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五燈會元卷第十五

宋 · 普济 · 第120巻 / 144

瑞州洞山至乾禪師

瑞州洞山至乾禅師

上堂。洞山不會談禪。不會說道。祇是饑來吃飰。困來打睡。你諸人必然別有長處。試出來盡力道一句看。有麼。有麼。良久曰。睦州道底。

上堂、洞山は禅を談ずるを會せず、道を説くを會せず、只だ是れ饑え來れば飯を喫し、困れ來れば睡を打つ。你の諸人必ず然り別に長處有らば、試みに出で來りて力を盡くして一句を道いて看よ。有るか有るか。沈黙許久して曰く、睦州道いし底

平江府寶華普鑑佛慈禪師

平江府寶華普鑑佛慈禅師

本郡周氏子。幼不茹葷。依景德寺清智下髮。十七遊方。初謁覺印英禪師。不契。遂扣真淨之室。淨舉石霜䖍侍者話問之。釋然契悟。作偈曰。枯木無華幾度秋。斷雲猶掛樹梢頭。自從鬪折泥牛角。直至如今水逆流。淨肯之。命侍巾缽。晚狥眾開法寶華。次移高峰。上堂。參禪別無奇特。祇要當人命根斷。疑情脫。千眼頓開。如大洋海底輥一輪赫日。上昇天門照破四天之下。萬別千差。一時明瞭。便能握金剛王寶劍。七縱八橫。受用自在。豈不快哉。其或見諦不真。影像彷彿。尋言逐句。受人指呼。驢年得快活去。不如屏淨塵緣。竪起脊梁骨。著些精彩。究教七穿八穴。百了千當。向水邊林下長養聖胎。亦不枉受人天供養。然雖如是。臥雲門下。有箇鐵門限。更須猛著氣力。跳過始得。擬議之間。墮坑落壍。以拂子擊禪床。下座。上堂。月圓。伏惟三世諸佛。狸奴白牯。各各起居萬福。時中淡薄。無可相延。切希寬抱。老水牯牛近日亦自多病多惱。不甘水草。遇著暖日和風。當下和身便倒。教渠拽杷牽犂。直是搖頭擺腦。可憐萬頃良田。一時變為荒草。

本郡周氏の子。幼にして葷を茹でず、景德寺淸智の下に依りて髮を下す。十七にして方に游び、初め覺印英禅師を謁え、契わず、遂に真淨の室を扣す。淨石霜虔侍者の話を擧げて之を問う(「䖍」當に「虔」とすべし)、釋然として契悟し、偈を作りて曰く、枯木花無くして幾度か秋、斷雲猶ほ樹梢の頭に掛かる。自ら泥牛の角を斗折してより、直に如今に至るまで水逆流す。淨之を肯とし、巾鉢に侍するを命ず。晚く衆を徇いて寶華に法を開き、次いで高峰に移る。上堂、禅を參ずるに別に奇特無し、只だ當人命根斷え、疑情脱れ、千の眼頓に開けて、大洋の海底に一輪の赫日を滾らし、天門に上升して、四天の下を照破して、萬別千差一時に明了ならんを要す。便ち能く金剛王の寶劍を握りて、七縱八橫、自在に受用す、豈に快ならずや。其れ或いは見諦真ならざれば、影像仿佛として、言を尋ね句を逐い、人の指呼を受け、驢の年に快活を得て去らん。屏淨して塵緣を淨め、脊梁の骨を竪起し、些の精彩を著けて、究めて七穿八穴、百了千當を敎え、水邊林下に向かって聖胎を長養するに如かず、亦た枉げず人天の供養を受くるを。然りと雖も是の如し、臥雲の門下に個の鐵門限有りて、更に須らく猛く氣力を著けて、跳び過ぎて始めて得べし。擬議の間、坑に墮ち壍に落つ。拂子を以て禅床を擊ち、下座。上堂、月圓。伏して惟るに三世の諸佛、狸奴白牯、各々起居萬福あらんことを。時中淡薄にして、相い延くべき無し、切に寬抱せんを希う。老水牯牛近日亦た自ら病多く惱多く、水草を甘んぜず、暖日和風に遇著けば、當下身を和して便ち倒る。彼を敎えて杷を拽き犁を牽かしめば、直に是れ頭を搖ぎ腦を擺す。憐むべし萬頃の良田、一時に變じて荒草と為る

瑞州九峰希廣禪師

瑞州九峰希廣禅師

遊方日謁雲蓋智和尚。乃問。興化打克賓。意旨如何。智下禪床。展兩手吐舌示之。師打一坐具。智曰。此是風力所轉。又問石霜琳禪師。琳曰。你意作麼生。師亦打一坐具。琳曰。好一坐具。祇是不知落處。又問真淨。淨曰。你意作麼生。師復打一坐具。淨曰。他打你也打。師於言下大悟。淨因有頌曰。丈夫當斷不自斷。興化為人徹底漢。已後從教眼自開。棒了罰錢趂出院。後住九峰。衲子宗仰。

方に游ぶ日雲蓋智和尚を謁えて、乃ち問う、興化の克賓を打つは、意旨如何。智禅床を下りて、兩手を展べ舌を吐きて之に示す。師一の坐具を打つ。智曰く、此れ是れ風力の轉ずる所。又石霜琳禅師に問う。琳曰く、你意作麼生。師亦た一の坐具を打つ。琳曰く、好き一坐具、只だ是れ落處を知らず。又真淨に問う。淨曰く、你意作麼生。師復た一の坐具を打つ。淨曰く、他你を打てば你も亦た打つ。師言下に於て大悟す。淨因りて頌有りて曰く、丈夫當に斷ずべくして自ら斷ぜず、興化人を為す徹底の漢。已後教に從い眼自ら開け、棒了り罰錢して院を趁出す。後に九峰を住して、衲子宗として仰ぐ

瑞州黃檗道全禪師

瑞州黄檗道全禅師

上堂。以拂子擊禪床曰。一槌打透無盡藏。一切珍寶吾皆有。拈來普濟貧乏人。免使波吒路邊走。遂喝曰。誰是貧乏者。

上堂、拂子を以て禅床を擊ちて曰く、一槌打ち透して無盡の藏、一切の珍寶吾皆な有り。拈來して普く貧乏の人を濟い、彼をして波咤して路邊を走らしむるを免れしめん。於是喝して曰く、誰か是れ貧乏の者

瑞州清涼慧洪覺範禪師

瑞州淸涼慧洪覺範禅師

郡之彭氏子。年十四。父母俱亡。乃依三峰靘禪師為童子。日記數千言。覽群書殆盡。靘器之。十九。試經於東京天王寺。得度。從宣秘講成實唯識論。逾四年。棄謁真淨於歸宗。淨遷石門。師隨至。淨患其深聞之獘。每舉玄沙未徹之語。發其疑。凡有所對。淨曰。你又說道理耶。一日頓脫所疑。述偈曰。靈雲一見不再見。紅白枝枝不著華。尀耐釣魚船上客。卻來平地摝魚鰕。淨見為助喜。命掌記。未久。去謁諸老。皆蒙賞音。由是名振叢林。顯謨朱公彥請開法撫州北景德。後住清涼。示眾。舉首楞嚴如來語阿難曰。汝應齅此爐中栴檀。此香若復然於一銖。室羅筏城四十里內同時聞氣。於意云何。此香為復生栴檀木。生於汝鼻。為生於空。阿難。若復此香生於汝鼻。稱鼻所生。當從鼻出。鼻非栴檀。云何鼻中有栴檀氣。稱汝聞香。當於鼻入。鼻中出香。說聞非義。若生於空。空性常恆。香應常在。何藉爐中爇此枯木。若生於木。則此香質。因爇成煙。若鼻得聞。合蒙煙氣。其煙騰空。未及遙遠。四十里內。云何已聞。是故。當知香鼻與聞。俱無處所。即齅與香。二處虗妄。本非因緣。非自然性。師曰。入此鼻觀。親證無生。又大智度論。問曰。聞者云何。聞用耳根聞邪。用耳識聞邪。用意識聞邪。若耳根聞。耳根無覺識知。故不能聞。若耳識聞。耳識一念。故不能分別。不應聞。若意識聞。意識亦不能聞。何以故。先五識識五塵。然後意識識意識。不能識現在五塵。唯識過去未來五塵。若意識能識現在五塵者。盲聾人亦應識聲也。何以故。意識不破故。師曰。究此聞塵。則合本妙。既證無生。又合本妙。畢竟是何境界。良久曰。白猿已叫千巖晚。碧縷初橫萬字鑪。住景德日。僧問。南有景德。北有景德。德即不問。如何是景。師曰。頸在頂上。崇寧二年。會無盡居士張公於峽之善溪。

郡の彭氏の子。年十四、父母俱に亡び、乃ち三峰靘禅師に依りて童子と為り、日に數千言を記し、群書を覽て殆ど盡くし、靘之を器とす。十九、東京天王寺に於て經を試みて、度を得たり。宣祕に從いて《成實》《唯識論》を講ずること、四年を逾えて、歸宗に於て真淨を謁えんと棄て去る。淨石門に遷れば、師隨い至る。淨其の深聞の弊を患う(底本「獘」と作る、當に「弊」とすべし)、每に玄沙未だ徹せざるの語を擧げて、其の疑を發す。凡そ對する所有れば、淨曰く、你又道理を説く耶。一日頓に疑う所を脱し、偈を述べて曰く、靈雲一見再び見ず、紅白枝々花を著けず。叵耐す釣魚の船上の客、卻って來りて平地に魚蝦を摝す。淨見て為に喜を助け、記を掌らしむ。未だ久しからずして、去りて諸老を謁うるに、皆な賞音を蒙り、是に由りて名叢林に振る。顯謨朱公彥撫州北の景德に法を開くを請い、後に淸涼を住す。衆に示し、《首楞嚴》如來阿難に説くを擧ぐ、你應に此の爐中の旃檀を嗅ぐべし。此の香若し復た一銖に燃せば、室羅筏城四十里内同時に氣を聞かん。意に於て云何、此の香為れ復た旃檀の木に生ずるか、你の鼻に生ずるか、為れ空に生ずるか。阿難、若し復た此の香你の鼻に生ずれば、鼻の生ずる所と稱して、當に鼻より出づべし。鼻旃檀に非ず、云何んぞ鼻の中に旃檀の氣有らん。你の香を聞くと稱せば、當に鼻に於て入るべし。鼻の中香を出だすは、聞と説くは義に非ず。若し空に生ずれば、空性常恒なり、香應に常に在るべし、何を藉りて爐中此の枯木を爇かん。若し木に生ずれば、則ち此の香質、爇するに因りて烟と成る。若し鼻聞を得れば、合して烟氣を蒙るべし。其の烟騰空して、未だ遙遠に及ばざるに、四十里内、云何んぞ已に聞く。是の故に當に知るべし、香・鼻・與聞、俱に處所無し。即ち嗅と香と、二處虛妄にして、本より因緣に非ず、自然の性に非ず。師曰く、此の鼻觀に入りて、親しく無生を證す。又《大智度論》問いて曰く、聞く者云何。聞くは耳根を用いて聞く邪、耳識を用いて聞く邪、意識を用いて聞く邪。若し耳根聞けば、耳根覺識知無し、故に聞く能わず。若し耳識聞けば、耳識一念なり、故に分別する能わず、聞くに應らず。若し意識聞けば、意識も亦た聞く能わず。何を以てか故。先に五識五塵を識して、然る後意識識す。意識現在の五塵を識する能わず、唯だ過去未來の五塵を識す。若し意識現在の五塵を識する能くば、盲聾の人も亦た聲を識すべし。何を以てか故。意識破せざるが故なり。師曰く、此の聞塵を究めれば、則ち本妙に合す。既に無生を證し、又本妙に合すれば、畢竟是れ何の境界ぞ。沈黙許久して曰く、白猿已に叫ぶ千巖の晚、碧縷初めて橫わる萬字の爐。景德を住する日、僧問う、南に景德有り、北に景德有り。德は即ち問わず、如何なるか是れ景。師曰く、頸頂の上に在り。崇寧二年、無盡居士張公を峽の善溪に於て會す

張甞自謂得龍安悅禪師末後句。叢林畏與語。因夜話及之。曰。可惜雲庵不知此事。師問所以。張曰。商英頃自金陵酒官移知豫章。過歸宗見之。欲為點破。方敘悅末後句未卒。此老大怒。罵曰。此吐血禿丁.脫空妄語。不得信。既見其盛怒。更不欲敘之。師笑曰。相公但識龍安口傳末後句。而真藥現前不能辨也。張大驚。起執師手曰。老師真有此意耶。曰。疑則別參。乃取家藏雲庵頂相。展拜贊之。書以授師。其詞曰。雲庵綱宗。能用能照。天皷希聲。不落凡調。冷麵嚴眸。神光獨耀。孰傳其真。覿面為肖。前悅後洪。如融如肇。大慧處眾日。甞親依之。每歎其妙悟辯慧。建炎二年五月。示寂於同安。大尉郭公天民奏賜寶覺圓明之號。

(下文接續いて、)張嘗て自ら謂う龍安悅禅師の末後の句を得たりと、叢林之と語るを畏れたり。因りて夜話之に及びて、曰く、惜しむべし雲庵此の事を知らず。師其の所以を問う。張曰く、商英頃金陵の酒官より豫章を知るに移りて、歸宗を過ぎて之に見ゆ、為に點破せんと欲す。方に悅の末後の句を敘して未だ卒わらざるに、此の老大怒りて、罵りて曰く、此れ血を吐くの秃丁、空を脱して妄語す、信ずるを得ず。既に其の盛怒を見て、更に之を敘せんと欲せず。師笑い曰く、相公但だ龍安の口傳の末後の句を識るに過ぎず、而れ真藥現前にして辨うる能わず。張大いに驚き、起きて師の手を執りて曰く、老師真に此の意有る耶。曰く、疑わば別に參ぜよ。乃ち家藏の雲庵の頂相を取りて、拜を展べて之を贊し、書して師に授く。其の詞曰く、雲庵の綱宗、能く用い能く照らす。天鼓希聲にして、凡調に落ちず。冷面嚴眸、神光獨り耀く。孰か其の真を傳えん、面に觌いて肖と為す。前の悅後の洪、融の如く肇の如し。大慧衆に處する日、嘗て親しく之に依り、每に其の悟辯慧の妙を歎ず。建炎二年五月、同安に於て寂を示す。太尉郭公天民(底本「大」と作る、當に官名「太尉」とすべし)奏して寶覺圓明の號を賜わらしむ

衢州超化靜禪師

衢州超化靜禅師

上堂。聲前認得。已涉廉纖。句下承當。猶為鈍漢。電光石火。尚在遲疑。點著不來。橫屍萬裡。良久雲。有甚用處。咄。

上堂、聲の前に認得すれば、已に廉纖を渉れ、句の下に承當すれば、猶ほ鈍漢と為る。電光石火、尚ほ遲疑に在り、點著き來らざれば、屍を萬里に横たう。沈黙許久して曰く、甚の用處か有らん。咄

南嶽石頭懷志庵主

南岳石頭懷志庵主

婺州吳氏子。年十四。師智慧院寶偁。二十二試所習。落髮。肆講十二年。宿學敬慕。甞欲會通諸宗。正一代時教。有禪者問曰。杜順乃賢首宗祖師也。談法身則曰。懷州牛吃禾。益州馬腹脹。此偈合歸天台何義耶。師無對。即出遊方。晚至洞山。謁真淨。問。古人一喝不作一喝用。意旨如何。淨叱之。師趨出。淨笑呼曰。浙子齋後遊山好。師忽領悟。久之辭去。淨曰。子所造雖逸格。惜緣不勝耳。因識其意。自爾諸方。力命出世。師卻之。庵居二十年。不與世接。士夫踵門。略不顧。有偈曰。萬機休罷付痴憨。蹤跡時容野鹿參。不脫麻衣拳作枕。幾生夢在綠蘿庵。或問。住山多年。有何旨趣。師曰。山中住。獨掩柴門無別趣。三箇柴頭品字煨。不用援毫文彩露。崇寧改元冬。曳杖造龍安。人莫之留。明年六月晦。問侍僧曰。早暮。曰。已夕矣。遂笑曰。夢境相逢。我睡已覺。汝但莫負叢林。即是報佛恩德。言訖。示寂於最樂堂。茶毗收骨。塔於乳峰之下。

婺州吳氏の子。年十四、智慧院寶偁を師とす。二十二にして習う所を試み、髮を落とす。講を肆にすること十二年、宿學敬慕す。嘗て諸宗を會通し、一代の時教を正さんと欲す。禅者の問い有りて曰く、杜順は乃ち賢首宗の祖師なり。法身を談ずれば則ち説く、懷州の牛禾を喫して、益州の馬腹脹すと。此の偈合して天臺に歸するは何の義ぞ耶。師對えず、即ち出でて方に游ぶ。晚く洞山に至りて、真淨を謁えて問う、古人一喝一喝の用を作さざるは、意旨如何。淨之を叱る。師趨り出づ。淨笑いて呼びて曰く、浙子齋の後に山に游べば好し。師忽ち領悟す。久之しくして辭して去る。淨曰く、子の造る所は逸格なりと雖も、惜しむべし緣勝からざるのみ。因りて其の意を識る。自れ爾く諸方力めて世に出づるを命ずれども、師之を卻く。庵に居ること二十年、世と接せず。士夫門を踵むも、略して顧みず。偈有りて曰く、萬機休罷して痴憨に付し、蹤跡時に容れて野鹿の參す。麻衣を脱がずして拳を枕と作し、幾生か夢在る綠蘿の庵。或いは問う、山に住する多年、何の旨趣か有る。師曰く、山の中に住して、獨り柴門を掩いて別の趣無し。三個の柴頭品字に煨きて、毫を援けて文彩露わすを用いず。崇寧改元の冬、杖を曳きて龍安を造るに、人之を留むる莫し。明年六月晦、侍僧に問いて曰く、早暮か。曰く、已に夕なり。於是笑い曰く、夢境の相逢、我睡り已に覺めたり。你但だ叢林に負く莫れ、即ち是れ佛の恩德に報ゆる。言訖りて、最樂堂に於て寂を示す。茶毗して骨を收め、乳峰の下に塔す

𭤇州雙溪印首座

婺州雙溪印首座(「𭤇」の字未だ確識する能わず、諸本此の條「婺」州と作る、今從う。)

自見真淨。徹證宗猷。歸遯雙溪。一日。偶書云。折腳鐺兒謾自煨。飯餘長是坐堆堆。一從近日生涯拙。百鳥御華去不來。又以觸衣碎甚。作偈曰。不掛寸絲方免寒。何須特地裊長竿。而今落落零零也。七佛之名甚處安。

自ら真淨に見えて、宗猷を徹證し、歸りて雙溪に遁る。一日、偶書して曰く、脚を折れる鐺兒謾りに自ら煨く、飯の餘は長く是れ堆々に坐す。一たび近日生涯拙なるに從いて、百の鳥花を銜えて去りて來らず。(底本「御華」と作る、當に「銜花」とすべし。)又以て衣の碎け甚しきに觸れて、偈を作りて曰く、寸絲を掛けずして方に寒きを免る、何の須らく特に地に長竿を裊ぐ。而今落落零零なり、七佛の名甚の處にか安んぜん

五燈會元 巻第十七

五燈會元 巻第十八

南嶽下十三世下

南岳の下第十三世下

雲居祐禪師法嗣

雲居祐禅師法嗣

廬山羅漢院系南禪師

廬山羅漢院系南禅師

汀州張氏子。上堂。禪不禪。道不道。三寸舌頭胡亂掃。昨夜日輪飄桂華。今朝月窟生芝草。阿呵呵。萬兩黃金無處討。一向絕思量。諸法不相到。師臨示寂。陞座告眾曰。羅漢今日。倒騎鐵馬。逆上須彌。踏破虗空。不留眹跡。乃歸方丈。跏趺而逝。

汀州張氏の子。上堂、禅か禅ならざるか、道か道ならざるか、三寸の舌頭胡亂に掃く。昨夜日輪桂花を飄かし、今朝月窟芝草を生ず。阿呵呵、萬兩の黄金討る處無し。一向に思量を絶せば、諸法相い到らず。師寂を示すに臨みて、座に升りて衆に告げて曰く、羅漢今日、鐵馬に倒騎して、逆らに須弥に上り、虚空を踏破して、朕の跡を留めず。乃ち方丈に歸りて、跏趺して逝く

潭州慈雲彥隆禪師

潭州慈雲彥隆禅師

上堂。舉玄沙示眾曰。盡大地都來是一顆明珠。時有僧問。既是一顆明珠。學人為甚不識。沙曰。全體是珠。更教誰識。曰。雖然全體是。爭奈學人不識。沙曰。問取你眼。師曰。諸禪德。這箇公案。喚作嚼飯餧小兒。把手更與杖。還會麼。若未會。須是扣己而參。直要真實。不得信口掠虗。徒自虗生浪死。

上堂、玄沙の衆に示すを擧げて曰く、大地を盡くして來りて是れ一顆の明珠。時に僧問う、既に是れ一顆の明珠、學人什麼を為て識らざる。沙曰く、全體是れ珠、更に誰を敎えて識らしめん。曰く、然りと雖も全體是れなり、争奈ん學人識らざるを。沙曰く、你の眼に問取せよ。師曰く、諸の禅德、這個の公案、喚びて飯を嚼みて小兒に喂え、手を把りて更に杖を與うと作す。還た會するか。若し未だ會せざれば、須らく是れ己を扣いて參じ、直に真實を要して、口に信じて虚を掠め、徒らに自ら虚しく生まれ浪りに死するを得ず

郢州子陵山自瑜禪師

郢州子陵山自瑜禅師

僧問。如何是古佛心。師曰。赤腳䟕泥冷似冰。曰。未審意旨如何。師曰。休要拖泥帶水。問。泗洲大聖為甚麼楊州出現。師曰。業在其中。曰。意旨如何。師曰。降尊就卑。曰。謝和尚答話。師曰。賊是小人。智過君子。

僧問う、如何なるか是れ古佛の心。師曰く、赤脚に泥を踏めば冰に似て冷たし。(「䟕」の字足に從う、當に「踏」と讀み作すべし。)曰く、未だ審かに意旨如何。師曰く、泥を拖び水を帶ぶを要する休め。問う、泗洲の大聖什麼を以てか楊州に出現する。(底本「杨」と作る、地名當に「揚」とすべし。)師曰く、業其の中に在り。曰く、意旨如何。師曰く、尊を降りて卑に就く。曰く、和尚の答話に謝す。師曰く、賊は是れ小人、智は君子に過ぐ

隆興府東山景福省悅禪師

隆興府東山景福省悅禅師

上堂。十二時中。跛跛挈挈。且與麼過。大眾。利害在甚麼處。良久曰。聽諸方斷看。擊禪床。下座。

上堂、十二時中、跛跛挈挈、且く與麼に過ぐ。大衆、利害は什麼の處に在る。沈黙許久して曰く、諸方の斷するを聽け。禅床を擊ち、下座

亳州白藻清儼禪師

亳州白藻淸儼禅師

信州人。僧問。楊廣失橐駞。到處無人見。未審是甚麼人得見。師以拂子約曰。退後退後。妨他別人所問。曰。畢竟落在甚麼處。師曰。可煞不識好惡。便打。

信州の人。僧問う、楊廣橐駝を失いて、處に到りて人の見る無し。未だ審かに是れ什麼人見るを得たるを知らず。師拂子を以て攔って曰く、退け退け、他の別人の問う所を妨ぐ。曰く、畢竟什麼の處に落つる。師曰く、可煞好惡を識らず。便ち打つ

台州寶相元禪師

台州寶相元禅師

僧問。一切諸佛及諸佛阿耨多羅三藐三菩提。皆從此經出。如何是此經。師曰。長時誦不停。非義亦非聲。曰。如何受持。師曰。若欲受持者。應須用眼聽。

僧問う、一切の諸佛及び諸佛の阿耨多羅三藐三菩提、皆な此の經より出づ。如何なるか是れ此の經。師曰く、長時誦して停まらず、義に非ず亦た聲に非ず。曰く、如何に受持せん。師曰く、若し受持せんと欲せば、應に須らく眼を以て聽くべし

信州永豐慧日庵主

信州永豐慧日庵主

本郡丘氏子。丱歲出家。於明心寺得度。自機契雲居。熟遊湘漢。暨歸永豐。或處巖谷。或居鄽市。令鄉民稱丘師伯。凡有所問。以莫曉答之。忽語邑人曰。吾明日行腳去。汝等可來相送。於是賮路者畢集。師笑不已。眾問其故。即書偈曰。丘師伯莫嘵。寂寂明皎皎。日午打三更。誰人打得了。投筆而逝。

本郡丘氏の子。丱歲に家を出で、明心寺に於て度を得たり。自ら雲居に機契し、湘漢に熟游す。暨ちて永豐に歸りて、或いは巖谷に處り、或いは廛市に居る、鄉民をして丘師伯と稱せしむ。凡そ問う所有れば、莫曉を以て之に答う。忽ち邑人に語りて曰く、吾明日行脚し去らん、汝等來りて相い送るべし。於是路を贐する者畢集す。師笑いて已まず。衆其の故を問えば、即ち偈を書して曰く、丘師伯莫曉、寂寂として皎皎を明るむ。日の午三更を打つ、誰人か打ち了るを得ん。筆を投げて逝く

泉州南峰永程禪師

泉州南峰永程禅師

示眾。始自雞峰續𦦨。少室流芳。大布慈雲。宏開慧日。教分三藏。直指一心。或全提而棒喝齊施。或縱奪而賓主互設。或金剛按劍。或師子飜身。或照用雷奔。或機鋒電掣。無非剪除邪妄。開廓玄微。直下明宗。到真實地。諸仁者。到此方許一線道。與你商量。苟或未然。盡是依師作解。無有是處。

衆に示す、始め鷄峰より焰を續ぎ(「𦦨」當に「焰」と讀み作すべし)、少室芳を流し、大いに慈雲を布き、宏く慧日を開く。教三藏に分かれて、直に一心を指す。或いは全提して棒喝齊しく施し、或いは縱奪して賓主互いに設け、或いは金剛劍を按じ、或いは師子身を翻し、或いは照用雷に奔り、或いは機鋒電を掣く、邪妄を剪除し、玄微を開廓せざる無し、直下に宗を明らめ、真實の地に到れ。諸の仁者、此に到りて方に一線の道を許して、你と與に商量せん。苟も或いは未然ならば、盡く是れ師に依りて解を作す、是の處有ること無し

大溈秀禪師法嗣

大潙秀禅師法嗣

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