玄武・賦
玄武遺陰,賊走失。散髮在子,有捕盜之心。升堂在丑,有干求之意。愛寅兮入林而難尋,惡辰兮失路而自制。窺戶在卯也,家有盜賊。反顧在巳也,虛見怖驚。在亥名伏藏,則隱於深遂之鄉。在未為不戒,則敗於酒食之地。截路在午,拔劔在酉,懷惡反傷。折足在申,遭囚在戌,失勢可得。
賦文にいう:玄武は遺失・陰私と盗賊走脱を主る。子に在るを「散髪」と曰い、盗賊を緝捕するの心あり;丑に在るを「升堂」と曰い、干謁求取の意あり。それは寅に在るを喜び、林に入の後は尋覓し難し;辰に在るを惡み、道路に迷失して自ら拘制を受く。卯に在るを「窺戸」と曰い、家中に盗賊あるを主る;巳に在るを「反顧」と曰い、ただ虚驚の一場なり。亥に在るを「伏蔵」と曰い、身を幽深の郷に蔵す;未に在るを「不戒」と曰い、酒食の地に敗露す。午に在るを「截路」と曰い、酉に在るを「拔劍」と曰い、皆惡念を懐きて却って自ら傷る。申に在るを「折足」と曰い、戌に在るを「遭囚」と曰い、賊は已に勢を失し、捉るべし。
子曰過海,出入進退。丑曰立云,賊失物、欺詐、干求。在寅一說和諧之地,不為災。在辰主官事,一云:魁罡乘武,奴婢逃亡。在巳一云:跣足,進身之象,有人舉薦;未曰朝天,宜於貴。亥主損官在午酉,賊不宜攻。
注解にいう:子に在るを「過海」と曰い、出入往來・時に進み時に退くを主る。丑に在るを「立雲」と曰い、賊人の物件を偷去する・および欺詐と干求の事を主る。寅に在るは、一说は和諧の地にして、災害を成さず。辰に在りては官府の事を主り、一说は河魁・天罡上に玄武を乗せば、奴婢逃亡を主る。巳に在るは、一说は「跣足」と曰い、是れ進身の象にして、人の擧薦する有らん。未に在るを「朝天」と曰い、貴人に進見するに宜し。亥に在りては官職を損傷するを主る。午に在る・酉に在るに至っては、賊人は皆攻取するに宜からず。
一云:午為失剱,不為害。又曰:玄武午未兮轉職。申主賊現形,又橫劔主害人,一說武乘玄子申,加卯酉,絕傷。
一说は午に在るを「失劍」と曰い、害を為すに至らず。又説く玄武が午・未に在りては官職を轉任するを主るとす。申に在りては賊人の形跡を現出するを主り、又叫ぶ「横劍」にして人を害するを主る;一说は玄武が子・申に乗り、再び卯・酉に加臨せば、則ち絶傷を主る。
玄武・詩
後三玄武后將軍,盜賊奸邪獄訟陳;君子奴逃車馬失,常人家破戶門淫;相生健旺傷財畜,互克衰絕喪繫迍;病者患腰兼脹滿,祟殃河伯溺潭神。
詩訣にいう:貴人の後三位の玄武は後軍將軍にして、盗賊奸邪と獄訟紛陳を主る;君子が占得すれば奴僕逃走・車馬失落し、常人が占得すれば則ち家業敗破・門戸淫亂す。相生して氣健旺なれば、ただ財物牲畜を傷るのみ;互剋して氣衰絶なれば、便ち喪事繫累と困頓あり。病を占うは腰痛兼ねて腹脹滿を主り、犯する所の殃は河伯と潭中に溺死する神なり。
玄武・類
於人盜賊、邪視、小人。於祟河伯、水神,一云:廁鬼。於病心腹脹滿,一云:患腰。於五榖為豆。於獸狳、豬之屬,又為蟲。於水中連鱗甲,文章之物。變異為內虛女子之物。色,黑。數,四。
玄武の類象:人物の上では盗賊・目光邪視の人と小人なり。祟象の上では河伯と水神、一说は廁神の鬼なり。病症の上では心腹脹滿、一说は腰痛なり。五穀の上では豆なり。獸類の上では狳・猪の屬、又虫豸を主る;水中に在れば則ち鱗甲と文彩ある物を連帶す。若し變異を見れば、則ち内裏空虛の女子用物なり。その色は黑と為り、成数は四なり。
太陰
太陰・論
太陰在天為御史大夫中丞,又云:天乙嬪妃綵女也。雷部中霜雪氷凍之神。位居後二家,辛酉金旺秋三月,吉將也。
太陰は天上に於て職任は御史大夫・御史中丞、亦有りてそれは天乙貴人の嬪妃彩女と説く。それは雷部の中に於ては霜雪冰凍を主る神にして、貴人の後の第二位に排せられ、納音は辛酉金に属し、秋季三箇月に當旺し、是一位の吉將なり。
太陰乘金,西方白帝之少女。輔後宮,處人臣之位,有肅殺之權,嚴重有威貌。得地,則正直無私,主台垣諫府,刑章典憲,操天下是非,故於人為信氣,稟少陰嬪媵之職;失地,則為婢為妾,三十六怪之主。愛龍、常、後,畏雀、蛇、空,不立卯午子。
太陰は金に乗り、是れ西方白帝の少女なり。それは後宮を輔佐し、人臣の位に處し、肅殺の權を握有し、荘重嚴整にして威儀あり。地を得る時は正直無私にして、臺諫の府・刑章典憲を主り、天下の是非を執掌す、故に人身上に於て誠信の氣と表現し、少陰嬪媵の職分を稟受す;地を失う時は則ち婢と淪り妾と為り、三十六種怪異の主宰と成る。それは青龍・太常・天后と同處するを喜び、朱雀・螣蛇と天空を畏懼し、卯・午・子の上に立つを肯ぜず。
太陰,主婦女、才帛、金銀、錢物、陰私、喜慶、婚姻。其戾,為陰私、損失,謀事遲滯未成,遠信未至,病疾未痊。旺相相生,主陰人財喜,或為胎產。死囚、刑剋,陰小病患,及陰私、舌口、婢弊不正之事。
太陰の主る所は、婦女・財帛・金銀・錢物・陰私・喜慶と婚姻なり。それが乖戾する時は、則ち陰私と損失を主り、事を謀るは遲滯して成り難く、遠方の音信は遲遲として到らず、疾病は一時に痊愈能わず。氣が旺相に在りて又日と相生せば、陰人の財喜を主り、あるいは胎孕生産を主る;氣が死囚に在りて又刑剋すれば、則ち陰人小口に病患ある・および陰私・口舌と婢僕の作弊不端の事を主る。
占公訟,太陰入卦與日相生者,宜首罪。占罪,太陰入卦刑剋者,主有神佛願。占盜賊,切忌太陰入卦,或臨日辰,主難獲,天地之私門也。徐曰:太陰、六合來加日,冥福佐之登遠程。
官司訴訟を占うに、太陰が卦に入りて日と相生するは、自首認罪するに宜し。罪責を占うに、太陰が卦に入りて刑剋を帯ぶるは、この人の身上に還って神佛の許願を欠くを主る。盗賊を占うに最も太陰の卦に入るを忌み、あるいは太陰の日辰に臨むは、皆捕獲し難きを主る、太陰は天地間の私門たるを以てなり。徐氏説く:太陰・六合が日干に加臨すれば、冥冥の中の福佑相助ありて、人をして遠行して事を成すを得しむ。
占墓宅,太陰入卦,所臨之方,斷其有佛寺及奇羙好物名。占婚,見太陰並酉亥未發用加日辰,其女必不正,或神佛阻,婦人間阻。加日本剋日,曰主淫亂,丙午日見之有財。
墳墓住宅を占うに、太陰が卦に入れば、則ちその臨む所の方位に按じて、あの一方に佛寺あるか、あるいは奇美の物・有名の好東西あるを斷ず。婚姻を占うに、若し太陰と酉・亥・未の同發用して日辰に加臨するを見れば、あの女子は必定に行止正ならず、あるいは神佛に阻せられ、あるいは別の婦人に中に於て作梗せらる。太陰が日干本位に加臨して又日干を剋すれば、淫亂を主る;唯だ丙午日にそれを見るは、却って財を得るを主る。
太陰居申酉,為拔劔,主陰。
太陰が申・酉の上に居るを、「拔劍」と曰い、陰私の事を主る。
太陰,旺,主嫁娶、陰私事;相,財物、蔽匿;死,陰私、死喪;囚,陰私、囚禁;休,巫醫、蔽匿事。
太陰の気が旺に在れば、嫁娶と陰私の事を主る;気が相に在れば、財物と遮蔽藏匿を主る;気が死に在れば、陰私と死喪を主る;気が囚に在れば、陰私と囚禁を主る;気が休に在れば、則ち巫医と遮蔽藏匿の事を主る。
太陰・賦
太陰所為蔽匿,其來禍福不寧。垂簾在子,則妾婦相侮。守局在丑,則尊卑相蒙。被察在戌兮,憂怪異、小人誣譖。遭淫在辰兮,被乖爭、勾連、爭訟。寅跌足,午脫巾,財物文書暗動。亥裸形,巳伏枕,口舌盜賊驚憂,閉戶在酉,看書在未,雅稱士人之正。微行在卯,執正在申,偏宜君子之貞。
賦文にいう:太陰の行う所は皆遮蔽藏匿の事にして、それの帶來する禍福は皆安定せず。子に在るを「垂簾」と曰い、妾婦の間の互相欺侮を主る;丑に在るを「守局」と曰い、尊卑の間の彼此蒙蔽を主る。戌に在るを「被察」と曰い、怪異の事と小人の誣陷讒譖を憂慮すべし;辰に在るを「遭淫」と曰い、乖違争執・勾連と訟事を遭受す。寅に在るを「跌足」と曰い、午に在るを「脱巾」と曰い、財物と文書の暗中發動を主る。亥に在るを「裸形」と曰い、巳に在るを「伏枕」と曰い、口舌・盗賊と驚憂を主る。酉に在るを「閉戸」と曰い、未に在るを「看書」と曰い、雅正にして士人の本分に合す;卯に在るを「微行」と曰い、申に在るを「執正」と曰い、格外に君子の貞固の道に適合す。
凡太陰所為雖福,亦是蔽匿之事。子為房,陰為妾,故垂簾相侮。丑尊貴之宅,陰加,故尊卑相蒙。占婚,當主貴人為事,一云:主僧願。戌天空之宅,小人之象,故防譖。辰主乖爭,又為獄,故有訟。一云:戌曰繡衣,主婚。辰曰理冠,求就,又云:墮胎、損婦、跌足、財動。
注解にいう:凡そ太陰の主る所は即ち福なりと雖も、亦た總じて遮蔽隱匿の意味を帯ぶ。子は内房にして、太陰は又是れ妾、故に「垂簾」と曰いて相互欺侮を主る。丑は尊貴者の居宅にして、太陰がその上に加臨すれば、故に尊卑の互相蒙蔽を主る;婚姻を占うに當に貴人に出面して辦理するを主るべし、一说は僧家の許願を主る。戌は天空の居宅にして、小人の象に属す、故に讒譖を防ぐ要す。辰は乖違争執を主り、又是れ牢狱、故に訟事あり。一说は戌に在るを「繡衣」と曰い、婚事を主る;辰に在るを「理冠」と曰い、求謀の就くべきを主る;亦有りて墮胎・婦人を損傷し・跌足と財物發動を主ると説く。
寅脫巾,文書動。午其憂喜決於占時。又云:午日披髮,懷憂。寅榮遷、恩錫。金生水在亥,為裸體目。亥玄武,酉金珠,主陰有盜賊,又孕病,又云:孕喜。巳火克酉,為伏枕,陰人口舌。
寅に在るを「脱巾」と曰い、文書發動を主る;午に在れば則ち憂喜は占時を看て決定すべし、亦有りて午日は「披髪」と曰い、心に憂慮を懐くを主る;寅に在りては又榮遷と恩賞を主る。金は亥に水を生ず、故に「裸體」と曰う;亥は玄武の居する所にして、酉は金珠の所在、陰人の一方に盗賊あるを主り、又孕中に生病するを主り、亦有りて懐孕の喜を主ると説く。巳火は酉金を剋す、故に「伏枕」と曰い、陰人の口舌を主る。
酉為正位,故閉戶。未為夏未,迎秋金將至,故看書。卯為門,太陰出之,主正直。申為臨官,故為執政,四者皆,君子則吉,小人凶也。一云:酉主奴婢、疾病,出入防憂。未主傳書、欺詐、破失,又婚事。
酉は太陰の正位にして、故に「閉戸」と曰う。未は夏季の末月にして、將に秋天を迎えんとし、金氣は將に到來せんとす、故に「看書」と曰う。卯は門戸にして、太陰はこれより出づ、故に正直を主る。申は金の臨官の地にして、故に「執政」と曰う。この四處は皆雅正の象にして:君子に對しては吉と為し、小人に對しては却って凶なり。一说は酉に在りては奴婢と疾病を主り、出入の間に憂患を防ぐ須し;未に在りては書信を傳遞し・欺詐と破損遺失を主り、このほか亦た婚事を主る。
太陰・詩
後二太陰內史丞,陰私蔽匿事相仍;君子罪名將出入,小人贓奸致憂驚;乘旺相生婚禮驗,逢衰刑剋祀神徵;病者足疾腰傷損,有祟須祈灶有靈。
詩訣にいう:貴人の後二位の太陰は内史中丞にして、陰私隱匿を主り、事は接連して断たず;君子が占得すれば罪名に出る有る入る有り、小人が占得すれば則ち贓私奸弊に因りて憂驚を招く。旺氣に乗りて又日と相生すれば、婚禮の事は應驗す;氣衰に遇いて又刑剋せられれば、則ち神に祭り禳を祈る須し。病を占うは足疾と腰部傷損を主り、若し祟の怪を作す有れば、須らく竈神に向い祈禱してはじめて靈驗ならん。
太陰・類
於人與天后同,或云賤妾。於祟女祥並灶及絕嗣鬼。於病心、腹、腰、腳損。於五榖為小麥。於獸雞雉、飛鳥之屬,又為金、鐵、刀、針。變異為野外水中物。色,黃、白。數,六。
太陰の類象:人物の上では天后と相同、亦有りて身份低賤の姬妾と説く。祟象の上では女子の妖祥・竈神および後嗣を絶つ孤魂なり。病症の上では心・腹・腰・脚の損傷なり。五穀の上では小麥なり。獸類の上では雞・雉と飛鳥の屬、又金・鐵・刀・針を主る;若し變異を見れば、則ち野外あるいは水中の物なり。その色は黃と白と為り、成数は六なり。
天后
天后・論
天后在天事天乙,為后妃。雷部陰霖霧雨之神。位居前一家,壬子水旺冬三月,吉將也。
天后は天上に於て天乙貴人に侍奉し、身份は后妃、雷部の中に於ては陰霖霧雨を主る神なり。それは貴人に緊挨りて第一位に排せられ、納音は壬子水に属し、冬季三箇月に當旺し、是一位の吉將なり。
天后六陰之極,北方黑帝之五,女處人臣之位,任用財物。為陰戶之事,掌握後宮,配貴人多柔順,主遲滯。體天地之至位,作群侯之慈母。得地,則清真廉潔,高貴尊崇;失地,則淫濫奸邪,雜亂人倫。愛龍、常、貴、合,畏勾、空土神。不立四季。
天后は六陰の極點に到り、是れ北方黑帝の数の五に居るの第五女にして、人臣の位に處して財物の調用を執掌す。それは陰門内室の事を主り、後宮を掌管し、貴人と相配する時は多く柔順を顯し、主る所の事は遲緩に偏す。それは天地至陰の位次を體現し、是れ群侯の慈母なり。地を得る時は清真廉潔・高貴尊崇;地を失う時は便ち淫濫奸邪・人倫を混亂す。それは青龍・太常・貴人・六合と同處するを喜び、勾陳・天空これらの土神を畏懼し、辰戌丑未の四季の上に立つを肯ぜず。
天后,主宮庭陰私、喜慶、婦人、財物、婚姻、胎產,與賞赦、慶賀、恩澤。其戾,主帷簿不修、陰私不明、欺詐不實、口舌走失。凡占,后乘太歲加日臨門戶。主恩赦之兆立至。更值三陽、三光尤準。占公事最宜見之,如不臨門戶,但入課傳者,則主遲慢。
天后の主る所は、宮庭の中の陰私・喜慶・婦人・財物・婚姻・胎産、および賞賜赦免・慶賀と恩澤なり。それが乖戾する時は、則ち閨門不整・陰私曖昧・欺詐不實・口舌と走失を主る。凡そ事を占うに、天后が太歳に乗りて日干に加臨し・門戸に臨めば、恩赦の兆頭は立時に到るを主る;若し再び三陽課・三光課に値えば就更に準驗なり。官府の事を占うに最もそれを見るに宜し;若しそれが門戸に臨まず、ただ四課三伝に入るは、則ち遲緩を主る。
天后所乘神。切忌下賊上,必有小人凌辱之事。葢后是皇后星,女弱之象,不宜為下所制也。占婚,宜后與日相生,及三六合者成,反此不成。天后剋日干,女貪男不肯;日干克天后,男貪女,而女不肯。若卦傳大吉,主先阻後成。
天后の乗ずる所の神は、最も下神の上神を賊害するを忌み、あれば必定に小人凌辱の事あり。天后は皇后の星にして、女子柔弱の象に属し、下位者に制せらるるに宜からざるを以てなり。婚姻を占うに、天后が日干と相生するか、あるいは三合・六合を結成するに宜しく、婚事は便ち成る;情形相反なれば成らず。天后が日干を剋するは、女方が貪圖して男方肯せず;日干が天后を剋するは、男方が貪圖して女方肯せず。若し卦體三伝が大吉なれば、則ち先に阻碍を受けて後に事を成すを主る。
天后乘神,可以定女子性情容貌。天后乘馬,命見解神,主陰人離別。後陰作玄,闇昧不明。後陰作虎,主妻病凶。罡為後,加婦年,主墮胎。
天后の乗ずる所の神を看れば、女子の性情と容貌を定め出すべし。天后が驛馬に乗り、本命上に又解神を見れば、陰人の分離別散を主る。天后の陰神が玄武と作せば、事の曖昧不明を主る;天后の陰神が白虎と作せば、妻子の病重にして凶を主る。天罡辰上に天后と作し、婦人の行年に加臨すれば、墮胎を主る。
天后,陰申陽酉,主淫亂未明。一曰天后多因占女人,忽逢土旺,主災損。若臨午未並壬癸,萬事十謀無一真。
天后は陰日は申を看・陽日は酉を看るに在りて、淫亂の事の曖昧難明を主る。一说は天后は多半占問する女人の事に應ず、若し忽然に土氣當旺に逢上せば、則ち災禍損傷を主る;若し天后が午・未に臨みて而又壬・癸に併逢せば、則ち万事皆虚にして、十件の謀算は一件も實ならざるなり。
天后,旺,主嫁娶酒食;相,婦人陰私事;死,主死喪財帛事;囚,奸邪繫事;休,陰私疾病事。
天后の気が旺に在れば、嫁娶と酒食を主る;気が相に在れば、婦人の陰私の事を主る;気が死に在れば、死喪と財帛の事を主る;気が囚に在れば、奸邪牽累の事を主る;気が休に在れば、則ち陰私と疾病の事を主る。
天后・賦
天后,婦女、敝匿、陰私。守閨在子,治事在亥,動止多宜,臨門在卯,倚戶在酉,姦淫不足。褰帷在戌,伏枕在午,非嘆息則呻吟。裸體在巳,毀妝在辰,不悲憂,則羞辱。優遊閒暇,皆因理髮在寅。修容在申,悚懼驚慌。緣為偷窺在丑,沐浴在未。
賦文にいう:天后は婦女・遮蔽藏匿と陰私を主る。子に在るを「守閨」と曰い、亥に在るを「治事」と曰い、一靜一動は皆合宜なり;卯に在るを「臨門」と曰い、酉に在るを「倚戸」と曰い、皆奸淫を主りて事に補なし。戌に在るを「褰帷」と曰い、午に在るを「伏枕」と曰い、歎息ならざれば呻吟なり;巳に在るを「裸體」と曰い、辰に在るを「毀妝」と曰い、悲憂ならざれば羞辱なり。能く優游閑暇たる所以は、皆寅に在るを「理髪」と曰うに因る;申に在るを「修容」と曰い、却って悚懼驚慌す、緣由は即ち丑上に於て「偷窺」と曰い・未上に於て「沐浴」と曰うに在り。
子宜靜,亥宜動。又云:子主貴人、婚禮、遠信、盜賊,亥主陰人病,占訟必獄。卯酉為門戶,主姦淫,家事不寧。午為水胎,故伏枕,主孕病。戌為獄,水受克,故褰衣,主失物訟事。水淫於巳,故裸體,姦淫之羞。辰為牢獄,故毀妝,主遺失衣物、官訟。又云:魁罡作後,家藏惡疾陰人。一云:在辰婚產。
注解にいう:子に在りては安静に宜しく、亥に在りては擧動に宜し。亦有りて子に在りては貴人・婚禮・遠方の音信と盗賊を主ると説く;亥に在りては陰人に病あるを主り、訟事を占うは必ず下獄に至る。卯・酉は門戸にして、故に奸淫・家事不寧を主る。午は水の胎位にして、故に「伏枕」と曰い、孕中に生病するを主る。戌は牢狱にして、水はここに剋を受く、故に「褰衣」と曰い、物を失うと訟事を主る。水は巳に泛濫す、故に「裸體」と曰い、是れ奸淫の羞辱なり。辰は牢狱にして、故に「毀妝」と曰い、衣物を遺失しと官訟を主る;亦有りて河魁・天罡上に天后と作すは、家中に惡疾を患う陰人を蔵するを主ると説く;一说は辰に在りては婚姻と生産を主る。
寅為毛髮,水生木,故理髮。一云:文書不決。申為容,水生之地,故修容。一云:奸私。寅亥合而丑近之,故偷窺,主陰私。一云:主婚禮。又云:后乘丑加支為用,夜夢鬼交。未為衣服,水受克,故沐浴,主婦人憂。又云:陰后在小吉,主婦人婚。一云:男進田宅。
寅は毛髪を主り、水は又木を生ず、故に「理髪」と曰う;一说は文書の懸而未決を主る。申は容貌を主り、是れ水の長生の地にして、故に「修容」と曰う;一说は奸私を主る。寅と亥は相い合して丑は又その側に緊鄰す、故に「偷窺」と曰い、陰私を主る;一说は婚禮を主る。亦有りて天后が丑に乗りて日支に加臨して發用すれば、夜裏に鬼交を夢見るを主ると説く。未は衣服を主り、水はここに剋を受く、故に「沐浴」と曰い、婦人に憂あるを主る;亦有りて太陰・天后が小吉未上に落れば、婦人の婚事を主ると説く、一说は男子に田宅を添進するを主る。
天后・詩
後一天后綵女嬪,惟須禁錮莫因循;君子遷官會賓客,小人陳儀議婚姻;旺相維持妻妾產,休囚傷害暗私淫;病成痢疾腰肢患,祟犯河官溺死神。
詩訣にいう:貴人の後一位の天后は彩女嬪妃にして、ただ禁約を謹守すべく、因循苟且すべからず;君子が占得すれば遷官して賓客を會集し、小人が占得すれば則ち聘禮を陳設して婚姻を商議す。気が旺相に在れば則ち妻妾を維繫し併せて生産を主り、気が休囚に在れば則ち傷害を受けて暗中に私淫あり。病を占うは痢疾を成し・腰肢に患あるを主り、犯する所の祟は河神と溺死の鬼なり。
天后・類
於人貴流婦人。於祟水神、溺鬼。病陰陽不調,大小便不利,臟腑之疾。於五榖稻、豆。於獸鼠、蝠,又為女人用物。變異為金石、草木之屬。色,潔白。數,九。
天后の類象:人物の上では顯貴一流の婦人なり。祟象の上では水神と溺死の鬼なり。病症の上では陰陽不調・大小便不通利および臟腑の疾なり。五穀の上では稻と豆なり。獸類の上では鼠と蝙蝠、又婦女の用うる所の物を主る;若し變異を見れば、則ち金石・草木の屬なり。その色は潔白と為り、成数は九なり。
