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五燈會元巻第七

宋 · 普济 · 第43巻 / 144

杭州天竺子儀心印水月禪師

杭州天竺子儀心印水月禅師

溫州樂清陳氏子。初遊方謁鼓山。問曰。子儀三千里外遠投法席。今日非時上來。乞師非時答話。山曰。不可鈍置仁者。師曰。省力處如何。山曰。汝何費力。師於此有省。後回浙中。錢忠懿王命開法於羅漢光福二道場。上堂。久立大眾更待甚麼。不辭展拓。卻恐悞於禪德。轉迷歸路。時寒。珍重。僧問。如何是從上來事。師曰。住。曰。如何薦。師曰。可惜龍頭。翻成蛇尾。有僧禮拜起。將問話。師曰。如何且置。僧乃問。祇如興聖之子。還有相親分也無。師曰。祇待局終。不知柯爛。問。如何是維摩默。師曰。謗。曰。文殊因何讚。師曰。同案領過。曰。維摩又如何。師曰。頭上三尺巾。手裡一枝拂。問。如何是諸佛出身處。師曰。大洋海裡一星火。曰。學人不會。師曰。燒盡魚龍。問。丹霞燒木佛。意旨如何。師曰。寒即圍爐向猛火。曰。還有過也無。師曰。熱即竹林溪畔坐。問。如何是法界義宗。師曰。九月九日浙江潮。問。諸餘即不問。如何是光福門下超毗盧越釋迦底人。師曰。諸餘奉納。曰。恁麼則平生慶幸去也。師曰。慶幸事作麼生。僧罔措。師便喝。將下堂。僧問。下堂一句。乞師分付。師曰。擕履已歸西國去。此山空有老猿啼。問。皷山有掣皷奪旗之說。師且如何。師曰。敗將不忍誅。曰。或遇良將又如何。師曰。念子孤魂。賜汝三奠。問。世尊入滅。當歸何所。師曰。鶴林空變色。真歸無所歸。曰。未審必定何之。師曰。朱實殞勁風。繁英落素秋。曰。我師將來復歸何所。師曰。子今欲識吾歸處。東西南北柳成絲。問。如何修行。即得與道相應。師曰。高卷吟中箔。濃煎睡後茶。

溫州樂淸陳氏の子。初め方に游びて皷山を謁ふ。問ひて曰く、「子儀三千里外に遠く法席に投ず。今日非時に上來す、師に非時の答話を乞ふ」。皷山曰く、「仁者を鈍置する可からず」。師は言った、「省力の處如何」。皷山曰く、「汝何ぞ力を費す」。師此れに於て省有り。後に浙中に回り、錢忠懿王命じて羅漢・光福二道場に法を開かしむ。上堂、「久立す大衆更に甚麼を待つ。展拓を辭せざれど、却って恐らくは禪德を誤り、轉りて歸路を迷はん。時寒し。珍重」。僧が問うた、「如何なるか是れ從上來の事」。師は言った、「住」。曰く、「如何に薦する」。師は言った、「可惜、龍頭翻りて蛇尾と成る」。僧有りて禮拜して起ち、將に問話せんとす。師は言った、「且く置け」。僧乃ち問うた、「只だ如し興聖の子、還た相親の分有るや無し」。師は言った、「只だ局の終るを待ちて、柯の爛るるを知らず」。問うた、「如何なるか是れ維摩の默」。師は言った、「謗」。曰く、「文殊因に何をか贊する」。師は言った、「同じく領過す」。曰く、「維摩又作麼生」。師は言った、「頭上三尺の巾、手裏一枝の拂」。問うた、「如何なるか是れ諸佛の出身の處」。師は言った、「大洋海中の一星の火」。曰く、「學人會せず」。師は言った、「魚龍を燒盡す」。問うた、「丹霞の木佛を燒く、意旨如何」。師は言った、「寒ければ即ち爐を圍りて猛火に向ふ」。曰く、「還た過有るや無し」。師は言った、「熱ければ即ち竹林の溪畔に坐す」。問うた、「如何なるか是れ法界の義宗」。師は言った、「九月九日浙江の潮」。問うた、「諸餘は即ち問はず、如何なるか是れ光福門下の毗盧を超へ釋迦を越ゆる人」。師は言った、「諸餘奉納す」。曰く、「さようらば則ち平生慶幸に去らん」。師は言った、「慶幸の事作麼生」。僧罔措す。師便ち喝す。將に堂を下らんとす。僧問うた、「下堂の一句、師に分付を乞ふ」。師は言った、「履を攜へて已に西國に歸り去り、此の山空しく老猿の啼く有り」。問うた、「皷山に鼓を掣し旗を奪ふの説有り、師且く如何」。師は言った、「敗將忍びて誅せず」。曰く、「或は良將に遇はば又作麼生」。師は言った、「子の孤魂を念ひて、汝に三奠を賜ふ」。問うた、「世尊入滅せば、當に何の所にか歸せん」。師は言った、「鶴林空しく色を變じ、眞に歸るに歸る所無し」。曰く、「未だ審らかならず、必定何に之かん」。師は言った、「朱實勁風に殞れ、繁英素秋に落つ」。曰く、「我が師將來復た何の所に歸らん」。師は言った、「子今吾が歸處を識らんと欲せば、東西南北柳絲を成す」。問うた、「如何に修行して、即ち道と相應するを得ん」。師は言った、「吟中の箔を高く卷き、睡後の茶を濃く煎ず」。

建州白雲智作真寂禪師

建州白雲智作眞寂禅師

永真朱氏子。容若梵僧。禮皷山披剃。一日。皷山上堂。召大眾。眾皆回眸。山披襟示之。眾罔措。唯師朗悟厥旨。入室印證。又參次。山召曰。近前來。師近前。山曰。南泉喚院主意作麼生。師斂手端容。退身而立。山莞然奇之。住後。上堂。還有人向宗乘中致得一問來麼。待山僧向宗乘中答。時有僧出禮拜。師便歸方丈。問。如何是枯木裡龍吟。師曰。火裡蓮生。曰。如何是髑髏裡眼睛。師曰。泥牛入海。問。如何是主中主。師曰。汝還具眼麼。曰。恁麼則學人歸堂去也。師曰。猢猻入布袋。問。如何是延平津。師曰。萬古水溶溶。曰。如何是延平劒。師曰。速須退步。曰。未審津與劒是同是異。師曰。可惜許。次遷奉先。僧問。如何是奉先境。師曰。一任觀看。曰。如何是境中人。師曰。莫無禮。問。如何是奉先家風。師曰。即今在甚麼處。曰。恁麼則大眾有賴也。師曰。幹汝甚麼事。問。如何是為人一句。師曰。不是奉先道不得。

永眞朱氏の子。容は梵僧の若し。皷山を禮して披剃す。一日、皷山上堂し、大衆を召す。衆皆な眸を回らす。皷山襟を披りて之に示す。衆罔措す。唯だ師朗らかに厥の旨を悟り、室に入りて印證す。又參ずる次、皷山召して曰く、「近前せよ」。師近前す。皷山曰く、「南泉の院主を喚ぶ意作麼生」。師手を斂め容を端にして、身を退きて立つ。皷山莞爾として之を奇とす。住して後、上堂、「還た人の宗乘中に向ひて一問を致し來る有るか。山僧宗乘中に向ひて答へんを待たん」。時に僧有りて出で禮拜す。師便ち方丈に歸る。問うた、「如何なるか是れ枯木裏の龍吟」。師は言った、「火裏に蓮生ず」。曰く、「如何なるか是れ髑髏裏の眼睛」。師は言った、「泥牛海に入る」。問うた、「如何なるか是れ主中の主」。師は言った、「汝還た眼を具するか」。曰く、「さようらば則ち學人堂に歸り去らん」。師は言った、「猢猻布袋に入る」。問うた、「如何なるか是れ延平の津」。師は言った、「萬古水溶溶」。曰く、「如何なるか是れ延平の劍」。師は言った、「速に須く退歩すべし」。曰く、「未だ審らかならず、津と劍と是れ同か異か」。師は言った、「可惜許」。次に奉先に遷る。僧が問うた、「如何なるか是れ奉先の境」。師は言った、「一任觀看せよ」。曰く、「如何なるか是れ境中の人」。師は言った、「無禮する莫れ」。問うた、「如何なるか是れ奉先の家風」。師は言った、「即今甚麼の處にか在る」。曰く、「さようらば則ち大衆賴有るなり」。師は言った、「汝の甚麼の事に干る」。問うた、「如何なるか是れ人を爲るの一句」。師は言った、「是れ奉先道ひ得ざるにあらず」。

皷山智嚴了覺禪師

皷山智嚴了覺禅師

上堂。多言復多語。由來反相悞。珍重。僧問。石門之句即不問。請師方便示來機。師曰。問取露柱。問。國王出世三邊靜。法王出世有何恩。師曰。還會麼。曰。幸遇明朝輒伸呈獻。師曰。吐卻著。曰。若不禮拜。幾成無孔鐵鎚。師曰。何異無孔鐵鎚。

上堂、「多く言ひ多く語るに、由來反りて相誤る。珍重」。僧が問うた、「石門の句は即ち問はず、師に方便來機を示さんことを請ふ」。師は言った、「露柱に問へ取れ」。問うた、「國王世に出づれば三邊靜かなり、法王世に出づれば何の恩か有る」。師は言った、「還た會するか」。曰く、「幸に明朝に遇ひて輙く呈獻を伸ぶ」。師は言った、「吐き却き着け」。曰く、「若し禮拜せざらば、幾ど無孔の鐵鎚を成さん」。師は言った、「何ぞ無孔の鐵鎚に異ならん」。

福州龍山智嵩妙虗禪師

福州龍山智嵩妙虗禅師

上堂。幸自分明。須作這箇節目。作麼到這裡便成節目。便成增語。便成塵玷。未有如許多事時作麼生。僧問。古佛化導。今祖重興。人天輻輳於禪庭。至理若為於開示。師曰。亦不敢孤負大眾。曰。恁麼則人天不謬殷勤請。頓使凡心作佛心。師曰。仁者作麼生。曰。退身禮拜。隨眾上下。師曰。我識得汝也。

上堂、「幸に自ら分明なり。須く此の節目を作す。作麼にして這裏に到れば便ち節目を成し、便ち語を增じ、便ち塵玷を成さん。未だ許多の事有らざる時作麼生」。僧が問うた、「古佛の化導、今祖の重興す。人天禪庭に輻輳せば、至理何爲か開示せん」。師は言った、「亦た敢へて大衆を孤負せず」。曰く、「さようらば則ち人天殷勤の請を謬らず、頓に凡心をして佛心を作さしむ」。師は言った、「仁者作麼生」。曰く、「身を退きて禮拜し、衆に隨ひて上下す」。師は言った、「我汝を識り得たり」。

泉州鳳凰山彊禪師

泉州鳳凰山彊禅師

僧問。燈傳皷嶠。道化溫陵。不跨石門。請師通信。師曰。若不是今日。攔胸撞出。曰。恁麼則今日親聞師子吼。他時終作鳳凰兒。師曰。又向這裡塗汙人。問。白浪滔天境。何人住太虗。師曰。靜夜思堯皷。回頭聞舜琴。

僧が問うた、「燈は皷嶠に傳はり、道は溫陵に化す。石門を跨がず、師に通信を請ふ」。師は言った、「若し今日ならずは、胸を攔りて撞出せしめん」。曰く、「さようらば則ち今日親しく師子吼を聞き、他時終に鳳凰兒を作さん」。師は言った、「又這裏に向ひて人を塗污す」。問うた、「白浪滔天の境、何人か太虛に住する」。師は言った、「靜夜堯の鼓を思ひ、頭を回らして舜の琴を聞く」。

福州龍山文義禪師

福州龍山文義禅師

上堂。若舉宗乘。即院寂徑荒。若留委問。更待箇甚麼。還有人委悉麼。出來驗看。若無人委悉。且莫掠虗好。便下座。問。如何是人王。師曰。威風人盡懼。曰。如何是法王。師曰。一句令當行。曰。二王還分不分。師曰。適來道甚麼。

上堂、「若し宗乘を擧げば、即ち院寂れ徑荒る。若し問を委ねば、更に箇の甚麼を待たん。還た人の委悉する有るか。出で來りて驗看せよ。若し人の委悉する無くば、且く掠虚する莫し好し」。便ち座を下る。問うた、「如何なるか是れ人王」。師は言った、「威風人盡く懼る」。曰く、「如何なるか是れ法王」。師は言った、「一句當に行ふを令す」。曰く、「二王還た分かつや分かたずや」。師は言った、「適來甚麼をか道ひし」。

福州皷山智嶽了宗禪師

福州皷山智岳了宗禅師

本郡人也。初遊方至鄂州黃龍。問。久嚮黃龍。及乎到來。祇見赤斑蛇。龍曰。汝祇見赤斑蛇。且不識黃龍。師曰。如何是黃龍。龍曰。滔滔地。師曰。忽遇金翅鳥來又作麼生。龍曰。性命難存。師曰。恁麼則被他吞卻去也。龍曰。謝闍黎供養。師便禮拜。住後。上堂。我若全舉宗乘。汝向甚麼處領會。所以道古今常露。體用無妨。不勞久立。珍重。問。虗空還解作用也無。師拈起拄杖曰。這箇師僧好打。僧無語。

本郡人。初め方に游びて鄂州の黃龍に至る。問うた、「久しく黃龍を向ひ、及ば到來せば、只だ赤斑の蛇を見る」。黃龍曰く、「汝只だ赤斑の蛇を見る、且つ黃龍を識らず」。師は言った、「如何なるか是れ黃龍」。黃龍曰く、「滔滔たる地」。師は言った、「忽ち金翅鳥の來るに遇はば又作麼生」。黃龍曰く、「性命存し難し」。師は言った、「さようらば則ち他に吞卻され去らん」。黃龍曰く、「闍黎の供養を謝す」。師便ち禮拜す。住して後、上堂、「我若し全く宗乘を擧げば、汝何の處に向ひてか領會せん。所以道ふ、古今常に露れ、體用妨げ無しと。久立を勞せず。珍重」。問うた、「虛空還た作用を解するや無し」。師拄杖を拈起して曰く、「這箇の師僧好く打たるべし」。僧語無し。

襄州定慧禪師

襄州定慧禅師

僧問。如何是佛向上事。師曰。無人不驚。曰。學人未委在。師曰。不妨難向。問。不借時機用。如何話祖宗。師曰。闍黎還具慙愧麼。僧便喝。師休去。

僧が問うた、「如何なるか是れ佛の向上の事」。師は言った、「人の驚かざる無し」。曰く、「學人未だ委らず在り」。師は言った、「妨げず難きに向ふ」。問うた、「時機の用を借らず、如何に祖宗を話さん」。師は言った、「闍黎還た慚愧を具するか」。僧便ち喝す。師休み去る。

福州皷山清諤宗曉禪師

福州皷山淸諤宗曉禅師

僧問。亡僧遷化向甚麼處去也。師曰。時寒不出手。

僧が問うた、「亡僧遷化せば、何の處に向ひてか去らん」。師は言った、「時寒し、手を出さず」。

金陵淨德院沖煦慧悟禪師

金陵淨德院冲煦慧悟禅師

福州和氏子。僧問。如何是大道。師曰。我無小徑。曰。如何是小徑。師曰。我不知大道。

福州和氏の子。僧が問うた、「如何なるか是れ大道」。師は言った、「我小徑無し」。曰く、「如何なるか是れ小徑」。師は言った、「我大道を知らず」。

金陵報恩院清護崇因妙行禪師

金陵報恩院淸護崇因妙行禅師

福州長樂陳氏子。六歲禮皷山。披削於國師。言下發明。開堂日。僧問。諸佛出世。天花亂墜。和尚出世。有何祥瑞。師曰。昨日新雷發。今朝細雨飛。問。如何是諸佛玄旨。師曰。草鞵木履。開寶三年示寂。茶毗收舍利三百餘粒。並靈骨歸於建州鷄足山臥雲院建塔。

福州長樂陳氏の子。六歲にして皷山を禮し、國師に於て披削し、言下に發明す。堂を開く日、僧が問うた、「諸佛世に出づれば、天花亂墜す。和尚世に出づ、何の祥瑞か有る」。師は言った、「昨日新雷發し、今朝細雨飛ぶ」。問うた、「如何なるか是れ諸佛の玄旨」。師は言った、「草鞋に木履」。開寶三年寂を示す。茶毗して舍利三百餘粒を收め、靈骨と倂に建州雞足山臥雲院に歸りて塔を建つ。

龍華照禪師法嗣

龍華照禅師法嗣

台州瑞巖師進禪師

臺州瑞巖師進禅師

僧問。如何是瑞巖境。師曰。重重疊嶂南來遠。北向皇都咫尺間。曰。如何是境中人。師曰。萬裡白雲朝瑞嶽。微微細雨灑簾前。曰。未審如何親近此人。師曰。將謂闍黎親入室。元來猶隔萬重關。

僧が問うた、「如何なるか是れ瑞巖の境」。師は言った、「重重疊嶂南より來ること遠く、北は皇都に向ひて咫尺の間」。曰く、「如何なるか是れ境中の人」。師は言った、「萬里の白雲瑞岳に朝し、微微の細雨簾前に洒ぐ」。曰く、「未だ審らかならず、如何に此の人を親近せん」。師は言った、「將に謂へり、闍黎親しく室に入ると。元來猶ほ萬重の關を隔つ」。

台州六通院志球禪師

臺州六通院志球禅師

僧問。全身佩劒時如何。師曰。落。曰。當者如何。師曰。熏天炙地。問。如何是六通境。師曰。滿目江山一任看。曰。如何是境中人。師曰。古今自去來。曰。離此二途。還有向上事也無。師曰。有。曰。如何是向上事。師曰。雲水千徒與萬徒。問。擁毳玄徒。請師指示。師曰。紅爐不墜鴈門關。曰。如何是紅爐不墜鴈門關。師曰。青霄豈恡眾人攀。曰。還有不知者也無。師曰。有。曰。如何是不知者。師曰。金牓上無名。問。如何是和尚家風。師曰。萬家明月朗。問。如何是第二月。師曰。山河大地。

僧が問うた、「全身劍を佩ぶる時如何」。師は言った、「落つ」。曰く、「當たる者如何」。師は言った、「天を薰め地を炙る」。問うた、「如何なるか是れ六通の境」。師は言った、「滿目の江山一任に看よ」。曰く、「如何なるか是れ境中の人」。師は言った、「古今自ら去來す」。曰く、「此の二途を離れ、還た向上の事有るや無し」。師は言った、「有り」。曰く、「如何なるか是れ向上の事」。師は言った、「雲水千徒と萬徒」。問うた、「毳を擁する玄徒、師に指示を請ふ」。師は言った、「紅爐雁門關に墜ちず」。曰く、「如何なるか是れ紅爐雁門關に墜ちざる」。師は言った、「青霄豈に吝かならん、衆人の攀るを」。曰く、「還た知らざる者有るや無し」。師は言った、「有り」。曰く、「如何なるか是れ知らざる者」。師は言った、「金榜上に名無し」。問うた、「如何なるか是れ和尚の家風」。師は言った、「萬家の明月朗かなり」。問うた、「如何なるか是れ第二の月」。師は言った、「山河大地」。

杭州雲龍院歸禪師

杭州雲龍院歸禅師

僧問。久戰沙場。為甚麼功名不就。師曰。過在這邊。曰。還有昇進處也無。師曰。冰消瓦解。

僧が問うた、「久しく沙場に戰へど、甚麼の故にか功名就らず」。師は言った、「過は這邊に在り」。曰く、「還た升進の處有るや無し」。師は言った、「氷消し瓦解す」。

杭州功臣院道閑禪師

杭州功臣院道閑禅師

僧問。如何是功臣家風。師曰。俗人東畔立。僧眾在西邊。問。如何是學人自己。師曰。如汝與我。曰。恁麼則無二去也。師曰。十萬八千。

僧が問うた、「如何なるか是れ功臣の家風」。師は言った、「俗人東畔に立ち、僧衆西邊に在り」。問うた、「如何なるか是れ學人の自己」。師は言った、「汝と我とに如し」。曰く、「さようらば則ち二無くして去らん」。師は言った、「十萬八千」。

福州報國院照禪師

福州報國院照禅師

上堂。我若全機。汝向甚麼處摸索。葢為根器不等。便成不具慚愧。還委得麼。如今與諸仁者作箇入底門路。乃敲繩床兩下曰。還見麼。還聞麼。若見便見。若聞便聞。莫向意識裡卜度。卻成妄想顛倒。無有出期。珍重。佛塔被雷霹。有問。祖佛塔廟為甚麼卻被雷霹。師曰。通天作用。曰。既是通天作用。為甚麼卻霹佛。師曰。作用何處見有佛。曰。爭奈狼藉何。師曰。見甚麼。

上堂、「我若し全機ならば、汝何の處に向ひてか摸索せん。蓋し根器等ならざるが爲に、便ち慚愧を具せざると成る。還た委り得るか。如今諸の仁者と入るの門路を作さん」。乃ち繩牀を敲くこと兩下にして曰く、「還た見るか。還た聞くか。若し見れば便ち見、若し聞けば便ち聞け。意識の裏に向ひて卜度する莫れ。却って妄想顛倒を成して、出づる期無からん。珍重」。佛塔雷に霹かる。問ふ有り、「祖佛の塔廟、甚麼の故にか却って雷に霹かれる」。師は言った、「通天の作用」。曰く、「既に通天の作用、甚麼の故にか却って佛を霹く」。師は言った、「作用に何處にか佛の有るを見る」。曰く、「争奈、狼藉何」。師は言った、「甚麼をか見る」。

台州白雲廼禪師

臺州白雲廼禅師

僧問。荊山有玉非為寶。囊裡真金賜一言。師曰。我家本貧。曰。慈悲何在。師曰。空慙道者名。

僧が問うた、「荊山に玉有りも寶と爲さず、囊裏の眞金一言を賜ふ」。師は言った、「我が家本より貧し」。曰く、「慈悲何の處にか在る」。師は言った、「空しく道者の名を慙ず」。

翠巖參禪師法嗣

翠巖參禅師法嗣

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