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九星吉凶歌

三国蜀 · 诸葛亮 · 第6巻 / 8

作盤ガイド: 奇門遁甲作盤

六合開兮雷電驚,兵宜守險計謀傾。客自吳來謀可用,主防副將奪權爭。客宜固守犯天嗔,捕捉賊勇反遭擒。六合會開門,主天時寒露節,多有雷聲。若在春時,雷起。行兵則百人守險,萬夫難敵。宜用計以破之。有客從吳中來,多出奇計宜重用之。主將有副將爭權謀害,不宜進兵。客將天地不交,四時不順,可守不可攻。捕捉則其人甚勇,捕之反受傷。

賦文に言う。六合が開門に會すれば、雷電人を驚かす。用兵は險に據り固守し、計謀を靠れて勝を取るに宜し。客人の吳地より來るあり、その謀略は用ゐうる。主將は副將の權を奪ひ相争ふを防ぐを要す。客方は固守に宜しく、妄動すれば則ち天怒に觸犯せん。緝捕の時賊人は勇悍、かへつて捕役を制住せん。注解して言う。六合が開門に會すれば、天氣を占へばもし寒露節に在れば雷聲多く、もし春天に在れば、則ち春雷を起こさん。行軍の時百人險要を守住せば、萬人も攻め破り難し、ただ計謀を用ゐて往きて攻取するに宜し。客人の吳地より前に來るあり、奇計を出すに善し、應に重用すべし。主將は副將の權を争ひ謀害するあり、兵を進むるに宜しからず。客方主將は天地交はらず四時順ならず、ただ守るべく攻むべからず。緝捕の方面は、その人は非常に勇悍、往きて彼を捉へればかへつて傷を受けん。

白虎加休天即晴,行兵前路有虛驚。切莫縱兵防中計,百人奮勇敢先登。主將謀為皆不遂,客軍利戰莫安營。捕捉*家不可擒。白虎會休門,主天時有雨,一日即晴。行兵則有虛驚,若縱兵擄掠,則中敵計,宜慎之。營盤中有百人奮勇敢前效死,宜從。主將謀不成,求不遂;客將利戰不利守。捕捉則有一草頭姓人,在*家飲酒,不利,不可捉。

賦文に言う。白虎が休門に加はれば、天は快く轉晴せん。行軍の途中に虚驚一場あり。切に士兵を放縱するなかれ、謹んで敵計に中るを防げ。營中に百人の奮勇争先あり。主將の謀る所は皆願の如くならず。客軍は交戰に利あり安營するなかれ。緝捕の對象は娼家に在り、捉ふる能はず。注解して言う。白虎が休門に會すれば、天氣を占へば雨あるを主り、一天後に轉晴せん。行軍は虚驚に遇はん。もし士兵を放縱して四處劫掠せしめば、卽ち敵人の圈套に中らん、應に謹愼すべし。營中に一百名の奮勇争先・敢て死を效する士卒あり、彼らの請戰に聽從しうる。主將は事を謀りて成らず求むる所遂げず。客方主將は交戰に利あり固守に利あらず。緝捕の方面は、その人は草字頭の姓、正しく娼家に於て酒を飲む、形勢利あらず、往きて捉ふべからず。

白虎加生天即霽,午後巽風三日已。行兵險阻破東方,處士談玄心莫喜。主將貴謀休浪戰,客軍防燒輜糧地。捕捉火攻大得利。白虎會生門,主天時晴,午後有東南風起,三日方止。行兵則有險阻峻小,可從東方破之。有處士著青衣至,談修玄門事,不可用。主將謀在之我,成之在天,不可強求。客將東南方有火星起,防燒糧食之焚。捕捉則有一將守水道,可用火攻之。

賦文に言う。白虎が生門に加はれば、天は快く放晴せん。午後に東南巽風を刮り、三天にして乃ち停まらん。行軍は險阻あれども、東方より攻破しうる。處士は玄理を高談す、心裏以て喜ぶべしと為すなかれ。主將は謀を用ゐるを貴とし、浪戰するなかれ。客軍は屯糧の地の燒かるるを防ぐを要す。緝捕は火攻を用ゐて大いに利あり。注解して言う。白虎が生門に會すれば、天氣を占へば晴を主り、午後に東南風を起こし、三天を刮りて乃ち止まん。行軍の地は險阻あれども、地勢は高峻と算せず、東方より攻破しうる。一位の青衣を穿つ處士の前に來るあり、修道玄門の事を談論す、此人は任用すべからず。主將は事を謀るは人に在り事を成すは天に在り、強求すべからず。客方の東南方に火星の升起あり、糧草の焚かるるを提防するを要す。緝捕の方面は、一員の將領の水道を把守するあり、火攻を以て彼に對付しうる。

虎傷若得丁奇會,坎主風雷奇不晦。出兵顛險勢堪贏,敵將真降情不說。主宜嚴厲不宜寬,客將驕盈事機退。捕捉急迫翻有悔。白虎會傷門,主天時有丁奇加坎宮,定有風雨雷電,無奇天晴。行兵則前有虎山龍嶺,皆兵馬出入之所,可破。有敵將來降,是真情,宜收之。主將宜威嚴用殺戮,不宜放釋罪人,放釋即禍生肘腋。客將好勝,謀將事多不成。捕捉則待其人再回可獲,急則反去不獲。

賦文に言う。白虎が傷門に會すれば、もし丁奇の相會を得て坎宮に落ちば、則ち風雷あらん。三奇なくば天はかへつて陰晦せず。出兵は顚簸險阻を經ると雖も、形勢は仍ほ勝を取るべし。敵將は眞心に來り降るも明言せず。主方は嚴厲に宜しく寬縱に宜しからず。客方主將は驕傲自滿、事機は因りて退敗せん。緝捕は逼めて急なればかへつて後悔せん。注解して言う。白虎が傷門に會すれば、天氣を占へばもし丁奇の坎一宮に加はるあらば、必定風雨雷電あらん。三奇なくば則ち天晴れん。行軍の前方に虎山龍嶺あり、皆是れ兵馬出入の要道、攻破しうる。敵將の前に來りて投降するあり、是れ眞心より出づ、應に接納すべし。主將は應に威嚴を以て殺伐を行ふべく、罪人を釋放に宜しからず――一放すれば卽ち禍は肘腋に起こらん。客方主將は勝を好み、謀劃の事は多分に成らず。緝捕の方面は、その人の再び回るを待てば卽ち拿獲しうる。逼めて急なれば、彼はかへつて跑掉して捉ふる能はず。

白虎加杜霧大惡,黴收風起陽光作。行兵守險勿輕狂,敵有文書稱主客。主將屯兵防陣亡,客軍鼠斗牛翻卻。捕捉艮出小橋獲。白虎會杜門,主天時有大霧,多黴風,起則晴。行兵則有人固守隘口,不可輕進。有使客將文書至,得佳音。主帥出師陣亡,宜守不宜進。客將牛鼠相鬥,牛傷鼠無恙,午未日有信。不足則災東北方,山下有小橋處逃避,可獲。

賦文に言う。白虎が杜門に加はれば、大霧彌漫・天氣惡劣。黴氣收斂し・風一たび起これば卽ち太陽を出さん。行軍は應に險に據り固守し、輕擧妄動するなかれ。敵方に文書の往來あり、主客名分を分說す。主將は兵を屯するに陣亡を防ぐを要す。客軍は鼠の牛を鬥ふが如く、かへつて掀翻せられん。緝捕は東北艮方に出づる小橋の處に於て拿獲しうる。注解して言う。白虎が杜門に會すれば、天氣を占へば大霧を起こし黴濕の風多きを主り、風起こりて後轉晴せん。行軍の時人の隘口を據守するあり、輕易に推進すべからず。使者の文書を帯びて前に來るあり、好消息を帯來す。主帥もし貿然と兵を出せば陣亡せん、守るに宜しく進むに宜しからず。客方の形勢は牛鼠相鬥の如く、牛は傷を受け鼠は恙なし、午日・未日に消息あらん。もし兵力足らざれば則ち災は東北方に在り、山下の小橋の處に到りて躲避しうる、緝捕もまたそこに於て手を得うる。

白虎加景天心合,時雨時晴三日歇。行兵拿伏宜往北,營中心膂生反覆。主將色迷用怒激,客將利亥子丑殺。捕捉自來何用縛。白虎會景門,得天心星至,時雨時晴,三日後方大晴。行兵則中途有弩來埋伏,宜往北方而進。本營中有腹心人,反覆不可同事,宜防之。主將被女色迷戀,不肯出征,以怒激之方行。客將亥子丑出兵利,丑日旺。捕捉則三日後,其人自來降,不必去捉。

賦文に言う。白虎が景門に加はりて天心星と相合すれば、時に雨時に晴にして三天にして乃ち停まらん。行軍もし伏兵を拿下せんと欲せば、北に向かって進むに宜し。營中の心腹の人は反復を生ぜん。主將は女色に迷はされ、激將法を用ゐるを要す。客方は亥・子・丑の日に出兵して利あり。緝捕の對象は自ら來らん、何ぞ彼を往きて捆らんや。注解して言う。白虎が景門に會し、もし天心星の到臨を得ば、則ち時に雨時に晴にして、三天後に乃ち大晴ならん。行軍の途中に弓弩の埋伏あり、北方に向かって推進するに宜し。本營の中に一個の心腹の人反復無常あり、彼と事を共にすべからず、應に防備すべし。主將は女色に迷戀せられ、出征を肯んぜず、言語を以て彼を激怒せしめて乃ち行動を肯んぜしむるを要す。客方主將は亥・子・丑の三日に出兵して利あり、その中丑日がもっとも旺なり。緝捕の方面は、三天以後その人は自ら來りて投降せん、往きて捉ふるに及ばず。

白虎加死黃雲乾,五日雨至災星纏。行兵橋斷渡河擊,中途謀叛豈真然。主患偷營防襲寨。捕人只在火房邊。白虎會死門,主天時西北方有黃雲起,五日後有雨,有小災。行兵則有水無橋,被敵所折。渡河擊之可勝。行至中途,有人謀致不可信也。主將於丑未日有劫營之殃,宜防之;客將地利人和,可戰可守,不宜襲人營寨。捕捉則在火房潛藏,宜急捉可獲。

賦文に言う。白虎が死門に加はれば、西北乾方に黃雲起こらん。五天後に雨あり、還た災星の身に纏はん。行軍は橋の已に斷えたるに遇ひ、ただ河を渡りて進擊するのみ。途中に人の來りて謀反投誠を言ふあり、どこにか眞ならん。主方は敵人の營を偷むを擔心し、その寨を襲ふを防ぐを要す。緝捕の人は卽ち竈房の旁に在り。注解して言う。白虎が死門に會すれば、天氣を占へば西北方に黃雲の升起するを主り、五天後に雨を降らし、還た一點の小災を帯ぶ。行軍の時水ありて橋なし、橋は已に敵人に拆毀せられ、ただ河を渡りて進擊して乃ち勝を取ることを得。半路に走り至りて、人の前に來りて策を獻じ降を勸むるあり、この話は輕信すべからず。主將は丑日・未日に營を劫せらるるの禍あり、應に防備すべし。客方は地利人和を占め、戰ふべく守るべし、されど人の營寨を襲擊に往くに宜しからず。緝捕の方面は、その人は竈房の裏に潛藏す、趕緊に往きて捉へれば卽ち拿獲しうる。

白虎加驚有異云,三日狂風發屋驚。行兵有險不可進,君差良將丑未臨。主不勞兵得土地,客軍好戰將自傾。捕惟獲信縱難尋。白虎會驚門,主天時午後有異雲鋪頂,三日後有狂風壞人房屋。行兵則前有凶險,不可輕進。朝中差委善將至,在午未日時應。主將可不勞兵刃,破人城池,得人土地。客將甘戰不甘守,追逐之自敗。捕捉則有三五人同謀,在東南方火燒山下,難捉,三日見信。

賦文に言う。白虎が驚門に加はれば、天上に異樣の雲氣あり。三天後に狂風屋を掀き、人をして驚駭せしむ。行軍の前に險阻ありて推進すべからず。朝廷は良將を派して來らしめん、丑日・未日に應ずべし。主方は兵刃を勞せずして土地を取得しうる。客軍は戰を好み、將に自ら傾覆を取らんとす。緝捕はただ消息を得るのみ、人は卻つて尋ね難し。注解して言う。白虎が驚門に會すれば、天氣を占へば午後に異樣の雲の天頂に滿鋪するを主り、三天後に狂風を刮り起こし・房屋を毀壞せん。行軍の前方に凶險あり、輕進すべからず。朝廷は一位の良將を派遣して前に來らしめん、應期は午日・未日に在り。主將は刀兵を動かさずして敵城を攻破し土地を取得しうる。客方主將はただ打つを肯んじ守るを肯んぜず、彼を追擊すれば自ら潰敗せん。緝捕の方面は、三五人の同謀あり、東南方の火燒山の下に藏れ、捉ふること難し、三天後に消息あらん。

白虎加開奇至晴,若無奇合雨相因。行兵宜步休乘馬,刺客還防在我營。主軍出入兵皆利,客有助扶戰即贏。捕在營中可就擒。白虎會開門,主天時有奇即晴,無奇即雨。行兵則車馬難進,步兵可進。有刺客在小軍營中,宜查察防備。主將出入無往不利,客將一朋友帶兵助戰,主將宜防之。捕捉則本營中隱藏,即營中獲之。

賦文に言う。白虎が開門に加はれば、三奇の到るあれば卽ち晴、三奇なくば則ち接連して雨あらん。行軍は步兵を用ゐるに宜しく馬に騎るに宜しからず。還た刺客の我が軍營の中に混在するを防ぐを要す。主方の軍隊は出入皆順利なり。客方は人の相助あり、一戰すれば卽ち贏たん。緝捕の對象は卽ち營中に在り、就地に於て擒獲しうる。注解して言う。白虎が開門に會すれば、天氣を占へばもし三奇あらば則ち晴、三奇なくば卽ち雨を降らさん。行軍の時車馬行き難く、步兵は推進しうる。刺客の小營の中に潛伏するあり、應に仔細に查察防備すべし。主將は出入往く所利あらざるなし。客方主將は一位の朋友の兵を帯びて來りて戰を助くるあり、主將は應に防範を加ふべし。緝捕の方面は、その人は卽ち本營の裏に藏る、營中に於て卽ち拿獲しうる。

玄武兮休門,白雲兮天晴,黃雲兮雨生。行兵鹿走前途伏,遠客人來謀可聽。主將有奇方可進,客軍堅守戰休輕。捕往他方不可擒。玄武會休門,主天時白雲蓋頂即晴,發雹即大雨,三日後方晴。行兵則有鹿走下有伏兵,僅百餘人可進。有朋友果妨,是遠方人,見之無妨。主將謀事不成,宜守不宜進,有奇可進,亦無大勝。客將君子道長,小人道消,人心堅固不可破。捕捉則已往他方不可捉。

賦文に言う。玄武が休門に會すれば、白雲を出さば則ち天晴れ、黃雲を出さば則ち雨を生ぜん。行軍は鹿の奔走するを見れば、前面に就中埋伏あり。遠方來客の謀策は聽取しうる。主將は三奇あらばのみ推進すべし。客軍は堅守に應ずべく、輕易に開戰するなかれ。緝捕の對象は已に別處に去り、捉ふる能はず。注解して言う。玄武が休門に會すれば、天氣を占へばもし白雲の頂を蓋へば卽ち轉晴し、もし冰雹を降らさば卽ち大雨、三天後に乃ち放晴せん。行軍の時鹿の奔走する地方の下に伏兵を藏す、ただ百余人の小隊のみ通過しうる。朋友の前に來るあり、看れば妨げあるに似たるも、實は遠方の人、見ること並びに妨げなし。主將は事を謀りて成らず、守るに宜しく進むに宜しからず。たとえ三奇ありて推進しうるとも、大勝ある能はず。客方は君子の道漸く長じ小人の道漸く消ゆるの局面、人心は堅固、攻め破る能はず。緝捕の方面は、その人は已に別處に往きぬ、捉ふる能はず。

玄武兮生門,微雨兮不久,午戌兮應有。巽僧引前險可進,遊子告信賊情丑。主將平安稱無咎,客軍不睦起兵寇。捕捉東方竹林口。玄武會生門,主天時微雨不久,應午戌日。行兵則東南方有一僧人接引,入賊營地,雖險可進。有遊食人道賊情來,亦可信。主將無咎反利,客將多不和,有越兵為害。捕捉則在東方竹林內人家可獲。

賦文に言う。玄武が生門に會すれば、細雨降ること長久ならず、午日・戌日に應ずべし。東南巽方に僧人の引路あり、險なりと雖も進むべし。游方の人前に來りて敵情の醜惡を通報す。主將は平安にして過錯なし。客軍は內部不和、兵寇を招來せん。緝捕は東方の竹林口に在り。注解して言う。玄武が生門に會すれば、天氣を占へば細雨にして且つ下ること久しからざるを主り、應期は午日・戌日に在り。行軍の時東南方に一位の僧人の接應引路あり、敵營の地界に進入しうる、凶險なりと雖も仍ほ推進しうる。一個の四處游食の人前に來りて敵情を講述す、また相信しうる。主將は災咎なきのみならず、かへつて利を得。客方主將の部下は多く不和睦、還た越地の兵馬の為害あるを主る。緝捕の方面は、東方の竹林の裏の人家に於て拿獲しうる。

玄武兮傷門,霖雨兮濟旱,戌日兮方斷。行兵伏遇草頭人,商賈人來報逆叛。主將須防忽中風,客軍利涉休登岸。賊人久向潢池散。玄武會傷門,主天時有霖雨,可以濟大旱,到戌日方晴。行兵則有草頭姓人埋伏在山中,舉火為號,不可輕進。有商人知賊消息而來,宜敬重之。主將有中風之疾,於子午日防之。客將利涉大川,不利山谷。捕捉則賊人久去,不可捉。

賦文に言う。玄武が傷門に會すれば、連綿の大雨は旱情を解除しうる、戌日に至りて乃ち停まらん。行軍は草字頭姓氏の人の埋伏に遇はん。商人の前に來りて叛亂の消息を報告するあり。主將は須く突然の中風を防ぐべし。客軍は水を渡るに利あり、岸に登るなかれ。賊人は早已湖澤の間に散入せり。注解して言う。玄武が傷門に會すれば、天氣を占へば連綿の大雨あるを主り、大旱を緩解しうる、戌日に至りて乃ち放晴せん。行軍の時草字頭姓氏の人の山中に埋伏するあり、火を擧ぐるを以て暗號とす、輕進すべからず。商人の敵情を知りて前に來り相告ぐるあり、應に彼を敬重すべし。主將は中風の病患あり、子日・午日に於て防範を加ふるを要す。客方主將は大河を渡越するに利あり、山谷に進入するに利あらず。緝捕の方面は、賊人は早已に遠く去りぬ、捉ふる能はず。

玄武兮杜門,風雷兮電掃,甲寅兮晴好。行兵臨渡須防賊,預探方能免折耗。主軍謀勝戰成功,客好營中防火燎。賊已遠去人難找。玄武會杜門,主天時風雷至,甲寅日方止,有太陽光見。行兵則渡河時謹防賊於河中設計候渡,勿中其計。主將善謀略,出兵大勝,必成偉功。客軍當有火災焚燒軍營。捕捉則其人早已遠去,不可尋捉。

賦文に言う。玄武が杜門に會すれば、風雷交作・電光橫掃し、甲寅日に至りて乃ち轉晴せん。行軍は渡口に臨みて須く敵人を防ぐべし、豫め偵察して乃ち折損を免れん。主方は謀略を以て勝を取り・作戰成功せん。客方は營中の失火を堤防するを要す。賊人は已に遠く去り、人は找へ難し。注解して言う。玄武が杜門に會すれば、天氣を占へば風雷大作を主り、甲寅日に至りて乃ち停まり、然る後に陽光を見ん。行軍して河を渡る時は謹んで敵人の河中に埋伏を設けて我軍の水を渡るを待つを防ぐべし、切に計に中るなかれ。主將は謀略を善用し、出兵すれば必ず大勝を獲、偉大の功業を立つることを得ん。客方の軍營は火災焚燒を遭はん。緝捕の方面は、その人は早已に遠く走り、尋捉するに從なし。

玄武兮景門,半月兮陽光,過望兮雨狂。行兵路坦無埋伏,抵掌談人用不妨。主軍有疾終無咎,客將收兵宜善藏。捕捉東方五日亡。玄武會景門,主天時有半月晴,遇望兮而雨。行兵則無險,可進兵,更無埋伏、*偽之情。有人至善言談,談必可用,用不誤事。主將有疾病,無大咎。客將利涉大川,不利出師。捕捉則賊在東方,五日可捉。

賦文に言う。玄武が景門に會すれば、半個月は皆晴天、月望を過ぐれば卽ち大雨を降らさん。行軍の道路は平坦、埋伏なし。人の手を拍ちて暢談するあり、彼を任用して妨げなし。主方は疾病あれども終に害なし。客方は兵を收むるに隱蔽を善くするを應ずべし。緝捕は東方に在り、五天の内に以て了結しうる。注解して言う。玄武が景門に會すれば、天氣を占へば半個月の晴天あるを主り、十五望日に至れば卽ち雨を降らさん。行軍は險阻なく、推進しうる、また埋伏と虚詐の情形なし。人の前に來りて言談に長ずるあり、彼の話は必定用ゐうる、用ゐても事を誤らず。主將は疾病あるも、大の妨礙なし。客方主將は大河を渡越するに利あり、師を興して出征するに利あらず。緝捕の方面は、賊は東方に在り、五天に捉ふることを得。

玄武兮死門,蓬會兮雨霖,三日兮不晴。行兵坤地通微徑,獻策雙雙一是真。主軍利動防車倒,客遇*謀事不成。賊人捕匿在僧庭。玄武會死門,主天時得蓬星當大雨,三日不晴。行兵則前有大溪,進退俱不可,西南方有小路可進。有二人同來,一人獻策,一人圖利。主將出師利於舉動,但有車折之咎。客將有小軍,用女樂獻媚,其計不成,無咎。捕捉則在燃火之處藏躲,多是僧道。

賦文に言う。玄武が死門に會すれば、もし天蓬星と相會せば則ち大雨連綿、三天晴れず。行軍は西南坤地に小路の通ずるあり。兩人の一同に策を獻ずるあり、その中ただ一個のみ是れ眞心。主方は行動に利あり、されど車の翻るを防ぐを要す。客方は邪謀に遇上し、事情成らず。賊人は僧院に躲る、そこに到りて往きて捉へうる。注解して言う。玄武が死門に會すれば、天氣を占へばもし天蓬星を得ば卽ち大雨あり、三天放晴せず。行軍の時前面に一條の大溪あり、進退皆行ならず、ただ西南方の一條の小路のみ通じうる。兩人の同じく來るあり、一人は來りて計を獻ずる者、一人は來りて利を圖る者。主將は出兵して行動に利あり、されど車輛の折損の過失あらん。客方に一支の小部隊あり、女樂を以て獻媚討好す、この計策は得逞すること能はず、また大害を造成するに至らず。緝捕の方面は、その人は炊火あるの地方に躲る、多分に僧人道人の流なり。

玄武兮驚門,乍雨兮乍晴,晴後兮復傾。行兵有險休輕進,僧道偏能薦貴人。主軍利水乘舟楫,客將將亡木姓擒。賊已離巢不必尋。玄武會驚門,主天時有丁奇到,自辰時至午時晴,自午時至未時雨,雨後復轉晴。行兵則前有險阻不可進,進則有傷。有僧道引攀龍之客來。主將吉利,登舟楫而行。客將不吉,當敗於陸,見擒於木姓人。捕捉則賊知我音信,已離巢穴,不可捉。

賦文に言う。玄武が驚門に會すれば、忽ち雨忽ち晴、晴れて後にまた降り起こさん。行軍は險阻あり、輕進するなかれ。僧道は偏に貴人を引薦しうる。主方は水路を走り・船に乘りて行くに利あり。客方の將領は將に亡びなんとす、木姓の人に擒獲せられん。賊は已に巢を離れ、往きて找ふに及ばず。注解して言う。玄武が驚門に會すれば、天氣を占へばもし丁奇の到臨あらば、辰時より午時に到れば晴、午時より未時に到れば雨を降らし、雨後にまた轉晴せん。行軍の前方に險阻ありて推進すべからず、硬く進めば傷損あらん。僧道の一位の權貴に攀附せんと想ふ客人を引いて前に來るあり。主將は吉利、船に乘りて行くに宜し。客方主將は不吉、陸上に於て失敗し、木姓の人に擒獲せられん。緝捕の方面は、賊人は已に我方の動靜を知り、巢穴を離れぬ、捉ふる能はず。

玄武兮開門,庚午兮艮風,風起兮日紅。行兵鳥道險難攻,刺客來營信可從。主將有災無大咎,客宜堅壁固潛蹤。賊人已在震之東。玄武會開門,主天時庚午日未時有東北風起即無雨。行兵則有鳥道羊腸之險,可守不可攻。有劍客至,宜重用之。主將有災,亦無大害。客將亦不宜進兵。捕捉則不在原處,當在東方尋之。

賦文に言う。玄武が開門に會すれば、庚午日に東北艮風を刮り、風起こりて後紅日高照せん。行軍は鳥道天險に遇上し、進攻し難し。刺客の營に來るあり、彼の話は聽信しうる。主將は災あれども大害なし。客方は堅壁固守・行蹤を潛藏するに宜し。賊人は已に東方震位に跑り去りぬ。注解して言う。玄武が開門に會すれば、天氣を占へば庚午日未時に東北風を刮り起こし、隨後に卽ち再び雨降らざるを主る。行軍は鳥道羊腸の如き險要に遇はん、ただ據守すべく強攻すべからず。一位の劍客の前に來るあり、應に彼を重用すべし。主將は災あれども、また大の妨害なし。客方主將も同じく兵を進むるに宜しからず。緝捕の方面は、その人は已に原處に在らず、應に東方に到りて找ふべし。

九地會休門,問雨卻偏晴,若遇蓬星風雨順。行兵有地山名火,險極當從西北行。主將升遷在日兮,客軍多智莫相輕。捕捉難,何處尋?九地會休門,求晴反雨,求雨反晴。如得蓬星,有大風雨。行兵則前有地名火山,甚險。當從西北方而進,不日有天使至。主將目下有升擢,客將有機械,不可輕敵。捕捉難獲。

賦文に言う。九地が休門に會すれば、雨を問へば偏に放晴せん。もし天蓬星に遇はば則ち風雨調順せん。行軍の前方に「火山」と呼ぶの地方あり、極めて險要、應に西北方より繞行すべし。主將は日ならずして卽ち升遷あらん。客軍は智謀多く、輕視すべからず。緝捕は困難、どこに到りて找ふべきかを知らず。注解して言う。九地が休門に會すれば、晴を求むればかへつて雨を降らし、雨を求むればかへつて放晴せん。もし天蓬星を得れば、卽ち大風雨あらん。行軍の時前面に地名火山と呼ぶの地方あり、非常に險要、應に西北方より推進すべし、久しからずして朝廷の使者の到來あらん。主將は眼下に卽ち升遷提拔あらん。客方主將は機巧にして謀多し、敵を輕んずべからず。緝捕は結果あること難し。

九地會生門,霖霪久不停。大水瀑淹軍營兵。軍發宜進退休輕,朝頒恩詔顯光榮。主人震怒量非宏,客得坤人助我嬴。捕捉近在問津。

賦文に言う。九地が生門に會すれば、陰雨連綿として久久停まらず、大水暴漲して軍營士卒を淹沒せん。兵を發して後は穩妥に推進するに宜しく、輕易に後撤するなかれ。朝廷は恩詔を頒下し、顯揚榮耀せん。主方の人は震怒し易く、氣量は宏大ならず。客方は坤方の人の相助を得て以て勝を取る。緝捕の對象は卽ち附近の渡口の一帶に在り。この一條の注解は傳本の中に已に殘缺せり。

九地會杜門,主天時多云,有北風無雨。行兵則陸路可進,水路不可進。有一人騎馬至,報敵人消息,甚真。主將三六九日見凶災,客將利西方,不利東南方,有從巽方發兵擊之可破。捕捉則在公吏人家,藏匿西北方上。

この一條はただ注解を存し、賦文は已に缺く。注解して言う。九地が杜門に會すれば、天氣を占へば雲多きを主り、北風を刮りて雨降らず。行軍は陸路を走るべく、水路を走るべからず。一人の馬に騎りて前に來りて敵情を報告するあり、消息は十分に可靠なり。主將は第三天・第六天或は第九天に凶災に遇上せん。客方主將は西方に利あり、東南方に利あらず。もし巽四宮方向より兵を發して攻擊せば、卽ち彼を擊破しうる。緝捕の方面は、その人は衙門吏員の家裏に藏れ、西北方向に躲る。

九地會景門,無奇必成雨,奇至巳午晴可許。出兵舟裡遇敵糧,文士引兒來見語。主將功成名大遂,客軍乃是倭夷侶。捕捉尚在巢窩裡。九地會景門,主天時久雨,有奇至巳午日見太陽,必久晴,無奇必雨。出兵則從舟中去,獲賊輜重貨物,大利。有一文士引一兒來見。主將所求必得,所欲必遂,有大功。客將是外國人得勝。捕捉則其人還在,急去可捉。

賦文に言う。九地が景門に會すれば、三奇なくば必定雨を降らさん、三奇あれば則ち巳日・午日に放晴を望むべし。出兵は船上に於て敵人の糧草に遇はん。文士の一個の孩子を帯びて前に來りて說話するあり。主將は功成名遂せん。客軍は竟に外邦の同夥なり。緝捕の對象は還た巢穴の裏に在り。注解して言う。九地が景門に會すれば、天氣を占へば久雨を主る。もし三奇の到臨あらば、巳日・午日に卽ち太陽を見ることを得、この後必ず長晴ならん。三奇なくば則ち必定雨を降らさん。出兵して船上より走れば、敵人の輜重貨物を繳獲しうる、大いに利あり。一位の文士の一個の小孩を帯びて前に來りて見を求むるあり。主將は求むる所必ず得欲する所必ず遂げ、大功を立てん。客方主將は外國人、勝を取ることを得ん。緝捕の方面は、その人は還た原處に在り、趕緊に往けば卽ち捉ふることを得。

九地會死門,天時必大晴,日逢翼軫微雨經。行兵地險雄如虎,奇到賢人來助兵。主將力弱不從心,客軍大利士卒精。捕匿在艮巳亥擒。九地會死門,主天時大晴,過翼軫星值日有雨,亦不大。行兵則猛虎當道,大旱屏跡。有賢人來謁,有奇到則來助。主將心雖欲戰,力不從心,得水姓人來助。客軍車馬士卒皆利,宜先發制人,獨不利於主。捕捉則在東北潛藏,巳亥日可捉。

賦文に言う。九地が死門に會すれば、天氣必定大晴ならん。翼宿・軫宿の値日に遇へば則ち細雨の經過あらん。行軍の地は險要、氣勢は虎の如く雄猛なり。三奇の到臨あれば則ち賢人の來りて陣を助くるあらん。主將は心ありと雖も力足らず。客軍は大いに利あり、士卒精銳なり。緝捕の對象は東北艮方に藏れ、巳日・亥日に擒へうる。注解して言う。九地が死門に會すれば、天氣を占へば大晴を主る。翼宿・軫宿の値日を過ぐれば雨あらん、また降るも大ならず。行軍は猛虎の道に當たるが如く、大旱の下に人跡は屏絕す。賢人の前に來りて拜謁するあらん。もし三奇の到臨あらば、彼は卽ち來りて相助せん。主將は心裏戰を開かんと想ふと雖も、力は心に及ばず、須く水音姓氏の人の相助を得るを要す。客方の車馬士卒は皆利あり、先發制人に宜し。唯だ主方に對して利あらず。緝捕の方面は、その人は東北方に潛藏す、巳日・亥日に捉ふることを得。

九地會驚門,巳午時多風,雲上於天雨不逢。行兵險勝平洋否,官道來臨福曜從。主將變化如飛龍,客將多疑事不通。賊已投人捕捉空。九地會驚門,主天時巳午時有風,密雲不雨。行兵則居險地勝,平地交鋒不勝。有官人同道士來,是吉星相臨。主將如飛龍變化,目下飛騰進退皆利。客將多疑無決斷,不敢進兵,有奇至,得太陰相助戰,必勝。捕捉則賊已向西北方投降,人去不可捉。

賦文に言う。九地が驚門に會すれば、巳午時は風多く、雲は天に上ると雖も卻つて雨降らず。行軍は險地を占據して勝を能くす、平曠の地に在りては則ち未だ必ずしも。官家大道の上に福星の隨行して來るあり。主將は變化すること飛龍の天に在るが如し。客方主將は疑多く、事情通ぜず。賊人は已に別人に投靠せり、緝捕は落空せん。注解して言う。九地が驚門に會すれば、天氣を占へば巳時・午時に風あるを主り、密雲雨ならず。行軍は險要の地を占據して勝を能くす、平地に於て交鋒すれば則ち勝つ能わず。官員の道士と同じく前に來るあり、是れ吉星の門に臨むなり。主將は飛龍の如く變化騰躍しうる、眼下は進退を論ぜず皆利あり。客方主將は疑多くして決斷に缺乏し、兵を進むるを敢てせず。もし三奇の到臨あり、また太陰の相助を得ば、それ卽ち必勝ならん。緝捕の方面は、賊人は已に西北方に向かって投降しに去りぬ、人は走りて捉ふる能はず。

九地會開門,太陽正當空,有雨驟來意外逢。行兵守吉進則凶,三人交合百謀通。主將轉退進成功,客雖小災亦利攻。捕捉賊盜即報功。九地會開門,主天時太陽當空無雨,若有雨必驟。行兵則君子進有厄退有利,有三人交合百事皆成。主將有天功,退兵三舍,宜速進。客將亦利,有小災。捕捉則盜賊難逃,三日可得。

賦文に言う。九地が開門に會すれば、太陽空に當たる。もし雨あればまた驟然として至り、人の意表に出づ。行軍は守れば則ち吉・進めば則ち凶。三人心を齊くせば、百般の謀劃皆行き通ることを得。主將は退より進に轉じて成功せん。客方は小災あれども、仍ほ進攻に利あり。緝捕盜賊は快く卽ち功を報ぜん。注解して言う。九地が開門に會すれば、天氣を占へば太陽空に當たり雨なきを主る。もし雨降らば、必ず驟雨なり。行軍の時君子は進めば則ち厄あり・退けば則ち利あり。もし三人同心あらば、百事皆成功しうる。主將は上天の賜與する功業あり、先に三舍を退避し、然る後應に迅速に兵を進むべし。客方もまた利あり、ただ一點の小災を帯ぶるのみ。緝捕の方面は、盜賊は逃脫し難く、三天の内に卽ち拿獲しうる。

九天休門兮,雨散雲收兮,午未之日大晴兮。出兵越境而守兮,虎馬命*人詐降兮。主將褒封敕書至兮,客軍不利北面受縛兮。捕得缺唇報信可捉兮。九天會休門,主天時雲收雨散必晴,至午未日時方大晴。出兵則越境而守,有憂。有虎馬命人來是*人詐降。主將先宜出境,有褒封,敕書至。客將不利,必北面受縛,有奇至可免。捕捉則必得破唇人報信,捕之可捉。

賦文に言う。九天が休門に會すれば、雨散じ雲收まり、午日・未日に大晴せん。出兵は邊境を越えて駐守す。屬虎・屬馬の命の奸人の前に來りて詐降するあり。主將は褒獎封賞の敕書を收到せん。客軍は不利、必ず北に面して就縛せん。緝捕は一個の缺唇の人の報信を靠れて乃ち捉ふることを得。注解して言う。九天が休門に會すれば、天氣を占へば雲收まり雨散じて必定轉晴するを主り、午日・未日に至りて乃ち大晴ならん。出兵して境を越えて駐守すれば憂患あらん。屬虎・屬馬の命の人の前に來るあり、是れ奸細の假意投降なり。主將は宜しく先に境を出で、隨後に卽ち褒獎あり、敕書送到せん。客方主將は不利、必定北に面して俘せられ就縛せん。もし三奇の到臨あらば以て禍を免れん。緝捕の方面は、必定一個の豁唇の人の來りて信を報ずるを要し、これに據りて往きて捉へて乃ち拿獲しうる。

九天生門兮,遇雲連雨兮,嚴冬之日大雪兮。行兵險阻可擊兮,草頭姓人知兵兮。主將休徵副將坐營兮,客將輔車鄰人助勝兮。捕在西方謀事難捉兮。九天會生門,主天時得天任星至有連日雨,冬時即連日下雪,欲晴不晴。行兵則有險阻處可擊,平易處不可擊,擊之有災。有草頭姓人見來,知兵法,可用。主將不宜出兵,宜副將坐營中。客將有輔車之勢,得鄰人助陣勝。捕捉則在西方最高之所居住,欲謀大事,不可輕捉。

賦文に言う。九天が生門に會すれば、雲聚まり雨連ならん。寒冬に在れば則ち大雪紛飛せん。行軍は險阻の處に於て出擊しうる。草字頭姓氏の人は兵法を懂得す。主將は出征を停止するに宜しく、副將に營中を坐鎮せしめよ。客方は唇齒相依の勢あり、鄰近の人の助陣を得て勝を取る。緝捕は西方に在り、その人は正しく大事を謀劃す、易々と捉拿すべからず。注解して言う。九天が生門に會すれば、天氣を占へばもし天任星の到臨を得ば則ち連日雨を降らし、冬天に在れば則ち連日雪を降らし、將に晴れんとして晴れざらん。行軍は險阻の地方に於て攻擊しうる、平坦の地方に於ては攻擊すべからず、攻めば則ち災あり。草字頭姓氏の人の前に來りて見を求むるあり、此人は兵法を通曉し、任用しうる。主將は自ら兵を出すに宜しからず、副將に由りて營中を坐鎮せしむるに宜し。客方は車と輔の相依するが如き形勢あり、鄰近の人の助陣を得て勝を取ることを得ん。緝捕の方面は、その人は西方のもっとも高き地方に住み、正しく大事を圖謀す、輕易に往きて捉ふべからず。

九天傷門兮,天時大晴兮,旱乾之災三月兮。行兵峻嶺夏破兮,外親接見大利兮。主將乘雲遇榮兮,客軍管鮑莫擊其沖兮。捕捉在東知交藏匿兮。九天會傷門,主天時大晴,有三月旱災。行兵則有高山峻嶺,六月可破。有外人接引至親來見,大利。主將步步登雲,進退榮顯。客將有管鮑之交來,不可擊其衡。捕捉則在東方相識人家躲避。

賦文に言う。九天が傷門に會すれば、天氣大晴、三個月の旱災あらん。行軍は峻嶺に遇ひ、夏天に至りて乃ち攻破しうる。遠親を接見すれば大いに利あり。主將は平步青雲・榮顯に遇上せん。客方は管仲鮑叔の一般の至交あり、その正面を攻むべからず。緝捕の對象は東方の熟人の家裏に藏る。注解して言う。九天が傷門に會すれば、天氣を占へば大晴を主り、三個月の旱災あらん。行軍は高山峻嶺に遇ひ、六月に至りて乃ち攻破しうる。外人の線を牽きて至親を引いて前に來りて相見るあり、大いに利あり。主將は歩々高升し、進退皆榮耀顯達せん。客方は管鮑の交はりの朋友の前に來りて相助するあり、彼の正面を攻擊すべからず。緝捕の方面は、その人は東方の一戸の相識する人家の裏に躲避す。

九天杜門兮,此日乍晴兮,黃雲次朝午後雨兮。兵渡大江風起巽兮,兩人解糧來婦兮。主將遲疑戰將吉兮,客軍遂意亦受顯榮兮。捕在乾方術精遠揚兮。九天會杜門,主天時一日晴,如未時有黃雲蓋頂,次日午後有雨。行兵則利登舟渡大江,有東南風起,有兩人解糧革來,又一女人至。主將疑兵有行有戰將出兵吉,客將凡事遂意,有榮顯至兆。捕捉則是賊在西北方水邊住,通術數,不可捉。

賦文に言う。九天が杜門に會すれば、當天忽然として放晴せん。もし黃雲を見ば、第二天午後に雨あらん。兵の大江を渡る時東南巽風正しく起こらん。兩人の糧草を押送し・また婦人の前に來るあり。主將は遲疑すと雖も、戰將を派して兵を出さば則ち吉。客方は事事稱心し、また榮顯を得ることをも得ん。緝捕の對象は西北乾方に在り、術數精深・名聲遠揚なり。注解して言う。九天が杜門に會すれば、天氣を占へば晴一天を主る。もし未時に黃雲の頂を蓋ふを見ば、第二天午後に卽ち雨あらん。行軍は船に乘りて大江を渡るに利あり、此時東南風を起こさん。兩人の糧革を押運して前に來るあり、また一名の女子の到來あらん。主將は疑兵の慮あれども、ただ戰將を派出しさへすれば、出兵は卽ち吉利なり。客方主將は凡事稱心し、榮顯の到來の徵兆あり。緝捕の方面は、その賊は西北方の水邊に住み、術數を精通す、捉ふる能はず。

九天景門兮,雨後東風兮,三日之期雨止兮。行兵水阻利西兮,敵信蜀人來知兮。主將成功褒封至兮,客貪師出用法可制兮。捕捉水邊頃刻可擒兮。九天會景門,主天時有二三日雨,遇午日東風起,方有雨。行兵則東北方有水阻,不可進兵,利進南方。有一朋友從川中來,知敵消息。主將可安,主收功,不日有褒封至。客將損下益上,師利出師,宜用法之制。捕捉則酒醉在河邊人家,即刻可擒。

賦文に言う。九天が景門に會すれば、雨後に東風を刮り、三天の内に雨停まらん。行軍は水に阻隔せられ、西方を以て利とす。敵情は蜀地に來る人を頼みて乃ち知ることを得。主將は功成り、褒封到來せん。客方は功を貪りて師を出す、法度を以て彼を節制しうる。緝捕は水邊に在り、頃刻に擒へうる。注解して言う。九天が景門に會すれば、天氣を占へば兩三天雨を降らすを主り、午日に至りて東風一たび起これば、乃ちまた雨あらん。行軍の時東北方に水の阻隔あり、兵を進むべからず、南に向かって推進に利あり。一位の朋友の四川より來るあり、敵人の消息を知る。主將は安坐して以て功を收むべく、久しからずして卽ち褒獎封賞の送到あらん。客方主將は下を損じて上を益す、師を出すに利あり、されど應に法度を以て節制を加ふべし。緝捕の方面は、その人は酒に醉りて河邊の人家に躺る、立刻に擒獲しうる。

九天死門兮,陰晦生風兮。嚴冬無雨雪飄兮。行兵開山破敵兮,營中忌刻賢去兮。主將利水不宜步兮,客將乖違急攻可破兮,捕捉潛移再來可獲兮。九天會死門,主天時五更有大風起,即無雨,但陰晦無日。冬時有雪。行兵則執柯,開小破林可破敵人。營中如虎見兔不能容,賢人有去志。主將不利水戰,不宜步騎,有奇至亦可用。客將上下各一心,可破之。捕捉則其人已移居,必然捕捉,再來可獲。

賦文に言う。九天が死門に會すれば、天色陰晦にして風を起こさん。嚴冬は雨なくして卻つて雪を飄らさん。行軍は山を開き敵を破ることを得。營中は彼此忌刻し、賢者は將に離去せんとす。主將は水戰に利あり歩戰に宜しからず。客方は上下乖違し、急攻すれば破るべし。緝捕の對象は已に暗中に搬走せり、彼の再び來るを待ちて乃ち拿獲しうる。注解して言う。九天が死門に會すれば、天氣を占へば五更の時に大風を起こし、隨後に雨降らず、ただ陰沈にして日光なきを主る。冬天に在れば則ち雪を降らさん。行軍は手に斧柯を執りて砍伐するが如く、小道を開闢し・林障を破除して以て敵人を擊破しうる。營中の氣氛は虎の兎を見るが如く人を容るる能はず、賢能の士は已に去意あり。主將は水戰に利あらず、また歩騎を用ゐるに宜しからず、もし三奇の到臨あれば仍ほ取用しうる。客方は上下各々異心を懷き、攻破しうる。緝捕の方面は、その人は已に遷走せり、もし必ず捉へんと欲せば、彼の再び回り來るを待てば卽ち拿獲しうる。

九天驚門兮,寅巳日晴兮,午未雨丑子雷兮。行兵危險緩進兮,武夫持戈助吉兮。主將褒封五日至兮,客善謀斷賢人輔助兮。捕捉西兌據山難獲兮。九天會驚門,主天時寅巳日晴,午未日雨,丑子日雷。行兵則如履虎尾,如履薄冰,危險可畏,不可輕進。有武夫持戈相助為吉。主將五日後有褒封為吉,客將多謀斷,更有賢人輔助。捕捉則在西方峻山下紮營,不可輕進,殊難捉獲。

賦文に言う。九天が驚門に會すれば、寅日・巳日は晴、午日・未日は雨、丑日・子日は雷を打たん。行軍の處境は危險、應に緩緩として推進すべし。武士の戈を持して來り助くるは吉なり。主將は五日後に褒封を收到せん。客方は謀斷を善くし、また賢人の輔佐あり。緝捕の對象は西方兌位の山上に據守し、拿獲し難し。注解して言う。九天が驚門に會すれば、天氣を占へば寅日・巳日は晴、午日・未日は雨、丑日・子日に雷あるを主る。行軍の處境は虎の尾を踏み・薄冰の上を走るが如く、危險畏るべし、輕進すべからず。武夫の戈を持して前に來りて相助するは、是れ吉兆なり。主將は五天後に褒獎封賞あらん、是れ吉なり。客方主將は謀多くして斷を善くし、更に賢人の輔佐あらん。緝捕の方面は、その人は西方の高峻の山下に營を紮る、輕進すべからず、極めて捉めて捉獲し難し。

九天開門兮,午未大風兮,冬時久雪不晴兮。行兵水火利乾兮,夫婦同至交通兮。主將發火慎防災兮,客勇宜避亥子相進兮。捕捉動移他往難獲兮。九天會開門,主天時無雨多晴,午未日有大風起,冬時亥子日有雪,久不得晴。行兵則前有大火,後有大水,進兵利西北。有夫婦同來,上下交通吉。主將軍中火災起宜防之無害。客將步步得進宜退避不宜交鋒,亥子丑日進兵得利。捕捉則已往他方難獲。

賦文に言う。九天が開門に會すれば、午日・未日に大風を刮らん。冬天は雪久しく晴れず。行軍は前に火あり・後に水あり、西北乾方を以て利とす。夫妻二人の同じく來るあり、上下の溝通は順暢なり。主將は謹んで軍中の失火を防ぐを要す。客方は勇なりと雖も、その鋒を避くるに宜しく、亥・子の日に於て推進せよ。緝捕の對象は已に他處に遷往せり、拿獲し難し。注解して言う。九天が開門に會すれば、天氣を占へば雨なく晴多きを主り、午日・未日に大風あり、冬天は亥日・子日に雪を降らし、久久放晴を得ず。行軍の時前面に大火あり・後面に大水あり、兵を進むるに西北方を以て利とす。一對の夫妻の同じく來るあり、上下の溝通は融洽して、是れ吉なり。主將は軍中の火災を起こるを防ぐを要し、防ぎ住まば卽ち害なし。客方主將は歩々推進を得、我方は退避するに宜しく正面交鋒に宜しからず。亥日・子日・丑日に於て兵を進めて乃ち利あり。緝捕の方面は、その人は已に別處に往きぬ、拿獲し難し。

八將會門是值使門會八將也,收用天盤不用地盤。假如陽二局乙庚日戊寅時,甲戌值符加二宮,傷門值使加七宮,上臨騰蛇,是騰蛇會傷門。占天時主有雨,若大霧,無雨;行兵則宜結寨在平洋,如遇奇可進山谷,繫丁加癸凶格不可進也。主將防兵刀之傷,如有奇可救,繫凶格無救,客將大勝不可擊。捕捉則在竹木林中,宜緩捕之。餘仿此。

以上所謂「八將會門」とは、値使の門と八神と相會することを指し、取用するにただ天盤を看て、地盤を看ず。例を擧げて言う。陽遁二局、乙日或は庚日の戊寅時、旬首甲戌を値符と作して坤二宮に加へ、値使傷門は兌七宮に加へ、而して兌七宮の上に臨む神は螣蛇、これすなわち「螣蛇傷門に會す」なり。こゝに於て本條に照らして斷ず。天氣を占へば雨あるを主り、もし大霧を起こさば則ち雨降らず。行軍は平曠の地に於て寨を結ぶに宜しく、もし三奇に遇はば山谷に進入しうる――但し此の局は「丁癸に加はる」の凶格に係るを以て、ゆえに進む能わず。主將は兵刃の傷を防ぐを要し、もし三奇あらば以て化解しうる、此の局は既に凶格なれば便ち化解するに從なし。客方は大勝全勝を獲ん、往きて彼を攻むべからず。緝捕の方面は、人は竹木林の中に藏る、緩緩として之を圖るに宜し。其の余の各條は皆この辦法に照らして推す。

奇門遁甲統宗卷之十一

玄機賦(中)

門氣休兮機巧藏,生門豈可即相當。遇休門,將兵當隱伏埋藏,毋出輕戰。遇生門可以出戰,坐生擊死,一敵萬人,若坐死擊生必敗。

賦文に言う。門氣が休門に逢へば、機謀巧計は皆收藏せらるべきなり。生門は豈に直ちに迎戰すべきならんや。注解して言う。休門に遇へば、兵を帯ぶる人は應に隱蔽埋伏し、輕易に出戰するなかれ。生門に遇へば則ち出戰しうる、辦法は生門の位に坐して死門の位を攻擊するに在り、さらば一人以て萬人を抵擋しうる。反つてもし死門の位に坐して生門の位を攻擊せば、必定失敗せん。

傷乘金克不安和,杜發生機半是訛。遇傷門兵馬損傷,若加乾兌宮,或合天心、天柱,是金能克木,必然敗北。遇杜門,宜閉塞固守不可出營門,雖欲出兵,實係虛誕。

賦文に言う。傷門もし金に剋せられば安寧を得ず。杜門は生機を發動せんと想ふも多分に虚妄なり。注解して言う。傷門に遇へば、兵馬は損傷あらん。もし傷門が乾六・兌七の兩個の金宮に加臨し、或は天心・天柱の兩顆の金星と相會すれば、それ卽ち金の木を剋する(傷門は木に屬す)、必定敗北せん。杜門に遇へば、應に門戸を閉塞し營壘を堅守し、營を出づべからず、たとえ兵を出さんと欲するも、その念頭は虚妄不實なり。

景氣忽聞如霹靂,死中退步是謀生。遇景門兵威大震,鋒不可擋。遇死門兵馬瘟疫死亡,戰必敗沒,惟有退兵固守,始得免禍,敵兵挑戰切勿應之。

賦文に言う。景門の氣は驟然として發作し、霹靂一聲の如し。死門の中は一歩退くがかへつて生を求むるの道なり。注解して言う。景門に遇へば、軍威大いに振るひ、鋒芒は人の當つ能くするなし。死門に遇へば、兵馬は瘟疫死亡を遭ひ、作戰すれば必定潰敗覆沒せん、唯だ兵を退き固守して乃ち禍を免れん。敵兵の前に來りて挑戰するは、千萬に應戰するなかれ。

驚門氣促不為美,開氣施威任縱橫。遇驚門營中怪異虛驚,兵馬不久退敗。遇開門行兵無礙,四通八達,縱橫自如,莫敢阻擋,兵威大震。

賦文に言う。驚門の氣は局促、好事にあらず。開門の氣は威力を施展し・意のままに縱橫しうる。注解して言う。驚門に遇へば、營中に怪異の事・虚驚一場を現出し、兵馬は久しからずして將に退敗せん。開門に遇へば、行軍は毫も阻礙なく、四通八達、縱橫自如、阻當を敢てするものなし、軍威大いに振るふ。

細評諸氣之宗,亦可曲盡形容。仔細決之,調度運之,處處成功。以上細推八門所到之吉凶,各有不同,宜仔細詳審,然後可以調度兵馬。遇吉則動,遇凶則止。戰必勝,攻必取,無不成功。

賦文に言う。細細として各門の氣の根本を評斷すれば、卽ち種種の情形を描摹し盡すことを得。仔細に決斷し・妥善に調度すれば、處處皆成功しうる。注解して言う。以上是八門の到る處の吉凶を細推するなり、各々相同じからず、應に仔細に審察し、然る後に乃ち兵馬を調度するを好しとす。吉に遇へば卽ち行動し、凶に遇へば卽ち停止す、さくのみ戰へば必ず勝ち・攻めれば必ず取り、往くところ成らざるなし。

天乙飛宮莫急進,乘之生合可逃生。值符加庚為天乙飛宮,甲受庚克,不宜進兵,後應則吉。若乘生門及六儀相合,則可免災。如六甲加己,六庚加乙,六辛加丙,六壬加丁,六戊加癸是也。

賦文に言う。「天乙飛宮」に遇へば急いで推進するなかれ、もし相生相合の關係に乘じ得ば還た以て身を脫しうる。注解して言う。天盤値符が地盤六庚の上に加はれば、卽ち「天乙飛宮」と呼ぶ、此時甲は庚金の克制を受く、主動して兵を進むるに宜しからず、後れて發して敵に應ずればかへつて吉利なり。もし同時に生門に乘じ、或は天地兩干が恰も六合を成せば、以て災を免れうる――所謂六合とは、六甲が己に加はる(甲己合)・六庚が乙に加はる(乙庚合)・六辛が丙に加はる(丙辛合)・六壬が丁に加はる(丁壬合)・六戊が癸に加はる(戊癸合)の這幾種の情形を指す。

丙加庚位他不欣,我軍急急進前程。六丙加庚為熒入白,庚受丙克,賊兵必來,必主敗北。我軍當急進兵,應之必得勝,利主不利客。

賦文に言う。丙が庚位の上に加はれば、對方は高興する能はざらん、我軍は應に趕緊に向前推進すべし。注解して言う。天盤六丙が地盤六庚の上に加はれば、「熒入白」と呼ぶ、此時庚金は丙火に剋せられ、敵兵は必ず來ると雖も、卻つて必定敗仗を喫せん。我軍は應に迅速に兵を進めて迎擊し、必ず勝利を獲ん。この格局は主方に利あり、客方に利あらず。

白臨熒位君須避,六乙加辛豈長銳。六辛加乙鋒難當,此刻三軍真可畏。六庚加丙為白入熒,此時賊兵必來。營中當整頓兵馬防備以應之,不宜先出兵。六乙加辛為青龍逃走,客兵不利,亦不宜先出兵以攻討,必主大敗。六辛加乙為白虎猖狂,客兵利,宜先出兵,百戰百勝,聞風披靡,不利為主,兵甲無存。

賦文に言う。白(庚)が熒(丙)の位に臨めば汝は必ず回避を須ゐ。六乙が辛に加はれば何處にか還た銳氣の長久あらん。六辛が乙に加はれば則ち鋒芒當り難し、此時三軍の氣勢は眞に人をして畏懼せしむ。注解して言う。天盤六庚が地盤六丙の上に加はれば、「白入熒」と呼ぶ、此時敵兵は必定來犯せん、營中は應に兵馬を整頓し嚴に防備を加えて以て待つべく、先んじて兵を出すに宜しからず。天盤六乙が地盤六辛の上に加はれば、「青龍逃走」と呼ぶ、客方に對して利あらず、同じく先んじて兵を出して討伐するに宜しからず、さもなくば必ず大敗を致さん。天盤六辛が地盤六乙の上に加はれば、「白虎猖狂」と呼ぶ、客方に對して利あり、先んじて兵を出すに宜しく、百戰百勝、敵人は風を聞きて潰散せん。されど主方に對しては利あらず、兵甲存することなからん。

庚癸相加難對敵,加己為刑常遭失。六庚加癸為大格,癸為天網,行兵阻格,難與對敵。六庚加己為刑格,為地戶,行兵傷殘,必遭敗北。

賦文に言う。庚と癸と相加する時は敵に對し難し。庚が己に加はれば刑格を成し、常常に損失あるならん。注解して言う。天盤六庚が地盤六癸の上に加はれば、「大格」と呼ぶ、癸は「天網」、行軍は阻格を受け、敵と交鋒するに難し。天盤六庚が地盤六己の上に加はれば、「刑格」と呼ぶ、己は「地戶」、行軍は傷殘あらん、必定敗北せん。

我軍值符是六庚,我軍須避是丙丁。切莫移軍加景門,庚符所畏火來爭。再臨六丙是飛勃,切莫錯認龍回首。如占此時有此格,退則須兮進則逆。我軍以六庚為值符,則兵馬出入征討,不可犯著丙丁二奇。並不可移軍到景門上,值符所畏者火也。若庚符臨於丙上,名為飛勃,亦為格勃,切勿認為青龍回首。若行兵遇此時,當速退兵回營,謹守營門,可以免禍。若欲進兵大戰,必致殺傷流血。

賦文に言う。我軍の値符もし是れ六庚ならば、就中丙・丁を避くるを須ゐ。切に軍隊を景門の上に移すなかれ、庚符はもっとも火の來りて相争ふを怕るるが故なり。庚が再び六丙の上に臨めば卽ち「飛悖」、切に「青龍回首」と錯認するなかれ。かかる格局を占へば、退くのみ合宜、進めば卽ち悖逆なり。注解して言う。我軍が六庚を以て値符と作す時、兵馬の出入征討は皆丙・丁兩奇を冒犯すべからず、また隊伍を景門(火に屬す)の上に移すも可ならず――値符の怕るる所は正しく是れ火なり。もし庚符が丙の上に臨めば、「飛悖」と呼ぶ、また「格悖」とも呼ぶ、切にそれを青龍回首と誤認するなかれ。行軍かかる時に遇へば、應に迅速に兵を退き營に回り、謹んで營門を守れば、卽ち以て禍を免れん。もし硬く兵を進め大戰せんと欲せば、必ず殺傷流血を致さん。

陽用下強非真強,陰用上弱非真弱。陰陽強弱仔細分,主客動靜須斟酌。進退吉凶要分明,疆場成敗要揣度。吉則行兮凶則逃,但取三勝可逍遙。甲乙丙丁戊為陽時,己庚辛壬癸為陰時。陽時則神居天上,故當用天盤奇儀星門強盛得地旺相相生,若地盤強,天盤弱,而陽時用之,為無益。陰時則神居地下,故當用地盤奇儀星門強盛得地旺相相生。若天盤強地盤弱,而陰時用之,亦無益。

賦文に言う。陽時もし下盤のみ強ければ、それは眞強にあらず。陰時もし上盤のみ弱ければ、それもまた眞弱にあらず。陰陽強弱は仔細に分辨を要し、主客動靜は必ず斟酌を須ゐ、進退吉凶は弄明白にするを要し、戰場勝負は豫め揣度するを要す。吉なれば卽ち行動し、凶なれば卽ち避走し、ただ「三勝」の地を占住すれば卽ち從容自如たることを得。注解して言う。甲・乙・丙・丁・戊は陽時、己・庚・辛・壬・癸は陰時。陽時は神氣天盤に居るを以て、ゆえに天盤の奇儀星門の強盛なるや否や・得地旺相にしてまた相生するや否やを看るを要す。もし地盤強くして天盤弱ければ、陽時に取用するに益處なし。陰時は神氣地盤に居るを以て、ゆえに地盤の奇儀星門の強盛なるや否や・得地旺相相生するや否やを看るを要す。もし天盤強くして地盤弱ければ、陰時に取用するに同じく益處なし。

陽時利為客,宜先動,用上強;陰時利為主,宜後應,用下強。為客,利先動,則先進者勝;為主,利後應,則後動者勝。疆場戰鬥成敗在於頃刻,必預先審度,使之成局在胸,然後可以出戰,非冒昧而行。既戰,求勝,可以僥倖成功者也。吉則行,凶則避。若值符不利,不宜妄動。設或賊兵壓境,不能待時,則當取三勝之地以出戰。三勝者,一值符,二九天,三生門。坐此三勝之地而擊其沖,無有不勝。

陽時は客方を為すに利あり、先んじて發動するに宜しく、天盤の強を取る。陰時は主方を為すに利あり、後れて發して敵に應ずるに宜しく、地盤の強を取る。客方を為すは既に先に動くに利あれば、則ち先に進攻する一方の取勝せん。主方を為すは既に後に應ずるに利あれば、則ち後に動く一方の取勝せん。戰場上の成敗は頃刻の間に決す、必ず豫め形勢を審度し、整個の局面を胸中に裝して、然る後に乃ち以て出戰すべく、冒失に行事する能わず。打ち起こして乃ち勝を求め僥倖成功を指望せんと想ふは、靠るべからざるなり。吉なれば卽ち行動し、凶なれば卽ち回避す。もし値符利あらざれば、妄動に宜しからず。假如敵兵境に壓し來り吉時を等候に及ばざれば、則ち「三勝」の地を取りて出戰せよ――三勝は卽ち値符・九天・生門の這三處。三勝の地に坐してその對衝の宮を攻擊すれば、勝たざるなし。

若遇三奇多入墓,求之美格亦為禍。譬如鬼遁用伏藏,此為用格正相當。凡局中得三奇者,固吉無不利,然乙木到坤、丙丁火到乾,皆為入墓,雖值美亦不為吉,用之有凶禍。譬如丁奇與開門休合,上臨九地,為鬼遁,利於伏藏、偷劫,此謂用格之法。若在艮宮,為丁奇入墓,用之必主敗亡。須在他宮則吉。

賦文に言う。もし三奇が多分に墓庫に落入すれば、然らば再び好い美格を求め來るも亦是れ禍なり。譬えば「鬼遁」は伏藏に宜しく、こゝを乃ち格を用ゐて其の宜しきを得たりと呼ぶ。注解して言う。局中に三奇を得るは、本是吉にして利あらざるなし。但し乙木が坤二宮に落ち・丙丁火が乾六宮に落つれば、皆入墓と算へ、たとえ美格に碰上すとも吉と為さず、用ゐれば凶禍あらん。譬えば丁奇と開門・休門と相會し、上にまた九地に臨めば、これ卽ち「鬼遁」、隱伏埋藏・偷襲劫掠に宜しく、こゝを乃ち格局に合する用法なり。但しもしそれが艮八宮に落ちば、それ卽ち丁奇入墓、用ゐれば必定敗亡せん。須く別の宮に落ちて乃ち吉たるべし。

自刑伏宮禍自起,請入凶地而擊之。自刑者,甲午到離,甲辰到巽及伏吟是也。自刑之地,則禍從中起,變從中生。當急速整頓兵士,砍破營寨,以劫掠之。亦須擇其門克宮,克主之凶地,沖破而砍擊之,必大勝。

賦文に言う。自刑と伏宮に遇上すれば、禍患は內部より生起し、此時妨げず凶地に闖進して之を攻擊すべし。注解して言う。所謂「自刑」は、甲午(辛)が離九宮に落ち・甲辰(壬)が巽四宮に落ち、および伏吟の這幾種の情形を指す。自刑の地に落ちば、禍患は卽ち內部より生起し變故は內部より萌發す。此時應に迅速に士卒を整頓し、營寨を砍破し勢に乘じて劫掠すべし。同時に還た敵方のかの門が宮を剋し主位に剋到する凶地を選び、之を衝破し砍殺し過ぎて、必ず大勝を獲ん。

反吟格須求之進,吉凶反掌非為幸。反吟事多反覆,不利出兵,主中途顛蹶。若得甲加丙、丙加甲、門克宮、吉格,則當立刻進兵。轉凶為吉,在於此時,如反掌之易。

賦文に言う。反吟格に遇上するも亦た進取を設法すべし、吉凶の變化は掌を反すが如く易く、併びに僥倖を靠るにあらず。注解して言う。反吟は事情の反復無常を主り、出兵に利あらず、多分に中途に於て受挫跌倒せん。但しもし同時に甲の丙に加はる(青龍回首)・丙の甲に加はる(飛鳥跌穴)・門が宮を剋するの類の吉格を得ば、則ち應に立刻に兵を進むべし。凶を轉じて吉と為すは卽ちこの一刻、容易なること手掌を一たび翻すが如し。

反吟之時利亂之,擊刑之時利誘之。反吟之時,主反覆顛倒,可以擾亂賊營,乘亂砍殺以取勝。擊刑之時,或設伏要路,或藏兵暗地,於是示利以誘之,佯北以引之,使敵入我伏中,起而攻擊,無有不勝。

賦文に言う。反吟の時に逢へば對方を擾亂するに宜しく、擊刑の時に逢へば對方を誘騙するに宜し。注解して言う。反吟の時は局面反復顛倒、正しく以て敵營を攪亂し、亂に趁て衝殺して勝を取るべし。擊刑の時は、或は要道上に埋伏を設下し、或は兵を暗處に藏め、然る後好處を拿して敵人を引誘し・假裝敗退して彼を引き來らしめ、彼が我が埋伏圈に鑽り入るを待ちて、再び兵を起こして攻擊すれば、勝たざるなし。

伏吟雖靜亦為動,開門九天值符宮。劫寨安民行軍得,奇門全在相合同。伏吟格,天地兩盤奇儀星門皆同和,雖主安靜、伏藏,不利動作,然亦有利。動之時要擇九天伏吟之宮、值符伏吟之宮、開門伏吟之宮,此三伏吟皆大利。一利偷營劫寨,一利恤眾安民,一利行軍渡險,三者最利用伏吟天地兩盤相合同。遇吉重吉,遇凶重凶,為主為客兩者皆利。

賦文に言う。伏吟は静を主ると雖も、其中にもまた動あるべし、關鍵は開門・九天・値符の這三宮に在り。劫寨・安民・行軍は皆其の中より取ることを得、奇門の妙處は全く天地兩盤の相合に在り。注解して言う。伏吟格は天地兩盤の奇儀星門の完全相同重合するなり、安靜伏藏を主り擧動に利あらざれども、卻つてもまた用ひうるの處あり。動かんとする時は、卽ち九天伏吟の宮・値符伏吟の宮・開門伏吟の宮を選ぶ――這三處の伏吟は皆大いに利あり。一は偷營劫寨に利あり、一は部衆を撫恤し百姓を安定するに利あり、一は行軍渡險に利あり。三者はもっとも伏吟天地兩盤相合の長處を發揮しうる。伏吟の特點は吉に遇へば則ち吉上に吉を加へ、凶に遇へば則ち凶上に凶を加ふるに在り、主方客方に對して皆同樣に適用す。

美格占之忌重克,天地兩盤與時日。甲日逢庚丙遇壬,地克天兮時剋日。美格者,如龍回首、鳥跌穴、三詐五假、九遁之類,最忌相剋。行兵尤忌下克上,或星相剋,或儀相剋,或門相剋。一克其凶猶緩,兩克其凶為重。又逢時干剋日干,如甲時逢庚時、乙日逢辛時、丙日逢壬時、丁日逢癸時,皆是時干剋日干,主下犯上,主勝客。行兵者,不可不知之。

賦文に言う。美格を占むるにもっとも重重相克を忌む――天地兩盤の間は看るを要し、時干與日干の間も亦た看るを要す。甲日に庚に遇ひ・丙日に壬に遇ふは、皆是れ地盤の天盤を剋し・時干の日干を剋するなり。注解して言う。所謂美格は、卽ち青龍回首・飛鳥跌穴・三詐五假・九遁の這一類、それらはもっとも相克を忌む。行軍は殊に地盤の天盤を剋する(下が上を剋する)を忌諱とす。或は星と星と相克し、或は儀と儀と相克し、或は門と門と相克す。ただ一重の剋のみならば、凶は還た緩やか。兩重の剋あれば、凶は就中重し。再加へて時干の日干を剋すれば、譬えば甲日に庚時に遇ひ・乙日に辛時に遇ひ・丙日に壬時に遇ひ・丁日に癸時に遇ふは、皆時干の日干を剋するに屬し、下の上を犯すを主り、戰を占へば則ち主方勝ち客方勝たれん。兵を帯ぶる人はこの一點を知らざるべからず。

三奇要用須符使,乙奇逢己奇旺處。更得休門生氣助,莫使驚開來相遇。三奇最吉,若要用之,須合值符值使兩宮,然後得力。如乙奇逢甲戌己為木克土,又要乙奇到震宮旺地始得力,又要合休門水來相生,助之尤妙。若合驚開二門,乙受金克,雖在旺地,為力減半。地下六己雖受乙克,而驚開之金為己之子,子能報仇。乙木自救且不暇,安能害人?故主軍亦不為災。

賦文に言う。三奇を用ゐるには必ず値符値使を配合するを須ゐ。乙奇は己(旬首甲戌)の上に落ちかつ旺地に處るを要す。再び休門の生氣の相助を得れば最好なり。驚門・開門をして來りてそれに碰へしむるなかれ。注解して言う。三奇はもっとも吉、但し之を用ゐれば、必ず値符・値使の兩宮と相合せば、始めて眞に力を得。比如乙奇が甲戌己の上に加臨すれば、是れ木の土を剋する(乙奇得使)、還た乙奇が震三宮の如き旺地に落ちて乃ち力量あり、再び休門の水に屬するを配して以て相生せば、則ち更に妙なり。もし驚門・開門の這兩個の金門を配せば、乙木は金に剋せられ、たとえ旺地に在るとも、力量は一半を減ずるを要せん。地盤の六己は乙木に剋せらるると雖も、但し驚・開の二門の金は己土の生ずる所の子、兒子は能く母親のために仇を報ず――此時乙木は自ら救ふ尚ほ及ばず、何ぞ還た人を害せんや。ゆえに主方軍隊に對して來説するに、亦た災禍を構成せず。

丙奇最喜子逢臨,雖得傷門也是欣。若得景門為此助,休門雖吉亦相侵。丙奇屬火,臨於甲子戊上,甲木生丙火,丙火生戊土,此宮最吉。雖合傷門亦傷害,是木來生火,火能助丙,亦主勝捷。若得合景門,火以助火,行軍大勝。倘使休門來合,雖是吉門,而水能克火,反主凶禍,避之為吉。

賦文に言う。丙奇はもっとも甲子(戊)の上に加臨するを喜ぶ。たとえ傷門を配するとも亦是れ可喜なり。もし景門を配せば更に是れ助力なり。休門は吉門に屬すと雖も、丙奇に對してはかへつて是れ侵剋なり。注解して言う。丙奇は火に屬し、甲子戊の上に加臨すれば、甲木は丙火を生じ丙火は戊土を生ず、この一宮はもっとも吉利なり。便い傷門を配するとも、傷門は傷害を主ると雖も、但しそれは木に屬し木は來りて火を生ず、火は木の助を得、亦た取勝奏捷を主る。もし景門を配せば、是れ火の火を助くる、行軍は必ず大勝を獲ん。倘若休門を配せば、休門は吉門なりと雖も、可なりそれは水に屬し水は能く火を剋す、かへつて凶禍を主る、還た是れ避くるを好しとす。

下在壬兮相合同,但逢傷杜不為榮。遁逃之時若得此,生門吉助足成功。六丁加六壬為丁壬相合,若會傷門、杜門,雖曰相生,一防閉塞,一防傷害,皆不可用。若逃亡絕跡者,逢之最利,但要生門相會以助之,定得吉。逃者不得,追者不見。

賦文に言う。丁が壬の上に落つるは是れ天干相合。但しもし傷門・杜門に碰上せば卽ち光彩と算えず。逃遁の時もしこの格局を得ば、再び生門の相助あれば卽ち以て成功するに足る。注解して言う。天盤六丁が地盤六壬の上に加はれば、是れ丁壬相合。もし傷門或は杜門に會せば、雖説木は能く火を生ず相生と算ふるも、可なり一は閉塞不通を防ぐを要し・一は傷害を防ぐを要し、皆用ゐる能わず。但し逃亡藏匿・蹤跡を斷絕せんとする人に對しては、かかる格局に遇ふがもっとも有利。ただ須く生門の相會して相助するあらば、乃ち一定に吉を得せん。彼の時逃ぐる人は把へ難く、追ふ人も見えざらん。

用奇用合舉兵時,下寨安營但取之。乙在庚兮丁在壬,丙臨丁上是同心。奇儀相合兩家乘,遇敵應之可罷兵。交合即為和合格,相宜主客議和成。用奇門,得奇儀相合,則安營下寨最為吉利,定無凶。天乙在庚上,為乙庚相合;丁庇壬上,為丁壬相合;丙庇辛上,為丙辛相合;戊在癸上,為戊癸相合;甲在己上,為甲己相合。兩儀相合,天地和同。主客對壘當議和,罷兵不戰而息兵休戈矣。

賦文に言う。三奇を用ゐ・天干相合の時辰を用ゐて兵を起こし、寨を紮り營を安んずれば卽ちかかる時候を取れ。乙が庚の上に落ち・丁が壬の上に落ち、丙が辛の上に臨むは皆同心相合の象なり。奇と儀と兩兩相合し、雙方は共に其の利に乘じ、敵人に遇上しても亦た應對して兵を收むべし。かかる交合を卽ち「和合格」と呼ぶ、もっとも主客雙方の講和に適合す。注解して言う。奇門を用ゐる時もし奇儀相合を得ば、安營紮寨はもっとも吉利、一定に凶險なし。天盤乙が地盤庚の上に落つるは、是れ乙庚相合。丁が壬の上に落つるは、是れ丁壬相合。丙が辛の上に落つるは、是れ丙辛相合。戊が癸の上に落つるは、是れ戊癸相合。甲が己の上に落つるは、是れ甲己相合。天地兩儀相合し、上下和同なり。此時主客對壘は應に議和し、開戰せずして兵を罷め戈を休めうる。

安營須用未時占,庚與玄武仔細看。若在山兮樵夫遇,水邊漁人更相參。若從大道行商賈,探聽軍情也是*。須得拘留無走漏,園林村壑索其潛。安營立寨,須用未時推占。日有六庚與玄武,二者所臨之宮,主有賊兵來偷營劫寨,所遇皆是*細。若在山上,樵夫便是*細;若在水中,漁父亦是*細。至於商賈、僧道、術士、乞丐等,皆係探聽我軍之*細,一切概當拘留,毋得走漏。密遣兵將於村落林木之中搜索伏匿,必有潛躲之賊。

賦文に言う。安營は應に未時を用ゐて推占し、仔細に六庚と玄武の在所を察看するを要す。もし山中に在れば、遇ふ所の樵夫は可疑なり。水邊に在れば、遇ふ所の漁人も亦た一幷に留意すべし。もし大路上に行走する商販あらば、同じく是れ軍情を探聽し來る奸細なり。必ず彼らを拘留し住め、消息を走漏せしむるなかれ。還た園林・村落・山谷の中に到りて潛藏の人を搜索するを要す。注解して言う。安營紮寨は須く未時を用ゐて局を起こし推占すべし。當日六庚と玄武の臨む所のその兩宮は、敵兵の前に來りて營を偷み寨を劫するあるを主る、そこに於て遇ふ所の人は皆是れ奸細なり。山上に在れば、樵夫は卽ち奸細。水中に在れば、漁翁も亦是れ奸細。商人・僧道・術士・乞丐等に至るまで、統統是れ我軍を刺探し來る奸細、一概に應に拘留し、風聲を走漏するを許さず。同時に秘密に兵將を派して村落林木の中に搜查せしめば、必定潛藏の賊人を搜出しうる。

玄武重重內帶格,乙在辛上豈利客。備嚴來劫賊自驚,生旺收此客情伏。陽將陰神兩重玄武,俱在時干之上,又六乙加辛為龍逃走,是辛金克乙木,不利客兵。此時宜整兵嚴備,必有賊來偷劫,自敗而還。若六乙得旺氣,即當向此一路搜捉前去。

賦文に言う。玄武が重重に出現して局中また凶格を帶び、乙が辛の上に落つれば、何處にか還た客方に利あらん。嚴に戒備を加えて彼の來り劫するを待てば、賊人自ら慌てん。もし乙が生旺の氣を得ば、卽ち應に勢に順て客方の情形を收拾伏定すべし。注解して言う。陽將と陰神の兩重玄武が皆時干の上に壓し、また六乙の辛に加はり「青龍逃走」を成すに逢へば、是れ辛金の乙木を剋する、客方に對して利あらず。此時應に兵馬を整頓し・嚴に防備を加ふべし――必定賊の來りて偷襲劫寨するあり、彼自ら敗退して回らん。もし六乙が旺氣を得ば、卽ち應にこの一路に順て搜索追捕し過ぐべし。

辛加乙上利來客,此際占之亦是迫。若無開驚動神位,雖得凶兮無可畏。六辛加乙為虎猖狂,是辛金克乙木,上克下,客兵大勝,主軍破敗。若六辛不會合開驚二門,則陰金無力,雖得猖狂,不甚為害。若會休門,則乙奇得助,辛金洩氣。主客若交鋒,勝敗兩平分。

賦文に言う。辛が乙の上に加はれば來犯の客方に利あり、此時占し來るも亦た算へば一種の「迫」なり。もし開門・驚門の來りて神位を觸動するなくば、凶格なりと雖も卻つて畏懼に足らず。注解して言う。天盤六辛が地盤六乙の上に加はれば、「白虎猖狂」と呼ぶ、是れ辛金の乙木を剋し・上が下を剋する、客方大勝し主方潰敗せん。但しもし六辛が開門・驚門の這兩個の金門と會合せざれば、陰金は力なく、名は猖狂と曰ふと雖も、其實為害大ならず。もし休門(水に屬す)に會せば、乙奇はかへつて生助を得、辛金は氣を泄ぐるに因りて力を減ず、此時主客交鋒すれば、勝負各半なり。

年月日格及兼悖,庚丙之氣為相逆。倘或日格月悖之,紀綱法令終須失。甲申六庚丙戌時,此為遇悖遭時格。年月日時干逢庚為格,庚復加丙為格勃,諸事皆勃亂阻格,顛倒難成。年干為父,月干為兄弟,日干為己身,時干為子孫,或以生我之干為父母,我生之干為子孫,比和之干為兄弟,天上時干為己身。各看其所格者,分類以推占之。若天上干逢格,地下干逢勃,為格勃,主綱常倒置,法度廢壞。如甲申庚值符逢丙戌時,為時格符勃。此遇格勃,先逢阻格,而後遭勃亂,諸事無成。

賦文に言う。年格・月格・日格に再加へて悖あれば、庚と丙の氣は相互に逆衝す。倘若日上に格に逢ひ月上に悖に逢はば、綱紀法令は終に敗壞せん。甲申旬の六庚が丙戌時に碰上せば、これ卽ち又悖に遇ひまた時格に遭ふなり。注解して言う。年干・月干・日干・時干の上に庚に遇へば卽ち「格」、庚が再び丙の上に加はれば卽ち「格悖」、諸事皆悖亂阻塞・顛倒難成ならん。人事を斷ずる時、年干は父輩を代表し、月干は兄弟を代表し、日干は自身を代表し、時干は子孫を代表す。また我を生ずる干を父母・我が生ずる干を子孫・我と同類の干を兄弟・天盤時干を自身と按じて以て分かつことも得。是れ哪の一位の格に遇ふかを看て、卽ち類別に按りて推斷す。もし天盤の干が格に逢ひ・地盤の干が悖に逢へば、合して卽ち「格悖」、綱常倒置・法度廢弛を主る。譬如甲申旬が庚を以て値符と為して丙戌時に碰上せば、卽ち時格に符悖を加ふるなり――先に阻格を遭ひ、後に悖亂に遇ふ、諸事成ることなし。

天遁生門六丙丁,乘之施令及登程。丙丁氣旺生門助,此為用格實精明。天上六丙合生門,下臨六丁宮為天遁,其方可以發號施令。出兵行營,要丙丁乘旺氣又得生門助之,可以興王定伯,威振天下,從用美格之法也。

賦文に言う。天遁は生門が六丙を帶びて丁の上に落つるなり、之に乘じて號令を發し啓程出行せよ。丙丁の氣旺にしてまた生門の相助あれば、こゝを乃ち格を用ゐて精明なるを得たりと為す。注解して言う。天盤六丙が生門と相合し、下に六丁の宮に臨めば、卽ち「天遁」。この方位は以て號令を發しうる。出兵行軍紮營の時は、丙・丁が旺氣に乘り、再び生門の相助を得れば、卽ち王霸の業を成就し・威を天下に震はん。是れ美格を取用するの正法なり。

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