妙法莲华经 · 第8巻
簫笛琴箜篌、琵琶鐃銅鈸,
簫・笛・琴・箜篌・琵琶・鐃・銅鈸等の、
如是眾妙音,盡持以供養。
如是の衆妙の音、盡く持して以て供養す。
或以歡喜心,歌唄頌佛德,
或は歡喜の心を以て、歌唄して佛德を頌す、
乃至一小音,皆已成佛道。
乃至一小音にも、皆已に佛道を成ぜり。
若人散亂心,乃至以一華,
若し人散亂の心にて、乃至一華を以ても、
供養於畫像,漸見無數佛。
畫像を供養せば、漸く無數の佛を見ん。
或有人禮拜,或復但合掌,
或は人有りて禮拜し、或は又但だ合掌し、
乃至舉一手,或復小低頭,
乃至一手を擧げ、或は又小さく頭を低るとも、
以此供養像,漸見無量佛。
此を以て像を供養せば、漸く無量の佛を見ん。
自成無上道,廣度無數眾,
自ら無上道を成じて、廣く無數の衆を度し、
入無餘涅槃,如薪盡火滅。
無餘涅槃に入ること、薪盡きて火滅するが如し。
若人散亂心,入於塔廟中,
若し人散亂の心にて、塔廟の中に入りて、
一稱南無佛,皆已成佛道。
一たび南無佛と稱すれば、皆已に佛道を成ぜり。
於諸過去佛,在世或滅度,
諸の過去佛に於て、世に在り或は滅度せるに、
若有聞是法,皆已成佛道。
若し此の法を聞く者有らば、皆已に佛道を成ぜり。
未來諸世尊,其數無有量,
未來の諸世尊、其の數量有ること無し。
是諸如來等,亦方便說法。
是の如來等も、亦方便を以て法を說かん。
一切諸如來,以無量方便,
一切の諸如來、無量の方便を以て、
度脫諸眾生,入佛無漏智,
諸の衆生を度脱して、佛の無漏智に入らしむ。
若有聞法者,無一不成佛。
若し法を聞く者有らば、成佛せざるは一も無し。
諸佛本誓願,我所行佛道,
諸佛の本誓願、我が行ずる所の佛道、
普欲令眾生,亦同得此道。
普く衆生をして、亦同じく此の道を得しめんと欲す。
未來世諸佛,雖說百千億,
未來世の諸佛、雖百千億の、
無數諸法門,其實為一乘。
無數の諸法門を說けども、其の實は一乘の爲なり。
諸佛兩足尊,知法常無性,
諸佛兩足尊、法の常に無性を知りて、
佛種從緣起,是故說一乘。
佛種緣より起る、是の故に一乘を說く。
是法住法位,世間相常住,
是の法法位に住し、世間相常住す。
於道場知已,導師方便說。
道場に於て知り已りて、導師方便に說く。
天人所供養,現在十方佛,
天人の供養する所、現在十方の佛、
其數如恆沙,出現於世間,
其の數恒沙の如く、世間に出現して、
安隱眾生故,亦說如是法。
衆生を安隱ならしめんが故に、亦如是の法を說く。
知第一寂滅,以方便力故,
第一寂滅を知りて、方便力を以ての故に、
雖示種種道,其實為佛乘。
雖種種の道を示せども、其の實は佛乘の爲なり。
知眾生諸行,深心之所念,
衆生の諸の行を知りて、深心の念ずる所、
過去所習業,欲性精進力,
過去の習する所の業、欲性・精進力、
及諸根利鈍,以種種因緣、
及び諸根の利鈍、種種の因緣・
譬喻亦言辭,隨應方便說。
譬喻・言辭を以て、應に隨ひて方便に說く。
今我亦如是,安隱眾生故,
今我も亦如是、衆生を安隱ならしめんが故に、
以種種法門,宣示於佛道。
種種の法門を以て、佛道を宣し示す。
我以智慧力,知眾生性慾,
我智慧力を以て、衆生の性欲を知りて、
方便說諸法,皆令得歡喜。
方便して諸法を說きて、皆歡喜を得しむ。
舍利弗當知!我以佛眼觀,
舍利弗當に知るべし!我佛眼を以て觀ず、
見六道眾生,貧窮無福慧,
六道の衆生を見る、貧窮にして福慧無く、
入生死嶮道,相續苦不斷,
生死の險道に入りて、相續して苦斷えず。
深著於五欲,如犛牛愛尾,
深く五欲に着すること、犛牛の尾を愛するが如し。
以貪愛自蔽,盲瞑無所見。
貪愛を以て自ら蔽ひて、盲瞑して見る所無し。
不求大勢佛,及與斷苦法,
大勢の佛を求めず、及び苦を斷つ法を求めず。
深入諸邪見,以苦欲捨苦,
深く諸の邪見に入りて、苦を以て苦を舍てんと欲す。
為是眾生故,而起大悲心。
此の衆生の爲の故に、大悲心を起こす。
我始坐道場,觀樹亦經行,
我始めて道場に坐して、樹を觀じ亦經行して、
於三七日中,思惟如是事,
三七日の中に於て、如是の事を思惟す。
我所得智慧,微妙最第一。
我が得たる所の智慧、微妙最第一なり。
眾生諸根鈍,著樂痴所盲,
衆生の諸根鈍く、樂に着して癡の盲む所。
如斯之等類,云何而可度?
如此之の等類、云何にして度すべからん。
爾時諸梵王,及諸天帝釋、
爾の時諸の梵王、及び諸の天帝釋・
護世四天王,及大自在天,
護世の四天王、及び大自在天、
並餘諸天眾,眷屬百千萬,
竝せて其の餘の諸天衆、眷屬百千萬、
恭敬合掌禮,請我轉法輪。
恭敬合掌して禮して、我に法輪を轉ぜんことを請ふ。
我即自思惟:『若但讚佛乘,
我即ち自ら思惟す、『若し但だ佛乘を讚すれば、
眾生沒在苦,不能信是法;
衆生苦に沒して、此の法を信ずる能はず。
