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邊夷犯界第四十八

明 · 佚名 · 第10巻 / 10

作盤ガイド: 大六壬起課, 金口訣起課

支干尊卑分內外,日刑辰上我贏夷。支克干頭強虜逆,日生辰死自亡歸。更將刑德推強弱,初外中吾剋制夷。干尊支卑,故以中國為主,外夷為支,此一定不易之理。若日上神刑辰上神,我贏夷之兆;辰上神刑日上神,強虜橫逆不順。即日克辰上,與克辰中國勝;辰剋日上與剋日,外軫猖獗。若上得相生旺相之神,辰上得死囚空亡之神,夷眾逃散,不敵而歸。

日干日支は尊卑の別有り、以て內外を分かつに用ふ:日干の上神が日支の上神を刑すれば、我方は外族に戰勝す。日支が日干の上を克するは、那是強敵の橫逆なり。日干が生を得て日支が死地に落つれば、外族は自己に敗亡して歸去せん。此のほか還に刑・德を用いて強弱を推し、初傳は外に屬し・中傳は我に屬するを用いて能く夷狄を克制するか否かを看よ。日干は尊を爲し・日支は卑を爲すれば、故に中原を以て日干と爲し・外夷を以て日支と爲す、這是一定不移の道理なり。若し日干の上神が日支の上神を刑すれば、即ち我方の夷狄に戰勝するの兆なり。日支の上神が日干の上神を刑すれば、即ち強敵の橫行して順服せざるなり。日干が日支の上神を克し・あるいは日支を克せば、中原は勝てり。日支が日干の上神を克し・あるいは日干を克せば、外族は即ち猖獗せん。若し日干の上に相生旺相の神を得、而して日支の上に死囚空亡の神を得れば、那麽夷衆は潰散して、戰はずして歸らん。

此自日辰尊卑之分論也,惟《靈匣經》及《兵機捷徑》等又以刑德分中外(刑,日刑也;德,日德也),德克刑中國勝,刑剋德外夷勝。又詳德刑之地盤生克何如,若俱受刑亦不妙。

以上は日干日支の尊卑の分より立論するなり。ただ《靈匣經》と《兵機捷徑》などの書は別に刑・德を用いて中原と外族とを分かつ:「刑」は日刑を指し、「德」は日德を指す。德が刑を克すれば、中原勝つ。刑が德を克すれば、外夷勝つ。此のほか還に德と刑とが地盤に落つるの生克の如何を細看するを要し、若し兩者が皆刑を受くれば、那もまた妙ならず。

然則三傳可以不用乎?初傳為外末為內,若初中旺相生末,內有奸人與相連。中末旺克初,寇至境邊自回。如無氣末往生之,宜退謹守,怕有穿窬竊財,將神俱以制刑制支為吉。

那麽三傳は即ち用ゐずとも可ならんや。亦そうにあらず。初傳は外方を代表し、末傳は內地を代表す:若し初傳中傳が旺相にして末傳を生ずれば、內部に奸人の外敵と勾連する有るを主る。若し中傳末傳が旺相にして初傳を克せば、敵人は邊境に到るもまた自行して退回せん。若し末傳が氣無くして返って往きて初傳を生ずれば、即ち退守謹愼すべく、怕るは墻を穿りて財物を竊盜する事の有らん。至於天將と天神とは、皆能く刑を制し・日支を制するを以て吉と爲す。

然而夷性不測,方土亦異,則當以發用神將決。如發用亥子,知為北狄;巳午發用,知為南蠻;申酉發用,知為西戎;寅卯發用,知為東虜;四季發用,知為五方雜集之苗。

然るに外族の性情は揣測し難く、各處の方土もまた一樣ならず、那就當に初傳發用の神將を用いて以て判定すべし。發用が亥・子なれば、北方の狄人なるを知る可し。發用が巳・午なれば、南方の蠻人なるを知る可し。發用が申・酉なれば、西方の戎人なるを知る可し。發用が寅・卯なれば、東方の敵虜なるを知る可し。發用が辰戌丑未の四季なれば、五方の雜處聚集する苗人なるを知る可し。

若論其性,見子為貪狼,亥卯為陰賊,寅午為勇猛,丑戌為公正,巳酉為寬大,辰未為奸邪獲擄。螣蛇為凶惡,朱雀天空為欺詐虛滑,勾陳好殺,太陰為後,陰私懦弱,故曰:“方從子午分南北,性看天神一定之。”夫知其性知其方,則預有以備之,蕩平亦何難之有?

若し彼らの性情を論ぜば:子を見れば是れ貪婪して狼の如し、亥・卯を見れば是れ暗中に盜を爲し、寅・午を見れば是れ勇猛にして闘を好み、丑・戌を見れば是れ公道正直、巳・酉を見れば是れ寬厚大度、辰・未を見れば是れ奸邪にして擄掠を好む。天將の方面は、「螣蛇」は凶惡を主り、「朱雀」「天空」は欺詐滑頭を主り、「勾陳」は殺を好み、「太陰」と「天后」とは陰私懦弱を主る。故に曰く:「方位は子午の一線より南北を分かち、性情は天神を看れば便ち一定す。」旣に彼らの性情を知り・また彼らの方位を知れば、即ち預め防備を加以する可く、那麽邊患を蕩平するに又に何の難しか有らんや。

蕩平群寇第四十九

若逢群寇定輸贏,勝負初傳大將評。德或制刑刑生德,貴乘太歲制玄神。本神行年能制虎,勾陳賊上震下辰。遇此敵降天滅寇,行師傳助建功勳。

成群の寇盜に碰上して輸赢を定めんとすれば、勝負は即ち初傳と主將とを憑りて評斷す。若し日德が日刑を克制し、あるいは刑が返って德を生ぜん。若し天乙貴人が太歲に乘じて「玄武」を制住せん。若し主將の本命行年が能く「白虎」を制せん。若し「勾陳」が敵の方位に壓しまた震懾して其の下の神を克制せん——これらに遇上せば、即ち敵人の來りて降り・上天の寇を滅するの象、兵を出すに三傳の相助有り、必ず能く功勳を建立せん。

平寇之課,以發用天將核之,吉將勝,凶將否。若德克刑,刑又來生德,主不戰而服。貴乘太歲立旺方是天子合位,平一海內之象。玄武為賊,太歲又制之,中華勝虜之兆。若本將行年又能制虎,勾陳臨賊方位,又克上神,則寇自降滅,定成大勳也(勾陳立賊方共有三說:一說制勾陳神,一說天乙克勾下神,今又是勾自克下神。凡天乙制勾陳,六辛、壬、癸日有之)。

寇盜を平定するの課は、初傳發用の乘ずる所の天將を用いて核定す:吉將なれば即ち勝ち、凶將なれば即ち勝たず。若し日德が日刑を克し、而して刑がまた返って德を生ぜば、敵人の戰はずして降服するを主る。天乙貴人が太歲に乘じて當旺の方に立つは、那是天子の位に當るの象、海內を平定し・天下一統するを主る。玄武は盜賊を代表し、太歲がまたそれを制住するは、那是中原の外虜に戰勝するの徵兆なり。若し主將の行年がまた能く白虎を制住し、勾陳が敵方の居する所の方位に臨みて而且其の上の神を克住せば、那麽寇盜は自然に降服消滅し、一定能く大功を成就せん。「勾陳が賊方に立つ」に關しては一共に三種の説法有り:一説は神の勾陳を制住する有るを要すとし、一説は天乙が勾陳の下の神を克するとし、ここに講ずるはまた勾陳が自己に下神を克するなり。凡そ天乙の能く勾陳を制するは、ただ六辛の日と壬・癸の日のみ乃ち出現せん。

凱旋聞詔第五十

得勝還朝斷眾心,歲生年命聖歡欣。歲陰旺相生主將,後宮暗助有親臣。歲神年後扶年命,宰輔出力助將軍。月建生日公侯力,日上休囚反禍臨。歲神月建來刑剋,譽贊與誰宜得人?日辰旺相及有氣,三陽三光鑄印逢。月將龍德生年日,鐘鼎銘勳寵渥隆。

勝を得て朝に還るに、朝中衆人の心向を判斷するを要す:太歲が主將の行年本命を生ずれば、天子は必定に歡欣せん。太歲と「太陰」とが旺相にして主將の年命を生ずれば、是れ後宮と親近の臣とが暗中に相助するなり。太歲の後の神が年命を扶助するは、是れ宰輔の力を出して將軍を幫襯するなり。月建が日干を生ずるは、是れ公侯の力を出すなり。若し日干の上が休囚に落つれば、返って禍事の頭に臨む有らん。太歲と月建とがまた來りて刑克せば、那麽榮譽と褒獎とを誰に歸し・何の人才に託付して乃ち好からんや。ただ日干日支が旺相にして氣有り、課中にまた「三陽」「三光」「鑄印」などの吉課に逢ひ、月將と「龍德」とが再び行年と日干とを生ずれば、那乃ち鐘鼎に功を銘し・恩寵優渥の局面なり。

邊夷既靖,正班師勒鼎之時,然而朝臣未知其心服否,若得太歲生主將年命,聖天子不勝歡欣。太歲與太陰旺相生大將年命,主後官有皇后妃親臣(上所親信者也)暗助。太歲後之神生扶年命,宰輔亦左右維持。月建生日,公侯亦朝夕贊襄,在朝之眾心可知也。

邊地の夷患は旣に已に平定せば、正に師を班して朝に回り・功勳を鐘鼎の上に銘刻するの時候なり。然るに朝中の大臣の心の裡に服するか否かは、還に知らず。若し太歲が主將の行年本命を生ずるを占得せば、那麽聖明の天子は必定に十分に歡欣せん。太歲と太陰とが旺相にして主將の年命を生ずれば、後宮の皇后嬪妃および天子の親信の臣の暗中に於て相助するを主る。太歲の後の神が年命を生扶するは、宰輔大臣もまた傍より維護せん。月建が日干を生ずれば、公侯らもまた朝夕に贊助せん。朝中衆人の心向は、これより便ち以て知る可し。

若日上體囚,反有禍至;歲神月建又來刑,公卿大夫相與阻撓,即亦吝爵不賞矣,又敢望封哉?惟是日辰旺相,又臨有氣之神,課得三陽、三光、鑄印、龍德等吉,月將又來生日,則是寵涯之隆矣。

若し日干の上が囚地に落つれば、返って禍事の到來有らん。太歲と月建とがまた來りて刑克せば、那就是公卿大夫が一齊に中より阻撓し、爵位賞賜すら吝惜して與へず、何處か敢えて封侯を指望せんや。ただ日干日支が旺相にして、また氣有る之神の上に臨み、課體が「三陽」「三光」「鑄印」「龍德」のこれら吉課を得、月將が再び來りて日干を生ずれば、那乃ち恩寵優渥・榮極して一時の局面なり。

大六壬大全卷五終

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