Libo

国風

先秦 · 佚名 · 第18巻 / 22

鳧鷖在潀,公屍來燕來宗,既燕於宗,福祿攸降。公屍燕飲,福祿來崇。

鳧鷖在潀(ふえいざいそう・潀・衆水の會する處)、公尸來燕來宗(らいそう・宗・尊んで來る)。既燕于宗(きえんおそう・既に宗に燕し)、福祿攸降(ふくろくゆうこう)。公尸燕飲、福祿來崇(ふくろくらいすう・崇・重ねて來る)。

鳧鷖在亹,公屍來止熏熏。旨酒欣欣,燔炙芬芬。公屍燕飲,無有後艱。

鳧鷖在亹(ふえいざいもん・亹・峽の口)、公尸來止熏熏(こうしらいしくんくん・熏熏として和悅)。旨酒欣欣(ししゅうきんきん・旨酒は欣欣)。燔炙芬芬(はんしゃふんぷん・燔炙は芬芬)。公尸燕飲、無有後艱(むゆうこうかん・後艱なし)。

假樂君子,顯顯令德,宜民宜人。受祿於天,保右命之,自天申之。

假樂君子(かがくくんし・假樂・嘉樂たる君子)、顯顯令德(けんけんれいとく)。宜民宜人(ぎみんぎじん・民に宜しく人に宜し)、受祿于天(じゅろくおてん)。保右命之(ほゆうめいし・保右・保佑して之に命じ)、自天申之(じてんしんし・天より之に申・重ねる)。

千祿百福,子孫千億。穆穆皇皇,宜君宜王。不愆不忘,率由舊章。

千祿百福(せんろくぴゃくふく・千の祿百の福)、子孫千億(しそんせんおく)。穆穆皇皇(ぼくぼくこうこう)、宜君宜王(ぎくんぎおう)。不愆不忘(ふけんふぼう・愆らず忘れず)、率由舊章(そつゆうきゅうしょう・舊章に率由・循う)。

威儀抑抑,德音秩秩。無怨無惡,率由群匹。受福無疆,四方之綱。

威儀抑抑(いぎよくよく)、德音秩秩(とくいんちつちつ)。無怨無惡(むえんむお・怨なく惡なく)、率由羣匹(そつゆうぐんひつ・羣匹に率由する)。受福無疆(じゅふくむきょう)、四方為綱(しほういこう・四方の綱)。

之綱之紀,燕及朋友。百辟卿士,媚於天子。不解於位,民之攸塈。

之綱之紀(しこうしき・綱であり紀であり)、燕及朋友(えんきゅうほうゆう・朋友に及び燕す)。百辟卿士(ぴゃくへきけいし・百辟卿士)、媚于天子(びおてんし・天子に媚び愛す)。不解于位(ふかいおい・位に懈らない)、民之攸塈(みんしゆうき・民の攸く塈・息する所)。

篤公劉,匪居匪康。乃埸乃疆,乃積乃倉;乃裹餱糧,於橐於囊。

篤公劉(とくこうりゅう・篤実な公劉)、匪居匪康(ひきょひこう・居せず康せず・安んじない)。迺埸迺疆(だいえきだいきょう・迺に埸・田界し迺に疆す)、迺積迺倉(だいせきだいそう・積み倉む)。迺裹餱糧(だいかこうりょう・餱糧を裹む)、于橐于囊(おたくおのう・橐に囊に)。

思輯用光,弓矢斯張;干戈戚揚,爰方啟行。

思輯用光(ししゅうようこう・輯・和して光を用うるを思う)。弓矢斯張(きゅうししちょう)、干戈戚揚(かんかしゃくよう・干戈戚揚)、爰方啟行(えんぽうけいこう・爰に方に啟行す)。

篤公劉,於胥斯原。既庶既繁,既順乃宣,而無永嘆。陟則在巘,

篤公劉、于胥斯原(おしょしげん・胥・視ること斯の原)。既庶既繁(きしょきはん・既に庶く既に繁る)、既順迺宣(きじゅんだいせん・既に順い迺に宣・通ず)、而無永歎(にむえいたん・永歎なし)。陟則在巘(ちょくそくざいげん・陟れば則ち巘・小山に在り)。

復降在原。何以舟之?維玉及瑤,鞞琫容刀。

復降在原(ふくこうざいげん・復た降りて原に在る)。何以舟之(かいしゅうし・何を以って之を舟・佩するか)。維玉及瑤(いぎょくきゅうよう・玉と瑤)、鞞琫容刀(へいほうようとう・鞞琫・飾りのある容刀)。

篤公劉,逝彼百泉。瞻彼溥原,乃陟南岡。乃覯於京,京師之野。

篤公劉、逝彼百泉(せいひひゃくせん・逝きて彼の百泉へ)。瞻彼溥原(せんぴふげん・彼の溥原を瞻り)、迺陟南岡(だいちょくなんこう・迺に南岡に陟る)。迺覯于京(だいこうおけい・迺に京に覯・見る)、京師之野(けいししや)。

於時處處,於時廬旅,於時言言,於時語語。

于時處處(おじしょしょ・是時に處り處る)、于時廬旅(おじりょりょ・廬旅・寄居する)、于時言言(おじげんげん)、于時語語(おじごご)。

篤公劉,於京斯依。蹌蹌濟濟,俾筵俾幾。既登乃依,乃造其曹。

篤公劉、于京斯依(おけいしい・京に斯に依る)。蹌蹌濟濟(しょうしょうさいさい)、俾筵俾几(ひえんひき・筵を俾し几を俾す・設けしむ)。既登乃依(きとうだいい・既に登り迺に依る)、迺造其曹(だいぞうきそう・迺に其の曹・群臣に造・至る)。

執豕於牢,酌之用匏。食之飲之,君之宗之。

執豕于牢(しゅうしおろう・牢に豕を執る)、酌之用匏(しゃくしようほう・匏を用いて之に酌む)。食之飲之(しょくしいんし・之に食わせ之に飲ませ)、君之宗之(くんしそうし・之の君たり之の宗たる)。

篤公劉,既溥既長。既景乃岡,相其陰陽,觀其流泉。其軍三單,

篤公劉、既溥既長(きふきちょう・既に溥く既に長い)。既景迺岡(きけいだいこう・既に景・日影を測り迺に岡に登る)、相其陰陽(そうきいんよう・其の陰陽を相る)、觀其流泉(かんきりゅうせん・其の流泉を觀る)。其軍三單(きぐんさんたん・其の軍は三單・三班に分け輪番す)。

度其隰原。徹田為糧,度其夕陽。豳居允荒。

度其隰原(たくきしつげん・其の隰原を度る)、徹田為糧(てつでんいりょう・田を徹・治めて糧と為す)。度其夕陽(たくきせきよう・其の夕陽・山の西側を度る)、豳居允荒(ひんきょいんこう・豳の居は允に荒・廣大だ)。

篤公劉,於豳斯館。涉渭為亂,取厲取鍛,止基乃理。爰眾爰有,

篤公劉、于豳斯館(おひんしかん・豳に斯に館を作る)。涉渭為亂(しょういいらん・渭を涉りて亂・横渡す)、取厲取鍛(しゅれいしゅたん・厲・礪と鍛・鍛石を取る)。止基迺理(しきだいり・止基・基地を迺に理る)、爰衆爰有(えんしゅうえんゆう・爰に衆く爰に有る)。

夾其皇澗。溯其過澗。止旅乃密,芮鞫之即。

夾其皇澗(きょうきこうかん・其の皇澗を夾む)、溯其過澗(そきかかん・其の過澗を溯る)。止旅迺密(しりょだいみつ・止旅・寄居する者は迺に密・多い)、芮鞫之即(ぜいきくしそく・芮鞫・水の曲がりに即く)。

泂酌彼行潦,挹彼注茲,可以餴饎。豈弟君子,民之父母。

泂酌彼行潦(けいしゃくひこうろう・泂・遠く彼の行潦・路傍の積水を酌む)、挹彼注茲(ゆうひちゅうし・彼を挹げて茲に注ぐ)、可以餴饎(いふんし・餴饎・蒸飯できる)。豈弟君子、民之父母。

泂酌彼行潦,挹彼注茲,可以濯罍。豈弟君子,民之攸歸。

泂酌彼行潦、挹彼注茲、可以濯罍(いたくらい・罍を濯げる)。豈弟君子、民之攸歸(みんしゆうき・民の攸く歸く所)。

泂酌彼行潦,挹彼注茲,可以濯溉。豈弟君子,民之攸墍。

泂酌彼行潦、挹彼注茲、可以濯溉(いたくがい・濯溉できる)。豈弟君子、民之攸塈(みんしゆうき・民の攸く塈・息する所)。

有卷者阿,飄風自南。豈弟君子,來游來歌,以矢其音。

有卷者阿(ゆうけんしゃあ・卷・曲がった阿あり)、飄風自南(ひょうふうじなん・飄風は南より)。豈弟君子、來游來歌(らいゆうらいか・來り游び來り歌う)、以矢其音(いしきおん・其の音を矢・陳べる)。

伴奐爾遊矣,優遊爾休矣。豈弟君子,俾爾彌爾性,似先公酋矣。

伴奐爾游矣(はんかんじゆうい・伴奐として爾は游ぶ)、優游爾休矣(ゆうゆうじきゅうい・優游として爾は休む)。豈弟君子、俾爾彌爾性(ひじびじせい・爾をして爾の性を彌・終盡せしめ)、似先公酋矣(じせんこうしゅうい・先公の酋・成就に似・及ぶ)。

爾土宇昄章,亦孔之厚矣。豈弟君子,俾爾彌爾性,百神爾主矣。

爾土宇昄章(じとうはんしょう・爾の土宇・版圖は昄章・廣大)。豈弟君子、俾爾彌爾性、百神爾主矣(ぴゃくしんじしゅい・百神が爾を主とする)。

爾受命長矣,茀祿爾康矣。豈弟君子,俾爾彌爾性,純嘏爾常矣。

爾受命長矣(じじゅめいちょうい・爾は命を受けること長い)、茀祿爾康矣(ふつろくじこうい・茀祿は爾を康・安らかにする)。豈弟君子、俾爾彌爾性、純嘏爾常矣(じゅんこじじょうい・純嘏は爾の常たる)。

有馮有翼,有孝有德,以引以翼。豈弟君子,四方為則。

有馮有翼(ゆうひょうゆうよく・馮・依る者有り翼・輔く者有り)、有孝有德(ゆうこうゆうとく)。以引以翼(いいんいよく・引き翼・輔くるに以ってす)。豈弟君子、四方為則(しほういそく・四方の則)。

顒顒卬卬,如圭如璋,令聞令望。豈弟君子,四方為綱。

顒顒卬卬(ぎょうぎょうごうごう・顒顒として卬卬・荘重に氣盛ん)、如圭如璋(にょけいにょしょう・圭の如く璋の如し)、令聞令望(れいぶんれいぼう・令聞・令望)。豈弟君子、四方為綱(しほういこう)。

鳳凰于飛,翽翽其羽,亦集爰止。藹藹王多吉士,維君子使,媚於天子。

鳳凰于飛(ほうおうおひ・鳳凰が飛ぶ)、翽翽其羽(かいかいきう・翅は翽翽と)、亦集爰止(やくしゅうえんし・亦た止まるべき所に集まる)。藹藹王多吉士(あいあいおうたきっし・藹藹として王に吉士多し)、維君子使(いくんしし・ただ君子の使に)、媚于天子(びおてんし・天子に媚び愛す)。

鳳凰于飛,翽翽其羽,亦傅於天。藹藹王多吉人,維君子命,媚於庶人。

鳳凰于飛、翽翽其羽、亦傅于天(やくふうてん・亦た天に傅く)。藹藹王多吉人(あいあいおうたきつじん)、維君子命(いくんしめい・ただ君子の命に)、媚于庶人(びおしょじん・庶人に媚び愛す)。

鳳凰鳴矣,於彼高岡。梧桐生矣,於彼朝陽。菶菶萋萋,雍雍喈喈。

鳳凰鳴矣(ほうおうめいい・鳳凰が鳴く)、于彼高岡(おぴこうこう)。梧桐生矣(ごどうせいい・梧桐が生える)、于彼朝陽(おぴちょうよう)。菶菶萋萋(ほうほうせいせい・菶菶萋萋と茂り)、雝雝喈喈(ようようかいかい・雝雝喈喈と和する)。

君子之車,既庶且多。君子之馬,既閒且馳。矢詩不多,維以遂歌。

君子之車(くんしししゃ)、既庶且多(きしょしょた・既に庶く且つ多い)。君子之馬(くんししば)、既閑且馳(きかんしょち・既に閑・馴れ且つ馳す)。矢詩不多(ししふた・詩を陳べること多からず)、維以遂歌(いいすいか・ただ歌を遂げるのみ)。

民亦勞止,汔可小康。惠此中國,以綏四方。無縱詭隨,以謹無良。

民亦勞止(みんやくろうし・民も亦た勞れた)、汔可小康(きつかしょうこう・汔・ほぼ小康すべし)。惠此中國(けいしちゅうこく・此の中國を惠み)、以綏四方(いすいしほう・以って四方を綏・安んず)。無縱詭隨(むしょうきずい・詭隨・詭なり隨う者を縱にするな)、以謹無良(いきんむりょう・無良を謹む)。

式遏寇虐,憯不畏明。柔遠能邇,以定我王。

式遏寇虐(しきあつこうぎゃく・寇虐を式・用いて遏・止めよ)、憯不畏明(さんふいめい・憯・曾て明を畏れない)。柔遠能邇(じゅうえんのうじ・遠を柔ぎ能・邇を親しむ)、以定我王(いじょうがおう・以って我が王を定める)。

民亦勞止,汔可小休。惠此中國,以為民逑。無縱詭隨,以謹惛怓。

民亦勞止、汔可小休(きつかしょうきゅう)。惠此中國、以為民逑(いいみんきゅう・民の逑・匹配と為す)。無縱詭隨、以謹惛怓(いきんこんどう・惛怓・昏乱喧譁を謹む)。

式遏寇虐,無俾民憂。無棄爾勞,以為王休。

式遏寇虐、無俾民憂(むひみんゆう・民を憂えさせるな)。無棄爾勞(むきじろう・あなたの勞を棄てるな)、以為王休(いいおうきゅう・王の休・美と為す)。

民亦勞止,汔可小息。惠此京師,以綏四國。無縱詭隨,以謹罔極。

民亦勞止、汔可小息(きつかしょうそく)。惠此中國、俾民憂泄(ひみんゆうえつ・民の憂を泄・散らせしむ)。無縱詭隨、以謹醜厲(いきんしゅうれい・醜厲を謹む)。

式遏寇虐,無俾作慝。敬慎威儀,以近有德。

式遏寇虐、無俾正敗(むひせいはい・正を敗らせるな)。戎雖小子(じゅうすいしょうし・戎・あなたは小子といえども)、而式弘大(にしきこうだい・用・作用は弘大だ)。

民亦勞止,汔可小愒。惠此中國,俾民憂洩。無縱詭隨,以謹醜厲。

民亦勞止、汔可小愒(きつかしょうけい・小愒・小さく憩う)。惠此中國、俾民憂泄。無縱詭隨、以謹醜厲。

式遏寇虐,無俾正敗。戎雖小子,而式弘大。

式遏寇虐、無俾正敗。戎雖小子、而式弘大。

民亦勞止,汔可小安。惠此中國,國無有殘。無縱詭隨,以謹繾綣。

民亦勞止、汔可小安(きつかしょうあん)。惠此中國、國無有殘(こくむゆうざん・國に殘・害なし)。無縱詭隨、以謹繾綣(いきんけんけん・繾綣・糾纒するを謹む)。

式遏寇虐,無俾正反。王欲玉女,是用大諫。

式遏寇虐、無俾正反(むひせいはん・正を反させるな)。王欲玉女(おうよくぎょくじょ・王は玉女・玉の如くあなたを成さんと欲す)、是用大諫(ぜようだいかん・是用に大いに諫める)。

上帝闆闆,下民卒癉。出話不然,為猶不遠。

上帝板板(じょうていはんぱん・上帝は板板と反覆する)、下民卒癉(げみんそつたん・下民は卒に癉・病む)。出話不然(しゅつわふぜん・出す話は然・是でない)、為猶不遠(いゆうふえん・為す猶・謀は遠からず)。

靡聖管管。不實於亶。猶之未遠,是用大諫。

靡聖管管(びせいかんかん・聖なきに管管と自用す)。不實於亶(ふじつおたん・亶・誠に實らず)。猶之未遠(ゆうしみえん・猶は未だ遠からず)、是用大諫。

天之方難,無然憲憲。天之方蹶,無然洩洩。

天之方難(てんしほうなん・天は方に難を降す)、無然憲憲(むぜんけんけん・然と憲憲・喜樂するな)。天之方蹶(てんしほうけつ・方に蹶・亂す)、無然泄泄(むぜんえつえつ・泄泄・多く言うな)。

辭之輯矣,民之洽矣。辭之懌矣,民之莫矣。

辭之輯矣(じししゅうい・辭・言辭が輯・和すれば)、民之洽矣(みんしこうい・民は洽・融洽する)。辭之懌矣(じしえきい・辭が懌・悦ぶれば)、民之莫矣(みんしばくい・民は莫・定まる)。

我雖異事,及爾同僚。我即爾謀,聽我囂囂。

我雖異事(がすいいじ・我は事を異にすといえども)、及爾同僚(きゅうじどうりょう・爾と同僚たり)。我即爾謀(がそくじぼう・我は爾に即き謀る)、聽我囂囂(ちょうがぎょうぎょう・我を聽くこと囂囂として)。

我言維服,勿以為笑。先民有言,詢於芻蕘。

我言維服(がげんいふく・我が言は維に服・事に切れる)、勿以為笑(ぶついいしょう・以って笑と為すな)。先民有言(せんみんゆうげん・先民に言あり)、詢于芻蕘(じゅんおすうじょう・芻蕘・柴刈る者に詢え)。

天之方虐,無然謔謔。老夫灌灌,小子蹻蹻。

天之方虐(てんしほうぎゃく・天は方に虐る)、無然謔謔(むぜんぎゃくぎゃく・謔謔と戲れるな)。老夫灌灌(ろうふかんかん・老夫は灌灌・懇懇と)、小子蹻蹻(しょうしかくかく・小子は蹻蹻と驕る)。

匪我言耄,爾用憂謔。多將熇熇,不可救藥。

匪我言耄(ひがげんぼう・我が言が耄・昏耄ではない)、爾用憂謔(じようゆうぎゃく・爾は用いて憂謔する)。多將熇熇(たしょうかくかく・多く將・為せば熇熇と熾盛)、不可救藥(ふかきゅうやく・救藥すべからず)。

天之方懠。無為夸毗。威儀卒迷,善人載屍。

天之方憞(てんしほうたい・天は方に憞・怒る)。無為夸毗(むいかひ・夸毗・軟骨を為すな)。威儀卒迷(いぎそつめい・威儀は卒に迷う)、善人載尸(ぜんじんさいし・善人は載に尸・尸の如し)。

民之方殿屎,則莫我敢葵?喪亂蔑資,曾莫惠我師?

民之方殿屎(みんしほうてんし・民は方に殿屎・呻吟す)、則莫我敢葵(そくばくがかんき・則ち我を葵・度るを敢てする者なし)。喪亂蔑資(そうらんべつし・喪亂は資を蔑・無くす)、曾莫惠我師(そうばくけいがし・曾て我が師・衆を惠まない)。

天之牖民,如壎如篪,如璋如圭,如取如攜。

天之牖民(てんしゆうみん・天が民を牖・導くは)、如壎如篪(にょけんにょち・壎の如く篪の如く)、如璋如圭(にょしょうにょけい・璋の如く圭の如く)、如取如攜(にょしゅにょけい・取る如く攜える如く)。

攜無曰益,牖民孔易。民之多闢,無自立闢。

攜無曰益(けいむえつえき・攜えるに益を曰うな・攜けば足りて増すな)、牖民孔易(ゆうみんこうえき・民を牖くは孔く易し)。民之多辟(みんしたへき・民は多く辟・邪僻す)、無自立辟(むじりつへき・自ら辟・法を立てるな)。

價人維藩,大師維垣,大邦維屏,大宗維翰,

价人維藩(かいじんいはん・价人・善人は維に藩・籬)、大師維垣(たいしいえん・大師・衆は維に垣・牆)、大邦維屏(たいぽういへい・大邦は維に屏)、大宗維翰(たいそういかん・大宗は維に翰・幹)。

懷德維寧,宗子維城。無俾城壞,無獨斯畏。

懷德維寧(かいとくいねい・德を懷すれば維に寧んず)、宗子維城(そうしいじょう・宗子は維に城)。無俾城壞(むひじょうかい・城を壞さしむな)、無獨斯畏(むどくしい・獨り斯を畏るな)。

敬天之怒,無敢戲豫。敬天之渝,無敢馳驅。

敬天之怒(けいてんしど・天の怒を敬い)、無敢戲豫(むかんぎよ・敢えて戲豫・戲樂せず)。敬天之渝(けいてんしゆ・天の渝・變を敬い)、無敢馳驅(むかんちく・敢えて馳驅せず)。

昊天曰明,及爾出王。昊天曰旦,及爾遊衍。

昊天曰明(こうてんえつめい・昊天は明と曰う)、及爾出王(きゅうじしゅつおう・爾と出王・出行を及ぶ)。昊天曰旦(こうてんえつたん・旦と曰う)、及爾游衍(きゅうじゆうえん・爾と游衍を及ぶ)。

蕩蕩上帝,下民之闢。疾威上帝,其命多闢。

蕩蕩上帝(とうとうじょうてい・蕩蕩たる上帝)、下民之辟(げみんしへき・下民の辟・君)。疾威上帝(しついじょうてい・疾威・怒り威する上帝)、其命多辟(きめいたへき・其の命は多く辟・邪僻)。

天生烝民,其命匪諶。靡不有初,鮮克有終。

天生烝民(てんせいしょうみん・天は烝民を生む)、其命匪諶(きめいひしん・其の命は諶・信じられない)。靡不有初(びふゆうしょ・初め有らないはなく)、鮮克有終(せんこくゆうしゅう・終り有るを能くするは鮮ない)。

文王曰諮,諮汝殷商。曾是彊禦?曾是掊克?

文王曰咨(ぶんおうえつし・文王が咨・嗟嘆して曰う)、咨女殷商(しじょいんしょう・女・あなた殷商に咨す)。曾是彊禦(そうぜきょうぎょ・曾て是の彊禦・強暴)、曾是掊克(そうぜほうこく・掊克・聚斂克剥)。

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