Libo

雜占總序

唐 · 李荃 · 第11巻 / 17

作盤ガイド: 暦注(黄暦), 万年暦

經曰:天文者,懸六合之休咎;兵書者,著六軍之成敗。今約一戰之事,編為篇目,其餘災變,略而不書。

兵経に曰く――天文の学は、天地四方の吉凶禍福を人の頭頂に懸示す。兵書の学は、則ち六軍の成敗得失を記載す。ここにただ一場の戦事と関連するの内容を択取し、篇目を編成す。其余の災異変故は、一概に従略して記載せず。

夫天道遠而人道邇,人道謀而陰,〈○「而」字依下句例,當作「於」。〉故曰神成於陽,故曰明。人有神明,謂之聖人。夫聖人者,與天地合其德,與日月合其明,與四時合其序,與鬼神合其吉凶,故曰:「先天而天弗違,後天而奉天時。」天且弗違,而況於人乎?況於鬼神乎?

天道は幽遠にして人道は切近なり。人道は幽隠に於て謀画して(「而」の字は下句の体例に按じ、当に「于」と作るべし)、故に之を「神」と称し、顕明に於て成就すれば、故に之を「明」と称す。人若し神と明とを兼有すれば、則ち之を「聖人」と謂う。謂うところの聖人は、徳行は天地と相合し、光明は日月と相合し、節序は四時と相合し、吉凶は鬼神と相合す。故に《周易・乾卦・文言》に曰く「先天而天弗違、後天而奉天時」と。上天なお彼に違背せず、況んや是れ人をや。況んや是れ鬼神をや。

人若謀成策員,〈○張刻本作「完」。〉則天地、日月、四時、鬼神皆合之;人若謀缺策敗,則雖使大撓步歷、黃帝拔元、〈○「拔」字疑。〉甘德占星、巫咸望氣、務成災變、風后孤虛,欲幸其勝,未之有也。葢天道助順,所以存而不亡。若將賢士銳,誅暴救弱,以義徵不義,以有道伐無道,以直取曲,以智攻愚,何患乎天文哉!可博而解,不可執而拘也。

人若し謀略周全・策划円満ならば(「員」の字張刻本は「完」と作る)、則ち天地・日月・四時・鬼神は皆彼と相合せん。人若し謀略残缺・策划失當ならば、則ち即ち大撓を請出して暦法を推步せしめ、黄帝をして元数を推演せしめ(「拔」の字は疑う訛误あり)、甘徳をして星象を占候せしめ、巫咸をして気を望望せしめ、務成子をして災変を推断せしめ、風后をして孤虚を推算せしめて、僥倖に勝を取らんと欲するも、また從來未曾有の事なり。天道は総じて理に順うの一方を佑助し、理に順う者は因りて長存して滅亡せず。若し主将賢明にして士卒精鋭にして、殘暴を誅討し弱小を救助し、正義を以て不義を征討し、有道を以て道無きを討伐し、正直を以て邪曲を制服し、智謀を以て愚昧を攻取せんには、又何を以て天象の如何を憂慮せんや。天文占候の説に對しては、以て広泛に了解し其の理を通達すべく、卻って拘泥固執すべからず。

占日篇 第八十二

經曰︰日者,實也。光明盛實,布照四方,神靈御之,葵藿向之。太陽之精,積而成象,光明外發,體魄內含。故人君法之,吉凶禍變,則必照臨下土。

兵経に曰く――謂うところの「日」は、「実」の意を取る。其の光明充盛にして、四方を遍く照らし、神靈ありて之を駕馭して運行し、葵花・豆葉は皆之に随いて傾側す。太陽の精気は積聚して日象と為り、光明は外に向かって発散し、形体魂魄は内に向かって涵蔵す。故に人間の君主は太陽に取法す。一旦有して吉凶禍変将に発生せんとすれば、日体は必定に征兆を把りて下界に照示す。

日珥者,拜大將軍。一曰:〈○二字依張刻本補。〉有軍在野,珥南則南勝,珥北則北勝,東西準此。日兩珥相對,〈○原本「珥」作「軍」,又脫「日」字,依張刻本補正。〉將欲解和。日暈而珥外,軍凶。日抱暈隨抱,軍勝。

日の旁に「珥」(日辺に貼して形は耳朵のごとき光気)出現するは、主として朝廷将に大将軍を拜授せんとす。別の一説(「一曰」の二字は張刻本に依りて補入す)――若し軍隊の野外に於て對壘する有らば、日珥南に在れば則ち南面の一軍は勝利を獲得し、日珥北に在れば則ち北面の一軍は勝利を獲得す。東・西両側に出現するも、また此に照らして推断す。日の両側に同時に日珥出現して彼此相對するは(原本は「珥」误りて「軍」と作り、また一「日」の字を脱す、今張刻本に依りて補正す)、主として双方将に講和して兵を罷めんとす。日暈の外に別に日珥有るは、軍隊に對して不利なり。日体の外に抱気環繞し、日暈はまた抱気に随いて生ずるは、主として軍隊勝利を得せん。

日有白足,破軍殺將。日有背氣,色青赤,曲向外,為背叛之象,其下有叛臣,將軍守邊有二心。日有玦氣,似背有枝直向外,如山字,兩軍相當,所臨者敗。

日下に垂れて白色の光脚有るは、主として軍隊撃破せられ将領殺せらる。日の旁に「背気」出現し、顔色は青の中に赤を帯び、弯曲して日体に背向するは、これ背叛の象徴なり――其の對応するの地方に叛臣有らん、辺を守るの将領は二心を懐有せん。日の旁に「玦気」出現し、形状は背気のごとくして直伸して外に向かうの枝杈を帯びて形は「山」の字のごとき。此の時両軍對壘すれば、玦気の指向する所の一方は失敗せん。

日有暈氣,傍日周員,中赤外青,〈○「外」原作「內」,依張刻本改。〉軍營之象,對敵之士,色濃厚者,隨方軍勝。日月皆暈,兵陣不合,七日暈不解,不可起兵,暈而珥外,兵凶。日暈而珥者,易上將。

日の旁に「暈気」出現し、日を繞りて一周して環を成し、内圈は紅を發し外圈は青を發すは(「外」の字原作は「内」、張刻本に依りて改む)、これ軍営の象徴なり。両軍相敵する時、暈色濃厚の一方は、其の所在の方位に按じて判断して、該当の方は勝利を獲得す。日・月同時に暈有るは、主として両軍陣を列して交鋒せず。日暈連続七天して散ぜざれば、則ち兵を發すべからず。暈外にまた日珥生ずるは、戦事に於て不利なり。日暈の上にまた日珥出現するは、主として主将を更換せんとす。

日暈而玦者,〈○張刻本「玦」作「缺」,下同。〉兩軍相當,隨玦兵敗。日暈而直氣在旁,所臨軍勝。日暈而背虹,珥反直而貫之者,順虹擊之,大勝。兩軍相當,日有冠纓者,和解,抱戴大喜。日暈而有兩珥在內外者,並有雲聚,不出三日,下有圍城。

日暈の上に缺口出現するは(張刻本は「玦」を「缺」と作る、下文同じ)、両軍對壘する時、缺口の對する所のあの一方は兵敗す。日暈の旁边に直伸の気柱有れば、気柱の指向する所の一方の軍隊は勝利を獲得す。日暈の外に背向の虹気出現し、日珥反りて笔直に之を貫穿すれば、此の時虹気の指向するの方向に順いて出撃して、大勝を獲得すべし。両軍對壘する時、日の上に冠帯纓繩のごとき光気出現するは、主として双方和解す。抱気・戴気出現するは、主として大喜の事有らん。日暈の内外に皆两道の日珥出現し、同時にまた雲気聚集するは、三天を出でざるに、其の下方に則ち城池の被囲せらるる有らん。

占月篇 第八十三

經曰:〈○二字依前後篇例補。〉月者,闕也,盈極必缺。太陰之精,積而成象,光以照夜。女主之義,比德刑罰,吉凶休咎,以警戒於下土。

兵経に曰く(「經曰」の二字は前後の各篇の体例に依りて補入す)――謂うところの「月」は、「闕」の意を取り、円満極点に到れば則ち必定に虧缺す。それは太陰の精気の積聚して成れるの天象にして、光亮を靠りて黒夜を照明す。月は后妃の一類の女主を象徴し、其の品性は刑罰の事に比配す。それは吉凶禍福の種種の征兆を借りて、下界の人間を警戒す。

月有暈,先起兵者勝。月暈抱戴,有赤色在外,外人勝;在內,內人勝。月暈,歲星〈○二字原作「抱戴」,今依張刻本。〉赤色明,客勝。火入月守,色惡客敗,色明客勝。

月に暈有れば、先ず兵を發するの一方は勝利を獲得す。月暈に抱気・戴気出現し、赤色は暈外に在るは、外囲の一方は勝利を獲得し、赤色は暈内に在るは、裏面の一方は勝利を獲得す。月に暈有りて歳星(此の两字原作は「抱戴」、今張刻本に依る)は赤色を呈し且つ明亮なれば、客軍(進攻するの一方)は勝利を獲得す。熒惑(火星)は月中に進入して停まりて去らざれば、星色晦暗ならば則ち客軍敗れ、星色明亮ならば則ち客軍勝つ。

月暈,鎭星不明,主人勝;色明,客勝。月暈,太白色不明,主人勝;色明,客勝。月暈,辰星不明,主人勝;明,客勝。

月に暈有りて鎮星(土星)暗淡不明なれば、主人(拠守するの一方)は勝利を獲得す。星色明亮なれば、客軍勝利を獲得す。月に暈有りて太白(金星)星色不明なれば、主人勝利を獲得す。星色明亮なれば、客軍勝利を獲得す。月に暈有りて辰星(水星)不明なれば、主人勝利を獲得す。明亮なれば、客軍勝利を獲得す。

月暈亢,先起兵,有喜且勝。軍出月蝕,凶。月暈房糠,大風起。月暈參伐,兵起,有軍不勝。

月暈は亢宿を籠罩するは、先ず兵を起すの一方に喜慶有りて而且に勝利を獲得す。軍隊出征する時月食に遇上するは、主として凶なり。月暈は房宿と「糠」(星名)とを籠罩するは、主として大風刮起せん。月暈は参宿と伐星とを籠罩するは、主として戦事興起し、已に出動せる軍隊は勝利を取る能わず。

占五星篇 第八十四

經曰:五星者,昊天上帝之使也。稟受帝命,各司其職,雖幽潛深遠,罔不悉及之。故福德佑助,禍淫威刑,或順軌而守常,或錯亂而表異,光芒角變,色動衰盛,居留干犯,勾沖掩滅,所以告示下土。

兵経に曰く――五星は昊天上帝の使者なり。彼らは天帝の命を承受し、各々其の職を司る。世間に即ち幽隠深遠の事有るも、無くして彼らの照察の内に在らざるなし。故に福有り徳有るに對しては佑助を加以し、禍を為し淫乱するに對しては威刑を施す。五星は或は軌道に循いて運行して常のごとく、或は錯乱失序して異象を顕示す。光芒は角を生じて変化し、顔色は衰盛に随いて変動し、或は停留し或は別の星宿を干犯し、或は勾繞し或は冲击し或は掩蔽し或は隠没す。皆是れ以て下界に征兆を昭示するに用うなり。

凡五星各有常色,本體吉。歲星青,熒惑赤,〈如參左角狀。〉鎭星黃,太白白,〈如五車大星。〉辰星黑。〈○原本此下有「凡五星,青為飢憂,赤圜為旱交爭,黃熟女主吉,白兵䘮,黑水疾」二十四字,與末條大同小異,似後人從他書錄入。張刻本無此文。〉

五星は各々固定の正色有りて、本色を保持すれば便ち吉象なり――歳星(木星)は青色、熒惑(火星)は赤色(参宿の左角のごとき紅)、鎮星(土星)は黄色、太白(金星)は白色(五車座の大星のごとき白)、辰星(水星)は黒色。(原本此処以下に「凡五星、青為飢憂、赤圜為旱交爭、黃熟女主吉、白兵喪、黑水疾」の二十四字有り、本篇末条と大同小異にして、後人の別の書より抄入れたるに似たり、張刻本に此の段の文字なし。)

凡五星黃角,兵交爭;赤角,犯我城;白角,有邊兵;青角,憂愁生;黑角,死䘮行。凡五星色變常者,青憂,白兵,赤旱,黑䘮,黃則天下大熟。〈○此句原本惟有「黃熟」二字,今依張刻本。〉

五星の黄色の芒角を射出するは、主として兵戎交争せん。赤色の芒角を射出するは、主として敵人來りて我が方の城池を犯せん。白色の芒角を射出するは、主として辺境に戦事有らん。青色の芒角を射出するは、主として憂愁の事を生出せん。黒色の芒角を射出するは、主として死喪流行せん。五星の星色変離して常態なるの――青色は主として憂患を、白色は主として戦事を、赤色は主として旱災を、黒色は主として喪事を、黄色は則ち主として天下の五穀大熟を主す(末句原本はただ「黃熟」の二字のみ、今張刻本に依りて補足す)。

歳星占

木乘金,偏將軍死。木金合,鬬將死。木守七星,天下起兵。木乘昴,國有憂,番主死。木入畢中邊,起兵。木犯畢附耳,起兵。木守參伐,有兵。

歳星(木星)は太白(金星)の上に凌駕するは、主として偏将軍死せん。木星と金星と相合するは、主として陣に臨みて挑戦するの斗将死せん。木星は七星に停留するは、主として天下兵を興さん。木星は昴宿の上に凌駕するは、主として国の中に憂患有り、外族の君主死亡せん。木星は畢宿の中或は其の辺縁に進入するは、主として兵を興さん。木星は畢宿の旁の附耳星を侵犯するは、主として兵を興さん。木星は参宿と伐星とに停留するは、主として戦事有らん。

木犯井,起兵。木經柳,有兵。木守軫,罷兵。木入軫,大將軍興兵,吉。木入五車,兵起。木守羽林,兵起。木犯參旗,大將軍出征,凶。

木星は井宿を侵犯するは、主として兵を興さん。木星は柳宿を経過するは、主として戦事有らん。木星は軫宿に停留するは、主として兵を罷め戦を休せん。木星は軫宿に進入するは、主として大将軍兵を興して、吉と為す。木星は五車星に進入するは、主として戦事興起せん。木星は羽林星に停留するは、主として戦事興起せん。木星は参旗星を侵犯するは、主として大将軍出征不利にして、凶と為す。

熒惑占

火用宜背,火在鶉火之次,宜背午地,他皆倣此。火犯木土,為大戰,傳云:亡偏將軍。熒惑環太白,偏將軍死。火與太白相連而鬬,破軍殺將,客勝。火入太白中上出,破軍殺將,客勝。火所不利,先火起,〈○此七字費解,張刻本無之。〉犯左右角,有兵。

兵を用うるの時熒惑(火星)に対しては宜しく背向を取るべし――火星運行して「鶉火」の此の星次に到るの時は、則ち当に午地に背對して陣を列すべく、其余の情形は皆此に照らして類推す。火星は木星・土星を侵犯するは、主として大戦有らん。旧伝は説き、これは偏将軍を折損せんとす。熒惑は太白(金星)を環繞して運行するは、主として偏将軍死せん。火星は太白と相接続して争闘するは、主として軍隊撃破せられ将領殺せられ、客軍勝利を獲得せん。火星は太白の中に進入して上方より穿出するも、また主として軍隊撃破せられ将領殺せられ、客軍勝利を獲得せん。凡そ火星の主する所の不利の地方は、先ず火事の発生有り(此の七個の字は文義通じ難し、張刻本に此の一句なし)。火星は左角星・右角星を侵犯するは、主として戦事有らん。

火守亢,有兵。火入亢,有兵,水災。水入房,馬貴;火出房,馬賤。火入糠,兵起。火犯南斗,破軍殺將,一年吳主死,中國飢。火入牛,破軍殺將,越主死。

火星は亢宿に停留するは、主として戦事有らん。火星は亢宿に進入するは、主として戦事有りて併せて水災有らん。辰星(水星)は房宿に進入するは、馬価上漲せん。火星は房宿を離開するは、馬価下跌せん。火星は糠星に進入するは、主として戦事興起せん。火星は南斗を侵犯するは、主として軍隊撃破せられ将領殺せられ、一年の内に呉地の君主死亡し、中原は饑饉を鬧さん。火星は牽牛宿に進入するは、主として軍隊撃破せられ将領殺せられ、越地の君主死亡せん。

火入須,女入危,兵起。火犯東壁,伏兵起。火守昴,胡人不安;入昴,匈奴破,期三年。火犯畢,左角大戰,右角小戰;五星犯畢,邊兵起。火犯附耳,兵起。火犯觜,趙凶,兵起;犯參,兵起。

火星は須宿に進入し、また女宿・危宿に入るは、主として戦事興起せん。火星は東壁宿を侵犯するは、主として伏兵の事を起さん有らん。火星は昴宿に停留するは、胡人安寧を得ざらん。昴宿に進入するは、匈奴撃破せられ、應期は三年の内に在らん。火星は畢宿を侵犯すれば――其の左角を犯せば主として大戦有り、其の右角を犯せば主として小戦有り。五星は畢宿を侵犯するは、主として辺境に戦事興起せん。火星は附耳星を侵犯するは、主として戦事興起せん。火星は觜宿を侵犯するは、趙地に凶事有りて戦事興起し、参宿を侵犯するも、また主として戦事興起せん。

火入東井一星,將軍野戰死。火犯輿鬼,兵起。火守七星,外有兵起。火乘張,有兵;火與張合,兵起;火守張,大將軍驚。火犯翼,邊兵起。火入軫,有兵。

火星は東井宿の某一顆の星の中に進入するは、主として将軍野に於て戦死せん。火星は輿鬼宿を侵犯するは、主として戦事興起せん。火星は七星に停留するは、主として外方に戦事興起せん。火星は張宿の上に凌駕するは、主として戦事有らん。火星は張宿と相合するは、主として戦事興起せん。火星は張宿に停留するは、主として大将軍驚を受けん。火星は翼宿を侵犯するは、主として辺境に戦事興起せん。火星は軫宿に進入するは、主として戦事有らん。

火行南河界,有邊兵。火犯太微上將,上將亡;次相,次相亡。〈○張刻本雲︰「火犯太微宮門左,左大將亡;犯右,右大將亡。」〉火犯角,大臣亂而有憂。火入亢,有白衣,會主將死,人多疾疫。火入氐,主兵起,失國,天子惡,赦吉。

火星は運行して南河星の界域に到るは、主として辺境に戦事有らん。火星は太微垣の中の上将星を侵犯すれば、上将死亡し、次相星を侵犯すれば、次相死亡せん(張刻本は作る――「火犯太微宮門左、左大将亡。犯右、右大将亡」)。火星は角宿を侵犯するは、主として大臣乱を作して憂患有らん。火星は亢宿に進入するは、主として喪服の事有り、恰も主将の死亡に逢い、民間に疫病を生ずること多し。火星は氐宿に進入するは、戦事興起・国土淪喪・天子凶に遭うを預示し、此の時赦令を頒行するは吉と為す。

火犯心,戰不勝,大將亡,絶嗣,大臣亂,主出營,有哭泣。火入尾,臣下妖淫,年多妖祥,大亂。火入箕,穀大貴,妃后惡之,燕主死。火入虛,齊王死,相出走,兵罷。火犯畢,人疫,臣反,主崩,大水,兵起。火入壁,魏主死,天下兵起;留壁二十日,有土功,米貴,女主惡之。

火星は心宿を侵犯するは、主として作戦して勝を取る能わず、大将死亡し、君主嗣を絶ち、大臣乱を作し、君主は宮を離れて外に出で、国の中に哭泣の事有らん。火星は尾宿に進入するは、主として臣下妖邪淫乱し、此の一年は妖异の征兆を多くして、天下大乱せん。火星は箕宿に進入するは、主として穀価大漲し、妃后は不利に遭遇し、燕地の君主死亡せん。火星は虛宿に進入するは、主として斉王死亡し、国相出逃して、戦事停息せん。火星は畢宿を侵犯するは、主として民間に疫病流行し、臣下反叛し、君主駕崩し、大水を發して、戦事興起せん。火星は壁宿に進入するは、主として魏地の君主死亡し、天下に戦事興起せん。若し壁宿に於て二十天を停留せば、主として土木の工程有り、米価上漲し、女主は不利に遭遇せん。

火犯奎,魯王凶,大水,大疫,大臣謀主。火犯婁,有暴兵,死主,大飢,盜賊起。火犯胃,趙有大兵,主大勝。火犯鬼,執法有誅,天下大疫,有女䘮,大赦吉。火犯柳,有土功。火犯星,大臣亂,易服色。

火星は奎宿を侵犯するは、主として魯地の王に凶事有り、大水を發し、大疫流行し、大臣は君主を圖謀せん。火星は婁宿を侵犯するは、主として突然兵禍を爆發し、君主死亡し、大いに饑饉を鬧し、盗賊群起せん。火星は胃宿を侵犯するは、主として趙地に大戦有り、拠守するの一方は大勝せん。火星は鬼宿を侵犯するは、主として法令を執掌するの官員は誅に遭い、天下大疫して、女子の喪事有り、此の時大赦は吉と為す。火星は柳宿を侵犯するは、主として土木の工程有らん。火星は星宿を侵犯するは、主として大臣乱を作し、服色制度を改易せん。

鎮星占

土犯左角,大將戰死,水災;土守右角,兵路不通。土守亢,有兵,臣下反。土守糠,大兵起。土入天廟,有兵起。土守虛出入,有客兵至,不過五日,自去。土入奎,兵起。

鎮星(土星)は左角星を侵犯するは、主として大将戦死し、併せて水災有らん。土星は右角星に停留するは、主として行軍の道路通ぜざらん。土星は亢宿に停留するは、主として戦事有り、臣下反叛せん。土星は糠星に停留するは、主として大規模の戦事興起せん。土星は天廟星に進入するは、主として戦事興起せん。土星は虛宿一帯に於て出入停留するは、主として客軍の來到有れども、五天を超過せざれば則ち自ら退去せん。土星は奎宿に進入するは、主として戦事興起せん。

土入婁,邊兵起,天下凶。土入胃,客軍敗,主軍勝。土入昴,番人為亂,番主死。土入觜,兵起。土逆行守參,有胡兵。土守井,〈○原作「牛」,今依張刻本。〉越兵起。

土星は婁宿に進入するは、主として辺境に戦事興起し、天下に凶事有らん。土星は胃宿に進入するは、主として客軍戦敗し主軍勝利を獲得せん。土星は昴宿に進入するは、主として外族乱を作し、外族の君主死亡せん。土星は觜宿に進入するは、主として戦事興起せん。土星は逆行して参宿に停留するは、主として胡人の兵禍有らん。土星は井宿に停留するは(「井」原作は「牛」、今張刻本に依る)、主として越地に戦事興起せん。

土出入胃舍七星,兵起,負海大濱。土守張,多盜賊,兵起,興土功。土入軫,兵發而自敗。土入天庫,有兵。土守南河,蠻夷兵起,邊界有憂。土出東掖門,為將軍事,東出德門;出西掖門,為將守事,西出刑事。〈○按︰此有脫誤。《開元占經》引石氏曰︰「塡星出東掖門,為受將命東南出,德事也。出西掖門,為將受命西南出,刑事也。」〉

土星は胃宿に出入して七星に止舍するは、主として戦事興起し、沿海一帯は大いに其の害を受けん。土星は張宿に停留するは、主として盗賊众多にして、戦事興起し、土木を大興せん。土星は軫宿に進入するは、主として兵を發して自ら敗亡を取らん。土星は天庫星に進入するは、主として戦事有らん。土星は南河星に停留するは、主として蛮夷は戦事を興起し、辺界に憂患有らん。土星は太微垣の東掖門より出ずるは、主する所は将軍の事と為り、東出は「徳事」に属す。西掖門より出ずるは、主する所は将帥鎮守の事と為り、西出は「刑事」に属す。(按――ここの文字に脱误あり。《開元占經》は石氏を引きて曰く「填星出東掖門、為受将命東南出、徳事也。出西掖門、為将受命西南出、刑事也」と。)

土犯氐星,皇后憂,宮人死,天下大疫。土犯房,天下相伐,皇妃亡,胡兵起。土犯心,天子絶嗣,將相死放,大赦、修德,吉。土犯尾,天下不安,后妃惡之。土犯箕,大亂,女主憂,民流亡,大兵起。土犯斗,其國失地,先水後旱,〈○「水」字依張刻本補。〉大臣逆亂。

土星は氐宿を侵犯するは、主として皇后に憂有り、宮人死亡し、天下大疫せん。土星は房宿を侵犯するは、主として天下互相に攻伐し、皇妃死亡し、胡人兵を興さん。土星は心宿を侵犯するは、主として天子嗣を絶ち、将相或は死し或は放逐せられん。此の時大赦を頒き徳政を修むるは、吉と為す。土星は尾宿を侵犯するは、主として天下安んぜず、后妃は不利に遭遇せん。土星は箕宿を侵犯するは、主として天下大乱し、女主に憂有り、百姓流離逃亡し、大規模の戦事興起せん。土星は斗宿を侵犯するは、主として該当の分野の国は土地を喪失し、先ず水災有りて後に旱災有り(「水」の字は張刻本に依りて補入す)、大臣叛逆して乱を作さん。

土犯牛,有奸賊,牛馬棄於道,天下急,宜赦。土犯女,更法令,天子喜,有女䘮。土犯虛,有刑令,大憂,〈○此二字,張刻本作「一曰」。〉有客兵,鈇鉞用。土入危,天下亂,國亡,將死,人哭泣。土入室,關梁不通,貴人死,女子恣橫。土犯壁,遠方入貢,〈○張刻本有「一曰」二字。〉國大水,天下立主。

土星は牽牛宿を侵犯するは、主として奸邪の賊有り、牛馬は道路の上に棄てられ、天下の形勢危急にして、宜しく赦令を行うべし。土星は須女宿を侵犯するは、主として法令を變更し、天子に喜有り、同時に女子の喪事有らん。土星は虛宿を侵犯するは、主として刑罰の令を頒行し、大いに憂患有り(「大憂」の二字張刻本は「一曰」と作る)、客軍の來犯有り、斧鉞刑戮の事之に随いて起らん。土星は危宿に進入するは、主として天下大乱し、国家滅亡し、将領死亡し、人民哭泣せん。土星は室宿に進入するは、主として關隘橋梁通ぜず、貴人死亡し、女子放縦專横せん。土星は壁宿を侵犯するは、主として遠方來りて進貢し(張刻本此処に「一曰」の二字あり)、国の中に大水を發し、天下別に君主を立てん。

土犯畢,令不行,將相亡。土入觜,相死,兵大起,侵死,有反者。土犯參,多水旱,邊兵起。土入井,水旱,大臣死。土犯鬼,多戮死,秦地有反。

土星は畢宿を侵犯するは、主として政令推行する能わず、将相死亡せん。土星は觜宿に進入するは、主として国相死亡し、大規模の戦事興起し、人の侵擾に因りて死する有り、併せて人の反叛する有らん。土星は参宿を侵犯するは、主として水旱災害頻繁にして、辺境に戦事興起せん。土星は井宿に進入するは、主として水旱の災有り、大臣死亡せん。土星は鬼宿を侵犯するは、主として殺戮に遭いて死するの人多く、秦地に人の反叛する有らん。

太白占

太白,一名長庚,西方金德,白虎之精,招搖之使,其性剛,其義斷,〈○原脫「剛」字,依張刻本補。〉其事收,其時秋,其日庚辛,其辰申酉,其帝少昊,其神蓐收。太白主兵馬,為大將軍,為威勢,為割斷,為殺伐,故用占之。是以重述其德,異於常星也。

太白(金星)はまた長庚と謂い、西方金徳に属し、是れ白虎の精気・招揺星の使者なり。其の秉性は剛勁にして、其の義理は主として決断し(「剛」の字原本脱落す、張刻本に依りて補入す)、其の主する所の事は収斂にして、属する所の季節は秋にして、属する所の天干は庚辛にして、属する所の地支は申酉にして、配する所の古帝は少昊にして、配する所の神祇は蓐収なり。太白は兵馬の事を主掌し、大将軍を象徴し、威勢を象徴し、割断を象徴し、殺伐を象徴す。故に兵を用うるは之に靠りて占験するを要す。これに因りてここに特に其の徳性を詳しく叙述し、写法は一般の星宿と同ならず。

金體大而色白,光明而潤澤,所在之地,兵強國昌。兵出則出,兵入則入;順之吉,逆之凶。出高深入吉,淺入凶,先起勝;出下淺入吉,深入凶,後起勝。金晝見,有軍,軍罷;無軍,軍起。

太白の星体大にして色白く、光明潤澤して、其の臨照する所の地方は、兵力強盛にして国家昌隆なり。太白顕現すれば則ち兵を出だし、太白隠没すれば則ち兵を収む。之に順いて事を行うは吉と為し、之に違逆して事を行うは凶と為す。太白出づること高く入ること深きは吉と為し、入ること浅きは凶と為し、此の時先ず手を動かすの一方は勝利を獲得す。太白出づること低く入ること浅きは吉と為し、入ること深きは凶と為し、此の時後に手を動かすの一方は勝利を獲得す。太白は白昼に於て見ゆ――已に軍隊の外に在る有れば、軍隊将に撤回せんとし、軍隊の外に在る無ければ、将に兵を起さんとす。

金出東方,始出為德,月未盡三日,在月南,得行;在月北,失行,是謂反生,不有破軍,必有屠城,北國當之。金出東方,月未盡三日,〈○張刻本「盡」作「望」。〉在月北,負海之國不勝;在月南,中國勝。〈○原作「中邦不勝」,下又有「在月北,敗,為失行。金入火,必敗兵」二句。按︰金在月北之占,已見上文,故依張刻本刪正。〉

太白は東方に出現するは、剛に出現するの時は「徳」の象と為す。当月の相将に尽きんとしてただ三天を残すの時、太白は月亮の南に在るを、「得行」と謂う。月亮の北に在るを、「失行」と謂い、また「反生」とも称す。此の時は軍隊の撃破せらるる有るに非ざれば、則ち城池の屠戮に遭う有りて、北方の国に應驗す。太白は東方に出現し、月の相将に尽きんとしてただ三天を残すの時(「盡」の字張刻本は「望」と作る)、太白は月の北に在れば、海に靠るの国は勝利を取る能わず。月の南に在れば、中原の国は勝利を獲得す。(原本は「中邦不勝」と作り、其の下にまた「在月北、敗、為失行。金入火、必敗兵」の两句あり。按――太白月の北に在るの占辞は已に上文に見ゆ、故に張刻本に依りて删正す。)

金出西方,為德,月三日,金在月北,負海之國大勝;在月南,中國不勝。〈○原作「負海之國敗」,今依張刻本,與上條一例。〉金與月相夾,有兵,拔城,偏將大戰;金與月共出,守者屠城。金與列宿相犯,小戰;與五星相犯,大戰。金在南,南軍勝;在北,北軍勝。金出東方,舉事用兵,順之吉,逆之凶,西、南、北皆倣此。

太白は西方に出現するは「徳」の象と為す。新月初生三天の時、太白は月の北に在れば、海に靠るの国は大勝す。月の南に在れば、中原の国は勝利を取る能わず。(原本は「負海之國敗」と作る、今張刻本に依りて改め、上の一条の体例と一致せしむ。)太白は月亮と相夾するは、主として戦事有り、能く城池を攻拔し、偏将に大戦有らん。太白は月亮と一同に出現するは、城池を拠守するの一方は屠城に遭わん。太白は二十八宿と相犯するは、主として小戦有らん。其余の四星と相犯するは、主として大戦有らん。太白は南方に在れば、南面の一軍は勝利を獲得し、北方に在れば、北面の一軍は勝利を獲得す。太白は東方に出現するは、事を起し兵を用うるは之に順うを吉と為し之に違うを凶と為し、西・南・北方に出現するの時は、皆此に照らして類推す。

金守南斗,三十日,夷狄來侵。金入羽林,兵起。金蝕昴畢,胡王死。金光暗,戰不勝,將軍死。金變色,戰勝,〈○張刻本作「戰不勝」。〉隨方色而占之,色青主東方,他皆倣此。金入月,客軍大敗,野有死將。

太白は南斗に停留すること三十天に達するは、主として夷狄來りて侵擾せん。太白は羽林星に進入するは、主として戦事興起せん。太白は昴宿・畢宿を掩食するは、主として胡人の君主死亡せん。太白の光色晦暗なるは、主として作戦して勝を取る能わず、将軍死亡せん。太白の顔色を改變するは、主として作戦して勝利を獲得し(張刻本は「戰不勝」と作る)、要に顔色の配する所の方位に按じて以て占断し、色青は東方に對應し、其余の顔色は皆此に照らして類推す。太白は月の中に進入するは、主として客軍大敗し、野外に将領の戦死する有らん。

金白而角文,可戰;赤而角武,不可與戰。金與木合,無怒必戰。金應出而不出,應入而不入,此為失舍,不有破軍,必有死將;所受之邦,不可與戰。未當出而出,未當入而入,必有敗軍於野。金受十日後,將軍死。

太白の色白くして芒角柔和なるは、以て出戦すべし。色赤くして芒角剛猛なるは、敵と交戦すべからず。太白は歳星と相合するは、縱ち双方本來怒意無くとも、また必定に交戦せん。太白出現すべきに卻って出現せず隠没すべきに卻って隠没せざるは、これを「失舍」と謂い、軍隊の撃破せらるる有るに非ざれば、則ち将領の陣亡する有らん。其の臨む所のあの邦国は、人と交戦すべからず。出現すべからざるに卻って出現し隠没すべからざるに卻って隠没するは、必定に軍隊の野外に敗るる有らん。太白此の類の異象に遭遇した後十天して、将軍死亡せん。

金初大後小,兵弱;初小後大,兵強。金有角,兵敢戰,吉;不戰,凶。順角指處,擊之吉,逆凶。金行遲,兵遲;金行速,兵速。金大行,用兵疾,吉;遲,凶。金入則兵入,出則兵出,兵行法此。金、木一東一西,害侯王;一南一北,兵乃伏。金犯畢左角,左將死。〈○此下原有「金入月,客將死」二句。按︰金入月之占已見前,故依張刻本刪正。〉

太白先ず大にして後に小なるは、主として軍力弱し。先ず小にして後に大なるは、主として軍力強し。太白は芒角を生出するは、士卒勇んで作戦し、吉と為す。此の時若し兵を按じて戦わざれば、反りて凶と為す。芒角の所指するの方向に順いて出撃するは吉と為し、之に逆らうは凶と為す。太白の運行遅緩なれば、兵を用うるもまた遅緩に要す。太白の運行迅速なれば、兵を用うるもまた迅速に要す。太白疾行するの時、兵を用いて快を求むるを吉と為し遅緩を凶と為す。太白隠没すれば則ち兵を収め、太白出現すれば則ち兵を出だし、行軍は当に此を以て法と為すべし。太白は歳星と一東一西相對するは、諸侯王に為害し、一南一北相對するは、主として戦事潜伏して發せざらん。太白は畢宿の左角を侵犯するは、主として左軍の将領死亡せん。(此の条の下に原有「金入月、客将死」の两句。按――太白月に入るの占辞は已に前文に見ゆ、故に張刻本に依りて删正す。)

金出而水沒,金、水俱出東方,東軍勝;俱出西方,西軍勝。若水居金前,前軍罷;水居金南,大戰;在金北,小戰。金進則兵進,退則兵退。金出未高而敵深者,勿與戰,去而勿追。

太白出現して辰星(水星)隠没するの時――太白・辰星皆東方に出現すれば、東面の一軍は勝利を獲得し、皆西方に出現すれば、西面の一軍は勝利を獲得す。若し辰星太白の前に位すれば、前軍将に撤退せんとし、辰星太白の南に在れば、主として大戦有り、太白の北に在れば、主として小戦有らん。太白前進すれば則ち兵を進め、太白後退すれば則ち兵を退く。太白出現して位置なお高からざるに敵軍已に深入りたるは、之と交戦する勿れ。敵軍退去するも追撃する勿れ。

金赤角,兵戰;白角,軍起;黑角,軍罷;青角,軍憂;白角又主國䘮軍亡,隨角所指處應。金晝見,是謂經天。犯五星,有大兵起;犯火,大戰;在南,南勝,他皆倣此。金犯角,大戰不勝,將軍死。金干亢,大戰不勝,將軍死。〈○原在下條後,今移正。〉金臨房,赤色,有兵戰。

太白の赤色の芒角を射出するは、主として兵を交え作戦せん。白色の芒角は、主として兵を發せん。黒色の芒角は、主として兵を罷めん。青色の芒角は、主として軍の中に憂患有らん。白色の芒角はまた主として国に喪事有り軍隊敗亡し、應驗の処は芒角の所指するの方向に随いて定まる。太白は白昼に於て見ゆ、これを「經天」と謂う作る。其の余の諸星を侵犯するは、主として大戦興起せん。火星を侵犯するは、主として大戦有らん。南方に在れば、南面勝利を獲得し、其余の方位は皆此に照らして類推す。太白は角宿を侵犯するは、主として大戦して勝を取る能わず、将軍死亡せん。太白は亢宿を干犯するも、また主として大戦して勝を取る能わず、将軍死亡せん。(此の一条原は下の一条の後に在り、今移し正す。)太白は房宿を臨照して赤色を呈するは、主として兵を交えるの戦有らん。

金入留守尾,兵起於野,將士滿道。金入南斗,將軍死;金犯南斗,必破軍。〈○此下原衍「將」字,今刪正。〉金犯牽牛,將軍失其眾;守牽牛,兵起。金入危犯守,有兵起。金入營室,暴兵滿野,將軍死。金犯東壁,大兵起。

太白は尾宿に進入して停まりて去らざるは、主として野外に戦事興起し、将士道路に充塞せん。太白は南斗に進入するは、主として将軍死せん。太白は南斗を侵犯するは、必定に軍隊の撃破せらるる有らん。(此の句の下に原に一「将」の字を衍す、今删正す。)太白は牽牛宿を侵犯するは、主として将軍は部衆を失い、牽牛宿に停留するは、主として戦事興起せん。太白は危宿に進入して併せて侵犯・停留を加以するは、主として戦事の興起有らん。太白は営室宿に進入するは、主として暴發の兵禍郊野に遍布し、将軍死亡せん。太白は東壁宿を侵犯するは、主として大規模の戦事興起せん。

金入奎,兵起。一曰:外國兵入。〈○此字原作「國兵來入外」,不可解。今依張刻本。〉金犯婁,將軍功。金犯胃,兵起。金守昴,胡王死,四夷憂。金犯畢,邊兵起;金犯畢左角,番兵大戰;金入畢,馬貴,兵有傷。金犯觜,兵起,鈇鉞用。

太白は奎宿に進入するは、主として戦事興起せん。別の一説――外国の軍隊入侵す(此の几個の字原作は「國兵來入外」、文義解すべからず、今張刻本に依りて改む)。太白は婁宿を侵犯するは、主として将軍功を立てん。太白は胃宿を侵犯するは、主として戦事興起せん。太白は昴宿に停留するは、主として胡人の君主死亡し、四方の夷族に憂有らん。太白は畢宿を侵犯するは、主として辺境に戦事興起し、畢宿の左角を侵犯するは、主として外族の軍隊に大戦有り、畢宿に進入するは、主として馬価上漲し、士卒に傷亡有らん。太白は觜宿を侵犯するは、主として戦事興起し、斧鉞刑戮の事之に随いて用いられん。

金守參,邊兵起;左右肩,大將憂;金犯參伐,兵起。金守東井,將軍惡之;金入東井,大兵起。金犯輿鬼,大兵起。〈○原在下條後,今移正。〉金入柳,大兵起,益地。金犯七星,將軍出塞。〈○原在下條後,今移正。〉金入翼,大將死,天下兵起。金犯軫,其國出軍得地。

太白は参宿に停留するは、主として辺境に戦事興起し、参宿の左肩・右肩の两星に侵及するは、主として大将に憂有らん。太白は参宿と伐星とを侵犯するは、主として戦事興起せん。太白は東井宿に停留するは、将軍に對して不利なり。太白は東井宿に進入するは、主として大規模の戦事興起せん。太白は輿鬼宿を侵犯するは、主として大規模の戦事興起せん。(此の一条原は下の一条の後に在り、今移し正す。)太白は柳宿に進入するは、主として大規模の戦事興起し、併せて能く疆土を開拓せん。太白は七星を侵犯するは、主として将軍塞を出でて遠征せん。(此の一条原は下の一条の後に在り、今移し正す。)太白は翼宿に進入するは、主として大将死亡し、天下に戦事興起せん。太白は軫宿を侵犯するは、主として該当の分野の国は兵を出だして土地を獲得せん。

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