Libo

占軍器

明 · 佚名 · 第9巻 / 10

作盤ガイド: 大六壬起課, 金口訣起課

軍中以金鼓旗為三皇,旌角麾鈴鐸為五帝,大將進兵則用鼓,收軍則用金,大師則建旗,招軍則用麾,催軍則用角,建陣象方則用旌,旌小旗也,傳事出入則以鈴鐸,俱軍中之用器。

軍中は鉦・鼓・旗を把りて「三皇」を看爲し、旌・角・麾・鈴・鐸を把りて「五帝」を看爲す。主將は兵を進むれば即ち鼓を擊ち、兵を收むれば即ち金を鳴らす。大軍を出づれば即ち旗を樹て、部隊を招集すれば即ち麾を用ひ、行軍を催促すれば即ち角を吹き、陣を布きて象を取りて方位を定むれば即ち旌を用ふ——旌は小旗なり。軍令を傳遞し・出入を通報すれば即ち鈴鐸を用ふ。これら皆軍中の用ふる所の器具なり。

若聲雄者軍勝,聲低者軍敗,無聲者為國勢去;無故自鳴者,主大兵將起;無故自裂者敗凶必速;忽生光華者,客兵至;或如染血,或似塗泥,或分潰,不出三旬大敗。

これらの器具は若し聲音雄壯なれば、我軍は即ち勝てん。聲音低沉なれば、我軍は即ち敗れん。聲を發出し得ざれば、那是國運衰亡の象なり。それらが緣故なく自己に響き起これば、大戰將に起こらんとするを主る。緣故なく自己に破裂すれば、敗亡の禍は必定に甚だ速く到らん。忽然光彩を放出するは、客兵の到來有るを主る。若し器具の看るに血を染めたるが如く・泥を塗りたるが如く、あるいは自行して散裂するは、三十天を出でずして必ず大敗有らん。

旌旗麾帶無風似有風者指敵,我將勝;背敵,敵兵來;若有風似無風者,將威;上指,將易;若有風下垂者,軍士自服;若火燒者,將婦拜佛;若無故自飛起者,兵潰。

旌旗と麾帶とが風なき時に卻って風有るが如く飄動す:敵方に向かって飄ぶは、我軍將に勝たんとす。敵方を背けて向かふは、敵兵の來らんとす。若し風有るに卻って風なきが如く紋絲として動かざれば、將に威嚴有るを主る。旗尖が上に向かって直指するは、將に更換有るを主る。若し風有るに旗子が低く垂れ下れば、軍士は自然に順服せん。若し旗幟が火に燒着けられれば、主將の家眷は佛を拜して災を消するを要す。若し旗幟が緣故なく自己に飛び起これば、軍隊の潰散を主る。

金、石、絲、竹、匏、土、革、木,樂器也。若聲音和,主世有清平之慶。音聲雜厲,主有亂離之事。若食器中忽變血色者,將軍戰勝有功。盞碟作聲,刺客至。不用自迸碎者,大將更;又囚徒主逃。

金・石・絲・竹・匏・土・革・木のこ八音は、樂器の總類なり。若し其の聲音が和諧せば、世道に清平の慶有るを主る。若し聲音が雜亂凄厲せば、戰亂流離の事有るを主る。若し食器の中に忽然血色と變成するは、將軍の作戰して獲勝して功有るを主る。杯盞碟碗が自己に聲響を發出するは、刺客の來らんとする有らん。人のそれを動かすなくして自己に迸碎するは、大將の更換せんとするを主り、また囚徒の逃走せんとするを主る。

將軍刀劍生血斑,大戰有功,抽劍不出鞘,有陰謀事。刀劍自折,客吉主凶。刀劍有火光,客至防戰。刀劍自鳴,大戰有功。刀劍火焚,上將罷。刀劍化鳥,將士散亡。刀劍化神鬼,將立功勳。刀劍似大搖棹,速有大戰,又主兵散。刀亂響,恐防混戰。

將軍の刀劍の上に血斑を生ずるは、大戰して功有るを主る。劍を鞘より抽出す能わざれば、陰謀の事有るを主る。刀劍が自己に折斷するは、客方は吉・主方は凶なり。刀劍の上に火光を現出するは、客兵の將に至らんとするを主り、交戰を防ぐを要す。刀劍が自己に鳴響するは、大戰して功有るを主る。刀劍が火に燒毀せらるるは、上將の罷職せんとするを主る。刀劍が鳥と變化するは、將士の潰散逃亡を主る。刀劍が神鬼と變化するは、將領の功勳を立てんとするを主る。刀劍が搖動して大船上の櫓棹の如きは、甚だ速く大戰有るを主り、また兵衆の離散を主る。刀が雜亂の響聲を發出するは、恐怕一場の混戰を防ぐを要す。

驢馬奔咬,軍旅不利。兵器作人言,吉語則吉,凶語則凶。馬廄火焚,大兵將起。鐵甲噴火,不日交戰。槍頭生火,敵客生侵。木驢自走,千里行征。輕車有滯,君王不詔。刁斗自飛,兵回將易。

驢馬が狂奔して互に咬むは、軍中に利あらず。兵器が口を開きて人話を説くは、説く是れ吉語なれば即ち吉、説く是れ凶語なれば即ち凶なり。馬廐に火を失するは、大戰將に起こらんとするを主る。鐵甲の上に火光を噴出するは、日ならずして即ち交戰せん。槍頭の上に火焰を生ずるは、敵方の客兵の來犯を主る。城を攻むるに用ゐる木驢が自己に走動するは、千里を遠征せんとするを主る。輕車の行動が滯澁するは、君王の詔を下さざらんとするを主る。軍中の更を打つに用ゐる刁斗が自己に飛び起こるは、軍隊の撤回せんとし・主將の更換せんとするを主る。

占城營屋宇

凡城營房舍,無故生火照耀,其地荒涼,庶人為官。城營吐火光赤色,兵潰。宮殿臭氣,大凶。宮門自開,臣叛;自關,主兵入境。屋舍自香,生貴人,又曰神仙自會。

凡そ城池・營寨・房舍が緣故なく火光を生じて照耀するは、其の一帶の將に荒涼と變らんとするを主り、また平民百姓の官を爲さんとするを主る。城營の中に赤色の火光を吐出するは、軍隊の潰敗を主る。宮殿の裡に臭氣を發出するは、大凶。宮門が自己に打開くは、臣下の叛亂を主る。自己に關閉するは、敵兵の境に入る有るを主る。屋舍が自己に香氣を發出するは、貴人を生ぜんとするを主り、また人の説くは神仙の自ら來りて聚會するなり。

宮殿聲鳴,主更人離。樑柱自折壞,主凶。帳房自鳴,宜賞軍。屋舍有鬼喚者,宜修福,又曰人亡。關鎖不能開,防奸人。屋舍忽無,此地必戰;屋舍忽添,年內大熟。宮殿內忽有胡人現形,主有焚戮、兵戰、將更、地沒。

宮殿が鳴響を發出するは、人を換へんとし・人の離散有るを主る。梁柱が自己に折斷損壞するは、凶を主る。營中の帳房が自己に作響するは、當に軍士を犒賞すべし。屋舍の裡に鬼の呼喚有るは、當に福を修め禳解すべく、また説法有りて人を死なんとす。門上の鎖が打開き得ざれば、奸細を提防するを要す。屋舍が忽然不見と爲れば、こ一帶は必ず戰事有らん。屋舍が忽然増多すれば、一年の內に五穀大熟せん。宮殿の內に忽然胡人の形貌を現出する有るは、焚燒屠戮・兵戈戰亂・主將更替・土地淪陷の事有るを主る。

占北斗

紫微垣乃天皇帝座,北斗為之拱衛。若有赤氣入斗,一年內大旱,又主外兵主境。黃氣入斗,君恩臣義,國正條明。白氣入斗,八月內大兵作戰。青氣入斗,文貴武伏。黑氣入斗,妖兵大作,又主大水。紫氣入斗,君聖臣賢。

紫微垣は天帝の座位、北斗七星は環繞して之を拱衛す。若し赤色の氣の北斗に侵入有れば、一年の內に大旱有り、また外敵の境に入るを主る。黃色の氣が斗に入れば、君主の恩有り・臣下の義を守るを主り、國政清明にして・條理分明なり。白色の氣が斗に入れば、八月の內に大戰有るを主る。青色の氣が斗に入れば、文臣の顯貴・武將の俯首を主る。黑色の氣が斗に入れば、妖異の兵の大いに起こるを主り、また大水を主る。紫色の氣が斗に入れば、君主の聖明・臣下の賢能を主る。

袁子曰:凡占見異,當以月將加時,看日祿泊於何官上,即從日祿上起五符,次天曹、地府、風伯、雷公、雨師、風雲、唐符、國印、天關、地鑰、天賊分佈十二宮分。看所見之物,或異鳥飛來,或風起卷旗,或馬嘶蛇入,或旌旗不動而自動,或金鼓不鳴而自鳴,從何方神上來,從何方神上起,即以其所見之時占之,吉凶自見。

袁子に曰く:凡そ異象を見るを占ふに、皆當に月將を用いて占時に加えて天盤を轉じ、本日の「祿」神のいずれの宮の上に停るかを看、即ち日祿の其の一宮より「五符」を起こし、接着依次に「天曹」「地府」「風伯」「雷公」「雨師」「風雲」「唐符」「國印」「天關」「地鑰」「天賊」を排して、こ十二神を十二宮に分布せよ。然る後に見る所の物を看よ——あるいは異鳥の飛來する、あるいは風の起こりて旗幟を卷動する、あるいは馬嘶・蛇入、あるいは旌旗は人の動かすなくして自己に動く、あるいは金鼓は人の敲くなくして自己に響く——それはいずれの一位の神の所在する方位より過來し・いずれの一位の神の所在する方位より發生するか、即ちそれを見る其の時辰に按じて課を起こせば、吉凶は自然に顯現せん。

如五符方位有鳥來,主有喜信,所謀皆利。天曹亦主有文書喜慶,無災禍也。地府戰則成功,有奇喜。風伯主口舌,宜固守營寨。雷公主大雨滂沱,雖有召喚,亦不可出,安防災禍。雨師出行不宜遠途,大雨淋漓。風雲主憎嫌,且防有賊,不可舉兵。

例えば「五符」の所在する方位より鳥の飛來する有れば、喜訊有るを主り、謀劃する所の事は皆順利なり。「天曹」の方位より來るは、また文書喜慶有るを主り、災禍なし。「地府」の方位より來るは、交戰して成功する能く、還に意外の喜有らん。「風伯」の方位より來るは、口舌爭端を主り、營寨を固守するに宜し。「雷公」の方位より來るは、大雨滂沱を主り、たとい人の來りて召喚する有るもまた出でる可からず、安坐して災禍を防備せよ。「雨師」の方位より來るは、出行して遠路を走るに宜からず、大雨淋漓に遇上せん。「風雲」の方位より來るは、人に憎惡嫌棄せらるるを主り、還に敵人有るを防ぎ、兵を擧ぐる可からず。

唐符主大潰,和諧宮府,大兵至此,所求遂意。國印主皇恩喜詔,或有賜賞,並文字、求謀稱意。天關宜伏兵守寨,興兵則悲。地鑰當提防失財,招喚莫出,以免災咎。天賊口舌爭嚷有驚,更提防奸詐,謹慎免憂。以上十二條,吉至則順受,凶來則修德以祉之。

「唐符」の方位より來るは、敵方の大潰を主り、官府と相處すること和諧なり、大軍ここに到れば、求むる所は皆願の如くならん。「國印」の方位より來るは、皇恩喜詔有るを主り、あるいは賞賜を得、文書と謀劃の事とは皆心に稱ふ。「天關」の方位より來るは、兵馬を埋伏し・營寨を堅守するに宜しく、兵を興して出戰すれば即ち悲傷せん。「地鑰」の方位より來るは、當に財物を丟失するを提防すべく、人の招喚する有るもまた出でる勿れ、以て災を招くを免れん。「天賊」の方位より來るは、口舌爭吵・驚を受くるを主り、更に奸詐を提防し、謹愼に行事して乃ち憂を免る可し。以上の十二条は、吉の來れば即ち坦然として承受し、凶の來れば即ち德を修め善を行ひて以て化解して福を求めよ。

途人善惡第四十二

遙望人來子孟良,仲商季惡立天罡。持兇器看支干上,巳賊卯冤亥子強。辰戌功曹傳送更,勝光並酉欲潛藏。途路之間遇見有人來者,未審善惡休咎,看神后子臨四孟(四孟者,寅申巳亥),好人也;神后加仲是商人,加季是惡人。

遥かに人の過來するを望見せば、即ち「神后」(子)を看よ:四孟に臨むは好人、四仲に臨むは商人、四季に臨むは惡人なり。此の時我方は天罡の位の上に站りて身を防げ。若し來人が凶器を手持せば、即ち日干日支の上の神を看よ:「太乙」(巳)を見れば是れ盜賊、「太冲」(卯)を見れば是れ冤情有る人、「登明」(亥)「神后」(子)を見れば是れ凶惡強橫の徒。辰・戌・「功曹」(寅)・「傳送」(申)を見れば是れ官府の差役。「勝光」(午)と酉とを見れば、則ち此人は正に躲藏せんと想ふ。路途の間に人の走り來るに遇ひ、善か惡か・吉か凶かを弄清せざれば、即ち神后子の寅・申・巳・亥のこ四孟の上に落つるを看よ、那是好人なり。神后が四仲に加われば、來るは商人。四季に加われば、來るは惡人なり。

立天罡,我立天方罡以避惡人,則惡人不敢近我。若見舟人來,天罡加孟是吏人,仲季同前。《七十二占》云:“軍歷危險,逢異人宜防備。可向天上天罡下去,此為八極俱張,人不可當。”

言う所の「天罡を立つ」は、我方が天盤天罡の指す所の方位の上に站りて惡人を避くるなり、かくの如くすれば惡人は敢えて我に靠近せざらん。若し船に坐する人の過來するを見れば、天罡が四孟に加われば、來るは官府の差人。四仲・四季に加われば、斷法は前面と相同なり。《七十二占》に曰く:「軍隊が險地を行經し、形貌怪異の人に遇上せば當に防備すべし。天盤天罡の下に向かって走る可し、こを『八極俱張』と曰ふ、人の敢えて擋ぐなし。」

執持兇器,若遇持器之人,日辰上太乙是賊人,太沖是冤人,登明神后兇惡之人,河魁功曹傳送是吏人,勝光從魁其人慾避難。此皆行軍之途間,或當危險之際,有奸細,若見此等怪異之人,不得不占。

至於凶器を手持する人は、遇上せば即ち日干日支の上を看よ:「太乙」(巳)を見れば、此人は盜賊なり。「太冲」(卯)を見れば、此人は冤屈有り。「登明」(亥)「神后」(子)を見れば、是れ凶惡の徒なり。「河魁」(戌)「功曹」(寅)「傳送」(申)を見れば、是れ官府の差吏なり。「勝光」(午)「從魁」(酉)を見れば、此人は逃難せんと想ふなり。これら皆行軍の途中に發生し、あるいは正に險境の時に當る、その中は奸細なきを保し難し、故にこ一類の怪異の人を見れば、占はざる能わざるなり。

孤軍被圍第四十三

占圍之能傷否。被圍上剋日辰傷,天將重刑有禍殃。神將比生為優矣,日辰年命克凶亡。萬一孤軍深入,彼眾我寡,前後不及,被圍敵境,則或傷或否,突圍出方,引軍避鋒,尤不可不慮也。

こ一門は圍まれし後に傷損を受くるか否かを占を占ふ。圍まる時に若し上神が日干日支を克せば、即ち傷有らん。天將が若し更に一重の刑克を加へれば、即ち禍殃有らん。神と將とが彼此に比和相生せば、情形は即ち好し。日干日支と行年本命とが相克せば、那就凶險喪亡なり。萬一孤軍深く入りて、敵衆にして我寡、前後の接應上らず、敵境の中に圍困せられば、那麽傷を受くるか否か・いずれの一方より突圍すべきか・如何に兵を帶びて敵鋒を避くるかは、皆預め考慮せざる能わざるなり。

《軍帳賦》曰:“傷不傷,視陰陽。”謂日辰陰陽四課互剋日辰,或日上剋日,辰上克辰,必有鬥傷。如日辰上神剋日辰,而所見天將又重克之,禍殃必至。

《軍帳賦》に曰く:「傷を受くるか否かは、陰神陽神を看よ。」意思是日干日支の陰神陽神の成す所の四課が互に日干日支を克し、あるいは日干の上神が日干を克し・日支の上神が日支を克せば、即ち一定に戰鬥傷亡有らん。若し日干日支の上の神が已に日干日支を克したれど、而して見る所の天將がまた更に一重の克を加へれば、那麽禍殃は必定に到來せん。

神將謂日辰上神將也,比生謂日上與日相比相生,或與辰相比相生,辰上與辰相比相生,或與日相比相生也。《金匱經》曰:“忽被兵圍,若日辰上神相生不傷,相剋有傷;若天將重剋日辰,其凶更甚。”假令甲子日逆貴,甲上見登明,子上見從魁,二將俱為不傷,甲上登明乘太常,子上從魁乘大陰,二天將雖不傷,而太常乃克支,太陰乃克干,亦有害,稍輕耳。日辰與年命相生則吉,相剋則凶。

歌訣の裡の「神將」は、日干日支の上の神と將とを指す。「比生」は、説く所は日干の上神が日干と比和あるいは相生し、あるいは日支と比和相生し、日支の上神が日支と比和相生し、あるいは日干と比和相生するなり。《金匱經》に曰く:「忽然敵兵に圍困せられれば、若し日干日支の上の神が相生せば、即ち傷を受けず。相克せば、即ち傷有り。若し天將が更に一重の日干日支を克すれば、凶險は更に甚し。」例を擧げて言へば:甲子の日に逆行の貴人を用ひ、甲の上に「登明」(亥)を見、子の上に「從魁」(酉)を見れば、こ兩處の神は皆日干日支を傷らず。甲の上の登明は「太常」に乘り、子の上の從魁は「太陰」に乘る、こ兩位の天將は雖も傷と算せざれど、太常は土に屬して日支の子水を克し、太陰は金に屬して卻って日干の甲木を克し、依舊として害有り、ただ稍や輕きのみ。此のほか日干日支と行年本命とが相生すれば即ち吉、相克せば即ち凶なり。

突圍出處第四十四

被圍欲出向天罡,罡阻絳明玉上詳。酉申方明智卯去,玉夜大上河魁方。勾陳制處最為勝,三吉臨方雲頗強。日辰上下相生吉,相剋休囚忌損傷。太公曰:“兵圍千重,斗至必通。”斗,天罡也。《靈匣經》:“被圍宜出青龍臨方,利若鋒刃,八極俱張,其誰敢當?”青龍亦天罡也(假令天罡臨午,宜往南方,撞而出之)。

圍まれて突き出づるを要せば、即ち天罡の指す方向に向かって冲れ。若し天罡の其の一方が受阻すれば、即ち更に「絳宮」「明堂」「玉堂」の三宮の時を詳看せよ。絳宮の時は申・酉の方より出で、明堂の時は機智を憑りて卯位より出で、玉堂の時は夜裡に「河魁」(戌)の方より出でよ。勾陳の制する處は最も能く取勝し、「大吉」「小吉」などの吉神の臨む所の方もまた頗る強勢なり。日干日支の上下が相生せば即ち吉、相克してまた休囚に落つれば怕るは損傷有らん。太公に曰く:「敵兵の圍むこと千重なりとも、斗柄の指す所は必定に通ず。」斗即ち天罡なり。《靈匣經》に曰く:「圍まれば宜しく青龍の臨む所の方より冲出すべし、鋒利なること刀刃の如く、八方齊しく張る、誰か抵擋する能はん。」ここに言ふ青龍もまた天罡を指す。例えば天罡が午に臨めば、即ち南方に往きて猛冲して出づべし。

如罡臨方遇有山水之阻,又考三宮時。三宮時謂絳宮、明堂、玉堂也,亥加四仲為絳宮,子加四仲為明堂,丑加四仲為玉堂(四仲,子午卯酉時也)。《靈匣經》:“絳宮時出傳送從魁下,明堂時出太沖下,玉堂時出河魁下。”

若し天罡の臨む所の方位が山水の阻隔に遇へば、即ち更に「三宮時」を考査せよ。三宮時は絳宮・明堂・玉堂を指す:亥が四仲の上に加わるは絳宮、子が四仲に加わるは明堂、丑が四仲に加わるは玉堂なり。ここに言ふ四仲は、子・午・卯・酉の四箇の時辰を指す。《靈匣經》に曰く:「絳宮の時は、『傳送』(申)『從魁』(酉)の下より突出せよ。明堂の時は、『太冲』(卯)の下より突出せよ。玉堂の時は、『河魁』(戌)の下より突出せよ。」

《曾門經》云:“吉神吉將臨日辰行年,勾陳乘神制所出之神,又發用得陰傳出陽者,必免難。”《軍帳賦》云:“若取出路,從勾制以取強。”一曰:勝光加四季旺神,出勾陳下必克。如春木旺,以午加卯,依本日干尋勾陳臨處是也。

《曾門經》に曰く:「吉神吉將が日干日支と行年の上に臨み、勾陳の乘ずる神が能く我の突出せんとする其の一方の神を制住し、更に發用が陰神より傳じて陽神を出づるを加へれば、一定能く難を脱す。」《軍帳賦》に曰く:「若し突圍の路を取らんと要せば、即ち勾陳の克制する方向に順いて往きて強を取れ。」別に一説有り:「勝光」(午)を四季の當旺の神の上に加へ、勾陳の下より出づれば必ず能く敵を克す。例えば春天に木旺なれば、即ち午を卯の上に加えて盤を轉じ、再び本日の日干に依って勾陳の臨む處を尋ぬ、彼處より突圍せよ。

二吉,大吉、小吉也,二吉臨方突出亦吉。《軍帳賦》云:“龍頭莫戰,嫌支干以休囚。背腹宜攻,要日辰之旺相。”解見前篇。

歌訣の裡の「三吉」の中に指す所の兩吉は、即ち「大吉」(丑)と「小吉」(未)、こ兩神の臨む所の方より突圍するも、また吉なり。《軍帳賦》に曰く:「龍頭の處は交戰する勿れ、怕るるは日干日支の休囚に落つるなり。城の背腹は攻打するに宜し、但し日干日支の旺相を得るを要す。」解釋は前面の《攻城拔邑》一篇に見よ。

抽軍避寇第四十五

賊勢憑陵我未強,抽軍迴避看天罡。值孟切宜從右隱,促季還須向左藏。彼強我弱。不得不引軍迴避,於是以月將加時看,天罡加四孟,宜向右路去;天罡加四仲、四季,宜向左路去。《神樞經》曰:“天罡加四仲四季,俱宜左避,加孟宜右避。”《靈匣經》曰:“聞賊來追,罡加孟神在內,宜右避;罡加仲神在門,宜中避;加季神在外,宜左避。”

敵勢が凶猛にして人を逼りて我方がなお強さ足らざれば、即ち軍を撤して回避するを要す、辦法は天罡を看よ:四孟に値せば右邊より隱れ去り、四季に値せば左邊に向かって身を藏めよ。對方強く我方弱くして、兵を帶びて回避せざるを得ざれば、是に於て月將を用いて占時に加えて盤を轉じて看れ:天罡が四孟に加われば、右路を走るに宜し。天罡が四仲・四季に加われば、左路を走るに宜し。《神樞經》に曰く:「天罡が四仲・四季に加われば、皆左に向かって避くるに宜し。四孟に加われば、右に向かって避くるに宜し。」《靈匣經》に曰く:「敵人の來りて追ふを聞きてば、天罡が孟神に加わるは『在內』、右に向かって避くるに宜し。仲神に加わるは『在門』、中間に向かって避くるに宜し。季神に加わるは『在外』、左に向かって避くるに宜し。」

卯酉歲寅陰合併,開星戌亥勝光臧。天盤丑未臨方吉,旺相之方切忌防。卯太沖也,酉從魁也,歲太歲也,寅功曹也,陰太陰也,合六合也,六神臨方,都利避難。《龍首經》云:“賊猝然至,宜往卯、酉、功曹、太歲臨方避之。”《兵帳賦》云:“前三後二,私門禁戶以相扶。”前三,六合卯也;後二,太陰酉也。

卯・酉・太歲・寅に、「太陰」「六合」の并臨を加へ、還に「開星」および戌・亥・「勝光」(午)は、皆難を避くるの好き去處なり。天盤の丑・未の臨む所の方もまた吉、獨り當令の旺方のみ切に提防するを要す。卯は「太冲」、酉は「從魁」、歲は太歲、寅は「功曹」、陰は「太陰」、合は「六合」、こ六神の臨む所の方は皆難を避くるに利す。《龍首經》に曰く:「敵人が突然として殺到せば、卯・酉・功曹・太歲の臨む所の方に往きて躲避するに宜し。」《兵帳賦》に曰く:「貴人の前三位と後二位は、私門と禁戶と爲し、互相扶助する可し。」前三位は六合、卯に配す。後二位は太陰、酉に配す。

開星者,春卯、夏午、秋戌、冬亥。戌河魁也,亥登明也,勝光者午也,四神臨方,避兵亦吉。臧善也。

言う所の「開星」は、春天は卯に在り、夏天は午に在り、秋天は戌に在り、冬天は亥に在り。戌は「河魁」、亥は「登明」、午は「勝光」、こ幾神の臨む所の方は、以て兵を避くるもまた吉なり。歌訣の裡の「臧」の字は、即ち善・好の意思なり。

丑未二神臨方亦吉,一雲有急事不暇候吉,以河魁加時,斗加孟可入,加季可出。旺方,謂春東、夏南、秋西、冬北、四季四維,不可向之;夏季尤忌,及剋日干,更凶。

丑・未の兩神の臨む所の方もまた吉なり。別に一説有り:若し事情緊急にして、吉時を待つに及ばざれば、即ち「河魁」(戌)を用いて占時の上に加えて盤を轉ぜ、天罡が四孟に加われば即ち進む可く、四季に加われば即ち出づる可し。言う所の「旺方」は、春天の東方・夏天の南方・秋天の西方・冬天の北方、および四季月の四維の位、皆向かって往く可からず。夏季はなかんずく忌むを要し、若し其の一方がまた日干を克せば、就更に凶なり。

天乙直符方最忌,日干被克去當凶。子無六合午無陰,三日逃凶講吉祥。天乙直符者,與月厭煞同例。

「天乙直符」の所在する方位は最も忌諱するを要し、日干の克せらるる其の一方は往くもまた凶なり。子位の上に「六合」なく・午位の上に「太陰」なからば、那麽三天の內に凶險を逃避して・吉祥を求めんと欲するは、即ち難し。言う所の天乙直符は、其の排法は「月厭煞」と是れ同一の例なり。

日干被克處,如甲乙日不宜向西,丙丁日不宜向北,戊己日不向東,庚辛日不宜向南,壬癸日不宜向四維。又云,不可以死向旺,如秋令甲乙日申酉尤凶,若攻賊亦忌之。

言う所の日干の克せらるる處:甲の日・乙の日は木に屬し、金に屬する西方に往くに宜からず。丙の日・丁の日は火に屬し、水に屬する北方に往くに宜からず。戊の日・己の日は土に屬し、木に屬する東方に往くに宜からず。庚の日・辛の日は金に屬し、火に屬する南方に往くに宜からず。壬の日・癸の日は水に屬し、土に屬する四維に往くに宜からず。また曰く:死氣に處する一方を拿りて當旺の一方を撞く可からず、例えば秋令の甲の日・乙の日は、木死して金旺、申・酉の方に往けばなかんずく凶なり。若し是れ往きて敵人を攻打せんとするも、同じくこ一条を忌むを要す。

子方乃六合不臨之地,午上乃太陰不臨之地,夫陰合二神是天地之私門,利以逃遁,子午之地,既不見此,逃者不利也,慎之,慎之!

子のこ一方は「六合」が永遠に臨到せざる地方、午のこ一位は「太陰」が永遠に臨到せざる地方なり。太陰と六合のこ兩神は天地間の私門、最も逃遁するに利す。子・午の兩地は旣にそれらを見ざれば、彼處に逃げるは即ち利ならず、務めて謹愼・務めて謹愼せよ。

渡江過泥第四十六

渡江最怕支神傷,支水干陸兩評詳。歲乘神后遭沉溺,支干凌沖車櫓傷。日遇罡沖風逆浪,支乘神克惡泥殃。軍行異域,欲無涉水渡泥之患,則以支為水路,干為陸路。若渡江者,最怕支上乘神克支,或支克支上神,主有沉溺之災。

江を渡るは最も日支の神の傷を受くるを怕る、日支は水路を代表し・日干は陸路を代表し、兩邊は皆評斷するを要す。太歲の上に「神后」(子)に乘ずるは、船を沈め水に溺るるを主る。日干日支が凌壓相沖せらるるは、車輛船櫓の損壞を主る。日干日支が「天罡」「太冲」に遇上するは、逆風大浪を主る。日支の乘ずる神が來りて日支を克するは、泥濘の裡に陷りて殃を遭ふを主る。軍隊が異域を行經し、水を涉り泥を過ぐるの禍患を免れんと想へば、即ち日支を以て水路と爲し・日干を以て陸路と爲せ。若し江を渡らんと要せば、最も日支の上に乘ずる神の日支を克し、あるいは日支の往きて日支の上神を克するを怕る、皆沉溺の災有るを主る。

神后加太歲,行船沉沒。支為水,干為陸,太沖加干為車,加支為舟櫓,所以行舟之具,若卯加支干,被下神凌之,舟車有損。

「神后」(子)が太歲の上に加わるは、行船の沈沒を主る。日支は水路を代表し、日干は陸路を代表す。「太冲」(卯)が日干の上に加われば即ち車と看爲し、日支の上に加われば即ち船櫓と看爲す、皆路を行き舟を行くの器具なり。若し卯が日干日支の上に加わりて下面の神に凌克せらるれば、那麽車と船とは皆損壞せん。

天罡太沖加日辰,主大風浪覆舟。《兵仗賦》云:“日忌罡沖,太歲遭虛而禍起。”太歲遭虛,謂神后加太歲也。支上乘神傷支及年命,又帶惡將,過水涉泥俱不利。

「天罡」(辰)と「太冲」(卯)とが日干日支に加臨するは、大風浪の起こり・船隻の掀翻するを主る。《兵仗賦》に曰く:「日干日支は天罡・太冲を見るを忌む。太歲が虛を遭えば、禍事は即ち起こらん。」言う所の「太歲が虛を遭ふ」は、即ち神后が太歲の上に加わるなり。此のほか、日支の上に乘ずる神が若し日支および行年本命を傷克し、また凶惡の天將を帶ぶれば、那麽水を過ぎ・泥を涉るは皆利あらず。

天河地井行船惡,土煞水龍過渡愁。支吉干傷舟可渡,鵬池罡指不須憂。壬癸子天之三河,卯酉辰地之三井,月將加正時,三河有一臨井者,舟不可渡也。

天河が地井を壓すれば、行船は即ち凶なり。「土煞」「觸水龍」に碰上せば、過渡するに人をして發愁せしむ。日支が吉にして日干が傷を受くれば、船に坐すもなお渡り得て過ぐ。至於泥沼水泊は、ただ天罡の指すに順いて走れば、即ち憂慮するに及ばず。壬・癸・子は天上の三河、卯・酉・辰は地上の三井。月將を用いて正時に加えて盤を轉ぜ、三河の中にただ一条の地井の上に臨む有れば、船即ち渡る可からず。

土煞、玉皇煞訣云:“土煞子丑巽宮未,寅卯之年坤上收。辰巳居干午年坎,未雷申酉古離州。戌亥二年居艮位,對宮便是玉皇遊。”又云:“辰戌丑未為土煞。”丙子、癸未、癸丑為觸水龍日。書曰:“土煞不宜過泥,水龍不宜過江。”

「土煞」と「玉皇煞」の口訣に曰く:「子年・丑年の土煞は巽宮と未位に在り、寅年・卯年は坤位に收む。辰年・巳年は乾位に居り、午年は坎位に在り。未年は震位に在り、申年・酉年は離位に在り。戌年・亥年は艮位に居る。土煞の對宮即ち玉皇煞の游ぶ所の處なり。」別に説法有り:「辰・戌・丑・未は本身就是れ土煞なり。」丙子・癸未・癸丑のこ三天を「觸水龍日」と曰ふ。書の上に曰く:「土煞の日は泥濘を過ぐるに宜からず、觸水龍の日は江を渡るに宜からず。」

支為水道,若支上神吉,干雖受傷,渡舟無妨。遇有淤泥之地,只向天罡下去,便得干路。

日支は水道を代表す、若し日支の上の神が吉なれば、那麽日干は雖も傷を受くれど、船に坐して水を渡るも妨礙なし。途中に若し淤泥の地に遇へば、ただ天罡の指す下に向かって走れば、即ち乾燥の路を尋ね得ん。

水戰觀風第四十七

水戰全憑風便方,日干未巳正堪詳。白虎風神逢劫殺,飛廉大殺亦風鄉。旺相乘殺風速起,休囚無殺乘風狂。行船雖不宜見風,而戰必借風以助威,巳為風門,未為風伯,日辰上要此二神到方有風。

水戰は全て風向の順か否かに靠る、故に日干と未・巳の兩神は正に細看するを要す。「白虎」は風神、若し「劫殺」に遇上し、あるいは「飛廉」「大殺」に碰上すれば、亦皆風の起こる處なり。旺相にしてまた凶煞に乘ずるは、風の來ること快し。休囚に落ちまた煞に乘らざれば、即ち狂風の借る可きなし。行船は本來風に遇ふに宜からず、但し水仗を打つは卻って風を借りて威を助けざる可からず。巳は「風門」、未は「風伯」、日干日支の上にこ兩神の到位有るを要して、乃ち風有らん。

白虎,風神也,逢劫殺、飛廉、大殺,主大風暴起。若日干旺相乘諸風殺,風速起,休囚而又不乘殺,主無風也。飛廉,正戌、二巳、三午、四未、五申、六酉、七辰、八亥、九子、十丑、十一寅、十二卯。

白虎は風神、若しそれが劫殺・飛廉・大殺に逢上せば、狂風の暴起を主る。若し日干が旺相の氣に當りてまたこれらの風煞に乘ずれば、風は甚だ速く來らん。若し休囚に落ちまた煞に乘らざれば、那就風なし。飛廉の排法は:正月は戌に在り、二月は巳、三月は午、四月は未、五月は申、六月は酉、七月は辰、八月は亥、九月は子、十月は丑、十一月は寅、十二月は卯に在り。

斑神東轉木推出,小吉相逢風迅速。三神忽爾潛空宿,上克下兮風息言。斑神,虎也,東轉謂虎入寅卯之地。蓋虎嘯風生,未為風伯,乘之必有大風。三神指虎與未巳也。潛空宿,謂二神若乘空亡,又是上克下,所以無風。

「斑神」が東に轉じて木位に到れば、即ち風有るを推し出す。再び「小吉」(未)と相遇せば、風の來ること迅疾なり。こ三神が若し忽然空亡に落進み、課體が上神の下神を克するを加へれば、那就風の言ふ可きなし。言う所の斑神は、即ち白虎。「東轉」は説く所は白虎の寅・卯の地に進入するなり。虎が嘯すれば則ち風を生じ、未はまた風伯、白虎が未に乘ずれば必ず大風有らん。ここに言ふ三神は、白虎と未・巳とを指す。「潛空宿」は説く所はこ幾神が若し空亡に乘じ、また上克下に逢へば、故に風なし。

巳午雀居曲直課,殺推月日用辰午。更兼寅木相逢遇,颶狂須索煞時間。巳午為火神,朱雀亦火神。然熱極生風,且雀入巳午為入巢。經云“穴居知雨,巢居知風。”是也。逐月風伯,正月起申逆行十二辰;逐月風殺,正月起寅,逆行十二辰。或見發用並日辰之上,與朱雀等會主大風。未為風伯,寅中有箕宿好風,二神會,亦主大風也,惟落空亡風小。

「朱雀」が巳・午に落ちて課體が「曲直」を成せば、風煞は則ち月と日とに按じて辰・午の位に推到す。若し再び寅木に遇上せば、即ち凶煞の當值する時辰の裡に一場の狂飆を索取するを要す。巳・午は火に屬し、朱雀もまた火神なり。然るに熱すること極點に到れば即ち風を生じ、而且朱雀が巳午に落入るを「入巢」と曰ふ。經の上に「穴居の動物は雨の下らんとするを知り、巢居の鳥は風の起こらんとするを知る」と曰ふ、正にこの道理なり。月を逐ふの「風伯」は、正月は申より起こり、十二辰を逆行す。月を逐ふの「風殺」は、正月は寅より起こり、十二辰を逆行す。若しそれらが發用および日干日支の上に出現し、また朱雀等と會合せば、即ち大風を主る。未は風伯、寅の中に箕宿を含みて箕宿は風を好む、こ兩神の會合するも、また大風を主る。ただ空亡に落つる時のみ風乃ち小なり。

附風雨雜占

巳為風門,未為風伯,白虎為風神,發用有氣,主風,披刑猛烈迅速。虎在東方為出林,主風,乘小吉愈猛。寅申加日,在天乙前,皆主有風,未下即風起。

巳は風門、未は風伯、白虎は風神なり。それらが發用してまた氣有れば、即ち風の起こるを主り、若し再び刑を帶ぶれば、風の來ること猛烈迅疾なり。白虎が東方に落つるを「出林」と曰ふ、風有るを主る。若し「小吉」(未)に乘ずれば、風は就更に猛し。寅・申が日干に加臨し、而且位が天乙貴人の前に在るは、皆風有るを主る。未の臨む所の下に到れば、風は即ち起こらん。

傳見白虎,乘有氣之神,又加有氣之鄉,下賊上,必主大風。若知風從何方來,看白虎臨何神,如乘亥臨酉上正西風,臨卯正東風,餘仿此。白虎乘小吉受剋落空,上克下,即有亦小。

三傳の中に白虎を見れば、其の乘ずるは氣有る之神、また氣有る之鄕に加わり、課體が再び下神の上神を賊するは、必定に大風有らん。風のいずれの一方より來るかを知らんと要せば、即ち白虎の何の神の上に臨むかを看よ:例えば白虎が亥に乘じて酉の上に臨めば、即ち正西の風を刮かん。卯の上に臨めば、即ち正東の風を刮かん、其余はこれに照らして類推せよ。若し白虎が小吉に乘じて卻って克を受け・また空亡に落ち、課體が上克下なるを加へれば、那麽たとい風有るとも甚だ小さきなり。

坎為雨,壬癸亥子玄后皆坎類也。離為晴雨,丙丁巳午蛇雀皆離類也。坎臨日辰及發用,主雨。離臨日辰,及發用主晴。巽為風,而辰巳勾蛇皆巽類也。震為雷,而甲乙卯合皆震類也,巽臨日辰及發用主風,震臨日辰及發用主雷。

坎卦は雨を主り、壬・癸・亥・子および「玄武」「天后」は皆坎類に屬す。離卦は晴を主り、丙・丁・巳・午および「螣蛇」「朱雀」は皆離類に屬す。坎類が日干日支あるいは發用に臨めば、即ち雨の下るを主る。離類が日干日支あるいは發用に臨めば、即ち天の晴るるを主る。巽卦は風を主り、辰・巳および「勾陳」「螣蛇」は皆巽類に屬す。震卦は雷を主り、甲・乙・卯および「六合」は皆震類に屬す。巽類が日干日支あるいは發用に臨めば、風の起こるを主る。震類が日干日支あるいは發用に臨めば、雷の打つを主る。

亥子二神及青龍在課傳刑剋日,或日上神者有雨,不入課傳無雨。亥子加臨巳午未申,是水升火降,主累日雨。亥子旺主大雨,加申酉大雨,乘勾陳久雨,冬則主雪深厚,惟落空及臨土受制無雨,北方為退歸江湖無雨。

亥・子の兩神および「青龍」は、若し四課三傳の中に日干を刑克し・あるいは日干の上神を刑克すれば、即ち雨有らん。四課三傳に入らざれば、即ち雨なし。亥・子が巳・午・未・申の上に加臨するは、水氣の上升・火氣の下降、連日の雨を下るを主る。亥・子が旺に當れば大雨を主り、申・酉の上に加わるもまた大雨、若し「勾陳」に乘ずれば則ち久雨して停まず、冬天は還に積雪の深厚を主る。ただ空亡に落ち・あるいは土位に臨みて制せらるるのみ、乃ち雨なし。北方に落つるは江湖に退回するの象、また雨なし。

龍乘申酉主雨,不以剋制論。蓋申為水母,酉為兌澤,若旺相雨更大。龍乘旺昇天大雨,昇天臨巳午未申也;乘亥子丑為遊樂,江湖不能變化,主無雨,入墓亦然。螣蛇入亥子丑變化主雨,虎臨亥子亦有大風雨。

青龍が申・酉に乘ずるは雨の下るを主る、こ一条は生克制化に按じて以て論ぜず。申は水の母氣・酉は兌卦の澤なれば、若し再び旺相に當れば、雨は就更に大なり。青龍が旺氣に乘じて「升天」するは、大雨を主る。言う所の升天は、巳・午・未・申の上に臨むなり。青龍が亥・子・丑に乘ずるを「游樂」と曰ふ、江湖の裡に在りて變化騰躍する能わず、返って雨なきを主り、墓に入るの情形もまた一樣なり。「螣蛇」が亥・子・丑に進入して變化を起こすは、雨有るを主る。「白虎」が亥・子に臨むも、また大風雨有らん。

大都虎龍須以披神合看,虎披甲乙先風後雨,龍披庚辛戊己先雨後風,皆取剋制之辰為雨日,以五子遁干,干支交戰,即雨日也。初傳為雨來雲起方位,末傳為雨止期。子卯相加有雨;子玄武加亥子為入穴主雨,所謂“穴居知雨”是也;畢宿會雨師大雨,月臨於畢主連雨。

大體に白虎・青龍は皆其の「披」する所の遁干を合看するを要す:白虎が甲・乙を披れば、即ち先に風を起こし後に雨を下す。青龍が庚・辛・戊・己を披れば、即ち先に雨を下し後に風を起こす。應期は皆能くそれを克制する其の一辰を取りて以て雨を下るの日と爲す:五子元遁干を用ひて、干支の交戰する其の一天に遇上せば、即ち雨日なり。初傳は雨のいずれの方位より雲を起こして來るかを代表し、末傳は雨の停まる時候を代表す。子と卯とが相加へば雨を下すに會せん。子の上の「玄武」が亥・子の上に加わるを「入穴」と曰ふ、雨有るを主る、言う所の「穴居は雨を知る」即ちこのなり。畢宿と「雨師」とが會合するは、大雨を主る。月亮が畢宿に行到するは、連綿の陰雨を主る。

The original text is in the public domain. The Japanese is a machine-assisted translation of this library’s own Chinese paraphrase, checked against a fixed glossary so that technical terms match the definitions used elsewhere on this site. It is a reading aid and does not replace the original.