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失物章第八十三

清 · 程良玉 · 第15巻 / 16

作盤ガイド: 六爻納甲の立卦, 大衍筮法

(內詳覆露見獲是彼是我起贓訟盜諸問)失物之占,各以用象,貨物用財,禽獸用子,舟車衣服用父母,儀像用官鬼,此用象當分也。(失物各以用爻像之,或衣服匿珍寶於中,則用財不用父,又當以輕重權之,餘以類推。)筮盜者,則察鬼象,伏鬼為隱賊,動鬼為明賊,陽男陰女,內為內而外為外也,暗動暗人而明出,旺多衰少,完巧而缺拙也,內外鬼而連結,貞悔鬼而交通。(貞悔,指世應也。凡遇世應內外之鬼,有連結交通之謀。)

(本章は失物の隱か露か・尋獲の可否・別人の偷みしか己の遺失しか・起贓・告盜等の問目を詳しく列す。)失物を占うは各々用象に按ず。貨物は妻財を用い、禽獸は子孫を用い、舟車衣服は父母を用い、神像儀仗は官鬼を用い——これは用象の區分なり。(注:失物各々用爻を以て象を取る。もし衣服の裏珍寶を藏めば、即ち妻財を用いて父母を用いず、なお輕重に按じて權衡し、其の餘類推す。)盗賊を占えば即ち官鬼の象を察す。官鬼伏藏するは暗中手を下すの賊、官鬼發動するは明らかに搶うの賊。陽爻は男・陰爻は女。內卦に在れば內賊、外卦に在れば外賊。暗動は暗中の人明るく手を出すなり。官鬼旺相なれば則ち賊多く、衰弱なれば則ち賊少なし。官鬼完好なれば則ち手法巧み、缺損有れば則ち手法拙し。內外皆官鬼有るは內外勾結、世應の上皆官鬼有るは兩下串通なり。(注:『貞悔』は世應を指す。およそ世應內外皆官鬼有れば、即ち勾結串通の謀有り。)

以五行之屬,而度其情形。(金鬼乃穿鑿添(?)撟而入,木鬼乃鋤挖鑽縮而進,火鬼乃飛騰跳躍而來,水鬼乃隱伏闇昧而至,土鬼乃雜酒筵匿池塘而偷也。)以八宮之鬼,而別其方隅。(動於何宮,則以何方來也,暗動亦然。如鬼爻安靜,則水鬼為北,火鬼為南,兩鬼論外,伏鬼論飛方也。鬼生之方,則窩贓之處,財伏何地,是藏物之所。)

官鬼の五行の屬する所に按じて、作案の情形を推度す。(注:金性官鬼は牆を穿ち壁を鑿ち物を搭して入る——原刻此の處一の疑字有り。木性官鬼は锄りて洞を鑽りて進む。火性官鬼は簷を飛び跳躍して來る。水性官鬼は暗處に隱伏して黑に趁りて至る。土性官鬼は酒席の中に混り・池塘の邊に藏れて手を下す。)八宮の屬する所の官鬼に按じて、賊の來る方位を分別す。(注:官鬼いずれの一宮に動けば、即ちいずれの一方より來る、暗動もまた一樣なり。もし官鬼安静なれば、即ち水性官鬼北に在り・火性官鬼南に在り。兩重の官鬼は外卦のあの一個を取り、伏藏の官鬼は飛神の方位を取る。官鬼を生ずるあの一方は、即ち贓を窩する處。妻財いずれの處に伏すかは、即ち物を藏する所。)

以六神之司,而別其狀貌。(青龍為少俊,白虎為狂勇,朱雀為巧辨之夫,元武為計謀之賊,勾陳似端篤而不良,騰蛇竟虛浮而不實,蹤跡莫可測也。)何時覆露,鬼爻敗絕之期。何日見獲,財爻生旺之辰也。物匿何處,審其方也,用伏而察飛爻,用飛而察親宮,用悔而察貞爻,用二而察主爻也。(財伏論飛神之方,財現論本宮之方,變財論動爻之方,兩財論世爻、卦身、世身、內卦為主爻。飛伏變象無財,是無蹤也,何複方其方哉。)

六神各自の主る所に按じて、賊人の相貌を分別す。(注:青竜は少年俊秀、白虎は狂勇の徒、朱雀は巧言善辯の人、元武は計謀を善用するの賊、勾陳は端方篤厚を看似るも其の實不良、螣蛇は則ち輕浮不實——蹤跡皆捉摸し難し。)いずれの時に暗より轉じて明と為るや。官鬼敗絶の期に在り。いずれの日に尋ね見るを得るや。妻財生旺の辰に在り。物いずれの裏に藏るるや。それ方位を審するを要す。用神伏藏すれば即ち飛爻を察し、用神出現すれば即ち本宮を察し、用神變卦に在れば即ち本卦の爻を察し、用神兩現すれば即ち主爻を察す。(注:妻財伏藏すれば即ち飛神の方位を論じ、妻財出現すれば即ち本宮の方位を論じ、變出の妻財は即ち動爻の方位を論ず。兩重の妻財は、即ち世爻・卦身・世身・內卦を以て主爻と為す。もし飛・伏・變象の中皆妻財无ければ、是れ即ち蹤跡无きなり、また何の方位を談ぜんや。)

分其所也,用在初爻地與井,用在上爻墳與野,二索於灶,三索於房。四索於門,五索於道,在應索閨閣之中,在世索近身之器,在內索內,在外索外也。(財爻出現安靜,然後以世應內外及六爻考之。)化父變父,及飛是父者,當覓以篋櫃,是財者,當覓以貨物,是兄者,當覓以牆垣,是鬼者,當覓以香火,是子者,當覓以廊廂庵寺之所也。(此必以用伏之飛、用化之爻、化用之象則論,其他則否也。)

さらにそれ在る所の處所を分かつ。用爻初爻に在れば地下と水井、上爻に在れば墳地と郊野、二爻は竈間を找ね、三爻は臥房を找ね、四爻は門口を找ね、五爻は道路を找る。應爻に在れば內室閨閣を找ね、世爻に在れば己の随身の器物を找る。內卦に在れば屋裏を找ね、外卦に在れば屋外を找る。(注:妻財爻出現して安静なるを要して、然る後に乃ち世應・內外および六爻の位置を用いて考究す。)用爻父母を化出し・變じて父母と作す、あるいは飛神父母たるは、即ち箱篋櫃子の裏に在りて找るべし。妻財なれば、即ち貨物の裏に找る。兄弟なれば、即ち牆垣の邊に找る。官鬼なれば、即ち香火神位の處に找る。子孫なれば、即ち廊屋廂房・庵堂寺院の一帶に找る。(注:これは必ず用神の伏す所の飛爻・用神の化する所の爻・用神を化出するの象に就きて論ずるを要し、其他の情形は即ちこの如く斷ぜず。)

是彼盜與,應克世而是盜。是我遺與,世受衰敗而自遺也。(應不克世,非此人也,世不受損,非干我誤也。)起贓擒盜,子旺有制,鬼動為凶,助傷官克隨墓,則賊橫而反噬也。訟官索物,務用其鬼,生世而理,官病財空官克世,則徒勞而自辱也。大易慢藏有戒,擊柝致嚴,君子貴先事而慎也。(擒盜喜子旺克鬼,訟盜喜官實財旺,反是而凶。)

人に偷まれたるか否か。應爻世を剋せば即ち偷まれたり。己の遺失せしか否か。世爻衰敗の傷を受けば、即ち己が丢せしなり。(注:應爻世を剋せざれば、即ちこの人の幹せしにあらず。世爻損を受けざれば、即ち我が疏忽に干らず。)贓を起し賊を擒う。子孫旺相なれば即ち官鬼を制伏する能し、官鬼發動すれば即ち凶。もし鬼を助けて身を傷り・官爻世を剋し・鬼に隨って墓に入るに遇えば、あれ即ち賊勢橫行して反って我を一口咬まん。官府に告げて失物を索取するは、務めてそれ官鬼を用い、官爻世を生ずれば即ち理有り。もし官爻病有り・妻財落空・官爻世を剋せば、即ち力を白費して自ら辱を取る。《易》に『藏を慢くすれば盜を誨う』の戒有り、また『重門撃柝』の嚴有り——君子は事先に謹慎するを貴ぶ。(注:賊を擒うるは子孫旺にして官鬼を剋するを喜び、賊を告ぐるは官爻充實・妻財旺相を喜ぶ。之に反すれば即ち凶。)

易冒巻之十

神聽章第八十四

(內詳彼報彼詛誓神防蠱諸問)怨毒於人甚矣,不能伸於人,而求伸於神,亦人情之常也。鬼神之告,專用官爻。官克應者,將行罰惡之誅,官克世者,不受不臣之訴,隨官入墓,戢火年焚,助鬼傷身,倒戈自滅,是以神聰不我聰,為空散故,神明不我明,為破絕故,非神聽之或違,多膚訴之不實。

(本章は神に報應を求め・人に咒詛せられ・神に對して誓を發し・人の蠱を下すを防ぐ等の問目を詳しく列す。)人と人の間怨毒深き太り、人間に在りて冤を伸ぶる能わざれば、即ち神明に求めて己に替りて冤を伸べしむるも、また人の常情なり。鬼神に向いて訴告するは、專ら官爻を用いる。官爻應爻を剋せば、是れ神まさに惡を罰するの誅を施行せんとす。官爻世爻を剋せば、是れ神この本分に合わざる訴告を受理せず。鬼に隨って墓に入るに遇えば、是れ收斂の火反って己を燒き焚く。鬼を助けて身を傷るに遇えば、是れ戈矛を倒轉して自ら滅亡を取る。ゆえに神聰なりと雖も我が為に聽かざるは、官爻落空被散するを以てなり。神明なりと雖も我が為に明らめざるは、官爻逢破臨絶するを以てなり。これは神の聽に偏差有るにあらず、多半は己が訴詞の浮淺不實なり。

報之速者,六九也,報之遲者,七八也,報之暗者,沖擊也,報之輕者,休囚也。應受月破,天將亡之,應受旬空,神奪其魄,應受散絕,惡貫之盈,應隨鬼墓,天網之密。(應克破受其罰,鬼臨生旺是其期。)

報應の來ること速きは、老陰老陽『六・九』の動。來ること慢きは、少陽少陰『七・八』の静。報應暗處に在るは、衝擊に靠りて應ず。報應輕きは、休囚力无き。應爻月破に遭うは、上天彼を亡ぼさんとす。應爻旬空に遭うは、神彼の魂魄を奪えり。應爻散絶に遭うは、彼惡貫滿盈せり。應爻鬼に隨って墓に入るは、天網嚴密にして逃るる處无し。(注:應爻剋せられ破せらるれば、即ち彼罰を受く。官鬼生旺の時に臨めば、即ち應報の期なり。)

筮彼咒詛,猶避禍之占也,鬼動神怒,官克害成,隨墓助傷,而天亡我。惟子孫旺而官鬼衰,則直在我,而神鑑之。筮誓廟,鬼靜乃安,官動克世、隨墓助傷,定受背盟之罰。筮防蠱,子世無憂,官動世病、隨墓助傷,應遭埋蠱之毒,鬼禍奸人,神無曲庇,筮者審之。

人我を咒詛するを占うは、禍を避くるを占うと相同じ。官鬼發動するは神の怒、官鬼世を剋するは加害の成眞。もし鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷るに遇えば、あれは天まさに我を亡ぼさんとす。ただ子孫旺にして官鬼衰なるのみ、乃ち理の直なるは我に在りて神明鑒察す。廟裏に到りて誓を立つるを占うは、官鬼安静にして乃ち平安。官鬼發動世を剋し・鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷れば、必ず盟に背くの罰を受けん。人の蠱を下すを防ぐを占うは、子孫持世すれば即ち憂无し。官鬼發動・世爻病有り・鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷れば、即ち蠱を埋めらるるの毒を遭わん。鬼神奸人に禍を降す、神明枉法して庇護せず——占者まさに細審すべし。

侍神章第八十五

(內詳停厝舉殯奉神撤像辨塚辨骸六問)侍神者,謂安神於家,奉先於廟,以安神靈,而庇人宅。奉而安,猶人事之寧休,奉而感應,猶人事之遂求。故侍神之筮,大忌三沖鬼動,主神不安,亦嫌克世,主人不寧,空則無降格之誠,破則有怨恫之慮,散絕則精爽難憑,隨墓助傷,則災害並至。

(本章は棺を停め・出殯・神像を奉安し・神像を撤去し・墳墓を辨認し・骸骨を辨認する等六個の問目を詳しく列す。)所謂『侍神』とは、神位を家中に安め・祖先を祠廟に奉じ、神靈安妥にして人家を庇佑せしめんが為なり。奉ること安ければ、即ち人事の平安無擾の如し。奉りて感應有れば、即ち人事の求むる所皆遂ぐるが如し。ゆえに侍神を占うに最も『三冲』——即ち卦六冲に逢う——と官鬼發動とを忌む。あれ神靈安まらざるを主す。また官鬼世を剋するを嫌う。あれ人口寧ならざるを主す。官鬼落空すれば、即ち神靈降格するの誠意无し。逢破すれば、即ち神靈怨を含むの慮有り。被散・臨絶すれば、神の精爽憑依し難し。もし鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷るに遇えば、災害即ち一幷に來らん。

故鬼爻既安,而後徵祥,福興而人丁盛,財旺而積貯饒,臨祿貴而有官爵之慶。鬼爻不安,即以致戾,白虎動而病喪,騰蛇動而驚擾,雀武動而有訟盜之虞也。世空缺我躬之禮,應空疏人事之虔,內外官,而有人已之聖像,變伏鬼,而有新舊之神儀,游魂自此遷彼,歸魂自彼遷此也。猶有六爻克鬼,僕役慢神,鬼生二爻,神祐妾婦也。欲其神之神者,莫神於克誠,欲其先之安者,莫安於克孝。

官鬼既に安寧せば、然る後に乃ち吉祥の徵を看る。子孫興旺なれば則ち人丁繁盛し、妻財旺相なれば則ち積蓄豐饒し、官鬼祿神貴人に臨めば則ち官爵の慶有り。官鬼安まらざれば、即ち乖戾を招來せん。白虎發動は疾病喪亡を主り、螣蛇發動は驚擾を主り、朱雀・元武發動すれば則ち詞訟・盗賊の虞有り。世爻落空すれば、是れ我自身の禮數缺有り。應爻落空すれば、是れ他人の虔敬足らず。內外卦皆官鬼有るは、別人の聖像と自家の聖像と並列するなり。官鬼變爻有り伏神有るは、新舊兩套の神位儀像有るなり。遊魂卦は此處より彼處に遷り、歸魂卦は彼處より此處に遷る。なお上爻官鬼を剋する有るは、僕役神明を怠慢するなり。官鬼二爻を生ずるは、神明妻妾を保佑するなり。神に顯靈せしめんと欲するは、誠を盡くすより靈なるは莫し。祖先に安寧せしめんと欲するは、孝を盡くすより安なるは莫し。

推之停棺厝柩,必求其亡魄之安,亦以官鬼為用。是以卦象三沖,則死者不寧,而生者不福;鬼動亡魄搖而人心蕩,克世福機息而禍兆萌,空則先靈不欲,破則先靈不悅,散則先靈不集於是也。惟卦合官靜,始為盡善,若隨墓助傷,乃為大凶。

推して棺を停め柩を厝するに至るも、必ず亡者魂魄安寧を求め、また官鬼を以て用神と為す。ゆえに卦象六冲に逢えば、死者寧ならずして生者福を得ず。官鬼發動すれば、亡魂動搖して人心もまた蕩く。官鬼世を剋せば、福機止息して禍兆萌生す。官鬼落空すれば、是れ先靈願わざるなり。逢破すれば、是れ先靈高興ならざるなり。被散すれば、是れ先靈此處に聚まるを肯ぜざるなり。ただ卦六合に逢い官鬼安静なるのみ、乃ち盡善と算すべし。もし鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷るに遇えば、あれ即ち大凶なり。

舉殯何如,不戒沖也,惟以亡靈之悅,故弗宜克世鬼動,年命順利,故弗宜隨墓助傷。故鬼病雖財神福神,動而不吉,鬼安,雖父兄忌象,動而不凶也。故未奉而筮當奉,已奉而筮當撤,亦猶是也。(舉殯出宅,是離其親,故沖不戒,出而安,父兄動不凶,出而不安,財福動不吉。)若迷而筮塚墓骸骨之真偽者,則以六親之用爻辨,不以官鬼辨也。

出殯怎麼看るや。必ずしも六冲を戒めず。ただ亡靈の歡喜を求む。ゆえに官鬼世を剋し・官鬼發動を宜しとせず。ただ亡者の年命順利を求む。ゆえに鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷るを宜しとせず。ゆえに官鬼病有る時は、たとえ妻財・子孫の如き吉神發動するも吉ならず。官鬼安寧の時は、たとえ父母・兄弟の如き忌象發動するも凶ならず。ゆえに未だ奉安せずして奉安すべきか否かを占い、已に奉安して撤去すべきか否かを占うも、また同じ道理なり。(注:出殯宅を離るるは親人と相離るるなれば、ゆえに六冲を戒めず。出殯の後安んずる能えば、父母兄弟發動するも凶ならず。出殯の後安んずる能わざれば、妻財子孫發動するも吉ならず。)もし拿準せずして墳墓・骸骨の眞僞を占わば、則ち六親の用爻を用いて辨し、官鬼を用いて辨ぜず。

師巫章第八十六

(內詳神降卜祟卜鬼求福諸問)凡延高僧懴誦道術禳災,下至巫祝之用,所占無指,則用子象,所占有指,皆察應爻。空破散絕,則浮偽難親,生扶安旺,則真誠可仗;進勤而退怠,動則心多往來。故應臨父母則道高,臨子孫則德備,臨財而具威儀,臨官而格鬼神,臨兄弟而左右助法;臨龍善而虎惡,勾重而蛇輕,雀辨而武訥;上卦為高,下卦為卑,喜其庇身,豈宜克也。

(本章は神靈降臨・何物の作祟かを卜し・鬼か否かを卜し・福を求む等の問目を詳しく列す。)およそ高僧を請じて懺誦せしめ・道士を請じて法を作して災を禳わしめ、下りて巫祝の流を用うるに至るまで。占う所もし指定の人无ければ、即ち子孫の象を用いる。占う所もし指定の人有れば、皆應爻を察す。應爻落空・逢破・被散・臨絶すれば、あの人浮誇虛僞にして親近すべからず。生扶を得て安穩旺相なれば、即ち眞誠にして靠むべし。進神に化すれば則ち勤謹、退神に化すれば則ち怠惰。一たび發動すれば即ち彼心思往來定まらず。ゆえに應爻父母に臨めば、その人道行高し。子孫に臨めば、その人德行完備す。妻財に臨めば、その人威儀齊整す。官鬼に臨めば、その人鬼神に感通する能し。兄弟に臨めば、則ち左右彼を助けて法を行う人有り。青竜を帯ぶれば則ち善、白虎を帯ぶれば則ち惡。勾陳を帯ぶれば持重、螣蛇を帯ぶれば輕浮。朱雀を帯ぶれば言う能し、元武を帯ぶれば訥訥たり。上卦に在るは高人、下卦に在るは卑末の流。要はそれ我が身を庇護せんを、詎ぞそれ世を剋せしめんを得んや。

卜曰明神降乎,鬼空則不降,鬼破則不喜,鬼散則不留,鬼動則鑑,鬼克則罰,隨墓助傷則禍也,惟鬼靜為善。卜其為祟乎,鬼動則是。卜其是是鬼乎,空破散絕則非。求神邀福,子象旺而福來。求神祐病,用爻旺而病去。祈壽祈名,祈財祈子,各以用爻而推。夫卜道行之真繫於應象,察鬼神之應,繫於官爻。淫祀諂神,有道所戒,況妖巫鬼史,妄言禍福哉,君子慎之。

神明降臨するや否やを問う。官鬼落空すれば即ち降らず、逢破すれば即ち歡喜せず、被散すれば即ち留まるを肯ぜず、發動すれば即ち鑒察に來り、世を剋せば即ち罰を降しに來り、鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷るに遇えば即ち禍を降さん——ただ官鬼安静のみ乃ち好し。それ作祟するや否やを問う。官鬼發動すれば即ち是れなり。あの鬼か否かを問う。官鬼落空・逢破・被散・臨絶すれば即ち是れにあらず。神の賜福を求むるは、子孫の象旺相なれば則ち福來る。神病人を保佑するを求むるは、用爻旺相なれば則ち病去る。壽を祈り・功名を祈り・財を祈り・子を祈るは、各々各自の用爻に按じて推す。要するに、法師道行の眞假を卜するは應爻の象に繫り、鬼神の感應を察するは官爻に繫る。濫りに祭祀を行い・鬼神に諂媚するは、有道の士の戒むる所、況んや妖巫神漢妄りに禍福を言うをや。君子まさに謹慎すべし。

機兆章第八十七

(內詳何怪驅置怪息有妖是怪五問)禍福之來,機必先兆,或徵於夢寐,或見於物變,筮之者,莫不以子孫為福,官鬼為禍。然吉凶悔吝生乎動,鬼動而禍隨,若空散則非真,破絕則無害;若動,雖破亦凶,若隨助,雖靜亦凶,若旺相猶動,若克世猶動,而終不及動也。(以隨助、鬼動為首戒,鬼克鬼旺次之,而鬼遇空散絕,或怪或夢,皆不成凶也。)

(本章は何の怪か・驅除する能うや否や・置之不理する能うや否や・いずれの時に怪事平息する・屋裏妖有るや否や等五個の問目を詳しく列す。)禍福まさに來らんとして、先ず必ず徵兆有り。あるいは夢寐の中に應じ、あるいは物象の變に現る。この類の事を占うに、子孫を以て福と為し・官鬼を以て禍と為さざるは无し。然而吉凶悔吝は動に生ず。官鬼發動すれば則ち禍随いて至る。もし官鬼落空被散すれば即ち眞にあらず、逢破臨絶すれば即ち害處无し。ただそれ一たび發動すれば、たとえ逢破するも凶。もし鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷るに遇えば、たとえ安静なるも凶。官鬼旺相なれば即ち發動に如同しく、世を剋するもまた發動に如同し。ただ終竟眞の發動の來るに及ばざるが如し。(注:鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷りと官鬼發動を以て第一の要戒と為し、官鬼世を剋し・官鬼旺相をこれに次ぐ。もし官鬼落空・被散・臨絶に遇えば、然らば即ち怪を出し夢を出すを論ぜず、皆凶を成さず。)

然則動其凶乎,主何應也,青龍為哀樂之計,朱雀為詞訟之牽,白虎為丁口之喪,元武為盜賊之警,勾陳為土田之禍、墳墓之幹,騰蛇為連累之殃、驚憂之恐。木因樹藝而機災,金緣刀斧而生疾,火有焚燒之難,水為波浪之沉,土有瘟疫之眚也。以八宮而分所避之方,以諸星而分所趨之事。

然らば官鬼發動すれば即ち凶。それ何の應驗を主るや。青竜を帯ぶれば哀樂の事の牽累を主り、朱雀を帯ぶれば詞訟牽連を主り、白虎を帯ぶれば人口喪亡を主り、元武を帯ぶれば盗賊の警を主り、勾陳を帯ぶれば田土の禍・墳墓の事を主り、螣蛇を帯ぶれば株連の殃・驚憂の恐を主る。木性官鬼は樹を種え木を栽うるに因りて灾を起し、金性官鬼は刀斧に因りて病を生じ、火性官鬼は焚燒の難有り、水性官鬼は波浪沉溺の患有り、土性官鬼は瘟疫の灾有り。さらに八宮に按じて避くべき方位を分かち、各種の星煞に按じて趨くべき避くべきの事情を分かつ。

(乾兌不可以西行,震巽不可以東去,坎離蒙水火之厄,坤艮招產業之非也。驛成不可以途行,咸池不可以女色,天喜戒遊婚娶之家,喪門忌投縞素之室,天獄鬼動,猝防刑獄之殃,地賊官興,忽犯穿窬之盜,浴盆憂損嬰兒,喪車慮妨骨肉也,其他類推。)

(注:乾・兌は西に往き走るべからず、震・巽は東に往き去るべからず、坎・離は水火の厄を防ぐを要し、坤・艮は產業上の是非を招かんとす。驛馬煞に逢えば路を上るべからず、咸池は女色に近づくべからず、天喜は嫁娶の家に往きて鬧を凑すを戒むるを要し、喪門は喪事有るの家に進るを忌み、天獄官鬼と同動すれば猝然の刑獄の殃を防ぐを要し、地賊官鬼と同興すれば忽ち牆を穿ち洞を鑽るの盗賊に遇うを防ぐを要し、浴盆煞は嬰兒を損傷するを憂い、喪車煞は骨肉を妨害するを慮る。其他類推す。)

以六親而分所屬之迍,是以化父母,而堂上少康,變妻財,而閨中多故,入子孫,而丁幼瘡痍,之兄弟,而門穡瑣括,化官鬼,而災禍相乘也。持世,禍由己召,臨應,患自人招,游魂不可出,歸魂不可入,內為內禍,外為外殃。(八宮諸星六親由鬼動而言。)

さらに六親に按じて屬する所の困厄を分かつ。官鬼父母を化出すれば、堂上尊長安まる少し。妻財を化出すれば、閨中故多し。子孫に化入れば、幼小兒女瘡病有り。兄弟と化作れば、家門收成瑣碎拮据す。官鬼を化出すれば、災禍接連して來る。官鬼世を持てば、禍は己の招く所なり。官鬼應に臨めば、患は別人の惹く所なり。遊魂卦は門を出るべからず、歸魂卦は宅に入るべからず。內卦に在れば家內の禍、外卦に在れば外來の殃。(注:八宮・各種星煞・六親は、皆官鬼發動に就きて講ずるなり。)

其應祥也,父母貴人動,主進文章,子孫青龍動,主進金帛,妻財天喜動,主進臣妾,兄弟六合動,主得良朋也。(若鬼爻靜休,遇有此動,始徵其祥。)獨點何怪,則用鬼爻,陽為物怪,陰為鬼怪。鬼生何方,從斯現也,鬼屬何云,從斯象也,鬼屬何神,從斯物也,鬼化化鬼,從斯類也,而吉凶不屬焉。

吉祥に應ずるに至りては、父母貴人と同動すれば、文書功名を進るを主り。子孫青竜と同動すれば、金帛を進るを主り。妻財天喜と同動すれば、妻妾僕從を進るを主り。兄弟六合と同動すれば、良朋を得るを主る。(注:官鬼安静休囚なるを要し、これらの爻發動に遇えば、乃ち吉祥の徵と算う。)單獨何の怪かを指點すれば、即ち官鬼爻を用いる。陽爻は物怪、陰爻は鬼怪。官鬼いずれの一方より生を得れば、怪即ちあの一方より現る。官鬼何の氣類に屬すれば、怪即ちあの種の象を取る。官鬼何の神煞に臨めば、怪即ちあの類の物なり。官鬼の化する所および官鬼を化出するも、またあの一類に從りて推す——これらはただ類別を辨じて、吉凶と關无し。

(凡問是何怪,此則不占怪爻,當占鬼象,若鬼屬陽,於象有形為物怪,乃精妖也;若鬼屬陰,於象無形為鬼怪,乃障孽也。如金鬼長生在巳,或起東南,或從土出,木鬼或出沒自水,水鬼或搬弄其金,火鬼其怪屬火,或常顯紅光,土鬼其怪屬土,或常飛沙石;鬼居龍蛇,常如龍蛇變化,鬼居朱雀,空虛若有聲,鬼居勾陳,牆垣若有人,白虎血光,元武穢氣也。父母化鬼,先靈不安,鬼化父母,樑棟不吉,子孫變化,兒童之鬼‘禽獸之精,妻財變化,臣妾之亡、寶藏之祟,兄弟為壁堵匿妖,官鬼為香火懷怒也,其吉凶弗繫於此。)

(注:およそ何の怪かを問うは、この時怪爻を占わずして官鬼の象を占うを當たるとす。官鬼陽に屬すれば、象上形有り、是れ物怪、即ち精妖。官鬼陰に屬すれば、象上形无し、是れ鬼怪、即ち業障。例えば金性官鬼巳に長生すれば、怪あるいは東南より起り、あるいは土中より出づ。木性官鬼の怪あるいは水中より出沒す。水性官鬼の怪あるいは金屬器物を搬弄す。火性官鬼その怪火に屬し、あるいは常に紅光を顯す。土性官鬼その怪土に屬し、あるいは常に沙を飛ばし石を走らす。官鬼青竜・螣蛇を帯ぶれば、怪常に龍蛇の如く變化す。朱雀を帯ぶれば、空中人の聲有るに似たり。勾陳を帯ぶれば、牆邊人の影有るに似たり。白虎を帯ぶれば血光を主り、元武を帯ぶれば穢氣を主る。父母官鬼に化するは、先靈安まらざるなり。官鬼父母に化するは、屋梁棟木吉ならざるなり。子孫の變化は、兒童の鬼・禽獸の精なり。妻財の變化は、妻妾僕從の亡魂・寶藏の作祟なり。兄弟は牆壁の中妖を藏す。官鬼は香火神位怒を含む——それらの吉凶は此に繫らず。)

驅之何如,官動鬼旺克世,不可驅也。置之何如,鬼靜無克,置之可也。何時怪息,鬼墓絕之期也。此室有妖乎、有鬼乎,鬼虛則無,鬼實則有,隨墓助傷則害人,官動鬼克則暴厲也,筮是妖是鬼,亦同此占。(所占不一,皆以鬼辨。)吾聞日明星晦,邪不勝正,占者正心修德,而妖孽自消矣,何惑於怪與夢哉。

往きてそれを驅るべきか否か。官鬼發動・官鬼旺相にして世を剋せば、即ち驅る能わず。それを理せざるを得るや否や。官鬼安静にして世を剋せざれば、即ち置きて理せざるべし。いずれの時に怪事平息するや。官鬼墓に入り絶に臨むの期に在り。この屋裏妖有るや否や・鬼有るや否や。官鬼虛なれば即ち无く、官鬼實なれば即ち有り。鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷るに遇えば、それ即ち人を害せんとす。官鬼發動・官鬼世を剋せば、それ即ち凶暴猛厲なり。妖か鬼かを占うも、またこの占法に照らす。(注:問う所一ならざるも、皆官鬼を用いて辨ず。)我聞く、太陽一たび明なれば星光即ち晦暗にして、邪正に勝たずと。卦を占うの人ただ心を正し德を修めば、妖孽自然消散し、何ぞ必ずしも怪異と夢兆に迷惑せられんや。

戒防章第八十八

(內詳防訟防火防盜防疫防毒諸問)吾聞禍福相倚伏者也,先機之戒,君子所慎,故應為人也,鬼為害也。應克鬼克,殃必作焉,隨墓助傷,禍之大者,惟子動而有排難之人,世空而無受禍之地,察其虛實而定之。(以鬼為害,動則害作,旺大衰小,如應克世,及官克世,本為害將切我,若得破空絕散,謂之無實害也,故曰虛實而定。)憂害而有指,則兼應爻,憂害而無指,則專鬼象,出往而憂害,鬼應克世,皆不可往也。(無所指,則不必論應爻,私行苟免,而鬼應俱不可克世也。)

(本章は訟を防ぎ・火を防ぎ・盗を防ぎ・疫を防ぎ・毒を防ぐ等の問目を詳しく列す。)我聞く、禍福は互いに倚伏す。事先の防戒は君子の慎重する所なり。ゆえに應爻は人を代表し、官鬼は害を代表す。應爻世を剋し・官鬼世を剋せば、禍殃必ず發作す。もし鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷るに遇えば、あれは最大の禍なり。ただ子孫發動のみ乃ち難を排し紛を解く人有り、世爻落空のみ乃ち禍を受くるの地无し——その虛實を察して以て定むるを要す。(注:官鬼を以て害と為す。それ一たび動けば害即ち發作し、旺なれば則ち害大、衰なれば則ち害小。もし應爻世を剋しおよび官爻世を剋すれば、本來禍害身に切らんとす。ただもしそれ逢破・落空・臨絶・被散すれば、即ち實害无しと叫ぶ。ゆえに虛實に按じて以て定むと説く。)擔心するの禍害具體の指す所有れば、即ち兼ねて應爻を看る。具體の指す所无ければ、即ち專ら官鬼の象を看る。門を出て外に在りて害を受くるを擔心すれば、官鬼あるいは應爻世を剋するは、皆往くべからず。(注:具體の指す所无ければ、即ち應爻を論ずるに及ばず。私下出行して平安を圖るは、官鬼と應爻皆世を剋すべからず。)

概言防害,以鬼為端。以言語音信而產禍者,朱雀之鬼發也;以婚姻淫樂而兆殃者,青龍之鬼發也;勾陳為工巧之由,騰蛇為虛誣之害,元武為真盜之謀,白虎為假命之連也;木鬼者,戒入深木,地鬼者,防立巖牆;金毋往來於行伍,火毋行坐於窯壙,水毋跳躍於舟船也;坎為水難,毋執弓輪,離為火災,毋食蟹鱉,震有舟車之寇,巽有婦女之奸;乾兌為僧室庵堂,或重寶旨酒而淫心,坤艮為郊野山林,或以老嫗妖童而惑意也。(此專言鬼臨六神、五行、八宮如此。)

概括して防害を言えば、皆官鬼を以て端緒と為す。言語音信に因りて禍を生ずるは、朱雀の臨む所の官鬼發動なり。婚姻淫樂に因りて殃を兆すは、青竜の臨む所の官鬼發動なり。勾陳は營造工巧に因りて起るなり、螣蛇は虛妄誣告の害、元武は眞の盗賊の圖謀、白虎は人に人命を圖賴せられて牽連す。木性官鬼は、深山密林に進るを戒めよ。土性官鬼(原文『地鬼』と作る)は、危牆の下に立つを防げ。金性官鬼は、行伍の間に往來するなかれ。火性官鬼は、窯竈土坑の邊に行坐するなかれ。水性官鬼は、船上に跳躍するなかれ。坎は水難を主り、弓と車輪を手執するなかれ。離は火災を主り、蟹鼈を喫するなかれ。震は舟車寇に遇うの患有り。巽は婦女私通の禍有り。乾・兌は僧房庵堂、あるいは貴重の財寶・美酒に因りて淫心を動かさん。坤・艮は郊野山林、あるいは老婦・妖童に心意を迷惑せられん。(注:此處專ら官鬼六神・五行・八宮に臨むの情形を講ず。)

若夫防訟之占,專務官鬼,或云應克世而有訟心,如官爻空,而無主訟也。鬼克謂之訟侵,鬼動謂之訟起。(應克世為挾怨懷仇,若官不克世,鬼爻安靜,亦無訟也。)

防訟を占うに至りては、專ら官鬼を用いる。人應爻世を剋すれば即ち對方訟を興すの心有りと説く有り。ただ官爻落空すれば、即ち訟事を主持する人无し。官鬼世を剋するを訟事我が身に侵ると叫び、官鬼發動するを訟事已に興起せりと叫ぶ。(注:應爻世を剋するは彼怨を挾み仇を懷くなり。ただ官爻世を剋せず・官鬼安静なれば、また訟を成さず。)

防火、防盜,皆為人之害也,子動則吉,鬼動則凶,然亦必以官鬼為先務也。暗動者,火非天災,而盜非大寇;動而沖者安,破而動者凶,鬼動而克世者,有焦爛網羅之厄也。始自何方,八卦求之,發於何時,生旺考之,息於何時,墓絕司之。(坎北離南,震東兌西之謂。如火鬼,寅午戌月為生旺,如水鬼,辰巳月為墓絕。)

火を防ぎ・盗を防ぐは、皆別人の我に加うるの害なり。子孫發動すれば即ち吉、官鬼發動すれば即ち凶。然而もまた必ず官鬼を以て首要と為す。官鬼暗動するは、火天灾にあらず・盗大寇にあらず。官鬼發動して冲せらるるは反って安し、月破に逢いてまた發動するは乃ち凶。官鬼發動して世を剋せば、即ち火に燒灼せられ・賊に網羅せらるるの厄有り。いずれの方より起るやは、八卦を用いて求む。いずれの時に發するやは、それ生旺を攷う。いずれの時に止息するやは、それ墓絶に由りて主管す。(注:坎は北・離は南・震は東・兌は西の類。譬えば火性官鬼は、寅午戌月を生旺と為す。水性官鬼は、辰巳月を墓絶と為す。)

夫憂災疫之流,世旺鬼安,天災不及。憂藥毒之慮,世實鬼靜,則彼計難行。(若占人毒我虛實,則忌應克世、官克世、隨墓助傷,則彼欲密謀也。)

灾疫流行を憂う。世爻旺相・官鬼安静なれば、天灾我に臨まず。人に藥を下され毒を下せらるるを憂う。世爻充實・官鬼安静なれば、對方の計謀即ち行う能わず。(注:もし別人我を毒するこの事の虛か實かを占わば、即ち應爻世を剋し・官爻世を剋しおよび鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷るを忌む——あれは彼眞に密謀して手を下さんとす。)

潛避章第八十九

(內詳避地兵侵兵來避荒訟避人害兵害謀害諸問)明哲保身,賢者避地,況涉末流,可不審處。大抵福神得位,則隨地桃源,鬼象繁興,則彌天荊棘,隨官入墓,仰干城而罹兔罝,助鬼傷身,輕同舟而逢敵國,鬼空鬼散,王道蕩平,鬼破鬼休,天心厭亂。故鬼旺而能靜,雖崑火已逼,而玉石能全。唯鬼破而動,謂虎煞相隨,而豺狼當道,此大象也。(唯大白虎與月破同位,蓋官鬼為兵,白虎為煞,故雖月破更兆其凶。)

(本章は地を避け・兵禍侵擾・兵いずれの方より來る・荒年を避け・官司を避け・人の加害を避け・兵害を避け・人の謀害を避くる等の問目を詳しく列す。)明哲の士は身を保するに善く、賢者亂世に遇えば地を遷して避く。況んや末世に身を處するを、怎んぞ審愼に去處を選擇せざるを得ん。大體來りて言わば、子孫福神位を得れば、然らば到る處皆桃花源。官鬼の象紛紛興動すれば、即ち滿天荊棘なり。鬼に隨って墓に入るに遇えば、是れ干城の將に仰賴して反って兎を捕るの羅網に落進す。鬼を助けて身を傷るに遇えば、是れ舟を同じくして濟るの人竟に敵國と變ず。官鬼落空被散すれば、是れ王道蕩平。官鬼逢破休囚すれば、是れ天心亂を厭う。ゆえに官鬼旺なりと雖も安静する能えば、たとえ崑岡の火已に逼るも、玉石保全する能し。ただ官鬼逢破してまた發動するのみ、則ち白虎凶煞相随・豺狼道に當たると叫ぶ。これ大略なり。(注:此處指すは大白虎と月破と同じく一個の位に在るを謂う。官鬼を兵と為し、白虎を煞と為す。ゆえにたとえ月破に逢うも、反ってさらにその凶を顯す。)

筮何方趨避,專忌鬼方,喜臨子地。筮是地避兵,唯以鬼靜為良,尤忌世爻化鬼。(忌鬼方,喜子地,如巳午子孫宜南方,申酉官忌西也。世化鬼爻,此地將來恐生不測,若所化之鬼,得空破散絕無事,若卦中無鬼,最為寧靜。)

いずれの方向に往きて趨避するを占う。專ら官鬼の在る所の方を忌み、子孫の在る所の地に臨むを喜ぶ。ある地兵を避くる能うや否やを占う。ただ官鬼安静を以て好しと為し、ことさら世爻官鬼を化出するを忌む。(注:官鬼の方を忌み・子孫の地を喜ぶは、例えば巳午を子孫と為せば即ち南方に往くを宜しとし、申酉を官鬼と為せば即ち西方に往くを忌む。世爻官鬼を化出するは、この地方將來恐らく不測を生ぜん。もし化する所の官鬼落空・逢破・被散・臨絶すれば、即ち事なし。もし卦中根本に官鬼无ければ、最も寧静なり。)

兵來侵乎,無鬼元侵,鬼靜無害,或隨墓,或助傷,或發動克世,如火之燎原,當求早避;若旺相安靜,震鄰之恐,隨助空散,履危而安。兵由是來乎,無鬼無兵,旺多衰少,破或分行,散來復去,動來則速,暗動悄行。(當審其虛實動靜生克而斷之,蓋吉內有凶,凶內有吉,凡筮皆然也。)

兵打ち過ぎ來るや否や。卦中官鬼无ければ本來侵る可き兵无く、官鬼安静なれば即ち害无し。もし鬼に隨って墓に入り、あるいは鬼を助けて身を傷り、あるいは官鬼發動世を剋するに遇えば、則ち野火の原を燎かすが如く、まさに及早に避開すべし。もし官鬼旺相にして安静なれば、ただ隣近震動の驚恐。もし鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷りてそれまた落空被散すれば、あれは危に履みて終に平安を得るなり。兵是れこの方向より來るや否や。官鬼无ければ即ち兵无し。官鬼旺なれば則ち兵多く、衰なれば則ち兵少なし。逢破すれば則ち幾路に分かれて走り、被散すれば則ち來りてまた去り、發動すれば則ち來ること速く、暗動すれば則ち悄然として行く。(注:その虛實・動静・生剋を審して以て斷ずべし。およそ吉の中凶有り・凶の中吉有るは、何を占うも皆この如し。)

如因荒而避,則察財爻,避荒投熟,以財旺則可安生,不以官鬼言也。如因訟而避,因盜而避,因羅網而避,因計陷而避,皆以鬼為禍,而子為福也。空與靜,正離塗炭之危,動而克,反入虎狼之穴,世空我無受禍之地,子發天有降祐之方,唯助傷隨墓者,則莫逃於數也。(鬼忌克世,子喜持世,鬼宜靜,子宜動。)

もし荒年に因りて避くれば、即ち妻財爻を察す。荒處より豐熟の地に投じ往くは、妻財旺相なれば即ち身を安め日を度る能し、官鬼を用いて論ずるを用いず。もし官司に因りて避け・盗賊に因りて避け・羅網に因りて避け・人の設計陷害に因りて避くれば、皆官鬼を以て禍と為し・子孫を以て福と為す。官鬼落空・安静すれば、正に塗炭の危を脫離す。官鬼發動して世を剋せば、反って虎狼の穴に走り進むなり。世爻落空すれば、我禍を受くるの地无し。子孫發動すれば、上天福を降すの方有り。ただ鬼を助けて身を傷り・鬼に隨って墓に入るに遇上するのみ、則ち定數を逃れ出る能わず。(注:官鬼は世を剋するを忌み、子孫は世を持つを喜ぶ。官鬼は静を宜しとし、子孫は動を宜しとす。)

避居此地,有人害否,應克世而起謀心,助傷身而陷不測,鬼動而犯群凶,福搖而多善侶。避從是路,有人害否,亦同此占。(二者卦靜福興,所履而安。)有問兵之為何害也,鬼克以屬,鬼動以化而言之。蓋變父母而毀房屋,變子孫而擄子弟,變妻財而淫婦女,變官鬼而召群凶,變兄弟而斥財貨也。火鬼焚燒,水鬼淹溺,金鬼恣殺戮之慘,木鬼擾桑麻之務,土鬼屯山嶽之毒。(以鬼居五行之屬,化六親之分而推之。)

この地方に避居して、人の加害有るや否や。應爻世を剋せば、是れ人謀害の心を起せり。鬼を助けて身を傷れば、是れ不測に陷入せんとす。官鬼發動すれば、是れ一群の凶人に冲犯せんとす。子孫搖動すれば、是れ善良の伴侶に多く遇う。此の路に沿りて避け走るに、人の加害有るや否や。もまたこの占法に照らす。(注:この兩样皆卦體安静・子孫興旺なるを要し、走り到る所皆平安なり。)人兵禍具體に何の害かを問う有れば、即ち官鬼いずれの一爻を剋し・何の類に屬し、および官鬼何を化出するかを看て講ず。官鬼父母を化出すれば、是れ房屋を毁壞す。子孫を化出すれば、是れ子弟を擄掠す。妻財を化出すれば、是れ婦女を姦淫す。官鬼を化出すれば、是れ群凶を招來す。兄弟を化出すれば、是れ財貨を搶奪す。火性官鬼は焚燒、水性官鬼は淹溺、金性官鬼は恣に殺戮の慘を行い、木性官鬼は農桑の務を擾亂し、土性官鬼は山嶽に屯據して毒を為す。(注:官鬼の居る所の五行の屬・化する所の六親の別に按じて推す。)

有問人之生何謀也,以應察其情,以鬼察其害焉。青龍為舟敵之險,朱雀為文巧之辭,白虎以武勇而怯人,元武以淫邪而誘己,騰蛇以邀結,勾陳以牽累也。鬼內內害,鬼外外害。乾鬼以僧害,坎鬼以盜害,兌鬼以酒害,震鬼以杖害,離鬼以火害,艮狗巽雞,坤將嫗為害也。(應得彼情,鬼察我害,以六神臨應察其奸,以八卦動鬼見其害,鬼居六爻為郊野害,五爻為道路害,三四為門戶害,初二為鄰里害。)

人某人何の圖謀を生じしかを問う有れば、應爻を用いて彼の心情を察し、官鬼を用いて彼の我に與うるの害を察す。青竜を帯ぶれば舟を同じくして處して暗藏の險、朱雀を帯ぶれば文飾巧辯の辭、白虎を帯ぶれば武勇を仗りて人を嚇かす、元武を帯ぶれば淫邪を以て我を引誘し、螣蛇を帯ぶれば拉攏勾結、勾陳を帯ぶれば牽連拖累なり。官鬼內卦に在れば內部の害、外卦に在れば外來の害。乾宮官鬼は僧人の害を為し、坎宮官鬼は盗賊の害を為し、兌宮官鬼は酒の害を為し、震宮官鬼は杖棍の害を為し、離宮官鬼は火の害を為す。艮宮は狗、巽宮は雞、坤宮は老婦の害を為す。(注:應爻を用いて對方の情形を知り、官鬼を用いて我の受くる所の害を察す。六神の應爻に臨むを以て彼の奸詐を察し、八卦の屬する所の動鬼を以て彼の害處を見る。官鬼上爻に在れば郊野の害、五爻に在れば道路の害、三・四爻に在れば門戸の害、初・二爻に在れば鄰里の害。)

道業章第九十

(內詳擇師傳法主持綱紀募緣法會齋戒七問)孔孟之道,以五倫為體,以經世為用,困亨夷險,有各盡之道,何以筮為。若棄家入道,拔俗修真,愛網難除,至人難遇,自是大丈夫事,豈同流俗人之筮?然道有道緣,業有業障,亦常於筮而得之。(割愛離塵,一念萬年,何用筮耶?然所處安危,擇師邪正,亦賴聖賢告我。)

(本章は師を擇び・法を傳え・住持・綱紀・緣を募り・法會・齋戒等七個の問目を詳しく列す。)孔孟の道は五倫を以て體と為し・經世を以て用と為す。困頓亨通・平安險阻を論ぜず、各々その道を盡くすの方有り、何ぞ必ずしも卦を占わん。至りて家を棄てて道に入り・塵俗を超拔して眞を修めるは、情愛の網除き難く・至人遇い難し。本より自ら大丈夫の事にして、豈に流俗人の占問と同じくするを得んや。ただ道道緣有り・業業障有り、これらもまた常に占筮の中より知るを得。(注:恩愛を割捨し・塵世を離るるは、一念萬年に當たるべし、何ぞ占を用いん。然而處する所の安危・師を擇ぶの邪正は、もまた聖賢の我に指示するに仰賴するを要す。)

何名道緣,福神是也。何名業緣,繫爻是也,故子孫持世而道成,官鬼交重而障重。而世不可病也,病於破,多疾多災,修落傍門;病於散絕,自暴自棄,心慵半路;隨墓助傷,則身陷泥犁之地。世生世旺,則心開日月之光,此其大象也。(專忌鬼動,及世爻破、散、絕為三戒,世動亦主不寧。)

何をか道緣と謂う。子孫福神即ち是れなり。何をか業緣と謂う。繫縛の爻即ち是れなり。ゆえに子孫世を持てば則ち道成るべし、官鬼交重すれば則ち業障重し。而して世爻病有るべからず。病逢破に在れば、疾多く灾多く、修行旁門に落入す。病被散・臨絶に在れば、自暴自棄して半路上心懈怠を生ず。もし鬼に隨って墓に入り・鬼を助けて身を傷るに遇えば、則ち身泥犁地獄に陷る。世爻生を得・世爻旺相なれば、心中即ち日月の光を開出す。これ大略なり。(注:專ら官鬼發動、および世爻逢破・被散・臨絶この三戒を忌む。世爻發動するもまた心安寧ならざるを主す。)

然世空有喜惡之辨也,三沖有宜忌之分也,出家而三沖世空,為超然物外,如孤鶴橫空。求道而三沖世空為塵務攖心,如困魚失水。(卜出世,三沖謂解網,世空謂無掛礙,若卜入道,則空無成也。)何年道成,世臨日月之期。何地法隆,世臨生合之地,亂動非清修之象,游魂無戒定之心。(道業成身,專憑世位,世病、亂動、游魂俱忌。)

然而世爻落空は喜有り惡有るの分別有り、『三冲』即ち卦六冲に逢うもまた宜有り忌有るの分別有り。出家を占いて六冲・世爻落空に逢えば、あれは物外に超然として、孤鶴の空を横たぐるが如し。道を求むるを占いて六冲・世爻落空に逢えば、あれは塵務心に纏いて、困魚の水を失うが如し。(注:出世を卜するは、六冲即ち羅網を解開し、世爻落空即ち了として挂礙无し。もし入道修行を卜せば、落空は即ち一事成る无し。)いずれの年に道業成る可きや。世爻日建月建に當値するの期に在り。いずれの處に法門興隆するや。世爻生を得合を得るの地に在り。六爻亂動は清修の象にあらず、遊魂卦は戒定の心无し。(注:道業自身に成るは、專ら世爻の位置に凭る。世爻病有り・六爻亂動・遊魂卦を得るは皆忌むを要す。)

刻期取證,指日還丹,世空則無成,六沖則多阻,世病則九仞井棄,鬼發則一丈魔高。唯世旺福興,而丹成悟徹。(止問求道,世空、世病、六沖、鬼動為四戒。)故擇師,同師占也,父臨日月為名師,世空恐吾不能受教。受徒傳法,同繼嗣也,子逢生旺為法器,命墓恐彼不能傳持。(雲遊同出行,然有訪道求利之別,各兼用象。)

日期を限定して印證を求め・日を指して還丹を要す。世爻落空すれば即ち成らず、六冲に逢えば即ち阻礙多く、世爻病有れば即ち井を掘りて九仞にして棄て、官鬼發動すれば即ち道一尺高く魔一丈高し。ただ世爻旺相・子孫興旺のみ、乃ち丹成りて徹悟す。(注:ただ道を求むるを問うは、世爻落空・世爻病有り・六冲・官鬼發動を以て四戒と為す。)ゆえに師を擇ぶは、師長を占うと相同じ。父母爻まさに日建月建に當たれば即ち名師なり。世爻落空すれば、恐らく是れ我自ら教を受くる能わず。徒を收め法を傳うるは、繼嗣を占うと相同じ。子孫爻生旺に逢えば即ち造就可きの材。彼本命入墓せば、恐らく彼承傳住持する能わず。(注:雲游は出行を占うと相同じ。ただ道を訪うと利を求むとの分別有るのみ。各自兼ねて用象を看る。)

過此以往,應緣倡道,遂多名利之求矣。住持如占宅也,三沖鬼動而當退。綱紀如筮仕也,世空官壞而無成。募緣同求財也,應空財陷而徒往。法會如設館也,應空鬼動而多損。筮持齋戒,專務用神,自占以世為本,用旺鬼靜則始終不渝,三沖用壞,則半途改轍。(若筮開齋破戒,當無吉占,世壞鬼動尤凶,戒之而已。)

此を過ぎて以降、緣に隨いて道を倡すれば、即ち多く名利の求有り。住持を做るは宅を占うに如同し。六冲に逢い・官鬼發動すれば即ち退くべし。綱紀を掌管するは仕途を占うに如同し。世爻落空・官爻敗壞すれば即ち成无し。化緣を募るは財を求むるを占うに如同し。應爻落空・妻財陷落すれば即ち一趟を白走す。法會を開設するは館を設け徒を授くるを占うに如同し。應爻落空・官鬼發動すれば即ち損失多し。齋を持ち戒を守るを占うは、專ら用神に務む。自ら占えば即ち世爻を以て本と為し、用爻旺相・官鬼安静なれば即ち始終改めず。六冲に逢い・用爻敗壞すれば即ち半途轍を改む。(注:もし齋を開き戒を破るを占わば、本來吉占无し。世爻敗壞・官鬼發動はことさら凶——それを戒めれば即ち是れ。)

夫金木,釋道也,升降,成敗也。(西方屬金,乃肅殺之地,故以釋氏像之,況自西來,當屬乾兌申酉,所以金爻及乾兌之宮,福動則吉,鬼動則凶。東方屬木,乃化育之所,故以道宗像之,且行東土,當屬震巽寅卯,故以木爻及震巽之宮,官動為惡,子動為善也。卦有升降之爻,如八月得升,則世是升爻,八月得泰,則世是降爻,秋分後四陰升而三陽降之由也。世居升爻,可以入聖謂之成,世居降爻,不能越凡謂之敗,然無病則吉,有病則凶。)

金と木は、分かちて釋と道を代表す。升爻と降爻は、分かちて成と敗を代表す。(注:西方金に屬し、是れ肅殺の地なれば、ゆえにそれを用いて釋氏を比擬す。況んや佛法自ら西より來れば、乾・兌と申・酉に屬すべし。ゆえに金爻および乾宮・兌宮は、子孫發動すれば即ち吉、官鬼發動すれば即ち凶。東方木に屬し、是れ化育の所なれば、ゆえにそれを用いて道宗を比擬す。しかも道教東土に行わるれば、震・巽と寅・卯に屬すべし。ゆえに木爻および震宮・巽宮は、官鬼發動を惡と為し、子孫發動を善と為す。卦中升爻降爻有り。譬えば八月《升》卦を得れば、世爻即ち升爻なり。八月《泰》卦を得れば、世爻即ち降爻なり——これ秋分の後四陰上升・三陽下降の緣故なり。世爻升爻に居れば、聖に入るべし、成と叫ぶ。世爻降爻に居れば、凡を超する能わず、敗と叫ぶ。ただ病无ければ則ち吉、病有れば則ち凶。)

子官,善惡也,父母搖而得典策之譽,兄弟動而犯貪嗔之戒,妻財發而有縈家之心。(子孫動,夙有善恨,或因緣福德之隆,或高賢徒眾之侍。官鬼動,原有惡孽,或災障之纏,或調達之擾。父母帶吉神動,則我書文後得名譽;帶凶神動,主法嗣多聚散也。弟兄吉動,當遇良朋善友,但道風清苦;凶動,常多貪嗔之累。妻財吉動,道供盈餘;凶動,婦女纏絆。)

子孫と官鬼は、分かちて善と惡を代表す。父母搖動すれば、典籍文章の譽を得る能し。兄弟發動すれば、貪嗔の戒を犯さんとす。妻財發動すれば、即ち家室に牽挂するの心有り。(注:子孫發動するは、宿世善根有り、あるいは因緣福德深厚、あるいは高賢徒衆侍奉有るなり。官鬼發動するは、原來惡業有り、あるいは災障に纏身せられ、あるいは調達の一類の惡人の攪擾を受くるなり。父母吉神を帯びて發動すれば、我が著述文字日後名譽を得る能し。凶神を帯びて發動すれば、法嗣聚散定まらざるを主す。兄弟吉神を帯びて發動すれば、良朋善友に遇上せん、ただ道風清苦なり。凶神を帯びて發動すれば、常に貪嗔の累多し。妻財吉神を帯びて發動すれば、道場供養餘り有り。凶神を帯びて發動すれば、即ち婦女に纏絆せらる。)

騰蛇塵障不除,勾陳夙緣不斷,白虎元武,災盜之由,朱雀青龍,才名之士,蓋必因鬼動而云凶,福動而云吉也。(如朱雀搖鬼為是非,動福為名譽之類。)惟得復咸艮無妄而安寧者,修行之吉占也。孔孟之學,幾成功名之捷徑,自姚江而後,道風妙然,若有豪豪傑之士,起繼絕學明聖道,亦以此章占之。(四易專釋心學,大抵三教必以正心為根,筮修行得此者,不拘福鬼沖合,直言其吉也,然安靜如之變動復非爾。聖學無求道者,故道業止詳二氏,三教道同占同也。)

螣蛇は塵障除かざるなり、勾陳は宿緣斷えざるなり。白虎・元武は災禍盗賊の由來、朱雀・青竜は才有り名有るの士。要は官鬼發動に因りて乃ち凶と説き、子孫發動に因りて乃ち吉と説く。(注:譬えば朱雀官鬼を搖動するは是非、子孫を搖動するは名譽の類。)ただ《復》《咸》《艮》《无妄》を得て卦體安寧なるのみ、是れ修行の吉占なり。孔孟の學幾どに功名を求むるの捷徑と成り、姚江王氏より後、道風寂然たり。倘も豪傑の士起こりて絶學を繼ぎ・聖道を明らめば有らば、またこの一章を用いて占う。(注:この四卦は專ら心學を講ず。大抵三教皆必ず心を正すを以て根本と為す。修行を占いてこの幾卦を得るは、子孫・官鬼と冲合とを拘らず、直にその吉を説く。ただ卦體安静なるを要して乃ちこの如し。變動起これば即ちまた是れにあらず。聖人の學は所謂『道を求む』を並び无し。ゆえに『道業』ただ釋・道二家を詳説す。三教の道相同じければ、占法もまた相同じ。)

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