維揚旧本『六壬銀河櫂』 四宜草堂珍蔵
維揚旧本『六壬銀河櫂』 四宜草堂珍蔵
大六壬典籍
まず起課と三伝を発する機械的な流れを確実にしてから、課体と神煞に入る。起課を飛ばして断語だけ読んでも、書中の例を自分で再現できない。
李紉斎六壬要訣
紉齋曰:生克以人意為之,人意誠具生克之氣,為各有所屬,其發現於彰明昭著間者,自有神定,何必六壬,亦何必不六壬也?麒麟鳳凰郊藪遊。
李紉斎が説く、五行の「生」と「克」は、説き究めれば人心によりて認め取る所による。人の念頭は本り生克の気を帯び、一たび念動けば便ち各々帰属する所有り。これらの念頭が明白見るべきの事象の上に顕露するの時、自ずから神明がそれのために定奪す。既然としてこの如し、何を為に必ずしも六壬を用いて推さざる。しかるに反って言えば、また何を為に一定して六壬を用いざる。占うと占わざるとは、関鍵は心の誠なるか否かに在り、法術はただ心中の已に有るの気機を顕し出すのみ。末句の「麒麟鳳凰郊藪遊」は、祥瑞の獣が郊野草沢に出没するを借りて比と為す。神機は本り天地の間に流行し、これに遇えば見、遇わざれば隠る。
紉齋曰:欲知真神煞,必須精熟郭《大全》內所載《課經》及《畢法賦》,以九宗為體,以三傳為用,以一切卦名為真神煞,以正時、日、辰、三傳、本命、行年為六要處,除此六處,俱為閒地。太歲、月將如在六處上者,方用,不然則否。又有日干三合同類局之地,亦可用。但用此者,必值凶非而天罡更臨其上者,即以罡所臨孟、仲、季斷六親之所屬,準應。
李紉斎が説く、どの神煞が真に管用するかを辨明せんと要せば、必ず先ず郭載騤の編する所の『六壬大全』の裏に収むる『課経』と『畢法賦』を読み熟さざる可からず。取用の法は、「九宗門」の九種の立課法をもって体と為し、「三伝」をもって用と為し、各種の課体卦名を把えて真の神煞と作して看待す。課を断ずるにただ六個の要害の位置を認む——占時(正時)・日干・日支(辰)・三伝・本命・行年。こ六処以外の宮位は一概に「閑地」と叫び、理會するに及ばず。「太歳」と「月将」のこの両個の大神は、ただこの六処の上に落つるのみ作用を起こし、閑地に落つれば便ち取るに及ばず。此の外にまた一種の可く用うるの所有り。日干と三合の同類局を構成するあの地支も、また取りて用うる可きなり。不過それを取り用うるに条件有り。必ず正に兇険是非に逢い、しかも「天罡」(辰)が恰好その(以下略)
大六壬銀河棹真本目錄列載諸門,不分卷次。天時門、人宅門、墳墓門、身命門、選試門、赴試門、官祿門、婚姻門、孕育門、訪謁門、謀望門、行人門、出行門、求財門、貿易門、稼穡門、蠶桑門、六畜門、奴婢門、逃亡門、遺失門、捕盜門、占贓門、克應門、訟獄門、漁獵門、疾病門、病祟門、醫藥門、怪異門、雜占門附載諸訣、射覆門占時克應。
『大六壬銀河棹』この真本の目録は、ただ占事の門類に拠りて排列し、再び巻を分かたず。全書は依次に、天時門(晴雨風雷を占む)、人宅門(住宅家居を占む)、墳墓門(陰宅の葬地を占む)、身命門(終身の禍福を占む)、選試門(科考の被選を占む)、赴試門(赴考の名次を占む)、官禄門(仕途の官職を占む)、婚姻門、孕育門(胎産を占む)、訪謁門(求見を占む)、謀望門(謀事を占む)、行人門(外出する者の帰期を占む)、出行門、求財門、貿易門(買売を占む)、稼穡門(農事を占む)、蚕桑門、六畜門、奴婢門、逃亡門、遺失門、捕盗門、占贓門(贓物の去向を占む)、克応門(徴兆の応験を占む)、訟獄門(訴訟刑獄を占む)、漁猟門、疾病門、病祟門(病を致すの鬼祟を占む)など。
天時門
日上神將皆屬火,主晴。若干支屬水而剋日上神者,為雨。日上神將皆屬水,主雨。若干支屬土而剋日上神者,為晴。
天気を占うは、先ず日干の上に乗る所の天盤の地支と天将を看る。この両者は五行ともに火に属し、天晴れを主る。但し若し日干・日支の本身が水に属し、反って日上の神を克住すれば、火は水に制せられ、便ち転じて雨を下す。反って、日上の神と将との五行がともに水に属すれば、雨を下すを主る。但し若し日干・日支が土に属して日上の神を克住すれば、水は土に制せられ、便ち転じて天晴れとなる。見る可し「日上神将」は基調を定め、干支の五行は則ち校正の作用を起こす。
日上見卯丑,更元武合青龍乘亥子入傳,主大雷雨。日辰上見卯子為元合,大雨。丑加子大雨,加卯小雨。
日干の上に「卯」あるいは「丑」を見——卯は雷、丑は雨師——再び加えて「元武」「六合」「青龍」のこの几位の水を主り雨を主るの天将が「亥」「子」の水神に乗りて三伝に入れば、大雷雨有るを主る。日干・日支の上に同時に「卯」と「子」を見、卯は「六合」の本家、子は「元武」の本家、二者は相会して「元合」と叫ばれ、大雨を主る。天盤の「丑」を地盤の「子」の上に加えれば、雨師は水位に坐し、大雨を主る。「丑」を「卯」の上に加えれば、雷位に雨師を得、雷は響くも雨は小にして、ただ小雨のみ。
龍德、元首主晴。伏吟無丁馬,晴雨照舊。反吟不空亡,晴雨變易。火土主晴,空亡則雨。潤下主雨,空亡反晴。曲直主風,空亡則否。稼穡主陰,空亡則風。從革主雨,空亡則陰而不雨。
課体もまた能く天気を定む。「龍徳課」「元首課」のこの類の吉課を得れば、天晴れを主る。「伏吟課」を得て課の中に「丁神」「駅馬」のこれらの動神無ければ、天象は静止して変わらず、原来晴なれば引続き晴、原来雨なれば引続き雨。「反吟課」を得て空亡に逢わざれば、天象は必ず翻転し、晴雨互いに換わる。三伝の五行が火に属し土に属すれば、晴を主る。若し空亡に逢えば、火土は力を失い、反って雨を下す。「潤下課」(申子辰水局)を得れば雨を主る。空亡に逢えば則ち水は成らず、反って晴れ放つ。「曲直課」(亥卯未木局)を得れば風を起こすを主る。空亡に逢えば則ち風も刮り起こる能わず。「稼穡課」(辰戌丑未土局)を得れば陰天を主る。空亡に逢えば則ち陰せずして風を起こす。「従革課」(巳酉丑金局)を得れば雨を主る。空亡に逢えば則ちただ陰にして雨せず。
凡帶雨神,不空亡者,主有雨。日克傳晴,傳剋日雨。
凡そ課の中に雨を主るの神(亥・子・丑等の如し)を帯びて、ただ空亡に落ちざれば、便ち雨有るを主る。再び日干と三伝との克戦の関係を看る。日干が三伝を克するは、我方の気が雨気を圧し住め、晴を主る。三伝が日干を克するは、雨気が我方を圧し住め、雨を主る。
亥子連茹剋日,主久雨。亥子臨巳、午、未、申,為水運乎上,即日雨。寅申乘旺加亥、子、丑、寅、卯大雨風。三傳午戌傳寅則晴,寅午傳戌則不晴。蓋火局寅長生而戌墓也。
三伝が亥・子の相連なる「連茹課」にしてまた日干を克すれば、水勢は連綿として、久雨止まざるを主る。亥・子が巳・午・未・申のこれらの南方西南の方位の上に加臨するを、「水運乎上」と叫ぶ——水気は火土の地の上頭に浮かび、当天に便ち雨を下す。寅・申の二支は旺気に乗りて亥・子・丑・寅・卯の上に加わり、寅申は本り風を主り、水の助勢を得て、大風大雨を主る。三伝若し午・戌の後に寅に伝われば、晴を主る。若し寅・午の後に戌に伝われば、便ち晴れ放たず。原因は寅午戌は火局にして、寅は火の「長生」、末伝が寅に帰るは火気の漸く旺する、ゆえに晴。戌は火の「墓」、末伝が戌に帰るは火気の墓に入る、ゆえに晴れず。
子辰傳申則雨,子申傳辰克上則無雨。三傳火上水下,為未濟,主晴。水上火下,為既濟,主雨。將亦水或金,主久雨而寒。
三伝が子・辰よりして申に伝われば、申子辰の水局は順に成り、雨を下すを主る。若し子・申よりして辰に伝われば、辰は水の墓庫にして、また能くその上の水神を克制し、水は土に収められ、便ち雨せず。再び三伝の中の水火の上下の位置を看る。火は上に在り水は下に在れば、火は炎上し水は潤下し、両つながら交わらず、是れ『周易』の「未済」の象にして、晴を主る。水は上に在り火は下に在れば、水は降り火は升り、二気相交わり、是れ「既済」の象にして、雨を主る。若しこの時天将もまた水に属しあるいは金に属せば(金は能く水を生ず)、則ち久雨にしてかつ天寒なり。
三傳皆土晴,皆金雨。三傳水空晴,炎空雨。初傳巳午乘蛇雀,晴而主旱。亥子乘元陰,久雨而潦。
三伝の五行は全く土なれば、土は能く水を制し、晴を主る。全く金なれば、金は能く水を生じ、雨を主る。三伝は水に属すと雖も水神が空亡に落つれば、水は用を成さず、反って晴を主る。三伝は火に属す(炎上の気)と雖も火神が空亡に落つれば、火は用を成さず、反って雨を主る。初伝が巳あるいは午にして、また「螣蛇」「朱雀」の两位の火将に乗れば、火気太り盛んにして、但だ晴のみならず、還た旱を成す。初伝が亥あるいは子にして、また「元武」「太陰」のこの两位の水を主り陰を主るの将に乗れば、水気太り盛んにして、久雨は涝を成す。
課傳純陽或陰不備,晴;純陰或陽不備,雨。三傳俱陽,又在天乙前,而水神不見,青龍不入傳,曰旱,雖久晴無雨期。三傳俱陰,又在天乙後,而火神不見,朱雀不入傳,為澇 ,雖久雨而無晴期。
四課三伝が全く陽支なるか、あるいは陰支の斉う不備なるの「不備課」は、陽盛にして晴を主る。全く陰支なるか、あるいは陽支の斉う不備なるは、陰盛にして雨を主る。更に極端の情形、三伝全く陽にして、またみな「天乙貴人」の前面に排せられ(順行の方向)、課の中に亥子の水神を見ず、「青龍」この甘雨の神もまた三伝に入らざれば、これを「旱」と叫び、久晴れ下りて雨の下る日を見ず。反って、三伝全く陰にして、またみな天乙貴人の後面に排せられ、課の中に巳午の火神を見ず、「朱雀」この行火招風の神もまた三伝に入らざれば、これを「涝」と叫び、久雨下りて晴れ放つの日を見ず。
占晴而課傳有火神,則以巳午丙丁所臨之神為晴,其久暫則視火神之休旺。占雨而課傳有水神,則以亥子壬癸所臨之神為雨候,其多少亦視水神之休旺。
晴を占うの時若し課伝の中に火神有れば、便ち巳・午と遁干の丙・丁とが加臨する所のあの地支を取りて晴れ放つの日辰を定む。晴れの長久なるか短暫なるかを得るは、この火神の当令に旺を得るか時を失いて休囚するかを看る。雨を占うの時若し課伝の中に水神有れば、便ち亥・子と遁干の壬・癸とが加臨する所のあの地支を取りて雨を下すの日辰を定む。雨量の多少も、同じくこの水神の休囚旺相を看る。
久晴占得炎上,為陽極陰生,三日內有雨。久雨占得潤下,為陰極陽生,三日內可晴。
久晴れして雨せざるの時「炎上課」(寅午戌火局)を占得せば、火は已に極点に到り、物極まれば必ず反し、陽極まれば則ち陰生ず、三天の内に便ち雨を下す。久雨停まざるの時「潤下課」(申子辰水局)を占得せば、水は已に極点に到り、陰極まれば則ち陽生ず、三天の内に便ち晴れ放つ能くす。
早晴而晚雨者,發用青龍乘水也。日雨而暮晴者,發用金水而末傳乘天空土也。日出而不晴者,用火神將而即為下神所克,與中末克之也。興雲而不雨者,用水神將,而即為下神所克與中末克之也。
上午晴れて傍晚雨の下るは、是れ初伝(発用)が「青龍」にして水神に乗る——青龍は本り甘雨の師にして、起初は未だ発せず、後来に到りて水気始めて成る。白天雨を下り傍晚晴れ放つは、是れ発用が金水の神にして末伝が「天空」に乗りて土に属す——土は能く水を克し、雨は末伝に到りて止められし。太陽は出來たれども終に晴れざるは、是れ発用が火神火将にして、可なりてそれは直ちに加臨する所の地盤の神に克住せられ、あるいは中伝・末伝に克住せられ、火気は圧せられし。雲は起これども雨を下さざるは、是れ発用が水神水将にして、可なりてそれは同じく直ちに下面の地盤の神に克住せられ、あるいは中伝・末伝に克住せられ、水気は制せられし。
風雨大作者,寅申龍虎互乘而亥子丑相加也。雷電大雨者,丑午雀合併見而子卯亥相加也。龍虎所乘神有氣則風雨,休囚者則微風微雨。與子卯並大風雨。
狂風暴雨の課象、寅・申の両個の風神を「青龍」「白虎」が互いに乘臨し、また亥・子・丑の水神がその上に加わり、風と水と倶に盛んなり。雷電交加大雨の課象、丑(雨師)・午(電)と「朱雀」「六合」と同時に出現し、また子・卯・亥がその上に加臨し、雷と水と倶に盛んなり。青龍・白虎の乗る所の地支が若し当令に気有れば、風雨は便ち大なり。若し休囚して力無ければ、不過微風細雨のみ。これらの神が若し再び子(水)・卯(雷)と同現せば、則ち必ず是れ大風大雨なり。
龍臨巳午卯酉主大雨。虎加亥子陰后武龍,蛇在巳酉丑上久雨。螣蛇入水化龍主雨,虎乘申先風後雨。螣乘庚辛戊己,先雨後風。
「青龍」が巳・午・卯・酉の上に加臨すれば、大雨を主る。「白虎」が亥・子の上に加臨し、また「太陰」「天后」「元武」「青龍」のこの几位の陰神水将が同現し、あるいは「螣蛇」が巳・酉・丑の金局の位の上に落つれば、みな久雨を主る。螣蛇は本り火に属するも、一旦水位に入れば、便ち蛇が水に入りて龍に化するなり、雨を下すを主る。白虎が「申」に乗れば、申は金を為し風を為し、先に風を起こして後に雨を下すを主る。螣蛇が遁干の庚・辛あるいは戊・己に乗れば、火は金土に泄制せられ、先に雨を下して後に風を起こすを主る。
類神偏勝則有其一而無其一,如卯多濃雷無雨,子多密雲不雨之類。亥子乘元后而為下神所克者,陰晦。青龍乘金發用者,亦陰。臨卯則云濛霧合。用上神六合而下臨火位者霧。白虎臨卯則霹靂。
各類の天象の「類神」が若しただ一辺に偏盛すれば、天象もまた便ち一半を出すのみ。譬えば課の中に卯(雷)多くして水神少なければ、便ちただ悶雷有りて雨を見ず。子(雲雨)多くして発動の神無ければ、便ちただ密雲有りて雨を下さず、みなこの一類に属す。亥・子が「元武」「天后」に乗りて臨む所の地盤の神に克住せられれば、水気は圧し住められて散じ開く能わず、陰沈晦暗を主る。「青龍」が金神に乗りて発用を作れば、金気は水を生じて未だ雨を成さず、も亦ただ陰天のみ。青龍が「卯」の上に加臨すれば、則ち雲気蒙蒙・霧気弥合す。発用の上神が「六合」にしてそれが巳午の火位の上に落つれば、水気は熱に遇い、霧を起こすを主る。「白虎」が「卯」の上に加臨すれば、金は木位を撃ち、霹靂を打つを主る。
白虎乘申酉者雹。三傳陰勾虎並者霰,用子加辰乘蛇則微,太陰寅並則厚。龍旺則雨,虎旺則風,然必入傳或加日辰,或剋日辰則有,反此則無。
「白虎」が申・酉の純金の気に乗れば、冰雹を下すを主る。三伝の中に「太陰」「勾陳」「白虎」の三将が并び見れば、霰(米雪)を下すを主る。発用が子を辰の上に加えてまた「螣蛇」に乗れば、火水は交戦して力弱く、霰は下ること甚だ薄し。若し是れ「太陰」が寅と并び見れば、則ち積むこと厚し。総じて言えば、「青龍」旺なれば則ち雨を下し、「白虎」旺なれば則ち風を起こす。但しこれは必ず青龍・白虎が三伝に入り、あるいは日干日支の上に加臨し、あるいは日干日支に克到るをもって条件と為して始めて応験し、若しそれらが伝に入らず日辰に臨まざれば、便ち有ることなからん。
龍乘辰為入廟,乘亥子丑為遊樂江湖,不能變化,俱無雨。寅申臨日辰者風。用太常乘木則颱。虎乘巳風即起,乘寅卯申未旺相則狂,乘天罡與八妖剋日則怪烈。視小吉下為風起之候。
「青龍」が「辰」に乗れば、辰は龍の本宮にして、「入廟」と叫び、龍は廟中に帰りて安処して動かず。青龍が亥・子・丑に乗れば、是れ龍の江湖の裏に在りて遊楽自得——この両種の情形は龍はみな雲を行い雨を布かず、ゆえにみな雨無し。寅・申の二風神が日干日支の上に加臨すれば、風を起こすを主る。発用が「太常」にして木神に乗れば、木旺にして風狂く、颶風を刮らすを主る。「白虎」が「巳」に乗れば、風は立刻に便ち起こる。寅・卯・申・未に乗りてまた当令旺相せば、風勢狂暴なり。「天罡」(辰)に乗りて并せて「八妖」等の凶煞と同に来りて日干を克すれば、則ち風は起こることまた怪また烈なり。風を起こすの時辰を預知せんと要せば、便ち「小吉」(未)の下面に臨む所のあの地支を看る。
申酉旺相而子巳相加者霜。子酉乘元武而火多水少者冰。從革或用申酉,乘太陰者,寒凍。用虎而水少火土勝者雹。昴星主風雹霜雪。鑄印亦主雨雪。四課比和者陰。日上或發用見月將者晴。天罡加四季晴。日符加日晴。日符例:甲日寅,乙日卯,丙丁午,戊日辰,己日戌,庚日申,辛日酉,壬日亥,癸日子。
申・酉の金気は当令旺相にして、しかも子と巳と相加す(水火交戦、寒熱相激する)れば、霜を下すを主る。子・酉が「元武」に乗りて課の中に火多く水少なければ、水は凝りて流れず、結冰を主る。「従革課」(巳酉丑金局)を得、あるいは発用が申・酉にして、また「太陰」この霜雪を主るの将に乗れば、天寒地凍を主る。発用が「白虎」にして課の中に水少なく火土の気が上風を占めれば、水は逼められて塊を成し、冰雹を下すを主る。「昴星課」を得れば風を起こし并せて雹・霜・雪を下すを主る。「鋳印課」を得てもまた雨雪を主る。四課の上下の五行は比和にして克無く、気は交争せず、ただ陰天のみ。日干の上あるいは発用に当月の「月将」(太陽の所在)を見れば、陽気は位を得、晴を主る。「天罡」(辰)が辰戌丑未の四季の地に加臨すれば、土は能く水を制し、晴を主る。「日符」を日干の上に加えれば、も亦晴を主る。日符の取法は、甲日は寅を用い、乙日は卯を用い、丙日丁日はみな午を用い、戊日は辰を用い、己日は戌を用い、庚日は申を用い、辛日は酉を用い、壬日は亥を用い、癸日は子を用う。
久雨占晴法:月將加正時,視魁所加。四季雨止,加申亦止,加子天陰有風,加寅卯見日。又或以月符加月將,視丙丁為靖期,壬癸下為雨期。月符例:春辰、夏未、秋戌、冬丑。
久雨晴を求むるの占法、当月の月将を把えて占いの正時の上に加えて天地盤を排出し、「河魁」(戌)のどの一支の上に加わるかを看る。辰戌丑未の四季の地に加われば、雨は便ち停む。申の上に加われば、雨も亦停む。子の上に加われば、天は陰して風を起こす。寅あるいは卯の上に加われば、便ち太陽を見る。別の一法、「月符」を把えて月将の上に加え、遁干の丙・丁のどの一支の下に落つるかを看れば、あれは便ち天気の晴に転ずるの日期。壬・癸のどの一支の下に落つるかを看れば、あれは便ち引続き雨を下すの日期。月符の取法は、春季は辰を用い、夏季は未を用い、秋季は戌を用い、冬季は丑を用う。
今日占明日晴雨法:以月將加正時,視明日支上神將,以前例消息決之。金主雷,木主風,陽水主大雨,陰水主小雨。土主云,火主晴,水克火為雹。木見金為暴風疾雨,寒冬則為雪。水逢金而遇土為連陰,木克而見火為大旱。土多無水則陰,火多無木則熱。水多見金則霖。
今日明日の晴雨を占うの方法、月将を把えて正時の上に加えて盤を排し、明日の日支の上に乗る所の神と将とを看、再び前面の各条の道理を按じて去りて推す。五行の主る所、金は雷を打つを主り、木は風を起こすを主り、陽水(亥・壬)は大雨を主り、陰水(子・癸)は小雨を主り、土は雲を起こすを主り、火は天晴れを主る。水が火を克すれば則ち冰雹を成す。木は金の克に遇えば、暴風急雨を主り、若し寒冬に在れば則ち化して雪と為す。水は本り已に金の相生に逢い、また土の来りて阻截するに遇えば、連日の陰天を主る。木は克制せられてまた火の来りて気を泄するを見れば、大旱を主る。土気は過多にして水の調剤無ければ、陰沈を主る。火気は過多にして木の相続ぐ無ければ、酷熱を主る。水気は過多にしてまた金の来りて生助するを見れば、連綿断えざるの霖雨を主る。
歲首占何月雨法:以大吉加元旦,視神后太沖天罡下為雨月。又以大吉加月朔,視神后下為大雨日,太沖下為小雨日。又申酉下為雨日,遇空亡則否。
年初にどの月に雨有るかを預占するの方法、「大吉」(丑、雨師)を把えて元旦日の地支の上に加えて盤を排し、「神后」(子)・「太冲」(卯)・「天罡」(辰)のこの三個の水雷の神の各々どの支の下に落つるかを看れば、あの幾支の対応する所の月份は便ち雨有るの月なり。又法、「大吉」を把えて初一(月朔)の日支の上に加え、「神后」のどの一支の下に落つるかを看れば、あれは便ち大雨の日。「太冲」のどの一支の下に落つるかを看れば、あれは便ち小雨の日。此の外、申・酉の下面の対する所の日子もまた雨を下すを主る。但しただこれらの神が空亡に落てば、便ち応験せず。
附錄:雀飛龍潛者晴。雀上龍下。龍升雀伏者雨。龍上雀下。元武乘亥者雨。穴居者知雨,歸亥入穴是也。朱雀乘午者風。巢居者知雨,朱當午位是也。
附録する幾条の口訣。「朱雀飛びて青龍潜む」は晴を主る——すなわち朱雀は上に在り青龍は下に在り、火気は浮かび水気は伏す。「青龍升りて朱雀伏す」は雨を主る——すなわち青龍は上に在り朱雀は下に在り、水気は浮かび火気は沈む。「元武」が「亥」に乗れば雨を主る、穴居の動物は最先に雨を下らんとするを覚出すをもって、元武は亥位に帰れば便ち洞穴に鑽り回るに等しく、是れ雨兆なり。「朱雀」が「午」に乗れば風を主る、巣居の鳥は最先に天気変化を覚出すをもって、朱雀は正に午位に当たるはそれの本家、鳥動けば則ち風生ず。
又歌曰:白虎東方為出林,更乘劫煞勢驚人。龍若加臨申酉方,莫言死絕雨須滂。巳作六丁上蛇雀,用神附卯雷電爍。從革若也來生日,甘澤如傾雨盈溢。陰陽不備雨多慳,水若旺相霖不難。子卯相加救枯穗,元合互相興涸鮒。白虎若來加亥子,太陽不現兼旬雨。陰雨連綿雪厚深,皆因子上坐勾陳。亥子為傳雖主雨,一怕空亡二怕土。亥為天河子為水,居上淫霖何日已?螣蛇雖火不堪憑,入水乘龍定不晴。
また一首の歌訣有り。「白虎」が東方の寅卯の木位に落つれば、虎の山林を出づるが如く、再び「劫煞」に乘上れば、風勢人を駭かす。「青龍」が申・酉の金位に加臨すれば、是れ金の木を克し龍の死絶の地に居ると雖も、も亦雨無しと断作するなかれ、金は能く水を生じ、照様大雨滂沱たり。「巳」の上に遁干の六丁を帯び、また「螣蛇」「朱雀」の両火将に乗り、しかも発用が「卯」の上に附すれば、雷電交閃す。「従革課」(巳酉丑金局)を得て金局の来りて日干を生ずれば、金は水を生じ、甘霖は傾盆のごとく而下る。四課の陰支陽支の斉う不備なる「不備課」は、雨は下ること甚だ吝嗇なり。水神は当令旺相にして、連綿の霖雨は降り難からず。子(水)と卯(雷)と相加すれば、雷雨斉しく来り、能く枯焦の禾穂を救活す。「元武」「六合」の両将は互いに配合し、も亦能く干涸の中の鮒魚に水を送るがごとく旱を解く。「白虎」が亥・子の上に加われば、太陽は整旬面を露わさず、十天連ねて雨を下す。陰雨綿綿・積雪深厚なるは、「勾陳」が子位の上に坐するを因る——勾陳は本り興雲の師にして、子に乗れば便ち連雨積雪を成す。亥・子が三伝に入るは雨を主ると雖も、却って両樣を怕る。一に怕るは空亡に落つるを、二に怕るは土克を見るを。亥は天河・子は雨水、この両支が若し上位に居れば、霖雨は何の日にか始めて停まるを知らず。「螣蛇」は火に属すと雖も靠むべからず。それは一たび水位に入り一たび龍勢に乗れば、便ち必定晴れ放たず。
類神:子為雲雨,為江河水神;丑為雨師;寅與未為風伯;卯為雷為雪;辰為霧為水庫;巳為虹霓,為風門;午為電為晴;申為水母;酉為陰為霜;戌為雲為塵霾;亥為雨水為天河;貴神為陰;螣蛇為電,為霞蝀,為兵荒疫癧;朱雀為行火招風之神;六合為雨師為電;勾陳為興雲之師,乘子為連雨,為積雪;青龍為甘雨之師;天后為陰為霧為霖雨;太陰為霜雪,為水;元武為苦雨之師;太常為和風;白虎為大風,為霰雷,為雹,為凍;天空為塵霧之神。
天時門の「類神」(各支各将の主る所の天象)は下の如し。十二地支、「子」は雲と雨を主り、また江河の水神。「丑」是れ雨師。「寅」与「未」はみな風伯。「卯」は雷を主り、また雪を主る。「辰」は霧を主り、また水の庫蔵。「巳」は虹霓を主り、また風門。「午」は閃電を主り、また天晴れを主る。「申」是れ水母(水の源頭)。「酉」は陰天を主り、また霜を降すを主る。「戌」は雲を主り、また塵霾を主る。「亥」は雨水を主り、また天河。十二天将、「貴神」(天乙貴人)は陰天を主る。「螣蛇」は閃電を主り、また霞と虹(霞蝀)を主り、還た兵乱・饑荒・瘟疫を主る。「朱雀」是れ行火招風の神。「六合」は既に雨師また閃電を主る。「勾陳」是れ興雲の師、若し「子」に乗れば則ち連日雨を下し・積雪を主る。「青龍」是れ甘霖を降すの師。「天后」は陰天を主り・霧を主り・久雨を主る。「太陰」は霜雪を主り、また水を主る。「元武」是れ苦雨を降すの師。「太常」は和風を主る。「白虎」は大風を主り、また霰・雷・冰雹と凍寒を主る。「天空」是れ塵霧の神。
附、歳を占む
月將加時,視歲支上,金穰,木風,水毀,火旱,土豐。若天空、空亡並四季入傳,或見勾地雀及巳加子,或火怪火鬼乘蛇雀,或火土上見蛇雀,巳午並六害,加日辰,皆主旱。剋日尤甚。六乙日反吟,武、陰、後入傳,或雀臨亥,或蛇武剋日,皆主水災。
附帯して一年の年成を占う。月将を把えて占時の上に加えて盤を排し、太歳の地支の上に乗る所の神がどの五行に属するかを看る。金に属すれば豊収(穰)を主り、木に属すれば風多きを主り、水に属すれば水が庄稼を毀るを主り、火に属すれば旱を主り、土に属すれば豊足を主る。若し「天空」・空亡が辰戌丑未の四季の支と連なりて一斉に三伝に入り、あるいは「勾陳」が地盤に臨み「朱雀」が権を当てるを見、および巳を子の上に加え、あるいは火怪・火鬼が「螣蛇」「朱雀」に乗り、あるいは火土の位の上に螣蛇・朱雀を見、あるいは巳・午が「六害」と同現して并せて日干日支に加臨すれば——これらはみな大旱を主る。若しそれらが再び日干を克すれば、旱は更に得ること厲し。乙丑・乙卯・乙巳・乙未・乙酉・乙亥のこの六個の乙日は「反吟課」を占得して、「元武」「太陰」「天后」が三伝に入り、あるいは「朱雀」が亥の上に臨み、あるいは「螣蛇」「元武」が日干を克すれば、みな水災を発するを主る。
附、水の漲るを占む
干吉支傷水驟漲,干傷支吉水漸退。日辰俱吉漲深,日辰傷即退。辰上比和,水無進退。若涉水,占得潤下,水即歸東矣。
附帯して水位の漲落を占う。日干は吉にして日支は傷を受ければ、水位の暴漲を主る。日干は傷を受けて日支は吉なれば、水位の慢慢として回落するを主る。日干日支ともに吉なれば、水は漲ること甚だ深し。日干日支ともに傷を受ければ、水は立刻に便ち退く。日支の上の神と日支との五行は比和にして克無ければ、水位は漲らずも亦落ちず。若し是れ水を渉り河を過ぎんとして「潤下課」(申子辰水局)を占得せば、水勢は流に順い海に帰し、很快に便ち東に退き去る。
人宅
日為人,辰為宅,辰之左右為兩鄰。日上神生辰,辰上神生日,或日辰各受上神生者,吉。日上見辰旺,辰上見日旺,或日辰各自見旺者,吉。
住宅を占うは、日干をもって居住の人を代表し、日支(辰)をもって房宅を代表し、日支の前後に紧邻する両個の地支をもって左右の両家の隣居を代表す。日干の上の天盤の神が去りて日支を生じ、日支の上の神がまた来りて日干を生じ、あるいは日干・日支が各自みな自己の上神の生助を得れば、吉を主る。日干の上に日支の旺気を見、日支の上に日干の旺気を見、あるいは日干・日支が各自みな自己の旺地の上に坐すれば、も亦吉を主る——人と宅と互いに扶持し、気象は興旺なり。
日辰上見德神、天喜、乘吉將,忌空亡。日辰上見三合六合,乘吉將者,吉。忌空亡。最忌辰上合神剋日。
日干・日支の上に「日徳」「天喜」のこの類の吉神を見、また吉将に乗れば、吉を主る、ただそれらが空亡の上に落ちて応験する能わざるを怕る。日干・日支の上に三合・六合の神を見、また吉将に乗れば、も亦吉、同じく空亡に落つるを忌む。最も忌諱するは、日支の上の神が日干と相合すると雖も、却って反って日干を克する——表面は親近にして暗中に相い害し、宅は反って人の禍根と為る。
日辰上見太歲、月將,而無刑沖者,吉。干臨支受生,支臨干生干,或支德作日之長生者,吉。三傳不離日辰,日辰化作三傳者,要乘吉將。貴、合、龍、常臨日辰併發用,不相剋者,吉。干上神克支,或干克支者亦吉。
日干・日支の上に「太歳」あるいは「月将」のこの两位の大神を見、しかも刑・冲の来りて破壊する無ければ、吉を主る。日干が日支の上に加臨して日支の神の生助を受け、日支が日干の上に加臨して日干を生じ、あるいは日支の「支徳」が正好して日干の「長生」の地を為れば、みな吉を主る。三伝が日干日支の範囲を離れず、あるいは日干日支の上の神が転化して三伝を成せば、この種の課は天将を看るを要し、須く吉将に乗るを要す。「天乙貴人」「六合」「青龍」「太常」のこの几位の吉将が日干日支に加臨して并せて発用を作り、しかも彼此相克わざれば、吉を主る。日干の上の神が去りて日支を克し、あるいは日干の本身が日支を克すれば、も亦吉——これ是れ人の能く宅を制し・主人の能く主を作すの象なり。
三傳生日而天將剋日,或三傳剋日而天將生日者,主官印顯赫,富貴榮達。初傳日前之辰,末傳日後之神,名前引後從。辰之左右神將吉,鄰吉。
三伝が来りて日干を生ずるも乗る所の天将が却って日干を克し、あるいは三伝が来りて日干を克するも乗る所の天将が却って日干を生ず——一生一克、恩威相い済い、官に為りて顕赫・印綬栄耀・富貴通達を主る。初伝を日干の前の地支に取り末伝を日干の後の地支に取れば、前に引導有り後に随従有り、これを「前引後従」と叫び、是れ人の提携する有り・人の追随する有るの貴格なり。日支の左右の両隣位の上の神と将とが吉なれば、便ち隣居の和善を主る。
日上神脫辰,辰上神脫日;或日辰各受上神脫者,人災宅盜。日上克辰損卑幼,辰上剋日損家長,或日辰俱受上神克者,人傷宅壞。
日干の上の神が日支の気を泄脱し、日支の上の神が日干の気を泄脱し、あるいは日干日支が各自自己の上神に泄脱せられ——気は抽き去られ、人口の災に遭い・住宅の盗まるるを主る。日干の上の神が日支を克するは、是れ人の宅を克し、晩輩の小口を損傷す。日支の上の神が日干を克するは、是れ宅の人を克し、一家の長を損傷す。若し日干日支が同時にみな上神の克する所と為れば、あれは便ち人は傷を受け宅も亦敗壊す。
日上見辰墓,辰上見日墓,或日辰上各自墓者,人昏宅晦。墓作鬼,休囚,宅墓不安,或毀拆,或無人住。日上辰敗,辰上日敗,或日辰上各自見敗者,人損宅毀。日辰上刑沖破害,更乘凶將者,其凶更甚。
日干の上に日支の墓庫を見、日支の上に日干の墓庫を見、あるいは日干日支が各自自己の墓の上に坐すれば——気はみな墳墓の裏に収められ、主人は昏聵・宅は晦暗を主る。この墓神が若しまた日干の官鬼にして、しかも休囚無気なれば、則ち住宅と祖墳とみな安寧ならず、房屋はあるいは毀拆せられ、あるいは空きて住む人無し。日干の上に日支の敗地(沐浴の位)を見、日支の上に日干の敗地を見、あるいは日干日支が各自敗を見れば、人口の損傷・房屋の毀壞を主る。日干日支の上に再び刑・冲・破・害有り、また凶将に乗れば、凶は更に得ること厲し。
干臨支受克,或支加干克干,或支上神克干上神者,下犯上,內侮外,宅廣人稀,切忌他人寄居,日後受彼殘害。三傳無氣及發用空亡,或蛇虎勾元臨日辰上,併發用剋日辰者,俱凶。
日干が日支の上に加臨して日支の神に克せられ、あるいは日支が日干の上に加えられて来りて日干を克し、あるいは日支の上の神が日干の上の神を克す——これはみな下位の上位を冒犯し・内裏の外面を欺凌するの象にして、房子の寛大にして人丁の稀少を主る。この種の宅は切に忌む、外人をして借住せしむること、日後に必ず寄居者の害する所と為る。三伝は毫も生気無く、あるいは発用が空亡に落ち、あるいは「螣蛇」「白虎」「勾陳」「元武」の四凶将が日干日支の上に加臨し、并せて発用がまた来りて日干日支を克すれば、これらはみな凶を主る。
干加支而克支,或支上傳出干上者,人廣宅狹,住而復出。三傳生日而克支,或脫支者,占人雖旺而無正居,或寄居。罡加日,有人寄居;干加支,身寄人居。反吟屋必欹側。亂首乃宅不容人,居之有災。
日干が日支の上に加わりて日支を克し、あるいは三伝が日支の上より起こり、最後にまた日干の上に伝われば、人口多くして房屋窄く、住み下がる能わずして還た遷出すを主る。三伝が日干を生ずるも却って日支を克し、あるいは日支の気を泄脱すれば、占いの人の自身は運気旺と雖も、却って正経の居所無く、大半は人の房子を借りて住むを主る。「天罡」(辰)を日干の上に加えれば、外人の来りて自己の家に寄住する有るを主る。日干を日支の上に加えれば、自己の去りて别人家に寄住するを主る。「反吟課」を占得せば、房屋は必定歪斜して正ならず。「乱首課」を占得せば、是れ宅の人を容れざるの象、住み入れば災禍を出さんと要す。
贅婿必居非正屋,或寄居妻家,或寓寺觀。九丑有不明之事。從革主移居。日上白虎帶死神死氣者,凶。辰剋日上神者,以其數決之。
「贅婿課」を占得せば、住むは必ず正屋にあらず、入贅して妻子の娘家に寄住するかにあらざれば、便ち寺廟道観の裏に借宿す。「九丑課」を占得せば、家中に説き清め難く・人に見る得べからざるの事有り。「従革課」(巳酉丑金局)を占得せば、主要として家を搬ず。日干の上に「白虎」に乗りてまた「死神」「死気」を帯びれば、凶を主る。日支の来りて日干の上の神を克するの時は、先天数を用いて去りて受害の程度と応期を推算す。
辰上乘生氣福德,吉神將者,忌克。辰上見月將者,宅旺。辰上見休囚死氣乘凶將者,宅凶。上見二馬六丁,搖動不寧。上見絕神,居之不久,多死亡耗散。上見破碎,財耗人病,不能久居。上見天空、空亡,屋必破漏。
日支の上に「生気」「福徳」等の吉神吉将を乘れば、宅の旺を主る、但し最も忌むそれらの克せらるるを。日支の上に「月将」を見れば、住宅の気運は正に盛んなり。日支の上に休囚死気を見また凶将に乗れば、住宅は凶を主る。日支の上に「天馬」「駅馬」の二馬と遁干の「六丁」を見れば、動神は宅に当たり、家宅の揺動して安ならざるを主る。「絶神」を見れば、住むこと長久ならず、家中に死亡耗散多し。「破碎煞」を見れば、財を破り病を生じ、能く久住せず。「天空」を見あるいは空亡に落つれば、房屋は必定破漏す。
支課不備,有不正之事,及屋宇不全,陽備人盛宅衰,陰備宅廣人稀。辰上見日鬼帶天鬼春酉、夏子、秋卯、冬午,又日辰年命上見,魁罡蛇虎勾及四時沖破者,有鬼。視課中白虎,陽是男,乘陰是女。又年命上,見魁罡蛇雀併入傳,宅有伏尸。辰左右神將凶,鄰惡。
日支この一辺の課が斉う不備(支上の二課に缺有り)なれば、家中に不正当の事有りて、房屋も亦完整ならずを主る。若しただ陽課のみ斉備なれば、人丁の興盛にして宅気の衰を主る。ただ陰課のみ斉備なれば、宅院の寛大にして人口の稀少を主る。日支の上に日干の官鬼を見、また「天鬼」(春季は酉に在り、夏季は子に在り、秋季は卯に在り、冬季は午に在る)を帯び、并せて日干・日支・本命・行年の上にまた「河魁」「天罡」と「螣蛇」「白虎」「勾陳」を見、再び加えて四時の冲破あれば、この住宅の裏に鬼有り。鬼の男か女かを辨せんと要せば、便ち課の中の「白虎」を看る。陽支に乗れば是れ男鬼、陰支に乗れば是れ女鬼。此の外、本命行年の上に「河魁」「天罡」を見、また「螣蛇」「朱雀」有りて一同に三伝に入れば、宅の下に主無きの尸骨を埋むるを主る。日支の左右の隣位の上の神将が凶なれば、隣居の凶悪を主る。
三傳合財,則憂尊長;日上見官鬼,尊長喜。三傳全印,則憂卑幼;日上見同類,卑幼喜。三傳全見兄弟,則憂妻財;日上見子不,則憂官祿;日上見財,官祿喜。三傳全官鬼,則憂本身及同類;日上見印,本身同類喜。更就其類之,旺衰虛實決之。
六親の取用をもって家中の憂喜を断ず。三伝が合成して財局を為せば、財は能く印を克し、便ち長輩のために担憂すべし。この時日干の上に若し官鬼を見れば(官鬼は能く印を生ず)、長輩は反って喜有り。三伝全く印綬なれば、印は能く子孫を克し、便ち晩輩小口のために担憂すべし。日干の上に若し日干と同類の比肩を見れば、晩輩は反って喜有り。三伝全く兄弟(比劫)なれば、比劫は財を奪い、便ち妻子と銭財とのために担憂すべし。接下来底本に脱文有り——「日上見子不」の句の下は応に「三伝全子孫」一類の文字有るべし、今底本に照らして実録し、臆補を作らず——その意は若し三伝全く子孫なれば、子孫は官を克し、便ち官禄のために担憂すべし。日干の上に財爻を見れば(財は能く官を生ず)、官禄は反って喜有り。三伝全く官鬼なれば、官鬼は身を克し、便ち自己と同輩とのために担憂すべし。日干の上に印綬を見れば(官鬼は印を生じ印はまた身を護る)、自己と同輩とは反って喜有り。断ずるの時は還たこの幾類の六親の各自の旺衰虚実に就きて、再び細分を作すを要す。
