30.財を求むるを占う
財來扶世,求之不難;財空鬼旺,千水萬山。
財爻が来たって世爻を生扶するは、財が自ら門に尋ね来たるにして、求むるも並ならず難からず。もし財爻が落空して官鬼が当旺ならば、それは千重の水・万重の山を隔つるがごとく、気力を費し尽くすも手に拿到らず。
合吉神並世應,而六位有財可得。白虎臨財已先嗔、臨應也先嗔,比和則無關,鬼動則必經營也。應生世,雖無財亦可求,外生內、應生世,或比和不落空者,雖未有,尚有還財。子爻動彼自不還。死氣財必長生日得。外克內卦宜出財、內克外卦宜入財。
卦中の吉神が世応と相合し、六爻の内にまた財爻あれば、この財は便ち得べし。白虎が財爻の上に臨むは、相手方は先ず怒を発するを要す。応爻の上に臨むも、また相手方が先に怒を発すなり。世応の比和するは、両下とも妨げなし。官鬼の発動するは、この財は必ず経営張羅してはじめて有り。応爻が世を生ずるは、卦中にたとえ財無くもまた往きて求め得べし。外卦が内卦を生じ応爻が世爻を生じ、あるいは彼此比和にしてまた落空せざるは、眼下未だ有らずと雖も、日後なお我に帰还するの財あり。子孫爻の発動するは、相手方は自ら便ち还さず。死気の上に落つる財爻は、それが長生の日を俟ちてはじめて得べし。外卦が内卦を剋するは銭を出し帳を付くるに宜しく、内卦が外卦を剋するは銭を進め款を収むるに宜し。
將本求利,須要財爻持世,應旺相,有氣,乃大吉。財爻無氣,雖有亦無多。財爻空亡,其財決無,尤防破失。財爻生旺可倍加,休囚減半。逢沖,將入手有阻。
本銭を拿りて利を求むるは、必ず財爻が世を持ち、応爻が旺相有気、これ乃ち大吉なり。財爻が無気のは、たとえ財ありも多からざらん。財爻が空亡に落つるは、この財は一定に無し、さらにかえって破耗損失を受くるを提防するを要す。財爻が生旺のは、得る所は加倍すべし。財爻が休囚のは、一半を減ずるを要す。財爻が冲に逢うは、眼看手に到らんとすれどまた阻碍を生じ出す。
空手求財,雖有財爻,卻要鬼旺方為全吉。如財爻旺相,卦中無鬼,雖財可求,實無可得。若有鬼無財,雖有高術,亦不得財。二者必用二全,方為大吉。父母化財,先難後易,財化父母,先易後難。財化兄弟,先聚後散,兄弟化財,先散後聚。
空手にして財を求めに往くは、卦中に財爻ありと雖も、またさらに官鬼の旺相を要してはじめて十全の吉と算す――鬼無くんば則ち財に主管無く、着落する所無し。假如し財爻が旺相にして卦中に鬼無くんば、財は求め得べしと雖も実際には手に得ず。假如し鬼ありて財無くんば、たとえ再高き高明の手段ありも、財を求め出す能わず。この両様は必ず斉全するを要して、乃ち大吉なり。父母が財爻を変出するは、先に難く後に易し。財爻が父母を変出するは、先に易く後に難し。財爻が兄弟を変出するは、先に聚め後に散ず。兄弟が財爻を変出するは、先に散じ後に聚まる。
前卦有財,後卦無財,速謀有得,遲則無。前卦無財,後卦有財,遲取方有,目下未值。財之多寡,須憑爻之衰旺決之。
本卦に財ありて変出の後卦に財無きは、急いで往きて謀ればなお得る所あり、遅れ拖れば便ち無し。本卦に財無くて後卦に財あれば、遅き時候に往きて取るを要してはじめて有り、眼下は時候未だ到らず。財の多きと少なきに至っては、須く財爻の衰旺に凭りて決断すべし。
子孫為財之源,若加青龍發動,不問財爻衰旺,決可求謀,乃大吉之兆。父母動則子受傷,不能生財。財源已絕,若遇白虎同登,凶。縱其財旺生合世爻,只許一度,不可再圖。
子孫は財を生ずる源頭なり。もし子孫が青龍を加えてまた発動すれば、則ちさらに財爻の衰か旺かを問うに及ばず、必ず求謀して手に得べし、大吉の兆なり。反って父母が一たび動けば、子孫は傷を受け、就中再び財を生じ出す能わず、財源は便ち断たる。この時もしまた白虎が一同に臨み上らば、さらに凶なり。たとえあの財爻が旺相にして来たって世爻を生合すとも、ただ此の一次を得るを許すのみ、再び第二回を図るべからず。
世為我,若財來生我,克我皆吉,乃易得之象;若我克財爻,謂之克退,財靜猶可,若動,如入下逐高,不能及也。若世安靜,財爻發動,生我、克我,此財來逐我之象,決主易求。
世爻は我自己を代表す。財爻の来たって我を生じ、あるいは来たって我を剋するは、みな吉にして、みな財の手に到りやすき象なり。もし是れ我が去りてあの財爻を剋すれば、これを「剋退」という。財爻が安静の時は還って罷むも、財爻がもしまた発動せば、低き処に立ちて高きの物を追うがごとく、怎んども追い上ぐる能わず。もし世爻が安静不動にして、財爻が発動して来たって我を生じ我を剋するは、これ財の自ら我に追いて跑るの象にして、一定に求め得やすし。
看得財日,須與日辰合方得入手。若旺相之財,墓日可得;無氣之財,生旺日乃得也。
財を得る日子を推するを要するは、須く日辰が財爻と相合するを俟ちて、財乃ち手に入るを得。もし是れ旺相の財ならば、それが墓に入るあの一日に逢うて得べし。もし是れ無気の財ならば、それが長生・帝旺のあの一日を俟ちてはじめて得べし。
31.博戯を占う
博戲斗禽,福旺物真;財為利息,鬼動不贏。
賭博の游戯と闘鶏・闘虫とを占うに、子孫・福徳爻の旺相の者は、闘う所の物こそ真に強健なり。妻財爻は贏り来たる彩頭・利息を代表す。官鬼が一たび発動すれば、便ち贏る能わず。
世應見鬼爻皆敗,乃彼我不得地,世旺克應,我勝;應旺克也,彼勝。子孫妻財喜扶世,我勝。子孫旺相喜動。
世爻・応爻の上に官鬼を見るは、両辺ともに敗るるを要す。これは彼我双方ともに地を得ざればなり。世爻が旺にして応爻を剋するは、我は勝つ。応爻が旺にして世爻を剋するは、相手方は勝つ。子孫・妻財は最もそれらの来たって世爻を生扶するを喜ぶ。世を扶ければ則ち我は勝つ。子孫の旺相の時、またそれの発動するを喜ぶ。
或問:妻為我物,鬼為彼蟲,如何取用?答曰:此言斗禽蟲也。若轉變之事,則不一同專,要子孫持世旺相,或獨發便贏,若鬼兄財爻動便輸。要知當日,俱以時辰取福德言之。
人が問うていう。妻財は我が方の物、官鬼は相手方の虫、この両様はいったいどう取用するか。答えていう。これは専ら闘禽・闘虫のこの一類に就きて説くなり。もし是れ局面の輾転変化する賭法ならば、便ち一概に此に照らして専取する能わず。ただ子孫が世を持ちて旺相するか、あるいは子孫の独発するは、便ち贏つ。もし官鬼・兄弟・財爻の発動するは、便ち輸す。当曰の輸贏を断ずるを要するは、みな時辰の上の福徳の神を拿りて推す。
32.出行を占う
遠行出入,財旺大吉;鬼旺多凶,持身最吉。
遠行・出入を占うは、妻財爻の旺相は大吉なり。財が旺なれば則ち行李・盤纏は斉備して一路順遂。官鬼が旺相なれば則ち凶険多し。もし財爻あるいは子孫が卦身を持するは、最も吉利なり。
財為行李,子為喜悅。凡鬼又持世,兄弟獨發,鬼爻旺相,鬼墓貼身。游魂八純,皆不可出行。
出行の卦は、妻財は行李・盤纏を代表し、子孫は一路の喜悦・平安を代表す。およそ官鬼の持世、兄弟の独発、官鬼の旺相、鬼の墓庫が卦身に緊貼する、および游魂卦・八純卦を揺得たるは、みな出行すべからず。
或問:游魂、八純皆不可出行,如何?答曰:游魂主忘返,八純主賓不和,故不利出入也。
人が問うていう。游魂卦・八純卦は何を為すぞ皆出行すべからざる。答えていう。游魂は人の外頭に在りて流連して返るを忘るるを主り、八純は主客の彼此和せざるを主る。ゆえに皆出門往来に利せざるなり。
動官行。世應俱動,宜速行,旁爻動,利行遲,八純,不宜遠行。世墓方大忌。 要看第五爻持世為緊,但宜財爻、子孫持世,或旺相動便好。
官爻が一たび動けば、便ち動身起行するを得。世爻・応爻が皆動くは、急いで走るに宜し。旁爻の発動するは、緩行に利あり。八純卦は遠路を走るに宜しからず。世爻の臨む所の墓庫の方は、最も忌避するを要す。此の外緊要なるは第五爻を看るに在り――第五爻は道路の位なり――さらに世爻の持つ所は何かを看る。ただ財爻・子孫の持世を宜しとし、あるいはこの両様が旺相にして発動すれば、あれは乃ち好し。
只怕鬼兄動。世爻化入墓,化出兄鬼,主有口舌,或主病。世空去不成,或動爻沖剋世爻,便斷此人傷我。如鬼爻,鬼賊官事。兄爻,口舌是非。父爻,船事不便,或文書等事。財爻動,當有財物之喜,子孫動,或化子孫,去有財喜。
出行はただ官鬼・兄弟の発動を怕る。世爻が変じて墓に入り、あるいは兄弟・官鬼を変出し来たるは、路上に口舌あるを主り、あるいは病を生ずるを主る。世爻の落空するは、此の趟は走り成らず。もし動爻ありて来たって世爻を冲剋するは、便ちこの人の我を傷害せんとするを断ず。来たるがもし官鬼爻ならば、盗賊と官司の災なり。兄弟爻ならば、口舌・是非なり。父母爻ならば、船只の不便か、あるいは文書の一類の事の牽絆なり。財爻の発動するは、路上に財物の喜あるべし。子孫の発動しあるいは子孫を変出するは、此の往くは財あり喜あり。
33.行人を占う
行人用財,鬼動必災;應爻坐鬼,無透不來。
外出して未だ帰らざる行人を占うは、妻財爻をもって用神と為す。官鬼が一たび発動すれば、行人は必ず災に遭う。もし応爻の上に官鬼が坐すれば、則ち日辰が用神を透し出すに非ざれば、人は帰り来る能わず。
以財為用,親爻為行人,旁爻為音信,持世立至,遠三日,近、當日。財又出現,旺相來速,休囚來遲。財爻伏藏,旺相,直日便至;旺相不值日未來。財爻出現,旺相宜墓月分方歸。大忌應爻坐鬼,兄弟須是日,日辰透出安靜,以財生旺日到,亂動以父母生旺日到。
行人を占うは財爻をもって用神と為す。本宮の親爻は行人本身を代表し、旁爻は書信・音訊を代表す。用神が世を持するは、人は馬上に到る。遠ければ三日、近ければ当日なり。財爻がまた卦面に出現するは、旺相なれば便ち来ること快く、休囚なれば便ち来ること遅し。財爻が伏蔵にして旺相のは、それが日を値うに逢えば到る。旺相にして日を値わざるは、未だ来らず。財爻が出現して旺相のは、それが墓に入るあの月分を俟ちてはじめて帰る。最も忌むは応爻の上に官鬼の坐するなり。もし用神が兄弟爻ならば、必ずそれが日を値うを俟つを要す。日辰が用神を透し出して卦がまた安静のは、財爻の生旺の日に按じて到る。卦がもし乱動すれば、便ち父母爻の生旺の日に按じて到る。
初爻為足,二爻為身,身足俱動來速,第三爻動,難得來。父母為信。
初爻は脚を代表し、二爻は身子を代表す。身・足のこの両爻がともに発動するは、人は来ること快し。第三爻の発動するは、人は帰り来ること得難し。父母爻は則ち書信を代表す。
或問:親爻為行人,何為親爻?答曰:財爻也,乃本宮之財,非旁爻財也。旁爻之財,但為信,而本宮之財為行人。
人が問うていう。親爻は行人を代表すというが、何を親爻という。答えていう。すなわち財爻なり。しかも必ず本宮の財爻なるを要し、旁爻の上の財に非ず。旁爻の財はただ書信と当たりて看るのみ、本宮の財こそ行人本身を代表す。
又問:三爻動如何難得便來?答曰:第三爻化出財爻,乘旺相動,便到;世空,行人便至;應空未有歸期。
また問うていう。第三爻の動くは何を為すぞ便ち来ることを得難きや。答えていう。第三爻がもし財爻を変出し、また旺相に乗じて動かば、人は便ち到る。世爻の落空するは、行人は馬上に便ち到る。応爻の落空するは、帰期は未だ着落なし。
占家親,在外以墓為歸,若爻神出現,無日辰刑剋,行人對待,若在遠路,看用爻值月何建,以審行人,應空,過一旬,歸魂卦世動,不來,或去別處。
自家の親人の外に在るを占うは、用神の墓に入るの時をもって帰期と為す。もし爻神が卦面に出現して、また日辰の来たって刑剋する無くんば、行人は便ち家中と両相対待して、遅かれ早かれ帰るを要するなり。もし人が遠路に在れば、便ち用神の値う所はどの月建なるかを看て、此に拠りて彼の行程を審断す。応爻の落空するは、十天を過ぎてはじめて帰るを要す。帰魂卦を揺得て世爻の発動するは、人は帰らず、あるいは転じて別処に往き了れり。
凡占,必用爻三合日歸,如子爻為用神,取辰日回,如不回,申日回,申子辰三合也。遇空不取。
およそ行人を占うは、一定に用神の三合の日に按じて帰来す。譬えば子爻が用神ならば、便ち辰日を取りて回る。辰日に回らずんば、便ち申日に回る。申・子・辰の三者が合して一局を成すが故なり。もし用神が空に落つれば、この法子は便ち取らず。
若用入世墓,亦主回。應空有阻未至;世空便到。應持鬼去遠。子孫、財爻持世,遠三日、近二日便回。第五爻動出財爻或子孫爻,行人已在路上。
もし用神が世爻の墓に入るも、また人の帰るべきを主る。応爻の落空するは、路上に阻碍ありて未だ到らず。世爻の落空するは、人は立刻に到る。応爻が官鬼を持するは、人は走ること遠し。子孫爻あるいは財爻が世を持するは、遠ければ三日、近ければ両日にして便ち回る。第五爻が発動して財爻か子孫爻を変出するは、行人は已に路上に在り。
應動,行人發身了,亦看動出何爻。官鬼主有病;兄弟主口舌,或無盤費;父母動船中有事,主有信;財動便至;鬼爻旺相官事擔任。
応爻の発動は、行人が已に身を起こしたるを説明す。さらにそれが動して何の爻を変出するかを看るを要す。官鬼を変出するは、彼に病あるを主る。兄弟を変出するは、路上に口舌ありあるいは盤纏足らざるを主る。父母の発動するは、船上に事あるを主り、また先に書信の到るを主る。財爻の発動するは、人は立刻に便ち到る。官鬼爻の旺相するは、官司・差事ありて身上に担いて脱け開く能わざるなり。
34.逃亡を占う
逃亡看世,失物看財;財動物出,世動難來。
人の逃亡を占うは世爻を看、失物を占うは財爻を看る。財爻が一たび発動すれば、物は已に流れ出で去れり。世爻が一たび発動すれば、逃走した人は帰り来ること得難し。
凡占人逃去,歸魂自歸,八純卦在親友家。一二三世易尋,四五世難尋。內動近,外動遠。
およそ人の逃走あるを占う。帰魂卦を揚得したるは、人は自ら帰り来る。八純卦を揚得したるは、人は親友の家中に躲る。一世・二世・三世卦を得るは尋ね得やすく、四世・五世卦を得るは尋ね難し。内卦に爻の発動あるは、人は近処に在り。外卦に爻の発動あるは、人は遠処に在り。
占六畜、小兒,看子孫;失物,看財。應不動、財不動,兄不動,財不空。鬼不發或伏藏,可見之象。以上雖可尋,若卜得坤艮宮,財在大路,亦不能尋矣。
走失したる六畜と小孩を占うは子孫爻を看、失物を占うは妻財爻を看る。応爻動かず、財爻動かず、兄弟動かず、財爻また落空せず、官鬼発動せずあるいは伏蔵して露われず――これ便ち尋ね得て帰るの象なり。以上の諸条は尋ね得べしと説くと雖も、しかるにもし坤宮・艮宮の卦を卜得せば、財は已に大路上に流落して、あれは便ち尋ね着かざるなり。
更問失何物,若失文書牌號,當以父母爻取。
さらに丟失したるはいったい何の物なるかを問い清むるを要す。もし丟う所が文書・牌号の一類ならば、便ち応に改めて父母爻を以て用神を取るを要す。
或問:世爻動如何難來?卜八純卦何故在親友家?答曰:外卦是六親出現也。
人が問うていう。世爻の発動は何を為すぞ人は帰り難きや。八純卦を卜得するは何を為すぞ彼を親友の家に断ずるや。答えていう。八純卦は内外両体相同じく、外卦の上に現出するはまさに本宮の六親、六親が外頭に顕る。ゆえに彼を親友の家裏に躲ると断ず。
又問:一二三世易尋,何也?曰:—二三世,下爻去沖應,又外卦出現,故曰易尋也。
また問うていう。一世・二世・三世卦は何を為すぞ尋ね得やすきや。答えていう。この三種の卦は世は皆下体に在り、下爻は去りて応爻を冲し、而も外卦の上にまた六親の出現あり、行跡は外に顕露す。ゆえに尋ね易しという。
又問:世在五六爻難尋者?曰:外卦伏藏也,游魂主去遠,歸魂主自歸。
また問うていう。世爻が第五爻・第六爻に在るは何を為すぞ尋ね難きや。答えていう。あれは外卦が伏蔵して露われざるの縁故なり。此の外さらに分別するを要す。游魂卦は人の走ること遠きを主り、帰魂卦は人の自ら帰来るを主る。
35.逃亡の方位を占う
世宮為方,應宮為所;歸魂八純,互換宮取。
逃亡の人の方位を占う。世爻の属する所の宮は、彼の去りて往く方向を定む。応爻の属する所の宮は、彼の身を蔵する処所を定む。もし帰魂卦あるいは八純卦を揚得せば、便ち卦宮を互相に対換し来たりて方位を取るを要す。
世爻之宮為方,一爻獨發方可取方。歸魂八純以換卦宮取,乾互坤,坎互離,艮互兌。乾艮宮在山,坎近水,兌奴婢家。大怕鬼爻持世,應變出現鬼爻,乘旺相凶。
世爻の在る所のあの一宮、すなわちこれ逃亡の人の去りて往く方向なり。ただ卦中に一爻の独発する時のみ、乃ちそれに拠りて方位を取るべし。帰魂卦と八純卦は卦宮を換え過ぎ来たりて取るを要す。乾と坤と対換し、坎と離と対換し、艮と兌と対換す。乾宮・艮宮は人の山裏に在るを主り、坎宮は水辺に近きを主り、兌宮は奴婢の人家に在るを主る。最も怕るるは官鬼の持世、あるいは応爻が官鬼を変出し来たるなり。官鬼がさらに旺相の気に乗ずれば、あれは便ち凶なり。
或問:世宮為方,何也?曰:如天風姤卦辛丑持世,巽宮乃東南方也。
人が問うていう。世爻の宮を方向と為すというは、どう講ずる。答えていう。譬えば天風姤卦、初爻の辛丑が世を持ち、辛丑は下体の巽卦に属し、巽は後天八卦に東南に居る。ゆえに人の東南方に往き了れりを断ず。
又問:應宮為所,何如?曰:天風姤卦,應在壬午,宮在東南巽方,官人家也。
また問うていう。応爻の宮を処所と為すというは、またどう講ずる。答えていう。仍ほど天風姤卦を看る。応爻は四爻の壬午の上に落つ。この卦の宮は東南の巽方に在り、而も午火は乾宮において官鬼なり。ゆえに彼の身を蔵むるは官人の家中に在りと断ず。
又問:歸魂八純,互換宮取,如何互換?曰:如占得純乾去,看空,逃亡人在西南坤方也。又如兌卦,往東北艮方尋,艮卦往西方尋,此互換宮方取。
また問うていう。帰魂卦・八純卦は卦宮を互換して取るを要すというが、いったいどう換ゆるか。答えていう。譬えば純乾卦を占い得れば、乾と坤と対換し、さらにどの一爻が落空するかを看て、便ち逃亡の人は西南の坤方に在りと断ず。また兌卦を得るがごときは、兌は艮と換ゆ、東北の艮方に往きて尋ねよ。艮卦を得るは、艮は兌と換ゆ、西方に往きて尋ねよ。これすなわち卦宮を互換して方位を取るの办法なり。
又問:震巽離出外必無歸?答曰:震、巽屬木,離屬火,皆非藏之處者。下文乾坤艮兌而不及震、巽、離者,此也震,蘆葦中或舟船中;巽,匠人處竹木中處;離,窯冶處,古廟裡。
また問うていう。震・巽・離の三卦を得るは、人は一たび出で去れば必定に帰らざるか否や。答えていう。震・巽は木に属し、離は火に属し、皆久しく蔵れ身を安んずべき処に非ず。上文はただ乾・坤・艮・兌を講じて震・巽・離を講ぜざるは、まさにこの縁故なり。真に尋ねに往かば、震は蘆葦の叢中あるいは船上に在り。巽は匠人の作坊・竹木堆積の処に在り。離は窯場・冶鋪あるいは古廟の中に在り。
世與內動在近,應與外動在遠。用神出現,以旺為方;用神夥藏,以生為方。丑東北,辰東南,未西南,戌西北。
世爻の発動しあるいは内卦の発動するは、人は近処に在り。応爻の発動しあるいは外卦の発動するは、人は遠処に在り。用神が卦面に出現するは、それの旺相なるあの一方を取りて所在の方と為す。用神が伏蔵して露われざるは、それを生ずるあの一方を取りて所在の方と為す。四墓の方に至っては、丑は東北に在り、辰は東南に在り、未は西南に在り、戌は西北に在り。
又斷應與用同,應是兄弟,本貫相識之家;應是官鬼。有勾引入出去,或官司去處;應是父母,投親戚家,或入手藝人家;應是妻財,奴婢、妓、弟人家;應是子孫,在寺觀廟宇裡。
別に一種の断法ありて、是れ応爻と用神とを合わせて看るなり。応爻が兄弟ならば、人は本郷の熟識の人家に在り。応爻が官鬼ならば、是れ人に勾引して帯び出されたるか、あるいは已に官司・衙門のあの一類の地方に落ちたり。応爻が父母ならば、是れ親戚の家に投奔したるか、あるいは手芸の人家に進み入れり。応爻が妻財ならば、奴婢・娼妓・下人のこの一類の人家に在り。応爻が子孫ならば、寺観・廟宇の裏に在り。
