五燈會元 巻第十八
上堂。舉馬祖不安公案。乃曰。兩輪舉處煙塵起。電急星馳擬何止。目前不礙往來機。正令全施無表裡。丈夫意氣自沖天。我是我兮你是你。
上堂、馬祖不安の公案を挙げて、便ち言った、「両輪挙がる処、煙塵起る。電急星馳して拟すること何に止まらん。目前に往来の機を碍げず、正令全施して表裏無し。丈夫意気自ら天に沖ち、我是れ我なり、お前是れお前なり。」
西禪璉禪師法嗣
西禅璉禅師の法嗣
遂寧府西禪第二代希秀禪師
遂寧府西禅第二代希秀禅師
上堂曰。秋光將半。暑氣漸消。鴻鴈橫空。點破碧天似水。猿猱掛樹。撼飜玉露如珠。直饒對此明機。未免認龜作鼈。且道應時應節一句作麼生道。野色併來三島月。溪光分破五湖秋。
上堂に言った、「秋光将に半ば、暑気漸く消ゆ。鴻雁空を横ぎり、碧天を点破して水の如し。猿猱樹に掛り、玉露を撼飜して珠の如し。直饒此に対して機を明にすとも、未だ免れず亀を認めて鼈と作す。且く道え時に応じ節に応ずる一句は作麼生にか道わん。野色併せ来る三島の月、溪光分破す五湖の秋。」
淨居尼溫禪師法嗣
浄居尼温禅師の法嗣
溫州淨居尼無相法燈禪師
温州浄居尼無相法灯禅師
上堂。拈拄杖卓曰。觀音出。普賢入。文殊水上穿靴立。擡頭鷂子過新羅。石火電光追不及。咄。
上堂、拄杖を拈じて卓して言った、「観音出で、普賢入る。文殊は水上に靴を穿ちて立つ。頭を抬げれば鹞子新羅を過ぎ、石火电光も追い及ばず。咄。」
大溈果禪師法嗣
大沩果禅師の法嗣
荊門軍玉泉窮谷宗璉禪師
荊門軍玉泉窮谷宗璉禅師
合州董氏子。開堂日。問答已。乃曰。衲僧向人天眾前一問一答。一擒一縱。一卷一舒。一挨一拶。須是具金剛睛眼始得。若是念話之流。君向西秦。我之東魯。於宗門中殊無所益。這一段事。不在有言。不在無言。不礙有言。不礙無言。古人垂一言半句。正如國家兵器。不得已而用之。橫說竪說。祇要控人入處。其實不在言句上。今時人不能一徑徹證根源。祇以語言文字而為至道。一句來。一句去。喚作禪道。喚作向上向下。謂之菩提涅槃。謂之祖師巴鼻。正似鄭州出曹門。從上宗師會中。往往真箇以行腳為事底。才有疑處。便對眾決擇。祇一句下見諦明白。造佛祖直指不傳之宗。與諸有情盡未來際。同得同證。猶未是泊頭處。豈是空開唇皮。胡言漢語來。所以南院示眾雲。諸方祇具啐啄同時眼。不具啐啄同時用。時有僧問。如何是啐啄同時用。院曰。作家不啐啄。啐啄同時失。僧曰。猶是學人問處。院曰。如何是你問處。僧曰。失。院便打。其僧不契。後至雲門會中。因二僧舉此話。一僧曰。當時南院棒折那。其僧忽悟。即回南院。院已遷化。時風穴作維那。問曰。你是問先師啐啄同時話底僧那。僧曰。是。穴曰。你當時如何。曰。我當時如在燈影裡行。穴曰。你會也。師乃召大眾曰。暗穿玉線。密度金針。如水入水。似金博金。敢問大眾。啐啄同時是親切處。因甚卻失。若也會得。堪報不報之恩。共助無為之化。便可橫身宇宙。獨步大方。若跳不出。依前祇在架子下。上堂。拈拄杖曰。破無明暗。截生死流。度三有城。泛無為海。須是識這箇始得。乃召大眾曰。喚作拄杖則觸。不喚作拄杖則背。若也識得。荊棘林中撒手。是非海裡橫身。脫或未然。普賢乘白象。土宿跨泥牛。參。上堂。一切數句非數句。與吾靈覺何交涉。師曰。永嘉恁麼道。大似含元殿上更覓長安。殊不知有水皆含月。無山不帶雲。
合州の董氏の子である。堂を開く日、問答已りて、便ち言った、「衲僧人天衆の前に向って一問一答、一擒一縦、一卷一舒、一挨一拶す、須らく金剛の睛眼を具して始めて得。若し是れ念話の流ならば、君は西秦に之き、我は東魯に之かん、宗門の中に於て殊に益する所無し。此の一段の事は、有言に在らず、無言に在らず、有言を碍げず、無言を碍げず。古人一言半句を垂るるは、正に国家の兵器の如く、已むを得ずして之を用る。横に説き竪に説くも、只だ要として人を控して入処に入らしむ。其の実は言句の上に在らず。今時の人は一径に根源を徹証する能わず、只だ言語文字を以て至道と為す。一句来り一句去るを、禅道と喚び、向上向下と喚び、之を菩提涅槃と謂い、之を祖師の巴鼻と謂う。正に鄭州曹門を出づるに似たり。従上の宗師の会中には、往往真箇に行脚を以て事と為す底あり。纔かに疑うの処有れば、便ち衆に対して決択し、只だ一句の下に於て諦を見る明白なり、仏祖直指不伝の宗を造り、諸の有情と尽未来際、同じく得て同じく証すとも、猶ほ未だ是れ泊頭の処ならず。豈是れ空しく唇皮を開き、胡言漢語し来らんや。所以に南院衆に示して言う、「諸方は只だ啐啄同時の眼を具し、啐啄同時の用を具せず。」当時僧の問う有り、「如何なるか是れ啐啄同時の用ぞ。」院は言う、「作家は啐啄せず、啐啄同時に失す。」僧は言う、「猶ほ是れ学人の問う処。」院は言う、「如何なるか是れお前の問う処ぞ。」僧は言う、「失。」院便ち打つ。那の僧契わず。後来到りて雲門の会中に在り、因りて二の僧此の話を挙ぐ。一の僧は言う、「当時南院は棒折れざりし那。」那の僧忽ち悟り、即ち南院に回る。院已に遷化す。当時風穴維那を作り、問う、「お前は是れ先師に啐啄同時の話を問う底の僧か。」僧は言う、「是れ。」穴は言う、「お前当時如何。」言う、「我当時は灯影裏に行くが如く在り。」穴は言う、「お前会せり。」師是に於て大衆を召して言った、「玉線を暗穿し、金針を密度す。水の水に入るが如く、金の金を博するに似たり。敢えて大衆に問う、啐啄同時は是れ親切の処、因ってか却って失すや。若しも会得せば、報いざるの恩を報ずるに堪え、無為の化を共に助けん。便可なり身を宇宙に横え、大方を独歩せん。若し跳出する能わざれば、依前として只だ架子の下に在らん。」上堂、拄杖を拈じて言った、「無明の暗を破り、生死の流を截り、三有の城を度り、無為の海に泛かぶ、須らく此の箇を識りて始めて得。」是に於て大衆を召して言った、「拄杖と喚べば則ち触れ、拄杖と喚ばざれば則ち背く。若しも識得せば、荊棘の林中に手を撒き、是非の海裏に身を横えん。脱いで或は未だ然らざれば、普賢は白象に乗り、土宿は泥牛に跨る。参。」上堂。「一切の数句は数句に非ず、吾が霊覚と何の交渉かあらん。」師は言った、「永嘉恁麼に道うは、大いに含元殿上に更に長安を覓るに似たり。殊に知らず水有れば皆月を含み、山無しと雖も雲を帯びざる無しと。」
雖然如是。三十年後趙婆酤醋。上堂。宗乘一唱殊途絕。萬別千差俱泯滅。通身是口難分雪。金剛腦後三斤鐵。好大哥。僧問。保壽開堂。三聖推出一僧。保壽便打。意旨如何。師曰。利動君子。曰。為復棒頭有眼。為復見機而作。師曰。獼猴繫露柱。曰。祇如三聖道。你恁麼為人。瞎卻鎮州一城人眼。又作麼生。師曰。錦上鋪華又一重。問。行腳逢人時如何。師曰。一不成。二不是。曰。行腳不逢人時如何。師曰。虎咬大蟲。曰。祇如慈明道。釣絲絞水。意作麼生。師曰。水浸鋼石卵。問。三聖道。我逢人即出。出則不為人。意旨如何。師曰。兵行詭道。曰。興化道。我逢人則不出。出則便為人。又作麼生。師曰。綿裹秤鎚。問。不落因果。為甚麼墮野狐身。師曰。廬山五老峰。曰。不昧因果。為甚麼脫野狐身。師曰。南嶽三生藏。曰。祇如不落不昧。未審是同是別。師曰。倚天長劒逼人寒。問。初生孩子還具六識也無。趙州道。急水上打毬子。意旨如何。師曰。兩手扶犂水過膝。曰。祇如僧又問投子急水上打毬子。意旨如何。曰。念念不停流。又作麼生。師曰。水晶甕裡浸波斯。問。楊岐道。三腳驢子弄蹄行。意旨如何。師曰。過蓬州了。便到巴州。
(師は接して言った。)「如是と雖も、三十年後、趙婆は酢を酤ぐ。」上堂。「宗乗一唱して殊途絶え、万別千差俱に泯滅す。通身是れ口にして分雪し難し、金剛脳後三斤の鉄。好大哥。」僧問う、「保寿堂を開く、三聖一の僧を推出す、保寿便ち打つ。意旨如何。」師は言った、「利は君子を動かす。」問う、「為復た棒頭眼有るや、為復た機を見て作すや。」師は言った、「獼猴露柱に繋ぐ。」問う、「只だ如し三聖の道う、お前恁麼に人と為れば、鎮州一城の人眼を瞎却せん、又た作麼生。」師は言った、「錦上に花を鋪いて又一重。」問う、「行脚人に逢う時は如何。」師は言った、「一成らず、二不是なり。」問う、「行脚人に逢わざる時は如何。」師は言った、「虎は大虫を咬む。」問う、「只だ如し慈明の道う、釣絲水を絞る、意は作麼生。」師は言った、「水は鋼石の卵を浸す。」問う、「三聖の道う、我人に逢えば即ち出で、出でれば則ち人と為らず、意旨如何。」師は言った、「兵は詭道を行ず。」問う、「興化の道う、我人に逢えば則ち出でず、出でれば則ち便ち人と為る、又た作麼生。」師は言った、「秤鎚を綿に裹む。」問う、「因果に落ちざれば、何が為に野狐の身に堕つる。」師は言った、「廬山の五老峰。」問う、「因果を昧まざれば、何が為に野狐の身を脱す。」師は言った、「南岳の三生蔵。」問う、「只だ如し不落不昧は、未だ審らかならず是れ同か是れ別か。」師は言った、「倚天の長剣、人に逼りて寒し。」問う、「初生の孩子は還って六識を具するや無しや。趙州の道う、急水に上りて毬子を打つ、意旨如何。」師は言った、「両手は犁を扶けて水膝を過ぎる。」問う、「只だ如し僧又た投子に問う、急水に上りて毬子を打つ、意旨如何と。言う、念念流れて停まらず。又た作麼生。」師は言った、「水晶の瓮裏に波斯を浸す。」問う、「楊岐の道う、三脚の驢子は蹄を弄して行く、意旨如何。」師は言った、「蓬州を過ぎて、便ち巴州に到る。」
潭州大溈行禪師
潭州大沩行禅師
上堂橫拄杖曰。你等諸人。若向這裡會去。如紀信登九龍之輦。不向這裡會去。似項羽失千里烏騅。饒你總不恁麼。落在無事甲裡。若向這裡撥得一路。轉得身。吐得氣。山僧與你拄杖子。遂靠拄杖。下座。上堂。不是心。不是佛。不是物。且道是箇甚麼。不在內。不在外。不在中間。畢竟在甚麼處。苦。苦。有口說不得。無家何處歸。
上堂、拄杖を横えて言った、「お前等諸人、若し此の裏に向って会去れば、紀信の九龍の輦に登るが如く、此の裏に向って会せざれば、項羽の千里の烏騅を失うに似たり。饒お前総て恁麼ならずとも、無事の甲裏に落ちん。若し此の裏に向って一路を撥け、身を転じ、気を吐くを得ば、山僧お前に拄杖子を与えん。」是に於て拄杖に靠れ、座を下る。上堂。「是れ心に非ず、是れ仏に非ず、是れ物に非ず。且く道え是れ箇の什麼ぞ。内に在らず、外に在らず、中間に在らず。畢竟什麼の処に在る。苦し苦し。口有りて説くを得ず、家無くして何れの処にか帰らん。」
潭州道林淵禪師
潭州道林淵禅師
僧問。鐘未鳴。皷未響。拓缽向甚麼處去。德山便低頭歸方丈。意旨如何。師曰。奔電迸火。曰。巖頭道。這老漢未會末後句在。又作麼生。師曰。相隨來也。曰。巖頭密啟其意。未審那裡是他密啟處。師曰。萬年松在祝融峰。曰。雖然如是。祇得三年。三年後果遷化。還端的也無。師曰。嚤呢噠啝吽㗶吒。臨示寂。上堂拈拄杖示眾曰。離卻色聲言語。道將一句來。眾無對。師曰。動靜聲色外。時人不肯對。世間出世間。畢竟使誰會。言訖。倚杖而逝。
僧問う、「鐘未だ鳴らず、皷未だ響かざるに、鉢を拓きて什麼の処に向って去る、徳山便ち頭を低れて方丈に帰る、意旨如何。」師は言った、「奔電迸火。」問う、「岩頭の道う、此の老汉は未だ末後の句を会せず在り、又た作麼生。」師は言った、「相随い来たり。」問う、「岩頭密かに其の意を啓す、未だ審らかならず何れの裏か是れ他の密啓の処ぞ。」師は言った、「万年の松は祝融の峰に在り。」問う、「如是と雖も、只だ三年を得るのみ、三年後果して遷化す、還って端的なるや無しや。」師は言った、「嚤呢啲啝吽㗶咤。」示寂に臨み、上堂、拄杖を拈じて衆に示して言った、「色声言語を離却し、道う将に一句を来たれ。」衆対無し。師は言った、「動静声色の外、時人肯んず対せず。世間出世間、畢竟誰をして会せしめん。」言訖りて、杖に倚りて逝く。
隨州大洪老衲祖證禪師
随州大洪老衲祖証禅師
潭州潘氏子。上堂。萬象之中獨露身。如何說箇獨露底道理。竪起拂子曰。到江吳地盡。隔岸越山多。僧問。雲門問僧。光明寂照徧河沙。豈不是張拙秀才語。僧雲是。門雲。話墮也。未審那裡是這僧話墮處。師曰。鯰魚上竹竿。問。離卻言句。請師直指。師竪拂子。僧曰。還有向上事也無。師曰。有。曰。如何是向上事。師曰。速禮三拜。
潭州の潘氏の子である。上堂。「万象の中に独り露の身、如何にか説く箇の独露の道理。」拂子を竪起して言った、「江に到りて呉地尽き、岸を隔てて越山多し。」僧問う、「雲門僧に問う、光明寂照河沙に遍し、豈是れ張拙秀才の語ならずや。僧是れと言う。門は言う、話堕す也。未だ審らかならず何れの裏か是れ此の僧の話堕の処ぞ。」師は言った、「鮎魚竹竿に上る。」問う、「言句を離却し、師に直指を請う。」師拂子を竪つ。僧は言った、「還って向上の事有るや無しや。」師は言った、「有り。」問う、「如何なるか是れ向上の事ぞ。」師は言った、「速やかに三拜を礼せよ。」
隆興府泐潭山堂德淳禪師
隆興府泐潭山堂徳淳禅師
上堂。俱胝一指頭。一毛㧞九牛。華嶽連天碧。黃河徹底流。截卻指急回眸。青箬笠前無限事。綠蓑衣底一時休。
上堂。「倶胝の一指頭、一毛九牛を抜く。華岳は天に連ねて碧、黄河は底を徹して流る。指を截却して急に眸を回す。青箬笠の前に無限の事、緑蓑衣の底に一時に休す。」
常州宜興保安復庵可封禪師
常州宜興保安復庵可封禅師
福州林氏子。上堂。天寬地大。風清月白。此是海宇清平底時節。衲僧家等閑問著。十箇有五雙知有。祇如夜半華嚴池吞卻楊子江。開明橋撞倒平山塔。是汝諸人還知麼。若也知去。試向非非想天道將一句來。其或未知。擲下拂子曰。須是山僧拂子始得。
福州の林氏の子である。上堂。「天は寛く地は大きく、風は清く月は白し。此れ是れ海宇清平の底の時節。衲僧家は等閑に問着すれば、十箇に五双は有るを知る。只だ如し夜半に華厳池は揚子江を呑却し、開明橋は平山塔を撞倒す。是れお前諸人還って知るや。若しも知り去れば、試みに非非想天に向って道う将に一句を来たれ。其れ或いは未だ知らざれば。」拂子を擲ち下して言った、「須らく是れ山僧の拂子始めて得。」
隆興府石亭野庵祖璿禪師
隆興府石亭野庵祖璇禅師
上堂曰。吃粥了也未。趙州無忌諱。更令洗缽盂。太煞沒巴鼻。悟去由來不丈夫。這僧那免受塗糊。有指示。無指示。韶石四楞渾塌地。入地獄。如箭射。雲岫清風生大廈。相逢𢹂手上高山。作者應須辨真假。真假分。若為論。午夜寒蟾出海門。
上堂に言った、「粥を喫し了れりや未だや。趙州は忌諱無く、更に鉢盂を洗わしむ。太だ巴鼻無し。悟り去る由来は丈夫に非ず。此の僧は那か免れん塗糊を受くるを。指示有り、指示無し。韶石は四楞渾として地に塌れる。地獄に入る、箭の射るが如し。雲岫の清風、大厦に生ず。相逢い手を携えて高山に上る。作者は応に須らく真假を弁ずべし。真假分かつ、若が為に論ぜん。午夜寒蟾海門を出づ。」
潭州石霜宗鑒禪師
潭州石霜宗鑑禅師
上堂曰。送舊年。迎新歲。動用不離光影內。澄輝湛湛夜堂寒。借問諸人會不會。若也會。增瑕纇。若不會。依前昧。與君指箇截流機。白雲更在青山外。
上堂に言った、「旧年を送り、新歳を迎う。動用は光影の内を離れず。澄輝湛湛として夜堂寒し。借問す諸人会すや会せざるや。若しも会せば、瑕纇を増さん。若し会せざれば、依前として昧なり。君に与に箇の截流の機を指さん。白雲更に青山の外に在り。」
石頭回禪師法嗣
石頭回禅師の法嗣
南康軍雲居蓬庵德會禪師
南康軍雲居蓬庵徳会禅師
重慶府何氏子。上堂。舉。教中道。若見諸相非相。即見如來。作麼生是非相底道理。佯走詐羞偷眼覷。竹門斜掩半枝華。
重慶府の何氏の子である。上堂、挙ぐ、「教中に道う、若し諸相非相を見れば、即ち如来を見ん。作麼生か是れ非相の底の道理ぞ。」師は言った、「佯走して詐羞し、眼を偷みて覷る。竹門斜めに掩れ、半枝の花。」
南嶽下十七世
南岳下十七世
教忠光禪師法嗣
教忠光禅師の法嗣
泉州法石中庵慧空禪師
泉州法石中庵慧空禅師
贛州蔡氏子。春日上堂。拈拄杖卓一下曰。先打春牛頭。又卓一下曰。後打春牛尾。驚起虗空入藕絲裡。釋迦無路潛蹤。彌勒急走千里。文殊卻知落處。拊掌大笑歡喜。且道歡喜箇甚麼。春風昨夜入門來。便見千華生碓觜。上堂。千家樓閣。一霎秋風。祇知襟袖涼生。不覺園林落葉。於斯薦得。觸處全真。其或未然。且作寒溫相見。上堂。舉金剛經云。佛告須菩提。爾所國土中。所有眾生若干種心。如來悉知。何以故。如來說。諸心皆為非心。是名為心。要會麼。春風得意馬蹄疾。一日看盡長安華。僧問。先佛垂範。禁足安居。未審是何宗旨。曰。瑠璃缽內拓須彌。僧便喝。師便打。
贛州の蔡氏の子である。春の日上堂、拄杖を拈じて卓一下して言った、「先ず春牛の頭を打つ。」又た卓一下して言った、「後に春牛の尾を打つ。虚空を驚き起して藕絲の裏に入る。釈迦は踪を潜めるに路無く、弥勒急ぎ千里を走る。文殊は却って落処を知り、掌を拊して大笑して歓喜す。且く道え箇の什麼をか歓喜するぞ。春風昨夜門に入りて来たり、便ち千花の碓嘴に生ずるを見る。」上堂。「千家の楼閣、一霎の秋風。只だ襟袖涼を生ずるを知り、覚えず園林の落葉を覚らず。斯に於て薦得せば、触れる処全真なり。其れ或いは未だ然らざれば、且く寒温を作して相見せん。」上堂、『金剛経』を挙げて言う、「仏須菩提に告ぐ、お前の国土の中に於て、所有の衆生の若干種の心、如来悉く知る。何が為にぞ。如来は説く、諸の心は皆心に非ざるを以て、是れを心と名づく。」要して会せんとすれば、春風得意馬蹄疾く、一日看尽す長安の花。僧問う、「先仏の垂範、足を禁じて安居す、未だ審らかならず是れ何の宗旨ぞ。」言った、「瑠璃の鉢内に須弥を拓く。」僧便ち喝す。師便ち打つ。
臨安府淨慈混源曇密禪師
臨安府浄慈混源曇密禅師
天台盧氏子。依資福道榮出家。十六圓具。習臺教。棄參大慧於徑山。謁雪巢一此庵元。入閩。留東.西禪。無省發。之泉南。教忠俾悅眾。解職歸前資。偶舉香嚴擊竹因緣。豁然契悟。述偈呈忠。忠舉玄沙未徹語詰之。無滯。忠曰。子方可見妙喜。即辭往梅陽。服勤四載。住後。上堂。諸佛出世。打劫殺人。祖師西來。吹風放火。古今善知識。佛口虵心。天下衲僧。自投籠檻。莫有天然氣槩。特達丈夫。為宗門出一隻手。主張佛法者麼。良久曰。設有。也須斬為三段。上堂。德山小參不答話。千古叢林成話霸。問話者三十棒。慣能說訶說夯。時有僧出。的能破的。德山便打風流儒雅。某甲話也未問。頭上著枷。腳下著匣。你是那裡人。一回相見一傷神。新羅人把手笑欣欣。未跨船舷。好與三十棒。依前相廝誑。混源今日恁麼批判責情。好與三十棒。且道是賞是罰。具參學眼者試辨看。上堂。舉雲門問僧光明寂照徧河沙因緣。師曰。平地摝魚鰕。遼天射飛鶚。跛腳老雲門。千錯與萬錯。後示寂。塔於本山。
天台の盧氏の子である。資福の道栄に依りて出家す。十六にして円具す。台教を習う。棄て去りて、径山に在りて大慧に参じ、雪巣一・此庵元を謁う。閩に入り、東禅・西禅に留まる。省発無し。泉南に到る。教忠彼をして衆を悦ばしめ、職を解きて前資に帰す。偶々香厳竹を撃つの因縁を挙げて、豁然として契悟す。偈を述べて忠に呈す。忠玄沙未だ徹せざるの語を照らして詰問すれど、滞り無し。忠は言った、「お前方に可なり妙喜を見るべし。」即ち辞して梅陽に往き、服勤すること四年。住して後、上堂。「諸仏世に出でては劫を打ち人を殺し、祖師西に来たりては風を吹き火を放つ。古今の善知識は、仏口蛇心。天下の衲僧は、自ら籠檻に投ず。莫しや天然の気概・特達の丈夫有りて、宗門の為に一只手を出で、仏法を主張するのや。」過了良久して言った、「設い有らばも、亦た須らく三段に斬らん。」上堂。「徳山の小参答話せず、千古叢林は話の覇を成す。話を問う者は三十棒、慣い能く訶を説き夯を説く。当時僧の出づる有りて、的に能く破する。徳山便ち打つは風流儒雅。某甲話も未だ問わず、頭上に枷を着け、脚下に匣を着く。お前は何れの裏の人ぞ。一回相見れば一たび神を傷む。新羅の人手を把りて笑えば欣欣たり。未だ船舷に跨がらずして、好く三十棒を与えん。依前として相い厮え誑る。混源今日恁麼に批判して情を責め、好く三十棒を与えん。且く道え是れ賞か是れ罰か。参学の眼を具する者は試みに弁じて看よ。」上堂、雲門僧に問う光明寂照河沙に遍しの因縁を挙ぐ。師は言った、「平地に魚蝦を摝り、遼天に飛鶚を射る。跛脚の老雲門、千錯に与に万錯。」後来示寂し、塔は本山に在り。
東林顏禪師法嗣
東林顔禅師の法嗣
荊南府公安遯庵祖珠禪師
荊南府公安遁庵祖珠禅師
