陰男陽女
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陰男者,乙丁己辛癸五陰年所生之男也。假如丁卯年壬寅月初一子時生男,逆數至丙寅年十二月三十日未時立春節,實歷有五時,以三日為一歲折之,是為一歲欠三百一十天,起運從生月壬寅布,始行辛丑,列式如下:丁卯 壬寅 丙辰 戊子 初一辛丑 十一庚子 廿一己亥 卅一戊戌 四一丁酉 五一丙申 六一乙未 七一甲午。大運一歲,扣足欠三百一十天,每逢丁壬之年二月二十一日子時交換。
いわゆる「陰男」は、乙・丁・己・辛・癸の此の五個の陰年に生ずる所の男命を指し、運を起するは一律に逆數逆排す。例を擧ぐ:丁卯年壬寅月初一日子時に男を生ず。回り往きて數して上一年丙寅年十二月三十日未時の立春節に至りて、實際ただ五個時辰を經歴す。三日折して一歳に按じれば、一歳に足らず。ゆえに算して一歳と為すも三百一十天を欠く。大運生月壬寅より倒れ往上に排せば、第一步是れ辛丑なり。全式如左:四柱丁卯・壬寅・丙辰・戊子。大運一歳辛丑・十一歳庚子・二十一歳己亥・三十一歳戊戌・四十一歳丁酉・五十一歳丙申・六十一歳乙未・七十一歳甲午。運を起するは一歳、扣足して還た三百一十天を欠く。ゆえに每丁年あるいは壬年の二月二十一日子時に大運を交換す。前の兩例と對看するを請う。同じく是れ月柱より起排す。陽男陰女は往下に順排し(庚寅之後是れ辛卯)、陰男陽女は往上に逆排す(壬寅以前是れ辛丑)。一順一逆、是れ起運法の關鍵分界なり。
陽女者,甲丙戊庚壬五陽年所生之女也。假如丙午年辛丑月十九日申時生女,逆數至十一月十九日卯時小寒節,實歷有三十天零五時。以三日為一歲折之,是為十歲多五十天,起運從生月辛丑逆布,始行庚子。列式如下:丙午 辛丑 庚午 甲申 初十庚子 二十己亥 三十戊戌 四十丁酉 五十丙申 六十乙未 七十甲午 八十癸巳。大運十歲,扣足多五十天,每逢丁壬之年,二月初九日申時交換。
いわゆる「陽女」は、甲・丙・戊・庚・壬の此の五個の陽年に生ずる所の女命を指し、陰男と一樣に逆數逆排す。例を擧ぐ:丙午年辛丑月十九日申時に女を生ず。回り往きて數して十一月十九日卯時の小寒節に至りて、實際經歴三十天零五個時辰。三日折して一歳に按じれば、三十天正に十歳、五個時辰を多出して折りて多五十天と為す。大運生月辛丑より倒れて排せば、第一步是れ庚子なり。全式如左:四柱丙午・辛丑・庚午・甲申。大運初十歳庚子・二十歳己亥・三十歳戊戌・四十歳丁酉・五十歳丙申・六十歳乙未・七十歳甲午・八十歳癸巳。運を起するは十歳、扣足して還た五十天を多す。ゆえに每丁年あるいは壬年の二月初九日申時に大運を交換す。四類の命造(陽男・陰女・陰男・陽女)の運起の例ここに至りて擧全せり。讀者樣に依りて操作すれば便ち可なり。
五行相生
木生火,火生土,土生金,金生水,水生木,此為五行相生。《河圖》一六為水居北,二七為火居南,三八為木居東,四九為金居西,五十為土居中。北方水生東方木,東方木生南方火,南方火生中央土,中央土生西方金,西方金生北方水,此五行相生之序也。
五行相生の次序は:木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生じ、循環端無し。此の次序は《河圖》の方位の上に看出來るを得。一と六とは水と為り、北方に居り、二と七とは火と為り、南方に居り、三と八とは木と為り、東方に居り、四と九とは金と為り、西方に居り、五と十とは土と為り、中央に居る。方位に順い一圈を走れば、便ち北方水は東方木を生じ、東方木は南方火を生じ、南方火は中央土を生じ、中央土は西方金を生じ、西方金は再び北方水を生ず。此れすなわち五行相生の順序なり。命學の上に「我を生ずる者は印と為り、我の生ずる者は食傷と為る」は、全部此の條の鏈の上に建立す。相生を懂得して乃ち後面の印綬を論じ食傷を論じ化泄を論ずるに談ずべし。
《白虎通》云:木生火者,木性溫暖,火伏其中,鑽灼而出,故木生火。火生土者,火熱能焚木,木焚而成灰,灰即土也,故火生土。土生金者,金居石依山,津潤而生,聚土成山,山必生石,故土生金。金生水者,少陰之氣,溫潤流澤,銷金亦為水,所以山雲而從潤,故金生水。水生木者,因水潤而能生,故水生木也。
《白虎通義》は逐條に相生の為に物理上の解釋を找出す。木の所以に火を生ずるは、木性温煖にして、火は木中に潛伏し、木を鑽りて火を取れば便ち冒出するに因る。火の所以に土を生ずるは、火熱能く木を燒き、木燒盡して灰を成し、灰は便ち土に因る。土の所以に金を生ずるは、金石中に藏し山體に依附し、土の津潤に靠りて生成するに因る。土積りて山を成し、山中必然石を生じ、石中便ち金有り。金の所以に水を生ずるは、少陰の氣温潤にして流布潤澤し、金屬を銷熔するも亦化して水と為るに因る。ゆえに山上雲を起するも亦潤澤より來るなり。水の所以に木を生ずるは、水能く滋潤し、草木潤を得て乃ち生長する能くするに因る。此らの解釋は未だ必ずしも皆今日の科學に合すると雖も、但し它們が透露するは古人の五行相生の説を立つるの思路なり。抽象の符號推演に非ずして、物性相因の中より總結し出來するなり。
五行相克
木克土,土克水,水克火,火克金,金克木,此為五行相剋。《洛書》:戴九履一,左三攸七,二四為肩,六八為足,五居中央。一六水克二七火,二七火克四九金,四九金克三八木,三八木克五中土,五中土克一六水,此五行相剋之序也。
五行相克の次序は:木は土を克し、土は水を克し、水は火を克し、火は金を克し、金は木を克す。亦是れ循環端無し。此の次序は《洛書》の九宮數より看出來るを得。《洛書》の排布は頭頂は九・脚踏は一、左邊は三・右邊は七、二と四とは兩肩と為り、六と八とは兩足と為り、五は中央に居る。數を以て行に配して推し去れば:一六は水に属し、二七の火を克す。二七は火に属し、四九の金を克す。四九は金に属し、三八の木を克す。三八は木に属し、中に居るの五土を克す。五土また一六の水を克す。此れすなわち五行相克の順序なり。命學の上に「我を克する者は官煞と為り、我の克する者は財と為る」は、全部此の條の鏈の上に建立す。相生相克の兩條の鏈を合わせれば、便ち十神定名の全部の依據なり。學者務めて必ず脱口して出づるに背至すべし。
《白虎通》云:五行所以相害者,天地之性眾勝寡,故水勝火也;精勝堅,故火勝金;剛勝柔,故金勝木;專勝散,故木勝土;實勝虛,故土勝水也。按:《白虎通》雖未云克,而云害,雲勝其義同。《說文》云:害傷也。《增韻》云:害,殘也。師古曰:五勝,五行相勝也。《廣韻》云:勝者,負之對也。
《白虎通義》は相克の道理を解釋するに、「強を以て弱を凌ぐ」の對比を用る。天地間の常理は多の少に勝るなり。ゆえに水は火に勝つ。精粹の堅硬に勝るなり。ゆえに火は金に勝つ。剛硬の柔軟に勝るなり。ゆえに金は木に勝つ。專一の散漫に勝るなり。ゆえに木は土に勝つ。充實の空虛に勝るなり。ゆえに土は水に勝つ。袁樹珊の按:《白虎通義》は「克」字を用いずして、「害」字・「勝」字を用う。其の實意思相同なり。《説文解字》に「害」はすなわち傷と曰い、《增韻》に「害」はすなわち殘損と曰い、顏師古注書に「五勝」はすなわち五行相勝と曰い、《廣韻》に「勝」は「負」の反面と曰う。見るべし、克・害・勝の三字は古書中に通用す。讀者必ずしも用字の不同なるに因りて便ち別に一説有りと以為るを須せず。
支藏人元五行
《古歌》云:子宮癸水在其中,丑癸辛金己土同,寅宮甲木兼丙戊,卯宮乙木獨相逢,辰藏乙戊三分癸,巳中庚金丙戊叢,午宮丙火併己土,未宮乙己丁共宗,申位庚金壬水戊,酉宮辛字獨豐隆,戌宮辛金及丁戊,亥藏壬甲是真蹤。
此の首の《古歌》が背するは十二地支各自何の天干を藏するか、術語は「支藏人元」と曰い、亦「地支藏干」と稱す。逐句に列出す:子中ただ癸水を藏す。丑中は癸水・辛金・己土を藏す。寅中は甲木を藏し、兼ねて丙火・戊土を藏す。卯中ただ乙木を藏す。辰中は乙木・戊土を藏し、別に三分の癸水有り。巳中は庚金を藏し、兼ねて丙火・戊土有り。午中は丁火(原歌は「丙火」と作る。實際は當に丁火と為すべし)と己土を藏す。未中は乙木・己土・丁火を藏す。申中は庚金・壬水・戊土を藏す。酉中ただ辛金を藏す。戌中は辛金・丁火・戊土を藏す。亥中は壬水・甲木を藏す。此の一節は全書最も要緊の口訣の一なり。地支表面ただ一個の字のみ有るも、裡面卻って往々兩三個の天干を藏す。十神を論じ強弱を看、用神を取るは必ず地支を打開して算することを須す。ただ天干八個字を看るのみにては命を斷準する能わず。歌中の「三分」「共宗」「豐隆」「真蹤」は皆韻を湊むるの辭なり。
王逵《蠡海集》云:地支內所藏天干者,子午卯酉為四極,寄四祿焉。辰戌丑未為四藏,寓四墓焉。故此八支各藏一陰。寅申巳亥為四開闔,就生四祿焉。故各藏二陽,戊藏辰戌,己藏丑未。陰陽各歸其所,戊藏於巳,己藏於午,則亦就寄祿而藏焉。
王逵《蠡海集》は結構の上より藏干の規律を概括す。子・午・卯・酉是れ四個の正位(四極)、四個の陰干の禄を寄存す(癸禄は子に在り、丁禄は午に在り、乙禄は卯に在り、辛禄は酉に在り)。辰・戌・丑・未是れ四個の收藏の地(四藏)、四行の墓庫を寓す。ゆえに此の八支各々一個の陰干を藏して主と為す。寅・申・巳・亥是れ四個の開合轉關の地、四個の陽干此に於て長生す(丙戊は寅に生じ、庚は巳に生じ、壬戊は申に生じ、甲は亥に生ず)。ゆえに各々兩個の陽干を藏す。土干の歸属に至りては:戊土は辰・戌に藏し、己土は丑・未に藏す。陰陽各々其の位に歸す。戊また巳に藏し、己また午に藏す。それは寄禄の關係に隨いて附藏するなり。此の段話が點出する一個の要領:藏干は雜湊に非ず。四正は禄を藏し、四庫は墓を藏し、四生は長生を藏す。各々條理有り。條理を明白すれば便ち硬背するを須せず。
按:支藏之五行,以孟、仲、季區別之,其義有三。四孟者,乃陽干長生臨官寄臨之所也。寅為丙戊之長生,又為甲之臨官,故丙火戊土甲木寓焉。巳為庚之長生,又為丙戊之臨官,故庚金丙火戊土寓焉。申為戊壬之長生,又為庚之臨官,故戊土壬水庚金寓焉。亥為甲之長生,又為壬之臨官,故甲木壬水寓焉。
袁樹珊の按:地支の藏する所の五行は、孟(寅申巳亥)・仲(子午卯酉)・季(辰戌丑未)の三類に按じて分かち、各々一條の道理有り。先ず四孟を説く。它們是れ陽干の長生と臨官との寄する所の處なり。寅是れ丙火・戊土の長生位、又是れ甲木の臨官位。ゆえに寅中丙火・戊土・甲木を藏す。巳是れ庚金の長生位、又是れ丙火・戊土の臨官位。ゆえに巳中庚金・丙火・戊土を藏す。申是れ戊土・壬水の長生位、又是れ庚金の臨官位。ゆえに申中戊土・壬水・庚金を藏す。亥是れ甲木の長生位、又是れ壬水の臨官位。ゆえに亥中甲木・壬水を藏す。此れすなわち「四生の地各々二陽を藏す」の緣由を説透す。藏する所の干は、非ざる無し是れ此に於て長生する者と此に於て臨官する者との兩類なり。
四仲者,乃陰干臨官寄臨之所也。子為癸之臨官,故癸水寓焉。卯為乙之臨官,故乙木寓焉。午為丁之臨官,故丁火己土寓焉。酉為辛之臨官,故辛金寓焉。四季者,乃陰干、陽干、冠帶、墓寄臨之所也。丑為癸之冠帶,金之墓,又為己之墓,故癸水辛金己土寓焉。未為丁己之冠帶,又為木之墓,故辛金丁火戊土寓焉。《考原》云:金長生於巳,故丑可為辛金之墓;水長生於申,故辰可為癸水之墓;木長生於亥,故未可為乙木之墓;火長生於寅,故戌可為丁火之墓也。
再び四仲を説く。它們是れ陰干の臨官の寄する所の處なり。子是れ癸水の臨官位。ゆえに癸水を藏す。卯是れ乙木の臨官位。ゆえに乙木を藏す。午是れ丁火の臨官位。ゆえに丁火を藏し、並びに己土を附藏す。酉是れ辛金の臨官位。ゆえに辛金を藏す。此れすなわち「四正の支各々一陰を藏す」の緣由なり。再び四季を説く。它們是れ陰干陽干の冠帶と墓庫との寄する所の處なり。丑是れ癸水の冠帶・金の墓庫、又是れ己土の墓。ゆえに癸水・辛金・己土を藏す。未是れ丁火己土の冠帶、又是れ木の墓庫。ゆえに乙木・丁火・己土を藏す(底本の此の句「辛金丁火戊土」の文字は訛有り。前歌に據りて當に乙木・己土・丁火と作るべし)。袁樹珊末に《星曆考原》を引きて墓庫の推法を説明す。金は巳に長生し、順數して十二位に丑に至りて正に墓。ゆえに丑は辛金の墓と為る。水は申に長生し、辰に至りて是れ墓。ゆえに辰は癸水の墓と為る。木は亥に長生し、未に至りて是れ墓。ゆえに未は乙木の墓と為る。火は寅に長生し、戌に至りて是れ墓。ゆえに戌は丁火の墓と為る。此の條の推法を懂れば、四庫何を藏するかは便ち一望して知る。
十干生克定名
凡推十干生克,以日干為我,與年干、月干、時干及支中所藏之干相比較,觀其為比、為生、為克。陽見陰,陰見陽,則為正。陽見陽,陰見陰,則為偏。與我比者,為比肩、為劫財、為敗財。我生者,為傷官、食神。我克者,為正財、偏財。克我者為正官、偏官。生我者,為正印、偏印。偏官亦曰七煞,偏印亦曰倒食、又曰梟神。
此の一節は「十神」の定名を講ず。是れ全部推命術語の總綱にして、操作步驟は左の如し。第一步、「日干」(日柱天干)を認定して「我」と為す。すなわち命主本身なり。第二步、年干・月干・時干および四個の地支中の藏する所の天干を拿りて、逐一に日干と比較し、彼此是同類(比)か・相生か・相克かを看る。第三步、再び陰陽を看る。一陽一陰相配するを「正」と曰い、同陽あるいは同陰なるを「偏」と曰う。此に據りて共に十個の名目を得。我と同類のを、比肩・劫財・敗財と曰い、我の生ずる所のを、食神・傷官と曰い、我の克する所のを、正財・偏財と曰い、我を克するを、正官・偏官と曰い、我を生ずるを、正印・偏印と曰う。その中、偏官また「七煞」と曰う(日干より數えて它に至りて正に第七位なるがゆえなり)、偏印また「倒食」と曰い、亦「梟神」と曰う。此の十個の名目本身吉凶無し。吉凶は日主強弱と用神の取舍を看るを要す。本書卷四「宜忌」の一門專ら此の層を講ず。
五陽干 甲 丙 戊 庚 壬 比肩 甲 丙 戊 庚 壬 敗財 乙 丁 己 辛 癸 食神 丙 戊 庚 壬 甲 傷官 丁 己 辛 癸 乙 偏財 戊 庚 壬 甲 丙 正財 己 辛 癸 乙 丁 偏官 庚 壬 甲 丙 戊 正官 辛 癸 乙 丁 己 偏印 壬 甲 丙 戊 庚 正印 癸 乙 丁 己 辛
これは五個の陽干の十神對照表。讀法は:最上一行の「甲・丙・戊・庚・壬」は五個の日干にして、每一列は一個の日主を代表す。左邊一列は十神名目、表中每一格は便ち該日主此の字に遇う時の得る所の名目なり。第一列甲木日主を以て例と為し、縱に讀み下来れば:甲を見れば比肩と為り、乙を見れば敗財と為り(卽ち劫財)、丙を見れば食神と為り、丁を見れば傷官と為り、戊を見れば偏財と為り、己を見れば正財と為り、庚を見れば偏官(七煞)と為り、辛を見れば正官と為り、壬を見れば偏印と為り、癸を見れば正印と為る。丙・戊・庚・壬四個の日主は同様の辦法に照らして縱讀すれば便ち可なり。全表の排列規律很だ整齊なり。同類同陰陽は比肩と為り、同類異陰陽は敗財と為り、我の生ずる同陰陽は食神・異陰陽は傷官と為り、我の克する同陰陽は偏財・異陰陽は正財と為り、我を克する同陰陽は偏官・異陰陽は正官と為り、我を生ずる同陰陽は偏印・異陰陽は正印と為る。規律を掌握の後、此の表は必ずしも死背するを須せず。隨時に推出する能し。
五陰干 乙 丁 己 辛 癸 比肩 乙 丁 己 辛 癸 敗財 甲 丙 戊 庚 壬 食神 丁 己 辛 癸 乙 傷官 丙 戊 庚 壬 甲 偏財 己 辛 癸 乙 丁 正財 戊 庚 壬 甲 丙 偏官 辛 癸 乙 丁 己 正官 庚 壬 甲 丙 戊 偏印 癸 乙 丁 己 辛 正印 壬 甲 丙 戊 庚
これは五個の陰干の十神對照表。讀法は上表と完全に一樣なり。最上一行の「乙・丁・己・辛・癸」は五個の日干、左邊一列は十神名目、縱に一列を讀めば便ち該日主の全部の十神なり。第一列乙木日主を以て例と為せば:乙を見れば比肩と為り、甲を見れば敗財と為り、丁を見れば食神と為り、丙を見れば傷官と為り、己を見れば偏財と為り、戊を見れば正財と為り、辛を見れば偏官と為り、庚を見れば正官と為り、癸を見れば偏印と為り、壬を見れば正印と為る。此の一表を上一表と對看すれば、陰干の配法は陽干と正好互いに鏡像を為すを發見する能し。陽干は陽を見て偏と為り、陰干は陰を見て同じく偏と為り、陽干は陰を見て正と為り、陰干は陽を見て同じく正と為る。兩表合わせれば、十干互見の一百種の組合便ち全て裡面に在り。八字を排する時、表に按じて標注すれば便ち可なり。此の一歩の術語は「十神を定む」あるいは「神煞名目を安ず」と曰う。
按:先賢論命之旨,本乎陰陽,察乎人情,非無因也。觀其以木火土金水之五行,而演成比、食、財、官、印五種,即知其定名之義,莫不親切處來也。
袁樹珊の按:前輩の命を論ずるの宗旨は、一面は陰陽生克の理に本づき、一面は人情世故を體察し、並びに憑空杜撰に非ず。它們の木火土金水の此の五行を看れば、演じて比肩・食傷・財星・官煞・印綬の此の五類の名目と為す。便ち每一個の名稱の取義は、皆人生最切身の關係の上より來れるを知る。同類は兄弟のごとく、我の生ずるは子女と才藝のごとく、我の克するは財物と妻室のごとく、我を克するは官府と法度のごとく、我を生ずるは父母と庇蔭のごとし。下面の五節、袁樹珊便ち逐一に此の五類の名目、何故に此の様に取名するか、および何故に人命中に它們有るを貴とするかを説明せんと欲す。此の幾節は本書十神を講ずる最も功力を見るの地方なり。讀者當に閒文と作りて跳過すべからず。
何以謂之我比者,即甲乙木日干,見甲乙木是也。然我比之中,有親疏之別,故有為比肩、為劫財、為敗財之不同。甲屬木為陽,乙屬木為陰,甲見甲,同一屬木,同一為陽;乙見乙,同一屬木,同一為陰,既可同聲相應,又可同氣相求,此我比之親者,故為比肩。甲見乙,同一屬木,有陰陽之異,乙見甲,同一屬木,亦有陰陽之異,雖可聲應,不可氣求,比我比之疏者,故為敗財、劫財。語云:眾擎易舉,獨力難成,故人命貴有比我者之劫財、敗財。而尤貴有比我者之比肩也。(餘干同此)
何をか「我と同類」と曰う。すなわち甲乙木日干また甲乙木を見るなり。同類の中還た親疎の別有り。ゆえに比肩・劫財・敗財の三個の名目を分出す。甲是れ陽木・乙是れ陰木。甲の甲を見るは、同じく木に属しまた同じく陽に属す。乙の乙を見るは、同じく木に属しまた同じく陰に属す。既に能く同聲相應し、また能く同氣相求す。これは同類中最も親なるなり。ゆえに「比肩」(肩を並べるの意)と曰う。甲の乙を見・乙の甲を見るは、同じく木に属すと雖も一陰一陽、聲音縦使能く相應ずとも、氣息卻って一處に求むるに到らず。これは同類中較だ疎なるなり。ゆえに「敗財」あるいは「劫財」と曰う。俗話に「衆人物を抬ぐは容易に抬起げ、一個人力を使はば難くして事を成す」と曰う。ゆえに人命中、同類の劫財・敗財の相助有るを貴とし、而して尤も同類の比肩有るを貴とす。(其餘の各干の道理は此と相同なり。)讀者注意すべし。ここに説く「有るを貴とす」は日主偏弱に就きて言うなり。若し日主本已に太強ければ、比劫過多反って争奪の患を成す。卷四「比肩宜忌を論ず」に反面を講ぜん。
何以謂之我生者,如甲乙木日干,見丙丁火是也,然我生之中,有直接間接之分,故有為食神、為傷官之不同。甲屬木為陽,丙屬火亦為陽,甲見丙,以我陽木生彼陽火;乙屬木為陰,丁屬火亦為陰,乙見丁,以我陰木生彼陰火,一氣相生,出乎天然,此我生之直接者,故為食神。甲屬木陽,丁屬火為陰,以我陽木生彼陰火;乙屬木為陰,丙屬火為陽,以我陰木生彼陽火,異氣相生,迫於人情,此我生之見接者,故為傷官。
何をか「我の生ずる所」と曰う。すなわち甲乙木日干、丙丁火を見るなり。我の生ずる所の中、また直接・間接の分有り。ゆえに食神と傷官とを分出す。甲是れ陽木・丙是れ陽火、甲の丙を見るは、我の陽木を以て其の陽火を生ず。乙是れ陰木・丁是れ陰火、乙の丁を見るは、我の陰木を以て其の陰火を生ず。同一種の氣相生し、天然に出ず。これは我が生ずる中の最も直接なるなり。ゆえに「食神」と曰う。反對に、甲是れ陽木・丁是れ陰火、我の陽木を以て其の陰火を生ず。乙是れ陰木・丙是れ陽火、我の陰木を以て其の陽火を生ず。異氣相生し、人情の勉強に出ず。これは我が生ずる中の間接なるなり。ゆえに「傷官」と曰う(底本「見接」は當に「間接」と作るべし)。此の一條は食神と傷官の分別を點破す。同じく我の氣を泄ると雖も、食神は順流にして出づ、平和自然なり。傷官は逆勢にして發し、才華外露して鋒芒を帯ぶ。
古云:人貴自食其力,蓋人必聚精會神,始能作事,能作事,始得報酬。得報酬,始能飲食。先賢定名曰我生者為食神、傷官,即此義也。又云:凡人須勤作生活,蓋能生始能活也。然間接生活,不若直接生活之自然,所以食神勝於傷官,故人命貴有我生者之傷官,而尤貴有我生者之食神也。
古人曰く、「人は自ら其の力を食するを貴とす」。一個人必ず先ず精を聚め神を會し、乃ち事を作す能し。能く事を作して乃ち報酬を得、報酬を得て乃ち飯を喫う有り。前輩「我の生ずる所」を定名して食神・傷官と為すは、取る所正に此の意思なり。它是れ命主の精氣外泄して衣食を換得するのあの一路なり。古人また曰く、「凡人須らく勤作して生活すべし」。能く「生」ずれば乃ち「活」する能くするがゆえなり。但し間接の生活は、總じて直接の生活の來れる自然に如かず。ゆえに食神は傷官に比べて更に可取なり。ここに因りて人命中、我の生ずる所の傷官有るを貴とし、而して尤も我の生ずる所の食神有るを貴とす。同じく提醒するを須す。これは日主強旺にして泄秀を須要するに就きて言うなり。日主本弱にして食傷重疊せば、反って元氣を盗泄するの害を成す。取舍仍ほ強弱を看るを要す。
何以謂之我克者,如甲木日干,見戊己土是也。然我克之中,有偏正之分,故有為偏財、為正財之不同。甲屬木為陽,戊屬土亦為陽,以我陽木克彼陽土;乙屬木為陰,己屬土亦為陰,以我陰土克彼陰土。只有以力假仁之霸,並無陰陽融合之情,此我克之偏者,故為偏財。甲屬木為陽,己屬土為陰,以我陽木克彼陰土;乙屬木為陰,戊屬土為陽,以我陰木克彼陽土。既有陰陽融合之情,又有以德行仁之妙,此我克之正者,故為正財。
何をか「我の克する所」と曰う。すなわち甲木日干、戊己土を見るなり。我の克する所の中、偏正の分有り。ゆえに偏財と正財とを分出す。甲是れ陽木・戊是れ陽土、我の陽木を以て其の陽土を克す。乙是れ陰木・己是れ陰土、我の陰木を以て其の陰土を克す。同性相克、ただ力を恃み仁義を假借するの霸道有りて、陰陽交融の情意無し。これは我が克する中の偏の一路なり。ゆえに「偏財」と曰う。反對に、甲是れ陽木・己是れ陰土、我の陽木を以て其の陰土を克す。乙是れ陰木・戊是れ陽土、我の陰木を以て其の陽土を克す。異性相克、既に陰陽交融の情有意り、また德を以て仁を行うの妙處有り。これは我が克する中の正の一路なり。ゆえに「正財」と曰う。人事を以て比すれば、正財は分內應得・名正言順の財と正室の妻に同じく、偏財は意外橫來・流動不居の財と偏室外遇に同じし。兩者の性質此に由りて分かる。
《大學》十章,理財居半,蓋人主所以加惠天下者財,奔走人才者亦財。天子無財,不能澤一民,不能辦一事,而況其下焉者乎?又曰:以義為利,則財恆足。夫利本於義,其出於正可知。利本於非義,其出於偏更可知。故人命貴有我克者之偏財,而尤貴有我克者之正財也。
袁樹珊は続きて《大學》より立論す。《大學》最末の一章の講ずる内容は、一半は理財なり。君主の用いて天下に施惠するは財にして、用いて人才を招徠するも亦財なり。天子若し財無ければ、一個の百姓も潤澤するに到らず、一件の事も辦成せず。況んや地位天子の下に在るの人をや。《大學》また曰く、「義を以て利と為せば、則ち財恒に足らん」。利若し義に本づけば、它「正」に出づるは想い知るべし。利若し不義に本づけば、它「偏」に出づるは更に想い知るべし。ゆえに人命中、我の克する所の偏財有るを貴とし、而して尤も我の克する所の正財有るを貴とす。此の一段は命理の財星と儒家の義利之辨とを一處に扣る。是れ袁樹珊慣用の筆法なり。彼は讀者をして十神の名目は不ただ術語のみならず、人生實事の寫照なりと覺えしめんと欲す。
何以謂之克我者,如甲乙木日干,見庚辛金是也。然克我之中,有偏正之殊,故有為偏官、正官之不同。甲屬木為陽,庚屬金亦為陽,以彼陽金克我陽木;乙屬木為陰,辛屬金亦為陰,以彼陰金克我陰木。只有****壓迫之力,並無剛柔寬猛之方,此克我之偏者,故為偏官,為七煞。甲屬木為陽,辛屬金為陰,以彼陰金克我陽木;乙屬木為陰,庚屬金為陽,以彼陽金克我陰木。既有陰陽協合之功,必得勸懲賞罰之效,此克我之正者,故為正官。
何をか「我を克する」と曰う。すなわち甲乙木日干、庚辛金を見るなり。我を克する中、偏正の別有り。ゆえに偏官と正官とを分出す。甲是れ陽木・庚是れ陽金、其の陽金來りて我の陽木を克す。乙是れ陰木・辛是れ陰金、其の陰金來りて我の陰木を克す。同性相克、ただ一味壓迫の力量有りて、剛柔寬猛相済うの章法無し。これは我を克する中の偏の一路なり。ゆえに「偏官」と曰い、亦「七煞」と曰う(底本此處四字殘缺、文義に據れば當に強橫壓迫を形容するの詞たるべし)。反對に、甲是れ陽木・辛是れ陰金、其の陰金來りて我の陽木を克す。乙是れ陰木・庚是れ陽金、其の陽金來りて我の陰木を克す。異性相克、既に陰陽協調の功有れば、必ず勸善懲惡・賞罰分明の效を收す。これは我を克する中の正の一路なり。ゆえに「正官」と曰う。人事を以て比すれば、正官は國法官長に同じく、我を約束して我をして規に循い矩に蹈ましむ。七煞は強梁豪暴に同じく、我を壓制して情面を講ぜず。但し七煞若し制伏得宜なれば、反って能く化して威權と為す。
孔子曰:君子懷刑,小人懷惠。懷刑者,畏官法也;懷惠者,貪貨利也。世人懷官刑,而不貪貨利,則各安生理,有不家齊而國治者乎!故人命貴有克我者之偏官,而尤貴有我克者之正官也。
袁樹珊また《論語・里仁》の孔子の話を引きて以て印證す。「君子は刑を懷き、小人は惠を懷く。」いわゆる懷刑は、すなわち官府法度を敬畏す。いわゆる懷惠は、すなわち財貨私利を貪圖す。世上の人若し皆官法を敬畏して貨利を貪らざれば、各人分に安んじて自己の生計を守れば、何ぞ家齊からず・國治らざるの道理あらんや。ゆえに人命中、我を克するの偏官有るを貴とし、而して尤も我を克するの正官有るを貴とす(底本の此の句「我克する者」は當に「我を克する者」と作るべし、傳寫の誤りなり)。此の段仍ほ人間の法度秩序を拿りて官煞の作用を説明す。官煞是れ日主を約束するの力量、其の宜を得て用いれば便ち功名事業、其の宜を得ずして用いれば便ち災禍壓迫なり。
何以謂之生我者,如甲乙木日干,見壬癸水是也。然生我之中,有偏正之異,故有為偏印、為正印之不同。甲屬木為陽,壬屬水亦為陽,以彼陽水生我陽木;乙屬木為陰,癸屬水亦為陰,以彼陰水生我陰木。只有物質名分之相生,並無陰陽密邇之關切,此生我之偏者,故為偏印。甲屬木為陽,癸屬水為陰,以彼陰水生我陽木;乙屬木為陰,壬屬水為陽,以彼陽水生我陰木。既有物質名分之相生,又得陰陽密邇之關切,此生我之正者,故為正印。
何をか「我を生ずる」と曰う。すなわち甲乙木日干、壬癸水を見るなり。我を生ずる中、偏正の別有り。ゆえに偏印と正印とを分出す。甲是れ陽木・壬是れ陽水、其の陽水來りて我の陽木を生ず。乙是れ陰木・癸是れ陰水、其の陰水來りて我の陰木を生ず。同性相生、ただ名分物質上の相生有りて、陰陽親近の情意關切無し。これは我を生ずる中の偏の一路なり。ゆえに「偏印」と曰う。反對に、甲是れ陽木・癸是れ陰水、其の陰水來りて我の陽木を生ず。乙是れ陰木・壬是れ陽水、其の陽水來りて我の陰木を生ず。異性相生、既に名分物質上の相生有り、又得て陰陽親近の情意關切を得。これは我を生ずる中の正の一路なり。ゆえに「正印」と曰う。人事を以て比すれば、正印は生身の母・庇蔭の權印に同じく、偏印は則ち繼母のごとく・偏得の蔭のごとく、我を生じて情少なし。ゆえに偏印また「倒食」「梟神」の名有り。它能く食神を奪去するに因る。
《說文》云:印者,執政所持之印也。萬育吾曰:朝廷設官分職,畀以印綬,使之掌管。官而無印,何所憑據?是以印繼官後,蓋有印之官,始能福民利國,故人命貴有生我者之偏印,而尤貴生我者之正印也。以上五節,悉本人情物理,能明乎此,即愛群、生活、齊家、守法、敦信之道亦寓於中,豈恃為究心命理者,所當知哉。
《説文解字》に曰く、「印」はすなわち執政者の持する所の官印なり。萬民英曰く、朝廷官職を設立し職守を分派し、它に交えて印綬を與え、它をして事權を執掌せしむ。官を做して印無ければ、何を憑りて事を辦せんや。ゆえに十神の次序は印を官の後に排す。印有るの官、乃ち能く百姓を造福し國家に利有らん。ここに因りて人命中、我を生ずるの偏印有るを貴とし、而して尤も我を生ずるの正印有るを貴とす。以上の比・食・財・官・印の五節、全部人情物理に本づく。能く此らを弄明白すれば、然らば則ち群類を愛護し・自ら生活を謀り・家室を整齊し・法度を遵守し・信義を敦厚するの道理も亦皆裡面に寓含せり。豈にただ命理を鑽研する人の當に知るべきのみならんや。袁樹珊此の五節を立つるは、用意不ただ人に十神を認めしむるを教えるに在らず、更に十神を借りて人を做るの道理を講ずるに在り。これは彼の一般術士に別するの地方なり。
假如甲子年辛未月甲申日丙寅時,以日干為我,甲屬木為陽,先論天干年干見甲木,為我比者,陽見陽為比肩,月干見辛金為克我者,陽見陰為正官,時干見丙火為我生者,陽見陽為食神。
下面は十神を標注するの實際操作の示範なり。仮に某人の四柱は甲子年・辛未月・甲申日・丙寅時とす。第一步、日干甲木を認定して「我」と為す。甲は陽木に属す。第二步、先ず三個の天干を看る。年干是れ甲木、我と同類、陽は陽を見、「比肩」を標す。月干是れ辛金、我を克す、陽は陰を見、「正官」を標す。時干是れ丙火、我の生ずる所、陽は陽を見、「食神」を標す。請注意、日干本身は十神を標せず。它すなわち「我」なるがゆえなり。天干標完して再び地支を打開す。これは下一段の内容なり。
次論地支年支見子,《古歌》云:子宮癸水在其中,是子藏癸水也。癸水為生我者,陽見陰為正印。月支見未,《古歌》云:未宮乙己丁共宗,是未藏乙木己土丁火也,乙木為我比者,陽見陰為敗財,己土為我克者,陽見陰為正財,丁火為我生者,陽見陰為傷官。日支見申,《古歌》云:申位庚金壬水戊,是申藏庚金壬水戊土也。庚金為克我者,陽見陽為偏官,即七煞。壬水為生我者,陽見陽為偏印,戊土為我克者,陽見陽為偏財。時支見陰,《古歌》云:寅宮甲木兼丙戊,是寅藏甲木丙火戊土也。甲木為比我者,陽見陽為比肩。丙火為我生者,陽見陽為食神。戊土為我克者,陽見陽為偏財。列式如下:
第三步、逐一に四個の地支を打開し、裡面の藏する所の天干も亦十神を標上す。年支是れ子。《古歌》に據れば「子宮癸水其の中に在り」、子中癸水を藏す。癸水我を生ず、陽は陰を見、「正印」を標す。月支是れ未。《古歌》に據れば「未宮乙己丁共宗」、未中乙木・己土・丁火を藏す。乙木我と同類・陽は陰を見、「敗財」を標し、己土我の克する所・陽は陰を見、「正財」を標し、丁火我の生ずる所・陽は陰を見、「傷官」を標す。日支是れ申。《古歌》に據れば「申位庚金壬水戊」、申中庚金・壬水・戊土を藏す。庚金我を克し・陽は陽を見、「偏官」卽ち七煞を標し、壬水我を生じ・陽は陽を見、「偏印」を標し、戊土我の克する所・陽は陽を見、「偏財」を標す。時支是れ寅(底本「時支見陰」、「陰」は「寅」の訛)。《古歌》に據れば「寅宮甲木兼ねて丙戊」、寅中甲木・丙火・戊土を藏す。甲木同類・陽は陽を見、「比肩」を標し、丙火我の生ず・陽は陽を見、「食神」を標し、戊土我の克す・陽は陽を見、「偏財」を標す。全部標完して、式を列すれば如左。
乾造前清同治三年六月十五日寅時生 比肩 正官 食神 甲 辛 甲 丙 子 未 申 寅 正印 敗財 正財 傷官 七煞 偏財 偏財 比肩 食神 偏財 七歲壬申 十七癸酉 廿七甲戌 卅七乙亥 四七丙子 五七丁丑 六七戊寅 七七己卯 大運七歲啟行,扣足欠六十天,每逢辛丙之年,四月十五日寅時交換。
これは上例排定後の完整の命式、男命(「乾造」卽ち男命)、前清同治三年六月十五日寅時に生ず。表の讀法は:中間兩行の「甲辛甲丙/子未申寅」是れ四柱八字、右より左に向かい依次に年・月・日・時と為す(原書橫排なれば則ち左より右に向かう)。上一行の「比肩・正官・(日干標せず)・食神」は三個の天干の十神。下一行は四個の地支の藏する人元の十神、年支子は正印を藏し、月支未は敗財・正財・傷官を藏し、日支申は七煞・偏財・偏財を藏すに按じて排列す(當に七煞・偏印・偏財たるべし)、時支寅は比肩・食神・偏財の次序に藏す。再び下一行是大運:七歳壬申運を起し、十七歳癸酉、二十七歳甲戌、三十七歳乙亥、四十七歳丙子、五十七歳丁丑、六十七歳戊寅、七十七歳己卯。陽年男命に因りて、月柱辛未より順排す。末の一行は注明す、運を起するは七歳に在り、扣足して還た六十天を欠く。每辛年あるいは丙年の四月十五日寅時に大運を交換す。此れすなわち一張の標準命盤の全部の内容なり。
又如丙午年庚寅月乙丑日壬午時,以日干為我,先論天干。年干見丙火,為我生者,陰見陽為傷官。月干見庚金,為克我者,陰見陽為正官。時干見壬水,為生我者,陰見陽為正印。次論地支,年支見午,《古歌》云:午宮丁火併己土,是午藏丁火己土也。丁火為我生者,陰見陰為食神。己土為我克者,陰見陰為偏財。月支見寅,寅藏甲丙戊,為劫財傷官正財。日支見丑,丑藏癸辛己,為偏印七煞偏財。時支見午同年支。列式如下:乾造清道光二十六年正月初九午時生(式略。)大運十歲,扣足欠三十天。每逢乙庚之年,十二月初九日午時交換。
再び一個の陰干日主の例子を擧ぐ。四柱是れ丙午年・庚寅月・乙丑日・壬午時、日干乙木を「我」と為す。乙は陰木に属す。先ず天干を看る。年干丙火是れ我の生ずる所、陰は陽を見、「傷官」を標す。月干庚金我を克す、陰は陽を見、「正官」を標す。時干壬水我を生ず、陰は陽を見、「正印」を標す。再び地支を看る。年支午、《古歌》に據れば午中丁火・己土を藏す。丁火我の生ず・陰は陰を見、「食神」を標し、己土我の克す・陰は陰を見、「偏財」を標す。月支寅、寅中甲木・丙火・戊土を藏し、乙木に對して言えば依次に劫財・傷官・正財なり。日支丑、丑中癸水・辛金・己土を藏し、依次に偏印・七煞・偏財なり。時支また是れ午、年支と相同なり。命式列後:これは男命、清道光二十六年正月初九日午時に生ず(底本此處元は排式有り、今略す)。大運十歳より起し、扣足して還た三十天を欠く。每乙年あるいは庚年の十二月初九日午時に交換す。此の一例を上一例と對讀すれば、陰干日主の十神陰陽判定は恰好陽干と相反するを看出す可し。切に混用すべからず。
又如己卯年丁卯月丙辰日戊戌時: 傷官 己卯 正印 敗財 丁卯 正印 日干 丙辰 正印食神正官 食神 戊戌 正財敗財食神 大運一歲,扣足欠一百六十天。每逢己甲之年,十月初二日戌時交換。
第三例の排法は豎式に改む。一行便ち一柱、左邊は天干の十神を標し、右邊は地支の藏する人元の十神を標す。四柱是れ己卯年・丁卯月・丙辰日・戊戌時、日干丙火を「我」と為す。年柱己卯:天干己土是れ丙の生ずる所、陽は陰を見、「傷官」を標す。地支卯中乙木を藏し、丙火を生ず、陽は陰を見、「正印」を標す。月柱丁卯:天干丁火丙と同類、陽は陰を見、「敗財」を標す。地支卯仍ほ是れ「正印」なり。日柱丙辰:天干卽ち日干、標せず。地支辰中乙木・戊土・癸水を藏し、丙火に對して言えば依次に正印・食神・正官なり。時柱戊戌:天干戊土是れ丙の生ずる所、陽は陽を見、「食神」を標す。地支戌中丁火・辛金・戊土を藏し、依次に敗財・正財・食神なり(原書は正財・敗財・食神と作る、次序略々異なり)。末行に注明す、大運一歳より起し、扣足して還た一百六十天を欠く。每己年あるいは甲年の十月初二日戌時に交換す。
又如辛亥年癸巳月丁酉日己酉時 (式略) 大運三歲,扣足多一百七十天。每逢甲己之年,十月十九日酉時交換。
第四例ただ四柱と大運とを存し、排式已に略す。四柱是れ辛亥年・癸巳月・丁酉日・己酉時、日干丁火を「我」と為す。丁は陰火に属す。讀者前法に依りて自ら標注する可し:年干辛金是れ丁の克する所、陰は陰を見、偏財と為る。月干癸水丁を克す、陰は陰を見、偏官七煞と為る。時干己土是れ丁の生ずる所、陰は陰を見、食神と為る。地支亥中壬水・甲木を藏し、丁火に對して正官・正印と為る。巳中丙火・戊土・庚金を藏し、劫財・傷官・正財と為る。兩個の酉中各々辛金を藏し、均しく偏財と為る。末行に注明す、大運三歳より起し、扣足して還た一百七十天を多す。每甲年あるいは己年の十月十九日酉時に交換す。四例演じ畢れば、「十神を定む」の此の一歩の操作便ち完全に清楚なり。先ず日干を定めて我と為し、再び逐位に生克と陰陽とを比對し、天干地支一個も漏らさず。
推命宮法
凡推命宮,先由手掌之子位起正月,向亥逆數,至所生之月為止,再以所生之時,加臨生月所臨支位,以次順數,至卯位為止,即以卯字所臨手掌定位之支為某宮。欲知某宮之干,再以年干遁之。
「命宮」を起するの辦法は四歩に分かつ。第一步、手掌の子位の上に正月を起し、亥の方向に朝かいて倒れて數す(子正月・亥二月・戌三月……)、數えて本人出生の月份に至りて停住し、此の時何れの支の上に落つるかを記下す。第二步、本人出生の時辰を剛纔停住したるあの支位の上に放つ。第三步、ここより順いて數し下去り(時辰の地支依次に前に推す)、數えて卯位に至るを止めと為す。第四步、「卯」字此の刻手掌固定位置の何れの支の上に壓するかを看る。あの一支便ち命宮の支なり。命宮の天干に至りては、再び年干を用いて五虎遁に按じて遁出せば便ち可なり。「命宮」是れ四柱之外別に立つるの一宮、古法は它一生の榮枯向背を管すと以為す。以て四柱の不足を補う可し。八字裡何を缺くや、若し命宮恰好補上せば、便ち一生受益す。
手掌圖
巳 午 未 申 八月 七月 六月 五月 辰 酉 九月 四月 卯 戌 十月 三月 寅 丑 子 亥 十一月 十二月 正月 二月
これは掌上月を起するの定位圖。須らく它を一個の圓圈と想象すべし。外圈十二格是れ手掌上固定不動の十二地支、内圈標するは逆數して月份する時該格の代表する所の月なり。上排は左より右に巳・午・未・申の四格、分別に八月・七月・六月・五月を代表す。左側中段是れ辰格、九月を代表し、右側中段是れ酉格、四月を代表す。再び下に往き左側是れ卯格、十月を代表し、右側是れ戌格、三月を代表す。下排は左より右に寅・丑・子・亥の四格、分別に十一月・十二月・正月・二月を代表す。規律を看出す可し。正月は子位に落ち、此の後子・亥・戌・酉・申・未・午・巳・辰・卯・寅・丑の逆時針次序に按じて依次に二月より十二月に至るまで配す。用うる時、先ず此の圖上に生月の所在する支格を找到し、再び該格より生時を起し順數して卯に至れば、卽ち命宮を得。
俞曲園《遊藝錄》云:凡欲求命宮,先從子上起正月,逆行十二辰,乃將所生之時,加於所生之月,順行十二位,遇卯即命宮。假令甲子年三月酉時生,如前圖則卯在辰上,仍隨甲子年,起甲年正月丙寅,則辰上之干戊也,即以戊辰為宮。
清末の學者俞樾(號は曲園)は《遊藝録》中に説く所の推法は上文と相同なり。およそ命宮を求めんと欲せば、先ず子位より正月を起し、逆數して十二辰、數えて生月に至る。再び出生の時辰を生月の所在の位の上に加え、順行して十二位、卯位に碰着すれば便ち命宮なり。彼例を擧げて説く、甲子年三月酉時生の人。三月圖に按じて戌位に落ち、酉時を戌位の上に加え、順數す。酉は戌に在り・戌は亥に在り・亥は子に在り・子は丑に在り・丑は寅に在り・寅は卯に在り・卯は辰に在り。すなわち「卯」字恰好辰位の上に壓す。ゆえに命宮の支は辰と為る。再び甲子年の年干に依りて月を遁ず。甲年正月丙寅より起こり、順數して丙寅・丁卯・戊辰、辰の上の天干是れ戊。ゆえに命宮定めて戊辰と為す。此の一例は命宮干支の兩歩を皆演示し盡せり。
按:推命宮之,固以生月為主,然古人謂交過中氣,即作次月推,此又不可不知。中氣者何?正月雨水也,二月春分也,三月穀雨也,餘仿此。
袁樹珊の按:命宮を推するは固より出生の月份を以て主と為す。但し古人の一條の規矩知らざるべからず。ただ「中氣」を過れば、便ち當に下一個月と作りて推すべし。何をか中氣と曰う。正月の中氣是れ雨水、二月の中氣是れ春分、三月の中氣是れ穀雨、其餘の各月此に照らして類推す。此の一條は月柱を排するの規矩と不同なり。月柱を排するは「節」(立春・驚蟄・清明等)を以て界と為し、命宮を推するは卻って「中氣」(雨水・春分・穀雨等)を以て界と為す。兩者相差して半個月、切に混用すべからず。およそ生日中氣之後に在るは、命宮を起する時、月份は後に向かい一位を進むことを要す。
假如丙午年十二月節過了大寒,推命宮須作正月,以正月加臨子位,是至所生之月矣。再以生時之申,加臨正月子位,以次順數,至卯位止,卯字所臨手掌定位是未,即為未宮。再以丙午年起庚寅,即知為乙未宮也。列式如下:
例を擧げて中氣月を進むの用法を説明す。丙午年十二月生の人、若し已に大寒(十二月の中氣)を過れば、命宮を推するは便ち當に正月と作りて算すべし。ここに正月を子位の上に放てば、此れすなわち數えて所生の月に到れり。再び出生の申時を正月の所在する子位の上に加え、順いて數し下去れば、申は子に在り・酉は丑に在り・戌は寅に在り・亥は卯に在り。すなわち「卯」字手掌定位の未の上に壓す。ゆえに命宮の支は未と為る。再び丙午年の年干に按じて月を遁ず。丙年正月庚寅より起こり、順數して庚寅・辛卯・壬辰・癸巳・甲午・乙未、未の上の天干是れ乙。ゆえに命宮定めて乙未と為す。命式列後。
坤造道光二十六年十二月十九日申時生 七煞 丙午 正官正印 劫財 辛丑 傷官劫財正印 庚午 正官正印 偏財 甲申 比肩食神偏印 十歲庚子 二十己亥 三十戊戌 四十丁酉 五十丙申 六十乙未 七十甲午 八十癸巳 大運扣足多五十天,每逢丁壬之年,二月初九日申時交換。 命安未宮 按:安命乙未亦可。
これは上例排定の完整命盤、女命(「坤造」卽ち女命)、道光二十六年十二月十九日申時に生ず。豎式の讀法は:每一行は一柱と為り、中間是れ干支、左邊は天干の十神を標し、右邊は地支の藏する人元の十神を標す。年柱丙午、丙火庚金日主を克す、陽は陽を見て七煞と為る。午中丁火・己土を藏し、庚金に對して正官・正印と為る。月柱辛丑、辛金庚と同類・陽は陰を見て劫財と為る。丑中癸水・辛金・己土を藏し、傷官・劫財・正印と為る。日柱庚午、天干卽ち日主標せず。午支仍ほ正官・正印と為る。時柱甲申、甲木庚の克する所と為り・陽は陽を見て偏財と為る。申中庚金・壬水・戊土を藏し、比肩・食神・偏印と為る。大運是れ陽年女命に因りて逆排す:十歳庚子・二十己亥・三十戊戌・四十丁酉・五十丙申・六十乙未・七十甲午・八十癸巳、扣足して還た五十天を多す。每丁年あるいは壬年の二月初九日申時に交換す。末の兩行に注明す、命宮は未宮に安んず。袁樹珊並びに按語を加えて説く、天干を連ねて一并に「乙未」と寫作するも亦可なり。
推小限法
凡推小限,以生年之支,加於命宮之上,以次逆數,至本流年歲支為止,視歲支所臨手掌定位為某支,即知為某限。欲知某限之干,再以本流年之干遁之。
「小限」を起するの辦法:小限是れ逐年遊行するの一個の宮位、用いて某一年の休咎を看る。大運十年一換と不同なり。做法は出生年の地支を命宮の所在する支の上に放ち、然る後依次に倒れて數し、數えて推算せんとする所のあの流年の年支に至るを止めと為す。此の年支此の刻手掌固定位置の何れの支の上に壓するかを看る。あの一支便ち當年の小限なり。小限の天干に至りては、再び該流年の天干を用いて五虎遁に按じて遁出せば便ち可なり。袁樹珊卷五「歳運を論ず(宮限附く)」裡に特別強調す。命宮は一生を管し、小限は一年を管す。皆輕視すべからず。八字の缺く所の用神若し小限の上に補足せば、あの一年便ち順なり。若し小限來りて用神を克衝せば、あの一年便ち順ならず。
假如丙午命,乙未宮,於乙卯年推其小限,即以生年之午,加臨未宮,以次逆數,至本流年歲支卯止,卯字所臨手掌定位是戌,即為戌限。再以乙卯年起戊寅,即知為丙戌限也。
例を擧げて演示す。某人の生年丙午、命宮乙未、乙卯年の小限を推せんと欲す。做法は生年の地支午を命宮の所在する未位の上に放ち、然る後倒れて數す。午は未に在り・巳は午に在り・辰は巳に在り・卯は辰に在り……依次に逆數して流年の年支卯に至るを止めと為す。此の時「卯」字手掌定位の戌の上に壓す。ゆえに此の一年の小限是れ戌なり。再び乙卯年の年干に按じて月を遁ず。乙年正月戊寅より起こり、順數して戊寅・己卯・庚辰・辛巳・壬午・癸未・甲申・乙酉・丙戌、戌の上の天干是れ丙。ゆえに小限定めて丙戌と為す。逐年小限を推するは皆此の辦法に照らせば、ただ流年の支干を換るを須するのみ。
坤造道光二十六年十二月十九日申時生 七煞 丙午 正官正印 敗財 辛丑 傷官敗財正印 庚午 正官正印 偏財 甲申 比肩食神偏印 十歲庚子 二十己亥 三十戊戌 四十丁酉 五十丙申 六十乙未 七十甲午 八十癸巳 大運十歲,扣足多五十天,每逢丁壬之年,二月初九日申時交換。 命安未宮,小限蒞戌。 按:安命乙未,小限丙戌,亦可。
これは小限を加注し後の同一張の命盤なり。四柱・十神・大運は前式と全く同じ(月柱辛金ここに「敗財」と標作す、前式の「劫財」を標するは同一物の兩種の叫法なり)、ただ末尾に一項を多出すのみ。「命未宮に安んじ、小限戌に莅む」——命宮は未に在り、本年の小限戌に行到る。袁樹珊按語説く、天干を一并に寫出して、「命を乙未に安んじ、小限丙戌」と作るも亦可なり。見るべし、命盤の上、四柱と大運を除く外、還た當に命宮と當年の小限とを一并に注明すべし。某一年の吉凶を斷ずる時、三者を合わせて看るを要す。先ず大運用神を扶抑するや否やを看、再び流年を看、再び小限と命宮の向背を看る。
推流年法
凡推流年,即以所值本流年干支為主,其論生克,亦如上例。經云:太歲為一年主宰,烏不可重視之哉。假如庚金日主,於乙卯年推,即是流年乙卯,乙木為我克者,陽見陰為正財。列式如下:
「流年」を起する最も簡單なり。直接に推せんとする所のあの一年の干支を用いて準と為し、它を四柱之外の一組の字と當作し、前面の「十神を定む」の辦法に照らして日干と生克を比較すれば便ち可なり。古書説く、太歳(當年の干支)は一年の主宰なり。怎んぞ它以て重視せざるべけんや。例を擧ぐ、庚金日主、乙卯年を推す。流年便ち乙卯、乙木是れ庚金の克する所、陽は陰を見、「正財」を標す。然らば則ち此の一年便ち財星を以て令を當り事を主る。命式列後。流年を斷ずる時、ただ此の一歩を看る能わず。還た須らく流年と大運と相戰し相合するや否や、四柱用神と是れ相扶か相損かを看るべし。本書卷五「流年を論ず」「歳運を論ず」の兩篇專ら此の事を講ず。
坤造道光二十六年十二月十九日申時生 七煞 丙午 正官正印 敗財 辛丑 傷官敗財正印 庚午 正官正印 偏財 甲申 比肩食神偏印 十歲庚子 二十己亥 三十戊戌 四十丁酉 五十丙申 六十乙未 七十甲午 八十癸巳 大運十歲,扣足多五十天,每逢丁壬之年,二月初九日申時交換。 命安未宮,小限蒞戌,流年乙卯,正財主事。
これは再び流年を加注し後の同一張の命盤にして、亦是れ本書標準命式の最終格式なり。四柱・十神・大運は前式の如く一にし、末行則ち三項の時間信息を一并に寫全す。「命未宮に安んじ、小限戌に莅み、流年乙卯、正財事を主る」——命宮は未に在り、本年小限は戌に在り、推する所の流年是れ乙卯、乙木は庚金日主に對して正財と為る。ゆえに本年は財星に由りて事を主る。ここに至りて、年を推し・月を推し・日を推し・時を推して四柱を排出するより、十神を定め・大運を起し・命宮を安んじ・小限を推し・流年を列するに至るまで、一張の完整命盤の須要する所の全部の手續便ち皆交代し盡せり。後面の幾節の講ずる所の胎元・息・變・通・小運は、附帶の旁支に属す。袁樹珊自己も亦必ずしも拘泥するに及ばずと説く。
