Libo

五燈會元卷第十五

宋 · 普济 · 第103巻 / 144

僧問。如何是佛。師曰。有眼無鼻孔。

僧問う、「如何なるか是れ佛」。師曰く、「眼有りて鼻孔無し」

北禪賢禪師法嗣

北禅賢禅師法嗣

潭州興化紹銑禪師

潭州興化紹銑禅師

上堂拈拄杖曰。一大藏教。是拭不淨故紙。超佛越祖之談。是誑𧬵閭閻漢。若論衲僧門下。一點也用不得。作麼生是衲僧門下事。良久曰。多虗不如少實。擊香臺。下座。

上堂、拄杖を拈じて曰く、「一大藏教は是れ拭い淨めざる故紙、超佛越祖の談は是れ閭閻の漢を誑𧬵す。若し衲僧門下に論ぜば、一點も用いることを得ず。作麼生か是れ衲僧門下の事」。良久して曰く、「多虚は少實に如かず」。香台を撃ち、下座

洪州法昌倚遇禪師

洪州法昌倚遇禅師

漳州林氏子。幼棄家。依郡之崇福得度。有大志。自受具遊方。名著叢席。浮山遠和尚嘗指謂人曰。此後學行腳樣子也。參北禪。禪問。近離甚處。師曰。福嚴。禪曰。思大鼻孔長多少。師曰。與和尚當時見底一般。禪曰。汝道我見時長多少。師曰。和尚大似不曾到福嚴。禪曰。學語之流。又問。來時馬大師安樂否。師曰。安樂。禪曰。向汝道甚麼。師曰。教和尚莫亂統。禪曰。念汝新到。不能打得你。師曰。某甲亦放和尚過。茶罷。禪問。鄉裡甚處。師曰。漳州。禪曰。三平在彼作甚處。師曰。說禪說道。禪曰。年多少。師曰。與露柱齊年。禪曰。有露柱且從。無露柱年多少。師曰。無露柱。一年也不少。禪曰。夜半放烏鷄。師留北禪最久。於是師資敲唱。妙出一時。晚至西山。睠雙嶺深𨗉。棲息三年。始應法昌之請。師在雙嶺受請。與英勝二首座相別。曰。三年聚首。無事不知。檢點將來。不無滲漏。以拄杖畫一畫。曰。這箇即且止。宗門事作麼生。英曰。須彌安鼻孔。師曰。恁麼則臨崖看滸眼。特地一場愁。英曰。深沙努眼睛。師曰。爭奈聖凡無異路。方便有多門。英曰。鐵蛇鑽不入。師曰。這般漢有甚共語處。英曰。自緣根力淺。莫怨太陽春。卻畫一畫。曰。宗門事且止。這箇事作麼生。師便掌。英曰。這漳州子。莫無去就。師曰。你這般見解。不打更待何時。又打。英曰。也是老僧招得。上堂。祖師西來。特唱此事。祇要時人知有。如貧子衣珠。不從人得。三世諸佛。祇是弄珠底人。十地菩薩。祇是求珠底人。汝等正是竛竮乞丐。懷寶迷邦。靈利漢才聞舉著。眨上眉毛。便知落處。若更踏步向前。不如䇿杖歸山去。長嘯一聲煙霧深。示眾。我要一箇不會禪底作國師。上堂。汝若退身千尺。我便當處生芽。汝若覿面相呈。我便藏身露影。汝若春池拾礫。我便撒下明珠。直得水灑不著。風吹不入。

漳州林氏の子。幼くして家を棄て、郡の崇福に依りて得度。大志あり。具を受けてより游方し、名は叢席に著る。浮山遠和尚嘗て指して人に謂いて曰く、「此れ後學行脚の樣子なり」。北禅に參ず。禅問う、「近く甚處を離れたる」。師曰く、「福巖」。禅曰く、「思大の鼻孔長さ多少」。師曰く、「和尚當時見たる底と一般」。禅曰く、「汝道え、我見たる時長さ多少」。師曰く、「和尚大いに似たり曾て福巖に到らざるに」。禅曰く、「學語の流なり」。又問う、「來る時馬大師安樂なるか」。師曰く、「安樂」。禅曰く、「汝に向かって什麼をか道いし」。師曰く、「和尚に亂統する莫れと教えし」。禅曰く、「汝の新到を念い、打ち得ず」。師曰く、「某甲亦和尚を放過せん」。茶罷み、禅問う、「鄉里甚處」。師曰く、「漳州」。禅曰く、「三平彼に在りて甚處を作す」。師曰く、「禅を説き道を説く」。禅曰く、「年多少」。師曰く、「露柱と齊年」。禅曰く、「露柱有らば且く從え、露柱無ければ年多少」。師曰く、「露柱無し、一年も少なからず」。禅曰く、「夜半に烏鷄を放つ」。師北禅に留まること最も久し。是に於て師資敲唱、妙は一時に出ず。晚く西山に至り、雙嶺の深𨗉を睠み、栖息すること三年。始めて法昌の請に應ず。師雙嶺にて請を受け、英・勝二首座と相別れ、曰く、「三年聚首、知らざる事なし。檢點し將來すれば、滲漏なきにあらず」。拄杖を以て一畫を畫きて曰く、「這個即ち且く止め、宗門の事作麼生」。英曰く、「須弥鼻孔を安ず」。師曰く、「恁麼ならば崖に臨み滸眼を看る、特地の一場愁」。英曰く、「深沙眼睛を努む」。師曰く、「争奈聖凡異路無く、方便多門有るを」。英曰く、「鐵蛇鑽り入る能わず」。師曰く、「這般の漢、共に語る處有らんか」。英曰く、「自ら緣根力淺し、太陽の春を怨む莫れ」。卻って一畫を畫きて曰く、「宗門の事且く止め、這個の事作麼生」。師便ち掌す。英曰く、「這の漳州子、去就無き莫れ」。師曰く、「汝這般の見解、打たずして更に何時を待たん」。又打つ。英曰く、「亦是れ老僧招き得たり」。上堂、「祖師西來、特に此事を唱う。只要時人の有を知ること。貧子の衣珠の如く、人より得ず。三世の諸佛は只だ弄珠底の人、十地の菩薩は只だ求珠底の人。你們正に竛竮乞丐なり。寶を懐いて邦に迷う。靈利の漢、纔かに擧著を聞けば、眉毛を眨がして便ち落處を知る。若し更に步を踏み向前せば、䇿杖して山に歸るに如かず。長嘯一聲煙霧深し」。示衆、「我要む一個の禅を會せざる底、國師と作らん」。上堂、「你若し身を退けば千尺、我便ち當處に芽を生ず。你若し觌面に相呈せば、我便ち身を藏して影を露わす。你若し春池に礫を拾えば、我便ち明珠を撒下す。直に水の灑ぐこと著かず、風の吹き入ることなからしめん」

如箇無孔鐵鎚相似。且道法昌還有為人處也無。良久曰。利刀割肉瘡猶合。惡語傷人恨不銷。上堂。春山青。春水綠。一覺南柯夢初足。攜笻縱步出松門。是處桃英香馥郁。因思昔日靈雲老。三十年來無處討。如今競愛摘楊花。紅香滿地無人掃。上堂。拈起拄杖曰。我若拈起。你便喚作先照後用。我若放下。你便喚作先用後照。我若擲下。你便喚作照用同時。忽然不拈不放。你向甚麼處卜度。直饒會得倜儻分明。若遇臨濟德山。便須腦門會地。且道伊有甚麼長處。良久曰。曾經大海休誇水。除卻須彌不是山。上堂。夜半烏鷄誰捉去。石女無端遭指注。空王令下急搜求。唯心便作軍中主。雲門長驅。溈山隊伍。列五位槍旗。布三玄戈弩。藥山持刀。青原荷斧。石鞏彎弓。禾山打鼓。陣排雪嶺長蛇。兵屯黃檗飛虎。木馬帶毛烹。泥牛和角煑。賞三軍。犒師旅。打葛藤。分露布。截海颺塵。橫山簸土。擊玄關。除徼路。多少平人受辛苦。無邊剎海競紛紛。三界聖凡無覓處。無覓處。還知否。昨夜雲收天宇寬。依然帶月啼高樹。上堂。閑來祇麼坐。拍手誰賡和。回頭忽見簸箕星。水墨觀音解推磨。拍手一下曰。還會麼。八十翁翁雖皓首。看看不見老人容。上堂。法昌今日開爐。行腳僧無一箇。唯有十八高人。緘口圍爐打坐。不是規矩嚴難。免見諸人話墮。直饒口似秤鎚。未免燈籠勘破。不知道絕功勳。妄自修因證果。喝曰。但能一念回光。定脫一乘羈鎻。黃龍南禪師至。上堂。拏雲攫浪數如麻。點著銅睛眼便花。除卻黃龍頭角外。自餘渾是赤斑蛇。法昌小剎。路遠山遙。景物蕭疎。遊人罕到。敢謂黃龍禪師曲賜光臨。不唯泉石生輝。亦乃人天欣悅。然雲行雨施。自古自今。其奈爐鞴之所。鈍鐵尤多。良醫之門。病者愈甚。瘥病須求靈藥。銷頑必藉金錘。法昌這裡。有幾箇垛根阿師。病者病在膏肓。頑者頑入骨髓。

個の無孔鐵鎚に相似たり。且く道え、法昌還た為人の處有るや無や。良久して曰く、「利刀肉を割れば瘡猶合し、惡語人を傷れば恨み銷えず」。上堂、「春山青く春水綠、一覺南柯の夢初めて足る。笻を攜え縱步松門を出れば、是處桃英香馥郁なり。因りて昔日の靈雲老を思う、三十年來討求する處無し。如今競い愛す楊花を摘むを、紅香地に滿ちて掃く人無し」。上堂。拄杖を拈起して曰く、「我若し拈起すれば、你便ち喚んで先照後用と作さん。我若し放下すれば、你便ち喚んで先用後照と作さん。我若し擲下すれば、你便ち喚んで照用同時と作さん。忽然拈せず放たざれば、汝什麼の處に向かって卜度せん。直饒會得して倜儻分明なるとも、若し臨濟・德山に遇えば、便ち須らく腦門を地に會すべし。且く道え、伊に什麼の長處あるか」。良久して曰く、「曾て大海を經て水を誇る休め、須弥を除却して是れ山非ず」。上堂、「夜半の烏鷄誰が捉え去る、石女端無く指注を遭う。空王令下りて急に搜求す、唯心便ち作りて軍中の主と為る。雲門長驅、潙山隊伍。五位の槍旗を列ね、三玄の戈弩を布く。藥山刀を持ち、青原斧を荷う。石鞏弓を彎め、禾山鼓を打つ。陣は雪嶺の長蛇を排し、兵は黄檗の飛虎を屯す。木馬毛を帶びて烹り、泥牛角尖に和して煑る。三軍を賞し、師旅を犒う。葛藤を打ち、露布を分つ。海を截り塵を飏げ、山を橫ぎ土を簸う。玄關を擊ち、徼路を除く。多少の平人辛苦を受く。無邊の刹海競い紛紛たり、三界聖凡覓むる處無し。覓むる處無し、還た知るか。昨夜雲收まり天宇寬く、依然月を帶びて高樹に啼く」。上堂、「閑來只麼に坐し、拍手誰か赓和せん。回頭忽ち見る簸箕星、水墨觀音推磨を解す」。拍手一下して曰く、「還た會するか。八十翁翁皓首なりといえども、看看老人の容を見ず」。上堂、「法昌今日爐を開く、行脚僧一個も無し。唯有る十八高人、口を緘め爐を圍りて打坐す。規矩嚴難ならざるは、免れ見ん諸人の話墮を。直饒口秤鎚に似るとも、未免燈籠の勘破を。知らず道の功勳を絶するを、妄りに自ら因を修し果を證す」。喝して曰く、「但だ能く一念光を回らば、定めて一乘の羈鎖を脱せん」。黄龍南禅師至り。上堂、「雲を拏み浪を攫む數麻の如く、銅睛を點著すれば眼便ち花と為る。黄龍の頭角を除却すれば、自餘渾て是れ赤斑蛇。法昌小刹、路遠く山遙か、景物蕭疎、游人罕到。敢えて謂う黄龍禅師曲に光臨を賜う、唯ならず泉石の輝きを生ず。亦乃ち人天欣悅なり。然るに雲行雨施、古自今。其奈いかん爐鞴の所、鈍鐵尤も多く、良醫の門、病者愈甚。病を瘥すには須らく靈藥を求め、頑を銷するには必ず金鎚を藉る。法昌這裏、幾個かの垛根阿師あり。病者は病膏肓に在り、頑者は頑骨髓に入る

若非黃龍老漢到來。總是虗生浪死。拈拄杖曰。要會麼。打麵還他州土麥。唱歌須是帝鄉人。僧問。古鏡未磨時如何。師曰。卻須磨取。曰。未審如何下手。師曰。鏡在甚麼處。僧遂作一圓相。師便打曰。這漆桶。碌甎也不識。師與感首座歲夜吃湯次。座曰。昔日北禪分歲。曾烹露地白牛。和尚今夜分歲。有何施設。師曰。臘雪連山白。春風透戶寒。座曰。大眾吃箇甚麼。師曰。莫嫌冷淡無滋味。一飽能消萬劫飢。座曰。未審是甚麼人置辦。師曰。無慚愧漢。來處也不知。英勝二首座到山相訪。英曰。和尚尋常愛點檢諸方。今日因甚麼卻來古廟裡作活計。師曰。打草祇要蛇驚。英曰。莫塗糊人好。師曰。你又刺頭入膠盆作甚麼。英曰。古人道。我見兩個泥牛鬬入海。所以住此山。未審和尚見箇甚麼。師曰。你他時異日。有把茆葢頭。人或問你。作麼生祇對。英曰。山頭不如嶺尾。師曰。你且道。還當得住山事也無。英曰。使钁不及拖犂。師曰。還曾夢見古人麼。英曰。和尚作麼生。師展兩手。英曰。鰕跳不出鬥。師曰。休將三寸燭。擬比太陽輝。英曰。爭奈公案見在。師曰。亂統禪和。如麻似粟。龍圖徐公禧布衣時。與師往來。為法喜之遊。師將化前一日。作偈遺之曰。今年七十七。出行須擇日。昨夜問龜哥。報道明朝吉。徐覽偈聳然。邀靈源清禪師同往。師方坐寢室。以院務誡知事曰。吾住此山二十三年。護惜常住。每自蒞之。今行矣。汝輩著精彩。言畢。舉拄杖曰。且道這箇分付阿誰。徐與靈源皆屏息。遂擲杖投床。枕臂而化。

若し黄龍の老漢到來せざれば、總て虚生浪死なり。拄杖を拈じて曰く、「會せんと要するか。面を打つには還て他州の土麦、歌を唱うには須是れ帝鄉の人」。僧問う、「古鏡未磨の時如何」。師曰く、「卻って須らく磨取すべし」。曰く、「未審如何にして下手する」。師曰く、「鏡什麼の處に在る」。僧遂に一圓相を作す。師便ち打ちて曰く、「這の漆桶、碌甎も識らず」。師感首座と歲夜湯を吃する次、座曰く、「昔日北禅歲を分かち、曾て露地の白牛を烹りき。和尚今夜歲を分かつ、何の施設かあらん」。師曰く、「臘雪山に連なりて白く、春風戶を透りて寒し」。座曰く、「大衆個の什麼をか吃せん」。師曰く、「冷淡にして滋味無きを嫌う莫れ、一飽能く萬劫の飢を消す」。座曰く、「未審是れ什麼人の置辦ぞ」。師曰く、「慚愧無き漢、來處も知らず」。英勝二首座山に到り相訪う。英曰く、「和尚尋常諸方を點檢することを愛し、今日因什麼か卻って古廟裏に來りて活計を作す」。師曰く、「草を打つは只要蛇を驚かさんと」。英曰く、「人を涂糊する莫れ」。師曰く、「汝又頭を刺して膠盆に入るは什麼を作す」。英曰く、「古人道う、我見る兩個の泥牛鬬って海に入る、所以に此山に住す。未審和尚個の什麼を見たる」。師曰く、「汝他時異日、茆を把り頭を葢かば、人或いは汝に問わん、作麼生か只對せん。英……人或いは汝に問わん、作麼生か只對せん」。英曰く……師曰く、「汝且く道え、還た住山の事に當るを得るや無や」。英曰く、「钁を使うは犂を拖るに及ばず」。師曰く、「還た曾て古人を夢見したるか」。英曰く、「和尚作麼生」。師兩手を展ぶ。英曰く、「鰕跳びて斗を出でず」。師曰く、「三寸の燭を將て太陽の輝に擬するを休めよ」。英曰く、「争奈公案見在なるを」。師曰く、「亂統の禅和、麻の如く粟に似たり。龍圖徐公禧、布衣の時、師と往來し、法喜の游と為す」。師將に化せんとする前一日、偈を作りて之に遺して曰く、「今年七十七、出行須らく日を擇べし。昨夜亀哥に問う、報道明朝吉なるか」。徐偈を覽て聳然とし、靈源清禅師を邀えて同往す。師方に寢室に坐す。院務を以て知事に誡めて曰く、「吾此山に住すること二十三年、常住を護惜し、毎に自ら之に莅む。今行かん、你輩精彩を著けよ」。言畢り、拄杖を擧げて曰く、「且く道え、這個阿誰に分付せん」。徐と靈源皆息を屏す。遂に杖を擲ち床に投げ、臂を枕して化す

福州廣因擇要禪師

福州廣因擇要禅師

上堂。王臨寶位。胡漢同風。紐半破三。佛殿倒卓。藏身句即不問。你透出一字作麼生道。拈拄杖曰。春風開竹戶。夜雨滴花心。上堂。古者道。祇恐為僧心不了。為僧心了總輸僧。且如何是諸上座了底心。良久曰。漁翁睡重春潭闊。白鳥不飛舟自橫。僧問。如何是祖師西來意。師曰。長安東。洛陽西。問。如何是佛。師曰。福州橄欖兩頭尖。問。佛未出世時如何。師曰。隈巖傍壑。曰。出世後如何。師曰。前山後山。

上堂、「王寶位に臨み、胡漢同風、紐半破三、佛殿倒卓。藏身の句は即ち問わず、汝一字を透出し作麼生か道わん」。拄杖を拈じて曰く、「春風竹戶を開き、夜雨花心に滴る」。上堂、「古者道う、只恐らくは僧と為る心不了、僧と為る心了れば總て僧に輸す。且く如何なるか是れ諸上座の了底の心」。良久して曰く、「漁翁睡り重く春潭闊し、白鳥飛ばず舟自ら橫なり」。僧問う、「如何なるか是れ祖師西來意」。師曰く、「長安東、洛陽西」。問う、「如何なるか是れ佛」。師曰く、「福州の橄欖兩頭尖なり」。問う、「佛未だ世に出ざる時如何」。師曰く、「巖に隈り壑に傍う」。曰く、「世に出でて後如何」。師曰く、「前山後山」

開先暹禪師法嗣

開先暹禅師法嗣

南康軍雲居山了元佛印禪師

南康軍雲居山了元佛印禅師

饒州浮梁林氏子。誕生之時。祥光上燭。鬚髮爪齒。宛然具體。風骨爽㧞。孩孺異常。發言成章。語合經史。閭裡先生稱曰神童。年將頂角。博覧典墳。卷不再舒。洞明今古。才思俊邁。風韻飄然。志慕空宗。投師出家。試經圓具。感悟夙習。即徧參尋。投機於開先法席。出為宗匠。九坐道場。四眾傾向。名動朝野。神宗賜高麗磨衲金缽。以旌師德。僧問。如何是佛。師曰。木頭雕不就。曰。恁麼則皆是虗妄也。師曰。梵音深遠。令人樂聞。問。如何是諸佛說不到底法。師曰。蟻子解尋腥處走。蒼蠅偏向臭邊飛。曰。學人未曉。請師再指。師曰。九萬裡鵬從海出。一千年鶴遠天歸。問。達磨面壁。意旨如何。師曰。閉口深藏舌。曰。學人未曉。師曰。一言已出。駟馬難追。問。大修行人還入地獄也無。師曰。在裡許。曰。大作業人還上天堂也無。師曰。鰕跳不出鬥。曰。恁麼則鑊湯爐炭吹教滅。劒樹刀山喝使摧。師曰。自作自受。乃曰。適來禪客出眾禮拜。各以無量珍寶佈施大眾。又於面門上放大光明。照耀乾坤。令諸人普得相見。於此明得。可謂十方諸佛各坐其前。常為勞生。演說大法。豈假山僧重重註破。如或未然。不免橫身徇物。乃橫按拄杖曰。萬般草木根苗異。一得春風便放花。上堂。寒。寒。風撼竹聲乾。水凍魚行澀。林疎鳥宿難。早是嚴霜威重。那堪行客衣單。休思紫陌山千朵。且擁紅爐火一攢。放下茱萸空中竹橛。倒卻迦葉門前剎竿。直下更雲不會。算來也太無端。參。師一日與學徒入室次。適東坡居士到面前。師曰。此間無坐榻。居士來此作甚麼。士曰。暫借佛印四大為坐榻。師曰。山僧有一問。居士若道得。即請坐。道不得。即輸腰下玉帶子。士欣然曰。便請。師曰。居士適來道。暫借山僧四大為坐榻。祇如山僧四大本空。五陰非有。居士向甚麼處坐。士不能答。遂留玉帶。

饒州浮梁林氏の子。誕生の時、祥光上に燭し、須髮爪齒宛然として具體なり。風骨爽㧞、孩孺異常。發言章を成し、語は經史に合す。閭里の先生稱して神童と曰う。年將に頂角ならんとして、典墳を博覧し、卷再び舒べず、洞明今古。才思俊邁、風韻飄然。空宗を志慕し、師に投じて出家し、經を試して圓具す。夙習に感悟し、即ち徧く參尋し、開先の法席に投機す。出でて宗匠と為り、九たび道場に坐し、四衆傾向し、名は朝野に動く。神宗高麗の磨衲金鉢を賜い、以て師德を旌す。僧問う、「如何なるか是れ佛」。師曰く、「木頭雕って就かず」。曰く、「恁麼ならば皆是れ虚妄なり」。師曰く、「梵音深遠、人をして聞き樂ましむ」。問う、「如何なるか是れ諸佛説かざる底の法」。師曰く、「蟻子腥處を尋ねて走るを解し、蠅は偏えに臭邊に向かって飛ぶ」。曰く、「學人未だ曉らず、師に再び指すを請う」。師曰く、「九萬里の鵬海より出で、一千年の鶴遠天より歸る」。問う、「達磨の面壁、意旨如何」。師曰く、「口を閉じ深く舌を藏む」。曰く、「學人未だ曉らず」。師曰く、「一言已に出づれば、駟馬も追い難し」。問う、「大修行の人還て地獄に入るや無や」。師曰く、「裏許に在り」。曰く、「大作業の人還て天堂に上るや無や」。師曰く、「鰕跳びて斗を出でず」。曰く、「恁麼ならば鑊湯爐炭吹きて滅せしめ、劍樹刀山喝して摧けん」。師曰く、「自作自受」。乃ち曰く、「適來の禅客衆より出でて禮拜し、各々無量の珍寶を以て大衆に布施し、又面門の上に大光明を放ち、乾坤を照耀して、諸人をして普く相見るを得しむ。此に於て明らかに得れば、謂うべし十方の諸佛各々其の前に坐し、常に勞生の為めに大法を演説すと。豈に山僧の重重に注破を假らんや。如し或いは未然ならば、免れず身を横えて物に徇わん」。乃ち拄杖を横按して曰く、「萬般草木根苗異なり、一たび春風を得れば便ち花を放つ」。上堂、「寒寒、風竹を撼かして聲干からび、水凍りて魚行澀く、林疎にして鳥宿り難し。早く是れ嚴霜威重ければ、那かん堪えん行客の衣單に。紫陌山の千朵を思うを休め、且らく紅爐火一攢を擁せよ。茱萸を放下す空中の竹橛」。迦葉門前の刹竿を倒却す。直下更に不會と云わば、算來亦た太だ無端なり。参。師一日學徒と入室の次、適東坡居士面前に到る。師曰く、「此間坐榻無し、居士此に來りて什麼を作す」。士曰く、「暫く佛印の四大を借りて坐榻と為さん」。師曰く、「山僧一問あり、居士若し道い得ば即ち坐を請い、道い得ざれば即ち腰下の玉帶を輸さん」。士欣然として曰く、「便ち請う」。師曰く、「居士適來道う、暫く山僧の四大を借りて坐榻と為さんと。只如く山僧の四大本より空にして、五陰有に非ず、居士什麼の處に向かって坐せん」。士答える能わず。遂に玉帶を留む

師卻贈以雲山衲衣。士乃作偈曰。百千燈作一燈光。盡是恆沙妙法王。是故東坡不敢惜。借君四大作禪床。病骨難堪玉帶圍。鈍根仍落箭鋒機。會當乞食歌姬院。奪得雲山舊衲衣。此帶閱人如傳舍。流傳到我亦悠哉。錦袍錯落猶相稱。乞與佯狂老萬回。

師は却って雲山の衲衣を贈った。士は乃ち偈を作って曰く、「百千の燈を一燈の光と作せば、盡く是れ恒沙の妙法王。是の故に東坡惜しむに敢えず、君の四大を借りて禅床と作さん。病骨玉帶の圍に堪え難く、鈍根仍お箭鋒の機に落ち、會當に乞食すべし歌姬の院、奪い得ん雲山の舊衲衣。此の帶人を閲すること傳舍の如く、流傳して我に到るも亦た悠哉なり。錦袍錯落として猶ほ相稱す。乞い與えん佯狂の老萬回に」

東京智海本逸正覺禪師

東京智海本逸正覺禅師

僧問。古鏡未磨時如何。師曰。青青河畔草。曰。磨後如何。師曰。鬱鬱園中柳。曰。磨與未磨。是同是別。師曰。同別且置。還我鏡來。僧擬議。師便喝。上堂。開口是。合口是。眼下無妨更著鼻。開口錯。合口錯。眼與鼻孔都拈卻。佛也打。祖也打。真人面前不說假。佛也安。祖也安。衲僧肚皮似海寬。此乃一齣一入。半合半開。是山僧尋常用底。敢問諸禪德。剎竿因甚麼頭指天。力士何故揎起拳。良久曰。參。上堂。拈拄杖曰。這拄杖。在天也與日月並明。在地也與山河同固。在王侯也以代蒲鞭。在百姓也防身禦惡。在衲僧也晝橫肩上。渡水穿雲。夜宿旅亭。撐門拄戶。且道在山僧手裡。用作何為。要會麼。有時放步東湖上。與僧遙指遠山青。擊禪床下座。上堂。憶得老僧年七歲時。於村校書處得一法門。超情離見。絕妙絕玄。爰自染神。逾六十載。今日輒出。普告大眾。若欲傳持。宜當諦聽。遂曰。寒原耕種罷。牽犢負薪歸。此夜一爐火。渾家身上衣。諸禪德。逢人不得錯舉。上堂。古者道。接物利生絕妙。外甥終是不肖。他家自有兒孫。將來應用恰好。諸禪德還會麼。菜園牆倒晴方築。房店籬穿雨過修。院宇漏時隨分整。兒孫大小盡風流。上堂。舉暹和尚道。寒。寒。地爐火暖。閑坐蒲團。說迦葉不是。談達磨無端。此也彼也。必然一般。師召大眾曰。迦葉甚處不是。達磨那裡無端。若檢點得出。彼之二老一場懡㦬。若點檢不出。三十年後。莫道不被人瞞好。上堂。我有這一著。人人口裡嚼。嚼得破者。速須吐卻。嚼不破者。翻成毒藥。乃召諸禪德。作甚麼滋味。試請道看。良久曰。醫王不是無方義。千里蘇香象不回。道士問。如何是道。師曰。龍吟金鼎。虎嘯丹田。曰。如何是道中人。師曰。吐故納新。曰。道與道中人相去多少。師曰。罥鶴顛崖上。沖天昧米民。

僧問う、「古鏡未磨の時如何」。師曰く、「青青たり河畔の草」。曰く、「磨きて後如何」。師曰く、「郁郁たり園中の柳」。曰く、「磨と未磨は是れ同じきか別なるか」。師曰く、「同別は且く置け、我に鏡を還せ」。僧擬議す。師便ち喝す。上堂、「口を開けば是れ、口を合せば是れ、眼下妨げなし更に鼻を著けよ。口を開けば錯り、口を合せば錯り、眼と鼻孔都て拈却せよ。佛も打て、祖も打て、真人の面前に假を説かず。佛も安し、祖も安し、衲僧の肚皮海に似て寬し。此乃ち一出て一入り、半合半開、是れ山僧尋常用いる底なり。敢えて問う諸の禅德、刹竿因什麼か頭天を指す、力士何故に拳を揎り起す」。良久して曰く、「参」。上堂。拄杖を拈じて曰く、「這の拄杖、天に在りても日月と並び明らかに、地に在りても山河と同じく固し。王侯に在りても以て蒲鞭に代え、百姓に在りても身を防ぎ惡を御ぐ。衲僧に在りても昼は肩上に横え、水を渡り雲を穿ち、夜は旅亭に宿り、門を撑え戶を拄く。且く道え、山僧の手裏に在りては用いて何を作為せん。會せんと要するか。時有りて步を東湖の上に放ち、僧と遥かに遠山の青を指す」。禅床を撃ち下座。上堂、「憶うらく老僧年七歲の時、村の校書の處にて一つの法門を得たり。情を超え見を離れ、絶妙絶玄。爰自り神に染むること六十載を逾えたり。今日輒ち出して普く大衆に告ぐ。若し傳持せんと欲せば、宜しく當に諦聽すべし」。遂に曰く、「寒原耕種罷み、犢を牽き薪を負いて歸る。此の夜一爐の火、渾家身上の衣。諸の禅德、人に逢えば錯って舉するなかれ」。上堂、「古者道う、接物利生绝妙にして、外甥終に是れ不肖。他家自から兒孫有り、將來應用恰好なり。諸の禅德還た會するか。菜園の牆倒るれば晴れて方に築き、房店の籬穿てば雨過ぎて修め、院宇漏る時は分に隨いて整え、兒孫大小盡く風流なり」。上堂、「暹和尚の道を舉ぐ、寒寒、地爐火暖か、閑坐蒲團。迦葉の不是を説き、達磨の無端を談ず。此れ也彼れ也、必然一般なり」。師大衆を召して曰く、「迦葉甚處か不是、達磨那裏か無端。若し檢點し出だすことを得ば、彼の二老一場の懡㦬。若し點檢し出ださざれば、三十年後、人に瞞されざる好しと道う莫れ」。上堂、「我に這一著有り、人人口裏に嚼む。嚼み破る者は速やかに須らく吐却し、嚼み破らざる者は翻って毒藥と成る」。乃ち諸の禅德を召す。什麼の滋味を作すか。試みに請いて道いて看よ。良久して曰く、「醫王是れ無方義ならず、千里の蘇香象回らず」。道士問う、「如何なるか是れ道」。師曰く、「龍吟じて金鼎、虎嘯きて丹田」。曰く、「如何なるか是れ道中の人」。師曰く、「故を吐き新を納む」。曰く、「道と道中の人相去ること多少」。師曰く、「罥鶴顛崖の上、天に衝きて米民を昧す」

越州天章元楚寶月禪師

越州天章元楚寶月禅師

僧問。如何是佛法大意。師曰。一年三百六十日。曰。便恁麼會時如何。師曰。迢迢十萬不是遠。上堂。鼓聲錯落。山色崔嵬。本既不有。甚處得來。良久曰。高著眼。

僧問う、「如何なるか是れ佛法の大意」。師曰く、「一年三百六十日」。曰く、「便ち恁麼に會する時如何」。師曰く、「迢迢たる十萬も遠きにあらず」。上堂、「鼓聲錯落、山色崔嵬。本既に有らず、甚處よりか得來す」。良久して曰く、「高く眼を著けよ」

欽上勤禪師法嗣

欽上勤禅師法嗣

鼎州梁山圓應禪師

鼎州梁山圓應禅師

僧問。如何是超佛越祖之談。師曰。吃粥吃飯。

僧問う、「如何なるか是れ超佛越祖の談」。師曰く、「粥を吃し飯を吃す」

青原下十一世

青原下十一世

雲居舜禪師法嗣

雲居舜禅師法嗣

金陵蔣山法泉佛慧禪師

金陵蔣山法泉佛慧禅師

隨州時氏子。僧問。古人說不到處。請師說。師曰。夫子入太廟。曰。學人未曉。師曰。春暖柳條青。問。如何是急切一句。師曰。火燒眉毛。問。祖師面壁。意旨如何。師曰。撐天拄地。曰。便恁麼去時如何。師曰。落七落八。問。二祖立雪齊腰。意旨如何。師曰。三年逢一閏。曰。為甚麼付法傳衣。師曰。村酒足人酤。問。蓮華未出水時如何。師曰。西瞿耶尼。曰。出水後如何。師曰。泗州大聖。問。如何是祖師西來意。師曰。髮長僧貌醜。曰。未審意旨如何。師曰。閉戶怕天寒。問。南禪結夏。為甚麼卻在蔣山解。師曰。眾流逢海盡。曰。恁麼則事同一家。師曰。夢裡到家鄉。上堂。來不來。去不去。腳下須彌山。腦後擎天拄。大藏不能宣。佛眼不能覷。諸禪德。漸老逢春解惜春。昨夜飛花落無數。上堂。畫一圓相。以手拓起曰。諸仁者還見麼。團團離海嶠。漸漸出雲衢。諸人若也未見。莫道南明長老措大相。卻於寶華王座上念中秋月詩。若也見得。此夜一輪滿。清光何處無。上堂。要去不得去。要住不得住。打破大散關。脫卻孃生袴。諸仁者若到臘月三十日。且道用箇甚麼。良久曰。柳絮隨風。自西自東。上堂。古人恁麼。南禪不恁麼。古人不恁麼。南禪卻恁麼。大眾還委悉麼。王婆衫子短。李四帽簷長。聖節。上堂。拈拄杖擊法座一下。曰。以此功德。祝延聖壽。便下座。上堂。時人慾識南禪路。門前有箇長松樹。腳下分明不較多。無奈行人恁麼去。莫恁去。急回顧。樓臺煙鎖鐘鳴處。師因雪下。上堂召大眾曰。還有過得此色者麼。良久曰。文殊笑。普賢嗔。眼裡無筋一世貧。相逢盡道休官去。林下何曾見一人。上堂。快人一言。快馬一鞭。若更眼睛定動。未免紙裹麻纏。腳下是地。頭上是天。不信但看八九月。紛紛黃葉滿山川。師晚奉詔住大相國智海禪寺。問眾曰。赴智海。留蔣山。

隨州時氏の子。僧問う、「古人説かざる處を請いて師説かしめん」。師曰く、「夫子太廟に入る」。曰く、「學人未だ曉らず」。師曰く、「春暖かにして柳條青し」。問う、「如何なるか是れ急切の一句」。師曰く、「眉毛を火燒す」。問う、「祖師の面壁、意旨如何」。師曰く、「天を撑え地を拄く」。曰く、「便ち恁麼に去る時如何」。師曰く、「七に落ち八に落つ」。問う、「二祖の立雪腰に齊し、意旨如何」。師曰く、「三年に一閏に逢う」。曰く、「什麼を以て法を付し衣を傳える」。師曰く、「村酒人の酤ぐに足る」。問う、「蓮華未だ水を出でざる時如何」。師曰く、「西瞿耶尼」。曰く、「水を出でて後如何」。師曰く、「泗州大聖」。問う、「如何なるか是れ祖師西來意」。師曰く、「髮長く僧の貌醜し」。曰く、「未審意旨如何」。師曰く、「戶を閉ぢて天寒を怕る」。問う、「南禅結夏、什麼を以てか卻って蔣山に解く」。師曰く、「衆流海に逢い盡く」。曰く、「恁麼ならば事一家に同じ」。師曰く、「夢裏家鄉に到る」。上堂、「來るにも來らず、去るにも去らず。脚下須弥山、腦後擎天を拄ぐ。大藏宣べる能わず、佛眼觑る能わず。諸の禅德、漸く老いて春に逢い春を惜しむを解す。昨夜飛花落つること無數」。上堂。一圓相を畫き、手を以て拓起して曰く、「諸の仁者還た見るか。團團として海嶠を離れ、漸々として雲衢を出出づ。諸人若し未だ見ざれば、南明長老措大の相と道う莫れ。卻って寶華王座の上に於て中秋月の詩を念ず。若し見得れば、此の夜一輪滿ち、清光何處か無き」。上堂、「去らんと要して去ることを得ず、住せんと要して住することを得ず。大散關を打破し、娘生の袴を脫却せよ。諸の仁者若し臘月三十日に到らば、且く道え個の什麼をか用いる」。良久して曰く、「柳絮風に隨い、自ら西自ら東」。上堂、「古人恁麼なり、南禅恁麼ならず。古人恁麼ならず、南禅卻って恁麼なり。大衆還た委悉するか。王婆の衫子短く、李四の帽簷長し」。聖節。上堂、「拄杖を拈じて法座を一下撃ち」て曰く、「此の功德を以て聖壽を祝延せん」。便ち下座。上堂、「時人南禅の路を識らんと欲せば、門前に個の長松樹在り。脚下分明として較べ多からず。無奈行人恁麼に去るを。恁麼に去る莫れ、急いで回顧せよ。樓臺煙に鎖す鐘鳴る處」。師雪下るに因り、上堂大衆を召して曰く、「還た此の色を過る者あるか」。良久して曰く、「文殊笑い、普賢嗔る。眼裏筋無ければ一世貧し。相逢盡く道う官を休めて去ると、林下何ぞ曾て一人を見んや」。上堂、「快人の一言、快馬の一鞭。若し更に眼睛定動せば、未免紙裹麻纏。脚下是れ地、頭上是れ天。信ぜずんば但だ八九の月を看よ、紛紛たる黄葉山川に滿つ」。師晚く詔を奉じ大相國智海禅寺に住す。衆に問うて曰く、「智海に赴くか、蔣山に留まるか」

去就孰是。眾皆無對。師索筆書偈曰。非佛非心徒擬議。得皮得髓謾商量。臨行珍重諸禪侶。門外千山正夕陽。書畢坐逝。

去就孰れか是れなる。衆皆對無し。師筆を索め偈を書して曰く、「佛に非ず心に非ず徒らに擬議し、皮を得髓を得るも謾りに商量。行くに臨み珍重す諸の禅侶、門外の千山正に夕陽なり」。書し畢りて坐逝す

明州天童澹交禪師

明州天童澹交禅師

僧問。臨雲閣聳。太白峰高。到這裡如何進步。師曰。但尋荒草際。莫問白雲深。曰。未審如何話會。師曰。寒山逢拾得。兩箇一時痴。曰。向上宗乘。又且如何舉唱。師曰。前言不及後語。上堂。也大奇。也大差。十箇指頭八箇罅。由來多少分明。不用鑽龜打瓦。便下座。

僧問う、「臨雲閣聳え、太白峰高し。這裏に到りて如何にして進步せん」。師曰く、「但だ荒草の際を尋ね、白雲の深きを問う莫れ」。曰く、「未審如何にして話會せん」。師曰く、「寒山拾得に逢い、兩個一時に癡なり」。曰く、「向上の宗乘、又且く如何にして擧唱せん」。師曰く、「前言後語に及ばず」。上堂、「也大いに奇なり、也大いに差えり。十個の指頭八個の罅あり。由來多少分明、龜を鑽き瓦を打つを用いず」。便ち下座

建州崇梵餘禪師

建州崇梵余禅師

僧問。臨濟喝少遇知音。德山棒難逢作者。和尚今日作麼生。師曰。山僧被你一問。直得退身三步。脊背汗流。曰。作家宗師。今日遭遇。師曰。一語傷人。千刀攪腹。僧以手畫一畫曰。爭奈這箇何。師曰。草賊大敗。問。恁麼來底人。師還接否。師曰。孤峰無宿客。曰。不恁麼來底人。師還接否。師曰。灘峻不留船。曰。恁麼不恁麼則且置。穿過髑髏一句作麼生。師曰。堪笑亦堪悲。上堂。直須向黑豆未生芽時搆取。良久。召大眾曰。劒去遠矣。

僧問う、「臨濟の喝は知音に遇うこと少なく、德山の棒は作者に逢うこと難し。和尚今日作麼生」。師曰く、「山僧汝の一問に、直に身を退くこと三步、脊背汗流なり」。曰く、「作家の宗師、今日遭遇す」。師曰く、「一語人を傷れば千刀腹を攪す」。僧手を以て一畫を畫きて曰く、「争奈這個を何とせん」。師曰く、「草賊大敗せり」。問う、「恁麼に來る底の人、師還た接するや否や」。師曰く、「孤峰宿客無し」。曰く、「恁麼ならず來る底の人、師還た接するや否や」。師曰く、「灘峻しければ船を留めず」。曰く、「恁麼恁麼ならずは則ち且く置け、髑髏を穿過する一句作麼生」。師曰く、「堪笑亦た堪悲なり」。上堂、「直に須らく黑豆未だ芽を生ぜざる時に向かって搆取すべし」。良久、大衆を召して曰く、「劍去りて遠し」

處州慈雲院修慧圓照禪師

處州慈雲院修慧圓照禅師

上堂。片月浸寒潭。微雲滿空碧。若於達道人。好箇真消息。還有達道人麼。微雲穿過你髑髏。片月觸著你鼻孔。珍重。

上堂、「片月寒潭に浸り、微雲空に滿ちて碧なり。若し達道の人に於ては、好個の真消息なり。還た達道の人あるか。微雲は汝の髑髏を穿過し、片月は汝の鼻孔に觸れ著けり。珍重」

大溈宥禪師法嗣

大潙宥禅師法嗣

廬山歸宗慧通禪師

廬山歸宗慧通禅師

僧問。如何是函葢乾坤句。師曰。日出東方夜落西。曰。如何是截斷眾流句。師曰。鐵山橫在路。曰。如何是隨波逐浪句。師曰。船子下揚州。問。如何是塵塵三昧。師曰。灰飛火亂。問。如何是佛法大意。師曰。黃河水出崑崙觜。問。十二時中如何履踐。師曰。鐵牛步春草。問。隻履西歸。當為何事。師曰。為緣生處樂。不是厭他鄉。曰。如何是當面事。師曰。眼下鼻頭垂。上堂。心隨相起。見自塵生。了見本心。知心無相。即十方剎海。念念圓明。無量法門。心心周匝。夫如是者。何假覺城東際。參見文殊。樓閣門開。方親彌勒。所以道。一切法門無盡海。同會一法道場中。拈起拄杖曰。這箇是一法。那箇是道場。這箇是道場。那箇是一法。良久曰。看。看。拄杖子穿過諸人髑髏。須彌山拶破諸人鼻孔。擊香臺一下。曰。且向這裡會取。上堂。從無入有易。從有入無難。有無俱盡處。且莫自顢頇。舉來看。寒山拾得禮豐幹。

僧問う、「如何なるか是れ函葢乾坤の句」。師曰く、「日は東方に出で夜に西に落つ」。曰く、「如何なるか是れ截斷衆流の句」。師曰く、「鐵山路に橫たわる」。曰く、「如何なるか是れ隨波逐浪の句」。師曰く、「船子揚州に下る」。問う、「如何なるか是れ塵塵三昧」。師曰く、「灰飛び火亂る」。問う、「如何なるか是れ佛法の大意」。師曰く、「黄河の水崑崙の觜より出づ」。問う、「十二時中如何にして履踐せん」。師曰く、「鐵牛春草を步む」。問う、「隻履西歸、當に何の事をか為すべき」。師曰く、「緣の生處に樂しむが為め、他鄉を厭うにあらず」。曰く、「如何なるか是れ當面の事」。師曰く、「眼下鼻頭垂る」。上堂、「心相に隨って起り、見塵より生ず。本心を了見し、心に相無きを知れば、即ち十方の刹海、念念圓明、無量の法門、心心周匝なり。夫れかくのごとき者、何ぞ覺城東際を假らん。文殊に參見し、樓閣の門開けて方に彌勒に親しむ。所以に道う、一切法門無盡の海、同じく會して一法の道場中なり」。拄杖を拈起して曰く、「這個是れ一法、那個是れ道場。這個是れ道場、那個是れ一法」。良久して曰く、「看看、拄杖子諸人の髑髏を穿過し、須弥山諸人の鼻孔を拶破す」。香台を一下撃ちて曰く、「且く這裏に向かって會取せよ」。上堂、「無より有に入るは易く、有より無に入るは難し。有無俱に盡くる處、且く自ら颟顸する莫れ。舉げて看よ、寒山拾得豐干を禮す」

安州大安興教慧憲禪師

安州大安興教慧憲禅師

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