醫藥
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病不求醫,全生者寡;藥不對症,枉死者多。欲擇善者而從之,須就蓍人而問也。應作醫人,空則閒亡而不遇;子為藥餌,伏則扦格以無功。(凡占病以子孫為醫藥,占醫藥以應爻為醫人,子孫為藥餌。如卜請醫,應空,醫人必不來,發動生合世,醫必從命;動空化空,必然他出;克世沖世,皆主不來。無子孫服藥無效,空亦無功。)
病ありて醫を請わざれば、性命を保全する能くする少なし。藥を用いて症に對せざれば、冤枉に命を送る多し。一個の高明の醫生を挑して往きて請わんと欲せば、當に卜筮の人のここに到りて來りて問うべし。この一門を占するに、應爻は醫生を代表す。應が空亡に落つれば便ち彼の外出して遇わざるなり。子孫は藥餌を代表す。子孫隱伏すれば便ち格格不入にして功なくして返るなり。およそ疾病を占するに子孫を以て醫藥を代表す。單に醫藥のこの一門を占せば、則ち應爻を以て醫生を代表し・子孫を以て藥物を代表す。たとえば醫生を卜請するに:應爻落空せば、醫生必定來らず。應爻發動して來りて世爻を生合せば、醫生必ず應命を肯んず。應爻動じて落空し・また空に化するは、それは彼の門を出で去りしなり。應爻が世を克しあるいは世を冲するは、皆彼の來らざるを主る。卦中に子孫なければ、藥を服して便ち效なし。子孫落空せば、一樣に功效なし。
鬼動卦中,眼下速難取效;(占藥要鬼爻安靜無氣為吉,若遇發動其病正熾,雖有良醫妙藥卒難取效,休囚少可,旺則愈凶。待鬼爻墓絕,用藥方有功。或強服藥,病必加重。)空臨世上,心中強欲求醫。(世爻空亡,必不專心求醫,無故自空,決請不成,勉強為之藥亦不效。如占服藥而世空者,乃是藥不對症也。)
官鬼が卦中に發動するは、眼下藥就中速效し難し。藥を占するに官鬼の安靜無氣を以て吉と爲す。それ一たび發動せば、病勢まさに盛なるを說明し、縱い良醫妙藥あるとも一時に效を見る能わず——官鬼休囚は還は稍く好く、旺相なれば就中さらに凶なり。必ず官鬼の墓に入り・絶に到るの時を待ちて、藥を用いてこそ功あり。この時もし硬に藥を服せば、病反って加重す。空亡が世爻の上に落つるは、心裡勉强に醫を求めんと想うなり。世爻空亡に落つれば、本人の醫を求むる就中專心ならず。もし無緣無故に自ら空亡に落つれば、あの醫生は一定に請い成らず。勉强請い來るとも、藥もまた效を見ず。もし占するは藥を服するにして世爻落空せば、それすなわち藥の症に對せざるなり。
官旺福衰,藥餌輕而病重;(占藥官爻無氣,子孫旺相,藥能勝病庶有效。若子孫休囚,官爻反旺者,乃是藥輕病重,雖或服之,必不能奏功也。)應衰世旺,病家富而醫貧。(世為病家,應為醫家,相合相生非親則友,相沖相剋親不往來。若應旺世衰,病家貧乏醫必富,應衰世旺反此斷。)
官鬼旺にして子孫衰なれば、就中藥輕く病重し。藥を占する時官鬼無氣にして子孫旺相なれば、藥力病を壓得住して、こそ效驗あり。もし子孫休囚にして官鬼反って旺なれば、それすなわち藥力輕く・病勢重し。縱い服下すとも功を奏す能わず。應爻衰にして世爻旺なれば、病家富にして醫家貧し。世爻は病家を代表し、應爻は醫家を代表す。兩爻相生相合せば、醫病の間親戚ならざれば就中朋友なり。兩爻相冲相克せば、たとい親戚なるとも素より往來なし。もし應旺にして世衰なれば、就中病家貧寒にして醫生富有なり。應衰にして世旺なれば、則ち反って斷ず。
父母不宜持世,鬼殺豈可臨身?(卦身與世皆不宜臨官父二爻,若有所遇,藥便不中。父母持世,可許經醮保禳;鬼爻持世,可禱鬼神護佑,然後服藥方有驗。)
父母は持世を宜とせず。官鬼のこの凶殺はどうして能く卦身に臨まんや。卦身と世爻と皆官鬼・父母のこの兩爻に臨むを宜とせず。一旦臨上せば、藥就中路に對せず。父母持世するは、先に經を誦し醮を建てて禳を保るを許しうる。官鬼持世するは、先に鬼神を禱告してその護佑を求め、然るのち再び藥を服して、こそ效驗を見る。
官化官,病變不一;(醫藥卦中遇官化官,其病必有更變,或症候不一,或病勢不定,用藥亦不見效。)子化子,藥雜不精。(子孫乃占藥用神,只喜一位出現,有氣不空日辰動爻扶持,即上吉之兆;若卦中重疊太過,或子孫又化子孫,乃是醫不精,用藥雜而無功也。)
官鬼が官鬼を化じ出づれば、病情就中變化一ならず。醫藥を占して鬼の鬼を化するに遇えば、病必ず更改あり。あるいは症候一種に止まらず、あるいは病勢起伏定まらずして、藥を用いてもまた效を見ず。子孫が子孫を化じ出づれば、藥就中雜にして精ならず。子孫は藥を占するの用神にして、ただ一位出現するを喜ぶ。それ氣あり・落空せず、また日辰あるいは動爻の扶持を得れば、便ち上吉の兆なり。もし卦中の子孫重疊過多し、あるいは子孫また子孫を化すれば、それすなわち醫生精ならずして、藥を用ゐるに雜亂にして功なし。
福化忌爻,誤服殺身之惡劑;(世人皆疑,《海底眼》誤服藥之句,殊不知此說極有理,蓋有動則有變,變出父母回頭來克;變出財爻扶持官鬼;變出兄弟藥不精潔;變出官殺藥反助病。子變子乃用藥駁雜,不能見效。此所以不若安靜為妙,若變爻或傷世克用者,必致因藥傷命之禍。)應臨官鬼,防投增病之藥湯。(應臨官必非良醫,更來刑剋身世主象,須防誤藥損人。或化忌爻,或化官鬼,皆不宜此人之藥。)
子孫が忌神を化じ出づれば、就中誤って命を害するの惡藥を服せん。世人多くは《海底眼》の說く誤藥を服するのあの一句を懷疑す。其實この話は極めて道理あり。子孫一たび動けば就中變せんとす。父母を變出すれば便ち回頭して子孫を克す。妻財を變出すれば便ち往きて官鬼を生扶す。兄弟を變出すれば則ち藥物精潔ならず。官鬼を變出すれば則ち藥反って病勢を助長す。子孫また子孫を變ずれば、則ち藥を用ゐるに駁雜にして效を見ず。ゆえに子孫は還は安靜を妙と爲す。倘若變爻竟に往きて世を傷り用を克せば、それすなわち藥に因りて命を喪するの禍事を出さんとす。應爻が官鬼に臨着するは、須らく彼の開く藥反って病情を加重するを防ぐべし。應爻が官鬼に臨めば、必ず良醫に非ず。それ再び來りて身世主象を刑克せば、就中須らく藥物を誤投して人を害するを防ぐべし。應爻もし忌神を化じ出し、あるいは官鬼を化じ出づれば、この人の藥は皆食うを宜とせず。
鬼帶日辰,定非久病;(鬼帶日辰動出卦中者,必是日下暴得之病;若日辰雖是官鬼不現卦中,則不然,可言其病眼下正熾,必須過此方可用藥。)應臨月建,必是官醫。(應持父母,必是僧道家或兼藝術;應持兄弟,乃是庸醫或先求藥價;持財爻,富貴醫人或女醫;應臨子孫,專門醫士或僧道;應持太歲,必是世醫;持日辰而太歲刑剋者,初學醫;持月建是官醫,更臨子孫,用藥神效,醫人老少,以生旺墓絕推之。)
官鬼が日辰を帶ぶれば、この病一定に久病に非ず。官鬼が日辰を帶びて卦中に發動せば、必是れ當下突然に得るの急病なり。もし日辰官鬼に屬すと雖も卦中に出現せざれば、就中かくのごとく說かず。ただ病勢眼下まさに盛なりと斷作して、須らくこの一陣を過ぐるを待ちてこそ藥を用ゐるを得。應爻が月建に臨着するは、あれ必是れ官家の醫生なり。應爻の臨む所の六親に從りて醫生の身份を看出しうる。應が父母を持せば、多くは僧道の家にして、あるいは兼ねて別の技藝に通ず。應が兄弟を持せば、庸醫にして、あるいは先に藥錢を講定せんと要す。應が妻財を持せば、富貴人家の醫生にして、あるいは女醫なり。應が子孫に臨めば、專科醫士あるいは僧道なり。應が太歲を持せば、必是れ世代醫を業とするの家なり。應が日辰を持して太歲また來りて刑克するは、初學の醫生なり。應が月建を持すれば、就中官醫なり。もしさらに子孫に臨めば、藥を用ゐるに神效なり。醫生の年紀老少に至っては、就中生・旺・墓・絶に按じて往きて推す。
世下伏官子動,則藥雖妙而病根常在;(大抵動爻日辰能生克得飛爻,不能生克得伏神,蓋伏神隱伏之義,占病遇鬼伏世下,其病必不能斷根。雖有子孫發動,但能取效目前,過後伏鬼旺相月日,其病必再發。)衰中坐鬼身臨,則病雖輕而藥力難扶。(卦身臨鬼,病不脫體,衰弱無氣,纏綿難愈淹滯之象。世旺相出現久,臥床禱雖有良醫亦無效。世持及主象身臨持官墓者,皆然。)
世爻の底下に官鬼伏するは、縱い子孫發動あるとも、藥好しと雖も病根依然として在り。大抵動爻と日辰と能く飛神を生克すと雖も、卻って伏神を生克するに到らず。伏神は本より隱藏の義なるがゆえに。病を占して官鬼の世爻の下に伏するに遇えば、この病必然に根を除く能わず。子孫發動あると雖も、もまたただ一時に收效する能くのみ。伏せる官鬼の旺相するあの月日に到れば、病必ず再犯す。卦身が官鬼に臨みてまた衰弱すれば、病輕しと雖も、藥力もまた扶起す能わず。卦身が官鬼に臨めば、病就中體を脫する能わず。さらに加うるに衰弱無氣なれば、便ち纏綿にして愈え難く・拖延にして決せざるの象なり。この時世爻縱い旺相出現するとも、病人久しく病榻に臥せば、縱い良醫あるとも效なし。世爻が官鬼を持し、あるいは主象・卦身が官鬼の墓に臨むの斷法も皆相同なり。
父若伏藏,名雖醫而未諳脈理;(卦有父母子孫,不能專權固非吉卦,然卦中又不可無,宜靜不宜動。何也?蓋人氣脈皆屬父母,故占醫若無此爻,必是草澤醫人,雖能用藥,脈理未明,必以意度者。)鬼不出現,藥縱用而莫識病源。(官鬼固是凶殺,然亦不可無,出現在卦,則子孫剋制日辰刑制,用藥有效;若不上卦,其病隱伏,根因不知,症候莫絕,率意用藥亦難取效。)
父母もし隱伏して現れざれば、此人空しく醫生の名ありて卻って脈理を懂得せず。卦中同時に父母と子孫とあれば、子孫は能わずして獨り大權を掌つ。固より好卦と算せず。然るに父母のこの一爻は卦中に於てまたなかるべからず。ただ靜を宜として動を宜とせず。何を以てか。人の氣血脈息は皆父母の主る所に歸すればなり。醫を占してもし父母爻なければ、あれ必是れ江湖草醫にして、たといまた方子を開出しうるとも、脈理は卻って明白ならず、全く意思に憑りて猜度す。官鬼もし出現せざれば、縱い藥を用ゐるともまた病源を認淸する能わず。官鬼は固より凶殺なり。然るに卦中卻って缺くべからず。それ卦上に出現して、こそ子孫の克制住するを得・日辰の刑制着するを得て、藥を用いてこそ效あり。それもし卦に上らざれば、病就中潛伏して明ならず、病根知らず・症候定め難く、意のままに藥を投ずるもまた效を見難し。
主絕受傷,虛醫難救;(主象在休囚死墓絕之地,而被日辰動爻乘旺刑剋者,其病必死,雖有良醫亦無效,主象變死墓空絕者,亦然。)父興得地,扁鵲無功。(父母發動,子孫受制,藥必不效。若得子孫有氣,日辰動爻沖合父母救得子孫,有用庶幾可活,然亦必須多服為妙,父化子孫,亦是醫人太慢。)
主象絶地に落ちてまた傷克を受くれば、再び好き醫生もまた救い回る能わず。主象が休囚・死・墓・絶の地に處り、また日辰・動爻に旺を乘じて來りて刑克せられれば、この病必ず死す。縱い良醫あるとも效なし。主象が死・墓・空・絶に變入するの情形も一樣なり。父母興動してまた地を得れば、扁鵲來るとも功なし。父母發動せば、子孫就中制住せらる。藥必ず效なし。子孫尚かつ氣ありて、また日辰あるいは動爻の往きて父母を冲し・往きて合して、子孫を救出すを得るに非ざれば、勉强活すべからん。ただしこの時もまた須らく幾劑を多服して好と爲す。もし父母が子孫を化じ出づれば、それは醫生の手を下すこと太慢なり。
察官爻而用藥,火土寒涼;(火土官爻,其病必熱,宜寒涼藥攻之;金水官爻,其病多寒,必溫熱之劑治之,然火必寒,土必涼,水必熱,金必溫劑可也。又如火鬼在生旺之地,又遇生扶者,必用大寒之藥攻之,休囚死絕則用涼藥;水鬼在生旺之地,又遇合助者,須用大熱之藥,休囚死絕則用溫劑攻之。如火鬼在陰宮陰爻,乃是陰虛火動之症,可用滋陰降火之藥;水鬼在陽宮內卦,乃是血氣虛損之症,可用補中益氣之藥,宜通變,餘仿此。)
官鬼の爻を察看して以て藥を用ゐるを定む。火土の鬼は當に寒涼を用ゐべし。官鬼が火に屬し土に屬すれば、病必ず熱に屬し、寒涼の藥を用いて往きて攻るを宜とす。官鬼が金に屬し水に屬すれば、病多くは寒に屬し、溫熱の劑を用いて往きて治するを須とす。細分して來らば:火鬼は寒藥を用ゐ、土鬼は涼藥を用ゐ、水鬼は熱藥を用ゐ、金鬼は溫藥を用ゐ。さらに强弱を看る。火鬼が生旺の地に落ち、また生扶を得れば、就中須らく大寒の藥を用いてそれを攻るべし。火鬼休囚死絶なれば、涼藥を用いてすなわち可なり。水鬼が生旺の地に落ち、また合助あれば、須らく大熱の藥を用ゐべし。水鬼休囚死絶なれば、溫劑を用いて就中足る。還は宮位の陰陽を看るを要す。火鬼が陰宮陰爻に落つれば、それは陰虛火動の症にして、滋陰降火の方子を用いうる。水鬼が陽宮内卦に落つれば、それは血氣虛損の症にして、補中益氣の方子を用いうる。總じて須らく靈活變通すべし。その餘はこれに照らして類推せよ。
驗福德以迎醫,丑寅東北。(凡占服藥,看子孫在何爻,便知何處醫人可治。如在子爻,宜北方醫人;丑爻,東北方醫人類。又如寅爻子孫五行屬木,其醫是木旁草頭姓名,或是虎命者,雖非東北皆能醫,餘仿此。)
子孫の在る所の爻を驗看して往きて醫生を迎請するは、丑・寅に落つれば就往きて東北方に找す。およそ藥を服するを占するに、子孫の哪一個の地支に落つるかを看れば、すなわち當に哪個の方位の醫生を請うべきを知る。子爻に落つれば、北方の醫生を請うを宜とす。丑爻に落つれば、東北方の醫生を請うを宜とす。その餘は類推せよ。またたとえば子孫寅爻に落つれば、寅の五行は木に屬す。則ちこの位の醫生の姓名裡は多半木旁あるいは草頭を帶び、あるいは彼は虎に屬するの命なり。かくのごとき人は縱い東北に住まずとも、一樣に醫し好るを得。その餘はこれに照らして類推せよ。
水帶財興,大忌魚鮮生冷;(財為飲食,資以養生,然動則生助鬼爻反為所害。若更屬水,必忌魚鮮生冷,藥始見功。如值木爻忌動風之物,值火爻忌炙煿熱物,值金爻忌堅硬鹽物,值土爻忌油膩滑物。財如不動不可妄言。又忌鬼爻生肖物,如丑忌牛,酉忌雞類,餘仿此。)木加龍助,偏宜舒暢情懷。(青龍為喜悅之神,更臨木爻生合世爻主象,病人必拋卻家事,寬放情懷,然後服藥有效。)
水に屬する妻財興動するは、最も魚鮮と生冷とを忌む。財爻は本より飲食を代表して、養生の資と爲す所なり。然るにそれ一たび發動すれば往きて官鬼を生助して、反って人を害す。財爻もしまた水に屬せば、就中必ず魚鮮生冷を忌みて、こそ藥功を見る。類推して開くれば:財爻が木に屬すれば、風を發するの物を忌む。火に屬すれば、煎炸燥熱の物を忌む。金に屬すれば、堅硬と鹹物とを忌む。土に屬すれば、油膩滑膩の物を忌む。財爻もし發動せざれば、就中亂講すべからず。これの外還は官鬼の屬する所の生肖の肉食を忌む。たとえば官鬼丑に在れば就中牛肉を忌み・酉に在れば就中雞肉を忌む。その餘はこれに照らして類推せよ。木に屬する爻さらに「靑龍」の相助を加うるは、最も病人に心懷を舒暢せしむるを宜とす。靑龍は喜悅の神なり。それ再び木爻に臨みて來りて世爻あるいは主象を生合せば、病人當に家務を丟開して・心情を放寬して、かくのごとく藥を服してこそ效あり。
財合用神居外動,吐之則痊;(財在外動主吐,若得生合世爻用爻以藥吐之則愈;如在內卦疏利為妙。若財爻動來刑剋世與主象在外,則主服藥不納;在內則主藥後發瀉也。)子逢火德寓離宮,灸之則愈。(子孫屬火又在離宮,宜用熱藥療之,若在他宮又居外卦,必用艾灸則愈。如在內卦或雖在外而繫本宮者,皆依此斷。)
財爻と用神と相合して外卦に發動するは、吐法を用いて就中痊愈しうる。財爻が外卦に發動するは吐を主る。それもし來りて世爻あるいは用爻を生合せば、當に催吐の藥を用いて、吐き出せば病便ち好し。もし財爻内卦に在れば、則ち疏利通下を以て妙と爲す。反して、もし財爻發動して來りて世爻と主象とを刑克せば:外卦に在れば、藥を服下すれば就中吐き・留住せざるを主る。内卦に在れば、藥を服するの後肚を瀉すを主る。子孫が火に逢いて《離》宮に寄るは、灸法を用いて就中治好しうる。子孫が火に屬してまた離宮に落つれば、熱性の藥を用いて治療するを宜とす。もしそれ火に屬して別宮に在り、また外卦に居れば、それすなわち艾灸を用ゐざれば不可なり。もし内卦に在り、あるいは外卦に在ると雖も依然として本宮に屬せば、皆これに照らして斷ず。
坎卦子孫,必須發汗;木爻官鬼,先要疏風。(子孫在坎卦發動,不拘五行皆宜表汗;官鬼屬木,須散風邪,用藥有效。舉其一端,五行八卦皆仿此推之。)用旺有扶,勿再補;(用爻休囚墓絕,必是補藥方效;若得時旺相,又有生扶合助,須克伐之藥治之,若又補則反害。)鬼衰屬水,莫行針。(子孫屬金,利用刀針;鬼爻屬水而用刀針,則金能生水,反助其勢,病必增重。土鬼忌用熱藥,木鬼忌用寒藥。火鬼忌用風藥,金鬼忌用丸藥。)
子孫が《坎》卦に落つれば、當に汗を發すべし。官鬼が木に屬すれば、就先に風邪を疏散するを要す。子孫が坎卦に發動するは、それの五行何に屬するかを論ぜず、皆表を解して汗を發するの法を用るを宜とす。官鬼が木に屬すれば、須らく先に風邪を散去して、藥を用いてこそ效あり。これただ一個の例子を擧ぐるのみ。五行八卦皆これに照らして類推しうる。用神本より已に旺相にしてまた幫扶あれば、就中再び進補する勿れ。用爻休囚あるいは墓絶に落つれば、こそ須らく補藥を用いてこそ效を見る。もしそれ當令旺相にして、また生扶合助あれば、當に攻伐の藥を用いて往きて治すべし。再び補すれば反って害あり。官鬼衰弱にしてまた水に屬すれば、就中鍼を用る勿れ。子孫が金に屬すれば、刀鍼を用るを宜とす。然るに官鬼が水に屬する時もし刀鍼を用ゐれば、金反って水を生じて、病勢を助長して、病必ず加重す。これの外、土鬼は熱藥を用るを忌み、木鬼は寒藥を用るを忌み、火鬼は風藥を用るを忌み、金鬼は丸藥を用るを忌む。
福鬼俱空,當不治而自愈;子官皆動,宜內補而外修。(占病,子官二爻俱空,乃吉兆,或俱衰靜無沖無並者,其病自愈,不用服藥。若二爻俱動,非藥不對病,乃是神祟間隔故無功,必須服湯藥與祈禱得痊,俗謂外修內補也。)卦動兩孫,用藥須當間服;(卦有二爻子孫發動用藥不必速服,以其分權故也。須多服見效,或用兩般湯藥相間服之則效。如占瘡疽腫毒可言內用托里,外用敷貼。)鬼傷二間,立方須用寬胸。(官鬼動來沖剋間爻,必然胸隔不利,須用寬中湯藥,鬼在二間爻動亦然。間爻逢兄弟發動,則是氣不順也,藥宜調氣。)
子孫と官鬼と皆落空するは、治療せずと雖もまた自ら愈えん。子孫と官鬼と皆發動するは、當に内に湯藥を服し・外に祈禳を行うべし。病を占する時子・官兩爻皆落空するは、吉兆なり。あるいは兩爻皆衰弱安靜にして、既に冲なくもまた併なければ、病もまた自家好き、藥を吃するに必らず。もしこの兩爻皆發動せば、それは並に藥の症に對せざるに非ずして、神祟ありて中より梗を作せばなり。ゆえに藥功を見ず。必ず一面に湯藥を服し・一面に祈祷して、こそ痊愈を得。俗に說く、外修内補と。卦中に兩個の子孫發動すれば、藥を用ゐるに當に間隔てて服すべし。兩個の子孫同動するは、藥權分散せり。急ぎて連服するに必らず。須らく幾劑を多服してこそ效を見、あるいは兩種の湯藥を用いて交替間服してこそ靈なり。もし占するは瘡疽腫毒なれば、就中内に托裏の劑を服し・外に敷貼の藥を用ると說きうる。官鬼が兩個の間爻に傷到せば、方を開くに就中寬胸の藥を用るを要す。官鬼發動して來りて間爻を冲克すれば、胸膈必然舒ならずして、須らく寬中の湯藥を用るべし。官鬼本より就中兩個の間爻の上に發動するも、一樣なり。もし間爻兄弟發動に遇えば、それは氣機順ならずにして、藥を用ゐるに宜く調氣を以て主と爲すべし。
父合變孫,莫若閉門修養;(卦中福爻空亡,官爻衰靜。若有父母動來生合世身主象者,不須服藥。更化子孫,不若拋棄家事靜養深山,或入寺觀閉門修養,勿藥自安。)五興化福,可用路遇醫人。(子孫出現逢空,而五爻變出子孫卻不空者,不須選求名醫服藥,不如過路草醫反能治之。若子孫不出現,六爻不化出,而日辰帶子孫生合者,不意中自有醫來治也。)
父母來りて合してまた子孫を化じ出づれば、門を閉じて靜養するに如かず。卦中の子孫空亡に落ち、官鬼また衰弱安靜なるは、この時もし父母發動して來りて世爻・卦身あるいは主象を生合せば、就中藥を吃するに必らず。父母さらに子孫を化じ出づれば、あれさらに家務を抛開して・深山に到りて靜養し、あるいは寺觀に進みて門を閉じて身を修むるに如かず。藥を吃せずして自然に好くならん。第五爻興動して子孫を化じ出づれば、路上に碰到の醫生を用いうる。卦中の現成の子孫空に落ちて、しかして五爻の變出せる子孫卻って空ならざれば、それすなわち名醫を挑擇して藥を服するに往くに必らず。反って過路の草頭郎中の治し好るを得。もし卦中子孫出現せず、六爻もまた化出なきに、しかして日辰が子孫を帶びて來りて生合すれば、それすなわち意料の外自ずから醫生門に上りて來りて治するなり。
世應比和無福德,須用更醫;(世應比和,卦無福德,此藥無損無益,服與不服只是一般,須是更換醫人,別求治療,方可得痊。)財官發動子孫空,徒勞服藥。(財官俱動,其勢已凶,子孫又空,服之無益,縱有良醫,必無功效,不如不服之為愈。)
世應比和して卦中また子孫なければ、就中醫生を換るを得。世應兩爻比和して、卦裡福德を見ざれば、この藥は損せずもまた益せず、吃と不吃と一樣なり。必ず別に醫生を換え・別に治法を求めて、こそ治好を得。妻財と官鬼と一齊發動して子孫落空するは、藥を服するもまた白費なり。財・官同動するは、勢頭已に凶にして、子孫また落空せば、藥を服して毫も益處なし。縱い良醫あるとも必ず功效なく、倒不如索性服せざるに如かず。
鬼神(存賦不注)
徼福鬼神,乃當今之所尚;禱爾上下,在古昔而皆然。不質正於易爻,亦虛行乎祀典,先看卦內官爻,便知鬼神情狀。旺神衰鬼,方隅乾巽堪推;陰女陽男,老幼旺衰可決。若在乾宮,必許天燈斗願;如居兌卦。定然口願傷神。坎是北朝,艮則城隍宅土;
鬼神に向きて福を求むるは、當今世人の崇尚する所なり。上は天に禱し・下は地に禱するは、古來皆またかくのごとし。ただしもし易卦を拿りて來りて質證せざれば、祭祀の禮もまた不過白く一場を行うのみ。この一門を占するに、先ず卦中の「官鬼」爻を看て、すなわち犯する所は何等の鬼神なるかを知る。官鬼旺相なるを神と算し、衰弱なるを鬼と算す。方位に至っては、就中それの在る所の卦宮に按じて推し、乾宮に落つれば西北に屬し・巽宮に落つれば東南に屬す。その餘はこれに倣う。爻が陰に屬するは女鬼にして、陽に屬するは男鬼なり。年紀の老少は、則ち旺衰に憑りて斷定す。官鬼もし《乾》宮に在れば、必是れ天燈を點し・星斗を拜するの願を許せり。もし《兌》卦に在れば、定まりて口頭願を許して未だ還さず・神明を觸犯せしなり。官鬼が《坎》に在るは、北方廟宇の神なり。《艮》に在るは、城隍と宅神土地と。
離為南殿,坤則土地墳陵。震恐樹神,或杖傷之男鬼;巽必縊死,或癲僕之陰人。八宮仔細推詳,諸鬼自然顯應。更值勾陳,必有土神見礙;如臨朱雀,定然咒詛相侵。白虎血亡。玄武則死於不明之鬼;青龍善願,螣蛇則犯乎施相之神。金乃傷司,火定灶神香願;木為枷鎖,水為河伯江神。若見土爻,當分廠類。鬼墓乃伏尸為禍;財庫則藏神不安。修造動土,必然殺遇勾陳;
官鬼が《離》に在るは、南方殿宇の神なり。《坤》に在るは、土地と墳塋の鬼と。《震》に在るは、恐らくは樹神・あるいは杖責に打死せるの男鬼なり。《巽》に在るは、必ず自縊して死し・あるいは癲癇跌僕して亡ぶの女鬼なり。八宮逐一細推せば、各樣の鬼神自然に應驗を顯出す。官鬼さらに「勾勾陳」に臨めば、必是れ土を動かして土神を冒犯せしなり。「朱雀」に臨めば、定まりて人に咒罵咒詛せられしなり。「白虎」に臨めば、血を流して身を亡ぶの鬼なり。「玄武」に臨めば、死すること不明不白の鬼なり。「靑龍」に臨めば、善願を許して未だ還さざるなり。「螣蛇」に臨めば、則ち施相の神を觸犯せしなり。官鬼が金に屬するは、刑傷を主るの司なり。火に屬するは、必是れ竈神あるいは香火の願なり。木に屬するは、枷鎖の一類の牢獄の鬼なり。水に屬するは、河伯江神なり。もし土爻を見れば、就中再び類別を分かつを要す。官鬼が墓上に落つれば、伏屍の作祟なり。財庫上に落つれば、藏神安からず。もし修造動土に因りて禍を招けば、あれ必是れ凶殺また勾陳に遇上せしなり。
口舌起因,乃是土逢朱雀。或犯井神,水在初爻遇鬼;或干司命,火臨二位逢官。若在門頭,須犯家堂部屬;如臨道上,當求五路神祗。四遇世沖鬼,必出門撞見;六逢月合神,須遠地相干。鬼克身,冤家債主;身克鬼,妻妾陰人。我去生他,卑幼兒童僧道;他來生我,祖宗尊長爹孃。若無生合克刑,必是弟兄朋友。
禍事もし口舌に因りて起れば、それは土爻の上また「朱雀」に遇うなり。水爻が初爻に在りて官鬼に臨むは、井神を冒犯せしなり。火爻が第二爻に在りて官鬼に臨むは、司命竈君を干犯せしなり。官鬼もし門戸の位に落つれば、家堂門神の一類を觸犯せしなり。もし道路の位に落つれば、當に五路神祇を祭求すべし。第四爻上の世爻と官鬼と相冲するは、必是れ門を出でて在外に撞見せしなり。第六爻上の月建と神と相合するは、それは遠地より招來せるの牽累なり。官鬼の來りて卦身を克するは、冤家債主なり。卦身反って往きて官鬼を克するは、妻妾の一類の女鬼なり。我の往きてそれを生ずるは、晚輩兒童あるいは僧道なり。それの來りて我を生ずるは、祖宗尊長・父母雙親なり。もし彼此生合なくもまた克刑なければ、あれ必是れ兄弟朋友の類なり。
刑不善終;絕刑無嗣。如臨日月,定然新死亡靈;自入墓刑,決是獄中囚犯。旁爻財合,必月下之情人;應位弟生,乃社中之好友。化出鬼爻臨玄武,則穿窬之鬼;變成父母遇螣蛇,則厭魅之精。太歲鬼臨,乃祖傳之舊例;日辰官並,是口許之初心。持世則未酬舊願,伏為有口無心;變財乃不了心齋,空則有頭無尾。
官鬼が刑を帶ぶれば、非命に死せしなり。絶地に落ちてまた刑を帶ぶれば、死後人の承嗣するなきなり。それもし日辰・月建に臨着せば、定まりて新死久しからざるの亡魂なり。それ自己墓中に落進してまた刑を帶ぶれば、必是れ獄中に死せるの囚犯なり。旁爻の妻財それと相合するは、それは月下私情の相好なり。應位の兄弟往きてそれを生ずるは、それは同社結伴の好友なり。それの化じ出づる官鬼また「玄武」に臨むは、牆を穿ち壁を翻るの賊鬼なり。父母に變成してまた「螣蛇」に遇うは、魘魅作祟の精なり。官鬼が太歲に臨むは、祖上より傳下せるの舊例願心なり。官鬼が日辰と相相併するは、當初口に隨りて許せるの心願なり。それ持世するは、舊願今に至りて未だ還さざるを說明す。それ隱伏するは、ただ口頭說くのみにして並に誠心なきを說明す。それ妻財に變成するは、齋戒許して卻って做完せざるなり。それ空亡に落つれば、則ち頭あり尾なき・半途にして廢すなり。
鬼在宅中,住居不穩;官臨應上,朝向不通。兌卦金龍干佛像;坎宮木動犯劃舟。水土交加,在乾宮則三官大帝;火金互動,於兌卦為五道傷官。三空無香火之堂;怪動有不祥之禍。龍遇文書,獨發經文可斷;蛇逢官鬼,屬陰夢寐當推。動入空中值鬼,恐失孝思之禮;靜居宅上臨木,家停暴露之棺。
官鬼が住宅の位に落つれば、住する便ち安穩ならず。官鬼が應爻に臨めば、房屋の朝向通暢ならず。《兌》卦上の金爻「靑龍」を帶ぶるは、佛像を冒犯せしなり。《坎》宮裡の木爻發動するは、龍舟を划るの神を冲犯せしなり。水と土と交相夾雜して《乾》宮に在るは、犯する所は三官大帝なり。火と金と互相發動して《兌》卦に在るは、犯する所は五道傷官の神なり。第三爻落空するは、家中香火の堂なきなり。怪異の爻發動するは、不祥の禍あらん。「靑龍」文書に遇うは、もし獨り發動せば、經文誦願の事と斷じうる。「螣蛇」官鬼に逢うは、もし陰爻に屬せば、當に夢寐驚魘の上に往きて推すべし。官鬼動じて空中に落入するは、恐怕らくは先人を追念するの孝思の禮を失いしなり。官鬼安靜にして宅爻に居りてまた木に臨むは、家中に未葬にして暴露在外の棺木を停むるなり。
種作
農為國本,食乃民天。五穀不同,孰識異宜?而播種一年所繫,全憑卦象以推詳。旺相妻財,豐登可卜,(妻財乃占農之本,不拘種水旱物,先看主爻現與不現,有傷無傷,便知凶吉。若得出現旺相,有生無損,主其年必成熟,然此一爻雖不可無,亦不宜動,動則官鬼有氣,終有損耗。若得變出福爻,則吉。)
農を務むるは國を立つるの根本にして、糧食は百姓の天なり。五穀各々相同ならずして、誰か能く一一それら各自の宜忌を辨淸せん。然るに播種は一年の生計に關係して、ただ卦象に憑りて細細推詳する能くのみ。「妻財」旺相なれば、就中豐收と斷定しうる。財爻は農事を占するの根本なり。種る所は水田作物なるか旱地作物なるかを論ぜず、先ずこの一主爻の出現するや否や・傷あるか傷なきかを看て、吉凶便ち分曉を見る。財爻もし出現してしかも旺相にして、生助ありて損傷なければ、こ の一年必定成熟を主る。ただしこの一爻缺くべからざると雖も、卻ってもまた發動を宜とせず——一たび動けば就中官鬼の氣を得るに等しく、終究損耗あらんとす。それの子孫を化じ出して來るに非ざれば、あれこそ吉なり。
空亡福德,損耗難憑。(子孫為福德,占田之輔爻,最喜生旺發動為吉。若遇空亡則財無生氣,官鬼當權定多損耗。財爻縱旺,亦不能全收,若得官爻亦不上卦或落空亡,庶幾小吉。如福德空而財爻衰弱,受傷虛度一年,徒勞工本,決無成望。旺空動空,主半收半熟。)
子孫空亡に落つれば、損耗就中準數なし。子孫はすなわち福德にして、田を占するの一門裡に於ては輔助の原神なり。最もそれの生旺にして發動するを喜ぶ。それ一たび空亡に落つれば、財爻便ち生氣を斷たれ、官鬼權に當りて、必定損耗多く、財爻縱い旺相なるともまた全收する能わず。もしこの時官鬼もまた卦に上らず、あるいは同じく空亡に落つれば、還は小吉と算す。倘若子孫落空にして財爻また衰弱傷を受けば、それすなわち白く一年を過ぐして、工本白搭して全く指望なし。もし子孫旺にして空なり、あるいは動じて空なれば、それすなわち收成一半・成熟一半を主る。
父母交重,耘耔徒知費力。(父母為辛勤勞苦之神,動則必主費力多用,耘耔大要衰弱臨持身世若旺動,財雖有氣亦減分數,蓋子孫被其傷克故也。若在空避之地為吉。)兄爻發動,年時莫望全收。(兄弟劫財,占種為忌爻,大怕發動,縱得福與財旺,亦非全熟年時,若臨世,主治田之人種作不精,不然欠工本。)
父母交重發動するは、田を耘し草を除くもただ白費力氣なり。父母は辛勤勞苦の神にして、一たび動けば就中人力物力を多耗するを主る。耘耔のこの一門は最も父母の衰弱を要す。それもし旺相持世にして身に臨みまた發動せば、財爻縱い氣あるとも、收成もまた折扣を打たん——子孫それに克傷せらるればなり。もし父母まさに空亡の地に躲在せば、あれ反って吉なり。兄弟爻發動するは、この一年全收を指望する勿れ。兄弟は財爻を劫奪するの神にして、種作を占するに於て忌神に屬し、最もそれの發動を怕る。縱い子孫と妻財と皆旺なるとも、もまた全熟の年に非ず。もし兄弟世に臨めば、田を種るの人の耕作精ならざるを主り、然らざればすなわち本錢足らず。
鬼在旺鄉,遇水神而禾苗淹腐;(鬼爻發動,所種之初必有損害。若臨水爻其田必被水淹,沖剋身世,蓋必為淹腐也。更逢月建日辰動爻生扶,當有洪水橫流之患,化出福爻生合鬼,必後重生長。化出火來刑剋,恐澇後又遭大旱,若有救,雨雖多無事。)官居生地,加火殺而稼穡焦枯。(鬼在生旺之地,而臨火爻動者,必主缺水,沖剋刑剋恐有焦禾稼之禍。有制伏雖旱不妨,變出水爻刑剋身世,旱後必有苦雨淹沒。)
官鬼が旺鄕に落ち、また水神に遇うは、禾苗就中淹爛せんとす。官鬼一たび發動すれば、種る所の物起初必ず損害あり。それもし水爻に臨めば、田必ず水に淹せられ、再び來りて身世を冲克せば、禾苗就中泡爛すべからざるに非ず。もし月建・日辰あるいは動爻また來りてそれを生扶せば、還は洪水橫流の災を防ぐを要す。もしそれ子孫を化じ出して來りて生合せば、それすなわち淹し過ぐるの後還は能く重ねて長起す。もし火爻を化じ出して來りて刑克せば、恐怕らくは潦し完るとまた大旱に遭わん。ただし別に救應あれば、雨水多しと雖もまた災を成すに至らず。官鬼が生地に坐して、また火殺を加うるは、莊稼就中焦枯せんとす。官鬼が生旺の地に落ちて火爻に臨みて發動せば、必ず水を缺くを主る。再び來りて冲克刑克すれば、恐れては禾稼焦死の禍あらん。もし別に制伏あれば、旱すと雖もまた妨げなし。もし它水爻を變出して來りて身世を刑克せば、それすなわち旱し過ぐるの後また苦雨に淹没せらるるなり。
土忌克身,水旱不調之歲;(土鬼發動,必主水旱不調,克世必有傷損。化火,缺水時多,滋潤時少;化水,淹沒時多,干旱時少,蓋土能瀉火之氣,制水之勢故也。又主里社興災,須祈禱則吉,否則田地荒蕪欠熟。)金嫌傷世,螟蝗交括之年。(金鬼發動克世有蟲,傷應臨及六爻或五類中化出者,是蝗蟲。不傷身世財又旺不動,乃經過此地不為害也。)
土に屬する官鬼は最も來りて卦身を克するを忌む。それは水旱失調の年份なり。土鬼一たび發動すれば、必ず水旱調わざるを主る。それ再び來りて世を克せば、必ず傷損あり。それもし火を化ずれば、就中水を缺くの日子多く・潤を得るの日子少なし。水を化ずれば、就中淹没するの時候多く・乾旱するの時候少なし——土能く火の氣を泄し・水の勢を制すればなり。この種の卦また本鄕土地社神の作祟を主り、須らく祈祷してこそ吉なり。然らざれば田地荒蕪・收成短少す。金に屬する官鬼は最も來りて世爻を傷るを嫌う。それは螟虫蝗虫交相害を爲すの年份なり。金鬼發動して來りて世を克せば、田裡就中虫を生ず。もしそれ應爻に傷及し、あるいは上六爻に臨み、あるいは六親五類の中より化じ出づれば、それすなわち蝗虫なり。倘若それ並に身世を傷つけず、しかして財爻また旺にして且つ動かざれば、あれ不過蝗群の此地を路過するのみ、災害を成さず。
木則風摧,靜須谷秕,生扶合世,方許無虞。(木爻發動傷克世身,所種物必遭惡風摧挫。若化水爻或水化木爻,或與木爻同發,當有風潮顛沒之患。木鬼不動亦主虛秕,蓋木爻五穀主星,更若福盡財衰,必主苗而不秀,或秀而不實,財福動空化空,俱是虛秕,空好看之象。火持鬼爻與土金鬼爻安靜被動爻日辰傷克沖並,皆有虛損,如棉花暗蛀,菽豆延口,荸薺腐爛類。)
木に屬する官鬼は大風摧折を主る。それたとい安靜なるとも、谷子もまた多くは癟なり。必ず生扶ありて來りて世爻に合して、こそ憂なきを許す。木爻發動して世身を傷克せば、種る所の物必ず惡風に摧折せらるるを遭う。もし它水爻を化じ出し、あるいは水爻が木を化し、あるいは水木同時發動せば、還は風潮の莊稼を掀倒し淹没するを防ぐを要す。木鬼縱い動かずとも、もまた穀粒空癟を主る。木爻は本より五穀の主星なるがゆえに。もしさらに加うるに子孫耗盡・財爻衰弱せば、必定ただ苗を長ずるのみにして穗を抽かず、あるいは穗を抽ると雖も實を結ばず。財・福二爻もし動じて落空し、あるいは空に化するも、皆空癟の象にして、ただ看るに好きのみ罷り。これの外、火爻の官鬼を持し、および土鬼・金鬼安靜なると雖も卻って動爻・日辰に傷克冲併せらるるも、皆虛耗損失あり。たとえば棉花の虫に暗蛀せられ・豆類の蛀口を生じ・荸薺の腐爛するの類なり。
二爻坐鬼,必難東作於三春;五位連官,定阻西成於八月。(以二爻為種作始事,五爻為收成之事。第二爻為內卦之主,第五爻為外卦之主,畫卦自下而上,種作自春而秋收也。以爻象言之,初爻為種子,二爻為秧苗,三爻為人力,四爻為耕牛,五爻為成熟之日,六爻為百事之天時也。凡遇鬼在初爻,種子不對或多敗壞;鬼在二爻,難以耕種或因阻節失時,秧苗有損;鬼在三爻,農力不到欠工;鬼在四爻,牛必有病,難以耕戽;鬼在五爻,收成有阻;鬼在六爻,收時天氣不順。內卦無官方大吉,二爻五爻若被日辰刑傷沖剋,其種作收成之時必有阻節失宜。更看何爻傷克,便知何事阻之,如兄弟為口舌,官鬼為官訟類。且如四月丙戍日卜禾,得大過之困卦,酉官動變午火,旱之兆也,日辰帶財剋制二爻,後將插盯,果為陰人少財而去,逾三四日而天則亢旱難用矣,此上海孫西疇所卜,依此斷之萬無一失。)
第二爻上に官鬼坐するは、三春の耕作必定艱難なり。第五爻上に官鬼連なるは、八月の收成一定に受阻す。ここに第二爻を以て下種起首の事を代表し・第五爻を以て收成の事を代表す。第二爻は内卦の主にして、第五爻は外卦の主なり。卦を畫くに自ら下而して上、まさに種作の春に自りて秋收に至るがごとし。爻位に按じて分派せば:初爻は種子にして、二爻は秧苗、三爻は人工、四爻は耕牛、五爻は成熟收割の日、六爻は全年の天時なり。およそ官鬼が初爻に落つれば、種子路に對せずあるいは多く霉壞す。二爻に落つれば、耕種し難く、あるいは故に因りて農時を耽誤し・秧苗損あり。三爻に落つれば、人力足らず・工夫を欠缺す。四爻に落つれば、耕牛病ありて、田を犁き水を車す難し。五爻に落つれば、收成受阻す。六爻に落つれば、收割する時天氣順ならず。内卦官鬼なければこそ大吉と算す。二爻・五爻もし日辰に刑傷冲克せられれば、種作と收成との時必ず阻碍失時あり。再び看る哪一爻の來りて傷克するか、すなわち何事に阻せられしを知る——たとえば兄弟は口舌を主り、官鬼は官司を主る。一個の實例を擧ぐ:四月丙戌日禾稼を占して、《大過》の《困》を得、酉金官鬼發動して午火を變出せり。これは旱象なり。日辰財を帶びて二爻を克制せり。後來まさに秧を插さんとするに、果然女方の錢を少給するに因りて罷め、三四天を過ぐれば天就中大旱して、秧を下すに法なかりき。この一卦は上海孫西疇の占する所にして、この法子に照らして斷ずれば、萬一失なし。
初旺則種子有餘,(初爻旺相種子有餘,衰則不多,空則欠少。占種旱物二爻空者,主重種;動空化空者,出後有損。三爻旺相,人齊力到;休囚空絕,芟鋤欠工。以上俱要生扶,皆嫌傷克。若卦有子孫而初爻空者,種必不出非無也,二爻空,秧必缺少。)四空則耕牛未辦。(四爻旺相牛必強壯,衰則不濟,空則未有。兄化鬼,鬼化兄,與人合牛;空動化出子孫或化丑爻而與應爻作合,多是租佃他人之牛也,五爻空亡,收成多阻,更遇財福死絕兄鬼旺動者,大凶之兆,所望一空,必無收穫。六爻空亡,必有驚怪非常之變,蓋天無空脫之理故也。餘以應爻同看,極有準。)
初爻旺相なれば、種子就中富餘あり。初爻旺相なれば則ち種子充足し、衰弱なれば則ち多からず、落空すれば則ち短缺す。旱地作物を種するを占して第二爻落空するは、主として一度補種を要す。二爻動じて空にして・また空に化するは、苗を出すの後還は損あらんとす。第三爻旺相なれば、人手齊い・力氣到る。休囚あるいは空絶に落つれば、草を鋤き苗を間ぐに人工を缺く。以上の這些の爻皆須らく生扶あらんことを要し、皆傷克を受くるを怕る。もし卦中子孫ありて初爻落空するは、それは種子下去して苗を出す能わざるにして、並に種子なきに非ず。二爻落空するは、秧苗必定足らず。第四爻落空するは、耕牛就中還は未だ着落ならず。四爻旺相なれば則ち牛强壯にして、衰弱なれば則ち中用ならず、落空すれば則ち還は未だ牛なし。兄弟が官鬼を化し・官鬼が兄弟を化するは、人と合伙して一頭の牛を用ゐるなり。四爻空にして動き・子孫を化じ出し、あるいは丑爻を化じ出してまた應爻と相合せば、多半是別人の牛を租佃するなり。第五爻空亡に落つれば、收成多く阻す。さらに財・福の死絶に落ちて兄弟・官鬼の旺動に遇うは、それは大凶の兆にして、望む所落空して必ず收穫なし。第六爻空亡に落つれば、必ず驚怪反常の變あり。天上に空脱の理なきがゆえに。その餘の各爻もし應爻と對看すれば、もまた極めて準なり。
應爻生合世,天心符合人心。(當以應為天,以世為地,應爻生合世爻,治田遇好天,沖剋世爻,則凡有所作為非風即雨。如丙子日予卜棉花,得無妄之訟卦,應爻沖剋世爻,自始至終,凡遇耘耕收穫,輒遇雨,未當得快作幾日也)
應爻の來りて世爻を生合するは、天意就中人意と相符す。この一門は應爻を以て天を代表し・世爻を以て地を代表す。應爻が世爻を生合せば、耕作する時便ち好天氣に逢う。應爻が世爻を冲克せば、それすなわち手を動かして事を做すに逢う每に、風を刮るならざれば就中雨を下すなり。たとえば丙子日我棉花を占して、《無妄》の《訟》を得、應爻まさに世爻を冲克せり。結果頭より尾に至るまで、田を耘し・地を耕し・收割するに遇う每に就中雨に趕上せり、能く痛快に幹上がらんの幾天を得ず。
卦象迭財爻,多壅爭如少壅。(卦中財爻重疊太過,不宜多加堊壅。財爻無壞不空,卦中兄弟不動,而遇子孫發動者,多壅多收,少壅少收,無壅無收也。)日帶父爻,一倍工夫一倍熟;(父母若臨日辰或坐世上,必主辛勤勞苦,若非勤作,決主少收,蓋一倍工夫耘耔,則有一倍熟也。子旺動父死絕,則不費工夫而自熟。)財臨帝旺,及時耕種及時收。(凡遇財在胎、養、長生爻上,不宜種作太早,早則不利,蓋胎、養、長生一日有氣一日。雖遲不妨。帝旺雖有氣,過此則一日衰一日,故宜早種,在帝旺衰爻上不宜種遲。)
卦象裡に財爻重疊するは、糞を多施すと雖も少施するに如かず。財爻重疊して太過を得れば、就中糞土壅培を多加するを宜とせず。反して、財爻既に損を受けずもまた落空せず、卦中兄弟もまた發動せず、しかして子孫發動せば、それすなわち多壅すれば多收・少壅すれば少收・壅せざれば收なし。日辰が父母爻を帶ぶるは、一倍の工夫を下してこそ一倍の收成を得。父母もし日辰に臨み、あるいは世爻の上に坐せば、必ず辛勤勞苦を主る。勤力耕作を肯んぜざれば、收成一定に少なし。一分の耘耔の工夫を多下せば、就中一分の成熟を多得す。もし子孫旺にして動き・父母死絶に落つれば、それすなわち多少の工夫を費やすに必らずして、莊稼自然に熟す。財爻が帝旺に臨めば、就中時に及んで耕種し・時に及んで收割するを要す。およそ財爻が胎・養・長生の爻上に落つれば、種ること太早きを宜とせず。早種すれば利ならず。胎・養・長生は一天また一天氣あるがごとく、種ること稍く遲しともまた妨げなし。帝旺は氣あると雖も、然るに帝旺を過ぐれば便ち一天また一天衰るがごとし。ゆえに早く種を下すを搶るを要す。財爻が帝旺・衰の這兩位上に在れば就中種遲きを宜とせず。
要知終始吉凶,但看動爻變化;(動爻變財福吉,變兄鬼凶。兄化兄偷盜損折;鬼化鬼蟲害殘傷。父化兄鬼,辛勤不熟;父化財福,辛勤有收。財化兄,子化官,始則暢茂,終則空虛;兄化財,官化子,先遭傷損,後必稱意。五爻財旺化兄爻,年穀豐登而價賤。)欲識栽培可否,須詳子位持臨。(凡占種植何物,以子孫推之。如臨金水,宜種水物,臨火土,宜種旱物,臨木爻,水旱皆宜。子孫能生財克官,故不看財。若不上卦,方以財論。)
自始至終の吉凶を知らんと要せば、ただ動爻の怎樣に變化するかを看る。動爻が妻財・子孫を變出するを吉と爲し、兄弟・官鬼を變出するを凶と爲す。兄弟が兄弟を化するは、人に偷盜せられあるいは折損あるを主る。官鬼が官鬼を化するは、虫害殘傷を主る。父母が兄弟・官鬼を化するは、辛苦一場にして卻って熟せざるなり。父母が妻財・子孫を化するは、辛苦して收成あるなり。妻財が兄弟を化し・子孫が官鬼を化するは、起初長じて茂盛にして・末了卻って落空するなり。兄弟が妻財を化し・官鬼が子孫を化するは、先に損傷を遭えて・後來依然として心を稱するなり。第五爻上に財爻旺にして兄弟を化するは、年成豐收にして卻って穀價低賤なり。當に何を栽種してこそ合適なるかを知らんと欲せば、就中須らく子孫の哪一位上に落つるかを細看すべし。およそ何の作物を種するを占するに、皆子孫爻に從りて推す。子孫が金・水に臨めば、水田の物を種るを宜とす。火・土に臨めば、旱地の物を種るを宜とす。木爻に臨めば、水旱兩宜なり。子孫は能く財を生じ能く官を克す。ゆえにここに財爻を看ず。ただ子孫卦に上らざる時に、こそ改めて財爻を用いて來りて論ず。
世值三刑,農須帶疾;(世為治田之人,被日辰動爻刑沖剋害者,最為不利。如財爻傷克,必有陰人財物事。福爻傷克,必有小口六畜僧道事,故有妨農事。兄弟為口舌爭鬥,父母為尊長、文書、屋宅事情,官鬼為病訟火盜類。若帶白虎三刑,農夫必然帶疾,世持官爻亦有疾,否則必有職役在身。加朱雀恐是官訟。世持父母,慣知農業。持兄弟必欠工本或種作不精。持財福或得財生福合,皆大吉,自空化空,農夫有大難,不然其田必種不成,種亦必不利也。)爻逢兩鬼,地必同耕。(凡卜種作,卦有兩鬼出現,其田必與人合種。世爻空動而鬼臨應上動來作合,必有人包種此田,日辰帶鬼爻合住亦然。世爻空亡而被兄弟沖並,皆是包攬與人種也。)
世爻が三刑に遇うは、田を種る人必定に病を帶ぶなり。世爻は田を種るの人を代表す。日辰あるいは動爻に刑冲克害せらるるは最も不利なり。もし財爻の來りて傷克するなれば、必ず女人あるいは錢財上の糾葛あり。もし子孫の來りて傷克するなれば、必ず小孩・六畜あるいは僧道方面の事ありて、皆農事を妨礙せん。兄弟は口舌爭鬥を主り、父母は尊長・文書・房屋の事を主り、官鬼は疾病・官司・火災・盜竊の一類を主る。世爻もし「白虎」を帶びてまた三刑に逢えば、農夫必然身上に病あり。世爻が官鬼を持するもまた病あるを主り、然らざればすなわち身上に差役を背負うなり。さらに「朱雀」を加えれば、恐怕らくは官司なり。世爻が父母を持するは、農事に慣れしの老手なり。兄弟を持すれば、必定本錢を缺きあるいは耕作精ならず。妻財・子孫を持し、あるいは財の來りて生ずるを得・子孫の來りて合するを得るは、皆大吉なり。世爻もし無故に自ら空にしあるいは空に化せば、農夫必ず大難あり。然らざればこの塊の田は種成らず。勉强種下すともまた利ならず。卦中に兩個の官鬼出現すれば、この地必是れ人と合伙して耕種するなり。およそ種作を占するに、卦裡に兩個の官鬼出現あれば、この塊の田必ず人と合種す。もし世爻空にして動き、官鬼また應爻に臨みて發動して來りて相合せば、必ず人ありてこの塊の田を包み去りて種せん。日辰が官鬼を帶びてそれを合住するも、一樣なり。世爻空亡に落ちて兄弟に冲併せらるるは、皆田を包みて別人に種せしむるなり。
父在外爻水輔,地雖高而潮溼;父居內卦日生,田固小而膏腴。(父母為田段,在外卦其田必高,在內卦其田必低。生旺田肥,墓絕田瘦。臨木田形必長,臨土田形必短。臨火是干旱地,水是潮溼地,金是白沙地。日辰沖剋人不顧戀,日辰生合必是好田,大家要種。依此斷之,萬無一失。)父化父,一丘兩段;(父動化父,必是一丘兩段之田,卦有兩父亦然,或是種作兩處。卦身出現重迭,必然兩處耕種。)沖並沖,七坎八坑。(日辰動爻克沖父母,其田必不平坦。非七高八低,則主人不照僱,田不值錢,或六畜損傷,或行人踐踏類。)
父母が外爻に在りて水爻の輔佐あれば、地勢高しと雖も卻って潮濕なり。父母が内卦に在りて日辰の相生を得れば、田塊小なりと雖も卻って肥沃なり。父母は田塊を代表す。外卦に在れば、田必ず地勢高し。内卦に在れば、田必ず地勢低し。父母生旺なれば則ち田肥え、墓絶に落つれば則ち田瘦せり。それ木に臨めば、田形必ず狹長なり。土に臨めば、田形必ず短方なり。火に臨むは乾旱地にして、水に臨むは潮濕地にして、金に臨むは白沙地なり。日辰もし來りて父母を冲克せば、この田は人の要るを肯んずるなし。日辰もし來りて生合せば、必ず好田にして、大家皆種を搶奪す。この法子に照らして斷ずれば、萬一失なし。父母が父母を化じ出づれば、一丘を分かちて兩段を作すの田なり。父母發動して父母を化じ出づれば、必ず一丘兩段の田なり。卦中に兩個の父母爻あるも一樣にして、あるいは兩處の地方に在りて種作す。もし卦身出現してしかも重迭せば、もまた必定兩處に耕種す。冲してまた冲すれば、田裡就中七坑八窪なり。日辰あるいは動爻が父母を冲克するは、この塊の田必定平整ならず。高一塊低一塊ならざれば、就中主人の照管を肯んぜず・田錢に値せざるなり、あるいは六畜の糟蹋・行人の踐踏の一類なり。
陽象陽爻此地必然官科則;(父母在陽宮陽爻是官田;在陰宮陰爻是民田。若陽宮陰爻,原官田今改民田。陰宮陽爻,原民田今改官田科則也。)或空或動,其田還恐屬他人。(父母空亡,田種不成,否則必非己產。臨世發動,其田必有更變,化入空亡或空合應爻,當賣與人,世臨勾陳動,亦主田有更變。此一節百發百中,無不應驗。如乙亥日卜種水田,得既濟之屯卦,父母空亡果種不成。又如卜種麰麥,得姤之乾卦,世上父動化空,至正月果被原主回贖。又如辛亥日卜觀之訟,世上父母動化出午火生合應爻,又遇官鬼旺動,遂與鄰人構訟,其田果應賣與他人。又如癸巳日卜頤之噬嗑,世臨勾陳土財發動,其田果因田主自種而不得成也。)
陽宮が陽爻を配するは、この塊の地必定官田に按じて課を納る。父母が陽宮陽爻に落つるは、官田なり。陰宮陰爻に落つるは、民田なり。もし陽宮陰爻なれば、原本官田にして如今民田に改成せり。陰宮陽爻なれば、原本民田にして如今改めて官田の科則に按じて課を納る。父母あるいは落空し・あるいは發動するは、この塊の田恐怕らくは還は別人のなり。父母空亡に落つれば、田就中種成らず。然らざればもまた必ず自己の産業に非ず。父母が世に臨みて發動するは、この塊の田必ず變動あり。それ空亡に化入し、あるいは空にして應爻と相合するは、それは別人に賣らんとす。世爻が「勾陳」に臨みて發動するも、もまた田に變動あるを主る。この一節百發百中にして、應驗せざるなし。たとえば乙亥日水田を種するを占して、《既濟》の《屯》を得、父母空亡に落ちて、果然種成らざりき。またたとえば大麥を種するを占して、《姤》の《乾》を得、世上の父母動じて空に化し、正月に到りて果然原主に贖回せらる。またたとえば辛亥日占して《觀》の《訟》を得、世上父母發動して午火を化出して往きて應爻を生合し、また官鬼旺動に遇い、於是隣居と官司を打起して、あの塊の田果然別人に賣り去れり。さらにたとえば癸巳日占して《頤》の《噬嗑》を得、世爻勾陳に臨みて土財發動せり、あの塊の田果然田主自家の種せんと要するに因りて租成らざりき。
坐落胎養,開闢未久;(父母安靜,若遇卦中胎養爻動來沖起者,乃是新闢之田,父在胎養動亦然,否則必是新置者,若父持太歲月建,乃是祖遺產業,卦無父母從世化出,自己置買。若財化出,妻家妝奩,從兄化出,合戶之田,從鬼化出,官家田地,不然乃官科則也。應爻化出,必是他人之田。)變成福德,溝洫分明。(父母動化出子孫,必然溝洫分明,其地亦善。化財亦吉,其田必得高價,化兄田不值錢,或未分析或與他家之田合段,若係卦身,則是與人合種也,化官其田不美,分五行取之,如化金鬼,必多瓦礫,化木鬼必是雜草,化水鬼溝道不明,水難洩瀉,化火鬼必有尸骸燒化,或蕩田,或廢宅,化土鬼必有伏尸古墓,或溝勝畦圻莫辨,或浮土難為耕種,或有六畜踐踏,或官吏人田,否則不然也。化官空亡不妨。)
父母が胎・養の位に坐するは、この地は開墾して還は未だ久しからず。父母本來安靜なるに、もし卦中の胎爻・養爻發動して來りてそれを冲起せば、それは新しく開闢せるの田なり。父母自己就中胎・養の位に在りて發動するも、一樣にして、然らざればもまた必ず新近置辦せるなり。もし父母太歲あるいは月建を持せば、それは祖上遺留の産業なり。卦中原より父母なくして世爻に由りて化じ出づるは、自己の買い來れるなり。財爻に由りて化じ出づるは、妻家の陪嫁なり。兄弟に由りて化じ出づるは、族を合せて共有の田なり。官鬼に由りて化じ出づるは、官家の田地にして、然らざればすなわち官則に按じて課を納るの田なり。應爻に由りて化じ出づるは、必定別人の田なり。父母が子孫に變成するは、田裡溝渠分明なり。父母發動して子孫を化じ出づれば、必然溝洫齊整にして、地もまた好地なり。妻財を化じ出づるもまた吉にして、この田必ず能く高價に賣るを得。兄弟を化じ出づれば、田就中錢に値せず、あるいは未だ家を分かたず、あるいは別家の田と連なりて一段と成す。もしこの一爻まさに卦身なれば、それすなわち人と合種す。官鬼を化じ出づれば、田就中好からず、還は五行に按じて細分するを要す。金鬼を化ずれば、田中瓦礫多し。木鬼を化ずれば、雜草多し。水鬼を化ずれば、溝道通ぜず・水排泄し難し。火鬼を化ずれば、必ず屍骸を焚化せしの處あり、あるいは荒蕩の田・廢棄の宅基なり。土鬼を化ずれば、必ず伏屍古墓あり、あるいは溝埂畦界分辨淸楚ならず、あるいは浮土耕作し難く、あるいは六畜の踐踏あり、あるいは官吏の經手せるの田なり。倘若化じ出づる官鬼空亡に落つれば、就中事に妨げず。
若是坎宮,必近江湖之側;(父在乾宮,其田必高;縱在內卦,亦非窪下低田。父在坎宮,田必傍江河;父在離宮,田邊窯冶;父在艮宮,田在山林左右;父在震巽宮,田邊必有樹木;父在坤宮,田在郊外田心之田也;父在兌宮,田邊有官溝,或傍池沼,或以八方定其種所。)若伏兄弟,乃租鄰里之田。(此條為租種而言,若父母出現,看父爻本宮所伏之神,則知何人家之田,如官伏父下,為職役人家田之類。卦無父母,須看伏在何爻之下,則可知矣,如伏兄下,為鄰里人家之田類。若無父而動爻有化出者,即是其人之田也,如財爻化出婦人之田,餘仿此。)
父母もし《坎》宮に在れば、田必ず江湖水邊に近づく。父母が《乾》宮に在れば、田必ず地勢高く、縱い内卦に落つるとも、もまた低窪田に非ず。《坎》宮に在れば、田は江河に傍う。《離》宮に在れば、田邊に窯爐冶坊あり。《艮》宮に在れば、田は山林の旁邊に在り。《震》《巽》宮に在れば、田邊必ず樹木あり。《坤》宮に在れば、田は郊外の田心地帶に在り。《兌》宮に在れば、田邊に官溝あり、あるいは池沼に靠る。もまた直ちに八卦の主る所の方位に按じて、この塊の田の甚麽地方に在るかを定めうる。父母もし兄弟の下に伏せば、それは隣居の田を租するなり。この一條は租種に就いて言うなり。もし父母卦上に出現せば、就中父爻の本宮に伏する所は何の神なるかを看て、便ちこの田の誰家なるかを知る——たとえば官鬼が父母の下に伏せば、就中差を當る人家の田なり。もし卦中に父母なければ、就中それの哪一爻の下に伏するかを看て、同じく知るべし。たとえば兄弟の下に伏せば、就中鄰里人家の田なり。もし卦中父母なく、しかして某個の動爻に由りて化じ出づれば、それすなわちあの一類の人の田なり。たとえば財爻に由りて化じ出づれば、就中婦人の田なり。その餘はこれに照らして類推せよ。
蠶桑
既言種植,合論蠶桑。採飼辛勤,只為絲綿而養育;吉凶眩惑,因憑卜筮於蓍龜。(蠶桑一占,諸家皆忌坎宮之卦,意以坎象屬水故也。殊不知育蠶惟以春季,何忌之有?凡占蠶當以財福為主,不須以卦宮論。)
既に田を種るを講じ過ぎれば、當に次いで蠶桑を談ずべし。葉を采りて蠶に餧うのかくのごとき辛苦は、ただ絲綿を求めてこそかくのごとく養育す。吉凶人を迷惑せしむ。ゆえに蓍龜卜筮に憑りて來りて決斷するを要す。蠶桑のこの一門を占するに、各家舊說皆《坎》宮の卦を忌諱す。理由は坎象水に屬すればなり。其實蠶を養うはただ春季に在り、坎水何の忌むべきあらん。およそ蠶を占するに、當に「妻財」「子孫」兩爻を以て主と爲すべく、卦宮を拿りて來りて論ずるに必らず。
初論火爻,得地則蠶苗必利;(凡占蠶必看火爻者,蠶為蜀女所化故也。昔蜀人殺馬曝皮於庭,忽見其女飛去掛於桑上,遂化為蠶,食葉作繭,後人取其繭為絲,遂傳其種,塑女像以祀之,名馬頭娘即是蠶也。故諸家皆取巳午爻為蠶。命卦無火爻蠶必不旺;出現發動,乃為吉兆。更臨財福或持身世大吉之兆也。)
首に須らく火爻を論ずべし。火爻地を得れば、蠶苗必定順利なり。蠶を占するの必ず火爻を看る所以は、傳說蠶は蜀地の女子に由りて化せるがゆえなり。從前蜀人馬を殺して皮を院裡に晒し曝せしに、忽ち自家の女兒の馬皮に卷かれて桑樹上に挂到せられ、此に就いて蠶と化成せるを見、桑葉を吃して繭を結べり。後人繭を取りて絲を繰れば、蠶種便ち流傳し下れり。還は女子の像を塑起して祭祀し、馬頭娘と稱す。指す所はすなわち蠶なり。ゆえに各家皆巳・午の兩個の火爻を取りて蠶を代表す。蠶を占するの卦もし火爻なければ、蠶必ず旺ならず。火爻出現してしかも發動してこそ、吉兆なり。それもしさらに妻財・子孫に臨み、あるいは世を持し身に臨めば、それは大吉の兆なり。
坎尋水位,當權則寒溼多災。(大抵蠶性喜干惡溼,喜熱惡寒,自蟻至繭皆然。故育之者則有火倉之制,推卜易書不離此義。所以占蠶遇水爻當權發動,必有寒溼之病,其蠶必難旺盛,若或空亡死絕皆凶,可依此斷。)
其次に須らく《坎》上に水爻を找すべし。水爻もし權に當れば、就中寒濕の災多し。大抵蠶性は乾を喜び濕を怕れ・暖を喜び寒を怕る。蟻蠶の殼を出づるより繭を結ぶに至るまで皆かくのごとし。ゆえに蠶を養う人こそ火倉を設けて暖を保するを要す。卦を占するの理もまたこの一層を離れず。ゆえに蠶を占してもし水爻權に當りて發動するに遇えば、蠶必ず寒濕の病を生じて、旺盛し難し。蠶命の係る所の爻もし空亡・死絶に落つるに至っては、もまた一概に皆凶にして、これに依りて斷じうる。
福德要興,更喜日辰扶助;(子孫為蠶,命卦中用神也。有氣發動,蠶必興旺,更得日辰動爻生扶合助,大吉之兆,雖有鬼爻亦不妨害。古人云:有神制殺,雖動無妨,惟怕父母及日辰刑傷,蠶必有損。又子孫宜臨火土二爻,木爻次之,大忌金水爻。)妻財怕絕,尤嫌動象刑沖。(占蠶以財為絲綿桑葉,凡遇休囚死絕或日辰動爻刑沖剋害,利必微薄。更若子孫衰空不動,必無好繭亦無好絲,又主葉缺;須得生旺有氣,不受傷克大吉。)
子孫は興旺を要して、さらに日辰の來りて扶助するを喜ぶ。子孫はすなわち蠶にして、こ の一卦の用神なり。それ氣ありて發動せば、蠶必ず興旺す。再び日辰・動爻の生扶合助を得れば、便ち大吉の兆にして、縱い卦中に官鬼あるともまたそれを傷つくる能わず。古人說く、福神ありて凶殺を制住せば、凶殺動くと雖もまた妨げなしと。ただ父母および日辰の來りて刑傷するを怕る。蠶就中損失あらん。また子孫は火・土兩爻に臨むを宜とし、木爻に臨むを次と爲し、最も金・水爻に臨むを忌む。妻財は絶地に落つるを怕る。尤も動爻の來りて刑冲するを嫌う。蠶を占するに妻財を以て絲綿と桑葉とを代表す。財爻もし休囚死絶し、あるいは日辰・動爻に刑冲克害せられれば、利を獲ること必然微薄なり。もしさらに加うるに子孫衰弱・落空にして動かざれば、それすなわち既に好繭なくもまた好絲なく、還は桑葉短缺を主る。必ず財爻の生旺氣ありて傷克を受けざるに非ざれば、こそ大吉なり。
兄弟扶身,葉費而絲還微薄;(兄弟發動,必主多費桑葉,又主其年葉貴。克世傷世,必然缺飼異日作繭必薄,絲綿必少。最不宜持世發動,縱財爻旺相,亦不稱心。)父母持世,心勞而蠶必難為。(父母傷子,蠶必難為,不易養育,須看五行,則知有何傷損,當依官鬼同斷。若臨身世,難或安靜,亦非佳兆。然父母又勞勤之神,衰靜空亡制伏,庶幾蠶苗不勞自旺,否則必費收拾,倍加勤勞,然後可望三分,雖日月不宜值之。)
兄弟の來りて卦身を扶くるは、桑葉費やすこと多くして絲反って少なし。兄弟發動すれば、必ず桑葉を多耗するを主り、またこの一年葉價昂貴なるを主る。それもし世を克し世を傷つけば、必定飼料足らずして、日後結ぶ所の繭薄く・繰る所の絲少なし。最も兄弟持世してまた發動するを宜とせず。かくのごとくなれば縱い財爻旺相なるとも、心を稱する能わず。父母持世するは、心力を費盡して蠶依然として養い難し。父母が子孫を傷克すれば、蠶就中養い難く・成活し易からず。再びそれの何の五行に屬するかを看て、すなわち受くるは哪一類の損傷なるかを知る。斷法は官鬼と相同なり。父母もし身世に臨めば、縱い安靜なるとも、もまた好兆に非ず。ただし父母はまた勞苦の神なり。それ衰弱・安靜・落空あるいは制伏せられれば、蠶苗こそ能く力を費やさずして自ら旺ならん。然らざれば就中必ず張羅を多費し・辛勤を加倍して、然るのちこそ三分の收成を指望しうる。日辰・月建を連ねてもまた父母に臨むを宜とせず。
五行如遇官爻,必遭傷損;(官鬼發動屬金,蠶必多食桑葉,或有霧露沖絕,以致蠶多僵死;屬木桑葉必費,或門窗不謹,蠶冒風寒,以致落簇變蛹之類。屬水須防鼠耗,或食溼葉以致蠶瀉,或火倉不熱,以致寒溼相承蠶苗遲長;屬火克世須防火災。不然則是火倉太熱不通風氣,或曬照閃爍以致蠶眠遲起慢頭黃難脫之病;屬土及鬼寒暖失宜,飼葉不勻眠起不齊,或分抬遲緩以致蠶沙發熱蒸傷;若鬼臨太歲當有常例未還,日辰帶鬼沖剋世爻,或日辰值鬼發動,或太歲動變鬼爻,或世持官鬼,皆有願心祈之則吉。)
五行の中もし官鬼に遇上せば、蠶必ず傷損に遭う。官鬼發動して金に屬すれば、蠶は葉を大量に吃し、あるいは霧露の侵襲を受けて、以致僵死多し。木に屬すれば、桑葉必然費やすこと多く、あるいは門窗關嚴せずして、蠶風寒を冒し、以致簇に落ちて蛹に變ずるの一類なり。水に屬すれば、須らく老鼠の糟蹋するを防ぐべし。あるいは濕を帶びるの葉を餧して以て蠶の肚を瀉さしめ、あるいは火倉熱ならず・寒濕相侵して、蠶苗長ずること慢し。火に屬してまた世を克すれば、須らく火災を防ぐべし。然らざればすなわち火倉太熱にして・風氣を通ぜず、あるいは日に晒し光照閃爍して、以致蠶の眠ること遲く・起ること慢くして、頭黃脫し難きの病を害す。土に屬する官鬼は、則ち寒暖宜を失い・葉を餧うこと勻ならず・眠起齊わず、あるいは箔を分かつこと遲緩にして、以致蠶沙熱を發して蠶を蒸傷す。これの外、官鬼もし太歲に臨めば、必ず歷年の例願未だ還さざるあり。日辰が官鬼を帶びて世爻を冲克し、あるいは日辰官鬼に値りて發動し、あるいは太歲動じて官鬼を變出し、あるいは世爻自ら官鬼を持するは、皆願心未だ了らざるあるを表示す。祈祷還願せばすなわち吉なり。
一卦皆無鬼殺,方始亨佳。(占蠶以初爻為蠶種,臨財福蠶種必好,蟻出必齊;臨死絕必不齊;臨父母一半出;臨鬼死絕處,已變亦不能出。二爻臨鬼下,蟻必難長盛,雖已黑其頭亦有損害;臨父母亦然,若動而化出,則頭眠起後有損,三爻臨鬼,停眠時有損。若三爻得吉神生扶,二爻遇凶殺剋制者,始雖不旺,後日則盛。四爻臨鬼,蠶女人眠必多損失;無故自空,前功俱廢;臨財化空,食加而葉缺。五爻臨鬼上,箔有損;鬼帶水爻簇汙;鬼帶木爻必多遊走;鬼帶土爻必多腐爛;鬼帶金爻白僵死;鬼帶火爻繭必輕薄。六爻臨鬼,絲必難織蛾必難出。以上六爻須當互看,大抵皆怕空絕,皆要財福,皆忌官父持克。)
整卦皆官鬼凶殺を見ざるは、これこそ亨通吉利なり。蠶を占するに爻位に按じて分派す:初爻は蠶種にして、それ妻財・子孫に臨めば、蠶種必ず好く、蟻蠶出づること齊し。死絶の地に臨めば、出づること齊わず。父母に臨めば、ただ一半を出す。官鬼に臨みてまた死絶の處に在れば、たとい色を變ずるとも出來ず。第二爻もし官鬼の下に在れば、蟻蠶長旺し難く、縱い頭已に黑き發くとももまた損害あり。父母に臨むも一樣にして、もし動じて化出するなれば、それすなわち頭眠の後損あり。第三爻官鬼に臨むは、眠を停むるの時損あり。もし三爻吉神の生扶を得て、しかして二爻凶殺に克制せられれば、それすなわち起初旺ならず・後來轉じて盛なり。第四爻官鬼に臨むは、蠶婦大眠の時必ず損失多し。四爻無故に自ら空なるは、前功盡く廢す。財に臨みて空に化するは、食量加大して桑葉足らざるなり。第五爻官鬼に臨むは、蠶箔上損あり。官鬼が水爻を帶ぶれば、蠶簇污濕す。木爻を帶ぶれば、蠶多く亂爬す。土爻を帶ぶれば、腐爛多し。金爻を帶ぶれば、白く僵りて死す。火爻を帶ぶれば、繭必ず輕薄なり。第六爻官鬼に臨むは、絲織り難く・蛾出で難し。以上の六爻は須らく互相參看すべし。大抵皆空絶に落つるを怕り、皆須らく妻財子孫あらんことを要し、皆官鬼父母の臨守克伐を忌む。
日主沖身,切忌穢人入室;(世身遇日辰相沖,或應爻動克,須防穢汙人帶魔入室,觸犯蠶花,以致變壞;世帶水土動沖子孫,乃蠶婦自身不潔,非他觸也。)世爻合應,必然汙婦臨蠶。(世爻為養蠶婦,墓庫老年婦,胎養長生少年女子,臨太歲財爻,必是慣家;臨子孫必然精制。臨兄老年懶飼;臨父母雖多辛勤,然恐多傷蠶苗;臨官鬼蠶姑必有病;世爻無故自空,或化死墓絕空,蠶姑當有大難,不然必懶於抬飼;若帶自刑身亦病;臨胎化胎,必有孕。日辰相沖,將及分娩。若與鬼爻應爻及日辰作合者,蠶婦必與外人有情,遇有沖剋其事已露;世在陽宮又臨陽爻,是蠶主淫亂非蠶婦也。)
日辰の來りて卦身を冲するは、切に不潔の人の蠶室に進むを忌むべし。世爻・卦身が日辰に冲せられ、あるいは應爻發動して來りて克せられれば、就中乾淨ならざる人の穢氣を帶びて屋に進み・蠶神を冲犯して、以致蠶壞するを防ぐを要す。もし世爻が水・土を帶びて發動して往きて子孫を冲すれば、それすなわち蠶を養うの婦人自身潔からずして、並に外人の冲犯に非ず。世爻と應爻と相合するは、必ず乾淨ならざる婦人の蠶を照料するに在るなり。世爻は蠶を養うの婦人を代表す。それ墓庫に落つれば、年老の婦人なり。胎・養・長生に落つれば、年輕の女子なり。太歲あるいは財爻に臨めば、必是れ蠶を養うの熟手なり。子孫に臨めば、必定手藝精細なり。兄弟に臨めば、年老にして餵飼を懶むなり。父母に臨めば、辛勤なると雖も、卻って恐怕らくは蠶苗を傷る多し。官鬼に臨めば、蠶婦必ず病あり。世爻もし無故に自ら空にし、あるいは死・墓・絶・空に化入せば、蠶婦當に大難あるべし。然らざればもまた必ず箔を抬き餵飼するを懶む。もし自刑を帶ぶれば、身上もまた病あり。胎爻に臨みてまた胎を化するは、それは身孕あるなり。もし日辰再び來りて冲せば、就中分娩せんと將にす。世爻もし官鬼・應爻あるいは日辰と相合せば、蠶婦必ず外人と私情ありて、冲克に遇上せば、あの事已に敗露せり。もし世爻陽宮に在りてまた陽爻に臨めば、それは主家男子の淫亂にして、蠶婦の事に非ず。
子受暗沖,每遇分抬須仔細;(子孫為蠶身,出現不動而被動爻日辰暗沖者,主分抬時不加仔細,蠶多傷損,蓋沖福之爻不遇父母官鬼非吉神故也。動而逢沖,蠶多遊走,無沖然後為吉。)財逢傷克,凡占物價必騰增。(凡占葉價貴賤,但看財爻,若遇動爻日辰相剋,去後必然葉貴,或財空亡,或衰無氣,或化入死墓空絕,皆主葉貴;若財爻旺相兄弟不動,則葉必賤。凡遇兄弟發動,葉必不敷。)
子孫が暗中に冲動せらるるは、箔を分かち蠶を抬ぐに逢う每に格外小心を得。子孫は蠶身を代表す。それ卦上に出現して卻って發動せず、しかして動爻あるいは日辰に暗冲せられれば、箔を分かち蠶を抬ぐの時仔細足らず・蠶多く傷損を受くるを主る——來りて子孫を冲するのあの一爻縱い父母・官鬼に非ずとも、もまた吉神と算すに足らざればなり。子孫もし本より已に發動してまた冲に逢えば、蠶就中到處亂爬す。ただ冲を受けざればこそ吉なり。財爻が傷克に遭うは、凡そ物價を問えば必定上漲す。およそ桑葉價錢の貴賤を占するに、ただ財爻を看る。それもし動爻あるいは日辰に克せられれば、往後葉價必ず貴し。財爻空亡に落ち、あるいは衰弱無氣にし、あるいは死・墓・空・絶に化入するも、皆葉貴を主る。もし財爻旺相にして兄弟動かざれば、葉價必ず賤し。およそ兄弟發動に遇えば、桑葉必定用ゐるに足らず。
兄弟值空亡,絲番白雪;(凡遇財福旺相,豐稔可推,然有兄弟父母官鬼,亦難許為吉兆。必得三者死絕空伏不動,方成大吉之象,則蠶無所傷,利有所望,而絲亦好也。)卦身臨巳午,繭積黃金。(巳午臨身,蠶命得地,更會財福大吉之卦,世爻臨之亦好。)
兄弟空亡に落つれば、繰出すの絲白雪のごときがごとし。およそ財爻・子孫旺相なれば、豐收と斷作しうる。然るにただ卦中還は兄弟・父母・官鬼あれば、就中依然として吉兆と許し難し。必ずこの三者皆死絶・空亡に落ち、あるいは隱伏動かざれば、こそ大吉の象と成る——かくのごとくなれば蠶傷を受けず・利指望あり・絲の成色もまた好し。卦身が巳・午火爻に臨着するは、蠶繭黃金のごとく堆むがごとし。巳午卦身に臨めば、蠶命地を得たり。もし再び財爻・子孫と會合せば、便ち大吉の卦なり。世爻巳午に臨むも、同じく好し。
父動化財,不在許多勤苦;(父動克子,本非吉兆,若化財爻,則主辛勤終有成望,化子亦吉;父化父,廣養薄收;父化官,徒自辛勤必多傷損;父化兄,兄化父,鬼化父,財化兄,日後必賤;財化鬼,子化官,先吉後凶,如蠶雖旺入箔則多變爛類;兄化兄則主折本。)官興變福,亦遭幾度虛驚。(官鬼發動,必有損耗,若化子孫庶幾無事,亦有虛驚。鬼化財雖損有收,父化財亦然;兄化財多費桑葉則有利;子化子蠶不旺;財化財絲必薄;子化財,財化子,則稱心也。大抵子孫太過,財爻無氣,多養少收;子孫旺相財爻太多,多收少價;子孫死絕財爻太旺,葉多蠶少;財爻死絕子孫太旺,蠶多葉少;若官父兄太過反不為凶。)
父母發動して妻財を化じ出づれば、就中かくも多くの辛苦を費やすに必らず。父母發動して子孫を克するは、本より吉兆に非ず。然るに它もし財爻を化じ出づれば、就中辛勤の後終に指望あるを主り、子孫を化じ出づるもまた吉なり。父母が父母を化するは、養うこと多くして收ること少なきなり。父母が官鬼を化するは、白く辛苦一場にしてしかも傷損多きなり。父母が兄弟を化し・兄弟が父母を化し・官鬼が父母を化し・妻財が兄弟を化するは、日後絲價必ず賤し。妻財が官鬼を化し・子孫が官鬼を化するは、先吉後凶にして、たとえば蠶本來長ずること旺なるに、一たび箔に上れば就中多半爛掉す。兄弟が兄弟を化するは、則ち本を賠るを主る。官鬼興動して子孫を變出するは、もまた不過幾場の虛驚を受くるのみ。官鬼發動すれば必ず損耗あり。もし它子孫を化じ出づれば、大致事なきも、ただ些かの虛驚を受くるを要す。官鬼が妻財を化するは、損失あると雖も依然として收成あり。父母が妻財を化するも一樣なり。兄弟が妻財を化するは、桑葉を多費して依然として利あるなり。子孫が子孫を化するは、蠶旺ならず。妻財が妻財を化するは、絲必ず薄し。子孫が妻財を化し・妻財が子孫を化するは、それすなわち心を稱するなり。大体上:子孫太過にして財爻無氣なるは、養うこと多くして收ること少なきなり。子孫旺相にして財爻太多きは、收ること多くして價錢低きなり。子孫死絶にして財爻太旺なるは、葉多く蠶少なきなり。財爻死絶にして子孫太旺なるは、蠶多く葉少なきなり。官鬼・父母・兄弟の太過に至っては、反って凶と算せず。
水出乾宮,若養夏蠶偏吉利;(乾兌宮卦子孫屬水,其性皆逆,春蠶必難興旺,故利夏蠶。蓋春與夏不同,春蠶怕冷大忌水爻,夏蠶要涼不忌水爻,春蠶若冷多病難養,夏蠶若涼少病易旺,所以夏蠶宜子孫屬水。)母居刑地,如言蠶室定崩摧。(蠶房以父母論,生旺有氣修治整齊,死絕刑害、崩損破敗。帶水自刑蠶室必漏,水化父,父化水,皆作前斷。看臨何爻便知何時有雨,如在初爻生蟻時,多被陰雨傷蠶,餘仿此。)
水爻《乾》宮より出づるは、用いて夏蠶を養えば反って吉利なり。乾・兌兩宮の卦は、子孫水に屬して、性蠶と相逆し、春蠶必ず興旺し難し。ゆえにただ夏蠶に利あり。春夏は本本相同ならず。春蠶は冷を怕れて、最も水爻を忌む。夏蠶は涼を要して、就中水爻を忌まず。春蠶冷を受ければ便ち病多く養い難く、夏蠶涼を得れば反って病少なく旺し易し。ゆえに夏蠶を養うに子孫水に屬するを宜とす。父母が刑地に落つれば、當に蠶室必定破損すと說くべし。蠶房は父母爻の上より看る。父母生旺氣あれば、房舍修葺齊整す。父母死絶あるいは刑害に遭えば、房舍就中崩壞破敗す。父母が水を帶びてまた自刑すれば、蠶室必定雨漏りす。水が父母を化し・父母が水を化するも、皆前面のかくのごときに照らして斷ず。再び父母の哪一爻に臨むかを看て、すなわち甚麽時候に雨を下すかを知る——たとえば初爻に臨めば、まさに蟻蠶殼を出づるの時に當りて、多く陰雨に蠶を傷せらる。その餘はこれに照らして類推せよ。
蠶繭獻功三合,會財福而旺相;卦宮定位六爻,隨動靜以推詳。(卦有三合,最怕會成父、兄、官局大力不利,蓋會起之爻,不論四時皆為有氣,以彼有二爻扶持故也。旺相遇之其勢愈甚,故占蠶得三合財福二局大吉之兆。更若凶殺有制,可作十分吉斷。)
蠶繭の功を獻ずるを要するは、全く三合の妻財・子孫の局を會成してまた旺相なるを看る。卦宮爻位に按じて排定して、再び各爻の動靜に隨い細細推詳す。卦中もし三合あれば、最も父母局・兄弟局あるいは官鬼局を會成するを怕る。それは大いに不利にして——會合して起るの爻は、四季を論ぜず皆氣ありと算し、全く另外兩爻の扶持に靠るがゆえに。這類の局もし再び旺相に逢えば、勢頭就中さらに盛なり。ゆえに蠶を占して能く三合の財局あるいは福局を得てこそ、大吉の兆なり。もし凶殺また別に制伏あれば、それすなわち十分吉利と斷作しうる。
