Libo

求名

清 · 王洪绪 · 第13巻 / 19

作盤ガイド: 六爻納甲の立卦, 大衍筮法

書讀五車,固欲致身於廓廊,胸藏萬卷,肯甘遁跡於丘園。要相國家,當詳易卦。父爻旺相,文成擲地金聲;鬼位興隆,家報泥金捷喜。財若交重,休望青錢之中選;福如發動,難期金榜之題名。

書を読みて万卷を破るは、本は朝堂に出仕せんがため、誰か甘心して山林に老死せんや。能く国家を輔相するか否かは、則ちこの一卦を細詳す。実用に説けば、まず父母爻を找す――それは文章試巻、旺相なれば則ち文思は清峻にして筆を下せば金石の声有り。さらに官鬼爻を找す――それは功名官職、興隆なれば則ち捷報は家に到る。反対に両位の忌神もまた認め准すべし――妻財が一重重に発動せば、それは父母を剋し、文章は便ち格に合せず、篇篇に入選するを指望する須なし。子孫が一たび発動せば、それは官鬼を剋し、功名は先に截断せられ、金榜の題名もまた望み無し。この四句は求名の一門の取用の総綱。

兄弟同經,乃奪標之惡客;日辰輔德,實勸駕之良朋。兩用相沖,題目生疏而不熟;六爻競發,功名恍惚以難成。月克文書,程序背而不中,世傷官克,仕路窒而不通。

実占する時はなお三処を留心すべし。一つは兄弟爻、それは同場に応試して錦標を争奪するの對手。日辰がもし来りて用神を生扶せば、則ちそれは我を催して路に上りて考えに赴かしむるの良友。二つは官鬼と父母の両個の用神がもし彼此に相冲せば、則ち出ずる所の題目は生僻にして熟せず。六爻が争相に発動すれば、心緒は紛雑にして、功名もまた恍惚として成り難し。三つは月建がもし父母を剋せば、文章は程式を背離して中式せず。世爻が反って往きて官鬼を傷剋せば、仕途は便ち閉塞して通ぜず。

妻財助鬼父爻空,可圖僥倖;福德變官身位合,亦忝科名。出現無情,難遂青雲之志;伏藏有用,終辭白屋之人。月建克身當被責,財如生世必幫糧。

もまた両種の凶中より吉に転ずるの変例有り。その一、妻財はたとい動けども転じて往きて官鬼を生助し、父母爻が恰好に空に落つれば(空なれば則ち財の剋を受けず)、反って僥倖して中式し得。その二、子孫はたとい動けども官鬼を変出して、また卦身と相合せば、もまた能く勉强して個の科名を得。さらに官鬼と世爻との向背を看る。官鬼はたとい出現すれども世と情無ければ、青雲の志は遂げ難し。官鬼はたとい伏蔵すれどもなお提拔の力有れば、終に寒素の身を脱し去るを得。此の外、月建が来りて卦身を剋せば、考えに赴くに責罰を受くべし。妻財が来りて世爻を生ぜば、必ず人の盤纏口粮を資助する有らん。

父官三合相逢,連科及弟;龍虎二爻俱動,一舉成名。殺化生身之鬼,恐發青衣;歲加有氣之官,終登黃甲。病阻試期,無故空臨於世位;喜添場屋,有情龍合於身爻。

上等の吉象は両種有り。父母と官鬼の両位がまた三合の成局に逢うは、連科に及第するを主る。青竜と白虎の両爻が一斉に発動するは、一擧に名を成すを主る。次の一等は、凶煞はたとい官鬼を変出して来りて卦身を生ずるも、も不過個の低階の出身を得るのみ。太歳が加臨して気有るの官鬼に臨めば、則ち終究して甲科に登るを得。此の外なお両処の細節を看るべし。世爻が故なくして空に落つれば、病を害して考期を誤るを主る。青竜が情有りて来りて卦身に合せば、場屋の中に喜を添え順遂を主る。

財伏逢空,行糧必乏;身興變鬼,來試方成。卦值六沖,此去難題雁塔;爻逢六合,這回必占薦頭。父旺官衰,可惜劉蕢之下第;父衰官旺,堪嗟張奭之登科。

さらに三層を説く。妻財が伏蔵してまた空に落つれば、考えに赴くの盤纏は必然として短缺す。卦身が発動して官鬼を変出せば、須らく親身に応試して乃ち事を成し得。卦体の上に於いて、六冲を搖り得れば則ちこの去は雁塔に題名するに難し、六合を搖り得れば則ちこの一科は必ず前茅に列す。文章と禄命との錯位に至っては、古来より則ち両個の極端の例子有り。父母が旺にして官鬼が衰なれば、文章はたとい好しも禄命無し。惜しむべし唐代の劉蕡の落第せるが如し。父母が衰にして官鬼が旺なれば、文章は佳ならざれども偏に能く中式す。嘆くべし唐代の張奭の科に登れるが如し。

應合日生,必資鶚薦;動傷日克,還守雞窗。世動化空用旺,則豹變翻成蝴蝶。身宮化鬼月扶,則鵬程連步蟾宮。

末に両組の対照を了す。応爻が来りて合し日辰が来りて生ずれば、必ず力有る者の鶚鳥の如き挙薦を得。動爻が来りて傷り日辰が来りて剋せば、なお書齋に回りて苦読するを得、一時に分無し。世爻が発動して却って空亡を変出せば、たとい用神は旺相なれども、あの番の「豹変」の美事も化して一只の蝴蝶と成りて飛び去らん。卦身の宮が官鬼を変出してまた月建の扶助を得れば、則ち鵬程万里にして連歩として上りて蟾宮に桂を折らん。

更詳本主之爻神,方論其人之命運。雖賦數言,總論窮通之得失,再將八卦,重推致用之吉凶。

以上の擧ぐる所はみな通例。事に臨みてはなおさらに本人の属する所のあの一爻の神煞の旺衰を细看して、始めて彼の一身の命運を論ずるを得。この篇の賦文はたといただ寥寥数語なれども、講ずる所は不過窮通得失の大局。具体に一人一事に到れば、依然として須らく八卦六爻を重新して一遍推して、実際の用処の上に於いて吉凶を判断すべし――法には定有りて人は各々異なり。これは《黄金策》の門を分かつ各篇の一貫するの意思。

仕宦

為國求賢,治民之本,致身輔相,祿養為先。旺相妻財,必得千鍾之粟;興隆官鬼,定居一品之尊。子若交重,當慮剝官削職;兄如發動,須防減俸除糧。

国のために賢を選ぶは民を治むるの根本、士人が身を立てて政を輔くも先に俸禄の身を養う有るを要す。ゆえに官を做るのこの一門は、職と禄の両样を併せて重しとす。官鬼爻は職位を管し、妻財爻は俸給を管す。実占の次第はまずこの両位の旺衰を看る――妻財が旺相なれば則ち俸米千鍾、官鬼が興隆なれば則ち位は一品に至る。さらに両位の忌神を看る。子孫が重々発動せば、それは官鬼を剋し、職を削り官を罷めらるるを防ぐべし。兄弟が発動せば、それは妻財を剋し、俸粮を減扣せらるるを防ぐべし。

父母空亡,休望差除宣敕;官爻隱伏,莫思爵位升遷。月建生身,當際風雲之會;歲君合世,必承雨露之恩。世動逢空,官居不久;身空無救,命盡富危。

続いて三処を看る。父母爻は詔命敕牒。それが一たび空に落つれば、則ち委任の文書を待つ勿れ。官鬼爻が隠伏して出ざれば、升遷の想いもまた以て擱き下す可し。月建が来りて卦身を生ぜば、正しく風雲の際會に逢い、時運は到れり。太歳と世爻とが相合するは、それは君上の雨露の恩を承受する(太歳は即ち君)。反対に、世爻が発動してまた空に落つれば、この官は坐すること長からず。卦身が空に落ちて救無ければ、寿数は将に尽きんとし、たとい富するも危なし。

鬼化福沖當代職,財臨虎動必丁憂。日辰沖剋,定然誹謗之多招;鬼煞傷身,因見災殃之不免。兄爻化鬼無情,同僚不協;太歲加刑不順,貶謫難逃。卦靜世空,退休之兆;身空煞動,避禍之徵。

さらに進退去留を説く。官鬼が子孫を変出して来りて冲せば(子孫は官を剋す)、職位は人に取代せられんとす。妻財が白虎に臨みて発動せば(財は父母を剋し白虎は喪を主る)、必ず父母のために丁憂して職を去らん。日辰が来りて冲し来りて剋せば、一定して許多の誹謗を招く。官鬼と凶煞とが卦身を傷れば、災殃は則ち免れず。兄弟が官鬼を変出して世と情無ければ、同僚は和せず。太歳が刑を加えて世と順ならざれば、貶謫は逃れ難し。六爻ともに静にして世爻が空に落つれば、老を告げて退休するの兆。卦身が空に落ちて凶煞が発動すれば、禍を避け引退するの徴。

身邊伏鬼若非空,頭上烏紗終不脫。財空鬼動聲名震,而囊篋空虛。官旺父衰職任高,而衙門冷落。職居風憲,皆因月值官爻;官在貳司,只為鬼臨傍位。

卦身の旁に官鬼が伏すれば、ただそれが空に落ちざるを須て、頭上の烏紗は終究して脱ぎ下し得ず――官位は保つべし。妻財が空に落ちて官鬼が発動すれば、声名はたとい震うとも箱篋は空空なり。清苦の官。官鬼が旺にして父母が衰なれば(父母は印信衙署を主る)、職位はたとい高しとも衙門は冷落す。名有りて実無きの任。任ずる所がもし監察風紀の職なれば、多く月建が正しく官鬼に値るに因る。任ずる所がもし副貳佐職なれば、ただ官鬼が正位に居らずして旁爻に臨むに因る。

撫綏百姓,兄動則難化愚頑;巡察四方,路空則多憂驚怪。出征剿捕福德興,而寇賊殲亡。鎮守邊陲卦爻靜,而華夷安泰。奏陳諫諍,那堪太歲刑沖;僧道醫官,豈可文書發動。但隨職分以推詳,可識仕途之否泰。

末に職守に按じて分別して推す。百姓を安撫するの職に任ずれば、兄弟が一たび動けば(争奪紛擾)、愚頑の民は感化し難し。四方を巡察するの職に任ずれば、第五爻(道路)が空に落ち、路上に驚憂怪異多し。兵を出して剿捕せば、子孫が興旺なれば則ち寇寇賊は殲滅す(子孫は官鬼を剋し、鬼は即ち盗賊)。辺疆を鎮守せば、六爻が安静なれば則ち華夷両安なり。疏を上りて進諫せば、最も太歳の来りて刑し来りて冲するを怕る――太歳を冲すれば則ち君上に触忤す。僧官道官医官のこの一路は子孫を以て本業と為し、最も父母爻の発動して来りて剋するを忌む。要するに各人の職分に随いて往きて推せば、仕途の通塞は便ち分明にすべし。

財を求む

居貨曰賈,行貨曰商,總為資生之計。蓍所以筮,龜所以卜,莫非就利之謀。要問吉凶,但看財福。財旺福興,無問公私皆稱意;財空福絕,不拘營運總違心。

坐賈行商はみな生を謀るの計、蓍筮亀卜もまた无非是れ利を趨るの事に替わりて主意を拿る。財を求むの一門はただ両位を看る。妻財は財の本身、子孫は財を生ずるの源。妻財が旺に子孫が興なれば、公事私事を論ぜずみな心に称う。妻財が空に子孫が絶なれば、どう経営するもみな心に違う。実占する時はまずこの両爻の旺衰空実を定めれば、成敗はすでに大半を判ぜり。

有福無財,兄弟交重偏有望;有財無福,官爻發動亦堪求。財福俱無,何異守株而待兔;父兄皆動,無殊緣木以求魚。月帶財神,卦雖無而月中必有;日傷妻位,財雖旺而當日應無。

両位がもしただその一を得るのみなれば、なお転圜有り。子孫有りて妻財無ければ、兄弟の重々発動は反って望み有り――兄弟は子孫を生じ子孫はさらに財を生じ、源頭は接上せり。妻財有りて子孫無ければ、官鬼が発動すればもまた求め得――財は官を生じ官は財を護り、兄弟に劫し去らるるに至らず。両位ともに無ければ、則ち株を守りて兎を待つが如し。父母と兄弟とが一斉に発動すれば(一つは財源を断ち一つは財本を劫す)、さらに木に縁りて魚を求むるが如し。此の外なお時限の別有り。月建上に妻財を帯ぶれば、卦中に財無しとも、本月の内にもまた必ず有らん。日辰が往きて妻財を傷れば、財はたとい旺なれども、当日は得ず。

多財反覆,必須墓庫以收藏;無鬼分爭,又怕交重而阻滯。兄如太過,反不克財;身或兄臨,必難求望。財來就我終須易,我去尋財必是難。

妻財が卦中に出現すること太多ければ反って反復定まらず。須らく墓庫の収攏する有るを須て乃ち好し。卦中にもし官鬼無ければ、則ち財に替わりて兄弟の争奪を挡く人無し。しかし官鬼が重々発動せば、またそれが気を耗して阻と成るを怕る。兄弟が旺にして太過すれば、物極まれば必ず反し、反って財を剋し動かさず。しかし卦身上に一たび兄弟に臨めば、自己は則ち財を劫するの人、財を求むれば便ち指望し難し。総の一条。財爻が来りて世を生じ世に合するは、財の来りて我に就く、これを得るは容易。世爻が反って往きて財を生じ財を尋ぬれば、則ち力を費やす。

身遇旺財,似取囊中之物;世持動弟,如撈水底之針。福變財生,滾滾利源不竭;兄連鬼克,紛紛口舌難逃。父化財,必辛勤而有得;財化鬼,防耗折而驚憂。

卦身が旺相の妻財に遇えば、財を取るは口袋を掏るが如く容易。世爻が発動の兄弟に坐せば、財を求むるは水底に針を捞るが如く徒労。子孫が妻財を変出して相生するは、それは財源の滚滚として竭きざる。兄弟が官鬼に連なりて一斉に来りて剋せば(一つは財を劫し一つは禍を招く)、口舌の紛争は免れ難し。父母が妻財を変出せば、先に労して後に獲、辛苦して得有り。妻財が官鬼を変出せば、本を折り破耗して併せて驚憂を生ずるを防ぐべし。

財局合福神,萬倍利源可許;歲君逢劫煞,一年生意無聊。世應二爻空合,虛約難憑;主人一位刑傷,往求不遇。徒空持鬼,多因自己遲疑;日合動財,卻被他人把住。

三爻が合成して妻財の一局を成しまた子孫と相合せば、万倍の利を許し得。太歳の爻が劫煞に逢えば、この一年の生意は冷落す。世応両爻はたとい合すれどもともに空に落つれば、それは虚約にして靠み難し。求むる所のあの人の一爻が刑を受け傷を受ければ、往きて彼を求むるもまた遇い着かず。世爻が白く空に落ちてまた官鬼に坐せば、多く半ば自己が猶豫して事を誤る。妻財はたとい動けども日辰に合し住められれば、それは財が別人に把持せられて在り。

要知何日得財,不離生衰旺合。欲決何時有利,但詳春夏秋冬。合夥不嫌兄弟,公門何慮官爻。

応期を定むるはただ両句の口訣。どの一日に財を得るかを知らんと要せば、不外に用神が何時に生を得・何時に旺に転じ・何時に合に逢うかを看る(衰は旺を待ち・合は冲を待ち・空は実を待つ)。何時に利有るかを断ぜんと要せば、則ち妻財が春夏秋冬のどの一季に令に当たるかを看る。忌諱に至っては、もまた行當を看るべし。伙を合して生意を做すれば、卦に兄弟を見るも必ずしも忌む須なし――本に就きて人と股を合するなればなり。官府の中に於いて利を取る人は、卦に官鬼を見るも必ずしも怕る須なし――それは正しく彼の本行なればなり。

九流術士,偏宜鬼動生身;六畜血財,尤喜福興持世。世應同人,放債必然連本失;日月相合,開行定主有人投。應落空亡,索債者失望;世遭刑剋,賭博者必輸。

続いて行業に按じて分説す。卜を売り医を行うの一類の九流術士は、反って官鬼の発動して来りて卦身を生ずるを宜とす――彼らは本に人の憂疑病患に倚りて飯を喫う。畜牧屠宰の一類の「血財」の売買は、尤も子孫の興旺にして世を持するを喜ぶ――子孫は即ち六畜。世応両爻が同一の五行なれば(彼此は一人に同じ)、債を放ち出せば必ず本銭をも収め回り得ず。日辰月建と世とが相合せば、行桟を開設すれば必ず人の上門する有らん。応爻が空に落つれば、債を討つは空を撲つ。世爻が刑に遭い剋に遭えば、賭博するは必ず輸す。

鬼克身爻,商販者必遭盜賊;間興害世,置貨者當慮牙人。停拓者喜財安而鬼靜;脫貨者宜財動而身興。路有有官休出外,宅中有鬼勿居家。

官鬼が来りて卦身を剋せば、行商して販運するは必ず盗賊に遇う。間爻が発動して世爻を害せば、貨を進むるは中間の牙儈の梗を作るを防ぐべし。貨を囤えて價を待つ人は妻財の安静・官鬼もまた静なるを喜ぶ――静なれば則ち貨は久しく存し得。急ぎて脱手せんとする人は則ち妻財の発動・卦身の興旺を宜とす――動けば則ち貨は售り易し。同一の卦象にして、売買の方向の不同に因りて吉凶は相反す。此の外、道路の爻に官鬼有れば則ち門を出る勿れ、宅爻に官鬼有れば則ち家裡に守る勿れ。

內外無財伏又空,必然乏本;父兄有氣財還絕,莫若安貧。生計多端,占法不一,但能誠敬以祈求,自可預知其得失。

内外卦ともに妻財を見ず、伏神がまた空に落つれば、それは本銭をも無し。父母兄弟の両爻が気有りて妻財が偏に絶地に臨めば(生路は奪はれ、劫神は権に当たる)、強いて求むるに与いんよりは分に安んじて貧を守るに如かず。生を謀るの門路は甚だ多く、占法もまた各々相同ならず。しかしだだ誠心敬意を以て往きて祈求すれば、自然にその中の得失を預め知るを得――この一句はなお全書の「誠なれば則ち霊なり」の宗旨に帰す。

出行

人非富貴,焉能坐享榮華;苟為利名,寧免奔馳道路。然或千里之迢遙,夫豈一朝之跋涉。途中休咎若個能知,就裡災祥神靈有準。

人は生まれながらにして富貴にあらず、哪にか坐して栄華を享くるを得ん。すでに名利のために奔走せば、則ち道路を跋涉するを免れず。しかし千里の遠、豈に一朝一夕に走り尽くさんや。路上は吉か凶か、誰か能く預知せん。その中の災祥は、ただ卦を卜して神明に向かいて個の准信を求むるのみ。出行の一門を占うに、世爻を以て行人自己と為し、父母を以て行李と為し、妻財を以て盤纏と為し、官鬼を以て途中の険と為し、子孫を以て福神と為す。

父為行李,帶刑則破損不中;妻作盤纏,生旺則豐盈足用。世如衰弱,那堪水宿風餐;應若空亡,難望謀成事就。

父母爻は行李衣装。それがもし刑を帯ぶれば、行李は破損して用に中らず。妻財爻は盤纏路費。それがもし生旺なれば、則ち銭物は豊足して用いるに足る。世爻がもし衰弱なれば、怎んでか風に餐し水に宿するの辛苦に経え忍ばん。応爻がもし空亡に落つれば、この行の謀らんとする所の事は則ち成り難し――応は往く所の処・求むる所の人なればなり。

間爻安靜,往來一路平安;太歲克沖,行止終年撓括。世傷應位,不拘遠近總宜行;應克世爻,無問公私皆不利。

世応の間の間爻が安静にして動かざれば(路上に阻隔無し)、往返は一路平安。太歳が来りて剋し来りて冲せば、一整年の行止はみな牽絆を受く。世爻が能く応爻を剋せば(我は彼を制す)、遠近を論ぜずみな出行に宜し。応爻が反って世爻を剋せば(彼は我を制す)、公事私事を論ぜずみな利あらず。

八純亂動,到處皆凶;兩間齊空,獨行則吉。世動訂期,變鬼則自投羅網;官臨畏縮,化福則終脫樊籠。

八純卦を搖り得て六爻が乱動せば、何処に到るもみな凶。両個の間爻がともに空に落つれば(同行する人無く、もまた阻隔無し)、独りで路に上がれば反って吉。世爻が発動して行期を定下し、もし官鬼を変出せば、それは自ら羅網に投ず。世爻が官鬼に臨みて畏縮して敢えて行かざるも、もしそれが子孫を変出せば(子孫は官を剋す)、終究して牢籠を脱出し得。

靜遇日沖,必為他人而去;動逢間合,定因同伴而留。世若逢空,最利九流出往;土如遇福,偏宜陸地行程。

世爻が本に静にして日辰に冲起せらるれば(暗動)、この行は必ず別人に替わりて跑る。世爻が本に動きて却って間爻に合し住められれば、一定して同伴に因りて擱搁し下れり。世爻がもし空に落つれば、最も卜を売り医を行うの一類の九流の人が門を出るに利す(空なれば則ち拘繫する所無し)。土爻が子孫に遇えば(土は陸地を主り子孫は福神と為る)、偏に旱路を走るに宜し。

鬼地墓鄉,豈堪踐履;財方父向,卻可登臨。官挈玄爻刑剋,盜賊驚憂;兄乘虎煞交重,風波險阻。

官鬼の臨む所の方位・墓庫の在る所の方位は、みな踏足すべからず。妻財の在る所の方・父母の向かう所の処は、却って前往し得。官鬼が玄武の爻を提携してまた来りて刑し来りて剋せば、路上に盗賊の驚擾有り。兄弟が白虎の凶煞に乗りて重々発動すれば、路上に風浪の険阻有り。

妻來克世,莫貪無義之財;財合變官,勿戀有情之婦。父遭風雨之淋漓,舟行尤忌;福遇和同之伴侶,謁貴反凶。

妻財爻が来りて世爻を剋せば、路上にてあの来路の正ならざる銭財を貪る勿れ。妻財が人と相合して官鬼を変出せば、路上にて遇う所の多情の婦人を貪恋する勿れ。父母爻は雨を主る(ここに於いては風雨の淋漓と為る)。船に坐る人は尤もそれを忌む。子孫爻は同行の和睦の伴侶を主る。しかしもしこの行が貴人を拝謁しに往くなれば、子孫は反って凶――子孫は官鬼を剋し、貴人に見えず。

艮宮鬼坐寅爻,虎狼仔細;卦見兄逢蛇煞,光棍宜防。鬼動間中,不諧同侶;兄興世上,多費盤纏。

艮宮(艮は山と為る)の官鬼がまた寅爻の上に坐せば(寅は虎に属す)、山路上に仔細に虎狼を提防すべし。卦中の兄弟が螣蛇の凶煞に遇えば、路上の地痞無頼を提防すべし。官鬼が間爻の上に於いて発動すれば、同伴と処するも和睦せず。兄弟爻が世位の上に於いて興起せば、路費は多く花せらるべし。

一卦如無鬼煞,方得如心;交爻不見福神,焉能稱意。主人動遇空亡,半途而返;財氣旺臨月建,滿載而回。但能趨吉避凶,何慮登高涉險。

整卦の中にもし官鬼凶煞を見ざれば、この行は乃ち心に称う。諸爻の中にもし子孫福神を見るを得ざれば、また怎んでか意の如くならん。投奔する所の主人のあの一爻が発動して空亡に落つれば、この行は半路に走到して則ち折り回るを得。妻財の気が旺盛にしてまた月建に臨めば、則ち満載して帰らん。要するにただ能く吉を趨り凶を避ければ(鬼が何方に在るかを看て則ち何方を避け、財が何方に在るかを看て則ち何方に往く)、何ぞ必ずしも山を登り険を渉るを怕れん。

行人

人為利名,忘卻故鄉生處樂;家無音信,全憑周易卦中推。要決歸期,但尋主象。主象交重身已動,用爻安靜未思歸。

人は名利のために外に在りて、故郷の安楽の日子をみな忘れたり。家中に久しく音信無ければ、ただ全く《周易》の卦上に憑りて往きて推すのみ。行人を占うに帰期を判断せんと要せば、ただ用神(主象)を尋ぬ――門を出ずるは誰なれば、則ちどの一位の六親を取りて用と為す。用神がもし重爻交爻なれば(すでに発動せり)、人はすでに起身して動きたりと説明す。用神が安静にして動かざれば、彼はなお家に回るの念頭無きを説明す。

克速生遲,我若制他難見面;三門四戶,用如合世即還家。動化退神,人既來而復返;靜生世位,身未動而懷歸。

用神が来りて世を剋するの応期は快く、来りて世を生ずるの応期は慢し。もし是れ世爻が反って用神を制し住むれば、則ち見ることを得難し。第三爻は門、第四爻は戸。用神がもし世爻と相合すれば(あるいは門戸の爻に落つれば)、則ち是れ家に到らんとするに快し。用神が発動して却って退神に化成せば、それは人がすでに身を動かしてまた折り回り去りし。用神が安静にして却って来りて世爻を生ずれば、それは身は未だ動かずとも心裡にすでに回り来らんと想う。

若遇暗沖,睹物起傷情之客況;如逢合住,臨行有塵事之羈身。世克用而俱動,轉往他方;用比世而皆空,難歸故里。

用神が安静にして日辰に暗冲せらるれば、それは彼が外に在りて景に触れ情を生じ、郷思を動かせる。用神が合し住めらるれば、それは行に臨みて時にまた俗事に身を絆せられし。世爻が用神を剋して両爻ともに発動すれば、あの人は別処に転じ往きたり。用神と世爻とが五行比和にして両処ともに空に落つれば、則ち故郷に回ること難し。

遠行最怕用爻傷,尤嫌入墓;近出何妨主象伏,偏利逢沖。若伏空鄉,須究卦中之六合;如藏官下,當參飛上之六神。

遠門を出ずるの人は最も用神の傷を受くるを怕り、尤もそれが墓に入るを嫌う(墓に入れば則ち困住して動かず)。近門を出ずるの人は、用神が伏蔵するは却って妨げず、反ってそれが冲に逢うを喜ぶ――一たび冲すれば則ち身を動かす。用神がもし空に落つるの処に伏せば、則ち卦中に六合の来りて牽引する有るか無きかを看るべし。用神がもし官鬼の下に蔵せば、則ちそれが上頭に壓するあの飛神の帯ぶる所の六獣を参看して、以てそれが何事に阻まるるかを知るべし。

兄弟遮藏,緣是非而不返;子孫把持,由樂酒以忘歸。父為文書之阻滯,財因買賣之牽連。

用神が兄弟爻に遮り蔵せられれば、それは是非口舌に絆せられて回らず。子孫爻に把持せられれば、それは酒を貪りて楽を作して楽しみて帰るを思わず。父母の下に伏すれば、文書公事に擱搁せられし。妻財の下に伏すれば、売買交易に牽連せられし。用神がどの一位の六親の下に伏するかを看れば、則ち彼が何を以て回らざるかを知る。

用伏應財之下,身贅他家;主投財庫之中,名留富室。五爻有鬼,皆因途路之不通;一卦無財,只為盤纏之缺乏。

用神が応爻の妻財の下に伏すれば、それは別人の家裡に入贅せる。用神が妻財の墓庫の中に投入すれば、それは富貴の人家に留まりて事を做る。第五爻(道路の位)の上に官鬼有れば、路上は通じて行くを得ざる。整卦に妻財を見ざれば、盤纏短缺して回り来る能わざるなり。

墓持墓動,必然臥病呻吟;世合世沖,須用遣人尋覓。合逢玄武,昏迷酒色不思鄉;卦得游魂,漂泊他鄉無定跡。

用神が墓庫に持し住められ、墓庫がまた動けば、あの人は必定して病に卧して呻吟す。世爻と用神とが時に合し時に冲すれば(消息は断ずるが若く續くが若し)、則ち人を派して往きて尋ぬるを得。用神と玄武とが相合すれば、それは酒色に沉迷して、故郷を思わず。游魂卦を搖り得れば、それは他郷に漂泊して、行蹤は定まらず。

日並忌興休望到,身臨用發必然歸。父動卦中,當有魚書之寄;財興世上,應無雁信之來。

日辰と忌神とが并び起きてまた興旺なれば、則ち彼の家に到るを指望する勿れ。卦身が用神に臨みて用神が発動すれば、それは一定して回り来らんとする。父母爻が卦中に於いて発動すれば(父母は書信を主る)、まさに家書の寄り到る有るべし(「魚書」は古楽府の「客は遠方より来り、我に双鯉魚を遺す」の典を用う)。妻財爻が世位の上に於いて興旺なれば(財は父母を剋し、音信の神を剋せり)、則ち音信の来る有る會せず。

欲決歸期之遠近,須詳主象之興衰。動處靜中,含蓄許多凶吉象;天涯海角,羈留多少名利人。

帰期の遠近を判断せんと要せば、ただ須らく用神の興衰を细看すべし。旺なれば則ち近く、衰なれば則ち遠く、動けば則ち速く、静なれば則ち遅く、合に逢えば冲を待ち、冲に逢えば則ち到る。動と静との間は、許多の吉凶の象を含めり。天涯海角は、多少の名を為し利を為す人を羈留するかを知らず。この両句は本章の収結にして、もまた《黄金策》の一貫の筆法――先に法を説き、末に一句の人情を嘆ず。

舟船

凡卜買船,斷同船戶。六親持世,可推新舊之由;諸鬼動臨,可識節病之處。初二爻為前倉,要持財福;五六爻為後舵,怕見官兄。

およそ船を買うを占うに、断法は船戸(船家)を占うと相同じ。どの一位の六親が世を持するかを看れば、則ち能くこの船の新か旧か・来歴は如何を推知す。官鬼がどの一爻に落ちて発動するかを看れば、則ち能く船身のどの一節に毛病有るかを知る。船は前後に分かつ。初爻二爻は前艙、それをして妻財か子孫に坐せしめて乃ち好し。五爻六爻は後梢舵位、最も官鬼か兄弟を見るを怕る。

父作梢公,不宜傷克;龍為舟尾,豈可空刑。螣蛇辨索纜之堅牢;白虎為帆檣之順利。交爻皆吉不傷身,四海遨遊無阻滯。

父母爻はここに艄公舵手を代表し、傷を受け剋を受くるを宜とせず。青竜の爻は船尾を代表し、怎んでかそれをして空に落ち刑を受けしめんや。螣蛇の爻は繩索纜繩を主り、それの旺衰を看れば則ち纜索の牢か否かを知る。白虎の爻は帆と桅杆とを主り、それの気有り気無きを看れば則ち船を行くの順か否かを知る。もし諸爻ともに吉にして、また来りて世爻を傷剋せざれば、則ち以て四海を遨游し、一路は阻無かるべし。

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