終身功名有無章第三十八
官父興隆,文章見用。凡得旺父持世、官動生之,或官星持世、父爻旺動,或官星父爻旺動、生合世爻,或日月作官星、父母生合世,皆主成名之象。學成文武藝,貨與帝王家。鬼財搖發,納栗成名。官星持世、財動相生,或世臨官動化財,世臨財動化官,或官星動而生合世爻,或日月作官星生合世爻,皆主納栗以奏名。
賦文に「官父興隆、文章見用」と言う。およそ旺相の父爻世を持して官星の発動して来たりて生ずる有るを得、或いは官星世を持して父爻旺動し、或いは官星父爻旺動して来たりて世爻を生合し、或いは日辰月建官星・父母を充当して来たりて世爻を生合するは、皆是れ名を成すの象なり。正にいわゆる學び成りて文武の藝を帝王家に貨し与するなり。賦文に「鬼財揺発、納栗成名」と言う。官星世を持して財爻発動して来たりて生じ、或いは世爻官に臨みて財を変出し・世爻財に臨みて官を変出し、或いは官星発動して世爻を生合し、或いは日辰月建官星を充当して世爻を生合するは、皆捐納の途迳を以て功名を博取するを主る。
如辰月乙未日占終身功名有無得地火明夷變豐卦 父母酉金″ 官鬼戌土″ 兄弟亥水″ 父母申金″世 官鬼丑土″世 動 妻財午火′ 兄弟亥水′ 兄弟亥水′ 官鬼丑土″ 官鬼丑土″應 子孫卯木′應 子孫卯木′ 此公原是武蔭,巳任卑宮,因病告退,即無官矣。問將來還有功名否?此卦丑土官星持世,化出午火,財旺生官,卯年占卦,巳年援例連連加納,官至府佐,未年出仕,戌年升任。黃堂古法以動而逢沖謂之散,此係未沖世爻之丑土,竟不見其散也。
例如辰月乙未日に終身功名の有無を占いて、《地火明夷》を得て《雷火豊》に変ず。本卦六爻は上より下へ、父母酉金・兄弟亥水・官鬼丑土(世、発動)・兄弟亥水・官鬼丑土・子孫卯木(応)。変卦は依次に官鬼戌土・父母申金(世)・妻財午火・兄弟亥水・官鬼丑土(応)・子孫卯木。この位は本來武職蔭生にして、已に卑微の官を做し過ぎ、病に因りて告退し、眼下官を身上に無し。来たりて將來なお功名有るか無きかを問う。此卦は丑土官星世を持し、発動して午火を変出す。財旺にして官を生ず。卦は卯年に占えり。巳年に他接続して例に依りて捐納し、官は府佐に至り、未年に出仕し、戌年に升任せり。古法は「動而逢沖」を把りて「散」と叫作す。しかるにここに未土の沖する所は正に是れ世を持するの丑土なり。併せて散じ去ることなかりき。
獨旺於官,立功建業。凡卦中財爻父爻皆不得地,而官星獨旺或日月作官星而生世,或虎臨世動,或虎臨金鬼動而生合世爻,皆主立功以成名也。如戌月戊辰日占終身功名有無得蠱卦 兄弟寅木′應 兄弟寅木′應 父母子水″ 父母子水″ 妻財戌土″ 妻財戌土″ 官鬼酉金′世 官鬼酉金′世 父母亥水′ 父母亥水′ 妻財丑土″ 妻財丑土″ 日月作財生世,白虎臨金官持世,若入文途,必以援例,若入武途,可以立功。彼曰:有功名否?余曰:官星持世日月生,豈曰無官?後此人亦未食糧,竟隨營破寨,奮勇當先,主帥嘉之,即以官。不出五載,建奇功,官至元戎將軍。
賦文に「独旺于官、立功建業」と言う。およそ卦中財爻父爻皆地を得ずして、独り官星旺相し、或いは日辰月建官星を充当して来たりて世を生じ、或いは白虎世に臨みて発動し、或いは白虎金爻官鬼に臨み発動して来たりて世爻を生合するは、皆軍功を憑りて業を立て名を成すを主る。例如戌月戊辰日に終身功名の有無を占いて、《山風蠱》を得たり。六爻は上より下へ、兄弟寅木(応)・父母子水・妻財戌土・官鬼酉金(世)・父母亥水・妻財丑土。六爻皆静なり。日辰月建皆土に属し、財爻を充当して来たりて世を生ず。白虎また金爻官鬼の世を持するに臨む。此人もし文途を走れば、必ず捐納を恃むを得べし。もし武途を走れば、以て戦功を憑りて名を成す可し。他問う、到底功名有るや無きや。我曰く、官星世を持して日月の来たりて生ず有り。どうして官無からんや。後來此人は併せて粮餉を領取せず、ただ営に随いて寨堡を攻打し、奮勇して先に当たり、主帥は嘉許して、地に就りて彼に官に官職を給えり。五年を出でずして、屢々奇功を建て、官は兵を統ぶるの将軍に至れり。
歲五生世,平步登雲。凡得太歲及五爻動而生世皆旺,主庶民食祿,平步登雲。太歲入爻,又宜發動。倘得五爻生世,亦要發動,而世與官星亦宜旺相,方可斷之。福德動搖,豈是朝廊之客。凡得子孫持世發動,終非朝廊之貴客。
賦文に「歳五生世、平歩登雲」と言う。およそ太歳及び五爻の発動して来たりて世を生じ、しかも両者皆旺なるを得れば、平民も亦朝廷の禄を食し、一歩天に登るを主る。太歳は爻に入れば、なおそれの発動するを要して才に好し。五爻世を生ずるも、同様にそれの発動するを要し、併せて世爻と官星と亦旺相ならんを須うて、才に以てこのように断ず可し。賦文に「福徳動揺、豈是朝廊之客」と言う。およそ子孫世を持して発動するを得れば、終究是れ朝堂上の貴客にあらざるなり。
如戌月丁卯日占終身功名有無得需卦 妻財子水″ 妻財子水″ 兄弟戌土′ 兄弟戌土′ 子孫申金″世 子孫申金″世 兄弟辰土′ 兄弟辰土′ 官鬼寅木′ 官鬼寅木′ 妻財子水′應 妻財子水′應 斷曰:子孫持世,休問功名。彼曰:作何事可以成名?余曰:任爾才能倚馬,力能舉鼎,終身不許成名。但此人功名之念切甚,讀書苦勝囊螢,文章當時竟未游泮,後從戌二十餘載,或立軍功,或援例納栗,奔馳於名利之場,皓首無成,此子孫克官之徵驗也。
例如戌月丁卯日に終身功名の有無を占いて、《水天需》を得たり。六爻は上より下へ、妻財子水・兄弟戌土・子孫申金(世)・兄弟辰土・官鬼寅木・妻財子水(応)。六爻皆静なり。断語は曰く、子孫世を持す。功名は必ず再び問うなかれ。他曰く、則ち何の事を為して以て名を成す可きか。我曰く、任憑你才思敏捷にして馬に倚りて待つ可きがごとく・気力大にして能く鼎を扛ぐとも、終身も亦名を成すを許さざらん。可なるに这人の功名を求むるの念頭極めて切にして、読書の苦は古人の嚢螢映雪に勝えたるに、文章は却って終始未だ進學する能わざりき。後來奔走して二十多年、或いは軍功を立て、或いは例に依りて捐納し、名利場上に馳逐して、直に白頭に到るまで一成る所無し。これ正に是れ子孫官を剋するの験証なり。
破空臨世,終須白屋之人。世靜而臨旬空月破,官逢月破自空,皆主不得成名。惟世與官星空破而動者,勿以此斷。又如巳月乙卯日占終身功名得旅卦 兄弟巳火′ 兄弟巳火′ 子孫未土″ 子孫未土″ 妻財酉金′應 妻財酉金′應 妻財申金′ 妻財申金′ 兄弟午火″ 兄弟午火″ 子孫辰土″世 子孫辰土″世 斷曰:雖是爻逢六合,嫌其子孫持世,官逢月破,勿想成名,彼曰:業已援例。余曰:費盡萬金,終難食祿。至子年得病,丑年得蠱病而終。
賦文に「破空臨世、終須白屋之人」と言う。世爻安静にして旬空・月破に逢い、或いは官星月破に逢い・自身空に落つるは、皆名を成す能わざるを主る。ただ世爻と官星と空破と雖も発動したるのみ、此に照らして断ず可からず。又如く巳月乙卯日に終身功名を占いて、《火山旅》を得たり。六爻は上より下へ、兄弟巳火・子孫未土・妻財酉金(応)・妻財申金・兄弟午火・子孫辰土(世)。六爻皆静なり。断語は曰く、爻六合に逢うと雖も、可惜子孫世を持し、官星また月破に逢う。名を成すは必ず指望するなかれ。他曰く、我已に捐納し過ぎたり。我曰く、縱に萬金を費尽すとも、終究禄を食し難し。子年に到りて他病を得、丑年に蠱脹の症に因りて去世せり。
寿元章第三十九
世爻旺相,永享長年,身位休囚,須防夭折。凡占壽元,獨以世爻為根本,世爻或旺相、或臨日月、或得日月生扶及動爻生扶、或動而化生化旺化回頭生者,乃大壽之征也。世爻休囚,防之於沖剋之年,再有刑傷克害者,動而逢合逢值之年,靜而逢值逢沖之年,皆在應期章內斷之。休囚隨鬼入墓,衰逢助鬼之傷,皆為凶兆。世動化退,化鬼又化回頭之克,化絕、化墓、化破空,夕陽無限好,只恐不多時,皆於應期章內決之。
賦文に「世爻旺相、永享長年。身位休囚、須防夭折」と言う。およそ寿元を占うは、ただ世爻を以て根本と為す。世爻或いは旺相し、或いは正に日辰月建に当たり、或いは日月の生扶及び動爻の生扶を得、或いは発動して生を化し・旺を化し・回頭生を化するは、皆是れ長寿の徴なり。世爻休囚なるは、それを沖剋するの年份に事を出だすを防ぐを要す。再び刑傷剋害有れば、もし世爻発動せば、即ち合に逢い値に逢うの年に応じ、もし世爻安静なれば、即ち値に逢い沖に逢うの年に応ず。一概に《応期章》の法則に照らして去りて断ず。世爻休囚にして官鬼に随いて墓に入り・衰弱にしてまた鬼を助くるの爻に傷せらるるは、皆是れ凶兆なり。世爻発動して退神を化し・官鬼を化し・回頭剋を化し・絶を化し・墓を化し・破を化し・空を化せば、則ち是れ夕陽好しと雖も、ただ多く無からんを恐る。具体の応期も同様に《応期章》裡に決定す。
如辰月乙巳日占壽得中孚卦 官鬼卯木′ 官鬼卯木′ 父母巳火′ 父母巳火′ 兄弟未土″世 兄弟未土″世 兄弟丑土″ 兄弟丑土″ 官鬼卯木′ 官鬼卯木′ 父母巳火′應 父母巳火′應 世臨未土,巳日生之,月建扶之,遂鬼孫期頤之祝,必享長年。彼曰:看在何時?余曰:占以初爻管五年,二爻管五年,共作三十年。再占一卦,又作三十年,余試四十餘載,並無應驗,不以為法,止以世爻衰旺而斷知長短,欺人之法,餘不為之。此卦象過二十年公再卜之。此人占卦之時五十三矣,後至七旬之一相遇而曰:向年所占,壽元還可記否?余曰:占得中孚卦,原許二十年後再占。彼笑而占。
例如辰月乙巳日に寿元を占いて、《風沢中孚》を得たり。六爻は上より下へ、官鬼卯木・父母巳火・兄弟未土(世)・兄弟丑土・官鬼卯木・父母巳火(応)。六爻皆静にして変卦なし。世爻は未土を坐す。巳日はそれを生じ、辰月はそれを扶く。以て一個の期頤の祝を奉上す可し。必ず高寿を享けん。他いずれの時候に活き到る能うかを問う。我曰く、旧法に初爻は五年を管し・二爻は五年を管し・六爻共に三十年を管し、占い満ちて再び一卦を占いてまた三十年を管すとの説法有り。我試すこと四十多年、従来応験有らず。故にそれを把りて法則と当てず、ただ世爻の衰旺に按じて個の大概の長短を断ず。人を欺くの弁法は我為さず。この一卦は二十年を過ぎて您に請う再び来たりて占え。此人は卦を占うの時五十三歳なり。後來七十一歳の時又碰上せり。他問う、当年の占う所の寿元は、您なお記え得るか。我曰く、占い得たる是れ《中孚》卦にして、本來即ち二十年後に再び占わんと説好せり。他笑い又再び一卦を占えり。
申月已卯日占得山澤損之復卦 官鬼寅木′應 動 子孫酉金″ 妻財子水″ 妻財亥水″ 兄弟戌土″ 兄弟丑土″應 兄弟丑土″世 兄弟辰土″ 官鬼卯木′ 動 官鬼寅木″ 父母巳火′ 妻財子水′世 余曰:若是父爻鬼動,公之壽則不久矣。今見多鬼搖發,反為不礙,今年太歲在子,遠享八年之福,至未年發是其時也。彼曰:何也?余曰:未年鬼多入墓,又是世逢年破。果終於未年七月。
申月己卯日に《山沢損》を占い得て《地雷復》に変ず。本卦六爻は上より下へ、官鬼寅木(応、発動)・妻財子水・兄弟戌土・兄弟丑土(世)・官鬼卯木(発動)・父母巳火。変卦は依次に子孫酉金・妻財亥水・兄弟丑土(応)・兄弟辰土・官鬼寅木・妻財子水(世)。我曰く、もし是れ父爻と官鬼と一斉に発動せば、您の寿数は即ち長からざらん。如今ただ幾重の官鬼の揺動を見る。反って妨げなし。今年太歳は子に在り。なお以て八年の福を享く可し。未年に到れば便ち是れ尽頭なり。他何を以てかを問う。我曰く、未年は官鬼多く墓庫に入り、世爻丑土また当年の歳破に逢う。後來他果たして未年七月に去世せり。
元神宜於安靜。占壽,世為根本,元神為滋生之物,宜旺而靜不宜動搖,其故何也?占他事宜元神動者,動則而有力也,占壽元不宜發動,動則已有限期矣,非元神逢絕墓之年,即在元神被沖剋之歲。
賦文に「元神宜于安静」と言う。寿元を占うは世爻を以て根本と為す。元神是れ世爻を滋養するの物にして、旺相にして安静なるに宜しく、動揺するに宜しからず。何を以てか。別の事を占うの時は元神発動して才に好し。動けば則ち力有り。独り寿元を占うは発動に宜しからず。一動すれば即ち寿命を与えて期限を划するに等し——元神の絶に逢い墓に入るの年份に応ずるにあらざれば、即ち元神の沖剋せらるるの年份に応ずるなり。
如辰月乙卯日占壽得中孚之暌 官鬼卯木′ 父母巳火′ 父母巳火′ 動 兄弟未土″ 兄弟未土″世 動 子孫酉金′世 兄弟丑土″ 兄弟丑土″ 官鬼卯木′ 官鬼卯木′ 父母巳火′應 父母巳火′應 余曰:世爻未土,月拱日克,可以敵之,反不宜巳火動而生世,今歲太歲在申,餘恐亥年不利,後卒於戌年。應在巳火入墓之年。
例如辰月乙卯日に寿元を占いて、《風沢中孚》を得て《火沢睽》に変ず。本卦六爻は上より下へ、官鬼卯木・父母巳火(発動)・兄弟未土(世、発動)・兄弟丑土・官鬼卯木・父母巳火(応)。変卦は依次に父母巳火・兄弟未土・子孫酉金(世)・兄弟丑土・官鬼卯木・父母巳火(応)。我曰く、世爻未土は辰月の拱扶有り。卯日の剋を被ると雖も、亦なお抵挡し得住す。反って巳火父母の発動して来たりて世を生ずるに宜しからず。今年太歳は申に在り。我怕るらくは亥年の彼に対して不利ならん。後來他戌年に死せり。正に巳火元神の墓に入るのあの一年に応じたり。
忌神最怕動搖。忌神不動,自是平安,動則已有限期矣。非應逢合之年,必應逢值之歲。如寅月已酉日占壽得剝之無妄卦 妻財寅木′ 父母戌土′ 子孫子水″世 動 兄弟申金′ 父母戌土″ 動 官鬼午火′世 妻財卯木″ 父母辰土″ 官鬼巳火″應 妻財寅木″ 父母未土″ 動 子孫子水′應 斷曰:世化申金回頭之生,不宜寅月沖破,又嫌戌土未土動而克而無生也,須防卯歲,果卒於卯年,乃應戌土逢合之年而克世也。
賦文に「忌神最怕動揺」と言う。忌神動かざれば、自然平安なり。一動すれば即ち期限を划定するに等し。忌神の合に逢うの年に応ずるにあらざれば、即ち忌神の値を当たるの年に応ず。例如寅月己酉日に寿元を占いて、《山地剥》を得て《天雷无妄》に変ず。本卦六爻は上より下へ、妻財寅木・子孫子水(世、発動)・父母戌土(発動)・妻財卯木・官鬼巳火(応)・父母未土(発動)。変卦は依次に父母戌土・兄弟申金・官鬼午火(世)・父母辰土・妻財寅木・子孫子水(応)。断語は曰く、世爻子水は申金を変出す。本來是れ「回頭生」なり。可惜寅月来たりて申金を沖破す。又戌土・未土の発動して来たりて世を剋して一爻もそれを生ずる無きを嫌む。卯年を防ぐを須う。此人果たして卯年に死せり。正に戌土と卯との相合し・合し起して世を剋するのあの一年に応じたり。
趨避章第四十
聖人作易,原令人趨吉避凶,若使吉不可趨,凶不可避,聖人作之何益?世人卜之何用?或曰:年炎月晦,可以避之,死生如何能避?余曰:安於正寢者,雖有可避之方,亦不須避。康節先生臨終呼弟子沐浴更衣,群弟子哭曰:先生何不忌神避殺,以樂天年,先生曰不怕二程夫子笑,要作神仙不甚難。故曰:可避也。若占得死於水者,莫近河旁,死於刑者,不可違條犯法,未有不化凶而為吉。
聖人の《易》を作すは、本意是れ人をして吉に趨り凶を避けしめんと欲するなり。もし吉は趨る可からず・凶は避くる可からざれば、聖人それを作して何の用有らん。世人それを卜して又何の用有らん。ある人問う、年災月晦は以て躲避す可し。生死は怎麼して避け開く能わんや。我曰く、能く卧榻に善終を得るの人は、即ち躲避す可きの法子有ると雖も、亦必ずしも避くるなからん。邵雍先生終に臨みて弟子を叫びて彼に替りて沐浴更衣せしむ。衆弟子哭して曰く、先生は何を以てか凶神を禳解し・凶殺を避け開きて、以て天年を享けざる。先生曰く、程顥・程頤の両先生の笑うを怕れず、神仙を做さんと想うは実は難しと算せず。見るべし、凶是れ以て避くる可きなり。もし水に死すと占い得れば、則ち河辺に靠近る勿れ。刑に死すと占い得れば、即ち条に違い法を犯す勿れ——凶を化して吉と為す能わざる無し。
也曾於漢口卯月丙寅日占索債得否得益之中孚 兄弟卯木′應 兄弟卯木′ 子孫巳火′ 子孫巳火′ 妻財未土″ 妻財未土″世 妻財辰土″世 妻財丑土″ 兄弟寅木″ 動 兄弟卯木′ 父母子水′ 子孫巳火′應
我亦曾て漢口に在り。卯月丙寅日に人に替りて債を討するに要到する能うか能わざるかを占いて、《風雷益》を得て《風沢中孚》に変ず。本卦六爻は上より下へ、兄弟卯木(応)・子孫巳火・妻財未土・妻財辰土(世)・兄弟寅木(発動)・父母子水。変卦は依次に兄弟卯木・子孫巳火・妻財未土(世)・妻財丑土・兄弟卯木・子孫巳火(応)。
此人慾渡江索債,因屢取不得,欲與之廝鬧,問得財否?成非否?餘見此卦,本日日辰動化進神克世,因世爻落空,辰時出空,被日月動爻之克,必有危亡之禍,留之早膳,過此時辰去亦不遲,彼必欲去,餘苦留之,飯後去到江傍,忽而跑回,向余拜謝活命之恩。余曰:此其何故?彼曰:今早四隻大船橫渡,行至江心,忽起暴風,盡覆沒。此時尸滿長江,若不蒙君苦留,已在江中矣。余曰:依數全無救星,定是兄之德行,我有何功,此非謂之避之則吉也?
这人は江を渡りて債を討せんと欲す。屢討して得着せざるに因りて、相手と一場を吵闹せんと打算し、来たりて銭を要到する能うか・是非を鬧し出ださんかを問う。我看るにこの一卦は、二爻寅木正に当天の日辰に当たり、発動して卯木を変出して「化進神」と成して来たりて世を剋す。世爻辰土本來旬空に落ち、辰時に到りて一たび空を出でれば、即ち日辰動爻の剋を挨るを要す。必ず性命の危有らん。我彼を留めて早飯を吃せしめ、曰く、この個の時辰を過ぎて再走るも亦遲からず。他執意して走らんと要す。我苦苦として住め留む。飯後他江辺に到りて、忽然跑り回り来たりて我に拜謝して救命の恩を謝す。我縁故を問う。他曰く、今早四隻の大船横渡して、江心に走り到るや忽ち暴風を起して、全部翻えり。此刻長江上は処処皆是れ尸首なり。若し您の苦留に蒙らざれば、我早已に江中に身を葬らん。我曰く、卦数に照らして看れば、你全く救星無し。これ一定に是れ你自己の徳行の致す所にして、我何の功労有らん。これは正にいわゆる之を避くれば則ち吉なりにあらずや。
最忌官鬼持世。凡占防患克世者,皆不為吉,獨鬼爻克世更凶,火鬼須防火炎,木鬼須防木窖,水鬼克世沉溺之憂,土鬼傷身巖檣之厄,金鬼劍刀斧鍬。玄武戾充盜賊兵戈。蛇雀官非兼防火厄,勾陳田土又係牢獄,青龍雖是吉神,克世亦為凶象,或因酒危亡身,間有喜中起禍。既以五行六神而定,再以八卦參之,乾兌為寺,又屬金形,坎兌以水為災,離以火,震有舟車,巽防婦女之奸,坤艮郊野山林,又為老婦妖童之惑,諸類多門,在人通變。
賦文に「最忌官鬼持世」と言う。およそ患を防ぐを占うは、世を剋するの爻は皆吉と算せず。独り官鬼の世を剋するはいっそう凶なり。火鬼は火災を防ぐを要し、木鬼は木器の人を傷るを防ぐを要し、水鬼世を剋するは沉溺の憂有り、土鬼身を傷るは崖岸墙壁の厄有り、金鬼は則ち刀剣斧鑿の傷に応ず。玄武鬼に臨むは盗賊兵戈を防ぐを要し、螣蛇・朱雀鬼に臨むは官非を主り兼ねて火厄を防ぎ、勾陳鬼に臨むは田土糾紛を主りまた牢獄を主る。青龍は是れ吉神と雖も、世を剋するは同様に是れ凶象なり。或いは酒色に因りて身を喪し、間或亦有りて喜中より禍を生ず。すでに五行と六神とに按じて断じ定め、再び八卦を拿げて来たりて参看す。乾・兌是れ寺廟にして、又金形の物に属す。坎と兌とは水を以て災と為す。離は火を以て災と為す。震は舟車の厄を主る。巽は婦女の奸を防ぐを要す。坤・艮是れ郊野山林にして、又老婦・妖童の迷惑を主る。この類の名目衆多にして、全て人の事に臨みて変通するに在り。
如丑月戊子日占夢得益之中孚卦 兄弟卯木′應 兄弟卯木′ 子孫巳火′ 子孫巳火′ 妻財未土″ 妻財未土″世 妻財辰土″世 妻財丑土″ 兄弟寅木″ 動 兄弟卯木′ 父母子水′ 子孫巳火′應 此人因夢一身之血,入河洗之。余曰:血乃財也,洗去者,破財之兆也。今占得此卦,元武發動化進神,克世克財不獨劫財,遠防身遭木害,巽宮屬木,又係木動克世,木害須防。彼曰:何以避之?余曰:世與木爻皆在內卦,出外可避,巽為少女,勿貪幼婦。彼曰:應在何時?余曰:交春可以避之。彼曰:年歲逼如何遠去?不意果於正月亥日宿於妾房,被賊明火入室,席捲一空,身受木器所傷,若不宿於少婦之室,或者扒牆而出,未必受其傷。
例如丑月戊子日に一個の夢の為めに卦を起して、《風雷益》を得て《風沢中孚》に変ず。本卦六爻は上より下へ、兄弟卯木(応)・子孫巳火・妻財未土・妻財辰土(世)・兄弟寅木(発動)・父母子水。変卦は依次に兄弟卯木・子孫巳火・妻財未土(世)・妻財丑土・兄弟卯木・子孫巳火(応)。这人夢に自己一身皆是れ血なるを見て、河裡に跑り去りて洗わんとす。我曰く、血即ち是れ財なり。血を洗掉すは是れ財を破るの兆なり。如今この一卦を占い得て、玄武発動してまた進神を化し、すでに世を剋しまた財を剋す。不但財を劫せられんとするのみ、なお身上の木器の害を受くるを防ぐを要す——巽宮は木に属し、又是れ木爻発動して世を剋す。木害は防がざる可からず。他怎麼して避くるかを問う。我曰く、世爻と木爻と皆内卦に在り。出門して外地に在れば即ち避け開く能し。巽是れ少女なり。切に年軽の婦人を貪恋する勿れ。他いずれの時候に応ずるかを問う。我曰く、春を交えれば即ち以て避け過ぐ可し。他曰く、年関逼近せり。怎麼遠行せんや。不料正月の亥日に、他小妾の房裡に宿せり。強盗は火把を打ちて屋裡に闖し入り、家産を席巻一空し、他自己は木器に打傷せらる。若し少婦の房裡に宿せざらざれば、或いは墻を翻して即ち跑り出去し、未必この場の傷を受けざらん。
獨宜福德隨身。 占夢兆 占漂洋過江 占愈險偷關 占防瘟疫 占防病 占誤食毒物 占遠領火起 占防伊害 占避難 占賊盜生發 占孤身夜行 占宿店朝 占入山 占仇人訛詐 占已定大罪 占入不毛 大凡一切憂疑、驚恐、防災、防患者,皆宜子孫持世,或福神動於卦中。古法曰:但得子孫乘旺動,飛殃橫禍化為塵。
賦文に「独宜福徳随自」と言う。下列の各類の占問皆適用す。夢兆を占い・漂洋江を渡るを占い・険に渉り关卡を偷越するを占い・瘟疫を防ぐを占い・病を防ぐを占い・誤りて毒物を食するを占い・遠処の失火を占い・他人の加害を防ぐを占い・難を避くるを占い・盗賊生発を占い・孤身夜行を占い・客店に投宿するを占い・山に入るを占い・仇人の訛詐を占い・已に定案せるの大罪を占い・荒僻不毛の地に進入するを占う。大凡一切の憂疑・驚恐・防災・防患の占問は、皆子孫の世を持し、或いは福神の卦中に発動するに宜し。古法曰く、ただ子孫旺に乗りて発動せば、飛び来たるの横禍も亦会して塵土と化せんと。
如午月丁亥日占夢前夫叫去已隨去矣 兄弟子水″應 父母酉金″ 官鬼戌土′ 動 兄弟亥水″ 父母申金″ 官鬼丑土″應 兄弟亥水′世 動 官鬼辰土″ 官鬼丑土″ 子孫寅木″ 子孫卯木′ 兄弟子水′世 斷曰:世爻亥水臨日辰,豈當重重土克?今冬防厄。果於九月成癆,臘月而死。
例如午月丁亥日、人有りて前夫の来たりて彼を叫びて同じく往かんを夢見、夢裡已に跟随りて去れり。此の為めに卦を起す。本卦六爻は上より下へ、兄弟子水(応)・官鬼戌土(発動)・父母申金・兄弟亥水(世、発動)・官鬼丑土・子孫卯木。変卦は依次に父母酉金・兄弟亥水・官鬼丑土(応)・官鬼辰土・子孫寅木・兄弟子水(世)。断語は曰く、世爻亥水は正に亥日の日辰に臨むと雖も、又怎麼して卦中の重重の土爻の来たりて剋するを経得住せむや。今年冬天に災厄を防ぐを要す。果たして九月に到りて癆病と成り、腊月に身死せり。
如戌月戊申日,占夢母叫去,已隨去矣,得風山漸。 官鬼卯木′應 官鬼卯木′應 父母巳火′ 父母巳火′ 兄弟未土″ 兄弟未土″ 子孫申金′世 子孫申金′世 父母午火″ 父母午火″ 兄弟辰土″ 兄弟辰土″ 凶夢相同,生死各別,前卦世爻變鬼,死於臘月,後卦子孫持世,竟無凶災。覺子曰:雖然子孫持世,難為吉兆,如逢月破,出月無憂。若臨旬空,許之出旬無憂。未至出旬之日,盡屬虛疑空憂。
例如戌月戊申日、人有りて亡母の来たりて彼を叫びて同じく往かんを夢見、夢裡已に跟随りて去れり。此の為めに卦を起して、《風山漸》を得たり。六爻安静なり。六爻は上より下へ、官鬼卯木(応)・父母巳火・兄弟未土・子孫申金(世)・父母午火・兄弟辰土。この一例と上の一例との做したる凶夢相同じ。生死の結果は却って截然として同じからず。前の一卦は世爻官鬼を変出して、人腊月に死せり。この一卦は「子孫」世を持して、竟然一点の凶災も無かりき。覺子曰く、「子孫」世を持すと説くと雖も、亦一概に吉兆と当作る能わず——「子孫」もし「月破」に逢わば、出でてこの個の月を得て才に憂なし。もし「旬空」に落てば、出でてこの一旬を得て才に憂なし。未だ旬を出づるのあの一天以前に到らざるは、いわゆる凶険は皆なお是一場の虚疑空憂なり。
如巳月庚辰日,占防患,得夬卦。 兄弟未土″ 兄弟未土″ 子孫酉金′世 子孫酉金′世 妻財亥水′ 妻財亥水′ 兄弟辰土′ 兄弟辰土′ 官鬼寅木′應 官鬼寅木′應 妻財子水′ 妻財子水′ 世臨子孫值旬空,事之不結,終日憂煎。 又於乙酉日,占得無妄。 妻財戌土′ 妻財戌土′ 官鬼申金′ 官鬼申金′ 子孫午火′世 子孫午火′世 妻財辰土″ 妻財辰土″ 兄弟寅木″ 兄弟寅木″ 父母子水′應 父母子水′應 世臨午火子孫又值旬空,事又反覆不結。
例如巳月庚辰日、人有りて如何に患を防ぐかを占いて、《沢天夬》を得たり。六爻安静なり。六爻は上より下へ、兄弟未土・子孫酉金(世)・妻財亥水・兄弟辰土・官鬼寅木(応)・妻財子水。世爻は正に是れ「子孫」酉金にして、偏偏「旬空」に落つ。故に事情は遲遲として了結せず、此人整日憂煎せり。乙酉日に到りて他又一卦を占いて、《天雷无妄》を得たり。六爻は上より下へ、妻財戌土・官鬼申金・子孫午火(世)・妻財辰土・兄弟寅木・父母子水(応)。世爻は依旧是れ「子孫」午火にして、依旧「旬空」に落つ。事情此に因りて反覆不定にして、なお了結する能わず。
乙酉日又占,得節之坎卦。 兄弟子水″ 兄弟子水″世 官鬼戌土′ 官鬼戌土′ 父母申金″應 父母申金″ 官鬼丑土″ 妻財午火″應 子孫卯木′ 官鬼辰土′ 妻財巳火′世 動 子孫寅木″ 餘日甲寅日則事結矣。彼曰:何也?余曰:世下巳火變寅木子孫,又值旬空,幸得卦遇六沖,所以結矣。果結於甲寅日。
同じく乙酉日に在りて、他再び一卦を占いて、《水沢節》を得て《坎為水》に変ず。本卦六爻は上より下へ、兄弟子水・官鬼戌土・父母申金(応)・官鬼丑土・子孫卯木・妻財巳火(世、発動)。変卦は依次に兄弟子水(世)・官鬼戌土・父母申金・妻財午火(応)・官鬼辰土・子孫寅木。我曰く、甲寅日に到れば事情即ち了結せん。他縁故を問う。我曰く、世爻底下の巳火発動して寅木「子孫」を変出し、また正に「旬空」に落つ。幸いなるはこの卦は「六沖」に逢う。沖すれば則ち速決す。故に能く結ばん。後來果たして甲寅日に了結せり。
克在內,世在外,宜於外避。克神若在內卦,動而克世,宜出外避之,克神若在外卦,動而克世,宜在家避之。 如寅月丁卯日,占流年,得益之睽。 兄弟卯木′應 子孫巳火′ 子孫巳火′ 動 妻財未土″ 妻財未土″ 動 官鬼酉金′世 妻財辰土″世 妻財丑土″ 兄弟寅木″ 動 兄弟卯木′ 父母子水′ 子孫巳火′應
賦文に「剋在内、世在外、宜于外避」と言う。世を剋するの忌神もし内卦に発動して来たりて世爻を剋せば、即ち当に出門して外地に到りて躲避すべし。忌神もし外卦に発動して来たりて世爻を剋せば、反って当に家中に留まりて躲避すべし。例如寅月丁卯日に一年流年を占いて、《風雷益》を得て《火沢睽》に変ず。本卦六爻は上より下へ、兄弟卯木(応)・子孫巳火(発動)・妻財未土(発動)・妻財辰土(世)・兄弟寅木(発動)・父母子水。変卦は依次に子孫巳火・妻財未土・官鬼酉金(世)・妻財丑土・兄弟卯木・子孫巳火(応)。
余曰:今秋必有險厄,寅木動爻臨月建化進神克世,此時大盛貪榮,不來克害,六七月衰墓之時,防土木之厄。彼曰:可避否?余曰:宜往外方可避。又問何方為吉?余曰:目下去者宜往西方。六七月去者,宜往東方,何也?六七月木衰矣,所以反宜於東。此人竟未出門,捱至七月初七,又得凶夢,初八即往東行二十八里,地震房塌,人口被傷,獨伊得免。
我曰く、今年秋天に必ず凶険有らん。寅木動爻は正に月建に臨み、また「進神」を化出して来たりて世を剋す。眼下それ気勢極めて盛んにして志得り意満ち、反って来たりて加害せず。六七月木の衰墓に入るの時を待ちて、即ち土木の厄を防ぐを要せん。他能く避くるか能わざるかを問う。我曰く、外地に往きて避くるに宜し。又いずれの一方を吉と為すかを問う。我曰く、眼下即ち身を動かすは西方に往くに宜しく、六七月才に走るは東方に往くに宜し。何を以てか。六七月は木已に衰敗す。故に反って東方に宜しきに因る。这人竟に出門せず、七月初七に捱り到りて又凶夢を做し、初八に才に身を動かして東に向りて二十八里を走れり。あの天地震して房塌れ、家中の人口は圧傷せらる。独り彼一人幸免れり。
世在外,克在外,宜於家居。世爻與忌神皆在外卦者,不可出行,宜家居可避。世與忌神在內卦者,不可家居,宜於外避。出行章云:路上有官休出外,中有鬼莫居家。同此意耳。 如未月丙子日,占僕人為禍否,得解之震。 妻財戌土″ 妻財戌土″世 官鬼申金″應 官鬼申金″ 子孫午火′ 子孫午火′ 子孫午火″ 妻財辰土″應 妻財辰土′世 動 兄弟寅木″ 兄弟寅木″ 動 父母子水′
賦文に「世在外、剋在外、宜于家居」と言う。世爻と忌神と皆外卦に在るは、出行す可からず。家中に守れば即ち避け開く能し。世爻と忌神と皆内卦に在るは、家を守る可からず。外面に到りて躲避するに宜し。《出行章》に「路上有官休出外、宅中有鬼莫居家」と言う。講ずる所は正に同一の意思なり。例如未月丙子日、仆人の禍を作さんか否かを占いて、《雷水解》を得て《震為雷》に変ず。本卦六爻は上より下へ、妻財戌土・官鬼申金(応)・子孫午火・子孫午火・妻財辰土(世、発動)・兄弟寅木(発動)。変卦は依次に妻財戌土(世)・官鬼申金・子孫午火・妻財辰土(応)・兄弟寅木・父母子水。
此公知僕役變心,意欲處治,尚無實跡,故占之。斷卦者若執奴僕為財,則遷矣,彼既防患,只看忌神,此卦世臨辰土,兩重寅木傷之,余曰:不獨此人,還有附從者。彼日:何法處之?余曰:彼實無實跡,如何處之?但未月乃木之墓,七月乃木之絕,此兩月乃露之月也。公宜出外,自能免禍,果依語而行,往莊上住過半月,兩僕矣一婦隨去一婦未去,未去之婦而曰:彼二人原欲害主而逃,今因外出,不能相害,此非避凶之徵耶?
この位の主人は僕役の心を変えたるを察覚し、処治せんと想い、又実据を抓得ず。故に来たりて占う。卦を断ずるの人もし「奴僕は当に妻財を作して看る」の成法を死守せば、即ち断じ偏えり。他すでに問う所是れ患を防ぐなれば、則ちただ忌神を看るを要す。此卦の世爻是れ辰土にして、両重の寅木に傷せらる。我曰く、祟を作すはこの一人に止まらず。なお跟从する有り。他いずれの弁法を用いて処治するかを問う。我曰く、すでに実据無ければ、怎麼して処治せんや。ただ是れ未月是れ木の「墓」にして、七月是れ木の「絶」なり。この両個の月は正に是れ事情敗露の月份なり。您は宜しく出門在外せば、自然禍を免れん。他果たして話に依りて行き、荘上に到りて半個月を住せり。兩個の仆人は走りて、一個の婦人は跟て去り、一個の婦人は去らざりき。去らざるの婦人曰く、あの両人は本來即ち主人を害し再び逃走せんと想えり。如今主人は外出して、下手を下す能わず。これは正に凶を避くるの応験の明証にあらずや。
避患於生世之方,趨吉於福神之地。凡避兵、避盜、避瘟、養病、避是非、皆宜避於生世之方及子孫為吉。子孫若發動於卦中,不拘克世持世,俱以為吉。 如巳月戊辰日,占防流兵,得臨之暌卦。 子孫酉金″ 動 父母巳火′ 妻財亥水″應 兄弟未土″ 兄弟丑土″ 動 子孫酉金′世 兄弟丑土″ 兄弟丑土″ 官鬼卯木′世 官鬼卯木′ 父母巳火′ 父母巳火′應
賦文に「避患于生世之方、趨吉于福神之地」と言う。およそ兵を避け・盗を避け・瘟を避け・病を養い・是非を避くるは、皆世爻を生ずるの方位に躲え到るに宜しく、併せて「子孫」の在する所の方を以て吉と為す。「子孫」もし卦中に発動せば、それの世を剋するか世を持するかを論ぜず、一概に吉を作して論ず。例如巳月戊辰日、如何に流窜の乱兵を防備するかを占いて、《地沢臨》を得て《火沢睽》に変ず。本卦六爻は上より下へ、子孫酉金(発動)・妻財亥水(応)・兄弟丑土(発動)・兄弟丑土・官鬼卯木(世)・父母巳火。変卦は依次に父母巳火・兄弟未土・子孫酉金(世)・兄弟丑土・官鬼卯木・父母巳火(応)。
彼時流兵為害,到處遭殃,此人知易占得此卦,終日焦憂,餘問其故,彼曰:巳酉丑合成金局而克世,世爻又臨騰蛇之鬼,數在結中,乃萬莫能逃矣。餘笑而曰:爾與兵賊同居,保爾無事。彼曰:何也?余曰:子孫合成金局,克去身邊之鬼,夫復何憂?彼曰:酉金子孫,旺於巳月,又化巳火,論克如何論生?余曰:酉金得丑未二土以相生,如何為克?後此人屢次遇兵變,或避之,或有驚無險,自癸未占卦到地方安定。彼曰:子孫福神,信乎有驗,世之看書不到,論理不徹,以吉為凶者,不獨我一人而已。
あの時乱兵の害を為して、処処殃に遭えり。这人は卜易を懂し、此卦を占い得たる後整日焦憂せり。我彼に問うに何を以てかと。他曰く、巳酉丑三合して金局を成して来たりて世を剋し、世爻また「螣蛇」の鬼に臨む。命数已に劫中に在り。萬萬逃げ掉る能わず。我笑い曰く、你只管兵賊と一処に住せば、你を保して事無からしめん。他何故を問う。我曰く、合して金局を成すは正に是れ「子孫」にして、それの剋去するは你の身辺のあの官鬼なり。なお何を愁えんや。他曰く、酉金子孫は巳月裡に旺にして、また巳火を化出す。理を論ずるは是れ剋にして、怎麼して反って生と説成すか。我曰く、酉金は丑・未の両重の土の来たりて相生する有り。怎麼して剋と算せんや。後來这人屢次兵変に遇上して、或いは避け開き、或いは驚有りて険なし。癸未年にこの一卦を占うより起こりて、一直に地方平定するに到れり。他曰く、「子孫」是れ福神にして、果たして応験せり。世上の読書家に到らず・理を論じて透徹せず・吉を把りて凶と断成するは、看來我一人に止まらず。
如巳月丙戌日,占通鄉避亂,得乾之大有。 父母戌土′世 官鬼巳火′應 兄弟申金′ 動 父母未土″ 官鬼午火′ 兄弟酉金′ 父母辰土′應 父母辰土′世 妻財寅木′ 妻財寅木′ 子孫子水′ 子孫子水′ 眾以子孫屬水,金動生之,北方為吉。余曰:非此議論,兄動化進神乃破財之象,午火得令而生世,往南避之為吉。信餘之言,皆從南避,後果從北來,放火燒村而去,房屋稻轂盡成灰燼,乃申金兄動破財之故耳,所以生方為吉,子孫之方亦吉,又當以旺衰分別,火乃鬼方,生我何礙。
例如巳月丙戌日、全郷一同にいずれの処に往きて乱を避くるかを占いて、《乾為天》を得て《火天大有》に変ず。本卦六爻は上より下へ、父母戌土(世)・兄弟申金(発動)・官鬼午火・父母辰土(応)・妻財寅木・子孫子水。変卦は依次に官鬼巳火(応)・父母未土・兄弟酉金・父母辰土(世)・妻財寅木・子孫子水。衆人皆曰く、「子孫」は水に属し、申金発動して来たりてそれを生ず。北方に往くを吉と為す。我曰く、是れこの個の道理にあらず。兄弟発動して「進神」を化す。是れ財を破るの象なり。午火当令して世爻を生ず。南辺に往きて躲える才に吉なり。衆人我の話を信じて、皆南に往きて避く。後來乱兵果たして北面より過ぎ来たり、火を放ちて村を焼きて去れり。房屋稲穀尽く灰烬と成れり——これ正に申金兄爻の発動して財を破るに応ず。見るべし、世を生ずるの方位は固然吉なりといえども、「子孫」の方位も亦吉なり。なお再び旺衰を分かつを要す。火是れ官鬼の方位と雖も、それは能く我を生ず。又什麼の妨げ有らん。
世遇生扶,百年正寢,身遭克害,分五類推。凡占終身結果如何,但得世爻旺相,或有功爻日月生扶,或動而化吉,皆許無疾而終。 如若世逢剋制刑沖,須以五行兼六神而斷,受五行之克,以疾病而言,如兼六神之凶,即以橫亡而斷。火屬金肺經之病;土來刑水,腎受其傷;水克火,以傷心;金克木,而肝疾;脾虛胃弱,皆因木旺刑沖。腸損腰傷,乃謂仇神獨發。兼騰蛇以心驚,帶青龍而酒色,勾陳腫脹,朱雀顛狂,虎必血災,元因氣惱。
賦文に「世遇生扶、百年正寝。身遭剋害、分五類推」と言う。およそ一生の結局いかんを占うは、ただ世爻旺相にして、或いは得力の爻と日月との来たりて生扶し、或いは発動して吉を化する有れば、皆無疾にして終ると断ず可し。世爻もし反って剋制刑沖に遭わば、即ち五行と六神とを合げて一併せに来たりて断ずるを要す。五行の剋を受くるは、疾病上より言う。再び六神の凶を兼ぬれば、即ち横死に按じて断ず。火の来たりて金を剋するは、是れ肺経の病なり。土の来たりて水を刑するは、腎はその傷を受く。水の火を剋すれば則ち心を傷す。金の木を剋すれば則ち肝病有り。脾虚弱胃なるは、皆木旺の刑沖に因る。腸損腰傷は、是れ仇神独発の致す所なり。「螣蛇」を兼ぬれば驚悸を主り、「青龍」を帯ぶれば酒色を主り、「勾陳」は腫脹を主り、「朱雀」は癲狂を主り、「白虎」は必ず血光の災有り、「玄武」は則ち気悩に因りて起る。
虎元金鬼,難免盜賊兵戈;水鬼龍元,宜遠江湖池井;蛇雀木鬼犯官刑,臨火須防焚害,蛇木又言縊絞,勾陳土鬼牢獄。諺云:一樣之生,百樣之死,卦如神見,理宜細詳。 如未月癸亥日,占定何罪,得中孚變臨卦。 官鬼卯木′ 動 子孫酉金″ 父母巳火′ 動 妻財亥水″應 兄弟未土″世 兄弟丑土″ 兄弟丑土″ 兄弟丑土″ 官鬼卯木′ 官鬼卯木′世 父母巳火′應 父母巳火′ 斷曰:木鬼臨白虎,絞罪定矣,但幸世臨月建,木鬼雖動,又被酉金回頭之克,外卦反覆,雖定絞罪,終有改刑,果議絞罪,後蒙駁番撥活罪。
「白虎」「玄武」は金爻官鬼に配するは、盗賊兵戈の禍に遭うを免れ難し。水爻官鬼の「青龍」「玄武」を帯ぶるは、江湖池井に遠離するに宜し。「螣蛇」「朱雀」は木爻官鬼に配するは会して官刑を犯さん。もし火爻に臨めばなお火焚の害を防ぐを須う。「螣蛇」の木に配するはまた自縊と絞刑とを主る。「勾陳」の土爻官鬼に配するは牢獄を主る。諺語曰く、一様に生まれ、百様に死す。卦象は譬えば神明の現身するがごとし。道理は必ず細々に推詳するを須う。例如未月癸亥日、いずれの罪を判ぜらるるかを占いて、《風沢中孚》を得て《地沢臨》に変ず。本卦六爻は上より下へ、官鬼卯木(発動)・父母巳火(発動)・兄弟未土(世)・兄弟丑土・官鬼卯木・父母巳火(応)。変卦は依次に子孫酉金・妻財亥水(応)・兄弟丑土・兄弟丑土・官鬼卯木(世)・父母巳火。断語は曰く、木爻官鬼は「白虎」に臨む。絞刑是れ定まりたるなり。幸いなるは世爻正に月建に臨み、木鬼発動と雖も、又変出の酉金に回頭して来たりて剋せらる。外卦反覆不定なり——絞罪を定むると雖も、終究改判せんと要す。後來果たして議じて絞罪と成し、その後上級の駁回翻案に蒙りて、改めて活罪と為せり。
父母寿元章第四十一
凡占祖父祖母,占父母須宜分占。 父臨日月椿庭晚放榮華,母值空破萱草殘年憔悴。 古以陽爻為父,陰爻為母。此論非也。父母爻或旺相或臨日月動爻生扶及動而化吉,長享遐齡。父母爻休囚,不遇刑傷克害,晚年多病,遠保無傷。休囚又被刑沖,或日月動爻之克及動而變凶,承歡宜早。
およそ祖父・祖母を占い、或いは父親・母親を占うは、皆当に分け開きて一人一卦とすべし。賦文に「父臨日月、椿庭晩放栄華。母値空破、萱草残年憔悴」と言う——「椿庭」は父親を指し、「萱草」は母親を指す。古法は陽爻を把りて父と当て・陰爻を把りて母と当てたるも、この説法是れ対ならず。父母爻はただ旺相にして、或いは日月に臨み・動爻の生扶を得、或いは発動して吉を化せば、老人皆能く長く高寿を享けん。父母爻もし休囚にして未だ刑傷剋害に遇わざれば、晩年は多病と雖も、長遠に看ればなお保ちて傷なきを得べし。もしすでに休囚にしてまた刑沖を被り、或いは日月動爻に剋せらる、或いは発動して凶を変ずれば、則ち当に早く歓を承け孝を尽くすべし。
如丑月庚子日,先占父壽,得姤卦。 父母戌土′ 父母戌土′ 兄弟申金′ 兄弟申金′ 官鬼午火′應 官鬼午火′應 兄弟酉金′ 兄弟酉金′ 子孫亥水′ 子孫亥水′ 父母丑土″世 父母丑土″世 又占,占母壽,得大壯之升。 兄弟戌土″ 子孫酉金″ 子孫申金″ 妻財亥水″ 父母午火′世 動 兄弟丑土″世 兄弟辰土′ 子孫酉金′ 官鬼寅木′ 妻財亥水′ 妻財子水′應 動 兄弟丑土″應
例如丑月庚子日、先に父親の寿元を占いて、《天風姤》を得たり。六爻安静なり。六爻は上より下へ、父母戌土・兄弟申金・官鬼午火(応)・兄弟酉金・子孫亥水・父母丑土(世)。接ぎて又母親の寿元を占いて、《雷天大壯》を得て《地風升》に変ず。本卦六爻は上より下へ、兄弟戌土・子孫申金・父母午火(世、発動)・兄弟辰土・官鬼寅木・妻財子水(応、発動)。変卦は依次に子孫酉金・妻財亥水・兄弟丑土(世)・子孫酉金・妻財亥水・兄弟丑土(応)。
斷曰:前卦兩現父母,取月建丑土為用神,旺於子日,又與日合,蒂固根深,大椿永茂。後卦午火父母動被日沖,初爻子水又動,此午火有克無生,因初爻子水化出丑土,貪合不來克火,防丙子年。加以太歲沖之,是其時也。癸酉年占至乙巳年三十餘載,復遇其人而問曰:尊翁健否?答曰:甚健。問及堂,答曰:果終於子年。若以古法,陽為父,陰為母,前卦丑戌兩現,俱以旺而斷者,如天遠矣。
断語は曰く、前の一卦は父母両現す。正に月建に臨むの丑土を取りて用神と為す。それは子日裡に旺を得、また日辰と相合す。以て根深く蒂固しと謂う可し。父親この株の大椿は長茂して衰えず。後の一卦は午火父母発動して、子日に沖動せられ、初爻子水また発動して来たりて剋す。この重の午火はただ剋有りて生無し。好きなるは初爻子水は丑土を化出して、相合を貪りて来たりて火を剋せず。故に丙子年を防ぐを要す——あの一年は太歳また来たりてそれを沖す。正に是れ応期なり。此卦は癸酉年に占えり。乙巳年に到りて已に三十多個の年頭なり。我再び這個人に遇う。問う、令尊なお康健なるか。他答えて曰く、甚だ康健なり。又令堂に問及すれば、他答えて曰く、果たして子年に過世せり。倘若古法に照らして陽爻を以て父と為し・陰爻を以て母と為さば、前の一卦は丑土戌土両現して、一概に旺相に按じて去りて断ぜば、則ち差すること天壌ならん。
又如巳月乙酉日,占父壽,得巽之姤卦。 兄弟卯木′世 妻財戌土′ 子孫巳火′ 官鬼申金′ 妻財未土″ 動 子孫午火′應 官鬼酉金′應 官鬼酉金′ 父母亥水′ 父母亥水′ 妻財丑土″ 妻財丑土″世 斷曰:亥水父臨月破,又被未土相傷,雖則酉日沖動卯木克土,土旺木衰,不惟不許長年,且無長月,果終於本年冬至日,應子日者沖去午火而未土以克亥水。
又如く巳月乙酉日に父親の寿元を占いて、《巽為風》を得て《天風姤》に変ず。本卦六爻は上より下へ、兄弟卯木(世)・子孫巳火・妻財未土(発動)・官鬼酉金(応)・父母亥水・妻財丑土。変卦は依次に妻財戌土・官鬼申金・子孫午火(応)・官鬼酉金・父母亥水・妻財丑土(世)。断語は曰く、亥水父母は正に「月破」に逢い、また発動の未土に傷せらる。酉日卯木を沖動し・卯木能く未土を剋すと説くと雖も、奈何土旺にして木衰え、それを救い住む能わず。これは不但彼に長年を許す能わざるのみ、連て長一点の月份も亦過ぎ難し。果たして当年冬至日に過世せり。子日に応じたるは、子水の変出の午火を沖去して、未土気を泄する処無く、径に来たりて亥水を剋傷するに因る。
又如卯月丙寅日,占祖母壽,得中孚。 官鬼卯木′ 官鬼卯木′ 父母巳火′ 父母巳火′ 兄弟未土″世 兄弟未土″世 兄弟丑土″ 兄弟丑土″ 官鬼卯木′ 官鬼卯木′ 父母巳火′應 父母巳火′應 斷曰:巳火父母,日月生之,且有大壽。伊曰:家父為祖母拜天,許拜七年,我因家父勞於公事,我停妻未娶,代為禮拜。余曰:可見喬梓大孝,感格天心。此卦日月相生,勿謂非神之力,戌年占及至次年,偶因痰堵,此子又來卜之。
又如く卯月丙寅日、祖母の寿元を占いて、《風沢中孚》を得たり。六爻安静なり。六爻は上より下へ、官鬼卯木・父母巳火・兄弟未土(世)・兄弟丑土・官鬼卯木・父母巳火(応)。断語は曰く、巳火父母は日辰・月建の来たりて生ず有り。祖母なお大寿有らん。あの人曰く、家父は祖母の為めに天を拜して寿を祈り、願を許して拜し足ること七年なり。家父の公務労碌に因りて、我便ち婚事を停下して・暫く妻を娶らず、父に代りて礼拜す。我曰く、見るべし、你們父子両代の大孝は、天心を感動せり。この一卦は日月相生す。以てこれ是れ神明の力にあらずと認むる勿れ。此卦は戌年に占えり。第二年に到りて、祖母偶々痰の堵え塞ぐに因りて、この位の孝子また来たりて占卜せり。
丑月庚子日,占得歸妹變復卦。 父母戌土″應 兄弟酉金″ 兄弟申金″ 子孫亥水″ 官鬼午火′ 動 父母丑土″應 父母丑土″世 父母辰土″ 妻財卯木′ 動 妻財寅木″ 官鬼巳火′ 子孫子水′世 剛未裝畢,家人來曰:老太已去世矣。此子急去,餘詳此卦,丑土父母,既臨月建,又有午火暗動相生,雖則木動克土,化退神絕於申日,豈無救耶?隨即趕到其家,北人上欲臨終,不肯停床已抬於門板之上,痰塞於喉,稍有微息,餘以白生磨三錢,滾水化開,掀牙灌之,忽而叫曰:冷甚。隨即復移燒坑,又活十有三載。
丑月庚子日に《雷沢帰妹》を占い得て《地雷復》に変ず。本卦六爻は上より下へ、父母戌土(応)・兄弟申金・官鬼午火(発動)・父母丑土(世)・妻財卯木(発動)・官鬼巳火。変卦は依次に兄弟酉金・子孫亥水・父母丑土(応)・父母辰土・妻財寅木・子孫子水(世)。卦剛剛装し畢るや、家人即ち来たりて報す。老太太已に去世せり。この孝子急いで回り趕る。我細看此卦。丑土父母すでに月建に臨み、又有午火の暗動して来たりて生ず。卯木発動して土を剋すと説くと雖も、可なりそれの化する是れ「退神」にして、又申日に絶す。怎麼して救い無からんや。我随即他家に趕り到れり。北方の風俗は、人終に臨みて床上に留まるを許さず。老太太已に門板の上に抬き到らる。痰は喉に堵えて、ただ一糸の微息を剩すのみ。我「白生磨」三銭を用い、滾水に化し開き、牙関を撬き開きて灌し下せば、她忽然として叫んで曰く、好く寒し。当即ち又熱く焼きたるの炕上に移し回り、後來また十三年を活きたり。
兄弟章第四十二
凡占兄弟,須宜問明,或因弟兄不睦,將來和好否?或因弟兄雖多,將來得濟否?或問將來有兄弟否?或占兄弟壽元,便於判斷。 兄弟爻旺相遇生扶,紫荊並茂。兄弟爻或旺或相,臨日月或日月動爻生扶及動而化吉,長杭大被和睦致詳。 弟位休囚兼受制,雁亭公飛。兄弟爻休囚者,若問得濟,雖有如無;若問將來有否,從此無矣;如問兄弟壽元,長年有限。倘休囚又逢破空及日月動爻刑剋或動而化凶者,諸占皆不吉也。
およそ兄弟を占うは、須らく先に占う所何事なるかを問明すべし。是れ兄弟不和に因りて、將來能和好する能うかを知らんと欲するか。是れ兄弟多しと雖も、將來能く他們の済助を得るかを知らんと欲するか。是れ將來なお兄弟有るか無きかを問うか。それとも兄弟の寿元を占うか。問い清めて才に判断に便なり。賦文に「兄弟爻旺相遇生扶、紫荆並茂」と言う——「紫荆」は田氏兄弟の家を分け・庭中の紫荆枯れて復た栄えたるの典故を用い、兄弟同心を喩う。兄弟爻或いは旺或いは相にして、日月に臨み・日月動爻の生扶を得、或いは発動して吉を化せば、即ち能く長枕大被・和睦して老い到らん。賦文また「弟位休囚兼受制、雁亭公飛」と言う。此句の底本に訛有り。当に「雁行孤飛」と作るべし。兄弟離散を喩う。兄弟爻休囚なるは、もし済を得るを問わば、有りて無きに等し。もし將來なお兄弟有るか無きかを問わば、此より即ち無かるべし。もし兄弟の寿元を問わば、亦長からざる幾年なり。倘若すでに休囚にしてまた「月破」「旬空」に逢い、或いは日月動爻に刑剋せられ、或いは発動して凶を化せば、則ち各種の問法皆吉ならず。
如申月丙辰日,占弟兄和好否?得濟否?得大有之乾。 官鬼巳火′應 父母戌土′世 父母未土″ 動 兄弟申金′ 兄弟酉金′ 官鬼午火′ 父母辰土′世 父母辰土′應 妻財寅木′ 妻財寅木′ 子孫子水′ 子孫子水′ 弟兄臨月建,未土爻動以相生,又化出兄爻。余曰:弟兄雖多,有一位屬猴者得濟。彼問何故?余曰:神化於動,動而變出,以臨月建,自是超群撥類。彼曰:果有金弟屬猴,克曾功一第,餘三人皆從別業,可見數之責驗如此,後一年又登申榜。
例如申月丙辰日、兄弟の間能和好する能うか否か・將來能く済を得るかを占いて、《火天大有》を得て《乾為天》に変ず。本卦六爻は上より下へ、官鬼巳火(応)・父母未土(発動)・兄弟酉金・父母辰土(世)・妻財寅木・子孫子水。変卦は依次に父母戌土(世)・兄弟申金・官鬼午火・父母辰土(応)・妻財寅木・子孫子水。兄弟爻酉金は正に申月月建に臨み、未土父母発動して来たりてそれを生じ、動爻また一重の兄弟を変出す。我曰く、兄弟多しと雖も、ただ一位の猴に属するの能く済を得るのみ。他何故を問う。我曰く、神機は動爻に顕す。動じて変出のこの一爻また月建に臨む。自然抜萃に出づ。他曰く、果たして一個の猴に属するの弟弟有りて、已に一榜に中り過ぐ。其余の三人は皆改めて別業に就けり。見るべし、卦数応験する如此。一年を過ぎて、この位の弟弟又申年の榜に中れり。
又如未月辛丑日,占兄弟還有,得既濟變革。 兄弟子水″應 官鬼未土″ 官鬼戌土′ 父母酉金′ 父母申金″ 動 兄弟亥水′世 兄弟亥水′世 兄弟亥水′ 官鬼丑土″ 官鬼丑土″ 子孫卯木′ 子孫卯木′應 余曰:兄弟雖有,必不得滋。亥水兄爻持世,申父動而生之,此一位得酒之弟,尚未生也,應爻之子水,雖則出現,巳值旬空,故曰必不得薄。彼曰:果一位舍弟已得顛狂之症,所以再問有無。余曰:必有,乃異母所生。彼曰:何也?余曰:父母化出之爻,是以知之。又問:子水之兄弟臨空而不得力,是也。亥水持世之兄爻,如何亦不得濟。余曰:第四爻申金化出之亥水,即是此爻,卦之微妙,爾豈得知。後果異母有出,父亡而扶之。余曰:投真成人,後事未老。古法父母而有兄弟胞於異母,餘未得試。
又如く未月辛丑日、將來なお兄弟有るか無きかを占いて、《水火既済》を得て《沢火革》に変ず。本卦六爻は上より下へ、兄弟子水(応)・官鬼戌土・父母申金(発動)・兄弟亥水(世)・官鬼丑土・子孫卯木。変卦は依次に官鬼未土・父母酉金・兄弟亥水(世)・兄弟亥水・官鬼丑土・子孫卯木(応)。我曰く、兄弟是れ有るべし。ただ是れ終究済助を得る能わず。亥水兄爻世を持し、申金父母発動して来たりてそれを生ず。この一位の能く得力するの弟弟はなお未だ出生せざるなり。応爻上の子水兄弟已に出現すと雖も、却って正に「旬空」に落つ。故に必定頼り上ぐる能わずと説く。他曰く、果たして一個の舍弟已に癲狂の症を得たり。故に才に再び来たりてなお有るか無きかを問う。我曰く、一定にまた有らん。而且是れ異母の生ず所なり。他何を以て見得るかを問う。我曰く、この一爻是れ父母爻の変化し出したるなり。此に由りて以て知る可し。他又問う、子水兄弟空に臨みて得力せざるは、これ是れ明白なり。亥水世を持するの兄爻は、何を以てか亦済を得ざる。我曰く、第四爻申金の化し出したるのあの重の亥水は、指す所正に是れこの一位にして、卦中の微妙の処は、你どうして即ち尽く知る能わんや。後來果たして庶母は兒子を生み、父親亡故の後は彼に由りて扶養せらる。我曰く、此子は日后確かに能く人と成る。後事なお遠し。古法の父母爻は能く異母の生ず所の兄弟を帯し出すと講ずるに至っては、我なお曾て験証せざるなり。
