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五燈會元卷第十五

宋 · 普济 · 第126巻 / 144

卻來與你三十。上堂。日可冷。月可熱。眾魔不能壞真說。作麼生是真說。初三十一。中九下七。若信不及。雲巖與汝道破。萬人齊指處。一鴈落寒空。病起。上堂。舉馬大師日面佛.月面佛。後來東山演和尚頌曰。丫鬟女子畫蛾眉。鸞鏡臺前語似痴。自說玉顏難比竝。卻來架上著羅衣。師曰。東山老翁滿口讚歎則故是。點檢將來。未免有鄉情在。雲巖又且不然。打殺黃鶯兒。莫教枝上啼。幾回驚妾夢。不得到遼西。

卻って來りて你に三十を與えん。上堂、「日冷ゆべく、月熱すべし」。衆魔真説を壞る能わず。作麼生なるか是れ真説、「初は三十一、中は九下は七、若し信及ばざれば、雲巖汝と道破せん、萬人齊しく指す處、一の鴈寒空に落つ、病起」。上堂、「馬大師の日面佛.月面佛を擧ぐ」。後來東山演和尚頌して曰く、「丫鬟の女子蛾眉を畫き、鸞鏡の臺前語痴に似たり、自ら説く玉顏比竝し難し、卻って來りて架の上に羅衣を著く」。老師曰く、「東山の老翁滿口に讚歎するは則ち故是れなり、點檢して將來れば、未免鄉情在る有り、雲巖又且く然らず、黃鶯兒を打殺して、枝の上に啼かしむるを敎えず、幾回か妾の夢を驚かして、遼西に到るを得ざらん」

潭州三角智堯禪師

潭州三角智堯禅師

上堂。揑土定千鈞。秤頭不立蠅。箇中些子事。走殺嶺南能。還有薦得底麼。直饒薦得。也是第二月。

上堂、「土を揑めて千鈞を定め、秤頭蠅を立てず、個中の些子の事、嶺南の能を走殺す、還た薦得する底有るか、直饒薦得するも、亦た是れ第二の月」

慧日雅禪師法嗣

慧日雅禅師法嗣

隆興府九僊法清祖鑑禪師

隆興府九僊法淸祖鑑禅師

嚴陵人也。甞於池之天寧。以伽棃覆頂而坐。侍郎曾公開問曰。上座僊鄉甚處。曰。嚴州。曰。與此間是同是別。師拽伽棃下地。揖曰。官人曾到嚴州否。曾罔措。師曰。待官人到嚴州時。卻向官人道。住後。上堂曰。萬柳千華暖日開。一華端有一如來。妙談不二虗空藏。動著微言徧九垓。笑咍咍。且道笑箇甚麼。笑覺苑腳跟不點地。上堂。舉睦州示眾曰。汝等諸人未得箇入頭處。須得箇入頭處。既得箇入頭處。不得忘卻。老僧明明向汝道。尚自不會。何況蓋覆將來。師曰。睦州恁麼道。意在甚麼處。其或未然。聽覺苑下箇註腳。張僧見王伴。王伴叫張僧。昨夜放牛處。嶺上及前村。溪西水不飲。溪東草不吞。教覺苑如何即得。會麼。不免與麼去。遂以兩手按空。下座。僧問。如何是奪人不奪境。師曰。惺惺寂寂。曰。如何是奪境不奪人。師曰。寂寂惺惺。曰。如何是人境兩俱奪。師曰。惺惺惺惺。曰。如何是人境俱不奪。師曰。寂寂寂寂。曰。學人今日買鐵得金去也。師曰。甚麼處得這話頭來。

嚴陵の人なり。嘗て池の天寧に於て。伽棃を以て頂を覆いて坐す。侍郎曾公問いて曰く、「上座の僊鄉甚の處」。曰く、「嚴州」。曰く、「此の間と是れ同か別か、老師伽棃を拽きて地に下す」。揖して曰く、「官人曾て嚴州に到りし否、曾罔措たり」。老師曰く、「官人嚴州に到る時を待ちて、卻って官人に向かって道わん」。住して後。上堂曰く、「萬の柳千の華暖日に開け、一華端に一の如來有り、妙談不二虚空藏、微言を動かせば遍く九垓、笑咍咍、且く道え個の什麼を笑う、覺苑の脚跟地に點けざるを笑う」。上堂。睦州の衆に示すを擧げて曰く、「汝等の諸人未だ個の入頭の處を得ず、須らく個の入頭の處を得べし、既に個の入頭の處を得たれば、忘却するを得ず、老僧明々として汝に向かって道うも、尚ほ自ら會せず、何を況んや蓋覆して將來せんを」。老師曰く、「睦州恁麼に道う、意什麼の處に在る、其れ或いは未然ならば、覺苑の個の注脚を下すを聽け、張僧王伴を見、王伴張僧を叫ぶ、昨夜牛を放つ處、嶺上及び前村、溪の西の水飮まず、溪の東の草吞まず」。覺苑を敎えて如何なれば即ち得ん。會するか。免れず恁麼に去らん。遂に兩手を以て空を按ず。下座。僧問う、「如何なるか是れ人を奪いて境を奪わざる」。老師曰く、「惺惺寂寂」。曰く、「如何なるか是れ境を奪いて人を奪わざる」。老師曰く、「寂寂惺惺」。曰く、「如何なるか是れ人境兩つながら奪う」。老師曰く、「惺惺惺惺」。曰く、「如何なるか是れ人境俱に奪わざる」。老師曰く、「寂寂寂寂」。曰く、「學人今日鐵を買いて金を得て去るなり」。老師曰く、「什麼の處に這の話頭を得たる」

平江府覺海法因庵主

平江府覺海法因庵主

郡之嵎山朱氏子。年二十四。披緇服進具。遊方至東林謁慧日。日舉靈雲悟道機語問之。師擬對。日曰。不是。不是。師忽有所契。占偈曰。巖上桃華開。華從何處來。靈雲才一見。回首舞三臺。日曰。子所見雖已入微。然更著鞭。當明大法。師承教。居廬阜三十年。不與世接。叢林尊之。建炎中盜起江左。順流東歸。邑人結庵命居。緇白繼踵問道。甞謂眾曰。汝等飽持定力。無憂晨炊而事幹求也。晚年放浪自若。稱五鬆散人。

郡の嵎山朱氏の子。年二十四。緇服を披きて具に進む。方に游びて東林に至りて慧日を謁う。日靈雲悟道の機語を擧げて之を問う。老師對えんと擬す。日曰く、「是れならず、是れならず」。老師忽ち契する所有り。偈を占めて曰く、「巖の上桃華開け、華何の處より來る、靈雲纔かに一見して、回首して三臺を舞う」。日曰く、「子の見る所雖も已に微に入る、然れども更に鞭を著けば、當に大法を明らめん」。老師教を承けて、廬阜に居ること三十年、世と接せず、叢林之を尊ぶ。建炎中盜江左に起こりて、流に順い東に歸る。邑人庵を結びて居らんを命ず。緇白踵を繼ぎて道を問う。嘗て衆に謂いて曰く、「汝等飽くまで定力を持て、晨炊を憂えずして干求に事うるなかれ」。晚年放浪自若として、五松散人と稱す

龍牙言禪師法嗣

龍牙言禅師法嗣

瑞州洞山擇言禪師

瑞州洞山擇言禅師

僧問。如何是十身調御。投子下禪床立。未審意旨如何。師曰。腳跟下七穿八穴。

僧問う、「如何なるか是れ十身の調御、投子禅床を下りて立つ、未だ審かに意旨如何」。老師曰く、「脚跟の下七穿八穴」

文殊能禪師法嗣

文殊能禅師法嗣

常德府德山瓊禪師

常德府德山瓊禅師

受請日上堂。曰。作家撈籠不肯住。呼喚不回頭。為甚麼從東過西。自代曰。後五日看。

請を受くる日上堂。曰く、「作家の撈籠肯じて住せず、呼喚して頭を回さず、什麼を以てか東より西に過る」。自ら代えて曰く、「後の五日に看よ」

智海青禪師法嗣

智海青禅師法嗣

蘄州四祖仲宣禪師

蘄州四祖仲宣禅師

上堂。諸佛出世。為一大事因緣。祖師西來。直指人心是佛。凡聖本來不二。迷悟豈有殊途。非涅槃之可欣。非死生之可厭。但能一言了悟。不起坐而即證無生。一念回光。不舉步而徧周沙界。如斯要徑。引曰宗門。山僧既到這裡。不可徒然。乃舉拂子曰。看看。山河大地。日月星辰。若凡若聖。是人是物。盡在拂子頭上一毛端裡出入遊戲。諸人還見麼。設或便向這裡見得倜儻分明。更須知有向上一路。試問諸人。作麼生是向上一路。良久曰。六月長天降大雪。三冬嶺上火雲飛。

上堂、「諸佛世に出づるは、一大事の因緣を為り、祖師西に來るは、直に人心是れ佛を指す、凡聖本來不二にして、迷悟豈に殊途有らん、涅槃の欣ぶ可きに非ず、死生の厭う可きに非ず、但だ能く一言了悟して、坐を起たずして即ち無生を證せん」。一念光を回らせば。步を擧げずして徧く沙界を周す。斯の如き要徑。引きて宗門を説く。山僧既に這裏に到る。徒然なるべからず。乃ち拂子を擧げて曰く、「看よ看よ、山河大地、日月星辰、凡なる若く聖なる、人是れ物是れ、盡く拂子頭上の一毛端の裏に在りて出入遊戲す、諸人還た見るか、設し或いは便ち這裏に向かって見得て倜儻分明ならば、更に須らく知るべし向上の一路有るを、試みに諸人に問う」。作麼生なるか是れ向上の一路。良久して曰く、「六月の長天大雪を降り、三冬の嶺上火雲飛ぶ」

泉州乾峰圓慧禪師

泉州乾峰圓慧禅師

上堂。達磨正宗。衲僧巴鼻。堪嗟迷者成群。開眼瞌睡。頭上是天。腳下是地。耳朵聞聲。鼻孔出氣。敢問雲堂之徒。時中甚處安置。還見麼。可憐雙林傅大士。卻言祇這語聲是。咄。

上堂、「達磨の正宗、衲僧の巴鼻、嗟くべし迷える者群を成して、眼を開きて瞌睡す、頭の上是れ天、脚の下是れ地、耳朵聲を聞き、鼻孔氣を出す、敢えて問う雲堂の徒」。時中甚の處に安置する。還た見るか。憐む可し雙林の傅大士。卻って言う只だ這の語聲是れと。咄

大溈瑃禪師法嗣

大潙瑃禅師法嗣

眉州中巖慧目蘊能禪師

眉州中巖慧目蘊能禅師

本郡呂氏子。年二十二。於村落一富室為校書。偶遊山寺。見禪𠕋。閱之似有得。即裂冠圓具。一缽遊方。首參寶勝澄甫禪師。所趣頗異。至荊湖。謁永安喜.真如喆.德山繪。造詣益高。迨抵大溈。溈問。上座桑梓何處。師曰。西川。曰。我聞西川有普賢菩薩示現。是否。師曰。今日得瞻慈相。曰。白象何在。師曰。爪牙已具。曰。還會轉身麼。師提坐具。繞禪床一帀。溈曰。不是這箇道理。師趨出。一日。溈為眾入室。問僧。黃巢過後。還有人收得劒麼。僧竪起拳。溈曰。菜刀子。僧曰。爭奈受用不盡。溈喝出。次問師。黃巢過後。還有人收得劒麼。師亦竪起拳。溈曰。也祇是菜刀子。師曰。殺得人即休。遂近前。攔胷築之。溈曰。三十年弄馬騎。今日被驢子撲。後還蜀。庵於舊址。應四眾之請。出住報恩。上堂。龍濟道。萬法是心光。諸緣唯性曉。本無迷悟人。祇要今日了。師曰。既無迷悟。了箇甚麼。咄。上堂。舉。雪峰一日普請搬柴。中路見一僧。遂擲下一段柴。曰。一大藏教。祇說這箇。後來真如喆道。一大藏教。不說這箇。據此二尊宿說話。是同是別。山僧則不然。竪起拂子曰。提起則如是我聞。放下則信受奉行。室中問崇真氈頭。如何是你空劫已前父母。真領悟曰。和尚且低聲。遂獻投機頌曰。萬年倉裡曾饑饉。大海中住儘長渴。當初尋時尋不見。如今避時避不得。師為印可。一日與黃提刑奕棊次。黃問。數局之中。無一局同。千著萬著則故是。如何是那一著。師提起棊子示之。黃佇思。師曰。不見道。從前十九路。迷殺幾多人。師住持三十餘載。凡說法不許錄其語。臨終書偈。趺坐而化。闍維時㬥風忽起。煙所至處。皆雨設利。道俗斸其地。皆得之。心舌不壞。塔於本山。

本郡呂氏の子。年二十二。村落の一の富室に於て書を校す。偶山寺に游び。禅の箇を見る。之を閱して得る有るに似たり。即ち冠を裂きて圓具す。一鉢方に游ぶ。首めに寶勝澄甫禅師に參ず。趣く所頗る異なり。荆湖に至りて。永安喜.真如喆.德山繪を謁う。造詣益々高し。迨びて大潙に抵る。潙問う、「上座の桑梓何の處」。老師曰く、「西川」。曰く、「我聞く西川に普賢菩薩の示現有りと、是か否か」。老師曰く、「今日慈相を瞻るを得たり」。曰く、「白象何の處に在る」。老師曰く、「爪牙已に具わる」。曰く、「還た身を轉ずるを會するか、老師坐具を提げて、禅床を繞ること一帀」。潙曰く、「是れ這個の道理に非ず、老師趨り出づ」。一日。潙衆の為に室に入る。僧に問う。黃巢過ぎて後。還た人劍を收得する者有るか。僧拳を竪起す。潙曰く、「菜刀子」。僧曰く、「争奈ん受用し盡くさざるを、潙喝出す」。次いで老師に問う、黃巢過ぎて後、還た人劍を收得する者有るか。老師亦た拳を竪起す。潙曰く、「亦た只だ是れ菜刀子」。老師曰く、「人を殺し得れば即ち休め」。遂に近づき前より。胷を攔えて之を築く。潙曰く、「三十年馬を弄びて騎る、今日驢子に撲たれたり」。後に蜀に還りて、舊址に庵し、四衆の請に應えて、出でて報恩を住す。上堂、「龍濟道う、萬法是れ心光、諸緣唯だ性曉、本より迷悟の人無し、只だ要る今日了せんを」。老師曰く、「既に迷悟無し、個の什麼を了せん、咄」。上堂、「擧ぐ」。雪峰一日普請して柴を搬す。中路一僧を見る。遂に一段の柴を擲下して。曰く、「一大藏教、只だ這個を説く、後來真如喆道う、一大藏教、這個を説かず、此に據れば二の尊宿の説話、是れ同か別か、山僧則ち然らず」。拂子を竪起して曰く、「提起すれば則ち是の如く我聞き、放下すれば則ち信受奉行せん、室中崇真の氈頭に問う、如何なるか是れ你の空劫已前の父母」。真領悟して曰く、「和尚且く聲を低くせよ」。遂に投機の頌を獻じて曰く、「萬年の倉裏曾て饑饉せし、大海の中に住して盡く長く渴き、當初尋ねし時尋ねて見えず、如今避くる時避くるを得ず」。老師為に印可す。一日黃提刑と棋を奕くの次。黃問う、「數局の中、一局同じき無し、千著萬著則ち故是れなり、如何なるか是れ那の一著、老師棋子を提起して之に示す、黃佇思す」。老師曰く、「見ずや道う、從前十九路、幾多の人を迷殺すを」。老師住持すること三十餘載。凡そ法を説くに其の語を錄するを許さず。終るに臨みて偈を書し。趺坐して化す。闍維の時暴風忽ち起こり。烟の至る處。皆な設利を雨らす。道俗其の地を斸る。皆な之を得たり。心舌壞れず。本山に塔す

懷安軍雲頂寶覺宗印禪師

懷安軍雲頂寶覺宗印禅師

上堂。古者道。識得凳子。周帀有餘。又道。識得凳子。天地懸殊。山僧總不恁麼。識得凳子是甚麼閑傢俱。一日普說罷。師曰。諸子未要散去。更聽一頌。乃曰。四十九年。一場熱閧。八十七春。老漢獨弄。誰少誰多。一般作夢。歸去來兮。梅梢雪重。言訖下座。倚杖而逝。

上堂、「古の者道う、凳子を識得せば、周帀餘有り、又道う、凳子を識得せば、天地懸殊なり、山僧總て恁麼ならず、凳子を識得するとは是れ什麼の閑家具ぞ」。一日普く説き罷みて。老師曰く、「諸子未だ散じ去るを要せず、更に一頌を聽け」。乃ち曰く、「四十九年、一場の熱閧、八十七春、老漢獨り弄ぶ、誰か少なく誰か多き、一般に夢を作る、歸去來兮、梅の梢雪重し、言訖りて下座し、杖に倚りて逝く」

昭覺白禪師法嗣

昭覺白禅師法嗣

成都府信相宗顯正覺禪師

成都府信相宗顯正覺禅師

潼川王氏子。少為進士。有聲。甞晝掬溪水為戲。至夜思之。遂見水泠然盈室欲汲之不可。而塵境自空。曰。吾世網裂矣。往依昭覺得度。具滿分戒。後隨眾諮參。覺一日問師。高高峰頂立。深深海底行。汝作麼生會。師於言下頓悟。曰。釘殺腳跟也。覺拈起拂子曰。這箇又作麼生。師一笑而出。服勤七祀。南遊至京師。歷淮淛。晚見五祖演和尚於海會。出問。未知關棙子。難過趙州橋。趙州橋即不問。如何是關棙子。祖曰。汝且在門外立。師進步。一踏而退。祖曰。許多時茶飯。元來也有人知滋味。明日入室。祖雲。你便是昨日問話底僧否。我固知你見處。祇是未過得白雲關在。師珍重。便出。時圓悟為侍者。師以白雲關意扣之。悟曰。你但直下會取。師笑曰。我不是不會。祇是未諳。待見這老漢。共伊理會一上。明日。祖往舒城。師與悟繼往。適會於興化。祖問師。記得曾在郡裡相見來。師曰。全火祗候。祖顧悟曰。這漢饒舌。自是機緣相契。遊廬阜回。師以高高峰頂立深深海底行所得之語告五祖。祖曰。吾甞以此事詰先師。先師雲。我曾問遠和尚。遠曰。貓有飲血之功。虎有起屍之德。非素達本源。不能到也。師給侍之久。祖鍾愛之。後辭西歸。為小參。復以頌送曰。離鄉四十餘年。一時忘卻蜀語。禪人回到成都。切須記取魯語。時覺尚無恙。師再侍之。名聲藹著。遂出住長松。遷保福信相。僧問。三世諸佛。六代祖師。總出這圈䙡不得。如何是這圈。䙡師曰。井欄唇。上堂。舉。仰山問中邑。如何是佛性義。邑曰。我與你說箇譬喻。汝便會也。譬如一室有六窻。內有一獼猴。外有獼猴從東邊喚狌狌。獼猴即應。如是六窻。俱喚俱應。仰乃禮拜。適蒙和尚指示。某有箇疑處。邑曰。你有甚麼疑。仰曰。祇如內獼猴睡時。外獼猴欲與相見。又作麼生。邑下禪床。執仰山手曰。狌狌與你相見了。師曰。

潼川王氏の子。少にして進士と為る。聲有り。嘗て晝に溪水を掬びて戲れと為す。夜に至りて之を思う。遂に水泠然として室に盈ちて之を汲まんと欲するも可ならず。而して塵境自ら空し。曰く、「吾世網裂けたり、往きて昭覺に依りて度を得、具滿して分戒す」。後に衆に隨いて咨參す、覺一日老師に問う、高高峰の頂に立ち、深深海の底を行く、汝作麼生に會せん。老師言の下に於て頓悟す。曰く、「脚跟を釘殺すなり」。覺拂子を拈起して曰く、「這個又作麼生」。老師一笑して出づ。勤に服すること七祀、南に游びて京師に至り、淮浙を歷る、晚く海會に於て五祖演和尚に見ゆ。出でて問う、「未だ關棙子を知らず、趙州橋を過り難し。趙州橋は即ち問わず、如何なるか是れ關棙子」。祖曰く、「汝且く門の外に立て、老師步を進めて、一踏して退く」。祖曰く、「許多の時の茶飯、元來も亦た人滋味を知る者有り」。明日室に入る、祖云う、你便ち是れ昨日話を問いし底の僧か否、我固より知る你の見る處、只だ是れ未だ白雲關を過ぎざる在り、老師珍重して。便ち出づ。時に圓悟侍者と為る。老師白雲關の意を以て之を扣く。悟曰く、「你但だ直下に會取せよ」。老師笑い曰く、「我是れ會せざるに非ず、只だ是れ未だ諳ならず、這の老漢に見えんを待ちて、伊と共に理會一上せん、明日、祖舒城に往く」。老師悟と繼ぎて往く。適づま興化に於て會す。祖老師に問う。記得するか曾て郡裏に於て相見えし來るを。老師曰く、「全火只だ候う」。祖悟を顧みて曰く、「這の漢舌を饒えるなり、自ら是れ機緣相い契し、廬阜に游びて回る」。老師高高峰の頂に立ち深深海の底を行くの所得の語を以て五祖に告ぐ。祖曰く、「吾嘗て此の事を以て先師を詰む、先師云う、我曾て遠和尚に問うと」。遠曰く、「猫は血を飮むの功有り、虎は尸を起こすの德有り、素より本源を達せざれば、到る能わざるなり」。老師給侍すること久しく、祖之を鍾愛す、後に辭して西に歸る、小參を為す。復た頌を以て送りて曰く、「鄉を離るること四十餘年、一時に蜀語を忘却せり、禅人成都に回到れば、切に須らく魯語を記取すべし」。時に覺尚ほ恙無し。老師再び之に侍す。名聲藹として著る。遂に出でて長松を住す。保福信相に遷る。僧問う、「三世の諸佛、六代の祖師、總て這の圈䙌を出づるを得ず、如何なるか是れ這の圈䙌」。老師曰く、「井欄の唇」。上堂、「擧ぐ、仰山中邑に問う、如何なるか是れ佛性の義」。邑曰く、「我你と個の譬喻を説かば、汝便ち會せよ、譬えば一室に六の窻有りて、內に一の獼猴有り、外に獼猴の東邊より狌狌を喚ぶ有れば、獼猴即ち應ず、是の如く六の窻、俱に喚びて俱に應ず、仰乃ち禮拜し、適づま和尚の指示を蒙る」。某個の疑處有り。邑曰く、「你什麼の疑有る」。仰曰く、「只だ如く內の獼猴睡る時、外の獼猴之と相見えんと欲すれば、又作麼生、邑禅床を下る」。仰山の手を執りて曰く、「狌狌你と相見え了れり」。老師曰く

諸人要見二老麼。我也與你說箇譬喻。中邑大似箇金師。仰山將一塊金來。使金師酬價。金師亦盡價相酬。臨成交易。賣金底更與貼秤。金師雖然闇喜。心中未免偷疑。何故。若非細作。定是賊贓。便下座。

諸人要して二老を見んか。我も亦た你と個の譬喻を説かん。中邑大いに個の金師に似たり。仰山一塊の金を將て來りて。金師をして價を酬いしむ。金師亦た價を盡くして相い酬ゆ。成の交易に臨みて。金を賣る底更に秤を貼すること與す。金師然りと雖も暗に喜ぶも。心中未免偷に疑う。何の故ぞ。若し細作に非ざれば。定めて是れ賊贓ならん。便ち下座

道林一禪師法嗣

道林一禅師法嗣

潭州大溈大圓智禪師

潭州大潙大圓智禅師

四明人也。上堂。舉南泉道。三世諸佛不知有。狸奴白牯卻知有。師曰。三世諸佛既不知有。狸奴白牯又何曾夢見。灼然。須知向上有知有底人始得。且作麼生是知有底人。吃官酒。臥官街。當處死。當處埋。沙場無限英靈漢。堆山積嶽露屍骸。

四明の人なり。上堂、「南泉の道うを擧ぐ、三世の諸佛有るを知らず、狸奴白牯卻って有るを知る」。老師曰く、「三世の諸佛既に有るを知らず、狸奴白牯又なんぞ曾て夢に見ん、灼然として、須らく知るべし向上に有るを知る底の人有るを始めて得ん、且く作麼生なるか是れ有るを知る底の人、官酒を喫し、官街に臥し、處に當りて死し、處に當りて埋まる、沙場無限の英靈の漢」。山を堆り嶽を積みて尸骸を露わす

南嶽下十五世

南嶽下十五世

上封秀禪師法嗣

上封秀禅師法嗣

文定公胡安國草菴居士

文定公胡安國草庵居士

字康侯。久依上封。得言外之旨。崇寧中過藥山。有禪人舉南泉斬貓話問公。公以偈答曰。手握乾坤殺活機。縱橫施設在臨時。玉堂兔馬非龍象。大用堂堂總不知。又寄上封。有曰。祝融峰似杜城天。萬古江山在目前。須信死心元不死。夜來秋月又同圓。

字は康侯。久しく上封に依る。言外の旨を得たり。崇寧中藥山を過ぐ。禅人南泉の猫を斬るの話を擧げて公に問う有り。公偈を以て答えて曰く、「手に乾坤殺活の機を握り、縱橫の施設臨時に在り、玉堂の兔馬は龍象に非ず、大用堂堂として總て知らず、又上封に寄す」。説有りて曰く、「祝融峰杜城の天に似て、萬古の江山目の前に在り、須らく信ずべし死心元より死せず、夜に來りて秋月又同じく圓なるを」

上封才禪師法嗣

上封才禅師法嗣

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