Libo

五燈會元巻第七

宋 · 普济 · 第47巻 / 144

國泰𤦆禪師法嗣

國泰𤦆禅師法嗣

婺州齊雲寶勝禪師

婺州齊雲寶勝禅師

僧問。如何是齊雲水。師曰。龍潭常徹底。擬問即波瀾。曰。莫祇這箇便是麼。師曰。古殿無香煙。誰人辯清濁。曰。未審深深處如何。師曰。闍黎欲識深深處。直須腳下絕雲生。

僧が問うた、「如何なるか是れ齊雲の水」。師は言った、「龍潭常に徹底せど、擬して問へば即ち波瀾」。曰く、「只だ這箇便ち是れか莫し」。師は言った、「古殿香烟無し、誰人か淸濁を辨ずる」。曰く、「未だ審らかならず、深深の處如何」。師は言った、「闍黎深深の處を識らんと欲せば、直に須く脚下雲を絕ちて生ぜしめよ」。

白龍希禪師法嗣

白龍希禅師法嗣

福州廣平玄旨禪師

福州廣平玄旨禅師

上堂。還有人證明麼。若有人證明。亦免孤負上祖。埋沒後來。若是尋言數句。大藏分明。若是祖宗門中。怪及甚麼處。恁麼道亦是傍瞥之辭。僧問。如何是廣平境。師曰。地負名山秀。谿連海水清。曰。如何是境中人。師曰。汝問我答。問。如何是法身體。師曰。廓落虗空絕玷瑕。曰。如何是體中物。師曰。一輪明月散秋江。曰。未審體與物分不分。師曰。適來道甚麼。曰。恁麼則不分也。師曰。穿耳胡僧笑點頭。

上堂、「還た人の證明する有るか。若し人の證明する有らば、亦た上祖を孤負するを免れ、後來を埋沒せず。若し是れ言を尋ね句を數ふれば、大藏分明なり。若し是れ祖宗門中ならば、怪しみ及ぶ甚麼の處ぞ。さように道ふも亦た是れ傍瞥の辭」。僧が問うた、「如何なるか是れ廣平の境」。師は言った、「地名山の秀を負ひ、溪海水の淸きに連なり」。曰く、「如何なるか是れ境中の人」。師は言った、「汝問ひ我答ふ」。問うた、「如何なるか是れ法身の體」。師は言った、「廓落たる虛空玷瑕を絕つ」。曰く、「如何なるか是れ體中の物」。師は言った、「一輪の明月秋江に散ず」。曰く、「未だ審らかならず、體と物と分かつや分かたずや」。師は言った、「適來甚麼をか道ひし」。曰く、「さようらば則ち分かたずなり」。師は言った、「耳を穿ちし胡僧笑ひて頭を點ず」。

福州昇山白龍清慕禪師

福州升山白龍淸慕禅師

僧問。如何是白龍密用一機。師曰。汝每日用甚麼。曰。恁麼則徒勞側聆。師喝曰。出去。問。一切眾生日用而不知。如何是日用底。師曰。別祇對你爭得。問。不責上來。聲前一句請師道。師曰。莫是不辨麼。

僧が問うた、「如何なるか是れ白龍の密用の一機」。師は言った、「汝每日甚麼をか用ゐる」。曰く、「さようらば則ち徒らに側聆す」。師喝して曰く、「出去せ」。問うた、「一切衆生日用して知らず。如何なるか是れ日用する」。師は言った、「別に汝に祇對せば争ひ得る」。問うた、「上來を責めず、聲前の一句師に道はんことを請ふ」。師は言った、「是れ辨ぜざるか莫し」。

福州靈峰志恩禪師

福州靈峰志恩禅師

僧問。如何是吹毛劒。師曰。我進前。汝退後。曰。恁麼則學人喪身命去也。師曰。不打水。魚自驚。問。如何是佛。師曰。更是阿誰。曰。既然如此。為甚麼迷妄有差殊。師曰。但自不亡羊。何須泣岐路。問。如何是靈峰境。師曰。萬疊青山如飣出。兩條綠水若圖成。曰。如何是境中人。師曰。明明密密。密密明明。

僧が問うた、「如何なるか是れ吹毛劍」。師は言った、「我進み前り、汝退き後る」。曰く、「さようらば則ち學人身命を喪ひて去らん」。師は言った、「水を打たず、魚自ら驚く」。問うた、「如何なるか是れ佛」。師は言った、「更に是れ阿誰」。曰く、「既然如此、甚麼の故にか迷妄差殊有る」。師は言った、「但だ自ら羊を亡さざれば、何ぞ須からん岐路に泣くを」。問うた、「如何なるか是れ靈峰の境」。師は言った、「萬疊の青山飣の出づるが如く、兩條の綠水圖の成るが若し」。曰く、「如何なるか是れ境中の人」。師は言った、「明明密密、密密明明」。

福州東禪玄亮禪師

福州東禪玄亮禅師

僧問。本無迷悟。為甚麼卻有佛有眾生。師曰。話墮也。問。祖祖相傳傳法印。師今繼嗣嗣何人。師曰。特謝證明。曰。恁麼則白龍當時親授記。今日應聖度迷津。師曰。汝莫錯認定盤星。

僧が問うた、「本より迷悟無し、甚麼の故にか却って佛有り衆生有る」。師は言った、「話墮ちたり」。問うた、「祖祖相傳へて法印を傳ふ、師今繼嗣して何人を嗣ぐ」。師は言った、「特に證明を謝す」。曰く、「さようらば則ち白龍當時親しく授記し、今日應に聖に迷津を度すべし」。師は言った、「汝定盤の星を錯りて認むる莫れ」。

漳州報劬院玄應定慧禪師

漳州報劬院玄應定慧禅師

泉州晉江吳氏子。漳州刺史陳文顥創院。請師開法。僧如問。何是第一義。師曰。如何是第一義。曰。學人請益。師何以倒問學人。師曰。汝適來請益甚麼。曰。第一義。師曰。汝謂之倒問邪。問。如何是古佛道場。師曰。今夏堂中。千五百僧。開寶八年將順世。先七日書辭陳公。仍示偈曰。今年六十六。世壽有延促。無生火熾然。有為薪不續。出谷與歸源。一時俱備足。及期誡門人曰。吾滅後不得以喪服哭泣。言訖而寂。

泉州晉江吳氏の子。漳州刺史陳文灝院を創り、師を請じて法を開かしむ。僧如が問うた、「何ぞ是れ第一義」。師は言った、「如何なるか是れ第一義」。曰く、「學人請益す、師何以にか學人に倒問する」。師は言った、「汝適來何をか請益しし」。曰く、「第一義」。師は言った、「汝之を謂ふ倒問なりとや」。問うた、「如何なるか是れ古佛の道場」。師は言った、「今夏の堂中、千五百の僧」。開寶八年將に世を順へんとす。先に七日書して陳公に辭し、仍りて偈を示して曰く、「今年六十六、世壽延促有り。無生火熾然たり、有爲薪續がず。谷を出でて源に歸ると、一時に俱に備足す」。期に及びて門人に誡めて曰く、「吾滅し後喪服を以て哭泣するを得ず」。言訖りて寂す。

招慶匡禪師法嗣

招慶匡禅師法嗣

泉州報恩院宗顯明慧禪師

泉州報恩院宗顯明慧禅師

僧問。昔日靈山一會。迦葉親聞。未審今日誰是聞者。師曰。卻憶七葉巖中尊。問。昔日覺城東際。象王迴旋。五眾鹹臻。今日太守臨筵。如何提接。師曰。眨上眉毛著。曰。恁麼則一機顯處。萬緣喪盡。師曰。何必繁辭。問。如何是西來意。師曰。日裡看鴟毛。問。學人都致一問。請師道。師曰。不是創住這箇師僧也難容。問。離四句。絕百非。請師道。師曰。青紅花滿庭。問。不涉思量處。從上宗乘。請師直道。師良久。僧曰。恁麼則聽響之流。徒勞側耳。師曰。早是粘泥。問。如何是人王。師曰。奉對不敢造次。曰。如何是法王。師曰。莫孤負好。曰。未審人王與法王。對談何事。師曰。非汝所聆。

僧が問うた、「昔日靈山の一會、迦葉親しく聞く。未だ審らかならず、今日誰か是れ聞く者」。師は言った、「却って七葉巖中の尊を憶ふ」。問うた、「昔日覺城の東際、象王回旋し、五衆咸な臻る。今日太守筵に臨む、如何に提接せん」。師は言った、「眉毛を眨上して着け」。曰く、「さようらば則ち一機顯る處、萬緣喪盡せん」。師は言った、「何ぞ必ずしも繁辭を」。問うた、「如何なるか是れ西來意」。師は言った、「日裏鴟毛を看る」。問うた、「學人皆な一問を致す、師に道はんことを請ふ」。師は言った、「是れ創めて住する這箇の師僧に非ざればも容れ難し」。問うた、「四句を離れ百非を絕ち、師に道はんことを請ふ」。師は言った、「青紅の花庭に滿つ」。問うた、「思量に渉らざる處、從上の宗乘、師に直道を請ふ」。師良久す。僧曰く、「さようらば則ち響を聽くの流、徒らに耳を側む」。師は言った、「早く是れ泥に粘す」。問うた、「如何なるか是れ人王」。師は言った、「奉對敢へて造次せず」。曰く、「如何なるか是れ法王」。師は言った、「孤負する莫し好し」。曰く、「未だ審らかならず、人王と法王と、對談何の事ぞ」。師は言った、「汝の聆く所に非ず」。

金陵龍光院澄忋禪師

金陵龍光院澄忋禅師

廣州人也。新到參。師問。甚處來。曰。江南來。師曰。汝還禮拜渡江船子麼。曰。和尚為甚麼教某禮拜渡江船子。師曰。是汝善知識。

廣州人。新到參す。師問うた、「甚處か來れり」。曰く、「江南より來れり」。師は言った、「汝還た渡江の船子を禮拜するか」。曰く、「和尚甚麼の故にか某に渡江の船子を禮拜せしむる」。師は言った、「是れ汝の善知識」。

永興北院可休禪師

永興北院可休禅師

僧問。如何是西來意。師曰。徧滿天下。曰。莫便是也無。師曰。是即牢收取。問。大作業底人來。師還接否。師曰。不接。曰。為甚麼不接。師曰。幸是好人家男女。

僧が問うた、「如何なるか是れ西來意」。師は言った、「天下に遍滿す」。曰く、「便ち是れか無し莫し」。師は言った、「是れならば即ち牢に收取せよ」。問うた、「大いに業を作す人來れば、師還た接するか否」。師は言った、「接せず」。曰く、「甚麼の故にか接せざる」。師は言った、「幸に是れ好人家の男女」。

郴州太平院清海禪師

郴州太平院淸海禅師

僧問。古人道不從請益得。祖師為甚麼道誰得作佛。師曰。悟了方知。問。從上宗乘次第指授。未審今日如何舉唱。師曰。透出白雲深洞裡。名華異草嶺頭生。

僧が問うた、「古人道ふ、請益より得ずと。祖師甚麼の故にか道ふ、誰か佛を作さんと」。師は言った、「悟りて方に知る」。問うた、「從上宗乘次第に指授す、未だ審らかならず、今日如何に擧唱せん」。師は言った、「白雲深洞の裏を透し出づ、名花異草嶺頭に生ず」。

連州慈雲慧深普廣禪師

連州慈雲慧深普廣禅師

僧問。匿王請佛。既奉法於當時。我後延師。葢興宗於此日。幸施方便。無恡舉揚。師曰。不煩再問。問。如何是大圓鏡。師曰。著。問。如何是向上事。師曰。分明聽取。

僧が問うた、「匿王佛を請ひ、既に當時に法を奉ず。我が後師を延き、蓋し此の日に宗を興す。幸に方便を施し、擧揚を吝かにする無かれ」。師は言った、「再び問ふを煩はず」。問うた、「如何なるか是れ大圓鏡」。師は言った、「着」。問うた、「如何なるか是れ向上の事」。師は言った、「分明に聽取せよ」。

郢州興陽山道欽禪師

郢州興陽山道欽禅師

僧問。如何是興陽境。師曰。松竹乍栽山影綠。水流穿過院庭中。問。如何是佛。師曰。更是甚麼。

僧が問うた、「如何なるか是れ興陽の境」。師は言った、「松竹乍かに栽へて山影綠なり、水流出でて院庭の中を穿る」。問うた、「如何なるか是れ佛」。師は言った、「更に是れ甚麼ぞ」。

報恩資禪師法嗣

報恩資禅師法嗣

處州福林澄禪師

處州福林澄禅師

僧問。如何是伽藍。師曰。沒幡幀。曰。如何是伽藍中人。師曰。瞻禮有分。問。下堂一句。請師不吝。師曰。閑吟唯憶龐居士。天上人間不可陪。

僧が問うた、「如何なるか是れ伽藍」。師は言った、「幡幀を沒す」。曰く、「如何なるか是れ伽藍中の人」。師は言った、「瞻禮分有り」。問うた、「下堂の一句、師に吝かならざらんことを請ふ」。師は言った、「閑吟して唯だ龐居士を憶ふ、天上人間陪する可からず」。

翠峰欣禪師法嗣

翠峰欣禅師法嗣

處州報恩守真禪師

處州報恩守眞禅師

僧問。如何是佛法大意。師曰。閃爍烏飛急。奔騰兔走頻。

僧が問うた、「如何なるか是れ佛法の大意」。師は言った、「閃爍として烏飛ぶこと急に、奔騰として兎走ること頻なり」。

鷲嶺遠禪師法嗣

鷲嶺遠禅師法嗣

襄州鷲嶺通禪師

襄州鷲嶺通禅師

僧問。世尊得道。地神報虗空神。和尚得道。未審甚麼人報。師曰。謝汝報來。

僧が問うた、「世尊道を得たれば、地神虛空神に報ず。和尚道を得たれば、未だ審らかならず、甚麼人か報ずる」。師は言った、「汝の報じ來るを謝す」。

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