奇門遁甲元靈經卷十二
作盤ガイド: 奇門遁甲作盤
占疾病
以天芮為病神,以生死二門看。再審病者本命年干落宮,得生門不死,死門難愈。若年干休囚廢沒,再有凶星、凶格,大凶。即得其餘六門,亦主纏綿。再以天芮廢沒之月為愈。斯如占父母病,或兒女同類病,得本月日干入墓者大凶。又凶星、凶門加病人地盤年庚無救神亦凶。若凶星加奇門,上下二干相救,可死中求活;或三奇、吉門、吉格,更上下二干有合,雖不服藥亦可愈。
疾病を占ふは、天芮星を以て病神と爲し、再び生門と死門の兩門を用ゐて輕重を看る。接著病人の本命年干の落つる所の宮を察看す。生門の宮に臨むを得るは死せず。死門の宮に臨むを得るは全愈し難し。若し年干が休囚廢沒の衰氣の上に落ち、又た凶星凶格あれば、那就中大凶なり。即便得る所是れ生死の外の其の余の六門ならんも、亦た病情纏綿にして去らざるを主る。何時に能く好くるかに至りては、天芮星が廢沒の氣に落入するあの月を以て全愈の期と爲す。例を擧げて言へば、若し父母の病を占ひ、或は子女等同輩の親屬の病を占ふに、當月の日干の入墓に遇へば、大凶を主る。又若し凶星凶門が病人の地盤の年庚の上に加はりて救神無ければ、亦た凶象なり。反對に、若し凶星は雖も加はるも、卻て三奇吉門の旁に在り、上下兩層の天干が互相救應すれば、便ち能く死中に活を求めん。若し三奇・吉門・吉格を得、上下兩干又た相合せば、那麼即便藥を服せざるも亦た能く自ら愈えん。
占患眼疾
以離宮主之,離為目,看九宮得何吉星、吉格,則愈速;而凶則痊遲。若吉凶不分,則纏綿,亦不重。
眼病を占ふは、專ら離九宮を用ゐて斷ず、是れ離卦は人身に取象を目にせばなり。做法是れ看る離宮の九宮盤の上に得る所是れ甚麼の星・配する所是れ甚麼の格を。吉星吉格を得れば、眼病の好くること快し。凶星凶格を得れば、全愈は就中慢し。若し吉と凶と各々一半を占め・高下を分かたざれば、那就中病情纏綿拖延、但し亦た嚴重に至らざらん。
占壽數
凡占壽數修短,以天沖、死門決之。蓋天沖乃三宮之神,為生氣也;又五為死氣也。又以九十歲為率九宮,每宮十年,看天沖所落之宮遠近以定其數。如天沖帶旺相,一生無患;若休囚廢沒,一生常有坎坷。占者自天沖落宮數起,陽遁順行九宮,陰遁逆行九宮,數至死門落宮止。將自己經過壽數除訖,以所得餘歲論斷。如年至三旬而得四數,則除三十尚有十年之壽,餘仿此。
およそ壽命の長短を占ふは、天衝星と死門の兩者を用ゐて決斷す。是れ天衝是れ三宮の神、三宮は生氣に屬し、而して五宮は死氣に屬し、死門卽ち此に由りて來ればなり。折算の法是れ九十歲を以て九宮に配し、毎一宮は十年を折し、看る天衝の落つる所の宮の死門より遠近を、據りて以て歲數を定出す。若し天衝が旺相の氣を帶ぶれば、一生は病無く患無し。若し休囚廢沒の氣に落つれば、一生は常に坎坷あり。具體の數法是れ、天衝の落つる所の宮より數を起こし、陽遁は九宮に順って走り、陰遁は九宮に逆って走り、死門の落つる所の宮に到るまで數へ、數得たる幾宮は便ち幾十年。再び自己の已經度過せる年歲を扣除すれば、剩す所の餘數は就中尚ほ有るの壽數。例を擧げて言へば、若し數得たる四宮は四十年に合し、而して本人の年已に三十なれば、三十を扣去すれば、還た十年の壽あり。其の余の情形は此に照らして類推す。
奇門遁甲元靈經卷十三
占詞訟
凡爭訟,有心中不平而先告人者,有被人告而求伸理者,須以開門為問官,值符為原告,天乙為被告,驚門為訟神。如開驚二門俱被克,被告敗;俱克,原告敗;一克原告,一克被告,則兩家俱敗。總以落宮決之。
およそ官司を打つは、是れ自己の心中不平にして先去りて人を告ぐるあり、是れ人に告げられて而して要して辯白伸冤せんとするあり、兩種の情形皆同一套の用神を用ゐる。開門は案を審するの官を代表し、値符は原告を代表し、天乙は被告を代表し、驚門は詞訟の神を代表す。斷法はれ、開門と驚門の兩門皆剋を被れば、被告は敗訴す。兩門皆去りて人を剋すれば、原告は敗訴す。若し一門は原告を剋し・一門は被告を剋すれば、那就中兩家皆要して敗せん。總じて一切は各用神の落つる所の宮の生克に按りて決斷す。
又開門生原告,驚門克原告,或開克原告、驚生原告。如被告得生克者,亦然。以值符、天乙之旺相為勝,休囚為敗,亦以落宮決之。
再び一層を細分す。開門が原告を生じて驚門が原告を剋するあり、開門が原告を剋して驚門が原告を生ずる亦たあり、一生一克、勝負は便ち要して兩者の孰か強く孰か弱きかを看るを須ゐ。被告の一方の生を得克を得るの情形は、判法も亦た一樣。此外還た一條の通則あり。値符と天乙の兩者は、誰か旺相の氣に乘ずれば誰が勝ち、誰か休囚の氣に落つれば誰が敗る。究竟旺衰は如何、同樣に彼らの落つる所の宮を以て決斷す。
占興訟併呈狀
以丁為狀,朱雀為訟師,丁為朱雀。如朱雀落陽干之宮,或落宮與天獄庚相沖,又乘景門,其訟必興。若朱雀落陰干之宮,其訟大起;臨囚休廢沒之宮,訟即結而不興。呈狀以開門為官,景門為文狀,開門宮生景門宮為吉,景門宮生開門宮不准,景克開準,克景不准。又景門落旺相宮則準,落休囚廢沒宮則不准。如旺相而生開門,可準;休囚廢沒克開門,不准。
會して訴訟を興し状子を遞するや否やを占ふは、丁奇を以て狀紙を代表し、朱雀を以て狀子を代写するの訟師を代表す、丁と朱雀とは此に於て互代すべし。斷法はれ、朱雀が陽干の宮に落ち、或は落つる所の宮が天獄庚と相冲し、又た景門に乘著せば、こ場の官司は必定打起せん。朱雀が陰干の宮に落ちても、訟事も亦た會して大起せん。若し朱雀が囚・休・廢・沒の衰氣の宮に臨めば、官司は當卽了結して興訟せざらん。状子を遞するの受理を獲るや否やに至りては、開門を以て官府を代表し、景門を以て狀紙文書を代表す。開門の宮が景門の宮を生ずれば吉と爲り、景門の宮が反對に去りて開門の宮を生ずれば則ち受理せず。景門が開門を剋すれば受理し、開門が景門を剋すれば受理せず。另外、景門が旺相の宮に落つれば則ち受理し、休囚廢沒の宮に落つれば則ち受理せず。合せて言へば、景門が旺相に乘じて又去りて開門を生ずれば、受理すべし。景門が休囚廢沒に落ちて卻て去りて開門を剋すれば、受理せず。
占官事催提緩急
值符為官長,六丁為公文,值使為公差。如值符宮克天乙宮,六丁臨於內地,其提緩。值符克天乙宮,值使臨於內地,其提急。再有擊刑則來意惡,有三奇則來意善。若相生則公差與官長見喜,相剋則見怒。又看六庚為天獄,落休廢易結;落旺相難結。一說六丁臨外地緩,值使臨外地急。
官府の催拿提審の緩急を占ふは、三個の用神を用ゐる。値符は官長を代表し、六丁は公文を代表し、値使は案を辦するの差役を代表す。斷法はれ、値符の宮が天乙の宮を剋し、而して六丁が內四宮に落つれば、提審は就中來ること慢し。値符が天乙の宮を剋し、而して値使が內四宮に落つれば、提審は就中來ること急し。若し再び擊刑を帶ぶれば、來人の存心善ならざるを説明す。若し三奇あれば、來意還た算して和善なるを説明す。差役と官長との間若し相生せば、便ち彼此歡喜す。若し相克せば、便ち互相惱怒す。此外還た要して六庚を看るを須ゐ、六庚是れ天獄。休氣廢氣の上に落つれば、案子は容易に了結す。旺相の氣の上に落つれば、案子は結び難し。別に一説ありて上文と相反し、六丁が外四宮に落つれば則ち緩、値使が外四宮に落つれば則ち急と認め、兩説併存す。
占刑獄重輕
以本人年命與日干落宮,星旺、門吉有三奇吉格者,官員降調,庚人罪輕。星不旺相、有三奇、吉門者,或三奇吉門得星旺相併吉門、吉格者,俱主罪輕,法及本身。如有三奇吉格、不得吉門與星旺相者,或星旺相而不得吉門、三奇,俱主罪輕。若星不旺相、門不吉、無三奇、格局凶者,主大凶。與日干年命再犯擊刑者,有刑罰之苦。
刑獄の判する輕重を占ふは、看る本人の年命と日干との落つる所の宮を。若し値する所の星が旺に乘じ・配する所の門が吉を爲り、又た三奇と吉格とあれば、那麼官に當るは只だ級を降じ任を調し、平常人も亦た只だ輕罪を判ぜらる。若し星は雖も旺相ならざれども卻て三奇吉門あり、或は三奇吉門齊備にして星又た旺相に乘じ・再び吉門吉格に配せば、亦た皆罪輕きを主り、刑罰は只だ本人に及びて他人に牽累せず。若し只だ三奇吉格ありて吉門と旺相の星とを缺き、或は只だ旺相の星ありて吉門三奇無ければ、同樣に罪輕きを主る。反對に、若し星は旺相ならず・門又た不吉・三奇全無・格局又た凶なれば、那就中大凶を主る。倘若日干と年命の上に再び「擊刑」を犯せば、那就中免れず一番の刑罰の苦を受けん。
占罪輕重
以開門為問官,以六辛為罪人,以六甲旬中六壬為天牢。如開門宮克地辛宮,辛上又有六壬臨之,防有牢獄之災;二者缺一,無害。再壬為天牢,甲辰旬中壬戌時,戌為天牢;甲子旬中壬申時,即申為天牢。餘仿此。若天盤上所克六壬之支,再得開生二門者吉。
罪を定むるの輕重を占ふは、開門を以て案を審するの官を代表し、六辛を以て罪人を代表し、六甲各旬の中の六壬を以て天牢を代表す。斷法はれ、開門の宮が去りて地盤辛の在る所の宮を剋し、而して辛上に又た六壬の臨著するあれば、要して牢獄の災あるを提防せんことを須ゐ。こ兩個の條件は一を缺けば、便ち大礙無し。天牢の取法は要して地支を認准せんことを須ゐ。壬是れ天牢、甲辰旬の中の壬戌時は、就以て戌を天牢と爲し、甲子旬の中の壬申時は、就以て申を天牢と爲す。其の余の各旬は此に照らして類推す。若し天盤の上に能く六壬の支を剋住するの干支あり、同時に又た開門・生門のこ兩個の吉門を得れば、那就中轉じて吉、罪は輕より從すべし。
占罪人開釋
以地盤六辛為罪人,看得星何干,旺不旺。如上乘吉星、吉門、吉格,或克開門落宮,與開門宮相生相合者,其開釋必速。不備者,少遲。若開門落宮克地六辛宮,再得休囚者,主牽纏又網低,則不開釋;網高則開釋。
罪人の能く釋放せらるるや否やを占ふは、地盤の六辛を以て罪人を代表し、看る它の上面に得る所是れ甚麼の星・甚麼の干、氣數旺なるか還た旺ならざるかを。若し辛上に吉星・吉門・吉格に乘ずるあり、或は能く開門の落つる所の宮を剋住し、又た開門の宮と相生相合せば、那麼釋放は必定甚だ快し。若しこらの條件齊備せざれば、就中稍々遲し。反對に、若し開門落宮が去りて地盤六辛の宮を剋し、辛又た休囚の氣の上に落つれば、案情牽纏淸からざるを主る。此時再び看る天網の高低を。網低くして身を壓すれば則ち釋放を得ず、網高ければ則ち能く釋放す。
占出獄
壬為牢獄,看所加地盤之干為罪人。必地盤之干克六壬所得之支,又得休開生三門者,即得出,以受克之支為日期。必得六丁時,或六丁落宮非罪人宮,干支又得三奇者,方出獄。
何時に出獄するかを占ふは、壬を以て牢獄を代表し、壬の加臨する所のあの地盤天干を以て罪人を代表す。必ず地盤の干の能く六壬の配する所の地支を剋住し、又た休門・開門・生門のこ三吉門の一を得て、乃ち能く出獄す。出獄の日期は、就中あの剋せらるるの支の値する所の日子を取る。此外還た一條あり。必ず六丁の時に逢到し、或は六丁の落つる所の宮は罪人の在る所の宮にあらず、而して干支の上に又た三奇を得て、乃ち真に能く出得來る。丁は玉女と爲り・暗中に脫身するを主る、ゆえに出獄一門は格外に六丁を倚重す。
占官事牽連
以本日日干為有事之人,以庚為天獄,以辛為天庭,以壬為天牢。本人日干以地盤為主,庚辛壬三凶煞以天盤定之。如犯一煞,與地盤日干同宮,定有牽連;再逢刑擊,定有刑罰。得天網,有枷鎖臨身,再有凶格等凶煞,連累甚重。若有三奇、吉門並吉格、吉星者,無礙,雖有牽連,不能成凶。若不犯庚辛壬,定不牽連。
官司の會して自己に牽連するや否やを占ふは、本日の日干を以て事に渉るの人を代表し、庚を以て天獄・辛を以て天庭・壬を以て天牢と爲し、こ三個の干は皆是れ刑獄を主るの凶煞。本人日干は地盤を取りて以て準と爲し、庚辛壬の三凶煞は則ち天盤を取りて以て定む。斷法はれ、三煞の中只だ一個を犯上し、地盤日干と同じく一宮に在れば、就中一定會して牽連せられん。若し再び刑格・擊刑に逢へば、那就中一定要して刑罰を受けん。若し又た天網四張の格を得れば、枷鎖の身に臨むを主る。再び加上するに別の凶格凶煞あれば、牽累就中極めて沈重なり。反對に、若し三奇・吉門および吉格吉星の旁に在れば、便ち妨礙無し、雖も牽連せられんも亦た釀成して凶禍を成さざらん。若し庚辛壬の三煞一個も皆犯さざれば、那就中一定會して牽連を受けざらん。
占口舌官訟
此時遇門生宮合吉格,或上干生下干,或干在於得令之宮而克上干,或宮克門,因非訟而得理,有官貴人扶,得財。若地盤奇儀臨衰墓宮,逢上干克下干,及門克宮而合凶格,則口非重,至財破憂驚。若逢心開生宮,貴人相扶。若逢英景生宮,有文書之力。若遇生死門生宮,田地房產之益。如前人門生宮,克宮之內推之。若諸星比和,或上生下、下生上,當宜和美。若逢死絕而被沖剋,因訟破家陷命。
口舌と官司とを占ふは、占ふ所の時若し門の來りて宮を生じ・吉格に配成し、或は上層天干が下層天干を生じ、或は下干が正しく當令の宮に在りて反對に去りて上干を剋し、或は宮の來りて門を剋すれば、那麼雖も是非訟事あるも、自己は反對に理を得る能く、還た官を做すの貴人の扶助あり、甚至此に因りて財を得ん。反對に、若し地盤の奇儀が衰地墓地の宮に落ち、又た上干の下干を剋し・門の去りて宮を剋して凶格に配成するに逢へば、那麼口舌是非就中重く、以致て財を破り驚を受けん。再び吉象を分けて看れば、若し天心星・開門の來りて宮を生ずるに逢へば、貴人の相扶あるを主る。若し天英星・景門の來りて宮を生ずるに逢へば、文書の力を得るを主る。若し生門・死門の來りて宮を生ずるに遇へば、田地房産の益を得るを主る。こら皆前の「門生宮」と「克宮」の兩條の路數に照らして推す。若し各星彼此比和し、或は上が下を生じ・下が上を生ずれば、事情は自ずから和美に了結せん。若し死地絕地に落ちて而又た沖を被り剋を被れば、那就中會してこ場の官司に因りて家を破り命を喪はん。
占被訪吉凶
凡官吏、土豪被訪,吉凶何如,單看本人年命日干本宮上有何星門臨之。如星旺門吉,並有三奇吉格者,官民無恙。如不旺相而有三奇吉門並諸吉格者,或無三奇吉格而得吉門、星旺相者,或無吉門而星旺相臨三奇、吉格者,官民俱主贓少罪輕。有三奇而門不吉、星不旺者,星旺而不得吉門、三奇及吉格者,或得三奇吉格而星不旺、門不吉者,罪重贓多,累及妻子。星不相、門不吉、格又凶、又無三奇,俱主傷門。若本命日干再犯擊刑,必受刑罰。
およそ官吏或は地方の豪強の人に檢擧査訪せらるるに、その吉凶を占ふは、只だ看る本人の年命と日干との在る那一宮の上に甚麼の星・甚麼の門の臨著するかを。四等に分けて以て斷ず。第一等、星が旺に乘じ・門が吉を爲し、又た三奇吉格あれば、則ち官を爲ると民を爲るとを論ぜず皆平安無事。第二等、星は雖も旺相ならざれども卻て三奇吉門と各種の吉格とあり、或は雖も三奇吉格無けれども卻て吉門を得て星又た旺相、或は雖も吉門無けれども星旺相にして又た三奇吉格に臨む――こ三種は皆贓款多からず・罪責較輕を主る。第三等、三奇ありて門不吉・星不旺、或は星旺にして吉門三奇吉格無し、或は三奇吉格を得て星不旺・門不吉――こ三種は皆贓多く罪重しを主り、還た要して妻子兒女に連累せん。第四等、星は既に相氣を得ず・門又た不吉・格又た凶・三奇も亦た無ければ、則ち皆傷損の門に落つるを主り、凶險已に極まる。若し本命と日干の上に再び擊刑を犯せば、必定要して刑罰を受けん。可見此門の判法是れ數條件の有無を數ふ。星旺・門吉・三奇・吉格の四項俱全なれば則ち事無く、一二項を缺けば則ち罪輕く、三項を缺けば則ち罪重く、四項皆無ければ則ち大凶、條理十分整齊なり。
占和事
以庚丙為兩家相構之人,以甲為主和之人,蓋以甲為天福又係十干之首,為兩家福星。又必以甲子戊始可算,餘甲不用。看甲所落宮,或同生兩家,或同克兩家,方為處事公平,則和成。若生一宮克一宮,必有偏向,不能和。又當看甲在旺相宮,而庚丙在休囚宮,彼亦不得不和。
調解して事を和ぐを占ふは、庚と丙とを以て怨を結び相爭ふの兩造を代表し、甲を以て中に居りて和を説くの人を代表す。是れ甲是天福の神、又た十干の首に居り、能く兩家共同の福星を充當すべし。要して注意するは、六甲の中只だ甲子戊のみ取用して推算すべく、其の余の五個の甲皆用ゐず。斷法是れ看る甲の落つる所の宮を。它若し同時に兩家を生じ、或は同時に兩家を剋すれば、調停者の事を處する公平なるを説明し、和解は便能く談成せん。若し它一家を生じて另一家を剋すれば、必ず偏袒あるを説明し、和解就中談攏せざらん。此外還た要して氣數を看るを須ゐ。甲若し旺相の宮に落ち、而して庚・丙の兩家皆休囚の宮に落つれば、那麼兩造の氣弱勢孤、亦た聽勸せざるを得ずして和せん。
奇門遁甲元靈經卷十四
占出行期
占行期,或有牽纏不能擺脫,或有節制不能自由,或本人猶豫不定,以時干為起行之人,日干為牽纏、節制之人,以開門為起行之期。如日干克時干,不能行;時干剋日干,即行;日干宮上下皆來剋日干,彼自受制無暇制我者,即行。若本人自猶豫不能決者,看時干宮在外為去,在內為不去。俱看開門落宮下得何干,以定其期。
動身の日期を占ふは、要して三種の情形を顧及せんことを須ゐ。是れ事情に牽纏せられて脱開し身を得ざるあり、是れ人の管束を受けて能く自主せざるあり、是れ本人自己の猶豫不決するあり。用神の取法是れ、時干は要して動身せんとするの人を代表し、日干は彼を牽纏し・彼を管束するの人を代表し、開門は起行の日期を代表す。斷法はれ、日干が時干を剋すれば、走成らず。時干が日干を剋すれば、立刻能く走る。若し日干の在る所の宮の上下兩層皆來りて日干を剋すれば、那是れ管束者の自身の制を受け・顧みて我を管するに及ばず、亦た能く立刻動身す。若是れ本人自己の猶豫不決なれば、就看る時干の宮の外四宮に落つるか還た是れ內四宮に落つるかを。外に在れば去るを主り、內に在れば去らざるを主る。確切の起行日期に至りては、一律に看る開門の落つる所の宮の下面に配する所是れ甚麼の天干を、據りて以て推定す。
占道途吉凶
以時干所落前一宮看之。如得天蓬為賊盜,乃時干所落宮前一宮,陽順陰逆。即得天蓬,為賊盜,如無者不遇。再看時干所加本宮,得生旺相併得三奇吉門吉格者不妨。
路上の吉凶を占ふは、看る時干の落つる所の宮の前一宮を。所謂前一宮は、時干落宮より往前に一位を數ふ、陽遁は順って數へ・陰遁は逆って數ふ。若しこ一宮に天蓬星を得れば、天蓬は盜賊を主る、就中路上に會して盜賊に遇ふと斷ず。若し天蓬無ければ、便ち遇ふことを得ず。再び看る時干の加はる所の本宮を。若し生氣旺相の氣を得、併びに三奇・吉門・吉格あれば、那麼即便前一宮に天蓬あるも、亦た妨事ならず。
占同伴善惡
凡途中遇人同伴,占以地盤時干為己身,看何星臨之。如得禽心沖輔任為善人,得蓬芮英柱為惡人,再得旺相,而時干又居廢沒之地,主有侵害。時干旺相,凶星廢沒,亦不能害。如凶星有害,時干而得生休開及三奇吉門吉格,主被害中有救。若時干旺相而得刑格並一切凶格,雖有侵害亦無妨。
およそ途中に於て人に遇ひて伴を結び同行するに、其の人の善惡を占ふは、地盤の時干を以て自己を代表し、看る甚麼の星の時干の頭上に臨到するかを。若し臨む是れ天禽・天心・天衝・天輔・天任のこ五顆の吉星なれば、同伴是れ善人。若し臨む是れ天蓬・天芮・天英・天柱のこ四顆の凶星なれば、同伴是れ惡人。再び氣數を比す。凶星が旺相に乘じて時干が反對に廢沒の地に落つれば、主に對方の侵害を遭ふを要す。若し時干が旺相に乘じて凶星が廢沒の氣に落つれば、對方も亦た我を害する能はず。若し凶星が確かに加害の勢ありて、而して時干が生門・休門・開門および三奇吉門吉格を得れば、那就中是れ害に遇ふの中に別に救援あり。若し時干が本已に旺相なれば、即便刑格と其の他一切の凶格とに碰上すれども、雖も侵害あるも妨無し。
占店主善惡
看時干加宮所落之宮得何星宿以定善惡。 看時干,若遇蓬芮(二大凶)英柱(二小凶)凶星,俱主惡人;遇輔禽心沖任吉星,俱主善人。如落宮克時干,主有侵害。若時干落宮有三奇、吉門、吉格者,雖有惡亦不敢害。如無吉格,但乘旺相,亦無害。如時干得休廢沒並凶星格者,當有侵害。
旅店主人の善惡を占ふは、辦法是れ看る時干の加はる所の宮の哪の一宮に落ち・甚麼の星宿を得るかを、據りて此に其の人の善惡を判定す。具體に説けば、看る時干の頭上を、若し天蓬・天芮のこ兩顆の大凶の星に遇ひ、或は天英・天柱のこ兩顆の小凶の星に遇へば、皆店主是れ惡人を主る。若し天輔・天禽・天心・天衝・天任のこ幾顆の吉星に遇へば、皆店主是れ善人を主る。若し時干落宮が反對に本宮に剋せらるれば、主に侵害を遭ふを要す。不過時干落宮若し三奇・吉門・吉格あれば、那麼店主は縱令惡を爲すとも、敢て手を下すを得ざらん。即便吉格無しも、只要時干の旺相の氣に乘著せば、同樣に害無し。唯有時干が休・廢・沒の衰氣の上に落ち、又た凶星凶格に逢ふ、乃ち真に會して侵害を遭はん。
占出行
此時出行,欲得三奇六儀臨於旺祿之宮,或行年合吉格而上下相生本日時,官貴祿馬俱臨,此時而去,逢貴人接引,財帛廣進,求名亨達,且為皆順。如本命行年並此時合凶格,門克宮,必多虛驚。如開門克宮,為貴人見貴之類。如逢凶格相沖相干墓之鄉,出則不歸。若遇壬癸,恐有水厄之憂。如遇辰戌,慮有牢獄之苦。
門を出で遠く行くを占ふは、占ふ所の時最好是れ三奇と六儀と皆旺氣祿位の宮に臨在す。或は本人の流年が吉格に配成し、而して上下兩層と當日日時と彼此相生し、官星・貴人・祿神・驛馬が一齊に宮に臨む。かくの如きの時辰に動身すれば、路上は能く貴人の接引に遇ひ、財帛廣進し、名を求め亨通し、事事順遂せん。反對に、若し本命流年と占ふ所の時と凶格に配成し・門又た宮を剋すれば、路上は必ず虚驚多し。若是れ開門が宮を剋するは、那是れ往きて貴人に見えて反對に貴人の剋を受くるの一類に屬し、見るも亦た益無し。若し凶格に遇ひ又た相冲相犯して墓庫の鄉に落進せば、出づれば就中回り來らざらん。若し壬癸の水干に遇へば、恐れ水に落るの厄あらん。若し辰・戌の兩支に遇へば、要して牢獄の苦を慮及せんことを須ゐ。
占未出先定歸期
看天蓬星落宮。如陽局,天蓬在內四宮,上半年回;在外四宮,下半年回。陰局亦然。冬至後自坎至巽為內,自離至乾為外;陰遁夏至後自離至乾為內,自坎至巽為外。又看所落何宮,即以本宮所得十二支位以定其期。
人未だ動身せず、先ず推す彼の何時に能く回るかを、辦法是れ看る天蓬星の哪の一宮に落つるかを。若し陽局を用ゐれば、天蓬が內四宮に落つれば、上半年就中回る。外四宮に落つれば、下半年乃ち回る。陰局の判法相同じ。內外の分界は節氣に隨て定む。冬至以後は、坎宮より巽宮に至るを內と爲し、離宮より乾宮に至るを外と爲す。夏至以後は陰遁を用ゐ、則ち離宮より乾宮に至るを內と爲し、坎宮より巽宮に至るを外と爲す。上下半年を定めの後、再び看る天蓬の究竟哪の一宮に落つるかを、就中那一宮の配する所の十二地支の位を用ゐて以て確切の歸期を推定す。
占登舟
以震三宮為船,以天盤所得之星為船戶之善惡,得輔禽心三星上吉,任沖二星為中吉,芮英柱蓬為大凶,其船不可登。凡占水,看休門之下,見申酉為江河,見小吉為井,太沖為池塘。
船に乘るを占ふは、震三宮を以て船を代表す、是れ震は木と爲り・木は能く水に浮べばなり。震宮天盤の得る所の星を以て船家の善惡を判斷す。天輔・天禽・天心の三星を得れば上吉、天任・天衝の二星を得れば中吉、天芮・天英・天柱・天蓬の四星を得れば則ち大凶、こ條の船は登るべからず。およそ水を占ふは、一律に看る休門の下面の臨する所の支を。申・酉を見れば江河と爲し、小吉(未)を見れば水井と爲し、太衝(卯)を見れば池塘と爲す、據りて此に臨する所の水は何種の水なるかを知るべし。
占水陸
以值使定之,不取坤宮者,死門也。 以坎為水路,艮為陸路,看值使落宮。如水陸二路有一生則吉,被克則不吉。又看休生二門所落之方,亦可出行。 如驚蜇中元陽七局甲己日丁卯時,驚門值使加坎宮,休門到震,生門到巽,為水木相生。
該に水路を走るか還た是れ旱路を走るかを占ふは、値使を用ゐて決定す。之を坤二宮に取らざる所以は、是れ坤宮の配する所是れ死門、凶にして用ゐべからざればなり。取象是れ、坎一宮は水路と爲り、艮八宮は陸路と爲す、看る値使の哪の一宮に落つるかを。水路陸路の兩者の中、一路ありて値使と相生せば便ち吉、若し剋を被れば則ち不吉。此外還た要して休門・生門のこ兩個の吉門の落つる所の方位を看るを須ゐ、彼らの方位より出行するも亦た可なり。一個の例子を擧ぐ。驚蟄中元は陽遁七局を用ゐ、甲己日の丁卯時、驚門は値使を作して坎一宮に加はり、休門は震三宮に到り、生門は巽四宮に到る。坎水は震木・巽木を生ず、正是れ水木相生の象、ゆえに此時宜しく水路を走るべし。
奇門遁甲元靈經卷十五
占行人
以行人年命,看合當時局中干支為行人,以支宮為宅舍,以左右宮為來之遲速。如占東方之人,得西方即來,得北方不來,得南方在路。其歸期以地方遠近、旺相決之。如行人是甲子生,往南方,若遇以坎,即歸;遇坤、兌、乾三方,將至;遇艮、震、巽三方,又向他方去了。遇克我之卦,必半路有阻,再看吉凶神煞、克我之宮以定安危。餘類推。
外出の人の何時に歸來するかを占ふは、取る彼の年命を、看る當時の局の中の哪の一組の干支と相合するかを、就以て那一組の干支を以て行人を代表す。地支の在る所の宮を以て家宅を代表す。行人の落つる所の宮の左右兩宮を以て來ることの快慢を判斷す。例を擧げて言へば、占ふ所是れ東方の人、若し行人の神が西方に落つれば、就要して回らんとするを説明す。北方に落つれば、回らざるを説明す。南方に落つれば、正に路上に在るを説明す。歸期は則ち路途遠近と旺相の氣とに按りて決斷す。再び一例を擧ぐ。行人是れ甲子年生、南方に往ける。若し彼の落つる所の宮が坎宮に遇上すれば、立刻就中歸る。坤・兌・乾の三方に遇上すれば、到ること快し。艮・震・巽の三方に遇上すれば、那是れ又た別處に轉往せし。若し我を剋するの卦に遇上すれば、半路は必ず阻碍あらん。此時再び看る吉凶神煞と我を剋するの宮とを、就中能く彼の一路平安なるや否やを判定せん。其の余の情形は此に照らして類推す。
又天蓬、天芮二星俱主行人,千里外者看天蓬,千里內者看天芮。得蓬芮者為來。又以時干為來期,伏吟不來,返吟為來。三奇合吉門於行人本命年干之上,即到。凶星凶門,其人必有妨礙。又年格年來,月格月來,日格日來,時格時來。一雲各以落宮干支定其來期,又格則不來。
別に一法あり。天蓬・天芮の兩顆の星は皆行人を主る。門を出でて千里之外に在るは天蓬を看、千里之內に在るは天芮を看る。およそこ兩星の宮に臨むを得れば就中主に回る要すと爲る。歸來の日期は則ち時干を以て推す。若し「伏吟」に遇へば、人は回らず。「返吟」に遇へば、人は要して回るべし。若し三奇が吉門に配して行人の本命年干の上に臨めば、那是れ立刻就到する。若し臨む是れ凶星凶門なれば、那人の路上は必ず阻碍あらん。此外還た格局に按りて期を定むるの一法あり。年格を成せば就中當年に回り、月格を成せば就中當月に回り、日格を成せば就中當日に回り、時格を成せば就中當時に回る。別に一説ありて應に各々落宮の干支に按りて以て歸期を定むべしと認め、而して一旦「格」を成せば反對に回らざるを主ると爲し、兩説併存して考に備ふ。
又法占行人
此時伏吟,行人身未動;返吟而且來速。若上干克下干,或門生宮克宮或庚加日干,行人即至。若上被克,或宮克門,行人不來。若日干加庚,行人不來。如上干在墓、衰宮,或門宮相剋,行人來遲緩。若上干遇壬癸,臨旺祿宮,又逢日時相生合吉之格,主有酒席相阻,或隔住無舟,或船水虛驚,或口舌、喜悅相阻。或上干在死絕之宮,或被剋制及日時相犯,永為不來。切忌干支相沖在行人之行年干上者,或則死亡,或則囚禁。
是れ行人を占ふの又一法。占ふ所の時若し「伏吟」に遇へば、行人の身子は還た動かざるなり。「返吟」に遇へば、不但回る要すのみならず而且回ること快し。若し上層天干が下層天干を剋し、或は門の來りて宮を生じ・宮を剋し、或は庚が日干の上に加はれば、行人は立刻就到す。若し上層が反對に剋を被り、或は宮の去りて門を剋すれば、行人は來らず。日干が庚の上に加はれば、行人も亦た來らず。若し上干が墓地衰地の宮に落ち、或は門と宮と相克すれば、行人の回來すこと遲緩。若し上干が壬癸に遇ひて旺氣祿位の宮に臨み、又た日時相生・吉格に配成するに逢へば、那是れ酒席應酬ありて彼を絆住し、或は水に隔てられて渡すべきの船無く、或は行船の虚驚を受け、又或は口舌に糾纏せられ・喜慶の事に留住せらる。若し上干が死地絕地の宮に落ち、或は剋を被り制を被り・又た日時と相犯すれば、那就中永遠に回り來らざらん。最も要緊の忌諱是れ、干支相冲にして行人の流年天干の上に衝すれば、那麼此人は是れ已經死亡せるにあらざれば、就中囚禁せらるるなり。
占遠信
以六丁落宮為信,以時干落宮分內外來信之遲速。臨內信速,外遲。六丁受制、休囚,輕則信遲,重則無信。夭矯信速,投江無信。六丁帶三奇合得有喜信,帶擊刑有凶信。庚格無信,投江在內亦無信。又景門臨於木人所居之地信來甚速。如人在北方,占南方之信,一宮得景門,信即到。如人在南方,占北方之信,九宮得景門,信即到。餘仿此。
遠方の來信を占ふは、六丁の落つる所の宮を以て書信を代表し、時干の落つる所の宮を以て內外を分けて以て來信の快慢を判斷す。內四宮に臨めば、信の來ること快し。外四宮に在れば、就中慢し。若し六丁が制を受け或は休囚の氣に落つれば、輕ければ信遲く、重ければ根本信無し。若し「騰蛇夭矯」の格に配成せば、信の來ること快し。「朱雀投江」の格に配成せば、則ち音信全無。六丁が三奇相合を帶ぶれば、來る所是れ喜信。擊刑を帶ぶれば、來る所是れ凶信。若し庚格を成せば、信無し。朱雀投江を成して而又た內四宮に落つれば、同樣に信無し。此外、景門が信を問ふの人の居る所の地に臨到せば、信の來ること極めて快し。例を擧げて言へば、人は北方に在りて南方の信を占ふ、只要坎一宮に景門を得れば、信は立刻就到す。人は南方に在りて北方の信を占ふ、只要離九宮に景門を得れば、信は立刻就到す。其の余の方位は此に照らして類推す。
在外占家中平安否
以日干為主,日干長生為處家。如甲日干則甲木長生在亥,亥寄於乾,看乾宮地盤中無凶星、凶格,主家中平安;有凶星、凶門、凶格者,主凶。須看克宮是何干,以日干六親決之。年為父母,月為兄弟,時為妻子,即各以本宮所得論之。
人は外地に在りて家中の平安なるや否やを占ふは、日干を以て主と爲し、取る日干の長生の位を以て家宅を代表す。例を擧げて言へば、甲日に來りて占ふ、甲木は亥に長生し、亥は乾六宮に寄居す、那就中看る乾宮の地盤を。其の中に若し凶星凶格無ければ、家中平安を主る。若し凶星・凶門・凶格あれば、就中凶を主る。若し確かに凶象あれば、還た須く看る是れ哪の一個の天干のこ一宮を剋する在るかを、再び日干の六親關係を用ゐて是れ誰の事を出すかを判斷す。年は父母を代表し、月は兄弟を代表し、時は妻子兒女を代表し、各々彼らの本宮の得る所の星門格局に按りて論斷す。
占外人安否
先定方向,看其上下盤。得有三奇、吉門及諸吉格,外人平安。反此不安。
外地の人の平安なるや否やを占ふは、先ず那人の在る所の方向を定出し、再び看る該方位の上下兩層盤の配合を。若し上下盤に三奇・吉門および各種の吉格を得れば、那人平安無事。若し反對に、三奇吉門皆無にして凶格に配成せば、那人は就中安穩ならざらん。此法は上一條と互補す。上條は外より家を占ひ、此條は家より外を占ふ、取用の法は一は日干長生の宮に在り、一は在る所の實際方位に在り。
占回本鄕
凡人久在他鄉,難回故里。占人本以天盤年命落宮,看其在內在外定之。如己在內界,即主回;落在外界,雖迴心終得牽纏。如得吉星、吉門,回家平安;得凶星、凶門,回家有事。以地盤年命支干定其日期。
およそ久しく他鄕に居り・故里に返回し難きの人は、彼の能く鄕に回るや否やを占ふは、天盤の上の本人年命の落つる所の宮を以て準と爲し、看る它の內四宮に落つるか還た是れ外四宮に落つるかを。內界に落つれば、就中能く回るを主る。外界に落つれば、雖も鄕に回るの心有れども、終究會して事情に牽纏住せられん。再び看る星門の吉凶を。吉星吉門を得れば、家に回る一路平安。凶星凶門を得れば、家に回るの後還た事故あらん。鄕に回るの日期に至りては、則ち地盤の上の年命の配する所の干支を用ゐて推定す。
奇門遁甲元靈經卷十六
占求財
凡占求財,其說不一。分體用以生門主之,以生門所落之宮向為體,以生門天盤所乘之星為用。用生體則吉,體生用則不吉。用旺體衰,體難克用,不為大吉。體旺用衰,用難克體,亦無大害。大抵專看生門所落之宮,分再看上下二盤格局吉凶何如,吉格吉星,所求如意,有一不吉,所求僅半。休囚不吉,所求全無。
およそ財を求むるを占ふは、各家の説は一ならず。本書は體用の分を取り、一律に生門を以て財門と爲す。生門の落つる所の宮の方位を以て「體」爲り、卽ち財を求むるの我方。生門天盤の乘ずる所の星を以て「用」爲り、卽ち求むる所の財。用の來りて體を生ずれば則ち吉、體が反對に去りて用を生ずれば則ち不吉。若し用旺にして體衰なれば、體は既に用を剋し難く、就使大吉と算上せず。若し體旺にして用衰なれば、用も亦た體を剋し難く、同樣に大害無し。總の説來、專ら看る生門の落つる所の宮を、體用を分清の後、再び看る上下兩盤の配する所の格局の是れ吉是れ凶を。吉格吉星を得れば、求むる所は稱心如意。四者の中一樣不吉あれば、求むる所は只だ一半を得。若し休囚衰氣に落ちて而又た不吉なれば、那就中一も獲る所無し。
假如驚蜇中元陽七局丁壬日壬寅時,生門到坤二宮,屬土為體;天蓬星亦到坤二,屬水為用。體來克用,宜乎得財。但臥在驚蜇,坤二宮為囚,且坤宮中六辛加壬為蛇入刑獄格,安得為吉乎?雖休克所得亦微。
一個の例子を擧ぐ。驚蟄中元は陽遁七局を用ゐ、丁壬日の壬寅時、生門は坤二宮に到り、坤は土に屬し、是れ「體」。天蓬星も亦た坤二宮に到り、天蓬は水に屬し、是れ「用」。土は能く水を剋し、體の來りて用を剋す、理に照らせば應當に財を得べし。但し此時正しく驚蟄の節令に當り、木旺土死、坤二宮は「囚」の衰氣の中に處す。而且坤宮の裏は六辛が壬の上に加はり、「蛇入刑獄」の凶格に配成す――かく樣なれば怎麼して還た能く吉と算せんや。ゆえに即便體の能く用を剋すとも、得る所は十分微薄なり。此例は説明す、體用生克は只だ第一層、節氣旺衰と格局吉凶とこそ是れ成敗を決定するの關鍵。
得財之說是我所本有之財,或應有之財,但未知何日到手。占法須分內外,以時干在地盤者為主,以甲子戊為財星,蓋甲為青龍,青龍為財星焉。時干在內地,甲子戊亦在內地,此為財將到手之期甚速,又以本宮所得何支定其日月之期。若時干、青龍俱在外,半年得。返吟、伏吟主反覆不得。如甲子戊、時干俱合吉門,得財甚速。又如立秋上元陰遁二局甲己日壬申時,時干在地盤七宮,為內。甲子戊青龍、生門亦在七宮,又七宮為兌,干支為酉子月,為八,主八月到手也,甚驗甚速。
此處の説く所の得財は、指す是れ本來就中我に屬するの錢、或は理に按りて應當に我に歸るの錢、只だ知らず哪の一日に能く手に拿到するかを。こ種の財を占ふは要して內外を分かつを須ゐ。時干の地盤に落つるの位置を以て主と爲し、甲子戊を以て財星と爲す――是れ甲是れ青龍、青龍就中財神なればなり。若し時干が內四宮に在り、甲子戊も亦た內四宮に在れば、那就中是れ財の將に手に到らんとし・來ること極めて快し。具體の日月は再び本宮の配する所の地支に按りて推定す。若し時干と青龍と皆外四宮に落つれば、要して半年に乃ち得るを須ゐ。若し返吟・伏吟に遇へば、則ち反覆無常、終究得るを得ざらん。若し甲子戊と時干と皆吉門に配上せば、財を得れば就非常に快し。再び一例を擧ぐ。立秋上元は陰遁二局を用ゐ、甲己日の壬申時、時干は地盤兌七宮に落ち、內四宮に屬す。甲子戊青龍と生門と亦た皆七宮に在り。七宮は兌と爲り、配する所の干支是れ酉、子月より數を起こせば第八と爲る――因りて此に八月に到手と斷定す、後來果然極めて應驗し、而且來ること甚だ快し。こ一門の用法を歸納す。體用生克は得ると得ざるとを定め、時干と青龍の內外は快と慢とを定め、落宮地支は確切の月份を定む、三者を合看して、乃ち能く既に成敗を斷じ又た應期を斷ず。
占求財謀望
此時遇奇儀門生宮合吉格,或干相合、比和者,求謀得意,一切無阻。如門克宮,下克上,合凶格,凡求不遇,或因求謀破財。如主星在衰墓宮,又逢上干克下干,或門克宮,因求謀招非。 又占謀望須看三奇、吉門、吉星加於本人年干之上,不犯奇墓門迫及五不遇,可成。
一邊財を求め一邊事を謀るを占ふは、占ふ所の時若し奇儀と門と皆來りて宮を生じ・吉格に配成し、或は上下天干相合し・比和同氣なれば、那就中求謀稱心し、一路阻無し。若し門が去りて宮を剋し・下層が上層を剋し、又た凶格に配成せば、およそ求むる所有れば皆機會に碰上せず、甚至こ番の謀劃に因りて財を破らん。若し事を主るの星が衰地墓地の宮に落ち、又た上干の下干を剋するに逢ひ、或は門の去りて宮を剋すれば、那就中會して求謀に因りて是非を招惹せん。別に一條の通則あり。謀望を占ふは要して看る三奇・吉門・吉星の本人の年命天干の上に加はるや無きやを、只だ「三奇入墓」を犯さず・門迫を犯さず・「五不遇時」のこ三樣の忌諱を犯さざれば、事情就中能く成らん。
占放債
以天乙為取財之人,以值符為財主,以生門為財神,各以生克旺相論。如值符宮克天乙宮為吉,天乙宮克值符宮為凶。天乙宮生值符宮為吉,反是為凶。如生門宮與天乙宮同克值符宮,其財盡失;同生值符宮,子母俱全。或生門與天乙有一生一克,本利不全而遲。如天乙、生門得休囚氣,雖生值符,終不能全得,且必遲滯。天乙者,乃天盤上一宮。
放債を占ふは、天乙を以て錢を借るの人を代表し、値符を以て錢を出すの債主を代表し、生門を以て錢財本身を代表し、各々彼らの間の生克と旺相とに按りて論斷す。値符の宮が天乙の宮を剋すれば吉と爲り、天乙の宮が反對に去りて値符の宮を剋すれば凶と爲る。天乙の宮が値符の宮を生ずれば吉と爲り、値符の去りて天乙を生ずれば則ち凶と爲る。若し生門の宮と天乙の宮と一同に去りて値符の宮を剋すれば、那本錢は皆要して泡湯せん。若し兩者が一同に來りて値符の宮を生ずれば、則ち本金利息俱全なり。若し生門と天乙と一個は來りて生じ・一個は去りて剋すれば、那就中本利は收齊する能はず、而且要して拖延せん。若し天乙と生門と皆休囚衰氣の上に落つれば、即便來りて値符を生ずとも、終究能く全數收回せざらん、并且必定遲滯せん。此處の説く所の天乙は、指す是れ天盤の上の那一宮。
占索債
以傷門為索債人,如傷門宮克天乙宮,去人必實心去索;天乙宮克傷門宮,彼必爭鬧不服;傷門與天乙同來生值符宮,子母全獲;全克值符宮,不還。傷門、值符宮克天乙,必還;生天乙,克值符,不還。天乙旺相剋傷門,雖有錢不還;天乙休囚生傷門,有心無力,不全或遲,終必還。若天乙乘庚辛來克值符,必有經官之事,或值符克天乙乘六丁。或景門加三四宮,亦有經官之事。如甲子戊符會開門加內地時干,其還速至。經官獲利與否,乃以傷門、天乙、值符之生克斷之。
債を討ふを占ふは、傷門を以て去りて債を討ふの人を代表し、用神の其の余は上に同じ。天乙是れ欠債人、値符是れ債主。斷法はれ、傷門の宮が天乙の宮を剋すれば、去りて討ふの人は必定真心實意に討ぐ。天乙の宮が反剋して傷門の宮を剋すれば、欠債人は必定爭吵抵賴す。傷門と天乙と一同に來りて値符の宮を生ずれば、本利皆能く收回せん。兩者が一同に去りて値符の宮を剋すれば、則ち一文も還さず。傷門と値符の宮と一齊に天乙を剋すれば、錢は必定要して還せん。若し去りて天乙を生じて値符を剋すれば、就中還さず。天乙が旺相の氣に乘じて傷門を剋すれば、欠債人は錢ありても肯んじて還さず。天乙が休囚の氣に落ちて傷門を生ずれば、是れ心ありて還さんと欲すれども力無くして還す能はず、或は還し齊さず・還すこと遲し、但し終究會して還さん。若し天乙が庚辛に乘著して來りて値符を剋すれば、必定要して官府に鬧到せん。或は値符が天乙を剋して天乙が六丁に乘ずれば、或は景門が三宮・四宮に加はれば、亦た皆會して官府に鬧到せん。若し甲子戊と値符と開門を會合し、內四宮の時干の上に加はれば、那錢は甚だ快く還り來らん。官司を打ちて能く便宜を討ふや否やに至りては、仍舊傷門・天乙・値符の三者の生克を用ゐて判斷す。
占借貸財物
以值符為物主,以天乙為往借之人,各以所落宮分生克論之。值符生天乙,天乙克值符,借貸必遂。如值符克天乙,天乙生值符,借貸不遂。
人に向て錢を借り物を借るを占ふは、値符を以て物主を代表し、天乙を以て前去借るの人を代表し、各々彼らの落つる所の宮の生克に按りて論斷す。値符が天乙を生ずれば、是れ物主の與へんことを願ふ。天乙が値符を剋すれば、是れ借る者の能く物主を壓住しうる――こ兩種の情形は借貸皆能く如願せん。反對に、値符が天乙を剋すれば、是れ物主の鬆口を肯ぜず。天乙が値符を生ずれば、是れ借る者の一味に討好して反對に吸走せらる――こ兩種の情形は借貸皆遂はず。此法は放債一門と取用相同じくして立場相反す、讀む時須く誰是れ債主・誰是れ借主に留意せんことを須ゐ。
占賖取給否
亦以值符為物主,天乙為取物之人,各看所落之宮。相生則得,相剋則不得,相比亦不得。
賖帳して貨を取るを占ふ、對方の肯んじて與ふるや否や、同樣に値符を以て物主を代表し・天乙を以て貨を取るの人を代表し、各々看る兩者の落つる所の宮を。兩宮相生すれば便ち能く賖到せん。相克すれば便ち賖到せざらん。即使只だ彼此比和同氣・無生無克ならんも、亦た仍舊賖到せざらん。可見賖欠一事は全く情分に憑る、必ず相生の意あらざれば行へず、比和にして情無き尚ほ且つ成らず、何况相克をや。
占囑託求人
以天乙宮為求托之人,值符為所求之人,值使為受託之人。如值符生值使,其言必信;值符克值使,不信其言。值使克值符,彼必不悅;值符克值使而生天乙,雖踐其言,不甚快利;值使生值符而克天乙,彼不肯盡力。必值使、值符俱生天乙,或俱克天乙,所生其事方有濟,有一不生亦不濟,各以所落宮分定之。
人に托して事を辦せしむるを占ふは、三個の用神を用ゐる。天乙の宮は面を出づるの拜托する人を代表し、値符は求むる所のあの主事者を代表し、値使は中に居りて托を受け話を傳ふるの人を代表す。斷法はれ、値符が値使を生ずれば、主事者は傳話人の話を信得過ぐ。値符が値使を剋すれば、就中彼の話を信ぜず。値使が値符を剋すれば、主事者は心中不悅。値符が値使を剋して去りて天乙を生ずれば、雖も照辦を肯ずれども、卻て辦するに甚だ爽利ならず。値使が値符を生ずれども卻て去りて天乙を剋すれば、那是れ受託人の盡力を肯ぜず。必ず値使と値符の兩者の一同に來りて天乙を生じ、或は一同に去りて天乙を剋して、事情乃ち著落あらん。只要一方の生ぜざるあれば、就中辦成らず。以上の各條皆三者の落つる所の宮の生克に按りて判定す。
占事成否
凡人來求我,以他為客,我為主;如我去求他,以我為客,他為主。宜主客相生、比和,求而自成;星、儀、門迫,求而難成,費力。若主客相傷,合凶格,因求事而生非,或反耗財物。只宜他生我為順,易圖;我生他為逆,難圖。
およそ事情の能く成るや成らざるやを占ふは、先ず主客を分かつ。別人の來りて我を求むれば、他是れ客・我是れ主。我の去りて別人を求むれば、我是れ客・他是れ主。最好是れ主客彼此相生し或は比和同氣、かく樣なれば費力するに及ばず事情自然成らん。若し星・儀の間に門迫を犯せば、求むれば成り難く、而且格外費力す。若し主客が互相傷克して又た凶格に配成せば、那就中會してこ件の事を求むるに因りて反對に是非を惹出し、甚至倒賠して財物を失はん。總じて只だ宜しく對方の來りて我を生ずるを、那是れ順勢、容易に圖謀しうる。若し是れ我の去りて對方を生ずれば、那是れ逆勢、圖成し難し。
