大六壬玉成歌注解 巻之十一
六壬玄妙有靈機,支干神將辨安危。日為君,辰為臣;日為男,辰為女。干是日,支是辰。辨安危,又看神將加臨吉凶善惡言之。克沖刑破衰休害,七者言凶必定期。上下相刑,傳中相破,發用相害,又是死囚休廢氣,加干支上及用神者,為凶兆之事。細審一刑、二破、三克、四害、五休、六死、七囚,凡神將有此七者即凶。
六壬の術は玄妙窮まりなく、自ら霊動の機竅有り——全て日干・日支と十二天将と拠りて安危を分辯す。占法の通例:日干を君と為し日支を臣と為し、日干を男と為し日支を女と為す。「干」とは日干を指し、「支」とは日支を指す(また「辰」と称す)。安危を分辯するには、さらに天将の何位に加臨するかを看、それの吉凶善悪に拠りて断ずべし。相剋・相衝・相刑・相破・衰気・休気・六害——此の七様出現せば則ち兇と断じ、しかも応期必ず定まる。いわゆる上下相刑・三伝の中相破・発用の神相害、さらに死気・囚気・休気・廃気を加え——およそ此ら日干日支の上に加わりあるいは用神の上に加わるは、皆兇兆なり。細々に審辨を要す:一は刑・二は破・三は剋・四は害・五は休・六は死・七は囚——およそ天将が此の七様中の何れか一様を帯ぶれば、則ち兇と断ず。
德合相生並旺氣,吉屯相從福自隨。甲己德在寅,乙庚在申,丙辛在巳,丁壬在亥,戊癸在巳。所謂支德,前五辰是也。假令子日在巳,丑日在午,又三合六合,上下相生,旺相有氣,以上皆為吉慶。如課中見此,又有吉神加臨,百事亨通。
徳神・合神・相生さらに旺気を加えれば、吉慶聚集相随い、福気自然到来す。日干の徳の定位は:甲日・己日は徳は寅に在り、乙日・庚日は申に在り、丙日・辛日は巳に在り、丁日・壬日は亥に在り、戊日・癸日は巳に在り。いわゆる「支徳」に至りては、日支より前に第五辰を数う。たとえば子日の支徳は巳に在り、丑日の支徳は午に在り。さらに三合・六合を加え、上下両神彼此相生し、また旺相有気の状態に処るは、以上皆吉慶の象に属す。課中若し此らを見、また吉神加臨あれば、則ち百事亨通せん。
將是神兮神是將,若遇青龍便是寅。天元十二將,貴蛇之類;地元十二將,功曹太沖之類。假令乙丑日見白虎是德神也,餘仿此。假令甲子日得青龍入辰兩課,為外人入內。青龍在申酉上受克,亥子喜水生木也。
天将すなわち地支、地支もまたすなわち天将——たとえば青竜に遇上れば、それの本位便ち寅木なり。いわゆる「天元十二将」とは、貴人・螣蛇の類の十二天将。いわゆる「地元十二将」とは、功曹(寅)・太衝(卯)の類の十二地支月将。たとえば乙丑日に白虎を見れば、白虎の本位は申に属し、正に乙庚の徳申に在るを以て、故に此の時白虎すなわち徳神なり——其の余此に依りて類推すべし。またたとえば甲子日に青竜の日支の両課の中に進入するを占得すれば、外人の家内に進入するを主とす。青竜は木に属し、若し申・酉の金位に臨めば便ち剋を受け、若し亥・子の水位に臨めば、則ち水は能く木を生じて、かえって喜ぶべし。
日主尊外並人類,辰為卑幼宅兼身。日為尊、為外、為己身也,辰為卑、為內、為宅、為物類也。兩課有凶戰者,主宅中有人作禍。旺相為陽人,休囚為陰人。切忌天目、勾陳、白虎臨宅。慮遊魯二都煞者,乃主賊人盜神臨宅。又慮魁罡臨宅克宅,主亡失事。
日干は尊長・外部と人事の類を主とし、日支は則ち卑幼・住宅および自身の処する地を主とす。具に言えば:日干は尊貴の者・外部・自己本身を代表し、日支は卑下の者・内部・住宅と器物の類を代表す。日支の両課の中に若し兇神の交戦有れば、則ち宅中に人の禍を惹く有るを主とす。乗ずるところの気が旺相なるは男子、休囚なるは女子なり。最も忌むは「天目」・勾陳・白虎の住宅を代表する日支の上に臨むこと。さらに「游都」「魯都」の此の両個の盗殺を提防すべく、彼らは賊人・盗神の宅に臨むを主とす。また「河魁」(戌)・「天罡」(辰)の宅に臨みて幷びて宅を剋するを提防すべく、則ちそれ遗失亡佚の事を主とす。
占時考校日和辰,是財是鬼是何神。假令甲乙日得辰戌丑未四辰,為財;申酉為日鬼,主勾連官事。假令是庚辛金,見土神為休氣,是父母;見金神為旺神,是兄弟;見木神為死氣,是妻財。在日兩課克者為外財,在辰兩課克者為內財。
課を起すの時、日干と日支の関係を考察して、臨むところの神が究竟財爻なるか・官鬼なるか、あるいは別の何の神なるかを看るを要す。たとえば甲・乙の木日に辰・戌・丑・未の四土の辰を得れば、土は木に剋せられ、すなわち財爻なり。申・酉の金を得れば、則ち金は木を剋して、日干の官鬼なり、官司に牽連する事を主とす。またたとえば庚・辛の金日に、土神を見るは我を生ずる者、休気と為し、父母爻に属す。金神を見るは我と同じき者、旺神と為し、兄弟爻に属す。木神を見るは我の剋する者、死気と為し、妻財爻に属す。およそ日干の両課中に剋せらるるは、外来の財なり。日支の両課中に剋せらるるは、家内の財なり。
見機兩用艱辛險,疑惑先難後易成。凡課俱比俱不比,先取四孟為用神。名見機卦,主有兩事。又有艱難之意。占事主有疑惑不決,先難後易也。知一每事須知近,遙克當傳主遠尋。此卦占失,不離兩鄰。故知一主諸近事也。不宜占訟,和則吉。神遙剋日名蒿矢,日遙克神是彈射,主曖昧口舌遠望事。看神將吉凶言之。
「見機課」は両処取用すべき有り——事を辦ずるに艱辛にして险阻多く、心に疑惑を存すも、先に難く後に易く終に成就し得べし。およそ課中四課上下俱に比和するか、あるいは俱に比和せざるかすれば、先ず寅・申・巳・亥の四孟の神を取りて用神と作す——此の種の課を「見機卦」と曰い、同時に両桩の事あるを主とし、また艱難の意を含有す。事を占うに疑惑決し難く、先難後易なり。「知一課」は凡事皆近処より找すべく、「遥剋課」は則ち遠処に往きて尋るを要す。知一課に失物を占えば、失物は左隣右舎を出でず——故に知一課の主とするは皆近身近処の事なり。此の種の課は訴訟を占うに宜しからず、和解して乃ち吉なり。上神の遠くより日干を剋するを「蒿矢課」と曰い、日干の遠くより上神を剋するを「弾射課」と曰い——皆曖昧不明の口舌是非と遠方観望の事を主とし、なお天将の吉凶を参看して断ずべし。
玄胎生下人占病,當用生下定有嬰。三傳俱孟,上生下,主占病。下生上,主胎。用神如在長生上,乃生玄胎也。婦人占懷孕,男子占主有親事動。更看將神吉凶。蓋申巳寅亥合體,主親。亥申巳寅害體,主官事曖昧。
「玄胎課」中若し上神が下神を生ずれば、占うところ多くは疾病なり。若し発用の神が長生の位に落ちて下が上を生ずれば、則ち必ず嬰孩の喜有らん。具に言えば:三伝全て寅・申・巳・亥の四孟なれば、則ち玄胎課と曰う。その中上神が下神を生ずるは、病を占うを主とす。下神が上神を生ずるは、懐胎を主とす。用神若し正に長生の位に落つれば、則ちそれ玄胎孕育の象なり。婦人占えば、懐孕を主とす。男子占えば、婚姻親事の発動有るを主とす。なお天将の吉凶を参看すべし。申・巳・寅・亥の此の幾支が互いに合を作して一体を成するを因れば、親事を主とす。若し亥・申・巳・寅が互いに害を為して一体を成せば、則ち官司の曖昧清らかならざるを主とす。
反吟占者休言定,往復雙雙兩事因。反吟占事不一,須占兩事,主事往復未定之象。常占須主身離動,不動人情有怨嗔。反吟主身動,若不動有口舌、人情不足指事。伏吟舉動心無遂,剛主行人到戶庭。伏吟主求謀未遂,剛日占行人至,柔日不至。
「反吟課」を占得せば、則ち事已定なりと断ずることなかれ——それ来り回り去り来り・成双成対にして両桩の事由を牽出すを主とすればなり。反吟課の占うところの事は往々一件に止まらず、須く両件の事に按じて推すべく、事の往復反覆・未だ確定せざるの象を主とす。平常に反吟課を占うは、多くは本人に遠離走動の事有るを主とす。若し人并びに走動せざれば、則ちそれ人情の上に怨恨嗔怪有るなり。反吟は身動を主とし、若し身動かざれば、便ち口舌是非・人情周らざるの事有らん。「伏吟課」を占得せば、およそ挙動有るに皆心に称うこと難し。若し剛日(甲丙戊庚壬)の占に逢えば、則ち行人已に家門庭院に到るを主とす。伏吟は謀求の事未だ願いのごとくならざるを主とす。剛日に行人を占えば到るを主とし、柔日(乙丁己辛癸)に占えば則ち到らず。
卦隨三交吉凶定,昴星蛇虎火殃迍。三交是三傳皆仲。若非酉加午即是酉加子。卯上有凶將,主釜鳴。上見天空,主失五音之物。青龍太常朱雀主遷官;見勾陳陰后玄武主走失;上見蛇虎生旺,三傳內見天喜驛馬者,主交集之象。昴星卦發用見蛇虎,占病必死。占官事主枷鎖,太常主曖昧事。
「三交課」を占得せば、吉凶はその組合に随いて定めるを要す。「昴星課」を占得して螣蛇・白虎を見れば、則ち火災の類の殃禍迍難を主とす。いわゆる三交とは、三伝全て子・午・卯・酉の四仲の上に落つるなり——酉の午に加わるにあらざれば、酉の子に加わるなり。卯上若し兇将有れば、鍋釜の故なく作响するの怪異を主とす。卯上若し天空を見れば、琴瑟鐘磬の類の五音を発する器物を丢失するを主とす。三交課の上に青竜・太常・朱雀を見れば、官職昇遷を主とす。勾陳・太陰・天后・玄武を見れば、人口走失を主とす。上に螣蛇・白虎を見て生旺の気に処り、三伝の内また天喜・駅馬を見れば、則ち諸事交錯聚集の象を主とす。昴星課若し発用の神に螣蛇・白虎を見れば、病を占して必ず死し、官司を占して枷を戴き鎖を上ぐを主とす。若し太常を見れば、則ち曖昧不明の事を主とす。
歲月相傷尊長禍,虎臨弔喪哭聲頻。太歲月建相剋為用,得凶將者尊長災。若俱陽是男,俱陰是女。歲前二辰是喪門,歲後二辰是弔客。白虎加臨為用,主哭聲動。三刑為鬼人家破,馬吉加年職轉升。三刑入傳交戰者,大凶。煞傷日辰,主家破人亡,不知之事。日鬼為用,加行年本命,更見驛馬,天官朱雀太常,主遷官。
太歳と月建と互いに傷剋するは、尊長に禍有るを主とす。白虎さらに喪門・吊客の位に臨めば、則ち常に哭声を聞かん。太歳と月建と相剋して発用し、また兇将を乗ずれば、尊長に災有るを主とす。若し両者皆陽支なれば、男子の身上に応じ、皆陰支なれば、女子の身上に応ず。太歳より前に両辰を数うるは「喪門」、後に両辰を数うるは「吊客」——白虎その上に加臨して発用せば、則ち哭声起動するを主とす。三刑若し化して官鬼と成れば、人家の破敗を主とす。駅馬と吉神と行年に加臨すれば、則ち官職昇遷を主とす。三刑が三伝に入りて彼此交戦するは、大兇の象なり。兇殺が日干日支を傷剋するは、家破人亡を主とし、幷びて意料の到らざるの事有らん。若し日干の官鬼発用して、また行年・本命の上に加臨し、さらに駅馬および天官・朱雀・太常を見れば、則ち官職遷昇を主とす。
墓神加日身災滯,支煞干臨為所迍。墓神加日主災滯,支為卑干為尊,支煞臨干主事迍邅。歲同死虎加年命,相刑之月氣歸陰。太歲同白虎乘死氣加行年本命,占病必死。假令申年四月庚寅日申時占伏吟卦,申加行年上占病主凶。太歲白虎來傷行年,四月內主死。餘仿此推。
墓神が日干の上に加われば、本身に災病滞礙有るを主とす。日支上の兇殺が日干の頭上に臨到れば、則ち困頓行くこと難きの迍邅の象と成る。墓神が日干に加わるは災滞を主とす。日支は卑幼を代表し、日干は尊長を代表す——日支の兇殺が日干上に圧到するは、事の艱難受阻するを主とす。太歳と死気・白虎と一同に行年・本命の上に加われば、それと相刑する月份に到りて、気数便ち陰間に帰す。すなわち、太歳と白虎と同じく死気を乗じて行年本命に加臨するは、病を占して必ず死す。たとえば申年四月庚寅日申時に伏吟卦を占得し、申が行年の上に加われば、病を占して兇を主とす。太歳と白虎と一起に来りて行年を傷剋すれば、則ち四月の内に死亡するを主とす。其の余此に依りて類推すべし。
日鬼加臨辰兩課,門中官事乃相榮。日鬼加辰之兩課,主門中官事勾連。假如三月壬戌日反吟課是也。更以神將言之。吉將遭傷求事阻,凶神受制事還成。吉將逢休敗死氣亦當有阻難。時傷年命入傳來,忽然卒報有驚駭。占時如克行年本命者有卒報驚恐之事。
日干の官鬼が日支の両課上に加臨すれば、家門の中便ち官司の纏绕有らん。すなわち、日干の官鬼が日支の両課の上に加わるは、門戸の内に官司の牽連有るを主とす——たとえば三月壬戌日に反吟課を占得するは則ち此のごとし、なお天将と結合して断ずべし。吉将若し傷剋に遭えば、求むるところの事すなわち受阻せん。兇神若し制伏せられれば、事かえって能く成らん。吉将若し休気・敗気・死気に逢うも、同様に阻難有らん。占時の神が行年・本命を傷剋してまた三伝に進入せば、則ち忽然として急報を接して驚を受けん。およそ占時の神が行年本命を剋傷するは、突如其来の報訊と驚恐の事有るを主とす。
德神動處吉相遂,反遭刑剋見凶災。德神發用,又乘吉將,主有相扶喜事。假令己日傳見寅,寅又加申,為寅巳申三刑。如申酉上或見白虎,或申酉加寅卯,是遭刑剋,亦主有災。支上有鬼家移動,干若逢之人必衰。假令申酉日上見巳午,主遷移。日上兩課見發用有鬼加,主官事。
徳神発動の処は、吉事順遂す。但し徳神若し反って刑剋を遭受せば、則ち兇災を見ん。徳神発用して、また吉将を乗ずれば、人の扶助する喜事有るを主とす。たとえば己日に三伝中に寅を見(己日の徳は寅に在り)、而してこの寅また申の上に加臨せば、則ち寅・巳・申の三刑を構成す。またたとえば申・酉の上に白虎を見るか、あるいは申・酉が寅・卯の上に加わるは、此れ皆徳神の刑剋を遭受する、同様に災禍有るを主とす。日支上に官鬼出現するは、家宅の遷動せんとするを主とす。日干上若し官鬼に遇えば、則ち本人必ず衰敗せん。たとえば申・酉日の日支上に巳・午の火の来りて金を剋するを見れば、遷移を主とす。日干の両課中に発用の神の官鬼を帯ぶるを見れば、則ち官司を主とす。
日破對隔人離別,鬼值夜時宅破乘。日之兩課有對神隔,主有人離隔。假如乙日辰上見六合乘酉,木被金隔主有離別。辰上兩課遇鬼,主宅破。假令午日占,朱雀乘亥子臨午是也。陰神卻受陽神克,陰小傷刑人墮胎。日之陰神見天輪上陽神年干克者主退陰小事。上有凶將,主失脫。婦人損孕。
日干が衝破に逢いて対衝の神の相隔有れば、人事離別を主とす。官鬼若し夜将に値して日支に乗ぜば、則ち住宅破敗を主とす。日干の両課中若し対衝の神の中より阻隔する有れば、則ち人の离散有るを主とす。たとえば乙日の日支上に六合の酉を乗ずるを見れば、乙木は酉金に隔せられ、則ち離別の事有るを主とす。日支の両課上に官鬼に遇えば、宅舎破損を主とす——たとえば午日に課を占し、朱雀の亥・子の水を乗じて午の上に臨むは則ちこれなり。陰神かえって陽神に剋せられれば、則ち陰人小口傷を受け、甚だしきは婦人堕胎す。日干の陰神が天盤上の陽神および行年・日干に剋せらるるは、陰人小口の類の事の退敗を主とす。上面若しさらに兇将有れば、人口走失を主とし、婦人は則ち胎孕を損傷せん。
四課相間於內外,傳內沖支宅禍危。假令丙辰日丑將亥時,四課皆間,主外人官事,內人奴婢。發用傳中沖支,主宅中不安。凡用神刑剋支神,主宅不安。用神上見玄武,便言有賊。子孫陰劫日來臨,逆亂欺凌尊上人。子孫遇太陰劫殺也。假如甲乙日見火神為子孫,即客欺主也。三傳支俱陰,帶凶將,主陰人口舌之事。
四課内外相隔して相連ならず、三伝の中また日支を衝剋する神有れば、住宅便ち禍患危険有らん。たとえば丙辰日に丑将・亥時を用いて課を起し、四課彼此相隔すれば、外面の人の官司を惹出すを主とし、家内の人は則ち奴婢の身上に応ず。発用と三伝の中に日支を衝剋する有れば、宅中の不安を主とす。およそ用神が日支の神を刑剋するは、皆宅舎の不寧を主とす。用神の上若し玄武を見れば、則ち盗賊有ると断じ得べし。子孫爻が太陰・劫殺に遇上りて日干に臨到せば、則ち悖逆作乱・尊長を欺凌する事有らん。いわゆる「子孫陰劫」とは、すなわち子孫爻の太陰と劫殺に遇上るなり。たとえば甲・乙の木日に火神を見るは子孫(木は火を生ず)——すなわち客の主を欺くの象なり。三伝と日支と全て陰支にして、また兇将を帯ぶれば、女子に因りて起る口舌是非を主とす。
支將同類家中事,六合三合眷屬親。如巳午日傳見蛇雀主家中事。假令甲子日申辰發用為親戚事。又如占盜,見支辰三合上見六合,亦是骨肉為盜。天空臨未井為怪,兼主人遭病患磨。天空加未主井怪或未帶殺主患病。從魁白虎日辰上,宅中須有孝服人。如辛酉日伏吟夜貴,酉是白虎,主宅中有著孝人至。
日支の乗ずるところの天将が日支の五行と同類なれば、主とするところは家内の事なり。若し六合・三合を見れば、則ち眷属親戚の事を主とす。たとえば巳・午の火日に三伝中に螣蛇・朱雀を見(二者皆火に属し、日と同類)れば、則ち家中の事を主とす。またたとえば甲子日に申・辰を以て発用せば、申子辰三合成局して、親戚の事を主とす。さらにたとえば盗賊を占うに、若し日支の辰が三合を結成し、上にまた六合を見れば、それもまた骨肉至親の作したる賊なり。天空が未の上に臨めば、水井に怪異有るを主とし、同時にまた人の病痛の折磨に遭うを主とす。天空が未土に加臨するは、井中に作怪するを主とす。未若し兇殺を帯ぶれば、則ち病を生ずるを主とす。「従魁」(酉)と白虎と日干日支の上に落つれば、宅中必ず孝服を穿つ人有らん。たとえば辛酉日に伏吟課を占得して夜貴人を用いれば、酉上は正に白虎——則ち宅中に戴孝の人の到来有るを主とす。
白虎死氣日辰墓,來臨內外亦如然。白虎與死氣臨日辰,墓如臨日之陽神主內宅,日之陰神主外親。臨辰之陽神陰神主人災。傳帶凶將沖支干,疾病人災官事生。三傳內有一傳乘凶將沖日辰,主訟病。如甲寅日卯將子時,用起是申,又乘凶將螣蛇。餘準此例。
白虎・死気と日干日支の墓神と相并するは、内に臨むと外に臨むとを論ぜず、断法皆一なり。白虎と死気と日干日支の上に臨む——その中墓神若し日干の陽神に臨まば、家内宅舎に応ず。日干の陰神に臨まば、外面の親戚に応ず。若し日支の陽神あるいは陰神の上に臨まば、則ち人口に災有るを主とす。三伝の中に兇将を帯びて来りて日干日支を衝剋せば、則ち疾病・人口の災と官司を生出せん。ただ三伝中に一伝兇将を乗じて去りて日干日支を衝剋すれば、則ち訴訟と疾病を主とす。たとえば甲寅日に卯将・子時を用いて課を起し、初伝申より起れば、申は寅木の日支を衝し、また兇将螣蛇を乗ず——すなわち此の例なり、其の余此に依りて類推す。
本音墓與虎蛇並,棺槨墓喪欲動興。虎蛇與本日墓神並臨干支上,主喪服。如辛巳日,白虎乘丑加日辰發用,或在三傳。占身用與納音詳,相生有喜克時殃。發用神克納音,主身災。若貴人相生吉慶,相扶則吉,相剋則凶。
本日納音の墓神が白虎・螣蛇と幷び臨めば、棺槨墳墓・喪葬の事すなわち発動せんとす。白虎・螣蛇と本日の墓神と一同に日干日支の上に臨めば、家に喪服の事有るを主とす。たとえば辛巳日は、辛金の墓は丑に在り——白虎が丑を乗じて日干日支に加臨して発用するか、あるいは丑が三伝の内に落つれば、すなわち此の種の情形なり。本身の安危を占うは、発用の神と本命納音と合看を要す——両者相生すれば則ち喜有り、相剋すれば則ち殃有り。発用の神若し本命納音を剋せば、自身に災有るを主とす。若し貴人それと相生せば、すなわち吉慶なり。總じて相扶相生すれば則ち吉、相剋相戦すれば則ち兇なり。
父母臨干憂子息,妻財尊位豈能康。用見父母帶凶煞惡將加日上,主子息不寧。如甲子酉將亥時,白虎乘子在日上是也。用神見妻財主家長不安。如丙寅日反吟課,是父母受克也。子孫見時官事解,雀傷於日鬧喧喧。三傳中有子孫為救神,官事解散。如四月丙辰日子時占得子申辰,為事解。朱雀乘神剋日辰,主有鬥爭口舌之事。
父母爻が日干の上に臨めば、子女を憂慮すべし。妻財爻が尊長の位を占拠すれば、家長どこで安康ならんや。用神に父母爻を見、また兇殺悪将を帯びて日干の上に加われば、子女の安寧を得ざるを主とす。たとえば甲子日に酉将・亥時を用いて課を起し、白虎が子水を乗ず(子は甲木の父母)る日干の上に落つるは則ちこれなり。用神に妻財爻を見れば、則ち家長の不安を主とす——たとえば丙寅日の反吟課は、正に妻財の父母を剋し父母の剋を受くるの象なり。三伝の中に子孫爻出現せば、官司すなわち化解を得べし。朱雀若し来りて日干を傷剋せば、則ち口舌喧鬧して休まず。三伝中に子孫爻の救神に充当する有れば、官事自然解散す。たとえば四月丙辰日子時に子・申・辰の三伝を占得すれば、則ち事の消解を主とす。朱雀の乗ずるところの神若し日干日支を剋傷せば、則ち争闘口舌の事を主とす。
水乘火將多驚恐,勾雀同傳爭訟傷。蛇雀乘亥子,主有驚恐。勾雀同入三傳,主爭訟。假如三月丁卯日亥時丑加卯,初勾中雀末貴,主爭訟官事。卯為前二招唇舌,罡作朱禽獄訟殃。前二是朱雀,乘卯上主口舌。如七月戊辰日午時課是也。罡雀主獄訟。如辛卯日丑將子時占,初罡雀末午勾是也。
水支上に火に属する天将を乗ずれば、多くは驚恐を主とす。勾陳と朱雀と一同に三伝に進入せば、則ち争訟傷を受くるを主とす。螣蛇・朱雀(皆火に属す)が亥・子の水を乗ずるは、驚恐の事有るを主とす。勾陳と朱雀と同じく三伝に入るは、争訟を主とす。たとえば三月丁卯日亥時に、丑が卯の上に加わりて課を起し、初伝勾陳を乗じ・中伝朱雀を乗じ・末伝貴人を乗ぜば、則ち争訟官司を主とす。卯の前の両位は朱雀の位——朱雀が卯を乗ずれば口舌を招惹す。天罡(辰)が朱雀と配上せば、則ち牢獄訟事の殃有らん。いわゆる「前二」とはすなわち朱雀——朱雀が卯の上に乗ずれば口舌を主とす、たとえば七月戊辰日午時の課は則ちこれなり。天罡と朱雀と相配するは牢獄訴訟を主とす——たとえば辛卯日に丑将・子時を用いて課を起し、初伝は天罡の朱雀を乗ずる・末伝は午上の勾陳を乗ずるは、すなわち此の種の格局なり。
熒惑加寅音信至,太陰發用有陰詳。熒惑朱雀也。加寅主遠信至。如乙丑日,申將未時寅為朱雀也。若初傳太陰,兼與日辰無戰、乘旺者,主陰人暗助。若休囚必陰謀戕害。天罡立用須干眾,寅卯加臨訟獄防。罡神為用主有帶眾動求貴人事。罡加寅卯上,更看將神吉凶,便言有官司獄訟事。
熒惑が寅位に加臨すれば、音信到来有るを主とす。太陰発用すれば、則ち陰私の事有りて細察を須とす。熒惑すなわち朱雀——寅の上に加われば遠方の書信到達を主とす。たとえば乙丑日に申将・未時を用いて課を起せば、寅上は正に朱雀なり。若し初伝が太陰にして、また日干日支と相戦剋せずして乗ずるところの気旺盛なれば、女子暗中に相助する有るを主とす。若し太陰が休囚の気に処れば、則ち必ず陰謀加害なり。天罡(辰)発用するは、多くは衆人を帯領して干求する所有るを主とす。天罡が寅・卯の上に加臨すれば、則ち訟獄を提防すべし。天罡を用と為すは、一夥の人を帯びて貴人の事を干求するを主とす。天罡が寅・卯の上に加われば、再び天将の吉凶を看て、便ち官司牢獄の事有ると断じ得べし。
晝夜貴人傳俱見,或用日德動尊頏。晝夜貴俱在三傳中,主求勸貴人有德者大吉。假令二月癸巳日卯時,卯戌巳三傳,主動貴人求身事。天空發用無憑準,前四帶合主勾引。凡發用見天空與休囚並,主事虛誕。勾陳合日辰上,主勾連引誘事。後陰玄發主陰謀,傳出天乙前復明。凡傳中見陰后元武,主有闇昧陰謀之事。若用此三將,傳出天乙前主先晦後明也。
昼貴人と夜貴人と皆三伝の中に出現し、あるいは日干の徳を以て発用するは、皆尊貴の人を驚動するを主とす。昼貴・夜貴同じく三伝に在るは、徳有る貴人に求告するを主とし、大吉なり。たとえば二月癸巳日卯時に課を起し、三伝卯・戌・巳と為れば、則ち貴人を驚動して自身の為に事を求むるを主とす。天空発用すれば則ち事憑拠無根なり。貴人の前の第四位に合を帯ぶるは、人の中より勾引牽連する有るを主とす。およそ発用に天空を見、また休囚の気と相并せば、事の虚妄実ならざるを主とす。勾陳が日干日支と相合してその上に臨めば、牽連引誘の事を主とす。天后・太陰・玄武発用するは、陰謀有るを主とす。但し三伝若し走出でて天乙貴人の前に到れば、則ち暗より明に転ず。およそ三伝中に太陰・天后・玄武を見れば、暗昧陰謀の事有るを主とす。若し此の三将を以て用と為し、而して三伝行きて天乙貴人の前に到れば、則ち先に晦暗にして後に光明するを主とす。
惡將從來口舌凶,或逢生合卻歡榮。凶將乘旺相亦主有口舌。凶將若逢德合相生,凶中有吉。貴臨巳亥多反覆,罡加癸水卜賊人。天乙加巳亥主事多反覆。天罡加亥是龍得水,變化飛螣,捕捉難獲。如巳將癸酉日寅時,是辰加癸水,占賊不見。
兇悪の天将は向來口舌の兇を主とすれど、但し相生相合に逢えば、かえって転じて歓喜栄耀と成る。兇将の乗ずるところの気が旺相なれば、同様に口舌を主とす。兇将若し徳神・合神に遇上りて来りて相生せば、便ち兇中に吉有り。貴人が巳・亥の位に臨めば、事多く反覆す。天罡が癸水の上に加われば、賊を占して捉え難し。天乙貴人が巳・亥に加臨するは、事の屢々卦を変ずるを主とす。天罡(辰)が亥の上に加わるは、竜の水を得たるなり、変化すること飛騰の蛟螣のごとく、捕捉極めて成功し難し。たとえば巳将を用い癸酉日寅時に課を起すは、正に辰の癸水の上に加わるなり——賊を占えば便ち見えず。
支干發用歲神臨,所求遠望干朝廷。占見太歲加臨干支上,主望朝廷之事。太歲連傳三二年,卜時為用見當先。假如巳年午將巳時占事,主三二年不決,遲滯。只如貴人日辰月將亦同是也。占日時為用,主當日時定應。餘皆準此。支干發用還應速,歲建兼煞亦同然。傳中加日辰主事速也,太歲月建亦同。
日干日支発用してまた太歳の神の臨加有れば、求むるところ多くは朝廷を指望する遠大の事なり。課を占う時に太歳の日干日支の上に加臨するを見れば、朝廷を仰望する事有るを主とす。太歳連なりて三伝に入れば、事要して両三年を拖らん。起課の時を以て発用せば、則ち応験眼前に在り。たとえば巳年に午将・巳時を用いて事を占えば、両三年懸而して決せず・遅滞成り難きを主とす。貴人・日干日支・月将の推法もまた此と相同じ。若し占課の日・時を以て発用せば、則ち当日当時に応ず。其の余皆此に照らして類推す。日干日支発用すれば、応験すなわち速し。太歳・月建さらに兇殺を帯ぶるも、道理一なり。三伝の中に日干日支に加臨するは、事の来る速きを主とし、太歳・月建の加臨するもまた同様の看法なり。
旺相氣發同此斷,休衰陰逆定遲延。春用木神夏用火神為旺,發用休囚衰,傳中陰逆,主事遲延。日陰辰陰為合用,更乘吉將事求成。凡日之陰神辰之陰神相合為用,主成合事。吉將則吉,凶將則凶。如辛亥日午將申時午為用,主外親喜求事大吉。餘仿此推。
発用の神が旺気・相気を帯ぶるは、断法上文と同じ(皆応験迅速を主とす)。若し休気・衰気を帯び、三伝また逆行して陰に属せば、事一定に拖延せん。いわゆる旺とは、春は木神を以て発用し・夏は火神を以て発用するなり。若し発用の神が休囚衰敗の気に落ち、三伝また陰支逆行なれば、則ち事の遅緩を主とす。日干の陰神と日支の陰神と相合して発用し、さらに吉将を乗ぜば、求むるところの事すなわち辦成し得べし。およそ日干の陰神と日支の陰神と彼此相合して幷びて用神と作るは、合作の事を成就するを主とす。吉将を乗ぜば則ち吉、兇将を乗ぜば則ち兇なり。たとえば辛亥日に午将・申時を用いて課を起し、午を以て用神と為せば、外姓の親戚に喜有るを主とし、事を求めれば大吉なり。其の余此に依りて類推すべし。
日辰相合無凶將,亦有主他相合因。日辰與三傳帶合無凶將,大吉。又如日辰相見,並吉將臨,主它人來合求吉事。用與時傷干支凶,反生日辰卻豐隆。發用與占時同剋日,主災滯自外來。克辰者主災從內生。占時為用,生日辰,更得吉將,主大吉之事。
日干と日支と相合して兇将の掺杂なければ、また他人の前に来りて我と合作するの縁由を主とす。日干日支と三伝と皆合を帯び、また兇将を見ざれば、すなわち大吉の課なり。またたとえば日干日支彼此相見えて、さらに吉将臨加あれば、他人の前に来りて我と合謀して吉事を図るを主とす。用神と占時の神と一同に日干日支を傷剋すれば、すなわち兇なり。反って若能く日干日支を生扶せば、則ち豊盈興隆す。発用の神と占時の神と一の神と一緒に日干を剋するは、災禍滞礙の外面より来るを主とす。若し剋するが日支なれば、則ち災禍の家内より生出するを主とす。若し占時の神を以て発用して能く日干日支を生じ、さらに吉将を得れば、則ち大吉の事を主とす。
支用傳干他從己,干傳辰上我隨人。支上發用,傳在干上,主他人從我。日上發用,傳在支上,主我托他人。地足天頭加卯酉,將乘蛇虎遠行臻。天頭戌,地足亥,加臨卯酉上,更乘蛇虎,占行人動也。斬關遊子身俱動,干上支加事亦新。斬關遊子主動。凡支加干,事主新。天驛馬來傳內見,參星白虎動行人。二馬發用主身動遠行。參星是申中之宿,與白虎同加行年本命上,主身動也。
日支上より発用して三伝日干に帰到するは、别人の我に依従するなり。日干上より発用して三伝日支に落到するは、我の别人に依附するなり。すなわち:日支上に発用して三伝日干の上に落つるは、他人の我に順従するを主とす。日干上に発用して三伝日支の上に落つるは、我の他人に托靠するを主とす。「地足」と「天頭」と卯・酉に加臨し、天将また螣蛇・白虎を乗ぜば、遠行の事到来するを主とす。天頭は戌を指し、地足は亥を指す——彼ら卯・酉の上に加臨し、さらに螣蛇・白虎を乗ぜば、行人を占して走動有るを主とす。「斬関課」「游子課」皆人身の走動を主とす。日支が日干の上に加到すれば、則ち事は新起を主とす。斬関・游子の二課は動を主とし、およそ日支が日干の上に加わるは、占うところの事皆更新を主とす。天馬・駅馬三伝中に出現し、参宿と白虎と同臨するも、また行人の走動を主とす。天馬・駅馬の二馬発用するは、本身の走動遠行を主とす。参星は申宮の所属する星宿——若し白虎と一同に行年・本命の上に加われば、本人の走動有るを主とす。
玄空值財財不實,武陷空亡須損失。玄空乘日,主財不實。若又空亡,損失無疑也。財傷年命鬥爭因,劫亡下克盜為真。財克本命行年者,因財爭訟。若劫煞亡神值財,下克上,主有劫盜或走失也。外財入內當財喜,忽然逢旺貨物起。日之財神入辰兩課者,主有外財入內,主財喜動。內俱喜財,更逢旺氣,如貨物買賣,立有厚利。又主物價高。
玄武・天空が財爻上に落つれば、此の財は実ならず。玄武さらに空亡に陥入せば、銭財必ず損失有らん。玄武・天空が日干の上に乗ずるは、財物虚にして実ならざるを主とす。若しさらに空亡に逢えば、損失は免れがたし。財爻が行年本命を傷剋するは、財に因りて争闘を起すなり。劫殺・亡神のあるところの処に下神が上神を剋すれば、則ち真にこれ盗賊なり。財爻が本命・行年を剋傷するは、財物に因りて官司を打つを主とす。若し劫殺・亡神正に財爻の上に落ち、また下が上を剋すれば、搶劫・偷盗あるいは人口走失有るを主とす。外面の財が家内に進み入るは、財喜の象なり。若し忽然として旺気に遇上れば、貨物買賣立時に興起せん。日干の財神が日支の両課の中に進入するは、外財内に入りて財喜発動するを主とす。内外皆財爻を見るを喜び、さらに旺気に逢えば、則ち貨物を経営し買賣して立刻に厚利有り、同時にまた物価の上漲を主とす。
財入傳來天將傷,分遭破失不堪當。日之財在三傳中而有將相剋,主分財破失也。假令壬癸日,見巳午為財,而上有水將,言玄后也。官鬼下臨財位上,陰私用事畏人彰。如己酉日申將巳時,卯是日之鬼,臨子水財鄉,主陰私用事也。
財爻が三伝に進入して、却って天将に傷せられれば、銭財すなわち分散破失して、承当し難し。日干の財爻虽か三伝の中に落つるも、天将有りて来りてこれを剋すれば、財の瓜分せられ破耗損失するを主とす。たとえば壬・癸の水日は巳・午の火を以て財と為すも、而して巳午の上に却って水に属する天将を乗ず——すなわち玄武・天后——水は火を剋して、財便ち傷を受く。官鬼が財爻の位置上に落到すれば、暗中に做す私事の人に張揚せらるるを怕るを主とす。たとえば己酉日に申将・巳時を用いて課を起し、卯木は己土日の官鬼——今卯は子水の此の財郷の上に臨めば、則ち陰私の事の暗中に進行する有るを主とす。
日往加辰親戚來,又遭刑剋受凶災。日來臨辰兩課,有吉神相生者,主外內親人來。假令癸亥日午將辰時,是太常乘丑加亥上是也。雖日加辰上主親戚,人有災並口舌,緣太常亦為日鬼。火星明兮水主暗,火道□□滅失其明。發用克身,蛇雀臨巳午,主有明信動。若見玄武在亥子上,主暗信動。若是火神臨亥子受克,主見虛驚憂疑之事。
日干が日支の上に加到すれば、親戚の到来有るを主とす。但し若しまた刑剋を遭えば、則ち反って兇災を受く。日干が日支の両課上に臨到して、若し吉神彼此相生有れば、内外の親人の来訪を主とす。たとえば癸亥日に午将・辰時を用いて課を起すは、正に太常の丑を乗じて亥の上に加わるなり。虽かに日干の日支に加わるは親戚の来るを主とするも、但し人は却って災病と口舌有り——丑土は同時にまた癸水日の官鬼なるが因なり。火星明亮は消息公開を主とし、水神幽暗は消息隠秘を主とす。火の通路若し阻断せられれば、光明もまた熄滅消失す。発用の神が本身を剋傷して、螣蛇・朱雀が巳・午の火上に臨めば、公開の音信発動有るを主とす。若し玄武が亥・子の水上に落つるを見れば、則ち暗中の消息発動を主とす。若し火神が亥・子に臨みて水に剋せらるれば、則ち虚驚と憂疑の事を主とす。
水多火少詳衰旺,旺多衰少細推尋。但見生旺者主物多並大,若衰敗者物少而小也。學者詳之。月厭丁符與將空,傷干怪夢好沉吟。月厭正月起戌逆行,丁符者六甲旬中遇丁鬼,蛇亦是丁鬼。持天將空,如青龍在戌亥為將空也。如將空入傳,更加剋日,則主怪夢。要知怪狀,取符類看。
水多く火少なしの類の偏勝は、その衰旺を詳辨を要す。旺き者多く衰うる者少なし——また細々に推尋すべし。およそ生気旺気に処るを見れば、物件の又多く又大なるを主とす。衰敗の気に処るは、物件の又少なく又小なるを主とす。学者当に細察すべし。「月厭」「丁符」と「将空」と若し来りて日干を傷剋せば、則ち怪夢を做して、人をして沉吟安んぜざらしめん。月厭は正月戌より起り、十二支を逆行す。丁符は六甲旬中に遇うところの丁神の官鬼と成る——螣蛇もまた丁鬼と算す。いわゆる「将空」とは、天将の空亡の上に落つる——たとえば青竜が戌・亥の空亡の位に落つるは便ち将空なり。若し将空が三伝に進入し、また来りて日干を剋せば、則ち怪夢を做すを主とす。怪夢の形状を知らんと欲せば、則ち乗ずるところの符神の類象に按じて推す。
死生二氣常須用,飛魂喪魄鬼來臨。生氣正月起子,死氣正月起午,皆順行。飛魂正月起亥,順行十二辰。喪魄正月起未,逆行四季。占病主凶。天鬼或與蛇雀並,宅舍須憂火燭焚。天鬼正月起酉,逆行四仲。又正月起戌逆支,加日辰年命相沖也。關神動處見災迍,飛禍之神忌臨辰。關神春丑夏辰秋未冬戌,若加傳中日辰上,主訟獄。飛禍春申夏寅秋巳冬亥,此殺忌日辰年命上。宜動用更改。
生気・死気の此の両種の気は経常に用いるを要す。「飛魂」「喪魄」一到せば、鬼祟すなわち門に臨まん。生気は正月子より起り、死気は正月午より起り、皆順行なり。飛魂は正月亥より起り、十二辰を順行す。喪魄は正月未より起り、辰戌丑未の四季を逆行す。病を占して彼らに遇上れば皆兇を主とす。「天鬼」若し螣蛇・朱雀と幷び臨まば、宅舎すなわち火烛焚焼を憂慮せん。天鬼は正月酉より起り、子午卯酉の四仲を逆行す。別の一説は正月戌より起り、十二支を逆行し、日干日支・行年本命に加臨してそれと相衝す。「関神」発動の処は災難迍邅に会見せん、「飛禍」の神は最も日支に臨むを忌む。関神:春は丑に、夏は辰に、秋は未に、冬は戌に在り。若し三伝あるいは日干日支の上に加われば、訴訟牢獄を主とす。飛禍:春は申に、夏は寅に、秋は巳に、冬は亥に在り。此の殺は日干日支・行年本命の上に落つるを忌み、これに遇うに宜しく変動更改してこれを避くべし。
游都天盜並天賊,六辛便是五亡神。游都日甲己在丑,乙庚在子,丙辛在寅,丁壬在巳,戊癸在申。天盜春巳夏午秋酉冬子。天賊正丑逆季。與元武並臨日辰主盜賊發動,並主小人相損,不明破財事。五亡神,六甲旬六辛日是也。如剋日辰年命,主盜賊相侵,忌外出。
「游都」「天盗」と「天賊」の三殺幷び見るは、六個の辛日すなわちいわゆる「五亡神」なり。游都は日干に按じて定位す:甲日・己日は丑に、乙日・庚日は子に、丙日・辛日は寅に、丁日・壬日は巳に、戊日・癸日は申に在り。天盗:春は巳に、夏は午に、秋は酉に、冬は子に在り。天賊は正月丑より起り、辰戌丑未の四季を逆行す。それ玄武と一同に日干日支の上に臨めば、盗賊発動を主とし、同時にまた小人に損害せられ・不明不白に財を破るを主とす。いわゆる五亡神とは、すなわち六甲各旬中の六個の辛日なり。此らの兇殺若し日干日支・行年本命を剋傷せば、盗賊の来侵を主とし、外出を忌諱す。
魯都不可漏私商,天車出外必遭殃。魯都甲己在辰,乙庚申,丙辛巳,丁壬亥,戊癸寅。如加日辰上,主通行而漏私商也。天車春丑夏辰秋未冬戌,出行忌此殺,遇之主凶。天喜加臨喜慶多,解神憂事見消磨。天喜春戌夏丑秋辰冬未,解神正二申,三四酉,五六戌,七八亥,九十午,十一十二未。逢之者凶事難成也。
「魯都」に遇上れば、私下に販運する買賣瞞すこと能わず。「天車」に遇上れば、門を出でて外に在りて必ず殃禍に遭う。魯都は日干に按じて定位す:甲日・己日は辰に、乙日・庚日は申に、丙日・辛日は巳に、丁日・壬日は亥に、戊日・癸日は寅に在り。若し日干日支の上に加われば、一路通行の中に私販の行蔵を走漏するを主とす。天車:春は丑に、夏は辰に、秋は未に、冬は戌に在り。出行は此の兇殺を忌み、これに遇えば兇を主とす。「天喜」加臨すれば則ち喜慶多く、「解神」出現すれば則ち憂愁の事自然消磨す。天喜:春は戌に、夏は丑に、秋は辰に、冬は未に在り。解神:正月二月は申に、三月四月は酉に、五月六月は戌に、七月八月は亥に、九月十月は午に、十一月十二月は未に在り。解神に遇上れば、兇事すなわち成形し難し。
成神發用總皆成,天目宅中有鬼驚。成神正巳順輪四孟,與吉將並者,所求事成合。天目春辰順季行,若占家宅,加日辰者,主宅中有鬼神之類。迷惑始為終不犯,亡刑並煞事遭凶。迷惑煞正丑逆季,加年命上主疑惑昏迷。又正月戌逆十二。亡刑煞,正辰二亥三子四丑,五申六酉七戌八巳,九午十未十一寅十二卯。此殺與蛇虎並勾陳同臨行年本命日辰交克,主市曹赴法死亡也。
「成神」発用すれば、謀るところの事一概に成り得べし。「天目」宅に臨めば、家中便ち鬼祟驚擾有らん。成神は正月巳より起り、順次に寅申巳亥の四孟を輪転す。吉将と幷び臨めば、求むるところの事すなわち成合し得べし。天目は春季辰より起り、辰戌丑未の四季を順行す。若し家宅を占いてそれ日干日支の上に加われば、宅中に鬼神の類のもの有るを主とす。「迷惑殺」はただ起初に作祟するのみ、終究に至りて傷犯するに至らず。但し「亡刑殺」さらに其の他の兇殺と幷ぶれば、事すなわち兇に遭わん。迷惑殺は正月丑より起り、四季を逆行し、行年本命の上に加われば、心神疑惑昏迷するを主とす。別の一説は正月戌より起り、十二支を逆行す。亡刑殺:正月は辰に、二月は亥に、三月は子に、四月は丑に、五月は申に、六月は酉に、七月は戌に、八月は巳に、九月は午に、十月は未に、十一月は寅に、十二月は卯に在り。此の殺若し螣蛇・白虎と幷び臨み、さらに勾陳を加えて同じく行年・本命・日干日支に臨みて交相剋戦せば、則ち刑場に押赴せられて死を処せらるるを主とす。
金神四煞古來凶,神將相併禍重重。吉將吉神不相合,論事喜時未必成。金神孟日在酉,仲日巳,季日丑。四煞申子辰在未,亥卯未在戌,寅午戌在丑,巳酉丑在辰。並吉將主吉事遲疑。凶將凶神若吉將吉神有戰克,雖吉事亦難成也。若無神害年命,上下相生日辰,雖有憂疑,不能成凶事也。
「金神」と「四殺」とは自ずから古来兇を主とす。兇神と兇将と相并すれば、禍事便ち重々畳々す。吉将と吉神と若し彼此相和合せざれば、たとい事を論ずる時に喜ぶべく見ゆるも、未だ必ずしも成る能わず。金神の定位:寅申巳亥の孟日は酉に、子午卯酉の仲日は巳に、辰戌丑未の季日は丑に在り。四殺の定位:申子辰の日は未に、亥卯未の日は戌に、寅午戌の日は丑に、巳酉丑の日は辰に在り。彼ら若し吉将と幷び臨まば、吉事の遅疑決し難きを主とす。兇将兇神若し吉将吉神と交戦相剋せば、縦是れ吉事なるも成を就け難し。若し悪神の行年本命を害するなく、日干日支の上下また彼此相生せば、則ち心中忧疑す虽か、終究に兇事を成さず。
軌深不離衰休旺,靈驗應須學有成。六壬之法,至大小經六百餘家,皆不盡其奧旨,後學難明。凡消息,盡不出旺相相生,刑沖相剋,死囚法合之吉凶禍福。學者宜究矣。今來考證古人文,翻成彩句示同人。永記靈臺即默秘,玉成歌裡細推尋。六壬鬼撮腳·玉成歌卷十一終。
六壬の法則は再び幽深なるも、また衰・休・旺の此らの気数を離れる能わず。占断の霊験ならんと欲せば、全て学問の家に到下するに頼る。六壬の法は、従来大小の経書六百余家有れど、皆未だその奥義を講透し得ず、後学の人明白し難し。其の実一切の消息を推求するは、皆旺相・相生・刑衝・相剋・死囚・法合の此の幾項の生ずるところの吉凶禍福を跳ね出ること能わず——学者当に此に於いて深究すべし。今古人の文字を考証して、翻写して文采ある歌訣と為し、以て同道に示す。永く心頭に記して、黙々としてその秘要を守り、此の篇の《玉成歌》の裏に細々に推尋せんことを請う。《六壬鬼撮脚・玉成歌》巻十一、ここに終る。
鬼撮脚総括・玉田歌 巻之十二
李批:亦可作註解入各類下。
李氏批語:此の一巻の内容も、また拆き分けて注解と為し、分別して前面の各個門類の下に編入すべし。
婚姻
干為天上支為地,干即夫宮支即妻。欲卜婚姻何所宜,支干逆互求深意。支若傷干女相卻,干克支時男背約。和合旺相聘當諧,囚死害刑須阻隔。支若生干此婚善,婦道無虧蓋親眷。如將反此必驕奢,坐享安然猶有怨。后克干時夫不利,婦傷日本翁姑忌。婚姻得此即非宜,當勿遵承媒妁意。
婚姻を占うは日干を以て天と比し日支を以て地と比す——日干すなわち夫宮、日支すなわち妻宮なり。此の門の親事が合宜なるか否かを卜問するは、則ち日干日支の順逆交互の間に深意を求取す。日支若し日干を傷剋すれば、女方の親を退くるなり。日干若し日支を剋すれば、男方の約を背くなり。上下和合して乗ずるところの気が旺相なれば、聘娶自然諧美す。若し囚死の気に落ち、また六害・三刑に逢えば、婚事すなわち阻隔を受けん。日支若し日干を生ぜば、此の門の親事甚だ好く、婦徳に虧缺なく、なお親族の助力を帯来し得べし。若し情形此と相反せば、女子必ず驕縦奢侈にして、男家縱使い安逸を坐享すとも、終究に心に怨懟を存せん。天后若し日干を剋せば、丈夫に利あらず。妻方が日干本身を傷剋すれば、則ち公婆に忌有らん。婚姻此の類の課象を占得すれば則ち相宜ならず——媒人の撮合の言に聴従すること切に莫かれ。
龍戰支上神難處,病疾須生罹困苦。救助死閒后所乘,早離人世歸泉土。三傳生日婚亦吉,媒妁之言皆可聽。奩資豐盛行清廉,此女娶之終有益。日如生傳事必乖,費力虛勞不克諧。縱然勉強相依允,聘結之時也有災。喜乘空亡為用起,上頭六合來居止。媒妁言之虛且狂,切勿信他皆是詭。
青竜と日支上の神と交戦すれば、処境すなわち艱難にして、女方必ず疾病を生じて困苦を遭受せん。若し来りて救助する神かえって死気閑気の上に落ち、而して天后またそれを乗ぜば、則ち此の女早く人世を離れて黄泉に帰せん。三伝若し日干を生扶せば、婚事もまた吉、媒人の話皆聴くべし。女方の嫁粧豊厚にして、品行清正廉潔——かかる女子を娶れば終究に益有らん。反って若し日干の三伝を生ぜれば、事必定に别扭にして、気力を白費して諧和し難し。縱使い勉強に結親を答允すとも、聘を下して婚を成すの時また災有らん。若し「天喜」が空亡を乗じて発用し、上にまた六合の来りて停駐する有れば、則ちそれ媒人の天花乱墜に説き・虚妄に狂誇する——千万に信ずることなかれ、全てこれ詭詐の詞なり。
干與支辰來作合,青龍天喜中間集。末傳如也有空亡,他日斷絃誰會續?女有邪正須早辨,支上吉神斯淑善。卯酉亥未太陰並,是為不正生淫亂。六合元武傳上臨,六丁天馬又相併,便莫將為淑女論,當知在室也淫奔。天后神臨如旺相,得時生氣仍依傍。此女輕盈貌亦佳,絕勝西施真的豔。
日干と日支と彼此合を作し、青竜・天喜また中間に聚集すれば、もとこれ良縁なり。可是れど末伝若し空亡に落ちれば、日后琴絃断えて(配偶亡故)、また誰か續絃せんや。女子の品行の邪なるか正なるかは、須く早めに分辯すべし。日支上に吉神を乗ずるは、すなわち賢淑善良の人なり。若し卯・酉・亥・未の此ら桃花淫佚の支さらに太陰と幷び臨まば、則ちそれ行為正ならず・淫乱を生じ易し。若し六合・玄武が三伝の上に臨み、六丁の神と天馬とまた同時に幷び見れば、則ち彼女を淑女と看做すことなかれ——此の種の女子はたとい未だ出嫁せざるも、私自に逃奔すると知るべし。天后の臨むところの処若し旺相の気を得、また令に当たりて生気を帯び、かつ依托有れば、則ち此の女子体態軽盈・容貌美好にして、艶麗いよいよ西施に勝れり。
囚死之神為天后,替神破碎仍相湊。媒妁如方美貌多,定知誑惑斯為謬。後如加孟年居長,仲即為次季幼想。知其顏兒看行年,年上之神見形像。年上水神多智謀,金為躁急土肥魁。火主紅顏木主秀,此乃先天數里該。
之れに反して、天后若し囚気死気の上に落ち、また替神・破碎殺の湊り集まる有れば、則ち媒人縦使い女子を誇りて美貌無双と曰うも、一定是欺誑迷惑の詞、真と為すべからず。天后若し寅申巳亥の四孟に加臨すれば、此の女は姊妹の中に排行して長に居る。子午卯酉の四仲に加臨すれば、第二に排行す。辰戌丑未の四季に加臨すれば、則ち最も幼きなり。彼女の相貌を知らんと要せば、則ち行年を看よ——行年上に臨むところの神便ち形象を顕出す。行年上が水神なるは、智謀多し。金神なるは、性情急躁。土神なるは、身形肥壮魁偉。火神なるは、面色紅潤。木神なるは、身材清秀。此れ皆先天数理中の本有の道理なり。
