Libo

推賊兵數法

唐 · 李荃 · 第16巻 / 17

作盤ガイド: 暦注(黄暦), 万年暦

以月將加正時,日上辰見天罡、河魁,五百、五千、五萬人見徵明、太乙,四百、四千、四萬人見神后、勝光,六百、六千、六萬人見大吉、小吉,八百、八千、八萬人見功曹、傳送,九百、九千、九萬人見太沖、從魁,十百、十千、十萬人見其神,旺氣十倍,相氣五倍,死氣減半。

推法は――当月の月将を把りて占問の時辰の上に加え、再び日干の上の得る所の神を看る。若し天罡(辰)・河魁(戌)を見れば、敵兵は是れ五百・五千或は五万人にして、徵明(亥)・太乙(巳)を見れば、是れ四百・四千或は四万人にして、神后(子)・勝光(午)を見れば、是れ六百・六千或は六万人にして、大吉(丑)・小吉(未)を見れば、是れ八百・八千或は八万人にして、功曹(寅)・傳送(申)を見れば、是れ九百・九千或は九万人にして、太冲(卯)・從魁(酉)を見れば、是れ十百・十千或は十万人なり。見る所の神は若し旺気を帯ぶれば、人数は十倍を加え、相気を帯ぶれば、五倍を加え、死気に処れば、則ち一半を減去す。

推迷路法

道路三叉,不知何路可通,以月將加時,天罡加孟,左道通;天罡加仲,中道通;天罡加季,右道通。

三岔の路口に走り到りて、何れの条の路が走り通ずるかを知道せざれば、則ち当月の月将を把りて当下の時辰の上に加えて盤を排す――天罡(辰)は四孟に加臨せば、左辺のあの条の路を走れば通じ、天罡は四仲に加臨せば、中間のあの条の路を走れば通じ、天罡は四季に加臨せば、右辺のあの条の路を走れば通ず。

推伏匿法

逃亡隱匿,以月將加正時。望奸,下可藏萬人,神后是也。河龍,下可隱千人,太沖是也。陰精,下可藏百人,從魁是也。

要に逃亡蔵匿するは、則ち当月の月将を把りて占問の時辰の上に加えて盤を排す。「望姦」の下は以て一万人を蔵るべく、望姦は指すは神后(子)にして、「河龍」の下は以て一千人を蔵るべく、河龍は指すは太冲(卯)にして、「陰精」の下は以て一百人を蔵るべく、陰精は指すは從魁(酉)なり。

推三河九江法

三河九江,天道獨通。太沖為三河,從魁為九江。欲行間諜,為不可知事,視江河,除定危開之道,又前三、後三並者可獨通,出入其下,人無知者。

「三河」と「九江」との两処は、是れ天道の独自に暢通するの路径なり。太冲(卯)は則ち三河にして、從魁(酉)は則ち九江なり。要に間諜を派遣し人の知道する能わざるの事を做すは、則ち此の江・河の两位を看て、再び除・定・危・開の此の四戸の道を配合す。別にまた、前の三位と後の三位と相并するの処もまた能く独自に通行す。此らの方位の下より出入すれば、別人は會い察覚せざらん。

推三陣法

甲子旬,陣形象畢幟曰:孔琳臨前,左將青衣,赤頭;右將白衣,赤頭,從酉入,以臨子。甲戎旬,軍形象井幟曰:陵城降前,左將黑衣,赤頭;右將黃衣,赤頭,從未入,以臨戌。甲申旬,兵形象翼幟曰:梁邱叔前,左將黃衣,赤頭;右將朱衣,赤頭,從巳入,以臨申。

甲子の此の一旬は、陣形は畢宿に於て象を取りて、旗号の上に「孔琳」と写し、主将は前に居りて、左翼の将領は青衣を穿ち赤色の頭巾を戴き、右翼の将領は白衣を穿ち赤色の頭巾を戴きて、隊伍は酉方より進入し、最後に子位に停る。甲戌の此の一旬は(原書は「戌」を「戎」と写作す)、軍形は井宿に於て象を取りて、旗号の上に「陵城降」と写し、主将は前に居りて、左翼の将領は黒衣を穿ち赤色の頭巾を戴き、右翼の将領は黄衣を穿ち赤色の頭巾を戴きて、隊伍は未方より進入し、最後に戌位に停る。甲申の此の一旬は、兵形は翼宿に於て象を取りて、旗号の上に「梁邱叔」と写し、主将は前に居りて、左翼の将領は黄衣を穿ち赤色の頭巾を戴き、右翼の将領は朱衣を穿ち赤色の頭巾を戴きて、隊伍は巳方より進入し、最後に申位に停る。

甲午旬,兵形象尾幟曰:費陽多前,左將白衣,赤頭;右將青衣,赤頭,從卯入,以臨午。甲辰旬,兵形象斗幟曰:許咸池前,左將青衣,赤頭;右將黃衣,赤頭,從丑上入,以臨辰。甲寅旬,兵形象虛幟曰:王屈奇前,左將赤衣,赤頭;右將黑衣,赤頭;從亥入,以臨辰。

甲午の此の一旬は、兵形は尾宿に於て象を取りて、旗号の上に「費陽多」と写し、主将は前に居りて、左翼の将領は白衣を穿ち赤色の頭巾を戴き、右翼の将領は青衣を穿ち赤色の頭巾を戴きて、隊伍は卯方より進入し、最後に午位に停る。甲辰の此の一旬は、兵形は斗宿に於て象を取りて、旗号の上に「許咸池」と写し、主将は前に居りて、左翼の将領は青衣を穿ち赤色の頭巾を戴き、右翼の将領は黄衣を穿ち赤色の頭巾を戴きて、隊伍は丑位より進入し、最後に辰位に停る。甲寅の此の一旬は、兵形は虛宿に於て象を取りて、旗号の上に「王屈奇」と写し、主将は前に居りて、左翼の将領は赤衣を穿ち赤色の頭巾を戴き、右翼の将領は黒衣を穿ち赤色の頭巾を戴きて、隊伍は亥方より進入し、前例に按じて当に寅位に停るべし(原書は「以臨辰」と作る)。

推陰陽兵法

陽兵者,以陽時出天門,入地戶,過太陰,短行出九地,六癸順;入九地,上升九天、六甲,百戰百勝。陰兵者,以陰時從九天,踐明堂,出天門,入地戶,左行右囘,歴太陰,分兵為奇,逆入太陰中,楊⬛以採戰。〈○疑作「揚兵以出戰」。〉

謂うところの「陽兵」は、是れ陽時に於て行動す――天門より出でて、地戸に由りて進み、太陰を経過して、短路を走りて九地より出でて、六癸に順いて行き、再び九地に進入して、九天・六甲の位に上升して、此のごとく以て百戦百勝すべし。謂うところの「陰兵」は、是れ陰時に於て行動す――九天より歩を起し、明堂を踏過して、天門より出でて、地戸に由りて進み、左に向かって行き右に往かって回りて、太陰の地を經歴して、一支の兵を分出して以て奇兵を作し、方向に逆いて太陰の中に挿入して、然る後に兵を揚げて出戦す。(原書校記――「楊⬛以採戰」は疑う当に「揚兵以出戰」と作るべし。)

推雌雄法

用起戰雄,吉。春寅、夏巳、秋申、冬亥。用起戰雌,凶。春申、夏亥、秋寅、冬巳。今日之辰起,其後二攻其前四,子日後二戌,前四辰是也。復以大吉、徵明、神后、天罡,四神為雄。小吉、天罡、勝光,三神為雌。

發用の神は「戦雄」より起るは、主として吉にして、戦雄の位置は是れ春は寅に在り夏は巳に在り秋は申に在り冬は亥に在るなり。發用の神は「戦雌」より起るは、主として凶にして、戦雌の位置は是れ春は申に在り夏は亥に在り秋は寅に在り冬は巳に在るなり。推算するの時は当日の日支より起算して、其の後面の第二位を用いて去りて其の前面の第四位を攻む――例えば子日は、後面の第二位は是れ戌にして、前面の第四位は是れ辰にして、則ち戌を用いて去りて辰を攻む。此の外なお大吉(丑)・徵明(亥)・神后(子)・天罡(辰)の此の四位の神を以て雄と為し、小吉(未)・天罡・勝光(午)の此の三位の神を以て雌と為す。

戰陣,背雌向雄,百戰百勝。不得令青抵白,黑抵黃,金迎火,陰就陽,子攻母,迷天道,戰必敗,不欲向勝,日辰也。攻其類,眾還受其屈;攻其所,勝,大吉。勿使衰對相死當旺,故曰通三天,勝可全:順斗行,一也;攻其勝,二也;後二攻前四,三也。

陣に臨みて作戦するは、雌位に背對して雄位に面朝すれば、則ち能く百戦百勝す。切に青をして白に抵らしむる勿れ(木は金に碰る)、黒をして黄に抵らしむる勿れ(水は土に碰る)、金をして火に迎えしむる勿れ、陰をして陽に就かしむる勿れ、子をして母を攻めしむる勿れ、此らは皆逆乱して天道にして、一戦すれば必敗せん。もまた正に己を克制する能くの日辰に對著する勿れ。己と同類の一方を攻打するは、人馬多きは反りて吃虧して挫を受け、己の能く克制する所の一方を攻打すれば、則ち大吉なり。衰気に処るの一辺をして相気に對上せしむる勿れ、或は死気の一辺をして旺気に對上せしむる勿れ。故に説くに、三条の天道を通達すれば、勝利は則ち把握有り――斗柄の方向に順いて行動するは、これ是れ第一条にして、己の能く克制する所の一方を攻打するは、これ是れ第二条にして、後面の第二位を用いて前面の第四位を攻むるは、これ是れ第三条なり。

推北斗戰法

左八八月攻左,右二二月攻右,是戰法也。

左辺は配数は八にして、八月に逢えば則ち左辺より進攻し、右辺は配数は二にして、二月に逢えば則ち右辺より進攻す――これ則ち北斗の方位に依りて攻撃の方向を定めるの戦法なり。

推伏兵法

太沖、神后、傳送、太乙,臨日辰,必有伏兵。此神旺與殺併,伏兵發,大凶;不與煞併,伏兵不敢發。又曰:以聞事時斗加季,有伏兵;干傷支,有伏兵在前;支傷干,無伏兵;干支俱傷,為用神,有伏兵,戰凶。

太冲(卯)・神后(子)・傳送(申)・太乙(巳)の此の四神は若し日辰の上に臨まば、前方は必定に伏兵を設く有らん。此らの神は若し正に旺気に当たりてまた凶殺と同并せば、伏兵は則ち發動して、大凶なり。若し凶殺と同并せざれば、伏兵は則ち敢えて發動せず。又一説――斗柄を把りて軍情を聴到したあの時辰の上に加え、若し四季の位に加臨せば、則ち是れ伏兵有らん。日干は日支を傷するは、伏兵は前方に在り、日支は日干を傷するは、則ち伏兵無し、日干日支は皆傷を受けて、而も此はまた正に發用の神なれば、あれは則ち是れ伏兵有りて、交戦すれば主として凶なり。

推突圍法

傷不傷,視陰陽,日辰上賊為傷,又惡得將為重傷,則凶,不傷無咎,又用起陰,傳出陽者,可出必免難。又曰:被圍時,神在內,可守;神在門,相傷;神在外,可出。又曰:或在家,或在野,被圍四匝者,當從青龍下去加旺時,天罡是也。所謂八極俱張刺,如鋒鋩,乘龍而出,兵不敢當。

要に會い傷を受けるや否やを判断するは、得に陰陽課体を看る――日辰の上に克賊の象有れば則ち是れ傷を受け、若し再び凶惡の天将に碰上せば、あれは則ち是れ重傷にして、主として凶なり。傷を受くるの象無ければ、則ち會い災禍有らざらん。此の外、發用は陰神より起りて陽神に傳到るは、以て圍を突出して去りて、必定に危難を免れん。又一説――囲困せらるるの時は、神は内に在れば、ただ拠守する能くのみ、神は門に当たれば、双方は皆傷を受け、神は外に在れば、則ち以て圍を突出して去るべし。又一説――身は城中に在ると野外に在るとを論せず、四面に囲まれて水泄通ぜざるの時は、当に青龍の下より走りて、併せて其の旺気に加臨するの時辰を択びて、即ち天罡(辰)の当値するの時なり。これ則ち謂うところの八方の棱角は一斉に張開して鋒芒畢露して、龍に乘りて出でて、敵兵は敢えて阻擋せざるなり。

推水軍法

兵眾,行船,將涉江海,必有傾覆之患。丙子、癸未、癸丑,法為江河龍,〈○疑當有脫誤。〉此日濟,必溺。又曰:天河臨地井,舟必覆。壬癸,小吉下得路,為天河,〈○疑當云「壬、癸、子為天河」。〉卯、酉、辰為地井。

大隊の人馬は船に乘りて、将に江を渡り海を過ぐらんとすれば、総じて船の翻るの危険を免れず。丙子・癸未・癸丑の此の几個の日子は、法に按じて皆「江河龍」の当値に属し(原書校記――此処は疑う脱漏訛误有らん)、此らの日子に於て水を渡れば、必定に溺れて事を出さん。又説く――「天河」は「地井」の上に臨到るは、船は必定に傾覆せん。壬・癸の日は、小吉(未)の下の得る所の路径は、就算に天河と為し(原書校記――疑う当に「壬・癸・子爲天河」と作るべし)、卯・酉・辰の三位は則ち地井なり。

推迷惑法

月將加正時,若天罡,若小吉,下得路,山林野澤,煙霧昏蒙,忽迷四方,以式投地,出傳送下,自然開悟;出天罡下,百步得道,若三百步,得及路;出小吉下,八十步得道,以天罡加地戶,頭戴式行則不迷,加正時,出小吉下,三百步得天井,太沖下得水;出大吉下,得糧。凡支吉,利涉陸路,在前不知通者,正時加孟,左道通;加仲,中道通;加季,右道通。

当月の月将を把りて占問の時辰の上に加えて盤を排し、天罡(辰)或は小吉(未)の下の得る所の路径を看る。倘若し身は山林荒沢に在りて、煙霧迷蒙として、一時に東南西北を辨清する能わざれば、則ち式盤を把りて地の上に一往に放す――傳送(申)の下より走り出れば、自ら豁然として方向を明白し、天罡(辰)の下より走り出れば、一百歩に則ち能く路を找着し、最多三百歩に必定に大路に接上し、小吉(未)の下より走り出れば、八十歩に則ち能く路を找着せん。天罡を把りて地戸の上に加え、頭の頂に式盤を著けて路を趕けば、則ち會い迷失せざらん。若し月将を把りて正時の上に加えれば、小吉の下より走り出れば、三百歩に能く水井に遇い、太冲(卯)の下より走り出れば、能く水を找着し、大吉(丑)の下より走り出れば、能く糧食を找着せん。凡そ日支は吉を得れば、陸路を走るに利ありて、前面に若し岔道有りて何れの条が通ずるかを知らざれば、則ち正時を把りて四孟に加えれば、左辺の路を走れば通じ、四仲に加えれば、中間の路を走れば通じ、四季に加えれば、右辺の路を走れば通ず。

主客向背篇

經曰:眾兵大同,則先舉者為主,後舉者為客。陳兵原野,則先舉者為客,後舉者為主。

経書の上に曰く――両軍の人数・形勢は大体相当するの時、先ず發動するの一方は「主」と算し、後に發動するの一方は「客」と算す。若し是れ双方已に原野の上に陣勢を擺開せば、則ち反して、先ず發動するは「客」と算し、後に發動するは「主」と算す。

又曰:天五音為客,地五音為主。五音:宮、商、角、徵、羽也。又曰:辰為客,時下為主;辰行為客,位止為主;先動先聲為客,後動後聲為主;高旗為客,卑旗為主;兩人相見,外來為客,內坐為主;兩人相見,立為客,坐為主;兩人等,先舉事為客,後舉事為主。人有氣者勝,無氣者敗。客利四季月日時,欲得制日,干克支,主人利;四孟月日時,欲得伐日,支克干,客利。

又説く――天盤の五音は客に属し、地盤の五音は主に属し、謂うところの五音は、則ち宮・商・角・徵・羽なり。又説く――日辰は客に属し、当下の時辰は主に属し、行進移動するは客に属し、安坐して動かざるは主に属し、先ず行動し先ず聲を發するは客に属し、後に行動し後に聲を發するは主に属し、旗は高く擧ぐるは客に属し、旗は低く壓するは主に属し、両人相見るに、外面より來るは是れ客にして、裏面に坐するは是れ主にして、両人相見るに、立てるは是れ客にして、坐てるは是れ主にして、両人の身分は相当するは、先ず事を挑起するは是れ客にして、後に事に應ずるは是れ主なり。凡そ人は気勢有るは勝を取り、気勢無きは敗北す。客方は辰・戌・丑・未の四季の月日時の中に於て利有りて、此の時最も好く「制日」に趕上するは、即ち日干は日支を克するにして、あの様なれば主方は反りて利有り。寅・申・巳・亥の四孟の月日時の中に於ては、最も好く「伐日」に趕上するは、即ち日支は日干を克するにして、あの様なれば客方は利有り。

推向背法

旌旗五色者,軍之五德也。輝映眾心,宣威兵目。青旗舉一鼓,則行;二鼓,則趍;三鼓,則集受制也。舉黃旗一擊令,則止;二擊令,則列;三擊,則聽受命也。陽時舉赤旗,揚威儀而始之,甲乙丙丁戊也。陰時舉黑旗,伏威儀而終之,己庚辛壬癸也。

旌旗は五種の顔色を分けて、軍の中の五徳を代表して、光彩は衆人の心を映照して、軍威を把りて士卒の眼目に宣示す。青旗を擧げて、一通の鼓を擂れば、隊伍は則ち開拔し、両通の鼓を擂れば、則ち快步に疾行し、三通の鼓を擂れば、則ち集合して節制を聴候す。黄旗を擧げて、一下の号令を敲けば、則ち停止し、两下を敲けば、則ち列隊し、三下を敲けば、則ち静聴して命を受く。陽時に逢えば赤旗を擧げて、以て威儀を張揚し行動を開啓す、陽時は指すは甲・乙・丙・丁・戊の此の几個の天干なり。陰時に逢えば黒旗を擧げて、以て威儀を収斂し行動を結束す、陰時は指すは己・庚・辛・壬・癸の此の几個の天干なり。

旛旗各隨方色而行:甲子、甲申、甲辰三旬,弧矢在前;甲寅、甲午、甲戌三旬,刀盾在前。春以長矛在前,夏以戈戟在前,秋以弓弩在前,冬以刀盾在前。

各色の幡旗は皆所在の方位の正色に按じて以て使用す。兵器の前後の配置は――甲子・甲申・甲辰の此の三旬は、弓箭は前面に排し、甲寅・甲午・甲戌の此の三旬は、刀盾は前面に排す。季節に按じては則ち――春天は長矛は前に在り、夏天は戈戟は前に在り、秋天は弓弩は前に在り、冬天は刀盾は前に在るなり。

推二十八宿騎戰法

以二十八人象二十八宿,為先鋒軍,壓敵。角人,赤旗,青衣,青馬,東方七人。羽人,青旗,黑衣,黑馬,北方七人。宮人,白旗,黃衣,黃馬,中央七人。徵人,黃旗,赤衣,南馬,南方七人。商人,黑旗,白衣,白馬,西方七人。

二十八名の騎士を用いて二十八宿を象徴して、先鋒隊を編成して、以て敵軍を壓制す。「角」音に属するの騎士は、赤旗を打ち、青衣を穿ち、青馬に騎りて、東方を代表して、共に七人なり。「羽」音に属するの騎士は、青旗を打ち、黒衣を穿ち、黒馬に騎りて、北方を代表して、共に七人なり。「宮」音に属するの騎士は、白旗を打ち、黄衣を穿ち、黄馬に騎りて、中央を代表して、共に七人なり。「徵」音に属するの騎士は、黄旗を打ち、赤衣を穿ち、赤馬に騎りて(原文「南馬」は当に「赤馬」と作るべし)、南方を代表して、共に七人なり。「商」音に属するの騎士は、黒旗を打ち、白衣を穿ち、白馬に騎りて、西方を代表して、共に七人なり。

右以二十八人早近敵陣大呼。若聞桴鼓擊柝之音,我以商人為前,將兵象白虎也。陣見火光,以羽人為前,將兵象元武也。陣聞金石兵刃之聲,以徵人為前,將兵象朱雀也。陣聞士人呼號者,以宮人為前,將兵象勾陳也。陣內寂無聲者,以角人為前,將兵象青龍也。是為五行厭勝之法。

以上の此の二十八名の騎士は、要に早く趁りて敵陣に逼近して大声に呼喊し、同時に對方の陣中の動静を聴辨して以て誰が頭陣を打つかを決定す――若し鼓を敲き梆子を打つの声音を聴見せば、則ち「商」音の騎士をして前に在らしめ、兵を帯びて白虎に於て象を取り、若し敵陣に火光有るを望見せば、則ち「羽」音の騎士をして前に在らしめ、兵を帯びて玄武に於て象を取り、若し金石兵刃の相撃するの声音を聴見せば、則ち「徵」音の騎士をして前に在らしめ、兵を帯びて朱雀に於て象を取り、若し人馬の呼号叫喊を聴見せば、則ち「宮」音の騎士をして前に在らしめ、兵を帯びて勾陳に於て象を取り、若し敵陣の内は寂静にして声音無ければ、則ち「角」音の騎士をして前に在らしめ、兵を帯びて青龍に於て象を取る。これ則ち五行の相克を用いて以て敵方を壓制するの弁法なり。

推五行陣法

木直陣,以金方陣應之;金方陣,以火銳陣應之;火銳陣,以水曲陣應之;水曲陣,以土圓陣應之;土圓陣,以木直陣應之。

敵人は木に属するの「直陣」を擺せば、則ち金に属するの「方陣」を用いて去りて對付し、金に属するの方陣を擺せば、則ち火に属するの「鋭陣」を用いて去りて對付し、火に属するの鋭陣を擺せば、則ち水に属するの「曲陣」を用いて去りて對付し、水に属するの曲陣を擺せば、則ち土に属するの「円陣」を用いて去りて對付し、土に属するの円陣を擺せば、則ち木に属するの直陣を用いて去りて對付す。総じて皆是れ五行の相克の義を取るなり。

推當敵人法

背太歲,當萬人;大將軍,當五千人。太陰、月建、天魁三元五符,各當五千人;天乙、游都,五百人;歲德、月德、日德,壬方,旬之內生氣;歲星、豹尾、歲建,並可背,不可向也。

太歳に背對して陣を列ぬるは、一万人の兵力に抵得上し、大将軍の位に背對するは、五千人に抵得上す。太陰・月建・天魁および三元・五符の諸神は、各々五千人に抵得上し、天乙・游都は、五百人に抵得上す。歳徳・月徳・日徳の所在、および壬方・本旬の内の生気の位、なお歳星・豹尾・歳建の此の几処に至りては、皆ただ以て背對すべく、以て面向すべからず。

推神煞門戶篇

凡戰陣之法,須避神煞,兼明天門地戶,克勝制敵,實在於此也。

凡そ陣を布きて作戦するの方法は、皆必ず各種の凶神惡煞を避開して、同時にまた天門・地戸の所在を弄清するを須とす。能く敵に戦勝して制服するや否やは、關鍵は則ちここに在り。

推大將軍法

孟歲,以〈○原衍「螣蛇」二字,今刪。〉勝光;仲歲,以小吉;〈未。〉季歲,以傳送;〈申。〉加歲支,天罡〈辰。〉下是也。

大将軍の所在の方位を推するに――寅・申・巳・亥の四孟の年に逢えば、勝光(午)を取り(原書校記――此処に原に「螣蛇」の二字を多出す、今删す)、子・午・卯・酉の四仲の年に逢えば、小吉(未)を取り、辰・戌・丑・未の四季の年に逢えば、傳送(申)を取る。択定したる此の神を把りて当年の年支の上に加えて盤を転じて、然る後に天罡(辰)の何れの一位に壓するかを看れば、あの一位は則ち大将軍の所在なり。

推豹尾法

天罡加太歲支,功曹、〈寅。〉勝光、〈午。〉河魁,〈戌。〉有臨季者,其下卽是豹尾,其沖是為黃旛。

豹尾を推するの歩驟は――先ず天罡(辰)を把りて当年の太歳の地支の上に加え、天盤を転出して、再び功曹(寅)・勝光(午)・河魁(戌)の此の三神を看て、何れの一個か正に辰・戌・丑・未の四季の位の上に落つるか――其の下面の壓する所のあの地盤の位置は、則ち「豹尾」の所在にして、而も豹尾と相冲するのあの位置は、則ち「黄幡」の所在なり。行軍して陣を布くの時は、此の两処はただ以て背對すべく、以て面向すべからず。

推太陰法

常以功曹〈寅。〉加歲支,神后〈子。〉下是已。

太陰を推するの弁法は――功曹(寅)を把りて当年の年支の上に加えて天盤を転出して、然る後に神后(子)の何れの一個の地盤の位置に壓するかを看れば、あれは則ち太陰の所在なり。

推歲建破法

陽歲,以大吉;陰歲,以小吉;加太歲,支魁下為建,天罡下為破,陰陽殺用。

陽年に逢えば則ち大吉(丑)を取り、陰年に逢えば則ち小吉(未)を取りて、之を把りて当年の太歳の上に加えて天盤を転出す――河魁の壓する所の処は則ち「歳建」にして、天罡(辰)の壓する所の処は則ち「歳破」なり。陰年陽年は各々此の弁法に按じて刑殺の位を取用す。

推歲星法

天罡加歲支,亥上所見本位辰是也。

歳星(木星)の所在を推するの弁法は――天罡(辰)を把りて当年の年支の上に加えて天盤を転出して、再び亥位の上に出現するは何れの一個の神なるかを看て、其の地盤の上の本位は、則ち歳星の所在なり。

推歲支干德法

從魁加歲辰,功曹是已。支德甲戌、戊寅、壬德自處,乙丁、己辛、癸任魁鄕也。〈○此文有誤,當云:「甲、丙、戊、庚、壬德自處,乙、丁、己、辛、癸在所合也。」〉

年支の徳を推するの弁法は――從魁(酉)を把りて当年の年支の上に加えて天盤を転出して、功曹(寅)の壓する所の処は則ち是れなり。天干の徳に至りては――甲・丙・戊・庚・壬の此の五個の陽干は、徳は則ち自らの本位の上に落ち、乙・丁・己・辛・癸の此の五個の陰干は、徳は其の相合する所のあの一位の上に落つ。(原書校記――本条の文字に误り有り、応に当に「甲・丙・戊・庚・壬德自處、乙・丁・己・辛・癸在所合也」と作るべし。)

推歲殺法

天罡加歲支,太乙、〈巳。〉從魁、〈卯。〉大吉,〈丑。〉有臨季者,其下卽是歲殺。申子辰,刼煞在巳,災殺在午,天殺在未,他倣此。

歳殺を推するの歩驟は――先ず天罡(辰)を把りて当年の年支の上に加えて天盤を転出して、再び太乙(巳)・從魁(原注は卯と作る)・大吉(丑)の此の三神を看て、何れの一個か辰・戌・丑・未の四季の位の上に落つるか――其の下面の壓する所の地盤の位置は則ち「歳殺」なり。三合局に按じて説くに、申子辰の年は、劫煞は巳に在り、灾殺は午に在り、天殺は未に在りて、其余の各局は此に照らして類推す。

推孤虛大煞天狗法

登明加歲支,天魁下,為孤;太沖、天罡下,為虛;旬下日,同大煞。春午、夏未、秋酉、冬子,一名天地轉,殺天狗。孟歲巳,仲歲酉,季歲丑。天時、天罡加月建也。〈○此文有脫誤。〉

推法は――登明(亥)を把りて当年の年支の上に加えて天盤を転出して、天魁(戌)の壓する所の処は則ち「孤」にして、太冲(卯)と天罡(辰)との壓する所の処は則ち「虚」にして、本旬の缺する所のあの两個の地支の日は、同じく「大煞」に按じて看待す。大煞の位置は――春は午に在り、夏は未に在り、秋は酉に在り、冬は子に在りて、これもまた「天地転」と謂い、主として殺伐して、即ち天狗の所在なり。別に年份に按じて分つに――寅申巳亥の四孟の年は巳に在り、子午卯酉の四仲の年は酉に在り、辰戌丑未の四季の年は丑に在る。「天時」に至りては、是れ天罡を把りて当月の月建の上に加えて求むるなり。(原書校記――本条の文字に脱漏訛误有り。)

推天道黃道法

天道:寅午戌月,寅戌,南方行;午,西北方行。亥卯未月,亥未,東方行;卯,西南方行;申子辰月,申辰,北方行;子,東南方行。巳酉丑月,巳丑,西方行;酉,東北方行。

天道の指す所の行軍の方向は――寅・午・戌の三個月の中は、寅日・戌日に逢えば南方に往きて行き、午日に逢えば西北方に往きて行き、亥・卯・未の三個月の中は、亥日・未日に逢えば東方に往きて行き、卯日に逢えば西南方に往きて行き、申・子・辰の三個月の中は、申日・辰日に逢えば北方に往きて行き、子日に逢えば東南方に往きて行き、巳・酉・丑の三個月の中は、巳日・丑日に逢えば西方に往きて行き、酉日に逢えば東北方に往きて行く。

推天耳天目法

春氐星,乙下;夏柳星,丁下;秋胃星,辛下;冬女星,癸下。是為天目也。春箕星,寅;夏軫星,巳;秋參星,申;冬壁星,亥。是為天耳也。

春天は氐宿を取りて、乙位の下に落ち、夏天は柳宿を取りて、丁位の下に落ち、秋天は胃宿を取りて、辛位の下に落ち、冬天は女宿を取りて、癸位の下に落つ――此の几処は則ち「天目」にして、是れ以て敵情を窺望するべきの方位なり。春天は箕宿を取りて、寅位に落ち、夏天は軫宿を取りて、巳位に落ち、秋天は参宿を取りて、申位に落ち、冬天は壁宿を取りて、亥位に落つ――此の几処は則ち「天耳」にして、是れ以て消息を窃聴するべきの方位なり。

推遊都虜都月合法

游都為都將,甲己日大吉,乙庚日神后,丙辛日功曹,丁壬日太乙,戊癸日傳送。虜都為天賊,甲己日天罡,乙庚日勝光,丙辛日登明,丁壬日傳送,戊癸日功曹。月合常以月合,神上為月朔之始、順數之盡,末日也。

「游都」は是れ敵方の主将を代表す――甲日・己日は大吉(丑)を取り、乙日・庚日は神后(子)を取り、丙日・辛日は功曹(寅)を取り、丁日・壬日は太乙(巳)を取り、戊日・癸日は傳送(申)を取る。「虜都」は是れ天賊を代表す――甲日・己日は天罡(辰)を取り、乙日・庚日は勝光(午)を取り、丙日・辛日は登明(亥)を取り、丁日・壬日は傳送(申)を取り、戊日・癸日は功曹(寅)を取る。「月合」に至りては、総じて当月の合神を取りて、合神の所在の処より此の月の初一の起点と算して、順に下に数えて尽頭に到るは、則ち此の月の最後の一天なり。

推三元法

上元甲子日,起五宮;中元甲子日,起二宮;下元甲子日,起八宮。各以順日求之,周而復始,時同日法,夏至後行,反此。

上元の甲子日は、五宮より起算し、中元の甲子日は、二宮より起算し、下元の甲子日は、八宮より起算す。此の後は各々日子に按じて順に下に推して、周して始めに復る。時辰を推するの弁法は日子を推するのと相同なり。夏至以後に運行するの規則は、此と正好に相反して、要に逆に数うるを須とす。

推亭亭白姦法

常以月將加正時,神后下為亭亭。寅午戌上見孟春,五本位上是白姦。〈○「春五」二字有誤。〉

推法は――当月の月将を把りて占問の時辰の上に加えて天盤を転出して、神后(子)の壓する所の処は則ち「亭亭」の所在なり。再び寅・午・戌の三位を看て、凡そ四孟の神を見到るのは、其の本位の上の對應する所の処は則ち「白奸」の所在なり。(原書校記――「孟春」の「春」の字と「五」の字とは皆訛误有り。)

推生死神法

常以功曹加月建,神后下為生神,勝光下為死神。

推法は――功曹(寅)を把りて当月の月建の上に加えて天盤を転出して、神后(子)の壓する所のあの位置は則ち「生神」にして、勝光(午)の壓する所のあの位置は則ち「死神」なり。

推六害法

辰卯相害,寅巳相害,丑午相害,子未相害,申亥相害,酉戌相害。

十二地支の両両相害するは共に六組有りて――辰と卯と相害し、寅と巳と相害し、丑と午と相害し、子と未と相害し、申と亥と相害し、酉と戌と相害す。凡そ日辰の間に此らの組合に碰上するは、皆要に妨害を留意すべし。

推天門地戶法

子丑日,天門在丙,地戶在丁。寅卯日,天門在庚,地戶在丁。辰巳日,天門在庚,地戶在壬。午未日,天門在壬,地戶在辛。申酉戌亥日,天門在甲,地戶在癸。

日支に按じて天門・地戸の方位を定む――子日・丑日は、天門は丙方に在り、地戸は丁方に在り、寅日・卯日は、天門は庚方に在り、地戸は丁方に在り、辰日・巳日は、天門は庚方に在り、地戸は壬方に在り、午日・未日は、天門は壬方に在り、地戸は辛方に在り、申・酉・戌・亥の四日は、天門は甲方に在り、地戸は癸方に在る。出入して行軍するの時は、皆要に天門より出で地戸に由りて入るを須とす。

龜卜篇

河出圖,洛出書。聖人則之,則靈龜負圖,自河而出也。是龜龍麟鳳四靈,龜居其一。託夢於元王,何其賢也!不避豫且之網,何其愚也!生旣不能全身避害,死亦安能灼骨而知吉凶?古人所以設此法者,謂「兵為凶器,戰為危事」,聖人得之以興,凡夫得之以廢,不可輕舉矣。愚人不自謂其愚,皆自謂其智,故立卜法,假於陰陽,亦惑愚人之心,非為智也。

黄河は図を出だし、洛水は書を出だして、聖人は之に取法す。謂うところの河図は、則ち靈亀は図を背負して黄河の裏より浮出せるなり。亀・龍・麟・鳳は号して四靈と称して、亀は其の中の一を占む。あの只の神亀は能く宋元王に夢を托するや、何等なるか聡明なる。卻って漁人の豫且の網羅を躱開する能わずや、又何等なるか愚笨なる。生きて尚且つ自らを保全して禍害を躱開する能わざるに、死した後に又ぞ怎様に能く骨甲を燒灼して以て吉凶を預知せんや。古人の之を此の套の卜法を設下する所以は、是れ「兵は是れ凶器にして、戦は是れ危事なり」――同じく一件の事にして、聖人は手の裏に拿到すれば則ち能く国を興し、庸人は手の裏に拿到すれば則ち事を敗せんと要すれば、故に軽率に發動すべからず。愚人は従來自ら愚なるを覚えず、個個は自ら以て聡明と為す。此に因りて始めて卜法を立下して、陰陽の説を借りて去りて愚人の心思を迷惑す、此は併びに真正の智慧に非ず。

太公曰:「蓍,朽草也;龜,枯骨也。安知聖人之智慮哉!」是知神亦不能自智,聖亦不能自智。贊聖人之事者,其猶砥礪乎!凡龜有五色,隨其旺相而用之,一龜之內有六廚左右翼,君王用上尺有二寸,大夫用中,庶人用下;後左足為春,前左足為夏,前右足為秋,後右足為冬,四季用中廚。

太公は曰く「蓍は不過枯朽の草にして、亀は不過干枯の骨頭なり、彼らは豈に聖人の智謀考慮を懂得せんや」と。此に由りて知るべし、神物の本身是れ自ら智慧を生ずる能わず。聖人もまた是れ卜筮に靠りて始めて智慧有るに非ず。卜筮は聖人の事業に對しては、ただ磨刀石の刀に於けるがごとくのみ。凡そ亀甲に青・赤・黄・白・黒の五色有りて、要に当令旺相の顔色に按じて択用す。一只の亀甲の内は分かちて六「厨」を作し、なお左右の两翼有り――君王は上部を用いて、長さ一尺二寸、大夫は中部を用い、平民は下部を用う。四足は四季を配して、後の左足は春に属し、前の左足は夏に属し、前の右足は秋に属し、後の右足は冬に属し、辰・戌・丑・未の四季の月は則ち中厨を用う。

經曰:何知我神,骨白如銀;何知我聖,千里路正。又曰:其骨須白,其色須鮮,其皮如蠟,其界如法。

経書の上に曰く――怎様に我が此の只の亀の神靈有るを知るや。其の骨色の白きこと銀に似たるを看てなり。怎様に我が此の只の亀の能く聖に通ずるを知るや。其の千里の遥もまた正路を指し得るを看てなり。又説く――占卜に用うるの亀は、骨は要に白く、色は要に鮮亮にして、甲皮は要に蠟の一様に瑩潤にして、甲面の上の界紋は要に法度に合乎すべし。

龜有五兆,以定吉凶。一兆之中為五段,可以彰往察來:內高為金,外高為火,五曲為木,正直為土,頭垂為水。水無正形,因金為名。常以晴霧為水。一兆之中,從頭分為五鄕,頭為甲乙,次為丙丁,次為戊己,次為庚辛,次為壬癸。常以頭微高為上兆,正橫為中兆。春夏以內為頭,秋冬以外為頭。

亀甲の上に五種の兆紋有りて、以て吉凶を判定す。一条の兆紋は分かちて五段を作して、此に據りて以て過去を昭明し将来を察知すべし。兆紋の内側の隆起するは金に属し、外側の隆起するは火に属し、多処の弯曲するは木に属し、端正にして笔直なるは土に属し、兆頭の下垂するは水に属す。水は本来固定の形状無くして、是れ金に依附して名を得たるにして、通常は晴日の裏の霧気の象を把りて水と看做す。一条の兆紋の内は、兆頭より起りて分かちて五個の「郷」を為す――兆頭は是れ甲乙、第二段は是れ丙丁、第三段は是れ戊己、第四段は是れ庚辛、第五段は是れ壬癸なり。通常は兆頭の略微に高起するは「上兆」と算し、端正にして横平なるは「中兆」と算す。春夏の两季は内側を以て兆頭と為し、秋冬の两季は外側を以て兆頭と為す。

假令木兆,甲乙鄕為本宮,丙丁鄕為子孫,戊己鄕為妻財,庚辛鄕為官鬼,壬癸鄕為父母,但以此鄕斷吉凶,及支入兆。假令木兆,金支是官鬼,木支是兄弟,土支是妻財,火支是子孫,水支是父母,看支入鄕,以斷吉凶成敗。

例を擧げて説くに、木に属するの兆紋に遇上せば――甲乙郷は是れ本宮、丙丁郷は是れ子孫、戊己郷は是れ妻財、庚辛郷は是れ官鬼、壬癸郷は是れ父母にして、則ち兆紋の何れの一郷に落つるかに按じて來りて吉凶を断じ、再び日支の兆中に落進むは如何に配属するかを看る。仍お木兆を以て例と為せば――金に属するの日支は是れ官鬼、木に属するの日支は是れ兄弟、土に属するの日支は是れ妻財、火に属するの日支は是れ子孫、水に属するの日支は是れ父母なり。日支の何れの一郷に進入するかを看て、以て吉凶成敗を判断す。

我徃攻彼,則彼為主。兆欲頭伏足落,及格橫,身內摧折、暗霧、昏驚、震動、猖狂、文不食墨、火天穿者,破軍殺將。彼來攻我,兆欲頭仰足舉。彼支援助,身內有力、食墨鮮明、肥濃安穩,兆吉言吉,兆凶言凶。萬端吉凶,一看兆身,往往有驗,無假日辰。

我が方は前に往きて對方を攻打するは、對方は則ち「主」と算す。此の時は兆紋の頭伏して足落ち横格して阻斷し、兆身の内は摧折して断裂し昏暗として霧のごとく驚慌震動し狂乱して定まらず、紋路は墨を含まず、なお火の頂を燒透するの様子有るを希望す――此らは皆主として對方は軍を破り将を殺さん。若し是れ對方の來りて我が方を攻打するは、則ち兆紋の頭仰ぎ足擧がるを希望す。對方のあの一支は反りて援助を得て兆身力有りて墨を含みて鮮明にして肥厚温潤にして安穏なれば、則ち我に利あらず。総じて兆象吉なれば則ち吉と断じ、兆象凶なれば則ち凶と断ず。千頭万緒の吉凶は、ただ兆身の一処を看れば、往往に則ち靈験甚だしく、日辰を借助して去りて凑るを須とせず。

夫有動不如無動,有支不如無支。有支則被支吉、格支凶,故兆連新,起動由人;新兆連故,起動無路。捉頭足,所作不成;頭足銜芒,所求無累。君子動頭,天下同憂;小人動足,天下馳逐。兆身過度,日向衰微;兆不出臼,勢將微滅。

大体説くに、兆紋は動有るは動無きに如かず、日支の牽渉有るは牽渉無きに如かず。一旦支に牽渉せば、支の生ずる所と為れば則ち吉にして、支の阻格する所と為れば則ち凶なり。故に旧兆は新兆に連上するは、發動するや否やはなお人に在りて、新兆は旧兆に連上するは、發動せんと想うもまた出路無し。兆紋の頭と足とは互相に牵扯して住せば、弁ずる所の事は則ち成らず、頭足は鋒芒を帯びて外に張れば、求する所の事は則ち拖累無し。君子の位の兆頭は一動すれば、天下は皆要に之に跟いて憂慮し、小人の位の兆足は一動すれば、天下は則ち要に奔走追逐せん。兆身は伸展するも頭を過ぐれば、運数は一天天として衰微し、兆紋は臼窩を出る能わざれば、気勢は則ち要に消亡せん。

凡占賊:被支有外救,格支有外敵。若吾擊敵,兆旺相、洪潤、軒昻、有力、重偃仰吉;枯槁、伏落、霧悴、驚摧、分伏、足落、兆細而暗,凶。凡卜:以支及動鄕,賊數日月,遠近裡數,生數三,成數八,旺相依數,休廢減半。

凡そ賊情を占測するに――兆は日支の生ずる所と為るは、對方に外來の救援有るを説明し、兆は日支の阻格する所と為るは、外面になお敵人有るを説明す。若し是れ我が方の去りて敵人を攻打するは、兆紋は旺相にして洪大にして潤沢にして軒昂として力有りて層層に仰起するは、則ち吉にして、枯槁にして干瘪にして伏落して神無く霧気憔悴にして驚惶にして摧折し分散して潜伏し兆足下に落ち、或は兆紋細弱にして昏暗なるは、則ち凶なり。凡そ賊衆の数目・來到の日月・路程の遠近の里数を卜問するは、皆要に日支と發動するのあの一郷とを看る――生数は三を取り、成数は八を取り、若し旺気・相気を得れば、則ち此の数に按じて計算し、若し休気・廃気に処れば、則ち一半を減去す。

凡卜兆:為我為客,支旺克兆,客勝;支囚為兆所克,客敗。支洪潤,賊強;支枯槁,賊弱。

凡そ兆象を卜看するに――兆は是れ我が方を代表し、日支は是れ客方を代表す。日支は旺に当たりて兆紋を克制せば、客方は勝を得し、日支は囚死の気に処して反りて兆紋の克する所と為れば、客方は失敗す。日支の象は洪大にして潤沢なるは、賊勢強きを説明し、日支の象は枯槁にして瘦弱なるは、賊勢弱きを説明す。

「ㄟ」,飛鳥出林兆。出軍行師,吉;安營入師,凶。 「ㄏ」,飛鳥入林兆。安營築城,吉;行師,凶。 「工」,驚獐兆。有賊奄至,防閑城堡,吉。 「爪」,走鹿兆。有賊至,主奔走之事。 「一」,土兆大橫。安城堡社,吉。 「八」,棲鳳兆。自守,吉。 「�」,需兆。安城壘,吉。 「川」,天兆。城壘襲人,吉。

以下は是れ八種の兆形と其の断法なり。「ㄟ」の形を呈するは、「飛鳥出林」の兆と謂い、兵を出だし行軍するは吉利にして、営を安んじて駐守するは則ち凶なり。「ㄏ」の形を呈するは、「飛鳥入林」の兆と謂い、営を安んじて城を築くは吉利にして、行軍するは則ち凶なり。「工」の形を呈するは、「驚獐」の兆と謂い、會い賊寇の突然來到する有りて、加緊して城堡を防守すれば則ち吉利なり。「爪」の形を呈するは、「走鹿」の兆と謂い、會い賊寇の到來有りて、主として奔走逃避の事なり。「一」の形を呈するは、「土兆大横」と謂い、城堡と社稷とを安置するは吉利なり。「八」の形を呈するは、「栖鳳」の兆と謂い、拠守して自ら保つのは吉利なり。原書の形を闕くのあの一条は、「需」の兆と謂い、城壘を安置するは吉利なり。「川」の形を呈するは、「天」の兆と謂い、城壘に凭りて敵人を襲撃するは吉利なり。

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