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營爲囑託章第一百三十二

明 · 张世宝 · 第16巻 / 17

作盤ガイド: 六爻納甲の立卦, 大衍筮法

(以官鬼為主,不遇絕空沖破為佳。)營為囑吒至官中,貞悔爻辭忌六沖。囑吒之事凡有數之,有解我之憂,有制彼之罪,有睹面免托,有發柬移文,惟喜生合,最怪六沖。六沖者,反背無情之象,焉用囑吒之謀?

本章は人に託して官府に情を説くを占い、「官鬼」をもって主とし、用神絶に遇わず空に落ちず沖破せられざるをもって佳とす。官府に到りて營謀囑託するに、本卦變卦の爻辭みな「六沖」を忌む。囑託の事に好幾種あり。有りて自己の憂患を解脱するに替わり、有りて對方の罪名を治めんと要し、有りて當面情を求め、また有りて書を投じ帖を遞り文を行う。こ類の事只だ爻位の相生相合を喜びて、最も「六沖」を怕る。「六沖」は是れ彼此反目して全く情面なきの象にして、それに遇えば、囑託の謀劃さらに何の用かあらん。

所喜鬼爻無克破,官來傷世反成凶,鬼生鬼合專心聽,官絕官空詐耳聾,若挽他人來囑咐,應爻切怪落其空。官鬼作謀斡之人,又為官府,所喜生合世爻,不落空亡,則言聽計從,方可成其大事。如值空亡,乃無權勢不能動人。若來克世者,不惟有力反有大害。如央人轉求請吒,以應為用,生世合世,積心遂意十事九成。若遇空遇絕,枉費機關萬無一就耳。

所喜は是れ「官鬼」爻剋を受けず破を被らざるなり。但だ官爻若し來りて「世爻」を傷れば反って凶象と成る。「官鬼」「世」を生じ「世」と合せば、對方便ち一心に聽從す。「官鬼」絶に入り空に落つれば、對方便ち耳聾を假裝して理せず。若し是れ別人を請いて代わりて轉託せしむれば、最も「應爻」の落空を忌む。「官鬼」は既に中に居りて斡旋するの人を代表し、また官府を代表す。それが「世」を生じ「世」と合して「空亡」に落ちざるを喜べば、那則ち言聽計從して大事成すべし。若しそれ空亡に落ちれば、便ち權勢なくして、人を打動し得ず。若しそれ反って來りて「世爻」を剋せば、那則ち不但幇助し得ず、反って大害あり。若し人に央めて轉じて關説を求めしむれば、則ち「應爻」をもって用神とす。それ「世」を生じ「世」と合せば、事情稱心如意にして、十件能く九件を成す。若しそれ空に逢い絶に臨めば、一切の機謀みな白費にして、萬に一つも成らず。

欲要興詞兼得勝,皆宜官鬼值興隆。凡欲曹托舉訟包準贏,獨要官鬼旺相發動,生合世爻方獲大吉。若值青龍旺動,大張聲勢使人畏懼。如臨玄武休興,則卑諂陰唆,決非顯揚全勝。如求脫罪並歸息,子孫持世永亨通。凡營斡脫罪求息等事,須依子孫旺相、或發動持世值自昔為大吉。如子孫落空,則禍難解脫。

訟を興してしかも打嬴らんと想うは、みな「官鬼」爻正に興旺に當るを宜しとす。およそ人に託して訟を擧げ、准告勝訴を包管せんと想うに、只だ「官鬼」旺相發動して、また來りて「世」を生じ「世」と合せば、方に能く大吉なり。若し「官鬼」「青龍」を帶びて旺動せば、那是れ大いに聲勢を張りて、人をして畏服せしむ。若し「玄武」を帶びて氣勢振わざれば、那則ち低聲下氣にして暗中唆使し、絶對堂堂正正の全勝にあらず。若し罪を脱しあるいは和息を求むれば、則ち「子孫」の「世」を持する始めて長久亨通す。およそ營謀脱罪・求和了事こ類の事は、須らく「子孫」旺相、あるいはそれ發動・持世・當值に靠るべし。みな是れ大吉の象なり。若し「子孫」落空せば、禍事就中解脱しがたし。

修書發帖憂財動,印綬交重定有功。如卜書移文之屬,以父為用。若值旺相發動生合世者,乃文移得力柬帖中機大有功力。忽逢財爻獨發,則父爻受克,書無懇切之句,文多泛泛之言,是為虛套耳。

信を寫し帖を投ずるに只だ「妻財」發動を怕れ、「父母」(印綬)交爻・重爻をもって發動すれば便ち一定功效あり。若し信を寫し文を行うこ一類の事を卜すれば、「父母」をもって用神とす。それ若し旺相發動して「世」を生じ「世」と合せば、那麼公文得力にして書帖機宜に切中し、甚だ分量あり。若し忽然「妻財」の單獨發動に遇えば、「父母」便ちそれに剋傷せられ、信裡懇切の話を寫し出さず、文中盡く泛泛の詞にして、不過一套の虛文のみ。

送物受返章第一百三十三

(以應爻為主,財象為憑。)應空不遇休來往,縱遇終遭侮慢聲。饋送財物,專在世應而斷,若應值旬空月破,乃是無緣之故,其人不在,徒自咎來,縱然相遇,定非優禮尊崇。財化退神物必返,若變空亡定納情。以應為彼,以財為值,若財變退神,決是相如完璧。財如空絕,范增碎斗無疑。

本章は禮物を饋送するの是れ收するや是れ退くるやを占い、「應爻」をもって主とし、「妻財」をもって憑とす。「應爻」落空せば、人に見るを得ず、則ち別して白く一趟を跑るなかれ。縱し見著くとも、終に一頓の冷言慢待を受けん。財物を饋送するは專ら「世」「應」两爻上に判斷す。若し「應爻」旬空に落ち月破に遭えば、是れ彼此緣なく、那人は家に在らず、白く跑りて自ら沒趣を討う。就中碰上るとも、決して禮をもって相待せざらん。「妻財」退神を變出せば、禮物必ず退回せらる。「妻財」空亡に變成れば、那はさらに斷じて肯んじて收せず。「應爻」をもって對方を代表し、「妻財」をもって禮物を代表す。「妻財」若し退神に變作すれば、藺相如のごとく完璧に趙に歸して、東西照樣退りて回らん。「妻財」若し落空入絶せば、范增が玉斗を受けて反って擊碎せしがごとく、禮の拒收せらるること疑いなし。

應克世身兄象發,本資虧折莫登程。以禮饋送本為情義,若應克世者,反有間別,兄弟乃劫財之神,又在卦中發動,中間必有讒侮,情疏禮薄淡淡而已。應爻生世財爻旺,一倍還加數倍盈。若得應來生世,乃彼有情義之誼,又得財爻旺相,必得情投義重禮儀豐贈。六沖不可扳親友,有物曾如且歇停。六沖者,乃反背無情之象,卜值此爻,豈可交遊?徒以禮饋於人,競以無情流水,暫且消停勿興此念。

「應爻」「世爻」と卦身とを剋し、「兄弟」また發動せば、本錢折損せんとし、こ趟は則ち上路するに及ばず。禮をもって相贈るは本來是れ情義を講ずるにして、若し「應爻」來りて「世爻」を剋せば、反って嫌隙を生ぜん。「兄弟」是れ錢財を劫奪するの神にして、また卦中に發動せば、中間必ず讒言侮慢ありて、情分疏遠・禮數輕薄にして、只だ淡淡と應付するのみ。「應爻」「世爻」を生じて「妻財」旺相なれば、一分を送り出して數倍を得回るを得。若し「應爻」來りて「世爻」を生ぜば、是れ對方有情有義なり。再び「妻財」旺相を得れば、必定情投意合して、回贈の禮物もまた豐厚ならん。卦「六沖」に逢えば則ち親友に攀附するに往くなかれ。縱し禮物あるとも且く先ず擱下せよ。「六沖」は是れ彼此反目無情の象にして、こ樣の爻を卜得て、怎んぞ還た能くそれと交往せんや。白く禮物を把りて人に送るは、只だ流水のごとく無情に落つるを落とすのみ。暫く手を停めて、こ念頭を動かすなかれ。

昧情隱事章第一百三十四

(吉則用子孫為主,凶則用官鬼為憑。)蟎昧他人隱事情,噬嗑明夷革訟臨,大壯八純兼無妄,卦占此象必知因。占隱情事,乃闇昧之心,陰私之事不可明顯,只宜幽靜,如噬喧者,乃曉蹀之象,明夷者,傷栽之卦。革者,鼎新革故。訟者,文詞訐朔。地澤臨卦,寂有六口之形,難免路上有碑之頌。壯妄八純,皆係六沖之爻,反背無情,豈堪六耳司謀?

本章は實情を隱瞞して暗中行事するを占う。吉を論ずるは「子孫」をもって主とし、凶を論ずるは「官鬼」をもって憑とす。人に瞞して隱秘の事を做さんと想うに、若し《噬嗑》《明夷》《革》《訟》《臨》および《大壯》《无妄》と八純卦とを占い得ば、當に其中の緣由を知るべし。隱情の事を占うは、本來是れ暗昧の心・私下の謀にして、張揚を宜しとせず、只だ幽静を宜しとす。《噬嗑》是れ咬嚙明辨の象にして、《明夷》是れ傷せられ害せらるるの卦にして、《革》は舊を除き新を布くを主じ、《訟》は文書訐告を主じ、地澤《臨》卦は衆口喧騰の形ありて、難き路人碑を立てて評説するを落とすを免れず。《大壯》《无妄》と八純卦とはみな「六沖」の爻に屬して、彼此反目無情にして、こ種の局面那に幾人の同謀密議を容るるを得んや。

應空官絕無人覺,鬼雀兄搖難昧心。應落空亡,官逢絕地,繫是外人不知不覺,凡事無礙。朱雀為口舌之祟,兄弟是奸滑之神,又同鬼發,則搖唇鼓舌,伊讒他唆是非,胸胸焉得瞞我哉?日月不宜沖破世者,必被外人暗曉,人難隱蔽,事漸發揚,子孫是解和之神,若得動臨世象反凶為吉,顯而復隱矣!

「應爻」落空し「官鬼」絶に入れば、則ち人の察覺するなし。「官鬼」「朱雀」「兄弟」一齊に搖動せば、心事便ち瞞り住まらず。「應爻」「空亡」に落ちて「官鬼」絶地に逢えば、外人便ち毫も知情なく、何の事を辦ずとも妨礙なし。「朱雀」は口舌の祟を主じ、「兄弟」是れ奸猾の神にして、それら再び「官鬼」と同じく發動せば、則ち脣を搖り舌を鼓して、汝讒し我唆し、是非洶洶として、那に還た瞞り住するを得んや。日辰・月建もまた「世爻」を沖破するを宜しとせず。一沖破すれば則ち必ず外人に暗中に知覺せられて、人藏れず、事情漸々張揚せん。「子孫」是れ調停化解の神にして、若しそれ發動してまた「世爻」に臨めば、反って能く凶を轉じて吉と爲し、本來已に露出せし行跡を重ねて掩い住せん。

動爻克世傍人報,合處逢沖後見真。動者,發揚之象,若來初返必遭傍人知覺,謗毀其事,合者,和合也,此占最宜六合,若被日沖合處,是名合處逢沖,吉化為凶,故經云事將成而復散,禍將滅而復萌,正此之謂也。福德化官憂禍起,世爻變鬼慮殃侵。世為占者之身,子孫為和解之神,二者大宜旺相生扶,安靜亦可。若動化官鬼,事多顛覆隱者露而安靜起禍患,纏延不泰矣!

動爻ありて來りて「世爻」を剋せば、是れ旁人の往きて告發するなり。本來相合するに卻って中途沖に逢えば、事後真相則ち敗露せん。發動は則ち張揚の象にして、動爻若し反って我を剋せば、必ず旁人に察覺せられてこ事を張揚毀謗せん。合は則ち和合にして、こ一類の占は最も「六合」を宜しとす。若し日辰に相合の處を沖開せられれば、則ち「合處逢沖」と叫作して、吉便ち凶と化せん。故に經文に曰く、事情將に成らんとすれば又忽然散じ、禍患將に滅せんとすれば又重ねて萌生すと、正にこ種の情形を指すなり。「子孫」(福德)「官鬼」を變出せば、禍事の興起するを憂慮を要す。「世爻」「官鬼」に變成れば、災殃の身に侵るを提防を要す。「世爻」是れ占卜人自身にして、「子孫」是れ調解の神にして、こ两爻みな大いに旺相受生を宜しとし、安静不動もまた可なり。若しそれら發動して「官鬼」を變出せば、事情則ち多く顚覆せん。本來藏るるは敗露し出で、本來安穩なるは禍患を生じ、糾纏して清まらずして安寧を得ざらん。

遺迷失物章第一百三十五

(以妻財為主,福德為憑。)遺失衣資獸與禽,財安鬼靜卻宜尋。凡遺失物件各有屬用,爻之中皆宜安靜,不可發動,動則人移物變矣!子孫獨發須臾見,玄武空變賊不真。子孫為捕捉之人,又能生財制鬼,若在卦中興發,所失之物必能尋獲。玄武乃奸滑之流,又作盜賊,若值空亡,決非此輩,枉自猜疑。

本章は物件を遺失するを占い、「妻財」をもって主とし、「子孫」(福德)をもって憑とす。衣物錢財あるいは禽畜牲口を丟うに、只だ「妻財」安静、「官鬼」動かざれば、則ち尋ねに往くに宜し。およそ遺失の東西各おの所屬の用神あり、こらの爻みな安静を宜しとして、發動すべからず。一動すれば則ち人已に挪走し物已に轉手す。「子孫」單獨發動せば、片刻の間に就能く找著せん。「玄武」落空しあるいは變動せば、所疑の賊則ち那箇の人にあらず。「子孫」は捕捉の人を代表し、また能く「妻財」を生じ「官鬼」を制す。それ若し卦中に發動せば、丟失の東西必ず能く尋獲せん。「玄武」是れ奸猾の輩にして、また盗賊を代表す。それ若し「空亡」に落ちれば、那則ち斷じて汝が心裡疑う那夥の人にあらず、白く猜錯りたるなり。

鬼動兄興財又陷,決然盜去永無因。鬼動則行竊,兄發必騙耗,縱有堅牆固壁,必被穿窬竊去。若財爻又落空亡,失物以經變化矣,何從追捕哉?衣服舟車憑父母,走獸飛禽用福神。所失之物各有用爻,如衣服舟車之類以父為用,金銀珍寶之物以財為用,禽獸生氣之畜以子為用,強竊拐騙之賊以鬼為用,各以生克衰旺參酌,方可追尋捕訪根因,用若空亡不可尋覓。

「官鬼」發動し「兄弟」旺起して「妻財」また陷空せば、那一定是れ人に偷走せられて、再び來由を追い著くるを得ざらん。「官鬼」一動すれば則ち人の行竊するあり、「兄弟」一發すれば必ず騙せられ耗せらる。縱し堅牆厚壁あるとも、また人に洞を挖ち牆を翻して偷去せられん。若し「妻財」爻また「空亡」に落ちれば、失物早已轉手變賣して、從れどの處より追捕せんや。衣服舟車は「父母」爻に憑り、走獸飛禽は「子孫」爻を用う。所失の物各おの各おの用神あり。衣服舟車こ一類は「父母」をもって用と爲し、金銀珍寶は「妻財」をもって用と爲し、禽獸等の生氣ある牲畜は「子孫」をもって用と爲し、強搶拐騙の賊人は「官鬼」をもって用と爲す。各おの生剋衰旺に按じて參酌推詳して、始めて根由を追尋査訪し出づるを得。用神若し「空亡」に落ちれば、則ち尋ね著くるなし。

捕捉逃亡章第一百三十六

(以用神為主,應爻外卦為憑。)失主獲逃,能喜世興伐應。公差捕賊,惟宜子旺傷官。叛逆之人,以應為用,占問之主,以世為用,若得世克應者,以主執奴有同難哉。強竊之賊,以鬼為用。捕捉之役,以子為用,若子旺子動,賊必就擒。故經云:子動傷官日,卜須當捉獲。

本章は逃亡を捕捉するを占い、各人の所屬の用神をもって主とし、「應爻」と外卦とをもって憑とす。失主逃走の人を追捕するに、「世爻」旺盛にして往きて「應爻」を剋伐するを喜ぶ。公差盗賊を緝捕するに、則ち「子孫」旺盛にして往きて「官鬼」を傷剋するを宜しとす。叛逃の人は「應爻」をもって用神と爲し、來りて占問するの主家は「世爻」をもって用神と爲す。若し「世爻」「應爻」を剋せば、那便ち主人奴僕を拿住するがごとく、竝びに困難ならず。強盜竊賊は「官鬼」をもって用神と爲し、捕役差人は「子孫」をもって用神と爲す。「子孫」旺相あるいは發動せば、賊人必ず擒獲せらる。故に經文に曰く、「子孫」發動して「官鬼」を傷剋するの日子は、占卜の時便ち當に人を捉うべしと。

應克世爻,潛蹤滅跡。內傷外卦,易獲能擒。世為我應為彼,又以內為我外為彼,捕捉逃亡我本捕彼,反被應克世爻或外克內卦,則彼有機謀潛藏秘密似難尋獲。若世克應或內克外者,則賊以失機易以就擒。如世應或內外比和,終須易見。若得世應相合,必然相會有期。

「應爻」「世爻」を剋せば、逃者便ち蹤を藏め跡を匿まん。内卦外卦を傷剋せば、則ち擒獲しやすし。「世爻」は我を代表し、「應爻」は對方を代表す。また内卦をもって我と爲し、外卦をもって對方と爲す。逃亡を捕捉するは本來我が往きて彼を捉うに、若し反って「應爻」に「世爻」を剋せられ、あるいは外卦に内卦を剋せられれば、那則ち對方心機ありて藏るること隱秘にして、似乎找著しがたし。若し「世爻」「應爻」を剋し、あるいは内卦外卦を剋せば、那賊已に先機を失いて、容易に就擒せん。若し「世」「應」あるいは内外两卦五行比和せば、終に見著くること容易なり。若し「世」「應」相合せば、必定會面の日期あらん。

世傷伏下之爻,逃無去路。應值旬空之象,豈有形蹤。又論世卜伏神為逃者,若受世克,則賊投擒局難以逃遁。假如天風姤卦,初爻世值辛丑土,能克伏神甲子水是也。如應值旬空,被遁遠方,無從捉捕。

「世爻」それが下面の伏神を傷剋せば、逃者便ち走るべき路なし。「應爻」旬空の中に落ちれば、那則ち尋ね求むべき形跡なし。此處また論じて「世爻」之下の伏神を把りて逃亡者と當りて看る。伏神若し「世爻」の剋制を受ければ、賊人便ち自ら羅網に投じて、逃遁しがたし。譬えば天風《姤》卦は、初爻是れ「世爻」にして、辛丑土に值りて、正に能く下に伏藏する甲子水を剋住す。便ちこ例なり。若し「應爻」旬空に落ちれば、那人已に遠く他方に遁れて、捉拿するに從うなし。

或占逃往何方,必詳外卦。凡占逃者在以何處,專以外卦推詳。如乾住西北僻,巽遁東南隅,震藏東,而兌隱西,離南、坎北無疑,艮為東北方,坤是西南地,度其出入參究玄微。止問匿居此地,當察應爻,若動若沖非在其方,隱遁不空不陷,定居此處潛藏。專問逃人在此處否,以應為用,若不空亡又不發動,必匿此家,更逢日克世克,決難躲避,一力可擒。若應落空,不由此地別處遁亡。應若發動,來而又去復往他鄉。日辰沖應,晚去晚來,或露或藏。

若し逃げて何の方向に到るを占わば、必ず外卦を細看すべし。およそ逃者の身何處に在るを占うに、專ら外卦をもって推詳す。《乾》は西北僻遠の地に在り、《巽》は東南の一隅に遁れ往き、《震》は東方に藏れ、《兌》は西方に隱れ、《離》は南に屬し《坎》は北に屬すは疑うべからざるなり。《艮》は東北方と爲し、《坤》是れ西南地なり。こに據りてその出入を估量し、其中の微妙を參究せよ。若し只だそれが是れ本地に躲れ在るや否やを問わば、則ち「應爻」を察看すべし。こ爻若し發動しあるいは沖せられれば、人則ちこ處に在らず。若し既に落空せずまた陷空せずして安静隱伏せば、則ち一定こ裡に藏れ在り。專ら逃人こ處に在るや否やを問うに、「應爻」をもって用神とす。それ若し空亡に落ちずまた發動せざれば、必定便ちこ家に藏れ在り。再び日辰あるいは「世爻」にそれを剋するを逢えば、那はさらに躲れ掉げず、一擧して擒うべし。若し「應爻」落空せば、人はこ裡に在らず、已に別處に逃れ往けり。若し「應爻」發動せば、是れ來りてまた去り、另た他鄕に投ず。若し日辰「應爻」を沖せば、則ち忽ち去り忽ち來り、時に露面し時に躲藏す。

世空應不空,彼雖在而不獲,鬼動子不動,人縱見以難擒。世值空亡日先懦怯,彼雖見在此處,無能尋捉。官鬼為彼逃奴,子孫為之捕役,官鬼發動子反安靜,似無人制服,縱然睹面也難擒獲。六沖當路而行,把眼細觀能撞彼。六合閉門而匿,用心密訪卻知情。卦值六沖,乃是無情之兆,彼在攔街當路獨步散行可以撞面。爻逢六合,是名和同之象,彼雖深閨秘室匿跡斂形,自有情由透露,必用密緝方知。

「世爻」落空して「應爻」空ならざれば、那人雖し眼前に在るとも捉え住るべからず。「官鬼」發動して「子孫」動かざれば、縱し面に見著くともまた擒獲しがたし。「世爻」「空亡」に落つるは、是れ自己先に怯懦無力にして、那人雖し明明こ裡に在るとも、また從りて手を下し捉うべくなし。「官鬼」は逃走の奴僕を代表し、「子孫」は捕拿の差役を代表す。「官鬼」發動して「子孫」反って安静なれば、就く人のそれを制住し得るなきがごとく、縱し當面碰上るとも擒え下ぐることなし。卦「六沖」に逢えば、那人還た當街に在りて行走し、只だ留心細看すれば便ち撞見し得。卦「六合」に逢えば、那人門を閉じて躲藏し、須らく用心して暗訪して始めて實情を探り出すべし。卦「六沖」に值るは是れ無情離散の兆にして、彼便ち街頭路上に在りて獨自閒行し、能く迎面して撞上るべし。爻「六合」に逢うは是れ和同相親の象にして、彼雖し深房密室裡に躲れて跡を斂め形を藏むとも、自然また蛛絲馬跡透露し出づるあり。只だ必ず暗中緝訪して始めて査し到るべし。

如問親人,當推用象。若占親友,詳分六親所屬為用,如占公祖父母伯叔母舅姨姑姆嬸尊長之類,以父母為用。若卜占兄弟姐妹表兄弟結義合夥朋友、郎舅連襟同窗同輩之流,以兄弟為用。卜妻妾奴婢寵嬖情人之屬,以財為用。如子侄甥婿售兒生徒卑幼子孫,以子為用。如非親非友不族不識遠親故舊難以列親者,俱以應爻為用,詳者深玩其理,不可錯紊而誤。

若し問う所の親人出走なるは、則ち身分に按じて用神を推定すべし。およそ親友を占うに、須らく「六親」所屬に按じて分かちて取用すべし。祖父母・父母・伯叔・舅父・姨母・姑母・嬸母等の尊長こ一類を占うは、「父母」をもって用神と爲す。兄弟姐妹・表兄弟・結義兄弟・合夥朋友・郎舅連襟・同窗同輩こ一流を占うは、「兄弟」をもって用神と爲す。妻妾・婢女・寵愛の姬人情人の屬を占うは、「妻財」をもって用神と爲す。子侄・外甥・女婿・雇い來る僮兒・門下學生等の卑幼晚輩を占うは、「子孫」をもって用神と爲す。非親非友・同族ならずまた相識らず・遠親舊交の六親に歸入しがたきに至りては、一概に「應爻」をもって用神と爲す。推詳する人は須らくこ層の道理を深く玩味して、取用を弄錯りて誤斷するべからず。

旺相合身,縱不尋而自至。空亡沖世,雖去覓以難逢。如用爻旺相而合身合世者,身雖遠去不久當歸。用值空亡或沖世克世者,身未出行必先反背,飄然長往,覓之不見,召之不來。在內立本宮,逃非出境,臨外居他卦,身至遠途。用爻若在本宮內卦者,潛匿於切鄰近裡,帶青龍貴人,則樵雲釣月益友交遊。加玄武咸池,則私歸情竇花酒留連。臨白虎凶殺,則好勇鬥狠夜出曉歸。若居他宮或外象者,逃竄於異國他鄉。遇青龍天喜,則詩酒娛情邀遊於吳山越水。逢玄武桃花,則尋花問柳醉眠於楚館秦樓。兼白虎大殺,則張威耀武猖獗於綠林海島。

用神旺相にして卦身を合住せば、縱し找りに往かずとも、人もまた自ら回來せん。用神空亡に落ちてまた「世爻」を沖剋せば、縱し找りに往くともまた碰見しがたし。若し用神旺相にしてまた卦身と合し「世爻」と合せば、那人雖し走ること遠くとも、不久また回り來らん。若し用神「空亡」に落ち、あるいは「世」を沖し「世」を剋せば、那是れ彼還た門を出ざるに已に背離の心を存し、一走れば便ち飄然として遠去して、找るとも找著かず、叫ぶとも叫び回らず。用神本宫内卦に落つれば、人出境せず。外卦別宮に落つれば、人已に遠方に走到せり。用神若し本宫内卦に在れば、是れ近鄰鄉里に躲れ在るなり。「青龍」「貴人」を帶びれば、是れ良朋好友と與に樵採垂釣し、游玩して日を度るなり。「玄武」「咸池」を加えれば、是れ私下情人を勾搭し、酒色に流連す。「白虎」凶煞に臨めば、是れ強を逞し鬭を好み、夜出で晨歸るなり。若し用神別宮あるいは外卦に落ちれば、那是れ異國他鄕に逃到せるなり。「青龍」「天喜」に遇えば、是れ詩酒をもって自娛し、吳越の山水の間に遨游す。「玄武」「桃花」に逢えば、是れ花を尋ね柳を問い、秦樓楚館に醉臥す。兼ねて「白虎」大煞なれば、則ち是れ武を耀い威を揚げ、綠林海島の中に橫行す。

游魂路上偏遊蕩,歸魂不久定歸宗,游魂而化歸魂,人在途中自後迴歸原籍。歸魂而化游魂,身居舍內將來遍往他鄉。占得游魂之卦,不居旅邸常於路上閒行流蕩忘返耳。若得歸魂之象,觸景懷思故里不久已到家庭矣!游魂若化歸魂,身居逆旅心戀家鄉,但遲弦朔畢竟歸宗。歸魂若變游魂,縱然在舍夢魂已係他鄉。但看何爻發動,便知隱在誰家。要察逃者在何處,將內外卦中發動之爻,並用臨之象細推可知。

「遊魂」卦を占い得れば、人偏えに路上に在りて四處游荡す。「歸魂」卦を占い得れば、不久必定本家に回歸せん。「遊魂」變作して「歸魂」となれば、是れ人還た途中に在りて、日後自ら原籍に回らん。「歸魂」變作して「遊魂」となれば、是れ人雖し家中に在るとも、將來還た他鄕を走り遍かん。遊魂の卦を占い得るは、那人客店にも住まず、常に路上に在りて閒走流蕩して回るを忘るるなり。若し歸魂の象を得れば、那人景に觸れ情を生じ故里を懷念して、不久已に家に到れり。「遊魂」若し「歸魂」に化せば、是れ身旅舍に在りて心家鄕に戀して、半月一月に遲るとも、終に本宗に回るを要す。「歸魂」若し「遊魂」に變ずれば、縱し人家裡に在るとも、夢魂早已他鄕に係れり。至りて哪一爻發動するを看んと要すれば、便ち彼が誰家に躲れ在るを知る。逃者の身何處に在るを察せんと要せば、内外卦中發動の爻を把りて、用神の所臨の神煞卦象と連ねて一竝に細推せば、便ち知るべし。

青龍齋戒及文儒,喜慶門中可訪。卦值青龍發動,青龍者,擅諸喜事,遇之無不吉。逃亡值此或寄於修行慈善之家,或集於誦經念佛之儔,或投於期文儒雅之門,或躲於婚姻喜慶之場,用情詢訪必有佳音。白虎軍兵並屠戶,哀喪之所宜尋。爻逢白虎興隆,白虎者,能持凶惡,臨之無不為害,推遁者,此乃入於將師軍旅之隊,或習於宰牲屠戮之業,或藏於軍兵操演之營,或遁於哀喪舉柩之前,留心密緝可得相逢。

用神「青龍」を帶びれば、逃者多く持齋修行あるいは讀書文雅の家に在りて、喜慶門戶裡に訪ね得べし。卦中「青龍」發動せば、こ一神各樣の喜事を主管して、それに遇えば吉利ならざるなし。逃亡の人若しこ神に臨めば、あるいは修行行善の家に寄身し、あるいは誦經念佛の人群裡に混じり、あるいは文墨を講究する儒雅門第に投奔し、あるいは婚事喜慶を辦ずる場合に躲れ、用心して打聽すれば必ず好消息あらん。用神「白虎」を帶びれば、逃者多く軍營兵伍あるいは屠戶の家に在りて、喪事を辦ずる地方もまた往きて尋ぬるに宜し。爻上「白虎」旺盛に遇えば、こ一神凶惡を主じ、何處に臨めば何處の害を受く。それに據りて逃者の去向を推斷すれば、多半是れ將帥軍旅の隊伍に投入し、あるいは宰殺屠戮の行當に學び、あるいは軍兵操演の營盤に藏れ、あるいは喪を辦し殯を出すの行列の前に混ず。留心して暗訪せば、就能く碰上らん。

雀遇史興從博戲,逢兌卦而習黎園。朱雀為口舌之神,若然發動,則嘵嘵而已。帶兄弟,必隨賭錢博奕之流。如父母,則投富室庸書教讀。加妻財,財流手花酒淫慾之情窩。臨兌卦,則演於戲樂之黎園。武臨鬼發作穿窬,化財爻而貪美色。玄武乃陰私之屬,倘若發動,豈堂堂乎哉?如官鬼,必作穿牆剜壁之主涯。化妻財,決逞攜章挈妓之風流,楊花性態逐處悠悠。

「朱雀」若し「兄弟」と一同に興動せば、逃者賭博の徒に跟從す。若し《兌》卦に落ちれば、則ち戲班裡に在りて戲を學ばん。「朱雀」是れ口舌を主る神にして、それ一發動すれば、非ず則ち爭吵休まず。それ「兄弟」を帶びれば、那人必定賭錢下棋の一夥裡に混ず。「父母」を帶びれば、則ち富家に投じて代わりて文書を寫しあるいは館に坐して書を教う。「妻財」を帶びれば、便ち花酒淫樂の窩裡に流落す。若し《兌》卦に臨めば、則ち梨園戲班中に在りて戲を演じて生と爲さん。「玄武」「官鬼」に臨みて發動するは、牆を穿ち壁を挖るの盗賊を做りに往く。「妻財」を變出するは、則ち女色を貪戀す。「玄武」陰私の一路に屬し、それ若し發動せば、行事那に還た能く光明正大ならんや。それ「官鬼」を帶びれば、那人必ず牆を穿ち壁を剜るをもって營生と爲す。「妻財」を變出せば、則ち一定妓を挾し娼を攜え、風流を放縱して、性情楊花のごとく、處に隨いて飄蕩せん。

勾陳同泥土匠師,帶殺則公差阻滯。勾陳職專田土,又為阻滯之神,慣隱叛亡,若值發動乃是鋤泥漏土之作家、或椿牆造室之師流、或帶曾鬼則公門之役拘留。騰蛇共閒遊光棍,遇子則僧道牽連。騰蛇本主牽連,善為羈絆,若加發動,必主勾引乃結遊手好閒之輩,又同調歌喧樂之朋。若逢子孫,則羅齊於古剎或煉藥于丹丘逢場作戲走馬秋遷,非僧非俗假道假仙。

「勾陳」發動するは、逃者泥水匠作の中に混ず。さらに凶煞を帶びれば、便ち是れ公差に拘住せられて耽擱せられたるなり。「勾陳」は專ら田土を管し、また是れ阻滯の神にして、最も能く逃亡の人を藏め起く。それ若し發動せば、那人便ち泥を鋤り土を挑ぐの匠作、あるいは牆を築き屋を蓋うの師傅なり。若しさらに「官鬼」を帶びれば、那は則ち衙門差役に拘留せられたるなり。「騰蛇」發動するは、逃者游手好閒の光棍と伍を爲す。若しさらに「子孫」に遇えば、便ち僧道と牽連あらん。「騰蛇」は本來牽連を主じ、最も善く人を羈絆す。それ若し發動せば、必定人に勾引せられ、游手好閒の徒と結交し、また曲を唱え樂を取るの朋輩の中に混ず。若し「子孫」に逢えば、那則ち古剎裡に聚まり、あるいは丹丘に藥を煉り、場に逢い戲を作し馬を走らせ集に趕き、僧ならず俗ならず、假りに道士神仙を充つなり。

乾為寺觀馬坊城子及高樓。用在乾宮,乃削髮於上方古剎、或禱祈於社廟淫祠、或藏馬廄之中、或遊騾營之側、或揚鞭策馬、或題腳隨騾、或高樓邃開以盤桓、或城垣臺堡以棲遲,如斯之地宜捕宜尋。兌作庵堂酒肆魚池兼水閣。用臨兌澤,乃為近澗近水之幽居,半村半滸之人家,躲避於茅庵草舍之中,逃窩於魚池會釁之傍,茶肆中洗盞烹茶酒樓上當爐遞酒銅雀臺前問信,滕王閣上尋蹤,如此之所可緝可擒。

用神《乾》宮に落つれば、逃者は寺觀・馬坊・城堡あるいは高樓に在り。用神《乾》宮に在るは、あるいは髮を削り家を出でて山上の古剎にあり、あるいは社廟野祠裡に在りて禱告し、あるいは馬廐の中に藏れ、あるいは騾馬營の邊に游荡し、あるいは鞭を揚げ馬に騎り、あるいは騾子を牽きて脚夫と爲り、あるいは深邃の高樓上に盤桓し、あるいは城牆臺堡裡に棲身す。こらの地方みな往きて搜捕尋訪するに宜し。用神《兌》宮に落つれば、逃者は庵堂・酒肆・魚池と水閣の一帶に在り。用神《兌》澤に臨むは、多く是れ溪に靠り水に近きの幽僻の居處にして、半ば是れ鄉村半ば水邊に臨むの人家なり。あるいは茅庵草舍の中に躲れ、あるいは魚池水邊に藏れ、あるいは茶館裡に在りて盞を涮ぎ茶を烹じ、あるいは酒樓上に在りて壚に當り酒を遞る。彷彿として銅雀臺前に消息を打聽し、滕王閣上に蹤跡を尋訪するがごとし。こ一類の地方みな緝捕擒獲すべし。

坎隱江湖之口。坎宮居水,逃者必隱江漢之間,或之舟於洞庭,或乘槎於震澤,或飄於大海,或滯於長江,清泉洗耳濯足,長流渺渺茫茫逐處堪留。巽藏草竹之間。巽宮屬木,遁者必匿於丹丘之下或結爐於蒼松喬木之中,或駐節於茂林修竹之間,攀蘿蓋體積草藏身密密森森隨方可寓。離當術士之門或逃爐冶。離本南方赤焰之火,乃託身於絲蘿之店,寄跡於醫卜之門,燒窯陶鑄之爐冶文章纏緯之方家。

用神《坎》宮に落つれば、逃者江湖水口に藏れ在り。《坎》宮水に屬し、逃者必定長江漢水の間に隱匿せん。あるいは舟を駕りて洞庭湖上に停まり、あるいは木筏に乘りて太湖(震澤)に漂い、あるいは大海に漂泊し、あるいは長江に滯留す。清泉を用いて耳を洗い足を濯ぎ、無邊無際の長流に順いて、處處みな身を留むべし。用神《巽》宮に落つれば、逃者草木竹林の間に藏れ在り。《巽》宮木に屬し、逃者必定山丘林下に躲れ、あるいは蒼松喬木の中に爐竈を支え、あるいは茂林修竹の間に脚を歇む。藤蘿を攀じて身を遮り、野草を積みて形を藏め、それらの密密森森たる去處、處に隨いて棲身すべし。用神《離》宮に落つれば、逃者は術士の門に在り、あるいは窯冶爐竈に投奔す。《離》は本來南方赤焰の火にして、逃者便ち絲蘿雜貨の店に身を托し、醫卜術士の門に跡を寄せ、あるいは窯を燒き陶鑄するの爐冶の中に在り、あるいは文章圖讖を講ずるの方家門下に在るなり。

震乃船枋之所,或躲木行。震屬東方,本旺之卿船舫安置巨船盤桓,棲身於木牌之上,閃跡於林樹之中,假扮撐船渡子借形釣艇漁翁。艮往山林,或與少男共往。艮為峻聳之危峰,巍峨之門壑探仙株避於幽谷,攜少子棲於深林,沿山密緝必得其蹤。坤行墳地,或隨老嫗同居。坤為重地廣大無窮,高陵古蹟埋名僻壟荒塋避難。伴老婦於故里住寡嫗之寒廬牛欄之內,宜搜墳墓之中可獲。農夫問信,牧子傳音。細觀動靜,便見行藏,既仗卦爻,何愁逃失?

用神《震》宮に落つれば、逃者は船坊碼頭に在り、あるいは木行裡に躲れ在り。《震》東方に屬し、正にそれが當旺の地なり。那人あるいは船塢大船上に盤桓し、あるいは木排之上に身を棲め、あるいは樹林の中に跡を隱し、あるいは假扮して船を撑ぐるの渡子と爲り、あるいは裝いて垂釣の漁翁と作す。用神《艮》宮に落つれば、逃者山林に進み入り、あるいは少年男子と與に同行す。《艮》是れ高聳の險峰・巍峨の山門溝壑なり。那人あるいは幽谷に入りて仙を尋ね藥を採り、あるいは少年を攜えて深林に棲身す。山に沿いて暗訪せば、必ず蹤跡を找著せん。用神《坤》宮に落つれば、逃者墳地に走向し、あるいは老婦に跟いて同住す。《坤》是れ厚重廣大無邊の土地なり。那人あるいは高陵古跡の間に姓を隱し名を埋め、あるいは偏僻の荒墳野冢裡に難を避け、あるいは故鄕に在りて老婦人に陪り、寡婦の寒舍あるいは牛欄裡に住す。墳墓の間に搜尋すれば便ち尋獲し得べし。農夫に向かいて打聽し、牧童に請いて話を傳えしむるも、また是れ辦法なり。細かに六爻の動静を看れば、則ち行蹤去向を看み出すべし。既に卦爻憑る可きあれば、還た人の逃げ掉ぐるを愁うや。

潛身避難章第一百三十七

(以福神為主,用象為憑。)人逢離亂避凶方,或為官災去躲藏,用旺子興無患難,世空身陷永平康。遭逢離亂之世,致罹兵火之危,欲遠官非或卻沉痾卜幽隱遁,須得用爻旺相,子孫發動,乃為吉慶,駢臻移避安穩,又得世空身空則不受克,乃僑居巍座遠禍康寧矣!

本章は難を避け身を藏るるを占い、「子孫」(福神)をもって主とし、各人の用神をもって憑とす。人亂世に遇上りて凶險の方位を躲開し、あるいは是れ官司災禍に因りて往きて身を藏る。用神旺相・「子孫」興動なれば則ち患難なく、「世爻」落空・卦身陷空すれば反って長く平安を保つ。亂離の世に遭逢し、兵火の危に遇上り、官非を躲開せんと欲し、あるいは重病を避けて隱居の處を卜問するに、須らく用神旺相・「子孫」發動を得べし。那始めて是れ吉慶にして、各樣の好處一齊に來り、遷移躲避みな安穩なり。さらに若し「世爻」と卦身とみな落空せば、反って剋傷を受けず、那便是れ高處に僑居し、禍患に遠離して康寧を得るなり。

六爻安靜官無氣,任爾行藏盡不妨,鬼縱不搖來克世,難逃坎坷未為昌。避難之人不宜動擾,所忌者官鬼也,但得官衰卦靜,則心安禍免矣!若官鬼雖然不動而來克世者,乃餘禍未除,終有累害,防之防之!用投墓庫難離脫,主變生扶往必良。墓庫者乃禍祟之門也,若用爻變入此門,如投羅網災禍難脫,但得用爻化出生扶,急遷別地遠避其危耳。

六爻安静にして「官鬼」氣なければ、汝走らんと欲するも留まらんと欲するも妨礙なし。「官鬼」縱し發動せずとも、只だそれ來りて「世爻」を剋せば、就舊として坎坷を躲開しがたく、亨通と算すべからず。難を避くるの人は卦爻の動擾を宜しとせず、所忌諱の正に是れ「官鬼」なり。只だ官爻衰弱・六爻安静なれば、則ち心安くして禍を免れん。若し「官鬼」雖し發動せざるあれども、卻って來りて「世爻」を剋せば、那是れ殘餘の禍患未だ除かれず、終に還た連累あらん。務めて提防すべし。用神墓庫に落入れば、就中脱げ出ること難し。用神生扶を變出せば、別處に遷往して必定順利なり。墓庫是れ禍祟聚集の門にして、用神若しこ門に變入れば、就く自ら羅網に投ずるがごとく、災禍脱しがたし。只だ用神生扶の爻を變出せば、則ち當に趕緊別地に遷往して、遠くこ場の危難を躲開すべし。

助鬼傷身風助浪。官鬼能興禍患,加財動來助,如虎添翼,又來克世者,決有大禍,譬如舟車行於湖海之中,只求安靜,豈當風隨浪湧浪隨風威危險於頃刻之間,斟酌斟酌!隨官入墓雪加霜。墓者墓庫也,身世入墓乃為不吉,若又隨鬼入墓,大有凶禍,譬之嚴冬草木既經霜伐,又加雪壓,人本避難,爭奈禍患接踵而來,慎之!慎之!

「妻財」發動して往きて「官鬼」を助けて卦身を傷剋するは、那是れ風浪勢を助くるなり。「官鬼」本來能く禍患を興起し、さらに「妻財」發動して來りてそれを助ければ、虎に翼を添えたるがごとし。それ若しまた來りて「世爻」を剋せば、必定大禍あらん。譬えば舟車湖海の中に行くに、本來只だ平穩を求むるに、那に禁え得んや風浪に隨いて起こり浪風に隨いて高く、頃刻の間に便ち傾覆の險あらん。務めて斟酌再三を須とす。「世爻」「官鬼」に隨いて一同に墓に入るは、那是れ雪上霜を加うるなり。墓は則ち墓庫にして、卦身と「世爻」の墓に入るは本來已に不吉、若しさらに「官鬼」に隨いて一同に墓に入れば、則ち大いに凶禍あり。譬えば嚴冬の草木先に霜に打たれ、また雪に壓せらるがごとし。人本來是れ出でて難を避くるに、無奈何禍患偏偏として踵を接して至る。慎まざるべからず。

混占去向何方吉,福德臨之便曰祥,官入木中東有禍,子居水上北無殃。若問四隅之內,吉者何所,切忌官鬼興附之方,如木鬼要忌東方,火鬼莫去南鄉之類。最喜子孫生旺之地,如子屬金宜往西邊,子臨水必去北疆,餘皆仿此。

若し泛泛と何の方向に往けば吉なるを占わば、只だ「子孫」(福德)哪一爻に臨むを看、那箇の方位便ち吉祥なり。「官鬼」木に屬するの東方に禍あり、「子孫」水に屬するの北方に災なし。若し四方の内哪一處吉利を問わば、切に「官鬼」旺盛の所附の方位に往くを忌む。譬えば「官鬼」木に屬すれば則ち東方を忌み、「官鬼」火に屬すれば則ち南方に往くなかれ。その餘推して類すべし。最も喜ぶは是れ「子孫」生旺の方位なり。譬えば「子孫」金に屬すれば則ち西邊に往くに宜しく、「子孫」水に屬すれば則ち北方に往くべし。その餘みなこ箇の辦法に照りて推斷せよ。

鬻身投主章第一百三十八

(以世應為主,父母為憑。)命運乖違,必致鬻身延歲月。年時饑饉,還須投主度晨昏。要決平生之事,當尋持世之爻。不破不沖,百年可輔。落空落陷,一載難從。鬻身者,出乎不得已,須擇良善之生,若得世爻旺相生扶,可以聊生,若世落空亡或值日沖月破,雖是暫時安置,畢竟終身落寞,縱然勉強,終是不久者耳。

本章は身を賣りて主家に投靠するを占い、「世」「應」をもって主とし、「父母」をもって憑とす。命運順ならざれば、則ち好くのみ身を賣りて活命を求む。年成饑荒なれば、また只だ主家に投靠して口飯を混ぜ得るのみ。こ一生の歸宿を斷ぜんと要せば、當に「世」を持する那一爻を看るべし。それ破に遭わず沖を受けざれば、能く主家を輔佐して一輩子すべし。それ落空陷空せば、一年も待ち住むべからず。身を賣るは本來不得已に出づ。須らく善良の人家を挑選して身を安んずべし。若し「世爻」旺相にしてまた生扶を得れば、還た能く勉强して日を度るべし。若し「世爻」「空亡」に落ち、あるいは日辰に沖せられ月建に破せられれば、雖し暫時安頓し下ぐるとも、終身還た是れ潦倒落寞にして、縱し勉强留下すとも、待つこと長久ならざらん。

鬼立世中,殃有纏身之擾。空臨應上,主無顧己之情。為禍為災,無非官鬼,若來持世,則災生禍擾。應為主象,若值空絕,只可苟延歲月,是無作養厚情。父母生身,蒙上輩維持之寵。弟兄克世,被同人謗陷之憂。父母乃是主家長上之尊,若生身生世者,常垂青目之盼。兄弟乃同輩之儔,倘來克世,則彼肆嫉妨之謀。

「官鬼」「世爻」上に坐せば、災殃便ち身に纏いて去らず。「應爻」落空せば、主人自己に對して情分なし。禍を作し災を生ずるは非ず則ち「官鬼」なり。それ若し「世」を持せば、災禍則ち身に隨いて生ず。「應爻」は主家を代表し、それ若し落空臨絶せば、自己只だ苟且して日を度るのみにして、主家栽培體恤の厚意なし。「父母」卦身を生扶するは、是れ長輩の照顧恩寵を蒙るなり。「兄弟」「世爻」を剋するは、是れ同輩の毀謗陷害を受くべし。「父母」は主家の長上尊親を代表し、それ若し卦身を生じ「世爻」を生ぜば、主人便ち常常另眼相看せん。「兄弟」は同輩の人を代表し、それ若し來りて「世爻」を剋せば、それらの人則ち手を放手して嫉妒妨害の手段を施展せんとす。

世沖父位,主僕無緣。財合身官,起居有利。父為主世為我,不可相戕,若值沖剋,似為無緣不合難以相利。財為衣祿,若得生合世爻,則衣祿無虧利資有望。子旺財明多積蓄,史興鬼發染災非。子動生財,財因子助,乃積蓄豐餘津津不竭。鬼同兄發鬼耗官災,乃災生財散,件件不實耳。

「世爻」「父母」の位を沖剋せば、主僕の間緣分なし。「妻財」卦身・「官鬼」と相合すれば、衣食起居便ち著落あらん。「父母」は主家を代表し、「世爻」は自身を代表す。两者互いに殘害すべからず。若し彼此沖剋せば、便ち無緣不合にして、互いにその利を得ること難し。「妻財」は衣食俸祿を代表し、それ若し「世」を生じ「世」と合せば、衣祿則ち虧欠せず、還た能く錢を攢え下ぐるを指望すべし。「子孫」旺にして「妻財」明朗なれば、積蓄便ち多し。「兄弟」旺にして「官鬼」動けば、則ち災禍是非に沾染せん。「子孫」發動すれば能く「妻財」を生じ、「妻財」「子孫」の相助を得れば、積蓄便ち豐厚にして竭きず。「官鬼」と「兄弟」と一同に發動せば、「兄弟」財を耗し「官鬼」災を招きて、於是災禍一生じ錢財一散じ、樣樣みな實處に落ち得ざらん。

鬼動並日辰傷世身,受天殃。父興同應位合財室,遭主玷。卦中最忌者,官鬼也。若發動又同日辰克世者,須防不測之災。財者,妻也。若父爻並應爻合財者,則主婢淫混。多是多非,蓋為動爻臨朱雀。常來常往,皆因主象值游魂。朱雀主口舌,若值動爻,則終朝咭聒寢食不寧。游魂為遊蕩,若卜此卦,乃流蕩忘返萍蹤浪跡之徒耳。再推之卦之合沖,方決始終之遐邇。之卦者,變卦也。細辨其中之沖合,可斷終身之吉凶耳。

「官鬼」發動してまた日辰と連ねて一同に「世爻」と卦身とを傷剋せば、則ち天降の殃に遭わん。「父母」興動して「應爻」と與に一同に「妻財」を合住せば、家中の妻室則ち主人の玷汙を受けん。卦中最も忌諱するは是れ「官鬼」なり。それ若し發動し、また日辰と與に一同に「世爻」を剋せば、則ち意外の災を防ぐを要す。「妻財」は此處妻室を代表す。若し「父母」爻「應爻」と連ねて一同に來りて「妻財」を合せば、那則ち家中の婢妾人と淫亂混雜するを主す。是非特別に多きは、是れ動爻上に「朱雀」に臨むが爲なり。主人家裡の人來人往定まらざるは、是れ主象「遊魂」卦上に落つるが爲なり。「朱雀」は口舌を主じ、それ若し動爻に臨めば、則ち整天吵嚷して休まず、睡覺喫飯に至るまで安寧ならず。「遊魂」は游荡を主じ、若しこ樣の卦を卜得れば、那家主人便ち流蕩忘返・萍蹤浪跡の輩なり。此外還た變卦中の沖合を推詳して、始めて一生の遠近始終を斷定すべし。所謂之卦は則ち是れ變卦にして、細かに其中の沖合を辨じれば、便ちこ一生の吉凶を斷ずべし。

投充兵卒章第一百三十九

(以世身為主,財福為憑。)投兵須把世爻詳,逢旺逢生去必昌,若遇旬空無對敵,如逢月破喪他鄉。凡占投充兵者,世以為用,但得日辰生世或世旺相,則功成利厚力加體康,若德旬空,則無人對敵。若逢月破,則大有刑傷,大不吉利。

本章は軍に投じ兵を當るを占い、「世爻」と卦身とをもって主とし、「妻財」「子孫」をもって憑とす。軍に投ずるに須らく「世爻」を把りて推詳すべし。それ旺に逢い生に逢えば、こ去必定順遂せん。それ旬空に落つれば、便ち人の汝と對陣するなし。それ月破に遭えば、則ち客死他鄕せん。およそ兵卒に投充するを占うに、「世爻」をもって用神と爲す。只だ日辰「世爻」を生じ、あるいは「世爻」本身旺相せば、就能く功を立て利を得て、氣力體魄みな强健ならん。若し「世爻」旬空に落ちれば、便ち人の汝と交鋒するなし。若し月破に遭えば、則ち大いに刑傷ありて、極めて吉利ならず。

隨官入墓身遭厄,助鬼傷身命受殃。隨軍出戰,所忌者官也。若臨世臨身臨命而入墓者,名曰隨鬼入墓,必有喪亡之凶難。鬼宜安靜,若逢財動能助鬼興,又傷身世者,名曰助鬼傷身,決主身陷命傾,難歸鄉井。官鬼若還沖克世,曾如不去反為良。軍旅之忌,惟以官鬼,若來沖世,不過被彼克伐,未決輸贏。若來克世,大有刑傷,乃未沾利祿,選遭戕戮。不如安分,且守故鄉。

「世爻」「官鬼」に隨いて墓に入れば、自身厄難に遭わん。「妻財」「官鬼」を助けて來りて卦身を傷れば、性命災殃を受けん。軍に隨いて出征するの所忌諱は正に是れ「官鬼」なり。それ若し「世爻」に臨み、卦身に臨み、本命に臨みてまた墓に入れば、則ち「隨鬼入墓」と叫作して、必ず喪亡の凶險あらん。「官鬼」安静を宜しとす。若し「妻財」發動して往きて官爻を助長し、また來りて卦身と「世爻」とを傷剋するに遇えば、則ち「助鬼傷身」と叫作して、必定身陣中に陷り性命傾覆して、家鄕に回ることを得ざらん。「官鬼」若し還た「世爻」を沖剋せば、那則ち往かざるに如かず。行伍中所忌は只だ「官鬼」なり。それ若し來りて「世爻」を沖せば、不過對方に壓制せらるるにして、勝負還た未だ定まらず。それ若し來りて「世爻」を剋せば、則ち大いに刑傷ありて、功名利祿一点も沾著せず、反って先に殺身の禍に遭わん。倒不如安分守己して、故鄕に留まるなり。

土官克世遭坑陷,金鬼沖身刀箭傷,水鬼定然逢波險,火官必主犯紅光,木爻值鬼多刑責,福德交重最吉祥。克世之官,大凶之象,須分五屬可以拒避,如鬼屬土,防彼掘陷坑入,又防疾病。金鬼忌伊利鋒刀箭,及防跌蹼。水鬼必設背水之略,又被風波險阻。火鬼唯逃火患,又慮燒屯之劫。木鬼是有鞭樸之刑。子孫為和解之神,須得一發,則萬禍自消矣!

「官鬼」土に屬して來りて「世爻」を剋せば、陷坑に落ち入るを防ぐを要す。金に屬して卦身を沖剋せば、刀箭の傷を防ぐを要す。水に屬せば必ず風波の險に遇わん。火に屬せば必ず血光の災を犯さん。木に屬せば則ち多く鞭責の刑を受けん。唯だ「子孫」(福德)の交爻・重爻をもって發動する有りて、始めて最も吉祥なり。來りて「世爻」を剋するの「官鬼」是れ大凶の象にして、須らくその五行屬性を分かち清めて始めて躲避し得べし。「官鬼」土に屬すれば、敵人の陷坑を挖ちて人をして跌入せしむるを防ぎ、また疾病を防ぐを要す。金に屬すれば、それが鋒利の刀劍箭鏃を忌み、竝びに跌扑摔傷を防ぐを要す。水に屬すれば、敵人必ず背水の計を用いて、自己また風浪阻險に遭わん。火に屬すれば、只だ火攻を躲避し得、還た營屯を焚燒するの劫難に慮及を要す。木に屬すれば、則ち是れ鞭笞杖責の刑あらん。「子孫」是れ化解の神にして、只だそれ一發動せば、萬般の禍患自然消除せん。

世去克他宜出戰,應來克我莫登場。世為我,應為彼,若世克應爻,則戰必勝彼。應若克世,彼必多能。財旺餉資加倍得,兄興誠恐滅兵糧。財乃口糧,旺相則豐餘,休囚則不敷,兄為耗祟,安靜則可。發動,則有扣除之患。官爻持世無沖剋,必作先鋒佐帝皇。官爻最宜持世,又宜安靜旺相,則有奇能美爵。若值沖剋,必有奸佞竊奪功權之禍。

「世爻」往きて對方を剋せば則ち出戰に宜しく、「應爻」來りて我を剋せば則ち上陣するなかれ。「世爻」は我を代表し、「應爻」は敵方を代表す。「世爻」「應爻」を剋せば、交戰必定彼に勝たん。「應爻」若し來りて「世爻」を剋せば、那是れ敵人本領さらに強し。「妻財」旺相なれば、軍餉加倍して領到し得。「兄弟」興旺なれば、只だ糧草を斷たれんことを怕る。「妻財」は口糧を代表す。旺相なれば則ち豐足有餘にして、休囚なれば則ち接濟上がらず。「兄弟」是れ耗散の祟にして、それ安静なれば還た好し、一旦發動すれば、糧餉則ち剋扣せらるるの隱憂あらん。「官鬼」爻「世」を持して沖剋を受けざれば、必ず能く先鋒を當りて、帝王を輔佐せん。官爻最も「世」を持するを宜しとし、また安静旺相を宜しとす。那則ち人に過ぎたる本領と美好の爵祿とあらん。若しそれ沖せられ剋せられれば、必ず奸佞の徒の自己の功勞と權位とを竊奪するあらん。

出家修行章第一百四十

(以身世為主,金木為憑。)羽士全真,跨鶴乘牛而脫俗;緇流守戒,明心見性以離塵。本官寅卯,允宜道院仙家;金卦酉申,尤利空門佛子。世靜善能和眾,身安但可隨緣。道士宮觀羽衣蹁躚、釋子寺庵緇衣守或脫俗離塵入虛空境界也。木主發生,乃仙家鉛汞丹鼎鍊度之處,是以青陽寅卯離得,生生不己。金位梵宇西方正釋氏慈悲,方便超度之門,故金天酉申水賴化化無窮,又得子孫世靜利於十方供養,本身寧諡尤便隨處結緣也。

本章は家を出でて修行するを占い、卦身と「世爻」とをもって主とし、金木両行をもって憑とす。道士全真は鶴を跨り牛に騎りて世俗を超脱し、僧人は戒を持し心を明め性を見て紅塵に遠離す。卦宮木に屬し爻「寅」「卯」に值るは、道院に入りて仙家と爲るに宜し。卦宮金に屬し爻「酉」「申」に值るは、尤も佛門に入りて釋子と爲るに宜し。「世爻」安静なれば便ち善く衆人と相處し、卦身安穩なれば便ち緣に隨いて日を度るべし。道士の宮觀裡に住んで羽衣飄擧し、僧人の寺庵中に住んで緇衣持戒するは、みな是れ俗を脱し塵を離れて、空寂の境界に進み入る人なり。木は生發を主じ、正に是れ仙家の鉛汞丹鼎をもって煉度するの所なり。故に東方寅卯木その位を得れば、便ち生生して已まず。金位西方に在り、正に是れ佛門梵宇の慈悲方便・衆生を超度するの門なり。故に「酉」「申」金爻その所を得れば、便ち化化として窮まらず。再び「子孫」爻在りて「世爻」安静を得れば、十方の供養を受くるに便利にして、本身安寧なれば、さらに便りに處に隨いて人と緣を結ぶべし。

既旺既相,宜中之士綏禎。升陰昇陽,物外之人迪吉。華蓋臨身應為僧道,孤辰值卦當作虛無。出家身世旺相,是寰宇中真正之善士,而又值升進少陽少陰太初之若誠為方外之吉人。華蓋者,卦中正月戌、二月未、三月辰、四月丑、五月又行未占只此四位輪之。孤辰者,春巳、夏申、秋亥、冬寅,凡占出家,如值身,當為僧道,設若俗人得之,畢竟難為子息也。

卦身と「世爻」と既に旺かつ相なるは、是れ世間眞に道行あるの善士なり。爻象上昇して陰陽位を得るは、是れ方外の人の吉兆なり。「華蓋」卦身に臨めば、こ人當に家を出でて僧道を做すべし。「孤辰」卦中に落つれば、こ人當に虛無の門に歸すべし。出家人卦身「世爻」旺相を占い得れば、便ち天下間の眞正の善士なり。再び爻象上昇し、少陽少陰太初の位に歸するに逢えば、確かに是れ方外の吉人なり。所謂「華蓋」は、卦中の排法は正月戌に在り、二月未に在り、三月辰に在り、四月丑に在り、五月また輪回して未に在り、只だこ四箇の地支上に循環す。所謂「孤辰」は、春天巳に在り、夏天申に在り、秋天亥に在り、冬天寅に在り。およそ出家を占うに、「孤辰」若し卦身に臨めば、こ人當に僧道と爲るべし。假使是れ俗人占い得れば、那終に子嗣を得難し。

身爻克世,出家守正如心。世應比和,行止謀為稱意。世雲克身,道境僧堂宜斂足,財來伐世,檀那施主盡孚誠。如卦身克世,乃守身正行出家焚修,無不遂心。而卦中世應一體不犯侵奪,比並安和,則所作所為悉皆如願也。至如世爻克害身爻,僧道則宜守規養靜,不得野走閒行,慎之有益。如財爻克我世爻,則十方施主善人都得開心見誠,盡來舍施,雖動何妨。

卦身「世爻」を剋すれば、家を出でて正道を守持すれば便ち稱心なり。「世」「應」比和せば、行止謀劃みな如意なり。「世爻」反って往きて卦身を剋せば、道觀僧堂裡に在りて則ち當に脚步を收斂すべし。「妻財」來りて「世爻」を剋せば、則ち施主檀越みな誠をもって相待す。若し卦身「世爻」を剋せば、那是れ能く身を守り行を正して、出家焚修の人にして、心に遂わざるなし。卦中「世」「應」渾然一體にして、彼此相侵奪せず、和順相安なれば、那麼所作所爲みな願いのごとくなるを得。至りて「世爻」反って卦身を剋害せば、僧道則ち當に清規を守り靜定を養い、四處閒游亂走すべからず。謹慎して始めて益あらん。若し「妻財」爻來りて我が「世爻」を剋せば、那麼十方の施主善人みな開誠相待して、紛紛として前來布施せん。こ一爻縱し發動すとも妨なし。

一位父重,變遷事務。六爻安靜,納福清規。財旺逢生,廣收貯福田之利益。鬼興帶貴,好參謁祿位之官員。卦爻不妄動,一交一重即有變更遷易,庶務顯著昭告之機,若究六爻安然不動,則禪關道範享福無涯也。論財為養命之源,如得旺相,又敵逢生大宜福田廣種,倉庫充盈。若見官爻帶貴及青龍而動,尤利於參貴,謂官大有攸往之象。

卦中一位の「父母」爻重疊發動あれば、事務則ち變動遷移せん。六爻安静して、始めて能く清規裡に福分を安享せん。「妻財」旺相にしてまた生に逢えば、便ち福田の利益を廣收せん。「官鬼」興旺にしてまた貴人を帶びれば、正好祿位あるの官員に參謁すべし。卦爻本來妄動すべからざるにして、一交一重の間に便ち變更遷移ありて、各樣の事務みな此處に端倪を顯す。若し細かに六爻安然として動かざるを究めば、那麼禪門道觀中に福を享くること邊なし。「妻財」是れ命を養うの根源にして、若し旺相を得、また生扶に逢えば、則ち大いに福田を廣種するに宜しく、倉庫充盈せん。若し官爻の貴人および「青龍」を帶びて發動するを見れば、尤も貴人に參謁するに利あり。こ是れ官爻大いに爲す有り、前往に宜しきの象なり。

勾陳持世俗緣纏,白虎加身官訟擾。父母合身,蒙師接引;青龍附體,仗貴周全。勾陳持世,繫根生土養之處,故主俗家塵事牽纏,白虎臨身,則驚動官訟擾害。設若父母合身合世,有承蒙師相接引之兆。果如青龍持世,則全仗貴人雜持斡旋之徵矣!財之官鬼,被賊被冤。煞並勾陳,遭磨遭障。陳臨兄動,主法卷意外之勾連。空值父爻,定經文破遺之阻節。財爻之化官鬼,被惹賊子或遭冤抑之情狀。煞爻並值勾陳,於犯殃魔或業障之欺凌也。勾陳臨於兄動,內主勾連經典之事緒。父若落空,有破阻文書之遺失。

「勾陳」「世」を持するは、是れ俗家の因緣身に纏うなり。「白虎」卦身に臨むは、是れ官司訟累相擾するなり。「父母」卦身に合するは、是れ師父の接引を蒙るなり。「青龍」身に附するは、是れ貴人の周全に仗るなり。「勾陳」「世」を持するは、根生土養の位置に屬す。故に俗家の塵事の牽纏清からざるを主す。「白虎」身に臨めば、則ち官司を驚動し騷擾を遭受せん。若し「父母」卦身と合し「世爻」と合せば、便ち師長の接引を承蒙するの徵兆あらん。若し眞に是れ「青龍」「世」を持せば、那則ち全く貴人の中より扶持斡旋するに仗らん。「妻財」變作して「官鬼」となれば、賊に遭い冤を受くべし。凶煞「勾陳」と同位なれば、魔難に遭い業障を受くべし。「勾陳」「兄弟」に臨みて發動せば、法事經卷上に意外の牽連あるを主す。「父母」爻落空せば、則ち經文文書必ず破損遺失の阻隔あらん。「妻財」爻「官鬼」に變成るは、是れ盗賊に惹著しあるいは冤抑を蒙るの情形なり。凶煞「勾陳」と同臨するは、是れ災魔に觸犯し業障に欺かるるなり。「勾陳」「兄弟」に臨みて發動するは、内裡經典法事上の糾纏を主す。「父母」若し落空せば、則ち文書の毀せられ阻せられ、經卷遺失の事あらん。

父母貴交,則父師通聖。子孫龍並,則徒弟齊賢。二父克身,心被俗家之絆重。官傷世體,遭枕蓆之災。印綬為出家人之父祖,天貴同宮則靈通神聖。福德為虛無子之後嗣,青龍其位,則智慧賢能。重重父母克世爻,方寸被俗家之羈絆。疊疊官爻傷世象,四體有采薪之憂煩。

「父母」爻上に貴人を帶びて發動すれば、師父便ち靈に通じ聖に入らん。「子孫」爻上に「青龍」を竝べれば、徒弟便ち箇箇賢能ならん。两重の「父母」卦身を剋せば、心思俗家に牽絆せらるること重し。「官鬼」「世爻」を傷剋せば、則ち臥病枕席の災あらん。「父母」(印綬)は出家人の師父祖師を代表し、若し天乙貴人と同宮なれば、師父便ち靈通神聖なり。「子孫」(福德)は出家人の徒弟後輩を代表し、若し「青龍」こ一爻上に在れば、徒弟便ち智慧賢能なり。重重疊疊の「父母」爻「世爻」を剋するは、是れ心裡俗家事務に羈絆せらるるなり。層層疊疊の官爻「世爻」を傷剋するは、則ち身體疾病の憂煩あらん。

財陷則枉開疏簿,鬼空則徒費謀為。純陽易於修煉與參玄,亂動難為坐禪而入定。寺院募緣,全憑註疏題名財將則寫之無益。釋道謀作必得動止合規。鬼空,則設亦徒勞。艮坤利巖谷中棲身隱跡,離巽堪城市裡養性修真。煞值游魂,休遊雲水居衰絕,莫置田園。艮山坤土,深巖隱而吸月食霞。離雜巽卑,鬧市居而閉開卜跡。煞值游魂,不利天涯海角。世居衰絕,何須阡陌田莊。

「妻財」陷空せば、白く化緣簿を攤開するも人の寫くなし。「官鬼」落空せば、一切の謀劃みな白費なり。卦純陽を得れば、修煉參玄しやすし。六爻亂動せば、就中坐禪入定しがたし。寺院の緣金を募化するは全く疏簿上に名を題して捐を認むるに憑り、「妻財」若し陷空せば、簿子寫くともまた用なし。僧道事を謀るに、必ず行止みな規矩に合乎るを得べし。「官鬼」落空せば、縱し法を設けて安排するも亦是れ徒勞なり。用神《艮》《坤》に落つれば、岩谷の中に棲身隱跡するに宜し。《離》《巽》に落つれば、則ち城市裡に在りて性を養い真を修すべし。凶煞「遊魂」卦上に落つれば、則ち再び四方を雲游するなかれ。「世爻」衰絶の地に落つれば、則ち田産を置辦するなかれ。《艮》是れ山と爲し《坤》是れ土と爲す。深岩の中に隱れて月を吸い霞を食うに宜し。《離》文明に屬し《巽》性は卑順なり。鬧市中に居住して門を閉じ跡を斂むべし。凶煞「遊魂」に值れば、則ち天涯海角に浪跡するに利あらず。「世爻」衰絶の鄕に處せば、また何必田莊阡陌を經營せんや。

世空身旺,此是地行之仙。子動妻搖,斯為還俗之漢。寶剎無塵緣身空之不動,琳官獨盛取應旺之來生。世空身旺相,地行之仙,與子動顯妻財,還俗之漢也。業林金璧輝煌,為身空不動。道境琳琅隆盛,緣應旺生身。世奇應偶身靜神清,合世生身壽高德邵。兄動則業根難嚴滅,身興則俗債未完。世居陽,應居陰,神宇清,而身官靜世得生身得合,德業大而年壽高。兄動則慾火方熾,身興則俗緣未除。

「世爻」落空して卦身旺相なれば、こ是れ人間を行走するの地仙なり。「子孫」發動して「妻財」搖動せば、那是れ還俗せんとする人なり。寶剎清净無塵なるは、是れ卦身空にして動かざるが爲なり。道觀興盛華美なるは、是れ「應爻」旺にして來りて生ずるが爲なり。「世爻」落空・卦身旺相なれば、便ち地行の仙なり。「子孫」發動してまた「妻財」を顯出せば、便ち還俗せんとする漢子なり。叢林寺院金碧輝煌なるは、卦身空にして動かざるに緣る。道觀樓宇琳琅隆盛なるは、「應爻」旺相にして卦身を生ずるに緣る。「世爻」奇(陽)に居り「應爻」偶(陰)に居れば、卦身安静にして神志清明なり。用神「世」と合し身を生ぜば、便ち壽高くして德望隆ならん。「兄弟」發動すれば則ち業根滅盡しがたく、卦身旺動すれば則ち俗債未だ償い盡くさず。「世爻」陽位に在り、「應爻」陰位に在り、廟宇清幽にして、卦身と官爻と安静に、「世爻」また生を得合を得れば、那則ち德業深厚にして年壽高長ならん。「兄弟」發動するは、是れ欲火正に熾んなり。卦身旺動するは、是れ塵緣未だ斷たざるなり。

世應不和身妄動,衛匪大神授受之,正傳歲君交作父加臨身,獲大君寵恩之上錫。試觀大易六爻,妙在玄機一洩。佛老在世應比和,和則有緣有法,今乃世應相剋而身又妄動,此僧此道,決非天神正之妙。太歲若動又在父母之位,則師公父祖必受至尊恩寵之頒錫也。試考周易經書全有六爻判斷,若於虛無事蹟,還憑一理而推味之哉!

「世」「應」不和にして卦身妄動せば、所の受くるは便ち正大神明の真傳にあらず。「太歲」交爻・重爻をもって發動して「父母」の位に落ちまた卦身に加臨せば、則ち君王の恩賞を得るを得べし。試みに《周易》の六爻を看よ、妙處便ちこれらの玄機を一一泄露し出すに在り。佛道两家みな「世」「應」比和をもって吉と爲し、和すれば則ち緣分あり法脈あり。如今「世」「應」相剋して卦身また妄動せば、こ樣の僧人道士の所得は、決して天神正法の妙諦にあらず。「太歲」若し發動し、また正に「父母」爻位上に在れば、那麼それが師公祖師必定至尊君王の恩寵頒賜を受くべし。試みに《周易》一书を考うるに、凡事みな六爻を用いて判斷すべし。至りてこれらの虛無縹緲の方外の事は、還た是れ同一の道理に憑りて推尋玩味せん。

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