難を逃るるを占す
凡占逃難,以番禽為逃難之人,到將為追捕之人,日禽為逃難之處。須要日禽生旺,我禽落泊得地為好。若我禽□他禽者,莫妨。如他禽□我禽,必被所捕。若日禽□我禽,我禽生他禽者,則主逃難之處不穩,惟生我則吉。如日間逃難,要他人是夜禽;如夜間逃難,要他人是日禽,仍要出杜門,或地戶,或華蓋方,或九地、太陰、六丁下出,則人不見我,可以免難也。
凡そ避難逃亡を占すれば、「番禽」を以て難を逃るるの人を代表し、「到将」を以て追捕するの人を代表し、日禽を以て難を逃れて在る所の処を代表す。須ち日禽生旺にして我方の禽落脚して地を得て始めて好し。倘若我方の禽対方の禽を剋せば、事に妨げず。倘若対方の禽我方の禽を剋せば、必ず追獲せられん。倘若日禽我方の禽を剋し、而して我方の禽又た去りて対方の禽を生ぜば、便ち身を蔵するの処穏妥ならざるを主る;只だ日禽の来りて我を生ずる、始めて吉と算す。白天難を逃るるには、対方は是れ夜禽なるを要す;夜間難を逃るるには、対方は是れ日禽なるを要す——此の時対方正に蔵伏の候に当たるを以てなり。此の外還た杜門より走り出で、或いは地戸を走り、或いは華蓋方を走り、或いは九地・太陰・六丁の下より出で去るを要す——此の様にして人我を見る能わざれば、便ち難を免るべし。
逃亡人犯を捕捉するを占す
凡捕逃,以番禽為捕逃之人,到將為逃亡之犯,日禽為逃避之處。須要日禽與他禽生我,其人自必相遇。如我禽太高,□伏他禽者,彼必畏我,深躲不出。尤須擇驚門而出,其人可獲也。
凡そ逃犯を緝捕するを占すれば、「番禽」を以て緝捕するの人を代表し、「到将」を以て逃亡の犯人を代表し、日禽を以て其の藏匿の処を代表す。須ち日禽と対方の禽と皆な来りて我を生じて始めて好し——彼の人自ら撞き上がり来らん。倘若我方の禽位分太も高く、対方の禽を壓伏して太も死せしめば、対方必定我を畏懼し、蔵るること更に深くして出で来るを肯んぜず。尤も当に驚門を挑みて出発すべし——此の様にして始めて人を捉え到る能くし。
失物を占す
凡占失物,以我禽為失物之主,他禽為所失之物並所得之人,日禽為所失所藏之處。若他禽來生我禽者,其物易尋易見;如是生物,則主自回。如我禽□他禽者,急尋必見,遲則難矣。若日禽□他禽者,其物被藏深處不出。仍以鎖泊定其所藏之方,逢山在山,逢水在水,若逢湯火、刀砧,其物已被烹宰矣。
凡そ失物を占すれば、我方の禽を以て失主を代表し、対方の禽を以て丟せし所の物及び拾得の人を代表し、日禽を以て丟失と藏匿の処所を代表す。倘若対方の禽来りて我方の禽を生ぜば、彼の件の東西容易く找め・容易く見ゆ;如果丟せる是れ活物なれば、還た自ら回り来らん。倘若我方の禽対方の禽を剋せば、趕緊に找めに去れば一定見え着く、拖え久しければ便ち難し。倘若日禽対方の禽を剋せば、彼の件の東西深処に蔵せられて露面せざらん。再び「鎖泊」十二位を用いて蔵する所の方位を定め出だす:山の字に逢えば便ち山裏に在り、水の字に逢えば便ち水中に在り;若し湯火・刀砧の位に逢えば、彼の東西已に人に烹煮宰割せられ了れり。
天の晴雨を占す
凡占天時晴雨,皆以日辰與日宿所屬五行而斷。如日辰屬水,其宿屬火,是日辰□日宿,則主陰無雨。如日辰屬火,日宿屬水,是日宿□日辰,其日主晴。如日辰生日宿,主陰晦。若日辰與日宿比和,皆火則晴,皆金作雨,皆水即雨,皆土則陰,皆木則風也。
凡そ天時の陰晴雨雪を占すれば、皆な日辰と当日値宿の属する所の五行に按じて判断す。譬如日辰水に属し而して値宿火に属すれば、是れ日辰の値宿を剋す——便ち陰天にして雨無きを主る;日辰火に属し而して値宿水に属すれば、是れ値宿の日辰を剋す——彼の天便ち晴を主る。倘若日辰値宿を生ぜば、陰沉昏晦を主る。若し日辰と値宿と五行比和せば:皆な火に属すれば則ち晴、皆な金に属すれば則ち雨を下し、皆な水に属すれば便ち立即に降雨し、皆な土に属すれば則ち陰、皆な木に属すれば則ち風を起こす。
声息を占す
凡軍中聞報聲息,即以所聞、所報之時占之。如到彼□我弱,彼又得地,旺而生□我者,又以其時起遁。如遁合「太白入熒惑」者,其賊必來。如番我禽旺而得地,又能吞啖擒制他禽,而又遁合「熒入太白格」者,其賊必自恐懼而逃遁矣。若時直伏斷、截路空亡,更彼我之禽比和,或與同類,或他禽旺而低弱者,則主驚虛,其賊□是虛報者也。
凡そ軍中探報の消息を聴かば、便ち聴き得報じ到るの彼の個の時辰を用いて課を起こす。倘若倒出せる対方の禽強く而して我方の禽弱く、対方又た落脚して地を得気旺にして反って我を剋せば、再び彼の個の時辰に按じて遁甲を起こす:若し遁局「太白熒惑に入る」の格を合成せば、彼の股の敵兵必定要して来らん。反って、倘若翻出せる我方の禽気旺にして地を得、又能く対方の禽を吞食擒制し、而して遁局又た「熒太白に入る」の格を合成せば、彼の股の敵兵必定自ら驚恐して逃走せん。倘若時辰正に伏断・截路空亡に値し、加えて彼我の両禽比和するか、或いは同じく一類に属するか、或いは対方の禽旺なりと雖も而して位分低弱なれば、那れ便ち虚驚の一場を主る——此の股の敵情必定是れ虚報(末の「□」底本缺字、当に「必」と作るべし)。
