遷移章第五
周遍循環內外戰,占逢此課莫更移(遇此兩課,不宜更新,只宜守舊。),前空後盜同魁度,遷動家中悔吝隨。 不利移居是何課,初生末墓誰無破,墓刃臨身若動移,吉慶無兮有大過。 旺祿不空當守舊,返吟空動亦如之,昴星如遇傳蛇虎,舊宅迍邅新不宜(《畢法》云:虎視逢虎力難施是也。)。
「周遍」「循環」の此の両種の内外交戦の課体を占得すれば、則ち更に動遷する勿れ。此の両課に遇えば、更新するに宜からず、只だ旧を守るに宜し。日前の神の空に落ち・日後の神の盗泄せられ、又た「魁度天門」の一格と并び見るは、家中一旦遷動すれば、悔恨と吝惜と便ち跟ちて来らん。何の課体か引越しに利からず。初伝の生気を乗じて末伝の墓に入るは、破敗せざる無し。「墓神」「羊刃」の日干の身に臨みて強行して搬遷するは、非但吉慶無く、反って大過失有り。日干の禄神旺相にして空に落ちざれば、理当に旧を守るべし。返吟課を占得して空神発動するは、道理も亦た一様。若し「昴星課」に遇いて三伝上に螣蛇・白虎を乗ずれば、旧宅本已に困頓し、新居に迁入するは更に宜しからず。『畢法賦』の謂う所の「虎視逢虎力難施」は、正に此の意なり。
干支乘旺莫圖遷,遷遭羅網禍憂連,兩儀(干支)但乘死絕氣,最利更新獲福全(日為人辰為宅,人宅俱不利,遷居是避禍之良法)。 貴坐乾宮(貴登天門也)罡入艮(罡塞鬼戶任謀為),自墓傳生新宅良(所謂“出於幽谷,遷於喬木”是也。萬事先經險阻,後登坦途),伏吟丁馬遷居吉,九丑如移未免殃。 斬關發用遠移近,眾虎入傳守舊安,兩蛇夾墓無沖破,毀舊更新作咎看。 總以干為舊宅,支為新宅,唯趨向吉方定其行止可也。
日干日支皆な旺気を乗ずれば、則ち搬遷を図謀する勿れ、硬く遷せば便ち天羅地網に遭い、禍患憂愁接連して来らん。日干日支此の「両儀」若し只だ死気・絶気を乗ずれば、反って最も更新に利し、以て福を得て周全すべし。日は人を代表し辰は宅を代表す、人と宅と皆な已に不利なれば、引越しは正に禍を避くるの良法。貴人の乾宮に坐するは、則ち「貴登天門」。天罡辰の艮宮に入るは、則ち「罡塞鬼戸」、謀為するに阻碍無きを任す。墓神より発用して長生に伝わるは、新宅良善を主る、則ち謂う所の「幽谷を出でて喬木に遷る」、凡事先ず険阻を経て、後に坦途に登る。伏吟課を占得して丁神・駅馬を見るは、引越しは吉と為る。若し「九丑」の課を得て搬遷すれば、殃に遭うを免れ難し。「斬関」発用するは、遠處より近處に遷るを主る。衆多の白虎の伝に入るは、則ち旧を守りて乃ち安し。両条の螣蛇の墓神を夹みて冲破無きは、旧を拆き新を翻すは則ち咎害と作りて看るべし。総じて日干を以て旧宅と為し日支を以て新宅と為し、只だ吉方に趨向すれば、便ち是れ走るか是れ留まるかを定下すべし。
香火章第六
天乙乘鬼斷神祗(《金口》云“天乙神像佛堂言。”,又云“天乙神祠並宅道”),天空作官評佛位。繪畫諸真當看玄(玄武亦主畫家。),塑成眾聖土星類。木將見金雕刻像(金木相見為木匠。),金神遇火煉熔成。相生相合禎祥斷,逢克逢沖禍患明。
家中の香火神位を占う。貴人の鬼爻を乗ずるは、断ずる所は是れ奉る所の神祇。『金口訣』に「天乙神像仏堂言」と曰い、又た曰く「天乙神祠并宅道」。天空の官爻を作すは、評する所は是れ仏像の位次。絵画の諸位の真君の像は須く玄武を看るべし(玄武も亦た画工を主る)、塑造する衆聖の泥像は土神の一類に属す。木神の将の金神を見るは、是れ木像を彫刻す(金木相見れば則ち木匠)。金神の火神に遇上するは、是れ熔煉鋳造の金身。此らの神将の彼此相生相合すれば、則ち禎祥と断作す。一旦克に逢い冲に逢えば、禍患も亦た分明なり。
婚姻章第七
夫卜妻姻成不成,財居旬後總無情。女推夫婿將何斷,鬼坐天中同此祥。 傳將生合百年配,干支刑剋朝夕背。男女年命孰相加,欲知其事兩法對。 欲知偕老是何術,全憑財官虛與實。財乘旬後鳳孤飛,官坐空亡鸞失匹。
男家の婚事の成と不成を占うは、看る所は是れ財爻。財爻の旬後に落つるは、終竟無情にして成り難し。女家の夫婿を推算するは、則ち官鬼爻を看る、鬼爻の天空・空亡の上に坐するは、道理此れと相同じ。三伝の神将彼此生合するは、是れ百年相配の象。日干日支の互相刑克するは、便ち夫妻朝夕反目相背するを主る。男女双方の行年・本命、何れか一方の他方に加臨するは、須く此の事を断明すべく、正反両面皆な対看するを得。能く白頭偕老するや否やを知らんと欲すれば、全く財・官両爻の虚実に憑る。財の旬後を乗ずるは、鳳凰の孤飛して偶無きが如し。官の空亡に坐するは、鸞鳥の配匹を失えるに比す。
中不虛兮初末虛,冰人脫騙兩相欺。遞生干兮旁人贊,末傳合處驗成期。 財常日本必占姻(財乘太堂或常加日本來意皆占婚),水逢丁馬吉祥新。河魁渡亥風波動,牛女乘常晉合秦。 傳財生鬼必貪淫,財克生支悍侮情(背逆公姑也)。財乘暗鬼(遁鬼也)官訟起,財克明生(財克生爻)夫命傾。
中伝空ならずして初伝・末伝皆な空なるは、媒人の中より脱騙し両家互相蒙蔽するを主る。三伝の逓相生助して日干に及ぶは、旁人の賛成撮合を主る。末伝と日辰と相合する處は、則ち婚事成就の応期。財爻の太常を乗じて日干本位に臨むは、来意必ず是れ婚を問う(財の太常を乗じ、或いは太常の日干の上に加わる、来意皆な是れ婚姻を占う)。水神再び丁神・駅馬に逢うは、新婚吉祥を主る。河魁戌の亥上に加わるは、婚事風波陡起す。牛女の宿の太常を乗ずるは、則ち晋・秦両国の聯姻の如く美満なり。三伝の財爻転生して官鬼と為るは、其人必ず貪淫を主る。財爻の支を克して而も日干を生ずるは、婦性凶悍にして公婆に背逆す。財爻の遁干の蔵する所の暗鬼を乗ずるは、婚に因りて官訟を起こすを主る。財爻の明現する生気の爻を克傷するは、則ち丈夫の性命傾危なり。
日辰逢引兩不良,后合干支丑行揚。龍傷支兮婦先損,后克干兮夫早亡。 印綬公姑安可犯,子孫嗣息忌刑臨。女貌妍媸尋後次(天后陰神),男才修短看龍陰。 四課無遙婚必舛,九丑有克定憂臨。蕪淫(陰陽不備)解離(干上神克支,支上神克干)心腹禍,外爭凶淺內爭深。
日と辰と互相牽引して両皆不良なる、天后と六合と分別に日干日支に加臨するは、醜事張揚を主る。青龍の日支を傷克するは、妻子先に損傷を受く。天后の日干を克傷するは、丈夫早く身亡す。印綬は公婆を代表す、何ぞ冒犯すべけんや。子孫は後嗣を代表す、最も刑神の之に臨むを忌む。女子容貌の美醜は、須く天后の陰神を看るべし。男子才具の長短は、須く青龍の陰神を看るべし。四課の中に遥克無ければ、婚事必ず差錯を生ず。九丑の課を占得して而も克を帯びば、憂患一定頭に臨まん。陰陽不備を「蕪淫」と叫び、日上神の支を克し支上神の干を克するを「解離」と叫び、皆な是れ心腹の禍。争端の外面に出ずるは為害尚お浅し、争端の内室より起こるは則ち傷ること更に深し。
陽課不備女爭夫,陰課不備男競女(二課婚後主有詞訟)。孤辰寡宿多克刑(三會局前為孤,後為寡,如春寅卯辰前為巳,巳為孤;寅卯辰後為丑,丑為寡。克刑者非必剋死,只是不易溝通耳。見劫煞災煞、三傳財俱空方言剋死。),狡童泆女姦淫許(狡童者初合末後,主男誘女;泆女者初後末合,主女誘男。)。 傳將見妻復入空,中年絃斷無續嫗。空於其妻又見妻,初雖有傷復再娶。(此初末之妙用也。其餘占亦以初應始,末應中。)
陽課不備は、几個の女子の一個の丈夫を争うを主る。陰課不備は、几個の男子の一個の女子を争うを主る。此の両種の課は、婚後皆な口舌訴訟を生ぜんと要す。「孤辰」「寡宿」は多く克刑を主る。三会局の前の一位を孤と為し後の一位を寡と為す、譬えば春天寅卯辰は会して木局と成り、前の一位は是れ巳、巳は則ち是れ孤辰、後の一位は是れ丑、丑は則ち是れ寡宿。謂う所の克刑は、必ずしも克死に非ず、多半只だ彼此溝通し難きのみ。須く劫煞・災煞を見、而且三伝の財爻皆な空に落つるを見て、乃ち以て克死と断ずべし。「狡童」は是れ初伝六合・末伝天后、男子の女子を引誘するを主る。「泆女」は是れ初伝天后・末伝六合、女子の男子を引誘するを主る、皆な其の奸淫の事有るを許す。三伝神将の上に先ず妻財を見て妻財又た空亡に入るは、中年断絃・続娶する人無きを主る。若し先ず是れ妻位の空に落ちて而る後に又た財爻を見れば、起初雖も喪偶の傷有り、終竟還た能く再び娶らん。此れ正に初伝・末伝対看の妙用、其の余の占事も亦た一様、初伝は事の開頭に応じ、末伝は事の後段に応ず。
占験一・李庚自ら続絃を占う
占驗一、己丑五月癸酉日辛酉時,相知友人李庚自占:續絃婚姻成否,蒿矢、退茹,戌亥空、酉戌落空。 貴后 蛇 辰巳午未 陰 陰玄 空龍 鬼 辛未 陰 朱 卯 申 玄 未申 亥子 財 庚午 后 六 寅 酉 常 申酉 子癸 財 暗鬼己巳 貴 勾 丑子亥戌 白 青空
此れ是れ己丑年五月癸酉日辛酉時の課盤。熟識の友人李庚は自ら続絃の婚事の成就する能くするや否やを占う、課体は「蒿矢」「退茹」に属し、本旬の戌亥は是れ空亡、天盤の酉・戌二神は空亡の地盤の上に落つ。四囲の一圏は是れ地盤十二宮・其の上に加臨するの天盤の神と乗ずる所の十二天将。中間の両行は是れ「四課」、自ら右より左に至るは子の癸に加わり・亥の子に加わり・申の酉に加わり・未の申に加わる。右側の三行は上より下にして是れ「三伝」。初伝辛未は是れ官鬼にして太陰を乗ず、中伝庚午は是れ財爻にして天后を乗ず、末伝己巳は是れ財爻、遁干己を得て反って暗藏の日鬼と成り、上に貴人を乗ず。以下の断語は皆な此の一盤より推し出す。
斷曰:占婚必成,成後必有訟。蓋因干支上下相合(干支半三合,上神半三合),支上神又生干上神(支上申生干上子),女願與男連姻。喜財官旺相,夫婦偕老,有子之象也。有訟者何?中末生助初鬼,克害日上龍神。又財乘旬鬼(末傳巳財遁己為日鬼),必主因妻致訟。娶月餘,前夫之弟告理,破財百金;庚寅歲果生佳兒。
断語に曰く、此の門の親事は必ず成る、但だし成婚の後一定に官司有らん。何を以てなれば、日干日支上下相合す、干支自身は半三合を作り、両個の上神も亦た半三合を作る。支上神申は又た日干上神子を生ず、女方の情願にして男方と結親するを見るべし。喜ぶべきは財爻・官爻皆な旺相、是れ夫婦偕老・日後子有るの象。何を以て訟事有らんや。中伝・末伝皆な初伝の官鬼を生助し、反って日上の乗ずる所の青龍を克害す。末伝巳は雖も是れ財爻なりと雖も、遁干己を得て却って日を克するの暗鬼と成る、必ず妻室に因りて官司に惹き上ぐるを主る。後に娶りて門を過ぎて一個余月、前夫の弟弟便ち来りて告げ訴え、百両の銀子を破費す。庚寅年に到り、果たして一個の好き児子を生めり。
干支相合者,蓋申子、酉丑合作三合故也;如論六合,只有干上子與干宮丑合,申酉非合也。 此課斷法,以象為主。蓋三傳中末財生初官,兼之初男末女相生,成婚之象也。因妻致訟者,因遁暗鬼,非財助初鬼也。
注者曰く、謂う所の干支相合は、申と子・酉と丑と各々半個の三合局を成すの故を指す。若し六合を論ぜば、只だ日干上の子と日干の寄する所の丑宮と相合する有り、申と酉とは並びに六合に非ず。此の一課の断法は取象を以て主と為す。三伝の中、中伝・末伝の財爻は初伝の官爻を生起し、加うるに初伝は男に属し末伝は女に属して彼此相生す、正に成婚の象なり。妻室に因りて訟を惹くに至りては、末伝の遁出する暗鬼に由りて、並びに是れ財爻の往きて初伝の鬼を生助するに因らず。
增補課例: 補談:連茹間傳婚多艱,羊刃孤寡煞妻言。干支兩儀逢刑戰,兩敗俱傷主斷絃。財陰見財多內寵,官次見官再頻醮。(連茹主夫多妻多,間傳不能貫通一氣,都主婚不順。干陽支陽相刑,主中途分離,若只見克,卻無此凶險。財之陰神見財男多情人,官之陰神見官女多偏夫。情人之方方面面,視課傳及陰神。如陰見玄武寅木,為虛詐不實之醫人或小吏或文人之類。)
以下は是れ今人の増補する課例。幾句を補充して談ず。三伝の連茹或いは間伝を作るは、婚事多く艱難有り。羊刃・孤辰・寡宿等の煞を見るは、是れ妻を克するの兆。日干日支両儀の互相刑戦するは、両敗倶傷して、中途断絃を主る。財爻の陰神上に又た財を見るは、男子多く内寵有り。官爻の次に又た官を見るは、女子は再び嫁ぎ改醮せん。連茹は夫多く妻多きを主り、間伝は則ち前后貫通一気する能わず、皆な婚姻不順を主る。日干日支同じく陽に属して相刑するは、中途分離を主る、若し只だ相克するは、倒に此の様の凶険無し。財の陰神に財を見るは、是れ男子情人多し。官の陰神に官を見るは、是れ女子偏夫多し。情人の種種の情形は、須く課伝と陰神とを看て以て定むべし。譬えば陰神上に玄武の寅木を乗ずるを見れば、則ち是れ虚詐不実の医人・小吏或いは文人の一類。
増補占例一・女友との関係を占う
占例一戊寅年戌將戊戌日辰時問與其女友關係如何。 朱蛇貴后 四課: 六玄 常朱 亥子丑寅 戌辰 巳亥 六 戌 卯 陰 辰戌 亥戊 勾 酉 辰 玄 三傳:財 己亥 朱 申未午巳 父 空巳 常 龍空虎常 財 己亥 朱 斷:返吟課又得迴環,三番五次反覆。三傳皆空不成之象。辰上剋日,日入辰墓,男方不願意。 驗:果然。
戊寅年戌将・戊戌日辰時、自己と女友との関係如何を占う。盤外の一圏は是れ地盤十二宮・加わる所の天盤の神と十二天将。四課は自ら右より左に至るは亥の戊に加わり・巳の亥に加わり・辰の戌に加わり・戌の辰に加わる。三伝の初伝亥は是れ財爻にして朱雀を乗ず、中伝巳は是れ父爻にして并びに空亡に落ち・太常を乗ず、末伝は仍ほ是れ亥財にして朱雀を乗ず。断語に曰く、此れ是れ返吟課、又た回環の象を成す、事は必ず三番五次反復せんと要す。三伝皆な空亡に落つるは、是れ成就する能わざるの様子。日支上神の日干を克傷し、日干本身又た日支戌墓に入るは、是れ男方の情願ならざるを見るべし。返吟課は是れ天地二盤の彼此相冲、事は往復顛倒す。回環は又た首尾相銜して反復不定、両者畳みて一つに在り、正に男女の間の進退不決の情状に合す。後に験証せしに、果たして其の如し。
増補占例二・女同学の情況を占う
占例二、戊寅年未月壬申日申時未將,問其女同學之情況。 蛇貴后陰 辰巳午未 后陰常虎 鬼 戌 虎 朱 卯 申 玄 午未酉戌 父 酉 常 六 寅 酉 常 未申戌壬 父 申 玄 丑子亥戌 勾龍空虎 斷曰:日辰之上兩鬼相刑,又《指南》云“天魁度門風波動”,又斬關者掃地出門之象,發用空鬼剋日,斷其已離,且十月將有大病。 驗:果因夫外遇於六月離婚,亥月大病一場。正應了“兩敗俱傷主斷絃”之語。午年再婚。
戊寅年未月壬申日申時・未将を用い、女同学の近況を問う。四課は自ら右より左に至るは戌の壬に加わり・酉の戌に加わり・未の申に加わり・午の未に加わる。三伝の初伝戌は是れ官鬼にして白虎を乗じ而且空に落つ、中伝酉は是れ父爻にして太常を乗ず、末伝申は是れ父爻にして玄武を乗ず。断語に曰く、日と辰の上神両重の鬼爻互相刑害す、『六壬指南』の謂う所の「天魁度門風波動」は正に此の象に合す。再び言う、斬関課は掃地出門を主り、発用の空鬼又た来りて日を克す、故に彼女の已に離異し、并且十月の裡に将に一場の大病有らんと断定す。験証の結果、彼女は果たして丈夫の外に外遇有るに因りて、六月に離婚し、亥月に大病一場し、正に前面の「両敗倶傷して断絃を主る」の彼の句に応ず。午年に到りて再び婚す。
孕産章第八
受胎之期長生看,妻年上神此處算。月臨生年日歸月,時又歸日再一玩(如婦命乘木為胎神,看木之長生落何地盤,即知其月葉孕。又看月之長生落何地盤,即知孕日。又看日之長生落何地盤,即知孕時)。 婦孕中加天命上,婦行年上一詳推。陰神生女端可必,陽曜生男卻莫疑。
受胎の日期を推算するは須く長生を看るべし、妻子の行年上の乗ずる所の神より算を起こす。先ず此の神の長生の地盤の何れの一宮に落つるかを看れば、則ち受孕は何れの月に在るかを知る。再び彼の月の長生の何れの宮に落つるかを看れば、則ち受孕の日を知る。又た彼の日の長生の何れの宮に落つるかを看れば、則ち受孕の時を知る。譬えば婦人本命は木を乗じて胎神と為れば、則ち木の長生の地盤の何處に落つるかを看て、便ち懐孕の月份を知り、此に依りて再び日を推し・再び時を推す。婦人に孕有れば、須く中伝を其の本命の上に加え、又た其の行年の上に於いて仔細に推詳すべし。陰神発用すれば則ち女を生ず、端的に以て断定すべし。陽神照臨すれば則ち男を生ず、亦た疑うを須いず。
男女須觀日上神,剛干陽比是男身。若逢陰比知為女,不比陰陽兩處巡。 傳合西北為弄瓦(即從革潤下局),傳合東南定弄璋。二陽包陰女衣裼,二陰包陽男衣裳。 純陽之課多生女,課傳陰極復生男。罡加比日為男喜,不比端然作女參。
胎児の男女を分辨するは、須く日上の神を看るべし。陽日剛干にして上神も亦た陽に属し・日干五行と相比するは、是れ男胎。上神の陰に属して日と相比するは、便ち是れ女胎と知る。若し上下並びに相比せざれば、則ち須く陰神・陽神の両處に於いて来り回りて推尋すべし。三伝の会合して西方金局或いは北方水局(則ち従革・潤下の二局)を成すは、女を生ずるを主る。会合して東方木局或いは南方火局を成すは、一定に男を生ず。両個の陽神の一個の陰神を夹むるは、女を生ず。両個の陰神の一個の陽神を夹むるは、男を生ず。純陽の課体は反って多く女を生ず。課伝陰極まる處に到れば、又た転じ回りて男を生ず。天罡辰の日干と相比する處に加わるは、是れ男を生ずるの喜。若し相比せざれば、則ち端然として女胎と作りて参断すべし。
陰陽昴星兩課舉,陰俯是男陽仰女。不備何能十月全,陽備(即陰不備)為男陰備(陽不備)女。 一乳二子理甚約,年命課傳須審確。重逢建將(日月建也)是雙胎,男女陰陽再思索。 建陰為女建陽男,卦象陰陽一法參(如酉胎為兌少女,卯胎為震長男也。以此卦象參斷)。男女雙生何處斷,干支胎位兩重探。
昴星課は陰日・陽日の両種を分かつ。陰日の課は其の象は俯りて下に向かい、男を生ずるを主る。陽日の課は其の象は仰ぎて上に向かい、女を生ずるを主る。課体不備なれば、胎児何ぞ能く足月十個月ならんや。陽備(則ち陰不備)は男を生ずるを主り、陰備(則ち陽不備)は女を生ずるを主る。一胎に両子を生ずるは、道理甚だ簡約、但だし須く年命と課伝の上に於いて審断確切なるを要す。課中に重複して日建・月建を見るは、則ち是れ双胎、是れ男か是れ女かは再び陰陽の推敲を作すべし。日月建の陰神は女を主り、陽神は男を主る。還た以て卦象の陰陽を用いて一并に参看すべし。譬えば胎神の酉に在るは兑卦に属して少女と為り、卯に在るは震卦に属して長男と為る、則ち此の卦象に照らして参断す。双生の男女は従て何處より断ずべきか。日干・日支の両處の胎位の重畳するより探求すべし。
欲識產期何者善,勝光所臨最為便。又有沖胎一法看,女命納音沖處驗。 生養之下究產期,胎乘鬼死墮胎推。年命(夫婦)沖剋胎神者,生兒不育令人悲。 懷胎凶吉古今難,全憑落處地盤看。生旺比和祥可知,刑害克絕凶立驗。(胎神所落地盤,生合為吉,克刑衰絕死墓為凶。詳田妃生產占例)。
産期を知らんと欲するは、最も便捷なるは「勝光」午神の臨む所の處を看る。別に一の法有りて是れ冲胎を用いて看る、産婦本命の納音の冲せらるる所の處を以て応験と為す。生養此の一門の裡に於いて産期を推究するに、若し胎神の官鬼と死気とを乗ずれば、則ち須く堕胎に按じて推すべし。夫婦二人の行年・本命の往きて胎神を冲克するは、児子を生下すも養う能わざるを主り、人をして傷悲せしむ。懐胎の吉凶は自ら古最も断じ難し、全く胎神の落つる所の地盤宮位に憑りて看る。相生・旺相・比和の地に落つるは、祥瑞知るべし。刑・害・克・絶の地に落つるは、凶険立時に応験す。胎神の落つる所の地盤は生合を吉と為し、克刑衰絶死墓を凶と為す、詳情は後面の田妃の生産を占うの例を看るべし。
子母平安最為歡,須用干支細參照。支傷損母干損兒,兩處無傷母子笑。 又審盤中合後神,死生剋制細詳論。合受下克傷兒命,下制天后危母身。 生兒順逆理通玄,卯戌相加細細研。卯加戌上手指地,戌加卯位足朝天。
母子平安は最も喜ぶべし、須く日干・日支を拿して細細に参照すべし。日支の傷を受くるは、損ずる所は是れ母親。日干の傷を受くるは、損ずる所は是れ胎児。両處皆な傷無ければ、母子乃ち能く相視して笑わん。還た須く盤中の六合と天后の二将を審看し、其らの生・死・克・制に就きて細細に論断すべし。六合の下神に克せらるるは、傷る所は是れ孩児の性命。下神の天后を制伏するは、危うき所は是れ母親の身。嬰児は是れ順産か還た是れ逆産か、道理甚だ玄妙、須く卯と戌と相加する處に於いて細細に研究すべし。卯の戌上に加わるは、是れ手先に地を指して出ず。戌の卯位に加わるは、便ち脚の天に朝くの逆生。
干加支上子戀母,支臨干位兒生運。胎加生方子生艱,兩儀(干支)夾傳產門塞。 羅網日墓母多憂,蛇夾月厭亦同求。年命乘神若沖破,轉凶為吉又何尤。 貴傳俱逆生頗難,貴傳俱順生最易。魁度天門阻滯多,煞沒神藏應快利。
日干の日支上に加わるは、是れ孩子の母に恋れて出づるを肯ぜず。日支の日干の位に臨むは、孩児便ち勢に順りて生ず。胎神の長生の方に加わるは、反って生産艱難を主る。日干日支両儀の三伝を夹むるは、産門の堵塞せらるるに等し。天羅地網と日墓の身に臨むは、母親多く憂う。螣蛇の月厭を夹むるは、亦た同じ道理に照らして推求す。若し産婦の行年・本命の乗ずる所の神の能く此らの凶神を冲破して、凶を転じて吉と為さば、又た何の憂うべき有らん。貴人と三伝と皆な逆行するは、生産頗る艱難。貴人と三伝と皆な順行するは、最も生ずること易し。「魁度天門」を占得するは、阻滞便ち多し。凶煞隠没し・吉神潜蔵するは、応期便ち快にして順利なり。
胎逢偏鬼及玄神,種子私妊斷卻靈。(玄武主偷盜闇昧,他占亦可言之。)天乙發傳名富貴,可知兒是石麒麟。(必要生干主可言之,克干洩干皆不美妙。) 戀胎五等詳宜忌,寅加亥上家祿利。臨子為敗巳病推,申辰衰絕君須記。
胎神上に偏鬼或いは玄武に逢着するは、私通の得たる所の身孕と断ず、最も霊験なり。玄武は本より盗窃暗昧を主る、別の事を占うも亦た此の様に講ずべし。貴人発用して伝に入るは、是れ富貴の名、生下するの孩児は是れ一塊の美玉良材なるを知るべし。不過此れは須く貴人の日干を生扶して乃ち此の様に講ずべく、若し日干を克し・日干を泄すれば、皆な美事と算するを得ず。恋胎に五等有り、宜忌須く分かちて清きを要す。寅の亥上に加わるは、是れ臨官禄位、家に於いて最も利有り。子に臨むは是れ沐浴敗地、巳に臨むは是れ病地、申に臨むは是れ衰地・辰に臨むは是れ絶地、此の几等は請う記牢せよ。
占験一・曹化淳旨を伝えて田妃の六甲を占う
占驗一、丁丑十月癸丑日辛酉時,大司理諱化淳曹公奉上傳令靈臺牌子太監陳國用占東宮田妃六甲。元首、反吟,寅卯空、申酉落空。 勾六朱蛇 亥子丑寅 朱常 朱常 鬼 丁未 常 龍 戌 卯 貴 丑未 丑未 鬼 癸丑 朱 空 酉 辰 后 未丑 未癸 鬼 丁未 常 申未午巳 虎常玄陰
此れ是れ丁丑年十月癸丑日辛酉時の課盤。大司礼曹化淳公は皇上の伝令を奉じ、命じて霊台牌子太監陳国用に東宮田妃の胎孕を占わしむ、課体は「元首」「反吟」に属し、本旬の寅卯は是れ空亡、天盤の申・酉二神は空亡の地盤の上に落つ。四囲の一圏は是れ地盤十二宮・加臨の天盤の神と乗ずる所の十二天将。中間の両行は是れ四課、自ら右より左に至るは未の癸に加わり・丑の未に加わり・丑の未に加わり・未の丑に加わる、未と丑と相冲して互に加わる、故に返吟を成す。右側の三行は是れ三伝。初伝丁未は是れ官鬼にして太常を乗ず、中伝癸丑は是れ官鬼にして朱雀を乗ず、末伝丁未は仍ほ是れ官鬼にして太常を乗ず、三伝全て是れ日を克するの鬼。
斷曰:此男子之祥也,然生而難育,應在卯年。蓋因純陰返陽,支上神與支相比,故主男必矣。然而卯年不育者何也?胎神夾克無氣,此追魂之魔,卯為東宮子宿,受酉將陰殺沖剋,是以知其卯年不育。未幾田妃生第六子,卯年命殞。
断語に曰く、此れ是れ男を生ずるの吉兆、但だし生下し難く養い大きくし難し、卯年に応ずべし。何を以てなれば、課体純陰にして返りて陽を出ず、日支上神又た日支五行と相比す、故に必ず是れ男胎と断定す。然らば卯年は何を以て養い活かす能わざるや。胎神の夹まれ克制せられて毫も生気無きを以て、此れ則ち追魂の凶魔。卯は是れ東宮太子の宿、偏偏として酉将の陰殺の冲克を受く、故に彼の卯年に不育なるを知る。久しからず田妃果たして第六個の児子を生下し、卯年に到りて此の孩子則ち夭折せり。
明代皇帝信任宦官,雖有內閣,但因皇帝多在深宮不理政事,事多由太監傳達,故首輔之權,弱於太監,太監以司禮太監為最高,次即秉筆太監。魏忠賢即是天啟帝時之司禮太監,崇禎帝貶抑宦官,使首輔權重,但太監之權依然不小。曹大司禮者,司禮太監曹化淳也。 田妃,崇禎帝所龐幸之田氏妃子。
注者此の段の背景を補述す。明代の皇帝は宦官を信任し、雖も内閣を設くる有りと雖も、皇帝は多く宮中に深居して政事を理せず、事情は大多く太監に由りて伝達す、故に内閣首輔の権柄は反って太監に弱り。太監の中は司礼太監を以て最高と為し、其の次は是れ秉筆太監。魏忠賢は則ち是れ天啓皇帝の時の司礼太監。崇禎皇帝は宦官を貶抑して首輔の権を重からしむも、太監の権勢は依然として小ならず。文中の説く曹大司礼は、則ち是れ司礼太監曹化淳。田妃は、是れ崇禎皇帝の寵幸する所の田氏の妃子。
占験二・傅姓の隣人の六甲を占う
占驗二、庚辰三月辛卯日丙戌時,予寓埂子街,鄰人江右傅姓者求占六甲,伏吟、龍虎,午未空,午未落空勾 勾青 六 巳午未申 空 蛇蛇 常常 財 辛卯 蛇 朱 辰 酉 虎 卯卯 戌戌 子 戊子 陰 蛇 卯 戌 常 卯卯 戌辛 財 辛卯 蛇 貴 寅丑子亥 玄 后陰
此れ是れ庚辰年三月辛卯日丙戌時の課盤。我は当時揚州埂子街に寓居す、隣居の一位の江右傅姓の人家は来りて胎孕を占うを求む、課体は「伏吟」「龍虎」に属し、本旬の午未空亡、天盤の午未も亦た正に空亡の地盤の上に落つ。伏吟の課は天盤と地盤と相同じ、故に四課は自ら右より左に至るは戌の辛に加わり・戌の戌に加わり・卯の卯に加わり・卯の卯に加わる。三伝の初伝辛卯は是れ財爻にして螣蛇を乗ず、中伝戊子は是れ子孫爻にして太陰を乗ず、末伝辛卯は仍ほ是れ財爻にして螣蛇を乗ず。伏吟は静にして動かざるを主り、龍虎二将并び見れば則ち一喜一凶、胎孕を占うは正に須く此の一静の中に於いて男女を分辨すべし。
斷曰:此必雙胎,皆男子也,主八月戌日辰時生,母子清吉。何以知為雙胎?以月建重疊,作胎神乘旺氣故也(此必二月建,以金胎在卯故也)。何以知為兩男?卯屬震為長男,日上河魁,乾宮所屬,亦男也。何以知八月生,酉沖卯胎,戌日辰時者,戌為養神,俟辰來沖干上戌也。 學者宜切記陳公獻此課起例。 江右者,長江之北。 占男女,以干上之支所寄之卦之陰陽斷之,非以支之陰陽為斷也。
断語に曰く、此れ一定に是れ双胎、而且皆な是れ男孩、応するは八月の戌日辰時に降生し、母子平安なり。何に憑りて是れ双胎なるを知るや。月建の重畳して出現し、又た胎神を作りて旺気を乗ずるを以てなり。此の處必ず是れ二月の月建、金の胎位は卯に在るを以てなり。何に憑りて是れ両個の男孩なるを知るや。卯は震卦に属して長男と為り、日干上は又た是れ河魁戌、戌は乾宮に属し、亦た男を主る。何に憑りて八月に生ずるを知るや。酉月の来りて卯胎を冲するを以てなり。戌日辰時と説くは、是れ戌は是れ養神、須く辰の来りて日干上の戌を冲動するを待つを以てなり。学者は当に陳公献此の一課の起例を牢記すべし。謂う所の江右は、長江以北を指す。胎児の男女を占うは、是れ日干上神の寄する所の卦の陰陽を用いて断ず、並びに是れ日支の陰陽を用いて断ずるに非ず。
占験三・馮爾忠の六甲を占う
占驗三、丁丑年四月乙酉日乙酉時,嘉興馮爾忠占六甲,重審、斬關、伏吟,午未空、午未落空。 朱蛇 六 巳午未申 貴 后后 勾勾 財 壬辰 勾 勾 辰 酉 后 酉酉 辰辰 鬼 乙酉 后 青 卯 戌 陰 酉酉 辰乙 兄 辛卯 青 空 寅丑子亥 玄 虎常
此れ是れ丁丑年四月乙酉日乙酉時の課盤。嘉興人馮爾忠は来りて胎孕を占う、課体は「重審」「斬関」「伏吟」に属し、本旬の午未空亡、天盤の午未も亦た空亡の地盤の上に落つ。四課は自ら右より左に至るは辰の乙に加わり・辰の辰に加わり・酉の酉に加わり・酉の酉に加わる。三伝の初伝壬辰は是れ財爻にして勾陳を乗ず、中伝乙酉は是れ官鬼にして天后を乗ず、末伝辛卯は是れ兄弟爻にして青龍を乗ず。重審は是れ下神の上神を賊して取用を取る、斬関は阻隔を冲開するを主り、伏吟は又た静守不動を主る、三者并び見れば、胎事は便ち動有り静有り。
斷曰:產必雙胎,一男一女,然男必生,女必死。何也?酉為日之胎鬼死氣,偏房婢室之孕不言矣。但末傳卯作支之胎神生氣,中傳酉兌為少陰,末傳卯震為長男;其男子生者,胎財生氣也;女子死者,作死氣日鬼也。
断語に曰く、此の一胎必ず是れ双生、一男一女、但だし男孩は活き成るを得て女孩は必ず死す。何を以てなれば、酉は是れ日干の胎鬼にして又た死気を帯ぶ、是れ偏房婢女の懐く所の孕なるを見るべし、多く説くを須いず。末伝卯は是れ日支の胎神にして生気を乗ず、中伝酉は兑卦に属して少女と為り、末伝卯は震卦に属して長男と為る。男孩の生ずる能くするは、是れ彼の応ずる所の卯は是れ胎財にして生気を乗ずるを以て。女孩の死するを要するは、是れ彼女の応ずる所の酉は死気を帯び又た是れ日鬼なるを以て。
占験四・孫石渠の代わりに生育を占う
占驗四、己丑二月辛丑日己亥時,偶有一回子煩庠友孫石渠占生育,將所占課與予斷看吉凶,天獄、重審、退茹,辰巳空、卯辰落空。 六勾 朱 辰巳午未 青 玄陰 空虎 子 庚子 陰 蛇 卯 申 空 亥子 申酉 子 己亥 玄 貴 寅 酉 虎 子丑 酉辛 父 戊戌 常 后 丑子亥戌 常 陰玄
此れ是れ己丑年二月辛丑日己亥時の課盤。偶然に一位の回族人有りて同学の孫石渠に生育を占うを托す、孫石渠は占う所の課を把りて来りて我に吉凶を断ぜしむを請う。課体は「天獄」「重審」「退茹」に属し、本旬の辰巳空亡、天盤の卯・辰二神は空亡の地盤の上に落つ。四課は自ら右より左に至るは酉の辛に加わり・申の酉に加わり・子の丑に加わり・亥の子に加わる。三伝の初伝庚子は是れ子孫爻にして太陰を乗ず、中伝己亥は是れ子孫爻にして玄武を乗ず、末伝戊戌は是れ父爻にして太常を乗ず。天獄は囚系閉塞を主り、重審は是れ下の上を賊して発用し、退茹は則ち三伝逐位後退す、合するは是れ歩歩倒退・閉じて通ぜざるの象。
斷曰;占產難生,子母皆亡。友人曰:一手先出矣,據課子必難保。予曰;不然,先母生子時,先一晚手出,次早腳出,母子無恙。此課河魁渡亥被阻隔,天獄無沖,其子何由而出?日干上虎來遁鬼,支上子乘游魂;天后象母,受寅貴劫煞制克,是以子母不保(天后地盤克天后也。與田妃占產參看)。未幾,子未出母已死矣。(天獄課,墓神發用,斗繫日本為之;天獄煞者正五九在子,二十六在卯……,依例推之。此課雖斗繫日本,便非墓神發用;若仍在寅月,則發用子為天獄煞。)
断語に曰く、此の一胎難産、母子皆な保つ能わず。友人曰く、孩子已に先ず一只の手を伸出せり、此の課に照らして看れば孩子必定保ち難し。我曰く、未だ必ずしも此の如くならず、先母当年に孩子を生むに、頭の天晚上先ず手を出し、第二天早上脚を出せり、母子皆な平安無事なりき。但だし此の一課は河魁戌は亥上に渡りて阻隔せられ、天獄又た冲開無し、孩子は従て何處より出づるを得んや。日干上の白虎は鬼を遁出し、日支上の子又た游魂を乗ず。天后は母親を象徴す、却って寅上の貴人の帯びる所の劫煞の制克を受く、故に母子皆な保つ能わず。此れ是れ天后の落つる所の地盤の反って天后を克する、以て前面の田妃の産を占うの例と対看すべし。久しからず、孩子未だ出でざるに、母親已に死せり。天獄課は、是れ墓神発用・斗柄の日の本命に系るて成る。天獄煞の排法は正月・五月・九月は子に在り、二月・六月・十月は卯に在り、此に依りて類推す。此の一課は雖も斗の日本に系るも、却って是れ墓神発用に非ず。若し仍ほ寅月に在らば、然らば発用の子は則ち正に是れ天獄煞なり。
占験五・戴羲宇の六甲を占う
占驗五、甲子四月癸卯日戊午時,予同公明長兄訪徽州戴羲宇占課,蒿矢、不備,辰巳空,午未落空。 六勾 朱 未申酉戌 青 朱貴 貴陰 鬼 乙未 朱 蛇 午 亥 空 未巳 巳卯 父 丁酉 勾 貴 巳 子 虎 巳卯 卯癸 兄 己亥 空 后 辰卯寅丑 常 陰玄
此れ是れ甲子年四月癸卯日戊午時の課盤。我は公明長兄と一道に徽州の戴羲宇を拝訪し、彼に課を占うを請う、課体は「蒿矢」「不備」に属し、本旬の辰巳空亡、天盤の午未は空亡の地盤の上に落つ。四課は自ら右より左に至るは卯の癸に加わり・巳の卯に加わり・巳の卯に加わり・未の巳に加わる、第二課と第三課と相同じ、故に課体不備。三伝の初伝乙未は是れ官鬼にして朱雀を乗ず、中伝丁酉は是れ父爻にして勾陳を乗ず、末伝己亥は是れ兄弟爻にして天空を乗ず。蒿矢課は是れ四課に克無くして外神に由りて遥かに日干を克す、力量虚浮なり。再加うるに課体不備を以て、故に後文は胎児の足月する能わざるを断ず。
餘問戴曰:知來意否?曰:時為日之胎神(陳公獻用五行長生,占時午為癸之胎財,畢法云“胎財生氣妻懷孕”),必為六甲占也。余曰:然,男乎?抑女也?曰:干上卯屬震,長男之象。又是幕貴,三傳四課純陰極度陽,生貴兒必矣。且支加干,俯首見子,生必順利。但四課不備,未能足月。生於何時?曰:六月生。果一一如所斷。餘又細看之,子沖胎神,子上見寅,子日寅時生。
我は戴羲宇に問う、汝は我らの来意を知るか。彼曰く、占時午は正に是れ日干の胎神。陳公献は五行長生の法を用う、占時午は既に癸の胎位にして又た是れ財爻、『畢法賦』の謂う所の「胎財生気妻懐孕」。故に一定に是れ胎孕を占うなり。我曰く、正に是れ。然らば是れ男か是れ女か。彼曰く、日干上の卯は震卦に属す、是れ長男の象、又た是れ幕貴。三伝四課純陰極まる處に到りて返りて陽を出ず、必ず貴子を生ぜん。而且日支の日干の上に加わるは、是れ頭を低うして子を見るの象、生産一定に順利なり。只だ是れ四課不備、胎児未だ能く足月せず。問う、何れの時に生まるや。彼曰く六月に生まる。後来一一皆な彼の断ずるが如し。我又た細看此の一課、子の来りて胎神を冲動し、子上又た寅を見る、故に是れ子日寅時に降生す。
疾病章第九
病症之源尋虎鬼,沉痾之際看生龍(龍乘生氣)。須防虎鬼駕馬惡,死墓絕空最為凶。 福德(子孫爻)加臨名解厄,貴醫年命病全安。喪吊死常分內外,病符亡鬼死生看。 引鬼為生忌收魂(玄乘日墓),因妻致病嫌冢墓。全然脫敗身衰羸,鬼死兩逢痊癒痼。
病症の根源を查るに須く白虎と官鬼とを找うべし、久病沈重の際は則ち青龍の是れ生気を乗ずるか否かを看る。最も須く白虎・官鬼の又た駅馬を駕するを提防すべし、彼れ是れ悪の上に悪を加う。三伝の死・墓・絶・空の地に落つるは、最も凶険なり。子孫爻の加臨するを解厄と叫び、貴人の医神を作りて病人の年命に臨むは、病は以て全安すべし。喪車・吊客と死気・太常とは、須く内外両處を分かちて看るべし。病符・亡神と鬼爻とは、則ち之に拠りて生を断じ死を断ず。玄武の日墓を乗じて来りて鬼を引くは、「收魂」と叫び、最も忌諱と為す。妻室に因りて病を致すは、嫌う所は是れ冢墓の神。日干の脱泄せらるること乾乾浄浄たるは、人は則ち衰弱羸瘦す。鬼爻と死気との両様并び見るは、病は縱令一時痊愈すとも、亦た須く痼疾に転成せん。
鬼戶宜關人惡入(日下年命加寅),天門魁忌貴登佳。生空退茹尋死格,逆間遲痊倒拔蛇(空連茹死格,逆間傳難愈)。 身尸入棺亡可斷(庚日申加卯),兩蛇夾墓疾難除。忌支血症多崩嘔,常後婚筵起病初。 金水逢丁須兩論,舊新疾病驗空亡(新病應上字,舊病應下字)。歲墓干墓並蛇虎,如臨卯酉犯重喪(此墓門開格,《大全》鬼墓課有例甚好,可參看。)。
鬼戸は当に関閉すべし、最も悪うは是れ邪祟の彼の處より進入する有る。日下の行年本命の寅上に加わるは則ち是れなり。天門は是れ河魁の忌む所の處、却って正に是れ貴人登臨の佳境。生気の空に落ち・三伝退茹するは、須く死格の上に往きて尋ぬべし。逆行の間伝は、病は愈えること慢し、倒れて長蛇を拔くが如し。落空の連茹は是れ死格、逆行の間伝は病は痊愈し難し。「身尸入棺」は以て死亡を断ずべし、庚日申の卯上に加わるが如し。両条の螣蛇の墓神を夹住するは、病も亦た除根し難し。日支上に血忌を帯ぶるは、多く崩漏嘔血の症を主る。太常と天后と同じく臨むは、病は是れ婚宴喜筵の上より得たるなり。金神水神の丁神に遇上するは、須く両面を分かちて論ずべし。新病旧病皆な空亡の上に於いて応験す。新病は上の一字に応じ、旧病は下の一字に応ず。太歳の墓と日干の墓と并びに螣蛇・白虎を見るは、若し又た卯・酉の位に臨まば、則ち重喪を犯す。此れ便ち是れ「墓門開」の一格、『六壬大全』の鬼墓課の中に甚だ好き例有り、以て参看すべし。
網羅日墓覆支干,善神沖剋厄即安。閉口絕祿忌合絕,華蓋孝帛命年難。 蒿矢見金亦甚凶,浴盆(神煞)有水還須忌。自墓傳生危即安,初生末墓多憂事。 虎頭蛇尾重還輕,龍末虎初凶變吉。庸醫殺人官鬼乘,子爻丸散能療疾。
天羅地網と日墓との日干日支の上に覆圧するは、若し吉神の来りて冲開克破する有れば、厄難立時に転じて安し。「閉口」「絶禄」は最も再び合と絶とに逢うを忌む。「華蓋」「孝帛」等の煞の本命行年の上に落つれば、病人便ち関を過ぐり難し。蒿矢課再び金神を見るも亦た甚だ凶、「浴盆」煞又た水神を見るは、同じく須く忌むべし。墓神より発用して長生に伝わるは、危うくして復た安し。初伝の生気を乗じて末伝の墓に入るは、則ち多く憂事有り。初伝白虎・末伝螣蛇は、虎頭蛇尾、病は重より転じて軽し。末伝青龍にして初伝白虎は、凶中より変じて吉と為る。官鬼の乗ずる所の神は、庸医の人を殺すを主る。子孫爻の主る所は、則ち是れ丸薬散剤の能く病を治好するなり。
德喪祿絕最為凶,貴臨福集禍轉福(福集子孫爻也)。循環周遍二課名,占病逢之多反覆。 卯加戌逆主風搐,子臨巳位定死亡。六處還常逐類推,看課大吉(大吉課占官則宜,占病大凶)兩端詳。
徳神喪失し・禄神の絶に入るは、最も凶険なり。貴人の身に臨みて子孫爻聚集するは、禍事反って能く福気に転成す。「循環」「周遍」は是れ両種の課体の名目、病を占うに其らに遇えば、病情多く反復せんと要す。卯の戌上に加わりて逆行するは、抽風痙攣の症を主る。子の巳位に臨むは、死せんと断ず。其の余の四課三伝の六處は、亦た皆な此の路数に照らして逐類に推求す。「大吉課」に至りては、官職を占うに最も相宜、疾病を占うは却って大凶、両頭皆な須く分明に看るべし。
占験一・張奉初弟の観初の為めに病を占う
占驗一、辛巳九月丁亥辛丑時,庠友張奉初為乃弟觀初占病,予袖傳一課答之,重審、鑄印。(午未空,亥子落空) 貴后 蛇 戌亥子丑 陰 朱白空后 比 癸巳 空 朱 酉 寅 玄 酉辰巳子 子 丙戌 蛇 六 申 卯 常 辰亥子丁 印 辛卯 常 勾 未午巳辰 虎 龍空
此れ是れ辛巳年九月丁亥日辛丑時の課盤。同学の張奉初は彼の弟弟観初の為めに病を占う、我は袖中の伝えし所の一課を以て彼に答复す、課体は「重審」「鋳印」に属し、本旬の午未空亡、天盤の亥子は空亡の地盤の上に落つ。四囲の一圏は是れ地盤十二宮・加臨の天盤の神と乗ずる所の十二天将。四課は自ら右より左に至るは子の丁に加わり・巳の子に加わり・辰の亥に加わり・酉の辰に加わる。三伝の初伝癸巳は是れ比肩爻にして天空を乗ず、中伝丙戌は是れ子孫爻にして螣蛇を乗ず、末伝辛卯は是れ印綬爻にして太常を乗ず。
斷曰:課得鑄印,占病不吉,三日必死,張友不言而去。頃焉,一人至,占得未亥卯三傳,白虎發用,喪吊全逢,用木空則折,病主風寒,三日內死者。曰:適家伯先已來占矣,因不吉,故復占之。張友又請仙,呂純陽下降,判白數合於數,吾無問而果三日死。
断語に曰く、鋳印課を占得す、病を占うに吉ならず、三天之内必ず死せん。張友一句の話も説かずして則ち走り去れり。一会儿を過ぎて、又た一個の人来り、未・亥・卯の三伝を占得し、白虎発用し、喪車吊客は全て遇上す。発用の木爻は空に落ちれば則ち折る、病は風寒を主り、亦た是れ三日内に死せんと要す。彼の人曰く、刚才我家の伯父は已に先に来りて占過せり、不吉なるを以て、故に再び一次を占う。張家は後来又た仙を請うに往き、呂洞賓の壇に降る、判詞は我の断ずる所の日数と正に合す。我は更に問うを須いず、彼の病人は果たして三天後に則ち死せり。
占験二・張澹寧の病を占う
占驗二、己卯六月己酉日戊辰時,維揚埂子街六如齋扇店浙江張澹寧相會占病,蒿矢、三交。(寅卯空,巳午落空) 六朱 勾 申酉戌亥 蛇 玄貴辰朱 鬼 乙卯 玄 龍 未 子 貴 卯子丑戌 父 丙午 空 空 午 丑 后 子酉戌己 子 己酉 六 虎 巳辰卯寅 陰 常玄
此れ是れ己卯年六月己酉日戊辰時の課盤。維揚埂子街六如斎扇店に在りて浙江人張澹寧と相会し、彼の為めに病を占う、課体は「蒿矢」「三交」に属し、本旬の寅卯空亡、天盤の巳午は空亡の地盤の上に落つ。四課は自ら右より左に至るは戌の己に加わり・丑の戌に加わり・子の酉に加わり・卯の子に加わる。三伝の初伝乙卯は是れ官鬼にして玄武を乗ず、中伝丙午は是れ父爻にして天空を乗ず、末伝己酉は是れ子孫爻にして六合を乗ず。蒿矢は遥克虚浮を主り、三交は則ち天地人三者交錯す、病を占うに最も糾纏不清を主る。
斷:當年病無妨,何須再三詳,黑馬自夷來,跨上往酉方,早覓玄空徑,教爾接命長,宅上見胎喜,一陰並兩陽。蓋太歲發用作日破,勾空目今無妨,但嫌醫神發用剋日,主醫人用藥不當,但木火為虎鬼,脾肺受病,未能脫體,須東南錢劉之醫,平肝清心,其病漸愈。曰:何以言?玄門卯乃死,我門酉為生,我乘玄空,長生在傳,宜避初鬼就末生,須向玄空之門求接命延年之術。否則,壬午春必有他慮矣。曰:有胎者何:余曰:支上見胎神。曰:三兒婦俱懷妊矣。余曰:試言何命。曰:丁未、壬子、甲寅,餘以行年推之,丁未生女,餘二皆男。後果然,澹寧壬午春死。
断語は先ず一段の歌訣を用いて曰く、今年此の病は還た妨げ無し、何ぞ須いん再三細詳を。黒馬は自ら東方遠處より来り、其上に騎りて西方酉位に往かん。及び早く玄武・天空の指す所の路経を尋覓せよ、汝に接続性命を教えん。宅上に胎神の喜を見るは、是れ一個の陰爻并びに両個の陽爻なり。此れ太歳発用して日破を作るを以て、勾陳・天空の主る所の事は目下還た妨碍有らず。只だ嫌うは医神の発用して来りて日干を克する、医生の用薬不当を主る。木火は白虎と官鬼とを作り、脾・肺両経は病を受け、一時に身を脱する能わず、須く東南方の銭・劉両姓の医生を請い、肝を平らげ心を清めば、病乃ち会して漸漸好転せん。彼問う、此の話は怎様に講する。我曰く、玄武の門は卯に在り、卯は是れ死地。我此の一門は酉に在り、酉は是れ生地。我自身は玄武・天空を乗じ、長生又た三伝の中に在り、故に宜しく初伝の鬼を避け・就近に末伝の生に就き、須く玄空の門に向かい往きて接命延年の術を求むべし。否るれば壬午年の春天に到り、必ず別の憂患有らん。彼又た問う、胎喜有りと説くは是れ何處より看出せる。我曰く、日支上に胎神を見る。彼曰く、我は三個の児媳皆な懐孕せり。我曰く、請う彼女らの年命を報出せよ。彼曰く是れ丁未・壬子・甲寅。我は行年に按じて推算し、丁未は女を生じ、其の余の両個は皆な男を生ず。後来果たして此の如し。張澹寧は則ち壬午年の春天に死せり。
占験三・盧承山の病の吉凶を占う
占驗三、乙酉正月己亥己巳時,總漕漂官、召賢參將盧承山盟兄占病吉凶,重審、交車。(辰巳空,亥子落空) 后陰 貴 子丑寅卯 玄 后空六陰 父 甲午 空 蛇 亥 辰 常 丑午酉寅 兄 辛丑 后 朱 戌 巳 虎 午亥寅己 子 丙申 勾 六 酉申未午 空 勾青
此れ是れ乙酉年正月己亥日己巳時の課盤。総漕漂官・召賢参将盧承山盟兄は病の吉凶を占う、課体は「重審」「交車」に属し、本旬の辰巳空亡、天盤の亥子は空亡の地盤の上に落つ。四課は自ら右より左に至るは寅の己に加わり・酉の寅に加わり・午の亥に加わり・丑の午に加わる。三伝の初伝甲午は是れ父爻にして天空を乗ず、中伝辛丑は是れ兄弟爻にして天后を乗ず、末伝丙申は是れ子孫爻にして勾陳を乗ず。重審は是れ下神の上神を賊して発用し、交車は則ち日干日支上下互相交生交克す、病情は正に此の一交の間に在り。
脾土受症,目今無慮。蓋木為官鬼,則脾經受症矣。以平清肺心為上,切勿健脾理肺,七月恐有不測。蓋祿臨絕地,馬入墓鄉,且子巳相加為陽(生)臨陽絕,又卯臨申位是木被金離,病人非宜,且年帶二死剋日,故斷其七月必死。已而果然。
断語に曰く、此れ是れ脾土の病を受くる、眼下還た憂うるを須いず。木の官鬼を作りて来りて土を克するを以て、故に脾経は症を受く。用薬は肺を平らげ心を清むるを以て上と為し、切に脾を健め肺を理するに往くべからず。七月に到りて恐らく不測有らん。日禄の絶地に臨み、駅馬又た墓郷に投入するを以てなり。子と巳と相加するは、是れ陽生の陽絶に臨着す。卯の申位に臨むは、是れ木の金に隔离せらるる、此らは病人に対して皆な相宜ならず。加うるに流年の両重の死気を帯びて来りて日干を克するを以て、故に彼の七月必ず死せんと断ず。後来果たして応験せり。
