釋詁第一
懪々、邈邈,悶也。
懪懪・邈邈は、いずれも『煩悶』の意。
儚々、洄洄,惛也。
儚儚・洄洄は、いずれも『昏昧』の意。
版版、蕩蕩,僻也。
版版・蕩蕩は、いずれも『邪僻』の意。
爞々、炎炎,薰也。
爞爞・炎炎は、いずれも『燻烤する』の意。
居居、究究,惡也。
居居・究究は、いずれも『憎悪する』の意。
仇讎、敖敖,傲也。
仇仇・敖敖は、いずれも『傲慢』の意。
佌々、瑣瑣,小也。
佌佌・瑣瑣は、いずれも『小さい』の意。
悄悄、慘慘,慍也。
悄悄・惨惨は、いずれも『怨怒する』の意。
痯々、瘐瘐,病也。
痯痯・瘐瘐は、いずれも『病』の意。
殷殷、惸惸、忉忉、慱々、欽欽、京京、忡忡、惙々、怲々、弈弈,
殷殷・惸惸・忉忉・慱慱・欽欽・京京・忡忡・惙惙・怲怲・弈弈は、(下行と連読し、いずれも『憂愁』の意。)
憂也。
いずれも『憂愁』の意。
畇々,田也。
畇畇とは、田地を整治するさま。
畟畟,耜也。
畟畟とは、耒耜が深く耕すさま。
郝郝,耕也。
郝郝とは、耕地するさま。
繹繹,生也。
繹繹とは、生育するさま。
穟穟,苗也。
穟穟とは、禾苗が美しいさま。
綿綿,穮也。
綿綿とは、細密に除草するさま。
挃々,獲也。
挃挃とは、収穫する声音・さま。
慄慄,眾也。
栗栗とは、衆多のさま。
溞々,淅也。
溞溞とは、米を淘ぐさま。
烰々,烝也。
烰烰とは、蒸煮するさま。
俅俅,服也。
俅俅とは、冠服が盛美なさま。
峨峨,祭也。
峨峨とは、祭祀が荘厳なさま。
鍠鍠,樂也。
鍠鍠とは、楽声。
穰穰,福也。
穰穰とは、福が多いさま。
子子、孫孫,引無極也。
子子孫孫とは、延綿として尽きないことをいう。
顒顒、卬卬,君之德也。
顒顒・卬卬とは、君主の徳行をいう。
丁丁、嚶嚶,相切直也。
丁丁・嘤嘤とは、互いに切磋し正しく相正することをいう。
藹藹、萋萋,臣盡力也。
藹藹・萋萋とは、臣下が力を尽くすことをいう。
噰々、喈喈,民協服也。
噰噰・喈喈とは、百姓が協同して順服することをいう。
佻佻、契契,愈遐急也。
佻佻・契契とは、遠いほど急迫することをいう。
宴宴、粲粲,尼居息也。
宴宴・粲粲とは、安居して休むことをいう。
哀哀、恓恓,懷報德也。
哀哀・恓恓とは、恩徳に感じて報いようとすることをいう。
儵儵、嘒嘒,罹禍毒也。
儵儵・嘒嘒とは、禍害に遭うことをいう。
晏晏、旦旦,悔爽忒也。
晏晏・旦旦とは、悔恨して差錯することをいう。
皋皋、琄々,刺素食也。
皐皐・琄琄とは、白食する者を刺す。
懽々、愮々,憂無告也。
懽懽・愮愮とは、憂愁して訴える所なきことをいう。
憲憲、洩洩,製法則也。
憲憲・泄泄とは、法則を制定することをいう。
謔謔、謞々,崇讒慝也。
謔謔・謞謞とは、讒言と邪悪を助長することをいう。
翕翕、訿々,莫供職也。
翕翕・訿訿とは、供職して責任を尽くす者なきことをいう。
速速、蹙蹙,惟逑鞫也。
速速・蹙蹙とは、窮迫困窘することをいう。
抑抑,密也。
抑抑とは、『緻密』の意。
秩秩,清也。
秩秩とは、『清澈』の意。
甹夆,掣曳也。
甹夆とは、牽引し曳引すること。
朔,北方也。
朔とは、北方。
不俟,不來也。
不俟とは、来ないこと。
不遹,不跡也。
不遹とは、軌迹に循わないこと。
不徹,不道也。
不徹とは、正道に循わないこと。
勿念,勿忘也。
勿念とは、忘れるなかれ。
萲、諼,忘也。
萲・諼は、いずれも『忘れる』の意。
每有,雖也。
毎有とは、『たとえ~とも』の意。
饎,酒食也。
饎とは、酒食。
舞號,雩也。
舞号とは、雨を求める雩祭。
暨,不及也。
暨とは、『及ばない・及ばず』の意。
蠢,不遜也。
蠢とは、『遜順でない』の意。
如切如磋,道學也。
如切如磋とは、学問を為す径路をいう。
如琢如磨,自修也。
如琢如磨とは、自我修養をいう。
瑟兮僴兮,恂慄也。
瑟兮僴兮とは、戒懼し戦慄することをいう。
赫兮烜兮,威儀也。
赫兮烜兮とは、威儀が顕盛であることをいう。
有斐君子,終不可諼兮,道盛德至善,民之不能忘也。
有斐君子・終に不可諠兮――とは、盛徳が至善に達し、百姓が忘れられないことをいう。
