Libo

妙法莲华经 · 第13巻

姚秦 · 鸠摩罗什译 · 第13巻 / 48

『我有種種,珍玩之具,妙寶好車,

『我に種種の、珍玩の具・妙寶の好車あり、

羊車鹿車、大牛之車,今在門外。

羊車・鹿車・大牛の車、今門の外に在り。

汝等出來,吾為汝等,造作此車,

汝等出來れ、吾汝等の爲に、此の車を造作せり、

隨意所樂,可以遊戲。』諸子聞說,

意の樂む所に隨ひて、以て游戲すべし』と。諸子說を聞きて、

如此諸車,即時奔競,馳走而出,

如此の諸車、即時に奔競して、馳走して出でて、

到於空地,離諸苦難。長者見子,

空地に到りて、諸の苦難を離る。長者子を見る、

得出火宅,住於四衢。坐師子座,

火宅を出づるを得て、四衢に住す。師子座に坐して、

而自慶言:『我今快樂!此諸子等,

而も自ら慶びて言へらく、『我今快樂なり!此の諸子等、

生育甚難,愚小無知,而入險宅。

生育甚だ難く、愚小にして知ること無く、而も險宅に入れり。

多諸毒蟲,魑魅可畏,大火猛炎,

多く諸の毒蟲・魑魅畏るべし、大火猛焰、

四面俱起。而此諸子,貪樂嬉戲。

四面に俱に起れり。而も此の諸子、嬉戲に貪樂す。

我已救之,令得脫難。是故諸人,

我已に之を救ひて、難を脱るを得しめり。是の故に諸人、

我今快樂。』爾時諸子,知父安坐,

我今快樂なり』と。爾の時諸子、父の安坐するを知りて、

皆詣父所,而白父言:『願賜我等,

皆父の所に詣りて、而も父に對して曰く、『願はくは我等に賜はれ、

三種寶車。如前所許:「諸子出來,

三種の寶車。前に許し給ひしが如く、「諸子出來れ、

當以三車,隨汝所欲。」今正是時,

當に三車を以て、汝が欲する所に隨ふ」と。今正しく是れ時、

唯垂給與。』長者大富,庫藏眾多,

唯だ垂れて給與せんことを』と。長者大富にして、庫藏衆多、

金銀琉璃、車𤦲馬腦,以眾寶物,

金銀・琉璃・車渠・馬腦、衆の寶物を以て、

造諸大車。莊校嚴飾,周匝欄楯,

諸の大車を造る。莊校嚴飾して、周匝に欄楯あり、

四面懸鈴,金繩交絡。真珠羅網,

四面に鈴を懸け、金繩交絡す。眞珠の羅網、

張施其上,金華諸瓔,處處垂下,

其の上に張施し、金華・諸の纓珞、處處に垂下し、

眾綵雜飾,周匝圍繞,柔軟繒纊,

衆彩雜飾して、周匝圍繞す。柔軟の繒纊、

以為茵蓐。上妙細㲲,價直千億,

以て茵褥と爲す。上妙の細疊、價直千億、

鮮白淨潔,以覆其上。有大白牛,

鮮白にして淨潔、以て其の上を覆ふ。大白牛有りて、

肥壯多力,形體姝好,以駕寶車。

肥壯にして力多く、形體姝好にして、以て寶車を駕す。

多諸儐從,而侍衛之。以是妙車,

多く諸の儐從して、而も之を侍衛す。此の妙車を以て、

等賜諸子。諸子是時,歡喜踴躍,

等しく諸子に賜ふ。諸子是の時、歡喜踊躍して、

乘是寶車,遊於四方,嬉戲快樂,

此の寶車に乘りて、四方に游び、嬉戲快樂して、

自在無礙。告舍利弗:『我亦如是,

自在にして礙無し。舍利弗に告げて曰く、『我も亦如此、

眾聖中尊,世間之父。一切眾生,

衆聖の中の尊、世間の父なり。一切衆生、

皆是吾子,深著世樂,無有慧心。

皆是れ吾が子、深く世樂に着して、慧心無し。

三界無安,猶如火宅,眾苦充滿,

三界安無し、猶ほ火宅の如く、衆苦充滿して、

甚可怖畏。常有生老、病死憂患,

甚だ怖畏すべし。常に生・老・病・死・憂患有り、

如是等火,熾然不息。如來已離,

如是等の火、熾然として息えず。如來已に離れたり、

三界火宅,寂然閑居,安處林野。

三界の火宅、寂然として閑居し、安く林野に處れり。

今此三界,皆是我有,其中眾生,

今此の三界、皆是れ我が有、其の中の衆生、

悉是吾子。而今此處,多諸患難,

皆是れ吾が子。而今此の處、多く諸の患難あり、

唯我一人,能為救護。雖復教詔,

唯だ我一人、能く救護と爲れり。雖復た教詔すれども、

而不信受,於諸欲染,貪著深故。

而も信受せず、諸の欲染に於て、貪着深きが故なり。

以是方便,為說三乘,令諸眾生,

此の方便を以て、三乘を爲に說きて、諸の衆生をして、

知三界苦,開示演說,出世間道。

三界の苦を知らしめ、出世間の道を開示演說す。

是諸子等,若心決定,具足三明,

是の子等、若し心決定せば、三明を具足し、

及六神通,有得緣覺、不退菩薩。

及び六神通、緣覺・不退の菩薩を得る有らん。

汝舍利弗!我為眾生,以此譬喻,

汝舍利弗!我衆生の爲に、此の譬喻を以て、

說一佛乘。汝等若能,信受是語,

一佛乘を說く。汝等若し能く、此の語を信受せば、

一切皆當,得成佛道。是乘微妙、

一切當に、佛道を成るを得べし。此の乘微妙にして、

清淨第一,於諸世間,為無有上,

清淨第一、諸の世間に於て、上と爲る無し。

佛所悅可。一切眾生,所應稱讚、

佛の悅可する所。一切衆生の、應に稱讚し、

供養禮拜。無量億千,諸力解脫、

供養禮拜すべき所なり。無量億千の、諸力・解脫・

禪定智慧,及佛餘法,得如是乘。

禪定・智慧、及び佛の餘法、如是の乘を得ん。

令諸子等,日夜劫數,常得遊戲,

諸子等をして、日夜劫數、常に游戲を得しめ、

與諸菩薩,及聲聞眾,乘此寶乘,

諸の菩薩及び聲聞の衆と、此の寶乘に乘りて、

直至道場。以是因緣,十方諦求,

直に道場に至らん。此の因緣を以て、十方に諦求すれども、

更無餘乘,除佛方便。』告舍利弗:

更に餘乘無し、佛の方便を除く。』舍利弗に告げて曰く、

『汝諸人等,皆是吾子,我則是父。

『汝の諸人等、皆是れ吾が子、我は則ち是れ父なり。

汝等累劫,眾苦所燒,我皆濟拔,

汝等累劫に、衆苦の燒く所、我皆濟拔して、

令出三界。我雖先說:「汝等滅度。」

三界を出でしめり。我雖先だ說けり、「汝等滅度す」と。

但盡生死,而實不滅;今所應作,

但だ生死を盡くせども、而も實には滅せず。今應に作す所は、

唯佛智慧。若有菩薩,於是眾中,

唯だ佛の智慧のみ。若し菩薩有りて、此の衆の中に於て、

能一心聽,諸佛實法。諸佛世尊,

能く一心に聽かば、諸佛の實法を。諸佛世尊、

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