九醜課
四辰臨五日,九丑惡聲名,大吉時加仲,天災莫舉兵。遠行人必死,嫁娶起哀聲,修造妨家長,遷移人口驚,葬埋絕後裔,買賣不順成。大小二時並,凶神生四平,三年與三月,不出大凶星。乙戊己辛壬,四仲上加臨。大吉與支干,九丑不堪論。
子午卯酉のこの四個の地支は乙・戊・己・辛・壬のこの五個の天干に配上して、九醜の悪名を凑成す。大吉丑は四仲の時に加臨すれば、正に天の災殃を降すに當りて、切に兵を興す可からず。この時遠行の人は必ず死し、嫁娶は声を哭し出だす要し、房屋を修造すれば家長を妨害し、搬遷移居すれば人口を驚動し、安葬埋殯すれば後嗣を断絶せんとし、売買交易もまた順遂ならず。もし「大時」「小時」の両個の凶神は一斉に来りて会し、凶神また四平の位に生ずれば、あれば当旺の時は三年の内に応じ、囚死の時は三月の内に応じ、総じてこの顆の大凶の星を跑れ出づる能わず。乙・戊・己・辛・壬の五日は、四仲の支はその上に加臨し、大吉丑また日干・日支の上に壓せば、九醜の凶は便ち説き尽す能わず。
《協記辨方?奏議》:九丑本於壬遁,其法以乙卯、己卯、辛 卯、乙酉、己酉、辛酉、戊午、戊子、壬午、壬子十日,丑臨於支上,則其時為九丑課。推其理,以此十課魁罡及日干皆落敗地,故謂之丑。乙己辛壬戊五日干加子午卯酉四支,共為九,故曰九丑。
《協紀辨方書・奏議》に曰く(底本の書名中の一字は漫漶して、「協記辨方?奏議」と作す):九醜は本に壬遁の法より出で、乙卯・己卯・辛卯・乙酉・己酉・辛酉・戊午・戊子・壬午・壬子のこの十個の日子を取り、凡そ大吉丑は日支の上に臨めば、あの個の時辰は便ち九醜課と成る。その理を推究すれば、この十課の魁・罡の二神および日干は皆衰敗の地に落つれば、ゆえに「醜」と言う。乙・己・辛・壬・戊の五個の日干は、子・午・卯・酉の四個の地支に配上して、五に四を加えて共に九数を得れば、ゆえに九醜と称す。
乙戊己辛壬五日,四仲相併九丑神。大吉臨其干支上,值此凶災將入人。大小二時相濟會,剛日男凶柔女迍。重陽害父陰害母,測其天官決事因。不但納妻並嫁女,最忌行遊及出軍。日干乙戊己辛壬,子午卯酉支來尋,大吉還加日辰上,四仲加時九丑淫。穢惡聲聞為不肖,百體雜亂家陰沈。月建大時來入課,必有喪禍哭呻吟。
乙・戊・己・辛・壬のこの五個の日干は、子午卯酉の四仲と相配すれば、便ち併せて九醜の神と成る。大吉丑は日干あるいは日支の上に臨めば、凶災は便ち人身に臨み到らんと要す。もし大時・小時の両個の凶神また相済えて会合せば、あれば陽干の日は男子に応じ、陰干の日は女子に応ず。日干・日支皆貴人の前に在るを「重陽」と言い、父を傷るを主る。皆貴人の後に在るを「重陰」と言い、母を傷るを主る。さらに乗る所の天将を看れば、便ち事の由来を断定し得。この課は不但に妻を娶り女を嫁するに宜しからざるのみならず、最も門を出でて遊遠し・兵を領して出征するを忌む。総じて言えば:日干は乙戊己辛壬を取り、日支は子午卯酉を尋ね、大吉丑は還て日干・日支上に加わる要し、占時また是れ四仲、これにて乃ち九醜の淫を凑成す。この課を占い得れば、穢悪の名声は外に伝揚し、行為挙止は雑乱して堪えず、家道は昏沈す。もし月建と大時とまた課中に進入せば、家里に必ず喪禍有りて、哭泣呻吟止まざらん。
經曰:大吉乘乙戊己辛壬之日,配子午卯酉之神,是謂天地之道歸殃九丑,謂五干四神合為九也。大吉乃天帝之大殺,居其上行其殺,故曰丑。四仲之日時加四仲,在吉臨日辰,舉百事大凶。大吉加日害長,加辰害幼,剛日害男,柔日害女。
経文に曰く:大吉丑は乙・戊・己・辛・壬のこの五個の日子上に乗り、また子午卯酉の四神に配せば、これ便ち天地の道の殃咎を九醜上に帰結するを言う。いわゆる九とは、是れ五個の天干に四個の地支を加えて合成するの数なり。大吉丑は本是れ天帝の大殺神にして、それは上位に高居してその誅殺の権を行う、ゆえにこれを名づけて「醜」と為す。四仲の日また四仲の時に逢い、大吉は日干・日支上に臨めば、如何なる事を做るも皆大凶なり。大吉は日干上に加われば、家中の長輩を傷害し、日支上に加われば、家中の幼小を傷害す。陽干の日は男子を傷り、陰干の日は女子を傷る。
在日陽傷夫,在月陰傷婦,重陰害母,重陽害父。天乙前為陽,天乙後為陰,日辰皆在天乙前為重陽,日辰皆在天乙後為重陰。以四時為旺相期三年,囚死期三月。以大吉並將言其形狀,四辰與天將大吉與凶並,如加九者大凶,禍重至,必有刑戳、死亡、流血千里,萬無全者。
日の陽位に落つれば丈夫を傷り、月の陰位に落つれば妻子を傷る。重陰は母親を傷り、重陽は父親を傷る。陰陽を分辨するの弁法は是れ:天乙貴人の前に排せられれば陽と算し、天乙貴人の後に排せられれば陰と算す。日干・日支皆貴人の前に在ればすなわち是れ重陽、皆貴人の後に在ればすなわち是れ重陰。応期は四時の旺衰に照らして推算す:令に當りて旺相するは、三年の内に応験す。囚死に処るは、三月の内に応験す。さらに大吉丑と乗る所の天将とを合看すれば、便ち災禍の具体の形状を説き出だす能し。もし四課の辰と天将と・大吉と凶神と層層并せ見て九数を凑足せば、あればすなわち是れ大凶にして、禍事は接連して来りて、必ず刑戮・死亡・流血千里の事有りて、人も能く保全する無からん。
經言“乙者,雷霆之始;戊己,北辰下降之日;辛乃秋金,斷刑之日;壬乃三光所不照之日。四仲之日,萬物存亡所繫,子午為易氣,子為冬至,陽氣所生,以陽易其陰之氣;午為夏至,陰氣始生,以陰易其陽之氣。卯乃春分氣交,陽盛陰絕;酉乃秋分氣交,陰盛陽絕。大吉乃日月五星所始也,故合則為害,即乙卯、乙酉、己卯、己酉、辛卯、辛酉、戊子、戊午、壬子、壬午十日是也。
経文また曰く:乙は是れ雷霆萌動の始。戊己は是れ北極星の下降するの日。辛は秋金に属して、是れ刑を断じ刑を用うるの日。壬は則ち是れ日月星の三光の照り到らざるの日。子午卯酉のこの四仲の日は、万物の存亡に関係す:子午の两支は気の交替を主り、子は冬至に當りて陽気初生して・陽を以て陰の気を換う。午は夏至に當りて陰気初生して・陰を以て陽の気を換う。卯は春分に當りて二気交接して陽盛んにして陰絶ゆ。酉は秋分に當りて二気交接して陰盛んにして陽絶ゆ。大吉丑また是れ日月五星の運行の起点、ゆえにこの幾様は一処に凑合せば便ち禍害と成る、具体はすなわち是れ乙卯・乙酉・己卯・己酉・辛卯・辛酉・戊子・戊午・壬子・壬午のこの十日なり。按:底本の此の段の引号はただ開きて合せず、引文と正文との界限は已に辨う可からず、姑らく文義に依りて句末に到るまで読む。
孔明曰:天地之道,賞善罰惡,故以九丑之歸,四時成功,諸神奏書,集會明堂,以考生殺,建丑之九。大吉為眾會之首,更兼大小二時在四仲之時,與日辰俱會,則主殺傷悖逆之禍。
孔明曰く:天地の道は、善を賞して悪を罰すれば、ゆえに殃咎を把りて九醜上に帰す。一年四時の功は成るの際、衆神は各々奏章を上りて・明堂に斉集し・生殺の事を考核し、ここに於て丑を以て建と為し・九を以て数と為すの説法有り。大吉丑は是れ衆神会集の首位にして、もしさらに大時・小時の両個の凶神の恰好四仲の時に在るを加え、また日干・日支と一斉に会合せば、あれば則ち殺傷と悖逆の禍とを主る。
如二月壬子日酉時,大吉臨子,剛日當殺長男,期六月戊辰、戊戌、己丑、己未日應,所以然者,壬子惡土,故寺月之日期之。四土月十二月時加四仲,亦是大吉加子,此謂加陽神,男人主之。
譬へば二月壬子日酉時に占えば、大吉丑は日支の子上に臨む。壬は是れ陽干にして剛日に属し、応に家中の長男を傷害すべし。応期は六月の戊辰・戊戌・己丑・己未のこの幾日に在り。かくの如くするの所以は、是れ壬子水は最も土の来りて克するを怕るるに因れば、ゆえに四季の土旺の月の土日を取りて以て応期を定む(底本の「寺月」は応に是れ「四月」あるいは「四季の月」の訛)。凡そ辰戌丑未のこの四個の土月および十二月は、占時また四仲上に加われば、同じく是れ大吉の子に加わる、これを陽神の上に加わると言い、男子の身上に応ず。
二月大吉在子,春日土死,此為大凶,決知所主,以大吉所得將言之,太常並,定主父無,鬼神為敗;螣蛇併為驚死;朱雀並主祠寺燒死;六合並主女子淫佚;勾陳並主路鬥死;青龍並主領會酒食財錢死;天乙並與貴人同貴死;天后並主婦人懷他人子死;玄武並主盜賊詐為敗。
二月の時に大吉丑は子上に落ち、春に土は死地に処れば、これは是れ大凶なり。応ずるは何事の上なるを確定せんと要せば、便ち大吉の乗る所は是れ哪の一位の天将なるを看る:太常と同じく并せれば、父の保たざるを主り、是れ鬼神の作祟して事を敗るなり。螣蛇と同じく并せれば、驚を受けて死するを主る。朱雀と同じく并せれば、祠廟寺観の火を失して焼死するを主る。六合と同じく并せれば、女子の淫佚するを主る。勾陳と同じく并せれば、路上に在りて争闘して死に至るを主る。青龍と同じく并せれば、聚会酒食財銭の為に命を喪うを主る。天乙貴人と同じく并せれば、貴人に攀附して同じく貴なるに因りて死するを主る。天后と同じく并せれば、婦人の別人の孩子を懐いて死するを主る。玄武と同じく并せれば、盗賊に欺詐せられて敗るるを主る。見る可し同じく是れ一個の大吉丑にして、乗る所の天将同じからざれば、応験するの人事は便ち完全に両様なり。
如十一月乙卯日辰時,大吉加乙為用,將得螣蛇,憂婦女爭田宅,長女主之。又如戊子日卯時,大吉加子陰,功曹為用,大吉雖不為用,亦名九丑,少男主之。大吉課家冢動。如四仲占,丑臨日辰,加四仲時發用,亦為九丑課。夫丑紐也,歲終物慾歸而未舒,尚紐也。占事多凶,統小過之體,乃上迍邅之課也。
また十一月乙卯日辰時に占い、大吉丑は日干の乙上に加わりて発用を充当し、乗る所の天将は是れ螣蛇にして、婦女の為に田宅を争奪して憂うるを主り、長女の身上に応ずが如し。また戊子日卯時に占うが如く、大吉丑は日支の子の陰神位上に加わり、発用の取る所は是れ功曹寅。大吉は雖に発用を充当せざるも、仍お旧として九醜課と言い、幼子の身上に応ず。凡そ大吉は課に入れば、還て家中の祖墳に動有るを主る。もし四仲の日に占い、丑は日干・日支に臨み、占時また四仲に加えて発用せば、同じく是れ九醜課なり。「醜」はすなわち是れ「紐」にして、一年将に尽きんとし、万物は蔵に帰せんと想うも還て舒展して開かず、仍お旧として纏束せられをり。事を占えば多く凶なり、この課は総じて《小過》卦の卦体に帰し、是れ一副の処境艱難して・進退迍邅たるの課象なり。
象曰:剛日男凶,柔日女凶,重陽害父,重陰害母,婚姻有災,造葬無補,諸事難為,徒勞辛苦。此時不可舉兵、遠行、移徒、嫁娶、造葬、求謀,百事災禍,更與大小時並,禍不出月。或神將吉滅凶神將,一切事皆不可就,且多凶咎,應小過上六“災眚”之凶。
象辞に曰く:陽干の日は凶は男子に在り、陰干の日は凶は女子に在り。重陽は父を傷り、重陰は母を傷る。婚姻に災有り、営造安葬皆事に補う無く、諸事成り難く、辛苦を白費す。この時は兵を興し・遠行し・遷移し・嫁娶し・造葬し・謀求する可からず、件件皆是れ災禍なり。もしさらに大時・小時の両個の凶神と并せ見れば、禍事はこの月を出でざれば便ち発作する要し。即便に吉神吉将の凶神凶将を壓し住する能く有るも、一切の事情もまた皆往きて做るに宜しからず、凶咎は仍お多し、正に《小過》卦上六の「災眚」の凶象に応ず——天の降すの災と人為の過と一斉に来り到るなり。
如二月乙卯日子時占,大吉臨卯,下克上為用,時加四仲,大吉乘白虎帶死氣而臨旺鄉,在小時殺上,以此占人,有暴死,三年與三月者,四仲每隔三辰也。
また二月乙卯日子時に占うが如く、大吉丑は日支の卯上に臨み、卯木は丑土を克して下克上に属して取りて以て発用と為す。占時の子また是れ四仲の一なり。大吉の乗る所は是れ白虎にして、本身は死気を帯ぶるも却って木旺の郷に落ち、而且正に小時の凶殺の上に壓す。これを以て人を占えば、暴死の事有るを主る。前面の説く所の応期あるいは三年あるいは三月とは、是れ子午卯酉の四仲は彼此三辰を相隔てるに因れば、ゆえに三のこの個の数を取る。
三陰課
課名號三陰,災患疊來侵。天乙逆行治,丘墓加日辰。用爻值囚死,上下相剋刑。賊來賊年上,是課名三陰。
この個の課の名は「三陰」と言い、災患は一層に一層を接して侵り来る。天乙貴人は逆行して将を布くは、是れ第一重の陰。墳墓の神は日干・日支上に加わり、用神また囚死の気に値り、上下彼此克戦して刑を帯ぶは、是れ第二重の陰。克賊の神は本人の行年上に落つるは、是れ第三重の陰。三者倶に備われば、ゆえに名は三陰課と為る。
天乙逆行為不順,元白二神日前立。用終囚死又相剋,賊行年凶必殘破。三陰任如能施作,課主精神入墓間。百事總乖家業散,縱使登科位不遷。
天乙貴人は逆行すれば、是れ政令順せざるの象なり。玄武・白虎の両位の凶将また日干の前に立つ。用神は初伝より末伝に到るまで皆囚死の地に処り、彼此還て相克する要し。克賊の気は行年上に落てば、凶险は必ず残破に致るに到る。この様の課は、縦令勉强に往きて事を做すとも、人の精神は墓庫に関め入れられたるが如きなり。百事乖違して順せず、家業離散し、即便に僥倖に登科中挙するも、官位もまた遷升して上がり得ざらん。
正時克年天乙逆,元武白虎加日辰。初傳更往克末傳,或終囚死又克賊。此曰三陰事不明,陰暗災危事非一。居官之人年入墓,縱得為官不遷職。
占時は行年を克傷し、天乙貴人また逆行す。玄武・白虎の両個の凶将は日干・日支上に壓す。初伝さらに往きて末伝を克し、あるいは末伝は囚死の地に落ちてまた克賊に遭う——これを三陰と言い、事は曖昧不明にして、陰暗の中の災危は一に止まらず。官を作るの人もし行年また墓庫に入れば、縦令官職を得たるも、調も動かず升もせざらん。
天乙逆行,三五加日辰,一陰也;用終囚死,上下相剋,二陰也;時克行年,三陰也。斗月照今日之本,為殃;用在其中,名曰重陰,一曰凡天乙逆行,日辰在後,用起囚死,將乘玄虎,時克行年,陰氣不利三也。此三者,主闇昧陰危,故名三陰。
天乙貴人は逆行し、丘墓の神は日干・日支の上に加わる、これは是れ第一重の陰。用神と末伝と皆囚死の地に落ち、上下また互相に克戦す、これは是れ第二重の陰。占時は行年を克傷す、これは是れ第三重の陰。天罡と月建とは本日の長生の位を照臨せば、便ち災殃と成る。発用また恰好その中に在れば、便ち「重陰」と言う。別に一種の説法有り:凡そ天乙貴人逆行して、日干・日支皆貴人の後に排せられ、発用は囚死の気より起き、乗る所また是れ玄武・白虎にして、占時さらに行年を克す——陰気不利の三条はすなわち是れこれらなり。この三様は皆曖昧陰険を主れば、ゆえに三陰と言う。
一曰天乙逆治,日辰在後立,白虎居前,是名三陰。占者得此,凡謀不通,多有悔滯,統中孚之體,乃群陰黨惡之課也。
もう一説:天乙貴人は逆行して事を主り、日干・日支皆貴人の後に立ち、白虎は却って前に居れば、これを三陰と言う。この課を占い到れば、凡そ謀划有る皆行き通らず、多く懊悔と滞碍と有らん。それは総じて《中孚》卦の卦体に帰し、是れ一副の群陰党を結びて悪を為すの課象なり。
象曰:動作困苦,百事沉淪,見官屈伏,占病多迍,士憂祿位,男亡婚姻,求財破散,孕主女娠。又主終日禍患困窮,繫者雖解身屬災,病者雖起精魂入棺,居家理耗破敗憂愁,萬事大凶,所謂入九地之下。
象辞に曰く:挙動は困苦し、百事沈淪す。官長を見ればただ屈服する能うのみ、病を占えば則ち病勢纏綿す。読書人は禄位の保たざるを憂慮し、男子の婚事は告げ吹かん。財を求めれば則ち財散じ人離れ、孕を占えば則ち女を生む。此の外還て整日の禍患困窮を主る:拘系せらるるの人は縦令釈を得るも、身上に仍お災を帯ぶ。生病の人は縦令床を起き得るも、精魂は已に棺木に進入せり。居家して日子を過ぐれば処処消耗破敗して・憂愁断えず、万事大凶、正にいわゆる九地の下に陷入するなり。
夫三陰者,如日辰三傳始終囚死,帶墓鬼克行年,最凶,主公私事皆不成,或喪魄、五鬼、伏殃諸煞並臨,禍尤甚喪魄正月起未,逆行四季。游魂天鬼伏殃正殺,正月起亥順行十二辰。此諸煞有一併臨日辰年命者,占病必死,行兵多敗,謀為反覆。
いわゆる三陰とは、説くは是れ日干・日支と三伝とは頭より尾に至るまで皆囚死の地に処り、また墓神と日鬼とを帯びて来りて本人の行年を克す、これは是れ最も凶にして、公事私事一概に弁じ成らざるを主る。もしさらに喪魄・五鬼・伏殃のこの幾個の凶煞は一斉に臨照せば、禍害は就中加えて重し。喪魄の起法は是れ正月は未より起き、逆行して辰戌丑未の四季の支を經る。遊魂・天鬼・伏殃のこの幾個の正殺は、則ち是れ正月は亥より起き、順行して十二辰を經る。これらの凶煞はただ一個有りて日干・日支あるいは行年本命上に并臨せば、病を占えば必ず死し、兵を出だせば多く敗れ、凡そ謀划有る皆反反覆覆する要し。
家宅を占う
主破財人離,百事凶殃,則應中孚六三“得敵,或鼓或罷”之凶象。若六處有救解,末傳旺相,主敗中反成,始則凶。
家宅を占いて三陰課を得れば、財を破りて家人離散するを主り、百事皆是れ凶殃にして、正に《中孚》六三の「敵を得、あるいは鼓しあるいは罷る」——対手に遇上して、一會兒は鼓を撃ちて進攻し・一會兒はまた停まり下がるのあの種の進退拠を失うの凶象に応ず。倘若日干・日支・初中末の三伝と行年本命とのこの六処の中に救解の神有り、末伝また旺相に當れば、あれば則ち敗中に反って成るを主る、ただ是れ起頭は兇険を免れざるのみ。
假令三十四歲,行年立亥。七月乙亥日丑時,小吉臨卯為用,乙木入墓中得又帶死氣,丑時克行年是也。未加卯為初傳,發用之神囚死,日未為墓中傳,又是死氣,丑時又克行年,亥水天乙又逆行,故名三陰。
例を挙ぐ:占う者は三十四歳、行年は亥に立つ。七月乙亥日丑時に占い、小吉未は太冲卯上に臨みて取りて以て発用と為す。乙木は未を以て墓庫と為し、用神はすでに墓に入りてまた死気を帯び、占時の丑また行年を克傷す、正に三陰の条に合す。未は卯上に加えられて初伝と作り、発用の神は囚死の地に落つ。乙日の墓は正に是れ未にして、中伝の得る所また死気を帯ぶ。丑時さらに行年を克す。亥上の天乙貴人は還て是れ逆行す——三重の陰気は倶に全し、ゆえに名は三陰課と為る。
才未后 印亥六 兄卯白 後白勾貴 未卯子申 卯亥申乙 酉戌亥子 申 丑 未 寅 午巳辰卯
これは七月乙亥日丑時の一課の課盤なり。上の三行は三伝:初伝は小吉未、乙木日に於て是れ妻財、天后を乗す。中伝は登明亥、是れ印綬父母、六合を乗す。末伝は太冲卯、是れ兄弟、白虎を乗す。中の三行は四課、自右向左へ読む:下神の一行「卯亥申乙」は右より起きて乙・申・亥・卯。上神の一行「未卯子申」は右より起きて申・子・卯・未。天将の一行「后白勾貴」は右より起きて天乙貴人・勾陳・白虎・天后。乙木は辰に寄宮せば、ゆえに第一課は乙(辰)上に申を見て貴人を乗り、第二課は申上に子を見て勾陳を乗り、第三課は日支の亥上に卯を見て白虎を乗り、第四課は卯上に未を見て天后を乗す。第四課は卯木は未土を克して是れ下神の上神を賊する、ゆえに未を取りて発用と為し、さらに順に未上の亥を取りて中伝と為し・亥上の卯を末伝と為す。最下の四行は天地盤:地盤の左上角は巳宮と為りて順時針に排布し、格内の天盤は左上より順に読んで酉戌亥子丑寅卯辰巳午未申と為り、天盤は地盤に比べて四位を進む、正に是れ七月の月将太乙巳を占時の丑上に加うるの局なり。盤上は未は卯に壓りて上文の「小吉は卯に臨みて用と為す」と相合し、巳は丑に壓るは即ち月将の時に加うるの落点なり。
天寇課
分至四神前,蟾光月正臨。名為天寇課,百禍皆來侵。君臣無義合,夫妻有離心。傳中雖有救,父子淚淋淋。
二分二至という四つの節気には、それぞれ前の日があり、これを「離神」とよぶ。月宿の清らかな光がちょうどその上に照り臨むとき、「天寇課」と名づける——あらゆる禍患がいっせいに襲い来る。この課を占えば、君臣のあいだには情義を語るべくもなく、夫妻はそれぞれ離別の心を抱く。三伝のなかにたとえ救いの神があっても、父子が顔を合わせて涙を流すことは免れない。
陰陽生煞言分至,前之一日是離神,假令春分今日卯,離神昨日是居寅。占時月宿在寅上,詳其多少患災殃。八月積陰為殺氣,離上逢之天寇逆。豈但行人去遭劫,所事修營害及身。分至之神月宿度,來加作支今日辰。天寇必因神願動,事無多至患敗群。資財耗散皆凶惡,故宜守舊勿逡巡。
陰陽二気の生殺の交代は、ちょうど二分二至の四つの節気の上に落ち、その節気の前の日がすなわち「離神」である。たとえば春分の日が卯日なら、その昨日の寅日が離神である。占時にもし月宿がまさに寅の上に落ちていれば、災殃の深さを詳しく推し量らなければならない。八月には陰気が重く積もって殺気と化し、離神の上でそれに出会うと、天寇が逆行して乱をなす。このときは門を出て行く者が劫掠に遭うだけでなく、修造・営繕をなす者もみな身を害する。二分二至の神と月宿の度数がいっしょに今日の日支の上に加わると、天寇の禍は必ず神霊の求めに応じて発動し、事は多くなくとも一群の人を敗壊させるに足る。財貨は耗散し、样样凶悪である。だから旧業を守り、あれこれ先を見越してうろうろ動き回らないのがよい。
孔明曰:四離日者,春分秋分冬至夏至各前一日是也。春分,陰氣在卯,盜殺百草,薺麥死;秋分陽氣在酉,秋主刑煞而有秋華之美;冬至陽氣在子,萬物蟄藏,薺麥之類冬至始生,皆非正氣,故曰寇。加以月宿乃積陰之精,主刑殺闇昧,與四離之日盯臨,而加於日辰及發用者,其禍之慘勝於寇盜之劫掠矣,豈但竊取乎?
孔明がいう。いわゆる四離日とは、春分・秋分・冬至・夏至のそれぞれ前の日である。春分のとき陰気はなお卯位に残り、ひそかに百草を戕い、薺麦を枯死させる。秋分のとき陽気はなお酉位に残る——秋はもともと刑殺をつかさどるのに、かえって草木が花を開く異象がある。冬至のとき陽気は子位に生じはじめる——万物は本来蛰伏して収蔵すべきなのに、薺麦のたぐいが偏に冬至に萌えはじめる。これらはみな当令の正気ではないので「寇」とよぶ——外から来て侵奪する義を取るのである。さらに月宿は陰気の積もった精華で、刑殺と暗昧をつかさどる。これが四離の日に値し、また日干・日支あるいは発用の上に加われば、その禍害の凄惨さは強盗の劫掠よりもはなはだしく、ただこそこそ盗むだけの話ではない。
又按:《金匱》云:二月春分,陽氣始出,先一日謂之陰離;八月秋分,陰氣始出,先一日謂之陽離;冬至陽氣始至,先一日謂之陰離;夏至陰氣始生,先一日謂之陽離。
また《金匱》の説によると、二月の春分は陽気があらわれはじめるので、その前の日を「陰離」とよぶ——陰気がまさに去ろうとする義を取る。八月の秋分は陰気があらわれはじめるので、前の日を「陽離」とよぶ。冬至は陽気がはじめて来るので前の日を「陰離」とよび、夏至は陰気が生まれはじめるので前の日を「陽離」とよぶ。四離の名は、いずれも旧い気がまさに去ろうとして新しい気がまだ定まらない意を取るのである。
假令寅日春分,先一日丑,丑便為春分之離神,此離神之上見月宿加之作發用,故名天寇。蓋月者積陰之精,其氣主刑主盜賊,離為陰陽衰盛之地,未離而月宿加之,未為無凶,即離而蟾光照之,不免有盜。經曰:四離之神望見月,是謂不祥,不祥災多,天寇所遇主有寇盜暴至,不出日中,亦不可遠行,必逢盜賊,卻死道路,又主事破壞,多值亂離,統蹇之體,乃時事多艱辛之課也。
例を挙げる。もし寅日が春分なら、その前の日の丑日が春分の離神である。この離神の上に月宿が加臨して発用を務めると、これを天寇とよぶ。月は陰気の積もった精華で、その気は刑罰をつかさどり盗賊をつかさどる。離神は陰陽が交代して一衰一盛となる関所である。気がまだ真に去っていないのに月宿が先に加わって来れば、凶がないとはすでにいえない。気がすでに去って月の光がまたその上に照り臨めば、盗を免れない。経文にいう——四離の神が月を望み見る、これを不祥とよび、不祥なれば災い多し。天寇に遇えば、強盗が突如として至り、その日のうちに発生するのを主とする。また遠く行くべからず。門を出れば必ず盗賊に遭い、甚だしきは路頭に死す。このほか事の破壊を主とし、喪乱・離散に多く遭う。この課は総じて《蹇》卦の卦体に帰する——世事が艱難で歩々に阻まれる課象である。
象曰:陰陽分離,氣不得反,盜賊恣生,軍兵惰懶,病者即亡,孕者當產,出路死傷,婚姻拆散。如月宿加離神發用,禍事尤速。若乘元武作游都盜神,定主盜賊來,必戰,或乘白虎作鬼劫,為真天寇,其凶尤甚。如年命見月宿加離神,主己身欲為盜來問也。
象辞にいう。陰陽がたがいに離れて、気の機が回らない。盗賊は恣に滋生し、軍兵は怠惰で闘志なし。病人はただちに死亡し、孕婦はただちに臨盆する。門を出れば路上に死傷あり、婚姻はとらえれば離散する。もし月宿が離神の上に加わり発用を務めると、禍事の来ることことに速やかなり。乗ずる所が玄武でかつ「游都」という盗をつかさどる神を務めるなら、必ず盗賊の上門を主とし、一戦を避けられない。乗ずる所が白虎でかつ鬼劫を務めるなら、それは真の天寇であって凶険いっそう甚だしい。もし行年・本命の上に月宿が離神に加わるのを見るならば、それは卦を問う人が自ら賊を為そうという念を起こして、来て占ったのである。
如是真天寇,則不可出行及市賈,主劫盜喪亡,百事不遂,應蹇卦九三曰“往蹇,來連。”之凶。或月宿值太陽,謂之日月交明,主盜賊敗露,為敗寇課。當應蹇卦之上六,曰“往蹇來碩,利見大人,以濟蹇”之象也。
もし真の天寇ならば、門を出て遠く行くべからず、売買を為すもべからず。劫盗に遭い喪亡あるを主とし、百事ことごとく遂げられず、まさに《蹇》卦の九三「往蹇、来連」——往けば険しく、退き来れば牽連される凶象に応ずる。もし月宿がちょうど太陽と値するなら、これを「日月交明」とよび、それは盗賊の敗露を主とし、別の名を「敗寇課」という。《蹇》卦の上六「往蹇来碩、利見大人」——出て行けば難があるが帰って来ればかえって豊碩を得、大人に見えて蹇難を済すに利あり、という爻象に応ずる。
袁天罡曰:天寇課,在家吉,出外凶,占孕主女,占產子母分離,占婚不成,離神見月,病主死,天寇臨身,出行逢盜,謀望無成。如月宿乘元白勾,或作游都,或作月內之死氣,主死於非命。
袁天罡がいう。天寇課は、家に守って居れば吉、門を出て外に居れば凶。胎孕を占えば女を生ずるを主とし、分娩を占えば母子分離を主とし、婚事を占えば成らないのを主とする。離神の上に月宿を見れば、病を占って死を主とする。天寇が本人の身に臨めば、門を出れば盗賊に撞遭し、謀り望む所は一成もならない。もし月宿の乗ずる所が玄武・白虎・勾陳のこれら凶将であるか、あるいは「游都」という盗神を務めるか、あるいは当月の死気を帯びるならば、それは非命に死することを主とする。
如二月五日春分是卯,前一日是寅。二月四日是丙寅卯時占課,倍正月得二加四,更添一日,得七數,以室順到七個星宿,得酉畢宿在酉發用,或將加卯時,室上得酉,見月宿加四離日,名天寇。
たとえば二月初五の春分が卯日なら、前の日は寅日である。二月初四は丙寅日で、卯時に課を起こす。月宿を推す算法は、正月の月の数を倍して二を得、さらに初四の日数の四を加え、また一日を添えて、合わせて七数を得る。室宿から順に七つの星宿を数えて畢宿を得、酉の上に落ちるので、酉をもって発用とする。あるいは月将を卯時に加えて盤を排すと、室宿の上に酉を得る。これがすなわち月宿が四離日の上に加わるのであって、名づけて天寇という。
二月五日春分卯,先一日是四日是丙寅,為春分前一日,繫四離日,卯時占課,以月將戌加卯時數去,以室為亥宮星首,亥屬天門,故以亥宮室星為法。
二月初五の春分は卯日、前の日の初四は丙寅日で、まさに春分の前一日で四離日に属する。卯時に課を起こし、月将の河魁・戌を用いて占時の卯の上に加え、順に数えてゆく。星宿を推するには室宿を亥宮の星の首とする。亥が西北に居り天門の所在だからである。ゆえに亥宮の室星を用いて起算する定めを立てたのである。
子丑寅卯 亥 正 辰 戌 巳 酉申未午
これは上文の二月初四丙寅日卯時の一課の天地盤である。外枠の十二格は固定した地盤で、左上角を巳宮とし、時計回りに午・未・申・酉・戌・亥・子・丑・寅・卯・辰である。格の内に書かれたものが天盤で、左上角から順に読んで子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥、すなわち天盤は地盤より七位進んでいる。これはまさに月将・河魁戌を占時の卯の上に加えて排した盤である。戌が卯を圧するのは「月将戌をもって卯時に加う」という語と合致する。これにより日干・丙の寄る巳宮の上に神後・子を得、日支・寅の上に従魁・酉を得ることがわかる——まさに上文にいう月宿が酉の上に落ちるという着落である。盤心の「正」の字は底本が中宮の正位を標示する記号であって、十二宮の数には入らない。
丑寅卯辰 子 巳 亥 午 戌酉申未
これは上図と並べられたもう一枚の天地盤である。地盤はやはり左上角を巳宮として時計回りに排布し、格内の天盤は左上から順に読んで丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥・子、天盤は地盤より四位退いている。すなわち月将が占時より四位退いて加臨する局であって、功曹・寅将が午時に加わり、天罡・辰将が申時に加わるようなたぐいである。本篇が天寇を推すには四離日・月宿と日干・日支の三者の会合を見る必要があるので、二盤を並べて対照しやすくしたのである。一方の盤は月将加時の進位を示し、一方の盤は退位を示す。読者は占う日に応じてそれぞれ取り用いればよい。
月宿者,乃子午卯酉宮之四月宿也。法以室宿加占時上,詳其倍上之月為數,再加四離日數,又添一日為數,共湊多少,即數多少星宿至何宮辰,看四離日所加之辰,有四月宿者,即天寇也。
いわゆる月宿とは、子・午・卯・酉の四宮に落ちる四つの月宿を指す。推算の法は、室宿を占時の上に加え、まず占う月の倍数を取り、さらに四離日の日数を加え、また一日を添えて、これらを一つの総数にする。それからこの数に従って室宿からいくつかの星宿を数え、どの宮辰に数え止まるかを見る。さらに四離日が加臨したその辰を検し、もしその上にちょうどこの四つの月宿の一つがあれば、それが天寇である。
天禍課
四立干神上,分明未日臨。此名天禍課,乖覺更相侵。火動燒人死,水臨劫盜侵。木囚梁屋折,土動重懸檁。金則兵戈亂,鬧處主衰聲。
立春・立夏・立秋・立冬の四立の日に、日干の上神が明白に前の日の絶神の上に落ちているとき、これを「天禍課」とよぶ——乖戾の気がたがいに侵犯する。さらに五行によって分断する。火に属すれば失火が人を焼き殺すを主とし、水に属すれば盗賊の劫掠を主とし、木に属すれば屋梁が折れるを主とし、土に属すれば重圧で陥没し檩木が危うく垂れるを主とし、金に属すれば兵戈の変乱を主とする。にぎやかな所にかえって衰敗の気配が伝わるのである。
四立日占為百事,切忌干臨四絕辰。此名曰為天禍課,殃咎之災四立旬。今日立春當乙酉,昨暮穹各是甲申,假令乙酉戌時課,乙將臨申害凌人。欲知禍患緣何起,以將推之決事因。白虎死亡元武賦,官追朱雀鬧勾陳。天官凡事主欺詐,可依此法立災迍。四立七日干屬陽,加往昨日干欲亡。此名天禍多凶惡,禍起多因廟廢傷。不出一節事必至,定見家亡後死喪。
四立の日にいろいろな事を占うにあたり、もっとも忌むべきは日干が四絶の辰の上に臨むことである。これを天禍課とよび、殃咎の災いは四立のあるこの旬のうちに出る。たとえば今日の立春が乙酉日なら、昨日は甲申日である(底本の「昨暮穹各」四字は訛脱があり、昨日の干支と読むべきである)。もし乙酉日の戌時に課を起こせば、乙の上神が申の上に臨み、人を害し人を欺く。禍患が何より起こるかを知りたければ、乗ずる天将を見て事の由縁を断ずる。白虎は死亡を主とし、玄武は失窃を主とし、朱雀は官府の追捕を主とし、勾陳は争闘を主とし、天空は凡事に欺詐を主とする——この法によって災迍を定めることができる。四立の後七日以内に、日干が陽に属して昨日の干の上に加われば、その人には性命の憂いがある。この課を名づけて天禍という。凶多く悪多く、禍端はしばしば廟宇の荒廃、神霊の傷つきより起こる。一つの節気を出ないうちに事は必ず応験し、必ず家破人亡を見て後に丧事がある。
孔明曰:四立前一日為死絕,立春日少陽氣始,立夏日太陽氣始立,秋日少陰氣始,立冬日太陰氣始立。春日水絕,立夏日木絕,立秋日火絕,立冬日金絕,時變四始,以先一日相臨悲哀,相去決絕,故曰四絕。如辛亥日立克,先之一日庚戌,月將臨庚是也,故曰天禍。得此日而臨之,萬事莫為。
孔明がいう。四立の前の日は死絶の日である。立春は少陽の気がはじまる日、立夏は太陽の気がはじまる日、立秋は少陰の気がはじまる日、立冬は太陰の気がはじまる日である(底本はここの句読が錯落しており、「立夏日太陽気始立、秋日少陰気始」は「立夏日太陽気始、立秋日少陰気始」と断ずべきである)。立春の日に水が絶え、立夏の日に木が絶え、立秋の日に火が絶え、立冬の日に金が絶える。時令が一変して四気が改めて起こり、前の日をもって今日に相臨せしめるのは、まさに悲哀にして訣別する象である。ゆえに「四絶」とよぶ。たとえば辛亥日の立冬(底本は「立克」と作るが、「克」は「冬」の訛であろう)は、前の日が庚戌で、月将が庚の上に臨む——この格局であり、ゆえに天禍とよぶ。このような日に遇いまたこのように相臨むなら、万事してはならない。
一曰凡四立日占得今日干支臨昨日干支,或昨日干支臨今日干支,為天禍課。又四立日干支神加絕神干支,或絕神干支加四立干支神。此四時之氣德絕用刑,如天刑時災,人受其禍,故名天禍。
別の説もある。およそ四立の日に占って、今日の干支が昨日の干支の上に臨み、あるいは昨日の干支が今日の干支の上に臨むなら、これが天禍課である。このほか、四立の日の干支の神が絶神の干支の上に加わるか、あるいは絶神の干支が四立の干支の神の上に加わっても、同様にこれに算する。これは四時の気の徳性が断絶して刑杀に用い替えられるのであって、上天が刑を用い、時令が災いを降し、人がその禍を受けるに等しい。ゆえに名づけて天禍という。
《金匱》云:四立之日,五行正旺,立前一辰,其德既絕。如今日立春,是甲申,前一日是癸未,便為絕神。如絕神臨今日發用,則為天禍課。
《金匱》にいう。四立の日、新たに当令した五行はまさに旺盛であるのに、立日の前一辰の旧気は、その徳がすでに断絶している。たとえば今日の立春が甲申日なら、前の日の癸未がすなわち絶神である。もしこの絶神が今日の干支の上に臨んで発用を務めるなら、天禍課となる。
邵氏曰:四立干支忌加時,曰天禍,將來殃凶必極。如今日癸亥,後一日甲子,甲加癸上,亦是天禍,定主血傷,禍不出一節,四十五日內也。主暴禍在門,流血。至臨官不失其時,女子逆生,月神正立,其禍愈速月生者,月將也。又主暴死道路,不出月中,占者動有凶咎,不可妄為。統大過之體,乃嫩草遭霜之課。
邵氏がいう。四立の日の干支は占時の上に加わることをもっとも忌む——それを天禍とよび、将来の禍殃は必ず極まるに至る。たとえば今日が癸亥で、後の日が甲子で、甲が癸の上に加わる——これも同じく天禍であって、必ず流血して傷を受けるを主とし、禍事は一つの節気、すなわち四十五日以内を出ない。横禍が門に臨み、血光を見るを主とする。臨官・得時の際に至っても逃れられず、婦人は難産・逆生する。月将がちょうどその上に立てば、禍の来ることいっそう速やかである——いわゆる「月生」とは、月将を指す。また道路上に横死するを主とし、この月を出ない。占う人は一挙一動ごとに凶咎があり、妄りに為すべからず。この課は総じて《大過》卦の卦体に帰する——若草が霜に遭う課象である。
象曰:以新易舊,天有災咎。事莫亂為,身宜謹守。戰鬥流血,葬喪凶禍。出行死亡,干謁空走。如四立日是金,前一日是火神,相加又發用,占者主火災,或雷震天災。水主水災,或盜賊淫亂。木主屋樑折。金主戈兵戰鬥。土主土瘟,或牆壁陷塌,主官司陰暗,遭罪而死。
象辞にいう。新気をもって旧気に代えれば、上天は災咎を降す。事を乱れて為すべからず、自身は慎んで守るべきである。戦闘を占えば流血し、丧葬を占えば凶禍を生じ、出行すれば死亡があり、干謁して見えを求めれば空しく往くのみである。さらに五行によって細分する。もし四立の日が金に属し、前の日が火神で、両者が相加わりかつ発用を務めるなら、占う人は火災を主とし、あるいは雷撃のたぐいの天災である。水に属すれば水患を主とし、あるいは盗賊・淫乱の事である。木に属すれば屋梁が折れるを主とする。金に属すれば刀兵の戦闘を主とする。土に属すれば土気の生ずる瘟疫を主とし、あるいは牆壁が陥没する。また官司が暗昧で明らかでなく、冤罪を蒙って死ぬことをも主とする。
更乘白虎,主死喪;元武主失脫;朱雀主口舌;勾陳主爭鬥;帶德煞必有不意之殃,不出九十日也。或四立日值朔望先一日,月窮為四廢,並此四絕之日,止望見月宿,其凶尤甚。當此之時,不可出行造作等事,犯者大凶,當應大過九三“棟橈,凶。”之象也。一年之間只有四課。
もしさらに白虎を乗ずれば死亡の丧事を主とし、玄武を乗ずれば失窃・走脱を主とし、朱雀を乗ずれば口舌の是非を主とし、勾陳を乗ずれば争闘を主とする。もし徳煞を帯びるならば、必ず意想外の禍殃があり、九十日を出ない。もし四立の日がまた朔日あるいは望日の前の日にちょうど当たり、月尽き気窮まって「四廃」となり、これが四絶の日と一カ所に湊り、さらに月宿を望み見れば、凶険いっそう甚だしい。この時に当たっては、出行すべからず、興造もすべからず。犯せば大凶であって、まさに《大過》卦の九三「棟撓、凶」——屋梁が撓みまさに折れんとする凶象に応ずる。一年のうちに、このような課は四度しかない。
假令日立干神發用,亦謂之天禍課。今日干臨昨日干,為絕神,禍不出戶。如甲日立春,前一日癸,甲日占,甲上見丑是絕神;庚日立夏,前一日己未,庚日占,庚上見未是也。餘例推。
もし四立の日に日干の上神をもって発用とするなら、同じく天禍課とよぶ。今日の干が昨日の干の上に臨めば、昨日の干はすなわち絶神であって、禍事は自家の門戸を出ない。たとえば甲日の立春なら、前の日は癸に属し、甲日に課を起こせば甲の上神に丑を見る——癸の寄宮は丑にあるので、丑がすなわち絶神である。また庚日の立夏なら、前の日は己未で、庚日に課を起こせば庚の上神に未を見る——己の寄宮は未にあるので、未がすなわち絶神である。その余の各例はこれに類して推せ。
甲日立春,前一日癸,甲占甲上是丑,是絕神,丑好癸,癸為絕神也。庚日立夏,前一日己未,庚日占庚上見未是也,未為絕神。
もう一度明らかに述べる。甲日の立春は前の日が癸に属し、甲日に課を起こせば甲の上神は丑で、丑がすなわち絶神である——丑はまさに癸の寄宮だから癸を絶神というのである(底本の「丑好癸」は、「好」は「乃」「即」のたぐいの字の訛誤であろう)。庚日の立夏は前の日が己未で、庚日に課を起こせば庚の上神に未を見、未がすなわち絶神である。
辰巳午未 卯 申 寅 酉 丑子亥戌
これは甲日立春の例の天地盤である。地盤の左上角はやはり巳宮で、時計回りに午・未・申・酉・戌・亥・子・丑・寅・卯・辰である。格内の天盤は左上角から順に読んで辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥・子・丑・寅・卯、天盤は地盤より一位退いている。甲木の寄宮は寅にあり、地盤の寅の上にまさに天盤の丑を得る——上文の「甲の上に丑を見るは絶神なり」という語と合致する。丑は癸の寄宮であり、癸はすなわち立春の前の日の干であるので、丑を絶神とする。およそ月将が占時よりただ一位退いて排した盤は、みなこの格局である。
辰巳午未 卯 申 寅 酉 丑子亥戌
これは庚日立夏の例の天地盤で、格局は上図と同じである。地盤の左上角を巳宮として時計回りに排布し、格内の天盤は左上から順に読んで辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥・子・丑・寅・卯、天盤は地盤より一位退いている。庚金の寄宮は申にあり、地盤の申の上にまさに天盤の未を得る——上文の「庚の上に未を見る」という語と合致する。未は己の寄宮であり、己未はすなわち立夏の前の日の干支であるので、未を絶神とする。二図を並べれば、四立の日と絶神とが相臨む通例がまさに見える。
