を盛るの盆・桶の類、或いは銅鈎・銅勺。
驚加艮,乃宮生門,若合吉格,或上下奇儀生合,戰利主客,凡事得意,所為如心;若上下沖克,再分賔主用之。克應:有婚姻之喜,夫妻相得,有妻財之助,因口舌得財。在物主金石相兼之物,或古器,或當用財寶之物。
驚門が艮宮に飛加するは、宮が門を生ず;若し吉格に合し、或いは上下の奇儀が相生相合せば、作戰は主客皆に利有り、凡事は稱心にして、為す所は皆に如意;若し上下が互相に冲剋すれば、則ち再び賓主を分清して後取用するを要す。其の剋應は:婚姻の喜有り、夫妻は相得し、妻家よりの財力の相助有り、或いは口舌爭辯に因りて財を得;應驗の物は金石合成の物、或いは古器、或いは正しく用うる所の財寶。
驚加震,乃門克宮,若天上奇儀克地下奇儀,戰利為客,諸事大凶;若下克上,凡事雖凶稍可。若天柱星同臨,為反吟格,宜入山伐木、散糧賞眾、擊打賊窠。克應:陰人之非,或砍伐之害,鬪殺之害,反情爭敗。在物多動之物,或金木相兼、形短破缺、有口之物。
驚門が震宮に飛加するは、門が宮を剋す;若し天盤奇儀が地盤奇儀を剋すれば、作戰は客方に利有り、各事は大凶;若し下が上を剋すれば、事情は雖ど凶なれど亦た稍か好轉す。若し天柱星も亦た同じく臨めば、則ち返吟格と成る:山に進みて木を伐り・糧食を發放して部衆を犒賞し・賊巢を攻打するに宜し。其の剋應は:婦人の一方に因りて是非を生じ、或いは砍伐の害・鬥毆殺傷の害有り、情意は反目して爭鬥失敗す;應驗の物は常動の物、或いは金木合成・形狀短小破缺・口有るの物。
驚加巽,乃門克宮,若合吉格,或上克下,或下生上,戰利為客大勝,諸事不吉;若上生下,諸凶減半。克應:主妻妾不和,陰人之厄,或重娶之憂,口舌虛驚,男女病厄。在物缺損之器,或形長有口眼風箱、火盆,或簪鑽、風扇之類。
驚門が巽宮に飛加するも、亦た門が宮を剋す;若し吉格に合し、或いは上が下を剋し、或いは下が上を生ずれば、作戰は客方に利有り而且に大勝す、但し各事は不吉;若し上が下を生ずれば、各種の凶險は一半を減ずべし。其の剋應は:妻妾不和を主り、婦人の一方の厄難有り、或いは再娶の憂有り、および口舌・虚驚、男女の病厄;應;應驗の物は殘缺破損の器皿、或いは形狀細長にして口有り眼有るの風箱・火盆、或いは簪子・鑽子・風扇の類。
驚加離,乃宮克門,若地下奇儀克天上奇儀,戰利為主、大勝,求名、官訟大吉,餘事有耗散之憂;若上生下,諸事迪吉。克應:有陰人持權,寡婦當家,文書為靠,房屋之利,不成口舌,時常爭鬪。在物為不全舊器、缺損之物,或鑄造未成之器。
驚門が離宮に飛加するは、宮が門を剋す;若し地盤奇儀が天盤奇儀を剋すれば、作戰は主方に利有り且つ大勝し、功名を求め官司を打つも皆に大吉、其の余の事は耗散の憂有り;若し上が下を生ずれば、各事は皆に吉。其の剋應は:婦人の掌權有り、寡婦の當家し、文書に倚りて憑據と為し、房屋の利を得;雖ど口舌に鬧するに至らざれど、時時に爭鬥有り;應有り;應驗の物は殘缺不全の舊器・破損の物、或いは鋳造して未だ成形せざるの器具。
驚加坤,乃宮生門,若地盤生天盤,戰宜為客大利,諸事破費遲緩;若上生下合吉格,諸事最吉,以小利而獲大利。克應:主陰人退耗,或母為其女,因婚娶費財,或田產之益。在物主土金有用之物,或鋤鏟之器,或瓦壺古井美器,或墳塋內所得者。驚加中,乃宮生門,斷意同驚加坤。
驚門が坤宮に飛加するは、宮が門を生ず;若し地盤が天盤を生ずれば、作戰は客方を為すに宜しく、大いに利有り、但し各事は破費して而且に遲緩;若し上が下を生じて又た吉格に合せば、各事は最も吉にして、能く小利を以て大利を換得す。其の剋應は:婦人の一方の退財耗損を主り、或いは母親が女兒の事の為・婚嫁に因りて破費し、或いは田産の益を得ることを得ん;應驗の物は土金合成の有用の物、或いは鋤鏟の一類の農具、或いは瓦壺・古井中の美器、或いは墳塋の中より得たるの物。驚門が中宮に飛加するも、亦た宮が門を生ず、判斷の意は驚門の坤に加わると同じ。
巻三十七・八門飛加剋應・艮宮生門
八、白艮宮,東北方、天任星、生門屬土,旺於四季戊己辰戌丑未年月日時,土能生物,四時運行,任意循環,造化無盡矣。少男山岡、村居阻隔、徑路岸石、山村寺觀、動止不常、生滅有時、堅硬多節、剛柔進退、土石瓦塊、鼻背手指、氣血結積、瘡皰腫毒、色黃味甘、虎豹豺狼、狗鼠土物。
第八、八白艮宮、位は東北方に在り、天任星と生門とに配し、五行は土に属し、四季月および戊己辰戌丑未の年月日時に旺す;土は能く萬物を生育し、四時は運行し・任意に循環し、造化は無窮無盡なり。其の統ぶる所の類象は:少男と山岡、村居阻隔、小路と岸石、山村寺觀、動止無常、生滅有時、堅硬多節、剛柔進退、土石瓦塊;部位は鼻梁背脊と手指とに在り、病は氣血鬱結・瘡疱腫毒;色は黄味は甘;動物は虎豹豺狼・狗鼠の一類の土中の物。
易曰:艮者止也。前乎此則震巽木生離火,離火生坤土,坤土又生兌金,金又生坎水,水畏艮土在前克之,陷而不能生乾,故曰艮為止也。天地生物之化,不能終止,終則復始,生生而不息,故謂生門,生之為言育也。宜選將、興師、上官、赴任、更改、入宅、造塟、請謁、嫁娶、求謀、入山、耕種、商賈、出入,萬事大吉。
《周易》に曰く:艮とは、即ち止なり。此の前の次序は震巽の木が離火を生じ、離火が坤土を生じ、坤土が兌金を生じ、兌金が坎水を生ず;水は此處に到りて前面の艮土の來りて其れを剋するを畏れ、陷住して而も再び乾を生ずる能わず、故に艮は止と說く。然れど天地の萬物を生育するの造化は此れに就きて終止せず、終結して又た重新に開始し、生々として息まず、故に此の一宮は生門と叫ばる——「生」は生育の意なり。生門は將を選び・師を興し・上任・赴任・舊事を更改し・入宅・營造安葬・請謁・嫁娶・求謀・入山・耕種・經商・出入に宜しく、萬事大吉なり。
生加艮,乃門宮比和,若合吉格,或上下奇儀比和生合,戰則主客皆利,諸事遲吉。若天任星同臨,為伏吟格,宜收貨積糧,砌牆填塞等事均吉。克應:主山林田產之交,或墳塋有益,水路不通。在物主多節剛柔性偏之物,或可仰可覆止斷之物。生加震,乃宮克門,若地下奇儀克天上奇儀,戰利為主,諸事雖吉,必多破費而後有益;若上生下,百事尤佳。克應:主兄弟不和,或爭產是非,或因山林有厄,動止不決。在物主土木相兼之物,或筍菜、菓品、土產、鮮味。
生門が艮宮に飛加するは、門と宮と比和す;若し吉格に合し、或いは上下の奇儀が比和相生せば、作戰は主客皆に利有り、各事は雖ど吉なれど卻って來ること遲し。若し天任星も亦た同じく臨めば、則ち伏吟格と成る:貨物を收購し・糧食を屯積し、牆を砌り・填塞するの類の事は皆に吉。其の剋應は:山林田産の交易を主り、或いは墳地に益有り、而して水路は不通;應驗の物は多節・剛柔の一端に偏するの物、或いは仰ぐ可く覆る可き・能く止み能く斷ずるの物。生門が震宮に飛加するは、宮が門を剋す;若し地盤奇儀が天盤奇儀を剋すれば、作戰は主方に利有り、各事は雖ど吉なれど、亦た必定に先ず多く破費して後に益を得;若し上が下を生ずれば、百事は更に好し。其の剋應は:兄弟不和を主り、或いは財産を爭奪して是非を生出し、或いは山林の事に因りて厄有り、行止は猶豫不決;應驗の物は土木合成の物、或いは筍菜・果品・土産の一類の鮮味。
生加巽,乃宮克門,若奇儀下克上、合吉格,戰利為主、大勝,求謀諸事吉;若上克下,諸事先吉後敗,戰勝勿追。克應:有山林之財,或合婚之費,或偏藏阻隔,事逢暗害。在物主內土外木,或風爐火櫃,或帶土連根之物,或園圃花木。生加離,乃宮生門,若地下奇儀生合天上奇儀,戰利為客、大勝,凡事破費,先難後易;若上生下,百事尤多光彩。克應:主文書有益,陰人相助,田產之利,婚姻之喜。在物主煆煉之器,或瓦盆、土灶之類。
生門が巽宮に飛加するは、宮が門を剋す;若し奇儀が下より上を剋して又た吉格に合せば、作戰は主方に利有り并且に大勝し、各事を求謀するは皆に吉;若し上が下を剋すれば、各事は先吉後敗、作戰は勝を得るも追擊する勿れ。其の剋應は:山林の財有り、或いは合婚の花費有り、或いは藏匿に偏して阻隔を受け・事情は暗害に遭う;應驗の物は內裡は土外は木の物、或いは風爐火櫃、或いは土を帶び根に連なる物、或いは園圃中の花木。生門が離宮に飛加するは、宮が門を生ず;若し地盤奇儀が天盤奇儀を生合せば、作戰は客方に利有り并且に大勝し、事を辦するは破費を要し・先難後易;若し上が下を生ずれば、百事は格外に光彩有り。其の剋應は:文書に益有るを主り、婦人の相助有り、田産の利・婚姻の喜を得;應驗の物は鍛鍊用の器具、或いは瓦盆・土竈の類。
生加坤,乃門宮比和,若合吉格,或上下奇儀生合比和,行兵大勝,主客均利,諸事皆吉;若上克下,諸事先成後敗,且主反覆。若天任星同臨,為反吟格,宜穵井、開河、拆牆、賞賜。克應:主田產反覆之疑,或行止不定,母子不和。在物為土塊、石器、山水景物,或墳向差錯,或牆路倒塞。
生門が坤宮に飛加するは、門と宮と比和す;若し吉格に合し、或いは上下の奇儀が相生比和せば、用兵は大勝し、主客は皆に利有り、各事は皆に吉;若し上が下を剋すれば、各事は先成後敗にして、而且に反覆不定を主す。若し天任星も亦た同じく臨めば、則ち返吟格と成る:井を挖り・河を開き・牆を拆き・賞賜を頒行するに宜し。其の剋應は:田産に對して反覆に疑を生ずるを主り、或いは行止不定、母子不和;應驗の物は土塊・石器・山水景物、或いは墳墓の朝向の誤有り、或いは牆倒路塞。
生加兌,乃門生宮,若合吉格相生,戰則主客均利,諸事皆吉;若上克下,諸事雖吉,恐美中生憂。克應:有喜事重重而有進益,或因房產山岡得利,或因戀色而敗,或因和事而得。在物為美器、金玉、瓦石之類。生加乾,乃門生宮,若天上奇儀生合地下奇儀,戰宜為主、大勝,諸事大吉;若上克下,吉事減半,先成後敗。克應:主山林田產進益,而有好子孫,父子顯達如心。在物為首飾、戒指、金玉之器,或圖書璽印之屬。
生門が兌宮に飛加するは、門が宮を生ず;若し吉格に合して而も彼此が相生せば、作戰は主客皆に利有り、各事は皆に吉;若し上が下を剋すれば、各事は雖ど吉なれど、只だ美中に憂患を生ずるを恐る。其の剋應は:喜事重重にして進益有り、或いは房産山岡に因りて利を得、或いは女色を貪戀して敗れ、或いは人の為に調解和事して得を獲;應驗の物は美器・金玉・瓦石の類。生門が乾宮に飛加するも、亦た門が宮を生ず;若し天盤奇儀が地盤奇儀を生合せば、作戰は主方を為すに宜しく、大勝を獲ることを得し、各事は大吉;若し上が下を剋すれば、吉事は半を減じ、先成後敗す。其の剋應は:山林田産に進益有るを主り、并びに好子孫有り、父子は顯達稱心;應驗の物は首飾・戒指・金玉器皿、或いは圖書璽印の類。
生加坎,乃門克宮,若天上奇儀生合地下奇儀,戰利為客,以機取勝,諸事先憂後吉;若上克下,或下生上,戰亦利客,凡事大凶。克應:主田產山林之厄,或同類相欺,或墳水阻滯,骨肉不親。在物為積水之物,或瓦罐、石缸、水中之物,或溝港閉塞相礙。生加中,乃門宮比和,若諸星奇儀相生相合,主客均利,凡事皆吉;若上生下,諸事尤吉,此謂之土成山嶽、得高厚之勢。克應:主田產山林之益,或母子重會,六親和合,宅舍光輝。在物為四方之物、多鎮靜之器,或花瓶、石床、石鼓、石虎、土牛。
生門が坎宮に飛加するは、門が宮を剋す;若し天盤奇儀が地盤奇儀を生合せば、作戰は客方に利有り、機變に倚りて勝を取ることを得し、各事は先憂後吉;若し上が下を剋し、或いは下が上を生ずれば、作戰も亦た客方に利す、但し事を辦すれば大凶。其の剋應は:田産山林方面の厄難を主り、或いは同類に欺壓せられ、或いは墳地の水流は阻滯し、骨肉は親しからず;應驗の物は積水の物、或いは瓦罐・石缸・水裡の物、或いは溝渠港汊の閉塞妨礙。生門が中宮に飛加するは、門と宮と比和す;若し各星と奇儀とが相生相合すれば、主客は皆に利有り、凡事皆に吉;若し上が下を生ずれば、各事は更に吉、此れを土積りて山岳と成ると叫び、高大厚重の勢いを得。其の剋應は:田産山林に益有るを主り、或いは母子は重逢し、六亲は和合し、宅舍は輝を生ず;應驗の物は四方形の物、沈穩鎭靜の器具、或いは花瓶・石床・石鼓・石虎・土牛。
巻三十七・八門飛加剋應・離宮景門
九、紫離宮,正南方、天英星、景門屬火,旺於春夏丙丁巳午年月日時,火能實物,而為父母,乃南方既望明之象、二七之數。神聖公像、閃電熒烈、丙午朱雀、煩燥性熱、緊急薰蒸、勞苦冤結、祖宗先廟、宮觀院館、焚爐場灶、文章詞賦、眼目心血、膏末焙炎、房舍火災、帶殼味苦、煎炒紅物。
第九、九紫離宮、位は正南方に在り、天英星と景門とに配し、五行は火に属し、春夏および丙丁巳午の年月日時に旺す;火は能く物を結實せしめ、六亲中に於て父母と為り、南方の既望の後の明月に象を取り、其の數は二七。其の統ぶる所の類象は:神聖の塑像、閃電と熾烈の火光、丙午と朱雀、煩躁性熱、緊急熏蒸、勞苦と冤屈鬱結、祖宗宗廟、宮觀院館、焚燒の爐竈場地、文章詞賦;部位は眼目と心血とに在り、物は膏藥粉末と烘焙の物;又た房舍火災、殼を帶びて味苦の物、および煎炒の紅色食物を主す。
易曰:離者麗也。因對宮坎水涵太陽日精重明,麗上於中天,化化生生,功德最大,故謂之景門,景之為言大也。宜上書獻策、求士招賢、選將練兵、覓職求名、拜師受業、造葬婚嫁,諸事迪吉;若征伐,宜用火攻、徑搗巢穴。
《周易》に曰く:離とは、即ち附麗なり。對宮の坎水が太陽の精華を涵養するを以て、日光は重重に光明にして、高く懸りて中天に附麗し、化育已まず・生々不息にして、功德は最も大なり、故に此の一宮は景門と叫ばる——「景」は廣大の意なり。景門は上書獻策・士人を訪求し賢才を招納し・將を選び兵を練り・職を謀り名を求め・師を拜し業を受け・營造安葬と婚嫁に宜しく、各事皆に吉;若し用いて征伐せば、火攻を採用し、直に敵の巢穴を搗くに宜し。
景加離,乃門宮比和,若合吉格,或上下奇儀比和生合,戰利主客,凡為皆吉;若上生下,凡事尤吉。若遇天英同臨,為伏吟格,只宜積糧收貨,諸事宜靜而不動。克應:有婚姻喜事,家宅興隆,文書得意。在物為空明之器,或有囊腹、甲冑、弓矢、燈籠、紅盒、紙帳之屬。
景門が離宮に飛加するは、門と宮と比和す;若し吉格に合し、或いは上下の奇儀が比和相生せば、作戰は主客皆に利有り、辦する所の各事は皆に吉;若し上が下を生ずれば、凡事は更に吉。若し天英星も亦た同じく臨めば、則ち伏吟格と成る:只だ糧を屯め貨を收むるに宜しく、各事は靜に宜しく動に宜しからず。其の剋應は:婚姻の喜事有り、家宅は興隆し、文書は稱心;應驗の物は中空透明の器具、或いは袋有り腹有るの物、以及甲胄・弓箭・燈籠・紅盒・紙帳の類。
景加坤,乃門生宮,若天上奇儀生合地下奇儀,戰利為主,諸事如心,所為皆順;若上克下,吉事減半,戰勝勿追。克應:有文書之益,或有女夫之靠,房產之喜。在物為文彩精器,或煆煉之器,或燈盞火櫃、瓦石寶貴有腹之物。景加兌,乃門克宮,若天上克地下奇儀,或下生上,戰利為客、大勝,凡為諸事凶;若上生下,其事稍可,但亦不吉。克應:有文書之厄,或產業之害,或煉燒破家,或火災驚恐,或妻妾姊妹參商。在物瓦瓶、石舂、古器缺損、首飾,並有口腹之物。
景門が坤宮に飛加するは、門が宮を生ず;若し天盤奇儀が地盤奇儀を生合せば、作戰は主方に利有り、各事は稱心にして、為す所は皆に順遂;若し上が下を剋すれば、吉事は半を減じ、作戰は勝を得るも追擊する勿れ。其の剋應は:文書の上に得益有り、或いは女婿の倚靠すべき有り、或いは房産の喜有り;應驗の物は文采有るの精美器具、或いは鍛鍊の器、或いは燈盞火櫃、および瓦石の一類の貴重にして腹有るの物。景門が兌宮に飛加するは、門が宮を剋す;若し天盤が地盤奇儀を剋し、或いは下が上を生ずれば、作戰は客方に利有り并且に大勝す、但し辦する所の各事は皆に凶;若し上が下を生ずれば、事情は稍か好く、亦た仍りて不吉。其の剋應は:文書方面の厄難有り、或いは産業は害を受け、或いは鍊燒の事に因りて家を破り、或いは火災驚恐有り、或いは妻妾姊妹の間は彼此隔閡す;應驗の物は瓦瓶・石臼・殘缺の古器・首飾、および口有り腹有るの物。
景加乾,乃門克宮,若天上奇儀克地下奇儀,戰宜為客、大勝,諸事大凶,所圖皆敗;若下克上,或上生下,吉凶各半。克應:主有奏章之厄,夫妻不和,或宅舍火災,驚憂飛禍。在物為文具美器,或書籍拜匣,或火盆鑪灶。景加坎,乃宮克門,若合吉格,或地下奇儀克天上奇儀,戰利為主,求名、官事得勝,凡為他事,先耗後益;若上克下,事多反覆。若天英星同臨,為反吟格,宜散糧賞眾,更改宅舍,文書有失。克應:主陰陽不和,或龍飛水走,事不同心,家女相爭。在物為水桶、石匣,或無用漏洩之物,或無底花盆、瓦石之器。
景門が乾宮に飛加するも、亦た門が宮を剋す;若し天盤奇儀が地盤奇儀を剋すれば、作戰は客方を為すに宜しく、大勝を獲ることを得ん、但し各事は大凶にして、圖る所は皆に失敗せん;若し下が上を剋し、或いは上が下を生ずれば、吉凶は各半。其の剋應は:奏章を上せば厄難に遇うを主り、夫妻は不和、或いは宅舍は火を失い、驚憂と飛來の橫禍と有り;應驗の物は文具美器、或いは書籍と拜匣、或いは火盆爐竈。景門が坎宮に飛加するは、宮が門を剋す;若し吉格に合し、或いは地盤奇儀が天盤奇儀を剋すれば、作戰は主方に利有り、功名を求め官司を打つも皆に勝を得、其の余の事は先に耗損して後に益を得;若し上が下を剋すれば、事情は多く反覆す。若し天英星も亦た同じく臨めば、則ち返吟格と成る:糧食を發放して部衆を犒賞し・宅舍を更改するに宜しく、但し文書は遺失有らん。其の剋應は:陰陽不和を主り、或いは龍飛水走・事は心を同じくせざるの象有り、家中の女眷は互相に爭鬥す;應驗の物は水桶・石匣、或いは無用にして漏泄の物、或いは底無きの花盆と瓦石器皿。
景加艮,乃門生宮,若天上奇儀生合地下奇儀,戰利為主,凡為一切等事大吉;若上克下,吉事減半。克應:主圖書、古畫、大廈、樓臺、墳山、吉地、寺觀、來脈,或有貴人扶持,家多光彩,婚姻喜悅,或有火災虛驚、文書憂喜,但無害耳。
景門が艮宮に飛加するは、門が宮を生ず;若し天盤奇儀が地盤奇儀を生合せば、作戰は主方に利有り、辦する所の一切の事情は皆に大吉;若し上が下を剋すれば、吉事は半を減ず。其の剋應は:圖書・古畫・大厦・樓臺・墳山吉地・寺觀と來龍脉氣を主り、或いは貴人の扶持有り、家中は多く光彩有り、婚姻は歡悅;或いは火災虚驚・文書の上の憂喜有ることも亦た有らん、不過皆に大害無し。
景加震,乃宮生門,若天上奇儀克地下奇儀,戰則客勝,凡為諸事不吉;若上生下,謀為有成。克應:主光彩木屬。景加巽,乃宮生門,若地下奇儀生合天上奇儀,戰利為客,凡謀為一切均吉,但恐有始無終。克應:主有陰人相合,或重婚之喜。在物有羽毛文彩華麗懸掛之屬,或野雞雀鳥之味。
景門が震宮に飛加するは、宮が門を生ず;若し天盤奇儀が地盤奇儀を剋すれば、作戰は客方の勝を取り、辦する所の各事は不吉;若し上が下を生ずれば、事を謀れば能く成らん。其の剋應は:光彩有るの木類の物を主す——原書の此の一條以下は缺文にして全からず。景門が巽宮に飛加するも、亦た宮が門を生ず;若し地盤奇儀が天盤奇儀を生合せば、作戰は客方に利有り、凡そ謀劃有れば一概に吉利、只だ始有り終無きを恐る。其の剋應は:婦人の相合の事有るを主り、或いは再婚の喜有り;應驗の物は羽毛を帶び・文采華麗にして懸掛する物、或いは野雞雀鳥の一類の滋味。
巻三十八・占驗課
占驗課。一、咸豐癸丑九月初三申時【粵匪寇興國州城課】:陰四局、乙巳日甲申時,符使同泊坤宮,天庚加地庚。夫庚為太白、為賊,天地同臨,應主賊勢倡狂,城為所踞,數定故也。二、乙卯五月初九辰時【賊陷義寧州城課】:陽三局、庚午日庚辰時,值符泊中,客也,加地庚為飛宮格,凶不可當。
以下は歷年の實占にして已に應驗せし課例なり。第一例、咸豐癸丑年九月初三申時、太平軍の興國州城に進犯するを占す:此の時は陰遁四局、乙巳日甲申時、値符と値使とは同じく坤宮に落ち、天盤の庚は地盤の庚の上に加わる。庚は是れ太白の金にして賊寇を代表し、天地兩盤の庚は同じく一宮に臨む、故に賊勢の猖狂にして城池は彼らに占據せられんと斷定す;此れは數の注定する所なり。第二例、乙卯年五月初九辰時、賊軍の義寧州城を攻陷するを占す:此の時は陽遁三局、庚午日庚辰時、値符は中宮に落ちて客方を代表し、地盤の庚の上に加わりて飛宮格と成る、凶なること抵當する可からず。
值使泊坎,我也,受中宮土克,又臨以杜門,主閉塞不通;又伏天庚加地丙,犯太白入熒凶格。經曰:白入熒兮賊即來。又是日是時為夏至,正陽極陰生、交戰時也,無可制伏。合觀主宮不吉如此,故城為賊陷,屠戮一空,亦數定也。
値使は坎宮に落ちて我方を代表し、中宮の土に剋せられ、又た杜門に臨み、閉塞不通を主す;此の外還た天盤の庚が地盤の丙に加わるを暗伏し、「太白入熒」の凶格を犯す。經文に「白が熒に入れば賊即ち來る」と曰う。加以て此の日此の時は正しく夏至に當り、是れ陽極まりて陰生ず・二氣の交戰する時にして、制伏するに法無し。合わせて看れば、主方の宮は此のごとく不吉、故に城池は賊に攻陷せられ、屠戮して一空せり、此れも亦た數の注定する所なり。
三、光緒乙亥十二月十七巳時【援黔毅新蘇軍由施洞口繞赴湖南靖通邊境防剿四腳牛六洞亂苗出軍課】:陽二局、庚辰日辛巳時,天值符泊中,我也,坐太陰吉神,天丙又飛來暗伏,且中五為主宰之宮,八宮皆聽其統率,故吉無不利。值使同傷門泊坎,敵也,受我宮中五土克,應主戰勝攻取,出門有功。
第三例、光緒乙亥年十二月十七巳時、援黔の毅新蘇軍の施洞口より繞りて湖南靖州・通道の邊境に赴き、四脚牛・六洞の亂苗を防剿するの出軍課を占す:此の時は陽遁二局、庚辰日辛巳時。天盤値符は中宮に落ちて我方を代表し、太陰の吉神に坐し、天盤の丙奇は又た飛來して暗伏す;而且に中五宮は是れ九宮の主宰にして、八宮は皆に其の統率を聽く、故に吉利にして往けど宜しからざる無し。値使は傷門と同じく坎宮に落ちて敵方を代表し、我方の中五の土に剋せられ、此に因りて能く戰勝攻取し・出兵して功有らんと斷定す。
四、丙子正月十四申時【蘇軍進攻九厥砦,乘勢夜襲蠟樹口溝要卡,連破水口大塞,出軍課】:陽二局、丙午日丙申時,天值符泊離,我也,得辛加丙為天地合,又喜戊來飛伏加丙,成青龍回首吉格。地值符同傷門泊中,敵也,飛乙加辛而成龍逃走凶格。此利客、不利主課也,拔塞攻卡,往無不利。故蠟樹口溝堅卡,竟以數十人襲而破之。
第四例、丙子年正月十四申時、蘇軍の九厥寨を進攻し・勢いに乘じて蠟樹口溝の要卡を夜襲し・連ねて水口大寨を破るの出軍課を占す:此の時は陽遁二局、丙午日丙申時。天盤値符は離宮に落ちて我方を代表し、辛の丙に加わるを得て天地相合と成り、又た戊の飛來して暗伏して丙の上に加わるを喜ぶ、青龍回首の吉格を構成す。地盤値符は傷門と同じく中宮に落ちて敵方を代表し、乙の飛來して辛の上に加わる、青龍逃走の凶格と成る。此れは客方に利有り・主方に利無きの課にして、我軍は寨を拔き卡を攻め、行く處皆に順利なり。故に蠟樹口溝のあの堅固の關卡は、竟に幾十人に偷襲攻破せらる。
五、丙子正月二十一卯時【蘇軍進拔古邦,乘勝襲取高青,出軍課】:陽八局、癸丑日乙卯時,天值符泊兌,合太公應驗神符經第五十六局,丁奇同輔星臨開門,號曰豹變南山,出師大勝捷,無往不利。六、丙子正月二十二酉時【蘇軍進攻高巖,出軍課】:陽五局、甲寅日癸酉時,天值符同禽星、戊儀泊坎宮,坐太常神。夫天禽為主宰之星,戊儀為十干之首,同值符主帥在天,故攻克無不利。
第五例、丙子年正月二十一卯時、蘇軍の古邦を攻拔し・勝に乘じて高青を襲取するの出軍課を占す:此の時は陽遁八局、癸丑日乙卯時、天盤値符は兌宮に落ち、正しく姜太公《應驗神符經》の第五十六局に合す;丁奇は天輔星と同じく開門に臨み、此の格は「豹變南山」と號す、師を出せば大いに全勝を獲、往けど利ならざる無し。第六例、丙子年正月二十二酉時、蘇軍の高巖を進攻するの出軍課を占す:此の時は陽遁五局、甲寅日癸酉時、天盤値符は天禽星・戊儀と同じく坎宮に落ち、太常神に坐す。天禽は是れ九星の主宰の星、戊儀は是れ十干の首、又た値符と同宮す、正しく是れ主帥の高く天上に居るの象、故に敵壘を攻克すれば往けど利ならざる無し。
七、甲申四月初四辰時【統領湖南毅新全軍、蘇子熙軍門元春由永州出軍赴粵課】:陽八局、戊申日丙辰時,符使同杜門、天輔星泊乾宮,坐丙奇、太陰,又得天丙飛伏,惜癸儀飛臨加地丙克入,故丙丁月均不利,臘月丁丑尤甚。以丁為燈燭之火,正受癸水剋制也,已應為法夷所敗,過此則無不吉矣。
第七例、甲申年四月初四辰時、湖南毅新全軍を統領する提督蘇子熙(名は元春)の永州より出兵して廣東に赴くの出軍課を占す:此の時は陽遁八局、戊申日丙辰時、値符値使は杜門・天輔星と同じく乾宮に落ち、丙奇と太陰とに坐し、又た天盤の丙の飛來して暗伏する有り。惜しむらくは癸儀の飛臨し、地盤の丙の上に加わりて剋入す、故に丙月丁月に逢えば皆に不利にして、臘月の丁丑は最も嚴重なり。丁は是れ燈燭の火にして、正しく癸水の剋制せらるる所を以てなり、此れは已に法國人に打敗せらるるの一事に應驗せり;此の一段を過ぎれば、便ち往けど吉ならざる無し。
蓋武官專以杜門為官星,符使同臨,應其原為統帥也。乾為八卦之首,為坐宮,應補授廣西提督、督辦廣西邊防也。天輔為文星,應太子少保文銜也。太陰為至吉之神,同丙奇坐地盤,丙為南方卦,故利南關也。又法夷西人屬金,畏丙奇太陽火克,故利南關坐鎮也。合觀符使星門奇儀神宮,吉者應吉,凶者應凶,均無不驗,而均定出軍之一時,出軍選時誠不可不慎也。管帶毅新中軍陳一山都督,桂林同時出軍,後充分統,旋授南寧協,故亦吉。
武官は專ら杜門を以て官星と為し、此の一課は値符値使の同じく杜門に臨み、正しく彼の本是れ統帥の身份に應ず。乾卦は是れ八卦の首にして、又た彼の坐宮、彼の後來に廣西提督を補授し・廣西邊防を督辦するに應ず。天輔は是れ文星、彼の太子少保の文銜を獲得するに應ず。太陰は是れ最吉の神、丙奇と同じく地盤に坐し、丙は南方の卦に属す、故に南關を鎮守するに利有り。又た法國人は西方の金に属し、丙奇太陽の火の來りて剋するを畏る、故に更に南關に坐鎮するに宜し。合わせて値符値使・九星八門・三奇六儀と九神九宮とを看れば、吉なるべきは吉に應じ・凶なるべきは凶に應じ、一として驗ならざる無し;而して此の一切は皆に出兵のあの一個の時辰に取決す、出兵の時を選ぶは實に慎まざる可からざるを見るべし。附記:毅新中軍を管帶する陳一山都督は桂林に於て同時に出兵し、後來に分統を充任し、隨りて南寧協を授かり、故に亦た是れ吉なり。
八、甲申四月初四卯時【毅新全軍營務處、陳慶餘鎮軍嘉由永州出軍赴粵課】:陽八局、戊申日乙卯時,值符泊兌宮,坐六合、乙奇,天癸加臨生之。值使同杜門、芮星泊中,得九地加螣蛇,辛儀加丁,又得乙奇飛伏。夫地丁奇,火也,坐以生宮而克辛金;法夷西人屬金,故主戰有功也。天九地屬坤土,為土地之象,應補授貴州安儀鎮也。
第八例、甲申年四月初四卯時、毅新全軍營務處・總兵陳慶餘(名は嘉)の永州より出兵して廣東に赴くの出軍課を占す:此の時は陽遁八局、戊申日乙卯時、値符は兌宮に落ち、六合と乙奇とに坐し、天盤の癸は加臨して來りて其れを生ず。値使は杜門・天芮星と同じく中宮に落ち、九地の螣蛇に加わるを得、辛儀は丁の上に加わり、又た乙奇の飛來して暗伏する有り。地盤の丁奇は火に属し、此處に坐して既に本宮の土を生じ、又た辛金を剋す;法國人は西方の金に属す、故に彼の作戰して功有らんと斷定す。天盤の九地は坤土に属し、是れ土地の象、彼の後來に貴州安義鎮總兵を補授するに應ず。
惜地螣蛇屬火,為虛花耗散之神,雖能生宮而不實,加以中五為陰陽分寄宮,故甫報捷乃傷發而卒于軍,不得履其任也。乙為日奇,伏於局外,雖能暗生丁火以克辛金,究嫌坐宮土受木克,故聖眷雖隆,不克生享其榮也。合觀課局,吉凶已定,應驗無差,亦先定於出軍之一時。奇門首重時,不誠然哉。
惜しむらくは地盤の螣蛇は火に属し、是れ虚花耗散の神、雖ど能く本宮を生ずも實在せず;加以て中五宮は是れ陰陽分寄の宮、故に彼は捷を報ずるや否や舊傷發作して軍中に死し、能く到任せざりき。乙は是れ日奇、局外に伏し、雖ど能く暗中に丁火を生起して辛金を剋し去るも、終竟に其の坐する所の宮の土の木に剋せらるるを嫌う、故に皇帝の眷顧は雖ど厚けれど、彼は能く活きて此の榮耀を享受する能わざりき。合わせて此の一課を看れば、吉凶は早已に注定し、應驗は分毫も差わらず、而して此の一切も亦た出兵のあの一個の時辰に先決す。奇門は首として時辰を重んず、豈に確かに此のごとくならざらんや。
九、甲申四月初二辰時【毅新全軍幫辦營務處、馬仲平鎮軍盛治由永州出軍赴粵課】:陽八局、丙午日壬辰時,此時干剋日干為五不遇,奇門最忌之格,故出軍兩載,未遇敵接仗。所喜者,值符同杜門泊震屬木,地坐壬水生之,又坐太陰神照之,又得天蓬飛臨來生,木宮之旺極矣。雖天庚飛臨,然生地壬水以生宮,氣洩已盡,故但須防堵而不必交鋒也。更喜天丙暗伏,得門宮生之。丙,南方卦也,南關自是其旺地,初雖暗伏不見,其終則吉也。後接充總統,旋授柳慶鎮,均驗不爽。
第九例、甲申年四月初二辰時、毅新全軍幫辦營務處・總兵馬仲平(名は盛治)の永州より出兵して廣東に赴くの出軍課を占す:此の時は陽遁八局、丙午日壬辰時。此の時の時干は日干を剋し、是れ「五不遇時」にして、奇門の最も忌諱する格と為す、故に彼の出兵して二年、皆に眞に敵と接仗せざりき。喜ぶべきは:値符は杜門と同じく震宮に落ちて木に属し、地盤は壬水に坐して來りて其れを生じ、又た太陰の神に坐して照臨し、還た天蓬星の飛來して相生するを得、木宮は旺して極點に到る。雖ど天盤の庚の飛臨有れど、庚は地盤の壬水を生じ・壬水は再び本宮を生じ、庚氣は已に泄盡し、故に只だ須らく防守堵截して交鋒するを須らず。更に喜ぶべきは天盤の丙奇の暗伏し、又た門と宮との來りて生ずるを得。丙は南方の卦に属し、南關は自然に其の旺地;起初は雖ど暗伏して見えざれど、最終は仍りて吉なり。後來に彼は總統を接任し、隨りて柳慶鎮總兵を授かる、皆に一々應驗して差わらず。
十、甲申十月初三申時【督辦閩浙軍務、楊厚庵宮保嶽斌由辰州招軍至湖南入城課】:陰三局、甲戌日壬申時,壬為時干、為值符,主也,泊艮宮;乙為時支、為值使,兵也,泊巽宮。巽木克艮土,為奴宮克主宮,不吉。又值符為統帥,天沖星為武士,甲子戊為十干之首,同飛入艮,顯是為大帥之象。惜驚門同臨剋星,星又克宮,迴環相剋,又白虎凶神坐地,應主驚疑、反覆、口舌、凶殘之事,均不能免。
第十例、甲申年十月初三申時、閩浙軍務を督辦する宮保楊厚菴(名は岳斌)の辰州より兵員を招募して湖南に入城するの課を占す:此の時は陰遁三局、甲戌日壬申時。壬は是れ時干・値符と為し、主帥を代表し、艮宮に落つ;乙は是れ時支・値使と為し、兵衆を代表し、巽宮に落つ。巽木は艮土を剋し、是れ奴宮の主宮を剋するにして、不吉。又た値符は統帥を代表し、天冲星は武士を代表し、甲子戊は是れ十干の首、一同に飛びて艮宮に入る、顯然として大帥の象なり。惜しむらくは驚門の同臨して而も星を剋し、星は又た轉じて宮を剋し、回環相克を形成す;再加に白虎の凶神は地盤に坐す、此に因りて驚疑・反覆・口舌・凶殘の此れらの事は皆に免れざらんと斷定す。
加以巽宮值使,天白虎又與傷門同臨,決其不能無凶。所幸壬干主帥明暗飛來,又得地九天神到。夫九天屬金,主飛揚,當是因揚散而見之象,且其凶當不在外人,而在主帥飛臨之象。至十四日乙酉,馬廠兵勇果以遣散滋事,宮保於五更親出城鎮壓,殺十四人始定。蓋時支值使臨乙,故應乙酉日;自壬申順數至乙酉恰是一十四,故應十四日殺十四人。合觀課格,天白虎加地九天,其應因遣散而凶固妙,其應十四日殺十四人則尤妙。宮保於是日午刻已抵湘省,分統營官未刻均已入城,宮保以龐省三中丞出城迎接,遲至申刻始入。後之無不應驗,亦數定也。
再加に巽宮の値使のあそこに於て、天盤の白虎は又た傷門と同臨す、此に因りて凶事無からざるは不可能なりと斷定す。幸いなるは壬干は主帥を代表し、明處暗處に皆に飛來して相助け、又た地盤の九天の神の到位有り。九天は金に属し、張揚飛散を主り、當に是れ兵勇を遣散するに因りて顯現するの象なるべし;而且に此の凶事は外人の身上に在らずして、主帥の臨む所の處に在り。十四日の乙酉に到りて、馬廠の兵勇は果して遣散に因りて事を鬧し、楊宮保は五更に親自出城して彈壓し、十四人を殺して後に乃ち平定せり。時支値使は乙の上に臨むを以て、故に乙酉日に應ず;壬申より順に數えて乙酉に到れば恰好是れ十四、故に十四日に應じ・十四人を殺せり。合看すれば此の一課、天盤の白虎は地盤の九天に加わり、遣散に因りて凶を生ずるに應ずるは固然として精妙、十四日に十四人を殺すに應ずれば便ち更に精妙なり。宮保は此の日の午刻に已に湖南省城に抵り、分統と營官とは未刻に皆に已に入城せり、宮保は巡撫龐省三の城を出でて迎接するを以て、遲れて申刻に到って纔かに進城せり。後來には一として應驗せざる無し、亦た是れ數の注定する所なり。
十一、乙酉正月三十日酉時【前湖南靖州直隸州知州、盛錫吾太守慶黻占次日上院謁中丞龐課】:陽七局、庚午日乙酉時,值符同中門天英星泊乾,天庚加地乙克入,不吉。值使同景門、天輔星坎泊,門受克宮,亦不吉。又天勾陳加地螣蛇,勾絞驚疑之事應主不免。雖得天丁飛臨加地辛,然丁為朱雀神,亦只口舌虛花耳。
第十一例、乙酉年正月三十日酉時、前湖南靖州直隸州知州・太守盛錫吾(名は慶黻)の次日に省城に上りて龐巡撫に謁見するの課を占す:此の時は陽遁七局、庚午日乙酉時。値符は中門・天英星と同じく乾宮に落ち、天盤の庚は地盤の乙の上に加わりて剋入す、不吉。値使は景門・天輔星と同じく坎宮に落ち、門は宮に剋せられ、亦た不吉。又た天盤の勾陳は地盤の螣蛇に加わり、勾連糾纏・驚疑不定の事は看れば免れざらん。雖ど天盤の丁奇の飛臨して地盤の辛の上に加わる有れど、丁は又た是れ朱雀の神にして、亦不過是れ口舌虚花のみ。
更可畏者,乙奇從局外飛來暗伏,加地辛成龍逃走凶格,縱有天輔文星受宮生,秉令持權,決其暗傷不能免。至二月初三癸酉日辛酉時,果奉諭旨:據湖南巡撫龐甄別屬員一折,湖南候補知府盛慶紱,前在善後局,信任私人,擅發鉅款,應行革職,惟文理尚優,著降為教授,歸部銓選,欽此。其應酉日時者,以值使在辛暗伏,龍逃走凶格亦在辛也。
更に可怕るは、乙奇は局外より飛來して暗伏し、地盤の辛の上に加わりて、青龍逃走の凶格と成れり;縱れ天輔文星の本宮の生を受け・當令して權を握る有りとも、亦た暗中に傷を受くるは免れざる所なりと斷定す。二月初三の癸酉日辛酉時に到りて、果して諭旨を奉到す:湖南巡撫龐某の屬員を甄別するの一折に據り、湖南候補知府盛慶紱は先前に善後局に在り、私人を信用し・擅自に巨款を支發し、應に革職に予るべし;只だ文理は尚お優れり、降りて教授と為し・吏部に歸して銓選せしむべしと着す。欽此。酉日酉時に應ずる所以は、値使は辛の上に暗伏し、而して青龍逃走の凶格も亦た辛の上に在るを以てなり。
十二、乙酉二月初三午時【湖南候補知縣、江海門司馬渤占補缺課】:陽七局、癸酉日庚午時,符使同泊兌,得癸加戊為天地合,吉。最可喜者,開門官星同天心星、辛儀泊坎生宮,吉。又加以六合旺神、乙木旺奇同臨,受宮生,是謂得奇、得門、得星、得神,允為全吉。更喜坎為內界,應主最速,決其逢午日時必應。後二十四日甲午,果得藩臺牌示,補授安仁縣。應午,值使也;應甲午者,遁在開門辛儀也。以上二課均犯乙加辛龍逃凶格,然盛占上院謁見,客也;江自占補缺,主也,故應一凶一吉。經云:龍逃凶格,為主者不害。故奇門看格,總以先定主客為緊要,凡例已辨,此明徵也。
第十二例、乙酉年二月初三午時、湖南候補知縣・司馬江海門(名は渤)の缺を補するを占するの課:此の時は陽遁七局、癸酉日庚午時、値符値使は同じく兌宮に落ち、癸の戊に加わるを得て天地相合と成る、吉。最も喜ぶ可きは開門の此の官星は天心星・辛儀と同じく坎宮に落ちて而も本宮を生ず、吉。再加に六合の旺神は乙木の旺奇と同臨し、又た本宮の來りて生ずるを受く、此れを既に奇を得・又た門を得・又た星を得・又た神を得と叫び、確かに是れ全吉の課なり。更に喜ぶは坎宮は內界に属し、應驗は最も速し、故に午に逢うの日時は必定に應驗せんと斷定す。二十四天後の甲午日、果して藩司の牌示を接し、安仁縣知縣を補授す。午に應ずるは、値使は午に在るを以てなり;甲午の此の日に應ずるは、遁する所の干は開門の辛儀の上に在るを以てなり。以上の兩課は皆に乙加辛の青龍逃走の凶格を犯せり、但し盛某は省城に上りて謁見するを占するにして、客方に属し;江某は自ら缺を補するを占するにして、主方に属す、故に一凶一吉なり。經文に曰く:青龍逃走の凶格は、主方を為すは其の害を受けず。故に奇門は格を看るに、總て先ず主客を分定するを以て最も緊要と為す、凡例の中に已に辨明し、此處は便ち是れ明證なり。
十三、丙戌九月十六午時【湖北候補知府、徐稚生太守家干占委署課】:陰三局、丙午日甲午時,符使同泊離宮,本命日干辛加辛又同臨,已為至吉。又喜開門官星泊乾,得天六合加地六合、天丁奇加地丁奇同到,尤為至吉。乾西北方卦,應得西北方缺;又為內界,決其應最速也;丁奇應丁日時也。次日十七丁未,藩臺牌示署荊州府,正鄂垣西北,果驗。此課初看伏吟,亦似不動之象,故人皆以為原有保甲差事定伏不動,未為吉也;及見應之速,始服其妙。
第十三例、丙戌年九月十六午時、湖北候補知府・太守徐稚生(名は家干)の委派署理職務を占するの課:此の時は陰遁三局、丙午日甲午時、値符値使は同じく離宮に落ち、彼の本命の日干辛は又た辛と同臨す、已に是れ極吉の象。又た開門の此の官星は乾宮に落つるを喜び、天盤の六合は地盤の六合に加わり・天盤の丁奇は地盤の丁奇に加わりて一同に到位す、尤も是れ極吉。乾は是れ西北方の卦、西北方の缺を得るに應ずべし;乾は又た內界に属す、故に應驗は最も速しと斷定す;丁奇は則ち丁の日時の上に應ずべし。第二天の十七日丁未、藩司の牌示は彼を委して荊州府を署理せしむ、正しく湖北省城の西北に在り、果して應驗せり。此の一課は起初に看れば是れ伏吟、似て是不動の象、故に人は皆に彼は原有の保甲差事有りて、必定に伏して動かず、吉と算するに足らずと以為せり;應驗の此のごとく速きを見るを待ちて、纔かに其の精妙を佩服せり。
十四、丁亥四月十七巳時【荊州道廣觀察署外旗杆風折課】:陽七局、甲戌日己巳時,值符同傷門泊兌,門受宮克,又坐螣蛇。值使同驚門泊震宮為門迫,天勾陳又飛臨,雖得天壬加地癸可以生宮,而天已又飛伏暗克,應主暗中多勾絞驚疑。所喜地坐太常吉神,本年應平安無恙,但恐終難全吉耳。次年四月丁巳,果奉開缺送部引見之命。以天壬與丁合化,又巳為值使故也。
第十四例、丁亥年四月十七巳時、荊州道廣觀察官署の門外の旗杆の風に吹折せらるるを占するの課:此の時は陽遁七局、甲戌日己巳時。値符は傷門と同じく兌宮に落ち、門は宮に剋せられ、又た螣蛇に坐す。値使は驚門と同じく震宮に落ち、門迫を構成し、天盤の勾陳は又た飛臨す;雖ど天盤の壬が地盤の癸に加わりて以て本宮を生ずる可き有れど、天盤の己は又た飛來して暗伏して而も暗中に相克す、故に暗中に多く勾連糾纏と驚疑の事有らんと斷定す。幸いなるは地盤は太常の吉神に坐し、此の一年は當に平安無事なるべし、只だ終竟に全吉ならんとは難きを恐る。第二年の四月丁巳、果して缺を開き部に送り引見するの命令を接す。此れは天盤の壬が丁と相合して而も化し、又た値使は正しく巳の上に在るの緣故なり。
十五、丁亥又四月初八巳時【徐稚生太守占其封翁疾病吉凶課】:陽五局、乙未日辛巳時,天芮病神泊巽,病神受宮克,應減。惜天辛飛來暗伏,加地乙而成虎倡狂凶格;又嫌年命日干庚同死門飛入離宮,庚被火克,門受火生,恐終不吉。果於初八至十一數日病已大減,至十二日子時病忽加重,酉時竟逝。
第十五例、丁亥年閏四月初八巳時、太守徐稚生の其の父親の疾病の吉凶を占するの課:此の時は陽遁五局、乙未日辛巳時。天芮は是れ病を主るの神、巽宮に落ち、病神は本宮に剋せられ、病情は當に減輕すべし。惜しむらくは天盤の辛は飛來して暗伏し、地盤の乙の上に加わりて、白虎猖狂の凶格と成れり;又た本命年を代表する日干庚の死門と一同に離宮に飛入するを嫌い、庚は火に剋せられ、而して門は卻って火の生を受く、終竟に不吉ならんことを恐る。果して初八より十一に到る此の幾天は病は已に大いに減輕し、十二日の子時に到りて病情は忽然として加重し、酉時に便ち去世せり。
十六、戊子九月初三酉時【占義寧州鄉榜課】:陰七局、辛亥日丁酉時,值符為主考,值使為簾官,辛日干為士子,丁奇為文章,同聚坎一宮,又得杜門、天輔星同臨,全美格也。杜門屬四,又受坎生,決其應中四人,亦且大旺。榜發果中四人,一中第二亞魁,一中第六,開榜外中散榜二人。
第十六例、戊子年九月初三酉時、義寧州の郷試の放榜を占するの課:此の時は陰遁七局、辛亥日丁酉時。値符を以て主考官を代表し、値使は簾內考官を代表し、日干辛は應試士子を代表し、丁奇は文章を代表し、それらは同じく坎一宮に聚り、又た杜門と天輔星との同臨有り、是れ十全十美の格。杜門は八門中に於て第四位に属し、又た坎宮の來りて生ずるを受く、故に四人を中るべく、而且に十分に興旺せんと斷定す。榜を發して後果して四人中り:一人は第二名の亞魁に中り、一人は第六名に中り、另に兩人は正榜の外に散榜に中れり。
十七、戊子九月初七戌時【占興國州鄉榜課】:陰九局、乙卯日丙戌時,值符主考泊坤,庚加丙犯太白入熒、伏干格,不吉。幸值使簾官泊中,坐太陰吉神,乙奇士子同之,又得丙值符主考飛來暗伏,決其中則定有;但恐中五為半陰半陽之宮,只中副榜。人皆以為未必驗也,榜發果僅中副榜一人,中五半應亦奇哉。
第十七例、戊子年九月初七戌時、興國州の郷試の放榜を占するの課:此の時は陰遁九局、乙卯日丙戌時。主考を代表する値符は坤宮に落ち、庚は丙の上に加わり、太白入熒と伏干格とを犯す、不吉。幸いなるは簾官を代表する値使は中宮に落ち、太陰の吉神に坐し、士子を代表する乙奇も亦た此處に在り、又た主考を代表する丙の値符の飛來して暗伏する有り、故に必定に人の考中する有らんと斷定す;只だ中五宮は半陰半陽、只だ副榜に中るのみなるを恐る。當時の人は皆に未だ必ず應驗せざらんと以為せり、榜を發して後果して只だ副榜に一人中るのみなりき。中五宮は一半を應驗す、亦た眞に奇と算すべし。
十八、己丑三月初七巳時【鄂垣萬壽宮建升官樓上樑課】:陽四局、壬子日乙巳時,值符泊震,坐乙奇升殿得祿,又得天壬飛臨生之。又乙為日奇,應得太陽高照;又為君象,應得聖眷優隆,升遷不次。值使泊離,得天乙奇暗伏生宮,又得值符宮震木來生,此為符使相生、木火通明之象,官星顯耀,其曷有涯。是年二三兩月陰雨連綿,是日寅時仍雨,辰時少住,巳時則太陽大現,至酉戌時復雨。日奇既驗,後應不爽。
第十八例、己丑年三月初七巳時、湖北省城の萬壽宮の升官樓を興建し上梁するを占するの課:此の時は陽遁四局、壬子日乙巳時。値符は震宮に落ち、乙奇に坐し、乙は震に到れば升殿と為し又た祿を得、再び天盤の壬の飛臨して來りて其れを生ずるを得。乙は是れ日奇、當に太陽の高照有るべし;乙は又た是れ君主の象、當に皇帝の優厚の眷顧を獲得し、升遷は常格を超越すべし。値使は離宮に落ち、天盤の乙奇の暗伏して來りて本宮を生ずるを得、又た値符の所在する震宮の木の來りて生ずるを得、此れは値符値使の相生・木火通明の象にして、官星は顯赫、前程は無限なり。此の年の二三月間は陰雨連綿、此の日の寅時は還た雨を下し、辰時は略かに停み、巳時に到りて太陽は大いに光明を放ち、酉戌時に到りて又た雨を下す。日奇の象は既に應驗し、後來の應驗も亦た絲毫も差わらず。
十九、庚寅十月初一辰時【前護江蘇巡撫、調補湖北藩臺、黃子壽方伯彭年接印課】:陰六局、丁酉日甲辰時,甲辰遁壬,符使同伏坤宮。符為印綬,即其人壬水為符使,同伏坤土宮,受死門、芮星重重土克,應主人卒於官之象。十二月初四日戊辰時果卒於署。時之所遇,亦數定也。
第十九例、庚寅年十月初一辰時、前護理江蘇巡撫・調補湖北布政使黃子壽方伯(名は彭年)の印を接するを占するの課:此の時は陰遁六局、丁酉日甲辰時、甲辰旬は壬に遁す、値符値使は一同に坤宮に伏す。値符は印綬を代表し、便ち是れ彼本人を代表す;壬水は値符値使と作して同じく土に属する坤宮に伏し、死門と天芮星との重重の土氣に剋せられ、故に本人の任上に死するの象と斷定す。十二月初四日の戊辰時、果して官署に死せり。遇う所の時辰は此のごとし、亦た是れ數の注定する所なり。
二十、庚寅十二月初四辰時【新授湖北臬臺陳右銘廉訪寶箴接印課】:陽八局、己亥日戊辰時,值符泊艮居內界,又得戊加戊助之,最吉;值使泊震亦內界,得壬加壬生之,亦最吉。更可喜者,開門官星泊坎居內界,秉令又得太陰加太陰。夫太陰為至吉之神,天地均得,其為福固有難預擬而預量者。又得庚加庚比助開門官星以生宮,坐宮愈旺,官星遇顯。局外又飛丙奇暗伏,丙為月奇,與太陰會合,其福力當更猛而更速矣。是日黃藩臺即於是時病故出缺,次日即升署藩篆。
第二十例、庚寅年十二月初四辰時、新授湖北按察使陳右銘廉訪(名は寶箴)の印を接するを占するの課:此の時は陽遁八局、己亥日戊辰時。値符は艮宮に落ち、內界に属し、又た戊加戊の來りて幇扶するを得、最も吉;値使は震宮に落ちて亦た內界に属し、壬加壬の來りて生ずるを得、亦た最も吉。更に喜ぶ可きは開門の此の官星は坎宮に落ち・亦た內界に属し、正しく令に當り、又た太陰加太陰を得。太陰は是れ最吉の神、天地兩盤は皆に其れを得、其の帶び來るの福氣は實に預め估量し難し。又た庚加庚の同類相助を得、開門官星を幇して本宮を生ずるを去らしめ、坐する所の宮は愈々旺盛し、官星は因りて顯達す。局外は還た丙奇の飛來して暗伏し、丙は是れ月奇、太陰と會合し、福力は更に猛く更に速し。此の日の黃藩臺は恰好便ち此の時辰に病故して缺を出で、第二天に彼は便ち升りて布政使を署理せり。
二一、壬辰七月初七酉時【包雲浦刺史占孕何時生並男女喜課】:陰七局、壬辰日己酉時,值使泊兌,得辛加壬,天辛正秉令,決辛亥時必生。又天芮為胎神泊中,天盤得癸儀、螣蛇神同臨,癸屬陰乾,螣蛇屬陰神,應是女喜,果於十點鐘亥正生女。二二、壬辰七月初九卯時【潛幕占徐稚生觀察在河口土稅總局聞計晉省,何日過潛課】:陰一局、甲午日丁卯時,值使泊兌,得壬加辛,天庚在坤加乙,應於初十乙未日辛巳時必過。以庚格臨乙,值使在辛也。初十巳正果到。
第二十一例、壬辰年七月初七酉時、刺史包雲浦の懷孕は何時に生産し且つ男を生むか女を生むかを占するの課:此の時は陰遁七局、壬辰日己酉時。値使は兌宮に落ち、辛加壬を得、天盤の辛は正しく令に當る、故に辛亥時に必定に分娩せんと斷定す。又た天芮は是れ胎神、中宮に落ち、天盤に癸儀と螣蛇の神との同臨有り;癸は陰に属し、螣蛇も亦た是れ陰神、故に當に是れ女を生むの喜なるべし。果して夜間の十点・亥時の正刻に女兒を生めり。第二十二例、壬辰年七月初九卯時、潛江の幕中に於て徐稚生觀察の河口土稅總局に於て省城に去らんとするを聞くを占す、何れの日に潛江を路過せんやの課:此の時は陰遁一局、甲午日丁卯時。値使は兌宮に落ち、壬加辛を得、天盤の庚は坤宮に在りて乙に加わる、故に初十の乙未日辛巳時に必定に經過せんと推斷す。庚格は乙の上に臨み、而して値使は辛の上に在るを以てなり。初十の巳時の正刻に果して到れり。
以上兩課局法,羅氏通書於初七壬辰注超處暑下陰四局,於初九甲午注超白露上陰九局,均偽不可遵,不驗。初七必須用陰七局,初九必須用陰一局方準。超接局法首卷凡例已辨,此尤明徵也。
以上の此の兩課の定局の法は、羅氏《通書》は七月初七の壬辰の此の日に「處暑を超えて下元陰遁四局」と注し、初九の甲午の此の日に「白露を超えて上元陰遁九局」と注す、皆に是れ錯誤にして、依從する可からず、用うるも亦た應驗せず。初七は必ず須らく陰遁七局を用い、初九は必ず須らく陰遁一局を用いて乃ち準確せん。超神接氣の定局の法は、卷首の凡例の中に已に辨明し、此處は更に是れ明證なり。
二三、乙酉八月初八辰時【占書信何時到課】:陰九局、己卯日戊辰時,值符在離,值使同景門書信泊中,得太陰神照,吉。庚格在兌,天地同臨,與宮比和,最為旺相,決本日庚午時必到。至午時果到,驗。二四、乙酉三月二十未時【克應覆物課】:陽八局、己未日辛未時,值使泊乾,生門飛臨,乾體圓色白,生門艮土色黃,應主外白內黃之物。又勾陳神加九地,並應物有相連者。開視之,碗蓋盛雞卵,門宮神儀均應。
第二十三例、乙酉年八月初八辰時、書信の何時に送到するかを占するの課:此の時は陰遁九局、己卯日戊辰時。値符は離宮に在り、値使は書信を代表する景門と同じく中宮に落ち、太陰の神の照臨を得、吉。庚格は兌宮に在り、天地兩盤は同臨し、本宮の五行と比和し、最も旺相なり、故に當日の庚午時に必ず到らんと斷定す。午時に到りて果して送到し、應驗せり。第二十四例、乙酉年三月二十未時、射覆の蓋する所の物の剋應課を占す:此の時は陽遁八局、己未日辛未時。値使は乾宮に落ち、生門は飛臨す;乾の形體は是れ圓、顏色は是れ白、生門は艮土に属し・顏色は是れ黄、故に外白內黄の物と斷定す。又た勾陳の神は九地に加わる、還た相连の物有るべし。揭開して看れば、是れ一隻の碗の蓋きて、裡面は雞蛋を盛る、門・宮・神・奇儀の各項は一として應驗せざる無し。
二五、光緒庚辰九月十四日寅時【時餘小住湘省,適江華猺亂,初九夜起事後,警報連至省中,咸有戒心,因拈時演遁以決吉凶】:陰三局、己卯日丙寅時,值符泊中,主也,得戊加丙為青龍回首吉格,地盤又坐九地神,全吉象也。值使泊坎,賊也,宮受我克,地盤坐庚,天白虎同傷門飛臨,賊象不利已甚顯然。又加丙值符飛來暗伏,加臨地庚為熒入白格。經云:熒入白兮賊即去。決其大兵一到即平。毅新各軍至,賊首果自縊,餘黨悉降。
第二十五例、光緒庚辰年九月十四日寅時。當時我は湖南省城に小住し、正しく江華の瑤民の作亂に碰上し、初九の夜裡に起事して後、警報は接連して省城に傳到し、人人は皆に戒心有り、於是に我は隨手に此の一時を拈定して遁甲を推演し、吉凶を判斷す:此の時は陰遁三局、己卯日丙寅時。値符は中宮に落ちて我方を代表し、戊加丙を得て青龍回首の吉格と成り、地盤は又た九地の神に坐す、是れ全吉の象。値使は坎宮に落ちて賊方を代表し、此の宮は我方に剋せられ、地盤は庚に坐し、天盤の白虎は又た傷門と一同に飛臨す、賊方の不利の象は已に十分に明顯なり。加以て丙は値符と作して飛來して暗伏し、地盤の庚の上に加臨し、熒入白格と成れり。經文に「熒が白に入れば賊即ち去る」と曰う、故に大軍の一到すれば便ち平定するを得んと斷定す。後來に毅新の各軍の趕到し、賊首は果して自縊し、餘黨は全部投降せり。
