Libo

胎産章第五十二

清 · 程良玉 · 第10巻 / 16

作盤ガイド: 六爻納甲の立卦, 大衍筮法

(內詳虛實胎安母安防墮產期男女穩婆乳母寄乳產地易育求嗣諸問)胎產人道之大,子孫繼世之本,故以子孫為用。筮胎虛實,專重子孫,唯卜母孕,則憑弟兄,其他長幼尊卑,代身而祝者,皆以子孫為用也。未胎而占孕,重青龍天喜之動;間月而占,則獨求子孫,旺相生扶則成胎,空破散絕則非孕。(未間月而筮,如青龍天喜動,雖子孫伏,亦斷有孕;已間月而筮,若子孫空,雖青龍天喜動,亦斷無孕,蓋子孫但以有為喜,神宿必以動為喜。總言未間專重龍喜,已間獨重子孫。)

(本章は詳しく胎の虚実・胎安・母安・小産を防ぐ・産期・男女・穏婆・乳母・乳を寄せる・産地・養い好きや否や・子を求むる等の問目を列す。)胎産是れ人倫の大事にして、子孫是れ世を継ぐの本なり、ゆえに子孫爻をもって用神と為す。胎の虚実を占するは専ら子孫に重んず。只母親懐孕を占する時のみ兄弟爻に憑る。其余論なき長幼尊卑の何れの一位に替わりて占するも、皆子孫をもって用神と為す。未だ胎に坐らざれば則ち孕有るか孕なきかを占し、青龍・天喜の発動するや否やに重んず。月事已に一月を過ぎて再び占せば、則ち専ら子孫爻を求む。旺相にして生扶を得れば則ち是れ胎を成せり。空・破・散・絶に逢えば則ち是れ孕にあらず。(注:月事未だ間断せざれば則ち来たりて占し、若し青龍・天喜発動せば、便ち子孫爻伏蔵するも、亦孕有りと断ず。月事已に間断一月して再び占せば、若し子孫爻落空せば、便ち青龍・天喜発動するも、亦孕なしと断ず。子孫只だ「有る」のみ即ち喜ぶ可けれども而して神煞星宿は必ず「動く」をして乃ち喜ぶ可きをもってなり。要之、未間月は専ら竜喜に重んじ、已間月は独り子孫に重んず。)

或筮胎安,亦重子孫,不空不破則成人,若絕若沖難足月。筮產母身安,鬼動則災生,用傷則病作,臨官入墓,須防抱病猝亡,助鬼傷身,惟恐帶胎同喪。如出遊求身安,用旺鬼靜則喜,求胎安,則忌卦沖胎空虎動也。(胎安重子爻,母安忌鬼發,及用旺為喜。如占母孕,則父母為用,他人代求,則妻財為用,皆忌本命隨官入墓。產母自問,並忌助鬼傷身。出遊,有為身為胎兩義。)

胎の安穩なるや否やを占するも、亦子孫爻に重んず。落空せず破に逢わざれば則ち能く生れ下りて人を成す。若し絶に臨み若し沖せられば、則ち足月し難し。産婦自身の平安なるや否やを占するに、官鬼発動すれば則ち災有り、用神傷を受けば則ち病を生ず。本命随鬼入墓すれば、須らく病を抱きて突然身亡するを防ぐべし。助鬼傷身すれば、只怕くは胎を帯び母と一倂に命を喪わんとす。若し是れ門の外出て在りて而して平安を求むれば、用神旺・官鬼静をもって喜と為す。胎安を求むれば、則ち六沖の卦・胎爻落空・白虎発動を忌む。(注:胎安を占するは子孫爻に重んじ、母安を占するは官鬼発動を忌み、用神旺相をもって喜と為す。若し母親懐孕を占せば、則ち父母爻をもって用と為す。別人代わりて求むれば、則ち妻財爻をもって用と為す。皆本命随鬼入墓を忌む。産婦自己来たりて問うは、還て助鬼傷身を忌むるを要す。門の外出て在るの占は、自身の為と胎児の為との両層の意思有り。)

如問墮胎,合沖、前沖、後沖、胎空、胎破、虎動必犯其厄,然亦察之子象,子孫堅固,雖遇此而不傷,子孫破克,雖不遇此而難保。(卦沖則不締結,胎壞則不堅固,虎動乃為血神,三者有一,當應墮漏,若子孫日月旺相,雖見其兆,終不喪胎,如申建辛亥日,占孕得兌之困,敗血三日後復完胎。故子孫為要。)

若し小産するや否やを問わば、合処逢沖・本卦六沖・変卦六沖・胎爻落空・胎爻逢破・白虎発動すれば、必ず此の一厄を犯さん。然るに還て子孫の象を察看するを要す。子孫堅固なれば、縦え此の等に遇上するも亦胎を傷めず。子孫破せられ剋せられば、縦え此の等に遇わざるも亦保つ能はず。(注:卦六沖に逢えば則ち胎結び牢ならず、胎爻敗壊すれば則ち胎堅固ならず、白虎発動すれば則ち是れ血神当令なり——三者其の一有れば、則ち当に小産漏胎に応ずべし。然るに若し子孫日月旺相を得れば、此の兆を見るといえども、終竟胎を喪うに至らず。例えば申月辛亥日に孕を占し、《兌》を得て《困》に変ず、三日の血を見て、之後胎又保たれたり。ゆえに子孫始めて是れ関鍵なり。)

故占產期遲速,卦沖、胎破、虎搖,日當產矣。胎值旬空之時,世值胎養之日,子遇長生之辰,如子無而遇有,空而遇補,破而遇實,墓而遇沖,較量輕重,以定其期,定時亦然,此概占也。如限期而卜產,則但以卦沖胎沖虎搖者,定其當產。

ゆえに分娩の遅速を占するに、卦六沖に逢い・胎爻破に逢い・白虎揺動すれば、其の一日即ち当に生むべし。此の外、胎爻旬空に値する之時・世爻胎養の日に行到する・子孫長生の辰に遇う、および子孫無より有に変じ・空より補を得・破より実を得・入墓して沖に遇う、此の等の軽重を把りて掂量一番すれば、則ち以て産期を定む可し。時辰を定むるも亦一様なり。これ是れ籠統にして占す。若し是れ某の時段を限定して分娩を占せば、則ち只卦六沖に逢い・胎爻沖せられ・白虎揺動するを憑りて当産の時を断定す。

(或以月分,或以旬分,但卦沖胎疾虎動,則是月是旬當產。復以日時定之,倘概筮何時,則以卦沖胎疾虎動為近,否則為遠;而以世爻胎養、空補、破實、絕生、墓沖、無有之日時定之,及胎值旬空者,否則為遠之考也。如申建丁未日,占產得艮,三日巳酉戌時則育,此世胎養之應也。人占夫占,皆從此論。唯產母自占,則以子孫為重,如午建甲寅日,自筮身孕得大過,後庚午日產,應子孫值日,此以子孫為法也。墓而遇沖,火子戌日,逢辰而誕是焉。或曰產婦以財分,嬰兒以子分,日時以世分,概占如此,若獨筮期,當專用子。)

(注:或いは月分に按じ、或いは旬分に按ず。只卦六沖に逢い・胎爻病有り・白虎発動せば、其の月・其の一旬即ち当に分娩すべし、然後再び日・時を用いて更に細かく定む。倘若りし籠統に何時に生むかを占せば、則ち卦沖・胎疾・虎動をもって近期と為し、然らざれば則ち遠期と為す。再び世爻胎養を行く・落空して補を得・逢破して実を得・臨絶して生に逢う・入墓して沖に遇う・無に由りて有と為る之彼の日時を用いて以て定む、胎爻正しく旬空に値するも亦此に照らして推し、然らざれば則ち遠期の考量と作す。例えば申月丁未日に分娩を占し、《艮》卦を得、三天後の巳日酉時・戌時に即ち生めり、これ是れ世爻の胎養の位に応ずるなり。別人代わりて占し・丈夫来たりて占するも、皆此の弁法に照らす。唯だ産婦自己占するのみ、則ち子孫をもって重と為す。例えば午月甲寅日に自ら身孕を占し、《大過》を得、後来庚午日に分娩し、正しく子孫の日に値するに応ず、これ是れ子孫をもって準と為すなり。いわゆる「入墓遇沖」は、例えば火性の子孫戌日に墓して辰日に逢沖して開かれて分娩するは、即ち是れ此の種の情形なり。亦人の説く有り、産婦は妻財を看、嬰児は子孫を看、日時は世爻を看ると。籠統に占するは是れ此の如し。若し単に産期を占せば、則ち当に専ら子孫を用うべし。)

如定男女,先以卦之陰包陽者為男,陽包陰者為女,坎離自包同焉;其次以動爻陰變陽者為男,陽變陰者為女,子為宰主,爻分等次;其三非包非動而安靜者,則以子孫屬陽為男,屬陰為女,陰陽並現,輕重相持,飛伏皆空,單拆定義。蓋有出外而家內已生者獨舉子孫屬陰陽而定之,不以卦包動變言也。占母以弟兄而言,代身亦舉子孫而決之。

男女を定むるに至りては、第一に卦体を看る——陰爻陽爻を包むは男を生み、陽爻陰爻を包むは女を生む、《坎》《離》の両卦自身即ち是れ陰包陽・陽包陰にして、同例なり。第二に動爻を看る——陰爻陽に変ずるは男を生み、陽爻陰に変ずるは女を生む。其の中子孫爻をもって主宰と為し、各爻還て次序に按じて主次を分かつを要す。第三、卦既に陰包陽陽包陰に属せず、又動爻なくして全静なれば、則ち子孫爻を看る。陽に属すれば男を生み、陰に属すれば女を生む。若し陰陽両箇の子孫並び現れば、則ち軽重を権衡す。若し飛神伏神皆落空すれば、則ち「単」「拆」の象を用いて以て定む。此の外、若し是れ人外地に在りて而して家中其の実已に生めれば、則ち単に子孫爻の陰陽に憑りて断じ、再び卦包と動変とを講ぜず。母親生産を占するは兄弟爻を用い、人に代わりて来たりて占するは仍お子孫爻を用いて決断す。

(欲定男女,其法有三:一曰卦包,二曰動變,三曰子屬,如坎大過小過咸恆,謂之陰包陽,離頤中孚益損,謂之陽包陰,謙豫履小畜升萃無妄大畜則非。卦包之後,則考動爻,變陽為男,變陰為女,若二爻動則主上爻,三爻動則主中爻,四五爻皆動,則主陰陽屬多之爻,六爻動及陰陽等動,則主內卦變爻,或中有子動者,竟取子孫變,以定男女也。

(注:男女を定むるの弁法は三有り。一は曰く卦包、二は曰く動変、三は曰く子孫の所属なり。《坎》《大過》《小過》《咸》《恒》の如きは、之を陰包陽と叫作す。《離》《頤》《中孚》《益》《損》の如きは、之を陽包陰と叫作す。《謙》《豫》《履》《小畜》《升》《萃》《无妄》《大畜》に至りては則ち算せず。卦包を看過して、再び動爻を考察す。陽爻を変出すれば男を生み、陰爻を変出すれば女を生む。若し両爻同動せば、則ち上面の其の一爻をもって主と為す。三爻同動せば、則ち中間の其の一爻をもって主と為す。四爻・五爻皆動けば、則ち陰陽属類の較多き其の一爻をもって主と為す。六爻斉動する或いは陰陽爻数相等しきは、則ち内卦の変爻をもって主と為す。其の中若し子孫爻発動有れば、則ち径直に子孫の変ずる所を取りて以て男女を定む。

動變之後,卦靜則考子孫,陽男陰女定之;如或兩現,舍其疾而用其不疾;如或飛無而伏復空,則以伏神子孫單拆而分男女,不可因空破而他求也。如戌建戊辰日,占男女得歸妹,亥子屬陽值空,後應生男不育。常有兩現子孫,皆屬旺相,及大有乾剝同人,乃應雙胎。海底眼:兩爻旺相喜神扶,必是雙胎天賜與。夫陰陽相包,男女成胎之時也,動變者,磨蕩化育之功也,故先泥子孫者非是。出外而家內已生,專務子孫屬陰陽,蓋物既生成,當考形體,豈以卦包動變而言之哉。)

動変の此の一層を過ぎて、若し卦全静なれば則ち子孫爻を考察し、陽に属すれば男を生み陰に属すれば女を生むをもって定む。若し子孫両現せば、則ち其の病有るを舍てて其の病なきを用いる。若し飛神の裡になくして而して伏神又落空せば、則ち伏神の子孫の是れ「単」か是れ「拆」かを用いて以て男女を分かち、其の空破するに因りて別に他処を求む可からず。例えば戌月戊辰日に男女を占し、《帰妹》を得、亥・子の子孫陽に属して而して正しく旬空に値す、後来果たして男孩を生めり然るに養活せず。也常に両箇の子孫並び現れて而して皆旺相する有り、および《大有》《乾》《剥》《同人》を得れば、則ち双胎に応ず。《海底眼》に説く「両爻旺相して喜神扶えば、必ず是れ双胎天の賜与なり」と。須らく知るべし陰陽相包は、説く所是れ男女胎を成すの時なり。動変は、説く所是れ磨蕩化育の功なり——ゆえに一上來即ち子孫爻を死抠する是れ対ならず。人外地に在りて而して家中已に生めるに至りては、則ち専ら子孫の陰陽を看る、胎児既に成形するをもって、当に其の形体を考察すべく、豈に還て卦包と動変とに談ずるに及ばんや。)

穩婆好惡,察應與財,空破無能,旺生得力,然切戒應爻克子,恐妨我之兒,應爻克財,恐害我之妻,不獨占而帶觀之。夫占近應之間爻,自占近世之間爻,及或五爻,亦不可克妻克子,而空破也。(財為婦人,應為所用之人,蓋收生以護子妻,應爻不宜值父兄也;產內兼問,若間五破空,沖剋財子,則曰化婆有犯。)

接生婆の好壊を占するは、応爻と妻財爻とを看る。落空逢破すれば則ち本事なし、旺相にして生を得れば則ち得力す。但し切に応爻の子孫を剋するを戒忌するを要す、其の我が孩子を妨害せんを怕るればなり。応爻妻財を剋するは、其の我が妻子を傷害せんを怕るればなり——此の一層は単独に卦を起すを必せず、産占の中に在りて一倂に看る可し。若し人に替わりて占せば則ち応爻に靠近するの間爻を看、自己占せば則ち世爻に靠近するの間爻を看、時にも亦第五爻を看る。此の等の爻は同様に妻を剋し子を剋す可からず、亦落空逢破す可からず。(注:妻財は産婦を代表し、応爻は雇う所の人を代表す。接生は是れ母子を保護するが為にして、ゆえに応爻宜しく父母爻或いは兄弟爻たる可からず。産占の中に在りて一倂に問及する時、若し間爻或いは五爻破に逢い空に逢い、又財爻子爻を沖剋せば、則ち穏婆妨害有りと説く。)

乳母好惡,察財與應,空破多病,生旺無殃,最忌合沖卦沖,不能終始其哺,應爻克沖子位,不免妨犯其兒,卦無亥子,後乳將少,而兒缺食也,坤艮宮之無亥子者,尤甚焉。然應克世而有難意,應值鬼而有機謀,應咸池而好酒色,應元武而喜竊偷,然所占若吉,未為大害。寄乳於人,當以子身為重,喜其生扶旺相,不宜空破絕沖,命隨鬼墓,子喪他家,卦遇鬼搖,兒病外室,不可寄乳也。寄乳而問乳母之吉凶,如擇乳母之法。(問乳母則論財應,問寄乳則重子孫,來乳去乳,好惡同義。)

奶妈の好壊を占するは、妻財爻と応爻とを看る。落空逢破すれば則ち多病にして、生を得旺を得れば則ち災なし。最も合処逢沖と本卦六沖とを忌む、然らば其れ能く自始至終に底まで喂る能はず。応爻子孫の位を沖剋すれば、孩子を妨害するを免れず。卦中若し亥・子の水爻なければ、往后奶水少なからん、孩子飽き食う能はず。若し是れ坤宮・艮宮の卦にして而又亥子なければ、則ち更に厳重なり。此の外、応爻世を剋するは、其れ難を為すの意有り。応爻官鬼に値するは、其れ別に心机有り。応爻咸池を帯ぶるは、其れ酒色を好む。応爻元武を帯ぶるは、其れ偸窃を喜ぶ。然るに占する所若し整体是れ吉なれば、此の等も亦大害と算せず。孩子を寄せ出して奶を吃せしむるは、則ち子孫爻をもって重と為す。其の生扶旺相を得るを喜び、落空・逢破・臨絶・被沖するに宜からず。本命随鬼入墓すれば、孩子別人の家に死せん。卦中官鬼揺動すれば、孩子外面に在りて病せん——此の両種則ち乳を寄す可からず。乳を寄せて而して兼ねて奶妈の吉凶を問うは、弁法奶妈を挑選するに相同なり。(注:奶妈を問えば則ち妻財と応爻とを論じ、寄乳を問えば則ち子孫爻に重んず。奶妈を請うて上門せしむると孩子を送り出すとは、好壊の看法是れ一様なり。)

產地安危,最嫌鬼動,財福兩象,不宜一傷。(卜地而產,惟用旺鬼寧為善,命隨鬼墓大忌之。)若生後而問易育,喜子孫旺相,防疾忌官鬼交重,及命隨鬼墓也。(用旺稚子有根,鬼靜則嬰兒無疾。)

生産の地の安全なるや否やを占するは、最も官鬼発動を嫌う。妻財と子孫との此の両象は、一箇も傷を受くる能はず。(注:地方を挑みて生産するは、只用神旺・官鬼安寧をもって善と為す。本命随鬼入墓する是れ大忌なり。)孩子生れ下りて以后好きに養うや否やを問うは、子孫爻旺相を喜ぶ。疾病を防がんと要せば、則ち官鬼交重発動および本命随鬼入墓を忌む。(注:用神旺なれば則ち幼児根基地好し、官鬼静なれば則ち嬰児病なし。)

若乏嗣而求子,獨索子孫,旺相生扶,得之速也,伏藏安靜,得之遲也,空破散絕,未之有焉;然不可世空,乃吾身之不能,問妻應空,問妾財空,是妻妾之身不育也。何年可得子,子孫胎養生時兆萌矣。何婦可生,弟兄所屬命姓,子現於外者,利於外生,子伏於內者,利於內育,子現元武咸池,及非世應之位,應於侍嫘外遇。蓋子嗣有無,雖有定命,惟盛德能立命焉,占者勉之。

若し是れ子嗣なくして而して子を求むれば、則ち専ら子孫爻を找う。旺相にして生扶を得れば、子を得ること速し。伏蔵にして安静なれば、子を得ること遅し。空・破・散・絶に逢えば、則ちなし。然るに世爻も亦落空す可からず、落空するは是れ我自身生育する能はざるなり。妻子を問うて而して応爻落空し・妾を問うて而して妻財落空するは、是れ妻妾生育する能はざるなり。何れの一年に子を得る能くを問えば、則ち子孫爻胎・養・長生を行くの時に在りて萌兆す。何れの一房能生するかを問えば、則ち兄弟爻の所属する生肖姓氏を看る。子孫外卦に現るは、外面に在りて生むに利あり。子孫内卦に伏すは、家中に在りて養うに利あり。子孫元武・咸池を帯びて而又世応の位の上に在らざれば、則ち侍婢或いは外遇の生ずる所に応ずべし。子嗣の有無は定命有るといえども、然るに唯だ厚徳能く其の命を自立す、占する者当に勉力して善を為すべし。

(楚中商人王氏者,四十乏嗣,癸未卯建辛未日,卜嗣得否,言其無子,以陰功勸之,後果輕財好施;及乙酉鼎革,有感力行善事,丁亥仲春甲申日來杭復卜後嗣得萃,子遇長生,許得二子,彼曰:前言無後言有何也?予曰:公必樹德矣,彼頷之而去;及子寅年連生二男,豈非盛德格天之報,如影隨形乎?學易者,當勉人為善,求嗣者,當法之以造命也。)

(注:楚地に位する王姓の商人有り、四十歳にして還て子嗣なし。癸未年卯月辛未日に子嗣を占し、《否》卦を得、我其の児子なきを説き、倂せて其に多く陰徳を積むを勧む。後来其果然として財を軽んじ施を好む。乙酉年改朝换代に到りて、其更に感触有る有りて而して力めて善事を行う。丁亥年仲春甲申日其杭州に到りて再び子嗣を占し、《萃》卦を得。子孫爻長生に遇う、我其能く両箇の児子を得るを許す。其曰く、先前なしと説き、如今有りと説くは、是れ何の為ぞや。我曰く、您必ず是れ徳を積めり。其頷きて去る。子年・寅年に到りて果然として連れて両箇の男孩を生む——此れ豈に厚徳上天を感格するの応報、影の形に随うが如くならざらんや。《易》を学ぶの人当に人の善を行うを勉励すべく、子嗣を求むるの人当に此の様子に照らして去りて其の命を自造すべし。)

撫養章第五十三

(內詳繼養撫養收養投養入繼諸問)撫養有二:我有子而欲繼養於人,最忌三沖,為有初鮮終之象,非長幼之寡恩,是上下之逆德;命隨鬼墓,往必病焉;子孫爻壞,去必喪焉。此三者,不可繼也。(繼是家者,子孫旺為康寧,卦爻合為孝慈。)我無子而欲撫人之子,則以子孫為用,福神之旺,能慎終於華首,子爻生我,善養老於衰顏,三沖則無始終,空散則無成立,命墓則有夭折,此三者不可撫也。僧道受徒,朋友立孤,亦同此義。

(本章は詳しく過継・撫養・収養・投靠して養を受く・他家に入継する等の問目を列す。)撫養は両種を分かつ。一種は是れ我児子有りて而其れを別人に過継せんと想う。最も六沖を忌む、是れ始有りて終なきの象にして、是れ長輩寡恩ならざれば、即ち是れ晩輩徳に逆うなり。本命随鬼入墓すれば、去れば必ず病を生ぜん。子孫爻敗壊すれば、去れば必ず命を喪わん。此の三様有れば則ち過継す可からず。(注:其の一家に過継して去れば、子孫旺相なれば則ち康寧にして、卦爻相合すれば則ち孝慈なり。)另一種は是れ我児子なくして而して別人の孩子を撫養せんと想う。子孫爻をもって用神と為す。子孫福神旺相なれば、能く一直に我を奉養して白頭に至らしむ。子孫爻来たりて世爻を生ずれば、能く好好と我を養いて衰老の年に於かしむ。若し六沖に逢えば、則ち始有りて終なし。落空沖散すれば、則ち成立する能はず。本命入墓すれば、則ち夭折有り。此の三様有れば則ち撫養す可からず。僧道徒弟を収め・朋友人に替わりて孤を撫して後を立つるも、道理亦一様なり。

尚有衰老無倚,弱幼無歸,雌單無養,壯貧無賴,我欲收養者,皆以應克世爻為戒。婦女用財,長上用父,卑幼用子,遠宗近表,亦用於應,皆莫克世,及用遭空破散,是其自濡於溺,而我濟無功也。三沖者,先膠漆而後冰炭,助傷者,朝琴瑟而暮干戈,所以戒也。應動多南北之心,應退多去來之志,歸魂常思舊所,游魂每念新鄉。(應克世,則恩多成怨,用被壞,則勞而無功。)

還て有り、年老依なく・幼弱帰なく・孤身の婦人奉養する人なく・壮年貧窮にして依靠する所なき、我其れらを収養せんと想うに、一概に応爻の世爻を剋するをもって戒と為す。婦女を収養するは妻財爻を用い、長輩を収養するは父母爻を用い、卑幼を収養するは子孫爻を用う。遠房の宗親・近房の表親も亦応爻を用う。此の等の爻皆世を剋す可からず。用神若し空・破・散に遭わば、是れ其れ自身正しく水中に沉溺するを、我去りて救うも亦救成らず。六沖に逢えば、是れ先ず胶漆の如くして而して後に冰炭の如し。助鬼傷身に逢えば、是れ早上還て琴瑟和鳴し晚上則ち干戈を動起す——ゆえに戒むるを要す。応爻発動するは、其れ多く南来北往の心有り。応爻退神するは、其れ多く去りて而して復来るの志有り。帰魂卦は、其れ常に旧居を想念す。游魂卦は、其れ総て新地方を念記す。(注:応爻世を剋するは、恩を施す多く怨を結ぶに変ず。用神壊せられれば、則ち白く力を費して而して功なし。)

夫應克世,而駕鬼動者為甚。武鬼動而揖盜,雀鬼動而戒非,騰蛇生連蔓之憂,白虎兆亡命之禍,天燭以火失事,咸池以淫亂心。因害而避,因利而趨,在生克之間也。(應爻帶鬼克世,其凶尤甚,復視其與何神何宿來克來生,如官文龍貴生世,益我以榮,財福生世,益我以利,克世反視,縱青龍亦以奸昧為。)

応爻世を剋して而而且に官鬼発動を帯ぶるは、害を為すこと尤も厲し。元武官鬼発動するは、是れ狼を引きて室に入るなり。朱雀官鬼発動するは、口舌是非を戒むるを要す。騰蛇は牽連蔓延の憂を生出するを主り、白虎は亡命の禍を兆示す。天燭は火に因りて事を失し、咸池は淫に因りて心を乱す。害に因りて躲避し・利に因りて趨就せんと要するは、全く生剋の間に在りて去りて看る。(注:応爻官鬼を帯びて来たりて世を剋するは、凶险尤も甚し。還て其の何の神・何の星宿を帯びて来たりて剋し来たりて生ずるかを看るを要す。例えば官爻・文書爻青龍・貴人を帯びて来たりて世を生ずるは、是れ我に与えて栄顕を帯来するなり。妻財・子孫来たりて世を生ずるは、是れ我に与えて財利を帯来するなり。若し是れ世を剋するは、則ち反りて来たりて看る、縦え是れ青龍なるとも、亦奸邪曖昧の事と当作す。)

又有我孤貧而筮投養於人者,用神克世,而莫我顧也,三沖無久惜之情,四病有興盡之憎,則不可歸也。(凡言四病,即空破散絕,占投養者,當戒是三也。)又有彼乏嗣,而入繼於人者,有義繼利繼之分。繼義世旺我往而昌,世壞我入而困也;繼利則財壞無得,應空無望也。三沖不睦,游魂不一,鬼動而訟。繼成若謀事,繼爭如奪缺,是以卦沖合沖,世空應空,鬼失財失,不能成也,應爻克世,不勝奪也。

還て我孤苦貧寒にして而して別人に投靠して養を受けんを占する有り。用神世を剋するは、対方則ち我を照顧せざらん。六沖に逢うは、長久の怜恤の情なし。用神「四病」有るは、興致一たび尽きれば則ち厭憎を生ず——これ則ち去りて投靠す可からず。(注:いわゆる四病は、即ち是れ空・破・散・絶なり。投養を占するの人は此の几様を戒むるを要す。)還て対方子嗣なくして而して我他家に入継して去る有り、要するに「継義」と「継利」との両種を分かつを要す。継義のは、世爻旺相なれば、我去れば則ち昌盛す。世爻敗壊すれば、我去れば則ち困頓す。継利のは、財爻敗壊すれば則ち得着せず、応爻落空すれば則ち指望なし。六沖に逢えば則ち彼此不睦にして、游魂に逢えば則ち心志一ならず、官鬼発動すれば則ち訟事を生ず。過継を争取するは事を謀るに相同にして、継承の位を争奪するは官缺を争奪するに相同なり。ゆえに本卦六沖・合処逢沖・世爻落空・応爻落空・官鬼失位・妻財失位するは、皆成る能はず。応爻世を剋するは、則ち人家に争勝る能はず。

痘疹章第五十四

(內詳見痘趨避疏密出期何人大象六問)夫痘疹亦天災也,是名天花,亦名聖瘡,動關童命,敢忽神筮?未花而問,以鬼為信,蓋鬼空根芽未萌,鬼靜氣機未動,鬼散雖流行而不及也。破靜而甲不拆,破動而病或殊,鬼絕則未生花也。(以鬼為病,問痘即痘也。月破非應有痘,鬼動是當有病,乃或癍麻瘡毒,未為正痘,故曰病殊。)

(本章は詳しく是れ否か痘を出す・趨避・痘の疎密・痘を出す時期・何人痘を出す・総体吉凶等の六箇の問目を列す。)痘疹も亦是れ天災にして、名を「天花」と叫び、又「聖瘡」と叫ぶ、動輙小児の性命に関係す、豈に敢えて卦て卦筮を軽忽せんや。未だ痘を出さざるの時来たりて問うは、官鬼爻をもって憑信と為す。官鬼落空するは、是れ病根未だ萌動せざるなり。官鬼安静するは、是れ気機未だ発動せざるなり。官鬼沖散せらるるは、時気流行するといえども亦波及せらるるに及ばず。官鬼月破に逢うて而して安静するは、是れ痘甲綻開せざらん。官鬼破に逢うて而して発動するは、患うる所或いは是れ別の病ならん。官鬼絶に臨まば、則ち還て痘を出さざらん。(注:官鬼をもって病と為し、痘を問う時其れ即ち痘を代表す。月破すれば則ち当に痘有る可からず、官鬼発動すれば則ち当に病有るべし。然るに其れ可能なるは斑疹・麻疹・瘡毒にして、是れ正痘にあらず、ゆえに「病殊」と説く。)

鬼動將見,鬼沖將開,鬼旺將起,當月當日,則是月是日而出也。(官鬼值日月當見,如丑建乙卯日,佔有花得履之同人,當日見標,復一人亦占履之睽,及次年二月始痘,蓋卯鬼發動故應速,卯鬼安靜故應遲。)

官鬼発動すれば、痘則ち現れんと要す。官鬼沖せらるれば、痘則ち開かんと要す。官鬼旺相すれば、痘則ち起らんと要す。其れ正しく某月・某日に当たれば、則ち其の月・其の日に在りて痘を出す。(注:官鬼正しく日建月建に値すれば、痘則ち当に現るべし。例えば丑月乙卯日に是れ否か痘を出すを占し、《履》を得て《同人》に変ず、当天即ち痘標を見る。別に一人有りて亦来たりて占し、《履》を得て《睽》に変ず、卻て第二年の二月に到りて始めて痘を出す——前一卦卯木官鬼発動すればゆえに応ずること速く、後一卦卯木官鬼安静すればゆえに応ずること遅し。)

當歲而索鬼象之得失,有二而考一爻之虛實。(官鬼若值太歲,或遇空破休囚,則言未出,後雖日月會同,亦未可言有,如己亥年辰建辛未日,佔有痘得同人,亥鬼旬空,終歲康寧,則不可以太歲為鬼而當年應痘也。如卦有兩鬼,一空一動,則以其動,一強一弱,則以其強,皆應當出,乃謂考一爻虛實爾。)

当年是れ否か痘を出すを占するは、則ち官鬼の象の得失を捜求す。若し卦中両箇の官鬼有れば、則ち其の中一爻の虚実を考察す。(注:官鬼若し正しく太歳に値して、卻て又空・破・休囚に逢えば、則ち此の一年出さずと説く。後来便ち日月其れと会同するも、亦能有りと説く能はず。例えば己亥年辰月辛未日に是れ否か痘有るを占し、《同人》を得、亥水官鬼正しく旬空に逢う、其の一年始終平安なり——見る可し官鬼正しく太歳たるに因りて則ち当年痘に応ずと断ず可からざるなり。又如卦中両箇の官鬼有りて、一箇空・一箇動けば、則ち其の動くを取る。一強一弱なれば、則ち其の強きを取る、皆当に出すべしと断ず。これ即ちいわゆる一爻の虚実を考察するなり。)

世由己招,應由人召,內為本鄉之行災,外為他處之流禍。往避而得痘,游魂鬼搖,來歸而不得痘,歸魂鬼靜。伏鬼有氣者亦見也。(官鬼動,而天花開矣,在世則為特發,在應則為纏染,在六爻童僕起根,在三爻弟兄繼種,內為本境,外為他鄉,游魂為往,歸魂為來。蓋鬼空於內,本境無事,鬼空於外,他鄉可避;鬼動歸魂,回家有痘,鬼空游魂,往外得免也。大抵鬼爻旺相,雖伏亦萌,鬼爻休囚,雖現亦息。)

官鬼世爻に在るは、是れ自己招きて来るなり。応爻に在るは、是れ別人伝えて来るなり。内卦に在るは、是れ本郷流行の災なり。外卦に在るは、是れ外地流来の禍なり。外出て躲避せんと想いて而して仍お痘を出すは、是れ游魂卦にして而して官鬼揺動するなり。家に帰り来りて反りて痘を出さざるは、是れ帰魂卦にして而して官鬼安静するなり。伏蔵の官鬼若し気有れば、痘も亦照様出るを会す。(注:官鬼一たび動けば、天花則ち開けり。其れ世爻に在るは是れ自身独発して、応爻に在るは是れ人に伝染せらる。上爻に在るは是れ僕童先ず痘を起し、三爻に在るは是れ兄弟接いで出づ。内卦は本地と為り、外卦は他郷と為す。游魂は出去を主り、帰魂は回来を主る。官鬼内卦に在りて落空すれば、本地事なし。外卦に在りて落空すれば、外地に去りて避く可し。官鬼発動して而して卦是れ帰魂なれば、家に帰りて痘を出さん。官鬼落空して而して卦是れ游魂なれば、外に出でれば則ち免るを能くす。大体上官鬼旺相なれば、伏蔵するといえども亦萌発せん。官鬼休囚なれば、顕現するといえども亦平息せん。)

占花疏密,詢鬼旺衰,以八卦而分手足,以六爻而定身形,以五行而著顏色,乾首坤腹,五脢二腓,金白火赤可類也。(蓋鬼為痘,若臨日月旺相生扶,花必綢密,如值空破休囚死絕,痘必疏朗。凡鬼動何宮,則定花叢何處,如不動,審旺何爻,如發艮宮手臂密,如動兌宮口頰多,坎離上身,震巽下身;旺在初爻,先有於足,旺在六爻,始發於面,五爻胸背,二爻腿膝,三四腰股心腹。

痘の出ること稀なるか密なるかを占せば、則ち官鬼の旺衰を問う。八卦を用いて手足の部位を分かち、六爻を用いて身体の部位を定め、五行を用いて痘の顔色を顕す。乾は頭と為り坤は腹と為り、第五爻は背脊と為り第二爻は小腿と為り、金は白色を主り火は赤色を主る、皆以て類推す可し。(注:官鬼は痘を代表す。其れ若し日月に臨み旺相にして生扶を得れば、痘必定稠密なり。若し空・破・休囚・死・絶に逢えば、痘必定稀疏なり。官鬼何れの一宮に在りて動けば、則ち痘の叢生するは何れの部位に在るかを定む。若し動かざれば、則ち其の何れの一爻に在りて旺くかを看る。譬ば艮宮に在りて発すれば、手臂の上密なり。兌宮に在りて動けば、口頬の上多し。坎・離は上身を主り、震・巽は下身を主る。初爻に在りて旺ければ、先ず脚に出づ。上爻に在りて旺ければ、先ず臉に発す。五爻は胸背を主り、二爻は腿膝を主り、三・四爻は腰股と心腹とを主る。

火鬼發其色紅紫,金鬼動其色虛白,水鬼發其色黑陷,木為雜細,土為腫大。然必論用神生死,而後定之吉凶,故水鬼動而主象旺者,痘見黑釘,後復收功。然痘症多變,設遇用象破空,或值何鬼發動,則變此症而喪,如未建甲辰日,占子痘得屯之革,於戊申日乃變脾病而不治,餘仿此。)

火性の官鬼発動すれば、痘色紅紫なり。金性の官鬼発動すれば、痘色虚白なり。水性の官鬼発動すれば、痘色黒にして而して塌陷す。木性の官鬼は痘粒細雑を主り、土性の官鬼は痘粒腫大を主る。然るに必ず須らく先ず用神の生死を論じ、然後始めて吉凶を定む。ゆえに水性の官鬼発動して而して主象旺相するは、痘黒疔を現ずといえども、後来仍お收功する能くあり。但し痘症変化多端にして、倘若りし用神破に逢い空に逢うか、或いは某の官鬼正しく発動に当たれば、則ち別の症候に転成して而して命を喪わん。例えば未月甲辰日に児子の痘を占し、《屯》を得て《革》に変じ、戊申日に到りて脾病に転成して而して治せず。其余類推せよ。)

如問痘見何人,鬼當本命,鬼化卦宮者應之。考六親之化鬼,及鬼化之六親,則痘是人也,然亦必鬼旺動而發焉。(一家之內,以官鬼值何人本命,則曰是人有痘。又鬼動艮宮,則曰少男,鬼化離象,則曰中女,財爻化鬼,則曰奴僕,鬼象化子,則曰孩提,大抵務於鬼爻旺動而言也。)

若し誰が痘を出さんかを問わば、官鬼正しく誰の本命に当たるか、或いは官鬼の化入する所の卦宮誰を代表するか、則ち誰の身の上に応ずべし。再び何れの一位の六親官鬼を化出するか・官鬼何れの一位の六親に化成するかを考察せば、痘を出すは即ち其の人なり。然るに亦必ず官鬼旺相発動するをもって始めて発作す。(注:一家の内、官鬼正しく誰の本命に値せば、則ち其の人痘有りと説く。又如官鬼艮宮に在りて動けば、則ち是れ少男と説く。官鬼離象に化成せば、則ち是れ中女と説く。妻財爻官鬼を化出せば、則ち是れ奴僕と説く。官鬼の象子孫に化成せば、則ち是れ小孩と説く。大体皆官鬼旺相発動の前提の下に在りて始めて此の如く説く。)

如問孩童何時見痘,當官鬼之年月日,及生旺官鬼之年月日則痘也。上下鬼而填其虛,變伏鬼而實其質。(遠近分卜,問何歲則以年計,問何時則以月計,先以填實,次以生旺年月斷之。若卦有兩鬼,或一空一實,反以填補空鬼為期;卦無一官,或伏爻變爻有者,當以變伏之鬼所值為期也。)

若し小孩の何時に痘を出すかを問わば、則ち官鬼当値の年月日および官鬼を生旺する之彼の等の年月日に在りて痘を出す。若し上下両箇の官鬼有れば、則ち其の空を填実する之時を取る。若し官鬼変爻・伏爻に在れば、則ち其の本質を填実する之時を取る。(注:遠期近期は分かちて占するを要す。何れの一年を問えば則ち年に按じて算し、何時を問えば則ち月に按じて算す。先ず填実の期を取り、其次生旺の年月に按じて以て断ず。若し卦中両箇の官鬼有りて、一箇空一箇実なれば、反りて其の空鬼を填補する之時をもって期と為す。若し卦中一箇の官鬼もなければ、而して伏爻・変爻の裡に有れば、則ち変爻・伏爻の官鬼の値する所の時をもって期と為す。)

既痘而筮大象之吉凶,七日之內,三沖是戒,謂花未開而先謝也。卦屬反伏墓絕,與命隨鬼墓,雖用旺難治,四忌之外,再考用神。蓋鬼旺而用旺花叢而根固,乃吉,鬼壞而用壞,花悴而根枯,乃凶。生旺用神之日,為有成時,當沖鬼象之辰,為有變期也。大抵感不感務乎鬼,害不害務乎用,鬼化鬼者痘後痍,交加動者,瘄痘相參也。(此專務用爻而言吉凶,不復論鬼衰旺。若用爻有生扶救助,鬼旺無非花密,鬼爻填實沖動,無非防變,鬼化鬼及用化鬼,無非痘後餘毒,交加鬼發,或別病相乘而已,未至大害也。)

已に痘を出したる之后、総体の吉凶を占す。痘を出して七天の内は最も六沖を戒む、是れ痘未だ開かざるに先ず謝るなり。卦反吟・伏吟・墓・絶に属しおよび本命随鬼入墓するは、便ち用神旺相なるも亦治し難し。此の四様の忌諱を除くの外、再び用神を考察す。官鬼旺にして用神も亦旺くば、是れ痘叢稠密にして根基牢固なり、吉と為す。官鬼敗壊にして用神も亦敗壊すれば、是れ痘花憔悴にして根柢枯竭す、凶と為す。用神を生旺する之彼の一天は、是れ痘能く漿を成し功を収むるの時なり。官鬼の象を沖動する之彼の一天は、是れ病情変せんと要するの日子なり。大体説けば、感染するや否やは官鬼を看るを要し、命を害するや否やは用神を看るを要す。官鬼官鬼を化するは、痘後還て瘡痍を留む。官鬼別爻と交加して発動するは、是れ麻疹と痘疹と夾雑す。(注:此の段は専ら用爻に就きて吉凶を論じ、再び官鬼の衰旺を論ぜず。只用爻生扶救助有れば、然らば則ち官鬼旺は過ぎず痘出ること密なり、官鬼填実沖動は過ぎず変化を防ぐを要するなり、官鬼官鬼を化しおよび用神官鬼を化するは過ぎず痘後余毒なり、官鬼交加発動は過ぎず別に別病相乗有るのみ、皆大害を成すに至らず。)

疾病章第五十五

(內詳症候防疫真假成疾養病避暑六問)夫死生有命,不可禱也,疾病在人,不可忽也,慎於未病,君子之道也。既疾,可不筮其吉凶而調劑之?命隨鬼墓,不治之疾也。(如戌建甲辰日占子病,生年己亥,得同人,卦中子孫旺相,六爻安靜,病應不死,然亥命隨官入墓,法主大凶。後其疾不死,未半年溺水而亡。)

(本章は詳しく症候・防疫・真假期・是れ否か慢病を落下する・養病・避暑等の六箇の問目を列す。)死生自ら天命有り、是れ禱告求めて得らるるにあらず。但し疾病人の身の上に発生するは、卻て軽忽す可からず——未病の先に在りて就きて謹慎するは、始めて是れ君子の道なり。既然已に病めり、豈に吉凶を占問せずして而据りて調治せざるを得んや。本命随鬼入墓するは、是れ治す可からざるの疾なり。(注:例えば戌月甲辰日に児子の病を占し、其れ己亥年に生れ、《同人》卦を得。卦中子孫旺相・六爻安静なり、理に照らせば病死に至らざるべし。但し亥此の本命官鬼に随い入墓す、法に按じて大凶を主る。後来其此の場の病果たして死せず、卻て半年に到らずして溺水して亡なり。)

卦屬反伏墓絕,亦不治也,即能治亦成疾矣。病未久者,三沖而愈,病已久者,三沖而亡,此三者不論用神衰旺也。外此,則專重用神矣,如遇動散、月破、克空、日破、受傷無援、脫氣者危,遇日月動變有一能救者,危而復安。

卦反吟・伏吟・墓・絶に属するも、亦治す可からず。便ち治得住るとも、亦痼疾を落下するを要す。病得ること還て久しからざるは、六沖に遇えば則ち好し。病得ること已に久しきは、六沖に遇えば則ち亡す。以上の三様は、皆用神の衰旺を論ぜず。此の外、則ち専ら用神に重んず。用神若し動に遇いて而して散ぜられ・月破・剋を被りて又落空・日破・傷を受けて而して援救なき・泄脱気せらるるに遇えば、皆危険なり。若し日建・月建・動爻・変爻の中一様有りて能く其れを救えば、則ち危にして而して復安す。

(動散,如卯建丙寅日,占子病得漸之觀是也;月破,如癸卯歲卯建壬子日,占予妻病得離,遂亡本月是也;克空,如酉建丁未日,占父病得未濟是也;日破,如戌建辛酉日,占夫病得漸是也;受傷無援,如子建戊子日,占弟兄得鼎之旅,一占弟兄得離,皆為受傷無援;脫氣,如戌建戊辰日,占己病得萃之訟,乃為脫氣。以上七法繫大凶,得日月動變有一能救者,則反觀之。)

(注:「動散」は、如し卯月丙寅日に児子の病を占し、《漸》を得て《観》に変ず。「月破」は、如し癸卯年卯月壬子日に我が妻子の病を占し、《離》卦を得、当月即ち亡故す。「剋空」は、如し酉月丁未日に父親の病を占し、《未済》を得。「日破」は、如し戌月辛酉日に丈夫の病を占し、《漸》を得。「受傷無援」は、如し子月戊子日に兄弟の病を占し、《鼎》を得て《旅》に変ず。又有一次兄弟を占して《離》を得、皆受傷無援に属す。「脱気」は、如し戌月戊辰日に自己の病を占し、《萃》を得て《訟》に変ずるは、即ち是れ脱気なり。以上の此の几様は皆大凶に属す。若し日・月・動爻・変爻の中一様有りて能く救わば、則ち反りて来たりて看るを要す。)

考之占驗,四滅沒不死,十卦不死,無鬼無財不死,身空命空不死,凶煞不死,則其所以死者,必用神死則死,用神生則生爾。(滅沒,春需蒙,夏觀蠱,秋剝節,冬旅臨是也。十卦,明夷觀賁大畜豐同人蠱夬需臨是也。凶煞,三坵五墓喪車之類。

実際の占験より考究すれば、いわゆる「四滅没」必ずしも死せず、「十卦」必ずしも死せず、卦中官鬼なく妻財なき必ずしも死せず、身爻落空・本命落空必ずしも死せず、凶煞に遇うも亦必ずしも死せず。真正に生死を決定するは只是れ用神なり。用神死せば則ち死し、用神生すれば則ち生く。(注:いわゆる滅没は、是れ春天《需》《蒙》を得・夏天《観》《蠱》を得・秋天《剥》《節》を得・冬天《旅》《臨》を得るなり。いわゆる十卦は、是れ《明夷》《観》《賁》《大畜》《豊》《同人》《蠱》《夬》《需》《臨》なり。いわゆる凶煞は、是れ三坵・五墓・喪車の類なり。

如占父病,六月得觀,何從而死?用居日月,卦無財鬼,何凶?蓋用壞無鬼,雖禱不祐,用旺無鬼,不祈亦康,無財用絕,天祿已終,無財用旺,飲食少進爾。甲子旬空亥,則亥命不可問病,寅月破申,則申命不可占疾乎。故應不為戒,身空,有世爻卦身可憑,本命不現,有變卦伏爻可取。大抵專務用爻,以定生死安危,誠得易旨也。神煞尤輕。)

譬ば父親の病を占し、六月《観》卦を得——何を憑りて則ち其の死を断ぜん。用神正しく日建月建に当たり、卦中妻財・官鬼なきといえども、又凶何れに在らん。須らく知るべし、用神敗壊にして而して卦中鬼なきは、是れ禱告するも亦保祐を得ざるなり。用神旺相にして而して卦中鬼なきは、是れ祈祷せずとも亦自ら康復せん。卦中財なくして而して用神絶に臨まば、是れ天禄已に尽きたるなり。卦中財なくして而して用神旺相なれば、過ぎず飲食進むこと少なきのみ。豈に甲子旬中亥爻落空すれば、亥に属する人則ち病を問う能はざらんや。寅月沖破申爻すれば、申に属する人則ち疾を占する能はざらんや。見る可し此の等皆戒と為すに足らず。身爻落空すれば、還て世爻・卦身憑る可き有り。本命卦に上らざれば、還て変卦・伏爻取る可き有り。要之専ら用爻をもって以て生死安危を定むれば、始めて真正に《易》占の宗旨を得着す。神煞の分量尤も軽し。)

常試土鬼獨發,而禱於疾病者,九死一生,或曰用有氣,則禱土以回生,用無援,則開墓以葬死,良可信也。(天元賦曰:土煞俱興,定作黃泉之客;補遺云:夏論土爻臨鬼動,多凶少吉禍難禳。大抵東南土薄,有犯土忌,禳土得生者,十有六七,西北土厚,不畏土禁,所以祈而無功也。)

我常に試験す、土性の官鬼独発して而して病人の為に祈祷するは、往々九死一生なり。亦人の説く有り、用神若し気有れば、土神を禱謝すれば則ち能く回生す。用神若し救援なければ、則ち等しく墓を開きて以て死人を葬るに若く——此の話確かに信ず可し。(注:《天元賦》に説く「土煞俱に興れば、定めて黄泉の客と作さん」と。《補遺》に説く「夏に土爻鬼に臨みて動くを論ずれば、多く凶少なく吉禍禳め難し」と。大抵東南一帯土層薄く、若し真に動土の忌を犯せば、土神を禳解して而して救を得るは十有六七なり。西北一帯土層厚く、本より動土の禁を怕れず、ゆえに祈禳するも亦効験なし。)

游魂歸魂,保於旅而不保於家,震巽坤艮,危於老而不危於少,女終男窮,非宜壯年之問也。(遊往歸來,病於客旅,道途不忌;震為棺,巽為槨,艮為塚,坤為墓,衰年大忌,有備更凶;未濟歸妹,壯歲非宜。然亦兼用神而參。)

游魂・帰魂の両類の卦は、外に在りて客を作るの人を保つを得て、家裡に在るの人を保つ能はず。《震》《巽》《坤》《艮》の四卦は、老人に対し危険にして而して少年に対し危険ならず。《未済》《帰妹》は女道已に終わり男道已に窮まるを主り、壮年の人の来たりて病を問うに宜からず。(注:游魂は去を主り帰魂は来を主る、病旅途中に在るの人は反りて此の両類の卦を忌まず。震は棺と為り巽は椁と為り艮は墳と為り坤は墓と為る、老年人の大忌なり。若し家中已に棺木を備下せば、則ち更に凶なり。《未済》《帰妹》は壮年に於て宜からず。然るに此の等仍お兼ねて用神を看て以て参断するを要す。)

忌神搖矣,元神動焉,謂之二生也;元神動矣,仇神搖焉,謂之兩病也;忌仇動矣,元神暗搖,生之道也;無忌動矣,用神明壞,死之途也。

忌神揺動して而して元神も亦発動する、此れを「二生」と叫ぶ——元神既に忌神の気を泄し、又用神を生ず、是れ両重の生意なり。元神発動して而して仇神も亦揺動する、此れを「両病」と叫ぶ——元神剋を被り用神援を失う、是れ両重の毛病なり。忌神仇神皆動きて、而して元神暗動して来たりて救うは、是れ乃ち活路なり。忌神発動なくして、而して用神明明白白に敗壊するは、是れ乃ち死路なり。

(如未建丙申日,占母病得同人之噬嗑,申乃忌神,本來克卯,亥乃元神,動洩忌神之氣,而生卯木用爻,是為二生;卯建乙卯日,占妻病得同人之咸,子動生財,本謂元神助我,卯木仇神相剋戌爻,更多一病也;如未建壬寅日,占夫病得同人之既濟,兄子皆動,傷官應篤,寅申沖財,暗發生亥,後病得起;如卯建丙寅日,占子身得坤之損,卦有父兄發動,木來救子,然酉金明受日絕月破,所以不能救也。餘仿此。)

(注:例えば未月丙申日に母親の病を占し、《同人》を得て《噬嗑》に変ず。申金是れ忌神にして、本より卯木の用神を剋す。亥水是れ元神にして、一たび発動すれば既に申金忌神の気を泄し、又卯木の用爻を生ず、これ即ち是れ「二生」なり。又如卯月乙卯日に妻子の病を占し、《同人》を得て《咸》に変ず。子水発動して妻財を生ず、本より是れ元神の来たりて我を助くるなり。可是れ卯木是れ仇神にして、又来たりて戌土を剋す——これ則ち一重の毛病を多くす。又如未月壬寅日に丈夫の病を占し、《同人》を得て《既済》に変ず。兄弟と子孫と皆動きて、官爻を傷め、病当に沈重すべし。但し寅・申相沖して而して妻財暗動して亥水を生ず、後来病則ち好起せり。又如卯月丙寅日に児子の身体を占し、《坤》を得て《損》に変ず。卦中父母・兄弟発動し、本より木の来たりて子孫を救う有り。可是れ酉金明明白白に日上に在りて絶に臨み月上に在りて破せらる、ゆえに救成らず。其余類推せよ。)

飛爻之用神絕,伏爻之用神生,非危也;內卦之用神亡,外卦之用神存,非危也;卦爻之用神無,日月之用神有,非危也。(如寅建丙寅日,占弟兄得乾之需,申飛用爻,日破月破,而不知酉伏戌下,火生土而土生金,故曰非危也;如辰建辛卯日,占子身得未濟,外未雖旬空,內辰當月建,後愈;如午建戊寅日,占妻身得既濟,卦內雖無用爻,月午日寅,元用並現,當月病癒。)

飛爻の上の用神絶に臨みて、而して伏爻の上の用神生を得れば、則ち危険ならず。内卦の用神已に亡びて、而して外卦の用神尚お存すれば、則ち危険ならず。卦爻の裡用神なくして、而して日建月建即ち是れ用神なれば、亦危険ならず。(注:例えば寅月丙寅日に兄弟の病を占し、《乾》を得て《需》に変ず。申金飛爻の用神を作し、既に日破又月破す。卻て知らず酉金戌土の下に伏し、火土を生じ土又金を生ず、ゆえに危険ならずと説く。又如辰月辛卯日に児子の身体を占し、《未済》を得。外卦の未土旬空に逢うといえども、内卦の辰土卻て正しく月建に当たる、後来全愈す。又如午月戊寅日に妻子の身体を占し、《既済》を得。卦内用爻なきといえども、但し月建是れ午・日辰是れ寅にして、元神と用神と皆在り、当月病即ち好けり。)

猶有日月動爻克用,是謂不救,而用爻得化生扶,非危也。日月動爻,與用神不生不克,而用神化克則危矣。故曰用神有一生則生,有一死則死。(此言用神化生化克為最要法,然變爻亦宜無病,乃真有救,如未建甲辰日,占子身得咸之蹇,日月克用大凶,而用化兄弟長生,是乃不死;戌建戊申日,占父身得艮之蠱,用爻獨發當生,以化絕於亥遂不救。)

還て有り、日・月・動爻皆来たりて用神を剋す、本より当に救なきべし、但し用神生扶の之爻を化出せば、則ち危険ならず。反えば、日・月・動爻と用神と既に生せず亦不剋せずして、而して用神卻て其れを剋する之爻を化出せば、則ち危険なり。ゆえに説く、用神只一処の生有れば則ち能く生き、只一処の死有れば則ち死す。(注:これ是れ用神の化生・化剋は最も緊要の一法を説くなり。然るに変爻自身も亦病なきを要して、始めて真有救と算す。例えば未月甲辰日に児子の身体を占し、《咸》を得て《蹇》に変ず。日月皆用神を剋す、本より是れ大凶なり。但し用神兄弟の之爻を化出して而して長生を得、ゆえに死せず。又如戌月戊申日に父親の身体を占し、《艮》を得て《蠱》に変ず。用爻独発すれば本より当に生機有るべし、卻て亥を化出して而して絶に臨み、終に治せず。)

卦無用神,雲謂凶兆,然得元神動則不死,以其趨生也。忌神動而用神伏反吉,以其避克也,雖然,亦必得日月之救焉。(如酉建戊申日,占妻身得睽之損,卦無用爻,本非吉兆,喜得子孫發動,及冬病癒,是謂趨生也;如亥建甲申日,亦占妻身,得姤之升,忌神發動,本是凶兆,喜用神不現,伏於月建之下,後交子月壬辰日,病勢漸解。蓋申子辰會水局,忌神合為元神,是謂避克也。)

卦中用神なきは、通例是れ凶兆と説く。然るに只元神発動すれば、則ち死するに至らず、用神生路の趨く可き有るをもってなり。忌神発動して而して用神恰好伏蔵するは、反りて是れ吉なり、用神剋を躲開するをもってなり。話此の如くといえども、亦仍お須らく日・月の来たりて救う有るをして乃ち行われん。(注:例えば酉月戊申日に妻子の身体を占し、《睽》を得て《損》に変ず。卦中用爻なし、本より是れ吉兆にあらず。幸いなるかな子孫発動し、冬天に到りて病即ち好けり——これ即ち是れ「趨生」なり。又如亥月甲申日も亦妻子の身体を占し、《姤》を得て《升》に変ず。忌神発動す、本より是れ凶兆なり。幸いなるかな用神現れずして而して月建の下に伏す、後来子月壬辰日に交わり、病勢漸く解す——申・子・辰会して水局を成すをもって、忌神反りて元神を合成せり、これ即ち是れ「避剋」なり。)

如問危時,其法有三:當鬼之日月其休乎,占父母則非,一也;忌仇之神躍,用神之爻潛,見用神則休,二也;用神月破,危於是月,用神日破,危於是日,用神失氣,危於是時,用神亡援,危於是期,三也。

若し危険何時に在るかを問わば、弁法三条有り。第一、官鬼当値の日・月最も危険にして、唯だ父母を占するは適用せず。第二、忌神仇神跳動して而して用神潜伏せば、然らば則ち用神一たび頭を露わせば則ち危険なり。第三、用神月破すれば則ち其の月に危く、用神日破すれば則ち其の一天に危く、用神気を失えば則ち其の時辰に危く、用神援助を失えば則ち其の時期に危し。

(凡病遇官鬼所值之日月當凶,惟占父母不論者,蓋以官鬼為元神也。忌神仇神皆動,用神潛伏避克,遇用神值日月之時,出而受仇忌之傷,所以當凶。日破月破,越是月日而解,用神失氣,謂用神受克絕之時,用神亡援,謂元神遭破散之際,皆所以當凶爾。

(注:凡そ病は、官鬼当値の日・月に遇えば則ち凶なり。唯だ独り父母を占する時是れ此の如く論ぜず、父母に対し而して言えば官鬼正しく是れ元神たるをもってなり。忌神・仇神皆動きて、用神潜伏して剋伐を躲避す。一たび用神日に値し月に値するの時に到れば、其れ出で来れば則ち仇忌の傷を受くるを要す、ゆえに其の時則ち凶なり。日破・月破は、其の日・其の月を過ぎて始めて解す。いわゆる「用神失気」は、用神剋を被り絶に臨むの時を指す。いわゆる「用神亡援」は、元神破に遭い散に遭うの際を指す——此の等の時候皆凶なり。

如寅建庚子日,占子病得夬之革,酉金絕寅死子,其疾不療,後壬寅日症變,甲寅日乃絕,謂值獨發甲寅鬼也。巳建戊午日,占子病得小過之大壯,及癸亥日而亡,因亥月破更凶,是謂忌仇動用神潛伏,及亥日出現,則受傷矣,假或申月占此,過亥子日後,所伏用神得月長生,其病可痊。

例えば寅月庚子日に児子の病を占し、《夬》を得て《革》に変ず。酉金の用神寅に於て絶し子に於て死す、此の病治すこと好からず。後来壬寅日症候転変し、甲寅日則ち気を断てり——正しく独発の甲寅官鬼の上に応ず。又如巳月戊午日に児子の病を占し、《小過》を得て《大壮》に変じ、癸亥日に到りて死せり。亥又月破に逢うをもって、ゆえに更に凶なり。これ即ち是れ忌神仇神発動して而して用神潜伏し、亥日用神頭を露わすを待ちて、則ち傷を受けたるなり。假使此の一卦是れ申月に在りて占せるならば、亥日・子日を過ぎたる之后、伏する所の用神月建の長生を得、病則ち能く全愈せん。

子建甲寅日,占父身得乾之同人,忌動當凶,次日節變小寒,丑月土旺,至下歲孟春方絕,木旺土虛,用神失氣爾。子建己未日,占自身得未濟之睽,世遇月破,其病不治,寅動生午似可救,而不知次日庚申,沖散元神,是夕遂卒。大抵破壞元神之日,生助忌神之期皆凶。)

又如子月甲寅日に父親の身体を占し、《乾》を得て《同人》に変ず。忌神発動すれば本より当に凶なるべし、但し第二天小寒節に交わり丑月の土旺に進入し、一直到りて第二年の孟春木旺土虚の時に、用神始めて気を失うて而して絶す。又如子月己未日に自ら身体を占し、《未済》を得て《睽》に変ず。世爻正しく月破に逢う、此の病治すこと好からず。卦中寅木発動して午火を生ず、看れば救う可き似たれども、卻て知らず第二天是れ庚申にして、元神を沖散す、当晚即ち去世せり。大体説けば、元神を破壊するの日子・忌神を生助するの時期は、皆凶を主る。)

如問安日,其法有六:用神困矣,得生而病康;用神空矣,得實而病癒;用神破散,逾日月而可保;墓開而疾退;鬼制而患消;用現而身起也。此六者,病安之辰也。(凡用休囚,病退於生扶之日,用爻空陷,病退於填補之期,用爻破散,病退於逾是破散之時,用爻墓,病退於開墓,用爻潛,病退於現起,子孫值日,疾患漸安,惟占夫占官不論。大抵子孫值日,醫藥效而禱祈靈,官鬼司辰,災患變而神思困也。)

若し何れの一天病能く好くかを問わば、弁法六条有り。用神困弱するは、生扶を得る其の天病則ち好転す。用神落空するは、填実する其の天病則ち痊愈す。用神破散するは、其の日月を過ぐれば則ち保つ可し。用神入墓するは、墓開く其の天病退す。官鬼制せらるる其の天患消ゆ。用神伏に由りて現るる其の天人則ち能く起床す。此の六様皆是れ病愈の期なり。(注:凡そ用神休囚すれば、病生扶を得る之日に退く。用爻空陥すれば、病填補の期に退く。用爻破散すれば、病破散の時を過ぐるに在りて退く。用爻入墓すれば、病墓を開くの時に退く。用爻潜伏すれば、病其の顕現するの時に退く。子孫日に値すれば、病患漸く安し——唯だ丈夫を占し官職を占する時是れ此の如く論ぜず。大抵子孫日に値すれば、薬を用いて効有り祈祷するも亦霊なり。官鬼当値すれば、災患変を生じて而して人の精神困頓す。)

夫筮己疾,世乃用神,隨墓助傷,墓絕反伏,雖旺,而遇一則凶;筮人疾,應乃用神,隨墓反伏墓絕,雖生,而一不可遇也。用神之法,主雖少而用父母,僕雖老而用妻財,宗雖五服而用尊卑,表雖三黨而用賓應,仕雖密而用官,師雖疏而用父。(宗姓雖五服之遠,稱叔用父,稱侄用子也;表姓雖以三黨之近,占必以應為用,惟岳父母、舅父母,則用父爻也;凡占現任雖密,不用應而用官;凡占師傅雖疏,不用應而用父。)

自己の病を占するは、世爻即ち是れ用神なり。随鬼入墓・助鬼傷身・墓・絶・反吟・伏吟に遇えば、便ち世爻旺相なるも、只一様に碰上さえすれば則ち凶なり。別人に替わりて病を占するは、応爻即ち是れ用神なり。随鬼入墓・反吟・伏吟・墓・絶に遇えば、便ち応爻生を得るも、亦一様に皆碰う可からず。用神を取るの原則は、主人年少なるといえども、仍お父母爻を用い。僕人年老いたるといえども、仍お妻財爻を用い。同宗已に五服を出づるといえども、仍お尊卑に按じて父母或いは子孫を取る。親戚三党の近に属するといえども、仍お応爻を用いて賓と為す。現任の官員我と親密なるといえども、仍お官鬼を用い。老師我と疏遠なるといえども、仍お父母を用う。(注:同宗の人便ち遠く五服を出づるも、叔と称すれば則ち父母爻を用い、侄と称すれば則ち子孫爻を用う。表親便ち父族・母族・妻族此の三党の近に属するも、占する時必ず応爻をもって用と為す。只有だ岳父岳母・舅父舅母のみ始めて父母爻を用う。凡そ現任の官員を占するは、便ち交情親密なるも、亦応爻を用いずして而して官鬼を用う。凡そ師傅を占するは、便ち関係疏遠なるも、亦応爻を用いずして而して父母を用う。)

卜婦人者,姑姨姊妹之外,皆推同類,用妻財也;卜同輩者,宗弟兄之外,皆為異本,用應爻也。(凡婦人稱類多,姑姨之親,亦看父母,姊妹之從,同推弟兄,此外皆用財爻;稱弟兄而非宗服者,是不同本,皆用應也。)

婦人を占するは、姑母・姨母・姐妹を除くの外、其余皆同類に按じて推し、妻財爻を用う。同輩を占するは、同宗兄弟を除くの外、其余皆同じく一本源にあらずと算し、応爻を用う。(注:婦人の名目甚だ多し。姑母・姨母の親も亦父母爻を看る。姐妹の一類は同じく兄弟爻に推す。此の外一律に妻財爻を用う。凡そ兄と称し弟と道うて而して宗族服制の内に在らざれば、則ち是れ同本にあらず、一律に応爻を用う。)

臣占其君,用九五,宗人之臣,代君而用也;君占其臣,用應爻,為吾輔也。於閽寺則用財矣,將占其卒用子孫,以制鬼也,於師弟誼用子矣。用神之法,卜筮屢誤,告於聖賢,不可不審也。(凡臣占君,不分貴戚異姓黎庶,皆以九五為用;宗人之官,占其本主,則從朝廷長幼為用,如太子臣占太子,則以朝廷之儲君用子,皇弟兄之臣占皇弟兄,以朝廷枝葉用弟兄,太后臣占太后,以朝廷占用父母也,餘仿此。筮家用神,常有兩惑,致吉凶不驗,故詳之,他用亦推此。)

臣子君主を占するは、第五爻を用う。若し是れ宗室王府の属臣自己の主人を占せば、則ち君主に代わりて而して其の朝廷の中に在るの輩分に按じて取用す。君主臣下を占するは、応爻を用う、臣是れ我が輔佐たるをもってなり。若し宦官を占せば、則ち妻財爻を用う。将領士卒を占するは、子孫爻を用う、子孫能く官鬼を制するをもってなり。師徒の誼も亦子孫爻を用う。用神を取る此の一法は、卜筮の時常常に錯を搞す、聖賢に祷問するに、審慎せざる可からず。(注:凡そ臣子君主を占するは、其れ外戚・異姓・或いは平民なるを論ぜず、一律に第五爻をもって用と為す。宗室王府の属官自己の主人を占するは、則ち其の位の主人の朝廷の中に在るの長幼に按じて取用す。例えば太子の属臣太子を占せば、則ち朝廷储君の身份をもって子孫爻を用い。皇帝兄弟の属臣其の主を占せば、則ち朝廷枝葉の身份をもって兄弟爻を用い。太后の属臣太后を占せば、則ち朝廷尊長の身份をもって父母爻を用う。其余類推せよ。占卦人用神の上に於て常に此の両類の糊塗を犯し、以致りて吉凶験せず、ゆえに此に在りて詳しく説く。其他取用するも亦此に照らして推せ。)

夫鬼者,病之源也,祟之狀也,是以鬼旺而重,鬼衰而輕,鬼動患驟而變,鬼合災染而纏,鬼散而痾將解,鬼空而病未真。日破月破,以分其半成也,在內在外,以分其表裡也,居變居伏,以分其新舊也。(問有,病半成,問無,病半解,內裡外表,變新伏舊之義。)

官鬼是れ疾病の根源・祟禍の形状なり。ゆえに官鬼旺なれば則ち病重く、官鬼衰なれば則ち病軽し。官鬼発動すれば則ち病来ること急にして而して多く変し、官鬼合に逢えば則ち災病纏綿伝染し、官鬼沖散せられれば則ち病将に解せんとし、官鬼落空すれば則ち病還て真ならず。官鬼日破・月破するは、用いて其の一半を成したるを分かつ。官鬼内卦に在り・外卦に在るは、用いて是れ裏証か是れ表証かを分かつ。官鬼変爻に在り・伏爻に在るは、用いて是れ新病か是れ旧病かを分かつ。(注:病の有無を問うは、破に逢えば則ち是れ病一半を成せり。病好きたるか否かを問うは、破に逢えば則ち是れ病一半を解せり。内卦は裏と為り外卦は表と為る。変爻は新を主り伏爻は旧を主る。)

流於六爻,以分其一身也,搖於八宮,以分其四體也,屬於五行,以分其五臟也,現於六神,以分其七情也。(卜筮元龜:鬼在初爻兩足傷,二爻雙腿患非常,三爻腰股常輕軟,四爻心腹及胸堂,五爻臟腑司喉咽,六爻頭上患為算戧(?)。黃金策:乾為頭兮坤為腹,巽為腰兮震為足,兌為口兮艮為背,坎為耳兮離為目。

官鬼六爻に流布するは、用いて身体の上下部位を分かつ。八宮に揺動するは、用いて四肢軀干を分かつ。所属の五行は、用いて五蔵を分かつ。所現の六神は、用いて七情を分かつ。(注:《卜筮元亀》に説く、官鬼初爻に在れば両足傷を受くるを主り、二爻に在れば双腿病有るを主り、三爻に在れば腰股酸軟を主り、四爻に在れば心腹胸膛を主り、五爻に在れば臓腑咽喉を主り、上爻に在れば頭部の患を主る——末句原文存疑の字有り。《黄金策》に説く、乾は頭と為り坤は腹と為り、巽は腰と為り震は足と為り、兌は口と為り艮は背と為り、坎は耳と為り離は目と為る。

海底眼:喉病金兮木四枝,風邪疼痛起黃形,辰戌胃胸生嘔逆,丑為肚腹未為脾,火動熱極三焦咳,血腥眼目及瘡痍,水鬼發寒因冷得,洩瀉虛勞耳腎衰。有為火鬼病於心、小腸命三焦,水鬼病於腎膀胱,金鬼病於肺大腸,木鬼病於肝膽,土鬼病於脾胃也。解云:虎自兵喪哀痛由,龍貪酒色愛風流,憂愁思慮居元武,夾帶懷胎謂值勾,腦(惱)怒焦煩朱雀噪,驚惶恐怖伴蛇游。)

《海底眼》に説く、金は咽喉の病を主り、木は四肢の病を主り、風邪疼痛にして而して面黄色を現ず。辰・戌は胃と胸とを主りて而して嘔逆を生じ、丑は肚腹を主り未は脾臓を主る。火動けば則ち熱極まりて而して三焦咳嗽・血症・眼目と瘡瘍。水性の官鬼発動すれば則ち寒を受け涼に着くに因りて病み、泄瀉・虚労・耳聾・腎衰を主る。亦臓腑に按じて分かつ有り、火性の官鬼は心・小腸と三焦に病み、水性の官鬼は腎と膀胱に病み、金性の官鬼は肺と大腸に病み、木性の官鬼は肝膽に病み、土性の官鬼は脾胃に病む。又口訣有りて六神を解釈す。白虎は兵災喪事・哀痛の致す所を主り、青龍は貪恋酒色・風流の致す所を主る。憂愁思慮は元武に属し、夾帯懐胎は勾陳に属す。悩怒焦煩は是れ朱雀聒噪にして、驚惶恐怖は是れ騰蛇と同游するなり。)

來於世者病由己,來於應者病由人,來於間者中內之病也。鬼伏何神,緣何事而萌病,何神化鬼,因何事而兆疾。蓋父母劬勞也,妻財飲食也,子孫淫樂也,兄弟氣怒也,官鬼邪妖也。初筮之防疾也,用壞病起,鬼發病作。時災之行,專用於鬼,發動疫擾其室,惟修省以俟。何命犯鬼,是天禍也,何神化鬼,是人作也,鬼化何人,是流災也。隨墓助傷,大凶可畏。

官鬼世爻より来るは、病是れ自己の招く所なり。応爻より来るは、病是れ別人の帯来する所なり。間爻より来るは、是れ中間の人の染する所なり。官鬼何れの一神の下に伏すれば、則ち其の件事に因りて病を萌出す。何れの一神官鬼を化出せば、則ち其の件事に因りて病を兆出す。父母は操労を主り、妻財は飲食を主り、子孫は淫楽を主り、兄弟は怒気を主り、官鬼は邪祟を主る。若し是れ未だ病まずして而して預め疾を防ぐを占せば、用神敗壊すれば則ち病を起さんと要し、官鬼発動すれば則ち発作せんと要す。時疫流行するは専ら官鬼を用う。官鬼発動すれば、疫気則ち此の一家を侵擾せんと要す、唯だ身を修め過を省みて以て待つのみ。誰の本命か官鬼を犯すは、是れ天の降すの禍なり。何れの一神か官鬼を化出するは、是れ人為の招き来るなり。官鬼誰を代表する之爻に化成するは、是れ流行伝染して而して其に及ぶなり。若し再び随鬼入墓・助鬼傷身に逢えば、則ち大凶畏る可し。

病從何起,蓋吉凶生乎動者也,鬼從爻動,乃察其鬼,蓋鬼為禍也;鬼爻獨發,乃考其官,蓋獨發有專也。卦象安靜,乃察其外,蓋祟孽由外入也;卦如無鬼,乃考伏鬼之飛爻。(動爻為起病之方,如離卦卯動,病自東來;若鬼同爻動,則以鬼爻為起病之方,如離卦亥卯皆動,病由西北來也。若鬼獨發,索其動於何宮,則是方招禍,如離亥獨發,病自南始。若六爻俱靜,當考外卦,如離象之靜,從南地纏染。惟卦無官鬼,則以伏鬼上飛爻為方,如補遺言:家人西北蒙災之由或卦有官,而動爻多者,先索忌爻之方,無忌則考外卦也。)

病何処より来るかを問うに、吉凶「動」に生ず、ゆえに官鬼若し某爻に随い同動せば、則ち其の官鬼を察看す、官鬼即ち是れ禍源たるをもってなり。官鬼若し独発せば、則ち此の官爻を考究す、独発する者専主有るをもってなり。若し全卦安静なれば、則ち外卦を察看す、祟孽是れ外面より進入するをもってなり。若し卦中官鬼なければ、則ち伏蔵官鬼の上面の飛爻を考察す。(注:動爻の所在即ち是れ病を起すの方位なり。例えば《離》卦卯爻発動すれば、病東辺より来る。若し官鬼別爻と同動せば、則ち官鬼爻をもって病を起す之方と為す。例えば《離》卦亥・卯皆動けば、病西北より来る。若し官鬼独発せば、則ち其の何れの一宮に在りて動くかを找う、其の方位即ち是れ禍を招くの処なり。例えば《離》卦亥爻独発すれば、病南方より始まる。若し六爻皆静なれば、則ち外卦を考察す。例えば《離》象安静なれば、即ち是れ南方の地より染め来るなり。只有だ卦中官鬼なきの時のみ、始めて伏蔵官鬼の上の飛爻をもって方位を定む、如し《補遺》の説く所《家人》西北の災を蒙るの由来を主ると。若し卦中官鬼有りて而して動爻又多ければ、則ち先ず忌神の爻の方位を找う。忌神なければ、則ち外卦を考察す。)

是以乾兌鬼興,而禍因寺廟,艮坤官發,而患繫丘陵;坎離南北,震巽園林;木鬼砍伐之由,金鬼刀兵之恐,土鬼開闢之妨,水為江河,而火為城市也;武因酒色風寒,龍為謳吟歌舞,雀為鬥爭氣怒,虎為哭泣哀喪,蛇自驚來,而勾自跌起也。

ゆえに官鬼乾宮・兌宮に在りて興動すれば、禍事寺廟に出づ。艮宮・坤宮に在りて発動すれば、禍患丘陵墳地に係る。坎宮に在れば北方を主り、離宮に在れば南方を主る。震宮・巽宮に在れば園林を主る。木性の官鬼砍伐に由りて起り、金性の官鬼刀兵の恐を主り、土性の官鬼動土開闢の妨を主り、水性は江河を主り、火性は城市を主る。官鬼元武に臨まば、酒色或いは風寒を受くるに因り。青龍に臨まば、吟唱歌舞に因り。朱雀に臨まば、争闘動怒に因り。白虎に臨まば、哭泣哀喪に因り。騰蛇に臨まば、驚嚇に由りて来る。勾陳に臨まば、跌仆に由りて起る。

(如未建癸卯日,占身病得乾之小畜,世旺日克,但難愈而不死;鬼發乾宮,其人入市謁親不遇,路見僧友聚語,陡值馬觸而踐其股乃病,蓋乾為僧,勾陳為跌,午官為馬,若執於寺院,則未然也。如寅建丁卯日,占己病得節之臨,世遇長生,卯月病癒;武鬼動於坎宮,其人捕魚致疾,若必曰坎為江河,則未然也。

(注:例えば未月癸卯日に自身の病を占し、《乾》を得て《小畜》に変ず。世爻旺相にして而して日辰に剋せらる、ゆえに病好き難くして而して死に至らず。官鬼乾宮に在りて発す——其の人城に進み親に探するも遇上せず、路上僧人を做るの朋友に碰见し聚談し、忽然馬に撞倒せられ大腿を踩傷して而して病めり。乾は僧人と為り、勾陳は跌仆と為り、午火官鬼は馬と為る。若し「乾は寺院と為る」を死抠せば、則ち断着せざらん。又如寅月丁卯日に自己の病を占し、《節》を得て《臨》に変ず。世爻長生に遇い、卯月に到りて病愈す。元武官鬼坎宮に在りて動く——其の人是れ魚を捕えて病を得たり。若し一定に「坎は江河と為る」と説かば、亦就きて断不着せん。

酉建己酉日,占父病得歸妹之解,鬼爻獨發,是父母元神,亥日即愈;而火鬼騰蛇,在館聞火大驚致疾,若必曰火鬼城市,乾兌寺廟,則未然也。是日有占子病,亦得歸妹之師,子爻伏,得日月生,雖危不死,及冬而愈;己午兩鬼皆動,上鬼值青龍咸池,病由酒色而犯,若必曰震巽園林,則亦未然。毋執一,唯理之當,及人心之靈善推爾。)

又如酉月己酉日に父親の病を占し、《帰妹》を得て《解》に変ず。官鬼独発して、而して官鬼正しく是れ父母の元神なり、亥日に到りて則ち好けり。是れ乃ち火性の官鬼騰蛇に臨む——其れ館舍の中に在りて失火を聴聞して而して大驚を受け病を致せり。若し一定に「火鬼城市を主る」「乾兌寺廟を主る」と説かば、亦就きて断不着せん。同一天還て人の児子の病を占する有り、亦《帰妹》を得て《師》に変ず。子孫爻伏蔵して而して日月の来たりて生ずるを得、危なるといえども死せず、冬天に到りて全愈す。卦中巳・午の両箇の官鬼皆動き、上面の其の官鬼青龍・咸池に値す——病是れ酒色に因りて起るなり。若し一定に「震巽園林を主る」と説かば、同様断不着せん。見る可し一端を死執す可からざるを、只在りて理の当たる所に在り、倂せて人心の霊明に憑りて去りて善く推求を加うるのみ。)

有問症發是真,蓋鬼實則是,鬼虛則非也。有筮患其成疾,隨墓助傷,已成疾矣;用神若壞,其疾奚能療乎?卜養病於外者,隨墓助傷,世折鬼動不可也。避暑於此者,亦由是也。(官鬼空破散絕謂之虛,旺相生扶謂之實,用神空破絕散則成疾,旺相生扶則不成疾。)

人の問う所発の症候是れ真病なるや否や、官鬼充実すれば則ち是れ真にして、官鬼虚弱なれば則ち是れ真ならず。人の占する是れ否か痼疾を落下せん、若し随鬼入墓・助鬼傷身に遇えば、則ち已に痼疾と成せり。用神若し再び敗壊せば、此の病還て怎麼に治し好くを得んや。外地に到りて病を養うを占するに、随鬼入墓・助鬼傷身・世爻折を受く・官鬼発動に遇うは、皆去る可からず。某処に到りて暑を避くるは、道理亦一様なり。(注:官鬼空・破・散・絶に逢うを「虚」と叫作し、旺相にして生扶を得るを「実」と叫作す。用神空・破・絶・散に逢えば則ち痼疾を成さんと要し、旺相にして生扶を得れば則ち痼疾を成すに至らず。)

故鬼動為致禍之由,福動為遠災之要,福神可趨,禍神可避。是以發坎則莫貪於酒食,發兌則莫迷於欲色,震忌登舟,巽忌入園,乾不可以好僧室,艮不可以悅山居,坤弗食牛,離因嗜炙也。(若子孫發動於是宮,則此處利福,與前反視。乾利僧堂坤利田,坎宜江海艮宜山,離樂文章兌嗜酒,震喜舟車巽囿園。)

ゆえに官鬼発動する是れ禍を招くの由頭にして、子孫発動する是れ災禍を遠離するの関鍵なり。福神趨く可く、禍神避く可し。此に因りて官鬼坎宮に在りて発せば、則ち酒食を貪る勿れ。兌宮に在りて発せば、則ち女色に迷う勿れ。震宮に在りて発すれば船に上るを忌み、巽宮に在りて発すれば園に入るを忌む。乾宮に在りて発すれば僧舍に去るを愛す可からず、艮宮に在りて発すれば山居を楽しむ可からず。坤宮に在りて発すれば牛肉を吃する勿れ、離宮に在りて発すれば是れ焼烤を嗜食するに因る。(注:若し是れ子孫此の等の宮に在りて発動せば、然らば則ち其の去処反りて福有り、上面の説く所と相反す。乾宮は僧堂に利あり、坤宮は田地に利あり、坎宮は江海に宜しく、艮宮は山林に宜しく、離宮は文章を楽しみ、兌宮は飲酒を嗜好し、震宮は舟車を喜び、巽宮は園囿を喜ぶ。)

猶有占父病而鬼動於坤,其母隨之而疾,占子病而鬼化於巽,其女繼之而災,則爻變之鬼亦然也。所以疾病之章,不離乎用爻鬼象。(何宮鬼動,及鬼變何宮,則言其人亦防災病。如寅建辛酉日,占女身得巽之渙,子遇長生,其女不死;然鬼動化入坎宮,甲寅旬中坎空,中男相繼而病,及甲申旬化午子空,中男反亡;卯建丙辰日,占次女痘,得革之咸,月建子孫,次女無事;然內化艮,丙辰官鬼居少男宮,其後少男亦痘。蓋占疾病,生死憑於用爻,趨避變易救治之門,皆係鬼爻詳察。)

還て有り、父親の病を占して而して官鬼坤宮に在りて動けば、母親跟いて亦病む。児子の病を占して而して官鬼巽宮に化入せば、女児接いで亦災有り——爻の変出する所の官鬼同様此の如し。ゆえに疾病此の一章は、総じて用爻と官鬼の象とを離れず。(注:官鬼何れの一宮に在りて動き・官鬼何れの一宮に化入するか、則ち其の一宮の代表する所の人も亦災病を防ぐを要すと説く。例えば寅月辛酉日に女児の身体を占し、《巽》を得て《渙》に変ず。子孫長生に遇い、女児死せず。但し官鬼発動して而して坎宮に化入し、甲寅旬中坎水落空し、中男接いで病を生ず。甲申旬の化する所の午爻と子爻と落空するに到りては、中男反りて死せり。又如卯月丙辰日に次女の痘を出すを占し、《革》を得て《咸》に変ず。子孫正しく月建に当たり、次女事なし。但し内卦艮に化成し、丙辰官鬼少男の宮に落る、後来小児子も亦痘を出せり。見る可し疾病を占するは、生死は用爻に憑りて以て定め、而して趨避・変化・救治の門径は、則ち全く官鬼爻の上に係る、須らく細かに察看を加うべし。)

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