占行年吉凶 第十三
本年常將太歲加,寅申年上見榮華。太歲、本命、行年見寅申,增官、益財絲也。魁罡倘若居其上,必有官災疾病邪。
一年の吉凶を占うに、太歳を行年の上に加えて天盤を転出す:行年の上に寅・申を見れば、この年は栄華なり。原注に曰く太歳・本命・行年の三処に寅・申を見れば、官を加え財を進むるを主り、蚕糸の利もまた興る。倘若「河魁」戌・「天罡」辰がその上に居れば、この年は必ず官非・疾病と邪祟とあり。
陽為命丑陰命未,回加年上看今歲。功曹乙卯勝光臨,定慶顯榮身必貴。陽以丑,陰以未加命,太歲行年上見忌、巳卯寅午。 男以功曹加本命,女將傳送亦同前。行年歲上逢支德,益祿添財福轉遷。命前五辰為支德。
また一法:陽命は「大吉」丑を取り、陰命は「小吉」未を取り、回して行年の上に加えて今年を看る。転成して後「功曹」寅・乙卯の位と「勝光」午とが来臨するを見れば、必ず顕栄の慶あり、身份は転じて貴し。原注に曰く:陽は丑を以て、陰は未を以て本命の上に加え、太歳と行年の上に巳・卯・寅・午の几位を見るを験とす。さらに一法:男子は「功曹」寅を以て本命に加え、女子は「伝送」申を以て本命に加う、用法は前に同じ。行年と太歳の上に「支徳」に遇えば、禄を増し財を添え、福気転じて盛んなりを主る。原注に曰く本命の前の第五辰が便ち支徳なり。
占五星 第十四
常以天罡加太歲,水星向亥非家鄉。酉中太白長為主,熒惑居南午火藏。 土宿臨辰為巳舍,木來寅上作長鄉。行年各自臨逢著,水溺火炎土木傷。行年上逢水主溺,火主燒,木土主修蓋有傷,金主刀傷。
五星の臨むところを占う:「天罡」辰を太歳の上に加えて盤を転ず。水星は亥位に寄り、本郷に在らず。太白金星は長く酉中に居る。熒惑火星は南方にあり、午位に蔵す。土宿は辰に臨みて巳を以て舎とす。木星は寅の上に来たりて、これぞその本郷なり。行年の上に各々いずれの星に遇着するかに応じて、いずれの災に応ず:水は溺を主り、火は焚を主り、土木は修造の傷を主る。原注に申明す:行年の上に水に逢えば淹溺を主り、火に逢えば火焼を主り、木・土に逢えば工を興し蓋を修する時に傷を受くるを主り、金に逢えば刀刃の傷を主る。
占元神 第十五
陽男陰女沖前覓,陰男陽女沖後求。甲子陽男居乙未,陰男局丑勝光臨。甲子男元辰癸巳,乙未女元辰癸巳,乙丑男元辰甲午,女元辰丙申,餘仿此。歲干常將加歲支,太歲干加太歲支,行年本命上所推。元辰若在魁罡下,疾病纏綿不死遲。
「元辰」を求むるの法:陽年生まれの男子と陰年生まれの女子は、本命の冲する位に於いて前の一辰に往きて尋ぬ。陰年生まれの男子と陽年生まれの女子は、則ち冲位の後の一辰に往きて求む。原注に例を挙ぐ:甲子の陽男の元辰は癸巳にあり、乙未の女の元辰もまた癸巳にあり、乙丑の男の元辰は甲午にあり、その女命の元辰は丙申にあり、其余はこれに照らして類推す。用法は太歳の天干を太歳の地支の上に加えて盤を転じ、さらに行年・本命の両位の上に於いて推尋す。元辰がもし「河魁」戌・「天罡」辰の下に落ちれば、疾病纏綿を主り、即死せずといえども、拖延して愈え難し。
占疾病吉凶 第十六
孟月功曹仲月子,季尋月建用魁加。天輪壬丙居其下,萬事為之卻去耶。
疾病を占うの総断:四孟の月は「功曹」寅を用い、四仲の月は「神后」子を用い、四季の月は則ち月建を尋ねて、「河魁」戌を用いて加えて盤を転ず。転成して後、天盤の壬・丙の両位がその下に居れば、万事とも放ち手にして為すべく、病もまた患となるに足らず。
占聞人死未知虚実 第十七
聞人傳病已身無,未審其言實與虛。罡在孟陽君莫信,若加陽季事應殂。
人の伝うるを聴きて某人病死したりと、不知この話は真か假か:「天罡」辰が四孟の陽位の上に落ちれば、この話は信ずべからず。天罡がもし四季の陽位の上に加われば、その人は確かに已に亡故せり。
占歳中田苗 第十八
巳午主糜寅卯粟,酉申以麥亥粳谷。子為豆地丑為麻,歲見魁罡應不熟。
一年の田苗の収成を占うに、地支に按じて作物を分配す:巳・午は黍稷を主り、寅・卯は粟を主り、酉・申は麦を主り、亥は稉稻を主り、子は豆を主り、丑は麻を主る。太歳の上にもし「河魁」戌・「天罡」辰を見れば、この年はまさに歉収して熟せざるべし。
占月有雨 第十九
大吉常將加月朔,神后之下是雨期。辛酉店也須言Ο,雨水非龍定不疑。上水中有雨。
本月に雨あるか無きかを占う:「大吉」丑を月朔のあの一日に加えて天盤を転出し、「神后」子の圧する処が便ち下雨の日なり。下面の一句は底本に脱字あり、ただ辛酉の位に関することを知るのみ。所谓の雨水は必ずしも尽く竜神より来るに由らず、この一点は断然として疑いなし。原注に一句を補す:上位が水に属すれば、中間に雨あり。
占天晴日 第二十
常將月建日符下,日符者,甲在寅,乙在卯,祿也, 天下雲開見丙子,更用正時月將也。ΟΟΟΟΟΟΟ,魁罡季上必應晴。
天のいずれの日に放晴するかを占う:月建を「日符」の下に放ちて盤を起す。原注に曰く日符は即ち日干の禄位で、甲の禄は寅にあり、乙の禄は卯にあり。転成して後、天盤の丙・子の両位が顕露せば、便ち雲開きて日を見るの象なり。なお旧のごとく正時と月将を用いて転ずべし。以下の一句は底本に連続して七字欠け、補足するに由なし。末句に曰く「河魁」戌・「天罡」辰が四季辰戌丑未の上に落ちれば、必ず晴に応ず。
占久陰問晴 第二十一
若占久雨不知晴,月將常加月建名。勝光太乙臨之日,自然天地卻分明。
久雨停まらず、いずれの時か放晴するを問う:月将を月建の上に加えて天盤を転出し、「勝光」午と「太乙」巳の臨むあの日に、天地は自ずから放亮す。この两位はともに火に属し、火気一たび至れば、陰霾は自ずから散ず。
占養蚕 第二十二
未桑寅繭午蠶兒,申酉絮綿卯是絲。傳見養蠶女命合,相生吉將必應宜。正時,看養蠶女命下是何物,更共太歲,必宜養蠶也。
養蚕を占うに、まず地支に按じて蚕事の象を分取す:未は桑葉を主り、寅は蚕繭を主り、午は蚕兒を主り、申・酉は絮綿を主り、卯は生糸を主る。三伝の中にもし養蚕の女子の本命と相合の神を見、また相生の吉将を得れば、この一季は必ず相宜わし。原注に曰く:正時を以て課を起し、養蚕の女子の本命の下に臨むはいずれの一物なるかを看、さらに太歳を合わせて一併に推し、相合すれば即ち養蚕に宜し。
占立蚕室宜何処 第二十三
蠶女行年加太歲,卯寅午未申方利。便於此處置蠶室,玉寶招多應稱意。以蠶女小運加太歲。
蚕室はどの方に安んずべきか:養蚕の女子の行年を太歳の上に加えて天盤を転出し、転成して後に卯・寅・午・未・申のこれらの方に落つるが最も利あり。即ちそこに於いて蚕室を安置すれば、蚕糸は豊収し、財宝は自ずから来たり、事事心に称う。原注に曰く:また蚕女の小運を以て太歳に加えて盤を起すことも可なり。
占六畜 第二十四
勝光為馬太沖驢,戌犬酉雞亥是豬。三十六禽仿此用,天罡只便喚為魚。
六畜は各々属する所の神あり:「勝光」午は馬と為し、「太冲」卯は驢と為し、「河魁」戌は狗と為し、「従魁」酉は鶏と為し、「登明」亥は猪と為す。三十六禽の配法はこれに照らして類推す。「天罡」辰は水庫に属し、就中これを魚と喚ぶ。
占売馬得好悪 第二十五
若見勝光旺相鄉,買之又貴必應良。若居無氣囚休地,錢價駑駘定不強。
馬匹を売買する好悪:馬は午に属し、「勝光」午が旺相の郷に落つるを看れば、買い来る馬は貴しといえども、必ず良駒なり。午がもし無気の囚休の地に落ちれば、價銭は既に賤く、馬もまた駑劣の種で、脚力は強からず。
占六畜病死活 第二十六
從魁無刃太沖俎,巳午湯鍋神后屠,刀一見俎定應死,常歸屠上命皆無。六畜行年月建推,月加白虎死無疑。脯師臨命述應定,剋日入辰見死期。寅為脯師是也,命:午馬、未羊。
六畜が病を患えて後に死するか活するか:「従魁」酉は刀刃と為り(ここ底本は「无刃」と作るが、まさに酉が刀刃を主るの意ならん)、「太冲」卯は砧俎と為り、巳・午は湯鍋と為り、「神后」子は屠戸と為る。刀と砧俎と一併に見到れば、牲口は必ず死す。屠戸のあの一位に帰すれば、性命はさらに全からず。推法は六畜の行年を以て月建に配す:月建が「白虎」に加臨すれば、死すること疑いなし。「脯師」が畜命の上に臨めば、応験は便ち定まる。さらに日干を克して日支に入れば、便ち死期なり。原注に曰く寅を脯師とす。所谓の畜命は、たとえば馬は午を以て命とし、羊は未を以て命とす。
占失馬 第二十七
六畜失亡覓得否,貴人逆往問玄武。貴人若勘螣蛇日,年命制之見不久。失主年命及小運並日若制玄武、螣蛇,得見。不制,難得。見將加時鬼,是不可尋也。甲寅、甲申、丙午、庚寅不可借馬也。
六畜が走失して取り戻し得るか否か:貴人がもし逆行すれば、就ち「玄武」のあの一位に向かいて問え。貴人の臨む所がもし「騰蛇」を管し得て、しかして失主の行年・本命がまたそれを制伏し得れば、久しからずして便ち見着くべし。原注に説くこと明白なり:失主の行年・本命と小運と連なりて日干まで、もし玄武・騰蛇を克制し得れば、就ち尋ね得て帰る。克制し得ざれば、就ち得難し。もし乗る所の将が占時の上に加わりて鬼を成さば、即ち尋ねに行くに及ばず。原注の末に一忌を附す:甲寅・甲申・丙午・庚寅のこれらの日は馬を人に借してはならず。
占盗賊 第二十八
玄武之陰盜賊神,生處覓元因盜神。若交主人年命上,其物尋之不可用。天下盜神克人年上,難尋,反此覓之必見。 盜神凶將同其所,三傳並皆克玄武。吏人若不捉將來,定是賊人自彰露。
盗賊を占うに、「玄武」の陰神を以て盗神とす:その生ずる処より本を追い源を遡れば、即ち盗賊の来歴を査するを得。盗神がもし失主の行年・本命の上に欺き至れば、失物は尋ね得られず。原注に曰く:天盤の盗神が失主の行年の上に克至れば、尋ね難し。反って失主がそれを克し得れば、尋ね去りて必ず見着く。盗神と凶将と同じく一位に処り、しかして三伝がまた皆玄武を克すれば、この時たとい差役が捉拿しに行かずとも、賊人は自ずから敗露す。
玄武順行賊已進,逆行其武在鄰近。克來之處卻為期,真武所在向此隱。日克玄武之期得也。 辰上辰下若相生,吉將良辰盜賊寧。真武所居與日好,無由展露坦然行。
玄武が順行すれば、賊人は已に遠く去りぬ。玄武が逆行すれば、賊人は就ち近隣に在り。克せらるる処が便ち破案の期なり——原注に曰く日干が玄武を克するあの日に即ち盗を獲るを得。玄武の真身の所在は、まさに賊人の蔵匿する地なり。もし日支の上神・下神が彼此相生し、乗るところがまた吉将・良辰なれば、盗賊は便ち安分して動かず。玄武の居する位が日干と相得れば、賊人は暴露するに由なく、反って坦然として自若なり。
日上勾陳與白虎,更兼螣蛇天罡故。所居玄武內相持,盜者相論自相訴。 失物天知日與期,知與覺後正相論。辰陰若剋日陽上,擬欲尋之卻有因。謂今日辰上神剋日上神是也。
日干の上に「勾陳」と「白虎」を見、さらに「騰蛇」・「天罡」を加え、玄武の居する位と内外相持ちて下らざれば、賊人の間は就ち自ら相争い彼此告発す。失物の事は、天時は自ずから日子と応期を顕出し、失主の察覚するを待ちて後、两下まさに対質す。日支の陰神がもし日干の陽神の上を克すれば、往きて追尋せんとすれば便ち着落あり——原注に曰く就ち今日の日支の上神が日干の上神を克するなり。
占訟獄 第二十九
日辰年上共相生,官事兩家應不成。年上日辰如見克,各須長短要分明。 上克下兮先得禮,必克行年日辰上。下克上兮後詞長,日勝辰時上得知。
官司・牢獄を占う:日干・日支と行年の三処が彼此相生すれば、両家の官司は打ち起こらず。行年と日辰の間にもし相克を見れば、就ち誰が長じ誰が短ぜるかを分清すべし。上神が下神を克すれば、先に手を動かす一方が理に占む——須く克が行年と日辰の上に在るをもって算とせよ。下神が上神を克すれば、後に申訴する一方の詞理がさらに長ず。日干が日支に勝れば、占時の上より便ち看え出ず。
辰強日衰下必強,中傳無氣初傳時。罪居前後罪不輕,太乙天罡為白虎。 行年日上恐將刑,訟看朱雀盜玄武。斗是勾陳相殺虎,此神來傷日上神。
日支が強くして日干が衰えれば、被告の一方は必ず強し。中伝に気なくして気が初伝に在れば、もまたこれと同じ看法なり。罪名は前面に落つるを論わず後面に落つるを論わず、みな軽しと算せず、殊に「太乙」巳・「天罡」辰がさらに化して「白虎」と為るの時。行年と日干の上には恐らく刑を帯ぶべし。門を分ち類を別ちて言えば:詞訟は「朱雀」を看、盗案は「玄武」を看、闘殴は「勾陳」を看、凶殺は「白虎」を看。これらの神が一旦来たりて日干の上神を傷れば、事情は便ち自己身上に落つ。
三傳無殺應無御,相爭見官,若見勾陳剋日上神,爭不休。辰克勾陳即是,日神開鑰在行年。有罪應難赦過愆,用起忽看見出獄。用起木終末入獄,用起土終末出獄。
三伝の中にもし凶殺を見ざれば、就ち抵御するに由なし。原注に曰く:両家が相争い官に告ぐるに、もし「勾陳」が日干の上神を克するを見れば、争闘は了まずして完まらず。日支が勾陳を克すれば即ち転機なり。日干の神がもし「開鑰」を得て行年の上に落ちれば、罪過は便ち解免の望あり、さもなくば罪あれば赦し難し。発用の処にもし忽然出獄の象を見れば、就ち開釈し得。原注にその例を挙ぐ:発用が木に属して末伝が木に収まるは、入獄を主る。発用が土に属して末伝が土に収まるは、出獄を主る。
到頭無事初安然,日旺勾陳白虎衰。定回不久出危災,忽然課得伏吟卦,勿若相牽卒未來。行年加歲是常儀,命上之上Ο出期。又把天罡臨日上,運頭尋取脫災危。
末に到りて平安無事なれば、起初もまた安穏なり、これは日干が旺にして「勾陳」・「白虎」が衰ゆるを要す。このごとく断定せば久しからずして便ち危難を脱出す。もし忽然「伏吟」の課を占得れば、事情は牽連して拖沓し、一時に了結し得ず。常法は行年を太歳の上に加えて盤を転じ、本命の上に(ここ底本に一字脱す)便ち出脱の期を見出す。また一法:「天罡」辰を日干の上に臨ませ、運頭のあの一位より脱災解厄の門路を尋ぬ。
占奴婢 第三十
天罡為婢從為奴,天乙前後仍取例。酉若陰行天乙前,便呼好子又光起。 從魁又在貴人後,為婢不虛深有宜。戌酉日辰主和吉,天罡下直皆相氣。
奴婢を占う:「天罡」辰は婢女を代表し、「従魁」酉は奴僕を代表し、なお「天乙」貴人の前後を以て断例とす。酉がもし陰行にして貴人の前に居れば、この奴僕は好後生で、前程もまた光亮なり。従魁が貴人の後に落つれば、用いて婢女と為すに最も相宜わしく、虚なることあらず。戌・酉の両位が日干・日支の上に落つれば、上下和順して吉利を主る。天罡の下に値する各位もまたみな気を得。
青龍酉戌與太常,奴婢若上好性靈。白虎螣蛇居戌酉,言虛不實好閒行。 奴婢不知歲數者,常將月建作行年,三傳酉戌為六合,逃下有意切妨真。酉戌化六合欲逃走也。
酉・戌の両位の上にもし「青竜」と「太常」を乗せば、この奴婢は性情は霊巧にして心地もまた好し。もし「白虎」・「騰蛇」を乗せば、則ち言語は虚浮にして実あらず、游荡し偷閒を好む。年歳を知らざる奴婢に遇えば、就ち月建を拿りてその行年と当作して推す。三伝の中に酉・戌が化して「六合」と為れば、この人は已に逃走の意あり、切に防備を要す。この話は假ならず——原注に曰く酉戌が六合に化すれば即ち逃げんと欲するなり。
占経商求利 第三十一
三傳上下無相賊,入市將錢買不得。虎蛇魁罡用起時,易求之物也難覓。 三傳與日旺相生,賣買經商必稱情。更行好神並吉將,利收十倍所為成。
経商して利を求むるを占う:三伝の上下がもし一味平和にして相制する無ければ、銭を帯びて市に入るも反って物を買い成さず。発用の時にもし正に「白虎」・「騰蛇」と「河魁」・「天罡」に逢えば、本来買い易き貨もまた覓め難し。三伝と日干とが旺相にしてまた相生すれば、売買・経商は必ず心に称う。さらに好神・吉将の同行を加えれば、利を獲ること十倍、謀る所みな成る。
占物好悪貴賤 第三十二
太常為絹青龍錢,白虎皮毛申寶Ο。小吉臨將為酒食,太沖若見作車舡。 衣裳天后能裁剪,竹木功曹劈斫圓。買畜各有十二位,相宜貴賤問之傳。買馬看午之類,仿此。相生好、貴,相剋賤得也。
貨物の好悪・貴賤を占うに、まず神将に按じて象を取る:「太常」は絹帛と為り、「青竜」は銭財と為り、「白虎」は皮毛と為り、「伝送」申は珍宝と為る(ここ底本に一字脱す)、「小吉」未の臨将は酒食と為り、「太冲」卯は車船と為り、「天后」は衣裳・裁剪の事と為り、「功曹」寅は竹木・斫削の物と為る。牲畜を買わば則ち各々十二支の所属の位に按じて看、相宜か否か、價の貴きか賤きかはみな三伝に之を問う。原注に例を挙ぐ:馬を買えば就ち午を看、其余はこれに照らして類推す。日と相生するは、物は好くして價は貴し。相克するは、價は賤しと雖も買い得らる。
言牛大吉旺方面,其物價高不可見。臨在囚休無氣方,直若好物也須賤。 日辰皆吉上兼貴,支干陽殘下須賤。良將傳終索數過,用起惡神賤一半。
牛を買うを以て例とす:「大吉」丑が旺方に落つれば、牛價は太だ高く、買い手を下し難し。丑が囚休・無気の方に落ちれば、たとい好牛なりとも、價銭もまた賤し。日干・日支がともに吉にして上にまた貴神を帯ぶれば、貨物は就ち貴し。日干・日支が陽に属して残破・無気なれば、價格は自ずから低落す。末伝に良将を乗するは、索價は常数を超出せんと要す。発用に悪神を帯ぶるは、價銭は一半便宜すべし。
占買物得不得 第三十三
小運常將月將臨,丑寅當日易追尋。魁罡並丑居辰上,入市難尋莫費心。用時加行年小運上,日見丑寅買得,其餘買不得。
買わんとする物が買い得られるか得られないか:月将を小運に臨ませて天盤を転出し、日に「大吉」丑と「功曹」寅を落とすを得れば、尋ね着くこと易し。もし「河魁」戌・「天罡」辰が丑と連なって一斉に日支の上に圧すれば、市に入るともまた尋ね難く、むなしく気力を費やすに及ばず。原注に曰く:占時を用いて行年・小運の上に加えて盤を起し、日の上に丑・寅を見れば買い成り、其余の各位を見ればみな買い成らず。
占何処求之買得 第三十四
若見青龍旺氣中,行年歲上克青龍。青龍臨處往下看,利息生多運命通。行年與太歲上神克青龍,必得;言青龍所臨之方招財,寶物大利。 干便為人辰水物,日辰不賤物無失。日辰上下克青龍,到巽珠奇亦買得。日辰上下相生買得也。
どの方に往きて買うべきか、初めて買い得られる:「青竜」は財貨の神で、青竜が旺気の中に落ち、しかして行年・太歳の上神がまた青竜を克し住めば、即ち必ず買い成る。原注に曰く:行年と太歳の上神が青竜を克すれば、一定して手に到る。青竜の臨むあの一方は財を招くこと能く、珍宝を買うに大いに利あり。占中は日干を以て人を代表し、日支を以て貨物を代表す:日干・日支がともに賤地に落ちざれば、貨は失手せず。日干・日支の上下が青竜を克し住めば、たとい遠く東南の巽方に至りて珠玉・奇物を買うとも買い得らる。原注に一句を補す、日干・日支の上下が相生するもまた買い成る。
占謁貴人求事 第三十五
欲求見貴尋天乙,衣服言之覓太常。青龍珠寶與財帛,娼女多於天后詳。
貴人に謁見して事を求め弁ずるに、各々求むる所の事に按じて神を取る:貴人その身に見えんことを求むるは「天乙」を看、衣服・布帛を求むるは「太常」を看、珠宝・銭財を求むるは「青竜」を看、娼家女子の事を問わば則ち「天后」を詳看す。
占問人情虚実 第三十六
辰上神剋日上神,其言可實定然真。辰行日上也須信,支干相生必緣因。正時看日辰上。 天魁當向日辰臨,不實虛言莫往陳。天乙前一萬後二,須應多是的實陳。
他人の言葉の虚実を辨别する:日支の上神が日干の上神を克すれば、この話は実で、断然として信ずべし。日支が行きて日干の上に至れば、もまた信ずべし。日干・日支が相生すれば、その中に必ず縁故あり。原注に曰く正時を以て日干・日支の両位を看る。「天魁」戌がもし正しく日干・日支の上に臨めば、彼れは虚言にして実あらず、申説しに行くに及ばず。天乙貴人の前の一位と後の二位の主る所は、多くは切実の言なり。
朱雀天空傳送中,臨神加日偽奸同。天乙孟虛多不實,神后臨人坐不空。來人方位上。 太神加在季神居,的實吉詞定不虛。孟仲上頭須見面,便應對面也空諸。春丑夏子秋冬皆在亥,太神也。
「朱雀」・「天空」と「伝送」申の三者の中、臨む所の神が日干の上に加われば、同じく虚偽・奸詐の象なり。天乙貴人が四孟寅申巳亥の上に落ちれば、多くは虚話なり。「神后」子が来人の身上に臨めば、その人はそこに坐して言う所空ならず。原注に曰くこれは来人の在る方位に就きて看るなり。「太神」が四季辰戌丑未の位に加われば、言う所は切実にして吉利、断然として虚ならず。もし四孟・四仲の上に落ちれば、須く当に面して対質すべく、たとい面を見るとも、話もまた多くは落空す。原注に太神の取法を説明す:春は丑にあり、夏は子にあり、秋冬はみな亥にあり。
占投書収否 第三十七
占去投書成不成,天罡加孟未應行。若臨仲上才方去,季上臨之事不成。
投げ出した書信を人が収めるか収めぬか:「天罡」辰が四孟寅申巳亥の上に加われば、信はなお送り出せず。四仲子午卯酉の上に臨めば、わずかに纔に身を動かしたばかり。四季辰戌丑未の上に臨めば、この事は弁じ成らず。
占問人覓財物 第三十八
日便為人辰作財,辰凶日吉必空回。日凶辰吉也難覓,候得日辰諧即來。
人に向かいて財物を求め取る:日干は財を求むる人を代表し、日支は財物を代表す。日支が凶にして日干が吉なれば、往くともまた空手にして回る。日干が凶にして日支が吉なれば、同じく手に入れ難し。須く日干・日支が彼此調諧して相得するの時を待たば、財物は自ずから来たる。
占人呼召好悪意 第三十九
日上相生萬氣旺,吉神良將皆在上。應吉好事相尋近,但請隨行莫不往。
人の来たりて自己を招呼するは、好意か悪意か:日干の上に相生を得て万気が旺盛し、吉神・良将がみなその上に在れば、彼れは好事の門に臨むなり、思い切って随いて往け、推辞するに及ばず。
太乙加臨日與辰,往之必定致生嗔。罡臨季上辰臨日,隨去多應返受迍。 魁罡臨日及加辰,蛇虎天空同此因,便季魁罡臨季上,直饒分重不隨君。
「太乙」巳が日干・日支の上に加臨すれば、往けば必ず人の嗔怪を招く。「天罡」辰が四季の位に臨みてまた日干の上に臨み到れば、随いて往けば多くは反って禍患を受く。「河魁」戌・「天罡」辰が日干に臨むかあるいは日支に加わり、さらに「騰蛇」・「白虎」・「天空」を加えれば、道理は同じ。もし魁・罡が四季の上に落ちれば、即ちたとい情分はさらに重しとも、彼に随いて往くべからず。
占索債得不得 第四十
辰上索財時見人,日凌辰上索無聞。日辰賊克應難得,日與時合索有因。
債を討って討ち得られるか否か:日支の上に財ありて占時にまた人を見着けば、往きて索すれば便ち着落あり。日干が日支を陵せば、往きて討つとも回音なし。日干・日支が彼此賊克すれば、銭は要り回し難し。日干と占時とが相合すれば、索取すれば就ち指望あり。
占人来叩門吉凶 第四十一
尋常日上及年上,並總相生為吉象。多是交加今赴筵,定應好客來相望。 魁罡臨日莫開門,不是兇徒及吏人。傳送為僧酉女子,細尋神將看其因以神將主事吉之可辨也。
人の叩門する有り、それが吉凶を断ず:平常はただ日干の上と行年の上とを看、両処ともに相生すれば便ち吉象で、多くは来たりて宴に赴かんと邀うか、あるいは好友が登門して相訪ず。もし「河魁」戌・「天罡」辰が日干の上に臨めば、門は開くべからず、来るは凶徒ならずんば差役なり。「伝送」申は僧道を主り、「従魁」酉は女子を主る。其余は乗る所の神将を細尋し、それが各々何事を主るかを看よ。原注に曰く:神将の主る事の吉凶に按じて、便ち来人を分辨するを得。
占忽聞人欲謀己事吉凶 第四十二
辰即為人日己身,支頭遙剋日頭神。共行險路須防進,失便臨時暗損人。正時看日辰上吉凶。 有人謀我起凶心,還把正時日上尋。蛇虎魁罡並惡將,自須防守問更深。
忽然、人ありて自己を算計せんと欲すと聞く:日支は対方を代表し、日干は自身を代表す。日支の上に遥かに日干の上神を克すれば、即ち対方が心を存して加害するなり。彼と同じく険路を走る時は須く彼の先んじて手を下すを防げ、一たび機会あれば就ち暗中に人を傷らんとす。原注に曰く正時を以て日干・日支の両位の吉凶を看る。人ありて凶心を起して我を謀算すれば、なお旧のごとく正時の日干の上より尋ぬ:「騰蛇」・「白虎」と「河魁」・「天罡」および別の悪将を見れば、自己は就ち厳に防守を加え、さらに一層深く往きて底細を追問せよ。
