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八月戊土・酉月に生ず

明 · 余春台 · 第6巻 / 11

作盤ガイド: 八字作盤

八月戊土,金洩身寒,賴丙照暖,喜水滋潤,先丙後癸,不必木疏。丙癸兩透,科甲中人;丙透癸藏,可許入泮;癸透丙藏,納資得官;若丙藏又無癸,即多不透,此皆常人;癸丙全無,奔流之客。

八月は酉を建つ。辛金は令を当たり、金は一味(いちみ)として土の気を泄らし、土身は転じて寒す。だから丙火を要して照暖し、また水の来て滋潤するを喜ぶ。取用は先ず丙にして後に癸なり。この時土は並びて厚からざれば、必ずしもさらに木を用いて往きてそれを疏せず。丙・癸の両透するは、科甲中の人なり。丙火は透して癸水は蔵するは、進学を許すべし。癸水は透して丙火は蔵するは、捐納に靠(よ)りて一箇の官職を得。もし丙火はただ蔵してまた癸水なくば、たとい別の干支は多くとも用神を透さざれば、これは皆ただ常人なり。癸・丙の全くなきは、四処に奔流する客なり。

或四柱皆辛,無丙丁,此名傷官格為人清秀,即不能拾芥,亦可武庠,一見癸水,富而且貴。或支成水局,壬癸出干,此名才多身弱,愚懦無能,若天干有比劫分散才神,頗言衣食。用神妻子同前,秋土生金極弱,須丙火丁火出干方妙。

もし四柱皆辛金にして、丙丁火なくば、これを「傷官格」と呼ぶ。人と為りて清秀(せいしゅう)なり。たとい軽々(かるがる)しく功名を取る能くさずとも、また武学に入るべし。この時一たび癸水を見て来て傷官の気を通ぜば、便ち富にしてしかも貴し。もし地支が水局を会成し、壬癸はまた干に出ずれば、これを「財多身弱」と呼ぶ。人は愚懦(ぐだ)にして無能なり。もし天干に比肩・劫財あって財星を分散し開けば、却ってなお衣食を談じ得べし。用神と妻星・子星との取法は前に同じ。要するに秋の土はただ金を生ずるを顧みて、弱して極点に至る。必ず丙火・丁火あって干に出て生扶してこそ、妙と為す。

九月戊土・戌月に生ず

九月戊土當權,不可專用丙,先看甲木,次取癸水,郤忌化合。見金先用癸水,後取丙火,配合支干,方成有生之土,定發雲程。

九月は戌を建つ。戊土は自身権を当たり、土はすでに厚重なり。則ち再び専ら丙火を用いて往きてそれを生ずべからず。必ず先ず甲木を看て土を疏し、其次に癸水を取りて滋潤するを要す。ただ戊癸の相合して火に化するを忌む。一たび化すれば則ち用神は質を変ず。もし柱中に金を見れば、金は土を泄らしてさらに耗(も)う。則ち先ず癸水を用いて(金水は相生して土を潤す)、後に丙火を取りて身を暖む。干支はこのように配合して起(お)こって、こそ一塊(いっかい)の生機ある活土を成り得。前程は必ず青雲直上(せいうんちょくじょう)なり。

或無丙有癸,不見甲透者,衣衿小富;無癸丙,有甲者,衣食而已;若癸甲全無,雖有丙火,亦屬平常,或為僧道。或支成水局,壬癸透干,用戊止流,有比透反主富。支成火局,名土燥,不發。得金水兩透,此人清高,略可富貴;無水,一生困苦,妻子仝前。

もし丙火なくして癸水あり、また甲木の透出を見ざれば、ただ一領の衣衿・小小の家資なり。癸丙ともになくしてただ甲木あるのみなれば、過(あやま)らず衣食は温飽(おんぽう)す。もし癸水・甲木が全くなければ、たとい丙火あれども、また平常に属し、甚(はなは)だしきはあるいは出家して僧道と為る。もし地支が水局を会成し、壬癸はまた干に透せば、財多身弱にして、則ち戊土を用いて水流を止め住(とど)む。この時比肩の透出して身を幇けるあれば、かえって富を主どる。もし地支が火局を会成せば、「土燥(どそう)」と呼び、一片の焦土にして、発し起こる能くさず。もし金と水との両様ともに透せば、土は潤を得て金は秀を泄らす。この人は清高にして、やや富貴すべし。一点の水もなきは、一生困苦なり。妻星・子星の取法は前に同じ。

時日月年:丙戊甲己,辰辰戌酉。時日月年:癸戊庚丁,亥戌戌亥。

以下の二造はなお「時・日・月・年」の順に横列す。第一造。己酉年・甲戌月・戊辰日・丙辰時——月干の甲木は厚土を疏き開き、時干の丙火は照暖し、酉金は秀を泄らす。まさに九月の「先ず甲木を看る」の義に合す。第二造。丁亥年・庚戌月・戊戌日・癸亥時——両亥の水は財と為り、癸水は時に透して燥土を潤し、庚金は土を泄らして水を生じ、丁火は年上に在りて局を暖む。すなわち「金を見れば先ず癸水を用い、後に丙火を取る」の一類なり。

時日月年:壬戊戊丙,子寅戌戌。時日月年:乙戊庚丁,卯寅戌酉。時日月年:己戊戊丙,未辰戌子。

以下の三造はなお「時・日・月・年」の順に横列す。第一造。丙戌年・戊戌月・戊寅日・壬子時——土は重くして寅中の甲木は暗に疏す。時干の壬水は財と為り、年干の丙火は照暖す。配合はなお停匀と称すべし。第二造。丁酉年・庚戌月・戊寅日・乙卯時——乙木は時に在り、寅卯は方を成す。官殺は土を疏し、庚金は木を制し、丁火は身を生ず。取用は木火の間に在り。第三造。丙子年・戊戌月・戊辰日・己未時——満盤は土重くして甲なし。ただ年支の子水一点を財と為すのみ。まさに前文の「癸甲全くなし、たとい丙火あれども、また平常に属す」の様子なり。

十月戊土・亥月に生ず

十月戊土,時值小陽,陽氣略出,先用甲木,次取丙火。非甲,土不靈;非丙,土不暖,安能發生萬物。甲丙兩出,富貴中人。或甲得長生,遇支藏得地之水,一丙高透,亦主身貴揚名,支見庚金,入泮而已。

十月は亥を建つ。まさに「小陽春」に値(あた)りて、陽気は略(ほんのすこ)し透出す。この月は先ず甲木を用い、其次に丙火を取る。甲木なくば、土は便ち板滞して霊ならず。丙火なくば、土は便ち寒冷にして暖ならず。又何ぞ万物を生発せん。甲・丙の両様ともに干に出るは、富貴中の人なり。もし甲木がちょうど亥の上に長生を得、地支にまた地を得たる水を蔵して来てそれを養い、天干にさらに一箇の丙火の高透あれば、また身は貴位に居り、世に名を揚ぐるを主どる。ただし地支にもし庚金を見て甲木を克傷せば、則ちただ進学に到るに止(とど)まる。

若不見庚金,甲木藏支,丙火高透,科甲有之。若有庚,丁出制,必異路功名,或為典吏。即庚丁不透,甲丙藏支,亦云富貴。壬透得戊救丙,主富中取貴;丙甲俱無,必為僧道。

もし庚金の来て木を傷るを見ざれば、甲木はただ地支に蔵するといえど、而(しか)も丙火は天干に高透せば、科甲もまた朢みあり。もし庚金あれば、則ち丁火を要して出でてそれを制し住(とど)む。如此(しか)は多くは異路の功名にして、あるいは一箇の典吏(てんり)・小官を為る。たとい庚金・丁火ともに透せずとも、ただ甲木・丙火が地支に蔵せば、また富貴と説き得べし。もし壬水の透し出て丙を克すれば、戊土を得て出て丙を救う。富の中に貴を取るを主どる。もし丙火・甲木の両様ともになければ、寒土は生なく疏なし。必ず僧道と為る。

時日月年:戊戊癸癸,午辰亥卯。時日月年:庚戊辛壬,甲寅亥申。時日月年:丙戊丁乙,辰戌亥卯。

以下の三造はなお「時・日・月・年」の順に横列す。第一造。癸卯年・癸亥月・戊辰日・戊午時——両癸は財と為りて水旺なり。卯中の乙木は土を疏し、時支の午火は身を暖め、比肩は幇扶す。十月戊土の身弱にして火土を喜ぶの一類に属す。第二造。壬申年・辛亥月・戊寅日・庚申時(原文は時支に「甲」と作す、当に「申」の訛と為すべし)——金水は太旺にして寅中の甲木・丙火は救と為る。まさに「甲にあらざれば土は霊ならず、丙にあらざれば土は暖ならず」の説に合す。第三造。乙卯年・丁亥月・戊戌日・丙辰時——乙木は年に在り、丙丁は並透す。甲丙の意は具備す。これは十月戊土の中にて配合の好きを較(くら)ぶる一造なり。

十一二月戊土・子丑月に生ず

十一二月嚴寒冰凍,丙火為尊,甲木為佐。丙甲兩透,桃浪之人;丙出甲藏,采芹食□;丙藏甲出,佐雜前程;有丙無甲者,豪富;有甲無丙者,清貧;丙甲全無,下流之造。

十一月・十二月は天気は厳寒氷凍(げんかんひょうとう)して、戊土は凍結(とうけつ)す。だから丙火をもって最尊と為し、甲木を作して輔佐と為す——先ず凍を解き、再び土を疏す。丙・甲の両透するは、春闈に得意の人なり。丙火は干に出て甲木は支に蔵するは、進学して廩(りん)を食(は)むべし(原文はここに一字を缺く、当に「食餼」と作すべし)。丙火は支に蔵して甲木は干に出るは、ただ佐貳(さじ)・雑職の前程を得るのみ。丙火ありて甲木なきは、豪富を主どる。甲木ありて丙火なきは、土は凍て解けず。ただ清貧なり。丙甲全くなきは、下流の造なり。

或一派丙火,加以丙透,運值火土,弱中復強,又一壬透干,主清高榮祿,乏壬,僧道孤寒。或一派水土寒滯,不見一丙,得一癸透月時,亦不失儒雅風流。

もし満盤に一片の丙火あり、天干にまた丙の透するあれば、行運がさらに火土の郷に走れば、日主は便ち弱より転じて強と為る。この時さらに一箇の壬水あって干に透して財と作れば、人と為りて清高にして榮禄を享くるを主どる。もしこの一点の壬水を缺けば、火土は堆(うずたか)く成りて用いる所なし。便ち僧道・孤寒の命なり。もし満盤に水土の寒滞あって、一箇の丙火も見ざれど、而(しか)も月干あるいは時干に一箇の癸水の透出を得れば(水は寒といえど、気機をして全く凝死に至らしめず)、また儒雅風流(じゅがふうりゅう)の士と為るを失わざるなり。

或一派壬水,不見比劫,可作從才而論;即有比劫,得甲出干,又主富貴。若寒土無丙,雖有甲木,亦是內虛外實之人。或二癸透月時,名為爭合,終屬勞碌之人;得一己出干制癸,反為忠義之士,合己從人而論。年月透辛金者,又屬土金傷官,異路功名可許,以金為妻,水為子。

もし満盤に壬水ありて比肩・劫財を見ず、日主は根なければ、「従財」に按じて論ずべし。たとい比劫あれども、ただ甲木を得て干に出て土を疏し比を制せば、また富貴を主どる。もし寒土にして丙火なくば、たとい甲木あってそれを疏すとも、ただ一箇の外表は結実して内裏は空虚の人なり。もし月干・時干ともに癸水を透して日主を合せば、「争合」と呼ぶ。終わりに労碌の人なり。この時一箇の己土を得て干に出て癸を制せば、かえって忠義の士と成る。「合己従人(ごうきじゅうじん)」の道理に照らして推すべし。もし年干・月干に辛金を透出せば、それはまた「土金傷官」の格に属す。異路の功名は許すべく、金をもって妻星と為し、水をもって子星と為す。

時日月年:壬戊壬壬,子子子子。時日月年:癸戊乙癸,丑申丑卯。時日月年:戊戊甲戊,午辰子寅。

以下の三造はなお「時・日・月・年」の順に横列す。第一造。壬子年・壬子月・戊子日・壬子時——四柱は純(まった)く壬子のみにして、満盤は皆財にして日主は全く根気なし。まさに「一派壬水、比劫を見ず、従財と作すべし」の様子なり。第二造。癸卯年・乙丑月・戊申日・癸丑時——両癸は月時に透す。まさに文中の説く所の「争合」なり。卯乙は土を疏して申金は秀を泄らす。寒湿にして丙なし。第三造。戊寅年・甲子月・戊辰日・戊午時——甲木は干に出て土を疏し、寅午は暗に火局を拱(かしづ)きて凍を解し、比肩はまた衆(あまた)なり。これは十一二月戊土の暖を得疏を得たる一造なり。

己土を論ず

正月己土・寅月に生ず

正月己土,田園猶凍,蓋因臘氣未除,餘寒未退,故丙為尊,得丙照暖,萬物自生。忌見壬水,反為己病,何也?壬乃江湖之水,湖水一發,則田園洗盪,變為沙土,而根苗盡沒矣。

正月は寅を建つ。己土は田園の土なり。この時田園はなお凍てり。臘月の寒気はいまだ除かれず、余寒はいまだ退かざるがゆえに、丙火をもって最尊と為す。丙火を得て一照一暖せば、万物は自然として生発す。この月は最も壬水を見るを忌む。壬水はかえって己土の病根と成る。何を以(もっ)てか。壬は江湖の水なり。湖水は一たび泛漲(はんちょう)せば、田園は便ち冲涮・洗蕩(せんとう)せられ、化作して一片の沙土と為りて、禾苗(かびょう)の根鬚は全て淹没せられる。

須戊作堤,以保園圃。壬多要見戊制,有戊出干者,定主玉堂金馬;若乏制戊,必屬平常。

だから必ず戊土あって堤岸を築(きづ)き、この一片の園圃(えんぽ)を護るを要す。壬水多きは、一定(いちじょう)に戊土を見て来て制するを要す。戊土の干に出るあるは、必ず身は玉堂に入り、名は金馬に登るを主どる。詞臣・顕宦(じしんけんかん)の象なり。もしこの水を制するの戊土を缺けば、則ちただ平常の人なり。

或一派甲木,有庚出干,加以癸丙齊透,配得中和,亦名利雙全。即丙生寅月,庚透天干,亦有俊秀。若甲多無庚,殘疾廢人,宜用丁洩。

もし満盤に甲木ありて官殺と為りて来て身を克せば、而(しか)も庚金あって干に出て木を制し、さらに癸水・丙火を加えて一斉に透出すれば——丙火は局を暖め、癸水は滋潤し、庚金は木を裁す——配は中和を得て、また名利双全なり。たといただ丙火の寅月に生じて長生を得、庚金また天干に透するのみなるも、また人は俊秀の才あるを主どる。もし甲木多くして庚金なく、官殺は制なくば、便是ち殘疾・廃人なり。この時宜しく丁火を用いて木の気を泄らし、殺を化して身を生ずべし。

或一派火,即不見水無礙,何也?正月己土溼,必丙燥暖,反主厚祿。加一癸透,科甲自然;戊透,反作常人。或一派戊土,有甲出制,又主榮顯;如見乙出,雖多不能疏土,且乙多者奸詐小人。用丙者,木妻,火子。

もし満盤これ火なれば、たとい水を見ずともまた妨げなし。何を以(もっ)てか。正月の己土は湿冷にして、まさに丙火を須(もち)いてこれを烘燥(こうそう)し暖め開くべし。だから火多きはかえって厚禄を主どる。この時さらに一箇の癸水を加えて透出せば、燥潤は相済(あいたす)けて、科甲は自然として手に到る。もし戊土の透出に換えれば、比劫は財を奪い而(しか)も寒を解し得べからず。かえってただ常人なり。もし満盤に戊土の壅塞(ようそく)あれば、甲木あって出て疏制せば、また榮顯を主どる。もし乙木の干に出るを見れば、乙は柔木にして、たとい多くともまた厚土を疏し動かす能くさず。況(いわ)んや乙木多き人は多くは奸詐の小人なり。丙火を取りて用と為す者は、木をもって妻星と為し、火をもって子星と為す。

二月己土・卯月に生ず

二月己土,陽氣漸升,雖禾稼未成,萬物出土,田園未展,先取甲木疏之,忌合,次取癸水潤之。甲癸出干,定主科甲;加以一丙出透,勢壓百僚;一見壬水,微末官職。

二月は卯を建つ。陽気は漸く升(のぼ)り、禾稼はいまだ長成せざるといえど、万物はすでに土を出(いだ)せり。ただし田園はいまだ開展せず。だから先ず甲木を取りて来てそれを疏松せしむ——ただし甲己の相合を忌む。一たび相合せば、甲木は便ち土を疏するを肯(がえ)んぜずしてかえって土を化しに往く。其次に癸水を取りて滋潤す。甲・癸の干に出るは、必ず科甲を主どる。さらに一箇の丙火を加えて透出せば、暖・疏・潤の三者は倶(とも)に全(まった)くして、声勢は以て満朝の百官を壓倒すべし。しかし一たび壬水を見て泛濫して田を冲せば、則ちただ微末の官職に落つる。

或見庚制甲,壬水出干,比劫重重,此必俗子;丙透猶有小富,丙藏衣祿無虧。或支成木局,庚透富貴;若柱多乙木,乙又屈庚,庚必輸情於乙,不能掃邪於正,此必狡詐之徒,運入東南,恐有不測,當用丁洩之,有丁者,小人而已,不致無良。

もし庚金を見て甲木を克制せしめ、壬水はまた干に出て田を濁(にご)し、比肩・劫財はさらに重重畳畳なれば、この人は必ず俗子(ぞくし)なり。ただし丙火の透出するはなお小富あり。丙火ただ蔵するもまた衣禄は缺(か)けず。もし地支が木局を会成し、官殺は勢を成せば、庚金は透出して木を制して便ち富貴を得。もし柱中に乙木多ければ、乙木はまた庚金を屈し住(とど)む——乙庚は相合して、庚金は必ず情意を乙木に輸(おく)る。則ち日主に為(ため)に邪黨を掃除し正気を扶持するを肯(がえ)んぜず——この種の人は必ず狡詐(こうさ)の徒なり。行運がさらに東南木火の地に進まば、不測(ふそく)あるを恐る。この時当に丁火を用いて木の気を泄らすべし。丁火あるは、また過(あやま)らず一箇の小人なるのみ、なお無良に壞(こわ)るるに至らず。

無比印,從殺者貴。若柱中無甲丙癸者,皆下格,妻子用神仝前。

もし柱中に比肩と印星の身を幇けるなく、日主は孤弱にして依る所なければ、索性(さくせい)命を棄て殺に従う。かえって貴顯を主どる。もし柱中に甲木・丙火・癸水の一樣もなければ——土はすでに疏を得ず、また暖を得ず、さらに潤を得ず——皆是れ下格なり。妻星・子星と用神との取法は前に同じ。

時日月年:庚己乙癸,午巳卯卯。時日月年:乙己乙癸,丑巳卯卯。

以下の二造はなお「時・日・月・年」の順に横列す。第一造。癸卯年・乙卯月・己巳日・庚午時——両卯一乙は、官殺は黨を成して来て土を克す。幸いに時干の庚金あって木を制し、日支の巳・時支の午の火はまた土を暖め身を生ず。まさに「一派甲木、庚の干に出るあり」の意に合す。第二造。癸卯年・乙卯月・己巳日・乙丑時——木は上の造に比べてさらに重くして庚金の裁制なし。ただ巳中の丙火の局を暖むるに頼(たの)む。配合は弱しを較(くら)ぶ。

三月己土・辰月に生ず

三月己土,正栽培禾稼之時,先丙後癸,土暖而潤,隨用甲疏。三者俱透天干,必官居黃閣;或三者透一,科甲定然,但要得地,郤以庚金為病。

三月は辰を建つ。まさに禾稼を栽種(さいしゅ)するの時節なり。だから先ず丙火を取り、後に癸水を取りて、土をしてまた暖にしてまた潤(うるお)わしめ、隨(つい)て後に甲木を再用いて疏松す。丙・癸・甲の三様ともに天干に透するは、必ず官は黃閣(こうかく)に居り位は宰輔(さいほ)に至る。三者の中ただ一樣を透するも、科甲はまた一定なり。ただしこの一樣は必ず地支に地を得根あるを要す。この一格は却って庚金をもって病と為す。庚金は一たび出れば則ち土を疏するの甲木を克傷するがゆえなり。

或有丙甲無癸,亦可致富,但不貴顯;或有癸而無甲丙,亦有衣衿;或有丙癸無甲,亦係才人;丙癸全無,流俗之輩。或一片乙木,無金制伏,貧而且夭也。妻子仝前。

もし丙火・甲木ありて癸水なくば、土は暖く能く疏けれど潤少なし。また以て富を致すべし。ただし貴顯する能くさず。もしただ癸水ありて甲木・丙火なくば、また一領の衣衿を掙(あが)き得べし。もし丙火・癸水ありて甲木なくば、暖潤は余(あま)りありて疏通は足らず。また一箇の才ある人と算(かぞ)うべし。丙癸全くなきは、ただ流俗の輩なり。もし満局に一片の乙木あり、また金の来て制伏するなくば、柔木は盤結(ばんけつ)して土気は通ぜず。この人は貧にしてしかも夭(わかじに)す。妻星・子星の取法は前に同じ。

時日月年:丙己甲壬,寅卯辰子。時日月年:甲己壬辛,子巳辰未。時日月年:壬己甲壬,申卯辰子。

以下の三造はなお「時・日・月・年」の順に横列す。第一造。壬子年・甲辰月・己卯日・丙寅時——甲木は干に透して土を疏し、丙火は時に在りて照暖し、年支の子中の癸水は滋潤す。丙癸甲の三者は倶備(ともにそなわ)りて、まさに三月己土の上格なり。第二造。辛未年・壬辰月・己巳日・甲子時——甲木は土を疏し、子中の癸水は土を潤し、巳中の丙火は土を暖む。ただ嫌(きら)うは壬水の干に出て辛金また往きてそれを生ずる。水は偏(ひとえ)に旺なる些(いささか)あり。第三造。壬子年・甲辰月・己卯日・壬申時——両壬は財と為りて水勢は甚だ旺なり。甲木は土を疏し、申金は土を泄らして水を生ず。憾(うら)む所は一箇の丙火を缺くなり。

三夏己土・巳午未月に生ず

三夏己土,雜氣才官,禾稼在田,最喜甘沛,取癸為要,次用丙火。夏無太陽,禾稼不長,故無癸曰旱田,無丙曰孤陰。

夏三月の己土は、命中に多く雑気の財官を帯び、禾稼のまさに田裏に長ずるに譬(たと)うべし。最も甘霖(かんりん)の沛然(はいぜん)として下(お)るるを喜ぶ。だから癸水を取りて最要と為し、其次にやっと丙火を用る。しかし夏天に太陽なければ、禾稼は照(て)らす様(さま)長ち好(よ)からず。だから癸水なきを「旱田(かんでん)」と呼び、丙火なきを「孤陰(こいん)」と呼ぶ——両樣ともに缺(か)くべからざるなり。

或丙癸兩透,又加辛金生癸,此富貴之格,名水火既濟,鼎甲之人,郤忌戊癸化合。或有丙無癸,有壬亦可,但不大發。

もし丙・癸の両透に、さらに辛金を加えて癸水を生ぜしめば、水源は断絶(だんぜつ)せず。これは富貴の格にして、「水火既濟(すいかきせい)」と呼ぶ。鼎甲(ていこう)の人と作すべし。ただ戊土と癸水との相合して火に化するを忌む。一たび化すれば、あの一点の甘霖は便ち變(か)わって火と為る。格は則ち破れたり。もし丙火ありて癸水なくば、一歩を退きて壬水を用いてもまた可なり。ただし發(は)って大なる能くさず。

或一丙火烈土,加以丁火制辛,癸水無根,如七八月之間旱,則苗槁矣,此命孤苦零丁。或有甲木,又見丙火重重,無濟水解炎,亦孤貧到老。

もし一箇の丙火あって土を烤(あぶ)りて焦烈ならしめ、さらに丁火を加えて出て辛金を克制し、水の源頭を断てば、癸水は便ち無根の水と成る——七八月の間に大旱(たいかん)に遇うに譬え、禾苗は尽(ことごと)く枯槁(ここう)す——この種の命は孤苦零丁(こくれいてい)なり。もし甲木の傍(かたわ)らに在りて火を生じ、また丙火の重重(ちょうちょう)を見て、而(しか)も水の来て炎を解するなくば、同じく孤貧して老に到る。

如有壬水,又見庚辛,此又不作孤看,但恐目疾,心腎肝臟之災。若壬水有根,辛金得地,又非此而論。或壬癸並出,破火潤土,此人聰穎特達,富中取貴,又轉禍為福也。用癸者,金妻,水子;用丙者,木妻,火子。

もし壬水あれば、また庚辛金を見て来てそれを生ぜば、それは則ち孤苦に按じて論ずべからず。ただ恐るはなお眼目の疾あり、および心・腎・肝のこれら几處(いくところ)の臟腑の病痛なり。もし壬水は本(もと)より根あり、辛金はまた地を得ば、水勢は立てて穩(おだ)やかなり。連(か)ねてこの一層もまた必ずしも論ぜず。もし壬水・癸水が一斉に干に出ずれば、すでに火勢を破りてまた焦土を潤す。この人は聰穎(そうえい)にして人に過(す)ぎ、能く富の中に貴を取り、かえって轉(てん)じて禍を福と為す。癸水を取りて用と為す者は、金をもって妻星と為し水をもって子星と為し、丙火を取りて用と為す者は、木をもって妻星と為し火をもって子星と為す。

時日月年:戊己己己,辰巳巳巳。時日月年:辛己辛乙,未巳巳巳。時日月年:庚己辛乙,午巳巳丑。時日月年:乙己癸丙,亥亥巳申。

以下の四造はなお「時・日・月・年」の順に横列す。第一造。己巳年・己巳月・己巳日・戊辰時——三箇の己巳は並列し、火土は燥烈して極処に到り、一滴の水もなし。まさに「癸なきを旱田と曰(い)う」の様子なり。第二造。乙巳年・辛巳月・己巳日・辛未時——両辛は土を泄らして水を生ず。惜しむべし水は干に出ず。なお嫌(きら)く燥(かわ)くなり。第三造。乙丑年・辛巳月・己巳日・庚午時——庚辛は並(あわ)せ出(い)で、丑中にまた暗に癸水・辛金を蔵す。金は能く水を生ず。前の二造に比べて潤沢(じゅんたく)なり。第四造。丙申年・癸巳月・己亥日・乙亥時——癸水は干に透し、申金は源を発し、両亥は根と為り、丙火はまた年上に在りて照暖す。まさに「丙癸両透、また辛金を加えて癸を生ず」の意に合す。これは水火既濟の一路なり。

三秋己土・申酉戌月に生ず

三秋己土,萬物收藏之際,外虛內實,寒氣漸升,須丙火溫之,癸水潤之。不特此也,且癸能洩金,丙能制金,補土精神,則秋生之物咸茂矣,癸先丙後。

秋三月の己土は、まさに万物收藏の際に当たりて、土は外面は空虚にして裏面は結実す。寒気は漸く上昇す。必ず丙火を用いてこれを温め、癸水を用いてこれを潤すを要す。止(とど)まらず如此のみならず。秋は金旺にして、一味(いちみ)として土気を盜泄(とうせつ)す。而(しか)も癸水は能く金気を泄らし走らせ、丙火は能く金気を克し住(とど)む。一泄一制して、土の精神は則ち補い住(とど)まる。秋生の作物はここにおいて皆茂盛(もせい)す。取用の次第は癸水を先にして丙火を後とす。

丙癸兩透,雁塔題名。或無癸,有兩丙透者,異途顯達,或武職權高。或有丙火,不見壬癸,為假道斯文,終無誠實。或有壬癸無丙者,衣食充足,才能而已。

丙・癸の両透するは、以て雁塔(がんとう)に名を題すべし。もし癸水なくして、而(しか)も両箇の丙火の透出あれば、また異途によりて顯達し、あるいは武職を為して權位は甚だ高し。もしただ丙火ありて壬癸水を見ざれば、燥にして潤さず。この人は斯文を假裝(かそう)して、終わりに誠実ならず。もし壬癸水ありて丙火なくば、潤して暖ならず。衣食は却って充足すといえども、過(あやま)らず些(いささ)かの才幹あるのみ。

或支成金局,癸透有根,此人家畜萬緡,富中取貴。或支四庫,甲透者富,乏甲者孤貧。或甲出無癸乏金,積德可全科甲。或會火局,無水救,乃大奸大惡之徒。

もし地支が金局を會成し、而(しか)も癸水は透出してまた根あれば、金は水を生じ水は土を潤す。この人は家に萬貫を蓄(たくわ)え、能く富の中に貴を取る。もし地支に辰戌丑未の四庫が齊(ととの)い全(まった)ければ、土は太厚重なり。甲木の透出して土を疏するは富を主どり、甲木を缺くは便ち孤貧なり。もし甲木の干に出て而(しか)も癸水なく、また金を缺くとも、ただ徳を積まば、科甲はなお保全すべし。もし地支が火局を會成して水の救うなくば、火土は焦燥して、それは便ち大奸大惡の徒なり。

或丙透癸藏,遇金頗有選援,加一壬輔,富貴慷慨,有賢聲;見戊透者,主遭凶厄且貧。八月支成金局,無丙丁出救,此人零丁孤苦;如得丙透丁藏,生己元神,此人名魁天下,五福完人。總之三秋己土,先癸後丙,取辛輔癸;九月土盛,宜甲木疏之,餘皆酌用。

もし丙火は干に透して癸水は支に蔵し、さらに金の來て水を生ずるに遇えば、頗(すこぶ)る選拔(せんばつ)・援引(えんいん)せらるるの機會あり。一箇の壬水を加えて輔助せば、則ち富貴にして人と為りて慷慨(こうがい)なり。賢良の聲名あり。ただしもし戊土の透し出て水を克し財を奪うを見れば、かえって凶厄に遭いてしかも貧窮するを主どる。八月生の人は地支が金局を會成し、泄氣は太重なり。もし丙丁火の出て救護するなくば、この人は零丁孤苦なり。もし能く丙火を得て干に透し、丁火は支に蔵せば、火は來て己土の元神を生ず。この人は以て名は天下に魁(さきが)けん。これは五福俱全の人なり。要するに秋三月の己土は、先ず癸水を取り、後に丙火を取り、再び辛金を取りて癸水を輔助す。九月は土盛んなれば、宜しく甲木を用いてこれを疏すべし。その余の各樣は斟酌して取り用うれば則ち是なり。

時日月年:壬己癸甲,申未酉寅。時日月年:壬己甲己,申丑戌巳。

以下の二造はなお「時・日・月・年」の順に横列す。第一造。甲寅年・癸酉月・己未日・壬申時——癸水は月干に透して申金は源を発し、甲木は年上に在りて土を疏す。まさに「三秋己土、先ず癸にして後に丙、辛を取りて癸を輔す」の取法に合す。惜しむ所は丙火なきなり。第二造。己巳年・甲戌月・己丑日・壬申時——九月は土盛んにして甲木は干に出て往きて疏す。壬水は時に在りて滋潤し、巳中の丙火は身を暖む。配合はまさに九月の法に合す。

勾陳全備潤下,勞碌奔波之客;土凝水竭,離鄉背井之流。勾陳得位會才官,無沖無破必然端,甲子北方寅卯木,管教環拱戴金冠。戊己喜亥卯未為官,申子辰為才,忌刑沖殺害。

「勾陳(こうちん)」は戊己土の別名なり。土もし申子辰のこの一片の潤下の水局を全て占めば、財多くして身弱なれば、便是ち勞碌奔波(ろうろくほんぱ)の客なり。反對(はんたい)にもし土は凝結・板實(ばんじつ)して水源は枯竭(こかつ)すれば、財路は斷絕して、便ち離郷背井(りきょうはいせい)の流れと成る。歌訣(かけつ)に曰く。勾陳の土は位を得て、また財星・官星を會齊(かいせい)し、命中は冲なく破なければ、必定端正にして成あり。譬如(ひにょ)甲子のこれら北方の水は、寅卯の木を配して官と為し、四柱は環拱(かんきょう)して宜しきを得れば、彼を教管(かん)して金冠を頭に戴(いただ)かしむ。これは則ち説く。戊己土は亥卯未の木局を以て官星と為し、申子辰の水局を以て財星と為すを喜ぶ。ただ刑・冲・殺・害の來て破壞するを忌む。

三冬己土・亥子丑月に生ず

三冬己土,溼泥寒凍,非丙暖不生,取丙為尊,甲木參酌,戊土癸水不用。惟初冬壬旺,取戊制之,餘皆用丙丁,但丁不能解凍除寒,不能大濟。

冬三月の己土は一塊(いっかい)の濕泥(しつでい)なり。凍えて結實(けんじつ)して、丙火の來て暖むるなくば便ち生發する能くさず。だから丙火を取りて最尊と為し、甲木は參酌して用い、戊土と癸水とは一概に取らず——戊土はただ寒滯を添(そ)え、癸水はさらに濕凍を助く——ただ初冬十月に壬水正旺の時のみ、やっと戊土を取りて水を制するに來る。その余は皆丙火を用る。丁火はまた火といえども、嚴寒冰凍を解き開く能くさず。大事を濟(たす)くる能くさず。

或干透一丙,支藏一丙,如以甲透,科甲有準;即藏丙無制,亦主衣衿。或多壬水,得戊透制之,此命安然富中取貴;不見戊土,富屋貧人。凡三冬己土,見壬水出干,為水浸湖田,此人孤苦,若見火不孤,見土不貧。

もし天干に一箇の丙火を透し、地支にさらに一箇の丙火を蔵せば、暖氣は用に足る。さらに甲木の透出して土を疏するあれば、科甲は準あり。たとい丙火はただ支中に蔵するのみなるも、ただ克制せられざれば、また一領の衣衿を主どる。もし壬水多くして、戊土を得て透出して制し住(とど)めば、この命は安穩(あんおん)にして、能く富の中に貴を取る。戊土を見ざるは、便是ち好い房子に住まるの窮人なり。およそ冬三月の己土は、一たび壬水の干に出るを見れば、「水浸湖田(すいしんこでん)」と叫ぶ。この人は孤苦なり。ただしもし火の來て暖むるを見れば便ち孤に至らず、土の來て堤防するを見れば便ち貧に至らず。

或一派癸,不見比劫,此為從才,反主富貴,雖不科甲,恩誥有之;若見比爭,平常人物,妻子主事。從才者,木妻,火子。或一派戊己,取甲制之,甲透者富貴。或一片辛庚,須用丙火,還須丁火為助,丙藏,富貴奇特之命。

もし滿盤に癸水ありて比肩・劫財を見ず、日主は根なければ、これは「從財」にして、かえって富貴を主どる。科甲に由(よ)らずとも、また恩封・誥命(おんぽうこうめい)あり。もし比劫の來て財星を爭奪するを見れば、則ちただ平常の人物にして、家裏は妻子に由りて當家す。從財格に入るは、木を以て妻星と為し、火を以て子星と為す。もし滿盤に戊己土の壅塞あれば、則ち甲木を取りて來てこれを制す。甲木の透出するは富貴を主どる。もし滿盤に一片の庚辛金の泄氣あれば、必ず丙火を用いて金を制し土を暖むるを要し、還(ま)た丁火を須(もち)いて傍らより相助くるを要す。たとい丙火はただ地支に蔵するのみなるも、また富貴・奇特の命なり。

時日月年:甲己癸壬,戌丑丑申。時日月年:己己癸壬,巳卯丑子。

以下の二造はなお「時・日・月・年」の順に横列す。第一造。壬申年・癸丑月・己丑日・甲戌時——壬癸は並透して申金はまた来て水を生ず。まさに「水浸湖田」の局面にして、全く時干の甲木の土を疏し、戌中の丁火の身を暖むるに頼(たの)む。第二造。壬子年・癸丑月・己卯日・己巳時——満盤は寒水にして、ただ時支の巳中の丙火に靠(よ)りて凍を解す。比肩は身を幇ける。まさに「三冬己土、丙を取りて尊と為す」の意なり。

金を論ず

金以至陰為體,中含至陽之精,乃能堅剛,獨異眾物。若獨陰而不堅,冰雪是也,遇火則消矣。故金無火鏈,不能成器。金重火輕,執事繁難;金輕火重,煆煉消亡;金極火盛,為格最精。

金は極陰の気を以て體と為す。その中に卻(かえっ)て極陽の精を含む。だから能く堅硬・剛強にして、獨り別の物類と同じからず。もしただ純陰にして陽を含まざれば、便ち堅し起こる能くさず。冰雪は則ちこのよう、一たび火に遇えば化す。だから金は火の來て鍛煉するを經ずれば、器皿を成す能くさず。金重くして火輕きは、事を辦するに繁難にして吃力(きつりょく)す。金輕くして火重きは、煆錬(かれん)せられて銷熔(しょうゆう)し殆(ほとん)ど尽きん。金は極處に到りて火もまた盛んなるは、則ち最も精粹の格局なり。

金火全,名曰鑄印,犯丑字,即為損饃;金火多名為乘軒,遇死衰,反為不利。木火鍊金,成名銳而退速;純金遇水,逢富顯以贏餘。金能生水,火旺則金沉;土能生金,金多則土賤。

金と火との兩樣俱に全きを、「鑄印(ちゅういん)」と呼ぶ。これは印綬の貴あるの象徵(しょうちょう)なり。ただしもし一箇の丑字を犯せば、丑は濕土にして金庫なれば、印模は則ち損壊す(原文の「損饃」は當に「損模」と為すべし)。金火ともに多きを、「乘軒(じょうけん)」と呼ぶ。本(もと)は顯貴の象なれども、一たび死地・衰地に遇えば、かえって不利と為る。木を用いて火を生じて往きて金を煉るは、成名するに快(こころよ)くして退くるもまた快し。純粹の金は水に遇いて秀を泄らせば、則ち往往富顯にして余財多し。金は能く水を生ずといえど、火は一たび旺なれば、金はかえって熔かされて沉沒す。土は能く金を生ずといえど、金は一たび多ければ、土はかえって泄らされて貧瘠(ひんせき)す。

金無水乾枯,水重則沉淪無用;金無土死絕,土重則埋沒不顯。兩金兩火最上,兩金兩木才足;一金生三,氻弱難勝;一金得三木,頑鈍自損。金成則火滅,故金未成器,欲得見火;金已成器,不欲見火。金到申酉巳丑,亦可謂之成也,運喜西北,不利南方。

金は水なくば便ち干枯(かんこ)にして光なし。水は太重ければまた沉淪(ちんりん)して用なし。金は土なくば便ち死絕の地に到り、土は太重ければまた埋没(まいぼつ)せられて顯れず。兩分の金に兩分の火を配するは、最も上等と為す。兩分の金に兩分の木を配するは、財氣は充足す。一分の金を以て三分の水を生ずるは、力量は單薄(たんぱく)にして、擔當し起こる能くさず(原文の「氻」は當に「力」と為すべし)。一分の金は三分の木に遇えば、頑鈍(がんどん)にしてかえって自ら傷る。金は一たび器を成せば、火は則ち當に退くべし。だから金はいまだ器を成さざる時、火を見んことを希望す。金はすでに器を成せば、則ち再び火を見るを願わず。金は申・酉・巳・丑のこれら几箇の位置に到るも、また以て器を成すと算(かぞ)うべし。このようの命は行運は西北を喜び、南方を利せず。

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