求財第六
求財最要視青龍,旺相相生在六宮。斯神入廟喜愈喜,折足逢時財帛空。龍為財帛之神,六宮,為初末干支年命也。如龍乘旺相氣,臨旺鄉,與日辰相生,或作三六合必獲財。如六戊日,干上午,晝將乘龍生干,夏占又為旺氣是也。又龍生本命,主獲財。如克本命,主破財。廟謂本愛,經云,吉神入課喜愈喜也。如六丙日,干上寅夜占乘龍是也。折足謂龍乘申酉為用也。如丙辰日三傳寅未子,夜占寅乘龍,加酉發用是也。
財を求むるの頭一件は青龍を看るに、それの六箇の位置上に於て旺相を得相生を得るを要す。この位の神が自己の廟に帰るは、是れ喜の上に喜を加う;一旦足を折れば、正しくあの時候に碰上し、財帛は便ち空を成す。原注:青龍は是れ財帛を主るの神;いわゆる「六宮」とは、初伝・末伝・日干上・日支上・本命上・行年上のこの六処を指す。青龍が旺相の気を乗じ旺郷に臨み、また日干日支と相生し、あるいは三合六合を結成せば、必定に財を獲す:たとえば六つの戊日は日干上に午を乗せ、昼に占いて午上に青龍を乗せて来たりて戊土を生じ、夏に占えば午はまた旺に当たる。青龍が往きて占者の本命を生ぜば、財を得るを主り;反って往きて本命を克せば、財を破るを主る。いわゆる「廟」とは、青龍の本家の寅を指す;経文に説く吉神が本家に帰るは、是れ喜の上に喜を加う:たとえば六つの丙日は日干上に寅を乗せ、夜に占いて寅上に青龍を乗ず。いわゆる「折足」とは、青龍が申あるいは酉を乗じて発用する――金は木を克す、龍は足を断てり:たとえば丙辰日に占い、三伝寅・未・子、夜に占いて寅上に青龍を乗せて酉上に加わりて発用す。(底本は「廟謂本家」を「廟謂本愛」と譌る。)
求財又要視三財,命上干支仔細排。合局生干彼此助,天心作合利名諧。三財,干財支財命財也。戊申日亥命人春占,干上子,支上卯,命上午是也。木火又為旺相氣,求財必然大獲。合局生干,如甲乙日得水局之類是也。天心作合,見考試門。
財を求むるはなお「三財」を看るを要し、本命上・日干上・日支上の三処を仔細に排開す。三合局が来たりて日干を生ずるは、是れ彼此の幇襯;さらに天心課と合上せば、名と利とはみな諧和す。原注:いわゆる「三財」とは、日干上の財・日支上の財・本命上の財。たとえば戊申日、亥年生の人が春に占いに来て、日干上に子を乗せ日支上に卯を乗せ本命上に午を乗ず――子水は戊土の財、卯木・午火は各々局を成し;木火はまたみな春の旺相の気、財を求めば必定に大いに獲る所有らん。いわゆる「合局生干」とは、たとえば甲・乙木日が申子辰の水局を得着して来たりて木を生ずる、この一類。天心課の作合する一条は、考試の一門に見ゆ。
財須分別外與內,最忌是與鬼耗會。日財臨命財可求,天將傷財財物退。日財臨支二課,為外財入內主獲財。如丙戌日三課酉四課申是也。支財臨日二課主出財。如己巳日,一課申,二課酉是也。又支財外出,亦有吉凶之分。如得旺祿子財與我生我之神,俱吉。如為脫氣則凶。
財は分かち清めて是れ外来か是れ内出かをせよ、最もそれの官鬼・耗神と一処に会するを忌む。日干の財が本命上に臨めば、財は便ち求むべし;天将が来たりて財爻を傷れば、財物は便ち退く。原注:日干の財が第三・第四課(日支に属す)上に落つるは、是れ外財の裏へ来る、財を獲るを主る:たとえば丙戌日に占い、第三課に酉を乗せ第四課に申を乗ず、申酉金はまさに丙火の財。反対に日支の財が第一・第二課(日干に属す)上に落つれば、往きて外へ財を出すを主る:たとえば己巳日に占い、第一課に申を乗せ第二課に酉を乗ず、申酉は巳支の財。ただ日支の財の外出もまたなお吉凶を分つ:もし旺禄・子孫・財爻及び我を生ずるの神を得着せば、みな吉;もし脱気を成せば、あれは便ち凶。
鬼者日鬼,耗者大耗小耗也。大耗即歲破,大耗後一位為小耗。如子年用午,巳年用亥是也。如丙子日三傳申辰子,申為日財,坐子水日支之上為脫耗。或於午年占,子為大耗,未年占,子為小耗。主財不可得,反有所費。日財臨命,如丙丁日,命上乘申酉之財是也。(日克命上神為財,命上神剋日凡事不順)。天將傷財,如六壬日,干上午為財,晝夜占上乘後武,為天將所傷是也。
いわゆる「鬼」とは、日干の官鬼を指し;いわゆる「耗」とは、大耗と小耗とを指す。大耗はすなわち歳破、大耗の後一位は小耗:たとえば子年は午を以て大耗と為し、巳年は亥を以て大耗と為す。例を挙げて説けば、丙子日に占い、三伝申・辰・子、申は丙火の財、却って日支の子水の上に坐して脱耗せらる;もしまた午年に占えば、子はまさに大耗、未年に占えば、子はまさに小耗――財は求めて手に到らず、反ってなお破費せんとすを主る。いわゆる「日財臨命」とは、たとえば丙・丁火日、占者の本命上に申・酉の財を乗ず。(原注:日干が往きて本命上神を克すればすなわち是れ財、本命上神が反って来たりて日干を克すれば則ち凡事順からず。)いわゆる「天将傷財」とは、たとえば六つの壬日、日干上に午を乗ずるは壬の財、昼占夜占を論ぜず、午上には天后あるいは元武を乗在す、あれは便ち天将に傷せらるるなり。
順克非凶遞生吉,支扶將助併為良,財來就人利最好,財乘遁鬼有災殃。順克者,如庚辰日三傳寅未子,干克初,初克中,中克末是也。主求財大獲,此外尚有乙酉日三傳未子巳,乙亥日伏吟三傳辰亥巳。兩課遞生者,如庚寅日三傳申亥寅,初生中,中末末之財爻是也。支扶者,如丙戌日干上申為財,得支上丑土助之是也將助者,如六丙日三傳酉丑巳為財,夜占得貴勾常土神助之是也。財來就人,如甲戌日,干上戌,支財加干,坐受其用是也。財乘遁鬼,詳婚姻門。
次序に順って相克するは并せて凶と算せず、輾転相生するはさらに吉;日支が来たりて扶え天将が来たりて助くれば、一併に好と算す。財が自ら門を送り来るは最も利あり;財爻が遁干の官鬼を乗ずれば、あれは便ち災殃あり。原注:いわゆる「順克」とは、たとえば庚辰日に占い、三伝寅・未・子:日干は初伝を克し初伝は中伝を克し中伝は末伝を克す、財を求めて大いに獲る所有るを主る;なほこのほか乙酉日の三伝未・子・巳、乙亥日の伏吟の三伝辰・亥・巳、共にこの几課。いわゆる「逓生」とは、たとえば庚寅日に占い、三伝申・亥・寅、初伝は中伝を生じ中伝は末伝を生じ、末伝の寅木はまさに庚金の財爻。いわゆる「支扶」とは、たとえば丙戌日に占い、日干上に申を乗ずるは是れ財、日支上の丑土を得て来たりてそれを生ず。いわゆる「将助」とは、たとえば六つの丙日に占い、三伝酉・丑・巳の中の酉丑は財と為り、夜に占いて貴人・勾陳・太常のこれらの土性の天将を得て来たりて幇襯す。いわゆる「財来就人」とは、たとえば甲戌日に占い、日干上に戌を乗せ、日支の財は自ら日干上に加わり来て、坐して便ち受用を受く。財爻の遁鬼を乗ずるに至りては、詳しくは婚姻の一門に見ゆ。(底本は「中生末」を「中末末」と譌る。)
財爻最喜逢丁馬,若乘斯神動異常。壬癸二干丁馬見,妻財子祿細參詳。財乘丁馬,如己丑日干上亥為財,又為丁神驛馬是也。壬癸二干六處見丁神,必財動。如己丑日亥為財,又為丁神驛馬是也。癸未日見未,壬午癸未日見丑,則因官事而得財。壬申癸酉日見卯,則因子息而得財。壬寅癸卯日見酉,則因父母而得財。壬辰癸巳日見亥,則因兄弟而得財也。內癸亥癸巳日為丁馬交加,其動更速。
財爻は最も丁神と駅馬とに碰上するを喜び、一たびこの両位に乗上すれば便ち尋常に異なりて動く。壬・癸の両干が丁馬を見着れば、是れ妻財・子孫・禄位、みな細々に参詳するを要す。原注:いわゆる「財乗丁馬」とは、たとえば己丑日に占い、日干上に亥を乗せ、亥は己土の財たると同時に、また正しく丑日の丁神駅馬。壬・癸の二干が六処に丁神を見着すれば、財は必ず動く:たとえば己丑日は亥を以て財と為して兼ねて丁馬;癸未日は未を見、壬午・癸未日は丑を見れば、官府の事に因りて財を得るを主り;壬申・癸酉日は卯を見れば、子女に因りて財を得るを主り;壬寅・癸卯日は酉を見れば、父母に因りて財を得るを主り;壬辰・癸巳日は亥を見れば、兄弟に因りて財を得るを主る。其中の癸亥・癸巳の両日は丁神駅馬が一処に交加す、動くことさらに快し。
財休財旺分宜忌,財得財失害合評。旺祿受脫名償債,干財傳助號還魂。財旺則不能為我作財,財休則我力乃足以克之。如庚辰日,三傳卯寅丑為財,秋占則吉,春占則否。合者六合,見孕產門。害者六害,如丁丑日干上午,與支六達,支上子與干六害也。旺祿受脫,如辛丑日干上酉為旺祿,奈三傳子亥戌,作干之脫氣,是以己財償債也。干財傳助,名取還魂債。如六甲日,干上戌為財。三傳戌午寅,合局生之是也。大宜求財。勿作脫氣看,即財神空亡,亦不忌。
財爻の是れ休か是れ旺かは、各々宜忌あり;財の能く得るか還是れ失うかは、六害六合を用ゐて評断す。旺禄が反って脱気を受くるは、あれを自己の銭を拿て往きて債を還すと呼ぶ;日干上の財が三伝の幇襯を得るは、あれを還魂債を討うと呼ぶ。原注:財爻が太旺なれば、我はそれを克して動かさず、便ち能く我に替りて財を作す能わず;財爻が休囚なれば、我の力量は始めてそれを克するに足る。たとえば庚辰日に占い、三伝卯・寅・丑、卯寅木は庚金の財:秋に占えば金旺木衰にして則ち吉、春に占えば木旺にして便ち行かず。いわゆる「合」とは、六合、孕産の一門に見ゆ;いわゆる「害」とは、六害:たとえば丁丑日に占い、日干上に午を乗せ、午は丑支と相害し、日支上に子を乗せ、子はまた丁干の寄宮の未と相害す。いわゆる「旺禄受脱」とは、たとえば辛丑日に占い、日干上に酉を乗ずるは辛の旺禄、奈何ともせんや三伝子・亥・戌は一路に辛金の気を泄す、これはすなわち自己の銭を拿て往きて債を償う。いわゆる「干財伝助」とは、「取還魂債」と呼ぶ:たとえば六つの甲日に占い、日干上に戌を乗ずるは甲の財、三伝戌・午・寅は火局を結成して来たりて戌土を生ず、大いに財を求むるに宜し;この時は当に脱気と看るべからず、縦え財神が空亡に落つるも、また忌むを必とせず。(底本は「六害」を「六達」と譌る。)
艱難全憑傳不吉,避難還看身下藏。用多生寡最為忌,粒米貪來反失糧。艱難者,謂初中空陷也。要末傳見財祿長生,所謂“進步艱難喜末吉”。如丙辰日,干上卯為敗氣,占主從艱難中更進一步,方得如意。避難格,謂傳中財祿長生空陷克絕,如此便看日干下坐財,所謂避難之財坐身下也。如壬午日,干上辰發用,如墓神覆日,中傳酉空,末寅又為脫氣,全無所得。細視之,其壬水之下,卻有午財,為可用也。
財を求むるの艱難は、全く三伝の不吉に在り;この難を避けんと欲すれば、還た日干の底下に何を蔵するかを看るを得。用神は多くして我を生ずるは少なきは、最も是れ忌諱;一粒の米を貪りて、反って半年の糧を把り尽く失す。原注:いわゆる「艱難」とは、初伝中伝がみな空陥に落つる。この時に要するに末伝に財爻・禄神あるいは長生を見着すること、いわゆる「進歩艱難にして末の吉を喜ぶ」。たとえば丙辰日に占い、日干上に卯を乗ずるは丙火の敗気、占えば須く艱難の中よりさらに一歩を進めて、始めて能く称心すべきを主る。いわゆる「避難格」とは、三伝の裏の財・禄・長生がみな空陥に落ちあるいは克せられ絶に逢う;この時に便ち日干の底下に何を坐するかを看る、いわゆる避難の財は就くに自己の身下に坐す。たとえば壬午日に占い、日干上に辰を乗せて発用し、辰は壬の墓神にして日干上に圧し、中伝の酉はまた空に落ち、末伝の寅はまた脱気、看去は一無所得;細看の下に、壬水の底下は却って午火の財に坐す、これが始めて是れ用い得べきなり。
用多生寡,謂財祿長生空亡,反見脫氣實在者,如壬午日,干上申為長生旬空,初巳財又坐空,中傳寅又與支上卯併力盜其日干,雖有末傳之日祿,不足為其所用也。貪米失糧,如六甲日干上卯為旺神,奈三傳辰巳午,相引而入於脫耗,不惟無益,反有所損。此為貪他一米米,失卻半年糧之說也。
いわゆる「用多生寡」とは、財爻・禄神・長生がみな空亡に落ち、反ってあれらの脱気の神が一箇箇実実在在に擺り在る。たとえば壬午日に占い、日干上に申を乗ずるはもと壬水の長生なれど旬空に落ち、初伝の巳は是れ財にしてまた空に坐し、中伝の寅はまた日支上の卯と力を合わせて壬水の日干を盗泄す;末伝に還た日禄の亥あると雖も、また彼の使用に足らず。いわゆる「貪米失糧」とは、たとえば六つの甲日に占い、日干上に卯を乗ずるはもと甲木の旺神、奈何ともせんや三伝辰・巳・午は一路に牽引し、全て脱気耗損の裏に落進す――好処あらざるのみならず、反って損失あり。これがすなわち「他の一粒の米を貪りて、半年の糧を失却す」の説法。(底本は「一粒米」を「一米米」と譌る。)
鬼財險出墓圖謀,傳財生鬼最堪憂。絕財也結入墓苦,初財末克復何求?鬼財險出,如丙申日三傳子辰申作鬼,初末空陷,獨存中傳申金為財,名傳鬼化財,其財繫從危險中出,即得亦不安穩。傳財生鬼,如辛未日干上午,三傳卯亥未生之是也。絕財也結,謂財坐絕鄉是也。如丙丁日,以申為財,加干寅上是也。主上宜結絕財物等事。財爻入墓,謂財爻坐於墓地,如戊己日亥子加於辰上是也。初財末克,如癸亥日三傳巳寅亥,巳為日財丁神,奈為末亥遁癸所克,即不能得之也。
官鬼の中より財を透出するは、是れ険処より図謀す;三伝の財が反って往きて官鬼を生ずるは、最も人をして憂心せしむ。財が絶地に坐すれば、ただ旧賬を了結するにのみ宜し;財爻が墓に入るも、また是れ苦し;初伝が是れ財にして末伝が来たりてそれを克すれば、還た何を求めんや?原注:いわゆる「鬼財険出」とは、たとえば丙申日に占い、三伝子・辰・申、子辰の水土は丙の鬼を作し、初末の両伝はまた空陥に落ち、単に中伝の申金の一位のみ余りて財と為る、これを「伝鬼化財」と呼ぶ――この筆の銭は危険の裏より掙出せし、たとい手に到るもまた安穩ならず。いわゆる「伝財生鬼」とは、たとえば辛未日に占い、日干上に午を乗せ(午火は辛を克して鬼と為す)、三伝卯・亥・未は木局を結成して往きてそれを生ず。いわゆる「絶財也結」とは、財爻が絶郷に坐する:たとえば丙・丁日は申を以て財と為し、申は丙丁の寄宮の巳の対面の寅上に加わり、了結・清算する旧の財物賬目に宜し。いわゆる「財爻入墓」とは、財が墓地に坐する:たとえば戊・己日は亥・子を以て財と為し、亥子は辰上に加わる(水は辰に墓す)。いわゆる「初財末克」とは、たとえば癸亥日に占い、三伝巳・寅・亥、巳は癸の財にしてまた丁神、奈何ともせんや末伝の亥上の遁する所の天干は癸、反って来たりてそれを克す、この銭は便ち拿て到る能わず。
羅網杜傳空費力,閉口昴星皆不成,三奇六儀榮枯木,成期須交末傳推。羅網詳孕產門。杜傳,謂自信課中,初中自刑,傳行杜塞者。財作閉口,求財難得。如丙寅丁卯日,以酉為財,酉遁干癸是也。昴星,見婚姻門。三奇見仕宦門。六儀,見考試門。成期末傳害合評者,謂要在末傳合處定其定期也。
羅網課と杜伝課とは、力気を白費す;閉口課・昴星課は、みな辦成らず。三奇・六儀は草木の如く栄あり枯あり;事の成るの日期は、末伝に交えて推さんを要す。原注:羅網の一条は詳しくは孕産の一門に見ゆ。いわゆる「杜伝」とは、自信課の裏に初伝中伝が自刑して、三伝があそこに走到すれば便ち堵死せらる。財爻がもし「閉口」を作せば、財を求めて得難し:たとえば丙寅・丁卯日は酉を以て財と為し、酉上の遁する所の天干は癸、癸は酉と合して口は閉ず。昴星課は婚姻の一門に見ゆ、三奇は仕宦の一門に見ゆ、六儀は考試の一門に見ゆ。いわゆる成期は要するに末伝の合処に於て評断するは、末伝の合する所のあの一位上に於て日期を定むるを説くなり。
凡占求財所得之數,以甲己子午九斷之,以財及相因乘除。旺則相因倍進,相則就上下本數計。休則但取盤之本數。死囚則減上盤成數之半。然究宜專用天盤為準,如甲子則九九八十一,此本數也。旺則加倍,雙大數旺,取於其另數如支。如甲子春占為九十兩九錢,雙件定取財爻五行斷之。水一火二也。生數為錠,成數為件。如水一錠六件。亦以衰旺加減。
凡そ財を求めて能く得ること多少の数目を占うは、太玄数を用ゐて起算す:甲・己・子・午はみな九を作し、財爻の数字を把りて彼此相乘じ相除す。当旺なれば便ち加倍して推進し、相気なれば便ち上下両盤の本数に按じて算し、休気はただ地盤の本数を取り、死囚気は則ち上盤の成数を把りて一半を減ず。ただ帰根到柢は還た専ら天盤を以て准と為す。たとえば甲が子に加われば、九は九を乗じて八十一を得、これは是れ本数;当旺なれば便ち加倍す。凡そ数の大にしてまた旺なるは、別に所臨の支数を取りて配合す。たとえば甲子は春に占えば、便ち九十両九銭を作す。件数に至りては、則ち財爻の五行に按じて断ず:水は是れ一・火は是れ二;生数は「錠」を作し、成数は「件」を作す、たとえば水は便ち一錠六件;同じく衰旺に按じて加減す。(底本の此の段は伝写に譌多し、「双大数旺,取于其另数如支」「双件定取」等の句は文義不完、今は照録して改めず。)
數目財爻支上測,旺多衰少半中看。年為萬數,月為千數,日百辰十。笄艮七數為一筒,四足八數為一獸,飛禽五數為一隻,算人十數為一人,旺相相乘相倍說,休之本數空愁半。死依本數還減半,孤神十分減空恨,刑沖破達十減七,支干定數本先天。
数目は財爻の臨む所の地支上より測る:旺なれば便ち多きを取り、衰なれば便ち少なきを取り、不旺不衰なれば便ち折半して看る。太歳上は万を算し、月建上は千を算し、日建上は百を算し、時辰上は十を算す。柄を帯ぶの器物は七数を以て一件と算し、四足のは八数を以て一頭と算し、飛禽は五数を以て一只と算し、人は則ち十数を以て一箇と算す。旺相なれば便ち相乘じて加倍し、休気はただ本数を取り空に落つるは再び半減し、死囚は本数に照らしてさらに対折を打ち;孤神に碰上せば、十成の裏に空数を減ずるを要し;刑沖破害あるは、十成の裏に七成を減掉す。干支の各自の定数は、もと先天の数より出づ。(底本は「破害」を「破達」と譌り、「減空恨」は当に「減空数」と作るべし、今は照録して補せず。)
凡財弱身強,以旺地之日月為得財。若財強身弱,以身旺之日月為得。凡財神無氣無傷,且見於三傳中者,其遲速以傳以次第為早晚。在初傳必速,旺則尤速。相稍遲,死囚休更遲。中末次之,若歸日干上,必主速。故曰速中有遲,遲中有速也。凡類神不入傳在間處者,則看發用。法以年月日時候分應也。又龍上所遁之干,若為年月日時克者為真財。三傳遞克為克己財,名網魚。干支俱取遞克,凡財爻及龍所乘,孟為新財,仲為半新,季為舊財也。又臨來年太歲為舊財,舊事來年已見。孟為四季之首,故主新,季則歸墓,則舊矣。
凡そ財弱にして我身強きは、便ち財爻の当旺するあの月日を以て財を得るの期と為し;もし財強にして我身弱ければ、便ち我身の当旺するあの月日を以て期と為す。凡そ財神がすでに気を失わずまた傷を受けず、而して且つ三伝の中に出現するは、財を得るの遅速は便ちそれの三伝の裏の次第に按じて定む:初伝に在れば必ず快く、当旺なればさらに快く、相気は稍々遅く、死囚休気はさらに遅し;中伝末伝に在れば便ち次一等;もし財が日干上に帰れば、必ず快を主る。故に快の裏に慢あり慢の裏に快ありと曰う。もし類神が三伝に入らずして夾縫の処に落てば、便ち発用の神を看て、太歳・月建・日・時に按じて分かちて応験す。また青龍上の遁する所の天干が、もし年・月・日・時に克せらるれば、あれが始めて是れ真財;三伝が輾転相克するは、「克己財」と呼び、また「網魚」と名づく、日干日支もまた一様にこの種の逓克を取る。凡そ財爻及び青龍の乗ずる所の字が、寅申巳亥の四孟に落つるは是れ新財、子午卯酉の四仲に落つるは是れ半新、辰戌丑未の四季に落つるは是れ旧財;また来年の太歳に臨むもまた旧財と算す、あれは旧事にして明年に到りて始めて分暁を見ればなり。四孟は四季の頭、故に新を主り;四季は墓庫の帰する所、故に旧を主る。
出行第七
出行先看天干蹤,五成為吉七戰凶。初末兩儀並細玩,或行或止定何從。天干蹤謂天盤日干所臨處也。五成,德合生旺相也。七戰,刑害沖剋空墓絕也。如天干臨地盤得五成則吉,得七戰則凶。如六丙日巳加定為長生,加申為六合,則吉。加子為克,加亥為沖,則凶也。兩義干支也,吉凶均以是推。
出行を占うは、先ず日干の蹤跡の何処に落つるかを看る:「五成」を得着すれば便ち吉、「七戦」に碰上すれば便ち凶。初伝末伝と日干日支の両儀とは、みな一併に細看するを要し、是れ走るか是れ留まるかを好しと決断すべし。原注:いわゆる「天干蹤」とは、天盤上の日干の寄する所の神が地盤の何れの位に臨むか。いわゆる「五成」とは、徳・合・生・旺・相の五様を指し;いわゆる「七戦」とは、刑・害・沖・克・空・墓・絶の七様を指す。日干が地盤上に臨到して五成を得れば便ち吉、七戦を得れば便ち凶。たとえば六つの丙日、丙は巳宮に寄る:巳が寅上に加われば是れ長生、申上に加われば是れ六合、みな吉;子上に加われば是れ克を被る、亥上に加われば是れ相冲、便ち凶。いわゆる「両儀」とは、すなわち日干と日支、吉凶はみなこの法子に照らして推す。(底本は「巳加寅」を「巳加定」と譌る。)
干凶支吉他鄉也,干吉支凶莫遠行。初旺終休往不遇,初休末旺客安寧。干為本地,支為異鄉。干凶支吉,則他鄉有益。干吉支凶則在家為宜。一云,支生日干年命者吉。干與年命者克支亦吉。支剋日干年命者凶。初旺終休,則所往不吉,初休終旺,為客當有機緣也。
日干が凶にして日支が吉なれば、あれは便ち他郷へ到れ;日干が吉にして日支が凶なれば、便ち遠門を出ずるなかれ。初伝が旺にして末伝が休なれば、往くもまた人に遇着せず;初伝が休にして末伝が旺なれば、客居して外に在るは反って安寧。原注:日干は本地を代表し、日支は異郷を代表す。日干が凶・日支が吉なれば、他郷へ往けば益あり;日干が吉・日支が凶なれば、還た家裏に待ち居るを好しと為す。別の一説:日支が往きて日干と本命行年とを生ずるは吉;日干と本命行年とが反って往きて日支を克するもまた吉;日支が来たりて日干と本命行年とを克するは凶。初伝が当旺にして末伝が休囚なれば、此れ往くは不吉;初伝が休囚にして末伝が当旺なれば、客居して外に在るは自ら当に機縁あるべし。
中末逢空初不空,行人半路欲回蹤。初中空陷末傳助,在此艱難在彼豐。助謂得長生財祿吉神也。如丙子日三傳申亥寅,初中空陷,末作干之長生是也。
中伝末伝が空に落ちて初伝が空ならざれば、門を出たる人は半路に走到して便ち回頭せんと思う。初伝中伝がみな空陥に落ち、末伝は却って幇襯あれば、あれはすなわち本地には艱難にしてかちらに到れば反って豊足。原注:いわゆる「助」とは、末伝が長生・財爻・禄神の一類の吉神を得着する。たとえば丙子日に占い、三伝申・亥・寅、初伝の申・中伝の亥はみな空陥に落ち、末伝の寅は正しく丙火日干の長生。
遠行誰不渡江河,發用干支要合和。干逢生旺宜行陸,支上臨財聽棹歌。干支和合,謂干上神與干生合,支上神與支生合,發用神與干支生合也。如交車相合,主不能行。日為陸路,支為水路,如干上見吉審吉將宜陸,支上見吉神吉將則宜舟。若支吉干傷,則宜舟而不宜陸。
遠門に出ずるは誰か能く江河を渡らざらんや?発用の神と日干日支とは総じて和洽するを要す。日干が長生帝旺に逢えば、陸路を走るに宜し;日支上に財爻に臨むれば、あれは便ち桨声を聴きて船に坐して往け。原注:いわゆる「干支和合」とは、日干上神と日干とが相生相合し、日支上神と日支とが相生相合し、発用の神がまた干支と相生相合す。もし交車相合を成せば、反って行き成らざるを主る。日干は陸路を代表し、日支は水路を代表す:日干上に吉神吉将を見れば陸路を走るに宜しく、日支上に吉神吉将を見れば則ち船に坐るに宜し;もし日支が吉にして日干が傷を受けば、あれは便ちただ舟を行ずるに宜しく陸を行ずるに宜しからず。(底本は「見吉神吉将」を「見吉審吉将」と譌る。)
河井相加不可往,舟車沖破凶不爽,歲遇神后宜避之,登明加季須放槳。壬癸子為天之三河,卯酉三月為地之三井,如三河有一河加井,舟不可地。如戊戌日三傳卯寅丑,卯上遁癸加辰發用,為天河地井相迫,主有沉溺之災。一云,卯為在河,未為地井,蓋卯為天漢之源,其下有河,未中有井宿,其下有泉也。卯加干為車,加支為舟,如被干支沖剋,主舟車破壞。惟庚辛日有之。餘無例。
天河と地井とが相加われば、路は便ち往き得ず;舟車が沖せられ破せらるれば、凶にして一点も差えず。太歳上に神后に遇着すれば、避くべし;登明が四季位上に加われば、便ち桨を放ちて船を行すべし。原注:壬・癸・子は是れ天上の三条の河、卯・酉と三月とは是れ地下の三口の井;三河の中に一河ありて井上に加われば、船は便ち行き得ず。たとえば戊戌日に占い、三伝卯・寅・丑、卯上の遁する所の天干は癸にして辰上に加わりて発用す、これはすなわち天河と地井との相逼す、淹溺の災あるを主る。別の一説:卯は是れ天河・未は是れ地井――卯は銀河の源頭、底下に河あり;未の中は井宿を含み、底下に泉あり。卯が日干上に加われば車を作し、日支上に加われば舟を作す;もし日干日支に沖克せらるれば、舟車の損壊を主る、この種の情形はただ庚・辛日のみ有り、別のは例子なし。(底本は「舟不可行」を「舟不可地」と譌る。)
神后子也。如神后加太歲位上發用,主有水患,蓋子宮虛宿內有哭泣二星故也。如丑年甲辰日占,丑加子發用是也。登明,亥也。亥加四季上發用,則水受土制,舟行為家,如癸丑日亥加丑發用是也。
「神后」はすなわち子。神后が太歳の位置上に加わりて発用すれば、水患あるを主る――子宮の裏の虚宿の中は「哭」「泣」の両顆の星を含めばなり。たとえば丑年甲辰日に占い、丑が子上に加わりて発用すれば便ち是れ。「登明」はすなわち亥。亥が辰戌丑未の四季位上に加わりて発用すれば、水は土に制せられ、船を行ずれば便ち平穏にして家中に在るが如し:たとえば癸丑日に占い、亥が丑上に加わりて発用す。(底本は「舟行為安」を「舟行為家」と譌る。)
干乘元劫克年命,陸路提防盜賊連。白虎臨干克年命,斷然抱病客中眠。元武劫煞加干,遙克占人年命上神,主有盜劫。如癸酉日,干上寅,日占乘元,又要為支之劫煞,占人年命上乘辰戌丑未,為元劫所克是也。又劫煞支上亦不宜見。經云,“劫煞入辰,蕭牆禍起”是也。白虎臨干克年命者,如六己日干上卯,夜占乘虎,占人年命上乘辰戌丑未,為干上卯所克是也。
日干上に元武と劫煞とを乗せて往きて本命行年を克すれば、陸路を走るは一路に盗賊を提防するを要し;白虎が日干上に臨みてまた本命行年を克すれば、あれは准た是れ病を抱きて客舍の裏に睡るべし。原注:元武と劫煞とが日干上に加わり、遥遥として占者の本命行年上神を克住すれば、盗劫あるを主る。たとえば癸酉日に占い、日干上に寅を乗せ、昼に占いて寅上に元武を乗ず、寅はまた正しく酉支の劫煞;占者の本命行年上に辰戌丑未の土を乗ずれば、是れ元武劫煞に克せらる。劫煞が日支上に落つるもまた見るに宜しからず、経文に説く:劫煞が日辰に進めば、禍事は便ち自家の牆内に起る。いわゆる「白虎臨干克年命」とは、たとえば六つの己日は日干上に卯を乗せ、夜に占いて卯上に白虎を乗ず、占者の本命行年上に辰戌丑未の土を乗ずれば、正しく日干上の卯木に克せらる。
年命加支三與六,吾愛吾廬樂潛伏,丁馬加季利奔波,傳陽思遊傳陰復。三者三合,六者六合。如占人年命加支作三六事,名本命戀宅,凡占值此,即二馬丁神發用,亦不能行也。如乙未日,支上午,占人年命在未,是六合也。癸巳日,支上丑,又支上酉,占人年命俱在巳,是三合也。
本命行年が日支上に加わりて三合あるいは六合を結成せば、あれは「我は我が屋子を愛す」、楽しんで家裏に躲れて動かず;丁神駅馬は四季位上に加わりて始めて奔波に利あり。三伝の陰より陽に入るは門を出でんと思い、陽より陰に入るは家に帰らんと思う。原注:「三」は三合を指し、「六」は六合を指す。占者の本命行年が日支上に加わりて三合六合を結成するを、「本命恋宅」と呼ぶ;凡そ占してこの箇に碰上すれば、たとい天馬駅馬・丁神が発用するも、また行き成らず。たとえば乙未日に占い、日支上に午を乗せ、占者の行年は未に在り、午未は六合;またたとえば癸巳日に占い、日支上に丑を乗せあるいは酉を乗ず、占者の行年はみな巳に在り、巳酉丑は三合。
甲子日干六,十二月占,辰為天馬,加丁卯位上發用,主有非常之動。如占人年命在子,即無動意是也。又驛馬加六丁位上,亦同此推心。稼穡課,或見丁神,或見天馬,為遊子,凡陰將陰陽,罰在家欲出,如乙巳日,三傳未戌丑,順行是也。陽將傳陰,主在外思歸。如乙亥日,三傳丑戌未逆行是也。
たとえば甲子日に十二月に占い、辰は正しく天馬、丁卯のこの一位上に加わりて発用すれば、非同尋常の挙動あるを主る;けれども占者の本命行年がもし子上に在れば、あれは便ち一点も動くの意思なし。駅馬が六つの丁位上に加わるもまた、この法子に照らして推す。稼穡課の裏にもし丁神を見あるいは天馬を見れば、便ち是れ游子の象。凡そ陰将より転じて陽将に至るは、人の家裏に在りて門を出でんと欲するを主る:たとえば乙巳日に占い、三伝未・戌・丑は順行す;陽将より転じて陰将に至るは、人の外面に在りて家に帰らんと欲するを主る:たとえば乙亥日に占い、三伝丑・戌・未は逆行す。(底本は「甲子日干六」の五字に譌あり、「亦同此推」の下に「心」の字を衍し、「凡陰将伝陽,主在家欲出」を「凡陰将陰陽,罰在家欲出」と譌る。)
干神歸支安居吉,太沖加子水行凶。斬關只為魁罡遇,時煞還憂抬士逢。干神歸支,謂不備課中,干神臨於支上者。中丙戌日巳加戌,庚子日申加子是也。主利靜而不利動。太沖卯也。如丙午日三傳子酉午,子加卯發用,則舟行不宜。蓋卯為舟楫,故忌水神加之也。
日干の神が日支上に帰到すれば、安居して乃ち吉;太沖の卯上に子水を加えれば、水路を走れば便ち凶。「斬関」はただ河魁天罡に遇上せばに因る;「時煞」は則ち擡士に碰上するを擔心するを要す。原注:いわゆる「干神帰支」とは、不備課の裏に日干の寄する所の神が日支上に臨る:たとえば丙戌日は巳が戌上に加わり、庚子日は申が子上に加わる、静にして動かざるに宜しきを主る。「太沖」はすなわち卯。たとえば丙午日に占い、三伝子・酉・午、子が卯上に加わりて発用すれば、あれは便ち船を行ずるに宜しからず――卯はもと是れ舟楫、故に水神のその上頭に圧するを忌む。(底本は「如丙戌日」を「中丙戌日」と譌る。)
辰戌加干支,曰斬關,如傳見寅卯未,子將乘貴龍陰合,為天地獨通。蓋寅為天梁,卯為六合,未為玉女,子為華蓋,天乙為神光,青龍萬里翼,六合為私門,太陰為地房,得此數神庇佑,最利出行。如得傳送白虎,亦吉。蓋二神皆道路之神也。如欲逃亡伏慝,當神陰合所臨之日,趨陰合所臨之方可也。抬士即月建,又名小時煞,如乘蛇虎加干支,主有驚恐。
辰・戌が日干日支上に加わるを、「斬関」と呼ぶ。もし三伝の裏に寅・卯・未を見、子将上にまた貴人・青龍・太陰・六合を乗ずれば、あれは便ち天地間の獨有の通路。寅は是れ天梁、卯は是れ六合の位、未は是れ玉女、子は是れ華蓋なればなり;天乙貴人は是れ神光、青龍は萬里の翼あり、六合は是れ私門、太陰は是れ地房――この几位の神の庇佑を得れば、最も出行に利あり。もし伝送の申と白虎とを得着せば、また吉、この両位はみな是れ道路を主るの神。倘若逃亡藏匿せんと思わば、便ち当に太陰・六合の臨む所の日子に於て、太陰六合の臨む所の方向へ朝して往くべし。「擡士」はすなわち月建、また小時煞と呼ぶ;それが螣蛇白虎を乗せて日干日支上に加われば、驚恐あるを主る。
斗繫日本利家棲,天網張時急避宜。墓空登路昏迷客,死絕加臨死絕期。斗繫日本詳孕產門。占時與用神同剋日干,名天網課,如癸巳日戌時未將占,三傳戌未辰,戌為正時發用,剋日是也。干支上神乘空墓,則人必昏迷,干支上乘死絕,必有死喪之禍,如壬寅日,干上卯,支上午,俱乘死神,丙寅日反吟,俱乘絕神,是也。
天罡が日干の根本を壓住すれば、還た家裏に待ち居るを好しとし;天網が張開するの時候は、趕緊に躲避するを宜しとす。墓神空亡にして登程上路すれば、是れ昏頭昏腦の旅客;死気絶気が加臨すれば、あれはすなわち死絶の期。原注:「斗系日本」の一条は詳しくは孕産の一門に見ゆ。占の時辰が発用の神と一同に来たりて日干を克するを、「天網課」と呼ぶ:たとえば癸巳日の戌時・未将にて占いに来て、三伝戌・未・辰、戌は正時たると同時にまた発用、戌土は来たりて癸水の日干を克す。日干日支上神が空亡と墓神とを乗ずれば、人は必ず昏昏沉沉;日干日支上に死気絶気を乗ずれば、必ず死喪の禍あり:たとえば壬寅日に占い、日干上に卯を乗せ日支上に午を乗ず、みな死神を乗ず;またたとえば丙寅日の返吟は、干支上にみな絶神を乗ず。
逼迫令人難進退,干前一位視何因。年神如被方神克,歧路淒涼不忍聞。逼迫難進退者,謂進茹三傳皆空者。如壬寅日三傳辰巳午皆空,不能前進,欲退一步,逢卯寅為盜氣。再退一步,逢丑又為日鬼,如此便觀干前一位之神,即知其所因。如用夜將,前一位丑乘太陰作鬼,主有陰人纏繞,用晝將前一位丑,乘太常作鬼,主有衣食缺憾等事也。年被方克,謂占人行年上神為所在之方神所克也。如占南行,占人年上乘四季,午位上乘寅卯是也。又如庚辛日占南行,丙丁日占北行,名為滅旺方,亦不吉。
「逼迫」の課は人をして進退両難ならしむ、便ち日干の前一位が何なるかを看て、便ち縁由を知る。行年上神がもし往く所の方位の神に克せらるれば、あれは是れ歧路凄凉、聞くに忍びず。原注:いわゆる「逼迫難進退」とは、進茹の三伝が全て空亡に落つる。たとえば壬寅日に占い、三伝辰・巳・午はみな空、前進し得ず;一歩を退かんと思えば、卯・寅に碰上しまた是れ壬水の気を盗泄す;さらに一歩を退けば、丑に碰上しまた是れ壬の官鬼。この時に便ち日干の前一位の神を看れば、便ち癥結の在る所を知る:夜将を用ゐる時は、前一位の丑上に太陰を乗せてまた官鬼を作す、女子の糾纏あるを主る;昼将を用ゐる時は、前一位の丑上に太常を乗せてまた官鬼を作す、衣食の缺欠あるを主る。いわゆる「年被方克」とは、占者の行年上神が往く所のあの方位の神に克せらるる:たとえば南へ走るを占えば、占者の行年上に辰戌丑未の土を乗せ、而して南方の午位上に寅卯木を乗ずれば、木の土を克するは便ち是れ。またたとえば庚・辛金日に南行を占い、丙・丁火日に北行を占うを、「滅旺方」と呼ぶ、また不吉。
行人第八
行人占法亥多門,學者還當仔細論。二馬、命年入課傳,類神臨處定歸程。二馬,天馬驛馬臨初傳,又逢生旺,主行人即對。中傳稍遲,末傳又稍遲。如乘傳送白虎則急,蓋二者皆門路之神也。如入墓夾克則不行,入墓者,亥馬加辰之類是也。夾克者,申馬加巳,午將乘蛇雀是也。類神見捕亡門。
行人を占うの法門は甚だ多く、学者は還た仔細に分辨するを要す。天馬駅馬・本命行年が四課三伝に進めば、さらに類神の何処に臨むかを看て、帰期は便ち定下し得。原注:いわゆる「二馬」とは、天馬と駅馬。それらが初伝に臨みてまた長生帝旺に逢えば、行人の立刻に到るを主り;中伝に臨めば稍々遅く、末伝に臨めばさらに遅し。もし伝送の申と白虎とを乗ずれば便ち急、この両位はみな是れ門路を主るの神。もし墓に入りあるいは夾克せらるれば、便ち走り得ず:入墓は、たとえば亥馬が辰上に加わる;夾克は、たとえば申馬が巳上に加わり、また午将ありて螣蛇朱雀を乗せて旁に在る。類神の一条は捕亡の一門に見ゆ。(底本は「主行人即到」を「主行人即對」と譌る。)
初中空陷先時阻,末傳空亡近地延。初克末兮車已駕,末克初兮人未旋。初傳空亡,先時有阻,中傳空亡,半途有阻。末傳空亡,鄰近有阻。欲知何事,即以課傳決之。如干支發用,見元武劫煞克年命上神,主有盜賊等事。見病符日鬼克年命上神嘛有疾病等事也。
初伝中伝が空陥に落つるは、是れ動身の以前に阻まる;末伝が空亡に落つるは、是れ跟前に快到りてまた拖延す。初伝が末伝を克すれば、車は已に套好し;末伝が初伝を克すれば、人は還た動身回轉せず。原注:初伝が空亡なれば、出発の前に阻あり;中伝が空亡なれば、半路上に阻あり;末伝が空亡なれば、近処に到りてなお阻あり。何の事に阻まるかを知らんと欲せば、便ち四課三伝を拿て来て判ず:日干日支あるいは発用上に元武・劫煞の来たりて本命行年上神を克するを見れば、是れ盗賊の一類の事を主り;病符・日鬼の来たりて本命行年上神を克するを見れば、便ち是れ疾病の一類の事。(底本は「主有疾病」を「嘛有疾病」と譌る。)
三傳逆行貴又逆,用在日前歸計迫。若逢末足抵干支,故園應見歸來客。凡人順則遊,逆則歸,自然之理也。故傳將皆以逆為妙。用在日前,謂發用在干支之前也。如甲午日卯發用,或末發用是也。末足好末傳,抵干支者,如丁巳日,干上卯三傳亥未卯,是抵干也。戊午日支上寅,三傳戌午寅,是抵支也。
三伝が逆行し貴人もまた逆行し、発用がまた日干日支の前に落つれば、家に帰るの打算は便ち急;もし末伝が恰好に日干あるいは日支に抵れば、故郷は便ち帰来の人を見るべし。原注:人は順行すれば則ち外出し逆行すれば則ち帰来す、これは自然の道理、故に三伝と天将とはみな逆行を以て妙と為す。いわゆる「用在日前」とは、発用の神が日干日支の前一位に落つる:たとえば甲午日は卯を以て発用しあるいは末伝を以て発用す。いわゆる「末足」はすなわち末伝;末伝が日干日支に抵るは、たとえば丁巳日に占い、日干上に卯を乗せ、三伝亥・未・卯、末伝の卯は正しく日干上神に抵る;またたとえば戊午日に占い、日支上に寅を乗せ、三伝戌・午・寅、末伝の寅は正しく日支上神に抵る。(底本は「末足即末伝」を「末足好末伝」と譌る。)
末傳與支會日干,三會歸時早晚間。撞干撞支人立至,傳神傳出不知還。末傳與支會日干者,謂末傳之神。互見干支之上,如癸丑日,干上酉,支上酉,三傳巳丑酉是也。此例惟八專日二十四課。
末伝と日支・日干との三処が一塊に会到すれば、帰期の早晚は便ち其中に在り;撞干・撞支の格局は、人は立刻に就到;三伝が外へ伝出し去るは、あれは便ち幾時に回るかを知らず。原注:いわゆる「末伝与支会日干」とは、末伝のあの字が同時にまた日干上と日支上とに出現する。たとえば癸丑日に占い、日干上に酉を乗せ日支上に酉を乗じ、三伝巳・丑・酉、末伝の酉は正しく干支の両処と相会す。この種の例子はただ八専日の二十四課にのみ有り。
三傳通連干神,為撞干格。如庚午日,干勁沖天未,三傳午巳辰是也。或末傳撞干神亦可用。三傳通連支神,為撞支格。如丁卯日支上寅,三傳丑子亥是也。或末傳撞干上神亦可用。又三傳自干上發用,傳也四課之外 ,為傳也格。如庚午日,午上巳,三傳巳寅亥是也。主行人不至。如三傳自干支外發用,傳入日辰之內,為傳入格。如辛未日,干上未,三傳亥未未是也。主行人速來,或由別處起程以發用不在四課上故也。
三伝の字が一路に接連して日干上神に到るを、「撞干格」と呼ぶ:たとえば庚午日に占い、日干上に未を乗せ、三伝午・巳・辰、一路に数え下去れば正しく未に撞着す。もしただ末伝が日干上神に撞着するも、一様に用い得。三伝の字が一路に接連して日支上神に到るを、「撞支格」と呼ぶ:たとえば丁卯日に占い、日支上に寅を乗せ、三伝丑・子・亥、一路に数え上去れば正しく寅に撞着す;末伝が撞着するも、また用い得。またもし三伝が日干上より発用するも、却って一路に四課の外へ伝到り去るを、「伝出格」と呼ぶ:たとえば庚午日に占い、午上に巳を乗せ、三伝巳・寅・亥、行人の来らざるを主る。反対に、三伝が日干日支の外より発用して、却って一路に日辰の内に伝進するを、「伝入格」と呼ぶ:たとえば辛未日に占い、日干上に未を乗せ、三伝亥・未・卯、行人の甚だ快く来るを主り、あるいは別処より動身す――発用の四課の上に在らざればなり。(底本は「干上未」を「干勁冲天未」と譌り、「伝出四課之外」「為伝出格」を「伝也」と譌り、三伝の末字にもまた譌あり。)
支上傳干人固來,干傳支上亦同測。干若克支離彼方,支若臨干歸未必。支上傳干,如庚辰日,支上子,干上辰,三傳子申辰是也。干上傳支,如丁亥日,干上酉,支上丑,三傳酉亥丑是也。干克支者,謂日干克其支上神,如庚寅日,支上卯是也。支合干支,謂支神與干上神作六合,如壬辰日,干上酉與支六合是也。
三伝が日支上より伝って日干上に到れば、人は固より回るを要し;日干上より伝って日支上に到るも、またこの法子に照らして測る。日干がもし往きて日支を克せば、人は已にあの一方を離れたり;日支がもし日干上に臨到れば、回るか回らざるか還た未必。原注:いわゆる「支上伝干」とは、たとえば庚辰日に占い、日支上に子を乗せ日干上に辰を乗じ、三伝子・申・辰、正しく是れ支上より起りて干上に止まる。いわゆる「干上伝支」とは、たとえば丁亥日に占い、日干上に酉を乗せ日支上に丑を乗じ、三伝酉・亥・丑。いわゆる「干克支」とは、日干が往きて日支上神を克する:たとえば庚寅日に占い、日支上に卯を乗せ、庚金は卯木を克す。いわゆる日支と日干上神とが相合するは、たとえば壬辰日に占い、日干上に酉を乗せ、酉は辰支と六合す。
孟遲仲中罡季速,用神墓絕日歸來。飛廉發傳車立至,遊戲齊臨轡並回。用見四孟則遲,四仲為中,四季為速。如乘天罡,則更速矣。墓絕歸來者,陽日以用神之墓日來,陰日以用神之絕日來。如丙戌為陽日,三傳亥申巳,亥墓於辰,主辰日至。己亥日為陰日,三傳卯丑亥,卯絕於申,主申日至也。飛廉加干發用,行人立至,以其為迅速之神也。游神春丑夏子秋亥冬戌,戲神春巳夏子秋酉冬辰,如二神同入課傳主必來。
発用が四孟に落つれば遅く、四仲に落つれば居中、天罡を乗じあるいは四季に落つれば快し;行人は発用の神が墓に入りあるいは絶に逢うのあの天に帰来す。飛廉が一たび發動すれば、車馬は立刻に就到;游神戯神が一斉に課に臨めば、あれは便ち馬頭を勒轉して一同に帰来せんとす。原注:発用に寅申巳亥の四孟を見れば遅を主り、子午卯酉の四仲を見れば居中、辰戌丑未の四季を見れば快を主り;もし天罡の辰を乗ずれば、あれは便ちさらに快し。いわゆる「墓絶帰来」とは、陽日は発用の神が墓に入るのあの天に按じて算し、陰日は発用の神が絶に逢うのあの天に按じて算す:たとえば丙戌は是れ陽日、三伝亥・申・巳、亥水は辰に墓す、辰日に到るを主り;己亥は是れ陰日、三伝卯・丑・亥、卯木は申に絶す、申日に到るを主る。飛廉が日干上に加わりて発用すれば、行人は立刻に就到、それは極めて迅速の神なればなり。游神の取法は春に丑・夏に子・秋に亥・冬に戌、戯神は春に巳・夏に子・秋に酉・冬に辰;この両位が一同に四課三伝に進めば、人は必ず来るを主る。
罡加命年車速駕,馬逢生處客留連。魁罡二將乘二馬,雖不入傳返故園。天罡為動神,如加占人年命上,則雖遠必行。馬逢生處,謂天驛二馬各居長生之地,則戀其生而不行。如寅馬加亥之類。魁罡乘二馬者謂天驛二馬加於辰戌位上也。如二月申子辰等日占,寅為驛馬,申為天馬,或寅加辰,申加戌,或寅加戌,申加辰,是也。又五十一月寅午戌日占,亦準此推。
天罡が本命行年上に加われば、車馬は甚だ快く動身せんとし;駅馬が長生の処に落つれば、客人は反って留連して走らず。河魁天罡の両位が天馬駅馬を承載すれば、たとい三伝に入らずとも、人は故園に回るを要す。原注:天罡は是れ動を主るの神、占者の本命行年上に加われば、路は再び遠きも必定に動身す。いわゆる「馬逢生處」とは、天馬駅馬が各々自己の長生の地に落つる、この份の生気に戀着して便ち走るを肯ぜず、たとえば寅馬が亥上に加わるの一類。いわゆる「魁罡乗二馬」とは、天馬駅馬が辰・戌の両位上に加わる:たとえば二月の裏に申子辰等の日に占いに来て、寅は是れ駅馬・申は是れ天馬、あるいは寅が辰に加わり申が戌に加わり、あるいは寅が戌に加わり申が辰に加わる。またたとえば五月・十一月の裏に寅午戌等の日に占いに来るも、またこの法子に照らして推す。
肱度門限與二至,未度保須望遠征。道里過遙觀歲月,三千里外卜將軍。門限,謂卯酉。二至謂子午。占東南行人,以地有酉為中途,子上神為至期。西北行人,以地盤卯變中途,午上神為至期。發發用之神,已逾卯酉二宮,則觀子午位上所得何神,便知為何日到也。道里近遙觀歲月者,謂五十里視時上神,百里視干上神,五百里視月建上神,千里視歲建上神是也。大交軍,亥子丑年用酉,寅卯辰年用子,巳午未年用卯,申酉戌年用午。如三千里以外,則視將軍位上神中也。
已に門限と二至とのこの几關を度過せしは、帰期は便ち近し;還た度過せざるは、便ち好し遠方を望んで待つのみ。路途の太遠は、太歳月建を看るを要し;三千里以外は、便ち大将軍の臨む所の位を占うを得。原注:「門限」は卯と酉とを指し、「二至」は子と午とを指す。東南の方向より来るの行人を占うは、地盤の酉位を以て中途と為し、子位上神を以て到達の期を定む;西北の方向より来るを占うは、地盤の卯位を以て中途と為し、午位上神を以て到達の期を定む。発用の神がもし已に卯酉の両宮を越過せば、便ち子午位上に何の神を得るかを看て、便ち何れの天に到るかを知る。いわゆる「道里遠近看歳月」とは、五十里は占時上神を看、一百里は日干上神を看、五百里は月建上神を看、一千里は太歳上神を看る。大将軍の取法:亥子丑年は酉に在り、寅卯辰年は子に在り、巳午未年は卯に在り、申酉戌年は午に在り;三千里以外は、便ち大将軍のあの一位上の神を看る。(底本は「已度」を「肱度」と譌り、「還須」を「保須」と譌り、「地盤酉」を「地有酉」と譌り、「為中途」を「變中途」と譌り、「大将軍」を「大交軍」と譌る。)
四季元臨法最奇,六三合用地盤宜。元神乘季傳末入,更在支神上位知。四季元臨,謂甲戊庚日三干,元武乘辰戌發用是也。凡占值此,則以用神合處斷其來期,近地則用六合,遠地則用三合。如甲寅日,三傳戌申午,晝夜占,戌乘元武奶,如近地則卯日可至,遠地則寅午日可至。如元乘辰戌,入於末傳,則觀支神下位所得神,便知其為保日也。如庚戌日,三傳子申辰,晝夜占,元武乘辰,入於末傳,支神戌,戌下得寅則寅日可至也。餘干仿之。
元武が四季の位に臨むは、この一法は最も奇;六合を用ゐるか還是れ三合かは、地盤を看て始めて合宜。元武が四季の字を乗じて末伝に落進せるは、便ちさらに日支の下面のあの一位より帰期を知るを要す。原注:いわゆる「四季元臨」とは、甲・戊・庚の三干の日、元武が辰あるいは戌を乗じて発用す。凡そ占してそれに碰上せば、便ち発用の神の合する所の字を拿て来て帰期を断ず:路近ければ六合を用ゐ、路遠ければ三合を用ゐる。たとえば甲寅日に占い、三伝戌・申・午、昼占夜占を論ぜず戌上に元武を乗ず:路近ければ便ち卯日に到ると断じ(卯戌は六合)、路遠ければ便ち寅日あるいは午日に到ると断ず(寅午戌は三合)。もし元武が辰戌を乗じて末伝に落つれば、便ち日支の底下の地盤のあの一位に何の神を得るかを看て、便ち何れの天に到るかを知る。たとえば庚戌日に占い、三伝子・申・辰、元武は辰を乗じて末伝に入り、日支は是れ戌、戌下は寅を得、あれは便ち寅日に到る可し。其余の各干はこれに照らし仿推せよ。(底本は「是也」を「奶」と譌り、「何日」を「保日」と譌る。)
下百天乙入支干,湖海行人會不難。久去不知蹤跡處,行人分野細推看。正時貴人同加干支之上,主行人即至。如丁丑日巳時酉將占,干上亥為貴人,支上巳為正時是也。分野,子為青州之類也。如不知行人何往,則看行人天上行年臨於何宮,便知其所在之處是也。
正時と天乙貴人とが一同に日干日支上に加われば、江湖海上の行人の相会するもまた難しとせず。もし人の去ること久しく蹤跡をも知らざれば、便ち分野に照らして細細に推看せよ。原注:占の正時と貴人とが一同に日干日支の上に加われば、行人の立刻に到るを主る。たとえば丁丑日の巳時・酉将にて占いに来て、日干上に亥を乗ずるは正しく丁日の貴人、日支上に巳を乗ずるは正しく占時。いわゆる「分野」とは、子は青州に対するのこの一類の配法。もし行人の何処へ往けるかを知らざれば、便ち彼の天盤上の行年の何れの宮に落つるかを看て、便ち人の何の地方に在るかを知る。(底本の首句は「正時天乙」を「下百天乙」と譌る。)
年居德合生旺喜,刑剋墓絕悲哀擬。遙遙年命離支神,異地停車舟不濟。以上三章,俱承上文而言,居者,謂行年所臨之地也。如逢德合生旺則吉,逢刑剋害絕則凶,如值空陷,主有疾病。年命離支神者,謂行年上神與支神相離三位以外也。如甲子日支上巳加子,行人行年在丑為前一位,在寅為前二位,在卯為前三位,皆不望其至。如居辰巳以前,則與支神遠矣,必不來矣。
行年が徳・合・生・旺の地に落つれば、喜ぶべし;刑・克・墓・絶の地に落つれば、好し悲哀と作して断ずるのみ。行年が日支より遠く遠く離れれば、人は便ち外地に於て車を停下しまた船にも上らず。原注:以上の三章はみな上文を承けて説く。いわゆる「居」とは、行年の臨む所のあの一位:徳・合・長生・帝旺に逢えば便ち吉、刑・克・害・絶に逢えば便ち凶、もし空陥に落てば、疾病あるを主る。いわゆる「年命離支神」とは、行年上神と日支の神とが三位以外に相隔たる。たとえば甲子日に占い、日支上に巳を乗せて子上に加わる:行人の行年が丑に在れば是れ前一位、寅に在れば是れ前二位、卯に在れば是れ前三位、この几様は還た彼の到るを指望し得;もし行年が辰・巳に落ちてさらに前へ往かば、あれは便ち日支を離るること太遠、必定に来らず。(底本は「皆可望其至」を「皆不望其至」と譌る。)
年臨三四來期速,日克一二至時遲。書信幾番人未至,支前四位上神知。干為人,支為宅。如年臨三四課之上,即人來宅中,故主速。日克干上神,主凡事抑塞。故主遲。支前四位,謂從地盤支神位上起,數至第四位上,觀其所乘之神,便知其位因也。如丙寅日,支上戌,連根順數至巳為第四位上乘丑,丑為日之益氣,晝占乘朱,必為文書阻滯。夜占乘勾,必為爭訟淹留也。餘例推。
行年が第三・第四課上に落つれば、来期は便ち快し;日干が第一・第二課上神を克住すれば、到るの時候は便ち遅し。書信は来ること好几回なれど人は還た到らざれば、便ち日支の前第四位の上神より縁故を知る。原注:日干は人を代表し、日支は家宅を代表す。行年が三・四の両課の上に落つれば、便ち是れ人已に宅中に到れり、故に快を主る。日干が往きて日干上神を克すれば、凡事の抑塞不通を主り、故に遅を主る。いわゆる「支前四位」とは、地盤の日支のあの一位より起り、順に第四位まで数え、それの何の神を乗ずるかを看て、便ち阻滞の原因を知る。たとえば丙寅日に占い、日支上に戌を乗せ、寅より順に数えて巳に至れば是れ第四位、巳上に丑を乗ず:丑は是れ丙火の泄気、昼に占えば丑上に朱雀を乗ず、必是れ文書上に受阻す;夜に占えば丑上に勾陳を乗ず、必是れ官司纏訟の耽搁。其余はこれに照らし類推せよ。(底本は「所因」を「位因」と譌る。)
不識行年何以云,天罡一將問殷勤。罡臨四孟他鄉吉,四仲為憂加季驚。如不知行年視天罡,以加孟為安,加仲憂,加季死。仍視所乘之將言之。
行人の行年を知らざれば、あれは当に何と説くべき?便ち殷勤に天罡のこの一将に問い往け。天罡が寅申巳亥の四孟上に臨めば、人は他郷に在りて是れ吉;四仲上に臨めば便ち憂あり、四季上に加われば便ち驚あり。原注:もし行人の行年を知らざれば、便ち天罡を看よ:四孟に加われば平安を主り、四仲に加われば憂を主り、四季に加われば凶死を主る。仍ほそれの乗ずる所の天将を連ねて一併に来て説くを要す。
傳墓入墓不須疑,征途攬轡歸心迫,間進間退兩課名,他鄉阻隔分明白。傳墓碑入墓,如甲辰日,三傳寅未子,未為初墓,子入墓鄉是也。間進則進有阻,間退則退有阻,仍神所間之神將而何因。如丁卯日,三傳酉亥丑,間一將為戌,戌為脫氣,晝占乘蛇,必有惡小纏繞事,夜占乘後,必有合戀女色事。
三伝の墓神がまた墓の裏に落進すれば、この一層は疑うを用ゐず――征途上に馬韁を勒住し、帰心は正しく急。「間進」「間退」は是れ両箇の課名、人の他郷に於て何の阻隔を受くるか、それを看て便ち明白。原注:いわゆる「伝墓入墓」とは、たとえば甲辰日に占い、三伝寅・未・子:未は是れ初伝の化する所の墓、而して子水はまた墓郷に落進す。間進の課は、前進に阻あり;間退の課は、後退に阻あり;仍ほ隔て去られたるあの一位の神と天将とを看るを要して、始めて何の事に阻まるかを知る。たとえば丁卯日に占い、三伝酉・亥・丑、隔て去られたる一位は是れ戌、戌は是れ丁火の脱気:昼に占えば戌上に螣蛇を乗ず、必ず小人惡少の糾纏あり;夜に占えば戌上に天后を乗ず、必是れ女色を貪戀するの事。(底本は「伝墓入墓」に一の「碑」の字を衍し、「仍視所間之神将而定何因」を「仍神所間之神将而何因」と譌る。)
傳將若合三六中,卷戀他鄉資斧豐,干支上逢羅網罩,淹留客舍嘆飄蓬。三六合,謂三六相呼一課也。羅網課主不能行。如課體吉,亦不拘。
三伝と天将とがもしみな三合六合の中に落つれば、人は便ち他郷を留戀し盤纏もまた豊足;日干日支上に天羅地網を罩うれば、便ち好し淹留して客舍に在り、自己の飄蓬の如きを嘆ずるのみ。原注:いわゆる「三六合」とは、三合と六合とが彼此呼応して一課の内に在る。羅網課は人の走り成らざるを主る;ただ課体がもと是れ吉なれば、また拘るを必とせず。
斬關順傳利遠行,若遇逆退歸舊處。遊子丁馬行不停,退則來兮時則去。凡得斬關課,如三傳順行,主居者必行,如六甲日,干上辰,三傳辰午申是也。三傳逆行,主行人立至,如癸未日,干勁沖天上戌,三傳戌未辰是也,遊子丁馬見出行門。
斬関課にして三伝が順行なれば、遠路を走るに利あり;もし逆行後退に遇上せば、人は便ち原処に回去す。游子の神と丁神駅馬とが一たび動けば、人は走ること停まず;三伝の後退するは人の回るを主り、順行するは人の出去を主る。原注:凡そ斬関課を得て、三伝が順行するは、家に在る人の必ず門を出づるを主る:たとえば六つの甲日、日干上に辰を乗せ、三伝辰・午・申。三伝が逆行するは、外に在る人の立刻に到るを主る:たとえば癸未日に占い、日干上に戌を乗せ、三伝戌・未・辰。游子と丁神駅馬との両条は、出行の一門に見ゆ。(底本は「干上戌」を「干勁冲天上戌」と譌る。)
卯酉為格子午關,魁罡加算計路途難。迴環周遍如相值,定見行人旦夕還。卯為天格,酉為地格。子為天關,酉為地關。如魁罡二神,加四仲發用,為天地關可知。關梁不通,行人有阻。如甲子日,辰加子臨支發用。乙卯日辰加卯臨支發和,戊申日戌加酉臨支發用是也。如年命有沖破吉神可解。迴環見仕宦門,周遍見經商門。
卯酉は是れ天地の「格」、子午は是れ天地の「関」;河魁天罡がさらに加わり上去れば、路途は便ち走り難し。もし回環・周遍のこの両箇の課体に碰上せば、行人は早晚に一定に回る。原注:卯は是れ天格、酉は是れ地格;子は是れ天関、午は是れ地関。河魁の戌・天罡の辰のこの両位の神が四仲の位上に加わりて発用すれば、天関地関は便ち想い知るべし――関梁は通ぜず、行人は便ち阻あり。たとえば甲子日に占い、辰は子上に加わりて日支に臨みて発用し;乙卯日に占い、辰は卯上に加わりて日支に臨みて発用し;戊申日に占い、戌は酉上に加わりて日支に臨みて発用す。もし本命行年上に吉神ありて来たりてそれを沖破せば、以て解くべし。回環の一条は仕宦門に見ゆ、周遍の一条は経商門に見ゆ。(底本は「午為地関」を「酉為地関」と譌り、「発用」を「発和」と譌る。)
伏吟信任見丁馬,立刻行人到草堂。反吟絕人必至,雖見天中亦不妨。剛日伏吟為自任,柔日伏吟為自信,自任難期,但柔日伏吟,如占人年命上乘丁馬,亦主動。反吟課,德喪祿絕,雖遇空亡,亦不忌。四絕,謂子加巳一課,柔日祿神皆臨絕地也,但驛馬入墓,俟沖神到日,方可行耳。
伏吟課の裏に自信に遇うてまた丁神駅馬を見れば、行人は立刻に草堂の前に到り;返吟課の「四絶」は、人もまた必ず到り、たとい空亡に碰上するも妨げなし。原注:剛日の伏吟を「自任」と呼び、柔日の伏吟を「自信」と呼ぶ;自任課は帰期は定め難し、ただ柔日の伏吟にもし占者の本命行年上に丁神駅馬を乗ずれば、一様に動身を主る。返吟課はもと是れ徳喪禄絶の格、たとい空亡に遇上するもまた忌むを必とせず。いわゆる「四絶」とは、子が巳上に加わるのこの一課を指し、柔日の禄神はみな絶地に落つ;ただこの時に駅馬は墓に入り、墓神を沖開するのあの天を待ちて、始めて走り成る。(底本は「反吟」の下に脱字あり、「四絶」の二字はただ其一を存す、今は照録して補せず。)
朱雀天雞及信神,傳課二馬信音頻。三神若或逢空陷,魚雁寥寥尺素淪。天雞酉逆十二,信神酉順十二,如朱雀等神。速二馬入於課傳主有信到。一云,朱與天喜六合相值,或與貴人日德相值,或與勝光相值,皆主有信至。如臨卯酉,為信至門。如朱乘凶將臨年命,作刑沖破害為凶信,其信到之期,以三神三馬等相臨處為斷。
朱雀・天鶏と信神とのこの三位、さらに天馬駅馬を加えて四課三伝に進めば、音信は便ち頻頻として来る;この三位がもし空陥に落てば、魚雁は寥落、一紙の書信もまた沈む。原注:天鶏は酉より起りて十二位を逆数し、信神は酉より起りて十二位を順数す。朱雀のこれらの几位の神が天馬駅馬を連ねて四課三伝に進めば、信の到る有るを主る。別の一説:朱雀が天喜・六合と相値し、あるいは貴人・日徳と相値し、あるいは勝光の午と相値すれば、みな信の来る有るを主る;もしそれが卯酉の両門上に臨めば、あれは是れ信が已に門に到れり。もし朱雀が凶将を乗せて本命行年上に臨み、また刑沖破害を作せば、あの来るは便ち是れ凶信。信の到るの日期に至りては、便ちこの三神と几重の駅馬との臨む所の処に按じて断ず。
剋日生合書必來,干克三神書不至,天耳臨時有便鴻,逐類求之職何事。承上章而方,朱等三神,如剋日生日,或與日六合,則書必來。如干克朱等三神,則書不至也。又干克用亦同。天耳即天喜,時謂正時,如天耳臨天上進,亦有信。逐類推之,職何事者,謂尋課傳神將,即可知其為何事也。如丙戌日,三傳亥申巳,夜將亥乘朱,正月占為天詔,有官者得之,主有詔命至,子年占為病符,主有疾病等事也,餘例推。
この几位の神が往きて日干を克し日干を生じあるいは日干と相合せば、書信は必ず来る;反対に日干が往きてそれらを克せば、書信は便ち来らず。天耳が占時上に臨めば、便りに信を捎ぶの鴻雁あるを会し;報ずる所の何事に至りては、類を逐うて求め往けば便ち是れ。原注:上の一章を承けて説く、朱雀・天鶏・信神のこの三位が、もし来たりて日干を克し日干を生じ、あるいは日干と六合を作せば、書信は必ず到り;もし是れ日干の往きてこの三位を克するなれば、書信は便ち来らず、日干の往きて発用の神を克するもまた一様。「天耳」はすなわち天喜、「時」は占の正時を指す;天耳が占時の上に臨到れば、また信あるを主る。いわゆる「類を逐うて之を推し、報ずる所の何事」とは、四課三伝の神と将との上より找えば、便ち是れ何事なるかを知る。たとえば丙戌日に占い、三伝亥・申・巳、夜将は亥上に朱雀を乗ず:正月に占えば亥は正しく是れ天詔、官を為る人がそれを得着すれば詔命の下来るあるを主り;子年に占えば亥はまた是れ病符、あれは便ち疾病の一類の事を主る。其余はこれに照らし類推せよ。(底本は「承上章而言」を「承上章而方」と譌り、「如天耳臨占時」の一句に譌あり。)
