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五燈會元卷第十五

宋 · 普济 · 第102巻 / 144

五燈會元 巻第十六

青原下十世下

青原下十世(下)

雪竇顯禪師法嗣

雪竇顯禅師の法嗣

越州天衣義懷禪師

越州天衣義懷禅師

永嘉樂清陳氏子也。世以漁為業。母夢星殞於屋。乃孕。及產。尤多吉祥。兒時坐船尾。父得魚付師貫之。師不忍。乃私投江中。父怒。笞之。師恬然如故。長遊京師。依景德寺為童行。天聖中。試經得度。謁金鑾善葉縣省。皆蒙印可。遂由洛抵龍門。復至都下。欲繼宗風。意有未決。忽遇言法華。拊師背曰。雲門臨濟去。及至姑蘇。禮明覺於翠峰。覺問。汝名甚麼。曰。義懷。覺曰。何不名懷義。曰。當時致得。覺曰。誰為汝立名。曰。受戒來十年矣。覺曰。汝行腳費卻多少草鞋。曰。和尚莫瞞人好。覺曰。我也沒量罪過。汝也沒量罪過。你作麼生。師無語。覺打曰。脫空謾語漢。出去。入室次。覺曰。恁麼也不得。不恁麼也不得。恁麼不恁麼總不得。師擬議。覺又打出。如是者數四。尋為水頭。因汲水折擔。忽悟。作投機偈曰。一二三四五六七。萬仞峰頭獨足立。驪龍頷下奪明珠。一言勘破維摩詰。覺聞拊幾稱善。後七坐道場。化行海內。嗣法者甚眾。住後。僧問。如何是佛。師曰。布髮掩泥。橫身臥地。曰。意旨如何。師曰。任是波旬也皺眉。曰。恁麼則謝師指示。師曰。西天此土。問。學人上來。請師說法。師曰。林間鳥噪。水底魚行。上堂。須彌頂上。不扣金鐘。畢缽巖中。無人聚會。山僧倒騎佛殿。諸人反著草鞋。朝遊檀特。暮到羅浮。拄杖針筒。自家收取。上堂。衲僧橫說竪說。未知有頂門上眼。時有僧問。如何是頂門上眼。師曰。衣穿瘦骨露。屋破看星眠。上堂。大眾集定。乃曰。上來道箇不審。能銷萬兩黃金。下去道箇珍重。亦銷得四天下供養。若作佛法話會。滴水難消。若作無事商量。眼中著屑。且作麼生即是。良久。曰。還會麼。珍重。上堂。夫為宗師。須是驅耕夫之牛。奪飢人之食。遇賤即貴。遇貴即賤。驅耕夫之牛。令他苗稼豐登。奪飢人之食。令他永絕飢渴。遇賤即貴。

永嘉楽清の陳氏の子である。代々漁業を生業としていた。母が屋に星が落ちる夢を見て、懐妊した。産まれてくると、吉祥の相がことに多かった。幼い頃、船の艫に坐っていたところ、父が獲た魚を師に渡して串に刺させようとしたが、師は忍びず、こっそり江に放った。父が怒って鞭打っても、師は平然として変わらなかった。長じて京師に遊び、景德寺に依って童行となった。天聖年間に試経で得度し、金鑾の善・葉県の省に謁し、いずれも印可を蒙った。そこで洛から龍門に至り、再び都下に到った。宗風を継がんとしたが、意に決しかねるところがあった。忽ち言法華に遇い、師の背を拊って言った、「雲門・臨済に行け」と。姑蘇に至り、翠峰で明覺に礼した。覺が問う、「汝の名は何か」。曰く、「義懐」。覺曰く、「なぜ懷義と名づけない」。曰く、「その時そうなっただけです」。覺曰く、「誰が汝に名を立てた」。曰く、「受戒してから十年になります」。覺曰く、「汝は行脚でどれほど草鞋を費やしたか」。曰く、「和尚、人を瞞さないでください」。覺曰く、「私にも計り知れない罪過があり、汝にも計り知れない罪過がある。汝はどうする」。師は無語だった。覺が打って曰く、「空を脱して謾語する漢、出て行け」。入室の次、覺曰く、「こうでもいけない、こうでなくてもいけない、こうであれこうでなかれ、すべていけない」。師が擬議すると、覺はまた打ち出した。かくのごとく数四度に及んだ。まもなく水頭となったが、水を汲んで担を折ったとき、忽然と悟った。投機の偈を作って曰く、「一二三四五六七、万仞の峰頭に独足立ち、驪龍の頷下に明珠を奪い、一言勘破す維摩詰」。覺が聞いて机を拊して善しと称した。後に七たび道場に坐し、化導は海内に行きわたり、嗣法する者甚だ多かった。住して後、僧が問う、「如何なるか是れ仏」。師曰く、「髪を布き泥を掩い、身を横たえ地に臥す」。曰く、「意旨は如何」。師曰く、「波旬といえども眉を顰める」。曰く、「これならば師の指示に謝します」。師曰く、「西天も此土も」。問う、「学人上來します、師に説法を請います」。師曰く、「林間に鳥噪ぎ、水底に魚行く」。上堂、「須弥の頂上、金鐘を扣かず、畢鉢の岩中、人の聚會なく、山僧は仏殿に倒騎し、諸人は草鞋を反着す。朝に檀特に遊び、暮に羅浮に到る。拄杖・針筒は自家で收取せよ」。上堂、「衲僧は横に説き竪に説くが、未だ頂門上の眼あるを知らず」。時に僧が問う、「如何なるか是れ頂門上の眼」。師曰く、「衣穿ちて瘦骨露れ、屋破れて星を看て眠る」。上堂。大衆が集まり定まると、乃ち曰く、「上來して不審と道えば、万両の黄金を消しうる。下去して珍重と道えば、また四天下の供養を消しうる。若し仏法として話會すれば、滴水も消しがたく、若し無事として商量すれば、眼中に屑を着れる如し。さてどうすれば是れなるか」。良久して曰く、「還た會するか、珍重」。上堂、「そもそも宗師たる者は、耕夫の牛を駆り、飢人の食を奪い、賤に遇えば即ち貴とし、貴に遇えば即ち賤とすべし。耕夫の牛を駆るは、彼の苗稼を豊登ならしめるため。飢人の食を奪うは、彼をして永く飢渇を絶たしめるため。賤に遇えば即ち貴とするのは

握土成金。遇貴即賤。變金成土。老僧亦不驅耕夫之牛。亦不奪飢人之食。何謂。耕夫之牛。我復何用。飢人之食。我復何餐。我也不握土成金。也不變金作土。何也。金是金。土是土。玉是玉。石是石。僧是僧。俗是俗。古今天地。古今日月。古今山河。古今人倫。雖然如此。打破大散關。幾箇迷逢達磨。上堂。鴈過長空。影沉寒水。鴈無遺蹤之意。水無留影之心。若能如是。方解向異類中行。不用續鳧截鶴。夷嶽盈壑。放行也百醜千拙。收來也攣攣拳拳。用之。則敢與八大龍王鬬富。不用。都來不直半分錢。參。上堂。髑髏常幹世界。鼻孔摩觸家風。芭蕉聞雷開。葵花隨日轉。諸仁者。芭蕉聞雷開。還有耳麼。葵花隨日轉。還有眼麼。若也會得。西天即是此土。若也不會。七九六十三。收。上堂。靈源絕朕。普現色身。法離斷常。有無堪示。所以道。塵塵不見佛。剎剎不聞經。要會靈山親授記。晝見日。夜見星。良久。曰。若到諸方。不得錯舉。參。上堂。夜來寒霜凜冽。黃河凍結。陝府鐵牛腰折。盡道女媧煉石補天。爭奈西北一缺。如今欲與他補卻。又恐大地人無出氣處。且留這一竅。與大地人出氣。參。上堂。虗明自照。不勞心力。上士見之。鬼神茶飯。中下得之。狂心頓息。更有一人。切忌道著。上堂。光透日月。明暗不收。智出聖凡。賢愚不歷。所以道。不用低頭。思量難得。良久曰。是甚麼。上堂。青蘿夤緣。直上寒松之頂。白雲淡濘。出沒太虗之中。何似南山起雲。北山下雨。若也會得。甜瓜徹蔕甜。若也不會。苦瓠連根苦。上堂。無邊剎境。自他不隔於毫端。且道妙喜世界。不動如來。說甚麼法。十世古今。始終不離於當念。祇如威音王佛最初一會。度多少人。若是通方作者。試為道看。良久曰。行路難。行路難。萬仞峰頭君自看。上堂。枯桑知天風。海水知天寒。金色頭陀。

土を握って金と成し、貴に遇えば即ち賤とし、金を変えて土と成す。老僧は耕夫の牛を駆らず、飢人の食を奪わず。何を謂うか。耕夫の牛は、我復た何の用かあらん。飢人の食は、我復た何を餐かせん。私も土を握って金と成さず、金を変えて土とも作らず。何となれば、金は金、土は土、玉は玉、石は石、僧は僧、俗は俗。古今の天地、古今の日月、古今の山河、古今の人倫。そのとおりとはいえ、大散關を打破して、幾人か達磨に迷い逢うか。上堂、「雁が長空を過ぎ、影は寒水に沈む。雁に遺蹤の意なく、水に留影の心なし。能くかくのごとくなれば、方に異類の中に行くを解す。鳧を續ぎ鶴を截るを用いず、嶽を夷し壑を盈たさず。放行すれば百醜千拙、收來すれば攣攣拳拳。之を用いれば、敢えて八大龍王と富を鬬わさん。用いざれば、都來半分銭に直せず。参」。上堂、「髑髏常に世界に干わり、鼻孔は家風に摩觸す。芭蕉は雷を聞いて開き、葵花は日に隨って轉ず。諸の仁者、芭蕉が雷を聞いて開くに、還た耳あるか。葵花が日に隨って轉ずるに、還た眼あるか。若し會得せば、西天即ち是れ此土。若し會せざれば、七九六十三。收」。上堂、「靈源朕を絶し、普く色身を現ず。法は斷常を離れ、有無示すべし。所以に道う、塵塵に仏を見ず、刹刹に経を聞かず。靈山の親授記に會せんと要せば、昼は日を見、夜は星を見よ」。良久して曰く、「若し諸方に到らば、錯って挙するなかれ。参」。上堂、「夜來寒霜凛冽、黄河凍結し、陝府の鐵牛は腰折れたり。みな道う、女媧が石を鍊りて天を補うと。争奈いかん、西北一つ缺けたり。如今之を補わんと欲すれど、又大地の人に出氣の處なからんことを恐る。且らく這一竅を留めて、大地の人に氣を出さしめん。参」。上堂、「虚明白らかに照らし、心力を勞せず。上士之を見れば鬼神の茶飯、中下之を得れば狂心頓ちに息む。更に一人あり、切に道著することを忌む」。上堂、「光は日月を透し、明暗收めず。智は聖凡を出で、賢愚歷せず。所以に道う、低頭を用いるなかれ、思量難得なり」。良久して曰く、「是れ什麼ぞ」。上堂、「青蘿夤緣して直に寒松の頂に上り、白雲淡泞として太虚の中に出沒す。何ぞ似ん南山に雲起り、北山に雨降るに。若し會得せば、甜瓜は蔕まで徹して甜く、若し會せざれば、苦瓠は根に連なって苦し」。上堂、「無邊の刹境、自他毫端に隔てず。且く道え、妙喜世界・不動如来は什麼の法を説くか。十世古今、始終當念を離れず。只如く威音王佛の最初の一會、多少人を度したか。若し通方の作者ならば、試みに道えて看よ」。良久して曰く、「行路難、行路難、萬仞の峰頭は君自ら看よ」。上堂、「枯桑は天風を知り、海水は天寒を知る。金色の頭陀

見處不真。鷄足山中。與他看守衣缽。三千大喻。八百小喻。大似泥裡洗土塊。四十九年。三百六十餘會。摩竭提國猶較些子。德山臨濟。雖然丈夫。爭似罽賓國王。一刀兩段。如今若有箇人鼻孔遼天。山僧性命何在。良久曰。太平本是將軍致。不許將軍見太平。喝一喝。下座。僧問。天不能葢。地不能載。未審是甚麼人。師曰。掘地深埋。曰。此人還受安排也無。師曰。土上更加泥。問。牛頭未見四祖時如何。師曰。長江無六月。曰。見後如何。師曰。一年一度春。室中問僧。無手人能行拳。無舌人解言語。忽然無手人打無舌人。無舌人道箇甚麼。又曰。蜀魄連宵呌。鵽鳭終夜啼。圓通門大啟。何事隔雲泥。晚年以疾居池陽杉山菴。門弟子智才住臨平之佛日。迎歸侍奉。才如蘇城未還。師速其歸。及踵門。師告之曰。時至。吾行矣。才曰。師有何語示徒。乃說偈曰。紅日照扶桑。寒雲封華嶽。三更過鐵圍。拶折驪龍角。才問。卵塔已成。如何是畢竟事。師舉拳示之。遂就寢。推枕而寂。塔全身寺東之原。崇寧中諡振宗禪師。

見處真ならず。鷄足山の中にて、彼の衣鉢を看守せん。三千の大喻、八百の小喻、大いに似たり泥裏に土塊を洗うに。四十九年、三百六十餘會、摩竭提國に猶ほ些子較ばん。德山・臨濟、丈夫とはいえ、争いか似ん罽賓國王、一刀兩段。如今若し個人の鼻孔遼天あらば、山僧の性命何處にかあらん。良久して曰く、「太平は本是れ將軍の致すところ、將軍に太平を見るを許さず」。喝一喝し、下座。僧が問う、「天も葢う能わず、地も載する能わず、未審是れ什麼人ぞ」。師曰く、「地を掘りて深く埋めよ」。曰く、「此人還た安排を受くるや無や」。師曰く、「土の上に更に泥を加えよ」。問う、「牛頭未だ四祖に見ざる時如何」。師曰く、「長江に六月なし」。曰く、「見て後如何」。師曰く、「一年一度の春」。室中に僧に問う、「無手の人能く拳を行じ、無舌の人言語を解す。忽然無手の人無舌の人を打てば、無舌の人個の什麼をか道わん」。又曰く、「蜀魄連宵に呌び、鵽鳭終夜に啼く。圓通の門大いに啓く、何事か雲泥を隔つる」。晚年、疾を以て池陽杉山庵に居す。門弟子の智才、臨平の佛日に住し、歸り奉侍せしめんと迎う。才蘇城に如きて未だ還らず、師其の歸るを速む。門を踵ぐに及び、師之に告げて曰く、「時至れり、吾行かん」。才曰く、「師何か語ありて徒に示さん」。乃ち偈を説いて曰く、「紅日扶桑を照らし、寒雲華嶽を封ず。三更鐵圍を過ぎ、驪龍の角を拶折す」。才問う、「卵塔已に成れり、如何なるか是れ畢竟の事」。師拳を舉げて之に示す。遂に寢に就き、枕を推して寂す。全身を寺東の原に塔す。崇寧中、振宗禅師と諡す

越州稱心省倧禪師

越州稱心省倧禅師

僧問。如何是祖師西來意。師曰。行人念路。僧曰。不會。師曰。緊峭草鞋。上堂。佛種從緣起。是故說一乘。拈拄杖曰。拄杖是緣。那箇是佛種。拄杖是一乘法。那箇是緣。這裡參見釋迦老子了。卻買草鞋行腳。不得向衲僧門下過。打折汝腰。且道衲僧據箇甚麼。良久曰。三十年後。莫孤負人。卓拄杖。下座。

僧が問う、「如何なるか是れ祖師西來意」。師曰く、「行人路を念ず」。僧曰く、「會しません」。師曰く、「緊峭の草鞋」。上堂、「佛種は緣より起り、是の故に一乘を説く」。拄杖を拈じて曰く、「拄杖は是れ緣、那個は是れ佛種。拄杖は是れ一乘法、那個は是れ緣。這裏で釋迦老子に參見了りて、卻って草鞋を買い行脚せん。衲僧の門下に向かって過ることを得ず、汝の腰を打折らん。且く道え、衲僧は個の什麼に據るか」。良久して曰く、「三十年後、人を孤負する莫れ」。拄杖を卓し、下座

泉州承天傳宗禪師

泉州承天傳宗禅師

僧問。大用現前。不存軌則時如何。師曰。承天今日高竪降旗。僧便喝。師曰。臨濟兒孫。僧又喝。師便打。問。如何是般若體。師曰。雲籠碧嶠。曰。如何是般若用。師曰。月在清池。

僧が問う、「大用現前、軌則を存せざる時如何」。師曰く、「承天今日高く降旗を竪つ」。僧便ち喝す。師曰く、「臨濟の兒孫」。僧又喝す。師便ち打つ。問う、「如何なるか是れ般若の體」。師曰く、「雲碧嶠を籠める」。曰く、「如何なるか是れ般若の用」。師曰く、「月清池に在り」

處州南明日慎禪師

處州南明日慎禅師

僧問。祖意教意。是同是別。師曰。水天影交碧。曰。畢竟是同是別。師曰。松竹聲相寒。

僧が問う、「祖意・教意は是れ同じきか別なるか」。師曰く、「水天影交り碧なり」。曰く、「畢竟是れ同じきか別なるか」。師曰く、「松竹聲相い寒し」

舒州投子法宗禪師(時稱道者)

舒州投子法宗禅師(時に道者と稱す)

僧問。如何是道者家風。師曰。袈裟裹草鞋。曰。意旨如何。師曰。赤腳下桐城。

僧が問う、「如何なるか是れ道者の家風」。師曰く、「袈裟草鞋を裹む」。曰く、「意旨如何」。師曰く、「赤脚桐城に下る」

天台寶相蘊觀禪師

天台寶相蘊觀禅師

僧問。如何是佛。師曰。堂堂八尺餘。

僧が問う、「如何なるか是れ佛」。師曰く、「堂堂たる八尺餘」

嶽州君山顯昇禪師

岳州君山顯升禅師

上堂。大方無外。含褁十虗。至理不形。圓融三際。高超名相。妙體全彰。迥出古今。真機獨露。握驪珠而鑑物。物物流輝。擲寶劒以揮空。空空絕跡。把定則摩竭掩室。淨名杜詞。放行則拾得搖頭。寒山拊掌。且道是何人境界。拈拄杖卓一下。曰。瞬目揚眉處。憑君子細看。

上堂、「大方外なく、十虚を含裹す。至理形なく、三際に圓融す。高く名相を超え、妙體全く彰れり。迥く古今を出で、真機独り露わる。驪珠を握りて物を鑑れば、物物輝きを流す」。寶劍を擲って以て空を揮えば、空空蹤を絶つ。把定すれば摩竭は室を掩い、淨名は詞を杜ぐ。放行すれば拾得は頭を搖り、寒山は掌を拊つ。且く道え、是れ何人の境界ぞ。拄杖を拈じて一下卓して曰く、「瞬目揚眉の處、君子に憑って子細に看よ」

平江府水月寺惠金典座

平江府水月寺惠金典座

依明覺於雪竇。聞舉須彌山話。默有契。一日欲往訊。遇之殿軒。覺問。汝名甚麼。曰。惠金。覺曰。阿誰惠汝金。曰。容少間去方丈致謝。覺曰。即今聻。曰。這裡容和尚不得。

雪竇にて明覺に依る。須弥山の話の挙げられるを聞きて、默然契あり。一日訊ねんと往かんと欲し、之に殿軒で遇う。覺問う、「汝名什麼」。曰く、「惠金」。覺曰く、「阿誰か汝に金を惠した」。曰く、「少間を容れて方丈に往きて致謝せん」。覺曰く、「即今いかん」。曰く、「這裏は和尚を容れ得ず」

修撰曾會居士

修撰曾會居士

幼與明覺同舍。及冠異途。天禧間。公守池州。一日會於景德寺。公遂引中庸大學。參以楞嚴符宗門語句。質明覺。覺曰。這箇尚不與教乘合。況中庸大學邪。學士要徑捷理會此事。乃彈指一下曰。但恁麼薦取。公於言下領旨。天聖初。公守四明。以書幣迎師補雪竇。既至。公曰。某近與清長老商量趙州勘婆子話。未審端的有勘破處也無。覺曰。清長老道箇甚麼。公曰。又與麼去也。覺曰。清長老且放過一著。學士還知天下衲僧出這婆子圈䙡不得麼。公曰。這裡別有箇道處。趙州若不勘破。婆子一生受屈。覺曰。勘破了也。公大笑。

幼くして明覺と同舍し、冠に及びて途を異にす。天禧の間、公池州を守る。一日景德寺に會す。公遂に中庸・大學を引き、楞嚴を參じて宗門の語句に符し、明覺に質す。覺曰く、「這個尚ほ教乘に合せず、況んや中庸・大學をや。學士この事を徑捷に理會せんと要せば」。乃ち指を一下彈じて曰く、「但だ恁麼に薦取せよ」。公言下に旨を領す。天聖初、公四明を守り、書幣を以て師を迎え雪竇を補さしむ。既に至り、公曰く、「某近く清長老と趙州勘婆子の話を商量す。未審端的に勘破の處あるや無や」。覺曰く、「清長老個の什麼をか道いし」。公曰く、「又恁麼に去るなり」。覺曰く、「清長老且く一着を放過せり。學士還た知るや、天下の衲僧この婆子の圈䙌を出ることを得ざるを」。公曰く、「這裏別に個の道處あり。趙州若し勘破せざれば、婆子一生屈を受けん」。覺曰く、「勘破了れり」。公大笑す

延慶榮禪師法嗣

延慶榮禅師法嗣

廬山圓通居訥祖印禪師

廬山圓通居訥祖印禅師

梓州人。姓蹇氏。生而英特。讀書過目成誦。十一齣家。十七試法華得度。受具後肄業講肆。耆年多下之。會禪者南遊回。力勉其行。於是徧參荊楚間。迄無所得。至襄州洞山。留止十年。因讀華嚴論有省。後遊廬山。道價日起。由歸宗而遷圓通。仁廟聞其名。皇祐初。詔住十方淨因禪院。師稱目疾。不能奉詔。有旨令舉自代。遂舉大覺璉應詔。及引對。問佛法大意稱旨。天下賢師知人也。僧問。祖剎重興時如何。師曰。人在破頭山。曰。一朝權在手。師便打。

梓州の人。姓は蹇氏。生まれながら英特。書を讀んで目を過れば誦を成す。十一に出家し、十七に法華を試して得度。具を受けて後、講肆に肄業し、耆年多く之に下る。禅者の南游より回るに會し、力めて其の行きを勉す。是に於て荆楚の間に徧參すれど、迄として得るところなし。襄州洞山に至り、留止すること十年。華嚴論を讀む因りて省あり。後に廬山に遊び、道價日に起る。歸宗より圓通に遷る。仁廟其の名を聞き、皇祐初、十方淨因禅院に住すべしと詔す。師目疾と稱して詔を奉る能わず。旨ありて自ら代わるを擧げしめ、遂に大覺璉を擧げて詔に應ず。引對に及び、佛法の大意を問うに旨に稱う。「天下の賢師、人を知るか」。僧問う、「祖刹重興の時如何」。師曰く、「人破頭山に在り」。曰く、「一朝權を手に在らば」。師便ち打つ

百丈映禪師法嗣

百丈映禅師法嗣

臨安府慧因懷祥禪師

臨安府慧因懷祥禅師

上堂。南山高。北山低。日出東方夜落西。白牛上樹覓不得。烏鷄入水大家知。且道覓得後又如何。良久曰。堪作甚麼。

上堂、「南山高く北山低し、日は東方に出で夜に西に落つ。白牛樹に上りて覓むること得ず、烏鷄水に入れば大家知る。且く道え、覓め得て後又いかん」。良久して曰く、「堪えて什麼を作さん」

臨安府慧因義寧禪師

臨安府慧因義寧禅師

僧問。佛未出世時如何。師曰。摩耶夫人。曰。出世後如何。師曰。悉達太子。

僧問う、「佛未だ世に出ざる時如何」。師曰く、「摩耶夫人」。曰く、「世に出でて後如何」。師曰く、「悉達太子」

南華緣禪師法嗣

南華緣禅師法嗣

齊州興化延慶禪師

齊州興化延慶禅師

上堂。言前薦得。孤負平生。句後投機。全乖道體。離此二途。祖宗門下又且如何。良久曰。眼裡瞳兒吹木笛。

上堂、「言の前に薦得すれば、平生を孤負す。句の後に投機すれば、全く道體に乖く。此の二途を離れて、祖宗門下は又且く如何」。良久して曰く、「眼裏の瞳兒木笛を吹く」

韶州寶壽行德禪師

韶州寶壽行德禅師

冬日在南華受請。示眾曰。新冬新寶壽。言是舊時言。若會西來意。波斯上舶船。

冬日南華にて請を受く。示衆して曰く、「新冬新寶壽、言は是れ舊時の言。若し西來意に會せば、波斯舶船に上る」

韶州白虎山守昇禪師

韶州白虎山守升禅師

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