渾天甲子章第四
乾在內:子水、寅木、辰土;乾在外:午火、申金、戌土。 坎在內:寅木、辰土、午火;坎在外:申金、戌土、子水。 辰在內:辰土、午火、申金;辰在外:戌土、子水、寅木。 震在內:於水、寅木、辰土;震在外:午火、申金、戌土。 巽在內:丑土、亥水、酉金;巽在外:未土、巳火、卯木。 高在內:卯木、丑土、亥水;離在外:酉金、未土、巳火。 坤在內:未土、巳火、卯木;坤在外:丑土、亥水、酉金。 兌在內:巳火、卯木、丑土;兌在外:亥水、酉金、未土。
この一章は「納甲」を講ず。即ち十二地支を八経卦の三箇の爻上に配するなり。同一の経卦も、下三爻(内卦)に放ると上三爻(外卦)に放るとでは配する所の地支同じからず。故に每卦は内・外の両行に分かちて記す。乾卦は内卦に在るとき、初爻より上へ依次に子水・寅木・辰土なり。外卦に在るとき、四爻より上へ依次に午火・申金・戌土なり。坎卦は内に在れば寅木・辰土・午火、外に在れば申金・戌土・子水。艮卦は内に在れば辰土・午火・申金、外に在れば戌土・子水・寅木(底本は「艮」を誤って「辰」と刻す)。震卦は内に在れば子水・寅木・辰土、外に在れば午火・申金・戌土(底本の「于水」は即ち「子水」)。巽卦は内に在れば丑土・亥水・酉金、外に在れば未土・巳火・卯木。離卦は内に在れば卯木・丑土・亥水、外に在れば酉金・未土・巳火(底本の「高在内」は即ち「離在内」)。坤卦は内に在れば未土・巳火・卯木、外に在れば丑土・亥水・酉金。兌卦は内に在れば巳火・卯木・丑土、外に在れば亥水・酉金・未土。乾・坎・艮・震の四卦は陽に属し、地支は順行しかつ皆陽支を取る。巽・離・坤・兌の四卦は陰に属し、地支は逆行しかつ皆陰支を取る。この条の規律を記熟せば記し誤ること易からず。
如得天風姤卦,上三爻是乾卦即乾在外午火、申金、戌土: 戌土一 申金一 午火一 酉金一 亥水一 丑土 下三爻是巽卦即巽在內丑土、亥水、酉金。點卦由下而上,故裝五行也由下而上,餘仿此。
例を挙げて言わば、天風姤の卦を占い得れば、上三爻は乾卦にして「乾在外」に属す。故に四爻より上へ依次に午火・申金・戌土を配す——図上に写せば即ち上爻戌土・五爻申金・四爻午火なり。下三爻は巽卦にして「巽在内」に属す。故に初爻より上へ依次に丑土・亥水・酉金を配す——即ち初爻丑土・二爻亥水・三爻酉金なり。每個の地支後のあの一豎は陽爻の記号なり。須らく注意すべし、卦を点ずるは下より上へ点ずるを以て、故に地支五行を装するも一律に初爻より上へ装す。其余の各卦は皆この弁法に照らす。
六親歌章第五
乾兌宮金兄、土父、木財、火鬼、水子。乾兌宮八卦都屬金。坎宮水兄、火財、土鬼、金父、木子。坎宮八卦都屬水。坤艮宮土兄、火父、木鬼、水財、金子。坤艮宮八卦都屬土。離宮火兄、水鬼、土子、木父,金財。離宮八卦都屬火。震巽木兄、水父、金鬼、火子、土財。震巽宮八卦都屬木。
これは六親を配する口訣なり。六親を定むるの総原則はただ一句あり。本宮の五行を以て「我」と為し、我と同類なるは兄弟、我を生ずるは父母、我の生ずるは子孫、我を剋するは官鬼、我の剋するは妻財。乾宮と兌宮とは皆金に属す。故に金爻は兄弟と作し、土爻は父母と作し、木爻は妻財と作し、火爻は官鬼と作し、水爻は子孫と作す。坎宮は水に属す。故に水爻は兄弟、火爻は妻財、土爻は官鬼、金爻は父母、木爻は子孫。坤宮と艮宮とは皆土に属す。故に土爻は兄弟、火爻は父母、木爻は官鬼、水爻は妻財、金爻は子孫。離宮は火に属す。故に火爻は兄弟、水爻は官鬼、土爻は子孫、木爻は父母、金爻は妻財。震宮と巽宮とは皆木に属す。故に木爻は兄弟、水爻は父母、金爻は官鬼、火爻は子孫、土爻は妻財。八宮は合せて五組を成す。この五句を背熟せば、いずれの一卦も皆立刻に六親を配出し得べし。
如占得乾為天: 父母戌土、世 兄弟申金、 官鬼午火、 父母辰土、應 妻財寅木、 子孫一子水、 照乾宮金兄、土父、木財、火鬼、水子、裝之,所以辰、戌土為父母,申金為兄弟,火為官鬼,木是妻財,水是子孫,餘卦仿此。
例を挙げて言わば、乾為天を占い得れば、先ず前章の納甲に拠りて地支を装す。初爻子水・二爻寅木・三爻辰土・四爻午火・五爻申金・上爻戌土。再び乾宮の「金為兄弟、土為父母、木為妻財、火為官鬼、水為子孫」のこの一句に照らして六親を配す。ここにおいて辰土・戌土の両爻は皆父母、申金は兄弟、午火は官鬼、寅木は妻財、子水は子孫。世爻は上爻戌土上に標し、応爻は三爻辰土上に標す。図中初爻の「子孫一子水」は一個の「一」字を多出せり。これ刻本の衍文なり。其余の各卦は皆この弁法に照らして装す。
世応章第六
乾為天“世”在六,天風姤“世”在初,天山遁“世”在二,天地否“世”在三,天地觀“世”在四,山地剝“世”在五,火地晉“世”在四,火天大有“世”退在三。隔世爻兩位即是應爻,餘卦仿此。
この一章は世爻・応爻のいかに安放するかを講ず。乾宮八卦を用いて示範と作す。乾為天は本宮首卦にして世爻は第六爻に在り。天風姤は初爻の変じ来たる所にして世爻は即ち初爻に退る。天山遯は二爻変にして世爻は第二爻に在り。天地否は三爻変にして世爻は第三爻に在り。風地観は四爻変にして世爻は第四爻に在り(底本の「天地観」は「風地観」の訛)。山地剥は五爻変にして世爻は第五爻に在り。火地晋は遊魂卦にして世爻は五爻より第四爻に退り戻る。火天大有は帰魂卦にして世爻は再び第三爻に退る。世爻を定めば応爻は找し易し——世爻より上へ或いは下へ相隔たること两位なるあの一爻即ち応爻なり。例えば世は初爻に在れば則ち応は四爻に、世は三爻に在れば則ち応は上爻に在り。其余の七宮の卦は皆この規矩に照らして安放す。
動変章第七
六爻不動則不變,動則必變,“O”為陽動則變“ ″ ”,“X”為陰動則變“ ′ ”。如乾卦初爻動則變為巽卦。 ′ ′ ′ ′ O ″ 乾卦上下爻動則變為坎卦: O ″ ′ ′ O ″ 坤卦中爻動,變為坎卦: ″ ″ X ′ ″ ″ 坤卦中三爻都動變作乾卦。
六爻の当中に、発動なき爻は則ち改変せず。一たび発動せば必定に相反する一爻を変出す。記号「O」は老陽にして、陽爻発動すれば便ち変じて陰爻「″」と成る。記号「X」は老陰にして、陰爻発動すれば便ち変じて陽爻「′」と成る。幾個かの例を挙ぐ。乾卦の三爻は本来皆陽なり。もし初爻発動せば、初爻は陽より陰に変じ、上の両爻は動かず。ここにおいて乾卦は便ち変じて巽卦と成る。乾卦もし上爻と初爻との両処発動せば、この両爻は皆陽より陰に変じ、中間の一爻はなお陽なり。ここにおいて変じて坎卦と成る。坤卦の三爻は本来皆陰なり。もし中間のあの一爻発動せば、それは陰より陽に変じ、上下の両爻は動かず。ここにおいて坤卦は変じて坎卦と成る。坤卦もし三爻一斉に発動せば、三箇の陰爻は全く変じて陽爻と成り、即ち乾卦と成就す。左辺の一列は本卦にして、右辺の一列は変じ出したる卦なり。対照して看れば即ち明白ならん。
如占得水天需卦變天水訟: 妻財子水″ 動 兄弟戌土′ 兄弟戌土′ 子孫申金′ 子孫申金″世 動 父母午火′世 兄弟辰土′ 動 父母午火″ 官鬼寅木′ 兄弟辰土′ 妻財子水′應 動 官鬼寅木″應 上三爻坎卦即是坎在外卦申金、戌土、子水,所以四爻申金、五爻戌土、六爻子水。變為乾卦即是乾在外卦午火、申金、戌土所以申金變出午火,子水變出戌土,申爻不動則不變。變出之爻按六親者仍照正卦而推,餘卦仿此。
再び一例を看よ。水天需を占い得て天水訟に変ず。本卦の水天需は上より下へ、上爻妻財子水(陰爻、発動)、五爻兄弟戌土、四爻子孫申金(世爻、発動)、三爻兄弟辰土(発動)、二爻官鬼寅木、初爻妻財子水(応爻、発動)。発動の各爻は各々新爻を変出して右辺の一列に排す。ここに講ずる所は変爻の地支のいかに来たるかなり。本卦の上三爻は坎卦にして「坎在外」に属す。故に四爻申金・五爻戌土・上爻子水。この三爻の中に両爻発動ありて、変じて乾卦と成れり。乾卦は外に在りて午火・申金・戌土を配す。故に原来の申金位は午火を変出し、原来の子水位は戌土を変出す。五爻申金は動きなく、即ち変ぜず。変出の爻のいずれの六親と算するかに至っては、なお旧に依りて本卦の所属の宮に拠りて推す——水天需は坤宮に属し、土は兄弟、火は父母。故に変出の戌土は兄弟と写し、変出の午火は父母と写す。其余の各卦は皆この弁法に照らす。
用神章第八
父母爻:占父母即以卦中之父母爻為神。祖父母、伯、叔、姑、姨、父母,凡在我父母之上,或與我父母同輩之親及師長、妻父母、乳釋之父母,三父、人母或僕占主人皆以父母爻為用神。占天地、城池、牆垣、宅舍、屋宇、舟車、衣服、雨具、綢緞、布匹、章奏、文書及書館文契也以父母爻為用神,物類亦多在變通,一切庇護我身者是也。
まず父母爻を言わん。父母の事を占うは、即ち卦中の父母爻を以て用神と為す。およそ輩分の我が父母の上なる人、あるいは我が父母と同輩の親属——祖父母・伯父・叔父・姑母・姨母、および師長・岳父岳母・乳母およびその丈夫、また礼制上の言う所の「三父八母」(底本の「人母」は即ち「八母」の訛、継父・養父等の三種の父と嫡母・継母・養母等の八種の母を指す)、乃至僕人の主人を占うも、一概に父母爻を取りて用神と為す。事物の一類に至っては、天地・城池・囲墻・住宅・房屋・船車・衣服・雨具・綢緞布匹・奏章・文書および学館の契据、も皆父母爻を以て用神と為す。この類に帰入し得べき物件はなお甚だ多し。自己の変通に依りて推すを要す。総の原則は、およそ我が身体を遮蔽庇護し得べきものは皆父母爻に属す。
官鬼爻:占功名、官府、雷霆鬼神、妻占夫皆以官鬼爻為用神。占亂臣賊盜、邪崇也以官鬼爻為用神,物類亦多,一切拘束我身者是也。兄弟爻:占兄弟、姐妹、族中兄弟、姑姨、妹夫及結拜兄弟都以兄弟爻為用神。兄弟乃同類之人,彼得志則欺凌,見財則奪,所以占財物以此為劫神,占謀事以此為阻神、占妻妾、婢僕以此為刑傷克害之神。占姊丈妹夫以世爻為用神子屢得驗。
再び官鬼爻を言わん。功名前程を占い、官府衙門を占い、雷霆鬼神を占い、および妻子の丈夫を占うは、皆官鬼爻を以て用神と為す。乱臣・盗賊・邪祟妖異を占うも、同じく官鬼爻を取る。この一類に帰入し得べき事物も甚だ多し。総の原則は、およそ我が身を拘管束縛し得べきは皆官鬼に属す。接ぎて兄弟爻を言わん。兄弟姐妹・同族兄弟・姑表姨表・妹夫および結拜弟兄を占うは、皆兄弟爻を以て用神と為す。兄弟は我と同類の人なり。彼一旦勢を得れば則ち我を欺圧せんとし、銭財を見れば則ち分奪に来たらんと欲す。故に財物を占うときそれは「劫財之神」にして、事を謀るを占うときそれは「阻隔之神」にして、妻妾婢僕を占うときそれは「刑傷剋害之神」なり。また野鶴老人補充して曰く、姐夫・妹夫を占うは実は世爻を以て用神と為すがいっそう准なり。他自己は屡試して屡験す(原文の「子屡得験」の「子」は「予」と作るべく、作者の自ら称するなり)。
妻財爻:占妻妾、婢、僕、役,我驅使之人皆以要財爻為用神。占貨財、珠寶、倉庫一切使用之財物亦以妻財爻為用神。子孫爻:占子孫、占女、女婿、侄、甥、門生凡在我子孫輩中皆以子孫爻為用神。占忠臣、良將、醫藥、僧、道、兵卒皆以子孫爻為用神。占六畜、禽獸亦以子孫爻為用神。子孫福德之神。為制鬼之神、為解憂之神、為剝官之神,諸事見之為喜,獨占功名者忌之。
再び妻財爻を言わん。妻子・小妾・婢女・僕役、およそ我に駆使せらるる人を占うは、皆妻財爻を以て用神と為す(原文の「要財爻」の「要」は「妻」の訛)。貨物銭財・珠宝・倉庫および一切の我に供用せらるる財物を占うも、亦妻財爻を取る。最後に子孫爻を言わん。児子・女児・女婿・侄児・外甥・門生、およそ輩分の我の下なる者を占うは、皆子孫爻を以て用神と為す。忠臣・良将・医生薬物・僧人道士・兵卒を占うも、皆子孫爻を取る。牛馬猪羊等の六畜および禽獣を占うも、同じく子孫爻を取る。子孫のこの一爻は「福徳之神」なり。それは能く官鬼を制伏す。故に憂を解くの神なり。しかるにそれも能く官星を剥奪す。故にまた官を傷るの神なり。このゆえに別の事を占うて子孫を見るは皆喜兆なり。唯だ功名を占う人は最もそれを忌諱す。
用神・元神・忌神・仇神章第九
用神,即前各類之用神也。元神,生用神之神即為元神。忌神克用神之爻也。仇神者克元神而生忌神也。
この一章は断卦の四箇の角色を立起す。いわゆる「用神」とは、即ち前一章に占う所の人・占う所の事に拠りて定め下したるあの一爻なり。およそ能く用神を生ずる爻は「元神」と謂い、それは用神の根源にして、元神力あれば則ち用神靠あり。およそ能く用神を剋する爻は「忌神」と謂い、それは用神の対頭なり。また一種の爻ありて、それは去りて元神を剋し、同時にまた忌神を生じ、両頭共に倒忙を幇す。これを「仇神」と謂う。四者の関係はかく記し得べし。仇神は元神を剋し忌神を生じ、忌神は用神を剋し、元神は用神を生ず。一卦手に到れば、先ず用神を認め、再び元神の力あるなき・忌神の制あるなき・仇神の出現あるなきを看れば、吉凶の大局は即ち定まらん。
例:辰月戊申日占父近病,得乾為天變天小畜。 父母戌土′世 妻財卯木′ 兄弟申金′ 官鬼巳火′ 官鬼午火′ 動 父母未土″應 父母辰土′應 父母辰土′ 妻財寅木′ 妻財寅木′ 子孫子水′ 子孫子水′世 一人持此卦而問余曰:近病逢沖即愈。此卦乃係六沖,但父病之甚,再爾看愈於何日?餘說此卦辰土、未土、戌土三重父母爻,當擇其旺者而用之,今辰土父母臨月建,即用辰土為用神,目下病重者,乃因申日沖寅木而暗動,木動以克辰土。彼問:卦中午火發動,寅木雖動,不克辰土。余曰:午火雖動化出未土,午與未合,午未相合不生辰土,所以此辰土單受寅木之克,不得午火之生,故此病體沉重,須待丑日沖去未土而午火無合,其土災退。果於丑日起床。
これは一則の実占なり。辰月戊申日、ある人父に為りて新たに得たる病を占いて、「乾為天」を揺出して「風天小畜」に変ず(底本は一個の「風」字を脱す)。本卦の六爻は上より下へ、上爻父母戌土(世爻)、五爻兄弟申金、四爻官鬼午火(発動)、三爻父母辰土(応爻)、二爻妻財寅木、初爻子孫子水。四爻午火動きて父母未土を変出す。占者卦を執りて野鶴老人に問うて曰く、書上に新病六沖に遇えば則ちよしと講ず。この一卦乾為天は正に六沖卦なり。しかるに父の病重きこと甚し。あなた再び看て、到底いずれの日に能くよくせん。野鶴老人曰く、父病を占うは父母爻を取りて用神と為す。この卦は辰土・変出の未土・上爻戌土、共に三重の父母あり。当にその中の最旺なる一個を取るべし。いま辰土父母は正に辰月に当たり、月建に臨む。故に即ち三爻辰土を用いて用神と作す。目下病重きの縁故は、戊申日の申金の二爻寅木を沖したるにあり。寅木は静なりといえども沖せられて「暗動」と成れり。木一たび動けば即ち来たりて辰土を剋す。用神傷を受く。故に病沈めり。占者反問して曰く、卦中四爻午火明明発動す。火は能く土を生ず。寅木は動きたりと算すとも辰土を剋し倒す能わざらん。野鶴老人答えて曰く、午火は発動すといえども、それの変出する所は未土なり。午は未と正好相合す。動爻合せられて住せば則ち絆せられ、辰土を生ずる能わず。故にこの辰土はただ単に寅木の剋を受け、午火の生を得ず。病体才にかくのごとく沈重なり。須らく丑日を待つべし。丑は未土を沖開し、午火合絆なし。才に手を騰げて土を生じ得。あの時災病自ずから退かん。後に果たして丑日に牀を起ちて痊愈す。
元神・忌神衰旺章第十
元神雖生用神,須要旺相,方可生得用神。元神能生用神者有五:元神旺相或臨日月或日月動爻生扶者一也。元神動化回頭生及化進神者二也。元神長生帝旺於日辰三也。元神與忌神同動四也。元神旺動臨空化空五也。占以臨空化空為無用,非也。殊不知動不為空,皆應沖空實空之日而有用也。故以為吉能生用神,此五者乃有力之用神也,諸占皆吉。
元神は用神を生ずる爻なりといえども、それは自ら必ず旺相にして、才に真に用神を生じ動かし得べし。元神確かに能く用神を生ずるの情形に五種あり。第一、元神本身旺相、あるいは恰も日辰・月建に臨み、あるいは日辰・月建および動爻の来たりて生扶するあり。第二、元神発動して変出する爻の回頭してそれを生じ、あるいは動じて「進神」を化する(申化酉・亥化子のごとき、弱より強に轉ず)。第三、元神は日辰上に「長生」を得るか「帝旺」を得る。第四、元神と忌神と同時に発動す——忌神は本要用神を剋せんとすといえども、それは先ず元神を生じに行くを得、かえって接続相生と成る。第五、元神旺相にして発動し、自身正に旬空に落つるといえども、あるいは発動後に変出する爻の空に落つる。ある人は空に落ち空を化せば則ち用なしと以為す。これは対らざるなり。須らく知るべし、爻は一たび発動せば則ち空と算せず。沖空・填実のあの日に到れば照様に力あり。故にこの一条はなお吉と算し、元神は照様に能く用神を生ず。以上の五種は皆有力の元神にして、何事を占うとも皆吉なり。
例:酉月辛亥日占求財得兌為澤卦變雷水解卦: 父母未土″世 父母戌土″ 兄弟酉金′ 動 兄弟申金″應 子孫亥水′ 官鬼午火′ 父母丑土″應 官鬼午火″ 妻財卯木′ 父母辰土′世 官鬼巳火′ 動 妻財寅木″ 斷曰:寅日得見財,亦如心。彼曰:卯木妻財爻空而月破,又被金克,初爻巳火官雖生世,亥日沖散又化旬空何以為吉。余曰:神兆機於動,餘從來不言散,正因巳火化空,所以目下不見,待甲寅日出空而相見。寅木之財以生官,官來生世,果於寅日早見木日得財。
これは一則の実占なり。酉月辛亥日ある人求財を占いて、「兌為沢」を揺出して「雷水解」に変ず。本卦は上より下へ、上爻父母未土(世爻)、五爻兄弟酉金(発動)、四爻子孫亥水、三爻父母丑土(応爻)、二爻妻財卯木、初爻官鬼巳火(発動)。両個の動爻は分別に兄弟申金と妻財寅木とを変出す。野鶴老人断じて曰く、寅日即ち財を見る能く、しかも称心如意ならん。占を求むる人服せずして曰く、二爻卯木は妻財なり。すでに旬空に落ち、また酉月に沖せられて月破と成れり。なお動爻酉金の剋を受けん。初爻巳火官鬼は世を生ずといえども、亥日は正に巳火を沖し、沖散せり。況んやそれの変出する寅木も亦旬空の内に在り。かくのごとくなおいかに吉と算せん。野鶴老人答えて曰く、卦機は「動」の上より顕れ出づるなり。我向來いわゆる「沖散」を講ぜず。正に巳火の発動して変出する寅木の空に落つるに因りて、故に目下財はなお見えず。甲寅日に到りて空を出れば、財は即ち現れ出づん。あの時に至りて寅木の財は去りて巳火官鬼を生じ、官鬼は再び来たりて世爻を生ず。財は自ずから手に到らん。後に果たして寅日の一早に財を見たり。当日木日に財を得たり。
元神雖現又有不能生用神者有六:元神休囚,不動或動而休囚又被傷克者一也。元神休囚又逢自空、月破二也。元神休囚動化退神三也。元神衰而又絕四也。元神入三墓五也。元神休囚動而化絕、化克、化破、化散六也。以上元神無力生用神,無用之元神也,雖有如無。
元神は卦中に出現すといえども用神を生ずる能わざるの情形も亦六種あり。第一、元神休囚無気、あるいは安静不動、あるいは動くといえどもなお休囚にして、また別爻に傷剋せらる。第二、元神休囚にして、同時に自身「旬空」に落ちるか「月破」に逢す。第三、元神休囚にして発動し、却って「退神」を化出す(酉化申・子化亥のごとき、愈々変じて愈々弱し)。第四、元神本已衰弱にして、また「絶」地に逢す。第五、元神は「三墓」に入る——即ち日墓に入り、動爻の墓に入り、あるいは発動して自己化じて墓中に入る。第六、元神休囚にして発動し、却って絶を変出し・剋を変出し・破を変出し・散を変出す。以上の六種は皆無力の元神にして、卦裡に摆けども実は無きに等し。
忌神動而克害用神者有五:忌神旺相或遇日月動爻生扶或臨日月者一也。忌神動化回頭生扶退神者二也。忌神旺動動臨空化空三也。忌神長生帝旺與日辰四也。忌神與仇神同動五也。以上之忌神者如斧戟之忌神,諸占大凶。忌神雖動,不能克用神者有七:忌神休囚不動,而動休囚被日、月動爻克者一也。忌神靜臨空破二也。忌神入三墓三也。忌神衰動化退神四也。忌神衰而又絕五也。忌神動化絕化破、化克、化散六也。忌神與元神同動七也。此忌神者乃無力之忌神也,諸占化凶為吉。以上論元神、忌神之有力、無力者,亦要用神有氣,倘若用神無根謂之元神有力亦難生,忌神無力何足喜。
忌神発動して真に能く用神を剋傷するの情形に五種あり。第一、忌神旺相、あるいは日辰・月建および動爻の生扶を得るか、あるいは本身即ち日辰・月建に臨む。第二、忌神発動して変爻の回頭してそれを生じそれを扶く。退神を化すといえどももなお力あり。第三、忌神旺にして発動す。自身空に落ちるか空を化すといえども。第四、忌神は日辰上に長生を得・帝旺を得。第五、忌神と仇神と同時に発動す——仇神は忌神を生じ、忌神いっそう凶なり。この五種の忌神は利斧長戟のごとく、何事を占うとも大凶なり。反って忌神は発動すといえども用神を剋し動かす能わざるの情形に七種あり。第一、忌神休囚にして動かず、あるいは動くといえどもなお休囚にしてまた日辰・月建および動爻に剋せらる。第二、忌神安静にしてまた旬空に落ち・月破に逢す。第三、忌神は三墓に入る。第四、忌神衰弱にして動じて退神を化す。第五、忌神衰弱にしてまた絶地に逢す。第六、忌神発動して絶を化し・破を化し・剋を化し・散を化す。第七、忌神と元神と同時に発動し、それは先ず元神を生じに行き、元神は再び用神を生ず。かえって接続して好事と成れり。この七種は無力の忌神にして、何事を占うとも皆能く凶を轉じて吉と為す。ただしなお一句を補わん。以上の元神忌神の有力無力を講ずるは、前提は用神自己気あるなり。倘若用神本身根なからば、則ちそれは元神いかに力あるとも扶け起こす能わざらん。用神すでに救う所なからば、忌神力なきはまた何の喜ぶべきかあらん。
例:巳月乙未日自占病得澤風大過變火風鼎卦: 妻財未土″ 動 子孫巳火′ 官鬼酉金′ 動 妻財未土″應 父母亥水′世 官鬼酉金′ 官鬼酉金′ 官鬼酉金′ 父母亥水′ 父母亥水′世 妻財丑土″應 妻財丑土″ 自占病世爻亥水為用神,被未土忌神動而克水,幸得酉金元神亦動,忌神未土反生元神之酉金,金生亥水,接續相生,化凶而為吉。其如亥水月沖日克,值月破而被克,雖有生扶生之不起,如樹無根,寒谷不回春也。果卒於癸卯日,應卯日者沖去元神之日也。此謂之用神無根,元神有力亦難生。
これは一則の実占なり。巳月乙未日、ある人自己が自己の病を占いて、「沢風大過」を揺出して「火風鼎」に変ず。本卦は上より下へ、上爻妻財未土(発動)、五爻官鬼酉金(発動)、四爻父母亥水(世爻)、三爻官鬼酉金、二爻父母亥水、初爻妻財丑土(応爻)。両個の動爻は分別に子孫巳火と妻財未土とを変出す。自己病を占うは世爻を以て用神と為す。世爻は四爻亥水なり。上爻未土は忌神にして、発動して来たりて亥水を剋す。幸いに五爻酉金元神も同時に発動せり。ここにおいて忌神未土は先ず元神酉金を生じに行き、酉金は再び亥水を生ず。一路接続相生にして、本来は凶なるにかえって吉と成れり——これ正に前の言う所の「忌神と元神と同動」の格局なり。惜しむべきは、亥水用神は巳月に在りて月建に相沖せられ、月破と成れり。また未日の土に剋せらる。破しかつ剋せられ、たとえ元神の生扶あるも扶け起こす能わず。譬えば樹のすでに根を断たるるがごとく、寒谷は再び春に回る能わざらん。結果この人は癸卯日に去世せり。卯日に応じたるは、卯と酉と相沖するに因りて、あの一日は正に元神酉金を沖し去るの日なりき。この一卦は即ち「用神無根、元神力ありとも亦生じ難し」と謂うべし。
五行相生章第十一
金生水、水生木、木生火、火生土、土生金。凡用神、元神宜於逢生,月建生、日建生,動爻生、動化回頭生。如卯月己卯日弟占兄已得重罪,叩問能救否。得復之震: 子孫酉金″ 兄弟戌土″世 妻財亥水″ 子孫申金″ 兄弟丑土″應 動 父母午火′ 兄弟辰土″ 兄弟辰土″應 官鬼寅木″ 官鬼寅木″ 妻財子水′世 妻財子水′ 兄弟爻為用神,丑土兄動日月克之,明現大罪難脫,幸得兄爻丑土化午火父母回頭相生,斷曰:速速行之。父母化兄爻相生為吉,後蒙恩免死。
五行相生の次序は、金は水を生じ、水は木を生じ、木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生ず。およそ用神と元神とは皆生に逢うを以て好と為す。生の来路に四条あり——月建の来生・日辰の来生・卦中動爻の来生・自身発動して変出する爻の回頭来生。一実占を挙ぐ。卯月己卯日、ある人兄長に為りて卦を占う。兄長はすでに重罪に判せられ、なお救い下し得べきや否やを問うて、「地雷復」を揺出して「震為雷」に変ず。本卦は上より下へ、上爻子孫酉金、五爻妻財亥水、四爻兄弟丑土(応爻、発動)、三爻兄弟辰土、二爻官鬼寅木、初爻妻財子水(世爻)。動爻丑土は父母午火を変出す。兄長の事を占うは兄弟爻を以て用神と為す。用神即ち四爻丑土なり。この時卯月卯日にして木土相剋す。日建月建は一斉に来たりて丑土を剋す。明らかに摆けり大罪逃れがたし。幸いなる所は丑土発動して午火父母を変出して回頭相生す。火は土を生ず。絶処救あり。野鶴老人便ち断じて曰く、赶紧に奔走して営救せよ。父母爻変じ出して来たりて兄弟爻を生ずるは吉象なり。およそ文書・長輩・恩典一路通ずべし。後に果たして恩を蒙りて死罪を免る。
五行相克章第十二
金克木、木克土、土克水、水克火、火克金。凡忌神、仇宜於逢克,月克、日克、動爻克用神、化回頭克,此四者用神、元神俱逢一克,他處不見生扶者,則為凶兆。占吉事樂極生悲,占凶事須宜急急迴避。如卯月戊寅日占父官事已擬重罪得澤地萃卦變天火同人: 父母未土″ 動 父母戌土′應 兄弟酉金′應 兄弟申金′ 子孫亥水′ 官鬼午火′ 妻財卯木″ 動 子孫亥水′世 官鬼巳火″世 父母丑土″ 父母未土″ 動 妻財卯木′ 外卦未土父母,卯月克之,內卦亥卯未合成木局又相剋制,月剋日刑全無助,果至重刑。
五行相克の次序は、金は木を剋し、木は土を剋し、土は水を剋し、水は火を剋し、火は金を剋す。忌神と仇神とは皆剋せらるるを以て好と為す。反って剋の来路も亦四条あり——月建の来剋・日辰の来剋・卦中動爻の用神を来剋・用神自身発動して変爻の回頭来剋。用神或いは元神ただその中の一剋に挨せば、しかも別処に生扶接済なからば、即ち凶兆なり。吉慶の事を占えば楽極まりて悲を生ぜん。凶険の事を占えば則ち赶紧に回避すべし。一実占を挙ぐ。卯月戊寅日、ある人父親の官司のために卦を占う。父親はすでに重罪を擬定せられ、「沢地萃」を揺出して「天火同人」に変ず。本卦は上より下へ、上爻父母未土(発動)、五爻兄弟酉金(応爻)、四爻子孫亥水、三爻妻財卯木(発動)、二爻官鬼巳火(世爻)、初爻父母未土(発動)。父親を占うは父母爻を取りて用神と為す。外卦上爻の未土父母は正に卯月の木に剋せらる。内卦裡は亥・卯・未の三支また合して木局と成し、木局も亦来たりて土を剋す。用神四面敵を受く。すでに月建の剋あり、また寅日の刑あり。全く一処の生扶なし。後に果たして重刑を判ぜらる。
同日妹占兄官事同此一案亦擬重罪得天地否變天水訟: 父母戌土′應 父母戌土′ 兄弟申金′ 兄弟申金′ 官鬼午火′ 官鬼午火′世 妻財卯木″世 官鬼午火″ 官鬼巳火″ 動 父母辰土′ 父母未土″ 妻財寅木″應 申金兄爻為用神,巳火鬼動,刑剋申金,重罪定矣。幸喜辰日沖動戌土父母暗動生申,克處逢生,若有父母可以救之,後因父年八十,援例恩留免死。
同じ日に、別に一人の妹妹ありて哥哥に為りて同一の案件の官司を占う。哥哥も亦重罪を擬せられ、「天地否」を揺出して「天水訟」に変ず。本卦は上より下へ、上爻父母戌土(応爻)、五爻兄弟申金、四爻官鬼午火、三爻妻財卯木(世爻)、二爻官鬼巳火(発動)、初爻父母未土。兄長を占うは兄弟爻を以て用神と為す。用神は五爻申金なり。二爻巳火官鬼発動す。巳と申とはすでに相刑しかつ相剋す。火は来たりて金を剋す。重罪すでに定局と成れり。幸いなる所はこの一天は辰日にして、辰は戌と相沖し、上爻の戌土父母を沖じて「暗動」ならしむ。土動きて金を生ず。用神は剋の中に生を得る。これ即ち「剋処逢生」なり——しかも暗動するは父母爻にして、長輩のこの一路ありて彼を救い得べきを説明す。後に果たして他の父親すでに八十歳なるに因りて、養親留侍の成例に依照して上請し、恩を蒙りて死罪を免る。
聖人作易,令人趨吉避凶,未卜而不知者,是大數也,卜之而神不告,亦大數也,既已卜之,神己先之,明知故犯者,亦不可盡委之於數也、命也。
聖人の《易経》を創制するに本意は人をして吉に趨り凶を避け得しめんとするにあり。一人の人占卜なく、しかして事先に事の出ずるを知らざるは、それは天数の使然なり。占卜して神明偏に明告せざるも、亦それは天数の使然なり。しかるにすでに占したるに因りて、神明もすでに先ず征兆を顕示し出だせるに、あの人なお明知して故犯し、一頭撞きて上る——この種の結果は則ち全く「天数」「命定」に推す能わざらん。野鶴老人のこの一句は読者を提醒するに在り。占卜の価値は占後に改むるに肯ずるに在り。卦象凶を報じて回避するに肯肯ぜざれば、責任は人に在りて天に在らず。
剋処逢生章第十三
受此處之克,得他處之生,即為克處逢生。大凡用神、元神克少生多為吉。忌神者以克少生多為凶,所以忌神宜克不宜生也。如辰月丙申日占弟癌症業已臨危得既濟卦變革卦: 兄弟子水″應 官鬼未土″ 官鬼戌土′ 父母酉金′ 父母申金″ 動 兄弟亥水′世 兄弟亥水′世 兄弟亥水′ 官鬼丑土″ 官鬼丑土″ 子孫卯木′ 子孫卯木′應 斷日:月建辰土雖克亥水,兄弟賴申日以生之,又得動爻相生,臨危有救,果於本日酉時遇名醫救活也,至巳亥日以全生。
ある一処来たりて剋し、別の一処却って来たりて生ず。これ即ち「剋処逢生」と謂う。大体上に言えば、用神と元神とは皆剋少なく生多きを吉と為す。忌神は恰好相反す。忌神は剋少なく生多きかえって凶と為す。故に忌神は剋を挨ぐに宜しくして生を受くるに宜しからず。一実占を挙ぐ。辰月丙申日、ある人弟弟に為りて病を占う。弟弟はすでに病危なり。「水火既済」を揺出して「沢火革」に変ず。本卦は上より下へ、上爻兄弟子水(応爻)、五爻官鬼戌土、四爻父母申金(発動)、三爻兄弟亥水(世爻)、二爻官鬼丑土、初爻子孫卯木。動爻申金は兄弟亥水を変出す。弟弟を占うは兄弟爻を以て用神と為し、三爻亥水を取る。野鶴老人断じて曰く、辰月の土は亥水を剋すといえども、この一天は申日にして申金は能く亥水を生ず。卦中四爻申金また発動して来生す。一日辰一動爻の両処相生にして、危境に在るといえども救あり。後に果たして当天酉時に名医に遇い、人を救い活かし、巳・亥日に至りて完全に康复せり。
動静生剋章第十四
六爻安靜旺相之爻,可以生得休囚之爻,亦可以克得休囚之爻,蓋旺相者有力之人也。例:令春天寅卯月占得坤卦。 子孫酉金″世 妻財亥水″ 兄弟丑土″ 官鬼卯木″應 父母巳火″ 兄弟未土″ 如占父母巳火為父母,三爻之卯木當春旺相能生巳火,父母既逢春,木相生,父旺能克子孫。如占子孫,子孫衰矣。春木當令能克丑未,二土臨兄弟,如占兄弟謂之休囚無氣,餘仿此。
六爻全く安静なるとき、その中の旺相の爻はなお旧に依りて休囚の爻を生じ動かし得、亦休囚の爻を剋し動かし得。旺相は譬えば一個の気力ある人にして、動かずとも人を圧し得住するがごとし。例を挙げて言わん。春天の寅月・卯月に坤為地の一卦を占い得れば、六爻上より下へは上爻子孫酉金(世爻)・五爻妻財亥水・四爻兄弟丑土・三爻官鬼卯木(応爻)・二爻父母巳火・初爻兄弟未土。六爻俱に静なり。もし父母を占えば、即ち二爻巳火を以て用神と為す。三爻卯木は正に春令に当たりて旺相なり。木は能く火を生ず。故に父母爻は生を得たり。父母すでに春木相生に逢いて轉旺せば、火旺なれば便ち去りて金を剋す。ここにおいて上爻の酉金子孫は即ち傷を受けたり。故に同一の卦も、もし子孫を占えば子孫はかえって衰敗なり。再び看るに春天木当令なり。木旺なれば能く土を剋す。卦中の丑土・未土両爻は皆兄弟にして、旺木に剋せらる。故にもし兄弟を占えば、即ち休囚無気と謂うべし。其余の各卦は皆この道理に照らして推す。
例:令春占得兌卦變歸妹卦: 父母未土″世 父母戌土″應 兄弟酉金′ 動 兄弟申金″ 子孫亥水′ 官鬼午火′ 父母丑土″應 父母丑土″世 妻財卯木′ 妻財卯木′ 官鬼巳火′ 官鬼巳火′ 酉金發動雖則休囚,動而能克旺相之卯木,卯木當令能克丑未二土,今既木被金傷,亦難克土,餘仿此。
再び一例を挙ぐ。なお春天に卦を占うて、兌為沢を得て雷沢帰妹に変ず。本卦は上より下へ、上爻父母未土(世爻)、五爻兄弟酉金(発動)、四爻子孫亥水、三爻父母丑土(応爻)、二爻妻財卯木、初爻官鬼巳火。動爻酉金は兄弟申金を変出す。春天金は本來休囚なり。しかるに五爻酉金すでに発動せば、動けば即ち力あり。照様に当令旺相の卯木を剋し得住す。これ即ち上の一例と相対す。静爻は旺相を憑りて人を圧し、動爻は発動を憑りて勝を取る。卯木は本来当令にして、能く去りて丑土・未土の両個の土爻を剋す。いまそれは先ず酉金に傷せられ、自ら顧みる暇なし。亦即ち土を剋し動かす能わず。其余の情形は皆この道理に照らして推す。
動変生剋沖合章第十五
卦有動爻,動而必變,夫變出之爻能生克沖合本位之動爻,不能生克他爻,而他爻與本位之動爻,亦不能生克變爻。例:令子月卯日占得坤卦變火地晉: 子孫酉金″世 動 父母巳火′ 妻財亥水″ 兄弟未土″ 兄弟丑土″ 動 子孫酉金′世 官鬼卯木″應 官鬼卯木″ 父母巳火″ 父母巳火″ 兄弟未土″ 兄弟未土″應 酉金發動,酉為動爻,變出巳火,巳為變爻,變爻之巳火能回頭克本位之酉金,並不能克生他爻。四爻之丑土能動而生世爻之酉金,不能生變出之酉金,而變出之酉金亦不能生克他爻。
卦中に動爻あれば、一動すれば必然に新爻を変出す。変じ出したるこの爻は、ただそれの本位上のあの動爻に対して生・剋・沖・合の作用を起こすのみ。別の爻に管及ぶ能わず。同じく別の爻と本位の動爻とものちにこの変爻を傷る能わず。例を挙げて言わん。子月卯日に坤為地を占い得て火地晋に変ず。本卦は上より下へ、上爻子孫酉金(世爻、発動)、五爻妻財亥水、四爻兄弟丑土(発動)、三爻官鬼卯木(応爻)、二爻父母巳火、初爻兄弟未土。上爻は父母巳火を変出し、四爻は子孫酉金を変出す。上爻酉金発動す。それは動爻にして、変出の巳火即ち変爻なり。この巳火はただ能く回頭して本位の酉金を剋するのみ。別の爻を剋するにも生ずるにも及ばず。四爻丑土発動す。土は金を生ず。それは能く世爻上のあの酉金を生ず。しかし変卦裡の新たに変じ出したるあの酉金を生ずるに到らず。しかも変出のこの酉金も亦同じく別爻に対していかなる生剋の作用をも起こさず。
然則變爻誰能制之?惟日月能生之、克之、沖之、令之何也?日月如天,能生克動爻、靜爻、變爻、飛爻、伏爻、而諸爻不能傷日月。黃金策曰:爻傷日月,徒受其名。既如此卦子水月建能克世爻變出之巳火。卯為日建能沖變出之酉金是也,餘仿此。
然らば変爻すでに別爻の管束を受けず、なお誰かあってそれを制し得住し得ん。ただ日辰と月建とあり。日辰・月建は能くそれを生じ・それを剋し・それを沖し・それを約束す。何を以てか。日月は譬えば高く懸かる天にして、能く動爻・静爻・変爻・飛神・伏神を生剋し得、しかもこれらの爻は反って日月の分毫をも傷る能わざるがゆえなり。《黄金策》言うこと好し。爻の日月を傷らんと去るは、不過白く一個の名声を担うのみ。即ちこの一卦を就きて言わん。子月の子水は月建にして、水は火を剋し、能く世爻の変出する所のあの巳火を剋掉す。卯日の卯木は日建にして、卯は酉と相沖し、能く四爻変出のあの酉金を沖動す。其余の各卦は皆この道理に照らして推す。
四時旺相章第又十五
正月寅為月建,寅木旺,卯木次之。二月卯當月建,卯木旺,寅木次之。正二月木為旺、火為相,其餘金火土作休囚。三月辰為月建辰土旺,丑未之土次之,土生金,金為相,相雖不旺,還有餘氣。其餘俱作休囚,四月巳為月建,巳火旺、午火次之。五月午為月建,午火旺,巳火次之,四五月火為旺,土相其餘俱作休囚。六月未為月建,未土旺,辰戌次之,土生金,金為相,火雖衰,但有餘氣,其餘俱作休囚。七月申為月建,申金旺,酉金次之。八月酉為月建,酉金旺,申金次之。七八月金旺,金生水、水為相,其餘俱作休囚,九月戌為月建,戌土旺,丑未次之,土生金,金為相,其餘俱作休囚。十月亥為月建,亥水旺、子水次之。十一月為月建子水旺、亥水次之。十月十一月水旺,水生木,木為相,其餘俱作休囚。十二月丑為月建,丑土旺,辰戌之土次之,土生金,金為相,水雖衰,還有餘氣,其餘俱作休囚。
この一章は四季裡の五行の旺衰を講ず。規矩は甚だ簡単なり。当月の地支の所属五行を「旺」と為し、それの生ずる所のあの一行を「相」と為し、其余の各行は皆「休囚」と算す。正月は寅を建て、寅木最旺なり。卯木これに次ぐ。二月は卯を建て、卯木最旺なり。寅木これに次ぐ。正・二の両月は木旺火相にして、金土水は皆休囚と作す(原文ここに「金火土」の「火」は衍字なり)。三月は辰を建て、辰土旺なり。丑土未土これに次ぐ。土は能く金を生ず。故に金を相と為す。相は旺に及ばざるといえども、総じてなお一分の余気あり。其余は皆休囚と作す。四月は巳を建て、巳火旺なり。午火これに次ぐ。五月は午を建て、午火旺なり。巳火これに次ぐ。四・五の両月は火旺土相にして、其余休囚。六月は未を建て、未土旺なり。辰戌の両土これに次ぐ。土は金を生ず。金を相と為す。火はすでに衰えたりといえども、なお余気を留めり。其余休囚。七月は申を建て、申金旺なり。酉金これに次ぐ。八月は酉を建て、酉金旺なり。申金これに次ぐ。七・八の両月は金旺にして、金は水を生ず。水を相と為す。其余休囚。九月は戌を建て、戌土旺なり。丑未これに次ぐ。金はなお相と為す。其余休囚。十月は亥を建て、亥水旺なり。子水これに次ぐ。十一月は子を建て、子水旺なり。亥水これに次ぐ。十・十一の両月は水旺にして、水は木を生ず。木を相と為す。其余休囚。十二月は丑を建て、丑土旺なり。辰戌の両土これに次ぐ。土は金を生ずがゆえに金を相と為す。水はすでに衰えたりといえども、なお余気あり。其余休囚。須らく留意すべし、三・六・九・十二のこの四個の土月は、前一季の旺気なお散じ尽くさず。故に書中特別に「なお余気あり」の四字を点出す。
月将章第十六
月將即是月建又為月令。掌一月之權,司三旬之令。一月三十日內當權得令。操持萬人之提綱,巡察六爻之善惡,能助卦爻之衰弱,能挫爻象之旺強,制服動變之爻,扶起飛伏之用。月將乃當權之帥,萬卜以之為綱領。爻之衰弱者能生之合之、比之、拱之、扶之,衰而亦旺。爻之強旺者能沖之克之、刑之、破之,旺而亦衰。
いわゆる「月将」とは、即ち月建にして、また月令とも謂い、占卦当月の地支を指す。それは一箇月の権柄を掌管し、三旬三十天の号令を統轄し、この一箇月裡に当権得勢す。それは全卦の総綱にして、六爻の善悪を巡察す。能く衰弱の爻を扶助し、亦能く過旺の爻を挫折す。能く動爻と変爻とを制服し、能く伏藏して出でざる用神を扶起す。月将は譬えば当権の主帥にして、一切の占卜は皆それを以て綱領と作す。衰弱の爻に対しては、それは以てそれを生じ・それを合し・それと同類に比し・それを拱し・それを扶く可く、衰爻は此に因りて亦能く轉旺す。強旺の爻に対しては、それは以てそれを沖し・それを剋し・それを刑し・それを破す可く、旺爻は此に因りて亦會に轉衰す。故に一卦を看るに先ず月建を看よ。用神は月建の助を得るや、それとも月建の抑に遭うや。吉凶の底子は即ち一半を定めらる。
卦有變爻剋制動爻者,月建能制變爻。卦有動爻剋制靜爻者,月建亦能制服動爻。用神伏藏被飛神壓住者,月建能沖剋飛神,生助伏神而為用也,爻逢月合而有用,爻逢月破而無功。月建合爻為月合,乃有用之爻也。月建沖爻即為月破,乃無用之爻也。月建不入爻亦為有用,月建一入卦愈見剛強。卦無用神即以月建為用神,不必尋伏神也。月建入卦動而作元神者為福更大,動而作忌神者為禍更深,不入卦者緩之。爻值月建旺相,當謂逢空不空,逢傷無害。古有此說,余試不然,在旬內者畢竟為空。
卦中もし変爻ありて回頭して動爻を剋制せば、月建は能く反ってあの変爻を制し住む。もし動爻ありて静爻を剋制せば、月建も亦能くあの動爻を制し住む。用神伏蔵して現れず、上の「飛神」に圧し住せらるるとき、月建は能く飛神を沖剋し、伏神を生助し、伏神をしてなお旧に依りて用い得しむ。爻と月建と相合するを「月合」と謂い、有用の爻なり。爻の月建に沖せらるるは、即ち「月破」にして、無用の爻なり。月建は即ち六爻の中に出現せずとも、その権力は照様に効力あり。一旦それ本身も卦に上れば、あの一爻は格外に剛強なり。もし卦中根本に用神を見ずば、即ち直ちに月建を拏して用神と当て、再び伏神を找すを必とせず。月建が卦に上りまた発動せば、もしそれが元神を充當すれば得福いっそう大、もしそれが忌神を充當すれば禍を為すこといっそう深し。卦に上らざるは力量即ち来たること緩し。また一条の旧説あり。爻が月建に臨み旺相すれば、旬空に落つるとも空と算せず、剋せらるるとも妨げなしと。野鶴老人曰く、この一条は我試みたるに必ずしも然らず——ただなお本旬の内に在るば、落空の爻は畢竟なお空なり。旬を出でるを待ちて初めて真に管く用いらん。
如寅月庚戌日占求財得火天大有: 官鬼巳火′應 父母未土″ 兄弟酉金′ 父母辰土′世 妻財寅木′ 子孫子水′ 斷曰:寅木財爻為用神,財爻克世,此財必得,但目下尚空,要到甲寅日出空可得。果於甲寅得之。若以逢空不空非也。若在旬內還作空亡,待出旬不為空也。
これは一則の実占なり。寅月庚戌日に求財を占いて、「火天大有」を揺出す。六爻俱に静にして、上より下へ、上爻官鬼巳火(応爻)、五爻父母未土、四爻兄弟酉金、三爻父母辰土(世爻)、二爻妻財寅木、初爻子孫子水。野鶴老人断じて曰く、財を占うは妻財爻を以て用神と為し、即ち二爻寅木を取る。木は土を剋し、財爻正に来たりて世爻を剋す。およそ財爻の世を剋するは皆財必ず手に到るを主る。故にこの筆の財は一定能く得べし。ただ目下寅木はなお旬空の内に落つるのみ。甲寅日に到りて空を出でて初めて手に到る能し。後に果たして甲寅日に財を得たり。この一卦は正に旧説を駁するに用うべし。ある人は爻の月建に臨めば則ち「逢空不空」と講ず。寅木すでに寅月の月建たれば、当下即ち財あるべし——事実は然らざるなり。ただなお本旬の内に在るば、それは依旧として空亡と算す。必ずこの一旬を出づるを待ちて才に空と算せず。
逢空不空終非落底之空,逢傷亦傷卻有待時之用。所以用神逢空,勿即指為空,畢竟為空。但此空者乃目下旬內之空也,待至出空之日則不空也。作忌神者出而為禍,作元神者出而不為福,非比休囚之真空到底而為空也。爻值月建乃為旺矣,或被他爻所克,即謂之逢傷,占病者目下不愈,占事者目下不成,待至沖去傷爻之日則不受其傷矣,病者必愈、事必成。故曰:逢傷亦傷卻有待時之用。
此に由りて両句の口訣を立つべし。「逢空不空」とは、この種の空は終究徹底到底の空にあらずと謂うなり。「逢傷亦傷」とは、目下傷を受くるといえども、なお一個の時を待ちて発するの用を留めたるを謂うなり。故に用神空に落つるも、馬上にそれの用なしと断定する勿れ。しかもそれは目下畢竟空なり——この空はただ本旬之内の空にして、出空のあの日を待てば則ち空ならず。それはもし忌神ならば、出空の日便ち発作して禍を為す。それはもし元神ならば、出空の日便ち効を顕して福を為す。これは休囚無気の「真空」と根本に同じからず。真空は才に到底全空なり。同じく爻の月建に臨むは本來旺相なり。しかるにもし別の爻に剋し住せられば、即ち「逢傷」と謂う。病を占うは目下好き能わず、事を占うは目下成す能わず。あのそれを傷る爻を沖掉するの日を待てば、それは再び制せられず、病人は必ず愈え、事情は必ず成さん。故に曰く、「逢傷亦傷、却有待時之用」。
如酉月丙寅日占謁貴得山風蠱變山水蒙: 兄弟寅木′應 兄弟寅木′ 父母子水″ 父母子水″ 妻財戌土″ 妻財戌土″世 官鬼酉金′世 動 子孫午火″ 父母亥水′ 妻財辰土′ 妻財丑土″ 兄弟寅木″應 世臨月建之官,定得面見,但被午火回頭之克,須待子日沖去午火方得拜謁,果得見於丙子日,故曰逢傷亦傷卻有待時之用。
これは一則の実占なり。酉月丙寅日、ある人一人の貴人に見え得べきや否やを占いて、「山風蠱」を揺出して「山水蒙」に変ず。本卦は上より下へ、上爻兄弟寅木(応爻)、五爻父母子水、四爻妻財戌土、三爻官鬼酉金(世爻、発動)、二爻父母亥水、初爻妻財丑土。世爻酉金は子孫午火を変出す。世爻は正に官鬼にして、また酉月の月建に臨み、旺相有力なり。故に一定にこの位の貴人に見え得べし。惜しむべし、それが発動したる後に午火を変出せり。火は金を剋し、これ「回頭剋」なり。目下傷られて住せり。故に見ること成さず。必ず子日を待つべし。子は午と相沖し、この午火を沖掉せば、才に拜謁に往く能し。後に果たして丙子日に見えたり。これ正に「逢傷亦傷、却有待時之用」の実例なり。
日絕、日沖、日克,須察別位有生扶。化絕、化墓、化克,又怕他爻增制克。爻值月建,墓於日或日建沖剋者可以敵之,無吉無凶之象,倘得他爻又動相扶者為吉兆。恐他爻又來剋制用神,雖臨月建,亦難敵也。
用神もし日辰上に絶に逢い、あるいは日辰に沖せられ剋せられば、即ち別の爻位上に生扶ありて救うあるなきを看るべし。用神もし発動して絶を化出し・墓に化入し・回頭剋を化せば、則ち再び別の爻ありて一重の剋制を加うるを怕る。具体に言わば、爻の月建に臨むは本已に旺相なり。即ちそれが日辰上に墓に入り、あるいは日建に沖剋せらるるとも、月建の力を憑ればなお敵し得過ぐ。ただ不吉不凶の象と算す。もしこの時別に他の爻ありて発動して来たりてそれを扶助せば、則ち轉じて吉兆と成れり。反ってもしまた別の爻ありて来たりてこの用神を剋制せば、則ち一重の月建の旺も両面の夾攻を抵ふる能わず。終究敵し難し。
如:寅月丙申日占官之升遷得艮卦變山雷頤: 官鬼寅木′世 官鬼寅木′ 妻財子水″ 妻財子水″ 兄弟戌土″ 兄弟戌土″世 子孫申金′應 動 兄弟辰土″ 父母午火″ 官鬼寅木″ 兄弟辰土″ 動 妻財子水′應 寅木官星持世臨月建而旺相,雖被申日沖剋,喜申子辰合成水局,以生官,不獨無害,定然三月高遷,果於三月升任雲南太守,即升者乃因爻得水局生扶,應三月者辰土出空之月也,應雲南者,世與官星皆在六爻之故耳。
これは一則の実占なり。寅月丙申日、ある人ある位の官員の升遷し得べきや否やを占いて、「艮為山」を揺出して「山雷頤」に変ず。本卦は上より下へ、上爻官鬼寅木(世爻)、五爻妻財子水、四爻兄弟戌土、三爻子孫申金(応爻、発動)、二爻父母午火、初爻兄弟辰土(発動)。升遷を占うは官鬼爻を以て用神と為す。この卦の官鬼は正好世を持す。即ち上爻寅木にして、また寅月の月建に臨み、旺相有力なり。丙申日の申金来たりて寅木を沖剋すといえども、看るに不利に似たり。しかるに妙なるは卦中の申金・子水・辰土の三支が湊斉して合して水局と成し、水は木を生じ、反って生助して官星を為す。かくのごとくして一來すれば不但害なく、なお一重の生扶を添えたり。故に三月裡に必ず高陞あると断ず。後に果たして三月に升任して雲南太守と為れり。能く升るは、官星の水局の生扶を得たるに因る。三月に応じたるは、初爻辰土この時正好旬空を出づるに因る。雲南に応じたるは、世爻と官星と皆第六爻に在るに因る——六爻は上に居り、遠方辺地の位と為す。
又如:午月丁未日占弟被訟吉凶得困卦變雷風恆卦。 父母未土″ 父母戌土″應 兄弟酉金′ 動 兄弟申金″ 子孫亥水′應 官鬼午火′ 官鬼午火″ 動 兄弟酉金′世 父母辰土′ 子孫亥水′ 妻財寅木″世 父母丑土″ 酉金兄爻為用神,午月克之,未日生之,可以相敵,但不宜又動出午火相剋,正所謂最怕他爻增剋制。彼問有害否?余曰:午火為月建動於卦中,謂之入卦者更見剛強,又謂之月建作忌神,為禍不淺,大凶之象,又問凶在何時?余曰:酉金兄爻化退神,今歲辰年太歲相合,自是無妨,恐退至申年而無路矣,果於本年下獄至申年而重刑。
これは一則の実占なり。午月丁未日、ある人弟弟の官司を吃するの吉凶を占いて、「沢水困」を揺出して「雷風恒」に変ず。本卦は上より下へ、上爻父母未土、五爻兄弟酉金(発動)、四爻子孫亥水(応爻)、三爻官鬼午火(発動)、二爻父母辰土、初爻妻財寅木(世爻)。弟弟を占うは兄弟爻を以て用神と為し、五爻酉金を取る。午月は火来たりて金を剋し、未日は土来生じて金を生ず。一剋一生本來敵し得べし。壊れたるは壊れたるに卦中三爻また発動して一個の午火を出して来たりてそれを剋するに在り——これ正に前の言う所の「最怕他爻増剋制」なり。占を求むる者問う、妨害ありや。野鶴老人曰く、この午火本身即ち当月の月建にして、いままた卦裡に出現して発動す。「月建入卦」と謂い、格外剛強なり。しかもそれの充當する所は忌神にして、禍を為すこと極めて深し。これ大凶の象なり。又問う、凶は何の時ぞ。答えて曰く、五爻酉金発動して申金を化出す。これ「退神」にして、本已に步步後退す。今年は辰年にして、辰は酉と相合し、太歳に合し住せられ、暫時なお妨げなし。ただ申年に退り至れば路なくして行く可からざるを怕るのみ。後に果たして当年即ち獄に下り、申年に至りて重刑を判ぜらる。
天象吉者從斯而泰,天象凶者出月遭殃。克少生多者天象吉也,克多生少者天象凶也。天象雖凶,在月內還許不礙,出此月而受其殃。用神遇之得福不輕,忌神逢之得禍不淺,此言用神臨月建而用神休囚無救者諸占皆凶。
卦の大格局吉なれば、即ち此より順遂せん。大格局凶なれば、一たびこの月を出でれば殃に遭わん。いかにして吉凶の大格局を分つや。剋少なく生多きは吉象にして、剋多く生少なきは凶象なり。要緊なるは、格局は凶なりといえども、ただなお本月の内に在るば、月建の力を憑りてなお彼の礙なきを許す。一たびこの月を出でれば、殃禍即ち落ち下る。再び月建の加臨する効果を言わん。用神月建を得れば、福気軽からず。忌神月建を得れば、禍患浅からず。反ってもし月建忌神のあの一辺に落ち、しかも用神自身休囚にしてまた救を求むる処なからば、則ち何事を占うとも凶なり。
生扶忌神乃助惡而為虐,剋制用神乃邀路而截糧。忌神克害用神得月建剋制忌神者名為有救。若月建反生忌神者助惡為虐也。如用神得元神之生,月建又生元神吉而又吉,倘月建剋制元神者如劫神強奪食也。物窮則變,器滿則傾。用神衰遇時則發,即如用神臨火,冬占不旺,等到春來則旺矣,謂之物窮則變,又如正月占卦,用神臨寅木月建謂之大旺,若到秋季遇金沖剋不無破敗,故謂之器滿則傾。
月建が去りて忌神を生扶するは、惡人を幇して行凶せしむるに等し。月建が去りて用神を剋制するは、半路に糧道を攔截するに等し。故に曰く、忌神正に用神を剋害するのとき、もし月建反って忌神を剋制せば、即ち「有救」と謂う。もし月建かえって去りて忌神を生ぜば、則ち惡を助けて虐を為すなり。同じく用神本已に元神の相生を得、月建また来たりて元神を生ずれば、それは吉の上に吉を加ふ。もし月建偏に元神を剋制せば、強盗当面に口糧を奪い去るがごとし。此の外なお両句の話を懂るべし。「物窮則変、器満則傾」。用神目下衰弱なりといえども、時を得るの季を待てば自ずから発達せん——例えば用神火に属せば、冬天に卦を占えば旺ならず、春来たりて木旺にして火を生ぜば即ち旺なり。これを物極まりて必ず反ると謂う。反って正月に卦を占えば、用神寅木に臨み、正に月建に当たり、大旺と算し得べし。しかるに秋天に至りて金旺なれば、金来たりて沖剋し、破敗を免れがたし。これ即ち器満ちれば則ち傾くと謂う。卦を断ずるにただ眼前の一時の旺衰を看る能わざるべからず。それの日后の消長を連れて一併せに推算すべし。
如:寅月丁酉日占開鋪面得艮卦變明夷卦。 官鬼寅木′世 動 子孫酉金″ 妻財子水″ 妻財亥水″ 兄弟戌土″ 兄弟丑土″世 子孫申金′應 妻財亥水′ 父母午火″ 兄弟丑土″ 兄弟辰土″ 動 官鬼卯木′應 世臨寅木得令,當時目下開張,即許熱鬧,獨嫌日辰克世,世化回頭之克,生少克多,又是六沖卦,不吉。彼曰:我是夥計不同心?或是別有他圖?余曰:鬼在身邊須防疾病,夥伴從此變心,受其累,果於六月疾至,八月夥計盜盡。鳴之於官,分文不復。此謂之當時旺相無傷,過時有害。應六月者,木墓於未,夥計變心者,應爻申金秋天當令,而沖剋世爻,財被盜盡者,四爻子財落空亡。
これは一則の実占なり。寅月丁酉日、ある人店舗を開くを占いて、「艮為山」を揺出して「地火明夷」に変ず。本卦は上より下へ、上爻官鬼寅木(世爻、発動)、五爻妻財子水、四爻兄弟戌土、三爻子孫申金(応爻)、二爻父母午火、初爻兄弟辰土(発動)。世爻寅木は子孫酉金を変出す。世爻寅木は正に寅月に当たりて令を得たり。故に目下開張は必定熱鬧ならん。しかるに嫌うべきは丁酉日の酉金来たりて世爻を剋し、世爻発動してまた酉金を変出して回頭してそれを剋す。生少なく剋多し。況んや艮為山本身は六沖卦にして離散を主る。総じて吉ならず。占を求むる者問う、これ夥計の我と同心ならざるか。それとも別に他の圖謀あるか。野鶴老人曰く、官鬼即ち世爻の身上に貼り就く。先ず疾病を提防すべし。合伙の人は此より心を変ず。あなたは彼の連累を受けん。後に果たして六月裡に病み倒れ、八月に夥計貨財を偸み尽くして精光とせり。官府に告ぐるも一文も追回せず。これ即ち「当時旺相無傷、過時有害」と謂うべし。六月に応じたるは、木の未に墓するに因る。夥計心を変じたるは、応爻申金の秋天に至りて当令し世爻を沖剋するに因る。財の盗まれ尽きたるは、四爻の子水妻財の正に旬空に落つるに因る。
逢絕不絕,逢沖不散,日生月克,兼看生扶,日克月生,兼查沖剋。月將當權,其能衰絕?旺相如剛,其能沖散?月剋日生遇幫而愈旺,月生日克逢他削而亦衰。如午月戊辰日占妹臨產吉凶得火地晉: 官鬼巳火′ 父母未土″ 兄弟酉金′世 妻財卯木″ 官鬼巳火″ 父母未土″應 酉金兄爻為用神,月令克之,日建生之,許之無礙,卯日卯時必生,果於次日卯時生,母子平安,應卯時者,酉金與辰日相合。黃金策曰:若逢合住,必待沖開,此月克而日生,無增剋制或幫扶也。
再び幾句の口訣を立つ。爻の月建に臨めば則ち「逢絶不絶、逢沖不散」。日辰来生じて月建来剋するは、須らく連帯して別処に生扶のあるなきを看るべし。日辰来剋して月建来生ずるは、須らく連帯して別処に沖剋のあるなきを査すべし。月将すでに当権すれば、どこに衰え得、絶え得んや。旺相の爻は硬きこと鋼鉄のごとし。どこに沖き散らさんや。ただしもし月剋して日生し、再び別爻の幇扶に逢えば、愈々旺なり。もし月生して日剋し、再び別爻に削損せられば、亦照様に轉衰す。一実占を挙ぐ。午月戊辰日、ある人妹妹の臨産の吉凶を占いて、「火地晋」を揺出す。六爻俱に静にして、上より下へ、上爻官鬼巳火・五爻父母未土・四爻兄弟酉金(世爻)・三爻妻財卯木・二爻官鬼巳火・初爻父母未土(応爻)。妹妹を占うは兄弟爻を以て用神と為し、四爻酉金を取る。午月は火金を剋し、戊辰日は土金を生ず。一剋一生正好相當なり。故に彼女の礙なきを許し、併せて卯日卯時に必定生産すると断ず。後に果たして第二天の卯時に生み下し、母子平安なり。卯時に応じたるは、酉金の辰日と相合して絆せられたるに因りて、卯の来たりて沖開するを待たざれば不可なりき。《黄金策》に「若逢合住、必待沖開」と言う。正にこの意なり。この一卦は月剋して日生し、別処すでに剋制を增添するもなく、亦幇扶を加うるもなし。故にただ一剋一生の相抵に拠りて断ず。
日辰章第十七
子水、丑土、寅木、卯木、辰土、巳火、午火、未土、申金、酉金、戌土、亥水。日辰為六爻之主宰,司四時之旺相。前章言:月令司三旬之令,令於春則生,令於秋則殺,春夏秋冬各令其時,獨日辰不然,四時俱旺,操生殺大權與月建同功。沖旺相之靜爻,既為暗動,沖衰弱之靜爻為日破,爻之旺而靜者沖之則為暗動,愈得其力,爻之衰而靜者,沖之則為日破,愈加無用。沖空即起,沖合即開,爻之衰弱,能生扶合拱,如時雨以滋苗,爻之強旺,能克害刑沖,似秋霜殺草。
十二地支は各々五行に配す。子は水に属し、丑は土に属し、寅は木に属し、卯は木に属し、辰は土に属し、巳は火に属し、午は火に属し、未は土に属し、申は金に属し、酉は金に属し、戌は土に属し、亥は水に属す。占卦当当天の地支は即ち「日辰」と謂い、それは六爻の主宰にして、四時の旺相を統轄す。前一章に月令はただ一旬の令を管すると言えり。春天当令すれば則ち生を主り、秋天当令すれば則ち殺を主る。春夏秋冬は各々その時節あり。唯独日辰は然らず。それは四季常に旺にして、生殺の大権を操り、月建と同等の力あり。日辰の作用にかくのごとき幾条あり。一個の旺相の静爻を沖せば、あの爻は即ち「暗動」と成る。一個の衰弱の静爻を沖せば、あの爻は即ち「日破」と成る。即ち言う所は、旺にして静なる爻は沖せられてかえって愈々その力を得、衰にして静なる爻は沖せられて則ち愈々無用と成る。空に落つる爻は日辰に一沖せられて即ち「起」き、合し住せられたる爻は日辰に一沖せられて即ち「開」く。衰弱の爻に対しては、日辰は以てそれを生じ・それを扶け・それを合し・それを拱す可し。及時雨の禾苗を滋潤するがごとし。強旺の爻に対しては、日辰は以てそれを剋し・それを害し・それを刑し・それを沖す可し。秋霜の野草を掃き尽くすがごとし。
爻遇旬空,日辰沖起而有用,謂之沖空則實。逢合住遇日建以沖開,謂之沖合則散。他書有云,爻逢月建日沖而不散,是明知當令,不畏日沖,及至講論禍福不拘旺相休囚,一概俱以散論,最重要者散,獨余屢試不驗,偏不應乎散,“神兆機於動,動則必驗”,不見其散也,旺相者沖之愈強,休囚無氣者,間乎有散,亦百中僅一二也。
爻もし正に旬空に落ち、日辰に一沖せられてかえって起用するを、これを「沖空則実」と謂う。爻もし合し住せられ、日建の来沖に遇えば便ち合開くを、これを「沖合則散」と謂う。別の卜書上に、爻の月建に臨むは日辰に沖せらるるとも散ぜずと言う——この話は本身は当令の爻の日沖を怕れざるを明白せるなり。しかるにあの書は一たび禍福を論断するに至れば、即ち爻の旺相休囚を管せず、一律に「沖散」を按して処理し、「散」を看ること最も重しと為す。唯独野鶴老人屢次試験して皆霊ならず、偏に一個の「散」字に応えず。他の看法は、卦機は動の上より顕れ出づるなり。一動せば必ず応験あり、いずれの散ぜるや散ぜざるやを看出す能わず。旺相の爻は愈々沖して愈々強し。休囚無気の爻は偶に沖散するありといえども、不過一百次裡に一兩次に碰上するのみ。
逢月破而不破,遇沖剋而無傷,似與月建同權,中天日麗,旺相之機。生多克少錦上添花,生少克多,寡不敵眾。既如酉月卯日占卦,爻臨卯木謂之逢破不破,假使爻中有動出申酉之金或卯爻動化申酉,此謂之寡不敵眾,破亦為破,傷亦為傷。餘仿此。
爻もし恰も日辰に臨まば、則ちそれは月破に逢うとも破と算せず、沖剋に遇うとも傷を受けず。権力はほとんど月建に相当し、譬えば正午の太陽の空に当たりて高照するがごとく、最も旺相の時機なり。この時もし再び生多く剋少なからば、便ち錦上に花を添ゆ。しかるに生少なく剋多からば、則ち寡は衆に敵せざるなり。例を挙げて言わん。酉月卯日に卦を占う。卦中に一爻ありて正に卯木なり。酉月は本來卯を沖して月破と成すといえども、それは卯日に臨む。故に「逢破不破」と謂う。假使卦裡別に申金・酉金発動し、あるいはこの卯爻自己発動して申酉を変出せば、則ちそれは寡は衆に敵せず——破すべきはなお破し、傷すべきはなお傷す。其余の情形は皆この道理に照らして推す。
如申月戊午日占病得天山遁變天風姤: 父母戌土′ 父母戌土′ 兄弟申金′應 兄弟申金′ 官鬼午火′ 官鬼午火′應 兄弟申金′ 兄弟酉金′ 官鬼午火″世 動 子孫亥水′ 父母辰土″ 父母丑土″世 世爻午火臨日辰,本主旺相,不宜申金月建生亥水回頭克世,卒於亥月。
これは一則の実占なり。申月戊午日に病を占いて、「天山遯」を揺出して「天風姤」に変ず。本卦は上より下へ、上爻父母戌土、五爻兄弟申金(応爻)、四爻官鬼午火、三爻兄弟申金、二爻官鬼午火(世爻、発動)、初爻父母辰土。世爻午火は子孫亥水を変出す。自ら病を占うは世爻を以て用神と為す。世爻午火は正に戊午日の日辰に臨み、本當に旺相と算すべし。壊れたるは壊れたるにそれの発動したる後に亥水を変出せるに在り。水は火を剋し、これ回頭剋なり。しかも申月の月建また去りてこの亥水を生じ、回頭剋の力をいっそう足さしむ。日辰は旺なりといえども、月建の加持する回頭剋を抵ぐる能わず。結果この人は亥月に死せり——正に亥水の当令権を得るの月份なり。
又如:巳月亥日占僕何日回得夬卦變履卦: 兄弟未土″ 動 兄弟戌土′ 子孫酉金′世 子孫申金′世 妻財亥水′ 父母午火′ 兄弟辰土′ 動 兄弟丑土″ 官鬼寅木′應 官鬼卯木′應 妻財子水′ 父母巳火′ 亥水財爻為用神,亥為月破,臨日建而不破,不宜重疊四重土動以傷之,諺云:雙拳不敵四手,不獨難望歸期,預防不測,果於午月卯日得信中途已遭害矣。此章當與月建章參看。
これは一則の実占なり。巳月亥日、ある人僕人のいずれの一天に帰り来るかを占いて、「沢天夬」を揺出して「天沢履」に変ず。本卦は上より下へ、上爻兄弟未土(発動)、五爻子孫酉金(世爻)、四爻妻財亥水、三爻兄弟辰土(発動)、二爻官鬼寅木(応爻)、初爻妻財子水。僕人を占うは妻財爻を以て用神と為し、四爻亥水を取る。巳月は亥を沖す。亥水は本来月破なり。幸いにそれは正に亥日の日建に臨む。故に破して破せず。惜しむべし卦中の土爻太多なり。上爻未土発動し・三爻辰土発動し、両個の動爻また各々戌土・丑土を変出し、前後共に四重の土が一斉に来たりて水を剋す。俗話に言う、双拳は四手に敵し難しと。用神かくのごとく囲攻せられ、帰期の望みなきのみならず、なお意外を防備すべし。後に果たして午月卯日に消息を得たり。あの僕人は半路上ですでに害に遇えり。この一章は《月将章》と対照して読むべし。日辰と月建の権力は才に分け清まらん。
總注:旺之者,爻之帝旺於日月也;比之者,爻與日月同也;扶之、拱之者爻與日、月同類也;墓之、絕之者爻墓絕於日月也。李我平日:易以爻臨日辰莫能散之、莫能空之,謂逢空而不空也,然動逢日沖謂散,既作日辰又有日辰來沖乎?旬空者乃旬內之所無也,既是旬空其又有臨日辰之事?故知讀書之不足如此。
ここに前文の幾個の術語を総じて注せん。いわゆる「旺之」とは、爻の日辰或いは月建上に「帝旺」を得るを指す。いわゆる「比之」とは、爻の地支の日月と完全相同なるを指す。いわゆる「扶之」「拱之」とは、爻と日月と同一類の五行に属するを指す(寅と卯・申と酉のごとき)。いわゆる「墓之」「絶之」とは、爻の日月上に墓に入り・絶に逢うを指す。校訂者李我平(字は坦、楚江の人)の按語に曰く、占書上に爻の日辰に臨めば便ち沖して散ぜず、空し得ずと講ず。故に「逢空而不空」と謂う。しかるにまた動爻の日辰の沖に遇えば便ち散と算すと言う。試みに想え、あの一爻すでに本身即ち日辰たれば、どこにさらに別の一個の日辰ありて来たりてそれを沖せん。再び旬空を言えば、それはこの一旬裡に根本に有らざるあの両個の地支を指す。すでに本旬この支なからば、またどうしてそれの正に日辰に臨むの事あらんや。見るべし、ある人は書を読むこと細ならず、前後自ら相矛盾してこの地步に至るを。
