Libo

倒食を論ず

宋 · 徐子平 · 第5巻 / 18

作盤ガイド: 八字作盤

夫倒食者,沖財神之謂也;一名『吞啗煞』。用財神大忌見之,用食神亦忌見之。

謂う所の「倒食」は、是れ財神を冲剋する彼の一位にして、又名「吞啗煞」。意思は其れが我が口中の食物を反対に呑み帰るを言う。およそ財星を取りて用と為すは最も其れを見るを忌み、食神を取りて用と為すも亦た其れを見るを忌む。

倒食者,如甲見壬之類。如甲見丙為食神,能生土財;然壬剋丙火,丙火不能生甲木之土財,所謂甲用食神,大忌見之。

倒食は就ち甲木が壬水に見ゆるの此の一類にして、亦た即ち偏印なり。甲は丙火に見ゆるは食神にして、丙火は能く戊己の土の財を生ず。然れども壬水は一たび来りて丙火を剋住せば、丙火は便ち再び甲木の要する所の土財を生出す能わず。此れ就ち甲木が食神を以て用と為すの時に、最も壬水を見着るを忌むの縁故なり。

凡命中帶此二者,主福淺壽薄。又見庚為七殺,得丙丁火制之,怕見水,反為禍矣!凡命中犯此者,猶尊長之制我身,不得自由也。作事進退悔懶、有始無終、財源屢成屢敗、容貌攲斜、身品矮小、膽怯心慌,凡事無成也。

およそ命中に倒食と七殺との此の両様を帯ぶるは、福薄く寿短きを主る。譬えば甲木が又た庚金に見ゆるは七殺にして、本は丙丁火を用いて去りて之を制すべし。此の時は最も水の来りて火を剋するを見るを怕る。火は一たび剋せられれば、殺は就ち制無く、反対に禍患を成す。およそ命裏に倒食を犯す人は、就ち位の尊長有りて頭上に圧して我を管するが如く、処処・自由を得ず。事を做すに進退・猶豫・悔懶・成る無く、頭有りて尾無し。財源は屢々・成りて而又た屢々・敗す。相貌は歪斜・身材は矮小・胆は小さく心は慌れ、様様の事は皆成し做さず。

如丁未、丁未、己亥、丁卯:此命己亥日,己臨亥上,身弱於亥;加以亥卯未木局剋身,年月時透出三丁食己。幼年行南方運,賴火生土,身猶旺;才交乙巳運,為己之七殺,引出亥卯未木局,歲運癸亥,所以死矣!此命非但倒食七殺之禍,而癸亥年與生殺壞印之說同義也。

譬えば一造・丁未年・丁未月・己亥日・丁卯時。此の命は己土の日主が亥上に坐し、亥は己土の絶地なり。故に身弱なり。再加えて亥卯未の三合木局の来りて身を剋す。年・月・時の三処に三個の丁火を透出す。本は我が己土を生ずるの印なり。幼年に南方の火運に行き、火に靠りて土を生じ、身は還た旺と算す。才だ一たび乙巳運に交れば、乙木は正に己土の七殺にして、又た亥卯未の木局を引動す。癸亥の此の一年に到りて歳運は湊斉し、人は就ち死す。此の命は但だ倒食と七殺との禍有るのみならず、彼の癸亥の年は財旺・殺を生じて我が火印を壊し、「殺を生じ印を壊す」の説法と正に同じ一個の道理なり。

如甲戌、丙寅、甲戌、壬申:此命甲戌日,甲見丙食神,生於正月,甲木旺,身與食神俱旺,本是貴命;不合時上壬申,壬水傷其丙火,申金沖其寅木;又申中有庚七殺,所以利名無成。行己巳運金生之地,見庚子年;庚金為七殺,又見子水,死於非命。

譬えば一造・甲戌年・丙寅月・甲戌日・壬申時。此の命は甲木の日主が丙火に見ゆるは食神にして、正月・木旺の時に生まれ、身と食神との両辺・皆旺なり。本は貴命なり。無奈・時柱は壬申にして、壬水は正に倒食にして、丙火を把りて傷り、申金は又た来りて寅木を冲動す。何況んや申中に還た庚金の七殺を蔵するをや。故に名と利とが皆成らず。己巳運に行き到れば、巳は金の長生の地にして、又た庚子の流年に逢う。庚金は是れ七殺にして、再び子水を添えて壬を助け火を剋す。此人は便ち非命に死す。

劫財を論ず

亦名『逆刃』,如乙見甲為劫財。乙以庚為夫,見丙剋庚,故剋夫;男命則剋妻。

劫財は又た「逆刃」と叫ぶ。譬えば乙木が甲木に見ゆれば便ち劫財なり。乙木は庚金を以て夫星と為す。一たび丙火の来りて庚金を剋するを見れば、夫星は傷を受く。故に夫を剋するを主る。若し男命に換作れば、同じ一個の道理は便ち妻を剋するの上に応ず。

五陽見五陰為敗財,主剋妻害子。五陰見五陽為劫財,主破耗、防小人,不剋妻。

五個の陽干が五個の陰干の同類に見ゆるを、「敗財」と叫び、妻を剋し子を害するを主る。五個の陰干が五個の陽干の同類に見ゆるを、乃ち「劫財」と叫び、破財・耗散・小人を提防するを須するを主るも、却って妻を剋するに至らず。

乙以戊己為財,甲見奪己壞戊;丁以庚辛為財,丙能奪辛破庚;類如此也。

乙木は戊己の土を以て財と為す。一たび甲木に見えば、甲は便ち己土を合し去り、又た戊土を剋壊して、乙木の財を把りて奪い去る。丁火は庚辛の金を以て財と為す。丙火も亦た能く辛金を合奪し庚金を剋破す。其余の各干は皆此の様子に照らして類推す。

兄見弟,弟能敗兄之財,奪兄之妻。弟見兄,兄能劫弟之財,而不敢取弟之妻。財者,人之所欲,方令弟兄見之,多有爭競,如夷、齊能幾人。

兄長と做るは弟弟に遇上せば、弟弟は能く兄長の財を敗掉し、還た能く兄長の妻を奪走す。弟弟と做るは兄長に遇上せば、兄長は能く弟弟の財を劫走すも、却って敢えて弟弟の妻を取り去らず。財は是れ人人皆要する物にして、一たび兄弟が同じく見えば、多く争奪を起さんと要す。伯夷・叔斉の如く彼此・推譲するは、天下に能く幾人あらん。

男命見劫財多剋妻,女命見傷官多剋夫。此極論也。

男命に劫財の多きを見るは、多く妻を剋す。女命に傷官の多きを見るは、多く夫を剋す。此れ是れ最も緊要の定論なり。

淵海子平・神煞

陽刃を論ず

夫陽刃者,號天上之凶星,作人間之惡殺,以祿前一位是也;如甲祿在寅,卯為陽刃。喜偏官七殺,喜印綬;忌反吟伏吟,忌魁罡,忌三合。

謂う所の「陽刃」は、天上の凶星と号して、是れ人間の悪煞にして、日主の禄位の前の一位を取れば便ち是れ。譬えば甲木の禄は寅に在り、寅の前の一位の卯は、就ち甲の陽刃なり。其れは偏官・七殺の来りて配するを喜び、亦た印綬を喜ぶ。反吟・伏吟を忌み、魁罡を忌み、三合・会局を忌む。

何謂陽刃?甲丙戊庚壬五陽有刃,乙丁己辛癸五陰無刃,故名陽刃。如命中有刃,不可便言凶,大率與七殺相似。凡有刃者,多主富貴人;卻喜偏財七殺。

何をか陽刃と叫ぶ。甲・丙・戊・庚・壬の此の五個の陽干に才だ刃有りて、乙・丁・己・辛・癸の此の五個の陰干は刃無し。故に「陽刃」と称す。命中に若し刃有れば、可ならずして一たび見れば就ち凶と説くべからず。其の性情は大体に七殺と相似す。およそ刃を帯ぶる人は多く富貴を主る。其れは反対に偏財と七殺とが相配するを喜ぶ。

然,『殺無刃不顯,刃無殺不威!』刃殺俱全,非常人有之。大要身旺,運行身旺之鄉;不要見傷官、刃旺運。

然るに、「七殺は陽刃無ければ便ち顕赫ならず、陽刃は七殺無ければ便ち威武ならず」。刃と殺との両様・俱全の命は、尋常の人の能く有する所に非ず。緊要なるは身旺にして、行運も亦た身旺の郷に走るなり。然れども傷官を見る勿れ、亦た刃旺の運に走る勿れ。

若命中元有殺刃,歲運又逢之,其禍非常。若命有刃無殺,歲運逢殺旺之鄉,乃轉生而反成厚福;如傷官財旺,身弱殺旺,最可忌也。

若し命中に原本・殺有り刃有れば、流年・大運が又た再び逢上せば、則ち禍患は小可に非ず。若し命中に刃有りて殺無ければ、流年・大運が七殺の旺郷に逢到せば、反対に生機を転出して厚福を成就す。至って傷官と財とが皆旺にして日主・身弱にして殺が又た旺なるは、則ち最も忌諱すべきなり。

如庚申、己卯、甲寅:此命甲日見卯為刃,庚為七殺。其殺本傷身,卻藉卯中乙木以配合,其殺有情,則殺不能傷身;正是甲以乙妹妻庚之義。其身旺南方運,所以為貴。

譬えば一造・庚申年・己卯月・甲寅日。此の命は甲木の日主が卯に見ゆるは陽刃にして、庚金に見ゆるは七殺なり。七殺は本来は身を傷らんと要するも、却って卯中の乙木と庚金との相合を借りて来りて配対すれば、殺は就ち情意有りて、身を傷る能わず。此れ正に「甲は乙妹を把りて庚金に嫁がしむ」の意思なり。此人は身旺にして、又た南方の運に行く。故に顕貴なり。

如戊午、戊午、戊午、甲寅:此命刃殺全,而又以午火為印,所以為貴。故《喜忌篇》云:『戊日午月,勿作刃看;歲時火多,卻為印綬。』

譬えば一造・戊午年・戊午月・戊午日・甲寅時。此の命は陽刃と七殺とが俱全して、而して午中の丁火は又た正に戊土の印なり。故に貴と為す。此れに因りて《喜忌篇》に曰く、戊土の日主が午月に生まるるは、午を把りて陽刃に当てて看る勿れ。若し年上・時上に火多ければ、午は反対に印綬と成る。

如辛酉、甲午、戊午、甲寅:此命殺刃全,而有印綬。不合年干傷官透出,運行辛卯,犯傷官元有之辰;壬為財,是壬辰歲凶事投水而死。壬水剋火印,時坐甲之七殺,謂之生殺壞印。即此命見辛為傷官,運行辛卯,忌見官;午中丁火為印綬,最忌傷官與財相見,緣水生木剋身也。

譬えば一造・辛酉年・甲午月・戊午日・甲寅時。此の命は殺と刃とが俱全して、又た印綬有り。可惜・年干の上に辛金の傷官を透出す。辛卯運に行き到れば、正に原局の本有する彼の傷官の辰を犯す。壬水は戊土の財なり。故に壬辰の此の一年に到りて凶事を出して、水に投じて死す。壬水は火印を剋掉し、時上に又た戊土の七殺たる甲木を坐す。此れを「殺を生じ印を壊す」と叫ぶ——財は去りて殺を生じ、殺は又た印を壊す。此の命に就いて言えば、辛を見れば便ち傷官にして、辛卯運に行く時は最も再び官星を見るを忌む。午中の丁火は其の印綬にして、最も傷官と財とが一同に出現するを忌む。水は木を生じ木は又た頭を回らして身を剋するに因る。

如癸未、乙卯、甲子、己巳(岳飛):此命卯刃癸印。不合時上己巳破印,運行辛亥,亥卯未合起陽刃;辛酉年,辛金又旺於酉,沖起卯刃二辛,則太過。金多見甲,身雖貴,亦遭刑也;然雖見辛為貴,所忌陽刃,不可一合一沖也。

譬えば岳飛の一造・癸未年・乙卯月・甲子日・己巳時。此の命は卯を以て陽刃と為し、癸水を以て印と為す。可惜・時上の己巳が印を破る——己土は癸水を合し去り、巳火は又た其の気を泄す。辛亥運に行き到れば、亥は卯・未と三合して、陽刃を把りて合し起こす。辛酉の流年に到れば、辛金は酉上に於て更に旺しく、両個の辛金が一斉に卯刃を冲動せば、就ち太過なり。金多く来りて甲木を剋す。此人の身は顕貴なるも、終は還た刑戮に遭う。以て見るべし、辛金は甲木の貴気の在る所なるも、忌む所は正に陽刃にして、絶対に可ならずして一辺に来りて合し一辺に又た来りて冲するべからず。

《詩訣》陽刃存時莫看凶,身輕返助卻為凶;單嫌歲月重相見,莫把生時作怒宮。

陽刃が時柱の上に落つるは、一概に看て凶と為す勿れ。日主の身が軽き時は、陽刃は反対に能く身を幇す。此の時に若し再び去りて之を助けば、乃ち凶に転ず。只だ年柱・月柱の上に重々と又た陽刃を見るを嫌う。一たび生時が刃を帯ぶるを見れば、就ち其れを把りて発怒の宮に当てる勿れ。

《詩訣》壬子休來見午宮,午宮又怕子來沖;丙日坐午休重見,會合身宮事有凶。

壬子の日刃は再び午宮を見る勿れ。午は来れば便ち子と相冲す。反対に午に坐するも、亦た子の来りて之を冲するを怕る。丙火の日主が午に坐して刃と為すは、重々と再び午を見る勿れ。若し午が別支と会合して日主の本宮を牽動せば、事は就ち凶有り。

《詩訣》日刃還如陽刃同,官星七殺喜交逢;歲君若也無傷劫,支上刑沖立武功。

日刃の看法は陽刃と相同じく、官星・七殺の交互に来りて配するを喜ぶ。流年・歳君の上に若し傷官・劫財の来りて局を攪ぐ無ければ、地支の上にたとい些かの刑冲有るも、反対に能く此に憑りて武功を建立す。

《詩訣》陽刃嫌沖合歲君,流年遇此主災迍;三刑七殺如交遇,必定閻王出引徵。

陽刃は最も去りて当年の歳君を冲し合するを嫌う。流年の上に此の種の情形に碰上れば、灾難・困頓有るを主る。若し三刑と七殺とが又た交相・遇合せば、則ち必ず是れ閻王が出来りて性命を勾取せんと要す。

《詩訣》時逢陽刃喜偏官,若見財星禍百端;歲運相沖並相合,勃然災禍又臨門。

時上に陽刃に逢うは、最も偏官の来りて配する有るを喜ぶ。若し財星を見れば——財は既に殺を生じ又た刃を引動す——禍患は便ち百出す。流年・大運の上に又た冲し又た合せば、灾祸は就ち勃然・門に臨む。

《詩訣》陽刃重逢合有傷,主人心性氣高強;刑沖太重多凶厄,有制方為保吉昌。

陽刃・重重にして又た合に逢うは、合の裏に傷を帯び、此の種の人は心性・剛強・気焰・甚だ高し。若し刑冲が太重ければ、多く凶厄有り。必ず物の能く之を制し住むを得て、乃ち吉慶・昌盛を保ち住むを得。

《詩訣》陽刃之辰怕見官,刑沖破害禍千端;大嫌財旺居三合,斷指傷殘體不完。

陽刃の在る所の彼の一支は最も官星を見るを怕る。一たび刑・冲・破・害有れば、禍患は便ち千頭・万緒なり。尤其・財旺にして而又た三合の中に落つるを嫌う。則ち指を断ち傷残して、身体は全からざらんと要す。

《詩訣》馬逢丙戊鼠逢壬,喜見官星七殺臨;刑害無妨沖敗懼,怕逢財地禍非輕。

午(馬)が丙・戊の両干に遇上し、子(鼠)が壬干に遇上するは、此れ就ち丙午・戊午・壬子の三個の日刃なり。此の類の命は官星・七殺の来臨を喜ぶ。刑と害ととは皆妨げ無し。只だ冲して敗に致るを怕る。更に財地に走り入るを怕る。則ち禍は就ち軽からず。

日刃を論ず

日刃與陽刃同。日刃有戊午、丙午、壬子也,與陽刃同法;不喜刑沖破害,不喜會合、兼受七殺,要行官鄉,便為貴命。若四柱中一來會合,必主奇禍。

日刃と陽刃とは是れ同じ一路なり。日刃は只だ戊午・丙午・壬子の三日有りて、看法は陽刃と一様なり。刑・冲・破・害を喜ばず、亦た会合を喜ばず、同時に又た七殺を承受して起るを要す。行運が官郷に走り到れば、便ち是れ貴命なり。若し四柱の中に一処の来りて会合する有れば、必ず意外の禍を主る。

其人眼大鬚長、性剛果毅,無惻隱惠慈之心、有刻剝不恤之意。三刑自刑魁罡全,發跡疆場。

此の種の人は眼睛・大にして鬍鬚・長く、性情・剛強・果決にして、惻隠・仁慈の心無く、倒って刻薄・剥削・人を体恤せざるの心思有り。若し三刑・自刑と魁罡とが皆斉備われば、便ち能く疆場の上に於て発迹・功を立つ。

如或無情、或財旺,則主其凶;或有救神,要先審察。如刑害俱全,類皆得地,貴不可言也!安得不舉。

假如し干支の間に彼此・情無きか、あるいは財星が太旺なれば、則ち凶を主る。若し別に救応の神有れば、便ち須く先ず審察・明白すべし。倘若し刑と害とが雖も俱全するも、而して各神が又た皆各自・地を得れば、則ち貴気は就ち説き尽くさず。那に挙用せられざるの理あらん。

獨陽刃以時言之,四柱中不要入財鄉,怕沖陽刃。且如戊日刃在午,忌行子正財運;壬刃在子,忌行午正財運;庚刃在酉,忌行卯正財運;甲日行巳午並辰戌丑未財運不妨,忌酉運;丙日刃在午,行申酉庚辛丑不妨,忌子運。

単に陽刃を説くは、是れ時柱に就いて言うなり。四柱の中に財郷に走り入る勿れ、亦た物の来りて彼の陽刃を冲する有るを怕る。譬えば戊土の日主の刃は午に在れば、就ち子の此の一歩の正財の運に行くを忌む。壬水の日主の刃は子に在れば、就ち午の此の一歩の正財の運に行くを忌む。庚金の日主の刃は酉に在れば、就ち卯の此の一歩の正財の運に行くを忌む。甲木の日主が巳午の火地及び辰戌丑未の此の財運に行くは皆妨げ無し。単に酉運を忌む。酉の来りて卯刃を冲するに因る。丙火の日主の刃は午に在り、申・酉・庚・辛・丑に行くは皆妨げ無し。単に子運を忌む。子の来りて午刃を冲するに因る。

大抵陽刃要身旺,喜有物以去之,經曰:『人有鬼人,物有鬼物,逢之為災,去之為福。』如葛參政命,壬申、壬子、戊午、乙卯:戊日刃在午,喜得乙卯時,正官制伏去了,所以為福也。

大体に説けば、陽刃は須く日主の身旺を要し、又た物有りて能く其れを去るを喜ぶ。経書に曰く、人の裏頭に人を剋するの「鬼人」有り、物の裏頭に物を剋するの「鬼物」有り。其れに碰上れば便ち是れ灾にして、其れを除掉すれば便ち是れ福なり。譬えば葛参政の命・壬申年・壬子月・戊午日・乙卯時。戊土の日主の刃は午に在り、喜ぶべきは乙卯の此の時辰を得たる。乙木は戊土の正官にして、午刃を制伏・除去す。故に反対に福を成す。

日貴を論ず

日貴者何?即甲戊兼牛羊之類。止有四日:丁酉、丁亥、癸巳、癸卯耳;最怕刑沖破害。經曰:『崇為寶也,奇為貴也,所以貴人怕三刑六害也。』

何をか「日貴」と叫ぶ。就ち「甲戊・兼ねて牛羊」の此の一類の天乙貴人が恰好・日支の上に落つるなり。日貴は只だ四日有り。丁酉・丁亥・癸巳・癸卯——丁は酉・亥を以て貴人と為し、癸は巳・卯を以て貴人と為す。此の一格は最も刑・冲・破・害を怕る。経書に曰く、崇高なるを乃ち宝と算し、奇特なるを乃ち貴と算す。故に貴人は最も三刑と六害とを怕る。

貴神要聚於日;運行怕空亡、及運行太歲,加會不要魁罡。主人純粹、有仁德、有姿色,不傲物。

貴神は須く日柱の上に会聚するを要す。行運の時は空亡に落ち入るを怕れ、亦た行運の去りて太歳を冲犯するを怕る。会合の中に更に魁罡を夹帯する勿れ。此の格有る人は品性・純粋にして、仁徳有りて、姿容有りて、人に待するに傲慢ならず。

或犯前刑剋貧賤;刑沖太甚,貴人生怒,反成其禍。不可不察!日貴有時法類同,須分晝夜貴;日要日貴,夜要夜貴矣!

若し上文の説く所の刑剋を犯せば、就ち貧賤に転ず。刑冲が太厉害なれば、貴人も亦た怒を動かして、反対に禍患を成す。可ならずして細かく考察を加えざるべからず。日貴が時柱の上に落つるは別に一套の同類の看法有りて、還た須く「昼貴」と「夜貴」とを分かつを須す。白天に生まるるは須く昼貴を得、夜裏に生まるるは須く夜貴を得て、乃ち合式と算す。

《詩訣》日貴支干一位同,空亡大忌帶官沖;仁慈廣德多姿色,會合財官空自崇。

日貴は、就ち日柱の干と支とが恰好・貴人を湊成する彼の一位なり。最も空亡に落つるを忌み、亦た官星を帯びて来りて冲するを忌む。此の種の人は仁慈にして徳沢・広被して、多く姿容有り。然れども若し只だ財官を会合して貴神が空に落ちれば、則ち亦た過ぎず白く尊崇を顕るのみ。

《詩訣》丁日豬雞癸兔蛇,刑沖破害漫諮嗟;財臨會合方成貴,終始合建乃是佳。

丁日の貴人は亥(猪)と酉(鶏)とに在り、癸日の貴人は卯(兎)と巳(蛇)とに在り。一たび刑・冲・破・害に遇上せば、就ち只だ徒然の嘆息を剰す。須く財星の来臨有りて、又た会合・相助を得て、乃ち貴を成し得べし。自始・至終・月建と相合するは、彼は乃ち佳造なり。

《詩訣》癸丁蛇卯屈豬雞,官被刑沖禍必隨;純粹施為有仁德,尊崇富貴出希奇。

癸日の貴人は是れ巳と卯とにして、丁日の貴人は則ち亥と酉とに屈居す。官星は一たび刑冲せらるれば、禍患は必ず随いて来る。若し行事・純粋にして仁徳有れば、便ち尊崇・富貴にして、人の意表に出づ。

《詩訣》日貴看來是兔蛇,格生亥酉越堪誇;刑沖不遇空亡位,輔佐功勳在帝家。

日貴の中に、癸日の看る所は卯(兎)と巳(蛇)とに在り。若し此の一格が亥・酉の上に生まれば、彼は是れ丁日の貴にして、就ち更に誇るべし。只だ刑冲に遇わず空亡の位に落ちざれば、便ち能く帝室を輔佐して功勲を建立す。

日徳を論ず

日德有五:甲寅、戊辰、丙辰、庚辰、壬戌日是也。其福要多,而忌刑沖破害,惡官星,憎財旺;加臨會合,但空亡而忌魁罡。此數者,乃格之大忌也。

「日徳」は五日有り。甲寅・戊辰・丙辰・庚辰・壬戌。此の一格の福気は多きを以て好と為し、而して刑・冲・破・害を忌み、官星を悪み、財旺を憎む。亦た別支に加臨・会合せらるるを忌み、更に空亡に落ち魁罡に遇うを忌む。此の幾様は皆是れ此の格の大忌なり。

大抵日德,主人性格慈善。日德俱多,福必豐厚,運行身旺,大是奇絕;若有財官加臨,別尋他格,正能免非橫之禍。

大体に説けば、日徳格の人は性情・慈善なり。日徳が若し見ること多ければ、福は必ず豊厚なり。行運が身旺の地に走れば、更に是れ奇絶なり。倘若し局中に財有り官有りて加臨して進入せば、則ち当に別に他の格を尋ねて取用すべし。此の如くば正に以て意外・横来の禍を免るべし。

若旺氣已衰,運至魁罡,其死必矣!或未發福,運至魁罡,體格既好,防生禍患;一脫於此,必能再發,終力微笑。不可不知也!

若し旺気が已に衰えて、行運が又た魁罡の地に到れば、則ち必ず死して疑い無し。あるいは福が還た発せざるに、運は先ず魁罡に到る。体格は生ずること好なるも、亦た須く禍患を生出するを提防すべし。一たび此の一歩を脱出せば、必ず能く重新に発達して、到頭来・仍ほ能く笑を含む。此の一層は可ならずして知らざるべからず。

《詩訣》壬戌庚辰日德宮,甲寅戊丙要騎龍;運逢身旺心慈善,日德居多福自豐。

壬戌・庚辰は皆是れ日徳の宮なり。甲は須く寅に坐し、戊と丙とは則ち「騎竜」を要す。亦た即ち辰の上に坐するなり。行運が身旺に逢えば、其の人の心地は慈善なり。日徳は占むること多ければ、福気は自然・豊厚なり。

《詩訣》刑沖破害官財旺,空與魁罡會合凶;剋戰孤貧危險甚,縱交發跡命還終。

若し刑・冲・破・害に遇うか、あるいは官星・財星が太旺なるか、あるいは空亡に落ち又た魁罡と会合するは、皆凶を主る。彼此・剋戦して休まざれば、便ち孤苦・貧寒・危険・重重なり。たとい一時・好運に交りて迹を発すも、性命も亦た終は保ち難し。

《詩訣》甲寅壬戌與庚辰,丙戊逢辰日德真;不喜空亡嫌祿破,更逢破害與刑沖。

甲寅・壬戌と庚辰と、再加えて丙辰・戊辰。此の五個は乃ち真の日徳なり。此の格は刑・冲・破・害を喜ばず、空亡を忌み、魁罡を憎む。有るべからざれば豈に福気の言うべきあらん。

《詩訣》丙辰切忌見壬辰,壬戌提防戊戌臨;日坐庚辰與庚戌,甲寅還且慮庚辰。

丙辰日は切に再び壬辰を見るを忌む。壬水は来りて丙を剋せんと要す。壬戌日は須く戊戌の来臨を提防すべし。戊土は来りて壬を剋せんと要す。日柱が庚辰に坐するは、再び庚戌を見るを怕る。日柱が甲寅なれば、亦た還た庚辰を顧慮するを得べし。庚金は終に来りて甲を剋せんと要す。

《詩訣》日德不喜見魁罡,化成殺曜最難當;局中重見須還疾,運限逢之必定亡。

日徳は官星を見るを喜ばず。一たび見れば便ち凶殺の曜に化成して、最も承当し難し。局中に若し重々と見着せば、疾病有るを主る。行運が彼の一歩に走り到れば、必定・命を喪う。

《詩訣》日德重逢免禍殃,官星切忌見財鄉;更無沖破空刑物,堪作朝中一棟樑。

日徳・重重・相逢えば、以て禍殃を免るべし。只だ是れ官星有る時は、切に再び財郷を見るを忌む。財は一たび官を生ぜば、官は便ち頭を回らして身を攻む。若し又た冲・破・空亡・刑害の此の物の来りて攪擾する無ければ、此人は堪えて朝廷の裏の一根の棟樑と作る。

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